商工委員会 第3号
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- 8 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1958/02/06
会議録
○小平委員長 これより会議を開きます。 この際、通商産業大臣より、通商産業政策に関する基本的な構想等について、説明を承わることにいたします。通商産業大臣前尾繁三郎君。
○前尾国務大臣 通商産業省の重要施策につきましては、私就任以来、たびたび皆さん方に申し上げて参っておりますので、実は事新しいことではないのでありますが、今回予算の編成を終りまして、予算の御審議を願っておりますこの際に、予算の裏づけとともに、もう一度申し上げたい、かように存ずる次第であります。 輸出の増大を中心に逐年発展してきたわが国経済は、去年初来経済拡大の〇速度が早過ぎましたため、輸入が急増しまして、国際収支は著しい逆調を示すことになったのであります。政府としましては、昨年五月来、金融引き締め措置を初めといたしまして、いわゆる緊急総合対策を実施して参ったのでありますが、その後、まず卸売物価が低落いたしますとともに、逐次生産調整が進展をいたしまして、国際収支も当初の予想以上に改善されるなど、全般的には順調に所期の成果を収めつつあるものと考えられるのであります。しかし、このような短期的調整措置もさることながら、わが国の経済が、長期にわたりまして安定した発展を遂げますためには、わが国経済の特質に基く問題点と、その解決の方向を把握いたしまして、所要の施策を着実に実施していくことが、何よりも肝要と存ずる次第でありまして、今後の通商産業政策は、これらの問題点を具体的に解明しながら、均衡のとれた経済発展を積極的に推進することにその重点をおくべきものと考える次第であります。 今後における通商産業政策は、貿易の振興、中小企業の振興、産業技術の振興、産業基盤の強化の四点にその重点を置くものといたしまして、当省関係の三十三年度予算案も、前述の重点施策の推進を中心に編成されておるのであります。 当省関係の三十三年度一般会計予算は、その総額におきましては、実質的には三十二年度の約百一億円に対しまして、二倍以上の二百十三億三千七百万円を要求しておるのであります。このうち中小企業信用保険公庫出資金八十五億円及び日本貿易振興会の出資金二十億円につきましては形式上大蔵省所管として計上されまするので、これらを差引ますと、当省所管の三十三年度要求額は、形式的には百八億三千七百万円となるわけであります。 また当省関係の財政投融資の予算は千七十二億円と、三十二年度当初計画に比べましても、なお約二十五億円の増額となっておるのでございまして、これによりまして上記重点施策の積極的な推進を期することができるものと考えておる次第であります。 以下、上記四重点の各項目ごとの具体的施策の概要を申し述べたいと存じます。 まず第一は貿易の振興であります。今後における世界的な輸出競争の激化に対応いたしまして、国際収支の長期的均衡を可能ならしめるよう、重化学工業の育成と輸出期待産業の設備の近代化を推進いたしますとともに、価格の変動による輸出の阻害を防止するため主要輸出品、主要原材料について所要の価格安定対策を講ずると同時に、産業界の自主態勢を整備するため一独占禁止法についても所要の検討を加える等、輸出振興のための国内条件を整備しながら、特に次の貿易振興対策を強力に推進する方針であります。まず第一に、経済外交を推進し、通商航海条約等の締結促進、賠償問題関税問題、輸入制限問題等の適時適切な処理等、貿易の基本的条件の整備に特段の努力を傾注する方針であります。 次に輸出市場の培養と輸入原材料の安定的確保をはかるため、東南アジア諸国等に対しまして、その開発計画を支援しながら、海外投資、技術協力等、いわゆる経済協力の促進をはかることが、ますます重要性を加えつつあることにかんがみまして、極力これが促進をはかる方針であります。これがため、まず日本輸出入銀行の貸出資金については、プラント輸出の促進とあわせ考慮し、三十二年度に比し約七十億円を増加して七百三十億円を確保し、三十三年度においては特に東南アジア開発協力基金の設定とも相待ちまして、海外投資を中心とする経済協力の強化をはかる方針であります。 また、三十三年度においては、東南アジア諸国の中小企業の振興に資するため、新たに印度の西ベンガル等に海外技術センターを新設する予定でありまして、このための経費一億一千二百万円を要求しておりますとともに、新たにアジア地域の経済事情の調査、技術者及び中小企業の海外進出促進のための事業を行いますほか、従来に引き続き海外投資に関する基礎調査及び海外よりの技術研修生の指導事業を強化する所存でございます。 次に、輸出振興の常道である海外市場の開拓維持については、今後さらに努力を重ねる必要が痛感されておりますので、海外における貿易振興事業の推進に当る中核体の画期的な強化を行うものといたしまして、このため新たに二十億円の政府出資を行いまして日本貿易振興会を設置し、従来から実施しておりました海外市場の調査、輸出商品の普及宣伝、貿易のあっせん、国際見本市等の諸事業を拡大強化し、さらに新たにマーケッティング事業により、重要輸出市場の維持開拓を積極的かつ活発に行う等、海外貿易振興事業を飛躍的に拡大する方針であります。以上の貿易振興及び経済協力関係予算総額としましては、三十二年度に比し実質的に二十五億円を増額しまして、三十七億三百万円余を計上して、万全を期している次第であります。 またわが国商社間の過当競争を防止しまして公正なる輸出取引秩序を確立するために、特に必要があるときは、業界に対し、協定の締結またはその改善を指示するとともに、過当競争要因がメーカー側にある場合におきましては、メーカーについてのアウトサイダー規制を行うなど、業界の協調態勢の促進をはかることとし、これがため目下関係法令の改正について準備中でございます。 次に対共産圏貿易につきましては、政府としては、国際的協調のもとに極力その増大をはかる方針であり、この意味で、昨年末締結されました日ソ通商協定による日ソ貿易の今後の発展に期待しているとともに、日中貿易についても、かねて懸案の第四次貿易協定がすみやかに成立するよう期待している次第であります。 第二に、中小企業の振興であります。中小企業は、わが国経済上きわめて重要な地位を占めている反面、その規模が零細であり、かつ、その数がおびただしいため、絶えず過当競争による経営の不安定に悩んでおりますから、その設備、技術等において立ちおくれておるのでありまして、今後中小企業の特質に応じた振興策を強力に講ずることによりまして、中小企業の健全な発展と国民経済の安定的成長とを期したい所存でございます。まず中小企業の組織の強化によりまして、その経営の安定をはかることが重要であります。これにつきましては、さきに成立を見た中小企業団体組織法の円滑な運用によって過当競争を防止し、中小企業者の不況克服をはかりますとともに、目下継続審議となっております小売商業特別措置法案のすみやかな成立を期待するものとし、もって小売商業の経営の安定をはかる所存でございます。 次に中小企業の金融の円滑化をはかることであります。これがためには、まず三十三年度におきましては、新たに八十五億円の政府出資を行いまして、従来の中小企業信用保険特別会計の資金を合計いたしますと百七億円の基金となるのでありますが、中小企業信用保険公庫を創設いたしまして、信用保証協会に対する資金の貸付と中小企業に対する信用保険業務を行わしめまして、もって中小企業の信用補完制度の飛躍的な発展に資する所存でございます。 また政府金融機関である中小企業金融公庫及び国民金融公庫につきましては、それぞれ二百七十五億円及び二百三十五億円の資金を資金運用部から融資をいたしまして、運用額において三十二年度を上回るそれぞれ五百七十億円及び八百四十五億円の確保をはかることとしましたが、さらに両公庫の運用部借入金の限度は、経済情勢の変動等特別の事由がありますときは、大蔵大臣の承認を得て増加し得るように措置することにしまして、昨年のような場合におきましては、必要に応じ上記金額を上回る貸付を行う等、今後における弾力的な運用を期する所存でございます。 また、商工組合中央金庫につきましても、商工債券三十億円を政府資金により引き受けることといたしまして、三十二年度の実行計画を約三百三十億円上回る二千五百三十億円の貸付を可能ならしめることとしておる次第であります。次に、中小企業のいわゆる体質改善をはかり、その経済的競争力を強化するため、中小企業の生産性の向上と合理化をさらに促進する必要がありますので、共同施設の設置及び設備の近代化を引き続き助成するとともに、経営の健全化、技術の向上に関しまして、一そう改善強化する方針で、三十三年度予算においては、設備近代化補助六億円、昨年度より五割増し、協同組合共同施設補助一億円、中小企業相談所補助六千二百万円、中小企業診断指導費一億五百円等、所要の予算措置を考慮しておりますが、特に三十三年度においては、各地方の公設試験研究機関の整備による技術指導の強化をはかるため、新たに六千万円を確保する方針であります。 以上、中小企業振興費総額としましては、本年度に比しまして実質的には約七十八億円増の九十六億四千五百万円となり、中小企業信用補完関係の出資金を除いた分としましては、三十二年度に比べまして約三億円増の十一億四千五百万円余を計上いたす予定になっておるのであります。 最後に、中小企業の税負担の軽減は、中小企業対策の最も重要なものの一つである点にかんがみまして、三十三年度においては、国税関係として一般的に法人税について税率を一律二%引き下げるほか、軽減税率の適用範囲を、従来の百万円から二百万円に引き上げることといたしまして、また地方税関係としては、事業税の軽減は遺憾ながら諸般の事情により一応見送ることとしましたが、自転車荷車税の廃止を行うことによりまして、今後における中小企業の税負担の軽減に資する所存でございます。 第三に、産業技術の振興であります。最近における欧米諸国におきますめざましい技術の進歩に対処し、わが国がその立ちおくれを取り戻すためには、画期的な産業技術の振興が必要であります。これがため学界、産業界等各界の要望を取り入れ、特段の措置を講ずることとしまして、まず国立試験研究機関については、研究設備の更新近代化等によりその機能の強化をはかり、産業界等からの各種の要請に応じ得る体制を整備するとともに、今後最も緊急を要する電子技術、分析技術、生産加工技術等の基本的かつ新規の技術の研究推進について、各試験所の諸能力の総合的発揮に努めまして、迅速な成果を得て、各界の要望に応じ得るようにいたしたいと考える次第であります。 また、民間の研究活動の飛躍的な推進をはかるため、特に電子機器の試作、中型輸送機の国産化を初め、木材化学、石炭化学、新金属利用開発等の重要研究の実施につきまして、その助成を強化する方針であります。以上によりまして、産業技術の関係経費総額におきましては、三十二年度に比べまして約三億二千万円増の約十六億七千万円を計上するものとしております。そのうちおもなるものは、試験研究機関の設備近代化更新整備関係経費約二億四千五百万円、特別研究費七億四千三百万円、電子機器試験設備費五千万円、民間の鉱工業試験研究に対する助成費五億二千八百万円等であります。 なお、最後に科学技術振興のための税制上の措置といたしましては、現行の優遇措置の強化拡充を行いますとともに、特に国産区新技術の企業化促進のための特別の償却制度を新たに設けるよう目下検討いたしておるのであります。 第四は、産業基盤の強化であります。わが国産業の対外競争力は、欧米諸国に比していまだかなり遜色がありまして、産業の合理化、近代化をさらに徹底的に実施する必要があると同時に、生産水準の上昇、産業構造の高度化に伴いまして、電力、鉄鋼、輸送等の基幹産業部門における供給力の不足が生じ、今後の経済発展の隘路となっている現状にかんがみまして、次の諸対策を強力に講ずる方針であります。 まず第一に、将来の産業構造の高度化及びエネルギー需要増大の要請に対処いたしまして、低廉かつ安定したエネルギーの供給の確保並びに金属鉱物、天然ガス等、所要原材料の確保をはかるとともに、国際収支の長期的均衡の達成を目途といたしまして、重化学工業、特に機械工業及び新規輸出産業の育成をはかる方針であります。特に、三十三年度においては、エネルギー関係施策の充実に重点をおくものといたしまして、まず電力については、長期開発計画に基きまして、早急な開発を推進するため、所要資金の確保に努めるとともに、コストの低下を期するための有効適切な措置を講ずる所存であります。これがため三十三年度財政投融資計画におきましては、電源開発会社関係としては九十億円の出資を含め三百四十四億円、九電力会社関係としましては、開発銀行融資二百五十億円、合計約六百億円を予定し、全工事量におきましては、三十二年度を上回る開発が期待されている次第であります。 石炭につきましては、現有炭鉱の合理化を促進するため所要資金の確保に努めますとともに、新炭田の総合開発を促進する方針であります。これがために三十三年度予算におきましては、新たに新炭田開発のために四千万円の経費を要求するほか、財政投融資計画における開発銀行融資において、三十二年度繰り延べ分の復活分を含めまして百億円を確保いたすことと相なっております。 石油につきましては、国内及び国外の開発を積極的に行いまして、三十三年度は特に国内における海底油田の開発に着手する方針であり、このため、石油資源開発会社に対し、三十二度に比べまして三億円増の十八億円の政府出資を行いまして、その開発事業の強化拡充を期している次第であります。 次に、産業合理化方策としましては、従来の各産業を通ずる企業内部の合理化、設備の近代化をさらに一そう促進しますために、特別償却制度の充実合理化、設備耐用年数の改善等の税制面の改善並びに開発銀行の資金運用等にさらに一段の工夫を加えますほか、経済情勢の進展に即応し、過剰設備の処理等、産業の実態に即した対策につき、今後とも十分配意し、万遺憾なきを期したい所存であります。 さらにまた、将来における産業の発展と近代化の基礎となる道路、港湾、工業用水等の産業関連施設を総合的に整備し、これに基く主要鉱工業地帯の整備及び造成を一そう促進しますとともに、三十三年度は、特に産業の合理的配置に関する施策の整備をはかるため、所要の予算的措置を講ずる所存であります。 なお、産業立地条件中、当面急務となっております工業用水道につきましては、三十二年度の継続工事を進めるほか、新たに、北伊勢、愛知地区等に工事を拡張することとし、その助成のため、三十二年度に比べまして二億円を増加し五億円を計上いたしますとともに、その布設の適正化と促進をはかるため所要の立法措置を講ずる方針であります。 以上によりまして、産業基盤強化費総額としましては、三十二年度に比べまして、約三億四千万円増の十一億三千五百万円を計上することとなっておるのであります。 この際申し上げたいことは通産省の予算の内容を見ますと、御承知のように、通産省の所管しております事業は商工業でありまして、いわゆる自由競争の原理の上に立っておるのであります。従って、直接的な補助金を出しますことは適当でありません。結局間接的な補助金になりますので、どうしても額は多くないのであります。さらにまた、本年度の予算方針は、御承知のように、いろいろ景気を刺激しない、そして将来の経済の拡充発展の基盤を築くのだという建前になっております。そういう趣旨から、われわれとしましても、今度の予算編成につきましては努力はいたしたのでありますが、そういう気持で編成いたしておりますことを御了承願いたいと存ずる次第であります。
○小平委員長 次に経済企画庁長官より、日本経済の総合的基本施策に関する構想等について、概略その説明を承わることにいたします。経済企画庁長官河野一郎君。
○河野国務大臣 ちょっとごあいさついたします。最近の内外経済情勢の推移は、なかなか微妙なものがありまして、今後、わが国経済をどう運営して参るかということにつきましては、特に周到な配慮を加えることが必要と考えられますが、この機会に所見の一端を申し上げたいと存じます。 まず来年度の経済運営の基本的構想について申し上げます。昭和三十二年度の経済の推移を見まするに、前年度からの高度の成長のため、国際収支の急激な悪化を招き、昨年五月以来、金融引き締め措置を初めとする緊急総合対策を実施して参りましたが、最近に至るまで、全般的には順調に対策の効果が発現せられて参りました。すなわち、最近におきましては、生産調整が進展いたしますとともに、設備投資も急減いたしまして、鉱工業生産は、年度当初の異常な生産上昇が鈍化し、年度間を通じ、前年に対し一〇%程度の増加となる見込みであります。また卸売物価は、昨年四月の最高時に比べまして、食料を除き一割程度の下落を示すに至っております。さらに国際収支は、輸出が高水準を続け、本年度間を通じて二十八億三千万ドルは十分達成できる見込みとなっております。輸入は漸次減少しておりますので、実質一億三千万ドル程度の赤字に圧縮できるものと見られ、予想外の改善を見るに至りました。 かように最近の国内経済は着実に調整過程が進行して参りましたが、今後内外の経済情勢の推移には微妙なものがあると思われますので、内外の経済動向には、一そう注意いたしまして、機動的、弾力的政策をもって対処して参りたいと存じております。 かような観点から、私は内外の経済動向を一そう精密かつ的確に把握いたしますとともに、各般の経済施策が的確な経済見通しに立脚し、しかも、景気の局面に即応して弾力的に運用される必要を痛感するものであります。このため昭和三十三年度におきまして、経済企画庁の機能の拡充強化をはかり、この要請にこたえたい考えで、目下所要の改正措置を検討いたしておる次第であります。 さて、昭和三十三年度の経済について申し上げますと、国際的には、米国景気の低迷、西欧経済の調整継続、後進国経済の購買力不足等の事情があり、世界経済のかなめとなる米国経済につきましては、何らかの景気調整対策が講ぜられるといたしましても、年度内に世界経済全体として再上昇を期待できるかどうかは、なお今後の情勢の推移を待たねばなりません。他方、国内的には、経済活動の調整の余波がある程度存続することが予想され、今後経済の安定と均衡を回復して参りますためには、従来のような高度の経済成長率を期待することは困難であります。かような内外の経済情勢にかんがみまするときは、国内的な面で経済諸因を過度に刺激するようなことのないようにする必要がありますし、さらに対外均衡を失するおそれがないといたしませんから、十分注意する必要があると思います。従いまして、当面の経済計画といたしましては、対内対外の均衡をはかりながら、輸出の伸張を中軸として着実な経済成長を実現いたしますとともに、この間において、さきに決定した新長期経済計画の要請を極力充足することを基調としなければならないと存じます。この見地から、昭和三十三年度経済計画の大綱を本年一月三十一日策定いたしたのでありますが、昭和三十三年度経済諸目標は次のように実施されることを期待いたしております。 すなわち、貿易につきましては、輸入は三十二億四千万ドル程度と見込まれ、輸出は三十一億五千万ドルの目標をぜひとも達成いたしまして、国際収支では、貿易外収支を含め、実質で一億五千万ドル程度の黒字を確保することといたしております。 また、民間投資は多少の減少はありますが、政府支出は若干増加し、消費も健全ながら所得増加と相待って幾分増大し、輸出の伸張と相待って鉱工業生産水準は、昭和三十二年度に比べ四・五%程度の上昇となり、他方、農林水産の生産水準も、豊作といわれた昭和三十二年度に比べ一・四%程度の増加となる見込みであります。 卸売物価は、年度間を通じて、おおむね現在程度の比較的低い水準で推移するものと考えております。 さらに、雇用者数におきましては、前年度に比べ、六十五万人程度の増加が期待されます。 以上の結果、国民総生産は約十兆二千億円となり、前年度に対して実質三%程度の経済成長を見ることとなりますが、この国民総生産の規模は、新長期経済計画が、昭和三十三年度において想定いたします水準にほぼ合致することと相なるのであります。 ところで、わが国経済が長期にわたって安定した発展を遂げますためには、長期的観点から、わが国経済の特質に基く問題点とその解決の方向を把握し、所要の施策を総合的かつ着実に実施して参らねばならないと存じます。ことに、昨年の貴重な体験にもかんがみまして、過度の経済の動揺はこれを避けながら、年々適正な規模と速度の経済成長を確保して参りますためには、今後政府、民間企業、国民の全体を通じてその経済活動の基準となるものが必要であります。このような観点から、民間有識者多数の御検討を経て、昨年十二月、新長期経済計画を決定した次第であります。 本計画は、完全雇用への接近と国民生活水準の着実な向上を念願といたしまして、昭和三十三年度から三十七年度に至たる五ヵ年間において、年平均六・五%の経済成長を持続し、最終年度においては、昭和三十一年度に比し、国民総生産で四〇%、一人当り消費水準で三八%、輸出規模、通関べースで八二%の上昇をはかり、雇用者は約五百万人の増加を期待することといたしております。 もとよりこの経済成長率は、雇用の面からは極力高度なものであることが望ましいのでありますが、国際収支や資本蓄積の制約等からいたしまして、この程度が安定的な経済成長の限度と考えられるのであります。しかも本計画の達成は、政府や国民の特段の努力を前提といたしておりますので、政府は国民各位の御協力のもとにその実現のために全力を傾注して参る所存であります。すでに明年度予算の編成に当りましても、この計画推進のかぎである輸出の振興、道路の近代化を中心とする輸送力の増強、科学技術の振興、中小企業及び農業対策等につきましては、格別の配慮を加えた次第であります。政府は、今後とも、この計画を指針といたしまして、各般の施策に反映させるとともに、実績との検討の結果を公表いたしまして、常に計画達成への努力を怠らない決意でございます。今後本委員会の御意見も十分承わり、今後の経済運営に万全を期したい所存でありますので、何分よろしくお願い申し上げます。 なお企画庁の予算は、御承知の通りごく簡単なものでございますので、官房長から御説明いたします。 —————————————
○小平委員長 次に、昭和三十三年度通商産業省関係予算及び通商産業省関係提出予定法案等について説明を求めます。大臣官房長齋藤正年君。
○齋藤(正)政府委員 御説明を申し上げます。資料を予算関係では二つお配りしてあると思いますが、縦書きの「昭和三十三年度通商産業省予算について」という資料と、それから横書きの「予算要求重要事項別要求調書」というのと二つお配りしてあると思います。この縦書きの方は、予算の全体についての説明でございますが、大臣の先ほどの御説明の中に、予算の重要問題につきましては、大体お話しいたしましたので、私はこの横書きの事項別要求調書につきまして、特に本年度と異なった点だけを簡単に御説明いたしたいと思います。 予算の全体の数字は、第一ページの表にございますが、出資金も、大蔵省所管の出資金も含めますと、ことしが百一億弱、それから来年度が二百十三億でございまして、倍くらいになります。しかし、出資金を除きました実質的な経費で比較いたしますと、本年度が九十億九千万円、三十三年度が百八億でございまして、実質的には十七億予算がふえる。そのほかに出資が九十五億ふえた、こういう形であります。この予算の重要事項別に、先ほど申しましたように本年度と異なった点をごく簡単に御説明申し上げます。 第一ページでございます。横書きの表で御説明申し上げますが、第一ページ、日本貿易振興会出資金でございますが、これは例の保留財源から二十億出資をするということになりまして、大蔵省予算に計上されております。この法律につきましては、いずれ早急に準備をいたしまして、国会に提出する予定でございます。 それから日本貿易振興会は、現在ございます海外貿易振興会の事業を継続いたすわけでございます。事業の内容は、特殊法人になりましても、現在の海外貿易振興会が行なっております事業と、内容的には変りませんで、ただ事業の規模が相当拡張いたします。その分は2の日本貿易振興会事業費というところに載っておりまして、本年度が五億七千万円、来年度が八億八千万円ということで、相当大幅に事業の規模がふえております。なお、従来は、海外貿易振興会関係の補助費、委託費は、それぞれ他の団体、その他に対する補助金、委託費と一括いたしまして、項目別に計上されておりましたが、来年度からは、この貿易振興会が事業を自動的に運営できますように、一括して計上することにいたしました。それが本年度と違う点でございます。 事業の内容につきましては、簡単に御説明いたしますと、市場調査につきまして若干人員を増加することと、それから従来委嘱調査員といいまして、現地の調査員を片手間に委嘱してやっております調査がございましたが、これでは十分能率が上りませんので、調査のために、あらためて人を派遣して、専任として調査をやらせる者を相当ふやすというのが来年度の計画であります。 それから二ページに参りまして見本市関係でございますが、これも大幅に金額をふやしております。本年度は五カ所程度のものを、九カ所程度行うつもりでございます。 その次が貿易斡旋所でございます。これは商品の展示宣伝、それから引き合いのあっせんをいたす施設でございまして、現在四カ所ございますが、来年度はさらに一カ所ないし二カ所——現在の予定では北米及びヨーロッパのうち、どれか一カ所ないし二カ所という予定でございます。 その次の海外広報宣伝事業費でございますが、これも相当大幅にふえたものでございます。そのふえた理由は、一般PR宣伝につきまして、従来は、米国とカナダだけでやっておりましたのを、豪州に拡張したというのが一つ。それからもう一つは、これは従来いろいろの——特に米国におきましては、関税引き上げとか輸入制限とか、そういう問題がしばしば起りまして、そのたびごとに、自後にいろいろ措置をやってきたのでありますが、今後は、そういうことを未然に防止するためにいろいろ宣伝工作をやりたいということで、その費用がここに計上されております。 それから三ページに参りまして、まん中のところに農林水産物輸出振興事業費というのがございます。この中で、新しく来年度にいたしますものは、ミカンとお茶の宣伝事業をヨーロッパ及びアフリカでやろう、それから共同施設の運営関係では、合板の共同施設事業をサンフランシスコに設置しようというのが新しい計画でございます。 それからあと、四ページはずっと省略いたしまして、五ページの一番上に、巡航見本船補助という費目でございます。これは一億四千万円と、非常にふえたようでございますが、本年度は、実はこの事業はいたしませんで、昨年度東南アジアをやはり同じような計画で回ったわけでございますが、昨年度の経験にかんがみまして、今度は相当規模も拡張いたしますし、現地の滞在期間も延長しまして中南米を回る予定であります。 それから次に六ページでございますが、輸出雑貨意匠盗用及び模倣防止補助、それから輸出繊維意匠改善費補助という費目がありまして、いずれも金額はわずかでございますが、新しく入った費目でございます。これは雑貨意匠センター及び繊維デザイン・センターというものが現在できており、そこでデザインの盗用防止のために登録業務を行いますが、それに対する補助をいたそうというわけであります。 次に七ページでございますが、経済協力費という項目がございます。これは来年度から新しく入った項目でございまして、従来はこの経済協力のうちで、たとえばここに入っております海外投資等基礎調査補助というものは、一般の輸出振興の中に入っておったわけでございますが、最近経済協力問題が非常に大きく取り上げられましたので、特に項目を独立いたしまして、同時に、金額も非常に大幅にふえたわけでございます。そのうちで一番重要なのは(イ)の海外技術センター事業委託費という費目でございまして、これは総理が東南アジアにおいでになりましたときに、インドとの問に話ができましたインドの西ベンガル州に技能者養成所を作ろう、それの土地建物はインド政府が提供して、機械とそれを動かす人とを日本から提供しようという計画でございますが、その計画の費用が大半でございます。なお、インド以外の諸国につきましても、同様の需要があろうということが予想されますので、他の地区に対する若干の準備費、調査費がこれに含まれております。 今度は海外投資等基礎調査補助でございます。これは従来日本プラント協会に対する補助という形で予算に計上されておりましたが、今度は政府の直接の経費といたしまして、海外の資源状況の調査というようなものに補助金として、あるいは政府の直接の支出として使う予定でございます。本年度は、御存じのようにインド政府の要請でルールヶラ地区の鉄鉱石の調査をいたしました。大体ああいうふうな事業に使う予定で、金額も本年度の倍ということであります。 それから、その下のアジア経済事情調査委託費でございますが、これはアジアの政治経済情勢についての根本的な調査研究をしたいということで、そのやり方についていろいろ検討いたしておりましたが、今度民間の学界の方々が集まりまして、そういう研究所を作ろうという今機運になっております。それができましたならば、それに対して補助金として——実質的な委託費でありますが、支出する予定であります。 それから、その下の技術者及び中小企業海外進出事業委託費、これもいずれも新しい費目でございますが、従来海外等に日本の施設をするとか、あるいは海外の施設に日本の技術者を呼びたいとかいうような場合、日本から技術者を海外に出します場合に、適当な人の選定に実は非常に苦労したわけでございます。そこで、来年度は、商工会議所等の民間の団体に、海外に渡航する希望を持っておる方を登録してきまして、必要がある場合には簡単に連絡ができるように、そういう形で適格者を容易に動員できるようにいたしたいということで、この費用は登録の委託のための費用でございます。 次に、中小企業関係の予算について申し上げますが、信用保険公庫の出資金につきましては、先ほど大臣から御説明申し上げました。その出資金八十五億のうちで、二十億は現金による出資でございまして、これは信用保証協会に預託いたしまして、企業能力の拡張に充てる。それから六十五億は、例の保留財源からの出資でございまして、これは資金の運用部に預けまして、この信用保険公庫のいわば準備金に引き充てる、こういう予定になっております。それから、次の設備近代化補助でございますが、これはいろいろ御意見もございまして、これのやり方については相当議論もいたしましたが、さしあたり、来年度は本年度に比べまして五割増の六億円を計上して、補助率その他事業のやり方は、大体従来の通りのやり方でやっていきたいという考え方であります。 それから四番目の中小企業技術指導費というのが六千万円計上されておりますが、これも新規の費目でございまして、これは府県あるいは市町村等の公設の試験所、研究所、指導所というようなところの設備を近代化するための補助金で、中小企業の技術指導につきましては、どうしてもこういった府県あるいは市町村の技術指導機関というものを動員する必要がございますが、こういったものは、従来、地方自治体の財政が窮乏している関係から、非常に見捨てられていると申しますか、設備が旧式化しておりますので、それを一つ改善しようという考え方であります。全国にこういうものが百五十カ所くらいあるわけでございますが、さしあたり来年度で設備改善に手をつけられますものは五カ所ないし十カ所程度になる予定でございます。 それから次の九ページでございますが、中小企業診断指導費を大幅に増額をいたしました。 それから次の繊維工業設備調整補助でございます。これは本年度と同様の一億二千万円でございますが、本年度は当初予定が、綿スフ関係が七千万円、絹人絹関係が五千万円という予定でございましたが、来年度は綿スフ関係は全然買い上げをいたしませんので、一億二千万円は全額絹人絹関係の買い上げに充てることができるわけでございます。なお、本年度の予算につきましても、現在なお若干の調整を大蔵省と相談中でありまして、近く決定を見ることと思いますが、そうなりますれば、なお若干これをふやして、補助率も今までの予定に比べまして相当引き上げることができるようになるかと思っております。 中小企業についてはこの程度にいたしまして、次に十ページ以下が技術振興費でございます。これは来年度特に予算の重点として、技術振興関係を取り上げることになりまして、この費目も相当増加をいたしました。その重点は特別研究費の二億円の増加でありまして、この内容は、昨年度から実施しております電子技術関係の試験設備、機構体制の大幅な拡張と生産加工技術、分析技術に関する研究体制の整備が中心でございます。 それから次の鉱工業技術試験研究助成費が五億二千八百万円になっておりますが、その増加のおもな理由は、中型輸送機の試作研究費補助が一億二千万円入ったためでございます。中型輸送機の試作につきましては、本年度に三千五百万円だけ設計研究のための補助金がついておりますが、来年度も引き続きこの設計研究を継続いたします。さらに試作のために、精密設計あるいは機型の製作というところまで来年度はやりたい。これは本年度から計算しまして、五カ年間で中型の輸送機、現在飛んでおります飛行機で申しますれば、ダグラスDC3級という程度の飛行機を、全部最初から日本の技術で作りたいという計画でございます。 それから次に、産業基盤関係でございます。工業用水道につきましては、先ほど大臣からも御説明いたしましたように、二億円ふやしまして新規に五カ所を補助する予定になっております。五カ所は、ここにありますように北伊勢、愛知県営、徳山、仙塩、磐城であります。 それからその下の産業立地条件合理化費というものが、金額はわずかでありますが本年度に比べまして増加しております。これは、従来、工場立地のいろいろな条件、たとえば、用水あるいは排水、道路、港湾というようなそういった工場立地上の重要な条件につきましては、全国的に総合された調査というものがございませんで、新たに工場敷地を求める企業は、自分の適当だと思う地域を、各自治体にわたりて歴訪をしてデータを集めなければならぬ。そのデータも、それぞれ自治体が自分独自の考えで調べておるというような状況で、この五カ年計画を遂行いたしますためには、相当新しく工場敷地を求めなければならぬのでありますが、そのために非常に不便が多かった。従って、来年度からは、各通産局及び本省に、こういったデータを収集整理いたしまして、だれでも利用できるようにするということと、それから不足のデータにつきましては、調査費を補助いたしまして資料の完備を期したいということで、産業立地行政というものの一つのしんをこれで作っていきたいという考え方であります。それから十二ページに、炭田総合開発費というのを、新しく四千万円つけました。これは新しい炭田につきまして、それを従来のように単に既存の鉱区形態にとられて個々の企業者が自分の鉱区についてだけ独自の開発計画を立てるということでなしに、鉱区の形態にとらわれないで、総合的な合理的な開発計画を立てよう、そのための調査費を計上してあるわけでございまして、来年度は、初年度でありますので、九州と北海道と各一地区について調査の手をつけよう、こういう予定でございます。 大体予算関係の新規の項目につきまして御説明申し上げました。 次に、今国会に提出予定法律案の件名につきまして、簡単に御説明いたしたいと思います。「第二十八通常国会提出予定法律案の件名等」という縦書きの表がございますので、これによって御説明いたします。 第一が、通商産業省設置法の一部改正でございますが、これは通商局に輸出振興部というものを作りたい。現在通商局は、四百人以上の人間がおりまして、通常の局の三局分くらいの人もおりますし、事業量もございます。現在二人の次長がおりますが、それではとうてい十分な業務管理ができませんので、新しく輸出振興部を置きまして、業務管理を十分ならしめようというわけであります。 それからアルコール事業部は、従来アルコール事業部という形で存置してあったわけでございますが、部課の整理を数年前に行いました際に、アルコール事業庁という名前になっておりましたけれども、やはり労務管理の適正を期するためには、はっきり部制をしいて、部長の権限を明確化した方が適当であるということになりましたので、こういうことをいたしたい。その他ごくこまかなもので部局の改正がございますが、これは二月の中旬には一つ出したいという予定で準備を進めております。 その次の日本貿易振興会法案は、予算で御説明しました海外貿易振興会の改組拡充の新法人でございます。この法律で規定いたしますのは、目的、業務内容等、この新法人の組織に関するものでございまして、大体特殊法人の従来の例にならった程度のものが出る程度であります。これはほとんど法案内容が固まりまして早急に提出する予定ございます。 それから計量法の一部改正、これはすでに参議院の方へ提出になっておりますか、あるいはもう提出直前でございます。 それから中小企業信用保険事業団、これも二月末には出るものと思っております。 輸出保険法でございますが、これも来週中には提出できることになるのではないかという予定でございます。(「「無」と書いたのは、法制局に何もないということか」と呼ぶ者あり)これは一月二十八日現在でございますから、私が今申し上げておりますのは、現在の進行状況を申し上げておる次第でございます。 それから輸出入取引法でございますが、これは内容が非常に複雑でございますので、この提出予定よりも、少しおくれるのではなかろうかという見通しでございます。 それから、工業用水道でございますが、これは現在補助金を支給しておりますものに対して、その根拠法規を作るというだけのものでございまして、これは相当審議が進んでおりますので、来週、おそくとも再来週には提出が可能であろうと思います。 次のメートル法統一関係でございますが、これは三十四年度からメートル法専用にしたいという内容の法律で、簡単なものでございますけれでも、若干各方面に意見がございますので、もう少し提出がおくれるかと思います。 次の合成ゴム特別措置法の関係でございます。これは前々国会で認められました法律でございますが、その附則に、開発銀行出資を政府出資に切りかえるということになっておりますので、今度の国会に、その切りかえのための、これはほんとうの手続的な立法でございます。 肥料需給安定法でございますが、これは当委員会に提出になりますかどうか、私よく存じませんが、農林省との共管でございまして、内容は簡単な、要するに調整保管数量の買い上げというものを従来はどうしてもしなければならぬようになっておったのを、今後は、しても、しなくてもいいという形に直すというものでございますが、実質的な内容は農林関係の法案でございます。 以上十番までは、大体この国会に確実に提出できるつもりでおります。 それから十一番以降の法案につきましては、実は内容等につきましても、なお相当調整を要する点がございます。従って提出時期はまだ全部予定が立っておりません。そのうち特許、実用新案等の三法につきましては、従来からの懸案でございまして、これはもう内容もすっかり固まっておりますが、非常に大部な法律でございますために、法制局の審議等に非常に時間がかかりまして提出がおくれておりますが、できるだけこの国会に出したい。内容については、十分確定をしております。 それから、その次の合理化法の一部改正は、先ほど御説明いたしました石炭の総合開発に関する事業を来年度からいたすことになりましたので、その関係の法律改正を、この合理化法に入れるかどうかという問題でございます。実質的な内容について、今検討中でございます。 それから軽機械以降の法案につきましては、まだ内容的に相当検討を要する点がございまして、一応こういうものは今国会に提出する予定で研究はいたしておりますが、まだ最終的に確定をしていないという状態でございますので、説明を省略いたします。 それから、この表には出ておらないのでございますが、その後提出をしなければならないのじゃないかという予定になっておりますのが二つございます。一つは合理化促進法の一部改正でございますが、今度の税制改正で、新技術関係の企業化について、特別の減税をすることになりました。それを合理化促進法の改正という形でやるのが適当だというのが、大蔵省等の関係省との間の話し合いで、そういう線が出ておりますので、そうなりますと、合理化促進法の一部改正を出さなければならぬことになります。 それから、中小企業金融公庫につきましても、前々国会で環境衛生関係の規定の改正がありましたので、それに関連する改正及び組織の一部を改正するという二つの内容を持った改正を、今度の国会に提出しなくてはならぬのじゃないかということで、今準備を進めております。 以上簡単でございますが……。
○小平委員長 次に、昭和三十三年度通商産業省関係財政投融資計画について説明を求めます。企業局長松尾金藏君。
○松尾(金)政府委員 お手元に「通商産業省関係財政投融資計画について」というプリントを配付してございますが、要約して御説明を申し上げます。 一ページ目の表に、本年度の当初計画と三十三年度の通産省関係の財政投融資の比較表を出しております。この表で見ていただきますように、当省関係の財政投融資の総額は、千七十二億を新たに投入することになっておりまして、これに自己資金を加えまして、三十三年度の運用額といたしまして二千四百七十六億となっております。これを本年度と比較いたしますと、運用額につきまして当初計画の二千百九十三億に対しまして、二百八十三億円の増加ということになっております。しかし全体といたしまして、来年度の重点産業部門の資金要求なり、あるいは中小企業部門の資金要求は相当大きな金額になりまするし、その関係で、これだけで十分ということには、私どもは必ずしも考えないのでありますが、しかし、全体の財政投融資のワクをあまり広げないようにというような制約もありまして、一応この程度の財政投融資計画の予定をいたしまして、さらに、これに今後の金融情勢の推移に応じまして、資金運用部資金による金融債の引き受けということで、弾力的な運用を今後に期待できると思いまするし、また中小企業につきましては、中小企業金融公庫の借り入れ限度については、すでに弾力条項が予定されておりますので、この点弾力的な運用によって、重点部門あるいは中小企業の資金確保を、やって参りたい。さらにこの計画の前提といたしまして、来年度には世界銀行からの借款を三百九十億円ほど予定をいたしまして織り込んでおりますので、これらをあわせて来年度の資金の準備をいたして参りたいというふうに考えております。 各機関別に参りまして、最初に開発銀行の関係でございますが、開発銀行の資金の全体を、ここに掲げてありますように、運用総額におきまして、本年度の当初計画六百億に対しまして、二十億増の六百二十億円と相なっております。このために財政投融資として三十二年度の当初計画の二百五十億に対しまして、七十五億の増の三百二十五億円を新たに投入することに相なるわけであります。これらによりまして電力、海運、石炭、鉄鋼、特定機械等の重点部門の資金を確保して参りたいと考えております。 なお、この六百二十億の運用総額の内訳といたしまして、現在までに確定いたしておりますものは、電力部門の九電力の二百五十億と海運の百八十億でございます。その他一般産業の百九十億の内訳につきましては、さらに検討して内訳をして参りたいというように存じております。次に、中小企業金融公庫の関係でございます。中小企業の設備の合理化、近代化あるいは企業経営の安定化の融資を中心として運用するものでありますが、運用総額は三十二年度の当初計画の四百十五億に対しまして百五十五億増の五百七十億を確保することにいたしました。そのために運用部資金からの借り入れといたしまして、二百七十五億円を期待いたしておるのであります。もっとも、中小企業金融公庫につきましては、本年度途中におきまして補正をされておりますので、補正後の運用額五百十五億に対しましては、五十五億円の増加という計算に相なるわけであります。 次に、商工組合中央金庫の関係は、三枚目の裏のところに表を掲げてありますが、来年度におきましては二千五百三十億円の貸し出しの計画を持っております。これは三十二年度の当初の貸出計画の二千二十五億と、またさらにその後補正されました結果の二千二百億に対しましても、相当程度の増加になっておるのでありますが、このため資金運用部による商工中金債の引き受けを、この表にございますように、三十億円を来年度予定をいたしておるわけであります。次に、輸出入銀行の関係でございますが、輸出入銀行のおもな業務として、輸出入金融、特に輸出金融の関係につきましては、来年度におきまして船舶の輸出が若干減少することを予定をしなければならないと思いますが、反面、一般プラントの輸出について増加を期待をいたしまして、この表のような三百八十億と百六十四億を予定いたしておりますが、さらに新たにミナス製鉄所の建設等の特殊な金融が加わりますので、この面について来年度新たに六十四億を予定することにいたしました。さらに来年度におきましては賠償あるいは経済協力関係の金融につきましても、ビルマ、フィリピン等の賠償なり経済協力の実施の円滑を期するために、本年度に比べましてかなり大きな金額の増加を予定いたしております。総額におきまして七百三十億という運用金額を予定いたしております。なお、原資につきましては、回収の増加も見込まれますので、運用部資金から八十億の借り入れを予定いたしておるわけであります。 次に、電源開発会社の関係でございますが、電発の関係におきましては、来年度におきまして引き続き田子倉、奥只見、御母衣等の発電所の建設に重点を置くことといたしまして、本年度の当初計画四百二十八億に対しまして七十億程度の増加といたしまして、四百九十八億円の電発工事の遂行のために、産投からの出資九十億円、運用部資金からの借り入れ二百五十四億円、合計三百四十四億円の財政資金の新たな投入をいたしておるのであります。なお先ほど申しました意味の世界銀行からの借款の成立を、このほかに百二十三億ほど予定をいたしておるわけでございます。 最後に、石油資源開発会社の関係でございますが、この関係は、特に秋田沖海底油田の開発のための試掘の段階にすでに入って参りましたが、この点の工事に本格的に着手するかどうかが問題の焦点であったのであります。この点を加えまして、来年度におきましては、本年度よりも五億円増の二十八億円の工事費でやって参りたい。そのためには、政府出資といたしまして十八億円の出資を産投会計から予定をすることにいたしたのであります。 簡単でございますが以上であります。
○小平委員長 次に、昭和三十三年度経済企画庁関係予算及び経済企画庁関係提出予定法案について説明を求めます。
○宮川政府委員 経済企画庁予算につきましては、お手元に資料を御配付申し上げておりますので簡単に御説明申し上げます。(組織)経済企画庁といたしまして総額二十九億九千五百二十五万八千円を計上、要求いたしておりまして、前年度予算額二十三億二千四百七十六万九千円に対しまして、六億七千四十八万九千円の増額になっております。 これを項目別に申し上げますと、経企画庁。一般行政その他経済動向の調査、経済統計の作成等の関係の経費といたしまして二億八千九十五万二千円を要求いたしまして、前年度に対しまして三千四百四十四万七千円の増額に相なっております。このうちおもなものを申し上げますと、先ほど長官よりのごあいさつに申し上げましたように、内外の経済動向の調査、分析を的確にいたしますために、定員を増加いたしまして、新たに一局を増設することといたしております。その関係で定員三十名を増加いたします経費が千三百八十六万三千円と相なっております。さらに海外の経済調査のために、前年度に対しまして二百十三万円の増額、並びに企業活動、機械受注状況、投資実績等の景気観測関係の経費といたしまして二千二百三十四万八千円を計上いたし、前年度に対しまして一千百六十万三千円の増額と相なっております。 その他新たに認められた経費といたしましては、経済企画庁に非常勤の参与を置きまして、三人を予定いたしておりますが、この関係の経費といたしまして三十六万円、並びに経済基本調査といたしまして新たに設けられます局の事務運営費といたしまして四百四十八万五千円を計上しておるところが、おもなものでございまして、前年度に対しまして、本年度をもって終りました国富調査の関係の経費六百九十三万二千円を落しましたほか、庁費の節約をはかりまして、結局総額におきまして三千四百四十四万七千円の増額に相なっておるわけであります。 次に、国土総合開発。特殊土壌地帯対策、東北開発促進関係等の経費といたしまして、国土開発調査費といたしまして、前年度千五百九十七万四千円に対しまして、来年度千九百七十七万八千円を計上いたしまして、三百八十万四千円の増額に相なっております。そのおもな理由は、九州地方の開発のための調査費といたしまして新たに五百万円を計上したことによるのでありまして、その他につきましては、一般の調査費節約の線に沿いまして節約いたしまして、差引三百八十万四千円の増額に相なっておるわけであります。 次に、基準点の測量、地籍の調査、土地分類並びに水調査等を行なっております土地調査費におきましては、来年度一億八千五百二十七万二千円を計上いたしまして、前年度に対しまして四百十四万四千円の増額になっております。このうちおもなものは、最後の六の項目の地籍調査でございまして、来年度一億四千万円を計上いたしまして、前年度に対しまして一千万円の増額になっております。その他は基準点測量等が相当進捗している点にかんがみまして多少減額いたしまして節約した関係上、差引四百十四万四千円の増額になった次第でございます。 次に、農林、建設、運輸等各省で計上しております公共事業費と並行いたしまして、各省の公共事業の執行を調整いたしまして、総合調整するための経費として国土総合開発事業調整費がございますが、これは前年度五億円に対して五億五千万円と五千万円増額を計上してございます。 次に、離島振興対策事業費につきましては、三十三年度より一括企画庁に計上いたしまして、この事業の振興、調整をはかることといたしまして、三十三年度においては十九億五千九百二十五万六千円を計上してございます。前年度に対して五億七千八百九万四千円の増額に相なっておる次第でございます。 簡単でございますが、予算の説明はこの程度にいたします。 次に、経済企画庁で今国会に提案を予定しております法律の概要について申し上げます。 二つございまして、一つは経済企画庁設置法の改正案でございます。この内容は、一つは、先ほども申し上げましたように、海外経済動向の調査、分析を的確にいたしますために、経済企画庁に一局を増設いたします。現在まだ仮称の段階でございますが、経済研究局といたしまして、従来ございます調査局の経済動向の調査を的確にいたしますとともに、さらに、基本的なわが国経済の構造、経済循環等の基礎的なものにつきまして研究を充実いたしたいと考えておりますのが第一点でございます。第二点は、経済企画庁の任務、権限といたしまして、経済運営の基本方針並びに年次経済計画の策定に関することを加えようとするものであります。第三は、先ほど予算のところで御説明申し上げましたように非常勤の参与を置くこと等が中心になっております。 第二は、水質汚濁規制法案でございます。御承知のように、近時各種産業が発達して参りますとともに、都市人口が増大し、水上交通が頻繁化しまして、これらの諸施設から排出される汚水、廃水等の量が非常にふえて参ります。このために都市水道の水源のみならず、鉱工業各種産業の用水確保に支障を与えておりますとともに、付近水域の水産業に障害を生ぜしめつつあるような状況でございます。このような観点から、特に今回各省等の要望もございまして、経済企画庁が立案いたしまして、水質汚濁防止を強力に推進するための法律案を制定しようとするものであります。米国その他諸外国の立法例を見ますと、関係行政機関の諸法令を統合いたしまして、単一法令、単一行政機関によってこれを行うことになっておるのでありますが、御承知のように、わが国において早急に水制度に関する根本的な法令を一本にまとめることは困難でございますので、次善の策として、各省の権限はあくまでこれを尊重しつつ、これら行政機関の行う規制に関する措置の基準となるような事項を定めようとするものでございまして、一つは、水質許容基準の設定を行うこと並びにこの基本的な事項を調査審議するための水質審議会を置こうとすること等が、その内容のおもなものであります。 簡単でございますが、法案の御説明を終ります。 —————————————
○小平委員長 次に公正取引委員会委員長より公正取引委員会の業務の概要について御説明を承わりたいと思います。
○横田政府委員 昭和三十二年一月から十二月までの公正取引委員会の業務の概略につきましては、お手元にパンフレットを差し上げてございますので、それをごらんいただくことにいたしまして、本日は、その最後の部分にございます下請代金支払遅延等防止法関係の業務、十七ページでございますが、そのうちの、特に昨年五月の金融引き締め後の問題につきましてお話を申し上げたいと存じます。 五月の引き締め後に、この不況のしわが下請業者に及ぶであろうということが十分に予側いたされましたので、六月の十八日に、公正取引委員会と中小企業庁長官の連名をもちまして、関係業者団体九十に対しまして、下請代金支払い遅延についての違反がないようにと、傘下の親事業者に周知徹底方を申し入れた次第でございます。 なお公正取引委員会の機構につきまして、この下請問題を専門に扱いまする部局がございませんでしたのを、昨年の八月に、下請取引課という課を一つ設けまして、そこに適当な人を配置いたしました。残念なことに、人員の増加が認められませんので、部内のやりくりでその課に人を配置いたしまして、調査にかかったわけでございます。 そこで六月に、二回に分けまして、合計七百二十三社の親事業者につきまして調査を実施いたしました。その業種は四十七に及んでおりまして、その内容はこのパンフレットのあとの方に表にして載せてございますから、ごらんいただきたいと思います。その結果、最初の調査で、どうもあまり支払い状況のよくないと思われますもの七十一社につきまして、さらに精密な調査をいたしました。そしてそのうちの五十五社に対しまして、法律に基きまする勧告あるいは行政指導によりまして改善の措置をとらせたのでございます。そのうちの九件は相当悪いものと認められましたので、これは御承知の、もし勧告に応じない場合には、その会社の名前等を公表いたすことに法律でなっておりますので、その公表をすることを予告いたしまして、勧告をいたしたものは九件ございました。これらの処置の結果は、比較的良好でございまして、結局こちらの勧告に従いましていろいろ支払いの計画を立て、かつ相当誠意をもってこれを実行いたし、また現にやっているものもございますが、そのような関係で、ついに公表したものは、今のところまだ一件もないのでございます。 そこで、これらの調査を通じまして、最近の下請の支払い関係の動向とでも申しますものをちょっと申し上げますと、御想像のようにだんだんに現金支払いが減って参りまして、手形による支払いが増加しておりますること、それから手形のサイトがだんだん長くなってきておりまして、支払い状況のよくない事業者の数がだんだんふえておりますることでございます。たとえば、下請に依存する度合いの一番強い機械工業関係を見ますると、五月には現金支払いが六六%ございましたものが、九月には五八%に減っている。それから手形が、五月当時は三四%でございましたものが、四二%にふえているというような関係が見られておりまするし、手形のサイトも、大体におきまして十日から三十日程度長くなっているというようなことが見られるのでございます。ただし、こういう一般的な動向は見られまするが、われわれが想像いたしましたよりは、割合に親事業者がいろいろ努力いたしまして、下請代金をかなり苦労して払っておる状況が見られますので、これはやはり個々の会社によりまして、非常にその間にでこぼこがあるというふうに見られるわけでございます。あまり支払いのよくない業種は重電機、通信機、電気計器等のいわゆる電気機械器具関係、それから繊維機械、原動機、一般産業用の機械というようなもの、輸送関係の自動車、車両、造船というようなところが、どうも支払いがあまりよくないようでございます。 なお、ただいまいろいろ計画を立てまして、今年度の支払い状況の調査をいたそうといたしておりますが、詳細につきましては、また機会をあらためまして御報告を申し上げたいと思います。 はなはだ簡単でございますが、私の説明は以上をもって終ります。 —————————————
○小平委員長 次に土地調整委員会委員長より、土地調整委員会の業務の概要等について御説明を承わることにいたします。大池委員長。
○大池政府委員 三十二年度におきまして、ただいままでに土地調整委員会が処理いたしました事件の概要は、お手元に差し上げてございますが、これらの処理事件の詳細並びに当委員会の所管をいたしております事務の説明等につきましては、国会に年次報告として御報告をすべき義務がございますので、ただいま印刷局の方へ回って印刷中でございます。ごく近日中にお手元に差し上げることができると思いますから、それによって詳しくは御了承を願いたいと思っておりますが、当委員会の業務の内容を、時間の関係もございますので、ごく簡単に御説明申し上げます。 土地調整委員会の業務は、当委員会の設置法の第三条に規定がございまして、三項目だけでございます。すなわち、一として、鉱区禁止地域の指定に関すること、二は、鉱業権または採石権の設定等に関する異議の裁定に関すること、第三は、鉱業または採石業のための土地使用、収用その他の利用に関する異議の裁定に関すること、こういうことが当初設置法の第三条に規定されておりましたが、先年核原料物質の法案が通りましたので、これに追加をされまして、四といたしまして、核原料物質の探鉱のための土地の使用または収用に関する裁定のことが加わったのでございます。従いまして、現在におきましては、右四項目だけに限られておりますが、これを内容的に見ますると、行政措置と準司法的措置と準立法的措置とに分けることができるのでございます。そこで、これらの点についてごく概略を申し上げます。 行政的措置につきましては、まず第一に、鉱区禁止地域の指定及びその指定の解除であります。これは、各大臣または都道府県知事の請求に基きまして、一定地域において鉱物を採掘することが、一般公益または農業、林業その他の産業と対比いたしまして、適当でないと認めましたときには、鉱物を指定いたしまして、その地区を鉱区禁止地域として指定する、または指定の必要がなくなったと認めましたときには、その指定を解除するというのが、一つでございます。 その第二は、鉱業権の取り消し等の勧告をいたすことでございます。鉱区禁止地域の指定がなされましても、その地域内のすでに持っております鉱業権は、なおそのまま存続することになっておるのでありますが、その場合において、指定鉱物の採掘が著しく公共の福祉に反するというように認めましたときには、その鉱業権の減区をいたしますか、または取り消しをなすべきことを、通産局長に対して勧告をすることができるのでございます。 第三番目は、鉱業の掘採制限の決定に対する承認を与えることでございます。鉱業権者が鉄道だとかその他の公共施設、もしくは建物の地表または地下五十メートル以内の場所の採掘につきましては、その管理人の承諾が必要となっておるのでありますが、その承諾が得られず、通産局長に決定を申請いたした場合において、つまり、承認が得られないから、そこをぜひ掘らせてくれという申請をいたしました場合に、通商産業局長から右の決定につきまして、そういう工合に掘らせたい、こういう決定をいたしたいという場合に、当委員会に承認方の申請がございます。その場合に、その可否を決定することがその一つでございます。 四番目は、採石権の設定等の決定に対する承認でございます。採石権の設定等に関し、通産局長がいろいろの決定をする場合がございますが、その決定をする場合に承認をする、もしくはそういうことはいかぬということで、承認を拒否するのであります。すなわち、通産局長が種々の決定をいたしますことは四つございまして、これらのこまかしい場合は、法律に全部規定してございまして、近々お手元に差し上げたいと思っておりますから、その点で御了承を願います。 なお、五番目には、土地収用法に基く建設大臣に対する意見の申し出をせねばならぬことになっております。建設大臣が、土地収用法によりまして、次の処分をしようといたします場合には、私どもの方に意見を求めて参りますので、建設大臣に対して、意見の答申をいたすことに相なっております。すなわち、都道府県知事が土地収用法による事業の認定を拒否したために、建設大臣に事業の認定をしてもらいたいということの申請がなされた場合、この申請に対して、建設大臣が一つの処分をいたしたい、その認定をするかしないかという処分をいたします場合に、当委員会にその意見を求められるのでございます。二は、建設大臣が事業の認定を拒否したために再審査の申請がなされた場合、この申請に対する建設大臣の処分をいたす場合に、当委員会に意見を求められる場合でございます。三は、都道府県知事がいたしました事業の認定または収用委員会がいたしました裁決に対して、訴願をいたして参りました場合に、その訴願の裁決をいたす場合に、当委員会に対して意見を求められる場合でございます。 六番目は、森林法に基く農林大臣に対する意見の申し出でございます。農林大臣が、森林法によりまして土地の収用、使用に関する都道府県知事の認可または裁定に対する訴願のありました場合に、これが裁決をいたそうとする場合に、農林大臣より当委員会に対して意見を求められて参りますので、これに対する意見の答申をいたす場合でございます。 七番目には、文化財保護法に基きます文化財保護委員会との協議でございます。文化財保護委員会またはその権限の委任を受けました都道府県の教育委員がなしました処分がございまして、この処分に対する異議の申し立てで、その事案が鉱業または採石業との調整に関するものにつきまして、文化財保護委員会が決定をする場合、申し立てを却下する場合は除きますが、その以外の場合においては、あらかじめ協議を受けることになっております。また一定行為の制限、禁止等の処分をする場合がございます。 それから第八番目は、核原料物質の探鉱のための土地の使用または収用に関する場合、ただいま四項目に申し上げましたそれが入りましたので、通産大臣または原子燃料公社から、核原料物質の探鉱を行うため、必要な土地の使用またはその土地を使用することによって、その土地の形質を変更される場合、土地所有者より求められる土地の収用の裁決を行う、以上八つが私どもの委員会でやっております行政措置でございます。 次に、第二の準司法的措置事項をあげてみますれば、第一に、鉱業権の設定、取り消し、または鉱区の増減等の処分に対する異議の裁定でございます。通商産業局長が、鉱物の採掘が経済的に価値がない、あるいは他の産業の利益に非常に損害を与える、または一般公益に反すると認められるにかかわらず鉱業権の設定をした、または鉱区の増減の出願を許可したというような場合、あるいは鉱物の採掘が経済的価値がなく、または他の産業の利益を損じ、一般公益に反すると認めて鉱業権の設定または鉱区の増減の出願を不許可にした場合、あるいは前号と同じような理由で鉱区、租鉱区の減少処分をした、あるいは鉱業権、租鉱権を取り消したというような場合に、その処分に対する不服の申し立てがございますと、これが裁定をしなければならぬというのが第一でございます。 第二は、採石権の設定等の処分に関する異議の裁定であります。採石権に関しましても、ただいま申し上げましたようなこれに類似した諸種の決定がございまして、これに対する異議の裁定が第二でございます。 第三は、鉱業または採石業を行うために必要な他人の土地の使用、収用に関する処分について、やはり異議を申し込まれました場合に、これが裁定をいたすことが第三でございます。 第四は、森林法第百九十一条第三項の規定によって異議の裁定を申し入れられましたときにやはりこれをしなければなりません。森林法の規定によりまして、農林大臣もしくは都道府県知事は諸種の処分をする権能が与えられております。五項目くらいございますが、これらに対する不服の申し立てで、その不服の理由が、たまたま鉱業または採石業との調整に関するものにつきましては、当委員会が裁定を行うことに相なっております。 第五は、農地法の第八十五条第二項の規定によります異議の裁定であります。これも農地法によりまして、農林大臣あるいは都道府県知事が諸種の処分をいたしました場合に、それが鉱業権者あるいは租鉱権者または採石業者を相手方とする処分に対しまして、諸種の不服がございます場合、これらの不服の申し立ては当委員会に裁定を申し入れられることに相なっておるのであります。 第六番目は、海岸法の第三十九条第三項の規定による異議の裁定でございます。海岸法の規定によりますと、やはり海岸管理者の、諸種の処分が与えられておりまするがこれらの処分に対する不服が、たまたま鉱業あるいは採石業あるいは砂利採取業との調整に関しまする部分については、当委員会にその裁定の申請がございまして、これが裁定を行います。 また、昨年当国会において御制定に相なりました自然公園法の第三十四条または第四十五条の規定によりまして、異議の申し立てがありましたときには、当委員会でこれが裁定をいたすことに相なっております。自然公園法の規定によりまする厚生大臣あるいは都道府県知事の諸種の処分がございます。これらの不服の申し立てが、たまたま先ほど申し上げました鉱業または採石業との調整に関する部分につきましては、当委員会に不服の申請がございまして、これが裁定をいたすことに相なっておるのであります。 準司法的の措置は、以上七つでございます。 最後に、準立法的な措置につきましては、ただいま申し上げました行政的業務と、それから準司法的な業務とを円滑に遂行いたしますために、委員会設置法の十五条に基きまして、委員会の行動準則ばかりでなく、組織に関する規則を制定することができることに相なっておりまして、これがために土地調整委員会設置法施行規則、あるいは核原料物質開発促進臨時措置法中土地の使用又は収用の裁決に関する規則、土地調整委員会事務局組織規程、事務局総務課分掌規程というようなものが、ただいま制定いたされておりますが、これらを当委員会が制定いたす権能があるのでございます。 以上をもちまして、大体私どものやっております業務内容のごく概略の点を申し上げましたが、こまかい法律の規定等がございますので、これは近日中にお手元に印刷をして御配付を申し上げたいと思います。何分御支援と御鞭撻をお願いいたす次第でございます。
○小平委員長 以上通商産業大臣、経済企画庁長官、公正取引委員会委員長並びに土地調整委員会委員長より、産業経済施策の大綱並びに公正取引委員会及び土地調整委員会の業務の内容について、それぞれ説明を聴取したのでありますが、これらに対する質疑は次回の委員会に譲ります。次回は来たる十一日午前十時より開会する予定であります。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十三分散会