農林水産委員会 第26号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/04/10
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 三月下旬の異常低温及び降雪による農作物の被害対策について調査を進めます。質疑を行います。神田大作君。
○神田(大)委員 今年の三月二十八日より三十一日にかけて全国的に来襲しました移動性高気圧によって寒冷をもたらして、非常な凍霜雪害を来たしておりますが、これに対しまして当局といたしましてはどのような調査をいたし、どのような結果になっておるか、御報告願いたいと思います。
○藤巻説明員 三月の末に起りました雪害、寒害によります農作物の被害の状況をただいままでにわかっております範囲でお答えいたします。 気象の概況でございますが、三月の二十七、八日ごろから三十一日にわたりまして、西日本から東日本にかけて気温が非常に下りまして、それとともに春にはまれな降雪を見るに至ったわけでございます。最低の気温は、ひどいところはマイナス九度ぐらいになりまして、北九州の一部を除いて関東、東海、近畿、中国、四国、九州に至るまでほとんど零度以下になったわけでございます。これは平年の最低気温に比べますと五度ないし十度低くなっておるのでございまして、しかも雪が降ったということは非常に珍しいことでございます。 農作物の被害の概況でございますが、本年は概して冬が暖かく過ぎましたので、農作物は平年に比べますと生育が進んでおりまして、軟弱、徒長というような傾向にあったわけでございます。そこに突然低温あるいは降雪等が見舞いましたので、非常に被害を受けたわけでございます。過去の凍霜害に比べますと被害の程度が非常に深いばかりではございませんで、被害の地域が非常に広範にわたっておるということがことしの特徴になっております。従いまして被害と申しましても非常な量に上るのではないかという心配をいたしております。 個々の農作物につきまして申し上げますと、麦につきましては関東、東海、近畿等の地方におきましては、若い穂が発育する時期に当っておりまして、それより西の方の中国、四国、九州等の地帯におきましてはさらに生育が進んでおりまして、穂ばらみ期、あるいは出穂の初めの時期に当っておりました。ことしは暖冬のために草たけ、茎の数が非常に多かったものですから、雪が降りましたために茎が折れましたり、気温が低かったために穂が枯れたり、さらに生育の進んだものにつきましては穂の変形したものができる、こういう状態でございます。関東、東海地方の二、三の試験の結果を見ましても、穂の枯れた率が八割程度にも及ぶというような結果も出ておりまして、相当の被害があるのではないかというふうに心配いたしております。 それから菜種につきましては関東、東海地方は開花ないし開花の初めの時期に当っておりまして、それより西の地方は開花期に当っております。これが気温が下りましたためにさやが黒くなりましたり、あるいは雪のために折れたりしたものがございまして、これも相当の被害となる見込みであります。そのほか、バレイショ、果樹、特 にカキ、ブドウ、ナシ、桃等の被害あるいは茶、桑等にも若干の被害があったようでございます。 ただいま統計調査部の方では、地方の統計調査事務所を動員いたしまして鋭意調査をいたしておりますが、何分にも麦等につきましては、まだ穂が出ていないものもございまして、それを一つ一つむいてみなければ実際の被害がわからないような状況でありますので、非常に調査に手間取っておりまして、お配りいたしましたものはほんの第一報でございまして、まだこれから被害がふえるのではないかというように考えております。来週の早々にでも第二回の中間的な取りまとめをいたしたい。ある程度の数字は本日の末ごろにならないとまとまらないのではないかというように考えております。概略 でありますが、以上のようでございます。
○神田(大)委員 栃木県だけでも、私のところに報告がありましたのは十五億と言っております。私は今度の被害は、今そちらから答弁があった通り、だんだんと被害というものは日がたつにつれて出てくるのじゃなかろうか。今はやはりまだ幼穂でございますので、なかなか被害を調査するのが困難だし、また被害がよく外見に現われておらないと思うのです。これが外見に現われると意外に甚大な被害になってくるだろうと私は思うのです。そういう意味合いにおきまして非常に農民も落胆しておりますし、これはこのまま推移させておきますと、日本の食糧事情に非常な重大な問題を来たし、農家経済にとっても非常に大事なことであり、国家の経済にとっても非常に重要な段階にくると思いますので、こういうような大事な問題が発生したならば、政府は責任ある者をちゃんと委員会なり何なりに立たせて、ちゃんとした答弁をしなきゃならぬ、それだけの誠意を農民に見せるべきだと思うのです。委員長にお伺いしますが、きょうは大臣が見えないようでございますが、一体大臣は来るのか来ないのか。もしどうしても大臣が都合が悪くて来られなければ、次官なりちゃんと責任ある者が来て、きょうの答弁に立ってもらいたいと思う。ということを要望します。
○中村委員長 今農林大臣は参議院の方の委員会の関係がありまして、今こっちへ出るように交渉して、都合がつき次第出ることになっております。
○神田(大)委員 では大臣が来るまで事務当局に事務的な問題等についてお尋ねを申し上げます。このような大被害が各地方から報告になっておると思うのでございますけれども、これに対しまして当局は、被害の調査と同時にこれに対する対策を講ずべきであると思うのでございますが、これについてどのような対策を講じておるかお尋ねいたします。
○永野政府委員 先ほど統計調査部長から御説明申し上げましたように、相当ひどい被害であると思うのでございますが、今回の被害の特徴といたしまして、麦等におきましては生育の途中におきます凍害でございますので、これが収穫に対してどの程度の被害になるかということは相当技術的にむずかしい問題であるわけでございます。従いましてまだ被害の程度というものがまとまりませんので、これに基きましての具体的な財政措置その他等の対策までにはまだ至っておらないのでございますが、相当この被害の程度が全国にわたりまして、また相当な程度に及ぶことは大体明らかでございますので、農林省といたしましては、災害に対する営農資金の融資の制度がございます。いわゆる天災融資法というのがございます。当然この制度に基きましての融資というものを考えなければならない、こう思っておるのでございます。 またもう一つは共済金の関係でございますが、現地の実情によりましては、この際麦を刈り取ってしまって、むしろあと作に期待をいたしたいというような地帯もあるようでございます。こういう場合に、従来でございますと、共済の被害査定の関係で非常にトラブルが起るということも心配がございますので、この際農民と共済組合の立ち会いで、一部の一坪ないし二坪の立毛を残しまして、その残した分で最終的には被害の査定をするということにいたしまして、農民が転作をしたい場合にはむしろあと作に期待するというようなことも可能なようにいたしたいということで、この点は今週の月曜日でございましたか、経済局長からその旨の通牒を出しております。なおほかにもいろいろ従来のそういう被害の場合にとられた対策があるわけでございます。これらにつきましては、なお被害の状況を見ました上で早急に処置をして参りたいと考えているわけでございます。
○神田(大)委員 共済金の支払いの問題ですが、これに対する被害の査定をするに当りまして、麦を全部刈り取って青刈りにしてしまって、そうしてあとでもって一部の残した麦作等について被害の状況を調査するというようなことでございまするが、これはなるほど現在の時期的にいいますと、これをほうっておくという時間的な余裕がないと私は思いますので、そういう方法も適当だと思います。しかしこれについてはよほど一農民とそれからそれの査定に当る人たちの緊密な連携のもとにこれを行わないと、あとで被害額に対する非常な問題が残ると思いますので、これに対しては単なる通牒というようなことじゃなしに、よほど緊密な連携のもとに行うように指示しなければならぬ。それから共済の支払い等につきましても、一番問題になるのはやはり災害の査定です。農民の方ではこれは七割の被害があると思っているにもかかわらず、当局の方ではいやこれは七割の被害はない、五割である、あるいは農民の方ではこれは五割の被害があるというのにそんなに被害はないのだというようなことをいって、いつでも査定の問題で農民は非常な不満を持つわけです。こういう意味合いにおきまして、私は今度の災害は、現在においてもまだ表には出てこない被害が相当あると思いますので、この災害査定の問題作について、農民やあるいは査定する共済組合の役職員の査定したものに対しまして、今までのようにいわゆる農林省でもって頭を切ってしまう、あるいは相当低目に査定し直す、再査定をしてしまうというようなことがありますというと、今全国的に不信を抱いているところの共済組合に対する不信が一時に爆発して、そうして共済組合制度そのものが崩壊するおそれが私はあると思う。今度の災害等において、実際的な誠意を持った査定をするということがこの災害に関連する非常な大きな問題になってくるし、場合によればこの問題等を通じて政治問題化するおそれがあると思う。そういうことに対しましてどのような考えを持っておられるか、この点をお尋ねします。
○藤巻説明員 被害の査定につきまして従来いろいろと問題がございました点は承知いたしているわけでございますが、昨年保険の方の法律の改正に伴いまして、私どもの方の統計調査部の各機関と保険の方の連合会ないし組合の方の損害評価との関係で、従来と違いまして両者一体となって正確な損害高を出したい、こういうことでいろいろと手を打っております。従いまして今までのように、私の方で一方的な査定をするとかあるいはまた連合会、組合の方で非常に多目な査定をするとか、こういうようなことはだんだんとなくなっていくものと考えております。なお農家の考えております被害の割合まで実際の査定が出ないということにつきましては、平年反収の問題がかなり大きな問題になってくると思います。そこで本年の麦につきましては、今までの計算方法を改めまして、かなりこれを引き上げたわけであります。従いましてその点につきましても、従来よりはかなり改善されてくると考えております。
○神田(大)委員 共済組合法の一部改正によって多少改善されておると思うのでございますけれども、やはり私はさっき申したように、平均反収というものに今まではとらわれて、非常に低目に査定をされておった。被害があったにもかかわらず、被害がないということでもって共済金にあずかれなかった。こういうことが今度全国的に共済組合不要というような不信の声となって農民の間から起きてきているわけです。だからこの問題等につきましては、共済組合が存続できるか存続できないかのせとぎわになるんじゃなかろうかと私は思う。今度の災害でもって、農民が実際の災害を受けただけの共済金がもらえれば、なるほど共済制度というものはわれわれにはなくちゃならぬものだといって、これに対しまして再認識をするだろう。もし今度の災害でもって、農民が三割の被害があると言ったにもかかわらず、これを二割の被害しかないといって共済金を与えないとしたならば、これは共済組合に対する大きな不信になると思うのです。そういう意味合いにおきまして私は、この問題につきましては農林省はよほど実情に即した被害の査定をやる。机上査定をやらないで、実情に即した査定をして、農民の信頼を得るようにしてもらいたい。このことは共済組合の存続問題と関連し、将来政治問題化するおそれがあるので、私は前もってここで当局に警告を発しておく次第です。 それからそれと関連しますが、概算払いでございます。農民には麦を売って米を買うという農民も相当多いし、あるいは菜種を売って米を買ってくるという農民も相当多い。特に零細農民に多いんだし、また開拓地等において非常に被害も大きいし、またそういう状況になっていると思うので、早くこの共済金を払ってもらわなくちゃならぬと思いますので、概算払いを早急にしてもらいたい。この点についてはどういうふうにお考えになっておるかお尋ねいたします。
○大坪説明員 今回の冷寒害の問題は、ただいま農林省の統計調査部から申し上げましたように相当広範で、かつ深刻のようでございます。従いましてこれにつきましては、目下のところ鋭意その程度につきまして調査をいたしておりますが、従来のこういう凍霜害、冷害等につきましては、もちろん被害の程度によりますが、共済金につきましては、大体においてその程度に応じまして概算払いあるいは仮払いという方法をやるようにいたしておりますので、今回ももちろん程度によりますが、御趣旨の線に沿うように概算払いを行なっていきたい、このように考えております。
○神田(大)委員 概算払いを行う場合に、条件が今までもあったと思うのですが、この条件は一体どういう線で条件をつけるかお尋ねします。
○大坪説明員 概算払いの問題につきましては、いわゆる概算金で払ってしまうわけでございますから、その被害というものがあとで調査しなくても、全村あるいは全村に類似しているという条件が必要なわけでございます。しかもその範囲が県内で相当広範であるという二つの条件が要るわけでありますが、この二つの条件が満たされておる場合には、概算払いという従来通りの制度をとって参りたい、かように考えております。
○神田(大)委員 それでは速急にこの手続をとっていただくよう強く要望いたします。 それと天災融資法に基くところの融資でございますけれども、今度の災害は私の見るところによりますというと、極度にひどい地域が出てくると思うのです。そういう場合に普通は六分、開拓地に対して五分五厘、特別な災害地に対しましては三分五厘というような融資をすることに法律ではなっておりますが、この特別災害地帯をどういうようにして設けるか。またそういう特別災害地帯を設けることについて、当局は今まではなかなかそういう特別災害地帯を設けることを渋って設けなかった。今度の場合は開拓地その他畑作地帯等におきましては、これが出てくると思うのでございますが、せっかくわれわれが農民の災害に対しましてあたたかい心をもって作った法律を、当局の法の解釈によって実施されないというようなことであっては、はなはだ遺憾でありますので、この点について当局はどのような考えを持っておるかお尋ねします。
○小林説明員 特別被害農業者が相当多数を占めております地域につきましては、これを特別被害地帯として指定いたしますが、法律から申し上げますと、二条の五項の一号でありまして、それを読み上げますと、「政令で定める都道府県の区域内の旧市町村の区域の全部若しくは一部又はその都道府県の区域内の耕地面積が十町歩以上である開拓地区の区域であって、その区域内において農業を営む被害農業者中に含まれる当該天災に係る特別被害農業者の数が百分の十以上である区域」でございまして、それをたとえて申しますと、被害農業者の約一割以上が特別被害農業者である地域ということになるわけであります。特別被害農業者とはどういうものであるかと申しますと、それはその被害によりまして年間の農業所得の五〇%以上の被害を受けておる者ということに相なるわけであります。従いましてその場合にはこの地域指定を政令でやることになっております。
○神田(大)委員 その地域指定は、前にも問題になったと思うのでございますけれども、村単位にするとか、あるいは部落単位にするとか、あるいはそれよりも小さく班単位にするとか、それによって特別災害地帯ができるかできないかというのがきまる。特に村全体にすれば、村全体の中でそういう特別災害地帯として、一年のうちの半分の収益が被害にかかったというようなことはできなくとも、部落にするとそういうものが出てくるというような場合があるから、この特別災害地帯というものをどの線できめるかということが大事なんです。その点についてどうです。
○小林説明員 この地域は旧市町村の区域できめることになっておりまして、昭和二十八年九月三十日現在における市町村の区域でございます。その区域単位で特別被害地域をきめるわけでございます。
○神田(大)委員 それは法文の何条にそう明記されておりますか。
○小林説明員 法第二条第五項の一号であります。
○神田(大)委員 そうすると実際的にはそういった解釈をしますと、なかなか特別災害地帯というものは出ないと私は思うのでございますが、少くとも市町村単位でもっての、そういう年間の半分を災害にかかるというようなことは、大水害で全部かかるか、そういうことでもなければ、これはほとんど適用がないと思うのでございますが、私どもはそういうふうに厳重に解釈しておらないのでございますが、その点はいかがですか。
○小林説明員 原則といたしましては、旧市町村の区域の全部でやっておりますけれども、全部または一部ということで、その市町村が非常に広い場合につきましては、その一部をもってやる場合もございます。
○神田(大)委員 だから、あなたの方は町村単位ということに重点を置いておりますが、町村あるいは一部というのであまりすから、部落単位にこれを指定しても、何らこの法には違反しないのじゃないですか。それを町村単位というところにウエートを置くから、この特別災害地帯というものができない。そういう意味合いにおいて、一年の収量の半分を失ったというような農家が実際にあり得るのです。そういう人たちを助けるために、特別災害地帯というものを法律に特に設けたのでございますから、これをなるべく適用させるように、あなたたちは努力すべきである。それをなるべく適用にならぬように工夫していたのでは、いつまでたっても適用にならぬと思うのですが、その点被害農民に対してあたたかい愛情をもって、その解釈の仕方を、もっと農民に有利に解釈してもらわなければならぬと思うのですが、その点どう考えますか。
○大坪説明員 被害の程度の問題につきまして、私どもの方で、ただいまの御意見のように不利に扱うとか、そういう気持は毛頭ございません。できるだけ、私どもは農民の側に立っておりますので、ただいまお話のありました通りの考え方で一つ努力して参りたい、かように考えるのであります。ただ被害の問題につきましては、いわゆる農家の救済でございますから、広範囲に相当深刻な被害を受けている状態であるということが前提として要請されますので、従いまして、そういう要件が満たされている限りにおきましては、私どもといたしましては、できるだけただいま先生のお話のような方針をもって措置して参りたい、かように考えております。
○神田(大)委員 大臣がいれば、その点ははっきり僕は言うのだが、去年の被害にいたしましても、その前の被害にいたしましても、こういう農家の収入の半分も被害にかかるような被害があったにもかかわらず、やつていないのです。あなたたちは口ではりっぱなことを言うけれども、実行しなければだめです。私は、法律というものはそういう貧しい人や、そういうふうな非常に苦しい立場に追い込まれた人を救済するためにできていると思うのです。そういう人をなるべく救済しないように、今まで広範囲に解釈していたと思うのです。こういう点について、局長はできるだけそういうことのないようにすると言いますけれども、今年度の被害に対しましては、非常に深刻な部落、深刻な農家が出てくると思いますので、その点十分御勘案になつて、そして三分五厘の、被害地域に対しましては、せっかく法律できめておるところのこのあたたかい恩恵を農民が受けられるように、当局でもって努力してもらいたいということを申し上げておきます。 次に病害の防除、あるいは樹勢回復等について、やはり手を打っておるだろうと思うのでございますが、この点に対しまして、今まで農林省当局としてのどのような施策をしたか、お尋ねいたします。
○永野政府委員 ただいま御指摘の点は、私ども現在非常に苦慮いたしておるのでございます。御承知の通り、麦の場合におきましては、幼穂の形成期にあるものが相当ございまして、今後新しく分けつないし幼穂の形成を見るものがどの程度あるかということによりまして、現在の被害が今後ある程度軽減できるかどうかということが違って参るわけでございます。しかも、今度の凍害は大体そうでございますが、圃場の条件によって被害の程度が非常に異なるのでございます。極端に申しますと、同じ圃場でも外側のあぜと中のあぜとでは違うということもございます。従いまして、中央で一律にどの地方についてはどういう措置をしたらいいということを指示いたしますことは、非常に困難でございますし、また危険でございます。私どもといたしましては、現在の段階で、たとえば追肥を施した方がいいとか、あるいは今すぐ病害の防除をする必要があるということは、なかなか言い切れない問題であると考えております。この点は各地方の試験場等について、当該地方の被害の程度に応じまして、必要な措置があれば指導するようにということで督励はいたしておりますが、中央において特に今、たとえば土入れをした方がいいとか、あるいは迫肥をした方がいいとかいうような指導をすることは非常に困難な問題でございますので、そこまではいっておりません。地方の実情によって技術指導をするように督励をいたしておる段階でございます。
○神田(大)委員 実際問題とすると、その土地々の実情に即し、その作物の被害の状況に即して手を打たなくてはならぬから、今の答弁のようなことになるだろうと思いますけれども、現地において迷っている農民に対して、適切なる施策を与えているのは、やはり地方におるところの末端の指導員であろうと思うのでございますが、それに対しての裏づけというものを、やはり政府がちゃんと腹をきめておかないと、現地におる指導員にいたしましても、あるいは県当局の責任者といたしましても、これに対して適当な指導ができないと思う。そこで私は、こういう病害防除に対する費用とか、あるいは樹勢回復等に対する肥料の補助というようなことに対して、この前はまことに少い額の補助金を出しましたが、ああいう額では、農民から、子供だましのものであると言ってあとでわれわれはだいぶ非難をされたのでございますけれども、今度の災害に対しましては、これらに対してどのような考えを持っておられるか、お尋ねします。
○永野政府委員 従来こういう災害の場合に、そういうような対策がとられておるのでありまして、私どもといたしましても、今後被害の査定、評価がもう少し固まりました上で、これについて必要があればそうい措置を講じなければならぬと思っていろいろ準備はいたしておりますが、何しろまだ、どの地方にどの程度の被害であるかという数字が出て参りませんので、まだ具体的にはなっておらない段階でございます。
○神田(大)委員 私は病虫害防除の問題、あるいは樹勢回復のための追肥の問題等は、農民は被害をこうむった当時は、あぜんとしてただ何もなすところがなかったのでありますけれども、日にちがたつにつれて、自分の畑へ行って、少しでも回復しそうな麦に対して、できればこれをもっと回復させたいということで努力しているのです。そういうことについても、去年の病虫害防除に対する補助とか、あるいは樹勢回復の肥料の補助というような、ああいうほんとうに子供だましのようなものではなしに、もっと農民が善ぶ、指導員が責任を持ってこれに対して指導でき得る、そういう額をやってもらいたい。そういうことに対して、予算的措置をちゃんと施してもらいたい。ところが、今日大臣も来てない。次官も来てない。災害農民はこの大被害に対しまして非常な悲嘆にくれておるときに、少くとも政府当局がこれらの農民に対しまして、政府はこういう施策をするから、こういう予算的措置をするから、一つこの樹勢回復にがんばってくれと一言あるべきだ。これがやはり政治をあずかっておるところの責任者の態度であると思うのでございますけれども、私は今日そういう責任ある大臣や次官がいまだ来てないことを非常に遺憾に思います。ついてはこの問題について事務当局といたしましても、一つ予算的措置をとるように努力されることを私は望みますが、これに対しまして答弁を願います。
○大坪説明員 先ほど委員長から申されましたように、大臣は参議院の方へおいでになっております。大臣も今度の災害につきましては非常に心配されておりまして、早く被害の内容並びに概算金額がわかるようにということで調査方を督励されております。先ほど来再々申し上げましたように、現在はどういう地帯にどういうような被害があったという報告が参っておる程度でございまして、少くとも三十県以上被害があったと考えられますが、府県からの概算の調査がきているのはまだ十二県程度でございまして、これもごく概数で参っておりますので、私どもの方では、大体どのくらいの金額の被害があったかということにつきまして、まだ大まかな見当もつけておらない状態でございまして、従いまして予算の問題につきましても、どのくらいの金を要求したらいいかという点につきましての数字的基礎を持っておりませんので、私どもといたしましてはもう少し督励いたしまして、できるだけ一日も早く被害の内容をまとめました上で、所要の予算的な措置を講ずるように持って参りたい、かように考えておるわけであります。
○神田(大)委員 開拓地の災害に対する融資をやはり天災融資法に基いて、政府が責任を持って農林中金あたりに指示する、ところが農林中金が選別融資と称して、この開拓農家に対しまして融資をしぼっておる。今日に至ってもこの前の融資額の半分にも満たない融資しかしていない。そのために開拓農家は立ち上れないというような状況になっておりますけれども、これはまことに法の精神を踏みにじるものであると思いますが、これに対しまして、農林当局はどのような処置をとられたか、お尋ねします。
○小林説明員 御説明申し上げます。昨年の二月から九月までの天災に対しまして、開拓のワクといたしましては四億二千万円程度でございます。そこで今の選別融資という話でございますが、この問題につきましては、中金といたしまして貸しつけます開拓農協の経営なりあるいはその経理なりが悪い場合には、これに金を貸しつけましても回収が非常に困難になりますので、そういう組合につきましては、十分これを経理指導なり育成をいたしますことによりまして、開拓農家にも金がうまくいく、また回収もうまくいくということで指導をいたしておるわけでございます。従いまして、この場合に中金がその点につきまして、しばらくの間時間がかかったということはあるのでございますけれども、私の方といたしましては、この法律の趣旨に従いまして、融資が円滑に行われるように中金の方にも申しつけてございますが、現在おくれておりますゆえんのものは、北海道は御存じの通り五月まで融資期間があるのでございまして、しかもその金はこの四月以降に要る金が多いのでございまして、要るときに貸すということで北海道の分がまだ進んでおりませんけれども、その他の県につきましては、おおむね順調に進んでいると思います。四億二千万円のうちで北海道分といたしましては約一億六千万円、半分に近いのでございますが、これが進んでおりませんために全体の進捗率が悪い、しかしこれは決してサボタージュをやっておるわけではございませんので、要るときに金を渡すということでございます。今後もそういうことについて円滑を欠くことのないように十分努力するようにいたしたい、かように思っております。
○神田(大)委員 これは三十三年の二月十三日現在ですが、福島県連の場合は四千万円のワクに対しまして借入額が一千五百万円、それから群馬県では一千二百万円に対して全額まだ調査中である、島根県連では三千万円に対して三百万円ですか、これを全部凍結しておる、栃木県連では一千二百万円を全部凍結しておる、宮崎県連では三千万円を今交渉してまだ選別融資の最中である、このように各県連の全部のあれは私はわかりませんけれども、相当の県連でもってせっかく災害資金の融資を認めておるにもかかわらず、実際においては中金でもって選別融資というようなことで農家の手に渡っておらない、そのために開拓農業経営に非常な支障を来たしておると思うのでございますけれども、この点あなたはだいぶうまくいっているということでございますが、われわれは決してうまくいっていないと思う。この点一つ資料を提出して今後あなたたちがこれに対しましてどのような対策をとるか、いま一度御答弁を願います。
○小林説明員 お答え申し上げます。先ほどの資料は二月の現在だと思います。そういうことでございますので、その後さらに中金を督励いたしておりますが、今ここに私詳細な現在の資料を手持もいたしておりませんので、後刻その点につきましては御報告申し上げたいと思っております。
○神田(大)委員 税金の問題等につきまして、今度災害農家に対する所得税あるいは固定資産税とか、町民税とか災害農家に対する税金を減免するような措置を講じられたいとわれわれは思うのでございますが、これに対しまして、当局はどのような手を打っておられるかお尋ねいたします。
○大坪説明員 被害農家に対しまする所得税の問題でございますが、これにつきましては、先ほど来再三申し上げたように、現在その被害の深刻の度合いにつきまして調査いたしておりますので、まだこの問題につきまして関係当局にどうこうという折衝をいたしておりません。昭和三十一年その他の年の凍霜害の例を申し上げますと、三十一年には被害農家については申請による予定納税額の減額と所得税の減免措置を急速に行うという閣議決定になっております。今回も相当被害が深刻のようでございますので、調査を待ちましてその被害の度合いによりまして、深刻であるということであればそういうふうな措置を講ずるように関係当局に私どもといたしましては折衝いたしたい、かように考えておる次第であります。
○神田(大)委員 ここで私は根本的なことをお尋ねしたいと思いますが、毎年毎年とにかく関東、信越を中心にいたしまして凍霜害あるいは雪害等を受けるのでございますけれども、これを毎年々々ただ当局の考え方でもって対策を立てるのじゃなしに、一つの法律といたしまして、凍霜雪害防除に関する特別措置法案というような単独立法によってこれを処置すべきであろうと私は思うのでございますけれども、この点当局はどのようにお考えになられるか。われわれは毎年々々凍霜害農家の災害当時における非常に悲痛な状況を見まして、これは国家としては捨てておくべきでない、また凍霜害になるたびに議会でただ思い思いの施策をすべきでない、これはもっと根本的に立法措置として対策を立てるべきであると考える。特に災害になってからいろいろと政府でもって金を出しても、それ前にやはり予防措置としてもっと施策をすべきである、去年は重油の燃焼装置というようなことを奨励して、これによりまして非常に凍霜害を防除されたと思っておりますが、こういう問題を一つ特別立法として、農民がこういう設備ができるような方法をする、また災害を受けた場合においては当局で適切な手が打てるような特別立法をすべきであると思うのでありますが、当局はこの問題に対してどのようにお考えになっておりますか、お尋ねします。
○大坪説明員 いわゆる天災による災害と申しますか、ただいま先生からお話がありましたように、ほとんど毎年冷害、あるいは雪害、凍霜害、その他の災害が、しかも秋から春にかけまして常時あるというような事態に際会いたしておりまして、それに対する対策に実は追われるというような実情になっておるのは、ただいま先生のお話の通りであります。これにつきまして基本的な法律を制定すべきでないかという御意見でございますが、これは非常に重要なお話でございますので、直接私がそれにつきましてどうこうと申し上げるわけには参らぬと思うのであります。実は昨年の五月でございましたか、新潟県を中心といたしまして非常な豪雪害がございました。その場合にどういうふうな対策をとるか、具体的に幾らの金が要るかという想定がつかなかったものでございますから、こういうような施策をとった場合にはこれだけの率の助成金を出すのだということを大蔵省と相談の上通牒を出しまして、その方針に従って実行されたものにつきましてはその通牒通りの金額を支出したことが去年あったのでございます。そういうふうな格好になっておりまして、これは一つの例でございますが、こういう事態が起きた場合にはこういう措置をとったならば、こういうふうな施策と申しまするか、補助金なら補助金というようなことをやるということになっておりますると、農民も実は安心してこれに対処し得る、こういうことが考えられるのでございまして、私どもといたしましては、金額の想定がつかなかった、しかしたとえば消雪作業というようなものは急速にやらなければならない、しかしどれだけの範囲で実行されるかということはこれはなかなか測定がつかない、従って金額の決定は、やるときにはしない、あとではじいてそれを認定する、こういうような措置をとっておるのでございまするが、そういうようなことが一般の災害につきましてもできるというふうになって参れば、農民も非常に助かりまするし、私ども事務をやる人間にもそういうようなことはいいことであるというふうに実は考えるのでございますが、一応これは参考のために申し上げる次第でございます。ただいまお話の法律の問題につきましてはもう少し研究いたしまして、大臣からも一つ御答弁願うというようにいたしたいと思います。
○神田(大)委員 大臣は来られないのですが、大臣が来ましたらいま一度大臣に対して所信をただしたいと思うのでございますが、当局者に対しましては、一つできるだけすみやかに実情を把握して、私が先ほどから質問したような問題に対しまして、誠意を持った処置をして、この災害をして、この災害によって非常に困窮に陥っておるところの農民に対しまして適切な措置を講ぜられることを強く要望いたしまして、私は質問を終ることにいたします。これに対して局長の答弁を求めます。
○大坪説明員 ただいま先生のお話でございましたが、今回の災害は相当広範な地域にわたりまして、しかも程度も相当深刻なようでございますので、できるだけ一日も早く災害の実情をもう少し正確に把握いたしまして、その上で適切なる具体的措置を講じて参りたい、かように考えるわけでございます。
○中村委員長 中村高一君。
○中村(高)委員 この被害の調査書を見ますと、北海道とか東北方面が報告がないのか全然記載されてありませんが、被害がほとんどないのかどうかよくわからない。それから報告では、ほとんど平面的に関東から九州まで同じような報告でありますけれども、われわれの聞いておるところでは、関東方面が一番ひどいように聞いておりますが、この報告書ではどの辺が一番ひどいのかも全然わかりませんし、どういう状況でありますか、この報告書についてもう少し御説明願いたいと思います。
○藤巻説明員 実はお配りいたしました被害の概況は、被害が起りましてすぐどういうところにどの程度の被害があるかということだけを電報でとりましたものがございますから、まだ十分に調査の行き届いておらない状態でございます。従いまして北海道、東北等はあるいは被害があるのかもしれませんが、まだ入電がなかったものでございます。それからお話のように私どもも、関東、東海、東山、それから中国、九州の一部、こういうところ、県によりまして被害の程度がかなり重い、あるいは重くないというような差があったかと存じますが、何分にもまだ被害の面積なり程度がはっきりしておりませんために、この概況におきましては平面的になっておりましてその差別が出ておりませんが、目下鋭意調査を電ねておりますので、日を重ねるに従いましてだんだんとその辺が明らかになってくるものと考えております。
○中村(高)委員 関東地方が一番ひどいという、そういう程度はおわかりになっておられるのだろうと思うのですが、全国的にまだはっきりしたことはわからないのでしょうけれども、やはり融資を受けたり何かする関係もありましょうし、陳情書などを見ますると、全国的な都道府県の議長会などからの陳情書なども来ておるようでありまするが、やはりこの融資を受けたり何かする都合も出てくると思うのでありまするが、関東地方が特にひどいというような、そういう報告も受けておりませんか。
○藤巻説明員 ただいままで私どもの方に参っておる状況では、関東地方はともかくひどいようであります。
○中村(高)委員 天災による被害の融資に関する暫定措置法が主として適用を受けることになると思うのでありますが、従来やはり適用を受けた例などもいろいろありましょうが、どの程度で今まで融資を受けておるのか。今度の場合などは当然その融資を受ける状況に入るものだと思いますけれども、どういうことになるのですか。この法律の適用は当然受けられる状況にあると思われましょうか。
○小林説明員 この適用を受けます場合は、「農作物又は繭の減収量がその農作物又は繭の平年における収穫量の百分の三十以上であり、かつ、天災による農作物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の百分の十以上である旨の市町村長の認定を受けたもの」に対して貸すわけでございます。それは法律の第二条の一項にございます。
○中村(高)委員 この被害の金額というものがはっきりわからなくては、予算の上などのことが的確なことは言えないのでありましょうが、こういう天災の場合に、予算上の措置として、予備金でありますとか、何か常備されておると思うのでありますが、そういう予算というものが一体どの程度に使えるのか、用意をされておるのか、そしてそれでは足りないという場合に、今度のように全国的な被害であって、しかも主として麦が一番被害が多いようでありますが、その被害の状況によっては追加予算でも出すというような場合もあり得ると思うのですが、予算的な関係はどういうふうになりますか。
○小林説明員 この融資に要します原資は、系統資金をもちましてやるものでございますから、その原資の方は組合の資金をもって行いますから、これに予算措置は要しません。ただそこで問題は、六分五厘なりあるいは三分五厘の指定がありますと、それといわゆる系統金利との間の差額を利子補給いたすわけでございます。従いまして、その利子補給は、これを予算に計上いたしておりますが、過去の利子補給分といたしまして相当額が本年度も予算に計上されておりますので、従いまして本年度分の利子補給は、それを組みかえまして使いますれば、おおむね間に合うのじゃないか、かように思うわけでございますが、その点は被害額が確定いたしませんと、確定いたしたことは申し上げかねるのでございます。
○中村(高)委員 そうすると、利子補給に用意をされておりますものは、予算の上でどのくらいあるのか。それをこえれば結局何かどこかの予算を流用するとかなんとかいうような方法ができるのかどうか。つまり私の聞きたいのは、別個に新しい予算を組まなければ対処できないものか、それともそういう利子補給の用意をされておるもの、あるいは予備金等、そういうものを使用すれば足りるというのか、その辺のことがよくわからないのであります。
○小林説明員 本年度の予算といたしまして、これは主として過去のものを対象としておるのでございますが、八億四千万ばかりのものが計上されております。そこでこの予算の形式といたしましては、一月から十二月の利子補給分を考えておるのでございますけれども問題は、当初年度は、貸し出しましてから十二月までの分でございます。それまでの利子補給でございますので、額としましても、そうたくさんの額に上らないのじゃないか、過去の例から申しましても、後年災の利子補給につきまして支障をきたしましたことはございませんが、まだ本年度の被害額がどのくらいになりますか、その点につきまして調査が進みませんと、そのめどがつきませんが、おおむね現在の経費でまかなえるんじゃないか、かように思っておるのでございます。
○中村(高)委員 われわれの聞いておりますのでは、非常に範囲が広くて被害が多いというのでありますから、本年度の利子補給の予定されておるもので足りないという場合には、どういう予算上の措置ができるかということです。足りればもちろん問題ありません、用意されたものの範囲内でやってもらうから。この予算が足りないときには、何か別個の予備金とかいうようなものが用意されておるのか。それも足りないという場合には、追加予算とかなんとかいうことも考えなければならぬのか。八億四千万という金額で足りないという場合を聞いておるのであります。
○森説明員 ただいま事務的に申し上げましたのは、過去の実績からいってそういう事態は起こらなかった。今度は非常に広範になりまして、融資額が相当量に上りますと、従来の例より飛び出す場合がある。この場合は予備金でまかなう場合がありますし、しからざる場合は、国会がない場合は当然召集していただいて補正をしていただく。これは法律の制度でございますから当然にそうなると思います。
○中村(高)委員 その場合には、予備金の中にも天災に対処するための予備金というようなものがあると思うのでありまするけれども、その予備金の用意は一体どんな金額になっておるでしょうか。
○森説明員 特に天災用の予備金ということでなくて、これは一般会計の全般に組み込んでありますから……。
○中村(高)委員 それはどのくらいの金額が使えるのでしょうか。
○森説明員 ただいままでの経過からいいますと、今まで組んでおる予算の範囲内でやられることと、特にこの性質からいいまして予算補助ではないわけであります。あとで利子補給をやっていくということで、災害後の通常国会なりで補正をやりますとか、そういうことで間に合ってきておりますので、現在の制度ではこの被害が確定しまして、三分五厘に対する一般金利と系統機関の金利との補給は、この制度が動くとオートマティックに大蔵省の方と話が当然つくことになっております。だからあとは財政の方の関係でありまして、農林省の事務当局としてはそれ以上は申し上げられません。
○中村(高)委員 大蔵当局とむろん話し合いをつけなければ金が使えないことはわかりますけれども、農林省で持っている予備金というものはないのかどうか。政府の一般的な予備金でいくのか。農林省関係で使える予備金のワクというものは、これは大体各省の予備金の支出というものが予定されておって、農林省関係だけで全部予備金を使ってしまうわけにもいかないと思いますが、そういう場合に一体どうなるかということを私は聞いておるのです。
○森説明員 先ほどから金融課長が申し上げておりますのは、過年度の災害に対する利子補給の分を、そう言っては何ですが、ややゆとりを持って組んでいただいておるわけであります。従いましてこの法律制度が動いて、指定になりまして、三分五厘のあれについて利子補給をする事態につきましては、年間組んでございますから、当年度の災害についても使えるように御了解を得てあるわけであります。従いまして、普通の年度といたしましては十二月に国会が召集されますので、一—三月に使える分を当年度の災害に使えるように回す、こういうことで御説明申し上げたわけであります。従って、それでもまだ足らないということになりますれば、十二月以前に御処理をお願いしなければならぬということになるわけであります。申し上げましたのは、十二月から三月までの過年度の利子補給について組んである分を大蔵当局と相談いたしましてその前の分に使わしてもらって、そしてあとの穴の分を次の補正でやっていただけるような処理もできるように、当年度の災害について使えるように御了解を願っておるということを申し上げたわけであります。
○稲富委員 関連して。こちらで聞いておりますのは、現在の利子補給が八億かの予算があるというのは、過年度の利子補給も含んだものがあるので、いささか余裕があるというのだから、今回の利子補給をする場合にはそれらの支出も一応見られる、こういうことになるのでしょう、それで足らざる分は予備費からまた出すという一つの方法がある、その予備費の額がそれではどのくらい見られるかということです。さらにまた予備費からで足らざる場合には、追加予算とかそういう方法をとってやるのであるかどうか、こういう点をはっきりしてもらえばいいわけです。
○大坪説明員 今回の災害は御説のように、これは予見すべからざることでございますから、当然予算上は一般予備金の問題になってくるわけであります。ただ先ほど来申し上げておりますように、昭和三十一年度や三十二年度の、つまり過年度の利子補給の分といたしましての額が八億組んである、これは大体において余裕があるし、かれこれ彼此流用ができるという形にしておりますから、その八億の範囲内で一応使っておきまして——もちろんこれは災害が非常に深刻と申しますか、融資金額が非常に多くなりまして、そうして足りない場合は、当然これは最初から予備金を一応折衝しなければならぬことになりますが、御承知のように年度当初でございますので予備金も相当一般会計にあるはずでございますから、それを使い切ってなお足りないというような場合、これは元の金額の融資金自体をどうこうするという問題ではなしに、利子の差額の補給でございまして、金額といたしましては何千億、何百億という金額にならない問題でございますから、その程度で大体事務的にやっていける、かように考えております。
○細田委員 局長に伺いたいのですが、課長でもいいです。今度の冷害で農林省へ集まった資料では、全国的に幾らの損害があるか。それに対して(「はっきりしないと言うのだ」と呼ぶ者あり)はっきしないならば農林省の見込みがあるわけだ。(「それもわからないと言うのだ」と呼ぶ者あり)そんなばかなことはない。農林省の見込みというものは、長年の経験で、この程度はあるということがわかるはずだ。それといま一つは、これに対して共済金はどう、系統金融の方からはどう、どんなくらいの農村に対する措置ができるか。もちろん損害額の確定が出ていないので共済金なんかの確定した数字を私は求めているわけではないが、あなたの方の推定では全国的にどんなくらいの損害か、そうしてこれに対して共済金の取れるものと取れないものがあって、今度の麦なんかは取れるが、ほかの作物では取れない場合が相当あるが、共済金がどんなくらい農村に支払われて、系統金融の方からどんなくらいの措置があなたの方としてできるか、この点を一つ伺っておきたい。
○藤巻説明員 被害の量につきましては、先ほど来御答弁申し上げております通り、今のところまだ全国的に数字が集まっておりませんので、鋭意私の方で調査し集計を急いでいるわけでございます。従いまして現在のところどの程度になるかということは見当がつきかねるわけでございますが、過去の凍霜害の被害見込み金額を見ますと、三十一年の四月の末、五月の初めにございました凍霜害はかなりひどく、全体で百九億というような数字に上っております。時期的に見ますと、三十年の四月の初めにございましたのがことしのと似ているわけでございますが、このときは地域が非常に狭うございまして、二十七億ぐらいで済んでおります。ことしはこれよりも地域が広い、あるいは程度が深いということで、かなりの数字に上るものとは考えられますが、まだはっきりしたことは申し上げかねるわけでございます。
○中村(高)委員 大臣がおいでになっておられる間に一つ伺いますが、本年の三月末から、雪による凍霜害で全国的に農作物の被害が非常に甚大でありまして、特に関東地方を中心といたしまして麦類のごときは全滅に瀕しているようなところも非常に多いのであります。大臣もその実情については十分に御存じとは思いますが、各府県とも目下被害を調べておりますし、農林省で目下調査中でありますが、非常に被害が多いようでありますので、これからわれわれも政府に対しましていろいろの施策を要求いたしていきたいと思っておるのでありますが、特に政府に動いてもらいたいと思いますのは、こういう天災の場合に処するための資金の融通を行うことのできます暫定措置法というようなものもございますので、すみやかにこの法律の適用を受けるような御配意を願いまして、それと同時に、その法律の裏づけとして予算上の措置もとっていかなければならないという事態に順次相なると思うのでありますが、これに対します大臣の御所見を承わっておきたいと思います。
○石井国務大臣 今回の雪害、凍霜害が予想以上に激しいものであることは、御報告のたびにだんだんひどくなる状態でございます。農家に対して御同情にたえないのでありますが、今鋭意その報告を集めることに努力いたしておりまして、報告がそろいまして検討いたしまして、一日も早く営農の資金等が出るように、これは言うまでもないことでありますが、私どもの仕事としてぜひやらなければならない、そしてもしこれについての予算の措置をとらなければならないものがありますれば、当然の問題といたしまして、予算措置を講ずるように努力をいたします。
○中村(高)委員 こまかいいろいろの御注文あるいは要請がございますけれども、これは事務当局でけっこうでありますから、その際にまたお願いをするといたしまして、今も事務当局との間で予算上の用意を伺っておったのでありますが、三十三年度の予算の中にこういう天災の場合の利子補給として八億四千万ばかりの用意のあることが明らかになったのでありますが、今度の被害は各県とも非常に金額が多いようでありますから、結局農家も営農資金等の借り受けをしなければ生活にも困るような状況になってくるようでありますので、もしその予定をされた予算上の金が不足というような場合には、たとえば一般の予備金から支出をするとか、あるいは必要においては追加予算の請求をなさるとか、そういうような各般のお考えが必要だと思うのでありますけれども、もし被害状況が非常に多いという場合には、今後とも予算上について追加予算等の考慮も払えるかどうか、こういうことを大臣からお聞きしておきたいのであります。
○石井国務大臣 農林省の持っております金で手当が不足の場合においては、予備金の支出を求めるなり、その他の方法を講じなければならぬと思う次第でありますが、まあどういうふうなものが出てくるかはっきりいたしませんが、第一段階において農林省の自力、その次は予備金、それで足りぬようなところまでいけばもっと先の問題まで入るかもしれませんが、予備金の支出等でおそらくまかない得るだろうと思いますが、いずれにいたしましてもこの救援の措置を講ずるという方向に努力をしていきたいと思います。
○稲富委員 さらにこの機会に農林大臣の臨時代理にお聞きしたい。これは先刻からも事務当局との間にいろいろ質問応答があった問題でありますが、こういうような農産物の被害というものは毎年繰り返されるというような状態でございますので、こういう問題に対しましては、農業災害に対する一つの基本法というものを作って、やはりこういう立法措置を、恒久的なものをやる必要があるのだ、こういうことが非常に論議されております。事務当局としてもそういうことの必要性は先刻からも御答弁になっておるのでありますが、要は、これはやはり大臣の責任に関することでございますので、そういう方向に一つ政府としての考え方を立案していただきたい、こういう考えを持っておるのでありますが、あなたは臨時でございますけれども、大臣が帰られましたら閣議等の問題ともなりますので、それに対するお考えを特に一つお願いしておきたいと思います。
○石井国務大臣 農業災害はほかの建設省方面の災害と同じように、日本では絶えず起る問題であります。こういう問題につきましても、何か基本的な法律を設けたらという考えの起ることもまことに当然だと思いますが、これをどういうふうにしてやっていくか、なお私初めて承わりましたが、趣旨においてはごもっともだと思います。とくと検討いたしたいと思います。
○楯委員 関連。前の事情はよくわかりましたが、この災害を受けた農家で全部の人が、われわれ地元に参りますと言っておることは、非常に営農資金の融通がおくれておる。あるいは共済の交付金が非常に手間どっておるという声が強いのです。従って今度のこの甚大な被害に対しては、早急にそうした金が農民の手元に渡るように措置をお願いしたい。そこで事務当局でけっこうでありますが、一体損害の総計ができてからどのくらいたったら被害農家の手元にそうした金が渡るのか、大体の予想を一つ伺っておきたい。
○石井国務大臣 天災を受けた場合に政府がこれの援助、補助ということをやりながら、それが非常に効果的な時がおくれるということは、私ども絶えずそういう場面にぶつかった経験があるのでありまして、ほんとうに一日も早くそういう手段を講じなければならぬということを私も切に思うものであります。今度の場合も、私この間から言っておりますのは、調査をまだかまだかと急いでどんどん集めて、そして早く処置をすべきじゃないかということをしきりに言っております。どの程度でやりますか、私承知いたしません。事務当局からお答えいたします。
○小林説明員 御説明いたします。被害の額が確定いたしますれば早急に政令指定の事務的な取り運びを進めたいと思っております。実は前年度おくれましたのは、次から次へと災害が出て参りまして、その災害を新しい政令に乗せろという要望が強かったものでございますので、そういうことからおくれたのでございまして、本年度はそういうことのないように、事務的な取り運びを、この点に対しまして早急に進めたい、かように思っております。
○稲富委員 大臣は忙しくて時間の余裕がないようでございますが、大体われわれは今回の災害に対しましては、事務当局との間にいろいろ質問し検討して、事務当局の意のあるところも聞いておきたいと思うのです。そしてこれの実現は閣議において大臣より強く要望してもらわなければできないのでありますから、事務当局の報告によって、それが実現方に対しては一つ大臣より万全の処置をとってもらうようにこの際お願いし、これに対する大臣のお考えを承わり、さらに時間の余裕ができますならば、以下いろいろな事務的な問題は事務当局に聞きますので、大臣としてその話を聞いておいてもらいたい。
○石井国務大臣 ごもっともでございます。これがきまりまして一日も早く適当な出資ができますように、これは私全力をあげて一生県命やります。私、はなはだやむを得ぬ用事がありますので……。
○田中(織)委員 関連して一問だけ。凍霜害の被害のことでありますけれども、これは七日付でありますか、統計調査部の調査が出てきておるのですが、先ほど全般的に伺いますと、まだこれがごく最初の報告だということでございますから、了解いたしますけれども、特に私の和歌山県の状況によりますと、山間部の桑などに軽微の被害がある見込みだというのですけれども、実は七日に和歌山県下の凍霜害の被害の多いところから町村長などがかなり多数参りまして農林省にも陳情していると思うのです。本委員会の委員の皆さん、並びに私ら和歌山県選出の国会議員に県から提出されております資料によりますと、被害総額十三億という近来にない農作物の被害を報告してきておるわけなんです。それでこういうような軽微だ、ごく初期の報告に基いてやられたことにしてもそういうことではどう実情と大いに食い違いますので、その点は関係の町村長からの陳情もありますが、ぜひこれは訂正していただかなければならぬと思うのですが、その点いかがなものでしょう。
○藤巻説明員 お配りしておりますのはほんの第一報でございまして、私どもこれよりもずっとふえるのではないかという心配もいたしております。和歌山につきましては、被害軽微の見込みと書いてございますが、その後事務所の方によく聞いてみまして、正確なものを出したいと思っております。
○田中(織)委員 もう一点伺いますが、被害の関係で、いわゆる農業災害補償法の対象作物の麦類だとか、粟糠だとかいうようなものは両方合せてかれこれ一億程度のものであります。あまり大きくはないのでありますけれども、紀州の特産物である和歌山県の果樹関係には相当な被害があるわけであります。県の報告では梅の関係で二億四千万円、それから富有ガキ等のカキ、これが約三億五千万円ばかり、それに夏ミカン、ネーブル、ミカン等の柑橘類の被害が一番大きくて四億数千万円、実はこういうような被害が出ておりますので、特に和歌山県については特別な調査をお願いしたいということ。今申しましたように災害補償法の対象外作物である果樹、蔬菜の被害が和歌山県の場合には非常に多いようでございます。こういう点については特別の救済措置——これは農業災害補償法では適用外になるわけでありますが、今度の場合には特別な処置を講じていただかなければならぬと思うのでありますが、その点がどういうふうになりましょうか。それと先ほど来いろいろ御意見が出ております被害農家に対する天災融資法を、こういうような災害補償法の適用外の果樹と、その他の農作物等に対する被害農家にも当然適用してやっていただきたいと思うのです。その点は問題がないと思うのでありますが、この点についても一つお答えを願いたいと思います。
○小林説明員 天災融資法は果樹にも適用がございます。
○稲富委員 大体先刻から同僚委員から質問されておりますので、なるだけ重複を避けて簡単に要点だけを二、三お尋ねしたいと思うのでございますが、今回の災害がただいま田中委員も申しておりましたように、果樹等に非常に被害があるということは御承知の通りでありまして、ことにカキのごときものは今度の災害等を見まして、従来の関係から見ますと、あれほどの被害があればほとんど二年間は皆無だとさえいわれているような状態であることは御承知であると思います。こういうような点から申し上げまして、天災融資法が適用されるということは先刻からの答弁ではっきりしておりまして、ただ問題は天災融資法におきまする融資額というものが多分十五万円になっておったかと思いますが、こういう被害甚大なものに対しましては、こういう金額でいいのであるか、融資額の十五万円というものをもっとそれ以上にこの際上げる必要があるのじゃないか、こういうことをわれわれは考えるわけであるが、これに対しましてはどういうような考えをあなたの方では持っておられるか。
○小林説明員 今の問題は法律改正の問題でございますので、説明員としましてはお答えするのが越権だと思いますので、ただその趣旨といたしまして、この天災融資法で出しますのは経営資金でございまして、次の再生産を確保するために必要な資金の手当をするという考え方になっております。従いまして今度のような果樹の大被害というのは天災融資法始まって以来のものではないかと思っておりますので、まだそういうことで調査が進んでおりませんから、私としましてもどういうふうな金額がいいのかということにつきましては、まだここで自信ある御説明を申しかねるのでございます。
○稲富委員 それからこれはただいま田中委員からも質問のありました点の御答弁でございますが、これでは農業災害補償法以外の果樹その他に対する具体的な対策、これはどういうような考え方を持っておられるか。こういう点から申し上げまして天災融資法の金額の増額が必要ではないかということを私たちは考えておるわけでございまするが、この災害補償法の対象外の作物に対する具体的な補償法は、どういうふうな考えを持っておられるか、これを一つ示していただきたい。
○永野政府委員 果樹関係につきましても、これは今後の木の発育の状態をよく見定めなければならない問題でございますが、将来の生産を確保いたしますために木の勢いをつける必要がある。従って肥料の問題あるいは薬剤の問題あるいは防除機具の問題、こういう問題につきまして非常に強い御要望が参っておるのでございます。私どもといたしましては、過去のいろいろな例もございます。また今後被害の状況がある程度明らかになりますれば、それに対しましてどの程度の措置が必要であるかというようなことが具体的になって参りますので、そういう際に十分検討して参りたい、こう考えております。
○稲富委員 それでは今御答弁のありました中の被害農作物の病虫害防除に対する補助金の問題でございますが、これが防除機具等の補助率の、現行の四分の一でございましたか、こういうような率というものは、何とかやはりこういう大きな被害に対しては、二分の一とか、そういうような比率を上げるというような考え方も一つの方法であると思うのでございますが、これに対してはどういう考えを持っておられますか。
○永野政府委員 防除機具の普及につきまして現在計上いたしております予算は、一般的に非常に防除機具の整備がおくれておる地方に普及をしたいという意味で計上いたしておりますので、この災害関係でそういう措置をいたしますとしますならば、別途な予算措置が必要なわけでございます。その際にただいま御指摘のございましたような点は、なおいろいろ私どもの方も検討すべき問題が残っておりますので、十分検討した上でないと、補助率を具体的にどうというような点までは、ただいまの段階ではむずかしいのでございます。
○稲富委員 そうすると、防除機具等の補助率の引き上げなどは、あなたの方の行政措置でいけますか、それともそういう比率に対しては特別な処置をとられるつもりでございますか。
○永野政府委員 それは新しい措置として、十分財政当局とも協議をしてきめなければならない性質の問題でございます。
○稲富委員 それでは行政措置でできる、こういうようなあなたの方の解釈で、それでいいわけでございますか。大蔵当局と話されて、その率の問題は行政措置でできる、こういうことでございますか。
○永野政府委員 先ほどの事務次官のお答えもございましたように、災害のための予備費を支出する、この支出をどういう表現でいくかという問題でございますので、行政措置でできるわけでございます。
○伊瀬委員 大体稲富委員の御質問でわかりましたが、従来樹勢回復のために、桑とかあるいはお茶などに肥料の助成をやっておられましたが、今度は特に果樹類でも、桃とかカキとかというようなものの被害が多いと思うのですが、そういうものに対してはどういうふうな処置をとられるか、この際お聞きしたいと思います。
○永野政府委員 先ほど申し上げましたように、各地方にわたりましていろいろな種類の果樹について、相当激しい被害があったとは承知をいたしております。ただその被害の程度が、今後の生育の状況によりまして、どういうふうになるかという問題が、非常に技術的にはございますが、判断の困難な問題でございますので、私どもといたしましては、統計調査部の方の調査を頼りにいたしまして、それが判明をいたしました段階でどういうような措置をとるかということを検討しなければならぬ、こう考えておるのでございます。今日の段階でそれらにつきましてどういう措置をするということは、まだ申し上げることは困難でございます。
○伊瀬委員 桑とか、それからまたお茶とかいうようなものに対しては、これから肥料をやると、時期は少しおくれても発芽はするのでありますが、カキなんかはこれから肥料をやるということになると、いたずらに徒長しまして、結果枝が生まれてこない、こういうことになると、明年度まで二カ年の被害になると思うのですが、こういうようなものに対する災害補償法の適用はお考えになっておりますか。
○永野政府委員 カキ等につきまして、農業災害補償法を適用するというような点につきましては、技術的に相当まだ研究の余地がございます。今日これを適用するということは、ちょっとお答えいたしかねるわけであります。
○伊瀬委員 毎年たとえば長野県とか、青森県あたりには、リンゴの被害が出たというようなことも聞いていますし、果樹にも災害補償法の適用をして、農民の被害を少くするというようなことで、ぜひともこの災害補償法の適用を受けるように、私は一つ要望したいと思うのですが、いかがなものでしょう。
○永野政府委員 私ども生産を担当しております部局といたしましては、ただいまお述べになりましたことと全く同じような前提で物事を考えておるのでございます。ただ災害補償法を主管しておられます経済局の方といろいろ協議をいたさなければなりませんが、この点につきましては、相当技術的にいろいろまだ検討しなければならぬ点が残っているのではないかと思いますので、今日の段階でこれをはっきり申し上げることは困難であります。
○伊瀬委員 田中委員も御要望なさったのですが、果樹類は和歌山あたり被害は山間部においてはきわめて軽微だというように農林省の報告に出ておりますが、そうではなしに、今聞くと十五億とかいうようなことをおっしゃっている。私の方の奈良県においても、すでに五億数千万円というような被害が出ておるのでございますが、こういうことに対しては至急調査を完了するとともに、現地にこの被害状況の視察調査団のと派遣ということも、一つ至急に委員長において取り計らいをお願いしたいと思います。
○稲富委員 それからもう一点お聞きしたいのですが、こういうような災害に対しまして自作農創設維持資金の貸付、これは平年度の貸付の別ワクで何とか災害に対して考えるようなことを、農林省で考えておられるのであるかどうか、こういう点が一つ。さらに現在の貸し付けておりますあるいは農林漁業金融公庫等の貸付の償還が、非常に被害の甚大であった地域に対しては、一年間の償還延期をやるような方法はとられないものであるか、この二点だけをお聞きしたい。
○小林説明員 自作農資金の問題でございますが、この額は前年に比較いたしまして二十五億の増加になっております。七十五億というワクになっております。従いまして前年よりはそういう点で余裕があるわけでございます。過去の例から申しますと、別ワクといたしまして、また設定したことはございますけれども、今まだ年度当初で、自作農自体の割当なり、あるいは消化ということが進んでおらないわけでございます。従いましてこれが果して足りるか足りないかという問題になりますと、この点をよく検討いたしまして、もし必要な場合は大蔵省に対しましてまた協議いたしたい、かように思っております。
○稲富委員 その場合、別ワクですか。
○小林説明員 まだ今のところ七十五億円のワク内の問題で、消化しておりませんので、そういうことで大蔵省ともよく相談しましていたしたいと思っております。ただ償還延期の問題につきましては、まだ被害程度がわかりませんし、現在の段階におきまして、自作農維持金融というのは、非常に長期でございまして、最高二十年でございます。従いまして毎年の年割り額といたしますれば、その総額に比しましては割合に僅少なのでございまして、その点でその償還能力ありなしという点について、十分検討しなければならぬ問題があろうかと思いますが、まだこの災害につきましては、私の方も数字も確定しませんので、まだ準備不足の段階でございますので、ここで確定的なことを申し上げかねるのでございます。
○稲富委員 ただいまの償還延期の問題でございますが、これは基本的にあなた方の考え方、非常に無理があると思う。もちろん今日の農民の負担能力というものは償還延期をするというのはぎりぎりの償還をしているわけです。何かこういうような天災をこうむったら償還に対して非常に支障を来たすという農村経済というものを常に考えておらなければならぬ。農民の経済力は余裕がないのです。その点は、長期であるということだけでなく、農民が災害をこうむった場合は、負担能力を検討しなければならないという考え方でないと家際無理があると思う農民の経済力というものは、私が言わなくても、釈迦に説法で御存じだと思う。ぎりぎりの経済線に来ているのだから、災害のひどかった場合に対しては償還延期の方法をとるということが、たとえ期限は長くてもやはり考えなくてはならない問題じゃないかと思う。もちろんあなた方として措置する上においては、災害の実情を調査してからということになるでございましょうけれども、災害があったとすれば、これに対してはやはり償還延期の措置をとってやることが、農民の経済力をふやす意味から、あるいは融資の目的からいっても本筋ではないかと思います。こういう意味で、この問題に対してはあなた方はぜひ一歩進んだ考え方を持っていただきたいということを申し上げるわけであります。
○小林説明員 自作農がもしその金を借りられなければ農地を手放さなければならぬということになりますと、確かに経営としては限界に来ている農家でございます。従いまして、大きな災害を受けますと、確かに稲富委員がおっしゃいましたようなことになろうかと思います。その点については、農林漁業金融公庫が償還延期の問題をきめることができると思いますので、公庫の方にも十分これを検討させるように連絡いたしたい、かように思っております。
○原(捨)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十二分散会