建設委員会 第14号
- 発言数
- 159 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1957/03/16
会議録
○委員長(中山福藏君) ただいまより委員会を開会いたします。 先ほどの委員長及び理事打合会の結果を御報告申し上げます。本日の委員長及び理事打合会におきまして決定いたしました三つの項目を御報告申し上げます。第一、国土開発縦貫自動車道建設法案の取扱いにつきましては、自民党の方々において、もう少し党においてこの法律案を練ってみたいという申し出でございまするから、この際これを見送ることにいたしました。第二の件は、本日住宅金融公庫法の一部を改正する法律案、特定多目的ダム法案の両案の提案理由の御説明を聴取すること。第三には、昭和三十二年度建設省関係予算については、残余の各局等の所管分を質疑すること。この三つであります。 この際、住宅金融公庫法の一部を改正する法律案、特定多目的ダム法案、以上両案を一括して議題とし、政府から提案理由の説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。 それでは、建設大臣より御説明をお願いいたします。
○国務大臣(南條徳男君) ただいま議題となりました住宅金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 住宅金融公庫は、御承知の通り国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設に必要な資金で、一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通することを目的として、昭和二十五年六月に設立されたのでありますが、以来六年余にわたり約四十一万戸の住宅の建設資金を融通し、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与して参ったのであります。 ところで、風水害、火災等の災害によって被害を受けた住宅を復興するための資金の融通につきましては、償還方法について若干の特例がある以外には特別の規定がないため、災害により損傷した住宅を補修するため必要な資金につきましては、融通の道がなく、また、災害復興のため公庫融資によって建設される住宅の貸付手続等において不備な点もあり、罹災地における被災住宅の復興に対する措置としては十分ではないのであります。そこで、災害が発生した場合、公庫の業務として、小規模な住宅の復興と損傷した住宅の補修に要する資金について、このたび、新たに融通の道を開くこととするとともに、災害発生の場合、災害復興住宅の建設または補修を罹災地の実情に即してできるだけ適切かつ迅速に行うため、災害復興住宅の貸付及び回収に関する業務の一部を地方公共団体にも委託することができることといたしました。なお、これらの災害復興住宅の貸付金につきましては、その金額の限度は政令で定めることとし、その利率は年五分五厘、償還期間は、建設資金については据置期間を含め十五年以内、補修資金については据置期間を含め八年以内といたしました。 次に、わが国における都市は、その大部分が低層の木造建築物によって占められ、かつ、年々郊外へ平面的な発展をいたしている状況であります。かくしてわが国の各都市における土地の利用状況は、欧米諸都市に比べて、その利用度が低く、都市構成上もきわめて不合理な形態となっており、さらに火災その他の災害の防止という観点からしましても憂慮される状態にあるのであります。従いまして、都市における建築物の高層化及び不燃化を強力に促進する必要があるのであります。 以上申し上げました観点から、この際、都市における住宅難の緩和に寄与し、あわせて土地の合理的利用、災害の防止に資する中層または高層の耐火性の建築物を建設するに必要な資金の融通措置を新たに講じ、その建設の促進をはかることとした次第であります。これらの中高層耐火建築物の建設に対する融資につきましては、従来の多層家屋に関する融資の制度を改め、原則として相当の住宅部分を有し、かつ、耐火構造または簡易耐火構造の建築物で、地上階数三以上を有するものを建設する者に対し、必要な建設資金を貸し付けようとするものであります。これによる貸付金の金額の限度は、中高層耐火建築物の住宅部分については、その建設費の七割五分、住宅部分以外の部分については、住宅部分の床面積とひとしい床面積の部分の建設費の七割五分に相当する金額とし、貸付金の利率は年六分五厘、償還期間は十年以内といたしております。なお、以上申し上げました条件により、中高層耐火建築物について貸付を受けた者が、住宅部分について賃貸または譲渡いたします際には、その住宅の家賃、譲渡価格等の条件につきまして、主務省令で定める基準に従って行うようにいたしております。 次に、公庫の貸付金にかかる住宅の建設を容易にするため公庫が必要があると認める場合には、宅地造成事業に必要な資金の貸付を行なっているのでありますが、最近における宅地取得難の現状及び宅地造成事業の実施状況等にかんがみ、今後の宅地造成事業については、貸付金にかかる住宅のための宅地造成にあわせて、これに支障のない範囲内でそれ以外の住宅のための宅地を造成する事業についても、これに必要な資金を貸し付けることといたしました。また、現在、公庫は、一戸当りの床面積が百平方メートルをこえる住宅については、資金の貸付をすることができないのでありますが、増築貸付の場合、この制限によることは既存の建物との関係上実情に沿わない場合もありますので、増築資金を貸し付ける場合に限り、貸付の対象となる住宅の床面積の限度を百二十平方メートルまで引き上げることといたしました。 次に、現在公庫の国庫納付金は、政府の一般会計の歳入とすることとなっておりますが、昭和三十二年度から公庫に対し産業投資特別会計より出資することとなっておりますので、国庫納付金の帰属する会計について、所要の改正をいたしました。 次に、最近における公庫の業務内容が複雑化し、かつ、増大して参りましたので、公庫の役員中理事一人を減じ副総裁一人を置くことといたしました。以上の改正に伴い従来の住宅金融公庫法について、必要な条項を整理するとともに、関係法律について所要の改正を行うことといたしました。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
○委員長(中山福藏君) 続いて特定多目的ダム法案の御説明を願って、この質疑はこの次に譲りたいという方針でおりますから、どうか一つ。
○国務大臣(南條徳男君) ただいま議題となりました特定多目的ダム法案の提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 天然資源の乏しいわが国において、河川の流水は最も豊富で、かつ、低廉な資源でございまして、これが開発は産業を振興し、国民経済の発展をはかるため最も緊要なことと存ずるのであります。一方河川の流水は時に洪水となり国民生活に脅威を与えるものでありますので、これを人工的に制御し、洪水による被害を軽減し、または除却することによって国土の保全をはかる必要があるのであります。これらを多目的ダムの建設によって統一調和し、もって国民生活の安定と国民経済の発展をはかることは河川行政上の重要課題であります。 政府においては昭和二十五年以来河川総合開発事業として特に多目的ダムの建設を推進してきたのでありますが、近時多目的ダムに関し、事業の促進、その一元的建設及び管理が強く要望されるに至りましたので、政府におきましては、特に昭和三十二年度の予算において特定多目的ダム建設工事特別会計を設けて、多目的ダム建設専業の促進をはかるとともに、その建設及び管理の一元化等に関して法制を整備し、多目的ダムの効果をすみやかに、かつ、十分に発揮させるためこの法律案を提出した次第であります。以上がこの法律案の提案理由でありますが、次に法案の要旨について御説明申し上げます。 第一に、建設大臣が単独で多目的ダムを建設することとしたことであります。従来建設大臣が建設しておりました多目的ダムは、電気事業者または水道事業者等との共同設置にかかわるものであり、工事は建設大臣が事業者より委託を受けて施行していたのでありまして、会計経理上も不便が多かったのであります。従ってこの際、建設大臣が単独で建設することといたし、特別会計の設置と相待って責任の一元化と事業実施の合理化をはかることといたしたいのであります。 第二に、多目的ダム建設に関する基本計画を樹立することとしたことであります。多目的ダムは、単に洪水調節及び公共利水のみならず、直接電気事業または水道事業等の用に供せられるものでありますので、個々のダムを建設する際、あらかじめそれら他種事業の計画との調整をはかって、基本計画を定めることとし、基本計画樹立について所要の規定を設けました。なお、これに関しては関係行政機関に協議する措置をとることによって、多目的ダムの建設及び電気事業または水道事業等の実施の円滑化をはかることといたしております。 第三に、ダム使用権を創設したことであります。前に述べましたように、多目的ダムは建設大臣が単独で建設することとなったのでありますが、電気事業者または水道事業者等は多目的ダムの建設に要する費用につき、相当な負担金を納付することとなりますので、その投資に相応する権利を保護する必要があり、このため物権としてのダム使用権をそれらの事業者に設定しようとしたものであります。なお、ダム使用権は物権とすることによりまして、一般承継、譲渡、抵当権等の目的となるのでありますが、特に抵当権の目的となりますことは、事業者にとって利するところが少くないものと考えます。 第四に、多目的ダムの管理は、二以上の都府県の区域にわたる河川に存するもの及び政令で定めるものについては建設大臣が、その他の河川に存するものについては都道府県知事が行うこととし、多目的ダムの操作については関係行政機関の長に協議するとともに、ダム使用権の設定予定者またはダム使用権者の意思を聞いて、操作規則を定めることといたしたことであります。これにより洪水調節、公共利水の公共的見地と電気事業または水道事業等との調整が保たれ、多目的ダムの効用が十分に発揮されると信ずるのであります。 第五に、多目的ダムにより貯留される流水を電気事業または水道事業等に供する場合の水利権の処分を建設大臣が行うこととしたことであります。多目的ダムは建設大臣が直轄で工事を施行し、かつ、ダム使用権を設定するものでありますので、これに即応してこれらの水利権の処分を建設大臣か行うのが適当と存ずるものであります。 なお、これに伴いまして、一般の水利権処分につきましても、本法案の付則におきまして、河川法の一部を改正し、建設大臣または都道府県知事が水利権に関する処分をする場合に関係行政機関の長に協議することとし、河川行政の円滑な運用を期することといたしました。 以上が特定多目的ダム法案の提案の理由及びその要旨でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります —————————————
○委員長(中山福藏君) 本案の質疑は後日に譲ることとし、この場合昭和三十二年度建設省関係予算に関する件を議題に供します。 本日は先日の土木研究所所管の分の残り、住宅局、営繕局及び建築研究所所管の分について順次御質疑をお願いいたします。
○北勝太郎君 それに先だちまして、過日の大臣の御答弁で、ふに落ちぬ点がありますので、ちょっと確かめておきたいと思うのであります。道路整備の財源として農林漁業用の石油税の増徴は困るということを申し上げましたところ、大臣は農業用の石油の使用量は至って少いもので、さほどの影響かないというお答えでありましたが、もしこれが農家のこうむる影響が少いという意味でありますれば、大へんな相違でありますので、ここで具体的な実例をあげまして説明しますと、農業用の石油は五町歩当り一キロリットルぐらいを使うものでおりますから、かりに北海道で一般に行われておりまする二十町歩あたりの農業の例を取りますれば、税金だけで年間約八万円ぐらいの税金を課せられることになりますので、貧弱な北海道の農家につきましては、ついに機械を使うことができない。そのために農業が成立できないという大問題を起すのでありますので、特にただしておきたいのでありますけれども、この点についてどういう御意見でありますか、お伺いいたします。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの農業用のガソリン税の問題でございますが、北海道のような大規模な農業経営につきましては、御説の通り相当農家の負担になりますことは私どもも存じております。軽油等につきましては無税でございますけれども、このガソリン税につきましての徴税方法、その他軽減方につきましては、十分この際考えなければならぬ問題と思うのであります。十分研究いたしたいと思っております。
○北勝太郎君 次に今御説明のように軽油の方はすでに非課税になっておるのでありますが、そこで私どもただしたいことは、この非課税の法律に基くところの政令によりますと、農業用とは主として米麦、雑穀、バレイショ、カンショ、に限っておるのでありまして、酪農経営上一番大切な牧草及びビートなどの他の作物は含まれていないのであります。この政令は全く今日の時勢に合わないものと思わなければならぬと思いますが、大臣の御所見を承わっておきたいと思います。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御質問の、農作物についていろいろ種別によって異なっておりまする課税標準につきましては、主としてこれは農林関係なんでございまして、よく私の方と農林省と折衝いたしますが、特にまた委員の方からも農林当局に御要望を願いたいと思います。政府としてはできるだけ十分御協力したいと思っております。
○北勝太郎君 この米麦、雑穀等に限っておるということは、今日の時勢には全く合わないと思うのでありますが、そこで牧草等も酪農経営上一番大切なことでありますから、そこで石油を平等に非課税にする必要を痛感するのでありますが、この際牧草等をこれに加えることについて御努力願いたいと思うのでありますが、御意見を承わりたい。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまも御答弁いたしましたように、主として農林省関係のことでありますので、政府におきましては農林当局に十分折衝いたしまして、処置をいたしたいと思います。
○田中一君 本年度の官庁営繕事業は、昨年官庁営繕法の改正によりまして、相当大幅に事業量が伸びておる、本年度の予算を見ましても、そのように見受けられるのでありますけれども、昨年は官庁営繕法の改正によるところの連絡等は不円滑であったんではないかと思いますが、三十二年度の初頭からこれによるところの各省間の打ち合せ、連絡等も万全を期しているものと考えられますが、そこで建設省はわれわれが議員提案で昨年提案いたしましたところの官庁営繕法の改正された分につきまして、どのような決意でこれに対処していこうというお考えを持っておられるか。御承知のようにこの内容というものは、相当終戦後各省庁間に分割されているところの営繕事業を、官庁営繕方の精神にのっとって、特別なもの以外のものは全部建設省の営繕局において所管をするというように改正されたものでございます。しかしながら三十二年度の予算を見ましても、まだ各省は給与の財源というものは、給与の予算というものは持っている。そうして建設省は一名のこれに要するところの定員増も見ていない。この現実から見て、どういう方法で改正された法律の趣旨にのっとったところの施行をするつもりであるかを、まず第一に伺いたい。
○国務大臣(南條徳男君) お尋ねの点につきましては、建設省は一般の定員法の定員の増加という問題もありまして、準職員の定員化という問題もしばしば閣議等でも問題となり、また次官会議等でも問題になりましたが、この定員法を一般に改正したいという意向から、ただいまその問題が解決つかない点は遺憾でございますけれども、この営繕法の改正に伴いまして、いろいろ各省庁との関連もあるしいたしますので、一応併任の形におきましてこれを補っていく、そして逐次総合的に営繕所管において運用したいという方向でやっておるのでありまして、逐次この問題が解決いたしますれば、この営繕法の改正の趣旨に従って統一化するようにしたいと思っております。
○田中一君 営繕局長に伺いますが、今大臣が答弁されたような趣旨で、現在各省庁間でそれぞれどういう折衝を続けているかその点を詳細に御報告願いたい。
○政府委員(小島新吾君) ただいまの併任の点でございますが、これはこちらで法の改正によって実施すべき仕事の量その他の問題、その他各省庁との折衝によって決定いたさなくちゃなりませんことがございまして、各省庁との意見の調整をちょうどただいまやっている次第でございます。
○田中一君 第九条の二を見ますと、いろいろ衆議院、参議院はこれを除外するとかなんとかいう除外事項がありますが、そのうち二項に、前項の規定にかかわらず所管大臣同志で協議をしてその事業分担の分野をきめるということになっておりますが、その大体の大づかみの程度は、現在でも定員法というものはそのまま変更されないでおるということになりますと、改正されないということになりますと、全部同じように各省の営繕に分割されて、従来と同じような形で三十二年度の予算を遂行していくということも可能なんであります。従ってわれわれはこれは行政府のその権限というものの幅を見た立法精神であって、だからといって従来通りのままの形でもって個々別々な営繕事業を行うことはよくないという点からの改正案であるので、その点はどの程度の比重で考えておるか。たとえば本年度は直接営繕局が従来通り所管しているもの、それから各省に予算が分れておるもののうち、どういうものを新しく営繕局としては仕事をしていくかという点について御説明願いたいと思います。本年度の従って直接建設省に計上された予算並びに他の省庁に計上された予算のうち、どのくらいをこちらでもってやるか。
○政府委員(小島新吾君) ただいまの御質問でございますが、一応法の趣旨から、当然営繕統一として新たに建設省で実施すべきという見込みは約二十三億くらいが増加になる見込みでございます。各省庁から……。
○田中一君 そうしますと、直接建設省に計上されている予算はどのくらいになります。
○政府委員(小島新吾君) 約二十二億でございます。
○田中一君 この二十三億の各省に計上された予算のうち、この仕事を遂行するための職員というものは、この分だけは全部併任でやるということが確約できますか。
○政府委員(小島新吾君) 増加分の二十三億を消化する方法でございますが、ある程度営繕統一によって有効な利点の一つでございます職員の効率的使用、その他各省からの併任、こういうことで仕事をやりたいと思っております。
○田中一君 昨年から比べまして、建設省に計上されている予算はどのくらいの増加になっておりますか。
○政府委員(小島新吾君) 約九億増加になっております、所管予算といたしまして。
○田中一君 今営繕局長から伺ったところによりますと、相当大幅な工事の増加が見込まれておるわけでありますが、公務員制度の改正等が現在内閣の公務員制度調査室において立案されつつあるというふうに聞いております。ことに官房長は建設省の労働組合に対して、一応立案中の案文は聞いているというようなことを言明しているように聞いておりますけれども、建設大臣はそれはどのように立案されているかという内容について御承知でございますか。
○国務大臣(南條徳男君) 詳細はまだ私の手元には参っておりませんが、閣議といたしましては一応取り上げて、次官会議の方でこれを検討してもらうように、一、二度次官会議も開いてもらっているようなわけでありまして、いずれは詳細がわかると思います。
○田中一君 これだけ伸びているところの事業量にかかわらず、本年度は先ほど申し上げるように定員がちっともふえていないということになりますと、どういう形でこの仕事を完成していこうか、完遂していこうかという考えを持っておられるのか、伺いたいと思います。
○政府委員(小島新吾君) 極力能率的な仕事の方法をやって消化したいと思っております。
○田中一君 そうしますと、今までは非能率的な仕事をやっておったと聞えるわけですけれども、私は結局労働強化になるのではないかという心配を持つわけなのです。あるいはこのうち民間の建築事務所等に委託設計をさせるのだ、あるいは監督をさせるのだということなのか。今言うようなどうも能率的にやるということだけでは納得できないわけなんです。
○政府委員(小島新吾君) いわゆる能率化という意味は、人の作業の効率化もございますが、営繕統一の一つの利点でございますところの設計その他の基準化を進め、それから場合によっては、ある程度の設計を外注することもやむを得ないかと思いますが、いわゆる設計、監督の方法においても基準規格化を強力にいたしまして、効率的な運用をはかるというような方法でいきたい、それを私は能率的という意味で申し上げたわけであります。
○田中一君 本年度は定員増は見られないけれども、結局事業量が伸びておりますならば、これは建設大臣は当然定員の増員は実施しなければならぬと思うのです。そこで各省から二十三億新たに本年度は事業が建設省に移しかえになりますが、この分に対する受け入れ態勢というもの、本年度は併任でいくわけですが、それが近い将来にはむろん専任ということになると思います。定員法の改正をいたしまして。その場合の受け入れ態勢、給与とか、職階上の問題とかいうものは、どのような考え方で受け入れ態勢を準備しているか、向うで係長をしている者がこっちで係長じゃなくなるということもあり得る、そういう点についての給与、待遇等は法律によって強制されるところの配置転換ということになるわけですから、その点についての心がまえはどういう準備をしておりますか、これは建設大臣に伺いたいと思うのです。——じゃその問題はあとに伺いますから、官房長からお聞きになって、大臣が御答弁願います。 大体何人くらい併任という形でもって仕事をさせるつもりか、各省に分れておりますものは。むろん折衝中かもしれませんけれども、大体せんだって資料をお出し願っておるような形でもって、建設省の考えておるところの事業量というものははっきりしておりますが、これについての人間の配置転換と申しますか、併任と申しますか、それはどういう程度のものを各省どれくらい持つかということを御説明願いたいと思います。
○政府委員(小島新吾君) ただいま考えておりますのは、各省間との細部はまだわかりませんが、六、七十名程度でいいんじゃないかという推定でございます。
○田中一君 今官房長がみえましたから、さっきの答弁を……。
○政府委員(柴田達夫君) 営繕の事業が官庁施設の建設に関する法律に基きまして、将来建設省がだんだん正しい数字で指示するのがふえて参るという場合の職員の配置転換についてのお尋ねであったように拝聴いたします。三十二年度予算におきましては、建設省に移りますために変化をいたしますものにつきましては、必要に応じて併任の措置をとるように目下関係の部局と営繕局において折衝いたしております。三十二年度といたしましては、そういう措置によることにいたしておりますが、なおお尋ねは将来にわたってその程度ではなくて、つまり併任ではなくて、配置転換をする場合に用意があるかというお尋ねであったように拝聴いたします。将来におきまして、大規模に建設省に他省の事業が移るという場合には、当然職員の配置転換のことも考えなければなりませんので、実は三十二年度予算におきましても、そういう種類のもので配置転換を要するものにつきましては、新規要求をいたしたのでございますけれども、先ほどお話し申し上げましたように、本年は併任でやるという措置を講ずる結果となりました。将来この配置転換の必要に応じまして、建設省としては新規要求をする。つまり全体としては、配置転換をするという措置を予算定員上当然講じて参る事態が参るかと思います。
○田中一君 昨年この官庁営繕法の改正によって、最高裁判所では大蔵省が予算を流さない、認めないために仕事ができずに、たしか二カ月程度と記憶しておりますが、何も仕事をしないでおったということがあるのです。これは御承知と思います。こういうような形を聞いてみますと、最高裁判所との間に何らの了解もなかった突如として法律案の改正によって、従来最高裁判所が持っておった仕事が建設省に移るようになったということでもめておったのは御承知の通りだろうと思うのです。本年度はそのようなことはございませんか、初めからこの事業の執行に当っては、予算が通過した暁にははっきりと了解づくで分担分野をきめるという方向に間違いございませんか。
○政府委員(小島新吾君) 昨年法律改正当時は最高裁との間に関しましては、いろいろ相当論議がございましたけれども、一応法律が通りまして、その仕事の問題でございますが、いろいろ当時の事情といたしましては、すでに設計とかを継続にやっていたものもございますし、その間三十一年度といたしましては、一部の仕事は併任でこちらに流すことになりました。三十二年度におきましては、初めから法律の趣旨を通したいと今交渉をしております。去年のようなことはなくスムーズに調整していきたいと存じております。
○田中一君 本年度はどのくらいの鋼材を必要とする計画でございますか。
○政府委員(小島新吾君) 工事量を九十六億と推定いたしますと、約鋼材といたしましては二万五千トンを必要とすると存じます。
○田中一君 これに対する手当は、先般官房長は万全を期しておるということを言っておりますけれども、どういう形で万全を期しようとするのか。
○政府委員(小島新吾君) 御承知のように、官庁の建物の単価はなかなか窮屈でございますので、できるだけこの鋼材に対しましては、建値価格のあっせんを申し出る次第でございます。
○田中一君 先般住宅局長並びに道路局長に伺いますと、鋼材はあっせん機関を経て住宅分に対するものは調達するのだというお話がありますが、営繕関係の二万五千トンの鋼材というものは、単にメーカーとの話し合いによって建値購入をしたいということだけでは、同じ行政を所管する建設大臣としては、営繕関係の鋼材も、住宅局長が先般答弁したような鋼材入手のあっせんをする機関をもっていいと思うのですが、どういうわけでそういうばらばらな鋼材購入の方法をとっているのですか。
○政府委員(小島新吾君) もちろん建設省として、通産省その他に必要量の提示並びにそのあっせん方、その他は建設省の所要鋼材の中の一部として統一して取り上げられております。
○田中一君 本年度の予算を見ましても、まだ二〇%近い木造建築が残されておるように見受けられますけれども、北海道等においては少くとも国の資金を出す面の建築物は、全部不燃化するのだということの方針も単独立法化されておるわけなんです。ところが今日まだ十数パーセント、二〇%近い木造建築を官庁営繕として建てるというようなことは、まことに国民にのみ多額の負担を強要するという形になるわけなんです。そこでまず範を示さなければならぬと思うのです。そういう意味で残されておりますところの十何パーセントの木造というものは、どういう種類のものでどこに建てられるものか、同時にまたそれを伺ったのちに、建設大臣としては将来の官庁営繕のあり方、構造面のあり方というものはどういう方向にもっていこうかということを総括的に御答弁願いたいと思うのです。
○政府委員(小島新吾君) 官庁建物の不燃化の問題だと存じますが、三十一年度の予算上から見ました不燃化率が八四%になっておりまして、三十二年度は八四・五%、非常に伸びは少いのでございますが、残った一六%程度のものは、ごく規模の小さい地方小都市における建物でございます。たとえば労働基準監督署とか、法務支所とか、ごく規模が小さく、また防火地区以外の所に建つようなものでございまして、官公庁施設の建設等に関する法律によりましても、百平米以下のものは木造でよろしいというような規定でございます。ほとんど不燃化率から申しますと、八五%というのは、すでに不燃化としては相当程度にいっているので、あと残った小さい官署は、ごく小都市の、回りの開けた所に建つような小さい建物であります。
○田中一君 今ブロック建築、れんが作り等も可能なんです。少くとも木造建築ではもう耐用年数も短かいし、国費の乱費にほかならないのです。従って建設大臣は、官庁営繕のあり方は、将来不燃化の問題についてはどういう方針で進むのかということを伺っているのであって、今、局長からは現状を伺ったのであります。たとえば周囲にあき地が幾らあろうとも、ブロック建築その他の方が、耐用年数からいきましても、また火災から守るという意味からいきましても、その方が一番いいわけなんです。この将来の方針というものをどう考えるかということを建設大臣に伺いたい。
○国務大臣(南條徳男君) ごもっともなことでございまして、政府としては、今年度の予算等にも現われておりますように、住宅公団等においても、不燃化構造建築という方向で、建築の立体化というようなことを考えておるようなわけでありまして、官庁の営造物につきましても、もちろんこの方向で、大蔵省等におきましても、今年は特に国有財産の整理をいたしまして、そうして宅地造成に努力して、この官庁営造物の合理化、立体化をはかりまして、そうしてこれを全部不燃化するという方向にいっておる次第でありますから、今後の政府の施策といたしましては、もちろん官庁営繕につきましては、不燃化の方向にいくということについては申し上げておいていいと思います。
○田中一君 中央官庁の出先官署は地方にもたくさんございます。今度二つですが、合同庁舎の案が出ておりますが、将来も地方におきますところの合同庁舎の建設、いわゆる各省出先機関の合同庁舎という点については、態度は変らず推進するというような考えでありますか。
○国務大臣(南條徳男君) さようでございます。
○石井桂君 関連して……。営繕関係のことなんですが、先ほど田中委員からお伺いして、本年度の二十三億の営繕局の予算がふえた分については、併任をするという方法だというお話を承わりましたが、大体そのいま併任される人数で今回の増加の事業がまかなえる定員でございますか。能力はどうですか。
○政府委員(小島新吾君) できるだけまかなうように併員の数をきめていきたいと思います。
○石井桂君 できるだけやりたいというのだから、きっと幾らか足りないのですね。どのくらい足りないのですか。
○政府委員(小島新吾君) なかなか官庁営繕に必要な営繕職員の定員の算定というのは、その仕事の規模によっていろいろ違うものでございまして、一がいに一人当り何百万というふうな何が出ませんので、非常にその点むずかしいのでございまして、現在さらにその仕事の区分その他をはっきりいたしまして、それに見合う併任の定数をきめたい。先ほど申し上げましたのが約七十名くらいでございまして、大体現在二十三億はそれでいくんじゃないかというつもりでおります。
○石井桂君 私の心配するのは、まあ仕事が立て込んで参りまして、能力が足りないときには外注するという方法で、設計事務所にいろいろな設計を頼むという方法はあるんですが、実際困るのは現場監督だと思うんです。どこの官庁でも地方庁でも、現場監督の手が足りなくて三つも四つも兼務している状況が現状なんです。従ってそういう所では、設計図はうまくできても、現場監督が常駐しませんから、やはり工事が粗漏になりまして、破壊されたり、あるいはいろいろな災害が起きる元なんです。そこで、その事情は十分営繕局長は御存じですが、大臣の方に行き渡っておるかどうかということは疑問なんです。それはなぜかというと、私は長いこと営繕事務をやってきた。定員をふやすことはなかなか容易じゃない。これは私は技術だから、事務官僚の悪口を言うわけじゃないけれども、実際これはわからない。減るときもあるだろうというので、ふやすときにはちっともふやさないということで、ほとほと私も困った事情がある。一番困ったのは、現場に監督が始終ついているほどの定員がないということが一番困るのであります。それで関係の各官庁の工事が途中で壊れたり、人に災害を起してみたりすることが起り得るんです。最近の新聞でも、都営住宅も、何か窓のふちが落ちて赤ん坊が死んだ事故があります。おそらく私は現場監督が常駐していたかどうかわからない。それは営繕局の仕事ではないけれども、そういう傾向が一般の営繕の傾向だと思うんですよ。そういう御心配はお宅の陣容にはありませんか。十分現場監督がつき得る能力があるかどうか、それを心配しておるのであります。
○政府委員(小島新吾君) 現在まで工事現場に対しましては、営繕局の方針としては、どんな小さい、工事にも必ず専任が一人はつくという方法でやっております。また長年の経験から、監督の監督する方法につきましていろいろ研究いたしまして、重点的な監督、あるいは監督要領、そういうようなものを作りまして、万全の監督ができるようにやっております。
○石井桂君 そうしますと、先ほど御説明の七十名程度の併任で、どの現場にも監督がつくだけの陣容になるわけですか。
○政府委員(小島新吾君) 大、中、小がございますが、必ず監督には、粗漏のないような算定でございます。
○石井桂君 大、中、小といいますと、これははなはだ抽象的なんですけれども、今お話の百坪くらいなのは小なんですか。そういう所は監督はかけ持ちなんですか。
○政府委員(小島新吾君) 一人は必ず専任でございまして、その他付帯設備あたりはかけ持ちでやる場合もございます。
○石井桂君 わりました。
○西田信一君 先ほど田中委員から、官庁営繕については不燃化すべきであるという御意見がございました。大臣からも御答弁ございましたが、営繕局でこういうことをお調べなすったことかあるかどうか、それは現在すでにもう木造建築そのものが、ぜいたく建築だと、こういうように私は考えております。ということは最初の建築費は若干安いけれども、これは耐久年限、あるいは火災の問題、あるいは修繕費の問題、あるいはまあ役所じゃかけておらないかしらないけれども、火災保険料の問題とか、そういうものを比較して参りますと、つまり後価額を計算に入れて比較する場合においては、これはもう経済的に問題にならないと思うのです。そういうことに対する十分な比較をされて、何年で結局これが迫っつくとか、何年で経済になるとかというようなことに対する検討をされたことがあるかどうか、あったらば、その結果がどうか、もし建築研究所も見えておられるならば、そちらの方でそういう研究をされたことがあるかどうか、あったならばその結果を一つ私この機会にお聞きしておきたい。
○政府委員(小島新吾君) お説の通り、木造建築は初めの単価は安うございますが、その耐用年数ということを考えてみますと、不経済になるということになりますが、その事例といたしまして、特に取り上げて、しからば、何年ぐらいは経済かというようなことは、実はまだこまかい調査はしておりませんでございます。
○委員長(中山福藏君) 建築所長の答弁は要りませんか。
○西田信一君 では建築研究所長から一つ。
○説明員(竹山謙三郎君) ただいまの問題につきましてお答え申し上げます。あとで研究所のことについて一括御説明申し上げたいと思いまするが、ただいまの木造の耐用年限という問題につきましては、多年にわたりまして、各都市を非常に詳細に調べまして、詳しいデータはすでに出ておりまして、その結論によりますと、たとえばコンクリート・ブロック造、木造で一番腐りやすい軸部の部分をコンクリート・ブロックにして、非常に耐用年限を増そうとか、またあるいは木造はやむを得ないといたしましても、防腐、防蟻という工法を研究進歩させまして、その方で耐用年限を増そう、あるいは維持管理というものが現在は不徹底でございますので、維持管理をどの程度まですればもっと耐用年限を増すことができるかというような問題につきまして、相当詳細にデータは整えております。
○西田信一君 私建設大臣に一つ希望を申し上げるのですが、ただいま営繕局長の御答弁によりますと、木造の非常に不経済ということはわかっておるけれども、そういう調査も比較もしておらぬ、そこまでいっておらぬ、こういうお答えでありました。私ども実は自分の体験から考えましても、たとえば市町村なんかにおいても、学校一つ建てるにいたしましても、こういう比較をして、後価額などを入れて、どっちが経済になるかというような比較を現にやっておる。少くとも、この建設費、営繕の何十億という予算を扱っておる営繕局が、そういうような点に対して十分な検討もしておらぬということでは、非常に私は遺憾に思うし、頼りないと思うんですが、どうか一つそういう面について一つ大事なことでありますから、十分一つ御検討されて、少くとも官庁営繕の建物はもう木造の時代ではないと思いますので、十分な比較検討をされた上で、一つその利害を十分はじき出して、もちろん予算の関係もございましょうけれども、不燃化の方向に進むような一つ積極的な施策を講じていただきたいということを大臣に希望申し上げておきます。
○政府委員(小島新吾君) 私先ほどの答弁で、研究してないというのを申し上げたのは、いわゆる詳しいデータが出ていないということでございまして、われわれとしてはできるだけ建物の不燃化の線を強調したいということで、できるだけ予算の範囲内において、木造でついたものもある程度ブロックでできますれば、予算の範囲内において計画を変えて不燃化建物を作っておる次第でございまして、決して、研究そのものは研究所でやっていただいておりますが、それを利用してできるだけ不燃化の方向に進んでおる次第でございます。
○坂本昭君 大臣と住宅局長にお伺いいたしたいことがあります。建設省の住宅計画の盲点について実はお伺いいたしたいのであります。すでに先般来、この特に公営住宅の問題についてるる御説明を承わりまして、今日の建設省の住宅政策というものは、事実上において低所得層に対する住宅政策でない、そういうふうに私は考えるんです。ところで、特に家賃の点において低所得層に対する十分な考慮が払われていない。ちょうど二月二十五日現在で東京都営の住宅の公募をしておりました。二種の住宅五百二十七、二種の簡易耐火の住宅が百七十六戸、ところがその家賃が木造二戸建ないし二戸建の六畳、四畳半、これで家賃が一千八百円、簡易耐火、これが四戸建、十二戸建、六世、四畳半のアパート式のものです。これで家賃が二千三百円、非常にいずれも高いんですね。ところが東京都で純都費で、いわゆる三種の簡易住宅を三百四十六戸やっております。それが二戸建で四畳半と三畳、これが家賃が千百円になります。ちょうど昭和三十年に厚生行政基礎調査をやっております。この厚生行政基礎調査によりますと、被保護世帯と同様な低消費水準、つまりボーダー・ライン階層の人たち、この人たち、もちろんこれからはだから被保護世帯は除きます。それが大体百九十二万世帯ほどあって、それらの人を通じてのいろんな調査の結果、大体ボーダー・ライン階層の負担し得る家賃というものは千円程度です。だから現実には家賃の五百円から千円ぐらいのものが一番必要とされるのだと思うのです。ところが、一体建設省では、そういう人たちに対する住宅がどれくらい要るかというようなことを計算しておられるかどうか。実はこれは社会局長に来てもらってお尋ねしたいと思ったのですけれども、私の方で行っていろいろ調査してみました。大体厚生省の社会局の方では、そういう人たちに対して十年計画で、独身者を除いて十万世帯はどうしても要る、そういう計画を持っているのです。そうして十万世帯に対して十カ年計画でこの問題を解決したい、家賃は大体五百円から千円ぐらいのもの、そしてまた補助率も大体五分の四、かなり補助率を上げたものを計画して、そうして三十二年度の予算要求では五千戸に対して十四億五千六百十万円の要求をしています。それから同時に、またこれは別の面からになりますけれども、引揚援護局からは引揚者の疎開住宅に対して二千戸の要求をしているのです。ところがこれらのものが、いわゆる三種住宅五千戸も、それから引揚者の疎開住宅二千戸も全部削られてしまっているのです。一文も取られていません。なぜそういうふうに大蔵省が削ってしまったか、それに対して、どうも大蔵省の見解というものは、まず所管の問題を取り上げているようであります。住宅というのは建設省がやるもので、厚生省などそんなことに口を出さんでもいい、まず所管の問題で厚生省から出したこれらの計画が全部削られている。それからまた、厚生省から出したものは、住宅としてもあまり特殊性のある住宅じゃありません。高層不燃性の建築物というようなものじゃないのですね、まことにお粗末なものです。けれども庶民はこれで生活できる。大蔵省は特殊性に乏しいと言う。それから、それに付随してくると思うのですが、住宅の規格の問題ですね、今も、住宅はりっぱなものを建てなければいかぬ、建築物は木造ではいかぬというような意見が出ていますが、そういう点で大蔵省はこの厚生省のあれを全部削ってしまったのです。これは非常な私は問題だと思うのですね。こういう所管の問題、これは前の委員会においても、水道の問題について、上水道は厚生省、それから工業用水は通産省、下水は建設省、それから下水の中でも終末処理は厚生省、そういう所管問題が争われましたが、今の問題は私は技術的な問題だと思う。ところが住宅の問題は、技術というよりも国民の生活そのものに直結する一番大事な問題であります。ですから、先般大臣は厚生省とも十分連絡をとってやっていくと言うけれども、一つも一連絡をとっていないのであります。現に大蔵省に厚生省から出したところの一番広い低所得層の人、そしてそれらの人々が緊急に十万戸を必要としている、それらが全部削られてしまって、そして建設大臣はもちろんそれに対して責任を負っておりません。厚生大臣の方では全然とれなかったと言って悲観しておる。私はこれらの基本的な問題について、建設大臣はこれは厚生省が希望して削られたものだから知らぬということでは、これはもう一番大事なことをやる建設省の住宅対策というものが、これは大きな盲点を持っておると思うのです。どうかその点についての大臣としての意見をお聞かせいただきたい、まず第一に。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御意見につきましては、低所得者、特にボーダー・ラインの人々に対する小住宅の問題でありますが、なるほど厚生省といたしましては、その予算化について要求があったようでありますが、今年度実現できなかったことは遺憾でありますけれども、だからといって、建築そのものが、厚生省の必要なものは厚生省、あるいは他のものは建設省というような複雑化した建築行政というものは、これはかえって非常に窮屈になるのじゃないかと思いますので、建築そのものは建設省が一元的に統制してやることが望ましいと思っております。しかし、厚生省か考えておりますようなボーダー・ラインの低所得者に対するような必要な小住宅につきましては、十分これを考慮に入れまして、そして建設省においてこれを予算化するということにつきましては、政府部内で十分調整をとりまして、将来勘案したいと考えております。決してこれを等閑に付しておるということではございませんので、三十二年度においては、たまたまこれが実現化しなかったのでありますが、将来は、今不燃化で立体的に住宅をしなけりゃならぬというような、土地の利用その他の面からいたしまして、さような方向に向っているときに、あまり木造の貧弱なものを、しかも土地を非常にむだづかいをするような住宅をたくさん建てますということは、衛生的からいっても、環境のいろいろな都市計画の面から申しましても、よほど考えなければならぬことでありますので、これらの点を十分考慮いたしまして、そしてそれらの意見をくみ入れた将来御要望に応ずるような建築をしていきたいと思っておるのであります。 なお、ただいま引揚者に対する云々のお話がございましたが、これにつきましては、今年度は、先般の在外資産の問題が解決いたしまして、引揚者に対し優先的に五カ年間に二万戸の建築を、償先的にこれを引き充てるということにいたしまして、三十二年度にはとりあえず千戸、こういうことにいたしましたので、一部これは解決つくものと思っております。
○坂本昭君 不燃性住宅についての大臣の御意見には私も賛成であります。ボーダー・ラインの人たちのために、現実の面では木造の建物が比較的多く作られていますけれども、不燃性の建物の中にこういう人たちを千円以下の安い家賃で、調査の結果では、千円以上ではこれは生活できないと思うのです。千円以下の低家賃のを作ってこれらの人々を収容する、従って、その任務はあくまで建設省にあると思う。ところが、そこへ入る人の実態をつかむ調査というものは建設省は私しておらないのじゃないかと思う。従って、こういう厚生省でつかんだところの生活の実態、その意見を取り上げるのは、これは当然建設省の任務であり、大臣としては、これは今度の予算要求の中で厚生省は全部削られてしまって、まことに私は残念だと思いますので、一つ次の機会には、建設大臣が責任を持ってこれらの問題は厚生省から引き取って建設省でやるという一つお約束を願いたいんです。いかがでございますか。
○国務大臣(南條徳男君) ただいま申し上げましたように、十分その点につきましては、政府部内において調整をいたしまして、大蔵省とも折衝して、さような方向に向いたいと思っております。
○坂本昭君 それでは、ただいまの建設大臣のお約束を、私は厚生大臣と社会局長に私が責任を持ってお伝えいたしておきますから、そのつもりで住宅局長今後一つ努力していただきたいと思います。終ります。
○石井桂君 私は前々回ですかに住宅政策の大要をお聞きしておりますから、少しこまかくなりますけれども、今年度の住宅建設の単価が何%か上って計上しておるはずだと思うのです、物価が上りましたから。何%くらい上っておりますか。その点……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 今年度の住宅全部についてではございませんが、建設費そのものは約三%上げております。
○石井桂君 私のお聞きしておるのは単価でありまして、建設費じゃないんです。建設費というのは坪数がふえればやっぱり上りますから。単価なんですね、坪当りの単価が何%上っておるか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 坪当りの単価を三%上げております。用地費につきましては、公団の住宅は、川地費の単価も約一〇%以上上げております。
○石井桂君 建設省の作られる単価が、民間の単価に比べて非常に辛いわけなんですよ。そこで、この仕事を流された場合、地方庁は非常に公営住宅などは困っているという事実はお聞きになっているだろうと思うんです。これはちょっと古い例ですが、二十九年度の決算委員会でも問題になっているのは、単価が非常に安いから疎漏の工事があって、そうしてうまくいかなかったというあれは、たしか批難事項にも出ておるようです。これは耐火構造じゃなかったようですけれどもね。そういう事例が二つ、三つあがっておりました。そこで、現在の三%上げた単価で実際に住宅がうまくできる御自信があるかどうか。私はまあ役所の予算ですから、がまんし切れるまで後退してきまるじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 特に単価の問題で非常に窮屈だという声の出ますのは、耐火構造の住宅でございまするが、先般も申し上げましたような鋼材の入手も、建値近いものであっせんするというような措置を強力に進めまして、予算の単価でおさまるように努力をいたしたい。また、見通しといたしましては、今回の三%の値上げによりまして、何とかこれでまかなえる、かように考えております。
○石井桂君 これは工事の量が非常に多いものですからね。だから、建設業者に指名競争入札する場合に、たとえ赤字が出るような入札であっても、お役所の力で、この次はうまい仕事があるからといって詰めてやらせて、その結果現場が悪くなる例が多いんです。これは、私も作る側の立場の方に立って、だいぶそういう経験があるわけなんです。それに甘んじてちっとも改善の余地がないようだと、工事はやっぱり何年たってもいい工事ができないと思うんです。まあ今年度は三%でも上っておるんですから、これは幾らかその努力が効があったと思うけれども、おそらくそれよりも物価の方が上回るんじゃないかと私は心配するんで、その質問をしているわけです。 そこで、現場の工事が住む人にあまり迷惑かけないようにするには、お役所では親心として単価を上げるということを考えなけりゃいかんと同時に、現場の工事の仕方も親切心がどうも足りないんじゃないか。非常にくだらん例ですけれども、一つあげますと、アパート建築のスチール・サッシュ——窓の引き違いの戸などがあるわけです。そうすると、関東地方の引き違いの戸は、重なりの所で、こう何といいますか、とびらがうまく食い込んでいない。われわれは、いんろうと言うんですが、いんろうのようにできていない。そこへもって風でも吹くと、どんどん風が入ってくる。これは衛生上換気ができていいかもしれないけれども、冬は寒くてしようがない。それから雨でも降れば、もう鉄筋コンクリートでありながら、建具の間からじゃあじゃあ水が入ってくる。鉄筋コンクリートの建物に雨が入ってキノコがはえますというような陳情を、私は役人時代に受けたことがある。そんなばかなことがあるものか、鉄筋コンクリートの工事にはそういうことないと言うたんですが、現場へ行ってみると、建て付けが悪くて入ってくる。ところが、一つ注意して、とびらをこうかみ合せられるような重ねにすると、そうすると、雨が入らないで済むのですね。昨年の暮名古屋の方へ行きましたら、スチール・サッシュの取り付けがそういうふうになっておって、ちょうど雨が降ってきたが、そこは雨風が入らぬ。ちょっとした工夫で住む人も非常に工合がいいと、こういうことなんです。 そこで、それにはやっぱりさっき申し上げたように、現場監督も注意しなきゃいかぬ、それから単価もよくなきゃいかぬ、こういうことなんです。そういうようなところが非常に地方公共団体の方からも苦情があるだろうと思うのです、公営住宅については。一つも苦情もなく行っていますかどうか、どうですか。鬼丸さんではわからないでしょうから、稗田さん、あなた説明員でしょうけれども、皆さんのお許しを得て、あなたが一番よく御存じでしょうから、一つ説明して下さい。
○説明員(稗田治君) 公営住宅の単価が低過ぎて地方の事業主体から苦情が出てくるのではないか、また実際にどういう状態であるかというような御質疑の趣旨と承わりますが、もちろん公営住宅の坪当りの単価というものは、そうゆるやかなものではないわけでございます。非常にぎりぎりの価格を出してあるわけでございます。ただ、一方、公営住宅は補助事業でございますので、大臣の定める建設基準でいろいろ設計上制約はございますけれども、なおそこに設計の自由度というものはかなりございます。そういう設計の自由度もございますし、また、用地費と建築の工事費と込みになった補助単価になっております。従いまして、事業主体によりましては、固有のもとから持っておった土地を使いまして、補助金全部を建築工事費に回す場合もございます。そういうような場合も全部一切くるめて補助単価にしておりますので、単価ばかりでなしに、建築費全体につきまして動き得る余地かかなりあるわけでございます。そういうわけで、そういう単価の範囲内でできるだけ効率のいい建物を作ってほしいということでやっておるわけでございます。もちろん事業主体の方から、単価につきましてはいろいろと陳情はございます。ことに、昨年は八月、九月、十月のあたりに鋼材が非常に気違い相場を呈しまして、トン当り九万円というようなばか相場がありましたものですから、特に昨年来そういう陳情ははなはだしかったわけでございます。ただ、鋼材におきましても現在六万三千円くらいに落ちついて参りまして、将来は、われわれ先の見通しはわからないのでございますが、まあ希望的観測としましては、六万円前後あるいはちょっと切るぐらいのところでおさまれば、一番都合がいいのじゃないかというように考えておるわけでございます。さようなわけでございますので、加われわれとしても今後単価につきましては、できるだけ二分の一の補助、あるいは三分の二の補助という、ちょうど絶対額がそういうように合うように持って行きたいと考えておるわけでございますが、なお、地域差その他もございますので、実施の面におきまして、できるだけそういった調整のできるような運営をしたいと考えておるわけでございます。
○田中一君 大臣にこの際ちょっとはっきりと言明していただきたい。閣議決定がどうなっているかも伺いたいのですが、御承知のように、固定資産税を賃貸住宅の家賃の値上げとして国民に負担させるということをやっておりますけれども、昨年度はこれは公営住宅の面については延期、本年も一年延期という形になったように聞いておるのですが、それに間違いございませんか。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの問題は、先般地方税の改正等のときに、閣議で問題になりまして、各方面から御要望がございました。これは公営住宅については昨年並みの非課税にしてほしいということでありまして、特に私どもも閣議で発言いたしまして、自治庁もこれに承諾を与えて、今年は昨年並みになっておることは間違いございません。
○田中一君 昨年、今年続いてそういう措置をとられたのですが、しかし、そういう形の行き方は、今後除外して、立法化のために建設大臣は努力をするということは、どういう考えを持っておるということですか。
○国務大臣(南條徳男君) 建設省といたしましては、昨年も今年も一般の世論がそういう方向にありますので、これは当然そうあるべきだと考えておりますから、将来はただいま立法化されておることでありますので、これを別途に法律改正をいたしまして、恒久化させなければならぬという考えは持っておりますが、その措置につきましては、十分政府において今後処置したいと考えております。
○田中一君 同じような政府の政策としての住宅供給機関として、日本住宅公団の賃貸住宅の部分には適用はどうなっておりますか。
○国務大臣(南條徳男君) 公団の住宅につきましては、一般の固定資産税の標準に従いまして、地方団体がこれに賦課するわけでございますが、特に自治庁から通牒を出しまして、百分の一・四の固定資産税を半分の〇・七に減額して課税する方向に持っていってもらっておるのであります。これにつきましては全部非課税にさせるということは、しかもいろいろな影響が大きいのでありますから、この点についてまでも非課税の立法化をするということはいかがかとも考えておるわけでございます。
○田中一君 そのいかがかと思うというその根拠は、公営住宅は低収入層に与える家だと、日本住宅公団の賃貸住宅というものは高額所得者に対する家、だからそれくらい払ってもよかろう、こういうことですか。
○国務大臣(南條徳男君) 高額所得層だからという意味ではなく、一般に国税の負担ということは国民の一つのこれは義務ではないかと考えます。さような観点からしますれば、負担の能力のある者がある程度の税負担をするということは、これは国民として私は当然しなければならぬことだと思います。そこで今年の減税の方針といたしまして、大体二万五千円以下の者については非課税に、所得税を免除されておるというわけでございますが、国の税負担の限度というものがだんだん変化することもありましょうけれども、今日のような状態におきましては、今の公団の住宅に入居する資格の所得者であるならばその程度の、しかも一般の固定資産税よりも半額にまでしてもらっておるのでありますから、この程度の負担はやむを得ないのじゃないか、こういう考えでおります。
○田中一君 住宅金融公庫が融資しておりますところの、地方都道府県に所在するいわゆる協会住宅というものに対しては、どういう措置をとっておりますか。
○国務大臣(南條徳男君) 鬼丸政府委員から……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 都道府県あるいは市が出資いたしております住宅協会等の経営いたしております賃貸住宅につきましては、建物については固定資産税は非課税になっておりますのが現状でございます。
○田中一君 むろん税金というものは、国民が同じ条件であるならば全部負担しなければならないのが原則であります。しかし日本住宅公団の家賃というものがどれくらいであるということは、ほんとうに建設大臣御存じですか。現在建てられつつあるところの住宅公団の住宅というものはどのくらいの規模で、どのくらいの家賃だということを御存じでしょうか。
○国務大臣(南條徳男君) 大体承知いたしております。
○田中一君 一つその点をはっきりと数字をあげてお示し願いたいのですが。
○国務大臣(南條徳男君) 私昨年末この公団住宅を視察いたしました。青戸、あるいは戸山ケ原、その他各地の面を見まして、十三坪で大体四千七百円ぐらい、従来は四千百円ぐらい、今度は少し高くなるようでありますが、このほかにいろいろな諸課税というものが入居者の負担になるという契約ができているということを聞いておりましたが、家賃そのものは大体四千百円から四千三百円、その他のいろいろな諸経費がかかることはやむを得ない。古く建った建物につきましては、相当戸山ヶ原などは安い、千五、六百円である。また青山にありまする都の公営住宅のごときは非常に安い、こういうようなことでありまして、まあ、一般に所得の一割ないし一割五分が衣食住のうち住の住宅に対する負担だということから考えますれば、ほぼそれに見合うようなことになるのではないかと考えているわけであります。
○田中一君 十三坪四千五、六百円、五千円近くの家賃です。それに諸経費がかかると大体六千円になるわけですね。
○国務大臣(南條徳男君) 昨年まではそんな五千円までにならない……。
○田中一君 現在ですよ。本年度建っているものはおおむね全部を入れますと六千円程度になる。六千円程度のものが、あなたの言っているように収入の一割を対象とすると言えば六万円の収入です。これは建設大臣に伺いますが、六万円の収入者はあなたの所管している建設省の役人の方々のどの辺の方が六万円の収入者ですか。
○国務大臣(南條徳男君) 今田中委員は約六千円と申されますが、昨年は四千五百円で本年は四千七百円ぐらいです。ですからそれに課税が三、四百円固定資産税が入りましても、五千円ちょっとぐらいのもので、六千円までにはまだはるかに遠いように思っております。
○田中一君 建設大臣、数字をよく覚えていらっしゃるようですから、それでは五千円が一割とするならば、五万円の収入者は建設省ではどなたがそのくらいの所得者ですか。その職階をちょっとお示し願いたいと思うのです。
○国務大臣(南條徳男君) 田中委員に申し上げますが、一割から大体一割五分ぐらいまでは、これはアメリカあたりでも大体六分の一くらいが家賃というようなことになっているので、日本でも一割から一割五分ぐらいまではやむを得ないのじゃないかと思うのでありまして、このごろで言えば、光力丘の公団住宅でもそうですが、公団でできまするものは、先般私も晴海の公団住宅を見て参りましたが、日本の現在の生活程度よりも非常にりっぱな文化的なものだと考えられるようなものであります。ですからあの程度の家へ入って一割五分ぐらいまでの、たとえば四万円の収入の人でしたら六千円ですけれども、五万円の人で四千五百円、これは非常に希望者が多いということからみても、私はただ低家賃でなければならぬということだけを標準にしてものを考えないで、日本の国民生活をもっと文化的に向上する、またその希望を持っておる、こういう国民の意欲というものを考えられて判断すべきものじゃないかと思うのです。 〔委員長退席、理事岩沢忠恭君着席〕 家賃ばかり安くても、それは非常にじめじめした、私は昨年の暮に行きましたが、荒川ですか、東京都の尾久に二戸建ての木造のじめじめしたところがありますが、終戦後建ったもので、あれはとても家賃が安い、何でも四、五百円だそうです。たとえ四、五百円でもあんな環境の悪いところに人間が住むというのは、決して今日の人間の生活ではない。ああいうものは早く解消して、そうして日当りのいいものを作ってやるのがいい。それから東京都でやはり青山師範ですか、それの焼跡に建っている、現在でもあります、あんないい場所にあんなじめじめしたあんな不経済なものを建てて、入っている人自体も不衛生で病人もできる。家賃が安いことばかりが決して人間の欲求ではない。家賃が多少一割がたとえ五分高くても、ほかのものを節約しても、そういう家に入りたいというのが人間の意欲じゃないでしょうか。そういうことから考えますれば、決してそういうことのみにこだわらないで、どうか一つ公団の住宅を、悪い面ばかりじゃなくて、いい面も見てやっていただきたい。
○田中一君 どうも建設大臣、金持のチャンピオンだけあって、あなたの御見解を言うならば、われわれはあなた方が考えている四千円、五千円という家賃の家を安く賀そうということを要求しているのです。あなたの今説明した悪い例は、全部あなたの所属する内閣がやったことです。われわれはそれに反対して参ったことなんです、今日までずっと。それを反省して、せめていい環境の家を作ったのだけはましですけれども、それが今言う通り、四万円、五万円の収入がなくては入れないという家ならば、先ほど坂本委員が言われた通り、しょせん国民の家ではない。ことにあなたはアメリカの例をとっている。人間は食うには飯は五へんも六へんも食わないで済むのです。アメリカの国民の所得というものと日本の国民の所得を比べてごらんなさい。同じ家賃に対する。パーセンテージをお出しになっても生活の程度は違うのです。まず第一に人間というやつは生きなければならないのです。食わなければならないのですよ。食う費用を引いた後の問題に対してこれが余裕というものでありますから、アメリカの例でもって日本を云々ということなんかおかしな話なんであります。そういう感覚だから、あなたが建設大臣になっても少しも国民の家が建たないのですよ。そのような感覚じゃだめですよ。一体アメリカの労働者の賃金と日本の労働者の賃金と比較して、御承知ですか。それをそういうとてつもないことをお考えになっているのでは、やはり日本住宅公団のような十三坪で四千円、五千円という家をどんどん建てようという政策にならざるを得ないわけです。われわれが言っているのはそういうものでない、そういう質問をしているのじゃないのですよ。今あるような四千円、五千円という家賃のものを千円以下の家賃で賀さないか、貸すような政策をとらないかと、こう言っておるのです。
○国務大臣(南條徳男君) 田中委員の御説はまことにごもっともなことで、傾聴すべきものだと思います。そこで、できれば政府としても財源の都合があって、なるべく低利と申しますか、むしろ政府資金で無利子の金が使えるようでありますれば、社会保障の関係というようなことで、日本公団にこれを融資しますれば、よほどこれは低家賃になってくる。そこで昨年はわずか十五億ぐらいの政府資金でやって、他は相当民間資金でやりましたために家賃が高くなった。今年はその点によって九十五億ばかりを今度は特に政府出資をしてもらうことになりましたので、そこで他からの民間資金等の利息などを調整しまして、そうしてなるべく公団の家賃を安い方向に持っていこうという政府も意欲を持っていることは、田中委員と同じ考えだと思うのであります。ですから、これは決してりっぱな家を作って高い家賃を取ろうという目的じゃないのであります。できるだけ家賃を安い方向にもっていきたい、それには国の財源ということも勘案しなければならないのであります。その考えの理想に向っては政府も行きたいと思うのでありますが、今日の国の財政といたしましては、やむを得ないということを申し上げておるのでございます。
○田中一君 三十二年度に作られるところの公団の住宅は大体家賃はどんなものです、十三坪について。利子のつかない財政投資があるのだから、安くなるというのは幾らになりますか。
○国務大臣(南條徳男君) これは建てます場所によって、土地の高いところは幾らか家賃が高くなる。安い郊外の方は安くなるというか、今年は建設費等も先ほど申す通り、三割方高くなるという関係から、今年もやはり十三坪で先ほど申すごとく大体四千四、五百円ということであります。
○田中一君 四千五百円ですか、それは諸掛り入りまして。
○国務大臣(南條徳男君) さようです、諸掛り入りまして。
○田中一君 あなたの方では今度の予算を見ましても相当大幅な税金の増徴部分があるのです。これは南條さんに非常に政治力があるのだから、そんなに国民が求めているというこの低家賃の住宅に対して、財政投資をもっとさせればいいのですよ。それはできないでいて、そういうことを言っちゃおかしいのです。ことに、まあこんなことを言うと、すぐあなた腹の中で笑うかもしらぬけれども、防衛庁の金が二百億というものが使い切れずに残っているという事実をあなたは御存じのはずです。こういうものこそこれに投入すれば、もっと安い家ができるのです。そういう方法をたくさん持っていながら高い家賃の家を提供するということになれば、あなたそういう低収入者の国民に家を与えるという意欲を持たぬことなんです。財源がないのじゃないのです。財源はあるのです。使い方が下手なんです。高収入者のみを対象とするような政策以外にないのです。この点は一番最初にあなたが言っているような、あなたが見たところの現象だけをつかまえてわれわれに反撥するなんというのはおかしな話ですよ。われわれもっと真剣に考えていますよ、数年来。従って三十二年度の予算はこれはどうにもならぬですから、三十三年度の予算には、今あなたが、私どもにお教え下さった祖の信念を貫いて、どうか一つ四万、五万という収入者じゃなくて、安い低い収入を持っている者を対象とするものを作っていただきたいということは、公営住宅をたくさんお作りなさいということなんです。それも今のように二分の一あるいは三分の二の補助金じゃなくて、まあ八割から九割程度を国が出しまして、一割か二割を地方公共団体に負担さすというような公営住宅を建てますと、せめてお役人さんが入っていらっしゃる公務員住宅程度のものに値が下るであろうと思うのであります。こういう点は一つ強い希望を付しておきますから、まあ、それまでぜひとも任期をもう一ぺん来年していただけるようにお願い申し上げます。
○国務大臣(南條徳男君) 御支援をお願い申し上げます。
○西田信一君 私がお尋ねしたいと思っておったことを田中委員がお尋ねになりましたので、ごく簡単にお尋ねいたしますが、ただいま大臣から御答弁がございましたのですが、私も実はふしぎに思っておったわけです。というのは、公団の賃貸価格は大体一坪ふえる分を除いても一割くらいはね上るということです。私はむしろ政府の出資金が、去年は十九億しかない、今年は九十五億、割合でいうと去年は九%——全体のパーセントで九%、今年は二六%にはね上っておる。そうして民間の借り入れは、去年は四七%が、今年は四二%、私の計算では下っておる。政府出資金がずっとふえて、そうして民間の借り入れが減っておるのだから、家賃は少し下るのだろうと実は考えておったのですが、先ほどの住宅局長の説明で単価が一〇%上がるということで、これはキャンセルされたのですけれども、多少単価が上っても、そういう資金構成の面からいって、大体値上りしないですむのではないかと思うのですが、どうしてもこれは値上りするという理由はどこにあるのですか、局長に一つ御答弁願いたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) 公団の三十二年度の見込家賃が、政府出資額がふえた割に高いじゃないかという御趣旨のお尋ねと思いましたが、政府出資は大臣からも申し上げましたが、昨年よりも八十億ふえております。ところが、それに合せまして政府低利資金も、これは利子のつく金でございまするが、若干ふえております。百二十億ということでございますから、去年の九十四億に比べますと、二十六億ばかりふえております。それから民間資金でございますが、これも残念ながらと申しましょうか、五十億ふえまして百五十億に相なっております。こういう資金構成になっておりまして、これを賃貸住宅につきましては、政府出資と低利資金、その他資金もある程度プールいたしまして、賃貸住宅をなるべく安くということで、四分一厘弱の利回りで計算いたして、家賃を計算いたすのでございまするが、実質的に高くなった要因は、先ほど申しました坪当り建築費は三%程度でございまするが、用地費が十数パーセント上っております。公団の用地費は従来は少し安すぎて、なかなか取得が困難であったような点もありまするので、相当大幅に上っております。それにさらに坪数がふえている。こういうふうなことで、坪数を別にいたしましても、用地費、建築費の関係で若干上るということに相なるのであります。
○西田信一君 了承できるようなできないような御答弁ですが、今の私が申し上げておるのは、政府出資金が九十五億で、それから低利資金が百二十億ですから、これを合せますと五八%、去年は両方合せて五三%くらいであって、要するに、民間資金から政府資金の方に重点が移ってきておる。だからむしろその点では安くならなければならないはずである。今の用地費の値上りということで、一応了承できますけれども、せっかくその政府出資がこうふえてきておるにかかわらず、家賃が逆行しておるということは、好ましくないと私は考えてお尋ねしたわけです。同様のことは公庫についても言える。去年は政府出資がなかった、低利資金だけで、今年は政府資金が三十億も出資をしておる。これも若干の単価が三%くらいの値上りがありましても、家賃に影響はない。むしろ逆に家賃が下るくらいのことを期待しておったが、これも逆に上っておるのでございまして、一つこれは田中委員の御希望もございましたが、明年度以降において、一つ御努力を願いたいと思います。 それから次にお尋ねしたいのは、木造と不燃建築との関係ですが、ちょっとまず先にお尋ねいたしますが、たとえば公営の第一種、第二種等について、木造とそれから簡易耐火、これとは家賃並びに建築費はどんな差がありますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 木造の公営住宅の簡易耐火と木造の建築物の差でございますが、三十二年度の単価で申し上げますると、普通の木造一種ですね、一種についてまず申し上げますと、一種の木造は十坪で一戸当り建築費を二十九万八千円みております。これに田地費を加えまして、この建築費を償却する計算で家賃をはじき出しますと、千九百二十円、これは去年より二十円程度ふえております。 それから簡易耐火でございますが、これは同じく規模は十坪と平均考えまして、一戸当り三十六万円建築費を考えております。これに用地費を加えまして、建設費の償却から家賃をはじき出しますと、千九百六十円、これは去年よりやはり二十円程度のふえ方でございまするが、このように一種におきましても、木造と簡耐は家賃ではほとんど差がない、これは耐用年数の関係で償却期間がかなり違うことに起因いたしております。
○西田信一君 最初に、建築費が若干差がありますが、家賃では差がないということは、要するに不燃建築の方が経済的に非常に勝っておるということを立証しておると考えるわけです。そこで今年の公営住宅の不燃率は、昨年より大分上って、ことに第二種において引き上げられておりますが、なおまだ両方合せますというと、五〇%に達しない状態でございます。そこでこういうような公営住宅について、もう全部不燃化を一挙にするということが適当であろうと私は考えるのでありますが、なおまだ引き上げられたと申しながら五〇%に満たないという状況でございますが、これに対しては、思い切って不燃化に切りかえられる御意思がないか、建設大臣の御意見を伺いたい。
○国務大臣(南條徳男君) 公営の不燃化につきましては、一般の住宅不燃化につきましては、先ほど申し上げました通り、建設省としてはその方針でございます。ただ公営につきましては、地方団体の負担等の関係もありまして、これが一度に建築費がかさむためになかなかその上昇率が少いようなわけでありますが、北海道の場合のごときは特例がありますので、ブロック建築にしておるのは御承知の通りだと思います。さような事情でありますから、地方の御要望等もあって、どうしても不燃化の公営の方がよろしいという面につきましては、進んで建設省としては、そういう方向に持っていきたい、こういうふうな考え方であります。
○西田信一君 最初の建築費が若干二割程度違うようでございますが、しかしながらその方が経済的であるというような、これはもうすでに明らかになっており、しかも地方公共団体は、大体これは起債等に依存しておるように思うのであります。そういう点において、道が開けますならば、おそらく地方公共団体でも、これは不燃化建築を望むことであろうと考えるわけです。でありますから、なお五〇%くらい木造であるということは、必ずしも地方公共団体の考え方ではないと私は思うのでございまして、一つ建設省でもむしろ積極的な方針をとられまして、これを一挙に不燃化に持っていくと、もうすでに農村なんか、農家のうちが木造のうちが建たなくなっている今日、公営住宅がなおかつこういう状態であるということは、私は非常におもしろくないと思うのでありますが、どうぞ一つ積極的な、むしろ地方公共団体をそういう面において指導されると同時に、そういう財源措置等についてももう少し親心で御心配願うという方向に持っていくように一つお考えを願いたいわけです。そういうことに対する御意見を伺っておきたい。
○国務大臣(南條徳男君) お説全くその通りでございまして、ただ今年は、三十二年度におきましては、地方の再建整備団体等のこの町村合併等の問題がありまして、地方財政の何といいますか、整備をしなければならない時代でありましたために、地方団体におきましては、起債等の関係からなかなか他のいろいろな面についての、道路なり河川なりあらゆる方面に公共事業費を必要とする関係から、そこまではなかなか手が延びなかったのではないかと思いますので、今後の方針としましては、お説の通り建設省から特にこれは勧誘いたしまして、できる町村団体にはその方向に進むようにさせたいと思います。
○西田信一君 もう一点お尋ねいたしますが、過般配付いただきました資料によりますと、この公庫、公団等の建築、あるいはまあ公営住宅もそうでありますが、非常にこの工事の進捗がおくれておるように拝見するわけでございます。ことに公団等におきましては、三月末で三七%の竣工、こういう事情であります。五月にいってようやく五四%、こういうような非常に工事の実施がおくれておりますのは、これはどういう理由でございますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 先にお示しいたしました資料によりますと、ただいま御指摘のように、公団住宅は竣工は五月末五四%という数字になっておりまするが、これは三十年度の当初年度の業務の開始が相当おくれました関係も手伝いまして、ある程度おせおせでこの竣工が延びてきておる。中には最近はよほどよくなりましたが、途中で宅地の取得難等もありまして、そういう点も一つの原因になっておくれてきておるように承知いたしております。で、この五月末というのは正直な数字でございまして、今盛んに公団当局も一生懸命努力しておりますので、できるだけこの五月末を待たないで竣工できるように、建設省としても鞭撻いたしておるような次第でございます。
○西田信一君 どうか一つ御督励願いたいと思いますが、ただ伺っておきたいのは、この数字が私にははっきりのみ込めませんのは、たとえば五月末にいって公団が五四%、一万二千五百戸というのは、工事はちょっと進んでおるけれども、ほんとうの意味で全部完成するのが一万二千五百戸、五四%である。こういう意味であって、実際の工事はもっとずっと進むことになるのじゃなかろうかと思うのです、その通りであるならば、その完成したものでなくて、実際の事業量が何パーセントくらいできるかということについてのもし資料がございましたら、後ほどちょうだいしたい。またそういうふうであるかどうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 仰せの通りこれは竣工が、確実に竣工するものだけの数字でございますから、工事そのものは各所管内でどんどん進めておるわけでございます。なお工事の進捗率につきましては、さっそく調査いたしまして、後ほどお手元に提出いたしたいと考えております。
○理事(岩沢忠恭君) それでは土木研究所並びに建築研究所について御質疑を願います。
○石井桂君 土木研究所の方は簡単な御説明を承わりましたが、建築研究所の方はまだ説明がありませんので、このプリントをもし必要ならば、簡単に一つ説明していただいた方が……。
○理事(岩沢忠恭君) それでは竹山所長に御説明願います。
○説明員(竹山謙三郎君) お手元に差し上げました建築研究所の昭和三十二年度予算説明資料につきまして、簡単に御説明申し上げます。 一が建築研究所概要でございますが、これは定員八十四名、機構といたしましては、五つの研究部と二つの管理課と、そういうふうに申し上げておきます。 その次が昭和三十二年度の予算の問題でございますが、これがA、B、Cと三つに分れておりまして、Aが建築研究所一般行政費、建築研究所プロパーの予算でございます。これが三十二年度予算は五千万ということになっております。これが二つに分れまして一般行政事務処理費、これは人件費に相当するものでございまして、三千七百万、それから建築関係研究費、これが千三百万でございます。これが主として研究に注がれる予算でございます。Bは住宅構造実験費、これは住宅局より移しかえになるものでございまして、ここ数年間継続されておるものでございます。これが約百万でございます。そのほか原子力研究費、これは原子力局より移しかえになります予定のものでございまして九百五十万、合計六千百万円ということになっております。なおその下に参考のために三十一年度の予算が書き加えてございますが、トータルにおきまして五千二百万円でございますから、大体三十二年度は八百八十万円ほどの増加ということになっているはずでございます。 次に昭和三十二年度の研究計画の案につきまして御説明申し上げます。まずA、建築研究所の建築関係研究費による研究計画案、これは先ほど予算案のAの中の建築関係研究費というのがございましたが、それを使っていたします研究の案でございます。大きくその研究の目標が三つに分れておりまして、一つは建築費の合理的低廉化に関するもの、安くするのでありますが、これは合理的に安くすべきであるという意味の研究でございます。次が建築防災に関するものでございまして、これは地震、火事、それから農村等で非常に多い腐朽、あるいは木造の白アリの問題、さらに先ほど御質問がございましたものに関係いたしますが、建物を作るだけではなしに、その耐久命数を延ばすということが、非常に必要だと思いますので、その耐久命数をいかにして延ばすか、維持管理をどうするかという研究もこれに含まれております。その次の居住性の改善に関するもの、これは従来は建物を建てるということに努めて専念いたしておったのでございまするが、昨年度来から住宅の居住性をよくしていこうではないか、これがあまり高くない程度に、リーズナブルに研究を高めていこうではないかということでございます。この大体三つが大きなものになっておりまして、これをこまかくしたものが一番から八番までのテーマでございます。これにつきましては、御質問によりまして御説明申し上げたいと思います。 なおこういったように研究の目標は三つになっておりますが、研究の対象といたしましては住宅問題、これは建設省で大きく取り上げられておりますので、ただいま申しましたことすべて、直接間接にこの住宅問題についての基本研究になっておりますが、そのほかに特に建築費の合理的低廉化とか、建築防災ということは営繕行政にも非常に関係のあることでございますし、なお建築の指導という面においても役立つものと考えております。 なお最後に、この研究所では都市計画関係の研究もいたしております。居住性の改善に関する研究の八番のところに「都市の土地利用計画に関する研究」というのがございますが、それはそういう都市計画の基本となるべき研究でございます。 次に今度は住宅構造実験費による研究計画ということについて申し上げます。Bでございますが、これは五年ほど前から住宅局の予算といたしまして、住宅構造の実験の委託を受けておるわけでございます。従来はコンクリート・ブロック造、組み立て鉄筋コンクリート造、あるいは鉄骨造のような研究を盛んに進めて参りまして、構造的にはほとんど解決がついておりますことは御承知の通りだと思いますが、今年以後はさらにこれをもう少しエクステンドいたしました研究を進める予定でおりますし、げたばきのアパートというのがございますが、そういうものの構造的な検討をさらに進めたいと考えております。 それからCが原子力研究費による研究計画でございますが、日本のような非常に狭い土地にあっては放射能の汚染ということが重大な問題で、これは宇治の問題でもよくおわかりだと思いますが、そこで汚染を防止いたしますためには、設備の研究、施設の研究が非常に必要でございます。アイソトープを利用するとか、あるいは原子炉を作って発電するとか、こういう研究が非常に多いのでございますが、その施設の研究というのをやっているところはほとんどないのでございまして、この建築研究所がもっぱらその施設の研究を主要な研究テーマにいたしておるわけでございます。 それから最後につけ加えて申し上げますが、Dの依託研究でございます。実は年間の建築産業は四千億くらいでございますが、これに対しまして、建築の研究をやっておるところは非常に少いのでございます。そのために外部から非常にこういう研究をやってくれという依託がくるのでございます。しかしながら私ども直接建設省の研究をやるという本務を持っておりますので、これをディスターブしない範囲におきまして、定員の許す限りやろうということで引き受けておる次第でございますが、それにしてもやはりこの私どものプロパーの研究に役に立つものと、それから建築研究所でなければできないこと、それからその研究が個人のものでなく、一般の役に立つもの、こういうふうな目標にしぼりまして、引き受けておる次第でございますが、この御依頼のかなりの分をお断わり申し上げなければならないことは非常に私どもこういう国民のサービスをすべき研究機関として残念なことであります。昨年度におきましては、全体の件数が百十九件、八百万円程度でございます。 以上が大体建築研究所の概要でございます。
○田中一君 建設大臣に御用があるそうですから先に伺いますが、この本年度の予算の面から見ますと、建築研究所も土木研究所も建設省が所管される事業費と比べてみますと、それほど伸びを示しておらないのです。で、ことに建築研究所の場合は、住宅政策というものを大きく押し出しているならば、九十九万円程度の構造実験費じゃなくて、もっと相当大幅な、大がかりな数々の研究がなされなきゃならぬと思うのです。また土木研究所の例をとりますと、道路整備事業に対しまして非常に大幅な予算を計上していながら、やはり土木研究所の予算増というものは大したものじゃない。ことに人間の面から見まして、定員の面から見ましても、土木研究所は二十五年には百七十九名、それが相当伸びておる予算であるにかかわらず、三十一年には百六十九名と十名も減員しておるのです。建築研究所もおそらくそうではなかろうかと思うのです。この資料にはございませんが。同時にまたそういう定員が減っておるという事実の裏に、また準職員または補助職員等の日々雇用、あるいは二カ月雇用などというようなあいまいな国家公務員が存在しているということであろうかと思うのです。従って科学技術の振興なんということを口にしておる岸内閣として、一向技術振興の面について熱意を示しておらぬのがこれははっきりと立証されているわけなんです。こういう点から見ても、私は内閣としてはこの両研究所に対しますところの期待というものは相当少いのではないか、そういう見方をしておるのじゃないか、というように考えられるのです。従って大臣に両研究所、日本にありますところのたった二つのこの研究所、これを大幅に活用するという意図があるかないかの問題と、本年度の住宅政策並びに道路整備政策という二つの大きなテーマがあるにかかわらず、両研究所に対してどのような指示をしているか、またはしようとするか。あるいは今後移しかえ予算をもって大幅な研究をしようとするのか。こういう点について御答弁を願いたいと思うのです。 建築研究の例を見ても、今も住宅局からの移しかえのものは九十九万三千円というものが出ております。今からでもおそくありませんから、道路整備費の中から一億か二億程度の研究費を投入、移しがえをする、同時に建築研究所の方にもこの事業費に見合うような大幅な実験研究費というものを移しがえをするというような意図があるかないか、またそうしなければならぬとお考えになっておるか、こんなものはどうでもいいとお考えになっておるのか、その点を一つわれわれが納得するばかりでなく、国民が納得するような御答弁を願いたいと思うのです。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御質問は私どもも建設大臣となりました当初から、この両研究所の研究というものは非常に基礎的なことであるから、どうしてもこれに重点を置かなければ、すべての問題、特に道路の基礎調査あるいは建築の住宅問題の基礎調査というものが完備したものにならぬと考えまして、特に私といたしましてはこの点に将来の重点を置きたいという考えを持っておりました。そこで一般の予算との関係もありまして、今年はそれほど増額にはなりませんけれども、土木研究所につきましては二千万円程度、建築研究所の方につきましては、先ほど申し上げましたごとく八百万円程度のものが増額されたような次第でありまして、決してこれをもって満足する次第ではございませんけれども、今後の原子時代と言われるような、科学技術その他が非常に飛躍的に発展する時代でありますので、かような科学技術の方面についての研究を怠らないように、そして道路につきましても建築構造につきましても、世界各国におくれをとらないような方向に私どもは指導していきたいと、こう考えております。で予算の面につきまして、本年はこの程度でございまするけれども、さような見地から明年度におきましてはです、一そうこの点の増額を要求をし、そうして完璧を期するようにしたいとこう思っております。
○田中一君 土木研究所に対して道路費の予算と見合って本年度はどういう期待をかけておるのか。まだ移しかえの予算を隠して持っておるのか、その点率直に伺いたいと思うのです。
○国務大臣(南條徳男君) これは予算で款項目が決定しておりますので、移しかえのできるものはないと思います。できるだけ今申し上げました予算の総額の範囲内で能率的に研究を進めたいと考えております。
○坂本昭君 どうもただいまの大臣の御返事では、はなはだ頼りないのですが、今田中委員からも重ねて質問されておりましたけれども、道路整備、今度五百四十七億もかかるのですよ。そしてこの間その主たるものが道路の舗装ということを説明を聞きました。その道路を舗装するときの設計基準はどんなものがあるか、やっときょう初めてこんなものを出していただいた。これは一体権威があるかどうか私は疑わしいのですよ。実際土木研究のお話をこの間聞きますと、道路研究に当っている人がたった八人ですよ、その中で二人は洋行しておられます。それから三十一年度研究課題一覧というのを私ずっと見たのですが、この中で私のようなしろうとが見て、ただ一つコンクリート舗装亀裂防止の研究、これが道路に関する唯一の研究のように見られるのです。今度去年に比べて二百億もふやして五百数十億で道路整備をやるが、道路整備の舗装の具体的なものが何もできていない。こんなことで一体できるのですか。 それから先ほどの大臣の御答弁を聞いておりましても、予算の今までの話を伺っていても、国は一つも責任を持っていない、国で一つもやろうとしない。道路のことだって、住宅のことがってみんな外に注文しっ放しです。せめて国でやれぬというなら、それは公団だとか、いろいろなところに入札してやらせるのもいいでしょう。しかし日本は今大きな転換期ですし、日本の道路をどうするか、北から南までずっと長くて、気候の変化が非常に強い、こういう所へどういう道路を作ったらいいか。アスファルトにしたらいいか、セメントにしたらいいか、住宅にしても不燃性にしたらいいか、どうしたらいいか、全部基本的な問題が残っている。建てることや舗装をほかに頼むのなら、国は根本的な問題に責任を持つべきだと思う。道路と住宅で千何百億という金を出しているけれども、国は直接やらぬけれども、研究だけでその中の一割でも二割でも、アメリカの例のT・V・Aのテネシー渓谷ダムなんか、何十年も研究のために全予算の何十パーセントも使っておりますし、そのかわりにできたらりっばなものができておる。日本の方は何もやってない。私は別に研究所の所長さんからゆうべ特別な依頼を受けたのでも何でもありません。はなはだ義憤を感ぜざるを得ないのです。これだけの膨大な金を使いながら、一体何をやっているのです。あとででき上った道路はすぐ亀裂ができるのじゃないか。アスファルトにするか、セメントにするか、その辺の研究もできなくて、金だけ使うということは、道路とりっぱな家のためだけじゃなく、結局むだづかいの浪費になってしまう。そのことを私は心配するために建設大臣に重ねて私お伺いしたいのです。こんなことでいいのかということですね。だから今田中委員がどこかよそに予算を隠しているものがありゃせんかと一言ったので、そういう金もないということだけれども、私の方じゃむしろ何なら道路整備の金をちょっと持ってきて、もっと基本的なものを一つ作っていただきたい。それができたら私たちも納得して、さあ一つ道路整備をやって下さい、そういうふうに大いに賛成いたします。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御意見は全く私も同感でありまして、先ほど申すごとくこの道路整備の全体計画にいたしましても、また建築の住宅公団の政府の方針につきましても、基礎調査ができなければ全く国会の意思にも反すると私どもは考えますから、この点については十分この研究を進めて、皆さん納得できるところのデータによって、指示、指導すべきものと考えておりますので、この点については政府委員から答えてもらいますが、十分道路につきましても、今後国際的な標準において、どの方向の、どういう構造の、どういう企画でやるかという研究はもちろんできておると思いますので、そこで今年度の予算の要求につきましても、十分自信のある私は道路の計画ができるものと考えているようなわけでありますが、しかし日進月歩する時代でありますから、今後につきましては、予算を十分この点についても獲得しまして、将来の完璧を期したいと願っておるわけであります。詳細は政府委員から。
○田中一君 私は大臣からちょっと伺いたいのですが、二十五年から三十一年に対して十名の定員減を来たしているという土木研究所、これは一体どういうことになっておるのです。
○政府委員(柴田達夫君) 土木研究所の定員の既往におきまする減がございますが、これは一般行政整理の方針に順応いたしましたその線に沿った減員が過去に行われたということでございます。
○田中一君 このほかに準職員、補助員という形のものが何名おりますか、両方の研究所には。
○政府委員(柴田達夫君) 本定員のほかに、準職員の数を申し上げますと、土木研究所に五十人、建築研究所に二十四人、かように相なっております。それから補助員につきましては、土木研究所に十六人、建築研究所に十八人ということに相なっております。
○田中一君 このほかに民間、地方公共団体から委託されます研究の、この面において賃金を払っている労働者というか、職員は何人おりますか。
○政府委員(柴田達夫君) 今お尋ねの公共団体等からの、公共団体ではございません、地方建設局等から委託によりまするところの調査、試験等がございまして、それについての賃金支弁の補助員のようなものでございますが、土木研究所に約百四十人おります。
○田中一君 建築研究所は……。
○説明員(竹山謙三郎君) お答え申しますが、建築研究所に参ります委託研究が経常的なものではございませんので、その都度それを雇い入れることになっております。
○田中一君 このように行政整理で十名減らしたと言いながら、実態というものは相当量研究所が勉強をしておるのです。真剣に取っ組んでおるんです、研究に。で、やみ職員というものを持っておるわけですね、土木研究所は二百人以上を持っているんですよ、定員以上に持っているのです。これを持つということが真剣にその学者たちが仕事に取っ組んでおるということなんです。ところが政府はそれにそっぽを向いて、そうしてそれを定員化しないという、国家公務員に対する一連の職員の雇用の姿というものが現われておるわけなんですね。で今両研究所の所長に伺いますけれども、土木研究の場合には、このような定員のほかに二百名の職員を、国家公務員を持たなければ、今日あったような研究ですら、やっているような研究ですら完成されないというものだろうと思うのですが、それに間違いございませんか。
○説明員(伊藤剛君) 大体お話の通りであります。
○田中一君 建築研究所の方も四十二名という定員外の職員を持っておりますけれども、これはどうでございますか。
○説明員(竹山謙三郎君) 建築研究所は非常に研究員と申しますのが多いのでございますが、補助員というのは非常に少い。これは設立の事情によりまして、初めとにかく幹部だけふやして、あとで手をふやそうと思っておりましたときに定員法がしかれましたので、下を切られてしまいました、そのためにアンバランスで逆ピラミッドになっております。その点私どもは非常に研究遂行上苦労をいたしておるところでございます。
○田中一君 大臣お聞きの通りですね、今の程度の、研究ですら人手が足りなくて困っているのですよ。そして今隠し財源と申しますか、委託して研究させようという意図がないらしいのです、大臣には。そういうことでこの両研究所のほんとうの機能というものを発揮することは困難だろうと思うのです。そういう点について土木研究所に、道路整備に関する研究を三十三年度に行わせようという意思はございますか。また現在本年度の土木整備卒業を生かすために研究されているテーマというものはあずかっておりますか、研究所の方に伺いたい。
○説明員(伊藤剛君) 今の御質問二つに分けられると思いますが、後段の方の私のいわゆる道路整備事業に関連して研究の仕事をあずかっているその項目の方をまずお話申し上げますと、先ほど道路研究は、何か道路舗装の亀裂防止だけだというお話がありましたが、まだそのほかにアスファルト舗装の研究とか、それから路盤をもっと安全にする研究とか、それから別に橋梁関係の研究も数項目あずかっております。 それから三十二年度につきましては、いろいろ道路局と打ち合せまして、非常に緊急な項目はどれであるかということをまず調べまして、それについては、そう短い期限とは申し上げられませんが、一応緊急の項目については着手するような工夫を今しつつあるところでございます。
○田中一君 建築研究所はどうです。今あなたが御説明になった程度のものだけですか。
○説明員(竹山謙三郎君) 私の方では非常に住宅建設に役立つものと思っておりますが、さらにそのほかに住宅公団、あそこで研究費用を持っております。その住宅公団から、かなり多量の委託を受けて、その方で不足の部分をカバーいたしております。
○田中一君 これは伊藤さん、あなた河川の方が専門だったね、たしか。だからどうかと思うのですけれども、この本年度の相当伸びている公共事業費、道路整備の……。この事業に対して、あなたは学者として、おれはこういう点を一つほんとうは自分の学者の良心としては、本年度から研究してみたいのだという意欲と、それから何かテーマをお持ちですか。これはもう大臣いたってかまわないのですよ、学者としての良心からおっしゃい。(笑声)
○説明員(伊藤剛君) 道路の研究というのは、今まで施設も、それから研究事業陣容も不足でございましたから、まず質の方の、つまり人間の方の改善、こういう方面がまず必要じゃないかと、こう考えます。幸い本年現在で、二人ばかり、ドイツ及びアメリカに留学させていただいておりますから、それらが帰ってさましたら、質的には大いに改善されるし、また今後も引き続き、個々の先進国と申しますか、そういう方面の留学生、そういうものを活用していきたいと、こう考えておる次第であります。
○田中一君 国土開発縦貫自動車道ができますと、赤石山脈に七キロですか、九キロですかの隧道を掘るようになる、今の計画で申しますならば。そういうことなんかも、一つ自分が十分に研究してみたいというふうな気持でおられるか。それはもう完成して、いつでもできるのだという考えでおるのか。これは一つの例として伺いたいのですが、どうですか。
○説明員(伊藤剛君) 私どもの経験としましては、関川トンネルがまあ一番長いトンネルの例でございまして、これにたくさんの自動車を走らせると、一番先き大きな問題は、その排気ガスによって運転手その他が病状を呈する、こういう点が心配なんでございます。従って今お話の赤石山脈方面の道路というのは、私はあまりよく存じませんが、非常に長いトンネルなんかを必要とすれば、やはりそんな方を中心としてまず研究しなければならないと、こう考えております。
○田中一君 大臣お聞きでしょう。やはり言えないで困っているのですが、やはりこういう自分が研究してみたいという点はあるのです。それはやはり今の道路整備、あなたの言っている十カ年計画の事業の今後の課題なんですよ。こういう点については、もうおそらく建築研究所でもあると思うのですが、こういう点については、今あなたが言っているような、おざなりのことではなくて、もっと真剣に、研究所の連中を全部集めて、あなた自身が、そうして真剣な気持でもってそれぞれ研究員の意思もお聞きになり、また計画をお示しになって、その点についてひざを突き合せながらあなた自身が取っ組むというような心組みがなくちゃならないんです。一面、地方の各方面に研究費として金も出しております。出しておりますが、やはり重点的に一つの問題に取っ組んでいくということの方が、当面、日本の産業経済の面からいって、一番緊急な問題だと思うんです。従って今後、さっきのような答弁でなくて、もう少し具体的に、行動的に両研究所とも十分活用して、そうしてあなた自身が十分な理解を持ちながら、できるならばもう少し規模の大きな研究所にまででっち上げるというような意図がおありであるかどうか、一つまじめに率直に、おざなりでなく御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの御質問は、全く私の同感な、自分のほんとうの気持でありまして、一々申し上げませんけれども、縦貫道のトンネルの排気ガス等の問題についても、私は特に専門家等の意見も聞きまして、これは十分今後研究の課題であるというようなことも考えておりますし、道路の整備につきましても、今後道路の舗装については鉄板を使う、鉄の網を使わなければいかぬじゃないかというような具体的な問題、あるいは基礎工事についても、北海道などの場合は、一メートル以上の基礎もございます。内地のような暖い所ではそれほどでなくても、寒暖に応じた今後の舗装も考えなければならぬじゃないか。そういうような点についても、十分研究所を活用して、そうして一つ新規にやってごらんなさいということは、常に局長諸君に話しており、自分も今後時間の許す限り、これらの諸君と自分の構想を話しまして、そうして研究いたしていきたい、こう思っております。
○田中一君 従ってそこまでの熱意があるならば、本年度の予算のうちからでも、問題点について移しかえをしないでも、委託しまして研究はできるはずです。もうおそいくらいです。これだけの大きな公共事業費をかかえて、そこから始めるのはおそいくらいです。しかしおそいくらいですが、まだおそくはありません。従ってあらゆる方法をとって、そういう意欲だけを持たしただけでは事は実行されない。やはりほしいものは予算でありますから、その金というものを流してやりまして、本年度から一つ十分な、国民の期待にこたえるような事業をさせるようにして下さい。これはまた人間の問題も、あなた自身が、このような定員では、八十名とか百六十名程度の定員では不足だということはきっと考えているに違いない。従って今はできないけれども、明年度はこれの二倍、三倍の定員の増を考えながら、今研究員を置くということは、これは可能なんです。従って人間の面も、それから研究のテーマの面も、今あなたがやろうと思えば可能なことばかりでございますから、どうか一つ実現するように御努力を願いたいと思います。
○石井桂君 川中さんと同じことなんですが、結局例を建築研究所にとると、建築研究所一般行政費五千万円の中で七割三分というものは一般の経費です。ほんとうの研究費というものは千三百万円しかない。五千万円研究費があるといっても、実際に俸給やなんかに払うものが三千七百万円、あとは千三百万円という研究費しかない。これがこのまま二倍、三倍になっても、これは意味がないと思う。結局研究費があまり少な過ぎると思いますが、その点いかがですか。竹山研究所長でもいいんですが、つまり人件費に食われて、ほんとうの研究費がないということです。
○説明員(竹山謙三郎君) ただいま石井先生の御質問、確かに私どもの方は、人件費に対しまして、実際に使える研究費が非常に少いということを痛感いたしております、実はこの問題につきましては、この建設関係の研究費が全体的に非常に少いということはしばしば考えておりまして、この点は石井先生のおっしゃいました通り、研究費自体が非常に少い、人件費に対して少な過ぎる。もっとわれわれは研究費があれば研究を拡大する能力があるということを痛感いたしております。
○石井桂君 建設大臣もお帰りのときのようですから、ちょっと大臣にお聞きいたしますが、今のように例を建築研究所にとりましても、七割が一般行政費なんです。で三割しか研究費がないのです。これじゃほんとに私は立ち行かないと思うのです。一般の会社なぞじゃこんなことじゃつぶれてしまうと思う。だから実際に研究ができるような研究費をおつけ願うということをぜひお願いしたいと思うのですが、それに対して先ほど大臣から所信がいろいろ述べられてわかりましたが、もう一ぺん、しつこいようですが……。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの研究所の予算の配分がまことに不満足なものでありますることは御指摘の通りと思います。そこで住宅にいたしましても、道路にいたしましても、研究所は非常に飛躍的に伸びる時代でありまするから、今までのような研究所に対する予算の考え方でなく、三十三年度の場合におきましては、特に私はこれは力を入れまして、皆さんの御意見に沿うようにいたしたいと思い、またお約束いたします。
○坂本昭君 僕は大事なことを一つお願いしたい。一つは道路局長さん、これは舗装の設計基準が出ていますけれども、これを、どこの道路にはセメント舗装をやり、どこにはアスファルトをやる、そしてその企画はどういうふうにやる、その実例を一つ出していただきたい。アメリカの場合だと、最初アスファルトをやって、それから二、三年たってまた上にかけて、また三、四年たつとまたかける、かけて何度もやっているという実例も聞いております。それからまた一方に、このアスファルトの道路というものと同時に、コンクリートの道路、こういうふうに並べて実験的な研究もやる、そういうことについての具体的な三十二年度の計画を、全般的でなくてもいいです。できたならば、われわれが見にいくことができる範囲内の、実際の面についての一つ表でも——説明書を一つ出していただきたい。 それからもう一つは、これは委員長さんと大臣にお願いしたいのですが、私はどうも今度の道路政策については非常に不満を持つのです、国民の一人として。ほんとうにいい道路ができるのだか、できないのだか、技術的にもいろいろな点に不安を持つ。それでまず近いところで、どこかで入札を始めたときに、その入札と、途中の監督の実情と、でき上ったときと、これを大臣と委員長と、責任をもってわれわれは見に行きたいのですよ。見に行って、せっかくこの委員会というものが国民にかわって聞いているのですからね。ですから、われわれが責任をもって一つ出かけていきたい、そういうことを今からお約束していただきたいのです。その二つを一つお願いします。
○理事(岩沢忠恭君) 今の御希望の点はよく建設省と連絡をとりまして、御要望に沿うようにします。 それではきょうはこれで散会いたします。 午後一時四分散会