文教委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 35 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/06/09
会議録
○委員長(湯山勇君) これより文教委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について報告いたします。 四月二十四日秋山長造君が辞任され、その補欠として光村甚助君が選任されました。また、二十五日には光村甚助君が辞任され、その補欠として秋山長造君が選任されました。五月三十一日には竹中勝男君が辞任され、その補欠として光村甚助君が選任されました。また、六月四日には光村甚助君が辞任され、その補欠として竹中勝男君が選任されました。 以上であります。 —————————————
○委員長(湯山勇君) 次に、理事補欠互選を議題といたします。 現在当委員会においては理事が一名欠員になっております。互選の方法は、先例により、委員長の指名によりたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(湯山勇君) 御異議ないと認めます。それでは、委員長は理事に竹中勝男君を指名いたします。 —————————————
○委員長(湯山勇君) 今期国会閉会中、当委員会は教育文化及び学術に関し、継続調査を行なって参りましたが、種々の事情で調査を終るに至っておりません。つきましては、本院規則第七十二条の三の規定に基き、議長に調査未了報告書を提出することに決定して御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(湯山勇君) 御異議ないと認めます。 なお、報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(湯山勇君) 御異議ないと認めます。 ちょっと速記とめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(湯山勇君) 速記つけて下さい。 —————————————
○委員長(湯山勇君) 去る六月一日青森県八戸市蕪島において天然記念物ウミネコが数千羽群衆のために踏みつぶされるという事件がありました。本件については、文化財保護委員会から調査に参り、すでに帰京しておりますので、これから報告を聞くことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(湯山勇君) 御異議ないと認めます。
○説明員(岡田幸平君) 六月一日に青森県の八戸市蕪島におきまして、天然記念物ウミネコが数千羽死にましたのでありますが、その状況につきまして、六月の五日に文化財保護委員会の記念物課技官吉川君が調査に参りまして大体の状況がわかりましたので、私から概要を申し上げ、なお必要によりまして、吉川技官から詳しく申し上げたいと思います。 これは八戸市の蕪島にはウミネコが天然記念物に指定されておりまして現在八万羽、四万つがい、八万羽生息いたしておるのであります。ところが、年々ふえて参っておりますが、たまたま六月一日に松竹株式会社の映画のロケーションがあそこにおいて行われたのでございまして、松竹映画会社では「この恋待ったなし」という映画を撮影するというので、現地におきましてロケーションを行うということであったのであります。 で、それにつきましては、松竹株式会社とそれから天然記念物の管理者でありますところの八戸市教育委員会などと詳細に打ち合せをしておったのでございますが、その打ち合せに手違いがございまして、なかなかその撮影をする場所がきまらない。その間に広告などもございまして、多くの観衆がどんどん集まって参った。やっとその場所がきまりまして、その蕪島で撮影をするということになったのでございますが、その際にはすでに一万人近くの観衆が集まった、これは島でございますけれども、陸続きになっておりまして、海岸からずっと渡れるわけでございます。そこで、どんどん人が海岸の方から、渡り道から島の方へも人が集まりまして、一万人近くも集まった。ところがいよいよ撮影を始めましたところ、満ち潮になりまして、その途中の道が帰れなくなってしまったということでございまして、やむを得ず、その島におりました群衆が島の天然記念物のおりますところの保護さくの中に入り込んでしまったというようなことでございます。ここには保護さくを設けまして、そうしてその中には他の動物など入らぬようにして、また、もちろん人間も入らぬようにして保護をいたしておったのでありますが、そこへやむを得ず入り込んでしまった。そのためにこの天然記念物に被害がございまして、親鳥が四羽それからひなが三千羽圧死いたしたのであります。この数はもちろん正確でございませんで、大体一坪に何羽ぐらいおるかというようなことから計算いたしたのでございますが、従って正確ではございませんが、まあ、多く見積っても、ひなが三千羽、それから卵が相当数、これは数はわかりません、これだけの被害が出ましたのであります。大体四万つがい現在生息いたしておりますが、それの一・五倍といたしまして、六万羽が孵化しておるという計算でございます。この六万羽のつまりひなのうち、三千羽の被害でございますので、まあ五%の被害、このほかに卵そのものが相当やられておりますので、それを入れますと、まあ相当の被害であるということでございます。 まことに遺憾な事件でございまして、吉川君が調査に参りまして地元関係者と詳細に打ち合せ、さらに警告すべきことは警告いたして帰ったのでありますが、何と申しましても、これはやはり管理者の管理の責任に相当欠陥があったことは間違いないのでございまして、それと松竹映画会社の方が、やはりこれは天然記念物の保護ということに認識が不足であったということも、また取り上げられるところでございますが、これらの関係方面には厳重に警告を発しております。なお、他の府県にもこの例をつけましてそうして警告を発したいと考えております。また、今後かような天然記念物の繁殖地等におきましては、ロケーションなどはよほどこれは厳重に行われなければならぬとかように考えております。一体に史跡、名勝、天然記念物のロケーションなどをいたします場合には、そこに他の仮設物を作る、あるいはさくを作るとか、あるいはロケーション用のいろいろの工作物を作るとか、そういうような場合には、記念物の原状変更として取り扱っておりますが、そうでない場合には管理者の承認ということで許可しているというような例が多いのでございますが、多くの相当大規模なロケーションが行われる、また、それとともに観衆も大ぜい集まるというような場合におきましては、場合によりましては原状変更として取り扱う場合も起ってくるのではなかろうかと考えておりますが、さような場合につきましても、今後一つ十分に取扱い等につきましても研究いたしたいと考えておる次第であります。 大体以上であります。
○委員長(湯山勇君) では、ただいまの報告に対する質疑に移ります。質疑のある方は、順次発言を願います。
○野本品吉君 その後ウミネコ等が安心して、落ちついておりますか、動揺しておりますか、そういうことについてはどうですか。
○説明員(吉川需君) その当座は非常に興奮しまして騒ぎましたようでございますけれども、今は一応落ちついております。従来と変った点では、人が以前はさくの中に入りましても、別に危害を与えなかったのですが、このことがありましてから普通の管理人に、よくなれていた管理人が中へ入りますと、親鳥が管理人の頭をつついて攻撃してくるようなことがあったそうであります。すでに産卵も済んで、ひなもかえっておりますので、あらためて卵を産み出すという時期もはずれておりますのでございますけれども、しかし、全体が群として南の海に渡っていくまでの間は、ここにとどまっておると思います。
○野本品吉君 そうするとあれですか、ウミネコにとっては恐怖の地帯になっておるわけで、そこで将来安住すると、うようなことができない、よそへ行ってしまう、そういう心配はないのですか。
○説明員(吉川需君) その点は今後の調査に待たなければならないと思いますが、少くともひなは大体三年目くらいにならなければ原地に、元の所に帰って参りません。これは繁殖のために帰ってくるわけでございますから、ひな自体がつまり今後の繁殖の数が減るとか、どういうふうに移動するとかということは、適当な何か標識をつけるとかの方法でもって、他の繁殖地等の関係を保ちながら調査しなければならないと思いますけれども、今のところでは、従来蕪島に渡ってきますものは、鳥としての習性と申しますか、殖性の関係と申しますか、相当の被害が今までも多かれ少なかれあったわけでございますけれども、ここに渡ってきておるわけで、今度のことについて特に渡来がやむということは、地元に研究所もございますけれども、その点は別におそれてはおりませんようでございます。
○野本品吉君 今度の事件で、今事務局長からお話しのありましたほかの場所でも、そういうような事態の発生を防ぐために注意をしなければならないという話しですが、具体的にどこの場所、その他はどこですか。
○説明員(岡田幸平君) ウミネコのいるところですか。
○野本品吉君 ウミネコだけでなしに、たとえばツルとかほかの鳥がいろいろあるでしょう。
○説明員(岡田幸平君) ウミネコの繁殖地はほかにもございまして、岩手県の椿島、宮城県の江ノ島、山形県の飛島、島根県の経島というところにございますが、たとえばかようなところで撮影などをやる場合には、今後はよほど厳重にあれしたいと、申し上げたのでございます。 それから天然記念物の繁殖地ではございませんでいろいろ社寺等の建造物、史跡等に指定された建造物、たとえば京都、奈良、そういう場所につきましてもよほど厳重にさしたい、かように思っております。
○竹中勝男君 今、事務局長が言われました通りに、私は京都ですが、相当文化財、あるいは天然記念物、京都は主として文化財都市ですけれども、たとえば苔寺のコケが非常に悪くなってしまっているのですね。それから、一度これはこの委員会で調査をお願いしたいと思っている個所が数カ所あるのですが、たとえば宇治の黄葉由にある鉄眼禅師の版木ですね、一切経の。これが六万枚ほどありまして、その書庫がもう朽ち果てている、四十年ほどたっております。ところがだれも、そこの管理者というのは、ずっとお寺から一町ほどの山の上でありますので、このごろ行ってみると、ハイキングしている、そのまわりで炊飯している跡がたくさんあるのです。そうして入ろうと思えばその倉に入れるのです。ぼろぼろになっておりますので、これは日本の最初の印刷物でして、これは大したものです。おととし文化財に指定になったのですけれども、収蔵がほとんどできていない。収蔵というか、その倉にちゃんと入れるというようなことを今計画しているようですけれども、そういう例が至るところに京都にあるのですが、博物館に雨漏りがしたりしております。これはどうにもならぬのです。金閣寺が焼けたり、根本中堂が焼けたり、危険きわまりないのですが、これを一つ今後この委員会で文化財の保護については、相当やはり真剣に国費の増額、そういうものをもっと本格的に文化国家、文化財の、民族のそういう財産が焼けてしもうたり、くずれてしまったり、庭園の松の木が枯れたり、至るところにそれがあるのです。金閣寺の何とかいう茶室なんかもあります。これはだめになります。それから桂の離宮がもう人が来て、人をなるたけ入れないようにと言うのですけれども、宮内庁の事務所に。これなんかもあれだけ人が入って来たら、何百年たった木造ですから危険だと思うのですが、建仁寺垣の表通りは、丹波から材木を運ぶトラックが通ってほこりだらけです。こういう点なども一つこの委員会で徹底的に調査していただきたいと思うのですが、今ウミネコのことに関連して天然記念物だとか文化財というものをもっと国が力を入れなければならないと思います。何か保護委員会として特に御計画がありますか。
○説明員(岡田幸平君) 文化財の保存につきましては、いろいろいたしておりますが、お話しの収蔵庫でございますが、重要な文化財を入れます収蔵庫の建設につきましては、特に予算を取りまして計画を立てまして、逐次補助金をもって収蔵庫の建設を実施いたしておるのでございますが、何分にも予算の額が少ないために、とても十分というわけには参りませんので、京都、奈良におきましても相当まだ遺憾な点が多いと存じます。それと一般に防災につきまして、収蔵庫、これは防災の重要な仕事でありますが、あるいは貯水槽とか、警火警報装置とか、避雷針とか、いろいろ防災措置も特別に予算を取りまして逐次修理のできました文化財から手をつけておりますけれども、これも予算の少いために十分とは申し上げられないのでございますが、文化財をできるだけ保存いたしますために、防災方面にも特に力を入れたいと考えておりますが、今後予算等におきましても、さらに一そうの努力をいたしたいと考えております。 それから非常に最近客が多くなりまして、文化財の利用という方面で観光が非常に盛んになって参りますけれども、この保存と利用というものは、どうしても多少矛盾する点がございますので、多くの人に文化財を見てもらうのはけっこうでございますけれども、それがために非常に痛みやすいという点もございますので、そういう点は特に地元の教育委員会、あるいは担当の係あるいは管理者等にも特に注意をいたしてあります。漸次お客さんが多くなりますと、どうしても問題がやはりいろいろ出てくるかと思います。そういう点もさらに十分にどうしたらうまく調整がとれるかということも検討をいたしたいと思っております。宇治の黄粟山の版木六万枚という話し、これも伺っております。これは相当貴重なものでございますので、近くこれは一つさらに実地調査をいたしたいと委員会で考えております。
○竹中勝男君 委員の方にも考えていただきたいのです。今度叡山の下ライブ・ウェイが完成しました。二時間で叡山をぐるぐる回って頂上まで行くのですが、それは計画としては、実に観光の客引としては実におもしろいのです。ずっと琵琶湖がいろいろな角度から見えてくるのですね。ところが観光会社ができてやっているのですが、まだ道路の舗装ができない。だんだん有料道路ですからそれによってもうけていって、少しずつ道路を舗装する計画もあるのです。ところが、私もこの間行ってみたんですが、自動車の鈴なりです。そうするとどうなるかというと、叡山の聖域といいますか伝教、空海の、日本で最初の文化や学問をやったというものが今度は店と料理屋です。全然叡山の荘厳さというものが破壊されるのですね。情けなくなるのです。私ども学生のときあれを足で歩いて登ったんですが、ケーブルカーができ、今度ドライブ・ウェーができて叡山の頂上まで実に俗っぽいものになりつつある。こういうことも一つ文化財を保存するという意味だけでなくて、もっと風致だとかそういうことを、これはほんとうに金もうけです、見ていると。叡山のてっぺんがほこりだらけになっているんですよ、情けないです。自分の郷里のみならず日本の文化財の一つの中心ですから、こういうものを一度見ていただきたいと思うんですこの委員会で、秋にでも。一つこのことをお願いしておきます、せっかくの機会ですから。
○加賀山之雄君 今の竹中委員の言われたことは、まことに私どもも同感なんで、ぜひ一つそういう非常な、営利のためにせっかくの日本の観光施設が荒廃というか、まことにスポイルされている例は非常に多いと思う。これはぜひ一つ本委員会で取り上げてもらいたいと思う。 それから今のウミネコの問題につきまして、これは天然記念物の面から見て、非常に遺憾なことは申すまでもありませんけれども、私はそのほかに、これはいわゆる動物愛護とか、群衆としての節度という問題から取り上げて、これは本委員会で、また文部省としても、単に文化財保護委員会の問題だけでなくて、私は非常に遺憾なできごとだと思うのです。これはそういう面から取り上げて、一体これは急に対策といったってなかなか立つものではありませんけれども、これはやはり子供のときからそういった節度を覚えないと、集まったときの節度が非常に悪いんですね。交通あるいは集まったときに、人間同士が重なり合って死ぬという事態が起きるというようなことがあるわけなんです。これは非常に私どもは残念に思っていますが、そういった面からも取り上げて考えていただきたい。
○松永忠二君 ちょっとお聞きするのですが、今お話しのように映画で天然記念物とか、あるいは文化財等を出していくということは非常にいいことだと思うのですが、紹介するというような意味で、親しまれるというような意味で。しかしロケをするからといって大ぜいに公表をして、たくさんの人を集めて、そして広告を兼ねながらロケをするということに問題があると思うんです。そういう点について京都あたりへ行って、石庭あたりへ行ってロケをやっているのを見ても、やはりこういうロケのやり方でいいのか、こういう文化財のものについてそこをロケをする場合の制約があってもいいんじゃないかと思うのですが、こういう点についてやはり今度の問題等を通して、やはり今後何か規制しなければいかぬという気持を持っているのですが、そういう検討をしてみようという考えを持っておられるのですか、どうなんですか。
○説明員(岡田幸平君) 今のロケの問題から申し上げますが、もちろん指定文化財になっておりますところにつきましては、ロケ等はきわめて制限的に私どもは考えておりまして、また実際に社寺におきましても、なかなか管理者の立場から簡単に承認しないというのが大体の例でございます。かりに承認いたしましても、架設物等はこれは容易に認めないという立場をとっております。ロケにおきましては大体におきまして、私どもはきわめてこれを制限的に現在いたしておりますし、また、今後これはさような方針でいきたいと思う。もしいろいろ問題が起きましたら、またそれらの点も合せまして今後何か総合的な対策でも立つならば考えたいと、かように考えております。 それから先ほど群衆の態度のお話しでございますが、これは全く同感でございまして、単に文化財だけでなくて、やはり国民教育の立場から、文部省として取り上げなければならぬ問題だと思いますので、文部省の方にも、担当の方にも十分連絡をいたしたいと思っております。 それから竹中先生のお話しでございますが、叡山の問題でございます。これは単なる一営業者の営利というのではございませんので、やはり観光という一つの大きな目的からドライブ・ウエー等をつけました。それに対してこちらの史跡名勝にどのような被害があるか、これを許可すべきかどうかという点を判断いたしまして、できる限りこの史跡名勝などの本質を傷つけないということを建前といたしまして、そうしてやむを得ない場合には、他の行政目的のためにも、その調整をはかりましてこの原状変更を認めるという態度でおりました。ただ、実際できました道路が、まだ舗装いたしておらない。これはきわめて遺憾なことでございまして私どもといたしましては、できる限りすみやかに舗装させるようにいたしまして、そうして塵埃等の被害もできるだけなくするようにいたしたい、かような構想でいきたいと考えております。
○委員長(湯山勇君) さっきの御説明で、卵がどれくらい被害を受けたかわからないというのですが、これは調査できないのですか。
○説明員(吉川需君) ひなが三千羽と申しましたのは、これは監視人が事件のすぐあとでずっと拾って回った数でございます。で、そのひなの中には、もちろん孵化しかけた卵も入っております。つまり中でもう孵化するばかりになってつぶれたために、ひなのような状態で収容されたものもございます。それから卵のままでもうつぶされたものも相当ございますが、これはつぶされたと申しましても、親があたためることをやめてしまいましたり、それから卵がころげてしまったりして、ほったらかされているものがあるのでございます。これはなるべく巣の方に返して、早く孵化するように親を仕向けていくわけでございますけれども、そういうように努力しておりますけれども、ただ、なかなかやはり驚いてしまったのと、それから人の卵と自分の卵がごちゃごちゃになってしまって、それから巣自体もだいぶ荒れておりますものですから、なかなかあたためない。それで現在ころがっている卵がどの程度孵化しないまで腐ってしまうか、それはまだ調査できておりませんが、卵自体つぶされた数も相当ございますけれども、そんな状況なものですから、全体についての数というも のはよく出ておりません。
○委員長(湯山勇君) 今のでこれは指定区域の何割くらい荒らされたことになっているのですか。ほとんど全域ですか。
○説明員(吉川需君) いや、指定区域は大体一町二反七畝ばかりでございます。そのうち、ウミネコのおりません部分、つまり、中央に神社がございまして、そこがつまり高いところになっておりますが、そこから問題になっております——その分がちょっと二反歩くらいございましょうか、抜けております。ですからまあ大体一町歩くらいがそのウミネコの繁殖地になっておりますが、その中でロケ隊の入りました部分が大体六十坪くらいのものかと思います。それから観衆の入りました分はまあ全体の二割くらいかと存じます、面積といたしまして……。
○委員長(湯山勇君) それから松竹や何かに損害賠償とか何とかいうようなことは考えていないのですか。
○説明員(岡田幸平君) 今のところ、そこまで話し合いはいたしておりませんが、さらに松竹とも十分に一つその点につきましても話してみたいと思っております。
○委員長(湯山勇君) それからもう一つは、当日何かヌード撮影会があったとかといううわさですけれども、そういうこともあったのですか。これと並行してあったのですか。
○説明員(岡田幸平君) 先ほどちょっと抜けましたが、そのロケーションはヌードを何人か、ヌードと申しましても、ほとんどヌードでないそうで、まあ美人を何人かちょっと着物を着たものだそうでございますが、それを映画俳優が撮す、その撮しているところをロケーションに入れる。つまりウミネコ繁殖地をバックにいたしまして、そして美人を映画俳優が撮影しているところを写真にとるということなんだそうでございまして、その撮影者の中に、一般のしろうとから何人か参加してもよろしい、こういうことでその広告をいたしたのであります。その広告にやや刺激的なものがございまして、ヌード撮影隊きたる、多数参加せられよというような広告を出して、それが大ぜいの観衆が集まった原因になったように思います。
○委員長(湯山勇君) これは今各委員から御指摘のありましたように、計画自体にも問題があるし、それからやはりこういう天然記念物の保護政策も、前にカモシカの問題がありましたけれども、あれとまた今度の場合は違ったケースで、非常に今後こういうことはほうっておけば続発するおそれがあるかもしれぬと思います。でまたいずれ、先ほどの話がありましたように、この問題は委員会でもまた取り上げて、いろいろ検討すべき問題だと思いますので、本日はこの程度にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○委員長(湯山勇君) なおこの際、委員の異動について御報告申し上げますと、本日苫米地義三君、及び紅露みつ君が辞任され、補欠として近藤鶴代君及び川村松助君が選任されました。以上であります。 では本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十七分散会