科学技術振興対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 62 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/11/11
会議録
○菅野委員長 これより会議を開きます。 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基き、放射線医学総合研究所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。 本件の提案理由説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。質疑は、通告に従ってこれを許します。石野久男君。
○石野委員 ただいま提案になっております案件につきましては、去る国会で国会の承認を求めた案件であります。国会がさきの案件を承認してからまだ半年たたない間に、こういうような承認の変更を求めてくる提案があったことに対しては、非常な不見識さというものをここでお尋ねしなければならないように思います。なぜこんなに短期間の間に国会に承認を求める件の変更をしなければならなくなったかということについて、先般の提案の理由の説明の中にも若干そのことには触れておりましたけれども、しかし大きく政治的な立場から見まして、そういうような変更を求めなくとも、さきに国会で承認を与えているその地域内において、こういう問題の解決はできなかったのかどうか、もっと努力すればそれはできたのではないか、こういうようなことを一応お聞きしたい。 それからなお、今度の提案の理由説明によって、われわれは、もうこのことによって本件に関する諸研究は一切完備し得られるかどうかという問題に一つの疑義を持っております。この案件を通せば、それでもうこの種研究、放射線の総合的な研究は今後もう変更を求めなくともいいような状態で運営されるのかどうかという問題について、所見を一つ聞かしてもらいたい。
○吉田政府委員 ただいまの御質問は、ごもっともだと存じます。これにつきましては、調査をし、あるいは再三協議を重ね、原子力委員会におきましても、やむを得ざる事情として認めた次第でございまして、詳しいことは係から御説明することにいたします。 また、第二の問題にいたしましても、原子力研究所ときわめて密接な関係を持ち、研究の一部門というものは存置しなければならぬと考えております。さような見地から事を進める覚悟であります。
○法貴説明員 ただいまの御質問に対しまして、もう少し詳しくお答えしたいと思います。前国会で御承認を得ました当時には、まだ日本原子燃料公社の敷地がはっきりいたしておりませんで、別途いろいろ敷地を物色中であったわけでございますが、どうしてもうまく決定し得ません。しかし、原子燃料公社の方の業務も非常に急ぎますので、やむを得ず当時放医研の敷地として確保してありました六万坪の土地の中に、約三万坪をとりまして、そこに燃料公社を入れたわけでございます。そこで、燃料公社の業務を開始することを原子力委員会でも考えざるを得ないという事態が新たに起ったわけでございます。その事態におきましてよく考えてみますと、燃料公社では、放射能を持った鉱石等の処理をいたします関係上、どうしても放射能を持ったちりのようなものが寒中に出まして、こまかくそれを数量的に当ってみますと、放医研で行う研究業務、非常に精密な実験をいろいろやるわけでございますが、それに支障がある。数量的なものを萌し上げてもよろしゅうございますが、どうしても支障が予期されるということで、業務遂行に支障を来たすおそれがあるならば、やはり放医研を別途よその場所に移さなければならないということが問題となりまして、いろいろ候補地について研究いたしました結果、千葉県黒砂町に適当地があるということで、あらためてそちらに設置することを承認をお願いしたい、こういう次第であります。今後は、そちらに設置いたしますならば、十分そこで業務遂行の確信を持っておりますので、あらためてまたそれを移転するというようなことは毛頭考えておりません。
○石野委員 ただいまの説明によりますと、さきに承認を求めた地域では、研究に非常に差しつかえがあるからこれを移すのだ、こういう話ですが、それはあの地域、たとえば茨城県東海村という全域にわたってそういう影響が出てくるという意味なんでありますか、この点一つ聞かせていただきたい。
○法貴説明員 それは、すぐ近接して隣に原子燃料公社が設置されたということによって、直接的にいろいろな支障を来たすということでありまして、茨城県全般にわたって研究遂行に支障があるというほどの問題ではございません。
○石野委員 それならなぜ影響のないような地域で、しかも国会の承認を求めて変更手続をしなくてもいいような地域で操作をされる努力をされなかったのでありますか。
○法貴説明員 それは一応の努力はいたしましたが、現在の地域のごく近海には適地がございませんでした。
○石野委員 近在地にそういうものがないということが、一応そうであるとするならば、もう一つお聞きしておきたい点は、先ほど政務次官からは、一部の研究については、やはりあの原研の近くでやらなくちゃならないものがあるということを言っております。あなたは今、新しい地域に移せば変更を求めなくても万全に研究を進めていけるということを言っております。亜力な中性子を要する研究だとか、あるいは半減期の非常に短かにラジオ。アイソトープの研究などは、どうしてもあの原研の近くでやらなければならぬということがはっきりしておるはずだと思います。その点、あなたの考え方には違いはないわけでありますね。
○法貴説明員 先ほどは、千葉県に御承認いただいたものを、またあらためてどちらかに変更の地を求めるかというような御質問のように伺いましたので、そういうおそれのないことを申し上げたのですが、放医研の仕事の一部には、先ほど政務次官からも御説明がありましたように、強力な中性子を要するような研究並びに短寿命のラジオ・アイソトープを使う研究等に関しましては、なるべく原子力研究所の近くで仕事をすることが適当であるという業務も一応ござますので、そういう業務は、何らかの形で、原子力研究所と共同して今後も遂行していきたいというように考えております。
○石野委員 地方自治法の第百五十大条第六項の規定によりますと、こうした政府機関を地方に設置するに当っては、あらかじめ国会の承認を経ていなければそれを設置することができないということになっておる。今度のこの国会の承認を求める変更の提案がありますると、ただいま言われたような非常に半減期の短いラジオ・アイソトープを使う研究だとか、あるいは強力な中性子を要する研究などのそういう部門の設置は、また今度は原子力研究所の近傍に置いて、言いかえれば、茨城県東海村の近在にそういうものを設置することは、この地方自治法第百五十六条六項の規定によって設けることはできなくなって参ります。そういうことは法的にはっきりしておる。ところが、実際にそういう研究は依然として必要なんだということがわかっておったら、この提案をなさる場合に、この提案の中に政府はその両方を明示して、千葉県の研究部門とそれから現在の原研の近くに残さなければならぬ部門がはっきりしておるのに、なぜそういうものをこの国会の承認を求める件の中に明示しないのですか。それをしなければ、またもう一ぺんこの問題に関連する国会承認事項の案件をあなたの方から国会に提議してくることになるわけです。そういうわかり切ったことを、なぜ二度手間するようなことをするのですか、その理由を聞かしていただきたい。
○法貴説明員 ただいま申しましたのは、研究所の業務の性質上、強力な中性子あるいは短寿命のラジオ・アイソトープを使う研究は、差しあたりは原子力研究所と一緒にやることが必要であると申し上げましたので、それでは具体的にどういう方法でそれを行うかということになりますと、現在のところ、まだ放医研も出発早々でありまして、人数も十分ではございません。研究者といいましても、全部合せまして十数名というような程度でございますから、具体的にどの程度にそれを行うかということは、まだ考えられない状況にございます。従いまして、方針としましては、将来そういうことを考えなければならぬということはわかっておるのでございますが、これから関係各方面といろいろ折衝を要しますし、放医研内部におきましても、人員構成それから研究方針等も十分固めました上で、具体的に措置いたしたいと思いますので、具体的な措置の段階になりまして、あるいはあらためて国会の御承認を要するということも必要かと思いますけれども、今の段階でそれを具体的に打ち出すということはまだ困難であります。ちょっと時期尚早と考えられますので、そのことはここではっきりと打ち出さなかった次第であります。
○石野委員 くどく聞くようですが、非常に困難であるということと、できないということとは違うのです。しかも、必要なことはもう明確にわかっているわけなんです。そういう研究を原研の近くでしなければならぬということがはっきりしている場合には、やはり取ってある予算のうちのどれくらいになるかわからないけれども、そういう方向を明示するくらいのことはできるはずだと思うのです。おそらくここに出てきておりますこの承認を求める案件の裏づけになるべき予算的措置の問題についてはわれわれは承認を求められておりますけれども、実を言うと、こまかいものはまだわかっていないわけです。そのことについては、あなたが言われると同じように、われわれもそういうことになっていると思うのです。ところが、今の方向としては、千葉県の力に持っていく、片方はやはり大きいか小さいかは別だけれども、放医研を作る一つの構成内容の一部分であることには間違いないと思うのです。しかも強力な中性子を要するような研究だとか、あるいは半減期の短いラジオ・アイソトープを使うということは、やはり今後の原子力研究の中心課題からすると、非常に重要な問題だとわれわれは思うのです。さかのぼりますが、われわれはこの放医研を原子力研究所の近傍に設置するということは、かりに原子力研究所と必ずしも密着していなければならぬとか、あるいはその近在地になければならぬということを強力にわれわれは言いませんとしても、原子力研究という日本におけるきわめて初歩的で、しかもきわめて重要な問題を総合的に能率よく研究るためにこの原子力研究所を茨城県に設け、茨城県を原子力センターとしてそういう方向に将来させよう、東海村をそういうふうにさぜていこうということの趣旨は、国会が常に持っておったところだと思うのです。それはまた、われわれは今後各所における原子力の研究についての研究センターとしても、こういうふうに東海村を育てていくべきだと考えてきたわけです。そういう立場からすれば、放医研の敷地を求めるという件については、できるだけ悪影響のない近在地を求めることの方が便利なはずだと私は思います。むしろそういうことの努力をすることの方が、承認を求める件を変更するよりもより一そう重要なのじゃなかろうか、こういうように私たちは思っておるわけです。しかし、何分にも予算があり、それを早急に実現化させるということの必要性を認めるから、われわれはその趣旨は一応理解します。理解するけれども、しかし一面においてはっきりとこの地域でこういう研究をしなければならぬということがわかっている問題を全然無視して、全然それと関連性のないもののごとくに、今度また新しい変更提案が出てくるということについては、私どもはちょっと理解しにくい。そんなことがわかっているなら、提案を出すに当って、あらかじめそのことを十分含めたものとして国会に提議すべきである。それでなければ、今ここでわれわれの承認事項を半年かの後に変更して、また今度その変更では足りないからと、半年して次の国会へこの案件は云々というようなやり方は、非常に権威のないものになってくると思うのです。私は国会を権威あるものにするためにも、また私たちがこの問題を審議し、恒久的に、あまりたびたびの変更がないようにするためにも、あらかじめわかっていることは、そのときにぴしつときめておくことが、政治家としての立場でもあるとわれわれは思うので、はっきりわかっておるものは、この承認を求めるの件の理由の説明、だけでなくして、提案の中にも含めるべきだと私は思います。そういうことに対してあなた方も、ただ困難であるからというだけでは理屈にならないので、やはりもう少し考慮を払うべきだ、またあらためて来国会にそういう部分だけの変更提案をしなくてもいいようにすべきじゃないかと考えますが、次官はどういうように思いますか。
○吉田政府委員 お説の通りでありまするが、今日非常に切迫した問題でありまして、直ちに研究に入らなければならぬような状態に立ち至っておる場合、まだ敷地もはっきりしておらないということでありまするし、予算の方面におきましても債務負担行為になっておる莫大な金額もありまして、この問題に対する関係もありまするし、また国有地としてはっきりとした線を出しておる千葉県の方面についても考慮しなければなりませんし、将来に対する点から考えまして、現在の燃料公社というものが非常に広い土地を要求しておりますることを考えました場合においては、どうしても千葉県に移して、はっきりした研究のできるよう、また東海村において必要と思われるところの研究の一部門は、尊重して在置しなければならぬということに対する現在の立場におきまして、まず一応そういうようにしておきまして、そして分室のようなものを作って研究をする。ことに現在の放医研の人員というものも二十名足らずのものでありまして、直ちに人を派遣して業務に取りかかるということもできませんので、さような観点から御了承が願いたいと思う次筋でございます。
○菅野委員長 岡良一君。
○岡委員 日本の原子力の開発事業が、いつも敷地の問題では抵抗にぶつかっておるわけです。原子力研究所の敷地の問題にしても、専門の権威着たちが集まって武山がよかろうとなった。ところがこれが原子力とは関係のない無縁な理由によって東海村に変更になった。また東海村でやってみたところが、やはりそこに働く人たちがいろいろな生活の条件において無理が出てきたというので、火入式の前に、あるいはそれが停止されるかもしれないというような不祥なことがあった。そうかと思うと、大学の原子炉の敷地が、さて宇治が第一候補、これがくずれたら今度はまた高槻だ。これもいろいろ問題が地元に起っておる。こういうことで、敷地の問題は当然非常に重要な問題だと思うのです。ところが、原子力委員会等の御発表のいろいろな計画を見ましても、敷地ということについては、具体的な決定もなければ、条件についてもきわめて抽象的な条件しか書いてないという点、私は原子力委員会なり、あるいは科学技術庁が今後原子力の施設を作られる上において、敷地の選定ということについては非常に大きなウェートを置いて、あらかじめ考慮される必要があろうということについて、私は注意を喚起したいと思うのです。そこで、ここに説明書に書いてありますが、今度CP5が入ることになる。CP5はどに置くことになるのですか。一応いろいろ公表された文書で承知はしておりますが、この機会にあらためてお伺いしておきたいと思います。
○法貴説明員 私も非常に詳しくは存じませんが、ウォーター・ボイラーに隣接しまして、原子力研究所の中に置かれます。
○岡委員 その次に、建設の予定になっておる重水・天燃ウランの国産炉は、やはりここに作られるのでありますか。
○法貴説明員 同様でございます。
○岡委員 それでは、たとえば現在外国のある研究所のごときは、医学の総合研究のためのリアクターの建設をやっております。しかもそれは相当大規模な実験用原子炉を一キロと隔たないところでやっております。そういうような実情から見まして、空気中の放射性物質云々というようなことが、具体的に数字の上で障害になるというような検討をされた数字が出たわけですか。
○法貴説明員 正確な数字というのははっきりいたさないのでございますが、文献等をもとにしまして、それからブルックヘブン等では実測例がございますが、そういう数字をもとにしまして推定したものでございます。
○岡委員 ブルックヘブンでは、非常に大規模な実験原子炉から一キロと離れないところで、総合医学研究のためのリアクターのコンクリートの打ち込みを始めておりますが、ここにうたわれおるような理由が考慮せられなければならないものとすれば、きわめて軽はずみなことといわなければならないという意味で、どういうような資料から推定されたかということについて苦千秋は疑問を持ちますが、それはそれといたしまして、そういうわけで、やはり今原子力発電に非常に耳目がとらわれておりますけれども、アイソトープの研究はゆるがぜにもできませんし、その医学上に用いられる応用の研究は、特に日本においては必要かと思うわけです。また日本の医学的な能力というものは、この研究を諸外国の水準にいち早く押し進めるだけの実力も備えておるのではないかと私は期待しておるわけなんです。そういうことになりますと、今度新しく作られる千葉にやはりこの研究所のための専用の原子炉の築造ということも考えられなければならない事態があり得ると思うのです。そういう場合には、この千葉の今度選ばれましたこの敷地で、専用の原子炉というようなものを作る条件は備わっておりますか。
○法貴説明員 ブルックヘブンで、医学研究用の原子炉を設置しつつあるということも存じておりますし、将来放射性医学研究所が、自分の研究目的に沿った医療用原子炉というべきものを設置する必要があろうということも考えております。まだはっきりと具体的にはかたまっておりませんが、そういう基本線は考えております。ただ、その場合に、これは原子炉というものから出る廃棄物、その他放射性を持った物質というものは、相当人為的に十分注意して取り扱えば、それが他の研究の障害にはならないというふうに考えたのでございまして、やはり燃料公社等の鉱石の取扱いというふうな問題が、御意見としては問題になるものかというふうに考えておるわけでございます。
○岡委員 それから、三万坪を割愛したところが、またさらに将来の拡張計画に備えて全部をほしいということであるということですが、三万坪を公社に割愛したときに、あとで放射性物質が空気中に出されるということが書いてありまするので、ちょっと参考までに聞いておくのですが、三万坪を公社に割愛されたその三万坪を限度とする公社の事業計画はどういうもので、将来の拡張計画とはどういう事業計画のもとに全面的に要求をせられておりますか。
○法貴説明員 公社で三万坪を使用いたしてやります事業としては、例の製錬の中間工場であります。パイロット・プラントを建てるということでございますが、これが大体日産、金属ウランにしまして三十キログラムぐらいを作る製錬工場でございます。それをやりますのに、最初から公社は五、六万坪の土地がほしいというようなことをしきりに言っておったのでございます。それを、それだけの場所がこざいませんので、なんとか無理をして三万坪でやれないかということで、そこでやってもらうということにいたしましたのですが、本来からいいますと、それだけのプラントを十分動かすためにも、五、六万坪ぐらいの土地はほしいということを前々から申しておった次第でございます。これが六万坪程度になれば、その仕裏が十分遺憾なくやれるということになると思います。
○岡委員 そうすると、別に将来の拡張計画は考慮するというわけじゃないですね。現在でもその程度の製錬のためには、やはり六万坪は当初から必要だったというわけですか。
○法貴説明員 大体さようでございます。
○岡委員 それから、今度は敷地の問題で、今度十月五日に内定されたという原子力発電を中心とする開発計画、長期計画が発表されておりますが、この原子力発電の問題となれば、これは敷地の問題は特に重大な問題になるが、ああいう計画を発表されて、一体どこに発電をする一応の候補地を選んでおられますか。この機会にはっきりお答えを願いたい。
○法貴説明員 現在もしもこの外国から動力炉を導入するというふうなことを考えました場合には、まず第一にやはり東海村を考えるべきではなかろうかということで、いろいろ予備調査をやっております。これは非常に地盤、風向、気象、いろいろな各条件を現在綿密に調査中でございまして、そういう調査資料を整えました上で、原子力委員会においても正式に取り上げて決定するということになると思います。
○岡委員 将来万一使用済み燃料の化学処理でも日本側でやろうということになると、その候補地というようなものも予定されておりますか。
○法貴説明員 化学処理に関しましては、将来日本でも必ず自分でやらなくちゃならぬということは考えておりますが、まだ具体的にどの地点でそれをやるかというようなことまでは、具体的な構想はございません。
○岡委員 原子力発電所の敷地は、第一候補として東海村が選ばれておるというのは、当初輸入を当て込んでおるペア・ワンセットの部分だけでしょう。あとからさらに拡大したものを作れますか。
○法貴説明員 さしあたりは、当初の原子力発電会社の分でございます。
○岡委員 二基ワンセットですか。二基ですね。
○法貴説明員 一基か二基か、その点ははっきりいたしませんが、二基程度でしたら入り得ると思います。
○岡委員 それ以上は入りませんか。
○法貴説明員 その点はまだはっきりよく調べておりません。無理に入れれば入るかもしれません。
○石野委員 先ほどの私の質問に対して、次官と法貴説明員からのお話で、この点だけを確認しておきたいのです。千葉へ移すということの理由は、いろいろな研究上の立場から、やむを得ないものがかりにあるということを認めたにしましても、やはり原研の近くで研究しなければならぬものが現実にあることもはっきりしておる。ところが、このことが、実はやはり今度の承認を求めるの件の中で、それが必要であるにもかかわらず、ここにはまだ出てきていないわけです。従って、これは明確にいえば、この承認を求めるの件の中には、千葉にはこれだけのもの、それから原研の近くにはこれだけのものと、こういうふうに打ち出すべきが妥当なんです。それが今まだ出ていない。出てないのだが、しかし、それについては、政府の方で、今それを予算的に区分することが非常に困難なので、これは他日ということのようであります。それであるとすると、この承認案は、国会の立場からすれば、承認を求めるの件に対するわれわれの承認を与える立場からすると不備なものになるわけです。その部門だけはあらかじめわかっているのですね。また原研の近くでそういう研究をしなければならぬという部分があるということはわかっているわけです。一方、地方自治法第百五十六条の六の規定によれば、こういう承認を求めるの件ということが一たん国会の承認を得られますると、その法によってそういう措置をやろうとしてもできないという事態が出て参ります。このときまたあらためて国会の承認を求めるの件が出てこなければならない、そういうことを今われわれがあらかじめわかりつつ、この承認を求めるの件に対して審議を進めようといたしますれば、当然その問題に対して、われわれは一応付せんをして置く必要があると思うのです。そういう点について、政府の方ではどういうふうにお考えになりますか。
○法貴説明員 先ほども申しましたように、業務としまして、そういうことをやらなくてはならないとは考えられますが、現在直ちに、具体的にいかなる陣容でどういうやり方をするかということを、ここで直ちに申し上げるということはできない段階にございます。従いまして、今後各方面とも折衝いたしまして、具体的計画を固めて、その線に沿って努力いたしたいと思う次第でございますが、場合によりましては、まあ国会の御承認まで要しない場合もありうるかとも思いますので、その場合にはそういうことでやっていく、またどうしても国会の御承認を要するということになれば、あらためて承認をお願いするということにいたしまして、具体的にはできるだけ早くそういう業務が遂行できますように措置を考えていきたいと考えております。
○石野委員 それでは、こういうふうな理解の仕方をしてよろしいですか。この承認を求めるの件の案件については、われわれはその趣旨はよくわかるが、なおそういう今言われたように、今日はまだ策定できないけれども、しかし、どうしてもぜひ必要なものがこれだけあるから、そういうものについては、迫ってすみやかにそういうものに対する措置を政府はとろうと考えておる、こういうように理解してよろしいわけですね。
○法貴説明員 けっこうでございます。
○岡委員 私は最後にただ希望を申し上げておきたいのですが、原子炉の規制に関する法律案でも、放射能障害防止は、敷地の八件としては一番重大な条件でありますが、ついては、主として政令にゆだねられておる。ところが政令にゆだねられておるというような取扱いでは、私は不完全ではないかと思われるのです。こうして敷地の問題が次たと抵抗に出会う。それはわが国の特殊な事情もありまするが、無視できない現実の問題でありますから、そこでやはり政令にゆだねるということではなく、原子炉を設置する場合には、この障害を防止するためにはどういう条件が必要である、だれがその責任の衝に立つか、英国の原子力公社法などには、はっきり法律上の規定があるわけです。ああいうものを参考とせられまして、特に日本としては政令にゆだねるという取扱いではなく、もっと法律の上に明確な規定を入れるというような顧慮が必要ではないかという点です。 なおこれに関連して、私は特に個人として希望をいたしておきたいのですが。先般原子力発電会社に対して、電源開発株式会社が出資することについての合法性なりやいなやという法律論があった、そこで、結局原子力発電というのは、やはり火とは本質的にエネルギーそのものの性質が異なるものであるから、原子力発電というものは、火力と別途なものにすべきであるという意見が一応大きく出ておったわけです。そうなりますと、火力という文字を使った一切の法律については、これが関連のある場合には、すべて原子力発電を加えなければなりません。そういうような手間ひまもさることながら、この際原子力発電会社というものの法的な根拠を、その発電炉をいかなる条件の地域にやるべきかということも含めた原子発電会社法とでもいうようなものをやはり政府の方で作って、それがどこに置かれても、その放射能の障害防止については政府が責任を持つ、その他もろもろの条件を満たして、原子力発電を推進し得るような法制的根拠について政府としても十分な顧慮をしていただきたいと思う。私は敷地の問題に関して、特にこの点の、あらためて政府のぜひとも善処方を要望いたしまして、私の発言を終ります。
○石野委員 もう一つお尋ねしておきますが、ただいまの件について、もしそういうような原研の近くに強力中性子を利用する研究とかあるいは半減期の短いラジオ・アイソトープを使う研究をやるという場合に、総合研究所としては、どういうような形でそういうようなものをやろうとするか、たとえば支所とか何とかいうような、そういう構想についてはどういうように考えておるのですか。
○法貴説明員 ただいまのところ、先ほども申しておりますように、まだ具体的なはっきりした構想を持っておりません。今のところは、先ほど申しますように、人数も非常にわずかで十数人というようなことでございますから、とてもその支所というほどのものは現段階でもできませんし、来年度において多少本格的に考えるかと思いますが、それも支所というような独立家屋を持ったようなりっぱな支所といってふさわしいようなものになし得るか、あるいは原研の一部の部屋を借りて、まあ研究室程度のものにせざるを得ないというふうな点は、来年度の予算その他人員等ともからみ合う問題でございますので、十分に研究さしていただきたいと考えております。
○齋藤委員 念のために簡単にお伺いしておきますが、科学技術庁設置法の第十九条によりまして、放医研の取り扱うところの項目が三項目決定されております。この三項目を完全に遂行するという立場から、国会においては東海村に放医研を設置するということに承認を与えた。ところが、そこの敷地の中に原子燃料公社が入ったために、原子燃料公社の機能を発揮するためにこの三項目を完全に遂行するに障害を来たした。そのために敷地を原子燃料公社の影響のない適当な地の千葉県稲毛に移す。しかし、この三項目を完全に遂行するということになりますと、国会が承認を与えた建前は、原研の近接地に放医研を設置しなければ、この三項目の完全な遂行ができないという点があった。だから、結局するところ、その放医研というものは、その機能を東海村において完全に果すためには、原子燃料公社が来たためにそれができなくなって、これを千葉県に移すというと、千葉県に移しても、やはり本来持っておった原研の近くにこれを設置すべしという機能が減殺される。だから、今では東海村に持っていっても単独ではだめだ、千葉の稲毛に持っていっても単独ではだめだ。ニューヨークで一般の放射能の障害の調査をやっておる。ニューヨークのどまん中でやっておる。それとは別個にやはりアルゴンヌでもオークリッジでも、それからブルックヘヴソでも原子力研究所の中ないしはその近くで放射線医学の研究をやる。これはどうしても今の場合においては両々相待たなければ、この提示したところの三項目というものは、完全に遂行されないという状態になってきたと私は思うのです。だから当然ここで論議せらるべきところの問題は、いわゆる放医研の本拠は稲毛に移すけれども、これが完全な機能を遂行するためには、原研のところでやはり半減期の短かい放射能アイソトープを用いて医療的な治療をやるとか、あるいは傷害の研究をやるとか、そういうものをやらなければならない運命に到達したのであるから、この際それをはっきり割り切って、私は法的措置を講ずべきだと思っておるのでありますが、それはどうなんですか。そういうふうに稲毛に持ってきても、完全にこの三項目は行われない。それかといって、原研の近くにおいては原子燃料公社の影響によってこれは行われない。そういう立場になってきたと思うのですが、その点は一体どうなんですか。
○法貴説明員 確かにお説の通りでございますが、特に一の「放射線による人体の障害並びにその予防」というような点に関連しまして、放医研としましては、やはり人体の許容量の問題というような点を非常に重要視しておりますから、どちらかというと中性子あるいは短寿命のアイソトープというものを扱った研究よりも、許容量の研究というものに重点を置く関係上、稲毛を主体とするということをはっきりさせたいという趣旨であります。
○齋藤委員 けれども、その第一項目には、「診断及び治療に関する調査研究」とある。
○法貴説明員 「診断及び治療」に関する問題も、稲毛の方が便利で、業務上好都合だと思います。
○齋藤委員 しかし、それは全般を負うわけにはいかないでしょう。もしも原研の近くに原子燃料公社の敷地がこなければ、やはり東海村に併置することが一番賢明なんでしょう。その原則論は動かないのだ。原則論が動くということになれば、国会で承認を与えたという原則論が動くのです。だから、原研の近くに放医研の敷地を持っていくということは理想的なんだ。この理想が破壊されたから、やむを得ず稲毛に持ってくるということが、今度の承認を求めるところの原因なんです。しかし、稲毛に持ってきても、十分や二十分の寿命しか持たないところのアイソトープがホット・ラボでどんどん生産された場合に、診断、治療がどうして実験されるのですか。これはできないことでしょう。そういうものに対しては、当然そこに設備を設けなければならないのです。それで初めてこの三項目というのが完全に行われるということです。だから、三項目を承認している限りは、やはり稲毛に本拠を置くけれども、原研の近くにこれを併置するとかということでないと、この三項目の完全な遂行というものはできないのじゃないか、それは一体どうなんですか。
○法貴説明員 全くお説の通りでございまして、前々から申しておりますように、どうしても原研のそばに支所あるいは分室のようなものを置く必要があると申しております。ただそれを今すぐに具体的な形をもって示せということを言われましても、それは困難であるということを申し上げたわけであります。
○菅野委員長 他に御質疑はありませんか。——なければ、本件の質疑は、これにて終了することといたします。 これより討論採決に入りますが、討論は通告がありませんので、直ちに採決を行います。 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基き、放射線医学総合研究所の設置に関し承認を求めるの件は、これを承認することに賛成の諸君の御起立を求めます。 〔総員起立〕
○菅野委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決定いたしました。 ただいま議決いたしました承認を求めるの件につきまして、石野久男君より、附帯決議案が提出されております。まず提案者よりその趣旨説明を求めます。石野久男君。
○石野委員 まず、附帯決議案文を朗読いたします。 放射線医学総合研究所の研究事項中、原子炉施設等と密接な連携を要するものがあるにかんがみ、政府は、本研究所の設置又は運営に当り、その施設の一部を茨城県東海村に設置するよう、速かに措置すべきである。 右決議する。 決議案の内容については、さきの国会で承認を与えました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基く放射線医学総合研究所の敷地について、茨城県東海村ということになっておりました。しかし、その後原子燃料公社が設置されることに伴ういろんな関係から、研究が非常に阻害されるというような実態が出たために、さきに全員一致で認められたのに、このような承認事項が再度提出されたわけであります。しかし、政府も認めておるように、またわれわれがほんとうに放射線医学総合研究の実務を遂行するに当りまして、非常に強力な中性子を要する研究であるとか、あるいは半減期の短かいラジオ・アイソトープを使う研究などは、当然原子力研究所の近在地においてこれを研究しなければならない必要性があるということを、われわれははっきり知っておるわけでございます。しかし、この承認を求むる案件の中には、そのことがあるにもかかわらず、併記されておりません。これは他日必ずその必要が出てくるし、早急にもそれをしなくちゃならない実情があることにかんがみまして、われわれは今回政府から提案されておりますこの承認事項に対しましては、以上申し述べました附帯決議案文にあるような事項を含みとして、政府はすみやかにこの種研究に必要な部門の東海村における措置をすべきであるということをはっきりここで国会として認めておくべきである、こういうように考えますので、以上のような附帯決議の提案をするわけでございます。皆さんの御同意を得たいと思います。
○菅野委員長 以上をもちまして、趣旨説明は終りました。 本附帯決議案につきまして、この際、発言があれば許します。 別に発言もないようでありますので、本附帯決議案についてお諮りいたします。本附帯決議案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔総員起立〕
○菅野委員長 起立総員。よって、右附帯決議案は可決いたしました。 この際、吉田政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。
○吉田政府委員 ただいまの附帯決議を了承いたしまして、さようにいたすことにいたします。
○菅野委員長 次に、お諮りいたします。すなわち、ただいま議決いたしました承認を求めるの件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅野委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。
○菅野委員長 次に、お諮りいたします。すなわち、今臨時国会も明十二日をもって終了することに相なりますので、本特別委員会といたしましては、閉会中もなお、原子力委員会設置法の一部を改正する法律案及び科学技術振興対策に関する件につきまして、継続して審査いたしたい旨、議長に申し出たいと思います。なお、先般設置いたしました科学技術行政機構に関する調査小委員会は、閉会中も存続して調査に当りたいと存じます。以上について御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅野委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。 —————————————
○菅野委員長 次に、ただいま決定いたしました閉会中審査が院議をもって付託されました場合、委員派遣等につきましては委員長に御一任を願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅野委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十九分散会