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27回国会衆議院1957/11/13

農林水産委員会 第6号

発言数
149
登壇者
18
会派数
2
開催日
1957/11/13

会議録

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 これより会議を開きます。  まず請願の審査に入ります。今国会において本委員会に付託になりました請願は五十件であります。  これより請願日程中第一より第五〇を一括して議題といたします。  まず審査の方法についてお諮りいたします。各請願の内容は請願文書表によって御存じの通りであり、また昨日の理事会において御検討願ったところでありますので、この際各請願について紹介議員よりの説明聴取等のことは省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 御異議なしと認め直ちに採決いたします。  請願日程第一より第三、第五より第一一、第一三より第二一、第二四より第二八、第三一より第三五、第三七より第五〇、以上の各請願はその趣旨妥当と認め、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決し、第四の請願は、その趣旨不適当と認め、不採択と決したいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。  なおただいま決定いたしました各請願に関する報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお第一二、第二二、第二三、第二九、第三〇及び第三六の各請願につきましては、なおその趣旨について、検討すべき点がありますので、いずれも採否を留保いたしたいと存じます。  なおすでに御承知の通り、本委員会に参考のため送付された陳情書は、臨時食糧管理調査会答申に関する陳情書外四十三件であります。右念のため御報告いたします。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。会期も明日をもって終了いたしますが、閉会中におきましても、農林水産業の種種の問題につきまして、引き続き審査を行う必要があると考えられますので、この際、昭和二十九年度までの災害にかかる農林水産業施設の災害復旧事業の実施についての善後措置に関する法律案、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案並びに一、食糧及び肥料に関する件、一、畜産及び蚕糸に関する件、一、農地及び林野に関する件、一、漁港、漁船及び漁業制度に関する件、一、公海漁業、沿岸及び内水面漁業に関する件、一、農林業団体及び水産業団体に関する件、一、農業災害及び漁業災害に関する件、一、農林水産金融に関する件、以上の案件につきまして閉会中も審査をいたしたい旨、議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 この際、林業、水産、酪農及び澱粉、並びに農林漁業災害対策に関する小委員長より、それぞれこれまでの調査の経過等について報告をいたしたい旨の申し出がありますので、これを聴取することにいたします。林業に関する小委員長松浦東介君。

松浦東介自由民主党

○松浦(東)委員 私は林業に関する小委員会の審議の状況及び結果の大要について御報告申し上げます。  小委員会は、十一月六日、九日及び十二日の三日間にわたり開会いたし、分収造林の構想、最近の木炭の事情、北洋材の輸入、林野庁職員に対する石炭手当、非常勤職員の定員化問題等について審議を行なったのであります。  まず、分収造林制度の構想でありますが、最近の用材の需給関係を見まするに、民有林及び国有林からの供給は、国内需要に対し、昭和三十二年度において一千万石の、五年後の三十七年度においては一千四百万石の、五十年度には四千六百万石の、七十年度においては実に六千三百万石の不足を来たすことが推測されるのであります。よって、これが対策としては、今後官民一体となった強力な造林事業の実施を推進する必要に迫られているわけであります。そのため政府としては次の国会に分収造林法案の提出を用意しているのでありますが、その内容はおおむね次の通りであります。  すなわち、都道府県知事は、管内に人工植栽を相当とする森林または原野であって、その森林または原野の所有者がみずから造林することが困難であるものを調査し、その調査に基いて個所別に植栽方法及び樹種その他造林、保育等、造林促進に必要な事項を内容とする造林計画を定め、これを公表し、造林者または資金提供者を公募する。知事は、造林希望者または資金提供者と分収造林契約を希望する土地所有者との間に分収造林契約の締結をあっせんする。また、都道府県自身も、必要な場合は、資金提供者から資金を受け入れ、土地所有者との間に契約を締結して分収造林を行うことができる。  政府がただいま考えておりまする分収造林法案は、以上の遡りであります。国土緑化の推進は不変の国策であり、造林対策として本案の持つ内容は、かなり重大なものがありますが、本案が唯一のものであるかどうか慎重審議すべきものと存ぜられます。しかし今回は審議日程の関係上、政府側の説明を聴取することにとどめ、来通常国会において再検討することとした次第であります。  次に、木炭の生産、流通及び価格の現状並びにその対策に関してであります。本年度の木炭生産は平年生産量の一億三千万俵を上回ることが予想せられているのでありますが、この夏ごろより木炭価格が暴騰し、一般消費者の家計支出を圧迫し、工業生産の、原料価格を高騰せしめているのであります。政府の調査によれば、全国的にはかなりの出回りを示し、たとえば東京においてその在庫量は、小売商までを入れれば二百万俵前後であって、東京の平年消費量の二カ月半分に相当するというのであります。しかし、多数委員の意見によれば、政府側のこのような楽観論にかかわらず、たとえば岩手県の報告によれば、本年度の生産は十一月以降の冬山の生産を見込んでも、年間生産量は昨年より二十一万俵の減少となるものと見られ、そのために市価は一向に正常化せず、特に地方中小都市における消費家庭の不安はますます増大している徴候も見受けられるので、政府はこの際次のような各般の措置を総合した強力な手を打つべきであるというのであります。  その第一点は、木炭生産の合理化方策であります。御存じのように、木炭の生産はかなりの奥山で超重労働をもって営まれておりますにもかかわらず、製品の生産者の収入は必ずしも生産費を償っておるとはいえず、従って今なお生産の方法は原始的であって、生産性は一般にはなはだしく低位にあり、生産高も漸次減少の傾向を示しておるのであります。しかも家庭燃料等は急速に他の燃料に切りかえられない現状にありますので、政府は少くともここ数年間は改良炭がまの構築に対して適切な補助助成の道を開き、企業合理化を推進すべきであるというのであります。  第二点は、国有林よりの原木払い下げの時期、場所、価格及び払い下げ方法に関してであります。いうまでもなく民有林よりのそれに比較いたしまするならば、払い下げ価格は幾分割安と相なっており、全体の需要原木の数量からみれば、国有林よりの供給数量は一部分にすぎないのでありますが、木炭価格が異常を示している時期でもあり、また国有林野事業特別会計は百数十億の財政余剰を持っておりますので、この際払い下げ価格をある程度引き下げ、引き下げの時期、場所等についても再検討すると同時に、いたずらに中間業者の利益とならないよう適切な措置を講じ、あわせて民有林より供給される原木価格の水準の低下についても指導に遺憾なきを期すべきであるというのであります。  第三点は、製鉄用白炭の輸入問題であります。国内の需要はおおむね四万トン程度と推定されますが、その市場価格はトン二万円以上となっているのであります。もしこれを自家用生産をすれば一万円程度で生産可能でありますけれども、早急な生産が期待できないとすれば、国外より輸入するもまたやむを得ないところであり、中国より輸入すれば、目下のところトン一万三、四千円で入手可能であるといわれる。従って、委員会としては、生産者を圧迫しない限り七、八千トンないし一万トン程度の範囲で輸入を実施すべきであろうという多数意見が示されたのであります。  次に、ソ連よりの北洋材輸入問題、国有林材の払い下げと地元産業との問題、林野庁職員の石炭手当に関する団体交渉及び非常勤職員定員化の問題について審議をいたしましたが、時間の都合上その内容は速記録により御承知を願うこととし、私の報告を終ることといたします。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 水産に関する小委員長赤路友藏君。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 水産に関する小委員会の経過及び結果の概要について御報告申し上げます。  この委員会は、去る十一月八日及び十二日の両日にわたり調査を進めた次第でありまして、その内容の概略は次の通りであります。  まず第一点は、日韓漁業問題特に韓国抑留漁業者の留守家族に対する援護措置についてでありまして、水産庁長官から経過の説明を聴取するとともに、各小委員から質疑が行われた次第であります。  そのおもなるものは、過去に行われた留守家族に対する援護措置は、明日にも抑留者が帰国するという前提のもとにおいてとられたものであって、今回の場合とは相当この前提において開きがあるわけであるから、過去における支給額を実態に沿って増額し、留守家族の生活必要経費は支給すべきであるとする意見が開陳されました。この点に関しては総理の出席を求める必要があるとして、小委員会から本委員会に移して調査を進めることに小委員長において取り計らうことに意見の一致を見た次第であります。  第二点は、来年度の予算編成に当り、特に本年度から新たに試験実施した漁業共済の問題について水産庁長官に質疑が行われ、政府側の、本制度は自主的制度として堅実に伸ばしていくという建前に沿い、来年度においても、本年実施した十八都道府県に限定し加入増をはかっていきたいとする考え方に対し、小委員から、来年度からは本格的に全面実施すべきであり、これに必要な予算措置をとるべきであるとし、政府の一そうの熱意を要望された次第であります。  第三点は、壱岐、対馬方面が盛漁期に入っている折柄、この方面における零細漁業者に対して韓国の拿捕抑留の不祥事件を未然に防止するとともに、漁民の保護対策についての措置がとらるべきであるという趣旨において、海上保安庁の巡視船及び水産庁の監視船の配船状況を聴取するとともに、特にこの方面に対し、漁期においては重点的に配船を考慮するよう意見の開陳があった次第であります。  次に第四点でありますが、銚子沖に投棄されているイペリット・ガス弾による漁業者の被災に対する救済措置及びこれが危険海域の掃海の実施について調査を進め、被災漁業者の医療費及び生活保障は政府において見ることに決定したこと及び掃海作業については、これが第一段階として、イペリット・ガス弾の投棄数量あるいは場所等について調査を進めている段階であることが明らかにされた次第であります。  第五点は、農林漁業金融公庫の本年度貸出ワク三百五十億円のうち百億円の資金交付繰り延べ措置について調査を進め、この措置によるしわ寄せが来年度予算において絶対に来てはならないことが強調された次第であります。  第六点は韓国ノリ輸入の問題でありまして、政府からこれまでの経過の説明を聴取するとともに、今後の対策について種々意見の開陳があり、政府としても本問題の措置に関するこれまでの経緯からして、国会の意思を十分尊重して慎重に措置したい旨の意思表示があった次第あります。  その他、海外基地開発の問題、あるいは日ソ漁業条約に基く学識経験者の交換に関する問題、昭和三十三年度水産関係予算編成についての問題等について熱心なる調査が進められた次第であります。  なおこれが詳細については会議録により御承知願います。  以上、御報告を終ります。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に酪農及び澱粉に関する小委員長石坂繁君。

石坂繁自由民主党

○石坂委員 酪農及び澱粉に関する小委員会の審議の経過及び結果について御報告申し上げます。  小委員会は十一月八日及び十一日の両日開会いたし、調査を進めました。  まず酪農に関する最近の一般状況並びに基本計画についてでありますが、政府の説明によりますと、乳牛については、昭和三十一年に五十八万頭である乳牛を昭和三十七年には百二十五万頭に、乳量については昭和三十一年に六百十五万石であるものを昭和三十七年には一躍一千三百七十五万石に上昇させることを目途に計画を進めておるとのことであります。このことはわが国農政上まさに画期的の事柄であって、これが推進に当っては、これに伴う飼料、金融、乳価等について総合的な対策が必要であり、これらの点に今後解決すべき多くの問題点が存在しておりますので、質疑の重点がここに集中されましたが、おもなる質疑応答は次の通りであります。  まず家畜導入資金の金利を一そう低利にし、償還の据置期間を二カ年に延長する等、貸付条件を緩和することを初めとし、牛の種類の再検討、山林の牧地化を促進する方策、飼料対策、市乳の小売価格の引き下げを行なって消費の拡大をはかる具体策、北海道に発生した豪州産ジャージー牛のブルセラ病に対する処置等に関する問題でありますが、これに対し畜産局長より家畜導入資金及び牛の種類については検討中であること、山林の牧地化は近く試験的に実施したる上、制度化する予定であること、飼料対策は原則として草資源等の自給飼料を強化しなければならぬが、補足としてふすまを主とした糟粕類も加えねばならぬので、ふすまの輸入、低質小麦の飼料化の実施を検討中であること、また近来尿素の混用、アルコール廃液の酵母化、パルプ廃液の利用等をも考慮していること、市乳価格の法的統制は困難であるが、職場、学校、生活協同組合等需要者の組織を対象とする集団飲用の推進により、配達の経費を節減して消費を増大することができること、ブルセラ病について、真性患畜は殺処分、疑似患畜は国及び道の経費をもって一括して登別家畜衛生試験場支場に隔離する予定であり、畜主への殺手当は八、九万円が交付されることとなるが、別途に代替牛として輸入または国内産のもを渡すことにする、また本病は潜伏期の関係上相当長期間にわたる観察が必要であるので、購買官に注意を発するほか、専門の獣医を増派し、牧場の選定に重点を置き、さらに輸送方法等にも検討を加える旨の答弁がございました。  次に澱粉に関する問題については、十一月八日の小委員会において、まず食糧庁当局より本年産カンショ及びバレイショ澱粉の需給状況及び澱粉についての総合対策についての説明を聴取した後、質疑を行なったのでありますが、政府の説明によりますと、現在カンショ澱粉及びバレイシュ澱粉とも加工生産の過程にある関係から、数字的に明確なる把握が困難であるが、今後の大ざっぱな見通しとしまして、カンショ澱粉の需給関係は相当窮屈であるが、バレイショ澱粉についてはかなりゆるやかであろうと予想せられるとのことであり、また澱粉についての総合対策としては、新規用途の開拓、原料イモの栽培改善、共販体制の整備確立、団体協約の推進等をはかる予定であるが、近く澱粉調査会を設けて、その意見を聴取した上で最終的対策を樹立したいとのことでありました。  次に、先般北海道においてバレイショ澱粉の価格が下落し、政府の支持価格を下回り、最近はやや持ち直しの傾向にあるが、本年のバレイショ澱粉の需給状況にかんがみ、年内に支持価格を下回ることが十分に予想せられ、この点について、関係者は多大の関心を寄せている問題であるため、政府は年間においても買い上げ措置を講ずべきであるという意見を中心に政府の意向をただしたのでありますが、これに対し、本名農林政務次官は、先般北海道の関係者から価格支持のため年内に七十万袋程度の買い入れを行われたい旨の要望があり、その際私見として三千万袋程度の買い上げを行う必要があるように思うが、何分現在生産者団体が全国的な自主調整の計画作成中であり、自主調整を行なってなお支持価格を下回る傾向が見受けられ、政府買い上げを必要とする事態が発生すれば、その際は年内にも政府買い上げを行う予定である旨の回答を得た次第であります。  以上、時間の関係上簡単に御報告申し上げましたが、詳細は速記録により御了承いただきたいと存じます。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に、農林漁業災害対策小委員長田口長治郎君。

田口長治郎自由民主党

○田口委員 私は災害に関する小委員会の審議の経過と結果について簡単に御報告いたします。  小委員会は十一月八日及び十一日の両日にわたり審議を行いましたが、その概要は次の通りであります。  まず農作物の冷害による被害状況及びその対策についてであります。すなわち八月上旬以降における北海道及び東北地方、九月中旬以降における九州、四国地方の異常気象による低温は、時期がちょうど水稲の穂ばらみ、出穂、開花、登熟期の長期間にまたがり連続したために、特に水稲に対して大きな被害を与える結果と相なったわけであります。被害の著しかった地域は北海道を初め、青森県、佐賀県、長崎県、大分県及び高知県等でありまして、被害面積は十三万四千六百町歩、減収量は五十万一千石に及んでいるのであります。この被害額は平年の被害額に比べますると、面積では四〇%程度、減収量では三〇%程度に当るにすぎませんが、被害は北海道では道東地域、内地では高冷地域に集中し、中には皆無作という地方もあるわけであります。委員会といたしましては、北海道、佐賀、長崎、高知の諸道県より陳情を受けますと同時に、農林省、北海道開発庁、大蔵省等の担当官を招致して実情の把握に努め、その対策について審議いたしたのであります。その結果明らかにし得た点は次の通りであります。  まず天災融資法による災害指定については目下考慮中であるとのことであります。自作農維持創設資金の増ワクについても協議中であります。共済金の年内概算払いまたは精算払いについては現在関係者間において協議中であるとのことであります。国有林からの製炭原木の払い下げについては、その準備を進めていること、また予約米に対する前渡金の返還猶予または利子減免につきましては、その地域の選定基準が郡単位で被害率が二〇%以上となっておりますために、今回の災害が郡内の局地について発生し、この基準に該当しない地域が相当数に上るので、売買条件の緩和措置を講ずべきであるとの意見が強く述べられたのでありますが、政府の方針はいまだ決定を見ていないのであります。次に種子対策でありますが、これについては、農林省において買い上げ、払い下げを行い、できるだけ農民の負担を軽減するとのことであります。また救農土木事業の実施についても強い要望が述べられました。今次の冷害対策に関する審議はおおむね以上の通りであります。  次に、本年七月下旬に発生しました九州災害を中心に、災害対策一般について審議いたしましたが、まず第一は、稲富稜人君外三十四名提出にかかる昭和二十九年度までの災害に係る農林水産業施設の災害復旧事業の実施にいての善後措置に関する法律案に関連いたしまして、災害復旧事業の仕越し工事に伴う借入金の利子補給を行うべきであるとの意見があり、本件については財政当局より、利子補給の実施は他の問題にも関係があり、慎重に考慮すべきであって、むしろ法律の規定に従い、緊急な災害復旧については三カ年完了を目途に努力すべきであるとの答弁がありました。  次は十万円以下の小災害の取扱いについて審議いたしましたが、これは現行法規の解釈または市町村公営の方途により対処したいとの答弁が述べられました。  以上冷害対策、その他の三十二年災害対策、一般災害対策についての審議状況を報告いたしましたが、会期の都合上、次国会になお多くの問題を残すこととなった次第でありまして、以上概要を申し上げ、詳細は会議録に譲ることとし、私の報告を終りたいと存じます。  なお今夏北陸三県を中心に発生しました水稲の秋ウンカによる被害対策については、今後審議すべきことを特に申し添えておく次第であります。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 なおお諮りいたします。閉会中審査のためさきに設置いたしました林業に関する小委員会、水産に関する小委員会、酪農及び澱粉に関する小委員会、農林漁業災害対策に関する小委員会は、閉会中も引き続き存置することとし、その所管に属する事項について調査いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なおこの際お諮りいたしますが、閉会中小委員または小委員長に欠員を生じました場合は、その補欠選任についてはすべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 異議なしと認め、さよう決定いたしました。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に農業協同組合職員の年金制度の問題について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これか許します。芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 実は農林大臣並びに経済局長が出席された機会の方がいいと思いますが、この際農業協同組合職員の共済組合制度について、現在農林省当局においてはどういうような判断と取扱いをしようとしておるか、その点を御説明願います。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 農協職員の年金制度につきましては、現在の農協職員のあり方あるいはその公共性なり現在の給与の状態なりあるいは待遇の問題というようなものをいろいろ考えまして、今後落ちついて仕事に専念していただくというような建前から見ましても何らかの措置を考えたいということでございます。しかしながらこれはやはり年金制度といたしましても経理上の問題でございまして、相当先の見通しというようなものも立てなければなりませんし、いろいろそういったこまかい点で、なお具体的に検討をしなければならぬ点がありますので、さような点につきましても現在鋭意検討を進めておるという段階でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで今後年金制度を政府において制度化するような熱意を持って調査とか作業を進めておられるものかどうか、その点はいかがですか。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 私どもといたしましては、新しい制度をここに作るということに相なりまするので、各般の問題について十分な検討を必要とするというふうに考えております。具体的な問題もございますし、またその他一般的な調整というものの関連等もございますし、いろいろな点につきまして、なお十分に検討をいたさなければならない、こう考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで参考までにお尋ねしますが、現在の農業協同組合、広くいえば原始産業に携わる農林漁業協同組合等のそういう団体の職員の給与状態等がどういうような水準に置かれておるかという点、それとたとえば全産業の分野の中においてながめた場合においては、どういうような地位に置かれておるかという問題、あるいはまた市町村役場等の職員の給与水準とこれを比較した場合においては、どういうような地位にあるか、そういう身分上の取扱い、あるいは水準等については、すでにもう河野さんも調査済みと思いますので、そういう点を今後の参考にもなることですから、一つ御説明願います。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 農協の職員の給与状態を申し上げますと、これは調査対象が全職員にわたっておりませんので、その意味では厳密にいうと若干相違があろうかと思いますが、農業協同組合という場合には、平均いたしまして、大体九千三百円前後になっておろうかと思います。なお水産業協同組合あるいは森林組合等につきましても、若干の相違はありますが、一万円ないしは七千円というふうな見当になっております。これに比べまして、市町村の職員におきましては、大体一万二千円前後というふうに承知をいたしております。なお全産業平均ということになりますと、私どもの承知いたしておりますところでは、大体一万七千円前後になるのではないかというふうに承知いたしております。従いましてさような点から見ますと、相当の相違があるわけでございます。なおこのほかに退職給与制度その他につきましても、各農協等によりまして相当の相違があります。ある程度やっておるところもありますし、十分の施設のできないところもございます。従いましてさような点につきましても十分に考慮をする必要があるのではないかというふうに感じております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 今の御説明によると、給与の点については全産業分野の平均賃金が一万七千円ということになると、これに対して約五五%経度にしかなりませんし、また町村役場の職員の一万二千円に比べると、それよりもまだずっと低いということがそれで実証されるわけですね。給与がきわめて低い以外に、さらに身分的に非常に不安定であるということも指摘されるわけです。今河野さんからも説明がありましたが、一貫した制度上の身分保障というのが講ぜられておらないわけでありまして、こういう点につきましても、たとえば市町村職員の場合とか、市立学校職員等の場合においては、やはり共済制度というものは法制度のもとにおいて保護されておるというところまでいっておるわけですが、そういうものに比べた場合において、今後の農林水産業協同組合等の職員が、やはり社会的に身分を安定されなければならぬというのは言うまでもないところなんです。多年こういうことは叫ばれてきた点でありますが、その経済基盤であるところの農林漁業は非常に力が弱いという点があって、それで給与水準も低いし、組合自身の力でそういうような共済的な制度を確立することができないというところにやはり問題点があるわけであって、こういう点に対しては、政府としても、協同組合全体を健全化するという場合においては、その団体に所属して中心になって働いている職員の給与の改善であるとか、あるいは身分保障というものは先行しなければならぬものだと考えられます。すでに農林省においても、年金制度等の問題については相当調査検討が進んでいるようにわれわれは聞いているわけです。この際そういう調査の内容とか、今後の構想とかに対しては、参考まででもよいですから、できるだけ詳しく説明してもらいたいと思います。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 先ほど御説明申し上げました通り、私どもといたしましては、この問題につきましては現在検討をいたしておる段階でございまして、まだ最終的にこうする、ああするという結論は実は出しておりません。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、社会保障制度全般に関連のある問題でありますことが一つと、相当長期にわたる経理の見通しを立てませんと、せっかく作りましてもこれが非常に脆弱なものになるという心配がございます。従いましてさような点で一体職員の今後の退職の状況あるいはその他の状況をつぶさに検討いたさなければなりません。また過去のそれらの資料によりまして先行き一体どういうことになるか、どういう結果になるかということもある程度見当をつけなければならないわけであります。これらにつきましては、保険数理等によりまして相当詳細な検討が必要になるわけであります。従って単なる推定なり何なりでやることは、先の見通し等につきましてもなかなか問題がございますので、現在さような点につきましても慎重に検討いたしております。従いまして掛金をどういうふうにするとか、あるいは給与の内容をどういうふうにするとかいうようなことは、ある程度の見通しがつきませんと、なかなかそういう問題に正確に取り組めないということになるわけであります。さような点につきましてなおまだ相当検討を要する点がありますので、今それを続けているような状態であります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 全国的に見ると、農協職員の数が約二十万をこえているように承知しております。この約九割程度が、現在厚生年金あるいは健康保険の制度に加入しておるわけでありますが、この程度の社会的な保護では十分であるということには全然いかないわけです。ですから現在の健康保険法であるとか、あるいは厚生年金保険法等との関連のもとにおいて、これの特別法というような意味において、たとえば農協職員の共済組合制度を作る場合においては、そういう既存の法律との関係等も十分あろうと思いますが、そういう場合においても、事前に特別法を作って、厚生年金法等の適用から移行されるような場合には、国の負担分とが、全体の年金制度をやっていく場合のそれぞれの負担区分等をどうするかというような問題に対しては、簡単に抽象的にこうすればいいということにはならぬと思います。しかし構想としては、現在健康保険あるいは厚生年金等の規定のもとに約九割の職員が加入しておるような実情にありますから、そういうものを今後農協職員の共済組合制度を作る場合においては、どういうふうにそれを移行させればいいかというような点は十分検討されておると思う。その点はどうなっていますか。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 どういうふうな構想でやるかという問題でございますが、農協職員等を中心といたしまする制度を考えるとすれば、たとえば私学の教職員等の組合でありますとか、あるいは市町村の職員の組合でありますとかいうようなものが、一応前例として考えられるのではないかと思います。さような点につきまして実はいろいろ検討いたしております。もしそれと大体似たような内容を持つとすれば、どういうふうにしたらいいか、これらの内容を同じようにすれば一体どれくらいの経理的な規模になるであろうか、従って掛金はどれくらいになるであろうか、それからまた現在健康保険なりあるいは年金等に基く給付を受けておる方々が、もしそういう特殊な制度に移行する際はどういうことになるかというような移行の問題等につきましても、実は検討いたしております。しかしまずもって基本的にさような経理的の問題の見通しというものを立てませんことには、一体どういうふうになるか、十分な基礎がまだ判明いたしませんので、さような点につきましてまずおよその見当をつけたいということで、検討いたしておるような次第であります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私どもとしても、これを現実化する場合は、今河野さんが言われたように、たとえば市町村の職員の共済組合の制度とか、あるいは私学の教職員の共済組合制度、そういうものに準じたような形でもっていくより、それ以外にいい案というものはなかなか発見されないのじゃないかというふうに考えるわけです。特に先ほど指摘がありました農協職員の給与水準が非常に低いということは、結局給与が低いということ自体の中において、さらに給与が低いから勤続年限も従って短かいということにもなると思う。将来安定してそこに落ちついて精魂を傾けて仕事ができないような不遇な待遇の中では、なかなか十分な仕事はできないから、他の職域に比べて勤務年限が比較的短かいということになると、熟練した職員がだんだん少くなって、困難な協同組合経営の支柱的な役割を占める人材もまた枯渇するということになり、これは協同組合の今後の大きな発展のためにも非常な障害になるのじゃないかというように考えるわけです。それで、現在の原始産業の分野における協同組合等の職員の待遇が非常に劣悪であるということは、大きな経済的な原因や欠陥があることは十分いえるのですが、しかしそれだからといって、特に協同組合の職員は精神力だけでやっていけばいいんだということにはならぬと思う。社会一般の給与者と同じにはいかぬとしても、やはりそれに近いくらいの水準における社会的な保護というものは当然必要であるというふうに考えられるので、政府としても農業協同組合の発展、強化とか、あるいは農業全体の共同化のもとにおける発展というものを考える場合においては、やはりこの問題は重要な課題として取り上げて、そして熱意をもって解決するようなことが最も望ましいと思うわけでございます。こういう点に対しましては、農林省の新政策の中には別に出てはおりませんが、これは非常に大きな問題だと思う。それで、事務当局としては、先ほど来の説明の中においても、これはどうしても実現しなければならぬというような機運もあるように考えられておるのですが、もう少し明確に、農林当局としてはこれをどうしても実現するような方向に問題を発展さしていく決意であるかどうか、その点はいかがですか。農林大臣の政治的な構想というものは後刻大臣が出席してから尋ねたいと思いますが、当面担当しておる事務当局としての御意見はどうであるかということをもう少し明確にしておいてもらいたい。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 ある程度経理内容等につきまして見当がつきませんと、実は今のお話の点につきましても、まだ何とも申し上げられないのでございます。これは非常に一般的な社会保障制度との関連もございますし、また経理の内容が相当長期にわたりますから、ある程度見通しを立てませんと、始まってからしまったということでは困るのでありますから、さような点で、私どもといたしましては相当慎重に調査をいたしたい、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それからこの問題の今後の発展のためにお尋ねしておきたいのですが、明年度の農林省の予算要求の中においては、これらの問題の調査、検討とか準備をするための経費の要求等はなされておるかどうか、いかがですか。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 この制度がもし実現するといたしました場合に、これはいろいろな準備等もございますから、およそ来年の十月以降になるであろう、従いまして、十月以降約半年の間の給付等に対する国の負担と申しますか、助成と申しますか、さような点等につきまして約四千万円程度の予算の要求をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 きょうはこれ以上お尋ねしても無理かもしれませんので、後刻農林大臣が出席をした場合、大臣の構想等を尋ねることにして、河野さんにお願いしておきますが、農林省において今日までいろいろな調査をされた点について、資料になるようなものがあれば、後刻委員会に提示してもらいたいと思う。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 ちょっと関連して、今政府委員の答弁によりますと、この共済制度を実施するに当っていろいろ調査すべき事項がある、こういうことでございますが、一体共済制度というものは非常にむずかしいものでありまして、軽率に手をつけるべきものでないことは言うまでもありません。しかしながら、やる気で調査をするのと、調査をしてみてからやってみようというのでは、資料の集まり方も異なると思う。やる気でありまするならば、やはり基礎条件を整えていくこと、たとえば全国的に統一されたような給料体制を整える、あるいは資格を整えるというような基礎条件を整えさせるということも行わなければならない、そこに共済制度の非常なむずかしさがあると思う。従って、今芳賀委員の質問されたように、これはぜひやるということになりまするならば、それに付帯した基礎条件をまず完備するということもやらなければならぬ。これらのことなしに、ただいたずらに調査をいたしましても、実施するような段階にはならないと思う。いかに四千万円の調査費をかけましても、これはできないと思う。従って、やるという気持になるならば、これはケースが幾つもある。官庁関係の共済組合のケースもありまするし、負担区分等につきましても、今までの例は幾らも持っておる。ただ協同組合の場合は、普通の官吏のような身分の固定、または給料体系というものがないというところに、異なるものがあるということになるので、そこで私学の教職員の場合であるとか、あるいは町村の職員の場合のケースをとろう、こういうことであろうと思う。これらも必ずしも共済制度がうまくいっておりませんのは、基礎条件を整えるという方向に行っておらないところに非常にむずかしさがあるのであって、協同組合の職員の共済制度がむずかしいのではない。共済制度がむずかしいというのは、これらの計数を算出する基礎が不確定であるということ、これに問題があるのですから、困難な問題だと言いながら、その困難な問題というのは、計数のはじき方が非常に困雑だということなのですから、基礎条件を見出せばこれらの問題が出てくるということなのです。一体今の答弁によりますと、やるような気で調査をするのか、やらないような気で調査をするのか、いたずらに調査をすればいいのか、この点が不明瞭ですから、この点を明瞭にしていただきたい。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 御質問でございますが、調査をする以上は実現いたしたい、かように存じております。ただ、しかしながら先ほどからいろいろお話が出ておりますように、この問題はいろいろな点につきまして十分な検討を遂げませんと、実現をいたすことはなかなかむずかしいと思います。従いまして、さような点で十分に検討をいたさなければならない、あるいは今日われわれの持っておる資料等から見まして、直ちにこれができるかどうか、もう少し検討を進めませんと現在のところでは何とも申し上げられない、かようなことでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 関連ですからもう一点だけ。  検討するというのは何を検討するのですか。検討の目標がはっきりしなければ検討ということにならない。何を検討するのか、その点をはっきりしてもらいたい。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 先ほど芳賀委員にお答えいたしましたように、これは相当長期にわたる経理計画というものが必要になると思います。従って過去の退職なりその他の事故がまず基礎にならなければならない。これから将来約二十年の推定をいたすわけでございますが、この点についても十分に御存じかと思いますが、さような点につきまして保険数理等のむずかしい計算をいたしましていろいろ見当をつける。その際に収入なりあるいは支出なりというものがおよそどういう見当になるかというものをまず立てなければいけないかと思います。さような点につきましてまだ十分な資料ができない、かような点でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 問題はそこなのですよ。だから基礎条件を整えない限りにおきましてそれらの資料が集まりましても、それらをもって共済制度ができないのです。だからむだな調査です。基礎条件を整えるという前提に立たなければならないであろう、この熱意を持たなければ共済制度というものは出発が困難だと思うのです。  きょうはこの程度にしておきますが、検討をするというけれども検討の仕方が悪ければ検討にはならない、結果はむだな検討になるということです。これだけです。

稲富稜人日本社会党

○稲富委員 関連して。ただいまの農協の給付制度に対する先刻からの質問があったのですが、これに関連してお尋したいことは、これが実施に当りまして農林省としては先刻から御説明があったような方計でお進みになることはわかるのですが、これに関連しての厚生省、大蔵省、こういう方面の政府部内の内容等がおわかりになるならこの際御説明願いたい。

河野恒雄農林事務官(農林経済局農業協同組合部長)

○河野説明員 ただいまの点でございますが、正式に厚生省等と話し合いをまだいたしておりません。しかし打診と申しますか意向等を軽くたたいたという程度のことはございます。それによりますと、御承知の通りこの社会保障制度は個々の保障制度というものでなしに、できるだけ一元的な、一本の形が望ましい、従って給付内容の向上なり社会保障の内容が向上するということについては別に反対するということはないけれども、さような制度としていかがという点に厚生省としては相当疑問を持っておられるのではないかというふうな感じかいたしております。なお大蔵省等につきましては先ほど申し上げましたように予算を要求いたしておりましたので、その予算の要求の際に説明をいたしたのでありますが、やはり農協職員に対する特別の制度を作ってそれに国費を投ずるということについてなお研究をいたさなければならないということでございます。従いまして、現在の段階において、私どもといたしまして、すべてのものがこれについて意見が一致しておるということではございません。従って、先ほどから申し上げておりますように、私どもといたしましては研究を続けておりますけれども、これをなお政府提案として何とかいう段階にまで結論を申し上げるところにはまだ至っておらない、さようなことを先ほどから申し上げておる次第でございます。

稲富稜人日本社会党

○稲富委員 それでありますがゆえに、これは関係のありますことに厚生省なんかに対しましては、農林省の意のあるところを十分伝えて、これが実現に対しては一つ努力してもらいたい、わわれれこういう考えを持っておるし、またそういう必要があるのじゃないかと思いますので、その点からお伺いをしておるわけなんでございますので、これに対して一つ特段の了解といいますかこの趣旨を徹底する方法を講ずべきではないかと思います。ほかの仕事との関係ですね。こういうことを考えるわけでありまして、これに対して農林省としての努力を願いたい、こう考えておるわけであります。その点を重ねて一つ要望いたしておきたいと思います。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に農林水産統計等に関する農林水産関係の予算について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。川俣清音君。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 大蔵省にお尋ねをいたしたいのでございます。第一の点は三十三米穀年度の需給計画ができておると思っておられますか、また需給計画については食糧庁から連絡がないのかどうか、この点を一つ。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 三十三米穀年度の米の需給表につきましては、先般食糧庁に説明をお願いしたのでございますが、現在のところまだ米の予約の追加申し込みを受け付けている最中であるのでその数量がわからないから——従来であれば米穀年度の始まる前、つまり十一月の初めにはできていなければならないはずなんであるけれども、本年はそういう特殊の事情があるためにまだできておりません。そこで、現在のところ三十三米穀年度については説明ができないというふうな話でありましたので、私どもやむを得ないということでそのままになっております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 三十三米穀年度の需給計画が立たないということになりますと、外麦外米の輸入計画も立たない、こういうことになると思うのですがどうでしょうか。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 外貨予算につきましては毎年上期と下期に分けて計画を立てます関係上最高限という意味においてはすでにことしの下期の輸入計画はきまっております。が、それは私どももあくまで最高限という意味で了解いたしておるのでございます。しかもそれをきめます当時には、米の予約の申し込みをさらに追加して受け付けるということは全然予定しておりませんでしたから、その後、米が出てくる、さらによけい買うという計画に変更になったわけでございますから、若干米麦の輸入計画は実行上は変わるのじゃなかろうか、しかし、外貨予算につきましては、年二回にきめております関係上、その最高限という意味できめられたものと了解いたします。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 そこでお尋ねしたいのですが、先般の予算委員会におきまして、農林大臣は、余剰農産物の買い入れは計画の割当のワク内での買い付けだ、こういうことを言っておる。河野長官は、いや普通買付のあとで買うのであるから、国内の米麦に影響を与えないという答弁をしておる。計画がなければワク内、ワク外という議論が出て来ないじゃないか。そうすると、あの議論というものは計画があってから出た議論ではなくして、あなたにお尋ねしておきたいのはここなんです。答弁の技術としてああいう答弁をされたとあなた方が理解されるのかどうか。ワク内とかワク外というものは、余剰農産物買付はどうせこれからのものは三十三米穀年度に関するものだと思うのです。そうすると、ワク内、ワク外という農林大臣の答弁と、河野企画庁長官の答弁は、いずれもでたらめな答弁であったと大蔵省は見ておられるのでありますか、この点を一つお尋ねします。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 たまたまその予算委員会に私出ておりませんでしたので、どういう言葉のやりとりでありましたかわかりませんが、少くとも米麦の需給計画の外か内かという議論ではなかったのではないかと推察いたします。と申しますのは、過去の例によりましても、余剰農産物の需給計画との関係は、私のただいま記憶いたしておりますところでは、余剰農産物協定がはっきりでき上りまして、需給計画に乗せる。それまでは需給計画には乗せないというふうになっておったのではなかろうかと思います。私ちょっとはっきり記憶をいたしておりませんが、たしかそうではなかったかと思いますので、需給計画との関係は、一応ワク内、ワク外の問題はなくて、まだ白紙の状態にあるのではなかろうかと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 それでは大蔵省の見解と両大臣の見解三様になっておる、こういうふうになりまするから、これは速記録を調べて、いずれはっきりしていただきたいと思います。それはそれでけっこうです。  そこでお尋ねいたしたいのですが、今後自給態勢が確立いたしますると、大蔵省では年来の主張でありまする米麦の直接統制から間接統制に移行しようというような考え方があるやに聞いておるのでありまするし、またいろいるな会議における記録等を見ますると、間接統制へ移行しようという努力が払われておるようであります。ところが間接統制は非常な経費のかかることでありまして、一般会計の負担は、直接統制の時代よりも、さらに上回るのではないかと思いますが、これは見解の相違といたしまして、この問題は除きまして、お尋ねいたしたいのは、この点から、今持っておりまする農林省の統計事務でございますが、直接統制より間接統制になればなるほど、ことに主食ということになりますると、相場の変動を押え、あるいは思惑を押える基礎資料を持たないというと、社会不安を起す原因になると思うのであります。たとえば大豆でありますとか、小豆でありましても、相場師の相場によって大きな価格の変動が行われております。これらは資料が十分でないというところから、農林省が対策を立て得ないでおる現状であります。かく考えますると、米麦はその資料を十分把握しておかなければ、そうした思惑相場あるいは社会不安に対抗できないということになるのじゃないかと思いますので、直接統制下において現物を握っておりまする時代でも危険をはらむのでありますが、ことに間接統制になればなるほど、生産の正確な把握が必要であろうと思う。ところが一方、統計調査の充実については、非常に不熱心のように承わるのでありますが、少くとも主計官はさようなことはあるまいと思うが、この点いかがですか。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 現在の統計調査部が充実されました過程におきましては、やはり食糧の強制的な供出ということがあり、従ってできるだけ公平でなければならないというところから、現在の生産高調査が充実されて参ったという歴史があることは御承知の通りでございます。従いまして、今直ちに考えておりませんが、もしや統制の制度が変るということがありました場合には、そういったいきさつからいっても、一応今の制度が適当かどうかということについては、もう一ぺん私どもとしてはよくその際検討してみたいと思います。ただ、ただいまの御質問で御指摘がございました通り、価格の問題なり、需給の問題なり、生産費の問題なりということについての農業政策上の重要性が、年々増しておるということもまた私ども十分理解しておる——と言っていいかどうかわかりませんが、ある程度理解しておるつもりでございますので、そういう検討をいたします際には、そういう要素が非常に大きく当然入ってくるというふうには考えておるのでございまして、もしもかりに米の制度が変るようなことがございましたとしても、それがために、かつて供出に移行したがゆえにふえただけまたもとへ戻って減ってしまうことはないというふうには考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 次にお尋ねしたいのは、非常に理解があるとしての前提に立ちまして質問いたしますが、統計調査という本質は、これは第三者的な正確さを持たなければならない。そこに非常に信頼度が高まるということであろうと思うのであります。そこで、たとえば農業共済につきましても、国の経費を支出する責任の上からも、この第三者的な資料というものにかなりの重点を置く結果にならざるを得ないであろうと思う。これが国費の使用に対する責任の上から、大蔵省が第三者的な農業統計を非常に重要視せられておるのだと私は思う。そこで責任制を明らかにする上からいって、被害調査補助員または臨時職員というようなものをたくさんかかえておるわけです。ここであなたにお尋いたしたいのは、今内閣が国家公務員の責任制の確立ということを標榜いたしておりますが、大蔵省はこの国家公務員の責任体制の確立というものをどの程度に重要視しておられるのか、これをお尋ねしたい。ほかの財政よりも何よりも重要視しておるのか。それとも財政の許す限りにおける責任体制の確立なのか、どっちにウエートを置いておられるのか。内閣の基本方針は大蔵省に行くと菲薄になるというお考えで、ウエートを軽く見ておられるのかどうか。この点主計官にお尋ねするのは、まことに酷な気もいたすのでありますけれども、やはり財政の本体を握っておられるのでありまするから、あなたの査定する場合、あるいは農林省と協議する場合、ウエートをどこに置いておられるのか。国の財政の方が何よりも——国家公務員の責任体制の確立より財政の方が非常に重要だとして査定をされるのか、あるいは今内閣がきめておりまする国家務公員の責任体制の確立が非常なウエートを持つと、こういうふうにお考えになっておりますか。これはちょっと無理な質問ではありまするけれども、現実の査定官でありまするから、あなたの態度をお尋ねいたしたい。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 非常にむずかしい御質問でございますが、私どもといたしましては、やはりいずれの経費につきましても、財政の立場というものをまるっきり捨ててしまうということはできませんので、やはりその仕事の重要性と財政との関係は、絶えず車の両輪のように考えていかざるを得ないということでございます。ただし、ほかの問題と違いまして、国の職員がその責任を全うできるような態勢を整備しなければならぬ、ということは、一応ある特定の仕事が必要だと認められた以上は、必ずその仕事は責任あるやり方ができるようにしなければならぬという意味で、おっしゃる通り財政といえども責任態勢を阻害するようなことはできないというふうにお答えしたらいいかと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 そのお答えではなくて、あなたが現に査定される場合に、政府が最高目標として掲げておりまするこの目標をどの程度のウエートを置いて査定されるか、こう聞いたのです。それは政府の言うことで、スローガンで、あれは問題にならないのだ、こういう意味で査定されておるのか、これは重要な政策であるから、これに基礎を置いて査定しなければならないという考え方でおられるのかということをお聞きしているのです。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 ただ旗じるしだからおつき合いいたしましょうというわけではありませんので、やはり仕事があります以上はそういうスローガンのあるなしにかかわらず、責任態勢をはっきりしなければならぬと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 それでは万々間違いあるまいと思いまするので、質問も省略してよろしいと思うのでありますが、臨時被害調査員というものは、その調益が共済金の支払いの基礎になりましたりあるいはあなた方の査定の基礎になる。責任がない者の調査をあなた方が基礎にするわけにはいきますまい。大蔵省はこれらの調査を有力な資料として査定をされるし、共済金の場合は有力な資料を提供する者にはやはり責任が負える形をとらなければならないというふうにおそらくあなたはお考えになっておるだろうと思いますが、この点についてはいかがですか。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 ただいま御質問の被害調査につきましては、約六百人の非常勤職員、あるいは常勤でありましたか、とにかく定員でない職員が予算上置かれてございます。六百人の定員を増員いたします際に、定員とせず定員外の職員で置きました事情は、一つはたしかあの制度が始まりましたのが二十九年か三十年度でございまして、内閣の方針として定員の増加についてかなりきびしい態度をとっておったというような事情もございました。同時に調査をやりますのは必ずしも六百人の職員だけで行うのではなくて、一万をこします統計全体の職員がそれぞれ手を分けあって行うわけでありますけれども、たまたま被害調査は統計調査部の職員として一番忙しい収穫時にぶつかりますので、そのピークの時期においては従来通りの人員ではできないから、そこで全体として人員をふやすという意味で六百人ぐらいがどうしても必要だというお話で、これを予算上認めることになったわけでございます。そこで私の了解しておりますのは、現在具体的な被害調査というものは六百人の職員だけで行われているのではなくて、一万人以上おります職員全体が彼此融通してやっておりますので、必ずしもいわば責任態勢のはっきりしない非常勤職員だけでやっているということではないのじゃなかろうかというふうに了解をいたしておる次第でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 ここでは一例を非常勤職員のうちの被害調査員の臨時職員にとったわけですけれども、これは一例を申し上げただけです。しかしそれらの資料があなたの手元にいった場合には、これが信頼すべき資料なりとして国の財政を切り盛りされるわけです。従ってこれらの身分はやはり固定された身分でなければ、この資料をあなた方が活用するわけにはいかないのじゃないか、この点が一点です。  もう一つの点は、これは一万数千の調査員の定員を持っておりまするけれども、これは最近だんだん要請が強くなりまして、水産統計でありますとか酪農統計でありますとかかなり職分が区分されております。これらの区分された職員はなかなか臨時被害調査に回り得るような状態ではないこともあなたお認めの通りなんです。一万数千人がすぐ右から左に変り得るのではなくて、職能がかなり専門化されてきておるわけです。その専門化されておるところに統計の真実性、確実性がだんだん高まっていっておるわけでありまして、専門化されつつあることを認識しなければこの統計を利用するわけにはいかないと思うのです。だれがやったんだかわからないような基礎に基いた資料ではなくして、だんだん専門化された資料であるからして年々確実性が高まっていくんだという信頼を持たなければ国の調査というものは信頼を受けない結果になるのじゃないか、私はこう思うのです。  そこでお尋ねをさらに進めるわけでありますが、それでは機動力を持たせるということで一人の人が多くの仕事ができるような構想を二、三年前からお願いをしておるわけであります。やや緒についてきておりますが、ただ十分じゃない、あるいはまた予算の態勢から見ましてとかく軽視されておるのじゃないかという点が一点。  日本の官庁はどうも事務所ばかりりっぱになり過ぎるという非難が非常に多いのでありますけれども、統計調査部の末端の出張所等はまことにお粗末過ぎて、これらから生まれてくる資料などは信用できないというような印象を社会は受けるわけです。そうりっぱでなくてもいいからこれらの資料を克明に算出できるようなあるいは集計できるような庁舎がやはり必要だと思うのです。それには今の出張所等があまり多過ぎて問題もあろうと私は思います。もう少し重点的充実ということが必要だろうと私は思います。農業統計というものがとかく今まで正確を欠いておる、日本ぐらい農業統計が明確でないところはないという非難も受けるわけです。従ってほんとうの農業政策というものが地についた確実なものが出てこない。思いつきと申しますか、年々新しいもの新しいものというだけでスローガンは幾つも生まれて参りますけれども、基礎資料が十分でないために着実な五年計画あるいは七年計画というような国の大綱が生まれてこない。その原因はここにあると見なければならないと思います。これは国の費用の重点的な配分ではないと私は思います。これをもっと充実させるには、やはりこれらの庁舎の充実が必要ではないかと思いますが、この点いかがですか。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 第一点の機動性を持たせることに努力するかどうかという御質問につきましては、二年ほど前からそういう方向で努めておりますので、現在やっております予算ではなはだ不本意ではございますが、方向としては現在の方向で機動性をつけていくという方向に進めていきたいと思います。  第二の建物の問題につきましては、必ずしも統計調査部に限りませず、全体として国の予算編成の仕方といたしまして、戦前に比べまして戦後は庁舎の予算についてきびしい態度をとって参りました。それは一つには戦災その他で一般の国民が住宅その他に非常に不自由しておる際に、役所だけの建物がきれいになるということは、いかにそれが必要であってもいろいろ問題を起す事例がございましたので、努めて押えてきたわけでございます。しかしながら最近ではそういった状態も漸次安定して参りましたので、三十二年度予算では実は三十一年度予算に比べますと庁舎関係の予算を、これは統計調査部という意味ではなくして、全体としてかなり大幅に増額されたのでございましたが、例の国際収支の悪化を引き締める、それがために国自身がいろいろな引き締めを行うということで庁舎建設を繰り延べたというような事情もございまして、現在のところ、明年度以降直ちに建物整備に力を入れ得るかどうかということについてここでちょっとお約束はいたしかねますが、確かにおっしゃる通り統計調査部の末端の建物は相当見苦しいものであるので、機会があり次第何とかしなければならぬと感じております。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 これは統計調査部ばかりではないと思いますが、特に統計調査部の事務所は非常にお粗末過ぎて、社会的信用をそこねるような状態だと思うのです。ことに借り上げ等が多い。第三者的な性格を持つ統計事務所は、何らの恩典もなく、利権が伴わないものでありますから、地元の援助というものはまことに受けにくい状態にある。これは税務署の職員の場合でもそうだと思うのです。税務署の職員が間借りをするということは非常な弊害を起す原因でもあるのです。人事管理の上から、あるいは綱紀粛正の上から、あるいは公務員の責任態勢の上から、税務署の職員だけはよほど住宅を考えてやらなければいかぬだろうと思う。税務署の庁舎はりっぱですよ。しかし職員はまことにみじめなものなんです。人の家に間借りをしておれば、どういう申告をすればよいであろうかということを聞くのは当りまえである。特別な便宜はないでしょうけれども、正確なことを教えてやれば隣より割がよかったという問題が起きてくる。これは不正なことを教えられたのではない。正確なことを教えたでしょうが、税務署の職員がおるから便宜をはからっただろうというそしりを受けることにもなる。やはり公務員の責任態勢ということになると、これにウェートを置いているならばウェートを置いたような査定をしてもらわなければならないと思うのです。従って、第三者的な庁舎でありますから、地元の援助も非常に不足でありまして、何らの恩恵がない。恩恵がなければ国がこれを見て行かなければならないと思うのです。税務署あたり隣の町よりおれの方へ持ってくれば庁舎くらいの負担はしようと奪い合いである。ところが統計調査部の出張所をおれの方へ持ってきてくれなんというのはない。自転車一台貸してくれない状態である。ほかの食糧事務所のような場合は、何とか貸してやろうということになる。あるいは税務署の役人が行きますれば貸してやろうということになりますが、統計調査部の役人が行ってはパンクをしても金を払わなければやってくれないような状態である。それだけにあなたの方では特別めんどうを見るというような考えを持たないと、正確な統計ができないので、くどくど私が質問しているのはその点にあるのです。この点の認識が、高木きんは相当あるようでありますけれども、見落しというものもある、見落しが多いじゃないかと思いますが、この点はいかがですか。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 見落しがないように一生懸命いたします。大へんありがたい御注意をいただきましたので、そういうことを念頭に置いて今後やっていきたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 大体この程度で。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 午後は一時から再開いたします。休憩いたします。    午後零時二十五分休憩      ————◇—————    午後一時五十二分開議

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  昨日付託になりました稲富稜人君外十四名提出、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたし審査に入ります。まずその趣旨について提出者の説明を求めます。稻冨稜人君。

稲富稜人日本社会党

○稲富委員 ただいま議題に供せられました農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律は、農地、農林用施設等の災害復旧事業に要する費用につきまして、国が補助を行い、農林水産業の維持をはかり、農林漁家の経営の安定に寄与せんとするものでありますが、災害復旧事業の一そうの推進をはかり、その実態に即応せしめまするために、本法に対し三点の改正を行いたいのであります。  まず第一点は、漁業者にとっては、農地と同様であるアサリ、ハマグリ等の区画漁業権の属する漁場が対象から除外されておりますため、これに依存する零細漁業者は一度災害をこうむった場合は容易に復旧を行うことができないのみでなく、漁家経済はしばしば破綻に瀕するというのが現状であり、先年の九州災害においてこの点の是正が痛切に感ぜられたのであります。そこでこのような漁場に対しましても、この際補助の道を開き、漁家経営の安定に資したいと存ずる次第であります。  第二点は、災害を受けた施設の原形復旧事業の一カ所の工事費十万円以上が国庫補助の対象になっていることは御承知の通りでありますが、農民の負担をでき得る限り軽減する趣旨をもちまして、これを五万円以上と改め、実情に沿うようにいたした次第であります。  第三点は、共同利用施設に対する補助についてでありますが、これにつきましては、高率適用の規定が欠けておりますので、現行規定では災害復旧事業費の十分の二の国庫補助が行われるにすぎないのでありますが、この際、被害激甚地域の災害復旧事業の経費のうち政令で定める額に相当する部分については、十分の五の補助率が適用できますように規定の整備をはかった次第であります。  なおこの法律は、昭和三十二年六月一日以後に発生した災害について適用することにいたしております。  以上がこの法律案の提案理由並びにおもなる内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 本案に対する質疑は後日に譲ります。  二時から本会議が開かれますので、大体本会議の予定時間は十五分ということでありますから、本会議終了後委員会を開きますから、直ちに御集合をお願いいたします。  暫時休憩いたします。    午後一時五十六分休憩      ————◇—————    午後二時四十六分開議

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  農林漁業金融公庫の資金繰り延べの問題及びイペリット・ガス掃海の問題について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。赤路友藏君。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 昨日水産小委員会で、本年度の農林漁業金融公庫の融資分三百五十億のうち百億円繰り延べしたことについて、いろいろ当局の方から御答弁を求めたのでありますが、非常に不明確でありますので、今日特に政務次官の御出席を得まして、一つ明確にしていただきたいと思います。その前に公庫の山添総裁に御出席願っておりますので、総裁の方の御見解を承わりたいと思いますが、本年度の融資分三百五十億のうち百億円を繰り延べするということを聞いておるわけなんですが、公庫の方としては、これをどういうふうに理解されておるのか、その点を御説明願いたい。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 繰り延べをいたしますのは、結局この資金の借り入れをそれだけ延ばすといいますか、延びる。従って百八十億資金部等から借りますものを、百億繰り延べまして、八十億にとどめる、こういうのであります。これはしかし貸付計画には関係はないのでありまして、三百五十億の貸付決定——三百五十億のワクまでの貸付決定はいたすわけであります。ところが実際貸付決定をし貸付の契約をいたしましても、金を現実に払い出しますのは工事の進捗度に応じて金を出しまするので、自然その払い出す金といたしましては繰り延べになっていい部分があるのでありまして、そういう関係からいたしますると、これは貸付計画には関連なくて、ただ資金繰りの関係で百億繰り延べる、こういうふうに了解しておるし、またそういうふうに実際取り扱っておるわけであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 ただいまの御説明を聞きますと、繰り延べる分は融資分としての現金の出し方が来年度の方になるということである。そうするとそのときに回収金その他当然予定しておられますが、回収金その他が入ってこない。仮定ですけれども、入ってこないで、来年度に繰り越した百億というものの資金繰りができなかった場合、どうなりますか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 私どもの方は大体そういうことが起らない見込みでおりますけれども、かりに起りました場合には、あらためて大蔵省と御相談するつもりでおります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 あらためて御相談ですか。あらためて相談するということは、そうすると百億繰り延べたものは、あるいは案外打ち切るかもしれない。で、その資金繰りが百億できない場合ということを私は言っておるのです。あり得ないと思いますけれども、しかし仮定ですよ。資金繰りが百億できなかった場合は、あらためて相談するということであるなれば、三百五十億という原資は砕けてくることになりますね。要するにあとの百億が資金繰りできなかったなれば、当然大蔵省の方でそれだけのものを見ていく、預金部の中から出すということならば、三百五十億という原資ワクはそのまま生きることになる。でなくて、百億繰り延べたものは資金繰りができなければ、これはそのままであとで相談するというのでは、これはどうなるかわからぬですよ。そこのところはどうなんですか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 三百五十億の貸付ワクはそのままで計画通り貸すという了解のもとに、一方資金の繰り延べはいたしましょう、こういうことを了解いたしておるわけでありまして、論理的に仮定をもって推し進めますと、それは赤路委員のおっしゃる通りであります。しかしそのときには御相談をいたしたい、またそれについては私の方はそれほどの不安を持っていない、こういうつもりであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 そうすると繰り延べた分に対しては、貸付の決定は年内にやるのですから、貸し出しを繰り延べるわけですから、そういうことになりますね。貸付決定は本年中三十二年度分としてやって、実際上の貸し出しは年度が越えてからだ、こういうことになるんですね。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 繰り延べといいますと、これは言葉の使い方もかなり影響すると思いますが、繰り延べますが、実際またそういうふうになるというわけなのであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 実際上そういうふうになっておるのですね、今まで事実上は。しかし今までのケースと違うのですよ。というのは、今度は金融引き締めで、公庫に対して繰り延べるべきであるということを大蔵省の方から言っておるはずです。これはきのうの答弁でも、私はそういうふうに理解しているのです。今までのケースでそのままいくのだというのなれば、別段本年に限ってそういうような繰り延べの指示をする必要はないわけです。従ってそこの点が違ってくるのです。それをどういうふうに理解されておるかと言うのです。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 一般政策としての繰り延べは、ああいう経済事態に対処するための政府の方針としてやられたのでありまして、それはむろん重大なる意味を持つことは申すまでもございません。しかし個々の場合にはおのずから個々の事情があるわけでありまして、私どもは一般政策に協力すると同時に、また協力して別にそう差しつかえもない、こういう見込みを持ちまして協力をいたしておる次第であります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 どうもそこのところがあやふやなんです。従来のケースはあり得る。しかしながらとにかく何といっても三百五十億というものは、三十二年の決定した融資ワクなんです。この融資ワクが現実の問題として来年度へ百億繰り越されて、その中で、たとえば五十億は回転はした、あとの五十億は回転しなかったということになると、大蔵省が出さないと言えば打ち切りになりますよ。現実の問題としてそういうふうになりはしませんか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 論理からいえばおっしゃる通りであります。しかし私は一つの——一つのというよりも、これは見込みを持ってやっております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 総裁にお尋ねしますが、見込みというのはどういう見込みですか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 これは資金繰りにつきまして、従来たとえば三百五十億昨年貸付をいたしまして、そうして実際どれだけ資金が出たか、こういうような実績もございます。それらの点を勘案いたしまして、この程度ならば応じ得るという見込みをもってやっておる次第であります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 そういうことになりますと、総裁の御答弁を伺いますと、百億繰り延べても、三百五十億と当初決定されたものは貸せるのだ、融資できるのだということになりますか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 これは三百五十億は変更しない。従って私どもは資金の健全な需要がある限り三百五十億まで貸すわけなんです。ただ払い出しが延びる。これは実を申しますと、予算の上に掲げてありまする貸付決定額と資金の出る額は実際上は違うわけなんですけれども、今まで同じものとして予算の上では編成されてきたわけなんです。ところが三十年度からそれを変えまして、今までは貸付決定と同時に金を払い出してしまった。それは委託銀行の方に金を借りた人の預金勘定として預かっておる、こういうことに最初はやっておったわけです。ところがこれは資金の効率的使用をはかるという意味におきまして、一応貸付契約はするわけです。しかし金の現実の払い出しは、工事がここまで済んだからこれだけの金を払い出してくれ、こういうように分割してやるように三十年度から改めました。そこで年度末には実を言うと、計画通り借り入れをいたしますると相当金が余るわけなんです。昨年度におきましては予定よりも五十億借り入れは減らしました。実は私の方はある程度減らした方が採算上はいいわけなんでありますから、そういうことで多少ギャップが出てきておったわけなんです。従って昨年度から本年度に繰り越しました金が八十九億ございます。それを少し上回ったものがくるくるっと繰り延べられる、こういうわけでありまして、従来の実績等から立てた見込みでみで、おおむね百億はいいだろう、こういう考え方をいたしておったのであります。しかしこういうふうに繰り延べるというようなことが支障なくできたのは本年に限るのでありまして、本年やってしまえば、これでもってそういうことをやる余地はなくなるのでありますかな、その点は本年だけはできた、こういう事情になっております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 どうも今お話を聞いていますと、百億繰り延べた、繰り延べても、三百五十億は公庫の資金繰りでやれるのだ、そういうことになろうかと思う。だから繰り延べた百億というものは、結局もう政府の方から公庫は借り出さない、資金繰りの中でそれをまかなっていくのだ、こういうことになりはしませんか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 本年に関しては、見込みといたしましてそういうことになるわけであります。そこで来年になりますと、これは今年も同じことでありますが、貸し出しの計画というものが一つできますね。それからことし繰り越しました部分、及びその他の繰り越しました部分は、来年度に現実に金を出す義務があるわけなんです。これは来年度の支出の中に入るわけです。来年度の貸し出し決定の中の何パーセント——昨年等の実績は六五%でありますが、そういうものが現実に金が出る。ですから貸付決定と資金繰りの計画とはまた別に立てなくちゃならぬ、こういうわけであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 今の答弁を聞いておりますと、本年度に限ってそういうふうになるのだということなんですね。本年度に限ってやり得るのだということなんです。やり得るということになりますと、当初の三百五十億というワクがおかしくなってくるのですよ。それほどやり得るのなら、最初から三百五十億というワクをとる必要はない。三百五十億というワクは絶対必要だとしておとりになったのだと私は思う。もしもそうでないとするならば、それでやりくりできるのだとするなれば、それはおよそ貸し出しを抑制した結果でないと出てこないと思う。そこの点は一体どうなるのですか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 これは貸し出しを抑制して出てくるというのではございません。これは三百五十億のワクをもちまして貸付決定をする。そうして必要なる資金の払い出しをしていく。ところがなぜそういうことになるかと言いますと、先ほど申しましたように、予算の組み方が貸付決定イコール資金の払い出しという組み方をいたしておりましたので、現実の資金繰りとは、そこにギャップが今まであった、こういうわけなんです。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 どうも金融のことになるから、うまく答弁されると、こっちの方がわからなくなる。率直に言いますが、三百五十億の中で二百五十億というものは政府からの借り入れなんですね、当初の計画は、その政府借り入れの二百五十億の中の百億を繰り延べるということなんです。しかも繰り延べてなおかつそれで公庫はそのあとのもので回転してまかなっていけるということになると、現実には二百五十億が本年度の原資ワクだということになるのです。現実にはそうなる。百億減らしたということになる。ここで問題になるのは、繰り延べたものの百億というものを、来年度これを貸し出すときに大蔵省が承認を与えて、これを出すということなら話がわかる。出さないということになると、現実には百億減ったということになるのですよ。私は特に公庫の総裁に言いたいのですが、今度の臨時国会でも御承知の通り国民金融公庫の方は七十億ふえております。中小企業金融公庫の方でも百億融資分がふえております。一体この農林漁業金融公庫は、大会社を扱っておるのですか、中小企業じゃないのですか。公庫の総裁がそういうことじゃ僕は困ると思う。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 それでは一つ数字の見込みをもって申し上げた方がはっきりするかと思いまするから、数字をもって申し上げてみたいと思います。三十一年度におきましては——これは三十二年度を申し上げる前提として三十一年度を申し上げるのありますが、年間の貸付計画は三百十五億でございます。貸付決定をいたしました部分が三百八億、それから資金を交付いたしましたのが百九十八億、こういうことになっております。そうして貸付決定後資金を交付しました割合が六五%、こういうことになっているわけであります。そこで本年の見込みといたしまして、この六五%を使います、すなわち同様だといたしますと、三十二年度に貸付決定をいたします予定は、御承知のように三百五十億、その六五%、すなわち資金の貸付決定は三百五十億でありまして、資金が現実に出るであろう見込みが昨年通りといたしますれば二百二十七億、こういうことであります。それから三十一年度に貸付決定をいたしまして、三十二年度に入ってから現実に資金交付をいたします部分が百七億、合せまして三百三十四億出るわけであります。一方資金源は、昨年度から繰り越しました金額が八十九億、それから出資をもらいます部分が七十億、それから借入金が、当初の計画でございますと百八十億でございましたのが、百億繰り延べますから八十億、回収金百億、計三百三十九億、出ます金三百三十四億に対して資金源が三百三十九億、これは多少荒いところもございますが、こういう見込みを立てているのであります。これはしかし本年の資金繰りの見込みでございます。しからば繰り延べたものはもうそれで打ち切るのかと申せば、それはそうじゃないんで、当然明年度はこの繰り延べた百億は借りなければなりません。もちろんまた貸してくれるものと思います。同時に来年予算で決定いたします貸付計画分につきましては、それに相応する資金源が要るわけであります。それを合算したものが明年度の予算書に計上されてくる、こういうことになるわけであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 三十一年度の分が三百八億の六五%、本年度三百五十億の六五%、この六五%と押えた理由は何ですか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 これは実績でございます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 実績は毎年これでいくんですか。六五、六五と。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 先ほど資金の払い出し方法が昭和三十年から変ったということを申し上げました。そのかわる前におきましては、貸付決定をいたしますと同時にそれだけの資金を払い出してしまいました。従って二十八年度におきましては九九%、二十九年度におきましては九四%を払い出しております。ところが三十年から資金を分割払い出しをする——工事等の出来高に従って払い出す、こういうことに改めました結果、三十年度は七七%ということになっております。これは切りかえました当初でございますから、その辺の事情を考慮いたしまして、多少三十一年度の六五%より高くなっておりますが、昨年度は六五%でございますから、本年の見込みといたしましてこの六五%を組みましたようなわけであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 どうも私少し納得しかねるのですが、三百三十四億という決定に対して三百三十九億という資金源を生み出しておる。しかもその三百三十九億というのは、当初予定されておった借り入れ百八十億が百億を繰り延べられて、八十億で三百三十九億になるわけなんです。そうすると、当初からこの百八十億という数字に非常な水増しがあったと思います。そういうふうに考えられるし、またこれを一面からみれば、百億を繰り延べるために無理な数字の合せ方をしておるとも考えられる。その点については無理はございませんか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 これは予算の形から申しますると、貸し付け決定いたした部分が同時にそのまま資金の払い出しとなるという一致した形において、予算の参考書等に計上してあるわけでございます。これは当初からそういうことになっておりましたのであります。ところが途中で分割支払いにいたしました結果、そこにギャップが出てくるのでありまして、これはある時期においてこれを一致さすようなやり方をしなければならないというようには考えておりました。しかし予算を組みます上におきましては、まだその辺の状況を十分に見きわめるまで至っておりませんので、これは従来通りに貸付決定イコール払い出しがあるものという前提で組んでおったのであります。しかし現実においては、先ほども申しましたようにギャップがありまして、昨年も現に私どもは五十億の借り入れをいたしました。ほんとうから言いますれば、もう少し借り入れをした方が公庫としては採算上はいいのありますが、しかし借入れ先の簡易保険でありますとかその他の御都合もありますから、それは御相談申し上げた上で五十億ということにいたしたのであります。これは今までそういうことがありますために、繰越金が多い。あるいは貸し出し決定が即資金払い出し、こういうことで立てておりましたがゆえに、そこに借入金というワクの中において現実問題として余裕があった、こういうことでございます。たまたまそのことがありましたがゆえに、本年は私どもの立場から申せば支障なしに、一般政策にも御同調申し上げることができた、こういうことでございます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 今の御答弁によりますと、分割支払いになったので、こういう結果が現われてきた、一般政策に対しても協力するような事態になったのだ、こういうふうにおっしゃっておられますが、そのことは分割支払いになったために縮少してきたということになるのです。どうですか。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 そういう事実はございませんのであります。たとえば土地改良なら土地改良で、百万円の貸付決定を今年いたしたといたしましょう。年度内にでき上ったのが七十万円分あるだろうということで七十万円出して、三十万円分繰り延べになる、そういうことがあるわけなんです。分割決定と申しましても、貸付そのものは減すのじゃないのです。ただ裏を返して申せば、お前のところは資金量があるのだからかりに予算書で三百億ときめられておっても、実際は四百億貸せるんじゃないか、なぜ貸さぬかとおっしゃられれば、そういう面はございます。しかしそれは予算は資金のワクでしめているというのはそうでございますけれども、一面予算書に掲げてありますような貸付計画というものもございまして、これを絶対にオーバーしてはいかぬというわけではございません、また従来も多少オーバーしてやっておりますけれども、しかしやはりそういう国の計画があるわけでありますから、それを標準としていたしておるのでありまして、別に何も分割交付ということによって計画を削ったというような事実はないのであります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 その点は一応説明を了といたしておきましょう。ただ、問題は貸し出しについてでありますが、今までの御説明から聞いていることと現実に貸し出しの要求が相当あるわけですね。私は公庫に対して不良貸付をやれとは言いません。しかし公庫の性格というものは、おのずから市中銀行とは違うはずです。コマーシャル・ベースに乗って融資するというのなら、何も公庫を作る必要はありません。政府の特別機関としての金融機関としてみると、やはり行政上のある程度の危険性はあるとしても、これは貸さざるを得ない。あるいはもっと変った角度からいけば、市中銀行は金利は高いし、短期に過ぎる。長期でもって低利で貸していこう。要するに行政上の措置とからみ合ってやるべきものなんです。だから私は、不良貸付をやれとは言わぬが、しかし少くともそういうような行政措置に対する協力態勢は十分とってもらわなければならぬ。それをたとえば、先ほどからの説明にあるように、昨年は六五%だからことしも六五%で押える、そういうような考え方では、私どもは困ると思う。やはり伸びるところはどんどん伸ばしていく、こういう形をとっていただかなければ困ると思う。この点を私がなぜやかましく言うかというと、農政の面で三割農政と言われておる。三割農政などということはどこから出てくるか。まるでこのごろのやり方というものは、農政の面においても、金融の面においても、あまりにも締め過ぎる。今の政府の立場はわかりますよ。わかりますが、やはり農業なり漁業なりに対しては、相当大きなウエートをもってこれを伸ばすことに協力してもらわなければ困る。それだけに、その金融の担当である農林漁業金融公庫としては、それらのものを十分勘案して、これに対処してもらわなければならぬ。私どもの心配するのは、来年度にしわ寄せされるということを心配する。今聞いておりますと、明年度は当然借り入れねばならぬということをあなはおっしゃっておった。繰り延べ分を百億来年度借り入れるとすると、これは来年のワクの中のものになる。ワクの外のものにならない。それだけ縮少された形になりませんか。現実にはあなたの方は繰り延べ繰り延べでやってきている。だから今までのケースでいくならば、何もことし特別に百億繰り延べるというようなことを言う必要はないです。そんなことを言われたって従来ずっとそのままやってるんだからほっておいて下さい、こう言えばいいんです。ところがあえて大蔵省の方から出た百億の繰り延べに協力するということは、それだけのものを捨てていいというあなたの腹がまえです。問題はそこなんです。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 明年度はこの百億を当然資金源として予定してもらうことはもちろんです。  第二点は、明年は明年の貸付計画ができるわけですね。それに対する資金の払い出し、その部分は貸付計画まるまるではないが、かりに今年は六〇を見ましたが、それを幾らに見るか、その合算額が必要なわけです。ところで大体百億を繰り延べればそれでまっていくわけでありまして、現実に資金を払い出す比率が著しく違うというような事情があればですけれども、そういうことは予見でないのですから、ずっとそれでまっていく。しかし今年はもう吐き出し尽したから、来年からは余裕はありません、こういうわけなんです。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 大体わかります。ここでもう一度確認しておきますが、本年度繰り越したものは明年度借り入れなければならぬ、これが一点。それから明年度の貸し出し計画は別途これを立てていく、この二本立でものを考えていく、それでいいのですか——そういうことですね。  それでは政務次官にお尋ねしますが、今総裁の方から言われましたことをずっと集約してくると、この二点になってくる、これは御了承願えますか。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 御質問の百億というのは、これは打ち切ったものではありません、繰り延べたものでございますから、これは当然明年度借り入れの決定をしておるものでございます。そこで明年度の借り入れ計画というものはこれだけを今考えるということでなしに、全般的の、総合的の投融資計画としてこれを考えていかなければならない、こういう状態にあります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 その総合計画というのがちょっと問題になるのです。今言う繰り延べた百億は打ち切りでなしに繰り延べなんだから当然これは来年度になっても見なければならない、これはこれでいいのです。あとの来年度の貸し出しは、総合という言葉が出ましたが、これはその百億とは別なんですね。繰り延べた百億は今年のものなんですから、来年度の計画は別ないんです。こういうふうに理解しますが、よろしいですか。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 来年度の計画については先ほども申し上げました通りです。これはいろいろの貸し出し計画、投資計画といったようなものと総合的に考えていかなければなりませんから、農林漁業金融公庫の分だけを今日ここでどうということを考えるわけには参らぬということであります。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 関越して二点だけ伺います。総裁の答弁の中においても非常に疑問がある。というのは、予算書にないような分割をしたことについて、そういうことが大蔵省に協力したのだ、こういう答弁でありましたが、一体予算書にない方向で協力することが総裁として与えられた任務だとお考えになっておるのか、これが一点。国の予算というものは国会の最高の議決を経てでき上ったものでありますから、これに忠実に従うものでなければならないはずであります。大蔵省が予算書にないことを要求した場合には、当然これにはね返りの意見を述べることが私は任務だと思う。予算書と違うことをやっておりますということを平然として国会の委員会において発言されたことについて、あなたの所見を伺っておきます。  もう一つは、繰り越しのことを承認をとっておるというのですが、これは当然国会の修正、あるいは本式の言葉で言えば、補正予算を組まなければならないのであります。あるいは繰り越し明細をとっておれば別問題で、今あなたの発言の通り云われても差しつかえございません。議決をとってもいないで来年のひもつき融資ができるなんということはどこから言われるのです。おそらく今度の臨時国会で繰り越し明細をとっておらないでしょう。繰り越しの許可をとっておらないで繰り越しができますということはどこから出てくるのですか。どういうことで大蔵省と約束をされたのですか。その名前をあげてほしい。綱紀紊乱もはなはだしい。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 予算書に違反をして、もしくは趣旨を違えてやっているわけではないのでございまして、農林委員会で申しますれば、最も御重視なさるのは貸付決定のワクであろうと思いますが、それは先ほど申しますように、縮小いたしておりません。予算書に百八十億を限度として借り入れることができるということが総則に書いてございます。これを実行上八十億にとどめたいというのでありまして、これは農林委員会の御趣旨にも、また予算総則にもそむくわけではないのであります。それから貸付を本年三百五十億いたしますね。そうすると契約はいたすのでありますが、それが一部明年度に繰り延べになる、従って公庫としては義務を残しているわけでおります。そこでそれに対する部分の資金手当というものは当然明年の予算に確保しなければならぬが、その部分を今確保するというような制度はございません。また後年度に債務負担をする行為というようなこともやっておりません。こういう事業の性質上当然そういうことが容認されるべきものであるという観念でやっているのであります。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 後段の部分は希望だということで了解をいたします。  前の部分は予算の上からいうと、貸付ワク即資金ワクなんです。そういうことで議決をしておる。従って前大臣の計画におきましても、農村における資金ワクはこれこれだ、これは単なる資金のワクだけではない、農村に回るべき資金の融通量も含めた意味なんです。しかし現に貸し出される金額ということで国会では議決をしている。資金ワク即融資ワクとは違うのだということで議決は求めておりません。即融資ワクだということで議決を求めているわけです。そのこととあなたの説明とは違うということなんです。だれが一体そういう約束をしたか、国会で説明をされることと、あなた方と約束をされる大蔵省との間で違っておったならば、これは重大なことだ、こういうことで質問をしているのです。あなたの速記録をあとでよく拝見いたしますけれども、明らかに相違している。だれがどういう約束をされたか、もしそういうことをするならば、当然予算の修正を求める議が出てこなければならないはずなんです。私的にあなたと契約をされたか、あるいは約束をされましても公務ではない。そういうことから一体公務員の責任性を欠くものなんです。これは国会として重要でございますから、速記を十分見ましてあらためて御答弁願いたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これに関連してお尋ねしますが、先般の当委員会の災害小委員会のときに、たまたま公庫融資の中における自作農創設資金運用の問題があった。これは本年度の融資計画によると、五十億というのが自作農創設のワクになっているのです。そのうち四十億は一般融資の形で全国へ配分が終っているわけです。五億円というのは開拓営農振興法に基いて、開拓者の分として別ワクになり、あと五億円残る分のうち一億円は海外移住関係にそれを回し、最後に残った四億円については本年度の災害関係の府県の方にそれを回すということで、すでに五十億のワクはなくなってしまって、今後の施策を進めていくにはどうしても自作農創設資金の増ワクが必要であるけれども、これに対しては農林当局が現在大蔵当局と折衝中であるという説明をわれわれは受けた。現実の問題から言うと、自作農創設資金のワクは融資計画を一部変更して増ワクしなければならぬ。そういう場合に先ほど総裁の言われたような趣旨から言うと、貸し出しの抑制は絶対しておらぬ、結局借り入れ百億円の繰り延べが可能であるということを言っておられたのですが、抑制しておらないということであれば、そういう資金需要が新たに災害や何かが一つの理由になって増大してきた場合においては、当然その方に回すことも可能だと思うのです。それがどうしても百億円を繰り延べなければならぬということであればそういう点はどうなんですか。貸し出し抑制はしておらぬという建前から言えば、そういう自作農創設資金等に対しては追加することも十分可能だと言い得るわけなんです。その辺に矛盾があると思う。

山添利作農林漁業金融公庫総裁

○山添説明員 資金源から申せば自作農創設資金のワクを増すことも可能だと私は思っております。これは回収金の問題もございます。また十五価という予備金はまだ何ら使っておりません。それがございます。ですからこの自作農資金の問題は資金源とは別でありまして、それ以外になかなかこれはむずかしいのであって、その点が自作農資金そのものとして了承されれば、資金源のことは十分まかなえるかと存じます。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 イペリット・ガス災害の問題は後刻質疑を行うことといたしまして、この際北陸地方におけるウンカの発生による農業災害対策について調査を進めます。質疑の通告がありすので、これを許します。植木庚子郎君。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 ただいま発言を許されましたが、まず農林当局に対して前提としての質問をいたします。  ことし北陸三県を襲いましたウンカによる異常災害は非常に程度の激甚なものであります。北陸地方、ウンカと申しますと日本全国的な、他の地方とのウンカとはやや趣きを異にしておるのであります。普通に言われます通り暖冬であって、春先がまた日照りが少い年には各地にウンカが発生するのが一般の例のようでありますけれども、北陸地方では必ずしもその普通の例とは同じでない。ことに今回の北陸方面におけるウンカの発生はトビイロウンカというのですか、特殊の、羽の短い発見の困難なもので、しかもそれが八月の上旬までは御承知のように全国的に比較的ことしは雨が多かった。ところが八月の上旬の終りごろから天気がよくなって、稲作も全国的に非常に順調に進むようになったのでありますが、それが八月下旬になると、北陸地方を襲った第七号、第九号の台風のために、わせでありますとかなかての稲の種類が非常に広い面積にわたって倒伏した。ウンカの種類から発見が困難であったばかりでなしに、倒伏した稲にこうしたウンカが発生したために発見が非常に困難であった。しかも倒伏した稲に発生したものでありますから、それの防除方法がこれまた非常に骨が折れるというような状態であったのであります。農林当局でも県当局の要望によって、現地を実地調査をして下さったのでありますからよく御承知であろうと思いますが、こうした経過について大体今申し上げたような趣旨をお認めになるかどうか、その点を簡単にお答え願います。

永野正二農林事務官(振興局長)

○永野説明員 本年北陸の福井、石川、富山県にわたりましてトビイロウンカの被害が非常にありましたことは、まことに残念なことだと思うのでございます。その原因につきまして、ただいま植木委員が御指摘をなさいましたのですが、本年、気象的に申しまして七月から九月の上旬にかけまして非常に雨が多く、また気温が非常に低いところが多かったのでございます。こういう気象的な原因からトビイロウンカが、普通に発生いたします時期よりも非常に早く、意外な時期に大発生をいたしまして、それの防除のためにいろいろな防除活動が行われたのでございますが、そのような被害を見たということに相なっておるわけでございます。大体ただいまの植木委員の御指摘の通りであると存じます。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 ただいま私の申し述べました北陸地方のウンカの異常発生という事実を大体御承認のようでありますが、この問題につきましては、県当局ではことしの気象条件から考えまして、非常に用心をしておった。農民一般におきましてもあらかじめ用心をして注意をしておったのにかかわらず、今回こうした異常な発生を見たのであります。そのために各関係方面あげて努力をしたのにかかわらず、非常に大きな異常災害も異常災害、超異常災害と言ってもいいような程度の災害になったと思うのでありますが、その被害面積を見ましても、北陸三県の作付面積十七万町歩でありますが、そのうちウンカの発生面積は七万八千町歩約五割の面積のたんぼにわたって発生した。しかもその五割の七万八千町歩のうち、特殊なトビイロウンカにやられたのが五万一千町歩という非常な程度の激甚なものであります。このために関係農民がウンカの防除をいたしました面積は、八万五千町歩からにわたっている、こういう激甚な状態であります。また三県の農民がこのために使用いたしました農薬であるとか、農器具は相当なものである。その一例を申しましても北陸三県におきましてことしは十一億五千万円からの農薬を使っておりますが、そのうちウンカの防除のためのみと認められる分だけを見ましても、二億二千百万というような莫大な金額であります。また防除機具の点について見ましても、北陸方面で七月末までに買いました防除機具が一億一千八百万という数字でありますが、八月一日からあとにどうもウンカが起るのじゃないか、その用心をしなければならぬというので、特にウンカ防除用に購入した防除機具だけを見ましても、六千百万円、こういう大きな数字にのほっております。この状況でありまして、これはいわゆる農薬と、そして農機具、いわゆる防除機具と両方合せまして、ウンカのために今回地方農民の負担した金額は、実質の金額といたしまして二億八千万円、約三億円からにのぼる大きな被害を受けたのであります。もちろん、これには手間賃でありますとか、労賃というものは全然含んでおらない、農薬及び機具の購入費でありますが、こういう大きな臨時的な負担をしなければならことになったという状況であります。また別の面から考えてみましても、農林省の統計調査部の方の調べによって見ましても、北陸方面における今度のウンカによる被害面積は、全国のウンカによる被害面積の六割を占めておる。そしてこれによる減収は相当大きなものでありまして、三県の合計十七万石と言われておりますが、この十七万石の約八割は北陸三県での減収である、こういう特殊な異常な災害であります。この十七万石の米の減収による損害額は、十七億円くらいになるでありましょうが、これに対して、一方今申しました農薬並びに、防除機具の購入費約三億円を加えると二十億円からの大きな損害を受けたことになっておるわけであります。こういうような状態は、単なる毎年ある程度、ことしは少し病虫害が多かった。あるいは三年に一ぺんくらいの大きなものであったということではなくして、これは超異常災害である、われわれの福井県が三県のうちでも一番ひどかったようでありますが、福井県では六十年来の非常なウンカの被害と言われております。三県を通じて考えましても、三十年来の被害であるというふうに言われておるのですが、まずこの虫害が、超異常災害であるということをお認めになるかどうか、この点を一つ農林当局から承わりたいと思います。

永野正二農林事務官(振興局長)

○永野説明員 今問題になっておりますトビイロウンカの被害について問題を考えてみますと、平常発生面積に対しまして、本年の異常発生をみました面積というものは、約四万七千町歩に相なっておると思うのでございます。これに対しまして、現地を調査いたしました結果、防除のために使用いたしました薬剤の数量、金額等を調査いたして参ったのでございますが、薬剤の使用金額等につきましては、おおむねただいま御指摘のような数字に相なっておると思うのでございます。防除機具の購入状況につきましては、なお一部報告が未着のところがございまして、八月一日からの金額が幾らになっておるかということが最終的には集計はできておらないのであります。これによりまして、農家といたしましては、相当薬剤並びに防除機具の面で支出が大きくなったということも当然容認できることでございます。なお、これによります減収量等につきましては、地方に分けまして詳細に今統計調査部の方で集計中でございます。なお、この数字がまとまっておりませんが、相当な被害であるということは申し上げられると思うのでございます。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 農林当局は相当な被害だとおっしゃいますが、われわれとしては相当な被害どころじゃないのであって、超異常発生による超異常災害だ、かように思うのでありますが、この点につきましては深く追及することは避けておきます。ただこうした大きな災害に見舞われたのでありますから関係農民は非常に困っておる。たんぼの状況を見ましても、ほとんど倒れたままで稲を刈ることもできない。刈るに値しない。火をつけて燃そうにも燃えないというような部分も相当の面積にわたってあるのであります。そこでこれに対して政府当局としてどういう対策をお考えになっておるか、また考えていただきたい、この点について申し上げたいのでありますが、何としても一番直接的な方法としては、異常な農薬を、このウンカの発生のために使ったのでありますから、それについて何らかの補助をするとか、あるいは農機具を大量に買い入れた、また農機具を大量に買い入れなくても、従来備え付けておるものを使ってやったのでありますから、農機具の買い入れについては、比較的県によっては少い部分もありますけれども、いずれにしてもこの防除機具の購入、あるいは農薬の購入について、何らかの措置を講ぜられるのが至当だとわれわれは考えます。これについてどういう方法があるかといえば、それは申すまでもなく、既定予算があるならば既定予算で善処するか、あるいは既定予算の移用流用をはかって善処するか、あるいは予備金支出によるか、あるいは本年度の補正予算で適当に計上していただくか、それもなお困難な場合には、最悪の場合には、あるいは三十三年度の予算で善処するということも考え得るでありましょうが、農民は、今目の前非常に困っておる。この状況から考えますと、どうしてもわれわれとしては、予備金支出によるか、しからずんば現行の既定予算の中の移用流用、その他によって善処していただきたい、かように考えるのでありますが、これについて農林当局並びに大蔵当局の所見を伺いたいと思います。

永野正二農林事務官(振興局長)

○永野説明員 ウンカ等の虫害による減収につきましては、もちろん共済の対象としてその被害に応じて共済金が支払われるわけでありますが、ただいま御指摘のように、本年度の三県の被害につきましては、農民の経営の面から申しまして非常に大きな打撃を与えたことはよくわかるのでございます。これの対策につきましては、現地からもいろいろ御要望を伺っておるのでございます。たとえば薬剤の関係の補助であるとか、あるいは防除のための機具購入の補助であるとかいうような御要望が非常に強く参っておるわけでございます。私どもといたしましては、現地の実情を基礎にいたしまして、財政当局とも十分に今までも内々の折衝をいたしておるのでございまするが、なお現地のいろいろな数字的な資料等も整備をいたしまして、現地の御要望にできるだけ沿いますように、大蔵当局と折衝してみたいと思うわけでございます。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 北陸三県において非常に不測のウンカの損害があったということは、大蔵省といたしましても、被害者に対してまことにお気の毒だと考えております。つきましては、これに対してどういう対策があるかというようなことについて、植木委員から、さすがに御専門であられるので、いろいろとその方法についてお話しがございましたが、大蔵当局といたしましては、農林省からいろいろ折衝も受けておりますし、目下慎重にこれを研究しておる次第でございます。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 ただいま両当局の御答弁がございましたが、ぜひともその答弁が、単なる儀礼的答弁ではなしに、誠意をもって今後善処していただきたい。農林当局はもちろん農民のために大いに考えておいて下さると思いますが、大蔵当局もどうぞ、誠意を持ってこの問題の研究をし、かつ解決をはかっていただきたい、かように思うのであります。いずれ他の委員からも質問があるかもしれませんから、私は簡単な以上の質問応答にとどめておきますが、しかし問題は決して簡単ではない。ここの質問応答は簡単であっても、地方農民の現在困っておる状態は非常なものでありますから、この点については、従来の農薬に対する補助について、政府当局並びに農林当局のお考えも大体承知はしておりますけれども、これが単に一般的に農薬を普及しようとか、毎年起ってくるところの病虫害に対する農薬の補助とは違うのだ。異常発生である、異常災害である。この点によく意をとどめられて、十二分に善処せられんことを要望いたしまして、私の質問を終ります。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 堂森芳夫君。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 ただいま北陸三県のウンカの発生につきまして、植木代議士から詳細な御質問がございましたので、関連しまして、二、三点を農林当局並びに大蔵当局に伺いたいと思います。  ただいま植木代議士から、北陸三県におけるウンカの発生は超異常災害とも見るべきものである、こういう発言がございましたが、大切な点でございますので、農林当局は、これは全く不可抗力な天災とも見るべき一つの大きなものであった、こう解釈されるかどうか、こういうことを一つお尋ねしておきたいと思います。

永野正二農林事務官(振興局長)

○永野説明員 私どもといたしましては、病虫害の防除のために、制度といたしまして発生予察の制度、その他相当重要な施策として行なっておるわけでございまます。それにもかかわらずこういう虫害が発生をいたしたということは、まことに遺憾なことであると存ずるわけでありますが、その原因は、最初に私触れましたように、本年の気象が、気象的な条件からいって、平生の年よりも非常に意外な時期にこのウンカの発生を見るような条件があったこと、またその発生いたしましたのが非常に発見がしにくかったというような事情があると思うのでございます。ただこの問題は、今すぐ百パーセント不可抗力なりとここで私がお答えするほどの確固たる材料という点では、なかなか困難ではございますが、発生の面積からいいましても、平年発生を相当大幅に上回っておるということは申し上げられると思います。その程度で御了承を得たいと思います。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 それは少し答弁をごまかしておられると思うのです。とにかくあなたの方は、専門家を派遣されまして、つぶさに調査をされたいということも聞いております。そしてその報告が当然本省に来ておると思いますが、その報告についてもうちょっと詳しく御説明願います。

永野正二農林事務官(振興局長)

○永野説明員 専門の立場でございます植物防疫課長から、詳細を御説明申し上げます。

堀正侃農林技官(振興局植物防疫課長)

○堀説明員 御説明申し上げます。トビイロウンカと申しますものは、一名秋ウンカと申しまして、普通の年でありますと、大体九月、九州地方でありますと十月に入って、あるいはそれ以降でも来ますが、大体北陸地方ではあまり出ない種類のウンカであります。出たとしましても、九月の末近くになって出る性質のウンカであります。これはどちらかといいますと、繁殖適温がかなり低いためにおそく出るのでありますが、先ほど来お話のように、ことしの八月中旬以降九月の初めにかけまして、北陸地方にはかなり低温な日が続き、しかも台風の襲来あるいは打ち続く降雨等によりまして、稲の株の間の湿度が非常に上った、こういう状態はこのウンカの発生にきわめて好適した状態にあるのであります。それからまた七号あるいは九号というふうな台風が訪れて、そのために稲が倒れたというふうなことは、ウンカの発見を困難にするのみならず、また一面、ウンカの発生にも適しておるという状態でありますし、さらにもって今回北陸地方に発生しましたトビイロウンカは——ドビイロンカのうちにも移動型の、羽の長いウンカと、それから羽の短かい短翅型ウンカというのと二通りあるのでございますが、この短翅型のウンカというのが、むしろ非常な異常発生型のウンカでありまして、繁殖力旺盛で、きわめて猛烈な繁殖をする性質のウンカであります。かつ一面、今申しましたように飛ばないウンカでありますから、誘蛾灯というようなものでこれをキャッチすることは困難でありますし、また農家の方々が観察調査に行きました場合も、普通のウンカでありますと、稲なんかを押えますとばっと飛び立つのでございますが、この短翅型のウンカは飛び立たないという性質を持っております。その上に、先ほど申しましたように稲が倒れていたという状態のために、発見がきわめて困難である。われわれはことしの気象条件から、ことしのウンカの発生は裏日本型であるということはある程度予想しておったのでありますが、今申しましたようないろいろの事情からその発見が非常に困難であったということと、しかも発生が平年に比べまして、発生すべかりし時期よりも二十日あるいはそれ以上早く発生したというようなことによって、防除の断層ができたために、非常に防除したのであるが、多少手おくれになったというこにはやむを得なかった情勢にあった、こういうふうに私は考えております。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 そうすれば、やはり不可抗力な天災であった、こういうふうに解釈されるととっていいのでございますか。

堀正侃農林技官(振興局植物防疫課長)

○堀説明員 東北、北陸地方の、ウンカ、特にトビイロウンカに対する経験の少い農家の方々にとって、きわめて発見の困難な状態であって、適期防除を期し得なかった状態にあった、こういうふうに考えております。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 私も実は少し聞いて歩いてみたのですが、何でも北陸では、私の県の福井では、明治三十年に一度大発生があったという歴史があるそうです。明治三十年というと、私たちも生まれていませんから、大昔です。それから昭和二十七年に、九月の下旬から十月上旬にかけて、石川県を中心にして、福井県のほんの一部に来た、こういうような、二回ぐらいの経験しかないそうであります。しかも今度は八月から来たというところに大きなものがあった、こういうことだそうであります。そこで、防除機の補助が三十二年度は激減した、それが私はやはり一つの大きな原因になったのではないか。そして今度のこの北陸の様子を見ておりますと、あわてて防除機を買う、しかも町村単位の、補助の対象になってきたような方面の機械では間に合わぬ。そこで農民個人右心があせって、手で動かす簡単な機械までも買い集める、こういうような非常な努力をして、ようやく十七万石というような、北陸三県で割合低い損害で落ちついた、こういうことは非常に農民の努力というものが今日の結果になったのでありまして、従って防除機の補助を非常に減らした、全く話にならぬほど減らした。数字も知っておりますが申し上げません。これも私は農林当局、政府に重大な責任があると思うのです。もういいかげん広がったのだから補助はいいだろう、こういう簡単な机上論からの見込み違いというものが私は一つの原因になるのではないか、これは非常に非科学的態度であったところにも私はあると思うのです。そういうことを追及するわけではございませんが、結局は大いにがんばってめんどうを見てもらいたい、こういうことでございます。  そこで一つお尋ねをしたいのですが、今まで冷害だとかあるいは凍霜害だとかというものが昭和三十年、三十一年、三十二年というふうに、私は相当国庫から資金が補助されていると思うのですが、その例を一つお示し願いたいと思います。

堀正侃農林技官(振興局植物防疫課長)

○堀説明員 昭和三十年以降の例について御説明申し上げます。昭和三十年に北海道及び東北に御承知の通り水害がございまして、この場合に異常発生をした面積に対しまして、つまりその年に発生した面積と、平年の発生面積との差の面積に対しまして、一回を上回る防除量に対して、一回を限度として農薬費を補助した例がございます。それから昭和三十一年の凍霜害対策でありますが、被害作物の収穫皆無に換算した面積が百町歩以上あって、三〇%以上の被害面積が百町歩以上の県を対象とし、そのうち三〇%以上の被害面積に対してのみ補助した例がございます。それから三十二年におきましては果樹でありますが、大体今申しましたような趣旨で果樹の凍霜害に対して補助をした例がございます。三十年以降の例ではその三例でございます。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 そこで大蔵当局にお尋ねしたいのですが、昭和三十年から三回、凍霜害とかいもちだとかあるいは果樹の損害あるいは麦あるいは同じく果樹類にも補助が与えられておったのでありますが、今度の北陸三県のウンカの発生に対しても同じように考えるべきである。これは独断では、調査しなければわからぬ、こういうお答えになるかもしれませんが、一つざっくばらんに、なるほどそれは同じようにすべきである、こういうふうにお考えになるかどうか御答弁を願いたいと思います。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 ただいまの御質問の趣旨でございますが、さようなことに同じような例として扱えるかどうかというようなことにつきまして、今植木委員にお答え申し上げました通り、農林省からの折衝もありまして、その点を研究しておる次第でございます。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 多少補足して説明させていただきますと、今までいろいろな災害があります際に、どういう場合に予備費なり何なりからの支出をするかという点でございますが、ただいま植物防疫課長から説明がありましたように、三回にわたって三十年以後予備費その他でやっておりますが、その考え方といたしましては、収穫期前に災害がございまして、農薬の散布をするなり、その他の方法で何とか取り戻さなければならないという場合と、たまたま運悪く収穫期に被害があった場合とで若干扱いが異なっております。たとえば昭和三十年にやはり北陸の新潟県でウンカの被害発生があったことがございますが、正確な数字は今持ち合わせておりませんが、たしか発生面積が十万町歩、被害面積は四万町歩ではなかったかと記憶しておりますが、その際にはやはり今回と同じように非常に議論があったのですが、被害が発生しましてあと対策をとっても、当面具体的に方法はないという場合の処置は、農業共済制度なり何なりによって処置せらるべき場合が多いのではなかろうかということで三十年の場合にも実は非常にお気の毒なことであったのですが、持別な対策はとらなかった次第でございます。従いましてただいま政務次官からお答え申し上げました通りに、いろいろな例がございますので、その災害対策というものは行き当りばったりではどうも困りますので、先例によりましてやっていきたい。そこでいずれの例に従うべきかということは今いろいろ検討いたしておるというわけでございます。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員 もう終りますが、さっきの主計官の御答弁ですが、しかし、幸い全力をあげて億台の巨額の農薬を使って、しかも十七万石なら十七万石の減収で防いだというその努力に報いるということが私は政治だと思うのです。そういう意味でなるほど何もとれなかったというのは気の毒だ、そういうのではなしに、農薬がなかったらおそらく全滅するところだったと思うのです。それを防いだ努力に国が報いるということが政治であり、行政であろうと思いますから、理屈ではなしに、こういう点一つ十分考慮に入れてもらいたいということを要望しまして私の質疑を終ります。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 関連して……。これは大蔵政務次官にお尋ねしますが、いつも農林予算を組む場合に、病虫害対策費というものを農林委員会は強く要望されておるのであります。ところが大蔵省は異常発生の場合は十分考慮するからと、常時こういう費用をとることについて非常にちゅうちょされておるわけであります。最近のようにかなり農業技術が進歩いたしまして、常時とることは必ずしもいいとは言えないという大蔵省の要望に私ども一応屈服いたしておるわけであります。しかし、こういう異常発生のときに、これに対する適切な対策を講じておかないと、農林委員会からは年度予算において初めからこの要求が強く出るであろう、そういうことをおそれるならば、この際非常時対策を講じておく方が大蔵省としてはむしろ適切な方法ではないかということを御注意申し上げますが、これに対する御意見がございましたら、一つお述べを願いたいと思います。

坊秀男自由民主党大蔵政務次官

○坊政府委員 こういったような非常時対策のために根本的な対策を立てておいたらどうか、こういうお話でありますが、これは予算編成の根本的の方針に触れてくる問題でございますので、今の御質問の御趣旨は、私ども何ら異論はございませんから、全体的の方針といたしましてこれも慎重に考えなければならない問題だと思っております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 水産庁の方にちょっとお尋ねいたします。漁業センサスは五年ごとに実施することになっておるのですが、前回は二十八年度予算に計上して実施したわけです。ちょうど本年度の予算に計上して今回は実施することになるんだが、これはどういうふうになっておるのですか。

立川基農林事務官(水産庁漁政部漁業調整第一課長)

○立川説明員 ただいまの漁業センサスの問題でございますが、これは私の所管でございませんので、直接お答えするのもどうかと思いますが、私がお伺いしております点では、その問題はなかなか重要な問題でございますので、水産庁としてもできるだけそういう方向で考えていきたいということで大蔵省と御相談しておるというふうに聞いております。

高木文雄大蔵事務官(主計官)

○高木説明員 これは統計調査部の予算でございますので、私からお答えするのは適当かどうかわりませんが、ただいま統計調査部の方が見えておりませんから、私から申し上げますが、確かに要求御を受けております。それで、ほかのセンサスの場合には、現に五年に一ぺんずつやっておりますし、漁業センサスもかつて五年おきに一回やっておりましたので、その実績は大いに尊重しなければならぬというふうに考えておりますが、明年度、実はほかの統計とだいぶんたくさん重なりますので、それらをどうするか、全体として今一生懸命やっているところでございます。確かに御要求は受けております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 それで、主計官にちょっとお願いしておきます。ただいまの御答弁によりますと、五年ごとにやっておるので——それはもう当然やらなければならぬと思うが、他のいろいろな統計と一つになってきておるというようなことで検討中だと思うわけです。そこで、なぜ私が特にこの漁業センサスのことをあなたに言ったかということになりますと、御承知かと思いますが、漁業憲法ともいうべき漁業法改正が自来問題になっておるわけです。これの検討を始めましてからすでにもう三年近くになるわけですが、いまだにその結論を得ていないわけです。これは非常に重要な課題として取り上げられておる。少くとも三十五年までにはどうしても漁業法の改正を仕上げてしまおう、こういう段階にあるわけです。これは漁業法改正の基礎になるものです。五年前とは相当情勢が違ってきておる。その情勢に適応し、なお、将来漁業を伸ばしていくという基礎の上に立ってなされなければならぬ。従って漁業センサスをするということが非常に大きな問題になるわけです。これが基礎になって漁業法改正の機運が熟してくるのです。そういう重要な時期に到達しておることを御了承願いたい。ほかのものと競合があるから、これの方はやめておくというようなことをやられたんじゃ困る。そういう重要な時期にあるということ、この点をよく御認識願いたい。それだけです。     —————————————

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 次に米の委託搗精の問題について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 諌山業務部長にお尋ねしますが、本年度の政府の買上米の委託搗精の取扱いはどういう方針でやっておるのですか。その内容を御説明願いたいと思います。

諌山忠幸農林技官(食糧庁業務第一部長)

○諌山説明員 委託搗精に関しましては従来と同様の方法で進めて参りたい、こういうふうに考えております。昨年度は全国で約百二十万石の委託搗精をいたしましたのですが、ことしはそれよりも少し豊作でございますので、ややこれを上回った数量の委託搗精をいたして参りたい、こういうふうに考えます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 特に今年度は委託搗精に対する依存の声が非常に強いわけです。それは飼料事情にもよるのですが、飼料事情等によって、特に北海道のごときはふすまがほとんど手に入らないのです。それで飼料を米ぬかに依存する度合いが格別強いと思うのですが、そういうことで、従来のように、特に集荷団体である協同組合が搗精施設を持っておる場合には、ぜひ政府の委託搗精をやりたいという声が非常に強いわけです。こういうような要望に対しては、たとえば三十年度、三十一年度等の実績もあると思いますが、昨年の場合には、北海道はかつてないような大凶作で、結局委託搗精の数量等も僅少であったと思うが、平年時においては相当数量委託搗精をやっておったわけですが、従来の経過等にかんがみた場合、できるだけ数量をふやして、一方においては協同組合の施設利用を行うと同時に、他方においては米ぬかの還元を生産農家に行なって、そうして飼料事情の緩和をはかられたいという声が非常に強いわけですから、これに対しましては、特に食糧庁としても十分な配慮はあると思うのですが、そういう計画等に対して具体的に尋ねておさたいと思います。

諌山忠幸農林技官(食糧庁業務第一部長)

○諌山説明員 飼料心情が相当窮迫をいたしましたことはお説の通りであります。できるだけ仏の方も委託搗精をいたして参りたい、こういう根本的な考え方をいたしております。ただ御承知のように、精米を消費地に送りますと、実際上従来計算をいたしておりますところの卸のマージンその他に相当影響がある。それからぬかの価格を私どもの方は五百十円の程度に抑えまして本年もやるつもりであります。実際上は六百円をこしておるというような状態でありますので、そこらの点はある程度食管の負担になって参る。こういう線か一つのチェックの原因でございますので、そういうものをできるだけ克服いたしまして先ほども申し上げましたように、去年よりもある程度ふやすということで特に考えて参りたい。北海道につきましては去年が特別の冷害でありますので、ことしは平年的な考え方で進んで参りたい。第一期に七十万石程度のものを全国的に一応割当をいたしましたけれども、今度の第二次予約その他によりますところの実際上の供出可能見込みが立ちましたならば、すみやかにあとのものを割当して参りたい、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 委託搗精をやることによって食管が損失を招くようなことであっては好ましいことではないかもしれませんが、今業務部長が言われた通り、米ぬかの価格が非常に値上りしておるわけです。ですからそういう現実の事態をも十分把握して、それとの調整の上に立って、政府においても委託搗精をやることが好ましくないような事態であるということを避けながら、できるだけ現地の期待に沿うようにしてもらいたいと思います。北海道等においてもわざわざ内地府県から内地米を北海道に向ける場合にそれを当てはめるということでなくて、現地において出荷された政府米のうち、明地の集荷団体、いわゆる協同組合の精米施設のあるようなところについてはやはり重点的に実情を勘案してやってもらうということになると、非常に飼料の面からいって供出農家は弄ぶのじゃないかというふうに考えるわけです。当然設備能力や何かも十分勘案しなければならぬと思いますが、北海道等においては御承知と思いますが、六カ月間に大体六十万石くらいの可能度は十分あるというような期待も持っておるようですから、そういう点に対して具体的な検討は十分下されると思うわけでありますが、できるだけ現地の実情に対応するような措置を速急に講じたらどうかというふうに考えるのですが、そういう点に対してはいかがですか。

諌山忠幸農林技官(食糧庁業務第一部長)

○諌山説明員 特に北海道の飼料事情が重要であるという話も聞いておりますので、十分考慮をして参りたい、かように考えております。三十年度はあれだけの豊作のときに四十数万石北海道でやっております。去年は少いですから四、五万石のものだと思いますが、第一次には十万石経度のものを一応割当をしておりますけれども今後そういう線を十分勘案いたしましてあとの割当を考えていきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると一昨年の三十年度の実績程度というものはこれは可能性があるわけですね。それをめどにして四十五万石というわけですか。

諌山忠幸農林技官(食糧庁業務第一部長)

○諌山説明員 一昨年は全国的には二百数十万石やっておりますが、あの豊作の程度までは今年の豊作は行っておりませんので、三十年度の実績を基礎にされますといささか数字は変って参るか、かように考えております。けれどもまだ具体的にはっきりした数字をきめておる段階でございません。収量的に見ますと、作付面積の補正を考えますと、全国的に申し上げますと八千二百万石ぐらいの豊作になっておるわけでございますから、今年は七千五百万石、去年が七千二、三百万石で百二十万石割り当てた、そこらのバランスをやはり数字的に勘案いたしまして決定をいたして参りたいと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ですから総体の豊作年次の場合はどうだということで、必ずしもどれだけなければならぬというような理論的根拠というのはそうないと思うのです。ただ委託搗精をすることによって、食管の負担分がふえることが好ましくないということは一応了承できるとしても、そういう点は現在の米ぬかの市場価格等もある程度考慮に入れて調整をとっていけば、北海道等の場合においても今年は大体三十年度に近いくらいの作況だというように考えられるので、できるだけ既往の実績等を考慮の中に入れて善処をしたらどうかと考えています。

諌山忠幸農林技官(食糧庁業務第一部長)

○諌山説明員 お説明の通り、従来の実績を十分に考えたい。特に北海道におきましては、県外にその米を出さないという事情がございますので、卸の方と生産者団体の方との話し合いということを、従来も道庁が中に入ってやっておりますが、そういうものの話し合いがつくような線で、できるだけ私の方は実行いたして参りたいと考えております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 この委員会の開催に当って千葉県銚子沖のイペリット毒ガス弾の掃海の問題について防衛庁の出席を求めておるが、いまだに防衛庁の出席がない。この問題は昨日も政府委員から水産庁の意見を聞いた。で、防衛庁の方にも一つ意見を聞いてみなければならぬというので出席を求めてあるのに出てこない。まことに不届きである。いまだに掃海に対する責任感というものが明確になっていない。そういう形のままで出席を求めても出てこないということになりますと、これは政府の責任でありますから、明日でも委員会を開いて、総理あるいは防衛庁長官、農林大臣等の出席を求めて明確にしなければならぬことになる。委員長の方で善処していただきたい。

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 赤路委員のただいまの御発言については後刻理事会を開いて御討議いたします。  暫時休憩いたします。    午後四時二十七分休憩   〔休憩後は開会に至らなかった〕      ————◇—————

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