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28回国会衆議院1958/02/11

運輸委員会 第5号

発言数
3
登壇者
2
会派数
1
開催日
1958/02/11

会議録

赤澤正道自由民主党

○赤澤委員長 これより会議を開きます。  本日は昭和三十三年度運輸省関係予算及び日本国有鉄道関係予算について政府より説明を聴取いたします。中村運輸大臣。

中村三之丞自由民主党運輸大臣

○中村国務大臣 それでは私から昭和三十三年度の運輸省関係予算について御説明申し上げます。  御承知のように当省所管予算は一般会計予算のほか二つの特別会計予算によって構成されています。まず一般会計の歳入歳出予算について申し上げますれば、歳入予算総額は十五億六千七百八十二万九千円、歳出予算総額は二百五十九億九千七百七十六万三千円であります。今三千三年度の歳出予算総額を前年度のそれと比較いたしますと八億七千百四十一万四千円の増加となっています。  このほか他省所管歳出予算として計上されているもので当省に関係あるものといたしましては、北海道港湾事業費、特別失業対策事業費及び北海道空港整備事業費等三十二億六千二百三十二万六千円がございます。次に特別会計の歳入歳出予算につきましては、木船再保険特別会計歳入歳出予定額は一億三千八百十四万六千円でありまして、自動車損害賠償責任再保険特別会計歳入歳出予定額は四十一億五千三千七万円であります。  以上をもちまして昭和三十三年度運輸省予算の規模につきましての御説明を終り、以下昭和三十三年度運輸省歳出予算等のおもな点につき御説明申し上げたいと存じます。  まず国際収支の改善を目的とした施策に関連した経費でございますが、第一に外航船舶の拡充に必要な融資額として財政投融資計画中に百八十億円を見込んでいますが、これはわが国経済の規模の拡大に即応し、貿易の振興と国際収支の均衡をはかるために引き続き積極的に外航船舶の拡充をはかる必要があり、経済企画庁の新経済計画においても、毎年平均五十万総トンの建造計画が策定されていますが、三十三年度の計画造船としては、百八十億円の開発銀行融資により二十五万総トンの建造を行う予定であります。しかしながら最近における金融情勢の逼迫から、市中金融分の調達には相当の困難が予想せられますが、市中金融機関の協力を得てこれを円滑に実施いたしたいと思います。  第二に国際航空の整備拡充に対する措置といたしまして、日本航空株式会社への出資と航空大学校を整備いたしたいと考えています。日本航空株式会社出資に要する経費といたしましては、大蔵省所管産業投資特別会計中に五億円が計上されています。国際航空事業の振興については各国とも積極的助成策をとっている現状にかんがみまして、日本航空株式会社に対し昭和二十八年度以来五カ年間にわたって五十億円を政府より出資してきたのでございますが、さらに同事業の健全な発展をはかるため、三十三年度においても五億円の政府出資をし、新機種の購入費の一部に充当せしめたいと考えています。また同様の趣旨から、日本航空株式会会社に対する融資の円滑化をはかるため、同社の発行する社債については五億円を限度に、借入金については十七億三千七百六十万円を限度に、その元利について政府保証を行いたいと存じます。  次に航空大学校の整備拡充を要する経費といたしましては九千百十七万円を計上しています。これは航空大学校の維持運営のほか、航空路線の伸張に伴う航空機乗員の需要増に対応いたしまして、航空大学校の本科生養成規模を現行の十名から三十名に拡充しようとするものであります。  第三に観光事業の振興に必要な経費として一億七千百万円を計上していますが、これは財団法人国際観光協会に対する補助金一億三千百万円とユース・ホステル(青年の家)の整備費補助四千万円であります。近年海外からの観光客は年々増加の傾向にあり、さらにこの誘致を推進し、これによる外貨の増収をはかることがきわめて必要と考えられますので、三十三年度においても財団法人国際観光協会の行う対外宣伝を助成するとともに、国内の外客受け入れ態勢整備の一環として、ユース・ホステルの整備を促進し、もってわが国国際観光事業の進展をはかろうとするものであります。  次に輸送力の増強に関する経費について申し上げますと、第四に高速自動車国道整備のための経済調査に要する経費として四百七十五万二千円を計上いたしていますが、これは長年の懸案であった高速自動車国道も、神戸—名古屋間につきましては今三十二年度より建設に着手することとなり、名古屋—東京間についてもおそくとも昭和三十四年度には予定路線を決定しなければならない段階にありますので、前年度に引き続き調査を実施し、早急に結論を出したいと考えています。  第五には港湾の整備に要する経費として、運輸省所管に八十四億八千二百五十一万四千円を計上いたしていますが、このほか総理府所管に北海道港湾事業費十三九千百七十万円、離島振興対策事業費二億三千八十万円が計上されており、また、労働省所管の特別失業対策事業費のうち四億六千八百万円が港湾事業に充てられることとされています。従いましてと三十三年度の港湾整備のための経費は総額百五億七千三百一万四千円となり、前年度に比べ約三億円の増加となっています。わが国産業の発展の隘路となっている港湾公共投資の立ちおくれを打開し、新経済計画に即応して港湾施設を整備しようとするものでありまして、事業の内容といたしましては輸出振興、工業原材料輸送、沿岸輸送力の強化並びに災害の復旧、防止及び交通安全のための港湾の整備等がおもなものでございます。  第六に空港の整備に要する経費として運輸省所管に五億三千百八十九万八千円を計上いたしていますが、このほか総理府所管に北海道空港整備事業費一億三千八百万円、離島振興対策事業費五千三百三十二万円が計上されています。従いまして空港整備のための経費は総額七億二千三百二十二万八千円となり、ほぼ前年度と同額程度でございます。三十三年度の事業といたしまして、国際空港に関しましては、東京空港の一万フィート滑走路新設のための埋立護岸工事を行い、昭和三十五年度末には新滑走路の舗装を完了、大型ジェット輸送機の受け入れ態勢を整備する考えであります。なお東京空港の整備に関しましては七億一千万円を限り国庫の負担となる契約を結ぶことができることといたしたいのであります。また新たに大阪空港の整備にも着手いたしたいと考えています。ローカル空港に関しましては、前年度に引き続き稚内、釧路、函館、高松、高知、松山、広島、大村、態本及び鹿児島の十空港並びに新たに女満別及び離島関係の空港の整備をいたしたいと考えています。  次に交通安全の確保と災害防止を目的とした施策に関連した経費について申し上げますと、第七に海上保安体制の整備に関する措置でありまして、海難救助、海上犯罪の捜査の態勢を強化するため、巡視船及び通信施設等の整備をはかるとともに、海上航行の安全と能率化のため灯台等航行補助施設の整備をはかる必要があります。従いまして巡視船艇の代替建造及び通信施設の整備に要する経費として一億六千九百八十一万八千円、航路標識の整備に要する経費として四億四千六百五十五万二千円を計上いたしています。  第八には離島航路整備補助に必要な経費として四千三十万五千円を計上していますが、これは離島航路整備法に基きまして、離島航路事業者に対し航路補助金を交付するに要する経費並びに離島航路用船舶の建改造資金を融通する金融機関に対し利子補給を行うために要する経費であります。  第九に地方鉄道軌道の整備に必要な経費として三千四十一万六千円を計上していますが、これは地方鉄道軌道整備法に基きまして地方鉄道軌道事業者に対し、新線建設補助及び老朽線の欠損補助を行うために必要な経費並びに昭和三十二年七月の西九州における水害により災害を受けた地方鉄道事業者に対し復旧費の一部を補助するために要する経費であります。  第十には自動車の車両検査登録機能の充実に関する措置でありまして、最近における自動車数の激増に対処するため、自動車の登録検査要員の増強並びに自動車検査施設の整備に要する経費として一億二百五十七万四千円を計上いたし、車検場を新設するとともに、既設車検場の拡張、合理化及び能率化を推進いたしたいと考えています。  第十一に航空交通管制官の養成のために要する経費百十万六千円を計上していますのは、わが国における航空交通管制業務が米軍によって運用せられている現状にかんがみまして、なるべくすみやかに同業務を引き継ぐために必要な措置であります。  第十二には気象業務の整備に要する経費として六億七千二十八万四千円を計上していますが、これは気象観測通信、予報の体制を強化し、もってその的確化と迅速化をはかり、交通の安全確保と一般の災害防止、産業の発展並びに国民の福利の増進に寄与するために必要な経費でありまして、その内容は、予報精度の向上をはかるための数値予報の実施に必要な電子計算機の借料並びに無線模写放送の実施に要する経費等三億千八百一万一千円、観測精度の向上をはかるためのレーダー観測網の整備に要する経費三千八百五十五万九千円、防災業務の整備をはかるための水理水害対策用施設及び航空気象施設に要する経費三億千三百七十一万四千円を計上いたしています。  最後に科学技術の振興に関する経費について申し上げますと、運輸技術研究所及び気象研究所の整備に要する経費一億九千七百十七万六千円、原子力船の研究その他原子力の開発利用に要する経費七千二百六十六万五千円、超大型船の共同研究等民間の科学技術の試験研究に要する費用の一部を補助するために要する経費四千五十五万五千円を計上いたしています。  以上が昭和三十三年度の運輸省関係予算の概要でございます。  引き続きまして、昭和三十三年度日本国有鉄道予算の概要につきまして御説明申し上げます。  まず予算の作成に当りまして、三十三年度は日本経済の過大成長のあとを受けて、経済の発展は幾分控え目にならざるを得ないと考えて収入支出予算を組みましたが、一方また輸送力増強のための国鉄五カ年計画実施の第二年度として、この計画の実現に支障を来たさないように十分の配慮をいたした次第であります。以下収入支出予算について損益、資本、工事の各勘定別に御説明申し上げます。  まず損益勘定の収入について申し上げますと、鉄道旅客輸送人員は対前年度六・二%増で四十五億六千万人、輸送人キロは一千五十三億三千六百万人キロとして旅客収入一千七百四十八億円を見込み、また鉄道貨物輸送トン数は対前年度四・一%増で一億八千七百万トン、輸送トンキロは五百十三億九千九百万トンキロとして貨物収入一千五百六十六億円を見込んでおります。これらの旅客、貨物輸送に要します列車キロは四億四千万キロで、対前年度四八%増となっております。以上の旅客、貨物収入のほか雑収入に、従来収入支出予算に計上していなかった電源開発株式会社等の委託によって国鉄が施工する工事費約四十二億円を新たに計上して、収入合計は三千五百七十八億円と見込んでおります。次に経営費についてみますと、人件費につきましては三十二年度の仲裁裁定実施による増額のほか、三十三年度の昇給と期末、奨励手当合計二・四カ月分を見込んでおります。なお、このほか職員計画につきましては若干の増員を見込みまして、給与の総額は一千二百十六億円といたしております。物件費につきましては節約に特段の努力を払うことにいたしておりますが、動力費の大宗としての石炭費三百十億円のほか、修繕費五百九億円、業務費三百四億円等を見込んでおります。これらを合せまして経営費の総額は二千六百一億円となっております。以上の経営費のほかに受託工事費四十億円、資本勘定への繰り入れ七百三十五億円、利子百五十二億円、予備費五十億円を合せて、損益勘定の支出合計は三千七百七十八億円となっております。  次に資本勘定について申し上げます。収入といたしましては先ほど申し上げました損益勘定から受け入れます七百三十五億円のほか、資金運用部等よりの借入金二百億円、鉄道債券の発行による二百二億円、不用資産の売却等による十七億円、合計一千百五十四億円を計上いたしておりますが、一方支出といたしましては、このうち一千六十二億円を工事勘定に繰り入れ、借入金等の償還八十八億円、帝都高速度交通営団の増資に伴う出資金四億円を予定いたしております。  次に工事勘定について申し上げます。三十三年度は国鉄五カ年計画実施の第二年度でございますので、老朽施設の取りかえ、輸送力増強の根本的な増強対策に重点を置いて作成いたしております。まず新線建設費については、前年度より二十億円増額いたしました。電化設備費につきましては、現在施行中の北陸線、東北線、山陽線等の電化のための工事費六十二億円を計上いたしておりますが、このほかこれに伴う電気機関車七十二両、四十四億円、合計百六億円となっております。通勤輸送対策といたしましては、前年度に引き続き東京付近三十億円、大阪付近二十五億円、電車増備百四十両、二十八億円その他で合計八十三億円となっております。幹線輸送強化対策といたしましては北海道、東北、常磐線、裏縦貫線、北陸線、東海道、山陽線、九州その他で百二十四億円を計上いたしております。以上のほか、車両増備、諸施設の取りかえ工事、総係費等を含めまして支出合計は一千六十二億円となっておりまして、これらに要します経費の財源といたしましては資本勘定から受け入れます一千六十二億円を充てることにいたしております。  以上御説明申し上げました日本国有鉄道の予算は今後の経済の動向にもよりますが、これに予定せられました収入をあげ、予定の工事計画を完遂するためには格段の努力が必要であろうと考えられますので、公共企業体としていま一そうの経営合理化をはかり、もって日本経済の発展に資するよう指導監督いたして参りたい考えであります。以上昭和三十三年度日本国有鉄道予算の大綱につきまして御説明いたしました。

赤澤正道自由民主党

○赤澤委員長 予算に対する質疑は次会に譲り、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時二十四分散会

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