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28回国会衆議院1958/04/10

国土総合開発特別委員会 第13号

発言数
57
登壇者
12
会派数
2
開催日
1958/04/10

会議録

亘四郎自由民主党

○亘委員長 これより会議を開きます。  台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法案を議題とし、質疑に入ります。質疑の通告があります。順次これを許します。川村継義君。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 特に九州地区を中心とする各県及び住民の長い間の要望、期待でございました台風常襲地帯における災害の防除に関する法案が、自民党、社会党の共同提案でここに上程を見ることになりまして、われわれといたしまして大へん喜びに思っておるわけであります。この法案は長い間の懸案でございましたが、今国会にてその実があがるということは何よりのことだと存じております。九州地区を中心として、山口あるいは四国等台風による被害の甚大なことは、これはもう私が一々例をあげて申すまでもございません。この台風の被害に対する防除がなおざりにされておったという結果、どれだけ国費を損じ、あるいは国土を荒廃に帰したかわからないし、あるいは民生の安定を欠いておったかということは、この台風の被害を目撃しているものといたしましては、今さらながらの戦慓さえ覚えるような状態でございます。先ほど申し上げましたように、今回皆さん方の御努力によりましてこれが議員立法としてここに上程されたという、ことは、常時この台風の被害をとうむっておる住民にとって、この法の適正なる軍用によって大きな利便をもたらすであろうということを予測するものであります。  私はごく一、二の問題につきまして提案者及び関係の方々にお伺いいたしたいと思いますが、特にこの際お聞きしておきたいと思いますことは、第十二条関係の地方財政再建促進特別措置法との関係でございます。ここの第十二条には、「地方財政再建促進特別措置法に基く財政再建団体である地方公共団体が災害防除事業を実施するために財政再建計画に変更を加えようとする場合においては、自治庁長官は、その財政の再建が合理的に達成できると認める限り、同法第三条第四項において準用する同条第一項の規定による当該財政再建計画の変更の承認に当って、当該災害防除事業の実施が確保されるよう特に配慮しなければならない。」このようにうたってございます。ところがこの条文からいたしまして、自治庁長官が、財政再建が合理的に達成できると認める限り、こういうような趣旨でございますから、実はせっかくこのりっぱな、われわれにとって喜ばしい法案ができても、この点で災害防除の仕事が、その目的達成のための事業が阻害されるんじゃないか、支障を受けるのじゃないかという危惧を持つものでございます。と申し上げますのは、私がここでいろいろ申し上げるまでもございませんが、御承知の通りその一つの問題として、地方財政の再建等のための公共事業に係る国庫負担等の臨時特例に関する法律というのがございまして、実はそれは、ことし大蔵省の方では、これを廃止するという意向さえ出ておったのであります。この法案は来年の三月限りの時限法でございますが、来年の三月でこの法律適用の期限か切れる。切れるということになりますと、地方財政再建に鋭意努力しております再建団体の公共事業の遂行上これは大きな支障をもたらしますので、これを延期する必要があるのじゃないか、こういうように私たちは考えております。特にこのような法律が制定されまして、しかもその第十一条にうたっておりますように、ただ常に必要な経費を計上するということになっております。そういうような関係で、今の公共事業に係る国庫負担等の臨時特例に関する法律を延期させる必要はないのか、でなければ、この而から財政再建団体の財政が圧迫されて、災害防除の仕事まで影響を受けるのじゃなかろうか、こういうことを考えるのが一つの点でございます。  それからいま一つの点は、再建団体は、御承知の通りに再建促進特別措置法によりまして、ずいぶん大きな制約を受けております。再建計画の変更等も、実にきびしい状態に置かれているわけであります。そういう中において、この十二条でうたうようなことで、自治庁長官が進んでこの災害防除事業に関して、再建計画の変更等を認めることがあるだろうか、ずいぶんこの点について制約を受けるのじゃないか、こういうことなどを考えておるわけでありますが、この点についてどのように御検討をいただいたか、この際お聞かせおきを願いたい、このように存ずるのでございます。

井手以誠日本社会党

○井手以誠君 第十二条の、地方財政再建促進特別措置法と本法案との関係のお尋ねでございます。お説のように、この災害防除事業はきわめて緊要なものでございまして、五カ年問に防除事業をなし遂げようというものでありますが、同時にまた、赤字に悩んでおる地方財政を再建させなければならぬということも、重要なことでございます。その緊要な防除事業と赤字再建、地方財政の再建を調整しようというのがこの第十二条の精神でございます。お説のように不安がないとも限りませんけれども、しかしその末尾にありますように「当該災害防除事業の実施が確保されるよう特に配慮しなければならない。」、こういうふうに積極的な、義務的な訓示規定を設けておりますので、実際に当ってはこの点が最大限に利用されるのじゃないか、こういうふうに提案者としても期待をいたしている次第でございます。  お話の中にありました臨時特例に関する法律、これに対しては、いろいろと意見があることはお説の通りであります。一部では、三十三年度一ぱいでよくはないかという意見もありますし、また多くの人は、三十四年度以降も引き続いて必要であるという主張をなさる方も多いのであります。しかしまた一方において、公共事業についてはこの臨時特例を生かして、公共事業を積極的に推進するためには、法律適用をさらに延長すべきであるという有力な意見が内閣にもあるようであります。この点については、さらにわれわれが、お互いに研究を進めなければならぬと考えておる次第でございます。なお、近川の点が非常に重要でございますので、自治庁の方も見えておりますから、自治庁の方から答弁があると思っております。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 自治庁からお見えでありますならば、この際、ちょっと自治庁の見解をお聞かせ願いたいと思います。

長野士郎総理府事務官(自治庁長官官房財政再建課長)

○長野説明員 この十二条の問題のようにお伺いいたしたのでありますが、御承知のように現在でも、これと似た規定は、実は東北開発促進法の中にございます。そして同法におきましても、東北開発促進計画に基きます事業の実施に当りましては、財政再建団体といえども財政の再建の達成に必要でない限りは、この事業の実施が確保されるようにされなければならないというように、ちょうどこれとほとんど同じような規定がございます。おそらくこの法案は、東北開発促進法の当該規定にならわれまして、新しくここにお加えになったのではないかと思うのでありますが、現在東北開発促進法における運用状況を申し上げて御参考にいたしたいと思います。  東北開発促進法におきます東北開発促進計画に基く事業につきましては、私どものところといたしましては最大限にその事業の実施を確保するようにしておりまして、再建団体でありますがゆえに当該事業の実施が、はばまれることのないたようにいたしております。はっきり申しまして、再建団体でありますけれども、そのゆえをもって、現在まで東北開発促進法関係の事業の実施がはばまれたということはございません。おそらく同じような趣旨におきまして、こういう法律によりまして災害防除事業をするということでございますから、地方団体、再建団体の側におきましても、これらの事業を最優先に取り扱っていくということになるだろうと思います。自治庁の方といたしましても、これらの事業は確保されるように、当然最優先に取り扱って参るべきものであると考えております。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 地方財政の現状について私がいろいろ申し上げる必要はないのですが、再建団体としての適用を受けている地方団体は、今日やや財政力が好転したとは言いますけれども、まだまだ、非常に財政の運営上に大きな困難を感じております。いろいろな事業の圧縮であるとか、あるいは消費的な経費の抑圧であるとか、こういうような、いわば血のにじむような努力をしながら、再建に努力をしているわけです。毎年々々提出されます再建計画においても、何回となく自治庁と折衝をしなければ、その自主的な計画がなかなか認められないというのが現状であります。ずいぶんきびしい指導が——指導という言葉が適当であるかどうかわかりませんが、ずいぶん自治庁としては、再建団体に対してはきびしい指導を加えておるのであります。ことしの地方財政計画を見て参りましても、昨年よりもずいぶん好転はしております。地方交付税等も相当増額になっております。しかし先ほど申し上げましたように、再建団体の背負っておるところの重荷というものは、ずいぶん大きいものであます。特に本年は、地方債がすべて合せて一千億ということでありまして、特に地方債計画において、公営企業関係等はある程度増額されておりますけれども、問題となるところの一般補助事業関係が九十億も減っておるということなどは、これは地方団体のいろいろの行政水準向上のために、あるいは単独事業等の遂行のために、相当支障があるのではないか。もちろんこのような地方債を押えていくということは、財政向上の上から考えて、ある点望ましいのでありますけれど、九十億も押えておるということ、減額したということは、地方団体のいろいろの事業遂行に大きな問題がある、こういうふうにわれわれは考えておる。そのような中でこの災害防除の仕事をやっていこうとするには、これは地方の負担ということもずいぶん大きく考えなければならない。そのときに、再建計画の変更の承認手続をするときに、自治庁が今までのような方針できびしく押えていくような態度をとるならば、私が先ほど申し上げますように、この事業遂行に大きな支障を来たすんじゃないか。今課長の方から、国土総合書開発の各種の事業についても、そういうようなことはない、こういうような御答弁がありましたが、それならば非常にけっこうでありますけれども、この点はよほど留意してもらわなければならないのじゃないか、こう考えております。従って、地方の財政力あるいはこのような財政計画、あるいは地方債の問題、そういうものとにらみ合せながら、自治庁当局はこの事業遂行について、どのような考えを持っておられるか、いま一度お聞かせを願いたい。  それから第二点は、先ほど私が申し上げましたように、公共事業に係る国庫負担等の臨時特例が三十四年の三月に一応切られることになっておりますが、これを延長する考えが、先ほど申し上げましたような各種の問題から分析していって、自治庁の方にはお考えがあるのかどうか、この点も一つあわせてお聞かせおき願いたいと思います。

長野士郎総理府事務官(自治庁長官官房財政再建課長)

○長野説明員 ただいまお話がございましたように交付税の税率は引き上げになりましたが、来年度は、公共事業等におきまして起債か非常に少くなっている、この災害防除事業を遂行する上で、財源的には非常に困難になってくるのではないか、特に財政再建団体においては、その点の困難さか著しくなりはしないかということでございますが、お説のようなふうに確かに公共事業に対する起債のワクは非常に減って考えられておりますから、その点で財源を振りかえまして、一般財源をもってこれに充当するということが出て参ることは確かでございます。従いまして、地方団体一般について申しますと、それほど、これらの事業を全部遂行いたします際に、安易な考え方を持って臨むことはなかなか困難ではなかろうかと思いますけれども、この公共事業に対する起責の減額に児合います自己財源の充実増加ということも、当然あわせて考えられるわけでございますし、またそういう場合におきましての措置も、こういう法律ができます以上は、関係各省それぞれできるだけ考えて、事業の執行を確保するようにいたさなければならないことではなかろうかと思うのであります。先ほど、財政再建団体に対しまして、自治庁は非常にきびしい節約をしいているというようなお話でございました。財政再建団体におきましても、普通それぞれの赤字の原因がいろいろございますが、再建団体の多くのものは、経営的な収入をもちましては経営的な支出さえもなかなかまがなえない。特に消費的な経費においてそういうことか強く現われておりまして、すでに義務的な経費の支出のみをもって経営的な歳入というものが食われてしまう、こういう不健全と申しますか、そういう形になっている団体が多いわけでございます。従いまして、そういう歳出の構造をできるだけ改めて参ることが必要でおる。同時に、財源の増加ということについて、いろいろ三十一年度以来財源措置か講ぜられて参っている。両々相待ちまして、財政の姿が次第に目鼻がつきかけているわけでありますが、その場合に、当初に出ましたそういう消費的な経費の抑制という考え方を、多少は緩和できないだろうかというよでうなことが実は現在の問題でありまして、その緩和についての考え方について、なおその引き締めをある程度続けていかざるを得ないじゃないかという見方と、ある程度のものは緩和してもよかろうじゃないかという考え方との調節と申しますか、そういうものを通じまして、案外きびしいことを言っているのではないかというような御意見が出ることになるのは、ある程度やむを得ないわけでありますが、既定計画よりもさらにこれをきびしくておるというような事実はもちろんございませんので、それをある程度実態に合せまして、当初考えました計画を実態に即して是正すべきものは是正し、内容を改善あるいは向上させるという点での考え上方について、非常に慎重論でいくか、あるいはある程度の飛躍を持たせるかというところに多少の見方、慎重さというものを要請しておるというような状況でございます。従いまして、必ずしも非常に手放しで、これらの事業が全部実施できるというふうに考えるわけには参らぬと思うのでありまして、私どもの方から考えますと、例の補助率の引き上げの特例に関する措置というものは、これはやはり当分は続けていがなくてはならないのではなかろうか、その必要があるのではなかろうかというふうに考えておる次第であります。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 今いろいろお尋ねしておりますような問題については、また地方行政関係等でよく論議いたしまして、この地方財政再建の計画承認等の取扱いについてこの仕事に障害がこないようにぜひ関係各省とも御配慮願う、こういう意味で、またいずれいろいろ論議をしていきたいと思います。従って、今の問題についてこれ以上お尋ねすることは差し控えますが、ただ再建課長も御存じだと思いますけれども、ここの十二条に出炭て参りますいわゆる再建促進法の三条関係、こういうものの改正を中心として、あるいは再開建団体に対する利子補給の問題等を中心として、わが党から地方財政再建促進特別措置法の一部改正を提案しております。これについては、十分御検討顧って一つ善処していただきたい。ここで課長に、自治庁当局がそのように配慮なさるように要望を申し上げておきます。また自民党の皆さん方にも、再建法の一部改正については御協力願いたい、かく思うものであります。  小澤先生おいででございますから、最後に先生に一つお尋ねいたしておきたいと思います。第三条でございますが、「内閣総理大臣は、台風の来襲回数及び強度、降雨量その他の事情を勘案して政令で定める基準に従い、」というふうに、指定地域の基準は内閣総理大臣が定めるようになっております。台風の来襲回数、強度、降雨量というものが一つの基準になるわけでありまするが、この法案の適用される範囲は必ずしも九州だけではない、このようにわれわれは考えております。かといって、それをあまりにも全国的に広げ過ぎるということも、また問題が残るだろう、こういうことを考えて参りますと、その基準の作成、その指定の地域という問題が、またこの防災事業の徹底を期する上から考えて、非常に重要な問題となってくるのではなかろうかと思われるのでございますが、提案いただきました先生の方では、このような点をどのように御検討下さったのか、この際お話しいただければ仕合せだと思います。

小澤佐重喜自由民主党

○小澤佐重喜君 お答えいたします。ただいまの点は、この法律の立法に際しましては、最も苦慮いたした点でございます。気持から申し上上げますと、大体九州地域はほとんど入るように、だからというて全面的に広がらぬようにというような配慮をいたしまして、結局三条による政令の考え方は、各省とも十分打ち合せをいたしまして、二つの条件をつけることが適当であろうと考えております。その一つは、台風の強度の指数、これは専門家でありませんので、私もお答えをしておりましてもどんなことを言うのかはっきりわかりませんが、専門家の意見によりますと、台風強度の指数を七百以上にする、それから平均降雨量を、六月から九月までの問を標準といたしまして、千ミリ以上、この二つでしぼるということに考えておるのであります。これをものさしにしまして、はかってみますと、九州は大体全部入ります。それから高知県、和歌山県等、その近所も入りますが、大体そういう個所が該当するようになっております。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 その指定は、総理大臣が審議会の議決を経て指定するということにうたわれておりますが、どうぞその点につきましては、最後まで、立案されました皆さん方の方で鋭意十分なる、適正なる指定ができますように御配慮を願いたいと要望いたしまして、私の質問を終ります。

亘四郎自由民主党

○亘委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。  この際、本案に対し、内閣の意見があればこれを聴取することといたします。鹿野政務次官。

鹿野彦吉自由民主党経済企画政務次官

○鹿野政府委員 台風常襲地帯における災害の問題につきましては、政府も常に特別なる関心を持って参ったのでございますが、今回、こうした法律案が審議されまして可決されました暁には、十分御趣旨に沿いましていろいろの施策をやりたいと考えておりますので、何分よろしくお願いいたします。

亘四郎自由民主党

○亘委員長 これより討論に入る順序でありますが、別に討論の通告はありませんから、直ちに採決を行います。  本案に質感の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

亘四郎自由民主党

○亘委員長 起立総員。よって、本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決しました。(拍手)  この際、お諮りいたします。本案に関する委員会会報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亘四郎自由民主党

○亘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  この際、暫時休憩いたします。     午前十一時十八分休憩      ————◇—————     午後四時十二分開議

亘四郎自由民主党

○亘委員長 休憩前に引き続いて再開いたします。  国土総合開発に関する件について議事を進めます。質疑の通告があります。順次これを許します。松浦周太郎君。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 私は与党議員として質問するのでありますが、主として建設的な問題について申し上げたいと思います。  国土の総合開発ということは、言うまでもなく人口、食糧問題を解決する重要な国策でなければならぬと思っております。この人口の分布その他については、副総理かおいでになりましたらお尋ねいたしたいと思いますが、とりあえず大蔵大臣にお尋ねいたしたいことは、戦争に負けて国土が非常に小さくなった、民族は相変らず非常な勢いでふえておるというところにおける日本の国策は、言うまでもなく加工例易、と同時に金程の不足を他国から仕入れていかなければならない、そういう二つの面において、国土総合開発というものが非常に大きなウェートを持っておるのであります。ところが、国内における資源を開発して原料資源にするという考えがほんとうではありますけれども、国内の資源がありながら、だんだんと国外に日が向けられておるという現在の状況は否定することができないと私は思うのです。そこで鎖国時代から目がさめた明治政府は、やはり現在と同じように、自国の資源線をもって民族を養おうと考えたものでありますから、そこに北海道開発というものが非常に大きく取り上げられた。その後において、明治三十年前後の日清戦争後における大陸政策に日本が転換したものでありますから、北海道のような資源を開発するよりも、大陸の資源に依存しょうという考えが強くなりまして、それが昭和二十年まで続いた一貫せる政策でありました。そのために、北海道の総合開発というものは国内にりっぱな資源がありながら、それを開発して民族の繁栄に資しようという考えでなく、捨てられて、大陸の方に日が向かってしまった。ところが昭和二十年にああいう悲運な日にあいまして、これはどうしても国内の資源に日を向けなければならないということになって、終戦後における北海道の総合開発計画というものが国策として取り上げられた。最近までその意思は継続されておりましたけれども、最近における南方の開発というようなことが問題になりまして、この北海道の開発よりもまた南方に国民の日が向けられできたということは、これは否定できないと私は思う。しかし、南方資源もわれわれが活用しなければならぬことは申すまでもありませんが、自国の資源をそのままにしておいて他国の資源の開発にうき身をやつすということは、これは民族の発展ではないと私は思うのです。自国の資源を十分に活用して、なおかつ足りないものは他国の資源を開発するということであるならば、これは考えられるけれども、そういう方向に、まだ国の予算はそこまでいっておらぬが、機運が最近はそっちに向っておるということです。これに対して大蔵大臣は、日本の資源開発、加工貿易などで日本の貿易を伸展し、食種の不足を自給自足するという点におきまして、国内資源と国外資源との関係をどう考えられるかという点を、一点お尋ねいたしたいのであります。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 ただいまの御質問、非常にごもっともでありますが、これは申すまでもないと思いますが、食糧だけをとりましても輸入がやはり五億ドルくらい、綿花を除いて五億ドルくらいに上っております。綿花も入れると、十億ドルに近いというような農産物の輸入になると思います。しかも国土が非常に狭いのですから、これは私、国内の資源の開発ということがむろん先であると思うのでありますが、同時に、しかし東南アジアの開発というものは、この市場なくしては将来日本の経済が成り立っていかない、しかも自然ほうっておけば他国の経済がここに伸びてくる、将来日本の経済が不利になってくる、また国際的な情勢にも圧せられてくる、日本としては、やること非常に多くして資力乏しいという状況です。それで私の考えでは、そういうところであるからこそ、今日国際的な資金を東南アジアに向ける必要というのが私の立場でありまして、アジア銀行を唱えるとか、あるいはまた現実には世界銀行または国際金融会社の資金をここに持ってこよう、あるいは東南アジア開発基金もよろしい、こういう立場に立っておるのであります。そうしてこういうような両面といいますか、国内の資源も開発し、東南アジアもある程度先鞭をつけていくためには、日本の力だけではどうにもいかぬ、借款をしていく必要がある、かように考えて、今日世界の金融市場等について日本の立場を、あるいは借款のできるような基礎条件をいろいろと整えつつあるのであります。いずれが先かといえば、むろん私は国内の資源の開発、同時に他国におくれないように東南アジアを開発する、かように考えております。ただ、東南アジアが、最近は従来のおくれといいますか、これがクローズ・アップされておる関係から、東南アジア、東南アジアとなっておりますが、しかし今日の海外の投資力から見ると、おおよそやはり、今のときをとりまして、すべての計画は二億ドルくらい——まあ二億ドルといいますか、先の年度まで続く全部の計画を入れると、十億ドルくらいにも上るような計画になっております。それでこれは、日本の自力では、東南アジア等に対しては借款その他いろいろな点で限界に来ておるのではないかと思っておるのでありまして、今後できるだけ国内の資源の開発に力を入れていきたい、かように考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 国中の資源と国外の資源と並行して行っていく、そのためにはなるべく借款をもって南方の資源の開発に充てたいという御趣旨のようでありますが、そうであるならば、並行してやるとするならば国内の資源開発にも一般会計のみに依存しないで、その計画を達成するためには、外国の借款をも考慮に入れてその開発を促進するということは、南方資源のことを他国に優先せられないうちに手をつけることと同じ意味になると思いますが、国内開発については、その意思はないものでしょうか。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 その点については、たとえば愛知用水、これらについても出ておりますが、あの道路公団を特別会計にいたしたというのも、一つにはやはり私は借入金も可能ならしめる会計にし、これについてはやはり借款等も考えてみたい、こういうような考え方に立っております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 それならば一つお尋ねいたしたいのでありますが、この自由経済下における日本の現在でございますから、とにかく他国の資源が安ければ安いものを買いたい、それが各企業の採算に合うものでありますから、企業家はそういう考えになってくることは当然でありますが、ただそれだけにまかせておいて、国内開発がうとんぜられるということは、十分政府として考えなければならぬことであると思うのです。従いまして現在の状況は、経済価値の低い国内資源を開発してやるよりも他国から安く買ってきた方がいい、現在の食糧問題でも、自給自足の問題よりも他国から買ってきた方が安いというような議論にもなり、あるいはその他の工業原料におきましても、国内に豊富なものがあるにもかかわらず、それをやらないというようなことに自然に追い込まれていくのであります。私は与党ではありますけれども、いかぬことはいかぬと言いたいのでありますが、このことは過去の北海道開発にすっかり現われているのです。第一次五カ年計画で投資されたものは、計画の五七%であります。なぜそうかと言うと、財政経済上といわれるけれども、財政経済上だけではない。つまり政府当局に、生産上の率の低い北海道に投資するよりも、むしろ外国の原料を買った方がいいというような考え方があることは否定できない、そういう考えがある。でありますから、自然に、財政経済上とは言うけれども、約束した計画通りの投資が行われていかない。第一次五カ年計画において、五七%しか約束通りの金はいかないのです。それで計画通りの仕事ができるはずがない。それに、いろいろな計画当時よりも物価の変動その他の情勢が加わって参りますから、この五七%の投資というものでは、最初の計画の三〇%ぐらいしか開発されないということに実際なっております。  そんならば第二次計画はどうか、第二次計画は六千六百億でございますけれども、その中の一般会計は、大体私の記憶で申しますと二千百億、それから各省投資及び町村投資というようなものが千二百億でございますから、これらを差し引いた残の三千三百億は民間投資であります。この民間投資というものは、政府投資が十分得られて、かつその仕事が十分進んだ上でなければ、だれも投資しないのです。なぜかと言うと、その利潤が採算に合わないから投資しない、命令して投資させることはできない。そこで、そんならば政府は幾ら出さなければならぬかと言えば、二千百億円の五カ年とすれば四百二十億ずつ一年に出さなければならぬけれども、今年、三十三年は二百六十七億でございます。従来の投資の状況から見れば、急に四百二十億に飛び上ることはできないでありましょうけれども、これはやはり閣議で決定された事項なんです。六千六百億を五カ年間に投資するということは、閣議で決定された。閣議で決定されたけれども、今年はやむを得ない、昨年の二百三十七億に比べれば、三十億ふえておるじゃないかということになるのでございますが、閣議であなた方が御決定になったことから見れば、非常な差があるんですよ。今年はやむを得ない、来年以降には五カ年計画の一年に該当するだけのものを一般会計からお出しになることができるかどうか、もし財政上できなかったら、前段仰せになりましたように、外国の借款あるいはその他の方法によってそれだけの金額を北海道に投資するということでなければ、現在日本の立てられている経済五カ年計画も、北海道の五カ年計画の完成によるのでなければ、あの数字が出ないことになっているのです。これだけ余分のものではないのです。そうすると、あなた方がお立てになったところの経済五カ年計画というものは、ほんとうに行われないということになる。これに対する要点は来年度の四百二十億に該当するものでありますが、それが一般会計から十分出すことができなかったならば、あるいは公債か、あるいは外国借款か、とにかくこれだけの計画のものをやってもらえるかどうか。と言うことは、これは道民の非常に熱望している問題でありますから、私は一つ建設的に、この意味をお尋ねいたしておきたいのであります。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 御指摘の点は要約して二点かと思うのでございますが、今お話を聞いておりまして、要するに外国の食糧が安いからこれを輸入いたしまして、国内の食糧増産についてやや後退を見ている、こういう点はないかというようなお尋ねがあったようであります。これは私の考えでは、やはり世界の経済は広域経済に移りつつあるから、特に東南アジア、後進国はむろん将来工業国になっていくのは間違いないが、しかし、当分の間は、農業国に間違いはないのであります。従ってこれらの国々の農産物が売れない、あるいは価格が非常に下って動揺するとすれば、自然これらの購買力がないことからして、日本の経済に悪影響を与える、日本のものは売れ行きが悪くなる、従ってこれらの農産物をある程度輸入するということは私はいいと思う、またやらざるを得ないと思うのですが、それと国土の開発は、私は必ずしも矛盾しないと思う。ただ日本が国土開発する場合に、何でもかんでも米麦中心でいくところに再考する余地がないか。東南アジアの諸国のもので、大体日本が買うのは米とか麦とかでしょう。またアメリカ等から、あるいはカナダからは小麦が非常に大量に入る。私はむしろ、この米麦中心ということに賛成しかねるのです。北海道なら北海道に例をとってみると、何も北海道で米麦なら米麦について考えなくても、他の地方でできないいろいろな農産物の発展が考えられるのではないか。私は農業家の専門家ではありませんから、程度の問題はありましょうが、これはやはり日本として十分考える必要があると思う。  もう一つは、この計画を立てた場合に、予算的裏づけがなければ、これはもう絵にかいたもちであることは言うまでもありません。ただ私どもとしては、計画する場合に、やはり実現可能な計画であってほしいのが一つ。政府において計画をした以上は、これが実現するために一般会計等からの資金が考えられ、なるべくその計画を実現できるように、今お話のあったようにいろいろ努力を払っていくのが至当であると考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 計画通りに努力を払うことが至当であるということでございますから、来年度の四百二十億というものは、できるだけ政府の力によって、一般会計並びにその他の方法によってこれを補っていかなければならぬという、閣議で決定されたことですから政府には義務があると思いますので、その実行については極力努力をお願いいたしたいのであります。  その次は、北海道の開発は、これらの五カ年計画を完成して、人口が増加するかどうかという問題であります。今この人口の状況を見れば、北海道は一平方キロ当り六十一人、東北は百三十九人、関東は六百四十四人、近畿は四百七十一人、四国が二日二十六人というようなことになっております。この状況において中央集権が続けられている現在においては、東京の人口はますますふえていきます。自動車の一点だけをながめても、これ以上東京に人口をふやすということは、これは日本の政治として、私は実におそるべきことになりはせぬかと思うのです。しかもその東京は消費経済のみが発展し、またその消費経済の発展する東京のこのけばけばしい状況の反面に、地方の生産的基盤はどうかと言うならば、この華美な大都市を養うに足るだけの生産力が、私は十分ないと思っている。これは、為政者のほんとうに考えなければならぬところであると思うのです。でありますから、民族の繁栄というか、人口の分布の均衡がとれなければ、私はその国は繁栄しないと思う。それが六十一人に対して六百四十四人、十倍の人が関東に集まっております。そこで今、北海道の開発は、国から見て多額の経費と努力が払われるとするならば、それは食糧問題を解決するために、人口、密度の均衡をとるというところになければならぬと思う。それは全国平均が二百四十一人ですから、ちょうど北海道が今の四倍にならなければ全国平均にはならないと思う。そこまでのことをするのには北海道の総合開発が必要であるということで、総合開発が行われてきたのでございますけれども、この総合開発は、今計画の過程でありますから、急に人がふえないということの一つの言い分にもなりましようけれども、かりにこの五カ年計画が完成しましても、それは大体において土木事業なんです。この土木事業はいろいろありますけれども、道路港湾、土地改良、治山治水その他であって、生産の基盤を開発するだけなんです。これによって生産は興らない。ところが内地の各府県、四国、九州、本州は、すでにこれらのものは完成しているのです。そうして生活はこれらの上に立てられておる。北海道は未完成なんです。そこに持ってきて、これが完成しましても、他府県に比べるならば実に大きな二つのハンデがある。それは中央市場に対するところの距離の問題であります。一つは気候上におけるところの酷寒積雪地帯である問題であります。これは、これらの土地改良や基本的なものをやったって解決づかない。北海道の人口の分布を、少くとも全国平均まで持っていこうということが日本の国策であるならば、この三つのハンデを政策的に除去することが開発計画と並行していかなければ、北海道の人口はふえないと思うのです。ふえないと思うのじゃない、現実に科学的にふえていない。それはいろいろな統計がありますけれども、北海道の人口の移動状況を見ますと、一番多く北海道に、最近において人口が移動いたしましたのは昭和二十二年であります。北海道の自然増加が九万七千四百人に対して、二十六万七千人が社会的な移動をいたしております。これが一番多くふえた。それから順次減っていきまして、昭和二十五年には自然増加、北海道で生れた者が十万九千人に対して、内地からの移動というものは九千八百人、こういう状況であります。ごく最近のことを申し上げますと、三十年は北海道の自然増加七万一千人に対しまして、社会的の増加は一万五千人であります。それから三十一年は六万七千人に対しまして、ほかから入ってきたのが一万人である。それは自衛隊の者が大部分であります。こういう状況なんです。  それからもう一つは企業上の問題がある。今のようなことをやっておったならば、北海道の企業はだんだん内地に参っていきます。またつぶれた大きな企業と申しますと、金属工業の中では、昭和二十九年以来十七の工業かつぶれておりはす。これは相当な工業です。名前を一つ一つ申し上げますと時間がかかりますから、二、三のやつを申し上げますならば、幸内鉱山、滝の沢、あるいは函館硫黄というようなものを初めといたしまして、十七の工場がつぶれておる。あるいは鉄工業はどうかというと、北海道工業の虻田工場を初めといたしまして、七つつぶれております。これは電力料金が高い、あるいはその他の輸送料が高い、あるいは販路に遠いというようなことが大体の原因であります。あるいは機械工業におきましても、東亜車両、あるいは三興工業、あるいは本田鉄工、中山機械などというものを入れまして、これがやはり十二、三つぶれております。それから、北海道で経営すれば税金が高いから、本店を東京に移すというのが、国税庁で調べると相当な数があります。つまり本店を北海道に置くと税が高いということです。それにまた従業員が北海道を好まない。なぜならば、自分の子供を教育するために、まず内地の大学にやる。それから地方によっては僻地学校かありまして、学校の教員が一年に一ぺんくらいしか映画を見られない。それも中心都市に出てきて、泊りがけで映画を見ていくというようなところがある。あるいは高等学校の程度なんかも非常に低い。だから北海道の高等学校に入っておったら、大学の試験が受けられないというような問題もあります。各般の問題が並行して、同時に施策せられていかないものでございますから、なかなか政府の考えるように人口の分布というものができない。そこで前中し述べました二つのハンデは、もちろん個人の力でやることができませんから、国の施策としてこれを除去しなければならない。ところがそのほかに税の問題では、北海道の納税者というものは、内地の納税者よりも非常な過重な負担をしております。まず地方税のことを考えると、北海道の町村は財源が乏しいものでありますから、すべてに限度の極点まで取るのです。だから内地の納税者に比べれば非常に税が重い。この間私は非常な非難を受けましたけれども、木材の引取税をあの程度にしなければならぬということは、負担の均衡の問題がある。内地の府県の三倍も四倍も取っておるというようなことがあります。この点を固定資産税について考えてみますならば、北海道の木造構築物というものは、非常に寒いところで、ストーブをたいたり屋根の雪をおろしたり、いろいろやるものですから、耐用命数が非常に短い。統計によりますと、大体木造構築物は内地のそれの七〇%くらいの寿命しかない。ごくいいもので八五%くらいの寿命があると言っている。内地よりも三割ほど耐用命数が下っております。それから限度をこえる程度の税率で取っておる。つまり固定資産税は一・四%が大体標準であって、それをこゆること二%から二・五%の税率で言取っておる町村の比率は、北海道では九九%です。内地の府県では制限のきわまで取っているのは一七・五%ですが、北海道は九九・六%までが最高限まで取っておるという状況でありますから、従って経営者か重税に苦しむということは当然のことでございます。また、石炭手当その他の問題について簡単に申し上げますと、光熱費及び被服費は内地府県の生活者よりも非常に過重である。ここにこまかい統計を持っておりますけれども、簡単に言うと、光熱費は内地府県よりも大体三分の一以上多い、被服費におきましても、北海道は三分の一高いのであります。そこで石炭手当の問題が起りまして、終戦後には石炭の現物配給をやったが、それが今度石炭手当になった。ところが、石炭はもらっておるけれども、それに対する金をもらうのですから、累進的に収入がふえるために税金を取られて、ある相当な生活をしておる給料生活者は、石炭手当を入れることによって、それくらいの税を払わなければならぬというような問題もあります。政府は一般所得税の査定においても、こういった基礎控除は全然考えていません。この気候、生活の全然違うところにおける税に対する基礎控除は考えていないというような状況でございます。これは平均二万五千円の収入の俸給生活者にいたしますと、大へんな負担になっております。同時に中小企業、農業、漁業等の基礎控除を全然見ていないものでありますから、内地は付近より税が高いのです。安かるべきはずなんです。今言う二つのハンデがあります。遠距離、市場に遠いというハンデ、運賃のハンデと、積雪寒冷であるところの生活上のハンデの二つのハンデをしょっている上に、税が高いのですよ。これは何とかお考えにならなければならないのではないかというのであります。あとで質問する人が待っておられますから、私は簡単に済ませますが、私はその点について、樺太及び台湾、朝鮮の統治時代のことを考える。台湾にも朝鮮にもしばしば行ってみましたが、私は樺太に一番多く行きました。樺太を開発するために、当時の政府は、まず税を軽減して、あそこに行って暮す方がもうかるというような感じを起させねばならぬというので、酒なんかも、樺太で作れば無税の時代がありました。だから秋田とか山形から米を持っていって、樺太で酒を作って、どんどん飲ませて樺太の開発をやった。税においても相当な特典があった、資源があっても、北海道の現状のようなことをやっておったら、あそこは開けなかった。王子製紙があれだけの工場を作ったということは、税の面でも、融資の面でもすべての特典があったから、あそこにあれだけの工場が繁栄したのです。そういうような特殊なことを考える必要はないか。いろいろなことがあるけれども、ただ開発の基本のものだけやっても、その結論が住みよい、楽しい、言いかえるならばもうかる土地だ、こういう諸制度を政府がやらねばならない。補助金をやって、はげ山のてんこに入れと言ったって、補助金がなくなれば帰ってくるのです。北海道の入植につきましては、相当な検討が必要であります。補助金を出していけば済むと思うのは、大きな間違いです。食えなければ戻ってくるのです。市場に来るためには、今のように、津軽海峡で運賃を二重、三重に取らないで、もっと遠距離運賃を政府が補助をして、生産コストが安く上って、内地の方と競争ができるようにしむけるならば、内地に本店を持ってくるとか、つぶれる人がなくなる。こっちのつまらぬところにおるよりも向うへ行ってやった方がもうかる、その方が結論において楽しい生活ができるというのでなければ、何も北海道に行って開発するなんていう人はいないのですよ。今、北海道を開発しておられる行き方というものは、一方のことしかやっていない。並行していかなければ、内地の人が自分の郷土を捨てて、北海道の新開地に行こうという気にならないのです。ここに私は国策の大きな問題があると思う。従ってここに私が申し上げたいことは、石炭の免税の問題については、この委員会にも社会党の方から御提案になって三年続きその案がここにありますが、これなんかも、直ちにそれでは減税するということができなければ、現物出資に直したらどうだということも一つの便法なんです。来年度は一千億の減税をすると総理は発表しておられますから、その一千億の来年度の減税をやる場合に、当然中央地方の税制改革をしなければならぬから、今こそ固定資産税の不合理な問題あるいは寒冷地帯における所得税の基礎控除の問題、あるいは給料生活者に対する石炭手当の減税の問題というようなことは、率先して政府がやるのでなければ北海道へ行かないですよ。この間大蔵大臣が仰せになりましたように、三時間かかれば千歳に行かれる、あの広漠たるところに別荘地を作ってはどうか、軽井択へ行くより近いじゃないか、そうおっしゃるのなら、そういうことのできるような政策をとりなさいということを私は申し上げたい。でございますから、まず税の問題だけに対して一つ大蔵大臣の善処を要望するのでありますが、どういうお考えでおられますか一つお聞きしたいのであります。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 要するに、自然的な生活条件の悪いところに、非常に快的に住まわせるのにはどうするか、非常にむずかしい金のかかる問題であります。従いましてこういうものを扱う場合には、どうしても総合的に考えて、むろんある程度大胆な施策も必要でありましょうが、総合的にいかなくてはならない。今そのうちの一つとして、税というものが問題にされたのでありますが、やはり税というものは、地域によってその扱いを異にするというのはなかなかむずかしい。たとえば石炭手当について特別の措置をとれば、薪炭にしてもその他の寒冷地あるいは勤務地手当、おのおの根拠があって出しておりますから、性格は違ったにしても、扱いをそう異にするわけにはいかないのじゃないか。従いまして、北海道だけについて石炭手当をどうするということは、私はそれはけっこうでございますというふうには言い得ないのであります。ただ御承知の、今お話がありましたように、今後中央地方を通じて税制についてほんとうに考え直してみよう、こういうように考えておりますので、その際に、石炭手当に限らず手当というようなものは、税法上において、どう扱うのがいいのかというような見地から検討を加えてみたい、かように考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 その他の固定資産税とか、所得税に対する基礎控除を増すという問題については……。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 その他のことにつきましても、税制調査の場合に、あらゆる面について検討を加えて参りたい、かように考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 その場合に、私どもの希望は、北海道の特異性というものはいろいろな面においてあるのでありますから、税や電気料等に対しましては特別行政地区というようなものを設けて、それで北海道の開発が行われて、少くとも人口も千万人くらいになって自給自足できるようになれば、内地の市場に持ってこなえてもいいというようなことになるから、それまで十年間くらいの時限立法として、特別な樺太のような扱いはできないかということを考えておりますが、これに対しては、どういうお考えでありますか。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 ある地域に対しまして、税法に限りませんが、特別な扱いをするということはなかなか検討を要すると考えております。ただ北海道なら北海道の開発、移民というようなことについては、もう少し性格自体についても、やはり考え直す必要があるのではないか。たとえば、これを五カ年計画とか十カ年計画で、年度ごとにはしご段を上るような格好で、幾人も人を入れてこま切れに道を作ってみるとか、この部分を開拓してみるとか、これはどういうふうになっておるか十分検討を加えなければならぬけれども、行き方としては、道なら道を五年分一ぺんにぽんと作ってしまう、どうせ要る金ですから作ってしまう。そしてほかのものはやめておく。とりあえず道をずっと作っていく。そしてトラックならトラックだけが、往復通えるような形にして開発していく。これは一つの考え方を言うのですが、そういう計画自体についての考え方も変えて、たとえば人が十人入ったらこういう施設をしろ、五十人入ったらこういう施設をしろというのでなく、やはりそういう行き方があるのじゃないかと思うのです。こういうことをあまり言って財政負担が急にふえても、これは大蔵省としてやれませんけれども、北海道でもぱっと道が通ずれば開発が非常に早いじゃないか、また人もだんだん奥地に行くのじゃないかという気持もしております。こういうことをに抽象的に言うてみてもしようがありませんが、そういうように計画を単に合理化するというよりも、なるべく開発に適当するような計画にしてできるだけ資金も投入する、そういうふうなことを考えつつ、税なんかはむしろ補完的な形で考える。初めから特別な税制みたいなものを北海道にやるのは、どうかと考えますが、なお一つ今後十分検討を加えます。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 何か変な答弁で、重点をはずしていろいろなことをお述べになりましたが、そういうことをおっしゃるならばいろいろ聞かなければならないのであって、あまりばくたる答弁で誠意かないと私は思う。もう少し真剣に国策を検討してもらいたいと思う。今仰せになりました考え方は、私にもわからぬではない。一つのものを重点的にやれということだろうと思うが、道路だけ作っても何にもならぬことになる。港湾でも、道路でも、土地改良でも、散漫にして何年たっても一つの効果も現われないようなやり方でなく、集中的に、重点主義に一つ一つのものを片づけるということであろうと思うのですが、私は今仰せになったことについて、あまり深く追及しません。しかし、これはもう少し真剣に御答弁願いたいと思います。  今日は副総理がおいでになったらいろいろ聞こうと思ったのですが、おいでがなくて、次官がおいでになっておりますから、次官にお聞きしたい。それは、北海道は電気料が非常に高いのです。企業を誘致するとか、企業を振興させるとかいう問題から見れば、とても比較にならない。これは最終の供給値段ですけれども、北海道の電気料は五円九十銭、東北が四円十二銭、東京が五円三十八銭、中部が五円十銭、北陸が三円五十五銭、この北陸と東北は最近値上げになりましたから少し移動します。大体中国、四国、九州の次か北海道なんです。こういう距離のハンデがある、寒さのハンデがある上に、先ほど申しましたように税の上にもハンデがある。同時に噴気料にハンデがあったのでは、産業を誘致して北海道を盛んにしようというようなことを言っても、かけ声だけでこれはできるはずがない。というのは、現在国内においても国外の貿易におきましても、販売競争の差というものはほんのわずかなんです。手形で追われれば、あるいは出血でやらなければならぬ場合もできてくる。それが、こんなに大きな重気料のハンデがあっては、北海道の産業というものは全然成り立たない。東北と北陸が電気料を上げたという反面、北海道は東北なんかに比べれば一円五十銭も高い現状をこのままにしておいて、今のような諸ハンデを背負って、北海道の産業が発達することはないと思うのです。これについて一つ次官の御答弁を承わると同時に、大臣とよく御相談下さって——大臣は副総理として閣議に列席しておられますから、通産大臣並びに総理大臣や大蔵大臣と協議されまして、三十三年度はこの問題を片づける方向に御尽力を願いたいと思いますが、いかがでございますか。

福井順一自由民主党北海道開発政務次官

○福井(順)政府委員 全くお説の通りでございまして、北海道開発のためには、どうしてももっと低廉なる電力が必要だということを考えております。そこでお説の通り、十分努力いたしたいと考えております。副総理にもよくお話をいたしまして、努力するようにいたします。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 それと同時に運賃の問題、これは今の青森の割増しの問題なんかも、早急に直してもらわなければならぬ。それから、また樺太の例を引きますが、樺太の鉄道経営に対しては国が相当補助をした、それで樺太におけるパルプ原料その他の運賃なんかは、北海道内における運賃よりも平均コストがずっと下っておった。そこにはやはり開発の特典があったわけです。現在の津軽海峡の運賃は三倍もの率でとっている、これは全く不合理で、開発のブレーキになっておると思う。この運賃の問題、先ほど申し述べた文教の問題等にいたしましても、内地の府県に劣らない——すぐれるということはできないでしょうが、劣らないところまでいかなければ競争にならない。いわゆる住みよい、楽しい、もうかる土地ということにしない限りは、北海道に行きたくない。これは自由競争ですから、あそこへ行けと命ずることはできない。その三つの基本にはずれておるから、どれを援助しても、どれだけ政策を変えても北海道は繁栄しない。この三つの要点が達せられるように閣議においても十分御奮闘願うように、今日は大臣がいないものですから、ぜひあなたから御伝達を願いたいと思います。

福井順一自由民主党北海道開発政務次官

○福井(順)政府委員 よく承知いたしました。伝達いたしまして、閣議でも努力いたすようにいたします。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 最後に、締めくくりとして申し上げますことは、来年度は中央地方を通ずる税制の根本的な改革をするということでございますから、先ほど来いろいろ申し上げました税の問題に対しましては、大蔵大臣はわれわれの意のあるところをおくみ取り願って、善処していただきたいと思います。御答弁をお願いいたします。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 御趣旨の点を十分頭に入れまして、検討を加えます。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)委員 私はこれで終ります。

亘四郎自由民主党

○亘委員長 林唯義君。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 私はきわめて簡単に、先ほど来同僚の松浦君から御質問になったことの補完的な質問になるのですが、先ほど五カ年計画についてはその実現のために努力すると言われたのか、あるいは実現可能な計画の場合という条件を付せられたのか、そこがはっきりしなかったですが、もう一度大蔵大臣から御答弁願います。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 五カ年計画が一応きまっておりますから、きまっておる計画についてはこれが実現するように努力する、かように考えております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 しますれば、問題は五カ年計画の内容になりますが、先ほど松浦君も御指摘になりましたように、大体においてあの参考表の中の金額は六千六百億だと思います。また総理が昨年の四月に御言明に相なったのは、開発審議会の意見を尊重してこの計画を実現するということ、それから昨年四月二日渡辺惣蔵君の質問に対して、「第二次の計画の樹立及び実行に当らなければならぬ。同時に、こういう計画は非常に困難があるということを十分みんな考えて、そうして強い意思の決定なり、あるいは、いかなる困難があってもこれを、必ず実現するのだという、熱意をこういう事業には込めてやっていかなければならぬ、かように私たちは考えております。」ということを言明されておるが、まことにくどいようですけれども、あなたの御意見も総理大臣と全く同じ意見であり、かつ熱意であるかということをもう一度お伺いしたい。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 私は総理大臣と見解を異にする理由は何もないと思います。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 しからば、さように五カ年計画の実行に御熱心であるとしますれば、あなたは三十一年の四月三日にこの委員会で永井委員の質問に対して、「今後の開発の計画いかんによりましては、むろん資金面からもこれを増額しなければならぬ」、こういうことを言われておる。これは北海道開発に関してですよ。そうすると、昨年の五カ年計画は六千六百億という大体審議会の意見を尊重してできたんだから、「むろん資全面からもこれを増額しなければならぬ」という当時のお話の通りに、今日お考えになっておられるかどうかということをお伺いしたい。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 私といたしましては、この六千六百億円というのは十分の積み上げでならておりますか、大かたの、まあ大体こういうところという一応の考え方ではなかろうかと思っておるのでありまするが、この計画の内容がはっきりしてきますれば、年度別におきましてもその資金の調達ができるようにあらゆる努力をいたす、こういうことであります。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 しますると、二十五年の北海道開発に関する政府歳出は百五十三億、その翌年は十一億ふえ、その翌年は二十四億ふえ、さらにその翌年は四十四億ふえ、今年は昨年に比較して三十一億、この四カ年の間に大体百十億円財政規模の増大を見ておるわけです。また開発公庫の資金ワクにおいても同様で、繰り越しその他を入れて逐年増加をいたしておるような状況でありますが、先ほど申したように開発計画がさような前提に立ちますれば、今後国家財政の支出面または財政投融資面を減少するんじゃなしに、逐年だんだん、多少なりとも多くされていく、こういうふうにお見通しになっておられますか。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 財政の許す限り、北海道の開発が非常に重要視されておるときでもあるので、重点的に私は増加していきたいと考えております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 まことにけっこうな御答弁で満足いたします。  しますれば、話は別になりますが、この北海道東北開発公庫の個々の資金貸し出しの場合、どういう手続でやっておるか。言いかえれば、公庫自体が主体的に全部切り回してやっておられるか、あるいはその途上に監督官庁がそれぞれ入って、了解を、得たり了解をしたりしてやっておるのか。しかる場合には、監督管庁はいかなるものであるか、どこが監督官庁であるのか。また同時に、それに対する大蔵大臣の権限を伺いたいと思います。

大月高大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○大月説明員 北海道東北開発公庫の具体的な融資の実行につきまして、政府がどの程度関知しておるかというお尋ねでございますが、全般的に政府金融機関といたしましては、個々の融資については政府は一切関知しないという建前をとっております。公庫と政府の関係が生じますのは、予算の際に、財政投融資計画として原資を供給するという問題と、法律に基きまして四半期別に事業計画及び資金計画の認可をいたします。その認可は、現在のところ一・四半期に幾ら使ってもよろしい、こういう認可でございまして、それ以上の域を出ておらないわけでございます。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 それからもう一つ、これは世上のうわさと申しても差しつかえないかもしれぬが、たとえばこの次は九州開発ができるから、九州開発も北海道東北開発公庫の上に乗っけたらどうか、こういう話が出たわけであります。そうすると九州を乗っけ、四国を乗っける、地域的なものを全部これに乗っけるということになると、これは全国的な銀行になる。そういう工合になりますと——これは仮定じゃありません、東北の部門を北海道開発に乗っけるときに、もうすでにこの議論が出ておった。しますると、このように地域的にどんどん拡大する傾向に相なると、どうも開発銀行の仕事と一致するような格好になる。私は東北の問題を論ずるときにも、開発銀行に東北ワクというものをお作りになったらいいじゃないか、非常に地域条件の違う北海道に乗っけなくてもいいじゃないか、こういうことを言ったわけなんですが、政治的には今や九州の開発資金を必要とし、四国開発資金を必要とする状態にあり、おそらくこの問題は来年あたりには厄介な問題になると思いますが、一つその辺に対する大蔵大臣のお考えを伺いたい。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 私は、開発公庫を全国的なものにする考えは毛頭持っておりません。またそういう傾向も、私好ましくないと思います。なぜかと言えば、これは開発されるべき地方の条件が非常に違うのであります。そして開発のおくれておるところにまず主力を注がなくてはならぬのに、もしもこれを全国的なものにすると、やはりいろいろな勢力関係等からして、比率的に資金の配分を余儀なくされるというような政治情勢も馴致されますので、私はむしろ、北海道東北よりも北海道は北海道——北海道東北というものは、大蔵省がこうやったんですが、考え方としては、北海道は北海道としておく方が、いいんじゃないかというふうにも思っております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 北海道は北海道というように持っていきたいという御意見のように伺いまして、しごく満足に思います。  それから、なお最後に、あなたにもう一つ伺いたいのです。これは開発庁の次官にも関係があることだが、昨年の四月三日に小平委員の質問に対して、石井国務大臣は、北海道開発公庫の問題として「予算の上等におきましては、北海道に累を及ぼさぬ、北海道の開発は開発としてちゃんとやるんだという決心のもとでなければ、これは取り上げられるものではないのでありまして、政府といたしましても、北海道に累を及ぼさず、東北の発展を期するという覚悟を持っておるわけでありますから、私自身といたしましても、北海道に累を及ぼすようなことはなく、できるだけこの方に一そうの力を入れていくという心持でおります。」というふうに、きわめて明快にお話しに相なっておる。そこで、これは開発庁長官にかわって次官から、この意向は今日なお開発庁の意向として堅持されておるかどうか、この点を伺いたい。かつ、同僚であられまする大蔵大臣から、この問題は石井国務大臣と所見を同じゅうされるのが、また別個の意見を持たれておるのか、これをお伺いいたします。

福井順一自由民主党北海道開発政務次官

○福井(順)政府委員 これは大体その通りでよかろうと思います。長官がそう言っておると言われますから……。

一萬田尚登自由民主党大蔵大臣

○一萬田国務大臣 やはり北海道開発、東北開発といいまして、どちらにも迷惑かかからぬと思います。ただ資金量が十分でありませんから、その際は、ほんとうに客観的な対象が、どちらが重要であるかという点については十分な御理解をお願いしたい、かように考えております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 資金量が不足であるが、その不足の中でもって、経済五カ年計画の精神を組み入れて実現に努力するという先ほどのお話であります。これは大体において、今後ふえるという一つの示唆だと私は思います。それからなお、そのふえた中で相互に迷惑を及ぼさぬということ、言いかえれば、これができまするときに、北海道に果を及ぼさぬということの石井国務大臣の考え方に御同感の趣きを承わったのであります。従って、大蔵大臣への質問はこれ以上いたしません。しごく満足いたします。  ただこの際、先ほど政府の説明によると政府は関与せず、貸し出しには主として開発公庫の当事者が当り、貸し出しその他責任を持ってやるということでありますから、説明員にお伺いしたいのだが、先ほど監督官庁であるところの大蔵大臣から、経済五カ年計画によって北海道の開発を今後大いに考慮いたす、なお必要とする資金の増額についても考慮をいたす、かような言明を得たのであります。また先ほど質問しましたように、石井開発庁長官が昨年答えられた北海道に累を及ぼさぬという明白な言明に対して、大蔵大臣はしごく同感の意を表されたのでありますが、公庫の責任者から、どういうお考えでこういうことになったか、その点を伺います。

松田令輔公庫総裁

○松田説明員 私ども公庫の責任者といたしましては、公庫設立の趣旨にかんがみ、また昨年度より改組されましたその経緯等にかんがみまして、われわれに課されてあるところの、開発公庫に与えられたる金額を公正に、かつ効率的に軍用いたしたいと思っております。その実行に当りましては、それぞれ主務官庁もございますので、個々の事件についてはよくその意向を伺いまして、それにのっとって最善を期したいと思っております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 これが最後の質問になるわけですけれども、官庁の意向を伺うのじゃなしに、先ほども意向は明らかにされているのです。開発五カ年計画というものは尊重する、そしてその実現のために努力をする、また大蔵大臣は、先般の委員会においても、さような計画のためには増額も辞さないことを表明され、今も同じ意見を堅持されているのであります。こういうことであるから、そういう方針を堅持されて今後資金をあんばいされていくかどうかという点を、明快にもう一度御説明願いたいと思います。

松田令輔公庫総裁

○松田説明員 もちろん融資の基準と申しますか、よりどころといたしましては、北海道に関する限り、閣議の了解決定を見ておりますところの開発計画があるのであります。本年度与えられている金額には限度がありますけれども、その実現に向ってわれわれとしては最善を尽したい、かように考えております。

林唯義自由民主党

○林(唯)委員 けっこうです。

亘四郎自由民主党

○亘委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後五時十六分散会      ————◇—————

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