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27回国会参議院1957/11/07

逓信委員会 第2号

発言数
42
登壇者
6
会派数
2
開催日
1957/11/07

会議録

宮田重文自由民主党

○委員長(宮田重文君) ただいまより委員会を開会いたします。  まず委員の異動について御報告いたします。昨六日横川正市君が辞任され、藤原道子君が選任せられました。また本日藤原道子君が辞任され、横川正市君が選任せられました。     —————————————

宮田重文自由民主党

○委員長(宮田重文君) それでは本日は、郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。

横川正市日本社会党

○横川正市君 議題になっております郵便貯金法の一部改正法律案について、関連する各項目について二、三点御質問申し上げたいと思うのですが、その前に、本委員会でも相当関、心を持ちながら、大臣初め事務当局に対して業務の正常化のための早期解決を注目しながら、強くその期待ゑ要望しておったのでありますが、そのこととあわせて大臣の方から業務報告が先般行われまして、それに関連して相当程度まだ質問を実は残しておったのであります。しかし、きょうは大体その質問を一応保留して、後刻幾らか時間ができましたころにさらにまた続行したい。さらに重要問題については、大筋で大体解決をしたようであります。あとは細部にわたって、より一そう事務当局並びに大臣の努力を必要とするのでありますが、まあ一まず、大へん御苦労をかけた点について、私の方からも感謝の意を表しておきたいと思います。  それから郵便貯金法の一部改正法律案についてでありますが、この貯金会計の大体の状態は一体どうなっておるのかということは、抽象的には貯金会計というのは赤字をずっと続けておる、たとえば二十八年は一般会計から繰り入れをもらって、しかも、二十八年のたしか繰り入れば借金になってそのまま残って、これはその借金を返すことがいいのか、返さなくてもいいのか、非常に不明確なまま一般会計から繰り入れを受けておるようであります。その後毎年運用部資金の帳じりで貯金会計の最終的な帳じりを合せておると、そういうような状態でありますから、一般支出についても、ほかの局と比べてみますと、常にどうもこれは支出に対して困難をいたしておるようでありまするし、まあ言いかえれば、これは赤字なんじゃないかということも言えると思うのです。その原因が、戦後の貯金会計の立て直り以前において大体まあ特利を六分五厘にして、そして運営をまかされたその結果からくる私は問題であって、根本的にはこれは特利を一体どういうふうにしたらいいのかという問題が一つ私はあるのじやないかと思っておるわけです。その当時からですね。ところが、その後この特利は市中銀行の最低利率五分五厘まで下げなければいけないのだという考え方のもとに、その後、去年の予算では六分にこれを下げて、その六分に下げた結果、実際上運営はどうなっておるのかについては、まだ詳細私はわかりませんが、ただ六分に下げたことが、まあいいとか悪いとかいうことよりか、これを一つの限度にしてあとは下げなくてもいいのだという状態に置かれているということを聞いておるわけです。これはその貯金会計が非常にその支出に対して困難をしておるのだということと、それからそれにたよっている特利のあり方というものが、一体私はその困難さを克服することができるような状態に持っていくことができないのかどうか。この点は非常に私は貯金会計の全体の収支としては大切なことだと思うのですが、その点に対して一つお伺いをいたしてみたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) ただいま御発言ありました特利の問題は、昭和二十七年度当初六分五厘、それから年々一厘ずつ引き下げて現在は六分になっておるわけであります。二十八年に資金運用部資金より繰り入れられた額は、大体年間四十億ないし四十五億であります。二十八年度が四十三億、二十九年が五十二億、三十年が五十一億、三十一年が五十二億、本年度は四十四億二千三百万円、こういうふうになっております。この繰り入れ額に対しましては、将来貯金会計が黒字になった場合に返済をする、こういうことになっておりますが、私個人として考えておりますことは、諸般の事情もありますので、慎重に考慮しなければならない問題ではありますが、貯金会計からいつか返すというようなことよりも、その年度々々において決算をして、不足金に対してはその年度で片をつけるというようなやり方になれば上り合理的だということを考えているわけであります。で、貯金会計が将来この繰入額を返せるかということを考えますと、必ずしもそうは考えないわけであります。で、この問題を解決するには、根本的に貯金会計から資金運用部に預け入れている金額の利子そのものが六分では安いのだということになれば、六分一厘とか、六分二厘に値上げをしなければならない問題でありますし、しかも、それを値上げをするということになりますと、国全体の利子政策に対しても大きな問題がありますので、慎重に考慮しなければならないが、しかし、今のように一時押しつけのようなやり方ではなく、何らかの結論を出すべきだということを考えておりまして、事務当局でもいろいろな方法を立案し、通常国会等を通じて政府部内で何らか統一した方向を打ち出したい、こういう考えでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今の大臣の答弁によれば、国全体の利子に対する一つの基本線といいますか、そういったものがあって、それに対して現在の貯金の特利そのものがどういうふうにきめられるかによって影響力があるように、私の方で今の答弁はとれたのですが、実際はそうでなしに、貯金会計の持っております運営そのものが不安定なときには、六分五厘の決定をされて、そうしてその六分五厘によって貯金会計というものは動いておったのですね。その後、それを五年間で一厘ずつ下げて、去年は六分になったのだ、こういうふうになることは、全体の利子に対する考え方ということよりか、貯金会計に対する国の財政上の依存度といいますか、そういったものを相当高く見て、そうしてその実際上の経営に対する当てはめ方も考慮しながら、利子というものはきめられてきたように私は思うのであります。そういうふうにきめられてきたことは、実はこれはまことにうかつなことなんですが、年々一厘ずつ下げられて現在六分になったのだということは、最近になってから聞いたのです。大体どこにいっても貯金の特利は六分五厘だというふうに私たちは記憶しておったのですが、それがそういうふうに下げられてきておった、下げられることは、会計上実際の負担行為がほかの会計と肩を並べていけるというならば、私どもあえてこの特利の問題についてはとやかく言う必要はないと思うのでありますが、どうもその点が支出負担の面でも相当窮屈をしているようですし、それからこの赤字の処理の問題も相当不合理なようで、その年度末において不足金についてはそのまま繰り入れをしてもらって、そのままちょんなん、だというのもおかしいと思うのです、会計上の処理からいえば。それともう一つは、私はこのことは大臣は公式の場所ではなかなか言えない問題かと思うのでありますが、資金の統一運用なんということは、大蔵大臣の発言力が非常に強くて、統一運用ということになると、国の財布を握っている大蔵大臣だというような、そういう印象を与えられておる。ところが、実際には苦労をした従業員をかかえて、その上に苦労をさらに積み重ねられ、しかも、今度は市中銀行とのせり合いの問題になりますと、市中銀行擁護のために、この郵便貯金というものは常に圧迫をされている、そういうような中で郵政大臣が大へんに苦労をされておるのに、一体郵政大臣はどこで何をものを言っているのか、さっぱり影がうすくてわからない、こういう格好なんですね、大体構成が。で、そういう構成が私たちとしてはどうもやはり納得いかないわけです。もっとも市中銀行がたとえば五分五厘なんだ、うちは六分になったのだから非常にいいのだといえば、なるほど五厘差であるのですから、いいように見えますけれども、実際はこちらは運用権を持たないで、集める一方なんです。運用はどこで運用されているのか、雲の上で、さっぱり運用されている内容がわからない。しかも、運用に対する収益なんというのは、全然考慮にも何にも入れられないというような状態に置かれているということは、私は運用上として不合理だと思うのです。だからその点から考えると、支出にも困難をしておる。  それから帳じりの問題にしたって、どうもあいまいにいつも不足金が出ている。しかも、従業員に対しては、貯金会計の従業員は苦労をしながら実際上は恩恵に浴しておらない、こういうような問題を総合して、一つ大臣からこれをどう解決されるのか伺っておきたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 預託金利を郵便貯金のコストまで引き上げたいということは、当然のこととして考えられるわけであります。そうしますと、今年度四十四億余万円を繰り入れておりますが、これはもう当然その年度でもってちょんになるのだ、こういうことも考えられるわけでありますが、在来は資金運用部資金の運用率が六分五厘くらいになっておりましたから、幅が相当あったわけでありますが、御承知の通り三十二年度の資金運用部資金の運用率は、利回りが六分二厘ということになっておるわけであります。特に資金運用部資金の投資先というものが、御承知の政府関係機関がおもでありますので、現・在の貸出利息よりももっと下げろ、こういうことが非常に多いので、現在の状態では預託金利の利回りは六分というふうに押えられておるわけであります。ところが、きのうも衆議院の逓信委員会でも質問があり、私も意見を申し述べたのでありますが、いずれにしても集めるだけ集めて、運用権もなく、またその年度に六分では当然赤字になるというものに対して、資金運用部から繰り入れて、その繰り入れば、将来稼ぎ出して返すのだということであると、全く集めるだけ集めさせられて何も恩恵に浴さないということは、郵便・貯金の業務に携わっておる諸君の意欲も減殺することでありますので、こういう問題は十分一つ考えなければならないということを感じておるわけであります。この資金運用部の貸出資金の運用については、大蔵大臣が統一運用をしておるわけではないのであります。御承知の通り資金運用部資金の運用委員会がありまして、大蔵大臣が会長でありますが、郵政大臣もその副会長になっておりますし、事務次官がその委員として、こまかくその割り振りに対しては発言もし、総合運用をなされておるわけであります。ただ、私が先ほど申し上げましたのは、国家資金というものの利率を上げるということになりますと、いろいろな問題が起きてくるわけであります。私たちから言いますと、政府が資金運用部資金に対して低利のものを貸せるならば、別に法律で利子補給の道等を開くべきであって、郵便貯金の預託金利を下げることによってだけ片づけようというのは片手落ちじゃないかということも考えられるわけであります。しかし、この問題は確かに国全体の、また内閣全体の大きな金利政策にもかかわる問題でありますから、郵政当局としましては、こちらの苦しい状態、また当然通さるべき筋を通して、できるだけ近い機会にもう少し合理的な方法を考えたいというので、今立案中であります。まあ大蔵大臣と郵政大臣だけの問題じやなく、これは内閣全体として、資金運用部資金というものをどうするか、預託金利の問題はどういうふうに片づける、また貯金特別会計の合理化というものに対してどういう方向を打ち出すという問題に対しては、今立案中でありますので、関係各大臣とも十分連絡をとって、今よりもより合理的な方法をどうしても打ち出さなければならぬ、また打ち出したい、こういう考えであります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 大体どういうような構想で合理的な運営ができる方法が生まれてくるか私たちは期待をしなけれげならないという状態でここ、では論議する全然材料がないようなのですが、私はそうではなしに、今までの貯金の合計そのものをずっとながめてきておって、これはどうも不合理じゃないか、感情的にもこれはどうもおもしろくないじゃないかということから、実際的にもこれは困るということがあって、それに対していろいろ下部の実際に実務についておる者からも意見を聞きますし、その意見に十分ごたえてやれない管理者の人たちからも聞くし、それがほとんどいわゆる解決するための形に現われないので現在になっているわけですよ。これはそういえば、田中さんのときにどうも解決してほしいというふうに聞えそうですが、今までは解決できなかったのだから、今度は大臣が就任されたのだから解決してほしいというのは、これは毎度の大臣に、機会あるごとに訴えてきたわけなのです。しかし、それが実現されなかっということなのです。私どもは今大臣からどうやったらいいのかという抽象的な改善の意思を聞くということよりか、もっと的確に、こうやったらいいと思っているのだ、だからこう直したいのだというような点があれば、一つ聞かせていただきたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) この問題については、案がないわけではないのでありがます、時あたかもこの種の問題が起っております。これは例日を本国有鉄道にとりますと、国有鉄道は、一般公務員並みより三公社一現業は、御承知の通り年末手当等に対しては少い率で支給を受けながら、業績手当——業績が上った場合には一般公務員よりも上回る給与を受けられる。これは単独の会計で、実績を上げれば、当然民間と純官庁との中間の形態で、こういう方式がとられておるわけであります。ところが、今年の年末の給与の問題に対しては、国鉄の特別会計においては、一般公務員並みの一・八ヵ月さえも原資がなくて出せない、こういう問題が起きておるわけであります。そこで、特別会計に対する繰り入れというものと独立採算制というものをどういうふうに調和しようかという問題が、今内閣では大きな問題として考えられるわけであります。その意味で、それより少し事情が変りますが、ほぼ同一ケースであるところの郵政特別会計の問題に対しても、これは利益が上ったときには業績手当はもちろん出すのが当りまえでありますが、利益が上らないときといえども、最低限は一般公務員よりも下ってはならないということを私自身も主張しておるわけであります。そうしなければ、生産意欲を減殺するのでありますから、現実に合うような法制措置をとらなければならぬという考えを持ってやっておるのですが、ただ推し進めていきますと、業績手当というものに対しても、マイナスの場合は一般会計から繰り入れて金は貸せるが、もうかったときに返せということになる可能性もあります。そうしますと、ちょうど貯金会計において、赤字の場合は見てやるから、もうかったとき返せと、こういうことと平灰が合うわけであります。ところが、現業と違いまし場て、非常にある程度正確な数字が出ておる貯金会計でありますから、現業と同一に覇足する必要もありませんが、同じようなケースの問題がありますので、こういう問題を片づけるときに、貯金会計の利子の問題も一つうまく乗っかろうと、こういう政治的な意図を持っておることは事実であります。ただ将来に郵便貯金特別会計において預託金利をどの程度まで上げたら、ほんとうに自分だけで十年か十五年まかなっていけるか、こういう見通しをつけないで、ここではっきりしたことをやると百五十億も赤字がもし出た場合に、やりくりがっかぬという問題がありますので、そういう見通し等に対しても、相当厳密な調査を行わなければならぬ、こういうのが今の郵政の実態でございます。昭和二十七年当時は、御承知の通り一時目標額の何十%しか実績が上らないというので、当然赤字が出るわけでありまして、しかし、三年、五年のうちにはだんだんと戦前当時の状態に戻ってき、昭和三十二年ないし三年には大体ペイ・ラインに乗るのじゃないかということで特利制度を設け、漸減方式をとってきておりますが、今日六分になってなお四十数億の赤字が出ておると、こういうのでありますので、利息を一分ないし二分上げるからそれでまかなうのだぞと縛ることも、ちょっと今の状態においては危険なのであります。だから利率を引き上げることによって、自分がほんとうにまかなえるという自信ある計画をどうしてもつかみたい。どうせ通常国会には公社の問題その他ケースを同じくするような問題がきっと処理せられる状況にありますので、そういう時期を見ながら、貯金会計の問題も一つ解決したい、こういうので事務当局としては相当突っ込んだ立案をしておるわけでありますが、今日、その相手のある話でありますし、なおいろいろなものと関連がありますので、公けの席上でこういう案もあります、こういう案もありますということには、時期が少し早いと思います。通常国会までには一つ十分考えて、また御報告したり、御相談を申し上げたりいたしたいという段階であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 その点はここでさらにはっきりしてもらうことは困難だと思いますが、私は、今までの険路として出てきておった中の二、三点は、一つは、市中銀行とかそれから農協と競合するというものをどう政府関係者が理解して郵便貯金に対して善処をするかという問題が一つあると思うのです。それは過去においても市中銀行擁護のために貯金の関係が追いやられて今度は利子の値上げということにもってきたわけなんですが、そういう郵便貯金にたよっている国の財政上の恩恵というのは非常に大きいのに、実際上は市中銀行擁護という意味で、その恩恵の多い郵便貯金を冷遇すると、こういう思想が私は当事者、政府並びにその政府のバックになっておる人たちの考え方の中にあるのじゃないか、これが一点解決されなければならぬ問題だと思うのです。それから第二点は、実際上大蔵資金運用部に入った金が一体どう運用されておるか。これはあとで一つどういう方面に運用されておるか、明らかにしていただきたいと思うのですが、郵便貯金を利用しているのは、大体は日金を積んで日金を出す程度の一般庶民が実際上利用しておるわけなんです。ですから、もしもこの運用の幾らかでも利潤というものが期待できるならば、何らかの方式で還元をするというものは必要だと思うのです。これはもちろん保険事業のように延命であれば保険事業の経営が健全化するというように期待できるから、だからその意味で保険事業というものをやるのだということは一面言えると思うのでありますが、それと性格的には類似をしておりませんけれども、やはり庶民の零細な金を集めて、しかも、それで国がある程度の利益をこうむったというのならば、相当程度それらに運用をするということが期待をされていいのではないか、そういった点をどう考えられるか、第二の問題としてあると思うのです。  それからもう一つは、今も大臣ちょっと品の端に出ておったのでそうではないかなあと思うのですが、運用に対して二つの考え方というのがあるのではないかと思うわけです。  一つは、大蔵資金運用部の運用の能力といいますか、これは非常に他の追従を許さない有力なものであって、これだけの膨大な預金というものは、大蔵資金運用部の人たちの手でなければ運用できないのだというような考え方の上に立って、郵政省へ運用の正確な移管ということに対して、受け入れる側もちょっと危ないと思っておるし、それからまあいろいろ第三者がそう見てもこれは危ないのだという見方をしておるという一面の考え方です。それからもう一つは、私は、まあそういう結果から出てくるのかもわかりませんが、単にこの運用に対して、郵政大臣の発言だけがこうクローズ・アップすればいいのだという程度のものの考え方で、運用に対する発言を持っておる、あるいはその発言力があれば、たとえば往生公団ができたら郵政の官僚がそっちの方に移籍するのに非常に都合がいいのじゃないかというような考え方で、運用に対する発言力を持っておるというように、いろいろの発言力を増大しないということでの考え方があると思うのです、巷間言われておる内容では。しかし、私はそうではなしに、運用……。いうのは、これはその能力というこ……。になれば、これはそんなに違うわけではありませんから、専門屋を幾らかその構成の中に入れることでおそらくこれは解決すると思うのです。どうしても解決つかないのは、やはり何といっても運用が、どこに重点をかけて運用されておるのか。それからどうやったら最も貯金をした人たちの気持にこたえてこれが運用できるのか、この点を実際上、私、まあ募集しておるものは毎日窓口へ行って、そうして品をあけて預金をしてくれるのを待っておるわけじゃないのですから、個別として、もうだめです、もうだめですというやつを無理やり貯金をしてもらっておる、そういう人たちの立場に立っても、私はやはり運用というのは考えていかなければならないと思うのです。そういうことで、運用についての郵政省の懸案の問題として私は解決していかなければならぬのじやないかと、こう思っておるわけです。その三つの問題について、一つ大臣の意見を伺っておきたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 三十二年度の財政投融資の総ワクは三千五百億という大きなものになっておるわけでありまして、そのうち資金運用部資金としては、郵便貯金の金が約二千百億ありました。約六割にも上る大きな資金面を占めておるわけであります。日本開発銀行、電源開発、石油資源、北海道、東北開発、農林漁業金融公庫、愛知用水、森林開発公団、住宅金融公庫、住宅公団と一連の政府関係機関には、ほとんど全部出ておるわけであります。そういう問題に対して、私も先ほど申し上げた通り、運用に対しては、運用委員会の副会長をし、なお事務次官が委員として十分発言はしておりますが、いずれにしても郵政関係としては、長い歴史上の問題として、もう少し郵政省の意見が的確に表現されるような状況にしてくれという強い意思のあることは、私も承知しておるわけであります。御承知の通り、昭和二十八年でありましたか、簡易生命保険の問題につきましては、運用権が郵政省でやれるようになった、こういう問題もありますし、特に厚生保険特別会計の預託金等の問題もありまして、徐徐に解決しつつある問題であります。しかし、この郵便貯金というものは、簡易生命保険のように直ちに預金者に還元をするという面を考えますと、多少性質を異にしておるようであります。歴史上の問題もあり、今日初めて郵便貯金制度ができたのではないのでありますから、これは運用面に対して、簡易生命保険のように郵政省に運用権を返せというようなことは、少し現在の状態では行き過ぎのようでありますが、いずれにしても今よりも合理的に、またその集める人たちの意欲をほんとうに阻害しないように、また預入しておる国民各自の気持が反映できるような体制にはどうしてもしなきゃいかぬだろうということを考えておるわけであります。その意味で財政投融資資金のワクをきめたり、またその相手方に対しての割当をきめる等に対しては十分発言をしておりますが、そういう面よりも新しい運用の面が考えられないかということに焦点をしぼって今研究をしております。ところが、なかなか政府部内でも相当意見がある問題でありまして、ちょうど先ほど申し上げた金利の問題と同じことでありまして、運用権ということになると、これは大騒ぎになる問題であります。ところが、大騒ぎになるからといって何も実現できないということでは困りますので、窓口でもって貸付問題を一体どういうふうにして、一体どういう機構でできるのかどうかという問題また先ほどの利子にもからんで、特別に郵政省で貸せるようなワクが作れないか、また道ができないか、そうして特別に貸せないとしても、あるものには一つ条件をつけて、この事業は政府が言うような一定利率で貸し付ける必要がないので、特利をとれないかというような問題が個々のケースによってあるわけであります。特利がとれるならば当然その特利は郵便貯金会計に繰り入れてもらうということになれば、四、五十億ぐらいのものは、何もよそから仰がなくても自分で調達できるわけであります。そういう問題もありますので、とにかく画期的なものになるので、まだなかなか日がかかるようでありますが、何か一つ通常国会までに話がつくならば、預金者及び預金を集める郵政職員の希望がかなえられるような投資面及び新しい投資の方法、利息等の問題を解決できるならば一つ解決をしたいということで相当努力をしておるのであります。ところが、この問題は表に出てもなかなか大へんな問題でありますし、一つ事務当局でお互いが一つ誠意を持って話をしようじゃないかということで進めておりますので、御期待に沿い得るかどうかはわかりませんが、実態に合うような運用の問題に対して一つ結論を出したいという考え方でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今の問題はまことに重要な問題だと思いますので、一つ今国会ではどうにもならないわけですから、通常国会に当然私も期待して、これらに対する事務当局の熱意ある一つ成案を待っていたいと思います。  それで、第二の問題ですが、これは私は、この財政投融資として相当大幅な資金の調達を行っているわけなんですが、決してこれは、何といいますか、分け前根性で言うわけじやないのですけれども、どうして自分たちの集めた金がもう少し理由が、正当な理由が立っておるものに運用することができないのかという問題で二つあると思うのです。一つは、電通関係の今度はまあいろいろ六十億の財政投融資の留保の問題等が起きたりし、あるいはその他の資金の調達なんかでずいぶん苦労しているのですが、資金運用部からの金が回ってこないという問題が一つある。それからもう一つは、これは郵政大臣はどれだけ就任されてから郵便局舎を見たかわかりませんが、郵便局舎の老朽状況というのは、これは他の官庁の比ではないわけですね。ことに私は、今度郵務局長になってこられた仙台の板野さんが郵政局長でおられたときに、あそこの局で、酒屋さんとカン詰なんかを売っておる店の横に郵便局があるのですが、その郵便局なんていうのは、これは郵便局じやないですよ、どっかの酒か何かのあきびんでも入れておくような物置きのようなもので郵便局の事務をやっておる。実際調べてみると、そういうような局は相当たくさんあるのじやないかと思うのですが、これにはもうほとんど実際上の金なんていうのは使うこともできないし、使われてもいない。ほんの少額の金が財政投融資の金として八カ年計画の中に入っておるという、この程度なんです。私はその点で先ほど言ったように、分け前ではないのですが、実際集めている側がもう少し相手側に信用させるぐらいな庁舎を持ったっていいじゃないか。あんなところに貯金したっていつどんなことになるかわからぬじやないかといというような、そういう不用心な格好になっている。局舎の改善費等は当然私は金を出されてもいいのじやないかと思うのでありますが、そういうような関係の、郵政省に関係のある、あるいは郵政に必要な向きに対する投資について、これは今までほとんどないわけですが、ワクをさらに広げるようなことを考えているかどうか、その点をお伺いしたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 先ほど申し上げようとして一番いいところを忘れてしまったのですが、そういうことを考えております。これは財政投融資計画に基く貸し出し先に対して発言力を強めるという問題、それからもう一つは、直接預金者に対して還元方法はないか、直接貸し出しの方法はないかという問題、もう一つは、貯金、簡保というのは郵政省の中の大きな柱の一つでありますから、せめて郵政部内関係でもって何らか利用する道はないか、こう三つに分けられるわけであります。NHK及び電電公社等に対しましては、資金運用部資金法第七条によって運用せられておるわけでありますが、これは合理的な運用が現在においてなされておるとは思えません。これは電電公社に対しましては、二十八年度以来資金の不足は公募債によってまかなうというふうになっておりますので、従来資金運用部資金より融資が行われておったのが、この二十八年度以降閉されておるわけであります。現在は貸出残高が、電電公社においては百三十三億だけ資金運用部から出ておりますが、二十八年後は出ておらぬ、こういう状態であります。NHKにおきましては、二十八年当時融資を希望したのですが、融資順位が悪いと言われたのですが、きっとより重要な産業がある、いわゆる比重の度合いということでNHKが削られております。私は放送業務というものが最重点的産業であるということをもう就任当時から明らかにしておるのでありますから、NHKに対しても、当然資金運用部資金を一般よりもより低利に長期にわたって貸し出すような道を開きたいと、こういうような考えでございますが、そして電電公社等に対しましては、今年度六十億の繰り延べの問題もありますので、これだけ大きな金を預けておりまして、現在は約七千億でありますが、七千億も預けておいて六十億も自由にならないというのは、遺憾ながら郵政大臣の政治力が足らないだけでなく、機構その他にも問題があるのでありますから、これは三十三年度の予算編成に当りましては、この種の事業に対しては十分資金が流せるような方途を講じなければならない、また講じたいということを考えておるわけであります。私の方から言いますと、少くとも昔の逓信省から出たものぐらいは、他人ではありませんから、他人に貸せるならば、せめてわれわれが集めたものを身近なものからまず最優先的に貸し出してもらって、その次にはということを私としては言いたいのであります。そういう意味で大蔵当局や政府部内でもそれは当りまえな議論だろうという気持にもなっておるようでありますから、このNHKや電電公社の問題は何らかの道が講じ得るということを考えております。またそう考えていただいてもよろしいと思います。  直接貸付の問題につきましては、これはなかなか議論があります。ありますが、私の方でも案がありますから、御相談申し上げます。いろいろな問題に対して政府部内において意見の統一もはかりますが、また国会の御審議の過程においても、相当調整をしていただかなければならないかというふうにも考えますが、しかし、直接融資の問題もできれば道は開きたいという熱意を持っておるわけであります。  郵政関係の中で一番問題になっておりますのは郵便局舎の改築の問題でありますが、これに比べて私は今人工衛星を見ておりまして、日本で人工衛星をやるとすれば主管大臣は郵政大臣だと、こう私は考えておるわけであります。七千億もあれば小さな人工衛星くらいはやれるのではないかと考えておりますが、とても人工衛星の金が出そうにもありません。七千億も集め、なお年金や保険の金を合せて一兆数千億にもなっておるのでありますから、年間予算をほとんど郵政関係でまかなえるというくらいな問題でありますので、少くとも電波の研究所の費用くらいは何とか出せないかということで話をしておるわけであります。そういう意味で、その電波関係及び電気通信の研究所の創設及び郵便局舎等の資金に対しても、何らか一つ法律で裏づけをし得るようなものができないかということを考えております。特に局舎の問題につきましては、これはまだ固まっておりませんが、三十三年度の予算において二百局作りまして、三カ年間で五百局を作りたい、こういう予算の要求をしておりますが、実際は窓口整備という意味で五百局ぐらいではどうにもならないと考えております。東京だけでも二百局全部便ってもまだ足らないのではないかというふうにも考えられますので、皆さんの今のようなお話があり、またそれが実現できるようになれば、郵便局舎二千局五カ年計画法というようなものができ、しかも、資金運用部資金の問題、特に貯金会計がこれに対して相当大きな力を出し得るということを考えれば、ほんとうにいいのだという考えを持っております。しかも、それは夢ではなく、私も三千局五カ年計画がのめるか、二千局五カ年計画がのめるかはわかりませんが、過去において道路建設十カ年計画を立法した私でありますので、特に郵便局舎の増改築、新設という問題に対しては一つ何らかの立法処置をいたしたいという考えでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今の大へん大きな構想はさておくとして、積年のうらみにもなっておるような局舎の問題については、これは私はぜひ一つ考慮していただきたいと思う。大体郵政当局のものの考え方というのは、電通のように施設を強化し、それから施設を増大すると、それに伴って収益がプラスされてくるのだ、ところが、郵便局舎というのは古くても新しくてもその収入というのは同じなんだ、だからなかなか郵便局舎がかわらないのだというような、なるほど一理ありそうで、それじゃ実際はいつまでたっても郵便局舎はそのまま放置しておいてもいいのかというと、それでは困るという、そういう考え方で、郵便局舎に対しては手がけられなかったというのが一つある。それからもう一つは、これはやはり何といっても僅少な金でこれを積算して年間の膨大な経費を必要とする郵政の企業ですかち、その意味ではたくさんの借金をしても返すことができなくなるのではないかという、そういうような心配も私はあったと思う。ところが、実際にそういう心配がかりにあったとしても、それでは局舎がつぶれるようなものを何年も放置しておいてもいいのかということになると、これは私はそういうことにならぬと思う。今かりに大臣の言われたような、三千とか、二千とかいう局をかりに構想してみても、これは私は実際上手がけてみたのですが、金額にすると三百五、六十億円を必要として、そして長期計画で金は一時借りるとしても、長期にそれを返済する何らかの方法が講ぜられれば、郵政企業というものは永遠なんですから、当然この局舎の問題について抜本的な解決案というものはありそうに思うのです。そういうことから、現状においてはいろいろ隘路はあろうと思うのでありますが、ぜひ一つ解決のために努力をしていただきたいと思います。  それからだいぶ前の新聞のあれを見ると、いろいろ大蔵省との折衝の過程だったと思うのでありますが、新たに期限六ヵ月の定期預金制度を設ける、一年預金というふうに言っておったでしょうが、利子だけを繰り入れていくやつですね、これを今度の場合に提案なさらなかったわけなんですが、今度はおいて、次の通常国会に持ち込むのですか、その点一つ伺いたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 六ヵ月ないし一年制の定期預金ということを考えまして、原案にも盛ったわけでありますが、今度の提案に対しては、これを省いたわけであります。これはアイデアとしてはやってみたいというので、これを原案に載せ、十分研究してみましたところ、今事務当局及び出先で考えておりますのは、一年制定期預金をすると、二年制定期預金から一年制定期預金に移行するものが非常に多いのじゃないか、そうしますと、現在の二年制定期預金の残高を保持するには三・七、八倍ないし四倍くらいの目標を立てて、口座数が非常に多くなる、そうすると人間も多くなり、コストも上り、どうも法律を作って、新種預金を作るほどの実効が上らないのではないかというような結論が、十月末までにはそういうような状況でありましたので、今度は一つ見送ろう、もう少し研究しよう、というのは、預入者の方で一年ないし六ヵ月のものを作ったらどうかということを言っておりますし、二年制定期預金が一年制に流れるというのは、説をなす人は相当流れると言うが、それほど流れないという意見もありますし、窓口においては一年制定期預金の新設を行うことによって定期預金高は増大をする、幾ら一かの人間がふえるよりももっとコストも下り、実際の預入高が増大するという一つの意見が現業にも、事務当局にもあるわけであります。そういう状態において法律案を提案することは無責任でありますし、また私も答弁にも困りますし、もう少し考えようというので、今現業及び事務当局で再調査をやっておりますので、調査の結論が出、新種預金を作った方が郵便貯金のためには非常にいいのだという結論が出れば提案をするつもりであります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 もう一点だけですが、これは大体年間の予算の組み立てられるときの査定にも関係するのじゃないかと思うのですが、今度の場合には一万二千円になるわけですね。それで募集目標がきめられて、そしてそれに対して、あるいはたばこ代みたいなもので募集手当という形式のものをもっているわけです。これは定額でいきますと千分の六ということになるのですが、予算でいくと千分の五上というふうに、実際上は募集の目標に掛ける募集手当の率というのは、−当然支給すべき金額とは違つた率を掛けて算出している。そのために年間約一億二、三千万円くらいずつ例年不足をして捻出に非常に苦労をするという点があるわけなんです。それをこういう事例が出てきたのですけれども、さつき私の方から言ったように、あまり募集するな、ところが、郵政の管理者はうんと募集してほしいのだ、ところが、郵政の管理者のまた上の方にいる人たちはあまり募集してほしくないのだ、こういう傾向が一時現われて、非常に下部の人たちはちぐはぐで、募集しなきヤ個人の成績は落ちるし、あまりすると国の方針にはちょっと合致しないというようなおかしな指導の方針というものがあって戸惑いした時期があるのです。これは民間企業育成とか擁護とかいう言葉が使われて、そういうことがあったわけなんですが、私はこういう募集の報酬といいますか、こういったものは、当然年間の募集目標があれば、その募集目標に対してやって悪いという、そういう話はないのですから、予算というものは十分組んでおくのが予算の立て方としては当然だと思うのです。その点について、ことしはこれはどうなっているのか、また来年度はどういうふうになるのか、あるいは十二月一日から実施していくと、結果的には問題が起きてくるわけですが、それに対してどういう大臣はお考えですか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) これは募集しないでいいなどということは絶対にありません。募集してもらいたいからこういう法律を出しているのでありますから、これはもう絶対に募集してもらいたいし、また預金高はできるだけ上げていただきたい。また上がるのは幾ら上っても大いに好むところでありまして、それに対して手数料を払えないなどということは絶対にございません。八千円から一万二千円になりますが、率を変えるのかというようなきっと問題もあると思いますが、率を変える意思はありません。現行通りでやるつもりであります。なお手数料の問題等も、もっと意欲を持ってたくさんやってもらいたいということで、もっといい方法で改正ができるならばそれも一つ考えようということであります。なお十二月一日からこの法律が適用されますから、一体今年度はどうなるのか、そうでなくても率によってはやりくりが大へんじゃないかということでありますが、これはこういう法案を出す以上は、補正予算を提出すべきだということも私が主張いたしております。ところが、年末手当等の問題に対しても、予算内でやりくりしようというような閣議決定になりましたので、こういう状態で補正予算には計上はしませんが、しかし、募集してもらって募集手数料が払えないというようなことは絶対にないように、募集手数料が足らない場合には、三月三十一日までの通常国会においては必ず補正するということは、大蔵大臣とも協議済みでございますので、いずれにしても募集手数料が不足で年度内において支払いができない、しかも、募集をした人の募集意欲を減殺するというようなことは絶対にないように、万全の態勢をとっているつもりでありますので、御了承いただきたいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今までやりとりされた中で、私は大体満足すべき状態に大臣が努力されているということは十分了承できるわけですが、何といいましてもなわ張り争いではなしに、実際上下部の従業員がやはり刮目しているのは、非常に募集というものそれ自体に、何とか相手側にある程度理解のいくような理由をつけて募集する、そういうやり方について楽になりたいものだという非常な強い希望を持っているわけです。ですから、これは募集の絶対額に当然影響する従業員の意欲の問題に関連するわけですから、その点については、一つただいまいろいろ答弁いただきました各項目について、さらに御努力願うようにお願いいたしまして、私の質問を打ち切っておきます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 ただいま横川委員から、郵便貯金の運用につきまして相当詳しく御質問をされましたので、私から特に申し上げることはないのでありますが、ただ一、二、私の特に感じた点を申し上げたいと思います。郵便貯金の運用権を郵政省に持ってきてもらいたいというのは、これはもう多年の念願である。ところが、これはなかなか今すぐにわかにとはいかぬと、これもよくわかります。ただ先ほど大臣もお話しになったように、資金運用部資金運用審議会の副会長を郵政大臣がおやりになっている。しかも、事務次官も貯金局長も役をやっておられる。にもかかわらず、従来大体据えぜんを食っておったような格好でありまして、ちゃんとすべてのセットができてから郵政省に押しつけられている。そういうまことに情ない状態であったわけであります。今度は電電公社の問題、NHKの問題、現実にこういうふうな問題と取り組まれまして、郵政省はここにありというような熱意を最もはつらつとした大臣の手によって解決していただきたいと思うのであります。ただ私、これは私の記憶違いかと思うのでありますが、かつてこういうことがあったように思うのであります。先ほど横川委員からもお話がありましたが、郵便貯金の募集のために非常にわれわれは苦労している。ほかの金融機関ならば、金を集めるだけでなくて貸すということがある。ところが、郵便貯金にはそれがない。非常に苦労しているわけでございます。それに関連しまして、郵便貯金の放出と、それから募集とのリンク制といいますか、ある程度郵便貯金をしたところには土手をよくしてやるとか、あるいは学校を作ってやるというようなことを資金運用部資金で出してやるというリンク制は私は必ずしもよいとは思っておりません。しかしながら、郵便貯金の募集の技術といたしまして、あの土手は、あの道は郵便貯金の資金でできたのだということがある程度わかれば募集も非常にしやすい。そういう問題があって、かつてはリンク制ということがちらっとあったように思うのですが、それは現在どういうふうになっているかということをお伺いしたいと思うのです。私実は大阪の郵政局におりましたときも、どうも財務局の連中が、こういうことを言うと非常に悪いのでありますが、何か一枚おれの方が上手だ、お前たちは現業官庁で金を集めておればいい、われわれは使ってやるのだという態度がありました。私は勝手にしゃがれということで非常に憤慨したことがあります。それ以後円滑に参りまして、お互いによく相談をいたしまして、物事を運んだような例がありますが、そういうふうなリンク制ということについて、どういうふうにお考えになるか、それを一つ。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 先ほどの答弁、ちょっと間違いがありましたから一つ訂正をさせていただきます。資金運用部資金運用審議会の会長は大蔵大臣だと申し上げましたが、これは間違いであります。総理大臣であります。大蔵大臣と郵政大臣はこれは両方とも副会長でありますから、これは私が合一長が大蔵大臣などと考えているだけ、これはどうも郵政省少し弱いようであります。(笑声)これは本日からあらためます。訂正をしておきます。  それからリンク制の問題につきましては、過去に指示目標額を与えて、その目標額を突破した地方公共団体等に対しては、特に金を貸し付け、道路を直したり学校を建てたりということをやったようでありますが、だいぶこれは弊害があるようでありまして、現在はやめているのであります。しかし、これは直ちにそういうものをやるかいうことに対してはこれは慎重に考慮しなければならぬと思いますが、いずれにしても資金運用部資金を借りたり、それから起債をもらうと、大体自治庁に書類を出して大蔵省からもらうのだ、郵政省の金などというと、どうも少しけげんな顔をする人が多いことは事実であります。そこで、私は一体どうして地方の起債やいろんな財政投融資の問題に対して郵政大臣のところに持ってこないのだということをよく調べました。そうしましたら、いつの時代でありますか、地方自治庁長官は郵政大臣に協議をし、郵政大臣及び大蔵大臣に協議をすると、この三省大臣の申し合せがありますが、郵政大臣が異議がない場合には、自治庁長官と大蔵大臣でやれるというような申し合世があります。これはおかしいじやないか、金は集める方の人が一番発言権があるので、預かった方などはそう発言権がないはずだというので、その法文集を見ました。塚田君のときだと思いますが、塚田君は郵政大臣と自治庁長官を兼務しておりましたから、二対一で協定をしてしまったようでありますが、これは一つ考えたいと思います。この間自治庁長官から回ってきました協議事項に対して私が協議を引き延ばしておりましたら、自治庁長官は非常に困りまして、来年度からは事前に郵政大臣と協議をして原案を作成いたしましょう、今年度のところはぜひ一つ御勘弁をというので一応決裁はいたしましたが、来年度からはそういうことのないようにしたいと思います。やはり皆さんが申されるように、金だけ集めておりながら、また自分の金を貸しておりながら、どうも郵政省は弱腰である、また発言権もないじやないかと言われるのは、先ほど申しました通り、三千五百億のうち二千百億が貯金の金が出ておるにもかかわらず、住宅公団に人が出ておるくらいでありまして、ほとんど出ておらないのであります。人間が出ているということが発言権があるということではないのでありますが、人並みに人間を出すことはこれは当りまえじやないか。集めた金がどういうふうに使われておるかということがわからないで集められるものではないのだから、理事をふやしてまで入れてくれとは要求をしておりませんが、改選期においては、当然金額に比例してとは言いませんが、われわれがその資金の使途が了解できる程度の人的な問題を解決しない場合には、そうやすやすと応じられないということを正式に申し入れまして、まああわを食って各種団体から郵政省に対して資金の利用の状態を報告に来ておるという状態でありますので、まあ在来よりも、この種の問題に対してはもう少し明確にわれわれが集めた金がどう使われているのだということを、ほんとうに預入者に対しても報告できるような態勢を厳重にとりたい、こういう考えでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 それではちょっと角度を変えまして二つほどお伺いしたいのですが、現金書留という制度ができましてからどうも為替が最近非常に減っているようであります。先ほども貯金事業の赤字の話が出ましたけれども、貯金事業のうちで為替事業だけの赤字はどういうふうになっておるか、それを一つお伺いしたい。それが一点と、もう一つは、時間がありませんので続いてお伺いいたしますが、もう一点は、大体どんな仕事でもオートメーションということが非常に流行しておるので、郵便貯金事業の分野ではオートメーションの分野というのは相当広いと思うのであります。いつまでもそろばんばかりはじいていることでもあるまいと思うのであります。ことに計算機につきましては、相当すばらしい計算機もできておるように私は聞いております。オートメーションについては、何でもオートメーションが即首切りだから反対だという考えはよくないと思う。その点物事に順序をつけまして、計画的にやれば必ずしも首切りをやらなくてもいいと思うでありまして、オートメーション即首切りだということで反対する必要はないと思います。ところが、最近の予算をよく見ておりませんけれども、どうもオートメーションについて、貯金局はあまり熱意がないようであります。現在三十三年度の予算でどの程度に考えておられるか、そういうような計画についてもちょっとちらっとお漏らしを願いたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 為替の問題に対しては、専門的な問題でありますから政府委員から答弁をいたしますが、オートメーションの問題に対しては、私も東京貯金局、地方貯金局を回りまして、オートメーション化につきましては一つやらなければならぬということを言いもし、なお努めておったのであります。東京貯金局につきましては、御承知の通り電子計算機を借り入れましてやっておるわけであります。借り入れるなんということをしないで買えというような衆議院の委員会でも強い御要請がありましたが、買うよりも今のところは借りておって、まあ一つ研究しようというので、私も見て参りまして、非常に高価なものではありますし、相当額の借入金を払っているようでありますが、これは非常にすばらしいものであります。技術屋から見るとこんなものは序の口だ、こう言うのですが、その序の口でもいいからオートメーション化をしたい、こういう考えで、もう二、三年使っておりますから、新しい機械もできて、また国産の機械も出ておりますから、これはオートメーション化を進めたい、こういう考えであります。ところが、組合側はオートメーション化によって人員の異動、配置がえがあるという問題、首切りが行われるのではないかという問題でいろいろ心配されているようでありますが、これは組合員と現業でよく調査をして、オートメーション化によっても、事業量はふえておるのであるから、定員をますことも非常に大へんだから、近いところで配置転換をするという話がつけば、オートメーション化を進めつつ首切りを行わないで、合理的な郵政事業の発達ができるのじゃないか、それは私の方で押しつけないから、もう三年間も使ってみて、この方がいいぞということをみんな言っておるのですから、もう少しここを考えたらどうか、そうしたらもっと建物を明るくし、電電公社並みの新しい施設の中で仕事ができるじやないかということを私の方で勧奨しておりますし、両者の間で話をして、徐々にオートメーション化の計画を立てようという状態であります。来年度に対しても、オートメーション化を進めたいということでありまして、組合との間も円満にいけるのじゃないか。ただ急に理想的なオートメーション化をやろうとしますと、機械が外国製のものでありますから、きょうも新聞にありましたが、みんな横文字であります、今までの大エキスパートは横文字がうるさいので、どうも技術は非常に拙劣でありながら、きのう、きょう入った人であっても横文字が読めるだけに非常にまずいというような感情的な問題もあるようであります。だからこの問題は一つ十分現業とも話し合いながら、オートメーション化という時代の進運におくれないように進めて参りたいということで、三十三年度の予算に対しても、オートメーション化の計画を立て、要求をいたしております。

加藤桂一郵政省貯金局長

○政府委員(加藤桂一君) ただいま前田先生から、現金書留の制度ができましたので、内国為替につきましては、為替料金の収入が相当減ったのじやないか、影響したのじゃないかという御質問がございました。確かに現金書留が郵便の方でできまして、今までは御承知のように、信書の中にお金を入わることができなかったのでありますが、それができるように法律が改正になりました。と同時に現金書留の制度ができまして、まあ何と申しましても、現金書留はじかに受取人が直接用金を取ることができまして、郵便局まで行くような繁雑さがなくなったというので、非常に便利な制度でございますので、勢い現金書留の利用がふえまして、そのために為替の方におきましては、詳しい数字を持っておりませんので、推定でありますが、為替の方片四割ぐらい取扱いが減ったというように考えております。三十二年度の予算額でございますが、内国為替の料金収入は大体七億になっております。三十三年度の予定ではもう少しふえまして五、六千万円ふえて要求しております。大体現在の状況では、その現金讃留の影響は底をつきまして、為替自体といたしまして、私どもも通常国会におきましては、またいろいろ改正点御支持願いたいと思っておりますが、一応為替も底をつきまして、これか順調に幾らかふえるのじゃないかという状態であります。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 為替だけでいけば、収入と支出の差が非常に大きいでし上うね。これは為替収入と為替事業の支出との間では非常な赤字ではないか。

加藤桂一郵政省貯金局長

○政府委員(加藤桂一君) そうでございます。従いまして、定員の面におふましても、為替の面では相当減になっておりまして、貯金の方の増員とプラス・マイナスされて、全体的には従って実際の増はないといった状況であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 二、三点大臣に質問をしておきます。その第一の問題は、三十三年度の予算概計の説明を受けておりませんので、今ここでどうとも言えないのですが、要するにこの提案理由の中で特に主張されているのは、郵便貯金は貯蓄性預金である、こういう見解を郵政省は持っているんですね。そこで、この表の中に出ているいわゆる職業別の構成状況を見てみますと、個人経営の事業主、これの通常貯金が四七・六%、積立が三三・七、定額が四六・九、こういう表が出ております。これを見ればなるほど貯蓄性のものだということも解釈できないでもないのですが、現下の金融状態から見て、果してこういう解釈を郵便貯金計画の中に現状の経済情勢から見て確実にこれは間違いないと見るべきかどうか、その点をもう少し詳しく御説明していただきたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 現在の状況におきましても、賃金俸給生活者、個人経営の事業主というものの実態は変っていないようでございます。で、ここには通常貯金が四七・六%、積立貯金において三三・七%と書いてありますが、その左の表を見ていただくとわかる通り、通常預金においては雇用人を持っておらない人が八四一八%、積立貯金において六八・八%、定額貯金において八一・〇%、あとはもう非常に零細なものであります。これは個人名義で積んでおるということが長い郵便貯金の実態でありまして、これは三十二年度においても変っておりません。だから賃金俸給生活者及び個人経営の事業主といいますが、ほとんど個人という状況で積立及び定額預金、通常預金等がなされておりますので、貯金しておる期間が相当長いということは言い得るのであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大臣の説明の中に法人団体あるいは賃金俸給生活者あるいはさらに恩給、利子、財産の収入生活者、こういうのはなるほど貯蓄性のものであろう、こういう認定はできるのです。しかし、私が指摘した個人経営の事業主というのは、やはりこれは貯蓄性というよりも一種の事業回転資金、こういうようなことにも実情においてはとり得るのじゃないか、こう思うのです。それでできるならば現在一年なら一年間、あるいは半年でもいいのですが、果して四七・六%という、こういう状態が維持されておるかどうか、特に顕著な払い出し等があれば、そういうことをもう少し詳しく説明していただければその点は明確になると思います。そういうことを聞かしていただきたい。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) これはやはり統計によりますと、普通市中金融機関等が預入金の滞留期間が一・四三カ月、一カ月半弱でありますが、通常預金においては滞留期間が八・二八カ月、これが積立預金においては十三・四ヵ月、それから定額貯金は三十ヵ月というような状態でありまして、大体変っておらないようであります。ただ七月、八月、九月の初めにかけて少し契約高が減っております。で、これはどういうことかといいますと、私は長い八十年の歴史をずっと見まして調査をしますと、銀行や農協とは郵便貯金の層が全然競合しておらぬという建前をとっておりますので、七月、八月に預金が減ったのは、市中金融機関の金利が上って、そちらの方べ郵便貯金の預金者が行ったから減ったのじゃないということを私は答えてはおりますが、やはり客観的にいろいろなことを見ますと、その七、八月、九月の半ばごろまでは、まあ郵便貯金として今まで貯蓄性の預金として吸収できたものが、資金の枯渇によって、直ちに貸付ができる、貸し出しができる市中金融機関の窓口に行ったのじやないかという傾向も見られなくはないようであります。しかし、また十月一ぱいの状況を見ておりますと、そう不安な状況も一ありませんので、郵便貯金としての対象は変っておらないということを自信をつけておるわけであります。なお、郵便貯金というものは、これはやはり引き出すというよりも、そのうちの五〇%以上は相当長い期間預け入れよう、こういう性質のものでありますし、特に毎日々々少しずつ積んでおって、ある額に達したらこれを定期預金にしようというような、非常に預け入れる人そのものの考え方が長期貯蓄性を帯びておりますので、それが急に変るということは今の段階ではちょっと考えられないのであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そういうことになりますと、大体概念的には貯蓄性という解釈が成り立つでしょう。そこで、これは杞憂にすぎないかもわかりませんが、郵政省では封鎖をしようというような意思は全然ないでしょうけれども、もしも大蔵省が現在の国際収支の手直しをやってみても、急にこれができない、そこべ三十万円に引き上げたので、かなり貯蓄性が向上して、相当所期の目的を達成するというような場合に、もしも大蔵省の方から郵便貯金に対して封鎖をしょう、こういったようなことをいわゆる手直しの一つの手段として考え出さないとも限らないのではないか、こういうことを私は心配するのであります。もしもそういうことになれば、今でも戦時公債であるとか、あるいは戦時預金、こういうものが完全に始末がついておりません。もしもそこへもってきて封鎖ということになれば、大へんなことになるので、ここでこの法案を成立せしめるに当って、郵政大臣としては、いかなることがあっても封鎖はしない、こういうことの約束ができますか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 封鎖は絶対にいたしません。で、その問題については、切り捨てのものに対しましても、市中金融機関はもうすでに補償をいたしておりますが、政府機関であるところの郵便貯金が、二億三千五百万円でありますか、まだ補償をいたしておりません。これは法律的になかなか疑義があるようでありますが、これは通常国会において法律案を提案して国会の力で補償をいたそう、こういうことを考えておりますし、封鎖などということは全然考えておりません。特に国際収支の改善をはかるためには、預貯金をふやさなければならぬということに踏み切っておりますので、封鎖というような旧来の古い考えで国民の金を押えるというようなことでこの問題は解決できるのじやなく、来年度は御承知の通り原資もありますし、一部において減免税を行わなければならぬかという意見も出ておりますが、私などは貯蓄奨励を行い、特に消費面の節約をはかると同時に、国家資金を潤沢にして、基幹産業や隘路産業に対しては大幅に定期的な、計画的な投資をすることによってのみコスト・ダウンができるのだということを主張いたしておりますので、国際収支の改善をはかるという措置から考えますと、貯蓄減税というような方向で進み、貯蓄をうんと奨励をする、また貯蓄者に対しては優遇措置を行うということ以外に解決の道はないのであって、封鎖等の強行措置は絶対に行わないということを明確に御答弁申し上げます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体はっきりいたしましたが、今、中小企業あるいは大企業に限らず、大体財政方針として金融統制という傾向が非常に顕著に出ております。そういうようなことで郵便貯金に関しては一切の金融統制に該当するようなことはしない、こういうこともお約束できますか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) その通りであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それから簡単なことですが、運行上の問題として、市中の銀行あるいは農協貯金、こういうものとかなり競合しております。で、そのために年々の貯金の経営状態が、必ずしも郵政省が考えております通りにいっていないような面もあるようですが、この機会にこういう競合する機関との対策はお考えになっておりますか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) この法律案提案の過程におきましても、農協の問題に対しては農林大臣から、それから市中金融機関の問題に対しては大蔵大臣から意見がございましたが、私は八十年の歴史をつまびらかに調査をしてみると、農協及び銀行と郵便貯金との間には競合はない、こういうことを明確に私が説明をしたわけであります。だからその金融機関や農協さん、が反対をすることによって、こういう法律案の改正ができないということ自体がおかしいのだということでるる説明をしまして、大蔵大臣及び農林大臣も了解をしたわけであります。だから私たちも農協と市中金融機関に対しましては競合しないという建前を堅持をしておるわけであります。しかし、末端に行けば、もちろん農協にやろうかなという人が、農協からはあまり人が来ませんし、郵便局からは人が来るので、つい郵便局にやったということもあると思いますが、いずれにしても郵便貯金の長い歴史を見ますと、競合する面は非常に少いという考えを私たちも堅持し、また委員の皆さんもそういうふうにお考えになっていただきたい、こう考えるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 その競合に対する対策ということは、逆に投資しておる利用者に対していわゆる郵便貯金の恩恵を与える、こういうことでなければならぬと思うのです。だから先刻横川委員の質問に対しても若干答弁はありました。しかし、その答弁の中の主たるものは、電通であるとか、あるいは放送協会であるとか、こういうことが主たる答弁の内容になっていたようですが、これもやはり資金運用部資金との関係になってくるわけですが、もう少し農協あたりに対して、ただもう競合を回避するという意味でなくて、郵便貯金ということはこういうことで、恩恵が返ってくるのだというような具体策はないものか、こういうことを言っているのです。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 先ほども申し上げましたように、窓口による直接貸付という問題に対しては今調査をいたしておりますが、現在御報告申し上げられる段階ではないということであります。  もう一つは、直接預金者に対して還元の方法はないかということでありますが、これは先ほど申し上げた通り、前には特殊な団体、地方公共団体等に対して、橋をかけるとか、起債をよけいやるとかという問題があったようでありますが、現在は経営が悪くてできないというのでありますが、いずれにしても預金者が利用できるような、せめて学校でもいいし、診療所、病院等でもいいのですが、やりたい、こういう気持で私たちは考えておるのです。ところが、これはなかなか政府部内においても意見が非常にたくさんありますが、簡易保険の問題についてもそうでありますし、少くとも厚生年金で還元融資をして病院等には貸し付けておるのですから、直接貸し付ける道ができないか、直接貸付ということが郵便貯金において不適当であるというならば、何らかの機関を通じてこれを貸し付けることはできないかという問題に対して今考えており、ます。これは私が今お年玉はがきに関する法律の改正案も提案する予定で、今作業を進めておりますこの問題、それから簡易生命保険の問題、もう一つは、郵便貯金の問題、これはその差こそあれ、思想としては一つのラインに乗るものでありますので、これに対しては何らかの道を開きたいというので鋭意事務折衝を続けさせておるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 最後に一つ承わっておきます。制限額の引き上げによって、若干業務の分量が増大するのじゃなかろうか、こういうことが懸念されます。またそういうように業務が増高しなければ、引き上げた目的というものも果せないわけですが、そういうことで、たとえば定員の問題等は、三十三年度の予算要求の中で、こういうことの関連としてどの程度考慮されているか、これを聞かしてほしいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) 定員にすぐ響くかどうかという問題は、まだ現在まで事務当局でも明確にはしておりませんが、三十万円に上げることによって預金高がふえる、だから個人の取扱い数というものが、金額においてふえるということも考えておるわけであります。で、金額だけではなく、口座数においてもふえるかという問題に対しては、まだ研究をしておりますが、いずれにしても二十万円限度というので、二十万円をこすと、親族の名義にしてもらったり、催告をしたり、いろいろなめんどうな問題がありますが、三十万円程度まで限度を広げたために、そういう手数が省けるということで、人員の問題は早晩増員をしなければならないというような状態にはこの法律に限ってはないようでありますが、ニヵ月なり、三ヵ月なり実績を見て、現業は今でさえも定員を増さなければならない状態でありますので、そういうものとあわせて定員増は考えたいという考えでおります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 要望みたいになりますが、これはなるほどそういうことで無理に納得しようとすればできないこともないのです。しかし、やはりこういうふうに法律が変っていけば、実際の貯金業務に−今いろいろできている規定ですね、こういうものが改正をされていく、それと根本的には、確かに一般の銀行あたりよりもふえるのじゃなかろうかということは想像されるのじやないかと思うのです。私は先般郵便の関係で、国鉄のダイヤが改正になり、あるいはそれに影響して郵便車がふえる、こういうような際に、全然郵政省は国鉄に対する一つの対策も立てず、定員にしても、結局賃金要員でごまかしたようなことがつい先般あった。これは私は大臣が今研究中だというようなことではどうしても承服しかねるのですが、今大蔵省と定員要求の折衝中でもあると聞いておりますので、すみやかにこの制限額の引き上げによってどの程度の事務の分量が増高するものか、それに対して責任ある定員措置を講じてもらいたい。これを一つ要望としてお願いしておきたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○国務大臣(田中角榮君) わかりました。

宮田重文自由民主党

○委員長(宮田重文君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

宮田重文自由民主党

○委員長(宮田重文君) 速記を始めて。  郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する質疑は、以上をもって終了いたしました。なお討論、採決は明日行う予定であります。  本日は、これをもって散会いたします。    午後零時二十五分散会

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