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28回国会衆議院1958/04/17

地方行政委員会 第28号

発言数
11
登壇者
4
会派数
2
開催日
1958/04/17

会議録

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 これより会議を開きます。  この際理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。理事永田亮一君が去る十一日本委員を辞任されましたのに伴い、理事が一名欠員となっております。この際その補欠選任をいたしたいと存じますが、先例により委員長において指名するに御異議ありませんか。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 御異議なしと認めます。永田亮一君が同日再び本委員となられましたので、永田亮一君を理事に指名いたします。     —————————————

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 次に小委員会設置の件についてお諮りいたします。請願審査の慎重を期するため、請願審査小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 御異議なしと認め、請願審査小委員会を設置するに決しました。  なお、右小委員の員数は七名とし、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 次に地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、まず政府より趣旨の説明を求めます。郡国務大臣。     —————————————

郡祐一自由民主党自治庁長官

○郡国務大臣 ただいま議題となりました地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨を御説明いたします。  ここ数年来講じられて参りました地方財政健全化措置の進展に伴いまして、さらに、地方公共団体の財政運営の面におきましても、年度間の財源調整を強化し、国と地方公共団体及び地方公共団体相互の間における財政秩序の適正化をはかり、財政運営の合理化を通じて長期にわたる健全財政の基盤の確立を推進して参る必要があるのであります。  以上が本法律案の提案の理由であります。  次に本法律案の内容の要旨につきまして御説明申し上げます。  第一は地方財政法の改正に関する事項であります。  その一は、地方公共団体における年度間の財源調整に関する規定の整備をはかったことであります。  従来からも財源調整に関する規定があったのでありますが、これを全面的に改正し、一般財源が、新たに増加する義務的経費の額を著しくこえて増加することとなる場合におきましては、その著しくこえることとなる額は、災害により生ずる経費または減収の補てん、赤字の解消、緊急に実施を必要とする大規模な建設事業その他やむを得ない理由により増加した経費の財源に充てるほかは、積み立てるかまたは地方債の繰り上げ償還の財源に充てなければならないものといたしました。なお、この積立金は、経済事情の変化等により歳入が激減した場合の財源不足額の補てん、緊急に実施することが必要となった大規模な建設事業の経費、災害により必要となった経費または減収の補てん及び地方債の繰り上げ償還に充てる以外には、費消することができないこととしたのであります。  その二は、従来、会社その他の法人に対する国または地方公共団体の債務保証については、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律によって原則として禁止せられていたのでありますが、今回地方公共団体については地方財政法で規定することとし、債務保証のほか、これと性格の類する損失補償及び元利補給についても、法律または政令で定める場合を除き、地方公共団体はこれを行うことができないものとしたことであります。  その三は、地方公共団体相互の間における財政秩序を確立するため、地方公共団体は、その相互の間における正常な負担関係を確保すべき旨を明文をもって明らかにするとともに、都道府県またはその機関が行う建設事業の経費の一部を市町村に負担させる場合においては、政令で定める基準に従うようにしなければならないこととしたのであります。なおこれに伴って関係法律の規定を整備することといたしました。  第二は地方財政再建促進特別措置法の改正に関する事項であります。  地方公共団体は、従来から、当分の間国に対して寄附金等を支出してはならないこととされているのでありますが、地方財政の実情かんがみ、公社、公団及び公庫についても同様に取り扱うこととし、国及びこれに準ずる機関と地方公共団体相互の間における財政秩序の一そうの合理化をはかることとしたことであります。  以上が、地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 この際、本案について小林財政局長より補足説明を求めます。

小林與三次総理府事務官(自治庁財政局長)

○小林(與)政府委員 簡単に逐条に補足説明を申し上げたいと思います。  第一は、地方財政法の改正の問題でございまして、そのうちの四条の三を全文改正をし、それに関連して四条の四を設けております。現在でも地方財政法の四条の三におきまして、地方公共団体における年度間の財源調整の規定がございまして、ある場合には積み立てて地方債の償還財源に充てる等の規定を設けておるのでございます。しかしながら、現在の規定は少し不十分でございまして、現行法によりますと、交付税の額とその算定に用いた基準財政収入額との合算額が、基準財政需要額を著しくこえる場合に積み立てる、こういう趣旨の規定になっておるのでございます。具体的に申しますと、特別交付税がふえた場合しか、実際問題は適用がないのでございまして、これはむしろ特別交付税の問題でなしに、税収をひっくるめた一般財源が例年度よりも著しく伸びた、つまり通常の経済の伸び以上に著しい一般財源の伸びがあった場合におきましては、そうした異常な事態が将来必ずしも続くわけではございませんので、後年度における財源調整に備えて、その一部を積み立てる等の措置を設くべきものといたしたのでございます。  もう一つは、現行法によりますと、その場合にも災害その他やむを得ない事由がある場合を除いて積み立てる、こういう趣旨になっておりますが、災害その他やむを得ない事由というのが、必ずしも明確でありませんので、その点をなるべく明確にしょう、こういうことで、災害によって生じた経費の財源または災害によって生じた減収の補てん、あるいは前年度までに生じた赤字の補てん、その他緊急に実施することが必要になった大規模な土木その他の建設事業の経費その他必要やむを得ない経費、当然自治団体の経営上どうしてもやむを得ない臨時的な経費等を別にいたしまして、著しくこえることになった部分について、その部分だけ財源調整のために積み立てる、その趣旨を明らかにいたしたのでございます。  それからもう一つは、現行法によりますと、「積み立て、又は地方債の償還財源に充てる等」と、こういう趣旨になっておりまして、単に地方債の償還費に充てればいいということになっておるのでございます。しがしながら、これらの異常の収入があった場合には、むしろ繰り上げ償還等の特別の措置をしなければ意味がないので、積み立てるか、あるいは繰り上げ償還を行うような形に建前を改めたわけでございます。しかしこの規定は、いずれも地方団体の自主的な財政運営の基本方針を書いたのでございまして、直接これを指揮したり監督したりするという問題は全然ないのでございまして、団体の自主的財政運営の基本方針として、それぞれの団体が自主的にこの法律の趣旨によって行うことを、法律といたしまして期待することにとどめたのでございます。  それからこの積立金の始末の仕方を書いておかなかったならば、この積立制度がなくなりますので、四条の四でこの処分について、処分する場合を列挙することにいたしたのでございます。その場合は、経済事情の変動等によって、後年度において財源が著しく不足する、そういう場合は当然そういうために設けた積立金ですから、使ってもよろしい。その他緊急に実施することが必要になった大規模な土木その他の建設事業で、臨時的な経費でやむを得ない経費が多額に要ることがあるのでございます。そういうためには、この積立金制度を活用するということがきわめて適当でありますので、これを活用する。その他災害の始末とが、あるいは繰り上げ償還等の場合に積立金を用いることにいたしたのでございます。  それから次に第七条の規定を若干改正いたしておりますが、第七条も、これは国の財政法と同じ趣旨の規定でございまして、決算の剰余金があった場合には、二分の一以上の金額を地方債の償還財源に充てるということになっておるのでございます。それを単なる地方債の償還財源でなしに、これも積み立てるか、繰り上げ償還に充てるようにするように改めることにいたしたわけでございます。  次は十二条の二でありまして、債務保証等の制限に関する規定を財政法に入れることにいたしました。この規定は、実は別途参考資料でお配りしてございますが、現在法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律というのがございまして、政府または地方公共団体は、会社その他の法人の債務については保証契約をすることができない、ただし大蔵大臣の指定したものについてはこの限りでないという現行法が、昭和二十一年に設けられまして運用されておるのでございます。これによりますと、政府のやる場合は別といたしまして、地方公共団体が債務保証をするのを大蔵大臣の承認にかけるということは、地方財政の運営から申しまして筋が違うのでございまして、もし必要があれば自治庁長官が当然これは始末をすべき問題なのでございます。そこで今度大蔵省と話をつけまして、今の法律から地方公共団体を削りまして、地方公共団体に関するものは財政法の一般規定の中に取り入れることにいたしたのでございます。現在は一々大蔵大臣の個別的な承認になっているのでございますが、ものによりましては法律または政令で一般的にそういうものははずした方が、地方団体の行政の実態に合いますので、ただし書きを設けまして、法律または政令で定める場合はこの限りでない、一般的な排除の規定を設けることにいたしたのでございます。なお個別的に審査する必要のある場合もあり得ましようから、政令のうちに、自治庁長官の承認による場合という規定もあわせて入れることにして、実際の運用に支障のないように考えたいと存ずるのでございます。  その次は二十七条と二十七条の二、二十八条の二を改正いたしております。これは従来からいろいろ議論になっております都道府県と市町村の間における負担区分を、もう少し明確にする必要がある。つまり地方財政の問題は基本的には国と地方団体との間において、財源の配分その他負担区分の適正を期するという大きな問題が一つございますが、それとともに都道府県と市町村との間においても、やはり負担関係を明確にしなければ、都道府県がしばしば負担金等の名前において市町村に個別に、ばらばらに、いろいろの負担を命じておることが少くないのでございます。そのやり方につきましては何ら規制がございませんので、各県の思い思いにやっておりまして、ずいぶん極端な負担を市町村に命じている場合があるのでございます。思うに府県の仕事としておるものは府県が負担をするのは当然のことでございまして、財源の配分の上におきましても、財政計画なり交付税の配分の場合などには、当然そういう前提でやっておるのでございますが、それがさらに市町村に転嫁される。これはある程度の限度を置くべきでございまして、そこでそれぞれの仕事につきまして政令で一つの基準をきめ、その基準の範囲内において府県が市町村に負担金を命ずる、そういう仕組みにいたしたいと思うのでございます。こういうことでありますれば府県と市町村の筋道も立ちますし、またわれわれの方といたしまして財源の手当をする場合には、その政令の基準に従って市町村で見るべきものは市町村で見る、こういう建前をとりたいと思うのでございます。そこでそういう趣旨の規定を二十七条及び二十七条の二に入れることにいたしたわけでございます。その場合のそれぞれの事業につきまして、道路なり河川なり、仕事によって違うと思うのでございまして、それは何も財政法の施行令で一本に書く必要はありませんので、道路法なら道路法の施行令で書けばよい、海岸保全法なら海岸保全法で始末をしてよいのでございますので、それぞれ法律で府県が市町村に、負担金を取れるという規定のあるものは、その関係法律を改めて、政令の基準に従うようにしろ、こういうふうに改めたのでありまして、そういう関係法律の改正を附則であわせて行うことにいたしたのでございます。それからなお二十八条の二におきまして、そうした負担区分が明瞭になっている場合においては、その法令の趣旨に従ってそれぞれの団体が経費を負担すべきであって、みだりに他の団体に押しつけるということのないようにすることを明らかにしたのでございます。この極端な例が義務教育教職員の経費を市町村が負担しておる、これはしばしば問題になっておるのでございまして、今度別途義務教育の標準定数などというものができる、それに対して交付税で財源を保障する、そういう場合には当然府県が払うべきものは府県が払う、市町村が払っておりますと身分も本人も安定しない、恩給などもつきはしないし、成規の職員でないので、身分上も財政上もすこぶる筋が違うのでございます。そういうものは筋をはっきり立てなければ、ほんとうに地方財政の健全性が確保できませんので、その趣旨の規定を二十八条の二に入れることにいたしたのでございます。  それからその次は、地方財政再建促進特別措置法の二十四条を改正いたしております。この二十四条は、御承知の通り国に対して地方公共団体は寄付その他の名儀で金を出してはいかぬ、こういう趣旨の規定が現在あるわけでございます。これは国でやるべき仕事は当然国の責任でやるべきでありまして、御承知の通りに市町村あるいは府県にいろいろな形で経費を押しつけるということは筋が違うので、現在それは禁止されております。しかしながら実際見ておりますと、国といいましても国だけではやはり狭いのでございまして、国に準ずる公社とか公団、公庫等につきましても、類似の事例が少くないのでございまして、そういうものも国と同様に扱うことが筋だろう、こういうことでこれを入れることにいたしたのでございます。もっともこの現行法によりますと、施設を移管する場合は、自治庁長官の承認を得れば差しつかえないことになっておりますが、また場合によっては全然絶対禁止ということもかえって狭過ぎる、動きのつかぬこともありますので、この施設の移管その他やむを得ないと認められる政令で定める場合には、除外の道をあけておく、穴をあけておいた方が実際の運用も適当だろう、こういうことでそういう趣旨の規定を入れることにいたしたのでございます。  大体以上申しましたのが改正の中身でございまして、あとは経過措置といたしまして債務保証とか、こうした公社、公団等の寄付につきましては、経過的に現にやっておるものは当然それは差しつかえない、そういう趣旨のことをこの附則の二項、三項に入れることにいたしたのでございます。  そのあとの附則の規定は、先ほど申しました関係法律の改正でございます。  以上が今度の改正の内容でございまして、われわれといたしましては地方財政の問題は地方財政の財源を確保する、こういう問題が一つあるとともに、国と地方団体の負担関係を適正にする、それが一つ。それからいま一つは府県と市町村の間を適正にする、それが一つ。それからさらにいけばこの地方団体と住民の間の負担を適正にする、こういう問題が残っておるのでございまして、税外負担等、公費で負担すべきものは当然公費で見るような始末を考えなくてはいかぬのでございますが、この問題は地方の財源の充実と兼ね合せて考えなくてはいけませんので、今回におきましてはわれわれも努力いたしましたけれども、その力足らず、その点は十分な措置ができておりません。この問題は将来の問題にいたしまして、ともかくも府県と市町村の間、国及び国に準ずるものと地方団体の間、並びに地方団体自体が年度間にわたって合理的な財政運営ができるような土台を作る、そういう点につきまして改正することにいたしたのでございます。

門司亮日本社会党

○門司委員 今大臣並びに小林局長から御説明がございましたが、これの審議に当りましては、住民負担の区分、さらに市町村間の区分の問題等、いろいろあると思いますが、その中で、現実の問題としてわれわれが最も考えなければならぬのは、住民の税外負担の問題等であって、その中で最も大きな要素として指摘されておるのは、学校関係の負担がかなり多いと思います。従って議案の審議に当りましては、関係の省として一つ文部省の内藤局長かあるいは稻田次官が、大臣が出てくればけっこうだと思いますが、この辺の責任のある人に出ていただきまして、そうしてそれらの問題をやはりこの委員会としては十分究明する必要があると私は思う。委員長において、さように一つ取り計らいを願います。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員長 さよう取り計らいます。  本案に対する質疑は次会に譲ることにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十二分散会

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