地方行政委員会 第12号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/03/11
会議録
○委員長(小林武治君) これより委員会を開きます。 本日は、まず理事の補欠互選を行います。 去る五日、久保等君が委員を辞任されましたので、理事に一名欠員を生じておりましたが、久保君がその後再び委員となられました。よって久保君を再び理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小林武治君) 次に、今後の本委員会の運営についてでございますか、先ほど理事会を開きまして協議いたしました結果、本日、警察法等の一部改正案が衆議院から送付して参りますので、これを今週及び来週一ぱいを目途として御審議を願うことといたします。また、本日は、大体午前中の予定で財政計画に対する質疑を行うことといたしますので、御了承願います。 —————————————
○委員長(小林武治君) これより本日の議事に入ります。昭和三十三年度地方財政計画に関する件を議題に供します。 質疑に入ります前に、まず道路整備五カ年計画と地方財政計画との関係につきまして、政府の説明を聴取いたします。
○政府委員(小林與三次君) お手元にお配りしました「道路整備五年計画と地方財政計画との関係について」という資料につきまして、簡単に御説明申し上げます。 道路整備五カ年計画は、御承知の通り、昭和二十九年から道路整備費の財源等に関する臨時措置法という特別の立法が作られまして、この資料もまたあとからお配りしますが、それに基いて、昭和三十三年度まで五カ年間で道路整備の五カ年計画を作って、それに必要な道路財源に充てるために揮発油税を充てる、こういうこととともに、地方の負担関係につきまして特例を設けまして、道路を緊急に整備するためには、普通の道路法の一般原則じゃいかぬ、そういうので、いわゆる三分の二を四分の三にするという大ざっぱな格好ですが、そういう高率補助の特例法が出ておりまして、それに基いて今日までやって参ったのであります。ところが、その第一次五カ年計画ではとうてい道路の緊急整備ができないというので、新たに、三十三年度を第二次計画の初年度にする五カ年計画を作りまして、そして重要な道路の整備を緊急にやろう、こういうことで道路整備緊急措置法という法律が政府から提案になっておるのでございます、この道路整備緊急措置法に培いて新らしく五カ年計画を遂行するためには、国の財源はもちろん多額の経費を要しますが、それに見合いまして地方の財源も相当多額に要するのでございまして、この五カ年計画の遂行は、結局、国及び地方を通ずる道路財源をいかにして確保するか、こういう問題にかかっておりまして、われわれ、地方財政計画を今回策定する場合におきましても、一番重点を置いて考えた問題の一つなのでございます。それが今年度の計画上どうなっておるか、今後の見通しがどうなるか、そういうことにつきまして、簡単に自治庁の見込みを申し上げたいと思うのでございます。 この資料の1でございますが、道路整備五カ年計画に基く総事業量は七千百億円ということになっておりまして、そのうち直轄事業——維持補修を含んで、及び補助事業として五千六百億、それから有料道路千五百億、これは道路公団が使う経費でございます。それで七千百億円、ほかに単独事業——維持補修を含みまして、千九百億円の実施を予定いたしておるのであります。要するに地方の単独事業として千九百億、国が予算でもつて直接やるか、あるいは補助でやる、国が予算で関与する経費として七千百億、こういう計画でございます。 そこで、そのうちの初年度、三十三年度分は、この内訳をここに書いてございますが、直轄で三百二十一億、補助事業で五百十五億、それから単独事業で三百五十三億で、計千百八十九億でございます。それに要する財源は、国費が六百五十三億、地方費が五百八十九億、五百八十九億のうちには交付公債分が五十三億入っております。これに伴う地方の財源は、補助事業に伴うものにつきましては、国の補助事業に伴う経費として財政計画で織り込んであるとともに、単独事業分三百五十三億につきましては、地方財政計画で、今度新たに維持補修費のほかに建設改良の経費を増加計上いたしまして、本年度は計画上は財源上の手当を一応滞りなく済ますことになっておるのでございます。本年度の問題はこれでまあ大した問題はないと思いますが、問題は明年度以降の計画についてどういう問題があるかということの方が、非常に重要な問題でございます。 そこで、この本年度の直轄事業及び補助事業の国庫補助負担率は、昭和三十三年度に限りまして高率の補助になっておりまして、ここに表に書いてございますが、左側の欄が、昭和三十三年度の高率補助分でございます。この三十一年度の高率補助分というのが、今度出ます道路整備緊急措置法の第五条に特別の規定がございまして、「昭和三十三年度における地方公共団体に対する道路の舗装その他の改築又は修繕に関する国の負担金の割合又は補助金の率については」、特別に、四分の三の範囲内で、政令できめる、こういう規定が設けられておるのでございます。この規定は、従来の道路整備費の財源等に関する臨時措置法に設けられておりました規定でございまして、それをそのまま移したわけでございます。そこで問題は、その明年度以降の問題は、その第五条の三項をごらん願いますとわかりますが、「昭和三十四年度以降における前項の国の負担金の割合又は補助金の率については、別に法律で定める」、こういうことになっておりましてあらためて法律できめるということで、ペンディングにこれはなっておるわけでございます。このぺンディングになっておりますゆえんのものは、われわれは、道路を緊急に整備しようとする限りは、どうしても従来の法律の建前によって、現在の高専補助を適用しなければ、とうてい地方としてはついていけない、こういう考えを持っておるのでございますが、これにつきましては、まあ大蔵当局の方になお議論がありまして、明年度以降のことは、また明年度以降であらためて検討したらどうか、そういうことで話しがつかなかったので、「別に法律で定める」という建前になっておるのでございます。その気持は、御承知の通りの公共事業費についての臨時特例法というのがございまして、三十一年、三十二年、三十三年の三年間の地方財政の窮乏を救うために、公共事業費全般について補助率の引き上げをやっております。それが今度の予算編成をめぐってずいぶん議論になったのですが、三十三年度まで特例法になっておりますので、その特例法の問題とからみ合って道路の地方負担分を検討すべきではないか、こういう意見を大蔵当局が持っておりまして、それで話しがつかないままにこういう態勢になったのでございます。これにつきましては、そういう考え方もあり得ると思いますが、われわれといたしましては、一般の公共事業につきましては、そういう地方財政との総合的な関連もあって、特に三年間の時限法として設けられましたので、これをさらに延ばすか延ばさぬかは、まあ来年度の問題として検討していいと思いますが、道路の場合は、道路を緊急にどうしてもやらなくちゃいかぬ、地方の財源にこだわっておってはどうしても道路はできないので、一級国道は全額国庫負担で出ているくらいなほど緊急整備を要する問題でございますので、これは道路の緊急整備という特別政策というものを頭に置き、それと地方の個々の府県の意思と必ずしも結びつかずに、あるいはその財政の情勢と結びつかずに強行しなければならない緊要性を持っておりますから、これはどういたしましても、この緊急整備計画の基本として、地方の負担関係を確立しておかなかったならば、五カ年計画はなかなかやれぬじゃないか、やれぬどころか、計画が立たないじゃないかという、われわれの考え方でございまして、道路財源は、国の財源とともに地方の財源をあわせて考えなければ、計画が立つものじゃないのでございます。そこが論争の的になって、いわば持ち越しになっておる、こういうことでございます。 そこで、かりに今の補助率の特例が来年以降やめになったらどういう影響があるかということを、二ページの方にちょっと書いてございますが、順序は逆になりますけれども、三番目をごらん願いますというと、かりに昭和三十三年度の国庫補助負担率が継続されることとした場合と道路法の規定による国庫補助負担率によった場合との負担の増減を比較すると、昭和三十四年度以降三十七年度までの間に補助事業の地方負担及び再建団体の差額において約五百億円程度、直轄事業の地方負担分において約百億円程度、合計約六百億円程度で、一年にしますと、四年間ですから百五十億円程度の増加となる。これは五カ年計画そのものが本格的にこれは計画ができておりませんので、数字が確定いたしておりませんが、大体、先ほど申し上げました総事業費が、有料道路を除きまして、五千六百億になりまして、この五千六百億に伴う地方負担というものを、現在の高い補助率で考えますというと、一千十九億くらいになるはずでございます。ところが、普通の道路法の負担によりますと千五百億くらいになりまして、差額が四百八十億地方負担で出ます。そのほか、直轄事業に対する負担がまた変ってきますので、それが百十億くらい変る。これは大ざっぱな検討でございますが、ここに書いてあります。五百八十九億と、ラウンド・ナンバーにしてございますが、約六百億くらいの影響が出て参るのであります。われわれといたしましては、これから五カ年計画を策定する場合に、財源を考えずに五カ年計画ができないので、また一論争が起るだろうと思います。現行の法律によりますと、五十三年度の財源しか明確にしておりませんで、三十四年度以降はぺンディングになっておりますので、ぺンディングの状態で五カ年計画を作るということになると、国の財源と地方の財源をどう勘案するかという問題が一つの問題点にならざるを得ない。早くこの問題が五カ年計画の前提として確定する必要がある、重要な問題点の一つじゃないかと、われわれとしては考えておるのでございます。 そこで、今、差額が百数十億と申し上げましたが、普通の公共事業につきましても、御承知の通り、ことしの伸び工合をごらんになりましても、そうたくさんこれは伸びません。多少は伸びて行きますが、一般公共事業の伸び工合は、地方の財政の伸び工合とはバランスをとっておりますが、道路が緊急な莫大な仕事を一度にどっとやるということになりますと、その分だけの地方負担が百五十億ほどふえるわけでございまして、これは地方財政としては非常な問題だろうと思います。今度の予算編成で臨特法を廃止するかせぬかでえらい議論になりましたが、あれは交付公債の分を入れて六十数億にすぎないのでございまして、それともう全くけたが違うわけでございます。交付税でさえあんな大議論をしましたけれども、百億ちょっとでございますから、、それともまた数字が違うくらいの、これは問題になりまして、これも道路の緊急整備をやるという意味合いから、ガソリン税なり地方の道路譲与税なりそういう財源の配分の問題ともからみますし、これは相当な問題点でありますので、非常に明年度以降の問題につきましては、われわれといたしまして憂慮いたしておるのであります。まあそこの事情はこの数字で一応ごらん願いたいと思います。 それから、いま一つ緊急整備の問題につきまして議論がありますことは、この道路整備会計法の第四条をごらん願いますというと、今度国が特別会計を設けまして、この借入金を預金部でやってその借金を一部やって事業費に充てることになっておるのでございます。これは、借金政策をとるかとらぬかは、これは国の判断の問題でございますが、地方におきましてはとっくに、借金でしか仕事がやれぬという状態は御案内の通りでございますが、この問題は、借金をやった場合の借金の跡始末の問題でございます。私は、地方の負担の問題から考えますというと、財源が何であろうが、要するに地方にやる事業費の四分の一なら四分の一、三分の一なら三分の一負担する。つまり事業が地方に利益があるから地方が負担する。こういう建前で地方の負担がきまっておるのでございますから、国の財源が一般の税であろうが、あるいは借金であろうが、そういうことにかかわりなく、事業に応じて地方が負担するのが建前であるべきだと考えておるのでございます。ところが、今度この第四条をごらん願いますというと、その借金をやる利子の支払いの問題がございまして、その利子が全部地方がひっかぶるという仕組みになっておるのであります。具体的には政令できめるということになっておりますが、政令でどうきめるかというところに一つの問題点がございます。従来の考え方では・全部地方団体に利子をおっかぶせようという考え方でございますが、これはどう考えても地方団体としては筋が通らぬ。国が勝手に、金がないから借金をやって、その利子全部を地方に押しつけるということは、これは筋が通らぬのでございましてこれはわれわれといたしましては、地方の事業に対する負担区分に応じて、現存は四分の一、四分の一だけ地方が負担し、あとは国が負担をすべきである。一般会計でみるべきである。つまり道路の特別会計を作ったからといって、一般会計でやる場合よりも、地方への負担がふえるということは、どうしたってこれは筋が通らぬのであります。一般会計か特別会計かによって地方の負担が変るということは、全く筋が通らぬので、そこのところを筋を通す必要がある。こういう問題が一つございまして、これは政令の段階で関係省でなお論議をして話をつけたいと思っておる問題点でございます。緊急整備法にはそういう問題がこれははらんでおります。 それから、もう一つ道路法のプロパーの法律の上におきましては、これは理論上いろいろ議論があろうと思いますが、従来、一級国道につきましては新設改良は現行は知事がやっておったのでございますが、そして特に重要なものは建設大臣が直轄してやっておったのを、建前を変えまして、一級国道の新設、改良は建設大臣が直轄でやるそうでなしに、規模が小さいような、つまり規模の小さい仕事を府県がやる、こういう建前にこれは変えたのでございます。これは、一級国道についての考え方はいろいろあろうと思いますが、一級国道を全国にわたって緊急に整備する。これを国の責任で数年の間になし遂げようという基本方針のもとにおきましては、この考え方は、われわれも間違いじゃないという気がいたすのであります。しかしながら、国だといってすぐに全国に手が伸びるわけでもありませんし、そういうものにつきましては、地方もそれぞれ応分に協力をするという態勢、これはとることは間違いじゃないだろうと考えておるわけでございます。それに関連して、一級国道の維持管理をどう行うかという問題がございまして、これも維持管理の国直轄論というものがずいぶん議論になったのでございますが、現実の問題として国がそれだけ手を広げてみても、仕事がやれるわけでもないし、また、その地方にも協力させてやらなかったら、むしろ道路行政がうまく動きがつかぬ実情でございますので、特に、一級国道のうちで、政令で指定する重要な区間が建設大臣が管理をして、その他は知事が管理をする。こういう建前に道路法の十二条でございますか、規定になっておるのでございます。それでこの意味は、国の建設、改良がだんだん進んで、舗装等が進んでいきますというと、逐次国の管理に移したらどうだ、こういう思想が背後にありまして、まあ、とりあえずのところは一部分だけやる、逐次その指定の区間を広げていこう。全国に一級国道の舗装も完了いたしましたならば、それにつきましては建設大臣が全部国の責任で、しかも従来と違った高度の機械力と機動力とを持った、いわゆるパトロール・カーか何か知りませんが、そういうものをもって、数県の区域にかかわりのない維持管理態勢をとったらどうだ、こういう構想になっているのでございます。それの実際の運転を支障なくやろうという形でこういう規定を設けられたのでございます。これもまあ一つの考え方でございますから、われわれといたしましては、それに了承を与えているわけでございます。 ただ、そこに一つの問題は、そういう場合のこの負担区分の問題がございまして、現在の法律の建前におきましては、本年度はこの維持管理費につきまして予算が、国の直轄でやるのにもかかわらず、三分の一分しか——地方に対する負担分を三分の二取るという前提で本年度の予算が組まれているのでございます。これはまあ国の財政の都合もいろいろあったのでございまして、やむを得なかったかもしれませんが、いやしくも国が管理をやる以上は、管理費の責任も当然国が持つべきでありまして、三分の二地方にツケを回すという態勢は、制度の建前としては、これはわれわれは了承できない。まあ本年度予算の都合もありましたので、本年度はがまんをすることにいたしましたが、明年度以降は、一応これは半分々々ということに法律がなっているのでございます。まあこれにつきましても、国の直轄でやるものについて地方に半分経費を持たせるというのはおかしいじゃないか、国がやる以上は、少くとも国が三分の二ぐらい持って、あとは地方から三分の一ぐらい取るのが筋じゃないか、こういう議論があるのでありまして、われわれといたしましても、そういうのが筋じゃないかという考えは持っておりますが、まあこの法律ではそこまで話がつきませんで、一応明年度以降は二分の一ずつ負担、本年度限り地方に対して三分の二負担を取るという態勢で法律ができているのでございます。今度は逆に、一級国道の直轄管理をやっている部分がそうですが、それ以外の分は、みな都道府県の負担になっているのでございます。そこでほんとうは、むしろ現在の態勢で一級国道の維持管理をやるのなら、建設大臣が直轄管理をする。これは大都市周辺には資力の多い府県が多いのでございまして、全国の一級国道の道路網を考えれば、貧乏な府県はたくさんあるわけですから、そういうものがみな全額負担になっているのでございます。そこらにやはり片ちんばがあるのでございまして、一級国道につきましてこういう態勢をとるのなら、都道府県の負担になる場合に、やはり国がその一部を持つべきじゃないか。三分の一ぐらい国が持つ、あとの三分の三を府県に持たせるという態勢にしなければ、一級国道の維持管理の態勢としてはまあ実情に合わぬのじゃないか、公平じゃないのじゃないかという考え方を一つ持っているのであります。これはこれからのまあ論議の問題点だと存じております。 それから、もう一つそういう問題が、さらに申しますというと、五カ年計画の、先ほども申しましたが、仕事自身にもそう言えるのでありまして初年度は、おそらくはやはり一級国道のうちで一番緊要性の高いと認められる、まあ表通りの一級国道の建設改良に主力が注がれることになるだろうと思うのであります。それでございますから、どうしても裏通りの一級国道は後年度の計画になってしまうのでございますが、後年度の計画になったところといえば、貧乏な県が後年度になりますが、そういうときに逆に国の負担率が軽減され、地方の負担が過重になる、こういうことになると、これはいよいよもって逆でございまして、現在以上に、貧乏なところに一級国道をやろうというときには、国の補助率ががた落ちになっておるということになれば、これはまた逆の問題が起るのでありましてそういう府県の財政の実情を考えましても、地方財政全体を考えましても、あるいは道路の五カ年計画というものを計画的にやるための地方の負担の問題を考えましても、これらの問題は、明年度以降については一つの問題が伏在しておる。今年は日どうやら財政計画ができますけれども、明年度以降の問題につきましては、その帰趨がきまらなければ、われわれとしても見通しが立たない。小さな五億や十億の金の延びなら大した問題じゃございませんが、こういう形になりますと、とうてい見通しがつかないというのが現状でございます。ですから道路整備緊急措置法案も、今年の部分と明年度以降の部分とは、それぞれ規定をして書いておりますが、明年度以降の問題につきましては、そういう問題があるということだけを一つ御承知おきを願いたいと存ずるのでございます。
○委員長(小林武治君) それでは、これより財政計画に対する質疑を行います。
○加瀬完君 今、財政局長から、道路整備計画についていろいろお話しがありましたが、今度、財政計画の中にも道路、橋梁等の改修あるいは補修費というのが新しい投資的経費として大幅に見積られております。しかし、一体、道路、橋梁を損傷する最大原因は何かというと、超重量の自動車の無制限使用ということになるのじゃないかと思います。道路運送車両法というんですか、それを見ますと、結局、自動車の幅とか長さとか、高さとか、総重量といったようなものが、たとえば幅は二・五メートル、長さは十一メートル、高さが三・五メートル、車両総重量が二十トンを越えてはならないと書いてありますが、どういう道路にはどれだけの重量あるいはどれだけの幅、あるいは長さを持った自動車でなければならないという規定は一つもないわけですね。そこで、最大二・五メートルとか、十二メートルとか、高さが三・五メートル、総重量の三十トンという車は、この車の走る条件の道路というのはおのずから限定されると思います。しかし道路そのものには限定の規則がありませんから、当然こういう大きな車の使用には耐えられない道路にでも何にでもやたらに入ってくる。そのために損傷が非常は大きい。これが実態じゃないかと思います。しかしこれに対しては何も措置が講じられておらない。保安基準というものが車両法できまっていても、保安基準に適合する道路というものは何も制定されておりませんから、これではどういうふうに財政計画を組んでも、自動車のためにこわされる。そのことを防がなければ、道路、橋梁の改修なり補修費というものは、どれだけ見積ればいいかという見当がつかなくなってくるのじゃないか、こういう点はどのように考えておられますか。
○政府委員(小林與三次君) これは、すこぶるもっともで、いつも議論になるのでありまして、われわれの方でも、一つはそういう道路の構造令を、研く近代的なものを作らなければならない。これは建設省もその気でやっておるわけでございます。構造自体が近代的な交通に対応するようにそれぞれ作られなくちゃ意味がないのでありまして、向うも技術的に検討して早く作ると言っております。その構造令がきまって、そいつとともに、今おっしゃいました上に乗っかるもののバランスを考えぬといかぬ。それもしばしば問題になっておるものでありますが、これがまた、単体の発達というものをある程度考えなければなりませんが、その発達にはおのずから個々の路線とのつながりがありまして、私は道路の構造規格というものがきまれば、その構造規格に応ずるように、おのずからそこにある程度の何らかの規制は考えなくちゃ、道路の点だけではないので、歩く人馬の安全のためにもこの問題がいろいろあるのでございます。これは運輸省や公安委員会の問題でございまして、始終、問題になっておるのでありますが、なかなかこの方面の話は具体的には進んでいない状況でございます。そこで、それがはっきりしなかったら、維持修繕費をどれだけ組んだってというのは、全くごもっともでありまして、われわれもこの補修費を組んだのだって、これは現在の実情を基礎にして、これでもまだ十分でないという数字でございますから、車両がもっとふえていけば、やっぱりこれは足らなくなるということは、これは私は当然出てくるだろうと思うのでございます。これは、そのときどきの必要に合うように、この補修費そのものも改訂を加えていくより私はしようがない。非常に受け身な形でございますが、道路交通の発達をただ制約するという必要もないのでございまして、そういう合理的な基準で規制されることがわれわれとしても望ましいと思いますが、いずれにしても、現に車が通っていたむ以上は、これは直さざるを得ないのでありまして、こっちといたしましては、それぞれのそのときの必要に応じて、必要量を確保していくという考え方で臨まざるを得ない。基本的な問題は基本的な問題で、ぜひ一つ御協力によって、その筋が立つようにしていただきたいものだと存じておる次第でございます。
○加瀬完君 それで今言ったように、道路、橋梁を損傷するものが、その税負担をしている住民の直接の関係で損傷度が高まってくるというなら、住民の負担を増して、道路、橋梁を改修するということも成り立ちますが、そこの住民とはほとんど関係がない。と言って産業的な面にも、経済的な面にもあまり関係がない。ただ社会的条件だけで、遊覧バスみたいなものが五メートルぐらいの道路に、二・五メートルぐらいの幅の遊覧バスが盛んに往来して、そのために道路、橋梁を非常に損傷する、こういう事実もあると思うのです。ところが、その道路、橋梁を改修あるいは補修をする目的税であるガソリン税、軽油引取税というのが、これだけで完全に目的税としてその目的を達しているかということになりますと、私はそういうわけにもいっておらないと思うのです。ここに財政的にも一つの矛盾があるのではないか。矛盾と言わなければ、何かもう少し合理的に進められる場面が残されているのではないか。生産的な車両というのは格別ですが、遊興とまでは言わなくても、必要欠くべからざる範囲を越える遊覧バスみたいなものの使用のために道路、橋梁がなはだしく損傷される。しかし、これに対して財政的な負担というものはあまりかけられておらないということに私は矛盾を感じますが、この点はどうですか。
○政府委員(小林與三次君) これは一つそういう議論があろうと思います。それが揮発油税になったり、道路譲与税になったり、軽油引取税になって、ある程度そういうもので道路財源を取る仕組みを税制の上から考えておるわけでございますが、それで十分か不十分かということになれば、これは両方の議論が実はある問題だと思います。しかし、結局その根本は、やはり現在のような整備されておらぬ道路だからよけいいたむのでありまして、やっぱり早く改良、舖装を急いで片をつける、こういうことがやはり私は問題としては基本的な問題でありまして、その意味において先ほどの道路の緊急整備というものが全国的に、少くとも主要な道路について完成するということが、私はやっぱり問題を解決する根本じゃないかと思うのでございます。それでございますから、そういう意味であの緊急整備計画を早く実現させる。そうすれば維持補修費も、今の砂利道のような形じゃ、全く変ってくるのでございまして、そういう態勢に早く持っていかなければならぬ。そのために財源をどうするかという問題になりまして、いろいろこれはむずかしい問題があろうと思いますが、そういう意味で問題をわれわれは検討していくよりしようがないじゃないかというふうに存じておるのでございます。
○加瀬完君 道路の緊急整備計画というものも、ワクに入る道路というのは限定されると思うのです。ワク外になる道路も相当ある。しかし住民の、むしろ地域住民の使用するのはワク外になる道路の方が多いということも成り立つわけです。しかし、そのワク外で、整備計画ではずされても、その大型バスや大型車両が入ってこないということにはならない。自動車の道路との関係における制限というものをしなければ、これは幾ら補修費を投げ込んだって、どうもさいの河原のような形に現状ではなりがちです。この点をもっと規制すべきじゃないか。どこの道路を使うにしても、自動車を通していいということになれば、制限外の道路を自動車が通るときには、その制限外のような、完全でない道路に対する、やがて完全にする財源というのは、ある程度自動車側にももっと持たせていいというのが現状じゃないか、この点どうですか。
○政府委員(小林與三次君) それは、要するに、道路の使用損傷の原因になっておるのが大型自動車なんだから、そいつも道路財源とのからみ合いで——私はそれは確かに一つの問題点だと思う。それは確かに揮発油税なり軽油引取税というのはもっと上げたらどうかということになるのであって、去年もずいぶん議論のあった問題でありまして、もう少し上げた方がいいという議論と、上げちゃかなわぬという議論と、両方ありまして、非常に問題だと思うのです。しかし、今おっしゃいました通り、それぞれの道路の維持管理をする責任の必要性の問題と、それに要る財源のからみ合いの問題、そういう問題も私は研究すべき問題点の一つだろうと思うのです。
○加瀬完君 次の問題ですが、この間、再建計画に入っておる団体の給与の問題がいろいろ論議されたわけでありますが、再建計画団体でない市町村でも、四月給与の切りかえというものが全然行われておらないような団体があるように聞いておるのです。給与の切りかえの実態というものを自治庁ではすでに把握しておられるでしょうか。
○政府委員(小林與三次君) この全市町村の実態というものは、実は私のところで詳細にわかっておらぬのでございます。これは切りかえは単に条例だけの問題でなしに、現実の給与がどうなったかということをとらまえなければ、とても正確なことがわかりません。そこのところの実態をとらまえるということになりますと、非常な作業と金がかかるのでございますが、どうしたってあれだけの給与改訂をやりました以上は、もう今後の国、地方を通じての財政を考える以上は、どうしてもその実態を調べなければいかぬというので、今度は予算もちょうだいして、公務員課が中心になって、全都道府県市町村の給与の全体調査をやろうといたしておるのでございます。その調査の結果を、われわれとしては非常に期待いたしておるのでございまして、そうした意味でない実態というのは、現在のところよくとらまえておらぬのでございます。
○加瀬完君 この間の御説明で、地方財政計画の中に、国家公務員並みの給与の財源というものが見込まれてある、こういう御説明でありましたが、それが一歩進んで、交付税の算定の基礎の中に、この町村、——Aの町村、Bの町村という各市町村に対して、お前のところの交付税の算定基礎の中にはこれだけ給与財源というものが見込んであるのだという、はっきりしたものが示されておるのですか、算定基礎として。
○政府委員(小林與三次君) 算定の基礎の中には、もちろん、人件費が一番重要な経費の一つでございますから、給与費は、それぞれ標準町村を基礎として必要と認められたもの、国家公務員を基礎としたものを、みな算定をいたしておるわけでございます。
○加瀬完君 これから実態調査をなさるという——実態調査をこれからなさるということは、このたびの給与の切りかえがどういう実態になっておるかという調査でなければならないと思うのです。しかし、それ以前の条例とか規則によらないところの給与の支給というのが行われておる町村というのが相当ある。これは少くも自治法や地方公務員法に違反するということになろうかと思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(小林與三次君) これは給与は、一応公務員法によりましても、条例できめるという仕組みになっております。おそらく条例を作っておらぬところは、従来の、国家公務員の例によるという古ぼけた経過規定か何かございまして、これによってやっておるのだろうと思いますが、もうそういう時代は過ぎまして、われわれといたしましては、やはり実情に合った条例によってやることを期待いたしておるのでありまして、そういう指導も強くやっておる次第でございます。
○加瀬完君 それでは条例をきちんときめないで給与の支給をしておるところは、これはもう明らかに自治法なり地方公務員法の違反だ、こういう御認定にお立ちになって、これが修正といいますか、改訂といいますか、正規に戻すといいますか、こういう手続をなさるように自治庁として御指導なさっておられると了解してよろしいですか。
○政府委員(小林與三次君) ただ、この自治法の……。さっきちょっと申しました通り、この従前の例によるという規定が一つございまして、これが古ぼけた規定で、法理論からいえば、それでもいいじゃないかという理屈があるのですが、もう従前の例によって回り回って国の制度によるということは、われわれとしては適当な措置じゃない。だから新しい条例を作ってという指導は、われわれとしてもこれは一貫してやりたいと思っております。
○加瀬完君 地方公務員法の二十四条の三項なり六項なり、あるいは二十五条なりには、給与に関する条例及び給与額の決定という——二十五条には特に内容が規定されておるわけですね、こういうものを正確に守らせようとするならば、どうしても条例というものをきめられるし、条例の内容というものは、国家公務員に準ずるという形のきちんとしたものが生まれなければうそだと思うのです。ただし、そういう指導が適確に行われておったかといいますと、適確に私は行われておったとは言われないと思う。このたびの給与の改正をするときに、自治庁は、一そうこれらの趣旨の徹底というものにお努めいただけるのかどうか、この点お伺いしたい。
○政府委員(小林與三次君) これはもう給与改訂のときには、必ずそういうことをやっておるつもりでございますが、なお必要があれば、そういう趣旨の指導は、これは当然もう建前がそういうことでございますから、やるべきものだと心得ております。ただ、個々の市町村に、お前はどうだ、こうだということは、われわれも考えておりませんが、一般的の指導は、これはもう当然にやるべきもので、現にやっておることは間違いありません。
○加瀬完君 現にやっておりましても、まるで終戦直後ぐらいのはるかに低い、今から考えても。準ずるといったって、何分の一に準ずるのだかわからないような、国家公務員との格差の大きい給与が相変らず町村においては行われておる。こういうことがある程度是正されなければ、私は自治庁の指導なり監督なりが、この自治法の中に規定されておる内容の通り行なっておられるというわけには認定できないと思う。これをもっと適確にやっていただかなければならないと思うわけです。 この点お願いを申し上げておきまして、次の質問に移りますが、再建団体の問題ですが、再建団体について、消費的経費も、あるいは投資的経費も、支出というものに対する切り詰めというのは相当に、悪い言葉で言うならば、強引な指導を自治庁がしておるということだけは認めます。ところが、歳入の増加という点は、一般的な住民に対するいろいろの税の取り立て、その他で、ある程度の徴税強化はしておりますが、大口のものは割合に落されておる傾向があるのじゃないか。たとえば、特に再建団体などでは財政の貧困をかこって、工場誘致などをすると、あるいは大きな会社の誘致をすると、ところが誘致条例みたいなものを作って、減免税の特典というようなものを大幅に与えておる。自身は再建団体になって、一般の住民には強い課税強化をしておって、そういう大会社、大工場というものの、割合に経済的に裕福になっておるところに対して減税が行われたり、免税が行われたりされておる。こういうことが、その自治体そのもののやり方に悪いということもありますけれども、自治体そのものでは、ちょっと今までのいきさつから、どうにも手がつけられないという状態になっておることもあろうかと思うのです。これらを自治庁として、歳入構成をある程度再建計価に合せるようにするために、指導をするとか勧告をするとか、そういう措置は講じられないものかどうか、その点どうでしょう。
○政府委員(小林與三次君) これは、再建計画のときに、自治庁もやかましく言っておるのでありまして、従来の工場誘致条例等で、そのおかしく税を減免したりしておるのは、建前上、これはもう再建団体としておかしいのでございまして、そこで皆やめさせるように指導しております。ただ問題は、既存のもので、契約ができちゃって、一種の既得権になっておるものを、一度にすぽっとやめさせるということは、これは少し行き過ぎの場合がありはしないかと、こういうことで、過去のいわば既得権と見ておるものにつきましては、これは、ものによってはやむを得ぬという態度をとらざるを得ません。それ以外の新しい問題は、ああいう誘致条例などを皆やめさしております。まあずいぶん、もちろん現地も困っておりますけれども、やかましく言って、そっちの方の指導もやっております。
○加瀬完君 それは、団体としては、このくらいの減免税はやむを得ないと自治庁が認定したものは、交付税の算定でも、そういう条件を入れていいか。
○政府委員(小林與三次君) 交付税の算定は、団体が勝手に減免したものについては、これは入れておりません。当然取るべきものを取るという前提で、交付税は配ります。
○加瀬完君 入れられないものなら、その減免措置をしても、それがたとえば七年の減免措置なら、これを五年に縮めるとか、五年なら四年に縮める、あるいは会社、工場の経営状態によって、減免措置を・一定の期間があってもそれを引き上げる、こういう指導か勧告がもっと強力に働いていいと思うのですよ。大体、先ほどの御説明がございましたが、府県のきめた通りに自治庁は交付税の方では削っているけれども、その減免措置をやめさせる上や、短縮するということでは、あまり働きかけておらないのじゃないのですか。
○政府委員(小林與三次君) それはそうじゃないのでございまして、新しくきめるとか、それから新しく毎年々々契約で金額をきめるとかいうようなものは、これは私の方でもやかましく言っております。ただ、もう過去に約束してしまってある。二年なら二年、三年なら三年というものを、金額まできまっちゃっているものを、自治庁としてそれを知るということは、これは行き過ぎになりゃせぬか。会社に対する、民事的な、いわば既得権になってしまっているものはしようがない。これはやむを得ないという態度をとっているのでございます。
○加瀬完君 その場合、その団体の議会で、七年のものを五年とか、あるいはさらに会社、工場側の有利な条件を幅を縮める、こういう改訂の決議をした場合はどうなりますか、それは。
○政府委員(小林與三次君) 会社、工場がさらに将来有利になるように持っていこうというようなのは、再建団体としちゃわれわれは認めたくございません。それよりも、団体のために有利になるようなことなら、会社側と話がつくものなら、それは私はその方が望ましいと考えております。
○加瀬完君 話し合いがつかないときには、それは民事訴訟の対象になりますか、改訂のし直しは。
○政府委員(小林與三次君) これは条例の、会社との約束のいかんによっちゃ、やはりそういう問題が私はあり得ると思います。
○加瀬完君 今の交付税の算定のことに触れたのですがね、交付税の算定で、地方交付税法の十三条の八項によりますと、特殊な適用がきめられているわけですね。で、この適用が、大都市周辺の衛星都市などの社会的人口の、社会増といいますか、人口の社会増による市町村負担増が非常にかさんできている。これらに対してこの十三条の八項というものは具体的に適用されておりましょうか。
○政府委員(小林與三次君) 人口がほかの団体に比較して急増したものにつきましては、人口急増補正とでも申しますか、そういう形でこの条文を適用いたしております。
○加瀬完君 具体的にどういう条件になれば、この十三条の八項が適用されることになりますか。
○説明員(柴田護君) 技術的な問題でございましたので、私からお答え申し上げます。 今やっておりますことは、児童、生徒数の増減、それから人口の方は、国勢調査の人口を交付税法上はとっておりますので、年々人口が急増いたしております地方につきましては、数字の中に表われて参りません。そこで、その国勢調査の人口を割増しをするわけでございますが、大体三年前、つまり国勢調査がありましたときの人口、その年の三月末の住民登録、それと、その年——つまり交付税法を算定いたします年の住民登録上の人口、その増加率を、全国平均をこえるものにつきまして、この補正を適用いたしております。
○加瀬完君 その補正は、よほど大幅にやっていただかないと、この住宅公団なんかが三千戸なり四千戸なりという住宅を作りますと、人口が一挙に一万なり一万五千なりというふうにふえますし、そうなって参りますと、これは公団の地域内の道路とか下水とか、あるいは上水道というものが、公団が負担をしてやるにいたしましても、どうせ町のまん中の、都市計画のよくできている中にできるはずはないのですから、そこへぼこっと新しい都市計画ができて、旧都市計画と新しい都市計画を結ぶ間に、市町村負担というものはいろいろかさんでくるわけです。そのために、東京近郊の衛星都市に住宅を誘致して、経済負担にたえかねている。あるいは社会増を大いに希望して、社会増による人口増が非常にあったところには、財政的に、まことに予期に反した結論が出てしまったということで悩んでいる実態でありますので、この点は十三条の八項の適用というものを、いろいろ御研究いただいて、何か衛星都市が東京、首都の被害だけを受けるという形から、地方財政の立場でお考えをいただきたいと思うわけです。 で、このいただきました資料の中で、ちょっとわからない点があるのですが、それは、自治庁の方からお配りいただきました「各行政項目別単位費用算定基礎」というものがございましてその中の二十六ぺ−ジに、教育費の算定というものが今度新しく変ったわけです。標準団体規模というものを押えまして、それによりまして、単位費用の算定の基礎を打ち出しているわけですね。で、伺ってみると、何かこれは具体的な政令できめるらしいのですが、これはどっかで、別の交付税かなんかの場合に御説明になられますか。
○委員長(小林武治君) 速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武治君) 速記をつけて。
○加瀬完君 今の御説明、あとで伺うとして臨時職員の定員化が今度の財政計画の中に盛られておりますね。臨時職員の定員化の問題は、再建団体でも他の団体と同様に扱うということになりますね。
○政府委員(小林與三次君) これはもう再建団体でも、事情の許す限り同じに扱いたいと思います。
○加瀬完君 もう一つ、新市町村建設事業費という項目を見ると、何か合併町村の節約分がそのまま肩がわりをして、新市町村の建設事業費に見合うような形に受け取れるのですが、そうであるならば、これは節約の出ないところは、新市町村の建設事業というものの財政的な裏づけが取れないということにもなるわけで、その点はどうなんですか。
○説明員(柴田護君) これは従来から新市町村の建設が進んで、つまり合併が進んで参りますと、消費的経費が減って参りますので、本来の理屈を貫いていきますと、財政計画上は落していかなければならない。落していかなければならないのでありますけれども、新市町村につきましては、その消費的経費がそのまま減るのじゃない、むしろその分は投資的経費に回るのであって、また回すべきではないか。そういうことで、現に消費的経費で節約し得ると考えられるものを投資的経費中に振りかえておるわけであります。新市町村建設関係の経費といたしましては、別にそれだけじゃございませんので、ほかに単独事業もたくさんある。あるいは人口の急増等の経費ももちろんありますし、それから公共事業費につきましても、財政計画上は新市町村の分のもある。そういう意味でございまして、新市町村の建設関係の経費として処理しておりますけれども、処理の仕方が適当でないかもしれませんけれども、従来からそういういきさつで処理しておりますので、便宜そういうことをいたしただけでございまして、新市町村建設関係の経費はまだほかに、いろいろあちこちに入っておる、かように御了解願いたいと思います。
○加瀬完君 わかりました。三十三年度の財政計画の御説明を承わって、大体、今質問を重ねてきて、概要はつかめたわけでありますが、三十一年度の決算のあらましはおわかりになっておると思うが、三十一年度の決算とこの財政計画を比べて、どういう関係になっておりますか。
○説明員(柴田護君) 実は純計決算と財政計画の比較につきまして、今数字をまとめておりますので、いずれ資料をもって御説明申し上げねばならぬと思っております。 が、大体概要で、あらましの大観したところを申しますと、地方税収入で五百億くらいの増収がある。この増収につきましては、その中には制限外課税もあれば自然増収もある。そこで、制限外課税はどのくらいあるかという分析をしろということを命じているのでございますけれども、なかなか実はそこがはっきりしないので、弱っております。大きく違っておりますのは、税のそれと、あとは、歳入では国庫支出金が非常に違いますが、それが主として委託費関係でありますとか、あるいは事業の繰り越しに伴います部分であります。それから雑収入で四百億ぐらい違います。この中で大きく違いますのが雑入であります。雑入の大きなものは、中身はいろいろございますけれども、いわゆる負担金とか寄付金とか、そういう種類のもの、それから財産売り払い代のようなごく臨時的なもの、言いかえますならば、昭和三十一年度におきまして、そういうこまごました臨時的な窮余の策でもって、ある程度仕事をやってきたということが言えようかと思います。 歳出の方では、非常に大きく違いますのは給与費で、形式的には給与費が五百億ぐらい違いますけれども、これは計画のあげ方と決算のあげ方をずっと整理して参りますと、給与費で、全体的に財政計画と現実の給与につきましての違いは、大体百二、三十億になる。それくらいがやはり財政計画の数字を上回っている数字であります。ごく高い給与の団体の給与の上回りがそのくらいあるのじゃないかというような計数が今のところ出ております。あとは投資的経費につきまして、単独事業が三百億ぐらい違いますけれども、この違いは、ちょうど雑収入の違いとほぼ見合う公共事業費の違いで、少し合わない分がございますが、これは繰り越し分の算式関係だと考えております。いずれ後ほどまとまりましたら、刷り物にいたしまして御説明申し上げたいと思います。
○大沢雄一君 私よく勉強しておらないのですが、公債費の処理ですね。交付税の一・五%引き上げに関連して、今まで臨時的にやっておった公債費の処理を恒久化する。これはわれわれの要望にこたえていただいた点で、そのこと自体を私どうこう言うわけじゃないのですが、その恒久化する公債費の対象ですね。これは今度具体的にずっときめるわけですが、将来にわたって、その一点はどうなんですか。
○政府委員(小林與三次君) これは対象はきまってしまっております。去年の特例法できめてしまった対象だけに限ります。
○大沢雄一君 それだけが入っているわけですね。それでわかりました。そうすると、その起債年度、これも三十年度までに起した起債ということになりますか、それともまたこれから将来起してゆく起債も入るのですか。
○政府委員(小林與三次君) 前におっしゃった通りでありまして、もう入りません。
○大沢雄一君 それならば私も了解するのです。その点わかりました。 それから、先ほどちょっと加瀬委員から御質問があったのですが、臨時職員の二割の定員の組み入れでございますね。これは地方公務員法との関係はどういうふうに調整される方針でございますか、これは行政局長に聞くのがあるいはいいのかもしれませんが。
○政府委員(小林與三次君) それは行政局長にお願いしたいのですが、これは公務員法との関係は別に調整はいたしません。公務員法上の建前からいって、むしろ一般職にすべきものを、従来そういう扱いをしておったのですから、任用がえをさせるというだけでございます。
○大沢雄一君 そうすると、公務員法による試験とか、そういうふうな点はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(小林與三次君) これは試験か選考か、そういう手続はとるように、行政局で指導しておるはずでございます。
○大沢雄一君 そうすると、その試験は大体公募でやるわけですか、それともまた、現在臨時職員として入っておって、期間を繰り延べ繰り延べして続いておるという、そういう人だけに対象を限って試験するのですか。
○政府委員(小林與三次君) これは今の場合の問題は、現に使っておる人で、そういう人たちをどれだけ本雇いにするかという問題ですから、現におる人の間からの選び方の問題で試験、その他の選考をやるはずでございます。
○大沢雄一君 そういたしますと、私はいろいろな実情を知っておるから、いろいろな懸念を持つのですが、大体、臨時職員に入る場合におきましては、これはもう正規の公務員法による試験を通れなかった、あるいは公務員法による試験がなかったと、いろいろな理由で、雑費のうちの人夫賃とか何とか、そういうものを流用して、その中で、これはもう一月でも二月でもかまわない、どういう条件でもかまわないということで、これはもう入ってきておるわけでありますね。それがそういうものだけの間で、これはもう正規の試験もせず、大体選考か何かで、まあ早く言えば情実を加味して振りかえていくというようなことであっては、地方公務員法の精神というものは、私は守られないのじゃないかと思いますが、その点はどういうふうに考えておりますか。
○政府委員(小林與三次君) これは詳細は行政局長にお願いしたいのですが、これは一種の昇任ということになりますが、そういうので、建前上競争試験による建前になっておるはずでございます。それで競争試験を原則にしておるが、実際は全部競争試験だけでもいかぬという場合には、人事委員会の手続を経て選考による場合がある。しかし、そういう、要するに一つの選ぶ手続を経て、そういう資格のある人を正式に任用がえをする、こういうことで指導をいたしておるのでございます。
○大沢雄一君 大体、今までの人事委員会に対する国の指導方針は、私は、一般の事務職員につきましては、これは選考なんというようなことで、早く言えば、地方公務員法の厳格な、民主的な試験制度をくぐってやるようなことは、これは私はほとんど禁止されておったと思うのですね。ただ技術職員のような、これはなかなか競争試験だけではいけない、また、それほどの希望者もないというものについて、これは選考等が私はやられておる実情であると思うのですよ。ところが、そうでない事務職員について現在そういうふうに、何といいまするか、一つの抜け道といいまするか、裏道といいますか、そういうふうな道をくぐって無理に押し込んできたものを、それを単にただ同情というようなことから、選考試験というような形で、これを正規の職員に持っていくというようなことは、その個人だけ見れば、非常に温情のある措置のようですが、他に相当の実力を持って就職できないでいる者がもうあふれているときに、私はこれは、ほんとうに民主的というような考え方からいってもどうかと思うのです。これはやはり、臨時職員を定員に繰り入れるということのそれ自体は、私は差しつかえたいと思うのですが、それならそれのように、やはり地方公務員法の精神に従って、素質のいい者を公務員にとっていくということでなければ、これはただ単なる安価な、何といいますか、妥協といいますか、ことに堕するのじゃないか。そういうことを認めれば、さらに将来、今日まで、正規の地方公務員法による試験をくぐらずに、また事務費、雑費のある限りは、またそこに押し込んできて、何年かの後にはまたこれを入れる。これでは地方公務員法というのはあっても何にもならないということになるのじゃないかと思うのです。そういう点についてどうお考えになっておるでしょうね。
○政府委員(小林與三次君) これはごもっともでございまして、われわれも、こういう人たちを本定員にやるというと、また穴埋めに、いつの間にやら埋まりゃせぬかということを一番心配しているのでございまして、その点はやかましく言っております。やかましく言っておりますが、実際はそういうこともやっぱり私はあり得るのじゃないかということを、県あたりの数字の動きを見ているというと、感ずる場合が絶無じゃございません。わざわざこういう制度をとる以上は、おっしゃいます通り、もう絶対に今後こういう妙なものをやらぬという建前だけは、厳重に指導しなくちゃならぬ、そういうふうにわれわれはかたく考えておる次第でございます。
○委員長(小林武治君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武治君) 速記つけて。
○大沢雄一君 大体、私、財政局長の考え方については満足するわけですが、しかし問題は、ただ言葉の上でなくて、われわれの今の最も大事な問題は、この地方財政で一番困っているのは給与費なんですね。これはこのままでいけば、もういつの間にかまた地方財政の窮迫という問題が、給与費から私は起ってくると思うのですよ。そういう面から、やはり給与に関する問題は生活の問題でもあり、ことに現在のわが国のような雇用関係の実情におきましては、その面も考えなければなりませんが、しかし、これは相当シーリアスに考えて将来を期していかなければいけない。今の私は臨時職員の組みかえというようなことは、今お話しのあった通り、これはもう二割や三割は何にもならない。すぐまたそれ以上に輪をけてか、必ずいつか、今の大体地方団体なり、あるいは国家でもそうかもしれませんが、今の管理責任者の責任感程度では私はずるずるまた入ってしまう。何にもこれはならない。ほんとうのその場限りの、焼け石に水式のものになるのじゃないかということを非常におそれて、地方財政の将来を考える上から、この点は一つとくと、国の方が二割やったから、それにただ準じてやればいいんだというような安易な考え方でなく、少し真剣に問題を取り上げて、私はあえてこれを何も今反対しませんが、一つ厳重に、将来再びこういうことを繰り返すことのないように、公務員法の制度によっていくように厳重に考えていただきたい。要望して私は終ります。
○委員長(小林武治君) それでは、本件に対する質疑を後日に譲りまして、本日は、この程度にとどめます。 これにて散会いたします。 午前十一時四十九分散会