P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
28回国会参議院1958/04/04

運輸委員会交通事故防止に関する小委員会 第3号

発言数
163
登壇者
7
会派数
3
開催日
1958/04/04

会議録

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) これより運輸委員会事故防止に関する小委員会を開会いたします。  自動車の交通事故防止に関する件を議題といたします。  本日は、労働省及び運輸省の関係当局の出席を求めましたので、御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 さきに内閣に設置されております事故防止対策本部から、ハイヤー、タクシーの労働者に対する賃金の問題並びに労働条件に関する問題が検討されておったけれども、一応結論として、何か聞くところによると、八項目か九項目か決定をされたということを新聞……あるいは聞いたのでありますけれども、この内容について、関係者の方から詳しい説明を願いたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいま御質問のありましたタクシー事故防止対策の要綱につきましては、部会の要綱の案の決定がありまして、その後総合的な全般の防止対策委員会にもかけまして決定を見ましたので、その内容につきまして、簡単に御説明申し上げます。  最初に前文を読みますと、   タクシーによる事故の防止については、従来運転者の交通違反等を取締ると共に、職業運転者として責任ある運転を行うよう指導して来たのであるが、事故の根本的原因を精査した結果、運転者の指導取締りを更に強化すべきは勿論であるが、その労務状況を改善しなければ事故防止の目的達成は困難であると考えられるに至った。   このためには、タクシー事業の経営者が、免許制度による公益事業の責任者たる自覚と誇りを新たにし、運転者をして安んじて安全運転をなし得るような長期かつ安定した雇用条件のもとに就業させることが必須の要件である。   もとより、タクシー事故の防止対策としては、交通規制、道路整備等種々検討中であるが、以上の観点から、差し当りの緊急措置として、左記の事項について強力適確な行政措置を行うと共に、所要の法的措置を講ずるものとする。   なお、左記事項は、東京都内を基準として策定したものであるが、他の地域においても、その地域の特殊性を加味しつつ、これに準じた措置を講ずるものとする。  これが前文でございまして、当委員会におきましてもいろいろ御指摘を受けましたように、自動車事故の原因といたしましては、あるいは交通規制の問題、道路整備の問題等いろいろ多岐にわたっているわけでございますが、緊急に実効を上げるための措置といたしまして、対策委員会といたしましては、まず、給与という問題が現在大きな問題となり、その労務状況の改善ということが事故防止の目的達成上非常に必要であるという見地から、緊急的にこの給与の問題を取り上げましたのでございまして、自後の問題についてはなお検討をするという緊急的な対策を現在立てたわけでございます。以下内容について御説明申し上げます。  一、給与制度の合理化   (1) 交通の安全を阻害する過激な運転を誘発し又は強要するおそれのある給与制度を改善するため、固定給を増額するとともに著しく刺戟的な歩合給を排除することとし、次の如き強力な行政指導を行うものとする。  1 基本給の額は一万円程度を基準とし、これに適切なる額の固定的諸手当を加えたものを固定給とする。 ということを第一段にきめたわけであります。基本給の額につきましては、常識的に一万円程度を最低の標準として確保する必要があるということと、実行可能な限度を考えまして「一万円程度を基準とし、」ということにきめたわけでございます。これに、当委員会におきましても、御説明申し上げましたように、全体的な一割程度の固定的な諸手当があるわけでございます。たとえば勤続給でございますとか、あるいは家族手当、愛車手当、そのほか、当委員会におきまして御説明を申し上げましたような手当がこれに加わりまして、それが固定的な給与になるわけでございます。その固定的諸手当は大体全体の一割でございますので、現在の東京におきます平均的な賃金が二万八千円から三万円というのでございますと、まあ、大体三千円程度が固定的な給与になりまして、合計いたしますと、一万三千円程度のものが固定的な給与になるわけでございます。  2 固定給に歩合給を加算した最低保障給制度を確立せしめるよう指導する。  これは最低保障給をまず作らせようということでございまして、対策本部の決定には具体的な数字を入れてございません。ただ、対策本部の中で非公式に議論されましたのは、大体その額は一万八千円程度が適当であろうという意見が強かったわけでございますが、この中に確定的な数字を入れておりません。ただ、私どもの方が業界に指導しますときには、一万八千円程度というものの、ある程度確定した数字をもって指示するつもりでございます。その理由といたしましては、一万八千円程度といいましても、いろいろ問題がございまして、独身者と家族持ちの問題がございますし、あるいは年令の問題がございますので、固定的に一万八千円というものを打ち出していいかどうか、もう少し現状を精査して、大体平均一万八千円程度を考えておりますが、そういった点におきましては、さらに精査した後で指示をいたしたいということで、ここには数字をあげておりませんが、大体の、非公式には一万八千円程度というつもりでございます。  3 歩合率については、可及的に定率によることとし、やむを得ず累進制を採用する場合にも、累進率を低率に止めるものとする。  これは何と申しますか、非常に走り回ることを、走行キロを延ばすことを、これは収入を上げるということに直接関連するわけでございますが、そういう歩合率を非常に累進的に大きな数字でやるということになりますと、やはり事故を誘因するということになるので、なるべく歩合率を認めるにいたしましても定率で上げていくというふうに指導して参りたい。また、累進率をやむを得ず認める場合にいたしましても、その累進度があまり著しいと、今言いますように、事故を起す原因になりますので、低率にとどめるという趣旨を現わしたものでございます。  4、その他事故の発生の要因となるような刺戟的な給与制度は、廃止するものとする。  これもいろいろ御説明申し上げましたように、あるいはトップ賞でございますとか、一、二、三賞というふうに、収入を上げる者に対して特別にまたそれを奨励すると、異常に奨励するということは、やはり事故のもとになりますので、そういう刺激的な給与は廃止するように指導をいたしたい、こういうふうに考えているわけでございます。  5、動続年限に応ずる昇給制度を採用する外、退職手当その他運転者が安定して長期に勤務しうる体制の確立につとめるものとする。  これは現在のタクシー運転者が非常に渡り職人的に職場を変えるということが、やはり安定した勤務というものが事故を起さないという一つの要因でございますので、長期に安定した勤務ができるような態勢を整えるように業界を指導いたしたいということを書き表わしたものでございます。   (2) 著しく刺戟的な給与(ノルマを含む。)のために事故が多発すると認められる業者に対して、厳重な行政処分を行いうるよう法的措置を講ずるものとする。 ということでございまして、非常に著しく、そういった刺激的な給与——ノルマを含めました——そういうもののために事故が非常に多発すると認められます業者に対しましては、厳重な行政処分をもって臨もうという趣旨を表わしたものでございます。  二、労働時間等の適正化    運転者の労働時間については、休憩時間を厳格に確保し、洗車、点検等は、之を労働時間中に行うものとし、労働基準法に違反する時間外労働及び休日労働は厳に取締ると共に、年次有給休暇制度及び休日制度の確立をはかるものとする。  これは労働基準法に定められているものをここに書きまして、その励行を表示いたしたものでございます。  三、走行距離の適正化    輸送の安全を確保するため、適正な走行距離の標準を決定し、不当な走行義務を運転者に対して課さないよう措置するものとする。  これが世上、いわゆる四百キロ走るというノルマを作るというような問題に対しまして、東京都内におきます適正な走行キロというものを、これから陸運局と警視庁で十分に調査した上きめまして、それ以上の走行義務を課さないようにやっていきたいということでございます。  四、下車勤務の制限    タクシー事業の経営者が運転者に対して、単に標準作業量に達しないことのみをもって懲罰的に下車勤務させることにより、交通違反に追込むことのないよう指導するものとする。  これもいろいろ組合側の方から指摘された点でございまして、懲罰的な下車勤務というようなことによって事故を起すことのないように指導しようとするものでございます。  五、休養施設の整備    タクシー事業の特殊性にかんがみ、運転者の為の仮眠室等の休養施設を十分に整備させるよう措置するものとする。  この点は御説明するまでもなく、まだ事業者側におきます休養施設は十分と言えないわけでございます。将来、これを十分整備させるよう行政的に指導して参りたいと考えております。  六、運転者の指導監督   1、タクシー事業の経営者に対して、運転者の服務の厳正を期するため、その教習の具体的方策を定めるよう積極的に指導するものとする。  これは読みました通りでございまして、教習する場合に、具体的な方策をきめるように積極的に陸運局が指導行政を行なっていこうということを表わしたものでございます。   2、運行管理者の資格要件を明定して、その素質の向上を図るものとする。  現行法におきましては、この運行管理者を設けろというのでございまして、これが資格をまだはっきりきめていなかったわけでございますが、当時の省令を作りました時代に比べまして、現在はそういった経験のある運行管理者を求めやすい社会的な情勢となっておりまするので、今後省令に資格要件というものをはっきり出しまして、運行管理というものの適正を期していこうとするものでございます。  七、運転者の雇用    日雇形式による運転者の雇用を撤廃すると共に、仮採用の制度の悪用を排除するものとする。  これは日雇い契約によります運転者が事故を起したということも御承知の通りでございまして、もちろん、そういうことはあってはならないわけでございますので、そういうものは厳に取り締りますとともに、前に申し述べましたような給与というものを十分指導するといたしましても、仮採用という制度でそれを免れるということがありましては、仏を作りましても魂を入れないことになりますので、この仮採用を排除するように監督して参ろうとするものでございます。  八、タクシー事業の免許の条件等についても、交通事故防止の観点から十分検討するものとする。  これは言うまでもないことでございまして、現在でもタクシー事業の免許に対しまして、いろいろこの観点の免許条件は十分検討しておりますが、今後とも一そうそういう点につきましては細心に検討をしていくという趣旨を表わしたものでございます。  以上、簡単に御説明を申し上げましたが、さしあたり、緊急的に給与に対しまして交通事故防止対策本部の決定した案の前文並びにその内容についての御説明を申し上げたわけでございます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっとお知らせいたしますが、労働省から労働基準局長と、それから労働基準局の監督課長が見えておりますから御通知いたします。  ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をつけて下さい。  では、タクシー事故防止対策に関しまして労働省及び運輸省に対し御質疑があれば、順次御発言を願います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 事故防止対策本部から一応対策要綱ができ上っておりますので説明をただいま聞き、二、三質問をいたしたいと思います。その中で特に決定になりました給与の問題は、これはもう相当時間をかけて質問しなければならないと思うが、第二の労働時間等の適正化の問題についてお尋ねをしたいと思うのですが、今日までハイヤー、タクシーの労働者は労働基準法の適用除外になっておったのを、一昨年かと思うのですが、これが解除されて八時間労働制を施行するということになって、基準局は事業者に対してそれ以来今までどのような行政的な指導をしてきたか、   〔委員長退席、三木與吉郎君着席〕 あるいは今日ハイヤー、タクシー事業が完全に基準法を守っておるかどうか、これらの点について調査をしておられると思うので、その内容について、ちょっとお尋ねをしておきたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) タクシー業者の労働時間につきましては、従来労働基準法に基く労働基準法施行規則に特例がございまして、一昼夜交代勤務による労働時間制度をとる場合には、基本時間を八時間とせず、十時間まで認める、このような特例があったわけでございます。しかし、このことにつきましては、労働省といたしましては、労働基準審議会に諮問いたしましてその審議を願っておったのでありますが、ハイヤー、タクシー業について、基本時間を十時間にするということは適当でない、という結論が出ましたので、昭和二十九年の七月に施行規則の改正を行いまして、タクシー業をこれから削除したわけでございます。ただ、経過措置といたしまして、この特例の撤廃につきましては、別に労働大臣が定める日までその措置を延ばすということになっておりましたわけですが、これは昭和三十一年の四月に労働大臣が告示を出しまして、昭和三十一年の六月末限りでこの特例を削除したわけでございます。従いまして、それ以後におきましては、労働省におきましては、基本時間は八時間という線で指導をしてきておるわけでございます。その指導のやり方につきましては、各地でいろいろやっておりますが、たとえば東京の例について申し上げますると、東京の基準局、さらに東京の各監督署ごとに、業者に対しまして集団指導を行いまして、この改正に伴います特例の指導を行うとともに、関係行政庁間の連絡を密にして指導に当って参りまするとともに、タクシー業に対する監督は重点的にこの監督の対象にして、違法の労働時間制度あるいはそのほか基準法の違反の事実があればこれを是正させるという措置をとってきたわけでございます。その結果、この改正前に比べますると、たとえば運転時間にいたしましても、睡眠時間にいたしましても、あるいは割増賃金にいたしましても、従来よりはやや改善は見たのでございますが、率直に申しまして、それでは違反はないかと申しますると、そのようなことはありませんで、まだ相当の違反が発見される状況でございます。基準局の監督した状況によりますると、一、二の例を申し上げますると、基準法の違反が相当発見されておりますが、その違反の内容については、労働時間、休日、割増賃金あるいは賃金不払い、そのほか形式的な違反も相当ございますが、このような違反が発見されておるところでございまして、昭和三十一年から三十二年にかけましてこのような違反の業者につきましては、まず第一段階としては、行政監督によってこの是正を命じるとともに、悪質なものにつきましては司法事件として検察庁に送検の措置をとっておりまして、三十一年から三十二年にかけましても、六件を送致しておる次第でございます。このような状況でございます。  ただいまの基本時間八時間ということを原則として指導することにしておりますが、御承知のように、労働基準法によりましては、その三十二条にございまするように、就業規則等で特段の定めをいたしますれば、基本時間八時間でありましても、変形八時間制を認める、一週四十八時間のワク内で変形八時間制を認める、このようなことになっておるわけでございます。で、その労働時間の点につきましては、現在は十六時間一昼夜交代制を実施しておるところが大部分という状況になっておるわけでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 大体概略の説明をお聞きしましたが、悪質なものに対しては、役所から厳重な処分をしておるようですが、東京都内だけでも三百有余社ハイヤー、タクシーの会社が存在しているわけで、実はわれわれも関心を持って小委員会発足以来、いろいろな実情を調べておるのですが、全く基準法はどこにありやというような事業の形態である。これをわれわれは認識して、基準局なり基準監督署は大体何をやっているのだという感じを強くしたのだけれども、労働者が朝十時なら十時に車に乗って飛び出せば、次の日の十時でなければ会社に帰ってこない、当然与えるべき休憩時間なり、あるいは休息時間なりというものも、おそらくどこでやっているのかわからぬ、特に睡眠をとらなければならぬ時間にも睡眠施設がない、こういったような、まことに事業をやらせてはならぬような非常に悪質な業者がたくさんわれわれの目にとまっているのだけれども、こういうものに対しては、一体基準局はどのような行政指導をしてきたか、その実態を一つ聞かしてもらいたいと思う。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 先ほど御説明いたしましたように、労働省におきまして、改正された基準法及び規則の線に沿いまして、監督を行っておるわけでございますが、これに伴いまして悪質な業者については、昭和三十一年から三十二年の間に六件を司法処分として検察庁にも送致し、基準法違反として正式の手続を求めておる次第でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 それは六件告訴したと言っておるのだが、実際にそこまで、仮眠設備と言っておるが、仮眠設備もない、車の置場も満足にない、このようなところをあなたの方はどういうふうに見ているのか、そういうものがないとあなたは思っておるのか、それともあるのを承知で現状やむを得ないとお考えになっておるのか、それをお聞きしたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 仮眠施設の点につきましては、労働基準法の安全及び衛生関係の規則におきましても、夜間に睡眠をとらなければならない、従業員がそのような勤務形態をとっている場合には、適当な仮眠及び睡眠のための施設を設けなければならない、こういうふうになっておるわけでございまして、通勤制のところは別といたしましても、夜間に睡眠をさせなければならないところにつきましては、われわれの方としても、これは設けなければいけないということで指導をしております。改正前に比べまして、改善はされておると思いまするが、しかし、最近の実情を見まして、監督官の監督の際におきましても、まだ一人当りの畳数が足りないというようなところも相当見受けられるのでありまして、このようなものについては、基準局におきましても基準法の線に沿って適当な仮眠施設が設けられますように指導をするつもりでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 それはそういう言葉になって表現がされると思うのですが、実際に設備もないところが、たまたま小委員が視察したときには、前日の日にふとんを借りてきておいて、そうしてわれわれに見せておる、ところが、視察を終った翌日にはもはやそのふとんが貸ぶとん屋に返されるというような、こういうような実態なんです。それが一カ所しか時間がなくて見られなかったのですが、これが二カ所、三カ所僕らは現実に見ておる。これはたまたまこれらの経営者に聞いてみるというと、さして、基準監督署なり基準局の方から別して強い話もないし、まあまあこのくらいというような楽な気持でやってきたというのが実態のようです。そうなるというと、あなたのおっしゃるような悪質なものについては告訴までしてやっているというような事実、ところが、実際に事業家はあなたのお考えになっておるような方向に施設の改善を真剣に考えて直そうなんていう意欲はないようです。そうなってくると、今日の実態がいつまで続いていくかというふうに私どもは懸念を持つのですが、何かこれには期間でも切って、十分な施設をしない者に対しては厳重に処分をするくらいなことを、一定の期間を決定してやる御意思はありませんか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) その点につきましては、お話のような事実があることはわれわれも認識しております。そこで問題は、労働基準法の施行規則の関係におきまして、先ほど申し上げましたようなばく然とした規定しかないわけでございます。また通勤等の者につきましては、仮眠施設あるいは睡眠施設は設けなくても、これは基準法の違反ではないということになっているわけでございます。そこで、従来はこのような関係がありましたために、仮眠施設、休養施設等につきましては、その整備が十分でないという弊が確かに見受けられたわけでございまして、内閣に置かれました交通事故防止対策本部の会議におきましても、これはわれわれ委員側におきましても非常に取り上げたところでございまして、この点につきましては、先ほど自動車局長から御説明のありましたような要綱の五の休養施設の整備というところに特にこのことを設けました。これは基準法違反と認められるものについては、労働基準法の面で監督すると同時に、また休養施設の整備につきましては、道路運送法に基く運輸規則等の改正によりまして、このようなことを省令にでも明記して、それを根拠にして運輸省と労働省と密接な連絡のもとに、ただいまお話のありましたような仮眠施設、睡眠施設の整備につきましては、両省共同して十分指導をいたしたい、このように考えているわけであります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 われわれは自動車事故が非常に発生をするというので、新聞なり世論が非常にこの問題を取り上げてきた、国会もおそまきながら世論にこたえるためにおいても、十分真相を究明したいということで小委員会を設けて、調べて見ていると、全く、たとえば就業規則にしても、所定の手続をとって基準局の方に届出をされているかというと、これもしておらぬ。それから実際に勤務状態はどういう形をとっているかというと、日勤なんという勤務は一つもない。そうなってくるというと、表面は変則十六時間勤務という形をとっているというけれども、事実上二十四時間勤務、こうなってくれば、いかなる事業所においても、仮眠なり休憩の施設というものは十分作っておかなければならぬ。ところが、それが一向にできておらぬ、こういう実態なんであります。しかも、そういうような実情であるから、自動車の中で休息をとる、こういうようなことで事故誘発の一因にもなっていると思う。そうするというと、やはり労働省が労働基準法に従って十分な行政指導を行い、かつ監督を行なって、悪質なものは徹底的にそういうような方法で完全なものにしていくということを、法の改正以来、適用除外から適用を受けるようになってからもはや三年目を迎えているような状態なんだけれども、その間に何らかの努力が少しも見えていないと思うのだが、実際にあなたの方でお考えになっているのは、順次よくなっている、こういうような見解を現在お持ちでございますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) ただいま就業規則の点についてお話がございましたが、昭和三十一年六月の規則改正に伴いまして、従来、未整備でありました就業規則につきましてもこれは整備さして、監督署に届けさせるように、これは集団指導あるいは個別の監督を通じまして、三十一年以来は相当重点を入れて、われわれとしては指導してきたつもりでございます。具体的に申し上げますと、三十一年から三十二年までの監督を実施した事業場のうち、就業規則の届出がないものは全体の四・五%でございます。この四・五%の事業場につきましては、われわれとしてもこれはすぐ作成して届け出るように指示をしているところでございまして、その他の点につきましても不十分なところはありますが、改正前に比べますというと、改正後は、改善はしておるものと思いまするが、もとよりこれが十分であると私は全然考えておりません。今後におきましてもこれをさらに改善させるべく、運輸省と共同いたしまして十分に指導監督いたしたいと考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 就業規則の問題ですけれども、これは経営者が一方的に自分で作成され、届出をしておる、こういったような就業規則の届出はございませんか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 就業規則は御承知のように労働基準法に基きまして、届出の義務が負わされておるわけでございますが、就業規則については届出前に労働者の意見を聞いてそれを届け出るということになっております。労働者側と協議ということにはなっておりませんが、労働者の意見を聞いて届け出るという手続になっておるわけでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 私はそれを聞きたいのです。経営者が一方的に自分で作成をして、労働基準監督署へ届け出る。労働者側の意向というものをそれにつけてない。それのみか就業規則というのは全職員が知っておらなきゃならぬ問題だ。ところが、全職員が全然就業規則なんというものが会社にあるのかないのか全然知らぬ、こういう実情の中にあるというのが今日のハイヤー、タクシーの事業所の状態だと思う。これは大きなところで、しっかり組織ができておるものは就業規則に関する関心も高くなっておると思うが、大部分のものはそういう状態であると思うが、それに対してどういう指導監督をしてきたか、それをお聞かせ願います。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 問題は、ただいまお話のように大規模の事業者は相当しっかりした労務管理がなされておると思いますが、問題は中小のタクシー関係でございまして、これにつきましては、お話のようにまだまだ十分でない点があるわけでございます。労働省におきましては、たとえば東京においては、東京の都内の各監督署ごとに管内業者を定期的に集めまして、そうして集団指導を行い、それと同時にこの就業規則につきましても、それからその作成、その収支等につきましても、基準法の線を十分説明して、納得させるように努力しておるつもりでございますが、今後においてもさらにこの措置を強化したいと思っております。なお、就業規則を作成いたしまする場合におきましては、労働者の意見を聞くということが基準法にも定められております。これを監督署に届け出るわけでございますが、届出の際は、労働者の意見を聞いたという付属書類をつけて出させることにいたしておりまするから、今後においてもこの方向で指導いたしたいと考えます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して。これは労働省の説明を聞いていますと、手ぬかりがないように、それでちゃんときめられたことはやっているということでまことにもっともらしく聞えるのでありますが、一体、この問題についての指導のメスがどれほど入っているか。今までのあなたたちの行政のやり方がどうなのかという点が一つ非常に大きな問題になってくるのじゃないでしょうか。私は大体この神風タクシーの問題について、一体労働省の立場としてどういう調査をやっておられるか、それから調査官といったような人たちがどういう活動をしているのか、そういう人が何人あるか、そして具体的にはどのようなものを作成しておられるのか、こういう点についてもう少しあなたたちの行政の実態をこの際明らかにしてもらいたいと思うのですね。その点からお伺いしたいのです。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 労働基準局におきましては、現在各基準局、監督署ごとに監督官を置いておるわけでございますが、この監督官が労働基準法の実施監督を行なっておるわけでございます。監督の方法といたしましては、先ほど申し上げましたように、業者に対する集団指導を第一、第二に、そのほかに定期監督、それから定期監督後の再監督、それから労働者側からの申告に基く監督、この三つの面をあわせて実施しておるわけでございます。ただ、ただいま御質問にありましたが、これで基準法は完全に守られておるのだというふうなことを私は申し上げておるわけではございません。改正以前に比べまして改善の跡は認められる、しかし、現在においても特に中小関係のタクシー業においては、基準法の違反の事実も相当あるので、これについては、今後さらに馬力をかけて是正させるように努力したい、このように申し上げておる次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは実態の把握ということに私たちは一番重点を置いてやっているわけです。実情がわからなければこれに対する対策はできないわけです。まあお医者さんにしたって病気があるからといって対症療法をやっていたんでは問題にならないわけですから、病気の原因をやはりつかんでいく、この努力が最大の問題、ここから対策が生れる。そういう点から聞いておりますと、どうもあなたたちの対策は一応ちゃんとやっておるというようになるのだが、いかにも官僚的なものです。一体監督官というものは何人いるか、こういう連中は。今一万二千台に及んでいるという東京の場合一つ考えてみましても、これはハイヤー、タクシーのこれを十分つかむことができるのか、そういう努力をされておるのか、この点が非常に大切ですが、東京の場合、一体何人いるんです、監督官は。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 東京の基準局の職員は、監督署合せまして約一千名近くでございますが、そのうち二百五十人程度が労働基準法の監督業務を実施する労働基準監督官でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは監督官というのは、仕事は何もタクシーだけの問題ではないんで、実にタクシーの監督の何十倍の仕事をやっているという実態だと思う。タクシー専門にこういう問題を掘り下げておるというそういう機構がありますか。ことに今問題は非常に社会問題化しておる。それで非常に視聴が集まってこれについて協力してこの問題を解決しなくちゃならない、こういうふうに特に世論が集中しているんで、こういうさなかであなたたち、どういうふうに態勢をとっておられるか、この点をお聞きしたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) ただいま御質問のありました通り監督官はタクシーだけではなく、一般の業態の監督を実施するわけでございます。従いまして、率直に申しまして、この限られた監督官の数で一般工場監督を行うと同時に、タクシー業関係の監督を全面的に行うということは非常に困難を伴うわけでございます。ただ、監督の場合におきましては、監督計画を毎年作成いたしまして、問題のあるような事業場について特に重点を置いて監督計画を作成するということになっておりまするので、最近のタクシー業関係の状況にかんがみまして、われわれとしてもこのタクシー関係の監督につきましては重点を置いて監督計画を作成したいと思っております。もとより、ただいま申し上げましたように基準局だけでは人数も限られておることでございまするし、十分な監督はできないわけでございまするので、この点につきましては、運輸省の当局、それから警視庁関係の当局と十分に連絡をいたしまして、悪質なものについて重点的に指導していく、このように努力したいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私はいろいろ質問がたくさんあるのですが、今決算委員会の討論が始まっておりますのです、そちらが終ってからさせていただきたいと思いますが、ちょっと関連で一言だけお聞きしましたので、柴谷委員にまたお願いいたします。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 まあ勤務時間の問題は十分把握はされているとは思うのですが、就業規則その他ながめて、かつ実際に調査をされた結論として、東京都のハイヤー、タクシーの勤務時間はどのような届出になっているか。またあなた方が監督された場合に、あるいは調査をされた場合に、実態は十分おつかみになっておると思うのですが、一体どんな基準で作業をやらせておりますか、この点を一応お知らせを願いたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 東京のタクシーにつきましてわれわれの調査したところによりますと、勤務制度につきましては大体二つの型をとっておるように見受けられます。第一は、隔日交代制でございますが、これは始業時刻が午前七時三十分、終業時刻が午前二時ということになっております。その間休憩時間は三回ございます。二時間三十分の休憩時間ということになっております。実働十六時間、これが第一の制度でございます。それから第二番目は、一日二交代制をとっておるところでございます。もっとも、これにつきましては、都内の業者の五、六%程度がこれを実施しておるという状況でございますが、これは昼番と夜番に分けまして、昼番は、始業が午前七時三十分もしくは午前八時、終業の時刻は午後四時三十分もしくは午後五時、休憩時間を間に一時間、実働時間八時間ということでございます。それから夜番につきましては、始業時刻が午後四時三十分あるいは午後五時、終業時刻は午前一時三十分あるいは午前二時、この間に一時間の休憩を置きまして、実働時間は八時間、大体このような、大別いたしますると、この二つの労働時間制度を就業規則上とっておるというふうにわれわれの調査ではなっております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 あなたの方に届けられているものはそういうものであり、調べたものがそうであるとすると、全く実態を把握されていないと思います。朝七時三十分に出て夜中の二時、そうして休憩を三回で二時間三十分とっておる、まあこれなら、御本人のむだのない時間を作っておりさえすれば居眠り運転をしないでも済むような状態になると思う。ところが、交代時間が九時で、翌朝の九時まで二十四時間出っきりで、帰ってこない、こういうような勤務をしておるところがたくさんあるのですよ。それは御存じでございますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) これについても、われわれは就業規則ではこのようになっておる、こう申し上げたわけであります。事実上の問題といたしまして、監督を実施いたしました際に、労働時間に関する違反があったという事業場が、全体の一八・六%ございました。で、このような事業場につきましては、これは基準法違反でございますから、是正させるようにいたしております。なおしかし、現状は不十分でございまするから、今回のこの本部の決定の中にも、特にこれはわれわれの方から意見を出して、明記してもらったわけでございますが、要するに問題は、労働時間の範囲と申しまするか、どこまでが労働時間かというようなことについての観念が、非常に薄いというのが特徴でございまするから、何が労働であるか、たとえば車を洗うとか、あるいは整備するというようなものも、これはわれわれとしては労働時間に入れなければならないと思っております。このような点の不明確がありまするので、この点を特に念を入れて監督するという措置を、本部の決定の中にも、私の方から申し入れまして、入れてもらったわけでございます。要するにこの労働時間に関する観念が、使用者はもとより、労働者側においても、明確を欠いておるという点が、やはり事故頻発の一つの原因となると思いますので、この点にはわれわれも、今回の決定もありました次第でございまするから、十分念を入れて今後監督したいと考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 違反事件が一八・六%、約二割の違反事業所があったわけですが、これらの違反行為を行なっている企業事故率なども、労働省はおつかみになっておられますか。たとえば違反を行わないような、よい労働条件下にある会社の事故率と、こういう違反を行なっているようなところの会社の事故率とは、どっちが多いか、お調べになっておりませんか。もしあればお知らせを願いたいのですが。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) ただいまの労働時間との関係の事故率は、ただいまのところ持っておりません。なお、これにつけ加えて申し上げますが、この労働時間が不明確で、観念が不明確であるという点が一つと、もう一つは、これも本部の決定にございますが、根本的に刺激的な給与体系がとられておって、そのために少しでも多くかせがなければならないというような無理な働き方に運転手の人がかり立てられるというような、その点にも大きな問題があると考えておるわけでございます。この給与体系の問題につきましても、たとえば固定給の割の非常に多いようなところにおける事故率と、それから固定給の割の少いところの事故率とは、これはやはり相当傾向が違っておるというようにわれわれは見受けておるわけでございまして、この労働時間の、時間に対する観念を明確にしてもらうということと、それからこれと同時に、労働者を無理な勤務にかり立てる刺激的な給与体系を改善させるという、この二つの面が根本問題であろうとわれわれは考えておるわけでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 大体、われわれもこの事故の発生の原因がいずれにあるかというようなことでいろいろ探究して参りますと、おぼろげながら一つの方向が打ち出されると思います。まずその第一にあげられますものは、ただいまお話のありましたような、刺激的給与、いわゆる累進歩合によって、とにかくノルマをしいてやる、こういうことも一つの私は要因であろうと思う。ところが、労働条件の問題が投げやりになっていたために、この面から来るところの時間的観念も薄らいでくるし、どうもこの時間における従業員の疲労とか、いろいろな問題が原因をして、これが大きな事故の原因になっているように私どもは考えられるんですが、この観点に対して、労働省としては、特にあなたは基準法を守る最高の責任者として、そのような点をどのようにお考えになっておられましょうか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 私も先生と全く同様の意見でございまして、この事故の原因になりまする根本原因は、刺激的な給与体系ということが一つと、それから第二番目に、やはり労働時間を含めた労働条件に関する観念が明確になっておらない、この点がやはり事故の原因になることであろうと考えておりまして、この点については十分努力をして、是正させたいと考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 労働時間というものの観念が明確ではないということを再三おっしゃっているんですが、あなたの方では、労働時間というものを、どういう工合に考えておられますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 労働時間、これは言うまでもなく、労働者が実際に作業をする時間でございます。従いまして、その労働時間の中には、たとえば今回の決定の中にもあげておきましたように、たとえば車を洗うとか整備するというような時間もこれは入れなければならぬと考えます。ところが、こういう点について、ただ車を走らせておる時間だけが労働時間である、このような考え方もあるわけでございまして、今回この決定の中に、特にそのことを入れましたのは、こういうような面について、労働時間に関する考え方をはっきりさしてもらいたい、そのように指導をしようという意味でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 路面運送に関する労働時間については、これは世界各国とともに、労働時間の定義が非常に不明確である、こういうところから、ILOの勧告の中に、路面運送に関する労働時間については、はっきり明確化してあると私は思うんです。これは私の記憶では、使用者の指揮命令下にある時間、これを労働時間という、こういうことにILOの勧告を決定がなされていると記憶しているんですが、これに対するお考えはいかがですか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) われわれも、原則として、使用者の指揮監督下にあって拘束される、それでその休憩時間の利用等が自由でないというものは、逆にいって労働時間になる、このように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 従って、何かさっきの御説明でありますというと、車を洗ったり車を走らせたり、そのほか動いている時間が労働時間というふうに先ほどの発言では私は受け取ったんですけれども、このILOの考え方からいけば、使用者の指揮監督下にある時間、こういう工合に、はっきり観念を統一した方が私はいいと思いますが、もう一回御意見を伺いたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 労働基準法一般の解釈につきましても、使用者の指揮監督のもとにあって拘束を受ける、しかも、その休憩等の場合に、その自由利用ができないというような場合は、これは労働時間に含めるという考え方になっております。われわれとしても、かような基本観念のもとに物事を処理いたしたいと考えます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 就業規則で届出をさせておりますのが七時三十分から深夜の二時、こういうことになっておるが、二時以降も勤務をされた場合は、これは当然時間外労働として割増賃金が付されるということは当然だと思うのだが、実は一つの例を申し上げるのですが、私の視察したところの会社が、十時から翌日の十時まで二十四時間、これは直接監督者がついておりませんけれども、勤務の拘束時間というのは二十四時間、そうしまするというと、七時三十分から二時に上るべきものが翌日の十時まで働くというと八時間超過勤務をやるわけなんですが、これに支給をされておらなければ、これは当然基準法の違反ということなんですが、こういう会社に対しては、あなたの方の処置はどういうふうにおとりになるお考えでございますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この点につきましては、基本時間は、先ほど申し上げましたような時間になるわけでございますが、基準法の三十六条等によりまして、労使協定という手続をして時間外、休日労働というようなものは認められるわけでございます。ただその場合にはもとより今の割増賃金が必要になるわけでございます。従いまして、割増賃金がつけてなければこれは基準法違反として処理しております。また今後もそのような考え方でおります。その実際の状況はどうか、これもやはりわれわれの方の監督の結果を見ますると、一一・八%の事業量で割増賃金に関する違反がございました。この点につきましては、もとより基準法違反でございまするから、支払われない賃金は至急支払うように今後においてわれわれも指導監督いたす所在でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そういう事実のもとにあなたの方に報告をする、それをあなたの方では注意なり、あるいは行政指導を行うでしょうが、それは経営者があなた方の忠告等を聞かないで支払いをしないという場合には、基準局として、またどのような処置をおとりになられますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) これはいろいろな場合があるわけでございます。労働者側から申告がありまして、それに対して監督官が監督をする、すなわち申告監督の場合、それからそれ以外に監督計画を定めまして事業場を回ります定期監督、この二つに分れるのでございますが、いずれにしても違反の事実を発見いたしました場合には、使用者側に対してその違反を是正させるように、割増賃金の支払いに未払い等がありますれば、いつまでに支払うようにということを約束させるわけでございまして、その後事実を見まして監督官が催告したにもかかわらず、どうしても払わないというようなものについては、これは基準法違反の司法事件として事件を検察庁に送検する、司法手続に移る、このようなことになるわけでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 それから、くどいようですが、休憩施設が非常に所定の、畳数でいけば所定の畳数になっておるけれども、天井裏等の非常に換気の悪い、しかも、やっと横にはって上って休むような場所、これ等はやはりその成規の手続等でいきますならば、違反行為だと思うのですが、そういったような施設に対するあなた方の監督はどのようにやっておられましょうか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この点につきましては、基準法の安全及び衛生規則の中に、労働者を休ませる必要があるような作業管理を行なっておる場合には、適当な睡眠施設を設けなければならない、このような規定があるわけでございます。従いまして、その適当な睡眠施設がなければ基準法の違反になるわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、この書き方等も割合明確でない場合があるわけでございます。そこで、今回の決定におきましても、このような点についての休養施設、仮眠施設の設置の指導ということを特に明記したわけでございますが、基準法の施行規則と並びまして道路運送法に基く運輸規則の中にも、特にこのタクシー関係等におきましては、実際通勤というような名目になっておりましても、事実上はやはり休まなければならないというような場合が相当多かろうと思っているわけでございまして、その点について、基準法関係だけでは疑義が生ずるというような点につきましては、運輸規則の中にも所要の改正を加えていただくように、運輸省と十分今後連絡して、所要の措置を講じたい、これらに基きまして休養施設、睡眠施設等につきましても適当なものが確保されますように努力したいと思うわけでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 タクシーの方は別として、ハイヤーの方が二十四時間二日連続勤務、一日二十四時間休む、こういう勤務が、都内のハイヤーを持っている会社はほとんどそういうような勤務だと聞いているのですが、この点は十分掌握をされておりましょうか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) その点は、ただいまわれわれの手元にタクシーとハイヤーと区別いたしませんでこの調査報告が来ておりますが、お説のように、ハイヤー関係の方では、さらにもう少し長い時間というものがとられているのじゃないか、これはただ、あくまで変形の十六時間という基本時間をオーバーしている面は、これは労使協定が必要になろうと思います。基準法三十六条の手続がとられません場合においては基準法違反になるわけでございますので、この基本時間をオーバーするという点につきましては、基準法に照らしましてその手続がとられる、それからそれに応ずる給与措置もとられるというように指導いたしたい考えであります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 どう見たって二十四時間二日間連続勤務で一日休むなんというようなことは、法律で、いかに届出をしようと、許可をもらおうと、出せるはずがないのです。そういう勤務が実際に行われているというこの事実をおつかみになっておられるかどうか、これはないとあなた方お考えになっておられるか、それともあるということを知っておられるかどうか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 二十四時間で二日連続ということにつきましては、われわれもまだ承知いたしておりませんが、お話もございますから、これは十分調査いたしたいと思います。   〔委員長代理三木與吉郎君退席、委員長着席〕

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 それは全くあなたの方の手落ちで、労働基準監督官がおられて、それは数多くいるかどうかわからぬが、監督官はどうかしている。ハイヤーの勤務は二日連勤の一日休みということなんです。ですから四十八時間勤務、これをやって翌日二十四時間休んだって、それでまた二日勤務をやっているのが実態なんです。これは、かつて私が運輸委員になったときに指摘したのだけれども、それが改善されているかどうか、その実績を知りたいと思って私はお尋ねしたのです。これは自動車局長、いかがですか、あなた御存じありませんか。まさかないとは言わせません。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいまの話、組合の方からもそういうことを伺ったことがございますし、先生の御指摘を受けたことはございます。ただ、いろいろ私も聞いたり何かしているわけでございますが、ないとは申しません。しかし今、何といいますか、一昼夜交代しましてまた交代でやる、ほんとうはかわるべきやつを引き受けてやるというようなこともあるというような話も聞いております。しかし、実情をとかくはっきりと把握したわけではございませんが、そういう事情につきましては、東京陸運局の方にも行ってよく調べてもらうように話はしております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 さりとて、それで直接事故が多くなっているとは言わない、これはハイヤーの方ですからね。ただ、多くなっておらぬということも言えるのですが、労働時間、基準法の適用を受ける労働者のそういう勤務が今日平然となされているところに問題がある。これは私どもの調べた結果というものが出てきたのですから、基準局においても、実情に即してやはり行政指導によってそういう勤務を一日も早くなくしてもらうということに一つ御努力願いたい。それから私の知る範囲ではほとんど年次有給休暇なんというものは与えておらないと思うのですが、この点はいかがですか、休暇の行使については。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 年次有給休暇につきましては、これは言うまでもなく基準法に基きまして請求権はあるのでございますから、これはわれわれとしても当然与えなければならないのであります。ただ事実上は、この休日制につきましては、これもその週休制は必ずしも守られておらないので、むしろ一月二回ぐらいというようなことになっておる場合が多いように思いまするが、年次有給休暇制につきましても、それよりもさらに実際にはとっておらない場合が多いのではないかと、このように思っております。しかし、これは労働者側から請求がありました場合には、業務上支障がない限り、与えなければならないということに基準法で明記されておることは御承知の通りでございます。われわれといたしましても、今回の決定に当りましては、休日制度と年次有給休暇制度の確立をはかるように指導するということを入れましたのでございます。そのような基本観念で指導いたしたいと思っております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 もう一つ、安全、衛生の面でちょっとお尋ねしておきたいのですが、第五十二条に健康診断という項がありますが、まあ大きなところでしっかりした事業場等においては非常に健康診断等も適切にやっておられるようですが、もう大部分と言っていいくらい健康診断という、年きちっときめてやっておるようなところはない、こういうことが私ども調査の結果判明したのですが、これらについて、基準局の方ではどのような指導をやっておられますか、お尋ねしておきたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 健康診断につきましては、これも監督の結果を見ますと、一〇・七%の事業場で健康診断に関する基準法の違反の事実を発見しております。なお健康診断につきましては、これは基準法上は、運転手の大半は深夜業を含む業務でございまするから、年二回の定期健康診断が必要であると考えまするので、現在業者の約半数程度は年一回の健康診断しか実施しておらないのではないかというような報告が来ておりますので、この点につきましても、基準法の線に沿いまして、年二回の定期健康診断を行うように指導していきたいと思います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 同僚議員からも質問があると思いますので、これで終りたいと思うのですが、まあ深く掘り下げてお尋ねをしていきますと、全くこの神武景気から押されて笑いがとまらぬほどもうけをしておる事業者でありながら、全く基準法のどの項目もみんな違反しているという事実がたくさん出てきているわけです。こういうことについて、やはり私どもが今日の東京のこの混雑な交通の中で、まあ一万二千何台かのタクシーの中で相当数の事故を起しておる、こういうことになってくると、やはり労働省の方としても、十分なる休憩の施設あるいは休日、時間外労働等について厳重な、かつまた安全、衛生の面でも法に適して、それはあくどいことをやる必要はないと思うのですが、定められておることを厳守するということによっても、相当運転者の勤務の状態等も変ってくると思う。まあこれらの問題をどうか一つ、違反事件が相当数掲げられておるようですが、徹底して労働省としては指導され、かつ悪質のようなものに対しては十分な処置を施して、こういうものを根絶させるということで、まあぜひ一つ問題解決に拍車をかけてもらいたいと思う。われわれがどうも見ておるところ、何かこれは交通事故の問題だから全部運輸省だというふうな状態に追い込んでおくことは、労働省としてもあまり責任がなさそうに感じるので、こういう面から一つ十分に行政面をはっきりしてもらいたい、こうまあ私は考えておるわけです。  同僚議員が立たれたようですから、もう一言自動車局の方へお尋ねしておきたいと思うのですが、こういう事実が労働省によって明らかになってきたんですが、こういう問題を自動車局としてはどのように今日考えて対処されてきたか、これは方面は、労働省と運輸省の違いはありますけれども、運輸省の方の見解を最後に聞いて私の質問を終りたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 運輸省といたしましては、この防止対策要綱にありますところを今後実際上逐次行なっていくことは必要であろうと思います。そのためには、もちろん経営者も公益事業でございますから、運輸省に言われる前に行うべきものであると考えますが、これらにつきまして、できるだけこれを強制いたしますとともに、取り上げられるものは省令なり何なり、法令的に規定をいたしまして、違反者に対しては厳重な態度をもってこの実施を確保いたしたいというふうに考えております。また実施面におきましては、実は御承知の通りこのタクシー、ハイヤー業というものは非常に法令違反のことが多いわけでございまして、単に規定でございますとか、行政指導ということでなくて、実施監査というものをどんどん進めなければいけないというふうに考えております。今まで東京陸運局を見ておりますと、大体三十社程度年間監査をいたしておりますが、できるだけそういうものを今後数多く見ていくということについて、さらに検討もしていきたい、実際上よく把握して行政指導するということが、私どもとしては必要であろう、単に現在のいろいろ問題になっておるときだけという気持は一つもないわけでありまして、今後も誠実にそういう事故をなくなすという方向で、実際上業者のやっておるところを監査いたしまして指導して参りたいというふうに考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 この防止対策要綱ですね、この取扱いは今後どういうふうにやろうとお考えでございますか。対策本部としてこういうものができ上ったけれども、これはたとえば今日東京にできております三団体等の役員を集めて、こういうものが対策本部としてできたから、これを下部に徹底して実施しろ、こういうふうな指導をされようとするんですか、その際対策本部としての意向として伝えるのか、運輸省として、これは一つの行政指導の中に含めて、こういうものの業界の協力を仰ぐのか、その取扱いの方法について一つお聞かせ願いたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点は、この対策本部で決定をいたしますと、内閣から運輸省に、こういうものがきまったという通知が参ります。それでこの中には、ただいま基準局長から御説明になりましたように、労働省の担当される問題もあり、また運輸省の担当される面もあるわけです。もちろんそれらの行政の末端につきましては、十分連絡をとってやらなければならないわけでございますが、私の方の与えられた問題といたしましては、もちろん三団体を呼びまして、この対策本部の決定の趣旨も話しますとともに、運輸省の問題といたしましても、先ほど言いましたこの最低保障給というようなものにつきましては、運輸省にまかせられておる問題でございますので、これも検討して、これには出ていないけれども、一応一万八千円程度のものを考えなければいけないということは、明らかにまた書類で示さなければならぬというふうに考えております。で、われわれの方は、この委員会の御指摘を受けましたように、こういう文章が問題ではなくて、いかにしてこの実施を確保するかということが問題でございますので、そういう点につきましては、一つできるだけ有効な方法を考え、具体的に実施の効果を上げるように考えて参りたいと思います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 この給与制度の合理化の中にこの金額を明示されたので、今日この明示されたような待遇にある場所が、たとえば将来に向って賃金アップしてもらいたいということになったときに、政府自体もこういうことを考えておるし、業界でも考えておるという一つの、これを踏み台にしてまあ何というか、ベース改訂等の問題について、業者が意欲を発揮しない、労働者との間にむしろ問題を起すのじゃないかというような懸念を一つ考えておるんですが、そういう点については、あなたの方の指導を、どういうふうな指導をやろうとお考えになっておりますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点はわれわれも実はよく考えたわけでございます。ただ、この基本給の額につきまして、パーセンテージで表わしますとか、あるいは金額で表わしますとか、いろいろ考えたわけでございますが、これは基本給でございますので、やはりある一定のものを出すということが適当であろうというふうに考えております。ただ、この額は、あるいは御批判があるかもしれませんが、少いのではないかということもあろうかとも思いますが、われわれの気持といたしましては、現状を見まして、御承知のように二千円とか、あるいはせいぜい六、七千円という程度が現状の固定給でございますので、あまり飛び離れたものも実行はむずかしいであろう、しかし、常識的に考えて、この程度は標準的な最低のものではなかろうか、もとよりこういう給与の問題につきましては、ものの本質上、経営者とそれから従業員との間の労働協約できまるものが当然であろうというふうに考えておりまして、ただしかし、現状のまま放置していましては、そういった固定給と歩合給というものの変更というものはむずかしいのであろうと、それで、役所の方からは、今言いましたような見地から、一応、まあ少くともこの程度のものを確保することが事故の見地からいって必要ではなかろうかというふうにいたしたわけでございまして、経営者と組合との間にこれ以上できることを押えようという趣旨はございません。また、一応これを考えましたときにも前提があるわけでございまして、現在まあ平均二万八千円、三万円程度の場合に、この程度の基本給というものは少くとも事故防止の見地から確保されなければならぬという見地から出したわけでございまして、もとよりこういう金額が変らないものであるというわけではございません。官庁の意図として、少くともこのぐらいは確保されなければならないだろうという、最低といいますか、最低と言うと語弊があるわけでございますが、少くともこの程度は確保されなければならぬという非常に控え目な案を出したわけでございますので、その点、幸い御質問がありましたので明らかにいたしておきたいと思いますが、この取扱いについて、われわれの趣旨を御了承願いたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いろいろ同僚議員の質問で問題点が明らかになってきておりますけれども、きょうは、この内閣の交通事故防止対策本部の要綱を説明されましたので、これに対して若干質問をしたいと思うのですけれども、まず、この取扱いについて、どういう取扱いをなさるお考えであるか。と申しますのは、われわれも小委員会を作ってこの事故の本質を究明してそして何らかの対策、結論を出したい、こう考えて微力を尽しておるわけなんですけれども、そういうような観点から、きょう説明なすった要綱を当局としてはどういうふうな取扱いをされていくお考えであるか、これを説明されたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 形式的な取扱いにつきましては、ただいま御説明した通りでございまして、もとよりこれは内閣できめたものでございますので、この実施は誠実に行いたいと思っております。それから当委員会でいろいろ御検討になられましたことにつきましては、この小委員会の当初に大臣が言明をいたしましたように、十分またわれわれの方も御趣旨についてお教えを願い、有効な手段はわれわれの方で実施をさしていただきたい、かように考えます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、この防止対策要綱を実施に移される時期なんですけれども、これはやはり、この小委員会の結論もあわせて考慮しながら実施をされると、こういうことなんですか。従って、この小委員会の結論が出るまでこの実施はされないということなのか。その点はどうなんですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) この点につきましては、一応政府で決定をいたしましたものでございまして、緊急の対策といたしまして推進をいたしておりますので、きまったものは一つ早く実施をいたしたいというふうにわれわれは考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 もちろん、この中には、直ちに実施してもらった方がいいものと、それから非常に問題になる部面があると思うんですね。でありますから、それに関連をして一つお尋ねしておきたいことは、先ほどちょっとお尋ねしたところの、労働組合の方からあなたの対策本部の方に申し入れがあったわけなんですけれども、これに対してどういうような考慮が払われておったか、それについて一つ御説明を願いたいと思う。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 労働組合のみならず各方面のいろいろの御意見を参酌いたしまして決定をいたしたのが今回のこの要綱でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 具体的に考慮した内容について、たとえば、七項目の申し入れがあるわけなんですけれども、その七項目の申し入れのどれを取り入れられたかということについて、説明ができれば説明をしてもらいたいと思う。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいま御指示のありました日本労働組合に総評議会、全国旅客自動車労働組合連合会、全日本交通運輸労働組合協議会、この三団体から申し入れがありましたわけでございまして、これは五項目にわたりまして申し入れがありたわけでございます。大体におきまして、この申し入れの各事項につきましては、もちろんわれわれ検討の対象といたしたわけでございまして、これらをわれわれの方も考慮しつつ決定をいたしたわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この申し入れを本部で受け、取られたのは、いつでしたか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 昭和三十三年三月三十一日付で申し入書ができております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 書類の日付を聞いておるのじゃなくて、あなたの方で受け取りになった日にちですね、いつ受け取りました。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私が直接受け取ったわけでないわけでございまして、内閣の審議室長が受け取ったわけでございます、これは、決定の前、たしか月曜日に内閣へ来られたのじゃないかと思っておりますが、私自身お会いしませんので、その日にちは、はっきり申し上げられません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは、やはりこの要綱を説明されるなら、責任者に来てもらわないというと、ちょっと工合が悪いだろうと思うんです、なぜかといえば、申し入れしておる日付が三月三十一日なんだ。それで要綱を発表したのが四月一日なんですね。それを考慮したとおっしゃるけれども、考慮するひまがなかったと私は思う。でありますから、どうしても四月一日にこれを発表しなければならぬ理由でもあれば別なんですけれども、こういう意見が具体的に労働者の方からあったとするならば、やはり労働者の方も呼んでそうして意見を聞いてさらに慎重を加えるというそういう態度が望ましかったのですが、そういうことについて、もし何か参考になることがあったら、お聞かせを願いたいと思う。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 日にちがはっきりしないで申しわけございません。たしか三十一日にお出しになりまして、三十一日の日に私の方は小委員会をやりまして最後の決定をいたしましたが、その席上で、こういう印刷物で申し入れのことがあったという話があったと記憶いたしております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この要綱を決定されるまでに、実際にハンドルを握っておる運転手らの声を聞くというそういう機会を持たれたかどうか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) それは関係各省だけでございまして、ほかの意見は聞いておりませんでした。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは当然実際ハンドルを握っておる人からの意見も十分聞かれておやりにならなければならぬと思うのですが、それはおやりになっていなければやむを得ません。そこで、もう一つお伺いしておきたいのですけれども、この要綱の中で一つ抜けておるのがある。何が抜けておるかといえば、いわゆる不当労働行為の問題です。今日は不当労働行為についての係官見えておりますか、委員長。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 今日は見えておりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは非常に重大な問題だと思う。この交通事故というものは、大会社の運転者が交通事故を起しても、小さな会社の従業員が交通事故を起しても、交通事故には変りはないのです。それで労働条件等でとかく問題になるのは、いわゆる弱小企業者といいますか、そういう企業者が多い。ところが、こういう企業者に限って労働組合ができていない。それで労働組合を作ろうとすれば、すぐ首謀者は首になる、解雇になる、こういうことでもって労働者の団結権というものは全く無視をされておるという状態ですね。こういう部面、こういう部門の不当労働行為については、関係当事者としても十分関心を持ち、これを排除していく、こういう熱意がなければいけないと同時に、非常に重大な問題だと思うのですが、この点についての御所見を伺っておきたい。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この点は労政局の所管するところでございますが、私も労働省に職を奉じておりますので、この際御答弁を申し上げたいと思いますが、不当労働行為の問題につきまして、お話のようなことは、これはもとより不当労働行為のおそれのある問題でございまして、この点につきましても、われわれ基準局の方でも側面的に、こういうような事実が多いということは聞いております。そこで労政局の方には、やはりこのような事実が多いようだから、一つ労政局、それから実際に不当労働行為の判定を行う労働委員会、中央労働委員会及び地方労働委員会において、誠意をもって処理してもらうようにわれわれの方からは話をしております。今後におきましても、この委員会におきまして、お話のありましたことは十分関係者に連絡をいたしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私のお尋ねしておるのは、これはあなたの担当になるのか、あるいは山内局長の担当になるのかわかりませんけれども、この事故防止対策本部の議論の中で、あるいはその原因探究の中で労働問題が一つも取り上げられていないということなんですね、労働問題が。しかも、山内局長に言わせれば、これは本来ならば労使間で行なってもらうべき問題であるのだからというお言葉がちょいちょい出ているのです。そういう実態を十分知っておりながら、不当労働行為等の労働問題について少しも言及していない、ここに大きな問題があるのですが、何かそういうような問題について、部会で問題にされたことはあるのですか、これは局長にお伺いしたい。この対策本部のメンバーでしょう、あなた。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) そういった点は、私の方の直接の関係でないので、私の方から議題には供しておりませんでした。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、この対策本部というのはどういう運営をされておるのかわからない。そうするとあれですか、運輸省は運輸省、労働省は労働省、建設省は建設省で、おのおの所管事項だけの意見を吐いたら吐きっぱなしで、よその所管事項については意見を述べる機会はなかったのですか、これはどうです。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) ただいまお話がございましたが、今回の措置は、前文にありますように、さしあたりの緊急措置として、刺激的な労務管理を行なっておるものについての緊急措置をさしあたりやるということを決定いたしましたものでございます。これ以外にもいろいろな問題があるということは、これをきめまする場合にも、各省からいろいろ意見の出たところでございまして、そこでまずさしあたり直接刺激的な労務管理、事故に結びつくそのような態勢についての当面の緊急措置をきめたということにいたしまして、それ以外の問題については、さらにこの災害防止対策本部において、継続して今後もそれ以外の問題も取り上げていく、このようになっております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私は不当労働行為の排除は当面の問題だろうと思っております。そしてさらに、今の山内局長の答弁からいくと、運輸省は労働問題は私の所管ではないからということでもって、非常に何か冷淡に感じられるような発言なんですけれども、実際問題として、事故防止をするその担当が運輸省である、こうなれば、その事故の原因、最大の原因というものは労働問題、労働情勢にあるということになれば、やはりこの労働問題というものを運輸省としても最大関心事として指導監督を進められる、こういうことでなければならぬと思うのですが、やはり従来ともすれば、労働問題はそれは労働省の所管だからといって、運輸省としては何かこう第二義的にお考えになっているように思っているのですが、今後はどうなんですか。やはり労働問題というものを運輸省の指導監督の中に、むしろ最終的な内容として関心を持たなければならぬと思うのですが、その点についての御所見を伺っておきたいと思う。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 労働問題につきましても、交通安全という見地からわれわれの方では今まで関心を持って参っております。当委員会でもいろいろそういった点で御議論があったわけであります。まあ直接に労働関係そのものをやるのは労働省であるとわれわれ考えておりまして、われわれの方は輸送という面から、また、あるいは交通の安全という面から、労働問題に間接的に関与しなければ解決つかないという問題については、今まで関心を持ち、それぞれの道路運送法の中でも監査の中にそういった点まで含めて監査をするというふうにわれわれの仕事の分野を進めてきて参ったわけでございます。それは究極的に言いますと、交通安全ということを確保する際には、そこまでタッチをしないと完全に目的を果し得ないという社会現象のためにそこまでいきましたが、まあ労働基準監督署と重複するところがあるわけでございまして、その点では十分基準監督署と協力いたしましてやって参りたいというふうに考えているわけであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますとですね、この交通事故という問題の担当部門はどこですか、第一次的な担当部門は。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 制度的な面あるいは交通の施設という面につきましては、もちろん運輸省が担当をいたしておりまして、具体的に交通違反の起るというものを処分するのは、道交法の関係で警察がやっているということになっております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そこでばらばら行政だ、これは。それで私は運輸省としても、この交通事故の問題については、第一次的なやはり担当部門だと、私はこう考えておった。しかも、この交通事故の当面の原因は全部これは労働条件でしょう。あなたの担当部門は、これは最後は免許だけで、あと全部が労働条件だ——しかも、これは内閣に置かれたところの正式な対策本部においてこういう決定を出されたんです。出す場合において、運輸省は免許だけで、あとは手がつかぬ、あとはみんなどっかの省でやるということになる、どうでしょう。ここに今までハイヤー、タクシー、あるいはトラック、そういう部門の問題がすっきりしなかった原因があるんじゃないですか。つまり取締りは警察だ、あるいは労働問題については労働省だ、免許は運輸省だというようなことで、結局労働条件については、今始まったことじゃない、ずっと昭和二十七、八年ごろからこれは問題になっておった。そのつど運輸省の方は、これは私の方の担当ではありません、これは労働省の担当です、こういうことでずっと来ている。でありますから、これはこの要綱もけっこうなんですが、今後労働省とあなたの方の調節をどうするおつもりですかな、どういうお考えですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 行政組織の基本的な問題になると思うわけでございますが、しかし、与えられておりまする行政組織が分化しておりますので、われわれといたしましては、その間矛盾のないようによく連絡協調して実効を上げたいというので、この対策本部にも各省集まりまして、今後の円満な実施を協議したわけでございまして、われわれといたしましても、先ほども言いましたように、労働関係は労働省であるから運輸省は関係がないということは言っていないわけでございまして、交通安全の面から、われわれの方も、その点について労働省の力の及ばない点があるというお話でございまして、われわれの力の及ぶ点につきましては、できるだけ御協力申し上げなければならない、また私の方の仕事としてそれを取り入れて実施をしていこうということで話が進んでおるわけでございます。また警察庁の方の道路交通取締りという面は、これはもちろん警察官の現地の者にやってもらわなければなりませんが、その結果につきましては、十分にわれわれの方にも御連絡を願って、道路行政、われわれの方の自動車行政の面からも、そういったものを参酌しつつ行政をしていきたいということであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 先ほどの基準局長さんのお話によりますと、これは当面の対策であって、さらにもっと将来にわたっての部門もこれから検討していくのだ、こういうお話があったのですが、まずもってばらばら行政を始末しなければならぬという問題にぶつかってくると思うのですが、そういう点も将来審議の対象になされるおつもりなのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) もちろんそういった点につきましては、この組織あるいは各省のそういった問題につきまして、われわれが議論をするということはいたしません。その各省間の連絡を緊密にするためにこの対策本部ができましてやって参りますので、これは本省関係のみならず、末端の陸運局なり、基準監督署なりも、あるいは陸運事務所、あるいはその労働者関係のそういった末端のものまでも相協力してやっていくということの議論はいたしております。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 先ほど申し上げましたように、これは当面の事故に最も直接に関係のあるものをより抜きましてこの決定はいたしたわけであります。これに抜けたものが重要でないということでありませんで、重要度においてはこれよりもさらに重要度のものがあると思います。こういう点については、今後さらにこの対策本部の機構、役割を利用いたしまして、われわれの方においても問題を十分議題に供してそれに対する措置をきめていきたい。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 議事進行。これは対策委員会の決定を審議するにしても——この問題を、今のそういう問題も審議するのです。どうでしょう、もっと対策委員会の責任者がここに出て、関係者がずらっと並ばなければ話にならないでしょう。それに参画した人に遠慮なく聞こう、そうでなければ、何とかかんとか言っても、実に暫定的なことで、そういうなにはよくわかりました。非常にばらばらで統一されたものでないということが明確になった。これは依然として同じですね。そういう一つの世評でこれを急速に作ったけれども、これでこの事態を切り抜けられるというような強力なものだとは考えられない。そうすると、この点についてもっと徹底的に追及する必要があると思う。この問題は一つの課題として取り上げてもらいたい。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私が要求しようと思ったことを岩間さんが言ったわけですけれども、結局は、これは責任者の方に来ていただいて、そうしていろいろ説明もし、御意見も承わりたい、こういう機会を作ってもらいたい。私の申し上げたいのは、こういう当面の重要問題であると言って一、二、三と並べられるのは、これはだれでもわかっている。今さら言わなくてもこれは昔からわかっている。なぜこれができないか。これはばらばら行政だ。であるから、口先でお互い各省間協力し合ってとおっしゃるが、どうも日本の官僚組織は協力できないのが実態である。そういう実態に目を投じてこういうものを並べたところが何にもできない。そうして官僚がなわ張り争いをやっているうちに、やはりタクシーは事故を起して人は死んでいく、そういう抜本的なものに目をふさがないで、十分あけて、目を開いて、この際検討する必要がある。たとえば交通省を作ろうじゃないか、そういう問題が発展して論議をされなければならぬと思うのですが、これは一つ次回でもいいんですけれども、責任者に来ていただいて、そういう点についても参考意見を聞きたいと思う。  そこで、陸運局長や自動車局長にお伺いするのですけれども、ずうっとこういう工合に書いてあるのですが、結局最後の、一番しまいのタクシーの免許について、「タクシー事業の免許の条件等についても、交通事故防止の観点から十分検討するものとする。」、こういう作文が書いてある。この免許が今まではっきりしていなかったがために、こういう今日のような事態が起ってきたというところに大きな原因があると思う。たとえば、この前も東京都におけるところの適正規模は何台であるかと言ったら、三十台から五十台であると、こうおっしゃる。それでは十台、十五台のものはあるかといえば、あると言う。なぜこういうのに免許するか、こういう筋書きになるのですが、私、御意見として聞きたいことは「交通事故防止の観点から十分検討する」というこの内容ですね、つまり労働条件が非常に大きな問題であるとするならば、免許の基準の中に労働条件を一本入れるという、こういう考えはないかどうか、こういう点について一つ御所見を承わっておきたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 御承知の通り東京の問題につきましては、現在まだ需給調整をやっている段階でございますが、もしも将来そういった面で新しい免許をするというような場合には、やはりこういった行政の目標というものがありますと、そういうものを参照いたしまして、その免許というものを行なっていかなければならない。従来とも就業規則とか、そういった点につきましては、前の、事故対策本部の決定なり、そういう就業規則その他を十分審査の上、免許するということになっているわけでありまして、全国的に見ますと、最近の免許におきましては、十分そういうものも参酌いたしまして、免許の可否を決定している実情でございます。将来はさらに厳重にそういうところも十分参酌して、免許の可否を決定しなければならぬとわれわれは考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 でありますから、そういう考えを具体的に明確にするために、法文に入れるか、あるいは省令によるか、何らかの方法によって労働条件、ああいうものの面についても、免許の基準を明確にする、こういうことが必要じゃないかと思うのですが、この点どうですか。たとえば、今ちょっと見たのでありますけれども、旅館業法等におきましても、ちゃんと建築なら建築というものが法にかなっていなければ、基準にかなっていなければ許可しない、こうなっている。ところが、さっきの柴谷君の質問からいっても、就業規則その他の行政指導をするとおっしゃるのですけれども、これは図面上はそうなっているが、さて、免許しても実際にそれをしてないからこういう事態が起ってくると思うのです。そういう問題ははっきり明確化する必要があると思うのですが、その点についてどうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点におきましては、現在でもそういうものが見られるというふうにわれわれ考えているわけでございまして、道路運送法第六条の第三号でございますが、「当該事業の遂行上適切な計画を有するものであること。」ということによりまして、現在でもそういった就業規則その他というものを免許の基準に見ることができるんだというふうに解釈をいたしております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あの条文は非常にあいまいなんだ。「適切な計画を有するもの」、計画するものであって、実体というものはないのでありますから、図面を引っぱって見せて、こういう計画があるということになれば「計画を有するもの」になる。だから、免許の方法まで考慮する必要があると思う。たとえばハイヤー、タクシーにしろ、トラックにしろ、免許を申請する場合には、やはり車庫なり、何なりの図面を引っぱってやってくる、就業規則等も引っぱってやってくる、やってくるが、免許してしまったあとではそういうものを作っていないという事態がたくさん起っていると思うのですが……。もう一ぺん言いますよ。そこで、計画を有するものじゃなくて、こういうことをしたらどうかという考えを持っておるのですが、これをちょっと参考意見を言っておきたいと思うのですが、仮免許という問題があるのです。旅館業法と違って、こういう免許業者は免許がおりるかおりないかわからぬ。わからぬから車庫を作るわけにいかぬ、あるいは休養施設を作るわけにいかぬ。であるから図面も作って具体的に、この計画を有するものであれば仮免許を与える、営業者へそういうものを作らせて、それを現認してから、そこで免許する、こういうことをやったらどうかというふうにも考えておるのですが、御意見を伺っておきたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 先生の仰せられることも、ごもっともだと考えますが、現在行政の実態は、終戦直後に非常に混乱しておりまして、輸送力の不足のときにいろいろ免許が行われまして、これはわれわれの方といたしましても、的確に行われなかったものもあるというふうに考えます。最近は非常に落ちつきまして、個々の免許につきましては、相当に慎重にやっているつもりでございます。ただいまの問題におきましても、車庫のないところに免許をして、それで営業が開始されたということのないように、現在では運行開始の確認ということをやっておりまして、いざ仕事を始めますときには、係官をやりまして、現実に免許の条件が十分満たされておるかどうかというものを確認した上で、営業開始の許可をいたしておるというふうに、行政は今やっておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して。どうもそういうことを聞くと、よくやられているようですが、たとえば具体的にお聞きしたいのですが、これはそういう議論もいいけれども、具体的にたとえば、この前は葵タクシーを見ました。あの葵タクシーの許可条件というのは、あなたの方に出されていると思うが、まああなたの方にあるかどうか、少くとも東京の陸運局にあるでしょう。これは非常に一つの世論になったのですから、あなたの方で取り寄せてこれを研究されましたかどうか。葵タクシーの問題でそれぐらいの連関性がないと、これは事故防止対策委員になんてとてもなれないと思うのですが、どうですか、この許可基準について。

黒住忠行運輸省自動車局旅客課長

○説明員(黒住忠行君) 実は今局長から御説明申し上げました道路運送法によります確認といいますのは、法律第七条でございますが、ずっと前の免許でございますので、その当時の確認行為はやっていないわけでございます。いわゆる確認という行為は、葵タクシーはやっていないわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 何も条件なしに向うの……。しかし、向うで計画か何か最低のものでも出して、それで許可を受けてきたのじゃないですか。ただ口頭で、こういう条件でやりたいからといって口頭で言ってきたのですか、どうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) これは、その法律関係が変りましたのでございまして、これを御説明しませんとはっきりしないのでございますが、終戦直後から、しばらくの間相当多くの免許が行われました。そのときには、今旅客課長が説明いたしました第七条の確認行為というものが、法令で要求されていなかったわけでございます。これははっきり覚えておりませんが、二十八年ぐらいにありました条文でございまして、東京におきましては、そのころからもほとんど需給調整で免許の数が少かったわけでございまして、最近免許した実例はございませんのでございますが、先ほど私申し上げましたのは、全国的に需給調整していない所、たとえば最近では名古屋でございますとか、神戸でございますとか、免許いたしましたが、そういう所につきましては、この第七条につきまして営業開始の確認をいたしまして、営業開始を許可をいたしておるという実情でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすれば、今問題になっておるのは事故の問題、事故がどこから生まれるかということ、私たちこの前調査した範囲内で、実は名前をあげるのも工合が悪いわけですけれども、あげざるを得ない。あげないにしても、葵などは、とにかくあれは事故製造所であるという感じがするわけです。どこから事故が生まれてくるか具体的に調べてみると、二十台四十八人の運転、そして一月の事故件数は九件であります。二月の事故件数はさらにふえて十四件であります。二十台の自動車が二十三件の事故を作っておる、二カ月に。この統計で進んでいくというと、これは二十台の自動車が台数の約七倍の事故を作るということになる。まさに事故製造所、そういう問題は、今問題になっておる理由のものは、それは終戦後のどさくさの中で運転手の数も少く、需給調整もやらない時代に許可したためで、だからそれはそのままに放任されているということは、これは非常に重大な問題になる。その後いろいろ改正されて、幾分そういう点は厳格になったかもしれないけれども、その前に許可されたものがあって、それがそのまま黙認された形で運行されているということであれば、重大な問題であるということを感じるわけです。この点について、あなた少くともずいぶん問題になった葵タクシーの名前は、今日天下に有名です。私はあれから二回ばかりある会社のタクシーに乗って、その話を運転手さんにした。とてもすごいところを見たと、とにかく驚くべきところを見たんですがと、こういう話をするというと、そういうような会社は三つくらいあると、その中で必ず残念ながら葵タクシーの話が出てきたが、こういう葵のような問題は、敏速に調査されて、少くともこの前国会も調査しているのだから、きょうは国会でやかましく言う。葵タクシーのことも質問をするかもしれないという予側はお持ちになったと思うが、これについて答えられるような準備をしていただいたのでしょうか。これは山内局長にお伺いしたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) お答えにならなくて申しわけないのでございますが、実は私小委員会の調査の結果につきましては、特に詳細な報告を求めて、それで葵タクシーのことも聞いたわけでございまして、その点についていろいろ遺憾の点の多かったということは、一緒にいた職員から聞いております。それで実情を申し上げますと、東京陸運局長に対して、葵タクシーの件についてのその後の状況につきましては、調査をした上での説明を求めておったわけでございますが、今日出て来るまでには、まだ調査が終らないのではないかと思いますが、ここで具体的にお答えすることができないわけでございますが、その点はなはだ怠慢で申しわけないのでございますが、関心は持って報告は聞いたわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 当然、これは関心はお持ちになったろうと思いますが、やはりそれをもっと敏速にいかしていただきたいと思う。ことに、この問題は今世間の焦点を集めておって、対策委員会まで作って、そして国民の要望にこたえよう、世論にこたえようとして、こういう方法をとっているのですから、これは少し緩慢だと思う。もし、これを私なら、私は局長ではないけれども、私であったら、車を飛ばしてもう一ぺん見ますね。葵タクシーが、次の日などふとんなどを返したか、返さないか。こういうことも見て来ると、非常に勉強になるわけです。そういう点で少くともああいう事故製造所は単に葵だけではない。第二の葵、第三の葵、第十の葵、無数に葵があると思う。大小度合いはつかないかもわからないけれども、たくさんある。こういうものをつかまないで、対策と言われても、この対策をわれわれどうもこれはやはり机上の問題で信用できないということになるのです。とにかくあれはどうです、仮眠所のごときは、休憩所ですね、私はずいぶんつぶさに計算した、十畳、この十畳に一体二十人眠れるのかどうか。それから敷地なんか二百四十坪と彼らは言っておりますけれども、二百四十坪なんか、どう見たってありません。こういうような基準でよくあれを許可した。それから屋根もないところの青空の、これはもう何でしょう、車置く場所でしょう、こういうようなものであれば、基準には全然これは反するだろうと思うのですが、当時どういうふうにしてああいうものを許可したかということは、非常に疑問になっておると思うわけですが、こういう点についてどうなんです一体、こういう問題を具体的に論じていかなければ、これはやっぱり対策というのは進まないのじゃないか。それからどういうふうに対処されるおつもりなのか、このまま放置しておくつもりなのかどうか。これは単に葵だけの問題でなくて、先ほど申しましたように、全般的な問題となってくるのですから、どうですか。この点の見解を伺いたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点におきまして、まあ私どもはやはり書類の上の監査とか、そういった点だけではだめだというので、先ほど柴谷先生の御指摘につきましても、大体現在時間、人数の関係その他で、三十社ぐらいの東京におきましては監査しかできていないわけでございますが、現地について調べていかなければならないというお答えを申し上げたわけでございますが、それは今度のいろいろのことから、そういうふうに実際について調べて、その上で悪いところを指示するという行政の方向をとらないと、よくならないというふうに考えておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 当時、葵タクシーの案件わかると思いますが、どういう書面でこれは出されたか、参考のために資料としていただけないでしょうかね。とにかく当時どんなふうに法的不備があって、そうして終戦後のああいう混乱状態の中でどういうことがなされたかという具体的な例なんです。これは非常に貴重な文献になるわけですから、どういうふうに葵タクシーは出して、そしてそれに許可を与えたか。その後それに対してどういう一体対策がなされておったのか。このことは、少くともこの事故製造所の原因を明らかにするためには、非常に重要なことじゃないかと思うのですが、これは出していただけますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 葵タクシーの免許は、今ちょっと調べましたところ、免許の日付が二十六年の二月十九日になっておりまして、だいぶ前の話でございますが、できるだけ書類を調査いたしまして、御報告申し上げたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それで私は免許の問題をいろいろお伺いしておったのでありますけれども、大体葵タクシーの問題が今出てきましたから、関連しながらやっぱり免許の問題を進めていきたいと思うのですが、そこでいろいろ結論を出され、あるいは当局の方でも実態の究明、あるいは解決に進んでおられると思うのですけれども、東京に業者は何軒あるのですか、そしてその事業所はどれだけあるのですか、営業所ですね。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 東京都全部、都区内その他を入れまして業者数は三百二十四社でございますが、車両数が三十二年五月末現在一万二千六百一台、これが東京の現状でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そこで、私のお尋ねしたいことは、葵タクシーのような問題は、ほかにもたくさんあると思うのですけれども、三百二十四社について、具体的にどういう方法でもって調査をし、どういう工合にこれにすみやかに対処をされようとするのか、その一つ方針を承わっておきたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点につきましては、主として東京陸運局の行政になるわけでございますが、東京陸運局につきましては、三十三年の一月八日に各事業者あてに対しまして事務所、営業所、車庫、整備施設及び厚生施設等の写真の呈示を求めております。また、給与体系についても、報告を求めてあるわけでございまして、これらを一応書類上で調査をいたしました上で、実地について監査計画を作っていきたいというふうに考えておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういう書類の監査から実態調査ということになるのですけれども、今までに、たとえばこの神風タクシーが問題になってから、実態調査をされた件数は、何件くらいあるのですか、東京都内で。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 実際上は、陸運局長がやっておりますので、調べまして御回答申し上げたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 問題は、施設は写真でわかるかもしれないが、労働条件は写真には写らない。衆目の一致するところが、事故の大きな原因が、労働条件にあるというのですけれども、これは実際上、その職場に行ってみないとわからぬと思うのですが、東京陸運局の職員のスタッフで可能なんですか。調査が可能でないことを、ここに書いてみても仕方がないわけですが、その点はどうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 端的に見まして、三百二十四社を一年間に全部やるということは、とてもむずかしいと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、監査をやりますときには、あらゆる方面について非常に精密な監査をやっておるわけでございますが、現在では、なるべくたくさん監査をした方がいいのではないかというふうに、私は考えておりますので、監査方式その他というものを検討いたしますと、もっとある程度ふやし得るのではないか、そういう点につきましては、御指摘の通り定員の問題がございますので、陸運局ともよく相談をいたしまして、計画を来年度については立てなければならないわけでございますが、できるだけこういった面に力を注いでやって参りたいというふうに考えておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 非常に緩慢なようですけれども、問題は事故の防止なんです。こうやってわれわれが審議をし、話しをしている間にも、事故は起っているのであるからして、これはもう早急に実態を調査し、対策を進めていかないというと、実は上らないということになるわけでありますが、特にハイ・タク業者、あるいはトラック業者もそうでありますけれども、中には何といいますか、経営にきゅうきゅうとして、まことにどうも、われわれ見ても感心しない業者もあるやに聞いているのですけれども、現にこの問題がやかましくなっている現在においても、下車勤とか何とかということを、平気でやっている業者があるように聞いているのであります。でありますから、これはゴボウ抜きではなくて、全部これは調べる必要があると思う。これこそ、労働省も運輸省も、総動員で早急に東京都内の業者を現地調査をされ、これはどんどん車で回っていけば、そうたくさん手のかかるはずがないと思うのですが、そういうことをおやりになる気持はありませんか。そうやらなければ文章で幾ら書いても、これはしようがありません。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいまお答えいたしましたように、できるだけ私といたしましては、数多くやって参りたいというふうに考えております。これも御指摘のように、また事務所だけではむずかしいということは、よくわかっておりますので、この問題につきましては、本省あるいは陸運局というものについても応援の人を出しまして、できるだけやって参りたいというふうに考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この問題は、同僚議員の方からも、質問があるようでありますが、私はこの問題については、早急に具体的に全職場について調査をされるということが必要である。それがやれなかったならば、どんな結論を出しても、これはむだであるということを、この際、一つ忠告をしておきいと思うんです。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっとそれに関連しまして、私からも要望したいんですが、今のことなんですが、要するにこの対策要綱についても、これはいろいろ根本的な面においては、当委員会としては、まだまだ不満の点もたくさんあることは、先ほどから明確になったんですが、とにかく、とりあえず手をつけたものがこれだけだというお話しなんです。ところが、これを実施するということについても、これはなかなか今の御返答ぐらいでは、われわれとしては納得できない。どうしてもこれは現地に行かなければ、休養施設の整備はどうするとか、下車勤についてもどうするかというのは、そこに行かなければわからないし、指導もできないことなんでしょう。ですから、最も緊急を要するこの要綱をするについても、どういう実施案があるかということについて、一つこの次か、適当な機会に御説明を願うことを要望したいと思うんです。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今の委員長の御要望なんですが、ぜひともおやり願いたいと思う。と同時に、東京都内だけじゃなしに、少くとも横浜とか、神戸、大阪、名古屋等、主要な都市におけるところのそういう対策についても、そういう事柄について、一つ御説明を願いたいと思うんです。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) その点、一つこれの実施の具体案をお願いしたいんですが……。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) この実施の要綱につきましては、もちろん、先ほど柴谷先生から御質問のありましたように、三団体にこれを伝え、またその実施を強く要望しなければなりません。ただ、その実施の確保を期する上におきましては、ただいま御指摘のように、実際上見ないと、書類の報告だけでは、なかなか問題が残るということは、今までの行政的な経験から、われわれ考えておりますので、先ほど来繰り返して申し上げておりますように、いい会社、悪い会社というものも、長い間行政をやっておりますので、一応のものはわかっております。それで、できるだけそういうものが十分に行われておるかどうかということについて、考えなければならないというものを、特に悪いものにつきまして、重点的に、先ほど言いましたように、本省とか陸運局とか、できるだけ人を出しまして、監査と、この実施についての問題を確かめていきたいというふうに、われわれとしても考えておるわけでございます。それではどういう人繰りでどうするかということにつきましても、来年度の定員も、まだはっきりしておりません現状でございますので、はっきりまだ申し上げられないわけでございますが、われわれのつもりといたしましては、できるだけ人をはじき出しまして、やっていきたいというふうに考えておるわけでございます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) もちろん、今の陸運局の定員で十分とは思えないけれども、しかしこういうものを出した以上は、その中であらゆる努力をして一つやっていただきたい。その上で足らないような予算的処置というようなものこそ、当委員会において、あらゆる今後その後援をするというか、その獲得に対して、当委員会としても責任を持つ必要があると思います。その点は一つ確認をしておきたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 次の質問に移る前に、誤解があるといけませんから、念のために申し上げておきたいと思うんですが、私は、交通事故防止対策本部の要綱全部を賛成しておるのではありませんから、これは念のために申し上げておきたいと思います。次に、先ほどの免許の問題でありますけれども、事故防止の観点から、十分に検討するということになっておるんですけれども、この免許の問題について、一点だけお伺いしておきたいと思うんですけれども、いわゆる一両持ちの免許ですね、これを運輸大臣が、やるとかやらぬとかいうことを言って、業者が非常な不安感に今襲われている。行く先どうなるんだろう、こういう不安感に襲われておりますので、これは事故防止をやるというやさきに、そういうような不用意な言葉を出すということは、非常に私は遺憾だと思うんです。これはきょう大臣がおいでになりませんが一体そういうものに対する当局の方針はどうなんですか。そういうあいまいなことで、あしたからでもやるというような、妙な免許をやられたんでは、これはもう事故防止に逆行することになりますので、これは一つこの際、見解を承わっておきたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) タクシーの一両持ちの問題でございますが、免許の全体の理論から言いますと、申請の内容が、免許基準に適合するときは、免許をされるのは当然のことでございまして、一般的に言いまして、一両持ちは認めないということではございません。全国的に見ますと、一両持ちを免許しておるところも相当多いわけでございます。これらの免許というものは、各地方の輸送の実情に応じて処理されるべきでありまして、従来の実績からいいますと、大都市では一両持ちは免許になっておりません。しかし、郡部では認められておるということもあるわけでございます。で、具体的な問題につきましては、今言いましたように、従来は認めていないが、将来認めていくかどうかという問題は、非常に一両持ちにつきましては、御承知の通り、賛成論もあるわけでありますが、この一両持ちが事故防止に役立つという、そういう議論が果してそうかどうかということは、どうもわれわれ事務的には、にわかに即断ができないというふうに考えておるわけでございます。もちろん、一両持ちにもいい面はあると思いますが、また他面、企業の安定性でございますとか、被使用人の労働条件の問題、あるいは賠償能力というものにつきましても不安がありますので、私どもといたしましては、この問題は非常に慎重に取り扱っていくべき問題であるというふうに考えておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 一両持ちの問題について、山間僻地にまで一両持ちはいけないということを言っているわけじゃなくて、おおむね形態を備えた都市の一両持ちが適当であるかどうかという問題、たとえばこれはずっと対策本部の方針といいますか、これを見ましても、こういうような条件で営業をやらせるということになれば、一両持ちはできないという結論になるわけですけれども、これはそういう工合に考えられるんですが、この点はどうなんですか。それをはっきりしないと、これはもう業者が非常に不安を持っているという実態だと、私は確信しておりますので、この点についての考え方を一つ明確にしてもらいたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点につきましては、お答えになるかどうかわかりませんが、もう私といたしまして、一両持ちの起ってくるもう一つの理由があるんじゃないか。やはり、運転手という仕事が、そう長い間年をとってはできないという問題があろうかと思います。しかし、この問題につきましては、やはり企業の継続性でございますとか、退職賜金の問題とか、やはり将来の問題の確保ということが必要でありまして、それらの問題について、働く人の将来の問題を考えていかなければならない問題ではないかというふうに考えております。で、運輸行政といたしましては、企業の安定性でございますとか、あるいは事故というものについて、企業の態様を考えていかなければならないわけでございまして、その点におきまして、ただいま御説明いたしましたように、一両でいいかどうかということは、慎重に検討した上でないと、結論が出ないというふうに考えておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 きょうは追及するわけではありませんが、要するに、一両持ちでも営業ができるということになれば、一両持ちの単独営業ができるということになれば、これは免許制度というものは、ほとんどナンセンスになりはしないかという気がする。届出さえすればいいじゃないか。一両を持って商売するのに、別にむずかしい資格要件があるとか、事業所云々なんということは私はない。もうタクシーの中そのものが、事業所みたいになるということ、そういうような問題はどうかという疑問があるし、また、たとえば運転手諸君が一台持って、それが相集まって共同経営をするとか何とかということは、これは研究の余地はあると思いますが、私の言うのは、一両持ちの単独経営のことを言っているんです。そういう観点から、もう一回一つ参考意見を承わっておきたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 一両持ちの問題は、ただいまいろいろ御説明申し上げたわけでございますが、ほんとうに一両持って、その人だけが安全に運転をするということを前提にすれば、相当交通事故防止に役立つということも考えられるわけでございますが、ただ、一両持ちますと、労働基準法の適用もないわけでございまして、そうなりますと、二十四時間勤務ということも防止する方法がないわけでございまして、また、今の特に東京の場合でございますと、先ほど来問題になっておりますように、十六時間勤務というのが、業態からいって一番営業収入の上る業態でありますので、まだ八時間労働してその一両持ちの人が営業するということは、実際問題としてなかなかむずかしいのではなかろうか。そうしますと、この一両持ちの人が、スペアの運転手を雇うという問題になりますと、非常に資本力の弱い人がまた人を雇って、果して労働条件その他が十分確保できるかどうかという点につきましても、行政上まだ十分自信が持てないわけでございまして、この点を考え合せまして、まだ急に私どもといたしまして、一両持ちを許可することが、事故防止に役立つという結論には達していないわけでありまして、その点から先ほど申し述べておりますように、もう少し慎重に検討した上でないと、なかなか事務的には結論が出にくいということでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私はその一両持ちの問題から、ちょっとお聞きしたいのですが、この問題については、まだ結論が出ていないのですね、はっきり。これは運輸省なり、対策委員会としての結論を出しておりますか。どうなんですか。出ておりますか。責任あるところから出ておりますか、いいのか悪いのかという結論は。これはどうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 先ほどから申し上げましたように、一両持ちは法律上いけないのだということにはなっていないわけでございますが、(「簡単にやって下さい」と呼ぶ者あり)土地土地の実情によって判断すべきものであって、大都市においては、まだそういう事態にはなっていないのじゃないかというふうに、われわれは考えているということを御説明申し上げているわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だから、私が聞いているのは、結論が出たか、出ないか。出ないかとか、出たという……、まあ出ないでしょう。運輸大臣は、ときどき何かアドバルーンを上げていられるような……。これは何らきまってはいないのでしょう。だからこれは運輸大臣からお聞きいたしますが、この問題でやはり損得二つの面があると思うのです、両方から。今言ったように、一方から言うと、個人の場合、個人営業というやつは認められないというと、どうも運転手さんの場合は非常に希望が持てない。十年働いても、二十年働いても、いつまでもこれは運転手でやっていかなければならぬ。ところが、円タク時代なんかは、これはじゃんじゃんかせげば、三年もかせげば一台持てた、ああいう希望や夢を持っている人はだいぶいる。こういう一つの、仕事の希望がある。それからもう一つは、営業の自由というような問題で、これはどうなるか。しかし、こういうような利点もあるが、一方今言った労務管理というものは非常に不十分なわけです。それから事故との関連がどうなっているか、こういう問題を十分に検討して、問題のあるということを明確にする。私どももしますけれども、これは運輸省なり、対策委員会も努力をしてもらいたい。これはいずれ、もっとこの問題については、大臣にも出席を求めて詳しくお聞きしたい。  私はその次にお聞きしたいのは、先ほども委員長から話がありましたけれども、さあプランができた。なるほどこのプランが発表されて、これが実行されたような幻想を持つのですね、プランというものはいつでも。これはプランの一つの魔術性なんです。これだけ見ていると、何だかそこにできたような幻想を持つ。これは非常に危ない。ところが、これをやるまでには、大へんなイバラの道を踏み抜かなくちゃならないわけです。たとえば一万円の固定給を確立するのにも大へんだ。これはむろん今労働者側から、こういうものじゃ不十分だ。この倍くらいは、最低しなければならぬと要求されるのですが、それにしても、これをやるにしても、なかなかこれは大へんだ。だから実施プランというやつは、当然これは必要だ。私はだからそういう態勢の中で、何といっても、やはり実際この仕事にあずかっているいわば主体者、ほんとうにこの労働の大部分を占めている労働者、つまり運転手ですね、この人たちの一体考え方、それからこの人たちが、果してこの問題を国民的な問題として取り上げて実際やっていくことができるのかどうか。それをはっきり会社との関係において明確にしていくことができるかどうか。その問題を抜きにして、この問題の解決ということは、私はほんとうにあり得ないのじゃないかという観点をとるものです。そういう点から、私はここで具体的にお聞きしたいのですが、これは神奈川です。東京じゃございませんが、神奈川の、まあ名前はこれはあげてもいいと思うのです。さくらタクシー、十六台で運転手が三十四名というのですがね。基本給が四千七百円、歩合が二万円というような会社です。ところが、この会社は従来四百キロ以上のノルマをやらせておるけれども、この社長は横浜、川崎のタクシー業者で、経営者協会理事長であり、同時に指導委員会の委員長も兼ねておるというような、まあタクシー業においては、いわば名門に属する人です。この組合で、今度の事故の問題が起ってから、三月二十三日に、この労働者の運転手の会を開いて、そうして種々協議をした結果、自主的に交通安全運動を進めていくという方針を決定した。その結果、一日の走行キロは三百キロ、そしてこれは三百キロだけをやって、やはり事故はまあ非常に激減したわけです。こういう労働者の動き、こういうような自主的な動き、こういうものに対して一体これは労働基準局、並びに運輸省の指導方針は、どういうふうに考えられているか。こういう具体的な動きについて、これを援助して前進させるようにするのか、あるいはこれはこういうようなものはけしからぬと言って押えつけるようなことをするのか。  この問題の解決にとっては、非常に私は大きなポイントになると思うのですが、この点をお聞きしたいのです。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その問題につきましては、組合からも私確かに話を聞いております。それで具体的問題につきましては、現地に十分調査をするように命じておるわけでございます。ただ、話を聞きましたときにも申し上げたわけでございますが、四百キロのノルマというものを強制するということが、もし事実であるとすれば、今度まあわれわれとしては、そういうものは規制していこうということであって、それをやらなかったために下車勤をやるというようなことは、経営者に対して不当であるということを、運輸当局としては言わなければならないのだというふうに、組合の方にも申し上げたわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ、それは私のお聞きしたのは、そういう自主的に労働者たちがこの問題を取り上げて、自分のそれは態勢をよくするということは、同時にまあ事故をなくすという問題につながっているわけですから、こういう一つの、これにこたえる、世論にこたえるという立場で、自主的にそういう動きが始まった。これについてどういうふうな態度をとられるか、このことをまずお聞きしたいのです。これはどうです、労働省としては、業者だけを見ておったのでは、ここのところが抜けるのじゃないか。先ほどからの、さっきのこの案を見ても、労働者に対する対策の問題は非常に薄い、こういうことを言われて指摘されているのですが、そういうものと関連してどうなんです。こういう動きについてどうなんです。これは労働基準局長、答弁を……。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) 交通事故対策本部の、この今回決定いたしました基本方針が、これが一日も早く実行に移されることを、われわれ期待しておるわけでございます。で、それにつきまして、これは官庁の側からのみの働きかけということだけでは十分と考えられないわけでありまして、関係者がこのような線に沿って、合理的な業務体制を確立していこう、このような動きはまことにけっこうなことであると私は考えます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) それじゃ速記をつけて下さい。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは今局長が言われたように、当然これは労働者が国民の世論の的になっておる問題で、これにこたえるために、やはり労働者階級として相談をする、それで決定をする、これを実行に移す、これはまことに当然だと思うのです。そうしてまた、そういうことによって自分の切実は生活問題を同時に解決する問題ですから、こういう点でむしろやはり政策の中で、こういうさっきから言われていましたが、非常にこの点が不十分だと思うのです、下からの盛り上りというのもが。こういうものなしには、ほんとうの私は対策はできないと思うのです。ところが、これに対してすでにこれは自動車局長が話をされましたように、これはけしからぬというので下車勤を命じた、こういう事態が起っている。これはどうなんです、一体。今の一つの世論にこたえようという動きに対して、労働者の自主的な動きに対して、あくまで四百キロのノルマを課し、強引に下車勤といういわば一つの罰を与える、こういうような態勢に追い落したわけなんですが、こういう問題については、これはどういうふうに自動車局長としてはお考えになるか、それから労働省側としてはどういうようにお考えになるか、これは不当労働行為になるかどうか、こういう点について明らかにしていただきたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ただいま御質問のように、四百キロというノルマを課すること自体が、現在中央対策本部で問題にしておることでございまして、こういう点についてわれわれの方といたしましても、省令を整備いたしまして、そういった当然に事故に結びつくようなことを課し、また、走行キロを走るということについては、経営者を厳重に監督して参りたいと思っております。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この要綱の中にも、適正な走行キロの標準を決定するということがございます。ただいまの問題は、この適正な走行キロの標準が、まだ具体的に明確に示されておらない点に問題もあるのじゃないかと思いますが、これらについては、運輸当局においても御検討の上、具体的に民間の業者の方に通達されるわけでございます。そのようになりました場合には、これに対して関係者が協力していこうということになるのは、これはまことにけっこうなことであると思うわけであります。  なお、不当労働行為の問題がございましたが、これは御承知のように、不当労働行為は、組合運動をやったという理由をもって不当であるということでございますから、これは不当労働行為にはならないと思いますが、とにかく関係者がこの対策本部できめた具体的な基準に協力しようじゃないかという動きが出てくることは、それはけっこうなことであると私は思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 不当労働行為になるか、ならないかは、これはもっと検討しましょう。その問題はいいとしまして、とにかく依然として業者の方は四百キロのノルマは断行するのだということを命令している。一方では臨時運転手を雇って、非組合員を多く使って、組合を下から切りくずそうというような、第二組合の結成的な動きを始めている。これの対策として、こういうことについて、このやり方というものは非常に不当なことになってきていると思う。それから、こういうような業者に対して、今あなたのお話しだというと、これはどれくらいが適当な走行キロということがきまっておらないからだと、しかし、山内局長のお話しでは、四百キロということが明らかにオーバーしたものだということを言っているわけですがね。こういう点でこの業者のやり方はどうですか、正当なものと考えられますか。業者の態度です。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 四百キロ、東京におきましては具体的な数字がどの程度になるか、これは警視庁と陸運局でさらに調査した上できめなければならぬと思います。しかし、常識的に言って、現在横浜市におきましても四百キロというものは少し高いキロではないかというようなことを、端的に今お答え申し上げたわけでございまして、そういうことが現在われわれの方の中央対策本部並びに衆参両院で一つの問題になっておるわけでございまして、そういう点は業者に深い反省を求めなければならぬとわれわれは考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今調査を進めておられるというお話がありましたが、これはいつごろこれに対処されますか。これは実は私お聞きしたいのは、単にここにさくらタクシーという部分的な問題でなくて、この案をどういうふうに実現するか、これを具体的にやるには、やはりこういう問題を的確にさばく、こういうことから始めなければ、これはやはり事故防止対策委員会の案というものに対して信頼しないと思います、国民は。こういう問題が非常に起っている、あるいはまた、さっきの葵タクシーのような目にあまるような事態が起って、そうして一々危険を製造している。こういう事態もあるのに、そういうものにやっぱり一方で手を打ちながら、恒常的な政策を検討するというのは、これは対策委員会の任務でなければならぬ。単にとにかく官庁のいろいろなセクションからやって、そこで話し合いをした、ある一つのプランをまとめて発表した、それを新聞が報道した、そういうことで、先ほど申しましたように事態は過ぎてしまった、神風はどこへいったかわからぬというようなことでは、これははなはだわれわれは情ないことだと思います。従って今のようなものは、私はこういうような最近の事故対策防止委員会の具体的な策としてどうするか、こういうふうにお聞きしたい。どうでしょう、今のような不当な業者のやり方は、しかも、これは単にわれわれの見るところでは、この業者だけではない。この業者はここに書いていますように、タクシー業者の経営者協会の理事長なんです、いわば責任者なんです。一方では指導委員会の委員長を兼ねておる。こういうことになると、業者としての責任を感じておる。自分のところからくずれたら、ほかの業者に対しても影響するところが大きい。自分のところで、ここで守らなければ、今までの従来の態勢を守らなければ、ここがくずれて、しかも自分が指導委員長である、こういうところがくずれたとなったら、全業者に大きな関連を持つので、がんばってもらわなければならぬ。そうすると、全業者の態勢の中で、こういう問題が起っているのは、非常に重要な問題だと思います。それは単なるその辺の問題として耳にはさんだくらいでは、話しにならぬ。私はそういう態勢で一つのケースとして、はっきり明確にして、これに対する対策を事前になされることが、これが大切だと思います。どうでしょう、この覚悟はあるでしょうか、お聞きしたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) この中央対策本部のきまりました要綱を実施する上におきまして、非常にわれわれの努力すべき点がまだ多々あるということは、先ほど来御説明をしておるところでありまして、そのためには、まず第一に形式的に繰り返しますと、各業者を招致しまして、その説明をいたしますとともに、公益事業者でございますので、それらにつきましては守ってもらうのが、われわれといたしましては当然なことだというふうに考えております。それで守らない者はどうするかということにつきましては、本省では法制の整備をしまして、たとえばノルマの問題、あるいは走行距離の問題というようなものを省令に取り入れまして、守らない者は罰則を加えても守らせるというふうな行政の確保を考えなければなりません。それで現実に今検討いたしておりますのは、東京陸運局の問題でございますが、各陸運局につきましても、これに準じて取り扱うように通知をするつもりでございます。その後われわれといたしましては、監査を、命令したことが実施されておるかどうかということについて、先ほど来御質問がありましたように、本省あるいは陸運局も、事務所に協力いたしまして、監査を十分実施をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。われわれといたしまして、ただこの要綱案を作ることだけで終れりというわけではないのでございまして、正式にこの決定の線に沿って実施して参りたいというふうに考えておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それはいいのですが、私具体的にお聞きしているのは、この問題をどういうふうに対処されるか。これは少くとも行って、あなたはごらんになったのですか。実情を調査するといっても、こういう一つのケースというのは非常に影響するところが大きい。一つとあれば、影響するところが大きい。国会が視察したら、貸しぶとん屋がもうかったそうですが、それは一つの笑い話しにしても、それと同じように一カ所の不正がとめられることによって非常に影響するところが大きい。これに、正しい一つの解決を与えれば、これについて大きな行政指導になると思う。そういう点から、やはりこれに対して積極的な対策がとられるのか、そういう気がまえ、気組みがはっきりわからないと、私はどうもこれは信頼できないのじゃないかということを申し上げている。この裏づけなんです。今後の具体的な法の裏づけなんです。むろん、一方においては法制的な改正も必要でしょうし、いろいろな行政指導の面でも改めなければならぬ問題が出てきます。それは同時に並行しなければならない。しかし、当面する問題の具体的な例を、どういうふうにうまく処理するかという中にこの問題が含まれている。そういうものを抜きにしておいて、ただこれについての抽象論議だけじゃ、話しにならぬじゃないですか。この二つの面が必要だ。あなたはその点についてどうなのです。はっきりこういうものを調査して、これに対して対処するお考えがあるかどうか。これはあなたたち、ぐずぐずしていると、国会の方が出てくるかもしれません。しかしこれでは、こういう問題を私たちは深く掘り下げることはできない。少くともここまで論議が進められて、調査も進められてきたら、今後はこういうことをどういうふうにして実現できるかという道を探究しなければならぬ。そういう点からお伺いしたい。あなたたちはどうなのです、国会といっても、国会はそこまであまりやるべきじゃなくて、当然行政機関の任務だと思うのですがね。これについて一つ明白に聞かして下さい。労働基準局としてもどうなのですか、一方で第二組合的なものを作る、これは不当労働行為になってくるのじゃないのですか。別な運転手を雇ってきて、第二組合的なものを作り、三百キロのノルマを破って四百キロに戻そうとする。そういうことをやれば、組合員に対する一つの弾圧ということになりますから、同時に今の社会の世論に対する挑戦ということに私はなると思う。この問題はどうですか、この二面からの指導として、労働基準局としてはどういうふうに考えますか。それから自動車局長としては、どういうふうにお考えになっておるか。時間の関係がありますから、この辺で質問をやめますが、はっきりお答え下さい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 実はその問題は、昨日、私どもといたしましては、具体的問題として聞いたばかりでございます。直ちに東京陸運局にもよく調べた上で、報告をしてくれるように指示をいたした次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは労働基準局にお聞きしますが、メトロ・タクシー、これについて何かやはり不当労働行為の問題が起っている。これは控訴になって勝利した事件です。それにもかかわらず、業者が決定を聞かない、依然として不当労働行為を繰り返しているという問題について、これはお聞きになったと思いますが、これはどういうふうに解決しておりますか、その点。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この点は労働省の労政局、それから労働委員会において不当労働行為に該当するかどうかを判定するわけでございます。具体的に、労働委員会の、不当労働行為の判定に対しまして、また、それに違反する行為があるという場合には、労働組合法並びに組合法施行令等によりまして、所要のいろいろな強制手段があるわけでございまするから、それに基いて適正なる措置が行われることを期待するものであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは御承知だと思いますが、すでに三月六日の一審判決は、不当労働行為と認めて、解雇の取り消し、復職、解雇中の賃金として四十万の支払いの判決が出た。ところが、会社側は言を左右にして、四十万円のうち、内金十万円は支払ったが、車に乗務させない、そうして三月から固定給だけまあ二万円を払っている、こういうようなことをやっているということで、そうすると、これは少しも第一審の判決通り実施していないのですが、こういう問題については、これはどういうふうにお考えになりますか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) その点につきましては、私も概括の情報は聞いておりまするが、何分直接の所管でございませんので、その第一審の判決に対して、その後どのような動きがあり、これはおそらく神奈川の地労委だったと思いますが、神奈川の地労委として、いかがの処置をしたか、まだその後の状況は聞いておりません。しかしながら、これは組合法並びに組合法施行令に基いて、その委員会の判定に対しまして、また違反があったというような場合には、強制手段もいろいろあるのでございまするから、当然所管の機関においてそれに対応する措置がとられるはずと思いますが、私は今のところ、その後の情報を聞いておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはさっそくこれを調査して、これに対する処置をどうしたかということを、当委員会にこれは知らしてほしいのですが、いかがでしょう。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) そのように関係当局に申し伝えまして、御連絡いたすことにいたします。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 最後にちょっと私から伺いたいんですが、労働基準局の方でも、事業場の監査をなさると思うのですが、タクシー業者の事業場というものについては、やはり監査はしておられるんですか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) この点は労働基準局におきましても、基準法の監督の面から、当然監督いたします。ただいまの状況を申し上げますと、最近におきましては、大体一月に全事業場の一割を監督するということで計画を実施しておりますが、このような措置がきまりました上は、さらにもう少しこの監督計画も検討を加えて、このような措置が円滑に実施されるように、われわれとしてもさらに検討したいと思います。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) それは非常にけっこうなことなんですが、さらに強化してやられると思いますが、その場合、地方陸運局と十分打ち合せして、一緒に調べに行くというようなことをやっておられるんでしょうか。

堀秀夫労働省労働基準局長

○政府委員(堀秀夫君) これは昭和三十一年の七月以来、陸運局と御連絡をいたしまして、実施するようにしておりますが、今回のまた措置が実施されるにおきましては、さらにそれ以上の緊密な連絡が必要になると思います。そのように十分配意いたしております。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) すでに、この委員会でもだいぶ議論が出ているように、行政がばらばらだという批判が相当ありますから、行政機構云々という前に、現在の機構におきましても、できるだけ関係機関がよく協調されて実を上げられるように一つ要望いたしておきます。  ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をつけて下さい。  これで閉会いたします。    午後五時十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗