地方行政委員会 第29号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1958/04/18
会議録
○矢尾委員長 これより会議を開きます。 本日は、まず中井徳次郎君外十一名提出にかかる地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題として、提出者より趣旨の説明を求めます。川村継義君。 —————————————
○川村(継)委員 ただいま議題となりました地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨を簡単に御説明いたします。 地方財政再建促進特別措置法に基いて当初承認を受けた団体は、府県、市町村合せて五百八十八団体でありましたが、三十一年において三町村が再建を完了し、その他町村合併によって町村数が減少したため、昭和三十二年度においては十八府県、百七十一市、三百六十八町村、合計五百五十七団体であります。これらの団体が赤字再建団体として本法の適用を受け、当該団体の財政再建に乗り出さねばならなかった理由については、いまさらるる説明するまでもありません。一口にして言えば、当該団体の財政運営の不手ぎわに基因するものもあったでありましょうが、経済不況による税収難、相次ぐ災害に対する財政負担、国の施策に基く行政制度に伴う財政負担の増大、あるいは地方債計画の不適格、補助金制度の行き過ぎ等、政府の行財政措置によって地方財政を困窮の極に陥れたその責任の大であったことは、当時異口同音に指摘されたところでありました。それがまた昭和三十年政府をして、地方財政再建促進特別措置法を立法、成立せしめ、財政的に行き詰まりつつあった地方団体を、強権的に救済しようとした措置となったのであります。自来地方団体の財政再建に対する非常な努力は、国の財政措置と相待って、三十一年度のごとき経済界の好況、地方税収の増徴施策とによる各年度の自然増収も少くなかったので、再建団体においても、一部の団体を除いては、再建計画が順調に進捗していると見られるに至りました。しかし将来再建団体が再建計画を合理的に進めていくためには、行財政の運営上なお幾多の大きな犠牲をこうむらねばならないのであります。再建団体といえども、地方自治の本旨をゆがめることは許されません。中央集権的強権のもとに準禁治産者的立場に立っている再建団体をその圧迫から解放し、さらに財政再建団体に対する国の責任分野をより一そう明らかにしようとするのが、本法案を提案する理由であります。 次に、その内容について御説明いたします。 第一点は、再建計画と予算の調整との関連であります。現在では予算の調整は必ず再建計画に従ってやらねばならないというようになっておりますが、そういうように努めなければならないと表現を改め、緩和措置をとろうということであります。すなわち再建団体の予算編成は、きびしく束縛を受けているのでありまして、そのため一々ささいな財政上の変更につきましても、計画変更の承認を受けねばならないということで、著しく地方自治体の自主性を侵しているのであります。再建計画による拘束というものは、至って大まかに行うのであって、一々こまかい点について、政府としては自治体の運営に介入するものではないと、本法審議に当って政府は言明していたのでありますが、実際の運営についてはそうではなくて、給与改訂の際、給与表適用の一例にも見られたように、再建計画を通じ、財政運営の相当こまかい内容にまで介入を受けておるというのが実情であります。この点は、自治行政の本質に顧みて不適当な束縛規定と考えられるのであります。 第二点は、利子補給の問題であります。法の第十五条によりまして政令の定める基準によって、利子補給をするということになっておりますが、法律の中で三分五厘をこえる分については、五分以内で利子補給をするということは、大体五分の利子補給はできるものとの見解をとっていたのでありますが、実際は政令で二分五厘とか三分というように利子補給を制限しておるのであります。従って委員会審議の期待にこたえるためにも、再建債の利子負担の重圧を緩和するためにも政令で定める基準による項を削除することは必要な措置であります。これは当然赤字再建団体に対する国の責任施策にこたえることでもあります。 第三点は、財政状態の好転によって、もはや再建団体としてではなく、自主的に再建できる可能性も一部では生まれているのでありまして、昭和三十三年度、すなわち本年度以降において、自主的な再建ができるというような団体については、法の中に所要の規定を置いて、再建団体が自主的に再建をする道を開いてやるという措置をとろうとするものであります。この場合、もちろんそれ以後は利子補給はなくなるわけでありますが、再建債の償還については、直ちに繰り上げ償還をするということではなくて、原則として、既定の計画によって年次的に償還をするという道を開いてやるというのであります。 以上が本法案のおもなる内容でございますが、提案の理由にも申し述べました趣旨に基いて、社会党は去る第二十六国会においても本法案の改正案を提案いたしましたが、今また本国会に同趣旨の改正案を提案いたします。 なお、本案施行に要する経費としては本年度約三億円、平年度約五億円の見込みであります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○矢尾委員長 本案に対する質疑は次会に譲ることといたします。 暫時休憩いたします。 午前十一時四十一分休憩 ————◇—————