決算委員会 第8号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1958/03/03
会議録
○理事(大谷贇雄君) それではただいまから決算委員会を開会いたします。 きょうは、委員長急用で欠席でございますので、私がかわって代行をさせていただきます。 まず、委員の変更を報告申し上げます。 今日江藤智君の辞任に伴いまして、松岡平市君が補欠として選任をいたされました。 —————————————
○理事(大谷贇雄君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○理事(大谷贇雄君) それでは速記を起して。 本日の委員長及び理事打合会におきまして申し合せました事項について御報告を申し上げます。 農林中央金庫の融資状況に関する件は、継続して審議することといたしますが、次回の委員長及び理事打合会で、その具体的内容の取扱いをきめることといたしまして、本日は通産省の部を審議することといたします。
○島清君 今委員長から理事会のお打ち合せの結果についての扱い方の御報告については、継続審査をするということについても異議はございませんし、さらに通産省の方の項に入るということについても異議はございませんけれども、先日、委員長、理事打合会で、本日農中金の問題で証人喚問がまだ終了されてないから、その継続として証人を喚問して真相を明らかにする、こういうふうな大体お話し合いであったように了解をいたしまして、本日は本委員会に入りまする前に、そういうことが決定されて、そしてその日にちなどが決定されるものだと思っておったわけでありまするけれども、しかしながら承わるところによりますというと、委員長の所属されまする党内の事情で若干委員会の議事の進め方について、まあ参考人やあるいは農林当局から質疑をしてもいいじゃないかというような御意見があったりして、直ちに証人喚問という運びにいきかねないような事情もあるしするから、しばらく時間をかしてほしい、そういうふうに努力をしてみるからと、そういうふうな御発言がありましたので、私たちは了解をしたわけでありますけれども、その具体的な内容の扱いについて、そういう御趣旨でございましょうか。さらに何かそうでない趣旨であるといたしまするならば、この前の委員長、理事打合会の趣旨からかんがみまして、いささか疑念が生ずるわけでございますが、それはどんなふうでございましょうか。
○理事(大谷贇雄君) お答えをいたします。今お話のように、先般の委員長、理事打合会で継続審議をするのであるが、それについては証人喚問をそのまま継続していくべきであるかどうかという点については、自民党も社会党も緑風会も、それぞれもう一度各党派へ帰って相談をして、そうしてきょうの理事会でそのことを報告をして態度をきめる、こういうことになっておりました。そこで金曜日に社会党さんの方では相澤理事からお使いがありまして、前回通り証人を喚問して継続することに話がきまったからと、こういうお話でありました。私どもの自民党では、当日朝の国会対策委員会で協議をいたしまして、一応参考人としてすでに四名の方に来ていただき、即日証人ということに切りかえて喚問をいたしたのであるから、次回は証人喚問ということでなしに、農林当局に対して質疑を開いたらどうか、まあこういうようなことに決定をいたしましたので、夕刻相澤理事にお目にかかって、そのことをお話をしたわけであります。緑風会さんの方は御連絡がとれませんで、先ほど理事会で奥さんから、まかされておった、こういうお話でございました。そこでさらに、実は私どもとしても、大谷理事といたしましては、一応金曜日の国会対策委員会ではそういうふうにきまりましたけれども、きょう理事会があるので、さらにこれは事態を明らかにするためには、もう一ぺん協議、お話をしたいということで今日申し入れをいたしたわけでございます。ところが委員長が急に発熱のために出てこられませんので、さらに私どもとしましては、私どもの力の決算委員会の委員各位等と今明日中にでも相談をいたしたい、そして善処をいたしたい、かようなことでありますので、今私より具体的内容の取扱いを委員長、理事打合会で次回にきめたいということを申し上げました意味は、私どもとしましては、そういうことで話をとりまとめる段取りを至急につけたい、かような意味でありますので、その点の御了承をお願いしておきたい、かように存じます。
○島清君 お立場はよく了し解ますけれども、決算委員の皆様方は証人の喚問が終了してないということはお認めいただけると思うのですが、あとはせっかくあなたたちの方で国会対策委員会の方の議題としてお取り上げになって、参考人でよくはないか、こういうふうにおきめになって、党内調整の時間が必要だと、こういうような立場は了解いたしまするけれども、しかしながら党の決定があるからといって、きょう御決定が願えないということについては、今までの当委員会におけるところの委員長、理事打合会の経過にかんがみまして、ちょっと不審に思うわけでありますが、大体こういう工合に了解をしてよろしいわけなんでございますか。党内にも、そういったような議事の進め方に対して、委員長を含みまする自民党側において意思の統一がはかられてないので、大体社会党の申し出によって証人の喚問は終了してないものである、従って党側の方の説得を試みられて、そういうところに最善の努力を払っていただく、そして次回において大体証人の範囲そして日時等をおきめ下さることの運びについて最善の努力を払っていただく、こういう工合に了解をしてよろしゅうございますか。
○理事(大谷贇雄君) 申し上げます。理事である平島委員並びに大谷はまだ話し合い……私どもの委員長も病気でありまするし、委員各位とも十分に相談をいたす時間的余裕がありませんでしたので、一応一昨日の国会対策委員会におきましては、三十年度の決算を早く上げて、三十一年度に早く行くことが大事じゃないかというような点もありまして、一応証人喚問ということでなしに、農林当局に対する質疑をした方がいいではないかというような話し合いでありましたが、さらにこの問題につきてましては、事態を明らかにしておくことが大事であるからということで、けさも相談いたしたのであります。私ども両理事としましては、極力善処し努力をいたしたいと、かように考えます。
○岩間正男君 私ちょっとこの委員会の運営についてですね、これは当然明らかにしていただきたいと思うのですが、委員会の決定事項というものは、委員長がいなかろうが代理の方であろうと、尊重していただきたいということが一つ。それからこの前途中で打ち切られたわけです、証人喚問が時間の関係もありまして。そのとき大矢委員が、とにかく証人の一人高橋社長、この方は全権を、全部を代理できる人だとこういうように思って呼んだところが、実際はそうじゃなかった。そうして名目的な人だった。こういうことでは非常に話にならないから、もっとやはりこの問題を追及しなければならぬということを発言しまして、これに対して委員長は、この問題は理事、打合会において打ち合せて、具体的に善処したいということを言ったわけです。これに対して島委員が、とにかくそれじゃ異議がある、途中で打ち切られた、こういうことでは非常に困るので、委員長個人の主観によって勘案するということは困る、こういうことを発言しておられる。これに対しまして高野委員長はこういうことを言っている。「委員長、理事打合会に御一任願いたいということは、委員長が独断でいろいろなことをきめるという意味ではございませんので、さように御了承を願いたいと思います。皆さんの御意見を十分しんしゃくいたしまして協議をしたい、こういう意味で御一任を願いたい、こう申し上げているわけでありますから、さように御了承願いたいと思います」。この発言は当然これは島委員の発言と関連し、また大谷委員の発言と関連して、証人喚問を継続してやるということを含んでおる発言ですね。従ってこれはどなたがおやりになって委員長代理をやられるにしても、この当委員会の決定事項というものは尊重して進められるということが、これは当然委員長、理事打合会の任務なんです、委員長、理事打合会というものは、このような、本委員会によって決定された事項から逸脱して問題を決定する権能は持っておりません。はっきりこれは明確だと思う。これはいわば全体で相談ができないから、いわば理事という代表者を選んでこれをやるということになっているのだ。従いまして今になってこの問題が一党の国会対策委員会でどうであった、こうであったからというような私は運営の仕方というものは、全体のやはり院議の尊重の建前から少しおかしいのではないか、そういうふうに考えられるわけです。そういう点から、これは一つはやはりその点は明確にここに私なんかもあとでその点について発言をしているわけなんです。ほとんどそういう意思で確認されておったと思います。そういうことはまた対外的にも、報道機関なんかも、あの次の機会にやるのだと思ってずいぶん報道の機関が見えております。しかしこれはなぜやらないのだ、途中でもう変ってしまったのではないか。二月十九日のことでありますから、それから実は社会党さんの方の大会なんかがありまして延引になっている。三週間を経過しているこの問題がやはり問題が出てきて、しかもその問題を明確にするには、継続してどこまでも追及して明確にするのだというのが当委員会の当然の任務だという建前からして、私はそういうふうにこれは運営していただきたいということを一つ申し上げたい。 それから第二の問題は、やはり委員長が病気されたというような事態が起ったわけですけれども、こういうときに委員長を代理される方は、やはり委員長の権能を執行される建前でやられているのですから、委員長が出られない。高野さん幸いに今度なおって帰られればいいけれども、そういうふうにならないということになると、これはいつまで延びるかわからない。それではこの問題は非常に不明朗な格好になります。 それから第三に申し上げたいのは、とにかくそういう要求があれば、できるだけその要求にやはり即応して証人喚問でも何でも継続してやるというのが私は建前ではないか、もしそれが途中でどこかの考えで押えるということになれば、かえって疑惑がそっちの方に向くということではまずいと思います。私はそういうことからこの問題を促進していただきたい。少くともこの次には明確に具体策ができるように、委員長、理事打合会で即刻にこれはやっていただきたい。こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○理事(大谷贇雄君) 岩間君に申し上げますが、高野委員長が先回最後に委員各位の御意向をしんしゃくをして善処いたしますということを申しあげたことは、私も全くその通りの考え方なんであります。従って、委員長、理事打合会におまかせを願ったわけでありますが、その委員長、理事打合会におきましては、さらに各党派に帰って相談をしたしできようきめる、こういう実は段取りになっていたわけであります。従いまして自民党の一党の云々という言葉がありましたが、自民党だけのあれで延びたというわけでは実はないので、各党に持ち帰った上できょう相談をいたすということになっておった。ただ私どもの自民党の方では、一昨日の国会対策委員会におきまして、この国会対策委員会に持ち出したということは先般のいきさつがありましたものですから話しをしましたところが、この決算をなるべく早く何したいという意向もあって、すでに証人も喚問したんだし、重大なる証人の喚問もしたのであるから、一応農林当局に対する質疑をしたらどうか、こういうことであった。 さらに、実はきょうも私どもから、そのことをきょうこういうことがあるからということでしましたところが、委員長も欠席をしておりまするので、さらに急速にこれはお話しのように善処をいたして、委員各位の御期待に沿うように私ども平島理事とともに善処を急速にいたしたい、かように思っておりますので、その点につきましては御了承をお願いいたしたい。かように思うわけでございます。
○相澤重明君 今委員長代理の大谷先生からお話しがあったように、本来ならば前の証人喚問のときに、参考人で呼ばないで、社会党の主張のように早く証人で呼んでおけば、まあ一日であるいは終ったかもしれなかった。しかしそのときはそのときの事情で一応参考人で呼んで、そうして各委員の質疑を通じて証人に切りかえたわけでありますから、従って非常におそくまでかかった。人道上の問題にもなりますから、従って途中で打ち切った、こういうことになったわけです。ですから、その後のことを今各委員の方々が言われておるわけでありまして、私どもとしても、委員会の皆さんの御意見というものを尊重して、理事会としては継続審議でなるべく早くこの問題の解決を見たい、こういうことで実は理事会も数回開催をしたわけであります。しかしそれぞれのやはり立場もございますから、私どもも一応尊重をしまして、そうして与党さんの、やはりスムーズに事が運べるようにということで、実は私どもきょうまで時間を延ばしてきたわけです。本日の理事会におきましても、私どもはもちろん前の委員会の御決定あるいはその趣旨をそんたくいたしまして、理事会としては当然継続審議並びに内容についても、先ほど大谷委員長代理から御報告されたように、社会党としては証人を喚問すべきである、そうしてなるべく早く終るべきだ。しかし委員長が先週来から昨日まで九州に出張しておりましたので、十分な打ち合せができなかった。そこで、それぞれ一つなお一そう努力しようということで、本日は、なるべくならば、委員会開会冒頭に理事会の決定を報告して継続審議ということでいくから、とりあえずそれらの手続上の問題、つまり証人を喚問することについては、与党としてもでき得べく両理事が努力をする。従ってそれらがきまったならば手続をする、こういうような内容で私ども理事としてはそのことを尊重したわけです。従ってこれは単に自民党だけの問題でなくて、社会党も緑風会もみんな一致した見解なのでありますから、本日は議事を進めるために冒頭にお諮りを願っておいて、そうして通商産業省の方に入ろうということにしたわけです。 ですから、先ほど岩間委員や島委員からの御発言で疑問があったと思いますが、大谷委員長代理の言うように、ここは本日はそのことを御確認を願っておいて、そうして通商産業省に入っていただきたいと私は思うのです。従って与党の方でも、両理事もこの前の委員会のそういう趣旨を尊重されて、今度は一つあまり議事が延びないように一つお運びをいただきたいと私は思うのです。
○理事(大谷贇雄君) ただいま相澤委員の言われましたように、私どもせっかく努力をいたしたいと思いますので御了承をお願いいたしたいと思います。 それでは先ほどのお話のように、今日は通商産業省の部を審議することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(大谷贇雄君) それでは御異議ないと認めまして、さように決定をいたします。 —————————————
○理事(大谷贇雄君) 昭和三十年度一般会計歳入歳出決算 昭和三十年度特別会計歳入歳出決算 昭和利三十年度国税収納金整理資金受払計算書 昭和三十年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は、通商産業省の部を審議いたします。検査報告批難事項は第千九百十七号から第千九百四十六号までであります。 なお、本件に関しまして御出席の方は会計検査院第四局長中川薫君、通商産業省政務次官小笠公韶君、通商産業石炭局長村田恒君同じく岩武重工業局長、阿部大臣官房会計課長、工業技術院黒川院長同じく調整部長出雲井正雄君、中小企業庁長官川上為治者、以上であります。 まず、会計検査院から概要の御説明を願います。
○説明員(中川薫君) ただいま議題となっております通商産業省の部について概要の御説明を申し上げます。 通商産業省の一般会計の三十年度収納済歳入額は四十六億七千三百余万円でございまして、支出済歳出額が七十二億千百余万円でございます。その歳出額のうち、各種の補助金が十七億六千余万円ございます。この補助金を重点的に検査いたしました結果は、ここに掲記されておりますように、試験研究等に対する国連補助金の経理が当を得ないものと、それから中小企業協同組合共同施設等に対する国庫補助金の経理が当を得ないものというものが掲記されたわけでございます。 この前の方の試験研究等に対する国庫補助金の関係は、工作機械等の試作費に対する補助金、それから工業化試験費補助金並びに鉱工業技術研究費補助金を検査の対象としたのでございます。その結果は、補助の採択当時の調査が十分でなかったり、また、その後の指導監督に欠ける点がありましたために、補助の対象となっております試験研究を全くあるいはほとんど実施しなかったものが二件千六百万円ございます。また試験研究に要しました経費が予定に比べて著しく減少をしておりますのに、これがそのまま精算されまして減額の処置が講じられてなかったというものが、七件四百十万六千五百円ございます。 このうちおもなものを二、三申し上げますと、千九百十七号、これは三次元の自動フライス盤の試作研究でございますが、この試作機械を試作終了認定前に相手方がほしいままに売却処分いたしまして、その処分代価と交付されました補助金を加えますと、試作費をはるかに超過するという内容のものでございまして、その超過部分については返還の処置を講ずべきであるということで指摘いたしまして、そのように是正されたのでございます。 それから千九百十八号、これは一応補助の対象となるべき装置は設置いたしましたが、この装置を、その以前に相手方で研究を完了いたしまして実用に供しておりました。これは特殊の耐火物でございますが、その特殊耐火物の並型の量産販売用に使用しておりまして、本件補助の対象となるべき異型の特殊耐火物の研究は、実施していなかったものでございます。 その次の千九百十九号は、強度の鋳型を作る機械の研究でございますが、そのうちの一部について、従来、この補助対象となる以前に注文を受けておりました分を二台製作して販売している、他の一部のものについては、研究には着手したが未完成である。それからもう一つのものについては、全然研究を実施してなかったという内容のものでございます。 その他については、金額の小さいものもございますが、それぞれ当局において是正の処置を講ぜられているものでございます。 それから中小企業協同組合共同施設等に対する国庫補助金の問題につきましては、中小企業の近代化設備に対する経費または協同組合の共同施設費に、北海道ほか四十四府県で補助金を交付するにつきまして、その道府県に対して国から同額以内を補助金として交付する建前のものでございますが、これも前の試験研究の補助金と同じく、交付時の調査並びに指導監督に欠ける点がございまして、補助対象となる設備を全然設置してない、あるいは一部を設置してない、あるいは施設のうち経費が予定よりはるかに少額で完了している、中には新規の機械を使用しないで中古品を使って処理しているというようなものにつきまして、内容の検討を十分しないで、そのまま補助金を交付したものでございます。 以上で一般会計の分は終ります。 通商産業省所管の特別会計といたしましては、三十年度末に四特別会計ございます。アルコール専売事業、輸出保険、中小企業信用保険並びに特別鉱害復旧の各特別会計でございます。 そのうちここで不当事項を掲記いたしましたのは、中小企業信用保険と特別鉱害復旧の二特別会計でございます。 中小企業信用保険の三十年度末決算じりを見ますと、一億九千三百余万円の損失となっております。前年度は千二百余万円の利益をあげておりますので、これらを勘案しますと、前年度に比べて二億五百余万円の利益減となっております。これは三十年度に中小企業の不振が影響いたしまして、事故率がほとんど倍加したということと、反面において保険料率は据え置きましたが、支払い保険金率を一〇%ないし二〇%程度引き上げました等のために、このような結果を招来したと考えられます。中小企業信用保険は、中小企業者に対する事業資金の融通を円滑にすることを目的といたしておりまして、融資保険と保証保険の二つに分かれますが、この両者を通じて概論できますことは、当該金融機関または他の金融機関の旧債権の回収にこれが利用されておるという内容のものがございますし、また貸付当時十分に検討いたしましたならば、これが正規の経営資金または運転資金に利用されないかもしれない、あるいはされないであろうという事情がわかり得たものについて、そのまま保険の対象とし、しかして回収不可能になったものとしてこの会計から保険金を支出いたしているものでございます。 最後に、特別鉱害復旧の特別会計について申し上げますと、これは戦時中の石炭の乱掘による特別の災害を急速かつ適切に復旧することを建前として、二十五年に発足したものでございますが、五カ年の限時法でありましたが、進捗が計画通りいかなかったために、三十三年の三月まで延期となっておるものでございます。三十年度末の進捗状況は、復旧総事業費百五億七千五百万円に対しまして、八十三億八百万円、約七八%の進捗率を示しております。この会計で是正させた事項として指摘されました千九百四十六号は、住宅等の復旧でございますが、鉱業権者の目鉄鉱業株式会社に対して復旧事業費交付金として一億千九百八十四万四千六十九円を交付いたしまして、当該会社によって復旧事業を実施したのでございますが、これが同額の精算をしておりましたところ、実地検査において内容を検討いたしました結果は、四百八十六万八千百八十三円の差額を生じておるという結果となっておりましたので、これを指摘しました結果、同額が国の歳入に納付された案件であります。 以上で概要の説明を終ります。
○理事(大谷贇雄君) 次に、通商産業省から概要の説明をお願いいたします。
○政府委員(小笠公韶君) ただいま会計検査院より御報告がありました、通商産業省関係の昭和三十年度決算検査報告事項につきまして、その概略を御説明申し上げます。 不当事項といたしまして報告せられましたものは、三十件、三千三百六万六千三百十八円でありまして、当省といたしましては、予算の執行に当りましては、いやしくも不当な支出や批難さるべき点のないように、常時格段の配慮をいたしまして、その適正を期して参ったのでありますが、ただいま御指摘のような事項がございましたことは、まことに遺憾に存じます。 会計検査院の指摘されました事項につきましては、当省におきましても十分実情の調査把握に努め、是正を要する点につきましては極力是正の措置を講じて参りました結果、三十年度三十件のうち、返還を要する金額につきましては返還命令を出しまして、その金額が返納済みとなりましたものが二十七件、返還命令を出しましたが、完済に至らぬものが三件でありまして、このうち一件は五カ年年賦で返納中であるという結果になっているのでありまして、その内容は、本日お手元に提出いたしております説明書に記載いたしておりますが、何とぞよろしく御審議をお願いいたします。 なお、今後この種の事案の発生を未然に防止するために、事務運営の合理化、関係係官の訓練に努めますとともに、内部監査につきましては、考査官制度を一そう活用して、事前事後にわたる実情調査の徹底を期しまして、予算執行の適正を期する所存であります。 以上をもって概略の御説明を申し上げた次第であります。
○理事(大谷贇雄君) なお、補足説明がありましたらこの際お願いをいたします。別にありませんか。——それでは以上をもって説明は終りましたので、御質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○相澤重明君 今説明を受けたわけですが、三十件のうち、二十七件はもう返還済みであって、三件が残っているという御報告ですが、千九百十八号は、これはどういう結果になっておりますか。
○政府委員(黒川眞武君) 工業化補助金並びに応用化補助金につきまして、これを交付するに当りましては、格段の注意を払っている次第でございますが、今回会計検査院の御指摘になったような結果になりましたことにつきましては、まことに遺憾と存じます。ただいま御質問の千九百十八番の東海高熱工業、これは先ほど局長も触れられましたが、異型れんがを作る場合の金型を作る研究でございます。この特殊な技術に対しまして、最初普通のれんがの金型を作る研究から初めましたのでございます。補助金額といたしましては一千万円というふうに決定いたしました。ところがこの研究をやっている間に、研究というものは非常に不確定要素が多いものでございまして、非常に行き詰りまして、ちょうど検査官がお見えになったときは、もうほとんどこれは研究が絶望であるというような事態に立ち至っておりました。ところがその後あるヒントを得まして、急激にその研究が進みまして成功いたしまして、現存はこれをもって企業化しておるというのが実情でございます。そこでこの補助金の性質上、一応成功というふうに判定いたしまして、償還命令を出しまして、三十二年度から三十六年度まで五回にわたりまして二百万円ずつ償還するということでございまして、第一年度の二百万円はすでに納入済みになっております。そういう結果のものでございます。
○相澤重明君 この説明でも言われている通りに、技術関係としては非常に苦労をすることだと思うのです。特に試験等の問題については、技術者としては非常な努力をしておることだと思うのですが、この御説明を受けた内容から行くと、今あなたのおっしゃったのが、後段で言われたのはヒントを得てさらに研究が進められた、こういうことだというと、あらためて研究が進められたものについては、補助を申請をしておるのか、この前のやつがいけなかったから、もうこれは返還だけで全然考慮する余地がない、こういうことなのか、一つその点もお伺いをしたいし、当局がそういう被補助者の公金を使う場合の対策というものは、一体どういうふうにあなた方は立てておるのか、こういう点も概略でけっこうですから、私一つ御説明をいただきたいと思うのです。
○政府委員(黒川眞武君) 最初の御質問の件でございますが、これは企業化いたしたのでございますので、成功と認めまして、返還ではなくして償還ということにいたした次第でございます。 それからもう一つの御質問は、こういうような補助金を出します場合にどういうふうな処置でやるかというような御質問かと私は考えるのでありますが、 〔理事大谷贇雄君退席、理事平島敏夫君着席〕 これにつきましては、最初に官報その他でもって補助金の趣旨を明確に書きまして、一般に知らせ、また地方の通産局を通じまして、各業界にも浸透させます。そうして申請主義で、今までは二月の末日までに補助を受けたいというものは、それぞれの所定の書式を書きまして申請して参るわけでございます。その申請して参ったものを、通産局から工業技術院関係の補助金でございますと、工業技術院に集められるのでございます。集められたものを工業技術院自体といたしましては、果してそういう研究ができる技術的能力があるか、あるいはまた経済的能力があるかということをできる限り調べまして、同時に通産省の各局並びに外庁、そういった方々の、工業技術院長が依嘱いたしました委員からなります各試験所がございますので、その試験所からも委員を出していただきまして、合同委員会を開きまして、再三選定いたして、予算の許す限りの範囲において取り上げるわけでございます。それを工業技術院の院議にかけまして、さらに学術会議から選定していただきました先生方にも見ていただきまして、最後に省議にかけまして、決定するという段取りになっております。
○相澤重明君 それから千九百二十号ですね、これは機械を購入するということであったのだそうですが、どうも購入しておらない分がある、こういうことで返還を命じたというのですが、これは返還を命じたのは一体いつごろに納まる見通しなのか。それともすでに納まっておるのか、この点を一つ御答弁願いたいのですが。
○説明員(出雲井正雄君) 詳細にわたりますので、私から補足させていただきたいと思います。 千九百二十号の藤原製作所は、北海道でも有力な農機具メーカーでございまして、終戦後の食糧事情の改善に際しては、操業以来道内では相当な成績をおさめてきた会社であったわけでございまして、この千九百二十号のテーマを採用いたしましたときは、当時の実績で申し上げましても、売り上げは約六千万円にも近い売り上げを持っており、十分私ども、またこの社長自体が当時技術者でございまして、研究に耐えていく技術的な実力と、またそれを支える研究経費の支出も十分期待できると思っておったわけでございますが、たまたま昭和二十九年の秋に御承知の北海道地区に大きな台風がございまして、続いて北海道の農村不況に見舞われまして、売掛代金が非常にかさんでしまいまして、運転資金すら工場経常の方も困って参りまして、研究も意のごとく進捗しておらなかった。またわれわれが補助金を受けました人にお願いをしておる経理区分を一般の会社の経理と別にして、台帳も備え、また購入物品等に対する証憑書類その他も整理しておいてくれという方も、会社の不況に伴いまして、必ずしもそこが明確にいっておらなかった。続いてこの会社は経常的には、現在の北連と申しておりますが、北海道経済農業協同組合でございますか、ここに経営の方が肩がわりいたしまして、細々売掛代金の回収、それから一般的な農機具の製作でつないできておりますが、この案件は当初われわれが期待を持ってスタートいたしたわけでございますが、るる申し上げたような事情で、また研究者自体が途中病気で倒れまして、経営者も交代したというような事情のもので、私ども会計検査院の御指摘を受け、実情を調べましたところでは、予定いたしました機械の研究並びに試作機までは出しており、一部は北海道の大学等において随時試験研究を受けておるというようなところまでは判明いたしておりますが、遺憾ながら会社が先ほど申し上げましたような事情であるのと同時に、交付を受け屈した補助金の収支、すなわちわれわれが予定しました補助すべき設備対象を明確に購入し、また消耗品等、これを購入消費したという経理書類も十分に備わっておりませず、結果として私どもはこれに返還を命じておるわけでございますが、会社側の方は新しい北連にかわりましてから、百方売掛金の回収、かつ債権者に対する弁済等、協議してやっておるようでございますが、現在までのところ私ども努力はいたしておりますが、納入した金額は遺憾ながらゼロでございます。この点はお詫び申し上げなければならぬと思っております。
○相澤重明君 今の御答弁ですと、二十九年の秋の台風の被害により農家の売掛金が取れなかった、こういうことで、その後は北海道連に、いわゆる北連にこの会社の問題は肩がわりしておる、こういうことでありますが、その催権について今までどういう指導をあなた方は行なってきたのか。この事項によりますと、交付年月日は二十九年の十月となっておりますね。二十九年の十月で、二十九年の台風による被害が大きかったということでありますから、あなた方の方の監督官庁としての指導が適切であれば、これもかなりが食いとめられたこともあるのではないかと思うのだが、その点はどうなっておるか。 それからいま一つは、肩がわりしたものが果して納入できる状態にあるのかないのか、これはどういう考え方で今後この国の欠損というものをなくする考えでおるのか、そういう点について一つお答えいただきたいと思います。
○説明員(出雲井正雄君) この補助金の採択につきましては、院長から御説明申し上げましたように、大体当該年度の開始であります四月より前に、当時でございますと大体二月末ないし三月末だと思いますが、前年度におきまして、ほぼ予算の見通しがつきましたころから準備を始めまして、全国各地で説明会を開き、テーマの堆進を始めるわけでありまして、補助金の交付をいたしましたときから研究を開始するわけではございませんので、たまたま台風の時期と交付時期と近くて、台風があったならば工場の方も研究資金等に影響するのではないか、こういうふうな、従って研究を二年延ばすとか、あるいは適切な手が打てたのではないかという御疑念につきましては、その点どうしても工業化補助金を運用いたしますには、交付までに約半年の検討調査の期間が要りますので、それがきまった以上はどうしても交付して、その当時北海道全般に必ずしも経済的に事情がよくなかったとは存じますが、私どもの方では工場主自体が経営者でも研究者でもございましたので、その点は期待をして出したわけでございます。 なお、現在の経営者の支払いに対する誠意でございますが、この点は北連に肩がわりいたしました当時には、ここで御説明するのもいかがかと思いますが、多少個人のことにわたりますが、補助金交付を受けましたのは、前の経営者であり研究者でございまして、この方が不幸病気に倒れ、会社も経営不振に陥って、大株主である北連が道民のために、農民のために売掛金の整理、あるいは一般農機具の製造等、肩がわりして経営を引き継いだわけでございます。従いまして、これは御指摘の通り会計検査院の方とも一緒に参りましたが、会社側としますと、できれば国の債権を、何と言いますか、断わって、そして一般債権者に返したい、こういうような先入主があったようでございますが、そういうものではない、やはり私どもとしては、前の経営者は現実に経理書数等は残しておらないけれども、たしかに研究した点は認められる。しかし、われわれ債権管理をする者からみますと、やはり補助金を使って、しかも適確な経理をせずに、証憑書類等残しておりませんから、これは機械器具等試験研究をした成績はあっても、購入しなかったと認められる。そうなると、会社の経営者としては誠意をもって国の債権を返していただきたいということで、その後引き続いて交渉いたしまして、最近では会社側の方の経営の立ち直りもありますが、北連の方で理解のある態度になりまして、分割払いでも、あるいは多少ずつでも返そうというふうに、北海道の通産局長の方から報告を受けております。
○大倉精一君 関連して伺いたいのですが、これはこういう不当事項というものは、これに伴って金額を返納したり、しなかったりしているけれども、これは会計検査院から指摘されて金額を返納する、こういうことになっておるわけなんですか。会計検査院から指摘されたから、それに従ってこういうような措置をとった、こういうふうなことになっておるのですか。
○説明員(出雲井正雄君) 私からお答えいたします。工業化補助金のみではないと思いますが、検査院の御指摘を受けるまでもなく、私どもは交付に始まりまして、研究遂行中、あるいは研究が終了してから成功ないしは企業化、こういう段階を追いまして、補助金の交付を受けた方々と接触をできるだけ保っております。従いまして、工業化補助金につきましては、たまたま会計検査院の方でも重点的に非常に件数を多く検査をしていただきまして、私どもそれに立ち合いまして、一見この報告書では、御指摘を受けたものだけについて返済を命じ、その他のものにつきましては、はなはだしい場合にはわかっておっても返還を命じないのではないか。あるいは全然放置してあるのではないかというような御疑問をお持ちになったのかと思いますが、そういうことは決してございません。二十四年、二十五年のすでに検査院の検査を受けましたものにつきましても、その当時試験の結果がいまだ継続しておって日程ができなかったもの、あるいはその後企業化しておるもの、こういうものにつきましては、随時われわれは補助金を受けました方のところにお伺いをし、補助金の償還につきまして手続いたしまして、これは会計検査院にも報告いたしております。
○大倉精一君 そこでちょっとお伺いしたいのですが、補助金を交付してからあとの試験研究等の実施状況なり、進捗状況というものは、これは被交付者から何か報告する義務というものがあるのですか。あるいはこちらから出かけて行って調べるということになっておるのか、その辺はどうなっておるのか。
○政府委員(黒川眞武君) 補助金を交付いたしましてからは、四半期ずつその研究の経過の報告を出してもらうことになっております。なおまた、このような事態を起しましたのにかんがみまして、できる限りわれわれの方から行って十分見たり、また調べなければならぬというふうに感じまして、この補助金のそういったような事務を地方通産局に内部権限の委譲をいたしまして、通産局からなるべくその範囲内の工場を、少くとも年二回以上指導並びに検査してもらうようにいたしております。
○大倉精一君 答弁はなるべく一つ簡潔に願いたいと思うのですが、それで四半期ごとに報告をさしておるというのですけれども、そうしますというと、この千九百十七号以下そういう報告によってこういうことを発見できなかったかどうか、できなかったという理由はどういうわけか。
○説明員(出雲井正雄君) 簡潔にお答えいたします。私どもが悩んでおります一つは、私どもがとっております報告書は、事故報告あるいは計画変更書、あるいは四半期別報告書にいたしましても、大体技術的な内容をとることを主といたしております。しかし、別途に私どもは補助金交付に際して別経理証憑書類の保存、一般会社との物品の別管理、こういうことを注意いたしておりますが、報告書をいただいて研究が進捗しておる状況を知っておりましても、そういって経理面の帳簿類の不備、こういった点は私どもが自発的に行かないと、なかなか発見、指導できませんので、その間のギャップからこういう結果を生んでおります。 〔理事平島敏夫君退席、理事大谷贇雄君着席〕
○大倉精一君 そうしますというと、先ほどお答えになった、こちらの方としてもどんどんやっておるということだったのですが、実際問題として先方へ行って帳面を引っくり返して見ないとかわらぬが、こういうことになってくると、人が足らぬとか何とかということでいろいろ問題があって、実際はそういうことをやっていないと思うのですが、その辺はどうでしょう。そうしてまたやっておったとするならば、たとえば昭和三十年度において通産省がみずから発見し、是正せしめたところの案件は何件くらいあるのか、ちょっとお伺いしたい。
○説明員(出雲井正雄君) お答えいたします。昭和三十年度で何件現場において発見したかというあれでございますが、これは現場に参りまして、私どもが一番気がつきますことは、先ほど申し上げました経理書類の不備、続いて研究者の方は、研究を中心としてわれわれの方に出しました研究計画の変更をしておる場合、すなわちAの機械を購入する予定のところがA´の機械に変えておった、そういった場合に、研究者としては経理面の人に連結をし、その点に関するこういう計画変更書を直ちに作らなくちゃいかぬわけでございますが、その点が幾らか連絡が不十分になっておりますが、私どもが参りましたときには、そういった点、この機械と購入した機械と計画が違っておりますから、ここを直してくれというようなふうな指導をいたしますので、的確に何件とお答えができないかとも思います。しかし、これはのちほど書類にしてお答えいたしたいと思います。
○大倉精一君 これはどうも補助金の査定、決定、さらにまた交付後におけるところの監督指導の処理というものは、私どもはどうも十分ではないと思うのです。こういうものを放っておくと、科学技術の振興というのは現内閣においても重点政策というようにわれわれ聞いておるのですけれども、科学技術振興という名に便乗して国家の金をこういう工合にいろいろゆがんだ道に使っていかれると、こういう傾向を私は心配するのです。それを今の御答弁でいくと、どうも発見をし、是正をしていくところの方策というものが的確に樹立されていない。今私が質問したのは、これはきわめて簡単な質問でありまして、三十年度において通産省がみずから不当不正を発見をして是正せしめた分は何件であるかと、こういう簡単な質問だけれども、おそらく今の答弁では的確に何件というのはどうも答弁がむずかしいように思うのです。それで一体こういうところの欠陥はどこにあるのでしょうかね。結局今の話を聞いておるというと、会計検査院なり何なりが指摘されると、初めて是正をし、返還を命ずると、こういうことになるのであって、実際問題としてこれをあなた方の方みずからが調査をし、発見し、是正せしめる、こういうことはむずかしいように思うのですが、そういうところの欠陥はどこにあるのですかね。
○政府委員(黒川眞武君) この御指摘いただきました昭和二十九年度ごろにつきましては、主として工業技術院が中心となりまして、全国に散らばっております補助金の対象者を調べておったわけなんでございますが、それでは御指摘のありましたように非常に遺憾な点がありましたので、先ほど申しましたように、地方通産局を通じまして、またわれわれと一緒にこれを調べるようにするというように、たび重なって、やはり調査指導が不十分だったと思うわけでございます。
○大倉精一君 調査指導の不十分だったということはその通りなんですが、調査指導の不十分だった原因は一体どこにあるかということですね。これから調査指導を十分にやるということを、抽象的なことは言えると思うのですけれども、今までにもそういう工合におやりになっておったと思うのですけれども、できなかった理由があると思うのですね、実際問題として。そうして向うから申請してくる中には、いわゆる不実な申請というものもあると思うのですが、そういうものに対しても、これはわからなければ国家の金は使われてしまう。私はおそらくここに指摘されている以外にまだ手をつけていないものの中で、相当これに類した案件があるのじゃなかろうか、こういう気がするのですがね。ですから今私の聞いておるのは、こういう問題については、いわゆる科学技術の振興という現内閣の重点施策に伴ってこういう案件が非常に多くなると思うのですが、この際こういう案件に対するこういう事態を起したところの原因について、率直にやっぱり反省して、こういうところに欠陥があるからこれをこうしなければならぬ、人手が足らぬなら足らぬ、こういうところを率直にやはりここでお聞かせ願わないというと、ただ簡単に指導監督を十分にするだけではどうも心もとないような気がするのですが、その点はどうなんでしょう、重ねてお伺いします。
○説明員(出雲井正雄君) ただいま資料を手に入れましたので、簡潔にお答えいたします。最後に御指摘のございました、結局監査、指導、この問題は人及び旅費の問題になって参りますが、検査院から累年御指摘を受けまして、私どもも累年大蔵省に主張いたしまして、一昨年度からこれに要します監査の経費が増額になっておりまして、現在では約百万円に達しております。そうしてこれに対しまして、私ども三十一年度におきましては、監査件数としましては千八十五件監査いたしております。その大部分は東京でございますが、それから三十二年度におきましては、現在までのところ九百三十件でございますが、できるだけ能率的に監査を遂行して参りたいと思っております。また先ほど御質問受けました、自発的に返還を命ずると、検査院の指摘を受けました事項以外に、この問題につきましては、すでに検査の済みました二十四年−五年の問題で、その後私ども参りまして、ごく最近三十件につきまして企業家を調査いたしまして、そのうち六件返還を命じ、これも会計検査院に御報告いたしてございます。
○大倉精一君 ちょっと私の質問と違ったのですが、まあそれならそのようにお尋ねするのですが、三十一年度で千八十五件というのですが、千八十五件の中で自発的に返還をさせた案件は何件ぐらいあるのですか。
○説明員(出雲井正雄君) ただいま件数だけを申し上げまして、その内容につきましては、この結果返還に至ったもの、あるいは相当重要な是正をしたもの、ないしは現場で注意程度にしたもの、その分類を持っておりませんので、あとで……。
○大倉精一君 千八十五件というのは全体の件数の何割ぐらいになるのですか。
○説明員(出雲井正雄君) 採択件数が昭和三十一年度におきましては百七十五件、それから監査でございますと、前年度の三十年度は二百六十九件、御参考までに申し上げますと、二十九年度が三百七件、そういったような件数になっております。
○大倉精一君 そうじゃなくて、三十一年度に主として東京だとおっしゃったのですけれども、検査をした千八十五件というのは全国の全体の件数の何%ぐらいに当るのですか。
○説明員(出雲井正雄君) 千八十五件のうち大部分は東京でございまして、これが六百四十件、これは採択件数が東京が大体そのようなことになりますので、それをやっておりますが……。
○大倉精一君 そうじゃないのだ。つまり千八十五件調査されたのですが、これは全体の件数の何割ぐらい検査されたことになるかと、こういうことをお尋ねしているのです。
○説明員(出雲井正雄君) 千八十五件は監査回数でございます。現実の回数でございます。
○大倉精一君 まあ回数でも件数でもいいのですけれども、大体総体的に見て、今の能力でありますというと、総体の何割ぐらいが自主的な監査ができるか、こういうことになるのですが、これは詳しい数字的なものはないとしましても、あなたの方の職掌柄の勘でもいいのですが、要するに何割ぐらいの監査というものが自主的にできるかと、こういうことなんですが。
○説明員(出雲井正雄君) 三十一年、それから三十二年、先ほど申し上げました監査件数のあれから参りますと、大体三十一年ないし三十二年ごろというものは一通り一回は行ける。それから要領では私ども年二回の監査ということをきめておりますが、しかし先ほど来申し上げております経理区分等はっきりしないのは、えてして補助金を初めてもらう人とか、あるいは非常に技術的なタイプの人、企業の規模も小さいというような、私ども初めからこの人方は特別な注意をしなければいかんなというようなのがございますので、件数からいけば、大体もし総花式にやれば、少くも年間を通じまして採択件数に対して二回程度は行けるという自信を持っております。
○大倉精一君 私の聞いておるのはですね、何割ぐらいになるかという意味は、先ほどあなたの御答弁から、技術的なものの報告なり検査はできるけれども、帳面をひっくり返して経理的な検査はなかなかむずかしいとおっしゃるのだけれども、そいつをやらなければこういう不正がわからないということですから、そういうものをひっくりめて何制ぐらいできるかということを聞いているのです。それで今の何回やったかということは、おそらく技術面の監査だと思うのです。ですから、それは何回おやりになってもこういう不正は発見できないわけでありますから、私どもの今問題にしているのは、国家の金を使っておって、こういう不正を発見するための監査というのは一体できるのかできないのか、これは今おそらく答弁されなくても、きわめて不十分であるということはわかると思うのですね。きわめて不十分な原因は何か、こう私は聞いているのです。そこでもっと端的に言うならば、現在の規則あるいは機構においてそのものが不備であるからして、これはできぬというのか、そのものはいいのだけれども、人間が足らぬとか、人件費が足らぬとか、そういうものが足らぬためにこれはできぬというのか、どっちでしょうね。
○説明員(出雲井正雄君) 率直に申し上げますと、旅費あるいは人等の不足でございます。しかしながら、補助金を監査するに際しましては、一様にせずに、先ほど申しましたこれは危ないと思われるような経理の面、あるいは技術的な規制を必要とするところ、その対象を選んで運用するならば、人と金とが少くても何とかできるのではないかと思います。
○大倉精一君 そういうところはあなた方は遠慮せぬでもいいと思うのですよ。そういうところを遠慮して、今日は大臣はおいでにならぬけれども、あっもこっちやれぬというのではなくて、これがないからできぬ、こういうことをずばり言わないというと、これはうまくいきませんよ。それで今日は次官御出席ですが、そこで一つお伺いしたいのですけれども、人件費、旅費が少い、こういうことは明らかだと思うのですね。ですが、この部面においては人件費、旅費をふやしてもそういうものを償って余りあると思う。たくさんあると思うのですね。そこで今度は科学技術の振興という重点政策をやっておられるのですけれども、それに伴ってこういう面の予算は本年度はどういう工合に計上されておるのか。相当大幅にこの人件費、旅費、こういう面の予算を計上しておられないというと、いわゆるこの技術の振興という名に便乗して、そうして不正な金がどんどん使われておるということが非常にあるのですけれども、そういう面での本年度の予算の計上はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(小笠公韶君) お尋ねの監査を厳重にするといいますか、そういう趣旨で昭和三十三年度予算要求としての旅費につきましては、ふえることはふえましたが、そう大きくはないというふうに思っておるのでありますが、今数字につきましては、担当の部局長から御説明をさせたいと思います。
○大倉精一君 数字はよろしい。たんとふえておらぬということなんでありますけれども、そうしますと、ここで私は一つお伺いしたいことは、決算委員会でもってこういうものを毎年々々受けて、そうしてわれわれ教科書に従って、教科書といっては何ですけれども、やっておるのですけれども、それが一ぺんずっと済んでしまって、これで通産省は終り、こうなったらそれでおしまいということであなた方は済ましておられるというと、いつまでたってもこういうものはこれは片がつかないという結果に相なるわけなんですね。従って、私は非常にこの問題を重視しておるということは、こういうふうなものが来たならば一体政府として、また関係当局として、事前にこういうものを検討されて、そうしてこういう欠陥がどこにあったか、こういうものをみずから検討をして、そうしてこういう問題がこれは人件費にあり、旅費にあり、こういうことがわかっておったならば、今度は科学技術振興という政府の重点施策に従って、この方面の旅費ももっと計上しなければならぬのが当然であります。それを、こういう方面のいわゆるお金の裏づけ、予算の裏づけのない、これから監督指導を強化しようと言ってみたところで、これは何にもならぬと思うのです。ですから、今次官のお答えのように、ふえているが、大してふえていないということを、事前にこれをまじめに研究して、そうして足らざるところを補っていくというあなた方の努力はほとんど見られないのじゃないか、こういうことを私は思うのですが、その努力がほんとうになされておるならば、この面の不足分、つまり人件費とか旅費とか、こういう監査に要する財政の裏づけというものは十分なされるべきであると、こう私は思うのですが、これがなされていないということは、これは事前に研究されていないのじゃないか、欠陥その他の是正について検討されていないのじゃないかと思うのですが、この点について、次官いかがですか。
○政府委員(小笠公韶君) 私は詳しいことはわかりませんが、現場についての監査を十分にやるということの大事なことは、申し上げるまでもありませんが、一つは、事務の流し方に問題があるのじゃないかと、率直に言って考えるのであります。補助金の交付のやり方の際に、最終交付金を流す場合に、いわゆる現場のチェックをする、こういうふうな制度をできるだけ励行するのも一つの方法ではないかと思うのでありますが、そういうふうな事務のやり方の反省とあわせて、今御指摘のような、いわゆる十分な経費をとって、現場にあって過ちのないようにしていく、こういうふうな、両々相持って国家の金が適正に使われるというふうにしなければならぬのじゃないかと私は思っております。
○大倉精一君 事務の流し方ということなんですが、これはちょっと専門語でよくわからぬのですが、流し方が悪いということは、一体どういうことなんですか。具体的に言ってどういうことですか。一つの例を引いてお話しいただきたいと思います。
○政府委員(小笠公韶君) たとえば一応特定の研究に対して補助金の申請を出す。その時分に、先ほど工業技術院院長から御説明申し上げましたような手数を経て最終決定をし、指令をする。決定をしてからあとで、研究にあらかじめ予備的に入っておるものもありましょう。これから入るものもあるでしょうが、それに金を交付する場合に、これは最終に一つの結果が出る、あるいは一つの必要な設備ができておるかどうかということを確認して最終的に金を流していく。いわゆる最終的な現場の確認をせずに、指令予定の金額をそのまま流していく、こういうことをせずにやる。はきっり確認してやっていくということも、一つの例ではないかと実は思うのであります。そのために通産省所管におきましては、本省で直接やるという場合もございましょうが、いわゆる八つの通産局というものは、それぞれ所管の地域を持っておりますので、そこらの人々を督励していく、こういうことも一つ今後改善していく。まあ従来やっておるかもしれませんが、やっておると思いますが、それを一そう厳重にやっていく、こういうようなことが、一つの仕事の運び方だと、こう思います。
○大倉精一君 これはどうも次官のおっしゃることは当然のことのように思うのですが、そうすると、今までは書類がずっと回ってくるというと、書類検査だけで金を出してしまうと、こういうことになるのですか。これは当然補助金を出すときには、果して申請通りに現場においてはそういう実体があるのかないのかという確認をせずにやっておるようなお言葉なんですが、そういうことをやられたとするならば、こういう事案は次から次へと出てくるのは当りまえのことなのです。もしそういうことが今までやられていないとすれば、それはどういうところに欠陥があるか。
○政府委員(小笠公韶君) 物的な機械の設置だけというような場合には、比較的見ればわかりますが、研究の成果がどの程度まで進んでいるか、所期の研究成果を上げておるかどうかというようなことは、やはり現場に行かないと、なかなかわかりにくいし、十分な注意を払わないとわからぬと私は思うのであります。今までいわゆる書類決裁だけをやっておるのだ、こういうことではございませんですが、工業技術の工業化の試験というものは、成果をまず考えなければいかぬ、こういうことでありますので、成果が上っておるかどうかということについての確認を、今申し上げましたような形でやる、それを現にやっておると思いますが、厳重に励行していくというような方向に、今後の努力を重ねていくといたしますれば、そういう点がだんだん少くなっていく、こういうふうに考えております。
○岩間正男君 関連して。私も今の質問をお聞きしておると、ちょっとわからないのですが、ちょっと大倉委員が質問された点に関連して、二、三お伺いいたします。 会計検査院の方にお伺いするのですが、補助金の問題では、三十年度は五百九十二件、そのうち二百四十三件、約四〇%について調査されておるようですが、これは調査の方法は抜き取りですか、この調査の方法。
○説明員(中川薫君) 必ずしも抜き取り検査とも言えませんが、全国まんべんなく回れませんので、ある地区に集中はされますが、その地区における比較的重要なものを選んだというわけでございます。
○岩間正男君 大体抜き取りみたいなことになっておるわけですね。そうして大体三十件、この件が指摘されておるのが三十件ということですが、そうすると、あと六〇%残っておりますね。六〇%は検査されていない。これについて内部検査ではっきりされたのは何件ですか。これは院長さんか、どなたか……。
○説明員(出雲井正雄君) ただいまの御質問でございますが、先ほど御報告申し上げましたように、ただいま手元に監査件数のみを持っておりますので、その報告書を見まして、返還なり、そういう措置と、それから単に現場的な措置にとどまったようなもの、これを区別して、後ほど御報告いたしたいと思います。
○岩間正男君 ところが、それはまだわかっていないようですね。
○説明員(出雲井正雄君) はい、監査件数だけです。
○岩間正男君 それがまだ進まないわけですが、どうですか、あと六〇%の方から、どういうふうなそういう問題が出るか、これは非常に重要である。これは何も通産省だけの問題でなく、会計検査の仕方、それからそれに対する官庁の内部検査の問題と深い関係があるのですが。だから、このトータルははっきり早く示してもらわないと、つまり会計検査院のさっきお話があったように、指摘された面だけは、これは表面に出るけれども、しかし、内部検査というものは非常に弱いのじゃないか、そういう格好が今までも出ておるのですが、この場合もどういうふうに出ておるか、その点について。 それからもう一つお聞きしたいのですが、補助金の申請があってから、決定されて金が渡るまで、どれくらいかかるのですか。大体でいいです。件数にもよるだろうけれども、大体平均して、どのくらい時間がかかっていますか。申請してから、申請を受けて、そうしていろいろな決定をする、それから今度は金が渡る……。
○政府委員(黒川眞武君) 審査を終了いたしまして、大体内定いたしましてから、ものによって違いますけれども、平均三月ぐらいかかるようであります。
○岩間正男君 私のお聞きしているのは、申請して内定するまでにどのぐらい。
○政府委員(黒川眞武君) 申請が二月末でございます。それから、先ほど申し上げました審査をいたしまして、早い場合は六月の末……、
○岩間正男君 内定ですか。
○政府委員(黒川眞武君) 内定が……。それからそれでない場合は八月。まあ大体六月中のときもございますし、八月中のときもございます。
○大竹平八郎君 これは、決算の面からいいますと、あるいは大部分が三十一年度になると思うのでありますが、例の農林省の、しばしば本委員会で問題になりました病変米のアルコール化の問題なのでありますが、これは私も過去三年にわたって本委員会で農林大臣にアルコール化の要望をいたしたのであります。歴代の農林大原が政治力がないと申しましょうか、これを決行することができなくて、昨年特に岸総理大臣の出席を求めてこの解決を迫ったわけであります。そのときに岸総理は、必ずやる、そして大体日限の問題を問いましたところが、一年半くらいのうちに片づける、こういうことであった。それで、この間農林省の問題のときに、この問題を質問いたしましたところが、大体において片づけて、大体八千トンが残っておる、しかも私どもがかねてから要望していた通り、通産省関係のアルコール化にこれを使った、こういうことなのでありますが、そういうわけで非常にこれは重要な問題で、国民も大きな注意を持っていた問題だけに、これはなかなか一年度で全部決済するということができないのでありますが、その状況を一つお聞きをいたしたいのであります。アルコール事業長もおらぬようでありますが、会計課長ご存じだったならば……。
○政府委員(小笠公韶君) 今担当の係がおりません。ただいま呼びますから、一つお待ちを願います。
○大竹平八郎君 それじゃ時間の関係でほかの点に移りたいと思います。 川上中小企業庁長官にお尋ねいたしますが、中小企業の、いわゆる何といいますか、企業診断と申しましょうか、そういう点で中小企業庁が非常に今御熱心にやられておるということをわれわれは始終聞いておるのでありますが、中小企業庁といたしまして、企業診断の結果によって、この企業は大いに援助すべしという認定のもとに補助金も出されると思うのでありますが、それは国で出すものとそれからあるいは地方の自治体で出すものとあるように思うのでありますが、まず中小企業庁として三十年度に出しました総額というものは大体どのくらいでありますか。
○政府委員(川上為治君) この診断の結果に基いて、そして今の、たとえば設備近代化とかそういうものに幾ら出したかという御質問と思うのですが……。
○大竹平八郎君 総体的……。
○政府委員(川上為治君) これは実は私ここに資料を持って来ておりませんですが、診断の結果に基いて出したというものは、そう大きなパーセントにはなっていないというふうに考えております。
○大竹平八郎君 かりに、地方の府県庁が相当なる予算を持っておるようでありますが、中小企業庁の企業診断の結果に基いて、大体出すような面が地方庁あたりでも多いように聞いておるのでありますが、その点はどうなっておるのですか。
○政府委員(川上為治君) 先ほど申し上げましたように、企業診断ということとそれから設備近代化に対する助成金、これとは苦手の——もちろん関連は持たしておりますけれども、実は設備近代化の助成金というのは、もうすでに何年か前に、いろいろその業種によりまして、その産地によりまして調査を十分いたしまして、そのうちから実は何カ年計画という計画を立てまして、そして三十年度は幾ら、三十一年度は幾らという一つの計画のもとに実は出しておりまして、その相手方についても大体もうわかっておる問題でありまして、それを企業診断と結びつけまして企業診断したからそのものに対しては特別に出すというような実は形にはなっておりませんので、企業診断につきましては、これは別途また設備近代化の助成金の対象とダブっておるものもあるし、またダブっていないものがあるということに、実はなっておるわけでございます。
○大竹平八郎君 ある県において、たとえば具体的に言うならば、生糸の盛んな群馬県とか長野県、こういうところで生糸並びに生糸に関連する産業に従事をしていた。ところが最近の生糸の輸出不況から非常に衰微をして来ているので、何らかの一つ家内工業的なものを中心とするその町とかあるいはその地域とかで、新しい一つ企業をやらんけりゃならぬ、そういうことで、時折中小企業庁から技術官を招いて診断を受けるという場合に、県によって違いましょうけれども、相当量の補助金も使い得るように実は聞いておるのでありますが、しかしこれが一番根本は、府県庁の認定などが、大体において中小企業庁のその企業診断によって、これはこういうものに転換されたらどうかとか、あるいはそれの指導によって、その診断の結果を利用することによって、中小企業庁が援助をするということになりますと、非常に府県庁も出しやすいというのか、相当出しておるような面もあるように聞いておるのですが、大体そういう意味で三十年度に全体で一貫したものとしてどのくらい出しておるのか、金額は。ごく概略でいいです。
○政府委員(川上為治君) 今の診断との関連において設備近代化の助成金をどの程度出しているかという点については、実はこの資料を持って来ておりませんが、これは私の方としましては、大体この設備近代化の助成金につきましては、診断しましたそれによってこれを出した方がいいかあるいは自己資金でいくかというような問題につきましては、ほとんどその県に実は委しておりますので、実はその資料がこっちの方にはございませんが、これはほんの一部に過ぎないというふうに考えておるわけでございます。今先生のおっしゃいましたように、やはり診断をするからには、この診断とこの設備近代化の助成金とを結び合せましてやることが一番大事なことではないかというふうに、まあ最近われわれとしましても考えまして、今後におきましてはなるべく診断と設備近代化の助成金なりあるいはその他の技術研究費の助成金なり、そういうものは結びつけてやるようにしたいというふうには考えておりますが、今まではそういうやり方をとっておりません。
○大竹平八郎君 それで私はお尋ねいたしたいことは、つまりそういう意味で中小企業庁の診断によって、県なら県の、それから国のうちごくわずかであっても、大部分が県がかりに出しても、または一つの新しい企業を始めたという場合、これはただもう補助を出しっぱなしでおるのか、極端に言うと、ほとんどくれてやったような格好でいるものか。それをそのつど厳重な診断も続けて、そうしてときにそのやり方いかんによって忠告をするとか、何かそういうことはおとりになっていないのでしょうか。必ずしも全部が成功するとは思わない、企業診断が。
○政府委員(川上為治君) 企業診断の問題につきましては、これは診断の結果によりまして、その結果を十分その業者に対して知らせて、こういう点を一つ今後改良してもらいたい。あるいは経営の内部について、あるいはまた技術の面につきまして、いろいろ指導はしておるわけであります。特に産地診断と申しますと、工場が同種のものが特に集中しております地帯、そういうものについてはいわゆる産地診断ということをやっておりますが、そういう産地診断につきましては相当長い期間にわたりまして診断をいたしまして、その結果については、相当大がかりな報告会なり、あるいはまた指導なり、そういうことを実はやっておるわけでございます。しかしそのうちで、ではどれくらいについては、設備近代化の助成金をやるぞということは、その際、私の方では別に指示をしたり、何したりすることはいたしておりません。それはすべて県の方で設備近代化の助成金を出す場合に、こういうものを推薦してくるというようなことになってくると思います。推薦してくるというよりも、むしろ業界の方から自分の方で設備近代化をやりたいから、それに対して助成金を出してくれという場合において、この県の特別会計の方で、それに対して助成金を出してくるというような格好になっておりまして、先ほどからいろいろお話がございましたこういう企業診断と設備近代化というものは、これは極力連絡をつけてやるべきなんですが、今までのところでは、それほど深い関係を持ってやっていない。今後については私どもはなるべく関係を持たしてやっていきたいというふうには考えておるわけでございます。
○奥むめお君 幸い工業技術院の方が、お見えになっていますから、きょうの問題にははずれますけれども、JISマークについて一つお伺いしたいと思います。 非常にたくさんの種類を次々とJISマークを与えていらっしゃるけれども、今どれくらいの品数になっているか。それからその製品があとあとまで品質の管理とか、性能の監査というようなものを、そのほかの問題で指導監督をしていらっしゃるであろうか。していらっしゃるとしたら、それはどういうケースになっていますか、伺いたいと思います。
○政府委員(黒川眞武君) 最初のお尋ねはどれくらいのJISが出ておるかという御質問でございますが、大体五千幾らという数でございます。はっきりしたこまかい数字は覚えておりません。
○奥むめお君 それをたとえば工業製品と雑貨類と分けたらどんな割合になりますか。
○政府委員(黒川眞武君) ちょっとデータが古いのでまことに申しわけございませんが……。
○奥むめお君 ざっとでよろしいのです。
○政府委員(黒川眞武君) 全体がこの表でございますと四千三百二十四となっておりますが、部門別にいたしますと——雑貨でございますか。
○奥むめお君 いわゆる工業製品と雑貨とに二つぐらいに大ざっぱに分けて下さい。私もこまかいことを聞いているわけじゃないのです。
○政府委員(黒川眞武君) 日用品とまあ言っている部門がございますが、それが百六十二でございます。それからあとは大体日用品だろうと思いますが、先生のおっしゃるのは。
○奥むめお君 私日用品だけでないのですが、主として日用品ですが。
○政府委員(黒川眞武君) 繊維のようなものは二百九十五でございます。それから窯業関係百七十三、そういったようなことになっております。
○奥むめお君 あとの監査とか指導とかいうものですね。そういうようなことはどういうふうになさっておりますか。
○政府委員(黒川眞武君) これにつきましては、地方通産局を通じまして、それからまた私の方にございます標準部を通じまして、逐次このJISがつきましたものは、必要なものは買い取りまして、ことに日用品のようなものは、ときどき買い取りまして、そうして試験をしてみたりいたしておりますが、今御指摘のように非常にJISの数が大へんふえて参りまして、昨今JISマークをつけておっても、中にはそのJISの標準の規格に合わない粗製品が出てくる傾向を私は見ているのであります。本年からは特に品目を選びまして、計画を立てまして、それを厳重に調べてみたいというふうなことを考えております。
○奥むめお君 本年とおっしゃるのはいつですか。三十三年度からですか。
○政府委員(黒川眞武君) 私、本年と大へん不明瞭な言葉を使いましたが、三十三年度でございます。三十二年度におきましてもやっておりましたのですが、計画的に品目を選びまして、そうしてやるのが三十三年度からでございます。
○奥むめお君 それじゃ、JISマークになぜこういういうに五千品目も次々と指定していらっしゃるのでございますか。その目的はどうですか。
○政府委員(黒川眞武君) このJISマークはこれはもう御案内の通り、国家としてわれわれが多数の専門家によってきめていただきましたこのJISにかなっている品物をでき得る限り多く出しまして、そうして消費者——工業用品の場合は工業関係、あるいは日用品の場合は家庭あるいは一般の生活関係の方々に安心して買っていただくというような意味と、もう一つはそのものを公正にしたい。それからさらに進んでは製品技術の向上、品質管理の徹底ということも、このJISマークを付した精神を、売っていただくというメーカーの側にはこれを奨励したいというふうに考えております。
○奥むめお君 私どもJISマークのことではだいぶ前からいろいろ教えていただいてきたと思うのですけれども、どうも次から次からとマークの数もふえるばかりで、あとは野となれ山となれで、ずいぶん不良なものが、一番初めにJlSをつけたというだけの規格で宣伝されているということと、一体、それからもう一つは、全然PRが行われておらない、ただつけていい気になっておる、それは工業技術院がいい気になっているだけであって、社会はそれに何も関係ない、知らないし、知らせられないし、そして不良なものがあっても、それっきり一番初めにつけたというだけが資格になっていて、何らよくなるという道が確立されていないと思うのでございますね、そういう関係で、予算を少なからず使っていらっしゃると思うのでございますけれども、あそこの会合で人が出入りする、その人的な問題、時間的な、労力的な問題からいえば、これはずいぶんおびただしいものだと思うのですが、それに関連する国家の予算からみましても、私はこれはどういうふうに直していこうとお考えになっていらっしゃいますか、今のままではだれが助かっているかということを疑問に思うものでございますが、いかがでございますか、御意見を一つここで承わっておきたいと思います。
○政府委員(黒川眞武君) JISの問題につきましては、今先生の大へん御理解あるお言葉をいただきましたのでございますが、われわれといたしましても、今の消費者の立場、あるいはまたメーカーの原料買い入れその他の立場からいたしまして、ぜひとも品質管理の行き雇いた、品質の一定した、ある規格以上の品物を求めるということは、今後の国民生活あるいは産業生活の上からいっても重要なことだと思いまして、でき得る限りPRと申しますか、普及宣伝に努めております。たとえば講習会を開くとか、あるいはJIS製品の展覧会を開くとか、あるいは講演会を開くとか、あるいはパンフレットその他によって、ポスターによって宣伝に努めて参ったのでございますが、何分にも微力でございますので、思うようにはなりませんですが、しかしまあこの二年間ぐらいから、相当JISに対しまして一般の方々の関心が深まってきたのではないかと私自身は思っております。従って御趣旨によりまして、今後とも一そうこのJIS製品の間違いのない品物を出してもらうということと、その宣伝普及に努めるように努力したいと思っております。
○奥むめお君 監査指導というふうな、製品を御期待のように向上させていくための予算は、今度の予算請求の中ではふやしていらっしゃるのですか。
○政府委員(黒川眞武君) 指導費といたしましては、前年度とほぼ同じでございまして、ただ効率的に、組織的にやれば、幾分でも効率的にいくのではないかということで計画を立てております。
○大矢正君 会計検査院に一、二点質問いたしたいんですが、三十年度の検査院の指摘事項の中には、工作機械の補助あるいは試験に対する補助または中小企業協同組合等に関する施設の補助などいろいろあげられておりますが、国の予算の中で、通産省の中で貿易に関係をする補助金の額も調べてみますと、相当数私の調べた範囲ではあるのでありますが、ところが二十九年度の検査院の批難事項また三十年度の批難事項を見ましても、貿易に関係をする批難事項というのは一件も見当らないというのが実情のように思われるのでありますが、これは貿易に関係をする補助金等については検査院として検査をしないのか、あるいはしているんだが、批難すべき事項がないというのか、この点についてのお答をいただきたい。
○説明員(中川薫君) 貿易振興に関する補助金はただいま御意見の通り毎年度多額になっております。会計検査院といたしましても検査はいたしておりますが、事業の実施がおおむね外国において行われますために、その他の補助金のように徹底した検査はできません。しかしながらここに掲記するほどの事態ではないもので是正を促したものもございます。しかしてこれは次のことになりますが、三十一年度におきましては数件指摘いたしておりまして、なお、研究を要するために未確認として今後検査を続行する事態のものもございます。
○大矢正君 そのほとんどが海外における施設あるいはまた宣伝費等に使われるので、なかなか検査がしずらいということはよくわかりますけれども、この貿易に関係をする予算というものも数億に上るように私は計算をしておりまして、これは国の予算からいきましても、大幅な金額になるのではないかと私は思っております。特にあなたは批難すべき事項の内容がほとんどない、あるいは比較的少いということを言われますけれども、大体批難事項の対象になっているのは一件十万円以上と私は記憶いたしておりまするがゆえに、十万円程度の内容において批難すべき事項が貿易関係にはないということは私は言い得ないんじゃないかと思うのであります。そこで具体的にお尋ねをいたしたいんでありますが、海外で施設を作るような場合あるいはまた海外で宣伝費として使われる場合の補助が相当行われておりますが、こういうものは一体どうやって検査をされるのであるか、この点を御説明をいただきたいと思います。
○説明員(中川薫君) お尋ねの関係は海外貿易振興会が主としてやっております。従いまして海外貿易振興会の提出いたします経費の使途内容について検討をいたしまして、あるいは当初の目的に反するものはないか、または別途派生的に収入を上げて差引計算しなければならないものはないかというような点の検討はいたしますけれども、おおむね書面によって計算した結果を認めざるを得ない状況でございます。
○相馬助治君 関連して。今そちらからジェトロのことだろうという前提で御答弁でございますが、私も大矢委員が申し上げておるのは終局的にはそこの問題だと思うのですが、ジェトロというものが非常に能率を上げていないというのは、見方もありましょうけれども、今日定説になっているようにも思えるんです。それでいろいろ不審の原因を調べてみると、予算の面であまり大蔵省がこやかましいことを言って、これはこれに使うのだ、これはこれに使うのだといって、機動性も、それからタイミングを合わせて出すのにも、非常に不便を感じているというジェトロを指導している通産省関係の意見も聞いて、なるほどそうだと思って私も調べてみると、そういう面も確かにあると思うのです。そこで、一体、それじゃジェトロというものが、会計検査院から不正はないまでも、不当として追及されるような案件は一体ないものだろうか、こういう疑問になると、私どもはさっき申したこととは別に、どうも今あげている能率の点から見て、そういう点があるのではないか、こういうふうに推定されて、おそらく大矢委員の質問だと思うのですが、私もそういうふうにうすうす考えているのです。そこでただいまの答弁ですと、この件はジェトロ自身の提出した書類について検査をするから、他の省のものと違ってなかなかわからないのだという御答弁のように聞くのですが、そのことはあれですか、ジェトロが通産省に出して、監督官庁である通産省の責任において収支決算等を明細に検討して、その上のものをあなたたちは調べるのですか。それともジェトロが出した書類に従って、関係の必要なものは証憑書数等も取りそろえさせて調べるということなのですか、それを承わりたいことが一つ。 それから、嫌疑事項があるという場合には、今あなたたちの機構では、あなたたちの検査員を海外に派遣して、率直に言えば、ひそかに通産省や外務省の意思と関係なく派遣して、これを調査するという手段はあるのですか、ないのですか、あるけれども費用その他からできないというのですか、どうなのですか、これらを承わりたい。
○説明員(中川薫君) ジェトロの関係の検査は、通商産業省で整理された書類についてもちろん検査いたしますけれども、その具体的な内容については、証拠書類としてジェトロからこまかな書類が付加されております。それからこの関係につきましては、会計検査院として院法第二十三条によって検査の指定をいたしますならば、ジェトロそのものについて細密な検査ができるわけでございます。しかしてそのような処置もとってやっておりますが、海外に出向いての検査は、従来外国旅費の積算もございませんし、三十三年度においてもそれの必要を痛感いたしましたが、予算面には計上されておりません。まあ現在感じました感じといたしましては、おっしゃいますように、補助の効率を十分発揮していないじゃないかという御懸念もあろうと思いますが、検査をしておる者といたしましても、単なる書面による報告に過ぎませんから、もの足らなく存じてはおりますけれども、現存の段階では、そう不都合な事態を感じとってもおりませんし、今後できるだけの努力をして検査を浸透させたいという程度の考えでおります。
○相馬助治君 いま一つ。過去の説明については、 いささか意見めいた私の意見もありますが、それはやめて、事態はわかりました。そこで一つ重ねてお尋ねしておきたいことは、海外出張の調査費及びその仕組みというものを今のところ考えていないということでございますが、そこで検査院の考え方を一つ聞きたいと思いますことは、今度御承知のように、通産省から国会に法案が出されておりまして、ジェトロは今までは六億程度のものが、今般から三十数億になるわけです。そういたしますと、金額が大きくなったから急に海外にまで出ていって調べる必要があるときまで私は言っておるのじゃないのですけれども、それに見合って、やはり制度としてはその金を使うか使わないかは別として、制度としてはちょうどこの辺に、政府が多額のものをジェトロに出そうという意思を表明したこの機会に、会計検査院としてはそういう費用をとる絶好のチャンスだと思うのです。で、かりに、そういうものが必要だとすれば、ぜひともそういうふうな積極的な意思をもって予算交渉等を、ことしは間に合わないとしても、将来においてはされるべきだと、こう思うのですが、あなたが、それは答弁する範囲を越えておるというならば、答弁を拒否されることもやむを得ませんが、望ましい形から申しますと、どのようにお考えか。いわば大へんなことはなかろうということで、ある予測をして調べる。ある予測をして、これは大したことはなかろうということでお調べになるということでは、私は会計検査院のほんとうの仕事としてはふさわしくないのではないか。意思を持っておりながら、仕組みがまずくて、金が足りなくて、みすみすあそこに舟をこぎ出せば大きなクジラがひっかかることはわかっていながら、クジラがいないとすれば話は別ですが、行けばいるかもしれない。そういうことからも考えて、海外調査費等もとって、会計検査院の仕事を万全ならしむる絶好のチャンスだと思うのですが、将来の問題としてはどういうふうにお考えになりますか。
○大矢正君 今の相馬委員への答弁と私一緒に会計検査院から御答弁いただきたいと思うのですが、先ほど、あなたの御発言の中には、三十一年度の決算報告の中には、貿易に関係をする費用について指摘しているという話でありますが、もちろん私はそれを拝見いたしましたから、その通りだと思うのでありますが、現実には、海外に行って具体的に予算通りの費用の使われ方がしているかどうかということを調べないで、一体どうやって調べて検査院の批難事項として三十一年度は出されたのか、どうも私は不可解なんです。相手の方から出してくるところの証憑書類だけによって検査院が検査院としての批難事項を出されたとすれば、非常に権威のないものになると思うのですね。結果としては現地に行って調べてこなければわからないはずになるのが、そういう形で出てくるということは、検査院の批難事項それ自身が将来において信を持たれない結果になるのではないかという危惧があります。これは決して会計検査院を非難する意味ではなくて、もし、そういうことが実際に行われてはまずいということになりますれば、国としても予算上において考慮をしなければならぬ問題だろうと私は思うのであります。ただ、検査院が検査ができないようなことであっては、これはいけませんから、われわれ決算委員としては、政府に対してそのことを要求しなければならぬと思うのでありますが、あなたのそのことに対する所感を承わりたいと思います。
○説明員(中川薫君) まず最初の点について御説明申し上げます。御意見の通り、三十三年度には特殊法人として大々的に再出発いたしますし、取扱い金額も大きくなりますので、われわれとしても特に関心を持って検査しなければならないと思います。それと並行して現在まで感じておりました隔靴掻痒の感がある事態を突き破るためには、海外旅費の積算を考慮しなければならないことでございまして、これは首脳部において今後十分な努力をされることであり、またしていただかなければならぬと考えております。 それから従来の検査でございますが、確かに現地に乗り込んで具体的な事態について検査いたしませんために、徹底的に検査すれば、あるいはたとえば三の指摘がなされる場合に書類のみの検査に終ったために一の指摘に過ぎなかったというようなことにあるいはなっているかとも考えますが、たとえば三十一年度に指摘いたしましたものは、向うのジェトロの出しました書類について克明に検討いたしました結果は、それに積算すべきものでない、あるいは実費から見て内輪に済んでおる、あるいはそれから派生して収入をあげていくというような事実を突きとめ指摘いたしたものでございまして、その事態については判定を誤っておるわけではございませんけれども、われわれの希望といたしましては、いま一歩突っ込んだ検査をしなければならないというふうには考えております。
○大矢正君 貿易の問題についてはその程度にして、次に試験研究設備その他について一点だけ質問いたしたいと思います。委員長の方からもあまりおそくならないようにという再三の御要望もあることでございますから、焦点だけを申し上げてお答えをいただきたいと思うのでありますが、二十九年度における試験研究設備その他工業化についての批難すべき事項というのは人件でありまして、その総金額は六百八十三万円、ところが三十年になりましたならば、当然これは前年度において批難された事項でありますからして、減少しなければならないのが、件数において九件になり、しかも金額においては三倍以上になり二千百万円というように大幅に増加をいたしておるわけでありまして、この点では検査院が指摘をし批難をすればするほど、逆に件数と金額が増加するという皮肉な現象が現われているのでありまして、一体誠意をもって通産省当局がこのような批難されるべき事項がなくなるように努力をしているのかどうか、私は不審でいたし方がありませんが、あなた自身も検査するに当っては今年こそは先年より批難すべき事項が減ることを念願としてされていることと思うのでありますが、それが逆に増加をしているというこの現実に対して、検査院の当事者としてどのようにお考えを持っておられるか、この際、承わっておきたいと思います。
○説明員(中川薫君) 二十九年度の件数と比較されての御意見でございますが、実は検査の浸透度がだいぶ開きまして、二十九年度は補助対象に対して一七%程度になっております。本年度は四一%になっておりますが、事態がおもしろくないというので、特にこの種の補助金に力を入れて浸透度を増したわけでございます。しこうしてその中に金額の大きいものもございまして、不当金額としては非常に大きくなったわけでございます。ところで検査の結果の感想でございますが、この二十九年度及び三十年度当時は、先ほど当局からの御説明もありましたように、たとえば工業技術院の関係補助金では、工業技術院で交付後の指導監督もされるというような形になっておりまして、現状の把握が不十分であったわけであります。しこうしてこの工業化補助金につきましては、三十年度の途中からでありましたか、工業技術院で各地方の通産局に現場の監督を委任する、三十一年度においては応用試験、鉱工業技術研究の補助金の関係においても各地方通産局に一連の行為を委任するということに変更されましたので、その後の状況においては著しく改善されているというふうに考えております。三十一年度の結果が別途報告されておりますが、それによりますと、三件、二百三十一万四千円にすぎません。
○東隆君 私は会計検査院と、それから通産省の方にお聞きをいたしますが、ここに現われている不当事項は、たとえば試験研究等に対する国庫補助金の経理当を得ないもの、こういうふうなところに現われております補助金の額は、これは非常に、どちらかというと百万円以下、そういうような金額のものが多いわけです。それで一方いただいております工作機械等試作補助金交付状況及び成果、こういうプリントを見ますと、この中で、これは総額が二億四千二百万円補助金が出ております。そしてその中身をしさいに見ますと、今ちょっと拾ってみたのですが、日立精機がそのうちで三千九百万円、それから芝浦機械製作に四千三百五十万円、それから三井精機工業に千七百五十万円、それから新潟鉄工に一千二百万円、それから三菱造船に一千万円、豊田に千九百五十万円、これだけ加えますと、約二億四千二百万円の半分はこれだけのものにいってしまっておるわけです。あとは小さいところにばらまかれておる、こういうことなのです。そこで私は、この通産省が補助をする場合に、農林省も同じなんですが、小さいところがやられておるわけですね。みんな小さいところが痛めつけられておるわけです。そこには私は理由があると思うのです。そこで、補助金を出す場合に、やはり設備に対して補助をする場合に、機械一つを引き出して、それを補助の対象にするというようなことでなくて、一セットについて考えるとか、あるいはそれ以外のものを含めて総体の補助をして、その仕事が完成するようにし向けていく形でもって補助をしなければ、これはいくらたっていっても、いろいろな都合でもってまずい形が出てくるのじゃないか。ことに、この補助金を交付しておる月日を考えてみますと、ここへ出ておるのを見ましても、大ていその年の年度の十月以降に出ておる。でなければ、三月になって出ておる。三月ごろに出して、その年度内でもって仕事がうまくいくはずもない。ことに、資本がたくさんあるところなら、これは問題じゃないと思います。そういうようなところは、私はかえって非常に早く金が出ておるのじゃないかと思う。小さなところに限って、いろいろ調べをしたり、その他の関係で——これは善意に解釈すると、そういうことになろうと思いますが、そしておそく金が出ていくと、こういう形になっておるので、これを何とか有効適切に国のお金を使い得るような形をするために考えなきゃならぬと、こう思うのですが、 〔理事大谷贇雄君退席、理事平島敏夫君着席〕そういう点で、こういう点を直したら、こういう問題が起きないと、こういうような点がありましたら、会計検査院の方と、それから通産省当局の方から一つお聞きしたい。
○説明員(中川薫君) ただいまの御質問でございますが、確かに工作機械の試作関係補助金は、従来試作の進行状況を考慮せずに、当該年度の予算であるという理由で、年度末に一括交付されるような例がございまして、その処置がよろしきを得ないというので、われわれの方で注意いたしました結果は、最近においてはそうしたものはほとんど跡を断ちまして、実績に応じて交付される、場合によっては繰り越しの処置を講ずるという取扱いになっております。ところが、先ほど来御議論もございましたように、現地の把握を十分しないで、相手方の終了報告書をただ書面によって検査して交付しておるという事態のものが見受けられましたために、不当事項として掲記される事態を誘発したのではないかと思います。会計検査院といたしましても、金額の大きいものについてはもちろん重点的に検査いたしますが、問題は交付を受ける相手方の誠意によるものでございまして、まず一流の会社等については不徳義なことをやっている結果となっておりません。しかし、金額の大きいものについて、三十年度では東海高熱工業の指摘もございますが、総じて申しまするならば、規模の小さいものが、当初の計画から誠意がなかったのか、あるいはその後の経済情勢、あるいは試験研究の行き詰りというような事態から、試験を実施しなくて、補助金を営業費に流用しておるというような事態のものが多いわけでございます。
○政府委員(岩武照彦君) 御指摘がございました点でございますが、この工作機械の試作補助金といいますのは、国産が従来できなくて輸入に依存しておるというふうな機械の種類を選びまして、従って相当国内の技術水準から見ますると高いものを国産化しようと、こういうわけでございます。それにつきまして、ある程度われわれの方で選択の機械の幅を一応内定いたしまして、それについて希望のある人を募って参るという状況であります。そういうことでありますれば、相当な技術的な水準と、それから万一失敗いたしますれば、その要しました経費等はむだになりますので、かなりの経理的な基礎がございませんと、こういうむずかしい機械の国産化ということはできにくいわけでございます。 〔理事平島敏夫君退席、理事大谷贇雄君着席〕 なお、若干試作はしてみたけれども、一体売れるかどうかという問題もございますので、その辺のことも考えまして決定して、補助金交付の指令を出すわけでございます。今検査院の御指摘がございましたように、従来予算が成立いたしましてから、そういう手続を経まして決定、指令を出しますまでにかなり時間を要しておりまして、年度が相当過ぎてから出すということになりまして、相手方の方も、そういうふうな関係から、十分な製作過程を経ずに年度越しになるというような事情もございまして、それで本年はできるだけ早く出すようにやっております。なかなか機械の種類、それからそれに取りかかれるかどうかというような判定等もありまして、ややおくれ気味であるのは、どうも遺憾であります。 それからなお、交付いたしましたあとの製作過程並びにその経理記録、あるいはできましたものの管理等につきましても、十分現場の把握を密にしたいと考えております。通産局を通じてやりたいと思っておりますが、現在批難事項に上っておりますのは、その点が若干の時間的な関係で早目に問題を起したわけでありまして、非常に遺憾に思っております。さっそく善処いたしたいと思っております。また、今後そういうふうないわばあやふやな製作会社には十分注意いたしまして、そういうことの起らないようにいたしたいと考えておる次第であります。
○東隆君 今の案件で、これは工業技術院関係ですが、それから札幌通産局関係、これは同じ会社が出ておるようですが、この千九百二十号とそれから千九百二十一号、千九百二十三号、こういうのは実のところを言うと、農業に非常に関係のある機械なんですが、そういうような場合に補助をする場合に、何か農林省なんかと打ち合せだの、それから何かそういうようなことをおやりになるのですか。
○説明員(出雲井正雄君) 工業化補助金は通産省のみならず、農林省それから運輸省、各省に計上されておりまして、大体所管に従いましてテーマの選択をいたして参りますが、最終決定に際しましては、各省間に重複のないように、また場合によりましては所管の事項の指導の関係で、ほかの省の方へお願いした方がよろしいようなものが出て参りますので、審査の途中並びに最終の際に各省と連絡をとってやっております。
○理事(大谷贇雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(大谷贇雄君) 速記をつけて。 ほかに本日の質疑はございませんか。——それではないようでありますから、この程度で本日の質疑は終了をいたします。 次回は追って公報をもってお知らせいたします。 本日は、これをもって散会いたします。 午後四時四十三分散会