議院運営委員会 第14号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/03/11
会議録
○山村委員長 それでは、これより会議を開きます。 まず、内閣提出法律案撤回の件についてでありますが、去る七日、内閣から、第二十四回国会に提出し、本院において継続審査中の内政省設置法案及び内政省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案の両案を撤回することについて、国会法第五十九条の規定により本院の承諾を求めて参っております。これより本件について御協議を願います。
○野原委員 内閣提出法律案として、第二十四回国会以来、内政省設置法案と内政省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案、この二件が提出になりまして、自来内閣委員会では継続審議として本国会まで審議されてきておるわけであります。ところが、突如これを撤回すると、こういうことに相なりまして、本日の議運にかかったわけでありますが、どういうわけでこの種の案件が、継続審議になって慎重に審議されておるものが突如撤回になるのか、その理由を官房長官から御説明願いたい。
○山村委員長 この際、本件に関しまして愛知内閣官房長官より発言を求められております。愛知内閣官房長官。
○愛知政府委員 内政省設置法案と、内政省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案、この二件は、行政機構改革関係法案の一環といたしまして、ただいまお尋ねのございました通りに、第二十四国会に提案いたしたのでございます。自来引き続き継続審議となって今国会に至っておるものでございます。ところで、これらの法案は提案後相当の期間も経過しておりまするし、その間、情勢の変化もございます。また、さらに調整の必要もございまして、政府としては、これを再検討しなければならないと考えるに至ったわけでございます。もちろん地方自治の徹底をはかりますために、地方行政機構の強化をはかる必要があることは、行政審議会の答申にもある通りでございまして、政府としては、国の行政が総合的に、かつ時代の要請に応じて地方自治の育成強化に向うよう、地方行政機構の強化、合理化を考えて参りたいのでございまして、この点からいたしますると、内政省という構想は、今日に至っても、なおきわめて適切な考え方であるとは思うのでございます。ただ、内政省を、現在のままの自治庁と建設省とを統合するだけでよいか、あるいはさらに一工夫を加えた方がよいのではないかというような点について、この際さらに再検討をさせていただく方が適切であると考えましたので、今回撤回をお願いいたしたような次第でございます。
○野原委員 ただいま官房長官の御説明を承わりますと、第二十四回国会に提出いたしましてから相当の期間を経過しておるということが一つ、もう一つは、情勢の変化もあるということがあげられております。さらに第三には調整の必要がある、この三つの理由によって撤回をしなければならぬ、こういう御説明のように承わったのであります。この御説明を考えてみますと、提案後相当の期間を経過しておるということは、これは何らの理由にもならぬと思う。相当の期間が経過しておりましても、必要な法案というものは撤回すべきでありません。なお、情勢の変化ということは、これまたどういうことを言われておるのか、具体的に把握するに苦しむのでありますが、これももっとやはりはっきり説明を聞かなければ、私ども理解ができないのであります。ただ私は、その撤回するに至った理由が、第三にあげられた調整の必要、この法案は、その他に提出した法案と、何かそこに矛盾するとか、いろんな関連が生じたので、どうしても矛盾する法案を国会に提出しておくということはできませんから、そういう意味の調整のために一応内政省設置法案及びその整理に関する法案を撤回しよう、こういうことでありますかどうか、その点を一つはっきり示してもらいたい。
○愛知政府委員 ごもっともなお話でございまして、私といたしましては、今申しましたように、内政省設置というアイデアについては、今日なお、これはいい考え方であると思っておるのでございますが、先ほど申しましたように、具体的な面においては、相当考え直した方がよろしいと考えたわけなんであります。それからいま一つ、調整の必要があると申し上げました点は、率直に申しまして、ただいま御審議を願っております法案の関係等において支障があるといいますか、多少矛盾するようなところも出ましたので、この点は率直に申し上げまして、調整をする必要があったと思います。こういうふうな事情でございます。
○野原委員 そういたしますと、政府から提出されておる法案で、矛盾する法案が、今日のところ、もうこれ以外に他にあるのかないのか、どう考えていますか。
○愛知政府委員 今回の、具体的に申しまして、総理府設置法の一部改正と、内政省設置法の、全体から見れば、きわめて小さな部分ではございますが、抵触するところがある、これを調整しなければならぬということを申し上げたのでありますが、こういうふうに具体的かつ端的、直接に関連を持って支障があるというようなものは、ほかには私、ないと思っております。
○野原委員 あったらどうしますか。
○愛知政府委員 私は、ないと思うのでありますが、お考えによりましては承わりまして、お答えをいたしたいと思います。
○野原委員 国家公務員法の一部改正を政府は出しております。これは第二十四回国会以来ずっと提出してきておる。この内容に人事院を廃止するということが述べられておる。ところが、私ども先日議運の理事会においても協議をしたのでございますが、特別職の人事院総裁の給与を引き上げるところの案件も出ておる。これは矛盾してはいないか。片一方では人事院を廃止するという法案を出しておきながら、廃止する法案の、その人事院総裁の給与を上げるという案件を別に出すということは、やはり矛盾したものを議会が審議しなければならぬようにも思われます。この点どう考えますか。
○愛知政府委員 この点は、先ほどの案件と私は多少違うと思っておるのであります。と申しますのは、なるほど人事院を廃止して、人事行政関係は、総理府の内局にしたいという案を出しております。これは御指摘の通りでありますが、これが成立いたしますまでの間、現行法によって人事院というものが存在しておることは、これも事実でありまして、そこに人事院総裁があり、人事官というものが現存して、法律が廃止になるまでは、それに応じた職責を持っておるわけでございますから、そこでその制度がある限りにおきましての特別職の給与、あるいは人事について御承認を願うというような手続をとっておる。こういうような関係にあるわけであります。
○野原委員 その点は、関係の内閣委員会等で検討してもらわなければならぬかと思うのですけれども、私は、今の官房長官の説明は了解できないのです。人事院を廃止したい、こういうものを出した限りにおきましては、その廃止したいというそのものの給与に関して、新たなる提案をするということは、これは矛盾したものを同一国会に二つ出してきておる。私ならこう解釈する。従って、なるほど現に人事院は存在するのだから、人事院の給与を払わなければならぬし、あるいは人事院総裁の特別職としての給与引き上げをしたいという意向があるならば、人事院廃止のこのことを撤回すべきである。だからこの点は、内閣委員会等で相当論議されるかと思います。なお、経済企画庁設置法の一部改正の公取の問題についても、若干私どもは意見があるわけです。 このように、とにかく二十四国会以来、提出して審議してきた法案が、わずかに二両年しかたたないのに、情勢の変化であるとか、調整しなければならぬとか、こういうずさんな法案の提出というものは、これは国会軽視、内閣が国会をばかにしたようなやり方じゃないかと実は思っておる。こういうやり方は、あまりにも法案というものを軽率に政府としては考えてやしないか、このように考えます。従って、これは委員長に要望いたすのでありますが、社会党としては、本日の本会議において撤回をしてもらいたいという政府の要望でありますけれども、この案件については、私ども党で協議をしなければならない点が相当ございますので、本日の本会議の上程は、しばらく留保願いたい。
○佐々木(良)委員 党の方針という話が、今、野原さんからありまして、事実上内容の問題が出ておりますけれども、これは当該委員会である内閣委員会では、相当十分話し合いがされたことですか、官房長官にお伺いいたします。
○愛知政府委員 実はこの案件の内容等は、行政管理庁所管でありまして、行政管理庁長官が内閣委員会の方の質疑応答等に当っておりますので、その様子を詳細には私知りません。
○佐々木(良)委員 私どもが承わったところによりますと、このこと自体を内閣委員会においても論議中であるように聞いております。それから、先ほど理事会でお伺いいたしますと、これは国会法の規則によって撤回を求めるのだというお話でありました。条文上はおそらくそうだろうと思います。しかしながら、規則の三十六条で、これは条文の形式的な読み方は、確かに議員提案の議案の規定のように見受けられますけれども、しかし、委員会の議題となった後にこれを撤回するときには、委員会の許可を必要とし云々というふうになっておりますから、従って、形式的な法文解釈でなしに、もうずいぶん長いこと委員会で論議されておることでありますので、当該委員会において、撤回していいかどうかということが、相当十分論議されて了承されるような努力をされた後に、ここのはっきりとした議題としていただきたいと私は思います。
○山中委員 今の佐々木委員の問題ですが、これは国会法や規則について、いろいろ統一解釈については、まだ結論が出ていないわけですから、法律通りいけば、委員会の了承というのは、どういう形をさすのか知りませんが、そこまで縛っておかねばならない問題かどうかについて、ちょっと疑問がありますし、実際上には、委員会で論議がされておるわけでありますので、当然それに対する儀礼的な、撤回したいなら撤回したいということを、委員会においても表明するという程度で今回はおいて、この事柄についての研究を後日に持ち越すべきじゃないか。それで、今回はそれと切り離して、佐々木さんの方でも御了承を得たいと思いますが、どうですか。
○佐々木(良)委員 形式的なことを言っておるのでなしに、今の野原さんのお話もありましたから、ともかくも当該委員会で十分相談されておるのかどうか、そのことが、まず理事会なり、ここなりに持ち出されてほんとうは、たとえばここで非常に形式的な問題になって、片っ方の方は撤回する、せぬということになれば、当然ここで裁定して、適当な方法が下さるべきだと思いますけれども、そういうところにいっておるのか、いってないのかを一応確かめて、ここに問題を出された方がいいじゃないか。
○山中委員 ここで論争する気はないのですが、撤回を認めるか、認めないかということになりますと、そういうことを委員会で拒否するというようなことは、私はちょっとあり得ないことだと思うのです。だから、そういうかたい意味でなくて、当然政府からも、意思表示その他が委員会でもされることが前提だという程度で、今回はおさめていただきたい。
○池田(禎)委員 内容について、この委員会でとやかく言うことはできないと思う。内閣が、提出者が、責任を持って確定したものを、軽率に下げるという無責任のことは、厳重に慎しまなければならぬ。さっき野原君から話のあった国家公務員法の一部改正を提出しておきながら、一方において、人事院総裁の給与をアップするというような案件を出す。これは官房長官が、いかに上手に弁解されても、全くナンセンスです。そういう議論は通りません。そういう不確定なことは、いかにその瞬間まであるんだといっても、廃止するという政府が責任を持っておる法案を出しておきながら、一方において、こういう相反するようなことを、政府が国会に審議を求めてきておるということは、これは私は認められません。ただ私も、不安定なものを出しておきながら、これを取り下げる、そういう無責任なことはいけないのですが、同時に、悪いと知りつつも、情勢の変化に即応していないと知りつつも、ほっておくことはなおいけない。これが悪かったから撤回するということは、私も拒否はできないと思う。従って、このこと自身について異論はありませんけれども、国家公務員法の一部改正なんていう矛盾するようなものは、政府は一ぺん出直してくるべきじゃないか。そうすると、内政省の設置法案を撤回し、続いてまた国家公務員法の一部改正も撤回する、そういうことを一つ一つぽつりぽつりやるということは、醜態の限りだと思う。政府は、まとめてどういうふうにするかということを研究なさって、いずれ本委員会に私は撤回を拒否するということはできない、私どもは同意せざるを得ない、それはいたしますけれども、そういうぽつりぽつりと虫歯がちびちび欠けていくというようなやり方でなく、やるときには一緒に、政府として責任を持って、あらためて審議を求めるというようなやり方で、出直してはいかがですか。
○愛知政府委員 その点はごもっともと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、現在、私の考えとしてはこれ以外に撤回をするものはないというふうに考えておりますことを、念のため申し上げておきます。
○山村委員長 それでは、本件は、本日のところは留保することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○山村委員長 次に、内閣提出法律案修正の件についてでありますが、去る七日、内閣から、公衆電気通信の一部を改正する法律案及び日本電話公社法の一部を改正する法律案の両案を修正することについて、国会法第五十九条の規定により本院の承諾を求めて参っております。本件は、先刻の承諾の理事会での話し合いの通り、これを本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○山村委員長 次に、本会議において趣旨説明を聴取する議案についてでありますが、放送法の一部を改正する法律案につきましては、先刻の理事会での話し合いの通り、本日の本会議において趣旨説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、右案の趣旨説明に対しまして、自由民主党の竹内俊吉君、日本社会党の松前重義君から質疑の申し出がありますので、先ほどの理事会での話し合いの通り、これを許可することとし、質疑時間はそれぞれ大体十五分程度とするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○山村委員長 次に、昭和三十一年度、昭和三十二年度衆議院予備金支出の件についてでございますが、国会予備金に関する法律第三条の規定によりますと、各議院の予備金の支出については、議院運営委員長がこれを次の常会の会期の初めにおいて、その院に報告して承諾を求めなければならないことになっております。つきましては、昭和三十一年十二月二十日以降昭和三十二年十二月十九日までの間に、本院予備金から支出した金額の内訳は、お手元に配付の印刷物の通りであります。本件は、これを本日の本会議において報告し、承諾を求めることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○山村委員長 次に、本日の本会議の議事につきまして、事務総長より説明を願います。
○鈴木事務総長 本日の議事順序について申し上げます。 まず、人事の件を御承認いただきまして、次に、先ほどおきめいただきました二案に対する内閣よりの修正を求めて参っておりますものを議題にいたします。それから日程に入りまして、日程第一は、農林水産委員長の中村寅太さんが御報告に相なることになっておりまして、これは全会一致でございます。日程第二も全会一致でございまして、これは外務委員長の床次徳二さんが御報告相なります。日程第三も全会一致でありまして、これは運輸委員長の赤澤正道さんが御報告相なります。それから日程第四も全会一致でございまして、これは文教委員長の山下榮二さんが御報告相なります。日程第五は社会党が反対でございますので、採決は起立にお願いいたしまして、これは地方行政委員長の矢尾喜三郎さんが御報告相なります。その次に、ただいまおきめいただきました予備金支出の件を議題といたしまして、御報告を願って、承諾を求めることに相なります。その次に、放送法の一部を改正する法律案の趣旨の説明を求めまして、これは郵政大臣の田中さんが趣旨の説明をなされまして、これに対しましては、自由民主党の竹内俊吉さん、社会党の松前重義さんより質疑の通告がございます。要求大臣は、それぞれ総理、文部、郵政大臣と、こう相なっております。本日は緊急上程はございません。 以上でございます。
○山村委員長 それでは、本日の本会議は、総理がフィリピン方面戦沒者追悼式に参列される関係から、二時半に開会することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会 ————◇—————