運輸委員会 第5号
- 発言数
- 76 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/11/14
会議録
○委員長(天田勝正君) それではただいまから運輸委員会を開会いたします。 まず、委員の変更について御報告いたします。十一月十一日、井村徳二君辞任、西田隆男君補欠、同月十二日後藤義隆君辞任、郡祐一君補欠、同月十三日郡祐一君辞任、後藤義隆君補欠、同月十四日西田隆男君辞任、井村徳二君補欠、以上選任せられました。 —————————————
○委員長(天田勝正君) 運輸事情等に関する調査のうち、国有鉄道の運営に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○柴谷要君 きょうは会期末で、各党とも非常に多忙にかかわらず、同僚議員各位の御理解をいただいて、本委員会を開催の運びに至りましたことを、まず冒頭にお礼を申し上げたいと思います。 前回の運輸委員会で私の方から質問をいたしました際に、たまたま担当者急病のため出席が不可能というので保留にいたしておりました問題について、二、三お伺いをいたしたいと存じます。問題は、国鉄労組の問題でございますが、あっせん案の示されるところとなりまして、国鉄労組の問題が不祥事態を起すことなくあっせんに従って処理されたということは、まことに今日の段階としては一応喜ばしい現象だと思います。ただ、そのあっせん案をめぐりまして、いまだ労使間にはっきりした結論が出ていないということを聞いておりますので、この点を明らかにしていただくということで御質問をいたしたいのでございます。 まず第一にお尋ねいたしたいことは、あっせん案の第二項に示されておりまする昇給問題について、どのような団体交渉の内容になっておりまするか。これを担当者の方から御説明をまずいただきたいと思います。
○説明員(吾孫子豐君) あっせん案の第二項につきましては、これは昇給の問題なんでございますが、実は、あっせん案に御回答申し上げます際に、私の方では、本日差し上げました回答書の写しにございます通り、あっせん案の御趣旨を実際において十分考慮いたしまして、大体その御趣旨に沿うたものと考えておりますということで御返事申し上げておるような次第でございますが、当初、九〇%という昇給原資を基準にいたしまして実施する計画をいたしておったのでございまするが、その後、あっせん者のいろいろのお話もございましたし、組合側の強い要望もございましたし、いろいろな点を考えまして、できるだけ実際には昇給原資をふやすような措置を講ずることにいたしまして、結果として、大体九二・一%程度の昇給を実施したようなことになっております。組合側からは、交渉開始後、さらにこの上に積み重ねた昇給をするようにという要望がございますけれども、私どもとしましては、実際に大体あっせん者の御意思にも沿うた昇給を実施したつもりでおりまするので、これ以上の、この上にさらに財源を継ぎ足すということは困難でございますということを今お話をしておる最中でございまして、なお、その昇給原資を捻出するに至りましたこまかい内容等についても、組合側にお話をして御了解を求めておるという段階にございます。大体の状況はそういうことでございます。
○柴谷要君 重ねて御質問いたしますが、御当局が昇給資金を現場に配付いたしましたのは、大体十月四日と記憶いたしておるのでありますが、十月四日に昇給資金を現場に配付をした、その予算と、それからあっせんが開始されまして、第一次あっせん案が示されたのが、四日から経過をいたしまして十一日の日に第一次あっせん案が出されたと思います。ここで初めて、第一次あっせん案の中で、組合にも譲歩しろ、当局にも譲歩しろという、両面に多少ずつでも譲歩を示して問題を解決するという内容が第一次あっせん案に示されてきておると思うのです。その第一次あっせん案を当局は受けてから、このあっせん案に盛られようとする内容を考えられて、四日に手配した昇給資金の上に何ほどかの資金というものを追加配給をしておるかどうか、この点を一つ、しておるならばお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(吾孫子豐君) 十一日の日に、藤林会長から、いわば第一次的なあっせん案とでも申しましょうか、そのときは別に書面でいただいたわけでも何でもございませんけれども、お話があったことは事実でございます。その際に、昇給のことについても何とかもう少し考えられないかというお話があったこともその通りでございます。しかし、私の方は、四日の日に一応各所属単位に——所属単位と申しますのは、管理局長とか工事局長とかいう単位でございますが——その各所属単位に、昇給の期限の来ております資格者全員を上げる場合の所要資金に対して、九〇%程度確保できる予算を落しておったわけでございますが、その後、各地方機関の方からもいろいろと要望もございましたし、若干捻出いたしました調整資金等をあとから配付したというようなこともございまして、最終的には、先ほど申し上げましたように、九二・一%というような率になったわけでございまして、四日に通達をいたしました以後において若干の増額が行われたことは事実でございます。
○柴谷要君 あっせん案が内示されてから、当局は、そのあっせん案の趣旨にのっとって追加昇給資金を下部に落した、こういうただいまの御答弁だと思う。あっせん案が示されて態度を決定いたしましたのは、組合は、多分十月二十八日かと記憶しておりますが、当局は三十一日にあっせん案を受諾をされた、こういうことになりますと、少くとも組合が二十八日にこの態度決定をされるまでの間というものは、両者間に紛争を継続しているものだと思う。紛争の継続期間中に当局がいかようなことをなし得たといたしましても、あっせん案を受諾をしたのは二十八日であり、当局は三十一日でありまするから、あっせん案の中に盛られているものを実行するのは、三十一日以降においてなされなければ、あっせん案を完全に受諾したということにはならぬと思いまするが、この点はどのようにお考えになっておられまするか、お聞かせをいただきたいと思います。
○説明員(吾孫子豐君) 御指摘の通り、組合側があっせん案を受諾されましたのは二十八日でございました。私ども当局側が受諾いたしましたのは三十一日でございます。それで、労使の間の交渉の道が開けましたのは、三十一日以後ということになったわけでございますが、実は、あっせん者の藤林会長に対しては、昇給原資をこれ以上増すということは非常に困難であるということは再々申し上げまして、実は現在きめられておるものの上に新たにまたさらに財源を積むというようなごあっせんでございますれば、まことに申しわけないけれども、お受けすることが困難な事情にございますということを繰り返し申し上げておったようなわけでございます。しかし、同時に、昇給の原資として九〇%を確保するという線で私どもは仕事にかかっておったわけでございますが、このあっせん案にも示されております特号俸の調整とか、あるいはその他の調整資金というような面では、私どもとしてできる限りの努力はいたしますということもあわせて御説明を申し上げておったような次第でございまして、実は、先ほど十一日に最初のあっせん案のお示しがあったというお話がございましたが、その後また修正されましたあっせん案のお示し等もございまして、最初は、藤林会長も、今回実施いたしつつあります昇給原資の上にさらに二%積んでというようなお話もあったのでございまするが、いろいろ私どもの事情をお聞き下さいました結果、そういうさらにという言葉も削られまして、今お手元に差し上げてございますようなあっせん案が最後の最終的あっせん案として示された、こういうようないきさつになっておりますので、私どもとしては、あっせん者の御意向は十分くんであるものというふうに了解いたしますということをお答えの際にも申し上げた、そういうような事情になっておる次第でございます。
○柴谷要君 吾孫子さんのお話を聞いておりますというと、あっせん者と国鉄当局の間には十分な理解がされておるという説明がほとんどされておるようですけれども、あっせんを受けたのは国鉄労使双方です。当局のなさんとすることは、あっせん案に盛られておる内容を完全に実施することによって、相手方である組合も了承するものと私は考える。ところが、すでに紛争を継続中に御当局が一方的に処置をされたことを、あっせん案を受諾した以後において、それはあっせん案を織り込んでやっておるのだから、これは当然組合も了承し、かつ、あっせん者も了解しなければならぬというような行き方については、常識的に考えて私はあまり当を得たものではない、こういうふうに考えるわけです。というのは、組合側には少くとも御当局と、あるいはあっせんの労をとられました藤林先生との間にいかような了解が取りつけられておりましょうとも、あっせん案に示されておりますこの第二項というのは、少くとも昇給問題につき議題として交渉し、その際、公社側は特号調整等を勘案し、二%程度の原資につき特段の配慮をいたすこと、こういうふうに示されております。でありまするから、二十八日以降、いわゆる御当局がのまれました三十一日以降において、すみやかに団体交渉をして、この問題のけりをつけなければならぬというふうに考える。ところが、二十八日以前に、紛争の半ばにおいて、当局が一方的に処置をしたから、それであっせんの趣旨は十分果し得たのだという見解はどうしても私は成り立たないと思うのですが、この点はこれはいろいろ問題があろうと思います。予算上どうしても出し得ない、もはや最高のものを出してこれ以上出せないのだ、こういうふうに現状はなっておるといたしますならば、このあっせん案を受けられるときに、いわゆる一項、二項、三項を完全にのみ得るような態度は出てこないのじゃないか、こういうふうに私どもは考える。ところが、のんだ以上は、やはりその立場に立ってこのあっせん案の趣旨を生かし、そうして労使間の問題は団体交渉において解決をしていかなければならぬというふうに私は考えるわけです。また、御当局も、藤林さんのところに回答しております内容を見ますると、昇給につきましては、実際においてあっせんの線に十分沿っておるものと思料いたしますが、なお、今後交渉の議題として解決を期したいと考えております、こういうことでありますから、自分の方だけで一方的にもはや実施をしておるのだ、こういう立場に立ってこれを固執されることは、あっせん者の趣旨に沿わないのじゃないか、全部沿わないとは申し上げませんが、沿わない点があるのじゃないか。そういう意味において私はやはり団体交渉の立場においてこれは労使の間で十分話し合いをして、両者が納得し得る線を出さなければならない。そのためには紛争を継続中の半ばにおいて、一〇〇%意に沿っておるという態度ではこれは解決し得ないのじゃないか、こういうふうに考えるわけです。そこで、果してその紛争中にあっせん者の意思をくんで完全に第二項を実施をした、かようにお考えになっておられますか、その点をもう一ぺん、くどいようでありますけれども、お尋ねをいたしたいと思います。
○説明員(吾孫子豐君) あっせん案に対して、私の方が今後交渉の議題として改訂したいと考えますと私お答え申し上げておるのは、その通りでございまして、そういう意味で、実はその後の交渉におきまして、従来のあっせんの経過また実際の昇給がどういうふうに行われておるかというようなことについて、組合側にも御説明申し上げて、何とか御了解を得たいというふうに現在努力をしておるような次第でございます。なお、今後この問題につきましては、さらに話し合いを続けまして、何とか御了解を得たい、こういうふうに考えておる次第でございます。 それから、藤林会長との間でいろいろお話があったわけでございますが、実は先ほどもちょっと申し上げましたけれども、十八日の日に、十一日に示された案の後の案が、さらに第二回目の草案のようなものがお示しがあったわけでございますが、その際には、この際、公社側は特号調整等を勘案し、さらに二%程度の原資造成に格段の努力をいたすことというようなふうなあっせんの案になっておったわけでございます。それに対しまして当時は、まだ私どもの内部事情としては二%というような率までとうてい捻出できないような状況でございましたので、一・数%ぐらいのものは何とか出すように努力しておりますと、そういうことでありますから、さらに二%というようなふうにはっきり御指摘になることは、どうしてもそういうふうにされますとお受けいたしかねますからお考え願いたいということを繰り返しお話をいたしまして、その結果、最後にお示しになったあっせん案は、今お手元でごらんになっておる通りの文言に変ったわけでございます。そういうようないきさつでございますので、私どもといたしましては、ごあっせんのお気持に浴うて私どもは努力したということについては、藤林会長も御了解下さっておるのではないかというふうに思っております。この回答を持って伺いました際に、私どもはこういうような気持でお受けいたしますということを口頭をもって申し添えたわけでございますが、別にそれに対して格段の御意見はございませんでしたが、私どもとしましては、藤林会長も国鉄当局側ができるだけの努力をしたということはお認め下さっておるのではないかと考えております。
○柴谷要君 では当局は、あっせん案の第二項に示されておるものは完全に処置をしたと、こういうふうに確認をしてよろしゅうございましょうか。
○説明員(吾孫子豐君) 国鉄当局側としてはそういう気持でおりますので、前後の事情等を組合側はぜひ了解していただきたい、そのことを今後さらに交渉の席上で御納得を得たい、さように考えております。
○柴谷要君 そういうことになりますと、第二項に基きまして組合に了承させると同時に協定をしなければならぬ。二項は完全実施をいたします、二%の処置はいたしましたという協定をお結びになる御意思はありましょうか。その点をお伺いいたしたい。
○説明員(吾孫子豐君) お尋ねの御趣旨がちょっと私にわからない点もございますのですけれども、私どもとしては、今回のこの七月期の繰り延べられた昇給が行われたことに対して、その事後承認と申しますか、組合の方から、当時は団交をし、かつ、妥結をすることができないような状態に置かれておりましたので、やむを得ず一方的にそういうような形で措置をいたしたわけでございますから、それを組合側においてあとから了承してほしい、そういうふうに考えております。
○柴谷要君 なかなか慎重に御答弁なさっておるようでありますけれども、私が確認をいたしましたのは、あっせん案の第二項を完全にお守りになりましたかといったら、これは守ったのだ、こういうお話でしたから、あっせん案の第二項をお守りになったとすれば、これは組合側が了承されますというと今度は協定を結ばれると思うのです。この協定を結ぶ意思があるかないかということをお尋ねしておるわけです。協定を結んでしまえば、これは労使の間としてはすべて円満解決、こういうことになるわけですから、この協定をお結びにならないで組合と当局で今意見のやりとりをしておりますために、私のようなものがこういうところでおしゃべりをし、質問するようになってしまったわけですから、ぜひあっせん案の第二項は完全に御当局はお守りになった、実施をした、こういうことに立ちますならば、どうしても協定を結んで、どうしてもすみやかに労使間の問題を解決をしてほしい、こう思うわけです。その協定を結ぶと申し上げますのは、この条文通り実施いたしました、こういうことで協定をすみやかに結んでもらうことの方が、事の紛争の解決を早める、こういうふうに思いますので、協定を結ぶ意思ありやなしや。それに対してイエスかノーかでけっこうですから、どうぞ一つお答え願いたい。
○説明員(吾孫子豐君) 交渉によりまして組合側の了解が得られますればということで協定ができますならば、願ってもないことだと思っております。
○柴谷要君 二項を完全に実施したということになりますれば、これは組合も受諾をいたしておりまするから、完全に協定が結ばれる、こういうふうに思うわけです。そこで、その時期はやはりできるだけ早くしていただきたいと思うのです。というのは、このあとに引き続きまして、まだ国鉄労使の間には、年末手当という問題が横たわっております。すでに公社関係においては相当解決のめどがつき、かつ、まあ円満に解決したところがあるわけですから、これらの問題を合せますと、どとしても懸案事項でありますところのあっせん案だけを早く処理をしてしまって、そうしてまあ懸案事項でありまする年末手当の問題等についても早急に処理をしていただくようにお願いをすると同時に、ぜひここで言明されました事項につきましては、必ず履行をしていただくように申し上げて、私の昇給問題についての質問を終りたいと思います。
○相澤重明君 副総裁にお尋ねしたいのですが、労使間の紛争というものを早く終結をさせるというのはどうしたらいいのか、こういうところに、今まであなた方が国鉄労使だけではなかなか解決できなかったところに、あっせん案という第三者が、特に法律に基いたあっせん者が臨んだと思うのです。従って、あっせん者の意思というものをどういうように理解をするかということが非常に大事なことなんですね。今度の場合でも、当局の立場を今、柴谷君の質問に対して今答弁をしておるのを聞いておるというと、既定の事実についてはこれはもうとにかく認めてもらうのだ、組合側には、一方的に当局が実施をしても組合側には了解をしてもらうのだ、こういうことであって、これではけんかの仲裁に入ったあっせん者の意思に必ず沿っておるということをあなた方が言明できますか、どうなんですか、その点は。
○説明員(小倉俊夫君) 労使間の関係を一日も早く正常化いたしまして、双方ともトラブルが解消することを私どもはもう衷心から望んでおります。あっせん者の意向を勝手に解釈するのではないかというお尋ねでございますが、先ほど来るる吾孫子常務からお話しいたしました通りに、当初九〇%という線からこちらは二%よけい昇給資金を捻出いたしておりまするので、これは私どもの立場から見ますれば、あっせん者の御意思をくんだと、こう思っておりまするが、ただ、それをなぜ先に出したかというふうなお尋ね、あるいはお責めになりますとすれば、まあ私どもとすれば、これが減額したのではなく、それだけ職員のためになることでございまするので、大体私どもがあっせん者のお考えに沿うておるということでございますれば、昇給を実施いたしますときにそれを加味いたしました方が万事好都合であるし、一般の昇給を非常に熱望をしておられる向きについても、その方が喜ばれるであろう、こういうふうに考えて、この昇給実施の際にさらに原資を工夫して九二%にまで上げた次第でありまして、こういう点から考えまして、私はまああっせん者の御意思を十分そんたくした、これはまあ私どもの側からでありますが、そういうふうに解した次第であります。
○相澤重明君 そうすると、吾孫子常務理事にお尋ねをするのですが、あなたの先ほどの答弁を聞いておると、藤林会長のあっせんに対して、二%くらいの増額をしてもらいたい、いわゆる原資をふやしてくれ、やったらどうか、こういうようないわゆるあっせんの言葉に対して、部内の事情として非常にこの原資をふやすのは困難である、こういうことがあなたさっきお出しになりましたね。いわゆる家庭の事情によって困難であると言いながら、今の副総裁の言うのは、すでにその意思を取り入れたというのは一体どういう関係なんですか、その点ちょっと答弁をしてもらいたい。
○説明員(吾孫子豐君) 今回の昇給につきましては、先ほども申し上げましたように昇給の原則についてのいろいろ主張の食い違いというようなこともあったわけでございますが、私どもとしましては、今回は組合側が非常に強く要望しておるような一〇〇%昇給というようなことには賛成いたしかねる。ある程度勤務成績の良否というものは当然勘案されてしかるべきものだという原則上の争いもしておったようなわけでございますが、その考え方に立ちまして九〇%だけは、昇給資格の期限的についた人に対して九〇%だけは上げ得るだけの原資で今回は処置したい、そういうことで終始その線で強硬に突っぱっておったようなわけでございます。しかし、あっせんの過程において藤林先生からもう少し何とかならぬかというお話がございまして、その点に対しては予算の関係もございますし、またプリンシプルの問題もございますし、どうしても増額することはむずかしゅうございます、しかし、最後の、少しでも色をつけると申しましょうか、少しでもよくするという意味で若干の調整資金のようなものは捻出することによってごあっせんの趣旨に少しでも沿うように努力はいたそうと思います、というようなことをあっせん過程においてお話をしておったような事情でございます。
○相澤重明君 そうすると吾孫子常務理事の言うのは、先ほどの答弁とあまり変りなくて、やはり同じようで、藤林会長のあっせんが出されてから、あっせんの過程にやはりそういう増額することも含んでおったと——結論的にはですね。そうするとお尋ねをしたいのは、一体当初九〇%というあなたの方で一方的に実施をするというときの原資というものはどのくらいの額でございますか。
○説明員(吾孫子豐君) 一方的に実施するという際に考えておりました原資というのは、先ほども申し上げましたように九〇%ということで、九〇%だけを確保するということで考えておったわけでございます。
○相澤重明君 いや、金額を聞いているのです。九〇%というのは幾らになるか。
○説明員(吾孫子豐君) 大体一億六千四百万程度になります。
○相澤重明君 そうすると、最初の、一方的に実施をするという、十月の四日ですか、当局が各管理局長に配付したという、その九〇%なるものは、金額にすれば一億六千四百万くらいだということですね。
○説明員(吾孫子豐君) そうでございます。
○相澤重明君 それに対して結局はあっせん案が示されたので、いわゆるこの問題を解決するためにいろいろと努力をして九二・一%になったというのですか。
○説明員(吾孫子豐君) そうでございます。
○相澤重明君 そうするというと、二%一というものの配分をあとからしたのですか。これはどうなんです。
○説明員(吾孫子豐君) 最初に一億六千四百万何がしのものを四日のときには資金として通達をいたしたわけでございますが、その後に調整資金その他をさらに継ぎ足しまして、額で申し上げますと一億七千四百万ほどになったわけでございます。
○相澤重明君 その後、調整資金とか特別号俸ですか、そういうものを含んで一億七千四百万ですか、幾らかになったというのが今のお答えですね。それはいつごろです、それを出したのは。
○説明員(吾孫子豐君) これは、各所属に先ほど申しましたように九〇%に相当する原資を落してありまするので、各所属長並びに支社長等から本社の方に要求もございまして、まあその要求に対してそのつどこちらも査定するというようなこともあるわけでございますが、そのつどそれぞれの所属に足らない分を落すというふうにしておりましたから、一ぺんにまとめてがたっと落したのではないのであります。
○相澤重明君 そうすると、今あなたの答弁——速記録をそのまま読めばなおはっきりするのだが、あなたの言っているのは、所属長や支社長の要求あるいは当局の査定、こういうものからいって、そして必要なそのつどに資金をふやしていった、こういうことなんですね。今あなたの言っているのは、そういうことですよ。そうするというと、どこに一体労使の紛争を解決するためにというその条文が出てきますか。あなたの言うのは、所属長、支社長というのは、これは当局側でしょう。査定というのは本社の査定でしょう。これは、別に組合が査定しているわけじゃないでしょう。そうするというと、これはあなたの方の立場でやっておることであって、当然、いつの昇給の問題についても、慣行として、現場では、割当を本社がしても、管理局長なりあるいは支社長なりは、もっとほしいという要求を本社にするのは当然でしょう。これは、そういう修正というものは、本社が当然手持ちを持っておる、あるいは若干の保留分というものをどうしたか知らぬが、いずれにしてもこれは当局側のつまり今まで行なっておったことにすぎないではないですか。この点いかがですか。今あなたの言うことを、すなおに私は日本語を解釈しているのですがね、どうなのでしょう。
○説明員(吾孫子豐君) おっしゃる通り、普通の昇給のときにも若干の調整資金というようなものは本社で持っておることは事実でございます。しかし、今回九〇%を結果的には九二・一%まで上げたという課程においては、ちょうど一方で藤林会長のごあっせんということもございましたし、その辺の事情も考えながら調整資金を出した、こういうことでございます。
○相澤重明君 今の吾孫子常務理事の答弁はこれは事務的な問題です。これは事務的な問題であって、私はまあ少くとも小倉副総裁にお尋ねをしなければならぬのは、いわゆる労使の紛争ができるだけ早く正常化され、紛争がなくなるということを期待をし、また第三者のあっせんについてもその御苦労を謝して一日も早くそういう形になることを望んだ、こう言われておるわけです。ところが、事務的に一方的に作業を進めておいて、そうしてけんかしておるところの相手に対して、具体的な事実、あるいはまたそうした紛争を解決するという誠意というものが相手に認められないような形で行われておるということについては、これはけんかというものは直るものではない。労使の紛争というものは解決するものではないわけです。労使の紛争を解決するというには、自分の方の主張も主張であるけれども、相手の主張もときによればこれを聞かなければならぬというのはだれが聞いても当然な話です。そこで、一方的に事務的に進められたこの問題と、さらに今、やはり解決をしておらないところの紛争をどうしても解決していく、そうして国民の期待に沿うところの輸送力の増強にこたえていくという立場をとる限りにおいては、あなた方の、どうやったならば一体紛争を解決することができるかという考えがなくてはいけないと思うのですが、副総裁、この点はいかがですか。
○説明員(小倉俊夫君) 先ほども申し上げました通りに、一日も早く労使が妥結できることを心から念願しておりまするが、ただいまのこの昇給資金の問題なども、二%がいつ実施されたといったようなまあ時期の問題よりも、できるだけ多く職員に出るか出ないか、こういう問題だろうと思うのでございます。それで、この率につきましても、実は少し計算のおかしいことがございまして、組合の方で一〇〇%昇給と言っておられるのは、欠格者を除いて一〇〇%と言っておるのでございます。そこで、私どもが申しております九〇%というのは、欠格者も含めての全員に対する九〇%。それで実は御承知の通りに、昇給の予算と申しますのは〇・〇四でありまして大体七五%、それでもし組合が一〇〇%を——簡単に、パーセンテージよりも人数で申しますと、人数とパーセンテージとは多少は違うかもしれませんですが、まあわかりやすく人数で申しますると、百人のうち欠格者が大体私どもは五%——五人くらいあるということに考ておりまするので、九十五人——九十五人を全部上げろというのは組合の主張でありまして、それに対して七十五人しか上げられないが、原資をいろいろ工夫をいたしまして九十人まで上げるというのが私どもの当初の考えでありましたが、それをまあ九十二人まで、九十五人のうち九十二人を上げるということは組合のパーセンテージから申しますれば、九十五分の九十二で計算いたしますと、九六・八くらいになるわけです。そこまで参りましたのですから、私どもは何とかお考えになってもいいじゃないか、ほとんど九七%、それに二%ふやせば九九%になるのでありますから、さらに増せば、まあ七十五人から私ども勉強して一生懸命あちらこちらおじぎして九七%まで——組合側の言い分ですと九七%になりますから、まあそこらへんでいかがでしょうか、しかも、その二%を出しますのは、それは隠しておいてあっせんを受けてから出すというのも、これはいろいろなかけ引きの点から考えられることでもありまするが、出せるものなら一度に支給日に出した方がいいと、その方が——あとになりますといろいろトラブルもございますので、組合の中闘の方でも多く出るということについては御不平はないでしょうから、まあそういうふうなつもりで出しましたので、時期その他についてはいろいろお考えもございましょうが、一つ御了承願いたい、こういうように考える次第であります。
○相澤重明君 副総裁の答弁ですと、ほとんど出しておる、こういうことでありますが、そうすると、ほんとうにわずかなんですね。あと組合側の言っていることと、当局の今言われたお話を聞くと、ほんとうにわずかというのは一体幾らなんですか。今九六・八%とか九七%とか八%くらいいっているというのですが、そうするとあとほんとうにわずかだということは、どのくらいになるのですか。
○説明員(小倉俊夫君) 先ほどの吾孫子常務から申し上げました九〇%といたしますと、約一億七千万円、ラウンドナンバーにいたしまして一億七千万円程度。かりに一億八千万円と計算上いたしますと、一%が二百万円になります。二%というと四百万円。これがもし年間——十二カ月といたしますと、四千八百万円で五千万円くらいになるわけでございます。
○相澤重明君 そうすると、これはもう家庭の事情が許すならば問題はない話なんですね。これはあなたの先ほどの御答弁を聞いていると、一%にすれば二百万、二%で四百万、年間で四千八百万、広げても五千万だ、そうするとこれだけの輸送力を持っておる、国民の期待にこたえなければならぬ国鉄の立場でいえば、その金額としてはもはや議論をするだけの問題ではないですね。これは国鉄当局と国鉄労働組合、いわゆる従業員と、使っておる方の立場とが、いかに紛争を早く解決をして国民の期待に沿うかという問題になれば大した額ではない、こういうことがはっきりしてきたのですが、この点はどうなんですか。
○説明員(小倉俊夫君) 先ほど申しましたように、七五%からだんだん私ども歩み寄って参りましたので、歩み寄った結果のあとは、これはだんだん小さくなるのは当然でございまして、最後のところで、このくらいの金額は何とでもなるではないかと、こうおっしゃられてもちょっと因るのでして、それまでにずいぶん多額の増額をいたして参ったのであります。そういう点、いつでも交渉の最後には、金額はわずかになることは、常にそういう現象が起りがちでございまして、最後に小さくなったからのめのめとおっしゃられてもちょっと困るのです。
○相澤重明君 これは副総裁、人に聞かしてごらんなさいよ。とにかく四十万、四十五万の大世帯を持っておって、二百万円の金が出せなかったといってあなた、世間に発表してごらんなさい。それでしかも一方的に、どうもあれは少し歩き方が間違っておった、あるいはよろめいておったからということで、首を切られていく組合員のことを考えていったら、世間の人は何と言いますか。二百万円で組合は首を切られた、当局は二百万円出せないために労使の紛争が解決できなかった、こういうことであなた、世間が了承しますか。これは私はやはり当局の無能力というものを暴露しておるものだと思うのですよ。そこを、私は少くともそういう点を、なぜ出せないだろうか。たった二百万円や三百万円の金がなぜ出せないだろうか。どういうところに支障があるか。吾孫子常務は、九〇%のところにふやすのに部内の問題があったようですが、一体部内の問題とはどういうことですか。これだけの大世帯を張ってそうして輸送力もどんどんふやし、あるいは勤務時間も超過をして、実際に今のふえておる貨客に対する努力をしておる国鉄の立場を考えていけば、国民にもし発表して、二百万円出なかったのです、三百万円あれば実はこの問題は解決したのですといわれたときに、一体国民の皆さんが何というでしょうか。いま少し面子とか、あるいは労使の紛争を自分が力を持っておるということで、こういうささいな問題で私はけんかをしてもらいたくないと思う。もっと国民の立場に立って問題の本質をついて解決するように努めてもらいたいと思うのです。もし部内の事情というものが、どうしてもこれだけの問題が出れば国鉄は赤字になってやり切れない、こういうのであれば、率直にその赤字になるということを言ってもらいたいと私は思う。月二百万円足りない、三百万円足りないから、国鉄は赤字だから、どうしてもこれは労使の紛争のために出せない、こういうような答弁をしてもらいたい。
○説明員(小倉俊夫君) まあ私の毎度申し上げることでありますが、できるだけ早く労使が妥結することを念願いたしておりますが、今相澤委員のおっしゃいましたこと、また私どもから考えますれば、九十五人を昇給させろというのに対しまして、当初七十五人分しかできないはずのものを九十二人までいたす、そうすれば組合側でも同じように九十五人のうち三人ぐらいのところまでいったので、どうしてそれで一つがまんしていただけないかということが逆に言えると思うのであります。それから、そういう点がやはりどうしても欠格者を除いてあと一〇〇%だということになりますと、これはまたプリンシプルの問題になりますが、藤林先生のあっせん案によりますと、これは程度の問題になって参っております。そういたしますれば、二百万円くらい出せなくてどうするのだとおっしゃいますが、また逆に組合の方でも良識を持っていただいて、大ぜいの中にはやはり昇給がいかがかと思われるものが二人や三人はおるではないか、そういう点も考えていただきたい、私どもはそう思うのであります。そのあっせん案につきましても、これは国労のあっせん案の同答を新聞で拝見いたしますと、いろいろ忍びがたき点もあるけれど受けると、こういうお話でありました。同じように当局側といたしましても、非常にいろいろ難点がございまして、結局三十一日までもたもたした次第であります。それでその点を具体的に申し上げますれば、第一項につきましても、正常化をはかるということであれば、すぐにしていただきたい、やってできないことではないというような考え方を当初持ちましたけれど、いろいろそれは都合もあり、できないということでありますので、暫定的に代表者を選定してそれで交渉をいたしましょうと、それから第二項につきましても、できるだけのことをいたして九二%まで実質にいたしていったのでありまして決して私どもの方だけががんこに言い張っているのではありません。ただ相澤先生のいろいろ御質問のようなことは、現在団交をいたしておりまするので、団交の席上でもいろいろそういうふうな問題が出て参っております。まあそういう団交の場において、私どもできるだけ組合側と襟胸を開いて話し合って解決して参りたいと、こう思っております。
○相澤重明君 あっせん案受諾に伴う労使の態度については、もちろん労使の立場で良識ある行動をとってもらうということが私ども国会の意思ですよ。私どもは少くとも国会として特にこの運輸事情について、本年四月一日から運賃値上げをするときにもいろいろと議論をしたように、国民の負託にこたえていくと、こういうのが、国鉄当局なり運輸省なりがどういうふうに誠意を持ってやってくれたかと、そういう中における問題として御質問を申し上げておるわけなんです。従って、あっせん案の受諾についての態度というものについて、当局側がどう、あるいは組合がどうということについては、議論のあるところです。あっせん案を受諾するについては、組合側はいち早く態度をきめた、当局側は十分その御相談をしてからあとできめた、これはどちらがよかった、悪かったということは、それは労使の立場で問題をきめたことでありますから、それについて私どもがとやかく申しておるわけではありません。ただ、少くともあまり国民に御迷惑のかからぬように労使の紛争というものを解決をする誠意というものがなければ問題は解決しない、ですから労使の紛争というものは単に机上プランで、そして二一天作の五で割り切ってしまって解決ができるものじゃないわけです。そういう意味で私どもとしては少くともこの問題について、当局側の考えもあろう、あるいは組合側の要求もあろう、あろうけれども、少くとも話し合いの中で解決ができる、それには一方的に実施した過去のいわゆる実績というもの、経過措置というものをただ単に了承しろと言ったってできるはずがない。それじゃ一方的なけんか裁判になってしまう。そういうところで私は隘路があるならば十分お話し合いをして直してもらいたい。もしその隘路というものが、部内の隘路というものか、それとも対大蔵省関係のものであるのか、こういうところに実は私は答弁を求めておったわけなんです。小倉副総裁がどうしてもこれだけの原資というものを出すのに、まあ先ほども申し上げたように、二百万や三百万の金が国鉄の大世帯で出せないかといって国民から笑われるけれども、しかし、それでもなおかつ出せないという家庭の事情というものは、どうもなかなか大蔵省が予算というものは削減をして思うようにやってくれない、あるいは、どうもなかなか監督がきつい、こういうような面があってどうしてもできないということであれば、そういうところを大胆率直に私は言ってもらっていいと思うんです。要は国民の期待にこたえるというあなた方の誠意があれば、労使の紛争というものも、私は労働組合の人たちもあなた方の誠意をくむだろうと思う。紛争も解決するだろうと思う。そういう点の一体家庭の事情というものはどうなのか、先ほど吾孫子常務理事の言う部内の問題というのはそういうことなのか、こういうことを私は副総裁からお答えいただきたいと思う。
○説明員(小倉俊夫君) 先ほど来申し上げておりますように、できるだけの原資をしぼりまして昇給の実施をいたしたのでありまして、そういう点から申しまするとまあ二百万円、わずかではないかと、こうおっしゃいますが、これは月々二%と申しますと四百万円になりますか、これは月々のものでありまして、御承知の通りに鉄道の財政は決して豊かでございませんで、非常にやりくりをしております。そういうさなかでありますので、それだけを捻出するのには非常にまあ困難だと申し上げるほかないと思いまするが、先ほど来申し上げましたように、藤林あっせん案を双方でのみまして、まだ機労関係については打開いたしておりませんで残念でありまするが、国労との間には一応正常な団交を暫定的にしておりますものですから、これらを利用いたしまして打開して参りたい。で、二百万円出せないで紛争を続けておると世間の物笑いになるのではないかというふうなお話でございますけれども、そういうことは私ども万考えておりませんで、ここで一日も早く正常に妥結をいたしていきたいということで、ほとんど毎日のように団交いたしておりまするので、どうぞそういう点を御推測下されて、もう少し時間をかしていただきたいと、こう思っております。
○相澤重明君 大臣も御出席になったから……、大体国鉄の立場というものも明らかになって参りましたから、いずれ本委員会で大蔵大臣を呼んで財政投融資の削減の問題や、あるいは国鉄の今後の資金面等の問題についても十分伺うつもりでおりますから、とにかく今のお話を私は率直に受け取って、そうして少くとも労使が正常化してこの紛争を早く解決する、こういう努力を、毎日のように団体交渉をやっておるというあなたのお言葉を私も信じて、そうして解決してもらいたいと私は思う。解決するというのは、先ほど申し上げたように、何も一方的なものがその解決というものじゃないんだから、その点は良識を持ってあなたはお答えになっていると、こういうふうに私は理解をいたします。 そこで、この際、先ほど同僚の柴谷委員から言われましたように、年末手当の問題を、本日も参議院の本会議で私ども議員のものも、あるいは秘書のものについても、そういう法律案関係を議了したわけでありますが、一般労働組合にしろ官公庁にしろ、すでにほとんどがその団体交渉なり、あるいはそういう法律案関係で、すでに年末手当については解決の方向に向っておるわけですね。そこで、大臣は監督官庁の責任者として、国鉄の労使の団体交渉を行なった場合に、その出た結論については、これをあらゆる面で努力をされて、少くとも国鉄職員の特別な事情にある、いわゆる毎日けが人が出るとか、あるいは月々多くの犠牲者を出しておるとかいう特殊事情というものは、大臣は十分御承知であろうから、そういう点を十分御考慮の上で、他の少くとも公社なり、あるいは公務員関係と下回らないいわゆる年末手当というものについて、努力をされる考えがあるかないか、こういう点について先ほどは柴谷委員の御質問に対しては努力をされる、おそらくこういうふうにまあ私はお答えがあったものと思うのでありますが、この際は大臣にぜひその点の御回答をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) 国鉄の労働がほかの公社に比較して野外が多い、また夜間が多い、おそらくこれらは八、九割を占めておるんじゃないかと思います。従って、私は国鉄従業員の労働性の特殊なことにつきましては、私もよく存じております。従いまして、年末の手当のことにつきましては、目下大蔵省と話し合いを進めて努力をいたしておるということを、私はここではっきり申し上げておきます。
○柴谷要君 大臣の心強い言明をいただきまして、さぞかし国鉄職員も非常に感激されて努力されると思うのです。ただもう一段と安定感を与えるために、大体の見通し、大臣の努力がいつごろ結果的に出てくるか、そのお見通しがつきましたら一段とお聞かせ願いたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) これは期末の手当でございますから、一日も早く努力しなければならぬと思っておりますが、ただ何日何時何十分とはちょっと今申し上げることは——もし間違った時日を申し上げまして、うそをついたようなことになりますと、これは恐縮でございますから、どうか、今有益な努力——私は無益な努力はいたしません——有益な努力をしておるということで御了承を願いたいと思うのでございます。
○柴谷要君 次の問題もございますから、ごく簡単に。有益な御努力をぜひ願いたいと思いますし、大臣の御答弁をそれなりにお聞きしておきたいと思うのですが、ただ私が心配いたしますのは、国鉄の予算の中で一・八ないしは一・八以上のものを出そうとするには、どうしても現在の予算の中では非常に困難だと思うのです。これは、もちろん大蔵省の了承を得て出さなきゃならぬと思うのですが、そうなってくるというと、資金の運用にも転用ということをやっておりまするから、そちらに穴があく。この穴は、少くとも通常国会においては補正をしていかなきゃ国鉄の運営というものはうまくいかないと、この点はお考えになって、その措置をやろうとして努力しておられまするか。この点も一つつけ加えて御質問申し上げ、御回答いただきたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) この問題に努力をいたしておりまする以上は、その次に来たるべき問題は何であるか、どういう案を持っていかなきゃならぬかという、次の次まで考えております。
○柴谷要君 最後に、非常に次の次までお考えになっておられるということで、だっこすればおんぶするということでなしに、大臣に特にお願い申し上げたいと思いますことは、とにかく今回労使間の紛争というものは、藤林あっせん案というものによって終息したわけです。このことは、いろいろ諸般の情勢をすべて考慮した労使間の良識のもとにあのような円満解決の方向に向われた。まことに国民全体から見まするならば、非常に喜んでおることだと、しかしながら、その労使双方とも非常に不満足ながらもこれを受諾をしておる、このことだけは、運輸当局においても十分御考慮願って、この際両者の立場は非常によろしい、この上はより一そう国鉄の業務というものを国民にサービスさせ、国鉄の任務を遂行させる、こういう意味において、近来まれな名大臣でございますから、どうぞ一つ、両者の満足されるような予算的措置と、他の公社に負けないところの給与というものを支給してよろしいんじゃないかと、こういうふうに考えておりますので、どうかその点も十分御勘案を願って最善の努力をお願い申し上げて、私の質問を終ります。
○委員長(天田勝正君) 本件について他に御発言はございませんか。 —————————————
○委員長(天田勝正君) それでは、本日の予定は、次に自動車行政に関する問題、これは、先般資料を要求いたしまして、前委員会において、これがすでに提出されなきゃならない筋のものでありましたけれども、おくれて本日提出されております。それからさらに港湾行政関係の残りの部分、これについて、最後の日でございますから、御質疑を続けていただく、こういう順序になっております。 そこでまず、次に自動車行政に関する件を議題といたし、御質疑願いたいと存じます。
○柴谷要君 前回に引き続きまして、外国乗用車輸入の問題は、この前は資料の問題がございましたが、きょうは同じ自動車行政の中で、一つ新しい問題が発生しておりますので、この方の質問を先にお許しいただきたいと思います。 きょうは自動車局長がお見えになっておりませんようですが、実は運輸省の自動車局で大へん御苦労願いまして、広島県下に発生いたしております広島タクシーの問題が、運輸省の努力で解決の方向に向っておりました。ところが、その解決の方向を打ち出されてはみたものの、経営者のその後の協定違反ということが打ち出されて参りまして、またまた紛争を起しているのでございます。と申し上げますのは、十月二十五日の日に、運輸省の皆さん方の関係者の御努力あるいは地元の協定を取り結びました立会人の努力によりまして、解決をし、一斉に就労いたしました。ところが、就労してみたものの、会社側の社長でありますところの方から、この協定違反ということが行われておりまして、ために協約をどうしても実行してくれないならば、われわれが自動車の管理をして、いわゆる収納管理をやってゆくということで、十一月九日にまたまた紛争が勃発をしてきた、こういうことであります。ところが、経営者は何ら名義貸しというこの行為を解消するという努力がない、そのためにこのような状態になってきた。そこで、これら名義貸しをいたしておりました五、六十人の運転手諸君が新しい経営者のもとに一つの免許を授けてもらって、そうして名義貸しというものを一挙に解決していきたい、こういうことで、地元では適当な人物を物色して、ようやく軌道に乗せようとして準備をしているようであります。これらの問題について、運輸省が今後どのような扱いをされるのか、また新会社発足等について、別にナンバーをふやすわけでもございませんから、車両管理の上からいっても不都合はないと思うし、新しい免許をさせて広く信用のあるものにまかせる気持があるかどうか、これらの点について運輸省としての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○委員長(天田勝正君) 柴谷委員に申し上げますが、本日山内自動車局長が出張中でございますので、その方面を担当であります國友業務部長が見えておりますから、國友部長から御答弁を願います。
○説明員(國友弘康君) 広島タクシーの問題につきましては、今柴谷先生からお話もございましたように、十月二十五日に会社側と組合側で了解点に達しまして、その了解点は三点でございまして、今次紛争解決のため新しい管理体制を作り、十一月六日を目途として発足するということが第一点でございました。さらに第二点は、組合員全員を新しい管理体制に引き継ぐということでございまして第三点は、十月二十六日から平常通りの体制で就労するということでございました。第一点の十一月六日を目途として発足するということにつきましては、十一月六日に実施いたしますことが延びまして、これは会社側から十一月十五日に変更してもらいたいという申し入れをしたやに聞いております。さらに第三点の十月二十六日から平常通りの体制で就労いたしましたことは、柴谷先生からお話のございましたように、就労いたしました。で、ただいまのところ、十五日、あしたでございますが、新しい管理体制に引き継ぐという第二点の点で、一カ所の営業所にまずこの組合の組合員を集めるという体制をとるように聞いております。で、これにつきましてはもしそのような体制をとります場合には、営業所の配置両数の変更の認可申請が出てくることになるかと存じますが、これにつきましては、妥当性を検討いたしまして、妥当ならば認可するということになると存じます。さらにこうなりました上で新しい会社の設立になるかどうかという問題でございますが、資力、信用のある会社の幹部が会社を組織いたしまして、それにこの広島タクシーの今まで認可されておりました両数を引き継ぐということで出て参りました場合には、それらの具体的な免許基準に合います妥当性を審査いたしました上で、免許する場合には免許する、こういう取り運びになると考えておる次第でございます。
○柴谷要君 これは地元からの連絡事項でありまして、多少間違いがあるかもしれませんけれども、実は労使紛争の立会人として努力されました糠さんという方が非常に土地におきましては資力、信用のある人だと聞いておるのですが、この人を中心として新会社設立をしている、そのことが当面の運輸省が考えておりますような名義貸しも解消されるし、将来の問題としては非常にうまくいくんじゃないかというので、この問題については現地陸運局長も同意をされて、その方がいいのではないかという考え方で今日立っておられると、こういう現地からの連絡がございましたが、この現地の考え方を運輸省としては、もちろん事情調査をしなければ的確な御返答はできないかと思いまするが、そのような方向がもし打ち出されてくるならば、現地の態度を支持されるか。これはまあ当然出先機関のことでありまするけれども、全責任を持って自動車管理をやっております陸運局長の考え方でございますから、当然それをお認めになると思いまするが、そういうような場合に対しての國友部長としての御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(國友弘康君) 陸運局長は一番妥当な方法を考慮しておると考えておりますので、そういう事態がございました場合には、陸運局の方とよく打ち合せまして妥当な方策を措置したいと、こう考えております。
○柴谷要君 それでは最後に一言、実は広島タクシーが長い間まことに、労使間の経済要求や何かの問題ではなしに、これは非常に厳罰をもって臨んでもいいというような名義貸しを解消する努力を少しもやらないで、そうしてたまたま広島市下におきまするところの知名人が立ち会いをして、完全に協約を履行するという建前で結んだ協約すら今日放棄をして、しかも、それどころか暴力団を駆使して運転手諸君を脅迫する、こういうような事態の経営者である限りにおいては、どうか一つ、かりに新会社が何台か分れて設立されたにいたしましても、残った台数によって営業を続けておりまするこれら会社に対しては、厳重な一つ管理指導といいますか、監督を強化して名義貸しを一日も早く直すとともに、タクシーの経営に当っては厳格な監督のもとに仕事をやらせるように特に要望して質問を終りたいと思います。
○委員長(天田勝正君) 本件に関して他に御発言ございませんか。では、今日提出された外国車輸入の資料等については、要求者であります高良、市川両委員ともにお見えになりませんから、これはまたあらためて取り上げることにいたします。 —————————————
○委員長(天田勝正君) 次に、港湾行政に関する件を議題にいたします。 御質疑のおありの方は御発言を願います。
○相澤重明君 さきの本委員会に運輸省の港湾局から横浜港における京浜港運の事業停止の取扱いについての書類を提出していただきましたが、その後一ヵ月間の業務停止をした後に、適法ないわゆる会社としての書類の申請が出されておるかどうか、これについて港湾局長から御回答をいただきたいと思うのです。
○説明員(天埜良吉君) 京浜港運株式会社の事業停止は、去る十月二十五日をもって切れまして、その後駐留軍においてもその期間中は注文をいたしませんでした。その後において注文を発注しておりますから、その欠格条項でありますが、全部まるなげというようなことは、絶対にないということで進んでおります。なお欠格条項でありまして、上屋の整備ということにつきましても、条件にかなうようにしておるように聞いております。これは書類その他でなしに現実に整備をされておるはずでございます。以上のような状況で京浜港運の問題については、これで完全に了承しているというふうに私は考えております。
○相澤重明君 運輸省に、いわゆるこうした欠格条項のあるものが、特に前に申し上げたように、料率の改訂等の際に、ダンピングを行うということは、非常に業界に混乱を起しておる、こういうようなことは十分おわかりになったと思いますから、今後は業界とも十分御相談をされる、あるいは関係の労働組合の人たちにも意見をお聞きになり、あるいはまた場合によれば雇用安定等の問題については、関係のそうした人たちをやはり審議の中に入れるというようなお考えを持っておるかどうか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○説明員(天埜良吉君) 従来もいろんなこういう問題については、自主的な会合ではございますが、各海運局単位でそういう会合を持つことになっておりまして、そのような協議をいたして参っております。今後もその点を活用して誤まりないようにいたしていきたいというように考えております。
○相澤重明君 特に横浜港とか名古屋港、大阪港、神戸港等においても、この米貨を取り扱う問題については、非常にこれらの港湾を根拠にしているところの業界の人たちは、やはり生命線ともいうべき問題があるのです。過日の大阪における全国の港湾業界の方々の全国大会におきましても、あなたも御出席をされて運輸大臣の祝辞をお述べになったと思うし、また運輸省に経過報告もされたと思うのです。一般的に国内の問題についても、港湾関係については特に力を入れなければならない現在の状況になっておるのです。そういう際に、少くとも日本と対アメリカとのこうした問題について、不必要な混乱というものはどうしても起しては私はいけないと思う。そういう意味で米国の予算がきまり、そしてこれらの業界の人たちの割当等がきまる際には、十分なる配慮というものを私はとってほしい、そして今港湾局長の言われるように、少くともそれが慣行であろうと、あるいはまた法律的な問題としては拘束力が薄いかもしれぬけれども、少くともそういう方向に立っていくように今後一そうの努力をしていただきたいと思うのですが、これは一つ運輸大臣に、今の港湾局長の言われたことは慣行上の問題としてお話しになったと思うのですが、少くとも今後はいわゆる国法を守るという建前において、運輸大臣がそうした努力をされるかどうか、この点について御回答をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) 今の横浜の事件、私も経過を局長から承わりました。そこで、日米合同委員会の特別委員会で今話を取りかわしたという、その詳細は局長から御報告申し上げて、われわれは何もアメリカに対してそう弱いことを言っておらない、やはり対等的に話し合いをしていく、こういうふうに進んでおるようでございます。その詳細は局長からお話し申し上げたいと思います。
○説明員(天埜良吉君) アメリカ軍の軍用貨物の港湾運送契約につきまして、昨年の十二月から非常な問題が起きて、当委員会においても非常な御心配をいただいたのでありますが、その後の経過は逐次御報告申し上げておりましたが、この際、大体の結末がつきましたので、その点を御報告したいと思います。 御承知のように、昭和三十一年の十二月二十四日でございましたが、日米合同委員会の日本側代表から日米合同委員会に対しまして、米軍用貨物の港湾運送契約につきまして、その円滑な調整をはかるべく特別委員会を設置してくれということを提起いたしました。そこで、この日本側の提案は第百五十四回日米合同委員会におきまして承認をされまして、特別委員会が三十二年一月二十四日に設置されたのであります。自来、特別委員会におきましては審議を重ねておりましたが、この前まだ決定といいますか、サインがしてございませんでしたので、参考資料として差し上げてございますような勧告書を日米合同委員会に提出することになりまして、それが三十二年九月二十七日でございました。で、これが三十二年十月十七日の第百七十三回日米合同委員会に正式に提出を見ました。去る三十二年十月三十一日、第百七十四回日米合同委員会において勧告書に日米双方からサインを取りかわして承認をいたしたようなわけでございまして、これによって今までの片手落ちな契約ということにならないようにすることができることになりました。ただ、現実の問題といたしましては、この両方の取りかわしが多少時期的に延びましたので、来年度の件については、と申しますと、十二月から契約が変りますので、その十二月から変る契約に間に合わないので、前からの契約の条項に従いまして、来年度の分については、三カ月今年度を延期して三月から入るということになりましたので、この取りかわしたサイン通りに今後は進めたいというふうに考えております。
○柴谷要君 私はちょっと方向を変えまして、定員制度の改正に伴って非常勤職員より定員内に組みかえを要する問題、いわゆるこれは定員増加の問題について御質問申し上げたいと思うのですが、特に港湾局といたしましては、私の調べでは常勤が三千三百五十八人、非常勤が六百八人というような数字が出ていると思うのです。この六百八人のうちから常勤職員に上げることになろうかと思うのですが、この制度の改正に伴ってどのようなお考えになっておられますか。これを資料があって御説明いただけるならお願いいたしたいと思います。また資料がお持ち合せがないようでしたら、後日資料を出していただきたいということをお願いしておきます。
○説明員(天埜良吉君) 現在の港湾建設に従事します職員の身分につきましては、いろいろ複雑な関係もございまして、ただいまお話がございましたように、定員というものにあげられておりますのが二千五百十二人でございます。そして常勤労務者、常勤職員というのが、お話の通りの三千三百五十八人、また常勤的非常勤職員というのが六百八人でございます。たまたま定員法の改正があって、これを定員化しようという話がございまして、港湾局といたしては、また運輸省といたしては、これは職務の性質、勤務の実態等から考えて、これは当然定員化すべきものだというふうに考えておりますので、全員定員化をしたいということで、関係の方面と折衝をいたしておる次第でございます。
○柴谷要君 私は前に国政調査ということで、委員長のお供をして北海道方面を回りました。特に港湾関係の問題にほとんど集中をして調査をしたのでありますけれども、非常にまあ港湾関係の最近の工事等もひんぱんに政府の意が注がれましてやっておられる。ところが、なかなか雇員事情が逼迫しておりまして、思うように進んでおらないという実情を私どもつぶさに見て参りました。今回この問題について、過去に港湾関係の問題、あるいは雇員問題についてどなたか国会の中で発言をした人があるかと思って古い議事録等を調べてみましたが、一回もない。こういう大事なことを見のがしておいてはいかぬということで、きょう勇気をふるって申し上げるわけですけれども、常勤的非常勤の六百八名を定員化するということだけでは、まだ私は不足しておるのじゃないか、こう思う。しかしながら、そう一挙にたくさんな要求をすることも、これはまた現状からは不可能と思いますので、できる限りこの六百八名を定員化して、これらの人たちにより一そうの能率的作業をしてもらう、こういうことが当面最も必要じゃないか、こういうふうに考えますけれども、この点大臣、政府部内において十分一つ善処していただきたいということをお願いするとともに、大臣の御所見を一つ承わっておきたいと思います。
○国務大臣(中村三之丞君) これは港湾関係だけじゃなく、各方面にずいぶんあるようでございます。私も非常にこれを注意いたしておるのでありまして、事情の許す限りこういうものは大いに解決していかなければならぬと思うのでありますが、今ここで何人どうするかということは、私も申し上げかねまするが、港湾関係だけでは今局長の申し上げましたように、これも予算省議の場合に私も大いに議論をしたのでございますが、今後はその方向に努めていきたいと思っております。これははなはだどうも納得のいかぬ点が多うございますので、これらの点も逐次改善をしていかなければならぬというふうには私は決心をいたしております。
○柴谷要君 時間がありませんから、また詳しいことは資料等をいただいたら、あるいはまた次に私どもも十分準備をしてこの問題は大いにやっていきたい、こういうふうに考えておりますが、当面港湾局長の方で計画されました事項を大臣は一〇〇%承認をされたということでございますから、ぜひこれが実現のためには閣内において十分な努力をお願いしたいということを申し上げて質問を終りたいと思います。
○委員長(天田勝正君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(天田勝正君) 速記をつけて下さい。 それでは他に御発言もないようですから、本日は、これにて散会いたします。 午後四時十二分散会