逓信委員会 第2号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/02/07
会議録
○委員長(剱木亨弘君) ただいまより委員会を開きます。 まず、委員長及び理事打合会の結果につきまして御報告いたします。 本委員会は、毎週木曜日を開会予定日とすることに決定いたしました。しかしながら法案が提出された場合その他必要なときは、協議の上、随時開会をする予定であります。御了承願います。 次に、理事の辞任についてお諮りいにします。先般理事松平勇雄君が法務政務次官になられましたので理事辞任の申し出があります。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないと認めさよう決定いたします。 次に、理事補欠互選を行いたいと思いますが、互選は、前例により委員長において指名することに御異議ございませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないと認め、私より、最上英子君を理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(剱木亨弘君) 次に郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。 まず、電電公社の事業計画の概要にきまして、電電公社の総裁より御説明を願います。
○説明員(梶井剛君) それでは私から、日本電信電話公社の本年度事業概況並びに二十工年度予算案につきまして御説明を申し上げます。 御案内の通り、本年度は電信電話設備拡充五カ年計画の第四年度に当りますので、まず、建設工事の進捗状況について申し上げますと、本年度の建設予算は、当初予算五百五十五億円余、前年度からの繰越額四十五億円余、及び予算総則第二十二条による五十一億円余を合計いたしまして総額六百五十一億円余でありますが、これに対する十二月末の支出済額は四百十五億円余でありまして、比率は六三・八%となっております。おもな工事についてその進捗状況を見ますと、サービス工程につきましては、加入電話十八万五千、公衆電話一万の増設計画に対し十一月末の完成数は、それぞれ十五万二千余及び六千余となっており、市外回線につきましては四十五万キロ余の増設計画に対し、十二月末までに四十一万キロ余を建設いたしました。 次に、基礎工程についてみますと、電話局につきましては、七十七局の新設を計画し、そのうち二十一局のサービス開始局を予定しましたが、十二月末までに十三局がサービスを開始しております。市外線路の新設につきましては、昨年九月末に仙台・札幌間のマイクロウエーブが開通し、これをもって本邦を縦断するマイクロウエーブ幹線ルートが完成しましたが、十一月末には東京・横浜間、及び東京・高崎間の同軸ケーブルも開通し、その他ローカルのケーブル工事も予定通りの進捗を見ております。 町村合併に伴う電話サービスの改善につきましては、予算額十四億円をもって電話局の統合、子局九十七局、市外線路の新増設約一万二千キロの工程を計画しましたが、昨年十月末で約三〇%の進行状況であります。無電話部落対策として予算額四億円をもって四百余の部落に公衆電話の準備を計画しましたが十月末で約六〇%の進捗を見ております。従いまして十一月末における加入電話の数は二百三十五万五千余、公衆電話の数は四万九千余となり、自動電話の占める比率は約五一%になって参りました。しかしながら市内通話の完了率は、十大都市についてみますと、旭話度数の激増のため六三・五%と目標の水準をやや下回る状況であります。市外回線は二百九十一万キロ余なり、全回線の三七・二%が即時化されました。電報について申しますと、配達されるまでの時間も、普通電報で五十五分、至急電報で四十七分に改善され、間違いの比率も、一般電報で一万字当り一二・五字、照校電報で三・三宇となっております。 なお、経済界の好況によりまして電信電話ともに業務量が予定以上に増加し収入状況も順調であります。 さて、三十二年度予算案について御説明をいたしますと、電信電話設備拡充五カ年計画の最終年度に当りますので、その主要計画工程の完遂を期しますとともに、農山漁村における電話の普及にも重点を置き、前年度に引き続き電信電話サービスの向上と経営の合理化をはかることといたしました。 損益勘定について申しますと、最近における経済界の好調が来年度も持続するものとして、昨年四月から十月までの収入実績に基き収入を見積りました。これによりますと、電信収入九十億円余、電話収入千三百三十三億円余、受託業務収入十七億円余、雑収入三十一億円余、合計千四百七十三億円余となり、三十一年度予算に比べ百七十九億円余の増加となります。支出について申しますと、給与その他諸費は四百八十六億円余でありまして、三十六億円余の増加となりますか、施設の自動化等の合理化により、新規増員を約三千五百名にとどめました結果、支出において占める人件費の比率は、三十一年度三八・八%に比して三八・〇%となり〇・八%の減となっております。なお、各勘定を合計しました給与総額は五百七億円余でありまして三十一年度に比し二十九億円の増加となっております。 営業、保守等に要する物件費は四百四十一億円余で、三十一年度に比べ五十五億円余の増加となっておりますが、その中のおもなものについて申し上げますと、業務委託費の増加二十億円余、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律による納付金の増加十二億円余、業務量の増加に伴う営業保守費の増加十三億円余等であります。 利子及び債務取扱費は七十八億円余、減価償却費は二百五十八億円で、三十一年度に比べ、それぞれ五億円余及び二十九億円の増加となっております。 以上の結果、収支差出額は百九十四億円余となり、これより債務償還分三十九億円余を差し引いた百五十五億円余を建設勘定に繰り入れることになります。 次に、建設勘定でありますが、公募債券九十五億円、受益者引受け債券五十四億円余、電話設備負担金四十三億円余、装置料等の設備負担金十一億円余、資産充当十五億円、減価償却引当金二百五十八億円、これに前に申し述べました損益勘定よりの繰入金百五十五億円余を合計しまして、建設資金は六百三十二億円余となり、三十一年度当初予算に比べ七十七億円余の増加となっております。 さて建設工事の工程について申し上げますと、まず、サービス工程でありますが、一般加入電話は三十二年度においてなお六十一万の需要がありますので、十八万七千余の増設を行うものとし、公衆電話は約一万二千を建設いたします。市外回線の増設は四十七万一千キロ余でありまして東京・札幌間、東京・長野間、福岡・熊本間等の市外通話の即時化を行いますとともに、大都市と近郊都市司の市外通話の即時化及び自動化を大幅に実施いたします。 次に、基礎工程でありますが、三十一年度末において設備が行き詰まって電話の増設ができない局は二百九十二局に達しておりますので、この窮状を打開するとともに、市外電話の自動即時化に対応いたしますため、百三十局の新電話局の建設を行いまして、このうちサービス開始に至る局は六十七局と予定しております。市外電話施設につきましては、同軸ケーブル及び無装荷ケーブルを七区間建設するとともに、マイクロルートを東阪、阪福間に増設を行いますほか、大阪・金沢間ほか四区間にサービスを開始し、更に札幌・旭川間外七区間のルートに着工して飛躍的に市外電話回線の増設及びテレビ中継の拡充を実施いたします。なお、電報の中継機械化は五局実施いたしますが、今までの実施局と合わせ三十二年度末において中継機械化のサービス実施局は十五局となる予定であります。 町村合併に伴う電話の整備計画について申しますと、町村合併促進法の終期である昨年九月末において同一市町村内に二つ以上の電話局のある市町村数は二千百余であり、ここに設置されている交換局数は六千六百余局、子局となる局の加入者数は十八万余となつおります。これに対する整備方針としましては、局間距離六キロ以内のものは交換局の合併を行なって市内通話サービスとし、六キロ以上のものは市外回線の増設を行なって通話サービスを向上することといたしております。右の方針に基きましてすでに三十年度において五億円、三十一年度において十四億円をもって鋭意実施中でありますが、三十二年度におきましては、新市町村建設促進法の趣旨に従い二十億円をもって、特に市外通話サービスの改善に重点を置き、市外回線増設約一万四千キロ、子局二百三十局の合併を計画しております。 次に、農山漁村に対する電話普及特別対策でありますが、全国で電話の全然ない部落は三十年十月において一万二千余あり、また電話のきわめて少い部落は一万三千余あります。これらの部落に対しまして、三十一年度におきましては、四億円をもって四百余の公衆電話を架設することといたしておりますが、三十二年度からは六カ年計画により総額百五十億円でこれらの僻地の電話普及をはかることといたしまして、さしあたり三十二年度は十五億円をもって三千の公衆電話と約二千加入の共同電話の新設を計画しております。 以上をもちまして三十二年度予算案の説明を終りますが、二十八年度から始まりました五カ年計画は、三十二年度予算をもって一応完結いたしますので、その当初計画とその実績の見込みとの比較を申し上げますと、サービス工程におきましては、加入電話は七十万に対し約百万、公衆電話は約一万六千に対し約四万二千、市外回線増は約百二十六万キロに対し約百九十六万キロと、いずれも計画数を相当上回る成果が期待されます。基礎工程におきましても、電話局建設百四十二局に対し百六十九局、長距離ケーブル十二区間に対し二十三区間、マイクロ施設三区間に対し十五区間等、計画を上回るものが多いのでありますが、市外局建設九局に対し五局、電報中継機械化二十七局に対し十二局と予定まで行かないものもあります。しかし概観しましておおむね順調な経過をたどっていると認められるのでありまして、この成果につきましては予算案、関係諸法案その他各般の事項にわたり熱心な御審議をいただきました本委員会初め国会、政府当局その他関係各界の方々の絶大な御支援のたまものと存じ、この機会に厚くお礼を申し上げます。しかしながらこの正方年計画の成果をもっていたしましても、これを外国の電話普及並びにサービスの程度に比較いたしますと、はるかに低位にあるばかりでなく急速に増大しております電信電話の需要と、わが国経済力の発展をあわせ考えますならば、電信電話の建設はなお不十分であり、引き続き第二次五カ年計画の実施はどうしても必要かと存ぜられます。 公社におきましては、かねてより第二次五カ年計画の策定に着手しておりまして、目下最終案の検討を重ねておるところでありますが、成案を得ましたならば、すみやかに本委員会に御説明をいたしたいと存じます。 以上で私の説明を終ります。
○委員長(剱木亨弘君) 次に、郵政省の昭和三十二年度予算につきまして、郵政大臣より御説明願います。
○国務大臣(平井太郎君) 本日は当委員会に初めて出席させていただきましたので、この機会に当面の課題等につきまして、概略御説明申し上げまして、御参考に供したいと存じます。 まず、郵便事業について申し上げますと、社会生活の安定と経済活動の活発化に伴い、事業の運営は、ここ数年来順調な歩みを続けております。 本年度の十二月末日までの実績を見ますと、取扱い物数は約三十三億一千万通で、昨年同期に比べて約八・四%の増加を示しており、従いまして収入の面におきましても、おおむね順調な歩みをたどっております。 このたびの年末首における業務につきましては、一般に取扱い物数が約一割増加いたし、戦前の最高をこえる状況でありました。これが対策につきましては、かねてから万全の措置を整えておったのでありますが、全逓信従業員組合との話し合いが意外に長引きましたことが影響して、年末首における郵便業務運行の面で各所に支障を来たし、小包郵便物の滞留や年賀郵便の元旦配達がうまく参らなかったことは、まことに遺憾に存じております。 なお、小包郵便約定につきまして、アメリカ・イギリス及びマラヤ間との各約定は、締結以来相当の年月を経過いたし、現状に適しない点もありますので、これを改締するよう目下商議中であります。 また、ビルマ、セイロン、フィリピン及び南アフリカ連邦各国との間には、いまだ小包郵便交換に関する約定がなく、種々不便がありますので、これを締結するよう目下商議中であります。特にビルマとの約定は、協議の成立が確認され、一方、フィリピンとの約定につきましても、両国間の意見がほほ一致する等交渉は進捗いたしております。 次に、郵便貯金について申し上げますと、本年度の郵便貯金の増勢は順調でありまして、各月とも前年同期の実績を相当上回る増進ぶりを示し、去る一月十四日に本年度目標額九百九十億円を達成し、一月末日現在の増加高は千百六十六億円で、本年度目標額九百九十億円の二八%に達し、前年同期の実績に比べ四五%の増率となっております。また、貯金現在高は、昨三十一年十二月十八日に六千億円の関門を突破し、一月末日現在においては六千四百二十九億円余を算する現況であります。 現在までのところでは、このように順調な増勢を見せておりますが、例年二月、三月は進入学、営農、納税等各種の季節的な資金需要期に当り、郵便貯金は相当の減退傾向を示しておりますので、年度の終りまでなお一そうの努力を要するものと思われるのであります。 昨年度に比し、本年度のこのような好調の要因といたしましては、種々考えられるのでありますが、要するに最近の経済動向の好転等が大きく反映しているものと思われるのであります。 昭和三十二年度の郵便貯金増加目標額につきましては、本年度の郵便貯金増加見込み及び明年度の個人貯蓄増加見込み並びに財政投融資計画面からの要請あるいは事業経営上の必要性、また、明年度の一般経済事情の見通し等、諸般の情勢を慎重に考慮し、一千百五十億円と策定いたしております。 なお、明年度の郵便貯金増強方策といたしましては、国民一般に健全な貯蓄思想を普及することによりまして、国民経済生活の安定と福祉の増進をはかるため、積極的に新規貯蓄層の開拓をはかりたいと思っております。 次に、簡易生命保険及び郵便年金について申し上げますと、両事業とも、おおむね順調な歩みをたどっております。なお、昨年十二月末日現在における簡易生命保険および郵便年金積立金の運用状況を申し上げますと、地方公共団体に対する貸付は、昭和三十一年度予定額三百九十億円のうち、自治庁において起債承認になりました二百九十七億円に対し、その四〇%に当る百二十億円を起債前貸しとして融通をいたし、契約者貸付は予定額七十億円のうち、その四九%に当る三十四億円を融通いたしました。 政府関係機関貸付は、住宅金融公庫予定額六十億円の三三%に当る二十億円、日本住宅公団予定額四十一億円の六一%に当る二十五億円及び農林漁業金融公庫予定額五十五億円の一八%に当る十億円をそれぞれ融通いたしました。 以上を合計いたしますと、本年度運用総額六百三十四億円の三三%に当る三百九億円の実績でございます。 また、余裕資金をもちまして、地方公共団体に対する短期資金を延べ六百九十五億円を融通いたし、十二月末百の融通残高は二百十七億円となっております。このほか僅少ではございますが、災害つなぎ資金といたしまして、四千九百万円を融通いたしました。 次に、現在連合国軍に接収されております庁舎の返還問題につきましては、従来ともその早期実現に努力いたして参ったのでありますが、前国会の当委員会におきまして、これに関する御決議をいただきますとともに格段の御配慮を賜わりましたおかげをもちまして、旧名古屋逓信局庁舎につきましては、昨年十二月五日、日米合同委員会施設特別委員会米側代表から同特別委員会あてに、不測の事態が発生しない限り、おそくとも本年十一月末日までに返還する旨の公文書が提出されました。 これによりまして、やや明るい見通しを持つことができるようになったのでありますがなお、できる限り早期に返還されるよう引き続き努力いたしたいと考えておりますので、今後とも御支援をいただきますようお礼を兼ねてお願い申し上げます。 次に、労働問題について申し上げますと、全逓信従業員組合は、昨年の春季闘争時の調停案第一項の確定、すなわち賃金引上げ、年末手当二ヵ月分の獲得その他八項目にわたる闘争目標を掲げて、昨年の年末闘争を行なったのであります。 全逓信従業員組合がこのように多くの闘争目標を掲げて闘争を組織したために、その闘争は十一月十日から十二月二十一日までの四十一日間の長期にわたり、官公労の他組合が解決を見た後も、ひとり全逓信従業員組合のみが闘争を行うという状況に相なったわけであります。 しかして、全逓信従業員組合は、その全期間、定時退庁戦術を行うとともに、その間、現業二割、非現業二割五分のB号休暇戦術等を行い、数十回に及ぶ当局との団体交渉を重ねましたが、容易に妥結に至らず、ついに十二月十九、二十日の両目、現業三割三分のA号休暇戦術という、かつてない強力な戦術をも行うに至ったのであります。 このように長期にわたって熾烈な闘争を行なったため、この闘争戦術に参加し、賃金を控除された組合員は七万五千余名、減額された俸給は五千余万円に上ったのでありますが、この数は例年行われて参りました闘争の規模の約十倍に相当するものであります。 以上のように全逓信従業員組合が長期、かつ、強大な戦術をもって闘争を行い、これがまた、当省にとっては年賀郵便の取扱い、年末小包郵便物の輻湊という業務の最繁忙時に際会をし、あまつさえ十二月十九、二十日の両日最高度の戦術が東京中央郵便局を初めとする全国の主要郵便局において行われたため、全国的にかなりの郵便物の遅延が生じ、所によっては相当膨大な滞貨を生じたのであります。これがため、一部地域につきまして、小包郵便物の引受け制限を行う等、非常措置をとらざるを得なかったのであります。しかし、闘争終了後は、職員も積極的に排送に努力いたしましたが、年賀郵便につきましては、若干遅延いたしました向きもありましたことはまことに遺憾な次第であります。 当省といたしましては、今次闘争の状況並びに業務阻害の実情等に照らし、違法行為者に対してその責任を追及する方針をもって臨み、一月二十三日付をもって六千十四名に及ぶ処分発令を行なった次第であります。 なお、今次闘争の経験にかんがみ、当省といたしましては、再びこのような不祥事態を生ぜしめないよう万全の努力をいたしますとともに、組合に対しても自重を要望し、健全な労働運動員の発展を期待いたしている次第であります。 次に、郵政監察関係について御説明申し上げますと、郵政関係の犯罪は前年度以来わずかながら減少の傾向を示しておりますが、むしろ横ばいの状況にありますので、本年度の監察実施方針といたしましては、防犯に重点を置き、これが目的達成のために、考査実施率の向上、すなわちできるだけ多くの局所について考査を実施すること及び特定局における管理面の指導を強化することを二大項目として実施いたし、なお、一そう努力を払い、所期の目的を達成するよう心がけている次第であります。 次に、昭和三十二年度の郵政省所管予算案について説明申し上げます。まず郵政中業特別会計予算について申し上げますと、この会計の予算総額は千四百十四億一千万円でありまして、その歳出予算の内訳を申し上げますと、郵政省において取り扱う郵便、郵便貯金、簡易生命保険及び電気通信等の諸業務に要する業務費が千五十二億六千万円、収入印紙、失業保険印紙等の収入をそれぞれの会計に繰り入れる業務外の支出経費が三百八億六千万円、公債および借入金の償還金が一億円、予測しがたい経費の支出に充てるための予備費として八億円、郵便局舎等の建設費といたしまして約四十四億円を計上いたしております。 次に、定員関係について申し上げますと、郵政事業特別会計における昭和三十二年度の予算定員は二十五万八千六十二人でありまして、前年度の比べて千九百六十一人の増員となりますが、この増員は、主として郵政窓口機関の増置、郵政業務量の増加並びに特定局における電話施設の増加に伴う所要人員であります。 次に、歳入予算について申し上げますと、歳入予算総額は、歳出予算と同額の千四百十四億一千万円でありまして、その内容といたしましては、郵政固有業務収入及び雑収入が四百九十二億七千万円、郵便貯金、保険年金、電気通信等の各業務の運営経費に充てるため、他の会計から繰入れられる他会計からの受入収入が五百八十一億一千万円、郵便局舎の建設財源に充てるため郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の両会計から受ける設備負担金が八億八千万円、郵便局舎等の建設財源に充てるための借入金が二十三億円、以上のほか、収入印紙等の売りさばきに伴う業務外収入が三百八億六千万円となっております。 次に、郵便貯金特別会計予算は、歳入歳出ともに四百五十七億四千万円を計上いたしております。 簡易生命保険及び郵便年金特別会計予算は、歳入が千二百二十六億五千万円で、歳出は四百十九億七千万円を計上いたしており、歳入超過額八百六億八千万円は、法律の定めるところによりまして、積立金として処理することになっており、一般公共貸付の運用原資といたしまして七百四十億円を確保する予定となっております。 次に、当省所管一般会計予算案について説明申し上げますと、歳出予算総額は、十六億四千百万円でありまして、これを前年度予算額十五億五百万円に比べますと、一億三千六百万円の増加となっております。この増加のおもな事項といたしましては、無線局の検査ならびに電波監視業務における機器類の整備充実の経費として千三百万円、電波に関する新技術の研究開発の経費として九百万円、海外放送交付金の増加において九百万円、一般公務員の給与改訂に伴う人件費等の増加に伴う経費として一億二百万円、その他旅費等の増加経費として三百万円であります。 なお、国際地球観測に関する経費の各省間の配分額につきましては、末定でありますが、当省所管経費は三十一年度の九千四百万円を下回らない額が予定されております。 次に、これら業務の運営に必要な定員について申し上げますと、本年度予算定員は二千九百四十二人で、前年度予算成立定員二千九百四十七人に比べ、五人の減員となっておりますが、この減員は、昭和三十一年中における科学技術庁の新設に伴い、これに定員を移しかえたことによるものであります。 次に、電波関係について申し上げます。 まず、放送法の問題について申し上げますと、すでに御承知通り、昨年三月各界有識者に委員をお願いいたしました臨時放送法審議会に、放送法改正の要否及び改正するとすればいかに改正すべきかについて諮問いたしたのでありますが、七月十三日、七項目にわたる答申がありました。現在これを尊重しつつ、改正法律案作成のための作業を続けているところでありまして、慎重に、十分検討いたし、私といたしまして、十分確信を持てる案ができました暁に、これを国会に提案いたしたいと存じております。 次に、放送関係について申し上げますと、標準放送で現在運用中のものは、総数二百五十九局となっておりまして、このうち、日本放送協会に所属するものは、第一放送百局、第二放送八十一局、計百八十一局であり、一方、商業放送を行なっているものは、三十九社七十八局となっております。これを一年前の数字と比較いたしますと、日本放送協会所属のものは六局、商業放送局は十九局増加いたしております。この増設は、日本放送協会のものは、難聴区域の聴取状態改善のため開設されたものでありまして、また、商業放送のものは、主としてサービス改善のために設けられた中継放送局であります。 次に、標準放送の普及状況を申し上げますと、昨年十一月末現在における全国受信者数は千三百七十三万余となっており、これは全国総世帯数の約七六・五%に当っておりまして、一年前に比べますと、約七十六万八千の増加となっております。 テレビジョン放送につきましては、現在運用中のものは、日本放送協会所属のものとして、東京、大阪、名古屋、仙台、広島、福岡及び札幌の七局、商業放送局としては、東京に二社二局、大阪及び名古屋にそれぞれ一社一局ずつ、計四局が開設されておりまして、このほか、昨年十一月九日、札幌、仙台、広島及び福岡の四地区についての周波数割当計画を決定いたしましたので、これに基きまして、福岡及び北海道に各一社一局ずつの商業放送局に予備免許を与えております。 テレビジョン放送の受信契約者数は、十一月末現在で三十万八千余となっており、一年前に比べ、約十八万六千余の増加を示しております。 なお、テレビジョン放送の全国的周波数割当計画につきましては、できるだけすみやかに決定いたすべく、当省作成案を、目下電波監理審議会におきまして審議中であります。 次に、国際放送について申し上げますと、国際放送は、わが国の実情を広く諸外国に伝え、文化の交流をはかり、もって国際的理解及び親善並びに貿易の振興に寄与し、わが国の発展に資することを基本方針として実施しております。現在、十三方向に対して一方向一日一時間ずつで、十三方向のうち七方向に対しまして百キロワット、六方向に対しましては五十キロワットの送信電力で放送いたしております。 これが拡充につきましては、常に考慮いたしている次第でありますが、来年度におきましては、現在の十三方向にソ連向け及び東亜向けの二方向を加え、放送時間も十五時間に増加いたしたいと考え、目下関係方面と種々折衝いたしているところであります。 次に、日本電信電話公社関係について申し上げます。電信電話拡充五カ年計画の遂行につきましては、公社も格段の努力をいたしておりまして、電話局建設等基礎設備は若干予定よりおくれておりますが、加入者開通、市外回線の増設、公衆電話の増設等のサービス工程は、予定をはるかに上回る成果をおさめております。その他交換の自勤化、伝送路の多重化、電報中継の機械化、電力設備の改善等設備の近代化、経営の合理化等に関する諸施策につきましても、見るべきものがあると存じております。 次に、昭和三十二年度の日本電信電話公社予算案の概要を申し上げますと、昭和三十二年度は、電信電話拡充五カ年計画の最終年度に当りますので、今まで種々の理由で繰り延べを余儀なくされてきました主要工程を極力完遂するとともに、農山漁村の電話普及につきましても特に重点を置きまして、前年度に引き続き電信電話サービスの向上をはかることを主眼として編成されております。損益勘定におきましては、収入は一千四百七十三億円、支出は一千二百七十八億円、差引百九十五億円の収支差額を生じますが、これは建設財源及び債務償還に充てられることになっております。 建設勘定におきましては、総額が六百三十三債円でありまして、その財源といたしまして、減価償却引当金、損益勘定収支差額等自己資金四百四十億円、電信電話債券、電話設備負担金等外部資金百九十三億円となっております。また、これに対する支出といたしましては、五カ年計画第五年度工事に五百九十八億円、町村合併に伴う電話サービス改善に二十億円、農山漁村電話普及特別対策費に十五億円となっております。 次に、有線電気通信の規律監督について申し上げますと、最近、有線放送設備に簡易な通話装置を付置し、放送以外に通話を行うものが急激に増加し、広報手段としてのみならず、隣保通信手段としての利用効果が広く認識されるに至りまして、この種設備の設置は、農山漁村振興対策及び新市町村建設促進対策としても取り上げられ、地方自治庁及び農林省におきましては、財政的援助を講じつつありますので、今後急速な発達を見るものと予測されます。この種設備の規律監督は、現行法では不十分であると認められますので、本国会に法案を提出いたす予定で、目下鋭意準備中であります。 次に、付属電話機等の自営につきましては、昭和二十八年公衆電気通信法の制定施行に伴いまして戦後禁止されておりました構内交換設備の加入者等による自営が認められましたが、付属電話機等の日常は認められなかったのであります。しかしながら、構内交換設備等の加入者等による自営の結果は良好でありますので、電電公社の業務の遂行に支障がない限り付属出話機器等の日常を認めることとし、これに関する法律の改正案を本国会に提出するよう、目下準備中であります。 次に、エカフェすなわちアジア及び極東経済委員会関係について申し上げますと、第十一回東京総会におきまして、わが国から提案した「エカフェにおいて電気通信の問題をとりあげるべきである」ということがインド、パキスタン等多数国の賛同を得て採択され、同年の経済社会理事会において了知され、本年三月インドのバンガロールにおける第十二回エカフェ総会におきましては、内陸運輸委員会第五回会期の決議に基いて「電気通信分野を内陸運輸委員会の活動対象に含める」ことを承認し、同委員会の付託条項に「国際電気通信連合その他の国連関係専門機関と協力して、運輸、産業、通商上の要求に応ずるため、また、各国政府に勧告するため、地域内の国別または地域的電気通信制度の発展を研究すること」を付加することが承認されました。 当省におきましては、東京総会以来引き就きバンコックにあるエカフェ事務局と絶えず緊密な連絡を保ちまして、本件具体化に関する研究、資料の提供等を行なって参ったのでありますが、二月中旬バンコックにおいて開催予定の第六回内陸運輸委員会会議への提案事項等につきまして目下準備中であります。 次に、国際電信電話株式会社の業務について申し上げますと、国際電信電話株式会社は昨年九月で設立後満三年半を経過したのでありますが、第七期決算の結果を検討いたしますと、海外通信の需要は引き続き貿易界の好況の影響を受けまして、その営業収益は二十六億六千二百万円で、前期及び前年同期に比べ上順調に増加しており、また、営業費用の面におきましても二十一億一千五百万円で、前期に比べ若干の増加を示し、業績はまず順調な経過をたどっているものと言えるのであります。 当期利益金の五億二千六百万円と前期繰越剰余金二億三千四百万円とを合わせますと七億六千万円となります。が、このうち株主配当金に一億三千二百万円、納税引当金に二億六千万円等充当いたしまして、残りの二億八千七百万円は利益剰余金として繰越することになりました。 なお、現今国際電気通信界における競争はますます激しくなり、わが国といたしましても、これに対処していかなければならない実情にありますが、従来わが国の国際電報料金は、戦後占領中の種々制約された条件の中で定められたものを引き継いでおりました関係上、種々問題点がありましたので、当省としては国際電電会社に対して、可及的に料金を引き下げるとともに、各地あて料金の合理化をはからせるよう要望し、これについては昨年十一月一日から実施いたさせております。 以上、まことに簡単でございますが、一応私の報告を終りたいと思います。なお、詳細の点につきましては、御質問によりお答え申し上げたいと存じます。
○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) それでは速記を始めて下さい。 次に、派遣委員の報告を議題といたします。 順次御報告願います。なお、第一班はおられませんので、第二班の三木さん。
○三木治朗君 それでは視察の御報告を申し上げます。 私は最上委員、長谷部委員と、四国地方と中国地方の逓信委員会所管の現地の状況を視察いたして参りましたので、その概要を簡単に御報告申し上げます。 まず、松山郵政局管内における状況でありまするが、四国地方は一般に民衆が実直素朴であり、俳人子規を初め、多数の文化人を生んだところだけあって、人情味豊かな日本人古来の情緒の存するところのように感じました。従って従業員も皆まじめで職務に忠実でありまして、たとえば年賀郵便の取扱いにいたしましても、省側と組合側と妥結しない間は全逓の指令に従っていますが、一たび交渉が妥結すれば、局をあげて貯金、保険からも応援し、また郵政局からも応援に出向くという工合に全力をあげて早期配達に努力をした結果、当初予想した以上の成績をおさめたとのことで、従業員の職務に対する強い責任感も見受けられましたが、やはり例年より若干配達がおくれたことは事実でありました。 一般の郵便事業、貯金事業、保険事業もほぼ予定通り順調の成績をおさめつつあり、貯金総額の制限の引き上げ、及び簡易保険の最高制限額を三十万円程度に早急に引き上げられるよう要望がありました。 電気通信事業につきましても、当管内は設備の機械化の方面はむしろ水準以上に進んでおり、業務も順調のようでありますが、市町村合併に伴う施設の整備に要する経費の割当が僅少でありますから、さらに工事費の増額措置について考慮されたいとの要望がありました。また特に無電話部落の解消につきましては、新聞記者諸君よりも、八百十五カ所にも及ぶ無電話部落の解消に、今年度八十五カ所程度の解決では、このまま今後十年を要するので、特にこの点について国会より政府及び公社を鞭撻して早期解消に御努力願いたいという要望がありました。 電波行政につきましては、例年のことながら電波職員の公労法適用の問題及び定員の増加について、逓信委員会の理解と協力を願いたいという要望がありました。 放送関係につきましては、NHK松山放送局も新しい会館が竣工し、これに移転したばかりであり、また近く松山城内の項上より少し下の所にテレビ塔もでき上れば、この地方もようやくテレビの聴視も可能になることはまことにけっこうなことと存じました。 香川、徳島の両県にNHKの第二放送が許されていないことは、NHKの公共的使命の建前からして遺憾であるので、この際特に早期解決の運びに至るよう逓信委員会の理解と協力を要望せられておりました。 民放の南海放送も順調の成績をおさめており、特に昨年十月一日、新居浜、宇和島両中継局開局後は業績向上の途をたどり、第七期決算も八分配当を可能とし、今後さらに好転するだろうとのことでありました。 次に、広島郵政局管内における所管事項について申し上げます。 まず、郵政事業についてでありますが、金沢郵政局長より管内中国地方の 一般の職業分布状況、産物分布状況等について概要の説明がありましたが、中国地方は農山漁村が全国平均より相当上回っており、特にこれが農村、漁村を相手とする特定局の業務と関連があることを強調せられておりました。すなわち広島管内全体として郵便貯金の方は、全国中第五位か六位であるに対し、保険募集成績が本年は全国の最下位の十位である点は、一面において民間保険及び特に最近農村において躍進的発展をしてきた農協生命のため、同一市場においてこれに食われているのにもよるが、特に労働法規の順守闘争並びに点検闘争等により、たとえば退庁時後の勤務時間外の募集、夜間募集等に対する制約が、農家、漁師を相手とする特定局の募集成績を低下せしめ、保険料目標において特定局は十二月二十日現在において八五・六%で、前年同期に比し実に二一%の低下を示しているのであります。このような農山漁村を対象とする特定局のごときについては、勤務時間について管理者側と組合側と円満なる協調のもとに勤務時間を若干ずらすとか、あるいは季節により、勤務時間に弾力性を持たすように協定するとかの方法によって、外務管理の転換をはかることも必要であり、また同時に毎年件数は増加する一方であるので、集金要員、募集要員を増加せしめるため、ある程度の定員増の措置を講ずることが必要であると思われました。 年賀郵便につきましては、やはり暮の組合交渉の妥結がおそかった影響を受けて、昨年は一月一日に七六%を配達し終ったのに対し、今年は一日に七〇%は配達したが、四日、五日、六日になってもなお相当の配達物数を見、結局、相当の遅配を来たし、一般の不評を買ったことは、事実のようでありました。管理者側も組合側も郵政事業の国民大衆のための事業であることの認識に徹し、交渉に当っても率直簡明にお互いに腹を割って話し合い、一日も早く解決の運びに至らしめ、今後は国民に迷惑をかけないよういたしたいものと考えます。 なお、要望事項として、貯金制限額五十万円程度、保険金最高制限額三十万円程度に引き上げの要望があり、組合側よりも、特定局長の特定別職化に反対、小局経営案、保険、要員の定員化等について要望がありました。 電波行政につきましては、四国におけると同様、無線、ラジオ、テレビ等、公共の福祉に重大な関係のある電波行政を担当し、高度の教育と技術とを体得しているにもかかわらず、他の郵政従業員より給与において劣っている点について、給与差の是正、業務量に応じた定員と予算の増加等について要望がありました。 電気通信事業もおおむね順調な成績を示しており、今後ますます通話の即時化が実施されるが、二日平均通話受付数も即時化前より相当増加するとともに、収入もこれに伴って増加しているが、通話数の増加割合に比し、料金収入の増加割合が低いのは、通話において即時化という質のサービス提供の上に、料金の低廉というサービスをしているもので、このことは全国的に言えることであり、利用者側にも、公社側にもまことにけっこうなことと思いました。ただ通信局で問題となる点は、郵政への委託業務についてでありまして、その委託取扱費が適正であるかいなか、またその取扱い業務が公社の期待するサービス基準に近いものであるかいなか等に相当問題があるように思われました。すなわち公社の直轄局の場合には、公社が直接手を下し、その責任を負うのでありますが、委託事務の場合には、公社はみずから手を下さず、郵政に委託し、その結果、責任とも言うべきサービス云々については、電気通信事業として公社の責任となり、そのよしあしは直接公社に響くという点について困難な問題があり、さりとて委託業務の直轄化にも限度があり、特定局委託事務の多い当地方として特に考慮せらるべき点と思われました。 NHK広島中央放送局につきましては、近くの民放のラジオ中国に比し、局舎も狭くきたない感じを受けました。NHKの性格としてはなはだ遺憾に思われましたが、すでに敷地も最も好適な原爆記念堂の近くに決定し、着工の運びに至ったことはまことにけっこうなことと存じました。同地方として七五%の普及率、全国として七六・八%の普及率に及んだ今日、NHKの性格として今後ますます普及率の向上、難聴地域の解消に努力するなど当然であるが、その結果は収支の面においてわずかの受信者の増加のために実に莫大な経費を必要とする一方、日常の運営においても民間放送のいうに放送時間を長くし、仕事をすればするほど、これに応じて収入の増加を来たすのと、反対に、収入は聴取料一本で、受信者の増加による収入増はほとんど望めない半面仕事をすればするほど、経費がかかり人件費もふえ、日進月歩のラジオ、テレビの諸施設の更新強化、局舎設備の改善等に甚大な資金経費を必要とするのはNHKとして一体その財源をどこに求めるべきか、協会としても根本的に対策を考える必要に迫られるのではないかと思われました。民放のラジオ中国も前期利益金に千万円余、年一割の配当を実施しており、順調な発展を示しているものと見受けられました。 最後に、現地関係者の声として、衆参両院の逓信委員会の方々の御視察が郵政委員、電気通信委員として別々に御視察願った当時と異なり、現地における郵政事業、電気通信事業、電波放送等と同時に視察を願えるので、関係者間の連絡、協調、親睦の上にますます緊密の度を加えさせていただく結果を来たし一同感謝しているとの発言がありましたことをつけ加えまして、私の報告を終ります。
○委員長(剱木亨弘君) 次に、三班お願いします。
○山田節男君 私は、松平、宮田両委員とともに一月九日から同十六日に至る八日間、福岡、熊本、大分の各県における逓信関係の行政並びに事業の運営状況を視察いたしましたので、その概況を御報告いたします。 まず、郵便関係についてでありますが、昨年九月までの町村合併に伴いまして集配事務の統廃合を必要とする局は二百三十局に上り、さらに今後合併予定のものを加えますと三百四十一局の多数に達するのであります。しかして昨年末までに統廃合を実施した局数は八局にすぎません。既存施設の統廃合に関しては、困難なる現地事情のあることは丁とするところでありますが、誤配、遅配、遅達等、郵便利用上の欠陥はすみやかに除去せられなければなりません。改善計画の忠実なる実施を要望するゆえんであります。 郵便局舎の関係について見ますると、老朽、狭隘な局舎がはなはだ多く、四十年以上経過のものが、全局数一千五十九局のうち四百三十局に達しており、なかんずく緊急再建を要するものが百六十局に及んでおりますが、八年計画の実施年度である三十年度九局、本年度は予算一億九千万円をもって十四局を完工するというのであります。予算上の制約もさることながら、前途まことに遼遠と言わざるを得ません。 郵便貯金の本年度純増目標は九十三億円でありますが、経済界の異常の活況を反映いたしまして、今年初め以来きわめて順調な成績を示し、本年一月中旬、ついに目標を突破いたしました。当局は、なおこれが増進のために積極的努力を傾倒いたしておりますので、年度末までにさらに一そう顕著なる実績を上げることを期待することができると存じます。 簡易保険及び郵便年金の本年度における募集目標は、簡易保険において料額一億七千百万円、年金において料額五千六百万円となっておりまして、各昨年十一月末その目標を達成しておるのであります。しかしながら保険は、例年七月ないし八月において目標を達成するのが例でありまして、特に当局の努力にもかかわらず、達成期の著しくずれたことは、なかんずく最近における経済界の好況の事実を反映いたしておらないうらみがあります。この主たる原因は、募集活動に弾力性がないこと、民間生命保険の無審査加入制度が三十万円になっているため、限度十五万円の簡易保険の募集活動が制約されること、及び農協共済生命の発展が著しいことなどでございます。簡易保険が国民保険としてその目的を達成するためには、事業の運営上配慮すべき点も多々ありますが、現行十五万円の制限が低きに失して、現在の経済事情に即応しない点が大きな原因になっておることも認めなければなりません。視察各局において、限度引き上げの要望は熾烈なるものがありました。 積立金の運用状況について申し上げますと、昭和二十八年四月運用再開以来、管内各地方団体に対して百七十三億四千万円を融資いたしており、本年度においては四十六億円の予定をいたしております。本年度における短期貸付原資は十四億円でありまして、十二月末までにおける延べ貸付額は七十六億円余となっております。各地方団体とも需要はまことに旺盛でありまして、積立金の増大を期待することの大きいものがあります。 郵政監察事務についてみますると、三十年度における犯罪件数三百七十二、金額三千万円となっておりまして、郵政部内者による犯罪金額が多額を占め、かつ件数も前年度に比し増加していることは、事業の信用のため遺憾に存ずるところであります。なお、折尾局ほか四局における職員の貯金犯罪については、会計検査院が不当行為として指摘しております。 次に、電波関係ですが、無線局の数は昨年十一月三十日現在において、昭和二十五年に四倍する三千八十七局に上っておりまして、これらの検査事務量は著しく膨張いたしておるにもかかわらず、従事員の数はかえって当時に比し七十七名減少して三百十二名の現在員であります。これがため事務処理の進捗を阻害しておりまして、所要の増員を希求すること切なるものがあると思います。 次に、電電公社の関係についてみますると、電気通信事業におきましては、拡充五カ年計画は予定の進捗を見ておりまして、第四年度、すなわち本年度の加入電話増設数は一万七千でありますが、本年度末において管内の総数は二十万六千個に達する見込みであります。しかし加入申し込みの積滞は依然累増いたしておりまして、昨年十月末において四万をこえ、なかんずく積滞一千をこえる局は鹿児島の三千九百四十三、熊本の三千六百十二、福岡の二千三百三、久留米の千九百七十五、八幡の千四百三十三、長崎の三千三百二十、唐津の千二百四、かような状況でありまして、これが開通の隘路として、局舎の狭隘なること、交換方式の旧式なることに存するものでありまして、当局も改善に努力しておりますが、さらに計画の積極化をはかり、できるだけすみやかに国民の要望にこたえる必要があると認めるのであります。電話の普及と通信サービスの改善に従って、通話度数及び通話料収入、いずれも増加いたしておりますが、通話サービスの向上安定に伴い、市外通話において特急、至急通話が普通通話に移行しているため、利用度数の増加率に比べ、通話料の増加率が漸減いたしております。しかして本年度収入は百十九億六千万円を見込んでおりまして、なかんずく市外通話料は三十年度の九・九%増、すなわち四十九億余を予定いたしておりますが、実績は十一月末現在においてこの目標をやや上回っておる状況であります。町村合併に伴う電話施設の改革につきましては、三十年度以来、その計画の実行に着手いたしたのでありますが、計画局数四百四十四のうち、本年度末までにおいて百十局の実施を終り、所要経費を二億七千万円といたしております。残数三百三十四局は、三十二年度及び第二次五カ年計画において実施を予定をいたしております。 次に、無電話部落に対する対策についてでありますが、近来特に新農山漁村建設総合対策の実施に伴い急速なる普及を見るに至りました有線放送施設の現状にかんがみまして、本年度より実施せられている僻陬地域の電話拡充計画によりますと、管内の無電話部落数は三千二百四十四であり、本年度実施部落は三百二十三となっており、工事費一億二千万円を充てております。残余の部落二千九百二十一は三十二年度及び第二次五カ年計画において実施する予定でありますが、町村合併による電話施設の統合とともに、本件は合併町村の要望最も強いものがありますので、これが早急実現のために当局の最善の努力を期待してやまないものであります。本骨内におけるマイクロウエーブ施設は予期通り進められておりまして、福岡・熊本・鹿児島間及び福岡・長崎間の工事完成、テレビ及び通話の開始期は三十二年度末までとなっております。 次に、労働事情について申し上げます。電気通信事業のオートメーション化に従い、職員の配置転換の必然を招来する結果、組合活動も活発になる傾向を有しております。本年七月に予定しておる北九州の自動改式によって配置転換を必要とするのでありますが、当局は円満なる解決を予期しておるということであります。 次に、放送関係でありますが、NHK管内の受信契約者数は、昨年十一月末現在、百六十四万六千、その普及率は六三・五%でありまして、全国各ブロック中、九州地方は最下位であります。当局は難聴地域の解消を企図し、本年度においては都城、日田、唐津の各地に中継局を設置するなど、その普及に努力をいたしておるのでありますが、離島、僻地など民度の低い地域への浸透は、今後なお時日を要するものと考えられます。 テレビ放送は、昨年福岡放送局において開始されましたが、十一月末現在において、受信契約者は六千余に達し、次第にその数を加えるものと考えられますが、近く小倉局の開局によって北九州地区に一そうの普及を見るものと思われます。九州地方が大陸及び台湾に近接しているために、これら外国電波による混信の被害は最も大きいものと考えられます。近く完成する福岡放送局の五十キロワット増力によって、北九州地方の混信を防ぐことができるのでありますが、さらに長崎及び鹿児島放送局を増力しなければ、防止の万全を期することは不可能であると思います。 次に、民間放送についてでありますが、ラジオ九州、九州朝日放送、ラジオ熊本及びラジオ大分等各民間放送会社は、放送番組の充実に伴い売り上げ時間を増加し、逐次業績向上を見ておりまして、いずれも一割ないし一則二分配当を実施いたしております。ただ、将来各社の事業計画は、出力を増加して、サービスエリヤを拡大すること、及びマイクロウエーブ施設の完成によりまして、テレビ局の開局等によりまして、これらに対し強い要望がありました。 なお最後に、各関係各局の従事員の諸君が誠実に熱心に各職務を遂行せられている事実を承知いたしまして深く敬意を表するとともに、その労を多とするものであります。 以上をもちまして、私の報告を終ります。
○委員長(剱木亨弘君) 第一班にお願いします。
○光村甚助君 第一班は前田委員から報告するはずになっていましたけれども、まだお見えになりませんから、かわって報告いたします。 第一班は、前田委員、光村委員で一月十日から七日間、近畿地方に出張し、所在郵政局、郵政監察局、電波監理局、放送局、国際電信電話株式会社支社等を視察したのでありますが、この間、調査いたしました事項を簡単に御報告申し上げます。 まず、郵政事業についてでありますが、大阪郵政局は、東京とともに二大局の一つでありまして、管内における郵便利用状況は、一ヵ月平均七千万一で、全国総物数の二割弱を占めており、昨年に比べ一割強の増加を示しております。また、本年度年賀郵便も一億六千二百万通余の引き受けがあり、昨年より約八分の増となっておりまして、まことに順調な伸展を示しております。お年玉つき郵便はがきも、売りさばき目標一億二千万枚余の割当があり、昨年に比し一五%の増となっております。これが売りさばき状況は、寄付金のつかないものは、おおむね十一月中に売り切れとなり、寄付金つきのものも、十二月末までにその九割五分以上が売りさばかれており、最終的には、操作用の二戸万枚くらいの残を生ずる見込みであります。 次に、町村合併に伴う郵便局統廃合の実情につき申し上げます。管内における町村数は一千七十三でありましたが、十二月一日現在におきまして三百六十七町村となり、七百六町村の減少を見ております。これに伴い郵便局の調整を要する件数は、郵便区の統合を要するもの三十七件、郵便区の組みかえを要するもの四十七件、集配の転換を要するもの三件、集配事務開始を要するもの二件、計八十九件となっております。これに対し、年末までに調整を完成したものは郵便区の統合八件、郵便区の組みかえ十七件でありましてまことに遅々たる進行状況であります。調整がこのようにおくれている理由としては、統合局における局舎狭隘のため、新営、増築、模様がえ等局舎措置を要すること、被統合局区内における地元側の反対運動があって、これが慰撫に長期間を要すること、要員の配置転換困難等をあげております。 次に、京都中央郵便局は、元七條郵便局として発足した局舎でありまして、位置としては京都駅前の目抜きの場所にあり、申し分がないのでありますが、現在においては狭隘をきわめ、他に二カ所の分室を借り受けてようやく局務を処理しておる実情であります。しかし同所では増築が不可能でありますので、郵政局では、新築の計画を立て、駅前に国鉄より約一千坪の敷地を買収したのでありますが、この広さでは設計上十分でないとして、目下隣接地の買収方を交渉中でありました。本新築の早期実現を望むものであります 次に、郵便貯金こついてでありますが、当管内の総純増加目標は百一十八億円でありますが、十二月末日現在において百二十四億円の実績でありまして、目標に対し九割六分九厘の達成率を示しております。この分では、年度末までには目標をはるかに超過する優秀なる成績を示すものと認められたのであります。 次に、簡易保険の当局新規募集目標は、保険料において二億二千三百万円でありますが、二億四千八百万円の実績を示し、目標に対し一一一%の成績を上げております。 近畿電波監理局におきましては、電波の利用増加に伴い、監理上各種の対策を立て、監理の万全を期していたのでありますが、その一、二をあげますれば、有線放送設備が近年増加の傾向にあり、特に三十一年度におきましては、農林省は農山漁村振興のため、また自治庁は合併市町村振興の一助として有線放送の普及を計画しており、現在二十一団体が有線放送の建設を計画しておるのであります。これらの施設はその目的から、規模も大きく、線路も長く、電話の付随することも考えられますので、これが建設並びに運用には慎重を期する必要がありますのに、施設者は法令にうとく、技術的知識も少いので、その対策といたしまして、同局におきましては法令の周知、技術指導等を計画中でありました。 また、大坂におきましては、タクシー無線として免許を受けたものがすでに九社に及んでおり、いずれも実車率増加、防犯等に実績を上げているのであります。その結果、タクシー業界の電波の効用に対する認識が深まり、かつ無線通信機メーカーの販売戦も加わり、現在十三社に上る開設申請を見ておるのでありますが、割当周波数は限られた数でありますので、同局ではこれが対策として、超短波協議会にタクシー部門を設けて、適切なる運用について協議する等の方策を考慮中でありました。 なお、検査事務及び監視業務に従事する職員の不足につきましては、常に指摘せられるところでありますが、当管内におきましても、検査または監視の対象である無線同数は、現在三千八十九局で、昭和二十五年の五百七十五局に比し、五倍半にも増加しておりますのに、従事員数は当時の二百八十三人から逆に三十九人を減じておるような実情でありまして、従事員の充実はこの際、最先に考慮せらるべき事項と存ずるのであります。 なお、電波関係の要望事項として、 一、電波監視の現状はほとんど要員の耳と手とに頼っている状態であるから、設備を順次機械化せられたい 二、現用の監視用機器は旧式のもの、または性能の低下したものが多いので、機器の近代化、高性能化をはかられたい 三、監視施設は地理的にへんぴな場所にあるため、人事交流、職員の結婚等に隘路があるから、宿舎の確保をはかられたい 等につき、要望があったのであります。 次に、日本電信電話公社について申し上げます。近畿電気通信局管内の加入電話数は四十六万三千余でありまして全国総加入数の二割強を占めており、また、市外主要幹線の中央に位置し、わが国電気通信上重要な地位にあります。当管内における本年度電話開設状況は、十月末現在におきまして、三万千六百三十七加入でありまして年度目標に対して約八割を架設しており、日ならずして達成の見込みであります。しかしながら加入申込積滞数は、大阪三万一千余、その他が五万六千余もありますことは、全国的問題として将来の研究が期待せられるところであります。 次に、町村合併に伴うサービスの改善方策について申し上げます。近畿通信局管内では、十月一日現在で、同一行政区域内に二つ以上の交換局を有する市町村数は二百十町村あり、救済の対象となる電話月数は六百十局を数えております。公社におきましては、町村合併促進法等の趣旨に従い、すみやかに加入区域合併等によりサービスの改善をはかるよう努力しているのでありますが、建設資金及び工事能力等の関係よりして、長期にわたり逐次実施するの余儀ない状況に置かれており、 一応の見通しとしては、第二次五カ年計画の終期(三十七年度)までには、局間距離六キロ未満のものは、区域合併により市内通話サービスを提供し、また、六キロをこえるものは、市外回線増設、または市外台集中により即時通話のサービスを提供することを目標として、所要の調査を取り運び中でありました。三十一年度における合併計画は、自動改式と同時に実施するもの八局、その他のもの三十局、計三十八局につき施工中でありますが、中には工事上新しい試みもあり、年度末までに全部の竣工は困難の模様であります。 次に、無電話部落対策につきましては、現在加入区域外の地域であって、公共施設を中心として半径一キロの範囲内に電話が全然ない部落の数は、近畿通信局管内で六百二十一の多きに上っております。これら無電話部落解消の第一着手として、部落に最低一個の公衆電話を設置することとし、三十一年度としては、これら無電話部落のうち、重要度高きもの三十七部落を選出し、委託公衆電話一個ずつを設置することとし、目下取り運び中でありました。 最後に、大阪郵政局より、要望事項として、 一、郵便貯金総額制限二十万円は、勧奨上多大の隘路となっておるので、五十万円程度に引き上げられたい 一、国民金融公庫所在地外に居住する年金恩給受給者で、急需の生活資金のため、恩給を担保として、高利貸等より融資を受けておる者が相当数あると思料せられるので、郵政省においてこれらの人々を対象として年金恩給の立かえ融資制度を創設せられるときは、これら恩給受給者を救済することがで守るのみならず、省においても事業収入を上げ得ると考えるので、これが創設方を考慮せられたい 一、簡易保険の保険金最高制限額は、現在の経済事構等より見て、十五万円では不十分であるから、三十万円程度に引き上げられたい 一、簡易保険及び郵便年金積立金の融資範囲を拡張して、住宅組合、学校法人、医療法人、あるいは中小企業の組合等の非営利組合、または非営利法人へも融資し得るよう改正方を考慮せられたい 一、大阪管内には現在多数の簡易保険加入者を擁しているので、これに対する福祉施設として、管内に老人ホームを設置せられたい等、各事項の実現について熱心な陳情があったことをつけ加えまして、私の報告を終ります。
○委員長(剱木亨弘君) 以上、報告終りましたが、当局から何か……。
○政府委員(伊東岩男君) 当委員会では、かねて郵政行政の視察、調査のため、三班にお分れになって、つぶさに現地について御調査願ったただいま御報告を承わりまして、非常に参考になることばかりのようでございました。内容をさらに検討いたしまして、すでに三十二年度の予算において実現できるものもございましょうし、なお、できないものについても、委員諸君とよく検討を続けまして、実現ができるように推進をしたいと存じます。
○山田節男君 今の三班にわたる報告書ですね、いろいろ共通した問題もありますし、共通しない面でも、これは議員が現地に行ったために、一種の陳情、請願的な——これはやっぱり国民の世論を代表している点もあるわけです。ですから三十二年度の予算の審議は、この委員会で今後十分やるだろうと思いますが、少くとも本日の委員会の御報告にある点は、これはおのおの各地方の管内の責任者から上司に対する要望があるということは、これは十分わかりますが、委員会の取り上げた問題については、三十二年度においてどの程度にこれを実現するのか、これは予算の審議の過程においてでもよろしゅうございますから、一応当局からそれに対する答弁を具体的にしてもらいたいということ、お願いします。
○政府委員(伊東岩男君) ただいま御報告を受けただけでございますので、さらに検討を加えまして、一つ適切に推進するようにいたしたいと存じます。
○委員長(剱木亨弘君) それでは本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十二分散会