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26回国会参議院1957/10/03

大蔵委員会 閉会後第5号

発言数
82
登壇者
7
会派数
3
開催日
1957/10/03

会議録

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) これより委員会を開きます。  議事に入るに先だちまして政府側にこの際御注意をいたします。昨日酒井銀行局長午後は講演に行かれるとかで支障があるということでございましたので、きょうの午後金融関係をやるはずであったのを特に午前中にやることに振りかえたのであります。にもかかわらず、酒井銀行局長出席がおくれますことすでに定刻より一時間半になっておるのでありまして、かようなことでは今後大蔵委員会の議事を円滑に進めることができないと思うので、この際何ゆえにかようにおくれたか、その事情の釈明求めます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 大へん出席がおくれまして申しわけございませんでした。実は昨日の夕方からけさにかけまして、ちょっと突発的な仕事ができまして、私自身で動かなければならぬ緊急の用事ができましたものでございますから、それを処理いたしておりますうちに非常に時間がおそくなりまして、非常に皆さんに御迷惑をおかけしまして深くおわびいたします。今後はこういうことのないように、できるだけ注意いたすつもりでございます。  一言おわびを申し上げます。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○説明員(白井勇君) 私からもこの際一言おわびを申し上げたいと思います。皆様方のまことに貴重な時間を空費をいたさせましてまことに申しわけございません。今後十分注意いたしまして、かようなことのないようにいたしますから、一つ御了承を願います。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 速記始めて。租税及び金融等に関する調査を議題とし、金融問題に関する件を問題といたします。まず、去る九月十二日の本委員会における中小企業金融対策に関する決議に対する政府の処置等につきまして説明を聴取いたします。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただいま簡単な資料をお配りいたしましたが、それでごらんいただきたいのでございますが、中小企業の金融につきましては、御決議の点もございましたが、第三四半期、これは年末金融ともからみまして一番問題になるわけでございますが、一応現在のわれわれの貸出計画というもので見ますと、まず、中小企業金融公庫の方でございますが、これは第二四半期に御承知のように第四四半期の分を繰り上げましたが、その結果、貸出計画が百三十五億ということになっておりまして、これは昨年の九十一億に対しまして約四十四億プラスになっております。それから第三四半期におきましては、現行の計画におきましても百五十億でございまして、これは昨年の実績――これはカッコの中にございますが――百二十億に対しまして二十四億の増加になっておりす。で、新規申込みの数字でございますが、これは第一四半期、それから第二四半期の八月までは実績でございますが、九月はまだはっきり取れませんが、大体のところ推計してほぼ誤まりないと思いますが、第二四半期が百八十三億申込みがございまして、これに対して百三十五億という金を付けておりまして、申込みに対する貸付の比率ほ七三・七%ということに相なっております。従いまして第一四半期の比率と大差はない、ほとんど同じという率になっております。第三四半期の申込みでありますが、これはまかなか実際にはつかみにくい数字でございますが、第二四半期に相当総合引締政策の結果といたしまして、中小企業に何と申しますか、しわが寄ると申しますか、中小金融の方に相当需要があったということでございまして、これを昨年の新規申込みと今年の新規申込みというものを第二四半期で比較いたしまして、その率を昨年の第三四半期の申込み、昨年の申込みに対する第二四半期の……昨年と今年の率というものを掛けてみますと、大体二百億になります。それを繰り上げまして、七三・七でございますが、七五と多少年末にふえるであろうということで計算いたしまして、約二百億ということに相なるわけでございます。そうしますと、貸し出しの比率が新規申込みに対して七五%、かようなことになりまして、まあ八、九あたりの相当中小金融等に対する金融が詰まってある程度申込みがふえた、その率を維持して新規申込みを計算したのに対して、若干ながら第三四半期が貸付の量がふえる、こういう格好になりますので、とりあえず中小公庫の金繰りにつきましては何とか年内はいけるのではなかろうかと考えております。国民金融公庫の方でございますが、これは同じような計算をいたしております。現行の計画で参りますと、現行計画というのは、いまさっき申しましたような総合対策を立てましたあとで追加しました分を含んだ数字でございますが、一応八月までは実績でございますが、九月以降はほとんど実績に近い見込みで第二四半期を出してみますと、貸出計画が現在百七十二億、これは昨年の百十六億に比べまして五十六億の増になっております。それから新規借り入れの申込みでございますが、これもやはり中小企業公庫と同じような方式で、第三四半期を取りまして計算いたしましたものでございますが、そうしますと、現行の第三四半期、年末までの金は現行で、二百三十二億と、これは昨年の百八十三億に対しまして、ごらんのように四十九億の増加になっております。そうして新規申込みの率に対する比率、この申込みの率は先ほど中小公庫で申し上げましたと同じような計算をして取っております。これは五八%、比率にいたしますと第一四半期が四六%でございますが、これが第二四半期には五八%に上っております。第三四半期は〇・一%くらい低いのでございますが、これは大体八、九月を中心に集中してきた資金需要、これに対する貸付の率というものをとっておりますので、今後年末まではこの国民金融公庫の方もある程度これで過せるのじゃなかろうか。もちろん第四四半期になりますと、これはもう先般第四四半期分の資金を第二四半期を中心として繰り上げましたので、第四四半期の分は何らかの補正を要しますけれども、まあ第三四半期まではどうやらこれでもつのじゃなかろうかと、かように考えております。  なお、このほかに商工組合中央金庫がございます。これは予算、法律その他によって行われるわけではありませんが、一応先般の総合政策では二十億の商中債の増加ということを考えておりましたのでございますが、八月以降利付債の消化も始まりまして、これは若干年末までにさらに金額をふやすということが必要になるのではないかと思っております。ただその金額がどのくらいであるかということにつきましては、もう少し、第三四半期のたとえば十月をもう少し経過しましてから金額を検討したいと思っております。そういう形で参りますれば、第四四半期には金が非常に足りなくなると思いますが、第三四半期はこの程度で終えるのじゃなかろうかと、かように思っております。それからただいま商中債を利付債と誤まって申しあげたかもしれませんが、割引債でございます。利付債になりますと、いろいろ法律上めんどうなことがございますので、割引債の買い入れということで商中債の方をある程度ふやす、これは商中のような金はむしろ短期の商業資金でございまして、一番年末金融と申しますか、年をこすのに必要な性質の金でございますので、その辺は今後の模様を見まして、できるだけ早い機会にふやしたいと思っております。  それから実はこういう中小公庫、国民公庫あるいは商中というようなものの担当いたしております中小金融は、これは全体から申しますと、非常にパーセンテージは低いわけでありまして、御承知のように大部分は銀行、相互銀行、信用金庫その他でまかなっておるというのが現状でございます。これも先般総合対策にございました信用保証協会による保証があったものについて融資をいたしました場合には、それに見合うだけの金融債を資金運用部で引受けよう、こういう動きがございます。現在までその実績は三十億足らずになっておりますけれども、これは従来から信用保証協会の保証の状況を見ますと、昨年十一月、十二月でピークに達しまして、非常に大きく利用されております。従いましてこの分が相当中小企業については役立つのじゃないか。それからまた各地方銀行が、これはまあ銀行によって違いますけれども、割合に秋に備えて余裕資金を準備しております。相互銀行あたりもそういう傾向がございますので、そちらの方からも相当中小金融が出ていくのじゃないか。といたしますれば、大体この年末まではこれで大体もつように私どもは考えておるわけでございます。  現状及び今後の考え方につきまして、以上簡単な御説明を終ります。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) これより質疑を行います。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 この間先月の二十九日でしたか、大阪へ総理大臣初め自民党の首脳部がおいでになって、中小企業の金融の逼迫の状態に対処するためにいろいろ宣伝があったのですが、これは政府の方に連絡ありましたでしょうか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 政府の方と申しますか、政府としてはまだそこまで決定をしていないのじゃないかと聞き及んでおりますけれども、これはまあいずれにいたしましても、大蔵大臣も留守でございますし、そういう政治的な配慮からのなにが、政府の方にこうしろというふうなことはまだ承わっておりません。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 先般の当委員会でも二つの公庫と商工中金の代表に来ていただきまして、三四半期の資金計画についていろいろ伺いましたが、その際中小企業公庫はどうしても百億ワクを広げてもらわなければならぬ、それから金融公庫の方は七十億というなにがございました。で、この間大阪で発表されたのによりますと、百億に対して中小企業公庫の方は七十億、それから国民金融公庫の方は七十億という要求に対して六十億、しかもそれを臨時国会で、十一月に予想される臨時国会に予算措置を講ずる、こういう発表なんですがね、白井次官、これどうなんです。あなた何かお聞きになって、大蔵省の力と準備がなければならぬと思うのですが。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○説明員(白井勇君) 今局長からお答え申し上げましたように、政府に正式に連絡があるということはまだ聞いておりません。私ただ党の方にも一応連絡をいたしましたところが、党の意向といたしましてはそういう考え方がありますようでありまして、その点だけははっきりしております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 総理も御出席になり、官房長官も出ておられたのですよ、ですから単にあれは自民党さんの宣伝だけとは国民は受け取っていない。それに党の方はそうだけれども、まだ政府の方には何の話もないということでどうなんですか、それで……。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○説明員(白井勇君) ああいうことが出ましたので、大蔵省におきましては大臣が留守でありまするけれども、事務的には従来から当委員会におかれまする皆様方の御意向もありますし、この前大臣は、これは通常国会で十分間に合うということを申し上げたのであります。さらに今度党幹部が大阪でああいう発表をされました関係もありましたので、いろいろ事務的には再検討してみたわけであります。しかしながら今の段階におきましてはまあ通常国会劈頭にやりますれば間に合うじゃなかろうか、こういうような考え方でおりまするのでありまして、なお、今後も十分金融状態等を注意いたしまして検討はいたして参りたいと思いまするから、今の段階におきましては、この間大臣がお答え申し上げましたようなふうに考えておる次第でございます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これはこの間の政府関係の金融機関の責任者も、どうしても早急にこれはやってもらいたいということは、臨時国会に出してもらいたいということだと思うのですよ。しかも総理も官房長官も出られた会合で、臨時国会でその措置をとるということが発表になって、国民は大きくこれは期待しておるわけです。それに今のお話を聞きますと、銀行局長は今これで年末は越せますということを、大蔵省だけがこれは言っている格好になるわけです。こういうことでよろしいのですか。そんなのんびりした情勢ではありませんよ。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 先般の自民党の党三役と申しますか。御決定の件私新聞で拝見しておりますけれども、政府としてああいうふうにやるのだという御決定で私の方に準備しろというようなことはございません。一応われわれはわれわれなりに検討してみたわけであります。お話のように中小企業公庫から百億、それから国民金融公庫から七十億という御要望があることは私ども十分承知いたしております。この参員会にもそういうお話が出たということは十分承知いたしております。ただ全体的に現在の総合対策を実効あらしめるようにやっていきます場合に、これは見方の問題なんでございますが、私どもは今表で御説明申し上げた程度で、去年よりだいぶふえておりますし、それから新規申し込みに対する貸出し率も、七、八月の相当資金需要が出てきたときの率を維持しているということでございますから、大体これでいけるのではなかろうか。まあ大体そういうふうなことで申し上げておるのでございますが、両公庫自身の御希望は御希望として、金の総額としてはこの程度で済ませてもよろしいのではなかろうか。これは事務的に出した数字でございます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これは政務次官、あなたの仕事になると思うのですが、金融公庫の方からああいう切実な要望があり、しかもきのうあたりも通産局長会議をやっておりますが、各地の中小企業の逼迫した現状について。切実な報告があったはずなんです。そこへ自民党さんは、総理も出られ、官房長官も出たその席で、ああいうふうに発表したわけで、それをあなたは政府と連絡して、自民党と連絡の上、こういう逼迫した現状を打開するために臨時国会がもう目の前に見えているのだから、そこでやるような事務を一方ではとらせるということを、これは大臣おいでにならんのだから、あなた方の仕事じゃないですか。どういうおつもりですか、これから。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○説明員(白井勇君) お話の通りだと思います。そこで私どもといたしましても、先ほど申し上げました通りに正式に向うから連絡はなかったわけでありますが、私たちの立場上、党の方に早速連絡をとりましたところが、そういう意味のありますとはわかっておりました。ただ事務的に通常国会で間に合うということがはっきりいたしますれば、何も固執する考えではないのだということもはっきりいたしました。きょうは三日でありまして、八日には大臣も帰ってくるわけであります。先ほど申し上げましたように、そこまでの段階におきましては、事務的にさらに検討をしてもらいまして、急がなければならんかどうかということを再検討いたしましたのでありますが、その結果、先ほど申し上げましたように、一応今の段階におきましては、大臣はこの前御答弁申し上げましたようなふうに通常国会でも間に合うのじゃなかろうか、こういうような事務折衝だけは済ませた次第であります。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 政党の責任内閣なんですから、から手形を自民党が出したということにならんように、国民は期待しておりますよ。から手形にならんように一つ御尽力願います。  それからこれはまだあの決定が正式に連絡がないということだから逃げられるかもわかりませんが、例の商工中金のこの間の夏の緊急総合対策ですか、あれによって四四の繰り上げ支出を許された際に、二百億のワクを認めておいでになりますね。それがこの間の中金の話によりますと、金融債の買い上げが促進されないで、十二日の現在では十八億程度しか資金化されていない。  だからこれもワクを認めてもらったものの、二百億というワクはいただいたものの、十八億しか資金化されていないという報告があったのですが、その後どのようにこれは進んでおりますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただいま商中というお話がございました二百億の話は、信用保証協会の中小企業向け貸付けに伴う金融債二百億の買い上げという金額ではございませんでしょうか。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 それでこれがまた重ねて先般の大阪の会合で、商工中金、それから保証協会を含めて、さらに二百億を措置したい、緊急に出せるように措置をしたいということが同時に発表になっているのです。これは夏の総合緊急対策のときに発表された二百億と、これは別のものなんでしょうか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) それは私どもにまだはっきりわかりませんのでございますが、今までの二百億は先ほど申し上げましたように、現在では三十億足らずでございます。これは七月分は八月二十五日に金を出します。それから八月のが九月二十五日に金を出します。二カ月の経過でございますから、まだわずかでございますが、その上に例年の形といたしまして、普通の月は、まあ五億か十億というのが実績でございまして、年末にきまして非常な勢いでふえて、そこがピークになるというというわけでございますので、これは十一月、十二月になりますれば、ほぼ二百億ぐらいまではいくのじゃないかと考えております。それ以上にあのワクをふやすというようなことは私どもまだ聞いておりません。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これもまた自民党の発表とは、何か一つのものをつかまえて、二へんも三べんも発表するようなことになって、実にけしからんことだと思うが、ほんとうに今度やるときには、もう一ぺん二百億と言い出すのじゃないかという心配があります。そういう点を一つよく自民党と打合せの上、それこそ統一解釈を一つ次回に明らかにしてもらいたい。  それから先ほどの国民金融公庫の七十億、それから中小企業金融公庫に対する百億の要望がございましたが、これは実際どの程度臨時国会に出すか、通常国会の劈頭に出すかということは別として、手当をお考えになっておるのですか。金額を明らかにしてもらいたい。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) これはまだ金額を明らかにするというところまでいっておりませんが、少くとも第一四半期から繰り上げておりますから、その補充はどうしてもつけなくちゃいかぬということになりますと、あのときに六十億と七十億でございますが、大体百三十億ぐらいは今後つけなくちゃならぬのではないか。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 それは公庫の方からと、一般金融からもですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 繰上げ分といたしましては資金部から繰入れ、中小公庫におきましては五十七億を第二四半期に繰上げたわけです。それから国民公庫は四十五億を繰上げました、一部これは第三四半期にずれておりますが、それが六十なり七十なりになりましたのは、実は当初非常に回収を堅めにみておりました、回収率がよそよりよろしうございましたので、大体貸付のべースで申しますと、六十億七十億ということになりました。少くともその程度は大体見るべきじゃなかろうかという考えを持っておりますが、しかしただいま金額を確定的にこのくらいのことにするりもりだというところまでまだ行っておりません。もう少し事態を見た上で研究させていただきたい、かように思っております。  それから第一の御質問を申しますか、御注意でございますが、これは先ほど政務次官からもお話がございましたが、大蔵大臣がこの八日に帰って参りますので、よくその辺のところは御相談申し上げまして、まあ今後どうするかということについて、その後に態度を大臣にきめていただく、そういうつもりで今やっております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これはたしかめたいのですが、繰上げ貸付をした分の資金補充として、国民金融公庫に対しては六十億、中小企業金融公庫については七十億程度は少くとも、最も近い機会に予算措置を講じらければならぬ、こういうことなんですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 繰上げましたのはさっき申し上げましたように、中小で五十七億と国民で四十五億、合計百二億、しかし回収金が非常によかったものですから、それを加えまして貸付ベースとして百三十億という増加をしたわけであります。そこで本来から厳密に考えますならば、繰りしげた分の五十七億と四十五億を第四四半期に手当すれば、つまり百二億を手当すればよいわけです。その辺多少今後の情勢を見まして、まあ大体の見当として合わせて七十と六十くらいという線くらいが出るのじゃなかろうかと思っております。ただこれはできるだけ早い機会と申しましても、今申し上げましたように大体年末までは大体何とかもちますので、通常国会の初めに御審議願えば、それで間に合うのじゃなかろうか、それまでに数字を堅めて御審議を願いたいと思っております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 あなたはそういうふうにお考えだけれども、自民党の方からああいうふうに発表したことでもあるし、これは臨時国会で一つ措置したいということになれば、その用意はございますね。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) これはどうも私ども事務官からちょっとお答え申し上げにくいのでございますが、まあ党と行政府でございますけれども、大臣からそういう臨時国会にかけろという御下命がありますれば、それに間に合わすようにまた研究しなければならぬと思います。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 それからこの間一萬田さんお立ちの際ではありましたが、中小企業の金融の逼迫しておる現状に鑑みて、こういう政府機関のこの予算増額を考えるほか、民間の市中銀行に対して中小企業向けの特別ワクを作った貸出しのできるように行政指導を行いたい、こういう大臣のお話があったのですが、その後どういうふうにこれは行政指導が進んでおりますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 特別ワクというのはどういう意味かわかりませんけれども、まあ従来の――従来といいますか、だいぶ前に中小企業の別ワクという問題がございました。これはただその別ワクに入りますものは高率適用の適用除外をするその限度で……というだけのものでございまして、特別ワクというのは、目下のところそういうものを考える必要はないのじゃなかろうか。要するに今、地方銀行なり、都市銀行、あるいは信用金庫、相互銀行というところが十分に中小企業に対してめんどうをみるようにということは、これは機会あるごとにやかましく言っておりますし、通牒も出しまして、大体実績といたしましてもかなり出ているやに金融機関の窓口からは考えられるわけでございますが、別ワクというのは結局金利だけの問題でございますので、これは今のところそういうものを考える必要はないのじゃなかろうかと思っております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 あなたは考えられると言ったって、大蔵大臣はそういう点を考慮する必要がありますと、至急にやりたいと思いますと、こういう答弁があったのですが、あなたはあのときおいでにならなかったのですか、連絡なかったのですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 実は前回、大臣が御出席のときに私欠席をいたしましたので、よく覚えておりませんですが…。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これは私は聞いておらぬからわしは知らぬのだ――これては工合悪いですよ。ですから大臣は大蔵省を代表してお話になっているのですから、たとえば日銀に中小企業向けの融資ワクを作ったことがありますね、ああいうものの復活をまず考える。それから市中銀行に対しても中小企業向けの融資の別ワクを作るように政府として行政指導を行うしかない、こういう大蔵大臣のお話があったのですが、あなたが前回の委員会以後、これは二十日あまり経過しておりますが、その後、何らの措置をとっておられないということは、これは怠慢です。速記録を見てさっそく善処される御意思がありますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 前回どういうお話がありましたか、私実はそこまで覚えておりませんが、いずれ八日ごろ大臣が帰ってこられますので、よく御真意を伺いまして、もしそういう大臣のお考えでございましたら研究をいたします。その方向に措置をしなければならぬかと思います。しかし従来ありました別ワクというものは、ただいま申し上げましたように、高率適用にかかる場合にそれをかけない、つまり金利がそれだけ有利になるということでございます現在高率適用にかかっておりますのは、二次高率で約百億でございますが、ほとんど大銀行でございまして、中小企業金融のために別ワクがないから非常に困っておるという状態でもないように思います。が、大臣がお帰りになりまして、そういう御趣旨でございましたならば、さっそく研究をいたします。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 大臣がお帰りになってから打ち合せされるのもよろしいが、ちゃんと委員会の速記録がございますから、あまり委員会を軽視されないようにされませんと、きょうのあなたの出席の何はどうなんですか、連絡が悪かったのですか。ゆうべから特別な用事ができた、それならそのようにあなた電話連絡される必要がありますよ。それをそういう措置をとられないのみか、大臣がどんなことを言ったかということは、ちゃんと速記録をごらんになればわかりますよ、それによって銀行局としての早急な態度が……、中小企業の逼迫した金融の現況からいいますと、そういうのんびりした状況じゃないのです。もう少し委員会というものを重視していただかなければならなぬと思います。どうなんでしょうか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 本日おくれましたことにつきましては、先ほどお詫びを申し上げましたように、やむを得ない緊急の用事で延びまして、御連絡か悪かったことを十分お詫び申し上げます。もちろん委員会におきまして、大臣なりわれわれが申し上げましたことにつきましていいかげんのことを言うというようなことは許されないのであります。それは十分私どもも尊重いたしましてやるつもりでございます。従いまして速記録などを拝見さしていただきまして、なお大臣の真意も伺いました上で、至急もしそういう措置をとれということでございますれば、さっそく措置をいたします。まあ八日に帰ってこられまするので、おそれ入りますが、そのくらいまでお待ちをいただきたいと思うのでございます。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 関連して確かめておきたいと思いますが、先ほどから国民金融公庫関係のこの補正予算を通常国会に出しても間に合うというふうに再三言われておったようでありますが、通常国会は御承知のように一月の中旬までは自然休会になります。しからばこの劈頭補正予算を出されても、これが成立するのは一体いつごろを期待しておられるのか、これをはっきりお尋ねしておきたいと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 従来の例で考えますと、年末金融と申しますか、越年資金が出ますから一月は大体回収の方が多いのでございまして、一月―三月の金が非常に足りなくなるということではなかろうかと思っております。しかしながらこれも状況によりまして、年末になってみてどうしても足りないというような場合に、あるいは十二月中に開かれる国会の劈頭にお願いをしなくちゃならぬことになるかもしれないと思います。これは今後の状態によりますけれども、従来から申しますと、大体一月はそう大きな資金需要はない、全般に金融としては日銀券か非常に大きく環流する時期でございますので、まあいけるのではないかと考えております。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 実際問題としては十二月劈頭に予算を通すということは困難だと思うのです。補正予算にしても、それから一月の中旬までも、これは自然休会の関係でむずかしいだろうし、そうすると、年末に間に合わぬことはもちろんだけれども、第四四半期でも半ばたってからというようなことになるというふうに事務的には多分の懸念があると思うのですが、そういう点を懸念しておられないのですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) これは従来ずっと長い経験によりますと、一月はむしろ金が要らない、大体日銀券が収縮するときでございますし、一般の中小企業としましても、年越しで決済されましたものが一月に返って参りまして、大体一月では金は新規には要らない、結局二月の中旬ごろから資金需要が相当出てくるというのが普通の形でございます。まあ二月中に何とか措置できれば間に合うのじゃなかろうかと思っております。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 銀行局長の言われるのは、それは短期資金のことを主として言っておられるのです。ところが中小企業金融公庫とか、国民金融公庫は長期資金なんですね、だから一月だとか年末だとかいう関係はほとんどないのです。要るときにはやはり一月にせよ要るのです。ところが公庫の方は法律的な手続が要るので、それをやらなかったらワクがないから動きがとれぬ、だから自民党としてはこの際あくまで臨時国会に出すべきだといっておる、これはむしろ事務的に考えると、党の方が見通しがよくきいておる、政府の方は金融の実態を知らぬというようなことをいわれると思うのです。そうしてさらにいえば、その穴埋めを第四四半期においてすると言っておるけれども、それが二月になって穴埋めができるというようなことだと、かりに穴埋めしたって第四四半期の金が残るのです。そうなると穴埋めをしたというけれども、事実は穴埋めしなかったのだ、少くとも部分的には……。これは国民を欺瞞するものだといわれることを懸念せられないのですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) これはお話のように中小企業金融公庫は設備資金及び長期の運転資金ということでございます。ただ今の計画からみまして、それから従来からの計画をみまして、一月には相当の回収金がございます。その回収金の範囲内で大体間に合うというのが従来の例でもあり、私もそういうふうにみております。結局二月、三月にはどうしても金が足りなくなる、そういうふうに私どもはみておるわけでございます。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 ちょっと数字を伺いたいのですがね。今いただきました一枚刷りで、国民金融公庫の今年の第一四半期の新規の借り入れ申し込みというものが二百七十九億となっておりますね。そうですね。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) そうです。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 この間国民金融公庫の方がここにおいでになりましていろいろ説明をしたときの書類をいただいているのですがね、それには三十二年度の第一四半期の公庫の借り入れ申し込みをしたものは二百四億円となっているのですが、どこが違うか、数字だから大へん必要なことだから、前の数字を忘れていると思って、あとまたいいかげんなものが出されると……。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 今おっしゃいました数字は前年度からの繰り越しを含んでの数字でございます。ここに書きました百六十四億、これは新規の申し込みでございますから……、

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 あなたの方のは前のを含んでいるのですか。あなたの方の数字が大きいのですよ。あなたの方が二百七十九億で、国民金融公庫から言うてきたのは二百四億で少いから、あなたの言うことは逆じゃないのですか。よく聞いて、はっきりこれは速記録に残しておきたい。よくお調べ下さい。今すぐでなくてもいいです。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) それでは担当課長から何させますから……。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 すぐ今聞いた方がいい。担当課長でけっこうだ。第一四半期二百七十九億というのは国民金融公庫の数字だから……。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 その数字はよくお調べになってはっきりわかるように一つ、あまり数字が違い過ぎますからお調べを願ってやればいいと思います。  ちょっと銀行局長さんにお伺いしますが、この前の国会で地方の信用保証協会へ十億円政府から金が出るということが法律になって予算が通ったわけなんですね。あれは五月ごろだと思うのだが、それがいろいろ都合もあるでしょうが、大へんおくれているのですね。わずか十億円ですから、全国のたくさんの信用保証協会で、一つの所へ千万円ぐらいしかいかないものなのだけれども、これがまあ六月になり七月になり、八月になり、九月になってもまだでて……、十月には出たかどうか知りませんが、あれはどうなっておりますのですか。何か中小企業庁とあなたの方の政令の文句がどうだとかこうだとかいって、あれはこの委員会では早くああいうものは出すべきだということだったのですけれども、まあこれはお役所の仕事で、別にこればかりではない、すべてこういうことが多いようですけれども、これはもう出ましたですか、どうですかな。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) これは実は私の方の所管と違いまして、中小企業庁と、大蔵省では一つ主計局がタッチしておるのであります。政令は出ましたのです。私どもとしてはあれを早く出してくれということでまあたびたび言っておりましたが、何さま中小企業庁が出すものでございますから、まあ早く出してくれということで、御催促申し上げようとは思っております。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 まだ出ていないのでございますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) もうきまったということを伺っているのですが、政令の方は出たはずですが……。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 お役所の仕事だから当りまえだが、ちょっと少しこの次の国会を開かれるまで実行できないというようなことでは……、あなたの方でなく理財局の資金繰ですか、どちらですか、大蔵省と中小企業庁との話し合いがうまくいかなかったためにおくれたのですか、原因はどこにあるのですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 原因はつまびらかにいたしませんが、これは実は中小企業庁が配分をなさるわけでございます。政令の関係は中小企業庁が大蔵省の主計局と御相談になるということで政令がすでに出ているはずでございます。中小企業庁でももう出るのだという話は私先般聞きましたのですが……。それから特に災害地の長崎県とかそういったようなところにはすでに出ているというふうな話を承わっております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 銀行局長、この前これも大臣はさっそく何とかしましょうということだったが、私そのときちょっと数字がわからなかったものですから、ちょっと調べてみましたが、市中銀行の大口の集中融資をどうして制限するか、制限しなければ中小企業の方には金は回らぬということで、ちょっと大蔵当局の善処を要望したわけですが、これは三十年の何を見ますと、富士銀行で資本金が五十五億で、丸紅、飯田一社に対して五十五億融資をしている。三菱銀行は同じく資本金五十五億で、三菱商事に五十八億貸している。三井は四十五億の資本金で第一物産に六十億貸している、これは資本金をはるかに上回っているのですよ。住友が資本金五十億で丸紅二十億、呉羽紡が二十億、こういうように実に一社に対して大口の集中融資が行われている。まだこれはたくさんありますが、これを読み上げても仕方がないことですが、こういう大口の集中融資を何とか抑制をしなければ、中小企業の方にはこれは金が回らぬのですよ。これはどういう方法でこういうことを抑制されるお考えを持っているか、その対策を一つ聞きたい。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) お話のようにいろいろ集中的な大口貸付がございます。これは銀行経営の立場から言えば、なるべく分散してあまり一カ所に集中、固定しないようにすることは望ましいわけでございます。ただ今おあげになりましたのは、商社でございますけれども、まあ実際問題として大企業でございましても、やはりその大企業が動くことによってそれにつながっている下請、それからさらに下の中小企業というのに金が回っていくわけでありまして、大口のところで銀行全体としてその必要以上に占めますと、やはりしわというのが中間に寄って参ります、中小企業の方に……。従いましてまあ大口といいますが、大企業に貸すのが非常に困るということではないと思うのでありまして、やはり日本経済が大きくなっていきますためには、そういう大きな会社に合理化資金であるとか、あるいは必要な所要運転資金であるとか、そういうものを貸し付けまして、それが資金の流れとして、だんだん下に浸潤していくということになるのが一番自然だと思います。ただ一社に対して非常に大口な貸付があるということは、これは一応銀行経営の立場からは、なるべく危険分散をした方がいいと思うわけでありますが、しかし、これも従来からの関係と、それから各銀行が、何と申しますか、従来ずっとめんどうを見てきておる会社の内容は、実によくわかるわけでありまして、それをみんなに、小口にばらまくということになりますと、なかなかその辺の調べがルーズになるいう点もございます。だからといって大口集中がいいというわけでございませんので、なるべくそういうことは避けたいと思いますが、これは今すぐ対策を示して、一挙にそれをやめるということも、実際問題としてなかなかむずかしいのでございますが、方向としてはおっしゃるような方向になるべくいきたいと考えております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これは銀行経営の立場だけじゃなくて、預金者の立場を保護する見地からも、やはりこういう集中融資を制限する必要があると思うのですよ。で、この最近の中小企業の金融の逼迫も、こういうのを制限、抑制しなければ、手形割引さえもやってもらえない。そのために政府機関のところへ行くけれども、なかなか不親切で調査にひま取って、しかも三カ月も四カ月もかかって、やっとこさ貸し出しを受ける、こういう状態になっておるわけです。ですからこういう市中銀行の――それは急速にはいきますまい、それはわかります。けれども、銀行経営の立場だけをお話しになるのでなくて、これは預金者を保護する見地からも、私は早急にこれは対策が立てられなければならぬと思う。新しい銀行局長として抱負がありそうなものだと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 先ほど私は銀行経営の立場からと申しましたのは、もちろんその背後に――銀行の資金というのは背後に預金者がおりますから、預金者保護ということを含めてそう申し上げたわけであります。で、先ほどお話がありました大口集中の件も、それはなるべく集中しない方が、危険分散の建前からはいいわけでありますが、ただ、ただいま例にお引きになりましたいろいろ商社の金融でございますが、これはやっぱり商社に金融をつけますことによって、商社と取引しているその次の段階、これには大企業のほかに中小企業も相当ございます。そういう連中にもその資金が商社を通じて回っていくのでありまして、それを一挙にとめてしまうと、それと取引関係にあります連中が、非常に金融の困難を感ずるというようなこともございますので、まあ現在あながち、どうしてもああいうものは一挙にとめなくちゃいかぬ、こういうことまでは、ちょっと申し上げかねると思うのであります。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 椿さんに関連して、二、三お伺いしたいと思います。先ほど酒井局長さんは、大銀行の運営について弁護のようなお話がございましたが、大銀行の営業行為は、われわれもわかっておるのです。ただ問題は、中小企業が全く金融上非常な支障を来たしておるので、それを何とか打開する方法はないかということでお互いに苦慮し、意見を開陳しておるのですから、まずさような点を頭に入れておいて、一つお答えを願いたいと思います。  で、すでに新聞や雑誌にも発表になっておりますが、今日の金融引き締めが中小企業にしわ寄せをされているということはおわかりの通りなんで、先日、大蔵大臣においで願った節もこの点を特に申し上げておきました。そこで今、椿さんが、特に大口融資の点について例をあげられましてお話しになった。大体、銀行局なり、あるいは日銀なりが、不健全なる経営――特にその貸出の超過に対しては厳重なる警告を発し、不健全なる営業状態として警告あるいは勧告しているわけであります。ところが、資本金を乗り越え、膨大な融資をしている。これら大銀行は不健全な融資でないと私は言うことはできないと思います。この欠陥を銀行当局――特に銀行局長になられました酒井さんは、当然この点に対し強い関心を持っていると思っておったところが、ただいまの答弁を聞いて意外に感じた。すでに日本銀行ですらもこの警告を発しているわけなんです。特に七月中における全国銀行の貸出増加の実績などは、すでに発表になっておりますが、大体、中小企業向けの貸出を見ると、大きく減額されている。大企業の方の貸出は四百三十億もふえている、毎年ふえている。中小企業の方は百億近く削られている、少くなっている。「期末中小企業向けの貸出減少は、期末決済明けの四月以来三カ月振りのことで、前年同月の二百五十四億円増に比べて大幅な減退である」ということが言われている。なお、最近におきまして、中小企業金融公庫の月報を見ると、一千三百二十六件に対して、最近の金融引き締めの影響に対する調査を行なったところ、八百八十件からの回答があったのですが、皆いずれも金融に支障を来たしているという報告なんです。こまかい数字のことは、もうすでにおわかりのことと思うから申し上げません。こういう状態のもとにあって、特に日銀はこの警告を発したというのに、ただいま銀行局長酒井さんのお話を聞くと、大口融資をした大銀行の苦しい状態や経営に思いやりをされておりまして、中小企業の救済という観点、今日の経済を軌道に乗せるという観点からのお答えがないのでございますが、この点どういうふうに見ておられるか、酒井さんにお伺いしておきます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) お話はごもっともでございますが、ちょっと資料を調べてみたのですが、手元に古い資料しかないので残念なんですが、中小企業向けの全体のつまり銀行――相互銀行、信用金庫、政府機関、その他全部を合せまして、中小企業向けの融資はどうなっているかということを本年について調べますと、額としては相当ふえているはずでございます。今ちょっと資料が見当りませんが、そういう数字になっていると思います。それから、大口融資がおもしろくないという点については、私も同じようなと申しますか、銀行自体のあり方として、なるべくそういうことは避けるようにということは、私も考えておりまして、いろいろな機会に申し上げているわけでございます。そのほかに、相互銀行以下のものにつきましては、一件の貸出金額を制限いたしまして、なるべく――なるべくと申しますか、中小企業にその金が出るように、一口の貸出の大きさを、まあ信用金庫等では押えているわけでございます。方向としては、おっしゃるような方向になるべく早く持っていきたいと思いますが、実際問題として、一拳にここでその現状を変更してしまうということは、これは無理じゃないかということでございます。それから、まあ資本金以上のものを貸出をされておるということは、そういう意味では非常に工合が悪いと思いますが、まあ金融の内容といたしましては、十分な担保があるか、返済能力があるかという点を調べておりますので、それが善部危いということじゃないと思います。危いということじゃないけれども、そういう大口に集中する、数個の大口に集中するという傾向は、これはやっぱり銀行の建前からいたしまして、あまりおもしろくないというふうには感じております。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 先ほど局長さんのお話には、中小企業向けの融資も相当多くなっておる。今、統計資料を持ち合せていない、こういうお話でございますが、これはやっぱり資料に基いて私も意見の交換をしたいと思いますから、実際において中小商工業者の資金の増額されておる事情について詳細な資料を次の委員会に御提示願いたいと思います。そのときに私はまた質疑をかわしたいと思います。  なお、銀行が確実なところへ融資するということもよくわかるのです。しかし、それならばほとんど融資が、確実というこの対象にもよるのでございますが、その結果は、大資本力というものに集中されていくのであって、さような考え方は、銀行局長としてどうかと思うのです。今の制度のもとにおいて、私どもの言うようなわけには、それはちょいといかぬかもしれぬ。それは、われわれと思想傾向が違うのですから、それは無理だと思う。けれども、だからと言って今の大口融資のこの弊害を、まあ仕方がない、今どうすることもできないというこの考え方は改めなきゃいかぬと思うのです。特に三井銀行のごときは、はなはだしいじゃありませんか、世間でのうわさを聞いていると思うのです。特に大月さんなどは古くから銀行局におられたからよくわかるだろうと思う。ほとんど三井銀行などは自分の系統の方にしか融資をしていない。第一物産、そうでしょう、東京電力、そうでしょう、日本製鋼、そうでしょう、東芝、そうでしょう。集めた預金は、皆自分の系統の会社へ持っていっているじゃありませんか。こういうばかなことをしておいて、これはやむを得ないと言う、そういう考え方は、これは私は、あなたは間違っておると思う。こういうばかなことをするから、ほとんど中小企業の方に対するところの資金あっせんなども結局できないし、またやらない。こういう点は、私は十分一つあなたの方で検討されまして、かような弊害を是正するように努力してもらいたいと思う。私はこの際、この一点だけをあなたから聞いておきたいと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 私、決してやむを得ないと申し上げたのじゃございませんで、おっしゃるような弊害を申しますか、そういうものも出て参りますから、これは銀行の立場からおもしろくはないと、従って、できるだけそれを是正していきたい。ただ、これを今一挙に制限してしまうかどうかということについては、なかなか実際上の問題が起つて参りますので、順次その方向に指導して参りたいと思っております。従来から大銀行に対しまして中小企業金融を特に見ろというようなことを言っておりますし、それからまた、そういう大口なり系列の貸し出しというものは、銀行の立場としてもやはり考え直す必要があるからということで指導していっております。従って、まあやむを得ないというふうに申し上げたのでないことだけは、一つ御了承をいただきたいと思うのでございます。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 それから、先ほど椿さんの質問に対しまして、局長さんのお答えの中に、中小企業金融の大部分は相互銀行、信用金庫がやっているというお話でございましたが、私もその点は認めます。と申すのは、先年、大蔵委員会の命で九州の産業金融調査に参りました。その際における産業経済懇談会に出た意見といたしまして、非常に相互銀行が一般銀行よりは積極的に融資あっせんをされている。特に商工界は非常に喜んでいました。今回大蔵委員会の命によりまして四国に参りました。ここにおいても同様な意見を聞きました。こういうように中小企業に対しまして、金融機関としての努力をされているようなんですが、しかし、中小企業に大きな役割を果している相互銀行、信用金庫も資金難で、年末資金に窮迫しているわけです。先ほど、公庫に対しましては、臨時国会承認を得て、一般金融不安の心配を解消するということが最もいいと思うのですが、当局は、通常国会の最初において承認を得れば間に合うと言いますから、一応認めるとしましょう。しかし、公庫の方に対してはさような見当でよろしいが、相互銀行とか信用金庫とかいうような、むしろ中小企業といっても小々企業、中小商工業者という方に直接役立っている関係を持っているこれらの特殊金融機関に対し、資金の関係をどういうふうにしようと考えているのですか。具体的にお答え願いたい。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) おっしゃるように相互銀行、それから信用金庫、これはもう中小企業金融を大体目的にして設立されたものでございまして、これはお話のようにかなり熱心にやっておいでになると思います。ただやはりこれも一つの私企業でございますので、これに対して国の援助とか、そういうようなことは考えられないわけであります。結局、そういうものの貸出金の源泉、これは貯蓄と申しますか、まあ相互銀行で申しますれば掛金でありますとか、定期積金でありますとか、そういうものを非常にふやしていかなくちゃいかん。そこで、そういう貸し出しの源泉になります貯蓄の奨励を大いに力を入れてやるということが、一番まあ実効が上ると申しますか、それが正当な手だというふうに考えております。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 もう一点だけ質問して私は打ち切りたいと思います。局長さん、言うまでもなく、預金をするという、また預金のかき集めに努力するという、これはよくわかるのですが、そんなことは、民間金融機関である以上、当りまえのことなんです。政府は神武景気を勝手にうたってきて、さんざっぱらあおって、今ここになって自分の失政を国民に転嫁し、急に金融の梗塞を打ち出した。だから中小企業は余波を受け、今日経済界が沈滞したときに、預金しろとか、貯金の奨励をするといっても、なかなか容易なことじゃない。それも、もちろんやらなければならぬが、そういう現実の姿というものを、局長さんはよく直視しなければいかぬ。そこで、この点大蔵大臣からもお答えがあったのですが、年末資金に対しては、政府関係の金融機関だけじゃなくて、中小企業相手の特殊金融機関に対しても考慮する、考慮すると申しますか、善処したいと思う、その善処したいというのはどういうことか、はっきり言いませんでしたよ。言いませんでしたが、この大蔵委員会の決議にある通り、金融機関に対しては、財政資金による金融債の買い上げを促進するという政府はすみやかに措置を講ずべきである。これは抽象的ではあるが、民間の中小企業に対して努力しておるそういう機関に対して政府資金というものを、ただ貯金の奨励だけでなくて、預託させるとかいうようなことをして、この年末を切り抜ける具体的な処置を講じていただきたいと思うのです。局長さんには数字上のお答えはできないかもしれぬが、努めて努力するという気持がなければ、本員といたしましては、この年末の切り抜けが不安でたまらない。納得できません。先ほどの公庫関係に対する見解と同様、この政府資金の預託ということに対して努力する意思があるかどうかという点を一つここでお伺いしておきます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 政府資金の預託の問題でございますが、これは数年前にやりまして、あれは結局その後、会計検査院から、これは違法である、やめろという勧告が参りまして、以後新しいのはやっておりません。大体回収したのでありますが、相互銀行等につきましては、いろいろ資金繰りの手当の問題もございますので、一応ある程度引き揚げを延期して今日に至っておるということでございます。今後新しくそういうものができるかどうかということは、これはちょっと会計法上の問題もございまして、必ずしもそういう策がとれる、あるいはそれに努力するというふうに申し上げられないのを遺憾といたしますが、まあ所管は理財局でございますが、どうもそういういきさつがございますので、政府資金の預託というのは、これはちょっとむずかしいのじゃないかと、私固人としては考えております。

野溝勝日本社会党

○野溝勝君 これは局長さんと大月さんと御相談の上――政務次官は実際事務当局でないから、これは失礼な話ですが、政務次官も交えて一つ緊急御相談願いたい。というのは、ただ心配はない、第四四半期は切り抜けられると思うというようなことだけでは安心ができないし、その答弁だけでは、それは子供のような答弁なんです。大蔵大臣も、心配はないようにするということは言っておられますが、自信のほどを示してもらいたい。たとえば公庫関係においてはもうすでに、先ほどの発表では、臨時国会にできなければ、通常国会の劈頭に承認を受けると――この宣言、これはよろしい。非常にいいと思うのだ。この間の大臣よりも非常にはっきしてきた。さらに相互であるとか、信用金庫とか、そういうような中小企業金融に努力をしておる機関に対する政府資金の預託が、会計検査院から何か問題が出たというなら、さらに会計検査院あたりにその内容を話しをすれば、一応私は理解ができると思う。そういうようなことについて一応努力してみること。次は、何かその他の方法で、できるだけの力をいたしてみますということぐらいは、私はここでお答えが願えると思う。その程度のことについて一つきょう当局にお答えを願ったら、私は打ち切りたいと思うのですが、そのお答えができなかったら、ここにおられる御三人で相議してお答えを願いたい。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 第一点の政府預託の問題でございますが、これは先ほど申し上げましたようないきさつがございますので、できるかできぬか、わかりません。わかりませんが、担当者に一つ話しをしまして、研究してみます。ただ、そういういきさつがあって、なかなかむずかしいということを御了承いただきたいわけでございます。  そのほか、相互銀行等に対する何らかの措置、これはできるだけ考えまして、手が打てるようなものがございましたら、それはもちろん努力いたすことはもとよりでございます。結局第三四半期に米の金がどれだけ放出されるかということで、金融がどういうふうな姿になるかということになるかと思うのでございますが、一般的に言って、まあ今われわれの予想より実は米の代金が多く出ております。これはまあ相当豊作であったという関係で多く出ておりますが、一般的に申しまして、そういうときに、日本の輸出入を均衡させるために、どの程度に金融というものを締めたらよいのか、また、それに伴って起ってくる被害を最小限度にとどめるために、中小企業にどの程度手を打ったらよいか、全般的な考慮を加えました上で、お話のような点は十分検討を加えていきたいと思います。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 ちょっと今のに関連して一言だけ伺っておきたいのですが、今の野溝さんの御質問は、要するに中央に資金が集まり過ぎて、地方で資金が枯渇してくるのをどうするかという問題だと思う。これは大きな問題だと私は思うのですが、そこで、これはいろいろ御研究になると思うのだが、具体的な問題として、たとえば専売益金のような問題も、あれは、まあ地方でたばこが売れたとかいうような場合に、法律か何かで中央に集中してしまうのですね。あれはおそらく私は、地方の専売局とか何とかいうようなものから、地方銀行なり今の信用金庫なりに三月とか半年とか預けておいて――あれは今のところではすぐ中央に取り上げてしまうのだが、そういうようなゆとりのあることを銀行局で少しお考えになっていただいたならば、この中央に資金が集中し過ぎるような弊を防げるのではないか。ことに国有鉄道の売り上げ金の問題などは、これは中央へきて富士銀行に全部入ってしまう。これがさっきお話の中にあったような大きな会社にどんどん投資されるというようなことなんですが、ああいうようなものも、半年なり三月なり地方銀行の手元へ置かれるようなことはできないものでしょうかね。そうすると、地方の資金の潤沢というものが大へんできてくる。これは大阪でも、京都でも、名古屋でも、地方の今の専売益金とか鉄道の益金というようなものはみな東京へ持ってきてしまう。それで、東京へ持ってくると、特別の銀行の関係があるから、そこへ全部入ってしまう。そういうことを見習うのでしょう。たとえば交通公社のごときものでも、これは交通公社などは政府が別に行政手段で干渉するわけにいかぬでしょうが、国鉄のことを見習って――これなどは各県で地方銀行なり信用金庫なりの資金を潤沢にすることをやってしかるべきものだと思うが、これまた、やはり国有鉄道と同じように、全部交通公社などの売り上げが東京へばかり集まってくる。この趨勢というものをこのままにしておきますと、おそらく将来は中央に資金が集中して、地方は資金が枯渇する。そういうようなことが昭和の初めにあって大問題を起したことがあるのですけれども、これを一つ、新しい明敏な銀行局長さんができたのですから、お考え下すって、この資金の割り振りを、もう少し中央と地方とおやり下さることが平素の、金融の梗塞を緩和するのにはもちろんですが、今年みたいなときには一番そういうことが役立つのではないかというふうに思いますが、専売益金などはなかなかむずかしいのですか。法律か何かありますのですか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただいまお話しのありました件は、これは国庫制度全般の問題でございまして、国庫の統一運用という原則でやっておるわけでございまして、これは銀行局の所管ではございませんが、なるほどおっしゃるように集中されるということになっております。しかしながら、集中されまして国庫の金になりますその引き揚げ分を、あとどういうふうに補充するかということが、日本銀行の政策でございまして、今までは、大体引き揚げた分が日本銀行の窓口から相当出て、うまっておるという格好になっております。市中の金融全体としては、一方で国庫金が日銀の国庫勘定に入って参りますが、一方でそのために貸し出しが出るということで、この金融資金の流れ自体はそれほどかくらんされていない。もちろん、その個々の銀行にとりましては、いろいろなことがございますが、金融市場全体として見れば、資金の量的な関係は、日銀で十分調整をしていらっしゃるわけです。ただいまの御意見のような説もございますが、これは国庫制度といいますか、会計制度といいますか、それ全般の問題になりますので、今私にここで、それはいいだろうとか、悪いだろうとかいう御返事はいたしかねるのでございますが、御了解いただきたいと思います。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 金融債の買い上げはどの程度進んでおりますか、実績をちょっと明らかにしてもらいたいと思います。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 金融債と申しますと信用保証制度のものですか。――それでは大月君から説明いたします。

大月高大蔵省大臣官房財務調査官

○説明員(大月高君) 具体的に申し上げますと、七月におきましては、合計十五億五千九百万、八月分は十一億四千七百万円になっておりまして、これが一月おくれの二十五日に実行いたしておりますから、九月の実績はまだ判明いたしておりません。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 合計すると二十六、七億程度で、二百億のうちその程度では、ほとんど問題にならないと思います。二百億のワクが掲げられておるが、こんなことでは、これまた国民を欺瞞するといわれるわけなので、これはもっと有効に使っていく方法を研究せられておるものかどうか。それからもう一点は、市中銀行の方から、年末に重点を置いて買い上げをしてもらいたい。それによって年末金融を打開してもらいたいという要望が出ているようですが、これに対する態度はどういうふうに決定しておりますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 先ほども申し上げましたけれども、まあ普通の月は十億とか五億というのが従来の例でございます。それを二月で二十七億ぐらい出ておりますから、まあ従来の成績から見れば非常によくいっておると思います。われわれとしては、各金融機関別に申し込みの状況を調べておりますが、これは相当ございます。ことに都市銀行なんかはずいぶん要求があるわけでございます。年末、十二月分につきまして、これを一月おくれで一月の二十五日に交付するということだと、ちょっと趣旨もどうかと思いますので、十二月分については何とか、これは技術的な問題がたくさんありますけれども、十二月中に金が出る方法はないものだろうかと思って、ただいま研究をいたしております。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) これについては、七月は十五億で、八月になるとかえって減って十一億になっております。この調子でいくと、なかなか伸びないのではないかという懸念が多分にあるので、これを有効に活用することを重ねて要望しておきまして、政務次官の御意見をその点特に伺っておきたいと思います。

白井勇自由民主党大蔵政務次官

○説明員(白井勇君) できるだけ一つ善処いたしたいと考えております。

木暮武太夫自由民主党

○木暮武太夫君 今の委員長の質問でございますが、政府は二百億までやろう。これは信用保証を利用したものに限って金融債を買い上げる、これは非常にいいことだ、中小企業金融にはこれほどいいことはないと私は思うのですが、なぜ、しからば地方銀行やあるいは相互銀行、あるいはまた信用金庫が、信用保証制度を利用しないかということを銀行局で考えていただきたいと思う。そうすると――これは中小企業庁の問題ですが、あなたの方に直接関係がある。なぜ利用しないかということは、一つは信用保証協会の基礎が非常に弱くて、代位弁済の能力なきものが各県ですこぶる多い。そこで信用保証をしたところで代位弁済の力がない。だからあんなものを利用してもつまらぬということが従来非常にあった。そこでこの信用保証制度というものを補強するということをまず第一に考えることが一つ。もう一つは、信用保証料というものが高過ぎるというのです。大体八厘取っているところもあるし、七厘取っているところもあるし、大体三分のところが地方においては多い。私どもの群馬県の方などは、ここに見るところがあって、ずっと減らしまして、最近は七厘に下げようかということになっておるのですが、その場合にいつも問題になるのは、国の信用保険の制度があるけれども、あの保険料が二分まで、例の包括的な保険の方は一分四厘五毛だが、ほかの大部分のものはあれが二分です。そうすると逆ざやになってしまうのです。信用保証料というものは二分以下に下げれば、今度は再保険の制度の、国の信用保険料というものは二分なんだから、保証料は二分よりは下げられぬということになりますね。栃木県のように県の知事が気がきいていて、協会の決議を経て、信用保証料の半分を補助している県がある。これは下げられます。そういう点を、一つは、信用保証協会の基礎が微力であって、代位弁済ができないのを、これをどうして補強していくかということが一つと、それからもう一つは、保証料の引き下げですね。今でもやはり用紙一枚三十円取るとか何とかいうような県があるのではないかと思うが、そういうような点に少し中小企業庁と御相談下すってやれば、これを利用しない何はないです。地方銀行でも、大きな銀行でも、信用金庫でも、相互銀行でも、利用しないものはなくなる。従って、今の金融債というものが、政府が考えるような二百億が出るのではないか。そこを考えずにただやっているから、今やっている通り、片方も営利社団法人ですから、みんな大体そろばんに合わぬければやらない仕事だから、そこで金融債が政府の思うようにはけない。買い上げに至らないというのが、信用保証制度をまだ利用する率が少いのではないかというふうに私は考えるのですが、これは議論でも何でもないのですが、お気づきになったら、至急にそういう点を中小企業庁ですか、その方や何かと御相談下さって、これは信用保険制度の方は大蔵省じゃないのですか。――これも通産省ですか。これは一つ何とか保険料を下げてやるというくらいにしてやっていくようにすれば、私は中小企業金融というものは、政府が、保証制度を採用すれば、二百億までは金融債を買ってやるというあれは、非常に地方銀行なんか喜んでおりますから、あれをもう少し実情に即したように、やりやすいような制度にやっていけば、これはたくさんになって、毎月今度は金融債の買い上げが減るような体裁の悪いことはないと私は思いますがね。それだけ申し上げておきます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただいまお話がありましたように、実は信用補完制度自体の基礎が弱いということでございますが、これはそういうものが現在ございます。それからまた金利につきましても、これは非常にまちまちでございまして、相当高く取っているところもあることは事実でございます。従いまして、こういう問題は、信用保険も含めまして、早急にどうするか対策を立てる必要があるというので、実は先般、金融制度調査会を開きまして、本年度至急に取り上げる問題の一つといたしまして、信用補完制度をどうするかという議題を取り上げまして、目下専門委員会でこれを検討いたしております。できるだけ早い機会に結論を得まして、もし法律等を要するものなら、また御審議をお願いいたしますし、審議の結果は御報告いたしたいと思います。

豊田雅孝緑風会

○委員長(豊田雅孝君) 他に御質疑がなければ、本件の調査は、一応この程度にとどめまして、午後二時まで休憩いたします。    午後一時一分休憩    〔休憩後開会に至らなかった。〕

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