予算委員会第四分科会 第1号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1958/02/13
会議録
○山本主査 これより予算委員会第四 分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査の職務を行うこ とになりましたので、よろしくお願い いたします。 本分科会は、昭和三十三年度一般会 計、同特別会計、同政府関係機関各予 算中、運輸省、郵政省及び建設省所管 について審査を行うことになっており ますが、予算委員会理事会の申し合せ によりまして、審査の期間は本日より 十七日までとなっております。よっ て、本日はまず本分科会の所管全部に ついてそれぞれ政府の説明を聴取し、 明十四日は運輸省所管、明後十五日は 郵政省所管、十七日は建設省所管につ いてそれぞれ質疑を行うごとにいたし ておりますので、さよう御了承をいた だきます。 では、ただいまから昭和三十三年度 一般会計、同特別会計、同政府関係機 関各予算中、運輸省、郵政省及び建設 省所管を一括議題とし審査を行いま す。 順次政府から説明を求めることにい たします。 まず運輸省所管について説明を求め ます。中村運輸大臣。
○中村国務大臣 それでは私から昭和 三十三年度の運輸省関係予算について 御説明申し上げます。 御承知のように、当省所管予算は一 般会計予算のほか二つの特別会計予算 によって構成されています。 まず一般会計の歳入歳出予算につい て申し上げますれば、歳入予算総額は 十五億六千七百八十二万九千円、歳出 予算総額は二百五十九億九千七百七十 六万三千円であります。今三十三年度 の歳出予算総額を前年度のそれと比較 いたしますと八億七千百四十一万四千 円の増加となっています。このほか、 他省所管歳出予算として計上されてい るもので当省に関係あるものといたし ましては、北海道港湾事業費、特別失 業対策事業費及び北海道空港整備事業 費等三十二億六千二百三十二万六千円 がございます。 次に、特別会計の歳入歳出予算につ きましては、木船再保険特別会計歳入 歳出予定額は一億三千八百十四万六千 円でありまして、自動車損害賠償責任 再保険特別会計歳入歳出予定額は四十 一億五千三十七万円であります。 以上をもちまして、昭和三十三年度 運輸省予算の規模につきましての御説 明を終り、以下昭和三十三年度運輸省 歳出予算等のおもな点につき御説明申 し上げたいと存じます。 まず国際収支の改善を目的とした施 策に関連した経費でございますが、第 一に、外航船舶の拡充に必要な融資額 として財政投融資計画中に百八十億円 を見込んでいますが、これはわが国経 済の規模の拡大に即応し、貿易の振興 と国際収支の均衡をはかるために引き 続き積極的に外航船舶の拡充をはかる 必要があり、経済企画庁の新経済計画 においても毎年平均五十万総トンの建 造計画が策定されていますが、三十三 年度の計画造船としては百八十億円の 開発銀行融資により二十五万総トンの 建造を行う予定であります。しかしな がら、最近における金融情勢の逼迫か ら市中金融分の調達には相当の困難が 予想せられますが、市中金融機関の協 力を得てこれを円滑に実施いたしたい と思います。 第二に、国際航空の整備拡充に対す る措置といたしまして、日本航空株式 会社への出資と航空大学校を整備拡充 いたしたいと考えています。 日本航空株式会社出資に要する経費 といたしましては、大蔵省所管産業投 資特別会計中に五億円が計上されてい ます。国際航空事業の振興については 各国とも積極的助成策をとっている現 状にかんがみまして、日本航空株式会 社に対し、昭和二十八年度以来五カ年 にわたって五十億円を政府より出資し てきたのでございますが、さらに、同 事業の健全な発展をはかるため、三十 三年度においても五億円の政府出資を し、新機種の購入費の一部に充当せし めたいと考えています。また、同様の 趣旨から、日本航空株式会社に対する 融資の円滑化をはかるため、同社の発 行する社債については五億円を限度 に、借入金については十七億三千七百 六十万円を限度に、その元利について 政府保証を行いたいと存じます。 次に、航空大学校の整備拡充に要す る経費といたしましては九千百十七万 円を計上しています。これは、航空大 学校の維持運営のほか、航空路線の伸 張に伴う航空機乗員の需要増に対応い たしまして、航空大学校の本科生養成 規模を現行の十名から三十名に拡充し ようとするものであります。 第三に、観光事業の振興に必要な経 費として一億七千百万円を計上してい ますが、これは財団法人国際観光協会 に対する補助金一億三千百万円とユー ス・ホステル(青年の家)の整備費補 助四千万円であります。近年海外から の観光客は年々増加の傾向にあり、さ らにこの誘致を推進し、これによる外 貨の増収をはかることがきわめて必要 と考えられますので、三十三年度にお いても財団法人国際観光協会の行う対 外宣伝を助成するとともに、国内の外 客受け入れ体制整備の一環としてユー ス・ホステルの整備を促進し、もって わが国国際観光事業の進展をはかろう とするものであります。 次に輸送力の増強に関する経費につ いて申し上げますと、第四に、高速自 動車国道整備のための経済調査に要す る経費として四百七十五万二千円を計 上いたしていますが、これは、長年の 懸案であった高速自動車国道も、神戸—名古屋間につきましては今三十二年度より建設に着手することとなり、名古屋—東京間についてもおそくとも昭和三十四年度には予定路線を決定しなければならない段階にありますので、前年度に引き続き調査を実施し、早急に結論を出したいと考えています。 第五には、港湾の整備に要する経費として、運輸省所管に八十四億八千二百五十一万四千円を計上いたしていますが、このほか総理府所管に北海道港湾事業費十三億九千百七十万円、離島振興対策事業費二億三千八十万円が計上されており、また労働省所管の特別失業対策事業費のうち四億六千八百万円が港湾事業に充てられることとされています。従いまして、三十三年度の港湾整備のための経費は総額百五億七千三百一万四千円となり、前年度に比べ約三億円の増加となっています。わが国産業の発展の隘路となっている港湾公共投資の立ちおくれを打開し、新経済計画に即応して港湾施設を整備しようとするものでありまして、事業の内容といたしましては、輸出振興、工業原材料輸送、沿岸輸送力の強化並びに災害の復旧、防止及び交通安全のための港湾の整備等がおもなものございます。 第六に、空港の整備に要する経費として運輸省所管に五億三千百八十九万八千円を計上していますが、このほか、総理府所管に北海道空港整備事業費一億三千八百万円、離島振興対策事業費五千三百三十二万円が計上されています。従いまして、空港整備のための経費は総額七億二千三百二十一万八千円となり、ほぼ前年度と同額程度でございます。 三十三年度の事業といたしまして、国際空港に関しましては、東京空港の一万フィート滑走路新設のための埋立護岸工事を行い、昭和三十五年度末には、新滑走路の舗装を完了、大型ジェット輸送機の受け入れ態勢を整備する考えであります。なお、東京室港の整備に関しましては、七億一千万円を限り国庫の負担となる契約を結ぶことができることといたしたいのであります。また、新たに大阪空港の整備にも着手いたしたいと考えています。ローカル空港に関しましては、前年度に引き続き、稚内、釧路、函館、高松、高知、松山、広島、大村、熊本及び鹿児島の十空港並びに新たに女満別及び離島関係の空港の整備をいたしたいと考えています。 次に、交通安全の確保と災害防止を目的とした施策に関連した経費について申し上げますと、第七に、海上保安体制の整備に関する措置でありまして、海難救助、海上犯罪の捜査の態勢を強化するため、巡視船及び通信施設等の整備をはかるとともに、海上航行の安全と能率化のため灯台等航行補助施設の整備をはかる必要があります。従いまして、巡視船艇の代替建造及び通信施設の整備に要する経費として二億六千九百八十一万八千円、航路標識の整備に要する経費として四億四千六百五十五万二千円を計上しています。 第八には、離島航路整備補助に必要な経費として四千三十万五千円を計上していますが、これは、離島航路整備法に基きまして、離島航路事業者に対し航路補助金を交付するに要する経費並びに離島航路用船舶の建改造資金を融通する金融機関に対し利子補給を行うために要する経費であります。 第九に、地方鉄道軌道の整備に必要な経費として三千四十一万六千円を計上していますが、これは、地方鉄道軌道整備法に基きまして、地方鉄道軌道事業者に対し新線建設補助及び老朽線の欠損補助を行うために必要な経費並びに昭和三十二年七月の西九州における水害により災害を受けた地方鉄道事業者に対し復旧費の一部を補助するために要する経費であります。 第十には、自動車の車両検査登録機能の充実に関する措置でありまして、最近における自動車数の激増に対処するため、自動車の登録検査要員の増強並びに自動車検査施設の整備に要する経費として一億二百五十七万四千円を計上いたし、車検場を新設するとともに、既設車検場の拡張、合理化及び能率化を推進いたしたいと考えています。 第十一に、航空交通管制官の養成のために要する経費百十万六千円を計上していますのは、わが国における航空交通管制業務が米軍によって運用せられている現状にかんがみまして、なるべくすみやかに同業務を引き継ぐために必要な措置であります。 第十二には、気象業務の整備に要する経費として六億七千二十八万四千円を計上していますが、これは、気象観測、通信、予報の体制を強化し、もってその的確化と迅速化をはかり、交通の安全確保と、一般の災害防止、産業の発展並びに国民の福利の増進に寄与するために必要な経費でありまして、その内容は、予報精度の向上をはかるための数値予報の実施に必要な電子計算機の借料並びに無線模写放送の実施に要する経費等三億一千八百一万一千円、観測精度の向上をはかるためのレーダー観測網の整備に要する経費三千八百五十五万九千円、防災業務の整備をはかるための水理水害対策用施設及び航空気象施設に要する経費三億一千三百七十一万四千円を計上しています。 最後に、科学技術の振興に関する経費について申し上げますと、運輸技術研究所及び気象研究所の整備に要する経費一億九千七百十七万六千円、原子力船の研究その他原子力の開発利用に要する経費七千二百六十六万五千円、超大型船の共同研究等民間の科学技術の試験研究に要する費用の一部を補助するために要する経費四千五十五万五千円を計上しています。 以上が昭和三十三年度の運輸省関係予算の概要でございますが、何とぞ十分に御審議の上すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上、げます。 次に、昭和三十三年度日本国有鉄道予算の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、予算の作成に当りまして、三十三年度は日本経済の過大成長のあとを受けて経済の発展は幾分控え目にならざるを得ないと考えて収入支出予算を組みましたが、一方また輸送力増強のための国鉄五カ年計画実施の第二年度としてこの計画の実現に支障を来たさないように十分の配慮をいたした次第であります。 以下収入支出予算について損益、資本、工事の各勘定別に御説明申し上げます。 まず損益勘定の収入について申し上げますと、鉄道旅客輸送人員は対前年度六・二%増で四十五億六千万人、輸送人キロは一千五十三億三千六百万人キロとして、旅客収入一千七百四十八億円を見込み、また鉄道貨物輸送トン数は対前年度四・一%増で一億八千七百万トン、輸送トンキロは五百十三億九千九百万トンキロとして、貨物収入一千五百六十六億円を見込んでおります。 これらの旅客、貨物輸送に要します列車キロは四億四千万キロで、対前年度四・八%増となっております。以上の旅客、貨物収入のほか、雑収入に従来収入支出予算に計上していなかった電源開発株式会社等の委託によって国鉄が施工する工事費約四十二億円を新たに計上して、収入合計は二千五百七十八億円と見込んでおります。 次に経営費について見ますと、人件費につきましては三十二年度の仲裁裁定実施による増額のほか、三十三年度の昇給と期末、奨励手当合計二・四カ月分を見込んでおります。なお、このほか職員計画につきましては若干の増員を見込みまして、給与の総額は一千二百十六億円といたしております。 物件費につきましては、節約に特段の努力を払うことにいたしておりますが、動力費の大宗としての石炭費三百十億円のほか、修繕費五百九億円、業務費三百四億円等を見込んでおります。これらを合せまして経営費の総額は二千六百一億円となっております。 以上の経営費のほかに、受託工事費四十億円、資本勘定への繰り入れ七百三十五億円、利子百五十二億円、予備費五十億円を合せて、損益勘定の支出合計は三千五百七十八億円となっております。 次に資本勘定について申し上げます。 収入といたしましては、先ほど申し上げました損益勘定から受け入れます七百三十五億円のほか、資金運用部等よりの借入金二百億円、鉄道債券の発行による二百二億円、不用資産の売却等による十七億円、合計一千百五十四億円を計上いたしておりますが、一方、支出といたしましては、このうち一千六十二億円を工事勘定に繰り入れ、借入金等の償還八十八億円、帝都高速度交通営団の増資に伴う出資金四億円を予定いたしております。 次に工事勘定について申し上げます。 三十三年度は国鉄五カ年計画実施の第二年度でございますので、老朽施設の取りかえ、輸送力増強の根本的な増強対策に重点を置いて作成いたしております。 まず、新線建設費については、前年度より二十億円増額いたしました。 電化設備費につきましては、現在施行中の北陸線、東北線、山陽線等の電化のための工事費六十二億円を計上いたしておりますが、このほか、これに伴う電気機関車七十二両、四十四億円合計百六億円となっております。 通勤輸送対策といたしましては、前年度に引き続き東京付近三十億円、大阪付近二十五億円、電車増備百四十両、三十八億円その他で合計八十三億円となっております。 幹線輸送強化対策といたしましては、北海道、東北、常磐線、裏縦貫線、北陸線、東海道、山陽線、九州その他で百二十四億円を計上いたしております。 以上のほか、車両増備、諸施設の取りかえ工事、総係費等を含めまして、支出合計は一千六十二億円となっておりまして、これらに要します経費の財源といたしましては、資本勘定から受け入れます一千六十二億円を充てることにいたしております。 以上御説明申し上げました日本国有鉄道の予算は、今後の経済の動向にもよりますが、これに予定せられました収入をあげ、予定の工事計画を完遂するためには格段の努力が必要であろうと考えられますので、公共企業体としていま一そうの経営合理化をはかり、もって日本経済の発展に資するよう指導監督いたして参りたい考えであります。 以上昭和三十三年度日本国有鉄道予算の大綱につきまして御説明いたして参りましたが、何とぞ御審議の上御賛成下さるようにお願いいたします。 —————————————
○山本主査 次に郵政省所管について説明を求めます。田中郵政大臣。
○田中国務大臣 それでは、私から、昭和三十三年度郵政省所管予算案と、これに付随する若干の問題につきまして説明申し上げたいと存じます。 まず郵政事業特別会計予算について申し上げますと、この会計の予算総額は千六百七億九千七百万円でありまして、前年度の千四百三十五億二千五百万円に比して百七十二億七千二百万円の増加となりますが、その歳出予算の内訳を申し上げますと、郵政省において取り扱う郵便、郵便貯金、簡易生命保険及び電気通信等の諸業務に要する業務費が千百七十六億七千九百万円、収入印紙、失業保険印紙等の収入をそれぞれの会計に繰り入れる業務外の支出額が三百七十七億五千八百万円、公債及び借入金の償還金が一億六千六百万円、予測しがたい経費の支出に充てるための予備費として八億円、郵便局舎等の建設費として四十三億九千四百万円を計上いたしております。 次に定員関係について申し上げますと、郵政事業特別会計における昭和三十三年度の予算定員は二十六万六百七十七人でありまして、前年度に比べ二千八百十五人の増員となりますが、この増員は主として郵政窓口機関の増置、郵政業務量の増加、特定局における電話施設の増加に伴う所要人員並びに常勤労務者の一部を定員化するに伴うものであります。 次に歳入予算について申し上げますと、歳入予算総額は歳出予算と同額の千六百七億九千七百万円でありまして、その内容といたしましては、郵政固有業務収入及び雑収入が五百六十億一千三百万円、郵便貯金、保険年金、電気通信等の各業務の運営経費に充てるため他の会計から繰り入れられる他会計からの受け入れ収入が六百三十八億八千百万円、郵便局舎等の建設財源に充てるため郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の両会計から受ける設備負担金が五億四千五百万円、郵便局舎等の建設財源に充てるための借入金が二十六億円、以上のほか収入印紙等の売りさばきに伴う業務外収入が三百七十七億五千八百万円となっております。次に、郵便貯金特別会計予算は、歳入歳出ともに、五百三十三億九千百万円でありまして、このうち歳入予算は、郵便貯金の資金を資金運用部に預け入れることによって生ずる利子収入等が四百八十一億八千五百万円、歳出経費の財源に充てるため資金運用部特別会計から繰り入れを受ける他会計からの受け入れ収入が五十二億六百万円となっております。これに対し、歳出予算は、郵便貯金の預入者に対して支払う利子が三百五十一億三千三百万円、郵便貯金業務運営のために必要とする経費が百八十二億五千八百万円となっております。 簡易生命保険及び郵便年金特別会計は、歳入が千三百九十八億三千三百万円で、歳出は四百八十七億二千九百万円を計上いたしており、歳入超過額九百十一億三百万円は法律の定めるところによりまして積立金として処理することになっており、一般公共貸付の運用原資といたしまして八百五十八億円を確保する予定となっております。 なお、参考までに郵便貯金及び簡保年金の資金と財政投融資資金との関係について申し上げますと、三十三年度の政府財政投融資原資見込み額三千五百七十二億円のうちには、郵便貯金の資金が一千百五十億円、簡保年金資金が八百五十八億円、合計二千八億円が含まれておりまして、この金額は全投融資原資の五六%を占めている実情でございます。 次に当省所管一般会計予算案について説明申し上げますと、歳出予算総額は十七億七千四百万円でありまして、これを前年度予算額十六億四千百万円に比べまする一億三千三百万円の増加となっております。この増加のおもな事項といたしましては、電気通信監理機能の充実に要する経費として四百万円、マイクロ散乱波、ミリメートル波等電波技術関係重要施策実施に要する経費として四千六百万円、放送局、テレビジョン局等の監督に必要な機器類の整備充実に必要な経費として八百万円、定員の増加並びに職員の昇給に必要な経費として八千九百万円等が主たるものでありまして、地方海外放送交付金の減少千五百万円等がありますので、前述の通り一億三千三百万円の増加となるわけであります。 次にこれら業務の運営に必要な定員について申し上げますと、本年度予算定員は二千九百五十五人で、前年度予算成立定員二千九百四十二人に比べ十三人の増員となっておりますが、この増員は、電気通信監理機構の拡充強化に伴って十五人の増員が認められ、ほかに二名を科学技術庁に組みかえたことによるものであります。 次に昭和三十三年度の日本電信電話公社予算案の概要を申し上げますと、同公社の予算は、損益、資本及び建設の三勘定に分れており、その総計におきまして、収入支出とも三千二百三十六億九千四百万円でありますが、このうち勘定間の振替による重複する金額一千三百七億七千六百万円を控除いたしますと、収入支出予算の純計額はいずれも一千九百二十九億一千八百万円でありまして、これを三十二年度に比較いたしますと二百十六億六千九百万円の増加となっております。 次に主要勘定たる損益、建設両勘定の収入支出の内訳について申し上げますと、損益勘定において、収入は、電信収入及び電話収入が一千六百四十三億八千万円、受託業務収入が十八億二千二百万円、雑収入が三十一億九千万円、計一千六百九十三億九千二百万円となっており、支出は、給与その他諸費が五百六十三億一千三百万円、営業費が二百五十五億一千五百万円、保守費が一百五十五億七千三百万円、共通費が六十二億二千四百万円、利子および債務取扱い費が八十億九千六百万円、減価償却費が二百八十六億円、受託業務費が六億二千七百万円、予備費が十三億円、計一千四百二十二億四千八百万円となり、収支差額二百七十一億四千四百万円は建設改良及び債務償還に充てるため資本勘定へ繰り入れることになっております。 次に、建設勘定におきましては、資本勘定において調達いたします電信電話債券の加入者及び受益者引き受けによるものが六十七億一千三百万円、電話設備負担金が五十八億六千八百万円、借入金が三十五億円、損益勘定からの繰入金が、減価償却引当金二百八十六億円を含めて五百五十七億四千四百万円、その他の自己資金が七十四億四千五百万円、合計七百九十二億七千万円から債務の償還に充当する四十二億三千八百万円を控除し、差引七百五十億三千二百万円を建設財源として予定しております。同じく支出といたしましては、総係費が六十一億二千四百万円、電信電話拡充第二次五カ年計画第一年度工事費といたしまして、一般拡張工程の工事費が六百三十億二千四百万円、町村合併対策費が二十九億三千五百万円、農山漁村普及特別対策費が二十九億四千九百万円、小計六百八十九億八百万円、合計で七百五十億三千二百万円となっております。 これによって予定しております工程内容について申し上げますと、まず、 一般拡張工程につきましては、加入者開通二十五万名でありまして、これは本年度に比べて六万五千名の大幅な増加を示しております。 公衆電話は一万個、市外回線六十六万四千キロメートル、これによりまして、従来の大都市相互間即時サービスの拡充に加えまして、これら大都市と密接な関連のある県庁所在地局相互間の即時サービスの実施をもはかることとなっております。 電話局の建設は百五十五局で、うち年度内にサービス開始のできるものとして六十一局を予定しております。 このほか、来年度はテレビ放送局の大幅な開設が予定されておりますので、これに即応して、テレビ中継網の整備をはかるため、市外電話回線の拡充の工程の分を含めて、二十三区間のマイクロルート、新増設を実施する計画であります。 次に、町村合併に伴う電話サービスの改善に対しては、さきに申し上げました約三十億円をもって、電話局の統合二百三十七局、市外回線増一万三千六百キロメートルの工程を実施いたすこととなっております。 さらに、農山漁村普及特別対策につきましても、本年度の倍額の約三十億円を充当いたしまして、四千個の公衆電話、一万二千加入の共同電話を設置するとともに、新たな制度として、地域団体加入電話を約百カ所に新設することとし、無電話部落の解消に努めている次第であります。 以上の建設工程を遂行するために必要な財源の調達につきましては、御承知のようにきびしい経済財政事情から、政府の財政投融資資金といたしまして、資金運用部および簡保資金特別会計から三十五億円の借入金が認められておりますほかは、その大半を公社の内部資金に求めることとなりましたので、計画の完遂を期するためには、一般と経営全般にわたる合理化を推し進めて、内部蓄積の充実をはかることが要請される次第でありまして、今後とも公社をしてますます経費の効率的使用をはかり、生産性の向上を高めて健全なる経営基礎の上に事業を拡充発展させまして、電信電話サービスに対する国民の要望にこたえるとともに、国民経済の進展に寄与していきたいと存じます。 これをもちまして私の説明を終りたいと思いますが、なお、詳細な点につきましては、御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。よろしく御審議の上、すみやかに御承認下さいますようお願い申し上げる次第であります。 —————————————
○山本主査 次いで建設省所管について説明を求めます。根本建設大臣。
○根本国務大臣 建設省関係の昭和三十三年度歳入歳出予算案について概略を御説明申し上げます。 まず総額について申し上げますと、建設省の所管一般会計予算といたしましては、歳入八億三千余万円、歳出千二百三億三千余万円、でありますが、このほかに、予算計上の所管は異なっておりますが、実質上建設省所管の事業として実施されます予定の経費が、別途、総理府に北海道開発関係として百四十九億五千三百余万円、離島振興関係として三億四千七百余万円、労働省に特別失業対策事業として二十八億八千二百万円が計上されておりますので、これらを合算いたしまして前年度に比較いたしますと、昭和三十二年度千三百十億二千百余万円に対しまして、昭和三十三年度千三百八十五億千二百余万円でありまして、差引七十四億九千百余万円の増加となっております。 次に個々の事業予算について御説明申し上げます。 まず治山治水事業につきましては、総額といたしましては三百十六億七千五百余万円でありまして、前年度三百七億円に比較して九億七千五百余万円の増額となっております。 その事業別内訳といたしましては、河川改修等に百七十一億一千四百万円、海岸保全に四億五千百余万円、多目的ダムに七十六億四百万円、砂防に五十八億二千二百余万円、機械整備費に六億八千四百万円を充当いたしております。 このほか、直轄河川事業のうち、利根川ほか三河川につきまして、改修工事に附帯する橋梁、水門等の工事及び大規模な用地買収等二カ年以上にわたる契約を必要とする場合に、これを合理的に処理するため、財政法第十五条に基く国庫債務負担行為二十億円を予定いたしております。 治水事業につきましては、昭和三十一年度より実施して参りました治水事業緊急五年計画の基本方針に基き、重要な河川の事業に重点を置くとともに、施行の効率化、関連事業との総合化をはかり、経済効果の確保を期することといたしておりますが、昭和三十三年度においては、特に特別会計による多目的ダムの建設、直轄河川の改修並びに海岸保全事業の促進をはかるほか、昨年各地に甚大な被害をもたらした地すべりにつきましては、新たに法律を制定し、総合的な対策を推進するとともに、地すべり対策事業を促進し、抜本的な対策を講じたいと考えております。 次に、おもなる事業の内容を申し上げますと、河川改修につきましては、直轄河川としては、継続施行中の利根川ほか九十河川、及び北海道開拓事業に関連する特殊河川十一のほか、昨年甚大な被害を生じた本明川、六角川及び大井川の三河川、及び北海道の特殊河川一を新規に採択する予定であります。また、補助事業としては、継続施行中の二百九十二河川の促進に重点をおいて施行するほか、緊急に改修する必要がある河川を新規採択するとともに、隅田川の浚渫を行う計画であります。 砂防事業につきましては、直轄事業として施行いたしております利根川ほか二十四水系を継続実施いたしますほか、補助事業については、直轄河川等重要水系の工事の促進をはかるとともに、特に昨年甚大な被害を生じた地域の砂防、地すべり対策の促進に重点を置いて参りたいと考えております。 河川総合開発事業につきましては、昨年新設いたしました特別会計に対する繰入金を増額し、多目的ダムの促進をはかるほか、補助事業といたしましては、矢部川ほか四ダムの継続工事に加えて、新規に鮫川等三ダムの建設工事と冨田川等七ダムの実施計画調査を行い、国土の保全、河川の開発に努める所存であります。 最後に、海岸保全事業につきましては、補助事業として約五十カ所を予定し、有明海沿岸等の堤防修築及び日本海沿岸等の浸蝕対策に重点を置き実施いたしたいと考えております。 次に、災害復旧関係事業でありますが、災害復旧関係の予算といたしましては総額二百六十四億三千九百余万円で、その内訳は、災害復旧事業費二百二十八億二千余万円、災害関連事業費三十六億一千八百余万円であります。 災害復旧事業につきましては、直轄事業は三十二年災のみが残っておりますが、内地における直轄河川の災害は全部を完了し、北海道関係については全体の約八〇%を復旧する予定であります。また、補助災害につきましては、過年災にかかる三十三年度以降残事業のおおむね三分の二を復旧することを目途としておりますが、実施に当っては、二十六年及び二十七年災害についてはこれを完了し、二十八、二十九年災害は残りの平均約六〇%を実施し、三十年以降の災害については、国庫負担法の趣旨に基き、緊要工事についてはおおむね三カ年、その他の工事についてはおおむね四カ年で完了せしめるよう実施したいと考えております。 また、災害関連事業につきましては、災害復旧工事の進捗と均衡をはかって実施することはもちろんでございますが、昭和三十三年度におきましては、特に河川助成の促進をはかるほか、海岸防災の見地から海岸保全とあわせまして、地盤変動対策事業の促進をはかりたいと考えております。 次に道路整備について御説明申し上げます。 道路整備につきましては、御承知の通り、昭和二十九年度以降道路整備五カ年計画を実施いたして参ったのでありますが、この間においてわが国の経済力は予想以上の発展を遂げまして、道路輸送は飛躍的に増加し、現在では道路がわが国経済発展の隘路となっておりまするので、この際既定の計画を改めまして、これを飛躍的に拡大いたしまして、昭和三十三年度以降五カ年間の総投資額九千億円を目途とする新しい道路整備五カ年計画を樹立し、昭和三十三年度より実施いたしたいと考えております。 それとともに、新しい道路整備計画の遂行に必要な財源を確保し、この計画の円滑な実施をはかるために、新たに道路整備特別会計を設置したのでございまして、一般会計からの繰入金のほか、借入金を調達いたしまして、道路整備の画期的推進を期している次第であります。 昭和三十三年度道路関係予算額は一般会計分で六百二十三億七百万円でございます。前年度に比べまして六十九億六千万円の増、そのうち一般道路事業といたしましては六百十八億七百万円で、九十四億六千万円の増となっておりまするが、特別会計の借入金を加えますと、道路関係といたしまして六百七十六億三千万円で、百二十二億八千三百万円の増、そのうち一般道路事業としては六百七十一億三千万円で、百四十七億八千三百万円の増額となっております。 道路整備特別会計の内容につきましては後ほど御説明申し上げまするが、一般会計には、道路整備特別会計への繰入金といたしまして、建設省に四百九十四億九千余万円、総理府に北海道開発関係として百三億七千八百余万円、同じく総理府に離島振興関係として二億七千二百万円、労働省に特別失業対策事業費として十四億六千七百万円、合計六百十六億七百余万円が計上されております。 なお、昭和三十三年度におきましては、一級国道のうち、東京—大阪間、その他の交通量の多い重要路線につき国が直轄で道路の維持修繕を行うことといたし、道路交通の確保に遺憾なきを期したいと考えております。 次に日本道路公団の有料道路について御説明申し上げますと、昭和三十三年度における日本道路公団の資金といたしましては、道路整備特別会計からの補助金五億円に加えまして、資金運用部資金百四億円の融資を受けるほか、民間資金二十三億円及び外資四十六億円の導入を予定いたしまして、総計百七十八億円の資金によりまして、京葉道路ほか十三カ所の継続事業を促進するのほか、新規事業にも着手し、また高速自動車国道中央自動車道及び高速自動車国道吹田—神戸線につきましては、第二年度として本格的な建設工事に着手することといたしまして、公共事業とともにわが国道路網の整備に寄与したいと考えておる次第でございます。 次に都市計画事業について御説明申し上げます。 昭和三十三年度におきましては総額百八億円で、前年度八十七億百万円に比べ二十億九千九百万円の増でございますが、都市計画事業の大宗である街路事業及びこれに関係のある土地区画整理事業九十七億八千万円が新設の道路整備特別会計に計上されることとなり、これによりまして、戦災復興事業につきましては残額の九十四%を実施し、昭和三十四年度においてすべて完了する予定であり、また、将来にわたり都市計画に関して最も重要な事業の一つであると考えられる都市改造事業については、前年度に引き続き事業を強力に推進する予定であります。 一般会計に計上されております都市計画事業費は総額十億二千万円でありまして、前年度八億八千三百余万円に比べまして一億三千六百余万円の増となっておりまして、都市施設、特に下水道の整備を推進いたしたいと考えております。 下水道関係の予算は六億五千二百万円でありますが、地方債の増額をもはかりまして、都市施設中最もおくれている下水道事業の促進に努めたいと考えております。 次に住宅対策について御説明申し上げます。 昭和三十三年度の住宅建設につきましては、現下の住宅難を昭和三十二年度以降おおむね五カ年間で安定せしめる既定方針に基きまして、政府の施策による住宅建設戸数は十九万九千戸を計画いたしております。この戸数は前年度と同じでありますが、昭和三十三年度は特に低額所得者のための公営住宅は前年度より一千戸増とし、かつ、第二種公営住宅は前年度より二千戸増といたしました。また、民間自力によって建設される住宅につきましては、最近の実績より見まして、約三十二万戸程度の建設が見込まれますので、これらを合せて昭和三十三年度においては約五十二万戸の住宅建設を目標といたしております。 政府の施策によって建設する十九万九千戸の内訳は、公営住宅四万七千戸、住宅金融公庫融資住宅九万二千戸、日本住宅公団が建設する住宅三万戸及び厚生年金融資住宅等三万戸、計十九万九千戸といたしております。 これに対する予算措置は、公営住宅に対しましては、一般会計予算において百六億五千八百余万円を予定し、第一種住宅二万戸、第二種住宅二万七千戸、計四万七千戸の建設に対し補助いたすことといたしております。 住宅金融公庫に対しましては、産業投資特別会計よりの出資金二十五億円と、政府低利資金二百四十八億円、総計二百七十二億円を予定いたしておりまして、これにより九万二千戸の住宅建設のほか、住宅用地の取得、造成、災害による被災住宅の復興、地すべり地域内の住宅の移築等に要する資金の貸付を行うことといたしております。 日本住宅公団に対しましては、産業投資特別会計よりの出資金三十七億円に加えまして、政府低利資金百七十五億円と、一般民間資金百億円、総計三百十二億円を予定いたしておりまして、賃貸住宅二万戸、分譲住宅一万戸、計三万戸の住宅建設及び宅地造成事業を行うことといたしております。 また、都市における火災その他の災害防止をはかるため、防火建築物の建設を促進するための助成金として、一般会計において一億円を計上し、防火帯造成事業を促進したいと考えております。 次に官庁営繕について御説明申し上げますと、官公庁施設等に関する法律の規定により建設省で実施いたしております官庁営繕のうち、建設省所管予算として計上されておりますのは十七億八千四百余万円でありまして、前年度の二十一億九千三百余万円に比べまして四億九百余万円の減額となっております。 その他昭和三十三年度予算中おもだったものについて御説明申し上げますと、道路事業の画期的躍進に備えて本省道路局に二部を新設することとし機構の強化を行うとともに、北陸及び四国に地方建設局を新設して建設事業の推進に万全を期することといたしました。 また、常勤職員等の身分の安定をはかるため、四千五百五十三名を定員化することといたしました。 試験研究機関につきましては、前年度に比べ六千万円以上増額いたしまして、試験研究施設の充実をはかることといたしました。 産業開発青年隊は前年度に比べ千六百万円を増加し、三千八百万円の予算をもって直轄三キャンプを新設し、その整備拡充をはかっております。 以上をもって一般会計予算の説明を終りまして、次に特別会計予算の概要を御説明申し上げます。 まず特定多目的ダム建設工事特別会計でありますが、本会計の昭和三十三年度予算総額は九十一億二千八百万円でありまして、昭和三十二年度の六十八億七千六百万円に対しまして二十二億五千二百万円の増額であります。 この資金の内訳は、一般会計よりの繰入金六十億一千五百余万円、資金運用部資金の借り入れ十一億三千五百余万円、電気事業者等の工事負担金十四億一千五百余万円、その他五億六千余万円となっております。 昭和三十三年度における事業計画といたしましては、継続中の天竜川美和ダムほか八ダムの促進をはかるほか、新規に雄物川皆瀬ダム及び鬼怒川川俣ダムの建設工事に着手し、また揖斐川横山ダムほか二ダムの実施計画調査を行うこととなっております。 次に、道路整備特別会計でありますが、本特別会計の昭和三十三年度予算総額は、六百八十三億三千九百余万円でありまして、この資金の内訳は、先ほど申し上げました一般会計よりの繰入金六百十六億七百余万円のほかに、直轄道路事業の地方負担相当額として資金運用部資金よりの借入金五十三億二千二百余万円、付帯工事納付金、受託工事納付金、雑収入及び予備収入十四億九百万円となっております。 事業の内訳といたしましては、一般道路事業に五百四十六億一千五百余万円、街路事業に九十七億八千万円、機械整備に二十七億三千五百余万円、日本道路公団補助金として五億円、その他付帯工事、受託工事、予備費等に十四億九百万円を充当いたしております。 なお、この事業の中には、前年度に引き続き臨時就労対策事業として七十四億円、特別失業対策事業費として十四億六千七百万円を予定いたしまして、失業者の吸収をもあわせはかるほか、積雪寒冷特別地域に対する経費として、機械費を合せて十一億三千四百万円が含まれております。 以上で昭和三十三年度の建設省関係の一般会計及び特別会計予算の説明を終りまするが、何とぞ御審議の上すみやかに御賛成のほどをお願い申し上げる次第でございます。
○山本主査 以上で政府の説明は終りました。 明日は午前十時より開会し、運輸省所管について質疑を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十四分散会