科学技術振興対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/07/08
会議録
○小金委員長 これより会議を開きます。 科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますから、これを許します。岡良一君。
○岡委員 私は、動力協定に関連いたしまして、若干お尋ねをいたしたいと思うのであります。その政治的な責任の問題は、いずれ、また別の機会に譲りたいと思いますが、きょうは、条約上の事務的な手続の関係において、若干お尋ねをいたしたいと思います。 まず、先般予算委員会で、動力協定の中に付属文書として盛られておる覚書について、日付も署名もないのではないかということを申し上げたところが、岸総理は、日付も署名もあると承知をいたしておる、こう御答弁があったわけでございますが、この食い違いについて、条約局長として何か考えがあるのかどうか。
○高橋(通)政府委員 ただいまの御指摘の点でございますが、覚書には、五月二十七日の日付がございます。それから、署名の点でございますが、これは覚書でございますから、覚書の通常の慣行に従いまして、イニシアルをしてあるわけでございます。イニシアルは極東アジア局長、これが責任担当官だと思いますが、アジア局長のパーソンズのイニシアルを右下の方にやってございます。
○岡委員 それでは、私が先般いただいたこの覚書には、日付もなく、ただ、国務省ワシントンとだけしか書いてありませんが、これは本物ではないのでございますか。
○高橋(通)政府委員 申しわけございません。それは、事務的な誤まりでございまして、まだ正式に国会に提出いたさなかったものでございますのと、それに、間に合わずに早急に書いたからだと思います。こちらの誤まりでございます。
○岡委員 それでは、五月二十七日という日付があるということでございますが、協定の調印された日は、御存じのように六月一六日でございます。そうしますと、調印の日に、この覚書は日米両国語において提出をされて、双方が確認という手続を経られたものでございますか。
○高橋(通)政府委員 ただいまのは、調印の日に覚書の受領をしたわけではございません。交渉の過程におきまして、すなわち、ここに日付がございます五月二十七日にその覚書を受領したわけでございます。
○岡委員 それでは、これは調印の文書ではないわけでございますね。いわば、協定の公式の付属文書ではないわけでございますね。
○高橋(通)政府委員 協定の公式の意味の一部をなすかと……。協定の言葉の問題でありますが、通常協定には、付属書とか付属議定書とかございまして、本協定と不可分一体をなすという、そういう付属文書の例がありますが、そういう意味の、有機的なと申しますか、不可分一体をなす文書ではない。ただ協定に関連しまして、協定の基礎文書として、これを受領したということはいえると思います。
○岡委員 日本側の署名はないのですね。
○高橋(通)政府委員 これは覚書でございまして、向うから受領したものでございますので、当方の署名その他はございません。
○岡委員 この内容と関連して申し上げますと、ただいまの御説明では、五月二十七日に、交渉の過程におけるある時点においてこのような話し合いが行われたという事実を事実として、いわば、議事録の一部として、覚書という形において向う側が提出をして参った、こういうふうに理解していいのですか。
○高橋(通)政府委員 そのように理解してよろしいかと思います。ただし、その交渉の過程における一つの重要な基礎文書であるということは、私は、確かにそういう文書であると思います。ただ、われわれ条約局の事務当局といたしまして、この条約その他交換公文等、一連の書類がありますが、それと同列の不可分一体というところまでは、われわれは申し上げることができないと思います。
○岡委員 それでは、この文書というものは、アメリカの原子力法の百二十三条の手続によって、議会にある一定期間公示されていなければならない、この手続はとられておらないのですか。
○松井説明員 アメリカの原子力法の百二十三条では、御承知の通り、バイラテラルな協定を締結した場合に、国会に一カ月さらすことが、国内慣行手続の要件になっておることは御指摘の通りでございます。しかし、この問題の覚書の内容は、アメリカの立法上、大統領の有する権限に基きまして、ある政策のあることを確認したわけでございまして、新たなる政策の変更とか、修正を意味するものではなく、従って、現行法の範囲内で行政権にゆだねられておることを確認したものでございますから、国会に提出することはないのではないかと思っております。なお、国会に提出するのは、承認のために提出するのではございませんから、念のために申し上げておきます。
○岡委員 それでは、アメリカの慣行として、いわゆる大統領声明というものと、アメリカの国内法と、どちらが優先しますか。
○高橋(通)政府委員 これは、通常の形式では、私は、国内法が優先するかと思いますが、ちょっと比較対照の問題にはならないかと思っております。この覚書自体に対して申しますと、これは単なる大統領の声明だけではなくて、その声明をもって、アメリカの国務省が正式なルートを通じて日本政府に提起している、こういう問題でございます。
○岡委員 しかし、その日付が五月二十七日であり、しかも、単なるイニシアルをもって日本に提示をしてきたということでは、あなたのおっしゃるような、公けの国務省の確約というふうなウエートは何もないわけでしょう。しかもその内容について、特に大統領の声明を引用しているが、大統領の声明は、アメリカの国内法に優先し得ないと私は考えておる。しかも、これが国会にも提示されておらないということになれば、アメリカにおいて、アメリカの国会が国内法を改正した場合には、この文書というものが、その瞬間にほごになる可能性が十分にあると私は思うのだが、あなた方は、事務的な立場からどうですか。
○高橋(通)政府委員 御指摘の通り、これはアメリカと日本との間の確約、すなわち、御指摘の意味における条約または交換公文と申しますか、協定と申しますか、そういう意味の約束、従って、義務的なものではないということは、御指摘の通りでございます。
○岡委員 この問題は、非常に私どもも大きな関心を示しておりますので、委員会のつど、正力前任の原子力委員長にも、プルトニウムというものは、軍事的目的には使用しないという確約をとってもらわなければなるまいということを、強く申しておるのです。最近、学術会議の方面でも、専門の原子力特別委員会では、満場一致、この動力協定が、プルトニウムの軍事的使用というものを禁止する確たる保障を持っておらないということで、大きな疑義を表明しておることは御存じの通りであると思う。してみれば、外務当局としては、われわれの意思を尊重されるならば、当然、こういう調印文書ではない、しかも、相手方のイニシアルをもって一応その意思が表明されておるという程度のものではなく、なぜ、それをこのノートの中に——これは、双方の代表者がお互いに当日調印署名をしておるところのノートです。このノートの内容を見れば、協定成文の解釈、運営上の意見、合意ないし統一というような問題を取り計らっておる。なぜ、ここに入れなかったのですか。ここに入れるのが当然でしょう。なぜ、ここに入れなかったのです。
○高橋(通)政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、実は、協定によりますところの義務または拘束力という点は、確かに御指摘の通りでございます。しかし、そういう協定または条約に、明瞭に、形式的にも実体的にも、義務ということをはっきりうたってないから、それ以外のものでは、全然拘束力がないかと申しますと、それは、われわれ条約局の事務的立場から申しますと、その協定や条約に基くのが最善でございます。しかしながら、それ以外にも、この覚書にも、十分にそういう意味合いにおける重要な意義があるものであるというふうに考えておる次第でございます。
○岡委員 私は、そういうことを聞いておるのじゃない。なぜ、ノートに入れなかったかということです。これは、当然入れるべきでしょう。六月十六日の日付で調印されておるにもかかわらず、五月二十七日の交渉の過程のある時点において、たまたま相手方がこういう意思表示をしたという議事録の一片、こういうものを添えて、それで、この重要な問題の片がつくとあなた方は思っておられるのか。あなたは、条約局長として、当然事務上の責任があると思うのだが、このノートの中に当然入れるべきではないか。ノートの内容というものは、一から八まで、全部協定成文の解釈、運営に対する双方の合意、一致点というものが、このノートに盛られておる。ここに入れるのが当然ではありませんか。おそらく、これは一から八までのノートの項目よりも、もっと重要な問題でしょう。それが、調印当日、両者の正式代表者による確認もなく、単に五月二十七日における国務省代表者のイニシアルがあるだけである。こういうような文書をもって片をつけるということは、あなた方は、条約のいわば事務的な責任者として、手落ちではありませんか。
○高橋(通)政府委員 この問題につきましては、結局、アメリカ当局とわれわれの長い間の条約締結交渉の過程におきまして、もちろん、われわれといたしましては、条約または協定に入れるのが最善であると思っております。しかしながら、これは相手方のある交渉の問題でございますので、これは、アメリカとしましては、ほかの国々と結んだという場合に、そういう例は一つもアメリカ側にはない。また、この覚書のような程度のことでも、アメリカ側としてはやらなかったわけでございます。それを、われわれとしましては、御趣旨を体しまして、どうしても、この点は何かの形ではっきりしなければならないということで、結局、双方の話し合いの結果、覚書ということに落ちついたわけであります。また、この覚書の内容でございますが、内容の詳細については、御審議のため提出のときにいろいろ御審議いただけると思いますが、この内容につきましても、たとえば、優先購入権につきましては、御承知の第七条Fがございまして、ここに、日本政府は合衆国に対して、その立場を明らかにすることを要請したということが記載してあります。従いまして、日本がアメリカに対してどういう立場でいるのかということを要求したために、われわれはその立場をここに明らかにするのだ、御承知の通り、覚書には、そのように書いてあります。そして、この大統領声明を述べました上で、この大統領声明の重要性を十分了知した上で、なおかつ——なおかつと申しますか、十分了知して、しかも、第七条下の提案をするのだということでございますので、たとい、形式的には条約または協定の形はとっておりませんでも、少くとも、この交渉の過程におけるわれわれの了解の基盤が、この覚書に表現されておると思います。そういう意味合いにおきまして、私は、これは非常に重要な意義のある文書であると考えておる次第でございます。
○岡委員 アメリカが他の国と動力協定を結んだが、こういうような覚書を示したことはない、従って、これは非常なメリットだと、あなた方は言われる。ユーラトムはどうです。アメリカは査察権を放棄しておるではありませんか。プルトニウムの買い取り権についても、事実上、放棄しているじゃありませんか。
○高橋(通)政府委員 ユーラトムにつきましては、御承知の通り、六カ国の機関でございます。いわば、一つの国際機関でございます。すなわち、国際原子力機関と同じような、それの少し加盟国の少い一つの国際機関でございますので、一応そういうふうな措置が考えられる。これは、アメリカと日本との二国間協定でございまして、アメリカがやっている二国間協定では、全部ただいま私が申しましたような例になっておる、こういうふうに考えております。
○岡委員 今、長官も見えましたから、私も切り上げたいと思いますが、この間、ユーラトムを査察して帰られた有澤さんに聞いても、ユーラトム六カ国は、少くとも原子力共同体については、むしろ超国家的な議決権さえ行使するというふうな態度をとっているといわれておる。だから、これは国際機関とはいうけれども、連合体ではない。むしろ、一個の国家とみなしている。そういう形において、六カ国の原子力行政というものも協力態勢を進められておる。だから、日本の場合には、一国との相互協定である、ユーラトムとは話が違うという判断は、私は、あなた方の御見解というものは妥当でないと思います。しかし、いずれも動力協定がいよいよ国会で批准の段階になってからお尋ねいたします。 少し前段の問題についてお聞きいたしますが、これは、松井課長がおられるから、松井課長からお聞きしたいと思うのだが、この春、アメリカでは、原子力法の五十五条を中心とする改正案が提出された。その内容と経過を一つ簡単にお聞かせ願いたい。
○松井説明員 岡先生御指摘になりました通り、今度のアメリカの国会には、アメリカの原子力法五十五条の改正法案が出ました。それは、この原子力法の百四十四条でございますか、軍事協力に関する条文の改訂とあわせた改正法案でございます。五十五条の改正案の要旨は、海外におけるプルトニウムの買い上げを促進する見地から、予算外契約二億ドルの限度で、十五年の長期契約をしてよろしい、その場合に、特に使用の制限のない限りは、アメリカの軍事的目的に供されるものであるという趣旨の改正法、案でございます。 この五十五条の改正法案につきましては、民主党方面からの反対がございましたので、政府は、ほかの重要な原子力法の改正法案を通す見地から、作戦上といいますか、この五十五条の改正法案を撤回いたしました。その民主党の反対の論拠は、もとより、これはアメリカにおける動力発電に対する政府の基本政策に関するものだと私は判断しております。すなわち、民主党の方では、政府が動力発電にもう少し金を出して動力炉の開発をやれば、国内で、おのずから副産物たるプルトニウムができるじゃないか、政府はその大事なことをせぬでおいて、海外に二億ドルの金を出してプルトニウムを買うというのは、政府の政策が矛盾しているからじゃないか、それだけの金があったら、プルトニウムを生産する原子炉を作ったらいいだろう、あるいは国内の原子炉というか、政府の金で動力炉を作ったらいいじゃないか、こういう論拠でございます。ストローズは御承知の通り、そういう見解に対しましては、がんこに反対をいたしました。 そういう政治的な争いの種となりましたその分は撤回いたしまして、イギリス等に対する核兵器に関する情報の交換を可能ならしめるところの原子力法の改正の分だけを、国会に出したわけであります。それが、今度国会を通った次第は、御承知の通りでありま す。
○岡委員 あとは、今せっかく長官もお見えになったのですから、長官の所信を伺って若干質疑をし、引き続いて外務省の方にお尋ねいたしたいと思います。 —————————————
○小金委員長 この際、三木国務大臣及び石井政務次官から、言ごあいさつを申し上げたいとのことでありますので、これを許すことといたします。 三木国務大臣。
○三木国務大臣 本日、初めて科学技術の委員会に出席いたしましたので、一言所信を申し述べてごあいさつといたしたいと思います。 今や、世界においては、新しい産業革命が、進行しつつあります。まことにここ数年来の世界の科学技術の進歩には驚くべきものがあり、世界の産業構造、社会構造に大きな変革をもたらしつつあります。このような時代にあって、天賦の資源に恵まれないわが国が、欧米諸国に伍しつつ、なお一そうの発展を期するためには、長期経済計画に示される通り、国内資源の有効利用と輸出の飛躍的伸張とにより、産業活動を活発化し、国民所得と雇用の増大をはからなければならないことは言うまでもありません。このため、政府においては、今後とも、産業基盤の確立、産業合理化の推進、国際経済協力の強化等、各般の施策を実施する方針でありますが、なかんずく、これら諸施策の推進力ともなるべき科学技術振興のための施策には、特に重点を置いて推進して参りたい所在であります。すなわち、この技術革新の時代においては、輸出の飛躍的な伸張も、国内資源の効率的な活用も、すぐれた国産技術の背景なしには、そり実効を上げ得ないからであります。 この観点に立ってわが国の科学技術の現状を見まするに、原子力平和利用、電子技術の応用等の高度の科学技術に関しては、おくればせながら研究開発の努力が払われつつありますが、科学技術全般にわたり均衡のとれた発展を示しているとはいいがたく、科学技術水準は、遺憾ながら、先進諸国のそれにいまだ及ばないといわざるを得ないのであります。このため、前内閣においても、科学技術振興は、その重要施策の一つに掲げられましたが、今後においても、この方針には何ら変りはありません。 今後、科学技術庁長官に就任いたしました私としては、わが国国民生活と文化の向上に重大なる役割を演ずる科学技術の重要性を深く認識し、そのすみやかなる振興のために、あとう限りの努力を傾注する所存であり、具体的には、次のごとき施策の推進を考慮しておるのであります。 まず第一に、科学技術振興を最も効率的に実現するため、科学技術全般にわたる確固たる基本的な政策の樹立をはかるとともに、長期経済計画との関連において、その実現のために解決を必要とされる各分野における研究項目を摘出検討し、長期的、かつ総合的な研究目標を設定し、この研究目標達成に最も適した研究体制の確立をはかる所存であります。このような基本的重要事項は、単に政府部内のみにおいて審議することは適当でないと考えられますので、科学技術に関するすぐれた有識者とともに慎重審議いたしたく、前国会に提出され、審議未了となった科学技術会議設置法案の成立を期待をいたしております。本法案は、日本学術会議等、各界の意向を十分参酌して、原案に若干の修正を加え、再度国会に提出して御審議をお願いする所存であります。 なお、科学技術振興に関する長期的基本施策を樹立するに当っては、国内資源を海外資源との関連において最も有効に利用する方策を考慮すべきであり、このため、資源の総合的調査を強力に進めたいのであります。 第二に、科学技術振興に直接つながる基礎及び応用研究並びにその研究成果の実用化の強力なる推進をはかりたいと思っております。このため、各研究機関の自主性を尊重しつつ、最大の研究成果をあげるべく、国立試験研究機関、新設される理化学研究所等については、研究施設の近代化、研究環境の整備、研究費の充実、研究者の待遇改善等に努力し、また、民間企業に対しては、資金措置、税制措置、委託研究費の交付等を通じて、その研究の促進に努力したいと思っております。また、わが国における科学技術は、学問的には、世界の水準に比肩し得るものも相当ありますが、その成果が実用化されがたいために、外国技術への依存度が高く、これがわが国技術界の大きな欠陥とされております。このことを十分に反省して、こり欠陥を克服するために、国家的援助により、新技術の開発を大いに促進し、すぐれた国産技術の育成確立に努力いたしたいと思っております。 第三に、最近における科学技術の高度化と、これに伴う専門化により、すぐれた研究者を多数確保することが要請されております。また、科学技術水準向上のためには、国民全般の科学技術に対する関心を高め、科学技術水準の向上に適した社会的環境を醸成することが必要であります。このため、科学技術に重点を置く教育制度の確立と、科学技術に関する情報広報活動の活発化に努力いたしたいと思っております。教育制度に関しては、別途、主管官庁においてその施策を推進中であり、その施策の一そうの促進に協力いたしたいと思っております。情報広報活動の活発化のためには、日本科学技術情報センターの強化をはかるほか、ラジオ、テレビ、映画等を通じて、広く国民全般に科学技術知識を浸透せしめ、その科学技術思想を涵養いたしたいと思っております。また、科学技術功労者を国家的に顕彰する制度を確立することは、国民全般に科学技術の重要性を再認識せしめるばかりでなく、科学技術者の研究意欲向上にも一役をになうものと考えられますので、その具体的方策について、関係者とともに検討を進めて実現を期したいと思っております。 第四に、原子力平和利用に関しては、今日ようやくその創世期を脱し、研究体制を一応整備し得たかの感がありますが、今後においては、なお一そうの基礎研究の充実をはかるとともに、従来つちかった基盤をもとに、研究成果の応用化、実用化に努め、産業、文化の各分野において原子力の平和利用を強力に進めていきたいと思っております。原子力平和利用の推進に当っては、緊密なる国際的協力が必要でありますが、米英両国との原子力一般協定は過般調印を見たところであり、これらの双務協定によって各国との協調を深めるとともに、さらに、昨年設立を見た国際原子力機関の活動に対しても積極的に参加し、その発展に力をいたしたいと思っております。一方国内においては、日本原子力研究所に動力試験炉を導入することとし、将来のエネルギー源として大いに期待されている濃縮ウラン型発電炉の導入及びその国産化並びに原子力船の研究開発の促進に大いに貢献せしめたいと思っております。なお、実用規模発電炉の導入については、その安全性及び経済性につき、目下慎重なる検討を加えており、その結果を待って、すみやかなる実現をはかりたいと考えております。このような原子力平和利用の展開に伴い、核燃料の確保をはかるため、核原料物質の探鉱を促進するとともに、原子燃料公社の充実をはかり、精錬施設の整備強化に努め、核燃料国産化の緒を開く一方、放射線による障害の防止についても万全を期する必要があるので、昨年度発足した放射線医学総合研究所の充実をはかり、その研究を促進するとともに、原子炉の設置あるいはアイソトープ等使用の許可に当っては、特に慎重に安全性の審査を行い、原子力平和利用の展開に遺憾なきを期したいと思っております。 最後に、科学技術全般の国際的協力関係について申し上げますと、先進諸国及び国際機関との科学技術の交流を促進し、すぐれた科学技術の導入消化に努める一方、東南アジア、中近東、中南米等、いわゆる低開発地域に対しては、彼我双方の資源賦存状態、産業構造、技術水準等を調査勘案の上、国産技術の進出をはかり、これら地域の開発と産業振興に努力するとともに、これら諸国との経済協力体制を確立し、もって将来のわが国経済の発展に寄与せしめることといたしたいと思っております。 以上わが国の経済、文化の発展を期するために、目下考慮している科学技術振興施策の大綱を申し述べたのでありますが、もとより、国民全般の協力なくしては、これらの施策の十分な効果をあげることは困難であります。政府においても、以上の諸施策を基盤に、さらに、世界の大勢とわが国の実情に即応した施策を進め、もって、科学技術振興に万全を期する所存でありますので、国会議員各位初め関係各位の御協力を切にお願いいたしたいと思います。 以上をもってごあいさつといたします。
○小金委員長 石井政務次官。
○石井(桂)政府委員 私、今回はからずも科学技術政務次官を拝命いたしました。もとより不敏な者でありますが、駑馬にむち打ちまして、一生懸命に励みたいと存じます。皆様方の御指導、御協力をお願いいたします。
○小金委員長 以上で大臣及び政務次官の発言は終りました。 —————————————
○小金委員長 この際、質疑の通告がありますから、これを順次許します。平野三郎君。
○平野委員 私は、科学技術政策の基本方針につきまして、いささかお尋ねをいたしたいと思います。 まず、ただいま新大臣から施政方針演説を伺ったわけでありますが、現下の科学技術行政の要点を遺憾なく述べられ、まことに堂々たる内容のもので、深く敬意を表する次第であります。これは、おせじでも何でもありませんが、新しい政策を身につけられた政治家として、今やわが国唯一の保守政党である自民党に一陣の清風を送られる政治家として、大いに期待をしておる三木先生をこの科学技術庁の長官に迎えましたことは、まさに適材を適所に得た感が深いわけであります。大いに期待をいたしておる次第であります。 ただ、私が以下少しお尋ねいたしたいことは、ただいまの施策の大綱は、その裏まで十分に読めばわかるとは思いますが、いささか不満と申しまするか、もう少し突っ込んで考えなければならぬ点があるんじゃないかということであります。それは、ここにも書いてありますように、科学技術政策の基本方針の目的として、国内資源の有効利用と、輸出の飛躍的伸張とにより産業活動を活発化し、国民所得と雇用の増大をはかるということでありますが、これをもっと突き詰めて考えますると、日本としては、独特の政策が必要ではないか。今や世界は、大きく申せば、とどまるところを知らない科学技術振興の競争時代であるといって過言ではありませんが、この中において、わが国は単にアメリカやソ連のあとに追従していく、それをまねていくというだけでは、これはいけない。わが国はわが国としての、独特の政策というものがなくてはならないのじゃないかということを痛感いたすものでございます。それには大きな理由が二つあると思うのでございますが、まず第一には、わが国としては、あくまで科学技術を平和に利用する。同時に、従って科学技術の振興の前に政治が優先するということでなければならぬと思うのでございます。今やアメリカ、ソ連の科学技術振興なんということは、軍事的な目的に集中されつつある観がございまするが、本来、科学技術が振興すればそれでいいというものではないのであって、それが人類の福祉に利用されることによって、初めてそれがいいことでありまするが、今や世界の情勢というものは、むしろ科学が人類を支配しつつあるというような観なきにしもあらずという気がいたします。本来、人間が科学を作り出すわけでありますから、人間が科学を支配するのは当りまえでありまするが、逆に、科学によって人類が滅亡の危機に瀕しつつあるというようなおそれがあるのでありまして、これは、明らかに私は科学の前に政治が優先しなければならないということの大きな一つの示唆であろうと思うので、特に平和文化国家建設を建前といたしておるわが国としましては、この点において、アメリカやソ連と違った角度から科学技術振興をはからなければならない。ことに、日本という国は、言うまでもなく、国土の狭小なところに多数の人口密度を抱えておるわけでありますから、従って、アメリカやソ連と同じような形であってはならない。あくまでこの点に重点を置くということが、まず第一に必要ではないかということが第一点であります。 もう一つの点は、日本は非常に財力が不足している。アメリカやソ連などのような膨大な力を持っている国、またソ連のような膨大な権力を一点に集中し得るというような国と違いまして、まことに貧弱な内容しかないこの日本としては、やはりアメリカやソ連と同じような形の科学技術振興ということでは、とうていこれは追従することはできないのであります。従って、きわめて限られたわずかな予算を、最も有効に利用するということが必要ではないか。限られたわずかな予算を大いに活用するということにおいて、私は違った形の科学技術政策というものを日本としては打ち立てなければならぬと思う。特に、今申し上げましたように、新しい政策を信条としておられる新大臣に期待するところは、この点大きいのでありますが、こういう点について、新大臣の基本的な御所見をまず伺いたい。
○三木国務大臣 平野さんの御指摘になったことは、いずれも同感であります。ややもすると、人類が科学技術に支配される。政治優先と申しますか、倫理優先。人類の福祉のためには、やはりそういう倫理が優先しなければならぬ。科学のために人類が滅ぼされるような結果は本末転倒である。そういう意味において、前段のお話は同感であります。 また第二段にお話になった点は、日本の客観点な条件が、ソ連やアメリカのように裕福な研究費を持っているわけではないから、それで、日本は日本としての独特の研究方法を考えなければならぬ、こういうことであります。やはり、そういう配慮が要ると思います。ただ、科学技術というものが、あんまり日本的々々々というような感じもいかがかとは思いますが、やはり、これは非常に普遍性を持ったものでございますから、そういう意味でなしに、最小の費用で最大の効果を上げるような工夫を、貧しい日本としてはしなければならぬ、その心がまえに対しては、同感でございます。
○平野委員 ただいまの三木大臣の御所見、まことにわが意を得たと申しますか、けっこうでありますが、そういう観点から考えますと、今日までのわが国の科学技術政策について、この際若干反省を要し、また、方向を変更する必要が起るのではないかという気がいたします。それはいろいろありますが、まず第一に、今、科学技術政策の中心であります日本の原子力政策については、特にこのことが言えるのではないかという気がいたします。原子力は、科学技術の花形でありまして、わが国も近来大いに力を入れておりますが、これは、やはりあくまでも平和利用ということと、同時に、こういう日本のような特殊な地理的条件下におきましては、特に災害の発生を絶対的に防止をするということが、最初に申し上げました第一の原理になると同時に、もう一つ、日本のような資源の少い、財力の少い国におきましては、原子力のような膨大な予算を必要とする事業については、最小限度にして最大の効果を上げるという、今の大臣の御所見のようなことを考えなければならぬのではないか。ところが、今日までのやり方は、必ずしもそうでないという点があったのではないかという気がいたすわけでございます。何といっても、スタートが大事であって、スタートを誤まれば、将来に大きな禍根を残すということを思うのであります。今、わが国において、原子力の基礎研究ということについては、私は大体万全を期して進んでいると思うのでありますが、原子力発電というような、実際、すでにこれを経済的に利用する面におきましては、はなはだしく間違ったスタートを切っておるのじゃないかという気がいたします。今、原子力発電会社というものができておりますが、これは、商法によるところの民間会社として出発をいたしております。これは、私は、もう根本的に間違っておるのじゃないか。今申し上げました二つの基本原則から申しましても、またアメリカやソ連のような国の状況から考えましても、すべて、これは特殊法人として、法制化されて進むべきものであるが、これが民間会社として進んでおるということについては、私は非常な疑問を持っておるわけでございます。先般、このことも本委員会で非常な問題になりまして、前正力国務大臣は、いずれ、近くこれを法制化するんだということを言明されました。その動機になりましたのは、この民間の発電会社に対しまして、電発が出資をいたしております。電発法によりますと、電源開発株式会社は、水力と火力の発電事業以外には出資をすることができないという法律になっております。当時、政府の解釈としては、この火力というものの中に原子力が含まれておるんだというような解釈によって、この出資をしていることは違法ではないというような見解でありましたが、実は、あの法律は、私も提案者の一人で、立案者でありますが、当時、原子力は全然予想もしなかったことでありますから、そういう議論は、明らかにこじつけの議論であり、だれが考えましても、明らかに違法の疑いが十分にあると思うのであります。当時、岡委員でありましたか、この点を御指摘になりまして、私どももまことに同感であって、違法であるということになれば、これは出資をしたこと自体が、すでに法を犯したことになりますから、違法の疑いがあるということにこれをとどめまして、正力国務大臣からは、来たるべき次の国会においては、電発法の改正もする、所要の法制化の手続をとるという言明がここでありまして、本委員会としても納得したような経緯があるのでありますから、これについて、原子力発電会社というものは、やはり法制化された姿において出発しなければいけないんだ、同時に、直接には、いずれ来たるべき国会におきまして、少くとも電発法の改正、また同時に、この原子力発電会社を法制化するということが必要だと思うのでありますが、そういう点についての御意見並びにその所要の手続についての御意思を承わりたいと思います。
○三木国務大臣 原子力発電会社に対して、特殊法人か民間かということは、非常に議論の分れるところであります。平野さんの御指摘するような立場もあり得ると思います。ただ、しかし、御承知のような経緯をたどって、政府は、前内閣時代、昨年の九月でありますか、閣議決定をいたし、自由民主党も党議を決定いたして、ああいうふうなことになったわけであります。現在のところは、やはり民間の方式によって、——原子力のごときものは、一部のものが独占すべき性質のものでもないわけでありますから、そういう点で、将来必要な場合においては、法制化ということもむろん考えられるのでありますが、現在は、まだ民間会社として出発をした当初であり、しばらくこの推移を見て、必要に応じて、平野さんの御指摘のようなことも考えていい、こう私は思っております。 それから第二段の点は、私、まだそう勉強いたしておるわけではございませんで、委員会の質問応答をちょっと拾い読みをしたのでございますが、確かに、あの電源開発促進法ができたときには、原子力というものを予定しなかったでしょう。そういうことですから、今、原子力という新たなる一つのエネルギー源が生まれてきたときに、あの法律が、予定していなかっただけに、不備であるということは言える。しかし、読んでも、それが違法であるというとどめは、私はなかなか刺せないと思っております。違法であるというとどめは刺せないが、不備である、そういうことでありますが、このような、科学技術の進歩が非常な速度で動いておるときでありますから、ある程度の拡張解釈というものも、ときには許される場合もあります。しかし、不備であることは事実でありますので、この点だけの改正ということはいかがかと思いますから、全般の電力関係の法規を改正するときには、そういう不備な点は直す方が適当である、こう考えておるわけでございます。
○平野委員 大臣がお急ぎのようでありますので、きょうは簡単にとどめますが、ただ一点、今の御答弁は、いささか事情が違う点のありますことは、これは内輪のことを申してまことに何だが、閣議においてはどうか知りませんが、自民党の総務会において原子力発電会社を認めるときに、資本金十億で、とりあえず基礎研究をやるんだ、これは将来何百億あるいは何千億という膨大なものになっていく運命を持っておるものでありますから、そういうときには別に考えるんだということで、とりあえず研究をする試験会社のような意味で、あれを暫定的に認めたものなのであります。ところが、きょう通産大臣の御出席も求めておりますが、最近において、開発銀行からこの会社に二百億とか、コールダーホールを買うための資金を貸すとかいうようなことが伝えられて、既成事実がどんどんと進んでいきつつあるのですね、ところが、今、私小坂委員からちょっとここで伺ったことでありますが、イタリアは、すでに世界銀行にお願いをして、世界銀行が入札をして、そうしてこれをイタリアに送って、その場合の発電会社のコストは四円だということも聞いておる。イタリアでさえ、そんな賢明なことをやっておるのに、日本のような貧乏国が、先ほど申し上げましたよろな膨大な資金を使うことについて、今のような開発銀行から何百億とか——どうせ、これはたちまちにして一千億近い資本を要するような事業に発展してくるわけなんでありますから、私は、これもこの際慎重に考えなければならぬのではないか。今、大臣のお話のように、もう少し様子を見て、追って考えるということでは、その間に既成事実がどんどんできてきてしまって、気がついたときには、もう引っ込みがつかないような、原子力政策に重大な誤まりを犯すようなおそれが出てくるんじゃないかという気がいたします。この点は、そうのんきにお考えにならずに、少くとも、次の国会ではやはり所要の法律上の手続をとらなければ、これは、もうとんでもないことになるというふうに私は思いますので、十分御研究を願いたいのであります。 時間がありませんので、ただ、ここで直接伺いたいことは、開発銀行の方で、発電会社に対して、そうした膨大な融資をするというふうな御意図があるのかどうか、通産省の方が見えておりますれば、伺っておきたい。
○小出説明員 ただいま原子力発電会社に対する開発銀行の融資の問題に関連いたしましてお尋ねがありましたので、通産省といたしまして、お答えいたします。 先般、原子力発電会社に対する開銀融資二百億というような一部の報道があるのでございますが、御承知のように、原子力発電会社は、ただいまイギリスのコールダーホール改良型の動力炉の導入に関連いたしまして、訪英調査団の派遣もし、現地で折衝も終りまして、見積りをとっておる。確かにある程度の既成事実が進んでおることは事実であります。しかしながら、この見積りが出ましたあとで、実際的に、具体的に、これを現地の発電会社がどういうように受け入れていくかということは、今後の折衝の問題でございまして、その折衝の進展に伴いまして、もし、経済的な面あるいは技術的な面で問題がなくて、非常に順調にこの受け入れが進み、本年度内にある程度の機械の導入等が実現できるという見通しができた場合におきましては、これに必要な所要資金というものにつきましては、自己資金のほかに、ある程度の政府資金もつけてやりたい、こういうふうな考えを持っております。しかし、現在のところ、開発銀行からどれだけの金を予定するかというふうなことにつきましては、まだ、政府として決定はいたしておりません。いずれにいたしましても、今年度かりに順調に進むといたしましても、開発銀行に対する期待額はごくわずかなものである、こういうふうに考えております。
○岡委員 それでは、時間もありませんし、これは、大臣にお聞きする前に、一点だけ条約局長にお尋ねいたしますが、今の松井課長の御説明によれば、今年の春、アメリカの国会に原子力法第五十五条の改正を中心とする修正案が出された、その内容は、事実上、アメリカの国防総省は、核兵器の量産の段階にきておる、従って、プルトニウムの需要が急激に増加しておる、そこで、従来一グラム十二ドルで買い上げておったものを、三十ドルから四十五ドルの間において買い上げようという、プルトニウムの価格の大幅の引き上げ、しかも、そのプルトニウムは、これまで双務協定等で施設、資材等を供与しておる海外からのプルトニウムに対してもこれを適用して、プルトニウムをできるだけ多く集めて、核兵器生産を量産化しようという段階にある、この事実はいなめないわけであります。ただ、たまたま民主党議員団の中において、この事実を否定するのではないが、ただ、プルトニウムの量については、もっと国内においてそのような措置をとるべきではないかという議論もあり、一方、イギリスとの特殊軍事情報の提供等のこともあったので、まず第一段は、これを撤回して、対英技術情報等の軍事機密情報を提供しようという原子力法の改正にとどめた。こういうような状態であります。そうなりますと、アメリカの国内法が修正をされて、海外において生産されるプルトニウムあるいはその素材というものを優先的にアメリカが買い取れた場合、このプルトニウムを核兵器の原料に用い得る——事実はそれを要求しておるのでありますから、いつ何どき、そういうような事態が起るかもしれない。そこで、きょうの所信をお伺いいたしましても、また、先般の予算委員会におきましても、長官は、繰り返し、原子力の開発は平和利用に限るということを強く言明しておられる。ところが、事実上、きょうの御所信の中にあるように、原子力の開発について、米英と動力協定というものを調印した。その結果として、日本がその原料なり施設等を買い入れて、これを運転した結果生ずるところのプルトニウムというものは、優先的にアメリカに引き渡さねばならぬ。その場合、アメリカ国内の事情は、今申しましたように、プルトニウムの軍事的な利用というものが非常に増大しておるので、現にこの春も、その買上価格を引き上げようという、原子力法のはっきりとした修正案が提出されておる。ただ、戦術上、一時これは見合わされたものではあるが、いつ何どき、この修正案が台頭してくるかもしれない。そうなって参りますと、アメリカの原子力法は、改正を通じて、海外、たとえば、日本から引き取ったところのプルトニウムというものは、核兵器の原料としてこれを利用することができるという状態になるわけであります。そうなった場合に、いわゆる動力協定の付属文書とも言えないような権威のない文書でありまするが、一九五六年十一月十八日の大統領の声明に対して、日本は信頼しようということを申しておるわけであります。その一九五六年十一月十八日、一昨年の十一月と本年の一月では、アメリカのプルトニウム政策というものは、平和利用から軍事的利用へと、大幅に転換をしておる、そういうようなことについて、何ら確たる保障を持てない。アメリカの国会が、国内法の原子力法を改正するならば、日本から提供したプルトニウムは直ちにアメリカの核兵器に利用され得るのである。これをとどめる何らの拘束力も持たない。こういうような一片の覚書をもって、日本側が、プルトニウムは軍事的に利用されないであろう、こう安易に安心をしてかかるということは、私は、原子力基本法の、原子力の開発は平和の目的に限るという、大きな精神に全く違反するものであると考えざるを得ないのであります。その点いかがでしょうか。
○三木国務大臣 岡委員の御指摘のように、日本がこれだけ原水爆実験禁止等を世界に訴え、そうして、原子力の平和利用に限るということは、大きな国の方針であります。これに矛盾することはいけないことは申すまでもないのであります。ただ、私の考えとしては、返還プルトニウムをできるだけ返さないで、国内で使えないか、それは、あるいは増殖炉あるいは燃料として使えるようにすることを研究してみたらどうか、こういうことが問題の解決としては一番いい。やはり国内で使う場合は優先できるわけでありますから、そういうことが第一番で、これは、私のようなしろうとでは見当もつかないから、今後、技術陣を動員して研究することが、やはり国民の疑惑を解く第一番の方法であると思うので、これをやる。もし、そういうことでも返還をするというような場合を仮定したときには、これは覚書といっても、当然にアメリカの国会にも提出される文書である。大国として、これだけの約束をしたものを、もし変更する場合には、日本に当然に交渉があるわけであります。交渉があった場合に、日本は、これに対して日本の見解を述べることもできるでありましょう。これその小委員の員数は九名とし、小委員長には、不肖私が当ることといたしまして、小委員には、理事の各位にお願いをいたすことに御異議ございませんか。
○小金委員長 御異議ないようでございますから、そのように決定いたしました。 なお、委員の異動等に伴う小委員の補欠選任等並びに参考人より意見を聴取する必要が生じました場合等には、その期日、人選その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
○小金委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次会は八月十一日、月曜日の午前十時から開会いたします。 なお、八月十二日と十三日の両日にわたって、茨城県東海村の日本原子力研究所を視察する予定でございますが、なるべく多数御参加願えれば仕合せであります。御参加の方は、委員部までお申し入れを願います。 それでは、本日はこれで散会いたします。 午前十一時五十二分散会