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26回国会参議院1957/09/12

商工委員会 閉会後第6号

発言数
271
登壇者
24
会派数
4
開催日
1957/09/12

会議録

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) これより委員会を開会いたします。  きのう委員長及び理事打合会を開きまして、委員会の運営に関し協議いたしました。  まず、昨日の委員会とりやめの件に関してでありますが、日程としては公報でお知らせ申し上げましたように、きのうも委員会を開き、経済政策の基本方針並びに通商産業政策に関する件を議題として、前回の委員会において御出席を得られなかった河野企画庁長官から今後の経済見通しについて説明を聴取し、質疑を行う予定でありましたが、急に河野長官から出席できない旨を通知して参りましたので、理事の皆様と協議の結果、昨日は委員会をとりやめることにいたしたのであります。委員諸君に御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。  とりやめの原因となりました河野長官につきましては、先月の委員会の際にも欠席されたので、今回は特に前々から出席を要求しておりましたが、昨日になって突如欠席の通知をよこし、その理由も与党理事の連絡で午後大阪へ出発する旨を確かめたようなわけでありまして、その不誠意ははなはだ遺憾とするところであります。従いまして、この次には、委員長において同長官の出席可能な日取りの申し出を待って、理事諸君と打合せ、あらためて日程を作成することを申し合せた次第であります。  次に、昨日の明日、つまり本日の日程、議事順序について協議しましたが、本日は午前、午後にわたって委員会を開き、議事の順序として第一に、対米輸出問題を議題とし、最近におけるアメリカの輸入制限傾向につき、通産省並びに外務商に対し質疑を行う。第二に、中小企業金融、ことに中小企業の年末金融対策に関し通産当局及び大蔵省に対し質疑を行う。第三に、中小企業と税制に関しやはり通産、大蔵両当局に質疑を行う。第四に、前回の委員会において善処を約束されたバナナ輸入割当問題についてたです。第五に、自転車競技法の改正後の施行状況に関する質疑を行う。  以上、非常に盛りだくさんでありますが、余裕があれば、その他の質問もお願いすることなど申し合せました。また、継続審査中の中小企業団体法案、その他二法案についても、今後審議を進める。その具体的な取扱いについては、委員長、理事打合会で協議することも申し合せました。  以上、昨日の打合会の結果を概略申し上げましたが、大体この線に沿って今後の委員会の進行をはかりたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らうことにいたします。   —————————————

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 次に、委員の異動について御報告いたします。  去る八月二十一日井野碩哉君が委員を辞任され、その後任に河野謙三君が選任されました。また昨日白井勇君が辞任され、後任に小滝彬君が選任されました。  以上御報告いたします。   —————————————

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) それではこれより本日の議事に入ります。  まず、理事の辞任及び補欠互選の件についてお諮りいたします。理事古池信三君から、一昨日付をもって委員長の手元に理事の辞任願いが提出されております。この際、これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。つきましては、この際理事の補欠互選を行いたいと存じますが、互選の方法は、前例により委員長の指名に御一任願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 御異議ないと認めます。それでは私から青柳秀夫君を理事に指名いたします。   —————————————

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) それでは、昨日の申し合せにより、まず第一にアメリカの対日輸入制限問題を議題にいたします。通産省からこの問題について資料が出ておりますが、外務省からも、この際そのいきさつにつき、簡単に御説明を願います。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 皆さん御承知のごとく、アメリカ合衆国との貿易は年々歳々増大して参りました。これに伴いましていろいろ問題が台頭してきたのでありまするが、昨年綿製品の輸入制限問題から、特に新聞記事が派手になって参りまして、本年は合板、毛織物、各種雑貨等あたりを中心といたしまして、また制限問題がいろいろと世論を騒がして参りました。で、明年は御承知のごとく互恵通商協定の再延長がございますので、この問題をめぐりまして、アメリカにおきまする保護貿易論者等あたりが、相当先ごろ終りましたところの国会で、この問題を取り上げることが予想されておったのであります。まず、日本政府といたしましては、アメリカ政府にこの問題に関していろいろと抗議を申し込むと同時に、いろいろと対策を相談して参りました。本年の夏岸総理がワシントンに参りましたときにも、トップ・レベルの会談によりまして、この問題を相当重要な項目として論議されたことは、皆さん御承知の通りであります。アメリカ行政府、特に国務省を中心といたしまして本問題に関しましてはきわめて理解と同情をもって日本の立場を尊重してくれました。  まず、対策といたしましては、ただいま申し上げましたごとく、米行政府のこの折衝でございますが、御承知のごとくアメリカは四十八州の連合、いわゆる連邦になっておりますので、州の権限というものがかなり強いために、中央連邦政府の力だけでは、いかない面があるのでありまするが、先ほど申しましたごとく、きわめて強い協力、努力によりまして、大体われわれが予想しておった場面には逢着しなかったような気がいたします。従ってわれわれは今後も米政府との折衝、さらに米議会方面に対するところの折衝、これはもちろん直接できませんので、いろいろとニューヨーク等あたりにあります日本人の構成しておりますところの商業会議所あたり等を通じまして、いろいろとこの運動を展開して参っております。さらに、米業界に対するところの訴えと、アメリカ消費一般大衆に対するところの運動等あたりを、限られた条件内におきまして精一ぱいやって参りました。さらにオーダリング、マーケットという言葉を最近使っておりますが、秩序あるところの輸入によりまして、向うの市場を不必要に撹乱しないようにという方策をとって参りました。綿製品の場合におきましては、こういうことが効を奏したと考えられまするが、話し合いの結果、昨年一月から表立った動きはなくなりまして、非常にこの問題はわれわれ心配したほど展開されなかったということを喜んでおる次第であります。しかしながら、決して楽観は許されません。今年の第八十五議会におきまして、いわゆるランハム法案これは米国内の消費に占める輸入品の比率の変動によって、自動的に数量の制限をしようという法案でありますが、これが通れば、もちろん日本の輸出にも相当影響を及ぼすことは申すまでもないことでありまして、さらにダンピング防止法の強化、これによってまた制限を加えようという動きがございまして、さらに合板の輸入量を、アメリカ合衆国におきまして消費しておりますところの量の一五%に制限せんとするところの法案、こういうものが上程されたのでありますが、全部これらは審議未了、あるいは審議を全然しないで葬られましたことは、われわれとしては非常に喜びにたえない次第であります。  これが大体の経過でございますが、決して楽観は許しませんので今後とも努力を続けていかなければならないと思います。  ただし、これらの国会に上程されましたところの法案は、ただ日本を対象としてのものではなくて各国に共通影響をもたらすものでありますが、特に日本にとりましては、これらの法案が通りました場合には、相当影響をもたらすであろうということは申すまでもないことでございます。  以上簡単でございますが、今日までのアウトライン、てんまつを御説明申し上げました。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) では、ただいまの松本政務次官の御説明に対する質疑がございましたならば、順次発言を願います。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 私はアメリカの輸入制限の問題につきましては、いち早く岸総理がアメリカに行かんとするときに、本委員会にお呼びをいたしまして、特にその点をお願いかたがた、いろいろ強調いたしたのでありますが、帰られていろいろ新聞等を通じて見まするというと、政治的な問題で、まあ非常によく行ったということを言われておるのでありますが、どうも実際問題として、われわれに一番大きな関心を持つ輸入制限の問題については、どの程度話し合ってきたか、実はわれわれは寡聞にして知らないのであります。そんなわけで、先般藤山外務大臣を本席にお呼びいたしまして、繰り返し本問題を質問いたしたのでありますが、松本政務次官も御同席のようであったのでありますが、実際に具体的な御答弁に私どもは接することができなかった。はなはだ遺憾に思っておるのでありますが、幸い本日はこの問題が冒頭に取り上げられたということは、これは二面におきまして日本の今の国民の関心というものが、このアメリカの輸入制限にいかに多く集中しているかということを反映するものであろうと思うのでありますが、一、二点簡単にお尋ねいたしたいのでありますが、私はこの前も藤山外務大臣に申し上げたのでありますが、世界の今の貿易の情勢というものは、特にアメリカが唱導いたしております自由化ということが強く叫ばれておるのでありますが、反面においてその自由化に対しまして軽工業を中心とするものはどちらかというと非常にセクト主義をもって、従って自由化を唱える方面はおもに重工業関係である、それから自由化に、反対するものがアメリカの内部において、主としてその軽工業方面に多いのであります。こういう点に日本の産業は、御承知の通りアメリカに出すものは、大体中小企業関係の仕事を中心とした農産物、その他の製品が多いのでありますが、従いまして、この日本ではそれらに従事する人々がたくさんそれによって生計を営んでいる、大量生産を機械でやれるものは、御承知の通りアメリカとは競争ができないのであります。そこに自然に日本とアメリカとの分業と申しましょうか、そういう点が出てこなければならないので、世界の繁栄は言うまでもなく国際分業をよく行うことにある。こういう点におきまして、私は政治的にいわゆるトップ・レベルでいかなる話ができましても、実際問題として、こういう分業が確立されることによって、始めて私は日米のほんとうの親善提携というものはできると思うのでありますが、まずこの点につきまして、お答えを願いたいと思うのであります。御意見でけっこうです。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) ただいま仰せの通りでありまして、いろいろとトップ・レベル並びに分科委員会等で、この問題が取り上げられましたときにも、仰せの説が出たということも聞いております。この線に沿いまして、今後もいろいろと努力をすることは、やぶさかでないことを申し上げます。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 それから御承知の通り現在の世界的なドル不足は、アメリカが輸入関税を聞くし、かつまた、輸入を阻止しておるというところに、大きな原因があるのではないかと思うのであります。もし、輸入制限をすれば、それだけ結局対外投資とか、あるいは対外援助というものが必要になってくるのであります。その影響下における国というものは、御承知の通り非常に数が多いのであります。ことに日本はそういう意味において、非常に影響が大きいのでありますので、アメリカがその制限をすれば、それだけ結局援助その他いろいろな意味において、また支出を多くしなければならぬと思うのでありますので、こういうようなことを考えまして、ぜひこの機会におきまして、この国民の世論でありまするアメリカの輸入制限に対する措置、そうしてそれを高く国会が取り上げておるということを、何らかの機会において、外務省よりアメリカ側に反映をしていくことが緊急な問題じゃないかと思うのであります。要するに世論が、アメリカはボスなんでありますから、そういう点について国会が本問題というものを非常に高く取り上げておるのだと、そうしてまた、これの帰趨いかんによっては、対米感情に非常な影響を来たすということも、ぜひ一つ外務省からアメリカ側に何らかの形において通達をしてもらいたいと思うのでありますが、これに対して御意見を伺います。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) アメリカ合衆国と西独とにドルが偏在しておることは、いろいろと国際経済に支障を来たしておることは、ただいま仰せがございました通りであります。漆山外務大臣が、今回国連の総会に出席いたしまするが、帰途ワシントンに寄りまして、これらの問題を十分頃に入れて折衝する覚悟であるということができると思います。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 アメリカで日本からの輸入、それが国会でいろいろ問題になっておるということでありますが、ちょうど日本側において製造業者と消費組合というようなものが常に対立しておるのであって、アメリカにおいてもやはり消費組合とか、あるいは婦人会とか、品物がよくて安ければやはりそれを買いたいというのが民衆の気持じゃないかと思う。そういう組合との連携を保っていくのが、外務省の出先機関の責任じゃないかと私は思うのですけれども、二、三年前にこの軽目羽二重の輸入禁止を国会へ上程された際にも、本会議を過ぎていよいよ実行の期に入るというときになって、そのことがわかってきて、議会で初めて取り上げられたような問題、そうして委員会においては決議文を直接アメリカの国会に送ったのです。日本の出先機関は何をしておるのであるかと私は思う。消費組合とか、そういうふうな婦人会とかというようなものが、アメリカにもあるはずなんであります。そういう方面と連携を保って、輸入制限に関する法律など出る場合には、もう少し日本の出先機関が働いてくれるのが、ほんとうじゃないかと思うのでありますが、今日までの在外の公館におる人たちは、何をしておるのであるかと私は思うのですが、その点についてはいかがでございますか。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) ただいまいろいろと出先機関が怠慢であるというお話がございましたが、怠慢と申しまするよりも、手不足であると同時に、はなはだ申しわけない次第でありまするが、予算の関係で非常に支障を来たしておることは、海野先生も向うへおいでになりまして、ごらんになった通りだと思うのでありまするが、いかんせん今日の平和外交を行う外務省といたしまして、一%に足らざる、〇・七%にも足らないような予算しかないのであります。従ってもっと出先の公館をふやす、そうしてもっといろいろな費用をあてがいまして、先ほど海野先生の御心配になられたようなことを活発にやらなければならぬことは百も承知しておるのでありますが、与えられました条件内におきまして、精一ぱいやっておることだと思うのでありまするが、しかし中には、多少怠慢のきらいもあったかもしれませんが、今後重々それは注意いたします。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 松本次官に二、三点お尋ねしますが、劈頭のお話では、アメリカの輸入禁止について日本政府の抗議、あるいはまた岸総理があちらへ行かれたとき話をして、非常に効果がありました、こういうお話ですが、どういうところが効果があったのか、私があちらから帰った人の話とか、経済雑誌とかニュースを聞いても、そういうことは全然出ておらぬ、また、あなたのお話しでは、初めは非常に効果があってという美しい言葉であるけれども、終りの方は楽観を許しません。これはあさってになったら会議録になりますから、あなた自分のお話しになったことお読みになれば、いかに矛盾きわまるかということがおわかりだと思うのでありますが、ですから抽象論はさておいて、どういうところに、岸総理が行ってお話しになったことが、効果があったかということを、二、三点具体的に例をあげてお話を承わりたい。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 速記を調べていただけばわかると思いますが、効果があったとは断言をいたしませんでした。効果があったと信じますということを申し上げました。その効果の点は、両政府におきましていろいろ国会筋と折衝等いたしまして、先ほど列挙いたしましたところの法案が審議未了等になりまして、成立しなかったということは、多少そこに影響があったのではないかということを、トップ・レベルの会談に参加しておりました私の主観から、感じたのであります。さらにこまかい点にふれますと、公聴会なり商業会議所、これはニューヨークに参りますたびごとに、いろいろと要人と用談をしておりますが、血のにじむような努力をしてくれて、公聴会にいろいろな弁護士を雇って日本の立場を、与論あるいは業界に、ことに南の方におきまするところの綿の生産業者の組合あたりに訴えていろいろと与論をまき、さらに、国会方面の陳情等によって多少の影響があったということを私ども感ずるのであります。その意味におきまして、取りあえず八十五議会におきましては、日本に影響を面接間接及ぼしまするところの法案は、審議未了になった、その意味におきまして効果があったということを、私は主観として申し上げた次第でありまするが、しかしながら、先ほど申し上げましたごとく、アメリカの政府機構というものは非常に複雑でありまして、従って与論の国でもありますのと、国会議員のカというものは、相当強いものがありますので、ローカルのいろいろな事情によりまして、今後これがまた再び台頭することも、われわれ考えておかなければならない。従って楽観を許さないということを申し上げたのであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 次官は信じますというようにお言葉を改められたようですが、まあ主観ですからそれでけっこうでしょう。しかし、アメリカの世論なり現在の状態というものは、あなたの信じるほど甘くない。あなたはおわかりにならぬでも、あなたのうしろにおる通商局長以下全部知っておるはずなんです。なかなかそう簡単なものでない。やはり悪い方へ悪い方へ進行しているというふうに私は聞いておる。あなたの言う通り全くうまくいって、あなたの主観通りであれば、まことにけっこうであるけれども、さてそういう問題は別として、綿製品その他どんどん拒否し、一方たとえば大阪あるいは神戸あたりで一台十四ドル五十セントから十六ドルくらいで作るミシンがこれがアメリカへ行って百二十ドルで売れる。あるいはライターは日本金にして三億円ほどの輸出があるそうです。これは日本で大体百五十円から三百五十円で作っておる。それがアメリカに行ったら十二ドルもする。これはもちろん船賃もかかるでしょうが、膨大なマージンのあるやつはどんどん輸入し、ほかのやつは全部ストップをかける。こういう状態でいいか悪いか、外務省の責任者はどうお考えになるのですか。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 決してこれでいいとは思いませんので努力を一生懸命にしておるのでありますが、従って先ほど申しましたごとく、楽観を許さないという私は言を弄したのでありますが、今後もできる限りこの問題と取っ組んで、そうして業者の方々の便宜をはからなければいかぬという心がまえでおります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その次に、さいぜん、海野委員からも、在外公館のことについて質問があったのですが、あなたはお説ごもっともであるけれども予算がない。動かなければならないけれども、予算がなくて動けませんという、こういう御答弁ですが、もちろんそうだと思います。しかし、一歩改めて、もちろんこれは外交均衡ですから、外務省が担当であり、外務省から派遣されるのが当然かもしれませんけれども、しかし、こういうような状態になってきて、日本でどんどん品物を作って外国に買ってもらって、日本国民が生活しなければならないという状態で、戦前と非常に違う。従いまして、私は、外務省から今も行っておりまするけれども、通商産業省から一名か二名しか行っておらぬ、ニューヨークでもロンドンでも。この半数くらい入れかえて、そういうこの道の練達の士を半数ぐらい入れて、日本の貿易の発展のために寄与するという方法はないのですか。あなた方がわずかな予算で少い人間が行っておると言うけれども、仕事の半分かあるいは三分の一かわかりませんけれども、日本からお役人が行くとか、あるいは議員が行くと、その人の宿舎をとるとか、その人を案内するために膨大な経費と膨大な日数を使っておるということを聞いておる。そこで、一斉に役人の総入れかえということを考えたことはございませんか。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 役人の総入れかえというものは、まだ議題にはなっておりません。先ほど先生がおっしゃったように、もう少し通商関係に明るい出先のスタッフを出したいということは十分考えておりまして、通産省ともいろいろ折衝を続けております。非常に出先の先ほどの御説明がありましたごとく、仕事の幅もずいぶん広がりまして非常に気の毒な、プロパーでない仕事までおんぶしているような実情なんで、はなはだ私ども遺憾に思っておりますが、なお督励いたしまして機構等あたりもいろいろ変えまして、そしてできるだけいいスタッフを向うに出すように努力したいと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 ここで次官を幾ら責め立ててみても、次官は外務省でどのくらい発言権があるかわかりませんから、スタッフを変えますということが、ここのおざなりの答弁かどうかわかりませんけれども、あなたのお話を信用してこの話は打ち切ります。しかし、ここは外務委員会でございませんから、商買の話だけでございますが、たとえば日本の商品を、貿易商品をアメリカさんが一方的に片一方はストップする、それからまた、中共でも東南アジアにでも行く日本の輸出品については、一々アメリカさんが横やりを入れるということになれば、日本の販路というものは、だんだんだんだん狭められていく。こういうことになって非常に私は心配しているのですが、これは通商産業省の問題でもあると同時に、やはりあなた方の外務省としての責任もあろうかと思うのです。ですからこういうだんだんだんだん狭められていく状態について、総合的な見地に立ってどうされるかということだけ、最後にお伺いしたいと思います。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 外務省といたしましては、通産省と密なる連絡をとりまして、いろいろ協議しておりまするが、できる限り御期待に沿うように一つ努力したいと思っております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 御期待に沿うという答弁では答弁にならないのですよ。私は外務当局としてどうするのですかということをお伺いしているのです。私が意見を申し上げたのであれば、御期待に沿うという答弁で成り立つ、しかし、外務当局としてこういう問題をどう処置するかということをお伺いしているのですから、私がどういうことを期待しているかわからぬでしょう。それに御期待に沿うという答弁がありますか。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) どういう対策を講じているかということになりますと、先ほど申し上げたことを繰り返す以外にないのでありますが、米行政府に対するところの均衡は、もちろんのこともっと強化しなければいけませんのと、間接ではありまするが米議会関係者、いわゆる議員でありまするが、その方面に対するロビーあたりも強化しなければいけないのと、米業者並びに消費大衆に対するPRを強化する計画ということは、これはもちろん立てまして今後も推進していく次第でありまするが、新年度予算にはこういったことを十分加味いたしましていろいろ計上しているのでありまするが、幸いにして、もしいただけることができましたならば、これらの計画というものは、もっともっと積極的に推進できるということを私は信じております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 アメリカさんの方はそれでよろしいわけですね。しかし、私もう一つお伺いしているわけです。たとえば中共とか、東南アジア、あらゆる地方に日本が品物を送ろうとしても横やりを入れるでしょうね。チンコムを緩和したとか、ココムを緩和したとか言っておりますけれども、横やりを入れるというふうに聞いております。なければないという答弁だけでけりこうなんです。あれば、どういうふうにやって、外務当局としてはどういうような方法で配慮して、日本の商品をどんどん発展さして外地に売り出すか、こういうことをお伺いしたい。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 中共貿易の問題に関しましては、何回となくこれは他の委員会でも論議されたごとく、チンコムの線というものは、大体におきましてこれは制限緩和された。これに対してアメリカが積極的に反対しなかったということは、御承知の通りであります。従ってアメリカがこの中共貿易に関しまして、今日横やりを入れているという事実はないのと、東南アジアの問題に関しましては、開発基金の問題がまず先決問題ではないかと思うのでありますが、この問題に関しましては、各国のまだ成案が集まっておりませんのと同時に、まだ半分ばかり東南アジア諸国で総理の訪問国が残っておりますので、これらの国々に参られまして、さらに藤山外相がワシントンでこの東南アジア開発基金の問題をもう一歩前進する覚悟でいろいろ考えておられまするので、こういった問題がだんだんまとまって参りますならば、徐々にこの市場問題等あたりも開拓されていくのではないかと思います。従って私どもの承知している限りにおきましては、アメリカがこれに横やりを入れているという事実は全然ないのであります。

小滝彬自由民主党

○小滝彬君 今、通産大臣も見えているので、この際今の質問に関連してお伺いしたいのですが、今松本君から非常に海外貿易について配慮する、まことにけっこうだと思う。それに関連して藤山さんが何でも商務官を今度作るのだ、それから景気観測のために重要なポストへ参事官級の相当経済のよくわかった人間を出すということは、まことにけっこうだ。ところで、一体これは通産省と外務省とよく話し合いをしてやらなければならぬ問題であるのみならず、私の乏しき知識からいえば、交通公社は人を出している。またジェトロというような輸出振興関係の、イギリスのまねをした協会ですが、ジェトロも人を出している。あるいは名古屋とか大阪方面からも貿易振興の人を出すというようなやり方をしているのです。僕はこれは日本の自由経済をやっている国で、いろいろな方面がそれぞれの立場から人を出すということはまことにけっこうなことで、非常に統制的なことをやろうというのではないのですが、外貨の関係もあるし、それから同じ建物を使うにいたしましても、ニューヨークあたりで観光の関係も、また領事館の関係も、あるいは貿易関係も、一緒の日本館というようなものがあれば、相当合理的に使えるのじゃないか。こういうような関係を始終感じておるので、幸いに藤山構想というのですか、藤山さんが考えている商務官とかあるいはそういう特殊の経済参事官のようなものを置くことになるならば、従来われわれは苦い経験をしてきたのですが、よくそういうところの方法を考えて、根本的にと言っては、少し言い過ぎかもしれませんのですが、ジェトロあたりの関係とか、いろいろな協会あたりとの関係もよく閣議でお練り下さって出して見たけれども、どうも悪いというので、また模様がえするということのないように、一つ特にこれはまあ通産大臣も、藤山さんも経済通だしですね、配慮していただきたいのですが、具体的に、今の松本君のような抽象的な話はたくさんですが、いろいろそこらのへ含み、もちろん予算の関係もあるのですから、今どうということも言えないのでしょうけれども、通産大臣としての御構想を承われたらけっこうだと思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいまお話の通り、市場開拓ということが今後の一番大きな問題だと思います。ところで、ただいまお話のような商務官の制度、あるいは参事官とかいろいろ従来の言われておりますような制度にも、かなりこれはいろいろな欠点があったのじゃないかと思います。そこでジェトロの民間機構と、官側の機構というものの調整、また、分担というようなものにつきましては、いろいろ問題があるように考えておるのでありまするが、ただいま仰せのような具体的な構想については、まだ全然実は話し合いをいたしておりません。早急にその点は外務大臣ともよく話し、あるいは民間機構につきましても、いろいろ話し合いをして、ただいま仰せのような不能率でないように、よほど考えてやっていきたいと思っています。ただいまのところ、具体的に申し上げる実は、材料がございませんので、御了承願います。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) ちょっと、外務政務次官は他に約束があるそうでございまするから、間もなく退席しなければならぬとのことですから、次官でなければならぬ質問を先に願いまして、そしてあとでは外務省の経済局次長が残ることになっておりまするが、もし、政務次官でなければならぬ質問がございましたならば、先に御質問願いたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 ちょっと一つだけ聞きたいのですけれども、これは的がはずれるかもわからぬが、余剰農産物ですね、こういうものに対して、まあ当初余剰農産物を入れるということから、いろいろと政府部内においても検討された段階があったと思うのですが、しかし、今年もまあ余剰農産物等を入れる、実質的に対米の輸出入決済はやはり相当日本の方はアメリカにドルを送らにゃならぬ。しかしながら、アメリカから金を借りたり、いろいろなことで、ああいう余剰農産物を継続して入れなければならない理由ですね。外務省としてはあの余剰農産物というものに対して、どういうふうな見解を本質的に持っているのか聞きたいと思うのです。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 先ほどドル決済の問題がございましたが、技術的には多少私あるいはピントがはずれておるかもしれませんが、特需、それからアメリカの軍の落していきまする金等をこれをバランスをとりますと、日本の方が少し黒字になっておりますので、その方の心配はないと思うのでありまするが、余剰農産物の問題に関しましては、もちろん窓口は外務省でございまするが、いろいろな具体案というものは、もちろん農林省、通産省、あるいは経済企画庁あたりの案も関係するであろうと思いますが、まとまりましたものを、最後の窓口として、外務省がアメリカ政府と折衝することになっておりまするが、まだ具体的なものは承わっておりません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いや、外務省自体としては窓口的な役割しかしておらぬと言っても、やはり閣議全体でああいうものに対しては一応いろいろと相談があると思う。そういう場合において、外務省として通商市場を拡大していく場合に、たとえば小麦にしてもほかの方から入れる場合、代替市場の開拓ができるかどうか、いろいろな見解というものがあると思うのです。特に葉タバコなどというものは、最近においては専売公社の歳の中に相当だぶついておるのであって、これについては、昨年あたりは専売公社等においても相当難色を示しておっても、これがどんどん入ってきておる。それでこれを受けて、国内における生産の需要状況を見ると、国内においてはだんだん葉タバコの作付反別を減らす。こういうばかげたことが一方において行われておるわけです。そういう点において私はどうしてもこれは日本の耕作葉タバコだけについてではなくて、全体の耕作農民については、やはり不可解な納得できない一つの問題があると考えておるのですが、もう少し外務省の見解をお示し願いたいと思う。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 最後の方策、具体案というものは、もちろん先生御承知の通り、経済閣僚の間で決定されることでありますが、外務大臣もこれに出席いたしております。外務省といたしまして大体今考えておりますることはいろいろと意見も総合いたしまして、向うに申し入れておりますことは、葉タバコあたりは、今度はこれを削除いたしまして、主として綿花と小麦の方に、まあいろいろ交渉を進めるべく努力を続けております。向うには一応そういう線で申し出てございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はですね、もうちょっと率直に言ってですね、こういう面について実際の日本のこれは受け入れる状態というものは、やはり商業政策上においても、相当考えて納得させるようにしてもらわないと、葉タバコはいつでもそうなんですよ。葉タバコばかりじゃないと思うのですが、結局要らない要らないといっても、いつの間にそれが取りきめられて、入ってきて、そうして国内の耕作農民はそれに伴って減反、作付反別を減らす。こういうふうな方向がもう顕著に出てきておる。これは累年のそういう弊害がここに集積してきたように見せられるわけです。小麦なら小麦の面についても、アメリカの小麦というものがそれじゃ効率からいってどれだけ経済的に見ていいのか、ほんとうにアルゼンチンとか、あるいはカナダとかいろいろな関係の総合的判定の中で、ほんとうに経済的にこれは日本として有利なのかどうかという点については、非常な疑問を持っているわけだ。だからこういう余剰農産物のようなものは一括返上して、もう少し自主的な立場でこういうものを開拓していく必要があるのじゃないか。こういう意見もあるということは、外務省としても聞いておいてもらわなければならない。ことに、最近の傾向は、国内における作付反別までも縮小して、農民にその害を与えつつ、しかも要らない要らないと称しながら、累年これを入れてきた。こういう経過というものも相当考えていかなければいかぬと思うのです。総合的に一つ考えてもらいたいと思うのです。国内においてはそういういじめられ方をして、国外においてもそういういじめられ方をしている。圧迫をこうむっておる。こういうふうな中においてやはり政府の根本的な方策というものを要請されておるのじゃないかと思うのです。ですから一括して特需の関係のこういう問題があるとしても、こういう点を考慮してもらいと……私は意見です。

島清日本社会党

○島清君 おくれて参りましたので、あるいは松本政務次官の方から、どなたかの質問に対してお答えになっておられれば、速記録を拝見さしていただきまずから、お等えをする必要はないのです。岸内閣がアジア開発の構想を発表されまして、岸内閣総理大臣自身、東南アジアの方へ旅行されたのですが、しかしながら、伝え聞くところによりまするアジア開発、アメリカの援助を受けてそれをやるということについては、私はアジアの中心をなしておりまするインドの協力がなければ、不可能と思います。ところが、インドは申し上げるまでもなくして中立外交を推進しております。アメリカの援助を断わっております。このインドの協力なくしては、アジアの開発が不可能であるとわれわれは思われますが、しかしながらわれわれの常識を破って岸さんがそれが可能であるかのごとく声明されておられますし、今のあなたの御答弁にもそれに近いようなお話があるようでございましたが、この点についてインドなどの協力関係についてはどの程度の確信を持っておられるか、こういうことを聞きたいのが一点と、もう一つは、アメリカの地上部隊が日本から撤退するとこう言われておりますけれども、撤退後のドルの関係、これがどういう影響をもたらしてくるか、この二点について御説明いただきたいと思います。

松本瀧藏自由民主党外務政務次官

○説明員(松本瀧藏君) 岸総理の構想でありますところの東南アジアの開発基金の問題、これはまだ具体化してないという御質問、これを具体化するためにはインドの協力なくしてはできないのじゃないかという第一の質問であったと思いますが、もちろん、まだインドの方といたしましてはこれにすべて双手をあげて賛成するというところまで踏み切っていないであろうということは御想像の通りであります。ただし、来月の四日から向う九日間、国賓としてネール首相みずから日本へお見えになります。この期間を通じまして、この問題に関しましてなおいろいろ話が進められるであろうということだけは、申し上げることができると思います。  それからドルの関係に関してでございますが、これは非常に技術的な問題で数字を要しますので、これは後ほど経済局長からそれを聞いていただいたらいいかと思いますが、ただ影響を若干もたらされるということはこれはいなめない事実であろうと思います。先ほどちょっと説明申し上げましたごとく、大体決済でドルが少し日本に入っておった方が多い、大体五千万ドルくらいだろうと予想しておりますが、貿易の方は日本が買っている方が大体中億も向うに売っておりますのがその半分の大体五億でありますが、特需その他が五億ちょっと出ておりますので、ドルの決済は今日本に有利でありますが、地上部隊の撤退によりまして、直接間接いろいろと不利な問題を惹起することは当然であると思います。

島清日本社会党

○島清君 経済局長にもっと御説明していただきます。

佐藤健輔外務省経済局次長

○説明員(佐藤健輔君) ただいま政務次官から御答弁申し上げましたように、大体特需がまず五億ないし六億でございまして、そのうちの大きな部分は駐留軍の国内消費ですが、駐留軍がだんだん引き揚げますと、御指摘のように特需の収入も減ってくるわけでございますので、この点につきましては藤山外務大臣もアメリカの方に参りまして、こういう関係であるので域外調達、これは日本から米国がドルで物を買いまして、東南アジアその他に出すのでございますが、こういう関係についても今後特需の減少を補うように、ないし今の外貨事情から見まして、これを補って余り得るような考慮を払ってもらいたい、こういうことを強く向うに申し出る予定になっております。

島清日本社会党

○島清君 私がお聞きいたしましたのは、アメリカの地上部隊の撤退によりまするドルの対策いかんというのじゃなくて、地上部隊の撤退によって日本の外貨に及ぼす影響いかんということです。それを数字的に知りたかった。それだけなんです。対策いかんじゃないのです。

佐藤健輔外務省経済局次長

○説明員(佐藤健輔君) はなはだ恐縮でございますが、この具体的な数字につきましては、米軍の引き揚げます時期、それからどういう数でありますか、これをまだ詳細に知っておりませんので、その辺の数字を見てからでないと、はっきりした数字は出ないと思います。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) ほかに御質問がなければ、本案はこの程度にいたします。   —————————————

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 次に、中小企業金融に関する件を議題とします。まず中小企業庁長官に中小企業金融の状況、特に年末金融に対する見通しについて御説明を願います。

川上為治中小企業庁長官

○説明員(川上為治君) 中小企業の金融の問題につきまして、先般もこの委員会でお話し申し上げたのですが、最近の金詰まりの状況にかんがみまして、中小企業金融公庫につきまして、六十億程度の繰り上げの金融をいたしておるわけであります。それから国民金融公庫につきましては、七十億程度繰り上げをいたしております。それから商工中金につきましては、最初の政府の金融債の商工債券の引受けを、大体二十億ということになっておりましたものを、さらにこれを増額いたしまして四十億ということにいたしました。さらにまた、最近割引債券につきましても、月に大体五億程度ずつ増額して引き受けをするということにいたしたわけであります。従いまして政府関係の金融機関でありまするこの三つの金融機関に対しましては、合計いたしまして百五十億以上の増額をいたしておるわけであります。一般の金融機関に対しましては、これは一般の金融機関が持っております金融債を、政府の方で引き受けるということにいたしまして、大体二百億くらいこれを予定をいたしておるのでありまして、これもすでに七月分から実行に移しておるわけでございます。今申し上げましたように、第一回の措置といたしましては、この政府関係の金融機関及び民間の一般の金融機関に対しまして、それぞれ資金量をふやして、現在の中小企業の金詰まりに対しまして対処いたしておるわけでございます。  最近の金融の状況を見ますというと、中小企業の中でも比較的中以上のもの、これが相当金詰まりに悩んでおるようでありまして、特にその需要といたしましては、中小企業金融公庫及び商工中金に対しまして相当要求がふえているような状況になっております。それから零細と申しますか、国民金融公庫あたりに対する資金需要というのは、これは地域的には相当強いところもありますけれども、大体今のところではこの商工組合中央金庫あるいは中小企業金融公庫よりも、まだ需要はそれほど大きく来てないというのが、現在の状況でございます。私どもの方としましては、先ほども申し上げましたように、とにかくこの両公庫に対しましては繰り上げて資金を出すようにいたしておりますし、また、商工中金に対しましては、債券の政府の引き受けをもっと増額して、一般の金融機関に対しましては、金融債を政府の方で引き受けまして資金量をふやしてやるというような措置をとっておるわけでありまして、この第一段の措置をとりまして、もう少し推移を見ました上で、第二段の措置もとっていかなければならぬというふうにまあ考えておるわけであります。年末になりまして、果してどういう状態になってくるかという問題につきましては、これは今からなかなか予想はむずかしいのですけれども、第三四半期の私どもの力の、この三つの金融機関の資金の供給計画から考えますと、若干心配の点があるようでございますので、われわれとしましては、もう少し様子を見まして、第二段の措置を何とかして講じなければならぬだろうというふうに考えておるわけであります。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 ただいまの中小企業庁長官の御説明に関連して、通産大臣にお尋ねしたいと思います。今回の金融引締め政策の結果が、中小企業に深刻に響くであろうということは、何人も予想した通りでありますが、その通りの結果がここに起きております。ただ、政府の認識で、私どもがいささか異論を差しはさまなければならないことは、この前の委員会において、通産大臣は、この金融引き締めの影響が、中小企業より、むしろ大企業に強い、中小企業については、まだ楽観し得る面があるという意味の発言をされております。ただいまの中小企業庁長官の説明の中には、中小企業のうちでも、大きなものについて金融難がひどくて、いわば零細企業については、さまで深刻な逼迫した状態がないという意味の説明がなされております。これは軌を一にした説明であって、はなはだこの認識については遺憾だと私は考えます。しかし、こういう認識論で、私は政府をあれこれ批判して基本論を戦わそうというのが、私の質問の趣意ではありません。国会としては、むしろ過去のことをあれこれ言う前に、将来の見通しを立てて、どのように対策を立てるかということの方が、より問題だと思うのです。ことしの年末金融が、中小企業にどう響くであろうか、これが一番の問題です。ところが、官の今の説明では、今から予測することがむずかしい、こういうふうに申されて、若干心配の点があるから考えなければならない、まことにこれは意外な見解だといわなければなりません。健全なる中小企業者が、引締めの結果、不測の倒産を起している実例が、全国にもう現われておる。従って中小企業に対する年末金融は、若干心配があろうとなかろうと、大きな心配があるという想定のもとに立って、政府は対策を用意しなければならぬと思うのです。金融措置というものは、そういう性格のものだと思うのです。事態が明瞭になったからというて、あわててこれに手を打ってみたところが、手おくれだ。きょうの一万円の方が明日の十万円よりも大切だという実例をわれわれは知っております。こういうふうに考えて参りまするというと、今の金融業界の状態は、中小企業金融公庫やら、商工中金やら、国民金融公庫などが大いに貸し出しを行なっておる、そうして措置を講じておる。こういうことについては、私は率直に通産大臣に敬意を表します。非常によく最近やっております。しかし、市中銀行が極端に引締めをしておりまするから、勢い中小企業者は政府金融機関に頼らなければならない。そこで問題が複雑になって、政府が対策を立てているにもかかわらず、資金量の不足を今日予見されておりまするし、かつ、今説明がありましたように、来年の一月から三月までの、すなわち第四四半期の予定資金を現在貸し出しを行なっている。私は措置としてこれは正しいと思うのです。ところが問題は、例年年末の金融は、一月から三月までの金融を年末にぶち込んで糊塗していたのが、一月から三月までの分の金を今使っちゃっている。一体これは年末の金融のときには、どこから金を持ってくるか。来年の予算から持ってきてやるわけにはいかないことは、これは明瞭です。しかるところ、今中小企業庁長官は、若干心配があるから、今からそろそろ考えると、こういうことを言っておりますけれども、これらの問題に関して、資金量の現況並びに将来、並びに通産大臣として、年末金融に対してどのような見解を持ち、どのような対策を立てんとするものであるか、この際責任ある答弁を担当大臣として承わりたい。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 引締めの効果が、これは一律ではありませんので、大企業から自然下請業者に及んでおる。そうして零細業者につきましては、御承知のように、消費の面からは必ずしもまだ衰えておりません。まあそういう状態で、非常に跛行的な現在状況にあるわけでありますが、自然零細業者に引き締めの効果が及んでいくということは、われわれも予見いたしておりまするし、今までの対策についても、すでにそういう考え方でやっておるのであります。また、年末につきましては、おそらく相当引締めの効果によって、零細業者も困るであろうということは、われわれも考えております。ただ、その量をどのくらいの手当をするかというようなことにつきましては、ただいま明確な数字は出てこないと思います。と申しますのは、十月以降になりますと、今まで輸入金融のために非常に圧迫されておりましたが、そういう状態が解消されて参ります。と申しまして、決して金融をゆるめるという考え方は持っておりません。かなりの額を吸い上げるというような考え方によって、引締めの政策は続けて参らなければなりませんが、それがどういう時期にどういう量で現われるかということは、今直ちに予見することはできない。ただ、抽象的には予見できますので、それに対しては、十分間に合うときにおいて手当をするということは、申し上げることができると思います。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 どのようなときにどれだけ資金量を必要とするか、にわかに予想できないというお話は、一応ごもっともです。しかし、問題は明瞭に予見できることが一つあると思うんです。それは今年の年末は、予想よりもはるかに多くの中小企業の資金需要があるであろう、これはもう明瞭だと思うのです。すなわち、市中銀行が引締めをしているから、政府金融機関に多くの要求が集中してくる。従って政府自身が手当しなければならない面についての中小企業の資金需要が増大するであろう。これは抽象的な表現でありまするけれども、抽象的な表現にもかかわらず、内容を含んだ実質的な予見され得る条件だと私は思うのです。私が心配しておりますることは、予定以上に資金量を増すことは、政府としても困難でございましょう。で、その場合、例年であるならば、一月から三月までの分を年末に繰り上げて融資のワクを拡大方法をとって、年末金融というものに対処をしてきた。ところが、本年度はその分をすでに食ってしまっている。従って年末に資金量を増すということになるならば、当然この補正予算を組まなければならない。で、この補正予算を組む時期が、通常国会では間に合わぬ。このことだけはもうこれは何人も異論のない、予見される状況だと、かように考えるのです。そういたしますると、予定されている臨時国会で補正予算を組む必要がありはせぬかと、これはまた当然、以上の情勢の判断が正しいとするならば、出てくる結果だと思うのです。従いまして、これらの問題に関して、通産大臣としてどのようにお考えであるか。具体的に言うならば、臨時国会で中小企業者を救うための補正予算を組むくらいの心がまえがあるかどうか。閣議了解を得てでなければ、発表できないという筋のものでもあろうと思いまするけれども、通産大臣として、特に大蔵官僚出身で、資金量の問題その他については専門家であられる、ベテランであられる通産大臣の見解を承わっておきたい、かように思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいま仰せられましたことについて、私は別に反対は申し上げませんが、ただ、通常国会で間に合うか、あるいは臨時国会でやらなければならぬかということについては、私はまだ検討する余地があると思います。通常国会の早期に補正をすれば、間に合うということも言えると思うのです。その点はなお検討さしていただきたいと思います。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 私は意見を言っているのじゃなくて、見通しを申したので、私の意見に反対しないと、こうおっしゃっているようですが、そういうことを聞いているのでもなければ、議論しているのでもないのです。ただ、私は中小企業者の年末の金融状態がもう非常に悪くなることだけは予見される、そうして昨年度までは政府としては一つの手があった。すなわち、一月から三月までの資金を繰り上げて、そうして資金の融資ワクを拡大して年末に処置をしてきた。ところが、ことしはその点がないのですぞと、それならばどうするのですかと、こういうふうに、私はわからぬから聞いているのです。知っていて物を教えているのでもなければ、あなたに議論をふっかけているのでもない。どうするのですかと、かように尋ねているのです。そうしてその答弁があまりになまぬるければ、私は私なりの意見を今から言うので、何も意見は言うてないのであって、賛成だの反対でなくて、どうするのであるか、ざっくばらんに聞かして下さい。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 年末に、従来にも増した資金需要があり、また、第四四半期のものを繰り上げる余地がないという事実については、十分お説の通りだと思っております。しかし、それに対して臨時国会で補正予算を組むか、あるいは通常国会で、年末に間に合う時期において補正予算を組むか、それは別個の問題でありますので、その点はさらに検討した上で、十分間に合うようにはやらなくちゃなりません。これはまた、そのつもりで心がけております。その点は今後の検討にまかせたい、こういうことです。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 いろいろ押し問答する必要もありませんし、研究をして、手おくれにならないように処置をしたいという今の通産大臣の言葉を、本日のところは、一応了解しておきたいと思うのです。私は政府が必ず補正予算を組めと言っているのでもないのです。実のところは、年末にいって、この中小企業公庫やら、金融公庫なんかに国民が殺到して金融を求めるというような姿が、実は出てこなければなおいいことなのです。中小企業公庫あたりが開店休業だというようなことにでもなるならば、なお望ましいことなのです。で、通産大臣としては、年末の金融対策をどうするかということよりも、もっと基本的に、そういうふうな、今心配されているような状況が起らない手を打つことの方が、より問題なのでございまするから、この際政府といたしましても、金融引締めという基本的な問題についても、十分再検討されると同時に、この全国の中小企業者がほんとうに生きられる道を、貿易の面からも考慮されて、十分なる手を打たれるべきだと思うのでありまして、抜かりないと思いまするが、最後に一つ大臣の御見解を承わって、私の質問を一応終ります。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいまのお話しの通り、根本を是正していくということが必要だと思います。で、この問題が起りますのは、結局大企業のしわ寄せというものがあるわけでありますが、ただ、ただいままでは、御承知のように輸入金融というものが非常に圧迫をいたしておりました。で、その輸入金融の圧迫ということがなく、また大企業が中小企業にしわ寄せをしないような方策を考えていかなきゃなりませんので——で、この緊急措置があまりに緊急でありましたために、かなり無理な、一律な引締めということをやっておりました。これはまあだんだんなれて参りまして、また一方におきましては、輸入金融の圧迫というのがだいぶん減って参りました。で、そういう状態から見ますと、かなり今後金融機関としまして、この資金に対する運営が、まあ実情に適するようにいくと思います。しかし、なおかつ全般的には私は日本の経済を縮小していかなきゃならぬ、こういう格好にありますから、ただいまの引締めが全般的にゆるむということは絶対にするわけには参りません。その辺を考えまして、極力中小企業の圧迫にならぬように、資金等を調整していくというかたわら、やはり中小企業者に対する金融ということも、しりの方から考えていかなきゃならぬ、こういうふうに思っておりますので、御注意の点はよくわかりましたので、善処いたしたいと思います。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) ただいま大蔵省から酒井銀行局長が参りましたから、銀行局長に御質問の方も御発言を願います。

島清日本社会党

○島清君 今の相馬君の質問に関連をいたしましてお聞きしたいのでありまするけれども政府が金融の引締めをおやりにならない場合でも、例年中小企業は特別の年末金融対策に依存をしなければ年が越せない、こういう実情だったのです、そこで商工委員会あたりでも、政府にしばしば要望を申し上げたのですが、しかしながら、政府のおやりになりまする対策というものが、時期がいつもおくれまして、そしてさて年末——年を越してしまいますというと、年末金融対策というものは、適例な時期において、適切な対策が打たれなかったのだという非難を私たちは耳にしたわけであります。そこで、相馬委員の心配されたのも、たまたま今金融の引締めをやっておられまするので、この年末に来ると、さらに倍するところの年末金融対策というものの必要性が拡大するのじゃないか、こういうような意味の御質問だったと思うのですが、これは当然でございまして、そこで金融引締めをおやりにならないときだって、中小企業に対する年末金融というものは、特別におやりになられたのですから、特にこの引締めと関連をして、中小企業の年末金融に対しては、どういうことを考えておられるか、お聞きしたいのですが、しかし時期が早くて、今まだ考えておらぬとおっしゃるならば、それでもまたけっこうですけれども、考えておられるならば、その考え方を承わりたい。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいまお答えいたしました通り、その量につきましてどの程度ということは、ただいまのところ申し上げるわけには参りませんが、抽象的に、例年でもお困りになり、そうして第四四半期の分を繰り上げて使うというようなこともいたしてきておるのでありまするから、もちろん、それ以上の相当な額に上ると思います。また補正予算を組まなければならぬ実情にあることもわかっておりますので、また従来、ともすれば時期がおくれて、適切でないという御意見も私十分承知いたしております。従って時期に間に合うように、また、そうお困りにならぬような量において補正予算を組まなければならぬということにつきましては、私はあくまでただいまのところ、そう考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 きわめて小さな問題ですけど、具体的な問題で一つ、これは川上さんでもけっこうです。中小企業の金融の問題の一番の出発点は、特殊金融機関に、より使い資金をできるだけ豊富に持たせるということから出発すると思うのですよ。そこで、考えられることは、各都道府県で水道とか、電気とか、ガスとか、埋立てとか、そういうふうな各県が特別会計で企業をやっておりますね。それは、その場合には、自治庁なり大蔵省に所定の手続をして起債を仰いでおりますね。この資金が各県に行きますと、私の知っておる範囲では、市中銀行に結びついておるという例が多いのですよ。こういう資金はですね、私は各府県を指導して、いわゆるその特殊金融機関とこの資金を結びつけることによって、相当の私は商工中金なり、その他の資金源になると思うのですよ。そういうことについて、何か御検討なすったことございますか。

川上為治中小企業庁長官

○説明員(川上為治君) その問題については、私の方としましては、まだ検討いたしておりませんが、ただ、従来から、府県の方で商工中金に対しまして余裕金を預託しろということをやっておりまして、現在も各府県の方で相当額預託して、商工中金の資金源に実はいたしております。そういうことはいたしておりますが、今先生のおっしゃいましたようなことは、まだ十分検討しておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は大臣にこの際一つお考え願いたいのですが、この資金は全国合せると、私はそう少いものじゃないと思うのです。これがそれぞれ商工中金その他に預金となっていきますと、相当この特殊金融の資金というものは緩和されると私は思うのですよ。こういうものはそれぞれ手続を要するなら、これから検討されまして、自治庁、大蔵省とも相談されまして、こういうものは優先的に特殊金融機関との取引に持っていくのだ、そこに預金するのだ、これは各県とも何も迷惑することじゃないのですから、そういうふうに私は措置されることが適当であると思うのですが、むしろ、こういう資金が、資金の性質からいって、一般市中銀行の資金源になっておることの方が私は現在の状態からいっておかしいと思うのです。こういうことを何か御検討なさる御意思ございませんか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいまの長官からお答えしましたように、今まであまり検討しておらぬようです。しかし、その資金の運用という点については、大いに考えなきゃならぬ。御承知のように、政府では預金部資金というような資金を総合して運用しておりますが、ただ、政府で今まで各銀行に預託ということを一時やりましたが、これはどうもいろいろ弊害がありますので、やめたような実情でもあります。従ってこの地方関係の資金の剰余金その他を預託をしてうまく運用するということは考えていかなければなりませんが、地方自治との関係もありますので、今後十分検討いたしたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 最後に私は意見を申し上げますがね。私はむしろ自治庁あたりと通産省と十分相談されましてね。こういう特別会計でもって各県がやっている、起債によって生れてくるこの金を私はひも付きにして、特殊金融機関へのひも付きにするような措置をとられることの方がいいじゃないか、こう思うんですが、私は十分御検討願いたいと思います。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 さっき相馬委員あるいは島委員からお話しのありました、その点のちょっと締めくりみたいな質問なんですが、通産大臣は、臨時国会か、通常国会かわからないけれども、中小企業の年末金融については万全の策を講ずるということをはっきり言明なすったように思うのであります。そこで、補正予算の問題ですが、補正予算の問題を中小企業の年末金融に差しつかえないような時期に考慮するというふうに私どもは了解したわけでございます。これは六月でありますか、政府が総合施策というものの実施をされたときに、中小企業にはなるべくしわを得せないようにする。私は、中小企業優先の原則と申しますか、その点は政府も、あるいは自民党の中においてはっきり確認されたことだと思うんです。従いまして、そういう方針に沿って第四四半期の繰り上げ充当という形のものをおとりになる、これは単に政府機関が勝手に繰り上げ充当されたというのではなくて、閣議で決定されるなり、あるいは政府と自民党の間の話し合いの結果、大蔵省との了解も得てそういう形をとられたと、こう思うんです。もしそうであるとするならば、第四四半期の分、あるいはまたは年末、特に、年の年末は相当苦しくなるだろうということを考えられれば、そのときに申合せと申しますか、あるいは閣議の決定事項といいますか、そういうもので何か年末金融のためには、どう措置を講ずる、及び第四四半期の中小企業向けの資金に対しては、どういう措置を講ずるのだという決定なり、あるいは申し合せなりされていなければならないはずだと思う。そうでなければ、勝手に第四四半期のものを繰り上げ充当するというようなことはできないはずたと思う。それがあったからこそ、第四四半期の分を繰り上げ充用したという形になったと思うんです。その内容はどういうものであるか。そのとき前尾大臣が大臣になっておられたかどうかよく存じませんけれども、少くとも私は何か政府与党間の話し合い、あるいは閣議の話し合は、そういうものがあってそういう措置が講ぜられたものだと思うのです。この点はいかがですか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 総合施策のきめられましたときには、私はまだ大臣になっておりませんので事情はよく存じませんが、あの姿から見ますと、当然第四四半期につきましては補正の措置をとらなきゃならぬということはさまっておると思います。ただ、資金計画としまして年末金融も考えて繰り上げの計画ができております。従ってそれにどれだけプラスするかとか、そういうような問題は今後の問題でありまして、当時としましては年末に対して十分この額なら繰り上げていってまかなえるという計画でできておりますので、今後いろいろ推移を見ましてその量なり必要量を考えていきたいと思っております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 もう一つ、まあ中小企業の立場からいえば、早い方がいいと思うのです。しかし、臨時国会で補正をお出しになるということは考えておられるのかおられないのか、二十日に通常国会が開かれるとして、それから補正予算を審議されて、果して年末にに合うのかどうか、希望される時期はいつごろが適当とお考えになっておるのか、この点を……。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 私は臨時国会でなくても、通常国会の劈頭にきめたら一番需要量なり何なりがはっきりするのじゃないか、通常国会の劈頭で私はお願いをしたいと思っております。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 この際、私は銀行局長に一点お尋ねしたいのですが、先ほど私はこの政府機関の分についての中小企業者に対する年末融資の資金について通産大臣にお尋ねをいたしました。あなたがお見えになる前でしたが、大体答弁されたことは、状況をよく調査して必要な場合には、補正なり何なりして、一つ十分救済する用意があるという旨の答弁でございますが、大蔵当局としてはどういうふうに考えるか、通産省が非常にいい案を考えても、どうもあなたの力としては出し渋って、そうして問題をタイミングでなくしてしまうという弊が、従前多かったのでありまして、この問題について大蔵当局としての考えはどうであるか。もちろん、あなたが大蔵大臣でございませんので、そういうことは、政治的な大きな問題は、言い得ないと言えばそれまでの話しでありますけれども、局長としての見解としてもけっこうですから承わりたい、第一点です。  第二点は、政府機関によるところの金融と申しましても、これは何と申しましても年末のようなあわただしい中では、市中金融機関が中小企業岩に対して基本的に同情をしてこれを救うという立場に立ってやってくれなければ、中小企業者に救われるものではないと、かように考えております。そこで、通産大臣がおっしゃっておりまするように、にわかにこの金融引締めを緩和するということもできそうもない、まあ、私も議論は別といたしましてさようであろうと、かように存ずるのですが、こういう際に銀行局長としては、市中金融機関に対して中小企業年末金融問題をどのように考え、どのように措置するかということについて指弾する立場にあるわけでございます。従って銀行局長としては本年の年末金融に関して、特に市中金融機関指導の問題を中心として一つ納得のいく御見解をお聞かせ願いたいと、かように存じます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) お話しでございますが、第一点につきましては、年末金融を考える、これは私ども条件によって十分考えなければいかんと思っております。ただ、それをどの程度やるか、どの時期にやるか、現在の多少年末金融のためにも、各公庫や商中等におきます年末金融のための金というものを若干考えて、大体これで足りるというふうなことで、一応第四四半期からの繰り上げを手配しております。もちろん、金融情勢は刻々に動いておりますから、これを作りました当時と今日では、少し違っておるかもしれません。また、年末に参りましたときには、この計画でとても需要に応じられないということが起ってくるかもしれません。しかしながら、ただいまのところは非常に金融が動いておりますが、年末にこの程度こういうふうにすることは、まだちょっと申し上げられない段階にありまして、今後の模様を注意深く見ながら、必要な年末金融対策を講じていきたいと考えております。  それから第二点の銀行に対する中小企業の金融の指導でございますが、これは総合対策を発表いたしますと同時に、各金融機関に対しまして年末金融ということでなしに、とにかくこの際どうしてもしわが中小企業に寄りがちである、従ってそういうしわ寄せ等を不当に寄せて、これを不当な困難に陥れることのないようにということで通牒を出して、それから各金融機関ごとに毎月一回あるいはそのほかいろいろな機会に金融機関の力と会っておりますが、そのつど私どもは中小企業の金融のめんどうを見るようにということを申しております。実際の結果を見ますと、まあ大部分大銀行、小銀行ともにある程度貸し出しが締っておりますから、十分でないというお考えがあるかもしれませんが、それからまた、指導が徹底していないというような面もあるいはあるかもしれませんですが、実際にはこの貸し出しの減り工合から申しますと、これは数字がふえたのではなく、大企業の方がやはり相当引締めをして、金融機関の窓口から相当大企業の方は引締めをしている。その結果大企業が下請にしわ寄せをしたのをどうするかという問題でございますが、これは支払い条件をあまり悪化させないように、できるだけ金融機関を通じてお願いしておりますが、ある程度金融機関の窓口でございますから、ある限度があるわけでございます。しかし、とにかく中小企業の方はそんなに今まで減っていないというようなことではないかと思います。しかし、これでもまだ満足であるかどうか、これはいろいろ御意見があるかと思いますが。今後の状況によりまして少し事態を見てみた上で、必要になりますれば、さらに政府として考えていきたいと、かように思っております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 銀行局長に一言だけ伺いますが、これは膨大な数字で、私もはっきり記憶しておりませんが、本年度四月末か三月末だと思うのでございますが、地方銀行並びに都市銀行の貸し出しに対して、中小企業対大企業関係なのでありますが、たしか地方銀行がその当時六三%くらいが中小企業に振り向けられておる。ところが大都市関係の銀行は、七〇%くらいが逆に大企業関係に貸し出しをしておるというように、大ざっぱな私はパーセンテージを記憶いたしておるのですが、総合政策の問題以来の最近の金融状況からいきまして、ごく最近の状況を大ざっぱでいいのですが、どんな状態になっておりますか。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) さっきお話しのありました全国銀行、つまり銀行でございますが、これの貸し出し総額に対する中小金融の貸し出し割合、これが本年の三月で三六・一%、それから、四月が三五・七%、五月が三五・三%、それから六月が三四・八%、それから七月でございますが、これが三四・四%、四月の総貸し出しは一兆五千三百十三億です。それから商工中金が、これは全部中小貸し出しと見ていいわけであります。それから相互銀行、これも制限がございますので、中小企業向けの貸し出しは限定されております。それから信用金庫、これも大体限度がございまして、ほとんど全部信用組合、信用金庫は中小企業向けと考えられております。あと中小公庫、国民公庫、これが全部そういう意味での貸し出し、中小企業の貸し出しの合計はこれだけとってみますと、六月までしか実際はわかりませんが、二兆五千六百十五億残高で、これが三月末では二兆五千八十五億ということで、まあ五百三十億ですかふえております。  それから先ほどふれました銀行のうちで都市銀行と地方銀行がどうなっておるかということでございますが、これは資料の関係はなかなかむずかしいのでございまして、三日で申し上げますと……。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 大ざっぱでいいのですよ。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 金額で出ておりますが……。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 金額でけっこうです。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 都市銀行が大企業向けが七十五億円に対して中小企業向けが百八十億円、それから七月に参りまして、大企業向けが二百八十三億で、中小企業向けが……。今のは皆残高で申し上げましたが失礼しました。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 ちょっと進行上……だいぶ時間があれですから、資料で出していただきます。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) そうでございますか、わかりました。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 中小企業金融の問題で二、三点お伺いする前に、通算産業大臣に一つ綱紀の問題でお伺いしたいのですが、近ごろの新聞に毎日のように外車の問題あるいはバナナの問題、あるいはまた競輪の問題や全部通商産業省の管轄にあるところのそれぞれで非常に問題が起きておるわけです。ですからこういう問題が起きるということは、もちろん私どもは立法府で、行政府の力に責任あるかもしれませんけれども、しかし、われわれは立法府だからといって、黙って見ておるわけにいきません。つまり作った法律が悪いために、こういう問題が起きるかあるいは、抜け道があるのか、こういうことも検討しなければならぬわけです。後刻バナナの問題とか競輪の問題が議題に載っておりますので、あまり内容に触れませんが、競輪の問題一つ取り上げても、こういう八百長事件が起きて困るので競輪はよそうじゃないか、こういう話をしても、そういうことは絶対にありませんと、明快な御答弁が今より四カ月前にあったはずです。しかし、その当時問題が起きておったわけです。従ってあらゆる汚職事件のとにかく総本山といわれる通商産業大臣としてどういう処置を講ずるか、一つまず御見解を承っておきたいと思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいまお話しの外車の問題、バナナの問題、あるいは競輪の問題につきまして、まあいろいろ不正事件が起り、その根源にはいろいろの問題があろうと思いまして、これは一律にどうこうというわけにはこれはいかぬと思います。また、立法でこれが防ぎ得る問題であるとも私は考えません。結局は最後はそれを運営する人の問題だと思います。また、制度上の点から起ります場合には、これは制度を直していかなければなりません。たとえば外車につきましては、ほとんど現在の運用方針でいきましたら、不正事件は起り得ないというような行政上の改正もやっておるわけです。ただ、人の問題につきましては容疑者を通商産業省の方から出しておることは非常に遺憾な点であります。これはあくまでも行政府、または私の責任として、今後人の監督ということについて、十分な配慮をいたさなければなりませんが、バナナの問題等につきましては、これはもう全然通商産業省の行政上に不正の起り得ないような制度になっておりまして、また競輪につきましては御承知のようにこれは運営の問題等もありますが、先にいろいろ国会で御要望になりましたような点を、運営委員会とかその他の機構で不正事件の起らぬようにということに極力努めていかなければならぬと思います。やはり行政上の制度の問題、また、行政上に使っております人の問題として、今後十分こういう問題を起さぬようにということに極力努めたいと思っております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 いつも起して問題になるたびに、今後起しませんという御答弁があるわけですが、人の問題ということになると、当然最高責任者である通商産業大臣の、まあ前尾さんにもかかってこようと思うんですが、今お話をお伺いすると、あなたが今後監督指導のよろしきを得てと、こういうことですが、もし今後再び起きた場合は、当然責任者として、あなた通産大臣としてここの席でわれわれと相まみえないという決意を持って綱紀粛正するお気持があるかどうか、その点を一つお伺いいたします。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 私はあまり口はばったいことを申し上げるのは、差し控えたいと思いますが、しかし十分な決意を持って、今後また十分な責任を持って行政の連帯に当りたいと思っております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その決意と責任ということは、そういう問題が通商産業省で起きた場合は、さいぜん私が申した通り、再びここでわれわれと相まみえないというのがあなたの決意ですね。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) そのくらいのつもりを持ってやっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それでは二つ三つお伺いいたしますが、前回の当委員会において財政引締めの問題について通産大臣は、一五%はあくまで繰り延べであって、これをストップするものではないというお話と、一方また、とにかく引き締めたんだから直ちにゆるめるということになれば、根底からくずれるという二つのお話がありましたが、そのようなお考えで現在もおられるかどうか。それとこの前お話があった一五%の引締めを今度どうするかということについてまずお伺いいたします。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 一五%の繰り延べをやればまず大体においてよかろう、また、今後一五%の繰り延べで資金を確保したい、この二つの要請はなかなかむずかしい問題だと思います。しかし金融の、今までは非常に混乱期と申しますか、そういうような時期にありましたので、いろんな問題があったと思います。また、今後にも決してその要因がなくなったわけではありませんが、極力その確保については、実は最近におきましてはいろいろ協議をいたしまして、残額については確保するんだということで、いろいろ折衝いたしておるようなわけであります。今のところ、私としましては前に申し上げたことを翻す気持はありません。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その次にお伺いしたいんですがこの前のお話では、大体、輸出入のバランスですね、大体正常化するのは十月を目途として考えておりますと、十月になれば、輸入輸出あるいはこういう両面のものが政府の思う通りにいくというような御答弁がございましたが、これはその産業大臣のお考えの通り行っておるかどうかということをお伺いすることが一つと、もう一つ国民金融公庫については、あまりお金を貸して下さいと言ってくる人が少いと、従って現在の状態では、あまり心配ないというようなお話しでしたが、現在もそういうような状態であるかどうか、その点を一つ合せて御質問いたします。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 十月を目途として国際収支を黒字にまで持っていくという覚悟で努力いたしておるのですが、ただいままでのところは、大体私は順調にいっておると思います。ただ月別について申しますと、いろいろなほかの要因が入って参りまするから、その月になって参りませんとはっきりしたことはわかりません。しかし、ただいまのところ、私前に申し上げたような努力もいたしておりますし、大体順調にいっておると考えております。  また、国民金融公庫につきましては、ただいまのところこれも決して楽観しておるわけでも何でもありません。非常に楽だと申し上げておるわけでもありません。しかし、先ほど来の話がありましたように、割合に零細の方の問題につきましては、率直に言えば、まだ消費景気がおとろえておらぬというような点もあるのではないかと思いますが、ほかの公庫よりは楽だと、私はむしろ商工中金あたりが一番苦しいんじゃないかと思っておりますので、むしろ、その方に力を入れるべきだと、かように考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 最後に酒井銀行局長さんにお伺いしたいんですが、二カ月前に銀行局長にここにおいでを願って、金融の問題その他の見通しについていろいろとまあお伺いしたわけです。ですからその当時の状態とですね、変っておらなけれればまあ変っておらぬという御答弁でけっこうですが、その点を二カ月前にここでお話していただいた内容と、もし違っておれば、それをお聞かせ願いたい。  それから手持ちのドルの問題ですね、つまりあの当時は十億ドルですか、内外あったわけですが、しかしそのときはあまり減るようなお話しでなかったんですが、しかし、あの当時より減っておると、あるいは使えないドルもあるのであるというようなお話も承わっておりますので、簡単でけっこうでありますから、一つお伺いいたします。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) 第一点でございますが、大体の見込みとしては、あの当時とそう変っていないんじゃなかろうかと思っております。  それから、ドルの資金のことは、実はあのときに為替局の人が参りまして御説明申し上げたんですが、最近どういうふうになっておりますか、私もくわしいことを存じませんので、ここで申し上げるわけに参りませんので、御了承を願いたいと思います。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今中小企業のいろいろ金融問題を論じられておりますが、まあ私としては中小企業の実際扱っておる実態というか、その糧道を大企業のために断たれて、全くまあ経済不況の今日の実情というもののしわ寄せというものが、ほんとうに中小商工業に命取りになりつつあるという点、一つ実例をもって御質問申した上げい、こういうふうに思っておるのでありますが、実は繊維の問題なんですけれども、今年の当初から御承知の通り下落に入った人絹糸相場が、五月では一ポンド百五十円台の暴落を示しておりましたが、まあ、輸出不振という問題と、もう一つは原糸、織物ともに相当膨大な滞貨を生じまして、これが打開策につきまして、遂にこの人絹糸の生産の操短というものと、人絹糸価の安定帯設置、また、人絹織物三銘柄の賃織りの増強、並びに同品のカルテル結成、また同品の販売窓口商社の指定というふうな問題が続々と決定されてきたように存じております。で、そういう面から今日の実情というものを見てみますると、この人絹メーカー、大企業である人絹メーカーというものが今日機屋に直結いたしまして、さらにそれが人絹糸の特約店といいますか、また今度は織物の特約店といいますか、そういうところまで人絹メーカーが手を伸ばしてきておる。そこで、現在この人絹の主産地であります福井県の実情というものを見てみましても、このそういう人絹のメーカー自身の賃織品というものが、生産高の約五〇%というものを占めておりまして、あと残りの五〇%というものを県外商社と県内同社とがまあ競争してとっておるというふうな状況であります。そういうわけで戦前まあ福井の賃織物業者というふうな、ことに商社でありますが、そういうものが月に百三十五万反というふうなものを扱っておりましたのが、今日の取扱い量というものは、今度のこういういろいろな大企業がみずからの手でいろいろ商売までやってきておるような格好でありますので、戦前の五分の一にも満たないというふうな状況になってきて、結局もうそういう商社というものが店を開いておっても、扱うその物がないということで店を閉じざるを御ないというふうなところまで追い込まれてきておるような状況であります。そういうような面をどうするかという問題が、今政府で提出されておりまする中小企業団体法の大きな問題だと思っておりますけれども、団体法がまだ成立いたしません。成立いたさない前に、今日もうこういう大企業が自分みずからが、まあ賃織工場をつかまえ、また、それを売る商社までも、自分の一つの系列につかまえて、そうして今まで自由に扱っておったものが、取り扱う商品そのものがなくなってつぶれてしまわなくちゃならないというふうな実情になっておる。そういう点を一体政府としてはどういうふうに救済していくつもりなのか。これはもう大企業がそこまで手を伸ばしてくるのは自由なんだ、だからそういうものは仕方がない、つぶれざるを得ないのだというふうに考えておられるのか。また、そういう大企業がまあ費織りのまたその商社指定というか、特約店というか、そういうものをどんどん広げて、そうして全国にそういう一つの特約店の網というものを広げていきまして、そうして商行為それ自体までも独占していこうというふうな実情に対して、政府としてはそれを制限するという意思があるのか。また、制限していただきたいと思うのですが、その点についてまず大臣なり繊維局長の御意見を一つお伺いしたいと思います。  それから第二の問題は、それと関係いたしまして人絹メーカーというものが、まあ人絹織物の、ことに三銘柄というものが、まあ輸出品の大半を占めるということになってきておりますので、まっ先に今言った賃織り増強をやるとともに、そういう三銘柄のカルテル結成を現在やりつつあるというふうなことになっておりまして、まあ中小商業、工業者というものを非常に圧迫しておる。そういうカルテル結成というものをとめる意思なきやという問題。  それから第三の問題は人絹糸のこの問題でありますけれども、現在人絹糸は一ポンド百七十五円から百八十五円の十円値巾のうちにおいて会社出し値とするように開いておるのでありますけれども、しかし人絹メーカーがみずから貨織りをするところの品というものに対しては、まあこれより安いということにいたしております。そうじゃない賃織り品以外の輸出織物の原糸価格というものは、一ポンドに対して十円も十五円も高価に売り渡されておるということ、すなわち人絹メーカーというものが自分の直系に対するのと、それ以外に対するのと人絹糸の価格そのものが二重価格になっておるというふうな状況、そういうことでは、中小商社の犠牲の上にそういう大企業というものがまあ利益行為をやっておるということになると思うのでありまして、そういう面についても今中小商社というものは全く耕地に立っておる。で、こういうような二重価格制度というか、そういうものをとめるということができないかどうかという問題、その三点について一つまあ大臣なりそれから繊維局長なりの御答弁をお願いいたしたいと思います。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○説明員(小室恒夫君) 繊維の具体的な問題のお尋ねでございますので、私から答弁さしていただきます。  第一点は、これは実はまあ絹、人絹の問題に限らず、また地方問屋の問題だけでなくて、中央の問屋の問題も含めて問屋の商業機能というものをどうやって維持し、また育成していくかという非常に困難な問題、率直に言って非常にまあ困難な問題でございます。綿糸商、紡績から綿糸を買っておる元売り、非常にこれは大きな商社でございますが、この連中も今紡績と取引条件の改善の問題をいろいろ話し合っておるというようなことになっております。その際に問題になっておる一つに、やはりこの賃織りが拡大されてくるというと、その際に問屋の機能がまあ言ってみれば、排除されるというのが問屋側の苦情であり主張でもあります。人絹の関係について人絹メーカーが賃織りを拡大していくということは、一面では人絹織物の価格の安定あるいは技術の向上というような点、あるいはまた賃織りの系列の中に入った機屋の経営の安定というような利点が一方ではありますけれども、他方で相当むしろ大多数の機屋なりあるいはまた問屋なり、系列外の人という問題があって、はみ出した方の対策をどう考えるかということは、これは非常にむずかしい問題であります。先ほど輸出の関係でカルテルが結成され、またこれにはみ出されるのが出るという第二点のお尋ねも大体同工異曲の問題であるかと思うのであります。私ども人絹織物の輸出が生産の過半を占めておるというような状況であり、また、御指摘のように年初来人絹糸が暴落し、また織物価格がどんどん下って参りまして、また収支の改善、輸出の振興の見地からいうと、何とかこの価格を安定させるということが、人絹織物の輸出の場合に第一に考えなければならぬことであるということで、もっぱら施策を講じてきているのでありまして、今の輸出の関係のカルテルというものの話がありましたが、これはまあ生産者から輸出業者に売り渡す際にその価格がくずれないようにということで、一定の標準価格で売り渡す協定を結ぼうという動きでありまして、これも昨今のような輸出織物の価格の状況であると、こういう方向にやはりものを考えていくということは、それ自体としては必要であろうと思うのであります。先ほど申した通り、系列外というか、その話しの圏内に入らぬ中小の業者がたくさんある、そういうものをどう扱うかという問題については非常にむずかしい問題です。現にそういうお話が福井地方等からもありまして、私どもとしてはその方々が団体を結成するというか、一人々々が話にみえても大へんなことであります。現にそういう団体結成の動きもありますので、具体的な問題として御相談にのっていきたいと思いますけれども、しかしながら、当面私どもが目標としておりますのは、やはり輸出入絹織物の価格をいかにして維持していくか、いかにして安定させていくかということにあるのでありまして、その線にやはり協力していただかなければならぬというふうに考えておるのであります。  第三点のお尋ねの賃織りの分とそれから賃織り外の分とについて人絹糸の価格が違うというお話でございますが、これは賃織りでやっております先ほどお話しの三銘柄そういう小さな銘柄によって多少採算が違いますけれども、これはごく普通品で大量に見込み生産で作って海外に売りさばくものでありまして、輸出品の半分くらいを占めるものであります。これらについては現在の輸出価格の線からいって原糸の価格を硬くしなければならぬ事情があるので、その点が二重価格と言われるのでありまして、大半の原因であると思うのであります。しかしながら、系列に出す価格と系列外のものに出す価格というものに、本来二重価格というものがあるべきものじゃないかということについては、私ども同感でありまして、早く人絹糸のコストその他の関係からみても適正であり、また輸出品の価格を維持し、さらにでき得べくんば引き上げていくために適当な価格の水準に人絹糸というものを持ってきて、一本の価格で人絹メーカーがどこにも売っていくという体制ができることが最も好ましいというふうに考えております。当面としては今言ったような事情で二重価格に近い現象が起っておるのでありまして、これ自体としてはやむを得ない画が相当あるというふうに考えておるのでございます。不十分でありますがお答えいたします。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今の御答弁を拝聴いたしますと、結局輸出物の価格の安定ということを中心として考えていかなければいけない以上、ある程度のカルテル結成もやむを得ないし、また、そういう意味において価格の面というものも安く考えていくということもやむを得ないということなんで、そういう点については私も別に異議を申し立てるつもりもないわけなんですが、結局そういう面は、そういう面をやらなくちゃならぬということを片っ方に持ちつつ、系列に入っておるものと系列外というものとを区別して考えておる。そして、今言った局長自身は系列問題については系列外のものをどうするかということは非常にむずかしい問題だと、こう言われておりますけれども、その結論は団体を作って何とか御相談に応ずると、こう言っておるのだけれども、これは団体法もまだできていない今日において、御相談に応ずるといって、どういう一体あなたとしては相談をして、何とかそういうものを助けてやるという成算をお持ちになっておるかどうか。私といたしましては、人絹メーカーという大企業者が、中小商工業の中のいいものといいますか、そういうものだけを自分の系列に入れて、そして、それに対しては一切人絹糸の相談をやって、人絹糸の扱い品というものを少くしておる。その少いものの大部分というものをそういう系列のところに持っていってしまって、系列外のものは扱うものがない。従って、工場も閉じなければならぬ、また商社の店も閉じなければならぬ、これは仕方がないというふうなことでおっぱなしてしまっておる今日の現状というものは、これは中小企業対策としてはゆゆしい問題だと思っておるわけであります。  それから今の二重価格の問題としても、輸出としての価格を下げるということはけっこうだけれども、その輸出としての価格を下げるというそのものが、系列内と系列外の価格が違うということについて、あなたは同感だと言われたのだから、同感ならばそういう違いというものがある以上、それをどういうふうに是正されるのかということを具体的にお聞きしたい。この二点についてさらにお伺い申し上げたいと思います。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○説明員(小室恒夫君) 系列外のものを特に中心にして、中小の機屋さんの経営を安定せしめるということに重点を置いて申しますと、やはり原糸の価格を低位に安定させるということ、輸出なり、外地の価格の水準から見て適正なところに長期にわたって安定させることが一番大事だろうと思うのであります。それで、私どもも人絹織物の輸出振興策を立てまして、関係の業界の諸団体等といろいろ御相談をしていく場合にも、人絹糸の賃織りに出す価格のみならず、一般の市販の価格を合理的なところに据え置くということを常に二項にしておるのでありまして、相談をかけました際にも、そういう点については人絹メーカーから実は念書もとっておるような次第であります。今後近い将来にあるいはその団結を弧化することになるかと思うのであります。その際においても、今出しております市販の価格ですら、おそらく人絹糸のコストからいえばコスト割れになるということも私ども想像いたしますが、コスト割れになっても、その水準に安定させてもらうということを一つの条件に考えております。そういうふうな立場で長期的に見て適正な価格に人絹糸を安定させていくというような配属は払っておりますし、また、それが窮極において中小の織布段階における企業経営安定に通ずる道だと思うのであります。  今の賃織りと賃織りでないものとに二重価格があるというお話しでございますが、まあ繊維について多少例外はございますけれども、非常に圧倒的な大部分が賃織りであるわけでありまして、賃織りの方は表向きの一般市販のに比べればなるほど低い値段になっておりますが、それは実は一般市販糸からいえば、現在の変態的な状況における一般市販系、つまり賃織り外の、系列外の機屋が入手しておる価格に比べれば、現実にはもっと高い価格になっておる。実は賃織りでもらっておる価格の方がここ当座のことをいえば、賃織り外でもらっておるものよりも高い。二重価格であるというような面も、一時的にはあるわけでありまして、私どもは先ほど来申しているように、系列内とか系列外であるとを問わず、一本の合理的な価格、輸出の一指になり、また、国内の消費にも、悪影響を及ぼさない合理的な価格に、長期にわたって安定さしたいという考えの一本でございますが、しかしながら、一時的な現象としてはいろいろな事態が起ってくるということはやはり避けられない。これをできるだけ是正するように善処したいと考えておるわけでございます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今の御答弁じゃちょっと満足しないんですが、結局、ここで押し問答してもしようがありませんけれども、大臣にひとつ大綱として御答弁願いたいのは、結局、今そういう人絹メーカーという大企業というものが、自分の傘下に系列というものをどんどん作っていって、そして、系列以外のものというものに対しては、非常な圧迫を加えている。ことに、現在の経済不況の中において、相当人絹糸、そういうものの操短をやる。取り扱う数量というものは非常に少くなる。その少くなるものの大部分というものを、細川自分の傘下のものに集中してしまって、傘下以外の系列外というものは、扱うそのものもないというふうな状態、しかも、今申し上げたように、同じ輸出の人絹糸の価格も二重にして、一方には高くしているというふうなことじゃ、結局中小商工業というものを擁護する擁護すると政府は言いながら、片方において、大企業の、そういう中小企業を殺していくようなそういうやり方に対して、すなわち、現在の不況のしわ寄せというものがぐんぐんと大企業から中小企業に行って、中小企業というものは商売しようにも商売できないというような状況になっておるというようなことで、先ほど来、いろいろ金融の問題そういう問題がありましたが、そういう問題以上にこの問題というものは相当大きな問題だろうと思っております。それを団体法によってある程度救済するというような方針もおありのように思っておりますけれども、今日、団体法の成立していない今日において、もうそういうものが目の前にきている。どういう救済方法を考えるのか。また、そういうものは結局輸出競争の面において仕方がない、大企業者がよく論議されるように、仕方がないんだとして政府は放任されるつもりなのか、それともそういう面について大企業を抑えで、そういう中小企業業者の取り扱う数量を確保してやり、また、価格の面についても確保してやるということを考慮されるのか、その点を一つ大臣にお答えしていただきたい。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) ただいま繊維局長から御答弁申し上げております通りに、ただいまのところは、やっぱり原糸の価格の安定ということに集中いたしませんと、全部が倒れてしまうということであります。しかし、ただいまのお話しの通りに、大企業が中小企業を圧迫するということに対しては、これはわれわれも考えていかなきゃなりませんし、団体法を待たずして極力大企業にもそれを十分警告いたしまして、あらゆる角度から御期待の方向にやっていきたいと、かように思っております。

小西英雄自由民主党

○小西英雄君 休憩の時間も過ぎているようで、簡単にお尋ねしたいと思います。本日ちょうど大蔵省の方からも見えておるので、本日の議題にはなっていなかったのでありますが、一言通産大臣にお尋ねしたいことは、この金融引締めによって、電源開発の本年着工に予定されていたものまでが一応着工に至っていない現状であります。こういう点、過去におきましても、昭和二十八年か九年かと思いますが、高碕さんの総裁当時にも、計画をして開発地点もきめておったにもかかわらず、金融の引締めによってその開発が非常におくれて、急に経済関係が伸びて、いろいろな経済事情が非常に電気を必要としるとき間に合わずして、日本の経済に相当なそごを来たしたという過去の実例もありますが、今回電源開発に対する資金を締めたために、熊野川の上流にあるところの風屋とかあるいは奈半利川の上流の開発等の着工もおくれておるようでありますが、通産大臣においては、こういう点について、電力がこういう事情にあろうとも、私は減ろうと思わない。やはり電気の需要は経済の多少の不況にかかわらず順次伸びて行くのが電力の過去の実情でありますので、この電源開発の資金までもこれを今回の引締めによっていろいろなそごを来たしておるのは、通産省がそういう点について大蔵省に強く要請しないから、大蔵省が資金を締めておるのかどうか、その点について通産大臣に一つ見解を伺いたいと思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 電源開発、電力関係につきましては、たしか一一%でありました分の繰り延べを要請しておるわけでありまして、その点は御辛抱願わなければならんと思います。しかし、残余の資金の確保ということについては、極力金融機関に対しましてもいろいろな手を打っておりまして、それによって事欠かんようにいたしたいと思っておるのでありますが、電源開発会社側の方から言いますと、急に工事をやめるわけにもいかんというので、あるいは支払がおくれておるというような事実があるようにも聞いております。それらの点につきましても、今後の事情をよく聞きまして、十分な対処をいたしたい、かように考えております。

小西英雄自由民主党

○小西英雄君 前尾通産大臣は、大蔵省の出身でありますので、電源開発は、御承知の通り、地点がきまり、着工準備をすると、その補償の問題等については、そのときはすでに手を打っておるのでありますが、それが一応資金が来ないということで、行く行くになると、ますますその事情が悪化して、使い電気を作ろうとしても、一年延びたために電気コストが高くなり、また、今まで立ち退き等に賛成しておった者が日にちを置いたために変ってくるというふうな過去の実情に照らしますならば、この一一%を締める点についても、これは十分考慮しなければならない。御承知のように、電力は、ほとんど国内のものでできる国産品であるということと、もう一つは、電気はおいそれと綿とかあるいは羊毛が足らないからすぐ輸入する、というふうなわけにいかない、こういうふうな実情をよくしんしゃくいたしまして、ほかと同じように一一%締めておるというふうなことでは、私は通産大臣としての十分な処置とも考えられないので、一つこの点については、公益事業局長あるいは事務出局と大蔵省と十分な了解のもとに、今年予定しておった着工地点には着工さすように御準備を願いたいのでありますが、こういう点について、大蔵省あたりは、一応こういうふうな場合には、電気だけということを表面から言う場合には、ほかのほうの統制がくずれるという考えもあろうと思いますが、電力の開発に対する締めた結果、すでに八月ごろから着工の予定になっておったのが現実におくれておる。そのためにいろいろ伸びてきた場合には、間に合わないのはいつも電力でありますので、こういう点、大蔵当局はどう考えておるか、御答弁をお願いします。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただいまの御質問に私がお答えするのは適当でないかと思いますけれども、われわれの方で考えておりますのは、今日のような国際収支が非常な勢いで悪化してきた原因は、やはり一つは設備投資の総額というものが非常に伸び過ぎた。電力をとってみましても、非常な伸び方で、それが結局国内の需要を膨張させまして輸入を促進する。したがってこのテンポをゆるめて国際収支を均衡に持って行く、あるいは来年あたりはIMFの借金を返すとか、輸出入銀行の借金を返すということが出て参りますので、均衡以上の必要があるわけであります。しかし、国際収支を改善するためには、当面相当きつい手を打たなければならない。その大きな原因の一つが投資であるという意味において、設備投資の削減に手をつけたのであります。おっしゃるように電力というものは、どうしてもああいう計画のように伸ばしていかなければならない。しかしながら当面、今年の計画を電力だからといってそのままやって参りますと、非常に設備投資を押えるということはむずかしくなります。一般的に申しますと、隘路部門につきましては、ただいま電気で一一%というお話がありましたが、大体その見当、しかしそれ以外の投資におきましては、二〇%も三〇%も切らなければならないという状況でございます。そこで、長期的に申しますと、お話しの通り電力はやる必要があるのでありますが、これは私どももそれを考えております。ただ、この電力の計画はいろいろな計画が五カ年計画とか何とか長い計画であります。従って今年若干繰り延べましても、五年あとぐらいには必ずそれができるように事態が平静に戻りましたら、そこでスピード・アップするというようなことを考える。なお、そのやり方につきましても、何と申しますか設備が完成をして動き出すのが時期が早いものはそのまま続けて、効果の現われることが割合におそいものの方を少し繰り延べていく、そしてこの状態が平静に復した場合には、先ほど繰り延べましたも一のをもう一度スピード・アップして、とにかく計画期間中にはああいう発電計画で進みたい。かような意味におきまして、電力といえどもやっていただきたい。それから同じ隘路部門であります輸送の面でありますとか、それから鉄鋼等につきましても、まあ一般より繰り延べ率は非常に低いわけでありますけれども、しかしそういうものが投資の非常な大口を占めておりますものですから、隘路産業は全部締めないということになりますと、ほかの産業はほとんど何もできないというような格好にもなりますので、やはりある程度おつき合いを願いたい、これが情勢が許しますれば、あとになりましてからスピードを速めたい、まあこんな考えでやられたものと私は承知いたしております。

小西英雄自由民主党

○小西英雄君 私としては満足できる答弁ではございませんが、まあ一応きょうのところ時間もありませんので、次の機会にまたいろいろそれについてお尋ねしたいと思います。

島清日本社会党

○島清君 日程には組まれてないようでございますけれども、この際総合的に関連をいたしまするので、大臣に簡単明瞭にお聞きしておきたいと思います。新聞などの伝えるところによりますというと、通産省は独禁法の改正を意図しておられるように伝えられております。事実それを考えておられるといたしまするならば、そういう必要が今あるのか、あるとするならば、どういうふうにあるのか、客観的な事情、それから改正されようとされるならば、どういうところを改正されようとするのか、その要点について簡単明瞭にお答えいただきたいと思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 独禁法の細目につきましては、いろいろ問題があるかと思います。ただ、私は現在輸出の面におきまして、やはり独禁法の改正が必要ではないかというようなこともずいぶん聞いております。それからもう一つは、御承知のように今回のような投資の過剰といいますか、投資が非常に投資自身で過当競争をやるというような問題があるようです。それらについてもし独禁法の改正が必要ということになりましたら、これらについても十分考えたいという気持を持っておるのでありまするが、ただいまの段階におきましては、民間の方々にどういう点が、そこで非常に困った問題を起こしておるかということについて、検討いたしておる段階でありまして、ただいま申し上げたような点で私個人といたしましては独禁法の改正もやらなければいかぬのじゃないかというふうな気持を持っておりますが、最終的にこの点、あの点を改正しなければならぬというところまではまだ申し上げられないので、その点は御了承願いたいと思います。

高橋衛自由民主党

○高橋衛君 私は繊維産業の金融関係について繊維局長並びに銀行局長にお伺いいたしたいと思うのであります。御承知のように昨日全国絹人絹織物調整組合が二割の操短の決議をいたしたのでございます。ところが、人絹糸の方はすでに前から政府の勧告に基きまして操短が行われておる。ところで、問題はその操短を行うのには、もともと自転車操業でございますので、二割の操業短縮を行えば融通資金が、たとえば私の県の福井県で申しますれば月三十五億から四十億の融通資金を必要とする。その二割を操短するということになれば、手当済みの原糸の代金その他で七、八億の金はたちまち困ってくるという状況になるのでございます。もちろん繊維産業の将来を考え、現状を切り抜けるためには、どうしても生産の調節以外にはない。しかも、それは織物から先にやって人絹糸をあとにするということが適当な順序であろうかと思うのでありますが、現実は中小企業関係の足並みがなかなかそろいにくいということから逆になったわけでありますが、とにもかくにもそれが決議をされて操短に入るということになったのでありますが、そうなればそれに必然的に必要なところの金融手当がなければ、決議しましてもこれを実行することは困難であるというふうに考えられるのであります。従ってそういう点について、もちろん頭からどうするということはなかなかできにくい面もあろうかと思いますけれども、とにかく政府とせられましては人絹糸の操短を勧告され、また織物の操短もこれに関連してむしろそれに先行してそれを要望しておられたという関係から、これを実効あらしめるためには、どうしても金融的な裏づけを必要とするという点から何らかの措置をお願いいたしたいのでありますが、それについて繊維局長、銀行局長の方でどういう考えを待ちどういうような対策をしておられるか、その点を一つお聞かせ願いたい。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○説明員(小室恒夫君) 輸出品の価格を維持安定させることが先決問題であるということで、いろいろ生産調整を実施しておるわけであります。生産調整を実施することについて最小限度必要な資金というものについては、これは輸出振興に直結する金融でありますから、私どもとしてはできるだけ金融引締めの基調はくずさない、その範囲内で配属を払っていただきたいという希望を持っております。今の人絹織物の操短に伴う金融というものが、どれだけの額になるかということについては、最終的な数字は私どもはまだはじいてもおりませんし、実はそこまでまだいただいてもおりません。しかしながら今申し上げたような考え方で善処したいという考えを持っております。

酒井俊彦大蔵省銀行局長

○説明員(酒井俊彦君) ただい、小室繊維局長がお話しになりました通りでございます。人絹織物に限らず一般的にこういう際でありますから、滞貨金融なるものはこれはなかなかできにくいと思います。ただ、これが必ず輸出に向う、これだけは輸出品だというようなものにつきましては、輸出振興の立場から十分に考えるということで、日本銀行はやっておられます。個々の具体的な事態につきましては、日本銀行が十分実情を調査しながら適当に指導しておると思いますが、これが一般の金融引締の兼調を変えるというようなことになると困るのでありますが、その辺は実情に即して、日本銀行が適当な指導をやっておるというふうになっておるのでございます。

高橋衛自由民主党

○高橋衛君 政府の御方針は、そういう点について生産の調整ができるように、また実情と非常なそごの起らないように御配慮下さっておるということについては、よくわかったのでふりますが、実際問題としてはなかなかそれが基本的に当てはまらないことが実は多いのであります。それで、そういう点について、非常に手続がめんどうだったり、また、これは輸出向きじゃないじゃないかとか、また、いろいろ問題がある面もあるのでありますが、相当大局的な見地から、中小企業がそういうふうな生産の調整をいたします際に、破産等に追い込まれることがないように、ぜひこれは日本銀行の問題であれば、政府から日本銀行の監督の際に、指導の際によく一つ御配慮をお願いいたしまして、私の質問を終ります。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 議事進行について一言理事として申し上げておきたいと思うのですが、小幡、高橋委員が質問されたことは非常に緊急で、また大切なことで時宜を得たものだと思います。それはそれなりにけっこうですが、午後の議事におきましては、委員長理事打合会において、島君の競輪法、海野君のバナナの問題、松澤君の電力の問題、高橋君の税制の問題等予告されて、打合会において順次取投うことになっている案件もありまするから、そういうことを勘案せられて議事がスムーズに運ぶように、委員長において特段の御留意あらんことを切に休憩前に希望しておきます。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) そういうことを勘案して、午前中に関連したやつを全部終了したい、こういう点で進めております。  それでは中小企業に関しては税制の問題が残っておりますが、時間もだいぶ経過しているので、午後二時まで休憩いたします。    午後一時四分休憩    —————・—————    午後二時二十六分開会

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 休憩前に引き続き委員会を開きます。  議事の順序についてちょっとお諮りいたします。午前に順序を申し上げましたが、大臣の都合により、大臣は三時に退席しなければならないとのことで、大臣に対する質疑を先にお願いすることに理事諸君の御了解を得ましたので、さよう取り計らわしていただいてよろしゅうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) では、さよう取り計らわしていただきます。

島清日本社会党

○島清君 大臣に競輪行政のことについてお聞きしたいのです。岸内閣は三悪追放を表看板にいたしまして、国民にその潔癖性をお約束になったわけでありまして、岸さん自身が競輪については、これは廃止の方向にいきたいという、たしか北海道の旅行先で六元放送で発表されたと承わっております。鳩山内閣のときに、その影響の実力者だと言われておりました河野当時の農林大臣が、同じく競輪等は廃止の方向にいくべきであると、しかしながらあまりにも開催日数が多過ぎるから、弊害を少くするために、少くとも土曜、日曜、祭日以外の競輪をやってはいけないというような声明を出しまして、天下世論の支持を受けて参ったように記憶をいたしております。今度の岸内閣にも、河野さんはその実力者として内閣に入っておられるわけですが、そこで一体岸内閣総理大臣はラジオを通じて、競輪等はなるべく廃止の方向にいきたいと、また鳩山、内閣のときには、その実力者でありました河野さんがそういう声明をしておられる。ところが現内閣においては、私たちは明確に閣議の意向というものを承知してないのであります。私たちが去る二十六国会におきまして、自転車競技法の改正案を審議いたしましたときに、時の所管大臣であります水田さんは、その他政府委員の説明を承わっておりますというと、競輪には弊害がつきものであると、そこでその弊害を是正しつつ、または弊害が起らないようにやっていきたいんだと、こういったような御説明であったように記憶をいたしております。そこで一体大臣はこの競輪に対してどういうお考えを持っておられるのか、あらかじめそれを承わりまして、さらにまた競輪に対しまして内閣の方で何かそれに対してどういうような方向でこれを扱っていかれるかというようなことについて、ことさらに閣議でお話し合いなどをされたことがあるかどうか、そういう閣議の一致した決定意見というものがなければ、岸内閣の方針並びに大臣の方針などを承わりたいと思います。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 競輪に関しまして岸内閣としてどういう方針をとるかというようなことを今まで話したことはありません。また総理の意向も実は承わっておりませんので、ただ私の考えを申し上げますと、先にいろいろ国会で御審議願ってきた方向があると思います。先ほど水田前大臣の言われたことを御引用になっておりますが、私も極力弊害をなくするということについてはもちろんであります。と申しまして、直ちにこれをやめていくと申しましても、一面から言いますと地方団体に対する財政的な寄与もやっておる。また、いろいろ機械工業その他の振興にも寄与いたしておりますので、極力弊害を抑え、そうしてそのいい面は生かしていくということでなければならぬのじゃないかという程度の考えを持っております。

島清日本社会党

○島清君 大臣に端的にお伺いいたしますが、弊害があるけれども、それを除去しつつせっかくあるものは仕方がないのだ、こういったようなお考えだと思うのですが、競輪場の新設などについてはどういうふうなお考えをお持ちでございますか。たとえば今の競輪場はかりに地方財政に寄与するといいましても必ずしも全国公平に競輪場が分布されておるわけじゃないのです。地方財政にひとしく寄与せしむるということになりまするというと、それは全国平等な形に競輪場が分布しなければならないわけなんでございますけれども、しかしながら今大臣のお話の中からまあ弊害を除去しつつあるものは仕方がないのだということになりますると、これ以上競輪場をふやさぬという方針なのか、それともその情勢に応じては新しい競輪場も認めていくお考えなのか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 私は、地方財政に寄与いたしておるといたしましても、それを積極的に広げていくという考えではなしに、現実地方財政が非常に困っておるのでありますから、直ちにこれを廃止したら困るという意味のことを申し上げておるのでありまして、従ってこれ以上にこれの規模を拡大して積極的に広げていくというような考えは持っていないのでございます。まあ現状を当分続けていくより仕方がないじゃないか、決うて私は競輪そのものが好ましいとばかり思っておりません。やはりかけごとというようなことが健全な生き方のものであるとは思っておりません。できればそういう財源は将来なくしていきたいくらいに思っておるのでありますが、しかし直ちにこれを今減らすとか、あるいはなくしてしまうというわけには参りません。従ってこれ以上に規模を拡大していくということは押えていきたい、こういうような考え方を持っております。

島清日本社会党

○島清君 水田通産大臣は第二十六国会で法案審議に際しまするお考え方をお述べになりましたときには、競輪というものは、今日のように八百長であるとかというので世論のそんなに対象にならなかったのです。当時と今日とは非常に競輪を見る世論の見方も変ってきておるわけなんです。言葉をかえまするならば、競輪に対する客観情勢は非常に変ってきておる。悪い言葉で言いまするならば、競輪はその存在の価値を疑われておる。こういうふうに思われているわけなんですが、そういたしますと、二十六国会の通産大臣の水田さんの答弁と今の大臣の答弁といささかも変らないようですが、その客観情勢の変化というものを、大臣は考慮の中にお入れでございますか、たとえば今非常に八百長の問題が大きな世人の注目の的になっているわけです。むしろ言葉をかえますと、指弾に近いような形で扱われている。そういったような客観情勢の中にあって、大臣は今のようなお考え方で処していかれる  つもりであるかどうか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 最近においていろいろ不正な競走が行われているというような世論については、私も存じております。従って極力廃止して、いわゆるスポーツ化していかなければならぬと考えおりますが、もしそれが全然できなくて、あくまでも不健全なものであるというなら、これは廃止していかなければならぬ。現在まで通産省なり、あるいはこの委員会でもいろいろ御議論になったと思いますが、その方法によっては非常に明朗化していけるということであれば、現状のままで差しつかえない。しかしそれは今後の推移いかんによっては、必ずしも固執していかなければならぬものでもないので、先ほど申し上げましたように、いろいろ財源として、これは私はそんなに健全な財源というわけにもいかないと思いますから、それは地方財政、その他の方の見合いもしていかなければなりませんが、これは今後の状況によると、かように思っております。

島清日本社会党

○島清君 新設などについては非常に消極的である。さらにまた現状に対しても消極的で、これは仕方がないのだ、こういうふうに了解するわけですが、端的に申し上げますと、たとえば会津の競輪場が使えなくなって、さらにそれを移転しようという問題が、今あるのでございますが、移転ということになりますと、これは新設ということとそう変らないと思うのです。会津の競輪場が移転する。そうしますと、松本の競輪場、松江の競輪場も使えなくなった。そういったような権利が再燃しまして、松本競輪場のかわりに、松江競輪場のかわりに、どこかに既得の権利を認めてほしいということも起らないとも限らないのであります。  まず、最初に会津競輪場の移転に対して大臣はどういうような考え方を持っておりますか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 会津競輪場の問題につきましては、私も承知しておりますが、これは全くの移転で、それも場所をほんのわずか五百メートルでありましたか、移転するというようなことでありまして、また前からそういうことも予測されておったようでありまするし、また地方の非常なる熱望もありますので、運営審議会でいろいろ御協議願った際も皆さんがどうもこれは移転はやむを得ないと、こういうような御意見であったと承知いたしております。従ってこういうようなものはまあやむを得ないというふうに考えておるのであります。その他の問題につきましては、私は個人的に言いますと消極的な考えでおる次第であり

島清日本社会党

○島清君 今運営審議会というお話が出ましたが、運営審議会の方に御諮問になりまして、そして運営審議会の方でもまた移転はやむを得ないのじゃないか、こういう御意見なので、まあ大臣もやむを得ないのじゃないかというふうな御気持になったということなんですが、私はこの運営審議会におかけになったということ自体がちょっと解せないのです。と申しますのは、二十六国会ですでに法律が改正をされまして、すべての競輪に関係する機構が改変をされるわけなんです。競輪運営審議会のかわりに競輪審議会ですか、これができるというふうになっております。今までの機構というものが世間を納得せしむることができないので、おそらくその改正法案というものが出て参った。それが二十六国会で通過成立をいたしまして、そして十月の一日からその新しい機構が発足しようとするそのさなかにおいて、あえて競輪運営審議会にお諮りになったという、その大臣の気持が私たちには了解しにくいのです。それは大よそ大臣にはすでに移転認可はやむを得ないというような既定方針を持っておられて、しかしながらまあ世間体もあることだから競輪運営審議会の方に諮問をした形をとっておいた方がよかろうというようなゴジックの合わないような処置をおとりになったのじゃないかと考えるのですが、その点はいかがでございます。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) かける際におきましてそういう気持を持っておったとは……しかしそのためにそういう運営審議会にそれをかけたという事実はございませんが、私も最初聞きましたときに単なる移転ですぐそばにかわるのですから、これは単なる移転だと考えましたけれども、私個人はそのときにも移転ならやむを得ないというふうに考えておりました。

島清日本社会党

○島清君 移転にもいろいろあると思うのですね。たとえばビルディングでもそのまま移転する場合もありますので、それは物理的な移転だと思えるのですね。ですが、しかしながらある原形をすべて破壊してここに新しいものができるということについては大臣のそういったような機械的な物理的な移転としては私はどうも解釈されるということに納得いかないのです、それが一つ。さらにそういったような、ただいま申し上げた通り、古い機構では競輪の運営には完全じゃないというので新しい機構が発足する、その過程において私はその運営審議会にかけたということ自身が納得ができない。私ばかりじゃなくして、私は世間の人々もそれは納得できないと思うのですよ。その点をご説明いただきたいと思うのです。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 前言を繰り返すようで恐縮なんですが、私としては単なる移転、すぐそばに、そして前のところがいろいろな関係で使えないということでありますので、単なる移転だと考えたので、それ以外に他意はありません。

島清日本社会党

○島清君 それではその運営審議会というものは多数決主義をとっておられるのですか。満場一致主義をとっておられるのですか。おそらく運営審議会は諮問する際には私は全会一致の答申がなされなければいけないと私は思うのですが、その性質上。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 競輪の運営審議会は議事の建前としましては、規則によりまして多数決と、可否同数の場合は議長決、そのときはたしか一人の委員が反対でございました。その他の委員は今大臣が申しましたような趣旨で、これは認可しろという決議でございませんで、決議としましては地元の県知事において公聴会といいますか、開いてその意見を聞いた上で処理すると、こうなっておりますので、そういう手続を福島県知事が進めてよかろうというふうな御意見が多数であったと思います。それでそういうふうに処理されたと思います。

島清日本社会党

○島清君 運営審議会に対するその委員の中に政府の役人が入っておられるのですね。そういう場合に政府の役人いとうものは白紙であるべきものですか、それとも自分の、たとえば移転なら移転をせしめるのだといったような考え方をもって臨まれるべきものですか。どういったようなものですか。ちょっとご説明願いたいと思います。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 運営審議会の官庁側委員には警察庁、それから自治庁それから文部省、大蔵省、通産省と入っております。当日の官庁側出席委員は私ちょっとはっきり記憶しておりませんけれども、かなり欠席もございまして、それから会長は通産次官、これはもちろん意見を申し上げる、意見を表明する立場ではございませんが、可否同数の場合は会長が意見をきめる、当日はたしか官庁側の委員からは反対の意向は表明されなかったと思います。

島清日本社会党

○島清君 私は競輪運営審議会に限らず、政府のそれぞれの行政機関に付随しております民間運営委員会ですが、そういうものに対して非常に疑問を持っておるのですが、私は政府が民間のいわゆる有識者の意見を尊重して運営委員会を持つというならば、私は政府の官庁側の委員は採決に当っては白紙でなければならないと思うのですね。そうすると、そういったような運営委員会には官庁側代表は参加すべきではないと私は思うのですが、白紙でないとすれば……。ところが会津若松の競輪場の移転や諮問決定をされたことについては、お一人の反対があったように新聞などは報じておるのですが、それもそうだったと思うのであります。他の十二、三人の方々は賛成だったようですが、そういうことにかりに有力な根拠を求めて、運営審議会の大多数の者が賛成だったというところに根拠を求めてその移転を認可するのですね。その許可条件として認可されるということになると、私は世間を納得せしめることはできないと思う。ですから、私の見るところではおそらくこれは新聞の報道だからよくわかりませんが、かりに一人の反対があって、あとは賛成であったというふうな解釈は私はとりたくない。私は、あの運営審議会のときはわずかに三人の方方によってなされたものだと思う。そこであの決定は二対一であったと思うが、その三人の方々によって決定されたということは、これは官庁側の委員も白紙であるべきです。そういうことは、さらにまた利害関係人も私は採決に当ては意志表示を保留すべものもであると思う。ほんとうの運営審議会を何ら利害関係人ではない方々によって民間の有識者に聞くというならば、私は利害関係を何も持たない方々によって表明される意見こそがほんとうに運営審議会の本旨に沿った意見でなければならないと考えておる。その意味において、あれは私は二対一の意見だったと見ておるが、この点はいかがですか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 積極的に手続を進むべしという意見の開陳のあった委員は五名じゃなかったかと思っております。あるいは二名だったか、私もはっきり記憶しておりませんが、それからはっきりと反対の意見を表明された委員は一名でございます。そこで、ほかの意見の表明されない委員につきまして、ちょうど私会長の臨時代理をやっておりましたので、いかがいたしましょうか、この手続を進めるということにつきましては、一名の御反対がございましたが、手続を進めていいものであると解釈してよろしゅうございましょうかと念を押したのでありますが、そのとき異議なしということでございました。反対を表明された委員の方も多数のようでありますからやむを得ませんということでございましたので、一応多数でこの手続を進めることに御異議ないというふうに考えて処理したのでございます。なるほど積極的に御意見をお述べになりました委員は二、三名でございましたが、ほかの方も一名を除きましては手続を進めることに同意されたというのが当時の実情のように思います。

島清日本社会党

○島清君 私の申し上げておるのは、だれがどういう意見を言ったというのではなくて、十二、三人の委員の方々がお集まりになっておられて大臣の諮問に答えるべきで、私はあなたが委員になっておられても、これは率直に言って大臣の諮問に答えるあなたは立場にないと思う。おそらく委員になっておったかもしれませんけれども、それと同時に政府の役人というものは、私は委員になること自体私は疑問を持っておるのですが、それに対しては採決の場合には私は白紙でなければならないと思うのです。ですから政府の役人が入っておられる、さらにそれ以外に、たとえば安井さん、あれにしてもあれは施行者ですから、さらに中西さんも連合会の関係者です。その他関係者の方々が、純粋に民間の意見を聞こうということで、純粋の立場にあられる人々は三人だというわけです。阿部真之助さんと、それから船田さんと玉木さんと、その三人の方々ですよ、あとはみんな利害関係人です。それは、一応利害関係はない、こういう立場におったかもしれませんけれども、過去においては利害関係を持っておられる方々が委員になるために、利害関係人でないように出てきておられる。ですから、私は委員が何人集まってどういうような形で採決されようとも、純粋の運営委員会の本旨の建前からいたしますと、中立的な意見を述べられ得る立場の方々は三人であった、その三人の方々によって、二対一で採決になったからというて、競輪審議会にかけて多数の賛成があったからそういうふうに進めるのだというものの進め方に世間は納得しないだろうし、私も了解しがたいという、これは内容の点ですね。  さらにもう一つは、先ほど申し上げている通り、これはすでに機構を変革をしていかなければならないという立場に置かれているその機関に、なぜ急いでお諮りをしなければならないのか、十月一日から新しい機関が発足するというときに、なぜ新しい機関に信頼をされて、あなたたちの力が適当な方々に委嘱になればよろしいものを、なぜそんなにお急ぎになりまして、運営審議会にお諮りにならなければならないかという二つの点を不思議に思っている。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 会議の議員の様子は、先ほど私申し上げた通りであります。当時の各委員の御意見は、決して二対一ではないと思っております。  それから、なぜ急いでかけたかというお話でございますが、この問題はかなり前から問題になっておりまして、ちょうどこの委員会を開かれたのが八月の二十一日でございますが、その際に、あるいはお話のように、事務当局の方でその案をかけないときには、むしろ懸案をなぜ委員会に諮らなかったかという御意見も出るかと思うのです。一応せっかく前からある問題でございますから、かつ、競輪施行上の重要問題でございますから、この委員会にお諮りして、その委員会でもし、これは十月からあとの新法施行後の委員会でやったらいいじゃないかということであれば、これはまたその後に回すことが筋かもしれませんが、一応はやはり、当時ありまする委員会にお諮りするというのが、事務としてはむしろ当然というと、言葉は悪いかもしれませんが、まともなやり方だと思ってやったのであります。その結果先ほど申し上げましたような次第で、そういう手続を進めることにつきまして、皆様に御了承を得たというふうに考えております。

島清日本社会党

○島清君 大臣は三時までしかおいでいただけないそうですから、一言お聞きしたいのですが、かりに知事が公聴会を開いて、そうして多数の意見を開いて、あるいは大臣の方に認可の申請をなさるわけですね、そうしますと、かりに大臣が期待するような結果が出ない場合は、大臣はそれでも押して認可されるつもりなんですか。

前尾繁三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(前尾繁三郎君) 逆な答申といいますか、そういうような公聴会の結果が逆でありましたら、逆の好ましくないという答申でありましたら、それにやはり従わなくちゃならぬと思います。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 私がその席上で議長代理としてお諮りしましたことは、法律の規定によりまして、この案件について地元で公聴会を開くという手続を進めるということに、御異議ございませんか、そのときもう少し敷衍して説明いたしましたが、公聴会の結果これを、許可すべしという意見が多数であれば許可いたしまするし、不許可にすべしという意見が多数でありますればこれは不許可になるのだ、こういうことを聞く公聴会の手続を進めてよろしゅうございますか、こういうふうにお尋ねしたのであります。従って大臣申し上げましたように、公聴会の意見で移転反対がたくさんございますれば、その結果役所としてはそれを尊重するのが建前だと思います。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 お約束の時間が三時で、私も輸出振興について、緊急な問題で二、三お尋ねいたしたいのですが、五分や六分では質疑応答もできませんから、これはいずれかの機会にお尋ねすることにいたしまして、一応私の大臣に対する質疑は保留いたします。もしあと応問があれば小笠次官もおられるし、松尾局長もおられますから、お尋ねすることにいたします。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 私も中小企業振興についてお聞きしたいと思いますけれども、ほとんど時間がございませんから、一つ保留しておきます。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 速記を起して下さい。

島清日本社会党

○島清君 どうも岩武君はなかなか答弁をぬらりくらりとして要点をはずしてあれですから、あまり答弁術にたけないように端的に答えてもらいたいのですがね。  それは、今競輪については八百長事件が全国的にあり、検察庁が動いているのですね、それに対して端的に、通産省は一体どういったような考えを持っておるのですか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 実は八百長事件というのがいろいろ各地で問題になっておるわけでございます。これは、実はまだ私の方も検察当局ないし捜査当局から全般の連絡を受けておりませんのではっきりしたことはわかりかねまするが、端的に申しますると、各地で若干のいわゆる不公正なレースがあった。それを裏でいろいろまああやつって、あるいは脅迫等もあったケースもあるようであります。あるいは当弱者同士の問題もあったかと思います。それら個々のケースにつきましては、いろいろ捜査当局の問題になりまする前に競輪の連合会におきましてこれは懲罰委員会といいましたか、そこで調べまして、行政的に、たとえば選手の推薦をある期間停止するというような形で反省を求めておったわけでありますが、それに載っていないケースも若干あるように聞いております。そこで、この際はやはり捜査当局に対して実態をはっきりしてもらって、その結果で法の規定に触れまするものは、あるいぼ処分の問題になることもやむを得ないだろうと思います。やはり競輪全体の名誉回復といいますか、そういうもののためにはこういう遺憾な事件は、まあいわば根本とは申しませんでしょうが、できるだけ徹底して粛正というふうな方向をとるべきものだと、かように考えております。具体的な、この人員あるいは事件といったものにつきまして実はまだ連絡を十分受けておりませんが、気持といたしましてはそういう方向でこの際競輪につきましてこういうことが再びないようなことにしたい、かように考えております。

島清日本社会党

○島清君 そういうおざなりの答弁じゃなくて、たとえば連合会の資料で検察庁に押収されたものの中には、たとえばその八百長の嫌疑で調べられた名簿が八百とか、あるいは千二百なんというように伝えられているのですね。ですからそういった八百なら八百、千二百なら千二百、これはあとで聞きたいのですが、こういったような選手を擁する競輪の内情自体、たとえば八百長にもいろいろあると思うのです。たとえばその競走者同士が話し合って賞金を山分けにするような八百長があるし、さらに今あなたが指摘されたような外部等のひもでそして八百長をする、しかもその外部の中にも、たとえば今までの地方の自転車振興会の役員までが選手の方に強要していた。さらに役員が外部のやくざ者と連絡がついておったなんといういろいろなケースがあると思う。いろいろのケースがあろうと思いますけれども、少くとも自転車振興会の連合会の八百長嫌疑の選手は一千名内外だと伝えられているわけなんですね。それが、私は実際どうかは知りません。そこをあなたに聞きたいのですよ。あなたの方が検察庁ですか、それから報告がなければわからないというような答弁は少し私は競輪行政を担当される局長の言としてはちょっと理解しかねるのですがね。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 私申し上げましたのは、この今御指摘ありました連合会のロッカーにあります書類が盗まれたという御指摘でございましたが、これは先ほど申しました懲罰委員会の審査書類が紛失したわけでございます。その紛失の原因は目下わかっておりまするところでは、元の競輪選手でその懲罰委員会で処分された者がどうも下手人だというようになっているわけです。ただその中に町名あったか今私は存じません。担当課長に聞いてみましたが、これははっきり承知していないわけでございます。ただいま一千名というお話でございましたが、そういうお話があるいはあるかと思います。私自身もかなり数多いことは聞いておりまするけれども、これも延べでございまするか、あるいは実員でございまするか、その辺もわかりません。これはもう少しわかりましてから御質問があればお受けしたいと思っております。率直に申しまして私自身も実は数字を知っておりません。

島清日本社会党

○島清君 方向を変えまして、そういうような情勢の中に、これから競輪を継続していかなけりゃならない。従いまして出場する選手ですね、それの配分といいますか、それは今連合会がやっているわけですね。さらに今度の新法の、実施によっては十月一日からですか、新しい自転車振興会がおやりになる、これは出場のあっせんをするということになっておるのですね。そういたしますると、その法律的な解釈ですね、出場のあっせんということと、さらに今度は振興会の方が強い権力を持ったからというので、私は選手も個個の交渉をしてはいけないというので、あなたたちが選手は自営者である、だから個々に契約をするのだというようなことではその振興会の方の新しく発足する振興会のその出場のあっせんということについても若干の私は事務の支障を来たしてくると思うのですよ。たとえば例をあげますというと、私なら私、あなたならあなたに配分の交渉を委任する。一人の人にですね、五千三百人の選手の全部があなたならあなたの方に委任をする、そしてあなたならあなたが委任権をもって折衝するということにまあなると思うのですね。そういうようなことになると、私は新法の実施に当ってえらいむずかしい問題が、今ですら八百人であるとか、あるいは千入であるとか八百長嫌疑の人人が取調べを受けているのですね。そういう情勢の中で新法を実施します場合に、えらい混乱が起ってくると、こういうふうに思われるのでございますが、どうでございますか、それについて。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 実は私選手の配分の問題、あるいはあっせんの問題につきまして具体的な事例はよく存じておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、事件になっておりまするもののうちかなりのものはかって一ぺんそういう問題で連合会の委員会の審査に上った人でございます。なお、そのほかにも全然その議に上らなかった人が問題になっておるのもあるようでございます。そこで、これをどういたしまするか具体的な問題でございまするが、一応連合会で処分しましたものにつきましてはその処分が、たとえばある期間のあっせん停止、簡単にいえば出場停止であります。でありますれば、これはその処分に従ってやることになるであろうと思います。ただ嫌疑のかかっておりまするものにつきましては具体的にどういたしまするか、これは私もよく存じませんが、あるいはかりにまあ身柄拘束等のことがございますれば、これは事実上出場できないかと思いますが、その辺ちょっとかなり具体的な実務でございますので役所のいき方としましては何とか公平なレースが行われるように、かつ混乱しないように指導するとしか実は申し上げられないかと思うのです。

島清日本社会党

○島清君 私は一点を聞いてこれ以上の質問はいたしません。それはもう少し御勉強して下さって御答弁をいただきたいと思うからそうするのです。私の申し上げているのは、一千名内外の八百長の嫌疑者がちゃんと名簿があって、それが外部の方に、検察庁の方に押えられたとかというような風聞がある。そこで、今まで連合会の方で配分のあっせんは法律的根拠がなかった。新法によって根拠ができるのです。ところで、新法によって連合会の方でその法律的権利に基いてやるということになると、それはあの嫌疑者は配分の忌避とか出場の忌避とか何とかあるわけなのですね。ところが、それではいけないというので先を見越して皆から委任状をとってこれを公正証書にして、そして折衝しようという場合にはいや応なしにその嫌疑者も出場するということになるというわけです。私の申し上げるのは、そこで、たとえばこれが千名であるか、八百名であるか、あるいは千二百名であるかそれはわかりません。それはお聞きしたかったのですが、あなたの答弁からは満足な御答弁がいただけなかったのですが、そうなると、およそ新法が発足したあとの競輪界というものは、おそらく非常な混乱が起ってくるじゃないか。こういうことを私は申し上げておるわけです。ところが、その私がお尋ねしておることの次第については、残念ながらあなたお知りじゃないようですから、あとでですね、一つ御勉強下さって答弁下さってもいいのです。それで私は質問はこれで打ち切りまして、資料を要求しておきますから、資料を一つ委員長お取り計らいいただきたいと思います。それはですね、交付金の決定額について、御報告いただきたいということ。それから選手の待遇の改善はわれわれが二十六国会で要求をしたことなんですが、この前待遇改善がなされたようですが、その結果が平均どの程度の増額がなされたか。そして平均ですね、選手の手取りが幾らになるか、そういうことを一つ資料を出していただきたいと思います。  さらに競輪の発足以来ですね、自転車産業の振興をはかるというので、国庫納付金のうち、通産省がお扱いになりました交付金があるわけです。これの年度別の使途を明細に一つ御報告をいただきたい。これだけでございます。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 資料、よろしいですね。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) はい。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 関連して。重工業局長は知らないということが御答弁の中にありました。もちろんおかわりになったばかりで、まあ無理もない点もあろうと思いますけれども、あなた方のようにそれぞれの監督機関、あるいはまあ課長なり係長なりその配下に何名かお役人を置いて、とにかく調べておる人と違って、そういう機関のないわれわれでも、この問題が大体わかるわけです。二十三都道府県で問題を起しておって、件数にして八十二件、選手の数にして百三十四名、これだけが警視庁にあがっておる。日本全国で。しかしながら私はそれを問題にしようとしておらぬわけです。ただ問題になるのは、こういうことは一切ないようにしますと、こういうお約束で今度の法案がこの前の国会で通ったわけです。おそらくあなたもお引き継ぎになっておると思うのですがね。たとえば選手をカン納めにしておく。競輪が始まるとカン詰めにしておくのはまことにけしからぬ。人権擁護委員会にでも行って聞いてみなさいと、あるいはまた基本人権を無視するのではないかというような、いろいろなお話も出ました。しかしながら、そういうことをやらなければ八百長レースがあったりして困るからということで、そういうことを認めたわけなんですよ。しかしですね、現在こういうふうに、今申し上げたような数字の、ともかく数の問題が起きておる。あなたが知らないなどということになったら、これは劈頭申し上げました通り、これは短期間だからかもしれませんが、実にロボットである。知っておればこれはまた大問題なんで、実際どういうふうにしてこれを監督しておるかどうか、これを一つお聞きしたいのですが、九月二日だと記憶しておるのですが、日本経済新聞にですね、こういう問題が起きるから政令を改正して今度はこういう問題を起さないようにするという、ある通産省のお方の新聞記事が載っておったんですが、まああなたであるか、通産次官であるか、大臣であるか、これはあなたがよく知っておるはずなんだ。一体どういう方法でこういうことを今後なくするか、あるいは法に欠陥があればこれは朝令暮改とそしりを言われてもこれはやむを得ない、直ちに次期国会で法律を直さなければならぬということにもこれはなるかしりませんけれども、そのあたり一つ明快に御答弁願いたいと思います。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 今御指摘ありました終りの部分は、これは現在行なっております選手、あるいは審判員等の登録制度の問題の改正ということでございます。実は直接ああいう八百長事件があった結果ではありませんが、今度改正法を施行するにつきまして、できるだけレースは公正に行われるようにという趣旨で、この選手の登録の問題につきましても、ある種の改正を行なった方がいいではないかということでいろいろ研究いたしました結果、現在選手の登録の有効期間は一年でありますが、この登録の更新等につきまして、過去の経歴実績等から見まして不公正なレースを行なっている者等につきましては、再登録の拒否ということもでき得るようにしたらどうかということを実は考えております。これを近く省令で公布する予定になっております。たまたまあの事件の新聞記事が出ましたものですから、その結果役所の方であわててというように見えたかもしれませんが、実は経過はそういうことでございます。実はそういうふうな不公正なレースが行われます問題を一体根本的にどうして解決するか、これは非常にむずかしい問題ではなかろうかと思っております。結局は選手個人々々の自覚に待つよりほか方法がないと思います。今御指摘がありましたように、あまり敢然と行いますのは、これは必ずしも適当な方法ではあり得ないかと思っております。その点はなかなか個々人の、人間の問題でございますので、はっきりと根絶できる名案というものはなかなかむずかしいと思います。できるだけ少くするように、いろいろな面から手を打って参りたいと、こういうのがわれわれの気持であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 最後に一つお伺いと御要望を申し上げておくのですが、今年の春の鈴木重工業局長のお話と、あなたのお話は若干違います。しかし、鈴木さんはおやめになったのですからそれを対照してどうのこうのと言おうとは思いません。  それからまたこの事件が起きた二十三都道府県の百三十四名の選手がどうであった、こうであったということもとにかく申しません。ただそこで私一番心配になるのは、この前の法案を審議するときでも今度は大丈夫です、こういう御答弁で、盛んにここで論義をやっているときにこういう事件が次から次へと起きておったのですよ。そしてその後どうですか、という論議をしている今日この場だって警視庁まだまだやると言っておりますから、重工業局長の足元にも火がつくかもしれませんよ。これはあなたがこの法案で自信をもってうまくやれるかどうか、これだけお伺いしておきます。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 万全の自信とは申し上げられませんが、できるだけそういうケースが少くなるようにいろいろな法制的な面、行政指導の面をやって参りたいと考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はむずかしい話でなくて参考に聞きたいのですが、競輪による年間収入、それからそれに伴う純益はどの程度になっておるのですか、最近におけるものでいいのですが。  それからあわせて選手の数と、こういう競輪に従事している従業員ですね、そんなような数をあわせて御報告願います。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 詳細はあるいは資料で提出した方がいいかと思いますが、概数を申し上げますと、昨年度の競輪の売上収入は六百億円を越しております。そのうち約一割程度が主催者である地方団体の収入になります。  それから選手は、先ほどお話申し上げましたように五千三百名くらいでございます。その他の関係者はちょっと概数はわかりませんが、かなりの数になっているのじゃないかと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 選手の性別はどのくらい。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 女子の数はほとんど問題にならないほど少いのじゃないかと思っております。なお、後刻これは資料として差し上げた方がよろしいかと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 これもちょっとした意見ですが、できるだけ徹底して粛正してやりたい、だがまだ警察から連絡を受けておりません、これはやっぱりちょっと意思が弱いと思うので、連絡を受けてなくてやはり積極的に調べておるのでしょう。当局としては、向うから連絡してくれなければ私の方は知りませんじゃ監督官庁としては私は責任のあれを免れれないと思う。だがまだ警察の方から連絡してこなくて、その間どうなっているか、局長は忙しいけれども、課長はそういう連絡を受けていると思うのだが、それはどうなんです。課長さんおるのでしょう、おらぬのですか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) のほんとしているわけじゃございませんけれども、各府県の警察でやっておりますので、私の方としましてはできるだけ全貌を早くつかむようにと思っておるわけであります。まあ実はそれがつかめないという状況でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 質問が重複するかもしれませんが、重複したらお答えなくていいですが、今六百億の売り上げで、一割程度のものが自治体の収入になっておる。これは全体の数字ですが、各場所別に赤字のところ、もしくは黒字であってもそれが運営費を満たしただけであって自治体の収入になっているのはごくわずかな三十万とか五十万の程度のものである、そういうものがある。それからほんとうに運営費相当額、もしくは、運営費以上の収益を上げている、こういうものがあると思うのですが、そういうふうな種類に分けて、赤字のところと、もしくは運営費を抜かせばほぼとんとんであるというところ、こういうところはどのくらいありますか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) ある程度の資料につきましては、前国会で法案改正の御審議のときにお配りしたと思いますが、なお御要求がございますれば口で申し上げますよりは資料でお答え申し上げた方がいいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 とにかく赤字のところとか、運営費をかせぐに大体一ぱいであるというようなところは相当あるでしょう、まだ残っておるでしょう。それが残っておれば、競輪が害毒を流していることは事実なんですよ。この害毒をさらに乗り越えて、害毒は流しておるけれども、自治体にこれだけの収入がある、これによって一方毒消しに教育費や土木費に自治体がいろいろ金を出している、出すのだ、こういうことならわれわれもいいと思うのです。だけど、競輪を運営するだけの運営費をかせぐだけにやっとである、そういうことなら残るの害毒を流しているだけじゃないか。そうなら政務次官にお伺いしたいのですが、こういうものは積極的に整理をされていいじゃないのでしょうか。全部やめないまでも、それを整理されない理由はないと思います。害毒を流しているのは否定できない事実だし、ばくちと暴力はつきものですよ。大臣なり、岩武さんなりの人格をもってしても、本質的にばくちなんですから、ばくちと暴力は切り離すことはできない。へをしてくさくないへをしろというのと同じなんです。だから、それならば収益の上らぬものは、運営費だけかせいでおるものはやめたらいいじゃないですか、なぜやめないのです。やめられる意思があるかどうか。自治体には何も貢献してないのですよ、そうでしょう。それをなぜやらなければならないというもし理由があればお知らせ願いたい。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 御意見ごもっともと思っておりますが、ただ、前国会でもいろいろ御審議あったろうと思いますが、先ほど大臣も申し上げましたように、いろいろな観点から、これを急激に現在やっておりまするものをやめるということは、これはなかなかむずかしいことだろうと思っております。たとえて申しますれば、それに従事しております人の問題もございましょうし、それに出場して生計を得ておる選手の問題もございましょうし、いろいろな問題も考えなければならぬと思います。ただこれを積極的に数をふやしたり、あるいは開催の日数を大幅にふやしたりということはしたくない、できるだけ自粛の形でいきたい、これがわれわれの念願であります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 ですから、私は急激に減らせとは言わないですよ。だけれども、その自治体の財政収入の一助として、こういうものを通産省に許可を願い出て、許可を受けてやるという以上は、それによってかせいだ金で道路を作るとか、学校を作るということが目的である。ところが、その目的を果すだけの収入がなくて、運営費にかかって収入がないんだということが、現実にあなたのところに報告がきている。これはやめたって、自治体自身は財政上困らないと思う。従業員の問題もあるでしょうし、その他の問題もあるでしょうが、残る問題は、先ほど申し上げたように、害毒を流すだけです。子供は本命だの、穴だのいって覚えるだけである。それは何の効果もない。これをやらないということは、私は怠慢だと思う。これは少しも急激な議論じゃないと思う。これは何も改革とか何とかという問題じゃなくて、当然やらなければならぬことだ。それをおやりになる意思は、私はどこをどうやれとは言いません。そういうことを根本方針として、通産省の方ではそういう方針をおとりになる御意思があるかどうかということなんです。もしそれさえも、赤字のところであっても、運営費をかせぐのにきゅうきゅとしているところであっても、なお、かつ、やめることのできない理由があるならば、それを聞きたい。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 実は私も不勉強だったのでございますが、現在つまり動いておるところでは経営者に食い込んでいるというところは一カ所もないそうでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 赤字のところはないということですか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) ということでございますが、これは私もう少しデータを見ましてから申し上げたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 では赤字がないとして、私はその次に、たびたび申し上げておるように、運営費に一部分かかっちゃって、その自治体の収入にはなってない。かりにあっても、二十万とか三十万の程度のものでは、収入でないと同じことです。そういう程度のものは幾つありますか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) その辺のことにつきまして、正確な資料を手元に持ちませんので、御答弁いたしましても、かえって実態を誤まるかと思いますので、正確な資料を提出しましてから十分に御意見を聞きたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それでは政務次官に伺いますが、もしそういうものが、あなたのお手元に、事務局から、調査の結果、該当するものが出てきたら、あなたはどうされますか。それでも今後やはり続けていかれますか。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 今、河野委員のようなお話でございますが、継続的長期にわたって、お話のような場合が出るという場合には、これはある観点から考えなければいかぬと思います。ただ、いわゆる競輪収入が断続的に変動がある場合もあるだろうと思います。従いましてその地方の事情その他を考えまして、今後競輪全体の動かし方の方向等も、御承知の通り、一まつ関連する問題であります。でありまするが、いわゆる代表的な事例として、河野委員の御指摘のようなものがあるならば、そのまま置いておくことがいいかどうか、私は考えるべきものだと思います。ただ、私は現実の実態がどうなっているのか。十分に把握はいたしておりませんので、はっきりしたことは申しにくいが、観念論としては、そういうような考え方のもとに私は一応検討するということはやるべきだと、こういうふうに考えます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 政務次官はまだ就任早早ですから、そういう数字はまだ見ておらないかもしれませんけれども、岩武さんは、あなたは官房長もやっておられるんですから、今の局は新しいけれども、そういう問題はずっと見ておられる。私はここに断言します。今、政務次官は、継続的なそういう数字が出たら考えなければならぬ。継続的な数字はあるんです。あるんでしょう、岩武さん。あなたの方は私より、なおよく知っているはずである。あった場合には、政務次官は考えなければならぬとおっしゃいましたから、私はそれで考えるということは、要するにやめなければいかぬということに考えまして、私はこれで満足します。

小西英雄自由民主党

○小西英雄君 前委員長の方から、この問題に岩武君は、昨年御審議を願ったということで、賛成したじゃないかという声が小さく聞えたので、私はこういうふうな六千かそこらの選手で八百長をやる選手が千人も千二百名もいるということを認めてこれを継続してやるということを認めたんじゃなくて、監督を強化して、こういうことの起らないということを条件としてわれわれ認めたのであって、現在のような段階になった場合には、それは与党の立場にあって、相当財政的に打撃を地方に与えるとも、この問題が今後ともこういうふうに発展したり、あるいは解決がつかぬ場合には、これは私たち昨年阿部君あたりの意見では、漸次少くして、三年か五年を目途としてなくするという説明で、こういうふうなばくちは、三年先になくなるということをいったら大へんな問題が起るというので、これには賛成しかねるのでありますが、これは与党の立場にあっても、こういう問題があるならば、即日あるいは腹をきめなければならぬ場合もあるかと思いますので、私たちはこういうふな意味合いから、正しい審議を続けていって、そうしてそれを政府が責任を負うて監督を強化して、こういうことが起らぬということにおいて賛成したのであって、そういう点について、もし今の重工業局長が、この競輪の問題は、通産省全体からいくとそれほど重視していないかもしれませんが、これは重要な教育の問題、その他いろいろな問題に関連がある重大な問題なので、局長はもう少し勉強して、率直に自分たちの不勉強の点、たとえば検察庁やこちらの知っている範囲のことも知らないで、そうして競輪の問題で答弁に来るということは、少しどうかと思うので、今後もっとこういう問題を掘り下げて、これは非常に通産省は焦点に立つ問題はこれだと思いますので、もっと勉強してもらいたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 先ほど島君の方から資料を出せというから遠慮しておったのですが、私は二、三できょうはやめますが、競輪に従事している者がどのくらいかもわからないで、ただそういう人が失業しては困る、それは私たちにもわかります。ただし、そういうふうなあいまいさでは私は困ると思います。私が聞いたのは、やはり今三年先は反対だといっているが、私たちはやはり目途をきめてやめていくべきものだという方向を政府がとらない限り、これはだめだと思います。貧乏追放ということをいっておりますが、この間の新聞に出た話で、自衛隊員が二万五千円退職金をもらって、これでは何ともならないというので、競輪に行ったら、ぱっとすって罪を犯した。これは一つの例ですが、地方においては、どのくらい損をして、それが家庭の悲劇を起しているか、数限りないんです。そういうふうな問題がわかりつつも、六十億を得るために六百億という金を使わしているということなんですね、これは事実。そうして片方の方では貯金せい貯金せいといっている。私はそういう政府の矛盾というものを本格的に考えてもらわなければならぬ。これはやはりばくちもそうですが、やはりほんとうの貧乏追放の一つの項目になると思います。そういう点で真剣に考えてもらいたいという気持をもって私は言ったんですが、選手は五千三百名として、従業員はどの程度あるのか、これもお調べ願って報告を願いたいと思いますが、目標をきめて私はやってもらいたい。そうでないと、できるだけ徹底して粛正するといったって、それは言葉上の問題だけで局長は解決できると思って言ったと思う。できるだけ徹底して粛正するといっても、今もって連絡を受けていない。それでは私はならぬと思います。だから、結局どういうふうにしてこういうものをやめるのか。本来ならば全国的にこういうものがびまんしないで、私は賭博を一ぺんにやめろといっても、現実論は無理かもわからぬ。それならばどこかへ集中して、アメリカのラスヴェガスじゃないけれども、そういう悪というものを全国的にびまんさせないようにしておかぬと、最近においては赤線業者だって粛正するということで今やっているじゃないですか、個人の問題としても。それは自治体が幾ら貧乏だと言っても、これは交付金を少しふやしてやれば、そういう方向については何とか是正する方法ができると思う。今の自治体に関する限りは、自主的な財源がないということで、自治体の主張は何とかこれを温存したいということだけですよ。かわり財源があったならば、これはもうやめてもいいということを率直に言っているわけだ。私は会津の方も見てきましたよ。ですから、そういう点でほんとうにこういうふうな——先ほど言ったように、ウジが出てくるけれども、その根源を粛正しないで、ウジを徹底的に掃除すると言ったって、もとをほったらかしておいたのじゃ私はならぬと思う。  それでつけ加えて一つお願いしますが、この場外車券というやつですね、場外で売っているやつ。ここに至れば、これはますますスポーツもへちまもないのです。ほんとうの投機ですよ。これを一体どうするのか、御見解を聞きたいと思う。場外で売っているやつ……。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 先ほど競輪従業者の数のお話がございましたが、これは私今十分わからないと申しましたのは、御承知のように、穴場付近では相当臨時の売り子を使っております。その辺の数になりますと、それがはっきりつかみにくいようでございます。今一応わかっております数字は、大体十万——直接の関係者は十万くらいかなということはわかっておりますが、これもそのときによってかなり動きますので、的確に何名とわかりませんが、これは私の方も今ちょっと調べていることもございまするから、もし正確な数字がつかめますれば申し上げたいと思います。  それから売り上げが六百億あって、わずか一割のということでございますが、これは御承知のように、七割五分は賞金として買った人に返す金でございます。残りの二割五分のうちから一割に当るものが府県の収入になる、こういうことになることは、これは御承知の通りでございます。  それから場外車券の問題、これは御指摘のように、直接スポーツそのものという点からは若干無理もございますし、またいろいろ問題もございますが、これは漸減の方向をとっておりまして、競輪場の規模、あるいは位置、売上高等によりまして、期限を限って許可しておりしまして、かなり整理して参りました。なお、これには御承知の通り競馬等の場外馬券もございますので、その辺との関係もございまして、競輪だけを全部場外車券を廃止するというわけには参らぬかと思います。  なお、この廃止の具体的な計画云々というお話でございましたが、先ほど私が申し上げましたように、競輪の廃止ということは実は考えておりません。先ほど申し上げましたように、できるだけ規模を大きくしないようにして、健全にやって参らすようにしたい、こういうふうに思っております。どういう計画でこれを廃止していくかということにつきましては、ちょっと私の方としましては若干御意見が違うかと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それならば、できるだけ徹底して粛正していくという方向であなたはいこうというのですからね。ところが、それはやはりできないことをあなたが言っているように私には聞えるわけなのです。だから具体的にこの次は——徹底して粛正する方式ですな、その方法というものをこの次にお聞きしたいと思うのだが、それを一つ宿題としてお願いしておきたいと思うのだが、その競馬と同じように、競輪でも場外車券というものはこれは非常な——ほんとうのこれはばくちですね、ばくちですよ。ですからこれは漸減していきたいと言って、これはやめたいと言うのですか、やがては。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) ある範囲を限りまして、昨年の暮まででございましたが、かなり整理して参ったのであります。残っておりますのは、これは全廃するということは実は考えておりません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 考えておらない……。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 全部は今廃止するということは考えておりません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 すると、どの程度残すのか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) これは御指摘ございますように、もう少しこの場外車券の実態等とにらみ合せまして、やはり弊害が多いということがあれば、またさらにしぼって参らなければならぬだろうと思っております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 これはちょっと次元が違うので、全く話が困るのだけれども、弊害があったならばと言うが、またこれは弊害を検討してみてと言うが、これはそんなのんきな話じゃないと思うのですよ、私は。ですから、やはりスポーツ振興の力に合わしていきたいという考え方というものを伺ったのですがね。場外車券の場合においては、純然たるこれは投機です。純然たるこれはばくちです。だからそういう点については、これは政府の方針と合わして、やはりこれはやっていかなければ私はいかんと思う。これをいい加減に放置して、ある個所だけ残しておくということになれば、これはやはり不平不満が出るでしょうしね。ですからそういうふうな点についてはどういうふうにそれでは具体的に——この様子を見てですよ——場外車券を減らしていくのか。そういうふうな考え方についても、次に具体的に提示願いたいと思います。ただ抽象論ではなくてね。で、最終的にはどういうふうないわゆる状態のものを残して、どういうふうな状態のものを減らすのか。漸減していきたいということをあなたは寄ったわけですからね。ですからそういう方針、具体策をこの次に明確にしてもらいたい。今は無理だろうと思うから……。いいですか、それは委員長。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) いいですか。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) ええ。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 もう一度ちょっと……今、局長はね、廃止する意思はない、しかし健全化に向って大いに努力する、こう言われましたがね。まあ、あなたの立場で、廃止するつもりであるということは言えないでしょう。しかしね、それはよくあなたの立場はわかる。しかしね、健全化に努力すると言って、あなたは健全化できますか。競輪を健全化したときにはばくち性をなくすということですよ。収入がなくなるということですよ。競輪と健全性というものは、これは矛盾するのですよ。そうでしょう。できますよ、健全化は。健全化したときは賭博性がなくなって、収入がなくなるということですよ。全然完全に、これはあなたの言われることはクロスするのですよ。これは矛盾するのです。もし健全化するということが、いや、君の言うことは違う、健全化をしながら従来通りの収入を上げることができるのだ、現に二年前にこの委員会に向って賛成するということを言明した、で、この二年間に、どういうふうに健全化になって、それでどれだけ収入を得ているという——私は矛盾すると言うのだけれども、矛盾していないという事例があるなら、数字をもって示してもらいたい。私はそんなことはできないと思う。健全化するということはばくち性をなくする。ばくち性をなくすれば興味をなくする。お客も減ってくる。運営費もかせげなくなるということなんです。矛盾するでしょう。だからやめる意思はないと言わざるを得ないかもしらぬけれども、あまりはっきりそういうことは言わないで、同時に健全化するなんてことは言わない方がいいのですよ。(笑声)承知していてそんなことを言っちゃいけませんよ、承知していて。健全化はできないじゃありませんか。スポーツじゃありませんよ、こんなものは。私はスポーツの団体に関係しているけれども、こんなものはスポーツじゃありませんよ。スポーツというものは人間が持つ最高の文化なんですよ。こんなものをスポーツと言われちゃ、スポーツを冒涜するものですよ。  そこで決して私はあなたを責めるわけじゃない。あなたの立場はよく了解するけれども、あなたはああいうふうに言わざるを得ないだろう。だからあなたの良心に訴える。この競輪の問題は日本の将来を考えて一つ真剣に取っ組んでもらいたい。できないなんてことを言ってごまかすことなしに、私は十分この問題に取っ組んでもらいたい。矛盾しているのですよ、そんなことは。健全化なんて、うそですよ。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 議事進行。河野先生もこの春の通常国会にここにおいでになっていれば、私と同じ意見で非常にけっこうでしたが、とにかく法律が通ってしまって、十月一日から新しい法律でやると——新しい法律でやれば、そういう健全化であるか、ますます発展するかは別として、とにかく特に悪い弊害は残さないということで、まあまあ多数決で最後は決定したのですがね。とにかくこの法律は十月一日から出発することになっているので、また来年通常国会で長い期間をかけて論議をするなら別として、きょうはこういうことで打ち切って、皆さん方の一致した意見としては、そういうふうなつまらぬことが再び起きないように、通産当局で厳重に監視してとにかくやっていただきたいということで、一応打ち切っていただいて、きょうはもう四時になりましたので、まだいろいろ法案もたくさんありますからね、引き続いてどうでしょうか。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それはいいけれども、具体的には期待する方が無理ですよ。競輪の健全化なんて、言わざるを得ないから言っているのだろうけれども、本人だって自信があって言っているのじゃないので、われわれ期待する方が間違いなんです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それは河野さんの意見であって、局長が明確に、そういうふうに具体的に言うから、私も速記録に載っておるから、河野さんは理解を持って今そう言っているのだが、局長の方でやるというのだから、具体的にそういうふうなことを次の機会に島さんがやるというから、せっかく向うの方で努力しようというのだから、もう一ぺん聞いて、それから一つもう一ぺんしっかり話し合ったらいいと思う。ただし、それでそのときに今河野さんが言いましたように、あれはああいうふうに言いましたけれども、食言でしたじゃ困ります。(「議事進行」と呼ぶ者あり)

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 やはり阿部委員が議事進行で発言されたように、一応この程度であれして、ほかのやはり質問、審議の事項、あるいは河野さん、まあ不規則発言で、そんなこと言ったってだめだと、こう言われる。しかし一応は議事進行の発言があったのですから、その方向に今進めていただかなければいかぬだろうと思う。

島清日本社会党

○島清君 議事進行賛成ですがね、今、岡委員の従業員が幾人いるのだということに対して、十万人とあなたおっしゃいましたけれども、そんなにいないですが、それでその資料は、一体十万人の中には地方自治体の職員も含まれていると思うのですが、競輪関係従業員ということになければ、そんなものは含まないのですよ。純粋な競輪だけに携わっておる人、そういうものを称して競輪従業員というのです。だから、そういうことなどで夢みたいな、十万なんとおっしゃらないで、委員会では。そういうことで資料を出してもらいたい。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 今、岡君から意見あったから答弁を求めます。

岩武照彦通商産業省重工業局長

○説明員(岩武照彦君) 先ほど申しましたように、役所では役所なりにできるだけこの競輪の弊害が出ないようにして続けて参りたい、こういうことで今言ったわけでございます。その具体的な方策につきましては、従来もやっておるでございましょうし、また今後追加してやることもあるだろうと思います。適当な機会に御質問等ございますれば、やはり御説明したいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 できるだけ資料を親切に出してもらいたい。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) それではただいま阿部委員から議事進行の動議が出ましたが、競輪の問題はこの程度に打ち切りまして、次に中小企業等税制に関する件を議題とします。  ただいま本件に関し、小笠通商政務次官、川上中小企業庁長官のほかに、大蔵省から塩崎税制第一課長が見えております。御発言のおありの方は、順次御発言を願います。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 中小企業の問題につきましては、午前中これが金融についてのお話がございましたが、私は中小企業等税制の問題をお尋ねする前に、実は大臣にこの問題の前提となる中小企業の育成について伺いたいと思ったのであります。大臣おられませんから政務次官から、あるいは中小企業庁長官からお願いしたいと思うのですが、大体中小企業本来のあり方から申しますれば、どうしてもこれは現在のような自由経済において、ほかの企業と同じように取り扱うということでは、そこに非常な弊害が出てくることは御承知の通りであろうと思うのであります。ところが、ともすれば従来、たとえば金融の問題でも金融だけ考えて、中小企業の、たとえば負担する利子というような問題については、非常にまあ閑却されがちであるのであります。たとえば中小企業に対する信用保証の問題、あるいは商工中金の問題でも、あるいは組合を結成して幾らかのそこで組合費を取られるとか、あるいは信用保証協会に対する負担金を賦課されるというような工合に、一般の大企業と比べると、そういったような中小企業の金融だけでも利子負担を五分も六分もよけい負担する、こういうようなことで、そういう点が非常に放置されがちであるのであります。ところがわれわれから言うならば、ただでさえも金融上の隘路があって非常な、あるいは仕事の上でも非常な隘路があるんですから、利子のごときも大企業に比べて一分でも二分でも負担が安いというような形で、これは育成していって初めて中小企業のこれは育成になり、また現在の自由経済下においての中小企業のあり方をこれは考えなければならぬと思うのでありますが、そういったような工合に、中小企業自体については、現在の自由経済のこの経済下、あるいは資本主義経済下にあって何か総合的な、もっとそうした総合的な観点から中小企業というものを育成していくということの考えの上に通産行政ですか、あるいは商工行政というものがこれは考えられなければならぬと思うのでありますが、その辺の基本的な中小企業に対する考え方、そういうものについてまず一応お伺いしてみたいと思います。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 中小企業対策をどういうふうに打っていくかという問題につきましては、いろいろな考え方があると思うのであります。私は中小企業問題を考えるに当りまして、日本の産業経済全体をどの方向に持っていく、どういうふうな方向に持っていくか、その方向の中に中小企業者はいかにあらしむべきかというふうな大きな一つの方向を立てるべきだと、こういうふうな考え方をいたしているのであります。  第二は、中小企業問題を処理するに当りまして、大企業との関連において中小企業者はいかなる格差を持っているか、各諸制度の上においていかなる格差を持っているか、その格差の認識をはっきりしなければならぬと思うのであります。  第三の問題といたしましては、中小企業の現実から考えまして、これの維持育成の立場から見ると、自由競争のみ、あるいは自己の競争力のみにまかしては立ち上りにくいものである。ある意味において保護政策的な考え方を持たなければこの対策は成りにくいものだというふうに観念すべきだと考えているのであります。以上のような三つの観点に立ちまして、中小企業政策を考える場合に、まず中小企業という名で呼ばれている産業部門の共通部門から取り上げていくという行き方が一つであります。それは金融、税等々が考えられると思うのであります。第二はその共通部門だけではなかなか解決は、いわゆる二階から目薬になりがちでありますので、まず第一に個々の業態、すなわち小くとも工業と商業というふうに分けまして、工業には共通問題以外に何を一つの重点として施策をとっていくか、商業部門についてはどういうふうな点に一つの施策を施していくべきかというふうに分けて考えなければならぬというふうに考えているのであります。こういうふうな考え方から、日本の中小企業問題は人口問題の一つの変形だと私は思うのであります。ある意味においてそうであります。従いまして、現在の段階におきましては、この日本の現実の中小企業、人口という問題から保護政策的な、いわゆる公的なつっかい棒を大きくして、産業の基盤が伸びるまでは、私はどうにか破綻のないように持っていく、こういう考え方でいくのが中小企業対策の一つの基本的な考え方ではないかというふうに考えております。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 今の政務次官の御答弁の中にも、中小企業というものを大企業とは違ってやはり手を引っぱっていくような育成的な施策が必要だというお話でありましたが、問題を今税制だけに限ってお聞きしたいのですが、これは企業庁長官なり、あるいは大蔵省側から御答弁いただいてもけっこうでございますが、それならば一体中小企業、特にまあ中小の商業を除いた工業につきましても、一体税制上において、すなわち個人所御税なり、あるいはまた事業税というような面においてどういうような形において大企業とは違った一つ保護政策をとっておられるのか、その辺のところを承わりたいのであります。

川上為治中小企業庁長官

○説明員(川上為治君) この税の問題につきましては、昨年内閣に設置されました中小企業振興審議会におきましてもいろいろその検討をいたしまして、そして政府の方に答申がなされておりまして、その答申を参酌し、同時にまた大蔵省の関係で税制制度調査会というのがありまして、ここでもいろいろその検討をしました結果、本年度におきましては今お話の法人税につきましても事業税につきましても従来よりも中小企業、特にその零細企業方面については特別な扱いを実はいたすことになって、これを実行に移しておるわけであります。たとえば、法人税につきましては、従来は所得五十万円までが三五%でありましたものを本年度からはそれを、五十万円を百万円まで引き上げるということにいたしております。それから五十万円以下につきましては四十%、これは百万円をこえるものについて四十%ということにこれを改めております。そういうようにしまして、法人税につきましては、中小企業については特に大企業とは特別な扱いをしております。それから事業税につきましても、従来の率をもっと引き下げておるわけでありまして、これまた中小企業については特別な措置をとるということになっておるわけであります。しかし、これだけで果して十分であるかどうかという問題につきましては、これはわれわれとしましてはもっと検討しなければならんというように考えております。また本年度におきましては、中小企業についてはその特別償却制度、こういう制度もこれを適用することにいたしまして、現在どういうその業種について、またどういう設備について具体的にどうするかということを現在大蔵省と相談をいたしておるわけであります。そういうようなふうにいたしまして、これはもちろん十分ではございませんが、大企業と中小企業につきましてはある程度中小企業については減税措置をとっておるわけでございます。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 今、長官のお話でございますが、若干本年度におきまして、なるほど税の控除額というものを高めたということ、それから特別償却制度を設けたということは、幾らかは、中小企業にこれはおもになるかもしれませんが、これは何も中小企業だけを目標にしたのじゃない、ある意味からいってこれは企業全体に通ずる問題であり、同時にこの控除額ではとうてい目的が達せられないのじゃないかと思うのです。そこで私は一つ具体的に御質問を申し上げてみたいと思うのでありますが、中小企業と一口に言ってもいろいろあると思いますけれども、大体中小企業、すなわち町工場的なものの、実態を見ますと、大体まあ工場もバラックで、あり合せの機械を集めて、そうして五十人や百人でせいぜい仕事を始める、中には三十人なり、二十人なりという小さなものもあります。ところが、それも長い間非常に不況に見舞われ、ようやくこれがたまたま好況時に際会した、こういうような時期にありまして、そうしてそのそういう町工場が何とかその利益によって自分の設備も改善し、あるいは労務者住宅その他そういう従業員の施設も改善しよう、こういうようなことになりましても、大体が今もいうかりに特別償却制度をとっても、償却の対象になるものが非常に限定される。しかもその利益によってそれの改善費に充てるということになりましても、一方資産ということで、従って翌年の税金を現金で納付しなければならぬということになりまするから、その利益をそれらの施設改善に導入して、そうして漸次業態を改善していくというようなことをしようと思っても、これは現実問題としてできない。そこに私は中小企業、特に町工場を中心にしたところの中小企業の宿命的な問題があるのではないかと思うのであります。そういうような状態でございまするから、結局いつまでたっても中古品で、まあバラック建で、しかも不況がくると一たまりもない、こういうことになるので、何かもう少し、何と申しますか、中小企業と税法上において、そういう設備改善なり何なりに充てた場合には、これによる納税というものは、何か猶予期間でも与えて、そうしてそれらが収益を生んだり、あるいはまたそれらについては社外に出す場合には課税するというような、何か特別な措置、あるいはそういう設備改善に使用した場合にはある程度のこれは税法上の特権を与えるとかというようなことで、いわゆる税制とも相まって中小企業の育成ということに当らなければ、いつまでたっても今の税制のもとでは私は中小企業というものは、結局貧乏人はいつまでも麦飯を食っていなければならない、日の目に当らない、こういうことになるのじゃないかと思うのであります。これが大企業の場合でありますれば、非常に工場も広いし、それからいろいろな施設も直すということがございまするから、これの償却だけでも相当の控除額があり、いろいろな恩典もあって、従ってまた中小企業と違ってなかなかこれが税務署で調べるといっても、一朝一夕に調べられないというようないろいろの諸条件で、内部留保というものも相当可能であると思うのであります。ところが、中小企業であれば、二日、三日調べれば、もうそれこそかまの下の灰まで調べ上げるという状態でありまするから、今の税制のもとではとても中小企業がそういう設備を改善して、日の目に当る、こういうような形にはならぬと思うのでありますが、この点に対する大蔵省の一つ見解を伺いたいと思います。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) お答え申し上げます。高橋委員の御質問点は、中小企業につきましては特別償却というような方法によらずして、内部留保を優遇する方法はないものか、こういうお尋ねだと思います。現行税制におきまして、中小企業をどの程度優遇し、また税負担を軽減するかにつきましては、ただいま川上長官からのお話の通りでございます。私は今申し上げましたような税率によりまする軽減方法が、現行税制の建前では最もいい方法であると考えておりまして、内部留保につきましては、これは免税措置を講ずるというような方法は、現行税制ではなかなか容易にとれないのではないか、税制の技術的な問題になりますが、たとえば内部留保になりましたものはどういう資産形態になるかということを考えて参りますと、源価償却資産になりますれば、その翌期から減価償却に入る、たなおろし資産に振りかわりますれば価格変動準備金の引当もその期にできるというようなこともございます。また、たとえばそれが株式会社形態になりますと、株式の価格は内部留保がだんだんふえて参りますと値段が上ってくるわけでありますが、その株式の値上り益、すなわち譲渡所得課税というものは現在行われておりません。そんな関係で抜け穴がそういう方法によりますと出て参りますので、そういう方法によらずに、やはり今長官が申されましたような、所得の大きさ等によりまして軽減を講ずるのが今のところではいいのではないか、すなわち税率一般の軽源の問題として考えてよいのではないかと考えております。ただ、猶予期間の問題が一つございましたが、現行の税制におきましては、半額は事業年度終了後二カ月以内に納付いたしまするが、残りの半額につきましては三月の徴収猶予ができることになっております。これは大法人だけではございません。中小法人ももちろん適用があることになっておりますのでこんな点も大企業との区別はないにしても、救われる方法の一つであると考えます。これ以上に中小企業だけにつきまして特例を設けるかどうかということにつきまして、税の問題でございますから、どの程度公平に織り込まれるか、なお検討すべき点があると思いますが、私の方といたしましては、単純な内部留保を免税するというようなことは税制の趣旨としては出て参らないのではないか、で、通産省の政策で中小企業振興の見地から、たとえば合理化機械を買うならば、それについては特別償却を認める、そのかわり翌期からその分につきましては簿価も減りますので減価償却が減って完全に税金はあとから払っていくというような格好、これならば税金の利子だけの問題になりますが、そういう方向になればそれだけ負担は公平に参るのではないか、かように考えております。ちなみに中小企業がどの程度税金を納めておるかという問題でございますが、御承知の通りに法人税だけをとってみましても、まあ大部分現在のところは大法人によりますところの税収でございます。幸いに税制調査会の資料がございますので、ここでちょっと見たわけでございますが、法人数の、昭和三十一年度の予算によるところの資料でございますが、二十九万八千ばかり法人数がございまして、所得の百万円未満のものが数で八五%ぐらいでございます。大体こういうものが中小企業と考えられておりますが、その所得の構成を見ますと、一四%ぐらいしかならない。まあ今年度の予算で法人税収が三千百億ぐらいでございます。大部分は法人税は大企業によって、まあ特別償却その他もございまするけれども、大企業によって相当納められておる、こういうことがいえるのではないか、御参考までに申し上げました。そういう次第でございます。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 今、課長のお話でも、大体所得の大部分は大法人が納めておるということを、裏から申し上げれば逆に中小企業というものはいかにこれはいわゆるもうからないかということを裏書きしておることでもあると思うのです。ところが、たまたま今申し上げた通り、中小企業の中で利益があっても非常に貧弱な設備で発足して、そうしてその貧弱な設備を何とか好況時代と申しますか、若干利益のあるときにその利益によってこれを改善しようとしても、今申し上げました通り、それが一方資産で計上されるということになりまするから、どうしてもこれは税の対象になるというようなことで、中小企業というものはその面で今の税制ではなかなか設備を改善し、あるいは新しい設備を導入し、そうして幾らかでも生産力を高めて不況時には他の、まあ大企業並みとはいかないまでも、とにかくほかの企業と比較して、何と申しますか、その生産性というものが向上した姿において自分の工場なり、あるいは生産力というものを充実しようとしても、今申し上げたような税制のあとにおいてはこれは不可能に近いんじゃないか、こういうふうに考えられるのでありますが、従って私の申し上げるのは単に内部保留ということではなく、その工場が今申し上げた通り、その生産能力増強と申しますか、あるいは生産性向上というようなことで、施設を改善するためにその利益を使った場合においては何年かの猶予期間を与えるなり、あるいはそういうものについては特別の措置を考えて、そうしてそういう企業が、そういう内部改善に充てる、あるいは労務者の、あるいは従業員の施設改善のためにそういうものを使った場合にはこうというような、何かそこに大企業と比較して特別措置を講ぜぬと、大企業の方は非常に大きな何と申しますか償却対象というものを持って、またこれはなかなか実際問題としてはこれを把握するということが容易でないわけですから、相当の内部償却というものによって、いろいろ社内の改善なり何なりができるにかかわらず、中小企業の方はもう一目瞭然として、しかも今のような税制の全面的な課税を受けてなかなか改善ができない、こういうような状態でなかろうかと思うのです。そこいらの税法上の何か将来中小企業に対する考え方というものが考えられないか、そこいらをお伺いしております。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 重ねてお答え申し上げます。先ほど申し上げました法人税の構成の問題でございますが、所得の割合で申し上げましたので若干私の説明が不十分だったと思います。ただ実効税率と申しますか、事業税までを込めましたところの実効負担というものを見ますと、所得百万円以下のものにつきましては四五%程度であります。百万円をこえるような大企業につきましては五一・二五と正確に出ておりますが、五一%ぐらいでございますが、そんなところが大法人と中小法人との間の税負担の差異になっておりまして、その差の六%程度が留保ないしあるいは先生のおっしゃいました施設改善に回り得る金が出やすいようになっているんではないか、かように考えております。ただ施設改善というものをどの程度に見るかというのは非常にむずかしい問題でございますが、それが政策的な考慮を入れられまして通産省で取り上げられましたのが今回の中小企業のための特別償却でございまして、こういう方向で一つの合理化をはかっていくことは私は適当であろう、ただ単純に家を補修した、あるいは改造したというところまで税の優遇措置を及ぼすことは、まあ他の所得税その他一般的にまだ税の高い勤労所御者に対しても、税が非常に重いと言っております際に優遇措置を加えることはどうであろうか、資産になってその中小企業者の所有になるわけでございます。そんなところをどういうふうに考えるか、なお検討すべき余地があるんではなかろうか、かように考えております。  ちょっともう一点把握の問題が出ましたが、この点、大企業と中小企業とどっちが所得の把握がしやすいか、非常に私どもの内部でも異論のあるところでございます。人を非常にたくさん使っておりますような、ことに帳簿組織の発達しておるようなところの方が所得は、あるいは資産の状態の把握はかえってやりいいという意見もございますし、やりにくいという意見もございまして、そんなところをどういうふうに見ますか、私ども常に議論いたしておりますが、大企業の方がむしろ含み資産が多いということも果して言えるかどうか、その点はなお検討すべき余地があるんではないか、かように辛、えております。

高橋進太郎自由民主党

○高橋進太郎君 大蔵省側の御答弁で、たとえばどの程度まで中小企業と見るか、たとえば所得が百万円以下は中小企業というそこいら辺にも問題がありまして、これはまあ一がいに言えないと思うのですが、ここでそれらを一々議論していても、これは時間もございませんので、ただこれは私自身ももう少し資料を、実際の実例等も出しましていろいろ御検討願いたいと思うのですが、最後に中小企業庁長官なり政務次官なりお願いしたいのは、相当税制のために中小企業が今申し上げた通り自分自身の生産力を改善できずに、いつも今申し上げました通り、個人でやるならば麦飯だけを食っていなければならない、こういうようないわゆる日の当らぬ場所にいつでもいなくちゃならぬ、こういう本質的な問題を含んでいると思うのです。従って税制と中小企業とのあり方というものを十分一つ御研究下さって、またその実態を十分一つ把握下さって、しかもそれは大企業との比較において把握下さって、中小企業に対する税法上の問題、あるいは先ほど政務次官の言われた中小企業に対する総合施策の大きな柱の一つとして十分お考え願いたいことをお願いいたしまして、私の質問を終りたいと存じます。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) それでは次に、バナナの輸入割当の件につき質疑を許すことにいたします。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 本年八月一日、当委員会における私の質問に対して松尾局長は、バナナの外貨割当に関し、従前の加工実績者に割り当てた二五%のうち三分の一程度を新規に割り当てると言明されたが、どのように割り当てたか、その後の経過をお尋ねいたしたい。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) ただいまのお尋ねに対してお答え申し上げます。あのときの御質問では人口割を輸入割当の際に考えられないかというお尋ねでありました。いろいろわれわれ研究もいたしてみましたが、若干はそういう要素を取り入れたいというつもりであります、ということを申し上げましたら、さらにお尋ねになりまして、しからばどれくらいの率を考えておるのか、こういう重ねてのお尋ねであったと思います。それに対しまして、私は輸入業者に対しましては、従来の経緯もありまするので、七割五分、加工業者に対しましては二割五分、その線はそのままにして加工業者に対する二割五分のうちで三分の一程度のものを人口割として考えているのだと、こういう御説明を申し上げたのであります。その後先生は、その率は不満である、もう少し考慮してはどうか、こういうお尋ねがありまして、それに対しまして小笠政務次官は、考慮いたしますと、こういうふうな御答弁であったかと私は記憶しておるのであります。それに対しまして、その後内部で政務次官、大臣初め皆様の指示を仰ぎまして協議決定をいたしましたのが輸入業者に対しまして七割五分、加工業者に対して二割五分ではあるが、その二割五分のうちの六〇%を加工実績、あとの四〇%を人口割で処理するというふうな決定になり、先般も輸入注意事項として発表いたしたのであります。なお、その際加工実績のなき府県に対しましては人口割を加味するという趣旨が達成できませんので、加工実績のない府県につきましては地方長官の推薦をせらるる業者一名に対しまして発注権を与えて、その発注権はその人の希望する輸入業者から買っていただくというふうなことで今処理を進めておると、こういう事情でございます。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 ただいまの御答弁では、人口割請願を採択した国会の意思は無視されておると私は思うのです。局長の言明は一切実現されていないと思うが、どうですか。ただ人口割でやったというだけでは、それでは実質を得ていないものであって、請願を採択したというても羊頭を掲げて狗肉を売るたぐいのものであると私は思いますが、どうですか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 先生が人口割を主張され、また請願でも人口割の考え方が採択をされました趣旨は、先生からも繰り返して御説明のありましたように、安いバナナをいなかの方にも回るようにするのが趣旨だ、こういう御説明のように伺っておるのでありまして、今度の実施をいたしておりますやり方によりましても、人口割を加味せられた結果従来比較的バナナの少くいっておった府県に対しまして、かなり多くのバナナがいく、また全然回っていなかった府県にもかなり参るわけなんでありまして、従来の制度に比べますれば人口割を加味しただけこの人口割を主張せられた趣旨はかなり達成ができた。いわゆる従来の方法によりまして回り得なかった府県に回り、また量も従来よりもより多くいなかの府県に回ると確信をいたしておるのであります。また、これは取引でありますので、そういうものを契機といたしまして輸入業者と加工業者の関係におきましても新しい関係が生まれてくる動機がかなり与えられたわけでありまするので、その意味におきましては人口割はかなり趣旨を達成をしておるのではないかとわれわれは判断しておるわけであります。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 今、局長がるるそれを言うけれども、人口割を採用しておると言っても、それは、この国会の請願を考えてみるときに、私は国会をごまかすものだと思う。バナナの偏在を防いで安いバナナを国民に供給するといったその趣旨が少しも生かされていない。で、昨年全芭連に許可したときの趣旨はどういう趣旨だったのですか。バナナを安くするという趣旨で全芭連に許したのでしょう。ところが、かえって上昇しておる。それでありまするから、今度はこの請願が起ってきたのである。それを少しもかまわないで、ただ人口割にしたと言ってあなたがおられまするが、これは私は国会をごまかしたものであると思うんです。国会の意志に忠実であるとあなたはお考えになりますか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 請願の趣旨もございますし、先生のそういう御意見もありまするので、ただいま申しましたような決定になったのでありまして、繰り返して申しげるならば、私は一局長でございまして、上司の指示に従ってやっておるわけであります。もし私が請願を無視したということであるならば、大臣なり政務次官もそういうことになるのではないかと私は思うのであります。われわれといたしましては、一通商局長が次長と課長とで相談をしてきめたということではもちろんございませんで、十分この先生の御主張も幹部に伝え、請願の趣旨も伝えて、慎重審議を願った結果、そういう裁断を仰いだのでありまして、私自身は決して今先生の言われるような非難に当らぬと私は思っております。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 とんでもないことをあなたは言われる。事務局で案を練って持っていった、その上で政務次官からこうと、あとは政治的の解決であるんだという原案は、だれが作ったんですか。あなたの部下でしょう。そういう原案を作って政務次官のところに持っていくまでの原案はだれが作ったのですか。それは政務次官は指図されないはずである。それから新規にいまだかつてない割当であると言うたあの一〇%割当のあなたの言明は、あの意味はどうなんですか。あのときに新規にこれを割り当てようと言ったその意味はどうなんですか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 先生のお尋ねに対しまして私が新規と申し上げましたことが誤解を生じておりますということでありますれば、いつでも訂正するにやぶさかではございませんが、私は終始一貫新規業者とは申しておりません。新規にということは、実績でやるほかに新しくそういう要素を加味するということでありまして、その点につきましても、われわれ内部で案を立てまするときに問題になった点でありまして、私が若干その点をはっきりと強調しなかったということであるいは先生に誤解を与えたかとも思うのでありますが、その後わざわざ先生が私の所にお見えになり、私はるる説明も申し上げて、それはわかったと、しかしどうなんだ、というお話があった。そのときも、私は、考え方としてこういうものが対象として考えられるが、われわれの研究の結果では、ここまでは考えられるが、ここまでは困ると思うのだということを申し上げたのであります。その後また先生から、いや、あれは少し違っておったからこうだというふうなお電話のあったことも、十分承知をいたしております。それも幹部に伝えて慎重に研究した結果、ああいうふうな結論になったのでございます。

島清日本社会党

○島清君 関連して。今のじゃなくして、その前の松尾さんの答弁に対してちょっとお聞きしたい。というのは、なるほどあなたが局長であられるということは私たちは承知をいたしまして御答弁をいただいているわけです。そこで事務局の総元締め的な立場においてお伺いをしているのですが、責任の問題ということになると、われわれも、大臣の責任、政務次官の責任、局長の責任ということは十分に承知をいたしまして御答弁をいただいておるわけです。そこで、ことさらにあなたが、私の責任があるならば政務次官も大臣もということを言われるので、私は非常に意味深長な含蓄ある御答弁だと拝聴したのです。それは、事務的にはしかじかかようの別の処置があったけれども、しかしながら、それは政治的な裁断を仰がなきゃならないということで、そうして私一存では事務的に処理ができなくて、それで大臣、次官の裁断を仰いだんだというふうに、二重に解釈できるように、非常に含蓄のある御答弁だと私拝聴したわけです。そこで、私は、このバナナの問題については非常にけしからんというて関心を持っておりまするゆえんは、これは大体全芭連にバナナを輸入せしめたその当時から、政治的な圧力、さらにまたその裏面においてはいろいろと人間的な結びつき、その政治力と人間的な結びつきによって黒を白というてやられたというところに、根本的な問題としては、海野委員が取り上られておる矛盾がそこに内存しておると思うのです。そこで、私たちは、それをけしからんと私は私なりに思っております。そこでいみじくも私たちが非常に不思議に思っておったことをあなたが、事務局の考えはかくかくだ、政治的にはこうだった、政治的な裁断を仰いだ結果こうだというような御答弁があったので、通商局長として事務的な責任を負われておる局長として御答弁を下されば、あとで大臣の立場なり、あるいはまた政務次官の御答弁なりはまたそれぞれお伺いしますから、どうぞ一つそういうふうに責任を持って、あなたはあなたの事務の範囲内においてお答えいただきたい、こう思うわけなんです。これをお願いしておきます。どうぞ一つ……。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 関連して。まず第一には、今、島委員が申したことと同じことを私も局長に要望しておきたいと思うのです。残念なことに、こんな区々たる小問題であるバナナ問題が日本では政治問題化し、また、今日もこれが政治問題化しようとしておりますが、通産行政確立の面から言うと、まことに残念なことだと私は思っておるので、島委員のおっしゃったことを私も同じ気持で局長に第一段に要望しておきたいと思うのです。  そこで海野委員の質問に関連して私がお尋ねしたいと思うのですが、人口制の精神を国会の意思を尊重して採用したと、こういうふうに申しておるのですが、なるほど一〇%の分だけは人口割りという基準によってかご数をはじき出した。このことを形式的に見れば、人口割りが少くとも一割だけはその意思が通っているというふうに見えるのですけれども、実態を静かにながめますると、必ずしもそうはいかない。海野委員が不思議なことだとして追及するような事実が、現実の問題としては現われてくると思うのです。そもそもこのバナナという非常に高利な利益のあるものを、かつて輸入業者にのみまかせていた、そのこと自体にも実は問題はあると思うのです。いわゆる実績の上にあぐらをかいて輸入業者のみがもうけていたということ自体には、もちろん大きな問題はあると思いますけれども、しかし実績主義というものを貫こうとする日本の通産行政という立場から見れば、これは一つの筋は通っていたと思うのです。ところが今、島委員が指摘したように、加工業者からなるところの全芭連なるものが、ただいまも閣僚に連なっておりますが、当時の某大官に運動し、通産当局は必死に反対したにもかかわらず、農林官僚がこれに強硬に協力して動いて、そうして基本がくずされてしまった。そういうことでいわゆる全芭連の意思を入れた。もっと率直に言えば、全芭連と農林官僚の一部が結託した政治的な威力の前に通産行政が屈した。かように当時新規業者としての加工業者を入れたということ自体は、私はかつての権益の上にあぐらをかくというものを排除して、新しいものを入れたのだという角度から見れば正しいけれども、当時通産省が貫こうとしていた一本の線はそこでくずれたという面から見れば、非常にこれは困ったことだと私どもは考えておるわけです。そういう歴史的な経緯の上に立って、海野委員の質問に対して人口割りという精神を認めて、新規に一〇%各府県に配当するという意味のことは局長は答弁しておるのです。新規業者にやるとは、なるほど何回速記録を読んでも言っておりませんけれども、問題はそのうしろにきて、こういうことでも問題で、加工業者から反対を受けるのだということを言っている。するとその一〇%というものは、かつての実績を持っていた輸入業者でもなく、加工業者でもないはずなんです。加工業者が反対するだろうということを言っておる。そうすると、新規業者だとは害わないけれども、その一〇%の外貨の割当は少くとも輸入業者にあらず、加工業者にあらざる何者かにいくということが、これはあの答弁の私は筋だと思うのです。それでなかったらば、新規というものは何だということになる。私はこれはあまりに不思議なので、通産当局に聞いた。これは局長自身から承わった言葉ではないけれども、あなたの下僚から承わったところが、輸入業者が一〇〇%持っていたときに二五%全芭連に新規に与えた。それだから新規というのは加工業者なんだということを言っておる。新規という言葉の日本語の概念の中には、新たに起すというもの以外にはないのであって、その当時通産省が加工業者を新規業者といったから、未来永劫に新規業者というものは加工業者だということであっては、これは物笑いであるだけでなく、詭弁もここまでいくとナンセンスである。私はどう考えても人口割りがいいか思いか、それから加工業者に二五%渡したことがいいか悪いか、新たに新規業者に一〇%渡すことがいいか患いかということを離れて、用して一〇%を新規に割りつけると言った局長の言葉の中には、私はやはりこの新たなるものに何とか一〇%を与えたいという意思が含まれていたのだと了解するのです。それをあなたは、海野委員が誤解していると言っている。海野委員は誤解していない。少くとも海野委員は通常に、ノーマルに判断して、ああいう考え方をしておると私は思う。海野委員が誤解していると思うのは、それはそういうふうに考える方が誤解しておる。これは一つ目玉の人間だけが住んでいるところに二つ目玉の者が行けば、二つ目玉の方が化けもの扱いされる。海野委員が一体誤解しているのか、局長が誤解しているのかは、後ほど各委員も触れると思いますけれども、私はこのことについて、やはり局長から、しかと加工業者の反対を予想しながら、しかも一〇%を新規に割りつけるという当時の気持は何なのだろうか、私は実際の話を聞きたいのです。当時はそう思ったけれども、その後農林官僚にどやされて、某大宮一派の政治圧力に屈して、全芭連が猛烈なる運動をあなたの、下僚にやって、その結果また引っくり返っちゃって、そして一〇%はやることができなくなったのだというならば、それも仕方ない。私が知りたいことは、ここでかけ引きある。言葉でなくて、実態を知りたい。どうか局長は海野委員が誤解しているなどということを言うのでなくて、一つその辺の事情を詳細に海野委員のために説明していただきたい。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 繰り返して申し上げますが、その点は内部で案を立てますときに、非常に問題にしたという点です。従いまして新規業者を最初考えながら、あとで考え方を変えたということでは、ごうもありません。初めからいわゆる加工実績ある業者ということで考えておったわけであります。この全芭連の問題がございますが、全芭連の問題は、今回の割当にはわれわれはあまり考慮いたしており幸せん。全芭連は一加工業者の団体でありまして、今われわれの調査によりまする実績ある加工業者といいますと、約五百名若干ということになりまするが、そのうち率直に申しまして、全芭連が何名おるか、私もそこまで深く研究をしたのではありませんで、要するに加工実績ある者を加工業者という、こういう観念で貫いて参ったわけであります。決して途中で考えが変ったということではないのであります。その点ははっきり申し上げておきます。先ほど申しましたように、新規という言葉を使いましたために、若干誤解を起しておるということになるので、訂正さしていただきますし、おわびもさしていただきます。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 松尾局長のお話しに、私がこの前加工業者と言っておった、ところがその加工業者の中にも、実績のある者とない者とある、それを一々私は区分をして言っておったのではなくて、この速記録の前後から児、ますというと、新規にテン・パーセントをやると言ったそのことは、常識ある人が、これを読んでみれば、新規業者の加工業者にやる……新規業者にやるということに何人も了解するのであります。それを局長は、今海野委員はそういうことを言われなかったと言って逃げられるならば、私は率直に、あなたは大へんもりでおるでしょう。しかし、私はテン・パーセントを与えると言った局長の食言の政治的責任を問いたい。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 海野委員が政治的責任を追及するというお話しですが、これはそういうふうに間違いであったならば、これは政治的責任を追及しなければならないと思うので、その辺の事態をやっぱり私は明瞭にして、岡委員の言ったように、どうもある意味ではできたことは仕方がないと思うのです。で、ただかけ引きだけでなくて、この事態を私は明瞭にしたい。局長自身も非常にこういう行政には堪能な方であり、いわば硬骨をもって鳴るまじめな力でありますから、私は政治的圧力でにわかに動いたとは、火のところは思っていない。で、局長がおっしゃることを私は信じたい気持が一ぱいなんです。ただ問題は、国会の権威ある速記録に載っているところを見れば、われわれの見解をもってすれば、人口割りを採用し、その精神にのっとって外貨割当をするが、輸入業者であるとか、加工実績業者というものにのみやったのでは、勢い偏在してしまう。なるほどドルはそういうように与えるけれども、各府県にいくということは、にわかに保証しがたい。その実例として、私をこの国会に送ってくれている栃木県なんかには、加工業者というのは一人もいない。これについては別途行政措置を行なった旨の答弁がありましたが、それはしばらくおくといたしまして、そういう状態だから、私どもが考えるのには、各府県の青果業者に実はドルを与えることがいいか悪いかということも、私は問題だと思うのです。実はバナナを並べている八百屋のおっさんにドルを与えるということがいいか悪いか、その面から見れば、私は問題だと思うのです。思うけれども、昨年全芭連というものの運動によって、加工実績業者に輸入の利益金を与える権限を付与したのだから、すなわち基本的な方策が一角くずれたのだから、その建前がくずれたという経緯にかんがみれば、地方の青果業者に外貨を与えるということも、その筋から言えばうなずける。だから地方の青果業者にそのライセンス・カードを与えて、これを輸入するならば、勢い地方の方にバナナが行くであろう。その結果、たとえばリンゴ産地の青森のようなところでは、バナナが来たために、足の早いバナナが来たために問題が起きるというようなことも予想されるけれども、筋から言えば、各府県にある青果業者にその輸入権を与えるということによって、全国津々浦々にまでバナナをくまなく配る、安くなるかならぬかはにわかに判断しがたいが、偏在を防ぐという、いわゆる人口割りを主張した陳情者の、またこれを採択した国会の意思というものは、ここで明瞭になる。かように考えたがゆえに、あの当時は海野委員も了解されて、一〇%というものは明らかに輸入業者でもなく、またこの間権益を持つた加工業者でもなく、それ以外の新規業者であるという判断に私は立ったと思うのです。これは無理からぬ判断と思う。私自身もそう思ったのです。ですからこれがわれわれの誤解であるというならば、これはやはりもうちょっと納得のいく説明を加えて、新規の意味を解明して、そうして了解させても海野先生がいささか感情的に政治責任を問うとおっしゃったが、そのことは私は反対しているのではない、それはけっこうだが、もうちょっと私どもは実態を知りたい。一つこの際通産次官がその辺を考慮されて御答弁を願いたい。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 私は率直に申し上げておきたいのであります。この前就任二日目でありましたから、事情はあまり存じませんでしたが、実は問題は二つになっておるようであります。  一つは、人口割りによる外貨割当を、いい、悪いの議論は私どもはいたしません、現段階になっておりますから。人口比によって各府県に、バナナを流していくという要請が一つ。それからもう一つの問題は、海野先生と局長との間でお話がありましたように、いわゆるそれをだれが扱うかという問題であります。言葉をかえて申しますと、新規業者をどういうふうな意味に解釈していくかという、こういう問題であろうと思うのであります。で、御承知の通り台湾から来る、バナナは二百二十五万ドル、三十万かごというふうに中華民国政府と協定がきまっているのであります。年間五百万ドルでありまして、半分々々で……。そこで、私は通商局長が当初から御説明いたしておりますように、言葉が十分でなかったかもしれませんが、いわゆる七五%は輸入実績業者、二五%を昭和三十年度における加工実績を有するもの、こういう大ワクをきめて、この二五%の中で人口比をどうとるかというふうな、いわゆる加工実績業者に対する割当の基準のとり方として、人口比をとるかとらぬか、こういうふうな形で御説明をして参ったのでありまするが、その間に言葉が必ずしも、十分でない、あの速記録を見ますと、十分でないような感じのいたす個所もございます、私が率直にいって。でありまするが、当初からそういう考え方で通商局長がきたということについては、誤まりは私はないと思う。私の知る限りにおいては、いわゆる途中で考えの基本を変えたということはございません。で、私もその説に同調して今日まで参っているのであります。なぜかと申しますと、いわゆる各府県に、この衆参両院において採択された請願の要旨は、バナナの割当に対して、都道府県の人口比に応じて割当てるように考えろと、こういう趣旨であります。この趣旨の第一点は、バナナが各都道府県にまんべんに流れるような形に、偏在を防ぐということが、私は第一のねらいだろうと思うのであります。従いましてこの請願について、請願の説明文書を見まするときに、私は参議院の方は読んでおりませんが、衆議院の方の請願提出理由書には、新しき地方の八百屋の方に与えろという説明は、ついておりません。これはいわゆるバナナの配分の問題として、衆議院に出されているような感じが、私はいたしたのでありまして、私はそういう趣旨が、ほかの問題はあるにしても、主たるねらいであったと、人口比のことは考えられるのであります。そういうような趣旨から、まず大眼目でありまするところの各府県へ、その人口比というようなものを考え、一応まんべんに流れていくという体制に同調いたしたのであります。  第二に、府県のバナナの扱いに経験のない八百屋の方々に割当をすることがいいかどうかと、こういう問題が技術的にもまたあり得るのではないか、こういうふうに考えられるのであります。で、先ほど相馬先生から、いわゆるいい悪いは別として、昨年の夏のバナナの割当で、全芭連の動きによっていわゆる競争入札的な考え方をとって、いわゆる輸入が変な形に乱れてきた。この乱れてきた余波が今日になお残っているのだ、こういうふうな話がございました。私もそうだと思って、昨年の夏、衆議院の商工委員会においてこの問題が連日取り上げられた際に、最後に衆議院としては、輸入秩序の確立という問題を強く取り上げたのであります。そうして外貨の有効利用と申しまするか、この閥取引の一つの既定の秩序を維持していくという考え方にどうしても立たなければいかぬじゃないか、こういうふうな考え方を、実は私ども商工委員としていたしておったのであります。そういうような事情でありまして、問題は、請願の主たるねらい、私の解釈する主たるねらいによる偏在を防止して、各府県へ流れるという目的は、小さいながらも私は今度の割当によって一部達せられたと思うのであります。  第二の問題は、新規業者の解釈の問題でございます。相馬先生からお話がありましたように、先ほど局長の答弁の中に、もしも割当を一割やる、当初三分の一でありましたが、二五%の三分の一をやるとすれば加工業者が怒ってくるか、怒るかもしれませんというお話があったそうでありますが、この事業は従来の加工業者以外のものにやるという結論には私はならぬ。加工業者の方々の中にいろいろな利害の関係もございましょう。そういうような点から逆心理がすぐに成立するとは私は考えないのであります。先ほど申し上げたように、そういう言葉がたまたま出たということが誤解を生んだかもしれないのであります。私はそういう趣旨で、この問題につきましてはいろいろ割当方がむずかしいのであります。むずかしいのでありまするが、一つの方針をきめてやって参りませんと、またいろいろな問題を惹起する連鎖反応を起すおそれがないとも限らないのでありまして、そういう趣旨から御不満ではございまするが、本土期におきまする割当に対しましては、両院の請願の主たるねらいと想像する各県へ、まんべんといいますか、一応流れていく体制をしくということを土台として考えていきたい、こういうような趣旨で先ほど局長から御説明申し上げましたような割当の方法をとったのであります。  なお、先ほど局長が申し上げましたように、当初の途中公示しました案では、加工実績のない県はゼロになる。ゼロということは人口比という観念を抹殺するのであります。こういう趣旨から人口比の観念を徹底させる趣旨で、加工実績のない府県にもバナナが行くように道を実は講じたのであります。これらの措置が十全だとは絶対に私は考えておりません。ただ、これまでの経緯、また上期外貨割当は今月末をもって打ち切られるのであります。そういうふうな情勢に追い込まれて参っておりますので、せっかくのこの外貨割当を適時に遂行するというふうな必要もございまして、松尾局長が先ほど御説明申し上げましたような趣旨の案に到達した、こういうことでございまして、繰り返し申し上げまするが、松尾局長の答弁は、加工業者加工実績を有するものという頭を常に解しながら今日まで参ったということは、全然途中に変ったことがございませんので、重ねて申し上げておきます。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 小笠次官が通産行政のベテランであるだけに、ただいまの答弁はきわめて巧妙です。巧妙ですけれども、私たちは実態論から言うてやはり承服しがたい。というのは、私は行政官でもなければ業者でもありませんし、詳しい実際上の問題はあまり承知しておりません。しかし、先ほど申しました次官の第一点の人口割りという陳情の中には、地方の青果業者に渡すというようなことは書いてないということは、これは当然です。人口割りによって低廉なものを普遍的に全国民の食膳に供するようにしたいという人口制の請願で、行政上の措置であるところの外貨の割当なるものも、地方の青果業者にまで渡すとか、あるいは今度はつき進んで、請願が、バナナをあまり欄熟したものでなくて、なるべく青いうちに店に飾れ、そういうふうなことは請願に書かないことは常識だと私どもは考える。政府当局がこの間人口割りの精神を生かそうとして努力したことに対しては、私はその努力を認めます。認めますけれども、一体ゼロの県が出てきたというところに、一部でも行政措置をしなければならないというところに、逆に言えば、人口割りというものの真精神を生かす行政措置をとったのでないという証明が出てくると思うのです。しかも、その七県下には特に公文書をもって、知事に外貨の割り付けについて事務委嘱をしたそうです。これなんかもなかなか問題で、突然そういうものを植え付けられた知事は、目を回していると思うのでありまして、実際問題として通産局の通商局長が苦労されたことはよくわかります。で、しかも新規業者とかりにしても、どこで線を引くかということになると、きわめて問題だと思うのです。従って、係りの課長なり次長なり局長にしてみれば、なんとか筋でいきたいと考えることは、私は当然だと思うのです。いわば全芭連に二五%取られた瞬間に、もう局長なんかとしては、内心ふんまんやる方ないものがあったと思うのです。これはやはり実績だということになれば、バナナを輸入業者に与えておいた方が、筋は立つのです。権益の上にあぐらをかいてどうとかいう議論はあるけれども、行政上の措置の基本からいえば、その方が筋が立つ。ところが、二五%だけくずれてきた。だからここでもって、あとはくずすまいとして、局長なり課長なりが必死に守ろうとする気持は、私はわかるのです。しかし、ここで海野委員が問題にしていることは、それがいい、悪いじゃなくて、一〇%を新規にやると言ったことの政治的な意味を考えて、その責任を追及しているわけなんです。従って、次官としては、通産省の言うていることが、絶えず終始一貫変らなかったのだ、あくまでこれを強弁するのであるとするならば、逆に言うと、局長の言ったことは、もっとも、海野さんが誤解しているというふうに、海野さんが悪いということになれば、話は別だが、やはり局長の言うたことは、非常に誤解を生むところの少くとも一見解であるときめつけることは一歩ゆずるとしても、きわめて誤解を生じやすいところの言葉であると、こういうふうに言わなければならない。で、当然だと小笠さんは言うが、小笠さんの常識からいって当然なんであって、私どもは行政上の実態はあまり知っていない。だから、少くとも松尾局長の速記録にある範囲内においては、バナナを人口割で一〇%割り付ける、そうして加工業者も反対するだろうというのだから、輸入業者でなく加工業者でもない何かにやるのだな、その何かは何だかわからなかったけれども、ともかくそうやるのだな、こう考えた。これは私は当然であると、かように考えるわけなんです。従って海野委員にある程度責めつけられた局長が、行政官としての立場から、事務当局としてはこれが最善だと思います。それ以上のことは政治的に御解決を願うほかないという意味を言ったとか言わないということを聞いておりまするが、これはやはり小笠次官が単にここでは事務当局の肩を持つだけでなくて、こういうふうな実際の国会で速記録に載った言葉と、それから海野さんが今憤慨されているというこの実態に即して、何かもう少し手の打ちようはなかったか。事務当局にはないとしても、次官としてはなかったか、こういうことを私は聞きたいのですが、あなたはそういう努力をされたのですか。また、努力の余地はないというので、これは事務当局に迎合されて、終始一貫この仕事を今日までやって参ったのですか、その辺のことをお聞かせ下さい。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 今事務当局に迎合という言葉を使われておりますが、実は先ほど申し上げましたように、この問題の考え方というものは、私は二つに分れると考える、考え方の土台の置き方によりまして。ただ、私が参加したときは、途中からでありまするが、たとえば割当をするときに、輸入実績を持っておる人というものは明瞭であります。幾分かを割り当てるというような際に、非常にたくさんの人々がおられるので、これにわずかなものを早い者勝ちにするとかというふうな手を打つということは、これは適当でないと考えるのであります。それで結局なるべくたくさんの人々がおられるので、一つの線を引いて、このものを扱うだけの知識を持っておる者というふうなところに限定していくのが適当な方法ではないか、こういうふうに実は考えるのであります。そういうふうな考え方をいたしますと、事務局の案というものは、一つの線を守っていくという立場に立って一つの考え方であります。そこで問題になりまするのは、しからばそういうふうな形をやれば、加工実績というふうな、加工の経験のない県はどうするかという例外が出て参ります。例外が出て参りまするが、一般論としては、いわゆるバナナの経験者というもので、輸入実績がない者というものが対象になるのが、私は順序だと思うのであります。そういう趣旨からいろいろ考えてみましたが、いわゆる通商局の案が妥当だと、やむを得ぬのじゃないか、しかもいわゆる二百二十五万ドルのわずか二五%の範囲内の問題であります。なるべく分散主義をとらずに、そして要求せられておるいろいろの要請の点との調和点をどこでとっていくか、こういうふうな考え方に立ちますと、いろいろぐるぐる回りをして、そこに帰ってきたのであります。ただ、いわゆる三分の一と言ったのを、〇・八五でありますか、それを一に引き上げた、あるいはまた加工実績のない県に割り当てるようなことはできるだけいたしたのでありまするが、私といたしましては、私の未熟な考え方からいたしましても、そういう現段階において与えられた状態からいうと、それ以外によりベターな手が考えられなかったというのが心境であります。従いまして、相馬先生が努力をしなかったかと、こういうお話しでありまするが、私は私なりの努力をしてこういう結論に参ったということでありまして、微力な点は一つ御容赦願いたいと思うのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連して。相馬さんがたびたび言っておるので、今速記録を読ましてもらったのですが、この松尾局長の言っておる文章をすなおに見ると、やはり相馬さんの言っておる方が、同じ党派であるからといってひが目で見ておるわけじゃなくて、やはり私はその解釈でなければならぬと思うのです。松尾さんもこの文章を国語の試験として受けるとすれば、内容としてやっぱりそうなると私は思うのです。  「われわれといたしましてはそういう制度は、この際導入することの可否につきまして根本的な議論をいたしますればいろいろ議論はあるのでありまするが、業界の強い要望もあり、」これは重要ですね。「請願の趣旨もありまして、この際一部そういう考え方をとらしていただいたならばどうだろうか、そういうふうに考えておるのであります。これまたおそらく加工業者方面からもかなり強い反対もあろうかと思うのでありまするが、なかなかこの割当というものは、すべての部門に満足していただくような方法は実はないわけでありまするので、今度は新しい試みでもありまするので、あまり大きい期待をかけていただくことも、これはほかに対する影響もありますので」云々とこうあるわけです。この中間段階において「業界の強い要望もあり、これは請願のための業界だと思うのです。それから「請願の趣旨もありまして、この際一部そういう考え方をとらしていただいたならば」云々と、こうある。そうして加工業者方面からもこれまたおそらく強い反対があろう、こういうふうにくると、どうしてもこれは相馬委員また海野委員が言ったように、私はよくこの問題は知りません、知りませんが、問題になりました今の個条をつぶさに検討いたしますると、これはやはりそういうふうに解釈した方が妥当であるというふうに見るわけです。従ってその後において次官以下御苦労されて政治的にもいろいろあったかもわかりませんが、やはり方針からいうと、海野委員が言っておるところで、むずかしく問題を言えば、局長の食言を問う、こういうふうに出られた場合に、この文章をどう解釈するかといえば、これはなかなかむずかしい私は問題になるのではないかというふうに考えます、率直に。従ってこの問題については、私の意見としては、ここで同じ論争を繰り返すということではなくて、明確にこれが内容的と食言であるならば、海野さんの言ったようにやられる場合においては、ちょっとやはり問題が大きくなると思うので、これは十分検討せられて、そうしてこれについては通産省の方もあまり固執しないで何とか調和点をとっていく方法もあるか、検討する必要もあるかと思うのですが、私は今の文章から言うと、なかなか局長は当時苦労しておって、すべての部門に満足していただくような方法は実はないわけでありまするので、根本的に言うと、局長は全芭連に割り当てたことも反対だし、今度のように全芭連は別にして、加工業者にやるということ自体は本来は反対なんだが、しかしここまで問題が下りてきたので、しかし今度のこの請願についても業界の強い要望もあって、請願の趣旨もあるから、加工業者からかなり強い反対もあるので、この程度にみんながけんかしないように何とかしてくれということを、衷情を披瀝してやっておるところに対して、海野先生がそれをすなおに受けて、三分の一ではなくしてそれは十二分の一で、ばかにするな、こういうことをこの速記録では言っておられるわけですよ。だからあまりこの点は通産省の方もむずかしくなったので、そういうふうに言われるかわかりませんが、この点は率直に言って食言問題でやると、これは相当私は問題になり得る可能性があると思う。で、そういうふうな点でどういうふうに進行するか、同じところをあまり水かけ論をやっておるということよりも、これは相馬さんが言うように、これは一つ十分検討して海野さんの意向というものもこれではおさまらぬだろうし、それでちょうど輸入業者のものを取るということの話ではないようにして、加工業者の話に落ちてきておるわけですが、全芭連もいろいろと今問題を起しておる際であって、本来、行政当局から言うならば、全芭連ではない、加工業者といっても、これはある意味においては表裏一体の点が出てくるわけです。だからこういった点についての追及も、ここで言い始めれば、いろいろとむずかしい問題が起ってくるから、だから、その点について一つこれからやるならばやるし、ここでちょっと休憩してどうするかの相談なら相談をするか、あくまでも通産省はそうでございますというならば、これは委員長としては、これも速記録に載っておる局長のこの部分的答弁というものについては、やはり十分海野さんが突いておるわけですから、この点についての究明を、これは事務当局なり、あるいは玄海国語辞典では、しょうがないけれども、各方面の権威ある言語学者、国語学者にその解釈を聞いてやるというふうに私はなってしまうのじゃないかと思う。が、しかし、そういうことを、言うまでもなく、われわれからみれば大体妥当な方向に行くので、まあどうです、小笠さん、これをすっと読んでいくというと、なかなか苦心のあるところを言っているが、それはそういうふうな条件を加味して、だれに割り当てるかわからないということを言いたいのだろうけれども、私はやはりそういうふうな趣旨ではなかった。だからこれは誤解ではなくて……だから海野さんはすなおに三分の一ではない、十二分の一だというところで、数量の方に入っているわけなんですね。だからその点について局長もごまかしているわけじゃないと思うので、これはやはりすなおに常識的に解釈して、話の帰結点をどうするかということに進行していったらどうか。これは議事進行の意見です。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 今、岡委員が言われましたように、これを全部繰り返し繰り返し読んでみましても、局長のあの一〇%というのは、あなたが言われるようなことにはとられません。これは常識のある人なら読んでみればわかるのです。ところが、私は新規業者を含んでおりませんという、あなた逃げ口上を、言っているから、腹が立つ。そんなことを、だれが見てもそんなことにとられません。そうして新規業者の加工業者にこの前は与えたでしょう。それがすなわち全芭連でしょう。その全芭連の昨今の新聞の状況はどうでしょう。そうして相当の利益を上げておる。その全芭連から帳面が警視庁に回っているという話しだが、これをしさいに点検した際に、私ははなはだ疑わしいのは、通産当局の人たちである。バナナの外貨割当運動をめぐって、一部通産官僚と業者のくされ縁がうわさされておる。こういうことも思いあわせますと、存来の加工業者の実績のある者に、あくまでもこれに与えようとしているところのその考えが私にはぴんと頭にくる。世間の人に聞いてごらんなさい。だれだってそういう考えになるから……。そうしてことに私はおかしいのは、局長が言われたのは、もうあとは政治均衡ですから、私どもでは何ともできないのだと言って、それはそう言っておられたけれども、それはあなたの方で案を作ってもっていかれたのです、政務次官の方に。その案を作るその人が公平とは考えられない、われわれからみると……。これまでの全色連に与えているのは新規業者に与えることなのでしょう。なぜ今度も新規業者に与えられないのですか。そこに与えられないというところに、私は納得いかざるものがある。今一部うわさされておるということを申しましたが、それは確証を握っているからそういうことを言っている。どうですか、そんならば、輸入業者にだけ与えて、そのほかのものには全部ストップするお考えはないのですか。加工実績者に与える二五%をストップするお考えはないのですか、どうなんです。局長どうなんですか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) ただいまのところは、先ほど申したような結論が慎重審議の結果の結論でありますので、そういう輸入業者だけに割り当てるということは考えておりません。まあ、私がそう申しても、あるいは権威がないかもしれませんが、上司にも相談いたしますが、私の意見を開かれますれば、今そういう考えを持っておりません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうするというと、局長はまた先ほどの話を蒸し返して言っているが、それ以上に言えないかもわからぬ、今日は言えないかもわからぬが、加工業者にあくまで、固執するという理由は何です。加工業者に、人口割りというものを、一応ここで新しく問題はいろいろと検討するのであるが、まあ、その際それをやってみましょうと、加工業者の反対はあるでしょうがと、こうおっしゃって、局長さんがそれを踏み切って、そうしてやろうとしている。それを加工業者になぜ割り当てなくちゃならないのですか、それを聞きたい。私はだれに割当があるなんて言ってないですよ。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 加工業者に対する割当は、実はちょうど一年半前くらいになりますか、ちょうど三十一年の上期から実はやっているのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 その経緯は知ってます。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) そこで、それを改正するか、せぬか、いろいろ議論をいたしたのでありますが、まあ従来そういうことできているものならば、これを変更するということはむずかしいのではないかということで、ただそれをそのまま踏襲をした。そこで、研究が足りぬじゃないかと言われれば、あるいは私はそうかとも思うのでありますが、従来まあそういうことでやってきている加工業者でありまするので、踏襲をしたということであります。ただ、昨年の上期の割当におきましては、何と申しますか、均等割りというふうな格好をとってきております。その前のいろいろな混乱にかんがみまして、まあ、いい方法がなかったとみえまして、均等割りというような方法をとったわけでございます。これも実績の大小というようなことを無視して均等割りをとっている。そこで今度は加工業者というものに対する割当を考える以上、もう少しやはり筋の通ったことにする必要があるだろうということで、加工実績を重点に今考えたのであります。まあ、加工業者という定義につきましては、実は私もバナナのことはあまりよく知りませんので、いろいろ研究をいたしたのでありますが、加工業というものは、別段国が強制しているものでもないわけで、輸入をした業者から自由に買い付けられることになっております。従来何らの制限なく、自由に買い付けている業者、すなわち実績を持っている加工業者ということになりまして、それがまあ輸入に一番近い段階なんです。従って輸入業者だけに割り当てて、輸入業者を権利の上に眠らせることはいかんじゃないかという議論が、これまでもたびたび国会で御議論になったようでありますので、そこでその意味におきまして、加工業者というものを輸入業者以外に認めたのであります。その認め方は、加工の実績ということを基準にとると、しかし、その請願の御趣旨もありますし、できるだけいなかの府県にもバナナが回るようにという趣旨で、先ほども御説明申しましたように、二割五分のうちの四〇%を人口割りにしたと、そういう結果でありまして、われわれといたしましては、結果に基きましても、従来の例に比べますと十二府県につきましては、従来行っておりましたよりもかなり多くバナナが回る格好になるわけであります。従いまして請願の趣旨は、これは見解の相違になるかもしれませんが、かなり達成し得るんじゃないかということで、今申しましたような結論に達したのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 あんたが今、速記録で言っている御答弁の中で、業者の要請もあり、請願の趣旨を体してという、その業者というのは何を指したのですか、そのときに。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) 業者と申しますのは、このバナナ同志会の意見、これは人口制を主張した。それから既存の加工業者、これは全芭連というのは、加工業者の代名詞のようになっているわけですが、われわれは全芭連はごく少数のグループというように考えておりますが、全芭連を初めとする加工業者の団体のいろいろの意見も参酌しておるわけであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それをあとを受けて加工業者の反対もあるのでと、そういうことを言われていることをみれば、これは趣旨が明確に、私が先ほど言ったようになると思うのですよ。それで権利の上にあぐらをかいちゃいかぬというが、その当時全芭連に割り当てた、それで今加工業者の方は問題を起しているわけなんだ。あぐらをかいているどころじゃなくして、すべっちゃったのだ。そういう事実を目の前にして、なおそれにどうしても割当てなければいかぬ、こういうふうな点を勘案すると、これは通産当局と業者との関係というものはますます深いのじゃないかと、これは私が今思っただけですがね、思わざるを得ないような方向に私は行くと思うのです。権利の上にあぐらをかいちゃいかぬと言ったって、二五%を割り当てたのが、権利の上にあぐらをかいているどころじゃない、かいている以上にすべって向うに行っているのに、なお割当をするということになって、それはそれ、これはこれといって、まあいろいろと局長さんが言っておりますが、そこまでいくというと、業者と通産当局のところはなかなかこれは容易ではない。かりにあるのだというふうに現実の問題として考えても、そういうことになるわけなんです。業者との関連は局長はどういうふうにお考えになっていますか。全然そういうくさい関係はないのだ、だからそういう点は岡委員には御心配は持っていただかなくてもけっこうです。こういうふうに言ってくれれば、これは私はまた安心するのですが、その点どうですかね。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 岡君の質問に補足して同じことを聞きたいと思うのです。それは岡君は端的に言っているのですね、加工業者になぜやらなければならないのだ、こういう質問ですね、これは局長は聞いていて痛くもかゆくもないでしょう。それは局長は世上うわさされるところによっても、あなたが全芭連と関係があるなどということは、うわさは聞いたことがないからです。しかし、局長は通産局長で、窓口の事務をやっている通産官僚の責任を負っているのです。あなたはそういう窓口の事務を担当している若いしかも薄給で、誘惑の多いポストを守ってやっている一人々々の人にまで、責任をもって何でもないと言い切れますか。すなわちバナナをこの全芭連にやることは、何も深い意味はないのだ、話の筋上やるので、特別やらなければならない理由がないのだ、そういうことについては海野委員が確証があるとか、あるいはまた何か臆測するような岡委員の質問ははなはだ迷惑だ、こういうふうに大胆に言い切ることができますか。私はこれを尋ねたいのです。もうちょっと答弁できるように親切に申しますと、今全芭連は全部帳簿を押収されているはずです。その中にあなたの下僚に何かわいろめいたものを贈ったなどという行が一行もないとあなたは今言明できますか。それらを含めて岡君の質問に答えて下さい。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はすなおに聞いているのです。問題は加工業者になぜ割当を固執するのか。ほかに理由がない。前のときには、権利の上にあぐらをかいてはいかぬから二五%割り当てた。今は権利の上にあぐらをかいているどころじゃない、そこからすべつてどこかに行ってしまって、あぐらをかいているどころの騒ぎでない。灰かぐらをかけている。この灰かぐらをかけているのにまたやるのだ。これは前から一貫した措置が通ってないからです。これはおかしいじゃないですかねと、こう聞いているのです。その点、明確におかしくないならおかしくないと答えてもらえばいいのです。私の方はすなおなのですから。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) この加工業者に対しまする割当の問題でございますが、これもその議論をいたしますと、いろいろあることは、私も承知をいたしているのであります。しかしながら、その過去におきまして、そういうことになっておったわけであります。従いまして、今この期において、加工業者に対する割当をやめる。そして輸入業者だけにまた還元するのだ。こういうことは、すでに何と申しますか、一回そういう事実を得てきております関係上、輸入業者に再び全部割り当るということは、またいかがかという反論もできるのではないか。また、他方輸入業者にだけ割り当るのもけしからぬという御意見もかつて非常に多くあったわけであります。そこで、われわれといたしましても、この最善の案はなかなか浮ばなかったのでありますが、前の期から、厳密に言いますと前々期から、そういういろいろのことがあったようであります。それは私は存じません。そういう経緯でもって加工業者に対しまして二割五分という線がきめられてきているならば、これは踏襲せざるを得ない。これはなぜ深く研究して変更しなかったということも言われるかもしれませんが、先生方もおそらくどういう御議論であったか存じませんが、二割五分を承認なすっておったのではないかと思います。これは議論があったのかもしれませんが、従いまして二割五分の点はいろいろ議論があるので、そういう過去の経緯もありますので、それを踏襲しなければならぬのではないか。少くともこれまでのように加工業者の中で、千軒とか、千軒以上の幽霊業者の出るようなやり方は、何と考えても不合理だということで、やはり実績のあるものは、これは自由に得た実績であって、商売をしたい人は輸入業者なり、その取扱い業者のところに行ってできる実績でありますから、それもゆがめられた実績でないから、一応その実績を基準にして物事を考えていく方が、やはり筋が立つだろうということで、これも議論はあろうかと存じますが、それを基本に考えつつあったわけであります。その際に人口割りという議論も出ましたけれども、なるほど今申しますように、十二府県の方面に、これは経済的の理由もあると思いますが、あまり行っていない。それならば、これは人口割りを若干加味して実績割りを修正していこうということで、三分の一とかという議論をいたしましたのも、その加工業者に対する割当の仕方を一部変更して、実績割りを加味して、従来バナナの行っていない府県、あるいは少ししか行っていないところに持っていくように配慮しよう。それが請願の趣旨であろう、こういうふうに判断をして参ったのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 ちょっと答弁になっていない。私の質問の横をちょっとかすった程度の答弁をしている。そんな答弁であなた済まされませんよ。そういう答弁なら、私はこれで下ろうと思ったけれども、それでは引き下れません。今、局長の言っていることは、まことに回りくどくて、ストライク・ゾーンの横っちょの所をちょっとカーブでかすったというくらいのところで、私の聞いているのは、結局どうのこうのと、今理屈をいっておる段階じゃないと思う。実際問題として、権利の上にあぐらをかいていちゃいかぬ、こういうことで、二割五分の割当をした。いいですか、そこまでさかのぼって論議しているのじゃないのですよ。そういうふうな角度で割り当ててきたものを、実際にやってみたらば、工合が悪い状態が出てきている。そこでその割当に対して、何も固執することなくて、いろいろと方法を考えてみることにやぶさかでないというのが、私は行き方だと思う。痛くもない腹をさぐられたくないと思う。ところが、そこをどうしても実績があるからとか何とかということで、そんな悪い実績を直すのが行政当局の務めですよ。どれに割り当てろなんということは私は、いってないが、思いものを実績を認めてやれなんというそんな方法は今の私は内閣の方針ではないと思う。それならば、一たんきめても、これはいかぬ、これは重要な問題だ、こういうふうに行政当局としては振り返って、そうして新しい角度でこれを検討し、そうしていく、こういうことでなけれど誤解されますよ、どうしたって。誤解でないほんとうのことを海野さんは言うといっているが、私は普通の何もわからない者が聞いていても、えらい誤解をすると思う。だからそういうふうな点でもう少し端的に局長私のさっきの質問に対して答えて下さい。端的に。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) どうも御質問の趣旨が私ちょっとわかりませんが、加工業者に対してなぜ割当をしたかと、こういう御趣旨でなかったかと……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それをなぜ固執するのかということ。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) なぜ固執するかと申しますと、輸入業者だけになぜやっておるのかと、そういうお尋ねですか

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうじゃない。私は輸入業者に全部やれなんということは言ってないのですよ。海野さんの方は、そんなことを言うならば、そういうふうな不明朗な分を切って、そうでないところを七五%ですか、それだけにしたらどうかということを言ったのですが、私はそういうことをいったのじゃない。そういうふうにして二五%割当をしてきて、そこで、その中で三分の一の新規の割当をしていこう、こういうふうに通産当局が苦労の末考えたわけです。その場合に、その新規に考えたそれを非常に工合の悪い業者になぜやらなければいけないのか、それを鶴いているのです。そこまで話がいけば、通産当局と業者との関連というものが、なかなか簡単に釈然とできない。われわれだからそこのところを明確に答えてもらいたい、こういうことです。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) その今のお尋ねは、結局加工業者とは何ぞやということに私はなるんではないかと思います。われわれは、この線の引き方の関係もありまして、やむを得ず加工実績のあるものをもって加工業者と、こう見た。加工業者のいい悪いは、これは私は今日いいたくはないのですが、加工業者もかなり数が多うございまして、全芭連に属されている方ももちろんありまするし、また、最近新聞で問題となっているいろいろな方もございますが、それぞれ加工業者は、まじめに輸入をしたものを買い受けて、加工をして青果問屋に卸されてきた方なのであります。そこで抽象的に加工業者という観念は言えるのでありますが、実績のあるかないかというようなことでもって判定をいたしませんと、かりに加工の意志と能力ある者と、こういうふうにしますと、これはだれでもやりたいということになって、きまして、結局その加工業というものは、別段統制も何もされてないのでありまして、現にやっておられる人ということは、加工実績を持っている人ということになるわけです。こういうことで判定をしたということであります。従って、かりに加工実績を持っていない加工業者という観念がありとするならば、これはいわゆる新規業者ということになるかもしれぬと思うのでありますが、ところが、そういう実績なき業者ということになりますと、どういうふうに線を引いていいか、行政的にも一定のタイミングをもってやっておるような次第でもありまするので、線の引きょうもないし、そこまでいくのは、今の輸入割当の一般の法則から見ましても、いかがかということで、まずその加工を現にやっておられる人だけを対象に置いて、従って新規に加工をやりたいという人は採用しなかった。加工実績を持っておる人を対象に、その中に測り振り方を調整をした、こういうことでございます。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 局長ほどの頭の人が、岡君の質問を私は故意にそらしていると思います。こういうふうな議論で岡君が質問になっているんですよ。要するに通産当局は人口割りの精神を入れたけれども、新規業者に渡すことは、うまくないと考えた。いい悪いじゃない、どこへ線を引いていいかわからぬからということもわかる。そうすると、この前には全芭連を中心とする加工業というものは猛運動を起して、新規業者はうまうまとして二五%もらった。それだから今新規業者に渡さないという通産省の趣旨を生かしていくならば、ははあ、この間は二五%加工業者に渡したけれども、今度はちょっと考えてみなければならぬ、こうくるのが筋じゃないかとわれわれは思っているわけです。それから二十五%の方はどうする気かと言ったら、それは渡します、こう言うから、岡君が、何でその二五%を加工業者にそんなに趣旨を翻えしてやらなくちゃならぬのか、何か理由があるのか、こういうふうに岡君は聞いているんです。同君は正直な人だから、底意なく聞いていると思います。私は底意を持って一つは聞いている。何でその二五%を、全芭連を中心とする加工業者に渡さなくちゃならないんだと、私は底意を持って聞いている。念のために言うと、底意とは何だというと、あの日に海野委員の質問に答えて、松尾局長が、一〇%新規業者の声に反対しても新規に割りつけるといったところが、明日、中四課長がここにいるが、中西課長の前に加工業者が群をなして陳情した、私はその実態を知っている。何でスピーディーに、タイミングにこういう陳情が行われたかという問題です。これはあなたは知らないだろう、中西課長も新任早々だから知らないであろう。しかし、二五%が吹っ飛んでは困る人が通産省の中にいるんです。だから私は基本がくずれて、新規業者に渡せないというならよかろう、それならば二五%加工業者にやったということもこの際思い直したらいい。これも思い直しますと、こう言うならば、そのあとのことは聞かないつもりです。しかし、いや、二五%はどうしてもやるんだ、それから新規業者は認めないんだというならば、私は若干このポケットにある資料を出して説明をしなくちゃならない問題がある。それは何かといえば、全芭連と通産当局の一部の官僚の腐れ縁です。私は実証を握っております。しかし、事はきわめて重大だから、そういう問題については、この委員会で触れたくない。海野委員も実証を握っておられる。しかし、これは今朝も海野委員と相談して、このことは速記に残すまいと約束している。しかし、御答弁のいかんによっては、当委員会において、私はその実態を暴露しなけれならない。岡委員は底意なく聞いているそうですが、重大な質問ですから、明確に答えてもらいたい。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 非常に単純に考えますと、私は結局輸入実績業者以外の者に対して割り当てるときに、どういうところを対象にするか、こういうところの切り方の問題だと思うのであります。で結局、バナナというものは、一私は詳しくは存じませんが、青いものをこちらに入れて、それを室で色づけをして、それから問屋を通じて小売段階に流すそうでありますが、こういうものをわずかの二五%という、三十万かごのうちの二五%を流すに当って、だれでもいいのだという考え方も一応できますが、そうなりますと、いろいろな事務的にもなかなか整理ができない。また、一面から申しますと、バナナの処理の経験の問題もあると思うのであります。そういう点から加工業者、加工の色つけの経験のある人々に限るということが、一応常識的に考えられる。しかも、この加工業者が千人、あるいはそれ以上というふうな数字が数えられているのであります。そういうような趣旨から、私どもは一応そういうところで線を切った方が、行政のやり方の上からいっても、また経験というような問題からいっても、一つの線の切り方ではないか、こういうふうな考え方でいるわけであります。ただ、今岡委員のお話しのように、なぜやらなければならぬかという逆の質問でございまするが、これはやらなければならぬというものは一つもないと思うのであります。これはもう率直に言ってそうだと思うのであります。ただ、少くとも二五%というものを輸入実績業者以外の者に割り当てるという前提に立って考えた場合に、これに比較的近いもの、また行政的に処理のしやすいものというところに割り当てる線を引くということが、一応考えられます。そういう趣旨で、加工業者、業者というところに線を引いたのでございまして、特別にこれでなければならぬといいますか、これでなければならないということは言いにくいのでありますが、しからば、逆に広く一般にやる場合に、どういう手が考えられるか、また、行政上の事務処理の能力の点からいって、どういう形になってくるか、こういうことを考えますと、たとえば地方の八百屋さんにも渡すということになりますと、何千という同業者があるのでありまして、これらの人人の中で、だれもこれを、もし均霑できるならば均霑たいという気持を持つことは人情だと考えられます。従いまして、そういう点を考えると、比較的に一つの線を引くことが、行政上、今言ったような経験の上から言ってやむを得ない一つの線ではないかというふうに、消極的に実は考えたのであります。で、ほかの従来の系統につきましては、私はくわしくは存じませんが、ただいわゆる加工業者という言葉、その線に切ったというのは、単純にそんな考え方でやったわけであります。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 われわれ二人の質問に、次官も答えていない。二五%をそれじゃどうするということは一つも言っていない。押し通すのだと言っている。そうするとなんですね、この委員会でわれわれが何と言おうとも、二五%はやるのだ、もうこういうことであって、その二五%のことについては、われわれは立法府ですから、二五%絶対にやるなとは言ってはいない。ただ、いろいろ話を聞いていると、複雑なこともあるようだから、考えるというのならば、われわれは質問をやめるのだが、どうしても二五%やる、こういうのですか、次官。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いや、私が言っていることはですよ、そういうふうな仕切り方もあるでしょうが、加工業者というのは、全芭連を中心としたという今相馬君のお話しですが、それとは全然無関係のものにやるのですか。つまり加工業者といっても、問題を起したところにやらないで、全然別個のその他のものに割り当てるのかどうか。そうじゃないと思うのですがね。そうじゃないと思うから、私はおかしいということを聞いているわけで、その点について、何をやってもこれはかまわないのだ、もう実績があればそれでやるのだ。それではいわゆる率直に言ったら、どろぼうに追い銭じゃないですか。そんな行政では、私たちはどうしたって認めるわけにいかないですよ、そういうことは。だからその点について、あえてそれを押し通そうということならば、すなおに考えて、それはおかしい。その点についての釈明なり、解明は少しもなされておらない。それはどうなんです。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 今のにちょっとお答えします。先ほど私が質問の取り違えをしたかもしれませんが、いわゆる最初岡委員は、なぜ二五%にやらなければならぬか、こういうようなことに質問の重点があって……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そう。それで灰かぐらということを言った。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) いや、その点は聞き違えて答弁を残したと言った方がいいかもし読ませんが、その点は私は、ほかによりいい方法がなかなか考えられないという階段に今日あります。実は八月の初め以来、いろいろ考えております。考えました結果、なかなかいい別の方法が考えられないのであります。それからもう一つの、加工業者と全芭連との話は、実は私は加工業者という一般論で話しておりますので、どんな関係になっておるか、詳しくはその点存じません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それじゃ困るのだ。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) その点は実は全芭連というもの自体を知らぬのですが……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それじゃ困るのだ。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) いや、これは一部、昨年の夏に話がありましたが、全芭連が加工業者の一部の組合といいますか、それであることは知っていますが、どの程度カバーしているか、加工業者総数の中で……。そういう点は詳しくは、実は存じませんが、それだからダブる面があることは、論理的に当然出て参ると思いますが、大体私たちはそういう点から別に、よりベターな、しかも公正なものが考えられるかという問題が一番問題になると思うのであります。  それからもう一つの問題は、上期の外貨予算は九月で打ち切られるのであります。下期流用ということが困難であります。特に最近の国際収支の状況等から考えまして、下期の外貨予算等が相当切り詰められるという状況にも相なっておるのであります。で、できるだけ時間的な関係から、不十分ではあるが、できるだけ早く、せっかく……、まずいろいろな入れ方の問題はありますが、せっかく三十万かご入れる約束になっております三十万かごを早く入れて、国民に供したい、こういう気持も一部実は動いているのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私は今の通産次官の小笠さんの見解で、全芭連と、その加工業者とどうなっているのだかわからない、わからないところからあとの論を聞いたって、私はこれこそますますわからないと思うのです。実態についてほんとうに知らないのですか、失礼ですが……。いや、いいですよ。ほんとうに知らなければ、これは別にしてですよ。次官はまだ新しいのですから、そういうことについて私と同様あまり知らぬと思うのですが、具体的に言って私はね、今言ったように、七五%にして、二五%に割りつけてきた。二五%をどうしてもやらなければならぬということもわかるのだがね。こういう段階になってくればね。しかし、さらに論を進めてですよ。二五%というものを、人口割りという要素を取り入れてこれからやるのだという段階になって、通商局長は、速記録にも残っているように、いろいろと御苦労されて、加工業者の反対を受けても、こういうふうな点はまあほどほどに、うんとはできないのだから、まあまあということで答弁をされておるわけなんだ。それをあえてまたその全芭連を中心とした加工業者に割り当てるということになっていきますと、今の現実の問題とかね合した場合に、それをあえて通そうということについては、これは簡単には済まぬ。それならばそういう段階を迎えたならば、この二五%は、輸入しても、これから入ってくるのですから、入ってくるということを、われわれはとめておるわけじゃないのだから、だから七五%プラス二五%、一〇〇%を入れて、入れることによってあとの二五%をどうするかという新しい見解に立って処理されるのが公正ではないか。それをあえてそういうふうにやらないということは、これはどうも常識的に考えて、通産当局と全芭連を中心にしたところの加工業者との関連があるというふうに疑われても仕方がないというふうに言っておるわけなんです。ですから私の言わんとするところは、二五%を入れるなということも言っていないわけです。七十五プラス二十五を入れていいんです。もう三十かかご、これは九月で締め切りなんだから……。しかし、その二五%を今の段階でこれをやるのだ、こういうふうなことを固執するということはないじゃないかと言っておるのですよ。こういう新しい段階なんだから……。その点はどうですか。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) それは技術的に見ますと、二五%をはっきりせずに一〇〇%輸入するということはできないのです。事実は外貨割当の問題があるわけですから……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 割当は貿易商に話して…

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) そうしますと、貿易商に全額割り当てるという形になる……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いや、それはこの内訳をやっておけば……。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) いや、内訳と申しましても、そこはなかなかむずかしいのであります。特に、バナナ問題というのは、従来いろいろと御議論があるのですが、非常に高く売れるというふうな時期がございまして、いろいろ話題の中心になるのであります。で、従いましてこれをはっきりした体制のもとにやらないと、一時委任的な、委託的に入れるということでは問題は解決しないので、そこで上期の間に少くとも三十万かごを入れた方が、バナナの値段の関係から申しましても、ぜひ入れたいものだ、こういうふうに実は考えておるのであります。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 私は海野委員の質問中関連して申し上げたので、まとめてはっきりと意見だけ聞いて私の関連質問をこれでやめておこうと思うのですが、小笠次官、こういうことですよ、海野委員の質問に答えて局長がこういうふうにやりますと、こういうことでどこまでも押し通すのだというならば、それはそれでおやりになれるでしょう。しかしその場合には海野委員のちょっと触れたように、局長の食言問題が問題になると、こういうことです。そちらはならないというか知らないが、委員会としては問題になると、こういう海野委員の見解である。海野委員の見解に私は賛同します。しかし、いろいろ議論を聞いた結果、局長が新規業者に渡すまいとすることは、あえて局長の見解や何かではなくて、基本的な通産行政の線をくずすまいとして、どこで線を引くかわからないから、新規業者というものに、にわかに渡すことができないのだというならば、われわれは議論をやめて、その説に一応坪を傾けよう、そうして耳を傾けるならば、この前に新規業者として渡した二五%の加工業者、この線をくずしたから今日の問題があるのだから、これを機会にして、二五%というものをですね、実際は外貨の割当だから、困難にしてしかも時間的にむずかしいと思いまするけれども、次官としては一つこの際考えてみましょうと、結果は海野委員が言っているように期待した通りの線が出るか出ないかわからぬけれども、とにかく一つ考えてみましょう、こういうのならば、今度は局長の食言問題などということではなくして、何やらそこにいわゆる人口割りの精神が生かされる、新規業者というものが都合によると認められるという幾分曙光が見えて来るからして、局長の食言問題がどうだこうだということでなくて、本委員会は一応結論に達し、海野委員の発言しかけたこともおさまると思うのです。そうでなくてですね、二五%は相変らずやるのだ、食言問題だってそれはお前らが誤解しておるのだ、こういうことならば、ほかの人は引き下るかしらぬけれども、引き下れないものがある、こういうことなんです。引き下れないものは何かといえば、いろいろ、実態を調べてみますと、次官や局長や、新任の課長は知らないけれども、バナナの担当係員と加工業者との二部のくされ縁というものば噂されていたけれども、実態を調べてみて私は事の意外に驚いている。だからここでそういうふうなデリケートな問題を速記に残してやることは好まないから、賢明な通産次官からの何らかの含みのある答弁を期待して私はさっきから申している。どうしてもそれをやるというならば、それは私としてそういう重大なことを発言するから、発言したことが事実であったならば、次官は監督官であるところの局長、それから次長、こういう人たちの責任をあくまで事実であったならば指導上の責任を追及する、それからそれに関連をしたとおぼしき者は、警察当局が処分するとか、何とかいうことを別途として、直ちに懲戒処分します、こういうふうに言明するならば、私は事実を述べて、そうしてあなたらはあなたらの考えた通りにおやりになったらいいと、こういうことを申しているのであります。だからしてこの際、局長の答弁を求めるのじゃなくて、次官にその辺の含みがあるのか、ないのか、こういうことを聞いているんです、それからなお、私は立法府におるものですから、最終的にまで行政府のやったことについてそうそうケチのつけどうしにはやらないつもりなんです。しかし、よりよきものを願うがゆえにこそ、行政の問題についてもあえて発言せざるを得ないんです。私は次官の話をこう聞いていると、私がちょっと、どうかつみたいなことを言っていることを、あなたは初耳らしい。そうするというと、これはあなたの、下僚である中西課長なんかは、上司に向って報告の義務を怠っているのだと思う。私は耳新しいことを言っているのじゃない。中西君には全部このことを言ってある。そうしてデリケートな、あなたの下におる者の不祥なことについては、あなた一人でくるならば私は教えてやるとまで言っている。ところが、第二課長は来はせぬ。このことで心配して来たのは齋藤官房長だけである。従って、私は男と男の約束で、齋藤君には若干を伝えておいた。問題はきわめて重大で深酷なんです。しかもこの委員会の一つ権威が保持されるように、われわれはこの問題を解決しようとしている。行政府のやることに徹底的にけちをつけてどうしよう、こうしょうというのじゃない。あなたらが筋を通したように、われわれも筋を通したいんです。一つ小笠次官の御説明御見解を尋ねて、それが不満であろうと何であろうと、私は関連した部分の質問は終ります。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 私は、先ほど来申し上げている通り、いろいろ考えましたが、外貨割当の建前、これまでの経緯等から考えまして、これ以上いい案が見つからないという心境にございます。もちろん、私は大臣を補佐する立場にありますから、私が、全責任を、全責任という言葉はおかしいのでありますが、なお大臣とも御相談をいたしまするが、私の心境は、私はかくすのはきらいであります。率直に現在の段階から、より公正にして、従来の経緯をくんで、よりベターな案が考えられないという心境に、私個人はありますから、その点だけは申し上げておきたいと思います。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 局長の食言問題について生ずるとお考えですか、そういうことは問題にならぬとお考えですか。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 食言の問題になりますと、これはよく調査しないと、大体同じ文章でも、読んだときの感じによって受け方が感じの受け入れ方が違うことがございます。これはそういうふうな事情でありますので、私は何とも、ならぬことを希望しますが、なるとははっきり今、どういうふうに申し上げてよいか、ちょっと答弁はむずかしいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 今の次官の答弁中ですね。これが最善と思うという方式ですね。この最善と思う割当、業者が河をしようとそういうことは一切通産当局は考慮しないのだ、こういうお考えですね。そういうふうに聞いて、あとはもう別個の問題であってそれが最善なんだ、こういうお考えですね。それでいけばそれでいいわけです。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) いや、私は割当の方式としてこういう形が現段階において、これ以上のものは私個人としては考えられないと申し上げたのであります。これをもしもこの式でやって、不正というようなことを行うということになりましたら、これは問題は当然別の見地から取り締っていくべきだと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それなら現実に問題が出てきている業者にはやりませんか、現実に。今度はそこへ行くと思うのです。これは公式論では言えんと思うのですよ。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 私はもしも通産省が預っております貿易管理令、為替管理令等々の違反を起しておるというようなものについては、当然一定のペナルティーというようなものを考えていいと思います。ただ、自余の面においてどういうような形になっておるか。私どもの扱っておる以外のことになり、ますと、これは別の見地から考えなければいけない。少くとも今申し上げた貿易管理令、為替管理令等の違反がはっきりしておるものでありますれば、当然に適当な措置を考えなければならんと思っておるのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 何かむずかしい名前を二つ三つ出されたようですがね。私はそんなことではなくて、問題はそういうふうな割当の運営をめぐって、いろいろと現実に問題が起ってきておる。そういうふうな関連の中で割当をこれからあえてしょうというのですから、あえて、いいですか。その結果としてそういうふうな運用自体が大体予測されているのに、ただ一つ二つの法律の問題だけではないのですよ。これは行政というものは全般に通ずるものですよ。これが公正に行われて、初めて国民がこれを納得するわけですよ。ただ単にどうだこうだという問題ではないと私は思う。そういうふうな現実の問題と今の割当の問題を一緒くたにして、それをあえて強行しよう、こういうからには、当然あなたとしてその問題に対する責任を十分しょってもらわなければならんということを私は言っているわけです。ですから貿易管理令とか何とかいうことでなくて、全体的なそういうふうな割当に伴ういろいろな問題ということ、そういうふうな問題を起している現実をあえて無視してさらに割り当てていこう、こういうのですから、その点についての責任を負ってもらいたい、こういうことなんです。これははっきりしておいてもらいたい。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 もう何べんこれは私はお尋ねしても同じことになると思いますが、全芭連が新聞にほとんど出ておる、それでもなおかつこの加工業者に与えるというのですかどうなんです。それについての局長はどう見ているのですか。これほど問題の起っている、それにもかかわらず在来の実績でこれに割り当てる、どう見てもこれはおかしい。納得できない、これはどうなんですか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) この全芭連の問題につきましては、まだ私現況がわからないために、若干的はずれのお答えをすることになるかもしれませんが、新聞の報ずるところによりますと、全芭連という団体の事務局員が、何と申しますか、やみドル操作をした、こういうふうに了承しておるのであります。今この割当の対象になっておりまする加工業者というものは、これは個々の加工業者でありまして、ただ、そのうちには全芭連の会員になっているものももちろんおろうかと思いますが、団体の事務局が何か悪いことをしたというのと、今度のわれわれが割当の対象に考えております加工業者とは問題は別ではないかと、こういうふうに考えておるわけでございます。なお調査研究いたしますが、それと、それから政務次官が先ほどお答えになりましたのは、われわれあくまでも輸入割当でありまして、この輸入管理令と申しますか、貿易管理令に関係する法規を処理しておる。従って法規にかりに違反をあえてしている者があるならば、これは所要の措置をわれわれとしても考えなければならぬのではないかというふうに考えております。  また、実際わからないのでありますが、新聞の報ずるところの全芭連事務局の違反事件と申しますのは、バナナにつきまして、これはやはり青物でありますのでダメージが起るわけであります。たとえば百かご送ってきた、その中でたとえば十かごなら十かごダメージがあったというものを追送してくるのは、これは債権の確保上当然業者としてやらなければならぬ行為なんでありまして、管理令からいえば、ダメージがあるにもかかわらず、かえって取り寄せないということが違反になりまして、取り寄せることが当り前の行為になるのであります。ただその取り寄せ方につきまして、台湾側と若干のいざこざがあり、そのために何かやみドルの操作をしたのではないかというふうに判断をしておるのです。これはまだ警察当局から詳しい報告をいただいておりませんが、われわれもよく調べてみたいと、こういうふうに考えております。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 ただいまこの全芭連とその業者とは関係ないとあなたはおっしゃいますけれども、それはとんでもない誤まりです。全芭連というのは一つの団体なんですよ。団体を構成するところの、その下の方もやはり皆が関連して仕事をやっているのでしょう。ただ事務当局だけが、二部の疑惑だというわけにはいかないのでしょう、それは。どうなんですか。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) その辺は率直に申にしまして、まだ私もよく研究いたしていないので、さっそく調査をいたしたい、こう思っております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 今局長は、全芭連と加工業者は別個のものだと言ったじゃないですか。そうしてまた今度研究するわけですか。研究してもそれはいいですけれども、やはりここのところは、そういうところははっきりしてもらわないと私は困ると思うのです。ですからやはり事務局といったって、事務局というのは会長、副会長そういうものじゃない、事務をやっている者だけが事務局というのではない。そうではない。団体というものは全員が信任し、委任を受けて構成しているわけです。  ですから個々ばらばらにやっているわけではない。事務局だけがこうしたのであって、業者と無関係だ、こういう理屈は成り立たないと思うのですがね。これはやはり局長がしっかりしてもらわなければ私は困ると思う。業者があって団体ができている。団体が業者と別個で無関係で動いているのですか、そんなばかなことはないと思う。やはり団体というものは単位があって、それで皆がまとまってそれを作って、そうして役員構成をして、その下に事務員を置いて動いているわけです。その団体の中枢がこういうような問題のあらしの中に入っていて、あとは無関係であるというのは、どうも私はそういう理論は通らぬ、こういうように思います。

松尾泰一郎通商産業省通商局長

○説明員(松尾泰一郎君) その辺のところはなお研究させていただきますが、一応われわれは全芭連というものを対象に実は考えておらんものでありますので、加工業者というものを対象にして割当を、先ほども申しましたように考えております。ただ、加工業者の中で、若干の者が全芭連という団体を形成しておる、これはほかの何とか協会にしても、何の組合にしても、私はあろうと思います。その場合にわれわれは何も全芭連に割り当てるとかなんとかいうことは、全然頭の中に考えておらぬのでありまして、加工業者そのものを考えておるわけで、従って加工業者が業務をやる場合に、あるいは全芭連に集めて業務をやっておるかどうか、その辺のところは私はよく知りませんが、いわゆる業者の一つの団体である団体のその事務局が若干不正をというか、法律違反をやった。従ってそれを構成する業者の波動とは一応別個ではなかろうかと今のところ判断しております、あるいはその辺のところを先ほど申しますように、よく調査をしたいと思っておるのでありますが、これはほかのいろいろな団体でもよくあることでありまして、輸出組合におきましても、輸出組合そのものと、それから組合を構成する何百の業者というものは、やはり個々に業務をやっておる、それを総括する組合があり、組合の事務局があるということでありまするので、その辺がいわゆる団体と団体員の関係なのか、その辺のところは私も全芭連というものをあまり詳しく実は研究したことがありませんし、率直に申しまして私はあまり会うたことがございませんから、そういう団体というものを相手に物を考えていない、またいなかったわけで、加工業者というもので議論してきたために、まだその辺のところ実は研究をぬかっておりますが、早速調査をしたいと思っております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうするというと、もう言うのはくたびれてしまったけれども、そうするとあなた、個々の人同士がクレームができたから、それでやみドルを集めてやってたんですか、それでそのあとから来た分は全芭連で勝手にやっているんですか、いわゆるまん中にいる者だけが。そんなことはないですよ、そんなことをやったら個々の加工業者は承知すのるのじゃありませんよ。そうでしょう。輸入するときにもみんな持ってきて、これが出たからといって、皆相談して金を集めて向うへやって持ってきたんでしょう。そんな、ちょっと考えたって私はわかると思うんです。だからそれはわからぬと言われるんだから、御調査していただいてけっこうだと思うんですが、そういう点で局長のことを言えば個々の業者が今までみんな勝手に輸入しているということになるんだが、これはおかしい。くたびれたからこれでやめますけれどもね。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) ちょっと速記をやめて下さい。    午後六時二十四分速記中止    —————・—————    午後六時四十分速記開始

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 速記を起して。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 私は、先ほども申しましたが、今日のこの委員会について、局長の先ほどの答弁には、私が間違っておるというようなことを言われたけれども、私はとんでもない話で、この議事録を読んでみると、何人も新規業者に与えるというふうに解釈できるのです。それで、あの一〇%云々を言っておるそのことに対してましては、私は、局長の食言については、あくまでも責任を追及いたします。

小笠公韶自由民主党通商産業政務次官

○説明員(小笠公韶君) 局長の答弁の中の、何といいますか、明瞭を欠く点というようなことがあったようでありまするが、そういう点については、将来誤解のないように注意して参りたいと思います。  なお、先ほど来申し上げましたように、時間的にも、もう二十日ばかりの間になっておる事情もございますので、なお、先ほどお話がございましたように、私が答弁申し上げましたような形がございますが、大臣とも一応なおよく相談をいたしてみたいと考えます。と同時に、このバナナの割当につきましては、関係者が非常に関心を持っておるものでありますので、できるだけ公正にし、トラブルをできるだけなくしていくような方法で参らなければならぬと考えておりますので、両院の採択された請願の趣旨等から考えまして、来期におきましては、各県の組織状況等々を考えまして、皆様方の御意見も伺って善処いたしたいと考えております。

近藤信一日本社会党

○委員長(近藤信一君) 時間もだいぶおそくなりましたので、本件については、本日の委員会の模様をよく大臣にも御報告願い、通産当局においてなおよく研究していただくことにして、本件に関する質疑は、これにて打ち切ります。  別に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。    午後六時四十三分散会

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