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27回国会参議院1957/11/02

社会労働委員会 第2号

発言数
55
登壇者
8
会派数
3
開催日
1957/11/02

会議録

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) では開会いたします。  社会保障制度に関する調査の一環として、福岡市水道の四エチル鉛による汚染に関する件を議題といたします。  質疑願います。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 きょうは堀木厚生大臣がお見えにならぬようですが、前回のこの委員会で、非常に強い所信のほどをお示しになっていただいた。そこで、次官がお見えになっておられますから、次官の方から伺っておきたいのですが、臨時国会が開かれた。臨時国会が開かれるまでに実は厚生省としては、四エチル鉛による被害の対策について具体案をもって解決をしたいという意見を述べられております。ですから、これは非常に期待を持っておったのですが、実はなかなか進捗をしておらぬ模様のように承わる。ですから、その間の事情等あわせて一つ御説明をいただいておきたい、かように考えます。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) 厚生省としましては、具体的の方針を立てまして、関係官庁に十分連絡をいたしたのでございますが、金額の点において、臨時国会前に厚生省としての考えから実は折り合えない、妥協できない、こういうまだ段階でございまして、私たちの見込みの額まで何とか進めたい、こういう考えで実は目下努力をいたしております。それで、形だけの解決なら臨時国会前にできるわけでございますが、それは魂の入った解決にはならぬと思いまして、まことに国会までに、大臣が申しました通りに参りませなんだことは申しわけない次第でございますが、要は魂を入れたい、それが皆さんの目的でもあろうと考えまして、せっかくただいま政府部内で努力をいたしておる状態でございます。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 これは次官の方、直接御存じないかもわからぬから、局長さんの方からお答えをいただいてけっこうなんですが、今お話のような折衝が政府部内で行われた。私ども一応そういう概念的なものは伺っておるわけですが、それで内容としてどういうふうな厚生省の考え方がまとめられたのか。そうしてどういうふうにして大蔵省との間で話し合いをなさったのか。あるいは自治庁との関係でお話し合いをなさったのか、そこら辺を伺いませんと問題の核心をはずした形になる。そこでおそれ入りますが、その点を局長さんの方から詳細にお話をいただきたいと思う。

山口正義厚生省公衆衛生局長

○説明員(山口正義君) この前の、先月の十二日の当委員会におきまして、大臣からお答え申し上げましたような線で、従来私どもが少しこだわり過ぎておりました国家賠償というような線に拘泥することなく、厳格な意味の国家賠償というような意味に拘泥することなく、今回の事故によって現地が支出いたしました費用に対して、国ができるだけ財政的な負担ができるようにという線で、現地の方ともいろいろ資料をいただいて、相談をして進めて参っているわけでございますが、最終的な段階につきましては、ただいま政務次官からお答えがありました通りでございます。  私どもの考え方といたしましては、応急対策に要しました費用、つまりことしの春から夏にかけまして臨時に給水をいたしましたそれに要しました費用、それから今度は、第二は恒久的な水道を布設いたしますに必要な費用、それから従来は補助対象、あるいは起債の対象になっておりませんでした共同栓からあとの各戸に引きます水道、給水施設の費用、この三段階に分けて、考えを、数字をまとめて、そうして折衝するということをいたしたわけでございまして、応急対策費の中では、これは非常にこまかい問題になるのでございますが、市当局が支出いたしました費用の中には、たとえばトラックを応急給水車に当てたわけでございますが、そういうものを購入いたしました費用、あるいは臨時の給水装置として大きなヒューム管を使ったわけでありますが、そういうものを購入いたしました費用、総額でこの前たびたびお話が出ておりましたような、三千三百万円というような数字が出ているわけでございます。しかし、現実の問題といたしましては、購入いたしましたそれぞれのトラックとか、あるいはヒューム管というようなものは、他の面にあとで利用できるというようなことも当然考えられますので、臨時に出しました費用のうちから、そういうものを差し引きました費用に対して、国がめんどうを見るというようなことを考えるべきではないかということで数字をはじいたわけでございます。  それから第二の恒久的な水道施設につきましては、これは考え方がいろいろあると思うのでございますが、この前も申し上げましたように、さしあたっての福岡市の水道拡張計画の中には、今回のいわゆる被災地域の水道布設ということは計画には入っておりませんけれども、いずれは将来は水道を布設していい地区であるというふうにも考えられます。従いまして、水道計画は、今回要しました費用に対しまして、今後、今回要しました起債の償還というようなことから考えまして、水道経済の上から、現在の水道料金でどういうふうなバランスになるかというようなことも詳細に検討いたしまして、水道の耐用年数等も考えに入れて起債の償還年数だけ考えます考え方と、それから水道施設の耐用年数までも入れて考える考え方と、そこに食い違いができてくるわけでございますが、一応私どもの最初の考えといたしましては、起債の償還年数というようなことをもとにして考えたわけでございまして、ことに現地が、普通の人家の稠密な場所と違いまして、場合によりましては非常に不便な所もございますので、そういう場所に水道を引くということが普通の引き方と違うというようなことから考えまして、一応、最終的にいろいろ考え、折衝いたしました結果は、比較的人家のまばらな地域に水道を引きます場合、簡易水道の場合に国庫が補助を出しますが、それに準じたような考え方で補助をいたしていきたいというような考え方をとったわけでございます。  それから最後の各戸の給水設備費に対しましての問題は、これは先ほども申し上げましたように、普通は補助対象あるいは起債の対象にならないわけでございますが、今回は特別な場合でございますので、それに対しても相当程度の公費負担ということを考える。ただ、これは考え方がいろいろあるかと存じますが、従来井戸を使っておった方が水道を使うということになりますと非常に便利になる点もございますので、一部受益者の方に負担をしていただくというような考え方で率をはじいてやったわけでございます。その前に、これを、前例をいろいろ考えてやってみたのでございますが、これと全く同じような、ぴったり当てはまる前例がございませんので、似たような例として立川市で起りました、井戸水の汚染によって水道を布設いたしました場合があるのでございますが、それははっきり駐留軍の使っておりますガソリンによって汚染されたというような原因が、所在もまたその扱い者もはっきりいたしておりますので、一応それを例にとって最初考えてみたのでございますが、必ずしもその通りにいくということがむずかしいというような考え方も出て参りますので、それで私どもといたしましては、現段階におきましては、一応先ほど申し上げました応急対策費、いろいろな残ります費用を引いてしまった費用に対して補助を考える。それから水道に対しましては特別な補助率を考えて、一つ簡易水道と同じような考え方、でやってみたらどうかというようなこと。それから第  三は、先ほど申し上げましたように、一部個人に負担をしていただけば、あとを公けの費用で負担するというようなこと、そういう考え方で現在折衝を進めているわけでございます。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 ちょっとただいまの質問に関連いたしましてお尋ねいたします。  政務次官は魂の入った解決とおっしゃっている。これはこういう問題に対する解決は、魂というのは金の多いか少ないか、こういう意味に解せられる。そこで衛生局長のお話を聞いても、たとえば起債をして償還期限の云々とか、あるいは受益者負担云々とかというような問題は、結局あなた方の御計算によれば、金が、向うさんの要求せられるものに応ずるだけのものがないという意味ですか、あるいはある程度の計画は立てたけれども、国庫負担あるいは受益者負担、あるいは起債という面からいろいろ計算をして足りないという意味なんですか。どちらですか。それを一つはっきりしておいていただきたいと思います。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) ただいまお話のように、魂の入ったということは、完全でないまでも、相当に被害を受けた人の立場をわれわれができるだけ気持の上において補っていく。補うというのは、結局金を出して補うということになると思います。それについても、非常に長い間引っぱって出したのではその金が死んでしまいますから、できるだけ常識の期間内でやらなければならぬと思います。で、厚生省の一実は考えております今局長が説明いたしましたその線にまで政府部内がまとまりますれば、厚生省としてはやや魂の入ったものと実は考えるわけでございます。その段階までにまだ実はいっておりませんので、それでいろいろと説明を努め、厚生省の案に近づけるように努力している、こういう意味でございます。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 近づけるようにいろいろ折衝をしているということですが、大臣という地位にある人の言質というものは相当これは尊重せられなければならぬ。また、国民もそれに対して信頼の念を持っている。それが臨時国会開会までに一応のケリをつけるという言質をされた以上は、魂を入れるとか何とかという御説明では少し物足りないのじゃないかという気もいたします。そういう点についていかが考えられますか。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) ごもっともでございます。私らも明言せられた通りにやらなければ信用が薄くなることはその通りだと思います。実はそういう考えで折衝いたしましたところ、案外に壁に実際問題といたしましてぶつかったわけでございます。そこで、まあ国会で言ったのだから一応解決したという形式をとるということになれば、厚生省も不本意ながらその額でまとめるということになると思うのでございます。それではいかにも今おっしゃったように形をまとめたのであって、無理に言葉にとらわれたのであって地元の被害者にこたえる厚生省の態度でないというので、相当強い明言をせられたのではありましたけれども、この方がまだやっぱりほんとうにためになるというような考え方で実はただいまの通り進めているわけでございまして、この点もわれわれとしては苦心のあることを一つ御了承願いたいと思うのです。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 この前の大臣の言明のときに、すでにもう数カ月というものは経ている。いやしくも一つの省の主宰者の地位にある大臣としては、これは次官からあるいは局長からすべての材料というものを収集されて、一応それに対する答えを出して、その答えの上に立った言質というものをわれわれに与えてもらわなければ困る。その言質を与えたから、内容はどうあろうとも、形式的に一応解決するというような無責任なことでは、政府の行政官の私は立場というものはそれで国民の信頼をかち得ることはできない。こう私は思うのですね。だから、そういう点は、大体今までの政府のおざなり御答弁は、平安朝式のおざなり答弁だと私はいつも考えているのですが、もう少し責任を持った御答弁をわずらわしておかないと、あとでこういうふうな質問をもう一回繰り返さなければならぬ、こういうことは、だから一つ十分御注意下さるように大臣にもお伝えおきを願いたいと思う、できるだけ早く一つ御解決をお願いいたします。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 私どもは今の山口局長のお話で輪郭的な経過は知ることができるわけですが、厚生省は一応案をまとめられた、省内の意見を統一された、そうしてむろんこれは大蔵省との話し合いだと思うのですが、どういう点に壁があったのか、これは次官もおっしゃったように、壁に、ふち当ったということをおっしゃっておられるが、この前一番初めにこの問題を取り上げましたのは六月の十日でありまして、それから毎月のごとくほとんど取り上げて、現地調査までやって審議を続けてきているのですが、その間にやはりいろいろと論議をされて、その中で、国の責任に属するものであるということについては大体の線が各関係省庁の意見が一致をしているように私どもは受け取っている。また、ここに会議録も持ってきておりますが、第一次的な責任は国にあるとおっしゃっている。ですから、その意味において、私は大蔵省もまた厚生省も同じ内閣の構成であるから、そういう工場で、先ほど中山先生の御質問にありましたように、厚生大臣があれほどはっきりと明言せられたことに対して、やはり責任を持ってもらわなければ困ると思うのですが、そういう点で、壁にぶち当ったというのは、一体どういう壁なのか。その辺の御解明をいただかないと、次の質疑に入るのに困難だと思います。

山口正義厚生省公衆衛生局長

○説明員(山口正義君) 具体的に事務に携わっている者といたしましてお答え申し上げます。  ただいま山本先生から御指摘がありましたように、国の責任であるとそう考えて運べというお話でございます。これは前回も御説明申し上げましたように、あるいはまた、きょうも最初に申し上げましたように、厳格な意味で国家賠償——国に責任がはっきりあるのだということで進みますのには、現在の資料はこれは非常に厳格な意味で申しますとまだ十分でないというふうに言われるわけでございます。私どもはそれに準じたような考え方で前例をいろいろ・考えて、立川の井戸水汚染というような、それに伴う水道布設というようなことで、初め考えを事務的に進めてやってみたのでございますが、しかし、突き詰めて参りますと、必ずしもそれが当てはまるというわけには参りませんので、それでまた別の考え方で進めるようにしたいということでやっているわけでございます。ただ立川の例が、今回の問題の際に例にされますように、今回の処理が、こういうことはたびたびあってはならないことでありますが、今後の例にもなり得ることでございますので、そういう点十分説明ができるように、また、皆さんに納得していただけるような線で話をまとめたい、そういう考えで進んでいるわけでございます。

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 大蔵省から白井政務次官並びに鳩山主計官が見えておりますので、お含みの上、ご質問願います。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 今のお答えに続いて次官の法からお伺いしておきたいのは、次官の方でおっしゃった壁というのはいろいろあるのでしょうが、どういう点が難点になっておるのか、そこら辺事情が明らかでないと思うですよ。その点を御説明いただいておきたいと思います。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) 今局長が申しましたように、考え方の、直接完全に国家の責任かどうかという点の結論が相当これは一致しないわけです。ばく然と国家責任だということは、これは常識的にわれわれは判断してそうだと思いますが、考え方によりますと、立川の場合はもうはっきり軍の方で流したそのものが流れてきておるという関係もありますけれども、福岡の場合には、かつて日本の軍隊が使っておったものが流れたということはわかりましても、それが軍隊の責任において流れたかどうかというような点も、たとえば盗んで、その盗んだ人が流したのかというようなことなども想像を、いろいろ考えますとできるわけで、なかなか明確にいきにくいわけでございます。そういう点の調整を私の方でやっているわけでございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 これは私は米田政務次官にもう少しはっきりした御答弁を願わなければならないのでありますがわれわれはこの間申し上げた通りに、現地を社会党の山本委員と一緒に私は調査したわけです。これが軍しか使っておらなかったということも事実の物体であり、しかもそれが人口三万人くらいが住んでいる広大なる地域に、相当深く地下水の中に浸透して、そうして広がっていることも事実である。だから、かりにどこか穴の中に埋めてあって、山を掘って埋めてあって、それをだれか盗み出してどこか川にでも流したのか、池にでも流したのび、沼にでも流したというのなら話はわかる。ところが、非常に深いところの地下水の中にこれは浸透していったことは、これは簡単に個人が盗んでそれをどこかに流したというようなことは学問的にも考えられない。従って、厚生省はそういうことは化学的に研究される。そういうふうなんだから、こういうことは現地においてもわれわれは九大の専門家も集めてずいぶん調査もしてもらい、そして討議も一日かかってしたわけです。そういう学問的な常識からして、今おっしゃるような、この盗んであるいは流したのかもしれぬというようなことはとうていわれわれには考えられない、学問的にも考えられない。そこで、衛生局長は専門家だから、衛生局長に御答弁願ってもいいのですが、そういうような、かりにどこか、大蔵省が言うのか自治庁が言うのか知らぬけれども、そういうようなことを言われて、厚生省は引き下るわけですか。そういうような、だれか盗んだかもしれない。物体は軍が使っておったのを、しかしながら、そのあとの始末において別個の一市民がいろいろな取扱い上適当な取扱いをしないがためにこういうことになったと、こういうような議論がどこかから出てきて、そういうことがあるかもしれぬとお考えになるわけですか、これを私は伺いたい。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) 私の方ではそういうように考えておりませんから、この点の見解の違いを一致さすべく実は時間はかかっておりますが、努力をしているわけで、厚生省の見解としましては、今仰せになった見解と大体一致した見解のもとに立案をしておるわけでございます。その点は明確にいたしておきます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 それでは白井政務次官に伺いますが、こういうような場合に、大蔵省としてどういうふうにお考えになるのか、私はまだ正確に聞いておらない。そこで、国家賠償とか何とかいうことになれば、これは厳密に証拠を握らなきゃならぬし、いろいろな法律上むずかしいかもしらぬけれども、とにかく実際問題として今いろいろ厚生政務次官からもお話があった通りに、常識的に考えて、当時の実情から考えて、学問的に考えて、このものが国家が持っておった軍隊しか使っておらなかったということも事実である、しかもあすこには、西部軍の総司令部がありまして、そうしてそれが数個所にそういうタンクを埋めるとか、ドラムカンを埋めていたことも、これもわかっておる。そこで、その中にこの四エチルの鉛があったかどうかは別問題だけれども、当然常識から考えまして、その中にオクタン価を高めるために使ったものであるということは、これはそのほかに用途がないのですから、学問的に考えて当然なんです。そうすると、そのよって来たるところが、国が、軍が持っておったものと、こういうようなことからいきまして、それが相当深く地下水の中に浸透してきて相当の地域に広がってきた、こういうような実態を考えた場合に、それは国家賠償の法理論にはあるいは欠陥があるかもしらぬけれども、実際問題からして、これは国家の責任だとわれわれは断定をして思っておる。そこで、そういうような意味において、大蔵政務次官は、これは国家の責任において起ったことであり、国家の責任において何とか考えなきゃならぬものかどうか、どういうふうにお考えになるのか、この点を私は大蔵省側の方の意見を伺っておきたい。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) この間、大蔵省に地元の方も見えられまして私概要つかんだのでありますが、今高野委員からお話ありますように、それが賠償云々ということになりまするというと、それが果して国の責任であるかどうかというような、いろいろなむずかしい問題もからんでくるかと思うのでありまするが、ただ私がお話を聞いておりまして感じましたことは、要するに、住んでおりまする住民の立場になって考えてみまするならば、これは生活の最小限度でありまする水の問題であるわけでありまして、どういう原因があるか、どこに責任があるかというようないろいろな問題がありましても、とにかく一つの私は災害である、そういう災害に対しまして何とか地元の住民の方、あるいは市当局なりの方々が納得いくような措置を、やはり政府としましては考えてやる必要があるのじゃなかろうかというふうに私は思っております。それで、当時もお話がありまして、これはいずれ主管省でありまする厚生省の方から具体的にまた対策を立てましてお答えがあるはずですから、そのときに一つ協力を頼むというふうに話してありまして、話し合いは大体私は済んでおりますものと思っておりましたところ、きょうこの問題があるということで、まだ解決がついていないようであります。しかし、厚生省の方からも案が出まして、今私どもの方の事務当局におきましても、よく打ち合せまして御期待に沿うような措置を講じたいということに、それぞれ今計数的にも御相談をいたしておる段階でございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 私どもは前回の委員会におきましても、国家補償のいろいろなむずかしい法律論も出てきたので、あえて国家補償の論議にこだわるものではない、いろいろ災害対策、いろいろな意味において考えて、とにかく国家の責任においてこの始末を考えてもらうわけにいかないか、こういう議論をしたわけです。ところが、今のお話でややある程度納得する点まで近づけ得やしないかと思うわけなんですけれども、しかし、災害にも人為的の災害がある、天然現象からくる風水害みたいな災害がある、それからまた、別個の意味の、今回みたような特殊の災害もある。こういうようなのを比較した場合に、風水害みたような災害は、これは思いもうけない災害なんだが、国が何も責任なくして起る災害なんだが、国の責任においてこの災実対策をお互いにやるわけなんです。ところが、この場合は気象現象からくるそういうような風水害と違いまして、明確にこのものは軍が持っておったということは実情からして当時のいろいろな学問的捜査からしてこのものの利用方法、いろいろな事情からして、これは証拠はないわけだけれども、実際において九分九厘国家のものであったということははっきり言えるわけなんです。そうすると、風水害対策のときにいろいろ対策を考えなければならぬが、このことはさらに風水害対策以上の私は深い責任を国家が感じてこの対策に乗り出すべきじゃないかと私は考えている。そこで、だからこの出どころが、地下水に入ったそのドラムカンか何かがまだ掘り当てられない、それがその後始末が、別の個人が盗み出して、その手当てが悪かったために流れ出しているのではないかという議論をすることは、これは言語道断だ、そういうふうでありますから、こういうふうな実情から考えて、学問的に考えましても、当然国家が持っておったもの、そうしてそれが腐るか何かして非常に深い地下水に滲透してきた、これが広い地域にわたって井戸水に現われてきた、こういうふうなことは、私は気象現象による風水害以上の責任を国家は感ずべきものだ。そこで、そういうような意味において単なる災害対策、こういうことでなくして、その原因は私は人為的原因、あるいは気象的原因、そういうものと比較しまして比較にならない重要性を感じておらなければならないと思うんです。これは私は与党であるから、特にわれわれが支持する政府において、そういうふうな問題について特に真剣に私は考えていただかぬというとわれわれ与党は困る、正直なところ。それはなぜかというと、別にこれは選挙運動だとか何とかいうわけではない。われわれが支持している、われわれが作っている政府において、そういうような明確に国家の責任である、学者が考えても、だれが考えてもわかるような問題について、われわれが作っている政府が、これは国家の責任であるのないの、こういう議論をするのでは困る。私はこれははっきり与党の立場から申し上げている。そこで、私が申し上げた災害対策にもいろいろあるわけでありますが、あらためて白井大蔵政務次官は、こういうような災害対策の種類のうち、少くとも私が申し上げたこの三つの災害対策をかりに例をあげた場合に、この問題はどういうような種類をもってお考えになっているか、こういうことを一つお伺いしておきたい。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私のことを申し上げてまことに恐縮でありまするが、先ほどどなたかちょっとお話し出ておりました立川の問題、ちょうど私あの当時立川に住んでおりまして、身をもってあの災害に遭遇をいたしたのでありまして、きょうはあすこまで来た、あしたはこの近くまで来るだろうというようなことでありまして、飲み水はもちろんこれは使えないわけでありましてたまに回って参りまする市の撒水車でわれわれが一ぱいのバケツの水をもらいまして、一日なり、一日半というものをしんぼうした。暑いさなかにおきましてからだをふくこともできなかったというような非常に苦しい立場に追いやられましてまことにああいうことの災害というものにつきましての、住民といたしましては憤激に値しますような私は体験を持っているのであります。この間、地元からお話しを聞きました場合も、いろいろこれは法理論だとか、いろいろのことはありましょうけれども、事実そういう現場に当っておりまするというお話しを聞かしていただきますというと、何とかこれは措置を国としまして見てやる必要があるのじゃなかろうか。これはもちろん地元の市なり、あるいは県におきましてもお考えになることでありましょうが、国としましても、先ほど申しましたように、災害であるということには間違いないわけでありましてそういう考え方で、厚生省から参りましたならば、一日も早くこれは補償措置というものはしてやる、早く解決してやる筋合いであるということを事務当局に言ったのでありますが、先ほど申しますように、けさ私が参りますまでまだ最後の打ち合せが済んでいない、できるだけ一つ早く地元との折衝を始めたい、かように考えております。

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 速記を始めて。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 今の大蔵政務次官のお話しと厚生政務次官の方のお話しとは、基本問題で相当な違いが私はあると思う。それはどういう点かといいますと、大蔵政務次官の方のお話しは、災害として見る見方を基本的に持っておられる、ところが、厚生政務次官の方は、先ほども話されたように、国の責任という点を重点においてお考えになっておる、そこら辺も、いわゆる閣内の意見の食い違いというものは非常に問題処理に困難を来たしておる理由ではないかと私は思う。それでむしろ、この前にもこれはいろいろ議論をした点ですが、今さら国家賠償ということを、事新しいことを申し上げておるのではない、先ほど高野委員からお話しもありましたように、その点では私どもも現場の調査をし、そうしていろいろと対策等について微力を尽してきたという関係もありまして、十分その事態収拾をすみやかにやる必要があるという点で意見が一致しておるわけです。ところが、今も申し上げるような形で、災害の場合を三つの例をあげて高野委員がお話しを申し上げた、ところが、それに対する大蔵政務次官の方のお答えというものは、その災害というものを前提にしてお考えになっておることから、それに対する損害が幾ら、何の何がしを補償すればいい、あるいは補助すればいい、こういうような点で行き詰りがきておるように承わっておる。それからまた、厚生省の方では、厚生省の方で出された案が一再ならず変りつつあるということも承わっておる。ですから、そこら辺の食い違いがここで一本にまとまらないと、すみやかなる対策の推進ということは不可能ではないか、こういうふうに考えます。ですから、これはまず大蔵政務次官の方からお答えいただきたいのですが、大蔵省で今お話しになっておったように、人為的な災害なら災害として、一体どの程度の援助なり補助なりその他適切な措置が講じられるのか、これはもう具体的にお話しを伺わぬというと、この会議も進まぬと思いますが、一つざっくばらんなお話しをいただいて、そしてそれに対する対処をしていく、こういうふうにいたしたいと思います。ですから、忌憚のないざっくばらんなお話しを、できれば数字をあげてお話しを願いたい、こう思うわけです。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私も申し上げようがなくて、厚生省の方と食い違ったというお感じを与えたかもしれませんが、別に根本的には食い違いも何もないと私は思っております。ただむずかしい、山本先生もおっしゃる通りに、むずかしいと言っていてもしようがないのでありまして、要は住民に納得のいくような措置をどういうふうにとってやるかということが一番急がなければならぬ問題だと、こう思っておりますので、厚生省から話しの出ておりまする三つの項目があるようでありまして、それは一つは御承知の通りに、自動車を使い、ガソリンを使いまして給水をいたしましたわけであります。今後も水道が完成いたしますまでの間はそういう措置が必要なわけであります。それらの経費等をどう見るかという問題であります。それから水道の布設費用の問題につきまして、さらにもう一つは、管線を市でやりましても、ばらばらに人家があるわけでありますので、それを全部個人で持てということは、これは皆様お考えのように通らないことでありまして、そこら辺の負担をどういうふうにやるか、こういうような三つの事項にしぼられておったのであります。あとは正直に申し上げますと、金額はどうなるかということの細部の折衝が落ちつかない点がここずっとしぼられて参りまして、これはごくわずかなところだけだと思いますが、そういうような段階にあるのであります。話は近くつくと思いますが、皆様の御期待に沿うように早く措置をいたしたいと、こう考えております。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 先ほど榊原委員の方から御質問があったのですが、私も全く同感なんです。問題は、どのような処理をされたにもせよ、あの終戦の直後に、あるいは終戦前に、私どもの聞いている範囲ではも終戦の前にこのエチルの処理がなされたということを聞いている。私は地元ですからいろいろ現地関係の人にも聞く機会が多いのですが、そういう事情もあって、軍が直接手がけて、いわゆる本土決戦近しという態勢の中で、にわかにこの航空基地がございますが、基地の周辺に置くことは危険であるということで、ああいうへんぴなところに持っていって、わざさわざ道路をつけて山の中に埋没したということを言われておる。そのことを具体的に実証せよと言われると、簡単な問題ではないようでありますが、そういうような事情なんです。でありますと、本来から言うならば、この種の危険物がこの場合だけでは私はないと思う。たとえば千葉県における銚子、最近のイペリットが海底に沈められたことが問題になっておるようでありますが、こういう事態、そうしますと、爆弾とかあるいはその他兵器類、またはこの種危険な有毒なもの、こういうものの処理が、とにかく軍が使っておって、国の責任に属する、さらにそのものが終戦と同時に適切に合理的に処理されておるならば、こういう事態は発生しなかったという点に、私は国の責任がありはしないか、こう思っておるのですから、そこら辺がはっきり解明されますと、あとの問題は比較的容易に処理の方法が生まれてくると私は考える。ですから、これは大蔵政務次官の方から一つそれに対する見解をはっきりと伺っておきたいものなのですが、お答えを願います。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私も法律家でもないものですから、なかなかそういうようなことになりますと、詳しいことはお話もできませんが、山本先生のおっしゃるようなそういう経過のものではなかろうかという一つの想像を私個人も持っておるわけであります。ただ、国の賠償とか何とかいうようなしかつめらしいことになりますと、はっきりそれを確認するかどうかという問題がまた生まれてくるのじゃなかろうかと思います。そういうことにつきましては、先ほど来厚生省からもお話があったようでありますけれども、そういうことになりますと、まだはっきりせんじゃないかというお話も出てくるように私は聞いております。私はまあそういう問題にこだわっておりますよりも、山木先生がさっきもおっしゃいましたように、とにかくその善後処置を何とかしてやるということが急ぎじゃなかろうか、こういうような気持で今考えておるわけであります。

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 白井政務次官に私からも御注意申し上げたいと思うのですが、ここで数名の方が質問されておる。その根本は国の責任であるかどうか、国の責任であるということを皆さん言っておられる。しかも厚生省もそれを肯定されておる。だから、それをはっきり大蔵省で認めてもらわぬことには、細部の問題に入っていっても交渉ができていないのです。だからこんなにおそくなっている。厚生大臣はこの臨時国会前に、これは必ず解決するとまで言っておられる。だから、その基本的な問題を、根本的な問題を皆様言っておられるわけなんです。だから、その点を非常に政治的に考えて言っておられて、お話し合いをすれば、数字の問題だから近いうちに何とかやりますというような御答弁になっているようでありますから、いつまでたってもこの論争は続きます。だから、これは国の責任であるかどうかということを簡単に一つ御答弁になったら皆さん納得が早いんじゃないかと私は思うのです。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 私も今それで手を上げかけたのですが、災害対策について、私が先ほど例をあげて申し上げたのは、やはり今の委員長のお話と同じ意味のことを私は言っておるわけでして、要するに、国の責任において出てきた災害、この責任について、大蔵省当局はどうお考えになるかということを私は最初からやはり聞いておった。そこで、政務次官のお話を伺うと、ともすると住民がかわいそうだから、住民の難儀を救うために一つ何とかしてやらなければならぬと、こういう考え方である。それはけっこうだけれども、そういう考え方から出た金の出し方と、国の責任において、やらなければならぬのだと、こういうふうにそろばんをはじいて割り出した金とは意味が違ってくると思う。従って、その額の算定にもおのずからここに差が出てくるはずだと、こう考える。そこで、そこのところを私も今委員長の話に付言して申し上げるのですが、ただ住民がかわいそうだ、単なる災害である、こういうようなふうに考えられるのか、あらためて私の質問でありますから申し上げるのだが、私が先ほどから申し上げた通りに、この災害の原因が国にある。従って、国の責任において何とかこれを対策しなければならぬのだ。住民がかわいそうであるというのとは別問題、こういうふうにお考えになれないものかどうか。一つ私はこれをどうしてもきょうは聞きたい。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私申し上げました言葉が足りないで申しわけないのですが、皆さんお話のように、いろいろ考えてみますれば、とにかくそういうようなことに原因を発して、そういう災害が出てきておるものであるということは、まあ想像がされるわけでありまするが、ただその国の賠償を法理的にどうしていくかということになりますと、はっきりそれならばこういうことがあってこうだという、そういう確証があがらないのじゃないかというようなことが言われておる段階であるということを私聞いておりますので、まことに回りくどいようでありますが、そう申し上げるのでありまして、決して皆さんがお考えになっていらっしゃいますようなことがないんだということを私申し上げているわけではちっともないのであります。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 先ほどの質問にはまだお答えになっていないんで、重ねて御質問申し上げたい。それで実は私は国の賠償という賠償法の適用によって当然やる国の賠償の問題を議論しているんではない。高野委員の言われておりますように、問題はたとえば実質的に地元の市なりあるいは住民に迷惑のかからないように——いやかかったんですが、それを何らかの方法で補償してやるという考え方を中心的に、具体的な事実の中で解決をつけたい、こういうことを念願しておるわけなんですが、これをしいて国家賠償云々という問題に議論を集中しておるわけではない。ただそのことの責任は国にあるという点は皆さんの意見が一致しておるところだし、現地を見て参りました私どもにとって、よく事情がわかっておる。しかも今の大蔵政務次官自身もみずから経験をされたことがあると言われて、もっとも四エチル鉛ではありませんけれども、そういうような状況から、高野委員の言われた、今の災害の三つの場合の人為的災害であって特別考慮をする必要がある、その災害の原因は国が悪く言えば作ったといっても過言ではない。私の言うのは、国がもしそれに適切な措置を講じて、この危険物を処理しておるなら、こういう事態は発生しなかったであろう、こう言っておる。ですから、その意味においては国の責任があるという点ではっきり割り切ってもらわなければこれはどうしてもおさまらぬと私は思う。その点について大蔵政務次官の方の御見解あるいは何といいますか、所信を明らかにしていただきたい。

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 白井政務次官。私は高野委員が言われた点に率直にお答え下さればいいと思う。それに答えられないなら、国の責任でないという反証をあげてもらわなければこれはますますこじれていく、こう思う。その解決があって初めて数字は解決されると高野委員が言っておられる、その通りだと思うし、委員の皆さんの発言は皆それに集中されておりますので、端的にこれを表現してもらえば私はいいと思うんです。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 大蔵政務次官の方から一つお答えいただきたい。何べん繰り返しても同じことですが、それで国の責任と言ったら何か大へんなことになるかどうか知りませんが、そういう点でちょっと私もますます疑義を深めて、先ほど厚生政務次官は壁にぶつかったと言われたが、その壁とは大蔵省にあるのかなと思い始めた。ですから、その壁が大蔵省にあるとするならば、今の見解が違うという点であるなら、これは掘り下げてさらに検討もし、必要とあれば別途決議なり何なり持って対決しなければならぬ、こういう事態にもなりかねないと思うのですが、そこで、一つ大蔵政務次官の方の御見解を明らかにこの際していただかなければどうしても納得がいかない、こういうことをお含みいただいてお答えいただきたいと思う。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私申し上げておりますことは、そのために今山本先生のおっしゃるような意味で壁に行き当っておるということはちっともないのでありまして、私の気持としましては、皆さんと全然変っていないと思います。ただ法理的に言いまして、立証とか何かになるといろいろ問題が出てくるんじゃないか、こういうことを私は申し上げておるのでありまして、これはどこまでも人為的なものとしか考えられぬのでありまして、私としましては皆さんのお考えとそう違っておるという考え方は全然ないのでありまして、ただ形式を張りまして、これがはっきり立証あるとかないとかいうことを言われますと、まだそういうものが確認されないという話を私は聞いておるということを申し上げておるのであります。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 それで、私は白井政務次官にあらためて申し上げるわけでありますが、賠償問題とか国家賠償というような法理論については触れなくてもよろしいということを最初お断わりしてある。それはここにそういうような法理論を持ち出すと、現物が、ここにドラムカンがあってそこに埋める、これが何月何日に崩壊して、こわれて地下水に浸透していった、そこまで調べなければ、ほんとうにそういうような証拠があがるとかあがらぬということに話はならぬかもしれない。そんなことは現在においては調査できないこと、しかしながら、学問的の状態から考えて、当時の国家の実情から考えて、この災害の原因は国家にあるんだ、国家が国として感ずべきなんだ。だから傷痍軍人に対する援護あるいは遺家族に対する援護と同じような意味において国家が責任を感じてその始末をしなければならぬものだと、こういうことを私どもは考えて申し上げているわけなんです。そこで、だから法理論に言えば、国家賠償とか、補償とかいうことを言われると因るがとおっしゃるが、それにこだわらずに、政治家として、あるいは大蔵省の大臣のあなたは代理である。その大蔵省の大臣の代理として、あるいはまた、一人の国会議員、政治家としてこの問題について一つ私はお考えを願いたいと思う。これはわれわれがそういうような立場から考えれば、学者の意見を聞きましても、当時のわれわれが承知している通りのあの混乱時代の情勢から判断いたしましても、明確に軍のものであり、軍の責任であり、ひいては国家の責任であるということは断定して差しつかえないと思う。これが断定できないというのであるかどうか、裁判所や検察庁は別。しかしながら、政治家としてこれは国家の責任において起ったんだという断定ができるかできないか、これは一つ大臣考えてもらわなければならぬ、こう私は思うのでありまして、従って、この点について大蔵省の政務次官として、また、あなたが参議院議員、政治家としてどういうふうにお考えになるか、率直に一つ御返事を願いたい。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 繰り返すようでありまするが、高野先生のお考えになりまするような私も想定をいたしました。ですから、そういう想定に基いての措置を遺憾なく措置をしなければならぬ、こういうように私は考えております。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 そうしますと、今高野委員のおっしゃった意味においてといいますと、国家の責任であるという表現はなさっておいでにならぬけれども、たとえば先ほど例をあげられた災害の場合と一応いたします。そうすると、災害の場合の中で人為による災害、しかもそれがその人為はただ国民のだれかれがどうかしたということではなくて、国が当時埋蔵した危険物の処理が不十分であったという点をお認めになってという前提になるわけですか。つまり人為的な災害の原因がですよ、国の責任に属すべきものであるという点についての御理解の上に立っての肯定ですか。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 高野さんがいろいろ想定をされましてお話をなさっておるわけでありますが、現在私たちが聞いておる限りにおきまして、それ以上の想定はつかない、それ以外のまあ想定はつかないという私たちは考えを持っております。従って、その想定のもとに私たちは措置をしたいと、こう考えております。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 大蔵省の方で一応お考えになった具体的な問題があるように承わっていますが、そこで、金額の線をどういうふうに出すかということはあとの問題といたしまして、厚生省との間の意見の相違点というのは具体的にどういう点になるのですか。これは厚生省と双方に承わりたいんですが、厚生省の方が一応案を出しましたね。それに対する大蔵省との間の話し合いがあった。これはせんだって委員会の直後に私どもは厚生大臣にお目にかかって話したところ、局長もおいでになって、即座に大蔵省へ行って話をせよという指示があったことを私どもこの目で見た。ですから、その直後に話し合いがなされた、その後引き続いていろいろと折衝がなされたと聞いておりますが、その具体的な食い違いというのはどういう点なんでしょうか。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 私参りまするまでにわかっておりまする点につきましては、項目は先ほど申しあげるようなことであります。これは先ほども申し上げましたように、私最初に地元の方にお聞きいたしましたときは、まだ具体案が出ておりませんので、いずれ厚生省からその案が出るからということでありました。その出た結果と思いますが、先ほど申し上げました三つの項目があるわけであります。で、話のついておるものが大部分でありますが、多少算出の基礎といいますか、見方といいますか、その辺に多少の食い違いが残されておる段階でありまして、ほとんど話はつまっております。ですから、そう期間はとらずに話し合いがまとまると、こう私は思っております。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 非常に話がつまっていると言われますけれども、厚生省の方では壁にぶつかったと言っておられる。ところが、その間の話し合いを私どももいろいろ仄聞するところによると、かなり線の上で違いがある。それは応急対策費については大蔵省としては見るべきではないという御見解を持っておられるやに承わっておる。そうじゃないのですか。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 項目につきまして厚生省の考え方と違うことは全然ございません。従いまして、今の応急費につきましても考えております。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 厚生省の方で壁と言われたのはどこなんですか。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) 今までいろいろ御質疑がございまして、大体おわかり願ったことかと思うのでございますが、政府部内のことでございますし、もうしばらく御猶予願えますれば、そう醜い速記を残さなくて、国家のために明朗な解決をいたしたいと、われわれ責任をもってそういうように考えております。どうぞ御了承を願いたいと思います。

山本經勝日本社会党

○山本經勝君 まあわからぬこともないのです。これはお気持なり、経過なりも大体表わされていますので、わからぬこともないのですが、ただお願いをしておきたいのは、実は先日この委員会に福岡市議会の代表、それから市当局側も参りまして陳情をしたのですが、その際に話が出たのは、現在福岡市では月末に市議会を開催した。そこでこの問題も取り上げられて非常に紛糾をして拾取がつかないものですから、議会を中途で副議長さんと、あるいは助役さんも急遽かけ上ってきたというような事態になった。ですから、こういう実情を御考慮になって、可及的すみやかにという言葉も言い得るかと思いますがおよそいつぐらいまでの間には解決の点に到達できるのか、そこら辺は聞かしていただかないと、これはまだこの委員会もこの臨時国会の会期中にあと四日ですか、やることになっているようですから、まあその際にはまだどうにもならなければ何らかの決議でもしてはっきりしてもらわなければならぬ、こういう事態に追い詰められている。私どもも非常につらいのですから、次官の皆さんも大へんでしょうが、そこら辺を御勘案になって、およそいつぐらいまでに話がつく、いう目安などお聞かせいただきたいので。その点はどうでしょう。

米田吉盛自由民主党厚生政務次官

○政府委員(米田吉盛君) ごもっともなお話だと思います。実は大臣が臨時国会までには解決をいたしますということを公言いたしまして今日に及んでおることは、何とも厚生省としては申し上げる言葉がありません。ことに住民の方に申しわけないと私は思っております。ただ、今、日にちを切って一つ大よそいつごろかというお尋ねでございますが、これは山本委員、一つ折衝の方のわれわれの立場をお考え下さいまして、そう何回も何回も食言するというような結果にはいたしませんから、これが何日にそれでは解決するとここでかりに申しますと、そうすると折衝する方は弱くなります、作戦上。だから、これはどうぞ一つわれわれも良識を持った国会議員でございますから、その面を御信用下さいまして、そう長く福岡の方々に御迷惑をかけるようなことはいたしませんから、一つ明確に何日にというようなことは、われわれ国会議員の面目にかけて御信用を願いたい。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 この問題はすでに一月から発生した問題でありまして、九大の学者の手によって分析されて結論が出ましたのが三月、自来今日に至って、もうやがてこれは一年になります。しかも朝昼晩飲まなければならない水の問題、食べ物よりはまだ大事な水の問題。これは現地を見ればよくわかる。私は現地を見てきたから、そのいかに切ない思いをしているだろうかということがよくかわる。暑いときでも寒いときでも水を汲んでいかなければならない。洗たくものもできない。こういう実情を見て、そうしていつまでもどうこうということでは、これはただ近いうちに善処するということでは、これは与党議員のわれわれもしんぼうできない。そこで、この間、掘木厚生大臣に対しては、しばらく待ってくれというお話であったから、臨時国会が始まる直前に国会に折衝の結果を明確に御披瀝を願いたい、こう言ってわれわれの方からお願いして、それがきょうになったわけなんです。そこで、先ほど来厚生省側と大蔵省側のお話を、伺いますと、少くとも白井政務次官のお話では、大体われわれの考え方をほとんどそのまま肯定していただいているように私は受け取っています。従って、厚生省の方の考え方、いわゆるその理論的考え方といいますか、責任の所在といいますか、そろばんのいかんは別といたしまして、その考え方については、現在米田次官も白井次官もそごしていないように私は考えております。従って、ここまですでにある程度、折衝をなすってきているのでありますから、ここで、本日の結論に基いて一段と御折衝を賜わりますならば、二、三日のうちに私はこの問題についての大蔵省と厚生省側の結論は出るはずだと考える。従って、この次は、この委員長理事打合せによりますれば六日に委員会をやることになっておりまするが、そこで、これは金の問題で、今度は厚生省よりはむしろ大蔵省の方の問題になりますが、大蔵政務次官に伺いますが、六日の委員会までに、もうあとはいわゆる金の問題になるわけでありますから、これについてのお考えを御発表願えましょうかどうか。あるいはそれでは、もう少し待ってもらわなければ無理だということになりましょうか。一応政務次官をしてのお考えを伺っておきたいと思います。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(白井勇君) 厚生省の方の御都合もありましょうが、私どもといたしましても、一日も早く急がなければならぬ問題だと思います。できますれば、それぐらいまでには何とかなるように善処をしたいと思いますが、そこはお相手のあることでございますから、私だけの一存にはいかないと思いますから、よく厚生省と相談いたしまして、いたしたいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 今高野委員や山本委員から詳しく事を分けて、今のお話がこういう工合に進んできて、そこでどうなんですか、両方ともの見解、二人とも大臣の代理としてきょうおいでになっておるのですから、ここで幾日までにやろうということに相談してお話になって、われわれに返事してもらえれば一番はっきりする……。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 ちょっと速記をとめて。

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 速記とめて下さい。   〔速記中止〕

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 速記を起して下さい。  本問題に対する本日の調査は、この程度にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。   —————————————

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  労働情勢に関する調査の一環として、鉄鋼産業関係の労働争議に関する件について参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じます。期日は六日とし、人選、手続等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿具根登日本社会党

○委員長(阿具根登君) 御異議ないものと認めます。それでは、参考人の出席を要求することに決定いたしました。  本日は、これにて、散会いたします。   午後三時十七分散会

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