地方行政委員会 第9号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/03/04
会議録
○委員長(小林武治君) これより委員会を開きます。 前回に引き続き、昭和三十三年度地方財政計画に関する件を議題に供します。 これより質疑を行います。質疑のおありの方は順次、御発言願います。
○加瀬完君 これは長官に聞くべき筋かもしれませんが、長官の説明の要旨の中にいろいろ述べられたのですけれども、問題は、行政水準の問題と、それから公債費の処理の問題、それから自主財源の確保と、いろいろあげているのですけれども、それらの関係はどういう基本線に立っているのですか、御説明を承わっておりますと、行政水準の確保ということは、何といいますか、公債費を処理してしまったり、それから現在背負っておる赤字を解消してしまったり、残ったものがあれば行政水準の確保に充てるのだということにしか解釈できない、これはどうなんですか。
○政府委員(小林與三次君) 今お話しの問題ですが、これは結局来年の地方団体全体の歳入を見通して、その歳入の扱いにつきましては、お話しの通り、われわれといたしましては、できるだけ地方財源を確保いたしたい、こういう基本的な考え方で、税制その他について臨んだのでございまして、そのうちの一つとして、公債費の問題は、御案内の通り、今年は今年度限りの暫定措置をやりましたので、これを恒久化する必要がある。恒久化して、なお必要な公債費に対する措置が実質的にも、今年のやり方だけでは、非常に困っている団体は動きがつかぬ、そういう問題をできるだけ解決しなければ解決がつかぬ。これはもう基本的な考え方でございます。しかし、それとともに、従来の地方財政の実体がきわめて低いので、これをできるだけ引き上げる、引き上げるというよりは、最低限度確保したいという考え方で臨んだのでございまして、結局、その問題を総合的に考えてこの案を作った。入るべき財源にこれは限度がございますから、そういう意味で、公債費問題を片をつけたあとの残りかと、こういうことに差し引き計算すれば、そういう理屈になりましょうが、ともかくも、行政水準をできるだけ確保するという前提と、公債費問題を処理するという一つの、歳出面における二つの柱を考えながら財政計画を作った。こういうことでございます。
○加瀬完君 御説明によりますと、行政水準の確保という一つの前提と、それから公債費の処理という一つの前提と、この二つをからみ合せて財政計画を作った。こういう御説明ですけれども、私どもがこの間長官の御説明を承わっておる限りにおいては、公債費の問題と、それから自主財源の問題と地方債の発行額を減少する問題、こういうものが前提になって、その上に行政水準の確保というものを乗っけてある。こういう形にしか解釈できないのです。そうではなくて、今局長さんのお話のようであるならば、行政水準の確保というためにどれだけの財源というものを確保しなければならないか。それからまた、行政水準の確保というものを永続させていくためには、問題の公債費を処理しなければならない。それなら公債費の処理あるいは赤字の解決といったようなものを含めて、財源を幾ら確保しなければならないか。そうなってくると、交付財源または自主財源をどれだけ確保するのか、こういう形になってこなければうそだと思う。行政水準の確保というものを一本大筋をとっておっても、地方税の合理的何とかというふうな名文句で、結局減らしたくない地方で減らしてしまう。それから地方債の発行も、地方債の発行というのを押えていくならば、それ自身は公債費をふくらまさない一つの方法にはなるかもしれませんけれども、行政水準そのものをふくらませることには逆になる、マイナスの面が出てくる。こういうことも、並べてあることは一応並べてあっても、貫いているところの行政水準の引き上げという精神は、どうも行き渡っておらないというように思われる。これはどうでしょう。
○政府委員(小林與三次君) これは、結局歳入と歳出の問題ですから、これは総合的なバランスの上に立てるよりしようがないのでございまして、われわれも、行政水準を確保したい一念があるから、交付税の問題をどう考え、税制の問題をどう考えるか、こういう問題が出てくるのでございまして、そういう意味におきまして税制におきましても、現在の財政——国、地方を通ずる税財政状態全般を考えて、自主財源というものはできるだけ確保しなければいかぬ、こういう考え方で、いろいろ減税問題等もありましたけれども、われわれの頭には行政水準問題があるから、現在の態勢を原則として維持する、こういう建前をとっておるのでございます。 それから公債費の問題は、起債の問題は、おっしゃいます通り、これは去年より減らしております。これにつきましてはいろいろ議論があります。われわれ自体も、これで必ずしも十分だという考えは持っておりませんが、一面におきまして、財政投融資全体をどうするかという国の基本的な考え方にも地方としても協力すべきものはしなければならぬ、そういう一面がありますし、それからまた、一般財源に振りかえられる地方債は、やはりできるだけ減らして、国は現に非募債主義を貫いておる。そういう線に近づけるというのが、地方財政というものを厳正ならしめるゆえんでございますから、幸いにして税の自然増収、その他によって一般財源に振りかえるゆとりがある、こういう際に、歳入構成を是正しておくということは、再びこのような公債費問題を起させぬためにもこれは必要な問題点でございますので、そういう問題もやはりこの際に解決をいたしたい、そういうことで、歳入歳出総体をかね合せながら、ある程度行政水準は伸ばすものは伸ばしながら、こうしたいろんな問題をあわせて解決いたしたい、こういうことにいたしたのでございます。
○加瀬完君 それで、二つの問題が私はあると思うのですよ。一つは、これはあとで御質問申し上げますが、行政水準というのは、一体どういう基本線を押えて、どういう標準を押えて行政水準というものにするのか、行政水準そのもの、標準そのものというのをどう考えているかということが一つです。もう一つは、この歳入構成を、国にならって健全化していくということはけっこうですよ。しかし、国と地方、特に再建団体あるいは赤字をたくさん抱えている貧弱団体というものを見ると、歳入構成を国にならわせていきたくても、ならわせ得ないいろいろの悪条件というものがあると思うのですよ。たとえば、自主財源という言葉がここに出ておりますが、自主財源といったって、その他の一般財源といったって、一般財源そのものが強化されないで、公債だけ減らせ、あるいは赤字だけ早く返せと、こういったって、これは歳入構成をバランスとっていこうと思えば、自分自身の歳出というものを減らしていくほかないと思うのですよ。それは行政水準の確保ということからは逆になってくると思う。そこで、ここにも自主財源を確保するということを言っておりますが、三十二年度に比べて三十三年度の財政計画では、自主財源として新しく確保できたものはどういうものですか。それは交付税の一・五%の引き上げということはありますが、それ以外に、具体的に、三十二年度と比べて三十三年度は、各団体間にどのような自主財源が確保されておりますか。
○政府委員(小林與三次君) これは、自主財源はできるだけ確保するということは、まあいろいろ、御承知の通り、減税問題その他の問題がありますけれども、われわれといたしましても、現在の税制の体制は、地方の財政状況のもとにおいては、これは維持しなくちゃいかぬ。減税の必要と問題点はいろいろあろうと思いますけれども、ともかくも地方財政上の需要と総合的にこれは勘案しなくてはできぬ問題でありまして、われわれの考え方といたしましては、三十三年度の問題を考える上におきましては、既存の財源はこれは確保しなくちゃいかんじゃないかと、こういう考え方で参っておるのでございます。特別に三十三年度に新しい税を起すとか何とかという問題につきましては、積極的な態度はこれはとっておりません。しかし、幸いにいたしまして、税の自然増収も五百億こすものもありますし、それと、交付税の方の伸びもございますし、そういう伸びを前提にして、ともかくもその程度の伸びは、地方の財政上は必要であろう、少くとも地方の打ち込んだ行政をある程度維持するには必要であろうと、こういう態勢で臨んだという気持でございまして、積極的な増税その他の措置をやった、あるいは国から税源を取ったと、こういう意味ではございません。
○加瀬完君 自主財源を確保する、あるいはその他の財源を確保するということが前提にならなければ、公債費の問題も処理すれば、行政水準も引き上げるということは不可能だと思うのですよ。そこで、ここにも、地方税負担の最小限度の合理化をはかるということがあって、それに付随して自主財源を確保するということがあるのですけれども、この自主財源の確保というものは、三十三年度で打ち出された自主財源の確保というものは、三十二年度のいろいろの税の種類のうち、ある程度合理化して、残ったものは確実に守っていく、こういうふうに御説明では理解されるわけであります。合理化という言葉をとるならば、去年の住民税の標準税率というものを市町村に対して設けたわけでありますけれども、その標準税率通り取っていった場合に、どうしても市町村は財源的にバランスがとれない。それは特別交付税で見ていくんだ、こういう御答弁が当局からありました。今度は木材の引取税ですか、これを変えるようです。自転車、荷車税を廃止するというけれども、そうすると、それぞれ該当する団体では相当の自主財源そのものに目減りが出てくると思う。こういう減った分がどういうもので確実に穴埋めされるか、たとえば、たばこ消費税ということがいわれております。たばこ消費税は、たとえば五十万減って、五十万必ず埋まるということにはならないと思う。三百万減って三百万必ず埋まるということにはならないと思う。この前の、三十二年度の財政計画のちょうど標準税率を用いるか用いないかと同じように、その市町村にとっては、どこかでまた穴ができたところを埋め合せるための税を取り立てなければならないということになって、財政計画そのものが、国としては見合った形になっても、各団体間で非常にバランスのとれない形になるおそれがある。こう考えて参りますと、どうも行政水準の引き上げというものを裏づけるだけの財源措置というものが、三十三年度は三十二年度以上に完全でなくなっているというふうに考えられるのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(小林與三次君) それは、そうわれわれはならぬと考えておるのでございまして、これは総体的にごらん願えば、財政計画の上におきましては明らかに改善になったことは明瞭であると思います。ただ、まあ個々の団体におきまして、仰せの通り、自転車荷車税をやめて、たばこ消費税をやった。プラス・マイナスほんとうにぴちっと合うか合わぬかという問題は、これは私はあり得ると思うのでございます。まあ住民税の準率課税の問題につきましても、やっぱりそういうことはあり得ると思います。しかしながら、そういう問題は、個々の団体の特殊な問題として、特殊に考えていくより仕方がないのでございまして、総体的に見て、明らかに全体として行政水準の維持向上に充てる財源のふえておることは、これは明瞭でございまして、われわれといたしましては、そういうふうに問題を理解し、個々の団体につきましては、個々の団体の問題として、自治体に合うようにこれは考えていく、こういう二段がまえで事を考えるべきものだと存じておるのでございます、
○加瀬完君 今までの財政計画の一番の欠陥といえば、財政計画そのものでは非常に体裁が整っている、つじつまも合っている。しかし、個々の団体におろしたときには、その財政計画は全然、財政計画の何と申しましょうか、効用を失って、財政計画とまるきり違った決算額が出てくる、こういう形になってくると思うのです。ですから財政計画というものは、少くも各個々の団体の決算額に見合うというか、近づくというか、そういう形に財政計画が進歩されなければならないと思う。で、今私の方から質問を申し上げました通り、全体としては見合っている、しかし個々の場合には見合わぬところが出てくる。それは個々の団体において解決をしなければならないとおっしゃるのですが、財政計画そのものが、そういう貧弱団体といいますか、個々のアンバランスの団体といいますか、こういう団体に、三十二年度の財政計画上りは三十三年度の財政計画は見合ったものだという形に進歩してこなければ私はうそだと思う。去年問題になったことが今年も相変らず倍加されて問題になるということは、私はおかしいと思う。
○政府委員(小林與三次君) それはおっしゃいました通り、非常に財政計画がきちきちで身動きができぬ、そういうふうな過去の不幸な時代もあったのは事実ですが、そういうときには、なかなかそれでかえって現実の市町村にはえらい穴があくということも、これはあり得ることだと思いますけれども、ある程度こういうふうに財政計画が不合理な点も是正されて参りますし、それから全般的にある程度の水準の維持、確保ができるように見積りもできるようになって参りますというと、私は従来の事態から見ればずいぶん変ってくると思います。おまけに、こうした全体として九百億に上る伸びを見せました財政計画を基礎にして交付税の配分等を考えるわけでございますから、個々の税について多少異同がありましても、交付税の配分を通じましても、その調整州可能になるわけでございまして、これは全体としてレベルが上るということは、私はもう十分自信を持って言えることだと思うのでございます。
○加瀬完君 これは交付税の審議のときに御質問申し上げたいと思っておるのですが、今話が出ましたから伺うのですが、交付税なり特別交付税なりというものは、法文で明らかになっておりますように、何でも穴のできたものを全部特別交付税でバランスをとるという性質のものじゃないと思うのです。木材引取税が穴が出ると、それならば特交で埋めようと、標準税率のアンバランスになると特交で埋めよう、そういう形で特交を使っていたら、特交を使わなければならないそのものの、法文できめられている使途というものは、全然不可能になってくると思うのです。この点について、特別交付税というものはそういうふうに使うべきものかどうか、基本的にどのようなお考えですか。
○政府委員(小林與三次君) これは加瀬委員のおっしゃる通りでございまして、特別交付税はそういうことのために私は使うべきものだとは考えておりません。一般的な財源の調整は、普通交付税で適正な基準財政需要額を算定し、基準財政収入額を算定して調整されるべきものでございまして特別交付税は、ほんとうに特殊的な臨時的な経費を財政の前提に考えなければならないと思うのでございますが、ただ不幸にして住民税などの問題につきまして、準率課税の問題で個々の団体に急激な変調が参って、普通交付税の調整だけでは動きがつかぬ、そういう場合に、急激な変調を暫定的に調整しよう、こういうことになったのでございまして、常道だとは思いませんけれども、臨時応急の措置としてはやむを得ないということもあろうと思うのでございまして、そういう意味において容認される限度にこのことを考えたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○加瀬完君 自治庁から配付されました昭和三十三年度地方税の収入見込額によりますと、普通県民税でも、それから市町村民税でも、均等割の個人が、それから所得割というのが相当ふえておる。これは標準税率というものによって特に市町村民税の各市町村間の不均衡あるいは個人負担の過重というものの地ならしをしていこうと考えて、三十三年度の財政計画の考え方というのは変ってきているのじゃないかと心配になるのです。 特に、郡長官に伺いたいのですが、(株)の四に、「歳入については、昭和三十二年度地方財政計画との対照上は、木表に掲げるもののほか、市町村民税所得割においてなお約四十億円が見込まれる。」という一項を書き足してあることは、どう考えても。標準税率以上の税というものを取るということを前提にしておる、こういうことを是認しておる。去年の三十二年度の財政計画とは変ってきておるというふうに考えざるを得ないのですが、この点はどうですか。
○国務大臣(郡祐一君) 詳細の点は政府委員から申し上げまするけれども、三十二年度におきましては、住民税において準拠税率をきめました分は財政計画の上に現われておりませんし、今度の三十一年度におきましては、すでに準拠税率を、住民税の課税の方式によりましてははっきりときめておりまするので、それによることが標準税率の超過課税分であるとか、準拠税率によりまする分であるとか、こういうものを、標準歳出、標準歳入によります財政計画の上に現わすべきものではございませんから、ちょうど標準税率の超過課税分について財政計画の上には現わしませんように、準拠税率によりまする分は、これを三十三年度の財政計画に現わしません。従いまして、三十二年度と三十三年度とを比較いたしまする際には、そうしたものを考慮に入れて、そうして三十二年度と三十三年度では比較しなければならぬ、そういう意味合いで注を加えておいたわけでございます。
○加瀬完君 注を加えたということもおかしいと思うのです。今までの考え方と同じならば、何もこういう注を加える必要はごうもないのです。標準税率以外の税率を適用して税収が余分にあるということを是認するから、「四十億が見込まれる。」といったような、こんな注を入れざるを得ないということになっておるのではないか。なぜ一体、財政計画通りにとどめておかないで、こういう注を特別に加えなければならないところの理由が三十三年度の財政計画に限ってあるのか、こういう点に対する説明は。
○国務大臣(郡祐一君) 財政計画というものは、常に標準の歳出と標準の歳入とを比較しなければ相なりません。ところが、財政計画の立て方というものは、時々合理的にいたしていかなければ相ならぬ。ところが準拠税率というものは、御承知の通り三十二年度からいたしたことであります。これをいつまでも準拠税率をこしらえながら、三十二年度と同じような形において三十三年度の財政計画をこしらえまするならば、何のために準拠税率を設けたかわからない。財政計画を合理的にするためには、途中において財政計画の標準のとり方を変えていかなければならない。これは私は財政計画として当然のことだろうと思う。ところが三十二年度と三十三年度とを卒然比較いたしまするならば、財政計画の立て方の変ったことが現われてこない。これは注の上ではっきりいたしておかなければ相ならぬということでありまして三十二年度の財政計画の準拠税率というものを考えていない財政計画だからといって、三十三年度以降いつもそういうことを考えるという財政計画を立てる方が私はおかしいと思うのです。
○加瀬完君 あなたの答えの方がよほどおかしい。質問の答えをちっともいたしていない。率直に聞きますが、今までこういう注というものを一つも加えておらなかったのに、三十三年度の財政計画にこんなものを入れなければならない理由は一体何ですか。
○国務大臣(郡祐一君) 準拠税率というものをきめましたのは三十二年度でございます。従って三十二年度には現われておりません。三十三年度に現われておりますから、注を加えたのであります。
○加瀬完君 あなたの説明と品町長の説明は違います。もう一回確実に一つ長官、こういうものは自治庁、入れたくて入れたのですか、それだけ聞きます。
○国務大臣(郡祐一君) 財政計画を正確ならしめるために入れたのであります。
○政府委員(小林與三次君) 大臣の説明と私の説明は別に違っておりません。大臣からお話しのありました通り、財政計画の建前を去年と今年と、この住民税について変えたのであります。去年は、御案内の通り税制が変りましたけれども、財政計画では従来通りの方式で、第一課税方式、第二課税方式、半分々々、こういう前提で見積りを計上しておったのであります。しかしながら、準拠税率の制度ができたのだから、それを前提に住民税の見積りを立てるべきだ。そこで今年これを変えたのでありますから、去年と今年と考え方の変った点を明らかにすることが、むしろ親切な財政計画の現わし方であると、特に注を入れたのであります。
○加瀬完君 この間のあなたの説明は、そういうふうには私は受け取らなかった。では、伺いますが、これは自治庁の方で好んで入れたくてお入れになったと了解してよろしいですね。
○政府委員(小林與三次君) これは好むも好まぬもない。要するに去年との比較を明らかにした方がよかろう、こういうことで入れたのであります。
○加瀬完君 去年の比較は財政計画の表の上にきちんと出ているではありませんか。三十一年度でも三十二年度でも、別に三十一年度、三十二年度、表の内容が違ったからといって、一々こういうふうな注を加えるというふうなことはなかった。特別注の四というものを加えるということは、少くも財政計画上の従来の行き力とは、記載の法に何か特別な意味がなければ、こんなものを書くというのはわれわれには了解できない。それで伺っているわけです。
○政府委員(小林與三次君) その通りでございまして、ベースが変ってきました。同じベースで、ただ単に税が自然増があったとか、自然減があったとかというときにはこんなことを書いておりません。しかしながら、ベースが変ってきまして、その金額が数十億に上りますから、そこでこの点は明らかにしておいた方がよかろうということで書いたのでございます。たとえば、去年の財政計画でも、従来一般会計にあったものを特別会計に入れた、収益的な建設事業などははずしたということは、やっぱりこの計画上の注意として書いておいたのでございまして、やっぱり計画を見るためには、ベースが変ったことだけは注記しておいた方が、これはむしろ親切であるというより、当然の措置ではないか、こういう気がいたすのであります。
○加瀬完君 その問題はあとで伺います。 長官は衆議院の方に急がれるでしょうから、別個の問題を長官にお伺いしますが、今度の財政計画のこの間の御説明の中に、地方税負担の合理化ということがございますが、具体的に合理化ということはどういうことをなさったことですか。
○国務大臣(郡祐一君) 地方税負担の合理化として第一にあげるべきものは、私は自転車荷車税の廃止だと思います。そのほかにもそれぞれ非課税の範囲でございまするとか、大きい改正は今度はいたしませんでした。これはかわり財源を得ませんければ、にわかに地方税制について手を加えることをいたすべきことではないと私は考えておりますので、従いまして顕著なものとおっしゃるならば、私は車についてだと思いまするけれども、それ以外につきましてもこのたびの地方税制の改正は、いずれも可及的合理化をいたそう、小さい例でありますけれども、軽油引取税の規定の改正等にいたしましても、そうした気持から出ていることを申したのであります。
○加瀬完君 合理化ということは、どういうことを意味しているのですか。
○国務大臣(郡祐一君) たとえば、自転車税というようなものは、道路損傷負担金的な性格を有する、あるいはそれだけの担税力を測定する単位に自転車はとらえ得るのだというのが従来、車税についての説明でございました。ところが、これはだれが見ましても、ただいまそうした理由というものをあげることはできません。そういたしますならば、そうした従来は、なるほど長い、国税から県税、市町村税に移ってきました自転車荷車税も、そうした理由で維持できましたでしょう。しかし、そうした理由で維持できませんものについては、順次これを減廃していく方向をとりたい、これが合理化の基本的な考え方であります。
○加瀬完君 自転車荷車税に限っての合理化ということは、長官の御説明よくわかります。しかしながら、地方税全体の合理化というものが、自転車荷車税だけに限られて考えられるべきことではないと思う。たとえば、さっきから問題になっている標準税率というものを、自治庁がきまったって、標準税率というものを守っておらない町村というものが相当ある。また市町村によりましては、その所得、市町村の違いによりましては、個人の税負担というものも非常に違う。これもはなはだしく不合理な話であると思う。それから当然公費でまかなわるべきものが個人の寄付とか何とかという負担によってまかなわれている金額も相当多い。こういうものも是正しなければならないということも、また合理化の一つだろうと思う。そういうものを全部ふたをしておいて——ふたをしておいてという言葉が当らなければ、三十三年度の計画の上には上せないで、自転車荷車税だけを上せたって、これは地方税全体の、あるいは地方税関係の負担全体の合理化ということにはならない。なぜそういう小さいものを取り上げて——自転車荷車税けっこうです、それだけを取り上げて、大きな問題になって残されているものが、このまま残しつぱなしにされておるのを見過してきたか、その点はどうです。
○国務大臣(郡祐一君) このたびの法律、地方税法の改正を見られましても、非課税の範囲についてでき得る限りの努力をしている点などはお認め下さるだろうと思う。それから、たとえば、事業税のようなものも、昭和二十五年以来毎年改正を加えておる、これらの経過というものも、合理化の一つの傾向だと是認なさるだろうと思う。もちろん、おっしゃるように、公費負担というようなことについては、私もぜひ直したいと思っております。今考えておりまする、なるべくすみやかに地方制度調査会を囲いて、地方税全体を財政の状況とにらみ合せて改正をいたした。それから、さらに、その大体のめどがつきましたならば、地方税、国税を通じての改廃をいたしたい、これらのねらいが合理化にあることは申すまでもございません。一挙にこれを解決し得る機会があればまことに望ましい。私どもも、あなたが公費負担の点をおあげになりましたような同じ意味合いで、たとえば歳入構成を是正いたしたい、交付税というようなものも率を引き上げて、そうして歳入構成を少しでもよくいたしていきたい。しかし、これは歳入構成全体で、地方財政の総額の中で一%あるいは一%半程度の歳入構成の是正をいたすということも、なかなかこれを金額にいたしてみると大へんなことであります。私は国会の皆さんの御協力を得て、どうか一応の安定したぺースに乗った地方財政——なかなかそうは言い切れません。言い切れませんけれども、前年度に比べてよくなって参りました。このベースの上でこれから進んで参りたいことは、地方税についての合理化、また財政全体についての合理化、この方向に一つ大いに努力いたしたいと思っております。
○加瀬完君 ただいまの御説明、非常にわれわれも長官のお話の内容で意を強くしたわけでございますが、今承わりました点は、このように了解してよろしいのですか。結局、将来に対しては住民税とか税外負担とか、その他各般にわたる地方税全体について、国税等をにらみ合せた上で、地方財源が確保されるような合理化をはかっていくお考えである。で、歳入構成等についても、そういう意味合いで歳入構成のバランスをとるためには、交付税の引き上げということも考えていくのだ、このように承わったわけでございますが、よろしいでしょうか。
○国務大臣(郡祐一君) 私は、つくづく地方財政をあずかっておりまして感じるのでございますがね。たとえば、住民税の均等割を標準よりよけいにとる。これは非常に例外な措置だ、むしろこれを押えなければいかぬ。ところが、だんだん様子を見ると、かえってある地方の例外的な措置が、後にはだんだん広がっていく傾向がある。これは決して好ましい傾向じゃございません。しかし、それだけに、私どもが与えておる地方の財源がいまだ十分でないために、自治体においても窮余の策として、必ずしもいいこととは思わずに、しかしながら、そういたすよわ仕方がないというようなことがあるのかと思っております。税全体についても私は感じるのでありますが、一体、府県税では事業税と住民税を主軸にいたしておる。市町村では固定資産税と住民税を主軸にいたしておる。そのほかに地方におきまする有力な税源というものは与えておらない。これでは実際、地方財政というものはいつまでたってもなかなか苦しい状態は免れたい。これはもちろん、国の財政というようなこともあわせて考えなければならぬことでありまするが、そうして、交付税につきましても、ああいう種類の財源が二七・五という事になりますということは、相当の限度に私はきていると思う。これからは独立財源を豊富にいたすという方向、に主たる眼目を向けまして、そしてこれからの地方税財政の改革というものを考えていきたいと思っております。
○加瀬完君 自主財源といいますか、独立財源を拡大させることは、私はなかなか困難だと思うのですよ。現状のような税種目の体系の中で、今独立財源がなくて困っている剛体に、急に税源の拡大をさせるといっても、これはできない相談だと思う。税制そのものを根本的に変えていかなければ、どうにもならない。ですから、最低行政水準というものを確保させるためには、どうしても交付金なりあるいは補助今立、こういつみような性格のものでカバーをしていくほか方法はないと思う。これは意見になります。から省きますが、そういう考え方からいっても、自転車荷車税を廃止することはけっこうです。これに見合う財源というのを確実に補てんされるか、あるいはこの炎で見ると、木材引取税は税率が下っているにもかかかわらず増収になっている。これは非常に危ない見込みじゃないか。税率を下げるならば、当然ある程度収入も下ってくるということが筋だと思う。税率は下つたけれども、収入そのものは上げておく。だから財政計画そのものでは、お前の方は木材引取税のパーセントが減っても税収そのものは滅らないのじゃないか。だから補てんする意味がないということにも受け取れるわけですが、そういう形には私は各個々の団体では参らないと思う、パーセントが減ってくれば当然収入も減ると見込まなければならない。自転車荷車税やこの木材引取税の減額分というものを、まあ自転車荷車税はたばこ消費税でまかなうということにはなっておりますけれども、たばこ消費税のパーセントを上げて各団体におろしておっても、これがちょうど自転車荷車税のマイナスになった分だけをカバーするという、イコールになるという形には参らないと思います。そこで自転車荷車税で減収になった分たけをカバーするのに、ただ、たばこ消費税のパーセントをふやしただけで、今何とか技術的に手心を加えてやるのか、この点はどうなんですか。
○国務大臣(郡祐一君) 加瀬君御指摘のただいまの点が、地方税制のなかなかむずかしいところでありまして、国ならば一本でいいのが、三千八百の市町村の財政というものを考えていかなければならない。ただ総額で自転車荷車税に見合う額をたばこ消費税で埋めておりますが、これは私は、ややサンプル調査が大き過ぎるのじゃないかと思いますが、実態調査といたしましては、サンプル調査では、自転車荷車税は徴税費に三割かかっております。事実かかるものです。それで、御指摘のような特にへんぴなところが自転車荷車税をたばこ消費税にかえて、果してカバーできるか。鹿児品の例をとつてみますと、確かにタバコ消費税ということになりますと、東京のような大きいところでは自転車も多いのですが、たはこ消費税の方が多く、しかし鹿児島で見ましても、大体一〇%程度の徴税費ということを見ますと、それでもまだぴったりすれば全市町村にいくわけではございません。ございませんけれども、まあまあ何とかこれをその差額まで埋めなければいかぬという程度の窮屈さじゃないのじゃないだろうか。ただ私は根本的に、地方に消費税を独立財源として与えたことが、消費税に負拙させるという部分がそれほど多いということは、いいことかどうかと実は考えております。しかし、これは加瀬君御指摘の通り、そんなことを言うておりますと、なかなか地方税源がございませんから、このたびは、たばこ消費税で埋めて参りました。そしてこれは徴税費のことを考えますと、まずまずこの点で、さらに各市町村別に穴埋めを考えなければいかぬという程度には相ならぬのじゃなかろうか、今この程度に考えております。しかしこれは、私が先ほど申し上げました地方税、財政の再検討という意味合いで、こうした実態調査をやってみたいと思います。、
○加瀬完君 それから、今度のこの財政計画で道路、橋梁の維持費といったような投資的経費を大幅に増加さ、せたことは、非常に自治庁の御努力がうかがわれてけっこうなことと思うのであります。そこで、問題の行政水準の確保という、行政水準でありますが、行政水準というものの標準をどこに驚くかというものを明確に出して、それは一体、何年計画でやるかという長期の見通しというものをつけなければ、どれくらい道路、橋梁に維持費として出すか、あるいは新しい道路費として幾ら出すべきかというような計画が立たないと思うの、であります。そこで、地方側から見ても、一体、行政水準の確保というのは自治庁ではどういう標準を考えておられるだろうか、その標準がはっきりして、それから、どれくらいの経費が何年問にわたってかけられるんたという見通しがつけば、自分たちもこれだけの自主財源をしぼらなければならぬというふうな、これだけの仕事ができるという計画も立つわけですけれども、毎年々々出ることは出るけれども、こういう標準で、具体的に、自分の県にすれば、自分の市町村にすれば、どれくらいのことがやれるという見通しが立たないでは非常に困る。そこで、行政水準というものの標準をどのようにお考えになっておられるか、あるいは行政水準を一応考えて、それに行くまでのまあ長期計画という具体的なものを自治庁はお持ちになっているのか、この点についてお伺いいたします。
○国務大臣(郡祐一君) 行政水準、これは私の感じでありまして、むしろお教えを願わなければいかぬのでありますけれども、行政水準というのは一体どういうものだろうか、これは私自身もかなり迷うのであります。それから一がいに宙で描いた行政水準というものを考えてみましても、これは必然的に当該自治体の財政力とあわせて考えなければならぬ問題に相なって参ります。しかしながら、おっしゃる通り、これは地方の財政がどの程度の段階で安定するかということを考え合せなければいかぬのでありますが、かりに、前年度よりもとにかく安定した状態に相なったといたしますならば、交付税の配分というようなことを考えます上にも、それぞれの幾つかの段階を、全国の自治体を分けて見たときの行政水準というものは確かに考えなければ相ならぬことだと思います。そうして、ことにその中で道路というようなものについては、これは現に建設省とも相談をいたし、一応の見当をつけております。建設省自身も単独に、道路についてこうあつてほしいというような希望も私どもの方には持ってきております。また、私の方から建設省に申し入れている部分もございます。そうして一応のめどはつけておりますけれども、かつ道路というようなものは、維持、修繕費にしても、どれだけの長さに何センチの厚さにバラスをまいたらよろしいか、割合に出やすいのであります。従いまして、出やすく、かつ普遍的なものから必要な行政水準というものを、これからだんだんきめて参りたいと思っております。これは非常に大事なことでありますから、私これからの努力はその方に向けて参りたいと思っております。
○成瀬幡治君 四十億の問題でございますが、これは決算じゃないからいいといえばそれまでかもしれませんが、一体歳入という一つのあり方ですが、地方計画という計画をお立てになっている、それがもう四十億ふえる、収入においてふえる、歳入においてふえるということは、支出においても必然的にふえるものであると思います。こういうことになると思うのです。そとで、少くとも四十億自然増というものが見積られるならば、私はこの計画の上に、表現の仕方というものは必然的に、たとえば支出の上においてもこうふえてくるのじゃないか、こう考えてもしかるべきじゃないか、こういう考えから、そういう点についてどういうふうにお考えになるか、これは隠し財源になるわけじゃないと思います。
○政府委員(小林與三次君) これは先ほど来しばしば話が出ておりますように、われわれ財政計画では、標準税収入を前提にし、標準行政を前提にして計画を作りたい。そこで標準税率のあるものはそれによって全部見通しをつける。で、個々の団体が法定外の税を作っておるものもあれば、制限外課税をやっておるものもあります。それは個々の団体の個別の事情で、個別の必要でやっておるのだ、そういうふうに考えて行くべきで、これはわれわれの、国全体の地方に対する財政の、目標財政の問題を考える場合に前提にして考えると、これはむしろ誤まりになってくる。そうしますというと、法定外の税を国が前提にして、そうして行政を考えると無理がかかってくると思うのであります。そこで財政計画の上からは、そういうものは一切やめるということを基本的な考え方にしてきておるわけです。ただ従来、去年までの財政計画では準率の制度をとっていなかったものですから、そこで去年と同じ考え方でかりにことしの財政計画を見るというと、四十億という問題があり得るのじゃないか。事実われわれが準率制度をとった以上は、準率の線までにできるだけ地方が税を下げるのが百至当だと思いますが、これもしかし、個々の地方団体の事情で、準率超過課税をあえてしてでも仕事をやりたい、こういうこともあり得るわけです。これをわれわれは強制するわけにはいかない。強制するくらいならば制限税率にするわけですから、準率制度の性質上そうすべきじゃない、そういう考え方で参っております。そこで去年の計画とことしの計画を比較いたしますと、立て方が変りましたから、変った年くらいは、去年とはこう変っておるぞということを明らかにしておく必要があるのじゃないか、そういうことでこれは備考に書いただけでありまして、この税をわれわれが当てにして計画を作るということは、むしろ計画の作り方からいえば、これは邪道でありまして、私はとるべきじゃない。あくまでもこれはその個々の団体の問題について、すみやかに適正な標準税率に下げることを期待した方が、中央の態度としては正しい、こういう考え方でおるわけでございます七
○成瀬幡治君 この問題については、意見が私は十分ありましてあれですから、そのことはそのこととして、とにかくおかしいということだけを一つ申し上げておきます。 長官にお尋ねしたいのは、各県がアンバランスでありますし、あるいは各県内で、町村で非常にアンバランスになっておると思います。そのことについて、たとえば地方税の配分の、交付税の配分の仕方、あるいは算定基準等の合理化をするというようなことが出ておりますが、一体、貧弱町村に行けば自転直税、荷車税がなくなり、あるいは木引税が下ってくるということの穴埋めを特交でやってみたり、あるいはたばこ消費税でやるとおっしゃるのだが、どうも出されている二%という数字を見たりいたしますと、むしろアンバランスがかえって開いていくような格好、いわゆる税の財源において、住民税などを余分に取らなければやっていけないじ、やないかむしろ行政水準というものを上げていかなければならないじゃないかということをうたいつつも、やっておみえになるということは——まあ減税は非常に歓迎すべきなのですけれども、結果的に見ると、むしろ逆な方向に行くのじゃないかという点を実は憂えるのですが、そういう点について、長官は、いや、十分交付税等の算定方法あるいは配分等でそういうことをなくすのだ、あるいはそういう僻地のようなところに対しては特別なことを考えるというのか、その辺のところについて対策を一つお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(郡祐一君) 成瀬君のお話、非常にごもっともな点でありまして、私どもも、木引の問題もこれはございます。ただ木引のみにたよらなければならないような山村というようなものは、従来も財政的に苦しいのですね。この非常に苦しい山村に、加瀬君の先ほどのお尋ねにもございましたが、一体どういう財源を与えたらよろしいか。これは私も東北地方の山村のような力と先般も話をし合いながら、私の方も苦心しておるから、あなた方の方でも何かこういうものなら自分のところの税源になるぞというのを考えてくれぬか。かりに、酒を持ってきたらどうなると言うと、いや、自分のところでは酒は飲むけれども、それはどぶろくであって、税のかかる酒の方は町へ行って飲んじゃうから、酒は飲むけれどもだめなんだと言うのです。そうすると、一体そういう山村には種がないということになるのですね。種がなくて、これは自治体ということがそれじゃ財政的に成り立たぬということになってくる。しかし、これは成り立たぬと言いっぱなしでは困る。そこで、私ども一つのある程度の現在大事な問題としておりますのは、県の方はおっしゃるようにアンバランスがありましても、しかし今度の交付税でも、今までよりも現在持っている公債の額というもの、公債について非常に多く公債の救済を見るということで救われる県もできて参ります。しかし、貧弱でありながら公債は持っていないという県もあります。しかし、県については幾つかの対象を選びますと、これはやや問題が解決してきておる。今日の問題は、町村という問題について確かに貧弱であります。この盆弱なところにどういう形で自主財源というものを与えれば、一体それがその山村の実入りになる自主財源であるか。あるいはまた、これは先ほど加瀬君もちょっと御指摘になりましたが、ただいまのところはもう自主財源の税としての与えようがないのだ、そこには特別な、交付税の中の特に特別のようなもの、そういうものを相手に調整的な交付の仕方を考えなければ相ならぬのじゃないだろうか。しかしながら、それではいつまででもその日治体はほんとうの意味で私は自治体と言えないと思う。そういうところにまだ問題があるので、どうしようかという点を実は大きい今度の研究問題としております。しかし、なかなかに、宙で描けるくらいならば今までに解決の方法があったのだと思います。山村——ひとり山村じゃございません。僻村と申しますか、山村、漁村、いろいろ場所によってございまするけれども、そういうものへの対策というのがこれからの問題だと思っております。これはもう確かに御指摘の通り、非常に自治体が成り立つかどうかの根本的な問題として私は考えてみたいと思っております。
○成瀬幡治君 これについて、私も非常に困難な問題だと思いますが、たとえば教育だというと、僻地教育だとか、あるいは離島教育だとか何とかいう、そういう特別立法によって若干の見る問題はあるかと思います。やはり大きく見れば、自治庁が何らかの形において、今昔つたように税源がないとすれば、こういうような財源を与えるというような格好に一つ持っていっていただきたいと思います。 もう一つ、今、賭博のテラ銭課税で自治体が成っておるというのは、これは戦後十何年たつのですから歓迎すべきことじゃないと思います。これは自治庁の方も同感だと思います。そこで、この間京都などを見ますと、京都は率先しておやめになるということが出ておったのですが、そういうやめられたところに対する——あるいは財政が、ある程度収入が減るというようなことがございましょう。あるいはそういうものを他のものに転換をしていくというようなことが考えられると思います。そういうようなことについては、何か転換を奨励するというのですが、廃止をむしろ奨励することに積極的に自治庁が手をつけていい時期じゃないかと私は思うわけです。そういうことについてはどんなふうにお考えになっておるのか。まあ今年度はできなければ、少くとも目標というものはどういうところに持っていって、こういうものを漸次なくしていこうとしておみえになるのか、あるいはそうじゃないので、必要があってずっとこういうことをやっていって、テラ銭をかせがなければならぬのだ、こういうものか、その辺のところを一つお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(郡祐一君) 京都市という市も、一時は財政的に非常に苦しい市でありましたけれども、近ごろは、これは相対的でありますけれどもですよ。相対的でありますけれども、これが競輪をやめましても、まずやっていけるということは言えようかと思います。しかしながら、私ども、まあその事柄の価値判断は別にいたしまするけれども、私としては、財源はかなりにそれぞれの自治体が大事にしてやっていることでありますから、かわりになるもの、あるいはその自治体の、自治体それ自身の財政計画を全部見通しまして、これは確かに、終戦直後の復興というようなことが動機でできました競輪その他について、いつまでも長くこれを維持するということは困難でございましょう。困難であるとすれば、私自身としては、それぞれのまあ事柄は同じでありまするけれども、その地方に与えている害と申しますかね、それについてはなかなかいろいろな様相がございます。私はこれら比較検討いたしまして、もし、やめることができるならば、これは財源の面でも、また財政計画の面でも、両方から一つ考えながら方針をきめて参りたいと思っております。
○成瀬幡治君 長官、方向を、たとえば廃止の方向がいいと……。そして京都は再建団体ですよ。財政はよくなったとはいうけれども、そういうところがやめても、(「好ましいのか、好ましくないのか」と呼ぶ者あり)特交なら特交で見るというのはおかしいけれども、特交なら特交で見ていくというくらいの方針を明らかにされれば、私はやめるところもあるのじゃないかと思います。むしろ逆に今は、自分のところは競輪場がある、しかし開催日が制限されるから、今度はない、よその町村が借りて、そこへ申し込んできて、テラ銭かせぎをやるというのは、むしろわれわれがねらっている方向、長官が考えておられる方向と逆な方向に行くと思うのですよ。ですから、大体そういうような、やめ「たいようなところに対しては財源的に何か少しは見るという、あるいは転換をするような場合には、少くとも起債等で何か見てやると、何とかいう私は方針を明らかにされれば、自治体もそれに対する受け入れ用意をしてくると思うのですよ。今やめるのはやめたいけれども、金がないからやつておくというのだと思うのですよ。そこは一つ私は国の方針として、漸次廃止の方向に行くんだと、それに対してはこんな方針でいるのだという点を私は明らかにしてもらいたいと、こう思ってお尋ねしているわけです。今のお答えではどうもちょっと、どっちの方向に行くやら、まあお気持はよくわかりますけれども、具体的に、私は、自治庁としてはこういう対策を持っておるというような点を明らかにしてもらいたいのです。
○国務大臣(郡祐一君) 私は、方向としては廃止に行くべきだと思っております。ただし、そのためにこれだけ限られた財布の中で、そういうところにこれだけ上げますから、だからよろしゅうございますというぜん立てば、なかなか地方財政全体としてできません。従いまして、事柄自身についての方向は、やめて参りたいということで御了解を願います。
○委員長(小林武治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武治君) 速記を始めて。
○加瀬完君 局長、木材引取税が問題になっておりますがね。この木材引取税の減収分を、伝えられるように特別交付税でカバーすると言ったって、それは限度があると思うのですよ。そうではなくしてもっと交付税そのものの態容補正か何かで、こういう僻地山村を救済する方法というものを何か考えておられるかどうか。
○政府委員(小林與三次君) これは結局、この町村の基準財政需要額をどう見るかと、こういう問題に帰着するだろうと思います。ある税がなくなったから、それを特交で埋めるということは、全く筋が違うと思います。適正な基準財政需要額をそれぞれの町村の実情に合うように見て、そしてまあそれに応じて普通交付税が流れていくと、こういう方式を考えるのが筋でありまして、われわれといたしましては、そういう意味で基準財政需要額をできるだけ適正にしたいということが、一番頭を痛めておるところなのでございます。特に町村につきまして、従来府県にはいわゆる更新態容補正というようなものをやってある程度考えたが、町村の事態はどうするかと、こういう問題がございます。これは私は一つの問題点だと思います。そこで今度の交付税法もそういうことに道を開いて、できるだけ知恵をしぼってそういうことも考えたい。なかなかまあ町村と府県とは事情が違うものですから、うまい知恵が出てこなくて閉口しておるのでございますが、そういうことにも一応道を開こうというのが、今度の態容補正の規定を一つ設けたゆえんなのでございます。
○加瀬完君 それから、先ほど長官のお答えの中に、大体行政水準といっても、前年度と比較して、そこらに見当をつけて、行政水準を引き上げるということをやっているといったように受け取れるのですよ。しかし、そういうことをやはり何回やっておっても、それなら一体行政水準というものを、どういう標準をどこまで引き上げればいいということが、はっきりわかってこないと思うのですよ。ここいらでやはり行政水準というものは、一体どのくらいの点を押えればいいのかというものを、自治庁で作業をする必要があるのではないか、こういう必要を私ども感じますけれども、どうお考えになりますか。
○政府委員(小林與三次君) これは全くごもっともでありまして、われわれも行政水準の問題は、むしろ各省それぞれの行政について、具体的に考えぬといかぬのです。たとえば不正常授業なら不正常授業をどう解消するか、下水道なら下水道を何カ年計画でどうやるか、道路はどうやるかという問題になりまして各省におきまして、それぞれ道路整備何カ年計画とか、下水道十カ年計画とか、そういうようなものはそれぞれありまして、あるものにつきましては、みなそれを前提に財政計画に織り込んでいこう、こういう考えなのでございます。各省の計画がすべて十分であろうとも思いませんし、また計画が作れましても、それについての国の措置も必ずしもそれに伴わぬことがありましてそれでおくれおくれになっていくわけなのでございますが、少くとも国の計画のあるものは、それを基礎にして地方においても受け入れ態勢を考えたい。合7度のいわゆる行政水準の経費に充てるといいました単独事業のものにつきましても、道路は建設省の十カ年計画を前提にするし、下水とか屎尿処理につきましても、厚生省並びに建設省の、下水道整備計画、屎尿処理整備計画、そういうものを前提にいたしまして考えておる次第でございます。
○加瀬完君 この間の御説明の中に一般財源の充実とも相待って一般会計における地方債の発心額を減少し、歳入構成の是正をはかること」という一項がありますが、この「一般財源の充実とも相待って地方債の発行額を減少し、歳入構成を是正する」とございますけれども、再建団体の扱いはどういう形になりますか。この原則でいきますと。
○政府委員(小林與三次君) この地方債の問題は、再建団体と非再建団体と選ぶところがないと考えております。
○加瀬完君 それはわかりますよ。しかし、一般財源の充実といっても、再建団体では他団体よりも財源そのものが貧弱ですから、一般財源の充実といったって、急に三十二年度に比して三十三年度が充実されることにはならないと思う。しかし、公債費そのものの処理の仕方というのは、これはほかよりも重荷を負っているわけですから、そうなってくると、歳入構成の是正ということは、どうしても再建計画そのものをもっと強力に推進していく。たとえば物件費でも投資的経費でも、あのほとんど無理な線というものをさらに続けていかなければならないという形になると思うけれども、この若干の手直しというようなことは考えられないのですか。
○政府委員(小林與三次君) 再建団体にきましても一般財源の増強という問題が当然起ってくるわけでございまして、必ずしも税の伸びがみんないいとは限りませんけれども、それ以外のところは普通交付税の流れが、そういう税収の少いところは当然多くなりますから、相当交付税の増ということも期待できると思うのでございます。そのほかに、先ほど申しました公債費の問題も、特殊な事情があるところは公債費を頭に置いて交付税の流れを是正いたしますから、その意味におきましても、相当その面では充実される。こういうふうに考えております。 なお、再建団体の再建計画自体が非常に歳出面に無理があるのじゃないか、これはおっしゃる通りでございまして、われわれといたしましても、計画を作った年からだんだん仕事を減していくなどという再建計画は、おおよそ私は考えられぬ再建計画でありまして、現在やつておる仕事は当然やらざるを得ぬし、それから、むしろ世の中が進歩してくるでしょうし、ほかの団体も行政が伸びていく、こういうわけでありますから、やはりある程度バランスをとって仕事を今後伸ばしていくことを考えるのは当然でございまして、われわれといたしましては、再建を促進するということももちろん考えないといかぬが、ある程度の行政を伸ばしていくことも当然考えるべきだ。こういうふうに考えております。
○加瀬完君 そうすると、若干の手直しが当然考えられるというふうに了解してよろしいですね。
○政府委員(小林與三次君) その通りでございます。
○加瀬完君 問題は、手直しという形になっても、一応投資的経費をふやすというふうには、内外ともに世論は一致すると思いますが、給与費、物件費ということになると、このしわというものは一がいに解消されることにはならないと思うのですよ。そこで給与費の問題ですが、給与費は再建団体は非常に締められておりますが、これは国家公務員と同等というふうな線には昇給昇格、その他の条件が合致させてもいいというふうに了解してよろしゅうございますか。
○政府委員(小林與三次君) これは私は原則として国家公務員並みは考えてやるべきだ、こういうふうに考えております。
○加瀬完君 一般職員の昇給率を四・三%ですかに押えておりますね。教職員の昇給率は三%に押えておりますね。これはどういうことですか。
○政府委員(小林與三次君) これは実際の給与の実態で、昇給率の問題は、要するに、何と申しますか、新陳代謝とか、欠員とか、そういうものとからみ合いの問題でございまして、実際の新陳代謝は教員の方にも相当多いのでございます。大体の実態から考えて、それでまかないがりく。従来の実績からそういう計算が出ておりますので、そういう扱いにいたしておるのでございます。
○加瀬完君 今までの再建計画の出発以前の財政計画などにおいてもこういう格差がついておりましたか。
○政府委員(小林與三次君) もう 一度……。
○加瀬完君 再建計画が出発する以前の財政計画のときにも、一般職員と教員の昇給率の格差は四・二%に対する三%というふうについておりましたか。
○説明員(柴田護君) 財政計画上は、昔から四%と二%、教員は二%、その格差をずっとやってきたのでございますが、最近の調査等によって、実態から考えてみますると、どうも少いのじゃないかということから、いろいろ検討をいたしまして、今回一般職員につきましては四・二%、教員につきましては三%、実質的に三%という形に変更いたしたのでございます。
○委員長(小林武治君) 私ちょっと今の問題に関連してお尋ねしておきたいのですが、先ほど加瀬委員が、地方公務員も国家公務員並みの給与基準けよろしい、こういうことにお答えがあったのでありますが、国家公務員以上の給与基準あるいは昇給その他を定めたということが前からあるが、この問題について自治庁は地方に引き下げを求めておる、こういうことでありましたが、その経過あるいはその結果はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(小林與三次君) 今お話しの通り、再建団体につきましても国家公務員並みの給与は私は保障しなくちゃいけない。しかしながら、国家公務員より以上の処遇をすることは、再建団体の実態から考えて、これは私は行き過ぎであろう、こういう考え方を一貫しておりまして、再建団体におきましては、昨年の給与改訂に伴う条例制定の際に、国家公務員の基準通りにしておる県もありますし、それからまた、われわれの考えと食い違って、国家公務員以上の条例を制定したところもございます。そこでそういうところにつきましては、私はやはり基本的な条例制度というものは国家公務員並みにすべきものでありまして、むしろそうすることが今後の再建を合理的にやるための基本的な条件であろうという考え方で、そうした団体に対しましては、国家公務員並みの基準に是正するように自治庁として勧告をして参っておるのでございます。現在までのところ、過般、青森県がそういうふうに条例の修正を行なっておりますが、ほかの団体はそれぞれ顔を見合っておるという格好が多少ありまして、われわれといたしましては、強くこの線を推し進めていかなくちゃならぬ。こういう考え方でおりますが、何分にも条例でございますので、議会の議決を必要とするものでありますので、地方におきましては、この扱いにつきまして、なお検討を続けておるというのが現状でございます。、自治庁といたしましては、その基本的な態度は変えずに、機会あるごとに強く要望いたしておるのでございます。
○委員長(小林武治君) 私は、今のやり方にはどうも賛成できない。国家公務員以上に、再建団体がそれを上回る給与体系を作るということは、私は自治庁の意見に同意するものであります。従ってその勧告も私は適当であろうと思う。その勧告を実現するについて、何か適当な手段がある、こういうふうにお考えになっておりますか。
○政府委員(小林與三次君) われわれといたしましては、これは地方団体の良識に期待して、そのことが行われることを前提にいたしておりまして地方団体におきましても、われわれのところへ参ります少くとも理事者の当局の人々は、時期、方法を考えてやりたいということは、これは一様に申しておるのでございます。それでございますから、われわれといたしまして、れ、すぐ聞かなければどうこうするというようなことは、今のところは考えておりません。ただ明年度の、再建計画の変更の問題が現にございまして、その手続をもうほとんど大半進めておりますが、昇給の問題につきましては、そうした国家公務員並みを逸脱しておるところにつきましては、昇給財上源の見方というものを当然調整する必要がある、こういうことで、そういうところにつきましては、来年度に入りましてからの基本的な計画変更まで、昇給財源につきましては一部リザーブする扱いを進めておるのが実情でございます。あとはわれわれといたしまして、強くそのすみやかな是正を要望するという段階で今日進んでおります。
○加瀬完君 今の問題ですが、国家公務員並みということは、年令とか学歴とかあるいは職歴とか、あらゆる条件のすべてが国家公務員並みに扱われるということであって、その県の平均給与だとか、あるいは予算上の標準給だとか、こういうものだけを比べ合せて、国家公務員並みという見方をしているのじゃないですね。
○政府委員(小林與三次君) それはその通りでございまして、たとえば年令構成が違ったり、職歴、学歴が違うば、これは当然絶対額そのものが違うことは一向にかまわぬことであります。
○加瀬完君 今、委員長の御指摘になった点ですが、一応たとえば議会所で議決をしてしまったものを、自治庁の方でいろいろとさらに修正をさせるといったようなことの前に、事前に十会話し合い、連絡の上で議会の議決に持っていくという形をとらせることが常道だと思うんです。で、そういう話し合いの合致点が出ませんで、議会が議決をしてしまったなら、は、一応その議会の議決というものは尊重して、そのあとで自治庁の意見というものが地方団体に受け入れられるということの方法を講ずることが妥当だと思うんですが、どうでしょう。
○政府委員(小林與三次君) これはもう要するに今じゃ結果論でございまして、現に、そういうわれわれの目から見れば、国家公務員より逸脱した条例が現にできておる。これをどう調整していくかという問題しか残されておらぬのでございまして、給与条例はやはり給与の基本で、これは恒久的な制度でございますから、結局その制度を基礎にして昇給々々と積み上げが行われて、将来また給与の改正でもあれば、そいつがまたベースになるというようなことになると、再建団体の給与制度というものは将来非常な重圧になることは明瞭でございまして、われわれといたしましては、できるだけすみやかな機会にやはり是正を求める、是正していただくということが全く至当な措置であろうと、こういうことで今強く勧告いたしておるわけでございます。
○加瀬完君 地方公務員法によれば、国家公務員ともつり合いをとらせなきゃならないし、地方公共団体の他の団体とも均衡を保たせなければならないと思うんです、給与を、原則そのものは。 そこで、国家公務員というものを一つの標準に押えて、最低をそこに引き上げるということは、一つの基準になりますが、他の地方公共団体が非常に上回っているものをそのままにしておいて、大体それとつり合いがとれてきた地方団体が、再建団体であるがゆえに不当に今度は今までよりも切り下げをしていかなきゃならないということになると、これは地方団体の理事者としてもどうも情において忍びないと、何か前に並んでいた団体と同等にしなくても、幾らか近づけてやりたいという気持がこれは当然動くと思うんです。そのはるかに上回っている他団体との均衡というものをどう考えますか。
○政府委員(小林與三次君) これは、そういう特殊な団体が、国家公務員よりも非常に——非常にというと語弊があるかもしれませんが、相当高い団体が現にあるのは事実でございます。東京とか大阪などというのは、おそらく数千円ベースが違うんじゃないかと思っております。このこと自体も私は一つの問題点だと思います。しかし、そうした東京や大阪がそれじゃ一文も高くていかぬかという、私はそこまでの必要はないと思いますが、やはり行き過ぎる高さというものはむしろ是正されなければいけないと思うのでございます。さりながら、そういう特殊な団体があるからといって、普通の府県もそこへ右へならえをするという考え方が適当かといえば、私はそうだとは思えないのでございまして、国家公務員は東京にもおれば、全国各府県にもおるのでございまして、その国家公務員との均衡というものを普通の府県においてはまず考えるのが、私は至当だと思うのであります。で、今まで御案内の通り、いかにして地方公務員が、財政上窮屈なときに国家公務員並みの処遇を確保するかということが、われわれの長い間の苦労でございまして、国会におきましても、もっぱら論議の中心がそこにあったはずでございまして、幸いにして多少はゆとりが出てきた、再建も道が開いた、こういうときに、国家公務員よりよりよい待遇をまず獲得をしてそして再建をやるんだということは、私はどう考えても適当だとは思えないのでございます。仕事の方も御案内の通り、先ほどお話しがあったように、ずいぶん抑えておるのでございまして、われわれといたしましては、適正な給与でできるだけ仕事をやっていくと、こういう態勢で立ち直らなかったならば、再建というものはうまくいくはずがない。上を見れば切りがないが、現にほかの再建団体もみんながまんしてやっておる、ほかの公務員もがまんしてやっておるとすれば、そこで私はやっぱりがまんをしていただいて、公務員そのもののベースが高いか低いかということになれば、むしろ国家公務員のベースの問題として取り上げていただく、こういうことが私は至当なやり方じゃないかと、こういう考えを持っておるのでございます。
○加瀬完君 原則としてはその通りだと思う。ただその地方には、地方の行政能率を上げる上のテクニックもあると思う。第三者的に考えて、若干この地方団体ではこのくらいの幅を持たせることは許容されるであろう、こういったようなことも、千編一律に国家公務員のところで皆押えるということをしなくても私はいいと思う、この点はどうですか。
○政府委員(小林與三次君) これは人の使い方の問題でございますから、少数精鋭で、数をできるだけ減らして、思い切って機械化をやって給与を上げる、こういうことは、私は一つの考え方であろうと思います。結局そうなれば、給与費全体のワクは小さいけれども、個々の職員の給与は高くなっているという式でありまして、そういう考え方は一つの考え方だと思います。しかし、一般の府県は別にそういう考え方をとっておられてこういう結果になるんじゃないのでございまして、人員につきましても、なかおつ問題がなしとしない、これは給与につきましてもまたそういうことを考える、こういうことになれば、どうしても私はそこは行き過ぎだと思います。 もう一つは、個々の職員につきましては、そういう特殊の人がいろいろおられましょうから、そういう特殊の人にふさわしい処遇をするということも、これはあり得ると思うのでございます。しかし、要するに制度全般として見れば、国家公務員とのバランスを保つということがやっぱり基本的な条件じゃないか。個々の職員の個々のところまでわれわれはとやかく申すつもりはございません。
○加瀬完君 バランスを保つということはいいですよ。しかし、バランスを保つということで、バランスが保てるというワクの中においては、地方の事情というものを客観的に見て、妥当なものは許容してやるという態度で臨まれるのかどうかということなんです、私の質問は。
○政府委員(小林與三次君) バランスさえ保っていただけば、個々の職員のことは、これはとやかく申しておりません。
○加瀬完君 もう一つ、府県なんかの職員は、国家公務員より高いというのがあって、再建団体で今のような問題が起るかもしれませんが、市町村の職員というものは国家公務員よりはるかに低い、これも国家公務員並みに引き上げるということは、この財政計画にもおそらく載っていないと思う。この問題をどう考えておられますか。
○政府委員(小林與三次君) この財政計画には、市町村でも国家公務員並みのある程度の給与を基準にして、これは手当がされておるのでございまして、あとは個々の団体の給与政策なり財政運営の問題だと思うのでございます。
○加瀬完君 では伺いますが、国家灸務員を基準にしてということは、国定公務員並みの俸給で、その俸給が支払えるような財政計一画が立てられておるんですか。
○政府委員(小林與三次君) これは、財政計一画は従来から一貫して国家公務員並みのものを地方に保障しよう、こういうことで参っておるのでございまして中央、府県、市町村を問わず、そういう前提で少くとも計画は立てられております。
○大沢雄一君 ただいまの問題に開通しまして、私なおちょっと確かめておきたいんですが、ただいまの御質疑のやり取りを伺っておりますと、要するに国家公務員以上に引き上げられている条例の地方団体に対しては、これが引き下げを勧告をしていると、そうして勧告に応じて条例を合うように修正すればそれでよろしいが、もしその修正等をいろいろな都合で実現できないようなところには、昇給財源について調整をするというか、考える。こういうふうに承わったのですが、そう了解してよろしゅうございますか。
○政府委員(小林與三次君) 現在の計画の扱いのときに、昇給につきましてはそういたしたということを申しただけでございます。そう御承願います。
○大沢雄一君 そういたしますと、もし、なお、そうしても条例を改めないというようなところがある場合には、どうなさるつもりでございますか。
○政府委員(小林與三次君) これはまあ自治庁が今やっております措置は、まあ再建法に基く措置請求として、それぞれ各府県に手続をいたしておるのでありまして、まあ法律論からだけいえば、措置請求を聞かなかったらどうするかというような規定も再建法にないわけじゃございません。しかし現在の段階におきましては、私は結局多少のそういう、まあこの時期の問題があり得るかもしれませんけれども、大ていの団体は、大ていの団体というよりも、すべての団体は、おそらくはわれわれの考え方に了解を願って措置されるものだと、そういうことを今期待いたしておりまして、現在ただいますぐにどうこうするというようなことは、今日の段階においてはそこまで今考えておりません。
○大沢雄一君 私は他の地方団体が受けておらない特別の援助を、財政再建のために国から受けておる団体におきまして、この給与法の精神からいうても、国家公務員に準ずべきものであるにかかわらず、それ以上支出をしておる。なるほど条例の制定権は地方団体の自主権の最も重要なものでありまするから、その自主権を主張されるということもわかりまするが、ただその財政再建団体が、特別な法律のもとに特別の援助を得ておるということは、これはどこまでも忘れられてはならない。従って自治庁の現在の態度、方針というものはきわめて公正である。他の地方団体に対する、特別の援助を受けておらない他の地方団体から見ましても、まあ公平を期する上からいって、また財政再建の建前からいって、私はきわめて妥当で、先ほど委員長からもお話しがありました通り、私どもは山治庁の態度を是認して支持するものでありまするが、何だか少しよろめくようなおそれがあるように思いますので、私はこの点なお意見を申し上げて、一つしっかりやってもらいたいと思っております。
○政府委員(小林與三次君) これは自治庁が再建法に基きまして、自治庁長官の名において、それぞれ措置を求めたところでございまして、この措置の実現は当然自治庁として期待いたしておるところでございます。今お話しの、いろいろ再建法にも、まあやらなかった場合の制裁と言っちゃ語弊がありますけれども、そういう条文もないわけじゃございません。しかしわれわれは、そういうことを発動するまでもなく、それぞれの団体は事態を御了解願って、御協力を願えるものだと期待いたしておるところでございます。
○松岡平市君 この問題は二つあると思うのです。両建団体相互間の問題、今、大沢委員も言われたように、再建団体は特別な国の援助を受けておる、そういう団体、ところが、それが地方公務員の給与について、それだから国家公務員並みの給与でがまんをしておるという府県、今、青森等があげられましたが、そういう府県と、そうでない府県、これが現在それぞれ別々に一応自治庁では認めておる。認めておらぬとおっしゃるが、今、局長のお話を聞くというと、まあ措置要求としてはっきり出しておられるにもかかわらず、まあそのときにはちゃんと言うことを聞いてくれるだろうという形で、そうするのを期待して待っておるという、先ほど大沢委員も言われたが、非常に今よろめくというか、あいまいというか、これは私はよろしくないと思う。少くとも自治庁で、再建団体相互岡においては同一の取り扱いをしなければならぬ。片方は措置要求を聞く、あるいは措置要求を聞くまでもなく、事前にそういう希望が、国家公務員なり……あるいは議会側に強くあったにもかかわらず、それを抑えて自治庁の方針通り再建団体の性格からやむを得ないとして理事者が非常に苦労であるにもかかわらず、国家公務員の給与標準をこえない条例に従っておるものと、そうでないものと今日並行さして、ただ期待するというか、あいまいな態度であっては将来禍根を残す。むしろ措置要求を出されるならば、措置要求を聞かないという場合には、自治庁としてちゃんと法規の定めるところで断固たる態度をとるということこそ私は正しいのだと思う。それは行政でもあります。ことに今日の地方自治体というものの性格から考えてみて、直ちにどうということはないけれども、いささかその点において私は自治庁の態度があいまいであるから、ごく最近にもこの関係府県の県会議長が集まって、断固として自分たちのきめた条例を遂行するようにやるという決議をしておる事実もあるのです。ごく最近のことであります。そういう点は自治庁の態度がはなはだあいまいであって、もしそれが再建団体の間において、国家公務員よりもよけいな給与の条例をきめても、自治団体の性格上それは通し得るんだというような誤まった考え方を今なお残さしておる一面は、私は自治庁の責任でもある、こう考えます。私はむしろこの問題については、すみやかにちゃんとそういうことは許されないのだということをもっとはっきりしていただきたい。 それからもう一つは、先ほど加瀬委員が言われたんだが、その点はそれで正しい、再建団体に関する限り正しいのだ。、再建団体でない、他の同列にある少くとも地方公共団体としては、府という、あるいは道といい、県というけれども、それぞれ、ともかく一応同列にある地方公共団体の間で、再建団体でない、あるいは再建団体であるということで非常に著しい……地方公務員の給与が現在認められておる。そして先ほどそれに対して、私は、局長の御答弁は非常にあいまいであったと思う。同じ県というもののうちで、片方は再建団体なるがゆえに、ただいまのような国家公務員並みということはやむを得ない、正しいのだ。ところが再建団体でなければきわめて多額な、それが多少、都会地だから、あるいは辺陣地だからというような、通常われわれが考えられるような差額をはかるにこえた給与標準を一方地方公共団体に、これは何も自治庁において制限することはできない形で、認められるような現状があると思う。これは第二の重要な問題です。これに対して自治庁は一体どう考えておられるか。先ほど加瀬委員の質問もそこに触れられたと思うけれども、あることはあります。これをどうする、することについては何ら御答弁はない。これをただいま自治庁はどういうふうに考えておられるか、どう措置されるのが一番正しいとお考えになっていらっしゃるのか、これをはっきり一つこの機会に聞かしておいていただきたい。この問題は、単にそれだけの問題ではなく、現在の地方財政というもの、その財源に関連して、あるいは交付税というものの分配の問題に関して、私は重要な意義を持つ、もう少しこういう点の、はっきりその点に関連して御答弁を願います。
○政府委員(小林與三次君) ごもっと)もでございまして、第一段の再建団体相互間における問題といたしましては、自治庁といたしましては、既定方針に従って措置要求の通り実現するように、これはもう強く望みたいと考えておるのでございます。 それから第二段の府県によって非常にアンバランスがあるではないか、これも、われわれも非常に苦慮いたしておる問題でありまして、これはわれわれといたしましては、やっぱり一般財政の運営の問題といたしましては、適正な給与ということが財政の根幹になることでございますので、その点につきましては、われわれとしては、財政運営の基本方針として強く地方に指示いたしておるのであります。その方向で行きたい。しかし問題は、それ以上今度もっと強い何らかの措置がとれぬか、こういう問題がございまして、これはまあ私たちも非常に悩んでおる問題でありまして、結局、地方の給与というものをあるいはもっと本格的に全般的にコントロールするかせぬかという問題になりまして、私は当然立法措置も必要となるのでございまして、一つの研究題目となるのでございまして、現に定数の問題もからんで、給与のベースの問題をどうするかという問題になりまして、今度、教員につきましては御案内の通り、教員の標準定数ができますが、一般問題についても何かそういう問題がないのか。と同時に、給与の基準というものについては、もう少しはっきりと国で地方の給与の問題について立法的に措置すべきではないかという基本問題がございます。これは地方自治という問題にも触れる問題でございまして、非常に苦慮いたしておる問題でございますが、何らかやっぱりある程度その方向の問題の研究を進めなくちゃこれはいかぬという考えではおります。しかし現在の段階におきましては、少くとも自治庁の行財政運営の指導方針として、国家公務員を基礎にして適正な給与を作るように、これは指示と申すか、勧告と申すか、勧奨するという態度は強く持って臨みたい。そしてあとの問題は、もう少し研究を進めたい、こういうふうに存じておるのでございます。
○委員長(小林武治君) 今のこの委員会の論議は、長官にも一つ率直に伝えてほしい。
○成瀬幡治君 これは本格的な給与論みたいなおかしいことになってきたの ですが、これは、松岡さんの言われた再建団体同士のバランスの問題、それから各府県間、それから地方公務員と国家公務員とのそのアンバランスの問題、給与というものを考える場合に、超過勤務というものはどういうふうに支給されておるか、警官関係を見ると、九%増ということは、かりに一万五千円ベースであっても千三百五十円という超勤がつくわけです。そうして号俸に直せば二号俸なり三号俸上回るということになると思う。それから、旅費というものはどういうふうになっておるか。片一方は限定旅費であり、片一方は二等に弁当がつくというような旅費の出ているものと、限定旅賢をもらったものについて、これはどういうことになるのか。あるいは部長とか課長とか、そういう管理職手当めいたものがある職種のものとないものとは、どういうふうになるのか。あるいは物的支給の面でどういうものがあるか、あるいは超勤をやったときに弁当の出るところと、自分が手弁当を持っていかなければならないところというような問題、あるいは帰るときに自動車で送ってくれるところと、自分で自動車を雇わなければならないところ、その他、住宅問題、退職金の問題であるとか恩給制度の問題、そういういろいろなものを含めて、そうして給与というものがその上に立って、どうなっておるかという広い血便から見ないと、単にお前は月給が幾らだからというようなそういう一面だけを見ては、今は生活給というものをみんな見ているのですから、生活給なんですから、そういうものについてどうするかという点に比較をするなら、そういうところで比較をしてもらいたい。いわゆるいろいろなファクターから結論を出してもらわなければ、非常におかしなことになる。こういう点を、あなたは今この要望につけ加えて検討されるなら、そういう点をつけ加えて検討してもらいたいということの要望を申し上げておきます。
○加瀬完君 給与費だけに限らぬで、再建団体の措置が問題になっておりますが、再建法によれば、結局再建計画を早く達成するということが再建法のねらいでありますから、給与費を上げたか下げたかということ自体のもう一つの観点は、それによって再建計画の達成が早められたか、おそめられたかということをも考慮の一つに入れなければならないと思うのですよ。ただ国家公務員の給与水準というものを定めて、これに上ったの下ったのということよりも、その団体自身が、再建計画の達成に非常に熱意があって効果を上げているということなら、若干給与を上げる場面があってもいいということをあわせて見なければ、私は再建計画の正しい適用とは言えないと思う。この点はどうでしょう。
○政府委員(小林與三次君) 私は再建団体は再建計画を早く達成することが主眼であることは、申し上げるまでもありません。それとともに、再建債を償還したらそれでいいという問題じゃないのであって、やはりその団体の財政運営の基本的な構造というものの筋を将来に立てていかなければ、今は返してよろしゅうございますけれども、また赤字の原因を作るということになっては、これは意味はないのでございます。そういう意味で、この再建団体は再建計画を早く達成するとともに財政の健全な構造を確立してこれを今後維持して行く。そうして健全な財政を運営しながら、むしろ行政のレベルというものをできるだけ上げていくということに重点を置かれてこれはしかるべきものと存じておるのでございます。
○加瀬完君 それはそうなんですよ。しかし、松岡委員も御指摘されたように、再建団体でない団体というものは、野放しの状態にしておいて、再建団体なるがゆえに極度に制限を加えたままできょう口を送ってきたって、これは人情で、それでそのまま縮まったままでおるというわけにはいきかねると思うのです。そこで、その再建団体の再建計画の速成の熱意というものはやはり評価して、熱意が非常にあって、再建計画の達成が早まってきたということであれば、若干の、何も給与費に限らず、再建計画全体の変更なりワクを広げるということであれば許容をしてやるということでなければ、再建団体は鎖につながれた犬みたいで動きがつかないということでは、再建計画のうまみというものは出てこない。それは当然そう考えてもらえると了解してよろしいのですね。
○政府委員(小林與三次君) それはその通りでございまして、私は再建計画というものは、今の行政のレベルから是正しなかったら追いつかない。ことに六年も七年も、長いところは十年もかかるというところが、ほかの団体の行政は伸びていくのに、再建団体だけがスローダウンするということは、こんなことは考えられないのであります。私はこういう計画はすみやかに是正して、非再建団体とバランスをとって行政を伸ばすように計画を是正しなければならない。また、そういうふうに全体の財政の運営あるいは交付税の配分も考えなければならないと、基本的にそう思っております。そう思っておるからこそ、一そう団体内部の運営におきましては、合理的な運営をやってもらうことが基本的だ、こういうふうに申し上げておるのでございます。
○委員長(小林武治君) 本件に対する質疑はさらに続行することにして、本日はこの程度にいたします。 これにて散会いたします。 午後零時十八分散会