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26回国会参議院1957/02/15

商工委員会 第4号

発言数
22
登壇者
8
会派数
2
開催日
1957/02/15

会議録

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) これより商工委員会を開会いたします。本日は、公報でお知らせ申しましたように、経済企画庁、科学技術庁を対象として調査を進めることになっております。本日も前回と同じように、政府側から説明を求め、終ってから質疑をいたしたいと存じますが、さよう御承知を願います。  宇田国務大臣は経済企画庁長官、科学技術庁長官二役をやっておられます。これから宇田国務大臣の御説明を願うことにいたします。大臣の御都合で、十二時から閣僚懇談会がございますので、別々にやらないで経済企画庁と科学技術庁の説明を引き続いて同時に行いたいという御希望がございますので、さよう取り計りたいと思います。では宇田国務大臣。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 これは定足数に達しておりますか。自民党ちょっと足りないのじゃないですか。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) それで僕はお諮りして、よろしゅうございますかと開いたのですが、異議があれば仕方がないですね。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 こういうことが前例になって、これが常態だということになったら、大へんだと思うから。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) お見えになりましたから、よろしゅうございますか……。では、宇田国務大臣。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○国務大臣(宇田耕一君) 申し上げます。第一に、経済企画庁関係のことから申し上げたいと思います。第一に、昭和三十二年度経済計画について申し上げます。昭和三十一年度のわが国経済は、前年度に引き続き目ざましい発展を遂げんとしております。すなわち、国民所得七兆六千百億一対三十年度一二%増し、鉱工業生産二一%増し輸出二十四億八千万ドルで一八・四%増しとなる見通しであります。昭和三十二年度経済計画は、以上のような経済情勢の推移を考慮しつつ、わが国経済の安定的成長をはかり、生活水準の向上と完全雇用の達成とを期することを目途とし、(イ)電力、鉄鋼、輸送力等の険路部門の打開、(ロ)輸出の振興、(ハ)科学技術の振興、(二)中小企業の振興と農林水産業部門の生産基盤の強化、(ホ)社会保障制度の拡充等の施策に重点を指向して、本年一月二十六日これを策定いたしました。  右の諸施策を講じて参ります場合、の至要経済指標は、おおむね次のごときものとなるとつえられます。国民所得八兆千八百億円、対三十一年度七・五%増し、鉱工業生産二五五・五で、これは昭和九年ないし十一年を一〇〇といたした場合でありますが、対昭和三十一年度に対しまして一二・五%増し、農林水産生産は一一九・三でありますが、これは昭和二十五年ないし二十七年を一〇〇といたした場合でありまして、昭和三十一年度に対しましては〇・四%増しとなっております。輸出二十八億ドル、これは一二・九%増し、輸入三十二億ドル一〇%増し、就業者数は四千三百三十四万人でありまして二・一%増し。  第二に、長期経済計画の改訂について申し上げます。わが国経済は、右のようにここ一両年来予想以上の進展を遂げましたので、一昨年末策定いたしました経済自立五カ年計画は、今後の経済活動、経済政策の指針としては実情に即しないようになりました。従ってわが国長期経済政策の目標であります国民生活の向上と、完全雇用の達成の線に沿ってできるだけすみやかに計画の改訂を行うつもりであります。次に、電源開発計画について申し上げます。最近における電力需要の急増の趨勢によりますと、昨年初めに策定されました電力六カ年計画では、電力需給の不均衡を来たすおそれが明らかとなりましたので、昨年十二月にこれを改訂いたしました。改訂計画では、昭和三十一年度から昭和三十五年度末までの発電設備完成の目標を、従前の四百九十五万キロワットから八百四十百万キロワットとしております。なお、昭和三十二年度における電源開発の計画は、目下検討中であります。  第四に、景気動向調査について申し上げます。わが国の経済統計は、戦後かなり整備されて余りましたが、景気動向の調査は、先進諸国に比し、著して立ちおくれている現状にあります。経済政策を樹立するためには、景気動向を的確に把握することが必要でありますので、昭和三十二年度からその科学的調査に着手することといたしております。なお、海外経済調査についても、さらにその整備拡充を行う考えであります。次に、総合開発の事業について申し上げます。特定地域については、昭和二十一年度において、名告別に合計百二十四億円の予算をもって各種の公共事業を実施することといたしております。東北につきましては、その総合的開発の促進をはかるため、東北開発審議会を設置するとともに、北海道開発公庫の機能を充実し、これによる融資の道を開くなどの施策を講ずることとし、目下関係方面と折衝中であります。なお、特定地域および東北における開発事業等が総合的な効果を発揮し得るよう国土総合開発事業調整費をもって、経済企画庁がこれを調査することといたしております。  第六は、国土調査の事業でありますが、引き続き地籍調査、基準点測量、水調査、土地分類調査等を実施することといたしております。特に地籍調査につきましては、昨年十二月国土総合開発審議会会から申し出のあった「地籍調査の推進に関する意見」の趣旨に基きも国土調査法に所要の改正を加えて、地籍調査の推進をはかる所存であります。  最後に、離島振興の事業および特殊土壌地帯対策について申し上げます。離島振興卒業については、離島振興法により指定された四十五島について約九億八千万円が、特殊土壌地帯対策については特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法により指定された地帯について約千億七千万円の事業費が、それぞれ昭和三十二年度分として各省別に計上されている次第であります。  どうか以上の諸点を中心といたしまして御審議をお願い申し上げたいと存じますから、よろしくお願いいたします。  先ほどの御趣旨に従いまして、次に科学技術振興に関する科学技術庁の所管事項について諸点を申し上げたいと存じます。  昨年の五月に、科学技術庁が発足いたしまして以来、鋭意施策の充実に努めて参ったのでありますが、今般昭和三十二年度予算の政府原案も決定いたしました機会に、今後のわが国における科学技術振興の方途について、所信の一端を申し述べて見たいと存じます。  御存じの通り、世界は、今や原子力とオートメーションによって代表される新しい技術革命の時代に入っていると言っても、あえて過言ではないと存じます。最近における技術革新に関連する投資の増大により、世界の生活水準、技術水準は飛躍的に高度化しつつあります。  この際、先進諸国に比して苦しい立ちおくれを、示しているわが国としては、官民一致協力して、科学技術の振興と科学技術教育の強化に渾身の努力をいたさねば、今後国連の隆昌を望み得ないものと考えられる次第であります。  政府といたしましても、ここに思いをいたし、科学技術振興費としては、三十一年度約百十六億円を三十一年度は約百七十九億円と約五五%の増額を行い、その強化充実を期しておる次第であります。  このうち、科学技術庁関係といたしましては、三十一年度約十八億円が、三十二年度約七十二億円と、これまた顕著なる増額がはかられておる次第であります。  個々の具体的方策を述べるに先立ちまして、今後の施策の大綱を申し述べますと、まず第一は、試験研究の推進第二は、原子力の開発第三は、科学技術に関する情報活動及び資源調査を中心とする調査活動の強化拡充第四は、科学技術教育の強化に要約し得ると考える次第であります。  以上科学技術庁関係の三十一年度予算案の内容を中心としつつ、今後の科学技術振興の具体的方策について、申し上げたいと存じます。  まずわが国における科学技術振興に関し、経済計画とも密接な関連のもとに長期的な計画を策定し、今後の科学技術に関する基本的、総合的目標及びこれを達成するに必要な方策を明示する必要があると確信いたすものでありますが、これがため、今回科学技術庁内に、科学技術振興長期計画委員会を設置し、今後各方面の意見を十分に反映し、計画の作成を行うべく目下検討中であります、  また、今後のわが国の科学技術行政の強化のため、さきに本庁内に、試験研究等促進方策調査会を設置し、三十一年度は主として国立試験研究機関及び特許行政機構の実態を調査いたしましたが、三十二年度は引き続き公立の試験研究機関の実態を調査し、その完了を待って今後のわが国の科学技術行政の強化を期する方針でこれまた目下鋭意努力中であります。  次に試験研究の推進については、現下、わが国にとって緊急の重要研究が名分野にわたって均衡的に推進されることが何よりも必要であります。特に、この際国立試験研究機関の占める重要性にかんがみまして、その機能の一そうの充実強化が期せられるべきものと考えます。  この点に関しましては、まず国立試験研究機関等経費については、三十二年度約六十六億円から三十二年度約八十四億円と大幅な増額がはかられておりますとともに、クロレラの利用促進のごとき、多数部門の協力を要する共通的試験研究については、今般新たに二千五百万円を計上し、今後におけるその促進を期しております。なお、株式会社科学研究所に関しましては、わが国における唯一の民間総合研究機関である木研究所の研究機能の強化をはかるため、前年度一億円の政府出資を、三十年度は一億五千万円に増額いたし、今後の充実を期しておる次第であります、  次に、原子力の開発についてでありますが、明三十二年度は、いよいよ準備段階より本格的開発研究段階へ移行ずる年でありますので、総額九十億、うち債務負担行為額三十億の予算をもって次のごとき施策を講ずる考えであります。  まず、日本原子力研究所については、三十二年度は、わが国最初の原子炉たる輸入実験用原子炉を年度当初より稼動せしめ、これを用いて本格的研究を開始するとともに、第一号実験炉の輸入及び三十四年度を完成目標とする国産原子炉の築造等に備え、茨城県東海村の研究所の建設を急ぎ、研究員を充足して、燃料加工技術、廃棄物処理の研究を初め、広範にわたる研究を開始し、また、アイソトープの研究施設を設け、すでに各方面において急速に発展しつつあるアイソトープの利用研究の中心とする考であります。これがため五十六億二千万円、うち債務負担額十五億四千万円を計上しております。   次に、国立及び民間の試験研究機関における原子力研究については、今後いよいよ拡大しつつある原子力研究の一翼をになうものとして約十一億五千万円、うち債務負担額三億八千六百万円の研究費及び助成金をもって原子力研究所と緊密な連繋のもとに、研究を継続実施せしめる方針であります。  次に、原子燃料の面については、これまで三カ年にわたる地質調査所の探査により、多数の有望地点が発見されており、今後も、これを続行するとともに、昨年設立された、原子燃料公社をして、これまでの探査によって発見された小鴨地区、人形峠、倉敷地区等の有望地点に対し、精密な探鉱を行なって、鉱泉、鉱質を確認せしめ、また、国内鉱石及び輸入精鉱を用いて、精錬の中間試験に着手せしめる予定で、公社に対し十億八千万円、うち債務負担額四億三千万円を計上しております。  また、海外技術の修行のため、海外より原子力の専門家を招聘するとともに、多数の留学生を派遣し、他方国内においては、日本原子力研究所における実地訓練、アイソトープ学校の設置等により、科学技術者の達成訓練をはかることといたしたい所存であります。  以上のごとき積極的開発を促進せしめる反面、忘れてはならぬこととは、これに随伴する放射線障害の防止であります。  これについては、法律による規制措置をとることはもちろんでありますが、三十二年度より広範にわたる放射能の調査を実施し、これに基いて防止の施策を講ずるとともに、五億九千万円、うち債務負担額四億五千万円をもって国立放射線総合医学研究所を設立して、この方面の一研究に万全を期する考えであります。  原子力委員会は、昨年、英、米に派遣せる調査団の調査報告に基き、目下、昨年内定した原子力開発利用長期基本計画を再検討しつつあります。動力炉輸入の問題は、この再検討の重要事項の一つでありますが、わが国エネルギー資源の現状等を考慮し、積極的にこの問題の解決に当りたい所存であります。  次に、科学技術に関する情報活動及び調査活動の強化について申し上げます。試験研究の推進のためはもちろんのこと、広く科学技術水準の向上のためには、何よりも内外の最新の科学技術情報の収集、整理を行い、これをすみやかに関係方面に提供する業務が強化されねばならぬと存ずるのであります。このため今回、日本科学技術情報センターの新設に関する初年度の経費七千万円を計上し、今後における本業務の画期的な強化を期しておる次第であります。  また、海外における最新の情報を迅速に収集し、上記の日本科学技術情報センターの業務の万全にも資するため、科学技術アタッシェの増強が強く要望される次第でありますが、三十二年度においては、従来の三名に対し、さらに西独に一名の増員を行いその充実を期しております。  なお、科学技術及び資源に関する調査については、関係各省庁における調査活動の強化をはかるとともに、本庁は、科学技術に関する総合官庁として、主として一般的共通的な事項及び資源に関する総合的調査を一段と強化し、もって今後における科学技術振興に関する基本的施策の立案及び、わが国資源の総合的利用の促進に資する方針であります。  なお原子力と並んで今後の産業技術上の緊急要務である電子技術については、国立試験研究機関の施設の整備、民間研究の助成等の経費を通産省、郵政省等関係各省庁に計上し、今後における当該技術部門の進展におくれることのないよう万全を期しておる次第であります。  また、研究成果の普及と技術水準の向上に資するため、先進諸外国の例にならい、技術士制度を創設し、その業務の適正化をはかるとともに、優秀なる技術者の能力の活用につき、万遺憾なきを期する所存でございます。  最後に、一国の科学技術振興の根源は、かかって科学技術教育の如何にあると言っても過言ではないと深く確信するものでありまして、この点科学技術教育の強化拡充に関し、文部省その他関係各省と協力して、今後とも万全の努力をいたし、できるだけすみやかに米英ソ等の先進諸国に遜色のない体制の確立に努める方針であります。  以上において科学技術振興対策の大よその方向を述べた次第であります。  今後これら諸施策の具体的立案及び実施に当っては、本庁の附属機関である科学技術審議会、航空技術審議会、資源調査会及び発明奨励審議会を始め、広く民間の意見を十分に反映することとし、また、関係各省庁との緊密な協力を得て、広く世論の上に立って、これら諸施策を強力に推進していく所存であります。  何とぞ今後とも、より一そうの御叱正、御鞭撻をお願いいたす次第であります。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) それでは、国務大臣に対する質疑は後ほどに譲りまして、続いて、経済企画庁の予算を官房長から説明願います。

酒井俊彦経済企画庁長官官房長

○政府委員(酒井俊彦君) それでは私から三十二年度の経済企画庁の予算につきまして、ごくあらましを御説明申し上げたいと存じます。  お手元に、昭和三十二年度予算事項別内訳という、経済企画庁から出しました資料が配付されていると思います。それにつきまして御説明申し上げます。  経済企画庁の予算につきましては、その要求総額は九億四千二百八十三万二千円でありまして、これを前年度の予算額九億五千六百五十八万三千円に比較いたしますと、一千三百七十五万一千円の減額となっております。この減額は、後ほど申し上げますが、国富調査におきまして約三千数百万円、東北関係の調査費におきまして一千万円の減等が、おもなる理由でございます。  次に、経費の内訳につきまして、前年と増減を来たしました項目につきまして、この表についてごく簡単に申し上げます。  第一に、経済企画庁の項でございますが、要求額は二億四千五百七十三万円でございます。そのうち、おもなるものといたしまして、この表の第一ページの(イ)の5と6でございます。  先ほども長官から申し上げましたように、わが国内外の経済動向を的確に把握して、必要な統計資料を作成するということが、今後企画庁の経済計画を立て、また、それに基く諸施策を推進して参ります上におきましてきわめて重要なことでございますので、5におきまして、海外の経済調査を現在より、よりすみやかに的確に行いますために、約三百万円増額をいたしております。  それから次の6の項目でございますが、これもやはり国内の景気動向を把握いたします場合に、特に今日必要でございますのは、企業経営、投資、消費等の動向を的確に、科学的に把握していくということが必要でありますが、そのために一千七十四万五千円、新たに予算を計上いたしております。  それから二ページに参りまして、上の(ハ)と書いてございますが、長期経済計画策定経費、これが三百七十六万円で、本年度より百三十九万ふえておりますが、これは御承知の経済自立五カ年計画を目下改訂中でございます。方法論におきましてもいろいろ問題がございますし、また、資料の収集、整備等につきましても、不完全なところがございますので、これらを補うために、百三十九万四千円増額をお願いしておるわけであります。  それからそのページのまん中よりちょっと下に、(ニ)の7というところに、国富調査経費というのがございます。これは三十一年度までで大体国富の調査表の作成は完了いたしましたので、本年度はこれを取りまとめて報告書を作成公表するというだけの仕事にとどまりますので、三千六百八十五万円を減少いたしております。  それから次に、第三ページにいっていただきまして、この辺は国土総合開発関係でございますが、これはほぼ前年並みというのが多いのでございますが、ただ、三ページの少し上の方の6の東北地方総合開発促進費、これが今年新しく出ております。これは三十年、三十一年と、企画庁におきまして一千万円の予算をもちまして、東北開発の準備調査を行なってきたのでありますが、今日におきましては、すでにこれらを準備調査するということでなくて、計画を立ててそれを実施していくという段階に入りましたので、このための諸方策を早急に樹立する必要があると同時に、東北開発審議会というものを設けまして、この計画を審議推進していくということになりますので、その関係で四百万円が新たに入っております。  それからその次の項の土地調査費は、大体前年並みでありまして、特に申し上げることはございません。  最後の四ページでございますが、一番最後に、国土総合開発事業調整費、これが五億円計上されておりますが、これは御承知のように、昨年から始まりましたものでございまして、国土総合開発法に基く特定地域、及び調査地域の地域のほかに、本年は東北地方における開発事業の調整も加えまして、合計この五億の中で、各省庁の実施いたします開発事業の進捗状況が不均衡を生じました場合に、相互に調整をいたしまして、重複や、不統一を除く、そして効率を上げるというための経費でございます。  はなはだ簡単でございますが、おもな事項だけ御説明申し上げました。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) 続いて、経済企画庁の財政投融資関係につきまして、調整部長、小出君。

小出榮一経済企画庁調整部長

○政府委員(小出榮一君) 財政投融資につきまして簡単に御説明申し上げます。  資料といたしまして、二つございまして、昭和三十二年度財政投融資資金計画というのと、昭和三十二年度財政投融資原資見込、いずれも二月四日付の大蔵省調という資料が出ております。これにつきまして要点だけ簡単に御説明申し上げたいと思います。  まず、財政投融資の資金の原資の関係でございまするが、表にありまするように、今年度の二千五百七十二億六千万円に対しまして、来年度は三千二百四十六億円と六百七十三億円の原資の増加を見ておるものでありまして、特に、その原資の中でも、御承知のように産業投資特別会計の関係、これが三百七十七億五千万円というふうに、本年度の百三十二億円に対しまして、かなり大幅に原資がふえておるのであります。この原資の中には、御承知のように今年度の予算の補正として提出されまする百五十億円、これを一般会計から産業投資特別会計に繰り入れます。そういうようなものも含めまして、三十二年度の原資は産投会計を中心にしてかなりふくらんでおるのであります。  この原資に対しまして、もう一つの表のこまかい表にありますような運用計画を立てておるのでありまして、この来年度の財政投融計画の特色といたしましては、特に重点的に考えましたのは、第一に険路の打開ということでございまして、具体的には、電力あるいは輸送力というものの増強、開発をはかりますことに重点を置きました。この関係は具体的に申しますれば、まず開発銀行であります。さらに、電源開発会社あるいは国鉄に対する投資、こういうことになるのであります。  まず、開発銀行でございますが、開銀につきましては、ここにありまするように、三十二年度におきましては六百億円の資金を運用するということになっております。今年度は三百六十億円でございますので、かなり大幅にこれも運用計画においてはふやしております。内容といたしましては、電力関係、九電力会社の電力関係につきまして二百五十億、海運関係で百八十億というふうに予定しておりまして、その他の資金を大体百二十億、さらに予備を五十億というふうに見まして鉄鋼、石炭あるいは新技術、新規産業の開発というふうな方面に重点的に投融資をする、こういうような計画になっておるのでございます。  次に、電源開発会社でございます。電源開発会社はここにありまするように四百二十八億円という資金を融通するという計画でございまして、現在継続しておりまする田子倉、奥只見あるいは秋葉、御母衣というような継続工事の早期完成をはかりますほかに、熊野川及び奈半利川の新規着工を行う、そのほかに特にここにありまするように、産投会計からその投融資の内訳といたしまして百億円の出資をいたしまして、今年度はわずか三十億円でございますので、これによって資金コストを下げるということをねらいといたしております。この出資増によりまして、資金コストは大体四分一厘余りになるという見通しでございます。こういうふうにいたしまして、開銀におきましては、特に電力にも相当の重点を置き、また、電源開発会社におきまして電源開発促進をはかるというようなことによりまして、隘路の第一でありまする電力の開発を促進するということでございます。  それから輸送力の点につきましては、後ほど申しまするように、道路公団あるいは国鉄というようなものに対する投融資が行われるのでありまして、以下この欄の順序で簡単に商工関係を中心にして申し上げますというと、輸出入銀行でありますが、輸出入銀行は従来通り船舶あるいは機械というふうなプラント輸出を重点にし、その他経済協力関係の資金にも相当の重点を置いていきたい、こういうことでございます。  石油資源開発会社、これは御承知のように昨年暮に発足したのでありますが、大体今年度と同じ程度の規模の事業を行う、ただ、民間の出資期待額が、非常に七億五千万円くらいしか期待できませんので、特に今年度は十五億出品に政府の出資をふやした、こういうことでございます。こういうふうにいたしましてあといろいろ申し上げまするように、特に本年度の特色の一つといたしましては、資金コストを引き下げるというような意味におきまして、産業投資特別会計からの出資が本年度と比べて相当来年度は大幅にふえておりますが、これは合計の欄でごらんになるとわかりますように、産投会計の方から出資が相当ふえております。これは主として資金コストの引き下げということに重点を置いたわけでございます。  重点の第三といたしまして、中小企業関係の中小企業金融の充実ということを考えたのでありまして、その関係は、まん中辺にあります国民金融公庫、中小企業金融公庫、それから商工中金、さらに不動産銀行もこれにあわせて考えることができるわけです。国民金融公庫につきましては、特に普通貸付あるいは恩給担保貸付というようなものの増大を考えて、今年度の五百二十五億円に対して、来年度は六百八十五億円という運用計画をいたしております。中小企業金融公庫につきましても、今年度の三百億に対して、四百十五億というような増額になっております。それから商工組合中央金庫、これにつきまして、特に産投会計から十五億の出資をいたしまして、これはやはり資金コストの引き下げ、貸し出しの金利の引き下げということを目標にしておるのであります。これによりまして現在の約一割五厘くらいの金利が九分九厘程度に下げられる、こういう見込みでございます。  それから朝鮮銀行、これは御承知のように閉鎖機関であります朝鮮銀行の残余財産、これを引き継ぎまして、中小企業向けの長期資金の供給をねらいとして考えたものでありまして、特に不動産担保金融に重点を置いて、予算が通りますれば、四月一日発足を目標に考えております。産投会計におきまして七億五千万円の優先株式引き受けというものを財改投融資としては組んであるわけでございます。こういうふうに中小企業金融の促進ということが第三の重点であります。  さらに、社会保障関係施設の充実に関連いたしまして、住宅建設を促進するという関係のものがやはりその次の重点でございまして、住宅金融公庫および住宅公団の関係がその次に出ております。住宅金融公庫の関係におきましては、本年度に比べまして相当貸付計画の増大を見込みまして、さらに不燃建築物、あるいは高層化建築物というようなアイデアを導入いたしまして、大幅な増額をいたしました。住宅公団につきましても、御承知のように生命保険会社から約百億円の資金の導入をはかりまして、特に建設戸数を増加し、さらに宅地の造成にも相当の力を入れたいということで計画を立案いたしました。  なお、隘路の一つといたしまして、道路関係につきましては、道路公団の関係がございます。これにつきましてもやはり特に名古屋―神戸間の高速度自動車道路関係ということを目標にしまして、これに百七億円ほどの資金を投入する、こういう考え方でございます。なお、社会保障関係につきましてはこのほか勤労者厚生の関係等がございます。  こういうふうにいたしまして、各種の五点を置きまして財政投融資計画を立てておるのでありますが、このほかにさらに新しい問題といたしまして、まん中辺に公営企業金融公庫、仮称ですがございます。それから北海道東北開発公庫、これも仮称でございます。それから東北開発会社、仮称、というのがございます。これはある意味では新しく頭を出した問題でございます。東北の開発につきましては、従来から特に北海道に次ぎまして東北の開発にも相当重点を置かなければならないということにかんがみまして、今回新たに北海道開発公庫と一緒にいたしまして、東北の開発もあわせて行うということになったのでございます。その組織なり形態につきましては、目下検討中でありますが、いずれにしましても、財政投融資計画といたしましては、北海道、東北合せましてここに運用計画を掲げておるのであります。  それから東北開発会社というのは、これは現在の東北興業株式会社を改組して、東北開発を行うという意味でございます。  なお公営企業金融公庫の関係でございますが、これも仮称でございますが、これは地方の公営企業債、これの低利消化を促進するために、地方の公営企業の公募位の引き受け応募、あるいは貸付を行うという趣旨のものでございまして、さらに政府保証の債券の発行もできると、こういうふうな建前のものでございまして、来年度におきましては、大体全部の公営企業債公募が約百九十億円ぐらいでございますが、その中で特に引き受け消化困難と思われまする七千四億円、そのぐらいのものを応募する、こういう予定になっております。  なお、生産性本部の関係等につきましては、今年度は、御承知のように余剰農産物の資金を受け入れたのでありますが、来年度は、特に財政投融資計画の上からは落してございます。  それから国有鉄道の関係でございますが、これは御承知のように、全体といたしまして、建設規模千六十九億円の建設計画のもとに、収入増、運賃の引き上げ等合せまして全体としての建設を推進するという意味において、財政投融資におきましても相当増額を見込まれておる、こういう関係でございます。  大へん時間がございませんので簡単に申し上げましたけれども、財政投融資の重点の置き方その他要点だけ御説明して、簡単でございますが……。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) ちょっと委員長からお願いしますけれども、この資金の合計額は、最後の欄でわかっておりますけれども、ただいまおっしゃったように、その資金の使途というものが大体わかっているわけですね。どういう目的でこういう資金をこしらえたか、その目的あるいは使途というもの、それほど明細でなくてよろしいですから、ちょっと何か刷ったものをお配り願いたいと思います。今御説明のあった程度でよろしゅうございますから。

小出榮一経済企画庁調整部長

○政府委員(小出榮一君) 承知いたしました。

藤田進日本社会党

○藤田進君 その中に開銀の関係も個所別に入れてもらいたいと思います。これは従来から出してもらっておりましたから、今回初めてではないわけで……。

小出榮一経済企画庁調整部長

○政府委員(小出榮一君) 個所別というのは業種別の内訳……。

藤田進日本社会党

○藤田進君 業種別の内訳、たとえば造船なら造船……。

小出榮一経済企画庁調整部長

○政府鵜島(小出榮一君) 承知しました。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) 次に、経済企画庁の提出予定法案の説明、開発部長から……

植田俊雄経済企画庁開発部長

○政府委員(植田俊雄君) 開発部長でありますが、企画庁から提出を予定いたしております法案につきまして、開発関係でございますので、私から御説明申し上げます。  第一に、国土調査法でございます。これは御承知の通り、国土の保全と開発の基礎資料といたしまして、土地と水及び地形等につきまして、調査いたしておるわけでございますが、その中で特に最近重点を置いておりますものは、地籍調査でございます。これは一筆ごとに、地籍、地目等を、また、権利関係等を調べまして、土地台帳の基本として参っておったものでございますが、昭和二十七年から始めまして最近まで仕手を進めて参りましたが、補助率の関係で、従来は三分の一であり、三十一年度は二分の一に引き上げましたが、どうも地方の負担関係で仕事もうまく参りませんので、補助率を法文で三分の二ということに明記いたしたいと考えておる点が第一点でございます。そういたしまして、この地籍調査の仕事は国と地方と、従来は明確でございませんでしたが、今回はこれを国と地方との共同の仕事であるということを明確化いたしまして、そして従来は地籍調査をいたします町村は、希望がございますれば、国から補助しておった雄前でございましたのを、今回は全国的な計画を作りまして、その計画に従って町村が計画的に実施するということに改めたいと存じております。  なお、地籍調査で調査いたしました詳細な資料は、従来は土地台帳の修正にしか使われなかったのでございますが、今回の改正によりまして、土地発語簿の修正にも使えるようにいたしたい、かように考えておるのでございます。  第二といたしましては、東北開発促進法についてただいま研究中でございまして、この内容がまとまりますれば、政府から提出することになることもあろうかと思っておる次第でございます。  次に先ほども説明のございました北海道東北開発公庫の関係でございます。これは北海道開発公庫の修正ということに相なるわけでございまして、いずれは政府提案になる予定でございますが、この提案を企画庁からいたしますか、北海道開発庁からいたしますかということにつきまして、まだ政府部内で完全に意見の一致を見ておりませんのですが、修正内容が東北関係であるから、企画庁から出すということになりますれば、経済企画庁から提案申し上げることになるかと思います。以上でございます。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) 速記を始めて下さい。

藤田進日本社会党

○藤田進君 大臣がおられないので、また別の機会にただいまの説明等について、お伺いいたしますが、とりあえず当商工委員会としては、エネルギー並びに電源開発について、その調査を進めることになっておりますから、これに伴って、時間的に円滑に進めるためにも、事前に資料の提出をしていただければ、質疑をしなくてもわかるものも相当あろうと思うんです。それで唐突に申し上げても非常に困難かと思いますから、次回行われるエネルギー関係の調査に間に合うように、電源開発についても今五カ年計画の一部を改訂したいが検討中だと言うし、三十二年度の開発は一体幾らを予定しているかについては、目下検討中と企画庁長官は言う。しかし、過般の通商産業大臣の御説明によると、三十二年度に二百万キロにしたと、もう決定版をここに出されてきておる。一方企画庁においては検討中、通産省においては二百万キロというので、われわれの委員会としては、――その検討がちょうど二百万キロになれば一致するでしょうが、その辺が実はどうもうなづけない点もありますが、いずれにしても今申し上げた時期までに、二百万キロ三十二年度に開発するとすれば――企画庁が数字が違えば別ですが、具体的にどういうところの開発を、三十二年度、二百万キロは予定しているのか、その完成年次と需給のバランスがどういうふうになるかということを、一つ企画庁からお出しをいただきたいと思います。  なお、今申し上げたように、今具体的に一々指摘しませんが、審議の参考になるそれぞれの資料を極力一つ、要求するまでもなく、お出しいただきたいと思います。

松澤兼人日本社会党

○委員長(松澤兼人君) では暫時休憩いたします。    午後零時三十分休憩    〔休憩後開会に至らなかった〕

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