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26回国会参議院1957/03/28

内閣委員会 第13号

発言数
266
登壇者
21
会派数
4
開催日
1957/03/28

会議録

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) これより内閣委員会を開会いたします。  委員の変更について御報告いたします。三月二十七日付横川信夫君が辞任され、その補欠として西岡ハル君が選任されました。   —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) まず、厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題に供します。本案についてなお御質疑のおありの方は順次御発言願います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 大臣へ簡単にお伺いしますが、この前の委員会で片岡委員から、国立精薄児施設について非常に詳しい、まあ希望をまぜての質問があったわけでありますが、精薄児の膨大な数からいいましても、それからまた聾唖者の数からいいましても、これは国立とはいえ、百人程度しか収容されないものを一カ所ということでは、あまりにも貧弱なことは、これはわかり切ったことでしょう。おそらく大臣がこの前おっしゃったように、やっぱりこれはまあいわばモデル・ケースとしておやりになること以上の効果を期待することは、一カ所だけでは無理だと思う。そこで、片岡委員は、今後これをモデル・ケースとして、皮切りとして、年次計画をもって少くとも全国数カ所にわたってこういう施設を作っていくという計画があるのでなければ、大しん意味がない、こういうお話があったりですね。それで、この点を私もう少し突き詰めて御答弁を願いたいと思うのですが、その御答弁を願う前に、たとえば精薄児が全国で九十万近いものが、ほとんどまあ手つかずのままで放任されているといってもいい状態なのですね。この精薄児、特に痴愚あるいは、白痴という程度の精薄児というものは、全国にどういう分布状態を示しておるのか、これは府県によって非常に多い所とそれから少い所とあると思うのです。そういう地域的なやはり片寄り、偏在というようなものがもしあるとすれば、少くとも地域的に密集しているような所、あるいは分布率の大きい所、そういう所に漸次この国立の収容施設というものを作っていかれるという計画も、私また一つの方法じゃないかというふうに考える、それらの点についてお答えをいただきたい。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) ただいま精薄児の問題につきまして秋山委員からお尋ねがあったのでありますが、約九十万近い精薄児のうち、大体九〇%は文部省のこれは学校教育で、乏しいながらも一応教育をやっておるようでごいまして、残りの非常に強度な程度の一割、一割と申しても九万人からの人間であるわけでありまして、これを厚生省が担当する、こういうような仕組みになっておりまして、そこで今まで全国の公私の施設が約八十五カ所ございまして、入所人員が約四千七百名ということになっておりまして、これは今度国立で一つ完備したものを作るということが数年来からの懸案でございまして、ようやく芽を出したわけでございます、先般片岡委員から、これは非常に数が多いのに、こうした施設が弱体のようであるから、今後一つ年次計画をもって一応のめどを立ててみたらどうかという点については、御親切な、また当然な御要望でございますので、私どもも、何せ今の一つ作るのに苦労しておったのでございますが、御趣旨もごもっともでございますから、これはぜひそういうような方針を打ち立てまして、逐次一つ今度できます国立の施設をモデルにいたしまして完備して参りたい、そこで、それについても全国に数カ所選定いたしたいという考えでございます。今お尋ねございました一体こういうのはどこにたくさん出るというようなものか、あるいはそうでないかというようなお尋ねでございますが、今までの調べたのによりますると、大体全国均分といいましょうか、偏在でなく出ておるようでございます。ですから、むしろこれは国立でございますと、やはりそういった枢要な地にブロック別というようなことで将来は計画していくということに相なろうかと思います。非常におくれておるのでございますので、この機会に私どもも一つ十分調査検討いたしまして、当委員会の御注意、御要望でもございますので、善処して参りたい、かような決心でございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 この精薄児の収容所は、まあ法務省の管轄の少年院ですね、まあ少年院なんかは、これはもう全然性質も何も違うものだけれども、たとえば少年院のようなものでも全国大体地方ブロックに一カ所ぐらいありますね。ところがおそらくこの少年院に入るような子供の数よりも、この精薄川の方がだいぶ多いのじゃないかと思ヴ、これは全部をひっくるめて。程度の違いは別問題とすれば……。しかも、その教育の重要度ということからいえば、これはああいう少年院なんかへ入るような子供の更生指導教育というようなことも重要ですが、しかしこういう生まれながらの精神薄弱児というような者に対する社会的な救済の緊急さ、重要さというものは、またこれは比較にならぬ大きな問題だと思う。そこで、やはり少くとも今後、まあ最近は五カ年計画というものがいろいろな面で行われておるのですが、厚生省でもおそらく大臣がこの福祉国家の建設とかあるいは社会保障制度の確立というようなスローガンを掲げておられる以上は、やはり今後五カ年計画なら五カ年計画で、何とかその足固めをするというような具体的なやはり腹づもり、計画というものがおありにならなければならぬと思う。その場合に、やはりこういう問題にしても、ただ今後計画的に進めていくように考えるという漠然としたことだけでは、どうもこの間の片岡委員の言葉ではないけれども、何かあまりこうぼやっとしておるので、今年モデル・ケースとして一カ所作るとすれば、来年度は二カ所なら二カ所作る。さらにその次の年度には三カ所作る。そして五カ年間のうちに大体各地方ブロックに一カ所ずつぐらいで、ほぼひどい中の一番ひどいものだけでも大体通り五カ年間ぐらいかかって全部収容してしまうというようなところをつ示していただけばはなはだ幸いだと思う。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 今の秋山委員のお尋ねでございますが、これは私もごもっともなお考えと思いまして、せっかく今検討させることにいたしておりますので、できるだけ一つ早くそういうものができ上るように相なりまして、御期待に沿うというようにいたたいと存じます。  なお、少年院の精薄児童がどういう割合かというお尋ねでございましたが、少年院に収容されております精薄児の割合は、大体二五%といわれております。まあそれから考えましても、やはりこの精薄児の施設がいかに重要であるかということがうかがわれるわけでございまして、急いで一つ資料等もそろえまして、予算化するような年度計画を一つ打ち立てたいと考えておりますので、御了承願いたいと思います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 まあその点は一つ神田厚生大臣の大きなお仕事として、ぜひ早急に具体的なやはり年次計画をお立て願って、われわれに示していただきたいと、こう思うのです。  それからその次にお尋ねしたいことは、水道の問題ですが、水道は従来大へんいろいろ所管が分れておって、込み入っていたのを、今度やや簡単にされたわけですが、従来工業用水、それから上水道、下水道、この三つの水道に対する所管というのは、これは通産省と建設省と厚生省と三者が共同して所管しておったわけですね、そういうことですね。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 上水道と下水道は厚生、建設の共管でございますが、工業用水は通産と建設の共管でございまして、厚生省は関係いたしておりません。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今度の法律によりますと、まあ上水道は厚生省の専管、下水道は終末処理を除いて建設省の専管ということになっておるのですが、工業用水道は多くの場合上水道あたりと同じ水源だと思うのですがね。まあそこでこの上水道と工業用水道と、両者の間にしばしば水源の分配問題をめぐって争いが起きておりますね。そういう場合に、一体これを通産省だけの専管事項にまかしておいていいものかどうかということについて私は疑問を持つのですがね。大臣はこの点はいかがお考えになりましようか。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) これはいずれも今度専管にいたしまして、事務能率、また工事の促進ということをおもんぱかってやったわけでございますが、いわゆる行政の簡素化ということなんですが、今の上水道と工業用水の問題は、お説のように水源地が共通の場合がございます。そこで、水源地の管理につきましては、御承知のように大体河川管理は府県知事がやっておりますから、府県知事をまず第一線監督の機関としまして、そうしてそれぞれ厚生省、また通産省という方に協議をいたしておりますので、その点はそれほど御心配な問題はなかろうかと……。今までもあまりなかったようでございます。ことにまあ工業用水と申しましても、工業用水を取る際に同時に途中で上水道を利用しよう、こういうような計画が相当あるわけでございまして、これらも今までのいきさつから申しましても割合によく協調がとれておるようでございます。上水道の水源地と工業用水が一本の場合、あるいは一本でなくても工業用水自体が、途中によく上水道の役割をする場合が多いようでございます。これは県側の住民からの要望によりまして、そういうまあ多元的な施設になるのでございますが、割合に連絡がとれておりますので、今後もその点はよく連絡がとれるという見通しでございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 それから下水道の点ですが、下水道は単純にこれは建設省あるいは都市計画だけの問題でなしに、やっぱり公衆衛生という面のつながりが非常に大きいので、従来厚生省が所管しておったのだと思うが、特にこの夏期における伝染病の予防だとかあるいは蚊やハエの予防だとか、あるいはその他糞尿処理あるいは汚水の処理、いろいろな面から考えて、これは厚生省と公衆衛生というものと非常に関係深いと思うのですね、なるほど厚生省と建設省と両方の管轄が重なっているために、非常に事務が繁雑で、あるいは地方団体に迷惑をかけておったということは、これはまあ私もわかりますけれども、しかし、だからといって、ただ地方団体等にとって手続がめんどうだからということだけで、ものを割り切って考えるということでなしに、さらに地方史公団体の背後にいる一般民衆ですね、一般民衆にとってどちらがいいのかということを考えると、やはり下水道というものは、もう工事の指導だとか監督だとかいうことはまあ建設省でやるにしても、やっぱり維持、管理のような点は、むしろ厚生省が公衆衛生の見地から一本で所管をされていくことの方が、かえって下水道というものを健全に維持、管理していくという趣旨には合うのじゃないかという意見も相当聞くのですが、この点はどうお考えになりますか。なるほど終末処理場だけは、特に厚生省の所管に残すということですけれども、終末処理場というのは、全国で七カ所しかないのですね、あとはもう全部終末処理場を持たない下水道なんです。そうすると、もう厚生省というものは、終末処理場を持った下水道の七カ所というものについては、終末処理場というものを通じて間接にやはりその市の下水道というものについても、公衆衛生の見地からいろいろ関心を払われるでしょうけれども、終末処理場を持たないあと百三十幾つの市の下水道については、これは、全然厚生省はノータッチで知らん顔、こういう形になると思うのですがね。これで果して厚生省は、都市の公衆衛生というものを守っていくだけの自信がおありなんですか。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) ただいまの秋山委員のお尋ねは、この主管をきめる際に、最も争いの、といいましょうか、論議の焦点になったことでございます。公衆衛生を保持しようというには、どうしても汚物、汚水の処理というものが、これは衛生行政の根本問題でございますが、汚物、汚水の処理を離れた公衆衛生行政ということはどうであろうかというので、これはいきさつは非常に議論があったのでございますが、建設省といたしましても、下水道の今日のあり方というものは、道路の保全というものと不可分の関係にあるのだということ、さらに雨水の排量というものが、一般の汚物、汚水の何層倍といいましょうか、これは非常な大量なものになってきておるのであって、これはやはりどうしても、道路管理上、自分の方の責任においてこれを持っていきたいという、こういうような非常な御要望がございまして、公衆衛生全般から考えますると、一貫しないというそしりを受けることは、これはおっしゃる通りでございますが、どうしても、何といいますか、今の共菅による事務能率の渋滞と、それからまたそうした行政機構をめぐりまして、工事の促進上、手抜かりになったりむだが出るというようなことで、一応終末処理だけを厚生省が担当しようというようなことになったわけでございます。その際におきましても、やはり公衆衛生の立場から、共管ではないが、厚生省として十分建設省に協力する、お互いに協議をするという、法文ではございませんが、申し合せになっておりまして、専管にしたことによって、今お尋ねのございましたような非常に心配するような事態にはならない。こういうことが納得できまして、それぞれ共管の姿になった、こういうことでございます。  なお、終末処理の点でございますが、最近の農村の屎尿の使用が中止状態になっておる関係上、これは全国の都市、町村までが、屎尿処理の問題が、日本の非常に大きな問題になって参っておりますので、今は七カ所でございまするが、下水道のある所は終末処理をどうしてもこれは作らなければならない、下水道のない所でも終末処理場といいましょうか、屎尿処理場を一つ独立に作って、そうしてこれは公衆衛生に不便のないようにいたしたいというような気運でございますので、その点は、今後の問題としてこれは十分連絡して参らなければならないものと考えております。  いずれにいたしましても、この行政機構の改革に当りまして、非常に議論のあったことでございまして、これは運用によって一つそういうことのないようにいたしていきたいと、こういう両省の打ち合せでございますので、御了承願いたいと思います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今後都会化活が発展していくに従って、下水道の水というのは、ますますこれはきたなくなるだろうと思うのですね。だから雨水の方が、量からいえば圧倒的に多いとおっしゃったけれども、これはしろうと考えにしても、雨水は雨があった時だけで、大体は汚物、汚水の通路になっておるわけですね。これはまことにきたなくなる。従ってまた毒物なんかもずいぶんふえてくると思うのですね。こういうものを今まで通り終末処理場を持たないで、ただ流しつ放しにしておくということは、ただ公衆衛生ということだけでなしに、沿岸漁業の保護だとか、いろいろな面から考えて、非常にこれは大きな問題だろうと思うのです。にもかかわらず、百三十市も下水道を持った市がありながら、終末処理場を持っているのは、わずかに七市しかないという話なんですがね。これは厚生省としてどうお考えになっているんですか、今後何か終末処理場をもっと整備していくという計画を持っておられるのですか。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) これは厚生省といたしましては、非常に大きく考えておりまして、今年度もこの終末処理場の助成というふうな予算も若干ございますが、頭を出したというようなわけでございまして、今後厚生行政のやはり一つの大きなウエートになると考えております。そういうことを処理するに十分支障のないようにしていきたいということで、清掃法の改正も今検討しておるというような段階でございますので、御心配のありましたことはまことにその通りでございまして、今後急いで終末処理の装置をさせるような指導あるいは援助をしていこうと、こういう方針でございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 下水道の終末処理場という大がかりなものじゃなくても、小さい農村都市、小さい町に至るまで、やはり屎尿処理は、これはおっしゃる通り大へんな問題なんですね。そこで屎尿処理場というものをあちこちで作ってほしいという声は、これはもう一般民衆の間には非常に強いわけなんです。ところがなかなかこれが今の地方財政の現状ではやれない。そこで仕方がないからやはり夜陰にまぎれて下水道あたりへ糞尿を流したり、あるいは用排水路等にこの糞尿を流したり、あるいはそこら辺のたんぼへ押し流したりというようなことが行われて、そのために夏の伝染病等の発生というようなことにもなっている地域が、全国的にはずいぶん多いと思うのです。これはどうですか。国の力で終末処理場あるいは屎尿処理場を奨励する意味で、何割の補助金を出しておられるのか。あるいはまた起債等を政府において認めておられるのかどうか、ちょっと事務的なことになりますけれども、参考までに聞いておきたい。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) この屎尿処理の問題が最近とみに大きな問題になってきておるわけでございます。金肥の出回りに伴いまして、農村がこれは不要になって参った関係、それから都市集中が非常な勢いで行われた、そこで二重に屎尿処理という問題が大きくなってきておるのでございまして、どの都市もこの処理に困っておるような現状でございます、御指摘の通りでございます。そこで厚生省といたしましては、東京湾、大阪湾を中心といたしまして、ここ三年間で一つ浄化槽の完備をさせまして、海上投棄というようなことを一つやめる施設をしよう、相当、三億でしたか、助成金を今年度計上いたしたのでございます。それからさらに、一般に清掃施設といたしまして、助成金を前年度は五千万円であったのでございますが、ことしは一億五千万ふやしまして、二億円という予算にいたしまして四分の一補助ということにいたしました。今まではほんとうにささやかなものでございましたが、ことしはとにかく二億という頭を出しまして、これから一つ市の方も、そうした設計等も一つ十分に見合いまして、三十三年度以降は一つ年次計画を定めまして、今お述べになりましたような都市を先順位にしまして、早くそうした終末処理場の完成をはかりたい。そして伝染病の予防初め公衆衛生の保持というものを、思い切った程度まで引き上げて参りたいという考え方でございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 それからもう一点お尋ねしますが、今回のこの水道に関する厚生省と建設省の間の事務の再配分ということは、これは行政事務の簡素化、明確化というねらいからやられたことなんですが、で、厚生省の管轄では、たとえば国立公園だとか住宅だとか、その他いろいろな事務で、他の官庁との共管になっている事務が割合に多いんじゃないかと思うのですがね。こういうものは今まで通りで置いておかれるつもりなんですか、この水道の問題を皮切りにして、今後漸次こういう点の簡素化、明確化をやってお行きになるつもりなんですか。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) この、何といいましょうか、いろいろ各省にまたがる関係の問題はあるのでございますが、実際上の大きな仕事として関係があったことは、今問題になりました水道、下水道は、これは最たるものであろうかと考えております。あとの方の、今お述べになりました国立公園等の問題になりますと、これはいろいろな国立公園全体に対する、たとえば鉱物資源の問題であるとか、その他風致上の問題で、そこにいろいろな工場を作っては困るとか、あるいは何か自然公園としての風致をいためるというような施設、工作物等をする場合においては、一つ許可を取るようにということでございまして、いわば受身のような格好でございまして、そうこれはまとめるというわけには参らないのじゃないかと思うのですがね、何を作ればどういう影響を与えるとか、公園の区域で地下資源を掘ったらどうなるか、あるいは送電線を引っ張ったらどうなるか、いろいろのそうした個々のケース、ケースによって、これは相手方が変っておりますようなことでございまして、これは、何といいましょうか、それじゃ一つ主管を何かどこかに統合したらということも、性質上できないものが多いのでございまして、関係のあることはお尋ねの通りでございますが、それじゃそれを一つ規制しようかということになりますと、今申し上げたような例等にもなりますので、なかなかむずかしい問題じゃなかろうかと思っております、しかし、厚生省といたしましては、そういう際にはできるだけ一つ両方の調和をはかって、すみやかに一つ処理して参ろう、こういう基本的な考えでやっております、

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 お急ぎのようですから、もう一点だけでやめますが、もう一度お尋ねしますが、楠本さんちょうど見えたのだから、下水道を建設省の専管に移されるわけですがね、この都市における公衆衛生の確保ということについて、厚生大臣あるいは厚生省当局は、完全な責任を持たれるだけの御自信がありますかどうか、もう一度重ねてお伺いしておきたいと思います。今、大臣からも聞いたのだけれども、その専門家が来たから、あなたに……。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○政府委員(楠本正康君) お答えを申し上げます。今回下水道を、先ほど大臣からも申し上げましたように、配管の部分につきましては建設省、終末処理場の問題については厚生省ということにいたしたわけでございます。終末処理場は、いわば汚物、汚水というような衛生上きわめて関心の深いものを、完全に処理するという建前でございますので、これを一歩誤まりますと、公衆衛生上重大な障害を及ぼすおそれがありますから、特にこの点は厚生省の所管といたしまして、少くとも汚物等の処理につきましては、厚生省の責任において万全を期するということにいたしているわけでございます。ただ配管の部分については、ただいま御指摘のように土地の環境衛生を保持するために大丈夫かという御指摘でございますが、配管につきましては、これは単に公衆衛生だけの問題でない、同時にこの道路の保全あるいは災害の防止、さらに都市計画等とも関係がございますので、これは建設省の所管となったわけでございます。ただこの場合、しからば全然これが環境衛生その他の衛生問題に関係がないかというと、この点はもちろんこれは土地を汚染するために地下水等が汚染される、そのために非水等が汚された例もございます。従いまして、これらの点につきましては、十分に今後は建設省と連絡をとりまして、かようなことがないようにいたします。しかしそれにいたしましても、配管の部分からくる公衆衛生上の被害というものは、むしろまれでございます。さような観点から、十分今後は建設省と連絡をいたすことによりまして、責任をもってこの点を解決しなければならぬものと考えております。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 ちょっともう点お尋ねをしますが、これは楠本さんのおっしゃるようなこと、たとえば欧米諸国のように終末処理場というものが非常に進んでいる所で、およそ下水道があれば、必ずその終末には終末処理場があるという所なら、終末処理場さえ厚生省でがっちりこれを握ってやっておられれば、それであまり問題は起きないだろうと思うのであります。ところが日本の場合には、終末処理場なんかというのは、ほんとうに数えるほどしかないのでしょう。まあ私の聞いたところでは、下水道百三十種持っておるのだそうですが、そのうち、終末処理場を持っておるのは七つだそうですね。そうすると、あとほとんど全部は、九〇何%という下水道は、もうこれは流し放しなんですね。だから、そこらにやはりこの環境衛生、公衆衛生からいうて、問題が起きやすいのじゃないか、こういうことを今私しろうとながらおそれるのです、この点はどうなりますか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○政府委員(楠本正康君) 終末処理場の整備がきわめて立ちおくれておりますことにつきましては、御指摘の通りでございまして、そこで、先ほど大臣も申し上げましたように、特に来年度の予算におきましては、大幅にこの終末処理場の予算を計上いたしまして、今後、これら立ちおくれた終末処理場の整備に大いに力を尽しまして、できるだけすみやかな機会に終末処理場が完成いたしますように、今後努めて参りたい所存でございます

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 精神薄弱児童、ろうあ者の、本法の適用の該当児が非常に多いというわけでございますが、これについて、今度国立の指導所をお作りになるということは、非常に私はけっこうなことだと思っております、先ほどもお話がありましたように、非常に収容人員が少いので、これは遺憾だと思いますけれども、大臣のお言葉によりますると、テスト・ケースだということで、それだけでも一歩踏み出されたということは、まことにこれは大きなことだと、私は心から喜んでおります、この方は、その後着々御計画を進めていただきたいのでございますが、ただもう一つ、私など、しろうととしてよくわからないのですけれども、これだけたくさんな該当者が生まれてくる、あるいは途中でそういう児童になってしまうということには、大きな原因がなくちゃならぬ。しろうと的に考えますというと、親たちのいずれかの方、あるいは両方に生理的の欠陥があるというような場合が相当に多いのじゃないか、こういうふうに想像されるわけでございます。そうすると、そういう子供が多くならないように、厚生省としては相当の努力を払っておられるはずだと、かように考えておるわけであります。この問題は、この法案とは、児童の関係でございませんから、直接の関係でないようでございますけれども、根本になりますので、この際お尋ねしたいと思うのでありますが、どういう事情で、こういう児童がそんなにたくさんあるのか。その点を厚生省でいろいろお調べだろうと思っておりますが、御説明願いたいと思います。

高田浩運厚生省児童局長

○政府委員(高田浩運君) 精神薄弱に至ります原因についてのお尋ねでございますが、これは、非常にいろいろな原因が考えられるようでございます。今お話の遺伝ということも、これもあり得ると思いますが、そのほかに、母体の中におりますときに、胎児の脳が障害を受けておった場合もございますし、それからまた……、

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 大臣お急ぎでございましたら、おはずし下さっても……。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 速記を始めて、

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 私、この際応遠慮しまして、田畑さんの大臣に対する質問を先にしていただいて、私は、あとで局長からゆっくり承わるということでもけっこうでございます。時間はお互いに大半ですから、一つ委員長のお裁きで、どちらでも私はけっこうでございます。田畑さん、どのくらいかかりますか。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 なるべく簡単にやります。大臣に、大きな点だけ二、三お尋ねしておきたいと思いますが、今度、この設置法改正案によりますと、大臣官房に官房長を置かれる。その理由は、社会保障制度の仕事が非常に広範多岐にわたってきますので、部内部外に対して調整をはかられるために官房長を置かれるという趣旨になっておりますが、本日の新聞を拝見しますと、昨日、与党の党幹部と、それから与党の政調審議会との間に、軍人恩給引き上げの問題については、臨時に恩給制度調査会を設けて、三十三年の一月一日実施を目途として作業を進められる。おそくとも三十四年には完全実施を目標にして調査会の調査を進められる。こういう決定がなされたと聞いているわけでありますが、この点に関しましては、与党の政調内閣部会におかれて、文官恩給とのアンバランスを是正する、あるいはまた、公務扶助料の引き上げあるいは傷病恩給の是正について、この国会で成案を出されるというようなわけで、その案によると、年間四百億とか、あるいはずっと締めていって、年間二百八十億の新しい財源が必要になってくる、こういうことも経過的にわれわれは承わっていたわけであります。ところが最終的には、昨日のような結論になったようでありますが、政府といたしまして、これについては、どういうお考えでおられるのか、承わりたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 党と政府との昨日の連絡会議で、新聞に出たようなことが私も耳にいたしておりますが、実は、そこに私出ておりませんので、どういう経路を経たか、つまびらかにいたしておりません。そこで問題は、それならば政府が閣議で何かつきめたのかというようなことでございますると、そういうようなことをまだ閣議ではっきりした打ち合せをしたようなこともないようでございます。いろいろこの問題につきましては話は出ますが、財政上非常に問題のあることは、御承知の通りでございます。それからまた、何といいましようか、戦争が終って大分たっておるんだから、もちろん、この非常な不均衡の是正については、これはまあ当然でございましょうが、大体経済情勢の変転によるものが多いのだから、社会保障制度の拡充強化によって、そうして福祉国家の建設を急いだ方がいいのじゃないかというような議論も強く出ております。また、この軍人恩給等の復活のいきさつにおきましては、いろいろその当時関係された方々からの話によりますと、もうこれで最終の結末であるというような申し合せといいましょうか、何かそういう文書の交換もあるやに聞いております。閣議におきましては、そういうような経路等も話が出まして、最終決定と申しましょうか、そういうことはまだ議題に、正式に結末をつけたことがないと、こういうふうな私状態だと考えております。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 閣議では、まだ問題として取り上げられていないかもしれませんが、党の方で、しかも政調会で正式の機関決定をなした以上は、政党内閣の建前上、当然臨時恩給制度調査会設置というようなものが、近く具体的に内閣を通じ提案されるのではなかろうかと、こう考えますが、その見通しが近くあるのかどうか。これは恩給問題でありますので、あるいは厚生大臣でないかもしれませんが、遺家族援護法等の関係等も関連いたし談しょうし、そうなって参りますと、所管大臣としてどういうような見通しを立てておられるのか、承わっておきたいと思うのです。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 私も、党と政府との連絡関係の委員になっておるわけでございますが、今、新聞に出ましたことがその通りであるかどうかということについて、私も実ははっきりまだ承知いたしておりませんし、それから、自由党の党議というものは、政調会だけできまるわけではありませんので、政調会で試案ができますと、これを総会にかける、また、代議士会等の議を経て、委員会等で決定することになっておりますので、今のお尋ねでありますけれども、その段階の途中のようにも想像できるのでございまして、実際私、正直なところ、つまびらかにいたしておりません別に隠しだて申し上げておるわけでないのでございますので、さよう御了承願いたいと思います。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 社会福祉国家の建設、あるいは社会保障制度の強化発展というのは、現内閣の重要な政策になっておるわけであります。しかしながら、本年度の予算措置を見ましても、一兆一千三百四十九億に対しまして、総予算規模としては、前年度に比し一千二十五億ふえておるわけです。ところが、そのふえた割合を見ますと、約一割ふえておりますが、社会保障費関係は、前年度に比較して九十一億ふえておる。約八%前後にすぎないわけです。そういう点をお見受けいたしましたところ、社会保障費の充実というものは、看板ほどでないということを私たちは見るわけですが、とにかく今後、旧軍人恩給等が増額して参りますと、当然その他の社会保険費、社会保障費というものは制約を受ける結果になろうと思います。こちらをふやせば、どうしてもこちらを減らさくちやならない、こういうことになっていこうと思うのです。そういう、現内閣の社会保障制度を強化する、充実するという建前から見ました場合に、この軍人恩給の増額等について相当関連が出てくると思いますが、この点に関しまして、大臣としてはどういうお考えでおられるか、また、どういう御方針で今後閣内において、閣議の中等で、社会保障の充実強化発展について所信を貫かれる御方針であるのか、承わりたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 今のお述べになられましたことは、これは非常に重要なことでございまして、これは、岸内閣の重大な施政方針であり、また与党の重大政綱になろうかと思います。そこで、軍人恩給が非常に増額した場合に、社会保障費が制約されるじゃないかというのですが、一般的なお言葉としては、そういうことはあり得るだろうと思います。そこで問題は、一体そうした、軍人恩給が圧迫するほどふえるのかふえないのか。また、ふえるような場合に、社会保障費を一体どういうふうにするのかということが一番問題だろうと思うのでございまして、まあ何といいましょうか、私といたしましては、社会保障費の充実に努力いたして参っておると、石橋内閣以来岸内閣におきましても、社会保障費の充実をして、そして福祉国家を作ろうということが、これは五つの骨格になっていることは御承知の通りでございますので、その原則はゆがめられていないと、こういうふうに私考えております。福祉国家建設のための社会保障費の充実は、岸内閣に課せられた重大使命だ、そこで、それをやりながら今お述べになられましたような、軍人恩給等を増額するというふうなことをやりながら、そちらの方を一つ勘案していくと、こういうことになるのじゃないか。軍人恩給の増額をきめておいて、余った金で社会保障をやるのだといようなことは、本末転倒じゃなかろうかと私思っております。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 その点ですが、前に川崎さんが厚生大臣をやっておられましたときも、私質問したことがあるのです。そのとき川崎さんは、やはり軍人恩給というような、特定の面にのみ財政支出がふえていくようなことはやめて、やはりこれは、社会保障制度という考え方で、あるいは究極は国民年金制度というような考え方で、もう少し視野を広くして、やっていきたいと思うと、こういうような御答弁があったわけなのです。で、私はそのことを今思い起しましたので、大臣の御方針はどうかとお尋ねしたわけですが、ただ、新聞等で伝えられるように、与党の内閣部会等で考えておられるように、もしこれが年に四百億とか五百億とか、こういう旧服人恩給の増額になって参りますと、もうすでに、本年の予算を見ましても、旧軍人恩給は七百九十億前後に達しておるわけなのです。文官恩給を入れますと、九百六十億に達しておるわけなのです。そうしますと、これがさらに五百億もしふえたといたしますならば、一千四百億あるいは五百億と、こういうことになって参りますと、国の予算規模が一兆一千億ないし一兆二千億といたしまして、そのうちの一割以上が恩給に充てられてくる。こうなってきますと、限られた財源をもって現内閣の社会保障制度強化をやろうとしますと、勢い社会保障の面で予算が圧縮される、こういうことが考えられると思います。さらにまた、軍人恩給あるいは恩給全体がふくれると同時に、今後予測されるのは、賠償、特殊債務処理がふえていくであろうということが予測されます。あるいはまた、来年は、自衛隊の陸上兵力も一万名増員するということは、これは必至でありますので、そうしますと、この防衛費関係の予算がふえていくということも明らかだと思うのです。さらにまた、われわれは、今日の経済活動が、もし政府の予定するがごとく、さらに一割前後成長していくとしますならば、それに応じて国民所得もふえていきましょう。国民所得がふえていきますと、やはり予算規模というものもそれに応じてふえていくということは、これは明らかであります。そういうことを見て参りましたとき、どうしても私たちは、限られた予算のワクの中で政府の考えておられる社会保障制度を完成しようという考えでありますならば、当然この恩給の問題と社会保障というものとはもう切っても切れない関係に置かれようと思うのです。そこでその節どれに重点をおいて特に所管大臣としてはやっていかれようとする御方針でありますか、そこを私は承わっておるわけであります。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 軍人恩給の増額を主として考えるか、社会保障の充実を、主にして考えるかというお尋ねでございまして、これは何といいましょうか、単純にそうすぐ比較するということは、私は、どういうことになるかということは別問題といたしまして、石橋内閣以来岸内閣の基本的な政策というものは、社会保障を一つ充実しよう、そうして福祉国家に進むということを十大政綱の一つに掲げておるのでございまして、政策的にいえばこれは三つの中の一つということになろうかと思います。その意味からいたしましても当然に社会保障が優先していく、そうしていろいろなまた個々の施設がそれを補足していくということになろうかと思っておりますが、これは主管大臣の私といたしましても、特に社会保障をまず第一に取り上げて、その補いといいましょうかいろいろケース・バイ・ケースで考えていく、こういうことになろうかと思います。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 それでは、大へんお忙しいようですから、まことに残念ですが、相当質問はありますけれども。  それに関連して、今特に政府が重点をおいておられるこの国民皆保険制度について、本年度から四カ年計画で約三千万人に近い未加入者について皆保険を適用せしめる努力を払っておられるわけですが、ところが今年度の予算措置を見ましても、普及促進費補助等がわずかに計上されておるにすぎない、準備的な経費があげられておるにすぎません。第一年度としては五百万が新規加入するであろうということで、療養給付費の補助がそれに応じて見込まれておる。、あるいは事務費の単価が引上げられた。こういうわけで、しかし今残されておる未加入者の市町村というものはほとんど貧弱な財政の町村である。こういうことを考えたとき、今後の政府のこの面に対する思い切った措置がどうなるだろうかということが、実際実行できるか、いなかという問題にかかっていると思うのです。昨年の暮に、総理の諮問機関である社会保障制度審議会、あるいは医療協議会等から答申がなされた。それは国民皆保険をすみやかに実施すること、こういう内容であったわけです。そこで厚生省といたしましても、これに応じてできればこの国会に新しい国民健康保険法を提案して、そうしてこれは市町村の義務として、強制加入として皆保険の推進をはかろう。こういう論議も経過としてあったようでありますが、しかしそういうようなことは取りやめになって、一応行政指道で四年後に皆保険をやっていくんだ、こういう考え方に戻されたわけです。まあある意味からいうと、おりられたわけですね。この点に関しまして、厚生大臣としては、昭和三十三年度あたりからは、第二年度になりますが、強制加入というような強い法的な規制の裏づけを持った皆保険等を推進させる腹なのかどうか、この点を承わっておきたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 大へん大事な根本の問題をお尋ねをされたわけでございますが、皆保険をやるということは、諮問機関である社会保障制度審議会の答申の通り、私は国民の一般の声だと考えております。九千万のうち約三千万近い三分の一の方々が医療保障を全然受けておらない。そういう不公平を是正して、医療保障を一つ国民に均霑しよう、またさせたいということは、もう政府においても国民においても、私は一致した意見だと思う。そこで政府は、組閣後間もなかったのでございますが、国民皆保険を一つ踏み切ろうと、そこで大前提として四年間でやると、その施設を今後この四年間で完璧にして持とうということを積極的に方針として打ち立てたわけでございまして、しからばこれをにやるについて、三十二年度にいろいろと助成とかあるいは事務費の単価引き上げ等のことを処置したが、それだけのことによって初年度の五百万人を入れ得るかどうかという御心配については、私は各方両からそういう声を聞いております。私自身といたしましても、これはなかなか容湯じゃないということを十分承知いたしております。しかし、とにかく機が熟して参っておりますから、万全の策を立てて万難を排して一つ成果をあげて参りたいと、こういうことを三十二年度に私どもやろうとする考え方でございまして、しからば三十三年度からそれを完璧をはかるために国民健康保険法を改正して強制加入まで持っていって断行するかというお尋ねでございましたが、これは私はその考えを持っております。ただしかし、相手がが市町村でございますから、そういう無理をして強制命令を出すようなことをしなくとも、政府の施設を乗るようなふうの仕組にすれば、乗していけるのではないか。二年目からは一つ、法律で強制するというようなことを立てるよりも、たとえば五人未満の零細企業を、国民健康保険でいくのか、あるいは第二種健康保険でいくのか。今までの健康保険に吸収するというようなことは、相当金のかかる問題であります。それから国民皆保険を進めて参るにも金のかかる問題でございますので、問題は政府が財政措置の裏づけをどうするかということと私は関連して参ると思うのでございます。今年度は組閣早々でございまして、十分な資料もございませんが、四年間でやるといってはっきり線を引いたわけでございますから、あと残りは今年計画すれば三年になりますから、その三年間にどうしたらやれるかということを、今年の少くとも秋までには私は検討して、そうしてしかるべき成案を立てまして、これはやはり強制するような方途をとらなければ国民皆保険はできないのだということでありますれば、これはそういう立法措置も考えたいと思います。今の段階では、できるだけそういう命令措置でなしに、市町村がやりたいという自発的な要望が強いし、それからまた国民にその声がもうのろしのように上っているのでございますから、やれるような措置を予算的にもまたいろいろ法律的にもやって参りますれば、スムースに行われるのではないかと、一応こういう考え方で、十分な資料を集めまして、三十三年度以降の年度割をきめよう、予算化も一つめどをつけよう、同時にまた健康保険法の改正のことも考えていきたいと、こういうふうに考えております。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 最後にもう一つだけ伺っておきますが、これはちょっと問題が違いますけれども、先ほど来の質問の中にありましたように、水道行政は本年の一月十八日の閣議決定で、上水道に関する行政は厚生省の所管、下水道に関する行政は建設省の所管とし、ただし終末処理については厚生省の所管、工業用水の処理に関しては通産省の所管と、実にうまく分けられておるわけです。長い町の上水道、下水道の権限争いがここにめでたく終止符を打たれたわけですけれども、これは仲よく三つの省に三つの仕事を分てけやったと、これでお互いの縄張りはここで、はっきりしたのだぞと、そこでめでたくチョンとなったわけですが、これ自体について実は質問があるのです。しかしどうも、先ほど来早くやれ早くやれと言われるので、質問等を継続できぬことを遺憾に思いますが、別の機会にお尋ねいたしますが、もう一つ、これは厚生省の所管を建設省の所管で、住宅問題についてはほとんど建設省の所管でありましょうけれども、産業労務者住宅等々については厚生省が所管されておるのだと思うのですが、さらにまたいろいろ援護法に基く住宅扶助等の問題もあるわけで、この住宅行政につきまして、特にまたこの住宅五年計画とかいうようなことはこの内閣の大きな方針なんです。二百四十万戸現在住宅が不足しておると、これを何年かの後には全部解消するんだというわけで、ことしの予算を見ましても住宅予算というものが二百億以上ふえているわけですね。同町に出てくるのは所管行政の問題になってくるかと思うのですが、この点について、閣議等でこの住宅行政の所管について御検討をなされたことがあるかどうか。あるいはまたさらに厚生大臣といたしましては、この住宅行政の現在のあり方についていかようなお考えを持っておられるか。どういうようなところに矛盾があり、どうすれば適切な処理方法があるか。この点について承わっておきたいと思います。

神田博自由民主党厚生大臣

○国務大臣(神田博君) 住宅政策は歴代内閣の非常な基本的な政策の一つでございまして、岸内閣におきましても、さきの石橋内閣におきましても重要な案件として閣議におきましては慎重に検討を加えて、そうして決定を見たわけでございまして、厚生大臣の主管といたしましては、いわゆる低額所得層以下の入ります住宅が私どもの主管、いわゆる第二種住宅と言っておりますが、これの建設については厚生省の要求というものを建設省が十分聞き入れましたので、そうして諸般の計画を立ててできた住宅については、厚生省の要望に沿うてこちらの方の家賃等の制限も受ける、こういうような申し合せになっております。まあ住宅問題につきましては、いろいろ私も閣外、閣内等におきまして申し上げて、今後一つ最善を期したいという考え方を持っておりますが、本日は非常にいろいろ委員会もかち会っておりますので十分述べ得ないことをまことに残念に思いますが、ただいまの田畑委員のお考え方はうんとやれという御趣旨と思っておりますから、全く同感でございまして、低額所得者や要保護者の住宅問題について、これは喫緊のことでございますから十分決意いたしまして、なお本年度予算はもうあの通りになっておりますが、来年度以降には十分一つ配慮してもっとやりたい。こういうことも大蔵大臣ともよく協議いたします。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 私の質問に対する御答弁の半ばでお譲りしまして、田畑委員にやっていただいたわけであります。で、この委員会といたしましてはこのあとに建設省設置法の一部改正法案を、なるべくならば午前中にやりたいというくらいの意気込みで勉強しておることでありますので、私の質問をこの際詳しくお答え願っておりましたら時間がありません。そこでこの席でお答え下さらないでも、私はがまんいたします。  そこでお願いいたしたいのでありますが、先ほど申しました私の気持は大体おくみ取り下さったことだろうと思います。こういう児童のたくさんできる原因について、いろいろ統計をお作りになっているだろうと思います。それをあとではっきり示していただきたいと思います。  それから、特に精神病者の関係につきまして、あなたの方の厚生省としての御見解を承わりたいのであります。と申しまするのは、アメリカあたりの話を聞きましても、精神病者が非常にふえていくと、で、もう精神病者の取扱いには実際困っているというくらいにふえていく。日本にもそういう状態があって、日本でお医者さんが精神病院を作ればこれはみんな当るんだというようなことまで聞かされておるわけであります。そういうことがやつぱりこの問題には相当に深い関係があるのじゃないかと思っております。  それはさっき申しました花柳病なに関しましても、しろうと考えで想像しまして相当関係が深いようにも思われます。それに大酒飲みの関係なども私などの頭にはすぐ浮ぶのでありまして、こういう問題を並んで解決されないと、ただできた子供の世話をするということでは、年々ふえていく方でなかなか容易なことでない。この点どういう御計画になっておりますか。一つおまとめ下さいまして、書面にして至急に届けていただきたいと思います。それじゃお願いしておきます、

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私は官房長の設置に反対、ろうあ者更生施設並びに国立精神薄弱児施設に賛成で、これに関連いたしまして付属機関の内容、実態等について伺いたいのですけれども、きょうお忙しいらしいですからそれはまたの機会に譲りまして、ただ一点だけ伺いたいのは、失明者と点字の図書等について国家はどれくらいの金を使って、将来どういうふうな御方針であるか、簡単に要点だけを伺いたいと思います。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 予算の金額はちょっと今記憶ございませんけれども、失明者に対しましては現在国立の施設が東京、塩原、神戸と三カ所ございます。それから日本点字図書館というのがございまして、それに点字図書の出版及び貸出しの委託をいたしております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今このろうあ者に対する福祉措置費として、三十一年度には約四千八百万円ほどの数字が出たわけですが、この中には失明者の方も入っておりますか。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) こちらに出しましたのは、お手元の資料はろうあ者だけでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私この数字の大体予算をどれくらい取っておるかということで、国がどれだけ力を入れておるかということがわかるので、どこに何があるということでなしに、金は幾らあるが将来何をしようというのか伺いたいので、今わからなかったらあとでいいです。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) じゃあとから……。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 他に御発言がなければ質疑は尽きたものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 私は本案に賛成するものであります。  本案の内容は、官房長を置くということ、それから水道及び下水道に関する権限規定等を改めると、なお付属機関として国立ろうあ者更生指導所及び国立精神薄弱児施設を設けると、こういうことが主たることになっておるようでありますが、私いずれも賛成であります。ことに付属機関としてろうあ者の更生指導所と精神薄弱児施設を設けるということにつきましては、その該当児童の非常に多数であるにかかわらず、受入れ態勢、その施設があまりに小さ過ぎるということはまことに遺憾に思いますけれども、大臣の御説明によりますると、これはまあテスト・ケースとしてやろうというわけで、この後ますますこれを拡大していく心がまえであるという強い決意もお示しになった次第でありまして、それを日も早く実行に移してもらいたいということを強く要望いたしたいのであります。  なおまたこの該当児童がかように多いことにつきましては、それぞれのその原因がなくちゃならない。その父兄、親たち、その他社会的の事情とかいろいろな関係が相当に込み入った事情があるだろうと思っております。この根本問題を解決しませんと、ただそういう種類の子供に対する手当のみを考えておってはますますそれはふえていく一方ではないかと思う次第でありまするので、根本的の対策を十分にこれと並行して施設もされ、研究もされまするように希望を申し添えまして本案に賛成の意を表したいのであります。

上原正吉自由民主党

○上原正吉君 私は自由民主党を代表いたしまして本案に賛成いたします。  ろうあ者、盲者等の養護施設の拡充はとうにやらなければならぬことで大へんおそくなったとは思うのでございまするが、この審議の途中におきまする厚生大臣の熱心な真しなお答えぶりに深く敬意を表しまして、この法律案並びによって設立されます施設が十分な効果を発揮できるのではないかという期待を持っておるものでございます。どうぞせっかくの施設、法律が十分な効果を上げますように、せっかくの努力を希望申し上げまして本案に賛成いたします。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 私はこの法案には賛成をいたします。ただ、しかし国立精神薄弱児収容施設の点につきましてはさらに強い要望を申し上げたいと思うのでありますが、従来精神薄弱児対策基本要綱が設置せられてからもすでに数年になり、政府としては相当熱意を持ってこの問題については対処をされておるもの、と一般では見ておったかと思うのでありますけれども、当委員会において述べられました今までの質疑を通しての厚生大臣並びに関係当局者の御答弁については、相当誠意と真しような態度が見られるのでありますけれども、具体的にはこの児童憲章の精神にのっとって適切な諸施策を樹立推進し、かつ国民の理解と協力のもとにの福祉を積極的に保障せよ、というこの基本対策についてはほとんど見るべき施設はございません。のみならず三十二年度予算に計上せられました収容施設は、国立としては重精薄児つまり盲精薄もしくはろう精薄であって、知能係数二五前後ないしそれ以下という子供たちだけを対象としておるのでありますが、しかもこの施設も収容を可能とする人員は百人であり、その敷地はわずかに七百十坪、これではせっかくお建てになっも、将来拡張しようとする場合にはすぐに行き詰まることは必至です、七百十坪の敷地では百人の子供たちを収容して十分な運動場すら私は与えることが困難ではないかと思う、で、これをもってモデル・ケースとしてお考えになられ、さらにこの程度のもので考えておられるとするならば、私はこの際根本から一つ考えを改めていただいて、少くともこの収容される子供たちの性格が性格でありますから、四百人、五百人という多数を個所に収容することが困難であるとするならば、この百人ないし二百人程度の収容所をさらに急速に数多く作っていただくように、一つ大臣の格段の御努力をお願いを申し上げます。当委員会における当局の御答弁では、施設に収容を要する者が四力数千、とにかく五万近い児童があるにもかかわらず、現在収容されておる者は、公立、私立合せて四千数百、まさに一割前後です。しかもこれで一年百人程度のものを作っていったのでは、まさに焼石に水の程度ではなかろうか。とうてい不幸な子供たち並びにそれにつながる保護者の要望を満たすわけには参りません。特にこれらの子供たちが大きくなって、不幸にして反社会性を強めるような事態にでもなりますれば、社会として受ける影響もきわめて憂慮すべき事態にならないとも限りません。従ってすでに御要望申し上げておる通りに、すみやかにこの際年次計画を樹立しまして、早急に収容所の新設をしていただきたい。そしてこの収容所の新設に当りましては、申し上げるまでもありませんが、これに勤務される職員についてその待遇を十分に一つ御考慮をいただきたいのであります。、御案内の通りにこの施設に収容されておる子供たちはきわめて温良といいますか、温順で、右向けと言えば右、左向けと言えば左向いたままになるような子供が多くありますけれども、その反面また喧騒にわたりあるいは乱暴をし、反社会性の強い子供も多いのでありますから、普通の幼稚園あるいは保育所等の子供たちと同じような割合で、この収容児に対する職員の数を考えられたのでは、とうてい円満な運営はやっていけないと考えられますから、特にここに勤務される職員については、きわめて資質の優秀な人々でなければなりません。忍耐と愛情とのきわめてこまやかな者でなければなりませんから、そういう人格的にもまた専門知識においてもすぐれ、かつ忍耐強い人たちた多数選ぶということは、相当な待遇を与え、生活に後願の不安なからしめるようよ措置をしてあげなければならないと考えまするので、この点についても十分に御考慮をいただきたいのであります。さらに御要望申し上げたい点は多々ありますが、少くともこの施設のすみやかなる増設、それから優秀職員の養成と、待遇方法について具体的に御計画をいただきたい。  それからこの国立の施設については、社会復帰できるまで収容をしていくという御方針のようでありまして、その他の精薄児童につきましては児童福祉法の一部を改正されまして、満二十才をこえてもなお社会復帰に困難と思われる子供たちについては、その社会性の認められるまで、少くとも家庭復帰に支障を来たさない時期まで収容できるように御配慮をいただきたいと思うのであります。  以上の点を、強く御要望申し上げまして、特に大臣のこれが実現に対する積極的な御誠意を特にお願いを申し上げまして、本案に対し日本社会党を代表して賛成を申し上げるものであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私は官房長を置くことには反対ですけれども、ろうあ者更生指導所、さらに国立精神薄弱児施設を設置することには賛成であります。ただ付属機関の内容については幾多改善を用する点があると思いますので、十分御検討を希望いたしておきます。  それからこの新しい施設に対しては官僚的な監督でなしに、本人の幸福中心でやっていただきたいということをあわせて希望申し上げておきまして、本案に賛成いたします。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 他に御意見がなければ、討論は終局したものと認めます。   それでは、これより採決に入ります。厚生省設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本院規則第四条により本会議における委員長報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成その他の自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     井村 徳二  手島  栄     片岡 文重  田畑 金光     伊藤 顕道  松村 秀逸     大谷藤之介  上原 正吉     竹下 豐次  八木 幸吉     秋山、長造   —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 次に建設省設置法の一部を改正する法律案を議題に供します。  本案についてなお御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 私建設大臣にお尋ねしたいのですが、この前の委員会で建設大臣が建設行政をやられるについての抱負をお述べになった中に、最大重点政策の一つとして住宅建設ということをお述べになった。ところが私けさこの住宅建設について驚くべきことを聞きまして、こういうことが事実あり得るのだろうかという感じすらしておるのです。そこで端的にお尋ねしますが、聞いた内容は大阪府の堺市の金岡という住宅公団の団地なんです。ここに四階乃至五階の日本住宅公団の建物が二十二棟、三十年末から三十一年の五月にわたって突貫工平ででき上ったんですが、これが実にでたらめな建物なんです。現在六百七十五世帯この二十二棟の中に入っておるそうです。それらのほとんどすべての入居者からそれぞれの部屋についての不平、不満というものが表になって出ているので、すね。あるいは写真もたくさんとったものがあると思うのです。実は私今手もとに持っていたんですが、ちょっとよその方に急に必要があるということで人に渡したんですけれども、その前に建設大臣にはちょっとお目にかけたんです。たとえば鉄筋の建物でありながらコンクリートがちっとも固まっていない。雨に風にさらされると腐食、してぼろぼろくずれてしまう。中をのぞいて見ると鉄筋の壁ではなくて空洞なんですね、空洞でその中にはおがくずあるいはかんなくずあるいは木くず、こういうものが投げ込んである。それからまたベランダの雨漏りというものが実にひどい。ほとんど上側ちょっとセメントで格好だけつけてあるので、雨が降ればどんどんしみ込む。ほとんどすべての家ですね、一階に至るまで鉄筋の壁が全部空洞になっているのですから、雨が降ると全部空洞へ入ってくるものだから、一階から五階まですべての部屋の壁にずっと雨水がしみてくる。そうしてそれがなかなか乾かない。押し入れの中も同じこと。そうして非常に青力ビが出て力ビくさい。あるいはまた水洗便所のあの便器とそうしてセメント張りとの間がすき間ができて、そこから水がいつでも沸き出ておる。あるいは便器の水道がいつもざあざあ流れておる、あるいはまた窓ワクがぐさぐさで大風が吹いたりなんかして窓ガラスがひどく圧迫されると、窓のワクが動くんですね。それから窓の上に取りつけてある排気口なんかがはずれて、ぐさぐさに抜けてしまって、そのあとへみな新聞紙なんかを詰めたりなんかしておる。あるいはかもいが落ちてしまってとびらが締らない。あるいはひどいのになると、かもいと柱とが別々なんですね、くっついていない、だから柱が始終動くんですね。その他申し上げればもうこれは幾らでもある相当地元の新聞で騒がれておる問題なんです。これは日本住宅公団を作られて、そうして大いに金をかけて住宅建設をやられるところまではいいのですが、実際どういう住宅が建てられておるのかという点は、これはもうこの一事をもってしても、一事が万事とは言えないかもしらぬが、われわれは大いにこれは疑いを持たざるを得ない。しかもこれが日本住宅公団のモデル住宅なんですよ。こういう事実を建設当局において御承知になっておるかどうか、この点をまずお尋ねしたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) ただいまの堺の金岡団地のさような問題については、まだ私の方へは報告は参っておりません。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 これはもうすでに二月から三月にかけて地元の新聞、しかもこれは小さい新聞ではないのです。切り抜きも若干、たくさん持ってきたのですが、朝日、毎日、読売等で、これはもうひっきりなしに取り上げられておる、写真まで入れて。そういう問題をこれはもう当然建設省において御承知になっていなければならぬはずだと意う。相当世論もやかましいようですがね、それにもかかわらず、これを監督の立場にある建設省が全然お知りにならぬということは、どういうことなんですか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) あるいは公団はもちろんですが、住宅局の方では知っておるかとも存じますが、今住宅局の政府委員を呼んでいますが、さような事態はまことに遺憾なことでありまして、今後十分戒告をいたしまして、またその内容等も調査いたしまして、十分その善後処置をいたしたいと考えております。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 しかもこういう問題を、大阪にあの支所がありますね、住宅公団の田中さんが支所長、あの支所へも再々持ち込んだのだそうだけれども、どうも誠意をもって相手にしてもらえない。そこできのうでしたか、あの住宅公団の加納総裁をたずねたそうですよ。地元の代表がたずねて、その話をしたところが非常に加納総裁が憤慨した。というのは、そういうけしからぬ建物を建ったというので憤慨したというのではないのですよ。文句を言うてきたのに対して憤慨したのですよ。そしてそんなことは要らぬ世話だ、もし万一そういうことが事実ならばおれの責任においておれが建てかえる文句を言うなというようなことで、けんもほろろなあいさつだったということで、地元の代表は非常に憤慨しておるのですがね。まあその言葉のやりとりはどうかしりませんよしりませんけれどもいずれにしてもこれはあまりにもひどいと思うのですね。これはてんで話にならぬのですよ。こういうでたらめなことをやらせておいて、これを建設省も大臣も知らなければ官房長も知らぬということは。第一、なんでしょう、去年の五月にこれは竣工しておるのですから、そのときに当然竣工検査というものは受けているはずなんですね。その竣工検査なんというのはどういう方法でやっておられるのですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 住宅公団の建設いたします住宅につきましては設計監督を住宅公団がいたしまして、請負業者にこれを請け負わせまして、そして監督をいたしまして住宅公団におきまして竣工検査をいたす方式をとっております。ただいまの堺市の金岡団地の住宅建設は三十年度に住宅公団ができました最初の年のたしか計画で、一番早く大阪で作ったものであるし事実問題につきましては今るるお話がございまして、おそらくこれは住宅局では知っておると思いますが、私ども承知をしておらないのでありますけれども、まず事実関係をよく調査しなければならぬと思いますし、おそらくそういうようなことがありますといたしましたならば設計上の誤まりがあるのか、あるいはやはり請負業者の工事自体が悪いのか、おそらく今のお話のようでございますと工事の疎漏ということが問題ではなかろうかというような気がいたすのであります。十分大臣からお話がございましたように取り調べまして善処いたしたいと考えます。  なお政府委員の住宅局長もただいま呼んでおります。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 まあ住宅局長が見えてからまた質問しますけれども、もっと基本的な問題をもう少しお尋ねをしておきたいと思うのですが、竣工検査は公団の方でおやりになるにしても、それをさらに監督されておるのはやはり建設省だ。しかも住宅建設ということについては建設省と緊密な連繋をとつてやっておられるに違いないと思う。地元の新聞あるいは地元の人の話、るるこの説明を聞いたところによると、これは設計も設計ですが、業者と住宅公団との町にいろいな醜関係があるのじゃないかといううわさが非常に強い。この問題については今後のこともありますから、一つ建設大臣徹底的に調べていただきたいと思う。そしてその調べられた結果を私どもに御報告願したし、これは実にひどいですわ。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御指摘の点につきましては、ただいま住宅局長も参りましたから御審議願いたいと思いますが、さような事実があります事柄について十分建設省においても責任があると思います。今後の問題もありますので、十分その理由なり原因を調査しまして、徹底的にその究明した結果を当委員会にいずれまた御報告するようにしたいと思います。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) お尋ねの堺の団地の住宅が非常に雨漏りその他の点でまずい点が多いということは、私は詳細はまだ承知いたしておりませんが若干伺っております。これは設計上の手違いと申しますか疎漏ではなかったと承知いたしておりますが、施工の過程におきまして若干まずい点があったのじゃないか。なお詳細は今調査いたしておりまするが、そこで竣工検査の際におきましては、工事のでき上りは設計に照しまして検査をいたしましたのでございまするが、その際は設計通りでき上っておったと、こういうふうに検査の際は認められております。ただその後入居者が住まいまして、お話のような雨漏りあるいは雨水がしみ通っておるという例があります。その点は契約上、瑕疵担保期間にあります場合には手直し工事をさせるようにいたすことになっておりますので、いたしました結果、その原因が瑕疵担保として認められる場合には業者に手直しをさせる。それから業者の責任と認められない場合には公団におきまして手直しをいたしまして至急そういう疎漏を改めさせるように指示いたしたいと考えております。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 そんなささいなことではないのですよ。これはさっき建設大臣に写真等をお見せしたのですが、工事に若干まずい点がある云々というような、そんな住宅局長のいいかげんな問題じゃないですよ。とにかく鉄筋コンクートの四階建、五階建でありながらそのコンクリートの壁というものが中が空洞になって、中には鉄筋も何も入っていなくて、木くずが放り込んであるようなところなんかがそこらじゅうにあるのです。そうして押し入れから天井からみな青カビがはえてしまって雨がしみ込んで来るので、かもいと柱がくっついていないのでしょっちゅう金づちをもって柱の動くのを直さなければならぬ。ドアが閉らぬ。まだ竣工して一年にもならぬのですよ、そんなばかな、コンクリートのしかも日本住宅公団のモデル住宅という銘を打って、そんなものを設計通りではあるけれども工事に若干まずい点があったというのですが、そんなのんきな答弁をしておってはいけませんよ。しかもこれはもう大分前からのことでなんす。大阪の朝日、毎日、読売なんかで騒ぎ出してからもうすでに二カ月ぐらいたっている。まだ現に今でも地元の方でしょっちゅう新聞記事が出ておるようですが、私はもう少しやはり監督官庁として、そういう話を伺ったら目下調査中というようなことをいまでも言っておらずに、すぐ行って徹底的に調査してそうして真相を究明して下さい。そうしなければわれわれ幾ら住宅を何十万戸建てると言われたところで信用できぬ。そんな鉄筋コンクートの建物がじきに壁が落ちたり、壁の落ちたあとを見たら中がほら穴になっておって、その中におがくずが放り込んであったりしたのでは、そんな建物は幾ら建ててもらってもちっともありがたくない。住宅行政は何をしているのかということになるのです。いかですか。もっとすっきりしたことをやってもらわなければ困る。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 工事の疎漏あるいは不良な点は確かに認められますので、さっそく実際につきまして調査いたしまして公団に対しまして十分注意、指示を与え所要の措置をとらせたいと考えております。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 局長、あまり具体的なことをお知りにならぬのでしたらあとで写真その他資料をお見せしてもいいです。とにかくいずれにしてもこれは聞けば聞くほどまことに奇々怪々たる問題ですよ。だからこれは先ほど建設大臣のおっしゃったように至急に徹底的につ究明をされ、そうしてそれに対する建設大臣、建設当局としての対処すべき態度をはっきりきめていただきたい、これは重ねてお願いしておきます。それからさらにその建設当局での調査なりあるいは対策なりをお聞かせ願った上で、この問題はあらためて究明したいと思います。  それからさらにこれに関連してもう一つお尋ねしたいのは、住宅公団のこの住宅に入っておる人たちに、固定資産税あるいは都市計画税のようなものを負担させるということで、非常に入居者と公団との間で争いになっているのですね。この問題について大臣はどういう方針を持っておられるのかお伺いしたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) この問題はまた別な機会にいろいろ詳細に御説明申し上げる時期があると思いますが、実は公営住宅については公租公課がかからぬように自治庁とも話しまして、将別措置を昨年並みにとるようにしておるわけであります。つまり免税の措置がとられておるのであります。ところ、がこの公団住宅につきましては、地方自治体の財源の関係からいたしまして、公租公課が納まることでありますが、当時人居者との間に公団は契約を結びまして、その契約には公租公課がはっきりしなかったものでありますから、それは将来それが発生したときに別にこれを入居者が支払うのだという契約になっておったそうであります。そこで今度この固定資産税がきまりまして、入居者にこの固定資産税がかかることになったが、これが想像よりも案外高かったというようなことから各地にいろいろな問題が起りまして、私どもの方にもその代表者の陳情がありました。しかしこれらにつきましては音通の固定資産税を課せられますことは、非常に公団の性質からいいましても住宅からいっても不本意でありますので、自治庁とも折衝いたしまして大体百分の十四、一・四ぐらいのものでありますのを半分の〇・七に減税してもらいまして、そしてこの措置をとっておるのであります。しかしながら入居者の方からいえば公営住宅のように全然免税をしてもらえぬか、あるいはもっともっと安くしてもらえぬかというようなことで不平があるような陳情でございますけれども、この点についても十分先般も公団の副総裁に話しまして入居者との間に十分に円満に解決するように指示してあるわけであります。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 速記を始めて。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今の大臣の御答弁によりますと、いわゆる公営住宅の方は税金は切かけない、公団住宅の方は税金をかける、こういう大体建前のようですね、ところが実際何ですか、中に入居している人の側からいうと、公営住宅に入っている人も公団住宅に入っている人も別に変りはないんじゃないでしょうか、収入その他について。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 公営住宅なり公団住宅の入居者の収入基準でございまするが、この点は公営住宅は一種と二種と二通りございまして、二種というのは月万六千円以下、一種の方が一万六千円から三万二千円までの収入ということに基準をきめておるのでございます。公団住宅につきましては公団のやはり家賃負担能力を考えまして、現在は月収二万五千円以上というふうに基準をきめておる次第でございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 そういたしますと、この入居者の収入ということだけから考えれば、結局公営住宅の一種と公団住宅とは同じことですね、大体条件は。だから公団住宅に入っている人が二万五千円以上とはいいましても、大体二万五千円ぐらい、あるいはそれよりちょっと高いくらいな収入で、しかも四人、五人という家族をかかえておるクラスといったら、これはやはり勤労階級だと思うんですがね。そういう人たちに対して固定資産税、都市計画税までかけているということは、私はちょっと政府の住宅政策ということとは抵触してくるんじゃないかというように考えるんです。大体税金というものは、家主が負担すべきもので、たな子が税金を直接負担するということはあまり聞かぬことなんですが、特に住宅政策という国家的な一つの政策遂行の手段として、住宅公団というものが作られて、そうして公団住宅を建てておるということから考えても、これはどうも固定資産税あるいはその他の税金を直接入居者にかけてゆくというやり方は、根本的に考え直されてしかるべきじゃないかと私は思う。それからいわんや住宅難で非常に困っている、もうわらをもつかみたいような気持で血眼になって住宅を探しておる人たちの弱身につけ込んで、とにかく入るときにちゃんと今後公租公課がかかったときには直接負担するんだぞという一札を入れさして、そうして入居させるというやり方も私はどうかと思うんですがね、そうまでしなければならぬ理由がどうもよくわからぬ。しかも一方ではさっきの話ではないけれども、まあ公団の連中と業者とがおそらく結託してやったんじゃないかと思うんですがね。金岡の問題などというのは相当やはり悪いことをしていますよ。徹底的に調べてもらえば出てくる。そういうことでいいかげんなことをやって、そうしてちょっと税金がかかるといえば、すぐ直接に入居者にかぶせてゆくということは、私はするべきじゃない。それから現に去る三月五日の衆議院の地方行政委員会で、社会党の大矢代議士が田中自治庁長官にこの問題について質問した。ところが自治庁としてもこの値上げは好ましくない、従ってやりたくない、こういう何か答弁があったと聞いているんですがね。で建設省は、この点について、もっと御配慮願えませんか。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 公団住宅の固定資産税の課税は、これはまあ、課税されることはやむを得ないといたしまして、それを入居者に負担させるとの是非の問題でございまするが、私とも、実は公団の賃貸住宅の家賃に関しましては、建設費の償却分、修繕費、管理費、それに公租公課、こういうものを家賃構成の要素といたしておりまして、これは法律にもはっきり規定されております。しかも、以上の家賃構成の要素は、いずれもぎりぎりの、いわば最低の必要額だけを計上するように、こまかく積算いたしております。従いまして、一般民家の借家の場合ですと、税金を家主が負担するという格好になっておりましても、実は相当他に利潤をみるというような家賃になっております。公団の場合には、いわゆる利潤というものはみておらぬわけでございます。そういうことで、ぎりぎりの家賃構成になっております関係上、税金分を入居者にもっていただく。これはやむを得ないと考えております。ただ、税金の額につきましては、公共団体におきまして、その率なりあるいは課税標準といいますか、評価額等を相当考えていただく余地がありますので、私どもといたしましては、入居者の便宜もできるだけ考えるという意味合いにおきまして、公共団体が課税する場合に、その率なり、もとの評価額をできるだけ考えてもらうような、そういう意味におきまして、大幅な減税を一つ計らっていただくということで、公団側としましても、自治庁またはそれぞれの公共団体と交渉いたしてきておるような次第でございます、先ほど大臣が申し上げましたような、大体半額、ところによりましては、なおさらにそれ以上にできるようにということで交渉中のものもございまするが、そういう実情に相なっておる次第でございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 先ほど建設大臣は、この問題について、入居者と公団側でいろいろ紛争があるようだが、これは両者の間で、何とか話し合いで、しかるべき線を出してもらいたい気持だと、こうおっしゃっておるのですが、大体あなたの方もそうなんですね。そうすると、今、自治庁の方と公式に折衝なさっておるのか。固定資産税般の賦課率百分の十四というのを、公団の場合は百分の七というように、半分にしてもらって、まあその程度で何とか地方公共団体の方で折り合ってもらいたい。こういうことなんです。そうすると、一般の入居者と公団の方とで折衝をし、そして話し合いをやる限度というのは、少くとも百分の七以下ということになるわけですね。そういうことになるでしょう。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 先ほど大臣が申されましたように、大体多数の地方公共団は、百分の〇・七というような線で固まりつつあるわけであります。そうやってきまりました暁には、この公共団体のきめました率に基く課税額を入居者に持っていただくように、公団側としては、十分入居者の方々に納得していただくような話し合いを進めたいと、こういう意味合いでございます。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 そうすると、建設省としては、やはりまあ、税率は半分になるにしても、あくまでも入居者に直接負担をさせるべきだという基本方針は、これは動かしていないわけですね。くずさないわけですね。その点がどうも私、ちょっと入居者にあまり過重な負担をしいることになるのじゃないか思う。先ほど問題になった金岡団地の住宅なんか、大体四千八百円ぐらいですね。部屋代が四千八百円に、さらに固定資産税千円前後くらいかかるよろな話なんですがね。そうすると、収入をかりに二万五千円あると、部屋代と税金、固定資産税以外都市計画税なんかあると、結局六千円で、収入の大体四分の一というものは、この部屋代と税金で取られてしまうことになる。これは、公営住宅あたりと均衝を失するのではないか。あるいはまた、中小所得階層に対して、少し負担をかけ過ぎるのじゃないかという気がするのですが、やはり住宅公団にしろ、この住宅は一つの社会政策的な意味もあるのですから、大体は、これはできるだけ安いということが、これはもう、その、建前からいって、当然のことじゃないかと思うのですが、これは、いささか商売的になり過ぎておるのじゃないか。しかも、住宅公団の何か管理費というようなことも言われておりますけれども、管理なんかに少しむだがあり過ぎるというような点があるのではないですか。どうもそういうお話を聞くのですね。人の面あるいはいろいろな費用の面で、少しむだがあり過ぎるのじゃないか。住宅公団は金使いが荒過ぎるのじゃないかということも聞くんですがね。そういう点を、どの程度まであなたの方で監督をなさっておるのですか。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 住宅公団が経営します賃貸価格につきまして、管理費等に少しむだがありはせんか、あるいはもうけ仕事にしておらないかというお尋ねでございますが、管理費は、公営住宅並みの基準で積算いたしておりますので、これはまあ、そう必要以上のものを計上しておるとは考えておりません。それから、人の問題につきましても、新年度は三万五千戸という、だいぶ前年度に比べまして戸数が増加しますが、実は現場監督要員あるいは設計監督の要員につきましては、なお充実する必要があります。若干まあ増員をしたいという考えであります。あとはまあ修繕費、これも一応所要の経費を計上しておるものと考えております。従いまして、税金、固定資産税の課税額を公団自身が持っておるということになりますると、ほかの要素において、それを削って負担するというようなことになりますが、ただいまのところ、非常に困難だと思います。なお、お話のうちに、家賃が相当高くなる、収入から見て二割五分程度の負担になるというお話でございましたが、団地の場所によりまして、実際の家賃額は違いますけれども、昭和三十一年度の賃借アパートの家賃は、平均いたしまして四千百五十円、固定賃産税がまるまるかかるといたしますると、お話のように、都市計画税も含めまして、約千円程度に相なります。半分でございますると、大体四百円ちょっとぐらいでおさまる見込みでございます。その点は、一つそのように御了承いただきたいと思います。  なお、家賃の構成要素につきましては、今までの実績等も十分勘案いたしまして、将来におきましては、なお細目の点を十分検討いたしたいというふうに考えております。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 ちょっと関連してお尋ねしたいのですが、固定資産税を課する対象というのは、まあ普通、所有者ということになっておるのでしょうが、それ以外に課する規定に、法の建前はそういうことになっておるのですか、固定資産税の対象になるものは。人ですね。

鬼丸勝之建設省住宅局長事務取扱

○政府委員(鬼丸勝之君) 固定資産税を課せられる対象は住宅公団でございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、住宅公団の法律上の家賃というものの中にでございますね、家賃の構成要素として公和公課を入れておりますので、家賃として入居者から徴収ができる、こういう建前に相なっておるのでございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 そうすると、固定資産税を借家人が納めておるのじゃないのですね。家賃が高くなっている、家賃が高いという問題ですね、その部分だけが。そういう意味ですか、理屈は。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 私、議事進行について発言をしたいのですが、もう一時前ですし、それから実はこの建設省設置法の一部改正は、きょう質疑を終って、できれば上げるということになっているのですが、私、先ほどの金岡団地の問題が十分究明されてからにしていただきたいと思うのです、この法案を上げるということは。これは非常に重大な問題だし、それから、建設行政のもう根本に触れる問題でしてね。やっぱりこれだけ住宅建設を大きく施策としてやっておられるときに、いやしくもこういうモデル住宅といわれるようなものについて、こういう不可解な問題が起って、そのまま放任されておるというようなことは、これはもうとうてい納得できないのです。つ、建設当局で至急にこの問題を先ほど大臣のお約束通り究明していただいた上で、その報告を聞いた上で、あらためてさらに数点の質問を続行したいと思います。そのようにお取り計らい願いたいと思います。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) それでは、速記をつけて下さい。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 産業開発青年隊に関する問題について、ごく簡単にお尋ねしたいのですが、三十二年度の予算に補助金等を組んでおられますね。これは、現在は補助金というものは出ていないのでございますか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 産業開発青年隊につきましては、昭和二十八年から補助金がついておりまして、申し上げますと、二十八年に千百万円、二十九年に一千万円、三十年に二千百万円、三十一年は千百五十五万でございます。明年度におきましては、二千二百八万の予算でございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 それが、今度いくらか増額されるということになるわけですね。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) さようでございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 そうすると、整備するというのは、条文を整備するだけのことでありますか。何か実質的に整備されるということがあるわけでございますか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 設置法の改正としてお願いを申し上げておりますのは、実は産業開発青年隊という仕事を建設省がやるということが、法文上現在は明らかでないわけです。それで、実際上は予算も、前お話申し上げましたように、二十八年度からつきまして、やっておりますわけですが、建設省設置法に、産業開発青年隊に関することというのがちゃんと書いてないわけでございますので、お願いをいたしたいということでございます。これは、設置法の改正のお願いでございますが、予算の増額分につきましては、予算の増額いたしました積算の基礎といたしましては、現在キャンプの数が府県に二十九ございます。それから、建設省が自分で仕事をいたしております直轄事業につきまして、やはり隊のことをキャンプと申しておりますが、二つございます。合計三十一ございますのを、府県の分を四つふやす。それから、建設省が自分でやる隊を一つふやす。合計、現在三十あるのを五つふやしまして、三十六にするという積算で、この予算は増額されているような次第でございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 これは、農林省の方にお尋ねすべきことであると思いますが、きょうはおいでになっておりませんので、関連がありますから、おそらく大臣は御存じだろうと思っております。農林省でも同じようなことをやつているわけですね。あなたの方でその整備をされます。農林省でも、やはり従来、同じような立場で、産業青年隊というものをあなたの方と同じように使っているのだろうと思いますが、農林省関係でも、こういう規定の改正が行われるのでしょうか、御存じでしたら伺いたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) お尋ねのことは、農林省の関係におきましても、やはり同様のものがございまして、土地改良その他、農林省関係のことにつきましては、農林省の仕事、それから建設省の関係におきましては、道路とか橋梁というような建設省関係の産業青年隊こういうことになっております。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 そのことはわかっておるのですが、ただいま局長の御説明によりまするというと、法律ではっきりしなかった分を、今度法律で、建設省の関係を、青年隊をはっきりするのだという御説明なんです。私は疑問に思っているのは、農林省関係も、やはり法律上今日まで、建設省と同じようにはっきりしていないのではないか。それならば、建設省で、法律上はっきりする必要をお認めになったとするならば、農林省もその必要があるんじゃないか。農林省も同じ歩調をとっておられるかどうか。私の質問は、われわれとしては、建設省だけ見るわけにいかない、政府の仕事として見なければならないわけですから、両方の権衡がどういうことになっているか。もしそれが、一方ははっきりした、一方ははっきりしないということになりますると、ほかの言葉で言いますと、農林省が取り残されたということになったら、農林省関係の青年隊員というものは、あまりいい気持がしないのではないか、取り残されたという感じを残しはしないかというのが私の疑問なんです。その点を御存じでありましたら、ほかの省のことでございますけれども、御説明願いたいと思います。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) ごもっともなお尋ねでございます。農林省の方は、農林建設青年隊というものをやっております。建設省の方は、産業開発青年隊と申しております。その農村建設青年隊ということは、農林省の設置法には、その通りの言葉では現在もはっきり書いてございませんし、設置法も改正の提案がなされておるというふうには伺っで、おりませんしその点は、産業開発青年隊というのを建設省には明記いたしますことになりますし、農林省の方には農村建設青年隊が明記されておりませんけれども、農林省の組織令におきまして、農村建設青年隊の事業の指導助成をいたすことと明記いたしてありますのは、設置法そのものは、これらの隊との関係が、建設省は、御承知のように、いろいろ河川、道路、住宅といったようなものの事業を実施する仕組がこの設置法全体に書いてございますので、産業開発青年隊といったような技能の養成、結局は、その工事の能率を上げていくということにも役立つわけでございますけれども、現在読んでおります読み方が非常に苦しいということがございまして、それで、青年層を産業開発青年隊の隊員にいたします際には、建設省の直轄事業なり、府県の公共事業に雇用するという形になっておりますので、一つの雇人として青年隊員が入ってくる。従って、その青年隊員も一つの労務者だから、事業をやれるのだという解釈でございます。いかにも実態にふさわくしないということでございます。農林省の方は、はっきり農村建設青年隊とは書いてございませんけれども、農村、漁村の生活改善、社会的経済的地位の向上とか、農業経営の改善とかいうような、設置法全体の所掌事務の書き方が広範でございますので、農村建設青年隊といういうなことも、それらの事項の中に入りやすい、読みやすいという相違があるわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 大臣に、産業開発青年隊について二、三お伺いしたいと思います。一点は、この青年隊員を建設事業に積極的に導入するというふうになっておるようでありますが、約一千万に上ろうという不完全失業者に対してはどのようにお考えであるのか、その点をまず伺いたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) この産業開発青年隊は、失業救済というような意味ではないのでございまして、この地方の青少年の建設関係のたとえば学校を出ました青少年でも、技術関係を出た青少年を、さらに実施訓練をすることによって、その青少年の素質を、技術の能率を高めたり、あるいは精神的訓練をキャンプ生活によってすると、その青年の精神的訓練を伴うというようなこともありまして、年間でありますが、これによって青少年の養成をしたいと、これがあわせてまた建設関係のいろいろな公共事業のために役立つと、かようなことで設けられた施設でありまして、失業救済というような立場の考え方はないのであります、

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 この就労の具体案は、切地方建設局に一任されておるわけですか、その点伺いたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) 府県の推進によりまして、地方建設局と協議いたしまして、各キャンプを設置しまして、そして雇っております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 分掌規程というものがございますね。この分掌規程によって、先ほど来秋山委員から数々の御指摘があったように、従来からも監督不行き届きのゆえをもっていろいろ不正事件が起きておったと思うのです、今まで。こういうことに対してどういうふうにお考えになるのですか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) それは産業開発青年隊についてですか。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 分掌規定というものがありましょう。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) 建設省の一般ですか。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 関連がありますから。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 分掌規定というお尋ねは、設置法に基きまして省で組織令というものを作っております。一般の仕事につきまして課を分けまして、分掌の仕事をいたしておるわけでございます。そのことでしょうか。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そうです。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 先ほど秋山先生からお尋ねがございましたのは、住宅公団のやっておる工事が粗漏であるという問題でございます。住宅公団に関しまする監督はこれは建設省がやっております。そういう関係では組織令関係ともちろん関係があるわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 さらに青年隊についてお伺いしますが、就業しながら勉学する、こういうのが青年隊の趣旨であろうと思うのですけれども、そこで就労そして勉学、こういうようなことについては、まだ十八歳から二十五歳の、保健上非常に大事な段階にある青少年に対して時間の配当はどういうふうになっておりますか。大体の実態を伺いたいのですけれども、概要でけっこうですから。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 産業開発青年隊は、今お尋ねがあり、また大臣からお答えしましたような趣旨を持っておりますので、その事業に役立つということと、それからそれが本人にとっては、また社会にとっては非常に技能の教育を通じて貢献するという二色を持っておりますので、教育時間等につきましても、昼間は働いて、夜は勉強するというようなことでやっていかざるを得ないのでございます。ただ、まだ年令の若いところでございますので、あまり無理があってはいけないという問題はございますけれども、一日に二時間三十分教育をやることにいたしまして、大体晩の七時ごろから九時半ぐらいまで、勤労の後でございますけれども、技能教育を中心とした勉強をいたしまして、夜はそれから早く寝かすというような教育方針をとっておるような次第であります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 キャンプの講習期間の過程は一年のわけですね。この一年の過程を終ったあと、何か義務づけのようなものはありますか。別に何もないわけですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 別に義務はつけておりません。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 自由ですね。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) さようでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 二十八年から青年隊ができたように先ほど説明を伺ったわけですが、現在の民間の土建会社とか官公庁に就職しておる、このような現在までの就職の状況ですね、これの概要をちょっと伺いたいのですが。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 二十八年から三十年までにやりました三カ年の就職状況をパーセンテージで出したものがございますが、民間は主としてお尋ねは土建関係でございましょうが、これが六〇%ということに相なっております。そのほか申し上げますと、官庁関係が地方庁を含めまして二一%、公団を入れますと二二%になります。そのほか特筆すべきものは海外移住をいたしておるものが二%でございます。その他の一六%は帰農をいたしましたり、自家営業やあるいは補導員というようなものになっております。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 大臣にお尋ねしますが、災害復旧費の問題です。これは本年度は昨年度に比較いたしまして、全体の予算は言うまでもなくふえております、公共事業費に関しましても。しかしその中で災害復旧予算というものは約四十四億減っておるわけですね。この災害復旧の状況を見ますと、二十五年度の災害は一〇〇%まあ復旧しておる、補助関係の仕事でも。ところが一例を二十八年度災害にとりますと、補助関係で昭和三十二年度末復旧割合が八五%、こういうことになっておるわけですね。この災害の復旧については三年計画で三・五・二の割合で復旧することになっておるはずですが、あの大災害のあった二十八年度の復旧というのは、補助事業において八五%ということになっておるわけです。この点に関しましてまあこの一両年は幸いに災害がなかったので助かったわけですが、問題は、いつもまだ復旧しないうちにまた次の災害が起きて、さらに大きな災害に発展する、こういうことが言われておるわけなんです。この点について、本年度の予算を見ますと、今申し上げたように、二十八年度は八五%、二十九年度でも同様に補助事業では八五%、こういうことになっておりますが年この点についてどういうようにお考えになっておるのか承わりたいと思います。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 災害復旧の予算はお尋ねのように三十一年度と比較いたしますれば減額をいたしておりますけれども、これは三十年、三十一年というふうに比較的災害の発生が少なかった。一方過年災につきまして残事業といたしまして復旧事業をやっておりますものですから、残事業がそれだけ前の分よりは減っておりますので、絶対額といたしましては三十二年度の予算は三十一年度より減ることになっております。しかし残事業の額が三十一年の末におきましては七百四十八億でございましたのが、三十一年度の末になりますと、残国費といたしまして五百四十九億、その差だけは残事業が進んでおるということになるのでございます。そこで残事業に対しまするこの予算の進捗率を見ますると、残っておる事業をどれだけ早く進捗させるかという率から申しますと、三十一年度約三一、二%でありましたものが、この減額しておる予算で三十二年度は四〇%、残国費に対しまして進捗をする。残事業に対しまする進捗率から申しますならば、三十一年度よりは進むということに相なっておるわけでございます。こういうふうにいたしまして、三十年以降は御承知の公共土木施設災害復旧事業費のお話の率によってやつて参りまするし、それ以前の過年災につきましては明年度、つまり二カ年度までに終了いたしたいという目安で、つまり明年度と申しますのは三十三年度までに終了いたしたいという目安で、全体といたしまして今年度別のパーセンテージのお示しがございましたが、おおむね四割程度過年災につきましては、三十二年度に終えたい。残りを三十三年度にやってしまうというくらいの進行で、二十八年の大災害あるいはそれ以前のまだ若干残っております過年災を解決いたしたい、こういう考え方でおる次第でございます。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 私の申し上げておるのは、昭和三十二年度予算説明の内容で質問しているわけですが、お話のそれは建設省のより正確な資料であるかもしれませんが、ただ私のお聞きしていることは、このように、補助事業なんか見ますと、二十六年災害がずっとこう残ってきているのです。これらの点について、三年間で災害の復旧というものは完成させるのだという方針でやっておるわけですが、こうして残ってきておるわけですが、これはどういうような理由なのかということです。これについて大臣はどう考えておるのかということです。大臣の御答弁を求めます。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) お説のように、過年災で一番遺憾なのは二十六年災、七年災であります。この分につきましては残事業を明年度、大体三十三年度には全部これを完結する程度まで進んでおるわけであります。二十八年度災、三十年度災、これにつきましては御承知の通り三十三年度には全部完成することになっております。ただ多少大蔵省と共同調査をすることになっておりますが、幾らか査定の上に違いがありますために、近くこの過年度災の査定の調査をいたしまして、はっきりいたしてこの過年災の解決に当たる。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 昭和三十三年度で百パーセント終ってしまうというのは、二十八年度災害までですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 過年災としては、二十九年災までの分につきまして終了する目途で進みたい。こういうことでございます。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 これは言うまでもなく皆さん御承知のように、市町村等では災害の現場におしては国の補助を待つまでもなく、いろいろ借入金その他で、あるいは負担金等で無理算段して利払いしながらすでに工事をやっている所が相当あると思うのです。こういうような点については十分政府当局として考えられてやっておられると思うのですが、こういうような場合に、あるいはこのような状況というものは政府として、建設省としては正確に把握されておるのですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 過去におきまする仕越し工事の状況等も把握してございます。そういたしまして、災害の復旧予算の配分につきましてはこれらの点も勘案いたしましてやっておる次第であります。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 実は私福島県なものですから、特にこの間現場を見て感じたわけですが、三月の十六日でしたか、あの前後に、あの福島県の久之浜で商潮で海岸地帯の堤防が決壊するとか住宅の流失、家屋の損壊、相当な被害がありましたですね。この点についてはその面後に建設省の方から係官が来られていろいろ現地を見て帰られたようでありますが、こういうような災害というものはすみやかに復旧しなければ、あのままの形で置きますとまた大きな被害を招く危険性があるわけです。こういうような場合、建設省としては復旧についてどういう御方針をとられるつもりであるか。この点についてお尋ねしたいと思います。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 災害が起りました際には直ちに緊急の査定を実施いたします。災害査定官がおりまして現地に参りまして緊急の査定をいたしまして、これに基きまして、緊要工事につきまして、国庫負担法の趣旨によりまして緊要工事は三カ年で復旧さす。先ほど来お話のこの方針によりまして、当該年度の災害につきましては、予備費等の支出を求めまして災害復旧に当る方針でやっておる次第でございます。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 三年計画でというようなことではこれは大へんなことだと思うのです。あのようなたとえば今私のお尋ねしておる久之浜のように、三百メートルにわたって堤防が決壊しているという所ですね。しかもあのままにしておけば、もしまた同じような高潮というものが来年起きてきたとするならば、三年ということになってきますと、完成するまでに町が洗われてしまうということになってきますが、あのような場合でも同様に三年計画と、こういうことになるわけですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 一般のルールを申し上げましたので、言葉が足らなかったかと思いますが、高潮関係でございますとか、今お話のございましたような捨て置きがたい災害につきましては、三カ年で全体の緊要工事はやりますけれども、その最初の年次におきまして緊要工事の中にこれを極力取り入れるようにいたしまして、すみやかに完了せしめるという方針をとっておる次第でございます。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 抽象的にはわかりました、具体的にこの久之浜の海岸の復旧についてどういう対策を持っておられますか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 具体的な対策につきましては、ただいま河川局の係官がおりませんので、必要に応じましてここへ呼びまして、お答えを申したらどうかと思います。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 その点については先ほど秋山君の公団住宅の問題も関係者から明日答弁してもらうことになっておりますから、それと緒に詳しく一つ御説明を求めたいと思います。  それから関連しましてお伺いいたしますが、今度の予算を見ますと、道路、港湾、あるいは工業用水、産業基盤確立のために予算の重点が置かれているわけです。特に道路の予算については二百億もふえておる、こういうふうな状況であるわけで、また一方においては高速自動車国道法案もこの国会に出ておると、まあこういうようなわけで道路政策については画期的な推進をはかられておるわけですが、先般新聞によると、これは建設省の方で道路整備十カ年計画というものを立てられつつあるというわけですか、こう見たわけですが、これはどんな内容のものですか。大臣の抱負を一つ伺いたい。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) この点は先般も御審議の際に劈頭にこちらの考えを申し上げたのでありますが、今まで五カ年計画で三十一年からの計画を進めて参りまして、大体今年度で七五%、三十三年度でその五カ年計画は一〇〇%達成することに相成っておるのであります。しかしながら今日の輸送の隘路、また産業経済に及ぼす交通の整備というようなことも考えますと、十分この道路行政というものを飛躍的に考えなければならぬということが一般の要請でもありますし、また経済企画庁などの政府の十カ年後における日本の輸送の険路というものを除外するためには、どうしても今までの予算規模ではいけないということを考えまして、今年度からさらに十カ年計画を計画いたしまして、初年度の三十二年度予算をとりあえず今日御審議願っておるような、昨年よりも相当大幅の予算を計上いたすようなことになったのであります。これは一級国道、二級国道の完全舗装ということを計画いたしておるのであります。さらにまた道路公団をして有料道路による地方の道路開発に寄与したいとこう考えておるようなわけでありまして、縦貫道路法案などもその線に沿いまして、三十二年度にはとりあえず名古屋、神戸間の高速自動車道路を三十億の予算をもってこれが一部に着手したいというような計画はその方針でございます。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 大体十カ年計画とすれば、予算等についてはどの程度この道路に投下されるというような計画なのですか。さらに今お話しのように、一級国道、二級国道についてこれを舗装する、これは完全舗装を考えておられるのか、またそれは何年計画ぐらいでやられるというような方針なのか、十年にまたがるのか、あるいは重点的に舗装についてはまず二年、三年でやっていくというのか、こういうような点。予算との関係でどの程度の予算を考えて統括されようとするのか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) 大体十カ年で一級、二級の国道を完全舗装をしようという場合における予算は一兆五百億程度のものが予定されておるのであります。そこでそういう計画からいきますと、一カ年にどうしても一千億以上の事業量を必要とするのでありますが、今年はガソリン税の引き上げ等によりまして、一般国費が四十三億程度しか入りませんために、五百四十億というような予算になっておりますが、今後の計画につきましては、予算上はもっと増大を考えておりますので、この予算の規模をただいたずらにガソリン税の引き上げのみによるようなことでは、とうていその目的は達せられないと考えますので、この点につきましては、明年度の予算編成において別途に考慮いたしまして、そしてこの目的の達成をしたいと、こう考えておるようなわけであります。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 今お話の中に、道路整備のためにガソリン税の値上げ、こういうことをお話になりましたが、お話の通り、本年度は、昨年度に比較いたしまして、百二十八億の財源の増を予定されているわけです。それがために揮発油税キロリッター当り四千八百円の値上げ、あるいは地方道路税の値上げをやっておるわけですが、揮発油税と地方道路税で六千五百円に値上げすることに予定されておるのですね、ところがこの揮発油税は今与党内部でもこれを五千三百円にしよう、こういうことが出ておりますね。そうしますとそこに財源が相当足りなくなってくる。政府が当初考えられたのはたしか八千円くらいの税額引き上げだったと思いますが、それが六千五百円になり、今度はまた五千三百円になっているわけですね。いずれにしても六千五百円でこの道路整備の予算が組まれておるのです。そうすると、今度これを引下げられますと相当財源が不足すると思うのですが、これはどういうような方針でおられるのですか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) この点につきましては、先般も衆議院で合同委員会が開かれ、運輸、建設、大蔵、通産等の委員会におきましてもこの問題で各委員から質疑がありまして、大蔵省、通産省が答弁されましたが、大蔵省の査定の基準は、三十二年度のガソリンの消費量の総量が三百四十万キロリッターですか、たしかそのくらいの標準です。ところが運輸省の消費量の基準は三百九十万キロリッターはあるのであります。こういうようなことでありまして、運輸の基準による消費量がふえるだけの差額は揮発油税を引き下げてもいいじゃないか、という議論が相当大勢を占めたようでありまして、これによって与党内の調査会においていろいろ研究の結果、税率は引き下げても消費量がふえるから、建設省の計画しておる道路行政の予算の面においては狂いが来ないだろう、というようなことで進められておるのであります。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 どうもその点おかしいと思うのですがね。予算を編成する場合に、通産省ではこの程度の消費量だろう、運輸省ではこの程度の消費量と見ておる、ずいぶん幅があるのですね。お話を承わりますと、五十万キロリッターぐらいの幅があるのですね。一番大事な運輸省やあるいは通産省の見解というものが、そのように食い違ったまま、どこに線を引くかというような話し合いも一応しないで、予算というものは編成されているわけですか。とにかく予算を編成するときは、当初はたとえば八千円だと、それを六千五百円に引き下げた、どういうわけだ、いや、消費量が実は安くするとふえるから財源的には心配なかろう、まあこうして御都合のいい数字をはじき出されておる、今度はさらにその六千五百円が五千三百円に削られようとしておる、これもやっぱり消費量で十分まかなっていけるんだ、まことに不たしかな予算の編成方針の内容だと、こう見ているのですが、この点は建設大臣としてどうなんですか。あんたのところの一番大事な道路十カ年計画、一兆五百億の金がかかるのだが、今年は五百四十億、毎年一千億ずつ支出しなければあんなの十カ年計画は達成できない。ところが本年度は五百四十億しか出していない。来年度は一千億になるのでしょうけれども、その一番大事な財源を今度は与党の中で揮発油税を下げて行く、こういうわけで財源が減ってくるのです。仕事の面からいったら相当蹉跌が生れてくると思うのですが、どういう考えを持っておられますか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) その点はまことにごもっともなことでありまして、建設省といたしましては、来年度の予算の範囲と申しますか、事業量が減らないようにしてほしいということは大蔵省にも十分徹底さしておるわけであります。従いまして、通産省、大蔵省の消費量の査定と運輸省の計算との間にいろいろ違いがありますということは、私ども非常に関心を持っておりまするけれども、十分この点について考究中でございまして、私どもとしては、いかなる場合においても事業量は減らないように、ということを大蔵省に要請しておるような次第であります。そのようになるように希望しておるのであります。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 道路の構造についても、建設省としては、新しい道路整備に即応し道路の量の発展だけでなく、質の改善という点についても検討をされて、新道路構造令を新しく準備されておると聞いておりますが、これはどういう内容のものですか。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) お話のごとく、道路の工事の施行の内容の質をよくするという意味におきまして、今後道路整備を飛躍的にやって参る時期になりましたので、かねがね建設省として検討いたしておりましたところの、道路構造についての一応の結論を今加えつつあるわけでございまして、道路構造令という形によりまして、政令の制定を目下準備中でございます。これは過去におきましてはいろいろと道路の状況が今日とは非常に相違いたしておりましたという関係もございまして、十分と申すものがなかったわけで、あるいは非常に古い基準によりましてやって参ったということでございましたのを、今度は高速自動車国道から一級国道、二級国道、地方道、それも主要地方道、普通の地方道というふうに分けまして、道路の幅員から強弱あるいは速度、これらの点につきまして明細な基準となる規定を設けまして、これによって統一的に施行をさして参りたいとかように考えておる次第であります。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 現行の道路構造令というのは、大正八年の内務省令として施行されて、それがそのまま今日まで残ってきた。まあ途中内務省の解体がなされてそういうような省令もなくなったわけだが、それに準拠して今日までやられてきた。ずいぶん古い大正八年の話の当時の道路構造が今日まで、昭和の三十二年まで続いていたということは、よほどどうも歴代の政府は道路政策というものを軽視した。こう考えられるわけですが、一番その仕事に大切な役目を持っておられる建設省が、今日までこれを等閑に付してきたということは、非常な失態だと思いますけれども、この点についてはどうでしょうか、大臣はどうお考えになりますか。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) 今度、道路構造令、政令を出しまして内容を改善するのでありますが、古い規則ではありますけれども、従来とも臨機応変の処置をとりまして、その実際面におきましては、施策のでき得るようなことを実施の面ではかっておったのであります。しかしながら、今日は御承知の通り非常な輸送力を増強しなければならないような交通頻繁のときになりましたので、この機会に政府も道路整備十カ年計画というような画期的な計画を立てまするので、これに関連いたしまして政令で構造令を改正しよう、こういうことにいたしたのであります。   —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 議事の中途でございますが、委員の変更について御報告いたします。  本日付で苫米地義三君が辞任され、その補欠に手島栄君が選任されました。   —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。……別に御意見がなければ、討論は終局したものと認めます。  それではこれより採決に入ります。建設省設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     手島  栄  田畑 金光     泉山 三六  伊藤 顕道     松村 秀逸  大谷藤之介     竹下 豐次  秋山 長造     上原 正吉

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国家公務員制度及び恩給に関する調査のうち、共済組合制度に関する件調査のため、参考人から意見を聴取してはいかがかと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。参考人の人選及びその他の手続につきましては、委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  これにて暫時休憩いたします。    午後一時三十九分休憩    —————・—————    午後二時四十三分開会

秋山長造日本社会党

○理事(秋山長造君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。  委員長が午後所用のため不在でございますので、委嘱により私が委員長の職務を代行いたします。よろしくお願いいたします。  国家行政組織に関する調査の一環として、正倉院裏の観光道路許可に関する件を議題に供します。本件に関し御質疑のおありのお方は順次御発言を願います。なお政府委員といたしまして、文化財保護委員会委員長河井彌八君、文化財保護委員会事務局長岡田孝平君、宮内庁次長瓜生順良君、建設省道路局長冨樫凱君、運輸政務次官福永一臣君、運輸省自動車局長山内公猷君が出席されております。それから文部大臣、建設大臣、運輸大臣は、出席を要求しておりますけれども、他の委員会等の関係でまだ御出席がございません。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 運輸、建設両御当局に伺いたいのですが、まず運輸御当局に伺いますが、昭和二十八年十月十二日付で自動車道事業経営の免許指令書をお出しになっております。この前の委員会で、その間の事情につきまして、文化財保護委員会の方の御意見を伺いましたときに、この免許をなさいましたときには、文化財保護委員会と何らの連絡がなかった。しかもこの免許指令書には、ただし書きに、「道路運送法第五十条第一項の規定による工事施行の認可申請書は文化財保護法の規定による許可書の写を添えて昭和二十九年十月十一日(免許の日より一ケ年)までにこれをなすこと。」ということが書いてありまして、つまり文化財保護委員会の許可が条件付になっておるわけであります。言葉をかえて言えば、文化財保護委員会の許可がなければ、この自動車道の事業経営の許可をしても、実際には経営ができないんだと、こういう次第でありますから、当然これは事前に文化財保護委員会の許可があってから後に免許の許可をなすべきであるにかかわらず、何らの連絡がなかったということは重大な手落ちであると、かように考えるのでありますが、いかがでありますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 道路運送関係の一般の全般の免許の慣例といたしまして、自動車道を最初に免許申請をいたしますときには、起終点、経過地でございますが、免許申請雷には、概略の計画によりまして免許申請をいたして参ります。と申しますのは、その事案が免許になる、ならないにかかわらずやりますというと、非常に民間に測量その他非常な費用をかけさした上で、却下になりますというと、非常に損害を与えるということも考慮いたしまして、一応のそういう、何と申しますか、調査と申しましても相当精密なものもとるわけでございますが、それによってやるわけでございます。そうしまして、工事でございますので、最初そういう書面的な計画でやりましても、実際の工事に入りまして、土地を得られなかったとか、あるいは勾配の関係で図上の計画通りにどうしてもいけなかったというような小部分の修正があるのが常でございます。それは工事施行のときに精密に調べて措置をするということになっておりますので、この免許というものは、条件がついてやっておりますので、条件が満たされなければ免許も効力が発生しないというふうに、今までの取り扱いをやっておりましたので、その従来の慣例にのっとりまして、免許をしたものであると考えております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 伺いますが、この条件を満たされなければ効力は発生しないのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 免許状というものは、もらいましたときに効力は形式的に発生することは当然でございますが、この免許状にのっとりまして道路を開設するという最終の目的を達しますためには、やはりその工事施行の認可というものを得まして工事を始める、そのことが必要でございますので、この免許をいたしましたときには、大体日限を切りまして、それまでに工事施行の認可書は出せるように、会社で各方面に連絡をして持ってくるように義務づけております。その期限までにできなければ、この免許の効力は失われるというふうになっております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 前段のお話と、今のお話では、少し違うようで、前段のお話は、たとえばこの場合なら、文化財保護委員会の許可がなければ、免許の効力は発生しないのだと、つまり条件つきの免許であるといったような御説明がありましたが、後段の御説明では免許つまり権利としては自動車営業の権利を与える、ただし現場の工場をやるについては、文化保護委員会の認可が要るのだ、だから利権と工事と別にしたような御答弁でありました。ところが実際問題として、道の上を自動車が走って営業するというのでありますから、土地が確保されなければ、その営業ができない。言いかえれば、これは利権をただ与えるというだけにすぎないのでありまして、さようなめんどうなことをせずに、たとえば文化財保護委員会で認可が得られれば、この営業は許可するのだということを内示をしておいて、そうして文化財保護委員会の許可を得てから後に正式の許可を与える。工事をするというのはその次のことなんですから、現在の取扱いでは、極端な例を言って、この自動車営業の利権だけがさらに売買されるというふうな弊風を生じないとも限らない。いわんや今日のこの場合においては、重大な史跡の中の現状変更を結果する問題であるにもかかわらず、何ら文化財保護委員会と連絡なしにこれを許可した、利権を許可したという点において、私はどうも納得がいかないのでありますが、なぜ文化財保護委員会と事前に連絡しなかったかという点についての御釈明を求めたいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私の言葉が足りないので矛盾したようなふうに聞えましたことは申しわけないわけでございますが、形式的に、発生する、発生しない、というふうな言い方をしましたのは、現実の許可でありますので、条件が完成をしましたときに免許というものの効力が全面的に発生するわけでございます。その意味におきまして、これは免許というものが条件を満たさなければならないということは御説の通りでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今の御説明ですと、指令書の書き方が悪いと思うのです。というのは、本文の方で経営をなすことを免許する、こう言ってあって、ただし文化財保護委員会の規定による許可がなければこれは発生しないというふうに書いてなくて、工事をやるためには文化財保護委員会の許可が要る、工事をやらなければ経営権だけはお前の方にある。こういう以外には読めないのですが、文の書き方が悪いと思うのです。いかがですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点はこういうふうにわれわれの方は今まで行政をやっておるわけでございますが、また前言に戻るようなふうに聞えまして申しわけないわけでございますが、われわれの方の仕事といたしましては、免許と工事施行の認可というものが、最終の目的を達しますための同じ行程で考えられておるわけであります。先ほども申しましたように、免許というものは、詳細な土地の調査をしない一応の図上戦術の状態で参ることもありますが、その中のことについては、あるいは実際上の調査をする場合も、場合によってはあるわけでございます。それで、そのときに果して道路運送法から見まして、そういった他省との関係の法律が具体的な工事をやる場合にぶつかってくるかどうかということは未確定の要素がございますので、一応形式的な免許を与えまして、それには工事施行の認可につきまして期限を付しまして、それまでに手続が終らなければその免許がもう失効するというふうに、今まで取扱って参ってきておるわけでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 将来の問題なんですが、たとえばこの場合に、文化保護委員会の許可を得る、すべて自動車道路営業に必要な条件が完備するまでは免許を内示的に行なって、本免許はすべての条件が完備してから免許するというふうに、従来のやり方を改めるということは、何か支障がありますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 実は、これは前に行われました免許でございますので、最近は非常に自動車道路の免許が多くなりまして、慎重にいろいろそういった法律関係もやっておりますが、従前の例がこうなっておった、その慣例によったものである思います。しかし、最近非常にそういう自動道というものの申請も多くなっておりますので、われわれの方もさらに検討をいたしまして、こういう問題の起ることのないように善処いたしたいと考えております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私のおそれるのは、利権の売買というようなこと、運動によって利権だけを与えるというようなこと、そういうことを防ぐために、実体と形式と合せるという意味で申し上げているので、将来これをお変えになるということは当然だと思うのですが、ぜひ変えてもらいたいと思いますが、いかがですか。つまり実体と形式と合致させる、この場合でいえば、文化財保護委員会の認可がなければ免許しない。ただし工事の都合があるから、文化財保護委員会の認可があれば免許することの内示はしてもよろしいが、本免許は与えないというふうに取扱いを変えるということに御決心がつくかどうか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その場合の弊害として御指摘のありました権利の売買でございますが、これは現在の法律によりまして、任意に売買ができないで、やはり認可制をとっております。そういう場合には十分斟酌いたしますので、その弊害は、現行法におきましても排除できるものと思いますが、やはり私もまだその具体的な事務の動き、その他につきまして、十分知りませんものでございますから、お話は十分了解できるわけでございますが、実際工事をやりましたり、仕事をやる上におきまして、果して今のようにやらなければむずかしいのかどうかという点につきまして、もう少し研究してからはっきりした御答弁をさせていただきたいと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 大へん思いやりのあるような御答弁ですけれども、その思いやりが、今度の場合は文化財保護委員会の認可もないのにどんどん道をつけてしまったという非常な乱暴な結果になっているので、将来そういったような不正なものが既成事実を作るというようなことのないために私は申し上げているのです。私の申し上げていることは、実際上やって少しも差しつかえないことを私は言っていると思います。その点はそのくらいにしておきますが、さて本問題に移りまして、なぜ文化財保護委員会と連絡し、その内諾を得ずしてかようなものをやったか、その点いかがですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 当初、文化財保護委員会には連絡をいたしていなかったことはお話しの通りでございますが、工事施行の認可の段階になりますときには、一応確認はいたしております。それは文化財保護委員会から、正倉院裏に連絡するということならよろしいということで、会社が許可書をもらいまして、それをつけて工事施行の認可の申請をして参っているわけでございます。ところが問題は、その文化財保護委員会に申請をし、許可を得たルートから少し違った所につけたことにあるわけなんでございますが、全然文化財保護委員会に連絡なく工事施行の認可がなされたわけではないのであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 その少し違ったというのは、たぶん今まだ許可されておらない所をどんどん走っている四百メートルのある道路のことであろうと思うのですが、私はそこまでまだ話を進めているわけではなくて、第一回の免許のときに、文化財保護委員会の認可をなぜ得なかったかという点を申し上げているのですが、時間を省略するためにさらに話を進めますが、第一回に文化財保護委員会の内諾を得なくて免許をした、それについて文化財保護委員会から、今後かようなことのないように厳重な抗議をしたということが、事務局長からお話がございましたが、ところが第二回の道路変更の申請ときに、また同様に相談なしに再度免許してしまった。こういう文化財保護委員会の御説明がありまして、松岡委員はじめ皆非常に驚かれたわけですが、二回もこういうふうに文化財保護委員会と連絡を取らず、その許可を得ずに、しかも史跡内の現状変更を結果するようなものを、かようなものを二度にもわたって免許するというようなことは、われわれとしてはどうも納得いかないのですが、そこのところを十分納御のいくような御説明を得たいと思います。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 第二回目の場合におきましては、全然文化財保護委員会と御連絡をしないというわけではないわけでございますが、まあ役所の措置としまして、正式な書類によりましてやらなかったことは手落ちであるということは、私も申しわけないと思っているわけであります。    〔理事秋山長造君退席、即事上原正吉君着席〕 一応非公式な話は下の方ではあったのでございます。それと当時の事情、私も当時の局長に会っていればよかったのでございますが、ちょっと連絡がつきませんのではっきりしないわけですが、大体御説明を申し上げますと、最初の文化財保護委員会の許可を得られましたルートは知足院のそばを通っておりましてその関係でなかなか土地の所有者から土地を得られなかった。それでさらに四百メートルくらい迂回して竹やぶの中を通ったということでございまして、そういう見地からいえば常識的にいいまして、影響がないということを判定し、軽微な変更であるということで手続を取ったのではなかろうかと思いますが、もちろんそういうことで私の方のやりましたことが完全であったという強弁をするつもりはないわけでございまして、今後そういう点につきましては十分処理上の確認をいたしましてやるつもりでございます。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 ちょっと山内君に、これは私も非常にこの間からこの問題について、事柄が相当大きな問題を含んでおると思うのです。まず第一に、八木君は、それは途中で了承したとおっしゃるのだが、あなたの方が自動車道路を許可するのをなぜ急がなければならぬか、そんなに急がなければならぬのか。少くとも文化財保護委員会というものは内輪です。ここで十分運輸省としては話し合って、そしてもう許可をするときには文化財保護委員会も支障ないということを認めさせて許可していいんじゃないか、これを、いずれ文化財保護委員会が承認したならば工事してよろしいと、こういうようなことをするということは、なぜそういう必要が特別にあるか。そういうことまでして急いでやらなければならぬ理由がなぜあるかということ。もしそういうことが認められるということであれば、これは文化財保護委員会は、ともかく政府の運輸省という機関が一応そこに道路を認可した。あとは文化財保護委員会がきくかきかぬかということを、交渉をすることをそこにかからしておる。これは文化財保護委員会は非常にともかくどうしても認可というもので圧迫を受ける。これは常識だと思う。いかにそれは河井委員長がおられても、政府がそこには自動車を走らせる道路が建設されることは好ましい、少くともそういうことがあっていいという一つののもう断定を下している。それを文化財保護委員会の立場から、それは困るということは言えないように、むしろ運輸省が文化財保護委員会のそういう機能を圧迫することだと、私はそう思う。そういうことまでして急がなければならぬ理由があるのかどうか。これをまずはっきりしていただきたい。そして、この問題はこれでやむを得ぬが、将来においてはそういうことがないようにしたらどうだということになったならば、あなたはこれはもう少し考えさせてくれろ、こう言われるのですが、こう言われるのには何か少くともそういう認可を急がなければならぬ要素があるとお考えになっていらっしゃると思う。でなければ、私は当然今まではそういうことであったけれども、今日たくさんな自動車道路の、あるいは乗合自動車の道路の申請が出てくる場合には、運輸省としては文化財保護委員会の認可、許可、同意というものは、これは当然法律できめられているのですから、これがなければ認可しませんと政府としていわれたって何にも支障がないと思うのですが、それさえもここではっきりおっしゃらない。少くともこの問題はこの委員会でもうかなり前から論議されていることは一応局長としても知っていると思う。その問題については一応おそらくそういったことについて省内においても関係者はいろいろお話になったと思うのだが、責任ある局長として、これはもう少し考えさせてくれろとおっしゃるのには、何か理由があるだろうと思う。それを明らかにしていただきたい。どうもわれわれにはあっさりわからない。これは一つのミスであったということであればいいんですけれども、ミスでないということならば、これは文化財保護委員会の同意ということについて、私たちはいろいろもう少し考えなければ、将来運輸省がそういう法律があるにもかかわらず、そういう制約があるにもかかわらず、どんどんやっていかれるということになれば、これはやはり根本的に考えなければならない問題があるだろう、こう思うので、はっきりそこのところをしていただきたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私いろいろの場合を考えましたものですから、はっきりしないという答弁をいたしましたのですが、実はそういうことを申しましたのは免許がありまして、それから工事の施行の認可という段階になるわけであります。そうして免許のありましたときには、あるいは文化財保護委員会の関係があるかもしれないということであるのでございますが、実際上工事になりましたら、関係のない場合ということも、場合によっては起り得るわけでございます。そういう一般的な情勢を考えましたので、そういう言い回しをしたのでございますが、最近私免許をいたしましたのは、比叡山の観光道路について免許をいたしましたが、まあこの件につきましては、初めから明らかに文化財保護委員会に関係があると私考えましたので、事前に文化財保護委員会の許可をとってくるようにと申しまして、その後におきまして免許いたしておりまして結局まあ行政をやるやり方でございますが、私といたしましては、今後そういう、何と申しますか、可能性のあるものにつきましては、御指示のようにやっていこう、また行政慣例としてもお話のようにやって参りたい、かように考えておりますが、非常に少い例でございますが、そういうまあ文化財保護委員会にかかるかもわからないというような場合、あるいは従前のようなまたこういうことがなきにしもあらずという非常に少い例を考えたものでございますから、そういう御答弁を申し上げたわけでございますが、まあ私といたしましては、お話のように、当初から文化財保護委員会の許可をはっきりとって、それで自動車道の免許もやっておりますし、今後もそうやりたいと、またそういうことを一つの行政慣例とするようにやっていくつもりでいるのです。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 だんだんはっきりしてきたんですけれど、私はまだこれは納得がいかない。あなたは非常に多くの場合を予想してそう言ったとおっしゃるけれども、少くともその自動車道路の免許を申請してくる場合には、ここからここに通すというちゃんと予定線は、あらかじめ申請者からこれは明らかにして持ってくるだろう、その場合に、それぞれその路線が、文化財保護委員会に関係があるかないかということは明らかだと思います。これはそれが明らかでなければおかしいと思うんです。どこの道路だって文化財保護委員会に関係があるかないかわからぬからというようなことでは話にならぬ。これはそれだったらあなたの方は認可をしてしまった、どこから路線が文化財保護委員会に関係があるとか、あとで発見された場合のことをあなたは言っておられるが、そういう認可の仕方というものは私はなかろうと思うんです。少くともそれが怪しければこういう路線を持ってきたんだが、これは文化財保護委員会に全路線のうちにどこかに関係がないかということを諮問されればいい、あなたの方から。その諮問の必要があるかもしれません。あるかないかわからぬけれども、ともかく認可だけはするということは、こういうことは、文化財保護委員会の文化財を保護するという立法の趣旨を、あなたの方は無視しておられると私は考えるんです。そういう場合は防げないということだ、あなたのおっしゃるのは。あらかじめわかっていれば、今のようにちゃんと同意を得てから免許をしたんだと、比叡山の例をあげておられる。わからぬ場合はしてしまうんだ、わかるとかわからぬとかいっても、そんな広い日本でもない。少くとも自動車道路をあなたの方が免許するか免許しないかということは、これは文化財保護委員会に関係があるかないかということは、自動車局としてそれくらいな資料を集めておられるくらいなことは当然やられるべきものだと思います政府としてそれが全然資料なしでやっておられるかどうか、そういうことは全然考慮せずに、万一ひっかかった場合には、文化財保護委員会のその同意を得てこい。これは、あなた、免許されるときには、ちゃんと予定路線というものが、工事を着手するまでに、どこを通すということがきまっておるわけです。そういうことを非常に私は軽んじているのじゃないかと思う。だから、今度は、土地の買い上げができなかったからということで、ほかのところへ別な道を四キロか幾らか作った。そういう場合は、もう文化財保護委員会というようなものは、まあこれは、かえって遠くなったからよかろう。別に聞く必要もなかろうというような、そういう、いかにも運輸省自動車道路の免許に関しては、文化財保護ということを軽んじておられるという印象を非常に強く受けるのですがね、どうでしょうか。今言うように、文化財保護の立場から免許しがたい、あなたの方では免許しがたいというような予定路線がある、    〔理事上原正吉君退席、理事秋山長造君着席〕  そういう事態があり得るということつにいて、それがあるかないかということの資料をあらかじめあたなたの方は持つことは困難でございますか、現在の日本の状態において。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 今後の事案につきましては、もちろん、自動車道路免許を急ぐ必要はないわけでありまして、十分に調査をいたしまして、誤まりのないようにやって参りたいと思いますし、御指示のように私自身も考えておりますので、事前に委員会の許可を得て処置するようにいたしたいと思います。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 それでは、先ほどあなたが八木委員に御答弁になりました、しばらく考慮さしてくれろというようなことは取り消されて、少くとも今後は、自動車道の免許をされる場合には、その路線が文化財保護の関係上何か支障があるかないかというふうなことを十分あなたの方の責任でもって調査されて、そして、ある限りにおいては、あらかじめ文化財保護委員会の同意がなければ免許せぬということを、あなたが政府委員としてここに御答弁になったと、こういうふうにわれわれは了承してよろしゅうございますか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私といたしましては、ただいま御答弁申し上げた通りでございますが、この免許権につきましては、運輸、建設両省共管の事案でございますので、建設省ともよく御相談願いまして、責任ある御答弁をさせていただきたいと思います。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 建設省のことについては、あなたにお尋ねしなくてもよい。これは別個に、建設省がそういう意図がある、それは認めがたいということであれば、なぜであるかと聞かなきゃならぬが、少くとも運輸省の立場においては、その点はどうであるかということをはっきりしていただきたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点につきましては、文化財保護委員会に関係するおそれある路線につきましては、事前に文化財保護委員会の許可を御たのち免許するということをはっきり申し上げます、運輸省といたしましては。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 大へん松岡委員のお話で、事態がはっきりして、私もけっこうだと思いますが、そこで、もう一つ伺うのですが、一体運輸省には史跡の地図というものがあるのですか。ないのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) ございません。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 ないのですか。各県の史跡の地図を備えておけば、奈良県の仮りに申請があれば、奈臭県の地図を出せば、すぐ一分間で問題は解決しますね。だから、おそれがあるとかないとかいったようなことを言わなくても、それだけのものを備えつけられれば問題がないということが一つと、それからもう一つは、この免許指令書を拝見しますと、文化財保護法の規定による許可書云々と書いてあることは、すでに史跡であるということをこれは予想して、こういうただし書きがついている以上は、話はまたもとに戻って、なぜ文化財保護委員会に事前に話し合いをされかなったかということは、二度に及んでいるということは、実に不届き千万じゃないかこれに対する御言明を願いたい。先ほどの局長の御言明では、新しい路線と初めの路線と混同して話をしておられる。最初の路線と二度目の路線をはっきり分けて、なぜ連絡しなかったかということを率直に一つ御弁明を承わりたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私の方といたしましては、そういう文化財保護委員会に関係するおそれのある場合には当然、私の方が持っておりませんでも、文化財保護委員会の御意見を聞くべきことであると思っております。ほかのことを申し上げて、申しわけないわけでございますが、従前私、電鉄関係の仕事をやっておりましたのですが、そのときには、われわれは、その方の専門家でございませんので、一般的にこういう路線についておそれがあるということになりますと、文化財保護委員会に参りまして、これに関係がしてないかという専門家の意見を徴しておったわけでございますが、この件につきまして、私がやらなかったからといって言いのがれをするわけではございませんが、実は、実情を明らかにいたしかねるわけなんでございますが、一応想像されることは、ある程度下部の方は、そういう御連絡はしたのではないかという想像でございますが、そのへんは事務的に詰めていないので、手落ちであろうと思っております。ただこれは、従来、先ほどから御説明申し上げましたように、この工事施工の認可のときに抑えれば弊害がない。それともう一つ、自動車道というようなものの認可申請がほとんどなかった事代が多いのでございます。大体近年では、この肥鉄土開発株式会社の自動車道が一件あるだけでございます、そういう点で、事務があるいは習熟しておらなかったと思いますが、今後そういうあやまちのないように、ただいま御答弁申し上げましたように、疎漏のないように、文化財保護委員会と連絡をいたしまして、将来におきましては、間違えずやって参りたいと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私の特に伺いたいのは、なぜ二回もそれを繰り返したかという問題です。文化財保護委員会御当局の説明によれば、厳重に最初のときに抗議をしたにもかかわらず、また二回目も同じことをやられた。このあやまちを二回繰り返したという点について、われわれ非常にこれを重要視するのですが、説明のできる人とよく連絡して、これをはっきり御説明を伺いたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 今私、実は申しわけないのでございますが、そういう抗議が来たという事実を聞いておらないわけなんでございます。そういう、最初に連絡をしなかったという抗議が来たというお話でございますが、そういうお話は、私はまだ聞いていないものでございますから、ちょっとよくわからないのでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 文化財保護委員会事務局長に伺いますが、この間の話では、最初の連絡がなかったから、厳重抗議したにもかかわらず、また第二回目のときもやっておる。実にどうも残念でございますというようなお話でしたが、それは間違いですか

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 抗議というふうにこの前申し上げたかどうか私覚えておりませんが、とにかく文化財保護委員会が現状変更をいたしまする以前に、先に運輸、建設省が自動車事業の免許をしてしまったということにつきましては、私どもとしては非常に遺憾なことでございますので、その旨は事務的に、担当の者から運輸、建設省の方に、いろいろ連絡事項もございまして、その際に、非常に遺憾なことであった、連絡を今後密にしてくれということを、口頭で申したということを私は聞いております。厳重な抗議を、書面で出したということではございません。口頭でさような申し入れをしたということでございす。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 これは、はっきりしておかなければならないが、だれがだれに、つまり文化財保護委員会のだれが運輸省、建設省のだれに、いつごろ、どういう形式でこのことを言われたか、はっきり聞かしていただきたい。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) ただいまちょっと、その日時等につきまして、具体的に承知しておりませんので、後ほどまた調べて御返事いたします。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 人はわかりますか。おっしゃった人はわかりますか。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 議事進行について。委員長、ちょっと速記をとめて下さい。

秋山長造日本社会党

○理事(秋山長造君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

秋山長造日本社会党

○理事(秋山長造君) 速記を始めて。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 次の問題に移りますが、先ほど松岡委員からお話がありましたが、建設省の方でも今後、今、地図があるかないか知りませんけれども、文化財保護委員会に関係のある自動車道の事業の経営の免許については、本免許をする前に、あらかじめ文化財保護委員会の同意を得てから後、この免許状を発するというやり方に改められることに御異存はありませんか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 先ほど自動車局長が御答弁申し上げました通り、異存はございません。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今後その通りおやりになりますか。念のために伺っておきます。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 実施するつもりでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 そこで、次の問題を伺いたいのですが、現在無許可の路線を自動車が走って営業しているということを運輸省では御存じですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 質問の意味がわからないのでございますが、無許可の自動車が走って、料金を取っておるというのでございましょうか。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 許可路線に地主が売買契約を取り消した。そこで、この許可路線の近くに新しい、文化財保護委員会がまだ許可を与えていない路線かありますね。その路線を今、文化財保護委員会が許可すべきやいなやというのを審議中の問題なんですが、この文化財保護委員会が許可してない路線を、観光自動車が走っているという事実を知っていらっしゃるかどうかということです。わからないようでしたら、逆に文化財保護委員会で、今、許可しようかどうしようかという問題の路線を運輸省にわかるように、一つ専門的の言葉で説明してあげてもらいたいのですが。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 最初の予定の道路の路線の一部が、その土地の所有者が会社に対して売買契約を解除いたしましたために、当初の予定通りに道路を作ることができなくなりましたということで、会社では路線の変更を申し出たのでありますが、その変更の分につきましては、先ほどいろいろお話がありました通り、運輸、建設省の関係の認可等の手続はすべて終了いたしたのでありますが、文化財委員会といたしましては、その変更の分につきまして、今日現在、まだ文化財保護による現状変更の許可をいたしておりません。これが現状でございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 その文化財保護委員会の現状変更の許可をしていないところを、つまり工事施行の条件づき免許の免許状だけで営業しているということに対して、運輸省は知っておいでになるかどうか、なぜこれを黙っていらっしゃるかという点を伺いたい。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点につきまして、われわれの方の専門語で言いますと、供用開始でございますが、私の方は工事施行の認可をいたしまして、それから供用開始という状態になるわけでありますが、供用開始につきましては、文化財の関係の了解を待ちまして行うべきものと考えておりましたので、その自動車道ができましてから、検査合格指令というものを出すわけでございますが、それは、昭和三十年の二月から十月までの八カ月間にわたって出しておりませんでした。その三十年の九月の二十六日に、委員会の事務局、宮内庁、建設省、運輸省の連絡会議におきまして、正式に供用開始の了解を取りつけまして、それからさらに、一カ月後の十月二十二日付をもちまして、初めて検査合格を指令いたしましたので、自動車は走っておると考えます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 ちょっとわからぬのですけれども、文化財保護委員会の許可がなければ現状変更ができない。現状変更の許可を文化財保護委員会はしていないのに、工事の施行の認可申請書に許可したというふうに承わったのですが、それだと、文化財保護委員会の認可ということを通り越して工事ができるのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点で、私の方といたしましては、認可をしたわけでございまして、それで、供用開始を押えておったわけでございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 工事施行の認可には、文化財保護委員会の許可が条件になっておるのに、文化財保護委員会がいまだ許可しておらぬのに、工事施行の許可をしたというのはどういうわけですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) それは、先ほどおわび申し上げましたように、その第一の認可と次の認可が四百メートルぐらいで、実質的に差がないということを考えまして、工事をやったものであろうと思っております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 いくら近くても、新しい道路には……、それじゃ、文化財保護委員会の規定による許可書を当然添える云々というようなこの条件は省かれるのですか、一番初めの御答弁とまるで違っておるのじゃないですか。それならば、すべて、文化財保護委員会の認可のあるなしにかかわらず、この営業免許はもちろんのこと、工事施行の認可も自分の方で単独でやるのだ、こういうふうに聞こえるのですが、どうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 初めに申し上げましたのは、この点につきましては、もう措置が終っておりまして、今後どうするかということで、私といたしましては、初めから今後につきましては文化財保護委員会の許可を確認してやるということを申し上げたわけでございまして、この点につきましては、おしかりを受けておりますように、すでに工事施行の認可が行われておりまして、私の方の法律の関係でございますと、あと残っておりますのは、これを事業に供するという段階になっております。それで、運輸省といたしましては、その供用開始、もう道路ができておったわけでございますから、その供用開始を八カ月にわたりまして押えておったわけでございますが、その後、事務局、宮内庁、建設省、運輸省というものが連絡会議を開きまして、それで、供用を開始していいという御了解をとりつけて、それから一月おきましたのちの十月二十二日付から、検査の合格を初めて出したということを申し上げておるわけでございます。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 その問題を解明するのには、私ちょっと、岡田事務局長にお聞きしたい。前第一回のときには、一応文化財保護委員会として同音心を与えられた。今度は、その場所と違って、約四百メートルばかり離れたところに新路線ができた。これに対しては認可を与えておらぬという、この間のお話でございます、今も与えていない。そうするというと、今度の四百メートルばかり、私たちは、正倉院から距離が離れた場所になったように思うのだが、前回のときには、あなたの方は文化財保護の立場から同意を与えても差しつかえないということであったのだが、新路線では認可が与えがたいという理由がはっきりしておるのかどうか。そうして、同意を与えられぬということであれは、問題はそれは、私は大へん重大になってくると思うのです。しかしながら、正倉院から遠くなっておって、先ほど山内自動車局長のお話では、前のときに同意をしておったのだから、今度はそれから四百メートルばかり遠くなったのだから、別段文化財保護委員会は前と違った立場ではなかろうということで、あっさり路線変更を建設省も同意した、自分たちも工事をやらしてしまった、この言っていらっしゃる。ところが、あなたの方は、今日認可しておらぬということで、問題が紛糾しておるわけです。認可しがたいような、前回と違った新しい路線では、どうしても文化財保護委員会は認可できないからしていらっしやらないのか、あるいは認可は、運輸省が了解しているように、してもいいんだけれども、事務手続でおくれているのか、その点をはっきりしていただきますししいうと、あとの議論がしやすいと思うのです。そこを一つ明らかにしていただきたい。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) この問題の当初に、関係省の間にいろいろ連絡不十分のあったことは、先ほどからいろいろお話のあった通りでありますが、その後におきまして、その路線の変更の分を文化財保健委員会が認可すべきかどうかということについて、いろいろ検討いたしたのでございますが、やはりそれにつきましては、まず第一に、正倉院の所管当局である宮内庁の意見が最も重要である。宮内庁の意見によりまして、変更の分を同意をいたしたり、それは重要な参考といたしたい、かように考えております。そこで、宮内庁にも再三連絡をいたし、宮内庁といたしましても、事は重大であるということで、いろいろと実情を調査されましたり、また研究の結果、大体において一定の条件をつけて、たとえば、その路線の変更の部分の少くとも半分くらいは舗装するとか、あるいはその変更の分に対しまして道路の散水をするならば、そういう条件をつけるならば、まずやむを得ないだろう。進んで賛成はしないが、事態がそういうことになれば、そういう厳重なる条件を付するならば、やむを得ないであろう。かようなことであったのであります。なお、運輸、建設省にも、たびたび書面あるいは口頭で両省の意見を求めておりましたところ、そのために相当の時日を要したことが、これが原因でございます。結局大体におきまして、私どもの考えは、だいぶ以前からでございますが、その変更の部分につきましては、もとの路線とほとんど現実的に違いはない。ただ、念のために関係省の意見も十分に聞く。また、私どもといたしましても、さらに慎重に研究したいということで、おくれておったのでございます。もう一つは、当初に許可いたしました路線につきまして、いろいろな条件がついておったのでありますが、その条件の履行の状況が必ずしもはかばかしくなかった。すなわち、会社がほんとうに誠心誠意その条件を履行するとういことであれば、これは私どもも安心できますが、必ずしも、条件は履行はしておるが、その点の履行ははかばかしくない。従って、会社の誠意をもう少し確かめる必要がある。  それからもう一つは、そのころからほこりの問題が相当やかましく諭ぜられるようになりまして、宮内庁でも、ずっと前から、三、四年前から、ほこりの研究や、正倉院の付近の環境を調査しておりましたが、この文化財委員会といたしても、なお念のために塵埃の研究をしようということでこの研究をやった。かようないろんな事情で、この路線変更の分につきましての処理がおくれておった。しかしながら、この前に申し上げました通り、私どもの考えといたしましては、路線変更の分は、わずかに数十メートル離れているだけのことだ。別に、本質的に前の路線と違いはない、また、正倉院に対する影響からいいましても、宮内庁自身も相当研究されましたけれども、一定の条件をつけるならば、認可されてもやむを得ない、また、関係省もそのような意見でありますので、ただいまのところでは、その路線変更を一定の条件づきでもってこれを許可いたして、この問題を一応解決したい。もちろん、この条件の履行につきましては、よほど厳重に監督しなければならない。また、関係省の協力も相当十分に得なきゃいかんということで、最近も、この両省と会議をいたしておるような事情であります。  大体そんなようなことになっております。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 ちょっと岡田君の説明で、私がちょっとおかしいと思うことは、少くとも一番初めのときには、宮内庁も塵埃の問題の研究をされ、正倉院に対するいろんな影響も十分考慮の上で同意を与えられたのだ、こう思うのです。それであれば、その状況は、今日まああなたの説明を聞いても、新路線でもほとんど影響は同じだということであれば、これは、新路線になったからということで、慎重に今度はいろんなものを研究して、同意をしぶっているということは、ちょっとわれわれにはふに落ちない。前と同じ条件であれば、前同意を与えておれば、やはり運輸省も、今度ちっとも違わないのだから、同じ条件で、同じまあいろいろな設備その他をやるということになれば、これは同意してくれるだろうと思うのも、私は常識的だと思う。前、同意をしておって、今度新しく、ちょっと離れたところができた、またあらためて、今度は塵埃の研究を始めるとかいうことは、これは、運輸省当局にも開かなきゃならぬけれども、宮内庁としても、前の自分たちの失策を、あとの路線変更を得たりかしこしとして、いろいろと文句をつけておる、こういう印象です。私は、許可しなきゃならぬというのじゃございませんよ。だけれども、前の場合にそれを同意をしておったらば、二番目の場合に、それと状況が違わなければ、もう少しすんなりと、会社が非常に不誠意であるということは、不誠意である点について十分監督をするように、運輸省なり建設省にも十分連絡をとられて、そうしてやはり、同意すべきものならばすみやかに同意されて——何だかこう、私たちが受ける印象では、あなたの方に二度目にあらかじめ事前協議をしてこなかったから、容易に同意はしてやらぬという、そういう手続上の問題でごねている、こういう印象の方が僕は強くなってきそうな心配をするのです。そこらあたりを、だいぶ問題もやかましくなってきているわけですから、なかなかこれは、どうしてもあなた方が同意できないものならば、ここではっきりされて、同意できないものならば、同意できないということをここではっきりされて、同意されなければ、これは運輸省や建設省が認可したことが間違いなんですから、これは、どんな事情があっても同意すべきものならばすみやかに同意をされて、条件を十分守らせるように私はなさるべきものと思うのです。その辺のことについての、まあ幸い河非委員長がおいでになっていらっしゃいますから、委員長から、この問題について、文化財保護委員会としてのこの問題に対しての最後的なお考えを聞きたいと思うのであります。

河井彌八文化財保護委員会委員長

○政府委員(河井彌八君) だんだん文化財保護のことにつきまして、非常な御心配のある御議論を伺いまして、ほんとうにありがとうございます。私は、初めからのいきさつは知りません。ただ書類により、また事務当局の説明を聞きまして、大体了解しておるのでありまするから、皆さん方が急激におただしになりましても、十分な説明はできないかもしれぬと思います。しかしながら、概括的に申しますと、この問題が二十八年の五月……満四年も延びて、まだ解決ができないということは、非常に遺憾に考えるのであります。できるだけ早く正しい——これは理想的に正しいかどうか知りませんが、とにかく実行し得べき結論を出しまして、そしてこの問題を片づけて、そして足らざるところは、またあとから、いろんな点において補っていくというようなことも考えるべきものではないかと考えております。  そこで今、前回もそうでありましたが、本日も、この所管官庁の間の連絡がはなはだ悪いという点、これは私も率直に遺憾に思います。結局建設省なり、運輸省なり、あるいは宮内庁なり、また、文化財委員会ももちろんでありますが、それぞれ権限を持っております。従って、その権限を実行する場合においての連絡が欠けておったということは、何としてもこれは、申しわけないことでありますが、事実であります。私は、そういうことにつきましては、少くとも文化財委員会に関する限りにおきましては、やはり文化財委員会の許可が優先すべきものでありまするから、そう考えておりますから、やはりそういう問題について、できるだけ関係官庁との連絡を緊密にして、しかも、急速にこれをやりたいというように考えております。  奈良県の道路の問題につきまして、だいぶいろいろな御批判を各方面から承わったのでありまするから、それ以来、各所管官庁の間の連絡というものが、それで安心することはできないのであります。たとえば、道路の建設の問題でありましても、路線の変更に関する今回の実例に見ましても、文化財委員会には何にも断わりなしに、まず建設省なり、運輸省なりの方にその申請を出すというような事実があるのであります。というようなことで、われわれの方もぼんやりしておったかもしれませんけれども、そうしてついに、その各自の独立の権限の結果、かようなそごを来たしておるんではないかというように考えるのでありまするから、どうかそういうことのないように、私は、これからも。と連絡を密にする、小くとも閣議においてこういうものをお取り計らいが間違いなくいくようにまでいたしたいというふうに私は考えておるのでございます。  それから、今の御質問の、新しい路線についてどうするのか。不許可にするのか、あるいは許可するのかというようなことをお尋ねいただいたのでありますが、これなどは、どうも私から言うと、ちょつと苦しいのでありまするけれども、やはりこれまでの連絡というようなことなどがうまくいっておりませんから、つい慎重を期する上におきまして、延び延びになったんじゃないかと、こういうふうに考えます。でありまするから、私は、ただいまも申しましたしように、どうか問題を一つはっきりといたしまして、間違ったところは直す。そして将来、これならばいいという、何といいますか、取扱いの道をここに確立いたしたいということを考えております。  それから、ただいま岡田局長から、この四百メートルの関係についてどうするかということの説明が若干出たわけでありますが、なお、私は申し上げます。この長い問題の解決は、結局文化財保護委員会といたしましては、関係の各官庁の間の協議をいたしまして、それが三月一日であります。そしてその協議の事項といたしましては、二月の二十六日に、これは昨年の九月十九日以降未決問題になっておったのでありますが、それは、文化財の審議会というものを開きまして、史跡部会を開きまして、二月二十六日に、こうやったならばよかろうという決定の答申を得ましたので、その答申に基きまして、これを関係の建設省、運輸省、宮内庁と文化財委員会との間に協議をいたしまして、それがよかろうということの結論を得ました。そして、委員会におきましては、ちょうど私、病気で寝ておりましたが、委員会はその翌日決定をいたしたのであります。その決定はどういうことかと申しますと、その申請にかかるところの、設計変更にかかる自動車道路は、ちょうど今四百メートルという説明があった個所ですをれは、その取りつけの部分、すなわち正倉院の北側の隅でありますが、そこから少くとも二百メートルから、できるだけ早くすみやかに完全な舖装をすることという条件。それからその舗装が完成するまでは完全な散水、水まきであります、散水をいたして、防塵、塵埃を防止する実をあげること。それから第三番目には、その新設の道路に、塵埃防止に役に立つ植樹等を行うこと。それから第四に、大へん心配になった点でありますが、設計変更にかかるこの自動車道路の坂りつけ部分、すなわち正倉院の東北部の下にある個所でありますが、そこに暗渠を新設した、その暗渠及び上流の排水溝の閉寒を防止する措置を講ずること。そういうことで、以上の諸条件の実施については、すべて県教育委員会の指示に従うべきことである。その他つけたりといたしまして、史跡保存事項については、県教育委員会の指定に従うことと、こういう条件が委員会を経まして決定いたしたのでございます。まだ私が病気等のため、また、こちらの委員会の八木先生あたりから、しばらく待てというような御意見もありましたが、発表といいますか、それぞれの関係者に通知はいたしておりません。しかし、それだけのことは、委員会といたしまして決定をいたしたのであります。  それで、長い間の問題をさかのぼって考えてみますというと、取扱い上ずいぶん遺憾なこともありましたけれども、しかし、とにかく今後においては、さようなことはないように、手続上万全を期したいということを私は考えております。  それから、この条件の許可の実行につきましても、これはいろいろまだ問題が起るであろうと思いまするけれども、それは、その問題それぞれにつきまして適当な方法を考えてみたいというふうに思うのであります。で、先に一たん許可をいたしまして、そしてそれが道路の敷地が、すなわち東大寺の北の谷、知足院というところの裏にある谷地でありますが、それは所有者が売買を取り消したために、新しく上の方に道路をきめて、今のだいぶ、許可があったとかないとかいうような問題で、御心配をかけましたあの通路でありますが、その道路と両方、前の売買を取り消されたるその路線との比較をいたしましても、これは、一番問題となりまするのは、正倉院の建物並びに正倉院の御物、宝物の保存というものに、どういう影響があるかということであります。これにつきましては、宮内庁におきましても、この塵埃とか、あるいは有毒な空気というようなものを、どうしてその害を免れさせるかというような問題について、鋭意研究しておられるのでありまして、その内容等につきましては、私ここに申す必要もありませんけれども、しかし、あの大切な宝物類の保管につきましては、今日、正倉院において行われておりまするのは、まず一番最上ではないかとわれわれは考えておるの、でございます。そして特にその中に納めてあるところのそれぞれの宝物の取扱いにつきましては、いろいろ研究の結果、まず有毒なガス、また塵埃というものを防ぎまして、そしてその害を免れるという方法といたしまして、やはりそれぞれの宝物を入れる、格納する入れもの、それから入れ方等の問題でもって、大体において、まず被害はないというような実情であるという今日までのデータによっての結論を得ておりまするので、これは私ども文化財保護委員会が、どうしろ、こうしろということを申すわけではございませんけれども、すでにそれにつきましては、宮内庁当局においてこれに気づかれまして、そしてそれを実行しておられるのであります。でありまするから、ただいまの決定をいたしましたことにつきましても、これでもってもう完全無欠であるということは、これはでまきないかもしれませんけれども、今日の現状におきましては、この程度のほかはないという結論に達しておるのでございます。  御物の保護に対しましてのことは、やはり今後も引き続いていかなければなりません。まず、校舎をどうするかという問題もあると思います。それからまた、その一つ一つの品物についての取扱いということも、綿密な研究ができるであろうと思いますが、それはわれわれが今直接にどうということはできませんが、そういうことのできることを考えております。  それから、もっと申しまするというと一体、東大寺の境内地を史跡として指定してありまするが、あの中にずいぶんだくさんの人が住んでおりますというようなことなども考えて、もっともっと抜本的な大きな計画から正倉院を守るというときがこなければならぬというように考えておりますが、これは私の何と言いますか、空想か何か知りませんが、夢であります。しかし私そういうことはほんとうに大切ではないかというように考えております。  ちょっと言い落しましたが、正倉院内のこの塵埃を防御する方法といたしましては、この間実際に見ましても、まだまだあの屋敷の、つまり道路沿いの方面に適当な木を植えるというようなことが、ほんとうに役に立つのではないかというようなことも考えておったのであります。  大体、本件につきまして大へん御心配をわずらわしましたけれども、これからどうやって行くのだというような具体的の事柄を十分には申すことができませんけれども、しかし、もっと事柄をすみやかに解決いたしまして、そうして適当な方法を立てて行くほかはないということで、ただいま説明を申し上げましたような条件でもって許可するということに、委員会は決定いたしたのでありまするから、まだそれは発令はいたしておりませんけれども、その御了解をいただきたいと思います。なお、この点につきましては、どうやったらいいかというようなこと、また、われわれの力の及ばない点につきましては、どうぞ十分な御忌たんのない御批判を仰ぎたい、かようにお願い申す次第であります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 最初、正倉院の御物の汚染問題から発展しまして、観光道路の許可の問題、その間の運輸省、建設省、また文化財保護委員会の連絡の悪かった問題等に発展をしたわけでありますが、私、先ほどの運輸省御当局の御答弁の、工事施行と文化財保護委員会との許可の関連の問題については、まだ納得はしませんが、ずっと本問題の方に話を移しまして、今の河井委員長のお話を承わりましても、前に許可されて、後に地主が土地の売却契約を解消したために、新未許可路線に変更したということについては、前にすでに許可しておるのだから、そことあまり違わぬところならいいじゃないかというような話で進んでおるようでありますけれども、前に許可時代に、手続上の上から言うても相当の私は欠陥があるのじゃないか。さらにもっと大きくこの問題を取り上げてみますときに、許可も何にもない土地に大きな四キロにわたる道路をこしらえてしまった。その既成事実に従って、運輸、建設当局もやむを得ずこれに免許を与えた、これに文化財保護委員会もまた引きずられて、だんだん許可せざるを得ないような立場になってきたというふうな事柄の経過のように思いますので、私自身といたしましては、法律上の措置とか、各官庁相互間の連絡が不備であったとかというような、手続上の問題でなしに、正倉院の御物をいかにして完全にこれを保護するかという、もっと大局的な立場に立って、この問題は文化財保護委員会としても御処理を得たい、こういうふうに実は考えるわけであります。少しこまかい問題になりますが、史跡の変更の許可書には、地主の、土地の所有者の承諾書が要るということが法律に書いてあります。ところが私が聞くところによれば、最初御許可になったいわゆる許可済み路線の手続の上において、地主が売却をがえんじないのを、会社が誓約書を入れてそれで許可されたということが、私の耳に入っておるのですが、それは事実ですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 現状変更の許可申請書には、現状を変更しようとする理由等を、詳細に資料をつけまして具申することになっておりますが、その際に、土地所有者との売買契約書を添付せしめることは、これは非常に望ましいことでございますが、必ずしも事務的に申しまして、さような手続を実はとっていないのでございます。これはおそらく運輸省、建設省もうちの方と同じことだと思いますが、しかしながら、この問題につきましては、特に当初から私ども念を入れまして、でき得る限りの資料をつけさせたいということで、たしか、はっきりただいま覚えておりませんが、会社が個人から土地を買いまして、そしてそれを裁判所に登記いたしますその登記書の写しをとっておる、これもしかし全部漏れなくとったとは申し上げられませんで、できるだけの資料を提出する意味で、できる限りとっております。それから当初の路線は、売買契約を解除されたためにその実現ができなかった、その売買契約の解除をいたしました書類の写しはとってございます。その具体的な事実の契約書の写し、あるいは契約書の全部をとってないことは、これは私ども非常に手続上手違いがございまして、十分でないと思っておりますが、できる限りの資料をつけさすということで、さような坂扱いをいたしておりまして問題を処理いたしたのであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今、許可申請書の添付書類をできるだけとっているというふうなお話でございますけれども、特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の現状変更等の許可申請書類等に関する規則、この規則の第二条の五に「許可申請者が所有者以外の者であるときは、所有者の承諾書」とある。これを添付することが必要事項になっていますが、大がいとっていることになっているというようなことでは、私はこの規則違反である。と申しますのは、その地主のうちでどうしても買収にがえんじなかった人が何人かある、名前を書いて、けさ、私のところへ手紙をよこしていましたが、それを文化財保護委員会では、会社が必ず買ってみせますという会社の念書をつけて許可したということは、これはおかしな私は許可だと思うのです。  それからもう一つ参考に申し上げたいのですが、土地売却の取り消し者があるという話なんですが、これは法隆寺の管長です。これはきょう文化財保護委員会からいただいた資料ですけれども、その土地売却契約の解除書は「其の後右の売却に依り正倉院の安泰に危険有之に就き識者の間にも憂慮せられ小生に於ても再考の必要を認め此の際右の売却を解約致すことが可然ことかと考へられ候問別途右契約書並びに受領手付金六千円を契約解除の法定に従ひ之を倍額金壱万弐千円とし御返却申上候問不悪御受領賜り皮候」云云、だから、これは普通の値段か何かのことで土地の人が解約したんじゃなくて、法隆寺の管長さんが、あれを売っては正倉院に悪影響がある、これは大へんだというので解約された、これが一つ、それからもう一つは、土地の地主のうちで、どうしても売らないというのを、会社の念書で、一体、文化財保護委員会が史跡の現状変史のことに許可を与えてしまう、その許可の既成事実に基いて、近いからこっちも許可するというようなやり方は、私はどうも納得がいかないのですが、これはどうですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) これは今お述べになりました規則にもありますところでございますから、所有者の承諾書を一々の場合に全部とって、その上で手続をいただけば、これはもう完全でございますが、非常に多くの所有者との関係があるような場合には、場合によりまして、まあ、それではその承諾書をつけるようにというような場合もあったかと存じます。ただいまの場合はさような例になるのでありますが、これは私どもといたしましては、ただいま反省いたしまして、やはり全部の所有者の承諾書を当初からとるべきである、かように考えておりますので、やはり十分な手続をやった上で契約をしたら承諾書をつけたいと考えております。ただ、従前の例をちょっと先ほど聞いてみましたところが、あまり詳細な証拠書類等を全部初めからとって参りますというと、こちらでもって、その計画が適当でないから、ほかに変えろといって指示いたします際に、申請者の方では、これだけの手続を全部終了したのであるから、もはや抜き差しならぬと、従ってどうしても自分たちの申請通りにしてもらいたいと、強硬にかかってこられる場合があるのでありますから、あまり完全に最終的な手続を申請者の方がとってしまわないうちに、やはりこちらの方がいろいろ指示する余地を与えた方がいいじゃないかというような意味もございます。従前は必ずしも全部かような措置をとっていなかったのであると、かように担当者が申しておりますが、しかしながら、それはやはり規則の上から申しましても、私は所有者の承諾書はとるべきものである、かように考えております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 これは何か公共の利害に関係があるのか、逆に言って、正倉院の御物を保護するために、ぜひこれは強制的にもその土地を買い上げて何かやらなくっちゃならぬ。たとえば防火壁を作るとか、あるいは洪水を防ぐとかいったようなために、これはどうにもならぬというならばわかりますけれども、今の話は逆なんですね。この道路ができたから、とにかく月に多いときは五千台の自動車が通る、年間三万台の自動車が通ってほこりが上る。多い少いにかかわらず、正倉院の御物を汚染させるだけの影響があると見なくちゃならぬ。それを規則を十分にやらずに、一営利会社のただ利益のために、文化財保護委員会ともあろうものが、書類をそろえないで、急いでこれを許可する、私はまるで話が逆じゃないかと思うのです。そうして、しかもこの既成事実に従って次の観光道路も作るから許可しょう。一体、文化財保護委員会の本来の立場からいって、無論文化財の中にも重要度がいろいろあるでしょうけれども“とにかく問題の相手は正倉院の御物なんですからね。私は何も急いでこれを許可しなければならぬという理由がどうしてもわからない。この肥鉄土というものが農業上必要であるというならば、御承知の通り奥の春日山の方からも県の道がついておるのですから、トラックを逆行させれば、何も正倉院の方へほこりを立てて走る必要は毛頭ない。私は現場を見てきて、今、河井委員長から何か知恵があればという話ですが、私は歩正倉院の御物という立場から考えてみれば、今度申請されている四百メートルの新路線なんかは許可を取り消して、法隆寺の館長じゃないけれども、許可を取り消して、はるかもっと北の方の川上部落と言いますか、あのあたりに道路をつけて、その間に、肥鉄土を出す必要があればトラックを逆行させて、奥山の方を通りますれば、正倉院に関係はない。またこの許可証にしたって、舗装はなるべく望ましい、しかしその年限は三年先の昭和三十四年の六月の三十日まで、にやってもらいたい。どうしてこんなゆうちょうなことを、言うのか、舗装は失業救済の通路だってやっているのだから、正倉院の周囲の道路だって、一刻も早く、舗装するのがいいのじゃないか、こう思います。あの道路にしても、公団道で、いろいろなものが通るのだが、もともと宮内庁の地面だったのだから、宮内庁に移管がえするということも考えられるお前の意見を素直に言えというならば、正倉院の周囲の道路を宮内庁に移管しろ、これが一つ、もう一つは、所管は建設省になるか、詳しいことは存じませんが、正倉院の周囲の道路は一刻も、すみやかに、国の費用をもって完全に舗装する。三年先になって、いや一日に人夫を一人使って手水をまくとか、なるべく早く完成するとか、そんな生ぬるいことを出言わないで、御物はこわれたり、よごれてしまったら、取り返しがつかないものですから、だからあの近所の道路を舗装することは何でもない。それがために国の許可権があるのだから、何百万円かかるか、あるいは何千万かかるか、それは知りませんが、今度の四百メートルの道路の起点から、あの川上部落と言いますか、あの方へ道を作るなら許可する、こういうことを会社にかりに言ってごらんなさい。そうすれば、会社の方は考えるかもしれない。そうして許可しない道路は、通ることは相ならぬ。これをほんとうに法の命ずるところによって峻厳に取締れば、ぜひ必要ならば、裏山を回ってもいいわけです、また正倉院の御物保護の立場から、新しく道路を作るのに、国の費用を出す値打ちがあるならば、会社に対して補助をするという手もあるし、横着者の既成事実に、運輸省にしても、建設省にしても、さらに文化財保護委員会にしても、それに引きずられて行くという、その情なさが私は気に入らない。それじゃそれに対する対策がないかと言えば、当局のお考え一つで、あんなものの改革くらいは私は何でもないと思う。それについて、どうも言葉は過ぎるかもしれませんが、河井委員長の御意見を伺います。

河井彌八文化財保護委員会委員長

○政府委員(河井彌八君) 有力な御意見、ありがたく拝聴いたしました。実はただいまお話しのような国宝的計画、正倉院の周囲に対する、御物等の安全に関する各種の方策を講ずるというようなことは、私は少くともそういうことが必要であるということも考えました。しかしながら、現状におきましては、遺憾ながら、それは何と言いますか、きわめて困難なことでありまするが、何とかして、そういう機運は作りたいということは考えておりましたので、先刻もちょっと、具体的なことは申し上げませんでしたが、そういうことに触れたつもりであります。私は、お話しになることはごもっともだと考えまするが、しかし観光道路の問題にしましても、たびたび不信を重ねたあの会社が、何と言いますか、申請いたしましたから、はなはだいろいろな、またさらに不都合なことを働くのじゃないかというような心配はあります。ありますが、しかし、あの春日山の森林道路、あれをさらに延長をして、そうしてこの問題となっておる観光路線に持ってくるというような場合も想像されるのであります。というようなことを考えまするならば、これまた時世と照らしまして、ある程度それは必要があるということも考えられる。でありまするから、やはりこの際はこの決定に従うはかないということを考えておるわけなんであります。一応お答えをいたします。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 建設省に伺いますが、この正倉院の近所の道路を、至急に何かの費目で舗装するということはなかなかめんどうなのですか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 正倉院周辺の道路は公園道でございますので、道路法上の道路になっておらぬそうでありますが、よく検討いたしまして、御趣旨に沿うように考えてみたいと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私、法律の関係はよくわかりませんが、あれをやるとすればどこが金を出して、どこが管理するのですか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 公園道は奈良県が所管いたしておるそうでございます。国が道路に金を出します場合には、道路法上の道路につきましては補助いたしますが、そういった公園道には補助しておらぬのが現状であります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 そうすると、国の費用を奈良県に補助して、奈良県をしてやらしめるということはできますか。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 道路法上の道路でありますと、奈良県に補助してやることがあるわけでございまするが、公園道は道路法上の道路になっておらぬわけであります。そこで、その公園道を、今後道路法上の道路にするかどうか、そういう問題を検討いたしたいと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今の道路を宮内庁に移管するということは、どうしたらできますか、ということが一つと、宮内庁に移管された場合に、宮内庁の方でやれるだけの予算がありますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 宮内庁の方に移管されるというのは、宮内庁の敷地にする、道路でないものにするということがございましょうが、これは交通上その他で、これが道路でなくなってもいいような措置を講じて、これを営内庁の方で管理した方がいいというふうになりますれば、現在は予算がありませんけれども、そのようなことになれば予算もいただけると思うのですけれども、これは理想論で、すぐできますかどうか、この点は疑問でありますけれども、そういう事情でありもす。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私が今申し上げた、新しい末許可線を通らずに、川上部落のもう一つ北の方へ道路をつけかえるというふうな構想を、この前、安部さんがいらしたときも、それに似たようなことをおっしゃったと聞いたのですが、そういうことを御研究になったことがありますか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 一番初めの会社側の案は、たしか東大寺のすぐ北側というのでありまして、これは史跡東大寺境内と言いますか、それに非常に影響がある。東大寺の建物の礎石等に影響があるというようなことで、それはもう絶対にやることはできないということで、柳生街道、ただいま申し上げました川上部落のことでありますが、そちらの方に抜けるようにしたらどうだろうかということを会社側に強く勧告したのであります。ところがその問題につきましては、前にもちょっと申し上げたと思いますが、県の教育委員会、それから県知側におきましても相当研究されたのでございますが、会社側との折衝もやったようでございますが、地形の関係が一つございます。一つは、観光の面からいって、ずっと裏の方に抜けてしまいますので、やはりどうも十分でないという点、それからもう一つは、非常に経費を要するので、会社側がこれを負担することは困難であるというような、いろいろなことから、これはせっかく私どもが勧告いたしたにかかわらず、実現はできないということで、ただいま問題になりました正倉院の北側を通るというような案に変ったのであります。これは県の教育委員会と県知事とでもっていろいろ研究をいたしまして、むしろ県側の案としてこの案を提示して参った。それにつきまして、私どもはいろいろ専門審議会等で慎重に検討いたし、なお宮内庁にも資料を差し上げて御相談申し上げた次第でございます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今おっしゃった柳生街道という方は、経費は幾らかかるのですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 幾らかというのはちょっとわかつておりません。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今のお話ですけれども、観光という面から言えば、今温泉宿ができているあの近所まで上れば見晴らしはきくし、必ずしも近くを通らなくても……。どうも会社側の便宜に全体が押されぎみだという気持がして……。委員長におかれても再検討をいただくことを望むことと、もう一つは、舗装の方は再検討をして、どんどん進行させるということを申し上げたいことが一つ、この会社側の三十四年六月云々というのをもっと早く促進させる方法はないのですか、いかがですか。

河井彌八文化財保護委員会委員長

○政府委員(河井彌八君) ちょっと聞きもらしまして相済みませんが、ただいまここで許可の条件に基いて実行に移す、許可するということにつきましては、どうも委員長として再考しろとおっしやいましても、それは取り計らいにくいと思います。さらにそのほかのことにつきましては、さっきも八木委員から遠大な御計画、御意見があり、私もまた何に関して多少の意見を持っておるのでありますが、やはり、もっと根本的な考えを実施したいつもりであるということを申すにとどめておきます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 舗装の年限を短縮するということは、これぐらいのことはできると思いますが、どうですか、もう三年先にならなくてもできそうなものですね。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 舖装は、当初に許可いたしました条件といたしましても、三年以内に正倉院の北側と西側の道路を舖装する、これは北側の方の一部はすでにもう一年半も前でございましたか、舗装いたしたのですが、北側の残った地区は昨年九月ごろでしたか、舖装いたしました。西側の方はまだ残っております、私どもといたしましては、西側の舗装はできるだけすみやかにということは、これは繰り返して申しております。もう一つは、この路線の変更の部分でございますが、路線の変更の部分は百四メートルでありまして、そのうちの北の方からの二百メートルは、これは今度許可いたします際の条件になるわけでございます。これは期限はございませんで、もう最短期限にこれを舗装する。これは宮内庁側の意見としては百五十メートルもあればということでございますが、私どもといたしましては、まず二百メートルは必要であろうということで、二百メートルということを申して許可いたしております。その方が急ぎますので、それをとにかく先にやらせまして、その次に西側の舖装をさせたい。これもでき得る限り奨励をいたしまして早くさせたい、かように考えております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私は四百メートルの許可をされることには賛成を、ようしないのですけれども、かりに許可する方の立場に立って四百メートルの舗装が終ったら許可する、それまでは通行してはならないという、こういう許可の形式はとれないのですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) それは法規上とれないことはございませんが、専門審議会並びに委員会といたしましては許可をいたしまして、そうしてすみやかに……。道路の建設は運輸建設両省の認可が必要でございますので、舗装につきましても両省の認可を受けて、すみやかに舖装するようにということで許可いたしております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今でも無許可でどんどん史跡の現状を破壊したり、言うことを実行しなかったりで、相手の会社に対して舗装が必要であるというならば、舗装をしたならば通行を許すという、それぐらいの厳重なことが言えないというのはおかしい、だれが考えてもおかしい。委員長いかがですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 私の方にも関連がございますので申し上げますが今の入口から二百メートル舗装する分につきましては、会社側から、三月五日付をもちまして舗装工事の申請が出たわけでございます、

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 話をもう一ぺん少しもとに戻しますが、文化財保護委員会の方で許可しておらぬのに、工事施行の許可をしたというのはどういうのですか、四百メートルの新線の……。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 新線につきましては、これは先ほど申し上げましたように、大体第一次の許可とそう違わないということでやったわけでありまして、この点は事務的に十分でないということは認めております。三月五日付をもちまして舗装工事の申請があったわけでございまして、まだ許可はいたしておりません。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 そこで、前に考えていたということを違わないから、それで許可した、今はあまりよくなかった、こういうことですが、逆に、許可があるまでは、たとえば一カ月でもそこを通つちやいかぬという通行禁止の処置はできないものですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 通行禁止の処置は現行法ではちょっと無理かと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 そうすると、文化財保護委員会の許可というものは、全然無意味じゃないでしょうか、

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) たとえばお話のありました二百メートルの舗装を早くしろということは、この点は三月五日付をもちまして、受け付けたのは陸運局に受け付けたわけでございまして、ただいま本省に参りましたので、至急にその審査をしたいと思いますが、私どもといたしましても、文化財保護委員会のこの件だけない、いろいろの御希望、条件というものがついておりますので、行政的にそういう点を会社に守らせるように、厳重に監督して参りたいと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私はその舗装の話は、行政権の講じやなくて、許可を必要とする路線の工事施行の許可を得ないでやってしまった、つまり法律違反の行為に対して、それを禁止するということができないという点がどうも私にはわからない。そうすると、既成事実で何でも先にやってしまえば、法律はあとからついてくるのだ、そんなものじゃないと思う。だから条件がそろうまで使っちゃいけない、あすこを通らなくたってどうということはないのですから、許可するまで通っちゃいけないということくらいのことは何でもない話なんですが、それができないのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 運輸省といたしまして免許をいたしてありますために、現在の法令上、一般通行を許可しておりますので、それをとめるということは、ちょっと困難ではないかと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 一番最初の話なんですが、この免許には工事施行というものが条件付である、こういう工事施行に関する文化財保護委員会の許可が条件付である、こういう話に戻れば、その条件が満たされなければ、許可は取り消さなくても、停止するということは当然できると思うのですね。それができなければ、条件というものが全然あってもなくてもいいというようなことになりますが、どうですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点は繰り返しおわび申し上げておりますが、四百メートル程度のものであり、実質上変りはないということを運輸省におきまして認定いたしまして、一応条件を満たされたものといたしまして、工事施行の認可をいたしたわけでございます、それをまた取り消すということも、なかなか事実問題として困難じゃないかと思います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 認可をした条件があとで欠格、つまり欠けるところがあるということがわかっても、一ぺん許可したらそれは事実問題として、事実問題として、ということは私はわからないのだが、許可を取り消すことができないのだ、それは一体法を守る立場からいってどうなんですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) もうしばしば同じようなことを繰り返すようで申しわけないと思いますが、大体、第一次の許可をいたしました後、会社がいろいろの理由で、その最初の許可のあったようなルートをとれないというようなことで、四百メートルに変更をして参ったわけでございます。それで、正式の御連絡ではないのでございますが、事務的にある程度下部では、委員会の事務当局の御意見も聞き、そうこれは第一次と変らないという認定のもとに、この第二次のものも条件が満されたものと判断いたしまして、その後の手続をやったのでありまして、一応私の方の関係の法令の手続は終っておりますために、こういう事態になったわけでございます、それで私どもといたしましては、その後、ただいまいろいろ河井委員長からお話しのありましたような条件を直接にお聞きいたしておりますので、その条件を満たすように会社側を今指導し、早く出させて、それで舖装も早くやれということを言っておりますので、三月の五日に出したような書類になっておるわけであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 文化財保養委員会が許可をまだしていないのに、許可いたしたと同じように、どんどん営業しているということを差しとめるということができないという御説明に、私納得できませんが、それを通行を禁止する、あるいは車馬の通行だけを禁止する、徒歩はよろしいということを、一応一ぺん許可すれば取り消しができないかどうかということを、さらに運輸当局でも御検討願うということをお願いしたい。それから文化財保護委員会の方は、これは舗装が完全に終るまでは許可しない、鋪装が完全に終れば許可する、四百メートルの観光道路、私は反対ですけれども、そこまで待つことができない理由をもう一ぺん伺っておきたい。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) 許可いたします場合に、これこれの条件をつけて、条件づきでもって許可するという場合に、その条件の履行を先にいたしまして、それから許可をするというのは行政上例がない、かような理由をもちまして、これは第一と同じように条件づき許可でございますから、条件を厳重に指示して、そうしてその条件の履行をさせる。もしその条件を満足に履行しない場合には、法の定むるところの措置もこれはとり得ないことはないわけでありますから、先に条件を履行さしておいて、あとから許可をするということは例がないのであります。一般の例に従って今回の措置にしたわけであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今までもこの会社は、土を掘ったあとに芝を植えるとか、植木を植えるとか言っていて、ちっともやってない。そういう不信な相手に、舖装しなければほこりが立って、正倉院の御物が汚れるのですから、何も形式ばったやかましいことでなくて、お前の方で許可を得たければ舖装して許可願を出してこい、そうすれば考えてやる、何でもない話だと思うのです。行政上の例がないとか言われるけれども、舖装しなければ、ほこりが立つのですから、舗装しなければいかぬということは、文化財の専門の方でも言っておるし、言っていることが条件になる、それが必要がなければ何にも条件にならない。条件が満たされなければ、車が通らないならいいけれども、四月から月に五千台も通るというのです。私は路線を変えてしまえば一番いいと思いますけれども、かりに一歩譲っても、条件を履行しない相手に向って、なるべくすみやかにこれをやるべし。文化財保護の立場に立っているものが、そんな弱いことを言ってはよくないと思う、だから舖装してくるならば許可しよう、考えてやろう、それまではぺンディングにする、これは何でもない話だと思うのですが、先例がないから、といってそのくらいのこともできませんか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) この許可申請書は、運輸、建設省に出すのでありまして、その際に、何日から始めて、どういう設計でもって、経費は幾らで、これをいつまでに終るというような詳細なことを書きまして、書類を提出して運輸、建設両者の認可を得るのであります。そうして工事が始まるわけでありますから、文化財保護委員会と運輸、建設省の共同責任をもちまして、この条件を履行させることは必ずできると確信いたしております、

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 山内局長にお伺いしたいのですが、まず一番初めに、免許、それから工事施行の認可ということになりますね。それから自動車運転の許可というのは、別の手続は要らないのですか、工事施行の認可と一緒に、体として自動車の運転は許可されることになるのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 初めに免許がございまして、それから工事施行の認可がございまして、それで道路ができますと、その竣工検査をいたしまして、そのあとで供用開始の許可をします。供用開始と言いますのは、自動車が通ってもいいという供用開始の許可をします。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 道路の使用ということの中には、歩行の許可もある、歩行してもいいということもあるだろうし、自動車の運転もいいということもあるだろうと思います。自動車の運転というものも当然許されるということになるのですか、工事が完成すれば。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 一般自動車道と申しますのは、自動車だけが走る道路を作るものでございまして、でございますので、当然供川開始がありますと、自動車が走るということになるわけであります。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 そうすると、もう即刻、さらに願書は出されないで、当然そうなってくる、当然できるのですね。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) さようでございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君  そうすると、現在のところ、許可の条件は満たされているという実情になっているわけなんですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) その点につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、道路ができましたのは、もり三十年二月にできているわけです。ただその間、まだいろいろただいま御審議をいただいておりますような問題がございますので、できまして、普通の状態であれば二月に供川開始の許可ができる状態でございましたが、運輸省におきましては、供用開始の許可をすることを十月までずっと待って参ったわけでございます、それでその間、三十年の九月に各省集まりまして、自動車を動かせるかどうかという会議を附きまして、その結果、その会議でいいだろうということで、さらにそれから一カ月あとの三十年の十月二十二日付で検査の合格を指令したという経過になっております、

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 そうすると、願人の方から申しますというと、お願いして許可になっている、その許された条件は自分の方としては満たしているのだから、この際許可を取り消されるというようなことは不当だと、こういうようなことが主張ができるというふうに、法律的に行くとそうなるのですか。

山内公猷運輸省自動車局長

○政府委員(山内公猷君) 申請者から言えば一応そういうことにもなりますが、行政の実態から言いますと、申請者にも落度が非常にあったわけでございまして、その点、われわれは申請者に、もっと誠意をもっていろいろなものをやらなければいけないということを強く今要請をしておりまして、その結果、先ほど申し上げましたように、三月の一日に文化財の保護委員会にいろいろな問題を御相談申し上げまして、舖装の問題とか、あるいは植樹の問題とか、われわれも要請を承わりまして、われわれの力も強くそれを業者に要請をいたしまして、二月一日付で、それでは緊急の要請である二百メートルの舖装をしますと、初めは陸運局に参っておるわけでございまして、今、早急にその他の条件を満たせるよりにやつて行きたいということでございますとともに、建設省ともども、文化財保護委員会の付せられました条件を完全に満たすよりに、厳重に監督をして参ろうということを関係各省了解し、そのようにやっているわけでございます。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 八木委員からいろいろ舖装の問題につきましてお尋ねがあり、御意見もあったようでありますが、三十四年三月ということを期限として切られたその根拠はどこにあるのでございますか、費用があまり一ぺんにかかりすぎちや困るとか、業者が金を出しきれないとか、そんな理由でもあるのですか。急ぐにこしたことはないと思うのです、普通なら。非常に間が長いような気持が実は私もするのです、それをそんなに長くお切りになった根拠はどこにあるのでしょうか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) それはおそらく公園道でございます。正倉院の北側と西側にあります。公園道でありまして、いわゆる公道になりますので、公道に舗装の条件を個人につけるということは非常に酷なことではないかという議論があったのでございますが、しかしながら、これはさような条件でもつけて、そして許可する。そして塵を防ぐということのために、公道であるが、会社には非常に酷ではあるけれども舗装させる。そのかわり、これはいろいろ会社の経営状態等もございましょうし、三年の期限によって、その間にこれを舗装して行く、こういうような理由ではないかと思います。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 どうも私の察しでは、会社の経営状態等から顧みて、なかなかそれでは、やり切れないということがもとじゃなかったのかというような感じがするのです。それだとすると、あまり遠慮をしすぎるのじゃないか、こういう気持がするのですが、そう何里という道のりでもありませんし、ちょっとのことなんです。それを三年も余裕をおく、しかも今日まで不当な行為をしている業者に対して、そんなに情けをかけないでもいいのじゃないか、もう少しはっきりされていいのじゃないかという気持を私は深くするわけですが、もう少し何とかはっきり……、会社の経営の状態はどうなんですか、それで私はわからないのですけれども、土地を採掘して運搬するというのが会社本来の仕事であったのじゃないかしらんと思うのです。それがなかなかうまくいかないので、観光道路ということに乗りかえたような疑いはないか、こういう気持すら私はするのです。そうすると、経営状態があよりうまくないとすれば、期間をあまり短縮しても、結局できないことになりはしないかという配慮が払われるということもあるわけなんです。そうであるけれども、しかし今までやりかけたことだから、やはりこれをとめることができないというならば、できるだけ早くしなければならない、つまり正倉院に被害のある時期をなるべく短縮しなければならない。しかし、どうしても会社に金を出す力がないならば、大体運輸省、建設省もそうですが、文化財の今日までのおとりになった態度についても欠陥があったと見なければなりません、そうすると、その点は一部政府の方でも負わなければならないから、やむを得ないならば、政府の方でも急ぎ方途を講ずる。まあ費用の関係等からいたしまして、そういうことまでお考えになった方がいいのじゃないか。ただ会社が経営が相当にできるのに、政府の方で先にそれを国費を使ってしまうということになったら、いよいよ甘やかしてしまうということになって、はなはだ好ましくないことになりますから、それは私はよくないことだと思っておりますけれども、そういう点がまだはっきりしないように私は思うのですが、大体そういう不当な業者に対しては、うんと制裁を加えなければなならいはずのものだと思うのです。同情の余地がないように私は思うのです。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) お話はまことにごもっともでございまして、当初の条件を変更いたして、ずっと前につけました条件を変更をあとからするということは、これは前回にもお話がございましたが、やはりこれは無理だ、しかしながら、行政的に、これは指導によりましてお話の趣旨の通りできるだけすみやかに、期限はございますけれども、期限以内に早くさせるということは、行政の指導によりましてできますと思いますので、御趣旨のような気持で今後やって行きたい、かように考えております。

竹下豐次緑風会

○竹下豐次君 この前の会合のときに、私は条件をつけて許可した、その許可がまあ満たされた場合、なおかつそれではまだ足りなかったのだということがあとで発見された場合に、さらに条件を追加して命令することができるかということの質問をいたしましたところが、局長のお答えでは、それはできると思うというお答えであったのであります。その点は私は法律的に考えて、そういうことになるというと、被許可者の方は、どこまで言うことをきいていいのか不安をいだくだろうから、そこまでの条件をさらに追加することができますか、御研究を願います。こういってお別れをしたわけです。それが頭にありましたので、先ほど山内局長さんにも、条件を満たされたと彼らが思っておる場合に取り消すというようなことができるのか、向うで異議を申し立てる心配があるのじゃないへということを実はお尋ねしたわけであります。もしこの前の局長のような御答弁のようでありましたならば、一度許可はしておるのだけれども、どうもやはりその後よく研究してみたところが、はなはだこれは困る。それだからもうちょっと急げということに、新たな条件を加えてやるということが許されるのじゃないかと思うのです。その点が実際どうなんですか、法律的に見てそういうことができるものかできないものか、もう一ぺん一つお尋ねいたします、

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○政府委員(岡田孝平君) この前のことを少し訂正いたしまして、法律的に見ましては、条件の追加をすることはこれは困難だと思います。しかしながら、当初の許可条件のときに、すべて教育委員会の指示を受けることという旬括的な字句の条件がございましたので、その包括的な条件の教育委員会の指示ということで期限を短縮して、できるだけ早くやるようにというようなことは、これは私はできる、条件の変更とか、追加という意味ではできませんけれども、教育委員会の指示ということで実際上これはなし得る、かように考えております。

秋山長造日本社会党

○理事(秋山長造君) 他に御発言ございませんか。……他に御発言がなければ、本日の委員会はこれにて散会いたします。    午後四時五十九分散会

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