建設委員会 第11号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/03/11
会議録
○委員長(竹下豐次君) ただいまより建設委員会を開会いたします。 まずお諮りいたしますが、地すべり等防止法案及び地すべり等による災害の防止等に関する法律案の審査のため、参考人から意見を聴取することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹下豐次君) 異議なしと認めます。 つきましては、参考人の人選、日時及びその他の手続については、委員長及び理事に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹下豐次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 ―――――――――――――
○委員長(竹下豐次君) 次に道路整備緊急措置法案、道路法の一部を改正する法律案、及び日本道路公団法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 右の三法案につきましては、先日の委員会において、建設大臣から提案理由の説明を聴取いたしましたので、本日は三法案につきましては、先日のいて説明を聴取することにいたします。
○政府委員(富樫凱一君) 道路整備緊急措置法案につきまして、条文の説明を簡単に申し上げます。 この法律案は、現行の道路整備費の財源等に関する臨時措置法を廃止し、新たに道路整備費五ヵ年計画の決定、道路整備費の財源等に関し規定したものでありまして、本則五箇条及び付則六項からなっております。 まず第一条におきましては、この法律の目的を規定いたしました。すなわちこの法律は、道路法による道路を緊急に整備することにより、自動車交通の安全の保持とその効率の増進とをはかり、もって経済基盤の強化に寄与することを甘的といたしております。 第二条は、道路整備五ヵ年計画について規定したものであります。 まず第一項におきまして、建設大臣は、昭和三十三年度以降五ヵ年間における高速自動車国道、一級国道及び二級国道並びに政令で定める都道府県道、その他の道路の整備に関する計画の案を作成して、閣議の決定を求めなければならないものとし、第二項におきまして、道路整備五ヵ年計画には、五ヵ年間で行うべき道路の整備の目標、及び五ヵ年間に行うべき道路の整備事業の量を定めなければならないものといたしました。 第三項におきましては、建設大臣は、道路整備五ヵ年計画の案を作成しようとするときは、高速自動車国道にかかわる部分については、あらかじめ運輸大臣に協議しなければならないものとし、第四項においては、建設大臣は、道路整備五ヵ年計画について、閣議の決定があったときは、これを都道府県知事に通知しなければならないものといたしました。 第五項におきましては、道路整備五ヵ年計画を変更する場合には、前三項の規定を準用する旨を規定いたしております。 第三条は、道路整備費の財源に関する規定であります。 第一項におきましては、政府は、昭和三十三年度以降五ヵ年間は毎年度、次に掲げる額の合算額に相当する金額を、道路整備五ヵ年計画の実施に要する国が支弁する経費の財源に、充てなければならないものといたしました。すなわち当該年度の揮発油税の収入額の予算額、及び当該年度の前々年度の揮発油税の収入額の予算額が、同年度の揮発油税の収入額の決算額に不足する額、並びに当該年度の前々年度に、現金または地方債、証券の償還金をもって納付された、昭和三十年度から三十二年度までの事業にかかわる直轄国道分担金の額は、道路整備費の財源に充てなければならないものといたしております。 なお当該年度の前々年度の揮発油の収入額の予算額が、同年度の揮発油税の決算額をこえる場合におきましては、そのこえる額は、道路整備費の財源に充てる額から控除することといたしております。 第二項におきましては、政府は、前項に定めるもののほか、道路整備五ヵ年計画を実施するために、財政の許す範囲において、道路整備費の財源につき必要な措置を講ずるものといたしております。 第四条は、地方公共団体の負担金の額の特例に関する規定であります。道路整備五ヵ年計画に基いて、国の直轄で行う道路整備率業につきましては、地方負担分相当額を、借入金によってまかなうことができるよう措置することといたしましたので、これに伴い道路整備五ヵ年計画に基き、国が直轄で行う道路の整備に要する費用について、地方公共団体が負担すべき負担金の額は、道路及び道路の修繕に関する法律の規定にかかわらず、本来の負担金の額に政令で定める利息があるときは、その利息の額を合算した額とすることといたします。 第五条は、国の負担金の割合の特例等に関する規定であります。昭和三十三年度における地方公共団体に対する道路の改築または修繕に関する国の負掛金の割合または補助金の率につきましては、現行法と同様政令で特別の定めをすることができるものとし、昭和三十四年度以降における国の負担金の割合または補助金の率につきましては、別に法律で定めるところによることといたしました。 次に付則でありますが、第一項におきまして、この法律は、昭和三十三年四月一日から施行することとし、第二項におきまして、現行の道路整備費の財源等に関する臨時措置法は、これを廃止することといたしております。 次に付則第三項におきまして、昭和三十三年度における道路整備費の財源につきまして、経過規定を設けております。すなわち昭和三十三年度におきましては、本則第三条第一項の道路整備費の財源に充てるべき額は、当該年度の揮発油税の収入額の予算額のほか、旧法第三条第二項に規定する揮発油税の決算差額等とすることといたしました。 付則第四項及び第五項は、現行法の廃止に件う技術的改正でありまして、奄美群島復興特別措置法及び日本道路公団法の一部について、所要の改正を行なっております。 最後に付則六項でありますが、積寒関係事業は、道路整備五ヵ年計画の一環とすることを予定いたしておりますので、道路整備五ヵ年計画を積寒五ヵ年計画との調整をはかるために、昭和三十三年度を初年度とする積寒五ヵ年計画は、六ヵ年計画に変更することとし、これに伴う所要の改正規定を設けることといたします。 以上道路整備緊急措置法案につきまして、逐条説明を申し上げた次第であります。 次に道路法の一部を改正する法律案につきまして、その内容を御説明申し上げます。 この法律案は、一級国道の管理に関する現行法の規定を改正し、一級国道の新設または改築は、原則として建設大臣が行うこととするとともに、一級国道のうちその管理保全の強化をはかる必要がある区間については、建設大臣がみずからその維持、管理を行うことによって、重要幹線たる一級国道の管理体制を強化する措置を講ずることを、そのおもな内容といたしております。 第十二条の改正は、現行法第十二条におきましては、一級国道の新設または改築は、工事が高度の技術を要する場合、その他一定の場合には建設大臣が行い、その他の場合には都道府県知事が行うこととなっており、建設大臣と部道府権知事とは並列的な関係に立っているのでありますが、これを改正いたしまして、一級国道の新設または改築は建設大臣が行うことを原則とし、工事の規模が小である場合、その他政令で定める特別の事情により、都道府県の知事がその工事を施行することが適当であると認められる場合には、例外的に都道府県知事がこれを行うこととしたことであります。 第十二条の二は、一級国道の維持、修繕、災害復旧その他の管理に関する規定として、新たに加えたものであります。現行法第十四条におきましては、一級国道の維持、修繕、災害復旧その他の管理は、都道府県知事が行うこととなっておりますが、この改正規定におきましては、一級国道の維持、修繕、災害復旧その他の管理は、政令で指定する区間内については建設大臣が行い、その他の分については都道府県知事が行うことといたしております。 なお指定区間内の一級国道につきましても、その管理事務のうちには、都道府県知事に行わせることを適当とするものもありますので、第二項においてその一部を都道府県知事に行わせることができるよう措置いたしております。 次に一級国道の災害復旧につきましては、第三項において工事が高度の技術を要する場合、その他一定の場合には、建設大圏が指定区間外の一級国道につきましても、直轄で災害復旧工事を行うことができるよう措置いたしております。第四項から第六項までの規定は、都道府県知事が一級国道の修繕または災害復旧工事を行う場合に、その工事が都道府県の区域の境界にかかわるときは、工事の設計等について協議しなければならない旨を規定したものであります。 第十四条及び第十七条の改正は、一級国道の維持修繕その他の管理について、第十二条の二の規定を設けたことに伴う条文整理であります。 第十八条はまず第一項において道路管理者の定義がなされており、一級国道にあっては都道府県知事が道路管理者となっておりますが、これを改正して指定区間内の一級国道にあっては建設大臣、その他の一級国道にあっては都道府県知事を道路管理者とすることにいたしました。次に道路の区域の決定等を行う場合の図面の縦覧は、現行規定においては都道府県または市町村の事務所で行うこととなっておりますが、一級国道の指定区間につきましては、建設省地方建設局または北海道開発局の事務所においてこれを行うことといたしました。 第十九条は境界地の道路の管理に関する規定でありますが、建設大臣が指定区間内の一級国道の管理を行う場合には、本条の規定を適用する実益がないので、これを改正して関係道路管理者のうちから、建設大臣である道路管理者を除くことといたしました。 第二十条は兼用工作物の管理に関する規定でありますが、このたびの改正により指定区間内の一級国道については、建設大臣が道路管理者となりますので、兼用工作物の管理方法について、他の工作物の管理者と協議が成立しない場合においては、建設大臣が他の工作物に関する主務大臣とあらためて協議することとし、これに関連する規定の整備をはかりました。 第二十四条の改正は、指定区間内の一級国道を建設大臣が管理することに伴う技術的改正であります。 第二十七条は、建設大臣が工事を行う場合等における道路管理者の権限代行に関する規定でありますが、第十二条の規定により建設大臣が指定区間外の一級国道の新設または改築を行う場合、及び第十二条の二第三項の規定により建設大臣が指定区間外の一級国道の災害復旧工事を行う場合には、本来の道路管理者である都道府県知事に代って道路管理者の権限を行うことといたしました。 第三十条及び第三十一条の改正は用語の統一と条文の形式を整備したものでありまして、現行の規定に実質的な変更を加えたものではありません。 第三十九条は道路の占用料の徴収に関する規定でありますが、これを改正して指定区間内の一級国連については、国が道路の占用料を徴収することといたしております。 第四十四条は沿道区域に関する規定でありますが、第一項においては沿道区域の指定基準を条例で定めることとなっているのを改正して、指定区間内の一級国道における沿道区域の指定基準は、政令で定めることといたしました。 第四十六条は道路の通行の禁止または制限に関する規定でありますが、これに新たに第三項として、水底トンネルにおける危険物の運搬を規制する規定を加えることといたしました。関門トンネル等の水底トンネルにおきましては、その構造が特殊であるため、爆発物等の運搬により異常な事故が惹起されることが想定されますので、現行の第四十六条を改正して、道路管理者は、水底トンネルにおいて、爆発性または易燃性を有する物件その他の危険物を積載する車両の通行については、必要な制限をすることができるよう措置いたしたものであります。 第四十九条は、道路の管理に関する費用負担の原則について規定したものでありますが、指定区間内の一級国道については、建設大臣を道路管理者といたしましたので、費用負担原則につきまして所要の改正を加えることといたしました。 第五十条は、一級国道の管理に要する費用についての規定でありますが、これを改正して、新設または改築に関する規定と維持、修繕その他の管理に関する規定とを分けて取扱うことといたしました。すなわち、まず、第一項として新設または改築に要する費用について規定し、国と地方公共団体との負担割合を現行通りといたしました。 次に第二項におきましては、維持、修繕その他の管理に要する費用は、指定区間内の一級国道については、国と地方公共団体とがそれぞれその二分の一を負担するものとし、その他の一級国道については、現行通り都道府県の負担とすることといたしました。また第十二条の二の規定により、建設大臣が指定区間内の一級国道の管理の一部を、都道府県知事または指定市の長に行わせた場合のその管理に要する費用は、都道府県または指定市が負担することといたしました。なお、指定区間内の一級国道の維持その他の管理に要する費用につきましては、付則第二条において、昭和三十三年度の経過措置として、国の負担割合を三分の一といたしております。 第五十一条及び第五十三条の改正は、以上の改正に伴う技術的改正であります。 第五十五条の改正は、第三十条の兼用工作物の管理に関する規定を整備したことに伴う条文の整理であります。 第五十六条は、道路に関する費用の補助について規定したものでありますが、指定区間内の一級国道の修繕に要する費用は、国がその一部を負担することといたしましたので、これに要する費用を補助の対象から除くことといたしました。 第六十一条は受益者負担金に関する規定でありまして、その負担金あ徴収を受ける者の範囲及び徴収方法については、条例で定めることとされておりますが、これを改正いたしまして、指定区間内の一級国道につきましては、これらを政令で定めることといたしました。 第六十四条は、占用料、負担金等の収入の帰属に関する規定でありますが、占用料につきましては、第十二条の二第二項の規定により、都道府県知事または指定市の長に占用事務を委任することが考えられますので、その収入は、一定の区分に従って国と都道府県または指定市に、それぞれ帰属することといたしました。 第七十一条第四項は、道路監理員に関する規定でありますが、指定区関内の一級国道につきましては、建設大臣がその職員のうちから道路監理員を命ずることとなりますので、現行焼酎において吏員とあるのは職員に改めることといたしました。 第七十三条は、負担金等の強制徴収に関する規定でありますが、指定区間内の一級国道については、国が強制徴収の手続を行うことといたしました。なお、これに伴い手数料及び延滞金の徴収、並びに負担金等の先取特権の順位についても、所要の改正を行うことといたしました。 第七十四条の改正規定は、指定区間内の一級国道を建設大臣が管理することとなったことに伴う技術的改正であります。 第七十五条は道路管理者に対する監督について規定したものでありますが、指定区間内の一級国道の道路管理者は建設大臣となりましたので、建設大臣の監督権限のうちから、指定区間内の一級国道に関するものを除くことといたしました。 第八十五条から第九七条までの改正規定は、一級国道の管理方法の改正に伴う技術的改正と規定の整備をはかったものであります。 第百一条は罰則規定でありますが、第四十六条の改正により、水底トンネルにおいて爆発物等を積載する車両の通行の禁止または制限をすることができることといたしましたので、新たに一号を加えて、違反者に対する罰則を定め、制度の実効性を担保することといたしました。 第百六条の改正は、第十二条の二第二項の規定により、建設大臣に代ってその権限を行う都道府県知事または指定市の長は、罰則規定の適用については建設大臣とみなすことといたしたものであります。 次に付則でありますが、付則第一条におきまして、この法律の施行期日を定め、付則第二条におきまして、昭和三十三年度における費用負担の特例について規定を設けております。 付則第三条は、建設省設置法の一部改正でありますが、一級国道の管理方法の変更に伴い、地方建設局が一級国連の維持管理の任に当ることとなりますので、地方建設局の所掌事務について所要の改正を加えたものであります。 付則第四条は、道路の修繕に関する法律の一部改正でありますが、一級国道の直轄修繕に関する第二条の規定に改正を加え、建設大臣は、指定区間外の一級国道について直轄修繕をすることができるよう措置いたしました。 付則第五条から第十条までの規定は、道路法の一部改正に伴い関係諸法律の一部につきまして技術的改正を加えたものであります。 以上、道路法の一部を改正する法律案につきまして、その内容を御説明申し上げました次第でございます。 次に、日本道路公団法の一部を改正する法律案につきまして、その内容を御説明申し上げます。 この法律案は、日本道路公団が、国際復興開発銀行から外貨資金を借り入れるのに、必要な措置を講ずるための規定を整備しようとするものであります。 まず第二十八条の規定の改正について御説明申し上げます。 現行法におきましては、政府は、日本道路公団の発行する道路債券について、保証することができる旨規定いたしておりますが、これに第二項を加えまして、日本道路公団が、国際復興開発銀行と締結する外貨資金の借り入れ契約に基き、外貨で支払わなければならない債務についても、政府が保証することができることといたしております。 なお、日本道路公団が、借り入れ契約に基き、国際復興開発銀行に債券を交付する必要を生じた場合におきましても、その債券については、本項の規定により政府が保証することができますので、規定が重複しないように第一項について所要の改正をいたしております。 次に、付則でありますが、付則第一項は、この法律が公布の日から施行される旨の規定であります。 付則第二項は、国際復興開発銀行からの外資の受け入れについて、日本開発銀行、日本輸出入銀行、愛知用水公団等が発行する債券の利子に対する所得税の免除に関する法律の一部を改正する規定であります。従来同法によりまして、日本開発銀行、日本輸出入銀行、愛知用水公団及び農地開発機械公団が、国際復興開発銀行からの外資の借り入れ契約に基き発行する債券につき、所得税法の施行地に住所を有したい個人、または同法の施行地に本店を有しない法人等が、支払いを受ける利子については、所得税が免除されることになっておりますが、これと同様に、日本道路公団が、国際復興開発銀行と締結する外貨資金の借り入れ契約に基き、発行する債券につきましても、その利子に対する所得税を免除する措置をとることといたしております。 以上、本法律案の内容を御説明申し上げた次第であります。
○委員長(竹下豐次君) それでは道路関係三法案の質疑は、次回以後の委員会において行うことにいたしたいと思います。 それから道路局長にお願いしますが、この三法案の条文は相当に新旧対照しなければならないものが多いようでありまして、条文そのままに読んでもなかなか理解ができかねるわけであります。そこで、今御説明になりましたのが大体わかりやすく御説明になったように思いますので、お読み上げになりましたものを刷り物にして委員の諸君にお配りを願いたと思います。
○政府委員(富樫凱一君) 承知いたしました。 ―――――――――――――
○委員長(竹下豐次君) この際委員の異動について御報告いたします。 本日松野鶴平君が委員を辞任され、その補欠として斎藤昇君が委員に選任されました。 以上御報告いたします。 ―――――――――――――
○委員長(竹下豐次君) 次に、公営住宅法第六条第二項の規定に基き、承認を求めるの件を議題といたします。 本件につきましては、先日の委員会で建設大臣から提案理由の説明を聴取いたしたのでありますが、さらに補足することがあれば、この際住宅局長から説明を願いたいと思います。
○政府委員(植田俊雄君) 格別補足して申し上げる必要はないかと存じます。
○委員長(竹下豐次君) これより質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○石井桂君 私は、公営住宅法第六条第三項の規定が三ヵ年計画を規定しておりますが、この法律ができたときは、まだ経済事情とか世間が安定しないというような事情があって、永久な、何といいますか比較的長期の計画が立たないような事情にあったから、こういう法規ができたのではないかと想像しております。そこで最近は、政府が経済五ヵ年計画とかそういうものを立てて、それに基いて住宅計画を進めておるようであります。そうすると、この公営住宅法の三ヵ年計画という条文によってされる計画と、それから経済五ヵ年計測という計画とは、もちろん合せて矛盾のないように計画をしておられると思いますが、そうすると、公営住宅法の三ヵ年計画というものは、何か改正の時期にきたのではないか、こういうような気もいたします。そこで政府当局から、そういうふうなことは考えておるかおらないか、そういう点をまずお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの御意見ごもっともでございますが、現行の公営住宅法に基きまして、三ヵ年計画ということに相なっておりますので、御承認を得ます原案も三ヵ年計画に相なっておる次第でございますが、先ほど御指摘がございましたように、この三ヵ年計画は、政府が全体として作っております経済五ヵ年計画とマッチいたしたものでありまして、この三ヵ年計画は経済計画の五年の中の三年分であります。それでは経済情勢の見通しもよくついた状況であるから、五ヵ年計画にしたらどうかという御意見かと存じます。この点につきましては、今後十分検討いたしますが、一方経済計画の方が五年ずつに区切って進捗いたします状況になりますれば、当然そういうことになるべきかと存じておりますが、御事知の通り経済五ヵ年計画は、当初作りました五ヵ年計画が一年余で改訂されまして、新たに五ヵ年計画ができたという情勢でございます。そういった経済計画が、どういう形で今後五年ずつの区切りで安定して計画が作られるようになるかどうかという、こういうところも一つ見定める根拠になるかと存じますので、そういう点も十分考究いたしまして、将来公営住宅法を改正するような際におきましては、検討を十分いたしたいと存じておる次第でございます。
○石井桂君 この経済全般についての五ヵ年計画も、見通しができて計画が樹立するのだと思うのです。従ってその一環である公営住宅計画なんというようなものは、全体がもう五ヵ年計画ができるような時代には、五ヵ年計画が公営住宅関係でもできていいのじゃないか、そういう時代じゃないかと思う。そこで今住宅局長からは、そういうような見通しがはっきりするような時代には、そうなるであろうというお答えですが、もうすでにその時期ではないかと、こういう趣旨のことを私は考えるものですから、そういうお考えはございますかどうですかということをお聞きしているわけでございます。もう一ぺん一つわかりやすいようにお答え願いたい。
○政府委員(植田俊雄君) 政府全体として作っております経済計画が、昭和三十年の暮れに第一回の五ヵ年計画ができまして、その五ヵ年計画が、三十二年度の秋に、これがまた新しく五ヵ年計画と変っているわけでございます。私の申しました趣旨は、五ヵ年計画が常に五ヵ年ごとに周期を経て安定して作られる、こういう見通しが立ちますれば、その経済計画とマッチいたしました、公営住宅の三ヵ年計画ということを、当然考えるべきだと存じておりますが、こうして経済計画の五ヵ年計画にマッチいたしましても、中途で、経済計画が変るということになりますと、そのたびにまた新しく御審議を願わなければならぬ。こういうことになる関係上、二十七年から続けております公営住宅の三ヵ年計画は、ただいまのところは一応三ヵ年ずつの区切りにして参ったらどうか。こういう趣旨におきまして、今国会にはこの改正案を出さなかったわけでございます。先ほども申し上げましたように、経済計画がコンスタントに五年づつ区切って成立するという情勢になりますれば、当然、この公営住宅三ヵ年計画も、五ヵ年計画という形に改正されるべきものと考えておるわけでございます。
○石井桂君 今の御答弁わからないことはないのですが、何か住宅局長のお話ですと、経済五ヵ年計画はちょいちょい変る公算があってあやふやである、むしろこちらの方がしっかりしているのだという印象を与えるわけです。そこで政府の立てている経済五ヵ年計画なんというものは、そういうふうにひょろひょろ変るもののように僕は聞いたのですが、そういう趣旨なんでしょうか、御答弁を。
○政府委員(植田俊雄君) 経済五ヵ年計画は変えるべきではないと存じますが、現実の姿におきましては、昭和三十年度に立てられました五ヵ年計画は、三十一年度に変っておるわけでございます。また私、経済企画庁におりましたから申し上げても何でございますが、一部には経済計画というものは、そう五ヵ年間それを固執するのでなくて、適当な時期に新しい経済情勢に合わして、五ヵ年間の経済の見通しを立ててもいいじゃないかというふうな議論もあるわけでございまして、その辺のところを十分見通しをつけて、公営住宅の計画も年度の区切りを新たに今後研究いたしたいと、こういう趣旨で申し上げたわけでございます。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私から答弁しましょう。どうもやはり私が聞いておりましてもぴんと来ませんから申し上げます。(笑声) 石井さんが御指摘になりましたように、これは本来、この際に他の道路なりその他の計画と同様に、五ヵ年計画にすべきが私は妥当であったと思います。ただし、今回の公営住宅の力は従来通り一応その三ヵ年計画ということになっておりましたので、それを順奉したというだけでございましてこれは政府の五ヵ年計画、長期計画なるものが、不安定なるがゆえに三年に区切ったということではないのであります。これは明確に申し上げます。これは従来三ヵ年計画で続けてきたものであるから、ただその基準に従ってやったということに御承知置き願えばけっこうだと思う次第でございます。
○石井桂君 もう一つ、ただいまの御答弁でまことに明快によくわかりましたが、しからばまあ近い将来、公営住宅法のこの条文を改正して、そうして五ヵ年計画を義務付けるように改正する御意思がありますかどうですか、その辺。
○国務大臣(根本龍太郎君) 今度の国会では間に合いかねると思いまするので、公営住宅に関しましても、やはり他の計画と歩調を合わしてやるということが必要であろうと思いまするので、場合によりましては研究の結果、これは大蔵省その他とも十分協議し、さらにはその基本となるべき政策の立案者である経済企画庁とも連繁の上、もしその間の調整ができますれば、明年度におきまして改訂するということも、あり得ると思いまするが、今ここで明確に断言いたしかねる次第でございます。
○石井桂君 その問題は了承いたしましたが、次に今回承認を求めておりまする公営住宅十五万七千戸計画について、二、三お聞きしたいと存じますが、公営住宅法が施行されましてから第一期の計画は十八万戸でありましたが、御提出の資料によりますと、その実績は十二万四千二十ということで六九%でございます。第二次の三ヵ年計画は十五万五千戸でありまして、でき上ったのは十四万一千九百六十四戸、九二%の成績であります。従いましてこの一期、二期を比べますと、第二期の方は総体的に計画戸数が非常に少なかったけれども、実際の建設戸数は多くてパーセンテージも多かった、従って私は一期より二期の方がまじめに努力された結果か、あるいはまあ一期は少し、はったりが多かったかどちらかによるものだと思いますが、今回は二期よりも約三千戸ばかりふえているようでございます。われわれ住宅関係に非常に興味を持っている者の目からいたしますれば、この公営住宅計画の戸数というものは、これでもなおかつ少い。少くとも私は、もっともっと大きな数が計画されねばならぬ、ということを考えております。しかしどんな大きな計画戸数も途中で挫折して、百パーセントに至らないパーセンテージの実績を上げるようでは、意味がないのでありまして、今回の十五万七千戸というのは大体どういうねらいでこの数が出たか、その辺一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(植田俊雄君) 前回にも申し上げたかと存じますが、経済五ヵ年計画におきましては、政府施策住宅が百十万ないし百二十万、民間自力建設が百八十五万ということの決定に相なっております。この三ヵ年計画は五ヵ年計画の一部分でございますが、五ヵ年計画における政府施策住宅を総計約百二十万戸と抑えまして、そうして一定の伸びでそれに到達するわけでございますが、その一定の伸びに基きました三年間の政府施策住宅の中におきまして、公営住宅が占めるべき割合を検討いたしまして、その割合によってこの十五万七千戸というものを計算いたしたわけであります。
○石井桂君 私は実は、最近の公営住宅の建設戸数が下回って毎年々々出てくることを、非常に遺憾であると思った人間なんですが、今回は少しでも上回りました予算ができ、また三ヵ年計画ができたのでありますから、この点は御努力を多といたしますが、これは毎年、第三期の住宅計画で十五万七千戸を平均いたしますと、どうしても五万戸以上公営住宅を建てねばこの計画は充足されないわけです。ところが三十三年度はすでに四万七千戸でありますから、もう初年度からずれているわけですね。そうすると来年度、再来印度にこれを取り返すということは、今までの経過を見ますと非常に困難だと思う。ことに建設行政の重心が一見、道路とかそういうものに移ったような今日では、非常に私は憂えるものなんです。そこで建設大臣ちょうどお見えになっておりますが、この住宅計画を完遂する熱意のほどが、従事に変らず持ち続けられるかどうか。私はほんとうにまじめに考えて心配しているわけです。その点いかがですか。
○国務大臣(根本龍太郎君) 石井さんが今御指摘になりましたように、十五万七千戸の三ヵ年計画であるとするならば、平均どうしても一年五万戸以上はいかなければならない。しかるに初年度に当る本年、三十三年度が四方七千戸であって約三千戸も足りない。しかもこれは従来からすれば一応ふえたことになってもこの状況だ、しからば第二年度、第三年度において五万戸以上を確保するということになりますれば、少くとも四千ないし五千ふえなければならない。こういうことが果してやり得る可能性があるかどうか。具体的に言えばこういう問題だと存じます。この点につきましては、その意味において先ほど一部御指摘になりましたように、今度の計画が第一期の計画よりは減っておるという点の御指摘と関連がございます。私は全体の計画から見て、計画と実施が和音のズレがあるようであっては、これは政府の権威ある計画とは申されませんし、国民に対しても公約を履行しないという政治的責任が出てくるわけであります。そういう意味におきまして、いろいろと御議論がございましたけれども、全体として十五万七下戸に押える。そのかわりこれは必ず予算化し、実施する。こういう決意の下に関係省庁と十分に連絡をいたしまして、その結果こういうふうになったのでありまするから、第二年度、第三年度においては相当大幅な戸数の増になりまするけれども、これは私は実現し得ると、かように信じておるわけでございます。 一応問題は大蔵省でございますが、大蔵省とは、その意味におきまして、本年も実は公営住宅はもう少し、私は、この計画にマッチするように大幅な増加をいたそうと思っておったけれども、石井さんご存じのような状況で、本年はいわゆる超均衡予算をとるという意味において、全体のワクも圧縮せられました関係上こういうふうになったけれども、経済の成長の伸びを本年は大体三%程度に人為的に、政策的に押えたけれども、今後においては六%少くとも伸びる。それに対応していくとすれば、政府の財政計画においても、資金計画においても伸ばし得る。かように信じて、これが実現については建設省のみならず、経済企画庁並びに大蔵省も全面的に賛成してくれる。かように信じて、閣議決定の上御承認を求めた次第でございます。
○石井桂君 最後にお聞きいたしますが、この計画は六万七千戸が第一種で、九万戸が第二種公営住宅でございます。この配分は私はおおむね妥当であろうと存じますが、第二種公営住宅は経費の関係からややともすると過小に、小さくなりがちであります。住民が、むしろ有産階級よりも困っている家庭の方が、家族数が、私は自分の知っている範囲から推測して多いのじゃないかと思うのです。そういう方に対する公営住宅第二種のものは、家賃は安くて規模はやはり一種に変らんようなものを、あるいはそれよりもむしろ内容がまさるようなものを供給するのが、国民の要求に合せた施策ではないかと思うのです。もしそうすれば、非常な莫大な費用を要するわけです。で、いわゆる第二種公営住宅が、人間がほんとうに住って最小限度の生活を果すために十分ではなくても、まあまあがまんができるという程度まで内容を改善する御意思はありませんか、どうですか。これは国民のほんとうに強い要望でありますから、その辺の御計画なりをお聞かせ願いたい。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの石井先生のお話はごもっともでございまして、第一期、第二期、第三期と三ヵ年計画を比較していただきますときに、一種の重点が二種の方に移っておるわけでございます。今後公営住宅につきましていろいろ改善すべき問題は残っておるわけでございますが、そのうちの最も大きな問題は、二種の規模を大きくする問題ではなかろうかと存じております。三十四年度以降の予算におきましても、最も重点をその点におきまして努力をいたしたいと存じております。
○田中一君 今、石井委員が質問した問題は、社会党提案で私が出しております法律案を、政府が守ってやれば完全に実施し狩るものであります。私は、大臣が今、石井君の質問に対して御答弁がなかったものだから、はなはだ残念に思っておったのですが、根本さんも十分に、当参議院に提案されている社会党の公営住宅法の一部改正という法律案をお読みになりますと、この法律を実施するならば今、石井さんが主張している、希望しているところの国民的な要望が満たされるということがおわかりになると思うのです。そういう前提から一つ時間がかかるかしれませんけれども、事こまかに第三次五ヵ年計画の今日までのあり方、それからことにこの法律案は三十二年八月三十日に住宅審議会に付議し、そうしてその決定をみて、建設大臣は国会に提案され、付託されたものでありますから、どのくらいの建設大臣としてはその審議会の意図を織り込んであるかどうかという点も、究極には御答弁をいただけるはずだと思うのです。従ってこういうことを言っちゃいかぬかしらんけれども、植田局長に申しますが、言葉の御答弁は要りませんから実際と数字だけを簡潔に御答弁願いたいと思うのでです。 第一に伺いたいのは、第一期の公営住宅は、なぜ一種七八%の実績しか持てなかったかという点でございます。これにはいろいろ要素があると思うのです。たとえば、予算は計上した、しかしながら地方公共団体が、補助工事でありますから、自己の負担ができないために返還したというものもあれば、あるいは国会の承認を受けたこの第一次三ヵ年計画の予算というものが、建設省の力足らずしてそれだけの盛り込みができなかったという点にあるのか。第一期の一種、二種、第二期の一種、二種、これについてその数字とその理由について御説明を願いたいと思うのです。
○政府委員(植田俊雄君) 一期、二期とも計画に比較いたしまして実績が相当下回りましたものもございますが、これはすべて予算の方の理由でございます。予算が計上にならなかったからこれだけ減ったのでございます。
○田中一君 今、石井委員が建設大臣に第三期の三ヵ年計画というものを質問したときに、あなたは、関係当局と十分に話し合ってこの問題は今度すべて、三度目の正直といいますから、今度は必ず遂行するということをおっしゃっているけれども、その裏づけはどのようなものをもってわれわれにお示しになるか。もはや第一期も第二期も、予算の裏づけがないために、国会に約束した、国会に約束したということは、国民に約束した問題が、数字ができなかったというこの実績から見ても、今、根本さんの御答弁というものは、その意図はなかなか盛んでありますけれども、また国民はだまされるのではないかという考えを持ちます。また当然だますであろうという考え方を持っております。従って、そういうことはないということを、もう少し観念的な言葉じゃなくしてお示し願いたいと思うのです。
○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほど申したことに尽きるのでございまするが、端的に申しまして、この三ヵ年計画を樹立するに当りまして、実は、事務当局においてもその他いろいろの各方面から住宅政策に重点を入れろという意味において、この計画を少し大幅に延ばした方がいい、こういう意見があったことは事実でございます。しかし私が過去二回にわたる計画と実施の状況から見て、これは単に計画だけ大きくするよりも、果して実現性がありやいなやという点に重点を置いて、これが検討をいたさせました。その結果、第二期の大体の実績から見まして、十五万七千戸程度なら、これは先ほど住宅局長から御説明させましたごとくに、経済の成長率並びに将来の財政の、一応の概括的検討からすれば、これだけの投資は決して不可能ではないという、政治的判断を私がいたしたということが一つ。 それからまた従来は、住宅政策については、当委員会においてもしばしば御指摘ありましたごとくに、数に重点を入れておきまして、公営住宅について必ずしも重点施行がされたとは思われません。そこで本件、三十三年度予算編成に当りまして、私は明確に、公営住宅を重点に施行すべきである、しかもそのうち二種を重点に施行すべきであるということで、大蔵省とも相当これは論争いたしました。それが全部ではなかったけれども、一部私の主張が入れられたという意味において、公営住宅を重点に施行するという、大蔵省事務当局においても納得せしめたという気持を、私はいたしております。 それからもう一つは第三点におきましては、これをいよいよ閣議決定するときに当りまして、念を押しております、私は。特に大蔵大臣に対しましては、従来この計画というものが、予算の裏づけがついにできないために、非常にこれが遺憾な点が多いと、従ってこれは単なるペーパー・プランであってはならない。その意味におきまして、私の方ではいわゆるサバを読んだ計画は立てていない。本年はやむを得ないけれども、この計画はぜひ実現するように協力してほしいという意味の申し入れをいたしまして、で大蔵大臣ももよとり閣議決定する以上は、その趣旨に従っていたしましょう、こういうことで実は閣議決定まで持っていったわけでございます。閣議決定に当っても何らその点については異議の申し立てがありませんので、私は政治的判断として、関係各省も十分これに責任をもって協力していただけると、かように信じて先ほど申し上げたような答弁を申し上げた次第でございます。
○田中一君 ここで押し問答をしたのでは見解の相違になりますからいたしませんけれども、経済の伸び六%見込んでおるというようなことは、これはナンセンスなんです。こんなことはきょうの新聞を見てもわかる通り、通産省は全国的な国内の状態を見て、何ら好転する徴候が見えぬということを発表しております。ことにただ公営住宅だけを取り上げて云々するのは、住宅政策の全部の問題の焦点とはならないのでありますけれども、少くとも口を開けばあなたは低家賃政策をとりたいのだと、低収入層に対する政策を立てたのだということを言っておる。現在現存するところの住宅政策の中で、一種も二種もともに低収入層に対する住宅対策なんですよ。これを公営住宅というのです。公団住宅とかその他の住宅、ことに民間出資によるところの住宅なんというものを計算に入れるなんということは、これはナンセンスなんです。政策としてやられるものは、どこまでも公営住宅でなければならないのです。それが今までも、歴代の建設大臣の政治力と申しますか、鳩山内閣以来ですよ、あなたは当面の大番頭として、十分にわかっていることなんです。公団住宅とか住宅金融公庫の融資というものが多少減っても、やはり公営住宅に重点を置くところの政策がなされなければ、住宅政策ではないのです。 そういう意味において、あと見解の相違になりますから、あなたに言いませんが、今のような甘い見通しでは、これは何も住宅問題ばかりじゃございません、他の問題にいたしましても、あまり甘いお考えを持ったのでは、私はこの三ヵ年計画すら、やはり予算の裏づけがないために、完遂できないであろうということを憂うるものなんです。同時にまたあなたの政治的責任を問いもいたしません。もう六年間だまされつけて参っておりますから、国民が期待しないということです。 そこでこの三ヵ年計一画の中に盛り上っているところの数字、それからこの要求された要素、盛り上ったところの要素というものは、そのうち昨年の引揚者問題に対して、引揚者に対する交付金のことに関しまして、引揚者を中心とするところの低家賃住宅を供給をするということを、閣議決定をしております。これは五ヵ年に二万戸というものを約束しております。この中には二種の中に四千戸というものが入っているのか、もしも入っているなら、はっきりと、一種、二種のうち、二種の四千戸というものは、これは昨年の閣議決定によって、引揚者に優先入居させるのだという意思表示がなければ、これまた国民をだますものなんだ。閣議決定などというものは、そうやすやすとすべきものではありません、法律で示されたか、あるいは国会で承認したものと同等の、自民党政府の政治的責任が一番重大なんです。国会で承認した場合はわれわれも同罪であります。われわれが賛成した以上同じものであります。ことにまた国会議員としては反対しようとも、これまた民主主義のルールによって同罪でございますが、閣議決定は国民のある層に期待を持たせ、それがこの三ヵ年計画に計上されておらぬということは、これは自民党の大きな責任です。その点につきましてはどういう御理解を持っているか。 それから本国会になりましてからのこの委員会におきまして、厚生省の援護局長に来てもらって、その説明を聞いておりますけれども、大体それに見合うというものは、一千戸程度のものが入っているのだということを建設省が言っている。自分の方では住宅供給の一元化を考えております、従って建設省の手によって予算を計上し、建設省の手によって、昨年閣議決定しましたところの、引揚者団体に対する供給住宅五ヵ年計画二万戸というものは、織り込んであるはずでございます、しかし自分の理解しているところでは、一千戸程度がそれではないかと存じます、と答弁をしております。これに対して建設大臣はどのような、三ヵ年計画に対する、われわれに対して内容の説明なすると同時に、その考え方に対して、昨年の閣議決定という線、これとこの提案されたところの二ヵ年計画の関連というものを、国民の納得するように一つ御説明を願いたい。
○国務大臣(根本龍太郎君) 一応積算の根拠について御説明申し上げましてから……。
○田中一君 植田局長からは前回の委員会で伺ったのです。ところがこれまた私どもは納得いたしておりません。従ってむろん昨年この閣議決定のときには、根本さんはおらなかった……、おったのですか、あなたは。
○国務大臣(根本龍太郎君) いやいや。
○田中一君 おらなかったと思います。しかしながら前任者から重大な国民に対する約束というものは継承、何といいますか、バトシを渡されていると思う。ですからこれは住宅局長に伺うよりも、私は建設大臣から伺いたいと思うのです。
○委員長(竹下豐次君) 今の質問は建設大臣の答弁を求めておられますが。
○国務大臣(根本龍太郎君) この三ヵ年計画の中に、引揚住宅に関する閣議決定の線が、どういうふうに織り込まれているかというこの問題でありまするが、これは五ヵ年間二万戸という線で閣議決定になっておるそうでございまするが、その間当然三ヵ年計画の中にこれは計算に入れておる、かように私は理解しております。この五ヵ年計画のうちの三ヵ年分に、しからば二万戸のうちどれだけの数を算定しておるかということについては、私その詳細がわかりませんので、住宅局長から説明いたさせます。
○政府委員(植田俊雄君) この閣議決定によります引揚者の住宅の問題でございますが、先ほど御指摘がございましたように、引揚者等に対する給付金の支給に関して、閣議決定のなりました際に、備考におきまして、「元兵舎等を利用した集団引揚収容施設の居住者等住宅に困窮している引揚者に対し、昭和三十二年度以降五年間におおむね二〇〇〇〇戸の公営住宅を貸与し得るよう努力すること。」かように相なっておるわけでございます。この点につきましては田中先生も御承知のように、厚生省におきましても、このための予算を要求いたしておりましたのでございますが、この予算は、厚生省においては三十三年度において計上に相なっておりません。従いまして、予算の編成の最後の段階におきまして、この閣議決定の趣旨のことを、建設省の公営住宅のワクのうちにおいて実施せよということに相なったわけでございます。私ども前回にも申し上げましたように、予算の編成の以前におきましては、これは厚生省の所管でございましたから、この閣議決定の趣旨は十分承知いたしておりませんでしたが、その後におきましては、こういう閣議決定のありましたことを住宅局といたしましても十分承知いたしまして、この閣議決定の趣旨に沿った運営を三十三年以降の予算において実現して、前回にも申し上げましたように、引揚者の住宅につきましては、少くとも一千戸ということを前回にも申し上げたのでございますが、これはできるだけ一千戸よりも少しでも多くいたしたいということで、その当時各府県に通牒を出しまして、その希望戸数を集めておったわけでございます。各府県あるいは市町村におきまして、この二種公営住宅を経営するわけでございますが、農村の地方に疎開して旧兵舎等に住んでいるものにおきましては、これは市町村の公営住宅になるわけでございまして、市町村の財政事情にも大きく支配されるわけでございます。ただいままで私どもの方に希望の申し出がございましたのは、一千五百戸程度の申し出がございます。一千五百戸割当いたしまして、果してそれが全部消化できるかどうかは、ただいまのところまだ市町村の予算が成立したかどうかわかりませんので、見通しがつきませんが、市町村がこの仕事をやるということが明確であります限りにおきましては、私どもは、所要の戸数を市町村の公営住宅として割当したいと存じておるわけでございます。なお三ヵ年計画全体につきましては、戸数はただいまのところはっきりとした計算をいたしておりませんが、三十三年度において実施しようという考え方を、三十四年度、五年度においても継続して実施する覚悟を持っておるわけであります。
○田中一君 実際にそうならば、これは公営住宅とはいいながら、特定なる相手に特定に入居をさせるいう線でありまして、われわれが通念として見ておりますところの公営住宅と線が違います。かつて海外引揚者の諸経費というものを流用して引揚者の住宅を作ったことは、過去においてございます。年々ソビエト等から引揚者がない場合には、その剰余金で、引揚者住宅というまことにマッチ箱のような、七坪か八坪の家を作ったことがございます。しかし、そういうものが今度のこの三ヵ年計画に織り込んであるというならば、これはやはり国民に向ってはっきりと声明すべきではないか。やはり公営住宅の本旨というものは、国民のだれにも機会を均等に与えて分配すべきものであるにかかわらず、特定入居という線がこの公営住宅の三ヶ年計画の中に入っておるならば、その数字は別に抜いて、そうしてすべきだと思う。そうして政府は第三次の三ヵ年計画というものを出すならば、その閣議決定によったところの引揚者に対する五ヵ年計画の内容というものは、当然われわれの前にも明示しなければならぬと思うのです。今伺ってみると、全国的に調査をしたところ、千五百戸ほどしか要求がなかったとおっしゃるけれども、これは言い過ぎたらあやまりますけれども、国会の多くの同僚諸君すら、そうしたものが閣議決定されたということを承知しておりません。ましてや、千五百戸足らずのものをそれに充てるのだというならば、啓蒙宣伝というものは全然しておらぬはずです。そういうてつかまえたところの千五百戸というものが、それに該当すべきものであるなんということはあり得ません。少くとも百万世帯といわれておるところの引揚者の団体であります。これが全部が全部住宅がないとはいいませんけれども、われわれが目に触れる階層も千五百程度のものがそれであるということは考えられぬと思うのです。全くずさんな調査の上に立ってわれわれをごまかすだけの数字にしか過ぎません。だから、この承認案件というものを国会で提案されるならば、そのことを提案理由の説明にはっきりと明記すべきでございます。どういう理由で明記しなかったか。あるいは大臣は付則として、この内容はこうであるけれどもこういうものの要素が含まれておるのだということを、提案理由の説明の中に、はっきりと国民に知らせるという態度をとることこそ、閣議決定の線を生かし、また国民をだまさないものであると思うのです。こういう形の第一次、第二次と同じようなケースの第三次の三ヶ年計画であるというような表わし方は、国民を瞞着するものでございます。私は、引揚者に対する一千戸の住宅供給というものは、否定しているものじゃないのです。否定しようといたしません。むろんこれは自民党の政策として閣議決定になったものでありますから、これは一応承認いたしましょう。その前提の上に立って、当然提案理由にははっきりと明記しなければならぬということを申し上げます。その点に対する建設大臣の所見はいかがで十六。
○国務大臣(根本龍太郎君) 公営住宅の中には、御承知のように、一般的な住宅政策でやったもの、またよくいわれておる同和政策とか、こういうものも含んでおりますし、またただいま御指摘になりました引揚者に対する住宅政策もございますし、それらが全部合わさって公営住宅の私は対象になっておるものと、かように存ずる次第でございます。従いまして、公営住宅の中にはどういう種類のものが入っておるかということを、必ずしも明示しなければならないとは考えておりません、従来の経験からいたしまして。 そこで今田中さんが御指摘になりましたのは、それはもちろんそうであろうけれどもしかし閣議決定というか、閣議においてさような努力をするということを申し合せた事項が、この中に当然含まれておるという解釈であるならば、その点を明確にすべきである、こういう御意見だと思います。従いまして、これについては当委員会等においてその点を明らかにすることによって、その目的が達成するではなかろうかと思いますが、この承認を求めるに当りまして、一々第一種、第二種のうち、それは何を対象にするかということを従来やっておりませんので、従来の例によりまして、全体としてのこれは公営住宅計画を策定いたしまして、御承認を求める手続をとった次第でございます。
○田中一君 公営住宅法には第二種住宅がそれに該当するとするならば、むろん特別にだれそれに入居させようとは明記しておりませんが、それならば、なぜ昨年の四万戸というものは五ヵ年計画で供給するという決定をしたのですか。そうすると、この三ヵ年公営住宅の中には含まれておらぬという立場に立たざるを得ないのです。閣議決定をして、引揚者に対して優先的に五ヵ年の間に二万戸の住宅を供給するということを、国民のある層に約束したということになるならば、それは当然第三次三ヵ年計画に含まれておらないという前提をとらなければならぬと思うのです。なぜそういう約束をしたのですか。特別に引揚者に対して二万戸の住宅を供給するという約束をなぜできるのですか。それが公営住宅であるならば、そういうことは違法であります。公営住宅には含まれてあってはいかぬものです。そういう閣議決定をしたならば、別途に引揚者に対する住宅供給の五ヵ年計画を立つべきであります。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私は田中さんの御意見がどうもはっきりいたしません。と申しまするのは、これは、引揚者住宅というものを、公営住宅とは別個に作って供給する、ということを閣議決定していないのであります。すなわち、引揚者に対しまして五ヶ年間に三万戸の住宅を確保することを努力すると、こういう閣議決定だそうでございますから、従いまして、現在の政府並びに自治体のあり方からしますれば、これは公営住宅として作ったものを、優先的に引揚者に引き当てるということによって、その目的が達成されるということになるではなかろうかと思います。ただ、今田中さんが害われておるのは、それでは全体のワクとしての公爵住宅が非常に少いときに、そういうふうに引揚者に対して五ヶ年間に二万戸供給するとするならば、一般の引揚者にあらざるところの住宅不足の人々に対する割当が小さいから、むしろそれならばもう少し計画を大きくすべきではなかろうか。こういうふうな御議論になるではなかろうかと思いますが、政府といたしましては、全体を含めて先ほど御説明申し上げましたように五ヵ年間十五万七千戸、この中で引力年間に二万戸のうちの三ヶ年令でできるだけ吸収するようにいたしたい、かように考えておる次第であります。
○田中一君 言葉でごまかしてはいけません。年次々々第二種公営住宅というものは、過去二期の六ヵ年間において、低額所得者に対しては供給しております。従って、あえて閣議決定をして、引揚者に二万戸というものを五ヵ年計画で供給するという決定をすべきでないのです。しないでもよろしいのです。何もする必要ございません、公営住宅の計画がございますからその中に含んで、抽せんか何か知らぬけれども、どうか申し込んでいただきたい、そのワク内で取っていただきたいと言えば済むのです。少くとも閣議で特別に引揚者に対して五ヵ年間二万戸の供給を約束したことは、この三ヵ年計画のプラス・アルファという形で盛り込まれてこそ、百万世帯といわれておるところの引揚者に対すろところの公約を実行することなんです。あなたは言葉でいろいろ言っていらっしゃるけれども、そんなことは第三者に聞けばわかります。第二種住宅というものが、もしもこの法律にありますような、第一種住宅の家賃を払えない低額所得者がいるならば、これに供給するのだ、とこの法律には書いてあるのです。従って、もしそういうものがあるならば、あえて引揚者のみならず、この法律の明文に明らかである通りの国民層が二種住宅に入るのであります。特別に閣議決定をして、引揚者に対して五ヵ年計画で二万戸供給するということは、この三ヶ年計画にプラス・アルファという形で、引揚者に対して供給すべきものである、ということを載せなければ、昨年の閣議決定というものは、あの大ぜいの圧力団体、ということを新聞で書いたところもありますけれども、あそこからの要求をなだめるための手段に使った、ということを言われても何とも抗弁のしようがないと思う。従って、私は今の建設大臣の答弁では不満足です。もしもかりに他の予算上の関連から見て、とうてい、昨年閣議決定して引揚者団体に約束したけれども、それが不可能であるから、せめてその分として一千戸程度のものを盛り上げたのだというならば、提案理由の説明に明らかにして、この内容にはかくかくのものが含まれているのだ、ということを明らかにすべきが当然であります。それを特定入居というものは認め、ないのだからそれに含まれておると、そういう了解をしてくれというならば、なぜ昨年の閣議決定をなすったかということを追及せざるを得ないのであります。言葉をもってごまかす必要はございません。むろんごまかすのではない、見解の相違だとおっしゃるかもしれませんけれども、私がこんな大きな声を出してるる言わないでも、そこで聞いていらっしゃる方はみんなわかっております。これに含まれるものならば何も閣議決定する必要はない。そうして引揚者のうちの本年度は千五百世帯というものがこれを求めているというならば、われわれは数字を的確に持っておりませんから多少の疑義はございますけれども、明確に一千戸を本年度供給するのだというならば、一応それはそれでよろしいと思いますけれども、自民党の責任として閣議決定したものであるから、その場合には提案理由の説明にはっきり明記すべきだと思う。
○国務大臣(根本龍太郎君) どうもこれは見解の相違になりそうなので、私は非常に残念でございますが、それは閣議決定において五ヶ年間に二万戸を提供するということは、優先的に公営住宅のうちから配分するという意図において私はなされたと存じます。もしそうでなく、公営住宅法に規定するものと違って、別途に引揚者住宅を作ってやろうとするならば、それに対する法的なり、あるいは行政的な措置が当然伴うべきものと存ずるのであります。この意味におきまして私は、田中さんが特に引揚者の非常に困窮している事実に御同情しておる点については、敬意を表しまするが、ただいま申し上げたように、公営住宅の問題とは別途に、引揚者住宅という、母子寮とかあるいはそういうものと同じようなカテゴリーにおいて決定したものではない、かように私は解釈しているのでございまして、その意味において残念ながら見解の相違になるのではないかと思います。
○田中一君 閣議決定になった文書を当委員会に資料として直ちに配付してもらいたい。そうして当時の閣僚のうち、石田君だったな、かつての官房長官、いまの労働大臣にきていただきたい。委員長それを要求します。 当時の官房長官石田英君と、当時の厚生大臣、現在の厚生大臣、それから当時の建設大臣出席してその問題を明らかにしていただきたい。そうして建設大臣が責任を持って閣議決定の文書というものを資料としてお出し願えませんか。
○国務大臣(根本龍太郎君) さっそく手配いたします。
○委員長(竹下豐次君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(竹下豐次君) 速記を始めて下さい。
○田中一君 三十三年二月四日に住宅対策審議会が建設大臣に対して答申書を出したのは御承知でいらっしゃいますわ。そうしますと、これを一つ大臣に読めというとはなはだ申し訳ないから、住宅局長でいいから読んで下さい。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまのお話のございました、三十三年二月四日に住宅対策審議会長石川さんから建設大臣あてに参りました答申書を朗読いたします。 昭和三十二年八月三十日本審議会に対して貴職より諮問された公営住宅法第六条に基く第三期公営住宅建設三箇年計画については、審議の結果、別紙のとおり本審議会の意見を決定したので答申する。 貴職においては、本審議会の意見を十分尊重して、本計画の達成に万全の努力を致されると共に、最近における地価騰貴による宅地の取得難の現況に鑑み、宅地の高度利用と市街地の不燃化を促進するため、公営住宅建設に際しては、その高層化につき、特に留意されるよう要望する。 次に別紙といたしまして公営住宅建設三ヵ年計画に関する意見というのがございますが、この内容は政府から承認を求めている戸数と同様でございますから、朗読を省略いたします。
○田中一君 そこで今回の三十三年度から初年度とするところの三ヵ年計画の中に、この審議会の答申が、どの部分がどれほどまで尊重されておるかという点を伺いたい。「最近における地価騰貴による宅地の取得難の現況に鑑み、宅地の高度利用と市街地の不燃化を促進するため、公営住宅建設に際しては、その高層化につき、特に留意されるよう要望する。」従ってまず第一にこの三ヶ年計画の内容は不燃化、これは御承知のように木造以外の部分を指しておるものと理解しておりますが、その不燃化の率というものをまず最初に伺いたいと思うのです。
○政府委員(植田俊雄君) 不燃化の率は、不燃住宅の戸数と全体の住宅戸数とのパーセンテージでございますが、不燃率は昭和三十二年度が四九・三%でございましたが、三十三年度につきましては五〇・四%になっております。これは公営住宅でございます。なお参考のため公庫住宅、公団住宅について申し上げますと……。
○田中一君 そういうことは伺っておりません。第一種住宅が何%、第二種住宅が何%と詳細に報告して下さい。ことにこうしたような資料は、この本案件の審議に当っては当然に資料として出すべきなのです。従って審議会の答申というものは尊重してないのです、政府は。
○政府委員(植田俊雄君) 三十三年度におきます一極公営住宅の不燃率は五七・五%、二種公営住宅の不燃率は四五・二%でございます。
○田中一君 三ヵ年の計画ですから、三ヶ年の計画を全部出して下さい。
○政府委員(植田俊雄君) 三ヵ年計画につきましては、まだ決定いたしておりません。従いまして、この審議会の答申につきました付帯的な要望に沿いまして、今後この率を高めることに努力をいたしたいと思います。
○田中一君 われわれは三ヶ年計画の承認を求められておるのです。従って三ヵ年計画がちゃんと樹立してなければ、これは審議の対象になりません。ことに審議会からはこのように尊重するようにという意思表示が出ております。それでは、建設大臣はこの要望事項に対して、それを尊重しょうというお考えがあるのですか、ないのですか。
○国務大臣(根本龍太郎君) お答え申し上げます。もとより尊重するという前提に立って御承認を求めておるのでありまするが、今住宅局長から御説明申し上げたことについて御納得いかないようでありまするから、考え方について、私が補足説明ということになりましょうか、まあこういうことになろうかと思います。おそらくこれは、戸数の問題がはっきり出まして、不燃率、商層化、この問題は要するに予算に最も関係がある、拘束される事項でございますが、これについて実は、この三ヵ年計画がいわゆる経費の伴ったところの計画でございませんので、従って不燃率何%ということを年次別にお示し申し上げることは困難であろうと存じます。もしそういう予算的裏づけなくしてこれをやったとすれば、またこれこそ画餅に帰しておしかりを受けるという意味において、本年、三十三年度分についてのみ住宅局長が不燃率、高層化の率を申し上げたということになろうと思いまして、従いましてこれは尊重するという立場において二年度、三年度におきましては、できるだけそれが充足し得る予算措置を講ずべきである、かように考えておる次第でございます。
○田中一君 御答弁不満です。もしもこの住宅審議会の答申を尊重しようとするならば、本年度は予算の裏づけがかくかくできて、こういうパーセンテージの計画を持っております、三十四年度、三十五年度はこのように考えております、しかしながら、これまた予算の許す範囲内でこの計画を立てようと思いますという答弁をせられるのが、歴代の大臣の答弁です。いいですか、少くとも三ヵ年計画というものを諮問する以上、原案というものはなくちゃならぬのです。三ヶ年計画はなくちゃなら心のです。そしてそれも今言う通り、もし、しいて言うならば、次年度分の三十四年度分、三十五年度分の計画はこれこれ持っておりますけれども、これもすべて国会の御承認を経なければなりませんから、こういう計画は建設大臣として持っておりますけれども、これはどう変更されるかは期し得られませんという答弁が正しい答弁でしょう。予算の裏づけのないものは考えちゃならぬということはないんです、十分にお考えなさい。そうして建設省はかくかくの規模をもってこういう案を四年度も五年度も、二年度も三年度も立てたいならば、われわれ当委員会は都市の不燃化なり、これらの答申の内容はことごとく私は賛成です。おそらく同僚諸君も賛成であろうから、あなたの意図に対して十分なるバックアップができます。あなたは岸内閣においても相当鼻っ柱の強い大臣なので、何もそんな大蔵大臣なんかに遠慮して、当然持つべき三ヶ年計画を事務当局に命じて作ってないなんていうことはあり得ないと思う。おのずから数字が出てくるわけです。こういう点は今の御答弁不満です。今までのあなたの政治的な力というものをあまり御謙遜なさらないでいただきたい。私はそういう答弁は不満ですから、おそらく原案として事務当局が何か持っているはずでありますから、これを一つ明らかにしていただきたい。もしないならば当然持たなければならぬのです。持たなければ、この三ヶ年計画の承認案件というものは、われわれに提示されないはずです。当然これはあるのでありますから、だからあなたが言っている通り、第一期、第二期、ともに完遂してないのです。予算の裏づけがないから完遂できなかったのでしょう。こういう事態が明らかにあるのですから、大臣の持っている計画をちゃんと明示して下さい。当然それは義務でありますから、きょう間に合わなければ次の委員会までに出していただきたい。
○国務大臣(根本龍太郎君) だいぶきついおしかりを受けましたが、御承知のようにこの総体の計画を立てまして、その計画の御承認を求めているわけであります。従来年次別計画を三年計画として、そのうちの年次別の、しかもそれに対する不燃化、あるいは高層化の比率を出して求めておったとは私はまだ聞いておりません。もしこれをやるとしますれば、(「そういう三百代言やめろよ」と呼ぶ者あり)いや三百代言ではございません。もしそうだとすれば、これは御承知のように、継続費とかあるいは特別会計等にして出さなければ、これは予算を拘束するという議論が出て参るのでございます。従いまして、これは一応の計画でございまするので、田中さんのおしかりがございましても、私が建設大臣だけの構想を述べて国会の承認を求めるということは、これは僭越しごくのことになるだろうと思います。これは田中さんが御要請になりましても、私が今直ちに明日にでも出すという性質のものではなかろうかと思いますので、御了承願いたいと思います。
○田中一君 速記をとめて……。
○委員長(竹下豐次君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(竹下豐次君) 速記始めて。
○国務大臣(根本龍太郎君) 公営住宅三ヶ年計画の承認を求めるに当りまして、審議会の意見を尊重し、今後このために最善の努力を尽すことは当然でございまするが、その趣旨に沿ってしからば次年度、三十四年度以降どういうふうな内容にするかについては、これは政府としてはまだ決定しておりませんが、しかし事務当局試案として考えているものがありますれば、それは参考のために申し上げるようにいたさせたいと存じます。
○田中一君 それは文書で一つお出し願いたいと思います。 そこで次に伺いたいことは、この等申案にあるように、宅地の高度利用とその高層化ということをうたっておりますが、三十三年度の計画の中には高層率というものをどのくらい考えておるか。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの高層率でございますが、第一種公営住宅におきまして中高層率は一七%、第二種におきましては四・一%でございます。
○田中一君 高層率の定義はどういう程度になっておりますか。
○政府委員(植田俊雄君) 私ども事務的には中高層率と申しておるわけでございますが、三階以上の建築物の中の住宅戸数を全体の住宅戸数で割ったものでございます。
○田中一君 そこで最後に伺いたいのは、最近における地価の高騰による宅地の取得難ということを訴えておりますから、地価を高騰させない施策ということが今日の住宅問題解決の一番の問題点にたっておるのです。従って地価を高騰させないためにはどういう施策をとっておるか。
○政府委員(植田俊雄君) 地価につきましては現在のところこれを法規的に統制はいたしておりませんし、また統制することは現在の経済情勢におきましては困難なことでもございます。従いまして、土地の入手を事業主体が的確にやるということに尽きるかと存ずるわけでございまして、そういう方法で努力いたしておるわけでございます。
○田中一君 では策がないとおっしゃるのですね。現在の経済情勢からはそういうものが困難だということを言っているのですね。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの住宅用地の地価の問題につきましては、戦災直後から各種の研究が行われたのでございますが、ただいままで的確な方策がつかまれていないのでございます。もちろんただいまは都市の敷地ということでお話がございましたからお答え申し上げませんでしたが、新しく宅地を郊外に求めるということでありますれば、できるだけ地価の安い所を買収いたしまして、これを区画整理その他の方法で宅地を造成する道はございます。市街地の中での宅地の地価の騰貴を防止する直接的な方策というものは、今のところまだ私ども的確な方策をもっておりませんということで申し上げたわけです。
○田中一君 私は都市中心に考えても、農地やあるいは宅地に見合うような山等を宅地造成してやるということは、これは同じように地価の値上りを目的にするということに尽きるのです。しかし政府は三十二年度予算においては一つの方法を示しております。それは湿地帯とかあるいは海面埋め立て、水面埋め立てをしてこれをやるのだといって、公団あるいは住宅金融公庫にやらしております。これは地価を押えるための一つの施策なんです。あなた方はこれを、やはり地価を押えるための施策でないと考えておられるのは、何かそこにうまみがあるのかどうか知らぬけれども、そのうまみとは何ですか。私は水面埋め立てすれば多少とも地価が上らないという方向に進むのだろうと思っておるのです。けれども住宅局長はそれを言わずして、そして郊外の土地を宅地化するということは、これは新しい宅地を求めると同時に、その隣接の土地というものは全部値上りするという前例を出すのです。国が全部の近接しておる何百万坪という土地を買ってしまうなら別ですが、すなわちいたずらに宅地を造成することによってその隣接の土地は、道路にいたしましても水道にいたしましてもあらゆる面において利益を受ける。そのため直ちに地価が高まるということなんです。そういう政策は逆な政策です。これは自民党さんとしてはそういうような政策をおもちになるかもしれませんが、私どもはそういうものは宅地が安くなるための政策とは考えておりません。かえって宅地の地価が上るという見方をもっております。ことに昨年、今年もやっておりますが、水面埋め立てによって使わなかった土地を造成するということは、排土その他によって造成するということは、これは宅地の値上りを押えるということにもなろうかと思いますが、今の住宅局長の御意見が政府委員の御答弁であるならば、まことにお粗末な答弁でありまして、宅地の値上りを押えるということは少しも考えておらぬというように理解しなければならぬですが、その点は建設大臣はどう考えておりますか。
○国務大臣(根本龍太郎君) 住宅局長の答弁はどうも少し抜けておったのじゃなかろうかと思うのです。というのは、質問の要旨の理解の仕方が必ずしも十全でなかったと思います。現在の都市における地価を何とか下げる方法はないかというようにどうも聞いたようであります。それで、これは経済の現象であって、現在法律をもって私有財産を、特に土地の値段を下げる、というような措置はできないというようなとり方をしたので、おしかりを受けたことと思いますが、全体として宅地を安く入手する方法はどうかといえば、もっとぴんとわかったでしょうが、そのとり方が誤まったのだろうと思います。 御指摘の通り政府といたしましても、まあ国有財産のうち宅地として転換すべきものは、できるだけこれを宅地として転用するというような方法、あるいはまた御指摘のように海面あるいは水面の埋め立てによって土地を造成し、かつこれによって他の地価の高騰することを誘発することなくしてやらせるという方法、これは的確たる方法として今日までとっておるわけであります。また地方自治体が公営住宅の敷地獲得のために、政府も補助あるいはまたこれに対する援助をしておる。こういう方法でやっておるのが一番適当であろうと存じますが、なおそれでも足りない部分については、若干現在宅地としてできるだけ安い条件のところのものを入手するように奨励する、こういうような方法をとらなければいけないのではないか、こう考えておる次第でございます。
○田中一君 住宅対策審議会の答申は、宅地の値段が上らないようにするのは、都心における高層化以外にないという訴え方をしておるのです。御承知のように中高層の一つのこれは法律の改正で実施をやっております。これによって宅地の高騰はだんだん避けられるようになっておると思うのです。これも長い間私は主張し続けておるものでありますけれども、やや中高層その他の政策によって政府はその実施を急いでおりますが、この審議会の答申の精神から見ますと、都心にはまだ空間の宅地というものが野放しになっておる。おそらくまだ最近の調査、統計はどうかしりませんが、一・七階程度のものが都心の建物の高さなんです。二階にも及ばないのです。ただ自由経済の世の中ですから、もうけているやつはどんどん自分でやっていくでしょうけれども、家の補修すらできないという中小企業は、宅地なり地上権なりを持っておっても手がなしで、それで一つ中高層という思想をもって家を建てようということになっておるのでありますが、私は公営住宅こそそれらの法律を改正すべきものなら改正して、中小企業にも安心したような職場なり住宅なりを与えながら、その空間に公営住宅をのっけるということになれば、いたずらに横に伸びるような土地の造成をやらないで済む、そしてこれらのものは特に大地主に隣接するところの土地であるから、その大地主が不当なる利益を受ける、これは受益者の負担も何もしておりません。政府は一生懸命大地主に対して不当なる利益を与えようという施策を今日とられておるが、宅地造成の施策なりなんなり、そういうものをやめて、今のような形に持っていくということも一つの方法であろうかと思います。 まだありますよ。まだ現行法で十分に宅地の高騰を抑制するという方法はある。新しく法律を作らないでも可能なんですが、政府に意欲がない、しいて言うならば。根本さんはその方を専門にやっているのではないのですから大臣を責めませんが、事務当局は勉強が足りない。勇気がない。そして電鉄会社や大地主に対して奉仕をするという今までの悪い習慣をそのまま継承しておる。こういう点については、この答申案というものを尊重するならば、現在の方法、あなたの行政措置でできるのです。だから勇気をもってそういう方向に進まなければならないと思うのです。金の問題ではないのです、意欲の問題なんです。啓蒙の問題です。特別に持てる者への奉仕をしないで、持てない者に対して奉仕をしようという考え方の切りかえをするならば可能なんです。こういう点については建設大臣はどういう考え方を持っておるか、もう今までのお話を伺いますと、この答申案の精神というものの一番大事な問題を没却しておる計画しかない。というふうに私は感ずるのでありますけれども、この点について建設大臣は自分の権限、行政措置によってどのような地方公共団体に対する指導をするのか、あるいは国民に対して手を差しのべるかという点について決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(根本龍太郎君) いろいろと心のこもった御教示を承わりまして感謝いたします。都会地において宅地の実質的高騰を防いで、結局において高い土地を安く公営住宅の敷地に活用する方法を考えるべきであろう、という点については全く同感でございます。その一つとして、従来公団あるいは公庫でやっておるいわゆるげたばき住宅というのがございますが、これはいわば公営住宅方面にはまだ活用されておらない。従いまして都市におきましても、そこが商店街であっても、その下に店舗その他のものを活用させるという方法におきまして、相当高い土地でもその上に三階、四階、五階というものを住宅として作るようになりますれば、それだけ宅地が比較的安くなる、こういう方法を特に考えるべきだという御趣旨だと思うのです。これは当然考えてしかるべきだと思います。ただ今まで地方自治体がそこまで思いをいたさず、またそれに対するいろいろなめんどうなことがありますために、それだけ踏み切っていない点があろうと思いますので、そういう点についても十分事務当用をして研究いたさせ、なお地方自治体についてもそういうふうな構想をもって指導をするようにいたさしたいと思います。なお、またいわゆるスラム化している地区についても、これを個々に処理するということは、ほとんど不可能な状況でありましょうから、そういう場合におきましては、都市計画と住宅政策を合わせ行うとともに、これに対する地方自治体に対する公営住宅の割当等、こういうものを検討いたしまして、御趣旨の点を最善に活用するように、これから事務当局をして勉強いたさせたい、こう考えます。
○田中一君 そこでこの三ヵ年計画が出ておりますから、どうかこの答申の趣旨、これは国民の声です、従ってこれを実施するようにしていただきたい。ことに、あなたは国土を担当している国務大臣なんですから、少くとも政府が政府機関の金をもって建築する場合、特定なる立地条件があるものは別でありますが、住宅とか庁舎等は土地を買わないということです。土地を買わない、また持っている土地を売るなんということもこれは愚の骨頂です。これも土地を高くする政策の一つなんです。官有地を売るなんということは、これが安く売るなら別ですが、特別会計を作ってそうして時価で売ろうというのです。これは全く資本主義の最も悪い面を現わしている法律なんで、われわれもずいぶん反対しましたが、これは少数で敗れましたけれども、国が持っている土地を売ることすら全くいけないことです。旧憲法時代からの遺産としての国有財産がたくさんあります。それを時価で売る特別会計を作ったりすることはいけない。売ってもいかぬ、買ってもいかぬ、国は。従って国の持っている土地を十分に利用して、そこに家を建てるということ以外には、地価の高騰を押える道はないと思うのです。従って住宅金融公庫が一たび融資の日取りを発表しますと、一つの物件に三十人も五十人も集中する、一番条件のいい所に。地主はますます売りません、だんだん上っていく、あすこがこれなら自分の所もこれだということで、一万と思ったものが三万にも五万にもなる。ましてや公団なんという怪物が生れて、公団がやたらに自分の年次計画の住宅を建てるためには、耕地があろうが農地であろうが何でもかでも、みな宅地にして売るという方向に持っていくのです、これなんかも、まことに……。土地を値上りさす推進力というものは、国の資金をもってやる建築物が多いということなんです。こういう点は今さら間に合いませんけれども、根本さんは非常に理解があると私は思いますし、ことにあなたは東京におられない、大曲にいらしてああいう農村地帯は別ですけれども、これはすべての投機の対象というものは今土地です。それをまさか地主や電鉄会社から自民党に変な金がくるとは信じませんけれども、そういうような色目をもって見ようとする者も国民の中におるということを知っていただいて、本もとのあなたがそういう点についての十分な監視を閣内においてもいたしていただきたい、それだけ申し上げて私の質問をやめます。
○石井桂君 住宅三ヵ年計画に直接関係するわけじゃありませんけれども、住宅三ヶ年計画を確実に遂行するためには、前回も問題になったそうでありますが、国有財産の所在市町村における納付金及び交付金に関する法律があるはずであります。それが生まれたときから、公営住宅のある所在市町村が、固定費炭税だけの分を家賃を上げる結果になるということで反対されまして、法律が生まれましたけれども、一年、二年続いてこれは実施されないでおられます。今年は三年目でありまして、自治庁長官にお会いする機会があってお聞きしましたととろ、やはり今年も別にそういうことを実施させるようにはしないつもりだ、予算も三億円ばかりはみてある、こういうわけでありますから一時的に安心はしておりますが、しかし公営住宅を盛んに建てなければ住宅対策の目的を達せられないというときに、ああいう法律があるということは困ると思うのです。そこで公営住宅に関する限り、あの法文を一時改正する意思がおありになるかどうか、多分この前もおやりになったろうと思うのですが、少くとも建設当局におありになるかどうか、あれば非常にけっこうだと思うのですが、建設御当局の御意見を承わりたいと思います。
○政府委員(植田俊雄君) ただいまの公営住宅の交付金の問題でございますが、現実には都道府県営の公営住宅につきまして、交付金を所在地の市町村に支払っております。その財源といたしまして、地方交付税の不交付団体はもらっておりませんけれども、交付を受けておる都道府県は特別交付税の交付を受けておるわけでございます。この法律は成立いたしましてからすでに二年たっておるわけでございます。参議院の付帯決議によりまして、三十一年度、三十二年度はこれを入居者の家賃に転嫁しないような行政措置を講じてきたわけであります。三年となりますと、事務当局の話としては、これは法律に明示された通りにこれをかけるべきではないか、かけるべきということは、これを特別交付税でめんどうをみないで、入居者の家賃に付加すべきじゃないかという一部の事務難局の意見もございます。その点につきまして事務当局間におきまして打ち合せいたしまして、先般新聞でも拝見いたしましたが、地方自治庁といたしましては来年度も相当の特別交付税を予定されておりますので、従いまして既存の住宅につきましては、との交付金に見合う家賃の値上げはやらなくても済むのではないかと思っております。ただ前回にも一応地方自治庁の税務局長も参りまして、若干私どもとの意見の食い違いがあったわけでございます。新規の住宅についてどうするかという問題があるわけであります。この点につきましても私ども目下自治庁と折衝いたしておりますので、できるだけ早い機会にこの結論を得たいと存じております。
○石井桂君 ただいまの御説明によりますと、従来からある公営住宅については、固定資産税分だけ家賃を上げるような措置はとられないであろう、しかしこれからでき上る住宅については、建設省と自治庁との意見が違う、だからとらないように大いに折衝中だ、こういうふうに拝承したわけです。それでいいですか。
○政府委員(植田俊雄君) 大体におきましてただいまの御意見の通りでございますが、交付税法におきましては、固定資産税の法律と若干違いまして、前年の三月三十一日、例で申しますと、三十三年の四月一日から交付税交付金を払うようになりますのは三十二年の三月三十一日現地の住宅でございます。その点が、固定資産税も一月一日と四月一日の差はございますけれども、確認時期において若干のズレがございますので、最後はもしかけるということになりますと、若干めんどうな調整問題があろうかと存じております。ただいまのところ、私どもが全部交付金は家賃に付加してはいけないという意見で、自治庁がそれに反対している、こういうふうに私が申し上げたつもりはないのでございます。建設省の意見はどう、自治庁の意見がどう、こういうことじゃなくて、自治庁と建設省につきましては、もっと検討しなければならぬ問題がある。従いまして、いずれは政府として意見の一致する問題でございますので、今論争しているという問題でございませんので、何とかこれは、立場が違いますから若干の意見の食い違いもあろうかと思いますけれども、何とか妥結点を求めたいと思って努力しているという状況であることを御了承願いたいと思います。
○石井桂君 私、そういう質問を執拗にいたしますのは、近頃各都道府県の住宅の主管部長あるいは建設委員であるところの地方儀典が連日おみえになります。それはもし固定資産税金分だけ家賃が高くなるようなことがあれば、これは住宅建設の意欲を非常に失わされる、こういうことがあっては困りますからというので、先週は北海道庁からおみえになりました。それから今週は神奈川県からおみえになった。もし新規に建てるものに同定資産税分だけ家賃が高くなるような結果になれは、われわれはやむを得ないから一つ、むしろ旗を立てて押しかけざるを得ないのだといって帰っていかれるのです。その姿はほんとうに私は正しいと思うのです。ですから少くとも住宅難を痛感して、住宅を供給しようとしている主管省である建設省は、まあ論争するしないはどちらでもいいですから、そういう結果にならないように万全なる御努力をしていただきたいのです。少くともこの前やはり大蔵省の主計官がみえられたときにも、今住宅問題はどのくらい解決せられていると思うかという認識からお聞きしましたけれども、よく御承知のはずでありますが、費用あるいは予算がうんとかかるのをおそれてはっきりしなかったように私は承わったのです。実際に住宅問題はまだまだ解決の緒に入ったばかりのところであります。ここで手をゆるめてしまえば非常に因ると思う。住宅はお米と同じように、家賃がちょっと上がるということでも、公営住宅が上がれば公庫住宅、公団住宅も上がる、民間の家賃も上がるというので、物価が上がる素因になると思う、連鎖反応でそういうふうにならざるを得ないと思う。お米の位上りと全く同じだと思うのです。そういう重大な要素になるのですから、もうあなたは主管局長として十分御存じなんだから、こんなことを言う必要はないと思いますが、何も自治庁に妥協する必要は私はないと思うのです、お仕事にうんと遇推して没頭していただきたい。こういうことを考えるのですが、これについて、幸い賢明な建設大臣が見えておりますから、一つ大臣から御決心のほどをお知らせ願いたいと思うのです。
○政府委員(植田俊雄君) 大臣からいずれ御意見の御発表があろうかと存じますが、事務的にもう一回お答え申し上げます。納付金、交付金法におきましては、法律それ自体を読んでみます場合におきまして、交付金を事業生体が払う事態になれば、それは他の法令の規定にかかわらず家賃を上げてもよろしい、こういう趣旨の規定が入っておるわけでございます。法律できまっておりますことを、自治庁の行政措置でいま一時一年間、二年間緩和しておるという状況でございます。私どもはこれは三十二年度におきましても、なかなかの問題でございまして、三十二年度で最終的な結論はつきませんので、三十二年度だけは一応転嫁しないということでけりをつけまして、問題は三十三年度に譲ったような状況でございます。三十三年度になりますと、あの法律そのものの経過的な運用じゃございませんで、趣旨から申しまして、もう経過的な期間が過ぎたような感じを自治庁としては持たざるを得ない形勢でございます。私自身も関係の課長もしばしば自治庁に申し入れをしまして、何とか家賃の価上げを来たさないようにやりたいというので、目下努力なしておる状況でございます。
○国務大臣(根本龍太郎君) 石井さんが述べられた点は、十分その趣旨に沿いまして努力いたしたいと考えております。
○小酒井義男君 だいぶん専門的な質問がなされたので、しろうとのような質問なんですが、一点をお尋ねをしたいのですが、都市を歩きますとずいぶん宅地の未利用の所が見当るのですね。ああいうのを御調査になったことがございましょうか。
○政府委員(植田俊雄君) 最近の調査といたしましては、個々に土地台帳に基いてがっちりと所有者から利用関係まで調べた調査があるかどうかにつきましては、私ただいま明確ではございませんけれども、しかし東京都内のたとえば環状線の内側とか、あるいは東京都の区部の中におきまして、そういう未利用の土地がどの程度あるかということにつきましての、大ざっぱでございますが調査したものは持っております。そういうものに基きまして今後東京において住宅を四、五十万戸は当然建てなければなりませんが、それをどういうふうに活用するかということにつきましては、私ども研究いたしております。そういう状況でございます。
○小酒井義男君 建設大臣、実は地方へいくとこういう声を聞くのです。住宅がなくて因っておる、宅地を買おうと思っても、とにかく金を持っている人が宅地を買っておってそれを売らない、結局持っておれば自然値上りをするから売らないのだ、だから困っておっても家が建たない、こういう実情だから、何かここをたとえば一年かあるいは六ヵ月の間にその土地が利用せられるということがあれば、これはやむを得んが、これから先一年も二年もそれを利用するという計画が何もない土地は、やはり適正な評価価格、こういうもので買えるような方法が講ぜられないだろうか、という切実な声を聞くのですが、こういう点について、田中委員の先ほどの最後の質問がそれと同じようなものだと思うのですが、そういうことで建設省として具体的なことを御検討になったことがあるでしょうか。
○国務大臣(根本龍太郎君) これは小酒井さん御承知のように、重大な制約を法律をもってやるかどうかということになるだろうと思います。首都圏整備その他については、一定の価格、今の緑地帯とか何か問題になっておりますが、こういうことについて一つの制限をやろうとすることさえ問題になってきまして、まして所有権を、現在あなたが使っていないから、これは期間中に宅地あるいはその他に現実に活用するところの計画がなければ、政府に一定の価段で売れとか、あるいはまた他人に転売せいということを法律上規定するということは、これは憲法上できないことじゃないかと思われますし、しからば行政措置としてそういうふうなことをやり得るかということも、これは非常にむずかしい問題だと思うのでございます。その意味において、先ほど田中さんが言われたように法律的規制じゃなくて、現実の措置として、むしろそういう土地を持っている人にも、好んで自分の所有地の上にどんどん住宅を建てさせるような政策をむしろとる方が賢明ではないか、またそれが現実的じゃないかというようなお示しがあって、先ほどのようなお答えをしたわけでございます。小酒井さんの今の問題は、これは法律的にも行政的にも非常にむずかしい問題ではなかろうかと考えている次第でございます。
○委員長(竹下豐次君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(竹下豐次君) 速記始めて下さい。 本件につきましてはなお御質問がおありだろうと思いますが、本日の質疑はこれにてとどめまして本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十八分散会