運輸委員会交通事故防止に関する小委員会 第4号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1958/04/15
会議録
○委員長(江藤智君) これより運輸委員会交通事故防止に関する小委員会を開会いたします。 自動車の交通事故防止に関する件を議題といたします。 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○大倉精一君 関係当局にお伺いしたいと思うのですが、きょうの新聞に、大井タクシーの運転手が、いわゆる下車勤等のノルマを苦にして自殺をしたという非常に悲しむべき記事が載っておるのですが、私どもがこの問題を当委員会で取り上げて以来、すでに、たとえば秋葉原におけるところの東光交通の運転手が車の中で死んでおった、あるいはまた、神奈川におけるところのサクラ・タクシーの会社において、依然としていわゆるノルマを強要されている、最近においては、これが労働争議に発展して、ロックアウトをやっておる、あるいはまた、昨日の新聞のように、ノルマを強要されて運転手が死んでいかなければならぬ、こういうことは、国会において問題になっておるにかかわらず、次から次へと出ておりますのは、まことに遺憾な問題だと思っておりますので、この三点を問題の中心にして、この経過内容について、わかっている程度を御報告願いたいと思います。
○政府委員(山内公猷君) ノルマあるいは走行キロというものは、事故防止対策本部におきましても、そういうものはやめさせようというふうにしておることは御承知の通りでございまして、一部業者にまだそういう点があるやに聞いておりますのは、まことに遺憾に思っておりますが、それらは、われわれの方はまだ十分、監査を今やりつつあるところでございまして、結局ノルマという言葉が非常に今問題になるわけでございますが、営業の規模において、目標というような言葉を使っておる所がありまして、とにかくわれわれは、働いて、ある限度までに達しなければいかぬというような義務を課する、そういうものは廃止させるという方向に強く指導して参りたいということを冒頭に申し上げておきたいと思います。それで、ただいま最初に御質問がありましたのは、東光自動車の運転手の佐藤好光さんという方、年令四十六才でございますが、この方が、三月の二十五日の七時ごろ、秋葉原駅構内で心臓麻痺でなくなられたということでございまして、これは、事実心臓麻痺で死んでおるわけでございます。それでは、この死因が、疲労のために心臓麻痺を起したかということでございまして、本日陸運局長も参っておりますが、その三月の事件が起りました前後の勤務状況というものもよく調べて見たわけでございますが、一応四百キロに達しない、三百二十キロないし三百七、八十キロというものを走っておるわけでございまして、大体平均いたしますと、三月の二日から二十四日まで三百七十五キロ、八千百九十円平均というものをこの人は走っているわけでございまして、世上にいわれておりますように、四百キロ以上を走ったという結果は出てこないようでございます。実は、そのからだの状況その他は、ちょっと役所でも調べることが不可能でございますので、概況はそういうことであった。以上御報告申し上げます。 次に、サクラ・タクシーのことにつきましては、先般も御質問があったわけでございますが、非常に争議の状況は長いわけでございまして、まず初めに、三月の十六日に退職金改定の要求が出されまして以来、いろいろ、安全運転の問題でありますとか、あるいは先般御質問のありました下車勤の問題というようないろいろの事案が錯綜しておりまして、労働問題として今労使間において相争われておる実情でございます。詳しい話は省略させていただきますが、非常に長い組合のいざこざが起っておりまして、現在では会社がロックアウトいたしまして、車がとまっておるという状況で遺憾に思っておるわけでございますが、ただ、そこに問題になります走行キロは、いろいろわれわれの方も調べてみたわけでございますが、大体三十二年の九月から三十三年の二月までは三百七十七キロという走行キロを示しておりまして、キロ当り収入は十九円八十八銭という、キロ当り収入といたしましてはそう多くの収入は出していないという状態でございます。 次に、大井交通の問題でございますが、これは、本日私も新聞を見ましたわけでございまして、すぐに陸運局におきまして状況を調べてみたわけでございますが、まだ本日のことでございますので、十分明らかにしないわけでございます。ただ、今までのいろいろ経歴を調べてみますと、いろいろ職場を変られる、その原因が問題になっております。エントツ行為とか、そういうものがいろいろありまして、勤務状況が、会社の報告でございますが、必ずしもよいと言えないという状況であるようでございまして、この点は、まだ十分われわれの方も調べておらないわけでございまして、確実にこういう状況であるという御説明ができないわけでございますが、会社の事由では、果して死因がそういうことであるかどうか、不明だというような話があるわけでございまして、事情をもう少し明らかに調べてみたいと、かように考えております。
○大倉精一君 新聞には相当詳しく載っております。また、これを調べようと思えば簡単に私は調べられると思う。そういうところに、いわゆる作文的ないろいろな対策を並べてもなかなか実があがらないところがあると思う。実は、私今日、この新聞に基きまして、すぐ人を派遣して、ちょっと簡単に調べてみた。簡単にわかる。その概況は、これは事実かどうか、あらためてそちらでもお調べ願いたいと思うのですが、大体この会社の台数は三十台くらいなものだそうでありまして、社長以下幹部は、ほとんど親戚で固めておる、そうして二年前に組合を作ろうとされた、ところが、その首謀者は全部首にされておる、こういう内部の状態があるそうです。そうしてまた、この固定給というものが非常に悪くて、大体一人二千円、こういう固定給になっておって、一年間大体五百円ぐらいの昇給はあるそうでありますけれども、労働条件が非常にひどいので、一年以上おるという者はほとんどおらぬそうである。この自殺をした人は、大体二年ぐらい勤めておって、古参株の方だということもわかりました。あるいはまた、従来、三百五十キロ以上走らないと下車勤にするぞ、こういうことがあったそうでありますけれども、この問題がいわゆる社会的な問題になってから、あまり下車勤ということは言わなくなったが、そのかわり、十三日間走って十万五千円かせいでこいと、キロは言わなくなったけれども、十三日間走って十万五千円かせいでこいと、こういうことを依然として強要しているということも、間違いないようであります。また宿泊施設というものはほとんどない。ふとんなんないうものはなくて、皆車の中で寝ておる、こういうのが事実のようです。なおそのほかに、事故が起った場合に、いろいろ保険金なんかから、それによってまかなうのでありますけれども、それの足りないところを、大体運転手が月賦でもって負担をするほかに、従来出ておったところの事故手当とか愛車手当、これが大体二千円か二千五百円であったのだそうですけれども、そういうものが削られた上に、さらにそういうものを月賦でもって返済しなければならぬとこういうことです。さらにまた、簡単なような事故は、これは会社でもって簡単に修理をする設備があるそうでありますけれども、しかしながら、この修理したものについては、時価に見積って全部これは運転手の負担になる、その時価の見積り方が、非常にひどい見積り方をすると、こういうことも大体確実のようです。一例を申し上げますと、あのルノーの前にあるバンバーというものですが、あれがぺこんとへこんで、これを直すのに大体七百円ぐらいあれば直せるのに、大体五千円というものを運転手に要求しておる、払わせておるという事実も、これも大体事実らしい。これも私は、きょう簡単に調査したのでありますから、これが事実であるかどうかということは、必ずしもこれは、確言申し上げられませんが、大体間違いのない内部の状況ではないかと思うのです。これを私が問題にするのは、もうわれわれ国会において問題にしてから一ケ月もたった今日において、なおかつ、こういうような状態が東京都内の業者の中にはあるということなんです。しかも、先般の業界新聞でありましたが、あれを見ますというと、これは、業界において自粛をして、みずから自主的に対策を立てるからと、こういうことでもって、当局は、当分静観するという態度であったということも、ちょっと業界新聞のどっかで見たような気がするのです。そういうふうになりますと、それは大きな会社はやるでしょう、国際とか帝都とか、ああいう大きな会社は、いろいろ内部で、そういう表面的なことはできるかもしれませんけれども、依然として、こういう小さな会社には、こういうずさんな状態が続いている、何らこれに対しては改善が加えられていないし、また業者の方で加えようとしていない、ここに非常に大きな問題があると私は思うのですが、こういう問題について、一刻も早く対策を立てなきゃならぬ。この小委員会の結論いかんにかかわらず、あるいはまた、内閣の交通事故防止対策委員会の結論いかんにかかわらず、当然の問題として、早急に対策を立てなきゃならぬと思うのですが、こういう問題について、早急にどういう手を打たれるつもりでおるのか。新聞によると、陸運局みずからいろいろこれを調査なさっておるようですが、調査だけではなくして、ほんとうにこれを改善するという、そういう自主的な、関係当局としての考え方ですね、そういうものについて、一つ御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(山内公猷君) 内閣におきまして、タクシー事故防止対策要綱というものがきまりまして、今私どもにおきましては、その問題をいかに具体化してゆくかということの検討をやっているわけであります。ただいま御指摘になりましたのは、きまったものの実施より先にそういった行政指導が必要ではないかという御趣旨と拝聴いたしました。ごもっともでありまして、われわれも実は東京陸運局長とよく相談をいたしまして、これがただ作文に終ってはいけないということは、私も当初委員会でしばしば発言しておりますように、強力に実施を実は現地の局長に望んでいるわけであります。それで、先般もここで発言いたしましたように、特別監査というものを、人手は少いのでありますが、ほかの仕事をやめてもそちらに振り向けまして、十分調査をした上、悪いものは直せと勧告し、それでもきかなければ改善命令を出し、それでもきかなければ厳重な態度で処罰をするということが、現在東京陸運局でとっております厳重な監査の状態でございましてこのために、東京陸運局内におきまして、ハイタク事業特別監査本部というものを別個に置きまして、そこで各いろいろの仕事をしておりますものを一応集めまして、それでやっているという状態でございます。 それからただいま本省におきまして研究いたしておりますのは、この事故防止対策要綱に基きまして、ただいま申し上げましたように、今大部分の会社は行政指導に服しますが、一部今、いろいろあとから出て参りますように、不心得な業者に対しましては、厳然たる態度をもって臨みますために、省令の改正というものを急ぎまして、言うことをきかないものにつきましては、法による処罰でも臨みたいということで、現在本省におきましては、そういった省令改正も今検討を進めておりまして、できるだけ早くそういう態勢を作るべく考えているわけでございます。 また要綱におきましては、主として東京を中心に検討したわけでありますが、これは全国的な問題でございますので、全国にもそういった行政指導の方針あるいは厳重な監査の励行というようなものにつきまして、関係各省とも緊密な連絡をいたしまして、事故をなくなすという態勢を整備すべく通達を発するように、大体本日、本省関係のそういった通達関係の仕事は今やりまして、ここに参った次第でございます。
○大倉精一君 きょうはこの問題に深く入ろうとは思いませんけれども、しかしながら、こういうような業者は、今私が調査したことが事実とするならば、こういう業者が東京に相当の数現存しているということは、依然として東京都民が交通禍の不安におびえて毎日暮さなければならぬということです。こういうような事実があれば、こういう事故ですから、間髪を入れずに現地に飛んで、そういう事実を調査して、そうして直ちにその場で経営者なら経営者に忠告をして、あるいは現地指導をする、こういうような熱意を一つ当局に持ってもらいたいと思う。そうでないと、これは表面、業者はいかにも謹慎をして自主的に何かやるようなことを言っておりますけれども、事実はこの通りだ。おそらく放任しておけば、次から次へこの種の問題、第四、第五の事件が出てくると思う。われわれは一生懸命に何とかこういう状態をなくしたいと思って、微力を尽しておりますまっ最中ですから、その最中にどんどんこういう事件が起っている、まことに遺憾だと思いますので、特にそういう点について、当局の方としても、一そうの熱意を入れてもらいたい。 それからサクラ・タクシーのロックアウトという問題は、これはどういう原因なんですか。
○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(江藤智君) 速記を始めて。
○説明員(杉本行雄君) 山内自動車局長が説明申し上げましたように、経過といたしましては、三月十六日組合からの退職金の改定要求が提出されてから、三月十八日から三月二十二日の間に、労使間の団交が行われましたが、結論が出ないまま物別れになったと、いよいよ三月二十三日、組合側はいわゆる安全運転の実施に入った、この安全運転は、いわゆる神風タクシーの追放のための安全運転であると、組合の方は言っているわけであります。三月二十四日に、会社側といたしましては、いわゆる納金の際に、平常よりも著しく水揚げの少い九名のものに対しまして、その理由をただしたところが、組合の指令に基いて安全運転を行なった結果であるというふうに会社側としては考えた次第であります。その九名のうちに、問題の鈴木、小河原両君、鈴木君は走行キロ二百八十五キロ、水揚げ六千四百八十円、小河原君は走行キロ三百十七キロ、水揚げ六千九百二十円、この二人に対しまして、会社側として、どういうわけでそういうふうに走行キロ並びに水揚げが平常より下ったかということを聞きましたところ、われわれとしてはいわゆる就業規則を守ってやっただけであるということで、これ以上走れというのはけしからぬというようなことで、当日はそのまま退社したという報告が参っております。当日は、二十三日でございますが、たまたま私鉄ストがありまして、ほかの会社及びサクラ・タクシー自体におきましても、ほとんどの運転者が一万円近い水揚げがあったということも報告されております。三月二十五日になりまして、ただいま申し上げました両名の方とさらに十分な話し合いをするため、乗車させなかった、これは会社側の言い分でありますが、しかしながら、両名とも組合の活動のために、当日は要するに話し合いができなかったという報告が来ております。これがいわゆる下車勤というふうに言われておるのだ、会社側の言い分としましては、話し合うためであって、下車勤でないと言っておりますが、その真意は下車動的な含み、いわゆる懲罰的な下車動的な含みと推察される点はあると思います。三月二十六日、組合側から、前記両名の下車勤を理由に、就業規則による安全運転を行なった場合、下車勤をさせないという件につきまして、団交の申し込みがありまして、その結果、就業規則を守っての安全運転は当然である、その結果、下車勤はもちろんさせないことが、労使双方においてこれは確認されたという報告が来ております。四月一日、整備管理者の点検の結果、運行に支障ないと認めた石井丑蔵君の担当車につきまして、石井君は整備が十分でないという理由で乗車を拒否した、その件で四月二日に団交が行われたそうであります。四月八日になりまして退職金改定の団交が行われたのでありますが、結論は得ませんでした。その際、社長としては組合の幹部に対しまして、このままの状態が継続される限り、事業の閉鎖はやむを得ない事態に、ロックアウトはやむを得ないことになるだろうということを言ったそうであります。四月十一日、ただいまお話のありました事業閉鎖が行われたわけでありまして、神奈川県陸運事務所及び労政事務所に届け出、事業閉鎖を実施したというのが、ロックアウトに至る経過でございます。
○大倉精一君 この件は、またあとからいろいろ報告を求めるとして、ただもう一点お伺いしておきたいと思うのですが、ノルマの点ですね、ノルマについて、何百キロ走ってこいというノルマは、いろいろ経富者の方においてもそういう要求は慎しんではいるようでありますが、しかし、実質的には、形を変えたノルマを依然として要求をしているという、こういう実態が方々からうかがい得られるのですが、そういう事実があるかないか、おわかりになっておったらお聞かせ願いたいと思う。
○説明員(杉本行雄君) ノルマの件につきましては、いわゆる世論の非常な非難がございましたし、また政府当局としましても、いわゆる過当なノルマによって究極においていろいろ事故が多発しているという見から、諸般の施策を講じようとしている段階でありますので、過当なノルマを課するということは、御指摘の通りまだ二、三あると思いますけれども、一応われわれが特別監査等をやって参りました過程におきましては、そういう形式的にノルマを課するというような会社は逐次減少しつつある、しかし、御指摘の実質的ないわゆる形を変えているノルマという点につきましては、あるいはあり得ると思いますけれども、今までのところ、まだ果してどういう形態で現われているかということにつきましては、承知しておらぬ段階であります。
○大倉精一君 若干要望をしておきたいと思うのですけれども、まず第一番に、サクラ・タクシーの問題については、これは労働争議というお話でありましたが、要するに労働者が自主的に安全運転をやろう、こういうようなことをやったのが原因だと聞いておりますけれども、そういうような実態をよく御調査願って、そういうことでいわゆる免許事業がいたずらにロックアウトをして勝手に事業場閉鎖をやっているというようなこと自体が好ましくないと思う、法律上云々という問題ではなく、免許事業として。これを監督官庁として放任しておくということは、好ましくないと思いますので、調査をして善処していただきたいと思います。 それから今申しましたノルマの形態がやはり依然として、たとえば走行キロという表現を使わずに、走行時間に対するノルマという表現を使ってみたり、あるいはその他のいろいろの形式、表現でもってノルマを強要されているという事実があるということを聞いておりますから、そういう点も一つ十分基準監督局ですか、そこと連絡して調査願いたいと思います。特に横浜の場合、これは一律にいかぬと思いますけれども、東京とは。というのは、あそこの交通距離が東京とは違うと思うのです。あそこでもって何百キロ走ってこいというようなことを東京と同じように言ったら、大へんなことをしなければ運転手はそのノルマはできないと思います。そういうことも十分一つ勘案して御調査願いたいと思います。 それから今の東光タクシー、サクラ・タクシー、大井交通の問題については、これは一つ早急に事件の内容を十分御調査願い、また会社の経営の内容はどういう工合の内容か、雇用条件はどうなっているか、諸施設の実態その他の事項について早急に一つ御調査願って、次回にでもその実態について御報告願いたいと思います。その結果に従って、必要に応じて質問をしたいと思いますから、早急に御調査の上、御報告願いたいと思います。
○岩間正男君 私も、あとで小委員会の中間報告をまとめなくちゃならない点がありますので、時間は余っておりませんけれども、関連して一つ質問したいと思います。その前に、この小委員会の運営につきましては、ぜひこの次あたり、大臣の出席、それから警視庁の出席、それから労働基準局、できたら労働大臣の出席を求めてもらいたいと思います。いろいろお聞きしたいのは、今サクラ・タクシー、大井交通の問題もあります。それから警視庁の交通巡査が、酔っぱらい運転で人にけがを与えた、これは重大な問題です。取締りのもとがこういうことでは、この問題についても徹底的にわれわれやらなくちゃならないと思っているのです。そういうことを、この次の予定の中に、ぜひ考えていただきたいと思うのです。私は今、サクラ・タクシーの問題についてお伺いしたいのですが、第一、この前、十日になるのですね、もうすでに。あれは四月の何日でしたかな、速記録にありますが、私は葵タクシーを視察した現状をもう少し詳しくつかんでもらいたいということ、サクラ・タクシーの問題については、これはほんとうによく調査してもらいたいとお願いしたのですが、どうも、今の報告程度では、不十分じゃないかという感じが非常にする。で、あらためて大倉委員から今、要求があったわけでありますが、この要求をもちまして、もっと私は本格的にお伺いするわけですが、とりあえずお聞きしたいのは、これは業者がはっきり安全運転をするということを、していいということを団体交渉で認めているのですね、この点、どうなんですか。
○説明員(杉本行雄君) お答えいたします。ただいまお答えいたしましたように、団体交渉によって、労使間の団体交渉におきまして、就業規則による安全運転というものは、会社側といたしましても、これは尊重するということをはっきりと申しております。
○岩間正男君 そうすると、十一日にロックアウトの挙にいきなり出た。しかも、これは何ら成規の手続が踏まれていないようでありますが、一応、団体交渉で、二十六日と私たちの聞いたところではなっておるのでありますが、三月二十六日の団体交渉では、はっきりこれはもうお互いの取りかわした文書の中にもあるわけですね。組合申し入れによる就業規則並びに安全運転の実施は、会社として異論を唱える理由はないので、これを了解した、こういう事情が明確になっている。それなのに、その後の段階におきまして、何を成規の手続が踏まれないで、ロックアウトに出たことについて、あなたたちはどう考えておられるか。監督の、行政指導をする立場として、これについては、どう考えられるか、この見解をはっきりしておいてもらいたい。
○政府委員(山内公猷君) その点は、ただいま陸運局長から御説明いたしましたが、四月八日に退職金改定の団交が行われ、これはまとまらなかったのだろうと思います、結論が出なかったようでございますから。その際、社長が組合幹部に、こういった状態でロックアウトするもやむないということを予告した格好になっておりまして、その後どういう事情で事業を閉鎖したかということは、まだはっきりしておりません。ただ、会社側から、神奈川県の陸運事務所、労政事務所に、事業閉鎖の事後届出は行なっているわけでありまして、まあその点、十分意を尽した上で、われわれといたしても、そういった挙に出るべきではないかというふうに考えたのであります。
○岩間正男君 こういう点のタッチの仕方が非常に不十分なんですが、しかし、あなたたち、これは陸運事務所の某——名前は言わなかったそうでありますが、四日ですか、四日の午前に、神奈川陸運事務所の整備課長外五名がこの会社をたずねた。そして事態を調査したということを聞いておりますけれども、こういう事実はありますか、どうですか。
○説明員(杉本行雄君) ただいま御質問の事実はございます。
○岩間正男君 その際に、名前を聞いたが、名前を言わない。それから労働者側も、いろいろこういう問題についてわからないことがある、どうもふに落ちないことがあるので、会社側について調査してもらいたいと言ったところが、一切、こういう問題は拒否された。われわれの調査することは別なことで来たのだから、そこで、君たちの要求に応ずるわけにいかないというので、全部拒否された、実に態度がどうも納得がいかないということを、これは労働者側では言っておるのです。私は事実、直接話を聞いたのですが、そういう事実はどうですか。
○説明員(杉本行雄君) その点につきましては、報告を受けておりません。
○岩間正男君 これは監督局長さんに報告しにくいことだったろうと思います。労働者側からだいぶ突っ込まれた。しかも、この中で、あとで詳しくお聞きしますが、会社側の許すべからざる不正の問題があるのです。その問題について実は質問したのですが、それは全く逃げてしまったのですが、ナンバー変更の問題、ナンバーをごまかしておる問題、ここにりっぱな証拠がある。これはあとで私は徹底的にお伺いしたいと思っております。ほとんど、これについては答えなかった、こういうような調査の態度をとっては、従って労使間の紛争、こういうものをほんとうに明らかにすることはできない。しかも、安全運転を自主的にやっておる労働者の立場というものをほんとうにつかんで、そうして一つの今、国民が要望しておる神風タクシーの事故を解消するということができると思いますか、どうですか。この点、どうですか。あなた方は、それで大丈夫できるとお思いになりますか、どうですか。
○政府委員(山内公猷君) このサクラ・タクシーにおきましていろいろそういった法令違反ということも、陸運局で現在調査しておりまして、もしも、そういう事実があれば、法に照らして処置をすべきであるというふうに、陸運局では調査を進めておるわけであります。
○岩間正男君 その調査をしておる役人が、それではどうだかということをお聞きしておるのです。少くとも整備課長なんです、これがたずねていった。なぜたずねていったかというと、実はサクラ・タクシーの諸君が国会に、事態がこうなりましたので、直接訴えてこられた。ところが、陸運局を差しおいて中央の方に行くのはけしからぬじゃないかと、圧力をかけていったりする、そういうことを労働者が少くとも言っておる。そうして、しかも、労働者の要求したいろいろな諸問題については、ほとんどこれは顧みず帰ってしまった、こういう程度のタッチの仕方で、こういう問題が解決がつくものかどうか。私は当時、ちょうどそのとき、その日でしたか、山内局長に、サクラ・タクシーの問題は、実は今、実施本部でもプランを作っておる、しかし、下手をすると、流されるかもしれない、表面の問題として流れるかもしれない、具体的に今起っておる、今、労働者が自発的に安全運転をやろう、国民の要望に従って、それを実現しよう、こういうことを一体どう指導するかということは、実に重大です。こういうことを抜きにして、とても、これは机上プランをどんなに作っても、話にならぬ。先ほど大倉委員が主張されましたようなことを私も当時主張した。その結果、この問題についてタッチして、十分にあなた方の指導を、行政指導をやってもらいたいということを話している。これはもう局長、覚えがあるだろうと思うのですが、それからすでにもう十日おくれておる。十日以上たっておる。しかるに、今の、これは報告程度では話にならない。 その次にお聞きしたいのは、労働協約がちゃんと取りかわされておる。サクラ・タクシーでは、労働協約の第八章には、平和及び争議協定の中に、平和義務ということをうたってある。その平和義務の中で、団交で解決をせざる場合は、会社または組合、それぞれの立場から、第三者にあっせんまたは調停を依頼しなければならない、こういうふうにうたってある。さらに、その前項のあっせんまたは調停が不調に終った場合は、双方に四十八時間前に通告したあとでその次の行動に入るということが規定されておる。このような一つの労働協約というものは、これは完全に無視されている。私はもうとの経過を実は詳しくもらったのであります。われわれは陳情を受けたのであります。これについて明細にゆうべ調べてみた。そうすると、全然、第三者のあっせんを求めたというようなことはありません。四十八時間の事前の通告をやってロックアウトに入ったというようなことはありません。また、ロックアウトそのものも、公的な経営の場合に一体果して成り立つかどうかというような、こういういろいろな問題があるのでありますが、この問題について、少くともあなたたちはこれにタッチして、これについて是非の判断をされる、これなくして一体行政指導ができますか。今の神風タクシーを根絶することができると思いますか。私はこの点を問題にしている。だから、あなたたちがやっているいろいろな努力は、これは非常に多としますけれども、しかし、実質的なそういう事故の原因になるところにくさびを打ち込んでいない。メスをふるっていない。病気の根をはっきりえぐり出すだけの努力をしていない。そうして表面だけ、世論が大きく流れているから、机上プランでもって何とかまかなっていこう、そのうちに解散にでもなれば、世論はどこかに飛んでしまうということになると、全くこれは問題にならぬじゃないか。こういう事態が起る危険が非常にある。こういう点までお調べになりましたか。
○説明員(杉本行雄君) ただいま御質問がありました件につきましては、そこまでまだ十分な取り調べを行なっておりませんことは、まことに遺憾であります。事実そうでございますから、さようにお答えいたします。
○岩間正男君 私は時間の関係からあまりやりません。これは資料がたくさんありますので、この次徹底的にお伺いしたい。 実は、そういうような不正の問題があって、先ほど申しましたナンバーは、実はこれはごまかしている。封印なんか、どこからか持ってきて使っている。どこからといったって、どこからも出る所はないでしょう。陸運事務所以外に封印というものはあるのですか、これはどうなのです一体。ほかからそういうものは勝手にもらえるのですか。
○説明員(杉本行雄君) 事務所の方に保管すべきものであります。
○岩間正男君 ところが、そのような問題については、どこから出たかわからないと言って逃げておるのです。ナンバーは別の車に移されている。その期間にほかの車、スペアを動かしている。一方では、営業のあれには記載されていない。そういう格好で、実は大きな隠匿が行われている、こういう事実に対しても、当然これは神風の一つの原因になるものだから、その問題でやってくれ。ところが、全然それには触れないで、そういうことを調べに来たのではないといって逃げている。労働者は何と言っておるかというと、陸運局と業者は全くぐるだ、こう言っています。あなたこれを御存じですか。こういうような事態で一体運営されておって、どうしてこの神風タクシーの根本をここでえぐり出すことができるのです。私たちは、こういう問題が伏在していることを事実この前知らなかった。しかし、その後の事件の発展の中で、お聞きして驚いている。だから、この問題に十分タッチしてあなたたちの行政指導を的確にやっていただきたいということをお願いしたところが、全然これは無視されている。しかも、今の労働協約を実施しないというような問題、そういう問題についても、あなたたちは何らタッチされていない。そうするとどうなるのです。これは労働省にまかせればいいというようなお考えになるのですか。都合のいいところはあなたたちが調査される。圧力をかけている。これでは労働者はとてもたまったものじゃない。私は、結論的に最後にお聞きしたいのですが、一体こういう不当なやり方で、不当労働行為の上に立ったロックアウトに対して、あなたたちはこれを放置されておくお考えですか。その点をお聞きしておきます。
○政府委員(山内公猷君) まことに遺憾でございますが、陸運局の調査がまだ十分できておりませんので、十分調査をした上で決定いたしたいと思います。
○岩間正男君 この前の速記録にすっかり同じようなことが書かれておる。四日の速記録を調べてみれば、ちょうど同じです。非常に不十分で申しわけない、それから十日、きょうで十一日たっておる。いつそういうような御返答をいただけるか、ちょっとお伺いしたい。的確なそういう判断をいついただけるか。すぐに行ってもできるのです。先ほど大倉委員が、きょうすでに新聞を見て行かれた、この敏速な機動性があってもいいと思う。一つ一つ問題を解決するうちに、はっきり方針というものが生きてくる。プランというものは生きる、血のあるプランになる、そういうふうに考えるのですが、どうですか。これは、十一日も延ばされたのでは話にならない。どういうふうに考えるか。
○政府委員(山内公猷君) そういう省令違反の問題につきましては、相当陸運局におきましても調査を進めておりますので、早い機会に措置をしたい、こういうふうに考えております。
○岩間正男君 とにかく陸運局、そういうところが相当やはり疑惑の中に包まれておるということをこの問題で私は知ったのでありますが、こういう汚点は払拭していただきたい。これも払拭することなしに神風タクシーの追放をあなたたち叫んだって、だれも承知しない。こういう点では非常に疑惑に包まれておる。私は、あらためてもっと徹底してこの点を質問したい。こういうものが放置されておる。ことに、封印のごときが乱用されるに至っては重大な問題です。決して看過することができない問題です。こういう点で、あなたたちの明確な態度をやっぱりお聞きしておきたい。いつ、こういう問題について報告を受けることができるか。最も早い機会といったら、いつになりますか。そうして、この問題について、このような不当なやり方について、どういうふうに処置されておるか。
○説明員(杉本行雄君) 陸運局並びに陸運事務所がいろいろ疑惑の的になっておるというお話がございましたが、もし、少くもそのような事実がございましたら、陸運局長といたしましては、十分部内の粛正につきましては責任をもって断行いたします。遠慮なしに御指摘を願いたいと思います。なお、ただいまお話のございました封印その他の問題等につきましては、十分調査をいたしまして、早急に処分をいたしたいと思います。さよう御了承願いたいと思います。
○柴谷要君 私は、警察関係の事故の問題、それから本日の新聞に出ております大井交通の問題等については、同僚議員である運輸委員の中に相当の意見があろうかと思う。それで、本件の問題については、次回開かれます運輸委員会で、警察庁関係その他関係者を運輸委員会に出席をしていただいて、そこで討議をするのが至当かと思います。そのように小委員長の取り計らいを願いたいと思います。小委員会でやることはそれからで、また不足のところは小委員会でやればけっこうだと思いますが、同僚委員から相当意見があろうかと思う。そのように運輸委員会の委員長の方に取り計らうようにあなたから提案願いたい。 それから重ねてただしておきたいと思う。私も今朝の新聞を見て、午前中の運輸委員会をちょっとはずしまして、この問題についていろいろ検討してみた。関係者三、四人に当ってきましたが、最も重要なことは、この渡波市造君がなぜ死んだか、この理由が一番大事だと思う。この理由を、これは運輸省で取り調べるというわけにいかぬと思うので、今警視庁の方でいろいろ調査をしておるようですが、この結論が出ましたら、一つ十分自動車局の方においてもキャッチをされて、運輸委員会にこの問題を報告していただく、これがまず第一点、それから第二点は、全然この死因に関係なしに、大井交通自体の今日までやってきた経営の方針、それから労務管理の問題、これらを一つ、これは死因とは別途にお調べ願って、運輸委員会に報告を願いたいと思う。これは、まあこの問題の最も正しい判断をする材料になろうかと思います。こういう点を一つお調べ願ってこの委員会に報告願いたい。これがまあ要望で、次の委員会あたりにできるかできないか、そのことだけお答え願いたいと思います、自動車局長から。
○政府委員(山内公猷君) 警視庁その他に連絡をいたしませんので——できるだけ御報告できるように努力いたします。
○高良とみ君 私は、陸運局の現に当られる方に、今同僚の皆さんから言った質問や要望を伺うことは、その事実報告を基礎にしてまた判断してみたいと思うのですが、一、二ふだんからお考えになっていることを伺いたいと思うのです。それは東京陸運局はこの日本の交通の大脳のまさに脳溢血が起ろうとしておるような所を持っておられるのですが、問題を局限してハイヤー、タクシーにしぼりましても、これは手の中に入れるときに、どっちをつかもうと思っていらっしゃるのですか。業者を一つのまとまったものとして——今の御報告を聞いていても、大体会社はこうしていきますというお話ですが、会社別に扱おうと思っておられるのか、あるいは経営者を扱おうと思っておられるのか、あるいはそこに従事しておる運転者というものを相手にしようと思っていらっしゃるのか、どこをつかもうと思っていらっしゃるのか、運転者は労働省が労働者として扱うと思っていらっしゃるのか、どうなんですか、ちょっと伺わしていただきたい。
○説明員(杉本行雄君) ただいまの御質問の御趣旨は、いわゆる会社の責任者と申しますか、経営者側だけに対して行政指導その他の面を行なっていく、あるいは今非常に問題になっております従業員の負担というようないろいろな実情等を実地に、実際に従業員側からもいろいろお聞きして、労使双方のいわゆる話を聞いてやるのかどうか、こういう御質問だろうと思うのであります。そのようにやっていきたいと思います。ただ、従来は御指摘の通り経営者側の言い分が比較的われわれのまあ行政の対象になったということは事実でありますが、こういった点につきましては、十分御指摘の点を反省いたしまして善処したいと、かように存じております。
○高良とみ君 そうすると、もう一つさらに突っ込んで伺って、まことに幼稚な質問かもしれませんけれども、御苦労はよくわかるのですが、どうしてその経営者だけを相手にするような傾向になったのか、人手が足らないからそうなっておるのか、あるいはその考え方のもとが、労働組合でもって束になってくれば、われわれは従業者も一つの単位とするけれども、あまり数が多いから、やはり経営者の雇っている人であるとしてそれを、会社というものを一つの束にして扱うという習慣なんですか、どちらですか。反省するとおっしゃっても、反省の基準を伺いたいのです。
○説明員(杉本行雄君) 道路運送法の建前が会社の経営者を対象にするというふうに一応なっておりますから、いろんな手続その他の関係で、まあ会社の経営者と申しますか、責任者というものを対象にしてやっていくというふうにこれはなっておりますけれども、ただいま御指摘の点は、また特に神風タクシーの汚名を追放するということに経営者もやっておるわけでありますが、経営者だけの言い分ではこれは必ずしも信用できない。従業員諸君のいろいろの実情も十分把握いたしましてこれは善処すべき問題であろうというふうに特に考えておるわけでありますが、その点御了承願いたいと思います。
○高良とみ君 そうすると、あの免許、これが免許事業であるがゆえに、免許は経営者に与えてあるのだから、それでその法の建前からいって、その会社に免許を与えて、その会社を単位に扱う、こういうふうに、法律的にいえばそう扱っておられるのだと思うのですよ。けれども、それが、私どもが非常にこの間からこの問題を扱って、小委員会でも心配をしておるのは、この複雑な交通にはいろいろな要素がある。一つ伺っておきたいのは、東京陸運局の中には、車両の方の整備をするような整備課というものがあるのだろうし、それから旅客課というものがあるのだろうし、そのほか車も整備しなければならぬ、会社の世話もしなければならぬ、会社の設備も見なければならぬ、その中に働いておる労働者も手に入れなければならないということで、その点が、今お話のようにこれはまあ労働者も手に入れなければならぬとおっしゃるけれども、直接の責任は労働省にあるというふうに考えておられるのじゃないか、腹の底はどうなんですか。それから道路に関しては建設省にあると、こう考えておられて、車両の整備については車両課にあって、その方は物的な方だと、こう頭の中に分れているのじゃないですか。それを、ほんとうに自動車経営なり、行政に対して苦労しておられると思うのですけれども、それはほんとうの一体としてつかむことは困難があるのじゃないですか、どうですか。
○説明員(杉本行雄君) 御指摘の点につきましては、われわれのみならず、労働省関係あるいは警察関係あるいは建設省関係その他広範な関係というものがございまして、十分横の連絡をとって推進をしていきませんと十分なる成果を上げることはできないということは御指摘の通りであります。その方面に向ってわれわれといたしましても努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
○高良とみ君 もう一点伺っておきたい。そうすると、運転者の諸君に与える免許というものは、これは警視庁が与えているのだ、だから、それは警視庁が運転者の動きについては責任があるので、営業の方は陸運局で、自動車局だ、そういう点で連絡をとらなきゃならないということをよくおっしゃっているのだけれども、今までも私が東陸局へおたずね申し上げましていろいろ伺ったところでは、あなたには不幸にして常にお留守でお目にかかれませんでしたが、今後内閣で、私どもの小委員会で、連絡がある、統合ある常設機関を設けようと言ったところで、やっぱりその営業免許を与えるところのあなたのところで一つにするか、警察で一つにするかしなければやはりやりにくいというお感じをお持ちなんでしょうか。それで自家用に関しては、ほんの外側から見ただけですけれども、大体免許を与えて、そうして、ナンバーも持ち、そうしてあそこに自家用運転者の組合かなんか、休息所もりっぱなものもできておりますが、そういうふうには営業に関してはできない。最後に私たちがねらっているものは、困難なときには陸運局へ訴えに行きなさいと、こう言いたいところなんです。ところが、あなたのところに行っても込んでおって、その運転者の諸君が心からおやじのところへ訴えに行くように、自分たちの下車勤とかノルマの強要がなされたときに訴えるような窓口はないじゃないですか。それは免許があなたの方に関係がなければ、それじゃ警察へ行きなさいと、こう言うより仕方がない。どっちなんですか。将来ともに運転者は警察に行き、営業者はあなたの方へ行く、こういうことになるよりしようがないのですか。
○説明員(杉本行雄君) ただいまの点につきましては、総体論といたしましては、今申し上げましたように、十分連絡をとってやるべき問題でありますが、具体的ないろんな事案によりまして、労働組合なり、労働者側から陳情を受けることはしばしばあるわけでありまして、この点は御指摘の通り運転者のことは警察であり、経営側は陸運局であるというような考えは持っておりません。
○高良とみ君 ちょっと自動車局長に伺っておきたいのですが、これはほんのしろうとの、国民の考えは、自動車局というところは、通産省はどんどんハイヤー、タクシーの車両なんか作って出してくるのだから、それを街頭に流して、ますますいい国産自動車を出していかなければならない、そうして、そういう車を出し、それに免許を与える、一応ストップはしておられますけれども、出していくのが仕事で、これを往々警察の方で事故があるからといって非常に文句をつけて、お前のところの、何々会社の何というのはまた事故を起した、事故を起したといって訴えてきても、私らの方はこう自動車を流していく、営業させていく、多々ますます弁ずというのがあなたの方の仕事で、いつか山内自動車局長は、今、江戸のかたきを長崎でとっては済みませんけれども、自動車局はこの同僚の運転者諸君の失業者の救済をしていますので、なかなか手が届きませんとお答えになったことがこの委員会であって、私はそれをまあ肝に深く銘じているのですが、そういうふうな考えで多々ますます弁ずるというのが、あなたの方の仕事であって、それに対して警察がチェックをしようとし、いろいろな制限をつけることは、やりにくいのだという考えが、まあ最近は神風タクシーで国民から、私どもから文句を言われて御迷惑だと思いますけれども、そこに行政の困難な、ほんとう言うとネックがあるのじゃないかと思うのですよ。だから、もう一つ伺いたいのは、この間尋ねたけれども、警察庁の内海さんは、私の方は考えていませんと言いましたが、この二重特免といいますか、何かあなたのところでもう一つ運転者の免許も営業者の免許も、もう一手に、事業の形態をあなたのところで一つの手におさめて必要な規制もするし、事故を起したものは、あなたの局で責任を持ってやっていくというような形態がいけそうですが、いけそうでないですか。
○委員長(江藤智君) 高良委員にちょっと私から申しまするが、その問題は、もうこの第一項の行政上の指導監督を一本化する常置的な態勢を整えることであるということなんでございまして、今ここでその問題に入りましたらちょっと切りがありませんから、きょうは大体新聞に出まして二、三の業者の問題があったので、その問題についてということでしぼってやっておりますので、その根本問題については一つこの次にまた……。
○高良とみ君 考え方に脈があるかないか聞いてみたいと思うのですよ。
○政府委員(山内公猷君) ただいま先生のお話で、自動車ができるだけはんらんした方が失業救済になるという答弁をしたというのですが、私はよく覚えていないのでございます。それはこういうことを言ったのではないかと思います。それは、車のふえるということもやはり産業関係の要請によってふえるものであって、それをとめるということは、日本の経済的な発展を阻害するので、そう簡単にその車の増加というものをとめられないというようなことは、いつも念頭に置き、また調整を考えて苦慮しておりますので、お話し申し上げたかわかりませんが、失業救済のために車はふやすのだというような、発言は、ちょっと私覚えておらないのでございまして、後刻速記録でも調べてみたいと思いますが……。
○高良とみ君 これはできそうですか、できませんか。
○政府委員(山内公猷君) ただ、これは非常にむずかしい問題でございまして、結局官制の根本に関することで、われわれ交通に携わっておる者といたしましては、世界の大勢からいいまして、大体文化国におきましては、交通省というものができておりまして、そこにおきまして交通の、大体道路でございますとか、そういった大半を管理をする省がどこの国でもあるわけでございます。ただしかし、その際に交通警察の問題でございますとか、あるいは労働の問題にまで取り組むかどうかということは、国家組織の問題でございまして、私どもがここでまあこういう方がいいともなかなか言い切れないむずかしい問題が所在しておりますが、交通を担当する者といたしましては、そういったものが一本になれば、行政というものがやはり十分円満にいくということは言えるわけでございまして、ただ、これは非常な大きな国家組織の問題でございますので、軽々にここで結論的なものも言えません。また別途、あるいは国土省という考え方もありますし、いろいろのまあ各省の分野の分け方というものは、上の、立場の高い人のところでお考え願うべきものでございますので、一がいには言えませんが、交通に携わる者といたしましては、そういった方が仕事がやりいいということは、通例な各国の行政の面からいいまして考えておるわけでございます。
○高良とみ君 わかりました。要望しておきますが、一つどうぞ、ああいうノルマを強制されて自殺したとか、あるいは車庫の中で、車の中で死んだとかいうときは、陸運局は親心をもってわが兄弟だと思って、そう思って一つやって、警視庁とも連絡して、われわれは同胞なんですから、運転者諸君も食えるか、泣いているか、一つそれを陸運局の手の中に入れておいて下さいませよ。切に要望いたしておきます。
○委員長(江藤智君) 本日の質疑はこれで打ち切りにしてよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めまして、これで質疑を打ち切ります。 —————————————
○委員長(江藤智君) 続いて、自動車事故防止に関する中間報告の検討に入りたいと思います。速記をとめて。 午後二時五十六分速記中止 ————・———— 午後四時四十一分速記開始
○委員長(江藤智君) 速記を始めて。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十二分散会 ————・————