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28回国会参議院1958/03/25

予算委員会第三分科会 第3号

発言数
376
登壇者
30
会派数
4
開催日
1958/03/25

会議録

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) ただいまから第三分科会を開きます。  まず、昭和三十三年度総予算のうち、建設省所管を議題といたします。  根本建設大臣から、建設省関係予算の説明を願います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 建設省関係の昭和三十三年度歳入歳出予算案について概略を御説明申し上げます。  まず総額について申し上げますと、建設省の所管一般会計予算といたしましては、歳入八億二千余万円、歳出千二百三億三千余万円でありますが、このほかに、予算計上の所管は異なっておりますが、実質上建設省所管の事業として実施されます予定の経費が、別途総理府に北海道開発関係として百四十九億五千三百余万円、離島振興関係として三億四千七百余万円、労働省に特別失業対策事業として二十八億八千二百万円が計上されておりますので、これらを合算して前年度に比較いたしますと、昭和三十二年度千三百十億二千百余万円に対しまして、昭和三十三年度千三百八十五億千二百余万円でありまして、差し引き七十四億九千百余万円の増加となっております。  次に、個々の事業予算について御説明申し上げます。  まず、治山治水事業につきましては総額といたしましては、三百十六億七千五百余万円でありまして、前年度三百七億円に比較して、九億七千五百余万円の増額となっております。  その事業別内訳といたしましては河川改修等に百七十一億一千四百万円、海岸保全に四億五千百余万円、多目的ダムに七十六億四百万円、砂防に五十八億二千二百余万円、機械整備費に六億八千四百万円を充当いたしております。  このほか、直轄河川事業のうち、利根川外三河川につきまして改修工事に付帯する橋梁、水門等の工事及び大規模な用地買収等二カ年以上にわたる契約を必要とする場合に、これを合理的に処理するため財政法第十五条に基く国庫債務負担行為二十億円を予定いたしております。  治水事業につきましては、昭和三十一年度より実施して参りました治水事業緊急五年計画の基本方針に基き、重要な河川の事業に重点を置くとともに、施行の効率化、関連事業との総合化をはかり、経済効果の確保を期することといたしておりますが、昭和三十三年度においては、特に特別会計による多目的ダムの建設、直轄河川の改修並びに海岸保全事業の促進をはかるほか、昨年各地に甚大な被害をもたらした地すべりにつきましては、新たに法律を制定し、総合的な対策を推進するとともに、地すべり対策事業を促進し、抜本的な対策を講じたいと考えております。  次に、おもなる事業の内容を申し上げますと、河川改修につきましては、直轄河川としては、継続施行中の利根川ほか九十河川及び北海道開拓事業に関連する特殊河川十一のほか、昨年甚大な被害を生じた本明川、六角川及び大井川の三河川及び北海道の特殊河川一を新規に採択する予定であります。また補助事業としては、継続施行中の二百九十二河川の促進に重点を置いて施行するほか、緊急に改修する必要がある河川を新規採択するとともに、隅田川の浚渫を行う計画であります。  砂防事業につきましては、直轄事業として施行いたしております利根川ほか二十四水系を継続実施いたしますほか、補助事業については、直轄河川等重要水系の工事の促進をはかるとともに、特に昨年甚大な被害を生じた地域の砂防、地すべり対策の促進に重点を置いて参りたいと考えております。  河川総合開発事業につきましては昨年新設いたしました特別会計に対する繰入金を増額し、多目的ダムの促進をはかるほか、補助事業といたしましては、矢部川ほか四ダムの継続工事に加えて、新規に鮫川等三ダムの建設工事と富田川等七ダムの実施計画調査を行い、国土の保全、河川の開発に努める所存であります。  最後に、海岸保全事業につきましては、補助事業として約五十カ所を予定し、有明海沿岸等の堤防修築及び日本海沿岸等の浸蝕対策に重点を置き実施いたしたいと考えております。  次に、災害復旧関係事業でありますが、災害復旧関係の予算といたしましては、総額二百六十四億三千九百余万円で、その内訳は、災害復旧事業費二百二十八億二千余万円、災害関連事業費三十六億一千八百余万円であります。  災害復旧事業につきましては、直轄事業は三十二年災のみが残っておりますが、内地における直轄河川の災害は全部を完了し、北海道関係については全体の約八〇%を復旧する予定であります。また、補助災害につきましては、過年災にかかる三十三年度以降残事業のおおむね三分の二を復旧することを目途としておりますが、実施に当っては、二十六年及び二十七年災害についてはこれを完了し、二十八、二十九年災害は、残りの平均約六〇%を実施し、三十年以降の災害については、国庫負担法の趣旨に基き、緊要工事についてはおおむね三カ年と、その他の工事についてはおおむね四カ年で完了せしめるよう実施したいと考えております。  また、災害関連事業につきましては、災害復旧工事の進捗と均衡をはかって実施することはもちろんでありますが、昭和三十三年度におきましては、特に河川助成の促進をはかるほか、海岸防災の見地から、海岸保全とあわせて地盤変動対策事業の促進をはかりたいと考えております。  次に、道路整備について御説明申し上げます。  道路整備につきましては、御承知の通り、昭和二十九年度以降道路整備五カ年計画を実施いたして参ったのでありますが、この間において我国の経済力は予想以上の発展を遂げ、道路輸送は飛躍的に増加し、現在では、道路が我国経済発展の隘路となっておりますので、この際既定の計画を改め、これを飛躍的に拡大いたしまして、昭和三十三年度以降五カ年間の総投資額九千億円を目途とする新しい道路整備五カ年計画を樹立し、昭和三十三年度より実施いたすこととしたのであります。それとともに、新しい道路整備計画の遂行に必要な財源を確保し、この計画の円滑な実施をはかるため、新たに道路整備特別会計を設置したのでありまして、一般会計からの繰入金のほか、借入金を調達して、道路整備の画期的推進を期している次第であります。昭和三十三年度道路関係予算額は、一般会計分で六百二十三億七百万円であって、前年度に比し六十九億六千万円の増、そのうち一般道路事業としては六百十八億七百万円で、九十四億六千万円の増となっておりますが、特別会計の借入金を加えますと、道路関係として六百七十六億三千万円で、百二十二億八千三百万円の増、そのうち一般道路事業としては六百七十一億三千万円で、百四十七億八千三百万円の増額となっております。  道路整備特別会計の内容につきましては、後ほど御説明申し上げますが、一般会計には道路整備特別会計への繰入金といたしまして、建設省に四百九十四億九千余万円、総理府に、北海道開発関係として百三億七千八百余万円、同じく総理府に、離島振興関係として二億七千二百万円、労働省に、特別失業対策事業費として十四億六千七百万円、合計六百十六億七百余万円が計上されております。  なお、昭和三十三年度におきましては、一級国道のうち東京・大阪間その他の交通量の多い重要路線につき、国が直轄で道路の維持修繕を行うこととし、道路交通の確保に遺憾なきを期したいと存じております。  次に、日本道路公団の有料道路について御説明申し上げますと、昭和三十三年度における日本道路公団の資金といたしましては、道路整備特別会計からの補助金五億円に加えまして、資金運用部資金百四億円の融資を受けるほか、民間資金二十三億円及び外資四十六億円の導入を予定いたしまして、総計百七十八億円の資金によりまして京葉道路ほか十三カ所の継続事業を促進するほか、新規事業にも着手し、また、高速自動車国道中央自動車道(小牧吹田線)及び高速自動車国道吹田神戸線につきましては、第二年度として本格的な建設工事に着手することとし、公共事業とともに、わが国道路網の整備に寄与したいと存じております。  次に、都市計画事業について御説明申し上げます。  昭和三十三年度におきましては、総額百八億円で、前年度八十七億百万円に比し、二十億九千九百万円の増でありますが、都市計画事業の大宗である街路事業及びこれに関係のある土地区画整理事業九十七億八千万円が新設の道路整備特別会計に計上されることとなり、これによって戦災復興事業につきましては残額の九四%を実施し、昭和三十四年度において、すべて完了する予定であり、また、将来にわたり都市計画に関して最も重要な事業の一つであると考えられる都市改造事業については、前年度に引き続き事業を強力に推進する予定であります。  一般会計に計上されております都市計画事業費は、総額十億二千万円でありまして、前年度八億八千三百余万円に比し、一億三千六百余万円の増となっておりまして、都市施設、特に下水道の整備を推進いたしたいと考えております。下水道関係の予算は六億五千二百万円でありますが、地方債の増額をもはかりまして、都市施設中最もおくれている下水道事業の促進に努めたいと存じます。  次に、住宅対策について御説明申し上げます。昭和三十三年度の住宅建設につきましては、現下の住宅難を昭和三十二年度以降おおむね五カ年間で安定せしめる既定方針に基き、政府の施策による住宅建設戸数は十九万九千戸を計画いたしております。この戸数は、前年度と同じでありますが、昭和三十三年度は、特に低額所得者のための公営住宅は前年度より一千戸増とし、かつ、第二種公営住宅は前年度より二千戸増といたしました。  また、民間自力によって建設される住宅につきましては、最近の実績より見まして、約三十二万戸程度の建設が見込まれますので、これらを合せて昭和三十三年度においては約五十二万戸の住宅建設を目標といたしております。政府の施策によって建設する十九万九千戸の内訳は、公営住宅四万七千戸、住宅金融公庫融資住宅九万二千戸、日本住宅公団が建設する住宅三万戸及び厚生年金融資住宅等三万戸、計十九万九千戸といたしております。  これに対する予算措置は、公営住宅に対しましては、一般会計予算において百六億五千八百余万円を予定し、第一種住宅二万戸、第二種住宅二万七千戸、計四万七千戸の建設に対し補助いたすことといたしております。  住宅金融公庫に対しましては、産業投資特別会計よりの出資金二十五億円と政府低利資金二百四十八億円、総計二百七十三億円を予定いたしておりまして、これにより九万二千戸の住宅建設のほか、住宅用地の取得、造成、災害による被災住宅の復興、地すべり区域内の住宅の移築等に要する資金の貸付を行うことといたしております。  日本住宅公団に対しましては、産業投資特別会計よりの出資金三十七億円に加えまして、政府低利資金百七十五億円と一般民間資金百億円、総計三百十二億円を予定いたしておりまして賃貸住宅二万戸、分譲住宅一万戸、計三万戸の住宅建設及び宅地造成事業を行うことといたしております。  また、都市における火災その他の災害防止をはかるため防火建築物の建設を促進するための助成金として、一般会計において一億円を計上し、防火帯造成事業を促進したいと考えております。  次に、官庁営繕について御説明申し上げますと、官公庁施設の建設等に関する法律の規定により建設省で実施いたします官庁営繕のうち、建設省所管予算として計上されておりますのは十七億八千四百余万円でありまして、前年度の二十一億九千三百余万円に比し四億九百余万円の減額となっております。  その他昭和三十二年度予算中おもだったものについて御説明申し上げますと、道路事業の画期的躍進に備えて、本省道路局に二部を新設することとし、機構の強化を行うとともに、北陸及び四国に地方建設局を新設して建設事業の遂行に万全を期することといたしました。また、常勤職員等の身分の安定をはかるため、四千五百五十三名を定員化することといたしました。試験研究機関につきましては、前年度に比し六千万円以上増額いたしまして、試験研究施設の充実をはかることといたしました。産業開発青年隊は、前年度に比し千六百万円を増加し、三千八百万円の予算をもって直轄三キャンプを新設し、その整備拡充をはかっております。  以上をもって一般会計予算の説明を終りまして、次に特別会計予算の概要を御説明申し上げます。  まず、特定多目的ダム建設工事特別会計でありますが、本会計の昭和三十三年度予算総額は九十一億二千八百万円でありまして、昭和三十二年度の六十八億七千六百万円に対しまして、二十二億五千二百万円の増額であります。  この資金の内訳は、一般会計よりの繰入金六十億一千五百余万円、資金運用部資金の借り入れ十一億三千五百余万円、電気事業者等の工事負担金十四億一千五百余万円、その他五億六千余万円となっております。  昭和三十三年度における事業計画といたしましては、継続中の天竜川美和ダム外八ダムの促進をはかるほか、新規に雄物川皆瀬ダム及び鬼怒川川俣ダムの建設工事に着手し、また、揖斐川横山ダムほか二ダムの実施計画調査を行うこととなっております。  次に、道路整備特別会計でありますが、本特別会計の昭和三十三年度予算総額は六百八十三億三千九百余万円でありまして、この資金の内訳は、先ほど申し上げました一般会計よりの繰入金六百十六億七百余万円のほかに、直轄道路事業の地方負担相当額として資金運用部資金よりの借入金五十三億二千二百余万円、付帯工事納付金、受託工事納付金、雑収入及び予備収入十四億九百万円となっております。  事業の内訳といたしましては、一般道路事業に五百四十六億一千五百余万円、街路事業に九十七億八千万円、機械整備に二十七億三千五百余万円、日本道路公団補助金として五億円、その他付帯工事、受託工事、予備費等に十四億九百万円を充当いたしております。なお、この事業の中には、前年度に引き続き臨時就労対策事業として七十四億円、特別失業対策事業費として十四億六千七百万円を予定いたしまして、失業者の吸収をもあわせはかるほか、積雪寒冷特別地域に対する経費として、機械費を合せて十一億三千四百万円が含まれております。  以上で、昭和三十三年度の建設省関係の一般会計及び特別会計予算の説明を終ります。何とぞよろしく御審議のほど御願いいたします。

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) 以上で、建設省関係予算の説明は終りました。御質疑のある方は、順次御発言願います。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 大臣がちょうどおいで下さいましたので、この前一般質問のときに質疑したいと思いましたが、きょうその機会を得ました。  私は、関門トンネルの料金についてお尋ねしますが、御承知でもありますように、関門トンネルが昭和十四年から工事を始めまして、二十六年まで国庫で負担して予算を出して作らしたのですね。その後公団の経営になったのでありますが、本質からいえば、東海道本線と九州の本線を結ぶ非常に大事な、いわば、人間にたとえれば、頭と首をささえた背骨と言ってもいいほど、日本の国にとっては大事な役割を持つトンネルだと思うのです。で、こういうふうに、過去の経験からしましても、国庫が莫大な金を投じておるということから考えまして、今日道路公団によってこれが運営され、また有料の道路としてまかなわれている、運営されているということについて、根本的に間違っているのじゃないか。当然これは、国直営のものであってしかるべきものであるし、また、有料道路という考え方にも問題があるのじゃないか。好ましいことをいえば、やはり国直轄の経営によるものでなければならないのじゃないか、こういうふうに考えますが、大臣は、どういうふうにお考えになりますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) ただいま安部さんが御指摘のように、本来道路は、一般公共のために公開する公共道路であるということが、これが原則だと思うのです。従いまして、特に国道の幹線の部面につきまして、全面的にこれを無料の公共道路とすることは望ましいことでございまして、ずっと以前は、そういうような方策をとっておったのであります。しかるところ、最近における経済の発展の状況が非常に急速になりまして、従来の一般道路では、とうていこれが輸送の需要を緩和することができなくなりまして、そこで、財政上の関係で、道路関係等にあまり経費が回らないというような状況等もあり、また、各国の例もございまして、最近では、特定の区間に限りまして、有料道路制度をこれは欧米各国でもやっております。地方自治体においても、国が道路公団を作る前にそういうことをやっておったのでございます。そういう趨勢が漸次出て参りましたので、ただいま御指摘のように、昭和二十七年からですか、これが有料道路によって推進するというような形になったわけでございます。従いましてこれは、原則論としては、私は安部さんの御意見に賛成でございますが、一般会計だけでやっておりますというと、なかなか道路が進捗しないというような関係で、有料道路制度も、これまた場所によっては、これは存続していいではないかと考えておるわけであります。  ところで、一般議論としてはそれはそれとして、関門隧道のごとくに、本州と九州を結ぶああいう幹線道路については、少くともああいうものをやめたらいいではないか、こういう御議論になろうと思うのであります。御承知のように、関門隧道につきましては戦前から非常に要望されまして、非常に技術的にも経済的にも難航を重ねてやったのでありまするが、一時これが中止になり、また占領軍当時においては、あれを廃棄しろというところまでいきまして、非常に渋滞しておりましたが、一方において、全体の道路の需要が多くなりましたので、関門隧道だけに公共事業費を集中するわけにも参らぬということで、有料道路としてやる、こういうふうないきさつになりましたので、この点は、御了承していただきたいと思うのでございます。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 工事費の総額から見まして、いわゆる公団が借り入れてまかなわれた金が五十一億九千余万円なんですね、五十二億くらいといえば、それは莫大な金でもありますけれども、国の財政から見たら、そう大して困難ではないと思うわけですがね。それ以前に投資した金は二十三億何がしかありまして、その予算の総額から見ますと、今きめられておりますこの料金は非常に高いと、これは、業者たちがこの公団から発表された料金の額を見てびっくりしたわけなんです。自分たちが考えていた料金より四倍高いと、われわれはそれまでも税金を払って、われわれの税金がこの関門トンネルの建設につぎ込まれておるにもかかわらず、このような高い料金では、むしろこの関門トンネルをボイコットしようじゃないかという空気も一時はあったくらいでありまして、私どもも働きかけられたと同時に、おそらく大臣の方にも相当な働きかけがあったと思うのです。で、これは二割程度安くしていただきまして、やっとこの間、十日には盛大な開通式ができたわけなんですが、それにしましても、この料金の算定の基礎というものが実にあやふやで、しかも納得できないと、こういうことでありまして、まあ一応その二割引き下げられたので了承した形、了承じゃないですよ、押しつけなんで、これは、仕方なしに金を払って通っていることなんですが、どうですか、このような高い料金で、それはお金を返すということで、いろいろあなたの方も、私が詳しく質問しますと、一々さようかなと思うような御答弁があるだろうし、私は、きょうは時間が惜しいから、そういうこまかい質問はしませんが、大まかに考えて、原則としては、当然国が直轄事業として、こういう公共事業としてなさるべきが筋が通っておるし、もしそうでなかったら、こんな高い料金では、将来この地方の産業経済にも悪い影響を及ぼすと、こういうふうに私は考えるわけなんですが、今、二割引き下げられた料金より、さらに何とか再考なさるという考えはないのですか。これは公団総裁、きょうは岸さん御病気だそうですね、副総裁でけっこうですし、それから大臣にも、これほど重要な役割を果す関門トンネルが、料金でも安ければ、その運営がまあ公団の運営になっても仕方がないという考えにもなりましょうけれども、このように高い料金では、非常に地元の業者たちも、また一般の人たちも、ほかの料金は自動車や、貨物車は少しは引かれましたけれども、自転車や人は 一つもあそこを通るのに引いてないわけですね。最初の値段のままですよ。たとえば、自転車が三十円、それからリヤカーのみで三十円、おとなが十円、子供が五円と、天下の公道を通るのに、一々このような金を出させて、皆さんも公団側も、あそこを通すという考え方そのものに問題がある。資本主義の国の経済だから仕方がない、国の政治がその基盤に立ってやるのだ、資本主義国家だということではありますけれども、こんな悪いまねを、欧米のまねをする必要はないと思うのです。やっぱり天下の公道だから、人が通るくらい、ただで通ったっていいじゃないですか。わずか五円や十円の金を取って、そして天下の公道を通してやって、全く税金を何のために払っておるのかわからない、ありがたくないです。それで、今二割引かれましたが、さらにこの料金を再検討する、また当然しなければならないし、今までだって国の費用でこの工事はできておるんですから、当然私は建設大臣も、それから公団の副総裁も、そういうふうにお考えになるのが当然だと思いますが、御所見をお尋ねいたします。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 関門隧道の料金を下げる意思がないかどうかということのお問いでございまするが、この問題については、私が就任して以来、いろいろ陳情も聞き、その結果、実は私はうっかりしておりまして、私が料金を許可する立場にあると思っていたら、すでに前任者においてきめておりました。そういう関係で、本来は、客観的情勢の変化なくして、前大臣がきめたことを変更することは、非常に困難な状況でありましたが、いろいろ事情を聞きますと、要は、あそこの交通量がどれだけあるかということの推定の問題が大きな要素である、そういう観点で、しかもまた、せっかく世界的な大工事が完成して、そうしてこれが公共の用に供するという場合において、非常な紛争を起すというようなことは望ましくないと思いまして、公団をして、臨時の料金としてあらためて申請をさせまして、そうして料金を御指摘の通り約二割方引かせる、その上に、回数券その他で相当程度実質上は引き下げる措置を講じたのであります。先ほど御指摘になりましたように、この料金は、交通量が多くなりますれば、それだけ償還が早くなるし、そういう関係で、これは料金を減らすことはできます。しかし、今暫定料金を作りまして、その結果を見てからでなければ、今直ちに引き下げるというようなことを言うわけには参りません。今後の運営の結果を見まして、さらに公団の方面から、いろいろの資料をもって料金変更の申請がございますれば、十分考慮いたしたいと考えておる次第でございます。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 道路公団の井尻でございます。御質問の点につきましてお答えをいたします。  その前に、関門トンネルが無事に開通いたしまして、これが日本経済にいかに大なるところの貢献をするかということは、申し上げるまでもないことでありますが、これは、まことに国家のために喜ぶべきことでありますとともに、公団としては、まことに名誉といたすものであります。皆様の御支援を感謝いたす次第でございます。  料金の問題でございまするが、お話の通りに、開通の前におきまして、各方面からいろいろのお話を承わりました、私どもも、いろいろ検討いたしておった次第でありますが、ただいま大臣からお話がありました通りに、私ども、建設省の意を体し、またわれわれの考えをもちまして、御相談の上で、二割の引き下げをいたしたわけでありまするが、高い安いといいまするのも、結局は、ただいまお話がありました通りに、議論の分れ目は交通量の問題になりますので、それで私どもは一日に千八百八十台、また、他の国の方とはいろいろと違った数字が出ております。それで、暫定的に、三カ月間その量を見まして、そしてあらためてまた考慮いたしたいと実は考えておるのであります。ここで御参考までにちょっと、九日に開通いたしまして式をあげましたが、十日から供用を開始いたしまして今日に至りまするまで、ちょうど十日から二十一日までの間におきまする一日の平均量につきまして、ちょっと御報告を申し上げます。これは、関門トンネルだけでありまするが、自動車並びに軽自動車、原動車、それから人道を歩きましたもの、そういうもののすべてのものの料金のあれになりまするが、まず、一番問題になりまする車両の点につきまして、ちょっと申し上げまするというと、すべての乗物に対しましては、一日の平均が二千二百五十八台という数字になっております。しかし、このうち最も論争になりましたところの乗用車、それから小型の乗用車、貨物、その他の路線、バス、そういったものになりまするというと、ずっとこれが少くなりまして、千百七十八台というところの平均の数字が出ております。そうしまするというと、公団で考えましたものと、この十日間の例をとりましても、だいぶここに開きがあります。しかし、この開きがありまするという状態は、これで確定的と申し上げるわけのものではございません。そのほか、一面から考えまして、料金はどういうふうな収入になっておるかと申しまするというと、一日の平均にいたしまして、料金が約百万円ばかり入っております。詳しく言いまするというと、通行料金が八十八万円、それから回数券でもって、それで割り引きましたものが十二万円ばかりになりまするが、ざっとしまして、一日に平均百万円ばかりの収入が現在あるのでございます。こういう数字を、今度ほかの点から考えまするというと、ただいまお話がありました、関門に使われましたところのこの利息のついておりまする金の大体において利子が四億円くらい、それから経費が二億円くらい、そうしまするというと、六億円くらいの利子と経費の費用が、どうしてもこれは要るわけになります。公団といたしましては、これに対しまして、初めのうちの計算では、四億五千七百万円くらいの数字を充てておったわけでございまするが、今申しました、一日にざっと百万円の収入ということになりまするというと、まことに遺憾な話でありまするけれども、利息もちょっとこれは払えないような状態になります。計算いたしまするというと、一日に百三十三万円、百三十万円くらいありまするというと、利息と諸経費がまかなえる状態になるのであります。これは今お話のありました通りに、国の金を十分使っておるわけでありまするからして、いろいろな点から考えまするというと、こういった利息の点をどうするかということが問題になってくるわけでありますけれども、現実の姿となりますれば、今申し上げたような状態にありまするからして、その点を一つお含みおきを願います。  なお、お話のありました、将来にわたりまして、料金の点をどういうふうに考えるかというところの御質問でありまするが、私ども、この三カ月にわたりまして、もっと詳細にこれを考え、そうしてその暁にまた検討を加えますると同時に、さらに将来の点につきまして思いをいたしまして、その結果、あらためましてまた監督官庁の方に御相談を申し上げて、善処いたしたいと考えております。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 私は、ただいまの根本大臣の御答弁は、至って不満です。なるほど今、あなたが大臣になられる以前に、この料金はきまっていたということでしたから、その点は、一応了承しますけれども、物の考え方として、どこまでも営利的な考え方、この考え方が私には、いかにも資本主義国家といいながら、こういう公共性を持った、しかも国が責任をもって運営していかなきゃならない料金について、まるで商売人が商売の経営をしていくような考え方、この考え方に私は不満です。もちろん、今副総裁がお話になりましたように、今日まだ十日か十五日くらいの実数で、この運営がまかなっていけるかどうかということの結論を出すことは早いと思いますけれども、たとえそれが欠損になりましても、こういう関門トンネルのような公共性を持った事業は、私は、一般会計から補助金なりあるいは予算を繰り入れても、これは当然政府が見守っていいものじゃないか、こういうふうに考えるのです。ですから、そういう観点に立って料金をきめるのなら、もう少し料金も安く、また、先ほど申しましたように、人の料金を五円とか十円とかというようなことでなしに、こういうものは当然無料で通してもいいし、それから、一般の料金はもっともっと安くてもいい。それで赤字が出ても、これは私は、あまり営利的な考え方で運営されるべき筋合いのものじゃないと、こういうふうに考える。私は、こういうふうな考え方に立って、十日か十五日の実績では、料金で予算をまかなえるとか、経費をまかなえるとかというふうな考え方でなしに、根本的にこういうものを考えるときには、あくまでも公共性を持った事業として、国が負担すべきだというふうに考えるわけです。そういう点で私は、大臣が今の地位におつきになる以前にもうきまっておったということは了承しますけれども、もう一度根本的に、水に流してこれを再検討してもらいたい。ただ、もうやりくりができぬとか、あるいは営利がどうだこうだという考え方で言うそのものに私は問題があるというふうに考えるのですが、どこまでも営利的に、この商売的な考え方で、この料金は変らない。こういうふうな考え方なんですか。その点、お二方に御答弁いただきたい。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 道路公団でやっている有料道路は、営利事業ではございません。ただし、借り入れた資金の償還をする、こういう立場に立っております。従いまして、その限度において料金がきめられているのでございますから、先ほどからの安部さんの御意見を聞いておりますというと、本質的に有料道路制度をやめるべきだというところまで結局いくだろうと思います。しかし、現在の情勢から見ますれば、国家予算で、一般会計だけで、無料のいわゆる公共道路だけでいくということは困難でございますし、また、各地方においても、現在実は、普通の公共事業でありますというと、なかなか仕事ができないから、有料道路でもいいから早くやってくれという御要望が非常に強いのでございます。この関門隧道についても、地元でございますから、あなたも御承知のように、これは、地元からも非常に要求されてきたのでございまして、決して政府が営利事業はやっていないつもりでございます。ただし、こういう有料道路も、できるだけ安く、そうしてまた、償還ができたら無料公開するということが原則でございますから、その線に沿って今後とも努力いたしたいと存じます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 関門トンネルの問題ですが、もしこれを国が直轄工事としてやっていましたら、たしか四分の三くらいは国の負担でやり、四分の一くらいは地元負担ということで、山口と福岡にいくわけだと思うんです。私は、やはり安部委員の言われますように……、なるほどまあ国家財政にも限度があるし、地元の要請もあってやるということについては根本大臣の言われたようなことがありますが、ああいう産業道路と申しますか、一般の道路と、雲仙や阿蘇のようなまあ観光道路のようなものとを、同じような形で有料道路にして、それを二十七年でペイさしていくということに大きな問題があるじゃないかと、これは当初、あとでも御質問申し上げますが、やはり直轄工事でやっておって、駐留軍の要請等もあってやめたこともありますが、それまではたしか四分の一、山口と福岡が持って、交付公債が出されて、それをたしか引き継いでるように思う。私はやはり、公団に委嘱されてやられた際にも、四分の三ぐらいとは言いませんが、やはりその原則を持ち込まぬ限りは、なかなかあの道路でペイさして、二十六年——まあ二十六年ということも問題だと思うんですが、ああいうものを、耐用年数から計算しても、非常に二十六年で償還するということも問題ですが、これはやはり、地元の人にも若干負担してもらうということはあっても、私はこの原則を——直轄工事でやれば、四分の三ぐらいはたしか持ったはずなんです。それをまあ、四分の一程度を利用者に転嫁していくというような措置を今後考えることは、観光道路等とは別個に、そういう構想を持っていかぬと、普通の道路なら別ですが、トンネルを抜くと、海底トンネルを抜くというような工事をこういう形で、本土と北海道のようなものにしても、私は非常に問題があるじゃないかということを思うんですが、これまでの経緯もあるわけですが、どうなんでしょう。この考えを入れぬと、事は非常にめんどうじゃないかと思う。こういう普通のところを有料道路でやるというのは、工事費が非常に少いんですが、海底を抜くというようなものを全部利用者に転嫁して、二十六年で償還するということは、短期間の利用状況で、まだわかりませんが、めんどうじゃないか、そういうふうなことを考えてみられてはいかがでしょう。どうなんでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは、有料道路に対する根本的な考え方の問題だと思います。御指摘の通り。そこで、私は、従来は地方公共団体でやったものを引き継いだとか、あるいはまた、いろいろの御要請があるからまあとにかく作ると、そしてあとで、今度は、作ってもらうときには盛んに陳情するが、できたとたんに料金問題で紛争を起すということは好ましくない。そこで、御指摘のように、本来は重要道路は原則として公共事業費でやるべきだと。しかし、ほんの一部について、まあ一つの橋梁なら橋梁は、相当経費がかかるが、それを作ることによって、従来の道路から比べれば非常に有利になると、これは、ガソリンの消費や、その他時間等から見て十分有利になると、しかも、採算も十分とれるというものについては、有料道路にいたしまして、そうでないものは一般公共道路でやると、こういう方針に改むべきだと私は考えております。従いまして、今後は、ただ単にいろいろの、不便だから有料道路を作ってくれという陳情に非常に同情いたしまして、そうした点をあまり考えずにどんどん作るということは、今後是正しなきゃならない、かように考えております。そういたしますれば、こういうような議論がなくていけると思っています。なおまた、御指摘の観光道路とか、そういうふうなものについては、やはり若干趣きを異にしまして、これは、利用者が相当負担しても、そう大した苦痛を感じないという点については、まあ今日までやった方式でいいと思いますが、いわゆる主要幹線道路について、ただ要請があるからということでどんどん作るよりも、むしろこれは、時間がかかっても公共事業でやっていく。ただし、橋梁とか隧道とか、ごく短区間のものをやることによって、大きな負担にもならないし、経済的にもペイするというものについて、有料道路を考えるという方針は適当じゃないかと思います。そういうふうな意味において検討を命じておる次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 道路局長が来ておればいいんですが、……とにかく直轄工事の分担金の向を見ると、トンネル等は、国が四分の三を持つようになっているんです、大体。それを国も持たず、四分の一を県も持たず、それを全部、まあ福岡と山口とは言いませんが、その利用圏内のものに転嫁するということでは、陸上の道路を舗装するのなら別ですが、私はやつぱりこれは副総裁も言われたように、なかなかペイしていけぬというふうに思いますので、これはやはり、そういう見地から、もう一ぺん利用料金というものを検討していただき、やはり国が応分持つような制度をとらなければいかぬと思うし、先ほど根本大臣から御発言がありましたが、今後青函トンネルあるいは四国に本土から行くというようなものを、全部利用者に転嫁するということでは、工事の性格からして、非常に無理じゃないかというふうに私は考えますので、まあ一応今料金をきめて、二十六年間に償却するという原則で公団がやっておられるんですが、償還期限を倍くらいにするとか、あるいは国が直接やったことにしての負担状況にして、県が持っておった程度を地方に分担させるとか、何らかの措置をされぬと、これは一応泣き寝入りのようになっておりますが、絶えず問題が起るんじゃないかというふうに私は考えるんです。  それからもう一つ、それなら一体——たしか山口県と福岡県がこれまで負担している分を返すんですか、公団の収入で、私は、こういう原則を貫けば、公団に移るまでに山口県と福岡県が直轄工事の分担金として持ったやつを利用料金の中から償還していかないと、それも含めてやらぬと、これまでは切り捨てごめんだというのでは、はなはだ一貫性がないと思う。山口と福岡が、国がやっておった際の交付公債を幾ら持っているんですか。たしか相当持っているんです。それをしていかぬと、私ははなはだ一貫性がないと思うんです。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 戦前において直轄工事をやっておるときには交付公債制度はないようです。従いまして、これは、一般会計からおそらく府県が年度々々に支出したものと認められます。  それからまた、有料道路については、関門隧道のみならず、すでにたくさんの有料道路、地方で経営しておりましたのを公団に引き継いだ、そういう場合においても、これは償還しておりません。いわゆるそのまま債務を引き受けてやっておるわけでございますから、過去において県が支出したものを公団が買収するという形ではないわけであります。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 資料が出ましたので、はっきり申し上げますが、二十四年から二十六年まで、福岡、山口両県が数千万ずつ分担している、戦後です。やはりそれは、そういうふうに全部ペイするようにやるというのなら、それは返してしまわなければ一貫性がないと思うのです。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) それは見解の相違になるかもしれませんが、御承知のように、そのゆえにおいて、それだけの部分については、公団もそれは利用者に転嫁していないわけでございます。従って、その分だけ安くなってくるという形でありまするので、それを府県に公団から返すということになりますれば、これは出資の形に見なければなりませんが、出資という形ではありません。これは、国において今まで投資したものも、府県において投資したものも、一括して公団に、これは、財産譲渡というようなことかどうか、よく法律上はわかりませんが、償還の対象にはしていない、こういうわけでございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) それはやはり、有料道路でペイするということになれば、それも含めてやるということが、筋としては私は正しいと思うのです。それは別にして、この二十六年というのが、利用者の測定が困難だという点もありますが、こういう長期間若干の維持修理といいますか、修繕をやれば持つものを、二十六年間の利用者だけに全部持たしてしまうということに一つの無理ができるのじゃないかと思うのですがね。国家財政上すぐどうこうできぬとしても、二十六年間にケリをつける。これは、耐用年数の計算からいっても、二十六年間に、そのときに利用する者だけが、今後百年も利用できるものを全部やるというところに一つの無理が起きるのじゃないですか。百歩譲って、有料道路の制度を認めるとしても、二十六年間にケリをつける。この耐用年数はとても長いと思うのですが、若干の維持補修でです、そこらはどうなんですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは依然として根本論から議論になるところであると思います。従来は、有料道路の大体の償還年限は二十年と考えております。今までのものも十四、五年でやっておるものもありますが、関門隧道の規模並びにその利子負担等が非常に大きいので、一応二十六年、従来と比較して相当長くしております。しかもこれは、二十六年たてばあれがつぶれるということではございませんが、しかし、相当程度これが本格的な補修をしなければならないということだそうであります。また、有料道路は永久に有料道路とするという立場でないのでございまして、でき得るだけすみやかにこれを無料公開にするという方針を持っておりまするので、一応各国の例その他従来のあれから見て、二十六年というのが一心妥当な数字ではないか。これがもし関門隧道を利用する人が非常に多くなりまして、二十六年かからなくても償還できるということになりますれば、あるいは二十年で終るかもしれません。一応のめどをそういうふうにしたのであります。それから、有料道路を一定の時間内の利用者にのみ負担さして、他の方に負担させないのは不公平じゃないか、これも一つの理屈でございますが、そういうふうな立場からするならば、むしろこれは永久有料道路にしなければならぬという議論になりまして、そこにまた非常に困難な問題が出てきまするので、この点は、従来いろいろ検討した結果、二十六年程度が今のところは妥当だと、かように考えている次第であります。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 私は、いろいろ計算の根拠等を見ますと、フェリー・ボート等の料金の計算を根拠に、参考にしてはじき出してあるようですが、とにかく大磯の辺の有料道路とか、普通の陸上における有料道路なら、十数年とか二十年で無理もないと思いますが、こういう海底をぶち抜くというようなものを二十六年というところに一つの——百歩譲って道路を早くよくせねばならぬ、有料道路でもやるということを認めても、せっかくできた本土と九州を貫く、その受益を広く均霑させるという意味からいっても、もう少し、期限を倍等にでもして、そう過大な利用者の負担でないというような措置を考えられることも、現実的ではないかと思うのですが、御答弁は要りませんが、私の見解としてはです。それから、地方行政に携わる者としてはやはり負担区分をはっきりするという意味で、有料道路の原則を貫かれるなら、とにかくずっと、二十四年から二十六年まで持っているやつを、これについてはやはり利用料金の中から返すべきだ、きちんとすべきだということを申し述べておきます。答弁は要りません。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 これは、最後ですから、お願いも兼ねてですけれども、先ほど大臣は、なるほど地元の要望が強かったからというお話がありました。戦後、一時これが問題になりましてうっちゃらかしてあるし、政府も本気でなかったので、地元が本気になったのです。昭和十四年にこれが初めてできました。当時は、戦争政策の基礎に立って、初めは軍部がこれをやり出したのです。その過程については、大臣の方がよう御承知だと思うのです。東亜戦争が始まりまして、それでだんだん戦争が激しくなって、大陸に物資を輸送しなければならぬということから、政府、軍部ともにこれを本気で考えるようになって、非常に困難だろうという見通しを持ちながら、戦争の一環としてこれをやり出したのです。そういう動機でもありますので、これはまた、初めからそういういきさつで起きた工事でありますので、やはり私は国が最後まで責任をとられるのが当然だし、また、そうすることが一番筋の通っていること、中田議員がおっしゃいましたように、いろいろな観点から考えましても、料金を取るということは、ほんとうをいえば好ましくない。その経費も、あまり政府に迷惑をかけているわけではない。五十一億やそこらの金ですから、むだ金を考えれば、日本の今の国家財政から考えれば、大したことはないのです。そういう考え方で、もう一度この問題を根本的に検討していただいて、国民全部の福祉に返るように考えてもらいたい。これは私の要望でございます。私の質問は終ります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私も関連してお尋ねしたいのですが、先ほど来再三お話しになっているように、根本的な問題は、関門トンネルの、この種のものを有料道路にすることの是非、こういうことが基本の意見の分れるところですね。他にかわるべき道路がない、ないところを特殊にやったのだから有料でいこう、これも一応いいかもしれぬですが大臣のおっしゃるように、通してもらいたい、通ると料金が高い、この問題は、今後すべての問題につきまとってくると思うのです。名古屋から発する弾丸道路にしましても、代替の道路があるにしましても、これはやはりいい道路であれば、産業道路として大いに使いたいということになるでしょう。これもまた、大きく政治的な問題になるだろうと思うのです。大臣がおっしゃるように、こういう幹線的なものは、有料道路の原則はうまくない、こういうことであるならば、やはり過去においてこの種の経過があったものについても、先ほど中田君が言うように、国自身も応分の金を出してやる、そうして、道路公団の負担というものも少くしてやる、こういうようなことがぜひあっていいのでないかと思うのですね。道路整備緊急措置法案なんというものを出して、九千億もの事業をやる。それほど重要だと言っておって、他の重要幹線道路は、直轄道路で今後どんどん国費を費してやるというのに、一方国策的な見地でやった関門トンネルは、従来が有料なんだから有料でいいのだと、これではとても関係住民は承知しないと思うのですね。これが根本大臣、たまたま青森県あたりの出身で、青函隧道なんということになったら、もうあなたは、何百億出しても、有料道路費というものを減らそうとかかるだろうと思う。石井副総理がもし建設大臣代理を長期にわたってやるということになったら、このままにして放置しておきはしませんよ。話は余談だけれども、あなたが建設大臣になったから、雄物川の皆瀬ダムというものも、新規事業でちゃんと二億幾らという経費がついた。雄物川の一般河川改修費は幾らかずつ減っていますよ。北上川でも。これだけは前年度よりもよけいついておる。それだけ大臣の威光というものは大きなものです。そういう政治的な問題であるなら、私は基本的に、今後の問題としても、この際検討をせらるる必要があると思うのですね。この幹線国道的なものを有料道路にするという場合、国がこれに対する財源賦与のし方というものに、もう少し検討する必要があると思う。関門トンネルだって、このままに放置しておくということは、道路整備緊急措置法までやろうとする建前からすれば、私はおかしいと思うのですが、どうですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お示しの通り、有料道路制度をどういうふうに運営していくかという基本的な問題になると思います。そこで、先ほどもちょっと申し上げましたが、関門隧道のように、他に道路がない、しかもこれが有料道路だというところに、特にこれは政治的な問題が出てきておるわけでありますが、たとえば、先ほどちょっとお示しになりました名神国道のごとく、これはたくさんの道路があります。国道もほかにある。しかしながら、経済発展の状況から見まして、これを高速自動車道路として活用することによって、非常な経済的な利益が出てくる。利用する方も、時間とガソリン、そういうものから見て非常にこれは有利である。従って、これは有料道路でやってもいい、こういうものは幹線道路でも、これはやっていいと思います。ただ、そうじゃなくて、今までの一級国道、二級国道、地方主要道路で、他にないところを、まあ急ぐからと、あるいは経費がなかなかつかないからということで、有料道路に安易に振りかえするということは、やるべきではないというふうな私は考えを持っているわけであります。そういう意味におきまして、有料道路という、公団についてまあ政府の補助、助成によって、あるいは政府の利子のかからない資金をもって、有料道路における低料金制度をとるべきだと、こういう御意見のようでございまするが、公団という組織のあり方といたしましては、もちろん政府の一般資金も要りますけれども、原則として、やはり公企業体と同じ立場にありまするこういう機関は、常に経営が困難になればすぐ赤字補てんをするという形であっては、私は、こういう性格のものは乱れる。だからして、問題はむしろ、料金を安くするために補助あるいは分担金を国でやるという制度よりも、そういうふうな、非常に一般利用者が苦痛を感ずるようなことはやらないと、この方がより適切であると考えておる次第でありまして、公共事業費と道路公団の仕事を、両方ミックスしていくということは、運営上、現在のところはわれわれは適当でないと考えておるわけでございます。この有料道路のあり方と一般公共道路のあり方については、一応そういうところでけじめをつけていきたいと考えておる次第でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 これはこの程度にとどめますが、公団における所要経費を、国と公団とで負担割合をきめて出し合うということは、この種公団事業の建前からいって適当でないという大臣の議論については、私は、まだ意見の余地があると思うのです。けれども、この種のことは一応やめまして次にお尋ねしたいことは、やはり負担に類することですが、さきにも言いましたように、多目的ダムですね、これをどんどんおやりになる。河川税制上、全くこの種の事業は進めてもらわなくちゃいかぬのですが、前々から私は補償の問題について、どうも国のやり方が一貫しない、便宜的であるということで、企画庁等にも、各省関係の補償問題について統一的な科学的なものを作るように要請しておったのですが、どうも各省の意見が合わぬで、できない。通産省所管の電源開発、あるいは運輸省の方の路面の買収補償、あるいは農林省の方の事業、建設省の事業、あるいは防衛庁関係、軍の関係の補償、これがもう一切一貫しておらない。便宜的である。従って、地元それ自身も、電源開発——営利会社的なものの補償が高額であれば、それと見合ったものを要求してくる。いろいろ過去において紛争を起しておる。最近において、和賀川湯田ダムは一応の解決をみておるが、具体的にこまかい問題になると、地元の用地の関係の諸君は非常な苦労をしておられる。この際、根本さんは強力な政治家なんですから、あなたの方でも、皆瀬のダムとか、鎧畑のダムがどんどんできておりますが、そういう補償問題で、あなたのところに必ず陳情その他起ってくるのです。雄物川の関係の農業水利事業でも問題が出てくる。この際、そういうことを閣内において統一させるというようなことで、科学的な補償の根拠というものをおきめになられる御意思はありませんか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 小笠原さんが御指摘になりました点は、これは政府としても望むところでございます。ところが、私のかつて農林大臣をいたしておりましたが、買収を受ける立場になりますというと、いろいろの客観的事情のほか、主観的な要件が非常に入って参りまして、しかも、戦前のように、すぐに土地収用法にかける、強制執行をするというようなことなく、話し合いをするという段階のために、個々のケースが非常に違ってくる。一応政府が多目的ダムその他いろいろの土地買収をしようとする予算査定のときには、一応の統一的単価でやっておるのでありますが、現実の支払いになりますというと、お示しのように、非常にまちまちでございます。そのために、若干時間が、一年か二年のズレで、ほんの近くの所で非常に補償の金額が違うと、そのために、一たん終ったものでも、またさらにいろいろともんちゃくが出てくると、こういうことのために、非常にこれの実施に当る事業官庁が苦労するのみならず、その地元の町村並びに関係者が非常に困っておるので、これは、お示しのように、できるだけ各省が統一した客観的基準のもとに、こういう補償の問題を解決していきたいと思います。ただしこれは、非常に機械的には参りませんので、できるだけその基準によって、そして各省とも歩調を合せまして、だれが見ても、まあこの程度は、どこもみんな同じなんだということになりますれば、漸次これが一般の関係者も御理解になっていただけるようになろうと思いますので、お示しの線に沿ってさらに一段と努力をいたしたいと考えます。

佐藤清一郎自由民主党

○佐藤清一郎君 建設省として、多目的ダムの建設に相当力を入れられておることについては、私も非常に喜びにたえないところでありますが、利根川治水の洪水調節のために、鬼怒川の上流に五十里ダムが建設され、さらに川又にダムを建設しようとしておられますが、一方農林省としては、農業用水利のためのダム建設の調査費が今年出ております。かつて鬼怒川の上流の七百戸ばかりの戸数の所に、総合ダムの建設をするというようなある一部の者の運動があって、そのときに非常な反対があり、今回農林省の調査費が出たということだけで、その部落の人たちが百名ばかり上京してきておるのです。農業用水利のための調査費というものは、私はけっこうだと思うのです。そこで、建設大臣にお尋ねするのですが、今回新たに計画されております川又のダムも、農業用水利等も含まれる貯水量を十分考えてやるお考えがあるかどうか。もう一点は、すでに五十里ダムが建設されておりますが、もう発電所まで設けられておるのでありますが、あの五十里ダムを十数メートルかさ上げ工事をすれば、さらに農業用水利の貯水ができると、まあしろうとの私は考えるのです。そういう意味において、今回農林省で調査費の置かれたものを、そういう方面で目的を達成ができるように私は願いたい。なるべく今後停滞するようなダムの建設は、これはやるべきではないと考えて私どもいるわけですが、この二つが、さらにもっと詳しく申し上げますと、中禅寺湖のかさ上げ工事をして、これまたある程度の貯水量ができると思うのです。そういう方面で農業用水利をも洪水調節とあわせてできるようなことができますかどうか、一つお尋ねしたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 利根川は、従来は治水一本でいきましたが、今度は利水の方面からいろいろの要求がございまして、そのためにいろいろと新たなる計画が要請されておるのでありまするが、その場合において、水のアロケーションをどうするかということの問題に関連してくるだろうと思います。従いまして、従来のダムをかさ上げすることによって一応利水ができましても、他の水系の治水関係でこれがおさまるかどうか、こういう関係があると思いますので、今の御指摘の五十里ダム、それから川又ダム、藤原ダム、こういう方面における治水と利水との関係、そのアロケーションの問題については、専門的にわたりますので、事務当局からお答えいたさせます。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 利根川の流域につきましては、今仰せの通り、非常に水の需要がふえて参りまして、農業用水におきましても、また工業用水につきましても、非常に需要がふえて参りました。鬼怒川の沿線につきましても、水が足らないので、五十里ダムが竣工いたしまして、その水を使って相当程度効果を上げておるというのが現実でございますが、なお水が足らないという要望が非常に強いのでございまして、建設省といたしまして、川又のダムを本年度から実施計画調査、三十三年度からはいよいよ事業に着手するわけでございますが、できるだけ貯水容量をふやして、農業用水の需要にも満たしたいということで、高くできるだけしようということで、今検討をしております。  それから、五十里ダムにつきましても、かさ上げすれば、まだ貯水量はふえるわけでございますが、これはやはり、これから作るものだと、それに応じた計画ができますけれども、一たんでき上ったものを、そうたくさん上げるというようなこともむずかしい問題でございますので、研究はいたしておりますけれども、まず川又で、新しく作るもので、できるだけ貯水しようということを考えております。  それからまた、鬼怒川の沿線につきましても、まだほかに、上流部でダムができるところがありはせぬかという点も一つ研究中でございまして、三十三年度におきましては、そういうふうな調査を全般的にやりたいというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私も、このダムの問題にからんで、水の問題についてお尋ねしたいと思いますが、たまたまそういう御質問ですから、お尋ねしますが、われわれ今度の法律案を見ますというと、通産省所管ですか、工業用水道事業法案ですか、出ておる。むろん農業用水の問題もある。これら水の問題については、所管省は統一するというお考えはあるのかないのか、それがもしも行き悩んでおるとすれば、それはなわ張り争いで行き悩んでおるのかどうか、根本さんが農林大臣のときには、農業用水一点張りで建設省とやったのかもわからぬが、今や建設大臣で、立場が変ってきたので、どうなっておるのですか。また大臣として、どういうふうな扱いにしたいと思っておられるのか……。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お答え申し上げます。従来は、工業用水それから農業用水、発電、これについていろいろと、お示しのように、所管関係について意見が分れておりました。たしかあれは、三十一年に、上水道は厚生省、下水道は建設省、末端処理の施設については厚生省、それから工業用水については通産省、こういうふうに所管は分れております。しかし、水の総合的な利用開発、この方面につきましては、経済企画庁が中心となりまして、総体的に計画を立てて、実施並びに管理だけが各省に分れておる、こういうふうになっております。従いまして、現在政府としては、この組織で各省連結を十分にいたしまして、その目的を達成しようという方針でありますので、今水の管理に関しまして、統一した官庁を作って、そこで一括してやるという方針ではないのでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 これも問題点だけにしておきますが、今後において非常に大きな問題になってくると思います。その際にはやはり、この種の歴史的な事業をやってこられた経緯からいって、建設省あたりは、非常に大きな役割を果さなくちゃいかんと思うのですが、十分その点は御検討願いたい。過去において上水、下水の問題を、単に環境衛生ぐらいのことで、厚生省へ持ってくるとかいうような、なわ張り争い根性でやっつけてしまったような、こういう行政いじりは、私はやめてもらいたい、そう思う。  それからダムに関係しまして、この特別会計の関係をみますと、昭和三十二年度に都府県の負担債券決定額というのが十一億何がし、これが償還期の四十七年になりますと、十八億九千万払わなくちゃならない。岩手県の胆沢ダムにつきましても借入金がたった七千九百万、これが四十七年に一億二千八百万払わなくちゃならない。これは年々のことなんです、この種の借入金というもののふえていくのは。これは相当、さっきも言いましたが、適債事業に起債を多くつけて云々という説明もありましたが、それらとからんで、やはり地方の利子負担分というものは大きいと、で、この種の特別会計というものの利子負担に関して、もう少し、やはり事業官庁である建設省が、事業ができればいいのですから、地方の犠牲において事業ができるという側でなくて、やはり根本的にこの問題を御検討なされて、特別会計の方を直してもらう、こういう方向にやっていけないものかどうか。特に未開発後進県においては、こういう国土保全、産業立地条件の整備という問題で、この種の公共事業は年々ふえるのです。そうすれば、それだけ負担分が大きくなるのですから、この点は、やはり東北後進県出身の根本さんあたりで、抜本的に措置してもらいたいと思うのですが、いかがなものですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お示しのように、多目的ダムその他、公共事業を実施する場合におきまして、本来地方財政が豊かでありますれば、起債に仰がなくとも自己財源でやるべきかもしれませんが、それが許されないために、どうしてもこれは起債に仰がなければなりません。その場合において利子が相当大きな重荷になっておるということは、われわれもよく存じております。そこでこの問題はむしろ、国の地方債に対する利子をどういうふうにきめるかということが、一番の基本的問題になると存じます。そこでこれは、大蔵省、自治庁との関係における、こういうふうな公共事業費における起債の利子が、どうであるべきかというところの基本的な問題においてこれは検討されなきゃならぬことが第一点。  それから、ただいまお示しになりました、後進県における場合においては、さらにそれ以上に利子を減額すべきではないか、こういう議論は確かにございます。従いまして、小笠原さんも御関係になりました東北振興三法を作るときに当りましても、この公共事業費に対する補助もしくは利子補給という原案が、一時出たようでありますが、ついにその点は目的を達成せざるまま今日に至っておりますので、今後とも、後進県に対するそうした公共事業費に対する利子に関する特別な助成か、あるいは軽減について、研究しなければならないと考えている次第であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私だけで時間とって失礼ですから、もう大体やめますが、小さな金額ですけれども、この都市の防火建築物の建築を促進するための助成金として、一般会計で一億円を計上して、これを促進したいというふうに堂々とお述べになっておりますが、昨年は一億五千万もついているものが、大いに促進したいというのに、一億に減ったというのはどういうわけですか、これは小さなことですけれども。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは昨年、昨年でまだ本年度でございますが、大館並びに魚津の大火がございまして、その際これに対する救済措置といたしまして、五千万円を特別にこれは増額したのでありまするが、この両市の災害復旧の関係、火災関係の措置も一応できましたので、一億円べースというのは、昨年と同額というような形になるのでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それはわかりました。しかしそういうふうに一億五千万とれたものなら、事業量はたくさんあるのですから、とっておけばよかったと思って(笑声)それはもったいないと思うのですな。  それから災害復旧の関係でお尋ねしますが、この来年度の事業計画は、二十九災は全部完了するわけですか、そのけじめのところを詳しく教えていただきたい。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 先ほど大臣から御説明ございましたが、三十三年度におきまして、年災別にどういうふうな復旧率になるかというお尋ねと思いますが、二十六年の災害復旧から三十二年まで災害が残っているわけでございますが、来年度の予算におきましては、二十六年及び二十七年のはこれを完了できる。それから二十八年災及び二十九年災は、両方ともの災害を平均いたしまして、残りの六〇%程度が復旧できるというふうに考えております。それでは二十九年はどうかということでございますが、これは目下県等の事情を聴取いたしまして、重要事業からやらなければいけませんものでございますから、その調査の結果を勘案いたしまして、二十八年と二十九年の災害にどのくらい充てるかということを検討中でございますが、二十八年、二十九年とも平均いたしますと、残りの約六〇%が完了できるというつもりでおります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 その点ですよ。それで過去にきめられたような比率で、計画的にこの事業が完成してゆくだけ金がついているのですか、おくれているのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 実はその国庫負担法が改正になりまして、緊要工事は三カ年でやるという趣旨に相なりましたのでございますが、その法律の適用は三十年災害からということになっているわけでございまして、三十年災害以後のものはその法律通りに復旧できることになりますが、それ以前のものにつきましては、二十八年、二十九年がそれに該当するわけでございますが、これはその法律の適用にならない分でございまして、その法律に比較いたしますると、やはりおくれているわけであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 関連して。今のお答えはちょっと私は不思議に思うのですが、これはあの災害復旧法ができる当時三十年まで、それ以前に一応過年度災害はもう復旧するという目標のもとにあの法律はできた。そういう論争をしたはずですよ。大体のところは二十九年くらいまでの分は一応ケリがつく。今後の災害に対しては二・五・三の比率でもっていこうじゃないかというのが、大体あのときの立案の趣旨じゃないかと思います。そうすると過年度の一十八年や二十九年がまだもたもたしている、というのはどうかと思うのですが、どれくらい残っているのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 二十八年災害が非常に大きいのでございまして国費の総額にいたしまして九百十五億というふうな大きなものでございまして、三十二年度末の竣工率が、大体申し上げまして七九%、しかも三十三年度以降に持ち込される金額が約百八十億ございます。従いましてこれが非常に金額的に上るわけでございましてこれを全部復旧すればよろしいわけでございますが、この金額を何とか処理するということについて問題があったわけでございまして、全部完成すればいいわけでございますが、それをいたしますると非常に財政的に膨張いたすということでございまして、これを一つ何とか二カ年でやって、ことし三十三年度は重要なものからやろうということにいたしまして、ただいま申し上げましたようなことになったわけでございます。私、国庫負担法の改正当時に直接関係はいたしておりませんが、改正国庫負担法の趣旨は、三十年以降の災害に適用するということになっておるわけでございまして、その以前の災害につきましては、もちろん古い災害でございますから、もっと早く完成させなければいかんものでございますが、実情はやはり財政の都合と、それから古い災害でございますので、二十八年は大災害でございますから、残っておるパーセントにいたしますと非常に少くなっておるので、比較的重要な所はすんでおるからということで、新しい災害の方に金を回した方がいいという建前からこういうふうなことになったわけであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 あなたは財政上の考え方だというけれども、過年度災害が完成しないうちにまた災害がきた。そういうことは過去において何回も繰り返されているわけです。むしろ完成しないうちにきて、また災害復旧のために金を使うという方が財政上もっとこれはむだ金を使うことになるのですよ。だから過年度災害というようなものは、どんどん早く、五年も六年もかからないである程度の片をつけて、そうして新規の計画に移るべきであって、あるいは並行してやっていくべきであって、重要な所はすんだのだから、あとはほうっておいてもまた流れたときにしようじゃないかということでは、およそ建設省の行政としてはナンセンスですよ。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) もちろん災害はほうっておきますると増加をいたしますというわけで、早く復旧することを私どもとしては念願いたしておるわけでございますが、二十六年災害から残っておるような始末でございまして、来年度におきましては 二十六年、二十七年は完成しようということでございますから、進展だとは考えておるわけでございますが、ただ二十八年災害が残るということは私どもといたしましても残念なこととは思っておりますが、できるだけ早く復旧しなければならんものでありまするけれども、そういうような状況で進展をはかりましたもの、二十八年、二十九年が残るということはまことに私どもとしては残念なことと考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いやなことを言うようですけれども、岸内閣は、災害がないから農村は豊作である、そういう自然的条件に恵まれてよろめきつつじっとして立っているんですよ。これは全く日本国にとっては仕合せなことですが、そういう災害のないような年になったら、やはり計画的に過去の災害分に金を早く回して、そうしてどしどしこれをなおしておくというのが建前だと思う。ところが何か最近建設省で道路関係によけい予算がとられ、従って治水関係の方の予算は伸びないというような傾向にあるのじゃないか、そう思われる。来年度の災害復旧関係の費用でも四億なにがしが減額されています。これは減額した部分が治水の方あたりに回って、辛うじてつじつまを合せているのじゃないかというふうな邪推もしたくなるのです。道路予算関係等で、他の予算が制約されるというようなきらいがあるのではないかと思いますが、大臣、これはどうですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 建設関係の仕事は、いずれも国土保全並びに民生の安定上重要な問題でありますので、できるだけその方面に予算を充当するようにすることは、これは政治として考えなければならないと思います。私もその意味において微力ながら努めたのでありまするが、治水関係につきましては決して滅っておりません。昨年より大体九億程度これは予算を増いたします。今年の予算編成に当りましては、物価の引き下げその他事務費の五%の引き下げ等を考えますれば、さらに実質上はそれ以上に事業量は増したつもりでございます。しかしながらお示しのように、若干はふえましたものの、過年度災害がまだあるときに、これが十全に、過年度災害が三十三年度で全部完成できなかったということは、私も非常に残念に思っている次第でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 先ほどの千田委員の質問ではっきりしたことは、三十三年度ようやく始末できるのが二十六、二十七災である。二十八、九災はこれは残る。三十年災以後が仕事は法律の建前上どんどん進むようである。これは私は非常に重大だと思うのです。二十八、九災は放置しておいて、しかも二十八年災というのは先ほどお示しのように非常に膨大な、百八十億かの金がかかると言っていながら、その災害復旧関係の予算というものは減額されている。これはどういうことで……。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) ちょっとその点について御説明申し上げますが、建設省関係の災害復旧費といたしましては、お説の通り四億なにがしの減額でございますが、内容といたしまして、その中には直轄の災害と府県の補助の災害とございます。補助の災害におきましては、去年が約二百二十億でございまして、三十三年度は二百二十一億でございまして、若干でございますけれども補助の方は増額しております。それじゃ四億減ったのはなぜかということでございますが、直轄の災害の分が残りが非常に少くなりまして直轄は御承知のように内地の分は二カ年で完了する。北海道の分もほとんど二カ年、三カ年かかる分が若干ございますが、二カ年で完成するということになっておりまして、北海道の災害がおととし非常に大きかっただめに三十二年度は北海道災害の分が多かった。従いまして残額は少くなっただめに、既定方針通りにやっても四億なにがしの減額で既定通りできるということになったわけでございまして、補助災害の方は減額しておらないわけでございまして、むしろ多少の増額はしておるということでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、二十八、九災には直轄分は完了しておるということですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) さようでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、地方の分は放置しておるということですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 地方の分は放置しておるというわけではございません。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 熱の入れ方が少いということでしょう。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 直轄の災害には、たとえば直轄の河川が内地におきましてはおもなものでございますが、一たん被害を受けますときには被害が非常に大きくなるというおそれもございますが、従来の方針におきましてもできるだけ早くやろうということで進めておるわけでございまして府県災害を放置しておるというわけではございませんで、三十三年度におきましては、三十二年度よりも多少の増額をいたしまして、促進をはかっておるというのが実情でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 どうですか、二十八、九災の地方分になるんでしょう、百八十億分も仕事が残っておる、これは将来においてもぽつぽつやっていくよりほかにない、こういう状況をどうお考えですか、大臣は。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほどもお答え申し上げましたように、実は予算編成当時、私は過年度災は、全部三十三年度やるという方針をもって折衝をいたしたのでありますが、どうも力足りずしてそれまでに参りません。そこで二十八災、二十九災についてはぽつぽつという意味ではなくして、三十四年度には完成させると、こういうような気持で今日まで進んでおるし、将来とも努力したいと思っております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、後任の大臣には厳重に事務引き継ぎをなさるわけですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) もとよりそういう事態にはそういたしますほか、実は予算編成のときに大蔵省には十分にその点を強調しておるのであります。私としては過年度災は全面的に三十三年度で片づけるのだと、こういうようなことを言ってはまあ何ですが、過年度災というのはある意味においては国の借金だと、だからしてこれは何よりも優先的にやるべきだという議論で相当やりましたが、どうも全体の予算の総合的な見地からして建設省だけそれほど獲得することが困難な事態になりましたので、そこで過年度災については少くとも先ほど千田さんから御指摘がありましたごとく、延びれば延びるほどこれは経済効果がないのであります。むしろ災害を誘発する傾向にある、従ってこれは過年度災についてはもう三十年以降についてはすでに国庫負担法できめられておるが、あとが残っておるということは、建設省の事業執行上非常な差しつかえが出てくるし、地方公共団体の人も迷惑をする、だからこれは本年中に全部できないとすれば、せめて三十四年度には全部完成するということでやってもらわなければ困るということを強く大蔵大臣並びに主計当局に申し入れて、こういうふうになったわけでありますから、十分にこれは事務当局も考慮しておるはずだと私は考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そういう根本大臣のお考えであれば、われわれ全面的に……大臣来年まで御留任になられることを心からわれわれは期待しています。ぜひやめないでがんばっておっていただきたいと思うのです。  もう一つ、治水の関係で基本的な問題ですが、お尋ねします。東北開発の関係で例示するなら、北上川の河川改修ですが、二百億近い事業計画を持っておる、このごろ少し金がふえましたけれども、二億程度の予算が出る、こうなると何年かかればこの北上川というものの改修が終るんですか、われわれが生きておる間にこれはできない、こういう計画は基本的にどういうものでしょうか。むろん雄物川の方だってそうだと思います。百年もかかりそうな予算のつけ方というのはどういうことなんです。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お示しの通り全国の河川について同様なことがいわれるわけでございます。たとえば利根川の改修は御承知のように、明治の初年からやっておりましていまだに完成いたしておらないという状況でございまして、全国で大体われわれがおおむねこの程度までやったならば治水関係あるいは利水関係も一応安定するだろうと思う計画を一応目算を立ててみますと、全国でどうしても手をつけなければならない、完成しなければならないという河川が約三千三百本ぐらいあります。現在の事業量でこれを推算しますというと一兆八千億の実は経費を必要とするわけでございます、ところが年々予算措置をされるものはこれに比べればまことに微々たるものでございまするので、実は本年度予算編成に当りまして、これは特別会計を設けまして、必ずしもその年度の財政のあれだというので延ばさずに、これは一般借り入れをして、そうして国の財政状況が漸次よくなっておるということは、これは国民所得がふえているし、人口が増になってきておる、してみれば一般会計から漸次これに繰り入れて償還する方が治山治水においてはとるべき方針だということで、実は御承知のように建設省としては治水関係に対する特別会計設定の法案並びにその構想を持ったのでありまするが、これはどうも全体としてこれを実現するわけにいかないので残念に思っていまするが、今、小笠原さんから御指摘のように、今までのような予算のつけ方では若干ずつはよくはなりますけれども、その効果が非常に制限されておる、かように考えまして、今後ともただいま申し上げたような構想はぜひこれは実現するように努力したいと考えておる次第でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 その方向で御努力なられることを要請したいのですが、今河川改修の計画では、中流部あたりに誘水池を設定する、こういうようなことは計画上もうなくなったんですか、あるんですか、基本的な考え方として。これは局長にお伺いしたい。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 一般的にはできるだけ誘水池でおったところはしかも人家等がないとかというようなところは堤防で囲ってしまうと非常にほかに影響するというような面もございますので、誘水池と申しますか、あるいは大きな洪水のときに入るというような計画にしておるところがございます、これは非常に安くできるわけでございまして、そういうところを閉めるとなると、やはり上流でそのかわりにダムを作って貯水池を作るというようなことをしないと、全部川を閉めてしまうと非常に下流等に負担が大きくなるというような川がございます、そういうような川につきましてはできるだけ誘水効果を減殺しないようにしようということで、現在の状況よりはよくはするけれども、大きなときにはやむを得ず水を入れるというような計画を立てておる川がございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それは国の財政の都合なんで、便宜的なものなんですね、基本的には。だからそのためにはそういう誘水池予定地関係の住民の利害に関係することが非常に大きい、ところが地元の住民はそういう計画で自分の水田や住宅地域が誘水池にされているんだ、それが政府の施策によってされているんだなどということを何ら御存じないお百姓が多いわけです。そうして水をかぶれば、これは困ったことだということで自分で自前で苦労しておるんですね、そういうのをもしも国の施策としてどうしても誘水予定地というものを設定しなくちゃいかぬということなら、それは地元民の了解も得られ、協力を得られるという姿勢でなくちゃいかぬだろうし、そのためには何らかやっぱり国としてめんどうを見る必要があると思うのですが、これは放置されているものじゃありませんか。知らんぷりしているのじゃありませんか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは方針をお聞ききになりましたから私から申し上げます。おそらく今、河川局長は現状についてやむを得ずやっておるということを申し上げただろうと思いまするが、これは小笠原さん御存じのように、従来は日本の、予算上の問題もありましたけれども、もう一つは技術上の問題で非常に大きな堤防を作るという技術あるいは狭窄部を開くという技術、それからダムを作るところの技術がなかっただめに、どうしても今まで大きな河川というのはほとんど中流部に遊水地帯を設けて糊塗しておったというのが、これ事実だと思います。しかし建設省の今後の治水利水の総合的観点に立ちまして、そういうものを漸次やめていく。そのために上流部に多目的ダムを作る。そうしてまたやむを得ず、現在あるものについては放置しておくのじゃなくて、遊水地帯を設けるというならば、できるだけその地区を国で買収いたしまして、その遊水池によって一般住民にできるだけ被害を少くする。こういう方針を私は示しておるのであります。しかし現在まだそういうのがたくさん残っておりまするけれども、政府の方針といたしましては中流部における遊水地帯によって糊塗していくという方法はとるべきではない。こういう観点から多目的ダム並びに中流部のそういう地帯における堤防のかさ上げ、あるいは拡幅という方向に持っていくような方針をして検討せしめておる次第でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それでは局長から国の、関係住民に対してどういう手当をするのか、考えておることがあったら一つお伺いしたい。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 実はそういう例は、例で申し上げますると、宮城県の一迫川のところに堤防がございましたが、二つ堤防がございまして、その部分がいつも水にはいっておったというところがございます。それで地元の意見を十分……その中には人家もございません。従いまして地元とよく相談いたしましたところ、それでは後の堤防を強くしてもらって、今の宅地の方には入らぬようにしてくれ、それからたんぼの方は何年に一度か入るなら、これはやむを得ぬというようなことになりまして、それは地元の住民の方々の意見を聞きまして、それに対しましては補償を出しまして……、しかし入らぬときは使えるわけでございますから、十分地元の了解を得た上で、そういう構造物を作って、何年か一回に入ることはこれはやむを得ぬと、しかし補償を出すという実情でございます。そういう方式をとってやっております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 じゃ、具体的に私も例をあげてお尋ねしますが、北上川で、あれだけ模範的な多目的ダムを作り、湯田のダムを作る。これで三つできますな。農業用水の利水の関係では岩洞ダムと豊沢のダムがある。それでなおかつ計画上は、その一関にある狐禅寺狭窄部を平均立米で流すために、一関対岸の農村地帯は遊水池になるのです。そういうダムを作ってさえも、一昨年ですか、やはり水が出た。この関係で渡しておった橋は落ちてしまった。水は水田にかかった。だれも何も補償しない。そうして遊水予定地だなんということは地元民は全然知らない。これは今はおいでになりませんが、衆議院の淺利さんの出身だ。自分が建設行政の経験者で、自分の関係の重要な地域を遊水池にしておる。地元民は知らない。だれも補償しなかった。その橋をかける際も堤防、護岸の問題がはっきりしなければ、これもまた災害復旧に改良を加えた橋をかけるということが容易でない。ようやく計画はきまってやるようにはなったようですが、ああいう点は国の施策でそうなっているのですから、特段にめんどうを見る必要があると思うのですが、橋梁のかけかえ等においても、非常に手間取って、一年以上放置しておった。交通途絶なんです。全く孤島にされてしまっている。舞川地区ですがね。これは何かやるのですか。そういう宮城県の例があるならば。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 北上川の河川の計画につきましては昭和二十二年、三年に大洪水が出まして、その結果いろいろ検討をいたしまして、計画をせられて決定をいたしておるわけでございますが、要するに先ほど大臣からお話しがございましたように、宮城県と岩手県の問に川の狭い部分がありまして、非常に岩手県に降った雨が宮城県の方に流れにくいというような状況でございます。従いまして、できるだけ上流で水をためる方策をとらなければいかんということで、先ほどお話がございましたように、五つ洪水調節のダムを作って水を減じようということにいたす。二つはでき上りまして、一つは築造中でございます。で、その当時の結論といたしましては、ダムをそれだけ作りましても、なおかつ宮城県と岩手県の間の狭いところでは、二十二年、三年のような洪水が処置できないというようなことから、年々に一つ大きな水のときにはやむを得ず入るようなところを作らなければならぬのじゃないかというふうな結論に一心なっているわけでございます。ただこの事業をいつやるかという問題でございますが、これはダムを作ることに重点を置いてやっているわけでございますから、これらのダムができますならば、相当遊水の問題も少くなる。下流に到達する洪水の問題も少くなるわけでございますので、至急その辺の事業をやろうということには考えておりません。いざやらなければならぬというときには、やはりダムを作った上で、いろいろ計画をさらに検討いたしまして着手しなければならぬと思いますが、そのときには十分地元等の御了解を得た上で補償等も考えなければ当然できないことでございますので、今すぐどういう方法でやろうということを考えているわけではございませんが、いざやらなければならぬというときには、十分地元の御了解を得るなり、補償を必要とするなら十分補償を出してやらなければならん問題だと考えます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それじゃこれで終りますが、そういう問題のある地域におけるその後の災害復旧等については、特段のやはり関係住民の利便のためのめんどうを、建設省として見るべきだと思います。ぜひ今やっていることであろうと思われます仕事などについては、特段な御配慮を願っておきたい。質問終ります。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 大臣にお願い兼お尋ねなんですが、ただいまの小笠原委員の質問で、二十八年度、九年度の災害は三十四年度には必ず完成するという心組みだという決意のほどを御表明になって、私も大へん心強く思います。と申しますのは、二十八年の災害は主として九州と中国、それから十三号台風では近畿一帯が大へんな被害を受けました。当時私は災害特別委員の一人でありまして、あの立法をしたわけなんでありますが、今日そうした地方を回って見ますと、工事が中途半端になっているのです。なぜかと申しますと、政府から金がこない。それから相当応急の措置として、その自治体が金をつぎ込んでやってはみたものの、あとの金が統かぬわけですね。こういうことでありますと、先ほど千田委員がおっしゃったように、そこの焼けかかっている所へ、また常襲地帯ですから、毎年のようにきまって招かざる客がくるわけですね。こういう状態でありますので、まあ二十八年、二十九年の災害は早くやってもらいたい。先日、私は長崎へ視察に行きましたとき、諌早の工事をやっていました。私はほんとうにまあ敬虔な気持で、あの大工事を見て、早くよくなることを願いますが、考えてみればあとのカラスが先に行くというような形になって二十八年、九年の災害はそのままになって中途半端になっている、こういう実情なんです。で、願わくば大臣は東北の方であられますので、東北の方には影響があまりなかったから冷淡だとは私は思いません、あなたのお人柄を信じておりますから、そういうえこひいきはなさらないと思いますけれども、こうした矛盾はやはり筋が通らないと思うのです。で、先ほどの決意も表明されましたので私は信頼いたしますが、ぜひともこういった矛盾は早く一掃してもらって、二十八年、九年の災害を、それに地方では金がなくて困っておりますから、ぜひとも予算をたっぷり組んで、そしてもうちびりちびりのようないき方をせんで、気前よく工事をさっぱりやってもらいたい、これを重ねてお願いいたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私忘れたことが一つある。言いづらいことなんだが、根本さんは最近地方公共団体関係者の公式か非公式かの集まりのとき、今後の建設省の予算をつけるのは、知事や町村長の言うことでつけるのではない。何それ代議士末子、何それ衆議院議員継父母、こういうことで、もうそういうものに金をつける。従ってそういう自民党のそれを通してこなければ予算をさいてやれない、こういうことを言ったということで、有力な地方公共団体代表者諸君が恐慌を来たしたといううわさ話を私聞いたのですがね。そういうふうに変ったならそれもまあ一つの方法でしょうから、われわれも大いに、野党ではあるが予算をもらいにあなたの方に陳情に行かなくちゃならんと思うのですが、どうですか、これは。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 私は最近公共事業体のそういう人々と会合はほとんどいたしておりません。従いまして、もしそういう出所がありましたら教えていただきます。そういうことは毛頭考えておりません。御承知のように公共事業費の配分は、継続事業費については、従来の事業量、それから本年度の全体の事業量から勘案してこれはやっております。直轄事業については、これは直接地建方面が計画を立てております。それから地方補助事業は、これは全部知事から、これは町村に関しても直接知事がまとめて土木部長なりあるいは知事直接がいろいろの申請をして参りまして、それによって作業をしているものでありまして、私自身がそれを一々査定しておるのではございません。おのおの所管の事務当局が持って参りまして、決裁は私がいたします。配分を私がやるほど実はひまがないので、そういうことはいたしておりません。ただし、各代議士の方々や、そういう方々が私にいろいろ陳情をいたしてくることは事実ございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 じゃ、従来通りですな。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) さようでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 時間もだいぶ迫っておりますから、私は三点だけお伺いいたします。  一点は、先ほど小笠原委員から質問されて、お答えをいただいておりましたが、湯田ダムの補償の問題等についてどうやら格好がついたようであり、つかないようであり、しかも住民の諸君はアフター・ケアの問題等についてもまだ納得がいかない点があると、こういうのでしばしばわれわれは陳情を受けるのですが、一体どの程度の話がついたのですか、それをはっきりしていただきたいと思う。それは、仕事の進捗の上からいきましてもなるだけ早く話をつけ、進める必要があるのじゃないかと思いますから、一応建設省としての今までの経過を、重点の点だけ教えていただきたい。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 湯田ダムの補償の問題につきましては、個人の補償と公共の補償とあるわけでございますが、個人の補償につきましては代表者と申しますか、の方々といろいろお話をしておったわけでございますが、その方々と基本的の問題、こういうふうな補償の方針でいこうじゃないか、基準と申しますか、そういう問題につきましては大体お話し合いがついたわけでございますが、目下個人々々の問題につきましてその基準線に沿ってお話を進めておる状況でございます。  それから、公共補償の問題につきましては、地元の町村長さんと正式には交渉するわけでございますが、県も間に入りまして、三者で現地の方でお話を進めております。本省に参りまして方針等をやがてきめるようなことになるというふうに考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私は大臣にお伺いするのですが、先ほども問題になったんですが、補償の問題というものは一つの基準がなければならない。ところが、多目的ダムの場合においてはいろいろなそのアロケーションの関係から必ずしも一致した補償の基準が出てこない。たとえば只見川のような場合において、わずか一反歩にすぎないような土地でも何百万という金を出さなかったならば立ちのきをしなかった。そういうようなことが新聞等に発表になると、実際にダムを開設しようという場合に、あそこはああいうふうにやれたんじゃないか、どうもわれわれのところは一反歩二十万か三十万で、それでさようならということはないじゃないか、そういうようなことが方々に起りがちですね。それで建設行政の上から言って、たとえばダムを建設する場合においての犠牲になる土地に対しては、耕作——たんぼは幾らで、畑は幾ら、山林原野は幾らであるという大体基準はあると思います。それにプラス・アルファでなければおそらく最近のそういう犠牲になる方は承知しないじゃないか、こういうふうにわれわれは考えるのです。建設省の基準としては、たとえば湯田ダムの場合を例にとった場合、どれほどの一体補償が基準になっておるのか。耕地としてのいわゆる田と畑と、山林原野等によって変っておりますね。それから住宅の移転等があります。そういうのは全国の標準を上回っておるのか、それとも標準以下であるか、過去のあなた方の建設したダムの補償と照らし合せてどういうふうになっておりますか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) ダムの補償の問題でございますが、建設省におきましては、その他の補償ともあわせまして、補償基準というのを一つ作りまして、それによりまして各省統一した方式をとってやっておるわけでございます。これは二十九年からだと思いますが、それではたんぼなどはどうして出すかというのでございますが、賃貸価格の何倍かが土地代でございます。それから、そのほかには離作農補償というのがございまして、これはその土地の生産力におきまして、年にどのくらいの収入がある、これを手放せばその収入がなくなるわけでございますから、それを何年分見る、何年分というのは結局ほかに土地を求めましてそれが生産力が上るまでの期間の補償をしようということでございまして、それらを加えまして、土地の実際持っておる人と耕作しておる人が一緒でございます場合はそれを合せまして、その方にお払いをするわけでございます。従いまして各地におきまして値段が違いますのはその生産力と申しますか、そういう点、あるいは賃貸価格のベースになる金額等が違って参りますと各地におきまして違ってくるわけでございまして、湯田ダムにつきましては最近の各地でやっております実情に合せましてやっておるのでございまして、最近のものとはつり合いがとれておるというふうに考えております。具体的に今幾らになっておるかという資料を持ち合せておりませんので、その点につきましては申し上げかねますが、そういうふうな方式でやっております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今の基準で一応話し合いがつく段階、あるいはついておる段階であっても、たとえば、その金で移転して他に安住の地を求めていく人もあれば、ダムができた後、あと湖水の周辺に居残って生活しようとする人たち、あとに残って、そこで永住しようとする人たちは、何かそこで仕事をしようという意欲に燃えておるわけですね。それに対してのいわゆるアフター・ケアの問題はまだ解決していないのではないか。この湖水面の利用にしろ、あるいはその周辺の国有林の払い下げで林野を開拓するとか、あるいは酪農をするとか、そういう面における確実な見通しがついていないので非常に不安の状況にかられておられるのがおそらく現状の姿なのです。これに対しては何かはっきりした案を作っておるのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) その点につきましては、各所のダムにおきまして水没される方には非常にお気の毒な、金を払いましたといたしましてもお気の毒な、精神的にも非常にお気の毒であるということで、行政的措置でできるだけ便宜を与えてやらなければならぬということを考えておるわけでございまして、実は先般も五十里ダムの問題につきましてもそういう議論がございました。県がそういうふうな調整をやるし、あるいは湖面の利用等につきましては県が許可を与えるのが建前でございますので、県とよく連絡をいたしまして、お気の毒の方々にはできるだけ優先的にそういう措置を考えようということで考えておるわけでございまして、これらも一つ具体的に相談いたしまして、今後できるだけ便宜を与えてやろう、こういうふうに考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 それで、ああいう一つの大きな湖水ができますというと、たとえば、小学校の子供が学校に通学する場合に、対岸に行くためには何里という間を回り道しなければ安全に歩行ができない。そのために、建設省では通いの船を作ってくれるかというと、なかなかそういうものをすぐにやらないじゃないですか。非常に不便をしのばなければならない場合がある。ことに積雪の非常に多いというようなところにおいては冬季においては通学もできない。あるいはまた、かりに聚落地帯に用事があっても回れない。こういうような問題が必ず出てくるのです。そういうことに対しての対策、方針もあなたの方ではきめてあるのかどうか。そういう点をお伺いしておきたい。何かちゃんときめてありますか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) ただいまの問題でありますが、どうしてもそれがなければ非常に困るというような事態がはっきりいたしまするならば、そういう施設も作らなければいかぬというふうに考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 現実の問題として猿ケ石の電源用の湖水を作って、対岸の子供たちが、あるいは実際役場等に用事があるという人たちが通うのに困るというので、当時工事用の船をそのまま残して貸してやった。それも取り上げてしまったという状況なのです。それであそこは、対岸の子供たちは冬などはとても危なくて通れないから、一里も二里も迂回しなければ学校に行けない。あるいは役場に行くにしても一里も二里も歩いていかなければならない。そこに何らの交通の便がない。建設省は何とかする何とかすると言っているが、やっていないじゃないですか。そういうことをやっておりますか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 今の猿ケ石の問題につきましては、私今後すぐ取り調べてみたいと思っておりますが、子供が向うの方に、学校に通うというような問題が、今度湖水ができて通えないというときには、そこには当然道路があったわけでございますから、道路があったのが使えなくなったという関係がありますので、それにかわる施設は当然作ってやらなければならないと考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 それはなかなか容易じゃありませんよ。あなたはそう言っても、かつて道路があったところに、しからば湖水が出たからというので橋をかけるわけにいかぬ。膨大なる予算をかけなければならない。そのためには通学用のポンポン蒸気でも、安全なものでも作って与えなければそういう目的は達せられないと思うのですが。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 今の問題は、結局、通行ができるようにしてやるという問題でございますから、橋を直ちにかけるとかということではございませんで、かわりの道を通れるようにしてやらなければならんというふうに考えるわけでございまして、その辺で多少の不便がかかるということはまことにお気の毒でございますので、かわりの通れるようなものを作ってやるというようなことは当然必要なことだというふうに考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私はこれ以上のことを聞きませんが、一応聞いたことだけにしておきますがね。しかしこれは湖水に沈むのばかりじゃなく、相当の犠牲を払ってそうして協力しているわけなんです。特に移転させられたり、あるいはそういうようなことのために、従来よりも不便を感じたり苦しい思いを住民にさせるということは、これはいかぬと思うのです。だから、むしろ湖水ができたことによって自分らは幸福な生活ができるのだ、そういう頭の切りかえをさせるような施策をしなかったらこれはなかなか進捗しないと思うのです。ですから、その点に十分留意されまして、早く仕事が進むような方向に持っていっていただきたい。これは特に要望しておきます。  それから道路の問題を一つ。局長見えていますね。  大へん今度は道路に予算がついたようでありますが、これも非常に局部的な問題になるかもしらぬが、一例をあげて私はお尋ねするのですが、同じいわゆる国道でありながら、わが国のような山陸沿岸におけるところの国道は、役人からいえば辞職坂と称するほど起伏の非常に険しいところであって容易じゃない。難工事の面が多々あると思いますが、今日に至っても貫通していない。早くいえば、バスが通れるような道は作ってあるのだ、こういうお話であったからバスが通れるものだと思った。ところが途中まで行って、これで工事は今年は金がないのだからがまんしろ。結局はそこから下りて国道と称する草深い道をてくてく歩かなければ、次の向うから来たバスの道路に連絡ができないという、そういうようなところが多々あるのです。こういう問題は、今度の道路法では相当膨大な予算がついたのですが、従来のいわゆる国道と称する道に対しては、計画を立てて完成するという予定があるのですか。一号線や二号線は別としても、幹線は道路でやるらしいが、そういう不便を感じてなお生きていかなければならないところの、文化におくれた住民が相当いるということをあなたは御承知と思いますが、この点はどの程度まで一体今度の予算のうち、考えられておりますか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) この道路整備五カ年計画におきましては、一級国道は七年で完成するようにこの五カ年計画のうちに計画いたすつもりであります。一級国道につきましては、もう不通区間は新潟に行きます三国国道、これも三十三年度で完成いたしまして三十四年度から通れるようになりますので、一級国道につきましては不通区間はなくなります。二級国道につきましては、この五カ年計画におきまして不通区間というものはなくしたい考えでおります。お話の線の、二級国道と承知いたしますが、この五カ年間には二級国道については不通区間はなくなるというように計画いたしたい考えであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 それは、幅員におきましてもやはり一級国道までといかなくても、それ並みの幅員をして作って、さらには舗装の状況はどういう状況でいくのですか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 舗装までを二級国道について完成するというところまでは参りません。この五カ年計画におきましては、主要な二級国道につきましては、改良、それから交通のひんぱんな所は舗装するように計画いたしたいのでございますが、幅員等につきましては、構造令を最近出していただけるようになると思いますが、その構造令によりまして築造いたすわけでございます。この構造令によりますと、二級国道におきましても二車線は確保するということになりますので、従来の一級国道並みの幅員は取れるわけでございます。それから舗装につきましては、交通の多い所はむろんでありますが、気象等の関係で維持が困難な所は舗装いたしたい考えでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 最後に一点、住宅問題だけ聞きたいと思いますが、毎年々々火災が非常に多いという点は、まあ、日本の住宅あるいはその都市の環境等にもよりますが、しょっちゅう火災がある。ことに大臣の御郷里である秋田県などは、一年に二回ぐらい大都市が灰じんに帰しているというような状況なんですが、それで、建設する住宅と、そういうふうな焼けたいわゆる住宅の比率は、どんなふうになっているのですか。

植田俊雄建設省住宅局長

○政府委員(植田俊雄君) 現在のところ、毎年建設いたしておりますのは五十万戸程度でございます。火災等で滅失いたします戸数は、資料を見つけ出しましてあとで御提出いたしますが、そう大きなものではございません。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私は、これはまあ大臣の御郷里の方と同じような環境にあります東北など、都市計画としまして消防の設備等を考えなければならない。たとえば水道であるとか、消火用の側溝であるとか、そういうものと相待って火災防備のやり方を積極的に考えないというと、毎年々々、やはり木造家屋の日本ではやられるのですね、だから、こういう点においても、建設省としてはもちろん考えておられるのでしょうが、来年度あたりの予算の中に、火災を受けた所、あるいは火災が生ずるおそれのあるような都市計画に対しては、その地方団体が申請した場合は、ある程度の補助なり助成なりをして、そういう防備をする必要があると思うのですが、そういう計画は相当持っておりますかどうですか、予算内で。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お示しの通り、こういう問題は真剣に考えなきゃならぬ問題でございまするが、従来、ややもすればそういう方面がおくれておるわけでございます。これは、従来、各市町村が都市計画をする場合においても、道を作るということは、非常に熱心でありまするが、今の、下水側溝、それから上水道と一緒にするところの消火せんの設備が、必ずしも十全でございません。これは、漸次、都市計画を実施する場合に、そういうふうにお勧めをしているわけでありまするが、今これに対して補助という点は、そうあまりたくさん予算的措置はないのでありまするが、計画につきましては、計画局長から御説明申し上げます。

植田俊雄建設省住宅局長

○政府委員(植田俊雄君) 先ほど千田先生の御質問がございました戸数でございまするが、ただいま資料が見つかりました。先ほども申しましたように、そう大きな戸数でございませんが、残念ながら毎年一万戸の火災滅失がございます。一番多い年が二十七年でございまして、これは一万三千戸でございます、最近は若干減りまして七千戸——八千戸程度になっております。一万戸あるいはそれをちょっと下回った程度に、毎年滅失があるわけでございます、都市の不燃化の問題でございまするが、都市計画の街路につきましては、計画局の方から補助金を出しておるわけでございます。それに、街路が相当広くございましても、烈風がございますときには、飛び火がするわけでございますから、防火建築帯を作るということが、これとあわせて行われることが必要でございます。また、既存の狭い道路をそのまま防火建築帯にいたしますことは、効果が全然ないわけではございませんけれども、都市計画の街路の拡幅等とあわせて実施いたしませんと、なかなか地元の方の協力がしていただけない。こういう関係でございまするので、私どもの所管いたしております、先ほども御質問のございました防火建築帯の補助金でございます。金額は一億でございますが、これを事業の実施区間からいたしますと、毎年五、六キロの延長の事業をやっております。これに都市計画の事業をあわせて実施いたしますと、毎年、進捗からいきますと、そう大きいわけではございませんが、逐次中小都市におきましても、こういう機運が出て参っております。また、御承知の住宅金融公庫におきまして、中高層住宅に対する融資も行なっております。この融資と防火帯の補助をうまくかみ合せまして、最近は逐次この仕事が進捗しておる状況でございますので、私どもといたしましては、中小都市と申しましても、中都市においては相当伸びておりますけれども、小都市になりますと、やはり耐火建築を建てますには、相当の経費がかかるわけでございまして、若干そういう都市におきましての伸びが悪いようでございます。この小都市に対して、どうすれば促進できるかという問題を、今後の研究課題として大いに研究いたしたいと考えておるわけでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私は、この間も新聞に出ておりましたが、東京のような所は人口が密集してくる、しかも余裕のある土地もないところで、住宅公団あたりは、せいぜい二階が二階くらいのアパートを作っておる。これは、やはりニューヨークなどは四十八階も百二十階もありますが、まあ地震等の関係上いろいろな点があるとしましても、きわめて少い土地に、しかも敗戦後における人口のふえ方と、領土を失った日本にとっては、この住宅問題の解決ということは非常に大きな国策でなければならぬし、それにあなた方は一生懸命やっておられるのですが、その狭い、東京とか、大阪とかいう都市における住宅の建て方を、せっかくの土地を、たとえば百坪の所にアパートを作っても、二階建のアパートであれば、かりに三十戸しか入らないとすれば、これを四階建か五階建に建てれば、そこに五十戸なり六十戸が入ってくる。何かそうした一つの耐火と耐震と兼ねて、将来土地問題の解決の上からいっても、もう少し高いものを建てる必要があるのじゃないか。こういう点と、郊外に伸びていくというと、この間の千葉県のように、農地の買収問題との間に紛争を起すということもありますので、そういう点との調整とを考えながら、住宅行政をやってもらいたいと思うのですが、今後、もう少し上に伸びる立体的な建物を建てるという御研究はやっておらないのですか。

植田俊雄建設省住宅局長

○政府委員(植田俊雄君) 住宅を、高層化する問題は、私どもとしては絶えず考えていなければならぬ問題でございます。御承知の通り、建築の絶対高につきましては、一応百尺という基準がございますが、この問題は地震その他とかみ合せまして、事実上大いに研究しなければならぬ問題でございますし、また、世間一般にも、もう少し高い建築が可能ではないかという議論もございますので、私どもといたしましては、建築基準法の改正の問題といたしまして、これはなかなか各方面の議論がございますので、早急に結論は困難かと思いますが、ここ一年間くらいかかりまして調査委員会等を作りまして、絶対高の問題につきまして検討いたしたいと存じております。  次に、住宅を高くするという問題でございますが、現在中高層として実施いたしております公営住宅及び公団住宅におきましては、大体が四階でございまして、ときたま五階のもございます。これをもう少し高くできないかという問題でございますが、一つの問題といたしまして、現在の中高層は鉄骨を使いませんので、鉄筋でやっておりますものでございますから、現在の家賃でおさまっておるのでございます。これも鉄骨を使う形にいたしますれば、どういうふうなコストになって参りますか、また、高さを高くいたしますと、自然にエレベーターも要るようになって参ります。エレベーターの経費を考えますと、ちょっと考えますと、コストといたしましては必ずしも安くはならない、むしろ、相当な研究を積まない限りは、高くなる危険性もあるわけでございます。しかしながら、宅地の入手難の事情でございますので、この問題は十分研究しなければならぬ問題でございますので、私どもといたしましては、設計上こういった面について可能な解決が得られないかということにつきまして、数年来研究いたしておりますし、今後も研究いたして参りたいと存じております。なお、住宅公団につきましては、一部高層の住宅を現在建てております。これは試験的に実行いたしております。そういった成果も、こういった結論を得るのに参考になるものと心得ております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 それでは、最後に要望しておくのですが、結局将来日本としましては、高くつく、つかぬにかかわらず、高くてもいいのだから、鉄骨なら鉄骨を作って、国民をとにかく住ませなければならない時代になってきておるということと、東京は国際都市としての姿に変りつつあるのですから、小さい、風が吹けば飛ぶようなものではなく、やはり永久の対策を根幹に置いて考えていただきたい。そういう意味において予算の折衝も、実施も一生懸命やっていただきたいということを要望しておきます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 計画の最終年度であるにかかわらず、また今年五カ年計画の初年度ということで、計画をのっけてきているのですが、いろいろ検討してみますると、財源の問題、事務配分の問題、中央と地方との負担関係等多くの問題を含んでいるのですが、だいぶん画期的な道路政策とうたわれておりますが、七千百億のうち有料道路として千五百億、それだけはまあ大衆に転嫁する。それからあとでも触れますが、地方に相当部分転嫁するということで、実際国が特別会計に入れておるの、揮発油税の自然増の程度で、これでは私はやはり日本の一番大事な政策の一つである道路政策を十分に遂行することができんので、将来やはり揮発油税の増徴を余儀なくされるか、何らかの措置なしには、実際にはできないと思いますが、その関係はどうですか。それから御案内のように世界的な不況、それを反映する国内の不況等もあり、やはり道路政策はさらに年内にでも新たな構想からこの計画をもっと広げて、失対その他新しい事態に応ずる必要もできると思うのですが、経済基盤強化確立資金等の中のたな上げ資金の二百三十一億というものを、相当部分これに回すというような了解事項になっているといううわさもあるのですが、とにかく私としては道路政策を大いに推進してもらうことは必要であるが、この程度の揮発油税の自然増収ぐらいを見合って、それを一般会計から特別会計に入れているという程度では、非常に将来ほんとうにできないで、また、何回も計画のやり直しをしなければならぬのじゃないか、将来揮発油税を増徴せずともやれるのか、そういうことをせずに一般会計の繰り入れでいくのか、あるいは経済基盤強化確立資金等からたな上げされたものを回していくというような構想がおありですか。その関係の業界では、自動車関係業界では必ずこれがまた来年度ごろは、道路をよくしてもらうことはけっこうだが、また、揮発油税が増徴されるのではないか、転嫁されるのではないかという心配等もありますので、財源関係について少し御所見を承わりたい。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 道路整備のために膨大な資金が要るわけでございますが、これは今度の特別会計法案の中に明定してありますごとくに、ガソリン税に引き合う他の一般会計からの受け入れ、それから純粋の一般会計からの受け入れ、さらに問題にされております直轄分担分の借り入れ、そのほかに、財政上の状況がもちろんこれは勘案されますが、一般借り入れもいたす、こういうこまかく言えば四本建、大体三本建にいたしておるわけであります。従いましてこれだけの措置をしておりますれば、現在われわれが考えておる五カ年計画の財源は確保できるのです。また、ぜひいたさなければならぬ。その意味において今までは年度々々の予算に応じてやっておりますために、一応計画ができておるようなものの、現実の実行が非常にまちまちだ、途中でちょん切れたりするというようなことをするために、緊急措置法とさらには特別会計法があるわけでありまして、現在の道路の梗塞している状況から見れば、もっともっと財政が豊かになれば大きくやりたいのでありますが、全体の経済の見通しからして、日本の財政と交通の需要の増というものを総合して勘案すれば、この程度が最も現実性があると考えたのであります。なお、ガソリン税の増徴というか、ガソリン税を高くするのじゃないかというようなあれでありますが、現在われわれはこの整備計画並びに特別会計においては、ガソリン税を上げるという前提のもとには立っておりません。それからいわゆるたな上げ財源のうちから道路方面に振り向ける気持かどうかということでございますが、これは一応いわゆるたな上げになっておりますので、今直ちにこれを使うわけには参りませんが、経済情勢が好転いたしまして、これを補正予算として使用するという段階になりますれば、道路に優先的にこれは振り向けるべきだという強い主張を大蔵大臣にいたしております。そのときになりますれば、状況に応じてこれらの資金を道路整備に振り向けるように努力いたしたいと考えております。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 計画通りにいくような御説明ですが、これが計画の期限を済んで回顧しますと、これまでの状況から見て、なかなか欧米先進国等の状況までいくには、この程度では私はまだ不十分だと思いますが、今最後に言われましただな上げ資金の問題ですが、経済情勢が好転すればという条件がありましたが、むしろ、わが党はアメリカは不況、過剰生産、恐慌のような状態でもあり、万年景気をうたわれている西ドイツも頭打ちで、なかなか輸出も伸びないという状況になれば、むしろ国内の不況対策といいますか、景気振興等の意味でも、むしろこれはそういうことを補正予算に組んで、道路予算に使うことが、決してそのことが内需を旺盛にし、それが輸入にはね返って、外貨危期を招くおそれはないものであって、わが党としては、なかなか、上半期で不況の底入れになって、そして下半期から回復するという情勢でない現在こそ、むしろ外貨危期を招いたりするようなものでないから、不況だからこそ、むしろこれはやるべきじゃないかという見解に立っているのですが、どうでしょう。その点と、もう一つは、大蔵大臣と根本大臣との折衝で、道路予算の重要性を認めて、情勢に応じては、百億ぐらい回してもいいというような話し合いもあるやに聞くのですが、その点はいかがでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほど私がお答えした経済情勢の好転ということについて、若干、これは説明が足らなかったと思います。好転と申しましたゆえんのものは、外貨事情が好転するということが、今度の予算編成に当っての最大の重要眼目でございまして、それからインフレにならないということが、いわゆる、私が先ほど申した好転でございまするが、他の面からするならば、中田さん御指摘のように、一般的に、いわゆる景気そのものが必ずしもよくならなくとも、場合によっては、今のたな上げ予算を使うという状況になった場合にどうかということだと思いますが、補正予算を組みまして、たな上げ資金を活用するという場合においては、道路資金に回すことを、私は要請しておることは事実でございます。百億程度これに回すように要請したことも事実でありますが、はっきりと、これについて証文を取っておるわけではありません。大蔵大臣も、これは、道路は、非常に重要な政策であり、自分もこれは経済基盤を確立するために、一つの重要なる施策であるから、できるだけ、そういう場合には協力するという意思表示は受けております。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 私は、やはり最近の内外の経済情勢を見ても、また、戦前の不況対策として、公共事業がいつも取り上げられていますように、むしろ、根本大臣としてはわが党のいろいろな綱領におきましては、これがインフレを促進し、そしてまた、いろいろな国内需要を喚起して、それが輸入にはね返って、外貨危機に影響するということは毛頭ないという見地に立って、積極的に、むしろ失業者もだんだんふえてくるというような情勢なので、道路予算はますます多いことが適切でもありまするし、私は、その点を、むしろ積極的に主張されていいじゃないかというようなことを御希望申し上げておきます。  それから今度の三法案を見ますと、前には一級国道の新設または改築は、特別に工事が高度の技術を要する場合だけを国がやって、そして原則として、もう機関委任をしてあったのですが、今度は例外が原則になって、一級国道を国がやる、そうでない、例外的なものだけ地方にまかせるというふうになったのですが、私は、地方行政に多年関係しているからではございませんが、むしろ、市町村が大合併をやり、府県の再編成の段階になり、国と府県との事務配分というようなことが、大きく取り上げられようとしておる際には、むしろ現行法でも間に合うのじゃないか、高度の技術を要するものというようなことで、工事をやるところから取り上げていっても、ヒトラーがやりました、ヒトラー道路というか、アウトバーン、東京—名古屋のような高速度自動車道路、そういうようなものをやって、むしろ財源に問題があるので、この際、府県の技術陣営を活用した方がいいじゃないか、屋上屋を架するようなことになって、最近、こういうふうな法の改正で、千数百名の新たな雇用を必要とし、数十カ所の出張所を作るというようなことも伝えられているのですが、実際建設省の持っている技術陣営と、府県の持っているのとは、格段の差があって、こういう緊急整備というものをまかせることができないような状況なんですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 道路政策を強力に推進するために、従来機関委任しておりましたのを、国の直轄の事業にいたしたいということは、決してこれは地方の自治権を侵害したことでも何でもありませんが、これはそういう意味において御質問なさっているわけじゃありませんから、あえて言う必要はありませんが、一般にそういう誤解を受けるので、その点を明らかにしたいと思います。  その次には、現在何ゆえに地方に機関委任しているものを、わざわざ国が直轄でやるよう取り上げたか、これは御承知のように、従来の日本の道路は、いわば車馬、あるいは人が歩く程度でやる歩道程度のこれは構造でございます。最近における重量車両が長距離にわたって、相当スピードで走っているという現状になりますというと、従来の道路、橋梁の規格では、とうていこれはできないわけであります。その意味において、道路構造令も変えまして、道路の路盤から舗装に至るまで、それから橋梁においても相当精密な設計に基いて一々やらなければならないと存じます。こういう面からするならば、地方におきましては、必ずしも十全なる技術陣営とは申しかねる。  もう一つは、やはり国がこれほど重点を入れてやるという場合において建設並びに維持についても、一貫してその責任を明らかにするということが、膨大な予算を投入する場合、これは国として適当なことだろうということが第二点であります。  それからもう一つ、道路整備は国でやるのみならず、御承知のように地方でも非常に、これは事業量は今後多くなるわけであります。二級国道及び主要道路並びに純粋の単独工事もたくさんあるわけであります。そういう点から見るならば、道路整備、国道関係を相当重点を入れて、しかも、地方道もやる、並びに今、中田さんが言うがごとくに、従前通りに機関委任で全部やるとすれば、五カ年間に実に九千億という工事を、現在の都道府県の技術陣営が負担しなければならないということになりまして、かえってこれは非常な過重な負担になる。そこで、やはり一級国道については国が直轄で改良、さらに維持、補修するという方が、この政策実施のために最も適当である、かように考えている次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 事務当局でけっこうですが、ちょっと先に触れましたように、そういうふうに道路法を改正して、原則として一級国道を国がやるということで、何か出張所ですかが、六十数カ所、それから千数百人の新たな雇用をされるというような話を聞いているのですが、それはどうなんですか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 道路の方の支出が多くなりまするので、人間も要るわけでございますが、これは建設省のワクの中で操作いたしまして、道路に回す人間は千名をこした程度ふえるわけでございます。しかし、建設省のワク内でやりますから、全体としてはもとと変りありません。それから出張所の数でありますが、これも従来の出張所をできるだけ利用することにはいたしますが、今度のやり方は、従前のやり方と変りますので、出張所の位置等につきましても、新たに考えなければならないことになります。そういったことで出張所の数がふえて参りますけれども、数につきましては、ただいま検討中でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) もうおそくなりましたので。この道路を緊急に整備してもらうということは、国民の立場からもけっこうなんですが、こういうふうな道路政策をやられ、そして私は来年、再来年と、もっと画期的な措置がだんだんと、一応五カ年計画を立てられても、やはり大きくなると思うのです。そういう際に重要なことは、国と地方との負担区分をはっきりしておくということは、道路政策をスムースに進捗するのに非常に大切だと思うのですが、私もいろいろここ二、三年来、分担金の問題を少し検討してみているんですが、一体分担金というものは、受益者負担という原則に立つのですか、一体基本的な原則は何ですか、分担させる。道路がよくなればそれだけ受益があるから負担させる、道路法の五十条の2になると、当該一級国道の存在する都道府県の負担する分担金を、著しく利益を受ける場合には分担させるというふうに、これを見ると受益者負担というふうなことになっているようですが、一体国と公共団体とが分担し合うということは、どこから来ているのですか、受益ですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは完全に受益というだけではいかないと思います。やはり地方自治体も一つの行政主体でありまして、従って道路関係につきましても、これは一つの施策として重要な問題として取り上げておるわけであります。国で国道を作りましても、これが現実に地方の発達、地方行政のために相当寄与しておるというような観点と、それから現在やはり国の財政と、地方財政と相協力していろいろと施策をやっているわけでありますが、そういう立場もあるだろうと思いますが、しかし、一面におきましては、これを各延長に従って分担するような場合においては、やはり受ける利益の厚薄も若干考えられるという意味において、受益者について負担を分担させるという思想も含まれておると考える次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 私もいろいろ調べてみたんですが、なかなか根本大臣が言われたように、受益者負担という原則だけでも貫けませんし、両方兼ね合ったようなことになっていると思うのですが、この負担関係で、これは衆参両院の建設委員会、予算委員会その他でいろいろ問題になっているのですが、私の党では、修正案を近く出すように作業を大体完了いたしましたが、根本大臣の方では、あまり負担関係のことを自治庁の方をもって、と言いますが、共同してやると、大蔵省の方云々ということもないでしょうが、建設省としては事業さえできればいいということはないでしょうが、ともすればこの緊急措置法と道路法の一部改正を見ますると、負担関係が一貫性がいささかないように思うのですが、特に交付公債の利子まで負担させる、地方分担金に見合ったものを借り入れする、その利子まで持たせるというようなこと、これについて大蔵大臣と建設省、自治庁等の話し合いは一体どうなったでしょうか。その点は所管が違うということであまりお触れにならなかったでしょうか、どうでしょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) このお示しの点は、実はこの特別会計を作る場合に相当論議の的になっております。建設省といたしましては、事業ができさえすれば、あとは自治庁と大蔵省との折衝にまかせるという態度ではございません。この問題はわれわれの方としては、地方財政が果してこの昭和三十三年度の特例の率でなく、道路法の本法に返って、負担が地方に増強された場合にどうなるかということにつきましては、具体的な資料を、あまり正確でありませんので、地方財政がどういうふうになるかということについては、確信を持っていないわけであります。自治庁としては、これは地方財政は若干好転したけども、必ずしもいまだそれほどの確実な財政状況ではない、こういう見解を持っておるようでございます。もし、自治庁が申されるような状況で、せっかく国の計画を立てましても、予算措置ができましても、地方が受け入れ態勢ができないために、この事業計画が蹉趺を来たすということになりますると、これは非常に重大なことになりまするので、この点は地方の財政能力これと今の道路整備に要する地方負担分がどういうふうに響くかということは、もう少し十分に検討してきめようと、こういうことの結果、法律において三十四年度以降は別に法律を定める、こういうふうになっておる次第でございます。先般来この問題については衆議院においても、参議院においても、建設委員会あるいは予算委員会等においていろいろと御論議があったと思うのでありまして、この問題については、大蔵大臣にも、自治庁長官にも非常に重大な問題であるから、まあ、今後三十四年度予算編成までは、はっきり明定しておかなければならぬから、十分に検討しておいてほしい、こういうふうに申し入れておる次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) これがまあ道路だけならまだしもですが、道路、河川、多目的ダムというふうになりますと、これが全国一律に一様な負担になれば、まだそう地方財政の重圧にならぬのですが、いつも申し上げるのですが、関東諸府県は、この分担金に引き当てされた交付公債が地方財政のガンになって、大体再建団体の赤字というものは交付公債相当額であります。たとえば茨城、郡長官の出ている茨城のごときは、建設省からいただいた昨年の三月二十日のやつでざっと二十億ある、栃木が十二億、千葉が十六億、千葉なんかは全く地方財政の赤字相当額であります。こういうふうに十億台のところが、かなりたくさんありまして、そうなりますと、やはりこの分担金をなぜかけるかという原則をはっきりされて、そしてそれが地方財政の過重な負担にならないような率にきめられませんと、その面から国の施策を遂行される重大な障害になると私は思うのです。ですから、今後ぜひともこの問題を本格的に、一体分担金をかける原則は何かということを、受益ということなら、経済効果を精密な測定をして、政令に定める基準を作っていただかなくてはならぬでしょうし、そういうことをいろいろ申し上げたいこともありますが、この道路法の一級国道の維持、修繕というのが、あるのですが、一体維持、修繕という専門語なんですが、修繕というのはこれは投資的な経費ですか、どんなものですか。建設と同じように、私は修繕すれば元のようになるこれは投資的な経費じゃないかというふうな考え持つんですが、維持、修繕その他の管理という三つのテクニカル・タームがありますが、この性格を規定してもらうことが、やはりこの負担が妥当なのかどうかという一つの問題になるわけですが、維持、修繕、その他の管理、これは一体どういうものですか、局長さんでよろしゅうございます。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 修繕は、建設されたものがいたんで、それをやり直すという仕事でございます。従って価値が新たになりますから、これは投資的な経費とも考え得るわけでございます。それから維持の方は、たとえば舗装で申しますと、継ぎ目のところの構造がいたんで参りますから、その継ぎ目の中の材料を取りかえていくというような仕事、また、わずかに亀裂が入っておれば、そこをアスファルトで塗るというようなことでございまして、その作られたものをやりかえすというようなことではなくて、作られたものを、その形を保たすというような仕事でございます。それからその他の管理と申しますのは、新設、改築、維持、修繕、その他それ以外のものでございまして、道路の占用とか、使用とかというようなことになりますと、その他の管理の中に入るわけでございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) ただいまの御説明ですと、やはり修繕すれば一応元のような、新設当時の価値に返ってくるということになりませんか。そうすれば私はこういうのを二分の一持たせることがどうかというのです。やはり私はこの三つの専門語の意義をはっきりしておくことが、私はそういうふうに亀裂を補修するといいますか、維持するように修繕するというか、そうすれば元に返ってくる、これは一種の投資的な経費である。そうすれば、これは負担区分がもっと私は変ってこざるを得ない、だからそういう意味では、急いで作られて、これまでの大体のもう、何も、準用されていますが、私は道路政策を画期的にやる際には、中央と地方の負担区分をやるという際には何が管理であり、何が修繕であり、維持であるか。それは投資的なものであるか、経常的なものであるかということで、むしろこれは新設の投資的な経費と同じように元に返って新しくなってくるのですから、私は投資的な経費になる。二人の一では少ないと思うのですが、専門的な見地からどうでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは学問的でわかりませんが、御承知のように道路を新設するという概念は、従来国道でなかったところを国道にするあるいはバイ・パスを作る。それから改築というのは、従来道路があったけれども、非常にいたんでいるから、全面的にこれを作り直すというのが改築だと思います。それから補修というのは、やはりどこまでもこれは補修でございまして、本来の価値が低減したから、価値を増すのじゃなくて、価値を維持するためにこれは行う工事であろうと思います。従いまして広義の意味においては、これは維持費であり、管理費とこう考えるのが至当ではなかろうかと思います。たとえば家を持っておりましても、家をちょっとあそこが傾いてきたと、柱を直した。障子が破れたからこれをやる、これは価値を増したのではなく、価値が減ったのをできるだけ元の価値に近ずくために手入れをする、こういう概念というものが、私はほんとうではなかろうかと思うわけであります。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 私はやはり家の場合と道路とでは、これはもう修繕すればほとんど新設当時と同じで、どれほど修繕したらまた耐用年数が増してくるかということは専門的にはわかりませんが、私はまあそうした意味では維持、修繕、管理というものを一括して二分の一の負担にするのがいいかどうかということは、まあ今後検討してもらいたいと思います。その点を一つ申し上げます。  それから、国がやる場合は、地方に二分の一をやらせる。しかしその他の一級国道にかかるもので、地方にまかせるものは全額持たせるということは、国がやる場合は一級国道を国が維持、修繕、管理する費用で、指定区間にかかるものは、国と県が二分の一ずつを持つのです。一級国道ですよ。同じ一級国道でも県にやらせる部分は全部県に持たせるということは、これは負担関係に一貫性がない。やはり国がやる一級国道の維持、修繕、管理を二分の一ずつ分担するなら、府県のやる一級国道についても、その原則を貫くべきじゃないかと思うのですが、これはしかし本来なら取り上げるのだが、君のところにやらせるのだから、まるごと持てというのは、少し一貫性が、筋が通らぬというふうに考えるのですが、いかがでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 国の行政は御承知のように非常にこれはいろいろの要素が加わっておるのでございまして、本来ならばわれわれ建設省を担当する者としては、国道については全面的にこれは国が管理する場合においては一切は国でやるという立場をとりたいのでありまするが、財政上それが許されない。なおまた、先ほどは違った立場において、従来の区間委任しておったものをそのまま地方でやったらいいじゃないかという気持もありまするが、現在までは御承知のように区間委任しております国道については一級国道についても維持補修費は全部地方が負担しておる。それを今度は全部はいかないけれども、一定区間を限りまして、これは国で直轄で維持管理するから、それについては二分の一、だんだんこれが新築、改築が計画が進んで参りますれば、やがて一級国道は全面的に完成するわけでありますから、その暁には国が全面的に今度は維持補修に当る、こういうことになりまするので、やはり国の今日まで歩んできたところの一つの実績と申しますか、それに基礎を置きまして、漸次理想とするところに行くというのがこれが政治の現実の姿であろうと思うのであります。理論的には中田さんの言うように割り切ってしまえば、これはまことに明確なんでございますが、そういうふうには急にはいかないので、漸次その方向べ持っていきたいと考えておるような次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 御趣旨わからぬこともないのですが、今度道路法を改正して一級国道は国がやる、例外のものだけ地方にまかせる、国が維持、修理、管理をするやつは指定区間にかかるものは都道府県に半分持たせる。同じ一級国道でも指定区間以内で県にまかせるのはまるごと持てというのは、これはやっぱりどう言われても、やっぱり県にまかせるやつでも、私は半分国が持ってやると、過去はどうあろうとやっぱりそれが筋じゃないでしょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 筋という点からいえば、それは筋でございましょう。しかし、筋のみならず、実は実際の政治でございまするので、財政上いろいろ勘案いたしまして、従来全部地方が負担しておりましたのをせめて国が管理する分については、国が二分の一分担するというふうに漸次いくのが、これは政治の実際の歩みではなかろうかと考える次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) それなら、じゃ、指定区間で一級国道で国がやるやつは、それは国がみな持つ。だから、県がやることは、県がみな持てというのなら、筋は通りますよ。国が取り上げてやるのは、維持、修理、管理費全部持つ、だから、君の方でやるやつは、君が全部持てというのなら、わかりますが、しかし、これは私の党が、その負担区分を明解にするというので、非常に問題にしておる点で、われわれとしても、画期的な道路政策をやられようとするのなら、この点はやはりはっきりしていただかぬといけないと思うのですが、それから……。

三浦義男自由民主党

○三浦義男君 中田さん、ちょっと僕は関連して聞きたいのだが、大臣にお伺いしますが、今のお話は、国でやる、直轄でやる維持、修理の金は、国が全部持つ、そうなんでよう。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) 二分の一負担する。

三浦義男自由民主党

○三浦義男君 二分の一負担する。それから、そうでないやつは、もう地方庁が全部持つのだ、こういうのですが、それは交付税の方で見ているのじゃないですか。そうでしょう。だから、その原則は、あなたのおっしゃる原則は、どちらにしても貫かれているんじゃないですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) お答えしますが、交付公債でこれはやっているわけでありまするが、しかし、その債務は地方にあるのでありますので、今、中田さんがいろいろ言われているわけでございます。そういう意味におきまして、直ちに、この地方負担になりましても、すぐに現金で自己財源から取るとなれば、非常に重大でありますが、交付公債でその間を政治的に処理しておるということは、三浦さんの御指摘の通りでございます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) まあ、交付公債でいただいても、借金で払わねばなりませんのですからね、年賦で。それから道路整備緊急措置法の第二条の二項ですが、いろいろなことを閣議できめなければならぬようになっているのですが、これが実際、なかなか鳴りもの入りの宣伝をされているが、一体、一級国道で指定になるもの以外、どれだけほんとうに政策の恩典に浴するか、それと見合いで見ぬと、ほんとうにこの政策は中身があるものかどうか。特に山陰、北陸、裏日本、九州の南の方というような面のどの辺が一体、この予算を割り当ててみてどういうふうになるのか。この法案を通す一つの大きな玉手箱をあけてみたら、なかなか保守党の中でも、おれの方にちっとも来ないじゃないかというようなことで、異論等もあってとは言いませんが、予算が通ってからきめるといいますか、発表するというが、それが出てみぬと、実際これは全国的にどういうふうになるか、問題だと思うのですが、それは衆議院の予算委員会等でも、整備計画の目標、年度割り、各府県の事業分量というようなことで、だいぶ問題になっていると思うのですが、それはどうなんですか。その配分はどういうふうになっているのですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 先般、予算委員会においても、そういう御質問がございましたし、建設委員会、あるいはまた、地方行政委員会との合同審査会でも、そういう問題が出ました。これは正式に内容が具体的に決定するには、閣議決定しなければなりませんので、建設省道路局が今構想しておる、大体このような五カ年計画を作るに当って、事務的に一応準備した草案は、ようやくまとまりつつあります。それをお示しする約束をいたしておりまするので、これは近く御提示申し上げたいと思います。これは道路整備をやる場合には、すでにいろいろ御説明申し上げたように、一級国道が大体七カ年間で全部完成する。二級国道並びに地方主要道路は大体十カ年、そのうちの、今度は五カ年の総事業量を想定しておるのでありまして、従いましてこれをどの路線においてどの程度やるかについては、一応地方からいろいろの要求がございます。これに基いて全体の道路網計画の観点に立って、これはいたしておるのでありまして、決して地方、特におくれておる地方を特別に放置しておくということは、毛頭ございませんので、いずれ、成案が出た場合には、いろいろと具体的な御批判を承わりたいと思います。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) それは衆議院、参議院の予算委員会でも、月末か一日ごろにはけりがっくでしょうが、やはりこの計画が、一級国道のうち、各府県で一級国道が幾ら、指定されるものは幾らというようなことぐらいは、わかりますか、出ますか。それは、いつごろになりますか。予算委員会の最終的な結論を出すに、判断するようなスピードでやってもらえるかどうか。それと、大まかなことでもけっこうですが、各府県における一級国道はどれだけあるか、そのうち、指定されるものは幾ら、大体どれくらい割当になるかということは、はっきりしませんか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは路線別にやりますので、どの県がどうというふうなところまでは、ちょっと実施が困難かと思います。大体、路線別にいたしますれば、相当程度これは目標がつくわけでありますので、府県別にどの県には一級国道何ぼ、どこの二級国道は何ぼというふうには、ちょっと困難かと思います。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) それでは、大体、一応の閣議で決定されたものを国会にお示しになり得るのはいつごろでしょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 閣議決定いたすのは、おそらくこの国会中に間に合うかどうか、かなり困難かと思います。その意味において、先般来、道路局で作っておるところの草案でも出せということでありまするから、その程度で御了承願いたいと存じます。

中田吉雄日本社会党

○担当委員外委員(中田吉雄君) それでは至急に、草案でけっこうですから、出していただきたい。  それから最後に、いつも言いますように、道路法の五十条の二ですね、これは一つ本格的に取り組んでいただかねと、なかなか関東諸府県で二十億というような交付公債が、受益者負担ということでかかってきますと、これから道路の非常に広域的な、広域化するといいますか、広い府県、数府県にまたがるような利用県ができたりしますと、やはり、これをただ所在府県の道路の延長と面積だけで割るということでいいかどうか。一つこれは早急に経済効果等も測定して、政令に定める基準——去年も、一年前にあなたと相当しらっぱらやって、来年ぐらいまでに間に合せましょうということになったと思うのですが、これは、いつごろ作業ができますか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) これは現在も作業中でございますが、なかなか問題がむずかしいので、結論を得ておらぬわけでございます。さらに研究いたしまして、結論を早く得たいと考えております。

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) ほかに御発言もないようでございますので、建設省所管についての質疑は、これで終了したものと認めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) 異議ないものと認めます。よって、さよう決定いたしました。  午後二時半から運輸省関係予算につきまして、昨日に引き続き質疑を行うことにいたします。  これにて休憩いたします。    午後一時五十九分休憩    —————・—————    午後二時四十七分開会

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) ただいまから第三分科会を再開いたします。  運輸省所管について質疑を続行いたします。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 空港の点でお伺いしますが、まあ東京空港はいわゆるターミナル・ポイントとして世界的にも国際空港の姿をなしてきたのですが、最近にあれを拡張するという予定のように聞いておりますが、拡張と同時に、やはりあれは米軍の使用しておる現在の土地もやはり並行して使うということなんですか。それとも、全然軍用の飛行場としては軍だけは使って、民間には全然使わせないと、こういうことで、東京空港本来の、プロパーの飛行場だけを拡張しようと、こういう案なんですか、どうなんですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 羽田に関しましては、大体本年の六月一ぱいをもって現在米軍が使用しております地域、約十万坪ほどあるかと思いますが、それを返還するという段取りで、ただいまいろいろ打合せいたしております。将来の計画といたしましては、その地域は主として飛行機の整備関係の仕事に使うと、こういう予定で進んでおりまして、さらに拡張の問題は、実はその地域を使うことはもちろんでございますが、それ以外に海の方面等を広げていきたい、こういう計画で進んでおります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 ただいまの東京都とあなたの方、運輸省との関係、東京湾の埋立拡張工事をやっておりますね、それとの関連はどうなんですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 羽田の地先につきましては、現在東京都がすでに埋立権を持っておるという形になっておりますが、あの部分はまだ着手するに至っておりません。しかし、飛行場といたしましては、その部分を広げて現在よりも長い滑走路を作るという必要がありますので、そこを埋め立てて使うという計画のもとに関係方面と打ち合せをいたしております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 予定坪数はどのくらいですか、拡張の予定坪数は。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 約二十七万坪でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 二十七万坪で大体国際レベル——外国の空港の広さに比較して、二十七万坪を広げても狭いじゃないですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 世界の一流の国際飛行場となりますと、大体全体が四百万坪でありますとか、あるいは三百万坪でありますとか、相当広いものでございます。わが国におきましては土地の獲得が非常に困難でありますために、もっともっとほんとうは広くなくてはならないのでありますけれども、さしあたり私どもの考慮いたしております目標といたしましては、現在あそこが七十八、九万坪でございますが、それにそのくらい加えまして、約百十万坪程度のものになるかと思います。それをもってさしあたり間に合う、かように考えておる次第でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 現在のターミナル・ポイントのビルディング、あのビルディングは運輸省の所管ですか、それとも、あるいは民間の会社にビルの建築並びに経営を許したという格好ですか、どっちなのですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) ターミナル・ビルは、民間の会社の建築にかかっております。ただ、政府におきましてターミナル・ビルの政府使用部分を対象といたしまして、二億程度当時予算がございましたので、あのターミナルビルの政府使用部分というものを政府において買い上げました。従って、あのビル全体から見ますと、民間と国との共有ということになっております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 現在建築中の建物もありますね。ターミナル・ビルに向って右側に、ただいま鉄骨を組み上げているのですが、あれは何ですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) あれは、日本航空株式会社におきまして、新しく入って参りました飛行機の整備をいたします関係もございまして、あそこに格納庫を作るというので、あの地域に建物を今建築中でございます。格納庫と、それから部品の一部保管をいたします施設をこしらえております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 あそこの現在のターミナル・ビルは、入場料みたいなものを取って、入場料か何かしらぬが、出入りには十円か二十円取っているのですが、あれは営業収益として考えているのか、それともお客さんがあんまり殺到するのをある程度制限する意味で、調整する意味で、ああいう料金の徴収をあなたの方では許しておるのですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) ターミナル・ビルの建築をいたします当時におきまして、でまるだけ安い価額をもって空港を使う、各航空会社に必要な施設を提供するという面と、それから日本の実情からいたしまして、国の予算をできるだけ少く使うという面と、両面ございます。ただいま申し上げましたようなその二つの要請を入れます関係上、あの施設を民間の資本を利用いたしまして建設いたしたわけでございます。しかしながら、各航空会社は、国が直接にそういう建物を作った場合に比較いたしますと、民間の会社が作りますと、たとえば税金の面でありますとか、その他よけいな出費がかかるのではないか、あるいは民間の金を使えば金利も要るはずである、従ってそういう面の補いが各エア・ラインの負担になるということは好ましくないというような点から、なかなかやかましい議論が行われたのでございます。それで、あの当時の状況からいたしまして、国の予算をもって全部作ることはできませんでしたので、民間の資本を入れて作らざるを得なかったのでありますが、今申しましたような点から、税金の分、すなわち国が作るならば要らないであろうような税金の分まで負担させないために、何かそれらについては別の方途をもって各エア・ラインの負担をそういうところに及ばせないでまかないをつけていくという関係上、観光収入その他をもって税金その他をまかなおうというので、原価を明白にいたしまして、各エア・ラインその他の使用の条件をきめていったようなわけでございます。従って、あの場所だけの税金が、合計いたしまして、年間三千数百万円に上っておるのであります。観光収入が全体で約六千万円程度になっております。従ってそれをもって税金をまかない、また金利その他に充てる、こういう趣旨で進んだわけでございまして、それを認めた次第であります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今度、来年度予算に九千百十七万円を計上して、航空大学の設立並びに運営を充実するという、予算の説明にはそういう御説明がございますが、従来、日本のいわゆる国際ラインに使う飛行機には外人の操縦士が乗っておったのですが、昨年のあなた方の御説明には、漸次外人の操縦士にはやめてもらって、かわって日本の操縦士、いわゆる日本の飛行機は日本の操縦士によってやっていこうということであったのですが、現在では外人の操縦士、それから日本側の操縦士との比率はどのくらいになっておるのですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 大略の数字でお許しを願いたいと思いますが、日本航空が持っております日本人の操縦士が約百名足らず、九十数名だと思います。外人の操縦士を現在使っておりますのは三十数名程度でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 従来相当使っていたのが、だんだん外人の方が減ってきて三十名そこそこ、将来も結局外人じゃなく、日本人の手でやっていかなければならないと思うのですが、一応日本人の操縦士によってやっていける、全部がやっていけるという時期は一体いつごろなんです。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 実は、その点は非常にむずかしい問題でございます。数だけから申しますと、航空大学校の養成を、来年度、現在の本科十名を三十名にします。路線があまり伸びないでとどまっております、あるいは現在予定されておる程度の伸びでとどまっておると考えますと、数は三十七年には大体補える程度にはなり得るのでございます。もちろんその当時になりますれば、さらに路線の要求がふえるでございましょうから、また別の面におきまして、操縦士の熟練というためには、さらに数だけで補い得ないものが多分にございます。従って、実質的に完全に外人の操縦士を排除できるというためには、その後やはりなお三年ないし四年というものは必要ではないか、もちろんだんだんに日本人に入れかえていくことは極力努めるつもりでございますけれども、時間がかかるのではないかと考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 現在の三十人の外人の操縦士に支払う俸給は、ほとんで日本人の操縦士百人の俸給に匹敵するぐらい払っておるのじゃないですか。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 実際申しますと、外人乗務員に払う金額は日本人乗務員より多いのでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 そういう点からいいましても、これはもう少し航空大学の設備なり、それから学生も選んで、もう少し多くして、できるだけ早く日本人の操縦士でやっていくというようにやってもらうのが望ましいことなんですが、もちろんジェット機や何かが旅客用機として入ってくるというと、そういう操縦という点でもなかなか容易でないと思うのですが、もう少し私は日本人の操縦士によって日本のラインだけはせめて充当するようにという方向に進めてもらいたいと思います。  次に、私は大臣にお伺いするのですが、この国鉄の鉄道を敷設する場合に、いろいろ問題があって、どうしても敷設しなければならないというときには、いわゆる土地収用令というようなものは、国鉄総裁が出すのか、運輸大臣が出すのか、その限界を私はよく存じませんので、どっちが出すか、お伺いしたいと思います。

權田良彦運輸省鉄道監督局長

○政府委員(權田良彦君) 土地収用法によりまして、その法律を発動してやる場合には、日本国有鉄道が国とみなされておりまして、国有鉄道総裁の方で発動するようになってると承知いたしております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 そういう発令に際しては、国有鉄道総裁名で出すのが当然だろうと思うのですが、だれの名前で出しておりますか、今までの場合。

權田良彦運輸省鉄道監督局長

○政府委員(權田良彦君) 日本国有鉄道が新線を建設いたしますときに、必要な用地を買収いたしますには、在来は、協議で買収を相談した上でやっておりまして、土地収用法の発動を待った事例は、私どもの承知しておる限りでは、ございませんで、ただもし、発動すれば、国とみなされておりますから、国鉄総裁の方でやりますけれども、事実今までの例はみな話し合いの買収でやっておると承知しております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 もしそれがほんとうであるとすれば、私は非常に奇々怪々なことを見せられておるのですが、ただいま横浜の屏風ケ浦地区において、あそこの漁民がいまだ横浜市と話し合いがつかなくて、あそこを埋め立てて使用するという件については、漁業権の問題その他のいろいろなものがあって複雑な状況に置かれているのです。それで横浜市当局は、国鉄があそこに鉄道を敷くのだから、お前たちはそれに協力するためにどいてもらいたい——どいてもらいたいというよりも、適当な価格で買い上げるから承知しろ、ところが、あそこの漁民一万数千人は、それは承知はできないというような問題が、一昨年以来横浜の紛糾した一つの問題として非常な関心を持たれておったわけです。ところが、本年になって、突如として東京鉄道局長の名前のもとに、土地収用令に基いて強制調査をするから、さよう心得ろ、という意味の指令を出しております。今あなたの御答弁によるというと、今までさようなことをなした覚えはないというけれども、現実においては、そういう問題が起きておるということと、そこの漁民は全然納得がいかぬというので、ただいま参議院の農林水産委員会に委員長並びに委員あてに陳情に来ておるのです、この一週間ぐらい前に。それを国鉄当局が知らぬというのはおかしいのであって、もしあれを出したとするならば、あなた方の名前を——総裁の名前は書いてない、東京鉄道局長の名前か、管理局の局長か何かの名前で出してきて、われわれのところに持ってきておるけれども、あなた方は全然知らぬのですか。

權田良彦運輸省鉄道監督局長

○政府委員(權田良彦君) ただいまお示しになりました具体的の事例は、多分根岸線の建設に関係してだろうと思いますが、私の承知しておりまするところでは、あの線の経緯につきましては、これは今、御承知の通りに、国鉄で調査をその建設についてしておるわけでありますが、その用地問題については、これは国鉄の問題ではなくして横浜市において、市の土地埋め立てとして、市の方でその土地の埋め立ての造成その他をいたされて、その上において国鉄と市との間であらためて国鉄線の建設につき、用地の話に入る、こういう折衝経過をたどるはずであると承知しております。従いまして、東京鉄道管理局長の名で土地収用法に基く発動があったということは、私としては実は今ここで初めて承わる次第でございますので、さっそく事実を調査いたしたいと思います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 実際問題としては、あなたの今おっしゃる通り、横浜が、横浜市としての市の繁栄のために根岸線の引っ込みをあそこに通していって、そうして湘南の方面におけるところの最短距離と東海道線の緩和をはかろうというのが、横浜市としてのあなた方に相談した話なんです。しかし、現実の問題としましては、なかなかあそこに住むところの漁民との問題の折衝が十分形がつかない、どうやら一応の筋道が通ってきそうになったのでありますが、まだ解決しておらない。そこに突如として、国鉄当局から土地収用令に基いて調査するから、さよう承知しろ、こういうことだもんだから、びっくりして、土地収用令でわれわれの住居を侵されるのか、調査されるのか、まだ話し合いがついていないじゃないか、国はこれを国鉄をして買収させて、われわれをどこかに追いやるのか、こういうことで非常な不安と、それから今後の見通しがつかないために、参議院の農林水産委員会に向って陳情の形式になって出ておるのです。それをあなた方は知らないとするならば、それはまことにわれわれは驚き入った話であって、もう一度東京鉄道管理局が出したか出さぬか調べて、あとからでいいですから、答弁して下さい。さような関係で民心が悪化しつつあるということを、よく銘記していただきたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) ただいまの点、さっそく調べてお答えいたします。

千田正無所属クラブ

○千田正君 それは横浜市としても重要線であるであろうし、また、発展のためにも必要でしょうが、それはあくまで住民の納得の上に立って、そういう土地収用令のような強制執行みたいなことをやらずに、やはり国民の鉄道として好かれるような方途をとるのが、私は——まあ総裁もそういうお考えであろうと思うのですが、十分そういう意図をくんで、零細な漁民の生活を脅かさないようなそういう方途をとられることを強く要望いたします。  それから、きのう観測の問題についていろいろ話がありましたが、気象庁の長官見えておられますか。

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) 次長が見えておられます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 きのう大臣が、非常に気象関係の設備が足りないことを御自分でもお認めになっておられたようでありまするが、さらに、私は、一点つけ加えたいと思います。戦後アメリカの駐留軍が参ってから、海上の定点観測を共同でやっておった。ところが、一昨年あたりからですか、三年ぐらい前から定点観測をやめにした。非常にこれは、向うはやめたからといって、向うは必要上からやめたのかどうかわからぬけれども、日本にとっては非常にこれは残念なことでして、海上の定点観測というものは、私は、戦後における一つの気象の状況を察知するに大きな役立ちをしておったと思う。今後これを復活するという予定がないのかどうか、また、それにかわるへき何らかの方法をとっておるのかということなんです。どうですか、その点は。

太田九州男気象庁次長

○政府委員(太田九州男君) お答え申し上げます。北方定点観測は、昭和二十二年から始まったのでありますが、昭和二十八年の十一月ごろから廃止されました。このことにつきましては、大体その後でもこれを復活すべきではないかという御意見をしばしば私どもも聞いておるわけでありますけれども、何分、この復活につきましては非常な多額の経費を必要とする——大体大ざっぱに検討いたしまして、あそこに船を用意するということになりますと、二千トンぐらいの船が三ばい要るこの船を一ぱい作るのに約六億ぐらいかかる、これはまあ少し前の計算でありますので、現在では少し高くなっておるかもしれません。従いまして、三ばいの船を要するということになりますと、約十八億ないし二十億近くの金がかかる、また、維持運営費としましても二、三億の金がかかる、そういうことなどがありまして、非常に金がかかる、もとより、その必要性は、私どもも必要なこととは考えておるわけでありますが、そうした多額の経費を要しますし、かたがた、気象庁といましては、現在としましては、さらに優先的に考慮すべき重要問題がたくさんある。たとえば三十三年度の予算としましても、数値予報の関係の予算とか、あるいは無線模写放送の予算とか、いろいろ御要求いたしておるわけでありますが、そうしたものを、一つ重要施策を一応しばらく進めて、ある程度完了しましてから北方定点の観測の問題を一つまた取り上げようということで、ただいまのところではしばらく先に延ばしておるというのが現状でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 次長さんはしごくのんきなことを言っているんだけれども、私は、アメリカがビキニの地区において原子核実験をやる、あるいはイギリスもまた南太平洋の孤島を中心として核実験をやる、その放射能は——またソ連でやっている、言うまでもなく放射能は、最近になって日本の島の上にやってきておる、あらゆる面において海上の気象というものは陸上とともに重大な問題になってきておる、そういうことが、今後におけるところの日本の国民の生活を守るという点からいうと、そういうことを重点的に考えなければならないじゃないか、こう思うのですよ。それから、きょうは海上保安庁見えでおられますか。これは海上保安庁に僕は聞くのですがね、一月の上旬に南千島の周辺において日本の漁船が五隻ばかり行方不明になっておる。その当時の風速四十メートルないし三十五メートル、ところが、その吹いたあとに、二、三日たってから行方不明になっておる。それがソ連側に拿捕されたのか、あるいは遭難したのか今もってその確証はあがらない。もしこれが遭難とするならば、おそらく今の気象状況や何かを察知するような設備が十分にできておらないという一つの日本側にとっては弱点があるということ、かりに拿捕だとするならば、当然これは日本政府が外務省を通じてソ連側に、日ソ協定におけるところの海難の条項に基いて、日本人の漁夫の生命並びに財産に対するところの情報を入れるような外交上の折衝をやらなければならない。海上保安庁の船が、あのときに「だいおう」が直ちに現場に行ったはずであります。その報告はどういうふうになっておりますか。それを一応伺っておきたいと思います。

島居辰次郎海上保安庁長官

○政府委員(島居辰次郎君) 先ほどのお話でございますが、当時はSOSを打たないでもってそのままになっておったようなことで、その後五、六日たってから私の方に連絡があったようなわけであります。そこで、私の方もSOSがございませんので、場所がはっきりしないわけです。しかしながら、大体まあ、ああいう海域だろうということも想像できますので、その海域につきまして、さっそく日ソ海難救助協定によりまして、私の方の無線を通じて、ソ連の無線の方に連絡したのであります。ところが、そういう船は自分の方の領海内に来ていないというふうな回答がございましたので、なおその後、私の方の「だいおう」と、それからもう一隻同海域に出しまして捜索をずっと続けましたが、依然として消息がないというふうな状況でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 そこで、運輸大臣に私は特に要望するのは、海上保安庁の整備が、船その他がまだ相当足らないのじゃないかということですね。日本の最近の状況は、私が申すまでもなく、政府自体が困っている通り、日ソ漁業条約の問題ではラインを引かれる、それから日米カナダ条約においては、まだ百七十五度以東というものはいけないような線を引かれている、あるいは李承晩ラインの問題、そうしただびに非常に海上保安庁の諸君が苦労しておるわけです、日本の漁船を守り、航海の安全を期すために。その面においては私は一、二回実際に調査に行って参りましたけれども、船の建造が十分じゃないということ、それからそれに伴うところの装備が十分じゃない、かような点が私は相当今後の日本の産業と相待って、海上の保安をする意味からいって、海上保安庁の予算を相当取らなければいけないのじゃないか。さらに、そのいわゆる海上救済からいって灯台であるとか、あるいは霧笛信号であるとかいう、いろいろのそうした設備に対しましても、思い切って私は日本の島国を守る、あるいは安全な航海のできる方途に考えを及ぼさなければ、日本の立場というものはだんだんだんだんほかの国に比較して押されていく、こういうふうに考えているのですが、大臣としては、こういう問題について特に何か御所信がないのですか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 私もあなたと同様のことを考えております。現在の巡視船、巡視艇は不足を告げております。もっとも今度の予算で多少取りましたけれども、これも十分ではないことを私は申し上げますが、まあ航路標識にいたしましても、今年度予算において多少充実して参りましたが、いわゆる海上保安庁がアメリカのコースト・ガードの役目を持っていくというためには、一そうの充実をしていかなきゃならぬと思いますが、何分、これもそういうことを言うと、努力が足らぬとおしかりを受けることは私も心得ておりまするが、現在の予算の範囲内において、十分努力はいたしておるつもりでございまして、今後海上保安業務の充実につきましては、私も十分認識をして一そう努力をいたしたいということは、私は御同様に考えておりますが、今のところ、本年の予算につきましては、海上保安庁長官からお話しいたしますけれども、今のところは大体形は整ってきたと思いまするが、しかし、十分でないことは、これはまた私は申し上げざるを得ないのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 長官、十分ですか、そうなら私はそういうようなことは言いませんがね。

島居辰次郎海上保安庁長官

○政府委員(島居辰次郎君) いや、全くおっしゃる通りであって、先生は先年から非常に御理解をしていただきまして、私どもとしてもみんなそのことをよく現場の職員に言いますと、ほんとうに感激するのであります。私、全く事実の通りでございまして、どういうものかなかなか取りにくいのでありますが、しかし、いわゆる今度は今までのような取り方じゃだめなんで、もっと別の何か方法を考えてどっと予算を取るような方向に持っていかなければだめじゃないかと、こういうふうにほんとうに考えておるわけであります。予算の時期になってやるのでなくて、まあ今国会が済みましたら、さっそくそういう方向に移行していきたいと考えておる次第であります。今後とも、ですからどうぞ応援をよろしくお願いいたします。

千田正無所属クラブ

○千田正君 最後ですが、今の定点観測ですね、海上保安庁でももちろん私は必要だろうと思うのですが、今の次長さんのおっしゃるように、多額の金を要してまでそういうものを今作るほど重要性がないかどうかという点は、海上保安の立場からどうなんですか。

島居辰次郎海上保安庁長官

○政府委員(島居辰次郎君) 今の定点観測でございますが、これは単なる気象の観測だけではないのでございまして、もちろん御存じと思いますが、これは大西洋においては、そこを通過する船舶及び空を飛ぶ航空機に対する一つの保安施設であるのであります。むしろ大西洋においてはそれが主たるような役目をなしておる次第でございます。そこで、南方定点におきましては、私の方の千トン型の船をかわるがわる出しましてやっておるのでありまするが、北方定点におきましては、今のような気象よりもむしろ航空機の安全及び北洋を通ってアメリカへ行く船及び北洋漁業に対する一つの安全弁という意味においても非常な大切なものでございますので、宗谷でも帰りましたら、宗谷を使えるし——少し宗谷としては形が大き過ぎるのでありますが、宗谷も使えるし、またもっと船がふえましたならば今までの海防艦を、昔の海防艦を私の方に譲り受けてありますので、これを使う、こういうようなことで何とか工面をしてやらなければならぬと思っておるのでありますが、何といっても、全体の船の数が足りませんので、今のところではやむを得ない状況でございます。  なお一方、日本の航空路といたしまして、北方関係の航空路がまだございませんので、日本だけの航空だけにつきますと、日本だけの利益だけからいいますと、きょう、あしたというわけではないかと思うのでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 最後に気象庁にお伺いいたしますが、ドーラン地区ですね、気象のためにあれは必要なんですか、それともやはり航空機用の連絡のために必要なんですか。

太田九州男気象庁次長

○政府委員(太田九州男君) 気象庁としましてはドーランはまだ使っておらぬのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 使ってない……。それじゃどういう関係ですか。

島居辰次郎海上保安庁長官

○政府委員(島居辰次郎君) あれは私の方の関係でございまして、北洋漁業その他の関係で、つまり船舶に関する関係でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今度の予算には相当ああいう基地設置という面において組んであるのですか。

島居辰次郎海上保安庁長官

○政府委員(島居辰次郎君) ことしで完成いたしますので、九千五百万円組んでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 国鉄の予算について若干伺います。ます第一に、三十二年度の予算のうち、収入の分が三千三百八十二億、そのうち運輸収入が三千二百九十二億というふうに組まれておる。これはいわゆる神武景気の時代に、そうして三十二年度も景気が続くであろうという予想のもとに組まれておる。ところが、三十二年度の後半におきまして、金融引き締めから情勢が変って参りました。従って、貨物の動きも少くなり、また人の動きも少くなったと思うのであります。この三十二年度の予算ももう間もなく三月三十一日に終るわけですが、大体この運輸収入におきましては、予算よりもどれくらい少くなっておるか、その点一つお伺いしたい。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) ただいまのところ正確な数字はまだ出ておりませんが、大体三十億ないし三十五億程度予算より減収になるかと思います。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) まあ三十億ないし三十五億予算より減少しておるということは、これはあとにいろいろ響きを持ってくるわけでありますが、この減収はどういうふうにして予算面でカバーされていくんですか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) この三十数億の減収につきましては、当面の処置といたしましては、運転資金の減少ということになりまして、あるいは工事費の一部未払い等ということで処理いたしまして、こういう状態がずっと将来にわたって続きますと、これは恒久的な処理も必要になるかと思いますが、これは来年度の収入と見合せて処理をするということになるかと思います。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 次に、三十三年度の収入は三千五百七十八億で、昨年よりも多くなっております。特に運輸の収入の方も昨年よりもだいぶん多くなっておりまするが、これは本年は昨年よりも景気がだいぶん後退しておるので、その景気後退の見通しの上に立って立てたのでありますか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) 三十三年度の収入予算の立て方は、御趣旨は、経済企画庁の三十三年度の経済計画、これに従いまして、貨物収入、旅客収入によって違いますが、たとえて申しますと、旅客収入につきましては、国民の消費水準の伸び方に対しまして、旅客輸送量はどういう割合で伸びていくか、これを過去の実績からそういう計数を求めまして、来年度の経済企画庁の立てました三十三年度のそういった経済指標、その数値を用いて作りました。それからまた貨物輸送につきましては、これ同じく経済企画庁の立てました来年度の農林水産物資あるいは鉱工業品の生産指数あるいは生産の伸びる率等を見まして、これにリンクして増加するものということで、従来の実績をしんしゃくして算出いたしたのであります。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 従来の実績をしんしゃくしてやられたということになりまするけれども、ここでまた狂いが生じてくるのじゃないかと思いますが、景気の後退時における貨物の輸送の減少というものは、相当急激に来るものだというふうに私ども見ておるのですが、また、来年度も収入についての見通しが、本年度と同じようにまた誤まりが犯されやしないかと思うのですが、どうでしょう。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) その点は経済企画庁自身の見方が、ただいま申し上げました数字の内容的の問題になりますが、たとえば貨物輸送で申しますと、鉱工生産品については四・五%の増という見込みでございます。これは三十一年度ないし三十二年度の増から見ますると相当の減少になっております。こういった四・五%の増を見込ん、でおるわけでございます。ですから、私どもとしては、従来の実績と申しますのは、大体鉱工生産品がふえた率だけ輸送量もふえておるという実績になるわけでございまして、そういった意味で四・五%こちらもふえると、ですから、これは主として経済企画庁と申しますか、全体の経済の見通し、経済情勢に応じて、私どもの輸送量も変動する、こういう観点に立って考えたのであります。それからまた旅客の例を申しますと、これも一つの例でございますが、たとえば三十一年度対三十二年度の個人消費支出の増加割合が八%増加いたしております。これは実績見込みでございますが、これに対して私どもの方はどれだけふえるかと申しますと、約五%強ふえておる、こういったリンクをもって参っておる。そういたしますと、来年度の、三十三年度対三十二年度の経済企画庁の経済計画の見通しでは、やはり五%個人消費水準が伸びていく、これも前年度から見ると相当低い数字であります。大体これに対して、計数的に申しますと、八分の五・二%を掛けた三%幾らというものが私どもの旅客輸送もふえそうだこういうふうに見たわけでございまして、経済情勢、神武景気の下降状態といったことは、この経済企画庁のもろもろの指数に現われていると、これを前提といたしまして、私どもの輸送量、従って、収入を見込んだわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) この経済企画庁の来年度の見通しについては、私ども承知しておるのですが、どうも景気の後退期におけるいろいろな数字の動きというものは予想以上に変動するものである。従って、それらが果して織り込まれておるかどうかということは、かなり疑問があるのじゃないか。従ってまた、本年度みたいに何十億という見込み違いが出てくるということになって参りますというと、そういうものが累積されてきまして、その収入減からしていろいろな予算の施行上に支障が起ってくるのじゃないか、あるいはそれが五カ年計画の方に響いてくるんじゃないかということが考えられるのでお伺いしたのでありますが、そういうような点には響きませんか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) もちろん予算でございまするし、見積りのことでございますから、絶対という議論はないと思いますが、一応国としてこういう経済計画を立てられて、私どもはその線に沿って輸送量は伸びる、さらに私どもといたしましては、一つにはもちろん自然のままということはございませんで、ほかにも運輸あるいは旅客方面の増収施策といったものを伴わして、できるだけこういったこの収入の目標は達成したいという努力はして参りたいということでございまして、これは容易な数字ではないと思いますけれども、努力目標としてあくまで達成したいということでございまして、もちろん予算のことでございますから、将来下半期に至っても、たとえば収入状況が思う通りにならぬといったような経済情勢でございますれば、もちろん資金的な調整ということも必要かと存じますが、今日のところでは何とかこの努力目標を達成したいということで現場を督励いたしておる次第でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 次に、資材計画の点についてお伺いしたいのですが、三十三年度において必要とする主要資材の数量は、鋼材四十四万二千トン、銑鉄二万九千トン、セメント十九万六千トン、銅一万一千トン、木材六十二万三千立方メーター、まくら木六百十万丁、石炭五百九十万トン、こういうふうになっております。で、これの単価でございますがね、去年とことしとはだいぶ経済情勢が違ってきておるわけです。従って、まあ予算を組む場合に、一体その鋼材なり、銑鉄なり、セメントなり、その他のものは、去年と比べてどれぐらい安く価格を見ておられるか、また話し合いがついたものはどうなっておるのか、それをお伺いしたい。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) この予算の中の単価そのものといたしましては、一応当時予算を作りました八月ないし九月のべースで一応組んでございます。ただ一方、あるいは単価、数量その他いろいろ頭に置きまして、物資、資材費につきましては五%の減をいたしておりますので、その辺と見合いながら予算を組んでおるわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 私は個々のものについて、去年とことしとまだ契約ができていないものもあるだろうが、五%減でもって契約をしようというおつもりなのか、また、それができるという見込みなのか、そこらを一つお伺いしたい。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) その点は、今先生仰せのように、物資別に違いまするし、たとえば大物の石炭をとりますると、昨年度御承知のように大幅に値上りいたしまして、平均いたしますと五百数十円という値上りをいたしております。これを一体、五百数十円値上りいたしまして山元で五千六百円、そういった数字になっておるわけでございます。これをどの程度値引きするかということは、実は現在交渉中の問題でありまして、電力用炭あるいは銑鉄用炭等とにらみ合せながら、私どもはできるだけ安く、経済情勢をにらみ合せながらできるだけ安くするということを考慮しまして、どれだけの見通しということは申し上げられません。私どもとしては、できるだけ安く購入して修繕等を充実して参りたいという希望を強く持っておりますが、この点はちょっとまだ申し上げかねる。しかし、何がしか安く必ず買えるという見通しは立っております。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 貯炭も非常に多いような状況でありますし、これはまあ当然安くしてしかるべきだと思いますが、昨日の東京新聞でしたか、セメントの価格の問題が出ていた。ところが、セメント業者の方からは、何か去年よりも百円高く要求している、私それを見て非常にばかげた話だと思ったのですが、当然安くなければならぬはずです、それに向うが高く要求している、これは値段のことですから、かけ引きの問題もあるでしょうけれども、そういうことであっては、これは現在の景気後退期の実情に沿わない。それで資材の計画の点について、三十三年度の単価はどういうふうな方針で臨まれるか、お伺いしたわけです。セメントなんかどういうふうにお考えになっているのですか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) これは今も仰せの通り、資材によって全部違うわけでございまして、ただ、国鉄では非常に大量に購入するといったこと、従来の伝統等で一般民間のこれは建値とか、あるいは民間の市場相場、いろいろございますが、相当安く買っておることは事実でございます。たとえば昨年度非常に値上りしました石炭でも、同種の大口消費者から比べても数百円安い、それを、なお引き下げようという努力をしておるわけであります。セメントについても、やはりこれは向うには向うの言い分があるわけでございましょうが、市価等から比べて、一応かけ引き的なことを言うと、こちらとしては、一般の市価との比較は別として、下っただけは下げるとか、そういったことを申しております。たとえば鋼材を見てみますと、建値といいますか、私たちは建値よりも、ものによって違いますが、上ったときでも下ったときでも、建値よりは常に数千円安く、ものによっては違いますけれども、安く買っておるわけでございます。現に一—三月の鋼材につきましては、すでに三千円ばかり、これはある特定のものでございますが、安く蔵出しをしておるということもございまして、私たちといたしましては、市価より安く買っておっても、さらに市価が下る見込みの場合には、さらに追っかけてそれ以上安く買うという努力をいたしておりまして、そのために、各資材についてもなかなか契約がまとまらぬというのが今日の現況でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 工事の単価についても全体として昨年より安く見積ってありますか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) 工事の単価につきましても、そのうち所要資材の問題と、それから工費とございますが、所要資材につきましては、ただいま申し上げたように、全体として少くとも五%程度の工事費の節減、資材の節約を含めてでございますが、見込んでおりますし、工費につきましても、いろいろ単価の切り下げにつきましてはこれは委員会も作りまして、適正と申しますか、適正なかつ安い工事単価の基準を作るように、今検討、努力しておる最中でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 次に、三十一年の一月に、日本国有鉄道経営調査会答申というのが出ております。それに基きまして、国鉄の方では経営の改善に努められてきたのですが、その経営改善の経過というものが、三十二年の二月に出ております。この一年間に、まあこの答申に基いて、いろいろな点で改善をされたわけでありますけれども、これは二月で終ったわけではないと思う。従って、三十二年の二月のこの報告以降においても、この経営調査会の答申に基いて、いろいろな改善が行われておるといたしまするならば、それはどういう点が行われたか、それをまず伺っておきたいと思います。総裁に一つ。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 経営合理化につきましては、絶えず努力をいたしておるのでありますが、そのうちで一番大きい経営合理化は、動力の近代化だと思うのであります。動力は、先年十カ年計画を立てまして、第一期に、五年間に千六百数十キロの幹線を電化するということにいたしております。その他、幹線電化をしない所は、トンネルのある区間というような所から、あるいは支線区の非常に蒸気列車では不経済になるというような所をディーゼル・カーにいたすことにいたしております。そういうことをやっておりますが、なお同じ電化をするにいたしましても、電気機関車で運転をするがいい場所もありますし、また、電車の方が都合のいい場所もあります。殊に最近空気制動器が非常に発達いたしましたので、従来は中速距離は電車では非常に不愉快だということであったのが、だいぶ改善されまして、遠距離も電車にしたらどうか、たとえば東京大阪間にビジネス特急というようなものを電車でやってみたらどうかというようなことで、検討をいたしております。また、ディーゼル化につきましても、ディーゼル機関車で運転する方が経済的な所もありますし、ディーゼル・カーでやる方が都合のいい所もあります。そういうような所、さらにまた、同じ電化区間でありましても、特殊な軽便な電車を動かすことが国民に対するサービス上からいってもいいではないかというふうな区間もあるように考えます。そこで、民間学識経験者をもお願いいたしまして、ただいま動力近代化委員会というものを設けまして検討をいたしておるような次第であります。そのほか、こまかいこといろいろありますから、こまかいことは事務当局から御説明申し上げることにいたします。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) いろいろ問題は具体的にございますので、こういったこの経営改善の経過にございますような事項につきまして、その後も怠らずに促進、推進しておるということを二、三例をもって御説明申し上げたいと思います。一例を申しますと、よく特に問題になりました雑収入をもっとふやすべきじゃないか、たとえば構内営業料であるとか、高架下の貸付料とか、そういったものをもっと取るべきではないかということにつきましては、三十二年の四月に、去年の四月から相当これは、個々に率等は違いますが、たとえば構内営業料金につきましては、年間一億三千万円の増収になるような改訂をいたしまして、それからたとえば広告料金につきましても、年間五千八百万円も増収になるような料金改訂をいたしまして、そのほか、土地の貸付料、あるいは高架下を含めまして、これもやはり昨年の四月に一割五分ないし東京の高架下等については三割近い値上げをして、実益をあげております。こういったように、雑収入の面につきましても鋭意努力いたしております。それからたとえば閑散線の経営合理化といった問題についても、全般的に各地方機関につきましてもいろいろな工夫をこらしまして赤字の解消とまではいきませんが、減少に努めておるわけであります。一例を申し上げますと、昔の買収線につきましては、特別の管理機構を設けまして、独立採算でするといったことで、一例で申し上げますと営業係数が今まで一三〇であったものを一一〇にするとか、こういったことに現実に実益を上げておるわけであります。それから未払い運賃、連絡収入の未収金の改善、これもしばしば問題になったことでありますが、これも昨年の四月から十二月の成績を見ますと、未払い運賃のこげつきについても約六千万円くらい回収しております。連絡未収金についても約三千万円くらい回収をいたしております。それから公通公社の乗車券代売金の納入改善についても、十数日納期を縮めております。そういった個々の項目につきまして申し上げますと、いろいろございますが、この項目その他につきまして、鋭意改善の努力をいたしております。これをちょっと御参考に大きな計数で申し上げますと、これは決算を見ていただくとおわかりいただけるように、三十年度は通常の再評価後の償却をいたしまして百八十億の欠損、赤字ということになっておりました。これが三十一年度は収入の増加ということもございましたが、百五十億の赤字ということに改善しております。それから三十二年度の見込みでございますが、やはり二百七十億程度の利益ということになっております。ただし、これにつきましては三百六十六億の運賃の値上げがございますから、これを差し引きまして考えますと、赤字が約百億に減っておるといったようなことで、こういったいろいろの施策が、総括的に見ますと、そういった経営全体の面に現われておるということを報告申し上げたいと思います。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) それで、三十一年度から見まして、赤字線は減っておりますか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) その点は三十二年度の線別の詳細な資料がそろっておりませんので申せませんが、二つの理由で、相当減っている。一つは、運賃を一割三分上げておりますこと、これは全線区に響いておりますことと、先ほど申し上げました閑散線区の合理化について相当努力を尽しておりますので、これが決算において相当現われて参ると思いますが、まだ数字的にはつかんでおりません。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 次に、この経営調査会の答申のうちで、行われていないものがまだあるわけですね。たとえば五の新線建設についてというところで、経営調査会の方では、「少くとも国鉄財政の苦しい今日では、経営が立ち直るまでの当分の間、これを中止するのが適当である。」こういう結論を出している。ところが、三十二年度は新線建設約七十億、本年、三十三年度は九十億と、逆に増加しておりますね。どうも、私は鉄道建設審議会の委員の一人なんですが、何かことしは選挙のにおいがしてふえたのじゃないかというふうに思うのですがね。(笑声)これは運輸大臣どうなんですか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 別にそういう意味はございませんが、しかし、地方の要望にこたえますと、やはりそういうふうな数字が出てくるのでありますが、その中には、もっとも青函とか、あの例の夢のかけ橋の経費が多少入っておりますので、九十億ということになったのでありますが、新線建設につきましては、別にこれを隠す必要ございませんから、詳細これは鉄道監督局長から何々線と具体的に申し上げて御了承を得ないと思います。

權田良彦運輸省鉄道監督局長

○政府委員(權田良彦君) これも岡田先生よく御承知かと思いますが、去年の春の建設審議会で、御承知の通りに、今まで継続しておりまして来年度へ持ち越すのが十五線ございます。それからあのときに、それまでに調査を御命令いただきました、十一線と称しておりますが、これは美幸、興浜線と中村・窪江線とございますので、敷設上、別表線は十三線になっておりますので、この二十八線が工事線として三十三年度へ持ち越されております。そのほかに十六線を調査しろということで、これはまあ工事線ではございませんが、今、国鉄をして調査さしておりまして、まあ近い将来にこの調査が完了すると思いますけれども、そのときに、経続工事中の十五線と新たに工事に着工いたします十三線について、いろいろ七十億の配分以外に、今後の見通しについて御審議いただきましてあのとき相当長期の年度割を御審議いただきました。で、その計算によりますと大体三十三年度が百三十億、こういう姿で現われて参りました。これはもう新たにそのほかの工事線を考えなくても、いわゆる手持ち工事線で、経済速度で進めていくとそうなっていく、そういうことを目標に実は予算を組んでみたわけでございますが、いろいろ財政上の都合もございまして、また十五線その他十三線も洗い直しましてこれを九十線に圧縮いたしましたので、やむを得ず建設線も百三十億は計上できなかったのでございますが、そういった事情で、建設線についてもいろいろそういう線別の関係がございまして、そういう関係になっております。さようないきさつでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 私はどうも委員の一人としてこういうことを言うのもどうかと思うのですけれども、どうも鉄道の新設というのは、いろいろ政治的な関係が多いので、ことに鉄道建設審議会というのは、これは議員がたくさん入っているし、また政党としても有力な人を委員に送っている。それからまあ会長とか小委員長とかいうものは、皆政党の有力者だというようなことから、新線建設というものについて、鉄道建設審議会というものの役割が、いろいろ世間からも疑いの目をもって見られる面もありはせぬかと思うのです。この新線建設について、私は悪いとはいわない。必要な場合はやらなければならぬと思っております。それからまた、金の出し方についても、きのう以来いろいろ御議論がございまして、政府でこれをまかなうとか、あるいは利子補給するとか、いろいろ方法あるでしょう。それもいいと思う。ただ問題は、鉄道建設審議会の委員構成その他からいって、これがいわゆる選挙運動とかある議員の地盤拡張に使われるようになってくると、どうもこれはおもしろくない。あまり近代的な方法じゃないと思うものですから、こういうものについて、運輸大臣は、何とか改善をされる意思をお持ちですか。それをどう御批判なさいますか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) それは公共企業体審議会などの答申などには、これを改組せよという、あるいはもっと根本的に改革せいという意見もございまするが、私は、まあ適当な案があれば建議したいと思いますが、現在の建設審議会は、なるほどこれは各党の人もおいでになります。しかし、この各党の中には在野とそれから在朝といずれもひとしく御出席になって、しかも、これは皆幹部の方でありますし、それからそればかりでなく、ほかに鉄道関係とか学識経験者がおるのでありまするから、私は、この審議会が党利党略的に運用されているとは考えないのであります。のみならず、また運輸当局といたしましては、これら新線の建設などにつきましては、主としてやはり地方経済の発展ということ、交通の利便、そういうことを目標として私どもは話し合いをしていきたいと、こういうふうに思うのでございまして現在の組織でもっていきまするならば、私はそう非難される弊害はないというふうに考えております。しかし、将来いい案がありますならば、私は改革してもよろしいと思いまするが、こういう組織は、また新たにしても、その人的構成によってどうであるとか、かりに民間の人が多ければ、またそこへ水を引くのではないかといわれますが、要するに、私はこの組織の運用については、現在の組織をもっていたしましても、公平にできるというふうに考えておるのでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) この問題はそれ以上申し上げません。どうも私は中へ入って見ていて、ははあこの線はこういうとこからきたのだなということはよくわかるので、どうもあなたにそれ以上申し上げて、この委員会をどうせよといっても、どうにもしようがありませんから、申し上げません。  次に、やはり経営改善の問題についての調査会の答申の中に、国鉄の付帯事業の志免鉱業所、被服工場、木材防腐工場、製材所等の問題について答申が出ているわけです。これについてその後どういうような措置をとられたかお伺いしたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 製材工場につきましては、この答申案通り全廃いたしました。時はちょっと忘れましたが、全廃いたしました。それから被服工場の方は統合し、幾らか規模を縮小いたしております。それから志免炭鉱の方も若干人員を配置転換いたしまして、それから六坑を廃止するというような施策をやっております。これについては、今御質問がありましたから、ついでながら申し上げておきたいと思うのでありますが、この問題は、数年来ときどき起って参りました。国会におきましても毎年何回か委員の方々から質問をせられておるのであります。今国会におきましても、すでに二回御質問がありました。私どもも、こういうふうにたびたびこれが問題になるというのはどういうわけかということを考えてみますと、——現地の従業員が非常に不安に思いまして、私のところへも幾回か陳情に参りました。それらの人の意見を聞きますと、長い間国鉄で経営しておったのだから、引き続いて経営してもらいたいという意見もあります。しかしまた、志免の現在のスケール、約五十万トン程度の出炭をいたしておりますが、このスケールで経営し得る期間はもうあと四、五年じゃないか。四、五年たてばこれはスケールを縮小しなければならない。毎日掘っておるのだから、現場の諸君はそのことがよくわかっておるのであります。スケールを縮小する場合には 一体どうなるだろうか。今後スケールが縮小されるというと、小さな炭鉱になってしまって、国鉄がこれを経営していくには不適当な炭鉱になりはしないか。そういうことから、どうも従業員が不安でならないから早く何とか方法を講じてくれということを言っておるものもある。そういうふうに、従業員に不安を与えるということは、私といたしましてはたえられない苦痛であります。何とかして従業員に落ちついて仕事をしてもらうようにいたしたい。万一不安、動揺が原因となって、事故でも起されると大へんだ。こう思いまして考えておったところ、今国会においてどなたかから、別の委員会であったと思いますが、こういう不安状態に置いておったのではいかぬじゃないか、お前が任期中は譲渡しないということを声明したら落ちつくのじゃないかという御意見もありました。しかしながら、さっき申し上げまするように、現在のスケールで掘り得る期間はあと数年だ、どうしてもスケールを縮小しなければいかぬのだということを目の前に見ておる従業員は、私の任期中切り離すことはいたさないと言っただけでは、とうてい安心するものではないと思います。そこで、この処置をどうしたらよろしいかということは、これは相当重大な問題であります。三千数百人の生活に関する問題でありますから、慎重の上にも慎重を期して決定いたしたい。こう考えまして、近くこの志免炭鉱をどうすればいいかということを、もう一応学識経験者に御参加を願って検討いたしてみたい。これを、もし切り離すがいいという、先の行管あるいは国鉄経営調査会の結論と同じ意見ならば、その切り離す時期、方法あるいは価格はどうしてきめたらいいかというようなことを、学識経験者にお願いして、衆知を集めて最善の方法をとって、従業員に安心して仕事をしてもらえるようにいたしたいと、今その手続をいたしておるところであります。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 運輸大臣にお伺いしますが、これは国鉄の持っております財産のうちでも相当なものであります。しかも、これは国鉄の経営となっておりますが、答申案にはこれは切り離せ。あるいは行管の方もそういう意見でした。大臣は、これについてどういうお考えですか。国鉄としては切り離すべしというお考えですか。これは大臣の政治的なお考えによってきまるものですから、大臣の一つ腹をお伺いしたい。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) これは国鉄がそういう私の方に答申をしてこられたときに。これは当然イエスかノーかを私の方で決しなければなりません。しかしながら、これはなかなか重大な問題でございまして、相当慎重にやらなければ、軽々にやるべきものではないと思いますので、この間から、今、総裁が言われましたように、学識経験者を呼んで、最初から出発してほかの言葉で言えば最初から出直して、これを切り離すべきか切り離すべからざるものであるかということを、その調査会においてきめていただく。そうしてその調査会の結論を待ち、国鉄総裁の裁断があった、考えがきまった。そうして私のところへ持ってこられた場合に、私は考えたいと思うのでございまして、私も、この調査会の設置につきましては、同意をいたしました。従って、この調査会において右するか左するか。切り離すべきか、切り離すべからざるか、おきめを願うということを、私は今期待しておる次第でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) この調査会は、すでに設置されたのでございますか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 私はこれは、相談にあずかりまして、賛成をいたしましたから、国鉄総裁におかれまして人選等をやっておられると思いますが、その後の経過につきましては当局からお答えを申し上げます。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) ただいま人選等の手続をいたしておりまして、もう近々、今週中くらいにはきまるのじゃないかと思っております。これは人の関係がありますから、皆さんすぐ御承諾下さればすぐきまるようなことに相なっております。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) その委員会ができまして、そうしてその結果、大体いつごろに結論が出ることになる予定でございますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) そういう期限を切ったらどうかということもありますが、私といたしましては、なるべく早く従業員の不安を除去したい、こう考えておりますから、できるだけ早くと考えておりますが、皆さんで慎重審議されることでありますから、はっきり今、何カ月でどうというふうなことは、ちょっと申し上げかねると思います。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) これは相当な財産ですし、四、五年たてば出炭量もどんどん減って、規模も小さくなるということもあるのですけれども、これは大きな財産ですから、払い下げというようなことになって参りますというと、そこにまたいろいろ問題が起るかと思うのであります。あるいはブローカーの活躍もありましょうし、あるいはまた、これを引き受けようという炭鉱業者のうちにも、熱心の余り政界方面に手を伸ばして、陰からいろいろな運動を試みるという者も出てこないとも限らない、そういうことがありますと、またもやそこに不祥事件の起るようなことも予想されるのであります。とかくこういうようなものの払い下げをめぐりまして起るいろいろな事態があります。私は、この問題について委員会ができ、そしてその委員会がどういう方針をもっていたしますにせよ、特にこれを切り離して払い下げるというようなことになりました場合には、特段の注意をもってガラス張りでやっていただかなければならぬと思います。そうしないというと非常な問題も起りましょうし、また、これに伴って従業員の不安も増大してくるようなことも起ると思うのです。そういう点は、総裁としても十分に考えていかなければならぬ問題であると思いますが、これに対して、その委員会の設置、運用、それからその委員会の結論が出ました後、総裁がそれに処する考え方というものをお伺いしたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 今仰せの通り、こういう問題は、とかくいまわしい事件の種になりやすい傾向がありますので、私は、すべてこれをガラス張りでやりたい、今御意見のありましたように、私は一切ガラス張りでやりたい、そういうふうに考えております。それゆえに今日まで提出しておりましたいろいろな払い下げの請願というような書類も、全部一応お返しいたしました。すっかり新規まき直しに検討をいたしていきたい、こう考えております。また、私がなるべく急いでこれをきめたいというゆえんのものは、先刻来たびたび申し上げますように、従業員の不安を除去する、万一事故が起るようなことがあっては大へんですから、そういうようなことのないようにしたい、また、将来長く従業員の生活を安定せしめてやりたいということを、始終念願いたしております。今御意見のありましたような点につきましては、十二分に考慮をいたして参りたい、こう考えております。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 次にお伺いいたしますのは、三十一年度の決算検査報告が会計検査院から提出されております。これを見ますというと、どうも依然として国有鉄道に関する分が多いのですが、いろいろあげられておる事例を見ましても、どうも経営改善の面についての努力が足りないのではないか。もちろん、ここに出ておるものは氷山の一角でありましょう。そうして最近も新聞紙上で国鉄の人がだいぶ汚職でもって引っ張られたりなんかしているのを見受けるのです。そういう点について、たとえば部内の監察ですね、監察機構はどういうふうに改善をされているのか、またそれの機能は、果してうまく果されているのかどうか、それらの点について。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 今お話のような不詳事件が出て参りました、また、会計検査院からいろいろと批難事項が出て参りましたことは、全く申しわけないと思います。恐縮いたしております。ひとえにこれは私の努力が足りないからこうなったのだということで、私は、今後一そう精魂を傾けて綱紀の粛正をはかりたい、こう覚悟いたしております。監察機構につきましては中央地方とも従来のいわゆる鉄道一家の人だけでなく、部外の方にもお願いいたしまして、中央にも地方にも若干の方々にお願いして、充実して、将来こういういまわしい事件が起らないように、懸命の努力をいたしておる次第でございます。いろいろと次々に起って参りましたことに対しましては、私は、国民に向って特におわびを申し上げる次第であります。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) ことにこの予定価格の積算が過大なため、ひいて工事費が高価になっているというところ、あるいは工事の施行が設計と相違するものということ、それから高い物を買っておるというようなことが、だいぶ指摘されておるのですが、これに対して、その後何かこういうことを阻止するための具体的な方法ですね、個々のケースじゃないのですよ、全体としてこういうことを措置して来年度にこういうことが起らないような方法をお講じになっておりますか。これは理事の方から詳しく……。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) 個々の工事いろいろ事情が異なっておるわけでございますが、共通点についてどういつたことを実施しているかということを申し上げますと、予定価格の積算が悪いといった問題につきましては、一つは同一の工事につきまして、地方ではどうやっているかというような資料の収集あるいは横の連絡が不十分だといったようなことが相当顕著に現われておりまして、たとえばこれも極端な例でございますが、電気方面の関係で土木方面の鉄柱、そういった工事は、土木関係であるにもかかわらずやっている。資料の収集等が十分でないといったようなことにつきましては、系統は違いましても、横の連絡、ことに地方相互間の資料は十分に集めて検討する、こういったことに一つの重点を置いております。それから同じく予定価格の積算の中で、昨年も本年も問題になっておりますのは、諸掛りの計算方法、これは高過ぎるじゃないかということでの会計検査院の御指摘も、若干無理な点もありますが、しかし、こちらでは結果において高過ぎるという例も、これは事実でございまして、これについては、先ほども申し上げましたように、部外の方にいろいろお願いしまして、予定価格の積算基準委員会というものを昨年来作りまして、ここから出ました答申案に基いて、さらにこれを会計検査院の御指摘等を頭に入れまして、今、具体案を作って、こういった欠陥の起らないようにいたしたい、こういったことをいたしておるわけでございます。  それから資材の点につきましても、これはやはり市場の価格調査について不十分であるといったような問題もございまして、先般資材局の中に調査課というものを作りまして、そういった全般の市場調査といったようなことで、さらにデータを中心に、また地方のデータを集めて現況を調査する、こういうこと、その他いろいろございますが、具体的に上って参りましたような案件につきまして、具体的に処理した事項もございます。  それから一般的な処理事項といたしましては、このこととは必ずしも直接関係はございませんが、たとえばある特定の業者が比較的指名回数が多いといったようなこともございまして、これは必ずしも直接関係があるとは限りませんけれども、こういったものにつきましては、できるだけ指名の機会におきましては、特定の業者に片寄らないようにする、そういったことも具対的に講じておりますし、また、特定の業者につきましては、この批難を受けた事項につきましては、これは非常にその場の処置でございますが、現実に三カ月程度の指名停止を、御指摘の中にある案件につきまして、二件ばかり現実に指名停止をいたしたといったような、直接の措置も講じておりますし、部内それから会社のそういった間違いのありました点につきまして、両方につきまして、具体的な措置とあわせて、先ほど申しましたような措置を講じておるわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 請負工事をやる会社には、国鉄の古い職員の人が入っていますね。そんなことが起っても、ずいぶんうやむやにされてしまう例が多いんじゃないですか。私は個々の例をあげませんけれども、ずいぶん聞いております。そういうようなことがやっぱりどうも国鉄一家と称されて悪評が高い。今のお話ですというと、会計検査院から指摘されたのに対して三カ月くらい指名入札を停止したということですが、そんなことじゃ見せしめにもならず、なかなか改善が行われないんじゃないですか。いっそこんなものははずしてしまうくらいの強い態度でやっていかなくては、とうてい解決が望めないように思うのですが、やっぱりそういうのは泣きつかれたんですか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) その点につきましては、今の三カ月指名停止の大阪管内の例でございますが、三カ月の指名停止というのは、それはその間の工事を指名を受けないということだけでなく、会社の信用自体に関することで、この意味では致命的な大きな措置であろうと思いますし、現にその場合、会社では、現場の直接責任監督者については処分も処分、これを免職にいたしております。もちろん私どもの方の関係で、ことに検査に当った責任者につきましても、相当厳重な処分をいたしております。これは一体全国にわたって未来永劫廃止をするということは、これはもちろん酷でありましょうし、また、会社の技術力等については、他の会社と並行して活用していかなければならない面は、現に問題の会社については、これを改善させた上で、その必要は十分あるんじゃないかというふうに感じられまするし、ただいま申し上げましたような処分は、おそらく想像以上に業者にとりまして、あるいは業界全般にとりましても、大きな影響を与えるのではないか、現に与えているものと信じております。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) どうもそこいらが甘いような気がするんですが、中には自分たちが責任を負わないで、下の者に責任を負わして、そしてもうすっかり改めましたというような顔をして、横でぺろっと舌を出しておる者もないとも限らない。私どもそういうようなことが懸念されるのです。これは、もちろん業者の方も悪いし、業者等と連絡をする国鉄の古い職員諸君が、そういう場合には中に入っているということになるので、そのために高給ももらうんですけれども、そういうようなことを考えてみました場合に、私はもう少し何とか国鉄の古い職員を入れて国鉄とくされ縁をつけておくというあの方法ですね、ああいうことは、この際もっとはっきりと、これはまあどこの省でもやってることかもしれませんけれども、特に国鉄はずいぶん国民の間からいろいろ非難の目をもって見られているんですから、今後とも厳重にそういうこともやっていただきたいと思います。  まあその問題はそれといたしまして、この間、行管の方から日本国有鉄道固定資産関係業務の調査結果に基く勧告事項というのが出されておりますね。これで見ますと、国鉄はたくさん固定資産を持っておりますから、手が足りないためでありましょうけれども、だいぶ乱雑になっておったというように思われるのです。乱雑になっておらなければ、こんなものできるはずはない。これに基きまして、何か改善策が講ぜられておりますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) この点は、仕事をするたとえば工事をしておりまする職員と、それから財産を管理しておる職員とが、従来同じ人であったということが一つの大きな原因をなしておると考えます。それで、最近に財産管理をいたす機関を別に作りまして、今後は、そういうふしだらのないようにということを期しておる次第でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 相当大きな財産をかかえておるわけで、不要なものはかなりたくさんあると思いますが、本年は十七億でしたか、払い下げる、今これはどんどん整理をして、不要なものは払い下げていくということですか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) これも経営協議会の答申に、具体的な目的はうたってはございませんが、不要財産を整理して、整理すると同時に、財源を作っていくということについては、ここ数年来非常にこまかなリストを作りまして、一つ一つチェックして処理して参りまして、相当処分は進んでおるわけでございますが、まだ……。あれは大体四億くらいでございまして、ただいま先生のおっしゃった十七億ですか、昨年度の剰余資金がございまして、売り払い代としては四億くらいかと思いますが、毎年少くともそれくらい以上固定資産の不要財産の整理は促進いたしておりますが、これは、ここにリストを作って、中央からも、もう要らないのではないかという指示までして促進をいたしておるのでございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) そういうものの払い下げのときの価額とか何かについては、相当厳重な監査をしておりますか。それからまた例によって国鉄の古い人たちが、払い下げをやると、転売をしてえらいもうけるということが、前にはよくあったのですが、諸掛りに対して、厳重にあなたの方で監査しておりますか。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) 財産——土地にいたしましても、建物にいたしましても、払い下げは原則として公開入札にいたしておりまして、その原則でいっておりますので、そういったことはございませんが、特に何かの事情で、たとえば従来、よく世間でもあることでございますが、ずっとそこに建物を建てておる、どうしてもその人に土地を売却しなければならぬ、私どもはそういう土地は貸さないで売ってしまえ、先ほどの精神で、売り払うようなことをしております。そういうとき、特定の人に対して、特定の会社等に売り払うこともございますが、そういう場合には、東京、大阪にも土地建物評価委員会というものを先年作りまして、これは大体勧業銀行とかそういった不動産評価の専門の方々数人にお願いいたしましてそういった委員会で、どうしても必要な場合は、そこで評価していただいて評価額をきめる。その他の土地には今申し上げましたようなそういった土地の売買の例はございませんが、ある場合には、やはり同様なそういった評価機関、税務署等をあわせまして評価機関の意見を聞きまして、できるだけ高く売るという方針で、そういった意見を聞いて処理しておるというのが実情でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) 最後に、東海道の新線のことについて、今度新線を広軌でやるように方針が出ておりますが、あれはどのくらいの費用がかかって、そして何年で完成させることになりますか。

權田良彦運輸省鉄道監督局長

○政府委員(權田良彦君) 実は日本国有鉄道幹線調査会というものを設けまして、ここに各界の方をわずらわしまして委員にお入り願って、いろいろ御審議をいただいておりますが、ただいまのところ中間答申としてこれは近く行き詰る、どうしてもここにいろいろ他の交通機関を考えても新しい輸送力が要るという御答申をいただいております。さらに引き続きまして、実際の内容のものはただいま分科会で進行しておられまして、私ども近くその御答申をいただけると思っておりますが、ただいま検討しておられます段階におきまして、大体工費としては千七百二十五億くらいという一応試算をされておるようでありまして、これは資金の都合さえつけば、五カ年もあれば技術的には可能であるという結論をお出し願っております。内容も一応ただいまのところいろいろ線路規格、あるいは細かい点に入っておられますが、大体結局現在線と合せて新しくできるものが一番輸送力が大きくなりますことが望ましいのでありまして、その新しい線と今の線とを総合一体に使っていって一番いいものというと、大体ただいまの調査会の方の御結論では、いわゆる東京大阪を三時間程度で新しいものは結ぶ。早いものはそっちへ移しておそい汽車は現在線に残して、そして結局線路容量が総合で最大に出る。そのために広軌の新幹線という線が出ておるようでありますが、なお今ちょうど分科会が進行しておりまして、細部についてはなお一そう細かくいろいろな点について近く御答申がいただけるものと思っております。なお私どもといたしましても、実は御案内のように、現在いろいろ道路の問題その他も、縦貫自動車道の問題もございますので、政府部内としても、今後いろいろ総合交通政策の上からこれの推進には努力して参りたい。今申し上げられますのは実はその程度でございまして、これを実際にどう実行に移していくかということは非常に大きな財政問題、資金問題もございまするので、その点についても第二分科会で今いろいろ細部にわたって御検討中でございます。これが今月までの状況でございます。

岡田宗司日本社会党

○担当委員外委員(岡田宗司君) もし答申が出れば、これは三十四年度から実際工事に移るのかどうか、そういう予算を計上するつもりでおったか、これは一つ運輸大臣から。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 広軌別線に大体きまるということを私も承わっております。従って千七百億円の資金が要る。これも委員の意見の中にはどういうふうにきまるかしりませんが、あるいはこれは特別会計といった形にするか、あるいはこういうものを民間の経営にまかしていくか、あるいはもっと大きくインパクト・ローンでもアメリカあたりからもってきて経営するか、これは私は一つ深く考えていかなければならぬと思います。千七百億円というものを、これは東海道が輸送の限界に達するのが昭和三十六、七年ということを言っておられますから、私はこれは一つ大きくまた深く考えていかなければならぬと思うのでございまして、従来のやり方じゃいかんじゃないかということは、私決心いたしておるのでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) 新潟の地盤沈下についてお伺いしたいと思います。新潟の地盤沈下については建設関係、運輸関係の大臣方もよく見て御承知だと思いますが、最近ごらんになった時代から見ますと、非常な沈下速度を早めている。簡単に申し上げますと、昭和五年から昭和三十年までの間に約四十センチ下りまして、それから三十年から三十二年の間で急激に進展してきて六センチ下ってきている。ところがあなた方に視察していただいたあと、三十二年の九月から今年の二月、約六カ月の間に二十センチ下っている。そうするとこれは全体として見ましても約六十五センチ下ったことになる。新潟の平地高標は大体一メートルから一メートル半になっている。そうしますと、今年でひどい所は水面下へ入ってしまう。こういう状態になっているのでありまして、これに対していろいろ地元としては心配しているわけであります。それから大体西突堤、東突堤付近の海岸面は、ことに沈下がはなはだしく、現在でも大体一メートル五十センチくらい下っている。このくらい下っておりますが、だからもうほとんど突堤の用をなさないような状態になっております。大体そういう状況で、拾い上げてみますならば、西突堤の沈下の結果、波浪というものが全然防げない。港の価値を失って、航行も自由を欠き、船舶の停泊にも事を欠いているという実情になっているのであります。それから海岸、臨港埠頭が沈下しておりますために、従ってもう荷役ができないという状態に入ってきている。それから海岸でもその背後地としての市街地、これは住宅地であり工場地帯であり同時に商業地帯である。これが広さにおいて約一千ヘクター、人口において四万からの人がおります。これが始終浸水に悩まされております。風が吹きましたら夜分安心して寝ておれない。炊飯の用にもたえない。いつ何どきかまどを浸す水が押してくるかわからん。こういうふうな実は状態になっているのでありますが、この間も三月の二日にソ連の第一船が入港した。ところが西海岸の堤防がそんな状態でありますから、ついにこれは埠頭に投錨することができないで、佐渡の両津へ四日間も避難した。ようやくと六日に再入港して荷役を完了した。こういうような状態が現に行われている。こういう状態の中でありますので、従って臨時措置として新潟市、関係の会社、県等が昨年七、八千万円の金を集めてようやく弥縫的な防備をしている。こういう状態である。従って新潟市としましても、本年はこの沈下に対しまする対策費として西突堤のかさ上げに一億一千八百万円、東海岸防潮護岸に六千四百万円等を運輸省関係にお願いしている。それから建設省関係としましては、今申しますような海岸面の浸水が毎日朝夕やってくる。少し風が吹いたり雨でも降ったらとうてい忍べないような状態になっているので、これは排水事業として八千百万円近く、それから新葉木川の防潮護岸一千万円ばかりを補助事業として要請しているのであります。何か聞きますと、災害復旧費だけがつけてあって、沈下による障害に対してはさらに御考慮がないのじゃないかというようなふうに聞いておるのでありますが、先ほども申します通り、かりに西護岸について申しても、災害復旧が過ぎましても、元来それでも一メートル半も下っているのですから、これでは全く用をなさない。用をなすようにして港の効力を発揮していただくには、どうしても年内に沈下分だけもかさ上げしてもらわないと港の用をなさぬ、堤防の用をなさぬ、こういう状況であります。そこでお伺いしますのは、今年の沈下に対する予算面は一体どうなっているのか、これを一つまずお伺いしたいと思います。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) まあ港湾の関係を持っております運輸省といたしましては、あの日本海の重要港であります新潟の地盤沈下問題は重視をいたしております。従って私は昨年秋参りまして視察をしてきたのでありますが、私は市民の人なりまたは当局に勧告したのです。一体原因を早く示してきてくれ、私どもはうっかりこういう原因だといますと、また反対がありまして、その点は統一したる一つの調査会の意見を示してきてもらいたい、ということを私は申しております。いまだこれによって対立しておるのです。そこで私がうっかりしたことを言いますとまた騒がれますので、今私はその点については慎重にいたしておりまするが、昨年の末、風で一所やられた所がございました。これは予備金で復旧するように、それから本年の予算におきましてかさ上げをやるということにつきまして、今要求をいたしておるのでございまして、その点の詳細につきましては港湾局長から私はお答えを申し上げたいと思います。それによりまして将来私はこれはもうどうしてもこれを防いでいきませんと、極端に一言えば毎年一尺ずつ沈下していたら新潟はなくなってしまいやせぬかというぐらいにさえ私は心配をいたしております。その点はまず予算に盛られたる計画を申し上げまして、将来につきましても私は万全の策をとっていきたいと思います。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 新潟の地盤沈下については、これは予算的措置を講じてきておったのであります。非常に不幸なことには昨年の十二月十三日でしたか、災害を受けまして、また二月の十三日にも災害をこうむっております。そこで地盤沈下の対策といたしまして、これの復旧と申しますか、かさ上げ等をしなければならぬのでございますが、先ほど大臣からもお話がありましたように、この地盤沈下がどういう原因で起っておるかという点についてもいろいろ考えられるところはありますが、的確にまだこれであるという見通しが立たないものですから、まずこの原因をきわめなければ恒久的対策を立てるのはむずかしい。しかしその原因を究明することはするとしてさて差し当りの応急対策は立てなくちゃならないというような見地から、災害と申しますか、今の地盤沈下対策を予算化して参っております。一方災害復旧につきましては、これは十二月の分について先般とりあえず査定をいたしまして、予備金の支出をみて着工するようにしております。なお二月十三日の災害につきましては、ただいま現地に係官を派遣いたしまして、その査定を待ってこれを予算化していきたいというふうに考えております。  そこで新潟の地盤の沈下に対する策といたしましては、これは応急の策として三カ年で元のような格好まで緊急なところを直していきたいということで予算を組んで参りました。ことに十二月の災害についてはこれを合せて考えていきたいというわけで、三十三年度の予算は大体総計にいたしまして一億七千二十七万円という額になっております。そして今の恒久対策を立てるための地盤沈下の原因探求ということについて、調査費として井戸を掘る調査費を九百万円出しております。そのほかに県市の方でさらにつけ足して全体で四本の井戸を掘って研究をしていきたいという状態でございます。災害復旧も地盤対策の費用のうちでございますが、災害復旧を除いた費用にいたしますと九千四百万円の事業費でございます。合せて一億七千二十七万円ということにいたしております。

川村満雄建設省河川局治水課長

○説明員(川村満雄君) ただいまの新潟の地盤沈下に関連いたします河川関係につきまして御説明いたしますと、昭和三十三年度におきましては、旧信濃川の改修費の一部をもちまして、地盤沈下の現状がどういうふうに旧信濃川の関係で行われているかを十分に調査したい、こういうふうに考えております。  次に新栗木川の重要河川につきましては、現状非常に地盤沈下をいたしておりまして、住民の不安を来たしている現状でございますから、早急に原状に回復する程度の仕事をやりたい。こういうふうに考えておりまして、それに関連いたしまして建設省の所管でございます下水道関係と密接に関連がありますので、下水道と関連の事業と合せまして十分に処置したい。こういうふうに考えております。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) 港湾局長は八千七百万円ですか、災害復旧を除いて。これも大体災害復旧になるのじゃないですか。復旧のかさ上げになるのじゃないですか。それで問題は、これでしていただいても、一メートル五十センチも下った沈下量に対しては、これじゃ追っつかないのです。昔の形に残るだけの話で、現在はそれ全体が下っているのですから、そうするとこれだけをもらってもくいとめられない、こういうことなんです。それに対してさらに、どうも問題が解決しない、こういう点なんですが。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 今の復旧費と申しますのは、最初の計画の高さまでかさ上げをしていきたい、こういうことでございまして、そこまで参りますと、昔の状態まではなるわけでございます。さらにそれから先に今後下っていく分がどれだけあるかわかりませんが、それが多ければさらにこれに追加していかなければなりませんけれども、三十三年度についてはそこを目途にしたい、こういうわけでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) この改修直轄事業防波堤のかさ上げ一千万円、西突堤のかさ上げ七千万円、この二つで旧態に戻す、こういうのですね。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) さようでございます。昔の最初作った高さまで戻そう、こういうわけでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) それは一メートル幾らかが現在下っているが、その分は直さないのですね。どこまで直すのですか。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 下った分だけ上げなくちゃなりませんので、それを上げるのでございます。そこまでいきますと、昔波が越えなかったものは、波の大きさが変らなければ越えないということになるわけでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) これは二年で、この予算では足らないのですね、これは三年で直す、こういうことになるのですか。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 三年間でそこをいきまして、なるべく重要なところから先にやっていきたい、こういうわけであります。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) 川村さん、今排水機の問題、治水計画等の案件もありましょうが、まだ何にもついてないのですね。あなたの方はこれからつけてやると、こういうことなんですか、調査して。

川村満雄建設省河川局治水課長

○説明員(川村満雄君) 三十三年度の予算におきまして十分検討しまして配分して、善後措置をとりたい、こういう考えでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) これでやめますがね、今まだついてないのですね、これをまず確認して。——だから今年内に調査して、十分、わずかのものであるから、一つ住民が安心して眠れるようにしよう、こうおっしゃるのですか。

川村満雄建設省河川局治水課長

○説明員(川村満雄君) 今の仰せの通りでございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) あと運輸大臣にお伺いしますが、今申し上げておりますことは、これはほんの基礎調査もできておりませんし、応急の処置なんです、間違いありませんね。——それでこれを完璧を期するまでに御調査をしていただき、直して参りますには、どうしても県市の見積りは二十億以上かかる。これらのものを単なる補助事業ではとうてい財政負担がしきれない。しかも非常な急を要してこれを復活していかなければならない立場に置かれる。この仕事を県市とも財政上補助事業じゃだめだ。従ってすぐというわけじゃありませんが、調査の結果を見てないで調査と並行して、少くともそういう結論が出るならば、単独立法化をはかったりして、一つ国が全額持ってやっていただくような心がまえがしていただけるのかどうか、こういうことをお伺いしたい。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 私の第一の希望は、一体どこに原因があるかを、早く県市が統一してやってきてもらいたいということであります。一方がこう言いますと、一方がまたこうじゃないと言ってきております。これでは運輸省として方針が立たない。しかし現実刻一刻沈下しておる。これの応急対策、かさ上げはこれは予算を要求いたしまして今やりつつある。従って今後の趨勢を見て、ほんとうにここに原因があるのだということがわかって参りますれば、これはああいう重要な日本海の港湾でございますから、将来それに対する復活策は私は立てなければならぬと思うのでございましてまず第一に、あの調査会の統一したほんとうの原因をここに一つ出してきてもらえないか、と運輸省は考えるのでございますよ。運輸としてあるのでございますけれども、それをうっかり出すともういろいろな議論が起ってくる。こういう点は私は、技術的にも一つはっきりした統一した原因を運輸省に示していただく、そういたしませんと立ちません。しかしもう一ぺん繰り返して申しますが、その間の沈下につきましては、今港湾局長から御説明申し上げました通り、極力これがかさ上げに努力をいたしておる次第でございます。

清澤俊英日本社会党

○担当委員外委員(清澤俊英君) 運輸大臣ちょっと問題を間違っておられるんじゃないかと思うのです。わしが間違っておるかもしれません。この地盤沈下にはそう意見の相違はないと思うのです。大臣の考えておられるのは、信濃川の分流問題と河口分水問題ですか、これは意見が違っておるけれども、沈下問題ではまだ意見が食い違ったという話は聞いておりませんが、だから私の申し上げるのは、そういう情勢で、ちょっと足りませんのですけれども、九百万円の調査費をつけていただいたのですけれども、これは急速に調査を進めて参ります。参りました結果、当初考えておった通りどうしても二十億、三十億というようなものがかかるのならば何とか考えてやるという点で、単独立法等を考えられておるか。国が一つ直してやる、こういうことが調査と一緒に考えの中にあるかないか、こういうことなんです。これは仮定ですからはっきりしたことは申されませんが。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 今のところは、そういうあなたのおっしゃったようなことは考えておりません。しかしその前提として、何といっても信濃川の分流の問題も意見が対立しておりますが、この地盤沈下の問題も見方が違っておるのです。だから運輸省として、今のところ港湾局も立てられないのです。これは申し上げて間違いないと思う。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私二十三日にこの新聞を見ておったのですが、そこに週間報告が載っておりまして、その中に、最近国鉄の東海道線を中心として、非常に事故が多いことが指摘されておったわけです。で、十八日の午後九時半ごろですか、幸田の駅の近くに起った事故なんかでも、事故が発生してから救援列車が動き出したのが二時間かかっておる。こういうようなことに対して国民の国鉄に対して見る目というのが、これは朝日新聞の週間報告に載っておりましたが、一つには国鉄の非能率と申しますか、そういう点があるだろう。それと合して国鉄のサービス精神といいますか、奉仕精神といいますか、そういうものが欠けておるのじゃないか。そのほかにあげているのは非常に輸送が逼迫をして、そして鉄路の老朽もあるでしょうし、あるいは輸送量の限界というものがきておってそういう面からきた事故ではないだろうか、こういう二つの原因をあげておりました。私はこの記事を見て、国鉄職員が夜も昼もずいぶん苦労をして鉄路を守っていただいておるのですが、しかしこの起る事故に対してどうして国民全体が冷酷な気持といいますか、冷たい気持で国鉄を見るのだろうか、こういうことをふと考えてみたのです。先ほど岡田委員からいろいろと国鉄経営の問題について質疑がありまして、十河総裁からも少くともこういう事態の起きたことについては私の足りないところで申しわけない、こういう率直な意見の開陳がありました。私はその総裁の気持はよくわかります。しかしながら一方国有財産として運営されておる国鉄に対して、相当な外部団体とのつながりの中から出てくる、汚職なり何かの問題で世間を騒がして何やらもう少し国鉄が立ち直ってもらいたい、ほんとうに国鉄が国民から信頼される国鉄になってもらいたい、こういうことはあらゆる人々が真剣に考えておることだと思うのです。総裁がこの委員会で、国会で国民に向っておわびをしても、それで私は済まされない気がするのです。もっと起きてくる原因がどこにあるか、そうしてその原因を防ぐためにはどういう対策を立てていくか、これは綱紀粛正の面もあるでありましょう。あるいは国鉄の第一次五カ年計画を見ましても、いろいろ苦心しておる点はあるのだが、これに対してまだまだ資金の点について、国地方が積極的な協力態勢ができておらないのじゃないか。いろいろ原因があげられると思うのですが、これは国有鉄道を監督されておる運輸大臣も、ただ単に国鉄総裁だけに申しわけなかったという気持を吐露させるだけでなしに、ほんとうに運輸大臣自体も真剣な気持で私はこの問題について取っ組んでいただかなければ困ると思うのです。もちろんやっていただいていることは私たちも認めるわけなんですが、何かもう少しほんとうに信頼されるような綱紀粛正なり、具体的な問題として国民にこたえる方途もお考えになったことがあるのでしょうか。私はほんとうにこの記事を見たときに、誰に聞いても同情的に見る人はないのです。それはやはり今まで積り重なっておるいろいろな疑惑を生んでおる問題が、こういう形になって私は現われておるのだとつくづく考えたわけです。そういう点、先ほど岡田委員も、具体的にどういう監査の方法をやっておるのか、という質問もあったのですが、つい御答弁もなかったので、この際私は重ねてこの点を中村運輸大臣と総裁に、どういうところに原因があったのか、そうしてその対策はどう立てているのか、そうして国鉄の職員はもちろんでありますが、それを実際に指導監督する立場に立っている皆さんが率先垂範して、どういう信頼される道を選んでおられるか、またそういう道をお考えになっておられるのか、そのことを伺いたい。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 東海道のあういう事故、事件は、私は従業員諸君が弛緩しているとか、そういうふうな責任を従業員諸君に帰する考えはございません。またそうではないようでございます。しかし技術的にも見まして、今原因調査をしておられるのでありますが、この点は国鉄から私は当然報告してもらいたいと思いますが、そういう責任を冷たい目でもって私は見ておりません。その点は私も……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 あなたが見ているのじゃない、国民が見ている。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) それはもしそう見ておるならば、誤解でありまして、決して従業員の士気が弛緩しておると私は言うことはできないと思います。しかしその原因につきましては、国鉄から御報告を受けてからお答えを申し上げます。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 先ほども申し上げましたように、私事故の頻発いたしますことにつきましては非常に恐縮しております。今精神の弛緩というようなこともお話がありました。先年参宮線の事故が起りましてから、私は全国を一巡いたしまして、どうか事故をなくするようにしてもらいたい、事故の原因がどこにあるか、その原因をきわめて原因を片っ端から改めていきたいということで努力をいたしておるのであります。力及ばずしてこの間ああいうふうに頻発しておることはまことに申し訳ないと思います。この間の事故の原因はいろいろありまして、その原因をきわめ、これが対策を立てることはそれぞれやっておりますが、私が一番感じたことは、今お話のありましたように、国民が非常に不満を持っておるのは、事故それ自身に対してもそうであるが、事故の跡始末が不十分であるという点に国民が相当不満を持っておるのであります。新聞にも出ておりましたが、私はちょうど十四日か五日の事故のありました日に、熱海に交通殉難者の慰霊塔というものができますので、その定礎式に招かれて行った帰りであったのであります。通信機関が非常に進歩しておるにかかわらず、事故の跡始末、現場で早く開通させようという方にのみ全力をあげてお客さんにこういう事故でこれくらいおくれるというふうなことのお知らせが非常におくれた、それがほとんどできていなかったということが、これが国民に非常な不満を与えた原因だと考えまして、今後事故のあったときは直ちにそういったふうなことを早く国民の皆さんにお知らせをして、御迷惑をできるだけ少くするようにということの手配をいたしたような次第であります。今後も施設の保全につきましては十分力を入れまして、こういう事故をなくすように一そう努力をいたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁の率直な気持はわかりましたが、ただ大臣ちょっとお尋ねしたいのですがね。あなたは私の質問をどう理解されたのか、私は起きた事故に対しては率直に、朝日新聞の二十三日の週間報告を見ていただけばわかりますが、書いてあるままを私は申し上げたのです。東海道線の幸田駅で貨物列車が転覆したときに、上下線とも不通となって十本が立往生してえらい混乱を起したことも事実でございましょう。そうしてそのときに今総裁がおっしゃったように少くとも救援する列車が二時間以上たって始めてきたというのですね。ですから、それを待っている国民からすれば非常に、火事があったときに消防車が来るのは、急いで来るのでしょうけれども、待ち遠しいというのと同じような気持かもしれませんが、国民の方にそういう不満があるのです。ですから、朝日新聞が率直に取り上げているのは、国鉄の非能率と奉仕精神の欠除じゃないかということと、もう一つは線路の効力が限度に来ておって、そのことが無理になって事故になったのではないか、こういうことが書いてあるので、私はこういうことを一つの例としてあげたのです。問題は、国鉄の公共企業体の経営の全体に対して、国民がいわゆる外郭団体との、外部団体といいますか、やりとりの中に汚職があるとか何とかいって非常に疑惑を持っておるわけです、率直に言って。そういう点で、私はここで国鉄が立ち直ってもらいたい。立ち直る努力をされているでしょう。だけれども、もっとほんとうにこういう列車の事故が起きても、国鉄がほんとうに一生懸命やっておるのだから、だから事故が多少起きても同情的に国民がこれを見るか見ないか、こういうことを出したのです。こういう事故が起きて、ふだんからいろいろな疑惑があるものですから、率直に見て同情的に見ないのです。たび重なる洞爺丸から紫雲丸、ずっと桜木町事件から起きてきて、そのたびに代々の総裁がかわっておるけれども、そのことと国鉄の内部の経理の乱脈についてもそうでしょう、そういう意味において、ほんとうにここで国民が国鉄に対して信頼ができるような国鉄を築くことが、運輸大臣以下の非常な大事な責任だと思うのです。そういうことをやっていただかなければいかぬということを申し上げたのです。だから今まで外部団体とのつながりで汚職が起きておる、最近の新聞にも出ているでしょう。ああいう問題に対して、どこに原因があるか、その原因を撲滅するためにはどういう対策があるか、あなたが考えておられることを、あったら伺わして下さいというのが私の質問だったのです。それなのに起きた事故に対して……、職員が一生懸命やっておるということは、困難の中で御苦労しておるということは、私みずから感謝の気持をささげて質問しておるじゃありませんか。総裁は対策がおくれたことに対しては率直に認めて、その点に対しては申しわけないという謙虚な気持で、私はこれがほんとうに指導者だと思うのです。あなたは少しも反省する気持がない。だから、そういうことを言うから問題がこじれてくると思うのですよ。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 総裁が直接の責任者として、今の答弁はこれは当然なのです。私は国鉄に対しては監督の立場にありまして、そうその国鉄の従業員に対して冷たい目で見ていただかぬようにということを私は念願している。それは結局労使の正常化です。そうして、それによって運輸の安全をはかっていただきたい、これが私の国鉄に対する念願でございまして、しかしああいう事故については、国鉄は責任なしとは私は申しておりません。あの原因は今総裁答えなかったのですが、一つ新聞に書いてあるのと当局の調査、これは一つ当局から報告して下さい。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) 三月十八日、二十一時三十六分に東海道本線の蒲郡と幸田駅の間で、これは上り貨物列車五十五両の車両が参りました。ちょうど機関車のすぐ次にシキと申しまして、大物車八両、ボギーのこれは非常に新しい車でございます。変圧機を安善から積んで参りまして、西岩国まで参りまして、その帰り車が、安善に参る帰り車がついていたのでございます。これがちょうどその地点に参りまして、前軸脱線をいたしましただめに、そのあとに続いております二両目の貨車、これも前軸脱線で線路に対して直角になったものです、三両目の貨車が無蓋車でございますが、これはボギー車でございまして、前のトラック二両が脱線した、そのため脱線車が山側の架線電柱に突き当りまして、これを折ったために上り線の架線が折れまして、そうして岡崎と蒲郡の間に電気を送ることが不可能となって、上下線がとまった、ちょうど時間が急行列車が走っている時間に当りましたので、上り下りの急行列車ともこれによって立ち往生せざるを得なくなっただめに、非常な御迷惑をかけたのでございますが、この救援には直ちに名古屋から救援列車、それから稲沢に操重車といって大きなこういう障害物を片付ける車を持っております、これを出しましたのでありますが、御承知のように稲沢、蒲郡間は約一時間くらいかかります。で操重車がすぐ出かけるにいたしましても、いろいろ準備もございますので、この点についても私どもそう遅延したとは考えておりませんが、操重車は線路の上を走って参らなければなりませんし、前にいろいろだくさんの列車がとまっておりますので、どうしてもそれを避けながら参りませんければなりませんので、いろいろ途中駅の線路の配線の関係上、私はまあ適当な時期に着いたんじゃないかと思っておりますが、ただその結果として一応片方の線だけあけなければならぬというので、下り線だけが三時二十分に開通したのでありますが、何分にも列車がたくさんとまっておりましたので、それをはきますために非常にたくさんの時間のかかりました上に、今度は逆線運転する、下り線に下り列車を通すのは楽でございますが、下り線に上り列車を通すのは信号もございませんので、非常に厳重な安全を保った方法をとらなければなりませんために、上り列車のさばき方がどうしてもおくれて参ったのでございます。かたがたそういうふうに列車を通しながら、また電化区間でございますので、高圧電気を通しながら復旧作業をやっておりますために、上り線の開通が翌日の十時三十分になった次第でございまして、この原因はただいま取調中でございますが、大体の見当といたしましては、この大物車の中台ワクのうしろ側のピンが脱線地点から約百メーター手前に脱落しております。ピンと申しましても貨車のピン、台ワクのピンで非常に大きなものでございます。それが脱落しただめにそれに乗り上げたのではないか、というようなことが大体推測されておる次第でございまして、総裁がいろいろお詫び申し上げましたのは、私どもといたしまして、これだけ列車をとめましたけれども、なかなか復旧の見込みの把握が十分でなかっただめに、非常にお客さんに誤解の念を与えたし、また各地の列車を待っておられる御乗客、あるいは出迎えの方々等に対する周知というものにつきまして、私ども十分事故復旧にのみ現地において精力を注いだために、そういう方面の配慮が欠けていたという点を深く反省をして、お詫び申し上曲げたのでありますが、事故そのものにつきましては、従事員の不注意というようなことではないものであろうと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 原因はわかりましたが、そこでその旅客列車の場合ですと、駅に着くたびにこんこんと検査しておりますですね、この貨物列車のような場合、今ピンが落ちたということですが、これはどういうふうな検査の方法をやっておるのでございますか。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) これはやはりこんこんと叩きますのは、列車検査と申しまして、これは旅客列車のみやるわけではございませんで、貨物列車もやっております。ただいま申し上げた台ワクのピンというのは、これは非常に大きなピンでありまして、車で八両ボギーでございまして、ボギー台車が前後に四つづつついておりまして、その上にまた台ワクがございます。その台ワクが下の台ワクとつながる所にピンを挾んでおるわけでございます。これはちょうど大きな長い車でございますから真っすぐには動けませんので、自由に関節みたいな所が動くようになっておってその真中に心棒に入っておるピンでございます。それがまあ落っこった。この車は最近できた車でございまして、これを運転をする場合に綿密な試運転をいたしまして、検査をいたしたのでありまするが、その点どういう加減でございまするか、ピンが脱落したという結果が起きたのでございまして、十分この点も精査して、検査して受け入れた車でございますが、はなはだこの点は申しわけないと思っておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私はあまり専門家じゃないからわかりませんが、少くとも新しく製造してどのくらいたったか知りませんが、そうであればあるほど、製作が完了して国鉄がこれを引き取る際の検査の点にも、私は欠けておったのじゃないかと思うのです。少くともそういう大きなピンが落ちるということになりますと、これはまあちょっと小っちゃいものが落ちるというようなことはあり得ることでしょうが、そういうふうな大きいボデーの一つの体をなしているのでありますから、これはそういう検査の点についても相当私は問題があろうかと思います。これはまだ調査も済んでおらないようでありますから、十分に一つ調査していただいて、またいずれかの機会にお知らせ願いたいと思いますが、今石井さんも述べておったように、問題は確かに私は事故の原因、そうしてそれに対する対策、こういう問題について国民が誤解しないようにもっと一つの宣伝といいますか、周知といいますか、そういう点をいち早くやることが必要だと思う。ですから、そういういろいろな事故が起きたときに、これは総裁の名前で出すかどうか知りませんが、いずれにしても国民に真相を知らせていただくということになれば、そういう誤解を招かないで済むと思います。私も真相を聞いておりますと、さっき言ったように、火事のときに消防車の来るのがおそいと思う、ああいう心理的なものもありますが、その点は一つ十分御注意をいただきたいと思います。  それから運輸大臣に、私若くて生意気を言うようでありますが、国鉄の経営については私も相当何といいますか、研究もし、いろいろな心配をしている一人でございます。そこで若僧何を言うかということでなしに、さっき私が率直に指摘いたしましたように、今日国鉄に対する国民の信頼感というものは、率直に言って、度合からいったら私は薄いと思います。だからそういった国民の国鉄に対する不信頼を挽回するために、運輸大臣として運輸行政をやはり監督しているわけでありますから、それは国鉄経営の中に入り込んで経営の主体をあなた方が持つということでなしに、これはあくまで公企体として総裁がいるわけでありますが、それをただ監督指導の立場にある大臣が、運輸行政全般をやる場合に一番大事なものは、やはり国民に信頼されることではないか、そういう運輸行政をやるために、過去における結果に対して、悪い所があるならばこれは謙虚な気持で反省していただいて、その反省の結果前進があるわけです。今後はこの点はこうしますということで一つ一つ直していかなければならない、これも一気呵成に、大きな世帯でもありますし、手のひらを返すようにうまくいくとは思いません。やはり一歩二歩と前進に前進を続けて、少くもいい方向に今行っていると思いますが、なおそれを促進してほんとうによくなったというふうに、気持よく国鉄の採算ができるようにしたいものだと私は念願するのでありますが、そういう点につきまして、この機会にあなたのお気持をお伺いしておかないと、さっきのことでちょっと切れてしまっても問題がありますので、ちょっと伺っておきたいと思います。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) ただいま鈴木さんのおっしゃるお気持と私も同じ気持であります。それにはいろいろの国鉄一家と言われることの問題、ことに先ほど岡田委員の御指摘なすった決算の点、あれは日本電設工業でしょう、あれは私は去年から、決算を見まして、二年続いているということはこれは国鉄も考えてもらわなければならない、この点はこの間決算委員会で私の決心をはっきり申しました、総裁もはっきり申しました。同時に私は、従業員の諸君におかれましてもやはり違法行為を行われることなく、一つ労組というものが健全な発達をして、労使の正常化をやっていただく、これをまず私は念願をする。そうなりますならば、私は、国鉄は世間からも信用され、上下一致してこの大世帯を運営してこそ、公共企業体として面目を発揮せられることだろうと思うのでございまして、この点はあなたと同じ気持で、今後一そう国鉄の監督ばかりか、総裁以下と協力して国鉄の経営を健全ならしめ、その信用の向上をはかるという熱意は私持っておる次第でございまして、この点御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は、いろいろ質問も幾つか用意しておりましたが、問題は今のところにあると思います。ですから、大臣もおっしゃったような気持で、ほんとうに謙虚な気持で前進を続けていただくのを国民が見たときに、ほんとうに感謝の気持とさらにみんなが声援を送るでありましょう。そうしますれば、多少のミスか何かがありましても、一生懸命やってもこれは人間のやることですから、あやまちもあることです。このあやまちまで国民が追及するとは思いません。そういう意味で、幾つか私も質問がありましたが、時間の関係もありますし、他の同僚議員も質問があるようですから、あと一つだけお尋ねしたいのですがこの説明をいただきました予算大綱のちょうど十一ページにございます、高速自動車国道の問題でございますが、この予算には、名古屋東京間の路線を決定するために経済調査、すなわちそれに必要な経費を四百七十五万二千円計上してありますが、これは、いわゆる昨年国会を通過いたしました国土開発縦貫自動車道建設法に基くものでございましょうか。この点をお尋ねしたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 仰せの通りでございます。この調査は、すでに三十二年度におきましても五百万円の費用をもちまして調査いたしております。それに引き続きまして、来年度名古屋神戸間につきまして、国土開発縦貫自動車道建設法に基きます調査を施行する予定になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは、法律によって大体通過地点が決定を見ておるわけですね。たとえば、相模湖付近から入って富士吉田へ出て、静岡県の安部郡の方に出るということで、大体の指定をしておるわけですが、そこを通って、多少の右に寄るとか左に寄るということはあるでしょうが、大体法律できまっておる地点を通って行くということでようございましょうな。だいぶほかへ曲るということはないのでございましょうか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 御指摘の通りでございまして、あの法律の別表に、大体基準として道路予定地が出ております。それを通った場合に交通量はどのくらいである、開発効果はどのくらいである、国鉄からの転嫁はどのくらいである、という経済調査をすることが目的になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 何か国鉄は、大へん苦労されて、大体の目安といいますか、測量が済んだように私聞いておるのですが、その点はいかがでございますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) そういった点の技術調査は建設省が受け持ってするのでございまして、私の方は、経済調査をやるというのが運輸省のやり方になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、去年でございましたか、青写真になって大体通過地点が出ておりましたが、あれは建設省で作ったものでございますか。運輸省の方でもお作りになったようなことを聞いたのですが、違いますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 非常にルートの問題は古くからの問題でございまして、運輸省におきましても建設省におきましても、研究はいたしております。しかし、現在はっきり確定的な図面に入れましたのは、小牧と神戸の間、これはもう実地調査をやりまして、実施の段階に入っております。来年度施行いたしますのは、あれは大体の調査に基きまして、技術的にどこを通るかということが、結局整備計画の基本になるものでございまして、その具体的にどこを通るかという調査をすることになるわけでございます。今大体の路線のルートは入っておるわけでございますが、まだこまかくどこを通るかという青写真的なものはできておりませんので、その調査をすることになっております。それは技術的な調査でございまして、建設省が受け持っておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 われわれが心配することは、路線の測量を建設省でやって、それをどの程度自動車が通るかというような経済調査を運輸省がおやりになる。そうしますと、建設省はただ場所的に見て、どこを行ったら一番いいかというような格好でおやりになるかもしれませんけれども、あなたの方では、ある程度そういう点も考えますが、もう一つは、経済調査といいますか、そういうものを、どういうふうな形でやるのか私よくわかりませんが、加味してやっていくといいますと、今後路線を決定するまでに、運輸省の考え方と建設省の考え方と、必ずしもぴったり合うかどうかという点についてちょっと私心配するわけですが、そういう点の調整については、これは一つ十分に連絡を密にいたしまして、せっかくおやりになる四百七十五万円があなたの方でむだにならないように、それから建設省のやる測量の方もむだにならないように、一つその点の調整を十分に御配意いただいてお願いしたいと思いますが、そういう点はよろしゅうございますか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 私からお答えいたします。まことにその通りでございまして、これは審議会がございまして、建設大臣も出ておれば私も出ておりまして、御指摘のように、これは建設省と運輸省は一致していかなければなりません。今後もそういうふうにいきたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 まず、港湾行政について大臣にお伺いしたいのですが、大臣の先般の運輸省関係予算説明では「わが国産業の発展の隘路となっている港湾公共投資の立ちおくれを打開し、新経済計画に即応して港湾施設を整備しようとするものでありまして」云々ということで、今まで立ちおくれておったということをお認めになり、これを打開すると言い、新経済計画に即応してやる。こう言っておるので、これは大へんけっこうなことだと思って予算を見ますと、昨年より三億ほどふえている。それで、新経済計画に即応して従来の隘路を打開したというのはどの点がその予算上打開されたのか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 港湾は、全体として私はもう陳腐化しておると思うのでございます。そこで、これを近代化したい。しかし、近代化したいと申しましても、貿易港であるとか工業港であるとか、いろいろやり方も違いまして、いずれにいたしましても、私は、それに伴う工業地域を造成していく、会社工場を建てるのにも、食糧増産をする農地をつぶすということは、これは時代おくれでございます。つまり、人の力でこしらえた港を作ってこれでやっていく、そういう工業地域を作っていく、こういうことでございます。そこで、最初は特別会計を予定いたしまして、二百五十億ほどぶち込むということをいたしたのでございまするが、これは道路特別会計がさきに行われて、将来この特別会計をやるということに努力いたしておりますが、現在のところ、その金額は去年よりも三億とれておりますことは事実でございます。これは百億程度によって進めていくということができる。こういう見込みをつけてきたのでございまして、なかなかこれは率直に申しますると、港湾のために五百億とか、それ以上とるということは困難でございまして、まず最初はこの程度でやっていく。しかし、まあ運輸省の予算で港湾の予算が比較的よけいをとれましてこの点は私もいささか目的を達するじゃないかと思うておりますが、どうぞその点は、理想から申しますれば、特別会計でございまするが、まあ名を捨てまして実をとれたというように私も思っておるのでございまして、一そう日本の港湾施設の近代化をはかっていく、こういう点に努力をして参りたいと思っております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 名目はどうであれ、美辞麗句はどうであれ、現在計画されている港湾整備、公共事業の総体の事業量は幾らですか。幾らのうち百五億になっておるのですか。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 三十三年度は百五億というのが今要求中の予算でございますが、これは先ほどお話がありましたように、三十二年度が百二億で、三十三年度百五億で、三億しかふえてないではないかというお話でございますが、三十三年度は災害復旧費、災害関連事業費というようなものがかなり減って参っておりまして、その点から申しますと、約十七、八億はふえておるという勘定になっておるわけであります。それで百五億と申しますのは、これは五カ年計画等から申しますと、五カ年の割合からいいますと、少いのでありますが、約百六、七十億ないと五カ年計画を遂行していくのには平均割にすれば少いということになります。まあ三十三年度は、そこで一部分を進めて、三十四年度からさらに重点を置いた港をやっていきたいと思うのであります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いろいろ丁寧に御答弁にならぬでけっこうですから、端的にお答え願っていいのです。そこで私のお尋ねしているのは、もっとはっきり申しますが、継続事業になって港湾整備の金のついておるこの港湾の総体の予算額は幾らですか。そのうち本年は百五億をつけた、こういうふうにおっしゃって下さい。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) これはただいまのところ継続事業というのにはなっておりません。ただ、われわれとしては五カ年計画というものを計画して考えておりますが、継続事業というものにはなってないので、単年度ごとになっております。最初考えましたときは、百七、八十億から二百億ぐらいをやりたいというつもりでいろいろ検討しておりましたが、そのうち百五億を現実に要求するということになったわけであります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 その継続事業になってないとかいう話ですが、私の聞いてるのは、たとえば、先ほどからお話のある新潟港、あるいは八戸港というふうなものは年々予算がついておるのです。そういう意味からいえば、私たちはこれは継続的な事業だ、こういうふうに見ておるわけです。完成させるまでは金を出さなければならぬというのですから。それで、今計画されておる事業に着手しておるところで完成するまでにかかる総予算は幾らだと、こういうことを聞いている。そして本年は百五億出たのだが、直轄分を聞いてるのですが、幾らなんです。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 今工事をしつつあるのを完成するまでということについては、ここに資料を持ち合せませんが、いずれ調べまして御返事いたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 大づかみでいいですよ。あなたは局長さんなんだから、大体大づかみこれくらいの金があると日本の港湾整備も大体いいぞというめどがあるでしょう。それは幾らぐらいですか。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) これは約五年間に千億ないし千五百億ということに考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そういうことをおっしゃっていただけばいいのです。かりに千五百億じゃなくて千億でもようございますが、それが五カ年計画だ、千億で五カ年計画なら二百億なくちゃそろばんに合わないわけですね。それが今度は新経済計画に即応云々ということで、まあ去年よりは三億よけい取れて百五億、大体これは運輸省予算のうち、よかったということは大臣が言っておられるが、そうすると、来年以降はこのおくれを取り戻すために、二百億あるいはそれ以上必要とする、こういうことになって、この所管大臣としては、非常な努力をしなくちゃいかぬということになるだろうと思うのです。ところが、港湾整備のそれはわれわれの見るところ、億という単位の金がついてさえも、目に見えたような形にしろうとには仕事の跡というものは見えない。それほど金がかかるのですね。それで遅々としてこういうものが進んでいかない。それで、さっき大臣がおっしゃっていましたが、特別会計云々ということ、道路整備なり河川改修なり、これらとともに、港湾整備公共事業関係も特別会計でいかなくちゃいかぬというのが、所管省として突き詰めたお考えになっておるわけですか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 私はそれが突き詰めた考えで言っておるのです。それで道路特別会計と港を並んでやれということを私ども主張したのでございますが、これは港は後年度に回るということになった次第で、将来は私は特別会計、しかも、大体四年継続費的性質を有する特別会計で緊急整備をしていく。それは石油基地であるとか石炭基地であるとか、これがやがて日本の重要産業の発展と関連して参りますから、そういうことを私は企図したのでございますが、本年はできなかったのでありますが、私はどうしてもこれは特別会計にしてもらわなければならぬ、これは突き詰めて私は努力するつもりでございます。  なお、本年度は百五億でございますけれども、経済基盤強化の金四百何億、これについていろいろ議論はございまするけれども、あの中に港湾も入っております。従って、私は適当な時期にあれを港に使うというふうに将来、いや、近く私は努力するつもりであります。それで主として工業港、貿易港——先も申しました通り、何といっても港における工業地域を造成していく、こういうことに私は努力いたして参りたいと思っております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 経済基盤強化の金は、大蔵当局はなるべくたな上げして使わせたくない、まあ使わせる使途、名目というものはあるけれども、実際は使わせたくない、あなたの方は早く取って、これを使ってやろうという御決意なんで、これはどっちを支持したらいいか、ちょっと私にもわからぬのですが、まあけっこうですから、取ってお使いになったらいいと思うのです。ただ、私たち従来港湾整備事業というものを見て歩いて見ますと、さっきも言った通り、あまりに長年月かかる、非常に完成がおそい、億という金がついたとしても、その事業量というものはまことに少い、こういうのについては、あなたがおっしゃるように、集中的に完成速度を早めていくというようなことがやはりロスをなくする道でもあるし、経済効率も高くなる、そういうふうに思うのです。そういう意味では特別会計の問題等も十分御検討になってそれはおやりを願いたいのですが、ここにただ一つ、このごろの船舶を見ると、マンモス・タンカーというような数万トン、十万トンなんという大きな船が建造されておる。これらが日本に入ってきて、着くことのできる岸壁を持っておる港というのは、現在全国に幾つあるのですか。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) マンモス・タンカーなどになりますと、これは八万トンとか八万五千トンとかいうようなものになりますので、現在わが国に入りまして着ける岸壁というものは一つもないわけであります。約十四メートルの水深を要するということでありまして、われわれが今努力をしているところは、とりあえず十二メートルの水深を得たい。スーパー・タンカーが自由に入れるように、こういう目標でやっております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 今やっておる港湾整備の計画、設計においても、地域的には、たとえば中京地区とか近畿の地区とか、あるいは東北地区なら東北地区、こういうような所にマンモス・タンカー級のものが将来着き得るような拡張工事あるいは浚渫工事等をもくろんで、こういう港湾整備事業等を計画しなかったら、単に一万トン級の岸壁ばかり、そのために一生懸命金をかけておる。さて、この背後地が石油化学工業その他発展するのだ、これではどうにもならぬというときに、またおくれをとる、そういう問題も起るだろうと思うので、全国的にそういう重要地点をもう計画的に設定をして、この種の問題も将来処理できるような構想をお立てになる必要があるように思われますが、大臣、いかがですか。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○国務大臣(中村三之丞君) 大体そういうふうにやっております。やっぱり重要な所に相当努力をするということにいたしておるわけでございます。現在のところは、やはり貿易港であるとか、あるいは工業港、工業港と申しましてもたとえば石炭地域に近い所ならば、そこに機械設備をして石炭の輸送を便利にする、あるいは先ほどおっしゃった岩壁等もこれを延長しなければならぬ、それから今港湾局長が御説明申し上げましたように、船の型が大きくなってきたのでありますから、水深もこれを深めていかなければならぬ、こういうようなことを先決といたしておりますが、同時に消極的には先ほど御質問ありましたように、地盤沈下の港もございます。それから高潮の何と申しますか、これを防がなければならぬというような所もございます。まあそういうような点に努力して、今後は天然の良港なんといっていばっている時代ではないのでありまして、人力によって、人間の力で港を造成していく、こういう趨勢になるように努力をいたしております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 これはまあ、港湾関係ではそれだけお尋ねしておきます。  それから話は非常に今度は小さくなりますが、自動車局の方、いらっしゃいますか。——これは前に私他の委員会で自動車局の方にお伺いしたことがあるように思うのですが、今神風タクシー等の問題も起っておりますが、これはまあ一意専心計画を立てようというようでありますから、この点には触れませんが、道路運送法による乗合い、あるいは俗にいうタクシーですか、これの免許に当ってですね、何か運送法の規則によって、その収容能力と申しますか、車庫等の計画を出させ、そして許可をするというような形になるようでありますが、ところが、われわれ中小都市を旅行してみますと、十分収容し得ない車庫で、バス会社あるいはハイヤー業者がやっておる向きを見るのですが、地元の警察その他と、長期にわたって、それは有力者ですから、話し合いをして路面を占拠しておるこういうような点はこれはどういうために出てきておるのですか。あなたの方の行政責任ですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 御指摘の通り、免許の際には、車庫でありますとか、現在では就業規則とかそういうものを見てやっております。ただ、古い、終戦直後の情勢がまだはっきりしないころに免許をしたものにつきましては、十分でなかったということで、昭和三十年であったと思いますが、現在内閣に設けております交通事故対策本部というところで、十分そういう点を審査をいたしました後に、法令の整備をいたしまして、その後の免許には十分そういうものまで審査をいたしまして許可をいたしております。古いものには残っておると思いますが、それらにつきましては、十分行政指導をもちまして、作らなければならないということを業者にやっております。たとえば現在問題になっております東京におきましては、非常に業者の数が多いわけで、係官が一々行くということももちろんやらなければなりませんが、回り切れないという点もありますので、たとえば厚生施設のごときにつきましては、単なる報告を徴するだけでなく、実物を見なければいかぬということで、写真を添付いたしまして出さして監査をしておるのでございますが、地方におきましてそういう点があればわれわれの方はさらに調査をいたしまして、公共事業でございまするので、これは一般の自家用車には与えている義務ではございませんが、公共事業として免許いたしたものについては、収容の能力のある車庫を作らなければならないということで、われわれの方は監督をいたしておるわけでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、実際は私が申したような事実はあり得ないということになりますね。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) あれば車庫をさらに拡張させなければならないということでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 台数をふやす場合はどうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 台数をふやす場合は、やはり収容能力があるものでなければふやせないということになります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 その通りになっていますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) そのようにしなければならないわけでございまして、本省といたしましては、そういうように各陸運局を指導いたしております。もしもそうでないとすれば、監督不行き届きで申しわけない次第でございまして、業者にそういう収容能力のある車庫を作らせなければならぬということになるわけでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 では、そうさせますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) そういう事実がはっきりすればもちろんそうさせなければならぬと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、そうさせていない、そうならないというのは、当事者の資本、資金繰り、いろいろの問題もあるだろうけれども、監督官庁としては、やはり監督官庁の責任ですね。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) そういう事実がありとすれば、監督官庁としてやはり指摘して、車庫を設置させなければならぬということになるわけでございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、台数をふやす等の場合に、収容能力がないこともわかりつつ台数をふやす認可を与えたという事実はございませんか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいま御説明申し上げましたように、新しく免許をいたします場合と、増車をする場合と効果は同じでございまして、やはりそれに相当する車庫を作らなければならないというのが、われわれの方の法令で指示しておる精神であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると、台数はふやしてもらった、しかし、計画通り車庫は建て増したりしない、そういうようなのは、その業者は、これは違法なのですか、不当なのですか、免許の取り消し、その他の行政措置等は、それはやり得ないのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その場合に、まず行政措置といたしましては、それが免許の条件についておれば直ちにできますし、また、もちろん法令できまっておりますから、強制する手段は法律にあるわけであります。それをきかなかった場合には営業の停止あるいは免許の取り消しまで、情状によりましてでき得べきものであると考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 初めて明解なお話を聞いて、私も、じゃ、今後はそういうものは日本国内になくなるということで安心しました。ただ、業者の方々には今の資金繰り上非常にお気の毒な点もありますけれども、建前としてはやはりそういうことを建前として、こういう道路運送法というものを施行しているのですから、だから、これは業者の方々の御協力をお願いしなければならぬと思います。その点については十分皆さんの方でも監督を強化することばかりでなく、実際的な指導が望ましいと思います。ぜひそういうこともお願いしたいと思います。じゃ、もうけっこうです。  次に、国鉄の方にお尋ねしますが、どうも加賀山さんや木島さんや三浦さんの、先輩ぽかりおるところでやるのは工合が悪いのですが、国鉄公社の職員に対して、こういう方向、こういう心がまえで、何といいますか、公社精神というようなものが十分徹底しておるのだろうと思いますが、どういうものを公社精神として職員の方々に徹底して指導しておられるのですか。何か駅に行って入ってみると、額が書いてあって、三カ条か何か書いたものがありますが、あれが公社精神ですか。また、あれだとするならば、ここで趣旨を、皆さん最大の幹部なんですから、十分わかっているはずなんですから、総裁、あの三カ条をおっしゃっていただきたい。(笑声)幹部まで知らなかったということだったら不適格ですよ、日々けんけん服暦しておらなければならぬことですから。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 国鉄は国民の大事な生命財産を預かってこれを輸送するのが任務である、まず第一に、安全に輸送をするということでなければならぬ、また、迅速確実に輸送するということでなくちゃならぬ、それからまた、国鉄は国民から鉄道をお預かりして国民のためにサービスをしているのですから、国民に、つまりお客さんに懇切丁寧にサービスしなければならない、国民に奉仕するという精神でもって仕事をしなければならぬということを、私は常々四十五万の部下職員に教えております。各駅にかけてあります——三カ条かけてあるところもありますし、四カ条、五カ条かけてあるところもありますが、これはあるいは駅長がだれかに頼んで書いてもらったものもありますし、また鉄道管理局長が自分の考えで書いたものもあります。大体私が今申し上げましたような趣旨に沿ってやっておることと存じております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 これは、先輩の加賀山さんが発明したのかどうかわからぬが、実際に各駅にあります。それで、私ときどき見て、どうもしっかりしたゆえんまで、私、国鉄職員でないから忘れましたが、何ですか、何か事があるときには職域を越えて全力をあげて何とかやれというような、職責を越えてでしたか、何とかいう文章表現がありました。それで、これはどういうことをいっておるのか。文法上、これはどういう意味をいうのか。私は職責に徹底精進しろということはわかるけれども、職責を越えてやれ、そうすると、悪い解釈をすると、職責ばかり越えても汚職ばっかりやったり、(笑声)これは冗談です。全くの冗談ですが、あれはどういう意味ですか、職責を越えて云々というのは。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) それは、たとえば改札係、出札係と職域が分れておりましても、お客さんが輻湊して改札の手が足りないときは、出札係のものがあいておればその改札係の手伝いをしろ、あるいは事故がありました場合には、みんな保線であろうと電気関係であろうと、全部出て、事故の復旧の手伝いをなすというような趣旨の意味であろうと私は考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 であろうと思う、という程度のあれはスローガンなんですね。それならそれでようございますが、ところが、さっきもどなたかが御質問になりましたが、多量の降雪のために列車が遅延する、あるいは青函連絡船がとまる、いろいろのことが起って、待合室等で客が待機していなくちゃならぬ、こういうようなときに、関係の職員はいろいろ放送もしたり、あるいは世話もしておられるようですが、こういうときこそが私は、職責を越えて、というのであるならば、管理局関係におる幹部であろうが、直接乗務に関係しないところの幹部であろうが、出て、徹底して、国民といいますか、お客さんに対して理解を与える、そういうやり方が私は職責を越えるとか、サービス精神の発露のように思うのですね。ところが、担当のところは担当のところで一生懸命やっておるのに、直接乗客と関連のない業務に携わっておる国鉄の幹部の方、あるいは偉い局長なんというのは、そういうこととは何らかかわり合いがないような様子、そうして局長とか偉い幹部の方が転任するとか出発するとか、そういうようなときだけは職責を越えてプラットホームに、一般乗客にはもう出入りもできないほど集まって最敬礼しておる。私は、これは冗談にだけ受け取らぬで聞いていただきたいのですが、あるとき青函連絡船に函館から乗りました。そうしたら、ものものしいたくさんの方がおる、何だろうと思って見たら、三十になるかならぬかの若いお方が、それにみんなお一人ずつ奥さんのような方々のなにも行って、ほんとうに伺候してお別れのあいさつをしておるというような状況を見た。食堂に行きましたら、その食堂にスぺシャルのテーブルがとってあって、そこに関係者らしいお方がずらっと並び、夕食を食べて丁重にやっていた。その方は東京までか、いずれも随行みたいな幹部職員が一緒に来て荷物からなにから一切の手配をして丁重にされていた。列車ボーイにあの方はだれだと聞いたら、あれは——ここでは言えませんが——どこそこの何とかいう方だ。はあと私はそう思った。これはやっぱりえらいものだ、私はそういうところが、国鉄のいわゆるサービスというのはどこを向いてやっておるのか、その国民の不満とする点は素朴にあると思います。  それから、汽車に乗っている幹部級の職員、これらの方は、何か起ったとしても対岸の火災視して、おれは国鉄職員でございます、一般乗客でございます、というような顔をして、何だ、何だ、何だ、ああそうかというようなことでやっておる。ああいうものを一般乗客が見たら、これはあまりいい感じがしない、そう思うのです。こういう点はどういうふうに指導しておられるのですか。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) 御指摘の点はまことにごもっともでございまして、私もそういう点に対して、一般のお客さんが非常な御不快の念を買っておられるということを常に心配いたしております。実は私現在の職になる前に営業局長を拝命したのでありますが、そのときも関係の者を集めて一等先に申しましたのは、今おっしゃったようなことで、たとえどんなお方であろうとも、お客さんが大ぜいの見送りを受けてホームを埋めても、これはどなたも何とも思わないかもしれないし、また思ったところでそれは決して鉄道に対する不信の念にはならないけれども、鉄道の職員がやるというのは、ちょうどパン屋の店員が自分の店でパンを買って自分の店先でパンを食べているようなものじゃないか、君らはそういう所で一体パンを二度と買う気を起すかというような例を引いていろいろと十分注意しておるのでありますが、そういうお目ざわりのようなことをごらんに入れましてほんとうに恐縮にたえません。なお、一そうそういう点に注意をいたして参りたいと考えておる次第でございます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私は攻撃しているのではない。個人的にいうと、私の親戚縁者も国鉄職員でありますから、ここでこういうことを言ったなどといえば、私は帰ればつるし上げられますからあんまり言われない。小さいときは家族パスをもらって、おかげで全国を歩いておった方ですから、全く御恩こそ感じておれ、攻撃はいたしませんが、(笑声)しかしですよ、海外にも有名な時間の正確とかあるいは安全運転とか、そういうことに十分気をとられる余り、乗客に接する部門の方のサービスという部門はいろいろお考えもあるようでありますが、そうでなく、あらゆる国鉄の機構、管理局、検車区、電務区、何区何区とある、その現業的な仕事でも一般乗客には何かわからぬ、国鉄職員の方々はそういう安全運転とか時間の正確とか、そういうことに熱心の余り、やっぱり、国民と申しますか、乗客そのものに対するサービスの基礎的な気持というものが欠けているのではないか、やっぱり旧来の官業時代の役人という感じがあるのではないか、皆さん、本社の中でもあるいは各地区の支社の中でも、少くとも管理局の幹部級のところでは、旧態依然たる官僚的なそういう意識があるのではないか、私は何かそういう感じを受けますが、ないと断言できますか。これは私、いなか者で言葉がごつごつしておりますから攻撃しているようですけれども、さらさら攻撃していない。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 遺憾ながらないと断言はできません。先刻も私ここでお答えいたしたのでありますが、先日事故のあった跡始末を私は非常に不満に思いました。私自身旅行先で迷惑した経験者であります。帰って参りますと、すぐ新聞記者諸君と会見する席上へ、営業局長、運転局長、東京鉄道管理局長、この三人を呼んで参りまして、新聞記者諸君に、諸君は国民としてこれらの国鉄当局に何を要求するか、ここでざっくばらんに言ってもらいたい、それを僕のこれらの局長に対する訓戒にしたいのだから、どうか言ってもらいたいということを申しました。私も一言言いましたが、常に国民のために奉仕しているのだという心がけをいつも呼び起して、忘れないようにしなければいけないということを、新聞記者諸君と一緒に言ったような次第であります。せいぜい官僚意識を払拭するように今後とも努力いたしたいと覚悟いたしている次第であります。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 関連して。今、小笠原委員が言われたことと全く同感のことがあるのですが、これは、私以前ドイツに参りましたときに、ドイツの国鉄の職員が制服を着て込み合った汽車の中にすわっているのを見て、非常に不思議に思ったのです。こんなに込んでいるのだから立てばいいじゃないか、われわれの国ではそういう習慣だと聞いてみたところが、いや、違うのだ、おれはきょうは休暇で、もう鉄道の職員じゃないのだ、だからこうやってすわっているのだ、こういう答弁をした。ははあ、そういうものかなとその当時思ったことがあります。それで終戦後に、日本が非常にそれに近づいて、おそらく小笠原さんも、その点をはっきり言われなかったけれども、そういうことをごらんになっているのじゃないかと思います。こういう点についての従業員の感覚と国民の感覚の食い違いがあるのじゃないか。そこで、いずれにしたところで、休暇できょうは職員ではないとおっしゃっても、外から見たら休暇だか何だかわからぬで、今、小笠原先生おっしゃったように、ほんとうに国鉄が国民に愛される国鉄になるなら、そういう点も何とかお気をつけられるように皆さんにお伝え願えればけっこうだと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 まあ私の申し上げたいことは、前線にいる方々は私はそれなりに一生懸命お努めになっておられると思います。そうして、私の身辺の親戚の者たち下級職員からたたき上げた人たちはほんとうに、よい意味で国鉄を愛し、だれに言われなくても深く責任を感じて仕事をやっている。これはやっぱり一般職員の国鉄を愛している気持だろうと率直に私はそう思います。が、それをやっぱり幹部の方々が、現場におるような、第一線にいるような身がまえがないと、やはりこの国民へのサービスという精神が徹底しないのではないか。たとえばデパートなど、売り子のあの様子を見ますと、それは丁重で、サービス精神に徹しておる。その中には、デパートの支店長と申しますか店長と申しますか、現場に出て、やはり同じことをやったりもしている。銀行の窓口業務などのサービスも徹底しておる。頭取なり支店長が、窓口業務をみずからやっておる。ああいう精神というものが国鉄の中にわいたら、私は、国民の見る目、国鉄に対する態度というものは、がらっと変ってくるのじゃないかと思う。そういう点で、ぜひ国鉄の幹部の皆さん方に、まあ口はばったいことですが、一生懸命おやり願いたい。そういう意味での国鉄一家ということであるように私は念願するのです。国鉄一家、何が悪いか。私は悪いとは思わぬ。そういう国鉄を愛する精神のない従業員集団だったら、これは国鉄企業として、国民へのサービスというものにも欠けると思う。そこで、変な言葉で聞きますが、駅へ行ってみますと、何々週間というスローガンの多いこと多いこと、皆さんマンネリズムで、もう習い性になって、お感じになりませんか。この四月ごろになったら、それはわんさと出てきますよ。私、ある駅でスローガンを数えたら、十三本あった。清掃何とか週間、安全運転週間、それから転轍の確認何とか週間とか、貨物の受け渡しの確認何とか週間、もうあらゆる週間、そしてその駅は四人か五人の駅なんです。それはもう毎日何とか週間で、お前は清掃と何と何とかの週間のあれだということになるのだと思う。あれは、一貫してどこかから、ずっとそういうことを集中的にやるように出ているのですか。各専門部門々々で勝手にああいう要請をするのですか。どこかで統一しているのですか。末端の者は、もうにない切れないくらいの責任を負わせられることになると思うのですが。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) 御指摘のような、何と申しますか、いろいろの行事、催し、すなわち週間というようなものが過多であるということにつきましては、私どももかなり前からよくわかっております。ただ、あれには二つございまして、鉄道部内でやっておるものもございまするが、また、鉄道部外から協力を求められて、たとえば火災予防週間であるとか、あるいは踏切安全、交通安全週間であるとかいうような、部外の御主催で、協力を求められておるものもございます。鉄道部内で主催するものにつきましては、本社計画としてはもう一切……。よほど重点的なものしかやらないという決定をいたしまして、これはおそらく、たしか年間に三つくらいかと思っておりまするが、その程度にしぼってこれは局長会議等で決定いたして、しぼってやることにいたして、個々の計画はやらないという建前にいたしております。ただ、現場、あるいは管理部門、支社、あるいは管理局という段階におきまして、まあいろいろ業務に熱心のあまり、そういう点をいろいろ計画してやっているがために、現場に参りますときに、非常に数多くなっておるというようなことも、いまだにあるかとも思いますが、こういう点につきましては、なおよく注意させて、矯正いたさせたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そこで、よほど、国鉄の幹部に大なり小なりおなりになられるというと、責任重大と感じて、スローガンを好むと申しますか、スローガン・マニアが国鉄の幹部の中にずいぶんいるんじゃないかと思うのですね。何か一言言って管内にさっと出せば、それで実績が上るかのごとき錯覚を起している人がいるんじゃないか。まあスローガンで国鉄がりっぱになることは、これはけっこうですからおやりになることもよろしゅうございますけれども、もう乱発することでは、所期の効果を上げ得ないと思います。小さなことですけれども、そういう点を申し上げておきます。  それから最後に、御迷惑でしょうが、今、国鉄の職員が定年等でやめられる場合に、転身する道等をやっぱりそれぞれ上司の方々がお考えになってやるというのが建前ですか、どうなんですか。

石井昭正日本国有鉄道常務理事

○説明員(石井昭正君) 転職でございますか。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 定年で国鉄を退くというような方々に、他の職をあっせんしてやるというようなことを建前としておられますか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) できるだけ退職後の生活の安定ということについては、援助をするという考え方でやっております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私の身近かな経験ですと、親戚の者が鉄道学校か出て、東北線開通前から勤めておる。それが最後には、駅長をして定年でやめた。そういうような戦前の方々で、大体ああいう程度のことをやった方は、やっぱり恩給なりを取られる。また、定年でおやめになるのには、子供も専門学校程度は卒業きせ得るという状況で、地方の局関係と申しますか、そういう関係での積み上げてきた中堅幹部級の方々、あるいはその他の現場の方々も。余生をつつましく送ることができるというくらいの状況だったように思うのですね。まして幹部の方々なら、いかようにでもなし得る。それは現在でも幹部の方々は、外郭団体、会社その他でみんな適当な所におさまる、ところが、今の一般の地方の現場の職員、こういう方々が定年でおやめになるとしても、まだ子供の学資をかけなければならない、あるいは恩給なりだけではやっていけない、そういうような点が非常に多くなったのじゃないかと思うのですね。そういう意味では、就職をあっせんせらるるということは、私はそれは時宜に適したいいことだ、そういうふうに思いますが、しかし、何でも下級職員——というと語弊がありますが、そういう方々になればなるほど、案外めんどうを見られない、そうして下の職員、一般の現場の職員から見ると、上の方におる——局だあるいは何だというところの、上の方にある人たちだけが、何か恵まれて、ぽんぽんと退職後もいい所に行くというふうに見ておるんじゃないか。そういうようなところに、国鉄内部の結束といいますか、そういうようなものがだんだんだんずれてくる原因があるのじゃないか、そんなふうに私外部から見るのですが、そういうような心理的な影響というものは、一般職員の中にないのですかあるのですか。この点は、私は時間があればあとでお尋ねしたいと思うのですが、国鉄が、指導あるいは助言して作っている外郭団体がどのくらいか、それに幹部職員になった者はどれだけ入っているか、外郭会社——物資資材の納入をやる会社、あるいは工事請負をやる会社に、幹部級の職員がどれだけ入っておるか、そういうものの調査の資料をいただきたいと思ったんですが、そういうような問題が、一般職員に心理的によくない影響を与えておるというふうな部面はあるのですか、ないのですか。なければ、私はそれではなはだけっこうだと思いますが、いかがですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 戦前に比較いたしますと、戦前では、三十年、四十年にも勤めた人は、たたき上げの人でも、そのときの退職金でどうにか小さい家ぐらいは建てられる、また、そのときの恩給なり年金なりで、どうにか最低の生活はできるという状態であったと思うのでありますが、戦後におきましては、確かに戦前に比べまして、そういう条件は総体的に悪くなっておりますので、生活の不安ということ、退職後の生活の不安という感じは、率直に申し上げて免れ得ないことじゃないかと思っております。しかし、そのために、実は国鉄におきましては恩給制度と今までの共済組合制度と統合いたしまして、従前よりは掛金等は若干高くなりましたが、年金等も増額するというような改正もいたしましたし、それからまた、下級の職員の皆さんの退職後の生活安定ということにつきましても、できるだけの努力はいたしておるつもりでございますが、まだ十分でない点があることを残念に思っております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 他に、予算上のことを聞きたいと存じましたが、もち時間なくなりましたから、これでもうやめますが、今、理事の方がおっしゃったようなことは、やはり総裁としても、監督官庁としても、十分めんどうを見るというところは、徹底して見る、そういう恒久対策をお持ちになられることが、皆さんおっしゃるような、いろいろな労使の正常な慣行とか何とかいうようなことにも、あるいは国鉄経営をほんとうに国民が要望するような形で経営するのにも、大事な要件のように、まあしろうとですけれども、思うんです。ぜひそういうふうなことで、今後御善処をお願いしたい。  終ります。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) おそくなりましたから、簡単に二点だけ伺いたい。  第一点は、国鉄総裁、あるいは職員局長もおいでになるようでありますが、職労第一二四九号というんですか、一切の話し合いも応じない、あるいは陳情も禁止されたという通牒を、撤回をされる御意思はないかという点であります。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) ただいまお尋ねの職労一二四九号と申しますのは、機関車労組との関係について、昨年暮れに出しました通達でございますが、この通達を出しました理由は、これは、現在の機関車労組のあり方が、公労法に違反しておりますので、国鉄当局としては、現在のような状態が続ぐ限りは、団交に応じ得ないということと、団交に応じ得ないという趣旨をはっきりさせます意味において、まあ団交とまぎらわしいような話し合いその他も、組合のあり方が改められるまではできないと、こういう趣旨でもって出した通達でございます。  従いまして、労働組合のあり方というものが、早く正常化されることを、私どもとしては心から望んでおりますので、現在の労働組合の状態というものが改められることを強く期待するという意味におきまして、この一二四九号というものを撤回するというようなことは、今考えておりません。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) おそくなって時間をかけないで終りたいと思っておるんですが、そうとにかくまともに開き直ってこられると、時間が長くならざるを得ぬですが、私は、まあ通牒をここに持っておるわけではございません、が正規の団交だけを拒否するというのじゃなくて、一切の話し合い、あるいは陳情も、これは禁止した通牒と承わっておる。解雇された職員が役員をしておる組合、現在は機労でありますが、かつては国労もございました。そういうものが組合であるのかないのか、全然相手にしないという態度のようでありますけれども、これは労働省を待つまでもなく公労法上の組合であることは間違いない。あるいは労働省の言うように、適格な代表を欠いておるということは、あるいは言えるかもしれない。しかしながら、組合であることは間違いなくて、三六協定のごとき、この公社なら公社の方から言うと、しなければならぬ話し合い、それうなされておらぬのかというとそれはなされておる。あるいは、たとえばこの間来、天皇行幸に伴う特別列車ですか、運転についても、何とかしてくれという話があったようです。勝手なときだけ自分の都合のいいところはこれは組合として認めて、これを話し相手にしている。しかし、その他の点では、あれは組合ではないんだ、あるいは適格な代表者を欠いておる、そこで交渉ができないと、こういうふうな、法的に見ても問題はございますし、従来言ってこられた国鉄の主張は、これは通らぬ。それから実際面で見ても、一切それじゃ相手にしないということで済まずに、あるいは石炭節約運動等でも五、六億の節約ができないでおるというような話を聞いておりますが、こういうのも一つの実態だと思うのです。そういう点からいって、法的にも、あるいは実態においても、全部を相手にすることができないならば、ある程度の話し合いをする。あるいは三六協定を結びたいといちならば、これは一二四九号を撤回をしなさいと言ったのは、あまり真正面から言い過ぎて、今のような御答弁になったかと思いますが、これは、総裁もおられるから聞いておいていただきたいと思うんです。一切を相手にしないということで、実際は済むんですか。実際は済まぬでしょう。そこで、まあ撤回をしなさいと申し上げたけれども、真正面から撤回することができないでも、話し合い、あるいは話を聞く、あるいは何らかの合意に達するとかいうことは、していかなければならぬのじゃないか。現在の事態について、改善をする意思はないかどうか、総裁に伺いたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私は、労使間の関係が正常化することを心から願っております。どうすれば労使間の関係が正常化するかと申しますと、まず第一に、私は、お互いが法律を守るという点が一番大切じゃないかと、それゆえに、今吾孫子理事から申し上げましたように、労働組合法上の組合であっても、公労法に違反しておるという事実がありますから、これをできるだけ早く解消してほしいということを念願いたしまして、それで、話し合いをしても、正規の団交ができなければ、協約の締結もできません。そういうまぎらわしいことは、なるべく避けて、すみやかに正常化するようにということで、原則として、そういう話し合いをしないで、まぎらわしいようなことは避けるようにということをいたしております。私は、心から、組合が早く違法事項を解消し、そういったような、今お話のような、何といいますか、あまりかた苦しいことでなく、お互いに手を握っていけるようになってくれることを心から念願するものであります。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 総裁の今の話の前半と後半の話は違うと思うのですね、はっきり申し上げて。私は、一応公労法上の組合であるかないかという点については、これは、労働省と国鉄との間には意見が違っておる。その辺から話をすれば時間が長くたるから、端的に今あなたに話をしたのだけれども、実際に、これは国鉄の職員であることには間違いない。それから仕事はしておる。そうすると、これは全然話し合いをしないというわけにはいかぬです。たとえば行幸の列車の運転ですか、これについては話をしなければならぬ。あるいは三六協定、時間外協定については、それはどこを相手にするかということは別にして、やはりそれぞれの職場で、とにかく協定を結びたい、それでなければ仕事ができない。それであるならば、今あなたの言われるように、法律上どうこうといった、しかつめらしい話もあるけれども、どこからか、とにかくほぐしていって、正常な関係に戻すというならば、一二四九号という、一切の話し合いには応じない、あるいは陳情も受けぬと、こういうことでは、これはあなたの方から、その腐したいということを拒否しておられることになる。こういうことだから、取り消しなさいと言ったのだけれども、取り消すことができなければ、その通牒にもかかわらず接触をし、あるいは話し合いをしてもとに戻したい、一日も早く正常な関係に立ち戻るということを希望すると、これが総裁の立場でなければならぬと思うのですけれども、前半の話を、法律的にどうこうという話を抜きにして、事態を改善をしたいというのが、これは、したいという後半の話が、私は総裁のほんとうの腹だと思う。重ねて総裁の御所見を承わりたいと思いますが、いかがでしょう。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 組合として話し合いをいたしますと、公労法違反をわれわれは認めることになります。公労法違反でないようになってもらわなければ、公労法違反を認めるわけには参りません。公労法違反をすみやかに解消してもらうように、職員としてはもちろんどんな話をしても差しつかえない、組合として話し合いをするようなまぎらわしいような態度は原則としてとらない、こういうことだけでありますから、その点は御了承を願いたいと思います。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 一切の話というものは、職員との間に、あるいは職員団体との間に一切しないと、たとえば時間外の問題についても、あるいはお召列車の運転についても、あるいは石炭の節約のことについても、それは話し合いをしない、話し合いをしないでよろしいと、こういうことですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) この一二四九号の中の団交とまぎらわしいような、「陳情、話合い等に応じないこと。」というようなことが、非常に強くお響きになっていると思うのですが、実はこの同じ一二四九号の中に、基準法上の協定の取扱いやなんかについては、その前に出しました七七五号という通達がありまして、それによってやることということがあわせて書いてあるわけであります。実は基準法上の三六協定なるものをやっておりますのは、その七七五号という通達の方では、原則として組合を相手にやる、原則として職員代表というものと協定を結ぶようにということを通達しているわけでございますが、絶対に基準法上の協定についてまで、組合の名において協定を結ぶことを禁止すると、こういう趣旨のことは実は申しておらないわけでございます。それで、現実には職員代表という名前で協定を取り結んだところもございまするし、また組合の何々支部という名前で結んでいるところもあるわけでございまして、ただいま総裁も申されましたように、職員としての話、あるいは陳情を聞くというようなことまで排除するという精神ではございませんので、ただいま御心配になられて、お話もございましたお召列車の運転その他につきましても、必要な程度の話は、現実的には職場において職員を相手にいたしている次第でございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) ですからね、自分のしたい話はしておいでになる。公社の方がしたい話はしている。ただこっちの都合の悪いような話し合いの仕方はしないと、こういう勝手な通牒だと思うのですよ。まあ、その三六協定にしても、職員の過半数を代表する云々ということで、支部なら支部を相手にして協定を結んでいるという話であります。その点、総裁、あなたにお尋ねをしたいのだけれども、一二四九号の精神は、一切の話し合い、あるいは陳情をも受付けないということではないと、こういうことだから、それではその名義のいかんを問わず、総裁の言葉で言えば、団交にまぎらわしい交渉、接触はしないというのじゃなくて、現に職員であり、職員との接触あるいは協議というものは、これはいろいろな場合においてありますよ、でなければこれは汽車が動かぬのです。そこで、今の事態が改善されるために、当局としては、あるいは公社としては、できるだけの努力をして、そうしてお召列車もけっこう、あるいは石炭の節約けっこう、あるいは三六のことでもけっこうですが、機会あるごとに今の事態を改善するために努力をし、そのきっかけを通じて正常な関係に入りたい、こういうことを言われるのがあなたの立場であって、まぎらわしいものは何でもやらぬ、それから一切相手にしないということは、これは国鉄当局の態度ではなかろうじゃかいか、こういうことを申し上げているのですが、重ねて国鉄総裁として、国鉄なりあるいは国鉄の業務を円満にやっていくための総裁の一つ気持というか、偽わらざる気持を述べてもらいたい思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私は先にも申し上げましたように、労使間の関係が正常化して円満にたっていくように日夜努力をいたしております。今までもいたして参りましたし、今後もいたすつもりでおります。今、吾孫子理事から言われましたように、職員とはいろいろ話し合いをやることももちろんやっておりますし、今後もやるつもりでおります。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) それでは私は、吾孫子常務に今の精神と敷衍をして御答弁を願いたいが、一切の話し合い、あるいは陳情等も受けないというのではなくて、一二四九号の精神はできるだけ、総裁の今の言葉で言えば、交渉、協議等も持ちながら正常な関係に入るように公社としてはできるだけの努力をしたい、こういうふうなことですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 私どもの気持ももちろん総裁のお気持をそのまま受けてこの仕事をさしていただいておるわけでございますが、この千二百四十九号につきましては、先ほども私ちょっと申し上げましたように、公労法上の団交もしくはこれに類する事項と基準法上の協定というものとは性格が違うという考えに立ちまして、基準法上の協定については、前に出しました通達の七百七十五号の原則によることということを申しておりますので、基準法上の協定に閲する限り三十六条の協定のみならず、そのほかの、たとえば二十四条の協定等につきましても話し合いはするつもりでおるわけでございます。ただ、公労法上の団交ということになりますと、機関車労働組合という組合をバツクにしての団体交渉ということは認めがたい。早くそれができるようになってほしいということを組合の方にお願いしておるわけでございますが、組合という立場を離れての職員としての陳情なり、あるいはお話し合いなりは、これはいつでもお受けする考えでおるわけでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) また後退をするね。先ほどあなたは支部単位に三六協定を結んだことがある、こういう話でしたね。それは職員の過半数なら過半数を組織する云々という職員の点だけに重点を置いておられるのでしょうが、しかしさっきの言葉の中で言ったように、組合なら組合の支部を相手にして協定を結んだことは間違いない。ですから、公労法上の組合と基準法上の職員団体というのですか、これを別にしておられるが、実体はこれは別のものじゃない。そう形式的に考えないで、たとえば普通団体交渉をいたします場合に、これは団体交渉じゃない、事務折衝だ、こういうことで事実上団体交渉に入る、あるいは正規の話し合いに入る場合もありましょう。形式的に基準法上の関係、あるいは公労法上の関係というものを形式的に分けようと思えば分けられないことはないかもしれない。しかしたとえば、じゃあ組合が公労法上の組合であるかないかという、こういうことになりますと、少くとも労働省は公労法上の組合であると言う。私はそうだと思うのです。ですから、一番最初に返って、そういうこまかい法律上のことを言わないで、正規に、何というか、今のようなこじれた労使の関係じゃなくて、労使の関係があるべき姿に変るためには、どこからなりとも、機会をつかんでいかなければならぬが、それには公社として一切の話し合いには応じない、あるいは陳情もこれを受けない、こういうことじゃなくて、自分のしたい話し合いはしてもいいのだから、千二百四十九号の通牒にかかわらず話し合いをし、あるいは接触をし、あるいは何というか、事務折衝、何と言おうと、接触、交渉を持って、労使の関係が正常に復するように努力をしたい、こういうのが皆さんの建前じゃなかろうか。そういう意味のことを私は総裁は言われたと思うから、その確認をあなたに願ったら、いやそうではない云々ということでありました。だから、こまかい法律上の問題はしないで、精神的に、総裁の先ほどのお話からすれば、できるだけ話し合い、接触をして、あるべき姿に直したい、こういうのがあなたの態度でなければならぬではないかと、こう由心うのですが、重ねて伺いたい。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 私の言葉が足らなかった点があるかと思いまするが、基準法上の協定につきましては、これは労働組合の名において締結することも今までも認めておりましたし、これからも同じように認める。そうしてそれは必ずしも三十六条の問題のみに限らないのだということを申し上げたつもりでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 総裁、どうですか。先ほどのお話がまた混迷をしておるようですけれども、国鉄総裁あるいは当局としては、いかなる機会であろうとも、あるいはいかなる話し合いであろうとも、それらの機会を通じ、機縁を通じて正常な関係に戻るように努力をしたい、こういうのが総裁なり当局の立場でなければならないと思うのですが、局長でまた話があと戻りをしそうですから、重ねて総裁の御意見を承わっておきたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私は繰り返して申し上げますが、労使関係が正常化するように日夜努力をして参りましたし、今後も努力するつもりであります。いかにすれば正常化するかと申しますると、その根本的基盤は法律を守るという精神にあると思うのであります。不幸にして機労は違法状態を解消するという点について、まだその基盤が機労との間にはでき上っていないということが非常に残念なのでございます。それを早くでき上らせてもらいたいということを私は念願しておると申し上げておるのであります。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 ちょっとお尋ねしますがね、今聞いたのですが、千二百四十九号という通達を出されたときの機労の法律上の性格ですね、これはどういうふうに……やはりあのときに裁判があったように、憲法上の組合であるが、公労法上の組合ではない、こういうふうに考えられたのですか、どうですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 千二百四十九号が出ましたのは昨年の十二月二十日でございますが、この直前に機労は臨時大会を開催いたしまして、臨時中央委員会を開催いたしまして、その委員会で正常化しようと思えば正常化し得る機会であったと私どもは考えるのでございますが、その際に重ねて、解雇された諸君を三役に選出するということをなされたわけでありまして、当時国鉄労働組合の方は、これも先年の十月末に出されました藤林委員長のあっせん案を受諾して、とにかく公労法に合った状態にするのだ、適法化するのだという原則は承認するという立場を明らかにしておったわけでございますが、機労は、たまたまそれと逆の態度をこの通達の出されます直前に、反対にはっきりされた、こういうような背後の事情もありまして、当局としては、そういう機労のあり方に対して強く反省を求めたいという気持もありまして、こういう通達を出したのでございます。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 ちょっと私の質問のポイントがはずれておるのですがね、そのときの機労というものは、公労法上の組合ではないと断定されたのですか、どうですか、その当時。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) そのときの組合の状態というものは、公労法に違反した状態であるというふうに認めたわけでございます。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 いや、その判決にあったように、公労法上の組合でない、こういうふうな認識に立たれたのですか、この通達を出されたときは。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) そのときの気持は、ただいまおっしゃったような気持であったわけでございますが、この点につきましては、労働省の公的な御見解については、その後いろいろお打ち合せいたしたわけでありますが、労働省のお考えとしては、労働組合法に基いた労働組合というものはあるが、公労法上の労働組合というようなものが別に存在するわけではない。結局、労働組合法に基いた労働組合の中に、公労法の適用を受ける組合と、公労法の適用を受けない組合と二通りあるのである。それで、機関車労組は公労法の適用を受ける組合である、こういうことでございます。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 今のお話を聞きますと、この通牒を出されたときは、もう組合がないと、こういうふうに断定されたのであるから、こういうことは一応うなずける。ところが今のお話を聞くと、その後考え方なり解釈が変って、組合法上の組合である、本来ならば組合法上の組合であって、しかも公労法の適用を受ける組合であるのだが、四条三項によって適格性を欠いておる、従ってこれは頭のない組合であるから、国鉄当局は団交なんかはできない。団交すれば、今総裁のおっしゃったように、当局側が法律に違反することになるということまできたわけなんです。ところで、そういうふうに考え方が変ってくれば、陳情もヘチマも相手にせずという最初の行き方を変えて、団交すれば、なるほどそれは当局が違反をすることになるから、それはいけないでしょう。しかし陳情、話し合い程度、団交にあらざるそういう事実行為まで禁ずるということは、実際問題としてどうかと思うわけなんですがね、その点についてどうなんですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) いわゆる公労法に定められておりますような団体交渉事項というのは、公労法できまっておるわけでありますが。それに関連して、話し合いとか陳情とかということになりますと、実際の話としては、区別がつかないと思うのでございます。そういう意味で、公労法を守るという建前から、けじめだけははっきりとつけておきたい。ただ、労働基準法の関係はこれは性格も異にしておる点があるので、別に考えよう。職員との接触は、事実上の職員の資格における陳情なり話し合いなりは受けていこう、それによって将来正常化の端緒をつかみ得るならば、先ほど総裁も申された通りに、あらゆる機会を通じて正常化を促進したい、そちいうふうに考えておるわけであります。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 基準法三十六条の点からいうと、これは組合は組合だというわけですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 機関車労組が労働組合法に根拠した労働組合であるということは、これは認めておるわけでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) そうすると、三十六条でいう「労働者の過半数で組織する労働組合がある場合において」労働組合云々という、この労働組合には該当すると、こういうわけですね。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) さようでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) それからもう一つ、この公労法上の組合であるという点はどうなんですか。政府というか、労働省では公労法上の組合であるという。あなたの方は、公労法上の組合でもないというような解釈であったようですが、その点については、公労法上の組合としてはこれは存在する、職員の組織しておる組合だという点はお認めになったわけですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) この点は、労働省の方を呼んでいただいてお聞き願うと一番はっきりすると思うのでございますが、私どもが労働省から伺っておりますところでは、労働組合には労働組合法に根拠した組合というものがあるだけであって、それ以外に、公労法上の組合とか何々法上の組合というものがあるわけではない。従って、機関車労働組合という労働組合は、公労法の適用を受ける組合であるのだ、そういうことを言っておられるわけでして、公労法上の組合という概念が別に存在するわけではないのだ、この点は労働省としては一貫してその考えを変えてはおらないということを言うておられます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) それでは、公労法第四条を読みますが、これは「職員の団結権」と書いてあります。「職員は、組合を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる。」云々と書いてありますが、この国鉄にしても機労にしてもでありますが、公労法第四条に基いて作られた組合であると考えられますか、そうではないと考えられますか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 公労法の第四条の一項というのは、同じ公労法の第三条に準用規定がございまして、労働組合法の第五条の組合の資格要件の中に、その四条一項が資格要件の一つとして加わるのだということが、公労法三条でもって明らかにされているわけでございます。従いまして、今問題になっております四条三項の方は、これは組合の資格要件には関係ない、四条一項は組合の資格要件に関係がある、こういうことでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) そういう意味においては、問題の機労なら機労についても、第四条によって組合を結成したものであるということは、否認するわけにいかぬのじゃないですか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) さようでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) それでは、法律的な解釈については、国鉄はかつての解釈は変えられたようでありますが、通達ですか、通牒ですか、国労第千二百四十九号というものは、一切の話し合い、あるいは接触を禁止したのではなくて、職員団体との間の話し合い、あるいは接触等はできるだけやって、あらゆる機会を通じて労使関係を正常に戻したいと考えておる、こういう御意見だと解釈してよろしゅうございますか。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) あらゆる機会を通じて労使関係を正常化したいということは、国鉄当局の常に念願しておるところでありますが、千二百四十九号は公労法の団交並びにそれにまぎらわしい事項と、それから基準法上の協定というものと区別して扱っておる、こういうことでございますが、基準法上の協定については、必ずしも労働組合の名においての交渉は排除しておるわけではない、こういうことでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) その基準法上の関係と、それを議論すると、またもとに戻りますから、その点はやめて、総裁が先ほど言われたように、あとでまた少し取り消されたり何かありますけれども、それでは千二百四十九号にかかわりなく職員団体との間には話し合いをし、あるいは接触を持ち、協定を結んで、できるだけ労使関係が正常に復するということを望む、こういうふうに総裁あるいは局長の答弁は理解してよろしゅうございますね。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 職員とは話し合いをしたい、こういうことでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 職員団体とは話し合いをしたい……。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 職員団体である労働組合とはこれは基準法上の協定については話し合う、しかし公労法上の団交についてはお断わりをする、こういうことでございます。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) そういう公労法上の職員団体と、それから基準法上の職員団体と違うとか違わぬと言われるから、そうすると法理論をしなければならぬというので時間がかかるから、そういうものをのけて、職員あるいは職員団体との関係は正常に復することを望むというならば、いかなる機会であろうともできるだけ話し合いをし、接触を持ち、そうして正常関係が復するように努力したい、これだけをとにかく言ったらおしまいにしましょう、そこのところまで……、ほかまで言うと、ほかまでまた全部議論しなければならぬ、そこをもう一ぺん。

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) いかがですか、吉田君、大体はっきりしたように思うのですが、次の問題に移らないと……。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) もう一ぺん最後に。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 現在の状態で団体交渉はできませんけれども、しかしそれが早くできるようにしたい、あらゆる機会を通じてそういうような手段を講じたいという気持は持っております。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) 多少何か問題ありますけれども、気持は、いかなる機会をとらえても正常な関係になるように努力したい、事務折衝のことも話をしましたけれども、気持はおありのようですから、事態の改善のために努力を願うということを要望して、次の問題に移ります、これまでが第一点。  実は、これは五カ年計画といいますか、電化なりそれから関門トンネルの開通等に伴って九州線の電化がおくれて、それからトンネルは通じましたけれども、これに伴う輸送計画といいますか、こういうものがおくれて、企画庁に聞いても、九州総合開発等については調査費あるいは調整費ということで考えてはおるけれども、関門国道トンネルの完成に伴います総合的なこの輸送等については、まだ考えておりませんと、こういう答弁でした。そこでこれは運輸省がいいのですが、国鉄の電化についてはこれは一つ……、ところが数年前の高崎線と九州線の電化が問題になったときに、高崎線の方が先に電化をして、御承知のように九州線が取り残された。ようやく三十三年度から起債を含んで着手せられるかのようでありますが、大へんおくれている、これを九州全体について電化を進める御計画について、国鉄から承わりたい。  それから、この国道を含みますトンネルの開通に伴う九州全体の輸送についてどういうように考えておられるか、特に承わりたい。  それから、先ほど来伊丹その他のお話がございましたが、空の輸送等についてはきわめてこれも不十分、地方的なあれでありますが、そこで西日本、それから九州の輸送について運輸省、運輸大臣として今後どういう工合に総合的に問題を解決していこうとされておるのか、これだけを一つ承わりたいと思います。

久保亀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(久保亀夫君) 北九州の電化計画について申し上げますが、ただいま吉田先生から高崎線との関連云々とのお話がございましたけれども、経緯は別といたしまして電化五カ年計画、あるいは将来の十カ年計画を含めました計画で、北九州の門司——久留米間は三十五年十月完成、三十三年度着手というもともとの予定でございまして、その予定に従いまして来年度、それもただいま申されたごとく両者を含めまして予算を計上いたしまして、三十五年十月の完成を目途に予算を計上いたした次第でございます。

林坦運輸省航空局長

○政府委員(林坦君) 九州方面の航空についてでございますが、航空につきましては特に九州及び北海道等には重点を置きまして、すみやかにローカルの空港を整備するように努力いたしております。従いましてすでに九州方面において飛行場は鹿児島、それから大分等はほぼ完成に近くできておりまして、すでにもう定期的な輸送をやっております。そのほか小倉についてはまだ不十分ではございますけれども、今後整備を進めていくつもりでございます。また、現在すでに小倉と阪神方面との間、あるいは東京との間等を結んで航路が開かれております。そのほか既着手の飛行場予定といたしましては、熊本、大村につきましてすでにやっておりますし、また宮崎は航空大学校がございますので、その飛行場を利用してやっております。そのほか九州方面といたしましては、離島関係に整備を進める予定でございまして、種子ケ島、屋久島等に手をつける段取りに進んでおります。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 自動車関係について御報告申し上げます。関門隧道の通りました後、三月十日から三月十七日まで、まだ八日間の交通量でございますが、これによりますと予想いたしました交通量は千人百八十台でございますが、実績は千百六十三台ということでございまして、現在まだ予想交通量には達していない状態でございます。漸次多くなるのではないかとわれわれ考えております。この交通量につきましては、新しく本土と九州と結ばれた交通といたしまして、非常に大きな変革がありまして、われわれは実績を詳細にとった上で考えたいと思っております。また九州におきます一環の問題といたしましては、御承知の通り先ほどお話のありました国土開発縦貫自動車道建設法の中で九州路線というものを取り上げております。私どもの方といたしましては、先ほどお話にありました四百七十五万円の調査費の一部をきいて本年度その面の調査もいたしていきたい。かたがた総合的な交通の情勢も検討していきたいというふうに考えております。

吉田法晴日本社会党

○担当委員外委員(吉田法晴君) これは、東京を中心にして北に向っては国鉄、それから自動車、そしてそれを中心にしますまあ総合輸送というのですか、そういうものが考えられ、あるいは実現をされておるように聞くのです。三十三年から三十五年の間に北九州、門司からこれは久留米であったと思いますが、その間の電化は実現する、ところがトンネルは通ってバスは通ったけれども、今申し上げるような東京から北に向ってのような総合輸送というものは考えられておらぬ、あるいは施策が不十分である、あるいは航空の点についても、いわゆるローカル線ですよ、実際は。この西日本、伊丹以西の分については国際的な線といったものは考えられておらぬ。今のままで推移いたしますと、重工業あるいは石炭産業を含む基礎産業の中心でありました九州と、それから日本全体の輸送関係というものはこれは片ちんばになってしまうということが考えられますので、山陽線あるいは山陽の道路を考えますと、やはり総合的に考えられなければ日本全体の輸送、あるいは日本全体の発展というものは考えられないのじゃないか。それがあるいは国鉄電化のおくれ、あるいは関門トンネルを作ってみても思うように参らない。これから総合輸送をしなければならぬといったような実態で欠陥だけ出てくる、あるいは指摘せられるという点でありますので、運輸大臣を中心にして総合的に一つ御検討を願いたいことを要望して終ります。

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) ほかに御発言はございませんか。  御発言がないように存じますので、運輸省関係予算の質疑はこれで終了したものといたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたしました。  以上をもちまして本分科会の担当事項であります昭和三十三年度総予算のうち、農林省、運輸省、郵政省及び建設省所管の審査は全部終了いたしました。  予算委員会における報告の内容及び審査報告書の作成につきましては、慣例により、主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議な一」と呼ぶ者あり〕

加賀山之雄緑風会

○主査(加賀山之雄君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  本日は、これにて散会いたします。    午後七時十五分散会

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