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28回国会参議院1958/03/05

決算委員会 第9号

発言数
152
登壇者
16
会派数
4
開催日
1958/03/05

会議録

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) ただいまから本日の決算委員会を開会いたします。  本日の委員長及び理事打合会において申し合せました事項について報告を申し上げます。  先般来日本農工株式会社に対する農林中央金庫等の融資状況に関しまして一応証人を喚問したわけでございますが、さらに継続して質疑をしたいために、この証人を再度喚問するかいなかという点につきましては、委員長並びに理事打合会に御一任を願っておったわけでございまするが、本日の打合会におきまして来週の月曜日、三月十日午後一時から再び証人として出頭を求めまして、前回に引き続きその証言を聴取することにいたしました。元農林中央金庫理事長湯河元威君、尤農林中央金庫理事山下利義君、元全国購買農業協同組合連合会会長理事田中順吉君、元中央農水産株式会社社長高橋武美君を証人として出頭を求めることにいたしました。また証人出頭要求の手続につきましては、委員長及び理事に一任する、こういうことに申し合せができましたが、以上の通りに決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めまして、さように決定いたします。     —————————————

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 昭和三十年度一般会計歳入歳出決算  昭和三十年度特別会計歳入歳出決算  昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和三十年度政府関係機関決算書を議題といたします。  本日は通産省の部を審議いたします。検査報告批難事項は第千九百十七号から第千九百四十六号までであります。前回に引き続き質疑を行います。  まず、政府側からは、会計検査院から中川第四局長、通産省から村田石炭局長、岩武重工業局長、阿部官房会計課長、白浜政務次官、中小企業庁の川上長官、橋口アルコール事業長、中西輸入第二課長の各位が御出席になっております。御質疑のある方は順次御発言を願います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この前お願いした資料はどうなっておりますか。つまり、国庫補助金の経理の問題ですね。それで会計検査院で検査した分と、それ以外の内部監査の中で発見された件数は何件あるか、この問題について資料を要求しておるのですが、これはどうですか。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 速記を始めて。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 では来てからやります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ちょっと批難事項の、ことについては前回御質疑申し上げたのですが、この批難事項の中に出ておらないことなんですが。あまりにも有名なごとなんですが、外車の輸入について通産省としてどういうふうな取扱いを今までしてきたのか。それから昨年、これに関連をして検察庁側に摘発されたものもあるやに思うのでありますが、そういうような問題についてはどうなっておるのか、一つ概括的に私は当局から御説明いただきたいと思います。これは実は私ども関係の常任委員会の議事録を調べておりますが、各方面の問題に実はなっておるわけですが、どうも通産省の外貨の使い方についてやはり相当再検討しなければならぬ問題があるのじゃないか。御承知のように昨年は過剰投資という問題で、まあ景気があまり後半期にわたってよくなかったために、大蔵省としては財政の投融資をスロー・ダウンをすることをきめ、しかも国際収支も昨年は赤字になった。ことしはまあ幾らか三十三年度の下半期についてはやや見通しは明るくなったとは言いながらも、かなり各省においてはやはりドルの使い方について制限をされておるにもかかわらず、外車の高級車が輸入をされたという経緯を見ると、これは国民感情としてなかなか納得のできない面がある。しかもそれに関連をしていろいろな担当の省の、あるいは関係省の中に外車輸入について不正のことありというようなことを言われると、これはまあ大へんな私は問題だと思うのであります——これはよくわかりませんが、そういうことまだ報告していないのだから。従ってまず最初に、その経緯について私は報告を一ついただきたい、こう思うのです。

白浜仁吉自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(白浜仁吉君) 外車輸入の問題につきましては、いろいろ世上お騒がせしましてまことに申しわけないと存じておりますが、詳しい経緯につきまして輸入第二課長の中西説明員が見えておりますので、説明させたいと思いますから、よろしくお願いします。

中西申一通商産業省通商局輸入第二課長

○説明員(中西申一君) 外車の輸入につきましては、現在無為替輸入の問題と、それから有為替の輸入の問題と、二通りあるわけであります。昨年新聞紙上で問題を起しましたのは無為替輸入に関する問題が主体であったのであります。  これはます無為替輸入の方から申し上げたいと思うのでありますが、無為替輸入につきましては、現在は観光客が日本へ参ります際に、一時携帯輸入として持ち込んでくるものにつきまして、ある程度認めてきたわけでございますけれども、実績を見まするに、いわゆる持ってきて持ち帰るという誓約に違反しまして、国内で転売する場合が非常に多いということが明らかになりましたので、昨年の暮に制度を改めまして、いわゆるごく短期間の観光客でありまして、その車を持ち帰ることが確実と思われるもの以外は原則として認めないという処置をとっております。  それから有為替の外車の輸入でございますが、この点につきましては、現在観光関係を主体にいたしまして、これに報道用を一部加味しまして、外貨の割当を割当したわけでございますが、さらにこれを国別に見ますと、欧州車と米車に分けられます。それで昨年度は欧州車三十万ドル、米車百二十万ドルの外貨の割当を行なったわけであります。その内訳は観光関係に米軍で九十四万七千ドル、報道関係が合せまして二十五万二千ドルということになっております。で、欧州車は観光関係に約二十二万ドルであります。それからその残りが新聞報道関係。それから今年度につきましては諸般の情勢にかんがみまして、観光以外の報道関係は極力これをしぼるという考えのもとに、全般といたしまして欧州車九十万ドル、米車約九十万ドル、それから観光関係に欧州車は五十八万ドル、米車で五十万ドル、報道関係には欧州車三十二万ドル、米車約十万ドル、こういうふうに配分をした次第でございます。方向といたしましては観光関係は別といたしまして、その他のものにつきましては大体漸減の方向に動いていくと、こういう方針できているわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 通産省にさらにお尋ねをしておきたいんですが、観光用については、これは運輸省の一応意見というものを聞いて、そうして経済企画庁の年間あるいは五カ年計画、十カ年計画と、いろいろの考え方を政府機関として持っておりますが、そういうものを考慮されて輸入をしたと思うのでありますが、当初の計画は観光用は何台でどのくらいの割当を考えておりましたか、三十二年度の。

中西申一通商産業省通商局輸入第二課長

○説明員(中西申一君) ちょっと質問の趣旨が私にわかりかねますが、当初の計画と申しますと……。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三十二年度の計画でどのくらい計画を持っておったか、通産省がいわゆる三十二年度中に、外車輸入の中で特に観光用のものは何台ぐらいをお考えになっておったか、その金額はどのくらいであったか、こういうことをお尋ねしておるわけです。

島清日本社会党

○島清君 関連して。外車の今、相澤委員の質問と関連するのですが、昨年やことしあたり、やっぱり外車を輸入しなければならないという必要性があるんですか、それはまあ外国の車と国内との、いろいろ技術の比較対照などもありますから、一、二台を各社の車を輸入しなければならないという事情はありますけれども、今日トヨペットがアメリカに進出をしなければならないという時代においてですね、そんな多量の車を輸入しなければならないという事情があるかどうかですね。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 委員長、その答弁を一つ……。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) それでは中西課長。

中西申一通商産業省通商局輸入第二課長

○説明員(中西申一君) 輸入自動車につきましては、国産化の充実と、国産自動車の健全なる発達をはかるためには、外車の輸入というものを、これをできるだけ将来は少くしていくという方向が望ましいことだろうと思うのでありますが、一挙にこれをなくしてしまうとか、そういうことは非常に摩擦を生ずることもあろうかと思いますので、できるだけ徐々にこれをその方向に持っていくということであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 議事進行に関連する問題ですけれども、どうも私の先ほど要求しました資料といい、それから今の両委員の質問に対する答弁が準備されていない。これでは非常に決算委員会の審議は、昨年の閉会中十何回もやってですね、これを早く上げる、そうして新しい年度に入るということを申し合せしてやってきた。ところがこの通産省のなんか一日で済むんじゃないかと考えておりましたが、これでいけば三日になるかもしれないんですね。一体どうなんです、あなたたちの方の態勢は。準備が非常に不十分じゃないですか。この前、われわれは質問があるのに途中で切ったのは、実は、あなたたちの答弁ができないからです。答弁ができないから、従って資料がほしいと、こういうことを要求してきたわけです。ところが、この資料が、きょう継続して審議する時間まで間に合っていない。そして、あとで届けると、こういうようなことですよ。これはどうなんです。こういう点で、もう一つ私は関連してお聞きしたいのは、ここで聞きたいのは、やっぱり外車の不正問題というのはあったんです。この問題について、これは決算委員会で少くとも報告するというのは、こっちから要求されていなくても、あなたたちの方ではすべきだと思うんです、相澤委員の質問もそういうことに関連していると思う。しかるに、そのことには少しも触れないんです。まるで、何かそのところは隠していくような格好で、今後こうするのだということを話されたって、そういうことは話にならん。外車の不正問題について、同時にあの全体の経過について、それから、どういうところに一体問題があったのか、これに対して通産省としての一体対策はどういうふうに立てたのか、今後どうするか、こういう問題について、私は当然関連して報告してもらいたい。やっぱり非常に不備じゃないですか。なるほどあなたたち書類をこんなに持って来られて御苦労さんです。廊下を歩いてくるとき見たんで、非常に御苦労さんだと思うんです。しかし、どうも的をはずれているんじゃないかと思うんです。やはり、決算委員会に答える態勢を十分作ってもらいたいと思う。これは次官から、これに対してどういうふうな態度だか、十分お聞きしたい。あなたの統轄の問題だ。

白浜仁吉自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(白浜仁吉君) おしかり、ごもっともだと思いますが、今、工業技術院関係の資料は印刷をいたしておりますから、ここに原稿を持って参っておりますので、口頭でございますが、説明をさしていただきたいと思います。外車の輸入の問題につきましては、質問の要旨が中西課長がよく納得できなかったと思いますが、あらためて答弁させますので、御了承をお願いします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 なお一つそれじゃ言っておきましょうか。昨年の九月にも、本参議院において、やはりこの外車の問題が非常に論議をされておる。こういうのは、これは、運輸委員会の天田委員長の速記にはこういうことが載っているんですね。最近宣伝されております外車輸入の汚職の問題、これは、大蔵省の関係から通産省の関係それから自然運輸省の関係と、こうなるわけなんで、新聞に伝えられておるところによれば、単に外車を輸入しただけではああいう汚職ができるのではなしに、輸入して届けを出した、それが一週間もたたんうちに、何百万円の自動車が一ぺんに何十台もさっそく廃車になっておる。これは、運輸省の関係、通産省の関係、いろんな大蔵省の方の関係、こういうことをまあ言っておるわけなんですが、各常任委員会にそういう問題がたくさん出ておるわけです。しかし、今度の通産省の方は、私どももできるだけ早く上げたいと思ったんですが、通産省からは何らそういうことは報告はないわけです、実は。だから、あれを、新聞に宣伝されておることなんだから、実際は新聞のはこういう程度であって、そう通産省としては心配はございませんでしたとか、あるいは、これはこういう結果になりましたとか、何とか一言ぐらいあっても私はよさそうなものだと思う。ところが、それが、前回の委員会においても、別に委員の方から質問をしないと何ら答えてくれない、こういうことは、私はまことに遺憾だと思う。本日は黙っていようかと言ったんですが、やはりこれは一応何とか言うかもしれんと言って私どもも最初は実は言いたくなかった。けれども、なかなか言わない。あなた方の方で何か言ってくれるかと思ったところが、言わないから、それじゃ、一体、昨年の外車の輸入というものは通産省はどのくらい考えておったのか、そして、その金額はどのくらいになっておるのか、そのうちの一つとして、観光用として何分、こういうことも聞いておきたい、こうなってくるわけです。これは、自然に、担当の方がおれば、私は次官に全部と言ったって、これはなかなかそうはいかんと思いますから、担当者の方から何らかの意思表示があってしかるべきである。それがないとすれば、私は、あらためてここで委員長、資料要求をしたいと思う。これは三十年度以降、三十年、三十一年、三十二年、一つそれを資料を全部出してもらいたい。それから三十三年度の計画についても出してもらいたい。こういうことを資料要求を私はいたします。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) ただいまの相澤委員要求の資料は、通産省の方で御用意を願います。

島清日本社会党

○島清君 さきほど外車の輸入の事情についてお聞きしたときに、何か摩擦が起きるとおっしゃったんですね。摩擦というのは、どういうことなんですか。外車を入れなければ摩擦が起るというのは、どういうことなんですか。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) きょうは、通商局長お見えになりませんか。

中西申一通商産業省通商局輸入第二課長

○説明員(中西申一君) さきほど摩擦と申し上げましたのが言葉が適当でなかったかと思うのでございますけれども、一挙にゼロにするということになりますと、一応昨年度二十二万ドルか外貨の割当をいたしましたことについて急にゼロということにいたしますと、予期せざる結果と申しますか、いろいろなスケジュールもあろうかと思いまして半分くらいにとどめるという結論を出したわけでございます。

島清日本社会党

○島清君 いや、それがわからないのですよ。半分というのは、ドルで言っておるのか車の台数で言っておるのかわかりませんけれども、私たちは、今、ゼロにしなさいというような確固たる見解に立ってお尋ねをしておるのじゃないのですよ。日本が自動車産業が非常に立ち直って生産過剰の状態にあってさらに外国市場を求めて進出をして行く今日において、それほど外車を入れなきゃならないという事情は、その事情については、外国の車と、技術の面においても、あるいは分解をしてそうして彼我を技術を比較しなければならないから、若干の車は入れなきゃならないということは、私たちは承知をしているわけです。ゼロにしなさいという意味ではない。こういったような車をただドルの外貨の面だけで半分にするとか三分の一にするのじゃなくして、これだけの外車を入れなきゃならないという事情はどこにあるかということを聞いておるわけです。たとえば、報道関係者にいたしましても、ここには新聞記者の諸君もおりますけれども、私は、報道関係者があの大型の車に乗っていること自体が報道任務に非常に適当だとは考えません。むしろトヨペットなんか小さい車に乗ってどこの路地でもはいれるというようなことが報道関係者の乗ってしかるべき車だと思っているわけです。あの大型はじゃまですよ、報道関係者は。そこらの理由はどこにあるかということをお聞きしておるわけです。

中西申一通商産業省通商局輸入第二課長

○説明員(中西申一君) 報道関係に外車を必要とする理由という点につきましては、いろいろな見方があるわけでございますが、これは、一般的に報道と申しましても、その車の使い方については、いろいろ角度があろうかと思います。事件の大きさとかその他によりまして必ずしも外車を必要としない場合もあると思いますし、あるいは非常に必要なんだという場合も説明も聞くわけでございますが、その辺、割り切り方といたしましても説明もむずかしいのでございますけれども、方向といたしましては、逐次国産車を使用していくという方向に持っていきたいと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは次官に一つお伺いするのですけれども、今の報道関係と同時に、さきほどの説明によりますというと、観光用の自動車という話があった。今私はここに速記録を持っておりませんから、的確に申し上げることはできませんけれども、かつて運輸委員会におきまして、どの大臣の時代であったか、はっきり今記憶しておりませんが、必要があればここでしゃべりますけれども、こういうような見解を表明されたことがあるのです。それは、外国の観光客が日本に来てそうして日本へ来てまで自分の国の車に乗らなければならんということはどうもおかしなものだ、であるからして、外国の観光客に対しては日本で作った車に乗せる、こういうことが正しいのではないか、こういうことがかえって観光の目的に即するのではないか、こういう意見のお述べがありました。従って今後も観光の車はなるべく国産に願いたい、こういうような御意見があったと私は記憶しているのですが、一つの政策としまして、あなたの方では観光の自動車というのは外車をやはり優先に割り当てる、こういうような方針を持っておられるのかどうか、この辺についてもちょっと関連してお尋ねしておきたいと思います。

白浜仁吉自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(白浜仁吉君) いろいろ外貨獲得の面から、御承知の通り政府は、特に通産省は使命を受けて努力をいたしておるわけでありますが、運輸省、厚生省、その他の方々からも、どうしても観光用としての外車をある数は確保してもらいたいという強い要望を受けて、私ども外貨の割当をやっておるような状況でありまして、通産省といたしましてはもちろん国内車の発達とともにできるだけこれを漸減していくという建前に立って現在進んでおるわけであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ではこの質問は、私は保留をしておきますけれども、さらに当時の速記録も調べて、私の記憶が正しければ、今の答弁では全く運輸省とは食い違った方針を持っておられるので、その辺のところを私はさらに調査して質問を保留したいと思います。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 通産局長が商工委員会にお出になっておるそうでありまして、当委員会で外車輸入問題について責任ある説明を得られないことはまことに遺憾に思います。そこで先ほど来島委員、相澤委員、岩間委員等から御要求のありました資料については、数学的にできるならば各国別に詳細なるデータをあげて提出をお願いいたします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それからそのときにこれは私はあまり官庁の中から不正だとか汚職だとかいうことはないと思うのですが、いろいろ言われておりますので、そういう出ておることについては真実を一つすなおに私は資料として出してもらう、こう思うのです。あまり外へ出したくないということはよくわかるけれども、私どもいろいろ調べておりますので、もしそれが適切な資料が出されないというと、やはりこの問題長くかかることになりますから、なるべく早く終るように、委員長の言ったようにできるだけ詳細に私は一つ資料を添えていただきたい、こう思うのです。

島清日本社会党

○島清君 関連して。昨年でしょうか、一昨年でしょうか、今相澤委員の質問になった問題と関連をして、不正輸入で確かに五百台ぐらい保税倉庫ですかに入っておったのですね。そういったような車がどういうふうに処分されたか、あわせて一つ資料として御提出願いたいと思います。   〔委員長退席、理事平島敏夫君着席〕

平島敏夫自由民主党

○理事(平島敏夫君) ただいまの島委員からの御意見に対して資料をお出しになりますか。はっきり……。

白浜仁吉自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(白浜仁吉君) それは準備します。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 今度は私から一つ伺いますが、この検査批難事項の中に特別鉱害復旧事業交付金の精算に当り処置当を得ないもの、こういう事項があったわけでありますが、これに関連いたしまして、通産省側に説明を求めたいのでありますが、現在は昭和三十年の決算をやっておるわけでございますけれども、昭和三十年でもけっこうでありますし、平年度平均数でもけっこうで、あるし、あるいは五カ年間くらいの統計でもけっこうでありますが、一体、一般鉱害にいたしましても特別鉱害にいたしましても、鉱害復旧の補助金として国家が出している金額というものは、一カ年どれくらいの数字になるものでありましょうか、当該の担当官から御説明を願いたい。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) ただいまお話がございましたように、鉱害復旧は特別鉱害の復旧とそれから一般の鉱害の復旧と二つに分れております。特別鉱害の復旧は御承知のように戦争中の強行出炭によりまして発生しました鉱害を復旧しておるわけであります。一般鉱害は現在稼行中の石炭山が起しました鉱害復旧をやっておるわけであります。それでただいまの御質問の要点のまず特別鉱害の方の金額を申しますが、この特別鉱害は昭和二十五年五月に法律が施行されまして、以来着々とその実績をあげてきたわけでございますが、三十二年度、今年度の年度末をもってこの法律の有効期限が終るわけでございますが、その総事業は約百五億の復旧工事のほとんどが本年度末を、もって完了する予定であります。さらに一般鉱害の方でございますが、これは昭和二十七年度に法律が制定されまして以来昭和三十二年度を含めて総復旧費は約三十九億五千万円という数字になっております。これは国の費用とそれから地方公共団体の支出とさらに業者の負担と、この三つに分れております。そのうちただいま御質問がございました国の費用の総計は今ちょっと計算して申し上げたいとこ思います。計算さしていただきたいと思います。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 ただいま計算ねがうことになったわけでありますが、私はその鉱害の復旧の補助金を出すについて事業の種類によっていろいろな違いがあると思います。たとえば文部省関係のものもありましょうし、水道その他の厚生省関係のものもありましょうし、農林省、運輸省、建設省、それぞれ各省に関係した工事が起ってくる場合があろうかと思います。そういうような各省別に分れて国が出して工事を補助していく、その数字を知りたいのでありますが、そうしてトータル——できるならば現在昭和三十年度の決算をやっておりますから、昭和三十年度について説明を求めたい。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 鉱害課長から数字を説明さしてよろしゅうございましようか。——じゃお許しを願います。

佐藤京三通商産業省石炭局鉱害課長

○説明員(佐藤京三君) 先ほど局長から御説明申し上げました特別鉱害の復旧関係について申し上げます。土木関係につきましては工事費が十六億九千二百万円でございます。この国庫補助が十三億三千七百万円、地方公共団体の負担が一億六千九百万円、特別会計の負担が一億八千六百万円。それから農林省関係の農地復旧関係でございますが、工事費が四十二億六千六百万円、国庫補助が二十九億八千三百万円、地方公共団体の負担が四億二千七百万円、特別会計負担が八億五千五百万円。それから厚生省関係の水道関係でございますが、工事費が十三億九千四百万円、国庫補助が六億九千三百万円、それから地方公共団体負担が一億二千三百万円、特別会計負担が五億七千六百万円。それから文部省関係の学校の工事費が二億八千七百万円、国庫補助が一億四千八百万円、地方公共団体負担が二千八百万円、特別会計負担が一億一千万円。それから運輸省関係の鉄道三億九千万円、国庫補助が三億四千三百万円、特別会計負担が三千四百万円、国鉄負担が千二百万円になっております。それから家屋関係の復旧工事は全額特別会計負担でございましてこの金額は二十五億四千四百万円になっております。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) ただいま数字の説明を申し上げましたのは石炭局鉱害課長の佐藤説明員でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 今のは特別鉱害だけですか、一般鉱害も含めての数字ですか。

佐藤京三通商産業省石炭局鉱害課長

○説明員(佐藤京三君) 今のは特別鉱害関係でございまして一般鉱害につきましては、農林省関係の農地復旧の復旧費が——三十二年度は予定を含んでございます——十九億二千五百万円、国庫補助が十一億千二百万円、それから地方公共団体の負担が二億七千万円、それから鉱業権者負担が八億六百万円、それから建設省関係のうち土木関係が七億三千九巨万円、国庫補助が三億二千八百万円、それから地方公共団体負担が二千四百万円、鉱業権者負担三億九千七百万円、それから下水道関係が四千五百万円、国庫補助千七百万円、地方公共団体四百万円、鉱業権者負担二千五百万円、それから厚生省関係は上水道でございます、七億二千六百万円、一億九千百万円、それから二億六千万円、鉱業権者負担が二億八千四百万円、文部省関係の学校が一億四千二百万円、七千百万円、八百万円、鉱業権者負担が七千万円、運輸省の鉄道関係が一億三千百万円、国庫補助三千八百万円、国鉄負担が千六百万円、鉱業権者負担が七千九百万円、それから通産省関係で所管しております家屋関係、この家屋関係が公共公用建物と一般家屋と分れておりますが、公共公用建物につきましては八百万円、国庫補助三百万円、鉱業権者負担五百万円、それから家屋につきましては二億三千四百万円、国庫補助七千百万円、地方公共団体負担が千六百万円、鉱業権者負担一億五千二百万が円でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 そこで特別鉱害と一般鉱害に分けまして 一カ年に国及び地方公共団体が負担して支出した金額は総計幾らになりますか。昭和三十年度なら昭和、三十年度において国が幾ら負担して地方公共団体が幾ら出したか。こういうのは、総計して特別の場合と一般の場合とに分けてどれくらいになりますか。

佐藤京三通商産業省石炭局鉱害課長

○説明員(佐藤京三君) 特別鉱害につきましては、今年三月をもっておしまいになりますので、その総トータルを申しますと、総復旧費が百五億七千五百万円でございます。国庫補助が五十五億六百万円。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 それは三十年度ですか。

佐藤京三通商産業省石炭局鉱害課長

○説明員(佐藤京三君) 二十五年から三十二年度までの……

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 合計ですか。

佐藤京三通商産業省石炭局鉱害課長

○説明員(佐藤京三君) 合計でございます。年度別の表は資料にして差し上げたいとと思います。  それで国庫補助が五十五億六百万円で、地方公共団体の負担が七億四千八百万円、国鉄負担が千二百万円、特別会計負担が四十三億七百万円になっております。それから一般鉱害につきましては、復旧費が三十九億五千三百万円、国庫補助が十八億三千二百万円、公共団体負担が五億八千五百万円、国鉄負担が千六百万円、鉱業権者負担が十八億二千百万円になっております。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 さように鉱害復旧の工事のために国が補助金を出す、地方公共団体が負担をする、さらにまた鉱業権者も出さなければならぬ、とこういうような復旧工事にそういう金を出さなければならぬ、そういう鉱害が起る原因はどこにあるわけですか、もしもこれが未然に防がれたならば、こんなむだな金を出す必要は毛頭ないわけであって、さらにこれだけの金を出して復旧工事を行うというほかに、いろいろな災害というものがまだほかにたくさんあると思う。そこで鉱害の起らないような施策を講ぜられる、あるいは監督といいますか御指導といいますか、何かわからぬけれども、そういうようなことが未然に防げるならば、そういう非常な膨大な、金の内容において膨大な金を出さなくとも済むはずであると私は考えるのですけれども、この点については石炭局長どういうふうに考えられますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 御指摘のように非常に膨大な財政上の支出も行われますし、また業者の負担もありますので、できるだけこういう鉱害のまず起る前に、起ってから復旧するというよりも、起る前にそれを予防していくということが、万全の措置を講ずることがきわめて大事だと考えているわけであります。しかしながら片方におきましても、基本的なエネルギーの対策として、やはり相当程度の出炭あるいは金属山の採掘というものも、これもまた国家の要請として行わなければならないのでございまして、非常に狭い国土の中で、片方で地下で起ってきますし、またその地上には農地あるいはその他いろいろな公共の施設というものがございますので、どうしても採掘に伴いましては若干の鉱害というものは、これは幾ら技術的に注意いたしましても、若干の鉱害というものはこれは防止できないかと思います。問題は、その調整をどういうふうに今後とっていくかということがきわめて重大な問題でございまして、現在こういうように国会の御承認を得まして、いろいろな鉱害復旧の費用もいただいているわけでございますが、それをさらに一歩進めまして、その鉱害の起る前に、どういうふうにこれを予防していくかということに、目下通産省としては非常に努力を払っているわけでございます。もし必要がございまするならば、現在あります法律の体系の中におきまして、どの程度この鉱害防止というものについてわれわれがいろいろな措置を講じているかということを御説明する用意がございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 多少の鉱害はやむを得ないということは、それは実情としてやむを得ないことかもしらぬけれども、しかしながらそういうことは鉱業権者の不注意なのか、調査が疎漏であるのか、あるいは通産省鉱山監督局とか、あるいは法務省等の指導がよろしきを得ないのか、怠慢であるのか、それとも最初の調査に非常に見込み違いがあったのかどうか、調査に非常に学術的の調査がなされていなかったというようなふうの結果によるのかどうか、そういうところが私は非常に関係が出てくると思うのでありますが、そういうこともあわせて、一応どういうようなふうにこの鉱害を未然に防ぐ措置を、現在許されたる法規の中において、あるいは行政措置の中においておやりになっているかを伺っておきたい。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 特に今高野委員長からのお話しがございましたのは、最近鉱業の実施というものと、一般の公益及びほかの産業との利得の調整問題が、非常に複雑な問題が特に九州地区において発生している。またこういう事例がだんだん増加するのではないかというふうな御心配によっての御意見と拝聴いたしました。同時に地方の、特に産炭地におきまする地方の公共団体、あるいは関係者の方から、こういうような一般公共施設と、それから鉱業の実施というものとの調整のために必要な措置を講じてほしいというふうな要望も臨時国会以来われわれは承わっているわけでございます。  そこでまず基本になります権利を地本的に規定しておりまするところの鉱業法でございますが、この鉱業法の中に、鉱業法の本来の目的は、鉱物資源を合理的に開発することによりまして、公共の福祉に寄与するということを目的とした法律でございます。従って当然鉱業と一般公益及び他産業との利害の調整をはかりながら鉱物の採掘を行うということをその本旨といたしております。そのために、その規定も非常に慎重な配慮がなされている次第でございます。また鉱業法と表裏一体の関係にございます鉱山保安法におきましても、鉱害の防止というものが目的の一つとなっておりまして、そのために必要な規定が設けられております。この二つの法律が相待って、鉱業と一般公益といったようなものとの調整について必要な措置を講ずることになっております。  まず鉱業法について申し上げますと、鉱業を実施されるということが、ほかの産業とか、あるいは一般の公益と比較して適当でないと認められます場合には、その地域を鉱区禁止地域、そのところには鉱業権を設定してはいけませんよという、禁止することができるという規定がございます。これは鉱業法の第十五条の規定でございます。またこれ以外にも、ほかの一般産業とか、一般の公益を害し、公共の福祉に反すると認められる場合におきましては、鉱業権を出願して参りましても、それを許可しない、不許可とするという規定がございます。これは鉱業法の第三十五条の規定でございます。あるいはすでに鉱業権が設定されました後におきましても、このような状態が非常に顕著となったというときには、その鉱業権の取り消しあるいはその鉱区を減らす、減区を行うことができる、これも同じく第五十三条に規定がございます。  これは、以上申し上げましたのは、一体そういった鉱業というものを行わせることが一般公益等との調整をはかるためには絶対にその鉱業を行わしてはならないという建前に立ちまして、鉱業権そのものを認めないようにする以外に方法がないのだ、相当な非情に著しい権利の競合を来たす場合にとられる措置でございます。この程度までにいかない場合におきましても、鉱業法、鉱山保安法におきましては、一般に鉱業を実施するに当りまして、ほかの産業、あるいは一般公益との調整に留意しながら、鉱物資源の合理的な開発をはかるように必要な規制措置を規定しておるような次第でございます。たとえて申しますと、まず採掘権者が鉱物を採掘する、採掘権者が事業を行います場合には必ず施業案、どういうふうにして掘っていくのだという、掘っていく方法に関します施業案というものをきめまして、これを地方の通商産業局長の認可を受けることになっております。これが鉱業法第六十三条の規定でございます。この施業案の認可も、これをいたします場合に、通商産業局長は自分だけで決定することはできませんで、保安上の監督に責任を持っております鉱山保安監督部長と協議をいたしまして、その施業案が鉱物資源の合理的に、完全に開発すること、あるいは、それと危害その他鉱害の予防の観点と、両方の方から見まして適正なものであるか否かということを判断して、この施業案を認可するかしないかをきめるわけでございます。さらにこの場合におきましては、鉱山保安監督部長は、必要だと思います場合には、その施業案を変更しろと変更を命ずることもできるわけでございます。これは鉱山保安法第二十二条第二項の規定でございます。さらに、採掘をいたしまして鉱害を生ずるおそれが非常に多いという地域につきましては、鉱業権者は特別な非常にこれは慎重でかつ厳重な特別の掘採計画を持っております——掘採計画を定めまして、鉱山保安監督部長の許可を受けなければならない。これは鉱山保安法第二十三条の規定でございます。それからただいま申しあげました特別掘採計画というものは、この地域を指定いたしましてこれを特別掘採区域、特採区域と言っております。その区域を指定いたしまして、その区域において採掘を行う場合には一般の場合よりも特に厳重なる制限を課しておるわけでございます。そのほか、鉱業法、鉱山保安法、両方におきまして、河川あるいは公共施設、建築物といったような地上物件から五十メートル、地表及び地下の五十メートルの範囲内を採掘します場合には、これは特別の制限を課しております。すなわちその公共施設を管理しておるものの管理者は正当な事由がなければ同意を拒むことができないようなことになっておりますが、いずれにしても、その管理者の同意を要する。これは鉱業法第六十四条でございますが、また鉱業を実際今度は許可を得てやって参りまして、鉱業の実施によりまして、危害とか、あるいは鉱害を生ずるおそれの多い場合には鉱業の停止を命ずる、一時それを停止するわけであります。停止を命ずる規定も第二十四条としてございます。  それから最後に、この鉱業法は発生いたしました鉱害に対しては鉱業権者に向って賠償責任を課しております。これは金銭賠償を原則といたしております。たとえば、鉱業権者に対しまして無過失賠償責任を課しまして、これで被害者の保護をはかっております。このように現行法におきまして、幾多の規定を設けて鉱業とほかの産業、あるいは一般公益との調整に非常な注意を払っておるというのが現状でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 当決算委員会は御承知の通り、金が適正に使われているかどうかという点について、会計検査院の報告に基いて吟味するだけが当決算委員会の使命じゃないと考えておるのであります。従って、出す必要のない金はできるだけ出さないようにしなければならぬということも究明するのが当委員会の使命だと思うので、私はその観点に立って実は質問を申し上げているわけです。ところで、今石炭局長からいろいろ御説明がありまして、そういうような法規をもとにして、主として鉱業法の説明がございましたが、それもとにして鉱害を未然に防いで、従ってその復旧の金を出さなくても済むような方にしむけていくことについてのいろんな措置や各種の方法をもって講ずるのだ、こういう御説明があったわけであります。ところが、それならば、これをもって完全にそういう措置が講ぜられる、完全でなくても八O%、あるいは九O%講ぜられているならば、先ほど答えられたような非常に膨大な金を地方公共団体やら国家が出して鉱害の復旧工事をやらなくても済みそうなものだと私は思うのでありますが、そこに何か矛盾はございませんか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 冒頭に申し上げましたように、現行法の範囲におきましてできる限りの予防措置を講じて参っておるのでございます。また鉱業権者に対しましても鉱害を起さないようにということについては絶えずこれは注意を喚起して参っておるわけでございますが、現在の採掘技術におきましても、当初申し上げましたように若干の鉱害が起る、そのために特に負担をかけていることは非常に遺憾なことだと考えております。ただ、ただいまの御指摘の点は、私は推測いたしまするに、あるいけ現行法の範囲でるる御説明申し上げましたように、この範囲でまかないきれないものがあるのではないか、こういうふうな御懸念の御質問ではないかと推測いたしまするが、そういうふうに考えてよろしゅうございましょうか。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 まあ、私はどういうふうに考えているか、一応申し上げてからでけっこうでありますが、かりに鉱業権の設定があっても取り消し得る場合が五十三条にある。施薬案の認可についても六十三条その他によっていろいろな保安部長が介在いたしまして変更を命ずることもあれば、認可する場合もある、また停止を命ずる場合もある、こういうような方法が講ぜられてあって、これが適切にもし実際に措置が講ぜられておるというならば、未然にそういうような鉱害の発生を防ぐことができると思います。鉱山の採掘はめくらめっぽうにやるのではなくて、全く学問、技術を利用しての仕事でありますから、従って地質の調査にいたしましても、そのほかの問題にいたしましても、学問、技術をもとにしていろいろの調査がもとになってここで幾ら石炭を掘りたい、あるいは金を掘りたい、こういう施業案でやっていくことは間違いないのだ、こういうことであるだろうと思いますけれども、それに対して認可をする、しない、変更を命ずる、停止を命ずるということがあり得る、こういうならば、これは鉱山業者においてももちろんのことでありますが、特に監督保安の任に当られる通産省関係においては十分学問的にこういうような調査、その会社なら会社、その鉱区なら鉱区、その施業なら施業についての十分調査ができておって、そうしてその調査に基いて認可する変更を命ずる停止を命ずる こういうのでなければならぬはずだと思うわけです。そこで一々そういうような鉱害を未然に防がれるというような場合に、そういうような十分の学者と申しますか、とにかく専門技術者の調査を常に行われてそれを基礎にして、そうしてこういうような措置を講ぜられるのかどうか、この点は一つ伺っておきたい。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) かような事前に予防措置を、鉱害の発生の予防措置を講じます場合に特別な慎重な配慮を行うという点に関しまして、特に一般公共的に影響の多いような施設のありますところにつきましては、先ほど申し上げました特採区域という特別に厳重な制限を課しております。特採区域の指定もござい、ほかに、現実に施業案を通産局長が認可いたします場合には、最近も実例があるわけでございますが、特に関係学者それから専門家、その方たちの委員会を組織いたしまして、その委員会の結論を待ちまして初めてその施業案の認可をする、こういうような手段をとっている次第でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 そういうような専門技術者の調査をもとにして施業案の認可に当って裁定を下される。それがなおかつ非常に膨大な復旧費を出さなければならぬような鉱害が起るということになりますと、それは専門家の調査がきわめて疎漏である、あるいは見込み違いである、そういうことになるわけですか、それともとうてい現在の専門家の調査によっては、そこまで見通しができない、こういうような学問に対するわれわれの失望感を持たなければならぬということになりましょうか。それはどういうふうにお考えになりますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 現在の委員会を組織いたしまして、特に慎重なあれをいたしましたのは、ただいま申し上げましたように、特に公共の施設、たとえば浄水場がございますとか、あるいは大きな貯水池がある、ダムがある、そういうような場合に特に大きな委員会を設けてやって参っておるわけでございまして、それ以外の大体鉱害はあまり発生しないであろうというような所につきましては、その保安の専門家、鉱業の専門家にそのつど相談をして、特別に大きな委員会を組織しないで、そのつど相談をしながら施業案を認可する、こういうような措置をとっておるわけでございます。ところで学術的にどうこうということでございますが、一体、まだ日本の中におきましていわゆる鉱害理論というものが学問的に十分な発展をまだ遂げていない。特にこの鉱害理論が発達しておりますのはドイツだそうでございます。それで最近特に一般公共施設と、あるいはほかの産業とそれから地下の採掘工事との調整という問題が非常にむずかしい問題として浮かび上って参りました。最近われわれの方といたしましても、ドイツの立法例、あるいはドイツの理論、たとえば地下を採掘いたします場合に地上にどういうふうな引っ張る力が与えられるかというようなことにつきまして、ドイツのレーマンの理論とか、そういったふうなものを今研究いたしております。さらに予算もちょうだいいたしまして、鉱害測量、筑豊全体につきましての鉱害測量というものを実施いたしまして、この鉱害測量の実施が完成いたしました暁には、相当鉱害理論というものについてのはっきりした基礎の調査ができ上る。こういうように考えております。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 どうも私はまだ釈然としないのであります。が、それじゃ観点を変えて一つ伺いますが、たとえば鶴見、川崎あたりの工業地帯とか、あるいは八幡その他の北九州の工業地帯とか、あるいは尼崎地帯とか、こういうような所の地下に鉱業権が設定される、あるいはすでに設定された鉱業権の施業案が出る、こういうような場合には、何か特別に考慮をする、一般の地域よりはほかに考慮をする、先ほどあなたがおっしゃった、別に禁止区域になってはいないけれども、特に考慮しなければならぬとか、考慮したいとか、すでに考慮した実例があるとか、こういうようなことが何かありますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 鶴見、川崎の点は別といたしまして特に北九州の重工業できわめて重要な八幡地区に関しまして八幡製鉄所もございますし、またあそこには三菱化成の大きな貯水池もございます。その地域等を採掘するごとに関連いたしましては、これまでの施業案の認可というものに一回もとったことのないくらい長年月の調査とか、慎重なる調査を行いますために、三回にわたりまして学者、経験者の御参加を願いました委員会を結成して、十分なる事前調査を行なった上で、その上で施業案を認可する、こういうような態度をとって参りました。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 しからば伺いますが、八幡で日本炭礦の高松鉱業所が採炭をいたしました場合に、すでに昭和二十五年から二十年までの間に七千七百万円の鉱害復旧費が国から出ている。三十年度だけでも二千万か、これは私の計算違いかもしらぬが、出ておるはずと私は考えておる。こういうような、あなたが今八幡の例をお引きになりましたけれども、そういうような重要な地域において、これは鉱害でないかもしれぬけれども、こういうような八幡の則松とか永犬丸のような地区においてすでに鉱害が起っておる。そういたしまするならば、先ほど来のあなた方の各条文に照らしての措置、並びに今のお話を伺うならば、こういうような鉱害復旧の必要なんかは毛頭ないわけじゃないかと私は思うわけなんであります。にもかかわらず、その八幡のまん中で実はそういうことが起っておる。こういう点についてどうお考えになりますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 則松、永犬丸地区の特別鉱害の復旧につきましてはただいまお話のございましたように国費をちょうだいして復旧いたしております。この地域は、実は日炭といたしましても、戦争中のいわゆる強行出炭の時代に起りました特別鉱害の復旧でございますが、私が、今慎重なる調査委員会を設けてやっておりますと申し上げましたのは、その後におきます昭和二十四年以降におきまして、一般鉱害が起らないように、そういう一般鉱害の中で特に重要な施設に対して大きな影響を与えないように注意するために、かような委員会を設けて慎重なる調査を継続して参ったということを申し上げたわけであります。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 戦争中のことならばそれでは仕方がないということで一応あなたのおっしゃることを、それもおかしいと思うけれども、それはそれとして不問に付するといたしまして、しからば戦争中の乱掘したその跡の、そういうような被害が八幡のまん中に起っておる。そうして私が調査したところによりますれば、すでに八尺か幾らか土地が陥没しておる、そういうような事実がある。それはきわめてむちゃくちゃに採掘したためかもしれませんけれども、あなた方、それはそうでない、まあ今後は大いに一つ、いろいろ監督指導よろしきを得ておるからそのままではいかぬのだ、こういうようなお考えだろうかと思いまするけれども、その点について私はまだ不安にたえないのは、たとえば最近やはり日炭の問題について非常な問題になっておる八幡の瀬板貯水池の地域の施業許可の問題、これについて私は一応経過を伺いたいのです。なぜかというと、こういうふうな貯水池は——工業水用ですか、その地域には水道の浄水池がある。それでそういうような地域においてこの施業を許すということになれば、もっとも日炭としてはそれで鉱業権の設定がなされていくのでありますから、それを許さぬということになれば、これは日炭としてはまた非常に困るごとになろうかと、これも私は法か何かの欠陥かしらぬけれども、何か考えなければならぬところがあると一応思いますけれども、しかし瀬板の貯水池あるいは浄水池のあるその地下を掘っていって、そうして差しつかえないかということについては、これは差しつかえないというお考えをお持ちになるのか。私の聞くところによりますというと、八幡市の執行部当局は全力をあげてそれに反対運動をやる、われわれもその陳情をすでに受けておる。ところが反対運動をやる、それは一顧だに顧みられない形になっておると思うのであります。ということはおそらくそういう地域に施業しましても、何らそういうような、われわれの心配するような鉱害は発生することは万ない、こういうような考え方がない限りは、この施業の許可は、認可はなされないはずだと思うのであります。それにこの点について昨年来どういう経過をおとりになったか、もしもこの地域がまた非常なここに鉱害が起って、それで国やら地方公共団体が非常な金をここにつぎ込んで、この復旧工事をやらなければならぬということになりますれば、これは国会の衆議院、参議院における決算委員会としては大問題になってくる。それで、私はそういうことにならないために、今のうちから、未然に防ぐために、なるべく安心をしておきたいのでありまして、それでどういうような措置を講ぜられて、安心ができて鉱害は起らぬ、従って復旧費は出す必要がない、こういうお考えのもとにいろいろ産業行政的の作業をなさってこられたのか、その経過なりお考えを一応伺っておきたい。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それに関連して。今高野委員から出ております八幡市の日炭の問題を私どもも聞いておるのでありますが、これを先ほどからの御答弁を聞いておるというと、とにかくいろいろな条文上から照らして、まあとにかく取り消しもできれば変更もできるし、場合によれば中止もできる、いろいろあると思うのですね。そういう中で日炭の問題が出ておるのですが、それを最終的に決定するのはやはりこれは通産省当局だと思うのですが、そう理解をしていいのですか。先に一つ、委員長。

平島敏夫自由民主党

○理事(平島敏夫君) あわせて御答弁願います。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 最終的な決定は、十分通産省木省も相談を受けまするけれども、法律の建前にこの施業案を認可いたしますのは地方の通商産業局長でございます。  それから先ほどの御質問の、これまでの経緯、どういう態度をとったかという経緯を簡単に申しあげさしていただきたいと思います。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 簡単に、筋道だけでけっこうです。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) まず貯水池の問題でございますが、これは三菱化成の黒崎工場の、瀬板にございます貯水池でございますが、この地下を日炭が採掘するということに関しまして、この両方の会社の間に紛争を生じましたのは昭和二十四年からでございます。それでその前に紛争を生じましたので通産局長、それから鉱山保安監督部長及び福岡県知事の三者で学識経験者によります調査委員会を設けまして、貯水池の地下の採掘をした場合、貯水池の施設に与える影響はどうであるかという技術的な、調査検討を委嘱いたしたわけでございます。この委嘱いたしました報告に基きまして一応二十九年から三カ年にわたる施業案を認可いたしました。それから先の施業案の処分をどうするかということについては、引き続いて調査委員会において検討をいたしていただくということにしたわけでございます。昨年の六月の二十日ごろだったと思いますが、この調査委員会のその後の採掘に関する御報告が出たわけでございます。それより先き立ちまして昨年の七月に、先に認可いたしました施業案によります採掘範囲が大体採掘が終ってしまい、従って多数の労務者が遊ばなければならないという問題が起って参りまして、新しい地域の施業案というものに対して何らかの処分をしなければ炭労系の労務者が相当遊ぶという問題が出たわけでございますが、たまたま今申し上げましたように六月二十一日に調査委員会からその傍の調査結果についての報告書が出されました。これによりますと、採掘の順序及び採掘方法を計画通り実施するならば、貯水池の下の採掘は差しつかえないという結論でございました。そういう結論をいただきましたので、この施業案の認可をしようというふうに進めておりました。たまたまこの採掘区域の周辺がお話のございました穴生の浄水場という大事な施設がございます。そのために八幡市を始め関係方面から地下採掘によって被害が起った場合困るではないかというふうなことから、これを処分するに当っては、きわめて慎重にされたいという陳情がございました。と同時に、また一方この水巻町の方からは早く採掘を許可してほしいという陳情も反対陳情として出て参ったわけでございます。そこでまず瀬板地下の採掘につきましてはその後……、委員会の結論としては差しつかえないということになっておりますが、さらにその詳細の点にわたりまして三菱化成と日炭との間にいろいろとらなければならない措置につきまして話し合いが行われておったのでございますが、十二月の二十三日両者間に円満に話が整いましたので、この紛争は解決したわけでございます。そこで通産局といたしましては、まず瀬板地下の問題は一応これでよろしい、しかし穴生浄水場の問題は別であるという観点に立ちまして、穴生浄水場に影響のあるような地域というものを除きまして、施業案の認可をしたわけでございます。さらに、ついで認可はいたしましたけれども、先ほどお話のように鉱害が、不測の災害が発生することのないように特別の監視委員会を設けて、日炭がきめられた採掘の順序及び方法、その通りに採掘をしているかどうかというような監視をするための委員会を設けてその通り監視をやらせております。またその測定のためには特にダムに及ぼします影響、引っ張りの力をどういうふうに見るか、これは今まで学者が実測して参りましたのと、それから計算値との両方が合致するかどうかということをスイスから新しい機械を購入いたしまして、三角測量も実施いたしておるわけでございます。それでは穴生浄水場に関係がある地域はどうなるかということが今後の問題でございますが、穴生に関しましては特にこれは水道でございますし、市民の飲料に関係するものでございますので、これも現在東大、九大、京都大学その他の大学の先生に特にいろいろお願いを申し上げまして、委員の委嘱を行なっておる段階でございます。これが現在までのいきさつでございます。  以上でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 その学者の調査によりまして、それから後の施業案の認可状況はどうなっておるわけですか。今お話によりますと、昨年の十二月二十三日に関係者の間で了解ができた、こうおっしゃるわけでありますが、福岡の通産局長はどういうふうにそれに対して措置を講ぜられたわけでありますか。そうすると、永久的に採掘を許可、認可するとか、あるいは何カ月か時期を切っての採掘とか、あるいは地域を限って採掘する、こういうような適当な何か措置を講ぜられたに違いないと思いますが、それはどういうような結論になっておりますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) ただいま申し上げました穴生浄水場に影響のある地域に関しましては、今後の委員会の結論を待って施業案について処分をする必要がございますので、その分を除きまして、それに影響のない部分につきまして部分的な認可をやっております。そのやり方としましては、大体地域を限定し、そうしてこの地域の範囲内の採掘ならばよろしいということで許可をしております。その炭量はおおむねどのくらいの期間もつであろうということは、大体四カ月から五カ月前後というふうに想定いたしております。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 今の想定によって四カ月ないし五カ月間の採掘の炭量がある、その地域が今施業の認可を受ける、それが済みましたあとはどうなりますか。その穴生浄水場の分は別といたしまして、貯水池付近以外に四カ月ないして五カ月間の採掘の炭量を掘る——そのほかに鉱区の設定が広がっていると私は思ったのですが、これを全部取り尽くしますか、浄水池の付近をのけまして。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 実は鉱区の範囲がどのくらいか今はっきりつかんでおりませんが、穴生浄水場に影響のある地域がかりに許可されましたのちにおきまして、残る部分は若干ございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 関連して。今ので私が一番奇異に感ずるのは、二十四年以来非常に長く両者に紛争があった、高野さんのおっしゃるように、ともかく鉱害が未然に防げるように指導をしていくのが私は通産当局の使命だと思うのです。それで今のお話ですと、あと、たとえば昨年十二月二十三日の解決したところによりますと、四カ月ないし五カ月で一応完了するということでありますが、すでに本省から現地に、単に地方局長の意見だけじゃなくて、これだけの長い間の紛争ですから、現地にあなた方は行って、そうして現地で調査をし、あるいは意見の具申も聞いて、そうしてこれは確かにこれでよろしい、こういう結果になって認可を与えた、こういうふうに理解をしてよろしいのですか、この問題は。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 私自身は現地へ行っておりません。しかし技術者は何回も現地へ行っております。さらに現地で——これは通産局長の権限でございますので、極力問題は現地で明らかにする方針を堅持して参りました。それで、ただしかし本省としましても、これはつんぼさじきでやっておったわけじゃございませんので、絶えず電話連絡あるいは書面連絡あるいはテレタイプによる連絡というものは常時やって参りました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 なるほど通産局長の権限ということも一応考えられますが、しかし上石炭を掘ること、あるいは出された石炭についてのいろいろな問題については、石炭局長は関係はないのですか、それともあなた方がやはり担当の所管ということで、われわれは理解してよろしいのですか、どっちなんですか、これは。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 石炭の採掘に関連いたしまして、責任は私にございます。なお同時に、私どもといたしましては、経営者側がその採掘を進める問題以外に、同時にあすこに働いている幾多の労務者が失業するかどうかという問題で重大な責任を感じているわけであります。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 福岡の通産局長の裁定についての最高の責任は通産大臣になりますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 第一次的には通産局長の責任でございます。もしこの行政処分に対して異議の申し立てがありました場合には通産大臣の責任でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 先ほどの、昨年の十二月二十三日に関係者の了解ができたので、施業案の認可について、それを参考にして、土台にして通産局長が措置を講じたと、こういう御説明があったのでございまするが、この十二月二十三日に了解を得た関係者というのはどういうような人々でありましょうか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) この問題、第一義的には、これは採掘をしようとする日本炭鉱、それから採掘によって影響を受けまするところの三菱化成、この二つの会社が第一義的に、と同時に当面の責任者であり、当面の相手方でございます。さらにこれらのいろいろな両方の、たとえば施業案というものが、施業案通りに掘っているかどうかという問題に関連いたしまして、実効を確保いたしますために、これに関係いたしております者は、通産局長、保安監督部長、福岡県知事、この三者でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 そういたしますと、日炭と三菱化成と、通産局長と、保安監督部長と福岡県知事、この関係者が立ち会われて、この施業案認可についての了解を与えるといいますか、認可しても差しつかえないような基礎になる了解調印をされたとかいうことになるわけですか。それともこの方々が随時それぞれ単独に了解を与えられたのか、すべて皆さんが立ち会いのもとに相談が進められて了解ができ上ったのか、それはいずれでありましょうか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) まず、この施業案を認可していいかどうかの意思決定は、通産局長がその責任者でございますが、その意思決定がなされましたのは、あくまで学者、学識経験者をもって組織されました委員会の御報告によりまして意思決定がなされたわけであります。ただその意思決定をしましたけれども、具体的に処分を行うのをしばらく待っておったということは、これは八幡市の方々の非常な御心配がございましたので、そういう御心配がないのだということを十分に御説明するだけの時間的余裕をいただきましたことと、さらにこの三菱化成と日炭との間に非常にこまかい、たとえば立ち入ってどういうところをどういうふうに調べるとか、どういうふうに補修をするとか、そういうふうな細目の点につきましての話し合いというものができるのを待ったわけでございます。それで今御質問の、三者が同じ場所に立ち会ってやったかどうか、私は物理的に、同じ会議室でやったかどうか、私は知悉しておりませんのでありますが、これは調べればすぐわかることでございますけれども、別々に一つ一ついったということでなくして、一つの、こういうふうに話し会いができました、それはけっこうでございました、ということで、おそらくみんな電話連絡なり、あるいは使いの者を出すなり、そういうようなことによってこの処分を行なったというふうに考えております。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 福岡県知事の話が出ましたが、知事がそれに対して了解を与えたということは、福岡県の責任者としての公的立場からでありましょうが、しかしこの地域の自治行政をやっている八幡市の執行部、二十八万の市民というものは非常に不安を持って反対した。その反対が適切であるかどうか、これは私にはわかりません。わからないけれども、反対していまだに納得しておらない、通産省にお百度を踏んでおる。こういう事態を無視して知事が了解を与えた、通産局長もそういう反対を無視して認可をした、あるいは通産省本省の方でもいろいろ運動があったにもかかわらず、それは説得すると言いながら、いまだにまだ現地においては納得することができない状態におられるようである。そういうところを無視して急いで施業案の認可がなされたということについては、どういうふうにお考えになりますか。これはやはりそうせざるを得なかったとお考えになるわけですか。少し早まったとお考えになりますか。どうしても、そういう現地の反対があっても、そんな反対は知事が一蹴してかまわないんだと、こういうふうにお考えになりますか。これは一つ大事な点でありますから伺っておきたいと思います。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 通産局長及び保安監督部長以外に福岡県の知事がこの問題にお加わりになりました理由は、実はあの瀬板の貯水池が渇水時におきましては水道組合の方から一定量の水を供給を受けなければならない。この問題は福岡県知事の権限でございます。そういう実質的な理由がございますので福岡県知事さんのいろいろ御了承を得るために努力をしたわけであります。  それからなお、これが少し早まって認可したかどうかという点でございますが、これだけの調査、学識経験者の結果をいただきまして、なおかつただいま申し上げましたように、八幡市の言い分も十分に聞き、県の言い分も聞きまして、十分時間を待って、しかもあの浄水場の地域、これを除いて認可したのでございまして、この認可のやり方は決して誤ったと考えておりません。同時に八幡市は御承知がないというお言葉でございましたけれども、私も八幡市の方にも市会議長の方にも何回もお目にかかりまして、いろいろ御説明を申し上げたわけでございます。それで八幡市の御要求されました通りに、私どもは今まで申しあげました措置は八幡市の御要求のように運んできておる、なおかつその結論に対して八幡市が納得なさらないということになれば、納得なさらないということをよく伺わなければならない、今後のことについては、この重要な役割を持つ浄水場につきましては、委員会の結論を待って初めて行政処分を行う予定でございますので、十分慎重な措置をとっておると確信しております。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 私の了解しておる限りにおいては、八幡市はまだこれについて納得しておらないと私は感じております。そういうふうに受け取っております。ところで御承知の通り、私はこの方面については至ってしろうとの方でございますが、八幡市の地図を見ましても、あれから北九州にかけてのほとんどあの地域の全地域、製鉄所の工場の方まで鉱区の設定がなされておる、それに対して施業案の申請が出ました場合に、どうなるかということが、北九州の重工業地帯の特別の開発を政府がこれだけの金をかけてやろうとしておるにもかかわらず、その工業地帯の地下はすべてことごとくいろんな会社の鉱業権の設定がなされておる、鉱区になっておる。そしてそれは採掘しておる所もあれば、大部分はそうでないだろうと思いますけれども、こういうふうに学問的調査がなされて不安がない、こういうふうなただ学者の調査ができ資料があれば、どんどん施業をさしていくということになると、これは法の欠陥からそうならざるを得ないでありましょうけれども、今後八幡製鉄の工場の下、そのほかいろんな各種の重工業、軽工業の工場がある、そういうふうに地下の鉱区に施業したいという場合に、一体どういう措置をおとりになるつもりであるか、これは八幡に限らず、戸畑、小倉、門司にかけましても、あの辺の北九州の重工業地帯の非常な心配をしておる関心事だと思っておる。ことに政府が北九州の重工業総合開発計画を持っているわけです。その下が鉱区になってどんどん採掘されると、これについて先ほどあなたがおっしゃったけれども、鉱害についての学問技術は日本はおくれておる、ドイツは進んでおるが日本はおくれているのです。その日本がおくれておるような鉱害測定判定の学問技術をもって安心できる判定ができるかどうか疑問がある。そういたしますれば当然鉱区を持っておる会社はこれを掘らしてもらわなければ経営は成り立たないかもしれません。これも一理がある、しかし掘ってもらうと非常な危害が生ずるおそれがある、こういうあの辺の地帯の心配がある。これはまた無理からぬことと思う。事将来のことを考えて、もし万一ここに見込み違いがあって、非常な鉱害が発生した場合、国は非常な責任を持っておる、この決算委員会で大きな問題にならなければならないような事態が発生しやしないかということを私は憂えるのです。それを未然に防ぎたいのでありますが、この新たなる会社、新たなる鉱区について今後施業案が出た場合に、あの北九州の鉱業地帯においてはどういうふうにお考えになりますか、これを一つお聞かせ願います。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 具体的に今の八幡製鉄所の下あるいはその他の重要な会社の下にどういう鉱区が設定されておるか、私存じておりませんので、具体的な措置についてお答え申し上げられませんが、一般的な考え方といたしましては、たとえば一つの例をとって申し上げます。と、戸畑のストリップ・ミルというような非常に平均というものを大事にするというようなものの下に、相当にしかも浅いところを掘るという施業案が出ました場合には、これはとうてい認可できないものだと、こういうふうに考えております。また根本的な問題といたしまして、ただいま御指摘のございましたように、国家に将来不測の損害をかけないというための予防的な措置を講ずるためには、先ほど少しくどく申し上げましたいろいろな法律上の法制がございますが、現在の法制の運営というものを最大限まで発揮していってどの点まで予防できるか。さらにこの法律をもってまかないきれないところがある点につきましては、将来の問題として、あるいは一つの法律をもって、特別立法をもって重工業地帯の地下採掘の規制の法律を考慮する、あるいは現行の鉱業法あるいは鉱山保安法というものに対しましていろいろな研究の結果、所要の改正の措置が必要であるという結論が出ました場合には、広く関係方面の意見を聞きまして、そういった必要な措置を講じたいと考えております。  なお、本件は先ほど申し上げましたように、臨時国会以来、衆議院商工委員会におきましても、同様の問題が提起されまして、私どもは目下その法律上のどういう問題を究明しなければならないかということを作業中でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 そうすると、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。だんだん時間もたちますし、ほかの委員の質問もありましょうから簡単に済ませたいと思いますが、今の石炭局長のお話では、北九州重工業地帯、これについて鉱区の設定があっても、今後施業案の認可はしない、こういうような方針であると、はっきり了解してよろしゅうございますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) ただいま私が申し上げましたのは、そういう趣旨で申し上げたのではございません。ただ一つの例として、たとえば戸畑のストリップ・ミルの真下の非常に浅いところを掘るというような場合には、こういったものについて施業案の認可は非常に困難であるということを申し上げたのでございまして、それは一つ一つ具体的に、どういう施設の下にどの程度の深さのところをどういう採掘方法でいくかという問題を一つ一つ具体的な問題として今後そのつどこの問題を研究していくより仕方がない、こういう考えでおります。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 しからば先ほど私が例を引いて申し上げました通りに、製鉄所の下にも鉱区が設定されている。会社の名前は忘れましたが、その付近ことごとくしかりである。ほとんど寸土も余すところなく鉱区になっておる。そういう場合に、ここには溶鉱炉がある、その下のどれくらいの深さをどの程度採掘する場合にはどうなる、こういうことを一々吟味しなければその施業案について認可するかあるいは認可しないかということはきめられぬと、こういうことになるわけですね。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) ただいま私ここに鉱区の図を持っておりませんので残念でございますが、八幡製鉄所の事業場、溶鉱炉でありますとか、ストリップ・ミルでありますとか、そういう事業場の下には現在石炭の鉱区はないと考えております。しかしたとえば八幡の製鉄所がこれから建設しようとする労務者住宅というところの下にはまだ鉱区がございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 私の調査したところによりますと、製鉄所の下が鉱区になっておる。会社の名前は忘れましたが、お調べを願いたい。そこに石炭があるかどうかわからない。なくても鉱区の設定をめくらめっぽうに申請しまして当局が認可したのかもわからない。わからないけれども、どこかの会社の鉱区になっておる。それがやはりその会社が今後独自の立場で調査を進めていって、やはり採掘して非常に有望である、経営が成り立つ、こう思って認可した場合にどうするかということが出てくるわけであります。これは製鉄所の下に限らず、あの辺の重工業地帯ことごとくそうだと思う。それをせっかく国が北九州の総合開発に非常な金をかけて努力しているにかかわらず、一方においてそういう不安があるということを非常に心配しておるわけだ。それがたまたま本委員会に問題として一つ現われておるわけです。これは関連して考えていただかないというと、ただ日炭の瀬板工場だけは弊害がないからというので許可をして、あとは知らぬ顔ということには参らぬ問題だ。そこで私はその問題を非常に心配しておるのです。何か法律で適当な方策を現段階において講ずることができないというのならば、現在の鉱業法並びに保安法なり、その法律の条文の改正をする、あるいは新しい条文を挿入するというような、こういうような方法を講じて、そういうような特別措置が講ぜられないか、こういう御研究はなさったことはないかどうかをお伺いいたします。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 日炭と三菱化成の問題が発生しまして以来、また特に昨年の臨時国会以来、通産省の中に鉱山保安局、鉱山局、石炭局、三者の特別な部内的なものでございますが研究の委員会を持ちましてこの委員会において、現在の保安法あるいは鉱業法を徹底的に今研究いたしております。さらに、ドイツ、フランス、英国その他の、鉱業とその他の一般産業、あるいは一般公益との調整に関する立法例も全部調査いたしました。お示しのようにこの問題はきわめて重要な問題でありまして、今後この狭い国土の中において、重工業の発展とともに、すでに掘っております地下資源に対する権益との調整の問題というものは、これは通産省としても非常に重要な問題と考えて、今後も法律上あるいは技術上それらについて徹底的な研究を進めたいというので、目下調査中でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 それでは最後に要約して一つ伺いますが、今後あの貯水池の付近の採掘の問題、あるいはそのほかよその会社の各社の鉱区についての施業案認可申請の場合等につきましては、軽々にこれを取扱うことなく、十分研究して技術的、学問的に調査をして、この問題について判定を下す。さらにまた法律については、関係法律に不備があるかどうかということについても十分一つここで検討を加える、これだけの御用意があると了解してよろしうございますか。

村田恒通商産業省石炭局長

○政府委員(村田恒君) 仰せの通りでございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 私は決算委員会の立場から、よけいな金を国費で出すべきでないという立場で質問申し上げたのでございましてそれ以上の、鉱業法の改正問題とか、鉱山保安法の改正問題等という問題につきましては、いずれあらためて商工委員会においてまた質問をいたしたいと思いますから、この問題についての質疑は、私はこれでもって終ります。   〔理事平島敏夫君退席、委員長着席〕

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 石炭局長にちょっとお願いをしておきたいと思うのですが、京浜重工業地帯とか、あるいは北九州重工業地帯とかいうようなものは、きわめて重要な地域なんですから、そこで横浜においてもまた石油資源だ、ガス資源だという問題が実は出てきておるわけです。そういうような点については、今の御答弁で十分な慎重な配慮をなされると私ども思うのですが、でき得れば、鉱区あるいはそういう問題について申請が出ておるものについて、あなたの方のとられておる立場というものをできるだけ明確にできるような一度一つ説明を私は求めたいと思うのです。何か資料がもし出せるなら、あなたの方のでき得る範囲でけっこうですから、そういう点も一つお出しを願いたい、こう思うのです。われわれも非常に関心を持っておるわけでありますが、特にいま一つは、労務者の問題については、われわれも非常に重大な関心を持っておるわけであります。そういう点についても、法改正等の場合にも、十分配慮できるような立場もやはりとっておいてもらいたい、こう思うのです。いわゆる安全、衛生といいますか、鉱山保安法、そういうような問題についても特に一つ研究されたものを一つ出していただきたい、こう思うのです。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 先回質問をいたしましたが、ちょうど関係者が出ておりませんので、そのまま保留になりましたアルコール問題につきまして、ちょうど事業長がお見えのようでございますから、質問を一点いたしたいと思うのであります。その前にちょっと私はこの問題に関連をいたしまして御注意を促したいのでありますが、たしか会計課長だと思ったのでありますが、アルコールの問題につきまして質問をいたそうと思いましたところが、指摘事項に書いてないものですからというようなたしか発言があったと思うのです。これは今高野委員長の言われた通り、本委員会は何も会計検査の報告のこの教科書だけをやるのじゃありませんで、この会計の処理に関する一切のことをやるのでありますから、もし当該関係官が出られない場合には、官房長なりあるいはまた会計課長なりが十分勉強して出るということでないと、指摘事項にないから連れてこなかったというようなことは不穏当だと思うのです。政務次官もおいでのようでございますから、一つ御注意を願いたいと思います。  それからアルコールの問題でありますが、これは別に私は特に不当不正というような問題でなく、処理の問題だということは、たびたび本委員会で申し上げたのでありますが、私が三年ほど前から農林省に対しまして、病変米の処理の一番の近道は、通産省関係のアルコール化だということを唱えてきたわけなんでありますが、なかなか所管大臣はそれをよう踏み切らなかったのでありますが、幸い二十九年度の決算のときに岸総理の出席を求めまして言質を得てだいぶ緒について、先般農林省の調査の報告によりまするというと、病変米の処理もほとんどがアルコール処理に使って、大体八千トン残った。これは農林省の問題なのでありますが、それで私のお尋ねをいたしたいことは、大体その病変米を年間——これは三十年度に必ずしも該当しないと思うのでありますが、ことに三十一年度が一番多かったのじゃないかと思うのですが、病変米をどのようにアルコール化に処理をされてきたか。年度とそれから処理の方法、つまり金額あるいはまたその瞳、それをちょっとお聞きいたしたいのであります。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) お答え申し上げます。私どもの通産省のアルコール事業では、三十年度と三十一年度は病変米を使っておりません。今後三十二年度、三十三年度、三十四年度において購入の予定をしておりますのが三万六千トンございます。そのうち三十二年度におきましては、すでに四千五百トンを購入いたしております。三十三年度において二万七千トンを予定しております。なお残量の四千五百トンを三十四年度において購入する予定であります。それで三十二年度におきましては、四千五百トンで、すでにアルコール二千キロリットルを生産するために今作業中であります。価格にいたしまして、大体農林省との相談では正味二万四百円、袋込みで二万一千四十円、これはシフ価格の糖みつの三十ドルに見合うことになっております。それから三十三年度予算におきましては、大体今後におきまして、三十二年度と同じような条件で農林省と契約をいたしまして、そしてやはり工場で使いたいと思っておりますが、そのうちで三十三年度は特に民間にも多少その病変米を使わせまして、アルコールを製造する予定であります。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 従来使っておりました材料に比べまして、価格差はどういうような状態になっておりましょうか。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 従来は、大体私どもの方では、原料といたしまして糖みつ、それからなまカンショ、それからバルブ、こういうものを使っておりますが、そのうちで病変米はいわゆる発酵用のアルコールでございますが、  これは価格にいたしましてただいま申し上げましたように三十ドルでございますが、三十二年度において使いました糖みつは大体四十七ドルで購入しておりますので、今度はかなり安くなるかと思っております。それからイモの値段にいたしまして、これは二十六円五十銭に該当いたしますけれども、イモはことしは非常に高うございまして、大体平均三十二円から三十三円についておりますので、その点では多少病変米の方が安くついているかと思います。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 この病変米のアルコール化という問題は、もう相当前から問題になっていたのでありますが、事業部長が御就任前もおそらく問題になっていたと思いますが、この問題につきまして、何か政府間で交渉をせられたような——これは過去の問題でありますが、交渉をせられたようないきさつについてお答え願いたいのでありますが。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 今はあまりやっておりません。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そうすると、ただ農林省の呼びかけによって、そうしてこれに応じていくということが大体今までのいきさつだと、こう思ってよろしいですか。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) さようでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今のアルコールの問題、私もお聞きしたいと思ったのですが、これは工業化をやると一トンでどれくらい出るのですか。それからそれに要する費用ですね、それはどうなっていますか。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) アルコール一キロリットル作りますのに、大体病変米二・二トンを必要といたしております。値段といたしましては、先ほど申しましたように、これは一トン袋込みで二万一千四十円となっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 工業化に要する費用はどうですか。つまりこういう計算をしてもらいたい。一トンの病変米がアルコールになればどれくらいになるか。そうしてそのための工業化の費用はどれくらいかかるか。それからそれを市場で販売する販売価格はどれくらいになるか、そういう点をお聞きしたい。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 工場によってかなり違いますけれども、アルコール一キロリットルの原価の中で、大体二万五千円から四万円程度の原価を占めているようであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうも、私の質問にやはり合せて答えてもらいたい、食い違いがあるのですね。だから、一トンの病変米がアルコールになればどれくらいになるのか。そのために工業化の費用はどれだけか。そうしてそこでできたアルコールはどれくらいの価格になるか、こういうことをお聞きしている。計算できなければあとからでもいいです。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 担当の本多管理官から御説明申し上げます。

本多紀元通商産業省軽工業局アルコール管理官

○説明員(本多紀元君) お答え申し上げます。米の二トン二からアルコールが一キロリットルとれる計算になります。従いまして、アルコールの一キロリットルを生産いたしますのに、主原料費といたしまして約四万五千円前後の米代が要るわけであります。そのほかに石炭代、電力代あるいは労務費、こういったものが、工場の稼働率によりまして若干の径庭はございますが、ひっくるめて申しますと、大体二万五千円から三万円くらいの製造経費がかかります。これはアルコール一キロリットルにつきまして、原料費以外の経費が大体二万五千円から三万円くらいかかるわけでございます。従いまして、主原料の米代と一緒にいたしますと、七万円から七万五千円くらいの価格になるわけでございます。これがいわゆる製造原価ということになります。これは言うまでもなく、工場によりまして稼働率が違いますので、径庭がございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この値段は、これはどれくらいで渡しているのですか。

本多紀元通商産業省軽工業局アルコール管理官

○説明員(本多紀元君) アルコールの販売価格は、ただいまの米で作りましたもの、イモで作りましたもの、いろいろなものを全部プールして現在売っているわけでございます。この価格が、工業用のアルコールは九十五度のアルコール一キロリットルが政府売り渡しで八万三千二百円と相なっております。従いまして、米だけのものを米だけで売るわけでございませんので、イモからできたもの、パルプのもの、全部これを付加平均いたしますと、ちょっと言葉が違いますが、プール価格によってやっておるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 年間の製造量ですね。これはどれくらいになりますか、工業用ですね。その中で米は今度の病変米はどれくらいの。パーセンテージになっておりますか。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 三十二年度におきましては、二万七千五百五十キロリットルのうち、病変米を使いますのが二千キロリットルでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、これは一〇%足らずですね、八%ぐらいになるかな。病変米の原料を使っておるのが、そうなりますね。ところがずいぶん話が違っておりますね。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 三十二年度は二千キロリットルでございますが、三十三年度の予算計画におきまては、一万二千三百二十キロリットル生産する予定でございます。これは大体三十三年度二万八千キロリットルのうち二万二千三百二十キロリットルを病変米で生産するごとになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 米にしてやって下さい、どれくらいになるか。

橋口隆通商産業省軽工業局アルコール事業長

○説明員(橋口隆君) 米にいたしまして二万七千トンでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これについては今まで交渉がなかったという先ほどの大竹委員の質問に対する返答がありましたが、政府の答弁としてはいつでも非常に消化量がないということをしょっちゅう言われておるのですが、しかしどうなんですか、フルに病変米でやる場合はどういうふうになるか、どれくらいまで消化できるんですか。かりにフルにやるとしたら——ほかのもの、糖みつとかそういうものを使わないで、病変米だけでかりにやるとしたらどれくらいまでできるのですか。

本多紀元通商産業省軽工業局アルコール管理官

○説明員(本多紀元君) お答えいたします。現在年間のアルコールの生産数量は二万八千キロリットル前後になっております。その中でどうしてもかえることのできない原料というのが亜硫酸パルプの廃液というものがあるのでございます。これはおきかえるわけには参りませんので、この分が約九千キロリットルあるわけでございます。そのほかのものは積極的に米にかえようといたしますれば、かえることができるのでございます。しかしながら一言つけ加えたいのは、私どもの方の工場はやはりイモ畠のまん中にございますものですから、なおイモを使う数量を食ってまで米にかえるということは、いささか問題があろうかと思いまして、大体三分の一程度くらいのところにとどめておるという次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 通産省の関係では、これくらいのことをお伺いしておけばわかるのですが、これは当委員会から——委員長に申し上げますが、当委員会としましても、大竹委員から発言のありましたように、昨年相当な問題になったわけですね。そしてこれに対する実際の損害の問題がどの程度か、この点についてはこれは総合的にあとでやろうと思いますが、なおまた、今後工業化の問題についてわからない点は資料としてまたお願いするかもわかりません。  それでは、この問題はこれくらいにしまして、その次にお伺いしたいのは、先ほど資料を要求をいたしたのでありますが、ただいまもらったこれは、どうもこの資料を今急速に見たせいもあるでしょうけれども、この前の要求とはだいぶ食い違っておると思うのです。私資料を作成していただく方に特にお願いしたいのですけれども、非常にわざわざ手数をかけていただいてこれは大へんな作業だと思います。われわれは簡単に要求しているけれども、この作業をされる方は相当困難だということはよくわかる。その労を考えれば考えるほど、やはりこちらで要求している資料に合わしていただきたいということなんです。特にお願いしたい。どうも、きょういただきましたのは、必ずしもそういうことになっていないのじゃないか。私のお願いしましたのはこういうことなんですね、この前会計検査院の指摘によりますというと、とにかく試験研究等に対する国庫補助金の問題、これが全体として五百九十二事項ある。そのうち会計検査院は二百四十三事項について検査をした。その中でここにある問題として九件が指摘事項になっているわけなんです。しかし、そのほかの、これは会計検査院の検査をしない、つまり約六O%の問題については、それならどのような検査をされたか。従ってそこには内部監査の機構があるのだろうと思います。その内部監査の機構というものは、それ以外の問題についてどのような発動をしておるのか。これは非常に、私たち決算委員会の中で一つ大きな根本的な問題になるのじゃないか。つまり、会計検査院は機構の関係あるいは人員の関係、能力の問題、そういう点から、全般的にこれはあらゆるものを検査することができない。従って、まあ代表的なもの、あるいは抜き取り的な検査をやる、そうして問題がこれは提案されているわけであります。しかし、その目の届かない点がどうなっているかということが、同時にこの決算委員会の中では非常に重要な問題ではないか、こういう観点からお聞きしているわけであります。ところが、この資料によりますというと、途中で計画変更をしたのはどうだ、これは途中の監査の中でそういうような問題があった、その中で返還をしたのはどう、その中でいろいろ監査の手心が加わったわけでありますが、どうもここでいただいた資料では、私の要求したものには合致しないことになるのです。残念ながらそういうことになるのです。ですから、私たち——むろん専門家でありません、しろうとなんです。ですから、今の御説明でもありましたが、私たちは単純なことで、しかも国民がわかるような立場でお伺いしているかしれません。そういうものにやっぱりこたえるような率直な資料をいただきたい。作業にちょっと手心を加えていただくとわかることなんです。そういう点から申しますというと、残念ながらこの資料というものは私の要求にこれは合わないわけなんですね。従いまして、これはもう一度検討いただきたいと思うのですが、四O%の会計検査院がやりましたその残りの部分について、一体どのような内部監査が行われたか、そうしてそこではどのような結果が出ているのか、このことが重要なんです。その過程につきましては、会計検査院がおそらくそういう内部監査には立ち会っていないのじゃないかと思う。これもあとでお聞きしますけれども、従って途中で計画変更をしたのはどうだ、返還を命じたのはどうだ、こういうことについては、これは会計検査院としてあずかり知らないかもしれません。その原因、結果について提出された問題の中で、会計検査院の能力に応じてこれは検査をされているのだと思いますが、その残余の部分についてどう処理されているかということは、これは国政全般の中で非常に私は重要な課題じゃないかと思うのです。ですから、特にその点から申しまして、簡単でいいのです、あとの六〇%の、これは件数にしますというと三百五十件くらいですか、三百五十件というものがここに出てくるわけですが、これをどういうふうにその後一体監査をされ、そしてその中でどういうふうに処理されたのか、ここが聞きたいところです。というのは、これは通産の関係でもそうですけれども、ほかの各省についても同じようなことが言えるわけです。いわば、この問題はこの決算委員会においての論議の対象にはなっていない。いわば国政の中での一つの盲点になっている問題だと考えれば考えられる問題なんです。この点を、私たちはやはり決算委員としての職責から、この問題をやはり明らかにすることが非常に重要だ、こういう観点からお願いしているのでありましてこれはもう一度お願いできますでしょうか。

出雲井正雄工業技術院調整部長

○説明員(出雲井正雄君) お答え申し上げます。ただいま御指摘のございましたように、私どもの提出いたしました資料のうち、特に関係の深い三十年度分につきましては、ごらん願いますと、区分の最後のところに、「監査実施率」と書いてございます、その冒頭の採択の欄でございますけれども、百八十件、あるいは四半期報告その他、百九十件と書いてございます。この監査件数はただいまおしかりを受けましたが、はなはだ私どもも申しわけない次第でございますが、検査院の四〇%の中に含まれております検査院の検査を受けました件数を含めておる次第でございます。この点検査院の私の方で当該年度に検査を受けました個所はチェックしてございますが、なお念のために会計検査院の方にも再度確かめて、その分を引いて資料を作るべく努力を試みて参りましたが、いかんせん膨大な資料でございましたので、一応ここに私の方で内部監査をいたしました監査実施率の分子の方を出しますと、三十年度六百七十件になりますが、この中には検査院の検査を受けたものを含めてございます。しかしながら、その中央の各欄に従いましてたとえて申しますと、計画変更に伴う返還、あるいは廃止に伴う返還、予算繰り越し措置、成否認定償還、こういった個所の措置は、これは検査院で御指摘を受けましたものを除きまして、私どもが内部監査のときにいたした事項を記載いたしてございます。しかしながらただいま御指摘のございましたように、検査院の検査を受けました分を除きましたあとの正確な内部監査の対象となったもののみの数字につきましては、なお資料を整えまして、提出申し上げたいと思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは会計検査院にお伺いしたいのですが、この五百九十二件ですか、これは何月ごろそちらに提出されるわけですか。通産省から何月ごろにこれは提出されるのですか。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) 今の御質問の御趣旨がちょっとはっきりのみ込めませんが、五百九十二事項というのは二十九年度、三十年度両年度分の採択件数でございます。従いまして、両年度中に採択交付されたというものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと何ですか、これはいつでもだらだら、だらだらと来るわけじゃないでしょう、こういう採択件数が資料として通産省の方から会計検査院の方に出されるのは二十九年度はいつごろですか。何月ごろにこれは提案されるのですか、その限度がないのですか、いつでも採択する次第に会計検査院に送ると、そういう仕組みになっておるのですか。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) 計算証明は補助金の交付のつど参りますけれども、会計検査院の検査は当該事項が完了して精算報告書が出ましたものについて検査することになりますので、週期はまちまちになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、まあそのつどということになるわけですか、そのつど、提出され次第……しかし、それを一応プールしてその中でなければ見当がつかないのじゃないですか。先ほどお話のように、これが特徴的なもの、これが特徴的なものということになれば、そのつど来たというような格好では、非常に仕事はどうなんですか、これは非常に何だか能率的にまずいのじゃないかというような感じがするのですが、どうなんですか。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) ただいまの御質問でございますが、書面検査の関係ではその都度検査をいたします。ただここで指摘いたしておりますものは、書面検査では発見できなかったものでありますので、すでに実地検査によらざるを得ない。実地検査によります場合は、その都度現地に参るわけにはいきませんので、一定の時を画しまして、まとめてある地区を検査するということになります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうもこの機構について具体的にわからないのですが、一応そういう仕事のけじめという点からいうと、件数をまとめて、この中で特徴的なものを選んでこれはやると、それが年何回かにそういう時期があって分れておって、それが年度末には統計されてトータルとして出されて、こういう指摘になっているのじゃないかというふうに作業を私どもしろうとですが、そう推測しているわけなんです。その中でそういうことなんですが、つまり、さて今度検査の対象になったのとそれからならないのと、そのならないものについては、それはやはりこれが発表されるまでわからないわけですね。それについてどうなんですか、内部監督の機構というのを私よくわからないのですが、これはどういうふうに構成されて通産省内の例を一つお伺いしたいのですが、内部監査機構はどういうふうに、どういう人によって構成され、それからどんな方法で監査を遂行しているのか、それからそれと検査院との関係はどうなのか、つまりこういうことが起り得るでしょう、先に件数として出しておいた、しかし途中で内部監査をやったところが計画変更しなければならない、計画変更してそれで返還を命じたとか、いろいろな処置をした、そういうものについては、そのつどやはり検査院の方にすぐに報告になるわけだろうと思うのですが、そういうふうな全体の内部監査についての機構をちょっとお伺いしたいのです。

出雲井正雄工業技術院調整部長

○説明員(出雲井正雄君) 内部監査の機構を御説明申し上げます。累年会計検査院の方から御指摘を受けましていろいろ工夫改善をいたしましたが、現在におきましては、工業技術院の一応の仕事の関係から、出先と私どもが考えております通産局内の技術課、おおむね十数名で一課を形成いたしておりますが、技術課に、技術課は全国八地区の通産局所在地内にございまして、技術課の事務にいたしまして、そこに監査要領を作成——会計検査院の御指導をいただきまして、監査要領を配っておきまして、これに基いて予算が組まれましてから、監査に要する経費と、それから実際監査を要します採択件数、これを勘案いたしまして年に四回、一四半期ごとに一回技術課長会議を催しておりますが、その際監査要領に基いて、私どもとしましては、批難事項ゼロということを目標に努力をいたしております。なお工業技術院自体といたしましては、もちろん地元東京通産局に協力いたしますし、技術課長会議を通じまして、この監査事務の励行につきまして、工業技術院も協力いたしております。なお、これとほかに、たしか三十年度当決算委員会から御指摘がございまして、工業技術院とは独立しまして、本省の官房内に考査官制度が設けられまして、これが単に本件補助金のみではありませんが、独自に監査を実施されまして、場合によりますと、考査官と御一緒にそのお手伝いをすることもございますが、本省の考査賞の制度と工業技術院の内部組織を利用しましたやり方で監査をいたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 工業技術院の場合は、通産省の中でまた特殊な何にもなるから、そういうことになると思うのですが、これはどういう権限を持つのですか。まあ工業技術院の場合には、技術官十数名で構成されておる。それはどこに、工業技術院の内部にあるのですか、それが一つ。それからそういう人の権限は、これはどういうふうになっておるのか、それからこれはだれに対して責任を負うのか、通産大臣に対して責任を負うのか、それから今の官房ですね、これとの関係は、これはどういうふうになっておるのか。それからこのような考査制度を作っておるところの法的根拠はどこにあるのか、こういう問題について、ちょっとお知らせを願いたいと思います。

出雲井正雄工業技術院調整部長

○説明員(出雲井正雄君) 組織の関係から申しますと、地方通産局の技術課は通産局長の指揮下に入っております。ただ本省内におきまして、私どもが工業技術院といたしましては、実務の協力なり指導なりをいたしております。なお権限の関係では、立ち入り検査等を行えるようにいたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは工業技術院の場合のことをお伺いしていたのでは、一般の場合はわからないのですが、官房長はいらっしゃいますか。これは全体の機構について話して下さい。通産省の中において考査官が一番中心になるわけですね。そうでしょう。それとの関連で、ともかくそういうところにそういう内部監査制度を作っているのだから、それとの関連と、それから責任は一体これはだれに負うのか。まあ通産局長というのは地方の場合、そうらしいですけれども、しかし全体としてのこれは責任は、通産大臣に責任を負うのじゃないかと思うのですが、そういう点について、あなたの知っておられるところを……。

齋藤正年通商産業大臣官房長

○政府委員(齋藤正年君) 通産省の考査の、と申しますか、監査と申しますか、それの全体の計画、立案というようなもの、それから場合によっては、特命的な事項の直接の監査というようなことを所管しておりますのが、大臣官房に考査官というのがございまして、これはたしか施行規則の規定に従って設置したものでございます。それぞれの今申し上げました試験研究関係は工業技術院、あるいはよく問題に一般になるものといたしましては、中小企業の保険関係が中小企業庁、それぞれ所管のところが第一次的に検査をいたします、考査をいたしまして、そのほかに、特に何か問題が起りましたときに、特別に考査官が出て行って考査をする。それからもう一つ、考査官の任務といたしましては、それの組織なり、あるいは仕事の運営なりが問題を起さないように改善するにはどうしたらいいか、主としてそういう面から考査官は研究調査なり、あるいは実地調査をやる、こういう建前になっております。考査官は、これは官房の中にありますので、人事的には、官房長に責任を負うわけであります。全体の報告書は大臣に対して出す、従って大臣に対して最終的に報告をするという形になっておりまして、会計検査院の検査とは全然別系統の、純粋な内部監査でございます。  それからこの機会に、先ほど通商局関係で昨年問題を起しました人たちに対する処分がどうなっておるか、こういう御質問があったそうでございますが、これは現在、三人起訴されておりまして、そのまま、御承知のように起訴になりますと、無給の休職になりますので、そういう形で裁判を待っておるということでございます。そのほかに、こういう問題を起しましたので、課の主要な人事をすっかり入れかえをいたしまして、今後もこういう問題について、あまり一つのポストに長くおりますと、いろいろ問題を起しがちになりますので、できるだけ短期間に、若干仕事の能率を犠牲にしましても、担当者をかえるという方針でやりたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、考査官というのは、そのほかにいろいろな関係の内部監査機関を、そこをもさらに監査するような、そういう権限を持っておりますか。

齋藤正年通商産業大臣官房長

○政府委員(齋藤正年君) これは監査するわけではございませんで、そういう全体の監査、その他の計画についての調整をやりますとか、特に特別の問題が起りました場合には、直接に、その各局がそれぞれ所管いたしておるものについてやる監査とは全然別個に、独立して直接監査をする、こういう形になっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはたとえば工業技術院の場合、技術官十数名で構成しておる、こういうことになっておるのですが、これはどうなんですか、こういう監査の機構では、同じ一家の、同じかまの飯を食べておる人たちが、同じようなところを監査するというようなことになっておるのじゃないですか。そうすると、その間に見のがしとか、なれ合いとか、そういうことが起る可能性が非常にあるじゃないかと考えるのですが、そういう点について、全般的にこの問題については検討を要する点があるのじゃないか。つまり内部監査の機構というものは一応作られておる、それによって内部監査をやられたのだということになっていますけれども、その後、検査院の検査によりますというと、指摘が絶えないわけです。年々何千件というような膨大な数になっておる。そういう点から考えても、非常にそこに不備な点があるのじゃないかと考えるのですが、会計検査院として、こういうような各省内の内部監査機構に対して、どういう見解をお持ちですか。これについての会計検査院としての見解があるだろうと思うのですが、いかがでしょうか。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) 各省各庁の内部監査と会計検査院の検査とは、おおむね合致すると思いますけれども、先ほど御質問もございましたし、また御答弁もありましたように、不正不当を未然に防止するという点が主となっておりますために、外部から見た場合には、あるいは手ぬるいという感じがしないでもございません。各省各庁で、内部監査の機構については、充実したところもございますし、さようでないところもございますが、逐次、内部監査も充実する方向に向っておりまして会計検査院といたしましても能力の問題もございまして、不正不当事項は未然に防止するということが会計検査の終局の目的でもありますので、そういう点については常に御注意申し上げております。従いまして会計検査院といたしましては、内部の監査の施行されたかいなかにかかわらず、それをさらに再確認するという意味でも重ねて検査をいたしておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは行政監察局とそれから各省の内部監査の関係はどうなっておりますか。こういう点ちょっとわからないんだが、会計検査院はそういう一つの職能と権能があるわけですね。しかし内部監査の問題についてはそれについての指導監督、そういう機構を確立し、行政面でそれを充足させるというのは、これは行政監察局の仕事になるわけですか。それとも全然関係がこれはないのか。全体の体系の中ではどういうふうになっているのですか。

齋藤正年通商産業大臣官房長

○政府委員(齋藤正年君) 現在の行政監察局の行います監査と、各省でやっております内部監査とは、直接の上下関係とか、指揮関係とかそういうものはございません。ただし行政監察局の行います監査につきましては、各省の連絡の会議がございまして、これにはそれぞれ各省における監査を担当する主務宮が皆連絡会議に出ております。従って監察局のいろいろの計画なり、方針なりはその会議で討議せられまして決定されるという形で調整をとっていくということになっておりまして、通産省は先ほど申しました考査官がその連絡官として出ております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、内部監査の行われ方ですね。そういう実施面についていろいろ監査し、指導監督上、そういうことをやる機関というのは行政監察局ではないわけだ。大臣ということになりますか。大臣がその省内における責任を負う。そういうことでこれは現状においては行われておるわけですね。しかしこれを全体的にやはり統一した方向として、ことに今の内閣は綱紀粛正というようなことをうたっているのですが、そういう点で指導がもっと徹底するという点からいうと、現在の機構では非常に不十分なところが出てくる。なれ合いがやはり発生の可能性があるのじゃないかということを感ずるのですが、これはきょうの議題としては少しまあ問題が本質的な問題になってきますから、これは委員長に私は要望したいのですが、こういう実情をもう少し私たちは知らないと、これは実際は会計検査院の指摘した問題だけを、まあこれは中心の問題だとは思いますけれども、しかし現在の仕組みの上に立ってはっきりこれは私たちはものを見きわめなければ決算委員会のわれわれとしての任務を果すことはできないと思います。ですからこれはどこかの事項でいいのですから、ある省の実態をこれは視察して、実情を把握をしていただきたいと思います。こういうふうに思うのです。そういうことを今度の通産省の審議の中で、一昨日行われたあの質問の中で私は痛感したんですが、この問題について当委員会としてももう少しこういう問題まで入って検討していただきたい。これは特に委員長にお願いしておきますがいかがでしょうか。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 委員長、理事打合会において協議いたしまして、御希望に沿うような線に運んで参りたいと思います。

島清日本社会党

○島清君 今岩間委員の質問に対して会計検査院の方から何か会計検査院の任務は不正を未然に防止するというような御説明があったように伺ったんですが、そうですかな。そういうふうなまあ御答弁があったようですが、そういうことなんですか。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) 必ずしもそれのみではございませんが、会計検査院の会計検査の終局の目的は不正不当を発生しないようにする。まあそういう意味であるいは防止するということにもなりますか、そういうことであろうと思います。

島清日本社会党

○島清君 今私は、まあ会計検査院法ですね、取り寄せたんですが、私たちが今までの常識では会計検査院はこの諸官庁のやったことの既成の事実を監査するというふうに私たちは了解をしてそうして、あなたたちの報告をそのままに審査をしているわけなんです、そういう前提のもとに。しかしながら諸官庁の不当不正を未然に防止するというもっと進んだことの任務が会計検査院にかりにありとすると、私は条文がどうなっているかわかりませんけれども、また私たちのあなたたちの方から御提示になりましたこの決算報告の審査方法が変ってくると——少くとも私は変ってくるんですが、これは条文のどこにあるんですか、そういったような……。

中川薫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(中川薫君) 私の御説明が不十分であったかと思いますが、不正不当を未然に防止するというのは、それを終局の理想目的とするということでございまして、それに達するためには会計検査院法に規定されておりますように、「会計検査院は、常時会計検査を行い、会計経理を監督し、その適正を期し、且つ、是正を図る」という目的をもって検査しておるわけでございまして、検査の表われとしては、事後の検査になりますけれども、終局の理想目的としては、極端に申しますならば、不当事項として検査報告、掲記事項は絶無になるということをモットーとして進まねばならぬということを申し上げたわけでございます。

島清日本社会党

○島清君 わかりました。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 他に御質疑はございませんか。——別に御発言もなければ、以上をもちまして、通産省の部、検査報告批難事項第千九百十七号から第千九百四十六号までの質疑は終了したものと認めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めて、さように決定いたします。  なお、本委員会を代表いたしまして、今後当委員会において問題となるようなことが起らないように通産省の方々において十分の御勘考と御注意を願います。  この際、前尾通産大臣が予算委員会においでで、当委員会に御出席ができませんので、かわって白浜政府次官から発言を求められております。

白浜仁吉自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(白浜仁吉君) これまでの御審議の経過にかんがみまして、通産省といたしましては今後御指摘の点に十分留意いたしまして、事前事後にわたり実情の調査把握の徹底を期しまして予算執行の適正をはかるため一そう努力したい所存でございます。よろしくお願いを申します。

高野一夫自由民主党

○委員長(高野一夫君) 以上をもって本日の議事は終了いたしました。  次回は、三月十日月曜日午後一時から、農林中金等の融資問題に関して証人の喚問を行います。  本日は、これをもって散会いたします。    午後三時五十分散会

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