議院運営委員会 第10号
- 発言数
- 193 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/06/28
会議録
○江崎委員長 これより会議を開きます。 議員高石幸三郎君の逮捕について許諾を求めるの件を議題といたします。 この際、ちょっと申し上げて御了解を願いたいと存じます。昨日の議院運営委員会においても、また、同日の協議会においても、内報程度ではありますが、信頼し得る筋からの話として、目下浦和の捜査担当警察側と検察庁において、種々本件について折衝中であり、昨日中には、あるいは両者の間に話し合いがついて取り下げの運びに至るやもしれぬとのことでありますから、当委員会としては、その結果を見た上で、慎重に取扱い方を御協議願いたい旨を御報告いたしておったのであります。しかし、昨日の協議会及び当委員会の一致の御意見によりまして、これ以上当委員会の審査を遷延するときは、いたずらに外部からの疑惑を招くおそれなしとしない、のみならず、国会の権威にも関するので、当委員会としては、警察側がいかなる折衝をしているか、これにかかわりなく議事を取り運びたいと存じます。御了承を願いたいと存じます。 本日は、青木国家公安委員長、石井警察庁長官、中川警察庁刑事局長及び曽我部埼玉県警察本部長が出席しております。なお、後刻法務大臣も出席の予定になっております。
○山村(新)委員 きょうの議運で皆さんにお集まりを願った主たるねらいは、埼玉県の本部長並びに警部の朝日君に来てもらうということが、この前の議院運営委員会で満場一致で決定をされて、その二人に対する出席要請があったのであります。ところが、今伺っておりますと、曽我部君だけおいでになって、肝心の朝日警部がおいでにならない。これはどういう理由でありますか。
○江崎委員長 そこで、ちょっと答弁のあります前に、念のために申し上げておきますが、本日の会議は、捜査の内容、それから高石議員の身上に関する点は、秘密会で取り扱うことになっておりますが、その他の件は、オープンで参りたいと思います。その問題に触れますときには秘密会になりますので、これを区別して、委員各位には御発言を願いたいと思いますから、これもあわせて御了承を願います。
○山村(新)委員 今の委員長の御発言、われわれも心して発言をいたします。また、委員長及び事務総長から、不注意の点があったならば、遠慮なく注意していただいて、秘密会にすべき点は秘密会に持っていくということにしたいと思います。 ところで、今私がお尋ねいたしました朝日君が出席されないというのは、どういう理由か承わりたいと思います。
○石井(榮)政府委員 先ほど、埼玉の曽我部本部長にその点を伺ったのでありますが、捜査上、緊急に予定している仕事があって、本日出席できないということでございます。
○山村(新)委員 捜査上の緊急の用件というのは、今、一体朝日君はどこへ行っておられるのですか。
○石井(榮)政府委員 私、具体的のことは存じませんので、曽我部警察本部長からお答えをいたします。
○曽我部説明員 ただいまこちらで打ち合せをしております。
○山村(新)委員 一体何と思っているのか。国会が国会の決議において、あなたと朝日君を呼んでるんですよ。ところが、朝日君は捜査上の都合で出られないと言っておりながら、打ち合せとは、一体何事です。
○曽我部説明員 捜査上の打ち合せをしているわけであります。
○山村(新)委員 はっきりと、どういう捜査で、どこにいるかということを今聞いているんだ。それに対する答弁をしてもらいたい。
○江崎委員長 具体的に答弁をなさい。
○曽我部説明員 ただいま警察庁に、捜査上の打ち合せで参っております。
○山村(新)委員 警察庁にいるのか。東京にいるのに、どうして連れてこないのだ。
○曽我部説明員 もし、緊急の……。
○山村(新)委員 緊急とは何だ。国会以上の緊急があるか。もう一ぺん、はっきり言いなさい。
○曽我部説明員 今回の事件につきましては、私が指揮その他全般の責任を持ってやっているのであります。従いまして、朝日警部が説明し得ることは、私が責任を持って説明できると思いますから……。
○山村(新)委員 そういうなまいきなことを言う必要はない。国会が必要があって呼んだからには、二人に来てもらわなければならぬ。ところが、聞くところによると、朝日君は本庁に来ておりながら、しかも、ここに出頭しない。あなたが責任を持って答えるというけれども、何を聞くかわからないじゃないか。どういうわけで呼べないんだ。はっきり言ってくれ。
○曽我部説明員 そういう、特に要望がございますならば呼んで……。
○福家委員 石井君、答えろ。どうするんだ。
○石井(榮)政府委員 私、そういう具体的な事情を存じませんで、まことに申しわけございませんでしたが、さっそく、緊急な要務を終えたら、こちらに出頭させることにいたします。
○福家委員 具体的なことを知らなかったというのは、どういうことですか。正式に、事務局を通して本院は召喚を求めている。これが具体的事実じゃないですか。正式に通告しているじゃないか。
○石井(榮)政府委員 私は、昨日当院の委員部長からお手配をいただきまして、その旨、曽我部本部長に伝えておいたのであります。従って、私は、本日両君が出席するものと思っておったのであります。ただいま聞きますと、そういうようなことでございますので、今直ちに当委員会に出席するように、私からも手配いたしたい、かように考えております。
○山村(新)委員 私は、本問題に入る前に、大体警察がそういう態度でもって国会を見ている限り、なかなか事態の解決はむずかしいと思うんですよ。大体あなたに対して、国会の委員会の決定において、曽我部君と朝日君との出頭を求めているのですから、その点、あなたは徹底させなくちゃならぬ。ところが、そのことが徹底されないばかりでなく、曽我部君の答弁によると、出ても出なくてもいいんだ——何だか聞くところによると、きのう国会からだれか使いに行ったときに、朝日君なんか出なくても、おれさえ出ればいいんだということを広言したとわれわれは聞いている。そういうような気持が、今答弁になって現われているのであって、国会侮辱もはなはだしいと思う。あなたは、一体曽我部君の国会侮辱の態度に対して長官としてどんな考えを持っておりますか。
○石井(榮)政府委員 曽我部君が、決して国会を侮辱するというような、大それた気持は持っておらないものと私は信じておるのであります。今日のこういう状況になりましたことは、まことに遺憾でございますので、先ほどお答えいたしましたように、朝日警部が本庁に来ておりますならば、さっそく当委員会に出席させるように手配いたしたいと思います。
○山村(新)委員 私は、そこが問題だと思う。朝日警部が本庁におるなら手配するというのは、あまりにも国会を侮辱していると思う。あなたは、それを国会侮辱と考えませんか。本庁に来ておりながら、こっちへ呼ばれたのに、来ないことは、国会を侮辱しているとあなたは考えられませんか。
○石井(榮)政府委員 私は、侮辱というふうには考えないのでございます。緊急な要務で、それを済まし次第こちらにくることに、本部長と本人の間に話し合いがついていると思う、私はそう思っておったのでございますが、その点、詳しく私が追及しておかなかった点は、私の手落ちでございます。何とも申しわけございません。
○佐々木(良)委員 石井さんか、曽我部さんか、どっちでもいいですが、お伺いします。今、朝日さんは出なくてもいいだろうというふうに考えておったと言われましたけれども、その判断は、だれがされましたか、曽我部さんですか。国会からは、両名を呼んでいただきたいと言ったのに対して、朝日君は出なくてもいいだろうというふうに考えたという話ですけれども、その判断は、だれがされましたか。
○曽我部説明員 私が責任を持って答弁をするというので……。
○佐々木(良)委員 曽我部さんと朝日さんと、両方出てもらいたいという通達は、両人にいっているわけですか。国会からの連絡は……。
○鈴木事務総長 両方に通知いたしております。
○江崎委員長 具体的に、たとえば、けさ要請した事情等について、事務総長から御説明願っておきます。
○鈴木事務総長 私の方としましては、当委員会の御決定の通り、委員部を通しまして、警察庁にその連絡方を依頼したわけであります。
○佐々木(良)委員 石井さんにお伺いしますけれども、曽我部さんか、朝日さんからか、きょうのこの国会の議院運営委員会に出るべきか、いなかという御相談をお受けになりましたか。
○石井(榮)政府委員 私は、昨晩久保田委員部長から、両名の本日午前十一時の議院運営委員会に出席方の正式連絡を受けまして、その旨をそのまま伝えておいたのでございまして、一人が出ればいいとかいうようなことは、全然触れておりません。
○佐々木(良)委員 曽我部さんにお伺いいたしますが、そうすると、私だけ出ればいいというのは、あなた一人の御判断で、朝日さんには出なくてもいいと言われたのですか。
○曽我部説明員 今の私の判断と、捜査上の要務ということを考え合せて、私が責任を持って答弁をするという考えで、そういうことにしたわけであります。
○佐々木(良)委員 今そういうことを聞いているのではないのです。国会から出ていただきたいという御連絡を、二人に石井さんから通達されているという話で、それに対しまして、曽我部さん一人が出ておいでになったことに対して、朝日さんに、あなたは出ぬでもよろしいという判断をして、あなたが指図されましたか。
○曽我部説明員 私は、かわって、責任を持って両方の答弁をするからということを、朝日君に申したわけであります。
○佐々木(良)委員 重ねて聞きますが、だから、出なくてもいいとあなたは指図されたわけですか。
○曽我部説明員 結果的に、そういうことになると思います。
○佐々木(良)委員 結果的もへったくれもないと思うのです。国会の方から出ろと言われて、それを、あなたが出なくてもいいという指図をしなければ、出るのでしょう。どういう根拠に基いて、あなたは国会のこの委員会に出なくてもいいという指図をされたのですか。
○曽我部説明員 捜査上の要務がありますし、それと、答弁すべき事柄は私が十分に答弁し得るからという判断のもとに、そうういことにいたしたのであります。
○佐々木(良)委員 そういう重要な問題があれば、当然に上長に相談をされ、国会に相談をされて、こうこういうことだから、一人で出ていいかとか、あるいは捜査上の問題があるから、そういう捜査上の問題をあとに延ばしていいかということを、おそらく伺いを立てらるべきだと思います。それを、独断で、あなたはどういう根拠に基いて判断をされて、朝日警部は出なくてもよろしい、あなたが命令したのではなくて、国会から要請しているのに、いかなる法規の根拠に基いて、朝日さんのこの委員会に出ることをとどめられましたか。
○曽我部説明員 とどめたわけではないのでありまして、そういう要務があるから、私が答弁をするということであります。従いまして、それを本日説明したわけでございますから、なお、さらに出席を求められるならば、用が済み次第出席をさせることにいたします。
○佐々木(良)委員 青木長官にお伺いいたしいます。お聞きの通りでありまして、国会からは、手続を経て、今の両名に出席方を要請しているわけです。こっちに連絡なく、その内容いかんにかかわらず、勝手に判断をされて出さない。そうしてまた、さらに要請があればどうのこうの、どうも常識が少しはずれ過ぎて、判断に苦しむわけですが、あなたの御所見を、まず伺いたいと思います。
○青木国務大臣 お話の筋につきましては、いかなる場合におきましても、国会から出席要求がありました場合は、必ず出なければいかぬことと私は考えております。万一、どうしても出られないような事情があります場合には、事前に国会側の了承を得なければ、勝手な判断で出ないということは、いかぬことだと思っております。
○佐々木(良)委員 青木さんの御判断は、さようの通りでありますけれども、この手続がよくわからぬのですが、石井さんにお伺いをいたします。今のような方針に基いて、私は、警察庁の筋は運用されているものだと思いますけれども、それに違反して、曽我部さんが独断の判断をされたと思います。こういう場合の措置といいますか、責任の所在並びに措置はどういうことでしょうか。
○石井(榮)政府委員 曽我部君が自分でそういうふうに判断したということでございますが、私は、これは適切でなかったと存じます。こういうことは、絶対将来ないように、本人に十分戒心してもらいたいと思っております。
○小林(進)委員 僕は、もう一度この問題を確認しておきたいのです。ともかく、二十三日、われわれはここで議運を開いて、警察庁長官や刑事局長の答弁では逮捕許諾の内容がどうもまだ了承できぬ、だから、当該本部長と浦和の警部の二人を呼んで、さらに、その真相をきわめようじゃないかというときに、この議運で、われわれは真剣にこの問題を討議した。非常にけんけんがくがくの議論を重ね、結論においては、全会一致、二人を可及的すみやかに呼ぼう、こういうことを慎重審議の上に決定して、事務総長を経由して事務的手続をとった。ところが、委員長の中間報告がありましたが、二十五日まで何か捜査上の緊急の要務があって、この議運にはこれない、二十六日以後については、何分捜査の状況によって、その場になってみなければわからぬというような、はなはだ不誠意な回答がなされたという。われわれは委員長のこの中間報告を聞いて、何か作為がある、警察当局はどうも国会をなめているぞ、真実の回答じゃないという感じを受けた。しかし、世論は、「何だ、国会が政治的に動いて、高石君の許諾問題をだてに引っぱって、世論をごまかしている」というようなふうにとられている。われわれは、非常に自分の立場も苦しくなるし、一日も早く真相を追求して、この問題の結論を出さなければならぬと思っているときに、あにはからんや、警察がそういうことで、二十五日も二十六日もわれわれの招請に応じないで、じんぜんきょうまで日を過ごしてきたわけだ。たまたま、ようやくわれわれが督促をして、ここへ今日呼んだら、このような状況である。実にわれわれは憤慨その極に達しておる。だから、私は、きょうのことばかりではない。今警察庁に朝日さんがいるだけの問題じゃない。二十五日から二十六日の前回の回答も、私は故意に国会を軽視した作為の回答じゃないかと思う。その問題も、私は一つここで回答を求めたい。二十五日はどういうような緊急の要務があってこられなかったか、二十六日以後も、さらに招請に応じられないというようなあいまいな回答に対して、いま一度ここで繰り返してもらいたい。二十五日どうしてこなかったか……。
○曽我部説明員 二十五日は、関係署長を集めて緊急の捜査会議をいたしておりまして、これは、前日の午後要請がありましたので、二十五日は、要務があるので参れませんということを申し上げたのであります。二十六日以後は、私はいつでも出ますということを回答いたしたのであります。
○山村(新)委員 曽我部君、この前、二十四日に議運の委員会からあなたの出席を求めたときに、あなたの当委員会に対する返事は、多分、いずれ本庁と相談の上において、本庁から返事を申し上げるという……。
○江崎委員長 本庁からか、あるいは自分からか……。
○山村(新)委員 いずれ相談の上において御返事を申し上げるということを、あなたは言ってよこしておりましたね。その点どうですか。
○曽我部説明員 この問題につきましては、当初から警察庁と十分に連絡をとってやってきた問題であります。従いまして、私が出席いたしますにつきましても、警察庁が今まで議運においてどういう答弁なり、どういう措置をされたかということを打ち合せて、こちらへ出席したいというふうに考えたのであります。
○山村(新)委員 そのときには、全般的に本庁と打ち合せをするということがあなたの方針であると言われておるにかかわらず、どうして一体朝日さんの問題だけを全然本庁と打ち合せをされなかったか。朝日さんが国会に出なくてもよろしいということを本庁と打ち合せないで、あなたの独断でやられた理由は、いかなる理由でございますか。
○曽我部説明員 本庁と打ち合せというよりも、自分はこういうふうに思うから、そうしたいということを申し上げたのであります。
○山村(新)委員 最初のあなたの答弁は、全部本庁と打ち合せをして事に臨んでおったということを答弁されておる。ところが、国会の委員会から呼び出しがあったという重要な朝日君の問題だけを、あなたの判断で、どうして本庁と相談しないで、出なくてよろしいという判断をされたのですか。
○曽我部説明員 連絡が昨夜ございまして、正式には、本日こちらへ参りまして打ち合せをしている際に出席を求められたという……。昨晩石井長官から、あすの議運に出席を求められるかもしれないというふうなお話を聞いておりました。そうして、本日こちらに捜査の打ち合せに参りました際に、あらためて議運に出席をしなければならぬということを正式に言われたのであります。従いまして、その間、急に私は判断をいたしまして、朝日警部はまだ緊急に打ち合せをすることがあるから、それで私が行って答弁したいということを、警察庁長官に申し上げたわけであります。
○山村(新)委員 石井さんに伺いますが、そうすると、あなたは、きのう正式にきょうの委員会に出席するようにということを命令しなかったのですか。
○石井(榮)政府委員 私は、昨晩、時間はちょっとはっきり覚えておりませんが、委員部長から御連絡をいただきまして、本日の午前十一時に議院運営委員会が開かれる予定であり、その際に、曽我部本部長と、朝日警部の出席を要求されているからという御連絡をいただきまして、その旨を伝えておいたのでございます。 さらに、ここで申し上げておきたいのですが、私は、それ以前から、御承知の通り、この事件の円満なる解決のために、微力ながら、私の許される限界において、最善を尽しつつあったのでございます。もし、それが今朝までに解決をみますならば、あるいは議院運営委員会にこの両人が出席しなくても差しつかえないことも起り得るかもしれない。私は、そういう意味の含みを持たせて、なるべくならば、そういうふうに円満解決に持っていきたいのだが、しかし、最悪の場合には、出席をしなければならぬから、そのつもりでおってもらいたいということを特に申し上げ、そうして、本日その時間に間に合うように出席できるように、東京に出向いてもらって、事態の円満解決のための相談をするために、私のところに出向いてもらいたいということを、曽我部本部長には要望しておいたのであります。その要望通り、曽我部君は今朝十時過ぎでございましたが、私のところに見えたのであります。大臣室においていろいろお話をしているその際に、委員部長から重ねて電話がございまして、午前十一時から議院運営委員会が開かれるから、昨夜お願いした通り、二人の出席をお願いしたい、こういう再度の正式な通告があったわけでございます。そのことを曽我部本部長に伝えたわけでございます。
○山村(新)委員 その間のあなたの御努力につきましては、私どもも知っておりますが、要するに、問題は、正式にきのうあなたが命令されたかどうかという問題です。曽我部君は、きのうは正式でないと言われた。ところが、あなたは正式ということを認められております。これは、私は正式に曽我部君に命令を発したと考えますが、あなたは正式と考えられますか。
○石井(榮)政府委員 当院の委員部長からの御連絡でございますから、私は、正式のものというふうに解しております。
○山村(新)委員 曽我部君に伺いますが、お聞きの通り、石井さんは、はっきりと、きのう正式に命令をしたということを言明されている。ところが、あなたは正式でなくて、きょう正式に命令をされたということをさっき答えられたのですが、そこの食い違いをどういうふうに考えますか。
○曽我部説明員 私は、昨晩のは、正式の命令ではないというふうに考えております。というのは、二十四日のときには、国会の委員部から直接私の方に連絡があったわけでございます。従いまして、今後出席を要求される場合におきましては、やはり国会から直接言ってくれるものだというふうに考えておったのであります。
○山村(新)委員 重大な問題です。石井さん、あなたは、きのう正式に国会に出ろということを伝えたということを認めておられますが、曽我部君は、きのうは正式でないというふうな、今もあなたの答弁のあとで、重ねての答弁をしている。一体この矛盾を、どういうふうにあなたは考えますか。
○石井(榮)政府委員 私は、正式の通告のつもりでおったのでございますが、曽我部君がそう受け取られたというならば、これは見解の相違と申すほかはないのであります。私は、それだからこそ、けさ事務打ち合せを兼ねて、その時間に間に合うように出てきてもらいたいということを、重ねて要望したわけでございます。
○山村(新)委員 あなたは、見解の相違でこれを片づけるつもりですか。それじゃ国会からの申し入れというものを軽く扱ったのですか。はっきりと国会から申し入れをされた場合には、あなたの責任において、曽我部君に、きのうじゅうに正式の命令をすべきだと思う。ところが、曽我部君は正式でないということを言っているが、それをあなたは認められるわけですか。
○石井(榮)政府委員 私は、正式な申し出と考えているのでございますが、曽我部君がそう受け取らなかったということであるならば、これはいたし方がないのであります。あるいは私の徹底の仕方が足りなかったということでありますならば、まことに申しわけないと思います。
○山村(新)委員 これは実に重大な問題だと思う。いやしくも国家の治安を預かる警察が、一方は正式の申し出だという。ところが、一方は正式のものでないという。それを、見解の相違でいたし方ないということを警察庁長官が答弁されるに至っては、治安上の重大問題だと思う。この点について、青木国務大臣はどういう見解を持たれておりますか。
○青木国務大臣 警察が新しい時代の警察としてのあり方は、警察法に規定されているごとく、あくまでも警察というものは中正適正に運営しなければなりません。また、警察官の服務規程と申しますか、警察官は、当然憲法並びにその他の法律に従ってやらなければならぬということが法律に書いてございますので、今いろいろ御指摘のありました通り、多少長官なり、あるいは曽我部氏の考え方なりに遺憾の点があったことは、私どもも残念に思う次第でありまして、そういうことのないようにしなければならぬ、かように思っております。
○佐々木(良)委員 もう一ぺん、すみませんけれども曽我部さんにお伺いいたします。先ほど、朝日さんを一緒に出さなくてもいいという判断をあなたは加えられたということだったのですけれども、この状態を見ても、その判断はまだ正しかったとお考えになりますか。
○曽我部説明員 現在といたしましては、緊急の要務があるという私の判断が、必ずしも正しかったとは考えておりません。従いまして、できるだけ早く出席するようにいたしたいと思います。
○佐々木(良)委員 先ほど来の、曽我部さんと朝日さんをお呼びしたのにかかわらず、朝日さんがまだ出席しておらない、出席しておらないことについての曽我部さんその他石井さんを中心としてのいきさつ等につきましては、いろいろ私は疑義がありますし、それから、常識の判断が何を基準として判断がされているのかわからぬような気がいたします。従いまして、先ほどのお話のように、本問題についての責任の追及といいますか、今後の問題も含めまして、こういうことがないための責任の追及は別途にしなければならぬと思います。ただ、次々にこの案件で審議しなければならぬことはたくさんありますので、従いまして、委員長において、責任追及方法は別にすること、それから、すぐに善後措置を講ぜられることをお願いいたしまして、さらにこの問題の審議を先に進められるようにお願いしたいと思います。
○江崎委員長 佐々木君から、ただいまお聞きの通りの動議が出ました。いかにもごもっともだと思います。そのように進めて差しつかえございませんか。
○福家委員 それに関連して……。青木国務大臣にお尋ねしたいのですが、先ほど本部長の答弁が、これだけ国会を軽視し、侮辱しているということは、われわれ委員会の公けの席上においてはっきりしているわけです。それについて石井長官は、この問題が始まって以来委員会においてあやまっていること七回、ただあまれば済む、こういう簡単なものの考え方で処理されては、われわれは納得できない。これだけ国会を軽視し、侮辱した本部長に対して、一体大臣は責任をどう明らかにされるか、それを確言しておいてほしい。それによって、われわれは佐々木君の提案の審議に入らなければならぬ。あるいは石井長官と二人がこの責任をどうするか、しかも、この席上において見解が違う。本部長はゆうべ命令した、本人はけさだ、こういうことであれば、一大事件が起きたときに、一体警察の統制というものはどうとれるか、われわれは国民として不安にたえない。この責任の所在を両君に明らかに答えてもらいたい。
○青木国務大臣 御承知のように、警察庁は国家公安委員会の管理下にあるのでありまして、国家公安委員会は行政委員会でありますので、私、委員長という立場でどうということでなしに、国家公安委員会の御意見によりまして、万一、もし警察庁長官のやったことに対しまして間違った点等がありましたら、国家公安委員会の意見によってそれを適当に処理しなければならぬ、かように考えております。
○福家委員 石井長官に伺います。
○石井(榮)政府委員 私自身至らぬ点がありまして責任をとらなければならぬ点は、十分に責任をとって善処いたしたいと思います。また、本部長に対しましては、国家公安委員会が任免権を持っておられますので、国家公安委員会においてよく真相を明らかにして、責任を追及すべきものがある場合には、それ相応の責任を追及されるものと考えております。
○福家委員 今の御答弁で、国家公安委員会で責任を追及する必要がある場合にはと言われたのですが、あると思いますか、ないと思いますか。今日の実情の判断から……。あなたの目の前で、現実にこれだけ大失態を起しているのだ。それでもあなたは責任がないと思いますか。国家公安委員会に、明らかに責任があるという処置をとるか、ないというのか、はっきりして下さい。
○石井(榮)政府委員 国家公安委員会が判断されることでございますので、私それをかれこれ申し上げるのは僣越かと思って差し控えます。
○福家委員 それでは、国家公安委員をここに呼んで下さい。
○佐々木(良)委員 今、石井さんは、福家さんの質問に対して、今のように言われましたけれども、先ほど私は、曽我部さんの昨日からきょうにかけての挙動並びに本日ここでの答弁につきまして、青木さんに対して、これは正当な普通の考え方かどうかということに対してただしました際に、これはおかしい、遺憾なことであるというふうに青木さんは先ほど言われたと思います。従いまして、青木さんは、今やはり曽我部さんに何か手違いがあるならばという前提でなしに、はっきりと、やはりおかしいという前提に立って、先ほどの福家さんの御質問にお答えになったと思いますが、そう了解してよろしゅうございますか。
○青木国務大臣 国家公安委員会の意思決定は、多数によらなければなりませんので、私は、国家公安委員会の考え方はこうであるということを、私として申し上げることはできない立場にあるのであります。多数制の行政機関でありますので、私だけで——私個人の考えといえばありますけれども、国家公安委員会としてどうかという御質問になりますと、国家公安委員会……。
○福家委員 委員長の考えだ。
○青木国務大臣 私個人の……。
○福家委員 個人でなくて……。
○青木国務大臣 委員長というのは、警察法によりまして、国家公安委員会の決定に従わなければならぬ、こういうことになっておりますので……。
○佐々木(良)委員 そういうことはないと思います。公安委員長として、公安委員であると同時に、公安委員長であるわけですから……。
○青木国務大臣 法律上、私は公安委員でないのであります。そういうことになっているのです。公安委員会の決定によって私は動くということになっておりまして……。
○山村(新)委員 提案権もないのですか。
○青木国務大臣 私は議決権もありませんし、そういう形になっております。
○佐々木(良)委員 手続法上のことは私はくろうとでないから知りません。しかしながら、常識判断として、公安委員の中で、公安委員長が一番中心で公安委員会を運営されているのが常識だろうと思います。従いまして、公安委員長が個人的な見解を持っているならば、その個人的な見解は、当然そこで相談の材料になり得るということは、表面出すか出さないかは別として、それは当然のことだろうと思います。しかし、それに対しまして、あなたは全然ブランクでいって、どういうことになりますか。
○青木国務大臣 御指摘のように、まことに妙な関係になっておりますが、法律によりますと、公安委員長は公安委員ではないのでありまして、従って、表決権がないというのが従来からの例でございます。
○山村(新)委員 提案権はどうだ。
○青木国務大臣 提案権と申しますか、公安委員会の意見を聞く、そういうことはなし得ることだと思います。しかし、それに対して、公安委員会としてどういう考え方かということは、皆さんの意見を聞かぬうちに、私自身としてどうということは言えない立場でございます。
○佐々木(良)委員 手続論の言い合いをすれば、専門家に負けることはきまった話であります。しかしながら、常識論として、全然ブランクで臨むことはあり得ないわけでありますし、提案権というのは権利であるかどうか知りませんけれども、公安委員長が相当な自信を持って問題を提起し、処理しようと思えばできることは、私は当りまえのことだと思います。同時に、先ほど来のお話によりまして、曽我部さんの答弁がおかしいこと、従って、朝日さんを本来ならばちゃんと連れてくるべきであったその辺は公安委員長も認めておられるわけでありますから、従って、そういう立場でこの始末をされるというふうに、私どもは了解しておるのです。違った方法でやられることはあり得ないと思いますが、どうでしょうか。その責任は感じておられるでしょう。
○青木国務大臣 ただいまの問題につきまして、公安委員会としての意見はどうだ、こうおっしゃられますと、公安委員の皆さんの意見を聞いておりませんので、そのことは申し上げかねるわけであります。しかし、国会における審議の模様につきましては、提案権があるとかないとか、そういうことは別にいたしまして、もちろんこういう問題を御報告申し上げまして、公安委員会の皆さんの意見を聞くということは、これはやって差しつかえないことであり、また、そういうことが必要じゃないか、かように考えるわけであります。
○山村(新)委員 青木大臣もはっきりと、曽我部君の独断でもって朝日君をよこさなかったこと、並びに警察庁長官との正式の呼び出しであったか、あるいは正式の呼び出しでなかったかということの誤解といいましょうか、自己判断というものが、非常に不適当であったということを認められておるのですが、石井さんとしても、やはり曽我部君のとられた行動は非常に遺憾であり、不適当であった、こういうことをあなたは認められますか。
○石井(榮)政府委員 ただいまの山村先生の御意見、私全く同感でございます。適切でなかったと考えております。
○山村(新)委員 今、石井長官から、曽我部君のとった態度が適切でなかったということについてのはっきりした答弁があった。そして同時に、われわれが呼び出した肝心な朝日君が来ておられない。従って、当委員会の重要な高石君の逮捕問題を議する前において、国会というものに対する軽視問題が解決されないまま継続されていって、非常におかしな方向に議論が進んでいってもいけませんし、ちょうど昼飯どきでもありますから、暫時休憩して、昼飯を食べてから善後処置をとられるよう希望いたします。
○佐々木(良)委員 山村さんの提案に私は賛成でございますけれども、ただ、次に再開される場合には、やはり先ほどから待っております愛知法務大臣と青木公安委員長に、並んで必ず出てきてもらうようにお願いしておきます。
○江崎委員長 それでは、ただいまの山村君の動議のように決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議なしと認めます。 しからば暫時休憩いたします。 午後零時四十一分休憩 ————◇————— 午後二時二十一分開議
○江崎委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほどの会議の冒頭に申し上げましたように、当委員会としては、できるだけ事件の真相に触れて、合理的な、しかも、妥当な結論を見出すべく、各委員ともに慎重に、かつ真剣に本問題と取り組んで参ったのであります。しかし、先ほどの会議における曽我部本部長の国会軽視の発言に端を発して、それを中心に、各位の論議も熱心に行われ、また青木国務大臣及び石井警察庁長官におかれても、その間にあって、曽我部本部長の発言に対し、不適当なる言辞であると認める旨の、責任ある答弁をなさっております。 そこで、本委員会としては、すみやかに本件の議事を取り進めるため、再開後再びこの問題を繰り返すのもいかがかと存ぜられますので、この際、委員長に、曽我部本部長の発言の重大性にかんがみて、その今後における処置については、一応おまかせ願うとともに、今後、国会からの出席要求については、再びかかることのないよう、国会の権威の上からも、議長を通じて、それぞれの関係当局に厳重なる注意をしていただくこととして、本件の審議に入ることにいたしたいと思いますが、いかがでございましょう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議がないようでありまするから、さように決定いたします。
○山村(新)委員 ただいま、委員長に曽我部君の問題は一任いたしましたが、本委員会といたしましては、高石君の逮捕許諾の問題について、一刻も早く、その結論を出さなくちゃならないと思います。ただ、その結論を出すためには、これからも法務大臣、青木国家公安委員長並びに石井長官その他の参考人から、十分意見を聞かなくちゃならないと思います。元来が、曽我部君の発言のごときは、国会軽視の根本的の考えの違いから出ておる発言でございますから、今後、いろいろと調査をして参りますと、先ほどのような派生事件が、いつ起るかもしれないと思うのであります。従って、そういうような事件が起るたびに、この委員会が長引いて参りますと、世間から、当委員会が、わざわざ高石逮捕問題を長引かせて結論を出さないのだという誤解を受けるおそれもございますので、きょうは土曜日でございますが、われわれ休まないでこうしてやっておるわけでございますから、その点は了解されると思いますが、十分な調査をされると同時に、この結論は、おそくも来週の月曜日には、当委員会として出すように、私としては委員各位に御努力されんことを要望いたす次第でございます。従って、いろいろと派生問題ができましても、月曜日には、当委員会として、高石逮捕許諾の問題についての結論を出すということについての希望を申し上げますから、何分その点、委員長によしなにお取り計らい願いたいと思います。
○江崎委員長 承わっておきます。
○佐々木(良)委員 今の山村さんの御意見ごもっともであると存じますし、当然そうあるべきだと思いますけれども、別に月曜日を待たずとも、これから審議して、わかりさえすれば、きょうでも結論を出せばいいぐらいで、だいぶ長引いておりますから、一日も早く結論を出すようにということで、了承いたしたいと思います。 なお、先ほどの委員長のお計らいによる曽我部君の責任追及問題につきましては、先ほどの委員長の御発言の通りに進めていただくように、賛成をいたします。 次いで、本論に入りまして、質問を行いたいと思いますけれども、委員長、よろしゅうございますか。
○江崎委員長 どうぞ——佐々木君。
○佐々木(良)委員 それでは、石井さんと青木さんにお伺いをいたしたいと思います。先ほど来、お聞きのように、昨日のこの委員会におきましても、議運の江崎委員長から、しかも、公開の席上におきまして、これは内意には違いないけれども、いろいろ事情を総合してみると、どうもこの事件は、許諾要求の取り下げをすることになるように判断をする、こういうようなお話が、きのう委員長からもあったわけでございまして、委員長がそういう発言をされる限りにおきましては、それ相当な根拠を持ってお話しになっていることだと存じます。さらにまた、御承知のように、われわれは、多分二十三日だったと思いますけれども、これは浦和警察署で起った事件でありますがために、本委員会で、被疑事実その他について、最小限の内容を聞こうと思いましても、東京の警察庁では、わかりかねるということで——従来、この種の問題が起った場合は、大体警察庁で全部被疑事実その他もわかるはずであったので、警察庁長官を中心にして話を進めておったのでありますが、今回の事件は、浦和警察に起った事件でありまして、警察庁ではどうにも具体的事実がわかりかねる、繰り返し繰り返しそういう事情であったがために、やむを得ず、われわれは、現地の係官を当委員会に呼んで、直接に具体的な内容を確かめざるを得なくなったことは、御承知の通りであります。先ほどお話がありましたように、二十五日の出席要求に対しては、出席できない旨のお話があり、それと前後いたしながら、その次からのわれわれの要請あるいは要請しようとする考え方につきまして、そのころから、すでに御承知のように、非公式ながら、取り下げるのではなかろうか、そして取り下げたい意向が、警察庁その他関係者にあるらしい。それならば、わざわざ事を荒立てなくても一日、二日ならばというようなことで、本委員会は、むしろ、やむを得ざる形で、一日、二日延びたような結果になったと思うのです。それが、結果におきましては、現実にここまで持ってきておいて、けさのお話によりますと、どうもそうでもなさそうだ。新聞の面では、いろいろな憶測記事さえ書いている状況でございまして、われわれ委員会に属する者といたしましては、ある意味では、今日まで結論を出さなかったことに対しまして、むしろ非常に責任を感じ、ある意味におきましては、警察庁その他に、これは非常にごまかされておるんじゃなかろうか、あやつられているんじゃなかろうかということさえ、考えざるを得ない事態に立ち至っているわけであります。従いまして、私は、青木委員長と石井長官とに、明確にお答えを願いたいと思いますが、本件を取り下げるというお話し合いが、関係者の中でありましたかどうか。あったとするならば、どういう事実に基いてそういうお話があったのか、一つ承わりたいと思います。
○青木国務大臣 いろいろ御迷惑をおかけいたしまして、まことに申しわけないと思います。まずもっておわび申し上げておきます。率直に私の考えを申し上げてみたいと思うのでありますが、高石許諾要求問題が、議運にかかっておりまして、議運としては、何分の決定をしなければならぬという立場に置かれているわけでありまして、そのことを一方において考え、一方におきましては、高石氏が、任意出頭によって四日間も取調べを受けた。そういたしますと、任意出頭によって目的が達せられるならば、あるいは逮捕しなくてもよくなるんじゃないかということも、一応常識的に考えられるのであります。そこで、私の立場といたしまして、議運がせっかく御審議いたしておりますので、万一、議運の方の御決定になる前に、要求を撤回するというようなことになりましては、あるいはまた、何分かの決定をしたあとで、一方において要求を撤回するというような決定が出るというような、ちぐはぐな姿になりましても、これはまことに申しわけなく存じますので、一体、取調べの状況はどうなっているのだろうか。私は、もちろん直接そういうことを聞く権限もありませず、もちろん指揮命令をする権限はありません。しかしながら、警察庁長官がいろいろ助言する立場にありますので、それで警察庁長官に、国会の情勢はもちろん、議運の方としても決定しなければならぬ情勢に立ち至っていることは伝え、そうしてどうなっているかという事情も聞いてみたのであります。そのときの警察庁長官の私に対する説明によりますと、警察庁長官としては、自分のなし得る範囲内において、つまり、指揮令はもちろんできないことでありますが、警察庁長官のなし得る範囲内において、できるだけ埼玉県の警察本部長とも連絡をとるし、今日の情勢から見て、もちろん現地の方々の決定することではあるが、要求を撤回することも可能ではないかというようなことを、私、長官から報告を受けましたので、そのことを委員長にお伝えいたしたのであります。もちろん、その決定は、現地の本部長あるいは検察当局にありますので、はっきりとそういうことを断言することはできないことは当然でありますが、見通しとしての見解を承わり、その見解、警察庁長官の考えている見通しというものを、私は、そのままといいますか、いろいろ説明を聞きまして、警察庁長官の考えはその通り実現するのではないか、かように考えましたので、その旨、委員長等に申し上げたのであります。
○佐々木(良)委員 もちろん、取り下げ云々の話は、完全に非公式な話でありますから、それをとやかく言うのではございませんけれども、しかしながら、取り下げが妥当と思われるにつきましては、事件が具体的にそういう段階にきているというふうに判断をせざ るを得ないわけであります。従いまして、これは非常に聞きにくいことでありますし、言いにくいような気がいたしますけれども、もう少し明瞭にしていただかざるを得ないのであります。 石井長官にお伺いいたしますが、青木さんから、今のようなお話がありましたけれども、石井さんの手元では、権限的にできるとかできないという問題を除くならば、これは自分のなし得る範囲内において——今のお話のお言葉を借りるならば、自分のなし得る範囲内において努力して、やはり取り下げをした方が妥当である、こいうふうにお考えになったのだろうと思いますが、そういうことでございましょうか。
○石井(榮)政府委員 私は、本件をできるだけ円満に解決するためには、すでに、高石代議士も、数回任意出頭も得られている状況にかんがみまして、今後、鋭意任意捜査によりまして、捜査の目的を達成する方法において努力し、従って、その結果によって、請求を取り下げることができますならば、これが一番望ましい、そういうふうに考えまして、その線に沿って、私の許す限度において、微力ながら最善を尽して、今日に至ったのでございますが、不幸にいたしまして、微力のため、事態が私の予期したような方向においての結論を得ないまま、今日に至りました。従いまして、その結果として、当委員会の御審議が、非常に遷延するという結果を招来いたしましたことは、まことに申しわけないことと、遺憾に存じているのでございまして、ここに衷心よりおわびを申し上げる次第でございます。
○佐々木(良)委員 まことに恐縮ですけれども、青木さんに、もう一ぺんお尋ねいたしたいと思います。石井さんのお話でありますと、今お話しの通りであります。しかしながら、本来、許諾の要求書を内閣に提出し、内閣から本院に提出をされるに当りましては、それだけの重要なる必要性があって、出されたのであろうと思う。その判断が、つまり、憲法に保障されておりますところの国会議員の身分を、特殊な場合に限って、拘束をして取り調べなければならぬということにつきましては、その内容が相当重大な関連があるがために、その必要が起ったのだろうと思う。その必要性をめぐって、大体、長官的な形で考えられている人々と、それから、現地かあるいは検察庁か知りませんけれども、そこらとの考え方が違うことによって、一たん提出したものを、片一方は、取り下げた方がいいと判断し、片一方は、絶対にまかりならぬという判断をする。私は、非常に危惧の念をいだくのでありますけれども、公安委員長とされまして、そういうことが公けに、そうあり得ていいものかどうか、非常に私は不思議でならぬのですけれども、どうお考えになりましょうか。
○青木国務大臣 お話しのように、憲法五十条の規定もありますので、国会議員の逮捕許諾要求というものは、慎重にやらなければならぬことは申し上げるまでもないことであります。捜査当局は捜査当局として、主として事件の真相究明という点に重点を置きがちだと思うのでありますが、しかし、それにいたしましても、議員の身分ということにつきましては、十分心しなければならぬ問題であり、しかもまた、こういう要求書が出されまして、その結果として、議運の皆さんに非常な御迷惑をおかけして、国会の運営等につきましても、いろいろな問題もありますので、私といたしましては、できることならば、先ほど石井長官も申しておりましたが、この問題が円満に解決するということが望ましい。そういう気持を持っておりましたところ、石井長官の方からも、大体自分もそういう考えで、自分のできる限度において、最大限円満に解決するように努力したいし、ある程度その見通しもあるんじゃないかというようなことでありましたので、私も、そういうことを、委員長その他にお伝えいたし、そうして憲法で保障された議員の身分、こういう問題も十分に考慮して、この問題を解決するようにすべきじゃないか、かように考えたわけであります。
○佐々木(良)委員 被疑事実の内容に入りますと、これは、秘密会で、また別にお伺いしなければならないので、被疑事実の内容につきましての御答弁は、おそらく無理だと思いますから、別にお聞きをいたしたいと思いますけれども、それにいたしましても、警察庁長官の判断と、現地の判断とが、普通のささいなことならいざ知らず、議員の許諾要求をめぐりまして、その必要性において、片一方は、大体必要でないと思う、片一方は、非常に必要であると思う。——被疑事実の内容に入らなければ、明確には言えないと思いま すけれども、どうも常識的に了解できかねる。むしろ、新聞その他でいわれておりますように、たとえば、長官といいますか、本庁側と出先との、従来のいろいろなあつれき、あるいはまた検察庁側と警察側とのいろいろなセクト、その辺のしわが、この問題をめ ぐって出てきているような気がしてならないのでありますけれども、特別に、現地と本庁との間で意見の相違が、被疑事実以外をめぐって、あり得たのでありましょうか、長官にお伺いいたしたい。
○石井(榮)政府委員 特に現地と中央とで、意見の大きな食い違いというようなものは、私はあり得ないと思っておるのであります。ただ、何分にも、私どもは、中央におりまして、直接事件にタッチをしておりません。第一線の直接に捜査に当った者からの報告に接して、事をやっておるだけでありますので、第一線で直接担当している者のように、微に入り細をうがっての実態の把握という点においては、第一線の諸君より劣っていることは、これはいなめない事実でございます。従って、その問題につきましては、それだけ判断の問題の材料が不足といいますか、そういうことは、ある程度いえるかと思います。私どもといたしましては、先ほども申しました通り、高石代議士の再三の任意出頭を得ておりますので、それが回を重ねるごとに、捜査は相当進展をするものと期待をし、またその結果によって、捜査もある程度目的が達成できるということであるならば、せっかくお願いをしておる許諾要求を取り下げするということも、可能ではないか、またそうありたいものだということで、私は、そういう線に沿って、微力ながら最善を尽していく、こういうことであります。不幸にして、そういうような、私の期待するような結論を得なかったということは、結局、私の情勢判断が甘かったということに帰することと思いまして、その点は、まことに遺憾にたえないのであります。
○佐々木(良)委員 愛知法務大臣がお見えになりましたが、その前に、一つだけ浦和の現地の警察官にお伺いいたします。今のお話に従いまして、本庁の長官とは、この考え方を異にされたらしいのでありますけれども、許諾要求書の提出並びに撤回の必要、あるいは不必要という問題につきまして、憲法五十条並びに国会法の三十三条の精神は、十分お考えの上で対処されたでしょうか。
○曽我部説明員 本件の処理に関しましては、当初から、警察庁と十分協議をいたしまして、処理をいたしたのでございます。また、憲法なり国会法の趣旨というものも、理解をいたしておるその上で、逮捕状を請求したのであります。
○佐々木(良)委員 まことに重大なことであります。被疑事実には触れませんけれども、当初より警察庁とは十分相談の上で、そうして、逮捕して取り調べなければならぬという判断を行い、しかも、その判断には、当然に憲法五十条並びに国会法三十三条の条項も、十分承知の上で要求をした、そして、今もそれが正しいというふうな情態を、今、現地の警察の方では言っておられる。それから石井長官の方では、おそらく同じ立場でおりながら、必要ではなかろうと思って、それをそういう方法で解決したいと考えられる。これは、どうにもわけがわからぬことで、二人のお考えなり何なりが違うと思うのですけれども、石井さん、今の曽我部さんのお話で、間違いないのですか。当初からあなたに相談をされ、しかも、憲法五十条、それから国会法三十三条の精神を十分承知の上でやった。従って、今なお取り下げる必要はないし、初めから要求した通りで、取り下げる必要はない、こういうふうに判断されておるということでありますが、そのままですか。
○石井(榮)政府委員 御承知のように、今国会開会前の六月七日に逮捕状を請求しまして、逮捕状が発付になっておるのであります。ところが、その執行に当りまして、高石代議士は、所在をくらましておられましたがために、ついに第一次の逮捕状によっては、逮捕が不可能であったのでございます。そして十日の会期に入りましたので、第一次の逮捕令状は効力を失うわけでございます。今回の逮捕状を請求しなければならぬということに相なりまして、浦和の所轄の裁判官に逮捕状の請求を出し、その裁判官が国会へ、成規の手続によって許諾請求の手続を出した、こういうことに相なっておるのであります。当初におきましては、逮捕状を請求する理由が十分あったと、私どもは考えておるのであります。その後におきまして、たびたび申し上げます通り、新しい事態の、任意出頭が数次にわたって実現を見ております。こうした状況が引き続き行われますならば、その間において、漸次捜査の目的達成が可能であるのではないか。こうなれば、必ずしも逮捕によって、いわゆる捜査をしなくても済むのではないか、かように情勢を考えたのであります。
○佐々木(良)委員 お聞きの通りでありまして、この問題は進行中でありまするけれども、同じ形でありまするので、愛知法務大臣に、お伺いをいたしたいと思います。この事件の取り下げの問題につきまして、御相談を受けられたことがございますか。
○愛知国務大臣 私の方で、正式に、警察の方から、取り下げについてのお話というものは、まだ受けておりません。
○佐々木(良)委員 正式か非公式か知りませんけれども、御相談があっただろうと思います。あるいは御相談があろうがなかろうが、現在の愛知さんの御判断は、どうでございますか。
○愛知国務大臣 こういう種類の案件でございますから、正式にございませんということは、ないという趣旨に、御解釈を願いたいと思います。
○佐々木(良)委員 ないと言ったって、それでは、朝日新聞に発言されたのは、これはないと言ってもしょうがないのですし、朝日新聞に発言されたようなことは、当然にこの問題について、あなたに、公式か非公式か知らぬけれども、意見を問われ、それに対して答えられた意見だと思いますが、そうじゃないですか。
○愛知国務大臣 新聞の記事を御引用になりましたが、あの記事は、私の直接に話したこととか、あるいは会見をいたしたものの記事ではないのであります。その点を、まず第一に御了承を願いたいと思います。 それから、一般論といいますか、正式に御相談があるというような場合を、かりに想像して考えました場合に、この逮捕請求の手続は、御案内のように、警察から所定の手続で裁判官を通しまして、裁判所の担当判事から内閣総理大臣あてに出して、内閣が受け取りまして、それを国会にお送りしておるわけであります。従って、もし、何らかの形で、正式に御意見の御表示があるという場合におきましては、これは法律上から申しましても、法務省あるいは検察庁として、これに対しては、意見を申すべきものではないのであります。すなわち、手続が、今のような手続できておりますことが一つと、それから、事件それ自体が、検察庁に送致されておりませんから、私どもとしては、意見を申し上ぐべき筋合いのものではない、こういうふうに考えております。
○佐々木(良)委員 ただいまのは、許諾要求書の提出の問題だと思いますが、その後、取り下げの問題につきましては、どうですか。
○愛知国務大臣 これは、あくまで仮定の問題でございまするけれども、取り下げをするということを、警察庁あるいは警察関係においておきめになれば、これを検察庁としては、阻止はいたしません。
○佐々木(良)委員 問題が、ちょっと横にそれて恐縮でありますけれども、二十七年、二十八年の事件のときは、法律が形式的に少し違っておったとかどうとかいう話はありますけれども、そのときは、確かに意見を加えられるかなんかいたしまして、本院に提出されなかったはずであります。でありますのに、今のお話とは、相当お話が違っておるように考えますが、いかがでありますか。
○愛知国務大臣 遺憾ながらその当時の、お尋ねのような点等、具体的に、私、検討して調べたことがございませんから、場合によりましたら、刑事局長からお答えをいたしたいと思います。先ほど申しました私の意見が正しいと思っております。
○竹内(壽)政府委員 ただいま昭和二十七、八年のころのケースということでございますが、三池信氏の案件が、一つ私どもの手元にあるわけでございます。これは昭和二十八年四月十九日の選挙におきまして、三池候補が選挙違反に問われまして、同年の五月一日に逮捕状の請求が、当時の市警でございますが、佐賀市警から佐賀地方裁判所にございました。これは当時所在不明でありましたために、そのような逮捕状が請求されたわけでございます。で、五月十八日に国会が召集になりまして、そこで五月二十二日、第二回目の逮捕状の請求を、やはりこれも佐賀市警から佐賀地方裁判所に出されたわけでございます。そこで、佐賀地裁は、国会の許諾を求めますために、内閣に許諾要求書を送付いたしております。これが五月二十三日でございます。ところが、この案件は、直ちに院の方へは回されてなかったようでございまして、五月二十六日、三池氏自身が佐賀地方検察庁に出頭になりまして、上申書を提出いたしております。ところが、それから四日後の五月三十日には、国会が自然休会になっておるのでございます。そこで三池氏は、検察庁に参りまして、この上申書の中においても、ある程度犯罪事実につきましての供述と申しますか、書面による供述でございますが、なされておるのでございまして、もしこの五月三十日の自然休会の後に、国会の再開を待ってこの院で御審議を願うということになりますと、さらに二ヵ月もおくれるというような情勢であったようでございます。そこで、そうなりますと、事件は他の関係者との関係において、この三池氏の事件も処理されなければなりませんので、そのようなニカ月も間をおいて、そうして御審議を願った上で逮捕するというようなことになりますと、事件としましては、時期を失するという結果になりますので、捜査当局におきましては、話し合いの上で、六月九日になりまして、この事件を検事認知をいたしまして——検事認知という手続は、警察から送致を受けるというのではなくて、検察官側が、本件につきまして、事件をみずから認めてこの取調べをするという、取調べ開始の手続でございます。そうして、六月十日に三池氏が佐賀地検に出頭されまして、同日から三日間にわたって検事の取調べを受けておる。ところが、先ほど、二ヵ月後ということでございましたが、その当時の情勢は、そうのように判断をしておったようでございますが、六月十五日に国会は再開になっておるようでございます。そして六月二十日に、事件は熟しまして、公判請求をされております。そして同日、内閣に対しまして、さきに提出しました逮捕状の、佐賀市警から佐賀地裁にあてて出しました逮捕状の許諾請求の取り下げを出しておりまして、そのために、結局、院の御審議を仰ぐまでには至らずして、問題は解決しておる、こういう事情になっておるようでございます。 もう一件ございますが……。
○佐々木(良)委員 簡単に願います。
○竹内(壽)政府委員 もう一つは、昭和二十七年十月の選挙で、岩川与助という方が、やはり逮捕状が出されまして、当時所在不明でございました。十月の二十四日に国会召集がありまして、十一月の十一日に許諾請求をなされたのでございますが、これは東京で任意取調べができまして、これも熟したという判断がなされて、許諾請求が撤回されまして公判請求を見ております。こういうことで、二つの事件が、逮捕許諾請求の書面までは出しましたが、御審議を仰がずして問題は解決しておる、こういう事例が二件ございますから、御報告いたします。
○佐々木(良)委員 そうすると、いずれにしましても、そのときにおきましても、内閣は、何らの意図を加えずに、取次機関にすぎないという判断でやられた、こういうことですか。
○竹内(壽)政府委員 さように了解いたしております。
○小林(進)委員 それにしては長いじゃないか。
○佐々木(良)委員 それならそれでいいです。 それから、愛知さんに、もう一点お伺いいたしますけれども、先ほどの新聞のお話は、直接のお話ではないということでありますが、直接のお話ではないといたしましても、この送検もされていない事件に、検察は関知しない。警察が撤回するというなら阻止はしないだけの話さ。このこと自身は、直接話されたかどうか知りませんが、心境、今のお考えは同じことですか。
○愛知国務大臣 これは、先ほど私の現在の公けの見解を明らかにいたしたつもりでございますから、それによって御承知おきを願いたいと思います。
○小林(進)委員 ちょっと関連して。そうすると、浦和検察庁は、今の高石君に関係する選挙違反の問題は、全然知らないのかね。警察は、検察庁の指揮命令を受けて、司法警察的な動きをするだけじゃなしに、警察が独自で選挙違反を取り扱っておるのを、検察庁は、全然知らないのですか。
○愛知国務大臣 私が申し上げておりますのは、この事件の送致が、検察局にされていない、こういう事実に基いて申し上げたのであります。
○小林(進)委員 これはあれですか。この選挙違反全般を、高石君だけじゃないが、この捜査は、一体警察が主体になっておるのか、あなたの部下の浦和検察庁の指揮に基いて警察が動いて、この問題を取り扱っておるのかどうか、この点を一つ承わっておきたい。
○愛知国務大臣 詳しくは、政府委員からお答えいたしますが、要するに、事件が送致されていない、この限りにおきまして、検事が取り調べていない、こういうことを申し上げておるわけであります。
○小林(進)委員 警察はどうですか。
○中川(董)政府委員 法務大臣のおっしゃいますように、高石幸三郎さんの、ただいま提出いたしております公職選挙法被疑事件は、いまだ送致されておりません。ところが、全国的に申しまして、選挙違反事件は、送致後の状況、送致した分と、それから未送致の分とが、関連することが多いのですが、未送致の分につきましても、送致後の状況等、十分連絡をいたすということは、捜査を合理的にするゆえんでございますので、今回の高石さんの事件を含めて、その意味での相談は、各府県とも、検察、警察ともに、相談を密にしてやっておるというのが現状でございます。
○山村(新)委員 関連でもって……。今、法務大臣の答弁によりますと、この事件には、一切検察庁は関与しておらないということを、はっきり言われたような節もある。ところが、今、中川刑事局長のお話によりますと、全部の選挙違反の関係は、検察庁と密接な連絡をとりつつ、警察としては処理しておるという食い違いがあるのですが、この真相はどちらですか、最初に検察の方から……。
○愛知国務大臣 それは、私が申し上げましたことと今御指摘の点は、ちょっと食い違いがあると思いますが、私は、具体的の今回のこのケースについて、いわゆる事件の送致がない。それから逮捕の許諾請求が警察から裁判所を経て出ておるのであると、これに限定して申し上げたわけであります。従って、食い違いはないと私は思います。
○山村(新)委員 中川刑事局長の話によりますと、全部の問題について、検察庁とは相談をしていると、はっきり言われた。従って、高石さんの問題も、全部のうちの一つなんです。このケースだけが相談がなかっということは、どういうわけですか。
○中川(董)政府委員 皆さん、誤解があるようでございますが、法務大臣からお答えになりました内容と、私が申し上げた内容は、私自身は、食い違いはないと考えております。もっと詳しく申し上げますと、本件逮捕を請求して、皆さんの御審議にかかる事件につきましては、埼玉県警察において捜査中の事件でありまして、送致はされておりません。ところがこの事件を含めて、この事件も同様ですけれども、これに関連する事件で送致された事件が、相当あるわけであります。その関連がでございますので、密接な連絡、協力のもとに、司法当局ともやっておることも事実でございます。それから、送致されない事件といえども、送致後の状況を考えて、密接に協力しておるという事実を申し上げたわけでございますので、私の考えといたしましは、法務大臣の答弁と私の申し上げたことと、矛盾しないと考えております。
○山村(新)委員 それでは、警察本部長に伺いますが、高石君の逮捕請求をするということについて、検察庁とは何も打ち合せをしないで、裁判所に逮捕請求をしたのですか。
○曽我部説明員 本件につきましては、当初から浦和地方検察庁とは、十分な打ち合せをいたしております。その逮捕状請求につきましても、十分意見を聞いてやっております。
○福家委員 それは大へんだ。法務大臣にお尋ねしますが、今の曽我部本部長の意見では、明らかに全面的に検察庁と打ち合せ済みということですが、法務大臣は、全然していないと言う。この食い違いを明らかにしていただきたい。
○愛知国務大臣 これは、ただいま答弁がありましたように、一般的に、あるいは個々のケースにつきましても、事実上の御相談があるということは、しかるべきことであると思います。これを否定するものではありません。しかし、検事が指揮をして、警察をして本件について取調べをさせたということはないということが一つと、それから、先ほどから申し上げておりますように、逮捕状請求の手続の点について、私は触れて申し上げたわけであります。
○福家委員 私が聞いておるのは、警察が先か検察庁が先かという、ウサギとカメの競争を聞いておるのではない。一体打ち合せがあったのかどうかという本質を聞いておる、逮捕の問題について。
○愛知国務大臣 ですから、事実上の御相談、御協議があったとは思います。しかし、手続は全然違うのですから、それを明確に分けてお答え申し上げたわけであります。
○福家委員 手続上のことを聞いておるのじゃなくて、事実上、連絡があったら、あったと言えばいいじゃないですか。どうして言えないのですか。
○愛知国務大臣 それを否定してはおらぬつもりです。
○福家委員 それじゃ、さっきの食い違いはどうしますか。
○愛知国務大臣 食い違いとお聞き取りになられたならば、その点は、食い違いがないと私は考えますから、御了承願います。
○山村(新)委員 検察庁の竹内さんに ちょっと伺いますが、実際においては、 逮捕の問題については、相談があった のですか。
○竹内(壽)政府委員 お答え申し上げます。これは中川刑事局長からもお話がございましたように、また曽我部本部長からもお答えがございましたように、選挙違反の事件の取扱いにつきましては、いろいろな観点から、きわめて密接に検察庁、警察との間に連絡をとって、人権の尊重その他について、遺憾なき態勢を整えておるわけでございます。本件につきましても、逮捕をしたいということにつきまして、浦和の地検におきましては、本部長から御相談があったようでございます。浦和の検察庁におきましても、逮捕状を請求するということにつきましても、検察官としましては、この事件が、将来公訴を提起し、あるいはその公訴を維持するという重責を持っておりますので、この観点から、必要な法律上の助言あるいは捜査上の助言をいたしますことは当然でございます。そういう意味におきまして、御相談に乗って、この逮捕の手続が進められているというふうに、私どもは了解しております。
○小林(進)委員 ちょっと、いま一点確認しておきたいのですが、それでは、この選挙違反の問題を、警察が主体で捜査して、検察庁は、単なるその補助機関というか、その併立する一つの助言機関にすぎずして、単なる助言とか協力程度のものなのか、あるいは検察庁が、やはり事件の捜査の主体になって、そして警察は、司法警察として検察庁の指揮下に入って、問題の一応のアウト・ラインを作り上げるまでの仕事をしているのか、どちらがこの捜査の主体なのか、いま一度、法務省、警察庁の両方からお聞きしたい。
○竹内(壽)政府委員 これは、手続の進行によりまして、形態は変ってくるわけでございます。原則としましては、検察庁と警察とは、同じ捜査機関でございまして、これはそれぞれ独立して捜査をすべきものである、両者の関係は、協力関係ということに相なっております。しかしながら、一たん事件が送致をされますと、今度は、刑事訴訟法の規定に基きまして、その事件に関しましては、検察官が司法警察職員に対しまして指揮命令権を持つ、こういうのが新刑事訴訟法の構造でございます。しかし、これは法律上の建前でございまして、平素、警察と検察庁とは、密接に連絡をいたしまして、そういう法規の拘束は拘束といたしまして、お互いに意思疎通をして、捜査に遺憾なきを期するということは、これは双方が考えておることでございます。
○中川(董)政府委員 私も、竹内政府委員と同様に理解しております。これを砕いて申しますと、刑事手続は、一つのリレー・レースみたいなものでありまして、最初に警察——警察というのは、末端の知識を多く持っておりますので、警察の認知する事件が大部分でございます。末端で事件を認知いたしまして、その事件は警察が独立して捜査するのであります。しかし、その事件はリレー・レースでございますので、次に検察庁の段階に送致されるべきものでございますので、送致後の状況、とりわけ公訴の提起ということの関連がございますから、第一走者と第二走者とが互いに協力する、こういう建前をとっておるのでございます。すべての事件について、同様なのであります。とりわけ選挙違反のごとき、大へん捜査について緻密な協力を必要とするものにつきましては、特別にその協力関係を密接にやっておるのが現状でございます。
○佐々木(良)委員 検察庁側と当初から、言葉は指揮か何か知りませんが、とにかく十分相談しながらやられた、曽我部さんはそうおっしゃっておられるわけであります。従いまして、逮捕についてそういう相談があったならば、許諾要求書を出す場合でも、先ほどの愛知さんのお話ならば、公式か非公式か知りませんが、事実上の相談をされたのだろうと思いますが、その点はどうですか。
○曽我部説明員 許諾要求は、私の方がやるのではなく、判事がやるわけであります。従って、私の方は逮捕状を判事に請求する、その意味においてやるわけでありまして、ただいま申し上げましたように、逮捕状の請求については、よく検察庁と連絡をとった、こういうふうに申し上げたのであります。
○佐々木(良)委員 こっちはしろうとだから、刊事訴訟法や何かの言葉じりみたいなものの言い方をしなさるな。こっちの聞きたいことを答えてもらいたい。、要するに、逮捕状を出して、国会に今議席を持って仕事をしておる者をつかまえなければだめだという相談をされたのでしょう。そうして、つかまえてくれろとというふうに請求されたのでしょう。その請求をされるのに、それを検察庁側と相談されたのですか。
○曽我部説明員 その通りでございます。
○佐々木(良)委員 そうして、今度は、最近におきまして、その取り下げの問題が出た場合に、曽我部さんは、自分のところの筋の警察側の石井長官とも相談をされたことを言われております。先ほど来、意見が相当食い違ったところまできて、よその問題に移ったのです。同様に、今度は、検察側ともその問題について、私は御相談なり御協力があったと思いまするけれども、いかがでございますか。
○曽我部説明員 協議をいたしております。
○佐々木(良)委員 検察側で、その場合どういう態度をとられておりますか、どういう意見を持っておられますか。
○曽我部説明員 少くとも昨晩までは、いまだ逮捕状請求を取り下げる時期ではないということを言っておりました。
○佐々木(良)委員 その検察側の意見は、その検察側の一番親元でありまするところの法務大臣とも、内々に当然相談があったのだろうと思いまするが、先ほど警察の方の公安委員長は、石井さんからも相談があって、おれの方は、実際ならば、もうそろそろ必要ではないのではなかろうかと判断して、従って、円満に解決するために取り下げした方がいいのじゃなかろうかと思ったと、青木さんは言っておられるのです。愛知さんは、先ほどのように、全然うんともすんとも、何も相談がなかったと言い切られるのですか。
○愛知国務大臣 先ほどお答えいたしました通りで、警察の方から、取り下げをする、それがしかるべきことであるという趣旨のお申し入れは、私のところにきている報告では、ございません。
○佐々木(良)委員 警察の方からではなくて、警察の方から検察側に相談があつて、検察側は、少くともゆうべの段階におきまして、警察側にある程度の意図を明示されておる。そうでありますならば、当然に検察側は、その自分の長官でありますところの法務省側に、全然相談なしにするわけはないと思いますが、いかがですか。
○愛知国務大臣 これは、協議があるなしにかかわらず、これだけの大問題でございますから、私も、十分にその間の報告をとり、かりに、先ほど申し上げましたように、そういうことがあった場合の措置というものも、十分に考えておるつもりであります。従って、冒頭にお尋ねがございましたように、かりに、警察の方で取り下げることが妥当であるということで手続をされるならば、阻止をしないのがしかるべきものである、私はかように考えております。ただ、念のために申し上げておきますが、取り下げるということについてのお申し入れというか、事実上の御相談も、私が検察庁を通じて、詳細に、かつ刻々に報告を聞いておりますが、私の耳なり、あるいは書類なりとして、全然私は見ておりません。
○佐々木(良)委員 ともかく、曽我部さんのところから問題を発して、逮捕状を出す際には、ずっと警察側の上向きの線をたどって、十分相談し、憲法五十条並びに国会法の三十三条に従っての判断も十分に整えた、同様の意味におきまして、検察側とも十分相談された。その段階におきましては、私は大体そうだろうと思う。従いまして、今度取り下げの問題が起った場合にも、同様な相談がされておることは、検察筋なり警察筋ならば、形式的にどういうふうに答弁されようとも、同じような相談がされておることは、だれだって知っておることである。事実、今、曽我部君も、そういうことをちゃんと口ににおわしておる。警察側の方は石井さんも言われ、青木さんも、同様な問題の相談を受けたことを言われる。そして、その判断さえもつけ加えられておる。検察側にも同じように相談されたことを、曽我部さんもまた言っておられまするし、従って、それは同様な意味で、こっちの検察側を通じて相談があったことは、たれでも想像できる。そこを、つべこべ形式論的に問題をされることは、私ども非常に不愉快だ。しかしながら、これ以上突っ込むとするならば、被疑事実にも触れ、具体的にもいかなければならぬということで、同僚の話によりますと、その辺は秘密会の方がいいんじゃないかという話もありますから、一応私の質問は、ここで中止いたしまするけれども、私は、この問題の経路をたどってみますと、まさにこの新聞に出ておる通り、常識的に考えてみまして、今の事件が、いかなる事情でだんだんとおくれてきて、そのために、必要がなくなつたかどうか知りませんけれども、現実にはだんだんとその逮捕の必要性がなくなってきておる。そこをとっつかまえて、石井さんなり青木さんなりは、だんだんこの辺だから、もう取り下げをしようじゃないかという判断をされる。そうすると、現地部長の方は、顔が立たないようになるから、一たん振り上げたこぶしだ、従って、人間を何としてもとっつかまえなければならぬと主張する。また同じような形で、検察側は検察側で、初めからしまいまで相談を受けておりながら、正式におれの方に頭を下げてきたなら、うんといってやろう。そうでなくて、知らぬ顔しておるなら、けしからぬとか、そういう官僚と官僚のセクションの間に入って、これは議員だから、われわれはつべこべ言う資格があるし時間もある。一般人民なら、全然泣き寝入りである。こういう状態で警察や検察庁が運営されておつて、それで青木さんにしても法務大臣にしても、民主的とかへったくれと、よく言えるものだと思う。社会党も、この問題につきまして、高石さん自身の問題につきましては、別個な立場を持つかもしれないけれども、堀り下げれば堀り下げるほど、あまりにもひどい責任回避と、そしてセクトとセクトの中に人民を当てはめて、弱い者いじめをして、そろそろ新聞か何かでもって、警察に圧力を加えたから、それでもって、警察が国会の圧力に屈したのだろうと言わせるような立場をとらせる。私は、まことにもって不明朗しごくだと思う。従いまして、あと同僚諸君に譲ります。
○愛知国務大臣 私は、誠意を尽して、事実をありのままに申し上げて、かつ、ぎりぎりの見解まで御答弁を申し上げておるつもりであります。ですから、現実に正式に協議がございませんという事実を申し上げ、かりに、そういう事実がありました場合には、こういうつもりでおりますというぎりぎりのところまで誠意を尽すと申し上げておるのであります。
○佐々木(良)委員 かりにじゃない。現地の警察の本部長は、検察庁に相談をしたと言っておる。検察庁が勝手に返事をしたとは言っていない。非公式か公式か、そんなことは知らない。現実に相談しておることは、事実じゃありませんか、つべこべ言いなさるな。
○竹内(壽)政府委員 非常に誤解があるようでございますので、私から申し上げたいと思いますが、私の方は、浦和の検事正から、どういう連絡があったかということにつきまして、事情を聴取いたしましたが、取り下げをするということのお話はなくて、取り下げというような方向にいく可能性を前提としたお話はあったようでございますが、それは私どもとしては、非常に違うことに考えておるのでございます。
○佐々木(良)委員 ここでは、われわれに通用する言葉で話してもらいたい。あなた方も、国会に来て話をしておるのだから、われわれの言葉じりをとらまえるような答弁をしてもらいたくないのです。初めから、運営委員長自身が、きのう話をしたことは、非公式に承わるところによると、こうこうだという話をされて、従って、公けの正式の話でないということを、初めから言っておるじゃないか。従って、あなた方の中を走っておるのも、正式に書類を出してから取り下げたらいかがでございますかというような相談をしていないことは、明らかである。そうでなくて、これは取り下げた方がよかろうと思うのだけれども、いろいろな点があるし、どうだろうくらいな相談があったことは、事実である。そのことを、われわれは言っておる。おそらく愛知さんの方は、書類を出して手続をしたとかしないとかいうことを、言おうと思っているのだろうが、手続をしたのなら、初めから問題じゃない。きのう運営委員会でわれわれが言ったのは、非公式にこういう話が出ておるということを、われわれは漏れ承わって、遠慮して言っておる。その漏れ承わっておる内容に従って話を進めたところが、警察庁長官も、青木公安委員長も、非公式の話を非公式の話として前提されて、はっきりと肯定されておる。つべこべ形式論的なものの言い方をしておるのは、あなた方の話だけである。だから、初めから調子を合せて、ここの常識に合う話をしてもらいたい。われわれの方は、法廷の話と話が違う。法廷のむずかしい用語は、おれは知らぬ。
○福家委員 佐々木君の発言に関連して、法務大臣の答弁と、曽我部警察本部長の答弁は、明らかに食い違っておると思う。この点について、委員長から、十二分に、食い違いがあるかないか、ただしていただきたいと思う。
○江崎委員長 これはどうでしょう。さっき竹内君が注釈を加えましたように、多少曽我部君が現地の検察側と相談した言葉の言い方、あや、こういうところにポイントを置いて、それぞれの解釈、答弁が食い違っておるようにも考えられます。そこで、これをだんだん突き詰めて参りますと、問題の核心に触れてくることになりますので、この議事をそのまま進めるとすれば、これ以上は、秘密会にいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○福家委員 その前に一つだけ。 先ほどの法務大臣の御答弁で、今日の朝日新聞の記事には、自分は全然関知していない、こういう御答弁であったように思います。しからばこれは天下の朝日新聞ともあろうものが、根拠なくデマを書いているのかどうか。火のないところに煙は立たぬということわざもありますが、この点、法務大臣に、もう一ぺんはっきりと承わっておきたい。
○愛知国務大臣 これは、先ほど申し上げた通りでございまして、つけ加えて申し上げることもないようにも思いますけれども、私が会見をしたとか、あるいは私の直接の話を引用したというものではないと思います。
○山村(新)委員 どうでしょうか、だいぶ事件もデリケートな問題になって参りましたし、ある程度、事件の真相に近寄って参ったと思いますから、われわれは、一つ秘密会を開いて、秘密会でもって、せっかく曽我部君もさっきから待っておりますし、曽我部君の現地の模様を聞きながら、今後本問題を進行さして参りたいと思いますから、委員長の方で、秘密会に入ることを諮つていただきたいと思います。
○長谷川(峻)委員 その前にちょっと。 いろいろ話を聞いておると、議運が、この逮捕許諾の問題につき、非常に長引いたということも、われわれの怠慢じゃない。その間に、こういう検察当局あるいは警察当局の間に、非常な行き違いがある。真理の発見、公訴を維持するまでに非常な努力を要するのです。非常な食い違いがあることをわれわれが発見するために、ひまがかかった。だから、新しい問題にわれわれは発展していく可能性がある。これは、この際に言うておく必要がある。
○江崎委員長 ただいまの山村君の動議に御異議ございませんか。
○江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。 ついては、これより秘密会に入りますので、議員、政府関係官及び委員会の事務を担当する職員以外の方は、御退場を願います。 ————◇————— 〔午後三時二十三分秘密会に入る〕 〔午後五時四十九分秘密会終る〕 ————◇—————
○江崎委員長 本日の秘密会の記録は、衆議院規則第六十三条ただし書きの規定によりまして、その全部を特に秘密を要するものとし、これを印刷、配付しないこととするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 本日はこの程度にして、明後日、月曜日は、午後一時から開会して、続行して結論づけていきたいと存じますが、いかがでございましょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議がなければ、さように決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十分散会