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27回国会参議院1957/11/11

大蔵委員会 第3号

発言数
63
登壇者
8
会派数
3
開催日
1957/11/11

会議録

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) これより委員会を開きます。  まず、昭和三十二年の年末の賞与等に対する所得税の臨時特例に関する法律案を議題といたし、発議者より提案理由の説明を聴取いたします。

平岡忠次郎日本社会党

○衆議院議員(平岡忠次郎君) ただいま議題となりました昭和三十二年の年末の賞与等に対する所得税の臨時特例に関する法律案につきまして、その趣旨と内容について御説明申し上げます。  わが国の家庭生活の習慣は、冬季におきましては各種経費のかさむ事情にあり、特に年末、年始にはこの点著しいのでありまして、これを考慮され年末手当が支給されておりますが、いろいろの事情から十分な金額が支給されておりません。他方従来勤労者の税負担率が重いという声はちまたに満ちあふれ、その軽減の必要あることは今さら申すまでもないことと存じます。  そのため、全日本の給与所得者は声を大にしまして、年末手当の実質的向上を叫び続けて参りました。すでに今日まで数回にわたってこの種法案が提案されて参りましたが、種々の事情によりまして今日まで保留されて参りました。従って今回は、各方面の期待はきわめて強いものでございまして、各位にこの点について深甚なる考慮をわずらわしたく提案をするものでございます。  この法律の目的は、年末賞与ないし賃金等の給与所得のうち、せめて五千円までは免税にして、これらの人々の生活を幾らかでも潤したいというものでございます。この法律案により推算される減収額は、おおむね六十億円程度と存じます。この程度の措置は、政府において何らかの措置を講じ得られるものと存じます。  以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。何とぞ御審議の上、ご賛成あらんことをお願い申し上げます。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 本案の質疑は次回に譲ります。   —————————————

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 次に、租税特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたしまして質疑を行います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 この輸出所得の特別控除制度は、昭和二十八年に創設されたものだと御説明がありましたが、提案理由にありますように、輸出の振興をはかる措置だと聞いたのでありますが、創設されてから今日まで、提案の趣旨が具体的にどういうふうに現わされているか、それぞれの理由通りに生かされているとすれば、このような特例が今後も考えられていいと思うのでありますが、果して具体的にそれが説明できるだろうか、そういうことにつきましてこの機会に御説明を願っておきたいと思います。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 非常にむずかしい問題でありますが、同時に非常に大事なポイントであると思います。この点につきましては、十一月六日付の提出資料として「最近における輸出の状況と輸出所得の特別控除の沿革調」という表がございますので、それをごらんになりましてお聞きいただきたいと思います。  結論として申しますれば、ただいまの点は非常に確認がむずかしいということなのであります。ただ、確かに効果はあるはずだ、最近二十八年以来の輸出、これは御案内のように二十八年から九年にかけまして経済健全化政策を施し、それがちょうど世界景気の顕著な上向きの時期に当っておったということもあって、輸出は非常に伸びておるというような状態であります。その間にもちろんこの特別措置の影響があったと思うわけであります。数字的にはなかなかむずかしいが、全体としては輸出は相当よく伸びておるということであります。この表は左に各年度の輸出の状況と輸出金額を出しまして、それの対前年割合というものを出し、その右に輸出所得の特別控除制度をどういうふうにあんばいしたかということを記して、その一番右に減収額というものを書いてございます。ごらんの通り、これを創設しました二十八年度、これは対前年一〇七、この時期は御記憶の通り、朝鮮動乱後の国内のいわばインフレーション的な趨向によって非常に国内的の競争条件が悪くなったという時期で、やはりそのあおりが続いておった二十八年八月にこの制度を創設して、いろいろ努力した、もちろんそれだけの原因ではなくして、やはり私どもも輸出の伸びます根本はあまりに国内がインフレ的にならないように、やはり国内では非常に健全な政策が続いて、業者も、国内に供給すればもうかる、輸出してももうからないというような事態があったのでは、これはいつまでも輸出は伸びないわけでありますから、二十八年から九年にかけて伸びましたのは、この措置の影響もあると思いますし、同時に一兆円予算を中心とする堅実な財政金融政策というものが何よりも大きくものをいっていると思いますが、とにかくその翌年、二十九年度には対前年一二九%と大きく伸びております。三十年度には対前年度二二一%というふうに伸びております。この間、昭和三十年の夏に所得基準の控除限度を従来の五割から八割に上げるということをいたしております。自後、三十一年度は対前年度一一九%、三十二年度は見込みでありますが一一三、三十三年度も見込みで一一二というような数字になっております。これらの中からお読みとり願う以外にない。もちろん、これ以上こまかい分析というものもいろいろ研究すべき面はあると思いますが、やはり相当これで効果はあるであろう。何といっても、輸出が日本経済にとって非常に大きな重要性を持つという現在であってみれば、この制度が必要であり、かつ、今回のような緊急の事態になってくると、それをさらに一そう伸ばしたいというようなことになった次第であります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 この輸出所得の特別控除制度の効果を具体的に確認をすることが大へん困難であるということは私もわかるのでありますけれども、とにかく、このような措置というのは、今回の改正を含めますと、百億円に達する租税特別措置法の中でも大へん大きな部分になるわけであります。今お話しになりました輸出状況というのは、これは各般の対策あるいは輸出振興のためのいろいろの努力が重なっての結論でありまして、特別控除制度による効果だとは断定がしがたい。このように大きくなりましたならば、私はやはり政府の方でもこの租税特別措置によって具体的にこうなりましたというものを国民に示さないといけない段階になっているんじゃないだろうか。その点、私は政府の研究というものはおくれているのじゃないだろうか、今御説明の中にありましたように、もっと研究をすれば、何かこれを確認するようなものができるのじゃないだろうかと、こう思うんでありますけれども、私も専門的にはよくわかりませんが、しかし何かあるはずだ、また、それがなければ、政治的な抽象的スローガンでは理解できましても、大多数の国民を納得させることがだんだん困難になる、こう思います。今日まで何か、私が指摘をしましたような趣旨のことについて、御研究なさったことがあるでしょうか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) この特別措置だけじゃなくて、いろんな特別措置について、その効果と、措置により失われる財源というものとの比較は、いろいろ問題が多い事項がほかにもたくさんあるのでございますが、本件につきましていろいろ研究はしなければいかぬという気持は持ちますが、結局、私最終的にこの特別措置で幾ら輸出が伸びるということは突きとめようがないと思います。多分に何といいますか、直感的な制度だ、言葉はちょっと雑でございますが、そういうような感じで見ております。今後大いに研究はいたしたいと思いますが、なかなか数字的に突きつめる満足な方法はむずかしいのじゃなかろうか。で、若干お話の趣旨とそれるかもしれませんけれども、実はこの制度が輸出の所得を控除するから輸出がどれだけ条件がよくなって、そうして輸出が伸びるという見方もあります。しかし、私どもこれが輸出する条件がよくなるというふうなことよりも、むしろ輸出商社や何かの力を強くするというのに重点がある。これは例のガットの規定の問題、これはもう平林委員御存じの通りで、そういう角度の問題とも関連するわけでありますが、そういう意味で、これが商社なりあるいは輸出のメーカーなりの力を強くする面では、こういう問題があるわけです。せっかく輸出所得控除をして、税金が年に今までも七十億、八十億軽減されておる。それが全然社外に配当で出ていってしまうということになると、なるほど輸出会社の景気はよいということにはなりますけれども、もう、あとはそれまでだということになってしまう。私どもやっぱりこれはその相当額を社内に留保して、将来貿易上のパニックが起ったというような場合に耐え得るとか、あるいはその他いろいろ輸出の伸びるようなふうにそれが力になっていくということが重点じゃないかというふうに思います。この辺はこれは後ほど御質問を伺うべき事項であったかもしれませんが、私ども今回特にその点を申し上げて、関係省とも、法律に規定するのは技術的に困難だけれども、その通りだから行政上ぜひそう指導しようというふうに言うてもらっております。この辺は、将来にわたってこの制度をみます場合に、それじゃ、あの留保の点はどうなっているかというようなことは、数字的に今後そういう目で確かめれば、ある程度確かめられるという点ができる。その辺に、私どもの努力の若干が出ている点を付言して、御了解いただければ、大へん仕合せだと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 だから私は、この輸出所得の特免措置を受ける対象を、もう少し聞いてから指摘すると、もう少しわかると思いますけれども、ある程度の輸出商社であるとか、メーカーの大きいところをピックアップして、具体的にそれがどういうふうに生かされているとかいうことを、こまかい表にしてわれわれに御説明をされれば、なるほどこういうふうに生かされているかということを納得できるわけですね。私は、そういうものでも提出をしてもらうことを期待をしておったわけです。なかなかつかみにくいと思いますけれども、抽象的でなく、具体的に、どこの会社ではこんなふうにやっていたという経過報告をさせる私は必要があるのじゃないだろうか、百億ぐらいにもなりますとね、やはり政府は、その程度の調査をし、その結論を議会に報告しないと、輸出振興のために、かなり相当程度の対策になっていることが、あまり無責任過ぎるのじゃないか、私はこういうふうに考えておるわけです。  そこで参考のためにお聞きしておきますが、この輸出所得の特免措置を受ける対象は大体どんなものであるか、輸出商社の数、法人、個人別におわかりであれば参考のために聞かしておいていただきたい。  それからおもなる輸出商社、メーカーでもけっこうでありますが、どの程度の減税措置になっているか、一つの例があったら、一つ凡例として示しておいてもらいたいと思います。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) まことにごもっともな御質問で、私どもも、実は具体的に商社なり、あるいはメーカーなりが、どういう所得控除、従って税額の軽減を受けているか、それが留保にどうつながっているかということは、鋭意できるだけの調べはいたしました。ただ何分、今までは留保の問題がそう強くいわれてなかったというために、他の一般の、たとえば卸売業というようなものに比べて、まあ、留保が特に少いということはありませんが、どの程度多いかというあたりで、あまり多くないという見方もできる。その辺の調べは、ある程度いたしたつもりであります。  そこで次のお尋ねの、この恩典を受ける会社の数でありますが、これは商社の数、これは全体で約三千というふうにみております。そこで具体的にある会社の例でという御質問でございますが、会社の名前は例の関係がございますので、ある会社——輸出商社といいますか、大きな商社でありますが、これについて申し上げますと、三期ばかり調べてございますが、最近のこの三月期という時期で申しますと、当期の純益が約五億円でございますが、五億になったについては、輸出所得の控除とほかの増資配当免税というようなものがありまして、それがなかったならばかかるであろう税金が三千二百万ばかり、その中で輸出所得関係が約二千二百万の税金が免税されているのですから、五億の利益に対して、簡単に四割をかけますれば二億の法人税になる。外書に三千二百万であるから、二億三千二百万、そのうち三千二百万落ちている。そうすると一割四分ぐらいの軽減になっているというような、これはごく一つの例でありますが、そういうことになります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 今おあげになった例は、輸出商社の中で、特に恩典を受ける割合が大きい方の例ですか。それともどの辺に当るものですか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) それは割合大きい方の例でございます。この際その数字をお読みいただくのにお考え願わなければいけませんのは、輸出だけをやっている商社というのはございません。輸出もやり輸入もやる。国内取引もやる。輸出より輸入の方がもうかるということから、輸入はうんとやりたがるわけでございます。ですから総体でも輸入額の方が多うございますし、会社によって輸出、輸入のバランスが、通常でも輸入の方が特に多いというような場合があります。それに貿易と国内取引ですね、まあ輸入の方が国内取引よりももうかるというのが多いと思いますが、輸出は国内取引よりももうからない。特に最近のようなブームになってきますと、国内に右から左でいい値で売れるのに出すてはないというので、国内取引がやはり多いのです。ですから総取引金額の中で、輸出取引の占める金額がずっと少いということになるわけであります。そういうことがありますので、その辺も御考慮になって、数字は御判断願いたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 急にでなくてけっこうですから、適当な機会に、その輸出振興のためにとられている免税措置ですね、今お話になった商社三千全部でなくてもけっこうですから、大きなところは大体どのくらいの恩典を受けているのかということを、名前は全部具体的に入れなくても、AでもBでもしるしをつけて、資料として作ってみていただけませんか。そのときに私の希望は、先ほど申し上げたように、企業内留保がどういうふうになったとか、あるいは商品のコストがどういうふうになったとかいうことがわかりますれば、そういうこともつけ加えたものにしてほしい、別にこのワクはつけませんから御研究を願いたい。  そこでもう一つお尋ねをいたしますが、免税をされた額が、本来の輸出振興に役立っているかどうかということは、そういう個々の調査がないというと、答えにくいだろうと思いますけれども、今回特に免税をされた額が企業内に留保して、輸出の増強に役立たせるようにすると、政府はおっしゃっている。これはおそらく衆議院でも問題になったと思います。これについて一体政府としてどの程度責任を持てるか、一つの案としては、法律に明記しておいて、そうして免税をされた二十四億円の使途については厳格に輸出振興のために役立たなければいかぬ、これを自分のもうけにするだけでは、他の、国民の犠牲において一部の商社に利益をもたらすだけでありまするから、そういう意味で法律に明記しようという議論もありました。衆議院を無修正のまま通過したとすれば、それで何らかの結論があったものと思います。政府はどういう程度これをわれわれに保証してもらえるか、責任をもってこれは輸出増大のために役立たせるようにこれだけのことはするというようなお約束のことがございますか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 最初のお話の資料につきましてはできるだけ努力をして御提出いたします。  それからこの留保させる点につきましては、政府部内におきましてははっきりと閣議の決定をもって、そういうふうに措置をするということにいたしております。ただし、先ほども相当額をと私は申し上げましたが、全然全部をまるまる留保しろというのも場合によっては当らない場合がある。といいますのは、やはり配当することによって自己資本の充実に資するような場合には、やはりある程度配当はさせなければいかぬだろうというふうに思います。そこで相当部分は留保されているということについて、法律的にはなかなか技術的にむずかしいので書き切れない、しかし行政的にはやろうということで、所管省に引き受けてもらっておるわけであります。ただしこれが実際にどの程度できるか、引き受けられるかということにつきましては、なかなか具体的な細目基準といいますか、というようなものまで設けての研究もまだ十分行きわたっておりませんので、残念ながら本日の段階でこれが歯切れのいいお答えができない状態であります。しかしその点に御関心を持っていただくというのは、私どもとしても全然同感でありますので、今後政府部内でそういう気持で実際それができるように努力をいたして参りたいと思います。ある時期にその努力が何か形に現われるといいますか、そういうふうにやっておるということを申し上げる際に御報告を申し上げるということにいたしたいと存ずる次第でございます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 次にお尋ねをすることは、輸出免税の特例を、この法律によりますと、八月にさかのぼって適用することになっておるのであります。すでに過去のものも輸出増大に役立つことがあり得るかという一つの疑問が出てくるわけであります。もちろん各商社が十月に税の申告をして、徴税までにこの法律に当る部分だけが返って参りますというと、それだけ今後の取引あるいは輸出等について勇気が出て、あるいはその他活用することができて輸出の増大に役立つという理論はないことはないと思います。しかしその場合は、その部分については、結局私に言わせると、補助金を交付させる変形的なものになるのじゃないだろうか、これはこの輸出免税そのものが税の形から言って変則的なことではありますけれども、そういう性格が一そう濃くなってくるような感じがするわけです。なぜ八月にさかのぼって実施しなければならぬのかということもなかなか理解がしにくいですね。この点は何か特別な事情があるのですか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) その点につきましては御記憶の通り春四月、五月というころに国際収支の逆調化というのが非常に全面に出て参りました。政府としても非常に苦慮いたしまして、急に何か手を打たなければいかんというので、御案内の国際収支改善緊急対策というのが六月十九日に閣議決定をしております。そうしていろいろな引き締めをやる、しかし一番最後の何といいますか、隘路といいますか、困った点は、国際収支が当時のなにですと、日本の自由に使える外貨が、全然ゼロになってしまいやせぬかというような状態であったわけです。従っていろいろな引き締めもやる、それからあらゆる手を尽して輸出を伸ばそうということで考えまして、そういう空気の中でこの問題が取り上げられているわけです。従いまして私ども特別措置としてはいつも慎重でなければいかんというふうに思っておるのですが、やはりこういう際でありますから、一日も早くそれが実施されてしかも輸出に効果があるようにということを考えるわけであります。それで所管の通産省とも御相談いたしました際に、これをいつからということをいえば、やはりその免税額が実際に留保になるというようなものは先であるにしても、やはり相当励みになるだろうということから、七月たしか末日近かったと思いますが、政府部内関係閣僚の会議で、本件を具体的にきめました際に、それじゃ世間にもそれを訴えて、一つそれじゃ輸出してくれということを申そうじゃないかということになったわけです。七月のほぼ末日にそういうことを新聞にも出しまして、それ以後のものはやるからというふうなことを知らしてなにした。そうしてこれは実は立法府というような国会に対しましては大へん失礼な話で、国会の御承認を得てやるのが当然なことであります。しかしながら私ども当時の国際収支の逆調というものはきわめて緊急なものだと思ったものですから、そういう気持でまあ全体としてよかれと思ってやりました。国会の方にしましても、閉会中でありますので、正式に国会にお諮りするまでにいかない。で、私も大へん苦労いたしまして、これは申し上げていいのかどうかしりませんけれども、衆参両院大蔵委員長には、上りまして、こういう次第でやりたいと思いますと、今御了解を得るということはできないと思いますが、お耳に入れて一つ将来よろしくというふうにお願いした。それ以上のことまで考えるべきであったかもしれませんが、ちょっとそれ以上の手はなかったので、そういう気持でやったわけでございます。大へん行き過ぎのようにお考えでありましたら、そういう事情であるということでお許しをいただきたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 私はまあいろいろ経過があったかもしれませんけれども、その点は今回の法律にも、裏の話であって、国会に対して今税法上の立場でこのような法律が出されるということは政府の手落ちであるし、また越権だと思いますね。税法上の取り扱いとして、私も大蔵委員会でいろいろな税法を読みましたけれども、あまりさかのぼってこういう取り扱いをするという例は聞かなかったように思うのであります。何かございますか、ほかにさかのぼって税の措置をとったなんて。今回もしこれが認められることになりますと、輸出振興という緊急性があって、政府が手を打ったあとで、国会で税法上いろいろ議論があっても、こういうふうにしてくれということの前例になると思う。これは従来の税の取り扱いから見まして、まことに変ったやり方であるし、いい方法だとは言えません。私の記憶では、従来このような措置はなかったように思うのでありますが、あなたは税の専門家でありますから、私の知らないことがあるかもしれません。何かあったら示していただきたい。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) おっしゃる通り非常に異例なことでありまして、これに類することでこういうもの、遡及したというのは私も記憶がございません。先般二十六国会で新築家屋の登録税の問題は、これは年末に切れるというのを延ばす、これはありましたが、これとは若干違う。それから他の例で言いますれば、所得税の減税をいたしますのに、所得税は確定申告まで最後の措置をする余地がありますから、秋の臨時国会あるいは通常国会の初めにそれをお願いするというようなことをやった例がございますが、こういうふうにこれに類することは私の記憶ではございません。

平林剛日本社会党

○平林剛君 この点はあとに問題があるということを指摘をしておきまして、次の質問を行いますが、この法律の提案説明に、この措置は臨時の輸出振興措置であるとうたわれておるのでありますが、これは輸出振興について税だけに頼る商社もないでありましょうし、またこのことだけで輸出振興なれりと考える人もないと思いますけれども、往々にしてこのような措置が行われますと、これに甘えて本来の輸出振興の努力というものを怠るか、あるいはそちらの努力が軽んぜられるということにならないとも限らない。そしてまたいろいろな特別措置が常にそうであるように、もしこれをこの法律に書いてありますように、昭和三十四年十二月三十一日になったときに、いやこれは既得権で、これをとられると、輸出振興が非常に阻害されるというような名目を立てて、必ず反対運動が起きるもんですね。私は結局これは政府の提案説明では臨時の輸出振興措置と、こううたってあるけれども、あくまでも臨時の輸出振興措置として国会にお願いしておるものであるかどうか、将来これを廃止するというようなときには、ちゃんとそういうことも勘定に入れて、昭和三十四年十二月三十一日までのものだと、こういうふうに提案をされているのか、その考えをお聞きしたい。これはあなたでは少し重荷かもしれませんけれども、ぜひその点について私どもにはっきり言っておいてもらいたい。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 特別措置というのは特定の事業なり、あるいは特定の種類の活動を奨励したり、力をつけたりということをやりますために、税負担の公平ということは一応犠牲にしてやることでありますから、その公平の要求と政策的な要求と相互のプラス、マイナスを比較して結論が出る問題、これはいわゆる釈迦に説法でありますが、そういう意味で私どもはいつも税法措置全般には常に反省的な検討を加えなければならぬと思っております。本件につきましても、こういう意味で永久の制度とはもちろん考えていません。そこで御指摘の三十四年末までの期限になっております。これをそのときにおいてどうするかという問題でありますが、一般的にこういう措置はなるべく早く私ども整理したいと考えますが、そのときは相当議論があるだろうと思います。参考までに、昨年行われました税制調査会の審議において現われた一般の御意見を申し上げますと、特別措置にもいろいろと順位があるだろう、もうすぐにも廃止すべきものと、むしろ現在は延ばすべきもの、あるいは中間的なものといろいろあるだろうと思います、という形で論議されました際にもやはり所得控除の特別措置は割合に順位がよかったということもございます。これと例の特別償却、これが割合に順位がよかった、私どもはやはり輸出が日本経済に非常に大事だということは確かにその通りでありまして、明後年末に問題になります際には、相当単純に特別措置だから期限で切ってしまうということでもいけないと私は考えております。なお、今後、本日の冒頭いろいろお尋ねがございました効果との関係、この辺を十分に確かめ、検討し、そうして輸出奨励の必要というようなものを勘案してきめる、で、なまくらのような御返事で恐縮でありますが、私はやはり相当三十四年末においても簡単な廃止はむずかしいんじゃないか、相当深刻な議論が要るんじゃないかというふうに考えております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 私は提案説明に臨時の輸出振興措置と、こう書いてあるから、今のお答えでは満足をしません。やはりあくまでも臨時の輸出振興措置として理解をして法律案を審議するのが建前、そういう点ではどうもあなたの説明はわれわれがどう判断していいかわからぬような答弁、まことにいけない答弁だと思うんです。輸出振興という名目だけにおぼれてしまって、主税局長の本来の職務を放棄しちゃっている。やはり税法上の原則をあなたの方は貫いて、あくまでも臨時の措置だということで通してもらわなきゃならぬ、どうですか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 一般論として特別措置につきましては私はやはりそういう腰がまえでおります。本件についても所得理論、課税の公平理論からいいますと、非常に大きく外しているわけでありますから、もう気持としては同じような気持で私は問題を処理したいと思います。ただ、ただいま申し上げましたのは、広くいろいろな方々の御意見を伺うと、なかなかそうも行きかねるようなこともあり得るということを申し上げたんで、必ず延ばすと申し上げているんでもなし、また研究すべき点を十分に研究して、相当深刻に勉強いたしますと、こう申し上げているのでございますから、一つ御了承を願いたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 原さんが政治家なら今の答弁でいいと思うんですよ、そのときはなかなかむずかしいと思います、というようなことでね。しかし主税局長をおやりになっているんだから、やはりあなたがしっかりしてくれないと、税の公平はみんなでもって崩してしまう。特に最近は政策が税の公平というものを奪っておるときですから、また奪いがちなときですから、あなたの方はとにかく頑強に国民税負担の公平という立場から頑張ってもらわなければならぬ所管ですから、ほかの政治家が何と言おうとも、やはりあくまで臨時措置だと言って頑張ってもらいたい。そうしてやはりさっき言ったような調査ができて、何人に説明しても、これこれの資料に基いて明瞭に輸出振興になって、これがなければ、こういう影響がありますということで、初めて議論をすればいいのであって、私は本日の提案説明は、原主税局長はあくまで臨時の輸出振興措置であると考えておるというふうに理解して、もうこれ以上は申し上げませんけれども、そういう建前で行ってもらいたいと要望しておきます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 今のにちょっと関連してお尋ねをいたしますが、平林委員から御指摘になりました八月の一日にさかのぼって減税の恩典を与えようというんですが、私は輸出振興対策の一環としてという説明ではちょっと了解できないんです。そこで御説明の際に十分に伺わなかったので、あるいは私の勉強不足からお尋ねをすることになるかもわかりませんが、それはお許しいただきたいと思います。  この基準輸出金額というのが、個人、法人ともに前年度の年相当額ですね。それの五〇%を越えた部分について減税の恩典を与える、こういうふうに全体の説明を見ますると、了解できるのですが、それ、間違いないのでありますか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) その通りでございます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 そういたしますとですね、これは私はますますもって輸出振興対策の一環にはならぬと思います。半年分の、半年分というのは適当じゃないと思いますけれども、前年度の一年間の輸出実績の半分は押えて、それを越えて輸出した部分について減税措置をとるということは、これまでにかってない税法上の恩典であって、輸出振興ということがほんとうにこの改正案のねらいであるとすれば、前年度の輸出実績の総額を上回った部分について、減税の恩典を与えるというのであれば、これは輸出振興対策という御説明で了解ができますけれども、前年度の輸出金額を半分で抑えて、これが五〇%と抑えるのですから、六〇になれば一〇の部分について減税をする。これは輸出業者に対する特別恩典措置法であって、輸出振興対策とは了解できませんね、私は。どういうことで一つ御説明になりますか、得心するようにお聞かせ下さい。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 今回の措置はおっしゃる通り前年または前年度の実績の半分を越えれば、越えた部分について割増控除を与えるということになっておりますが、その理由は、今回の措置が一つにはおっしゃる通りの輸出の増加したものに優遇するという割増しの考え方が一つ、もう一つは、やはり輸出により魅力をつけるならば、輸出はより増加するだろうという、輸出一般になにするという考え方も一部入っております。その両方でこういうことになったということでございます。それは若干経過的にと申しますか、くだいて申しますと、当初第一段の理論で、もう輸出増加額だけということでいこうじゃないかというような議論をした段階がございます。ところがその際、非常に反対意見が出ましたのは、増加額というと、前年に非常に輸出をサボって国内はもう神武景気であるし、どんどん売れるのだから、出さないでいいということで、輸出の方はすっぽかしたというところは輸出の実績が少い。しかし輸出はやはり大事だから、もう国内のなにを断わって、損だけれども出そうというようなところは輸出の実績が多い。そうすると、その超過額は、前のなまけておったところが超過額が総体的に多いじゃないか。やはりそこで前年実績のうちで努力の度合いがどのくらいであったかということを見て、それを調節しなければ、非常に不穏当な結果になるじゃないかという意見が強く出たのであります。これはまさにその通りで、非常に私どももその気持はよくわかる。ただしそれじゃ努力の度合いをどう見るかというのは非常にむずかしいということで、なかなか努力の度合ということでは判定はつきにくい。そうなれば、やはり前年非常に無理をしたというようなところに非常にきつく当らぬために、やはり前年実績の、幾らか下目を抑えてやれば、やはり今の不公平は残りますけれども、不公平の度合いが少くなるだろうということを考えたわけです。その際にそれじゃ何割下目にするかという考え方もございましょう。いろいろ議論したあげく、やはり第二段の理論の、輸出の全般に利益がいくということになってくる。それはやはり輸出の奨励になるであろうという、若干おおらかな気持もまじえて、半分ということで踏み切ったようなわけで、お気持の趣旨は十分私ども同じ気持でやったわけでありますが、やはりこういう緊急の際であり、もう少し広く輸出に全般的に利益がいくという面があってもよかろうじゃないかというような気持も加わって、こういうことになった次第であります。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 御説明だけではどうも私納得ができぬのですがね。前年度の輸出実績を超過した部分について、減税の措置を講じてやろうというのであれば、これは輸出振興対策だと考えられますよ。しかしこの恩典に浴する業者は、前年度の輸出実績の半分で押えているのですから、輸出というものを振興さすための恩典にはどうにもならぬように思う。ことに平林委員の発言に関連するわけですが、三十二年の八月一日にさかのぼって、減税措置を講じてやろうというのと思い合せますと、これはどうも輸出振興ということよりも、輸出業者に社内蓄積というものをふやして力をつけてやろうということの方がねらいじゃないかという、どうも気がします。これははっきりその通りです。前国会に、例の租税特別措置法の、臨時税制調査会からの答申などもあって、二百億あまり整理されましたですね。それでそのときの御説明によると、税制調査会の答申もあることであるから、こういう租税特別措置法の中の、直ちに廃止すべきもの、あるいは修正をして減額をすべきもの、あるいは引き続いて存続を必要とするものというように、いろいろ御検討になって整理の方向に私は向いておるものと、こういうふうに了解をしておったのです。そうしたところが、ここでまた先ほどから伺いますような首尾一貫しない理屈の通らぬ話が、説明の中に現われ、しかもここに一部改正案として、さらに租税特別措置の恩典を拡大しようとする方針は、全く原さん、政府の政策とはいえ、朝令暮改ですよ。了承できない、こんなものは。まずそういう点について一つ納得ができればもちろん得心しますがね。今までのところではちょっと了解に苦しむ。重ねて一つ租税特別措置法の各項目について税制調査会などの答申を尊重して今後の国の税収ということについてお考えになるのかどうか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 特別措置一般につきましての態度という点からいいますればおっしゃる通りの気持でおります。これは政策目的のために税の公平を犠牲にするわけでありますから、政策目的との比較検討を行なって、なるべく税の公平ということが忘れられないようにと、特に経済がだんだん正常化すればするほど、一部の公平を害しても減免税を行うという必要は少くなるわけでありますから、そういう考えでおります。これははっきり申し上げてよろしいと思います。  そこで本件について、それではなぜプラス・アルファーをつけるかということでありますが、先ほど平林委員にもお答えした通り、何せこの四月、五月ごろの情勢というものは、大へん残念なことでありますが、自由に処分し得る外貨というものは、もうゼロになるのがいつかというような形で議論されておったものであります。それ自身、私どもとしては大へん申し訳ないのでありますが、それに対して手を打つには、一番やはり輸出が伸びることが何といっても大事なポイントになるということから、そういうことをいたしたので、税制調査会における議論の中におきましても、非常にたくさんある特別措置の中で、本件とこの特別償却の弾力的なあるいは拡大的な運営ということが二つ大きな頭として掲げられておったわけであります。特別償却についてはその後そういう気持で立法もいたし、税制の措置もいたしておるわけでありますが、これはそういう全般の議論の中でのウエートからいえば、いわば一番優等生の部類というような何もございますが、その上に先ほど申し上げましたような緊急の事態ということがございますので、そういう見地から御了承をいただきたいと思います。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 速記を始めて下さい。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 銀行局長にお伺いしたいのですが、昨年の一千億減税ですね。それが現段階に至るまで、四月の減税以来、その金が、皆さんの大蔵省あたりでごらんになって、その消費が堅実に推移しつつあったかどうか、むだな方面に使われていないかどうか、また貯蓄等の方にも相当回っていったかどうかということを、まず一応お聞きいたしたいと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 一千億減税がどういうふうに回っていったかという調査は、これはなかなかむずかしい調査でございます。必要でありまするけれども、貨幣に、貨幣といいますか、通貨の区分がございませんので、どういうふうなことで貯蓄がふえていったかということははっきりつかんでおりません。率直に申し上げまして、なかなかむずかしいことでございます。ただ今日までのところ、総理府の統計局で出しております家計調査から見ますと、貯蓄の方は割合に堅実に推移しておる。これは所得の増加、それから一般の景気、いろいろな要因で左右されますので、一千億の減税がそのまま相当貯蓄に回っておるかどうか、これはそれだけを取り出して言うことはできないのでありまして、要するに全体として貯蓄の方は割合に安定しておるということが言えると思います。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 それでお伺いしたいことは、ただいま貯蓄も相当増加しておるという御説明なんですが、私が今お聞きいたしたいと思いますのは、日銀の統計調査を基本としてお伺いいたしたいと思いますが、昨年の九月ごろから比べると、銀行の金融機関の預金——私の申し上げるのは全部の預金でなく、実質預金ですが——はだいぶ減っておるという発表をされておる。特に銀行預金が大略四分の一くらいに減っておるという発表をされておるのでありますが、これはどういう関係でこんなふうになったんですか、いささか心配なんでございますが……。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) お話のように、全国銀行預金をとって見ますと、実質で去年に比べて非常に減っております。しかしこれを内容的に洗いますと、うんと減ったのはいわゆる営業性預金といいますか、短期の預金でございまして、これは経済界がこういうふうに引き締めの状態になりますと、貸し出しは抑えられると、その結果貸し出しに見合う程度の預金の歩どまりがなくなっていく。それから貸し出しができませんので、企業の方では今までおいておいた営業性預金を使うというようなことで、減りましたのは営業性預金がもっぱら減っておりまして、貯蓄性預金と申しますと、定期預金、定期積み金、それから措置定期とか、そういうふうに全部を含めてみますと、割合に個人貯蓄と申しますか、ほんとうに貯蓄らしい貯蓄はやはり相当伸びておるということが言えると思います。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 いや、この日銀の発表を見ますというと、今申し上げました貯蓄性預金が減っていると、こう申し上げざるを得ないのでありますが、御承知のように、日銀の実質預金というものは、一般預金から、今あなたのおっしゃったような公金預金であるとかあるいは金融機関の預金あるいは日銀代理店の預金、そういう政府の関係預金、それらのものを引いたほんとうの実質的貯蓄性のある預金のことを申し上げておるのですが、これが日銀の発表では四分の一程度に減ったということは大きな変化でありますから、それで銀行局にそれをお伺いしておるので、どうもあなたの説明とは逆なんですが、どうなんでしょう。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 私の手元にあります資料で見ます限り、四分の一くらい減っておるというのはこれは預金全体でございます。その中を洗ってみまして、貯蓄性の長期の預金は相当伸びておるという結果になっております。どういう資料でお尋ねでございますか。私もちょっとその資料を持っておりませんので……。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 日銀の統計局の調査ですな、今お手元になければ、後日お調べ下すってもけっこうだと思います。ただあまりにも減り方が激しいから申し上げてお聞きしたいと思ったのですが……。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 大体この表をごらんになっていらっしゃるのですか。九月中一般預金増加額推定という、この表をごらんになっていらっしゃったのですか。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 それじゃありません。日銀の発表から見たのですがね。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) これは日銀で作っておりますから、おそらく備考の一のところに、一般預金には総預金から公金預金、金融機関預金、日本銀行代理店預金、政府関係預り金あるいは小切手、手形、現金相当額を除いたものとありますが、これに、たとえば当座預金と通知預金がございますが、そういうものはみな入っております。減った原因は、当座が減ったとか通知預金が減ったとか、そういう営業性預金が減って、結局こういう姿になっておるのだと思います。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 正味のものが、そのあなたのおっしゃるのと日銀の発表とはだいぶ食い違いがあるわけですがね。どうも違うのです。僕には、はっきりしないのですが、それで、これもあなたの方でお調べ下さればわかると思うのですが、どうも逆なんですがね。そこでお伺いしたいことは、預金の、これはあなたの方から出た資料で申し上げますよ、「最近における預貯金残高の推移」という資料の下の方に、「全国銀行の法人・個人別の預金残高の推移」としてありますな。そうして法人の分を見ますと、下の方にありますが、三十二年度を見ますと、この三月を一〇〇とした場合に、九月は出ておりませんが、六月は九三に法人の預金が減っておりますね。それから個人の方の三十二年度を見ますと、三月の一〇〇に対して六月は一〇九・四というふうにふえているわけです。それから次を見まして、貯蓄性預金、これを見ますると、三十二年の三月をやはり一〇〇としたもののすぐ法人の下の方を見ますると一〇一、こういうふうになっておりまするし、隣の個人を見ますると一〇八、こういうふうに、一〇八・七というふうになって、法人と個人の一般預金あるいは貯蓄性預金も非常に法人が伸びが悪い、こういうことがこれに現実に出ているわけですね。これはあなたの方の資料ですから、その通りに私も拝見しているのですが、これは間違いありませんか。これでよろしいですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) これは間違いございません。ただちょっと補足させていただきますと、貯蓄性預金という方の、下の右の欄でございますが、これは預金の種類別にこういうふうに区別をいたしましたのは、たとえば法人におきましても三カ月程度の定期を相当持っているところもございましたが、そういうものを途中で解約して事業資金に使う、あるいはこれを担保にする、いろいろなことがありまして、法人の方は割合に減っている。個人の方は大体順調に推移している、こういうふうに見られるわけでございます。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 そういうことで、個人の方がその場合はいいというふうに見て差しつかえないわけですね。  そこでもう一つ申し上げてみたいことは、生命保険の掛金、契約ですか、昨年の倍くらいにいっておりますね、これも日銀の発表です。昨年の倍くらいにいっている、これはどういうところから来たんでしょうか。こういう約倍にも生命保険が増加されているのは。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 今、手元にちょっと保険の資料を持っておりませんが、おっしゃるように最近非常に多いようであります。これは戦後非常な貨幣価値の変動がありまして、生命保険というものに対する国民のなじみといいますか、関心といいますか、これが薄かったわけでありますが、その後、各保険会社において非常に努力をいたしました結果、また通貨の価値もだんだん安定して参りました。こういう落ちついた時世になりましたのでふえてきたのではないか、というふうに私は考えております。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 私が申し上げることは、多少意見におとりになるかもしれませんが、私が見まするところでは、そういう局長の御説明も多分にあるかもしれませんが、そのほかに、一番私は重要なものは、生命保険の加入について減免税の恩典に浴することにこの四月からなっておりますね。そういう意味合いが多分にあってこういう膨大な増加を来たしたのではないか、ということが考えられ得るのですが、そういうように、非常に政府の政策によってプラスになりましたりマイナスになったりするということも、ここに見られる。そこで銀行の減ったことはどうなんです。あなたの説明も一応はあるでありましょうが、こういうことを耳にしているのですが、最近、市銀の貸し出しが非常に厳重になりましたために、大企業が市中銀行に資金の融通を断わられるがために、地方銀行に融資の申し入れが殺到している。こういう話を聞くのです。特に地方に、支店あるいは工場の所在地である地銀からの借り入れは非常に増している。それに対しては、また市銀が保証の立場に立って地方銀行から当該工場に融資もさせているというようなことで、そういうような関連がありまして、銀行の預金というものがあなたの説明以外に私は減っているのではないか、ということを聞くのでありまするが、これが事実とすれば銀行は私はけしからぬと思うのですよ。大蔵省やあるいは日銀窓口のあの指導方針の裏通街道をいって、そうして大企業に資金を供給し、そうして中小企業の方はどんどん断わってしまうというようなことでは、せっかく今度の国会召集の本意に非常に違反するような結果になるのでありまするので、どうですか、銀行局ではもう少し銀行をうまく指導して、国策に順応させ得ることはできないものですか、どうですか。それを一つ伺いたいと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 第一番目の、保険料の控除が四月から限度が上りましたので、それで保険の払い込みが大きくなったのじゃないかという御意見でございますが、あるいはそういうこともあったかと思います。ただ、どちらの原因でどういうふうにふえたか。保険会社の方の努力、あるいは一般的にこういう時世が落ちついてきましたので、みんな掛けようという気になったのか、あるいは保険料の税の場合の控除の限度を引き上げましたことがこういうふうになったのか、おそらくいずれも、その三つが一緒になって伸びたのだと思います。  次に、銀行の点でございますが、これは私どもも大銀行で断わられた連中が地方銀行に行くという傾向が多少出ておることは聞き及んでおります。と申しますのは、やはり金融引き締めと申しますと、どうしても大銀行といいますか、大企業に対する引き締め、これが一番ねらいでもございますし、また銀行としてもそれが一番引き締めの態勢に順応するゆえんでございますので、相当引き締めている、そうするとその連中が地方銀行等へ行くということはあると思います。地方銀行といたしましては、この秋に相当そういう需要があるであろうということで、前もって、あまりいいことでなかったかもしれませんが、相当高利に流動性のある運営をいたして、これに用意をしておりましたので、まあそれほどきつい引き締めということは、地方銀行についてはそう大きくならないと思います。なお相互銀行及び信用金庫につきましては、これは貸し付けが非常に伸びております。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 もう一つ、最後にお聞きしたいことは、今、日本の大方針として、輸出を奨励する、そして輸入を抑圧する、こうやっておるのですが、そういうように輸入を抑圧し輸出を奨励してしまうと、この原料がそういうものに耐え得るだけのストックがあるのですかどうですか。ストックのないのに輸入を防止してしまうと、これはもう輸出もできませんし、国内消費もかなり倹約してもできなくなってしまう。そういうことになると、結局物価は上る、こういう結果を招くのではないかと思いまするので、あれやこれやを考えまして、この調査と、それから金融引き締めの限度、これもどういう程度までいったならばまあまあというところで多少の緩和方針に出るだろうか、ということをお聞きしたいのです。私は何も別にゆるめろという意味で申し上げるのじゃないのですよ。先に目当てがなければ稼ぐ張り合いがないのですから、それでお伺いするのです。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) なかなかむずかしい問題でございますが、ただいまのところは、まだ輸入原材料にある程度余裕があると思います。これは私の個人的意見になりますが、大体相当あるのじゃないかと思います。従いまして、国内の引き締めをやりまして、国内に売るよりは外国に輸出した方が得だ、そういう情勢を作って参りますことが必要でありますが、もしその場合に、輸出の原材料が足りなくなったということになりますと、これはやはり、おっしゃるように物価騰貴その他の悪影響が参ります。しかしながら、現在のところは過去のストックでそれが間に合っておると思います。なおこれから輸出が伸びました場合に、じゃ現在程度の輸入でいいかどうかということになると、あるいは若干足りないのじゃないかということも言えると思います。こういう策をとりました場合に、結局どういう状態になったら、ころ合いなのかということは、これはいろいろ御議論のあるところでありますし、私どももなかなか研究してもむずかしいところなんでありますが、一応物価が安定——安定と申しますか、輸出商品等につきましては、海外の価格と競争力を持つというところまで価格が下る。それからもう一つは、これはなかなか指標としてつかまえにくいのですけれども、自然の均衡の下において、国内の自然の均衡、国際間のバランスの下において、しかも輸出入がちゃんとバランスできる、自然に均衡いたしまして方々に摩擦が起らないような状態、そういうときが金融引き締めの政策が成功したときだと思います。しからばそれをどういうふうにして判定するかという問題はなかなかむずかしい問題でございまして、私ども研究をしておりますけれども、それ以上どういう指標でどうするというところまでまだ至りませんが、そういう点、御勘弁願いたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は、ただいま案件になっておる法案については、いずれ質疑が終って態度をきめることになると思いますが、僕個人は別に反対をしようとは思っていないのです。いないのですが、ただ問題は、先ほど主税局長のお話の中にもありましたように、ことし五月になって急に外貨の情勢が悪くなった。もう全然にっちもさっちもいかない見通しになったので、あわてて考えた優等生の案がこれだ、こういう説明なんですが、問題は、輸出輸入ともこれが国際収支のバランスを回復するという観点に立てば、どちらも慎重にしかも根本的に考えなければならん問題だと思うのですよ。そこで、これはあなたにお伺いするのはちょっと無理かと思いますが、こういう構想が出てきた根本をちょっとお話願いたいと思います。それは、そういう工合に国際収支が急に悪化したときに、輸入を抑制し輸出を振興するということについて、政府側で根本的なしかも具体的な研究というものが行われて、しかも結論的な施策というものがきめられているかどうか。そのきめられた施策のうちの一つがこれなんだ、そういうことであるのか、これオンリーなのであるか。そこを一つあなたが御承知であれば伺いたい。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) まことにごもっともなお尋ねで、私どもも安易に減免税に頼るということはよろしくないと常々思っておりますが、今回の措置につきましては、主管である通産当局におきましても、税だけの措置でなくて、あらゆる面において努力をし、工夫をしという態度でおられるのであります。詳細は他の当局からお答えいただいた方がいいかと思いますが、私の承知している限りを申し上げますれば、本件のほか、輸出の奨励につきましては、大体最近では十二、三億のベースで輸出振興費というような予算経費が計上されております。これがいろいろな海外における見本市の補助、あるいはいろいろ旅商団というのですか、ある地点で固定するのでなくて、機械その他を見せながら回って歩くというふうなこと、あるいは海外の市場動向を探るというような意味で、いわゆるジエトロの機能等を動員しまして、そういう面の、一般民間の会社では十分にいきかねると思われる点を手当するというようなことだとか、あるいはたびたび問題になります意匠の点で海外から非難されることのないように、意匠センターというようなものを設けて、意匠のスクリーニングをやるというようなことであるとか、いろいろこの十億あまりの金でやっておられるわけでありますが、こういう点につきましては、今後三十三年度予算におきましてもいろいろと措置が議論されることと思います。それから別途、ただいまの一般会計予算の話でありますが、特別会計で輸出保険の制度がございますが、これについて条件の許す限り保険料率を下げるというようなことを従来もやってきましたし、最近今般の総合対策の一環としてまたはっきり立証されるというようなことを行なったというようなことがございます。それから第三には、輸出金融について、従来もでありますが、優遇を行うというような線、それから次の問題は、いろいろ国内の経済状態にも非常に問題がありますが、輸出クレジット、つまり延べ払い条件で売るというような問題が近ごろだいぶ出てきております。これらについても通産当局はできる限りそれをやりたい。これは一方で国内の金融状態を考えますと、その間やはりインフレ的な影響が出るというようなこともあって、無制限にはいきかねるわけでありますが、そういうようなことについても通産当局は気を配っておるようであります。大へん申し上げ方が足らないのでありますが、私の承知しておる限りを申し上げますと、そういうわけでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 実は私、午前中の予算委員会におきまして、首相初め各閣僚に、産業経済問題を中心にして、いろいろな政策の激変しておる内容についてお尋ねしようと思って始めたのでありますが、事実は私の持ち時間が切れてしまって、十分意を尽さなかったのであります。特に岸総理は三悪の追放をやるというので、暴力と汚職については大体概念というものは国民はつかめるのだけれども、貧乏を追放するという、貧乏はこれは悪の一つに入っておるが、この貧乏を追放するという、貧乏というものはどういうものなんだと、こういう質問を始めたところが、さっぱり要領を得ないためにだいぶ時間をとりまして、できなかったわけであります。そこで、私は大体大蔵大臣が、これは両院の本会議、あるいは衆参の予算委員会を通じて、経済政策の転換を追及されて答えられた点は、輸出は大体計画通り伸びているのです、最初の予想通り伸びている、ただ輸入が予想外にふえたので、こういう赤字を招来したから、従って輸入を押えているのです、こういう説明なんです。別に政府というものがそう大した失敗をしたわけでもない、こういう現象が起きたから外貨が減ってしまったのだ、こういう説明なんです。そこで、それじゃ政府の責任所在というものは明らかにならないじゃないかというので、実は経済企画庁が発行した昭和三十二年七月十九日付の年次経済報告書を見ますと、政府の答弁とは全然違って、経済の見通しが間違っておったということを正直にこれは書いているのですよ。私、その点では非常に敬服しているのですが、いろいろな点で書いております。別に消費がそう伸びたのではない、消費は伸びなかったと書いている。貯蓄はふえていると書いている。しかも最近の経済の動きは、景気循環論の定石通りに行われたのだということも書いておる。また諸外国は一九五五年以来同じような悩みを持っておったけれども、事前に工合よく手を打って、突然変異的な手を打たなくても、経済を安定さしてきたということも書いている。その他いろいろ実に克明に分析をして自己批判をしておりますので、私は敬服しておりますが、そういうことは全然閣僚の頭にはない。そういうことを押し問答をしておる間に時間がなくなったのですが、最後には岸総理も大蔵大臣も、確かに見通しを間違いましたということが先ほどはっきりしましたから、これはその点はいいわけです。企画庁の報告書の通りに内閣も一応考えたということになるわけですから、いいのですが、そこで問題は、貿易政策について、輸入の抑制ということは、先ほど土田さんの御質問の中にありました、原材料のストックの問題もありますから、どの程度に抑制したらいいかという数量的なこともあるでしょうが、もっと根本的な問題で、私は輸出問題については二、三点政府の所信をたださなければならぬことがあるわけなんですが、また輸出の問題については、これこそほんとうに一、二の減税措置だとか保険措置のような、いわば火事どろ的な政策でなくて、根本的な問題を私はやはり政府は具体化しなければならぬ問題があると思うのです。そういう点について通商産業大臣の出席を求めて私は少しただしておきたいと思うのです。ですから、きょうは大蔵省の主税局長お見えになっておるわけですし、白井次官とお二人お見えになっておりますが、通商産業省、それから経済企画庁あるいは大蔵省に共通する問題ですが、特に通産省に関係する問題でありますから、明日でもけっこうでございますので、大臣の出席を求めて、しばらく私に時間を与えていただきたい。このことを委員長にお願いをいたします。きょうは私の発言をこれでとどめますが、お取り計らいを願いたいと思います。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 承知いたしました。極力さように取り計らうことにいたします。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は一応保留しておくわけですからね。

平林剛日本社会党

○平林剛君 先ほどお尋ねした残りを局長からお聞きします。法律の形式ですが、今回提案をされました租税特別措置法等の一部を改正する法律案の中身は、二つになっておるわけです。一つは輸出所得に対する特別控除制度、一つは国民貯蓄組合法の一部改正、これを一つの法律案にまとめた理由は何でしょうか。私の理解するところでは、租税特別措置ということでは、まあ性格は同じなんでありますけれども、それ以外にはあまり共通した理由というものが見出せない。これを一緒に含めて提案をされた理由が何かあるのか、あるのだろうかということなんです。それは前の国会でも、やはり租税特別措置法が提案をせられまして、同時に国民貯蓄組合法の一部改正の法律案も提出をされました。そのときは二つにしてあるのですね。国民貯蓄組合法の一部改正は、元本の限度額を二十万円にするという法律案でありまして、ちょうど全く今回提出をされたのと同じ内容の法律案であります。このときには、国民貯蓄組合法の一部改正は別に提案をされて、租税特別措置法は、別個に提出をされた。この間二つに分けて提出され、今度は一緒に提出されるということは、どうも法律案提出の形式に何か変なものを感ずるわけですけれども、どういう理由でしょうか。

原純夫大蔵省主税局長

○政府委員(原純夫君) 今回一緒に御提案申し上げましたのは、税の上の特別措置であるということのほかに、それぞれの措置の向っております方向と申しますか、これが先ほど来、いろいろお話に出ております、経済をこの時代にいい方向に持っていこうという、いろいろ施策のうちのものとして目的自体にも非常に強いつながりがある。貯蓄の奨励と輸出の振興というものが、いわば表裏の関係というようなこともありますので、それを考えて一緒に法案としてお出ししたわけであります。なお、御指摘の、二十万円に上げましたときの法律、そのときは、特別措置の方は御案内の通り全文改正をいたしまして、全部ふるうべきものはふるい、延ばすべきものは延ばすということで、やり直したわけであります。非常に膨大な法案になったというようなことで、そういうようなことから、それに第一条を特別措置法の全文改正でやって、第二条を貯蓄組合法というのでは、いかにも、つきが悪いというようなこと。それと、今度のように二つの項目の近似性は、はるかに少いということからであります。なお三十年、三十一年のころにつきましては、特別措置法の中の改正がごく部分的なものであり、そして、それに付帯してどれかをつけるというようなことをいたした例はございます。お気持の御趣旨はわかりますので、私ども常々そこは気をつけなければならぬと思っておりますが、今回程度に、近似性といいますか、同じ方向に向いたことであれば、御承認いただけるのじゃなかろうかと思って、実は一緒にしたのでございます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 私はこういう政府の法律案提出に、やはりしっかりした基本的な考えがあっていいのじゃないだろうか。ときどきこういうことをやるんですね。それは大蔵大臣の財政演説の中では、二つの法律案の説明までして、今度の臨時国会の財政演説の柱みたいになって、これはかなりな法律だな。中身を見れば大したことはないけれども、大した法律だと言われて、そういう演説の中で一緒にされるということはいいんですが、議会に対する法律案提出の技術の面から見ますと、何か常に変っているんですね。私は、こういう点は、やはり一緒になったから、どうの、離れたからどうのというふうに、国民は理解するものではない。純技術的なものとして理解しておるわけです。一般国民に説明をするときに、財政演説でも何でもおやりになればいい。法律案の形式としては、こういう点は、やはり前にも大蔵委員会で指摘されたことがありましたけれども、また同じことを繰り返されおって、ちっとも反省の実があがっていないのです。あなたにこれ以上申し上げることは法制局担当ではないから無理かもしれませんけれども、どうも理解ができないので、あなたの答弁も大へん苦しい。まことに遺憾なことだということを申し上げておきます。  それから、こまかいことですけれども、もう一つ、提案理由の説明の中に、国民貯蓄組合法の一部改正のところで、国民貯蓄組合のあっせんによる預貯金で、その利子または利益について所得税を課さないこととしております、というような字句がありますけれども、利子というのはわかったのでありますが、利益ということになりますと、具体的にどういう場合があるのでしょうか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○政府委員(酒井俊彦君) 信託の場合に利益が出て参ります。これは利子でなくて、利益というふうに使っております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 わかりました。なお今、他の同僚議員からも通産大臣の要求がありましたし、それから、この法案は、結局根本的には政府の積極財政の失敗によって国際収支を改善する必要に迫られ、その窮余の一策として考えられたものであります。逆の言葉で言えば、政府の施策の失敗によって、国民は今回二十四億円の損失をすることになるわけです。二十四億円を国民は政府の失政にかわって負担をしなければならぬということになるわけで、やはり大蔵大臣あたりに一度来てもらって、この点をたださなければなりませんから、私はまたそのときに発言することにして、きょうは質問はこの程度にとどめておきます。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 他に御質疑がなければ、本案の質疑は一応この程度に本日はとどめておきます。   —————————————

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 次に設備等輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、質疑を行います。——別に御質疑がなければ、本案の質疑も本日は一応この程度にとどめます。   —————————————

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 次に、福島県に国立たばこ試験場設置の請願ほか五件の請願を審査いたします。  速記を止めて下さい。    午後三時七分速記中止      ————◇—————    午後三時三十七分速記開始

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 速記開始。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会

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