建設委員会 第7号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1957/02/21
会議録
○委員長(中山福藏君) ただいまから委員会を開会いたします。 質疑に入るに先だちまして、理事会において決定した事項を御報告申し上げます。理事会に付議しました案件は、三つあるのでありますが、第一には、この首都圏予算関係を一つ説明を聞こうということでありまして、質疑はこの次に譲る、こういうことに第一の案件はきまったのであります。第二は、北海道の開発に関するところの予算は、建設予算に関係のあるものをそのときに応じて質疑を行う、第三は、審議のスケジュールでありますが、来月の七日までは予算の質疑を続けていこう、その間にもし法案が出て参りますれば、それに適当にはめ込んで審議を行おう、こういうことに決定いたしました。以上御報告申し上げます。 つきましては、この際、首都圏整備委員会関係の予算につきまして、首都圏整備委員会委員長から御説明を願いたいと存じます。
○国務大臣(南條徳男君) 首都圏の整備事業の予算につきまして、御説明申し上げたいと思います。 三十二年度の首都圏整備事業の予算案につきまして申し上げますが、首都圏整備委員会におきましては、鋭意首都圏の整備計画を作成中でありますが、昭和三十二年度の予算編成に当りましては、特に緊急整備を必要とする既成市街地、すなわち東京都区部、横浜、川崎、三鷹、武蔵野、川口、各市につきまして、関係各省と密接な連絡をとりまして、その整備事業の予算化に努めたのでございます。 昭和三十二年度の既成市街地に関する予算の総額は約五十三億円でございまして、前年度三十二億円の一・六倍となっております。 予算の重点としましては、不燃都市の建設を促進するため、公営住宅及び義務教育施設の大幅な不燃率の向上をはかるとともに、道路街路の整備、下水道の建設促進等に特に力を入れたのであります。 また財政投融資関係につきましては、特に地下鉄の建設促進に重点を置いておりまして、新宿線の早期完成をはかるほか、馬込―押上線、中目黒―北千住線の二線の建設を新たに実施することとし、このうち、馬込―押上線は、東京都をして実施せしめることにしたのであります。 なお市街地開発区域の整備につきましては、既成市街地と市街地開発区域を結ぶ幹線道路の建設のため必要な国費として二億円程度を予定しておりますほか、日本住宅公団をして住宅用地、工業用地造成に当らしめる計画であります。 次に各省別に予算の内訳を新説明申し上げますと、まず建設省関係の予算といたしましては、宅地整備事業が六億五千万円で、三十一年度の五億二千万円に比べて、一億三千万円増、公営住宅建設事業が二十一億九千万円で、三十一年度の十六億円に対し五億九千万円の増、道路街路整備事業は八億八千万円で、三十一年度の二億五千万円に対し六億三千万円増、公共空地整備事業は七千万円で、三十一年度の一千万円に対し六千万円の増、低地対策事業は三億九千万円で、三十一年度の二億五千万円に比較して一億四千万円の増、もっとも三億九千万円のうち千九百万円は運輸省分であります。 なお最後に、下水道整備事業は、五億七千万円でありまして、昨年度の二億六千万円より三億一千万円を増加いたしております。このうち建設省関係は一億八百万円であります。以上の建設省関係を合計いたしますと、約四十三億円、昨年度の二十六億三千万円より約十六億円の増加であります。なお、このほかに既成市街地外の分を加えますと、建設省関係は合計して四十五億円となるのであります。 なお、文部省関係の義務教育施設整備事業につきましては約四億六千万円、昨年度の二億九千万円より一億七千万円の増加、運輸省関係の港湾整備事業につきましては、東京港の整備として一億二千万円で、昨年度の五千万円より七千万円の増加、ほかに低地対策事業の運輸省分として本年度は千九百万円、昨年度の五百万円より千四百万円の増加、下水道整備事業につきましては、建設省分と労働、厚生省分を合計しまして、先ほど申しました通り、昨年の二億六千万円より五億七千万円程度になり、約三億円程度の増加と相なっております。 以上であります。
○田中一君 御説明伺いましたが、補助率は特別な配慮をしておらんかどうか、補助率を全部にわたって御説明願いたいと思います。事業主体と補助率……。
○政府委員(水野岑君) 補助率につきましては、全国的にやっております従来の補助率と全く同じでございまして、すなわち宅地整備事業、これは戦災復興事業等でございますが、その戦災復興事業につきましては二分の一の補助、それから義務教育施設整備事業につきましては、小学校につきましては三分の一の補助、中学校につきましては二分の一の補助、それから公営住宅につきましては、一種住宅が御承知のように三分の一、二種住宅が三分の二、こういうように全く全国的な補助率と同じでございます。
○田中一君 下水道などはどうなるのですか。
○政府委員(水野岑君) 下水道につきましては、四分の一補助でございます。
○田中一君 そのほか補助をずっと説明して下さい。
○政府委員(水野岑君) それから公共空地、これは公園緑地でございますが、公園緑地につきましては七千万円というのが三十二年度の予算案でございますが、この七千万円のうち五千万円は明治神宮の、明治公園の拡張分でございますが、これが三分の一の補助、その他約二千万円程度でございますが、これも三分の一の補助でございます。それから道路、街路につきましては、国道、一級国道、二級国道につきましては、これは一部国で直轄する部分もございますが、そういうようなものは全額国庫負担することはもちろんでございますが、その他の国道につきましては四分の三の補助、その他主要地方道路につきましては三分の二の補助、そういうようなことであります。それから港湾整備事業につきましては、事業の内容によって補助率が違うのでございまして、これは後刻申し上げたいと思いますが、その次の低地対策事業、これも内容によって違うのでございますが、たとえばこの中に、従来から災害関連工事としてやっております、江東地区におきます高潮対策事業というのがございますが、この高潮対策事業につきましては一割五分の補助、それから今度新規に、江東地区におきまして恒久高潮対策事業と申しまして、外郭堤防を建設する、こういうような新規事業に三十二年度から着手することにいたしました。この恒久高潮対策事業につきましては三割補助、そういうふうに事業の内容によって違うわけでございます。それから下水道整備事業につきましては、先ほど申しましたように四分の一補助、こういうような内容でございます。
○田中一君 そうすると、これは補助金の予算の計上であって、総事業費はどのくらいになりますか、総額は。
○政府委員(水野岑君) この補助金に対応いたしまして、今度は一般財源を出し、それから起債を自治庁、大蔵省に今折衝いたして確保いたしまして、それで総事業費が出て参るわけでございますが、一応この補助金に見合うものと、それからある程度首都圏整備事業を実質上の初年度といたしまして、三十二年度から相当強力に一つ実施をしていただきたいということで、関係地方公共団体に私ども委員会といたしましていろいろとお願いをいたしておるわけでございますが、そういうわれわれの希望、要望する事業量、一部単独事業も含まれるわけでございますが、そういうものを申し上げてみますと、既成市街地全体で二百四十五億程度に相なろうかと思います。
○田中一君 二百四十五億に対する起債の確保はできておるのですね、話し合いが……。
○政府委員(水野岑君) 起債につきましては、ただいま自治庁、大蔵省と折衝中でございまして、まだ最終的にはきてまっておりません。
○田中一君 この一つ総事業費というものを頭にして、内容は事業別によって財源の問題と、それから所管の、たとえば下水道整備事業を考えるにしても、労働省関係、厚生省関係、建設省関係とありますから、これはどこがどうなのか、そこの補助がどうなるかという総額ですね。財源、財政措置と補助率、それから総事業費、むろんそこには東京都のやることもありましょうし、各隣接府県がやるのもありましょうから、そういう個々の予算上に現われたところの予算表を作成していただきたい。大臣何か御用があるそうですから、大臣の質問が先だそうですから、これに対する私の質問は、そういう資料を一目にしてわかる資料をお出し願いたい。
○政府委員(水野岑君) ただいまの田中委員の御要望でございますが、先ほど私が申しましたように、起債を目下自治庁、大蔵省と折衝中でございますし、私ども委員会としての要望数字ということでよろしゅうございますか。そういう表でないと目下のところ作れないということでございます。
○田中一君 それは起債の話し合いがついたということは、まだ早いでしょうから希望ですね、今五十三億三千万円というのが出ておるのですから、計画だけをお調べ願いたい。むろん東京都並びに各隣接府県の負担もですよ。これも盛り込んでいただきたいということと、それに対する財政措置というもの、府県の一般地方財政と、それからその起債という面も一応計画でいいですから、計画を一つ……。
○政府委員(水野岑君) 承知しました。
○委員長(中山福藏君) それでは本件に関する質疑は後日に譲ることといたします。 ―――――――――――――
○委員長(中山福藏君) 次に昭和三十二年度建設省関係予算に関する件を議題に供します。総括質疑を順次お願いいたします。
○石井桂君 質問に入る前に、大臣は何時ごろまでおられますか。
○国務大臣(南條徳男君) 商工委員会がありまして、その方で何か関連質問がしたいというので、ですから、向うから私の方へ出番のときに迎えにくるはずですから、それまではよろしゅうございます。
○石井桂君 大臣から前々回に御説明をお願いしたのですが、今回の建設省予算のうちですね、本年度の特徴はどういうところにあるか、大体お伺いしたいと思います。
○国務大臣(南條徳男君) これは別な機会にも申し上げたと思いますが、建設省関係の今年度の予算の特徴は、住宅と道路と、そして多目的ダムの点にあるように考えております。
○石井桂君 住宅と道路の予算が非常に伸びたことはわかるのですが、多目的ダムのために特別会計を設置しているようです。それで、その説明の要旨の中に、早期完成をはかるという御説明がございました。早期というのは、従来よりも具体的にいうと、一体十年のものを五年に短縮する意味なのか、あるいは九〇%ぐらいの意味の短縮なのか、どういうふうな程度の早期でございますか。
○国務大臣(南條徳男君) 従来よりも予算が十億ぐらいふえておりますので、早期ということは、事業量においてもふえますので、さような意味で年数は同じ年数でも、事業量がふえます関係もありますし、それから事業量のふえる分については年数も早まるという意味で早期に、今までよりも予算上の措置の関係で早くいくということでございます。
○石井桂君 何か早期といいますと、普通は五年のものを三年にとか二年にとか、数学的に見て相当に影響があるように見えるのです。今回のは、そうどっさりふえてもいないように見えるのですが、その点はいかがでしょうか。
○政府委員(山木三郎君) ただいま大臣が御説明申し上げましたように、現在着手しておる分も、そのダムに備えました機械が十分に働いて、フルに働いて、施設とか人間とかに応じた予算が配分できるということと、そのほかに新しい地点等に――要望されておった懸案の地点が着工できて、相当に進められる、こういうことでございまして、現実といたしますると、従来におきましては一般会計からの分だけでやっておった分が、たとえば今度の多目的ダムの特別会計で考えておりまする一般会計からの繰り入れ金は、四十六億でございますが、そのほかに約十億分の資金運用部の借り入れがございますから、この予算面だけからいたしましても、二割以上の増額になっておる。その結果といたしまして、先ほど申し上げましたように、着工しておる分はフルに仕事ができる、そのほかの懸案の地点についても準備なりあるいは段取り等が推進できる、こういうことになると思います。
○石井桂君 ダムの方はそれでけっこうですが、それでは次に道路整備の計画について御質問したいと思います。昭和二十九年度以降道路整備五カ年計画というものが進められて、三十三年度に終る予定でおったように記憶しております。ところが三十二年度の道路整備に関する新予算は、御説明によると、新たな計画を樹立することを目途として画期的な促進をはかることにしたと書いてあるわけです。またそういう御説明でございました。そこで三十二年度の道路整備計画というものは、従来立てられた道路整備五カ年計画の一部なのか、あるいは一五カ年計画を変更してですね、そうしてさらに三十二年度をスタートといたしまして、十カ年計画とか七カ年計画をお考えになっての三十二年度の予算なのか、その辺がはっきりしていないようでございますので、その点御説明願いたいと思います。
○国務大臣(南條徳男君) その点は従来の五カ年計画のものにつきましては、だんだん進んでおるわけですが、この十カ年計画、三十二年度から計画いたしましたのは、三十二年度より将来十カ年間にはこれこれのことをしたいという構想でありまして、もちろん今まで加えたものはそれにプラスになるわけであります。
○石井桂君 そういたしますと、従来の道路整備五カ年計画の四年目でもあり、さらに新しい新計画の初年度でもあるというふうに了解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(南條徳男君) そういう方向に運びたいと思います。
○石井桂君 その問題はそれでけっこうですが、この道路整備に関する予算の財源等を御説明いただきました節に、ガソリン税を今回キロリッター当り四千八百円の値上げを予想しておりまして、そして五百数十億の予算を計上しておられるようであります。そこでそのうちのガソリン税は、どのくらい三十二年度に消費せられるというふうな予想があって、そのうちのどのくらいが、ガソリン税の値上げによってまかなわれておりますか、その点を、それは局長でけっこうです。
○政府委員(富樫凱一君) 三十二年度の揮発油税として対象になりました揮発油の数量は、三百四十二万五千キロリッターでございます。このうち現行の税率は二万一千円でございますので、一が一千円の税率に相当する分が三百七十五億六千五百万円になりますが、四千八百円の増税をいたしますと、この分に相当するものが百二十八億一千九百万円になります。合計いたしまして五百三億徳九千四百万円が揮発油税として見込まれております。
○石井桂君 ただいまいろいろな、世の中の世論といいますか、そういうものがずいぶん新聞に出ておるようですが、ガソリン税の税率を上げるということが非常にまあ反対が多いようなんです。もしこの予想の四千八百円の値上げが、もしできない場合の不足額はどういうふうにして補うかというようなことが、すでに政府当局の間でお見通しや御相談がありましたかどうですか。お見込みの程度、たとえば四千八百円が四千円になるというような場合には、その不足分はどういうふうにするかというようなお話がまとまっておられるかどうか。
○国務大臣(南條徳男君) この点については、予算の折衝の途上におきまして、政府並びに党との間にしばしば折衝をしてもらいまして、相当呑んだ結果、ここに落ちついたんで、当初は大蔵省側は八千円というようなことでありましたが、世論の動向、あるいは党側におきましても、それは少し高過ぎるということから、結局六千五百円に落ちついたのでありまして、これならば、この国会は必ずこれが通過できるという考えにおいて計上いたしてお願いしておるようなわけであります。
○石井桂君 そういたしますと、いろいろないきさつが将来起ろうが、この道路整備事業に関しては、そういう困難が起っても、この予算が減るようなことは心配がない、こういうわけでございますか。
○国務大臣(南條徳男君) さような考えでお願いしておるのであります。
○石井桂君 それから、道路整備の予算のうちの一部でございますが、名古屋―神戸間のいわゆる高速自動車道を施行する予算を今回組まれておるように御説明を承わりましたが、御承知のように前国会におきましては、議員提案で国土開発縦貫自動車道法案というのが出ておったように記憶しております。これが目下継続審議で、衆議院に付託されておるように記憶しております。そこで、さらに前国会には運輸省から高速自動車道法案、こういうのが出るようにも聞いておりましたし、また、今回建設省から高速自動車国道法案ですか、そういうものも出るようにも承わっております。そこで、名古屋―神戸間のような道路をどういうふうにしてこの三つの法律を調整しつつ、どの法律でやるというお考えなんですか。
○国務大臣(南條徳男君) この点につきましては、従来国土開発縦貫道路法案というものが継続審議になっておりまして、これに対する所管を運輸省がするか建設省がするかというような問題で決定をいたしませんために、三、四国会の間懸案になっておったわけであります。そこで、建設省といたしましては、三十二年度はぜひこの問題を解決したいと思いまして、石橋内閣組閣以来、私の方と運輸省との間に折衝をいたしまして、両省の間に覚書を作りまして、そして、今回建設省から提案いたしておりまする自動車国道法案、この中に運輸省の意見もまとめまして、一括してこの法案でもって、今までの国土縦貫道路というもののいろいろな疑点があれば、これらに対する調整をいたしまして、そしてこの問題を解決いたしたい、こういうふうにいたしておるのであります。そこで、この法案が本国会において通過を見まするならば、その一環として、名古屋―神戸間のこの予算を計上いたしておりまする道路が計画ができる、こういうふうな仕組みになっておるのであります。
○石井桂君 この国土開発縦貫自動車道というのは議員提案でございますから、政府御当局からどうという御説明、この先がどうなるかというお見込みを承わることは困難と思いますけれども、国土開発縦貫自動車道ですか、この法律案と、今回建設省で立案せられておりまするところの高速自動車国道法案ですか、これらは両方とも撞着するところはありませんですか。
○国務大臣(南條徳男君) お説のように、多少これが横着するような面もあると思いますので、運輸省との間に調整をしまして、その矛盾のないように、今度の建設省で提案いたしまする自動車国道法案の中には、調整したものを出すことにいたしたのであります。
○石井桂君 それでは、道路関係はそのくらいにいたしまして、前回建設大臣から御説明があった問題でありますが、私は最近建設に関する工事費の値上り、原因は材料の値上りでございますが、それに対する値上りがあまりひどいので、心痛しておる一人であります。そこで、前回田中委員の御質問に、アメリカがスクラップを輸出しないというようなことを前提として御質疑になったようでありますが、そのあとで私新聞を見ましたらば、鋼材及び鋼塊あるいは鋳物、そういうようなものを入れる場合に関税の税率を全廃または減免するという方針だということが出ておりました。それらの今行われておる税率は一割のようにも新聞に書いてあります。そこで、それらがもし実施されますると、スクラップの輸入ができなくなったのと、輸入の関税の税率を減免するということと両方あわせると、どうもやっぱり材料が値上がる方に行くように私どもは考えておる。そこで、もしそういう場合に、これ以上工事費が上ることは非常に耐えられないと思いますから、前々国会ですか、セメントに対して、非常に値上りしたときに、建設大臣はその当時小澤建設大臣だと思いますが、手を打たれて、一トン当り何円かの値引きをさせた例がある。そういう御努力を鋼材あるいは値上がるところの見込みのある材料に対して適当な御処置をとる御意思があるかどうか、そういうことを承わりたい。
○国務大臣(南條徳男君) この点については、前回の委員会においても御懸念の御質問があったようであります。私もその後通産大臣とも話しまして、参議院の委員会でもこういう非常に重大な御質問があった、この点について通産大臣どういう手当をしておるのだというようなことも話し合いもいたしまして、通産大臣においても、通産委員会においてもこの点については各方面から御質問があった、十分これは考慮いたしまして、さようなことのないような手当をしているんだ。さらに、スクラップにつきましては、全然アメリカの方は輸出をしないという話だが、どうなんだ。そういうことはないんだ、全然しないなんという見通しはない、今継続中だから、これは自信を持っておる、鋼材の値上がりの手当にしても、今回の政府の予算の執行できるような物価の値上がりのないということを声明した以上は、それに合うような方法を考える、こういうことでありますので、一応私どもとしてはこれに信頼をいたしまして、ある過程まではできる、最悪の場合に行きました時分には、御説のようにいろいろまた考慮することもあるかと思いますけれども、一応これで行きたいと考えております。
○石井桂君 それでは、公営住宅関係について御質問申し上げたいと思いますが、御承知のように、公営住宅法が施行されまして、今第二期の三カ年計画の実施中であります。そこで、今年度は、第二期公営住宅三カ年計画の三年目なんです。第一期の公営住宅の計画のときには、十八万戸計画だった。でき上がりの歩どまりは非常に悪かった。第二期計画も、あまり感心した数ではありません。ところで、私与党だから、あまりひどく言えた義理ではないのですけれども、公営住宅法が出て、そうして国会の承認を得て、第一期計画、第二期計画を六年続けて、公党住宅のみの成績が非常に悪いということは、私はどうも住宅政策としての焦点が私ははずれているように思うのです。そこで大臣としては、一体公営住宅に対して、住宅政策全般から言って会心の策であるかどうか、まずいものであるかどうか、御自分で自己批判をしていただきたいのです。この場合ちょっと気の毒ですけれども、僕は立場上そういうことを……(「気の毒ならこっちから質問いたします」「なれ合いで質問はやめろよ」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(南條徳男君) 詳細は政府委員からしてもらってもいいと思いますが、大体におきまして、計画の九二%がこの三十二年度の予算が通りますれば達成することになっておるのであります、最初の計画の。でこれはもっと早くこの計画ができるべきでありますが、御承知の通りこれが地方財政等の関係もございまして、全額国庫負担ということでないために、さような点で多少計画が地方によっては伸びない点もあるかと考えたのでありますが、しかし政府全体としましては、住宅計画としては他の方法によりまして増額をしておるというようなことでありますから、この面は多少九二%程度で今はやむを得ないというような考え方を持っておりますが、十分……。
○坂本昭君 石井委員は大分お尋ねしにくいようでありますから、私どもの方からもっと明確にお尋ねをして、はっきりした御答弁を得たいと思います。 ただいま石井委員からお尋ねになったのは、公営住宅法の第六条に基いたその計画の第二期が今どれくらい行っているか、自己反省をしてくれということなのですが、自己反省をさせられた結果九二%のお見込みがあるということですが、私の見たところでは、三十二年度の計画が全部できたとしても十四万二千戸であります。しかもこの間いただきました書類を見ますと、三十二年の三月の見込みで三十一年度分がまだ七〇%しかできていないのですから、私が全部見たところで、でき上ったところで九二%なんということはこれは全然大うそだと思うのです。大体七九%くらいにしか私はならないと思うのです。
○国務大臣(南條徳男君) 三十二年度も入るのですよ。
○坂本昭君 それで全部含めて七九%に。前の第一期のときが六八・九%なんです。第二期が九二%になるということは、これは神武以来の悪宣伝でございまして……(「それはうそです」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(南條徳男君) 政府委員から一つ……。
○坂本昭君 それじゃ、その数について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) 公営住宅三カ年計画の一期、二期の実績並びに計画の数字を申し上げます。 第一期計画は御承知のように、先ほど石井委員の御指摘のように計画は十八万戸でありましたが、実績は十二万四千戸余りであります。従いまして達成率は六九%ということに相なっております。第二期計画はこの三十二年で終るわけでありますが、この三カ年で計画は十五万五千戸、これに対する――これは正確に申しますると実績見込みということになりますが、十四万二千戸、御指摘の通り十四万二千戸でございます。この達成率は九二%と相なっております。 それから三十一年度の公営住宅がまだ七〇%しか進行していないというお話でございますが、工事が若干おくれている点はお話の通りでございますが、五月末までにはまず一〇〇%進行する見込みでございます。本年の五月末までには三十一年度の公営住宅は全部できる、こういう見込みでございます。
○坂本昭君 その達成目標の数、ちょっと私が実は間違っておったために計算が落ちたと思うのですが、第一期十八万、第二期十五万五千、こういうふうにがた減りになるとは実は私は思わなかったのです。いつの間にこんなに減らされたのか、私の認識不足ですから、この点は私の方で了承いたしますが、しかし、これはとにかく公営住宅法に基いて国会で承認されたものが第一期のときもわずか七割くらいしかできなかった。今度はまた非常な宣伝のもとに九割しかできない。一体この責任は建設大臣どうしていただくのですか。この責任はどなたがおとりになるのですか、それを……。
○田中一君 その御答弁の前に関連で。第一期計画の十八万戸というのは国会の承認を得ているのです。国会の承認を得てこの計画を樹立したのです。第二期計画がやはり十八万戸、国会の承認を得ているのです。従って第一期十八万戸の実績六九%幾ら、三十二年度実施して十四万二千戸だから、九二%になるなんという数字はごまかしなんです。第一期計画に対する第二期は九二%と言われるのでありますけれども、国会に対しての責任はどうしますかというわけです。国会に対しては第一期十八万戸を約束しているのです。われわれは承認しているのです。国会議員全部承認している。第二期においても同じように十八万戸承認している。(「第二期は違う、十五万戸だ」と呼ぶ者あり)十五万戸か……。そういう点の実績ができない、この点どうすうるかということです。
○国務大臣(南條徳男君) 第一期計画につきましては、これは前内閣のことでありまして、私どもの直接責任かどうかは別でありますが、なるほど当時国会においてはさような御決定になったのでありますが、しかし先ほど申しましたように、財政との関係がございまして、ことに地方財政の関係等からその計画通りに進まなかったのではないかと思うのであります。この責任をどうするかと追及されましても、これは私の責任だとは考えられないということを申し上げます。
○坂本昭君 この国会の承認に基いたところの計画ができなかった理由の主たるものを地方財政に非常に置いておられるようでありますけれども、次の機会にその具体的な資料を一つの御提出願いとうございます。それから……(石井桂君「私はまだ大分残っているんですよ」と述ぶ)いや、何かお気の毒なような御質問されますから、かわってするのですが、住宅問題について。
○委員長(中山福藏君) 私語を禁じます。
○石井桂君 委員長ちょっと申し上げますが、今関連質問で、公営住宅に関する坂本さんの質問が終ったら、その他にまだ大分残っておりますから、住宅に関しても残っておりますので、適当な時期にお返し願いたいと思います。
○坂本昭君 それでは公営住宅は一応これで打ち切ります。
○石井桂君 公営住宅に関して、さらに国有資産所在市町村における納付金及び交付金に関する法律が昨年出ました。大臣は御存じだと思いますが、これを法文通り施行されますと、公営住宅に住んでいる人の家賃が固定資産税分だけ上げられるおそれがあるのです。そこで昨年は非常に困りまして、法律は出てしまいましたので、地方行政委員会と合同審査を数回重ねまして、行政措置によって固定資産税分だけ家賃が上らないように自治庁長官に措置していただいた。今年もそういうふうにお計らい願っているというふうに聞いておりますが、大臣の口から本年度も心配がないかどうかということを、来年はどうなさいますか、先のことはわかりませんが、その辺を一つ……。
○国務大臣(南條徳男君) その点につきましては、党の方の政調会でも問題になり、自治庁にも折衝いたしまして、先般の閣議ではっきりと地方税の改正のときに自治庁長官から閣議にも報告がありまして、昨年並みにこれは据え置くと、こういうことに相なったことであります。なお将来のことにつきましては、これはまた将来この問題については十分考えまして、今までのような措置にするように努力いたしたいと考えております。
○石井桂君 私は大臣の口から承わりたいのは、公営住宅を供給する主管の大臣とされて、ああいう国有資産の所在市町村における交付金、納付金に関する法律などが出ることは、住宅政策と反対の方向に進んでいる政策だと思うのです。そこで、そういう交付金の対象から住宅をはずす御決意はあるかどうかということを承わりたい。
○国務大臣(南條徳男君) 建設省といたしましては、ぜひこの公営住宅の固定資産税については排除をしたいという考えをもって、本年度もそういう方向に持っていきたいと思っていたのでありますが、本年度は一応実質的に賦課しないのだから、昨年並みにしてくれと、こういうことになった次第であります。将来はぜひそういう方向に持っていきたいと考えております。
○石井桂君 この住宅の不燃化等は、不燃率、高層率をあげられておりますので、非常にけっこうだと思います。しかし今回の都市不燃化の予算ははなはだ昨年よりは増したりといえども、まあ雀の涙ほどとしか私は受け取れないわけなんです。首都圏の整備ともあわせて、さらに大臣にお骨折りを願えるかどうか。都市問題としては都市の不燃化ということが一番大事なことでありますから、その辺の御決意はいかがでございますか。
○国務大臣(南條徳男君) この点については、都市の不燃化促進ということについては政府においても十分考慮いたしておりまして、また首都圏の委員会の立場から申しましても、これは先ほど御説明申したように、そのことにおいては相当この方向に向っておるわけでありまして、いろいろな角度からこれを促進しておるのであります。予算がいかにも少いというようなお説でありますが、公団等が今後建てます住宅につきましては、この中層建築というような新しい方向も考え、また住宅金融公庫等におきましても、これを促進して金融をするというふうにいたしまして、できるだけ都市における不燃化住宅を促進するという方向に向っておるわけでございます。
○石井桂君 最後に、建設業関係の中小企業者に対する大臣としてのお考え、対策はどうであるかということを承わりたい。
○国務大臣(南條徳男君) この点については、ただいま政府は通産省においてこの法案を提案するかどうかということを検討中でございます。なお、政府案として出すか、あるいは議員立法で出すかというようなこともありまして、その内容においてはまだ各省との調整もついておりません。従って建設省といたしましては、こちらのまた意見もございますが、これらの調整のときに、建設省は建設省としての立場をよく織り込んだ案を出したい、こういうふうに考えております。
○石井桂君 そういたしますと、建設業法というものがすでに施行されて五年くらいになっております。その建設業法の適用も受け、中小企業組織法ですか、団体法の適用も受けるということだと、建設業者は二元的な監督を受けることになる。非常に迷惑しごくだと思うのです。そこで一つの法律にまとめる方がこれは助長され、取り締られる方も非常にいいと思うのですが、その辺は建設業法を主管しておる建設大臣としてはどういうお考えでございますか。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまのお説は、私どもの方にもさような陳情等もありますし、十分これらの意見を尊重しまして、今度通産省で出ます中小企業組織法の中にわれわれの意見も織り込んで、できるだけそういう方向に持っていきたいと考えておりますが、その組織法の中に共通した面においてはその方でいい、特殊のものについては今の建設業法と二重にならぬような方向に持っていきたいというふうにも考えておるわけでございます。
○石井桂君 けっこうです、もう私の質問は。
○坂本昭君 それでは住宅の問題につきまして、大臣に三、四点お尋ねいたします。 第一の問題は、先般の御説明のときに、日本の大体二百七十万戸の住宅不足の解消に対して、年間政府の計画として大体二十万戸、民間計画として三十万戸、合計五十万戸の計画によってこれを解消していきたい。ただしそれについて年限の説明は大臣御自身からはなかったように私は思うのです。しかしこの予算書の説明を見ますと、明らかに五カ年でこれを解消したいというふうにも説明されております。実際この二百七十万戸の不足を毎年五十万戸ずつで割れば、一応五年か六年くらいで解消されるように見られますけれども、去年の建設省の白書を見ましても、毎年推定されるところの新規需要戸数というものは、建設省の調べで、昭和三十年度から三十二年度の平均をとって二十五万八千という数をあげられております。でありますから、五十万でやっていったって、五年間で住宅の不足というものは解消されるはずはないと思うのです。従って大臣の御計画というものはきわめてずさんであって、これはとうてい住宅政策としてわれわれとして了解のできない点でございます。特にまあかりに建設省の調べによるところの新規需要戸数が二十五万八千としても、これについてさえ私まだいろいろ疑問を持っております。たとえばこの中で老朽化による住宅需要増を五万、災害損失によるものを二万八千、それから普通世帯増によるものの住宅需要増を十八万と、こう書いてあります。これはつまりわかりやすく言えば、世帯の増というのは新婚家庭など非常に多いと思うんですが、一体最近の統計を見ますと、大体年間七十万人くらい新郎新婦ができているわけなんです。だから七十万としますと、三十五万組の新婚夫婦ができているわけで、そのうちの建設省は半分しか家を作ってやらぬというような態度なんですね。まことに愛情のない計画であって、この十八万というものも私はだから少な過ぎる。今日新しい民法下において民主的な家庭生活を営む上におきましては、みな結婚すれば二戸を構えたいのであります。そういう点から言いますと、この新規需要の二十五万八千という数さえ私ははなはだ少い、いわんやそれを加えないところの五十万の年間計画で住宅の解消をやろうなんというのは、一応宣伝だけであって、実を伴わないことである、私はそう思うのであります。(「その通り」と呼ぶ者あり)一つこの点については建設大臣の、特に先ほど申し述べられました通り、住宅と道路とダムが最も大きな特徴だ、そう言われるならば、その住宅の特徴が私は一つもないと思うのです。全くこれはうそ偽わりの広告であると思いますので、その点一つ大臣の明確なる御返答を承わりたいのであります。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの問題、こまかい数字のことは政府委員から答弁してもらったらよいと思いますが、大体におきまして、今まで過去二年間においての住宅の伸びから言えば、本年は民間自力建設を、従来二十七万戸くらいにいたしましたのを三十万戸に考え、政府関係のものが十九万九千、約二十万戸といたしたので、この点につきましても、従来よりも二万戸くらい伸ばしておるわけであります。で、その鳩山内閣の当初から言えば四十二、三万戸の計画が、五十万戸計画ということになっておりますので、これは漸増しておるという考えであります。思い切って実はこの内閣は、この点についてはほかの計画よりも力を入れたということなんでありまして、今のお説のように、これで完全かということになりますと、意見の違いでありますが、将来民間自力建設ということにつきましては、国民の経済力の伸びというようなことも十分考慮に入れまして、全体として五十万戸のうち実は自力建設が三十万戸といっても、あるいはもっと伸びるのじゃなかろうか、一昨年、昨年及び本年とみますと、だんだんと国民経済が安定、充実するにつれまして、民間建設の方が伸びて来ておるわけであります。従いまして、明年度の国民経済、国の財政規模などを考えますときに、もっと民間の自力建設の方が伸びるのじゃないかということを考慮いたしまして、私は将来におきましては、そう羊頭狗肉の政策だというふうにまでおしかりを受けないでもいいと考えております。こまかい数字は政府委員の方から。
○坂本昭君 私はあまりこまかい数字は要らないのです。それよりも建設省の計画として、先ほども道路の計画が最初五カ年計画があって、今度十カ年計画にいつの間にか移行してしまっているのですが、何かそんなごまかしの計画では、これは少くとも政府の立てる計画とは私は言えないと思います。やはり住宅政策として一たん政府が責任をもって立案される以上、そしておそらく皆さん方はまだあと十年くらいは政権を持っておろうという、それだけの信念はおありだろうと思うのです。それだけの信念なしに政治をやったのでは国民はまことに迷惑であります。そうならば、去年四十万で今年は五十万にふえた、民間で何とかふやしてくれるだろうというようななさけない考えでは、大臣お仕事は勤まらないと思います。やはり五年なら五年、この政府の出した予算書の中には五年とはっきり書いてあります。五年で日本の住宅不足を解消する、そう書いてあるのです。ただそう書いてあるけれども、私はそれが絶対うそだ、五年では解消できない、少くとも十年かかってもどうかと思うのです。ですから大臣があの予算書に書いてある五年というのは誤りである、今日の自民党が十年続くならば解消さしてみせる、そう言われるならば、それでかまわないのです。だけれどもとにかくこの予算書に書いてある五年で解消するということは、私は絶対にうそであるということを、石井委員の言葉でもないのですが、一つ自己反省していただきたいのです。もう一度大臣の明確なる御返答をお伺いいたしたいと思います。こまかい数字は要りません。
○国務大臣(南條徳男君) この内閣の当初の予算編成のときに、大蔵大臣からも日本の財政並びに経済の見通し等についても話があった通りでありまして、昨年及び本年度は相当日本の経済力が伸びておるから、政府が計画的に、政府の力のみによって昔の統制経済のように建築でもすべての産業でもやるというようなことでなく、それは一応方針は立てるけれども、建築のごとき、住宅のごときものはやはり民間人が力ができれば自力で建てられるのであって、そういうようなことも加味した場合においては、相当伸びるだろうということも予想し、また過去の経験から申しまして、この一、二年だんだん日本の経済力が伸びるに従って民間の自力建築の方も伸びておるわけであります。従ってそれに対しては政府としても、しからば手をこまねいておるわけではないのでありまして、このたびの財政投融資の面におきましても、民間資金を導入する点におきましても、住宅公団あるいは住宅金融公庫の方に金融措置を十分、今までよりも昨年度からみれば相当大幅にこの点を考慮しまして、そうして民間自力建設の方に相当手をかして、そして助成する方向をとっておることは、この一端を物語っておるわけでありまして、政府の公営とか、あるいは政府資金だけでまかないますことは財政のワクがございますので、なかなかそうはやれませんけれども、民間資金、財政投融資等の方の力を得まして、民間の力を伸ばすような方向へ政府は指導するという方向に行きまするならば、今政府が立てております五カ年のうちには相当日本の国民経済が伸びるという見通しからいくならば、大体達成するだろうということで、かような計画を立てておるわけであります。
○坂本昭君 私は大臣の日本の住宅政策に対する基本的な考えが、何か私たちと非常に違うような感じがするのであります。住宅の問題は、今の日本の文化生活、健康にして文化的な最低生活を維持する上において、衣食住の中で一番最後に取り残された重大な問題だと思います。この住宅問題に対して、今日政府は公営住宅、公庫住宅、それから公団住宅と一応三本建でこの政策を立てておられる。そのことについては私は深い理解並びに協力を惜しまないものであります。なかなかりっぱに仕上りつつあるということは同慶にたえない。しかしながら、民間の住宅計画に対して大きな重点をおくということは、これは根本的に誤まっておる。また今日の公営、公庫、公団の三本建さえも、私はもっともっと国費をこれに注いで、国の責任を負うべきである、こういう考えが非常に強いのであります。でありますので、この点は大臣と晩まで話をしても水かけ論になるかもしれませんが、大臣は民間々々とばかに民間に肩を持つようなことを言われますが、民間にそんな力があるとは今日思えません。どうしてもこれは国の力で、政府の責任のもとにとにかく強行しなければ、国民の住生活、住宅生活というものは満足されない。私はこういうことを固く考えるものであります。これは晩まで話してもおそらく水かけ論になると思います。 次に、私はさらにこの内容にわたって二、三お尋ねいたしたいと思います。その第一は、今度の住宅対策の事業費は、予算の面で二百二十四億ふえております。そして二万三千戸ふえております。しかし内容を見ますと、公営住宅はわずかに三億増しただけにすぎません。それから先ほど石井委員も指摘されたように公営住宅の戸数は五百戸減っております。私たちはこの公営住宅にもっと重点をおくべきじゃないかと思います。ところが昨年と三十二年度の予算の比較をしますと、公営住宅の予算はたった四%しかふえておりません。それから公庫住宅の予算は三五%ふえております。公団住宅の予算は七一%ふえておるのであります。私は別に公庫、公団住宅にけちをつけるのではありませんが、けれども実質的にいって公営住宅は庶民の住宅であります。だから予算の面においても石橋内閣は住宅政策に重点をおいておると言うけれども、中をあけてみると、庶民のための公営住宅などにはほとんど一顧も顧みていないとさえ極言できるのであります。さらに家賃を見ますと、今度できる大体五十万戸のうちで二千円以下の家賃というのは七・五%であります。三千円以下になりますと一〇%に足りません。ところで三千円以下の家賃が一〇%に足りませんということは、大体家賃というのは、大臣は幾らお払いになっておるかしりませんが、まあ自分の収入の一割程度が私は限度だろうと思う。そうしますと、三千円の家賃というと三万円の収入になります。それで統計を見ますと、三万円の収入ができるためには、大体四十才ぐらいにならないと、ちょっとその程度にならないと思う。たとえば労働省の調べて見ますと、事務管理職、技術管理職で三万四、五千円の人たちの年令は大体四十三才から四十四才であります。そうしますと、三千円の家賃の払える三万円の収入のある人というのは四十才にならなければいかぬということになる。私は先ほどから新婚層のためにいろいろ御説明申し上げておりまするが、若い人たち、最も住宅を必要とする、スイート・ホームを必要とする人たちは家がない、こういうことなんです。彼らは結婚もできないという重大な問題が私は出てくると思う。そういう点で、公営住宅について、特に公営住宅の中でも第二種の公営住宅に私は重点をおかなければいかぬ。この点について、これはきわめて具体的な私は問題であると思いますので、この点大臣から、私も若い人を愛する、特に新婚夫婦に対しては昔の若いころを思い出して、大いに同情する。第二種の住宅を建てるという一つ明確なる若い人へのはなむけの言葉をいただきたいのであります。一つ第二種公営住宅に対する大臣の所見を承わりたい。
○国務大臣(南條徳男君) 全体の公営住宅に関しまして、第一種、第二種とございますが、全体の公営住宅としての計画は、昨年度より減ったという仰せでありますが、同じなんであります。やはり四万六千戸に変りございません。予算はふえておるのでありますが、そこで第二種の方は昨年よりも四千五百戸ぐらいふやしております、というようなことは、お説のような点については、政府も若い人々の低所得者の住宅問題を考えまして、第二種公営をふやしたということであります。十分ではないことはもちろんでありますけれども、ともかく考え方がそういうことにあるということだけは、お認め下さっていいと思うのであります。決して低所得者の、また前途ある青年の住宅問題を閑却するというようなことではないことだけを私は申し上げるので、政府の国の財政等の、予算等の措置ができますれば、十分私は予算にも盛り込みまして、将来とも考えたいと思っておるのであります。
○坂本昭君 今の言葉で、若い人に対する愛情を十分持っておる。そういう意図を持っておることだけは私も認めますけれども、今の数の上からいいますと、公営住宅は昭和三十一年度は四万六千九百六十三であり、三十二年度は四万六千四百六十六であって、五百戸くらい減っております。確かに減っております。第二種の方はなるほど少しふえておりますけれども、公営住宅全体としては、とにかく減っておるということです。これは非常に大臣の若い人たちに対する愛情は、先ほどのスズメの涙、スズメに涙があるかどうか疑問なんですが、どうもないのじゃないかと思いますが、それに近いのじゃないかと思います。
○田中一君 関連して……。現在公営住宅は六カ年目になっておるのですが、この際一つ建設大臣が低所得者に対する対策として、せめて公営住宅に対する家賃政策の体系というものを、新しい構想のもとに考えるというような考え方はないかということをまず質問したいのです。それは御承知のように、今日の公営住宅の家賃というものの積算は、建設費をもととして考えられていると思う。従って六年前、あるいは七年前に第一期にできたところの公営住宅に幸い抽選なら抽選で入った人は、今日でもなお同じ十二坪程度のものでありながら、九百円――千円未満の家賃を払ってこれに居住しておる。今度は五年たちまして、最近入る家というものも、同じように家賃の算定基準というものが建設費にかかってありますから、どうころんでも三千円以上の家賃でなければ入れない。六年間も自分の家庭というものを破壊するような暗たんたる居住生活をしながら、そうして高い家賃になっていく、同じように六年前に九百円の家賃を現在払っている居住者は、収入は同じように上っておる。そういう点から私は五年あるいは十年程度には、一度家賃というものに対して、低所得者主眼の家賃政策をしなくちゃならぬという関係から、今坂木君が説明しておる通り、そこで私は考えておるのは、これは新聞でもごらんでしょうが、私が主張するのは、家賃というものは収入によってスライドされるという考え方をとらなければ、こうした今の家賃の不均衡はますます増大するのです。こういう点については、建設大臣はどういう考えを持っておるか伺いたい。
○国務大臣(南條徳男君) この点については、今回の予算の編成のときにも、いろいろ大蔵省側ともお話もありまして、具体的にはいろいろ東京都内の公営住宅についても、そういうお話もたくさんあるのであります。戸山ヶ原の昔建った住宅、あるいは青山の一了目にありますあれなども相当低家賃のようでありますが、今日からみれば、非常に今ごろできている青戸の公団住宅から比べると非常に差がある、こういうようなものは、何とか調整したらどうか、東京都だけでもプール計算してやったらどうかということもありますし、もちろんそういうようなことも考えなければならぬのでありますが、しからば実際問題として、今まで長年安い家賃で入っている人を、ほかにかわってもらうということが、実際の問題としてなかなか容易じゃないということが、悩みなんであります。これが今お説のように、公平な立場から、何と申しますか、社会通念の観念から、自分の利益のみを考えないで、公共的な考え方で、自分の収入がふえたから、おれは高い家賃の方に越そうというふうに、みなそういうふうな観念になってくれれば簡単ですが、法律でもって、しからばこれを規制して、どうのこうのということになりますと、なかなか実際問題として困難な事情がありますので、方向としてはそういう方向にいきたいということで、具体的に何とかそういうようなことを考えたいということは、お説の通りであります。
○田中一君 東京都内における家賃というものの実態調査というものは、やられた経験ございますか、せめては東京都内ですね。
○国務大臣(南條徳男君) これは建設省としては報告を受けつつあるのでありますが、本年も、特に東京都にはこのことを話してあるわけでありますから、この点の調査は明瞭になると思います。
○田中一君 法律で規制するのは困難だ、困難の根拠はどういう根拠なんですか、困難だというのは……。憲法に生活という、居住権というものが保障されているのですよ、それでもろもろの法律の根本は憲法なんですから、そこでその幸福を享受さすのは、法律できめて一向差しつかえないのです。そのために生活そのものが破綻を来たすようなことになるのじゃないのですね、むしろ自分の収入によるところの家賃であるのですから、決して生活全体を、たとえば家賃九百円のものが千五百円になったとしたところで、これはその生活がこわれるものじゃないのです。片方は低収入でありながら、公団住宅ならば五千円以上、諸掛りを入れますと六千円ぐらいの家賃を払っている、こういう点について法律で規制できないという根拠はどこにあるのですか。
○国務大臣(南條徳男君) それは今までの安い家賃の家を、家賃の値上げをする、こういうお説だと思いますが、これは調整をして、安いものは高くしてやる、これから建てるものはなるべく安くするようにして調整をしてやるということも一つの面であり、それから今の収入にスライドをしてやった方法がいいだろうというお説については、安い家賃の人は、収入がふえたならば、なるべく高い方へ引越してもらいたいということも、一つの考え方でありますので、そういうようなことを考えている、そうしますと、これを道義的な考えで、話し合いでそういうことを進めるということは、なかなか今の時勢では困難でありますし、さてしからば法律で規制するということは、なお一そう紛糾するだろうというので、これを、今さようなことについての立法化がむずかしいと申しておるのであります。
○田中一君 では低収入者に対する家賃の規制といいますか、規制ですよ、これは現在政府では考えておるのですか、おらないのですか。このまま家賃政策というものは今の形でもって進めていこうというつもりですか。
○国務大臣(南條徳男君) ですから、これは今の考えとしてはこういう点を考えながらでこぼこを直すように、そうして公平な処置をとるように考えなきゃならぬという考慮をいたしているわけであります。決してこれを等閑にしておるわけではないと申し上げます。
○田中一君 等閑にしてなけりゃ具体的にどういう動きをしておりますか。少くとも今の石橋内閣は住宅問題というものを重要政策の一つに取り上げているのです。何も家を建てるばかりが能ではないのです。現在住んでいる者も考えられるのが住宅政策の一つなんです。ましてや大綱として本年度の計画のうちたつた一割だけが低収入者に対する住宅対策であって、あとの九割は全部高収入者に対する住宅建設なんです。商い収入があるものだけ九割のものを提供しようというのであって、一番の主眼というものは低収入者に対する政策が根本でなくちゃならぬと思うのです。そういう意味からどういう考えを持っておるか。考えようと思うじゃないのですよ、重要政策として取り上げている以上、ここにまず第一の出発点がなくちゃならぬと思うのです。大臣は一体今この委員会でるる説明されたところの住宅予算というものは一体対象をどこに持っておるか。今坂本委員が言っておるように、たった一割程度です。建てる戸数のうちの一割程度がどうやら低収入者に対する家賃対策であって、あとの九割全部高額所得者に対する住宅政策なんです。むろんこれは党の政策が違いますから、おのずから違うかしれませんけれども、しかしながら、重要政策として盛り上げた以上、そこに何ら考慮を払わぬということは看板を塗りかえなきゃならぬ、はっきりと金を持っている者にのみ住宅を提供する考えでございます。三十一年度は、こう言わなきゃならぬでしょう。その対策がなけりゃいかぬ。お考えなさい。もしなければ、それに対する所感はいかがですか。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまのお説でございますが、決して低所得者に対する考えを無視して高所得者のみを住宅対策と考えたということでない、これは表がありますから、いずれそのパーセンテージをお目にかけますが、大体所得と家賃との関係は先ほど一割と申されましたが、一割からないし一割五分というくらいがこれが今までの、世界的に見ましても日本のような所得の少いところでは一割から一割五分くらいでございますから、さような点から考えますと、一割五分くらいの、ここにちょっと表がございますが、一万六千円以下の人に対しては三〇%とそれから一万六千円以上の収入者に対しては四〇%、一万六千円以上三万二千円までの収入の層の人には四〇%、それからダブっていますが、二万五千円以上の人の住宅は二九%五、こういうことになっておりまして、低所得者、一万六千円以下の低所得者に対しては三〇%、三一%近くまでいっているわけでありますから、決して一割、一〇%くらいだというお説でありますが、決してさようではないということはこの表でもわかるのであります。
○田中一君 そうすると、家賃というものは今一割から一割五分というようにお認めになっていらっしゃる、収入に対するその一割五分、そうすると、おっしゃる通り、一割から一割五分に法律できめたらいいじゃないですか、あなたがそうおっしゃるならば。現在そうでないのですよ。収入が少なかろうが多かろうが、高いもの以外には作っておらないのです、現実において。五千円、六千円の家賃のものを作っておるのです。でありますから、低収入者対策というものが今度のものには盛り込んでないというのですね。三〇%とおっしゃるけれども、これは一万六千円よりもっと低収入者があるのですよ。そのうちから二万円なら一万円と抑えてごらんなさい、どうなるか。そこでその家賃政策というものを将来とも現在施行しているところの家賃を考慮しながら考慮する、あるいは具体的に研究するというような意図があるかないかの問題を伺っているのですから、その点を明確に一つあなたの考えを、大臣の考えを説明して下さい。
○国務大臣(南條徳男君) ただいま申し上げたように、決して低所得者に対して政府が考慮しないというわけでございません。また、一万六千円以下とは申しません。一万円以下の者はどうするかと申しますと、こういう人たちに対しましては、政府は更生資金としていろいろ家賃の援助をいたしている面もあり、生活保護者につきましては。でありますから、住宅がたくさんあれば申し分ないのでありますが、先ほど来申し上げまする通り、漸増主義でいっておりまするので、低所得者の分だけをたくさん作って、今公党を二種をたくさん作ろうということにつきましては、いろいろ地方財政の面もありまして、かようなことになっておるのでありますから、これのみをやれということは今日の政府としては考えないのでありまして、できるだけそういう方向に持っていっているということは、昨年よりも本年はふやしておるということでもって一つ御了承願いたいと思うのです。
○田中一君 あなたの考え方、ちょっと違うのです。あなたは口をきわめておっしゃいますが、本年度は根本的に高収入者の対策であるということが、これは私が言うのではないのです。世論もそう言っております。大体今度できるものであっても、三万円以上の収入者の収入層をねらっているのは間違いないですよ。よくお調べになって下さい。
○石井桂君 ちょっと大臣お伺いしますが、田中委員の質問に関連してるんですが、今家賃対策についての考えはないかというのですが、私が考えて毛、たとえば今の公営住宅、公党住宅法によると第一種が二分の一の国庫補助、第二種は三分の二なんです。これをもし第三種を考えて四分の三というものを作れば、四分の一だけの家賃でいいということになるのです。建設費は。そういうことも一つの方法と思うのです。また財政さえ許せば、家賃補助、どんどん住宅を小さいものを作られてはたまりませんから、第二種くらいにして、第一種くらいを第三種にして、第三種に入る人は補助費をよけい出すかあるいは家賃補助をする。こういう方法もあると思うのです。いろいろ研究すれば、財政の許す範囲にいろいろな方法があると思うのです。で、そういうお考えはないかということも、僕は関連して聞いているんじゃないかと思う。 そこで私も田中さんの考えばどうだかわかりませんけれども、私の考えとしては、家賃補助もあれば、補助金を高率にする方法もある。そういうことにして、方法はあり得ると思うのです。そこで建設大臣としての御熱意があれば、自然とそっちの方の道は進めるだろうということで、希望ある回答を望めませんかというのが私の関連質問。
○国務大臣(南條徳男君) ごもっともなことでありまして、建設省としても公営の第二種あるいは第三種くらいまでも、坪数の小さいものを作ったらどうかという議論もありましたが、ただ、今の八坪くらいが第二種でありますが、八坪以下の六坪とか五坪とかしますと、住宅政策として高層建築の方に持っていかなければならぬというようなときに、かようなものを二階建のようなものをたくさんふやしますということは、非常に土地の不経済でもあり、また、美観を失うということもございますので、一応八坪くらいにいたしまして、この二種を進めておるのでありますが、お説のような御議論がもっともなことでありますれば、将来高層建築の方に六坪とか五坪というようなものをたくさんこしらえていくという方法があると思うのであります。決して建設省といたしましては、この庶民住宅を閑却するということでなしに、将来はできるだけ予算の許す範囲においてこの方法を進めたいという熱意があるということだけは申し上げておきたいと思います。
○石井桂君 私の質問が違ってとられているようです。ちょっと申し上げますが、第一種は政府が二分の一建築補助を出す。第二種は三分の二出す。そこで私は規模を小さくしてもらっちゃ困る。それで第二種くらいな規模で補助金を四分の三出して下されば、四分の一を地方公共団体が出すから家賃がずっと安くなる。規模を落さずに安くなる、そういう方法もあります。しかし、四分の三出すのですから、国庫はよけい出さなければならない、だから予算をよけいとらなければならないという努力をしなければ、安い家賃の家はできませんぞと、こういう方法もあります。それから率を下げなくて、そうしてその四分の三建築補助をしなくても、四分の一だけ家賃補助という方法もあります。建築補助じゃなくて、家賃補助もあります。いろいろな方法がありますよということを申し上げて、そういう方法に対する大臣の御熱意はいかがかと、こういう質問なんですから、どうぞおとり違いないように。
○国務大臣(南條徳男君) 御趣旨のことはよくわりますが、今の補助率を高めて、そして低所得者のなるべく満足するような方法を立てるというお説はまことにけっこうですが、これはまあ大蔵省、厚生省とのいろいろな関係もありまして、厚生省においては、低所得者に対する特殊な住宅政策もやっておるようでありますが、そこでまあ建設省といたしまして、大蔵省などと補助率の問題についていろいろ折衝いたしますと、日本の財政等の関係から、予算の関係等から、なかなかこれが今までは折衝に困難な事情にありますので、やむを得ず第二種をできるだけ数をふやしまして、そうして住宅難を緩和する方向へ持っていったらどうか。そしてこの低所得者が第二種の住宅に入るのに家賃が高過ぎるというようなことでありますれば、社会保障あるいは別な角度から収入をふやすような方向を政治の上においてとってもらうということよりほかないだろうというふうに考えております。
○坂本昭君 私も関連して……。一つの実例をあげます。この間、光ケ丘の住宅公団の建築を見て参りました。これが大体三千九百円から四千百円くらいの家賃です。きのう抽せんがあったはずですが、十六倍です。これは三千九百円から四千円ですから、給料三万円以上の人がみんな申し込んでいる。あの規定では二万五千円以上になっている。おそらく二万五千円くらいのぎりぎりの人が多いと思う。私の申し上げたいのは、今家賃政策の問題がずいぶん論ぜられておりますけれども、たとえ減税々々で、税は減らしたけれども、二万五千円の人が四千百円の家に住んだんでは、しかもそれが十六倍という激甚さの中でやっと獲得できるというのでは、税は下ったかもしれぬけれども、実質的には、生活費は上っている。だからこれはやはり石橋内閣としては重大な問題であって、もしほんとうに国民の生活を考えるならば、こういうふうな税を下げておいて、高い家賃の家に入れる。先ほどから大臣は、収入が上ったらいい家に入ったらいいと言うけれども、そんなに収入は上りません。今度まあ給与改訂が行われようとしておりますけれども、そんなに上りはしません。まあ上ったって家はありはしません。結局減税といいながら、実際の生活面においては少しも減ってないということ、だからどうしても家賃対策ということについて、もっと真剣になっていただかなければ困るということですね。どうもその点で、はなはだ建設大臣は真剣さが足りないのではないだろうかと、まことに憂えるものでございます。
○委員長(中山福藏君) 答弁が要りますか、要らぬでしょう。
○坂本昭君 いや、大臣が何か言わざるを得ずということならばお聞きしたいのであります。
○国務大臣(南條徳男君) 先ほど来、家賃の対策についていろいろな貴重な御意見を承わっておりますから、十分これを顧慮いたしまして、研究いたしたいと思います。
○田中一君 そういう答弁をしなくちゃ、名答弁。
○坂本昭君 まことにありがとうございました。 それから、やはり今のに関連しまして、大臣は低所得層に対し厚生省も考えておられるということを、まことに不用意に漏らされました。これはちょっと聞き捨てならないのであります。実は厚生省が今度どんな予算が取れたかといいますと、宿所提供施設二千二百万円、これは宿舎のうちに入らないんです。いわば浮浪者のバラックでして、これが二千二百万円取れただけであって、先ほど石井委員が言われたところの第三種住宅、いわば生活保護法のこともさっき大臣申されましたが、厚生省生活課で考えているところの、いわば第三種住宅、これはゼロであります。全部落されてしまったんです。そうしてこの落されたことについて私は非常な不満を持っている。大蔵当局は、これは建設省のやるべきことだ、ところが建設省と厚生省との間に話し合いがついていないために、すっぱり厚生省は切られてしまったんです。確かに家そのものの問題からいえば建設省がやるべきですけれども、建設省として考えているのは、家だけしか考えていない。その中に人間がいかに生活を営み、たとえばいかなる愛の巣を営むかということが大事であって、建物を建てることだけではいけない。ですから厚生省で考えているのは、建物よりも、その中で人間がいかに仕合せに住めるかということを厚生省は考えている。私の見るところでは、厚生省と建設省と、同じ政府でありながらも、考えが非常に変り過ぎているんじゃないか。私は次回厚生省の局長さんに来てもらって、別に私は両方を攻撃するんじゃなくて、建設省と厚生省とがもっと寄り合って、この低所得層の、非常に低い人たちの住宅問題について、もっと真剣に考えていただきたい。私はそのことを最後にもう一ぺん念を押して、大臣は厚生省の考えていることを、まるで顧みて他を言われるようなことを言っておりますけれども、実は顧みられていないんです。この点について、建設大臣、厚生大臣が手を取り合って、低所得層の人たちの住宅問題、生活問題について、好意あるところの、熱意あるところの御意思を披瀝されんことを特に希望します。一つ御返事をいただきとうございます。
○国務大臣(南條徳男君) ごもっともでありまして、今回の予算の編成の当時にも、厚生省は特に第三種の住宅というようなことを考えて折衝したようでありますが、大蔵省は認められなかったということは遺憾であります。でありますから、将来は十分厚生省とも連絡いたしまして、これらの要望にこたえるように努力したいと考える次第でありまして、さように御了承を願いたいと思います。
○坂本昭君 実はそれらの低所得層の中で、気の毒な母子家庭があります。その母子家庭の扱いについては、すでに住宅局長が、これはなかなか御親切だと思うのでありますが、住宅局長の方で各県の方へ通牒を出している。そうして各県で公営住宅を建てた場合には、母子家庭に対しては特別な扱いをしてもらいたいという希望を、住宅局長の名前で出しております。これが昭和三十年十一月九日に、局長から各都道府県知事宛に出しております。ところが、これはどうも有名無実じゃないかと思うんです。建設省の住宅局長さんが、このためにあとから念を押して、実際に各都道府県知事に、やっておられるかどうかということを念を押したことはおそらくないと思うんですけれども、こういう通り一ぺんの通牒でもう済んだと思われるようなことではいけないので、大臣も厚生省とともに連絡をとってやるということを言明せられましたので、私はきょうは住宅局長の答弁は要りません。要りませんが、一つ住宅局長として、その通牒に基いて各都道府県がどういうふうに実際やったかということの資料を一つお見せいただきたい。それからさっき収入の一万六千円以下に三〇%というような数をあげておられましたが、この明確な資料を一つ出していただきたい、それによって次回またお尋ねをいたしたいと思います。私の大臣に対する質問はこれで終ります。
○北勝太郎君 道路整備の財源になっておりますガソリン税の増徴、これは道路交通に全く関係のない農業機械化等に甚大な打撃を与えておるのであります。そこで農林漁業用のものに対しましては非課税にするようなお考えはお持ちないだろうか、それをお伺いしておきたい。
○政府委員(富樫凱一君) 揮発油の消費に対しましては、自動車の使う部分についてガソリン税がかけられておるほかに、お話のように、農業用のものに若干の消費でありますが、これについて課税されております。これはお話の点ごもっともでございますので、大蔵当局とも折衝いたしたいと考えます。
○委員長(中山福藏君) ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(中山福藏君) 速記を起して。
○大河原一次君 時間もないようですから、大臣に簡単に御質問申し上げたいと思います。 まず私は、建設大臣に、建設行政の重点をどこにおくか、基本をどこにおくかということを端的にお聞きしたいと思います。 私はまず、総合開発の問題を考えてみたいと思うのでありますが、御承知のように、国土の総合開発ということが強く取り上げられて立法化されておるようでありまするけれども、現実には、実際的に見まして促進していないというような、気抜けのような状態にあるように見受けられるのでありますが、私は非常に国土の開発ということを強く考えておる一人でありますがゆえにお聞きしたいのでありまするが、御承知のように、国土の開発ということは、特にいまだ利用されていない資源をこれを開発し、それから産業立地の下部構造、先ほども石井委員が言われましたような、いわゆる道路の問題やあるいはまた、多目的ダムといったようなものを重点的に考えなければなりませんが、こういうような産業立地の下部構造を築き上げるということに基本を置かなければならないだろう、こういうふうに考えまして、特にこのことがなされて私は人口問題あるいはまた雇用問題を処理していくという、こういうことにいかなければならないだろう、そこに建設行政の重点があるし、むしろ建設行政というよりかも国の政治の基本がここに置かれなければならないだろうとまで私は考えておるのでありまするが、こういう考え方に対して、建設大臣はどのようにお考えになられておるか。その主目的な点をまず第一点として伺っておきたいと思います。
○国務大臣(南條徳男君) ごもっともなことでありまして、建設省といたしましては、日本の産業、経済の発展、特に国土総合開発という面からいいまして、未利用資源を活用する方向にいろいろな工夫をこらしたいと考えております。その点から申しまして、一面においては、今度の継続審議になっております国土縦貫道路のごときも、道路を作る反面において未利用資源を開発いたしまして、この日本の新しい国土の建設をしたいということ、また総合多目的ダムにいたしましても、このダムの観点からいたしまして、できるだけ早く早期に、そして効率的にこの多目的ダムにつきまして、電力にいたしましてもあるいは工業用水にいたしましても、灌漑用水等の問題等も解決いたしまして、この面の一助に資したいというようなことで、このたびの予算も組んでいるようなわけであります。
○大河原一次君 そこでさらに、国土の開発ということを考える場合に、私はそういうことを、先ほど申しましたようなことを考えると、やはり一番先に考えられるのは、後進地域のいわゆる克服ということが非常に強く考えさせられるのであります。日本の政府ですら国外に向っていわゆる東南アジアの開発をしなければならぬ、後進地域の開発をしなければならないということまでいわれておるくらいですから、その前にまず私は国内における後進地域の克服ということを、脱却せしめなければならないということに政治の重点をおかれなければならないだろう、かように考えます。従いましてそのことを考えますときに、東北あるいは北海道という、とにかくこの二地域におけるこの後進性をどうしても脱却せしめなければならぬだろう、こういうふうに私は考えて、そうしてそのことがなされて、いわゆるでこぼこが直されるわけでありますが、こういうことによって、全体としての国土の開発が促進されるのではなかろうか、かように考えておりますが、この点はいかがでございますか。
○国務大臣(南條徳男君) かような御質問の点につきまして、特に建設省といたしましては、北海道の開発には従来重点をおきまして、公共事業費の建設省関係の分につきましては、あるいは道路でありますとか、ダムのような面につきまして、河川の改修というようなことにつきまして、北海道におきまする河川改修、あるいは道路網の整備ということについては、三十二年度予算におきましても、昨年度よりも道路においては二十億以上もこれを増額し、河川改修費におきましても、昨年度よりも二億くらい以上増額いたしておるのであります。これらの河川改修による農地の解放、あるいは道路整備によりまする輸送力の増強、これによって産業の開発、また地下資源の開発という方向に、これらの道路整備をいたすように考えておるのであります。 東北地方の開発につきましても、特に最近これが問題になって、世論が強まっているのであります。これらにつきましては、今まで東北興業会社というのがありまして、いろいろ東北開発に力を注いでおったのですが、いろいろ御要望もあったので、公共事業の方面にもこの東北興業会社をして関連することにいたしました。このたびの予算におきましては、その東北興業会社を強化いたしまして、政府出資五億、社債発行二十五億、こういうものによりまして、これらの東北開発の方針を進めていきたいというように考えておるわけであります。
○大河原一次君 それは、今の東北開発の問題が大臣の方から出されましたけれども、御承知のように、今総合開発という問題が取り上げられておる中で、ややもすると総合開発の重点が、沿海工業地帯の生産力の増大をはかるというようなことで、むしろ工業に重点がとられて、その他の面が閑却されているようなことを考え、これはむしろ日本の全体の立場からいろと、工業生産力を増大するということがいえるけれども、地域の場合をさした場合はそうばかりとは言えないと思うのですが、御承知のように、日本は全国土の中で一六%幾らが耕地である。さらに原野や森林が六〇何%になっておる、こういう状態である。特に東北においてはこのような事実が強いのであります。そういうことになりますと、東北の総合開発を行おうという場合には、沿岸地帯の、いわゆる臨海地帯の工業力を増大するというようなことに重点をおくというようなことになれば、全体としても総合開発が東北地方において行われるのではないかと考えております。先ほど大臣が言われたように、特に東北におきます場合には、森野、原野が多いのでありますから、そういう場合において山の資源、あるいは森林資源、あるいは地下資源というものにもっと重点をおかなければならないだろう、かように考えます。そうなりますと、先ほど大臣は、東北地方に対して五億の産投資を出す、あるいは十五億の社債を出すということを言われましたが、全体からいうと、非常に微々たる数字だろうと考えておりますが、大臣は、東北興業株式会社を改組して、東北開発会社の新しい構想のもとに云々ということを言われておりますが、このような新しい構想のもとに東北総合開発を行うとするならば、このような産業投資特別会計からの五億というような金、二十億の社債というものは非常に微々たる資金であって、このような資金においては十分なる東北開発が行われるかどうか非常に疑問であると私は考えておりますが、このような数字のあり方についての御所見を承わっておきたい。
○国務大臣(南條徳男君) ただいまの東北開発会社の今後のあり方についての問題でありますが、さらに建設省といたしましては、東北の地方の農地の解放、あるいは山林資源、地下資源の開発等に意を用いるために、東北においては、今年度の予算に相当多目的ダムの計画を進めておりまして、今年完成するものもありますし、今継続中のものもありますし、今度の特別会計ができますために、東北におきまする多目的ダムは相当、数量においてふえるわけであります。詳細は御必要であればあとで政府委員から御説明申し上げますが、さらにまた、一般の道路の整備につきましても、東北地方は非常におくれておりますので、今度の道路整備計画におきましては、東北における道路網も十分整備いたしたいと考えておるのであります。なお建設省関係だけではございませんが、今度東北開発のために、特に大蔵省は金融措置を考えまして、北海道金融公庫の中に東北の一般の産業開発資金として約四十億ばかりを割り当てておるようなわけでありますから、東北開発につきましては、政府としては十分いろいろな角度からこれを考慮いたしておるということを私は申し上げたいと思います。
○大河原一次君 後ほど大臣が言われました資料を提供していただきまして、私の質問を終りたいと思います。
○政府委員(山木三郎君) ただいま大臣からお話し申し上げました東北のダムについては、どういうことかというお話でございますが、東北につきましては、従来におきましても、ダム工事を相当やっておりましたけれども、来年度におきましては、それらの継続中のダムにつきまして、相当事業量を増大すると同時に、新規の地点も、直轄といたしまして、宮城県に名取川という川がございまして、そのダム、それを新しい事業費として着工いたします。それから計画調査費といたしまして、秋田県の雄物川、それから福島県の鮫川、山形県の野川の三本につきまして、新しく計画調査を実施いたします。そのほかの青森県の岩木川、それから岩手県の和賀川、それから秋田県の雄物川、宮城県の江合川の鳴子ダム等につきましては、相当事業量を増大いたしまして、江合川の鳴子ダム、それから秋田県の雄物川の鎧畑ダムは、来年度完成するはずになっております。以上であります。
○委員長(中山福藏君) それでは残余の質疑は次回に譲ることにいたしまして、本日はこれをもって散会いたします。 午後零時二十五分散会