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28回国会参議院1958/04/24

外務委員会 第19号

発言数
38
登壇者
5
会派数
2
開催日
1958/04/24

会議録

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) ただいまから委員会を開会いたします。  国際情勢に関する調査を議題とし、山岸内閣総理大臣に対する質疑を行います。  その前に、森委員よりちょっと発言を求められております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 昨日来、本委員会の運営について意思の疎通を欠いた点がありましたが、今後はかかることのないように、十分に注意をいたしたいと存じます。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) それでは、質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 総理に、今度合意を見るに至った日ソ漁業取りきめについてお伺いいたします。  総評すれば、公海の漁撈の自由、この原則を放棄したことと、漁獲高の不明朗な取引ということでおさまったように見られます。この根本原因は、やはりわれわれの見るところでは、せっかく国交回復したけれども、政府は単に、ソ連による日本の国連加盟の支持とか、あるいは抑留邦人の返還だけがねらいであって、肝心の友好関係の促進という努力が払われなかったために、こういう交渉を円滑に進める好ましい空気ができていなかったというのが一番大きな原因だろうと思うし、また、交渉のやり方を見ても、ただ、こちらは漁獲高々々々という魚とりに頭を置いているが、ソ連の方では、オホーツク海の締め出しというところに重点を置いてきておる。この重点の置き方を見抜けないでやったところに、こんなような結果になったろうと思うのであります。そこで、初め四月十六日に十万トンのサケ、マス漁獲、オホーツク海には出漁は自粛していくという線で一応まとまったのが、どうして十一万トンになったのか。オホーツク海の不出漁、この態度を変えた経緯をまず伺いたい。そうして、外務省や農林当局なんかは、あるいは政府、与党でも反対がだいぶあったようでしたが、平塚、高碕両漁業代表と総理と河野長官あたりとが相談して、大して価値のない公海の自由なんという面子にとらわれておる必要はないという立場から踏み切ったとも聞いておりますし、また、総選挙目当てに、業界からの政治献金――うまくいけば政治献金が取れる、あるいは下手すれば、船を滅らさなければならぬし、漁民の補償もしなければならぬ、こういうことがあっては選挙に困るので、多少無理があっても、ここへ踏み切ったというふうに考えられまするが、総理の御見解を伺いたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 今年度の漁業交渉の過程を見まするというと、ソ連の方におきましては、しばしば予算委員会等その他においても、途中における経過は説明をいたしましたが、最初何らかこの問題が、漁業条約上の年々の漁獲高を科学的根拠において定めるという話し合いが、他の領土問題やその他の政治問題とからんでおるような印象が与えられてきておったのであります。その点ははっきりと、赤城代表が行きまして、漁業条約上の要するに科学的根拠によるサケ、マスの漁獲高を中心としての問題を論議するということにはっきりきめまして、そうして最初当方側は、三十二年度にとりました漁獲高を中心として、十四万五千トンというものを主張して参りました。これに対して、ソ連側は最初から、本年は不漁年であるがゆえに八万トンということを固持して、両方の主張の間に相当大きな懸隔があったのであります。なお、オホーツク海を禁漁区にするということは、実は昨年来ソ連の一貫して主張してきておるところでありますし、昨年二船団が出ていく場合におきましても、表面上は本年限り二万トンというものを認めるという趣旨になっておりました。その後、科学的根拠といいますけれども、共同調査が行われておらない現状から見まして、両者の主張の根拠においては相当な食い違いがあったことはやむを得なかったのでありまして、そうして非常に困難な状況でありましたが、いろいろと数回の赤城・イシコフ会談、その他の会談を通じまして、われわれも十四万五千トンという主張を十二万トンまで歩み寄り、向う側からもこれに対して十万トンへの歩み寄りを見たのであります。そうして、これは終始オホーツク海を禁漁区に本年度からするということについては、強い主張が常にこれに不可分の関係で持ち出されておったのであります。わが方としては、どうしてもオホーツク海における、この禁漁区とするという考え方には、これに賛成をいたしませんで、しかし、ソ連側の主張に歩み寄るために一船団ということを持ち出したわけでありまして、十二万トンにし、一船団にするという歩み寄りに対して、向うは十万トンの線を打ち出してきたわけであります。しこうして、これはもちろん本年度限りの問題であって、明年度、すなわち一九五八年以降においては一応やめる、しかし、共同調査をしてさらに将来の問題についてはきめるということが不可分の条件になっておったわけであります。そうして、どうしてもソ連側の主張がかたいので、日本側としてもこれに譲るほかないかというような情勢でありましたけれども、私どもは、本年は不漁年であるけれども、不漁年にとる漁獲高というものは、将来のやはり基礎的数字になるがゆえに、十万トンの主張に対して、われわれが十二万トンを主張しておったのでありますけれども、いわゆる中をとって十一万トンという妥協案を提案して、ぜひこれは成立せしめるようにということで、さらにあらためて交渉をするように訓竜をいたしまして、その結果として十一万トンの線を見たわけでありまして、今、森委員がおあげになりましたように、この問題に関して何らか不明朗なことが国内的にあるやに御質問の御趣旨の中にありましたけれども、全然そういう点はないのでありまして、私どもは、今回の交渉の経緯にかんがみて、将来のこの北洋漁業における両国の漁獲の資源の確保と、そうして将来の日本のこの北洋における漁業上の利益を擁護するという立場から、かように決定をいたしたわけでございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 私らが、あるいは新聞でも、一般の世間でも、あるいは与党の自民党でも、公海漁業の自由の原則を堅持したという政府の説明は、どうも当っていない。私は、この原則を、政府は、サケ、マスならば一万トン、金に計算すれば二十億で売ったのだと、このくらい極論をしたいのですが、自由の原則が堅持されておるのだと、強い表現を赤城さんも言っておられますが、どこにそういうことがあるのか、一つ具体的にあげていただきたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) このサケ、マスの漁獲資源の確保の上において禁漁区を作る必要があるかどうかという問題は、一つの議論の対象になる問題であると思います。現に、御承知の通り、日・米・加の三国のサケ、マスに関する条約の中にも、一定区域を禁漁区として、この資源の保護をはかっております。しかして、オホーツク海がサケ、マスの資源の保護のために双方で禁漁区にするということが必要であるかどうかということは、恒久的には十分な科学的な共同調査をしてきめられるべき問題であると私は思います。しかし、ソ連側の主張によって見まするというと、近印オホーツク海沿岸のソ連側の漁場の一部においては、ほとんどサケ、マスの漁獲ができなくなっておるような漁場のあることも数字的に示されておりますし、ソ連側としては、これをサケ、マス資源の確保のために、緊急に一応禁漁区にして、そうして将来の問題については、両国の共同調査によってその恒久的なことをきめる、とりあえずそういうことをするという主張を強くいたしたわけであります。従いまして、私どもは、本年はとにかく今までの二船団を一船団に減らそう、来年度以降においては、このオホーツク海においては、双方が個々の沖どり漁業はやらない、しかし、さらに共同調査を行なって、将来恒久的な措置をきめる、こういうことにいたしたわけでありまして、これが、いわゆる公海自由の原則を否認したものである、あるいはそれを、私どもは従来の主張を変えて、公海自由の原則を否定するというような考え方は毛頭ないのであります。今申し上げたような理由によって、将来のサケ、マス資源の保護のために、一応オホーツク海における出漁を、本年は一船団に制限し、来年以降は、これを中止して合同調査する、こういうことにいたしたわけであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 総理の御答弁そのままならば、私らも大して反対もないのですが、一体今発表になっておるコミュニケとか、外務省の説明なんかには、きわめてその点が不明瞭だと思うのですが、もし今おっしゃったようなことならば、はっきりと共同調査をして、そして魚がふえてふとったんなら、そのときはまた出ようということを、だれにもわかりやすいような文章で明記されてしかるべきだと思うのですが、単なる解釈々々と外務当局は言うだけで、だれにもわかるような文章が挿入されていない、ここに問題があると思うのですが、どうでしょう。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) これは、最後に調印をいたしました協定といいますか、決議録の文句につきまして、表現のことにつきましては、あるいは今お話のような点が明瞭を欠く点があるかもしれませんけれども、私もこの問題を扱い、また、重大な問題といたしまして、昨年は私みずからが外務大臣としてこれの交渉に当り、本年はさらに赤城農相を派して、そして交渉の経過につきましては、時々向うからも電報があり、私どももこれに対して適当な訓令を与えまして、今私の申しました趣旨というものは、全権の代表とわれわれとの間に少しも食い違いはございません。従って、さらにその点を不明瞭であるとするならば、明瞭にする方法を十分とる考えでございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 現われたコミュニケがどうあろうとも、ソ連としては、あくまでもオホーツク海から退かせたいというのが原因である。その退かせたいという気持を、日本の代表は壁に突き当ったという言葉で言っておるので、ソ連の腹は、たとえ将来魚がふえてもとらせないというふうに私は了解するのが最も常識的であると思うが、いかがでございますか。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) この交渉の途上におきまして、いろいろな議論が出たことも、その当時、一部は新聞等に発表もされておるのでありますが、最初は、ソ連側のイシコフ代表が、あるいは母船によるところの漁業を禁止して独航船を認めたらいいんじゃないか、母船は困るというふうな主張も一時出ておったのであります。しかし、それはさらにソ連側においては撤回をいたしまして、独航船におけるところの漁獲の実情なり、これの取締りということが非常に困難であるから、それは自分の方としてもやめるというふうな主張も途中であったのであります。これらを見、それからソ連側の主張しておる、要するに、日本が太平洋の方でとり、これからそれをのがれて、オホーツク海へ入ってきたものは、いわゆる孵化場、広い意味における孵化場の一部として、そこに入ってきておる何であり、これに対して相当な保護を加えることは、将来、長い意味のサケ、マス資源の確保の上から、むしろ望ましいので、これは、両方がそういう沖どりをしないということにすることが望ましいじゃないかという主張に変、えてきたのでありますが、これらを通じて、一貫して、一部におきましては、何かいろいろオホーツク海から日本だけを締め出すという考え、あるいはオホーツク海を、公海でなしに、ソ連の内海とする意図のもとにこういう主張が行われておるといふうな何であるとか、あるいは一部の揣摩憶測では、特別の軍事基地にする意図をもって日本の漁船を入れないのだというふうな、いろいろなことが議論され、いろいろ揣摩憶測も行われておるということは、これは私どもも承知いたしておりますが、この日ソの間の漁業条約の交渉の過程をずっと冷静に検討し、その推移を見ますると、そういうことじゃなしに、要するに、サケ、マスの資源の保護のためにこの地域を禁漁区にしょう、こういう一貫した主張でありまして、私どもも、決して全面的にこれを直ちに認めるということではございませんけれども、しかし、本年度の漁獲を定め、また、将来の恒久的な措置については共同調査を行うということに、十分に両方で意見が一致しておることから申しますと、ある程度において、われわれの主張はずっと続けていっても差しつかえないじゃないかという主張を従来持っており、また、これを私どもが簡単に捨てたものではありませんけれども、両方の歩み寄り及びサケ、マスの資源の保護の点から見ますると、やむを得ない両方の私は歩み寄りである、かように考えざるを得ないのであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 まさか、コミュニケなり、協定に、日本はこれから出ないこと、お前を追い出すのだ、締め出すということは書けないので、わずかに文章のあやあたりに期待をかけていることは、総理の長い御答弁を伺っても、やっぱり私の考えを直すわけにはいかないと思う。互譲の精神なんて言いますが、一体向うが何を譲ったか。禁漁で損をするのはこちらで、向うは、安心して今度陸岸の漁掛ができるし、河川に上ってくればつかまえることができるし、日本がとらないのですから、どんどん川に来るやつを安心してたくさんとる。ですから、禁漁で、両方とれないということにはならないで、日本だけが損したということが蓄えることが一つ。向うの科学的訓育をやすやすと受け入れたということは、共同調査を主張する日本としては、少し準備が足りなかった、オホーツク海の魚が減るということは、向うの科学的調査の説明を聞いて、そうしてこれに従った傾きがあることは、はなはだ残念だと思います。  それからもう一つは、十一万トンをとったのは、従来の基礎のためにけっこうだと言いますが、これはまた来年は来年の花が咲くので、そう簡単に十一万トンが基礎になるとは思えないのですが、どうでしょう。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) それはお話の通の、来年は来年のまた花が咲くという御表現もなかなか含蓄のあるお言葉だと思いますが、しかし、本年の何を十一万トンにしたことによって、私はおのずから花の咲き方に違いがあると思うのであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 口約束ならば、オホーツク海に出ないという口約束ならば十万トン、それでは逃げられるから、紙へ書いて約束してくれるならば一万トンをつけてあげようと言ったので、総理は、先ほどの御答弁の十二万トンと十万トンの中をとって、ということではないと思いますが、どうですか。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 最後に私が十万トンを十一万トンでぜひとも妥結するようにさらに一そうの努力をしろと言ったことは、当時われわれの力としては十四万五千トンを十二万トンまでに歩み得った際であり、向う側の十万トンという主張をそのままいれるよりはまん中をとった方がいいじゃないかという考え方でございます。しこうして、オホーツク海の問題につきましては、この十万トンにするか十二万トンにするかということにおいて、私どもの知り得ておる範囲内においては、何も主張が違っているのではない。十一万トンにすることによって何か失った、十万トンにすれば何か残っておるのだというようなことはないのであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 ふと二点伺いますが、安全操業の方は一体どうなるのか。どうも聞くところによると、水産業界では、あまり安全操業にかかわってもらうと、われわれの漁業交渉がやりにくいからやらないでくれ、というような話があったと聞いておりますが、これはそうだろうと想像できる。もう一点は、ソ連の例の平和条約とからませられて政府は口をつぐんで、それから、鳴りをひそめてしまった。安全操業は御承知のように、母船による沖どりで従事者も約八千人ぐらい、一昨年の調査でもおるようですが、漁獲高にしても、もし距岸三海里の北方領土、南樺太、千島列島、こういう所に出漁できるとすれば数十億収益をあげておるのですが、何せ彼らは貧乏だし、団結して津さんのところに圧力をかげてくる力もない。それで黙っておる。それをいいことにして政府が黙っている。これは重大な問題でありますが、平和条約をやらなければならぬという向うに対して、どうしてやっていくか。もう漁期が五月から始まることですから、また拿捕される、これは目に見えておる。安全操業について確固たる一つ信念を伺いたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 安全操業の問題と、今やっておる漁業交渉の問題とは、実は本質的には関連がないことは森委員もよく御承知の通りであります。そうして私どもは、安全操業の問題については、昨年来これが交渉をし、平和条約のできるまでの領土問題の解決ということが非常に困難な状況のもとに依然として置かれておるという現実を見まして、平和条約を締結して領土問題を解決するというまでの暫定措置として、少くともこの北海道におけるところの零細漁民の安全操業の問題を解決したい、かように思って交渉をしてきておったのであります。それが途中からこの問題を解決する前に領土問題を解決しろ、平和条約を結べというふうな主張がソ連側から出て参りまして停頓しておることは、これまた御承知の通りであります。私どもは、今最初に森委員が、何かこのソ連例においては、岸内閣において、ただ日本側として国連に加盟を認めしめ、向うに抑留されておる者を日本に返還してもらった、帰してもらった、それだけでもってあと何も友好関係を積み重ねることをしていないというふうな御議論でありましたが、そうではないのであります。私どもは御承知の通り、昨年の秋、相当に両方の主張が違っておりましたけれども、通商貿易の何につきまして、適当な両方の歩み寄りによってこれを成立せしめ、そして貿易関係等を増進するいろいろな、ミッション等も送って、そうして両国の間の経済、貿易の関係をさらに緊密ならしめようと努めております。また、文化協定につきましても、続いていろいろな研究を、まだ具体的な交渉に入っておりませんけれども、とれらを進めていく、いろいろなことを積み重ねていって、日本国民の一致した北方の領土、国後、択捉に対するわれわれの強い主張というものに対して、ソ連が従来の主張よりも一歩出て、これに耳を傾けるだけ日本を理解してもらうというこの基礎的なものを積み上げていかなければ、現在の国際情勢と今までの主張の繰り返しだけでもってこれを解決すると、択捉、国後を捨てて歯舞、色丹だけで、いわゆる共同声明に懸案になっておるところは、これはすでにソ連側の言っておるように、解決済みの問題として平和条約を締結するならばこれはいつでもできると思います。しかし、それは絶対に私どもはできないととである。こういうために、この平和条約を結ぶ交渉に入っておらないということは、決して非友好的なことでもなければ、私は非友好的な方策の現われでは絶対ない。これらの貿易あるいは文化を通じてこの両国の友好関係を深め、理解を深めてこの領土問題は解決しなければならぬ。しかし、それと不可分の問題である、不可分というよりもそれを先に解決することが安全操業の問題を解決する条件であるというふうなソ連側の生辰に対しましては、われわれはその問題を解決するまでの暫定措置として、安全操業の問題はこれはぜひとも人道的な立場もあり、また、ソ連の従来からの主張から見ても、これは大きな企業がやっておるわけではなしに、今、森委員の言われるような零細漁民の生業に属する問題でありますから、さらにさらにソ連側にその実情を理解せしめて、この問題を解決するように努力をしたい、かように思っております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 最後に一点だけ、これで終りますが、今度の交渉を見て、やはり例の河野長官、当時の農林大臣とイシコフの密約というものがあったことを裏づけるような結果になったと思うのです。このままとっていると、だんだんオホーツク海は魚もなくなるから、日本も引いていってくれと言われそうだと私は確信を持ったので、さる三月のある日に、外務委員会で藤山さんに私の勘で二船団はとてもとれないから、半分で一船団だと、漁獲高は八万トンと言っておるが、十万トンは出る。オホーツク海一船団、総漁獲高十万トンでこちらはのむつもりでないかと私が質問しておる。それが今になってみると、ぴったりその通りになったわけです。そこで出ないと言ったら一万トンをのせてくれた。これでこの河野・イシコフの密約があるということを証明した。これについてどうお考えになるか。  それから河野さんはなかなか密約が好きで、軽率な点もあったんでしょうが、領土問題についてもブルガーニンとの密約があったようだ。重光さんがモスクワへ行って、択捉、国後を捨てて調印しようとしたときに、本国から待ったがかかった。よほどくやしかったとみえて、シェピーロフ外相と会ったときどうなんだと聞いたら、いや河野君は歯舞、色丹でさようならという案に対して、これは最も現実的で理解し得る、かつ受諾し穫るものであると言った。そのあとに、重光さん御希望ならば見せてもいいとこう言われたが、いくじがないからさわらないでこれはきてしまった。こういう経過であります。もし、これが生きているとすれは、ちょうど魚と同じように、重光さんは……。総理は歯舞、色丹でいやだと言うけれども、歯舞、色丹でけっこうだと河野・イシコフでやっているのですから、これをたてに迫ってこられる。総理も、これは一体むげにけ飛ばせるのかどうか。それから一体こんなものをどうしてさわらないのか。だれも見ようとしない。平塚さんも冗談言っちゃいけない。河野・イシコフ、そんなものはあるはずはない。こう言って交渉ではしゃべっていますが、国に帰ってきたら、どうも困ったね。こういう発言をしている。だから、平和条約問題をやる場合に、総理は、この委員会で、ただいま絶対択捉、国後はやれないと言っているが、現内閣の岸さんの支持者であり、実力者である河野は、すでに一昨年に、ブルガーニンにさような言質をとられているそうすれば、歯舞、色丹でまとめることも無理じゃないか。こう思うのですが、イシコフ・河野、河町・ブルガーニン問題についてお伺いしたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 私の承知しておることをそのままありのままに申し上げますが、これについてはいろいろな想像もされ、いろいろな議論をされまして、当の本人が、この責任のある国会の席上におきましても、これに関する所信なり、事実を明瞭にいたしておりますから、本人が一番これは確かなことであると思います。私の承知いたしております限りにおきまして、漁業条約を締結する場合に、この当時ソ連が、当時の年としまして不漁年であったのでありますが、不漁年における何として、八万二千トンか八万四千トンをとるという計画を示しておったのであります。これに対して、不漁年においては八方トン、豊漁年においては二万トン上の十万トン、それはソ連のその計画を是認し、それを前提として、そういう話し合いがあったということを聞いております。しかし、この計画にかかわらず、ソ連はその年において、たしか十五、六万トン、十六万トンか何かをとっておるという事実に基いて、昨年の、これは私がソ連の代表との間に折衝をいたしまして、その事実がやはり出てきました。不漁年においては八万トン、それから豊漁年においては十万トンという話がイシコフ・河野の間にあったのではないか。従って、去年が不漁であったから、本年は豊漁として十万トンでいいじゃないかという、これを十二万トンにしたのでありますが、その当時の私が主張したのは、また、それを主張するために事実を確かめてみますというと、河野・イシコフの問の話は、要するに、一昨年における不漁年におけるソ連の漁獲高というものを八万四千トンと見積って計画している。それに対して当方側は、それでは八万トンにしようじゃないかという話をしたと私は聞いておるのであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 オホーツク海から出る方です。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) オホーツク海の問題については、この条約においては、オホーツク海だけでなしに、全体の資源を確保するために、将来長きにわたって何するために、このサケ、マス漁業を規制するという根本の何があります。それに対して、ソ連側の方としては、これを禁漁区にするという、先ほど私が申し上げましたような主張を、あの漁業条約を締結する際にも河野との間にずいぶんしたようであります。しかし、私の承知しておる限りにおいて、河野君がそれに対して何らかの形において約束し、将来のコミットを与えておるという事実につきましては、私は全然そういうことを関知いたしておりません。昨年のこの場合におきましても、河野・イシコフの間にこういう話し合いがあるから何をするということを私にはソ連側は主張いたしてはおりません。ただ、自分たちはあくまでも最初から言っているのだ。オホーツク海は禁漁区にすることがサケ、マスの何のために望ましいことだ。従って、この漁業条約の精神からいうというと、規制するということについては、こういうオホーツク海については、これを禁漁区にすることが何だから、もう日本の船団は入ってもらわぬようにしなければならぬ、ということを強く主張したのでありますが、私は、それに対して、とにかく従来、共同声明が出ない、いわゆる友好関係が樹立されないときにおいても二船団が現実に出ているのじゃないか。友好関係になって、これから仲よくしょうというのに、それは、理由はいかんにかかわらず、今年から禁漁区にするということは、これは両国の将来の友好関係を進める上からも望ましくないという主張をいたしまして、それなら本年限り二船団、しかし、それは来年は、今、森委員のお言葉のように、来年は来年でまた花の咲き方があるという意味において、将来のことにおいては何にもしなかったのですから、表現としては、本年限り二船団という言葉が用いられたのです。本年また同じような主張をしたのに対して、一船団を、ということであって、私はそれ以上の、河野・イシコフの交渉の過程から見ましても、何か取りきめがあって、それをたてに主張をしているということは認めません。それからブルガーニンと河野君の会談につきましては、これまた、いろいろな世評もあり、いろいろな揣摩憶測も行われておるようでありますが、特にその場合に、第三者が立ち会ったり、あるいは日本側の通訳がおらなかったというようなことから、いろいろな想像がされておることは事実であります。しかし、これは、これこそ本人がはっきりと、河野君も、政治家として、公開の席上において、あれほどはっきり言っておることでありますから、それ以上私は何ら考えておりません。すなわち、そういう領土についての特別のコミットというものはいたしておらないということを言い切っておりますから、さように私も信じておるのであります。

曾禰益日本社会党

○曾祢益君 赤城代表も、非常に努力をされて、この時間にはお帰りになるだろうと思うのですが、根本においては、森委員が御指摘になったように、日本の外交路線といいますか、やはり政府の、日ソ平和友好関係に関する積極的な面がないということが根本の原因であるに違いないと思いまするが、いま一つ、今回の結果を見たことにおいて、われわれがどうしても、ただいまの総理の、きわめて例のごとく要領のいい御答弁ではございまするが、どうもやはり国民全体が今回の最後の妥結の仕方と結果については、納得ができない点が多いと思うのです。それは言うまでもなく、やはりオホーツク海における操業をやめるということを、これを引きかえに、それを明確化することを引きかえに一万トン、ことしの漁獲高を上げた。そこが、非常に明朗でない、こういう感じです。そこで、森委員から詳しく指摘されたので、やや重複をするかもしれませんが、お伺いしたいのは、一時は、少くとも十万トンでがまんして、しかし、それと引きかえ的にオホーツク海については一応共同調査をやる。やった上で次のことをきめようじゃないか。こういう線が相当明らかであったのでありまするが、それで妥結ができそうになったとたんに高碕代表が帰ってこられて、最終段階においてやはりもの取り主義といいますか、現実のことしの操業の、量の多い方がいいという方針に変えられた、この点は実に明瞭だと思うのです。しかるに、今日なお、外務省なんかの発表によると、また、総理の今のお答えを伺っておっても、まだオホーツク海における漁獲については、これは規制はするけれども、これはまだ共同調査をやった上で、あるいは公海で漁撈することができる余地があるやに、つまり公海自由の原則は立てておるのだというふうに御説明になっておりますが、私はどうもそうでない、そこまではっきりと向うに譲ってしまえば、もはやオホーツク海の締め出しということは完全に認めた、それをえさにしてといえば、言葉は過ぎるかもしれませんが、ことしの漁獲量をふやすようにしたのだ、かように思うのです。まだ共同コミュニケの正文もわれわれは手に受け取っておりませんし、また、合意された議事録等も発表されておらなしので、そこら辺の詳しいことは明らかでないのですが、どうも赤城代表は、しきりに日ソ双方が来年からはオホーツク海で操業しない、漁獲しないということを約束したやに述べておりますが、そこら辺はどういう表現になっておりますか。私の今申し上げた点は、日ソ双方がオホーツク海でとらない、そういう表現になっておるのか、その点はどうなんですか。

金山政英外務省欧亜局長

○政府委員(金山政英君) サケ、マスを自然産卵場へ向う途上において漁獲することは、この貴重なる魚種の資源の保存及び増大のため、適当な条件をつけることで考慮し、かつ、ソビエト社会三義共和国連邦においてもかかる漁業を行わないことを考慮して、一九五九年一月一日以降オホーツク海の公海における日本の漁船におけるサケ、マスの漁業を停止するということを約来しておるわけであります。

曾禰益日本社会党

○曾祢益君 これはまさにその表現では相互主義のようであるけれども、実質的には、結局沿岸及び国内においてとることは御自由であるということを認めさせられたので、森君が御指摘のように、これは全く沿岸国以外には一方的に締め出すという結果にほかならないので、何ら相互主義でないということをすでに字句そのものが私は示しておると思う。そこで、その意味においてはいかにも残念であり、なぜこういうことになったか、たとえば総理の御答弁の中にもありましたように、せめて独航船だけは認めるということが、向うでは途中のかけ引きもあったかもしれないけれども、そういう道が示されておる、しかもそれも完全に捨ててしまう。なぜこういうことになったかということについて、われわれが国民的見地からわからないのは、どうも今度の協定は、日本の北洋漁業の利益を全般的に守り、あるいは公海の漁業の自由あるいは少くとも共同の科学調査のもとにおいてのみ規制するというこの基本原則は侵しても、ある種の漁業利益を擁護する、こういうことが中心で取り引きされたのである。つまり、これはあとで御質問したい国内措置にも関連するのですが、率直に言って、河野氏といい、平塚氏といい、高碕氏といい、われわれの言葉をもってすれば、大漁業会社、母船を組むところの、あるいは独航船を多数その系列下におさめておる、こういう漁業大資本の見地から言うならば、目先の利益の方がこれはより大切である、こういうような見地から、オホーツク海の締め出し等については主義主張を、原則をがんばることに最後的の熱意がなかった、これが十一万トンにふやしてもらう、簡単に言えば六千五百トンことしとれればその方がいい、オホーツク海では来年から先はとうていむずかしいからというので、最終的には共同調査も完全にぼけてしまって、そうして赤城さん自身も最後の最後までまあ来年からの正式のミニットはやめておこうとしたにかかわらず、政府の訓令によっていわゆるもの取り主義に変った。そのもの取り主義に変った根本の原因というものは、独航船なりあるいははえなわ漁業なりあるいは森さんが指摘されたようないわゆる近海操業というような零細漁民のことよりも、漁業大資本に都合のいいような結果を招来しておるのだ、そういう意向……。そういうプレッシャー・グループに、決して日本の外交上譲るへからざるべき線を譲ったのではないか、かように考えるのですが、その点についての総理の御意見を伺いたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 曾祢委員もよく御承知のように、北洋におけるサけ、マスの漁業、これは日本の近海におけるえなわとかそういうような区域外においてとっておるものは除きまして、いわゆる制限区域内においてとる企業が漁業として大きな企業であり、また、これにその系列下に多数の独航船があるということ、これはそういう漁業の性質上そういうものであるということは、これは私もよく承認をいたしておりますしかし、私どもがこの問題を解決するのに、そういう大漁業家のグループの利益を擁護するために云々というふうなお話がありました。また、そのプレッシャー・グループに動かされてどうということが言われておりますけれども、そういう考え方はございません。ただ、今申すように、北洋におけるサケ、マスの漁業の実態というものがそういう性質でありますから、そういうふうな御議論が出るかと思いますけれども、決してそういうものではございません。  それから先ほど来、オホーツク海の問題についてのいろいろ御質問もございますし、これに対して今回とりました措置についても、私がお答えをした通りでありますが、私どもも決して、初めからこういう妥結点が日本の主張として望ましいところであるとは考えてはおらなかったのでありますそれはしかしたがら、一昨年、昨年、今年のこの漁業交渉を顧みて、ずっと流れを考えてみまするというと、私どもは、やはりこのオホーツク海を禁漁区として、両方がとにかく一応あそこに双方で出漁しない、そうしてわれわれは、この太平洋において沖どり漁業をし、そうしてソ連は、ソ連領土内もしくはその沿岸において漁獲する、こういう何で、しかし、両方が規制するのについては共同調査によって、科学的基礎においてやらなければならぬ、そうして産卵場に向う途中であるところのオホーツク海の漁撈というものが、将来サケ、マスの資源保護のために、絶対にここを禁漁区にしなければならぬかどうかという最後的の決定は、この共同調査においてきめる、それまではきめない、こういうことの措置は、この際の措置としては私はやむを得ないことであり、また、それが長い月で見るというと、日本の究極の北洋漁業における利益を永続的にとるゆえんである。今御心配になっておる何か公海自由の原則そのものをわれわれが何か主張を変えたというふうな御意見でありますけ」れども、私どもとしてはそうは思っていないのであります。こういうことでございます。

曾禰益日本社会党

○曾祢益君 簡単に一、二問だけ、いろいろおっしゃいますけれども、お互いにまあ漁業に関しては必ずしも専門家でないと思いますけれども、やはり独航船だけでやる漁業もあるのですね。そういうものの利益は守られておらないということが言えると思うのです。  それから国際的な影響ですが、私が先ほど申し上げましたように、もし今度のオホーツク海における公海の操業を、沿岸国もやらないからそれでまあ相互主義なんだ、公海漁業の自由が原則は破れていない、こういう理屈が立つならば、日本はすべて沿岸国のために、沿岸国は沿岸でやっておればいいのですから、公海における漁業は向うがやらないからお互いにやめようというので、全部公海から締め出される原則を認めるという一つの極端な別の議論も立つのです。従って、私はこれはやはり何といっても、非常に大きな私は影響があると思うのです。  それからソ連関係を見ても、果してどれほどこの来年の共同調査というものが、向うの領土内に入っても共同調査をするということが、どの程度はっきり約束をとられておるのか。これも私は残念ながら根拠薄弱ではないか。また、来年になれば来年の花が咲くというようなことで、またこの原則はくずれるのじゃないかという心配があります。そうなればなるほど、特にわれわれが心配をするのは、ことにこの西カムチャッカから追い出されて、そうしてこのアリューシャンから束の方に出て行けば、ますますもっておそらく総理も頭を痛められておると思うところの、最近における国際海洋法会議における日本の立場がますます沿岸国の主張によって公海漁業の自由が制限される傾向にあり、また、これと村からんで、現実に日本・アメリカ・カナダのあの漁業条約において引きました線ですね。西経百七十五度以東のべーリング海におけるサケ、マス、ニシン、オヒョウの四種数のこの自発的禁漁、これももっと西まで向うは延ばしたい、ぜひ延ばさなければならぬ、狭い海域に日本が漁業がひしめき合う、両方からぎゅうぎゅう押し込まれるという状態、これをまさに今度は作ったのではないか。だから単に公海漁業の自由の原則が云々という抽象論ばかりではなくて、北太平洋地域における漁業についてのわれわれの日本の主張が、今回オホーツク海で譲ったためにさらに不利になるということを当然われわれとしては考えなければならぬ。この意味において繰り返し申し上げまするが、今年度のこの出漁準備はしているし、国内措置がどうだというようなやかましい問題もあるので、それはなるべく船団がたくさん出て、独航船がたくさん出た方がいいというような便宜主義からオホーツク海における原則を破ったということは、重大ではないかと私は考えるのですが、この点を伺いたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 先ほど来お答え申し上げておるように、このオホーツク海における何は、今回の私どもが最後の線として妥結しました線は、公海自由の原則に対する従来のわれわれの主張をこれを曲げたという考えは、私どもは持っておりません。ただ、これを禁区にするということが適当であるかどうかという御議論はもちろんあろうと思います。しかし、この日ソ漁業交渉の経緯にかんがみ、私どもは、今後来年以降において十分な共同調査、それはわれわれのこの太平洋上における漁獲に対して、ソ連側が参加する共同調査のみならず、陣地沿岸におけるところのソ連の漁獲に対しても、日本の専門家も参加して共同調査する。この原則を今後の何におきましては、これは実はソ連側におきましても従来できなかったことは、ソ連の特別の国内事情であったが、本年からはやろうということを率直に最初から向う側は承認をしておりますから、私は十分にその成果が一年で果して科単的だ基礎が、はっきり両国が納得するような基礎ができるかどうかはもちろん瞬間でありますけれども、これに対するソ連側の誠意は私は疑っておりません。それからこの理由いかんにかかわらず、公海における漁業を制限し、禁漁区を作るというようなことが一つの先例になり、いろんな一つの風潮になって日本の漁業の上から非常な不都合を将来において、各地において牛じゃしないかという曾祢委員の御心配であります。私どももその点は、同様な心配を持っております。これはこのオホーツク海の問題だけでなしに、もうすでにそういう傾向が世界の各地において現われておるということに対しましては、われわれは一方でスイスにおける海洋会議において領海の問題、また、公海自由の原則に関する主張というものを強く国際法上、そういう原則を樹立するように努力をいたしております。しかし、具体的な、この地域における具体的な漁撈の実態から見まするというと、相当あるものについては乱獲が行われており、そのためにせっかく大小の資源がなくなっていくというようなことを考えなきやならぬ。なかなか日本の漁業は世界のどこよりも非常に発達し、また、能率的であるがゆえに、最近北海道においてニシンの何も非常になくなったことは、ニシンの漁獲があまりに過去において多く行われたのじゃないかというような説もございますので、適当なこの禁漁区を作って保護するということは、私はこれは科学的の、それには、基礎を十分研究をしたきやなりませんけれども、また、考えていかなきゃたらぬ。ただ、公海だから、どんなところでも一切漁獲資源のいかんにかかわらず、ただやると、主張するというべき性質のものでもないと思います。その辺は、今後の問題としてはへ曾祢委員の御心配のようなことは一つの傾向にたっておりまするから、よほどわれわれとしても考えなきゃならぬことだと思います。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 申し入れの時間もだいぶ経過いたしております。総理のあとの予定も詰まっておるそうでございますので、ごく簡単にお願いします。

曾禰益日本社会党

○曾祢益君 この点は、総理も全般的に公海漁業自由の原則に対する一つの大きな問題として心配されていると思うのです。ただ、オホーツク海の問題についてはやや楽観的に私は過ぎると思うのです。これは日ソ漁業条約ができるときの経緯にかんがみても、ソ連側は、国内的な漁業についての共同調査を一ぺん約束ができかけて、これをけったような経緯もありまするから、私は総理のその気持をそういうふうに信じたいのでありますけれども、明確しになっておらない。必ず来年また、問題をむし返すであろうことを警告しておきたいと思うのです。  最後に、今回のかような漁業大資本に都合のいいような、ととしの目先の利益には都合のいいような協定に賛意された以上は、作られた以上は、少くとも選挙を前にしたからといって、その国内の補償措置について政府が大船団を組むようた大会社あるいはその系列にあるような独航船等に出漁はできなくなったから、やはりこれは永久にオホーツク海に出漁できないという国内的な心配もあることだから、それにからんでの年限り不漁年だからがまんしろということじゃないから、国内補償を政府に要求するというような態度がちらほら見える。こういうことに対しては、まさか政府が財布のひもをゆるめるようなことはなさるまいと思いまするけれども、私どもは、零細な漁民あるいは中小の漁民に対するととは、これは大いにやっていかたきゃならぬ、利益を保護したきやならぬ。むしろ外交の措置の結果がそういう漁家に対する保護が足りていないというくらい言っているのですけれども、大漁業に対する国内的だ財政的な補償等はお考えになっておらないと思いまするが、その点を明確にしていただきたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 私どももそういうことは一切考えておりません。これから毎年、昨年も、実は漁業者の方から言うというと、あの漁獲高では、隻数を制限した部分もありまするけれども、これも国家において何にもいたしておりませんし、本年も、そういう意思は全然持っておりません。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 暫時休憩いたします。    午後一時二十一分休憩      ―――――・―――――    午後三時十六分開会

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 休憩前に引き続き、外務委員会を再開いたします。  理肝の補欠互選についてお諮りいたします。  理事井上清一君が昨日委員を辞任されましたため、理事に一名欠員を生じておりましたところ、本日再び委員になられました旨申し出がありました。よって理事に井上清一君を指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認め、きょう決定いたします。     ―――――――――――――

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 次に、閉会中の委員派遣でございますが、本件の取扱いは、便宜委員長に御一任願っておき、必要ある場合は、委員長において派遣目的、派遣地、参加人員の人選等を定めてこれを行いたいと存じますが、さよう取り計らうことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) それでは次に、日本の非核武装に関する決議案、沖縄施政権返還に関する決議案、以上両案を一括して議題といたします。  発議者から提案理由の説明を聴取いたします。

曾禰益日本社会党

○曾祢益君 ただいま議題となりました二つの決議案について、発議者を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げたいと思います。  まず最初に、二つの決議案を朗読さしていただきます。    日本の非核武装に関する決議   本院は、核兵器の禁止及びこれが実現にいたる過程においての核実験の停止に関する本院屡次の決議にかえりみ、並びにその後における国際情勢の推移、特に大国間におけるミサイル競争の激化と、他面東西首脳会談の気運を考慮し、再度原水爆を許さずとの日本国民の悲願を達成するとともに、国際緊張の緩和に貢献するため、ここにあらためて次のごとく厳粛に宣言する。   日本は、核兵器及び核ミサイルによる装備を永久に保持しないとともに、いかなる第三国によるとを問わず、これらの兵器を日本に持ち込むことを許さない。   本院は、政府に対し本宣言の趣旨を達成するため、所要の措置をとることを要請する。   右決議する。  次は、沖縄施政権の返還に関する決議案。読みます。    沖縄施政権の返還に関する決議   本院は、沖縄、小笠原の日本復帰に対する国民の熱烈な要望並びに最近の沖縄における事態にかんがみ、政府に対しすみやかに左の措置をとることを要請する。  一、沖縄、小笠原の施政権を回復すること。  二、とりあえず、土地の取り上げと一括払いの強行を阻止すること。  三、核ミサイル基地を設けしめないこと。  四、以上の目的達成のため、アメリカ政府と交渉すること。    右決議する。  まず第一、日本の非核武装に関する決議案の趣旨を御説明申し上げたいと思います。  それに関連しまして特に申し上げたいのは、過日、本院におきまして、全会一致をもって核兵器の実験の即時無条件禁止に関する決議案が上程され、可決されたことはまことにお互いに喜ばしいことだと思うのであります。しかしながら、それにもかかわりませず、あえてこの決議案を御提案申し上げる理由は、この参議院の本院の議決による決議は、御承知のように、原水爆の全面的な禁止、言いかえるならば、製造も貯蔵も使用も含めての全面的な禁止を基本的立場としながら、しかし、それに至る一つの契機として、まず、原水爆所有国における原水爆の実験の即時無条件禁止をきめよう。そのための合意が得られるように政府の積極的措置を要望するという趣旨でございまして、これはまことに、この件に関しては、非常にけっこうなことでございまするけれども、この表現だけをもってするならば、遺憾ながら、核兵器の全面禁止という趣旨は書いてありまするけれども、当面問題でございまするとわれわれが感じまするところの、核兵器で日本の自衛隊が武装をしない。核兵器による武装をしない。あるいは日本にいかなる場合においても核兵器を持ち込ませない。その意味の禁止についてはこれは触れていない。この点は、せっかく各党の議運の理事さんが中心になられたと思いますが、あるいは本委員会の理事の方にも御協力を願ったかと存じますけれども、いずれにいたしましても、結果におきまして核非武装という点、あるいは核兵器を持ち込まないという、持ち込ましめないという点においては、はなはだ明確を欠いておるのが実情でございます。従いまして、この点は、参議院において、特にわれわれは考える必要があろうと思うのは、衆議院におきまする同様なこの決議におきましては、少くともその点について、つまり日本の防衛に関しては、明確に日本みずからが核武装をしないということを確認した上に立っての実験即時停止の決議案になっておるわけであります。ここに本院における決議と衆議院における決議とがこの点においては食い違いがある。また、この食い違いがあることをわれわれとしてこのままで済ませていいかどうか。特に核兵器問題については、私から申し上げるまでもなく、そう言ってはどうかと思いまするけれども、当院における従来の熱意の方が、決議の数が多いから熱意が強いということではないかもしれませんが、強かったと私は少くとも自認しているくらいな一人でございますが、そういう見地から言いましても、この点のズレはこのままにしておくことはあまりにも残念である。かような意味におきまして、やはりどうしても日本の非核武装という点を明確にした決議、あわせていろいろの御見解もありましょうが、少くとも発議者であるわれわれ日本社会党の見地から言うならば、みずから核武装をしないという点、プラスはっきり言えば、アメリカによる核兵器を持ち込ませないという、この二点をあらためて決議にいたしまして、本院の意思を確定しておくことが時局柄最も必要である。かように考える次第であります。  これが私が先般の原水爆実験禁止並びにその基本観念においては原水爆の全面的禁止、繰り返して申し上げまするが、全面禁止という場合には、実験にとどまらず、製造、貯蔵、保有、使用を含むわけでありまするが、そういう趣旨はあるけれども、やはり日本の、みずからの核非武装という点において欠くるというこの意味において御提案を申し上げた次第でございます。  しからば、現実にそういうことをする必要があるのかないのか、この点についても御議論があることを私は承知しております。  すなわち、日本を代表しての、政府を代表しての、しばしばの、ここにおられる外務大臣もそうでありまするが、岸総理がみずから核武装をしない。また、アメリカをして核武装を日本の同意なしに持って来させることはないということを再三言われておるのであるから、この際、その必要がないじゃないかという御意見もあろうと思います。しかしまた、同時に、首相が、あるいは政府が、それだけ明確に言っておられるのだけれども、それならば、この政府の方針に反した議会の院議をきめろということをわれわれが求めておるのでもない。私自身が、当院の予算委員会における総理に対する御質問の中でも、この点を私は明確にし得たと思う。院の機関において、院の意思をもって、核武装せず、あるいは核武装を持ち込ませないということをきめることには、それは賛成であるといいまするか、異議ないということを、これは明確にされておると思うのであります。しからば、かりに、私が申し上げたように、政府においてこれに反対でない。それでも必要があるのかないのかという議論がこれはあると思うのです。そこで、私どもの考えによりますれば、この必要はある。  第一には、まず、岸総理の信念を云々するのではございませんけれども、岸総理のかつての議会における質疑応答を通じての所信の表明の中に、ある種の核原子兵器というものが、必ずしも日本の現行憲法によって禁止されているものとは断言できない。いやしくも原子兵器、原子という名前がつきさえずれば、何でも憲法に禁止されているとは必ずしも言えない。これは法律解釈であって、政治的には、政策的には、今、自分が核武装によって日本を武装するつもりはないけれども、これは政策論であって、法律論としては、現憲法のもと、岸さんが改正を望んでおられる憲法のもとにおいてすら、このある種の核兵器は必ずしも持てないことはないということを、これまた法律論であっても、明確にされておる点が第一点であります。従って、私どもは、政府の政策を是認する立場から、また、政府の政策が必ずしもまだその点において割りきっておらないという見地からいっても、院議におきまして、断じて核武装をしないということを明確にしておく必要があるということを考える第一の理由は、ここにあるわけであります。  それから第二の理由は、私が今さら申し上げるまでもなく、最近の国際情勢でございます。この決議案でも申し上げましたように、われわれの希望としては、実験の一方的停止がさらには一方的停止にとどまらず、また、何といいまするか、条件付の停止でなくて、核兵器を現在持っておる三大国による協定の形においてこれが開かれるであろうと予想され、また、開かれることを希望する巨頭会談の議題となって、またむしろ、このことが巨頭会談を成功させる一つの大きな契機ともなつて、議題ともなって、巨頭会談を契機として、少くとも核実験のストップが明確化され、協定化され、また、このことが本院の御決議にもあるような核兵器の全面的禁止への第一歩であることを強く望むものではございまするが、しかし、その間における現状を考えた場合には、言うまでもなく、実験の問題についても、エニウエトク実験の問題もまだペンディングである。かてて加えまして、最近の国際電報等が知らしておりまするように、今日アメリカの、少くとも作戦当局である国防省方面の、ほんとうの真意というものは、日本を核ミサイルの基地に利用したい、あれほど日本がアメリカによって安全保障してもらうというのに、アメリカの国防省的な観点からするならば、最もとっておきであるところの核兵器の基地を設けることだけをなぜはばかっているのか、これは日本政府の態度も少しどうも世論にこびすぎていないかといったような、これは真意としてそういう方向であることはお互いに良識上知っているわけです。従いまして、最近も御承知のように、国防省あるいは国務省当局のアメリカの国会における証書の中からは、はっきりと実は日本を核兵器の基地にしたいのだ、こういうことを表現され、また、これをめくりましてあるいは否定的な声明が出たりいろいろしておりまするが、しかし、そのいろいろな否定的声明を見ましてもよくお読みになるとわかるように、日本に核弾頭を今持たせることはない、日本に日本の政府の意思にかかわらず、日本の防衛力に核兵器を持たせるというようなことはない、こういうことを言っているのでございまして、これはアメリカとしての全般的な、今の世界における戦略体制が根本的に変らない限り、アメリカ側の意思として、あるいはその底意といたしまして、なし得るならば日本に核兵器の基地をみずから設ける。かりに日本の自衛隊がこれを持つことを拒否いたしましても、みずから核兵器の基地を設けたいということだけは、その意思は明確であると思うのでございます。しかもこの点も、同僚委員皆さんが御承知のことでございまするが、今次国会の両院各委員会における質疑応答を通じてきわめて明確になったことは、政府の意思としては、いかなる場合においても、日本自身を防衛してもらうために核兵器を持ち込んでもらうことはお断わりするということを、これはもちろん政府の政策として、総理の信念として表示されております。われわれは率直にこれを受け取ります。しかし同時に、これを条約的な根拠からたずねるならば、そこに一まつ以上の不安がある。すなわち、現在の安全保障条約あるいは行政協定、さらにはこれとは多少性質が違いますが、昨年の岸・アイク共同コミュニケ等から、どこをたずねましても、日本に駐留するアメリカ軍隊は、日本プロパーの、日本自体の防衛だけにのみ駐留するのではないのでありまするから、岸総理もわれわれの追及のもとにおいて、結局それは日本を守るための核兵器は使ってもらわないけれども、アメリカが必要とする極東の平和と安全のために使う、あるいはその場合に、日本の基地から出動するような場合のアメリカ軍が核兵器を使わないということは、これは保証できないということを明瞭にされておるわけであります。従いまして、そういうふうに突っ込んでいくならば、少くとも現在の条約をあのままにしておいて、少くとも行政協定――安保条約に基くある種の別個の行政協定的な、国際的な明確な約束をとりつけない限りは、また、その前提としてここにおられる藤山外務大臣が出ておられますが、安全保障委員会等において、少くともそういう点を明確に議事録に残す等の措置がとられない限りにおいては、やはりここに九仭の功を一簣に欠くような、一切核兵器持ち込みを全部禁止するというととは条約上もできない、また、現実上も、アメリカの防衛軍は必ずしも日本国内の陸上基地のみに固定しているのじゃないことは、これはアメリカの第七艦隊、アメリカの空軍の流動的な、機動的な性格から見て明瞭だと思う。  かような意味から申しまして、私どもはやはり以上の二つの理由で、日本のみずから核武装しない、こういう点を院議によって明確にしておくことが必要であるとともに、核兵器持ち込みは、かりにアメリカであろうが、いかなる国であろうが、日本に関する限り、これを許さないということをこれまた究極においては、この決議をあるいは宣言を御採択の上は、この宣言によって政府を拘束し、その拘束された政府の外交機能を発揮することによって、これを協定的な性格を持たした核兵器持ち込み禁止、あるいは核ミサイル持ち込み禁止の外交的な文書で確立するということは必要であろうと思う。もちろんその点は外交措置の問題でありますから、議会として、われわれのなし得る点においては、核非武装の覚書、こういうものを院議によってきめることが正しい、かように主張する次第でございます。  以上のような趣旨からいたしまして、御了解を願えるものと私は信ずるのでありますが、ただ、この案文の表現等につきましては、これももとよりわれわれだけが作ったものでございまして、もしその根本趣旨において御賛同が得られるならば、いかなる修正案等についても私どもは十分にこれを入れて、そうして問題は、共同の全会一致の決議ができることが望ましいのであって、われわれは、かような問題をいわゆる党派対党派の争いの道具にしたくない、こういう全く純粋な気持を持っておりますことをあわせて申し上げまして、ぜひもう一度お考えを願いたい。  そこで最初に申し上げましたととに返りますが、特にお考えを願いたいのは、繰り返して恐縮でありまするが、本院の実験禁止の決議においては足りておらぬ。衆議院の実験禁止の決議は、その点は不十分ではありまするが、「わが国がその防衛のため他国を脅威するがごとき兵器として核兵器を保持しないとの一貫して採ってきた立場を再確認し、」との一言が入っておりますけれども、少くともこういう趣旨が単独決議としてこれがなされることが絶対に必要である、との点を歩くまで皆さんにお訴え申し上げたいと思うのであります。  次いで、第二の決議案でございまする沖縄の関係の決議案でありますが、これはもう私から詳しく申し上げるまでもなく、最近の沖縄におきまするいろいろな事態、特に那覇市長選挙から立法院選挙、その立法院選挙におけるアメリカの施政の少くとも軍政のやり方に対する沖縄勘民の一致したやむを得ざるレジスタンスというものがこの立法院選挙の結果を招来しておるととは、同僚委員各位が御承知の通りでありまして、従いまして、沖縄立法院におきましても、とこに御提案申し上げておりまする決議とは、趣旨において全く同じような決議がとれは全会一致をもってなされておるのであります。すなわち、沖縄の基本的には施政権返還、これはもちろんあくまで筋でございますからこの点、それから第二には、御承知のいわゆる土地問題に関する四原則の貫徹でございますが、とれもそう抽象的なというよりも現実に起っておる、現在もうすでに強行されつつあったところのあの一括払い形式による土地取り上げの強行、とれに反対し、このことはさすがにアメリカ国務省当局が、従来ややもすればペンタゴンに押されて主張し得なかったのではないかとわれわれは好意的に考えていたのでありますが、最近は、アメリカの国務省当局もこの一括払い方式はいかぬのではないかという、少くともプライス勧告をそのままやるというような態度を一擲いたしまして、研究というふうに折れてきておるととは、こういう状態でありますととは各位も御承知でありますし、また、外務大臣も特に最辺この問題だけについても御努力下さってることは、私どもこれを多とするところでございます。  さらにいま一つ、これはおそらくわが国国内においてはいろいろ議論がございまして、いわゆるミサイル問題について、沖縄とても原子兵器の基地たることはやむを得ないんじゃないかというお考えの方はあるかと思いますけれども、これまた、最近の沖縄の立法院の総意といたしまして、この原水爆の基地に反対ということを明瞭に打ち出している。これは決して一部の左翼の政治的な運動ではないということが完全に立証されている、かように考えるわけであります。そこで、この問題を、私どもはせっかくの立法院のこの決議――アメリカにちょうど反省の機会がある今日、今までしばしばやったことではあるけれども、衆議院はいざ知らず、少くとも参議院においてこの三つの趣旨を持ったところの、言いかえるならば、施政権返還と核ミサイル基地反対、それから土地取り上げをストップしろと、この三つの内容を持った決議をこの際出すべきである、出さないのがおかしい、なぜ出さないのか、こういうことを私どもは申し上げたいのであります。くどくど申し上げませんが、そういう趣旨でございますので、これまた、衆議院はどうであっても、少くとも参議院においてこの趣旨の決議を、ぜひ全会一致をもってお通し下さることが、これは十分に日米関係を考えた上に、われわれの立場からいいましても、国民的立場からいいましても、まことに筋の通ったことだと信じますので、どうかこの趣旨に御賛同願いたいと思います。  最後に以上二件につきまして、きわめて本院としては異例であったかと思いますが、われわれの従来の非公式な御折衝なり、あるいは説得力の足りなかった結果かと存じますが、簡単に議院運営委員会において全会一致のあれができませんので、別々になりましたことははなはだ遺憾でございまするが、決してこれは今からでも私はおそくないと思いますので、どうぞ先ほど申しましたように、御修正等も十分考慮いたしまするから、ぜひ全会一致で右二つの決議を通していただきたい。その意味におきまして、特に皆さんにお願いしたいことは、私の説明をお聞きになって、めんどうくさいから、これはうるさいからこのままでやみからやみへというような態度は断じてとるべきではない、われわれは皆さんと委員会の席を通じて、あるいは理事会等におかれてけっこうでございますから、できるだけの御努力を願って、その結果、委員会においてどうするか、社会党の案がいけないならいけないという、どこがいけないということをはっきりと中外に明らかにして、そしていわゆる結末をつける、やみからやみへというやり方は断じて賛成できない。大へん強い言葉で恐縮でありますが、議題の取扱い方について私たちははっきりと、外務委員会の威信にかけてはっきりとした結末をつけていただきたい、このことをお願い申しあげまして、提案の趣旨を終りたいと思います。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) それでは暫時休憩いたします。    午後三時四十四分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕      ―――――・―――――

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