運輸委員会 第2号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/11/06
会議録
○淵上委員長 これより会議を開きます。 この際小委員会の設置についてお諮りいたします。本委員会に付託される請願を審査いたすために請願審査小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淵上委員長 それではさよう決定いたします。 なおお諮りいたします。この小委員会の人数、小委員の指名、小委員長の指名等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淵上委員長 それではさよう取り計らいます。 —————————————
○淵上委員長 最初に観光事業に関して調査を進めます。この際畠山鶴吉君より発言を求められておりますのでこれを許します。畠山君。
○畠山委員 今回私は欧米その他を視察して参りましたが、まず第一番に去る八月六日国会を代表いたしまして英国のロンドンに開催されました列国議員同盟会議に出席いたしました。期間は九月十日から二十日間でありましたが、国会からお話のあった当時は、ごく簡単のように考えて会議に出席いたしましたところ、出席各国代表の議員が四十六ヵ国で六百八十三名だと思いましたが、非常に盛会でありまして、かつまた会議の内容につきましては、各国ともに議案を携えて活発に討議されたのでございます。日本といたしましては何ら携えて参りませんでしたので、現地で一同と相談をいたしまして、原爆禁止の提案を速急にいたしました。これは二ヶ月前に提出しないと取り上げられないということでございましたが、いろいろ交渉の結果理事会及び本会議にかけまして、理事会は三十対三十三で敗れました。本会議におきましても二百二十六対二百九十七でこれまた敗れましたが、何も持っていかないよりもよかったという現状でありますので、私ども最後までその職責を果して参ったのでございます。そこでロンドンにおきましてのすべてのものを見てみますと、英国はなかなか外交的にたけておりまして、あらゆる施策が整っておりましたことには感心をいたしましたが、英国の現状の経済を見たときに、大家のために掛りがかかって儀式がやかましくて、どっちかといえば経済負けをしているような感がいたしましたが、何を申しましても大英国の貫禄を持っておるということは一応認識して参りました。 そこで私は今回その視察のかたわら、各国の観光情勢につきましていささか視察をして参ったのでございますが、まず日本として考えなければならないこれは、世界の先進国は一年間に二十一日の旅行休暇をくれるということ、これは申すまでもなく延べ人員にいたしますと非常に大きな数になりますので、日本としても大いに考えなければならないと思った点でございます。そこで観光収入の面を二、三の国について様子を見てみますと、ローマ等で調べました結果では、イタリアは一年の観光収入が日本貨に直しまして一兆円、次いでパリの収入を調べてみましたが、これまた一兆円、スイスの観光収入は、本年の七月のデータだけを見ましても二千億円、一カ月に二千億円の観光収入があった。これまた一年を通じますれば一兆円は優にあるのでございます。ウイーンの公使から特に最近の事情をついこの間調べて送って参りましたので、プリントして今お手元に差し上げたのですが、これらの報告書を見ましても、ウイーンのようなあの小さい国でも莫大な収入になっておるのでございます。今ヨーロッパはどこの国でも観光行政といいますか、観光産業といいますか、これは国の一つの習慣みたいになっておりまして、ことに注意しなければならない点は、日本では九九%が日本人の観光客を扱っておる。しかるにヨーロッパ辺は八〇%が外国の客で、その国の観光客はわずかに二〇%程度になっておるというところを見ますと、この計算上からいたしますれば外貨が自然に増収されてくることは明らかであります。まずこれらの観光地を見てみますのに、道路を歩きましても紙一つ落ちておりません。表通りにごみ箱一つない。洗たくものもほしてない。一番重要なことは、一軒一台以上あるというあの膨大な自動車が、クラクション一つ鳴らさずに、とにかく交通がりっぱに整理されておる。日本の現状におきましては、道路その他の関係でそう簡単にはいきませんでしょうが、しかし常識的に考えて、これだけの自動車が比較的事故も少く、クラクション等も鳴らさないで歩けること等は、今後の防音関係、観光関係から見たときに、大いに考えなければならないということを私どもつくづく感じたのでございます。 まず欧州におきまして一番感ずることは、飛行場がちょうど東京駅のステーションみたいになっておりまして、押すな押すなの客が飛行場に押しかけておるのでありますが、この飛行機の乗客などは、五分置きに立つ飛行機が全部満員で、しかもあっちへ参りますと安心して飛行機に乗れるということ等も、大いに考えなければならない一つだと思います。国鉄の関係におきましてこれらの点はどういうふうにお考えになっておるか、あとでお伺いしたいと思いますが、まず道路の完備しておること、それから飛行場へ参りましても、税関等は観光客に対しては調査などはほとんどしない。親切にものを取り扱っておる。大ていの国におきまして、観光客がみやげものを買った場合には飛行場まで届けてくれる。届ければつまりその国の消費税は無税にしてくれて、しかもその手続等から一切向うでやってくれる。また飛行場へ参りましても、これらの品物を買ったことに対して、税関等は感謝の気持ちで、どうもありがとうというふうな工合に表示をしてくれる。ところが私ども出発の際、羽田の飛行場であっちこっち調べられて、権柄ずくに取り扱われたことなどは、はなはだ不愉快に感じましたが、向うへ行ってみますと、今申し上げましたような事情で、これでなければ観光客は来ないのだということがつくづくわかったこと、それからローマ、イタリア等の観光客は、どこの場所へ参りましても押すな押すなの人です。しかもこれらの観光客はなごやかで、商店等も実にりっぱに飾られております。商店は、朝の九時に開店いたしまして、十二時にまた閉店をする、そして午後二時まで休んで、また午後五時まで営業をして、商売はそれ以上しないというくらい裕福であります。勤め人は土曜日、日曜日を休んで、一週に四十時間しか働かない。しかもそれで失業者はヨーロッパにはほとんどない。これらから経済が豊かだということが考えられます。ことにローマにおきましては、ローマこじきということを私どもは聞いておりましたが、このローマあたりにも失業者もおりませんし、現在はこじき等は一人もおらない。おのずから経済が豊かであるということがあらゆる点で立証されておりますので、私今回の視察に当りまして、日本の政府及び観光当局におきまして、ほんとうに新たな方針を立てていただかなければならないと思える点は、先ほど申し上げましたように、外国で二十一日間の旅行休暇をくれるときに、外国の人は各地を回って、もうそろそろ日本へ順番が回ってくるときがきているのでございますが、不幸にいたしまして日本は道路問題あるいはホテル等の受け入れ態勢が一つも完備しておりません。先月オーストラリアの観光船が千二百人乗せて日本へ参ったのでありますが、この観光客が帝国ホテルに六十人だけ泊って、千百四十人は船へ帰って泊ったという実に情ない話があります。泊るところもないから船へ帰って泊る。今後もこういうことは言うまでもなく繰り返されることで、この点を十分にお考えを願いたいのであります。 そこでまずホテル方面の一つを申し上げてみますと、各地のホテルは大体五百室、千室という工合に、大きなホテルばかりでございますが、特にシカゴへ参りまして私どもは驚いた。そこのホテルへ泊ったところ、二千三百五十室を有しております。そこのホテルの支配人に話をいたしまして、調理場から何からあらゆる施設を見せてもらいましたが、非常によくできております。日本のホテル等はとうてい及ぶところではありませんし、その完備していることに驚いたのでありますが、二千三百五十室のホテルが、半年、一年前から予約で大体満員だ、毎日四、五千人のお客様が一つのホテルへ泊っているわけです。そしてもう一つ驚くことは、そのホテル内に食堂、広間が二十何カ所ある。ここへ収容するお客様が一日に二万人というから驚いてしまったのでありますが、その二万人の、表から食事を食べに来るお客様の一日の売り上げが、日本の金にいたしまして七千万円、それにホテルの金を合計いたしますと、一日の売り上げが一億円以上というから、この金額の多いのにもまた驚いたのでございますが、そういう工合にあらゆる設備が完備しておりますし、ことにその建物等もだんだん改善をされましてりっぱなものができていることと、それから各地の観光客のホテルはほとんど満員であるということも忘れてはならないと、つくづく感じて参ったのでございます。 そこで私は、今まで日本の観光行政につきましてはいろいろ御配慮をされているようでございますが、まだまだ現在のなりではとうてい何とも仕方がないことで、この際関係御当局、政府にこれを強く進言いたしまして、もっとりっぱな受け入れ態勢の用意をしなければならないと思うのであります。 現在観光関係の問題につきましては、運輸省関係が取り扱っている向きが非常に多いのであります。観光大臣のできておりますのはフランスだけでございますが、あらゆるこまかい御報告を申し上げては時間的に切りがありませんので、今回の視察において感じたことの大体を申し上げたのでございますが、観光当局におかれましても、この際局長も新任されたことでもあるし、大臣も新しく御意見をお持ちでございましょうが、この日本のようにとにかく百万円の金を取りっこしているのではなくて、外国では一億円ぐらいの観光収入があって、しかもその金は原料代も要らないのですから、日本の場合にも大いに考えなければならないことは申すまでもない。今回観光五カ年計画で、何と貧弱なことには、三十万人の観光客を日本に呼ぶような受け入れ態勢を作ろうじゃないかというので、ただいま委員会でこれを取り上げているのでありますが、イタリアへ三十一年度に一千百万人、米国の観光客だけで行っている。しかるに日本は昭和三十一年度に約十万人ちょっとというのですから、数字的に考えるととうてい話にならぬような状態でございまして、運輸省の観光局も非常に歴史を持っておりますが、しかし歴史の割に進歩していないということを申し上げたい。この機会にこれらの点を政府当局に強く要望して、だんだんにその事業を向上さしていただきたいと思います。 最後に、話はちょっと観光とは違いますが、ドイツの現状について一言申し上げてみたいと思います。ドイツは戦後非常なる発展を遂げておりますし、私ども西ベルリンへ参りましたら、生きたほんとうにはつらつとした工業と産業が盛んであり、ことにこれにつれて観光毛非常に盛んでございました。幸いにして東ベルリンへちょっと入ってみましたけれども、西と東と対照いたしますと、ちょうど生きた人間と死んだ人間のような感じで、これは国と国の政策上のおもしろくない現象だということを見て参りましたが、ドイツ人に私どもが学ばなければならないことは、町に行っても町は活況を呈していること、それからドイツ人が日本人に対して非常に親切であるということで、私ども一行に対して西ベルリンの市役所から三日間にわたりまして自動車三台を朝から晩おそくまで提供してくれました。ことに市長あるいは大臣がじきじき食事をされて、私どもに対して質問があったらしてくれろ、何でもお答えするからというので、二時間ばかりいろいろの質問をいたしましたが、実に堅実なことと、それから熱心な努力のあることには、非常にわれわれは学ぶところがあった。またドイツのちょうど選挙にもあいまして、選挙のまっ最中でございました。演説会へも参りましたが、聴衆等も非常に熱心で、会場には約四、五万の聴衆が来て拍手をもって迎えた。その熱心さにも驚きましたが、ただドイツ国民はこう言っております。われわれは必ずりっぱなドイツを作るから、日本の人も協力してくれろというようなゼスチュア的な言葉もちょうだいしたのでありますが、非常に学ぶところがあったのでございます。 この点はこのくらいにいたしまして、最後に、私どもは、ヨーロッパを六十日間にわたって歩きましたが、この間鉄道には一回しか乗りませんでした。汽車にはローマからベニスというところへ参ります、この間往復汽車に乗っただけで、あとは全部飛行機と自動車でございました。自動車あたりでも、東京から名古屋辺まで二時間半くらいでもって楽に行ける。道路がいいからでございます。道路問題につきましては、皆さんも御承知の通りでございますので申し上げるまでもありませんが、今後の鉄道の考え方というものはどこにあるかということをお尋ねしてみたいと思うのです。日本の現状はなかなか向うのようわけにいかぬ。あらゆる点がまだ整備しておりません。言いかえますならば、百年以上、日本のすべての施策がおくれているように私は見て参りました。一応には参りませんけれども、これは大いに考えなければならないことだと思います。その他いろいろな問題がございますけれども、まず運輸省におかれましては航空局あるいは船舶局あらゆるものの課を持っておられるのですから、今後のあらゆる観光行政につきましてはいろいろ関係があるのでございまして、やはりどこの国へ参りましても国民自体が観光客は大切である、観光事業は国際親善である、言いかえますならば国家の財政は観光が第一番の収入になっているのが、今ヨーロッパ辺の現状であります。 帰りがけにアメリカのニューヨークからワシントンあるいはシカゴ、ロスアンゼルス、サンフランシスコを回って参りました。最後はハワイから帰りましたが、この間におきまして、私どもはハワイまではパン・アメリカンで参りましたが、ハワイから東京までは日航機で参りました。不幸にして一つのプロペラが太平洋のまん中でとまって、また一つ伝染するのじゃないかと非常に心配をいたしたくらいでございましたが、幸いに三つで時間は二時間ばかりおくれましたが無事に帰って参りましたが、何となくその整備に軽率なような点が見受けられる。向うへ参りましても、たまたま事故はあるようでございますが安心して乗れる。とにかく汽車へ乗る人よりも飛行機に乗る人が多いという、これらも多いに考えなければならないことだと思うので、この機会にまず私の御報告はごく簡単に省略さしていただきまして、今後観光局長の根本的改むべき観光政策を推進するお考えについて、また現状の外国から見た鉄道問題につきまして、総裁、大臣等はどうお考えになっておるか、お伺いできれば大へんけっこうだと思います。御報告を兼ねてお願いして恐縮でございますが、以上をもって御報告にかえさしていただきたいと思います。
○細田説明員 大へん失礼でございますが、この席上を借りまして観光局長に就任いたしましたごあいさつを申し上げます。十月の十一日付をもちまして、私は鉄道監督局の国有鉄道部長から観光局長に就任を命ぜられました次第でございます。何にいたしましても、観光関係の仕事につきましてはほとんど経験がございません。これから大いに勉強いたしたいと考えておりますので、今後いろいろな点につきまして御指導、御鞭撻をお願いいたしたいと思います。 ただいま観光方面の権威であられます畠山先生から、ヨーロッパ並びにアメリカの観光方面の各般の問題につきまして、非常に示唆に富んだ御報告を聞かせていただきました次第でございます。実はただいまのお話でも感じられますように、わが国の状況とは大きな隔たりがある状況かと考えるのであります。私実は観光局に参りまして、これほど問題が多いとは考えておらなかったのでございますが、観光という見地から考えますと、国のいろいろな施策が観光というものにいろいろな面で非常に複雑に結びついておるかと思うのでございます。運輸省の観光局のやっております仕事は、役所だけについていいますと、他の省でやっておられます仕事についても、観光という見地からこれの推進力になっていくということが非常に大きいのじゃないかと思います。観光局自体が予算を持ちましてやっております仕事は、全体の観光行政から見ますと、私は非常に小さなものであろうかと思うのであります。道路の問題にいたしましても、あるいは各般の交通機関、これは幸いにして運輸省の管轄下でございますが、そのほか国立公園の問題にいたしましても、あるいは文化財の問題にいたしましても、いろいろな点が私どもの方の仕事に直接結びついておるが、ほかの方でおやり願っておるということでございます。今後そういった各般の方向の行政につきまして、観光という見地から私の方ではできるだけ強力な発言もいたして参りたいと考えておるような次第でございます。私どもの方で直接予算を持っておりますものの最大のものは観光宣伝でございますが、この観光宣伝の経費は、本年度御承知のように非常なお骨折りで増加いたしましても、わずかに一億四千万円程度でございます。前年は八千万円であったようでございますが、この程度でございます。ただいまお話がありましたようなヨーロッパ各国の観光宣伝費とは、おそらくけた違いのものであろうかと考えておるような次第でございます。いずれにいたしましても、ただいまお話もありましたように、観光の重要性と申しますか、特に現在のわが国の置かれております外貨の事情、輸出輸入の状況等から考えました際の観光の重要性ということにつきましては、もうただいまのお話の通りでもございますし、特に運輸委員会の諸先生方には十分おわかり願っておるところでございまして、こういった点から私といたしましては、たまたま新任いたしましたこの時期が、観光の仕事についてこれを強化すると申しますか、拡大する一つのいいチャンスに恵まれておるのではないかと考えておる次第でございまして、非常にむずかしいことではあろうかと思いますけれども、できるだけがんばってみたいと考えております。その点、これまでもいろいろやっていただいておるわけでありますが、一そうの御指導と御鞭撻をお願いしたいと思います。 なお観光五カ年計画については、いろいろ長くなりますのでここでその内容についての御説明は申し上げませんが、私どもが一番当面取り上げなければならぬ問題として考えておる点を二、三申し上げてみたいと思う次第でございます。順序や重点の度合いはあるいは前後するかと思いますが、何と申しましても交通機関の整備、特に道路関係の整備が日本の観光にとって非常な隘路になっておるところであります。幸いにして、道路については産業経済の上からも重点を指向することにだんだんなってきておるのでございますが、観光の見地からもこの点は特に必要であろうかと考えておるのでございます。なお、航空機については、ただいまもいろいろお話がございましたが、これも日本の航空機だけについて考えると比較的進んでおるのでございますが、諸外国から見ますればまだ問題にならぬのであります。この点は航空局でもいろいろ骨を折ってくれておりますし、私どもの方でも驥尾に付してやりたいと思っております。なお船舶につきましては、観光旅客船と申しますか、それの建造、あるいは国営の観光船の建造といった問題が、当面考えられなければならぬと思っております。これらの点については、明年度の予算編成との関連において、いろいろ海運局の方とも話し合っておるような次第でございます。なお鉄道につきましては、御承知のように昭和三十二年度から五カ年計画に入ったわけでございまして、逐次整備されて参ると思うのでございますが、ただいままでの鉄道は、正直に申しまして、観光という見地から特段のことがなされたかどうかということについては、非常に疑問があろうかと思うのでございます。問題は、そこまで参らないで輸送力不足ということ、あるいは老朽施設を直さなければいかぬということでございましたが、この五カ年計画の遂行に伴いまして、いろいろ観光的見地からさらに一段と考えていただかなければならない点が多くなって参るのではないかと考えておる次第でございます。 それから、ただいまのは交通機関の問題でございますが、ホテルの整備の問題でございます。ホテルにつきまして、ただいま畠山先生からもお話がございましたが、絶対数は依然として不足でございます。私まだ就任して一月にもなりませんので、伺った話でございますけれども、大きな国際関係の会議でございますとか、あるいは学界、その他いろいろな国際関係の集会が日本で持たれようとしても、宿泊施設の点で持ってこられない。来たいと思っていたが行けないのだというようなことも、非常にたくさんあるようでございます。オリンピックの招致等も、もうそう遠い先の問題でないというような状況下にもございます。こういった点を考えますと、ホテルの整備をさらに一そう高めていかなければならぬ。それとあわせまして——実はホテルを早急に作ろうとしましても、これも限度のあることでありまして、日本の旅館をどういうふうにして外人に使ってもらうか、こういった点をあわせて考えていかなければ、とうてい急に五倍にも十倍にもするというわけには参らないかと考えておるのでありまして、旅館に外客に泊っていただく、これにもいろいろな問題があろうかと思うのであります。単に施設の問題だけでなく、そういった問題も一つ一つ掘り下げて、解決していくことが重要ではなかろうかと考えておる次第でございます。なおお話にも多少あったかと思いますけれども、諸外国に勤労階級の方々の安い旅行ということの運動がいろいろあるようでございます。日本におきましては研究をまだ十分されておらないようでございますが、ソーシャル・ツーリズムというのだそうでございますが、これは特に青年層を対象にいたしまして、健全で比較的安い旅行を奨励するということでございまして、これにつきましては、交通機関の問題あるいは宿泊設備の問題その他あるようでございますが、こういった点につきまして、今後できますならば青年に明るい希望を持たせるという意味で、観光局としましてもできるだけの施策をいたして参りたい、かように考えております。 畠山先生の御報告が広範にわたっておりまして、私の申し上げましたことがお尋ねになっておった点にマッチいたしておるかどうか危惧いたすものでありますが、観光局長を拝命いたしましてただいまのところいろいろ考えております点を率直に申し上げまして、今後の御指導をお願い申し上げる次第であります。
○畠山委員 こまかい点につきましては大体その通りだと思うのですが、先ほどから申し上げておりますように、この際根本的施策を考えなければ、日本の経済と国際親善という面に大きな問題が出てくると思う。まず海外の宣伝網でございますが、これが一番重要でございます。ヨーロッパへ参りまして、日本人どこにいるやら、とにかく国民の下の人は、日本という国はあるかないかわからないように、実に日本人が少いのでございまして、私はそのつど各大公使館の参事官、事務官あたりにいろいろ御相談いたしましたところ、大使館、公使館としても、現状では予算が少いので、ただあすこにじっとして、内地からの通達、あるいはその国から出た報告を、ただ送るくらいの仕事しか今やっていない。外国の人と交際をする機関等はほとんどない。もし日本として外国のように観光行政をもっと発達させるには、いきなり宣伝網の出張所等を設けるにはこれまた莫大な金がかかるが、その場合において、大公使館の皆さんに、この観光行政の事務に協力してやってもらえるかということを各所で聞いたのでございますが、みんな喜んで受ける。われわれは何かの機会にその地方の人と面談する機会を持ちたいのだけれども、予算はなし機関はなしどうすることもできない。もし国でそういう方針がきまれば何どきでも喜んでやる。われわれはうちから金を持ってきて自動車を一台ずつ持っているのだが、とにかく朝晩通うだけに使っているので、ほかにどうも使いようがない。それかといって外国では自動車がないと一つの用を足すこともできないからという、いろいろ内輪話をして参ったのでございますが、まず観光協会がニューヨークに出張所を一カ所設けて三人いるそうです。あとはもうあるのだかないのだか、世界じゅう歩いてもニューヨークに一カ所三人いるだけだという、これで莫大な金がかかるのですから、まず日本国家の出先機関等も大いに協力的にお互いに話し合う必要があるということは、今後の外客を取り扱う上に大きな問題がそこに出てくる。その点はそのくらいにいたしまして、よく観光局長にお考え願いたいと思います。 最後に鉄道に一回乗りましたが、その汽車が非常に勉強をしている。私どもが汽車に乗りますと、すぐタオルをしぼってきてくれる、コーヒーを持ってきてくれる。食事があるとすごい洋食のごちそう、しかも暖かい。日本の「はと」や「つばめ」にも食堂はありますが、これらよりももっとほんとうに親切なやり方の熱度をかけたりっぱな料理を持ってきておる。白いきれをかぶせて衛生的に、ナイフ、フォーク等も消毒されたものを持ってきて歓待するのです。日本の国鉄ではお客さんも多いからそういうことはできないでしょうが、やはり窮すれば何とかといいますが、現在飛行機が発達しておりますから、汽車に乗っても事実そういう体験を得てきたのです。副総裁もお見えになっておりますが、これらと今後の鉄道の見通し等について一言お伺いしたいと思っております。
○小倉説明員 ただいま観光につきましてのいろいろなお話を承わりましたが、まことにごもっともなことと存じます。ただ国有鉄道はただいまのところ観光行政には携わってはおりませんですが、やはり観光につながる輸送をいたしておりまするので、こういう点から私どもは観光も国策であるという面に沿いまして、できるだけの努力をいたして参りたいと思いますが、先ほどお話を伺っておりますと、イタリアの観光が一千万人、日本が十万人というお話がございましたが、私もそれと同じようなことを聞いております。と申しますのは、レバノンという、私も初めて知ったわけでありますが、その地中海の小国よりも日本の観光客の少いということを、専門家から聞いたことがございます。そういう点につきまして将来日本が観光を強化するということがまことに必要だろうと、筋違いではございまするが輸送の面から考えておりまするが、先ほど観光局長が言われました通りに、国鉄では実は客貨とも輸送し切れないような状況でありまして、なかなか特段に観光のみに力を注ぐだけの余力はございませんですが、しかしそれにつきましても五カ年計画を遂行いたします際に十分そういう点を考慮いたしまして、観光地における列車の増発あるいは客車の整備、そういう方面につきましてできるだけの努力をいたして御期待に沿いたいと考えております。
○畠山委員 最後に運輸大臣がお見えになっておるので伺いますが、先ほどからいろいろ申し上げておる点について、運輸大臣が所管しておる観光行政が多いのでございます。そこで日本の運輸省は観光はつけたりのやり方でありまして、これでは日本の経済は立ち直らない。この運営いかんによって原料の要らない観光収入が得られるということを、担当大臣としてぜひお考えを新たにしていただきたい。私はこれを強く希望するのでございますが、在来においても、ああそうだよとは言うけれども、結局最後になりますと、ほかの、つまり足元の仕事の始末に追われて、すべて水に流れてしまう。今副総裁が言われたごとく、そこまで手が回らない。しかしイタリアの鉄道あたりは、お客様が来なくなれば、食堂でごちそうまでするようになるのだが、これは考えよう、やり方一つで、日本と外国と比べてみると、どうも古い習慣にとらわれて新しい機構が用いられないようでございます。運輸大臣は御就任早々でもありますので、この際この方面に新たなる力を入れていただきたい。これについて一つお伺いしてみたいと思っております。
○中村国務大臣 運輸省の観光局は決してこれを軽く私は取り扱っておりません。ことに私は観光外交ということを、この間もあるインターナショナルな会合で申し上げた。これは国際親善に役立つものでありますから、まずそういう柱を立てております。同時に、しからばこの観光事業をいかにして振興するかという具体策でございますが、日本においては第一に道路をよくしなければだめだと思う。今度の建設大臣も内閣も道路計画に努力しております。道路をよくしなければ、たとえば九州にりっぱな飛行場があっても、そこからホテルへ行くまでは黄塵万丈というような状態、これでは意味をなさないと思いますから、今後まず道路をよくする、ことに観光道路を作るということ、それからホテルの施設であります。これは今国際ホテル整備に関する法律もありまして努力しております。また観光局においては融資のあっせんもいたしておりますが、これらの指定されたと申しますか、公認された旅館に対する税制上の特典も与えておるのであります。いずれにいたしましてもホテルが不足であるということはよく聞くことであります。従いまして東京においても今いろいろ話がございまして、ホテルを多く作っておる。これには何としても金がかかる。一体ホテル事業というものは、なかなかもうかるものではないのでございます。それですから楽な安い金利でもってホテルを建設する。以前は保険会社等が相当出しておったのでありますが、最近は私も事情をよく存じませんが、いわゆるホテル事業というものは安くて楽な金を借りることが必要でございまして、この点私は陰ながら努力をいたしておるわけであります。 それからもう一つ、観光局長から申しましたごとく日本の旅館を利用することに現在の外人の観光局は、アメリカ人が五、六割から七割だそうでございます。こういうドルを持っているお客さん、ことにこのごろ日本に対する認識が深まって参っておりまして、外国人が日本の畳の上とか日本の宿屋に泊りたい、こういう希望があるようでございます。ただ私もこの間一、二視察いたしましたが、手洗い所とバスというものが部屋ごとについておらないという欠点がありまして、あるところで主人に私はそのことを指摘をいたしておきましたが、日本の畳の上の設備はなかなかいいのでございますが、そういう方面にまだ欠けておるところがありまして、私の方ではこれを指導していくというふうに考えております。 それから観光地というものは静かでなければならぬのです。この点日本の観光地が非常にやかましい。私は三十年前参ったので今はどうかと思いますが、ポツダムあたりは非常に静かだ。電車もなければ自動車の音もしない。それからワンゼーあたりへ行くと非常に静かです。日本は静かな場所もありますけれども、もう山の上にバスが行ってブーブーいっておる。騒音防止ということも観光客を引く上において必要だと思って、観光局長に一つ考えてもらいたいということを申しているのですが、いずれにいたしましても観光事業というものは非常に親切な、また頭を働かしてサービスに徹するという——これは私どものようなぶあいそうな者にはできませんが、要するにそういう点が微妙にお客さんを動かす。あるいはまた日本には料理の特異なものがないというのです。外国人に日本に魅力を持たしめるには、日本独特のすき焼などがございますけれども、日本に来れば非常にうまい料理が食えるということも非常な魅力だと思いますから、この点畠山さんにおかれましても料理のことなんかも一つ考えて、日本へ行けばこういう料理が食べられる、これは人間でございますから魅力だ。そういうようなこまかいところまで考えていくことが私は観光事業だと思うておるわけでございます。 それから飛行機につきましては、これは日本では日航機がやっておりまするが、この間も雲仙号の事件が起っております。今後内外とも、国際線も国内線も飛行機の整備を十分にするように、欠陥があれば改善命令を出すつもりでおります。そして日本航空会社が国際的に信用を高め、ことにスチュアデスが親切にして、外国人を引きつけるといったようなことまでやってもらいたいということを申しておるわけですが、この点私も及ばずながら努力をいたしたいと思っております。
○淵上委員長 濱野君。
○濱野委員 大臣のただいまのお話を聞いて私非常に感心をしているのでありますが、観光問題を取り上げると役所の方も、それから代々の大臣も今あなたのおっしゃるようなことをとうとうと御説明なさるわけであります。そこで今度は思い切った貿易外ドルの獲得ができるかと思って、私ども今日に至っておる。しかし大臣も御承知のように観光に関する予算は非常に小さいものであって、右も左もそでは振り切れないというのが実際の状態であります。大蔵省の事情をよく知り、また財政通の大臣でありますから、この場合特にお願いしておきたいのでありますけれども、思い切って観光事業に政府が投資するつもりはないか、この点でございます。これは御援助でも、補助金の形でも、どういう形でもよろしいが、ほんとうに観光事業というものを推進することによって、日本の貿易関係の有利な数字をかせぐことができるとすれば、これほど簡単なものはなくて、しかも容易にドルを獲得できる、こういうふうに私は日ごろ考えておる。御承知の通り今は中共の貿易というようなことに社会党も自由党も一生懸命になって、そうして経済交流をはかろうと努めておる。しかし将来はともかく、ただいまのところでは中共との貿易関係はおよそ六千七百万ドルくらいだと思います。ところが観光の方の大体のドルの獲得数を見ますと、五千万ドルを上回っておる。しかも予算はただいま観光局長の申されました通りで一億円足らずでございます。この一億円足らずの金を注ぎ込んでも、五千数百万のドルをかせいでおられる。この事業をこのままにしておいてはいけないと思う。なるほどソ連との貿易関係も将来起きましょう。中共との問題ももっと貿易の数字は大きくなって参りましょうけれども、ただいま申し上げましたごとくに六千七百万ドルくらいの年間の貿易であります。しかも輸出品は外国から来たところの材料を使って、悪戦苦闘して、そうして日本の実業人や、あるいは国会あたりの方々があの苦しみをして、なおその数字である。私はここに今度の大臣は一つ大蔵省と思い切った折衝をして、そうして観光事業の推進の成果をおさめてもらいたいと思います。先ほどから観光局長の申しました通り、およそ今の観光の経費は海外の宣伝にのみ多く使われておる。実際その通りであります。しかも少い微弱なあの施設であっても、この成績を上げております。そうしてまたその成績は如実に現われておる。日本に来たいという申し込みが、国際観光協会の方にはどんどん来ておるようであります。しかし国際観光協会としてはホテルの設備がない、受け入れ態勢がない。道路、鉄道、飛行機は別問題として、宿泊所がないのにはこれは何としても困るといって、今悲鳴をあげておるくらいです。御承知の通り過般豪州から千三百名の外客が参りまして、そのうち陸上に上ってホテルに泊り得た者はわずかに三百名でございます。千名の人々は船のうちに宿泊しているというような始末だということを、私はこの会の副会長の平山君から報告を受けておるのであります。こういうようなやり方はどうもおもしろくないやり方でないか。特に若干でも宣伝費を使ってニューヨークなりあるいはシスコなりに大いに日本の観光のために努めて、お客が来ようというのに、受け入れ態勢のホテルがない。これでは一体政府は何をしておるのだ。この点はまことに遺憾だと思う。 そこでこの受け入れ態勢がうまくできないのは、大臣が先ほど申しました通りのいろいろな法律はできておりますけれども、金回りがうまくいかない。そうしてしかも代々の観光局長が大蔵省と折衝いたしますと、何かよけいなことに金を注ぎ込むような印象を受けた答弁であって、いつもあの予算は取れないというのが、このほんとうの姿であります。私は過般観光小委員長もやっておりまして、この実態に触れ、しかも東京の第一ホテルをアメリカから解放させ、名古屋のホテルを解放させ、軍人会館をやっと解放させました。われわれは同僚とともに六カ月かかりました。これで幾分緩和されたかと思いますけれども、今日運輸省の持っておる予算で海外において宣伝した結果は、どんどんと申し入れがあるのでありますけれども、実は受け入れられないというのが実態でございます。ことに御承知の通りオリンピックの問題も、日本に招致しようとして活動に入ったと私は聞き及んでおります。こういう時期に毎年片々この議論を繰り返しておるだけではどうにもならない。一体こうしたがたがたした観光行政をやっておるのはどこに原因があるかと申しますと、これは運輸省の大臣を初め、幹部諸君の考え方は十分あるのだが、金を出してくれないというところに一つの原因がある。大蔵省の考え方であります。特に私は中村大臣にお願いするのでありますが、一つ大蔵省にこの理由をよく御説明下さいまして、来年度は思い切って大蔵省も協力してもらえぬだろうか、この一点なのであります。この問題はもう代々難渋しておるのでありますが、大蔵省の官僚の考え方は、大蔵省に直接入ってくるドルでなければどうもおもしろくないという、説明の節々にそういう印象を常に私どもは受けている。日本の国民がドルをかせげば、何も大蔵省の帳簿の中に直接入らなくてもいいじゃないか。どうも大蔵省の役人は、大蔵省という金庫を前提として、直接自分の役所に入ってこなければ絶対に出さないのだというようなことで、観光などというのはほとんど問題にしておらぬような印象を受けているわけであります。これはどうも日本経済全体から見てもおもしろくない考え方だと思います。これがぐるぐる回って、そして観光局長その他運輸省が苦しんでいるのがほんとうの姿でございます。幸い中村大臣は大蔵省にお勤めになったこともあるし、政務次官もおやりになり、かつて参与官もやったお方でありますから、この点をあなたのお力で思い切って今年は一つ打開してもらいたい、こういうふうに考えているわけであります。これは一つ大臣のお考えを承わっておきたい。 それから国鉄副総裁と細田観光局長にこの機会にお尋ねしておきたいのでありますが、敏腕のうわさ高い細田さんであるから、これはやり切れると思う。そして非常に熱心な副総裁がおいでになっておりますから、一つ、ゆっくり考えてもらわれちゃ困るのだが、十分検討してもらいたいと思うのは、ホテルを作れ作れと言ったって、これは畠山さんをここに置いて申し上げてははなはだ失礼でございますが、政府でさえも財政問題になりますとそういう状態でありますから、国鉄が——法令上の問題は私これから検討しなければわかりませんが、ホテルの一つや二つ持ったっていいじゃないか、ドルを獲得するためにも持ったっていいじゃないか。具体的なことを申し上げますならば、今の東鉄局のあの膨大な敷地を開放したらどうだ。そしてあそこへ大きなホテルを作って——このオリンピックを対象とし、その他の外客誘致を対象として、あそこにでんとしてしかも安い、アメリカあたりと対抗できるような日本のホテルを建設して、易外のドル獲得のために一はだ脱いだらどうなんだ、こう私は考えているわけであります。国鉄などでも、民間でいうところの寮を作っているようです。大きな広っぱの中にとんでもない寮を作っております。そのために学校が必要だ、下水や上水道が必要だというわけで、われわれは突然こうした山のようなビルディングのできることに苦労しておりますけれども、それほどやれるのでありますから、職員ばかりではなしに、国のため、ドルを取るために、ここは一つ思い切って開放するのだ——運輸省と副総裁が御相談下さいまして、そこまで踏み切っていきませんければ、幾ら局長が苦労しましても大臣が苦労しましても、現状においては、この観光事業について、国のドルをどう獲得するかということには熱心ではないと言うよりほかないと思うのです。この点一つ大臣もお聞き取り願っておいて、そして国鉄の方と御相談下すって——抽象的なことを言ったって仕方がありはしません。道路は道路でいい計画ができた、飛行機も飛行機でよろしい、しかし何といってもホテルをどうするのだということが緊急な問題でなければならないと思います。時間がかかってはなはだ恐縮でありますが、この点一つ所見をお尋ねいたします。
○中村国務大臣 私もホテルを作ることは大事だと思っております。そこで東京でも計画があるようでありますが、ある程度外資を導入する、そういう点についてはわれわれも、努力をする。関西方面でもそういうことをやりたいということで、実業家の企てがあるようであります。要するにホテルを作るのには楽な、そして安い金をつぎ込むということが一番でございますから、この点は私も努力をいたしたいと思います。しかし多額の補助を国家が与えるということは、今なかなかむずかしいのではないか。これは私はそういう架室な空想的なことを申しません。やはり民間資金の楽なものでやってもらう、できれば外国の質本も入るという手続があれば、そういうものにも努力してもらうというふうに私は考えているのでありますが、いずれにいたしましても、仰せのようなホテルを創設する。しかもりっぱな、外国に負けない、スイスに負けない、アメリカに負けないホテルを作っていくということを私も痛切に考えております。
○小倉説明員 ただいまお話の東鉄の庁舎でございますが、非常に老朽になっておりまして、陳情団も二階に上るとねだが落ちるおそれがあるといって、よう上らないような庁舎でございます。これは私ども何とかいたさなければならぬ、こう考えておりますが、何はさて、場所柄といい、面積といい、相当なものでございますので、その利用方法あるいはどういう方法で処置すればいいかといったような問題もいろいろ伏在しておりますので、いろいろ調査研究をいたしております。またいろいろ各方面の御意見もよく伺った上で善処して参りたいと思っております。
○細田説明員 ただいま現在の東鉄の敷地の問題がございまして、小倉副総裁からお答えがございましたが、話は非常に具体的で、ただいま副総裁からお話もございましたが、私の方もあらゆる角度から検討いたしまして、できますならば、私の方の見地からいえばお説のようなことは望ましいのではないかと考えておりますが、いろいろな事情関係等もあろうかと思いますので、今後十分検討いたしたいと思います。 —————————————
○淵上委員長 次に原健三郎君より発言を求められております。この際これを許します。原健三郎君。
○原(健)委員 私は自由民主党並びに日本社会党共同提案にかかる海峡鉄道建設促進に関する決議案を提出し、その提案理由の説明をいたしたいと存ずるのでございます。まずその決議案文を朗読いたします。 わが国、国土開発の第一義は、四つの島を連けいするにある。これがためには津軽海峡並びに明石鳴門海峡に鉄道を建設するにある。 これら海峡鉄道はひとり北海道並びに四国、淡路島の開発を進展せしめるのみならず、以て日本経済の発展に寄与する重大意義を有するものである。 本鉄道の建設については、既に本院において決議されており、主管当局においても既に技術面における調査を順調に進捗せしめつつある。 よつて政府は、速かにこれら建設計画の実施に必要なる資金の調達につき、特段の措置を講じ、以て積極的にこれが建設の促進をはかられんことを強く要望する。 右決議する。 以上であります。簡単にその提案の理由を申し上げます。申すまでもなくわが国土開発には、いろいろの方策があるのであります。しかしその第一義は、わが国の四つの島を連係することであると私どもは信じております。本土と九州の連係はできておりますが、まだ連係のできていないところ、すなわち四国と本土、北海道と本土、この連係は十分ではございません。これを十分にするためにはどうしても津軽海峡を——これは隧道で抜き、本土と四国の間は明石海峡と鳴門海峡に橋をかけることである、こう考えるのであります。そうして津軽海峡及び明石海峡並びに鳴門海峡に鉄道をつける、このことによって完全に日本の四つの島を連係することが成功いたします。この構想はもうすでに当局においても認められており、着々調査研究もされておる。第一に問題になるのは、技術的にこういうことが可能であるかということであります。すでに津軽海峡の海底は十分調査されたと聞いております。それで隧道を抜くことが可能であるし、ここに鉄道を敷設することの可能性も私どもは承わっておるのであります。また鳴門海峡、明石海峡に橋をかけて鉄道を通すという構想につきましても、鳴門海峡の架橋については簡単であるが、明石海峡の架橋はなかなか容易でないことは前からいわれておった。幸い昨年生田代議士とか、国鉄の宮沢技師が欧米に研究に行かれて、明石海峡の架橋もまた可能であるという報告を承わって、私どもは喜びにたえないところであります。こういうふうに、技術的には可能であるということを国鉄当局から発表されておるのであります。 第二には、それでは経済的効果はどうであるかということであります。この両海峡鉄道の総工費は約一千億以上といわれております。しかし経済的には、もし今申したように鉄道を通ずることができましたならば、私の推定によりますと、この一千億円及びその利子をかりに加えて元利を計算しましても、おそらく三年以内において一千数百億の国民的、国家的利益があることは間違いなかろうと存じます。その他専門家の調査においても、大体数年間において、早い人は三年で元利を取り戻すくらいの国民的、国家的収益があるということを言うております。今日日本の一番困っておるのは人口問題であります。この狭い国で、よそへ行くにも移住も、移民もほとんど問題になりません。年々歳々人口がふえてくる。これを解決する道も、この両海峡の連絡を密にし、経済開発をやるならば、北海道及び四国の島に一千万人の人が安住することが私は可能であろうと存じます。こういう経済的効果から申しますと、日本の経済を飛躍的に増大する一大画期的の事業であると申さねばなりません。ある専門家が調査したのに、明石、鳴門海峡に橋をかけて、鉄道を通し、自動車も通して、有料道路にし、有料鉄橋にすると、三カ年で元利が取り戻せるという結論を出しております。こういうようなわけで、その経済的効果につきましては、もうすでにわれわれが長々と論議しなくても明々白々たる事実となって参りました。 第三に観光であります。ただいまも本委員会において観光の重要性を強調されましたが、もしそれ津軽海峡の隧道に鉄道がつけば、北海道への観光客は倍加するであろうし、明石海峡、鳴門海峡に鉄橋がついて、その鉄橋の上を汽車、自動車が走るようになれば、外客誘致には、これは日本第一のものになると存じます。日本においても、たとえば日光とか京都とか奈良、それ以上のものができる。鳴門及び明石海峡に鉄橋を通すということになれば、それ以上の外客も来るであろうと存ずるのであります。専門家の調査によると、明石、鳴門海峡の上に鉄橋がかかって、汽車及び自動車で行けるようになると、日本の国内及び国外全部合せて年間一千万人の人がここに殺到するという統計を出しております。こういう観光という見地から考えましても、また国際観光の立場から申しましても、外貨獲得の点からいっても、すみやかにこの世紀の大事業を一つ完成していただきたい。衆議院におきましても、七年前にはこの明石、鳴門海峡を結んで鉄橋を通ずべしという決議案が、満場一致をもって可決されております。また北海道を連係すべしという決議案も本年衆議院において、満場一致をもって可決確定いたしておるのであります。本年の春でございましたが、前の運輸大臣宮澤運輸大臣も、昭和三十三年度からこの津軽海峡と明石、鳴門海峡は着工いたしたいということを新聞記者会見においても明白に声明されたような事実もあるのであります。それでもうくどく言う必要もなく、もはや議論のときではないので、実行のときとなってきております。すでに数カ年間調査は着々として進められて、技術的に可能となっておるというのでありますから、この際この時政府においても一大決意をされまして、ぜひ実行に移ってもらいたい。 そこで問題になるのは、第四の資金であります。もう資金さえできれば、これは着々着工に進んでいくというわけであります。それでありますから、重ねて申し上げますが、この決議の中にもありますように、建設計画の実施に必要なる資金の調達について、政府は特段の措置を講ぜられることを私どもはここに重ね重ね要望するものであります。資金一千億といいましても、一度に一千億ではないのであります。何年かに分割して、調査費その他逐次国の資金を、れんがを積むごとく積み重ね、工事を進めていくならば、この世紀の大事業は完成いたします。でありますからこの際、日本国経済発展のためにも最も緊急にして重要なこの両海峡鉄道建設のために格段の資金を出されるよう、ことに昭和三十三年度、来年度においてこの資金を十分用意されるよう、ここに政府当局に強く要望するものであります。 これをもって趣旨弁明を終ります。
○淵上委員長 この際質疑の通告がありますので、これを許します。生田宏一君。
○生田委員 運輸当局に三点ほどお尋ねしておきたいと思います。その第一点は、原代議士から提案の趣旨弁明の中でお話のありましたことですが、前の運輸大臣宮澤運輸大臣は、この海峡鉄道を明年着手をするということを、新聞記者の会見その他かなり公けの立場でお話しになったことがございます。中村大臣も同様の御意見だと聞いておりますが、そのような御決意を運輸省としては固められておられますかどうか。 第二は、技術的に解決をしたという御説明が運輸省当局あるいは国鉄当局からしばしばあるのでありますが、資金の点については、日本の国の経済から見て、二つの海峡鉄道が千億でございますが、これを約七、八年間において支出をして建設する。その資金が、今の日本の経済においては、十分に調達し得る状態にあるとお考えになっておりますかどうか。 第三番目は、鳴門海峡、明石海峡と青函隧道、この二つを同時におやりになるお考えでありますかどうか。また運輸省なり国鉄なりの今の調査の段階が、二つを同時にやれるような状態にあるかどうか。またその二つを同時にやるお考えであるかどうか、その三点をお尋ねいたします。
○中村国務大臣 海峡鉄道建設の問題、これは私も宮澤前大臣同様考えておるばかりか、それを促進して参りたいと思っております。また来年度につきましては、十億円程度をもって着工を意図する意味においての調査をやっていきたい、こういうふうに考えております。新線建設は百三十億、これは今度利子を補給するというそれ以外でございます。それから今後の資金計画でございますが、これを着工していく上においての計画的資金は調達することに努力をいたして参りたい、こういうふうに考えております。その他技術的ないろいろな問題につきましては、私は一向存じませんから、国鉄なり、鉄道監督局長の方からお答えをいたす方が適当だと思いますが、要するに今御質問の三つの柱は実行していきたい、こういうふうに考えております。
○淵上委員長 討論の通告があります。これを許します。山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 私はただいま共同提案になりました四国—本土及び北海道—本土間の鉄道建設促進決議案に対しまして、社会党を代表して賛成の意を表するものであります。 この両鉄道の建設につきましては、すでにただいまの趣旨弁明の中にもありましたように、本院本会議において、それぞれその建設の必要欠くべからざるものがあることを認めて、建設に関する決議もされておりますことはすでに御承知の通りであります。以来政府並びに国鉄当局は、この決議に従い、建設の基礎工事たる地質調査を初め、あらゆる科学陣をも動員し、これが施工に必要な調査を行なっているのであります。しかしながら、この大事業を完成するには、現在のごとき予算措置をもってしては、これ以上深く調査を進め、あるいはまた早期建設への着工、予備工事を進めることは困難と思慮されるのであります。 戦後わが国は四つの島に領土を限定され、その経済活動の面においても極度に制限されておることは、全国民の承知しておるところであります。従ってこの狭隘なる領土を開発して、経済活動に寸時の休止をも与えず、活発化せしめ、国民生活の安定向上をはかるは当然のことであります。その基本は、四つの島々を鉄道及び道路等、交通機関によって直接結び、地続きとする以外にないのであります。経済活動の根幹をなすものは、まず交通運輸機関の整備を先決要件とすることも今さら論を待たないところであります。 私は過般四国地方の行政視察に出向いたのでありますが、四国地方が交通機関の整備がおくれているため、その経済開発もまた未開発のままに放置せられ、ために同地方の民度の低位はおおうべくもなく、まのあたりに膨大な資源が未開発のままにあることを見てきたのでありまして、今さらながら交通機関の整備促進を痛感いたすものであります。 この両鉄道の建設は、この国家的要請を満たすものでありまして、これが着工完成は、実に時日を争う緊急の問題であります。政府はこの国家的要請に思いをいたし、昭和三十三年度には、歴代の運輸大臣が公式に言明せられている通り、少くとも今までのような調査の域を脱し、直ちに起工し得るところの予算上、資金上の措置を強力に推し進めるべきであると思います。今大臣の説明によりますと、来年度は十億程度の調査費を要求しておるとのことでありまするけれども、私はこの大事業を起工の運びにまで持ち込むためには、そのような予算措置をもっていたしましては、なお不十分であるばかりではなく、資金計画におきましても、一そうこれは強力にその措置を進めるべきであると思うのでありまして、私は今の生田委員の質問に対する運輸大臣の御答弁をもっていたしましては、なお不十分であると思いますので、十分にお考えをいただきたいと思うのであります。 私は以上の通り強く政府にこの大事業を早期に完成し得るよう、諸般の手続を完了せられんことを要請いたしまして、賛成の討論を終ります。(拍手)
○淵上委員長 濱野清吾君。
○濱野委員 私は自由民主党を代表いたしまして、賛成の意見を申し上げたいと思います。 ただいま同僚原君の提案になりました海峡鉄道建設促進に関する件は、もう問題なく、この問題は省として着工すべき万全の措置を講ずべきものであると考えます。特に私は去る九月、同僚中嶋太郎君とともに北海道、青森区間の視察をして参ったのでありまして、この点こまかく申し上げることは省略いたしますが、本問題について、すでに国鉄部内に津軽海峡連絡隧道技術調査委員会が設置されておることは御承知の通りであります。北海道の人口と生産高の推定から、昭和四十五年における輸送量を現在に比して、上り旅客二倍、貨物一・五倍と想定し、これらの輸送を行うための航送の場合と、青函隧道建設による場合との経営試算を行なった結果、昭和四十五年の輸送量に対しては航送の方が有利であるが、単位当りの輸送経費は、航送は陸送に比して四倍を要する点から、輸送量がさらに増加すると予想される昭和五十五年ごろ以降からは、隧道による輸送の方が非常に経済的であるということであります。また津軽海峡における地形、地質及び国鉄の技術陣をもってすれば、工期十年以内、工費おおむね六百億円をもって可能であるという結論が出ておるそうでありますから、青函隧道による連絡鉄道の完成により、青森—五稜郭間は百七十キロとなり、その所要時間は旅客において約三時間となって、現在の航送に比してネット二時間以上の短縮になります。そればかりではなく、輸送力は飛躍的に増大し、かつ輸送の高度の安全性が確保され、北海道の開発が促進されるのでありまして、今日すでに旅客において約五%、貨物において約七・五%の年増加率で青函間輸送量が増大しつつある実情、及び着工しても十カ年の工期を必要とするという点から考えても、一刻も早くこれらの問題は着手すべきものであると考えておるわけであります。 私宅同僚の山口君と同様に、十億円の金だけを来年取りましても、この両方着工することを前提としての費用としてはあまりに小さい数字ではないだろうか、この十億円を今運輸省が考えておりますような百三十億のうちから出すのだということになれば、これもまた別な議論が出るのじゃないかと思いますので、十分この点は政府も考えられまして、そのために全力を尽してもらいたい。一言私はこの意見を述べて賛成の討論といたします。
○淵上委員長 それでは原健三郎君提出の決議案を本委員会の決議といたしますことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淵上委員長 それではさよう決定いたしました。 なお、ただいま可決されました決議の取扱いにつきましては、委員長に御一任をいただきたいと存じます。 この際運輸大臣より発言を求められております。これを許します。
○中村国務大臣 ただいま満場一致をもって御決議になりました海峡鉄道建設促進に関する件につきましては、御趣旨並びにその御説明及び御要求は、われわれこれに従って努力をして参りたいと思います。(拍手) —————————————
○淵上委員長 これより陸運及び海運について調査を進めます。 まず国鉄の新線計画、調査線、四国循環鉄道計画、海峡鉄道計画等について政府より説明を求めます。權田鉄監局長。
○權田政府委員 御説明申し上げます。まず昭和三十三年度の鉄道新線の建設計画についてでございますが、第二十回の鉄道建設審議会の建議がございましたので、それに基いて三十三年度は一般鉄道建設費といたしましては大蔵省に百三十億円という数字で協議いたしたいと存じております。この工事費の内容については、近く開かれます第二十一回の鉄道建設審議会の議を経た上で、現在実施中の工事をも検討いたしまして、決定することに相なると存じます。なおこの百三十億に対しましては、来年度から新たに六分五厘に該当する利子を全額政府において国鉄に対して補給すべく、これは立法を要しますので、法案は現在準備中でございまして、通常国会に御提案申し上げて皆様方の御審議をわずらわして、ぜひ利子は補給するように考慮いたしたいと考えております。 この内容でございますが、三十二年度から、すなわち今年度もうすでに工事をやっておりまして、これが持ち越し継続になる鉄道新線が十五線ございます。それから建設審議会の建議に基いて三十二年度から新たに着工した線が十一線ございます。すなわち二十六線が三十三年度の一般鉄道建設費の内容となる新線でございます。これにあわせて、これまた第二十回の鉄道建設審議会で御決定になりましたいわゆる調査線というものが十六線ございます。これについては後ほどまたあらためて御説明を申し上げます。要するに、この第二十一回の鉄道建設審議会が年内あるいは来年早々、いずれにしましてもこの年度内に開かれると存じますが、そのときに具体的な工事費の割当は御決定願うことに相なっております。 次に四国循環鉄道でございますが、いわゆる西部循環線と申します窪江線、中村線両線でございますが、これは今申し上げましたように、本年度から着工が決定をした十一線の中に入っている線でございまして、目下国鉄において測量中でございます。東部循環線というものに当ります牟岐——後免間につきましては、これも先ほど御説明いたしました十六線の中に入っておりまして、調査線に編入されましたので、目下国鉄において調査中でございます。この調査線の着工につきましては、全調査線の国鉄の調査の結果を待ちまして、それを運輸省に報告せしめまして、しかる上で、先ほど申しました次の鉄道建設審議会に御審議を願うことに相なっております。 それから海峡連絡鉄道につきましては、ただいま御決議の趣旨もあり、大臣から御答弁申し上げましたように、すでに国鉄における第一段階の調査は完了いたしておりまして、双方ともに技術的には可能であるという結論を得ておりますることは御承知の通りでございます。なおこの両海峡連絡鉄道は、すでに鉄道敷設法の別表の予定線に編入せられておりまして、建設審議会においてもこれを調査することの議決が速記において残っております。従いまして鉄道建設審議会の調査の御決議に基いて、私ども調査しているわけでありますが、なお来年度につきましてはいわゆる着工のための調査費、経費として初年度十億円を、先ほど申した百三十億以外に大蔵省に協議するつもりでおります。従いましてこれはそういったことで一そう促進すべく、われわれも努力いたしたいと存じております。 終りに、先ほど申しました十六線の調査につきましては、国鉄において調査を実施中でございまして、これは近く全線についての調査が済むと私どもは心得ております。従いましてその調査の報告を受けました上は、私どもの方で取りまとめまして、なお来たるべき鉄道建設審議会の御審議をわずらわす、こういうことに相なると存じます。以上簡単でございますが、建設線の状態について御説明申し上げた次第でございます。
○淵上委員長 本日ほこれにて散会し、次会は公報をもってお知らせいたします。 午後零時二十九分散会