農林水産委員会 第27号
- 発言数
- 59 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1958/04/04
会議録
○委員長(重政庸徳君) ただいまから農林水産委員会を開きます。 中央卸売市場法の一部を改正する法律案を議題にいたします。 この法律案は、去る三月十八日の委員会において提案理由の説明を、また三月二十日に法律案の内容その他について補足説明を聞いたのでございまして、本日から審査を行います。 なお、青山議員から委員外発言を求められておりますから、この際、これを許可することに御異議ありませんか。 〔一異議なし」と呼ぶ者あり]
○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。 まず質疑に入ります。御質疑の向きは御質疑を願います。
○東隆君 市場法の改正を通して、私どもは、実のところを申しますと、視察をし、それから参考人の意見を聴取して非常に感じたことは、この卸売市場法全般を当然改正しなければならぬと、こういうような考え方をいよいよ深くしておるわけでありますけれども、そこで、あとで大臣が見えたときに、はっきりただしたいと、こう思いますが、まだお見えになりませんから、そこで簡単に理由を述べておこうと、こう思うわけです。 この法律は、御承知の通りに、大正十二年にできた法律で、それから以降、大きな戦争が控えておる、こんなような関係で、情勢は非常に変ってきておると思うのです。そこで、この法律を全面的に改正しなければならない、こういうわけで、さきの国会でそういう点をただしましたところが、政府の方では何らかの形でもって改正する、全面的に大きな改正をするのだと、こういう意思を表明されておるわけです。そこで、その線に従つたものが実は提案をされると、こういうように考えておりましたところが、現われましたのは、きわめて簡単な三条項で、中央卸売市場の名前を用いてはならないというようなのが、これが第一項。それからあと二項ございますが、しかし根本にまだ触れておらないと思うのであります。で、そういうような関係で、今後どういうような方向に改正をなさるのか、また、おそらく大きく改正をする意思があるのかないのかと、こういうふうに考えますので、担当の経済局長の方で、そういうような構想がもしございましたら、お話を承わりたいと、こう思います。
○政府委員(渡部伍良君) 中央卸売市場法の根本的改正の問題でありますが、その問題は、この前の法律改正のときからの問題でありまして、いろいろ検討されておるのでありますが、なかなかむずかしい問題がたくさんありますので、今度の改正には、当面の措置だけを触れておるのであります。 しからば、根本的改正の方向の問題でありますが、その方向が確立しておるのならば、もっと早く法律を出すべきであると、こういうふうにおっしゃられるのでありますが、この方向についてのはっきりした考え方が、まだまとまっていないのであります。しかし、問題点として考えられますものは、大よそ次の三点にしぼられるのではないかと思います。 第一点は、市場の施設の整備であります。で、これは現に中央卸売市場法の適用を受けておる市場につきましても、中央卸売市場法ができてからの取扱い品目の流通のあり方、あるいは人日増に伴って施設の整備ができておるかどうか、あるいは運輸通信機関に相応してそれぞれの施設が改善されておるかということになりますと、まだまだ足りないところがあるのでありまして、これは、先般補足説明の際に、企業市場課長の方からすでに現在の山場の担当者が整備計画を出しておるのを集計いたしましても、六十億をこす計画が出ておるような次第であります。 第二点は、市場の中における取引のあり方について、いかなる規制をすべきか、こういう問題であります。これは、さらに細分しますと、果して生鮮果物と、水産物あるいはこれから伸びていこうとする肉の取引を、同じ法律の規定で規制ができるものかどうか。たとえば、水産物等について見ますと、お配りしてある表の中にもありますように、市場につきまして、消費者に分配するための市場でなくしてそこを通じて次の市場に向ういわゆる流通貨物が非常に多い。あるいはまた、加工が非常に進んできて、なまのものよりも加工の消費の伸び方、生産の伸び方の方が多いもの、それから、肉のように、冷蔵施設を伴わなければ取引の円滑を期することができないもの、そういういろいろなものがありますので、それらを一括した法律で規定するよりも、それぞれの特殊性に応じた流通のきめ方をした方がいいじゃないか、こういう問題。それから、市場の開設者の性格あるいは責任の問題。そういう問題が、どうしてもはっきりした結論を出さなければならない問題であると、こういうふうに考えております。 さらに、第三点といたしましては、現在の中央卸売市場法は、大体、大都市に限定して、実際の運用といたしましては、人日十五万以上の都市に開設の許可を与えるというふうな運用方針になっております。中央卸売市場法を適用するそのほかの都市でも、生鮮食料品の流通につきましては、中央卸売市場法に類する市場の管理なり、施設の改善なり取引の規制を行わなければならないんじゃないか。現に、青果物につきましては十三県において、水産物につきましては二十五府県におきましてそれぞれ条例をもって卸売市場の規制を行なっておるのであります。これらを、やはり、生鮮食料品の流通の改善の見地からいきますれば、もう少し、何といいますか、公共性をはっきり前面に出すことにいたしまして、生産者の保護、消費者の保護が全うできるようなことに改める必要があるんじゃないか。 大体以上の三点が、これから根本的に解決をしていかなければならない点であると、こういうふうに私どもは考えております。
○東隆君 私は、今お話しになったこともきわめて重要なことだし、その方面のことを強力に規定をし、そしてやる必要があろう、こう考えますが、それ以外に、私は、中央卸売市場を中心にして、生産者とそれから浦賀者ですね、この面の、見様によっては組織化と申しますか、消費部面における系統の組織、それから生産者側におけるところの組織、これがはっきりしないことには、この中央卸売市場というものはうまくいくものじゃない、こういう考え方を持つわけです。消費者の面におけるものは、これは、昨日の参考人の主婦連の人が、最後におどし文句のようなことを言われました。生協をこしらえてそしてやるんだ、こういうようなおどし文句を言われたようですけれども、私は、もちろん、生協を作ってそうして生産者と直取引をするというそういう考え方は、これは正しいとは思いますけれども、しかし、今のように生産地と消費地が非常に隔っているような場合に、必ずしもそういうような形ができるとも考えません。そんなようなことで、そうはっきり割り切ってはおりませんが、しかし、消費者の部面におけるところのものは、相当改正を要する部面がたくさんあると思うわけなんです。そこで、生産の面でありますが、生産の面について考えなければならぬことは、やはり生産者が特に地元でもって生産をしたものを市場に出すという形にしてやることが相当あると思う。先日名古屋の市場を見に行ってみましたが、ここでは地場の生産者が市場に出して、しかも、それは相対取引というような形でもって、昔ながらの取引をやって、枇杷島のあの市場は、昔ながらのやり方をやっておる。こんなような形で、このことが、近代的な市場の性格というものを、ことごとく壊しておるのじゃないか、こう考えるわけです。 それから昨日、例の前渡金の問題なんかを中心にして、これを今緊急にやめてしまうと大へんな問題が起きるから、これは悪いと思うけれども、しかし、暫定的に、だんだん引き締めてもらいたい、こういうような意見がだいぶ参考人から出ておりました。これはしかし、しさいに考えてみると、市場の荷受機関あるいは卸売業者が、前渡金を出荷者に出すということは、これは青の漁業でありますると、親方の仕込み制度のような、そういうような非常に古い形のやり方だと、こう考えるわけです。ニシン場における仕込み親方が函館や小樽にいて米噌を漁場に送り届けて、そうしてとれたものはことごとく仕込み親方が取り上げてしまうというようなやり方を昔はやっておった。そういうやり方に近いような形が出てきておるわけであります。仕切りをするときにそれを改さんをして、そうしてするような悪習慣がなくならない。こんなようなことも、これは明らかにそういうような古い金融のあり方があるから——そういう問題になっておる。そこで、やはり生産者の組織というものをがつちり作り上げていかなかきやならぬ。その生産者の組織を作るときに考えなきゃならぬのは、やはり協同組合法によってやるよりほかに方法がないと思う。特に都市近郊の農村におけるところの生産物というものは、もう穀菽農業というものじゃなくなっておると思う。従って、青果物あるいは換金作物が中心になっておると思う。そういうようなものは、今の米穀を中心にしてやっておる農協は、もう取り扱っておらない。てんでんばらばらに供出をする。その形が、結局、今の混乱の姿を起しておると、こういうふうに見なきゃならぬと思う。そこで、やはり新たな構想のものに、農業協同組合の中に、そういうような蔬菜生産者や、くだものの生産者が組織をする、こういう考え方を、少くとも都市近郊の農村は、そのことを考えなければならぬ。そういう点を考える必要があると思う。その点について、この中央卸売市場法に関連してどういうふうにお考えになっておるか、その点をお伺いいたします。
○政府委員(渡部伍良君) 協同組合による共販体制の強化を考えなければいかぬのは御指摘の通りであります。先般の協同組合法改正等の際にも、そういう御意見が出ました。実際の実情を見ますと、特にこの軟弱野菜等につきましては、それらの人の共同販売体制を確立するということは、非常に困難を来たしておるようであります。それからさらに、いわゆる総合農協と特殊農協についての、農林省なり、あるいは農林漁業団体の、何といいますか、指導機関である中央会等の考え方もはっきりしていなかったのであります。しかし、御指摘の通り米麦以外の農産物の流通改善をはかりますのには、どうしても農業協同組合の組織を活用しなければ、とうてい不可能なことである。こういうふうに私どもは昨年の十一月の、農林省で流通改善の施策の方向をきめたときに、そういうふうな結論を出してきておるのであります。その方向に向っていきたいと思います。その際に、たとえば青果物の特殊農協を、それにどう信用をつけるか、あるいは系統の三団体の利用をどういうふうに合理化するか、こういう問題が出てくるのであります。それらにつきましては、具体的に全敗連の中でも特別専門の研究組織を作って結論を急いであるようであります。私どもの方といたしましては、結論的に言えば、特殊農協は総合農協に団体加入する、あるいはその組合員は総合農協に二重加入することによって資金の道をつける。それから現物の取扱いは、必ずしも系統三団体によることを強制することは無理である。しかし、売り方については、市場の調査なりあるいは販路の調整、そういうものについては、上級団体が協同組合の末端の組織を十分に指導できることがぜひとも必要である、こういうふうな方向を打ち出しておるのであります。
○東隆君 都市近郊の農村に協同組合ができたとしても、それが共販体制といいますか、まあ野菜その他のものは時期があるわけでありまするから、従って、その始まりからしまいまでの時期を考えてみましても、これは、ある程度その地方の状況によって、とることができるわけです。そこで、共同計算をすることもできます。いろいろな方法ができる。そのため一応集散市場ですね、小さな集散市場をこしらえてやるという方法も可能だと思う。そういうような場合に、私は、一番じゃまになるのは、現行の農業協同組合法の第十九条のただし書きだと思う。この現行の農業協同組合法の第十九条のただし書きは、総会でもって決定をしたことに賛成をしないで、別な行動をとるときに、肥料や、その他そういうような資材を配給しないというようなことをしておどすことは、これはやつちゃならない、こういうふうに規定をしてあるのです、あのただし書きは。ところが、農業協同組合法そのものを考えてみたときに、決してそういうものじゃない。総会の意思というものは、これは民主的な農業協同組合法では、これは一番最高の意思を決定するところですから、そこで決定されたものに対して、ああいうただし書きによる例外を作ったことによって、非常に農村におけるところの共同販売であるとか、その他団体的な行動、こういうようなものが、ことごとくはばまれていう、こういうふうに考えますが、その点はどうですか。
○政府委員(渡部伍良君) 協同組合法第十九条の問題でありますが、実は私の方でも協同組合法改正の際に、その問題を非常に議論したのであります。法律的にいいますと、あの規定は、協同組合法全体の建前の、自主的な団体ということからいえば、これを、総会の決議をもって、あの規定を排除することについては、法制局でも非常に問題を持っておりました。すなわち、総会でそういう基本的な権利を奪うのはおかしいのであって、そういうふうにもしするのであれば、組合は脱退、加入ができるわけですから、その前に、もう出てしまったらいいじゃないか、こういう議論であります。総会の統制の方をやかましく言いましてあの規定を排除いたしますと、そういうふうに、いやなら出て行けと、端的に言うと、こういうことになるわけです。しかし、そうならぬでもいいのじゃないかと……。たとえば総会の決議も、過半数の決議、特剔抉議、いろいろの決議の段階があるわけです。特剔抉議で特定の、何といいますか、その組合の非常に重要な事業について、非常な統制力を組合に及ぼしても、法律上は問題ないじゃないか、こういう議論もしてみたのでありますが、結局せんじ詰めると、いやなら出て行けということになる、反対する人をそこへ追い込んでしまうという結果になる。そのことが、法律上の問題がかりに解決したとしても、実際の協同組合の現状からいくと、協同組合にもいろいろな組合がありますから、それを一般的な規定として十九条の第二項を削除する、あるいは今のように特剔抉議で施設の利用をこばんではならないというものを剛除するということになると、現血の弱小な団体では、その規定が悪用されまして、何といいますか、組合の理事者に組合員が悪用されるおそれが一方に出てきはせぬか、あるいはまた逆にいえば、いやな人はどんどん出て行って、さなきだに弱小の組合をもっと弱小にしていきはせぬか、こういう心配が先に立ちまして、農業団体、すなわち中火会でこの問題を検討いたしたときの中央会からの報告は、十九条二項の排除に四分が賛成で、六分が反対だ、こういう感じだという報告があったのであります。従ってこの問題は、共販体制を強化することに際して、組合員をどういう手段でその共販に協力せしめるかということについては、やはり一般的な問題でなくて、具体的な個々の事業についてやっていかなければいかぬのじゃないかというふうな考え方で現在農林省はいるわけであります。従いまして、これらの問題も先般来牛乳の共販について問題になっておりますが、早急に解決をしなければならぬ問題だと思います。
○東隆君 中央会の方で反対の方が六分あった、こういうお話でありますが、また、それもだいぶ経過をしておるのじゃないかと思います。この法律そのものは、できた時がちょうど占領後でありまして、農業協同組合法ができるときに、おそらく占領軍が心配をしたことは、日本の戦時中の農業会は、全体主義の観念に立ってできたものでありますから、それが肩がわりをされて農業協同組合になっても、全体主義的な考え方が非常に濃くなっては、これはりっぱな農業協同組合ができないのだ、こういう考え方のもとに、あのただし書きが入れられた、こういうふうに私どもは聞いております。それからまたそれが事実だろう、そう考えるのです。その点はどうですか。
○政府委員(渡部伍良君) 私どももそういうふうに聞いております。ただ、アメリカの州の協同組合に関する規定を見ましても、この規定があるのとないのと、それから外国の立法例を見ましても、二様あるようであります。従って、協同組合法ができたときには、司令部のオーケーをとって、それからその担当官がそういう趣旨でこの規定を入れたというふうに承知しております。
○東隆君 日本における農業協同組合は、特殊農業協同組合として発達したものは、これは例外なんです。それで、総合的な農業協同組合として発達しておるところに問題があろうと思う。購買事業と販売事業と信用事業と、あるいは利用事業、そういうふうなものをあわせてやっておるところに問題があると思う。単一の事業だけやっておるところでは、これは二重加入、その他の形によって特殊農協がいかようなことをやっても、これは問題じゃない。そこで、仕事はないのですから、それで問題がありませんけれども、総合単協という一つの形によって進められておるところに問題がある。それでまた、財布一つで、みんな組合に頂けた形でもって進められておる。そういうふうな場合に、唯一の財源になる農家が生産をしたものを販売をする、それがちりぢりばらばらになっては、財源は一つも得られない、借金を支払うところの方法がないのだ、こういうような形でもって推し進められておる場合に、購買の方はどんどん利用するけれども、販売の方の代金は直接引き受けて、そうしてそれの決済の方には回らない、こんな形がどんどんとり入れられていくなら、おそらく日本の総合単協というものは、これはもう哀れな最後を遂げる以外に方法はない。ただ、常識的にみんながあの形でもって、第十九条の前段の方によってやっておるから、なんですけれども、一たびつまずきが起きて問題になるのは、みんなただし書きでもって問題を起している。北海道の釧路の方で起きた問題にしても、三八の問題にしても、それからその値いろいろの問題が起きてくるのが特殊単協を作って、そうして総合単協と特殊単協の間に問題が起きた、これが今問題を起す大きな基本になっている。だから、この場合に、われわれの考えなければならないのは、総合単協という形で進んでおる場合におけるこのまとめ方ですね。このまとめ方でもって、これは結束をさせるところの唯一の条件になっておるものです。それを取り上げてしまって、そうして組織を強化するというようなことを何ぼやってみても、これはむだになってしまう。だから、この問題を十分に考えていったときに、当時の占領軍のものの考え方は、これは当時としては正しかったかもしれないけれども、もう相当の年歯を経て、そうしてやっていかなければならぬ、こういう場合に、私は、やはりただし書きは削除するという考え方にならざるを得ない。ことに市場関係になってくると、これは個人がばらばらでもって供出するという形になっている。この地場でばらばらに供出しているのを、これをまとめていく、そういう非常に困難な仕事をやる場合に、あのただし書き条項でもって、ことごとく自分だけの自己的の考え方を主張されたら、これはせっかくできた協同組合は、何らの仕事もできないという形になってしまう。この例は、現在の都市近郊の農村の協同組合が、結局信用事業だけを行なって、野菜などを扱わないものが非常に多い。やりやすいものだけをやって、そして蔬菜などは扱わない。こんな形でもってやる所が非常に多い。しかし、そういうものはやはりある程度まとめて、そして商品として標準を与えて、そしてせりに出して適正な価格を構成させて、その過程におけるいろいろの利益というものを農村の方に持ってくるためには、やはりこの規定を十分に生かすためには、ただし書きをやはり除かなければできるものじゃない。この点は非常に大切なことであり、それから総会の意思決定機関という原則をこれでこわしておりますから、これは一つ市場法の改正という問題を中心にして、生産者、出荷者の組織を強化するというような面から考えて、ただし書きをどうしても除かなければならぬと考えますが、この点は一つ、もう少しはっきりした考え方でお答え願いたいと思います。今、中央会が六分反対だと、こんなことでもって考えをとどむべきものでない。そういうふうなことであったから、そこで酪振法の改正をやる、こういう方向に進められたようでありますが、酪振法の改正もどうもやりそうもない、こういうような状態になってくると、いよいよもって救済をする処置なし。こういうことにもなってくる。だから、私はこの際、市場の方面においても重要な役割をする、こういうような関係から、やはり農協法のあのただし書きを削除する、こういうことを強力に政府はお考えになるときではないかと考えますので、この点を一つお答え願いたい。
○政府委員(渡部伍良君) 率直に申し上げまして、経済局長としては、私は削除をしたらいい、こういうので、原案を作って省内、省外で議論をしてきたのであります。しかし、先ほど説明いたしましたように法制的にも、また現在の農協の現状からいっても、それを強行したらいいのか、あるいはさらにもっと、いろいろな態様がありますから、総合農協といいましても、米麦を中心とした総合農協、その他のものを中心とする総合農協とあります、また、共販体制を総合農協を通じてやるといっても、非常に、何といいますか、米麦に比しましてウエードの低い農産物は、その組合の事業として取り上げるべきだと関係者が言っても、組合の総会あるいは理事会で否決される、そういうところが特殊単協を発生させたゆえんでありますから、その間の調整について、はっきりした方法があり、これならば相互の関係者の利益も調整されるということでなければ、かりに法律を私どもで出しましても、実行上非常な問題が出てくると思いましたので、この前の協同組合の改正法案には入れずに、しかしその点は御指摘の通り、何といいますか、一つの行政でありますから、実態をうまく持っていくための約束でありますから、協同組合法の各国の立法例をいろいろ調べてみますと、その国々によっていろんな段階のいろんなきめ方をしておるわけでありますから、その当時のその国の農家の現状に適した法制を作るべきだと、こういうふうに考えますから、私どもとしては、さらに検討を加えていきたいと思っております。
○東隆君 酪振法とそれから農協法の改正と関連するのですが、今、政務次官がおられたものだから聞こうと思っていたところがいなくなってしまいましたが……。
○委員長(重政庸徳君) ちょっと速記をとめて。 [速記中止〕
○委員長(重政庸徳君) 速記をつけて。
○東隆君 私は、なんですよ、経済局長が協同組合法の改正を、あそこのただし書きを削除するという考え方には賛成であれを出したけれどもこわされたと、こう言うのですから、そこで、こわした人の考え方をやはりたださんければ、そういうような意味で、やはり質問をまだ続けていきたいのです。 それから、この問題はその程度にとどめますが、しかし、そこで私は、やはり農村で蔬菜であるとか、その他のものを標準品を作り上げて、そうして市場に出すというそのために市場を作らなければならない、集散地ですよ、集散地の市場を作る必要があるのだ、その市場は、これは必ずしも類似市場やそういうようなカテゴリーに入るものじゃないと思います。それはどういうふうにお考えですつか。
○政府委員(渡部伍良君) 私が最初に、根本的な改正の問題点の一つで、第三番目に申し上げました、現在の中央卸売市場法を適用する市場以外に、やはり市場があるわけでありますので、現にそれについて県が条例を出して規制をしておるわけでありますが、そういうものも、今のように県がまちまちに条例を作ってやっていいものでなくして、これは、やはりもっと施設の面それから生産者、消費者に損害を及ぼさないような、一つの規制の方向を示さなければならない、こういうふうに考えております。その場合に、地方の市場という中に、類似市場も当然含まれているのであります。しかし、類似市場の方は、これは卸売市場の施設が完備すれば、中央卸売市場の許可されている範囲内では、類似市場は必要でないはずなのであります。類似市場ができているのは、中央卸売市場の施設なり取引方法が不完全なるがゆえにできていると私は考えておるのであります。そういう点は、同時に解決すべき問題であると思います。
○東隆君 出荷者に対する前渡金あるいは奨励金、こういうようなものは廃止をする考え方に立たれておる、この改正法は。そこで、生産者の組織に対して低利資金の融通、こういうようなことを、当然停止をする以前に、考えなければならぬ問題じゃないか。そちらの方に融資をすることによって、生産者の組織を、出荷団体の組織を強化するためには、政府が前渡金やあるいは奨励金を切る前に、そういうような措置を講じなければいかぬ。その融資やそういうような方法をやることによって、出荷者が独自の形でもって出荷をする、委託をするために供出をする、こういう形で私はあるべきではないか、身売りをするような形でもって出荷をするのは、これはあまりおもしろくない。そこで、政府がもし前渡金ないしは奨励金というようなものを切っていく、こういうお考えなら、その前に、出荷団体——それは私は法的な組織を持ったものがいいと思いますが、少くともそういうようなものに生産金融というような形でもって低利資金を融資願いたい、この考え方をます作り上げていかなければならない、これは切ってしまったら相当混乱を起すんじゃないかというようなお話もありましたが、その点は、どういうふうに考えられますか。
○政府委員(渡部伍良君) お話のことは当然であります。しかし、資金を融通するのには、やはり資金を償還する責任体制をはっきりしなければならぬ、そのためには、共販をする場合には、任意組合でなくしてやはり協同組合法に基く総合農協なり、特殊農協の形を作ってもらいたい、特殊農協を作った場合に、信用事業を行わないから金の融通がうまくいかないという非難が出てくるから、その際は、総合農協に団体加入するなり、あるいは二重加入することによって資金の道を講じてもらいたい、こういう方針を出しておるのであります。これは方法として、一応私ども考えたのでありますが、しかし、一方金を流す方は、協同組合、単位組合にしましても、信連にしましても、中金にしましても一定の利子を要求するわけであります。この利子について、それから支払い期限が要るわけでありますが、奨励金なり前渡金は、片の仕込み資金なりあるいは高利貸し金融と同じように、取り立てについては利息を倍加させてやっているのが慢性になって、出荷者の方もエンドレスといいますか、取り立てがあとに延びたというような、何と言いますか、イージー・ゴーイングな考え方でこれが続いているのじゃないかと思います。そういう点は、やはり出荷体制強化のために、はっきり出荷者の方も考えてもらわなければいかぬと同時に、系統金融の中で、今のように、これも非常に問題があるのでありますが、これは私の方で金融機関の相互の間の調整の方法について、これから片づけていこうと思っておるのでありますが、やはり目的によって、金利を、あるいは期間なりを変えた金融が必要になってくるのではないか。現在、農業手形では米麦の供出担保、それから共済金の支払いを担保にして、手形でほとんど問題なしに回しております。野菜等の出荷につきましても、それを担保にして、自動的に、出荷を登録すれば、その一部が手形の裏づけによって返ってくるような制度を考えれば、今の生鮮食料品の出荷金融も、そうむずかしい問題ではないのじゃないかと考えております。しかし、これらもそれぞれの金融機関において、十分生鮮食料品の共販体制の強化というようなものを認識して、それに協力してくれなければいかぬわけでありますから、そういう点もこれから片づけていかなければならぬのじゃないかと、こう考えております。
○東隆君 出荷団体に低利資金の融通をするということは、これは市場との今の前渡金であるとか奨励金であるとか、そういうようなものを断ち切って、そして独自の形でもって出荷をする、こういうことであって、もし先方が早く金を払わんければ、それに対して金利を出荷者の方が要求できる、従って、組合の方でもってかりに組合員に融資をする、前渡金をする、先払いの計算をして内金を渡すとか、こういうようなことをもしやったとしても、その金利は、逆に荷受機関の方に要求ができる。その形は、独立すれば、今の形が逆になる、それをやらないようにするためにやっているのであって、荷受機関に金利の要求ができるような形に出荷団体の組織を変えよう、それで、今のように、当然払わんければならない場合に、買受人が当然払わんければならない場合に、それを早く払ったからそれに金利を渡すんだ、そんなべらぼうな話はないわけです。逆なんです。私の方では、その分は、前に当然もらわなければならない、それがおくれているときには金利をもらう、こういう形ができ上ってくる。出荷団体を組織化するということは、どういうことかといえば買受人の方にまで金利を荷受機関が出しておったのを、逆にそっちの分じゃなくて、おくれた分については金利を要求します、こういうことになる、そしてその分はどういうことになるかといえば、生産者の側にそれはくるんです、そういう態態に作り上げるのです。今のやり方は、どういうことになっているかというと、農村の方から、出荷団体の方から手数料を取り上げて、その手数料から買受人の方に金利を払っている、これはけしからぬと、こう言っている。それをこわしてしまうためには、どうすればいいかといえば、やはり出荷団体を組織して、そして出荷団体が特殊の金融体制を確立するということをやれば、かえって逆に先方からおそく払うなら、よろしい金利をよこせ、こういう請求ができるのであります。これは常識的なものじゃないですか。だからそういう意味で、政府がかりに低利資金を融資する、そういうことになりますれば、出荷団体の形は独立した形でもってやっていける。その分だけは手数料が減らされていくと思うのです。そういうような形ができてきますから、この市場の中におけるところの取引関係、そういうものは適正な方法でやって差しつかえないが、しかし、その決済のやり方というのは、今のやり方と変った形になってきて、しかし、その手数料そのものの中に加わってくる。だから、やはり出荷団体というものはあくまで強化していかなければならぬ、こういう体制を確立せんければならぬと思っておりますが、その点はどうですか。今のやっているやり方が、出荷団体を強化することによって、出荷団体が独自の金融をやる、すなわち生産者金融をやる、ころいうことは、市場の取引関係において、今まで買受人の方に出しておった金利の分は、逆に、こちらの方でちょうだいをする形になる。こういう形になりませんか。その点は何か私の言ったことは、ごまかしを言っているとお思いですか。
○政府委員(渡部伍良君) お話の通りであります。今まで生産者に対する奨励金がなぜ少くならなかったか、これはむしろ取扱い量がふえるに従って、私の方の調査では、生産者に対する奨励傘がふえている市場があるわけでございます。これはすなわち中央卸売市場における卸売人が値引きの競争をしているということであります。一つのところの出荷者に対して両方から、お前のところはこれを幾らで買うという。しかし他の方が裏から行って、あるいはよけい奨励金を出している。こういうことでやっているから、つり上げているのであります。そこで、生産者もよく考えていただければ、結局お話のように、それは荷受機関の、卸売人の手数料の中から払われるのでありますが、手数料が払われなくなってくると、こちらから借金をして、最後にはその会社がつぶれて東事件のようなことが起きてくるわけです。そういうようなことを防止するためには、出産者の共販体制を確立して、そういうことがないようにしなければいかぬ、こういうことを言ってきたのであります。しかし、今の法律の建前では、出荷者に対する奨励金は、法律上規制する規定がなかったわけでありますから、今度その規定を入れていただく。その反面といたしましては、当然生産者に対する金融というものは、これはほんとうに卸売人が奨励金を——やみ奨励金を出さなければ、団体の方でそういう生産者金融をもっとめんどうをみろという声が出てくると思います。それをつかまえまして、共販体制の確立と、そういう金の流し方を、本腰を入れてやっていきたい、こういうふうに考えております。
○東隆君 次官が見えたから伺いますが、実は、先ほどからこういう話を進めてきておったのであります。それは、中央卸売市場法を改正するに当ってのやり方は、三つほど出されておりますが、しかし、これは全面的なものでない。私どもの要求をしておったのは、全面的な改正を要求しておった、こういう意味のことを申し上げたわけであります。それからそのあとで、市場の取引関係を適正なものにするために、消費者の面をやらなければならぬが、出荷者の面もやはり考えなければならぬ。こういうわけで出荷団体の組織化というようなものを考えなければいかぬのじゃないか。ことに大都市近郊の農村等における蔬菜青果物、そういうようなものの生産地における協同組合というものを強化することが、端的に言えば、今個々の者が供出をしたりなんかして相対取引などやっているが、これを一つ協同組合で組織をして、そうして共販体制を確立したけりゃならぬ。その共販体制を確立するためには、農業協同組合法の第十大条の第二項のただし書きを除かぬけりゃ、共販体制の確立をするのに非常に支障が起きるのじゃないか、こういうことで、これは例の酪農関係での三八問題——政府の方では協同組合法の改正をやるか、あるいは酪農振興法の改正をやることによって何とか措置をしょう、こういうお答えをされておった。ところが、そういうお考えであったところが、今度の国会での協同組合法の一部改正の場合に、実はその問題がはずれてしまいました。それから酪農振興法の一部改正ということも、これもどうもさたやみになったようであります。従って、お約束をされたことが一つも実は解決をしておらぬわけであります。そこで協同組合法の改正をするか、あるいは酪振法の改正をするかという、こういう問題なんですが、私は、この中央卸売市場法の改正に関連をして、農村——大都市近郊の農村の蔬菜生産者を組織化するために、協同組合に組織化して、そうして強力なものにするためには、やはりあのただし書きを除く必要がある。そうして強力な出荷団体をこしらえて、それに政府が融資をするというような方法を講じてそうしてやるならば、今の非常に弱体な協同組合も非常に筋金が入って、そうして今の不自然な形でもって前渡金であるとか、あるいは奨励金、そういうようなものが渡されているが、そいつが逆にかえって出荷団体の方が、もし仕切りがひどくなったりなんかして、そうして金の支払いがおくれた場合には、金利を要求すると、こういうよらな形にまでなり得るのじゃないか、こういうことをただしてみたわけであります。そこで、協同組合法の第十九条のただし書きの削除ですね、この問題は、経済局長の話では、私はそいう考え方で進んでおったけれども、どうも話し合いの結果やめにしたのだ、こういうことなんですが、政務次官は、強力にそいつを押えつけたことになるのじゃないかと心配をしておりますが、その点はどうですか。
○政府委員(瀬戸山三男君) 私——と申しますか、農林省といたしましては、今の東委員のお考えのような——ほとんど同じような考えをいたしております。中央卸売市場法の全面的な改正のお話ありましたが、今度のは、御承知の通りに、まあ東事件等からいろいろ市場の問題を検討いたしてみますると、市場でやっている人々があまり多過ぎるといいますか、不当競争が行われて、経理がきわめて貧弱になっている。それから資本金等の問題においても、きわめて弱体な人々が卸売人としてやりている。こういう状況で、生産者にも非常に迷惑をかける。ひいては消費者に対しても影響を及ぼす。こういう状態が現われておりますので、先ほど御指摘のように、まず経理状況を強化する規定を設ける。それから奨励金その他の、過当と見られるような支出に対しては、これを規制する制度を設ける。こういう二、三の点を、この際、改正をしようということにいたしておるのであります。私から申し上げるまでもなく、この市場の開設は生産者の立場も考え、またひいては消費者の消費生活も考えて、流通を円滑にして、双方成り立つようにしようという趣旨の法律であろうと思いまするが、ただ、この市場法を改正しただけでは、今のようなお話の点は、なかなか解決しないと、こう思います。従って、今お話のように、農業協同組合法の第十九条の問題は、前から当委員会においても御議論がありましたし、その際、一応お答えをいたしておきましたが、先ほど来協同組合のあり方についていろいろ御意見のありました、まさにその通りであると思っております。 少し余談になりますが、協同組合は、申し上げるまでもなく、協同の力によって、生産者としても、あるいは購買の立場においても、不当な圧迫や、区不利な条件に陥らないための協同組合でありますから、購買部面においてはこれを活用するが、自分たちの生産した生産の販売部面においては、個々ばらばらになるというのは、これは協同組合精神に反する行為であると思います。先ほど局長からお答えいたしましたように、第十九条の規定等の問題は、まあ占領政策下において先ほどお話のような懸念もあって、ああいうことになっておると思いまするが、まあ理論的と申しますか、理想的に申し上げると、各人が自分たちの考えによって、そして協同の組織を作って協同の力によって外部に対抗する——と言うとおかしゅうございますが、対処していこうという組織でありますから、これはまあ任意にと申しますか、自分の意思によってやるべきというのが、これがまあ一つの理想的な考え方であろうと思います。 しかしながら、実際の運用におきましては、なかなかその理想論が理想の通りに行われないというのが実情でありまして、こういう場合においてどうするかということが、相当意見の分れるところであろうと思います。一般的に申し上げても、自由を尊ぶために、社会公共に対する理念とどう調和するかというのと同じような考え方であると思いますが、協同組合においても、各人の自由は尊重するが、協同組合の趣旨全般からいうと、組合を作る趣旨全般からいうと、個人の自由はある程度これは制限しなきゃならない。そこのかね合いであろうと思いますけれども、今のような実情においては、私どもの考え方としては、やはり協同組合の精神に従わせるためには、ある程度の強制力を持たせなければ、いわゆる組合の精神に合致することができないという実情にあると思います。従って、今の十九条の問題にしても、これを改正をして、そしてこの組合員を、協同組合の組織によってある程度統制をするといいますか、規制をする、こういう組織にしなければ、真に組合の組合たる価値を発揮することはできない、ひいては組合員の地位の安定、向上をはかることはできない、こういうふうな考え方をいたしております。しかしながら、なかなかこういう問題は利害関係が錯綜いたしておりますので、そういう趣旨で、先般の農業協同組合法の一部改正の場合にも、御議論がありました際にお答えいたしたのでありますが、今国会においてはなかなかその最終結論を得ることができなくて、残念ながらそれを見送っておる状況であります。しかしながら、これは市場法に関連してのお話でありまするが、全日本の農村の問題を考える場合に、協同組合を強化しなきゃならないというのは、これはほとんど異論のないところでありますから、強化する具体策を立てるためには、協同組合法を根本的に再検討して、そうして今御指摘のような点もこれは改むべきものである、こういうふうに考えておるわけであります。
○東隆君 協同組合法を根本的に再検討されるというようなお話ですが、私はあまり協同組合法を再検討されなくてもいいと思うのですが、実は統制という問題を非常におそれておるのは、これは農協の組合員でないと思うのです。農協は自主的な統制をやっておるのですから、自主的な統制というのは、民主主義の団体である協同組合が総会でもって決定をするのですから、これは一方的な統制ではないのです。そこに非常に意味があるのであって、これが一方的な、役所のような上の方から命令でもって統制するという、そういうやり方じゃないのですから、その民主的に決定をした自主的な統制に例外規定をこしらえているのが、十九条のただし書きなんです。これは何としても占領政策のときにできた法律……農業会というような全体主義的な考え方でできたものが農業協同組合に肩がわりしてしまったとぎに、全体主義的なものが残っては非常に弊害を起すし、ほんとうの協同組合にならぬからこの規定をつける、ただし書きをつけるということでおそらくついたのです。だから、もうすでに相当な年数を経、それからそのために、ただし書きがついておるためにいろいろの弊害が起きてきておる、非常に大きな弊害がどんどん起きてきます、これから。 それから、この市場を中心に考えてきたときに、出荷団体がなぜ弱い。ちりぢりばらばらでもって市場に出荷をする、そんな形で商品としてせりの対象になるようなものができるはずがない。だから、やはりある一定のところでもって自主的な統制を加えてそうして商品としてのスタンダーディゼーションをもやんと与えて、そうしてやるような体制を作り上げる。そのためにはやはり自主的な統制というものをあくまで活用していかなければならない。この自主的な統制というものは、これは一方的な統制でないから、従って協同組合のやり方に対しては独占禁止法であるとか、その他のものを、皆これを取り除かれておる、原則として協調組合の仕事は除外をされておる。そういう建前から言っても、あのただし書きは非常に不思議なものです。占領政策のときのまさに虫様突起のようなものなんです。あれは、今、当然取るべきときなんです。それをちゆうちょ逡巡するのは、これは何かためにする人が大きくそういうことを言い出しておる、こうしか考えられない。協同組合という原則から考えてみると、民主主義の団体が総会というものを最高の決議機関としている、そういう点から考えてもこれはどうしても除かなければならぬ。だから、農林省はこの際省内の考え方を一変して、そうしてすみやかにお出しになる必要がある。まだ解散の時期まで多少の時日もあるし、私は必ずこれがここの農林水産委員会で反対をされるとは思いません。従って、衆議院の方でも必ず通過をすると思う。これだけの中身であろうと思います。協同組合論を中心にして戦わしたら、確かに私の言っていることが正しいということになると思うのです。その点はどうですか。
○委員長(重政庸徳君) 御要求によって、石井農林大臣臨時代理の御出席を得ましたから、石井大臣に対する御質問をお願いいたします。 速記をとめて。 [速記中止〕
○委員長(重政庸徳君) 速記をつけて。
○政府委員(瀬戸山三男君) 先ほども申し上げましたように、ただいま東委員のお考えと同じような考えを持っております。ただ、先ほど申し上げましたように、今国会において改正をすべく努力をいたしましたが、その機は熟しないということでありまするか、提案するに至らなかったという事情であります。今国会にさらに出すということは、現在の状態ではちょっと無理だろうと考えております。
○東隆君 この中央卸売市場法を中心にして、さきの国会において実は質問をいたしました。それに対して大臣は、中央卸売市場法を全面的に改正をするというようなお答えがあったわけです。ところが、今度の改正は三点に要約をされております。しかし、これでもって根本的な改正が行われるとは私は考えませんし、従って、中央卸売市場法については根本的に改正をされる御意思があるだろう、こう考えておるわけです。従って、そのためにはいろいろなお考えがあろうと思いますが、そのお考えをお聞かせ願いたい。
○国務大臣(石井光次郎君) 中央卸売市場法の一部改正案を今度提出いたしました。御承知のように、三点に要約されたものが出ておるわけでございますが、これは農林省といたしましては、もっと広い範囲にわたってこの改正をいたしまして、そうして新鮮食料品の流通問題をよりいい方向に解決するようにということで考えておるわけでございますが、時間的余裕が相当ないと、いろいろな方面の話し合いも、研究も満足にできないような状態でございまして、今度はその三点にとどめて、これでも、先になって何もかもそろってというよりも、とにかくこの方だけすぐやれそうなものをとりあえず今度提出いたして改正を願う、あとはこれで事足れりとせず、続いて研究をいたしまして、根本的な改正と申しますか、中央卸売市場法の、りっぱな法律を作り上げるということに努力するというつもりでおるわけでございます。
○東隆君 政府で根本的な改正をお考えのようでありますが、先ほど政務次官も、消費者と生産者を考え云々というお話がありました。それはしかも、だろうと考える、こういうふうに表現をされておる。この法律は大正十二年にできた法律で、そうして今の法律の作り方と非常に違っておる。中央卸売市場がどうやってできておるかというような、そういう目的なんかも実ははっきりしておらぬわけです。そのためにいろいろな問題ができてくるわけです。中央卸売市場というのは一体どんなことをやるのだというようなことが書かれてあって、そして目標というようなものがはっきりしておらぬ、こういうような点から、基本的に考えていかなきゃならぬ問題が横たわっておるわけであります。そこで、私は政府がいろいろなことを計画をされる場合に、昨日の参考人その他の意見なんかも考えてみましても、やはり何か委員会のようなものをこしらえて、そして消費者も学識経験者も生産者もそれから業者も中に入れて、そして基本的なこの問題についてメスを入れ、そして根本的に解決をしなければならぬと、こういうようなことを私は当然やらなければならぬと、こう考えておりますが、そういうようなお考えはございますか。
○国務大臣(石井光次郎君) これは、なかなか各般の問題を研究しなければならぬものがあるわけでございます。流通と一言に申しましても、これを円構にするためには今の農協のいろんなお話もあり、あるいは金融の問題とか、新版路の問題、いろんなトピックをつかまえて農林省そのものとしてはいろいろ研究しておりますが、今お話のありました各方面の知識を集めて研究したらどうだと、基本的な考え方の表現からこれはまだ十分でないというようなお話でございます。これはとくと考えまして、お言葉の線に沿うような方向に考えを進めて参りたいと思います。
○安部キミ子君 大臣がおいでになりましたから。実はこの問題は、昨日の参考人のお話を聞きましてもいろいろ問題があると思うし、私たちが市場調査に広島に参りましたときに、消費者、生産者、仲介人、卸売、小売人と、あらゆるこの法案に関係のある人たちの陳情なりそれから状況を聞きましても、大へん不備な点が多いと思うのです。今、この三つの改正点が出されましたからというても、これが完全なものでないということは今大臣がおっしゃった。そこで、大臣の方でも、政府の方でも根本的な改正をすると、こうおつしゃいますが、これが非常に国民の生活の上には大事な問題であります。日々の生活に、しかも国民全体の生命に関連のある問題でありますので、悪いということがわかっておりますから、この法律の全面的な根本的な改正を至急にやってもらいたいと私は思います。で、政府の方でも、そのような御意思があるようですが、この法案は今国会に先ほどは出されないと、改正は出されないと、こう言われましたが、それでは次の国会には根本的な改正法案をお出しになる御用意があるかどうか、その一点だけお尋ねいたします。
○国務大臣(石井光次郎君) この問題は、今おっしゃったように、国民生活に直結する問題でありますから、一日も早く、これはまだ十分でないというものを出して、まだいろいろな問題点があるのをなかなかきめないというようなことでは申しわけないことでありますので、今度はいろいろなことでまだ十分な研究が法案として提出するほどには至っていないのでございますけれども、この次の通常国会には出すつもりで努力を続けます。
○安部キミ子君 了承しました。
○千田正君 今度の中火卸売市場法の一部を改正する法律案には三つの重点があることは、たびたび今まで政府当局から御説明がありました。第一は名称使用の制限、第二は取引方法の規制、第三は卸売人の純資産額等に対する設定のこの三つの条項でありますが、昨日公聴会を開いて各般の代表者の意見を聞きましたが、一番われわれは今度の改正の重点でありますところの第二の取引方法の規制、第三の卸売人の純資産額の設定、およそ第一、第三はほとんど大部分の方々の賛成なさるところでありますが、第二の取引方法の規制という点は、非常にこれはむずかしい問題じゃないかと、ということは集荷に当る場合におけるところの前渡金、奨励金等に対する規制、一つは市場内におけるところの構成、その内部の構成がほとんど現在でも、卸化人よりもむしろ仲買人が、あるいは小売人の共同組織の方が非常に強化されて、その間において取引されるところのいわゆる立てかえ払い金とか、代払いとか、そういうものが非常にこの市場の中における大きな流通経済の根本を把握しておる。これにある程度メスを入れない限りは、この第二の取引方法の規制という範三条の改正は十分その目的を達することはでき得ないのじゃないか、もしもこの市場内におけるそうした仲買人や小売人のその機構をある程度規制するというと、今度は市場そのものの動きがある程度制約されてくると、こういう非常に微妙な経済機構の制約でありますので、この点が今度の改正法の施行に当りまして私自身は非常に危惧を持っておるのであります。大臣としましては、今度の改正におけるこの第二の重点である取引方法の規制という点において、果して政府当局が予想するような規制が十分できるかどうか、この点の所信のほどを承わっておきたいと思います。
○国務大臣(石井光次郎君) これはなかなかおっしゃる通りに、ちょっと規定を設けたばかりで、そう簡単に進むとも思えないむずかしい問題だと思います。要は、個々の取引に当る人たちの数を制限するというようなところまで進まないと、この問題だけは解決しにくいかもわかりませぬ。しかしそうやると、今度はまたほかに弊害が起らぬともわからぬという問題がありますので、これは非常に慎重にやらなければならないのでございますが、この取引方法の規制の規定を実際に運用していく場合におきましてはこれらの仕事に関係をいたしておりまする市場の開設者、それから生産者であるとか、あるいは仲買人、卸売人、小売人というような関係各界の意見を聞いて、そうしてどうやっていったらこれが刷新されて、より今よりもいい運営ができるかということを相談してやっていくというような方法をとったらどうであろうかと、こういうふうに思うておるわけであります。
○千田正君 それでもう一ぺん伺いたいのですが、大臣も私と同じように、なかなかこれはむずかしい問題であるということは人部分御承知のことと思いますが、これに対しては業務規程をもって一応の規制をしていこうという政府の御意見であります。業務規程の中にある程度罰則的制限を加えるかどうか、これがなければかりにこの法律で規制するというても、現実においてはやはり利益を追うところの仕事でございますから、背に腹がかえられなければ、普通の規制などは一応もう表通りの話になって、裏の問題としましては規制は単なる条文として残るおそれがある。そこで規制に対する問題の裏づけとしての罰則規定も同時にこの取締りあるいは制限の中に加える意思があるのかどうか、その点を承わっておきたいと思います。
○国務大臣(石井光次郎君) ただ話し合いだけで、すなおに商売のことでございますからできにくい点もあるのはごもっともだと思います。まあこれらにつきましては、業務規程の違反ということで過怠金を徴収するとか、あるいは進んでは業務を停止する、あるいは許可の取り消しというような点までも入って、この実効を期するというようなことにしなければならないと思っております。そうしたいと思っております。
○北村暢君 まずお伺いしたいのは、今度の改正点の第二の問題で、過当競争を抑制するために前渡金あるいは奨励金の問題について規制をする、このことは流通の面からいって合理化する意味においては私は当然考えられるべきことだ、こういうふうには思いますけれども、今度の改正がいわゆる菊の問題に端を発しておる、従ってきのうの参考人の意見におきましても、東対策としての法律の改正だ、こういうふうに理解されておったのですが、こういうなまぬるいことでは、私は現実に起っておる東問題を含む問題の解決にはならないでないか、非常にいい方法ではあるけれども、直接の解決にはならないんじゃないかと思うのです。 それからもう一点は、第三点の卸売人の信用を強化するために財務の健全性を確保する、そういうために純資産額というものについて大臣の定める最低額に達しないときはこれを許可しない、あるいは業務の取り消しを行う、停止を行う、こういうようなことを言っておるのだが、一方的にこういう停止なり何なりやって——という規定が設けられただけでは、停止後における問題の解決、東事件においても起っております仕切金の未払いの問題、あるいはその他の負債の処理の問題、これらの問題の解決のためには私はならないんじもないか、少くとも中央卸売市場による農林大臣の監督権限あるいは開設者というものの監督責任というものが、一方的に業務を停止して、その後の処理について今度の法律では何らの具体的な解決策というものが現われてないんじゃないか、これでは根本的な市場法の改正は別にいたしましても、次官は、先ほど当面の問題についての改正案を提出すると、こう言われておるけれども、当面の問題を解決する改正案にはならないんではないか、こういうふうに考えられるのですが、この改正案によって東問題等についての具体的な解決のためにどんな方法があらためてできるのか、この点をまずお伺いしたい。 それからもう一つは、これは東だけの問題でなしに、昨日の参考人の意見によりましても、東に類するものが数社ある、こういうことまで言われておるわけです。従ってこれらの問題も解決するためにはやはり今度の改正で具体的なものが出てこなければならないと思うのですが、この点について、前の問題と同様にどういう解決策をもってこの改正案で解決ができるのか、この点について考え方をお聞きしたいと思います。
○政府委員(瀬戸山三男君) 私からお答えをいたしますが、先ほども申し上げましたように、中央卸売市場法の根本的な改正と申しますか、それをしなければならないと思いますが、今回提案いたしましたのは、直接の動機はまさに東事件等のためであります。そこで御承知のように、東事件の際にいろいろ御審査を願いましたように、一番大きな欠陥と見られたものは、今度のこの法律の内容に出しておりますように、あるいは奨励金あるいは前渡金というものを過当に出して過当競争の結果であろうと、言われるようなことで、特に東の場合は他の業者と比較いたしまして過大な支出をいたしました。そのために資産状況が非常に悪化をした、こういう状況が見られたのであります。それはもう御承知の通りでありますが、そういう点をこの際規制をいたそう。なるほど東以外にも、ここで指名をするということは推し控えますが、これらに類似するようなきわめて信用状態の悪いものも現在既存しております。そこでこの資産額の規定におきましても、この法律が御可決を願いましたあとでは、この法律の適用によって資産の拡充強化の措置を講ずるようになっておりますが、それができないとなればやむを得ずこれを停止あるいは営業の取り消しをしなければならない。そうなったときに、ぞれに関連しておる出荷者といいますか、そういう人たちに対する処置をどうするかという問題が——これはきわめて東事件においても現在困難な状況になっておるのでありますけれども、この法律そのものには規定を出しておりませんが、開設者あるいはそういう業者一体となった責任準備金と申しますか、そういう場合に処する準備金制度というものを行政措置によって何らかの方法を講じましてそういう場合に備える措置を講じたい、かように考えておるわけであります。
○北村暢君 確かに前渡金なり奨励金の過度の支出が今度の問題を起した一つの原因ではあると思います。しかしながら、これだけが今度の東問題における原因の全部ではない、こういうふうに私は思っております。きのうの参考人の意見でもありますように、統制時代における割当制の集荷に対するその時代からの重荷が今日あったということについての、これは農林省も、そういういきさつからして、今日の中央卸売市場というものの指定をしておるということも内容としてはある。あるいは会社の責任者が相当乱脈な経理をやり、あるいは私的のいろいろなうわさもあるような問題もある。従って、これらの点については、当然農林省として、監督官庁として負うべき責任のものもある。これははっきりしておるわけであります。従って、私どもは東問題を追及する際において、この農林省として、監督官庁としての責任というものを果す上における法律的な根拠がない、そのために今度の東問題に対する処理においても何ら施す手がない、こういうことを言われておるわけです。従って、前渡金なり奨励金という、過度の競争だけを主たる改正点としてあげているが、農林当局が監督官庁としての責任を果すようにこの法改正がなされなければ、これは直接の問題の解決にならないのじゃないか、私はそういうふうに感じておる。今、次官は行政措置によって責任準備金制度というようなものを作りたいと言っておるけれども、これも私は前の答弁から関連しますというと、行政的な措置でもって、この基金制度ができるものであったとするならば、なぜ今度の法改正の前に、あの東問題が出たときに、すでに行政措置によって基金制度というものがなされないのか、この点については、あのときの答弁では、法的に不備で、この監督の責任は感じてもやる方法がないのだ、こういうことを経済局長は何回か言われておる、そういうことが簡単にできるのかできないのか、再度答弁を願いたい。
○政府委員(瀬戸山三男君) そういうことは、なぜに法律の改正をしなかったか、これは内輪話をいたしますが、前にも問題になった点でありますから、私どもの方としては、そういうものも今度の法律の改正にいたしたい、こういう考えをもってなかなか法律は農林省だけの見解で定まりませんので、いろいろ議論がありまして、行政措置でいかないかという結論になって現在のところはこういうふうになっております。しかし、行政措置はなかなか困難であろうということもありますから、先ほど申し上げましたように、もしきわめて困難であるということになれば、次の法律を改正する場合にそういう問題を取り上げなくちゃなつらない。こういうふうに考えております。
○北村暢君 それでは第三番目の、業務の停止をやってまあ、これから新たに許可するものは、この最低額、農林大臣の定める最低額に達しないものについては許可しないのが、これは当然でしょう。慎重を期して、それはいいと思います。しかしながら、現在の中央市場の指定を受けているものが、純資産額が大臣の定める最低額を下ったときに卸売人に対して業務の停止をすることができることとした、こういうのであります。 〔委員長退席、理事藤野繁雄君着席〕 そうりして、六ヵ月以内に純資産額が最低額以上にならない場合には、卸売人の許可を取り消すのだ、こういうことになっておるわけでございますが、これについてまさしくそういう不成績な卸売業者に対しそういう措置をとられるということはそれは大臣の権限として、それでいいかもしれないのですが、これだけを強化して、これだけの権限で監督権限を強化して、これでは卸売市場そのものはいいかもしれませんけれども、私はこれに関連する生産者、あるいは小売業者というものが現実に東問題と関連して非常な迷惑をこうむっている、こういう事実からいって、その解決にはならないのじゃないか、監督権限を強化するということは、農林省の何といいますか、簡単な大臣の権限で、こういう停止をするということかえって大きな混乱というものを来たすのじゃないか、こういうふうに考えられるのです。私は、従って、この改正点の第三点については、どうしても農林省の責任は一応のがれる、中央卸売市場に対する責任はのがれるかもしれないけれども、生産者並びに小売人に対する被害というものは、このことによって非常な混乱を来たすのじゃないか。従って先ほど申しますような責任準備金、あるいは基金制度、こういうようなものが確立しないで、一方的にこういう監督権限の強化をするということは誤まりでないかというふうに考えられるのですが、こういう権限強化をやったということに対しての裏づけとなるものを農林当局は持っているのかどうか、この点についてお答え願いたい。
○政府委員(瀬戸山三男君) こういう監督の権限を強化するのについて農林省の裏づけを持っているかということか、御趣旨はちょっとわかりませんが、それによってたとえば東事件の場合のように、生産者に対する支払いが不能、あるいはきわめて困難だ、こういう状態の場合にこれを国家が補償するとかというような趣旨でありますれば、そういうことは現在のところ考えておりません。ただ、こういう規定を設けましたのは、何も市場に卸売人をしておるものを片っぱしからやめさせるという、そういう簡単な考えではもちろんありませんので、経営状態を常に監督しながら資産の状況を整備させる、こういうことでこの第三点の法律改正をいたしておるのであります。そこで現在も先ほど申し上げましたように、資産状態が必ずしも良好でないのがありまするが、そういう会社と申しますか、営業者に対してもこの規定によりまして資産の整備をはかるような計画を出させて、そうしてそれがどうしてもできないものは、これはやむを得ませんが、一つの商売でありますから、やっておる人がやつばり自分の商売を長く続けて人に迷惑をかけないように努力をしてもらいませぬと、政府だけが何もかにも責任を持つような格好では、なかなかこういうものはうまくいかないのだろうと思います。とにかくああいう中央卸売市場で商売をするということ自体がその当人にとっても大切な仕事でありますから、そういう人々の自分の営業を続ける、人にも迷惑をかけないという気持でやってもらうという精神がなければ、これはもう話になりません。そういう考え方を要請するとともに、資産と申しますか、経営状態の改善をはからしめながらやっていく、どうしてもはしにも棒にもかからないのはやむを得ませぬが、早く監督をしてもうはしにも棒にもかからない、それを整理をしても、生産者に対する支払いができないというようなことにならない前に対策を講ずる、こういう趣旨の規定だと思って私どもは提案をいたしておるのであります。途中において資産状況を監督しながら、その再建をはかる、そうして倒産によって生産者に大きな迷惑をかけるようなことのないようにしよう、こういう趣旨で私どもはこの改正を提案をいたしておるのであります。
○北村暢君 私は大臣の答弁なり、次官の答弁で根本的の改正は近く出すと言っておるのですから、私はあくまでもこの問題についても当面の問題だと、こういうふうに考えておる。従って当面する問題だとするならば、東に類するものが数社あるという点からして、この改正点の第三点による業務停止の条項が当面どういうふうに活用されるかということは非常にやっぱり関心を持たざるを得ない。従って、当面の処置としてこの改正をするとするならば、具体的にやはりこの条項に触れてくるものが出てくると、私はそういうふうに解釈せざるを得ないわけです。ですから、今、次官が言われたような非常に措象的なことでは、ちょっと私は納得できない。実際にその改正点のこの条項の趣旨に従って近く問題が起るのじゃないか、そういう意図があるのじゃないかというふうな心配があるから、実はお伺いしているのです。
○政府委員(瀬戸山三男君) 私は、当面の解決と言いましたのは、ああいう東事件が起って、市場の悪い面が露呈されましたので、それに対する将来の対策を立てなくちゃならぬという意味で、当面のという言葉を使ったのでありまして、今東に似たような類似のそういう会社があるから、それをすぐ処理するという意味の当面の問題ではありません。しかしながら、そういうものもありますから、これについては東の二の舞を踏まないように、監督官庁といたしましては、この規定によって三年間のうちに、資産状況をこの法律の規定によって整備をさせ、それがどうしてもできないような場合には、あるいは他の同じ市場における会社との、営業の合併と申しますか、譲渡とか、そういうものを勧奨して、他人に迷惑をかけないような方法を講ずる。こういうことが、私は今お話の当面の問題になろうと思いますけれども、そこでこの法律の改正におきましても、現在の状態におけるものについては、二年間の余裕を置いて、そして資産の状況等を整備させる、あるいはいろいろ計画してみてできないものは、これは東のようなああいう状態になってからの話ではなかなか困難でありますから、その以前において営業譲渡とか、合併等の促進をはからなければならぬ、こういう考え方をいたしているのであります。
○北村暢君 私はこの点については、このくらいにしますが、前渡金、奨励金等の問題について、実は類似市場の問題等に関連して、市場の根本的な問題についていろいろ質疑したいことがあるのですが、この点はきょうは時間も何ですから、大臣が見えたとき、根本的な問題については、一つ後ほど質疑したいと思います。
○上林忠次君 実は、今、向うの委員から言われた問題であります。私も心配するのは、その問題であります。類似市場を将来どういうふうに扱っていくのか、これまでは類似市場の調整を相当はかってきたということも聞いておりますけれども、今回の中央卸売市場という名前を、制限するにつきましても、類似市場の調整をはかり、制限をはかり、規制をするということが問題になっておりますが、従来それでは類似市場に対して、ああいうような乱立した状況のままに置かれておった、それに対してどういう規制が行われておったのかということをまず聞きたいのです。
○説明員(森茂雄君) 類似市場の問題でございますが、類似市場はやはり最近の状況におきましては、社会的、あるいは経済的に必要があって当然出てきた問題であります。従いまして農林省といたしましては、これを中央卸売市場との関係において調整しつつ、第一の問題として、現在公共団体が中央卸売市場をやっておりますが、これの起債なり、予算の都合上、類似市場が中央卸売市場の分場になれないという問題、逆に言いますと、中央卸売市場のそばのところに類似市場が置かれておりますのは、公共団体等の施設が先行しますれば、そういう問題は起らない、あるいは締められても消費者に御迷惑をかけないということで、農林省といたしましては、極力起債のワクもふやしまして、中央卸売市場の強化育成に努めまして、その線に沿って、できれば類似市場を買収するというようなことで、分場の線に持っていきたいと思います。各中央卸売市場から遠隔といいますか、衛星都市といいますか、そういう地方にも相当類似市場ができておりますが、これはやはり経済の実態から手の伸びぬ所に当然必要性から起ってくるものですから、むちゃくちゃに規制するというか、閉鎖するということは考えておりません。中央卸売市場の施設を伸ばしていって、そしてまた類似市場のいろいろな施設に投資をした関係もございますので、そういう関係で抑制ということよりも、中央卸売市場の拡充といいますか、そういうことで指導していきたいと考えております。
○上林忠次君 お話を聞きまして、私も市場の状況を聞いてきましたところによりますと、類似市場の今の現状のうち、またこれまでの経歴……あるべきところにできておるのであって、いたずらにこれをやめさせることもできない、中央市場ができたからということで、これに吸収するわけにもいかぬ、やはり自然発生的にできた、必要性に迫られてできたものだと思いますと、これをどういう工合に将来配置を変えていくのか、そういうような、今回の市場の合理化ということに関連して、農林省としてはどういうふうな見込みがあるか、成案ができておりますならお聞かせ願いたい。
○説明員(森茂雄君) 類似市場でもやはり何といいますか、相対づくの取引も行われておりますし、いろいろ中央卸売市場のようにオープンなせり売りが行われておるように、大きくなっておるところもございます。現在、先ほど局長が御説明したように、一応二十五府県ですか条例で綱をかけて、そうして監督はいたしておりますけれども、やはり何といいますか、取引をオープンにさす、明朗にさすという意味で、一方において生産者は何といいますか、結局たたかれるといいますか、損失を受けている、あるいは消費者がその場合に価格関係が明確でないので、買出人がさやを取り過ぎられる、こういう弊害も見えますので、農林省といたしましては三十年には些少でございますが、四千万円程度でしたか、補助金を取って、中央卸売市場の増設ということで努力しておりますが、やはりわれわれの方針といたしましては、公共団体が現在では特に自治庁と相談しまして起債のワクを特別に中央卸売市場の拡充用に設けていただいておりますので、そういうようなことで類似市場を中央卸売市場の分場化するという、こういう趣旨で努力いたしたいと考えております。
○上林忠次君 今度の改正の要点であります、一番の主眼点でありますところの前渡金とか、あるいは奨励命、これをやめるとか、もっと合理化しなくちゃいかぬという点でありますが、中央卸売市場におきましては、そういうようなことももちろん必要でありますし、適正な価格の決定にはこれがすぐ影響する問題でありますから、やらなくちゃならぬ問題であろうと思いますが、これと類似市場の関係はどうなっておりますか。類似市場の方は手放しでいくならかえって混乱の状態を引き起すことになるのではないかと思いますが、類似市場の規制を向うに当てはめるのですか、中央卸売市場だけでやる問題を類似市場も右へならえでいくわけですか。
○説明員(森茂雄君) 御指摘の点をさらっとお答えするにはなかなか明答がないのですが、われわれの考え方は、中央卸売市場を模範といいますか、指導的な立場に立たせて手数料も安く、そこへ売れば完全にぶったおれることもないということで、これを育成指導によって、類似市場もそういう手つけを打ったって、いずれは大きく打ち過ぎてやり切れないということになるわけですが、そういうことで中央卸売市場を模範者として、それを中心にリードしていくことを主力に考えております。類似市場の許可制とかというようなことで網をかけまして、そこの中へ勧奨していくということまでの議論もございますが、まだそこまでの結論は得ておりません。いずれ根本的な際に考え方を各方面と打ち合して、やはり類似市場を現在届出制でやっておりますが、何らかの措置をやるということになりますれば、もっと類似市場の側の立場も十分承わって、そうしてがまんしていただくところはがまんしていただくということで、網をかけるということになるわけでございます。
○上林忠次君 私は、その点類似市場に対しても適正な指導、啓蒙をやってもらわないと、このままで中央市場だけを整備したととろで、かえって類似市場はそのままで手放しということになるならば、その流通に大きな支障を来たすのじゃないか、値段の適正化というようなことも、それのために阻害されるのじゃないか、すぐ問題になります現象でありますから、十分御考慮を願いまして、適当な手を打っていただきたいと考えるのであります。
○清澤俊英君 私は資料を一つちょうだいしたい。 先般調査した範囲のものでもよろしいし、それよりももっと広いものでもいいが、東京都の各市場年間取扱い金額、各鮮魚、青果蔬菜別の集計額、それから開設の経営費の年間総額、従ってその職員等はどれくらいいるのか、東京都のように分場になります場合は分場別、それから開設経費の財源、これは売上金からの歩合あるいは各公共団体の補助というようなものがありましたらこれをお伺いしたい。開設資金の出どころ、融資等によってどれぐらい出ているか、自己資金がどうなっているかというような点を、ごく簡単でよろしいですからちょうだいしたい。 その次に資料としてちょうだいしたいのは、水産関係おられませんので、ちょっとあとで聞いていただきたいと思うが、各漁港における施設の分市場ですが、市場の形をとらぬ場所もあると思いますが、それの総数と構成の内訳、農協が市場経営しているものと、株式で経営している市場と、大体できましたら各市場ごとの水揚料をお願いしたいと思います。 第三番目の資料としまして消費価格と卸売市場の価格との差額の歩合形成、卸売がどれくらい、仲買いがどれくらい、小売がどれくらい、運賃その他がどれくらい、あるいは破損その他による目方がどれくらい等々いろいろありましょうから、この点を一つ資料がありましたら出していただきたい。質問はこの次にいたします。
○梶原茂嘉君 ちょっとの今の資料でありますが、前渡金ですが、前渡金が一体どの程度出ているのか、もし性質が分れておれば、こういう性質のものにどの見出という資料がほしい。それから奨励命ですね、一体小売に対してはどの程度どういう奨励金が出ているのか、仲買いに対してはどういう性質のものがどの程度出ているかという資料を一つ、簡明でけっこうですからお願いしたい。もしわかれば前渡金はむずかしいでしょうけれども、奨励金等は手数料との関係においてどの程度の割合になっておるかというようなことがわかるような資料を一つお願いしたい。
○清澤俊英君 今の梶原さんのにつけまして、梶原さんのやつにつけまして一つお願いしたいのは、滅こつ資金、それから増仕切額が月額どのくらいずつあるのか、それから損害値引きが大体どのくらいあるか、これは東京市場だけでいいです。分場をまぜた東京市場だけでいいです。
○千田正君 資料等の要求に対しては、さらに御要望の方は委員長もしくは事務当局に要求されることにしまして、きょうはどうでしょう、この程度にしていただきたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○理事(藤野繁雄君) 本日は、これをもって散会いたします。 午後四時二十二分散会