運輸委員会 第2号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1957/11/05
会議録
○委員長(天田勝正君) これより運輸委員会を開会いたします。 まず委員の変更について報告いたします。十一月五日木島虎藏君辞任、榊原亨君補欠に選任せられました。 —————————————
○委員長(天田勝正君) 運輸事情等に関する調査中、国鉄の電化に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。 なお、当局側の出席者を申し上げます。木村政務次官、權田鉄道監督局長、八木国有鉄道部長、山内自動車局長等でございます。それから国有鉄道側から並木常務理事、關電気局長、以上でございます。
○中村正雄君 国鉄の電気関係の担当の理事の方並びに局長に御質問いたしますが、国鉄の五ヵ年計画のうちの大きな柱になっております国鉄の電化計画については、本年度の予算の審議並びに運賃法の審議のときいろいろ審議したわけですが、その後の国鉄の電化の進捗状態について、特に計画とにらみ合せまして、計画にマッチした実行がなされておるかどうかという点について御説明願いたいと思います。
○説明員(並木裕君) 中村委員の御質問に対しまして御説明申し上げます。お手元に御要求によりまして資料がお配りしてあると思いますが、その資料の中におきまして五ヵ年の計画が載っておりますが、五ヵ年の計画は、全般で三千三百キロで千八百二十一億という金額になっております。これを平均いたしますれば毎年百八十二億くらいの資金を投資しなければならない姿になっておるわけでございますが、これは当初の問題でございますので、そう全面的にも資金が投ぜられないのでありまして、この資料の五ページをごらん下さいますというと、この資料の五ページでただいま着工しておりますところの線は北陸線でございます。北陸線は米原−富山ということになっておるようでございますが、これが米原から敦賀の間を本年の十月に開通いたしまして、この北陸線の工事につきましては予定の通り完了いたしました。ただし、この富山までの問題でございますが、これは敦賀と今庄との間におきまするところの長距離隧道がございますので、これの完成と相見合いまして、富山までの複線の完成等を待ちまして電化を完成するように今考えておるのであります。 次に東北本線でございますが、東北本線は、ここにもございます通り、三十一年度に七億四千万ばかり投資しておりますが、これは大宮から宇都宮、宇都宮から福島というふうに向って進んでおります。ただいまのところ、この東北線につきましては、宇都宮までの開通がまだ確たる決定には至っておりませんが、工事その他の進捗状態から見ますというと、来年の四月の末ごろには宇都宮までは開通できるという見込みになっております。これも今のところ所期の予定通り進んでおります。ただし、もう一つ問題になっておりますのは、財政投融資の圧縮のために、国鉄におきましては百億近いところの問題がかぶさっておりますので、この問題があるいは宇都宮までの開通に対するところの車両の決算に影響するかと存じますが、しかし、車そのものは製作工程に進んでおりますので、四月に入りましての決算によりますれば、予期の開通を極端におくらせることなく進むだろうと思います。 次に山陽本線の問題でございますが、山陽本線の問題もただいま大阪方面から姫路に向って工事を進めております。それでこの姫路までの開通は、姫路駅構内の改良がございますので、この改良を待って開通いたしますと半年ばかりおくれますので、何とかしまして姫路までの投資します設備を生かしたいという気持におきまして、姫路まで何とかして来年の四月の末ごろまでには旅客の開通を完成さしていきたいのだということで今進んでおります。それから姫路の改良が済みました上で三十四年の十月ごろに貨物の開通を進めていきたいということでございまして、これを今のところ私どもが立てました計画の線に沿うて進めております。 次に山陽本線の先の問題でございますが、これは姫路から岡山に向うのでございますが、あの姫路−岡山間におきましては、御承知の通り約一キロの船石隧道がございますので、その隧道は電化をやりますためにはどうしても改修しなければならぬというので、どうしても上り線一本を代替線として掘さくいたしまして、これが約二年半ばかりかかる予定に相なっておりますが、二キロばかりの線を掘さくいたしまして、現在、線を一本掘さくいたしまして、工事を進めていくということにいたしました。もう一つは、岡山駅構内の八億ばかり改良がございますので、この改良と相待ちまして進んでいくという問題と、もう一つは、来年度予算というものがいかなる姿になりますかは存じませんが、これがもしも国鉄が今運輸省に対しまして要求しますところの五ヵ年約六千億の中の、平均千二百億という一つのワクを考えました場合に——としますれば、岡山までの開通というものは、その資料の七ページにも書いてあります通り、岡山までの開通は何とかして三十五年四月までに進めたいというところの予定になっております。 それから次に五ページの表の常磐線の問題でございますが、これは常磐線は電化工事の第一期線に入っておりますので、相当輸送量も激しい所でございますので、何とか電化しなければならぬという問題にはなっておったのでございますが、御承知の通り、あそこに柿岡という所に地磁気観測所がございまして、あの地磁気観測所のそばを常磐線が通る関係で、早くからこの常磐線というものは電化の唯一の候補地になっておったのでございますけれども、どうしても現在の直流の電化につきましては、あの地磁気観測所に相当大きな影響を及ぼすためにできないというところの余儀ない状態になっておりますので、この問題をどう解決しなければならぬかということを研究しましたところ、これは御承知の通り仙山線におきまして交流電化という問題をいろいろ研究した結果、交流電化ならばこの柿岡地磁気観測所の測定に影響なくいけるのだというところの技術的結論を得ましたので、これは何とかして一つ交流でやっていきたい。それにはまずここに使いますところのいろいろの交流電気機関車の問題、あるいは交直両用電車の問題その他いろいろな試作に入っておりますので、私らとしましては、来年度からはぜひ一つ常磐も手をつけたいという計画になっております。 それがただいまのところの現状でございますが、来年度に対しまして、はっきり先ほど申しました一つの国鉄が要求しますところの平均千二百億の予算、もしもこの予算が通るとしますれば、この予算のもとにおきましては、山陽線というものをなお姫路から先に向って進み岡山、岡山から糸崎に向って進む線と、もう一つは、この電化工事の第一期にもあります通り、北九州を中心としますところの一つの電化問題と同時に、この山陽線というものは、関門に一つの現在電化の基地がございますので、北九州一帯、逆にまた山陽線を西からやってきて広島辺で結びつける構想もなきにしもあらずというのでございまして、やはり北九州の方の電化にも来年は着手したらどうかということで、一応私らとしましては、下関−岡山間の問題と、下関からまた鳥栖の方の問題につきましても、予算も一応計画としては、載せてあるような次第でございます。 それから東北本線は、来年におきましては、なおさらに福島方面に向いまして進むような計画になっております。ただここで先ほどからも申し上げます通り、問題は、この五ヵ年の計画の三千三百キロというものを、もしもここで完成するといたします場合におきましては、年度当初におきましては、やはり第一年、第二年におきましては、老朽取りかえその他につきまして投資を重点的に入れる関係上、どうしても電化の予算というものは尻上りの傾向に、そういう形をとらざるを得ないのではないかというふうに考えております。同時にその老朽取りかえの点におきましても、この電化の三千三百キロの計画の中で、千八百二十一億のこの予算の中で蒸気機関車は作りませんで、電気機関車へ、あるいは電化をします場合にその支障となりますところの隧道の老朽取りかえの問題、あるいはまたその他の設備の老朽取りかえの問題は、この電化三千三百キロの計画の中に含んでおりますので、ちょうど電化三千三百キロを進めます上におきまして、その中で同時に老朽取りかえの線も進めたいという形で進めていきたいというふうに、ただいまのところ考えておるような次第でございます。
○中村正雄君 総括的に並木理事にお伺いしますが、今の御説明を聞いて参りますと、大体本年度においては五ヵ年計画の第一年度として計画通りに進んでおると、こういうふうに聞いていいのですか。
○説明員(並木裕君) そのように御解釈下さればけっこうでございます。
○中村正雄君 もう一つ、政府の財政投資の圧縮の関係が今年度の五ヵ年計画に影響を与えるような懸念はないですか。この点についてもう一度伺います。
○説明員(並木裕君) ただいまの御質問に対しまして申し上げますと、電化の問題としまして百億の財政投融資として、どういう方面に影響するかと申しますというと、これは先ほども申し上げました通り、東北本線におきまして、宇都宮までの開通に対するところの車両の決算問題、この問題がやはりひっかかってくるのではないかと存じます。それからもう一つは、姫路から岡山までに対するところの工事費におきましても、やはり節約を余儀なくされるのではないかと思います。 それからもう一つは、東北本線としましての、観光線を兼ねておりました日光線の問題でございますが、これも削らざるを得ない状態になるのではないかと思います。この意味で本年度はその程度に考えております。
○相澤重明君 今の答弁で、三番目に言ったのは……。
○説明員(並木裕君) 東北本線の宇都宮から日光に参りますところのこの線も、全体の計画から見まして、何とかしまして、あそこの日光に行く線も中途半端な線であるから、電化をすべきであるということで話し合いまして、その線で進むところでございましたけれども、これもその際に財政投融資の関係で押えざるを得ないのではないかというように考えております。
○中村正雄君 投融資関係の規制によって節約して何とかできるというのであれば、これは節約してもらったらけっこうでありますが、その政府の方針によって五ヵ年計画に狂いがある、ある程度削減してもやむを得ない、こういう並木理事の御答弁ですが、そうしますと、大臣が見えていないので政務次官にお尋ねするわけですけれども、特に本年度の運賃値上げ法案の審議のときに政府がたびたび声明しましたように、国鉄の五ヵ年計画を実施するために運賃値上げをやるのだ、主題目は五ヵ年計画の実施が主題目であって、それに対する財政上の裏づけとして運賃の値上げ、こういう話で前の国会でこの問題は議論されたわけなんですが、その後事情の変化によって財政上の変化を来たしておるわけですが、そのときには予算委員会でもこの委員会でも、たびたび各委員から念を押したように、五ヵ年計画は政府があらゆる政策に優先して実施する、こう言って国会で大みえを切っておいて、しかも、第一年度の初年度において、すでに財政面からのやはり規制によって計画がそごを来たすということは、われわれとしては困ると思うのです。これに対して、わずかといえば失礼かもしれませんが、百億の財政面からの資金の足らないことによって、初年度においてすでに、一部ではあるけれども、蹉跌が来るかもしれない、こういうことについて、運輸大臣としてはどういうふうにお考えになっておりますか。それの対策についてお聞きしたいと思います。
○政府委員(木村俊夫君) 今お尋ねの点でございます。が、財政資金の国鉄に対する影響については、まだ大蔵省と折衝を続行中でございます。まだ結論が出ておりません。しかしながら現在のところ、大蔵省としましては実行上非常に締めてきております。私たちとしては、この電化工事の進捗に遺憾のないような資金の出し方をしてくれるように極力大蔵省とは折衝をしております。万一この実行に差しつかえがあるような財政状況になりました節は、もちろん当委員会にもその点は御報告いたしまして、あるいは御了承を得ることになるかもしれませんが、現在のところは、まだその機には至っておりません。なおさらに努力を継続するつもりでおります。
○中村正雄君 投融資の圧縮の問題については、国鉄に関しては結論が出ておらない、当初の計画通り確保する方針で運輸省も努力しておる、こういうように了解したらよろしいのですか。
○政府委員(木村俊夫君) 今おっしゃる通りであります。
○中村正雄君 並木理事から御説明のありました細目について、ちょっとお尋ねしたいのですが、この計画のうちの一番下の鹿児島線の欄ですが、これは門司港−久留米間三十三年度以降、こういうような計画になっておりますが、先般当運輸委員会から北九州地区の視察にわれわれ派遣されましたときに、北九州の工業地帯の輸送力等をいろいろ調べ、また関係の鉄道管理局、あるいは地元の人たちのいろいろ陳情を受けたときに、少くとも北九州の電化については、早急にやってもらいたいという切なる要求があったわけなんです。この計画を見ますと三十三年度以降と、こうなっておりますが、三十三年度は来年度なんですから、来年度門司港から久留米間、これは全線とはいきませんけれども、少くとも北九州の密集地帯についての電化よりも電車化の問題ですね、それについてどういう計画をお持ちになっているか御説明願いたいと思うのです。
○説明員(並木裕君) ただいま御質問の北九州の電化の問題でございますが、中村委員も御承知の通り、国鉄で立てましたところの電化と申しますものは、やはり幹線電化ということが主体でございまして、それで、それに伴いましてその辺に都市が非常に分布しているというような所におきましては、そこに電車化ということが伴うということで、建前としましては、第一に幹線電化ということに主体を置いているようなわけでございます。そういう点から参りまして、この五ヵ年計画で樹立いたしました中に、鹿児島本線は門司から鳥栖という所まで計画しておるのでありますが、ただいま先生のお話にありましたように、北九州の大都市の建設と並びに貨物輸送の非常に大きな動きその他から見まして、どうしてもこれはやはり早く電化しなければならぬのじゃないかという声が国鉄内においてもわいているのであります。そこで、来年度あたりは、何とかしましてこの第一次計画にのっとりますところの北九州を中心にしました電化にやはり着手する方がいいではないかというのでありまして、もしも来年度、五ヵ年の平均の千二百億くらいの予算がもし通過いたしますれば、その辺も考えてみたいということになっております。と同時にもう一つは、先ほど先生のお話にありました電車化ということの要望が地方におきましても非常に切なるお話を承わりましたのですが、御承知の通り、あすこは線路容量が複線になっておりますので、目下複々線工事を進めておりますので、もし電車を入れるといたしますれば、現在線におきまして動いているところのローカルの客車を電車に振りかえるというようなところに若干プラスの辺で考えなければならぬのじゃないか。先ほどのフリカントな電車化は現在線ではなかなか望み得ないのじゃないかというような点におきまして、まず幹線電化にからんで現在のローカル列車を電車に置きかえるという程度のまず電車化というところしか考えられないのじゃないか。しかし、先ほど申しましたように、第一次の計画にのっとりますので、その辺を勘案いたしましてやはりあの辺に着手してみたらどうかという今空気になっております。
○中村正雄君 今の御説明を聞いて参りますと、来年度当初の計画通りの資金が確保できれば北九州の電化と、今お話のありましたローカル線を電車化するということについては、来年度着工したい、こういうようなお考えだと聞いていいのですか。
○説明員(並木裕君) そのように御解釈されてけっこうでございます。
○中村正雄君 政務次官にお尋ねするわけですが、今大蔵省で来年度の予算の査定中だと思いますが、先ほども言いましたように、五ヵ年計画というのはあらゆる政策に優先してやるのだという大みえ切って政府が出したものであって、来年度平均の千二百億ですか、これの確保ということについては、もうすでに前国会において、今の内閣が続く限りにおいてはやるものだと、こう了解しておったわけですが、ところが、非常に慎重な言い方だと並木氏の言い方は思いますけれども、われわれとしては、来年度やはり第二年度として当然それだけの予算は確保できるものだと理解しているのですが、運輸省としてはどうなんですか。
○政府委員(木村俊夫君) もちろん運輸省としましては、五ヵ年計画の二年度の完成につきましては、重大な決意を持って臨んでおります。もちろん財政資金その他予算の確保については、まだ折衝中でございますが、政府としてはそういう心がまえで臨んでおります。
○中村正雄君 並木理事にもう一点お尋ねしたい点は、計画通り大体進んでおるわけですが、一応資金の裏づけ等については、政府においては相当決意を持って考慮されておると思うのですが、問題は実施期間の問題なんです。地方局におきまする実施機構の問題なんですが、こまかい点でありますが、今大阪−下関間の電化の問題について、来年度姫路までやる、それ以後岡山まで延ばす計画をやる、こういうふうになりますと、問題になりますのは岡山の管理局の機構の問題ですが、御承知の北陸線をやりますときに、計画に入りますときに、金沢の管理局に電気部を設置して事務を担当さした。これと同じように今、岡山の管理局には電気関係の機構が小さいわけなんですね。従って、岡山の管理局にやはりこれを実施するためには電気部は当然設置されると思うのですが、これらの計画については、一体いつごろ実施される予定か、腹案があれば御答弁願いたいと思います。
○説明員(並木裕君) ただいまの問題でございますが、これは先ほど御指摘のありました通り、北陸線の電化の場合におきまして、金沢管理局におきましても、電気の機構が責任体制としてはっきりしたものがなかったのでございまして、これを地方の支社長並びに本社におきまして、やはりこの電化を進める上におきまして、同時にあすこは交流電化でございましたので、いろいろ通信装備その他新しい技術を総合しなければならない関係で、どうしても電気的に技術的にわかる責任者を置かなければならないという声が強くなりまして、先ほども御指摘になりました通り、金沢に電気部を置いたのでございます。岡山につきましては、これはやはり電化を進める上におきまして、今までの例から申しますというと、電化しました後に電気部ができたのでございますが、北陸線の例から見まして、やはりその電化をする前に体制を整える上におきまして大事な問題でありますので、まだ置くということも決定はされておりませんけれども、金沢の例から考えまして、地方管理局長並びに支社長としまして、この工事を遂行する上におきましても、切なる希望が出て参りますと存じますので、また本社におきましても、やはりこの工事を進める上におきまして、また将来の保守につきましても、やはりそういう責任体制の強い機構が必要であると存ずる次第でございます。
○中村正雄君 ちょうど運輸省の權田局長も見えておりますので、変ったことでちょっと御質問したい点がありますが、これはこの前の委員会で江藤委員から修繕費の問題、特にまあ施設関係の修繕費の問題について御質問があったわけですが、並木さんがお見えになっておるので、電気関係の修繕費について一言お尋ねしたいと思うのです。本年度のたしか予算委員会の運輸省、国鉄関係におきまする分科会の席上であったと思うのですが、前年度の予算に比べて本年度の修繕費の予算が少いということを質問したときに、たしか權田局長であったと思いますが、これは確かに数字の上では少いわけでありますけれども、今までの国鉄におきまする修繕費予算というものは、修繕費に全部使われておるわけじゃなくて、ほかのいろいろな費目に流用されておったわけで、従って、今度はそういうことはなしに予算を組んでおりますので、従って、前年度に比べますると、確かに予算の額は少いけれども、前年度の決算額と比べれば少くはなっておりませんから御安心下さい、こういう御答弁が權田局長からあったと私は記憶いたしておるわけなんです。確かに国鉄から先般出されました資料を見て参りますと、權田局長の答弁の通りのわけなんです。たとえば電気関係を見ましても、三十一年度の予算は六十七億、今年度の予算は六十三億、少くはなっておりますが、前年度の決算は五十七億であって、本年度予算は前年度の決算よりも多い予算が組まれておるわけです。従って、これでまあ大体国鉄の修繕関係の運営はできると私たちも安心いたしておったわけでありますが、その後各地方を歩きますると、修繕費の不足で国鉄の運営に支障を来たしておるという声をよく聞きますもので、先般国鉄から出されました資料を見ますると、本年度は六十三億八千万が電気関係の修繕費として出されておりますけれども、実際に各管理局に配賦されて使われておりますのは、これの約五五%の三十五億八千万しか配賦されておらない、こうなっておるのです。従って、残りの約二十七、八億というものはどういうふうになっておるのか。これはおそらく年度当初に一ぺんに配賦せずに、大体六割程度配賦いたしておって、状況を見た上であとの四割の保留分はそれぞれ実施される、これは実行予算を組む上においては当然の操作でありますので、そうだろうと想像しておったわけでありますが、いつになりましてもやはり年度当初配賦した予算だけであって、あとの保留分が全然配分されておらない、こういうことでありますので、一体残りの分はいつごろ各局に配賦して修繕関係の仕事を進めていくのか、国鉄並びに運輸省の関係者に一つ御質問したいと思います。
○説明員(並木裕君) ただいまの問題につきまして、私、実は全般の問題を存じませんので、経理関係の常務理事から御連絡をさしたいと思います。ただ、先ほどから先生のお話のありました通り、私の方でも、この地方におきますところの修繕費関係の予算というものが非常に本年は少くされていることにつきましては、これは私どもも非常に、修繕費の性格上、これはやはりコンスタントに集中さるべきものでございますので、来年におきましては、この修繕費をもう少し強く要求をいたしまして、そして現場の補修に差しつかえないようにしていきたいというふうに考えております。特に電気関係におきましては、昨年の年度当初の予算に対しましては、やはり平均六〇%くらいの配賦になっておるように承わっております。
○中村正雄君 来年度の決意はまた来年度のことであって、私は当面の本年度の予算の使い方を御質問しているわけなんで、結局權田局長の答弁で、われわれは一応満足してあの予算を通したわけなんですが、実際国鉄関係で使われておりまする予算の内容を見ますれば、通しました予算の費目の六割くらいしか現在までに予算の費目に従って使ってない。もし保留分がないとすれば、あとの四割は違う面に使われた、こうなる。こうなりますと、何のために予算を国会に出して各費目別に御説明になって通しているのかわからないと思う。おそらく、私は善意に解釈しているのですが、これは操作上の問題であって、一ぺんに配賦せずに、六割は配賦しておく、あとの四割は保留しておって、そうしてやはり推移を見た上で第二次的に配賦するのだ、こう私は了解しておるわけなんです。従って、国鉄にお尋ねしたいのは、第二回目の配賦をいつごろおやりになるか、これを質問したいわけなんです。従って、並木さんでは今数字の関係はおわかりにならなければ、次回でもいいから、一つ国鉄の責任者に来てもらって、この修繕に関しまして——きょうは電気関係を質問しているわけなんですが、これの今後の配賦はいつごろやるか、どういうふうにやるかという点の御答弁を願いたいと思います。
○政府委員(權田良彦君) お答えを申し上げます。予算上の修繕費の問題は、今中村先生のおっしゃった通りでありまして、前国会に御説明申し上げました通り、当初運輸省の方で調整いたしまして大蔵省と協議して作り上げました修繕費は、今中村先生のおっしゃった通りであります。すなわち前年度以前においては、これはいろいろな関係がありまして、修繕費に修繕費以外のものが計上されておりましたので、各年度の決算を参考にいたしまして、それに修繕費増を伴います業務量増を認めまして、修繕費を積み上げまして算定いたしております。なお、本年度の予算から新たに資産増を伴いますいわゆる大修繕というものが、はっきり工事費へ移っておりますので、その関係を工事費の方へ計上して、修繕費から落ちておりますので、予算面の比較からすると、相当大幅に落ちたように見えますが、前年度以前の修繕費の決算から見ますと、今年度の修繕費は、先生のおっしゃった通り、増額になっておるはずであります。で、その予算で出発をいたしまして、あとは今御指摘のような事情が国鉄の部内にあるかとも存じますが、その詳細は、予算の運用に属すことでありまして、国鉄においてすべきことでありまするので、この内容については、運輸省としては、これは予算は国鉄に使用方をこの費目についてはまかしておりまして、別に認可も何もないのでありますから、実際の運用方については、国鉄の責任者からお聞き取り願いたいと存じます。
○中村正雄君 権限の問題にすれば、国鉄が自由にできるようになっているのでけっこうなことですが、ただ政府委員としては、一応予算を通すときに、純修繕費だけを本年度はあげておるので、それを前年度に比較すれば少くなっておらないから大丈夫ですと、こういう答弁をなさっておって、その御答弁のありましたことを信用してわれわれ予算を審議した。その予算の半分余りしか実際は使っておらなくて、それ以上のものは、もしよそに使っておったとすれば、権限は国鉄にあるかもしれませんが、やはり運輸省が僕は国会に対して責任があるだろうと思うのです。従って、私は先ほど善意に解釈してまだ保留分があると思っておりますが、この次に国鉄の責任者に御答弁願うときに運輸省もともども連帯責任で御検討願いたいということをつけ加えて、私の質問を終ります。
○相澤重明君 今の中村委員からの御質問で、先ほど並木理事なり權田局長から答弁されておる中で、昨年は当初にすでに六〇%くらい出しておる。今年は、先ほど中村さんが言うのは、五五%程度だと、そういうことを言われておったのですが、一体それはなぜそういう五%をさらに今年に限って切り詰めなければならぬか。それはひとえに財政投融資の問題が今交渉しておって解決しないから、そういうふうにしたということなのかどうなのか。
○説明員(並木裕君) ただいまの御質問でございますが、五%の差がどうかというのは、これは別に深い意味はみいと思いますが、問題は財政投融資の問題がこの方に影響したかという問題でございますが、私ども知っておる限りにつきましては、財政投融資がそれに影響したとは考えておりません。がしかし、これは経理担当の常務から次の機会におきまして御答弁申し上げたいと思いますが、御了承願いたいと思います。
○相澤重明君 もちろん小林君なり吾孫子君なり来ればわかるかもしらぬけれども、先ほども言われておったように、少くとも今年度の当初予算を編成するに当って、とにかく五ヵ年計画というものを推進するために運賃値上げというものが行われたということは、もうだれが何と言おうと隠すことのできない事実なんです。しかも、昨年のいわゆる、電化に対する投資額は少いから、少くとも今中村委員が言われるように、実質的にこれが多くならなくては実際の今の輸送隘路というものは打開することはできない、こういった各般から議論をされて、今日のこの額というものはきめられておるわけなんです。そういう面からくれば、昨年の実際投資に使った金よりは多くなくちゃいけないというのは、これはもうだれが考えたって当りまえの話です。額がふえているのに使うのを縮めていくというのは、どうしたって理屈が通りっこない、それを少くしたという。五%か三%か知らぬが、少くしたというのは一体何なのか。これをやっぱりはっきりして、あとの保留分が四〇%の保留分になるのか、実際にどういうふうに使われるのかということはまあ経理上の問題として、今中村委員の言うように、今後も昨年のものよりはもっとふやさなければ国民が期待しておるところの輸送力の隘路打開というものは五ヵ年間にできないのだということなんです。当初の計画がどうしてそういうふうに変更されなければならぬのか、その変更された理由というものを明確にしてもらいたいと思います。
○政府委員(木村俊夫君) 今のお尋ねのところは、実は私も今まで明らかにしなかったのでございますが、もちろん国鉄に関する予算使用の問題、これはまた運輸省として重大関心を持っておりますので、次の機会に経理担当の者を呼びまして、この年度当初の工事計画あるいは経理計画上何らかの理由があったと思いますから、その点を明らかにしたいと思いますから、御了承願いたいと思います。
○井村徳二君 北陸線の電化の敦賀−富山間における現在の実施計画の進め方の状況をいま少しく詳細に御説明願いたいと思います。
○説明員(並木裕君) 北陸線につきましては、三十一年度から三十六年度末までの計画になっておるのでございますが、それで当初の問題におきましては、初め敦賀−米原をやりましたならば、逆に冨山方面から固めてきたらどうかという考え方もございましたが、いずれにいたしましても、あそこの十三キロの長い隧道というものが相当年月かかりますので、その前に富山方面をちょこっとやったのでは、電化工事上も工合が悪いので、これはやはり隧道の抜け切る時期を待ちまして富山までの電化を完成するということになっております。 —————————————
○委員長(天田勝正君) ちょっとお待ち下さい。手続の関係がございますので、この際途中でございますが、お諮りいたしたいと存じます。 先ほど開会前の懇談会におきまして御了承を得たところでございますが、参考人出席に関する件についてでございます。近来北陸地方の地盤沈下の問題が大きな問題となっておりますが、その中心地であります新潟県知事北村一男君が目下在京中でございます。従いまして、この際北村知事を参考人として本委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 —————————————
○柴谷要君 電気関係工事施行に伴う工事要員について、少しく理事の方で計画性をお持ちになっておられましたら、その説明をまず最初にお願いをしたい。
○説明員(並木裕君) 電気関係といたしましては、直接のこの工事をやりますところが、東京方面におきましては東京電気工事局でございます。それから関西方面を中心といたしましてやりますところの工事部隊は、これは大阪電気工事局になっておりますので、大阪とこの東京の電気工事局の要員に対しまして、来年度におきましては工事がいよいよ盛んになりますので、若干のやはり増員をしなければならぬであろうということも、電気局としての体制は考えております。今ここに具体的な数は私存じませんが、現在ではやはり何ともならないだろう、どうしてもやはり若干の増員をしなければならぬだろうという考え方でございます。
○柴谷要君 国鉄は定員法以来、新規採用というものは今日まで全く閉ざされております。ために要員事情というものが非常に逼迫して、設計、施工、あるいはその他いろいろな面において非常に要員の面が行き詰っているために、十分な体制にはないと思う。ところが、国鉄五ヵ年計画といういわゆる至上命令のもとに、国鉄は五ヵ年間に所期の目的を達成しなければならぬ、こういう事情にあるかと思うのであります。ところが前回の委員会で私が指土描いたしましたように、施設系統においても工事予算のワクはあるけれども、さて、現在の機構なり、要員で割っていくと、どうしても五ヵ年では遂行できない、数字的には十二年半もかかってしまうというような数字が出てきてしまう。こういう事情の中で、やはり電気関係も別ワクであるとは考えられません。それで今日与えられた工事を消化していく上には、どうしても最小限度の要員というものが必要である、こういうことでわれわれが検討した結果出てきた数字というものが明らかになっている、これを参考までに並木理事に私の方から教えておきたいと思う。ということは、電気工事関係の少くとも電化工事に必要な要員は、最小限度に見積って九百名の要員というものは採用しなければならぬ。それから信号保安工事関係については、少くとも四百名からの補充をしなければならぬ。また電気関係は特に技術を必要とするために、新規養成等を含めて要員事情を考えていかなければならぬ。これらの問題を考え合せるというと、どうしても三百名必要だ、そうするとやはりこの五ヵ年間の工事を完成するについて必要な電気関係の工事要員というものは千六百名を下る数字ではいかぬ、こういう結論が出てくるわけなんです。これらの問題を総合して実際にその要員を充足して、五ヵ年間に所期の目的であるところの完全電化というものが行い得る体制にしなければならぬと思うのだが、そのような決意を持って臨んでおられるかどうか、この点を一つ明らかにしてもらいたいと思うのです。
○説明員(並木裕君) この与えれました五ヵ年の計画を何とかしましてこの機会に完成するよう非常な決意を持って進んでおります。
○柴谷要君 ややもすると電気関係は国鉄部内において少数民族といわれておる。(笑声)というのは、電気は非常に人員が少い。これはオートメション化が進んでおって、非常に人員が少いために、部内においては少数民族としてややもすると迫害されている傾向がある。そのために要員事情などについても特に逼迫しておるけれども、いわゆる職員の熱意によって今日までカバーしてきたというのが実情だと思う。しかも、電化はこれは国民をあげての要望であり、国鉄の五ヵ年計画においては、特に電化というものについては、国民が重大な関心を持っておる。これを完成するためには、少数民族ここにありという意気を示して、少くとも最小限度の要員は確保しなければならぬと思うのだが、それだけの用意が国鉄にあるか、それとも運輸省がそういうような実情を十分調べて対処する意思があるかどうか、政務次官からも見解を披瀝してもらいたい。
○政府委員(木村俊夫君) 電化工事の進捗につきましては、運輸省も重大な関心を持っておりますことはもちろんでございます。今御指摘の点につきましては、十分予算措置その他について考慮いたします。
○柴谷要君 並木理事、どうか一つ私が今申し上げた数字だけは絶対に確保してもらいたい。そうしないと五ヵ年間の工事の遂行はできませんよ。その点はぜひ、運輸省当局も認識されたようですから、十分一つあなたの手腕を発揮されて、これは私が言ったのは専門家だからごく最小限度に謙虚な気持で言っておるので、これだけは確保するというその決意を一つ述べてくれませんか。
○説明員(並木裕君) 柴谷先生はよく国鉄の事情もおわかりになりますし、また電気関係も非常にお詳しい方でございますので、ただいま確たるところのわれわれの進むべき道を御指示のありましたところにつきまして、十分大きな熱意を持って進みたいと存じております。
○相澤重明君 簡単にお聞きしたいと思うのですが、特に通勤時のラッシュ・アワーを緩和するということは、国鉄あるいは運輸省の問題として非常に重要な問題であったわけですが、東京周辺に対するこの問題をどういうふうに進めておるか、その点について一つ御説明をいただきたいと思うのです。
○政府委員(權田良彦君) 都市を中心とします通勤輸送の緩和がきわめて重要であり、かつ急ぐものであるということは、相澤先生の御指摘の通りでありまして、この点についてはすでに先生もよく御承知の通りの施策を進めておるわけでありますが、運輸省といたしましても、御承知の通りに、すでに法律で作っていただきました都市交通審議会から東京関係についてはすでに御答申をいただきましたあの線に沿って協力を進めておるわけであります。また大阪につきましては、現在大阪部会がほとんどもう最終に近づいておりまして、近く最後的な御答申を大阪部会としてもお出しになると思います。 これらを通じて言えますことは、御案内のように東京については、国鉄の電車によります輸送というものは非常に大きな役割を持っておりますので、これはすでに国鉄の五ヵ年計画でも御説明いたしました通り、本年度からこれのいろいろな線路関係、駅の改良関係、特に電車の装備というものに重点を置いているわけでありまして、これはもちろん来年度の予算を目下調整中でございまして、いろいろ検討をいたしておりますが、この際においても都市通勤あるいは電車というものの大都市のいろいろな線路関係、施設関係、電車の装備関係にはなお重点を置くように、私どもの方でもそういう方針で調整を加えておるわけであります。 さらにこのほかに、すでに御案内の、まず都市内の交通の大もとであります地下鉄道の建設については、東京は交通営団を中心といたしまして、本年度は昨年度に比べますると、五割増しの約六十数億の工事資金を投じまして、これは計画通り工事が進んでおります。現在の東京駅まで池袋から来ております線、これが今銀座の方に向って工事ができておりますが、あの銀座までの開通が本年内にできるだろうと思います。なお、これができたら新宿方面に一そうスピードを上げて建設させる、さらに本年度からは、これは都市交通審議会の御答申もございまして、特にこれを促進せしめるの必要上、東京都においても並行的にこの建設に着手するということに決定をいたしまして、これも年度内に着手のめどが立つことと存じます。 それから大阪方面におきましても、先ほど申しました大阪部会の御答申を待って、いろいろ国鉄、私鉄、バスを通ずる強力な手を打って参りたい。これはまあいろいろ御指示によりまして、特に私どもも国鉄、私鉄、バスというものを通じて、都市の通勤輸送についての緩和を今までより急いでやるという気持でやっておりますし、なお今後も一そう努力をいたしたいと思っている次第でございます。
○相澤重明君 今の權田局長の答弁ですと、もちろん東京周辺の場合に、特に地下鉄が多額の投資をして完成した場合には、大きく緩和されるということは、これはよくわかります。問題は国鉄路線の中でも一番黒字を持つといわれる山手、中央線ですね、このラッシュというものは非常に激しいということは、私が運輸委員会で何回もこれは申し上げたことなんですが、今では調査とかあるいは設備とか車両とかいうことを言われておるが、具体的に山手線や中央線についてどうなるか、第一年度にこの五ヵ年計画の中でどこを仕事を始めたのか、どういうふうにやっておるのか、こういう点の少くとも発表が私はあっていいと思うのです。そういうことができておるのか、それともできないのか、こういう点についてはいかがなんですか。五ヵ年計画の第一年度は山手線、中央線についてはやらぬというのですか。
○説明員(並木裕君) 今相澤先生の御質問でございますが、きょう実はちょうど電化問題というところにはっきりした問題がございましたので、一般の線路、車両その他全般に対するところの東京都市を中心といたしました通勤緩和に関する線路網の関係資料が集まりませんので、いずれまたこの次の機会におきまして、先生の御質問に対して具体的なお答えを申し上げたいと思います。ただ問題は、私としましての関係は、中央線におきましては御承知の通りお茶の水−東京間の張りつけ問題、あるいはまた車両におきましては御承知の通りモハ90という非常に足の早い高速度のやつを順次に入れまして、少しでも時差を縮めていくように努力するつもりであります。
○相澤重明君 今の山手線、中央線の具体的な説明が、当然運輸委員会だから、あれだけの問題になった私は運賃値上げの問題であるから、特に第一年度についてこういうふうに具体的に作業が進められておるということが発表がなければ、幾ら口で答弁されても実際にはわからぬわけだ。従って、そういうふうな当初計画について、どういうふうに作業が進められておるかということの資料を一つ提出していただきたい。 それからいま一つ、先ほどからお話を聞いておると、私は閉会中の本委員会においても運輸大臣にたびたびこのことを追及をしておったわけですが、政府の言う財政投融資が一割五分のスロー・ダウンをしなければならないといったけれども、特に国鉄の場合には、少くとも利用者から運賃値上げをしておるという状況から考えると、一般の財政投融資のスロー・ダウンというものと同じように考えることはできないと私は思う。少くとも利用者がそれだけの運賃の値上げをされておるのだ、こういう面から考えると、私は大蔵省がどういう見解を持っておるかということをこの際明らかにしてもらわなければならぬだろうと思う。国鉄当局があるいは運輸省が大蔵当局と折衝をしております、できるだけ本委員会における趣旨というものを生かして大蔵大臣とも折衝します、こういって運輸大臣も何回か説明された。先ほどの答弁を聞いても、現在交渉中であります、交渉中々々々ということで年内は終ってしまう。来年度の予算の編成過程において、まあ来年の一月、二月、三月というわずか二ヵ月か三ヵ月のうちに大蔵省の最終的な態度がきまった、こういうところに実は計画性のない仕事というものが出てくるわけなんです。私は少くとも本委員会として考えるならば、もうすでに年末に押し迫っておる現状から考えても、大蔵省の態度のきまらない理由というものを、本委員会に関係者を呼んで、そうして本問題を明らかにしてもらいたい、こういうような現在段階ではないか、私はそう思うのです。ですから、運輸当局なり国鉄当局からそういう立場で目下交渉中ということで今後も続くとすれば、委員長は本委員会の空気を、皆さんの御意見を聞いて、私は大蔵省当局を本委員会に呼んで、そうして大蔵省の立場というものを一つ率直に聞いてもらいたい。そうでなければ、いかに政府が言う財政投融資の一割五分のスロー・ダウンということを言っても、受益者から費用を取り上げておって、その費用さえも、なおかつスロー・ダウンしなければならぬ、どこにその五ヵ年のいわゆる計画性というものは持たれるのか、こういうことを国民は疑いたくなる。少くとも本委員会は国民の負託にこたえて、輸送の隘路を打開するということを至上命令として運賃値上げというものは決定をされている、こういう問題を私は、見のがすわけには参らぬのです。従って、委員長はこの第二の、いわゆる運輸当局なり国鉄当局から言われる今の、もう国会が五月十九日に終ってから、しかも、閉会中数回か開いた運輸委員会においても、運輸大臣は、交渉している、本日の御答弁でも運輸政務次官は、交渉している、ということになると、いつまでたったら交渉がきまるのか、こういう点に私どもは疑問を持つ。従って、本委員会としては、大蔵大臣なりあるいは関係者を本委員会に呼ぶ、そうして真相を究明するというところまで進むべきじゃないか、こう思うのですが、これは一つ委員長からもその見解を私は聞かしてもらいたい。また他の関係者からもお聞きを願って、おそらく皆さんもみんな賛成だと思う。半年以上ほうっておいてそのままいるということは、私は本委員会の経過からして許すわけにはいかぬ、こういう意味から私はこの問題を動議として提出いたしますから、関係者からお答えを願います。
○委員長(天田勝正君) まず私から御答弁いたしますが、本委員会に大蔵当局を——大臣なり次官を呼ぶということにつきましては、これは委員各位の御要求がございますれば、委員長限りで招致することができますので、この点につきましては、今御指摘のように、すでに半年以上もたっておる経過から見ましても、この際大蔵当局を呼ぶということはしかるべき要求と存じます。よって、次の委員会においてさような措置をとりたいと存じます。ただ、運輸当局においては、その方の責任者でありますので、さような委員会として措置をいたさない以前に妥結をする、解決をしてみせるというお答えがあるならば、またそれはそれなりに考慮いたしたいと存じます。
○政府委員(木村俊夫君) 実は財政投融資の問題につきましては、御承知の通り国鉄関係以外の部面については、すでに妥結をいたしております。これは大体大蔵省の要求通りの結論を得ております。ところが、国鉄の問題につきましては、先ほどからおしかりをこうむりましたが、運輸省といたしましては、いかなることがあっても、その影響を最小限度にとめたいという努力を継続したために、実は交渉が長引いております。その点は、はなはだ努力の足りないところは申しわけないと思いますが、今委員長のおっしゃいますように、私どもといたしましては、委員会で大蔵当局をお呼びになる前に、きわめて有利な解決を得れば非常にけっこうだと存じます。そういう場面に立ち至りませんときには、私どもも出まして一つ大蔵当局とお話をしたいと思います。
○委員長(天田勝正君) 今の相澤委員のおっしゃいました結論ですが、これは運輸委員会及び予算委員会における政府の答弁を総合してみまする場合に、決して運輸大臣だけの責任ではないのであります。大蔵大臣も認めている事柄なんでございます。従って、それは運輸省だけの責任ということじゃなくて、国会とすれば、当然大蔵当局もやはり招致するということはしかるべき措置なんだ。ですから、別に運輸当局に責任があってぐずぐずしているがゆえにこの際呼ぶというのじゃなしに、独自に本委員会は大蔵当局を呼びたいと存じます。
○岩間正男君 今の交渉の経過のどういうところがつまり長引く原因になっているのか、ちょっとお漏らしいただきたい。
○政府委員(木村俊夫君) 別に交渉の具体的な点について、長引く原因はありません。ただ要するに額の問題、もし大蔵省の要求通り百億を繰り延べするはめになりますれば、最初から問題になりますように、この五ヵ年計画に重大な蹉跌を生じますので、それでは運輸省、国鉄当局として首肯しかねるという点で、この額の点について交渉が長引いているというのが実情であります。
○岩間正男君 これはこの前もだいぶ当委員会で論議したのでありますが、これは言うまでもなく、第一に国鉄の五ヵ年計画に対して政府の投融資というのが非常に少い。ほかの電力とか鉄鋼の場合とまるでこれは違う。それからもう一つは、公約であるということですね。これを口実にして運賃値上げをやったんですね。国民に対する公約というので、非常に事情が違うという点ですね。これは抜かりなく力説されておると思いますが、とにかくこれはわれわれも大蔵当局の出席を求めて、この点をただしたいと思っているわけです。 それからもう一つ資料の問題ですが、これは第一に、線路の容量はどういうふうに増強されているのか、車両はどういうふうに増強されているのか。そしてこれに対して、十月末現在くらいでいいですが、実施半ヵ年後における混雑の緩和率はどうなっているか。たぶん山手線では二九%くらいだと思ったのですが、五ヵ年間で二〇〇%くらいにするというのが、当時權田局長の説明だったと思いますが、これが初年度の半年間で——中間報告になるのだが——これはどのくらいの緩和率になっているのか。これが一番具体的には響いているわけです。運賃は高くなった、そして依然として同じような格好だというのじゃ、これはなかなか乗客はこれに対して支持をしないわけです。その点をやはり明確に出してもらいたい。これはできますか、それだけの調査はありましょうな、並木さん、どうですか。
○説明員(並木裕君) この運賃値上げに対しますときに、国鉄としまして発表しました草案に対して、本年度を第一年度としましてどの程度に裏づけが進んでおるかというこまかい資料はあると存じますので、資料を提出したいと思います。
○岩間正男君 緩和率なんかも当然あるでしょうな、それを出してもらいたい。
○委員長(天田勝正君) 別に御発言ございませんか。……これは私から申し上げておきますが、すでに過日来電化問題を本委員会において取り上げるということを運輸並びに国鉄当局にもお知らせいたしておるところで、今日までおくれている次第で、もろもろの資料並びに関連する答弁は御用意になっておったものと私は思っておりましたところが、もう中村委員の初めの質問から、どうも答弁並びに資料が十分でないという状況であります。そこで、明日引き続き本委員会を開くことになっておりますが、先ほど来三名の方から言われました答弁並びに資料について、明日の委員会までに間に合せることが可能でございますか、これを両当局に伺っておきます。
○江藤智君 本日、電化について、という議題でしたから、私もそのつもりでおったのですが、いろいろそれに関連いたしまして、結局五ヵ年計画の工事全般に対する部類の御質問が非常にあったと思うのです。私自身も、この五ヵ年計画の仕事の遂行というものは、これは何も電化だけじゃなくて、国鉄の要するに輸送力増強という面についてみんな関連があるわけなんですからして、そういう面について、岩間委員も資料の御要求があった。これは私も非常に賛成なんで、一つ五ヵ年計画の実施状況に対する資料という意味で資料を整えてもらって、しかる後に質問した方がいいのじゃないか。これがまた来年の予算審議の基礎になるわけで、今年の遂行状態を見なければ、来年一体どういうふうに予算を組むのかということもわれわれ納得できないので、まず電化に限らず、五ヵ年計画全般の進行状態に対する資料を御提出願って、それを基礎に一つ審議を進めた方が皆さんも御納得いくのではないかというふうに考えます。
○委員長(天田勝正君) いずれにいたしましても、本件は次回に譲りまして、本日のところはこの程度でとどめたいと存じます。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(天田勝正君) 速記をつけて下さい。 それでは、先ほど御承認いただきました北陸地方の地盤沈下の問題につきまして、この際、運輸事情調査のうちに本件を取り入れ、参考人として新潟県知事北村一男君の出席を求めておりましたので、参考人としての意見の開陳を願いたいと存じます。
○参考人(北村一男君) 貴重なお時間をお与え下さいましていろいろ現地の事情をお聞き取りいただきますことは、まことにありがたいことに存じます。 地盤沈下の問題は、昨年末ごろから急激に沈下いたしましたので、新潟市民に非常な不安というものを感じさせておるのであります。昨年一年で約一尺地盤が沈下したということで、今年の冬は普通の波風でも住宅が浸水するのではないか、あるいは波自体の力によって被害を受けるのではないかという非常な大きな不安があるわけでございます。地盤沈下は明治時代から少しずつあったようでございますけれども、何しろ十年間累積して二寸とか三寸とかいう程度でございましたが、今申し上げましたように、去年は一尺近く急に下ったというようなことで、この対策につきまして非常に苦慮いたしておるわけであります。その原因は何であるかということにつきましては、揣摩憶測の域を脱しませんが、大体において地下水の関係じゃないか。たとえば、新潟では今天然ガスを多量に採取いたしておりますが、天然ガスは水とともに出るのでありまして、地下水がくみ上げられるというようなことが原因ではないか。あるいは、付近の水田が乾田化された結果——従来湿田がちょうど今ごろになると湖水のように水がたまるのでありますが、それが乾田化したために地下水が自然少くなって、それが原因ではないか。まあともかくも地下水がある程度原因じゃないかといわれておりますが、また一面におきまして、新潟付近の海が急に深くなって、そうして傾斜がひどくなって、それが原因ではないか。あるいは港を浚渫して、下から砂が押し出されて地盤沈下になるのではないか。また、これはまあ笑い話のようなものでありますけれども、高潮になった——高潮になったということは、海が急に高くなったわけではなしに、相対的に陸地が低下すれば高潮となるわけでございますが、北氷洋の氷が解けて水かさがふえたのじゃないかということを言いますけれども、新潟の港だけふえるわけはない。よそではあまりそういうことはないのでありますから、これはまあ荒唐無稽の憶測にすぎないと思うのでありますが、ともかくも県と市と学識経験者、実際家を網羅いたしまして、ただいま原因の究明をいたしておる調査会と、それから原因を調査している間に、新潟がずっと海の中に入ってしまっちゃ困りますので、とりあえずこれの対策を立てなきゃならぬというので、対策委員会というものをこしらえまして、両々相待って、その対策を講ずるということにいたしておりますが、ことし県と市で——新潟県は、御承知のように、財政再建団体でございますので、たくさんの金は出せませんが、ことし、冬の応急対策として、県、市で一千万くらいの金を捻出いたしまして、とりあえず海水が住宅地に浸水することを防ぐというような工事を始めましたけれども、何しろ一県、一市の力というようなものでその対策を立てるわけには参りません。そこで、どうしてもこれは国の援助を求めんけりゃならぬ。御参考までに申し上げますが、新潟に大河津の分水というのがございますが、分水をしましたために、地先に州ができるのでありますが、日本の領土がそれだけふえるわけであります。それを、国はふえた領土は国のものだといって今どんどん払い下げをして、その金は国のふところへ入れているのでありますが、大河津の分水というのは、県と国が共同して成就しましたので、そのできた新領土は自分のものだ、減っていくのはお前たちでまかなえというような冷酷無情の措置をとっている。私はこの点はどうも了解しにくいのであります。ともかくも今そういうような状態であるわけであります。そこで、県も市も、できるだけのことはいたしますが、それにおのずから限界がありますので、まあぜひとも国の力によってこれの対策を立てていただきたい、こういうことがお願いでございますが、次第によりましては、地すべりに対して特別の立法をなさるということを承わっておるのでありますが、あるいは中止なさったかのようにもまた承わるのでありますが、そこのところは私よくわかりません。わかりませんが、地盤の沈下というのは、尼崎、大阪、それから高知とか、各方面にあるようでございますから、やはり地盤沈下につきまして、でき得れば特別の立法をしていただきまして、これはとうてい一地方の力でなんてできるものではございませんから、ぜひ対策をお立て下さるように、本委員会の御配慮をわずらわしたい。新潟は、ことしは、米が五百万石以上とれた。もちろん日本一であります。日本一だって、二番目は半分ぐらいしかとれないのでありますから、二倍と二分の一ぐらいの関係であります、一番と二番は。それに天燃ガスが、今申すようにうんと出ますので、あれは工業原料に使って——あれを燃料に使うなんていうのは未開野蛮人のやることであって、新潟県では、これを工業原料として使いまして、肥料、それからビニールの繊維とか、人造ゴムとか、人造羊毛、シリコンとか、ホルマリンというようなものを作りまして、すでに、そのうち、尿素肥料二十万トンは中国に輸出するということに相なっております。そういうのがある。石灰石が五百億トンです。万トンじゃない、五百億トン石灰石があって、これをまた肥料にする、ビニールにする、セメントを作るというようなことであって、また、石油もうんと出てくるというようなことで、非常にみんなが、当りまえならば喜んでおらなければならないのでありますけれども、何しろ、新潟市は新潟県にとってはダイヤモンドみたいなものでありまして、あすこが、一番値打ちのある所がだんだん沈んでいくということで憂色におおわれておるというのが新潟県の状態であります。どうかこういう事情をお察し下さいまして本委員会の委員の中からおいでいただきました方々もおありでございますが、委員会自体として御調査をまだお願いしておらぬように考えますが、委員会としてお繰り合せいただきまして、御調査を賜わって、適切な御措置を御講じ下さらんことをひとえにお願い申し上げまして、陳述を終ります。
○委員長(天田勝正君) 参考人に対する御質疑の前に、当局側から、本問題に関係する事柄について、現在損害がどのようになっておるか、お調べでありましたら、ちょっと所管局長からでもお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(天埜良吉君) 新潟の地盤沈下については、ただいまお話がございましたように、明治三十年ごろから、ごくわずかずつですが、沈下しておったのでございますが、一昨年ごろから非常に急激な沈下をいたしまして、昨年の暮れごろから水が入ってくるというような問題まで起ったのでありますが、これはよそでもあることでございますが、最初のうちは、これは水位が高くなったじゃないか、どうも異常高潮時のようだということで、地盤沈下ということがよくわからなかったのでありますけれども、付近の港湾の水位を調べてみますと、それほど上っていない。新潟だけが上ったということで、地盤沈下を起しているということがはっきりしてきたのでございまして、これに対して、運輸省といたしましても、これはいかなる原因によるか、まず原因を調査することと、どんな進行程度かということをきわめなくてはなりませんので、本年度予算に二百万円を計上いたしまして、直轄の調査をいたしております。それに、県市がさらに七十万円を計上されまして、二百七十万円をもってただいま調査をしておるわけでありますが、応急な手配をしなければなりませんので、その点、ただいま来年度に対して予算の要求をしているわけでございますが、今年度この冬の危険防止については、県市と国の方の予算の計上の折衝において、本年度とりあえずのところは県市において応急のことをして、来年度一つ本格的な修理の予算を計上をしようというふうに打ち合せをいたしまして、ただいま知事さんからお話のあったように、約一千万円の応急修理費を計上して防止をしていきたい、こういう状況でございます。そして運輸省といたしましては、地盤沈下のはなはだしい所に対して、原形復旧までとりあえず復旧をしてかさ上げをしたい、こういう意図のもとに西防波堤のかさ上げ、西突堤のかさ上げ、それから山の下護岸のかさ上げをするというような点で二億の予算の要求をいたしております。さらに東の方の海岸の平和町の前面については、約千四百万円の予算要求をいたしまして防潮堤をとりあえず作っていく。かたがた、来年度の原因調査その他高低測量、地質調査というような調査のために千七百万円の予算を計上して要求をいたしておるわけでございます。大体ただいまのところまでの状況は以上の通りでございます。
○委員長(天田勝正君) 本件につきまして、当局並びに参考人に御質問がございましたら御発言願います。
○岩間正男君 過般私も、旅行の途中でありましたけれども、この沈下問題が非常に新潟におきましては大きな問題だということで、実は県市にお世話を願いまして、船なんかにも乗りまして現場を視察したのであります。実際、聞きしにまさるほど大へんだと思って見て参りました。ことに東海岸の臨港埠頭といいますか、これはもう港の一番口なんでありますが、ここあたりでは一年で三十センチも沈下をしておる。それでその付近の新潟鉄工のごときは、ちょっとした波があるというとどんどん潮が中に入っていってしまう。それをポンプでくみ出さなければやっていけない。ちょうど私の行った日は、ポンプがこわれていて用をなさなかったということで、そこに勤めておったおかみさんの話でしたが、今ゴム靴でもはかなければ歩けない、こういうような深刻な状況を見たわけであります。ことに、山の下には五つばかりの町もありますが、約三千戸の人たちが、東海岸の波が越えてくると水が浸入して、ことしの春あたり大へん騒いだようです。私の行った日は、非常になぎのいい日で、風速は約一メートル、それでも波は三メートルくらい打ち上っているのです。ところが、聞いてみるというと、新潟は冬季になると約十五メートルから二十メートルくらい西北風がやってくる。そうすると、その波だけで非常にこれはもう潮が越える、こういうような事態になっているということを聞いて、この土地の人たちは、もう子供なんかは風が吹くというと夜眠れない。母親にも、大丈夫か、潮が越えてこないかと言って、母親が子供を寝かすために非常に苦労をしておる。こういうようなことも、現場の人たちに会って様子を聞いたわけです。こういう事態について、まず第一にお聞きしたいのでありますが、これは運輸省として、何か運輸大臣はこの前の決算委員会で現場を視察したいということを言っておられたそうでありますけれども、これは運輸当局としましては、今まで本庁の方から視察に参られましたかどうか。この点どのようにつかんでおられましょうか。
○説明員(天埜良吉君) 運輸省といたしましては、昨年の十二月この話が出ましてから、非常な関心を持っておりまして、重大事に考えておりまして、去る三月ごろには計画課長が参っております。それからその後、時に触れ参っておりますが、私もつい二、三日前に現地を視察して参りました。大臣も、議会が終了後に行く予定であると、こういうふうに申しております。
○岩間正男君 この地盤沈下は一昨年あたりから急激に目立って、大体波の高さをはかったのを私向うで見せてもらいましたが、これは地下水のくみ上げとほとんど時期を同じうして並行しておるように思うのでありますが、昨年あたりずいぶん問題になった問題ですが、お聞きしたいのはこの予算化であります。今年度の予算としてどれほどこれは組まれておるのか。つまり防潮堤とかその他の地盤沈下に対する対策費としては三十二年度の予算ではどれだけ組まれておるか。来年度の要求額については先ほど二億何がし——そのほかの調査費その他のことをお聞きしたわけでありますが、これについては、まああとでこの問題についても申し上げるのでありますが、大体まあ今急にこの問題が大写しになって参ったようでありますが、実際起っておるのは、これはまた二年ほど前あたりから急激に目立ってきて、従って、この問題は地元の世論がどこまで高まったか、その当時のことは私は知りませんけれども、それにしても港湾の対策の面から考えるというと、こういう事態は、これは現地の運輸省関係からも報告あったと思います。現地からの報告にも接したと思うのでありますが、三十二年度においての予算措置というのは、私はつまびらかにしないので、これはどの程度でございますか、この点お伺いしたい。
○説明員(天埜良吉君) 三十二年度につきましては、先ほどもちょっと触れましたが、昨年の十二月末ごろから非常に問題になりまして、何か沈下をしているようだということでございまして、三十二年度の予算は当時もうきまっておったのでございますが、その中から調査費の方へ二百万円回して、とりあえず調査をしなければならぬということで調査費を計上しております。その他応急修理費については、三十二年度は沈下に対しては予算は計上してございません。
○岩間正男君 これは私、ちょうど吉野運輸大臣のときでありましたが、われわれ運輸委員になりたてであったのでありますが、中国貿易の関連において日本海沿岸における主要都市、ことに新潟とか敦賀とか酒田とか小樽、こういうような一体港についてどういうような政策的な立場からこの港湾を復旧するのか、この港湾をほんとうに国策の線に乗せて根本的にそういうような大陸貿易に備えて一体改良するのかという点の質問をしたわけでありますが、しかし、その当時はほとんどこれに対して、こういう問題が起っていなかったのでばく然とした返答しか得なかったので、私たちもこういう地元の様子がわかりませんでしたので、こういった問題は当委員会で取り上げられることがなかったのですが、しかし、当局としては、こういう問題はもっと敏速にやはりつかまなくちゃならないのじゃないか。これに対するただいまの予算措置を見ますというと、わずかに二百万だ。しかも、調査だ——しかしですね、これは調査の段階でないということは、天野局長も最近向うに行ってお調べになったそうでありますから、ことに現地の住民なんかにお会いになればこれは深刻につかまれたと思う。とにかく高潮が来るというと波が越えてくるので、眠るに眠れない。そうして家財道具のようなものをなわで縛っておく、そうしていつ避難するかというようなところまでこれは追い込まれているわけです。こういう実情を考えますというと、自分の住んでいる土地が刻々とにかく沈下して海の底に消えつつある、こういう不安というやつは、ちょっとこれはここにいては考えられない問題じゃないか。これは新潟の市内の問題でも山の手の人の方はやはりぴんと来ないということを聞いている。しかし、市街の当面しているこの人たちの不安というものはちょっとはかり知れないものがあると思う。従って、そういう事態に対しては、当然早く手を打つということが大切であります。この前、私この現地の町内会の人たちも、懇談した席上でこういうことを言っていました。とにかく今十万使う金と、それから来年、再来年になって三十万使う金を考えるというと、今の十万の方が非常に値打ちがあるのであります、早くもうこれを押えてしまわなければならぬじゃないか、従って、そういうような意味からいうと、応急的な措置がぜひともこれは望ましいのだ、こういうことを言っておるわけです。これはまことによく考えた言葉であります。非常に荒廃してしまってから、これに対して何十億の金を投下したにしても、効果が非常に少い。それは何とか今のうちにこの問題を解決すると、事前に早く手を回すということは、非常にこれは重要だと思う。そういう点から考えますと、これは何か対策委員会ができて、緊急措置として予算が組まれておるということを私聞いておるのでありますが、これは知事さん御存じだと思うのですが、大体三年間で、この相当な額で何とかこの波を防ぐ防潮堤をはっきり作って、そしてこの不安を解消するために、とりあえず応急の措置をしなければならないという策があるように聞いておるのでありますが、その点はどうなっておりますか、お聞きしたい。
○参考人(北村一男君) それは岩間議員の御指摘の通りで、さしあたりの応急対策として、金額にしまして二十億ぐらいかけなければ、今おっしゃったような不安の解消はできない、こういうことなんで、その点は運輸省と見るところが若干違っておると思うのであります。現地としては二十億、ことしは県市で一千万計上いたしまして、とりあえず一番危険な所に防災的な作業をやるということに相なっておりますが、果してこの一千万が効を奏するかどうかということは、私どもは若干の不安を持っていますけれども、県市の力に限度がありますから、まずこの程度の施設をして防災的な工事をしたい、こういうふうに考えております。
○岩間正男君 そうすると、この二十億というのは三ヵ年計画でございますか。
○参考人(北村一男君) そうであります。
○岩間正男君 三十三年度は幾らになりますか。
○参考人(北村一男君) 今局長がお話になりましたように約二億……。
○岩間正男君 運輸省の。
○参考人(北村一男君) ええ。
○岩間正男君 市で持っておる……。
○参考人(北村一男君) 事業費二億、このうちには、多分県市の負担があると思います。
○岩間正男君 二億というのは、そうすると十億でないのですか。
○参考人(北村一男君) いや一億です。
○岩間正男君 これは昨年度並びに今年の要求額でいいのでありますが、港湾の復旧費というのは総額で幾らですか。
○説明員(天埜良吉君) 新潟港につきましては、ただいま地盤沈下が非常に問題になって参りましたが、一昨年あたりから海岸決壊が非常に大きな問題でございまして、海岸決壊に三ヵ年の予定で防止策を講じて参りました。昨年も約二億、本年度も約二億五千万ですか、二億ですか、来年も二億円入れますと、大体の格好がつくという状態でございます。そのほかに、埋没をいたしますので、これに対して約九千万円の浚渫費を計上いたしております。これがおもな新潟の工事費でございます。
○岩間正男君 私お聞きしたいのは、それと、港湾の全国の予算です。これをちょっとお伺いしたい。
○説明員(天埜良吉君) 全国の港湾の予算は、災害も全部ひっくるめまして、国費として約百二億でございます。
○岩間正男君 三十三年度の要求額は幾らですか。
○説明員(天埜良吉君) 三十三年度の予算の要求額は、ただいまのところまだはっきりはしておりませんが、一般事業費で二百七十四億ばかり、それから特別会計で二百九億、さらに作業船の特別会計で五十五億ばかりを要求するように準備をいたしております。
○岩間正男君 ほかのいろいろの港の非常な荒廃の問題、こういうものがあり、また貿易の増進に伴うところの港の拡張とか改良とか、そういうものをみな含めての問題だと思うのでありますが、どうでございましょうか。大陸貿易という立場から考えてみても、新潟の占める港の位置というものは、相当な位置じゃないかと思う。もう一つ私は問題にしたいのは、どうも現地に行って聞いてみますと、相当新潟の港が荒れたということは、実はやはり戦争の末期にほとんどこれに対する改良費を投じられなかった、そうしてその結果が結局累積して、やはり港の荒廃を来たすような一つの原因を作った、そういうふうに考えますというと、これはやはり県とか市だけの負担でこれをまかなって改良するということも、非常にこれは困難です。事実そういうことができないような段階までこれは相当問題は深刻化しているのです。こういう点から見れば、全体のこの対大陸貿易の問題なんかを含めて、新潟港の一つの立場というようなものも考えて、そうして国策面から考えて、もっとこの問題をはっきり検討して、これに対する、この港の荒廃を防ぐということが今非常に重要な問題であるように私は見るのです。地元の新潟市民の不安というものは、これは申すまでもないことであります。これによって起る損害も申すまでもないことでありますけれども、もう一つは、大きなやはり今申しましたような国策的な立場から、この問題をやはり研究してゆく、検討するということは、やはり非常に重要な問題になってきているのです。そうしてそういう中の一環として、当面する地盤沈下の問題を、とりあえずこれをここで防いで、この施策を総合的に進めるということが、非常に重要なものと考えているのであります。こういう点について、これは次官にお伺いしたいのでありますが、どういうふうな見解をお持ちになるか、これだけお伺いしたい。
○政府委員(木村俊夫君) 今御指摘の通り高潮その他の災害防止といいますか、現地の不安を除くことが最も先決の問題でございます。この点につきましては、先ほど港湾局長から御説明いたしました通り、応急的措置を強化して参りたいと思います。ただ問題は、先ほど知事も御指摘の通り、この問題は地盤沈下の原因がまだ技術的に明らかにされていないということが重大な点でございます。その点を究明いたしまして、もし、たとえば天然ガスの事業とか、産業開発のためとか、あるいは土地改良が原因になっているか、その他いろいろな原因があると思います。その原因を究明いたしませんで、いたずらにこれを恒久復旧策をいたしましても、かえってむだになる場合があると思います。まず第一に、応急措置をやること、次には、この埋没の根本原因を技術的に究明いたしまして、それに対する結論を得ました暁には、現在の予算措置をいよいよ強化することもあり得ましょう。そういう意味におきまして、今後大陸貿易に備えて、日本海沿岸の港といたしましては重要な港でありますから、運輸省といたしましては、今後今申し上げましたことを十分考慮いたしまして予算措置をいたしたいと思います。
○岩間正男君 そうしますというと、私の方で聞きますというと、調査の結果が出るのは、四、五年あとじゃないかということを言っているわけですね。その間にどんどんどんどん、今の速度でいきますというと一メートル以上も沈下するというようなことになるわけです。どうですか、この調査についても、もっと高度な科学陣を動員して、何とかこれをもう少し強化する必要があるのじゃないか、今のままでまかしておいて、市とか現地の出先機関というところにまかしておいただけで、この問題の真相を四年も五年もかかってやったのでは間に合わないという感じがするのですが、この点はどうでしょう。
○政府委員(木村俊夫君) その点につきましては、調査費を増額いたしまして十分技術陣を動員いたしまして、できるだけ早くその原因の究明に努めたいと思います。
○岩間正男君 応急といってもいろいろ程度によると思うのでありますけれども、最低限、ここのところ何か四、五年なり十年なり、保安を確立するためには一体どのくらいこれは知事さん考えておられるのですか。大体応急措置といっても、相当な額になるのじゃないか。まあ私あそこで見ましたのは、板塀を張ってその中へ砂を入れた、こういう応急措置ではやはりどぶに金を捨てることになるのじゃないかと思います。ああいうような二十メートルの風で高波なんか来たら一たまりもなくやられてしまう。そんなことを繰り返していたら、ほんとうに砂上に楼閣を築くことになる、こういうやり方は非常に国費の乱費だと思う。応急措置といっても、やはり防潮堤をコンクリートで相当やらなくちゃならぬというのが建前だと思います。そういう点から考えると、最低どのくらい必要だとお考えになっておられるのですか。
○参考人(北村一男君) それは先ほど申し上げたように二十億必要といたします。
○岩間正男君 大体三ヵ年ぐらいでそれをやるというわけですね。
○参考人(北村一男君) その通りです。
○岩間正男君 そうするとどうでしょうか。こういう点については、運輸省の方で検討されて、来年度の要求額というのは出たわけですが、だいぶ開きがあるように見えるのですが、どうでしょうか。それとこのくらいの額で地元負担はどのくらいの額になるのでありますか。これと力を合せてやれば何とかできると、こういう勘定のもとに立てておられるのでしょうか。
○説明員(天埜良吉君) この一年で、三十三年度には、ただいま申しましたように、まず原因の調査を至急にやらなくちゃならぬ。これに重点を置きましてそして三十三年度にやる。応急のところは最小限度のところでがまんをする。その様子を見てさらに三十四年度においては大きな額を要求し、やっていかなければならぬようになるかもしれない。三十三年度のところはこの程度のことで間に合うという見解でございます。
○岩間正男君 まあここのところは科学陣を何とかできるだけ動員し、これに対するやはり対策を考えなければならぬ問題だと思いますが、和達長官も過日調査をされたということを聞いておりますが、この結果についてはお聞きになっておられますか。気象庁の和達長官も私が行った二十日前くらいに調査された。
○説明員(天埜良吉君) 和達長官から正式にはまだ報告をいただいておりません。しかし、現地の様子を見ると、いろんな原因があるように思う。で、これについてはやはり科学陣を動員して調査することにしたいものだという御意見を承わっております。
○岩間正男君 なお、この問題につきましては、私だけの問題でなくて、ほんとうに現地を当委員会でも視察されるようにという知事さんの要望があったわけですが、何せ私行って見てほんとにびっくりしたわけでありますが、国土の一部はこのようにどんどん侵食されつつある。そしてその被害が大きく出てきているのでありますから、やはり今日一つのある意味ではやはり戦争の荒廃がまだこういうところにあとを残しておるというように考えられる。これは現地だけではなかなか手が回りかねる。こういうところまでいっておると思いますので、十分にこれに対しては、これは運輸当局並びに当委員会においても、できるだけ十全の措置を、国策的な立場からもこれに対して努力しなければならないと考えられるわけであります。こういう点について、委員長並びに委員会の皆さんのこれに対する御協力、努力を、私も実際行って見たものとしてお願いしたいと思うわけです。何とかこの問題を急速に解決する方法をとらなくちゃならないと、こう考えるのですが、とりあえずきょうはこの点だけお願いしておきます。
○柴谷要君 いろいろ知事さんの説明あるいは現地視察をされた同僚議員からの説明を聞きますと、非常な緊急に迫られておると思う。単に当委員会だけの権限内における事項として処理するにはあまりにも大きな問題ではないかと思う。そこで、一点政務次官にお尋ねしておきたいことは、このような事態に対処して、確かに運輸行政上また港湾行政をつかさどるものとしては、当然港湾のことに熱中されるのは当然だと思うのですが、非常に範囲が広いものであり、総合的な計画を立て、そうして単なる予算でこれをやろうとしても、もはや無意味なものだろうと思う。そこで、国として幸い補正予算等を組むという政府の腹もあるようですから、特に地すべり対策費として、補正予算の中で少くとも当面必要な金額を織り込んでこの問題に対処する決意が政府自体にあられるかどうか。またないとすれば、これは緊急問題として、しかるべく政府部内で大いに努力してもらいたいと、こう考えますが、この点政務次官の見解を一つお尋ねをしておきたい。
○政府委員(木村俊夫君) 今お言葉の通り、これは単なる運輸省港湾局だけの問題ではございません。建設省河川局にも非常な関係がございます。関係機関と協力いたしまして、できれば調査の点についても総合的な結論を出したい。その上に立ちまして、もし必要とあらば、何らかの協力機関を作りまして大いにこの実現に努めたいと思いますが、ただ補正予算その他につきましては、今後政府部内で十分研究したいと思います。
○柴谷要君 わが党はこの問題については、少くとも補正予算の中で地すべり対策費として十五億から今期国会に計上してこれを可決してもらいたいと考えておる。このような情勢下にあるので、これは一つ政府部内においても今日の事態を十分ごらんになって、われわれの提案した補正に一つ協力されるように、特に御要望をして本件の質問を終りたいと思います。
○江藤智君 今の柴谷委員の御質問と私同じ趣旨なんですけれども、この沈下につきまして、いわゆる主管省はやはり港湾局でやられるというおつもりなんでしょうか、一つ。
○政府委員(木村俊夫君) お話の通り港湾局でございます。
○江藤智君 実は私、こういう地盤沈下につきましては大阪の実例をよく承知しております。現地の御様子等も承知しておりまして、非常に同情にたえないのでありますけれども、これを強力にやりますためには、一つ政府の中でいろいろ関係ももちろんあると思いますが、この性格からいって、やはり港湾局で締めくくりをして予算等において港湾局が一つ責任を持ってやられる、そうして一元的にやっていただく必要があるのではないかと思うのですが、その点は、ほかの省との折衝などの結果どういうようになっておりますか。
○説明員(天埜良吉君) この地盤沈下しております現在の状況は、港湾地域が大部分でございまして、ただその中に中小河川の流入しておる河川の部分がございます。その部分はこれは建設省関係の補助ということになります。それから都市の部分は都市計画局の分になります。これらにつきましては、十分に連絡をとりまして、遺憾なく予算措置を講ずるようにやっております。
○江藤智君 私どもこの沈下の地域を見ますと、港湾局がぜひイニシアチブをとっていただきたい。しかし性質は、その原因の究明その他で非常に関係の向きが多い。ですからそういう調査をなさるについても、一つ港湾局が本腰を入れられて至急に一つ原因の究明、それから応急対策、それから将来の恒久対策、こういうものを立てていただくことを要望いたします。
○委員長(天田勝正君) いずれにいたしましても、本件のごとき大きな問題は、とうてい本日一日でこれの結論を出すというわけには参りませんので、本日はこの程度にとどめて、次回以降においてさらに検討する、かように計らいたいと存じます。よろしゅうございますね。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) それでは、北村さん、御苦労様でした。 —————————————
○委員長(天田勝正君) それでは引き続いて交通安全に関する件を議題といたします。 質疑のおありの方は順次御発言を願います。 なお当局側の出席者は、先ほど私が申し上げたほかに、本件の内容にかんがみまして警察庁側から山口警備部長、内海警ら交通誤長、両名の出席がございますということを申し上げておきます。
○高良とみ君 この交通安全に関する問題は非常に広範でございますから、本日一日というわけには参りませんが、二、三、予算及び今度の通常国会にお出しになる法案等についても伺っておいて、至急に御準備願いたいと思うのです。で、前から折々交通安全の重要なことは申し上げておいたんでありますが、本年度の施策のときに、大臣にも御質問しました通り、昨年、本年の日本における交通事故というものがあまりに急激に増加しているわけですが、三倍半以上というようなことは、交通量や人口の圧力というようなことももちろん考慮に入れても、やはりこれは運輸行政の上で重大な問題だと思う。それに対して、今までの交通安全に関する御努力は末端の方にあるやに思えまして、たとえば交通安全週間とか、警視庁その他の方面では必死にやっておられるけれども、運輸当局として果してこれをどれまで国民の生命、財産の安全のために本気にしようと思っておられるか、そういう点でまず次官にお伺いしておきたいのでありますが、政務次官が、ただスピード化とか、電化とかということも必要でありましょうけれども、運輸行政全体が国民の生命、財産をあずかっているということについて、果してほんとうにどれだけ交通安全を考えておられるか、私の考えをもってすれば、監督局というようなものも中が幾つにも別れているようですし、これを一本化して、もっと交通安全のみでなく運輸、船舶、航空も含んで、そういう特別な部門をお設けになるくらいの必要があるのではないか、これはある意味からいうと、国辱だと思うのですが、外国人もおそれをなしている人たちも多いのであります。この点どうお考えになりますか。
○政府委員(木村俊夫君) 今高良先生の御指摘の通り、最近非常に交通事故が多いのは遺憾でございます。ただ運輸省といたしましても、輸送力の増強と、交通事故の防止については、万全の対策をとっておるつもりではございますが、何にせよ、非常に何と申しますか、交通量の増大に伴いまして、絶対量はふえておることは確かでございます。この交通と申しましても、御承知の通り海陸空の三部門でございまして、海運の部門につきましては、後ほどまた申し上げたいと思いますが、特に陸上交通、その中でも自動車の事故というものが非常に最近ふえております。従来からいろいろ施策を講じて防止にはつとめておりますけれども、現在のところ、私の方といたしましては、第二十四国会に御承知のように道路運送法の改正をいたしました。その改正に伴いまして、自動車運送事業等運輸規則という省令を整備いたしました。バス、ハイヤー、タクシー等の事業者に対して、運行管理の責任を持つ者を選任しろということを義務づけいたしまして、運行安全の管理と、乗務員の指導監督を行わしめております。しかしながら、何を申しましても、乗務員の服務規律を厳正にすることが非常に大切でありますので、その点につきましては、警察庁の御協力をいただいております。また長距離ないし夜間運行時において、運転手がよく疲労いたしまして、その疲労のために事故が多いのでございますが、これにつきましては、予備運転手の配置を実施いたさせまして、運転についての努力をさせております。 次に、転落事故がバス等についてよくございます。新聞紙上でもありますが、これにつきましては、これは建設省にも関係がございますが、道路に防護柵を設置することが非常に大切なことでございますから、運輸省から建設省に申し入れをいたしまして、これに対しまして、建設省の道路局長は道路の管理者にその促進方を指示しております。なおさらに運輸省といたしましては、バス事業者に対しまして、道路の危険な場所を指定いたしまして、そういう場所にはその旨を標柱その他によって表示いたしまして、かつ乗務員に徹底するようにたびたびバス事業者には通達をしております。 第三に大切なことは、車両に欠陥があって事故が出るということでございますが、車両の整備不良による事故の防止につきましては、ただいま当省の行なっております自動車の定期検査というものが非常に有力な予防的措置として効果を上げておることは御承知の通りでございます。さらに検査要員が足りませんので、予算上検査要員を増強するような措置を講じまして、あるいは自動車の検査設備が足りないところには、そういうものを整備するというふうなことによりまして、事業用自動車全般につきましては、日常の点検整備はもとより、定期整備の検査を徹底させるようにいたさせております。 第四に、自動車運送事業等運輸規則という省令がございますが、これは昭和三十一年——昨年制定いたしまして、本省及び地方の陸運局が監査を実施いたしまして、運送会社、バス、トラック会社、ハイヤー会社が保安体制の強化をはかるように厳命をいたしております。さらに悪質な事故を発生いたしましたものにつきましては、必要に応じ事業改善命令、または車両の使用停止等の行政処分を行なっております。ただいま申し上げましたのは、これは陸上交通の中でも特に最近事故の多いバス、トラック、ハイヤー等について申し上げたのであります。 なお航空事故につきましては、御承知の通り雲仙号の事故がございましたけれども、最近はほとんどそういう事故がありませんので、なお雲仙の事故調査につきましては、ただいま続行中でございます。
○高良とみ君 今大体の概要を承わったのでありますが、その踏切り安全審査委員会とか、あるいはそれらの結果もここに大体出ておりますけれども、それはあとに回しまして、今度は身近いところから二、三自動車局長さんに伺ってみたいと思いますが、この間問題になりました大型車を最近あなたは輸入するとおっしゃったのでありますが、これについて十分に調査ができていると思うのでありますが、一体大型車をどのくらい予算で買い入れる御予定なんですか。
○説明員(山内公猷君) 大型車の問題につきましては、これは一般の乗用車の面でございますが、バス及びトラックにつきましては、輸入の計画は載っておりません。日本でできます自動車で十分間に合います。ただ日本で現在製作いたしておりますいわゆる一般乗用車は小型に属するものでございまして、観光用にはやはり大型を望む向きが非常に多い。特に諸外国からの観光客を乗せますためには、大型車の要求が多いので、その面における必要な数量を輸入いたしたいということで予算上も考えておるのでございまするが、これにつきましては、観光審議会等におきましていろいろ審議をしておられまするので、大体五ヵ年間に一万両、一ヵ年平均は二千両程度日本に外車を輸入すれば、その需要を満たせるというふうに考えております。しかし、年年輸入されますのは、そのほか国内の車両メーカーの関係、あるいはドルの関係というものを十分勘案いたしまして決定されるのでございまして、こういった数字は年々下回っておるのが実情でございます。
○高良とみ君 その点なんです。一体どこがそういう大型乗用車を買うことが必要であるか、観光用について要望しておるという答申を出したのか、その御調査及び大型車というものはどうしてアメリカの社会に提供されたか、どういう会社が作っているか、その会社のポリシーはどうなのかということを御調査になったのですか。私どもの調べたところでは、ごく範囲が狭いのでありますけれども、それは年々新しい自動車を作っていかなければ、前のは売れない。つまり何年型、五十七年型、五十八年型というために、民間に売るためにそういう会社がポリシーとしてそういう大型を作る。それでアメリカその他の関係、おもにアメリカなど、メーカーの利益のために作っておる。そこで、心ある人たちは、大型を作られたために自分の今まで持っていたガレージに入らない、ガレージまでこわして新しい大型を買う必要がないということで非常に問題が知識階級には起っておるということもあります。むしろドイツのフォルクスワーゲンとか、フランスのものなんかを買う方がりこうであるという動きもあるのに、あなたの方としては、どこから出たあれか知りませんが、年間二千台も、あるいは五年間に一万台もそういう大型を観光用に使うということについて、どこからそんな余分な金があって、どうしてもこれをドルの関係で買わなければならないというのか、その会社はどうなっておるのか、その点が私非常に疑問なんですが、むしろそういうのは特別な課税をして日本の道路は狭いし、日本のガレージは小さいし、それから観光客は日本の自動車、あるいは日本にもたくさん小型あるいは中型の外国車も来ておりますから、日本ではこうございますという形で、むしろ日本の自動車工業を奨励する意味でも、大型自動車メーカーに御奉仕する必要は全然ないと私は思うのです。その点調査が疎漏ではないかということを杞憂するものですが、いかがですか。
○説明員(山内公猷君) ただいま輸入をいたしております車を配付しておりますのは、一般の人には配付をいたしておりません。これは二つありまして、一つは、特にそういう観光客を取り扱いますハイヤー業者に対する配付をやっております。それから報道用の面と、二つだけ特別に配付をいたしておるわけでございます。一般の方々の需要は国産車でまかなっていただきたいという趣旨でございまして、それはただいま申し上げましたように、五年間に一万台、大体一年間に二千台程度であれば、そういった需要を満たし得るであろうということでございますが、この決定をいたしましたのは、特に現在内閣の諮問機関としてあります観光事業審議会というところで一応そういう結論を出されたわけであります。われわれといたしましても、自動車というものの国産化をできるだけ早く進めていきたいということで、こういったように各国でそういった自動車の輸入を制限しておる国はあまりないようでございますが、特に日本においては、その点を十分制限いたしまして、国内の自動車の発達を助長する方針をとっておるわけでございます。それで、この車は全部アメリカの車だけではないわけでございまして、この点イギリスでは、あるいは大陸の車を含めまして、ポンド地域の車も貿易の関係上入れなければならないということで、欧州とアメリカの車をともに一緒にいたしまして、ドルの関係の割当のもとで入れておるわけでございます。 それでアメリカの型が相当毎年変っておるという政策面につきましては、御指摘の通り、われわれも十分知っておるわけでございまして、一応そういう消費の関係がアメリカの自動車のメーカーの利益になるということで毎年型を変えておるわけでございますが、われわれその新しい型を輸入するというものではないのでございまして、気筒容積にいたしましても、今言いましたように、必要の最小限度を満たせばいいわけでございまして、非常に気筒容積の大きいアメリカでは、現在馬力にいたしましても二百五十馬力ぐらい使っている車もございますが、そういった大きな車でなくて、一応日本ではまかない切れない面をドルを節約しつつ入れるということでございまして、その気筒容積の面におきましても相当制限をした入れ方をしておるわけでございます。
○高良とみ君 もう少し詳しくその内容を聞かして下さい。そうすると大型車というものは、言い方が間違っているのですね。そうして何馬力のものが必要だから、日本の国産ではこれだけの馬力が出ないから、そういうのを入れるというのか、あるいはそれは観光客がそれに乗って非常に快適であるから入れるというのか、この前の大臣の御説明ではそういうふうでしたよ。だから、とんでもないと言って、外車を入れるのをすでに東南アジアの諸国の人たちは自分の国では制限していますよ。ところが、日本は自動車工業を盛んにするというのに、なぜ外国車を、大型を、そうしてこの狭い道路に事故も起すのになぜ入れているのだと、日本にはそれはそぐわぬわけです。だから、何馬力の車が必要だとか、耐久年限がこれこれだから、三年型の古いのでも安いからという、その理由をこまかく御説明いただかぬとちょっと納得がいかぬ。今のようにピントをぼかされるといけません。正しく。
○説明員(山内公猷君) ピントをぼかしたつもりはないのでございます。実は大型を希望する向きは観光客でございます。それは現在の日本の、一応常識に中型と言っておりますが、本質的には小型の範疇に入るのでございます、日本の車は。小型でございますと、何と申しますか、一台でガイドがついて乗ると——お客さんの数でございますが、大体三人くらいということが考えられるのであります。そうしますと、現在の日本の車で三人乗りで長時間観光するということになると、疲れるというようなことをよくいわれるわけでございまして、やはり日本にどんどん観光客を引っぱってくるということになりますと、やはり快適な旅行ということも考えないと観光政策上いけないということで、快適という面もございますが、主として大型車が問題になっておるわけでございます。現在の日本の車では、そういった場合にやはりどうも狭いということでございまして、大型車がいいというのが一番の根本の理由になっております。
○高良とみ君 外客をたくさん誘致してガイドをつけて乗るのなら、むしろガイドは前の席に据えて、後に二人乗せてまだ狭いというなら、もう一台雇って乗せればなお多々ますます弁ずるので、どうしても大型車でとても広いところへ二人乗って——三人乗れるのを二人乗っていけということは、私はちょっとのみ込めないのですがね。それは乗せてみせて下されば、なるほどと言うかもしれませんが、これについて値段がどれだけになるのか、あるいは何という名前の自動車をどこの国からどれだけ入れる予定なのか、その予算を一つ図表で見せていただきたい。そしてそれの馬力と耐久年数というようなものを拝見して、国際的に日本がそういうものを観光用にぜひ——道路の問題もありますけれども、長距離もありますけれども、東京から京都、大阪まで乗せるつもりなんでしょうけれども、そういう政策であるならば、一応了解の材料になると思いますけれども、私ども観光協会が国民の経済をほんとうに考えてやっていらっしゃるのか、その点疑わしく思うのですけれども、その点一つ資料をお出し願えれば、もう一ぺん考えさせていただきたいと思います。
○説明員(山内公猷君) 来年度のそういった資料はまだございませんのでございますが、本年度輸入の面につきましては、具体的に考えておりますので、これもいろいろドルの関係で最終決定になっておらないわけでございますが、はっきりしている範囲においてお出しすることをお許し願いたいと思います。来年度の面につきましては、一応今後のドルのワクの中で行われるだろうということを通産省とわれわれの方がいろいろ検討し、まあ大蔵省が入りましてきめる段階でございまして、まだ具体的にどうするということがきまっておりませんので、その点一つお許し願いたいと思います。
○高良とみ君 その方は資料をよく拝見しまして、そして考え方をもう少し進展させていきたいと思うのです。 その次に、どうしても運輸省の御協力を得なければならない問題は、このいろいろな種類の車がありますが、その中でも自動自転車というのですか、オート三輪その他の自転車でない次の階級のものですね、これの取締りが、警察庁の方で調べましたところによりますと、警察庁当局ではこれ以上はできない、つまりこれは運輸省の車両の分類法が自動自転車、オート三輪等はまあ乗用車の一種になっているから、たといどんな幅が狭いのでも、うしろへ人を乗せておっても、いわゆる相乗りということですが、それは許可されている。自転車に関しては御承知の通り相乗りは危険であるというので二千円の過料にしたり、警察が取り締っておりますが、最近のこの種の乗用車の事故が非常に多いところから考えまして、これは人命尊重の意味ですよ、倹約という意味ではありませんが、これについて適当な善処をなさるお考えありませんか。
○説明員(山内公猷君) ちょっと御質問の趣旨はっきりしないわけでございますが、車両の分類からいいますと、私の方ではただいま、今の御質問につきましては、二輪自動車でいろいろこまかいのがあるわけでございますが、二輪自動車の中で長さが二・五〇メートル以下でありますとか、幅が一・三〇メートル以下、高さが二メートル以下、内燃機関の総排気量が〇・二五〇リットル以下、その原動機の定額出量が一・二〇キロワット以下というものに相当する問題であろうと思います。
○高良とみ君 それではあなたの方で出しておられる交通事故関係資料の中のオートバイ及びスクーターによる事件が、いろいろな交通事故の件数が三八・三%になっておるのですよ。こういうものの取締りですね、特にそれに二人以上人が乗って、何らのからだを縛るものもなければ、何の安全装置もない、これは世界じゅうスクーターは多いのでありますが、だいぶ違うのですよ、取締法が。
○説明員(山内公猷君) そういう点につきましては、私どもの方でももちろんそういった交通安全の面から、一定限度以上の人容積を持つ車につきましては、それを登録をし、あるいは車両検査をするという交通安全の仕事をやっておるわけでございますが、それが一体人が——われわれの方はそういう点で押えておるのはこの車両の規則でございまして、警察庁の方でやはりそういった取締りをやっておられるはずでございます。
○高良とみ君 では一つ、警察庁から来ておられるようですから、警察庁が事故を、取り上げられるときに、いわゆるスクーターのしり乗り、簡単にいえばスクーターやオートバイのしり乗り、これは警察庁が禁ずることができるのかどうかという点を御答弁下さい。
○説明員(山口喜雄君) 定員の問題だと思います。軽自動車——オートバイというのは、これは法令上の分類では軽自動車と書いてございます——軽自動車の定員をきめますのは、車両法や何かの関係でありますので、運輸省でおきめになることであります。従って、その辺の定員がおきめになっておられれば、定員以上乗るということで警察では取り締ります。自転車の関係は、これは警察の方で取締りというか、その定員をきめることができる対象になっております。従って、警察では自転車については、一人以上、いわゆる相乗りはしてはいけない、こういうことに相なっておるわけであります。
○高良とみ君 そうしますと、今の御答弁を裏から返せば、要するに運輸省が自転車でないスクーター、オートバイの上に一人以上乗っていて、それが危険であってもこれを取り締ることができないと警察庁は言われる。それを何とか処置するお考えはありませんか。
○説明員(岩崎清君) 私から御答弁申し上げますが、車両法できめておりまするのは、軽自動車以上のものにつきましては、私の方で法律によりましてこの型式を認定いたしまして、従って、それによって定員もきめておるわけでございます。その軽自動車と申しますと、ごく簡単に申しますと、エンジンの大体の大きさできめております。それ以下の原動機付二輪車と申しますか、要するに小型のオートバイ、スクーターの小型のものでございますが、これにつきましては、エンジンの型式を認定しておるだけでございまして、車全体としては、私の方としてはそこまでタッチしておらないのが実情でございます。今お話の一人乗り、二人乗りは、従って、この軽自動車以上のものにつきましては定員をきめておりまするので、そういう問題が起ってくるわけなんでございますが、従って、今二人乗りを認めておるものがあるわけなんでございます。従いまして、二人乗ってやってるというのが今の状態でございます。
○高良とみ君 わかりました。要するにその軽自動車以下のものは、モーターだけコントロールなすって、何人乗ろうとかまわない、夫婦で子供を連れて三人乗っておってもこれは警察庁は、警視庁は取り締ることができない。従って、これが交通事故の原因になってきておるということ、ここの統計にも三八・三%と出ておりますが、これについてそういう現象が出たときには、自転車さえもしり乗りを禁じておるものを、なぜ定員のないものには何人乗ってもいいというような妙な——だから、軽自動車以上は二人乗りというのがあって、従って、軽自動車以下で自転車よりも上で、モーター付のものは三人でも四人でも五人でも、犬を連れてでも乗ってもいいというのは、どうも変ですね、曲解かもしれませんが。
○委員長(天田勝正君) ちょっと私から答弁について御注意申し上げますが、この問題は、要するに総体の数ということを考えなければ、三八%云々というだけでは、幾ら議論をやっても私は尽きないと思うのです。総体の数が多ければ多いでどうも困ることであるけれども、やっぱり事故の数も自然に多いというのはやむを得ないことであるし、それから事故の原因がどうであるかということも頭に置いて御答弁いただきませんと、事故の原因が二人乗りだから事故が多いということなのか、大かたは規定以上の速度を出したがゆえに、要するに事故が多かったのか、そういうことも御考慮されながら御答弁願いたいと思います。
○説明員(岩崎清君) 私の答弁が不十分でありましたために、誤解をお持ちじゃないかと思うのでございますが、軽自動車以上のものにつきましては、定員をはっきりと規定しております。で、それ以下のものにつきましては、私の方じゃきめておらない。というのは、これはこの使用についての取締り面につきましては、これは警察庁の所管でございます。たとえば、極端な例で申しますと、自転車等につきましては、私どもの方としましては、何も使用規制はしておらないのであります。従いまして、軽自動車じゃない原動機付の自動車に対する使用規制につきましては、これは警察関係が規制なさるべきものになるわけでございます。使用面については、私どもはこの直接の取締りにつきましては、私どもの関係ではないわけなのでございます。
○高良とみ君 それではもう一ぺん警察方面にお伺いしますが、この間警視総監代理の方のお話では、この取締りはできない、自転車に関しては取締りができるが、そういう軽自動車の、簡単にいえばしり乗り等の取締りはできないとおっしゃるのですが、今のあれですと、使用についてはあなたの方は取締りができると言う。
○説明員(山口喜雄君) オートバイという言葉でお話しになりましたが、いわゆるオートバイは原動機の馬力の大きさによって、軽自動車に入るものと、そうでない、いわゆる原動機付自転車に入るものと二つあるわけであります。先ほど私が申し上げましたのは、軽自動車という方に入るものは、これは乗車定員等をおきめになるのは運輸省でおきめになる、従って、それをおきめいただければ、かりに一人でなければいけないということになれば、私どもの方では二人乗りしておる場合には取り締ります。軽自動車の中に入らない馬力の小さいもの、いわゆる原動機付自転車というものについては、これは警察の方で乗車人員の制限を行い得る権限を持っております。これは各県の公安委員会で制限をするわけです。現状は全国均一に制限をしておるという現状ではございません。各公安委員会において若干出入りはございますが、禁止しているところもありますが、禁止していないところもある、こういうような状況でございます。
○高良とみ君 それでは端的に伺いますが、たとえばスクーター、これは東京都のようにあれほど熱心に交通安全を実行なさりながら、このしり乗り、あるいは子供もつれて乗っているのに対して、東京の警視庁管内では取り締っておられるんですか。
○説明員(山口喜雄君) 原動機付自転車の部類に入るものは警察の方で取り締りを行うことができます。警視庁でそれをやっておるかどうか、ちょっと私存じませんので……。
○高良とみ君 ではこの次に警視庁の方ももう一ぺんよくお調べを願いたいと思います。私の調べたところでは、警視庁ではそこまでは自分の方ではできないと言って嘆いておるわけなんです。これをもう少し御調査願いまして、この次までには自動車局長さん、一つスクーターによる事故が非常に多いんです、この原因をもう少しお調べ願いたいと思う。という理由は、実はフランスのようなああいう大陸ではスクーターに乗る人は、大きな鉄の中にゴムの入った帽子を運転手もかぶっておるし、お客さんの方にもみんなかぶらせています。そのかわり長距離ですから相当のスピードも出しますが、許可を得てスピードを出しておる。ところが、日本ではちょっとサンダルでも引っかけて横乗りをして、そうして大きな自動車の間を縫うようにして非常なスピードを出してゆくものですから、これを見るに忍びないものですから、ちょっと申上げるんですが、自動車局長さん、もっと実態におりたところをもう少しお調べを願いたい。 それから大へん時間もおそくなりましたので、一、二お伺いしておきたい。踏切り対策委員会審議会の結果でございますが、これを拝見しますと、三号踏切りで事故が比較的に多いこと、そこで、道路交通法の十五条、いわゆる一旦停止すべきであるということのただし書きですね、その他の理由というのは、要するにだれかがいて、あるいは確認して、一旦停止しないでも、電車や汽車が通らないときは通ってよろしいという十五条を削除することになったと書いてあるのですが、一体これはいつからなったというのですか。
○説明員(山口喜雄君) 十五条ただし書きを削除するというようには結論を得ておらないのでございますが……。
○高良とみ君 そうしますと、警官がいたとか、あるいは自分で認めて車両が来ないということを確認した場合には、これは確認認容とかいって、その他の理由があるときは通ってもいいということになるのですね。
○説明員(山口喜雄君) 法律上はそうでございます。踏切り番人がおるようなところは確認しなくても通って差しつかえない。ただ実際は交通安全を十分にしますために、バス等では車掌がおりて念には念を入れて通っておるというのが現状だと思います。
○高良とみ君 お言葉を返すようですが、その踏切り番人のいる所でない所なんですよ。いない所でも自分が認めて汽車等が来ない、安全であると認めた場合には、これは確認認容とかいって、それは通ってもいいということになっているのでしょう。そこが危ないのです。だからそれを、その他の理由というのをおのけになるというのがこの委員会の答申でしょう。ところが、この調査ではそうなったと書いてありますが、これからなさるのですか。
○説明員(山口喜雄君) この十五条は信号機の標示あるいは信号人がおる場合には一旦停車する必要はない、そうでなければやはり一旦とめて確認をしなきゃならぬ、そうして通るということになっておるわけです。従って、お話のような踏切り番人がおらない場合は、これはやはり一旦とめて安全かどうかを確認して行くということでなければいけないと思います。
○高良とみ君 そうすると踏切対策委員会審議概要というもの、この踏切対策委員会の審議の結果は、これは今後どういうふうにお動かしになるおつもりですか、これは運輸省に伺いたいんです。
○政府委員(權田良彦君) お答え申し上げます。ただいま御指摘のは、交通事故防止対策本部決定ということだろうと思いますが、御承知の通りに、内閣に交通事故防止対策本部ができまして、その中に踏切事故防止対策部会といういわゆる踏切部会を設置いたしまして検討を続けたのでありますが、その結果が部会の決定となり、事故防止対策本部の決定となったのでございまして、その内容は今先生御指摘の通りに、一つは、踏切り道通行に関する措置としての約六項目ばかりの内容が決定されております。それからその二は、交差施設の整備改善に関する措置というのでこれまた約六項目ばかりの内容が決定されております。 第一の踏切り道通行の問題は、これは今御指摘のような踏切り通過に際しての安全確認の励行の問題と、それから遮断機、踏切り警報機に法的拘束力を持たせるかどうかという問題と、それから踏切り警手にこの踏切り道通行に関するいろいろな指示権を与えるかどうかというような問題と、今度は列車の設備なり、それからいろいろ接近ベルなりについて、この通行者あるいは踏切り警手に注意を喚起するような設備上の問題と、それから例の踏切りの予告標の問題、これはまあ道路に、踏切りに入ります以前に一種の標識として立てるものでございますが、それと一般国民の交通道徳、安全知識の普及という問題でございまして、これはまあいろいろ警察方面、あるいは道路方面等で御検討を願っておるわけであります。 私どもの方で今その決定の線に沿ってやっておりますのは主として第二の問題、すなわち交差施設の整備改善の問題でございます。この点については、今御指摘のように、第三種の踏切りと申しますか、ちゃんちゃんと鳴るのがついておりまして、機械はついておるが番人がおらぬという踏切りの事故が、遺憾ながらその率が比較的多いと、これはちゃんちゃんと鳴っておるにもかかわらず、直前を横断されるというところから起っておるものと思われます。この踏切り事故の原因を解剖いたしてみますと、八五パーセントないし九〇パーセントは、この直前横断でございます。この点はまあいろいろ御指摘のような措置をなお検討いたしまして、一そうの努力をいたしたいと思いますが、それ以外にこの設備もよくしなければいかぬ、設備をよくいたしますのに、根本的にはこれはもう立体交差でございまして、非常に道路上の交通量も多い、また線路上の交通量も多い主要なものにつきましては、これは立体交差をしなければいけない。これは現在道路法の関係におきましても、立体交差が原則になっております。ただ遺憾ながら、非常に多額の費用を要しますので、逐次、年々やっておりますが、なおこういうものが残っておることは事実で、私どももこの点については、立体交差を原則とするという方針でこの点は促進をいたしたいと思っております。しかしなお解決いたしませんのは、そういたしましてもなお平面交差のものが残り、またこれは全部なくすということは、これはもう実際できません。不可能でございますので、この平面交差のこれがまあいわゆる踏切りでございますが、これについて、現在まで至らざるところがあることは反省をいたしておりまして、特に今申し上げました対策本部でも、まず構造基準をもっとしっかり法定したらどうかと、それからさらに設置其準も現在は法定されておりませんので、これを法定したらどうか、それからさらに保守基準を法定したらどうか、続いて新築、改築、維持管理区分、費用負担等を明確にしたらどうか、それからさらに、こういう根本的な、今申し上げましたことをした上において、これらに合うように現在の平面交差を緊急整備したらいいではないかと、これには立法措置と助成措置が要る。さらにまた御承知の通り日本では踏切りの数が非常に多いのでありまして、約四百メーター平均に一ヵ所ある勘定に全国で割算をいたしますとなりますので、これは諸外国に比べても非常に多いのでございます。従って、これらを全部よくすることは、これまた事案上不可能でございますので、なるたけ近寄っておる踏切りを合理的に整理統合をいたしまして、その残ったものについては、これをよくする、こういうことが考えられるのでありまして、これはやはり今の対策本部でも同じような結論を出されておるのであります。 そういたしますと、これをやる方法は現在の法律では足らざる点がございます。すなわち現在の法律はすでに十分御承知の通りに、踏切りというものを一つでつかまえておりません。道路法の面から、いわゆる兼用工作物という観念で一つつかまえるのと、それからまた鉄道の方から鉄道自体の施設としてつかまえるという二つのつかまえ方をしております。従って、踏切りというものは、端的に申しますと、道路の一部でもあるが、鉄道の一部でもある。従って、それに関する限り、道路は道路側、鉄道は鉄道側でそれぞれ管理者がおりまして、その両者が常に協議すると、全部協議の態勢に置かれております。従いまして、事実問題はなかなか協議がととのいませんでございまして、そのために思うようにならぬ点もございます。従いまして、今私どもが一応考えておりますものは、ここに新しい立法が要る、これを今警察方面、建設省方面と打ち合せをいたしておりまして、もうほとんど完了いたしておりますが、なお細部の点について一、二つめる点がございますので、まだ確定した法案にはなっておりませんが、ただいま考えておりまする要綱を簡単に申しますと、今の対策本部の御指示もあり、この構造、管理、保全、費用の負担区分ということについて、新たな踏切道法というようなものをぜひ作り上げてこの国会の御審議を願いたい。まあ私どもの予定では、来たるべき通常国会に間に合わしたいと存じておりますので、今鋭意折衝を続けておりますが、その大体の構想は、この両方の法律から踏切り道をつかまえますことをやめまして、一つの踏切り道というもので一つにしてつかまえていく。それでまず設置基準を、これはいろいろ交通量や列車回数やその見通し距離なんかで違いますので、そういうものの設置基準を、これは実態調査をしなければ出て参りませんので、そういうものもしつつ、これを法定していくと、さらにこれに伴って、どういう構造でなければならぬかということをはっきりきめて法定したい。これはまあ技術的な面で政令に委任されることになるかと思いますが、これはそういったことで構造基準をきめる。次に、この踏切り道というものに対して、鉄道事業者と道路管理者を踏切り道を保守する管理者といたしまして、その保守基準をきめる。それから次に、一番大事な費用負担でございますが、この新設、改築、維持、修繕というような管理に要する費用を協議にまかせないで、法定していったらどうか。大体ただいま考えておりますのは、大方の意見は大体一致しておりまして、鉄道側と道路側で二分の一ずつこれを負担する。ただこの踏切り道の設備がどういう範囲であるか、どこまでを踏切り道の必要なものとしてみるか、これが道路の標識と鉄道の施設と、また交通取締りの信号というものがございますので、この範囲をどうするかというこまかい点について、なお実はまだ検討を要する点がございますので、鋭意先ほど申した三者で協議中でございます。なお、この踏切り信号人、あるいは踏切り信号機にどこまでの道路交通取締りの一部の力と申しますか、権能を与えるか、こういう点についてなお検討を要する点がございます。しかし、おおむねは今申し上げたような方向できちんといたしまして、なおあわせて、この法律でいろいろな整理統合を促進するための命令、監督権を持たしていただいて、これは現在ございませんのでやれませんですから、立法事項で持たしていただく、こういう思想のものをできるだけまとめたいと思っております。 もしこれがまとまりますれば、今度はこの基準に従いまして、ある一定の期間で——私どもは三年と考えておりますが、三年間でこの基準に合わないものを緊急整備をさせるということを、これは別の法律になります——臨時の時限法みたいな関係になりますが、そういういわば踏切道整備促進法というようなものをあわせて考えたらどうか。こういたしますと、今の基準ができ上りますれば、それに合わないものを三年で整備する計画を立てさせまして、それを承認して認可しますか、公けにこれをよく検討いたしまして、しかるべきかどうか、内容をきめまして、しかしてその半面に、きまったものについては、その踏切り道を整備しようとする私人には、予算の範囲内で一定の補助を与える——これは三年を限って与える、あとは自力でやらせる。これは踏切りというものが現在道路でもあり、鉄道でもありますが、この交通の発達した今日では非常に公共的なものであるということは言えると思うのでありまして、また先ほど事故のお話がございましたが、この鉄道事故はおかげさまで年々減少をしております。これは非常に幸いな傾向で、ありがたく思っておりますが、踏切り事故だけは反対に残念ながらふえております。従って、どうしてもこれを、今のような個々の負担ではだめでありますので、これは三年計画で、私どもは大体現在の平面交差の危ないものは解消するというデータを持っておりますが、そういたしますと大体初年度にやります改良工事量は、今概算で二億七千万円くらいだと存じますが、改良工事費が一億三千万円くらい——半額補助ということで、実は目下事務的には大蔵省と予算折衝は続けておりますが、まだ確定はもちろんいたしておりませんので、私どもはぜひ通してもらいたいということで折衝を続けておりますが、以上申し上げましたような考え方の二つの法律と予算の裏づけがあれば、相当今までよりは著しく改善される。で、ぜひこれを通常国会に御審議を願うべく、目下関係官庁の間で折衝しております。従いまして、運輸省関係としては、この交通事故防止対策本部の決定によります措置は、以上申し上げた点を努力しておる次第でございます。
○高良とみ君 大体よくわかりました。そういう説明をしていただけばよくわかります。それでただ行く先なのでありますが、何しろ遮断機のないものが数千個もあり、一ヵ所にこういう一個以上の事故があるくらいに、統計面から見ると非常に踏切り事故がますますふえておりますので、そういう対策は前から多少は承わっておりましたけれども、最近出ておりますのは自動門扉といいますか、オートマチックな、人を置かないでやるのをお考えのようでありますが、これは上下交差をなさってもなお要るところがあると思うのです。で、参考に伺っておきたいのは、それの費用と、それから番人を置いた場合の運営費がたくさんかかりますけれども、どのくらいの費用になりますか。
○政府委員(權田良彦君) 申し上げます。いわゆる無人の踏切りで自動的にバーが上り下りするものが、大体金額にいたしますと、施設費で一ヵ所百五十万円ないし百七十万円でございます。で、これに要しまする維持運営費が十五万円くらいでございます。それから人がつきまして、警手が上げ下げいたしますものが、施設費が五十万円ないし七十万円、その維持運営費が六十五万円くらいでございます。で、これはいわゆる技術的に自動的に機械的にバーが上るか、人が上げるかの差でございますが、私どもの方の考え方では、この両者とも同じく第一種の踏切りであると、かように考えております。
○高良とみ君 あとの御質問があると思いますが、大体この答申があるものの中で、見通しとか、あるいは踏切りへの傾斜及び踏切り自体の幅員等についても、大体の基準をお立てになるのだろうと思いまするから、なるべく早くその踏切法の整備されんことを希望いたしまして、そうして私どもも研究さしていただきます。私の質問はきょうはこれで……。
○柴谷要君 時間がありませんので二、三お尋ねしておきたいと思います。この一月から十月二十三日——神奈川県下の十国峠でバスが転落した十月二十三日まで、私の記憶だけでも十五件のバス事故が発生しているわけです。この事故の過去を振り返ってとやかく言うことはしませんけれども、とにかく月一件以上のバス事故が発生しておるということについて、原因を突き詰めてみると、道路が狭いということがまず第一に言えると思う。あるいは地盤がやわらかいということも言えると思う。それからバスが最近特に大型化してきたということも言えると思う。これらの問題はさておいて、それでは運転する者に対して無理が伴っていなかったかどうか、それからバス会社の勤務配置の状態が果して適切であったかどうか、これらの問題をまず検討するに当って、運輸省なりあるいは関係官庁の方——特に検察庁でありますけれども、これらの事故調査に当って、どの部面が一番事故を惹起しておったか、そのところを突きとめておられるかどうか、この点を一つまずお伺いしたい。
○説明員(山内公猷君) バスの転落事故に対する原因別の調査でございますが、ただいま手元に持っておりますのは、三十一年度の原因別バス転落事故数並びに三十二年度上半期の分に分離いたしておりますのでお答え申し上げます。原因別に分けまして、先ず第一に、事業者の責任に属すべきものと考えられますものは、このうち細分いたしまして、労務管理が不適正であるのが三十一年度に五件ございます。それから路線の管理、路線管理が不適正であると思われるものが一件ございまして、この三十一年度事業者の責に帰すべきものと思われるものは六件ございます。それから乗務員の過失に基くものといたしまして、勤務の状態の関係が四件、運転操作の誤りが百十一件、車掌の誤りが一件、これが合計いたしまして百十六件になっております。それから旅客が転落の原因であるものが一件、車両の不備によりますものが二十三件、道路の悪いものが二件、また相手方の過失によるものが六件、その他一件となっておりまして、三十一年度の合計は百五十五件バスの転落事故を惹起いたしております。三十二年度の上半期におきましては事業者の責に帰すべきもののうち、運行管理の不適正というものが一件ございます。それから乗務員の勤務状態の悪かったものが三件、運転操作の誤りが五十四件、これが合計いたしまして小計で五十七件ございます。それから車両そのものが悪かったものが十一件、道路の悪かったものが一件、相手方の過失によるものが二件、上半期に七十二件の転落事故を起しております。細分的な内訳はそういう数字であります。
○柴谷要君 どうも日本の交通機関は非常に事故が多い。最近バスの事故が非常に頻発しておるので、また起きたかといって翌日は忘れているのが、この原因をいつまでも突きとめて徹底的に防止していくということにならぬじゃないか。そこで、旅行される際は、目的地に着くというと安全に着いたという連絡を家庭にしなければならぬというまことに珍妙な国なんです。こういうことのないように徹底的に究明をし、かつこれを防いでいかなければならぬ、こう思うわけです。ところが最近十国峠で起きたバスの事故を、少くとも新聞を通し、いろいろ意見を聞いてみますと、道路は非常にいい、天候は非常によかった、こういう中でああいう事故が起きているわけですね、この調査をされた場合に、どういう結果でああいう事故が発生をされたか、特に運転者の注意力を欠かせるような原因があったかどうか、こういうような点を一つまず十国峠の問題についてお調べがありましたならば、お聞かせを願いたいと思います。
○説明員(山内公猷君) 十国峠の問題は、ただいま御指摘のありましたように特殊な事故でございまして、道路もいい道路であり、幅員も相当あった、われわれといたしましては、その原因が那辺にあるか非常に疑問に思ったわけでございまして、その点十分解明するように努力いたしたわけでございますが、大体は運転操作上の誤まりであろうということはわかっておりましたが、運転手と車掌がけがをいたしておりまして、まだ十分事情を聞く段階になっておりませんので、個人の刑責に属することを軽々に私から言うわけにはいかないので、まだ原因がはっきりしない。ただその四囲の情勢から言いまして、どうもやはりその辺にしいていえば原因があるのではなかろうかということは言えるわけでございますが、これはやはり運転手、車掌の弁明も十分聞いた上で、原因の解明を十分いたしたいと、かように考えております。ただ運転日報によりまして勤務の状態もとっておるわけでございますけれども、相当過去一週間につきまして長い勤務の時間をやっております。ただこれがすぐそれでは疲労のための原因であるかどうかという結論も出しにくいということにありますことは、スタートいたしましてから非常に短かい時間で事故を起しておるわけでございまして、疲労が重なった上での事故ということにもなかなか決断がなし得ないわけでございます。これにつきましては、十分運転手、車掌の回復いたしました上で、当時の事情を聞いて事故の原因をはっきりさせたい、かように考えております。
○柴谷要君 私は特にバス運転手諸君と親しく話し合ってみたことがあるのですが、その結果、運転手諸君の言うことには、特に観光季節はバスが多く使われるわけだ、この時期をはずせば、いわゆるバス運転手諸君は多少勤務時間が緩和されるわけだ、しかし、そこに問題点があって、とにかく無理に使われている、この無理もある時期が来るというと勤務が緩和されるから、多少無理でも忍んでやろうというふうに、けなげな気持でやっているように私どもは聞くわけであります。それがどうしてもはるかに高い事故原因のパーセントを示ているように私は考えます。この問題をもう少し経営者なり、あるいは運転手諸君の考え方を改めさせまして、大事な人命を預っていることでありますから、絶対に間違いがないというような態勢をどうしても作られなければならぬと思いますが、これに対する適切な指導方針が確立されているか、また今後かような状態を十分に作り上げて指導していかれる意思があるかどうか、この点をお伺いしておきます。
○説明員(山内公猷君) 御指摘のように、観光バスのシーズンというものは春秋にきまっておりまして、この機会に非常に無理をすることが事故発生の原因であるということは、われわれもよく承知いたしております。そのために、観光シーズンに入ります前には、特に陸運局長も恒例的に各業者に無理をしないようにということも言っております。また事業の監査もできるだけその前にやって業態を調べるように常に局長会議でも指示いたしておりまして、できるだけそういう時期にやるように努力いたしているわけであります。それで実は、いわゆる八時間労働制ははっきりいたしているわけでございますが、これが勤務が非常に過重になるのは、この労働に関する協定で時間外協定がなされれば、現在の労働基準法では何時間でもできる、こういう非常にブランクのような状態にあるわけでありますが、われわれといたしましては、運転者が一体何時間ハンドルを持つということがリミットであろうかということを一応科学的に究明しなければならぬ、その上で何時間以上をしてはならないということも、できればそういう規則を作りたいということを前から念願をいたしているわけでございますが、いわゆる就業規則と申しますか、就業規則の模範になる時間でございますが、そういったものをいろいろ諸外国の例をも参照いたしているわけでありますが、まだはっきりそういうものが出たところはございません。また諸外国の例をすぐ日本に適用できるかどうかということは、日本の非常に悪い道路の状況を考えまして、すぐには適用できないというふうにも考えているわけであります。しかし、そういった疲労時のものを見るために、われわれはできれば労働科学研究所に頼んで一ぺん科学的な解明をしてもらいたいということを希望しております。来年度その予算の要求もいたしているわけでありますが、現在の規則といたしましては、一応一般的に長時間乗せてはいけないという規定を持っているだけでございまして、常識的にこれを解決しているわけでございますが、これを科学的に、これ以上は日本人には無理だという限界を早く見出したい、いわゆる疲労度と運転の安全というものに対するはっきりしたものをもって業界に示したいということで、来年度——実は今年もそういう要求をいたしましたが、いれられませんので、来年度何とかそういうものを実現いたしまして、何らかよりどころをつかみたいということを考えておるわけでございます。
○柴谷要君 最後の一問にしたいと思いますが、このような事故が発生しまして、最近運輸省は事故が発生するというと、今後厳罰で営業停止あるいはその他の処置をとる、こういう強い方針を打ち出されたようですけれども、これが新聞にちょっと出ていたように記憶しているのですが、どのような態度で今後臨まれるか。新聞に出ておったのが決定された事項であるかどうか、この点を一つ明らかにしてもらいたいと思います。
○説明員(山内公猷君) 事故に対しましては、従前から私どもの仕事でまず第一に気をつけなければならぬのは安全の問題でありますが、この点本省におきましては、そういった全体的な監督行政、各陸運局においては業者の監督行政というものをやっております。また、この点について今まで車両でありますとか、運転者の指導というものに重点を置いたけれども遺憾ながらあまり効果が上らない。それで事業者自身の検査を厳重にしていって、できればそういう勤務状態にまで踏み込んだいわゆる運転のスケジュールというものまで監査して指導しなければいけないということで、昨年来盛んに法律の改正をいたしましてやっておるわけでございますが、それで、それに伴いまして、事故というものをやはりなくなすためには、やはり起した会社には当然強い態度で臨まなければいけないということで各陸運局長に指示をいたしておりまして、その点はさらに罰するばかりがよくなるわけではないのでございまして、予防ということも大切でありますが、処罰が軽過ぎてもいけないということでございまして、両々相待ちまして予防と処罰というものを厳正に行いまして、事故を少しでも、一件でも少くするという努力を重ねていかなければならないと思っております。現実には一万両当りの事故の件数というものは逐年減っておりますが、自動車が非常にふえて参りましたので、事故の総数というものはふえております。その点われわれといたしましては、非常に努力が足りないわけでございますが、今後ともそういう点さらに一段の努力をいたさなければならない、かように考えているわけでございます。
○高良とみ君 たまたま十国峠の事故なんですけれども、今、局長がお触れになっておりますけれども、経営者はやはり時間が大へんにこえる場合等は、あの場合もなんですが、夜、運転してきてそして朝早く生徒を乗せて出よという命令を出しておったやに聞いておるのです。そうすると前夜寝ないでいるわけなんです。そしてそれに対して、運転手諸君はそういう場合に断わるとすぐに自分の処遇にかかわってくるものですから、これは非常に労働者諸君の自覚が足らない点でもありますけれども、そういうことは経営者自身は知らないのでしょうよ、きっと。ですから、やはりさっきおっしゃるように、前夜の睡眠は十分であるか、あるいは何時間以上は運転してはいけないという基準をお作りにならないと、この前の吉原で起きたトラックの居眠り運転などは常にあることでありますけれども、トラックの運転手、バスの運転手等は特にこの重量を運んでおりますので、何か早いところ運転——ハンドルを握る時間の限度というふうなものを、それからその他の処遇についても、経営者が弱い雇用者、労務者の発言力を封ずるようなことのないように、その点私は組合——自動車労働組合等も働くべきだと思いますが、そうしなければこういう事故は減らないのじゃないか、その点いかがですか。私はたまたまそのことについて聞く機会を得たのでありますから、ほかの運転手はもう電撃のごとく全部知っております。あの地区のどういうわけであるか知っているけれども、経営者は知らないということがある。どうか一つその点で早いこと、労働科学研究所の調査などを、時間もかかることでありますが、予算もかかることでありますが、常識からいっても運転手の八時間勤務というものはなかなか守られておりません。いかがなのでしょうか。少し事故防止について御考慮願えないでしょうか。
○説明員(山内公猷君) ただいま御説明いたしましたように、まだ科学的にどのくらいが限度だというものは出しておりませんが、現在の規定では、長時間運転させてはいけないと、まあ本省でやりますためにはやはり一定の根拠を持って指導する必要がありますので、従来研究いたしておりますが、まあ各陸運局につきましては、具体的なそういう指導をするようにわれわれの方も指示いたしておりますので、各局別にそういう点は指導いたしておるわけでございますが、仙台の例をとりますと、まあこれは組合と経営者が超過時間、超過勤務の契約があるということが前提のお話でございますが、それによりまして私どもの方の運輸規則第二十一条過労防止に関する——陸運局長が具体的に指示いたしている例を申し上げますと、仙台の陸運局におきましては、一週の拘束時間が七十二時間を限度とする、業務時間は四十二時間以内にしなければいけない、それから次の勤務までに八時の間隔は必ず置かなければならぬ、昼間時にわたって勤務する場合には、夜間の業務時間を二倍に換算して、しかも、一週拘束七十二時間、業務四十二時間以内にしなければならないという、一応具体的な基準——それ以上ではとてもいけないということを出しておりますが、今言いましたように、これがまあ一応陸運局長が具体的に指導する基準にいたしておるわけでございまして、科学的な基準がないのでございまして、われわれといたしましては、空にそう言っていたのでは業者の指導ができないので、陸運局長は一応常識的にそう指示はいたしておりますが、これで果していいのかどうかということは、またさらにもっと科学的に研究すべきだというので予算の要求をいたしておるわけでございます。
○岩間正男君 科学的な調査もいいのですがね、予算をとって、しかし、それよりも自動車局の人が乗ってみたらいい。三日ぐらい一緒に生活してみると一番早い。実際今の条件では、まあ私も一、二最近旅行してみたのだが、なんでしょう、九時間、場合によっては十時間ぐらい、山を越えてずっと行くというようなこと、ああいうことを毎日連続したらどういうことになるかというと、ちょっと非常にさむざむとするのです、乗っていながら。一番早いのはそれだと思うのです。できたら一緒に泊ってみて、今度は運転手の人たちの給与の条件、それから労働条件はどうなっているのかと、これが一番早いと思うのですがね。これをやってみれば、科学的な調査も熱意が出てきて、早く進むと思う。どうでしょうか、そういう点は。どうもそういう条件についてもう少し何か資料がないのですか。たとえば待遇の条件はどうなっているか。勤務の条件はこれはどうなっているか。それからよくある定期の場合なんかですね、どの限度まで許すのか。九時間、十時間でなきゃ突破できないという線が相当あると思うのです。回ってみると相当ありますよ。この近郊だけでも、これは富士山麓とか、あるいは伊東、修善寺から天城を越えて、伊豆を回って伊東に帰ってくると、また一周する。こういうやつを見ると、とてもそれはもう七時間労働などというようなものじゃないわけですよ。ところが、それがもう運転手とそれからバス・ガールと二人で車をまかなっている。そういう格好になっている。それが連日続けばどうなるかということは大体見当がつく。そこへ道路、悪道路でしょう。条件が非常に悪いと思うんです。ああいうものを起す原因は、常識だって相当つかめる。むろん一方ではこれは科学的な研究も並行させる、こういうところから大体政策が出てくると思うのですが、そういうところにずぶっと入ってみて実情をおつかみになるということ——ある場合には命がけでしょうが、どうですか、そういうことをおやりになったことがありますか。
○説明員(山内公猷君) ただいま御指摘になったような場合には、われわれの方の指導いたしておりますのは、長時間運転の場合には必ず予備の運転手を置けということを指導いたしております。
○岩間正男君 守られてますか。
○説明員(山内公猷君) これらの点につきましては、全部が全部守られておるかと言われれば、はっきり守られておりますとも言い切れない面がございます。と言いますのは、非常に会社の数が多ございまして、これが監査を逐一今各会社別にやっておるわけでございますが、守られたかどうかについては自信がないわけでございます。また、やっておる会社についても、常に改善命令を出しておる状態でございまして、勤務状態がそう好適であるとは言い得ないというふうに考えております。その点、いわゆる観光バスというものに対する指導が、非常にわれわれといたしましてはむずかしい問題がありまして、またいろいろ問題を起す根本原因があると思っております。これは単に勤務の関係だけでなく、免許の問題その他いろいろ全般的な問題として考えておるわけでございます。と言いますのは、結局普通のバスでございますと、一応年間通じた収入があるわけでございますが、春秋二期には非常にお客さんがたくさんある。しかも、一般のバスのように座席以上にお客さんをとるわけにいかない。たくさん客があるけれども、限られておるという状態が、まあ非常に無理をする一つの原因ではないか。もちろんわれわれはそういうことをもってやむを得ないと考えておるわけではないのでございますが、組合関係にいたしましても、そういう点で、いわゆる長時間の労働協約が行われるのも、その辺に原因があるのではなかろうかというふうに考えておるわけでございまして、それらの点につきましては、今度逆にわれわれの方が、安全の面から、会社にそういうあまり長い勤務はいけないということを注意すべき立場にあるというつもりで監査を実行いたしておるわけでございますが、ただいまのような、お話の長時間山を歩く、あるいは夜間という場合には、われわれが監査をするつど注意をいたしておりますのは、この規則にのっとって二人乗務をしてかわるがわるやらなければいけないということは、常に非常に大きな事故の原因になりますので、監査のつどそういうものを発見すれば厳重に戒告をいたしておるわけでございます。
○委員長(天田勝正君) それでは時間も大へんおそくなりましたが、せっかくですから、私も二点お伺いしておきます。山口警備部長にまずお伺いしますが、先ほど来高良委員からの質問がございまして、軽自動車による事故が三八%ということが指摘されております。ところが、一面この自動車の総数と軽自動車との比率でありますけれども、それによりますと、これは三十年度末における調査で、自動車総数が六十九万六千両、うち軽自動車——スクーター、オートバイ、こういうものが四十九万六千両、そのほかに小型二輪車と称するものが五万一千両ありますが、その比率をとってみますと、いわゆる軽自動車なるものが七〇%あるわけなんです。パーセンテージからすれば、三八%の事故率というものは、逆に非常に少いとさえ言えるのです。これは好ましい事故だというわけではありません。しかし、比較の問題で、パーセントからするならば、むしろ自動車総数からすれば、はるかに少い、こういうことが言える。これは三十年度末の統計でありますけれども、しかし、このパーセントについては、総数のうち軽自動車のパーセンテージにおいては、今日も変りはない。そういたしますと、かえってこれが、繰り返すようでありますが、事故率というものは小さいものほど少いと、こういう結論がおのずから出てくるわけですが、むしろ私の聞くのは、逆に大きいものほど事故がある、こういうことになるわけなんですけれども、事故はあなたの方で精細に調査されると思いますが、大きいものほど事故率が高いという原因等をお調べになったことがありますか。
○説明員(山口喜雄君) 自動車の事故のうち、小型の車による事故件数がほかの車の事故件数に比べてどうかというお尋ねでございましたが、お話のように、わが国の車両の構成は、小型の自動車が大へん最近ふえております。その小型の中でも、いわゆる小型の貨物自動車の事故が多いのであります。いわゆる三輪の小型の貨物自動車の事故が多いのであります。三十一年の交通事故についてお話を申し上げますと、三三・一%がこの小型の貨物自動車に基く事故でございます。それからその次は普通貨物自動車——普通のいわゆるトラック、これが二一・一%でございます。その次がいわゆる円タク、これが一七・六%であります。型からいいますと、最近は円タクは小型が多いのでありますが、小型の乗用自動車の事故率というものは非常にふえております。これはいわゆる円タクからくるのであります。それからいわゆる軽自動車というのは一四・五%、御指摘の二輪のオートバイとかスクーターというものは、軽自動車あるいはそれ以下のところに入るわけであります。これは三十一年の事故について私の方で調査いたしましたのが、以上のような事情でございます。一番多いのは小型の貨物自動車、これが一番事故が多いと、こういうふうになっております。
○委員長(天田勝正君) 私の質問をあなたはまともにとっておらないのです。貨物自動車のことは別途聞きます。これもまたパーセントからすれば三三・一%とおっしゃるが、それは逆に、率としては多いというのではなくて、少いという答えになっておる。貨物のことなら貨物のことで申し上げますが、ここにちゃんと数字が出ているのですよ。貨物自動車は総数が六十五万九千両ですよ。そうして、小型の三輪だけでも四十一万両ある。小型の四輪が八万六千両ある。これもまた、パーセントからすれば、さっき私が乗用車において引いたように、七〇%近くなる。それが三三・一%の事故率ならば、大型よりもはるかに事故が少いという、あなたの答弁と逆なんです。そこで、今質問しているのはその問題じゃございません。乗用車のことについて言っておる。高良委員が質問されたのは、うしろ乗りのことを指摘されておる。このうしろ乗りの事故が三八%もあるから非常に多いと、こういうことから質問を展開されたから、私はこれを計算して、逆に三八%の軽自動車の事故はあるけれども、数の上においては、あべこべに軽自動車が七〇%あるのだと、小型二輪車まで入れればもっとある。七〇%もあるところを三八%しか自動車事故総数のうちないのだから、あべこべに私の質問は、小型よりも大型の方が事故率は高いと、こういうことになるのじゃないか。よって、大型の方が事故率が小型よりもはるかに高いという原因をお調べになったことがあるかどうかと、こう聞いている。
○説明員(山口喜雄君) 私が御質問の趣旨を取り違えておったかもしれません。お話のように、大型の普通の貨物自動車、あるいは普通の乗用自動車等が一台当り事故率が多いのでありまして、御指摘のように、小型のいわゆる軽自動車というようなものによる事故率は車両当りにいたしてみますと少うございます。
○委員長(天田勝正君) そしてその原因を調べたことがありますか。なぜそうかという原因をお調べになったことはございますかと、こう聞いておる。
○説明員(山口喜雄君) 原因はそれぞれの場合によってあると思いますが、やはり何と申しましても一番問題になりますのは、大型のそういう貨物とか、あるいは乗用車というものがやはり事故を一番起している。原因はいろいろあると思います。(笑声)
○委員長(天田勝正君) それは大型の方が多いのだということは、統計上ちゃんと調べてそうなっておるから、原因を警察ではすべてお調べになるから、その原因はどうかと聞いておるのですが、目下明確な答弁はできないようでありますから、これはまたあとに譲ります。 それから次は山内自動車局長に伺いますが、先ほど来いろいろ遊覧バスの問題で御議論がございましたが、これは大きな会社の事故については、労働組合もあり、またわれわれもその原因を組合を通じてキャッチすることもできますし、あなたの方も多くの台数と多くの従業員を持っているのですから、これを規制するのは案外やさしいと思うのですが、ところが、私が将来非常に憂えているのは、遊覧バスというのは、一、二台を持っていて、ほとんど家族で運行する、こういう例が、これは関東には特に多いと思うのです、これは私の見当ですけれども。われわれの知ってる範囲でも非常に多い。こういうところの取締りといいますか、行政指導といいますか、これの徹底を欠きますと、これらの業者こそ、むしろ時間的に非常に長い運行をやっておる。群馬の北の方の温泉などに定期的に行っている。これは行ってくるだけで明瞭に八時間になってしまう、こういうことが計算上出てくる。そういう小さい遊覧バスだけをやっておる。しかも、家族でこれを運行をやっておる。こういうふうなものの指導や取締りというのは、これは取締りには別の規定というものは置けないでしょうけれども、しかし、特に注意していただかなければならぬと思うのですが、その点の指導はいかがされておりますか。
○説明員(山内公猷君) 自動車、バス会社——普通の定期バス会社につきましては、相当程度の規模を持ったものが多いわけでございますが、ただいま御指摘の観光バス、トラックあるいはハイヤー、タクシーというような部面につきましては、御指摘のように、文字通り中小企業の部門に属する業種でございまして、これらについてどういう指導をしておるかということでございますが、一応そういう何と申しますか、一両二両というものは割合に少いのではないか。大都市におきましては相当程度まとまった両数の免許、少くとも五台とか六台以上の免許が多いわけでございますが、地方におきましては需要の——お客さんの数の関係で少い免許を与えておる実情でございます。これらにつきましては、一応家内労働を使っておる。非常に著しい面がトラックの面で出てきておりますが、区域トラックにつきましては、非常に家内労働的な労力を使って、その結果運賃ダンピングというような非常な問題も起しておるわけでございます。しかし、それでその業界全体の何と申しますか、違反事故——運賃違反というものも現在ある程度起ってきておりますが、われわれといたしましては、そういう点については、できるだけレベルを上げるように考えなければならない。と言いましても、トラックの面におきますと、大体業者数が一万もこしておりますので、一つ一つのものを見るということも非常にむずかしいので、やはりある程度共同的なかたまりを作らせるということを努力いたしております。たとえばトラックの面でございますと、一応トラックのターミナルを共同で持たせて、共同の輸送の体系をとりますとか、あるいは連絡の運輸をやるとかいうふうな点に力を注いでおるわけでありまして、それら一つ一つでなくて、そういうものを地区的に集めて、大きな会社に対抗できるような力をつけるというふうにいたしまして、その上で行政指導をするというふうな点あるいは金融的なめんどうを見るというふうにまで進みたいというのが、われわれの今やっておりますそういう中小企業に属する方々に対するお世話の方向は以上述べたような方向で考えておるわけであります。
○委員長(天田勝正君) 答弁必しも満足でございませんが、本日は時間がかなりおそくなりましたので、本件もまた継続して御検討いただくことにいたし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十八分散会 ————・————