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28回国会参議院1958/03/20

運輸委員会 第13号

発言数
245
登壇者
11
会派数
3
開催日
1958/03/20

会議録

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  まず、委員の変更について報告いたします。  三月十九日廣瀬久忠君が辞任せられ、泉山三六君が補欠選任せられました。     —————————————

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 本日は、道路運送法の実施状況に関する件につきまして参考人各位より実情を聴取いたします。  参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。本日は御多用のところ、遠路当委員会のために御出席下さいまして厚く御礼申し上げます。当委員会におきましては、去る一月中旬新潟地方の陸運行政の調査のため委員の派遣をいたしたのでありますが、その際、道路運送法の運用が必ずしも適正に行われていない状態にあることが報告されたのでございます。当委員会は特に自家用自動車の営業類似行為の問題に関し現地の実情を調査するため、本日各位の御出席を求め、御意見をお述べ願いまして今後の委員会の審査の参考に資したいと存ずる次第であります。  なお、議事の進め方でありますが、最初参考人一名ずつ御出席を願い、個別にその御意見を簡潔にお述べ願いまして、これに対し質疑を行い、必要によっては後刻同列の上質疑を行うよう取り計らいとう存じますので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。  それでは最初に、新潟陸運局長久保初男君だけこの席にお残りいただきまして、他の参考人各位の御退席を願います。  それでは新潟陸運局長久保初男君から、本問題に関しもし御意見ございましたら、ごく簡潔にお述べ願います。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 久保でございます。新潟地区の問題につきまして、本委員会で特段の御配慮をいただきましたことについて、厚くお礼申し上げます。私、二月二十一日に新潟陸運局長を拝命いたしたのでございますが、その節、赴任に当りまして、特に大臣、自動車局長から、新潟地区のトラックのやみ行為について格段の力を尽せ、こういうお話がございまして、その覚悟で赴任いたしたようなわけでございます。  ごく簡単に申し上げますると、大体業界方面の推定によりますと、新潟地区のトラックのやみ自動車が二百四十両内外ある、こういう推定の数字を聞いたのでございますが、それに対しまして私どもといたしましては、ただいまのところ、そのうちの目ぼしいと思われるもの三十五名、車両数で六十両でございますが、この問題につきまして調査いたしまして、大体処分の対象になり得ると考えまして、それを一次、二次、三次に分けまして、一次は一月、二次は二月、三次は三月という段階をとりまして、一次には六名の十八両、それから二次は十三名、十八両、三次には十六名、二十九両でございますが、この段階で大体一次、二次は終了いたしておりますが、三次につきましては、一昨日から聴聞の段階に入っておるようなわけでございます。それで、その中で特に私どもの行政処分の命令に対して標板の領置に応じないものもございましたのですが、これは警察方面の非常な御協力をいただきまして、告発の手続の一つといたしまして、そのものの店頭に参りましていろいろ証拠書類などを取り上げる中で、ナンバー・プレートをやはり証拠品の一つとしてはずしまして警察署で預かってもらっておると、こういうような状況でございます。これは、今までこういう手続は、標板を捜査の段階において証拠品として取り上げるということはなかったのでございますが、この点新しい一つの段階として、警察当局の非常な御協力をいただいたと、かように考えておるわけでございます。これの影響でございますか、その後四名、車両数で五両でございますが、これはみずから進んで標板を持って参りまして、事務所の領置に応じたと、こういうような状況でございます。かような状況で、日を追って漸次正常な状態に入っていくものと、かようにただいま考えておるわけでございます。  ごく簡単に状況を御報告申し上げました。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 久保君に対し御質疑のある方は、順次発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 新潟のこういう事態が起ったということについては、これは何か格別な理由なり、あるいは原因なりがその発端にあると思うのですが、大体主としてどんなような原因から、あるいはきっかけからこういうような事態になったのか、そのいきさつについて、おわかりになったら御説明願いたい。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 特に新潟地帯がほかと比較してということにはならぬかと思うのでございますが、最近の自動車の数の量産、非常に多くなりましたのと、それから運転免許をとる人が非常に多くなっておる。それから車の方も新車が非常にふえまして、その販売は月賦販売、それから、それと同時に、中古車が非常に入手しやすい、価格が下りまして。まあそういうような大きな原因がもとで、運転免許を持って、車が手に入ればすぐ何とか仕事にありつけるというようなことから起っておるのではないかと、かように考えておるわけでありますが、特に新潟地区に特別な理由があるかどうか、まだ私その点まで十分、研究が不足しておりますが……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私の質問の趣旨がよくおわかりにならなかったかもわかりませんが、新潟の地区で、いわゆる自家用車の車をもって営業類似行為をやる、これは看板を掲げて、そうして電話帳にちゃんと運送屋という名前まで載っておる。そうして車の横っ腹には何々運送店という表示もして、堂々とまあ営業行為をやっておるわけなんですが、こういう事例は他にあまりないと私は思います。そういうようなことになったきっかけといいますか、そういうようなことはどうか、こういうことを聞いている。一般のもぐり営業とは少し私は状態が違うと思っているので、重視をしておるのですが、その点はどうなんでしょうか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 特に、まあ大ていの場合は、陸運事務所から注意をする、あるいは一回の処分命令で引き下ってもらえるのが普通なんでございますが、特に最近の例については、どうもその人の何といいますか、性格的に、何回忠告を与えてもそれをやめない、特別な方のように私たち聞き及んでおるのですが、まあそういう方がときどきあるのでございます。何回申し上げてもやめない、何か処分されても、あるいは罰金刑を科されても、それは税金だぐらいに思って、重ねて続けていかれると、こういう傾向の方が間々あるのでございますが、そのうちの一つの例ではないかと、かように考えておるのでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私のととろに来ておる陳情書によりますと、こういうことが言われております。すなわち、  昭和二十七年初夏のころ中蒲原郡亀田町大字亀田六十一番地の一、林俊蔵なる者が小型三輪車をもって新潟−亀田間の路線事業類似行為をして道路運送法百二条によって処分をされるや不服として玉井弁護士を代理人として訴願を提起した。  これまで当該行政庁の行う処分に異議を申出たものがなかったので、この成り行きを一般が注目したものであった。  結果は理由なしとして却下された。  この却下の処分と同時に当時の当局がさきに行われた法第百二条の処分に対する効果を強力に執行していたならば法威は維持されたであろうが、この執行に当って林俊蔵が徹底して不服従を表明し、当局は「法律の不備でいたしかたなし」としてそのまま放任し、被処分者はそのまま違法行為を継続して今日に及んでいる。  この事実を他のもぐり業者が見て道路運送法による処分に対して不服従の前例となりこれを見ならうようになったのである。 こういう工合に言われているのですが、この当時、要するに当局がきぜんとした態度をもって法威を守っていったならば、こんなことはなかったろう、こういう陳情が来ているのですが、この当時のいきさつについて、おわかりになっておったら説明を願いたいと思うのです。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) その当時のことにつきましては、私、まだ深く知り及んでおりませんですので、はっきり申し上げかねますが……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 自動車部長さんがおいでになっておるので、自動車部長さんは古いと思うのですが、その方からお聞きになったらわかると思うのですが、こういう事情について、現地の方に聞きたいと思って来ていただいたのですが、ここで御説明できませんか。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) それでは速記つけて。  では、ただいまの質疑に対し、自動車部長佐藤治四郎君から答弁を求めます。

佐藤治四郎新潟陸運局自動車部長

○参考人(佐藤治四郎君) 自動車部長でございますが、ただいまのお話につきまして、お答え申し上げます。ただいまお話がございましたように、かつて林俊蔵は行政処分を受けたのでございますけれども、今回も第一次の処分といたしまして、一月二十七日付で使用停止処分を行なっておるのです。ただ、その間にどういうような措置をとったかというようなことについての御質問のようでございますが、これにつきましては、当面の陸運事務所におきまして、これを停止させるべく幾たびか警告し、また、こういうような行為をやめるように、よくさとして参ったのでございますが、遺憾ながら停止するに至らないで今回に至ったという事情でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私がお尋ねしておるのは、昭和二十七年の夏のころに林俊蔵というものが三輪車に乗って営業類似行為をやっておったので、百二条によって処分をされたが、その当時玉井弁護士というものを代理人として訴願を提起したということですね。そこで、結果においては、理由なしとして却下された、こういうことなんですね。そのときに陸運当局として法の威信を守るためにきぜんたる態度をとっておればこういう事態は起らなかったけれども、そうでなかったがために、何だ大したことないじゃないか、とれやればやれるじゃないかということで、現在のような堂々と看板掲げて営業類似行為をやる者が横行するという事態になったのではないか、こういう陳情が出ておる。であるから、その当時の事情について、当局としてきぜんとした態度をとったのかとらなかったのか、とらなかったとすれば何か理由があったのか、そういうことについて説明を願いたいと思います。

佐藤治四郎新潟陸運局自動車部長

○参考人(佐藤治四郎君) 陸運局といたしましても、この取締りにつきまして、陸運事務所長を常に督励いたしておったのでございますが、事務所といたしましては、先刻申し上げますように、第一回の処分において、本人によく注意をし、警告いたしまして、やめさせようということにずいぶん苦労して参ったわけでございまして、決してこれを放任いたしておったわけではないのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうすると、この陳情はどうも怪しくなるので、これはあとから陳情した人に聞きますが、そこで、根本的な問題について局長にお伺いするのですが、先ほど局長は新潟だけの特殊事情じゃないという発言があったと思うのですが、実際そういうふうにお考えになっておるのですか、ほかにもこういう工合に看板掲げて堂々と外交員を使って営業行為をやっておる事例がありますか、あったら御説明願いたい。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) そういう悪質な人が看板掲げて方々にある、こういう意味ではないのでありまして、自家用で営業類似行為をやる者がしばしば各地にあるという意味で申し上げたつもりでございますが、中でも新潟地区のは、こういう特別に強気の者がありました、こういうつもりで申し上げたわけであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあ、そのことはそれとして、局長がかりにも新潟だけの特殊事情じゃない、どこでもそういうことがあるのだ、こういう考え方でおられるとしたら大へんな間違いだと思いますので、との点十分御留意願いたいと思います。  それから今の問題で、その当時、当局は法の不備でいたし方ないと言うておったということを陳情されておるのですが、今でも法の不備でいたし方ないと考えておられるのですか、法の不備があるから徹底的に取締り処分することができないとお考えになっておるのか、この点について。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 現地の私どもといたしましては、現在の法律のもとに、法律の範囲内でできるだけ能率を上げて効果を上げていきたい、そうしてその努力を積み重ねていきたい、かように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 法律の範囲内じゃなくて、今の法律でこういう事態を撲滅する、なくすることができるかどうかということをお伺いしておる。今の法律でできるのかできないのか、こういうことをお伺いしておる。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) なくすることができるということには相ならぬと思うのでございます。いろいろ方策を考えまして、具体的に、取締り、聴聞その他の方法で具体的にいろいろ工夫をこらしまして、警察方面の御協力をいただいて、何とか効果を上げていけるのじゃないかと、こういうふうに考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 もう一回お伺いします。これは何とか効果を上げていけるんじゃないかということでなくして、今の法律によってはこういう事態をなくすることができないのか、あるいは今の法律をもってこういう事態をなくすることができるのか、正常な業界の秩序を保つことができるのかどうか、この点をお伺いしているのです。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私といたしましては、時日をかけてやっていけばなくすることができると思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 行政担当官の責任者のあなたが、法に対する自信がないような答弁なんですが、どうなんですか、そういうことでこの法の威厳というものは、法威を守っていけると思うのかどうか、そこに根本的な私は問題があるだろうと思う。この点はどうですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 問題はそれるかもしれないのですが、結局私どもは、現在の職員においてこの法律を遂行していくのに、事務的に手が足りないという点を非常に痛感しております。それで法律問題の前に、現在の法律を執行するに足る人手不足、それが私には一番痛感しておるところでございまして、その点は私はできるだけ職員の定員増について、あらゆる機会にお願いしておるわけでございます。それがある程度解決できますれば、現在以上の効果を上げていける、かように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、人手がもっとふえれば現在の法律でもって秩序維持はできるのである、こういう信念をお持ちになっておるのですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) はあ、さようでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 人手はどのくらい足りませんか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 人手の問題でございますが、実は二十四年の新潟陸運局管内の自動車の車両数と、それから現在の自動車の車両数を比較いたしますと、現在の車両数は、大体大小取りまとめまして九万五千でございます。それが二十四年の車両数に比較いたしますと六倍強の増加になっております。で、これを職員と比較してみますと、現在職員は、常勤労務者を含めまして百六十五名でございます。これを二十四年の当時に比較いたしますと、二十四年は二百六十一名でございまして、四割の減になっておるわけです。これは二年前から常勤労務者を入れていただきましてやっと六割に達したのでございますが、その前は五割四分に当るような数字でございました。で、私は、せめて二十四年の二百六十一名の人間にまで増員をしていただきたいというつもりでございます。これは一挙に——実数で申しますと、六十名近くのものになりますのですが、これはなかなかむずかしいことでございますので、毎年部内の会議では職員の定員増を強力にお願いしておるわけでございます。せめてこの四〇%不足の人間を毎年少しずつでもふやしていただきたいという目標でやっておるわけでございます。この程度までもしかりにいくとすれば、現在のようないわゆる手ぬるいというようなことにはならないんではないかと、かように考えております。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 久保参考人に御注意までに申し上げますが、各委員とも発言は委員長の許可を求めてから必ず発言をされております。それに対し、相対ですぐに答弁をなさらないように、必ず許可を求めてお答えを願いたいと存じます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあいろいろと努力をされているとは思うのですけれども、しかしながら現在、現実に依然として白ナンバーが堂々と横行していることは事実なんです。でありますから、努力はしておられてもこの事実はいまだに消えていない。今の御答弁によりまして、人員がせめて昭和二十四年程度にいただければ何とかなるのじゃないかと、こういうお話でございましたが、人員ばかりじゃないと私は思うのであります。それ以外に何か現在、依然として白ナンバー営業行為が横行しているという原因について、私はこういうことも聞いているのです。警察当局としましては、これのいわゆる取締りの担当窓口は陸運局である、であるから、陸運局から告発されれば、警察として十分協力したい、こういうことを言っているようであります。これもトラック協会の方へ文書でもって通告も出ているので、そういうことを陸運局の方にもお伝え申し上げておいたが、一向にやってくれない、こういう話も聞いているのです。そういうことの実情はどうなっておりますか、警察との関係ですね。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私どもの取締りの段階といたしましては、臨店監査、街頭監査、それから業界その他からの情報提供をいただきまして、それをもとにして取締りをやっているのでございます。特にその間警察方面とは緊密な連絡をして御協力いただいているわけであります。で、業界方面からの資料、これは比較的把握しやすく、しかも、事情に詳しい人が多いのでございますので、数的に申しましても一番多く、しかも、まあ有力な資料と思っておりますので、それが参りますれば、いつもそれは基本調査の資料といたします。むしろ私の方ではそういう資料がいただきたい。そうしてそれによって警察とも連絡して、取締り行政処分の段階に入っていきたい。私どもといたしましては、むしろそういう業界の協力を待ち受けているというような考え方でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 時間がありませんから、一つ答弁も簡潔にお願いしたいと思うのです。私はそういうことを聞いておったわけじゃない。今までは、つまり警察の方からあなたの方へそういうことを申し入れて、あなたの方が告発をしてくれれば警察は協力するのだ、こう言っているわけだが、あなたの力は一向積極的にそういう行為をなさらない。あるいはまた、警察が道路交通取締り等で、もぐりを見つけて、これをあなたの方へ通告しても、一向に当局は取り上げなかった、今までですよ。そういう情報を聞いておるのです。あなた御存じないかもしれませんが、そういうようなことについて実情を簡単に、もしおわかりにならなければ、佐藤さんから御説明願いたい。でありますから、そういうことはいわゆる頭の数だけじゃないのです。頭数がそろったらいいということじゃないと思う。こういう問題も非常に重大な問題だと思いますので、実情についてちょっとお伺いしたいと思います。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私といたしましては、警察あるいは業界からの通知をいただきますれば、喜んでそれに、むしろ待っておるような状態でございますから、それを強力に私どもの資料として取締り、行政処分の対象にしたい、かように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あとの参考人もありますので、最後に一つだけお聞きしますけれども、局長さんが新しく向うへ赴任されて、特にこの問題について解決したい、こういう使命を帯びて行かれたのですが、どういう方針でどういう方法によってこの事態の処理をしていかれようとするのか、それを一つ最後に伺っておきたいと思います。具体的に一つお願いします。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私は大体数字的な概数をにらみまして、それからその地帯の需給関係、経済事情をできるだけ早い機会に把握いたしまして、段階をつけて強力にやみ行為のなくなることに努めたい、かように考えております。ただ、これにつきましては、やはり相当時間をかけますので、その間たゆまず、線香花火式でなしに、段階をつけて絶えず取締り処分をやっておるのだという態勢を継続してやって繰り返していくことが必要だ、こう考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 少しお尋ねをしたいのですが、先ほど陸運局長が言われましたように、新潟県においては、もぐり業者らしきものが大体二百四十両の車を動かしておるというような推量だ、こういうお話があって、当局も三十五名の六十両、こういうふうにおっしゃいましたが、処分の対象を考えていると言ったが、新潟県トラック企業健全経営対策委員会というところから出てきております資料を見ますると、普通車は、大体八十一両、もぐり業者が現在使っておる、こういうことになっておるのだが、この六十両と八十一両の間には差が相当あるので、二十何両というものは対象にしない、こういう考え方でいるのか、それとも数字的に業者の言い分に違いがあるのか、この点をまず明らかにしてもらいたいと思うのです。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私の六十両と申しますのは、二百四十両のうち目ぼしいものが六十両で一応把握できたと、こういうことでございまして、今後さらに第四次、第五次でその差が縮まってくるのではないか、かようにただいまのところ考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 あなたが任地へ行かれてから、大体そのような計画を立てられて一次、二次、三次と手をつけられたことは、全く時間的に、期日的に非常に短かいにもかかわらず、よくお取り上げになって真剣におやりになって熱意を示されたことはけっこうだと思います。ところが、前々から、これはまあちょっと聞きにくいかもしれませんが、多少もぐり業者に対する処分ということについては、新潟陸運局もやってきたように見えるのです。見えるのだけれども、実際に実績が上らないということは、いわゆる、そのもぐり業者に処分を通告するけれども、期日が経過するというと、またもとの姿に返ってしまう、本人の改心なり転向がない限りは、何というのか、重ねて処分々々と、こういう形でやっていく以外には方法がないと思います。ところが、重ねての処分ということが、実際に新潟陸運事務所の実態から見ると、輸送課の陣容は課長以下五名だ、特に貨物関係の担当者が二名しかいない、これで臨店監査なり、あるいは街頭監査というようなことが果してできるのかどうか、これは全くできないと思う。そうすると、いわゆる名目的には監査をやると言うけれども、実質的にはやっておらぬ、こういうのが実態ではないかと思うのだが、それに対してお答えを願いたい。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 臨店監査その他の場合には、実は陸運局の職員その他を臨時に応援させまして辛うじてやっておるというような状況でございます。ただいまのお説の通り、全く輸送課長一名、これは旅客も見ておりますが、貨物係長一名、その下に係員一名でございまして、もう人的には全く苦労しております。で、臨時にそのつど陸運局から応援を出してやっておるような状態でございまして、この点は何とか一つ、私ども心から御配慮を願いたいと考えておるような次第であります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そこで一つ、中身についてお尋ねしておきたいと思うのだが、こういうふうに新潟地方にもぐり業者がばっこしているという現状は、今まで運輸行政の方からいって、強硬な処置が取り得ないで、まあまあというか、なあなあでやってきたような経緯があるように思うのだが、その点はどうですか。あなたが任地に行かれてみて、過去にそういうようなことがあったような感じを受けておりますか。それとも適切にやってきたけれども、できなかったのだ、こういう考え方に今日あなたが立っておられるかどうか、この点を一つ。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 新潟の職員がそれらの人たちとなあなあでやっておるということは、私、絶対にこの一ヵ月の間に感ずることはできないのでございます。時を得て局の応援を頼んでは出ていってやっておる、あるいは机の上でそれだけを専門に幾日か費してやっておるというような状況でございまして、力を尽してなお足りなかったという面があるのではないかと、かように考えております。これは一ヵ月からの経験からでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そこで、この陸運局なり陸運事務所が真剣にこういう問題に取っ組んでいれば、その陸運業者なんというものは徹底的な取締りができてなければならないと思う。ところが、どうもその両数は一向に減っていないし、むしろ既存の業者より堂々と荷物を運搬しているなんという事実の上に立つと、やはりそういうような感じがする。ところが、このもぐり業者といえども、何か聞くところによると、非常に新潟で相当の実力者がやっている。実力者ということになると、これはバックには相当な力がある、政治的背景というか、何か力のある者が陰にひそんでいて、なに、一ぺんや二へんの処分では驚くととはない、税金だと思って払えばいいんだと、こういうような、そそのかしているような背景があるのではないか、こういうような感じを持つのだが、との点はどうですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 背景には私それほど強い人がいるとは考えておらぬのであります。ただ、そういうことをやっている人が、戦争に行って何か生死の間をさまよって何でも力づくですべてのことをやれば押し通せるのだというような思想の、考えの方であって、それ以上、何かうしろに大きなバックがあってやっているというふうにはただいまのところ私は考えておらないのであります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 たくさんの参考人の方の御意見を聞かなければならぬので、最後に一つ聞いておきたいと思うんですが、あなたが新潟陸運局長に栄転されたときに、運輸省なり、あるいは大臣は、特にあなたに期待をかけて任地に行ってもらったという先ほどのお言葉もあったが、私もそう思っておる。そとで、そのあなたの責任というのは非常に重大だと思うんですが、あなたは自信の上に立って、このもぐり業者を絶滅できるという今日確信を持っておられるかどうか、これが一番大事なことだと思うので、あなたのその所信を聞いておきたいと思います。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) できるだけ計画的に取締りをやっていきますれば、絶滅ということはちょっとむずかしいめでございますが、平常な状態になり得るんじゃないかということを確信しておるわけでございます。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 時間がありませんから、簡単に二、三点お尋ねをしておきたいんですが、さっきのお話で、現局長になられてから、第一次、第二次、第三次と取締りをやられて、これに対しては行政処分をやられたというお話ですが、どういう行政処分でありますか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 軽微なものは、大体いずれも標板の領置でございます。ナンバー・プレートの領置でございまして、軽微なものは十五日間、それから今までやりましたところでは、一番最高のもので二ヵ月、こういうことになっております。法律では六ヵ月まで標板を領置できる、こういうような建前になっております。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 次に、この何件かの取締りの結果、告発をされたものがありますか、どうですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) ございます。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 何件ありましたか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) ただいままでには三件でございます。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 先ほどのお話で、取締りを十分にやりたいんだが、手不足でどうも手が回りかねるという点は、ある程度までわれわれも了解できるんですが、そのほかに、ほかの委員の方のお尋ねになっていることのほかに、現在の道路運送法の規定の上に不備欠陥があるがために、取締りがしにくいんだという点がありますかどうですか。もしあればその点をおっしゃっていただきたい。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) その点につきましては、こういう取締り、輸送秩序確立の実際面におきまして、できるだけ力を尽しておるのでございますが、法律の不備欠陥につきましては、運輸本省においていろいろ研究してもらっておりますので、今後その方面にいろいろ資料を提供していきたい、かように考えております。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 現行の規定でも、一応とりあえずの取締りはできるとお考えになっておりますか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) お説の通りでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ずっと総合して今までの答弁を聞いておりますと、どうも私は局長さんに、きぜんたる一つの決意のところがないように私は受け取れるんです。やれるんじゃないかと思うというようなお話なんですけれども、特に先ほど柴谷委員の質問の中で、従来はうまくいっておったんだけれども、どうもとの点が遺憾だったというようなお話でございますけれども、従来ほんとうにこれはうまくいっておったのかどうか。陸運行政というものがうまくいっておったらこんなことになるはずはないと私は思う。何かそこに欠陥があり、無理があり、あるいは行き違いがあり、その無理や行き違いを、あなたはまずもって徹底的に調査をする、そうしてその無理を発見をし、摘出して、それに向って対策を講じていかないと、これは抜本的な対策にならぬと私は思う。そこで、最後に一つお伺いしておきたいと思いますが、この問われわれが現地へ行ったときに、前局長は、この問題については、異常な決意を持って、いわば悲壮な決意を持って対策に当ります、こういうことをわれわれに言明をしておられた。その局長から、この問題に対して特に申し送りがあったわけでしょうが、どういう点について、重点的に申し送りがあったかということについて、最後にお伺いしておきたいと思います。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 申し送りがございまして、それにつきまして私も、ただ出てくるものから個々に、ばらばらにやっていくということでは、どうもあまり意味がないので、計画的にやっていきたい。それからその地帯における経済事情、出荷状況などを勘案いたしまして、輸送力が果して不足しているかどうかというようなことも研究いたしまして……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私の聞いているのは、この問題について特にあなたは関心を持ち、使命を持って赴任されたんですが、前の局長も、この問題は大臣からの指示もあって、悲壮な決意で対策を立てます、こういうことを言っておられた。でありますから、この問題に対して、特に申し送りがあったと私は思うんですが、どういうような申し送りがあったか、内容を簡単にお聞きしたい、こういうことであります。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 申し送りは、力を尽して、一つ絶滅をやってもらいたい、こういうことでございまして、私もそれを受けましてやっておるつもりでございます。申し送りの内容はそういうことでございます。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 一、二お伺いしておきたいんですが、新潟の貨物の輸送力と運送業との割合ですね、それが十分需要を満たしているんですか。この報告を見ますと、よほど割引をして荷を受けている白ナンバーがあるということなんですが、そのバランスの点はどういうふうに見ておいでですか。ただいまのお話ですと、これから調査してということでありますが、大体おわかりになっておられると思うんですが。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) この輸送力の把握は、非常に季節、それからその年の景気不景気によりまして非常に左右されるので、把握しにくいのでございますが、大体の目安は今後つけられるんじゃないかと、かように考えて今申し上げたのであります。今新潟地区のトラック事業者の輸送しております三十二年の輸送トン数は、大体二百二万トンになっております。前年が百六十九万トンでございますが、これが大体一応出ている実績でございますが、車の両数なんかから申して、果してこれ以外のトン数というものがあるかどうか、鉄道輸送もございますので、そういうようなことを今後研究していきたいと、かように考えておるわけであります。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 できましたら、一つ年々違うでしょうけれども、需要と、それからそういうことについて、お帰りになりますれば、年々の炭だの魚だの木材だのの輸送の状態をお調べ願えるんじゃないかと思いますが、そういうものを拝見して、それから今免許をとっている運送の全車両の数が、ここにいただいた資料では、大へん少いようで、先ほどお話の数ほどはいっていないようなんですが、その点でどうなんですか。今運送免許を受けているものの総車両数はどのくらいなんですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 免許を受けております車両数は四百二十両でございます。大体四百二十両でございますのですが、それでこれに対応いたしまして、自家用車が大小取りまぜまして二千七百二両でございまして、純粋の自家用で走っているものも相当ございますので、これが果していわゆるこの運送事業者との割合が妥当であるかどうか。まあ運送事業者に依頼しないで、自家用車で運搬しているというようなことも、最近経済実力がだんだん強くなって参りましておりますので、果して免許業者にどの程度の車両数を持たすべきかということは、今後の研究課題ということにさしていただきたいと思います。  なお、先ほど先生のおっしゃいました品名別のトン数その他につきましては、後刻調査いたしまして、書面で御回答申し上げたいと、かように考えております。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 もう一点それじゃ伺っておきますが、先ほどの車両数、伺いそこなったかもしれませんが、新潟県でございますか、九万五千台とおっしゃったと思いますが、これは小型、あらゆるものをまぜてのお話だろうと思いますが、そうですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 九万五千両は、新潟陸運局管内でございまして、秋田、山形、新潟、長野、これをまぜまして、一本にしまして、乗用車も、トラックも大小取りまぜた数字でございます。で、そのうち新潟地帯——新潟市の周辺の車両数は、大体自家用トラックが二千七百二両、それからそのほかに運送事業者が四百二十両、こういうことになっております。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 それでわかりました。で、まあ全体の数としては新潟の方のは、先ほどの数ほどではないので、そうすると、非常に管轄範囲が広くて、そこに定員が少いとおっしゃるのだろうと思うのですが、それとともに、一々車両が山を越えていくのを監督もおできにならないのですか、いかがですか。いろいろな困難があられると思うのですが、PR——一般市民あるいは業者からも資料は出るというお話でしたが、新聞等で、新潟の新聞等で、こういう不正な輸送をしていることは新潟県の不名誉であるから、そういうことについて一般市民の自重を要求するというような、そういう面、あるいは新聞に多少ビラなんかも刷り込まれていると思うのですが、そういうことは、今まで御着任以来努力されたのですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 昨年の暮れ、PRとしましてラジオ放送、新聞等にその旨を宣伝いたしましたのですが、なお、今後商工会議所、あるいは新聞、ラジオ等で重ねてそういうことをPRしたいと、かように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あとの参考人に聞くための参考資料として、参考人に一点だけ聞いておきたいのですが、何かこのきょうの陳情の中では、昨年の聴聞会のときに、その席上で山田六松という人が、何か陸運局を二つに割ってやるぞというようなことを言って、おどかすようなことをしたという話も聞いたのですが、そういう事実はあったのですか。

久保初男新潟陸運局長

○参考人(久保初男君) 私、事実は現実に確認しておらないのでございますが、何かそれに似たようなお話も実は私聞いておるのでございます。それから何か陸運局長の官舎にトラックで乗り込んで、どうとやら、こうとやらして、大きな声を出したというようなことも聞いておるのでありますが、それは現実にあったかどうか、まだ前陸運局長から確認いたしておりませんですが、相当おどかしを受けておるように私も感じを受けております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 自動車部長はそういうことは御存じありませんか。

佐藤治四郎新潟陸運局自動車部長

○参考人(佐藤治四郎君) 山田六松と申しまするか——でございまするが、これにつきましては、三十一年の六月十九日に聴聞いたしております。で、その席に私も出ておりましたのでございますが、お話がございましたように、かなり激越な口調で公述いたしておりました。なおその後、免許申請もなされておりますが、いずれも取り下げということになっておりました。聴聞いたしましたのは、ただいま申し上げました三十一年の六月十九日でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 もう一つ、最近市内のもぐり業者がこういう事態のために逐次郡部へ移りつつあるという、郡部ですね、市外ですね、郡部の方へ移りつつあるという傾向があるということを聞いたのですが、それは事実かどうか。ただ事実かどうかだけでよろしいから、お答え願いたい。

佐藤治四郎新潟陸運局自動車部長

○参考人(佐藤治四郎君) そういった話でございまするが、最近耳にちょっといたしておりまするけれども、現在のところ、いまだ確認した旨の事務所からの報告を受けておりません。引き続き——先刻来局長からお話し申し上げましたが、引き続き強力な取締りをいたしておりまするので、事実があるとすれば、近い機会に、と申しまするか、判明いたすと思います。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 他に御質疑はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)  それでは他の参考人の関係もございますので、一応久保、佐藤両君には別室で御休憩を願うことにいたし、他の参考人の入室を求めます。  次は、新潟通運労働組合協議会事務局長大野五郎君でございます。  大野君に申し上げますが、本問題に関し、もし御意見がおありでありましたら、簡潔に最初にお述べ願いたいと存じます。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 私どもから特に本件について強調したい点があるということは、非常に——ちょっとこの問題が起きるまでの経過というものが、若干やはり新潟県の特殊事情でもあるのではないかということが一つあるわけです。これは経営者であるとか、もぐりであるとかという立場を抜きにして、通運労働に従事する労働者の立場として率直に言えることは、非常に新潟県の特異性からいって、少くとも自動車運輸というものが終戦時の混乱の時代の中において安易にできるというような情勢が一つあったということ、これは非常にやはり本件とも関係があるだろうと、このように考えておるものです。なぜならば、新潟県には、御存じの通りでございますが、全国希有なガスが噴出しております。これは非常に当時のゴムと油の関係の中で、通運事業、陸上運輸の中の大きな要素であるところの二大要件のうちの一つが備わっておったという事実があったわけです。こういうことの中で終戦のあの困難な時代を迎えたわけですが、当時の軍の車その他、そういうものから来たところの車を利用して、当時やはり手っ取り早く何かをやろうという方向に進むならば、これが非常にある程度安易な方向の中で求められるという実態があったと私どもは判断しておるわけです。それで、本件がこのような情勢の中で出てきた一つの事情としては、少くとも今言ったようなものが、当時混乱の状態の中で、混乱なりに大きく移動し、また、それぞれ売買をやられた現状であって、これの利用度というものが非常にあった。これがやはり一つの慣行となったり惰性となったりして今日に及んだのではないかと、このような分析を私どもはやっておるわけです。それで、本件がこのように何かどうにもならないような膠着状態に至ったこの経過というものについて、私の方としても非常にやはり、後ほども申し上げたいと思いますが、大きく労働条件その他に影響のある問題でありまして、詳しく述べたいと思いますが、率直にいってそういう慣行を、そういうまた情勢の中で行われたものを放任するというような格好のものが、道路運送法が数度改正になったんでございますが、その過程の中でもやはり一つあったんではないか、このように思うわけです。それからこの通運業が今言ったような情勢の中で、通運業者は通運業者の中において、伝統と歴史を誇った力の中で努力を続けてきたのでございますが、何せ周囲がそのような、安ければよかろうというような格好の心理をうまくここに助勢するという格好ができまして、そういうようなものが衰えるどころか、経済の正常化に向っていくに従ってこれらが一つの安易な方向としてとられてきて現段階に来ておる、このように大要としては、私どもの立場としては考えておるわけです。それで、本件がこのように大きく一つのしこりとなってしまったということについては、以上のやはり私の説明したことが大きな原因ではないか、このように思っているのですが、ここへたまたま私が、本件のここまでに至った過程の中で一つ見のがしてはならないということは、何といってもこの法治国家の中において、一つの法の規定の中において行われる業種が、免許業というものが安易に行かれるからという格好の中で行われたこのこと、それからこの中には第三者が見れば、少くとも業者自体にも欠点があったんではないかと、こういうことが当然必然的に考えられるだろうと思うのですが、当時の私どもの県下の情勢としては、非常に今言ったような安易な状態で、極論なんですけれども、安易な状態で通運業が遂行できるということで、業者は歴史と伝統を誇って非常に大きく伸びたわけです。そのことからいっても、このことは法の取締り、当時の法律の適正行使ということがあるならば、このような大きなしこりにならなかったのではないかと、このように考えております。  それから今言ったような情勢下の中で私どもは通運労働者として、少くとも今言った法を無視するような、また、それが極端になって堂々とあらゆる周域において行われているような状態を私どもは黙視することができなくなりまして、私どもは私どもの立場の中で、これを何とか早期に正常に戻す必要があろうということで、新潟の陸運事務所、陸運局等を経由した状態の中で、また業者と一体となった状態の中で、これの摘発と、また、これの根絶のために努力して参ったわけでございます。特に私どもがこのようなことを昭和二十七年以降、当時県下の運輸労働者の非常に低位に置かれているところの労働条件を何とかよくしていこうというようなことで話し合っていく過程の中で、こういう一つの新現象が出てきている。しかも、これが既成事実という格好の中で、業者の相対するところの営業行為をやるということを私どもは明確につかむことができましたので、一見すると、労働組合の一つの戦いの進め方としては何か方向が違うのではないかというような感さえ受けるのでございますし、また地域のそれぞれの労働組合からは、どうも君のところの協議会のとり方というのは、何か業者がやるような一つの方針を打ち出しているではないかというようなことで、たびたび非難もこうむって参りました。しかしながら、私どもがいかにしてこの問題を解決しようかというほんとうの悩みは、他の産業に働くところの労働者ではちょっと考えも及ばない状態があったわけです。たとえば今のようなもぐりのこと、自家用車がちょっと隣の人、二、三軒置いた人に荷物を頼まれてすぐ運ぶというようなこと、こういうことは他の生産工業の労働者にはちょっとぴんと来ないというところの問題、潜在的な大きな問題があったからです。ということは、当時私どもが、調査の中にありますけれども、それぞれの各種の産業別の労働者の賃金、労働条件を見ると、大きく食い違っておるわけです。非常に低位にある。これは新潟県の立地条件もあろうと思います。しかしながら、そういう中において、特にわれわれの業種の労働者は非常に低いということで私ども努力をして参ったのですが、壁にぶつかるところは、現在の物量、物の動くところの量については、組合の指摘する通りではあるけれども、この物そのものが既存業者、特にそれぞれの会社の運輸する、要するに運ぶというところには至っておらないのだ。当るところは、やはり今言うところの類似行為の旺盛さによって、新潟県の物量はそれだけ動いているのだけれども、収益となる面については、三割から三割五分の線になっているというところの実態に常に突き当ったわけです。そういうことで、私どもとしても先ほど言ったように、二十七年以降、この事態を重視しまして、あらゆる角度で法を知らない業者については、もぐりの業者については、接近していっては説明をしてやったりして、そうしてこういうものがいかに無謀であるか、いかにまた公益性から相反するかということを説いて回ったものでございますけれども、何しろ必然性の帰結するところによりまして、むしろそれが大きくなるという段階をたどってきたのでございます。それで、私どもがこの通運業の現段階、特に新潟県の現段階の中において、しからば、そういう状態の中で私どもはどう処していくべきかということを若干申し述べたいと思うのでございます。  それは、今言ったような要因と、そのような方向をたどって現在私どもの県下では常時万代駅を中心——これは全国でも四番か五番の貨物駅でございますが、そこを中心にして堂々と行われている現実は、私どもとしては、絶対今の法がある限りにおいては許すことができない。このことは、たとえ他の労働者から、また少くともそれをやっているところの労働者から、また経営者からどのような面罵をされようとも、攻撃を受けようとも、私どもとしては、今言った法治国家の中において、法規定の中において正々堂々とやる営業行為の方針を見失ったならば、さっき言ったところの生活権とか、労働権とかいうようなものは大きく進捗しないだろうし、むしろ低下するだろう、このように考えております。それで特に私どもが業者と一体となって、トラック協会その他を通じて、この撲滅の運動に乗り出していった経緯を若干やはりここで説明しなくちゃならないのではないか、このように思います。  私どもはそういう観点——先ほど説明した観点に立ちまして、あらゆる機会をとらえて、うるさいほど行政官庁にも参りました。これは陸運局、陸運事務所にも参りました。そうして私ども独自の摘発確認簿なるものを作って、そうしてそれぞれの毎月一回もしくは二回開かれる県下の労働組合の私ども同種産業の代表者会議の席上においても、それを明確に確認されて、そうして片方、陸運局の調査が人手が足らないということをしばしば聞いておりますので、そういう作業だけでも、私ども労働者の立場の中において助勢しようではないかということで、今言ったような会議も経て独自の確認簿も作成して、そして多いときには月に二百五十から二百八十ぐらいまではおさめたこともあります。またまたそういう経過の中において、特に業者の方々も熱心にこの問題についてはやっておられましたので、陸運当局の方からは輻湊したところの、二重に確認したところの確認簿等があるので、そういうものについてはどうだろう、組合の方も一生懸命やっておるのはわかるのだけれども、これは一つ一本にしぼってくれないかというようなこと、たとえば業者が報告することと組合の報告することとがむしろ輻湊して、かえって人手の足りない陸運局が迷惑をするというようなことまで言われるほど、私どもとしてはこの問題に真剣に取っ組んでおったものでございます。ところが、本件のような問題になると少くとも、やはり私どもの観点から言うならば、法の盲点の上にあぐらをかくといいますか、行政官庁の人手の不足、これに並行して、たとえば最近特に情勢として申し上げるのでございますが、昨年の暮れからこの運輸委員会の中で取り上げられて、非常にこれが積極的な一つの正常化のための行動が起されてから、非常によくなったやに見えるのでございますけれども、何せ今言ったような大きな素因がありますので、そういう格好の中で新潟市を中心にして度を強めると郡部に全部散らばってしまう、極端にいうと、われわれはゲリラ戦術に出なければならないのだというような言葉さえも出ておるのですが、新潟に締めると他の郡部でその人たちの締めたのが全部ふくれ上ってしまうというようなことを繰り返したことも何回もありました。特に昨年の末から本年の春にかけてのそれぞれの当局の、また業者の私どもの協力もありまして、相当効果は上りつつあるのですが、それは表面だけであって、新潟市を見ると、なるほどそのようなことがいえるのですが、郡部にいくと逆に散る現象が出ている。今までたとえば岩船郡なら岩船郡を見ると、そこには免許業者は三軒ぐらいあって、しかも、それぞれの業者が保有台数の五五、六から七〇%の稼働で、約三〇%の車両過剰というような中で、新潟市に締められた人が車を持って向うの方にはびこってしまう、こういう現実も現在出ておる中において、私どもとしては今言ったような、少くとも終戦時以降のいろいろな関連があってこのような状態に来ているのですから、この段階の中では徹底的な一つやはり法制強化の運動をさらに進めていかなければならぬだろう、このように考えております。  それから若干私がこの発言の中で冒頭述べたのですが、しからば、当時業者の中でそういうすきはなかったかどうか、この問題ですが、率直に私はここで発言するわけですが、このことについては、私も実を言うと、現場のほんとうに末端にいて、荷主、荷物その他の関連の中に毎日暮してきたものでございますけれども、その中で率直に言うならば、それは当然どのような完璧な態勢をとっておいても、相手はいわれるところの、国民約一億だといわれるところの相手になるわけですが、その中において、もぐり業者があげるような欠点が当時から以降に業者にあったかというと、それは決してなかったわけです。というのは、私どもの事情を見ても、私どもの県下のそれぞれの通運会社の内容を見ても、労働者が全部縮減されております。このことは、県下の物の動きを見ているとむしろ上っております。路面運送の面においては、相当数上っております。私どもの調査が不十分ならなんですけれども、大体二十七年ころから見ると、私どもの調査によりますと大体四五から六〇の増加を見ているわけです、物量の動きとしては。そういうことからいって運送面の従業員がむしろ減っておる。極端な話が、大体それと反比例するような格好で、従業員の数が減ってきております。だからといって機械化の進展が目ざましいほど、私ども通運界の中に大きく風を巻き起すという事実は、そう大きくウエートは占めておりません。このことを見ても、決して業者に態勢がなくて、逆に突っ込まれたというようなことは私は断じてないというようなことをここで明確にしておきたい、このように思います。  ただ、皆さんも御存じのように、希有の新潟大火というようなものがありました。これはほんとうに戦禍の跡の廃墟を建て直すというような格好の中で、これは今まで想像もつかないような一つの混乱時がありました。このことは私ども否定はいたしません。ただ、このこと自体は今言ったようなもぐり業者がはびこるような原因では決してないと思います。ということは、ただ新潟が焼けただけで、当時の輸送力のなには大体二八%は、特に車両のことなんですが、余っておるといわれておったわけです。それを投入して、そうして今言った戦禍の跡片づけ、大火の跡片づけをするならば、決してこの復興に支障を来たすとか、そういうようなことは私どもの観点から言うならばなかったと断言できると思います。ただ、それが一つ、もぐり業者は今言った安ければよかろうというところの利用者の心理と実態にぴったりしたということは、率直に言わなければならぬだろうということで、当時若干ぐらついてきたもぐりの人たちの個々の経営、運営というものにいびきをかかしたということは事実だろう、このように私どもは考えております。今言ったように歴史と地域の一つの特異事情を持っておる中で大きく根を張ってしまった、既成事実のごとく根を張ってしまった、このことについては、将来とも大きくやはり道路運送法の完全実施というような格好、これはもちろん業者も責任があろうと思います。その中におるわれわれ通運労働者には十二分に責任があろうと思います。しかしながら、この法の完全実施がなくて今言ったようなもぐり業者がはびこるならば、後ほどいろいろ説明したいと思うのですが、もぐり業者から来るところの県下の荷主の弊害は相当大きなものがあがっております。このことを見ても、決してもぐり業者の、たとえば経済の十原則に基いた安ければよかろうというところの競争の現段階ではない。しかも、力のないもぐり業者から来るところの一般の荷主がいかに大きな迷惑を受けておるかということは、私は見のがすことができないと考えておるわけであります。  私どもとしては、長い期間の一つの労働者としての立場の歴史を歩いてきたので、いろいろしゃべりたいことがあるのですが、時間の関係もあろうかと思いますので、以上で私の発言を終りたいと思います。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 大野君に対し御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなたの方の陳情書の中に、昭和二十七年の夏林俊蔵という者が営業類似行為をやったので、百二条によって処分をされておるのだが、玉井弁護人を代理人として訴願を提起した、この問題に対する当局の態度というものが、いわゆる法の威厳を維持するというきぜんたる態度がなかった、であるからして、他のもぐり業者がくみしやすしとして、だんだんこういう事態に発展してきたのだ、こういうことが書いてあるのですが、その当時の事実について、少しく説明していただきたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 今言われたのは、私が先ほど発言した中の非常に、何といいますか、自信をもってもぐり業者が一つの方向に突き進んできたという過程の中ではそういうことがあったのだということを私の方で記載して出したわけなんですが、そういうことはどういうことかというと、当時、これは全国もそうだろうと思うのですが、新潟県も非常にもぐり業者は遠慮した、俗にいうところのこわがって仕事をやっておったというのが実態であったわけです。当時の台数からいっても稼働の範囲からいっても、たとえば新潟港のような大きな玄関口に来ることを避けるとか、万代駅とか主要駅に来ることを避けるということが新潟県にはあったわけです。ところが、今言ったところの林さんの免許申請から起きたところの一つの告発になった、法廷の争いになったこの問題というものは、当時非常に大きくここに自信をつけさせた一つの拠点ではなかったかということを記載してあるわけです。このことはどういうことであるかというと、当時、今言った情勢の中でおそるおそる業者がやっておったわけです。ところが、林なるものは、そういうものについては一顧だにしないというような状態の中で、一番程度の悪い業者——私どもの言葉で言うならば、一番程度の悪いもぐり業者というようなことがある程度言われておったわけです。それで、この問題が出て、まあ行政官庁は正当行使という格好の中で、これを取り上げてやったわけなんです。たまたまこの帰趨というものがうやむやになってしまうというような格好に終ったわけです。ということは、陸運局は当初非常な決意でこの問題と取っ組んだわけです。ところが、まあ若干あれでしょうけれども、地方に来ると政治家の名であるとか、俗にいうボスの肩書を持った方の介入であるとか、いろいろあるわけですが、そういういきさつがあって、その問題が正常な、要するに法のさばきを受けるという場をずらしてしまった、そうしてこれがあいまいのうちにどっちにもつかない状態の中でこの問題が消滅してしまった、こういう事態があったわけです。これが非常に私どもの観点から言うならば、さっきも言ったように、おそるおそるやっておった業者に自信と確信を与えてしまった。陸運局何をやるものぞ、このような一つのいい事実を与えてしまった、このように私どもとしては見ておるわけです。そのことを記載してあるわけです。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 次に、もぐりといいますかね、営業の類似行為をやっておる事業者といいますか、そこに働いているところの労働者の状態、人員その他の労働者の状態について概略でいいんですが、参考のために伺っておきたい。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 大野君、簡潔にお願いいたします。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) もぐり業者の労働条件という御質問だと思いますが、これは全部新潟県の特殊事情からいって、農村の二男坊がたくさん余っておる単作地帯でもあり、そういう人たちが大半を占めておる。本件の中心になっている人の従業員の層を調べてみても、妻帯者は五十人のうち八人しかおりません。また平均年令二十五才というような十八、九才、俗にいう自動車運転免許が取得できようというような年令層をもって占められている。それで、その労働条件は非常に低位であります。いわば自動車業というものはどういうものか、免許というものはどうしてとれるものであるか、このことが一縷の望みであるという格好の中で来ているという層がたくさんおります。これが大多数を占めておるというような格好になっております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 次に、陸運局と警察との関係について、警察は何か陸運局の方から告発するなら協力するのだ、こう言っておるようですが、告発がないために協力のしようもない、こういうようなことを言っておるようですが、その間の現地の事情はどうですか。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) この点については、これは正確でないかもしれませんが、一つの業者、私どもの労働者の中でいわれていることは、当時やはり陸運局がこの行動を非常に厳正にやっておった時代と比べて、今はやっておらないという格好の中で、極端に聞えると思いますが、当時はそういう格好の中でやっておる小さな業者がたくさんありましたが、そういうものの摘発はある程度非常に努力は続けられたわけですが、その間のいきさつは、私どもの聞いておる範囲では、こういうことがあったわけです。当時やはりこれを直接権限の中で押えるのは、陸運局の中の一つの告発といいますか、連絡といいますか、そういう格好の業者、そういうものを経て協力的な態度の中でやられた一つの物語、話としてそういうことがあるのですが、警察官が陸運局の一つの通報によって業者を押えた、そうして類似行為の現行犯という格好の中で、陸運局にこれを持っていった、ところが、三日ばかりたったら、この人が、当時押えた警察に行って、おかげさまで、まあ無事解放といいますか、釈放といいますか、そういうような格好の中で帰ってきましたというようなことが言われたそうです。それでまた、その人も言わなければいいんでしょうけれども、警察官の人に、ある席上で若干話しているうちに、了解点に達して無事釈放ということになりましたと、そういうようなことを言ったそうです。それで当時のその警察官としては、非常におかしいじゃないかと、何かわれわれが陸運局の通報によってそのような行動をとって事実を押えると、それをわけもわからぬうちに釈放してしまう、無罪放免という格好の中でやってしまう、警察官の認識とするなら、あれは当然営業停止か、使用禁止で、十日や一週間の刑を食わなければならないのじゃないか、そういうような事情があっても、それがどのような関係になったのか知りませんけれども、無事釈放という格好がとられたというようなことで、当時の警察としては、このようなことをやっておったのでは、陸運局の、何といいますか、使い走り、手先のようなことになると、何か事の核心に触れるところに行くと無罪釈放という格好の中で投げられてしまう、ああいうのは、こっちも忙しいから、そうばかのように一生懸命になってやる必要はないということが、当時の警察官の空気としてあったということを私どもは聞いております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういうような状態が過去にあったとしても、この問題が表面に出てきて、取締りもいろいろ強化された、こういうことになって、現在はどんな状態ですか、そういう関係は。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 現段階においてはそのようなことはあまり聞いておりません。割合にうまくいっているそうです。特に昨年本院において取り上げられて以降の行動については、積極的な協力態勢がしかれつつあります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それから、山田六松という人についてちょっとお聞きしておきたいのですが、御承知の範囲でお答え願いたいと思うんだが、去年の聴聞会の席上で山田六松という人がたんかを切ったということを聞いているのですが、そのときの状態についても一つ……。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 簡単に申し上げます。しかし、当時自動車関係の業者をしてあっと言わせた一つの事象でありますが、簡単に申し上げます。私どもの記憶では、昭和三十一年の六月十九日の聴聞会だと思います。これは誤まりがあったら訂正したいと思いますが、私の記憶ではそうだろうと思います。大体聴聞会が八割程度終ったあとです。そのあとで本人が言ったことはどういうことかというと、おれに免許をくれないなら陸運局をまっ二つにしてやるんだと、多少地方の方言が入ると思いますが、まっ二つにしてやるというようなことを、片足をひざの上にこね上げるというような格好で言ったことがあるわけです。それで、当時私ども関連するところの業者は、全部反対陳述に出ておりました。また、私どもの県通運傘下の労働組合関係の委員長級が全部反対陳述のために出ておりました。そういうことを聴聞会の中で発言があったわけです。それで私どもとしては、このことは今までかつて経験したことのない発言であったので、非常にこれは問題になるだろうというようなことで、私どもはそれ以降の動きを見ておったわけですが、聴聞会が完了するまでには、何ら陸運当局は、この発言について追及しなかった。もちろん私どもも非常に聞きたい点がありましたけれども、私どもの所管事項でもありませんし、私どもの権限でもありませんので、私どもは帰ったわけですが、当時そのことが新潟の業界に広がって、少くとも悪い印象、要するに行政官庁の無能さを暴露したということはこれは事実だろうと思います。陸運局は何にもしないんだと、公けの聴聞会であのような発言をされて、そのことがどういうことかということの追及もやらない、そうして注意も与えない、ただ、あまり興奮しなさんなという言葉を記憶しております。それは報告も受けているし、聞いておりますし、当時の記録も残っておりますが、そういうことをただ言われただけであって、そのことが追及されて明確な答えがなかったという事実があるのです。そのことではないかと思いますが……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 陸運当局も山田六松という人に対しては、相当頭を悩ましておるようでありますけれども、この山田六松という人に対して、陸運当局としてきぜんたる態度といいますか、断固たる措置ができがたい、こういう状態に見受けられるのですが、何か事情があるのですか。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) ちょっと……

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 山田六松という人に対して陸運局の人が頭を悩ましておる、何といいますか、もてあましておるというな格好らしいのですけれども、何かそのもてあましておるという中に、特別にそういう事情があるのかどうか、知っておられたら言ってもらいたいと思います。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) その点については、私ども詳しくは知りません。ただ、先ほど言ったところの常識であるならば、ああいう正式な聴聞会の中において、しかも、二十七、八名いるそれぞれの代表者の中でああいう発言はないのではないか、ということは、これは抽象的になると思いますけれども、ないのではないかというような感は私どもは払拭するわけにはいきません。ただ、事実は私どもは持っておりません。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 もぐり業者の現行犯を警察が検挙する、そうするといつの日か、話がついたからということで警察の方に連絡があるので釈放しておる、こういうお話が今あったのだが、その事実をおつかみになったのは、どういう場所でどういう関係者からお聞きになったか、それを聞かしていただきたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 先ほど私が言ったように、これは明確なことではないと言ったのですが、当時の警察官の動きが、非常に押えよう——連絡をとって協力態勢がくずれたころに私どもは非常に不審を持ったわけです。その中で、これは事実こうだという格好のの中で私どもは聞いておるのではないのですけれども、そういう結果でああいう非協力態勢がある程度とられざるを得なくなったのだというようなことの、当時私どもの俗にいうところの自動車で生きておる人たちの中に若干出たということを私は言ったわけです。事実はつかんでおりません。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 まあ事実をつかんでおらなければ——これは非常にいい材料なんだけれども、ちょっと惜しい、参考人からの発言としてはちょっと惜しいと思う。ここがきめ手になろうかと思いますが、そういう点はしかるべく現地で十分把握してもらいたい。これは参考人に要望するようなことになりますが、私は、警察と陸運局との関係がほんとうに協力一体の形であるならば、もぐり業者の撲滅はできると思う。ところが、やっておらぬというところには何かあるのではないか。先ほど陸運局長に聞いたような次第なんだけれども、そういう点はしかるべく現地でつかめましたら、一つ今後でもけっこうですから、大いにつかんでいただきたいと思います。  第二問としては、山田六松さんという人は、非常に、何だか土地ではボス的なような存在で、何か陸運局もこわくない、警察もこわくないといったようなふるまいが行われておるようなんですが、そういう地方における実力者でございますか、この点を一つお聞かせを願いたいと思います。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 簡潔に申し上げます。そういう政治を動かすとか、財界を動かすとか、そういう力は持っておりません。ただ、いうならば、何といいますか、何も知らないものはこわいものがないというような一つのタイプの人です。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 非常に通運労働組合協議会等が正常な運営のために努力されているということをかねて聞いておるのですが、あなた方そういうような運動を展開する過程において、他から迫害なり、あるいは干渉がましいことが協議会なり、あるいは既存の労働組合等に加えられたというような事実はございませんか。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 直接集団的な威嚇であるとか、恐喝というようなことは聞いておりませんが、ただ、公衆の中で白昼堂々と営業行為をやっておりますので、これのほんとうの現認書をとるということで当時現認書ばかりやったことがあるのですけれども、組合当局としては。ところが、関係官庁としては、現認書だけではいかぬ、実物の写真がなければいけないのだというようなことで、私どもの方としても、現認書には必ず写真を添付してやろうということで、あらゆる努力をして、ちょっとした大きな会社の係その他に組合でもって話したり、経営者の方からも理解してやっている過程で、たとえば魚を運んでいるところを写真にとろうとするときに、これはむろん意識的であるかどうかしりませんけれども、その運転手が作業をしながら、カメラを向けていると、私のところでは俗にぶっかきというのですが、魚を腐らないように氷をぶっかいて入れているのですけれども、ああいうものを投げて写真をとろうとするのを妨害するというようなことは二、三報告は聞いておりますが、集団的なものはいまだありません。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 陸運局長が二月二十一日に交代されたのですが、あなたの目から見て、前任者と後任者とが、本問題に対して熱意を持ってやろうという、その熱意が前任者と後任者では違いがあるように目にとまっておりますか、そのような点を一つお聞かせ願いたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 前任者と後任者の件でございますが、もちろん私どもとしては行政官庁の一つの機構権限はわかりません、明確にいって。たとえば実際面をやるのはだれであって、どうということについてのそれぞれの分限はよく知っておりませんが、端的に言えることは、前任者も少くとも新潟を去る前、本委員会に取り上げられた以降の態度は、今の陸運当局の、少くとも局長との関連においてはそう大差はないと私は考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 最後に一つ、まあいろいろ陸運事務所の職員諸君とあなた方顔を合せる機会もあると思うし、また、こういう問題について話し合ったこともあると思うのですが、陸運局の職員諸君があなた方に何か陸運局の内部事情、あるいはこのもぐり業者に関連を持ったことの話し合いをしたことがありますか。もしあるとするならば、その内容をちょっとお聞かせ願いたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 私ども、もちろんこれはのべつというわけにはいきませんけれども、機会あるたびに、やはり陸運局にも労働組合がございますので、それを通じた状態の中でも話しておりますし、窓口の人たちとも話し合っておりますけれども、まあ大体言っていることは、少くとも現在の国内の自動車の台数が急増している状態の中で、人員が足らないということは常に聞いております。ということは、現在新潟陸運事務所において県下の窓口となっているところの貨物関係は課長以下五名しかおりません。しかも、私どもがずっと前から知っている陸運事務所の態勢から見ると、非常に大きく減少しております。おそらく半数以下だと私は聞いておりますが、それほど縮減されております。反面、車両台数は三倍以上増強しております。そういうことになると、いつも話の過程で出るのは、君たちのとっている行動は非常にありがたいけれども、実質面で動けないのが実態なんだ、片方投げるならば、片方の窓口業務というものが、たとえば登録その他の業務というものが非常に放置されなければならないということ、これが一つの現実なんだというようなことを非常に苦衷的に訴えておりました。それからまたいま一つ言えることは、その担当の人たちが言っていることは、少くとも今言ったような、何といいますか、つかみどころのないもぐりを追及する格好の中では、おそらく一人、二人の員数をふやしたところでちょっと困難ではないか、少くとも一大方針が、やはり上からびっりとやってしまうのだ、一つのものを逃がさないところで追及してしまうのだという方針がないとちょっと無理ではないか。ただ出てきたものを押え、また違う方向に出る、それをまた押える、また違う方向に出る、それでは今の一名やそこらの増員があったところでどうにもならないじゃないかという苦衷を訴えておりました。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 ありがとうございました。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 今のお話の中に、新潟においてこのもぐり業者が非常にはびこっているという原因の一つとして、法の盲点を利用しているというお話があったのですけれども、法の盲点というのはどういう意味ですか、よくわからないのですが。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 私どもが盲点と言っているのは、私ども実は教えられたわけです。これはどういうことかというと、陸運局なり陸運事務所なりに、業者と一体となって陳情やいろいろな協力をやっている過程の中で、関係当局の方から聞かされたわけです。現在の法律ではこれ以上はできないのだよ、君たち、と言われた。こういうことでそのこと自体が私どもとしては盲点というような感じを受けたわけです。また、そういうことを主張されているというふうに理解したわけです。さっき言ったように、現認書や写真や、そういうものをはって、今言った使用禁止その他を要請するのですけれども、やってしまう、ところが、強い者になると標板は私がそれぞれのところから二百円もしくは二百五十円で買ってきたナンバーでございますけれども、それはおれが買ってきた、局ではそれを取り上げる権利はないのだ、おれの所有物なんだというふうなことで開き直られてしまうと、ちょっとそれを強引に持ってくるというようなことについては、ちょっとこちらはきめ手がないのだというようなことも、その過程の中でつけ加えられているわけです。そうしますと、行政官庁が言っている少くとも法が不備なんだ、盲点ということは、当るかどうかしりませんけれども、そういうことに当てはまるのではないかと私どもは理解しておったわけです。そういうことです。

成田一郎自由民主党

○成田一郎君 今の盲点の問題ですけれども、今の法律があるいは十分でないかもしれませんが、しかし、今の現行法でも十分に私は取り締れるように思いますけれども、これは意見の相違としておきます。  それと、いろいろ伺ってみると、陸運局の方の人手が足らないということも、どうもそういうもぐりの人が横行するという原因のように思うのですが、人手が足らないのは、陸運局としては新潟だけでなく、ほかの方でもみんな半分ぐらいに減らされているのが実情のようです。それから今の盲点があったとかりに仮定しても、新潟だけに盲点があるのじゃなくて、どこでも盲点がある、そういうことになると、人手が足らない、法律が不十分であったと仮定しても、ほかと同じであるのに、ほかにも幾らもあるでしょう。新潟においてことにこういうふうなひどい状態になったというのは、その二つの原因のほかにだ、何か特殊な新潟における事情があるかどうかということ、あれば率直にお話を願いたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 端的に申し上げてくれという御要望なんですけれども、私の方としては、他の県下の置かれている実態が、どういうところが本県の、新潟県の場合のとられている処置と違うのか、これは正確に知らないわけです。ただ、行政執行者がどこまでもやらなくてはならないのじゃないかということについては、どこの県も同じだろうという認識は持っております。そういう観点で申し上げるのですが、少くとも私はさっき言った新潟のみがそういう格好の盲点があるということはおかしいじゃないかということだと思うのですが、先ほど言い落しましたけれども、少くとも新潟の場合は長く撲滅されなかったから、そういう方向に発達と申しますか、手段が非常にうまくなっている。たとえばAという者を押える、そうするとそのAは翌日名義を書きかえてBという人間に、実質はAがやっているけれども、Bに切りかえてしまう。Bも押えられる、そうするとCあたりへ飛んで、ちょっと関連のない従業員の中のおもだった人たちの名義を借りて、すぐまた切りかえてしまう、こういう格好のものが、現行法規の中でこういうような格好を用いられたわけですが、そういうことがよその県では早くスムーズに行われているかどうか存じませんが、新潟ではそういう格好でもぐり業者が延命してきた、命を長く保ってきた一つの方法でなかったかと、こういう点で私どもの方としては、これもやはり法の盲点ではないか、認識が非常に間違っているというのならばなんですけれども、私どもはそういうふうに考えているわけです。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 最後にお伺いしますが、組合の方としても、この事態を早く正常に復したいといういろいろな努力、運動をされているように思いますが、この正常化するについて、あなたの方としてはどうしてもらいたいか、この点はこうしてもらいたいということがあると思う。そういう点について、率直に意見をお述べ願いたい。

大野五郎新潟通運労働組合協議会事務局長

○参考人(大野五郎君) 私どもでほんとうに要望したい点が三点はっきり言ってあります。ということは、私どもは既存業者の伝統を誇る運送業の中の従業員ですから、また組合も持っております。業者の俗にいうところのなまけや、業者の一方的な一つの考え方の攻勢については、勝ち負けは別としても、抵抗力は持っております。そういう格好の中で、私どもは業者の間違った方向については、見ておるところについては進言もし、取り入れもさせていきたい、このように私どもは決意をもっておるわけなんですが、そういう上に立って要望することは、少くともやはり表面ではなくて、これはさっきどなたか質問されたのに通ずると思うのですが、法の盲点ではないかと今でも思っているわけなんですが、表面を見てそれぞれの行政措置をやっても何もならぬということ、やはり現実をとらえて、現実を撲滅するまでやはり行政官庁はやらなければならないのじゃないか、それについては、組合としてはあらゆる状態の中で全面協力はできるというふうに思っております。今言ったように、たとえば内容を見ればAがやっているのに、Bの名義になっておって、一週間か五日くらいでさらにまた営業ができるというようなことは、これは表面を一つの司政官、行政官が扱っているからだと、このように判断しているので、そういうものは極力縮めてなくするような方法をとってもらいたい、これが一つであります。  それからいま一つは、私どもも労働者の立場の中で、はっきり言って決して経営者の代弁者ではありません。率直に言って、労働組合になった場合においては、私どもははっきり言って労働者です。そうすると、私どもが一番考えるのは、少くとも労働組合が、既成事実であろうとどうであろうと、五人なり十人なり、多いところは五、六十人使っているような労働者の固まりがいるわけなんです。これを私どもは見のがすわけにはいかないわけです。たとえもぐり業者のだれかれであろうと、この者は見のがすわけにはいかぬと思うのです。そういう点については、少くとも私どもは、これは本委員会に要望しても大きな問題過ぎて困ると思いますけれども、そういう点はやっぱり指導の中でやっていかないと、一つの道路運送面においての一つのいざこざも、全部それをやった暁においてはどうなるのだという大きな問題にぶつかると思うのです。そういう点も吸収するための問題にぶつかると思うのですが、そういう点についても、十分御努力を願いたいと思うのです。  それからいま一つは、これは現地の当局へのお願いになると思うのですけれども、安易な方向の中の解決を捨ててもらいたいと思うのです。ということは、非常に私どももここに来る前にいろいろな情報やその他も精査しました。その中で最近新潟陸運局がとろうとしているところの態度、これは真実かどうかしりませんけれども、このようにもめて、ごたごた中央まで行ってやっているならば、いわゆるもぐり業者というような格好の、少くとも県下においては相当数のもぐり業者がおるわけなんですが、それらの中から精査をやって、免許申請をやらして、そうしてその中から優秀なものに一つ免許を考えようじゃないか、こういう考え方だけはやめてもらいたいと思う。私ども労働者の立場の中から、さっき言ったように経営者の代弁者でありませんので、正常な道路運送法にのっとって免許をされておる業者に対しては、私どもは決して反対もしません。また、需要と供給の中で当然運送業がなければならぬということがあるならば、私どもは決して反対するものではありませんから、そういう点について、私どもの調査している過程の中で、何か安易な方法を求めて、そうしてこのもの自体がなくなればいい、ただなくなればいいという格好の中で努力されるということについては、十二分に一つ御指導を願いたい、このように思うわけです。以上です。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) どうも御苦労さまでした。それでは大野君には別室で御休憩願いたいと存じます。  次は、新潟トラック協会理事平時雄君でございます。  平君に申し上げます。本件につきまして、もし冒頭に御意見がございましたならばお述べいただきまして、それについて各委員から質疑をいたす、こういう順序で進みます。御発言ございますか。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 現在の新潟におきますいわゆる私ども業者が申し上げますもぐり業者、これはまあ私どもの名前ですけれども、この現況について一応述べたいと思います。  いわゆる自家用車を持って営業類似行為をやるいわゆるもぐり運送業者と呼んでおりますが、そのもぐり業者によってわれわれ、つまり既存免許業者が権利を侵害されて非常に困っておる現況であります。荷主を相手とするのはわれわれ既存業者の使命であり、義務であると思うのでございます。ただ、荷主は安く、早く、確実な輸送を認めながらも、ただ当面の利益を運賃の安手に求めて、いわゆる公益性を無視するもぐり運送業者を利用する面が多々あるのであります。新潟地方において路線事業にはほとんどこの影響は見られないのでありますが、いわゆる一般貸し切り関係の荷主、これもほとんどはある業者に限られた荷主であります。具体的に申し上げますと、新潟市内における鮮魚関係、干魚関係の荷主が多いのであります。大きい荷主はそれほど、もぐり業者をほとんど使っておりませんけれども、ただ特定のそういう業者が使っているようなものでありまして、その収受運賃がいわゆる定額の二〇%から四五%くらいの安値でやっているような現状でございます。そこで、われわれ業者が昭和三十年新潟県トラック協会におきまして、一つの事業として、新潟県トラック企業健全経営対策委員会という名称で、新潟県下十支部を設けまして、いわゆる輸送秩序の確立運動に積極的な協力をいたしたい、こういう目的で発足したのであります。その内容と申しますと、われわれ自主的に同業者の道義の確立によって団結をはかっていく、みずからの権利の力によって防衛する態勢を整える、もって荷主大衆の公共の福祉に供したい、こういう目的で発足したのでありますが、ただこの貸し切り輸送においては、ただいま申し上げました通り、もぐり業者の低運賃がいろいろと支障を生じてきたのであります。それに対していろいろ御当局並びに関係方面にも施策を御相談申し上げまして防止策をお願いした次第でありますが、大体新潟市内におけるいわゆるもぐり業者の数を申し上げますと、無慮、台数で八十一台ほどあると推定されるのであります。われわれ営業者の一日における需給、いわゆる輸送量と申し上げますと、大体五千七十五トンでございますが、自家用車は大体、これは自家用車全部の数量でございますが、二千九百三十二トン、これは最近調査したのですけれども、この二千九百三十二トンのうちに、いわゆるもぐり業者があるのでありまして、トン数は大体八百十トンであるのであります。この八百十トンに対して、当然われわれ既存業者がやらねばならない運送数量であるのでありますが、前に述べたごとく、いわゆる低運賃によって荷主を獲得して輸送している、いわゆるもぐり業者がやっているのであります。この損害額もちょっと私の方で計算したのですが、一日大体十トンとしまして、一日の運賃収入五千九百十円、一カ月の運賃が一千百八十六万七千七百五十円というような莫大な数字が、いわゆるもぐり業者に侵害されているのでありまして、もぐり業者によって免許業者が受けている被害でございます。これが対策を、先ほど申し上げました輸送秩序確立委員会によって対策を講じているのでありますが、すなわち御当局に対していろいろ資料を提出いたしまして、いわゆるもぐり業者の現認報告書なるものを相当数提出いたしまして取締りをお願いしているのでありますが、最近その効果もだいぶ上っているようでございますけれども、ただ、この効果が線香花火にならぬように、われわれは今後も続けてお取締りをお願いして、これらのもぐり業者の撲滅を切に御当局にお願いしたい、かように思っている次第でございます。しかし、陸運当局の御都合もございましょうけれども、われわれの目から見て、御当局はこのたびの取締りに対しては非常態勢というようなことで取締りをやっていただいたのでありましたが、ただ、これが永続できるかどうかということに対して、われわれ業者が一応杞憂と申しましょうか、感ずる次第でありまするが、この点もよくこの際御推進願いたいと、かように思っている次第でございます。  大体以上、新潟市におけるわれわれの考えていますところを申し上げまして、終りにします。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 平君に対し御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 二、三点だけお尋ねしておきたいと思うのですが、今の陳述の中で、現認報告を出しておるというお話ですが、今まで何件くらいお出しになっておりますか、概数だけでけっこうですけれども。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) ちょっと三十年ころから申し上げたいと思いますが、昭和三十年には五十三件ほど出しております。三十一年は百三十六件、三十二年は百八十四件、三十三年、今月の大体十五日ころの予定でありますが、二百七十八件、こういう数字を現認報告で出しております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 現認報告に対して当局が取り上げておりますが、それで効果的なものと思うのは何件くらいありますか。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 私どもの統計を見ますと、先ほどの昭和三十年、現認報告五十三件に対して、処分件数はありません。三十一年に、報告百三十六件に対して、これも処分ございません。昭和三十二年、報告百八十四件に対して、処分が四件でございます。昭和三十三年、現認報告二百七十八件に対して、二十五件になっております。以上であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この数字を見ていると、以前はほとんど現認報告をやっても取り上げられておらないような格好なんです。何かここらに事情があったのですか。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 古いことだとどうもはっきり記憶がありませんけれども、いろいろ取締りの実際機関であります陸運事務所輸送課がございますが、そこでいわゆる取締りと申しましょうか、やっておるようでありますが、その輸送課の人員たるや、課長以下三名でございまして、なかなか取締りを十分にやることは、私どもとしても十分でない、こういう点においてあるいはできなかったんじゃないか、かように考えておるのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 何か業者の方では委員会なんかお作りになっていろいろ撲滅に努力なさっておるようでありますが、その数字を見ていると、ほとんど水泡に帰しておるという格好です。五十三件、百三十六件、百八十四件、こういうものがあっても、これは本年は何ら効果が上っていない、こういうことになっておりますが、それは単に人員が少いということだけのことですか。むろん人員が少いから手が回らないということは、私十分よくわかります。十分わかりますが、ただそれだけの問題じゃないと思いますが、何かその間に原因なり、事情があったのじゃないかと思いますが……。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 事情を申し上げますと、陸運事務所だけで今までほとんどやっておりますので、取締り関係は。事務所はそれだけの仕事でないのでございまして、いろいろ報告事項、免許申請受付、いろいろあると思うのですが、いわゆる私の考えでございますが、あまり担当官が積極性がないのじゃないか、こういうふうに私は考えておるのですけれども、先ほど述べましたけれども、最近は非常に御熱心に陸運事務所並びに陸運局が総力をあげてやっているのでございまして、非常にわれわれとしても敬意を表しておる次第であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いろいろ対策委員会の対策活動をやられるについて、新潟における営業類似行為の現状について、いろいろの原因なり、理由があると思いますが、そういう点について、参考になることがありましたら、お知らせ願いたい。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) われわれ業者はただそういう環境を、いわゆる対策委員会を作りまして、ただ運送類似行為を撲滅するということが目的ではないのでありまして、われわれ業者が団結して、私どもがりっぱにもらっている免許ですね、その目的を完全に実施するためにやるのが大体の主体であるのでありまして、もちろん業者間だけの秩序がございます。ございますが、大体そういうのが主体でございまして、たまたまそういうもぐり業者が年々多くなってきております関係上、それで最近はほとんどもぐり業者撲滅対策委員会と申しましょうか、そういうのがおもなる目的になっておる状態であります。これはただ新潟市だけの問題ではなくて、これは全国的の問題で、いつもそういう関係の会合においても、必ずや話が出ておるのであります。この原因がどこにあるかということは、いろいろまた地方によって違いましょうけれども、新潟市においては、いわゆる……

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 何かあなたの方の委員会が、輸送秩序の確立ということが主になって、もぐりの撲滅ということが主ではないというような印象を私は受けるのですが、しかし私は、業者自体はもっときぜんたる態度がこれから必要ではないか。あなた方は国から免許をもらって免許業者として免許事業活動をやっている、そうして公益のために尽しておられる、ところが、そのかたわらにおきまして、免許を受けていない者が車両を持って堂々とトラックの仕事を、事業をやっておる、こういうものに対しましてあなたの方は非常に大きな脅威があると私は思う。このもぐり業者は何も新潟だけでの問題ではないとおっしゃるのですが、確かにそうです。これは日本だけの問題ではない、外国にもあると思う。思いますけれども、何々運送株式会社という看板をかけて、そうしてトラックの横腹に何々運送と書いて外交員まで使って走っておるという事例はちょっとないのじゃないかと思う。そういう意味で私は新潟の問題を非常に重要視しておるのですが、こういう事態に、やはり業者のあなた方が公益事業を経営するという見地から、きぜんたる態度を持たないというと、この事態はわれわれはなかなか直らないと思う。でありますから、今の私の言っているのは、何かそれについて事情があるのですか。業界自身として一番知っているのじゃないかということを考えてお尋ねしておるのですが、私どもは期待したお答えが得られなかったのですが、それでは観点を変えてお伺いしますが、山田六松という人は、きょうここにも来ておるのですが、この山田六松という人に対して、陸運当局は非常にもてあましており、下手をすると暴力をふるいかねないきらいもあるということなのですけれども、そういうような事情について、われわれの参考になる点についてお述べ願いたいと思うのです。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 山田六松さんは、なかなか精悍の性質でございまして、まあ、しんがあるといいましょうか、自分の考えたことはどこまでもやる、悪であろうが善であろうが、まっしぐらにやる、率直に言ってそういう人物であります。まあ、たとえば法律違反であろうが、ともかく自分でやっていることが正しいんだ、自分のやっていることは荷主のためにやっているんだ、こういう非常に簡単な考えだけの思想の持ち主でありまして、別に、おれが法律は犯しても荷主のためにやっておるんだから何ら差しつかえないじゃないか、こういういわゆる暴言をはいているような人物でございまして、なお、われわれもよく会いますが、君、そんなことをしないで、君のほんとうの本業を——いわゆる整備関係でございますか、自動車の。ちょっと経験があるんだそうですが、そういう事業をやったらどうか、ということを私もよく言ったことがありますけれども、おれは自動車に生きるんだ、だれが何と言おうが、おれはとことんまでやるんだ、こういうような人物でございます。以上でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 じゃ、最後に一つ、あなた方、今までそういう運動をずうっとおやりになつてきた過程において、いろんな問題にぶつかっておられると思うんですけれども、その運動が一向に実ってこなかった。たまたま国会が取り上げてから、いろいろと問題が大きくなったんですけれども、こういう状態について、あなた方の今までの体験からして、新潟の状態を正常化するためには、こういう点をこうしてもらいたい、ああしてもらいたい、いろんな要望があると私は思う。そういう点を一つ率直にここで述べてもらいたいと思う。陸運局に対する注文もあるでしょう。あるいは国会に対する注文もあるでしょう。あるいは政府に対する注文、いろいろとあると思うんですけれども、そういう注文を一つ率直に聞かしてもらいたいと思います。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) われわれ業者としましては、一応の権利がございますんで、それを完全施行するようにお願いしたい。という点は、いわゆるもぐり業者をどこまでも撲滅するような施策をしてもらいたいと、まあ、こういう要望でございます。たとえば新潟陸運事務所におきましても、人員を相当数量増員を願いまして、取締りの強化に全力を注いで願いたいと、こういう希望でございます。なお、われわれ業者としましても、お役所に対してできるだけの御尽力なり御声援は惜しみませんから、ぜひ陸運当局の仕事にやりやすいような方法にお願いしたいと、かように思っておる次第であります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 先ほどからお答えを聞いておるというと、どうもぴんと来ないことがあるんだが、あなたは既存業者のまとまっておる協会の責任者と思うんですが、私どもが考えているのに、もぐり業者がはんらんすることはあなた方の死活問題じゃないかと思うんですね。あなた方の事業に重大な影響を来たすと思うんです。そういう重大な影響を来たそうとするもぐり業者に対して、あなた方は何か少し寛大のように思うんだけれども、実際は、もっと苛烈な撲滅するための対策等が協会として立てられておると思うんだが、そういうことはないんでございますか。その点について一つお聞かせ願いたいと思う。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) われわれ業者としましても、ただいま申し上げました対策委員会を作りまして、市内業者全員一致協力いたしまして、われわれ業者自身も、法の定めたいわゆる定額運賃の実施という方面で強く推進している次第であります。一方、かたわら、御当局に対しては、われわれは定額を守るから、ぜひいわゆる低運賃をやっているもぐり業者に対してとことんまで取締りを強行願いたいと、こういう精神を強く叫び、並びに要請をしている次第でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そうあってしかるべきと思うのですが、先ほどからの話を聞いておりますと、まあ協会としては現認書をとって陸運局へ出す。ところが、五十何件なり七十何件なり百何十件という件数を出しても、陸運局は一件も取り上げておらぬ。まあ昨年ようやく七件取り上げて、今年二十五件、こういうことになってきたのだが、世間がうるさくなり、国会が議論を始めてから急ににわかに行動を起したように思う、陸運局は。そのような状態の中において、協会としてはどうして陸運局が取り上げないのかというそのことで強く当られたことがあるのでございますか、この点を一つお聞かせ願いたい。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 一昨年以来から、われわれ業者、役員と申しましょうか、数次にわたって御当局に陳情申し上げまして、法の威信にかなうようにぜひとも取締りの強行を願いたいという陳情を再三やっております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 もぐり業者といえども、別に地下へもぐって仕事をしておるのでない。白昼堂々道路で営業行為をやっておるわけですな。ですから、このもぐり業者にも、これは言葉が悪いかもしらないが、盗人にも三分の理ということがある。何か理屈をくっつけてものを言っていると思う。そのもぐり業者が言っている、彼らが、われわれは法には適応していないかもしれぬが、何とかして営業をやるんだ、こういうようなことを言って営業をやっていると思うのだが、そういうことについて、あなたの方で知っている範囲で、もぐり業者が何か理由づけて営業をやっている——何か理由づけてやっていると思う。その理由づけがどんなふうにあなた方のほうにうつっておられるか、知っている範囲でお聞かせ願いたい。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) いわゆる荷主に対して非常に低運賃をPRして、しょっちゅう荷主に対して訪問したり、荷主獲得運動を相当やっておるようなのが一番多いようでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 ところが、それは低運賃といったって、既存の業者の皆さんが輸送される運賃より多少安くはしておると思う。ところが、何も運賃が安いからいいということじゃなしに、依頼された荷物が完全に輸送され、これが何ら損傷なく喜んで受け取られるような送り主であり受取人である、こういう立場が非常にいいのだと思うのだが、そのもぐり業者がやる場合には、人目を避けるというか、できるだけ法をくぐってやっているんだから、実績の上からいってそういう安い運賃が果して安いものであるということにはならぬ場合が多いと思う。そういうような実績をあなた方はお調べになって、先ほども参考人から聞きますというと、運賃が安いから喜んで頼んでいるような形だけれども、実際はその荷物が損傷したりなんかして現実にはかえって損をしておるんだ、こういうようなお話があったのだね。私は、そのようなことを協会としては強く取り上げられて、そうして大衆にアピールするなり、あるいは陸運当局にこの現実を知らしめて取締りを厳重にやらせる、こういったような努力をされたことがあるのでございますか、そういうことがあるとするならば、一つお聞かせ願いたい。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) まあ自家用車においては、いろいろ新潟市内において大小ございますが、ほとんどがいわゆる能力のないもぐり業者が多いわけでございまして、荷主の品物を運んで、たとえば破損したという場合、その能力がほとんどないのが多いのでございまして、まあ、ある荷主においては、相当損害をこうむっているところがございます。かつまた、あるもぐり業者においては、途中でその荷物を横流しして、それを販売している。また、ほとんどその品物は確実に輸送をしないで、途中で——まあ時間通り着かなかったとか、いろいろ事例をわれわれは調べております。そういうこまかい荷主側に損害があることを、荷主は自覚して、あそこの店はとても信用ならぬからというてわれわれ業者の一部に申し込む事例もございます。まあほとんどが能力がないのが現状でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 全くどうも真相を知ってくるとあぜんとするような、法治国家における行為ではないように思うのだが、あなた方、今日までいろいろとまあ経営の健全化ということで対策を立てられてやっておることは、まことにけっこうなことであります。しかも、こういう中でいろいろ問題を取り上げて、特にもぐり業者の撲滅についても努力されてきたと思うのだが、あなた方のこの努力に報いるような陸運当局の態度であったかどうか。多少まあ今までの話の過程から見ますと、どうも手ぬるかった、こういうようにあなた方お考えになっておられる節が多いのじゃないかと思うのだが、陸運当局は昨年度からようやく腰を上げられて、今年になって急にたくさんの件数をあげてきたというようなことで、まあ始めてきたからというような感じを今お持ちになっておられるのだが、実際あなた方の目から見て、運輸当局が本腰を入れてやればできるのだ、撲滅はできると、こういう確信の上に立っておられますか。それとも現在の法の上ではなかなか困難だ、目的を達することはどうもむずかしい、こういうふうにお考えになっておられるのか、協会としての立場と見解を一つお披瀝願いたいと思います。

平時雄新潟トラツク協会理事

○参考人(平時雄君) 現在の法律においては、別に御当局としては、不備の点も——それはいろいろ穴はありましょうけれども、現段階、取締り上においては何ら支障はないと私は考えておるのでございます。要は、御当局がその法に従って取締りを強化すれば、これは完全にいくのじゃないか、こうわれわれは考え、また信じております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 ありがとうございました。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 最後に一点、いろいろお伺いしましたが、最後に私は要望しておきたいと思うのですけれども、あなたの方で自主的に委員会を作って、そうして正常化に努力をされていることは私は敬意を表するのですけれども、この目的を達成するためには、さっきも申しましたように、協会がきぜんたる態度を堅持してもらいたいと思うのです。今御当局、御当局という言葉が出ているのですけれども、御当局も私はけっこうだと思うのですけれども、戦前のように権力者に追随するような御当局であってはならないので、そういう意味であったら私はいかぬと思う。であるから、今具体的に陸運局の人員が少いからこれを増せばいいんだけれども、そう簡単にきょうあすには増せない、増せないから協会の協力は非常に私は大事だと思うのですが、この場合、陸運当局に追随して、そうして何といいますか、言いたいことも言えないというような、そういうことでもしあるとするならば、これはかえって逆効果だと私は思う。でありますから、あなたの方が自主的に一つ協力をして、また努力をされるということは、陸運当局とほんとうに一体になってやる、陸運当局の足りないところはむしろあなたの方から激励、鞭撻してどんどんやらせる、こういうような態度でもって一つ御努力を願いたいと思うのです。私は最後にこれだけ要望して、そうしてせっかく御健闘をお願いするわけです。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 他に御発言がなければ、平君は暫時別室に御休憩願います。  速記をとめて。   〔速記中止〕

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 速記をつけて。  次は、山田六松君でございます。山田君に申し上げますが、すでに冒頭に私から申し述べましたように、本件につきまして何か先にお述べになる点がございましたらお述べをいただき、委員各位からこれに対する質疑を行う、こういう順序で行いたいと存じますので、申し述べたい点がございましたら簡潔にお述べを願いたいと存じます。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 新潟の土地は、非常に海と山と百姓農家にはさまれて、輸送が非常に一時的、また天候のかげんによりまして急を要するような荷物ばかりでありまして、そのような関係のために、今新潟の実態は黄色いナンバーの業者の車が三分の一、白い運送屋みたいな格好の車が三分の二であります。いずれも荷物は急を要する関係上、三分の一の業者だけで今の新潟の荷物の輸送は絶対できないんだろうと私は思います。それが証拠のために、私たちみたいな白いナンバーみたいなものも無理に頼まれたり、無理に荷物を積まされたり、使われたりするようなことでありまして、これが黄色いナンバーの免許のある人たちが、私は絶対新潟の運送屋であるのだからということで補いがつけるものでありましたならば、白いがたがた車みたいな、そういう車を使わなくても免許業者だけでもって、その荷物は、荷動きは十分できるのじゃないかと思います。というのは、新潟は十里、十五里の場所を一日一回くらいしかできない。また道路の悪い関係上、東京みたいな平坦道路でアスファルトの道路でありますれば、一日三回ぐらいできるのが普通であります。ところが、新潟は三分の一しか能率がいかないのです。そういう関係やら何やら、非常に道路が山坂の関係上、それから魚の場合だとか非常に、農家の場合であっても、急を要する荷物ばかりで、生産工場みたいな荷物を運搬するとか何とかいう荷物はほとんどないので、農家、鮮魚のような、時間において非常に急を要する荷物、さっき申し上げましたように、非常にこっちみたいに天候に恵まれていない関係上、今晴れているうちに荷物を運んでしまいたいのだ、今晴れているうちに運ばぬというと、この荷物は先様に行っても使いものにならないのだとか、今魚があがった、この生きのいいうちに、あまり日が照らぬうちに、夜のうちに運んでしまいたいのだというような非常に騒々しい荷物の関係上、このおれたちみたいなのが引っぱり出されたりするようなわけで、三分の一の業者ではそういう急を要する場合に一日も間に合わないから、これを間に合わすためには、どこの車でもいいから、隣りのうちの車でもいいし、すぐ前のうちの車でもいいから、一つ頼んでこいやというような新潟の実態なんでありまして、お客様自体もみんなそろばんでもって荷物を運搬したり届けたりやっているような関係上、あの車は黄色いナンバーであるとか、あるいは白であるから黄色いナンバーを頼まなくちゃおれたちはどうのこうのというようなことは、荷物を出す人たちは何も考えていないので、すぐ間に合って、すぐお客の手元に渡って、昔の運送屋であったならば荷物を積んでいって投げつけてくればよかった時代でありましたけれども、今の運送屋というものは、荷物を一つ一つ並べて、問屋さんがすぐ取引ができるような運送屋を要望されているような今日でありまして、組織をもって大きくなったり、いろいろな点になりますというと、そういうような点が非常に欠けてくるような関係上、私たちが一番利用されたり頼まれたりするような状態でありまして、私はまた頼まれたり何かすると、いやと言えない性分でありますから、そうですが、じゃあ行ってくるかというような工合でもってついやりました。しかし、私は人に頼まれてここまで悪いことだということは気がつきませんでした。というのは、軍隊に十年も引っぱられて敗戦後復員して日本内地に来ました。来まして、その当時は統制組合という組合がありまして、そこで五年半いましたけれども、そのときには、そのような運送とかそういうようなことは全然知りませんでした。ところが、いつの間にか統制組合も解散になりまして、そして自動車の関係をやっていた関係上、それぞれ解散については、みんな生きる道にかけて、山田、お前はこの自動車を幾ら幾らでもってお前にやるのだから、お前、それだけの金を集めてこの組合に納めろというような関係上で車一台私が買い受け、それを運送屋をやろうと思ってやったのではなくて、私はその車でもって炭を——まだ統制が少し残っておりました薪炭が残っておりまして、その車でもって山から炭を買ってきて、そしてその車に乗って炭を売りながらやろうかと思って私がその車を求めたのでありまして、そしてやっておりましたけれども、非常に、どうも炭もだんだん石油コンロとかいろんなものが出まして、どうももうからなくなったから、やはりやめようかなあというような格好に思案をしていたところが、なかなか、新潟は今申し上げたような工合で黄色いナンバーがあまり仕事がいかない。今ここであがった魚を運搬したいのだけれども、免許業者の人たちはみんな帰っていって運ぶことができない、だから山田君、お前のところにはうちのようにして若い連中と一緒に寝ているのだから車一つ出してくれないか、おれは決して悪いようにしないから、この魚を一つ長岡、三条、わずか距離にしますと十五里か十八里の所でありまして、それが一ぺん頼まれ二へん頼まれて行ったのが現在の状態でありますけれども、また私がうちを持ったというのが、魚市場のまん中に私はうちを持ったのでありまして、まあ人にかわいがられたといいますか、何か頼まれてしまって、実際今言うような、まるでそれがいいのか悪いのか、実際私はわかりませんけれども、私の利益からいきまして、軍隊で習った誠心誠意、真心を失っちゃだめだということを十年間失わないのと、それから自動車については、私は徹底的に軍隊で勉強し、また兵隊に行く前にも、私の親が運送屋でありまして、そのときは船でありました、船舶の方で。車に対して私は徹底的に勉強して軍隊に行って、そうして陸軍軍属としまして、私は技手になって復員の道を帰ってきまして、私はこのような、世の中で知っていることは誠心誠意やれば必ず世の中に引っぱられて人間らしい生活ができるだろうということ一つと、それから私は自動車のことなら絶対的に私は神様だという自信しかもう何もないので、ここまで大きな、これは悪いことしたのだろうか、そんなに悪いことであったろうか。そんなに悪いことであったのなら、なぜ世の中の人たちなり、おれたちを利用するような人たちも、非常に大きな、学校を出ておられる人たちが一ぱいあるから、しかし、おれがこんな打ち首にならなければならないような悪いことを頼まれていたのだろうかと思って、つくづく私が、まあ、情けないような立場であります。年は四十才になりますけれども、真心を覚えるとか、そういうようなことであり、社会人としては十年おくれて今やっと三十ぐらいの能力しかないのでありまして、しかし、自動車と真心の山田でありますから、私はここで打ち首にされるなんということがあると私は考えていないのでありまして、そんな大きな悪いことをやってきたのだろうか、私はまだふに落ちないような状態でありまして……

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 山田君、ちょっと発言の途中でありますが、申し上げておきますが、本委員会はただいま罪人としてあなたを調べているのではございません。それから、証人として宣誓をさせて、もしその発言が誤まりがあったならばこれを偽証罪に問うという考えはないのであります。ないからこそ参考人として招致いたしたのであります。しかし、国には道路運送法という法律が御承知の通りございまして、その法律に基いて行政が執行されなければならない。ところが、これが、たとえばあなたを含めて白ナンバーの営業類似行為が行われておるという場合は、これは法律的に不正常でありますから、本院としては、この法律に定められた行政調査権に基いてこれを調べ、そうして、法律にもし不備があるならば、立法府でありますから、その不備を直していかなければならない、こういう使命でございますので、あなた個人の今日までのことはまずまずさておいていただきまして今回かかる事態に立ち至り、かつこれを正常な姿に直していく点について、何か御意見があれば最初にお聞きして、次に各委員からの質疑をいたします、こういうことでありますから、その点に一つしぼって御発言を願いたいと存じます。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) はい。輸送数量の問題でありますが、このデータはどこからとって新潟に絶対量これで十分、運送屋はこれ以上ふやしてならぬとか、これで補いつくだろうという輸送の数字はどこから出たものでありますか。また、どの角度を調べて確実なものであるか、そこを私がこの席上で皆さんに考えていただきたいと思うのであります。輸送の数字であります。数字がもうたくさんだから免許をおろさないというようなのが大きな問題で、私が免許申請を出してももらえないのじゃなかろうかと私は思っておるのであります。この数字がどこから出たものでありますか。私はよく考えていただきたいと思います。新潟は三分の二の白ナンバーが動くというのは、絶対今の業者では足りないから動くと私は思うのでありまして、その数字はどこから出たのか、私はお聞きいたしたいのであります。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 山田君にお聞き願います。これは各委員の御質疑によって明らかにした方がよろしいと判断いたしますので、各委員の御質疑のおありの方は、御発言を願いたいと存じます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 すわったままで一つお答え下さい。  まず、第一点としてお伺いしたいのは、今までのあなたの御発言の中で、じっくり聞いておりますというと、新潟地方は非常に運ぶべき荷物がたくさんあるけれども、営業者の数が少いので、あなたがたまたま終戦直後に入手した車があって、その車を皆さんが自由に利用していただいておるので、私は運送業の類似行為をやっております、ただそれが悪意ではなくて、皆さんに頼まれたことだからやっておったのだ、こういうふうにあなたはおっしゃっておりますが、今まで言われたことに間違いございませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 頼まれてそれはやりました。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 だから、あなたのおっしゃったことに間違いはない、こういう御回答だと思いますが、免許申請を何回くらい陸運局にお出しになりましたか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 三、四回出しました。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 各委員とも発言をする場合には、必ず委員長の許可を求めて発言されておりますので、やはり参考人も同様に、相対で発言されないように一つお願いします。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 三回出しましたけれども、そのつど却下にされておるはずですが、その理由はどういう理由だか御存じでございますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) その理由は運送類似行為をやったのが大きな原因だと私は思いますので、それについては、私はナンバーをあげたり、使用停止を受けたり、やりました。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 その陸運局にあなたが免許申請をした。ところが、あなたに許可が下らない、その理由はあなたの考えておるのは、自分が運送類似行為をやった、やはり違反行為をやっているから、そういう人に免許は下げない、こういう明白な理由であなたに免許が下らないと、あなたが自分で勝手にお考えになったのか、そこをはっきり言っていただきたい。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) その点は私としてはのみ込めないのであります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 あなたが少くともお考えになっておるのは、運送類似行為をしたから、陸運局では私に免許を下げない、こういうふうにあなたはお考えになったと、先ほどお話しになりましたが、そういうことであれば、あなたが運送類似行為をしないでいて、そうして実はその車をこういうふうに取得しておるけれども、営業をできるように何とか許可をしてもらえないかと穏やかな方法で、法のもとに申請をしてなぜ許可をおとりにならなかったか、それをちょっとお聞かせ願いたい。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) このことについては、はっきりとその理由が私にはわからないのであります。どうしたらいいのだか、はっきりとわかりませんでした。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 理由がわからないで、三回も申請をして却下されたから、よし、そんなら一つまあかまわないからやってやろう、こういう気持できょうまでやっておられたのでございますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) なるべくそれはそういう運送に関係のない仕事をやるために私は努力しておりました。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 山田さん、私の言うことをよく聞いて一つ答えてもらいたいのですがね、あなたは陸運局に申請をして、地方で公聴会とまではいかなくても、聴聞会をやりますが、聴聞会の際に、あなたは出席されて公述されているわけだが、その際、何というか、軍隊で鍛えたというのか、非常に声量があり、あなたの発言は非常に声が大きいので、相手方に威圧を感ぜしめるようなことがちょっとあるような感じがするのですが、さような発言をあなたなすった覚えはございませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私は少し耳が遠い関係上、また若い衆を使って薪炭とか、採石業といった荒っぽい仕事ばかりやっていた関係上、常のくせみたいな格好になって声が大きくなった。決して悪意で出したわけでなく、私の商売が石であるとか、薪炭であるとか、商売自体が「おい、その石をこっちに持ってこい」、こういうような大きな声を出さないとけがをするような仕事に携わっている関係上、つい声が大きくなるのであります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 声の大きいのはけっこうなのですが、ただその言葉の中に、おれに免許を下げなければ陸運局を二つにしてやるぞ、こういった発言があったと聞いているのですが、そのような考え方はございませんでしたか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私はそこまでなまいきな人間だとは考えておりませんし、そんな大それたことを申し上げた覚えはありません。もしそういうことがありましたならば、私はいかようなる宣告を受けても異存はありません。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 別に、山田さん誤解されては困るのです。あなたがそういうことを言われたということがほかから出ているのでお尋ねいたしたのですが、あなたのような性格で、言っておらぬということなら、それでけっこうです。ただ私ども考えてみて、これは新潟ばかりでなく、地方にも多少あるのですが、新潟は特に白ナンバーの営業行為をやっている運送屋がいるから、そういうことではいかぬから、現実に調査をしていけば、果して現在の需給調整の面から免許されている台数がもっと必要なのか、それとも現状でいいのか、そういうこともやはりわれわれは知らなければならぬし、また法律があるのに法律に従わないで類似行為をやっているものをそのまま放任しておくという陸運行政のあり方についても、われわれは検討しなければならぬ、こういうことで来ていただいて、いろいろ参考意見をお尋ねしているわけです。そこで、あなたが今日までやってきた行為は、あなた自身として最も正しかったか、それとも法律のもとにきちんと免許を下げてもらってやる方がいいのだ、こういうふうに考えておられるか、この二つのうちいずれをお考えになっておられるか、お答え願いたいと思います。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) そういう指示がありましたり、そういう処分を受けた後は、なるべくそんな仕事をしませんで、免許申請を出しておいて、自分の仕事だけに邁進しておりました。が、どうか今すぐ間に合わせたいから来てくれと言われて、悪いと思うたけれども、やったこともあります。その趣旨は、あくまでも運送屋をやろうというのでやったのではなくて、自動車をもとにして荷物を積んできてそれを売却したり、そういう自動車の要る仕事を私がやってきたのでありまして、結局三分の一の免許のある業者だけで足りないから、私どもいやいやながらかり出された。現実はもっとはっきりと数字をとって考慮願って、私たちみたいな人間を頼まないでも、白ナンバーの連中を頼まないでも新潟の方に荷動きが無事にできるようになるのが私はいいのじゃないかと思います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 新潟トラック協会の調査によるというと、大体類似行為をやっておる白ナンバーが八十一両ぐらいある、こういう報告があるわけですが、あなたは現在車を何台お持ちでございますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私は現在車を持っておりません。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そうすると、かつて車をお持ちになって、払い下げられた車で営業行為をやった、こういうような御発言がありましたが、今日では自分の車は一台も持っておらない……。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) そうであります。トヨペット一台だけ持っております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 先の言葉で聞くと車を持っておらない、今はトヨペット一台だと、こう言うのだが、やはり四輪車一台お持ちなんでしょう。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) それは今言われたのはトラックを持っているかということかと思って、持っていないと申し上げましたけれども、トヨペットのおもちゃみたいな車を一台持っておりますけれども、それでもって運送行為は私はやっておりません。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 他に御発言はございませんか。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今の質問に関連をするのですけれども、そうしますと、今あなたは御商売は何をおやりになっておられますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私は、さっき申し上げたように薪炭業を最初やりました。それから薪炭業がもうからないので一時やめました。やめて化粧品及び雑貨商をその後やりまして、それが向かないものでありますから、採石業をやろうと思ってまた車を再び買い入れました。私は薪炭業、化粧品屋、採石業というふうに商売を転々として変えて現在参りました。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) ただいまは何ですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) ただいまは土建の請負仕事、それから非常に新しい新開地に砂を埋めるとか、そういう仕事を受けて、そしてやるようによその車を頼んで、そういう仕事で現在生きておりまして、私は運送に関したようなことはなるべくやらないように努力して免許の来る日、時期の来る日を夢を見て待っておるわけであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうもあなたの御商売がはっきりしないのですが、そうしますと、車を持ってなるべく運送屋みたいな仕事をしないというと、その車は何をやっているのですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 砂の請負とか、土止めの請負とか、こういう仕事を受けてそれを自分の職業としてやっております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 新潟丸軍運輸株式会社という会社には御関係はないのですか。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 山田君、御答弁はありませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) もう一ぺん、耳が遠いので聞えないのでありますが。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 新潟丸軍運輸株式会社という会社には関係はしておられませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 関係はしております。そこに働いております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 その会社のどういう地位におられるのですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) その会社の一作業員という地位であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、あなたは今御商売をやっているのは薪炭業、砂利業それから土建業、これだけですか。その商売をおやりになっているかたわら、この丸軍運輸というところの従業員になっている、こういうことになるのですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 丸軍運輸という会社に私は勤めているのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どっちが本職ですか。勤めている丸軍運輸の従業員が本職ですか、あるいは薪炭業、土建業が本職ですか、どっちが本職ですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 復員から今日までの経路に、そのように注意を受けたりしていますので、私は商売をいろいろ変えてやってみたのでありまして、現在やっていることは土建の仕事、それから土地改良の仕事を受けてやっておるのでありまして、会社がその仕事をやっておるのであります。私はそこに勤めているのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 先ほどあなたがおっしゃっておった、人に頼まれて物を運んでおる、私がやらなければ、黄色ナンバーではやれない、こういうことでしたね。先ほど来新潟の荷物は今のトラックで間に合うか合わないか、その数字はどこから出てきたかということを聞かしてもらいたいということであった。さっきからあなたの言葉を聞くというと、あなたはやはりトラックで物を運ぶ仕事をやっている、おれがやらないと黄色ナンバーではできない、だからわれわれがやっておると、こういうふうな発言でありましたが、ちょっと食い違っておるが、どうですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私はそれをやりたいからではなくして、実際足りないので頼まれると断わり切れないのでありまして、私はそれをしたとか、しないとかいうことではないのでありまして、新潟の現状は、黄色ナンバー三分の一という現状で、これだけでは私のばく然とした見方からいっても実際足りないのだと、こう私は信じております。当局におかせられまして、その数字はどこから出たものかということをちょっと聞かせてほしい、こう私は申し上げたのでございますが。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうも初めから話が食い違って、どれがほんとうかわからないという格好になったのですが、あなたは、初めは、こういう法律があるということは復員者だから知らなかった、だんだんそういう法律があるということがわかって、免許をとらぬというとこれは大事になるということがわかってきたので、免許申請をした、ところが、それはだめだと言われた、しかし、おれがやらないというと、黄色ナンバーではできないのだから、おれは人に頼まれて物を運んでおる、しかしながら、運送屋の仕事はなるたけやらないようにしたいということで、聞いておるというと、あなたはトヨペットを一台持っておる、こうおっしゃる。一台持っていると言うかたわら、私はその従業員だとおっしゃる、どういうことですか、これは一つはっきり……。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) トヨペットは商売のために私が持っておるのではありません。私みたいのが運ばせられた、荷物を頼まれたのは前のことでありまして、今現在はやっと気がついてきまして、悪いことだと思いますから、今現在はやっておりません。車も持っておらない状態でありまして、時期的においてどうなるのだと言われますけれども、前に持っていて注意を受けたときはそういうことを申し上げてあります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうなら丸軍運輸株式会社という会社は、これは社長さんはだれですか。あなた従業員だから御承知だと思うのですが、だれが社長さんになっておりますか。丸軍運輸株式会社という会社は、あなたは従業員だとおっしゃるのですが、社長さんはだれですか。聞えますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 聞えます。社長は、名前を申し上げては悪いようなことがあっても悪いですから、社長の名前は申し上げたくないのでありますが……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ああそうですか、それでは丸Yという運送屋がありますね、これは同じ系統の会社ですか、別の会社なんですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) それは丸Yというときは、私が名前を出して免許をとるために、自分の名前で出しました。しかし、そういう名前で出した方がいいのかと、こう思ってその名前は出しましたけれども、運送行為するためでなくして、やりながら免許を受けるということでなくして、仕事はしないけれども、免許申請の名前として丸Yで出してみようというので出しましたけれども、私の名前では工合が悪いというので、しからば、違う名前で出したらよかろう、また、お前は一作業員になって新免許申請を行なった方がよかろうということで、その会社がなくなったのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今、丸Yという会社はありませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 今、丸Yという会社はありません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますると、丸軍、丸Y、こういう会社の実体といいますか、今あなたが顔を出してはまずいから、いわゆる一従業員、一作業員となって、名前はほかの者に出さしてやらしている、しかし、実際はあなたが丸軍という運送屋の責任を持っておったのではないのですか。そうして権限を持っておられたのではないでしょうか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 権限はありません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 丸軍運輸株式会社というのは、全部白いナンバーのトラックですか。ちょっと何台ありますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 四台あります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 丸軍の籍にあるのは四台で、そうして他から雇い入れたり、名義の違った車を使って仕事をやっておりませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) それはやっておりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 魚屋なんかの仕事はどこでやっているのですか。あなたさっきは砂利や土建の仕事をやっているとおっしゃったのですが、あるいはその前には魚をやっているとおっしゃったのですけれども、それはどこの車がやっておるのですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 魚を頼まれてやっていたことは前のことでありまして、今はそれはやめた方がいいということになって気がつきまして、そういう仕事は私は今はやっておらないで……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いつからおやめになりましたか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 相当前からやめました。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうですかね、この写真にあるトラックはあなたの方の会社に関係したトラックじゃないかどうか、ちょっとごらん願いたいと思います。どこのトラックか、一つ教えてもらいたいと思う。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) ちょっとわかりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなたは陸運局から、あなたの営業類似行為に対して、今までいろいろ注意を受けたり、あるいは勧告されたことがあると思うのですが、何回ぐらい、どんな勧告を受けましたか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 前に二回ぐらい受けました。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いつごろ、どんな勧告ですか。前に二回というのは、いつごろですか、内容はどうですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 二年ぐらい前であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 時間もありませんから、あまり長くお引きとめもできませんが、要するに、初めはわからなかったけれども、現在においてはいわやる白ナンバーで、いかなる事情があるにしろ、運送行為はできない、これは法律違反である、こういうことはおわかりになったと思うのですが、いかがですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) わかりましたから、私はその運送行為ということはやらないつもりであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうすれば、あなたは新潟丸軍運輸株式会社の従業員をおやめになりますか。これは白ナンバーで法律違反の会社だと思うのですが、いかがですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) その会社の車は、免許をとるため頼んだ車でありまして、現在それは仕事をしていないのでありまして、従業員もいないのであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 従業員はいないと、あなた方従業員でしょう。さっき言ったじゃないですか。丸軍の従業員だとあなた言ったじゃないですか。これは山田さんに申し上げますけれども、私は別に、ここは検察庁でも何でもないから、取調べをしているわけじゃありませんので、そしてまた、先ほど社長の名前も言ったのじゃまずいというお話があったのですが、名前を聞いて処罰しようとか、罰しようとか、そんな気持はないのですから、どうぞそういう誤解のないように、事実を明らかにお述べになって、お互いに新潟のああいう状態が正常な格好になり、そしてまた山田さんも運送をやりたいなら、正常な形でおやりになったらいいじゃないか、こう思うのですが、こういうことでお伺いしておるのですから、どうか一つ誤解のないようにお願いします。ほんとうのことを知らしてもらいたいと思います。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) ついでに山田参考人に御注意までに申し上げておきますが、会社の社長の名前を言うてはまずかろうなどと心配なさっておりますが、会社というものは商法に基いてちゃんと登記をいたしてあるので、あなたがおっしゃらなくても、もし必要があって調べようと思えば、二時間もたてば直ちにそれはわかることですから、別段そういうことは秘匿しても何もならぬことです。今、大倉委員からも御注意があり、私からも先ほど申し上げましたように、本委員会の使命は国政調査でありまして、あなた方をここで罪に陥れるとか、そういうことでもってやっているのでありませんから、お知りの限りお述べ願った方が、行政調査上も幸いだと存じます。そういう観点からお答え願いたいと存じます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 新潟丸軍という会社は今あなたは、これはもう車を持っていないのだ、商売をやっていないのだと、こうおっしゃったのですけれども、先ほどあなたは、私は丸軍の従業員でありますと、こういうことをお述べになった。あるいは丸軍はやはり白ナンバーを持っているというお話もあった、そうしますとやはり丸軍という運送屋というものは存在しているわけですね、これは存在している、これは存在して、そういう行為をやっていれば、これは法律違反の会社じゃないか、こう私お尋ねしているのだが、あなたそういうふうにお認めになるかどうか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) その点はどういうふうに……、質問突然受けてもわかりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あまり時間もありませんから、これ以上くどくお尋ねいたしませんけれども、要するに、白いナンバー・プレートでもって営業行為をやるということは、これはいけないんだ、法律違反だというととは、もうおわかりになったと思う。でありますから、この新潟の問題が、白ナンバーの車を借りてやったということは、いわゆる堂々たる営業違反行為をやっているのであって、われわれ国会としてもそういうものを放置するわけにいかぬのでありますから、だから、陸運局にも督励をして、こういう事態を正常に直そうというように努力をしているのでありますから、あなたの方もこの努力に協力してもらって、そうして不正常な事態をすみやかに、即刻直していただくように努力をしてもらわぬといかぬと思うのです。でありますから、そういう法律違反ということがおわかりになった以上は、いかにこれが誠意に基くものであっても、法は法ですから、それを曲げて力でもってこの法を押し通すということは、あなたが幾ら力が強くても、国家の力には勝てぬわけなんだから、でありますから、この白ナンバー営業行為ということは、率先して一つおやめになってもらいたいと、私はこう要望をするわけなんであります。そうしてほんとうにこの新潟を、秩序ある運送行為でもってそうして民衆の需要を満たす、こういうような姿に早くしたい、こうわれわれは念願しておりますから、そのように一つ、山田さんも御協力を願いたいと思うのです。御意見を一つ承わっておきたいと思います。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) もうここまで、私はこんなに悪いことをしたということは、全く気がつかないままに現在ここまで出されたのでありまして、どうか、知っていてやったのでは決してありませんので、今は改める一方に私はもうきめてやっておるのでありますので、どうか一つ、私も十年も外地にいてやっと日本に来て、人間らしい生活をしたいと思って、不思議に命長らえてきたのでありまするから、どうかこの点をよく、こういう気の毒な人間も新潟にいたのか、また、こういう人間がいたのかということをお考えになって、どうか私たちに、お前はこうしているのだから、じゃ、こういうふうにお願いしてやれよというように、何とかいい導き方をお願いしたいと私は思うのでありますが……。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 速記をつけて下さい。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 山田参考人にちょっとお尋ねをしたいのですが、今まで各委員からいろいろと自動車の営業行為の問題について御質問があったと思うのですが、それらを通じて、あなたは監督官庁なり、あるいは警察から、あなたのおやりになっておった行為がいけなかったと、こういうような御忠告を受けたことはありますね。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) あります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで、あなたはその御忠告をできるだけ早く、先ほどからの御答弁を聞いていると、間違ったことはやりたくないと、こういうことで誠意を披瀝されているように私は考える。ところが、お尋ねをしておきたいのは、今何か裁判が係属をされておりますか、何か裁判で争っていることはありますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) ありません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 裁判で争っていることはない。そうするとあなたは罰金かなんか取られるとか、課せられたということはございませんか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) ありました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでは罰金は納められてもう終ったのですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 終りました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、すでに自動車営業ということは、悪かった、従って、そういうことは違法であるから、監督官庁は罰金を課した、その罰金は幾らだったですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 十万円です。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その十万円はいつお納めになりましたか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 去年の、何月だか忘れました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 去年のうちにお納めになったわけですね。そうすると、先ほどのあなたの言われた通りに、すでに裁判所に不服であるとか、この金は納められぬとか、あるいはまた自動車の免許の云々というようなことは、もう現在は何ら持っておらぬわけですね。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) そうであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大へんあなたのお答えは率直で、私ども国会においても非常にいいと思うのです。そこで、そういうふうにすでに過去のことについては、悪いことは悪い、そしてできるだけ更生していい仕事をする、こういうことについてのあなたの今の立場をお聞きして、私も非常に問題になっておった事件が解決すると、こう喜んでおります。そこで、先ほど大倉委員がお尋ねをいたしました丸軍とか丸Yとかいうこの会社については、あなたはすでに関係がない、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) そうであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 わかりました。そうしますと、今新潟では、まあ全国では非常に少いのです、新潟のような問題は。まあ白ナンバーで認可をもらわずにもぐりの常業行為をやっておったというのが非常にまあ大きな問題になったわけですが、あなたのそういうりっぱな考え方が、他のもぐり行為を行なっておるといわれる人たちも必ず直ってくると私は思うのです。どうかそういう点で、やはり正しい法のもとにお互いが営業していく、そうしてまた合法的に免許をとる場合にはとる、申請をする、こういうような形を私はとっていただいておると、こう思うんですね。で、あなたの答弁を喜ぶわけですが、先ほど大倉委員の質問の際にお答えになったように、今後はこうした問題を起さぬようにぜひ私ども希望するわけですが、最後に、はっきりとそういう点の一つお言葉を出していただきたいと思うわけですが、いかがですか。

山田六松新潟トラツク協会理事

○参考人(山田六松君) 私は現在はもう罰金取られた以外は、また気がついた以上は何とかして、とにかくそういうような嫌疑をかけられないように、私はまあ努力して現在いるのであります。

天田勝正日本社会党

○委員長(天田勝正君) 冒頭にも申し上げましたが、各参考人におかれては遠路御多忙のところ当委員会のために御出席下さいまして、貴重な参考になる発言を多々いたされまして、まことに感謝にたえません。各参考人の御発言をお聞きいたしまして、なお、陸運局側にはただしたい点も多々ございますけれども、折柄当委員会におきましては、午後に交通事故防止に関する小委員会を開き、ここでまた参考人を招致しておる関係もありますので、各委員と協議を申し上げましたところ、本省側の業務部長等も見えておられまして、逐一今日の質疑応答を聞いておられますから、本省側から陸運局にただすべき点はあらためてお伺いいたす、このようにいたしたいと存じます。  長い間、参考人各位には御苦労様でございました。厚く感謝申し上げます。  それでは本日は、この程度で散会いたしたいと存じます。    午後一時五十八分散会      —————・—————

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