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28回国会衆議院1958/02/13

予算委員会第一分科会 第1号

発言数
181
登壇者
25
会派数
2
開催日
1958/02/13

会議録

田中久雄自由民主党

○田中主査 これより予算委員会第一分科会を開会いたします。  私が第一分科会主査の職務を負うことになりましたので、何とぞよろしくお願いいたします。  分科会は理事会の申し合せによりまして、本日より十七日まで、日曜を休みまして四日間開会することになっておりますので、さよう御了承願います。  なお議事進行の都合上、質疑をなさる方はあらかじめ出席政府委員等を要求の上御通告下さいますようお願いいたします。  それでは昭和三十三年度一般会計予算中皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、経済企画庁を除く総理府、法務省、外務省及び大蔵省所管、昭和三十三年度特別会計予算中、総理府及び大蔵省所管、昭和三十三年度政府関係機関予算中大蔵省所管を議題といたします。  これより順次関係当局より説明を聴取いたします。まず外務省所管の説明を求めます。外務政務次官松本瀧藏君。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○松本政府委員 外務省所管の昭和三十三年度の予算について大要を御説明いたします。  予算総額は九十四億一千四百十万円で、これを大別いたしますと、外務本省三十五億三千三百四十三万七千円、在外公館五十八億八千六十六万三千円であります。ただいまその内容について組織別に御説明いたします。  組織外務本省、第一、外務本省一般行政に必要な経費九億三千五百六十八万四千円は、外務省設置法に定める本省内部部局及び附属機関の一般事務を処理するための職員千二百六十一名の人件費及び事務費等であります。  第二、外交運営の充実に必要な経費三億一千万円は、諸外国との外交交渉により幾多の懸案の解決をはかり、また各種の条約、協定を締結する必要がありますが、これらの交渉をわが国に有利に展開させるため本省に必要な工作費でありまして、前年度に比し一億三千万円の増加となっております。  第三、アジア諸国に関する外交政策の樹立並びに賠償実施業務の処理に必要な経費九百九十六万九千円は、アジア諸国に関する外交政策の企画立案及びその実施の総合調整並びに賠償の円滑かつ統一的な実施をはかるため必要な経費であります。  第四、アジア諸国との経済技術協力に必要な経費二億五千六百十四万円は、アジア諸国との経済協力に関する企画立案及びその実施の総合調整に必要な経費と、コロンボ計画に基く技術者の派遣、研修生の受け入れのための技術協力実施委託費一億六千五百五十七万一千円、国際技術調査委託費千五百万円、社団法人アジア協会補助金四千万円、財団法人国際学友会補助金三千百八十四万三千円、財団法人日華学会補助金二百九十万八千円であります。前年度に比し九千八百七十七万一千円の増加は、技術協力実施委託費、国際学友会補助金等の増加によるものであります。  第五、欧米諸国等に関する外交政策の樹立に必要な経費四千百十五万六千円は、北米、中南米、西欧、ソ連、東欧、中近東、アフリカ及び英連邦諸国に関する外交政策の企画立案及びその実施に必要な経費と、新たに中南米、中近東に対する経済技術協力のための技術協力実施委託費千五百万円、財団法人ラテン・アメリカ中央会補助金六百万円であります。前年度に比し二千二百九十一万九千円の増加は、技術協力実施委託費及びラテン・アメリカ中央会補助金等の増加によるものであります。  第六、国際経済情勢の調査並びに通商交渉の準備等に必要な経費千七百七十八万八千円は国際経済に関する基礎的資料を広範かつ組織的に収集し、これに基いて国際経済を的確に把握するための調査、並びに通商交渉を行う際の準備等に必要な経費であります。  第七、条約締結及び条約集編集等に必要な経費千二百三十八万七千円は、国際条約の締結、加入及び条約集等の編集、条約典型の作成、条約、国際法並びに内外法規の調査研究のため必要な事務費であります。  第八、国際協力に必要な経費一億五千五百七十四万円は、国際連合等に対し協力するため国際連合各機関との連絡、その活動の調査研究等に必要な事務費、及び諸種の国際会議にわが国の代表を派遣し、また本邦で国際会議を開催するに必要な経費と、財団法人日本国際連合協会補助金千万円、財団法人日本エカフエ協会補助金四百万円であります。  第九、情報啓発事業並びに国際文化事業実施に必要な経費一億八百二十九万三千円は、国際情勢に関する資料の入手、海外に対する本邦事情の啓発及び国内啓発並びに文化交流を通じて国際間の相互理解を深めるため必要な啓発宣伝資料の作成、購入の経費と、財団法人国際文化振興会補助金三百二十万円、財団法人東方学会補助金六十三万円、社団法人日本新聞協会補助金百万円、仏教文化会議運営委員会補助金三千万円であります。前年度に比し六千三十五万八千円の増加は、仏教文化会議運営委員会補助金及び啓発宣伝関係経費の増加によるものであります。  第十、海外渡航関係事務処理に必要な経費二千三百五十九万円は、旅券の発給等海外渡航事務の経費と、その事務の一部を都道府県に委託するための委託費千二百四十八万八千円であります。前年度に比し七百六十三万五千円の増加は、前述の委託費等の増加によるものであります。  第十一、国際分担金等の支払に必要な経費六億五千百七十万七千円は、わが国が加盟している国際機関の各種分担金及び拠出金等を支払うため必要な経費であります。前年度に比し四千三百六十四万七千円の増加は、国連食糧農業機関分担金、国際原子力機関分担金等の増加によるものであります。  第十二、旧外地関係事務処理に必要な経費六百四十三万八千円は、朝鮮、台湾、樺太、関東州等旧外地官署職員の給与、恩給の支払いその他残務整理に必要な経費であります。  第十二、旧外地官署引揚職員等の給与支給に必要な経費二千九百万円は、三十二年度中の旧外地官署引揚見込み職員十四名と未引揚職員三百五十五名の留守家族に支払う俸給その他諸給与等であります。  第十四、移住振興に必要な経費九億三千百四十七万四千円は、中南米等に移住する者一万人を送出するための旅費、事務費及び渡航費貸付金六億五千三百二十六万七千円、日本海外協会連合会補助金一億四百七十七万九千円、移住者受け入れ機関補助金一億三千五百二万八千円、農業労務者派米協議会補助金千五百万円等移住事業の振興をはかるため必要な経費であります。前年度に比し一億三千五百三十二万二千円の増加は送出移住者の増加に伴う渡航費貸付金及び日本海外協会連合会補助金、移住者受け入れ機関補助金等の増加によるものであります。  第十五、移住あっせん所業務処理に必要な経費四千四百七万一千円は、移住者の本邦出発前における健康診断、教養、渡航あっせん等の業務を行うため必要な経費であります。  次に、組織在外公館でありますが、第一、在外公館事務運営に必要な経費五十一億六千三百二十六万九千円は、既設公館八十七館二代表部六百九名と三十三年度新設予定の在ラオス、在ガーナの二大使館及び在エル・サルバドル、在ノールウエーの二公使館のために、新たに必要となった職員十六名並びに既設公館の職員の増加五十五名計六百八十名の人件費及び事務費等であります。  第二、外交運営の充実に必要な経費四億九千万円は、諸外国との外交交渉の有利な展開を期するため在外公館において必要な工作費であります。前年度に比し七千万円の増加となっております。  第三、対外宣伝及び国際文化事業実施に必要な経費六千六百九十万九千円は、わが国と諸外国との親善に寄与するため、わが国の政治、経済、文化等の実情を組織的に諸外国に紹介するための事業費等に必要な経費であります。  第四、在外公館営繕に必要な経費一億六千四十八万五千円は在マラヤ公館公邸及び在ホノルル公館公邸の新営工事等並びに在外公館の事務所及び館長公邸建物の修理費等であります。  以上がただいま上程されております外務省所管昭和三十三年度予算の大要であります。詳細御審議のほどお願いいたします。

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、皇室費の説明を求めます。皇室経済主管高尾亮一君。

高尾亮一総理府事務官(皇室経済主管)

○高尾政府委員 昭和三十三年度皇室費の歳出予算について、その概要を説明いたします。  本歳出予算に計上いたしました金額は、三億八千二百二十一万四千円でありまして、その内訳は、内廷費五千万円、宮廷費三億一千八百七十一万四千円、皇族費一千三百五十万円であります。これを前年度予算に比較いたしますと、四千四百四十六万円の増加となっております。  そのおもなるものについて事項別に申し述べますと、内廷費は、天皇皇后両陛下をはじめ、内廷にある皇族の日常の費用その他内廷諸費に充てるための経費でありまして、皇室経済法施行法に規定する定額を計上いたすことになっておりますが、本年度は、前年度に比較いたしまして一千二百万円の増加となっております。これは、内廷費の定額三千八百万円を本年度において五千万円に増額改定することを予定いたしているのによるものでありまして、これに伴う皇室経済法施行法の一部改正法律案は、今次国会に提出することになっております。  宮廷費は、内廷費以外の、宮廷において必要な経費を計上したものであります。その内容といたしましては、従来と同じく皇室の公的御活動に必要な経費約三千八百万円、その他皇室用財産の管理等に必要な経費約二億八千万円であります。三十二年度予算額二億九千百二十万四千円に比較いたしますと、二千七百五十一万円の増加となっております。  そのおもなる増加の理由は、二カ年度にわたる東宮御所新営費の初年度分約八千八百万円を計上いたしました反面、外国元首、使節等接伴に関連し、仮宮殿の改装並びに儀典に必要な経費約六千百万円が前年度限りの経費でありますので減額となっております、その差引増によるものであります。  皇族費は、皇族としての品位保持の資に充てるための秩父、高松、三笠の三宮家に対する経費で、皇室経済法施行法に基く定額を計上することになっておりますが、前年度より四百九十五万円の増加となっております。これは、内廷費と同様に定額の改定を予定いたしておりまして、年額算定の基礎となる定額百九十万円を本年度から三百万円に増額改定することによるものであります。これに伴う改正法律案は、今次国会に提出いたすことになっております。  以上をもちまして、昭和三十三年度皇室費歳出予算の概要の説明を終ります。よろしく御審議あらんことをお順いいたします。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、衆議院の予算の説明を求めます。衆議院庶務部長知野虎雄君。

知野虎雄衆議院参事(庶務部長)

○知野参事 昭和三十三年度国会所管衆議院関係予算の要求額は、二十一億五千四百三十三万二千円でございまして、これを前年度予算額十九億七千三百三十三万九千円に比較いたしますと、一億八千九十九万三千円の増加となっております。  次に、主要な事項について一応御説明申し上げます。  まず、国会の運営に必要な経費として、二十億七千四百九十八万六千円を計上しております。そのうちおもなものを申し上げますと、議員歳費、通信手当、議員旅費、議会雑費、その他議員に関する経費並びに議員秘書手当及び立法事務費等十億七千九百四十四万七千円であります。事務局、法制局及び常任委員会における職員の人件費、旅費その他の事務費、国政調査に要する旅費、審査雑費及び証人等の旅費、議案類印刷費、光熱及水料、通信費、議員会館等の維持管理に必要な経費九億六千七百五万六千円。列国議会同盟日本議員団の分担金及び列国議会同盟会議等海外派遣に必要な経費として、弐千八百四十八万参千円が積算されてあります。  第二は、営繕施設に必要な経費として七千二百三十四万六千円を計上いたしてあります。これは、衆議院庁舎の増築に千七百八十五万円、衆議院議場の空気調和装置の改修に三千七百九十九万六千円、衆議院各所新営及び改修に千六百五十万円が積算されてあります。  第三は、予備金に必要な経費として前年度と同額の七百万円を計上いたしてあります。  以上簡単ながら概略の御説明を申し上げます。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、参議院の予算の説明を求めます。参議院庶務部長小沢俊郎君。

小沢俊郎参議院参事(庶務部長)

○小沢参議院参事 昭和三十三年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は、十三億八千七百七十三万六千円でありまして、これを前年度予算額十三億四千三百七十九万四千円に比較いたしますと、四千三百九十四万二千円の増加となっております。  次に、この要求額をおもなる事項別について御説明申し上げます。  まず、国会の運営に必要な経費といたしまして十二億九千八百九十一万六千円を計上しております。これは議員の歳費、手当、旅費及び立法事務費等議員に関する経費五億八千八十七万四千円、事務局、法制局及び常任委員会に要する職員の人件費、旅費、その他の事務費、国政調査に関する旅費及び審査雑費、議案類印刷費、光熱水料、通信費、議員会館及び議員宿舎等の維持管理並びに庁舎等建物の修繕等に必要な経費六億九千九百五十九万八千円、国際会議出席等海外派遣に必要な旅費一千八百四十四万四千円であります。  第二に、営繕工事に必要な経費といたしまして、八千三百八十二万円を計上しております。これは庁舎の増築費三千七百二十一万六千円、議場空気調和装置の改修費三千五百六十万四千円、各所新営及び庁舎等の改修費一千百万円であります。  第三に、予備金に必要な経費として、前年度と同額の五百万円を計上してあります。  以上簡単でありますが概略の説明を終ります。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、国立国会図書館の予算の説明を求めます。国立国会図書館管理部長山下平一君。

山下平一国立国会図書館参事(管理部長)

○山下国会図書館参事 昭和三十三年度国立国会図書館の予定経費要求について御説明申し上げます。  昭和三十三年度国立国会図書館の予定経費要求額は七億七千九十五万四千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、三百三十四万一千円の減少となっております。  次に、要求額の内容を事項に区分して御説明申し上げます。  まず国立国会図書館の管理運営に必要な経費でありまして、四億九十五万四千円を計上いたしてあります。この経費は国立国会図書館の管理運営のため必要な人件費、事務費、図書購入費、科学技術関係資料費、カード作成費、国際図書交換通信運搬費等でありまして、前年度予算に比して、二千六百六十五万九千円の増加となっております。増加のおもなものは職員給与の改正による人件費、及び科学技術関係資料費等の増加であります。  次は国立国会図書館営繕工事に必要な経費でありまして、三億七千万円が計上されております。これを前年度予算に比べますと三千万円の減少となっております。この経費は現在工事中の国立国会図書館庁舎新営のため必要な工事費三億六千六百三十万円、事務費三百七十万円であります。これにより昭和三十三年度末における工事の出来高は、第一期計画八千坪の鉄骨工事の全部を完了し、コンクリート打ち工事の一部二階の床程度までができ上る予定であります。以上の総計が七億七千九十五万四千円となっておりまして、その科目別内訳はお手元に配付いたしております印刷物の通りでありますので、省略させていただきます。  どうぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、裁判官訴追委員会の予算の説明を求めます。裁判官訴追委員会事務局長野間繁君。

野間繁裁判官訴追委員会参事(事務局長)

○野間裁判官訴追委員会参事 昭和三十三年度裁判官訴追委員会関係予算の概要を御説明申し上げます。  昭和三十三年度国会所管裁判官訴追委員会関係予算の要求額は七百四十六万八千円でございまして、これを前年度予算額九百三十三万円に比較いたしますと、百八十六万二千円の減少となっております。これは裁判官訴追委員会の運営に必要な経費でありまして、委員の旅費及び職務雑費並びに事務局職員に対する人件費、事務費等に必要な経費が積算されてあります。また前年度予算に対する減少額は、従来委員に支給されておった職務雑費は審査雑費と併給できないことに改められたために減少する二百五十万円と、職員の期末手当その他の事務費の増加六十三万八千円との差額であります。  以上簡単ながら概略の御説明を申し上げます。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に裁判官弾劾裁判所の予算の説明を求めます。裁判官弾劾裁判所事務局長隈井享君。

隈井亨裁判官弾劾裁判所参事(事務局長)

○隈井裁判官弾劾裁判所参事 昭和三十三年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の御説明を申し上、げます。  昭和三十三年度国会所管裁判官弾劾裁判所の歳出予算要求額は七百四十一万八千円でありまして、これを前年度予算額七百二十八万三千円に比較いたしますと、十三万五千円の増加となっております。  次に、この要求額を事項別に御説明申し上げます。  まず、裁判官弾劾裁判所の運営に必要な経費といたしまして、六百八十五万六千円を計上しております。これは当所の運営に必要な裁判員の職務雑費、調査旅費、並びに辛務局の人件費、事務費等であります。  第二に、裁判に必要な経費といたしまして、五十六万二千円を計上いたしております。  これは裁判官弾劾法に基く裁判官の弾劾裁判に必要な旅費、庁費等であります。  以上簡単でありますが、概略の説明を終ります。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に、裁判所所管の説明を求めます。最高裁判所経理局長岸上康夫君。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 昭和三十三年度裁判所所管予定経費要求額について御説明申し上げます。  第一、昭和三十三年度裁判所所管予定経費要求額の総額は百十一億二千九百三万三千円でありまして、これを前年度予算総額百六億七千三百八十二万八千円に比較いたしますと、差引き四億五千五百二十万五千円の増加となっております。  この増加額の内訳を大別して申し上げますと、一、人件費において四億六千九百四十八万千円の増、二、裁判所庁舎の新営補修等の経費において三千四百七十一万九千円の増、三、その他一般司法行政事務を行うために必要な旅費庁費等において八百四十八万二千円の増、四、裁判に直接必要な経費、裁判費において五千七百四十七万七千円の減となっているのでありまして、結局差引きいたしますと前述の増加額となるのであります。  第二、次に昭和三十三年度予定経費要求額のうち、おもな事項について御説明申し上げます。  (一)営繕費、(イ)裁判所庁舎の継続工事二十一庁、新規工事十四庁の新営工事費として七億二千九百四十二万五千円、(ロ)裁判所庁舎等の施設整備費として二千五百万円、(ハ)第一審の強化をはかるための法廷増築費二千七百七十三万五千円、(ニ)不動産購入費として四百五十七万千円、(ホ)営繕事務費として千八百十九万六千円、(ヘ)裁判所庁舎補修及び各所修繕費として一億三千二百十八万八千円、合計九億三千七百十一万五千円を計上いたしました。  次は、第一審の充実強化に必要な経費、第一審の裁判を強化し、裁判の事務能率の向上をはかるための経費として、(イ)判事補二十人を増員するために必要な人件費千二百五十九万四千円、(ロ)第一審強化方策協議会出席旅費として三百五十七万八千円、(ハ)書記官等の超過勤務手当として八百三十二万九千円、(ニ)自動車購入費として八百五十三万千円、(ホ)事務能率増進のため検証用距離計、携帯録音機及び写真機等の購入費として五百九十四万九千円、合計三千八百九十八万千円を計上いたしました。  なお、この関係の経費として右のほかに前述いたしました営繕費のうちに法廷増築費二千七百七十三万五千円及び後述の裁判費のうちに国選弁護人の報酬増額のための経費として二千百九十九万千円がそれぞれ計上されています。  次は、裁判費、裁判に直接必要な経費でありまして、国選弁護人の報酬、証人、鑑定人、調停委員等の旅費、日当、その他裁判に直接必要な旅費、庁費等として十三億八千八十九万円を計上いたしました。  次は、調停協会、補助金、調停制度及びその運営に関する研究、調停委員の知識の向上、調停制度の普及徹底等を目的とする日本調停協会連合会の事業を助成奨励するための補助金として五百万円を計上いたしました。  以上が昭和三十三年度の裁判所所管予定経費要求額の大要でございます。よろしく御審議のほどをお願いいたします。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に会計検査院所管の説明を求めます。会計検査院事務総局次長小峰保栄君。

小峰保栄会計検査院事務官(事務総局次長)

○小峰会計検査院説明員 会計検査院の昭和三十三年度予算要求について御説明申し上げます。  会計検査院所管昭和三十三年度一般会計歳出予算要求額は五億三千三百八十万九千円でありまして、これは会計検査院が憲法第九十条の規定により、国の収入支出の決算を確認するため、常時会計検査を行い、会計経理を監督し、かつ是正をはかる等のため必要な経費であります。  今要求額のおもなものについて申し上げますと、人件費として四億二千八百七万四千円を計上いたしましたが、これは職員千百七十八人分の給与、手当等でありまして、予算総額に対しまして八〇%に当っております。検査旅費として六千五百十二万円を計上いたしましたが、これは計算証明規則に基き、各省各庁から提出されます書類の検査と並行して職員を現地に派遣して、実地について検査をするために必要な経費であります。物件費として三千八百八十二万三千円を計上いたしましたが、これは事務上必要な備品、消耗品、印刷費及び各所修繕等に必要な経費であります。  次に、三十三年度歳出予算要求額五億三千三百八十万九千円を前年度予算額五億六百三十万四千円に比較いたしますと二千七百五十万五千円が増加しておりますが、その内応について申し上げますと、人件費では二千四百六十四万一千円が増加しております。物件費では七十万円が増加しておりますが、これは前年度限りの経費として積算された八百五十八万円と、三十三年度限りの経費として要求いたしてあります九百二十八万円の差引額でございます。その他に二百十六万四千円増加しておりますが、これは主として実地検査旅費でございます。  以上はなはだ簡単ではありますが、会計検査院所管昭和三十三年度歳出予算要求額の大要の説明を終ります。  なお、詳細につきましては御質問によりお答え申し上げますが、何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に内閣及び総理府所管の説明を求めます。総理府総務副長官藤原節夫君。

藤原節夫総理府総務副長官

○藤原政府委員 昭和三十三年度における内閣及び総理府の歳出予算案についてその概要を御説明いたします。  まず内閣所管の昭和三十三年度歳出予算要求額は、八億五千二百九十一万一千円でありまして、これを前年度歳出予算額六億七千百二万円と比較いたしますと一億八千百八十九万一千円増加いたしております。  内閣所管の歳出予算要求額に計上いたしましたものは、内閣官房、法制局、人事院、憲法調査会及び国防会議等の事務の執行に必要な経費であります。  次に総理府所管の昭和三十三年度歳出予算要求額は五千百三十八億九千七百十四万七千円でありまして、これを前年度歳出予算額四千四百十一億四百七十万四千円と比較いたしますと、七百二十七億九千二百四十四万三千円増加いたしております。  総理府所管歳出予算要求額は、総理本府のほかに公正取引委員会、国家公安委員会、首都圏整備委員会、土地調整委員会の四つの委員会及び宮内庁、調達庁、行政管理庁、北海道開発庁、自治庁、防衛庁、経済企画庁、及び科学技術庁の八庁の外局に関するものでありまして、そのおもなる経費を事項別に申し述べますと、文官等に対する恩給支給に必要な経費百八十億四千五百七万二千円、旧軍人遺族等に対する恩給支給に必要な経費八百五十三億七千四百五十六万三千円、警察行政に必要な経費百二十七億八千三百五十七万六千円、北海道の開発事業に必要な経費二百四十九億三百十五万五千円、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費二千二百四十億九百七十万三千円、防衛庁に必要な経費二千二百億六千万円、科学技術行政に必要な経費九十五億三千七百五十九万七千円等であります。  その概要を申し述べますと、文官等に対する恩給支給に必要な経費は恩給法等に基いて退職した文官等に対して年金及び恩給を支給するために必要な経費でありまして、現行ベースの改訂と傷病恩給年額の増額、軍人在職年の通算等による増加額を加えてありまして、前年度に比べ六億一千八十一万四千円の増加となっております。  旧軍人遺族等に対する恩給支給に必要な経費は、恩給法等に基いて、旧軍人及び遺族等に対して恩給を支給するために必要な経費でありまして、現行ベースの改訂と軍人公務扶助料の倍率の引き上げ、その他傷病恩給年額の増額等を含めまして前年度に比べ六十七億八千六百七十六万二千円の増加となっております。  警察行政に必要な経費は、警察庁及びその付属機関並びに地方支分部局の経費及び都道府県警察費補助に必要な経費となっております。  北海道の開発事業に必要な経費は、北海道における住宅施設、治山治水、土地改良及び開拓、漁港、及び港湾等の事業に必要な経費でありまして、事業の執行に当っては関係各省の所管に移しかえて使用されるものであり、前年度に比べ三十億三千四百七十三万三千円の増加となっております。  地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費は、地方交付税法及び交付税及び譲与税配付金特別会計法の規定により、昭和三十三年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込額のそれぞれ百分の二七・五に相当する金額の合算額に、昭和三十一年度地方交付税の末交付額に相当する金額を加算した額を、各地方公共団体に交付すべき地方交付税交付金の財源として、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるため必要な経費であります。前年度に比べて三百七十二億三千七百一万七千円の増加となっております。  次に、防衛庁関係に必要な経費は、本庁、陸上、海上、及び航空の各自衛隊の維持運営に必要な経費でありまして、前年度に比べて百九十億五千百十七万三千円の増加となっております。  次に、科学技術行政に必要な経費は、日本原子力研究所に必要な経費四十五億円、原子燃料公社に必要な経費十二億五千万円、試験研究機関の試験研究に必要な経費六億七千百五十六万九千円、航空技術研究所に必要な経費十一億二千五百六十二万三千円、金属材料技術研究所に必要な経費四億一千三百四十六万三千円、放射線医学総合研究所に必要な経費五億六千九百三十三万五千円、その他となっておりまして、前年度に比べて二十二億六千五百四十六万三千円の増加となっております。  なお総理府所管につきましては他に総理本府におきまして、外国人恩給三十二万一千三百八十四円、電子計算機借り入れ三千二百三十七万九千円、北海道開発庁におきましては篠津地域泥炭地開発事業で輸入機械及び器具の購入六億七千三百八万五千円、ただし、借り入れの場合には三億二百六十八万八千円でありまして、購入、借り入れとも為替相場に変動があったときにはその率に従った金額、また防衛庁におきまして航空機購入百九十三億四百四十八万三千円、器材購入四十一億八千九百七十三万二千円、施設整備二十億四百十四万円、艦船建造二十五億四千六百三十六万一千円、科学技術庁におきまして日本原子力研究所出資三十一億六千百四十万円、原子力平和利用研究費補助一億円、航空研究施設整備十五億八千万円、金属材料研究施設整備一億三千九百万円、放射線医学研究施設整備一億二千万円、合計三百三十八億五千九十万一千三百八十四円の国庫債務負担行為要求書を提出いたしております。  以上申し述べました予算要求額のうちには、経済企画庁に関する予算要求額二十九億九千五百二十五万八千円が含まれておりますが、これにつきましては他の分科会において御審議願っております。  次に、総理府所管臨時受託調達特別会計において、歳入三十二億八千六百五十六万八千円、歳出三十二億八千六百五十六万八千円と、歳入歳出同額を予定しておりまして、歳入は防衛庁設置法附則第七項の規定による受託調達契約に基いて、アメリカ合衆国政府から受け入れる収入金であって、当該契約を履行するため政府が締結する調達契約に基く政府の支払い金にかかるもの及びその他であります。歳出は艦船二隻の建造に必要な経費等調達契約に基く支払い金及びその他であります。  最後に総理府及び大蔵省所管交付税及び譲与税配付金特別会計において、歳入二千五百六十四億二千二百四十一万八千円、歳出二千五百六十二億一千九百五十六万一千円になっておりまして、歳入のおもなるものは、一般会計より受け入れる収入と、入場税法、地方道路税法及び特別とん税法の規定に基き徴収する租税収入と、交付税及び譲与税配付金特別会計法の規定により、前年度決算上の剰余金を本年度において受け入れる収入その他であります。歳出のおもなるものは、第一に地方交付税法の規定により、地方公共団体の基準財政需要額及び基準財政収入額を測定し、基準財政収入額が基準財政需要額に不足する地方公共団体に対し、その不足額に応じて必要な財源を、また災害復旧費の他捕捉しがたい特別な財政需要等に対し、必要な財源を各地方公共団体に交付するため必要な経費と、第二に入場譲与税法の規定により、地方財源の偏在を調整するため本会計の歳入となる入場税収入額に相当する金額を、原則として人口に按分して各道府県に譲与するため必要な経費と、第三に地方道路譲与税法の規定により、本会計の歳入となる地方道路税収入額に相当する金額を都道府県等の道路整備費の財源として、当該都道府県等に譲与するため必要な経費と、第四に本会計の歳入となる特別とん税収入額に相当する金額を、特別とん譲与税法第三条及び附則第三項の規定により、徴収地港の所在する都及び市町村に譲与するため必要な経費その他であります。  以上をもちまして、昭和三十三年度一般会計内閣及び総理府の歳出予算要求額及び昭和三十三年度臨時受託調達特別会計、交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入歳出予算要求額の御説明を終ります。詳細につきましては、御質問に応じまして、関係政府委員からお答えいたすことにいたします。どうぞよろしく御審議あらんことをお願いいたします。

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に防衛庁の予算の補足説明を求めます。防衛庁経理局長山下武利君。

山下武利防衛庁参事官(経理局長)

○山下(武)政府委員 昭和三十三年度防衛庁予算につきまして、その概要を御説明いたします。  昭和三十三年度防衛庁の歳出予算の総額は千二百億六千万円でありまして、これを昭和三十二年度歳出予算額千十億八百万円に比べますと、百九十億五千百万円の増加となっております。このほか国庫債務負担行為として、航空機の購入について百九十三億四百万円、器材の購入について四十一億八千九百万円、施設の整備について二十億四百万円、艦船の建造について二十五億四千六百万円、計二百八十億四千四百万円、さらに継続費として昭和三十三年度甲型警備艦建造費総額四十一億九千三百万円、うち昭和三十四年度以降の年割額二十九億千六百万円を計上いたしております。なお昭和三十一年度予算に計上された継続費潜水艦建造費総額二十七億千八百万円につきましては、七億二千九百万円の年割額を歳出分に計上し、昭和三十二年度予算に計上された継続費昭和三十二年度甲型警備艦建造費総額三十六億六千九百万円につきましては、建造計画の変更等に伴う建造費の増加と建造費の一部を後年度に繰り延べるため、総額及び年割額を改訂することとし、昭和三十三年度は十二億二百万円を歳出分に計上いたしております。  まず予算編成の前提といたしました職員の定数及び各自衛隊の勢力の概略について申し上げます。防衛庁の昭和三十三年度の予算上の職員定数は、自衛官二十二万二千百二人、自衛官以外の職員二万六百十六人、計二十四万二千七百十八人でありまして、これを昭和三十二年度の予算上の職員定数に比べますと、自衛官において一万七千九百九十七人、自衛官以外の職員において千二百十九人、計一万九千二百十六人の増加となっております。  以下これを組織別に申し上げますと、長官官房及び各局、統合幕僚会議、防衛研修所、防衛大学校、技術研究本部(仮称)、建設本部、並びに調達実施本部の職員定数は、自衛官三十六人、自衛官以外の職員三千二十一人、計三千五十七人でありまして、昭和三十二年度に比べますと、自衛官において二人、自衛官以外の職員で百七十九人、計百八十一人の増加となっております。  この増加は、主として技術研究本部、防衛大学校の定員増加、並びに水道管理要員を建設本部に、艦船及び航空駐在官要員を調達実施本部に組みかえたことによるものであります。  陸上自衛隊につきましては、自衛官一万人、自衛官以外の職員百人を増員いたすとともに、水道管理要員として三十六人を建設本部に組みかえて、計十八万千九百八十一人をもって二方向隊、六管区隊、四混成団並びにその他の部隊及び機関を編成いたしております。  海上自衛隊につきましては、昭和三十三年度に増勢を計画している艦船といたしまして、新たに建造に着手する甲型警備艦二隻、三千四百トン、中型掃海艇四隻、駆潜艇二隻及び高速救命艇一隻、合計五千七百五トンのほか、米国より甲型警備艦二隻、中型掃海艇二隻、高速救命艇八隻、揚陸艇一隻、計十三隻、五千七百五十三トンの供与を受けるとともに、返還期限の到来した警備艇二十二隻、六千七百十トンを返還する等により、合計約四千五百六十トンの増加を予定いたしております。この計画が実現いたしました暁におきましては、保有艦艇は、四百二十五隻、十一万千八百八十一トンとなる予定であります。また、昭和三十三年度中に増加する航空機として、米国から対潜哨戒機及び訓練機四十一機の供与を期待するとともに、ヘリコプター八機を購入することにしておりますので、これらにより昭和三十三年度末の海上自衛隊の保有航空機は百九十七機となるわけであります。なお、このほか、昭和三十三年度におきましては、新たにP2V対潜哨戒機の国内生産を開始することにいたしております。以上の艦艇及び航空機の増加並びにこれに関連する陸上施設の拡充等に伴いまして、自衛官千二百九十五人、自衛官以外の職員三百二十一人を増員いたすとともに、水道管理要員として十五人を建設本部に、艦船駐在官要員として十人を調達実施本部に組みかえて、計千五百九十一人を増員することといたしておりますので、従来の定数と合せ、海上自衛隊の職員定数は、自衛官二万五千四百四十一人、自衛官以外の職員二千二百十二人、計二万七千六百五十三人となります。  航空自衛隊につきましては、昭和三十三度において、米国より実用機六十二機の供与を受けるほか、実用機百九機、練習機六十八機及び実験機四機を購入いたしますので、従来の保有機数と合せ、昭和三十三年度末の航空機総数は、実用機四百四十五機、練習機五百三十七機、実験機八機、計九百九十機を保有することとなります。さらに昭和三十三年度は、管制教育団、第二航空教育隊を新設して訓練体制の強化をはかるとともに、後方支援の不均衡を是正するため、自衛官六千七百人、自衛官以外の職員七百人を増員し、また、航空駐在官要員として二十人を調達実施本部に組みかえて、計七千三百八十人を増員することといたしておりますので、従来の定数と合せ自衛官二万六千六百二十五人、自衛官以外の職員三千四百二人、計三万二十七人となります。  次に予算見積りの概要について申し上げます。  長官官房及び各局並びに統合幕僚会議の運営に必要な経費は、(項)防衛庁六億二千三百万円、(項)施設整備費二億三千百万円、(項)施設整備等付帯事務費三百万円、計八億五千八百万円でありまして、昭和三十二年度に比べて、(項)防衛庁において四千二百万円、(項)施設整備費において二億三千百万円、(項)施設整備等付帯事務費において三百万円、計二億七千八百万円の増加となっております。  (項)防衛庁の増加は、内局における業務量の増加等に伴う経費の増額であり、(項)施設整備費において、二億三千百万円、(項)施設整備等付帯事務費三百万円の増加は、昭和三十二年度までは付属機関、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊に計上いたしておりました公務員宿舎を昭和三十三年度より長官官房各局に組みかえ計上したのがおもなものであります。  付属機関すなわち、防衛研修所、防衛大学校、技術研究本部、建設本部及び調達実施本部の運営に必要な経費は(項)防衛庁二十六億九千百万円、施設の整備に必要な経費は(項)施設整備費四億七千六百万円、施設整備の付帯事務に必要な経費は、(項)施設整備等付帯事務費八百万円、計三十一億七千六百万円でありまして、昭和三十二年度に比べて(項)防衛庁において三億四千七百万円、(項)施設整備費において一億二千三百万円、(項)施設整備等付帯事務費二百万円、計四億七千三百万円の増加となっております。  (項)防衛庁の増加は技術研究本部における研究開発費の増加一億七千百万円及び増員に伴つ経費等がおもなものであります。(項)施設整備費、(項)施設整備等付帯事務費の増加は主として技術研究本部の各試験場新営工事等に伴うものであります。  なお、以上の経費のほか、技術研究本部に国庫債務負担行為として器材購入一億一千七百万円、施設整備六千八百万円、計一億八千六百万円を計上いたしております。  陸上自衛隊の運営に必要な経費は(項)防衛庁五百五十七億三千四百万円、施設の整備に必要な経費は(項)施設整備費十八億六千五百万円、施設整備付帯事務に必要な経費は、(項)施設整備等付帯事務費千九百万円、計五百七十六億一千九百万円でありまして、これを昭和三十二年度に比較しますと、七十三億七千二百万円の増加となっております。このうち(項)防衛庁において六十九億円の増加、(項)施設整備費において四億七千二百万円の増加、(項)施設整備等付帯事務費において二百万円の減少となっております。  このほか陸上自衛隊に属する分として国庫債務負担行為に航空機購入四億九千七百万円、器材購入二億六千二百万円、計七億六千万円を計上いたしております。  以上の経費を現態勢の維持に要する経費と増勢に必要な経費とに区分いたしますと、現態勢維持分は、(項)防衛庁五百二十九億千百万円、(項)施設整備費十四億六千八百万円、(項)施設整備等付帯事務費千七百万円、計五百四十三億九千七百万円であり、増勢分は、(項)防衛庁二十八億二千三百万円、(項)施設整備費三億九千七百万円、(項)施設整備等付帯事務費百万円、計三十二億二千二百万円となります。  この内訳を現態勢維持分の経費から申し上げますと、現態勢すなわち昭和三十二年度末における、火器、車両等の装備、自衛官十六万人、自衛官以外の職員一万千九百十七人の維持に要する経費が、(項)防衛庁におきましては五百二十九億千百万円であります。  また(項)施設整備費は十四億六千八百万円でありますが、そのうち三十二年度国庫債務負担行為に基く施設整備計画を歳出予算化したもの四億八千七百万円、米駐留軍返還施設に伴う営舎改修三億三千七百万円、演習場買収一億円がおもなものであります。  (項)施設整備等附帯事務費に計上した千七百万円は施設整備に伴う庁費及び旅費であります。  次に増勢分の経費三十二億二千二百万円につきましては、このうち自衛官一万人の増勢に伴う経費は二十六億千八百万円でありまして、その他の経費六億三百万円は、自衛官以外の職員百人の増勢、並びに装備、施設等の増強に必要な経費であります。自衛官一万人の増勢に必要な経費は、(項)防衛庁におきましては二十五億千百万円でありまして、施設整備といたしまして、(項)施設整備費一億六百万円、(項)施設整備等付帯事務費百万円を計上いたしております。  自衛官一万人増勢に必要な経費以外の経費は、(項)防衛庁におきまして三億千百万円、(項)施設整備費におきまして二億九千百万円等を計上いたしております。  海上自衛隊の運営に必要な経費は(項)防衛庁百八十億三千八百万円、施設の整備に必要な経費は(項)施設整備費九億四百万円、艦船建造に必要な経費は(項)艦船建造費、三十三億九千九百万円、潜水艦建造に必要な経費は(項)潜水艦建造費七億二千九百万円、昭和三十二年度甲型警備艦建造に必要な経費は、(項)昭和三十二年度甲型警備艇建造費十二億二百万円、昭和三十三年度甲型警備艦建造に必要な経費は、(項)昭和三十三年度甲型警備艦建造費十二億七千六百万円、施設整備等附帯事務に必要な経費は(項)施設整備等附帯事務費一億千七百万円、計二百五十六億七千万円でありまして、これを昭和三十二年度に比較しますと、三十七億九千万円の増加となっております。このうち(項)防衛庁において二十二億六千八百万円の増加、(項)施設準備費において千万円の増加、(項)艦船建造費において一億九千八百万円の増加、(項)施設整備等附帯事務費千八百万円の増加となっております。このほか、海上自衛隊に属する分として国庫債務負担行為に航空機購入百五十二億三千二百万円、器材購入九億七千八百万円、艦船建造費二十五億四千六百万円等、計百八十七億五千八百万円、また継続費の昭和三十四年度以降の年割額として、二十九億千六百万円の甲型警備艦建造費を計上し、あわせて昭和三十二年度において議決を経ました昭和三十二年度甲型警備艦建造のための継続費につきまして、建造計画の変更等に伴う建造費を追加するため、この際総額及び年割額の改訂をはかっております。  以上の経費を現態勢の維持に要する経費と増勢に必要な経費とに区分いたしますと、現態勢維持分は(項)防衛庁百七十二億四千六百万円、(項)施設整備費八億六千三百万円、(項)艦船建造費十七億三千九百万円、(項)潜水艦建造費七億二千九百万円、(項)昭和三十二年度甲型警備艦建造費十二億二百万円、(項)施設警備等附帯事務費五千七百万円、計二百十八億三千九百万円であり、増勢分は(項)防衛庁七億九千二百万円、(項)施設整備費四千百万円、(項)艦船建造費十六億五千九百万円、(項)昭和三十三年度甲型警備艦建造費十二億七千六百万円、(項)施設整備等附帯事務費五千九百万円、計三十八億三千万円となります。  この内訳を現態勢維持分の経費から申し上げますと、現態勢すなわち昭和三十二年度末における、建造または引取予定のものをも含めた艦船四百二十七隻十万七千三百五十五トン、航空機百五十七機、自衛官二万四千百四十五人、自衛官以外の職員千八百九十一人の維持に要する経費が(項)防衛庁におきましては、百七十二億四千六百万円であります。  また(項)施設整備費は八億六千三百万円でありますが、そのうち一億三千七百万円は昭和三十二年度国庫債務負担行為を昭和三十三年度において歳出予算化いたしたものであり、このほか、航空本地施設四億九千六百万円、港湾施設及び一般施設二億二千九百万円がおもなものであります。次に艦船建造関係として(項)艦船建造費は十七億三千九百万円でありますが、うち十七億千九百万円は国庫債務負担行為を歳出予算化いたしたものであります。二千万円は救命艇の建造予算であります。また(項)潜水艦建造費七億二千九百万円は昭和三十一年度継続費の年割額であり、さらに(項)昭和三十二年度甲型警備艦建造費十二億二百万円は昭和三十二年度継続費の改訂年割額であります。(項)施設整備等附帯事務費五千七百万円は以上の施設整備及び艦船建造関係経費に伴う庁費及び旅費であります。  このほか右に述べました歳出予算と関連して国庫債務負担行為として器材購入九億四千二百万円、艦船建造七億八千六百万円等、計十七億二千八百万円を計上いたしております。  次に増勢分の経費の内容を申し上げますと、昭和三十三年度に増加を予定いたしておりますのは、艦船二十二隻一万一千四百五十八トン、航空機四十八機、自衛官千二百九十六人、自衛官以外の職員三百二十一人でありまして、これに要する初度経費は(項)防衛庁におきましては、五億二千五百万円でありまして、このほか、昭和三十四年度に支払いとなる金額を国庫債務負担行為として、器材購入に三千六百万円を計上いたしております。また施設整備に必要な経費として計上した項施設整備費四千百万円は、営舎、弾薬庫等の整備であります。  なお、増加艦船の建造に必要な経費として(項)艦船建造費十六億五千九百万円を計上いたしておりますが、その内容は駆潜艇二隻、五億四千八百万円、中型掃海艇四隻、十億三千五百万円、救命艇一隻、七千五百万円でありまして、建造工程が昭和三十四年度、昭和三十五年度に及ぶ駆潜艇、中型掃海艇については国庫債務負担行為に十七億六千万円を計上いたしております。(項)昭和三十三年度甲型警備艦建造費については、その完成までに三カ年を要する予定でありますので、昭和三十三年度歳出予算に計上した十二億七千六百万円、昭和三十四年度九億九千九百万円及び昭和三十五年度十九億千七百万円、合計四十一億九千三百万円を総額とする継続費として計上いたしております。(項)施設整備等附帯事務費五千九百万円は右に申し述べました施設整備及び艦船建造の経費に伴う庁費及び旅費であります。  次に、増勢分の初年度維持費といたしまして(項)防衛庁におきまして二億六千七百万円を計上いたしておりますが、その内訳は自衛官千二百九十六人、自衛官以外の職員三百二十一人の増員に伴う経費一億五千五百万円、艦船及び航空機の増加に伴う経費五千二百万円、その他六千万円であります。  航空自衛隊の運営に必要な経費は(項)防衛庁二百九十二億四百万円、施設整備に必要な経費は(項)施設整備費三十四億八千百万円、施設整備等附帯事務に必要な経費は(項)施設整備等附帯事務費五千万円、計三百二十七億三千五百万円でありまして、これを昭和三十二年度に比較しますと総額において七十一億八千二百万円の増加、(項)防衛庁におきまして五十七億七千百万円の増加、(項)施設整備費におきまして十三億九千四百万円の増加、(項)施設整備等附帯事務費におきまして千六百万円の増加となっております。このほか航空自衛隊に属する分として国庫債債務負担行為に航空機購入三十五億七千四百万円、機材購入二十八億三千百万円、施設整備十九億三千四百万円、計八十三億四千万円を計上いたしております。  以上の経費を現態勢維持分と増勢分に大別して申し上げますと、現態勢維持分は、(項)防衛庁におきまして二百四十一億七千三百万円、(項)施設整備費七億千百万円、(項)施設整備等附帯事務費千万円、計二百四十八億九千六百万円でありまして、増勢分は(項)防衛庁におきまして五十億三千万円、(項)施設整備費二十七億六千九百万円、(項)施設整備等附帯事務費三千九百万円、計七十八億三千九百万円となっております。  この内訳を現態勢維持分から申し上げますと、現態勢すなわち昭和三十二年度末における航空機八百五機、自衛官一万九千九百二十五人、自衛官以外の職員二千七百二十二人の維持に要する経費は、(項)防衛庁におきましては二百四十一億七千三百万円でありまして、このほか国庫債務負担行為として航空機購入に二十一億八千六百万円、器材購入に二十二億五千九百万円を計上いたしております。また(項)施設整備費七億千百万円は昭和三十二年度国庫債務負担行為を歳出予算化いたしたものであります。(項)施設整備等附帯事務費千万円は施設整備に伴う庁費並びに旅費であります。  次に増勢分の経費の内容を申し上げますと、昭和三十三年度に増加を予定いたしておりますのは、航空機二百三十六機、自衛官六千七百人、自衛官以外の職員七百人でありまして、これに要する初度経費は(項)防衛庁におきまして、三十七億三百万円でありまして、このほか航空機購入等のために国庫債務負担行為として、航空機購入十三億八千七百万円、航空機修理等のために器材購入五億七千百万円を計上いたしております。また施設の整備につきましては、(項)施設整備費二十七億六千九百万円を計上いたしておりますが、その内訳は安全対策として必要な経費四億五千万円、航空団関係六億七千四百万円、操縦学校関係五億八千四百万円、補給処関係二億六千万円、居住施設新設等、五億六千三百万円等がおもなものでありまして、右に述べたところと関連して航空団関係五億三千万円、安全対策として必要な経費二億二千二百万円、補給処関係四億二千五百万円、操縦学校関係一億五千三百万円、居住施設等関係二億千四百万円等計十九億三千四百万円を国庫債務負担行為として施設整備に計上いたしております。(項)施設整備等附帯事務費三千九百万円は以上申し述べました施設整備に伴う庁費及び旅費であります。  以上は初度費として申し上げたのですが、初年度維持費といたしまして(項)防衛庁におきましては、十三億二千六百万円を計上いたしております。その内訳は自衛官六千七百人、自衛官以外の職員七百人の増員に伴う経費四億八千四百万円、航空機の増勢に伴う経費六億三千六百万円、その他二億六百万円であります。  最後に以上申し上げましたことを要約いたしますと、歳出予算に計上いたしました千二百億六千万円はこれを現態勢維持分と増勢分とに区分すれば、現態勢維持分は千五十一億六千八百万円、増勢分百四十八億九千百万円となりますが、このほか国庫債務負担行為に航空機購入百九十三億四百万円、器材購入四十一億八千九百万円、施設堅備二十億四百万円、艦船建造二十五億四千六百万円計二百八十億四千四百万円、また継続費の昭和三十四年度以降年割額として二十九億千六百万円を計上している次第であります。  以上をもちまして防衛庁予算の概略の説明を終ります。  何とぞ慎重御審議の上御賛成下さるようお願いいたします。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に法務省所管の説明を求めます。法務政務次官横川信夫君。

横川信夫自由民主党法務政務次官

○横川政府委員 昭和三十三年度法務省所管予算の内容につきまして、その大要を御説明申し上げます。昭和三十三年度の予定経費要求額は二百四十四億五千二百五十五万五千円でございまして、これを前年度の予算額二百三十一億一千五十四万二千円に比較いたしますと十三億四千二百一万三千円の増加となっております。  増減の詳細は別途の資料により御承知願いたいのでございますが、今増加額の分の内訳を大別いたしますと、第一に、人件費関係の十億八千八百四十七万六千円でございます。これは昇給、昇格等に要する職員俸給等の自然増加額であります。第二に、営繕費関係の一億一千二百四十万一千円でございます。これは補修費の増加額でありまして、坪当り単価の増加と坪数の増加等によるものでございます。第三は、売春防止法の一部改正に伴う婦人補導院関係経費の一億一千三百一万九千円でございます。  次に、昭和三十三年度において、新たに増額した経費の内容とおもなる事項の経費について御説明申し上げます。  箒一に、前に申し上げましたところの婦人補導院関係の経費でございまして、これは、法務省設置法の一部改正により定められる婦人補導院所掌の一般事務を処理するに要する経費と、売春防止法の一部を改正する法律及び婦人補導院法——仮称でございますが——により補導処分に付せられた婦人を収容し補導を行い、更生させるために要する経費として一億一千三百一万九千円を新たに計上いたしました。  第二に、昭和三十四年二月二十六日に任期が満了する衆議院議員の選挙の公正を期するため、厳正、適切な検察を行う必要がございますので、これに要する経費として一千九百五十七万七千円を新たに計上いたしました。  第三に、法の複雑化及び訴訟技術の専門化に伴い、貧困のため法の保護を受けられない人々のために、法律扶助事業を助成強化し貧困者の権利の保護を強化する必要がございますので、これに要する経費として一千万円を新たに計上いたしました。  以上が新たに計上いたしました経費の概要でございます。  次におもなる事項の経費について概略を御説明申し上げますと、第一に、外国人登録法に基き、在日外国人の登録及び指紋採取の通常専務を処理するために必要な経費といたしまして九千四百五十六万七千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第二に、法務局、地方法務局等におきまして法令に基く登記、台帳、供託、戸籍等の事務を処理するために必要な経費といたしまして、三億七千五万三千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第三に、検察庁におきまして処理する一般刑事事件その他各種犯罪事件の直接捜査活動に要する経費といたしまして四億八千八百六十四万九千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第四に、拘置所、刑務所、少年刑務所、少年院及び少年鑑別所の昭和三十三年度の一日収容予定人員九万四千七百人に対する衣食、医療および就労等に要する経費といたしまして四十七億五千五百三十六万六千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第五に、犯罪者予防更生法、更生緊急保護法及び執行猶予者保護観察法に基き、刑余者並びに執行猶予者を補導監督しこれを更生せしめるための補導援護に要する経費といたしまして三億二千九十一万一千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第六に、出入国管理令に基く、不法入国者等の調査並びに審査事務を処理し、被退去強制者に対しては護送、収容、送還する必要がございますので、これに要する衣食、医療および送還のために必要な経費といたしまして一億一千九百二十万円を前年度に引き続き計上いたしました。  第七に、公安調査庁におきまして処理する破壊活動防止のための調査活動等に要する経費といたしまして四億八千一百二十六万三千円を前年度に引き続き計上いたしました。  第八に、検察庁庁舎その他、及び刑務所、少年院等の収容施設の新営、整備等に要する経費といたしまして八億三百四十万四千円を前年度に引き続き計上いたしました。  なお、このほかに営繕費といたしましては、法務局等の庁舎その他新営に要する経費として一億六千十九万六千円が建設省所管予算中に計上されております。  以上が法務省所管歳出予算予定経費要求の大要でございます。  終りに当省主管歳入予算について一言御説明申し上げます。  昭和三十三年度法務省主管歳入予算額は四十九億一千百四十一万八千円でございまして、前年度予算額四十一億九千八百七十六万五千円に比較いたしますと、七億一千二百六十五万三千円の増額となっております。その増加のおもなものは、罰金及び没収金でございまして、過去の実績等を基礎として算出されたものでございます。  以上法務省所管昭和三十三年度予算についてその概要を御説明申し上げました。  よろしく御審議を賜わりますようお願い申し上げます。     —————————————

田中久雄自由民主党

○田中主査 次に大蔵省所管の説明を求めます。大蔵政務次官坊秀男君。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 ただいまから、昭和三十三年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明いたします。  時間の関係もございますので、なるべく簡潔に御説明をいたしたいと存じますので、詳細につきましては、お手元に配付いたしました資料をごらん願いたいと存じます。  まず一般会計歳入予算額は一兆三千百二十一億三千百十六万四千円でありまして、これを前年度予算額一兆一千三百七十四億六千四百八十八万円に比較いたしますと、千七百四十六億六千六百二十八万四千円の増加となっております。  以下、各部について簡単に申し上げますと、第一に、租税及び印紙収入の総額は、一兆二百五十九億一千三百万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、七百八十九億九千八百万円の増加となっております。これは、現行の税法によって算出いたしました収入見込総額一兆五百二十億六百万円から、今国会に提出の税制改正案による相続税、法人税等の減収額二百六十億九千三百万円を差し引いた収入見込額であります。  次に、各税目別内訳を申し上げます。  まず、所得税につきましては、現行の税法による収入の見込額は、二千四百九十八億七千八百万円となりますところ、新たに貯蓄控除制度を設けることにより、五十億五千二百万円の減収額を見込み、これを差し引いた収入見込額として二千四百四十八億二千六百万円を計上いたしました。  法人税につきましては、現行の税法による収入見込額は、三千四百四十五億七千百万円となりますところ、同税の税率を一律に二%軽減し、さらに軽減税率の適用範固を拡張し、科学技術振興のための指置を拡充することによる減収額、合せて百三十四億六千七百万円を差し引いた収入見込額として三千三百十一億四百万円を計上いたしました。  相続税につきましては、現行の税法による収入見込額九十六億五千四百万円から課税体系を合理化し、課税最低限を引き上げ中小財産階層の負担を緩和することによる減収額二十億一千九百万円を差し引いた収入見込額として、七十六億三千五百万円を計上いたしました。  酒税につきましては、現行の税法による収入見込額、二千十三億七百万円から、しょうちゅう等の下級酒類を一割程度軽減することによる減収額五十五億五千五百万円を差し引いた収入見込額千九百五十七億五千二百万円を計上いたしました。  以上申し述べました税目以外におきまして、三十三年度に計上いたしました収入見積額は、再評価税四十二億円、砂糖消費税五百三十億八千四百万円、揮発油税五百五十六億一千八百万円、物品税四百四十億五百万円、トランプ類税二億九千九百万円、取引所税五億六千三百万円、有価証券取引税十八億八千七百万円、通行税三十二億八百万円、関税四百四十三億六千二百万円、とん税五億九千八百万円、印紙収入三百八十七億七千二百万円であります。以上租税及び印紙収入の合計額は、一兆二百五十九億一千三百万円となっております。  第二に、専売納付金は、千百七十億一千六百九十九万六千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、十二億四千九百九十九万円の減少となっております。このうち、日本専売公社納付金は三十二年度に比べ、市町村たばこ消費税の税率を二%引き上げたことに伴う四十六億五千三百二十五万九千円の支出増等により、十二億六千五百三十八万二千円の減少となっております。  第三に、官業益金及び官業収入は、百五十三億六百三十八万七千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、七億八千七百九十五万三千円の増加となっております。  第四に、政府資産整理収入は、百五億二千三百三十七万八千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、十八億三千六百七十二万二千円の増加となっております。  そのおもなる内訳について申し上げますと、国有財産売払収入四十六億二千七百五十七万二千円、地方債証券償還収入四十四億九千七百二十九万二千円等となっております。  第五に、雑収入は、四百三十一億九千四百九十九万一千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、百三十二億四千八百六十四万六千円の増加となっております。  そのおもなる内訳について申し上げますと、国有財産貸付収入二十億三千九百九万七千円、日本銀行納付金百六十四億九千四百万円、恩給法納金及び文官恩給費特別会計等負担金七十四億五千五十六万五千円、懲罰及び没収金二十五億八千八百四万六千円、刑務作業収入二十一億八千七百十九万四千円、物品売払収入二十三億四千八百六十七万四千円等となっております。  最後に、前年度剰余金受け入れにおきましては、昭和三十一年度の決算によって同年度に新たに生じた純剰余金千一億七千六百四十一万二千円を計上いたした次第であります。  次に、昭和三十三年度大蔵省所管一般会計歳出予算額は、二千四十八億三千九百九十一万五千円でありまして、これを前年度予算額千三百六十七億三千百四十六万三千円に比較いたしますと、六百八十一億八百四十五万二千円の増加となっております。この歳出予算額を、まず組織に大別いたしますと、大蔵本省千七百八十三億二千二百九十二万七千円、財務局二十六億一千五百三十一万一千円、税関二十一億六千五百五十五万円、国税庁二百十七億三千六百十二万七千円となっておりますが、これを、さらに組織別に、おもなる事項に分けて御説明いたしますと、次の通りであります。  国債償還、国債利子及び大蔵省証券発行割引差額の支払いに充てる財源並びにそれらの事務取扱費を、国債整理基金特別会計へ繰り入れるため必要な経費として、国債費の項に六百七十二億六十九万三千円、日米安全保障条約に基く合衆国軍の駐留及び日米相互防衛援助協定の実施に関連し、わが方で支出を必要とする経費として、防衛支出金の項に二百六十一億五百万円、旧連合国に対する賠償の支払い、旧連合国もしくは旧連合国人の本邦内財産の戦争損害の補償、その他戦争の遂行もしくは連合国の軍隊による占領の結果、またはこれらに関連して負担する対外債務の処理の財源に充てるため、賠償等特殊債務処理特別会計へ繰り入れるに必要な経費として、賠償等特殊債務処理特別会計へ繰り入れの項に二百六十一億九千三百万円、科学技術振興のため、株式会社科学研究所並びに同研究所が改組された場合の特殊法人科学技術研究所に対して国が出資するため必要な経費として、政府出資金の項に三億三千万円、中小企業信用保険特別会計を吸収いたしまして、新たに発足する予定の中小企業信用保険公庫が信用保証協会へ貸し付けるため必要とする資金を、同公庫に対して国が出資するに必要な経費として、政府出資金の項に二十億円、以上御説明いたしましたほかに、将来におけるわが国経済基盤の強化に資するため、昭和三十一年度の剰余金のうち、法定の使途に充てるものを除く四百三十六億三千万円に相当する金額をもって一般会計に経済基盤強化資金を設けるほか、特別の五法人の基金に充てるための出資をすることといたしまして、日本輸出入銀行東南アジア開発協力資金として五十億円、中小企業信用保険公庫の保険準備基金として六十五億円、日本貿易振興会の基金として二十億円、農林漁業金融公庫小団地等土地改良事業基金として六十五億円、日本労働協会の基金として十五億円、計二百十五億円を政府資金の項に計上し、二百二十一億三千万円を経済基盤強化資金へ繰り入れの項に計上いたしております。なお、予見しがたい予算の不足に充てるための経費として、予備費の項に八十億円を計上いたしております。  次に財務局、税関及び国税庁につきましては、お手元にお配りいたしてあります書類によりましてごらんいただきたいと思います。  次に、昭和三十三年度大蔵省所管の各特別会計歳入歳出予算につきまして、その概要を申し上げますと、造幣局特別会計におきましては、歳入歳出とも三十一億七千二百七十三万二千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも八億一千百八十万六千円の増加となっております。増加いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては製造経費の増加に伴う補助貨幣回収準備資金より受け入れの増加による本のであり、歳出におきましては原材料地金購入に必要な経費等の増加によるものであります。  印刷局特別会計におきましては、歳入五十七億三千五百七十一万三千円、歳出五十二億一千三百十八万四千円、差引五億二千二百五十二万九千円の歳入超過となっておりまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入におおいて三億五百二十六万三千円、歳出において三億三千八百六十万六千円をそれぞれ増加いたしております。増加いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては日本銀行券、切手類及び各種証券等の製品売り払い収入の増加によるものであり、歳出におきましてはこれに伴う製造経費の増加によるものであります。  次に資金運用部、国債整理基金、貴金属、外国為替資金、産業投資、経済援助資金、余剰農産物資金融通、賠償等特殊債務処理及び国有財産特殊整理資金の各特別会計につきましては、お手元にお配りしてある書類によりましてごらんいただきたいと存じます。  最後に、昭和三十三年度大蔵省関係の各政府関係機関収入支出予算につきまして、その概要を御説明いたします。  日本専売公社におきましては、収入二千六百二十一億四百八十一万五千円、支出千五百三十五億八千四百六十二万七千円、差引収入超過額千八十五億二千十八万八千円となり、これに昭和三十三年度における減価償却額差引後の資産増加額八十二億四千五百九十七万七千円を加算した千百六十七億六千六百十六万五千円が事業益金となるのでありますが、これより固定資産増加額千六百十六万二千円を控除いたしまして、専売納付金は千百六十七億五千万三千円となるのであります。これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において九十九億二千六百三十一万五千円、支出において百二十一億八百七十七万二千円をそれぞれ増加し、差引収入超過額において二十一億八千二百四十五万七千円、専売納付金として十二億六千五百三十四万二千円をそれぞれ減少しております。  以下、たばこ、塩及びしょう脳の各事業につきおもな事項の概略を申し上げますと、たばこ事業におきましては、三十三年度における製造数量は千九十八億本、販売数量は千九十六億本でありまして、これを前年度に比べますと、製造において一億本を増加し、販売において一億本を減少しております。  たばこ事業の予算額は収入二千三百五十七億七百二万二千円、支出千二百十九億三千四百七十万四千円、差引収入超過額千百三十七億七千二百三十一万八千円となっておりまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において百五億三千四百七十七万八千円、支出において百一億四千二百十四万円をそれぞれ増加しております。  塩事業の予算額は収入二百五十三億九千四百二十一万六千円、支出二百八十七億四千八十六万二千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において六億六百三十六万四千円を減少し、支出において十八億八千六百四十二万七千円を増加しております。  次に、しょう脳事業予算額におきましては、収入十億三百五十七万七千円、支出九億六千二百八十一万二千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において二百九万九千円、支出において千三百五十万七千円をそれぞれ減少しております。  次に国民金融公庫、住宅金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、日本開発銀行、日本輸出入銀行の収入支出及び前年度予算額に対する増減の理由につきましては、お手元にお配りいたしました書類によりましてごらんいただきたいと存じます。  次に中小企業信用保険公庫におきましては収入十二億五千三百四十万八千円、支出十二億一千二百二十四万一千円を計上いたしておりますが、この公庫は中小企業金融に関する信用補完に当る政府関係機関といたしまして、信用保証協会に対する保証基金の貸付及び中小企業金融に関する保険業務を行うこととしまして、従来の中小企業信用保険特別会計を吸収いたしまして本年度新たに設置いたすものでありまして、収入におきましては保険料収入、回収金及び利子収入等を計上し、支出におきましては人件費、事務費、並びに支払保険金及び商工中金に対する委託費等の経費を計上したものであります。  以上、昭和三十三年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について、その概要を御説明いたしました。

田中久雄自由民主党

○田中主査 以上をもちまして本分科会所管の説明は終りました。  午後一時半より再開し、質疑に入ることといたします。  暫時休憩いたします。     午後零時十二分休憩      ————◇—————     午後一時五十一分開議

田中久雄自由民主党

○田中主査 休憩前に引き続き会議を開きます。  昭和三十三年度一般会計予算中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、経済企画庁を除く総理府、法務省、外務省及び大蔵省所管、昭和三十三年度特別会計予算中、総理府及び大蔵省所管、昭和三十三年度政府関係機関予算中大蔵省所管を議題といたします。これより質疑に入ります。上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 私は消防関係について、消防本部の御意見を伺いたいと思います。  御承知の通りに、消防は今日においては単に火を消すだけではなくて、火災の予防あるいは水防事業、その他の重要な仕事をやっておることは、よく承知せられておるところでありますが、そういう意味で、今回も市町村の消防に対して補助金を相当額ふやしておる点についても、私ども一応の敬意を表したいと思いますけれども、予算の面においてもまだ不十分であるし、かつまた消防本来の組織ないしはいろいろな体制を整えるという点からいきましても、まだまだ不十分である。これに対してもっと予算の面においても、あるいは消防組織法の改正等による体制を整えるという点においても、一段と努力をしていかなければ、所期の目的を達することができないのではないか、こういうように考えておるのであります。これに対して消防本部は——もちろんお答えはわかっております。まさにその通りであるから、その線に沿って努力をしたいと思う、こういうふうに御答弁になるだろうと思いますか、私は今日は単なる質疑応答をするというような気持でなくて、相当建設的な意味において、突っ込んで所見をお聞きしてみたいと思っておりますから、そういう意味で一つお答えを願いたいと思います。  まず第一に伺いたいのは、昭和三十二年十月十日、消防審議会会長より国家公安委員会委員長に対して、消防制度改正に関する答申というのが出ております。これはどういう意味かといいますと、消防の改善強化をはかるため、現行消防制度についていかなる改正を行うべきかということを諮問されて、それに対する答申が出ておるわけでありますが、まずこの答申に対して大体どういうお考えを持っておるか、答申の通りであると思うか、まだ不十分な点があるから、これに手直しをして、もっと建設的なものを考えようとしておられるかどうか、このことをまずお伺いいたしてみたいのであります。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 ただいま消防に関しまして大へん御同情のあるお話を伺いまして、まことに感謝にたえません。消防制度の改正強化の問題につきましては、かねがね部内でも、また全国的に消防関係者がいろいろと論議されておったのでございますが、ただいまお話がありましたように、昨年十月、消防審議会の答申が政府に対してなされたのでございます。この内容と申しますか、中心点は、結局現在の市町村消防、自治体消防を市町村にまかせきりというのはおもしろくないから、もう少し国並びに都道府県の補完的な責任を明らかにして、消防全体として総合的な力が発揮できるようにということが、答申の骨子であると思われるのでございます。この答申は、われわれ常に考えておりましたことにおおむね一致いたしておりますので、大体この答申に基いて、消防制度の改革をいたしたいというふうに考えております。もちろん財政問題等も伴いますので、一挙に答申にあること全部を解決するということは困難かもしれませんが、おおむねこの答申の趣旨に沿って制度の改正をいたしたい、かように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 この答申案は、第一次的には市町村に責任を持たせて、足らない部分を都道府県ないしは国が補って、消防の体制を整えていこうという案であるようでございますが、その趣旨に沿って自分たちも予算並びに法などの整備をしていく、あるいは消防組織法ないしは消防法の改正にも近く着手をする考えである、こういうようなふうに私は受け取ったのであるが、しからば今度の国会に、今答弁されたような趣旨で、消防組織法及び消防法の戦時中にできた、しかも今の実態に沿わないところの法律を改正する意思があるかどうか、まずこの点を一つ伺ってみたいのであります。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 昨年の十月、消防審議会の答申が提出されましてから、これに基いて法の改正等各般の準備を努力いたしたのでございますが、何と申しましても十月でございまして、予算の編成期も非常に切迫しておりました。そんな関係で、法の改正、これは御承知のように、相当内容が複雑多岐にわたっております。また関係方面も非常に広いのでございます。この法律の改正並びに制度の改正が、大部分財政措置が伴わなければならないような種類のものでございます。この財政的な裏づけにつきまして関係各省と鋭意折衝を重ねたのでございますが、何分にも十分な時間がございませんで、各省の意見の調整が審議を尽すというまでに至らなかったために、三十三年度の予算にはこの制度改正に伴う予算措置というものは計上されなかったような次第でございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 もう消防本部長は、御承知の通り、一年間に一千億円以上の損害を国民に与えておること、あるいは一年間に数千人の死傷者を出しておるということであって、これは大きな問題なんです。火災が起ってしまうと、もっと何とかしておけばよかったというて反省するのだけれども、済んでしまうとこれを忘れてしまう。これが一般の考えのように私は見受けられまして、消防本部の御努力もまだ足らなかったのじゃないか、ないしはこれに関する各関係官庁の認識というものも低かったのではないか、私はそういう点をまことに残念に思うので、そういう気の弱いことでは、自分のこういう国家的な大事な事業を一歩、二歩前進させていくことはできない、こういうように考えるのです。だから、この問題については予算を伴う点があるから、十分に審議を尽さなければならぬということは私もわかりますが、それならば、次善の案として、一ぺんにできないならば段階を踏んで、この答申案の一部でも実現するような熱意をなぜお持ちにならないか、この点を私はお尋ねすると同時に、その見通しも今度の国会にはないのかどうか、国会は五月まであるのですよ、だから、そういうような意味で、できるだけ経費を伴わないものだけでもやっていくというような熱意がなければならぬ、こういうように私は考えるのですが、どう思われますか。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 お話にもありましたように、消防の問題について、火災は非常に頻発して、年間一千億余りの損害を来たしておるというような話をいたしますと、関係方面でもみなびっくりするのでございますが、何と申しますか、消防という行政が戦前には警察の片隅の方に位しておった。戦後二十三年に消防関係の法規が改正になって、市町村自治体の責任ということになって、しかも人のことにはよけいな口出しをするなというような法の建前になっておりますために、火災の損害の額を申しますとみなびっくりするのですが、いざ消防の問題と取っ組んで関係方面が一生懸命やってくれるという点ではまことに心細い点がありますことは、お話にもありました通りでございます。これは、もちろんわれわれ直接の責任者の非常に大きな責任でございまして、もっと一般の関係方面の認識を深くするように努力しなければならないと感じておる次第でございます。消防制度の改正もわれわれ長い間いろいろと研究いたして案もできておるのでございますが、先はども申し上げましたように、制度改正は重要部分のほとんど大部分が、予算的裏づけがありませんと実効のあがらない種類のものでございます。私どもが今日まで消防法並びに消防組織法の改正の案を作りましたその案の内容は、一応できておるのでございますが、ほとんど財政的な裏づけというものがなければ実効のあがらない種類のものであるのであります。そんな関係で、消防審議会の答申に盛られたような本質的な改正をいたしますのには予算措置がなければできませんので、結局三十三年度にはできないということになるのでございます。ただ予算措置がなしでも法の改正、制度の改正ができる部分があるのではないかとも思われますので、現在私どもの作りました従来の案とは別に、予算措置なしで制度改正あるいは法の改正がどの程度できるだろうかということを現在研究中でありまして、ただいまそれの作業中である次第であります。もちろん一挙に解決できないので、漸を追ってやらなければならないことは当然でございますので、その点は十分研究いたしたいと存ずる次第でございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 本部長の言われることも少しは私も気持がわからないではありませんが、国会は五月まであるのですね、だから、補正予算も全然だめだということにはならないので、これはできるだけやるべきものではないか。全然だめだということでもないわけであるし、大きな予算を伴うものはむずかしいが、少しくらいの予算を伴うものは、今経費のかからない改正をやろうとほんとうに準備しておられるとするなら、その程度の、一歩前進した程度のお考えを、各方面に了解を願うように努力されることを私は提案いたしたいと思います。  そこで、やがて根本的な改正をするにしても、あるいは部分的な改正を漸進的におやりになるにしてもお尋ねしておきたいことは、本来の任務以外の場合における消防団員の奉仕的出動については、その経費の支弁及び傷病等に対する補償を行い得るようにすべきである。本来のものは、第一次的に市町村が一切をやっていくという建前であるけれども、今言ったようなこういうものについては、都道府県なりあるいは国なりが考えていくような体制をおとりになるお考えであるかどうか。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 消防団員は、単に火災とか水災ばかりではなしに、いろいろな事故がありますたびに引っぱり出されて、中心になって活躍しておるのが実情でございます。これらは、たとい消防本来の任務でなくても、やはり本来の任務と同じような気持で奉仕しておるわけでございますので、これらも出動手当といったようなものとか、あるいは災害があった場合にその死傷に対して補償するとかいう線では、消防本来の任務に出動したと同じような取扱いをするというふうに将来改めたい、そういうふうに考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 さらにお尋ねしておきたいことは、消防団は常設消防にしても義勇消防にしても、ことに義勇消防の場合はそうだと思うのでございますが、それぞれ関係者の表彰とか処遇とかいうようなものをいくらかやっておられるようです。しかし私は今やっておる程度のものでは物心両方面から考えてみて低きに失するのではないか。私は先ほども火災の損害を申し上げましたが、今世の中で忘れられているものはこの消防ということと交通事故ということですよ。私はこの二つが一番世の中から忘れられている気持がする。交通事故の損害というものも人命に——これは一年間に死傷者か二万人くらいじゃなかったかと思うのですが、それほどの死傷者が出ておる。この二つの問題が世の中から忘れられておる。それで問題が起ると思い出す。こういうような仕事、ことに義勇消防などは奉仕的にやっているのです。こういうものに対して精神的な優偶ということをもっとお考えにたらなければならぬというのが一点、さらに処遇等につきましても、これも財源を伴うから簡単には御答弁にはなれないかもしれないが、これは常備消防であるから、あるいは義勇消防であるからということで多少は違いますけれども、こういうような奉仕的な仕事をしておるのに、何ら退職年金制度みたいなものがないのです。私はこの際——これはなかなか理想的には参りますまいが、次善の策としてそうしたような制度を設けていくべきである、こう考えておるのでありますが、こういう方面に対して研究を進めておられますか。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 御指摘のありましたように消防団員、非常勤の消防団員の優遇の問題あるいは処遇の問題等は十分考えなければならない問題と存じております。現在では出動手当を市町村から出すという以外大した待遇をしていないのでございまして、国家としましては国家消防本部長が表彰するとか、あるいは優良消防団に対して旗を褒賞に出すというような程度でございまして、まことにその優遇方法、処遇方法が薄いのでございます。ちょうど消防審議会の答申にもこの優遇の問題とか、あるいは処遇の問題につきまして相当突っ込んだ意見が盛られておりますので、その方向に向って十分研究いたしたいと考えております。  それから非常勤消防団員が死んだりけがした場合の処置につきましては、一昨年国会の御決議によりまして消防団員等公務災害補償責任共済基金というものが設置されまして、おおむね地方公務員と同様な補償をするということになっておりますので、これは一つの大きな進歩だと確信いたしておるわけでございますが、今後とも非常勤消防団員の優遇の問題あるいは出動の場合等の処遇問題については、十分国家的にも見るような方向に努力いたしたい、さように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 ただいまの問題は、私は物心両方面から具体的に一段と努力せられるように強く要望しておきます。  次にお尋ねいたしたいのは、先ほどから申し上げますように、消防に要する経費はほとんど市町村の負担で、わずかに補助金を施設費等に出しておる、こういうことですが、本年度は幸いに一億五千万程度は増額をしたので、これは一歩前進たろうと思います。しかしこういう程度では、市町村の財政のいいところは、消防力を強化することができるけれども、市町村の財政の悪いところではまだなかなか消防力を強化していくことはできないわけなんですね。だからこれに対して、こういうようなものを含んで、国が二分の一くらいの補助をして、消防力を強化していく、こういうようなもう少し財政を伴った思い切った処置をしていかなければならぬのではないか、こういうように思いますが、これもあなたはもちろん反対ではなかろうと思います。こういうお考えがあるのかどうか。ついででありますが、それと並行して考えたいことは、市町村の消防の財源を確保する方法として、たとえば土地などを除いた固定資産税、家屋などに対して、目的税を創設して、いわゆる消防税を創設して、財源の強化をはかるというような思い切った処置をお考えになっておるのかどうか。ここまで考えていかなければ、ただ組織法を改めたり、消防法を改めたり、しかも先ほど言われるように、財政を伴うものはなかなかできないから、簡単な改正だけを近くやるつもりだということになってしまうのですね。やっぱり裏づけが大事だと思うが、これに対して関係方面とどういう程度の交渉をされておるか。答申案なども十月出たのですね。もう四カ月たっておりますよ。だからそういうような方面に対して、何か積極的に交渉などをせられておるのか、あるいは改正する場合は、そういうものも含み得るという見通しがあるのかどうか、この点を伺っておきたいと思います。

鈴木琢二国家消防本部長

○鈴木(琢)政府委員 消防施設に対する国家からの財政的の補助は三十三年度は、一億五千万三十二年度より増加いたしまして、五億五千万円になったわけでありますが、もちろんこんな程度でわれわれ満足しておるわけではございません。国家消防本部といたしましては、答申にも盛られております消防費全額に対する二分の一国庫負担という方向へ、一躍そこまではいかないにしましても、その方向に向って、国家の補助を考えるというように進めておるわけでございます。何分にも国家財政の都合で、五億五千万程度の施設の補助だけということにとどまったような次第でございます。  さらに、目的税の問題でございますが、固定資産税に似たような目的税を新設するということが審議会の答申に盛られておるのでございますが、これは地方税制一般に関連もいたすものでございますので、自治庁と寄り寄り打ち合せをしておるのでございますが、自治庁におきましても、近い将来に地方税制の全般的な再検討を行う意図があるやに聞き及んでおりますので、そういう際に、審議会の答申に盛られた固定資産税を対象にする目的税についても、あわせて研究いたしたい、さように考えまして自治庁とは打ち合せておるような次第でございます。その他特別財源としての消防財源をどこに求めるかということについていろいろな意見がございますが、それらにつきましても十分研究をいたしたい、かように考えている次第でございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 消防本部長も非常に御苦心されているようでございますが、私は当面の御答弁としてもほんとうは満足しないのですが、ましてや根本的な制度の改正についてのお考えについては、まだまだ私どもの考えと非常に開きがあるようです。苦心を要する点もあると思いますけれども、一段と善処を願っておきます。  この際、ただいま消防本部長の答弁を自治庁の政務次官お聞きの通りでありますが、もちろん地方税全体の改正ということをお考えになっているとは思いますが、今の消防の財源を強化するために目的税を作る、たとえば消防税とでもいうようなものを作る、こういうような打ち合せをしておられるのですか。打ち合せをしておられるとするならば、それは創設の方に理解を持った打ち合せになりつつあるのかどうか、全然まだ白紙であるのか、その点を参考に承わって、消防の問題に対してはピリオドを打ちたいと思います。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 上林山委員の御質問にお答えをいたします。ただいま御指摘になりました消防施設を強化するための目的税の問題でございますが、自治庁といたしましては、地方税の目的税として固定資産税の中から一部を分割するという考え方につきましては、必ずしも賛成をいたしておりません。しかしながら、ただいまお述べになりましたように、消防の強化の必要なことは私どもよく承知をいたしておりますので、ただいま本部長から御答弁がありましたように、近く税制全般につきましての検討をする機会があろうかと思いますので、その際には十分に御趣旨に沿うように検討を加えていきたいという考え方は持っております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 私はこれから事業税の問題について自治庁の政務次官にお尋ねをし、締めくくりとして自治庁の長官からも後刻答弁をしていただきたい、こういうように考えるのであります。政務次官も御承知の通り、日本の国税、地方税を通ずる税制の改革は、シャープの勧告によってなされたことを御記憶になっておると思いますが、当時の事情としてはシャープの勧告に対しては賛否両論あるわけです。私どもは、一部の点は別として、シャープの勧告も相当耳を傾ける点もあったと、当時においては考えたのでありますが、現在においては、世の中もだいぶん変ってきておるので、総理も答弁せられておるようでありまするが、地方税、国税を通ずる根本的な税制の改正というものもやる機会にもう来ておるのじゃないか、こういうように考えますが、これはあなたに対して、あるいは自治庁長官に対して、あるいは大蔵大臣に対しても機会を得て別途にまたお尋ねしようと思っておりますが、とりあえずこれに対して根本的にどういうようにお考えになっているのか、ただ小手先の部分的な改正をおやりになろう、こういうように考えておるのかという点だけを、参考に承わっておきたいと考えるのです。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 地方税につきましては、自治庁といたしまして都道府県並びに市町村等のいろいろな要望あるいは御意見等も聞きまして、地方税全般につきまして近い将来に再検討をする必要があるのではないか、こういう考え方を持っております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 そこで私は、それがきわめて近いうちならば、その方針の中に事業税を取り入れて、事業税の撤廃、あるいはそれが急にできなければ思い切った減税措置、こうしたようなものをやらなければならないと思いますが、予算の総括質問でも私はこの問題に一言触れたのでありますけれども、もう少しこの問題について突っ込んでお尋ねしておきたいと思うのでありますが、地方税、国税を通ずる改正が、根本的にやるのに相当の時間がかかる、こういうことになると、私は中小企業の対策として、これを切り離して、重点政策という意味で事業税を取り上げる必要があると思う。事業税の見方はいろいろありますけれども、私はやはりこれは悪税だと思っております。あるいはまた不公平な税金だと思っております。あとで数字でお尋ねいたしますが、そういうように考えておる。だからこれは、税制の根本的な改正が長くかかるならば、切り離して重点政策として、しかも不公平きわまるこの事業税というものをこの際思い切って取り上げていかなければならぬ。ただ理論としては自治庁も賛成しているのだろうと思う。問題は、地方の財源が困るから財源上の関係で二の足を踏んでおるのじゃないか、こういうように考えるのであります。財源というものは別途に頭をひねれば出てくるはずなんです。財源の所在は私はきょうは論じませんが、出てくるんです。だったら財源などということだけにとらわれないで、もう少し、この税金が合理的な税金か、あるいは不公平な税金か、悪税か、あるいは農民などの負担と比べてみて高いのか安いのか、こうしたようなものをまず前提として考えられることが私は大事な点であろう、こう思うのですが、まずこの総括的な私の考えに対して、自治庁長官にかわる政務次官はどういうようにお考えになっているか、お答え願っておきたいと思います。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 事業税が悪税ではないかという御趣旨の御発言でございますが、事業税は上林山委員御承知のように、道府県におきましてその財源の半分以上を占めておる独立税でございます。従いましてこれをあるいは免税する、あるいは減税するということは、その道府県に対して財源的に非常に大きな影響のある税でございますので、私どもといたしましてはこの取扱いに慎重を期しておるわけであります。御指摘の悪税ではないかという点に対しましては、私どもといたしましては必ずしもそのようには考えておりません。なお他の税との均衡はとれておるかという点でございますが、上林山委員も御承知のように、数次にわたりまして地方税の不均衡を是正するために改正が行われて参っておりまして、今日におきましては他の税との均衡もほぼとれておる、このように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 私は先ほどから申し上げるように、地方の財源の相当部分を占めておるから、財源難という点で事業税の全廃ないしは思い切った軽減、こういうことはすぐにはできないんだ、しかしこの税金が悪税ということに対して議論があるなら私は一歩控えますが、果して国税、地方税を通ずる税制の体系からいった場合に、例をたとえば農民と中小商工業者と比べてみた場合に、負担が均衡されておるかどうか、これは相当疑問だと思うのです。私は農村の税金ももっと安くしなければならぬと思っております。思っておりますが、これを比較してみた場合に果して負担が公平になっておるかということは、これは地方税だけをお考えになればまたいろいろな議論も出てくると思いますが、納めるのは国税、地方税を通じて同じ人間なんです。そういう実態から考えると、ただいまの御答弁は少し開きがあるのじゃないか、いな相当開きがあるのじゃないか、こういうふうに考えるのです。そこで参考までに私が数字をあげてみますならば、これは大体三十二年度においての大蔵省の数字を基礎にして推定をしたわけでありますが、中小企業者は国税の負担が幾らになっておるかといいますと、三千三百五十億円、それから道府県税が八百十五億円、市町村税が七百四十五億円、合計で税負担が四千九百十億円になっておるのです。これに対して国の補助金が、これは純粋の補助金ですが、幾ら出ておるかといいますと、十九億円です。そうすると差引税の純粋の負担というのは地方税、国税を通じて四千八百九十一億円になるのです。農林業の方は国税の負担額が五百五十億円、道府県税が七十五億円、市町村税が四百三十五億円、合計一千六十億円、これに国の補助金が七百十億円出ておりますから、もちろんこれは推定ですが、差引三百五十億円の負担をしておる、こういうことになるのです。この数字を大体お認めになりますかどうか、御説明を承わってみたいのであります。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 ただいま数字をおあげになりましてのお尋ねであります。数字的なことは私はあまりよくわかりませんが、ただいま上林山委員のおあげになりました数字そのものを承わりますれば、その数字は上林山委員のお示しでございますので、一応正確なものとして私は認めざるを得ないのであります。農業者の税負担と中小企業者との税負担との均衡の問題でございますが、その点につきましては完全に均衡がとれておるとは申し上げかねるのでございまして、なおその点は検討の必要はあろうかと考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 だれか事務当局がおられるならば補充的に説明願いたいと思うのです。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務局府県税課長)

○細郷説明員 ただいまお話のございました数字につきましては、国の今年の予算書の中の関係税目をおとりになったのだろうと思いますが、実は私どももそういうとり方自体は今用意しておりません。ただお話の筋は農民と事業者との間の租税負担がどうなのか、こういうお話だろうと思いますが、農民と事業者の租税負担がどっちが重いか軽いかにつきましてはなかなかむずかしい問題であろうと思います。どの程度の場合において両方を比較し得るものが出てくるかといったような問題になりますと、非常にむずかしいので、今かりにどちらであるということも申し上げかねるのでございますが、ただ比較をいたします場合に一応考えられますことは、農民は事業者の場合に比べますと、固定資産税の負担がどの程度重くなっているかということは、個々の場合について申し上げられるのではないか、こういうふうに考えるのでございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 政務次官にしても事務当局の御答弁にしてもあいまいな答弁だと私は思います。だからもっと良心的にこの点についてお答え願いたいと思います。今数字がなければ適当な機会でいいのでありますから、あなた方の立場からこの数字のとり方を参考に提供していただきたい。私はこれ以上追及しませんが、どうもただいまの答弁には満足しません。ほんとうに満足しないのです。ただそれならばお聞きいたしますが、今私が申し上げた数字は、これは大蔵省の数字を基礎にして推定した数字なんですが、一人当りの税の負担額を見てみますと、中小企業では一人当りの負担額が一万二千二百二十八円になっておる。農林業は、これは税が安い方がいいので、私は農林業が安いことをとやかく言うのではなくてそれでいいと思いますが、もっと安くせにゃならぬとすら思いますが、九百七十二円なんです。それから、数字のとり方がいろいろあるとおっしゃいますから私が集めた数字によりますと、国税のいわゆる所得税、法人税、間接税その他を中小企業者が——もちろん従業員を含みまするが、どれだけ国税を負担しているかというと全体の三〇%です。それから農林業者は幾ら負担しているかというと、全体の五%、大企業の勤労者及び公務員、これを合わしてどれだけ負担しているかというと二二%、それから大企業が四三%、これだけ国税を負担しておるのです。県民税あるいは事業税その他でどれだけの比率になっているかというと、中小企業者が三六%、農林業者が三%、大企業勤労者及び公務員が一一%、大企業その他が五〇%、こうなっております。それから市町村民税、固定資産税その他でございまするが、中小企業者では二九%、農林業者では一七%、大企業勤労者及び公務員で一六%、大企業その他で三八%、これで一〇〇%になるわけですが、そういうような比率なんですね。だから私は、これは先ほどから申し上げるように、悪税と言うのが悪いというなら一歩控えますが、不合理な税金ないしは不公平な負担になっておるというふうには思いませんか。あるいは全部私の数字を御信用にならなくとも、大体において、どうも国税、地方税を通ずると公平な負担になっていない、こういう点だけはお認めになりませんか。数字の多少のでこぼこは、これは私は申し上げませんが、そういうふうにお考えになりませんか。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務局府県税課長)

○細郷説明員 どうも数字のお話でございまして、一応お読み願ったものだけですぐその通りということも申し上げかねるのでありますけれども、ただ租税負担の均衡がとれているかどうかということを見ます場合には、どういうところに観点を置いて見るかということが一番大事ではないかと思います。御承知のように、税法通りに適用して参りますれば、同じ所得があれば必ず同じ税負担が出るということになっておるのでありますから、そういう点から申しますれば、常に税制上の均衡というものは一応考えられておることになるのでございます。にもかかわらず、日常ごらんになりまして、感触としての租税負担の軽重ということになって参りますると、農民、事業者間だけでなく、またその他の事業者間においてもいろいろ均衡問題が起ってくるのではないかと思います。なおそこいらの点はよく精査をいたしてみたいと考えます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 政務次官は、少しのでこぼこやそうした点は別として、今のあなたの事務当局と私の話をお聞きになって、大体不公平になっておる、研究した上でそれを是正するにやぶさかではないという政治的な答弁はできませんかどうか。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 ただいまの御発言でございますが、数字を検討いたしまして、均衡を失しておるということが明らかになれば、それを是正するに決してやぶさかではございません。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 事務当局の御意見も政務次官の御意見も、私がさっきから申し上げる通り、残念ながら信用できないので、この問題についてはわれわれはあなた方と多少感覚が違うかもわかりませんけれども、あらゆる方面から相当資料も集めたりあるいは自民党内の政調会の財政部においても相当取り扱われた問題で、これは不合理な税金だ、不公平な税金だから、財源等を勘案した上で事業税の全廃、ないしは軽減の段階を踏む場合もありましょう、財源の関係でありましょうが、大体の建前はそういうふうになっておるのですよ。なっておるのだから、一つその辺もお考えになって、数字はとりようがあるからあなたの数字の通りとは思いませんというようなそうした事務的答弁では、われわれはもう今日は満足できない段階にきておるのです。だから私は、この根本方針については、先ほどから申し上げるように大臣なりその他の人に締めくくりとしてお尋ねいたしますけれども、ほかの委員会に行っておるということだから、便宜こういう質問をしておるわけなんです。やはりこの税金は不合理なものを含んでおるし、不公平な税金であるから、財源なんということだけにとらわれないで、財源は別途に調整をするという考えを前提に置いて、中小商工業者はからだに火がついて困っておる税金なんですから、この際これはほんとうは全廃すべきものだと私は思っておりますが、それが一ぺんにできないならば段階的に減税措置をとる、こういう方向に進まなければならぬのですよ。御勉強願いたいと思います。ことに個人の事業税は、これは無理ですよ。法人事業税も困っておりますけれども、より以上個人の事業税には中小商工業者は困っておるのです。だから減税なりあるいは撤廃なり、いろいろ立場はおありになるでしょうが、そういう立場から、この個人事業税については何らの御研究も自治庁としてはなさっていないのですか。財源が困るからということだけで、研究も進めていないのですか、この点を伺っておきたい。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 事業税のうち個人事業税は、その占めておりますパーセンテージが非常に低いのでございます。従いまして、中小企業者の方々が最近非常にお困りになっておる実情にかんがみまして、この個人事業税の面につきましては、他の税との均衡をにらみながら検討を加えたいという考え方を持っております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 私はこれ以上問答を続けませんが、私が強く要望したいことは、個人事業税はこれを撤廃するという建前で、一ぺんにできないならば何年間かの間にこれを撤廃する方向に持っていく、こういう考え方で御研究をお進め願いたいということが一点。  それから法人事業税についても、課税所得の段階をもっと小刻みにふやして、下の方の段階に対する税率を一つ大幅に引き下げて、いわゆる中小企業者の税の軽減をはかって事業の発展を進めていくようにしていただかなければならぬという点であります。これは劈頭に申し上げた通り、地方税の範囲内だけで、一升ますの中に入っていての考えでは実現できないのですよ。だから先ほど申し上げた通り国税、地方税を通じてそういう方向に改正を進めていかなければならぬ。ただこの際根本的な国税、地方税を通ずる改正に相当の時間がかかるとするなら、これは一つ重点政策によって事業税だけピック・アップして、これが改正をはかっていく、こういうような方向に両面立でお進み願いたいものだと考えるのです。これは私の強い要望です。この点についてはまた自治庁長官とも私は質疑をいたしたいと思っておりますが、よく一つ意のあるところを——私個人の考えだけでなく、相当これに対しては党内においても熱心な主張者がおるわけなんで、また中小商工業者もからだに火がついたようにこの問題を考えておるのでありますから、一つ一皮も二皮もむいて御研究と対策を講じていただきたい、こういうように考えるのであります。  なおこれと関連いたしましてお尋ねいたしたいことは、中小企業退職基金制度を設ける考えはないか。中小企業の従業員は非常に困っておるのです。だから今言っておるように、事業税で減税になったものあるいは撤廃になったもののそれをあらゆる角度から研究して基金に振りかえるような考えで、従業員の退職基金制度を設ける、もうこういう行き方をしていかなければ、中小企業を振興しなければならぬということを口を大にして叫んでも、中小企業のほんとうの発展はないのじゃないか、こういうように私は考える。これは政務次官思い切って政治的な答弁をされてもあとでしかられることはないと私は思う。いずれにしてもこういうような考え方で私はおるのであります。これは相当むずかしい点もあるのです。それはわかりますけれども、そのむずかしいところをやっていただかなければならぬ段階にもうきておると私は思う。このくらいは政務次官、あなたの在任中の一つの大事業として自治庁とその他の省と打ち合せておやりになる決意をしていただきたい、こう私は思うのです。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 上林山委員のただいまの御発言、御趣旨はよくわかるのでございますが、私どもの方ではただいまその点につきましてはまだ考えておりません。関係各省とよく相談をいたしましてそういう方向に持っていくように努力をしていきたいと思います。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 中小企業退職基金制度の趣旨あるいは目的は、中小企業事業主及びその従業員の退職とかあるいは死亡あるいは災厄に関する給付あるいは資金の貸付及び福利厚生事業を行い、中小企業従業者の生活の安定と向上をはかるというのがその趣旨でございまして、これはきわめて大事な問題であると思いますから、政務次官積極的に御研究が願いたい。これを要望いたしまして事業税に関する質疑を終ります。  あと一点だけ、五分間でけっこうでありますが、大蔵省が見えているならば一つお尋ねをいたしたいと思います。  その前に自治庁の政務次官にもう一言だけ要望しておきますが、それは地方のいわゆる町村議会の議会事務局を法律上設置できるようにしていただきたいという点です。御承知の通り、現在の市は三万何千というのがある。これが市になっておるのです。この市は法律上市会事務局を持っている。ところが町村が合併されまして、小さい市よりも大きい町村ができた。だから議会事務局を設置することができるという程度の立法処置をどうしてもお考えにならなければならない。何もこだわる必要はない。決して地方の財源を食いつぶしやせぬ。今でも実際に行なっているところが多いんで五十歩百歩だから、これを制度化したらどうだという点であります。これは追及はいたしませんが、積極的にお考えを願いたい。この点何か現段階においての進行状態があれば承わっておきたいと思います。

中島茂喜自由民主党自治政務次官

○中島政府委員 町村議会事務局を設置するという御要望はきわめて強いものかあるのでありまして、ただいま上林山委員の御発言の通りでございます。従いまして自治庁といたしましては、地方自治体の行政機構をできるだけ簡素化するようにということを指導して参りました今までのいきさつもありますけれども、この問題は議会の質の向上等にも非常に重大な関係のあることでございますので、できるだけ御趣旨に沿うようにしたいと今せっかく検討いたしておるところでございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 私は政務次官の今の答弁を信用いたします。ぜひ実現するように積極的に御努力を願いたいと思います。  次に大蔵省にお尋ねいたしたいのでございますが、それは御承知の通りに第二封鎖の問題でございます。今ごろ節二封鎖の問題を持ち出さなければならないほど日本の政治には目の届かないところがあるわけなんですね。まことに残念なことでありますが、第二封鎖の問題をお尋ねしなければならぬことがあるわけです。  御承知の通りに、すでに民間の第二封鎖はこれを解除せられて、それぞれ十分に処置をとったわけでございますが、一つ取り残されておる問題は郵便貯金の第二封鎖です。郵便貯金事業は言うまでもなく政府事業でしょう。しかも零細な預金者が多いでしょう。政府を信用して零細な人たちが零細貯金をしたわけでしょう。それを、わずか二億数千万円あれば済むものを、大蔵省は今までなぜほうってあるのです。まずそれを承わりたい。

磯田好祐大蔵事務官(理財局次長)

○磯田説明員 お答えいたします。ただいま上林山先生からお話のありました郵便貯金の第二封鎖をまだ払わないのはいかぬではないか、すみやかにこれを支払うべきではないかというお話でございます。その点につきましては、先般来郵政省から郵便貯金の第二封鎖の切り捨て分につきまして、これを払ってもらいたい、補償してもらいたいという話がありました。大蔵省で目下検討中でございます。ただいま上林山先生のお話にありましたことでございますが、民間の金融機関の中で、まだ一部には第二封鎖の処理のできてない金融機関もあるのでございまして、これとの関係もありまして、目下大蔵省では慎重にこの問題を、補償するかどうかにつきまして検討中でございます。なるだけ早い機会に補償をいたしたいということで、検討中でございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 民間は、お調べになったと思いますが、大体済んでいるので、ほんの一部済まないところがあると思いますが、民間は民間ですよ。郵便貯金は、これは政府事業ですよ。政府を信用して、零細な預金を国民がするわけで、しかもその集まった金は、これを公共事業のために有意義に使っておる大事な金なんです。今、あなた方はデフレのこの時代に予算を遂行していく上においては、何といっても貯蓄を増強していかなければならぬ、こうおっしゃっているでしょう。貯蓄増強というものは、郵便貯金のごときは、これは政府に信用がなければ集まってこないんですよ。だからわずか二億三千万の郵便貯金の第二の封鎖を、民間側がまだ一部解決しないところがあるから、それを見合った上で検討して処置をするなどという答弁は、私は思いやりのない冷たい政治だと思う。また政府の信用性というものを失墜しますよ。あなた方は今度の貯金を集める一つの施策として、減税貯金を奨励しておられるじゃありませんか。減税までして貯金を奨励するのに、自分が貯金したものまでも取れないというんじゃ、これは理屈にも合わぬし、気持の上においても、これはそういう御答弁じゃだめですよ。私はただいますぐでもやるようにいたしますという答弁を期待しておった。わずか二億三千万円の金じゃありませんか。もっと明確な一つ御答弁を願いたいと思う。

磯田好祐大蔵事務官(理財局次長)

○磯田説明員 お答えいたします。ただいま二億三千万円程度の話だというお話でございますが、すでに御承知のように、この郵便貯金の第二封鎖で切り捨てをいたしましたものは、第二封鎖の中の三割でございます。七割までは払っておるのでございます。この七割までを払います際に、一般会計から当時の預金部特別会計に三十六億円の繰り入れをいたしまして、その財源によりまして、第二封鎖につきまして七割まで支払いをしてきたわけでございます。従いまして、あとの切り捨ていたしました三割の分を払う場合には、今の法律の建前では、一般会計から繰り入れいたしました三十六億の分を返して、しかる後に第二封鎖の切り捨て額を払うという法律の建前になっております。そういうこともあります。しかしながら先ほど来上林山先生からのお話もありましたように、郵便貯金が政府の預金であるということ、貯蓄増強が必要であるということ、そういう点も彼此勘案いたしまして、大蔵省といたしましてはなるたけこの問題に対しまして、できるだけ早い機会に結論を出したいということで、目下慎重に検討いたしておるような次第であります。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 この問題は郵政省の問題でもなく、また大蔵省の問題でもないのです。政府の問題なのですよ。政府対国民の感情の問題なのです。信用の問題なのですから、つまらない法律やあるいはセクショナリズムにとらわれないで、法律で悪い点があるならばそれができるように改めるなり、私は緊急なる処置をとっていただきたい、こういうように考えます。これ以上申し上げませんが、一つ誠意をもって緊急に処置せらるるように要望いたしておきたいと思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田分科員 資料の要求をいたしておきます。一つは、公安調査庁関係の予算に関連して、調査庁の業務を理解するために、参考資料として調査報告書を提出してもらいたい。第二は、恩給制度の改正に伴う年度別財政負担増加額の表、これを提出していただきたい。第三は、賠償特別会計の歳出の中で賠償等特殊債務の処理費に関するその内訳を提出していただきたい。この資料の要求をいたしておきます。

田中久雄自由民主党

○田中主査 資料はなるべくすみやかに……。山本猛夫君。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 三十三年度皇室費予算の御説明書を拝見いたしまして、二、三簡単にお尋ねを申し上げます。  宮内庁の長官がお見えのようでございますから、まず第一に、現在の皇室と国民とがほんとうに直結されて相互間に親しみができているとお考えになっているかどうか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまの御質問でございますが、終戦後の混乱のときにいろいろな社会に考え方もあり、落ちつかない問題がたくさんあったと存じますけれども、現在におきましては今お述べになりましたような趣旨は非常に増してきておるものと私は考えます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 同じことを別な角度からお尋ねをいたしますが、今長官のお答えによりますと、終戦直後の混乱期にはとかくのこともあったが、今はその親しみを増してきている、こういうふうにお述べになったのでありますが、ところが親しみというその親しみ方か、旧態依然たる形の上においてのそれが増したというふうにはお考えになりませんか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 皇室と国民との間の親しみという問題は、もとより一朝一夕にこういう方策でということでは——一つをもって解決する問題ではございません。日常起りますことにつきまして、一々われわれといたしましては気をつけて参りたいと考えておるのでございます。一歩々々社会とともに進んでいくものと考えて、われわれの仕事の上においても努力をいたしておるつもりでございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あなたはそういうふうに言っておられますけれども、現実の上ではわれわれはあなたのお答えのようには考えられない節が、たくさんに出て参っております。それでは、あなたは宮内庁の最高責任者としまして、宮内庁が皇室と国民の間をはばんでいるとはお思いになりませんか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 そういうことがあってはならないと考えまして、日夜微力でございますが努めておるのでございます。役所のわれわれの立場といたしまして、足りない点があろうかと思いますが、これは国民のいろいろな声を聞きまして、できるだけのことはいたしたいと考えております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あなたの下僚である宮内庁の職員が、国民に対してどういう態度をとっておられるか、あなたはそれをよく御存じですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいま申し上げましたような趣旨で勤めてくれているものと存じますけれども、日常のことにつきまして、いろいろ外部からの御注意もあり、そういうことにつきましてはお互いに戒め合って遊んでおるつもりでございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あなたは下僚の事柄につきましては、責任を持っておやりになっているとは思いますけれども、現実はあながちそうではありません。国民と皇室の間をはばむ事態がひんぴんとして生まれておりますし、われわれが現実にそういうことをここに申し上げようとするならば、たくさんにあります。こういうことをあなたは責任を持って改善されていこうという御決心がありますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいま申し上げました通りに、その場におきましていろいろなことか起り——ただいま申し上げましたように、お互いに反省をし、努力をいたしているつもりでございまして、ただいま御指摘のように、われわれとしては微力でございますが、できるだけの努力をいたす覚悟でおります。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 それからもう一つ伺っておきますが、紀元節復活の問題を中心として、三笠宮様に脅迫状がひんぴんとして舞い込んでいる、こういう事実を御承知ですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまお述べになりましたことにつきましては、各方面の文書が官邸に出ているように伺っております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 現在の皇室経済法施行法に規定されてありまする内廷費の定額は、幾らですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 現在三千八百万円でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 内廷に生活しておられる皇族は幾名おりますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 両陛下初め、皇太子様、義宮様、清宮様であります。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 内廷に仕える使用人の人数は……。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 約二十四、五名でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 一人当りの給与は。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 今ここにございませんので、後ほど申し上げます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 それでは、掌典長はどういう待遇をされているか御承知ですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 内廷に所属します者は、賢所に仕えます掌典初め、御研究所その他におる者でございますが、いずれも公務員でございません。内廷費の中の支弁にになっておりますが、われわれといたしましては、大体一般公務員と同じような待遇をいたしたいと考えておりますけれども、実際恩給をもらってる人もおりますし、それらのものを勘案いたしまして給与を組んでおる次第でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 甘露路掌典長が公務員でないことは私も知っておりますが、しからば公務員並みに待遇をきれるようにあなたは努めているということでございますけれども、あなたは甘露路掌典長に対してはどういう程度に待遇をされておるか、御承知ですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまここに金額を持ち合わせませんのでございますが、もとより公務員となるべく同じようにいたしたいということでございますが、内廷費も定額でございますので、今回実は増額の法律案を出すことになっておりますので、そういう機会になるべく一般公務員と同様の給与をいたすようにいたしたいと考えております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 次に、宮廷費の内訳を、この説明書以外に、簡潔でけっこうでございますが、もう少しわかるように御説明を願いたい。

高尾亮一総理府事務官(皇室経済主管)

○高尾政府委員 私からお答えを申し上げます。宮廷費の大体項目を申し上げますと、儀典費、これは儀式に伴う経費、御陪食とかそういうものの経費でございますが、それが一にございます。それから第二には接待費、これは外交団等の接待費、そういうものに使用いたします経費でございます。第三は行幸啓費、これは公的な行幸啓に必要な経費でございまして、宿泊先での経費、とか供奉員の旅費とか御車の輸送に関する経費とか、そういうものを一切含んでおります。第四に、皇子御学問費、これは将来国の象徴にたられます皇太子殿下の教養に必要な経費として公のものとして宮廷費の中に組んでございます。第五は宮殿費でございまして、現在御承知のように一時的な仮の宮殿を御使用になっておられますが、その維持、整備、そういうものに使います経費でございます。仮宮殿にあります備品とか消耗品、そういうものをこれでまかなっております。第六に、皇室用財産管理費がございます。この皇室用財産というのは国有財産でございますが、御陵墓とか京都御所とか、そういうような国有財産がございますが、宮内庁で管理しておりますので、その維持管理に必要な経費を計上いたしております。それから第七に、皇居等の特別営繕費。これは今のと大体本質的には同じですが、金額がかさみますので別に計上いたしております。たとえば皇居の中の舗装をいたしますとか、それから庁舎の修理。庁舎と申しましても、皇室としてお持ちになります建物の修理をいたしますとか、そういうものがこの中に入っております。それから第八に、災害予防対策。これは各省庁共通なものでございまして、主として私どもの方で使用いたしておりますのは、歴代御陵のお堀、これは水をたたえておりますので、決壊をいたしますと人畜に重大な支障を来たし、かつ灌漑用水として使用されておるものですから、農民の福利のためにも、両方の意味で、主としてこれの災害予防、復旧、そういうことに使っております。  それから、今までのものは大体経常的に入っておるものでございますが、一時的なものとしましては、御存じの京都の小御所が二十九年に焼失いたしましたので、それを年次計画で現在やっておりまして、本年ごく小部分を除きましては完成いたしますので、その本年度分を計上しております。それから皇太子殿下が現在御存じのように仮御所にお住まいになっております。これがこの年度から御所を新築するということになりまして、二年度分の初年度経費を組んでおります。その他こまかいものがございますが、大体そんな内容でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 次に皇族費について簡単にお尋ねいたします。この皇族費の御説明を見ておりますと、皇族としての品位保持云々とございますが、ことしに比べて三十三年度は何がしかの増額をするのだといっておられますが、これで秩父、高松、三笠の三宮家のとこに掲げられてありまする品位保持というものが明し得られるかどうか、長官に伺っておきます。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 皇族費は、定額が現在親皇様を筆頭に年百九十万円ということになっておりまして、妃殿下はその半額、お子様は十分の一ということになって計算の基礎を立てるように法律でできておるわけであります。今回その百九十万円の定額を三百万円に増額していただきたいという提案の趣旨でございます。これは皇室経済法施行法の法律改正として近く国会に提案されることと存じますが、現在までこの新しい憲法とともに六回目の改正でございます。物価の変化とともにやって参ったわけでございます。もとよりこれをもっと十分であるということはなかなかむずかしい問題であり、また品位保持ということがどの程度かということはむずかしいことでありますが、御節約願うべきことは願いまして、大体現在の宮家で一年間に経費のおかかりになるものが、今回増額になりますればまかない得るのではないかということで提案いたしたわけでございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 しからばお尋ねいたしますが、たとえば三笠宮様の運転手の場合では、月額給料が七千円しか支払われていないというので、七千円の給料では子供があってどうしても食ていけないというので、この運転手はやめてしまった。三笠宮様は電車にぶら下っていらっしゃる。電車に乗ろうがバスに乗ろうがそれはかまいませんが、これだけ費用を取って一体どこへ使っているのですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 皇族費の方は事務職員、女中、運転手その他で大体現在におきましては最低五名からの職員を置いておられまして、その給与に多くがかかっているわけであります。御指摘の通りに相当低額の点がございまして、今回御改正願えれば世間並みぐらいにお願いできるようになるのではなかろうかと考えております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 宮内庁の中には女官長という職責がございますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 しからばその女官長という公務員の地位、待遇について。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 女官長及び女官は、宮内庁職員の中に規定が設けられた官でございまして、待遇はやはり年齢、経歴に応じてきまっている次第でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 それでは現在の女官長は、一般公務員に比べてどの程度の待遇でございますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 国家公務員でございますので、普通の給料でございますが、二等級でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あまり突っ込んで申し上げるのではお困りの点もございましょうから申し上げませんが、概して私ども拝見いたしますと、世間にヴェールをかぶせて、私ども官内庁へ行ってその多くの御様子を見たりいたしますと、官内庁本部に奉職しているあなた方は、相当下級な人まで自動車で歩いているが、女官長は二等級とおっしゃいましたけれども、女官長は雨の降る日なんかこうもりがさをキノコのようにして電車にぶら下って歩いておられる。これは電車に乗ろうがバスに乗ろうがかまったことではないのでございますけれども、こういうところは同局にヴェールをかぶせてきれいなものに見せかけている、そういうような風潮があることをあなたは自覚されておりますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまお述べになりましたような趣旨のことは毛頭考えておりません。もとより一般公務員でございますので、公務員と同等の待遇はわれわれとしてもお願いしたいと思いますが、特にそれ以上をお願いするという考え方はございません。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 それはそうでしょうけれども、二等級といったらどれぐらいの給料なんですか。それか一つそのほかの待遇はどんな程度なんですか、ちょっと説明して下さい。

高尾亮一総理府事務官(皇室経済主管)

○高尾政府委員 一括しましてほかの待従職その他の職員と比較しまして申し上げた方がはっきりいたすと思いますが、侍従の一等上の等級が二等級でございます。それから宮内庁の部局長が二等級でございます。大体そういうような均衡になっております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 その辺のことはあまり申し上げるのはよしますが、とにかく世間じゃ非常に誤解しているのですよ。あなた方が一生懸命になって皇室をお守りしているように国民全般は考えている。しかし実際を知っている僕らから見ますと、何か牢屋の中に入れておいて牢屋番をしているのがあなた方のような感じがするのです。こういう点は全面的に再検討されて、改善をすべきものは改善をしていただきたいと思います。  それから長官にお伺いしますが、長官は宮内庁にいつお入りになりましたか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 昭和二十五年であります。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 どういう職責でお入りになりましたか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 穴内庁次長でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 次長は何年おやりになりましたか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 約三年でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 長官になられてから何年になられますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 約四年でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 長官に申し上げますが、あなたは非常に評判の悪い人なのです。だいぶお長くおなりになったようですから宮内庁を明るくするために、それからもう一つ、皇室と国民とをもう少し親しみのおるように仕向けなければならないために、おやめになる御意思がありますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまのところございません。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あと一つだけでやめておきますが、東宮大夫を人選されるにつきまして、その経緯。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 皇太子殿下はすでに学校をお出になりまして、その後に人事が起りましたが、今後社会的にいろいろ御活動のことも起るわけであります。それに向きます責任者として選考いたしたわけでございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)分科員 あなたはおやめにならないというように、ことほどさように非常な決意をもって職責を全うしていかれようという御決意に対しましては敬意を表しますが、どうか国民が皇室に対して、宮内庁のはばむ、ヴェールの結果が誤解を生まないように、国民に疑惑の目を向けられないように御努力を願って、私の質問をこれで打ち切っておきます。

田中久雄自由民主党

○田中主査 川崎秀二君。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 国立劇場の設立は明治以来わが国におきます大きな運動として続けられてきておるのであります。御承知のように古くは伊藤博文公、近くは鳩山一郎先生ないしは片山社会党議員等によりまして、過去数十年にわたって日本の芸術を保存し、さらに世界的な水準にわが国の文化芸術を引き上げるために国立の劇場が必要であるということが、国民的な世論にもなって、次第に大きなうねりを見せておるわけであります。しかるに昨年の暮れに国立劇場の敷地の問題につきまして、総理大臣あるいは関係閣僚におきまして、ぜひとも大宮御所をお借りをしたい、こういう希望が強くなり、閣議決定の寸前までいったのでありますが、先ごろ私が予算委員会の冒頭に当りまして、松永文部大臣に質問をいたしましたところ、少数の閣僚が反対をしておる。その少数の閣僚はというのは、少数というのは一人です。大蔵大臣であります。そのために昨年世間を非常に明るくさした国立劇場の設立がおくれておるわけであります。そうして今度の予算書を見てみると、大蔵次官の手元までは三千六百万円の経費でいったものが、最後の瞬間になって削られた。これは実は与党の方も経費の上では大きな問題が他にあったものでありますから、その最後の決定の瞬間に見落したものであります。このためにおそくなりますと国立劇場は本年も着工ができなくなる。設計すらできないということになって、国民の失望は非常に大きくなるだろうと思うのであって、予算委員会が衆議院において開会をしておる間に、ぜひともこの問題を解決したいという念願から、私は実は宮内庁長官にもお尋ねをするわけです。  私は大蔵大臣にしばしば個人的にも会い、また、国会にできておる国立劇場促進議員連盟の責任者の一人として——会長は牧野良三さんですが、今会長が病気をしておられるので私は代理をしておる。会ってみると、実は宮内庁が反対だというようなことを大蔵大臣は言う。ところが文化財保護委員長の話では、宮内庁と何べんも打合せをして、ことにあなたと打合せをして大体話はついておる。閣議の決定があればすぐするようになっておるのだという話なのであります。これはきょういろいろあなたに聞いてみてどうしても最後の決着をつけなければならぬ、この意味で立っておるわけでありますが、宮内庁は大宮御所が国立劇場の敷地にきまるということについて反対なんですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいまお述べになりました通りに、国立劇場が一つもないということは、世界的に見ましても少いことでありまして、ここで個人の意見を申し上げるのはおかしゅうございますが、われわれとしてもぜひ希望するところでございますが、この点につきましては、昨年来主管であります文部省、それに文化財保護委員会から、他にどうしても適地がないのでというお申し出もございまして、われわれとしても事務的に検討をいたしたところでございます。ただ今お述べになりましたように、政府といたしまして最後的な決定が出ておりません。出ました以上は、われわれとしては善処するつもりでございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 そういう形式的な答弁を私は聞いておるわけではないのです。これはあなた方が、今日政府の決定があるまでは言えないというような意味での御答弁であったと思うのですが、そうでなしに、今日文化財保護委員長であるとかあるいは関係者があなたのところに行ったときに話をしておるのでは、国民的な要望でもあるのだから、その割譲に対しては賛成だということをわれわれは聞いておるのですが、それが賛成であるのかないのかということを聞いておるわけなんであります。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美政府委員 ただいま申し上げた通りでございまして、われわれも政府の部内の部局でありまして、まだ政府としての見解がきまりませんうちに、今はっきりとここで申し上げる時期ではないと思いますが、しかし政府でまとまりました以上は、それをいたす準備だけはいたしております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 そういうことを聞いておるのじゃないのです。問題はもう最終的段階にいっておるのだから、宮内庁が反対か賛成かということを聞いておる。政府がきまらなくてもすでに文部省の考え方はきまっておる、もうすでに一省の考え方はきまったわけなんです。それとの関係であるところの建設省の意見もきまったわけだ。大蔵省の意見だけがきまらない。大蔵省の事務当局の意見はきまっておる。みんな文部省の意見と同じなんだ。一大臣が反対をしておるということだけは事実だけれども、その前には当然あなた方の方に行って、大宮御所の敷地の借り入れ方については賛成であるか賛成でないかということを打診しているに相違ない。それに対しては一応賛成しておるのか反対しておるのかということを聞いておる。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 これは過去におきましても、あそこの土地は一度問題になったことがございます。それは学校を作るということでございます。そのときは宮内庁として皇室経済会議の議を経まして一応その一部をさくということでいったのでございますが、国会に出します議案として政府でそれに反対したといういきさつがございました。今回の問題につきましてもそのときのいきさつから申しまして、やはり政府として意見をはっきりしてもらいませんと困る問題と思いますが、宮内庁といたしましては今申し上げました通りに、政府で異議のないときにわれわれとしても何らこれに反対する意思はございません。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 そういう経路を聞いているのじゃない。文部省の意見にあなたが賛成なのか、どうなんです。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 私の方は国有財産を私の方で建てるわけでございませんで、ただ敷地として希望しておられるところであります。ですから政府として適当であるという態度の決定がございますれば、われわれとして善処しようという考えでございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 それじゃ聞いていてみなさい、これが事実であるかどうか。一つずつつぶしていくから聞いてごらんなさい。大蔵大臣は宮内庁で聞いて、公式的な発言ではないけれども、こういうことを言っている。大蔵大臣は、実は皇太子の宮殿を新築しなければならぬ、これは今度の経費にある、それから続いて二年置きくらいに義宮さん、まことに恐縮ですが、名前を忘れた、もう一人の宮様、そういう殿下の新しい御所をその中に作らなければいかぬ、三つ作ると大体あの大宮御所は一ぱいだという考え方を宮内庁が持っておるから、自分としてもそれに乗るわけにいかないんだ、もう一つは、こういう国民的な世論として巻き起ってきたことだから皇室は反対できない、しかしなるべくならよその土地にきまってもらいたいという気持を持っておるということを言っておる。よろしゅうございますか。もう一つの原因はあなた方には関係ないのですが、大蔵大臣はパレス・ハイツにきめたいと思っている。あれはアメリカの地上軍が撤退するからあそこにやった方がいいという考えです。ところがあれはアメリカの地上軍だけじゃない。空軍もいれば海軍の関係者もいるし、オーストラリアの関係者もいるのです。従って当分パレス・ハイツに日本の建物を建てるわけにいかない事情にある。従って大宮御所になってきたわけです。してみると今私があげた三宮殿下の宮殿新築をしなければならないから余裕がないんだということ、皇室は腹の中では反対なんだ、よそに回った方がいいんだという情報がきっとあなたの部下から出ているのですよ。それでなければ大蔵大臣がこんなことを言うことはない。結局あなたは宮内庁を代表して、河井さんが数十回にわたって行ったときには一応いい返事を聞かせておいて、実はそうでないような情報も流しているんじゃないか。それがきょう私が聞かんとする問題なんです。こういう考え方がありますかありませんか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいま二点としておあげになりましたことは、私どもとしては全然考えておりません。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 そうするといま少しできまると思うのですけれども、皇室あるいは宮内庁としては、国立劇場を大宮御所にということになるならむしろ賛成する、こういう考え方があるわけですね。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 いろいろ重ねてお尋ねでございますが、私としてはきまればその通り喜んでいたすつもりでございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 私はこの際、最後には大体そういう方向にいくと思いますので、あまり押し問答してもつまらぬことですからやめますけれども、実際問題として国立劇場設置が国民の要望であり、宮内庁の方もそういう考え方であるならば明確にその意見を言ってもらいたい。大蔵省の一部といっても大蔵大臣一人なんですからね。誤まって、皇室のことについて、もう少し川崎君、思いやりがあった方かいいよというようなことを言うのですよ。しかし私はそれは反対だと思う。なぜならば、地元ではあそこに病院を建てたい、あるいは学校を建てたいといった陳情も、さっきあなたの言ったように、数年前にはかなりあった。従って、皇室のほんとうの腹は、国立劇場に貸すならば一番妥当な解決策た、他の病院、学校、いずれも名目は立つけれども、全国民的なものじゃない、単なる一部のためのものだということから、ほんとうは国立劇場を建てることに賛成をしておられるというのが私は真相なのだと思うのだが、誤まって大蔵大臣がそういうよけいな思いやりをして、かえって宮内庁を窮地に陥れるようなことになってはこの問題は相当大きな政治問題になると私は思う。これはこの間もこの席上で言っているのですが、社会党が取り上げて議論すれば、これは相当な問題になりますよ。私はその先に問題を解決したいと思うものだから申し上げておるわけなんです。どうか一つ、国立劇場という問題については非常に真剣に、あなたの方からむしろ積極的に大宮御所にきめてもらいたいというように、問題を解決することに努力をしていただきたい、かように私は考えるのであります。  それから、これはずばりと聞きたいのですが、皇太子の御婚約は大体本年中と見ていいのですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 皇太子殿下も昨年十二月をもって満二十四歳に達せられまして、御適齢と思いましてわれわれとしても考えたいと思いますが、まあお相手のあることでございまして、いつまでということも申し上げかねます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 でき得れば本年中と考えておられますか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 良縁がございますればそうしたいと考えております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 それを明らかにしてもらわないと、こういう問題も起ってくるわけですね、今度の予算案の中には皇太子の新御所の東宮御所新営費の初年度分約八千三百万円が要求されておるわけですが、今年中に御婚約がきまれば、御婚約から御婚礼まで皇室の今までのしきたりというか慣例では、大体どのくらいの期間を置くのですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 御内定と実際の御結婚の時期までは、いろいろございまして、今の陛下の場合御承知の通りずいぶん長うございました。しかし、ただいま考えておりますことは、昔のようにそう長くする必要はない、しかしいろいろな準備の都合がございまして、やはり半年あるいは一年程度くらいはどうしても必要になるのじゃないかと考えております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 そうしますと、今年かりに御婚約ということになれば、来年度予算には御婚礼に関する経費というものも要求することが常道ですね。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 ただいま申し上げました通り、いつごろというような見当はつきませず、来年度予算には何ら考えてないわけでございますが、いよいよそのことに至りますれば、あらためて予算をお願いすることが起ろうかと思います。しかしまだどういう儀式とかそういう点も何ら固まってはおりませんので、まあ考え方としてはそうだろうと考えております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 最後に、赤坂離宮は今国立国会図書館ということになっておるわけです。ですから、あれは今国会が借りておるわけですか。国会の所有財産なのですか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 あれは宮内庁から国会図書館の所管に移管をしたわけです。国有財産でございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 国立国会図書館は、今御承知のように、建設中なのですが、完成をした暁には、国会の内部ではこれを皇室にお返しして迎賓館にしようというような意見が非常に高いわけですけれども、皇室の方としては要求されるという気持は今ありませんか。

宇佐美毅宮内庁長官

○宇佐美説明員 実はあれを移管したときに当時の皇室経済会議にかかったわけです。そのときの会議録の中に、委員の希望といたしましては、国会図書館の用が済んだときには宮内庁に返してもらうことを希望するということがございまして、その後いろいろ年数も経て事情も変るかもしれませんけれども、われわれといたしましては、そういう暁におきましては、今お話のような趣旨が実現できれば一番いいんじゃないかと希望いたしております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)分科員 けっこうです。

田中久雄自由民主党

○田中主査 橋本龍伍君。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 私は裁判所の予算について少しく質問いたしたいと思うのでございます。いろいろな問題がありますが、もっぱら裁判と調停との関係について伺いたいと思うのであります。調停委員という制度が設けられておりますが、これは民事裁判の関係だけでありますか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 民事事件につきまして紛争の解決のために調停制度というふうなものがすでに三十数年前から設けられております。これは民間の良識のある方々にお願いをして、裁判所の裁判官が一人、調停委員が二人で調停委員会を作って、あらゆる民事及び家事の紛争事件を解決しておる。それが調停の現状であります。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 私も法律を昔やったのではっきり覚えておらないのですが、調停にかかりますものはみな民事裁判事件として、本来的には判決を求められるものを、調停に向いておると思うものはそちらに回すのでありますか。それとも民事事件の中に判決を求めないで、何かまとめてくれればいいという形で裁判所に出るものがあるのですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 民事の紛争の事件は大体調停の対象にほとんどなると思います。これは当事者の申し立てによって調停をしてくれというのと、裁判になった事件を裁判所が調停の方に回す事件と二通りございます。それから離婚事件等に関しては必ず調停を経なければならぬ、かように相なっております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 そうすると調停に付せられて調停の成功したものも、結局結末は裁判所の判決となるのですか、あるいはそれと同じ効力を持つものですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 調停の調書は大体判決と同じ執行力を持っております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 調停というのは非常にいい制度だと思うのです。ことに家事裁判の離婚事件については必ず調停に付さなければならない。ただ冷たい法律たけで片づけてはいけないということに相なっておるのですが、そこで伺いたいのは、民事裁判事件として出てきますものが、最近の実数でいいのですが、一年間にどれくらいあるのですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 ごく最近、三十一年度における民事訴訟事件は大体十四万五千件であります。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 この十四万五千件の中で、裁判で片づくものがどれくらいで、調停で片づくものがどれくらいありますか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 私の申し上げたのは、民事の裁判で片づいたのが十四万五千件と申し上げるのであります。調停で三十一年度に片づいたのが大体十二万件でございます。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 そうすると、これは結局民事事件として何らか裁判所の処置を求められた事件が二十六、七万件あって、それが判決で片づいたのが十四万五千件、調停で片づいたのが十二万件、こういうふうに考えていいのですね。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 大体御質疑の趣旨の通りでございます。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 それで一体裁判所総体の費用の中でうまく仕分けができるのかどうかわかりませんが、民事裁判に関する総体の予算というものは幾らくらいですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 数字のことですから、経理局長からちょっと……。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 民事裁判だけでどうということは、予算の入り方が裁判といいますのは民事も刑事も少年事件も一緒に入っておりまして、ちょっとわかりにくいのですが、裁判ということだけについて申しますと、三十三年度の裁判費は全部で十三億八千八十九万円という数字でございます。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 この裁判費というのは、内容はどういうことですか。裁判官の俸給その他あるいは事務費、調査費というようなものを一切含めてでございますか。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 裁判費と申しますのは、裁判に直接必要な経費ということでございまして、おもなものは民事事件について申しますと、ただいまお話の調停委員の日当旅費、それから証人の旅費日当、それから刑事で申しますと、国選弁護人の報酬旅費、それから裁判官の出張に関する旅費、さらに調書を作成する紙代、通信費、庁費経費等で職員の人件費等は含まれておりません。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 ただいまいろいろ伺ったのでありますが、民事の旅費日当の中には当事者の負担するのもありましょうし、いろいろあると思うのですが、私がまず伺いたいのは、今言った裁判費といったような裁判関係の直接の費用よりも、むしろ裁判官の人件費が幾らであるか、それを民刑事で仕分けすることはできませんか。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 人件費は裁判所全体で八十億くらいでございますので、裁判官の人件費というのはそのうちの大体四割くらいになるかと思います。これは概数でございます。民事刑事に分けてみますと、これも概数でございますが、裁判官は大体半々事件を負担しておるというふうに考えていいのではないかと思います。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 裁判官とそれに付随しているいろいろな人たちの費用があるのでありますが、大体裁判官自体及びそれに付随している裁判要員の人件費は、民事で大体四十億くらいと見ていいわけですね。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 大ざっぱに印してそれでけっこうであります。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 そこで一つ伺いたいのでありますが、裁判費の中で調停委員の旅費日当になるのはどれくらいありますか。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 三十三年度の裁判費のうちの調停委員の日当旅費を含めまして、全部で二億九千四百九十二万五千円ということに相なっております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 調停に関しまする費用というのは、今伺った調停委員の旅費、日当二億九千四百九十二万五千円だけですか。ほかにもありますか。

岸上康夫判事(最高裁判所経理局長)

○岸上最高裁判所説明員 裁判所の職員の人件費、それから裁判所の内部の庁舎の維持費あるいは書類の作成費というようなものを除きますと、調停関係の費用というのは、この調停委員の旅費日当だけでございます。それに調停協会に対する補助金が別に五百万円三十三年度は計上されております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 これで拝見いたしますと、調停といったような制度は、今日のような複雑な社会組織が進めば進むほど、十分な効用を発揮してもらわなければならぬものでありますが、ただいま伺ったところだと、総休の民事裁判事件というものが二十七万件ばかりあって、それの中で裁判で片づくものが十五万五千件、それで費用としては四十億の人件費で、それから裁判所の中で調停関係を除いた約十億、五十億を費して十四万五千件の裁判をしておる。それからある意味では裁判よりもさらにややこしいような、めんどうなことをして解決をしている調停が十二万数千件あって、その方はわずか三億足らずの費用で片づけておるという結果で、何と言いますか、明治三十年以来の民間有識者の好意を活用して、経費の節限をはかっているような感じなんだけれども、そういうふうな理解をして間違いないわけですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 ただいま五十億とおっしゃったのですが、十三億の裁判費のうちには刑事事件の裁判費も含んでおります。論停委員というのは、地方裁判所ごとに大体五百人を単位として、民間の方々に毎年お願いしているのでございます。最初は名誉職というような意味からして御参加を願って、わずかの日当を差し上げておったのです。今日もむろんわずかに四百四十円日当を差し上げておるというようなわけなんですが、なるほど一方裁判所は十四万件で十二万件片づいておるじゃないかとおっしゃったのですが、しかし、やはり調停をするにしても、裁判所の職員とか裁判官というものはそれに参加をいたしておりますからして、必ずしも調停が三億だけで済むとは申されないじゃないか、かようにわれわれは存じております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 この調停委員の人たちの訓練といいますか、ただ世話ばかりでもいけないので、法律を知ってもらったり、調停にいたしましても、たとえば時代の流れからして、大体どういうような筋でこういう事件はこういうふうな調停をしたのがうまくおさまるとか、社会的にも好感をもって受けられたとかいったような研究は始終しておられると思うのです。それは一体だれの手でして、そしてそういうものの研修とかあるいは指導というものはどういうふうにしてやっておりますか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 大体調停委員というのは、法律家でない、良識あるしろうとの人に御参加を願って、民事のトラブルを解決していく、こういうのがねらいなんでありまして、従って法律知識もある程度のものは必要かと思いますが、あまり高度の法律知識は要求しておらないのでありますけれども、財団法人調停協会ができてから、調停協会の方で、各地において研修その他はやる。裁判所もこれに一緒になって、調停委員の研修といいますか、講習といいますか、そういうようなことは一括して行われております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 どうもこのごろ圧力団体などという話があるのですが、予算などというものは、よほどわれわれも気をつけないと、声が大きくて取りにくるものには出てくるけれども、だまっておるものには一向に出ないというようなことで、裁判の調停委員などというものはほんとうに——私たちもやっている人たちを存じ上げておりますけれども、やはり世の中のためになることを光栄として、そして身銭を切って自分の仕事をさきながらやっておるような状態で、こんなしちめんどくさい仕事がいやな人はだれもやりやしないのです。従ってやっておられる人たちは、もうただでもけっこう、だということでやっておられるから、要求も何も特別には出てこないわけでありますが、しかしこの数字を見ても、とにかく民事裁判事件というものが、三十一年の実績で二十七万件も出て、そのうちの半数に近い十二万件が調停でさばかれておる。もちろんこの調停には裁判官も参加をしておるわけでありますが、そこをたまたま民間の良識ある人を調停委員にお願いをすれば、喜んでやって下さるということだけで、十四、五万件の裁判事件を片づけるために、四、五十億を費しながら、十二、三万件の調停で片づく事件を片づけるためには、だまっておれば三億しか費用を出さない。これは明治三十何年以来の、まことに良風美俗だというのじゃやはり足らぬところがあると思うのです。四百四十円という日当がこれで十分なのかどうか私は知りませんけれども、少くともせっかくこれだけ熱心にやって下さる人に、十分な、何といいますかいろいろの調停の実績だとか、仕方の巧拙等についての知識を求めたいという考え方の人が、非常にいるようでありますから、それを裁判所がじかにやられるにしても、あるいは調停協会にやらして補助金を出すにしてみても、せめてそういうふうな仕事というものにはもう少し力を入れていいんじゃないかと思うのであります。かりに調停協会にその仕事をやらすとすれば、補助金五百万円というようなことでなしに、もっとしっかりした講習会の費用等をお入れになってもよろしいし、補助金というと大蔵省がきらうなら、これは調停協会と一緒に裁判所が直轄でやられてもいいんではないかと思うのですが、その辺の御感想はいかがなんですか。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 まことにごもっともな御質問で、私どもも常にさように考えている次第なんです。補助金といってもわずかの額ですが、調停委員の日当四百四十円というのもようやく昨年認められたわけでありまして、決してこれで満足しているわけではございません。そのほかに調停委員に対しましては裁判所の方では調停委員全国会同を年に一回ずつやっております。その際に政府の方からも調停委員の功労を認めていただいて、大体十名ないし十五名くらい毎年藍綬褒章を授与されております。その際に高裁管内で高裁長官が調停委員を表彰をしておるようなわけでありまして、乏しい予算の中からわれわれとしてはできるだけのことはいたしておるつもりであります。なお今後もこの調停制度ということについては、私どもとしてはもう少し予算的にも、それからまたその処遇の方法についても考えて“きたい、かように思っております。

橋本龍伍自由民主党

○橋本(龍)分科員 大体ただいまの御答弁でけっこうでありますが、厚生省の所管でも民生委員等のいろいろな仕事がありますし、こういったような仕事はほんとうに好意でやってくれるだけに、その好意が十分に活用されるに足るだけのものは要望がなくても考えていかなければなりませんし、少くともやはりそれに必要な知識を得たりするための便宜に、身銭を切って本を買うとか、身銭を切って会同に参加するようなことのないように、十分御配慮の上に、なおこういう制度がうまく活用されていくことを祈っておる次第であります。私はそういう趣旨で質問をいたしました。どうかこの上ともこういう点について御留意を願いたいと思います。

五鬼上堅磐最高裁判所事務総長

○五鬼上最高裁判所説明員 御要望の趣旨は了承いたしました。

田中久雄自由民主党

○田中主査 明日は午前十時より開会することといたしまして、本日はこれにて散会いたします。     午後四時十四分散会

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