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28回国会衆議院1958/03/03

本会議 第12号

発言数
18
登壇者
6
会派数
2
開催日
1958/03/03

会議録

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。      ————◇—————  昭和三十三年度一般会計予算  昭和三十三年度特別会計予算  昭和三十三年度政府関係機関予算

山中貞則自由民主党

○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、昭和三十三年度一般会計予算、昭和三十三年度特別会計予算、昭和三十三年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり]

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。  昭和三十三年度一般会計予算、昭和三十三年度特別会計予算、昭和三十三年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員長江崎真澄君。  昭和三十三年度一般会計予算     〔本号(その二)に掲載]   [報告書は会議録追録に掲載]昭和三十三年度特別会計予算  [本号(その二)に掲載]     〔報告書は会議録追録に掲載]  昭和三十三年度政府関係機関予算     〔本号(その二)に掲載]     〔報告書は会議録追録に掲載〕     〔江崎真澄君登壇]

江崎真澄自由民主党

○江崎真澄君 ただいま議題となりました昭和三十三年度予算外二案につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。(拍手)  本予算三案は、去る一月二十九日予算委員会に付託せられ、自来連日にわたって委員各位の熱心な審議が行われ、本日討論、採決をいたしたものであります。  この間、二日間の公聴会を開き、各界八名の公述人の意見を徴し、審議を一そう慎重にいたしたのであります。予算案の概略につきましては、先般本会議において一萬田大蔵大臣より詳細なる説明があり、すでに十分御承知になっておられまするので、ここでは重複を避け、主として予算三案をめぐって展開せられました質疑を中心として、御報告申し上げるものであります。(拍手)  申すまでもなく、当委員会においての質疑は、恒例により、政府の施政方針全般にわたって行われたのでありまするが、時あたかも、国際的には、ソ連の人工衛星打ち上げに続き、アメリカもまた本年に入り人工衛星の発射に成功をし、さらにまた、東西巨頭会談開催をめぐるいわゆる書簡外交が国際社会の脚光を浴びつつあるの時であります。従いまして本委員会における質疑の対象も、国際平和確保の問題、ミサイル時代における防衛及び外交のあり方、核兵器の問題、日ソ漁業交渉など、きわめて重要かつ多岐にわたり白熱的質疑の応酬がかわされたのであります。これらにつきましても一々言及したいのでありまするが、時間の関係上これを割愛し、会議録に譲ることを御了解賜わりたいのであります。  さて、最初に財政規模と経済成長との関係について申し上げます。三十三年度一般会計は、歳入歳出とも一兆三千百二十一億円で、三十二年度当初予算に比べ、一千七百四十六億円を増加いたしております。しかし、三十二年度剰余金のうち法定の使途に充てるものを除く四百三十六億円を経済基盤強化資金等として留保し、さらに三百十億円を国債費の増加額として計上しておりますので、この合計七百四十六億円を除く歳出額は、三十二年度に比べ、一千億円の増加となっておるのであります。特別会計は、新設の道路整備特別会計を加え、その数四十一に達し、総計は歳入三兆一千三百七十四億円、歳出二兆九千九百五十億円となっておるのであります。政府関係機関は、新設の中小企業信用保険公庫を入れて総数十二でありまして、その総計は、収入一兆二千三百六十七億円、支出一兆一千七十億円となっております。また、財政投融資は、総額三千九百九十五億円を予定し、ほぼ三十二年度実行額並みとなっておるのであります。政府は、この予算編成方針として、投資及び消費を通じて厳に内需を抑制し、輸出の伸張を期し、経済の安定的成長の基盤をつちかうことを基本といたしております。他方、経済計画においては、国民総生産を前年度に比し二・三%、実質三%の経済成長を見込んでいるのであります。  そこで、まず財政規模と予算編成方針及び経済計画との関係が問題となったのであります。すなわち、第一に指摘せられました点は、「三十二年度は、経済の成長率七・二%に対し、予算規模の国民所得対比率は十三・八%、三十三年度は、成長率二・三%に対し一五・六%となっており、経済成長率と国民所得の対比率は三・一倍の膨張率となる予算規模は、果して予算編成方針や経済計画と見合っているのかどうか。また、鉱工業生産の伸びを三十二年度の二分の一に押えながら、財政投融資は三十二年度を上回っているが、三十一億五千万ドルの輸出目標を達成するため内需を押えるという政府の基本方針と矛盾するのではないか」というのであります。第二点は、「経済基盤強化資金等いわゆるたな上げ資金につき、かかる資金を留保することは財政法の趣旨に反してはいないか、また、この資金はむしろ減税に振り向けるべき性質のものである。近年は毎年予算規模の一〇%内外の自然増収を見ておるのであるが、これは国民から取り過ぎている結果であり、国民に返す方法として減税の措置がとらるべきである」というのであります。これに対しまして、政府は、第一点、「本予算案は政府の経済計画に完全に見合って編成したものである。明年度経済の伸びはそれほどよいものと考えられぬため、財政規模の国民所得対比率が上っていることは事実である。また、三十二年度の財政投融資の実績は三千九百五十億円程度であるから、三十三年度は特に膨張しているものではない。また、三十三年度は民間の長期資金の蓄積が不足し、本年度に比べ三千億円程度の減少が予想されるから、民間資金を軽くすることとし、財政資金を増したのであって、結局において昨年度並みを適当と見た。」また、第二点のいわゆるたな上げ資金については、「一昨年日本経済の異常な伸びによって生じた増収であり、直ちにこれを減税に充てることは不適当である。自然増収が継続的であり、財政需要をまかなってなお余りある場合においてこそ減税をするものである。国民の税負担は確かに過重であるから、今後財政の許す限り税負担の軽減に努めたい」との答弁があったのであります。  次に、政府が明年度においてその重点施策として実施しようとする事項は、輸出の振興、主要道路の整備、科学技術の振興並びに中小企業及び農村対策等であります。これらの施策に関し、最も論議の焦点となりました点を要約して申し上げることといたしたいと思います。  第一は、輸出の振興に関してであります。すなわち、「政府は、三十三年度の輸出目標額を前年度より一一・三%増加し、三十一億五千万ドルを掲げているが、世界経済の不況下においてこの目標額は過大ではないか。目標を達成するその具体策をいかにかまえておるか」というのであります。これに対し、政府は、「この目標は、経済の成長率、就業率等より見て、一応可能な数字である。これは、困難ではあるが、達成しなければならぬ数字でもある。これがため、政府は諸般の施策を集中的に実施することとし、輸出金融の優先、輸出保険の改善、輸出手続の簡素化、海外との経済協力の促進、海外技術センターの設置、貿易のあっせん所の拡充、商社の過当競争の防止など、これらの措置を積極的に講ずるのほか、特に物価の安定をはかることについて留意している」というのであります。  第二は、道路整備についてであります。道路整備事業は最重点施策として取り上げられ、新しく道路事業五カ年計画を樹立し、画期的な道路整備を行わんとするものであります。その実施のため道路整備特別会計を新設し、一般会計から揮発油税見合い財源及び一般財源を繰り入れるのほか、直轄事業の地方分担金相当額を資金運用部から借り入れ、合計六百六十八億円をもって重要幹線道路の改良及び舗装事業を一段と促進することといたしておるのであります。質疑は、道路整備計画の目標額、年度割額及び事業区分等に集中いたされました。これに対し、政府は、「投資総額九千億円を目標とし、そのうち、地方単独道路に一千九百億円、有料道路に一千五百億円、その他一般道路に五千六百億円を予定し、計画実施のため必要なる法律案を提出する準備を進めている」という答弁があったのであります。  その第三は、科学技術振興対策であります。質疑は、研究公務員の待遇改善、公務員に対する優遇措置、科学技術教育のあり方等についてであもました。政府は、「研究公務員の給与水準は、一般事務に従事する公務員に比べ、確かに低い水準にあるから、給与改善につき、昭和三十三年度はできる限りの措置を講じ、一方、公務員の発明した特許権についても優遇措置を考慮する」旨を答え、次いで、科学技術教育に関しましては、「下から積み上げていく計画のもとに、小、中、高等学校の教科内容も十分配慮し、特に高等学校においては、別科として、産業科を二十三科、電気機械科を三十科新設している」との答弁があったのであります。  第四は、中小企業対策であります。予算の特色といたしましては、中小企業金融の円滑化に資するため、二十億円の出資と、いわゆるたな上げ資金からの保険準備基金六十五億円の出資をもって中小企業信用保険公庫を新設したこと、中小企業に対する設備近代化の補助金を増額したことであります。論議の対象は、中小企業のうちでも特に零細企業に対する対策についてなされたのであります。すなわち、「政府の施策は、いわゆる中小企業のうちでも中企業にのみ向けられ、小規模の企業、特に勤労性の強い零細企業に対してはいかなる施策を講じておるのか。零細企業に対しては、特別事業所得の控除等による税負担の軽減措置、あるいは中小企業金融公庫の貸付円滑化につき特別の措置を講ずべきである。また、これら零細事業の従事員に対するところの労働対策をいかにかまえているか」という点でありました。これに対しまして、政府は、三十三年度において予定している法人税の軽減、税率適用節囲の引き上げ、相続税の改正、自転車税、荷車税の廃止並びに信用保険公庫の設立等の措置は零細企業への適用が最も多いと考えられるが、なお、税負担の軽減についても、今後低額所得者の基礎控除額を引き上げるように心がけ、解決をしたい」との意向を示したのであります。中小企業金融公庫の零細企業への融資についても可及的実現をはかりたいとの強調をいたすところがあったのであります。また、「零細企業従事員の労働条件の確保については、特にこれを重要視し、これがため最低賃金制の実施、失業保険の拡張適用、職業訓練の普及拡大等の措置を講ずる計画である」との政府見解を述べたのであります。  第五点といたしまして、農業対策について申し上げます。農業対策については、土地改良、開拓及び干拓施策、肥料政策等が問題とせられましたが、特に論議の中心となりましたのは食糧管理特別会計でありました。政府は、明年度より同会計に六勘定を設け、各部門の収支損益を明確化するとともに、その損益処理の適正化をはかっておるのであります。質疑のおもなるものは、新たに設けた六勘定の意義、徳用米の取扱い方、予備費の増加計上、同会計の欠損の処理方法等でありましたが、なかんずく、同会計の健全化対策の方法として、同会計にその持越米相当額の資金を繰り入れるか、または、加工品として輸入している砂糖を取り扱い得るよう措置してはどうかとの具体的質疑があったのであります。これに対し、政府は、「資金繰入額の大幅増加は財政上困難である。砂糖を同会計の輸入食糧として取り扱うことは研究を要する問題である」と答えたのであります。  次に、特に論議せられましたところの重要施策二、三について触れたいと思います。それは、まず社会保障関係費についてであります。問題となりました諸点は、国民皆保険の見通し、政府管掌健康保険、国民年金制の構想等についてでありましたが、特に年金問題については、政府の基本構想、恩給制との関係及びこれが実現の方法として、二大政党で政策協定をする意思ありやいなやという問題であったのであります。これに対し、政府は、「年金制については、福祉国家としてこれが実現をはかることは当然である。真実に準備を進めておるものであるが、その具体策は、社会保障制度審議会の答申を待って決定いたしたい」と答えました。なお、恩給制度との関係については、「恩給は、年金とは別に国が使用主としての立場に立って保障するものであるが、年金的性質を持つ諸種の制度とは十分調整する必要があり、年金制実現のため、両党が真に胸襟を開いて論議を尽し、その成立を期することは、きわめて適切なことである」との意思を表明したのであります。  次は、防衛関係費についてであります。防衛関係費は千四百六十一億円で、昭和三十二年度に比し、約五十億円の増加となっておるものであります。本関係費については、航空機建造費、艦船建造費等の繰越額、兵器発注の方法、防衛生産等が問題となったのでありまするが、特に質疑の中心はアメリカの核兵器持ち込みについてでありました。すなわち、「戦略兵器の発達に伴って、日本は漸次アメリカのミサイル基地となるおそれがある。アメリカの核兵器持ち込みを阻止する条約上の根拠いかん。また、国内駐留のアメサ力軍に対しては、ある程度規制し得たとしても、沖縄から日本の上空に飛来するアメリカの原水爆搭載機を拒否し得るかどうか」という点であったのであります。これに対し、政府は、「日本のアメリカとの友好関係は相互信頼の基礎の上に保たれている。核兵器持ち込み、原水爆搭載の飛来については、これを拒否する条約上の規定はないが、日米間の重要問題については両国で話し合っていこうというのが、昨年の岸総理大臣とアイゼンハワー大統領との共同声明の趣旨でもあり、かかる問題は両国の相互理解の上において処理せられるもので、日本が知らぬ間にミサイル基地となるようなことは絶対にあり得ない」との答弁がなされたのであります。  なお、最後に、賠償問題についても一言触れておかなければなりません。戦後ここに十二年余、国民は独立国家の基盤を築くべく営々として立ち働き、努力を続けておるのでありまするが、その前面に戦後処理の大きな経済的負担として立ちはだかっているのが、すなわちこの賠償の問題であります。賠償交渉に当っては、現在の国民に対してはもちろんのこと、長く子孫に対してもそれが重荷をしょわしめたり、悔いを残すていのものであってはならないのであります。従いまして、本委員会において、ヴェトナム、インドネシア等に対する賠償問題が活発に論議せられましたこともゆえなしとしないのであります。特にヴェトナム賠償問題につきましては、社会党委員より、賠償の根拠、特別円等に関し、繰り返し質疑が行われたのであります。すなわち、その指摘せられるところは、「一昨年のジュネーヴの巨頭会談において、ヴェトナムは一年後統一選挙を実施し、南北統一する話し合いができておるのに、それを待たずして、南ヴェトナムのみを相手に賠償を議するのは、いかなる理由によるものであるか。また、ヴェトナム統一政府は南ヴェトナムが結んだ条約を破棄することもあり得る。北ヴェトナムのホー・チミン主席は、すでに、統一政府と日本政府との国交が回復すれば日本に対する賠償請求権を放棄する意思を表明している現状において今特に南ヴェトナムを対象として賠償を急ぐ要はないではないか」という点であります。さらに、仏印特別円と賠償との関係、特別円処理に当って国会の承認を求めなかった理由等について質疑が行われたのであります。これに対し、政府は、「ヴェトナムに対しては、日本軍の進駐に伴い、軍事的行動による物心両面の損害と苦痛を与えたものであり、たとい小規模とはいいながら戦闘行為もあったので、サンフランシスコ平和条約第十四条の定めるところにより賠償することにしておる」という答弁がありました。しかも、続いていわく、「南ヴェトナムは、戦勝国としてサンフランシスコ平和条約に参加し、調印した国であり、しばしばわが国に対して賠償を要求しているのである。日本が外交関係を有する南ヴェトナムを対象として折衝することは、けだし当然であり、これは将来統一政府に引き継がれるものと考える。その賠償額については彼我懸隔があり、目下折衝をしておる」と答えたのであります。また、特別円の問題につきましては、次のような答弁がありました。すなわち、「日本軍が仏印進駐の際、戦略物資買付代金調達の協定及び旧横浜正金銀行と旧インドネシア銀行との間で金融協定を結び、その結果、わが国が負担した終戦前における既存の債務であって、すでに処理を終ったもので、賠償とは何らの関係を持たないものである。従って、既存の債務でもあり、昭和三十一年度賠償等特殊債務処理特別会計の予算で実行し得べき費目、金額の範囲内であったから、国会の承認を要しないものと認めた」というのであります。  さて、このほか、地方財政、沖縄、小笠原問題等、外交、内政の各般にわたって論ぜられたのでありまするが、特に、予算編成手順に関し、政党政治の本則に立つ予算編成手続のあり方、内閣の予算編成権の確立と基本政策について、政党の要求が内閣に反映すべき段階等に関しても論及せられたことを付言いたしておきたいと思います。  かくて、本日午後三時、すべての質疑を終了いたし、引き続き予算三案を一括討論に付し、採決の結果、予算三案は政府原案の通り可決いたされたのであります。(拍手)  私は、ここに、理事並びに委員各位の御協力によって本報告をなすに至りましたことを心から感謝申し上げ、委員長の報告を終るものであります。(拍手)

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) これより討論に入ります。  北山愛郎君。     〔北山愛郎君登壇〕

北山愛郎日本社会党

○北山愛郎君 ただいま議題となりました昭和三十三年度一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算、以上三案に対し、私は、日本社会党を代表して、反対の態度を明らかにするものであります。(拍手)  この予算は、岸内閣としてみずから編成する最初のものであるばかりでなく、鳩山、石橋内閣から受け継いだ経済政策の失敗の跡始末をすべき重要な意味を持っておるのであります。昨年のいわゆる神武景気から神武不景気に急転した原因を作った最大の責任者が当時の政府及び日本銀行であったことは、否定できない事実であります。世界経済が下降のきざしを示し、各国の政府が一斉に警戒措置をとったときに、鳩山、石橋内閣は、ゆう然と放漫政策を続け、神武景気をうたい、金融引き締めの直前に至るまで、貸し出しをゆるめ、外貨予算をたっぷりと組んで思惑輸入に拍車をかけた等、この誤まった政策の結果として、今日の深刻な不況を招き、生産は低下し、企業は倒産し、失業者は町にあふれるという状態に至ったのであります。(拍手)これまさに大東亜戦争以来の大失政と言っても過言ではありません。(拍手)この経済危機に臨み、経済の立て直しのために、精魂を傾け、国民生活に与える影響を最小限度に食いとめることこそが、岸総理に引き継がれた最大の課題であったはずであります。しかるに、予算編成の経過に明らかな通り、総理は、国内の混乱をよそにして再三外遊を重ね、予算は大蔵当局にまかせ、一月、大蔵省原案をめぐって各省、与党、各圧力団体入り乱れての予算ぶんどりの合戦を拱手傍観した無責任な態度は、大衆の期待と願望に大きな失望をもたらしたところであります。(拍手)この予算ぶんどりの混乱にまぎれてインドネシア賠償の予算措置を忘れ、わが党の追及にあって、大蔵大臣がこの本議場において陳謝、訂正をするなどは、前代未聞の醜態であります。(拍手)私は、この予算編成の無統制、無方針、無責任ほど岸内閣の本質と能力の限界を示したものはないと信ずるのであります。(拍手〕  本予算案は、両岸予算、よろめき予算、あるいは無性格予算といわれておりますが、これをよく観察するならば、それなりに幾つかの筋は通っておるようであります。  その第一は、相も変らぬ対米従属再軍備予算であり、防衛関係費一千四百六十一億円、うち防衛庁費が千二百億円、昨年に比して百九十億円の増加であって、これによって陸上自衛隊一万名を含む一万九千名の増員を行い、飛行機、艦船を増強し、サイドワインダー等誘導弾のためには三億円を計上しておるのであります。原子兵器、大陸間弾導弾、人工衛星の発達に伴い、地上軍の増強がいかに無意味であるかということは、今日、小学校の生徒ですらもよくわかっておるところであります。(拍手)政府与党の内部にすらも強い反対が巻き起っておったと伝えられておりますが、この防衛価値に疑問のある陸上自衛隊一万名を増員した理由は、ただ一つ、アメリカとの約束によったことは、否定し得ないところであります。(拍手)昨年六月、岸総理がアメリカに提示した防衛三カ年計画、この約束によって、役に立たぬと知りつつ行う自衛隊の増強であり、これこそ従属再軍備ではなくて何でありましょうか。(拍手)サイドワインダーを装備しようというF86戦闘機は、墜落事故頻発の状況であります。戦闘機一機は、米に換算すれば二万石であります。P2V対潜哨戒機が落ちると、米に換算して六万石、七万石が灰に消えてしまうことになるわけであります。一年間営々と働いて幾ばくかの収穫を得るにすぎない農家の方々にこれを聞かせたら、何と言うでありましょうか。政府は、自信も見通しもない自衛隊の増強をとめ、祖国を外国の中古兵器の処理場にすることをやめて自衛隊を平和国土建設隊に切りかえるべきであります。自衛隊員の中にも、社会党の政府が早くできて、平和国土建設隊に改編されることを願っておる人もあると聞いております。(拍手)もしもそうなれば、海外に派兵される不安もなく、税金どろぼうのようにいわれる心配もなく、若人たちの力と情熱をもって、災害の救援、復旧、国土の大改造に献身することができるのでありまして、平和建設隊へという声は自衛隊の中にもますます広がっていくことと信ずるものであります。(拍手)外国の侵略どころか、多数の国民は、その日の生活に追われて、血の出るような苦しみをしているのであります。毎日の災害や事故、病気、失業の不安に脅かされておるのでありまして、われわれは、自衛隊よりも、国民生活の保障と貧乏の追放とを強く要望してやまないものであります。  本予算案の第二の性格は、大資本、有産階級偏重であり、中小企業、労働者、農民の生活を圧迫する点であります。(拍手)政府の減税は、所得税貯蓄控除制度、法人税、相続税の軽減等、約二百億円が中心でありまして、それは明らかに大法人と金持ちに有利な減税であります。その上、減税分を除く国、地方の税収の過大な見積りの結果は大衆に重圧を加える大きな危険があるのであります。すなわち、国税で七百八十九億円、地方税で五百二十五億円、計千三百十四億円の増収見込みは、三十二年度の国、地方全体の税収一兆四千三百七十億円に対しまして実に八%以上の増加率となっておりまして、国民所得の伸びわずかに三%に比べましてはなはだしい高率度を示しておるのであります。これによって、おそらくは、申告所得の水増しや、農地等固定資産の評価引き上げ等が行われ、苛斂誅求のおそれは十分に存在しておるのであります。(拍手)また、中小企業の事業税軽減に一つも触れておらないことは、政府の中小企業に対する関心の程度を暴露したものであります。わが党は、個人事業税、小法人事業税において約百億円の軽減を含む地方税法改正案を本国会に提案の準備をいたしておりますが、もしも、与党の諸君にして、今からでもおそくないと思うならば、われわれに同調することを切望してやまないのであります。(拍手)  財政投融資、金融政策についても、独占資本中心主義は露骨化し、過去二年間に日本銀行から都市大銀行を通じて大企業への貸し出しは五千六百九十億円に達上、その大半は設備あるいは在庫となって焦げついておるのでありますが、新年度の財政投融資計画のうちで約千三百億円はこれら大企業向けのものとなってこれにさらに資金運用部の余裕金等の運用でオーバー・ローンの肩がわりを企図しておることは、大蔵大臣の言明によっても明らかであります。その他、経済基盤強化資金の二百二十一億円、五つの基金二百十五億円、計四百三十六億円のいわゆるたな上げ資金も、これが資金運用部預託金となって、市中銀行を通じて、結局は大企業に使われることも、予想にかたくないのであります。経済白書によれば、昭和三十二年度の租税特別措置、すなわち、大法人、有産階級への減税分は、法人税、所得税等において一千五十五億円に達するということであります。大資本や大きな金持ちには、税を安くして、安い金利の金を湯水のように貸してくれる。これは、保守党の政策の結果として、大きな金持ち、少数の金持ちがますます肥え太るのであります。  昭和三十年末の法人資産調査を見ますると、全国四十二万五千の法人の中で、資本金が一億円以上の会社、銀行は一千二百六十六社、その資産が全体の六〇%以上に及んでおるのであります。このような激しい資本の集中、財産の集積、貧富の懸隔ということは、もはや自由競争の経済体制ではないのでありまして、不平等、不自由の独占段階の経済でありまして、こういう状況下におきましては、貧乏が悪であるというよりも、金持ちの方が、金持ちこそが悪であるといわなければならぬのであります。(拍手)われわれは、大資本、有産階級に対する租税減免の特典を整理するとともに、低額所得者の減税、中小企業の事業税、農地の固定資産税等を軽減し、国民年金や健康保険、結核対策、生活保護、失業対策等、社会保障の拡充のために余裕財源を使用することを要望しておるのでありまして本案のごとき大資本偏重に対しましては強く反対をするものであります。  次に、社会保障関係、文教関係、農林、中小企業、地方財政、科学振興、公共事業、それぞれの予算が多少ずつ増額をされておることは認めますけれども、大蔵省原案に対する与党及び圧力団体のむしり取りの結果でありまして、これはむしろ選挙対策基金として一括計上した方がよかったとすら思うのであります。(拍手)しかしながら、いずれの費目も、ほとんど増額の率は総予算の増加率一五・五%を下回り、たとえば、社会保障費関係の増加は八・五%でありまして、健康保険の診療費の引き上げが行われるにかかわらず、国庫負担を十億円に削り、また、婦人保護費におきましては、昨年に比べまして七千万円の減額となっていることは、売春防止対策に対する冷淡さを示すものとして許しがたいものであります。(拍手)  経済不況の進行による失業の増大、あるいは駐留軍の労務者七万人の離職者、これに対して失業対策の吸収人員はわずかに二十五万、昨年に比べて二万五千人の増員であります。これではまさに焼け石に水の感があるのであります。社会保障に対するこのような冷淡な態度に比べて軍人恩給に対する異常な熱意は、平年度三百億の増額となって参りましたが、これこそは与党の選挙対策以外の何ものでもないということは、天下周知の事実でございます。(拍手)  文教施設費もほとんど前年と変りません。すし詰め教室の解消の見通しもっかず、教員はわずかに三千二百人だけの増員であり、教材費は二億円の増加であって、これでは百六十億円に達する父兄やPTAの負担の軽減にはほど遠いものがあるのであります。  農林関係におきましても、今年は初めて予算が千億円をこしたといわれておりますが、総予算に対する比率は、昨年の七・九%に対して今年は七・七%、昨年よりもその率が低下しておることは否定できないのであります。畜産振興、蚕糸業の振興、改良普及事業、畑作振興、いずれもその方向はけっこうでありますが、こま切れ補助金の分配行政では、ほんとうの農政は思いも寄らないのであります。(拍手)これらの各費目につきまして共通するものは、各種の事業に山積する諸問題につきまして、国が積極的な施策を持たないで、地方団体やその他の圧力団体の陳情や請願を待ち、これに多少のあめ玉を分配するというやり方が踏襲されておることでありまして、こういう中央における積極的な熱意と創造力を欠いておることに対しては、きわめて遺憾の念を禁じ得ないものがあります。(拍手)  道徳教育、紀元節、勤務評定、組合費のチェック・オフの禁止、学校長の管理職手当等、金のかからない、安上りの、小じゅうと的な思いつきだけしかできないとするならば、これは、若さと健康のしるしではなくて、保守党老衰の徴顕著なるものを覚えるものであります。(拍手)  最後に、私は、本予算案実施の基礎となる内外経済動向の見通しと外交方針に対し政府が大きな誤まりを犯しておることを指摘しなければなりません。(拍手)現在空には人工衛星が回り続け、他方、地上では世界不景気の化けものがさまよい始めておるのであります。国際商品の価格は大幅な下落を続け、アメリカの景気後退はますます深刻になり、自動車の生産は三割、鉄鋼は五割以上の操業短縮となり、一月末の失業者は四百五十万に達しておるのでありまして、この世界不況は次第に他の資本主義の国々に広がりつつあるのであります。政府の経済計画及び予算案においては、一部の楽観説、すなわち、本年の第二・四半期には景気は回復に向うという楽観論の上に立っておるようでありますが、今次の不況は、昭和二十四年あるいは昭和二十九年、一九五四年、戦後二回の景気後退とは異なって、本格的な過剰生産恐慌であるとする説が次第に有力になって参っておるのであります。かりに、これが戦前一九三〇年ごろの大不景気ほどのものでないにしても、政府は、この世界経済の動向に対処して十分な準備と対策を持つべきであるにかかわらず、本予算には何らこれが現われていないことは、重大な怠慢と思うものであります。(拍手)  外交においても、アメリカを初め資本主義国への輸出が困難になり、東南アジアもまた、すず、ゴム、麻等の下落によってその購買力に期待できないとするならば、わが国貿易の活路はソ連、中共に市場を広める以外にはないことは当然の帰趨であります。昨年の日米会談においても、岸総理の課題は、中共貿易に対するココム制限の撤廃であって断じて自衛隊の増強や、あるいは反共の召使としての忠誠を誓うことであってはならなかったのでありまして、日米共同声明がこの大勢に逆行し、わ壁隣経済に百害あって一利なき失敗であったことは、今日ますます明瞭となって参っているのであります。(拍手)無用な反共の言動によってソ連、中共を刺激し、中共代表団の指紋問題にこだわり、あるいは代表部の人数、国旗問題等、貿易協定を遅延させることは、アメリカには忠実であるとしても、死活の関頭に立つわが国経済と国民の要請に沿うものでは断じてないのであります。(拍手)今や、政府は、一二りの外』交、日韓、日ソ、日中の交渉においていずれも深刻な行ぎ詰まりに立っているのでありますが、日韓問題は別としても、日ソ、日中交渉の困難は、岸内閣が、対米従属のもと、自主性を持たないことに原因し、特に岸総理の反共的態度が災いしていると思うのは、私一人ではないと思うのであります。(拍手)  また、本予算案の基礎となる経済計画につきましても、世界の過剰生産恐慌のもとで、年率六。五彩の成長はいかにして可能であるか、三十三年度年次計画において下半期生産の大幅なる復活は、どれだけの実現性を持っているか、はなはだ信揮性に欠けるものがあるのであります。国内の投資や消費を抑制して、もっぱら商品を輸出に向けるという予算編成方針も、価格が世界の水準以下になっておりながら、それでもなおかつ輸出が伸びない現状では、単に産業の縮小再生産を促進するだけに終る懸念が濃厚であります。すでに、繊維関係におきましては、人絹糸の五割操短を始めまして大幅な操短を行い、レーヨン、パルプは四割、ソーダは四割、ニッケルは五割、銅は一割五分、鉄鋼は二割と、生産制限の波は広利がりつつあるのであります。設備の近代化と生産性向上に莫大な投資をやりながら、その設備の何割も休ませなければならぬということでは、何のための設備投資かと言いたいのであります。(拍手)生産性向上と労働者の賃上げを抑制し、そして国内市場を押えることによって輸出を伸ばそうとする政策もまた失敗と破綻に瀕しておることは、もはや明瞭であります。(拍手)一九三〇年、戦前のアメリカの大不況に当ってニュー。ディール政策をとったルーズヴェルト大統領が、労働組合の権利を強め、賃上げをやらせて国内有効需要を伸ばす政策をとったことは、この際大きな示唆として十分に考慮されなければなりません。(拍手)膨大な過剰設備を有する現状で、さらに大企業の設備投資を刺激するような財政金融政策は矛盾の拡大以外の何ものでもないと思うのでありまして、わが党が余裕財源を低額所得層の減税と社会保障に回せと主張することは、これが産業の行き過ぎを是正し、国内の市場を拡大し、経済の安定に役立つと信ずるからであります。(拍手)  今や、日本国民は、内治、外交において一大転換の岐路に立っておるのでありまして対米従属、大資本偏重の保守党の政策は、国民大衆にとって、もはや、がまんのならない、ぎりぎりのところまできておるのであります。(拍手)われわれは、平和と独立と社会正義を愛する国民大衆とともに、世界の動向を無視し、わが国の経済の実態と国民の要望に矛盾逆行し、汚職、暴力、貧乏を助長する本予算案に断固として反対し、その撤回を求めることを宣言し、私の討論を終るものであります。(拍手)

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 橋本龍伍君。     〔橋本龍伍君登壇]

橋本龍伍自由民主党

○橋本龍伍君 私は、自由民主党を代表して、昭和三十三年度一般会計予算外二件の予算案について、政府提出の原案に対し賛成の討論をいたさんとするものであります。(拍手)  昨年の春、いわゆる神武景気の行き過ぎによって国際収支が急激に悪化いたしましたので、五月以来、これが改善のために緊急総合対策がとられたのでありますが、国民各位の理解と協力とによって経済の調整は漸次進んで参り、十月以来、国際収支は毎月黒字を示して著しく改善されて参りました。しかしながら、翻って国際的な経済環境を見ますと、世界の景気は昨年半ばころから漸次頭打ちになりまして、各国の輸出競争は一段ときびしくなりつつあるのであります。これを要するに、内外の経済情勢はいまだ決して楽観を許さないのであります。  この間、政府は、昨年九月十日、昭和三十三年度予算に関する基本構想を定めたのでありますが、その当時は、本年度の国際収支の赤字を四億五千万ドルと予想いたし、その後、十二月二十日に至って昭和三十三年度予算編成方針を定めたのであります。その当時は、赤字を二億四千万ドルと予想いたしました。しかるに、総合対策の成果によって国際収支はその後も急速に改善の度を進めまして、今日では赤字は一億三千万ドルにすぎないと見込まれておるのであります。このように、予算編成の背景となるべき国際収支の実勢において、基本構想策定の当時に比して約一千二百億円、予算編成方針策定の当時に比しても、約四百倍円に相当する改善が行われましたにもかかわりませず、政府は、内外の経済情勢を手がたく勘案してなお、右の基本構想及び予算編成方針の精神に従って、昭和三十三年度予算案を編成いたしたのであります。従いまして、この予算の編成に当っては、一面には、右の方針に従って景気に対する過度の刺激を避けることに考慮が払われていると同時に、他面には、経済実勢の改善に従って右の方針の許す範囲内において、将来に対する建設的施策を充実することに考慮が払われておるのであります。(拍手)  来年度の予算案に対しては、あるいはこれを放漫といい、あるいはこれを不足だといい、いろいろと混乱した批判が行われておるのでありますが、こうした批判の最大の原因は、この生きている経済の推移に対する認識の不足に原因するものであります。(拍手)移り行く内外の情勢を見きわめつつ予算を編成するために党も政府も苦心をいたしたのでありますが、その結果きまりましたものは、各部面に手落ちなく目を配り、かつ、中庸を得た予算であります。  昭和三十三年度予算案は、さきに樹立せられた新長期経済計画に即応して編成せられました。昭和三十三年度におけるわが国経済の運営、わが国民生の安定の基本的条件として、三十一億五千万ドルの輸出を達成し、一億五千万ドルの受取超過を確保するとともに、今年度に比して三%程度の経済成長の実現を期することとし、この目的に沿うように編成されたものであります。この予算案の具体的内容については、ここに詳しくは触れませんが、少しくその特色について述べてみたいと思います。  この予算案の特色の第一は、歳入歳出のつり合いをとった単なる均衡予算という以上に、財政と経済との関連を考慮しつつ、国民経済全般の均衡の確保という点に特段に意を用いていることであります。(拍手)すなわち、一般会計におきましては、本来ならば当然歳出に充てるべき過年度剰余金のうち四百三十六億円を経済基盤強化資金等として留保し、また、国債償還費も前年度に比し三百十億円を増額いたしております。しかも、他面、巨額の減税を行い、歳出の膨張を抑制して歳出の実質的増加額を前年度に比して一千億円以内にとどめたのであります。また、財政投融資の面におきましても、資金運用部と産業投資特別会計になお相当多額の蓄積資金を残しながら、昭和三十三年度計画は、三十二年度の当初計画よりも百億円近くも圧縮をしているのでございまして、この予算案の最大の特色は輸出増進第一主義の超均衡予算であると申してもよいと思うのであ亙ます。(拍手)  昭和三十三年度予算案の特色の第二は、財政規模の過度の膨張を抑制して巨額の減税を行なっている点であります。わが党は、すでに、昭和三十二年度において、所得税を中心として一千億円という画期的な減税を断行いたしました。昭和三十三年度においては、右の減税の平年度化により、所得税において来年度から新たに約二百億円の減税が行われることになっておるのであ冷ますが、今回、これと体系的なつり合いをとりつつ、所得税、法人税、酒税、相続税等において国税、地方税を通じ、初年度三百七億円、平年度四百二十三億円に上る減税を行うことといたしました。この結果、国民所得に対する国税及び専売益金負担の率は、昭和三十二年度の一四・四%から、三十三年度は二二・九%に低下しておるのであります、  昭和三十三年度予算案の特色の第三は、前述のようなきびしい性格の中にも、残余の自然増収や、既定経費の節減や、政策の重点化等によって、わが党の公約をほとんど余すところなく盛り込んだことであります。  そのうち、特に注目すべき、項目をあげますと、第一は民生の安定に関する経費の拡充であります。(拍手)一般会計の社会保障関係の予算は一千二百五十七億円でありまして、前年度に比べまして百二億円の増加になっており、これは未曽有の積極財政といわれた三十二年度予算における対前年度増加額が九十一億円であったのに比べても、なおこれを上回るものであります。(拍手)その内容を見まするに、医療に関する国民皆保険の推進、診療報酬の合理化、母子及び児童対策の充実、結核対策の拡充、失業対策費及び生活保護費の増額等が行われ、社会保障の発展が一段と促進されております。(拍手)この予算によって、国民皆保険計画の第二年目を迎えるとともに、国民年金実施準備費は前年度に引き続き計上せられ、わが党の公約として昨年すでに方針を決定いたしておりまする老齢年金、母子年金、身体障害者年金実施の具体計画を着々と進めておるのであります。(拍手)  次には、遺族、戦傷病者等に対する処遇改善を中心として恩給費を増額し、かねて懸案の不均衡是正問題の抜本的解決をはかっておるのであります。(拍手)いわゆる旧軍人恩給の九割以上は最も気の毒な境遇にある戦没者遺家族に対する公務扶助料と傷痍軍人に対する傷病恩給とでありまして、これらは広い意味における社会保障費と申してもよろしいのであります。(拍手)この問題につきましては、世上いろいろ議論が行われておりまして立場々々でなかなかごもっともな御意見があり、われわれも傾聴をいたしておるのであります。しかしながら、本来、この問題は、単なる財政上の都合のみによらず、遺族や傷痍軍人等に納得のいく一つの筋道をもって初めから措置せらるべきものであったのでありまして、問題がここまで参りましたからには、この際はぜひ解決をいたすべきであります。(拍手)戦後十三年も経た今日、大筋の問題を今後に残してはなりません。公務扶助料の金額についても、今日、生活保護法による生活扶助が、標準世帯一世帯当り、六大都市において年額約十二万五千円、全国平均において約十一万円であることを考えまするとき、戦争によって、たよりにする夫を失った未亡人や、その子供たちや、年老いた両親たちの家庭に対して、年額五万三千二百円の扶助料を支給することは、多きに過ぐるとは決して申せないのであります。(拍手)  最近、社会党は、遺族に対する扶助料はもとより、傷痍軍人に対する傷病恩給についても、全面的にその支給を打ち切って交付公債にかえることとし、公債の金額計算や、買い入れ方法の制限等によって実際の支給金額を大幅に減らすことを提案しておられますが、これはまことに乱暴でありまして、公正なる措置とは思われません。(拍手)しかして過去一年の間、この問題に関して社会党を代表して審議に参加せられた諸君が、臨時恩給等調査会その他において常に遺族会、傷痍軍人会等の要望を全面的に支持するような発言をしてこられたことを思いまするとき、今にわかにかくのごとき提案をせられることは、社会党の公党としての信義を疑うものであります。(拍手)  次に、産業基盤の整備に関しては、新長期経済計画に即して、道路、鉄道、港湾等の輸送力の増強と、電力、石油、石炭等のエネルギー供給の確保に重点が置かれておりますが、特に道路整備の促進については、新たに特別会計を創設して六百八十三億円の予算を計上いたしておるのでありまして、これは昭和三十三年度予算における最も注目に値する積極的施策であります。  次に、文教及び科学技術の振興に関しては、前年度に比して百二十七億円も増額されておるのでありまして、その内容において注目すべきことは、科学技術教育の充実、原子力の平和利用、各種試験研究の整備、義務教育水準の向上、また、経済的に恵まれない英才に対する経費全額保障の育英制度を創設すること等であります。  このほか、貿易及び経済協力の推進についても、中小企業対策についても、農林漁業対策についても、地方財政の健全化についても、それぞれ経費を増額して積極的施策を講ずることとしております。一般会計の農林漁業関係予算は総額一千八億円に達し、前任度予算に比べて百十三億円の増加を見ておりまするし、また、中小企業対策予算は、設備近代化補助や、中小企業信用保険公庫への出資等を合計すれば、前年度の約五倍になっておるのであります。  以上は主として一般会計について申したのでありますが、昭和三十三年序予算案の特質は財政投融資の面にも見られるのであります。上述のように、昭和三十三年度の財政投融資計画は、原資になお巨額の余裕を残しながら、前年度当初計画より百億円も下回る三千九百九十五億円にこれを押えたのでありますが、ここにおいても重点主義を徹底して新しい長期経済計画の達成上必要と思われる投融資はこれを確保しております。特に輸送力及びエネルギーの増強には優先的に必要な資金を振り向けることとしておりますし、農林漁業や住宅対策にも十分な資金を充てております。また、当面緊要と思われる中小企業金融についても十分配慮して、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の資金量は前年度当初計画より三百十五億円も増額されておるのであります。  昭和三十三年度予算の特質と内容の大要は右の通りでありますが、これに対してこの予算及び財政投融資計画を放漫な膨張財政であるとして非難する者もあります。社会党の代表質問の中にも、このような御意見を伺ったのでありますが、これは認識不足に基く杞憂であります。(拍手)  一般会計予算については、種々の苦心を払って、実質において一千億円以内の増額にとどめたのであります。財政投融資についても、最近のように民間資金が窮屈であり、また、経済計画大綱に示すがごとく、昭和三十三年度は、民間資本形成が前年度に比して二千七百億円も少く見込まれておる際には、むしろ積極的に財政投融資を拡大すべきであるという議論も有力でありますが、われわれは、景気の刺激を避けて輸出の増進に貢献するために、苦心してこの政策をとったのであります。われわれは、一面において、せっかくの立ち直りがくずれることをおそれるとともに、他面において慢性的な不況を招くことを警戒せねばならぬのでありまして、もし、予算についても、財政投融資についても、これ以上の緊縮予算を組めというならば、それはむしろデフレ恐慌予算と申すほかはなく、経済の萎縮沈滞と中小企業の致命的打撃を招くことは容易に予想されるところでありまして、われわれは、このような主張に強く反対をいたすものであります。  以上において、政府提出の予算案についてその主要なる点を概観いたしました。  私は、ここにおいて、予算案に対する社会党の態度、見解についていささか所見を申し述べたいと思います。  社会党は、今回、政府提出の予算案に対していろいろと論難せられましたが、ついに組みかえの動議は御提出になりませんし、また、別に御発表になり、本日の予算委員会において討論中に述べられました昭和三十三年度予算大綱には、歳入歳出ともに、その内容について全然金額が表示されておらないのであります。(拍手)二大政党対立のもとにおいては、特に野党の御意見には耳を傾ける必要があると思いまして、私は、平素、社会党の発表せられる政策案には努めて目を通すようにいたしておるものでありますが、予算とは本来金の切り盛りの話でありますから、ただ文句だけを書き並べて、全然金額の表示されておらないものを、これが予算の大綱だと称せられることは、看板に偽わりがあるのでありまして(拍手)せっかくの御提案をまじめに検討させていただくことに、まことに困難をいたすのであります。ただ、そのうち二、三の重要な点について意見を申し述べたいと思います。  その一点は、公務員の給与の引き上げに関してであります。社会党は、昨年秋の臨時国会においても、人事院勧告以上に手当を支給することを提案されましたが、今回の予算大綱にも、人事院勧告とは関係なしに、給与ベースの引き上げ、その他の給与改善を行うことをうたっておられるのであります。しかるに、社会党みずからも従前主張して来られましたように、公務員に対する給与対策としては、人事院の勧告を尊重して給与を定め、こうして定められた給与のもとにおいて公務員の忠実な勤務を求めることが、与党、野党を通じて変らない方針でなければならないのであります。(拍手)この尺度を無視して人気取りに給与ベースの引き上げを売りものにせられるときは、どこに公務員の平穏な勤務を求めるよりどころを見出すことができるのでありますか。社会党の諸君はこの問題を軽々しく扱っておられますが、このことは、単に私が憂えるだけでなくて、社会党の大幹部の中にも、将来再び政府を組織するときのことを考えねばならぬのに、このような行き方は社会党としても困ったことだと言ってまゆをひそめておる方もあることをお伝え申し上げます。(拍手)  次の一点は、財政投融資計画についてであります。社会党の予算大綱には、財政投融資計画の対象として、中小企業、農林漁業、低家賃住宅建設の三つだけを特に掲げて、これに重点を置くとうたつてあります。わが党においても、これらの項目を重点のうちに考えてはおりますが、これらの項目だけを重点とすることはできないのであります。道路や鉄道や船舶のような輸送力、電力や石炭や石油のようなエネルギー等には、中小企業や農林漁業や住宅建設に劣らぬ重点を置かねばならないのでありまして、これらにも力を注ぐことによって初めて国民の所得も増しまするし、社会保障も進むようになるのであります。これらのことを考えまするときに、中小企業と農林漁業と低家賃住宅建設の三つだけを財政投融資の重点として掲げられることは、あまりに選挙対策にすぎるものでありまして、公党の政策としては、まことに不見識と申さなければなりません。(拍手)  次の一点は防衛費についてであります。社会党は、今回の予算大綱においても、防衛費の大削減をべ、たっておるのでありますが、古往今来、およそ独立国であって、相当の自衛力を持たない国は、世界じゅうのどこにも存在いたしません。(拍手)わが国よりも国民所得の低いイタリアにおいても、国民所得の六%以上を国防費に充てており、社会党の諸君が平和的国家として尊敬せられるインドにおいてさえ、非常に貧しい国民生活のうちから、国民所得の二二%程度の国防費を計上しておりまして、インド中央政府の予算面からいえば、建国当初は総予算のほとんど五割近く、最近においても二割程度の国防費を計上しておるのであります。しかるに、昭和三十三年度のわが国の防衛費は、国民所得に対してわずかに一・七%にすぎないのでありまして、世界最低の水準であります。この程度の防衛費さえ削除しようとする社会党の態度は、わが国の独立国としての地位と責任とを放棄し、その結果は国際的な左翼勢力べの隷属に導く危険を包蔵するものであります。(拍手)  そのほかにも問題がたくさんあります。たとえば、国際収支の改善を単に日中貿易の拡大による輸出の増加だけによってやれそうに書いてあることも、事情にうとい一般国民を欺くものでありまするし、また、遺族や傷痍軍人に対する恩給の問題については、すでに申し述べたところであります。予算の規模についても、一兆三千三百億円とか言うておられますが、御注文を全部見積れば二兆円くらいにはなりそうであります。なお、いろいろ論ずべきことは多いのでありますが、個々の点については、私はもうこれ以上議論をいたしません。  社会党は、一昨年は組みかえ案を提出せられました。昨年は、予算大綱に金額を盛ったものを発表せられましたが、これに甚く組みかえ案はついに提出せられませんでした。けだし、総評系の諸君が、公務員給与の二千円べース・アップを一文も負けられぬとがんばった結果、農民に支払う生産者平価にしわを寄せて、その方だけを切り下げたのが主たる原因で、党内がついにまとまらなかったからであると承わっております。(拍手)ところが、今年は、予算大綱に金額を切り盛ってみることすら、ついにせられないのであります。そこで、全面的な返上論をとられるに至ったのでありますが、本来、財政政策で最も重要なことは、個々の問題の批判ではなくしてこれらの問題を国の経済力にふさわしい財政のワクの中でどう処理するかということでありますから、この点の裏づけをせられない社会党の今回の予算に対する態度は、公党としてまことに無責任といわなければなりません。(拍手)  以上で大要私の討論の要旨を尽しましたが、最後に、私は一言政府に対して申し述べておきたいのであります。  新長期経済計画にも、昭和三十三年度経済計画大綱にも明らかにされておるように、できるだけ高い経済の成長をはかることと、その間における安定と均衡を保持することとは、どちらも欠くことのできない要請ではありますが、終局的に、何が大切か、何が目的かといえば、経済の成長が目的でなければならないのであります。昨年初頭のように、神武景気を謳歌するに急の余り安定を破り、その結果、引き締めによってかえって生産の停滞を招くことは、これを厳に避けなければなりませんが、安定を維持はしたが、経済はろくに成長しないというのでは、本末転倒であります。年間三十一億五千万ドルの輸出と、今年度に比べて三%の成長率を達成し、さらに後の年度の備えをするためには、昭和三十三年度において、引き締めのうちにも相当巨額の投資と建設とを必要とするのでありまして一安定を害せず、均衡を破らざる極限まで能率よく財政経済を運営して、生産力を拡充し、雇用を増大し、国民所得を拡大するということこそが、今日の政府に課せられた最大の責任でなければならないのであります。(拍手)昭和三十三年度予算案は、デフレに走らず、またインフレを刺激せず、適度の中庸を得た予算案でありますが、所期の成果を上げるためには、財政、金融、産業、社会、労働等の諸政策の全般にわたって、経済計画に基く総合的配慮を怠らず、特に外に向っては、経済外交を活発に展開して貿易の隘路を打開し、また、内に向っては、民間資金の流れを望ましい方向に導く等、特段の工夫と努力とが行われなければならないのであります。(拍手)  今日は、世界各国が輸出競争に狂奔し、東西の緊張は新たなる様相を加え、また、国内では、いずれ総選挙を迎えんとする内外多端のときであります。私は、岸内閣が、真に国民の負託にこたえんとする気概と責任感とを持って、以上申し述べました各般の点について格段の努力を真剣に払うことを期待しつつ、昭和三十三年度一般会計予算外二件の予算案に賛成をいたすものであります。(拍手)

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) これにて討論は終局いたしました。  昭和三十三年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。この採決は記名投票をもって行います。三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告の通り決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。  氏名点呼を命じます。     〔参事氏名を点呼]     〔各員投票〕

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 投票漏れはありませんか。投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。開鎖。  投票を計算いたさせます。     〔参事投票を計算]

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長朗読〕  投票総数 四百十   可とする者(白票) 二百六十七   [拍手]   否とする者(青票) 百四十三     〔拍手〕

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 右の結果、昭和三十三年度一般会計予算外二件は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)     ————————————— 昭和三十三年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名    阿左美廣治君  相川 勝六君    達澤  寛君  愛知 揆一君    青木  正君  赤城 宗徳君    赤澤 正道君  秋田 大助君    淺香 忠雄君  足立 篤郎君    芦田  均君  荒舩清十郎君    有田 喜一君  有馬 英治君    安藤  覺君  五十嵐吉藏君    井出一太郎君  井原 岸高君    伊東 岩男君  伊東 隆治君    伊藤 郷一君  生田 宏一君    池田 清志君  池田 勇人君    石井光次郎君  石坂  繁君    石田 博英君  一萬田尚登君    稻葉  修君  犬養  健君    今井  耕君  今松 治郎君    宇都宮徳馬君  植原悦二郎君    値村 武一君  臼井 莊一君    内田 常雄君  内海 安吉君    江崎 真澄君  遠藤 三郎君    小笠 公韶君 小笠原三九郎君    小川 半次君  小澤佐重喜君    大石 武一君 大久保留次郎君    大倉 三郎君  大島 秀一君    大高  康君  大坪 保雄君    大野 市郎君  大野 伴睦君    大橋 武夫君  大橋 忠一君    大平 正芳君  大村 清一君    大森 玉木君  太田 正孝君    岡町 英城君  荻野 豊平君    加藤 精三君  加藤 高藏君    加藤常太郎君  加藤鐐五郎君    鹿野 彦吉君  神田  博君    亀山 孝一君  唐澤 俊樹君    川崎末五郎君  川崎 秀二君    川島正次郎君  川野 芳滿君    川村善八郎君  菅  太郎君    簡牛 凡夫君  木崎 茂男君    木村 俊夫君  木村 文男君    菊池 義郎君  岸  信介君    北 れい吉君  北澤 直吉君    吉川 久衛君  清瀬 一郎君    久野 忠治君  草野一郎平君    楠美 省吾君  倉石 忠雄君    黒金 泰美君  小泉 純也君    小枝 一雄君  小金 義照君    小坂善太郎君  小平 久雄君    小西 寅松君  小林  郁君    小林かなえ君  小山 長規君    河野 一郎君  河本 敏夫君    高村 坂彦君  纐纈 彌三君    佐々木秀世君  佐藤 榮作君    佐伯 宗義君  齋藤 憲三君    坂田 道太君  櫻内 義雄君    笹本 一雄君  笹山茂太郎君    薩摩 雄次君  志賀健次郎君    椎熊 三郎君  椎名悦三郎君    椎名  隆君  重政 誠之君    篠田 弘作君  島村 一郎君    首藤 新八君  正力松太郎君    白浜 仁吉君  周東 英雄君    須磨彌吉郎君  杉浦 武雄君    鈴木 善幸君  薄田 美朝君    世耕 弘一君  瀬戸山三男君    關谷 勝利君  園田  直君    田口長治郎君  田子 一民君    田中伊三次君  田中 角榮君    田中 彰治君  田中 龍夫君    田中 久雄君  田中 正巳君    田村  元君  高岡 大輔君    高碕達之助君  高瀬  傳君    高橋 禎一君  高橋  等君    高見 三郎君  竹内 俊吉君    竹山祐太郎君  千葉 三郎君    中馬 辰猪君  塚田十一郎君    塚原 俊郎君  辻  政信君    堤 康次郎君  渡海元三郎君    徳田與吉郎君  徳安 實藏君    床次 徳二君  内藤 友明君    中垣 國男君  中川 俊思君    中島 茂喜君  中嶋 太郎君    中曽根康弘君  中村 梅吉君    中村三之丞君  中村 寅太君    中村庸一郎君  中山 マサ君    永田 亮一君  永山 忠則君    長井  源君  灘尾 弘吉君    夏堀源三郎君  並木 芳雄君    楢橋  渡君  南條 徳男君    二階堂 進君  丹羽 兵助君    西村 直己君  根本龍太郎君    野澤 清人君  野田 卯一君    野依 秀市君  馬場 元治君   橋本登美三郎君  橋本 龍伍君    長谷川四郎君  畠山 鶴吉君    八田 貞義君  濱地 文平君    濱野 清吾君  早川  崇君    林  讓治君  林   博君    原 健在郎君  原  捨思君    平野 三郎君  廣川  弘君    廣瀬 正雄君  福井 順一君    福井 盛太君  福田 赳夫君    福田 篤泰君  福永 一臣君    福永 健司君  藤枝 泉介君    藤本 捨助君  淵上房太郎君    船田  中君  古井 喜實君    古川 丈吉君  古島 義英君    保利  茂君  保科善四郎君    坊  秀男君  星島 二郎君    堀内 一雄君  堀川 恭平君    本名  武君  眞崎 勝次君    前尾繁三郎君  前田房之助君    前田 正男君  松浦周太郎君    松浦 東介君  松澤 雄藏君    松田竹千代君  松田 鐵藏君    松永  東君  松野 頼三君    松村 謙三君  松本 俊一君    松本 瀧藏君  三浦 一雄君    三木 武夫君  三田村武夫君    水田三喜男君  南  好雄君    宮澤 胤勇君  村上  勇君    村松 久義君  粟山  博君    森   清君  森下 國雄君    森山 欽司君  八木 一郎君    山口喜久一郎君 山口 好一君    山崎  巖君  山下 春江君    山手 滿男君  山中 貞則君    山村新治郎君  山本 勝市君    山本 粂吉君  山本 正一君    山本 猛夫君  山本 利壽君    山本 友一君  横井 太郎君    横川 重吹君  吉田 重延君  米田 吉盛君  早稻田柳右エ門君    渡邊 良夫君  亘  四郎君    眞鍋 儀十君 否とする議員の氏名    青野 武一君  赤路 友藏君    赤松  勇君 茜ケ久保重光君    淺沼稻次郎君  足鹿  覺君    飛鳥田一雄君  有馬 輝武君    淡谷 悠藏君  井岡 大治君    井谷 正吉君  井手 以誠君    井上 良二君  井堀 繁雄君    伊瀬幸太郎君  伊藤卯四郎君    猪俣 浩三君  石野 久男君    石村 英雄君  稻村 隆一君    受田 新吉君  大西 正道君    岡  良一君  岡本 隆一君    加藤 清二君  春日 一幸君    片山  哲君  神近 市子君    川俣 清音君  河野  正君    木原津與志君  北山 愛郎君    久保田 豊君  小平  忠君    小松  幹君  五島 虎雄君    佐々木重三君  佐竹 新市君    佐藤觀次郎君  櫻井 奎夫君    下平 正一君  鈴木茂三郎君    田中幾三郎君  池田 禎治君    石橋 政嗣君  稲富 稜人君    今澄  勇君  小川 豊明君    大矢 省三君  岡田 春夫君    加賀田 進君  風見  章君    片島  港君  上林與市郎君    神田 大作君  川村 継義君    木下  哲君  菊地養之輔君    久保田鶴松君  栗原 俊夫君    小牧 次生君  小松信太郎君    河野  密君  佐々木良作君    佐竹 晴記君  坂本 泰良君    島上善五郎君  杉山元治郎君    鈴木 義男君  田中織之進君    田中 武夫君  田中 稔男君    田万 廣文君  高津 正道君    竹谷源太郎君  辻原 弘市君    堂森 芳夫君  中居英太郎君    中島  巖君  中村 高一君    中村 英男君  成田 知巳君    西村 榮一君  野原  覺君    長谷川 保君  原   彪君    平岡忠次郎君  稲田 昌子君    帆足  計君  細田 綱吉君    松井 政吉君  松岡 駒吉君    松原喜之次君  松本 七郎君    三宅 正一君  武藤運十郎君    森 三樹二君  森本  靖君    八木 一男君  矢尾喜三郎君    山口丈太郎君  山下 榮二君    山花 秀雄君  横錢 重吉君    横山 利秋君  吉田 賢一君    渡辺 惣蔵君  田中 利勝君    田原 春次君  多賀谷真稔君    滝井 義高君  楯 兼次郎君    戸叶 里子君  中井徳次郎君    中崎  敏君  中原 健次君    中村 時雄君  永井勝次郎君    西尾 末廣君  西村 力弥君    芳賀  貢君  原   茂君    日野 吉夫君  平田 ヒデ君    古屋 貞雄君  細迫 兼光君    正木  清君  松尾トシ子君    松平 忠久君  松前 重義君    三鍋 義三君  水谷長三郎君    門司  亮君  森島 守人君    八百板 正君  八木  昇君    柳田 秀一君  山崎 始男君    山田 長司君  山本 幸一君    横路 節雄君  吉川 兼光君    和田 博雄君      ————◇—————

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 日程第一、日本国とパキスタンとの間の文化協定の締結について承認を求めるの件、日程第二、日本国とエティオピアとの間の友好条約の締結について承認を求めるの件、右府件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。外務委員長床次徳二君。     〔床次徳二君登壇〕

床次徳二自由民主党

○床次徳二君 ただいま議題となりました日本国とパキスタンとの間の文化協定の締結について承認を求めるの件並びに日本国とエティオピアとの間の友好条約の締結について承認を求めるの件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、パキスタンとの文化協定につき御説明申しあげます。  この協定につきましては、昨年四月、スラワルデイ・パキスタン首相の日本訪問を機会といたしまして交渉の開始を申し入れ、自来折衝を重ね、岸首相のパキスタン訪問の際、すなわち昨年五月二十七日に、カラチにおいて、両国首相の間でこの協定の署名、調印が行われた次第であります。  この協定の内容は、わが国がすでに結びましたフランス、イタリア等との間の文化協定とほぼ同様のものでありまして両国間の文化交渉のための各種の便宜供与等につきまして規定したものであり、従ってこの協定の締結によりまして、両国民間の相互理解をさらに深め、両国の親善関係の増進に資するところ大なるものがあると期待される次第であります。  次に、エティオピアとの間の友好条約について御説明申し上げます。  この条約につきましては、一昨年秋、エティ・オピア皇帝ハイレ・セラシエ一世陛下の日本訪問を機会といたしまして交渉の開始を申し入れ、自来同国首都アディス・アベバにおいて交渉が行われ、昨年十二月十九日、この条約の署名、調印が完了いたしました。  この条約の内容は、すでに結ばれましたカンボジアとの友好条約とほぼ同様のものでありまして両国間の平和友好関係の存在、主権と独立の尊重、科学及び産業上の知識の交換等について規定したものであり、この条約の締結によりまして両国間の親善関係が一そう促進されることが期待される次第であります。  この二案件は、二月六日国会に提出、同日予備審査のため本委員会付託となり、十九日参議院において承認の後本院に送付され、同日、本委員会付託となりました。  本委員会においては、政府側の提案理由の説明を聞き、質疑を行いましたが、その詳細は会議録により御了承を願います。  かくて以上二案件につきまして、二月二十八日討論を省略し採決の結果、全会一致をもっていずれも承認すべきものと議決いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 両件を一括して採決いたします。両件は委員長報告の通り承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり]

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、両件とも委員長報告の通り承認するに決しました。      ————◇—————

益谷秀次自由民主党議長

○議長(益谷秀次君) 本日はこれにて散会いたします。     午後五時十八分散会

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