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26回国会参議院1957/01/31

建設委員会 第2号

発言数
49
登壇者
13
会派数
3
開催日
1957/01/31

会議録

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ただいまより委員会を開会いたします。  大臣何か……。

南條徳男自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(南條徳男君) ちょっとごあいさつを申し上げます。  今度私が建設大臣を拝命いたしまして、この国会から皆様にいろいろとまたお世話になるものでありますから、どうかよろしくお手やわらかにお願いいたします。

小沢久太郎自由民主党建設政務次官

○政府委員(小沢久太郎君) 実は私、昨日建設政務次官を拝命いたしまして、皆様の御指導によりまして、やっていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ただいま大臣、政務次官からごあいさつがございましたが、私どもは公正にすべての問題を取り扱うということをこの場合申し上げておきたいと思います。   —————————————

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ついては委員変更の件を御報告申し上げます。  一月三十日森田義衞君が辞任せられ、補欠として村上義一君が指名せられました。   —————————————

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) 本日は昨年十二月の国会閉会中と、それからこの国会の自然休会中に派遣せられました委員の方からその報告を承わりたいと存じます。まず昨年派遣せられました班の方から順次お願い申し上げます。第一班の重盛委員から実は報告がある予定でございましたが、旅行中だそうでございますから、第二班の方に一つお願いいたします。

石井桂自由民主党

○石井桂君 第二班について御報告申し上げます。  昨年十二月十四日から十九日まで六日間の日程をもって、私と内村委員と北委員と、中京、京阪地区の主として住宅建設事業、並びに名古屋—神戸間の高速度自動車道について調査して参りました。視察の経路を申し上げますと、まず名古屋に参りまして、愛知県内及び名古屋市におきます住宅車偏並びに建設状況を、各事業主体から聴取いたしましてから、同市域に建設されております県、市住宅公団及び住宅協会等の各団地、また山林の宅地開発事業をやっております一ッ山団地、あるいは市営の公設市場の二階以上に公営住宅を建設しました併存共同住宅等を視察いたしました。次いで名古屋から神戸に至る高速度自動車道の計画路線に沿って大垣、関ヵ原を経て大津に至り、滋賀県内の事情を聴取し、京都に参りました。京都では大津—京都上馬羽間の一号国道のバイパス道路計画、並びに京都—神戸線の都市計画街路等を視察し、さらに神戸に至る高速度道路予定線に沿って神戸に参りました。神戸では主として第二京阪国道の実情を視察し、大阪に参り、大阪府の住宅、都市建設事業等を調査して参りました。この間阪神地区における住宅公団の団地建設、道路公団の管理に入りました有料道路の現況、あるいは芦屋市の住宅建設の実情等を視察して参りました。以下概略を御報告申し上げます。  まず名古屋・神戸間の一回速度道路について申し上げます。この区間の建設計画については、昭和二十六年から建設省で予備調査を実施して参りました。また御承知のように昨年五月にはワトキンス調査団が建設省委託で来訪し、同計画の経済的並びに技術的妥当性についての報告が出されております。この計画路線については、初め名士屋から四日市を通って亀山、上野を経て大阪の枚方市の北部を通り、高槻市に出て神戸に至る路線と、名古屋から二宮、大垣を通り関ヶ原を経て彦根に出て、滋賀県南部を山沿いに大津に出て、京都から高槻市を通って神戸に至る路線の二案が検討されて参りましたが、前者は山岳地を多く通らねばならないことや、また一号国道も改良されておることなどから、現在は後者の路線に予定されているわけであります。  計画の概要は、四車線で幅員二十二メートル、路線延長百九十キロ、平坦部の時速百二十キロ、丘陵部で百キロ、山岳部で七十キロで、名古屋—神戸間の所要時間は現在の五時間三十分が一時間三十分に短絡せられる計画で、建設費概算は五百四十九億八千三百万円、一キロ当り二億九千八百万円であります。この路線については、主として滋賀県の地元民に反対が強かったようであります。同県では昨年四月知事の諮問機関として国土開発縦貫自動車道建設に関する審議会が設置せられ、賛成者、反対者双方から構成せられて、研究、検討が重ねられて参りましたが、ちょうど私どもが参りました前日に審議会から結論が出されております。少しくその点を申し上げますと、一、耕地の犠牲を最小限度にとどめるため、路線について再検討されること。二、自動車道はひとり農民の犠牲のみをしいることなく、関係地区の実情を勘案し、その補償については現地農民の納得するよう最大の努力を傾注せらるべきで、これによって生ずる代替地の問題、水利上の問題、交通連絡等の諸案件についても万全の交渉を行うこと。三、可及的すみやかに関係市町村と連絡し、その意見は十分尊重し、あわせて関係当局にその意見を進達して円満な妥結を求めること。という三つの条件づき賛成に至ったことでございます。計画によりますと、滋賀県内の建設に伴う路面積は約二百町歩になるのでありますが、うち、つぶれ地になる田畑地は約八十町歩で、他は山林地ということであります。これまでの調査は一キロ幅の空中写真をとり、二千五百分の一の地図によって作業を行なってきたのでありますから、会後実施に入る場合には、さらに具体的に路線の位置が検討されることになりますが、大体の予定線は大きく変更はないのではないかということでありました。  次に大津市から京都上鳥羽地先までの区間でありますが、同区間の現在の一級国道一号線は、京都市内を通過し十五キロあり、この間のトラックの走行時間は約三十分を要し、二十八年の調査で一日約4千台に上っておるので、この間をバイパス道路として約十キロに短縮し、将来高速度道路の一環  にしようと計画されております。同予定線にとって一つの好条件は、大正初年に国鉄東海道の予定線として、幅七メートルの築堤が行われて現存しておりますので、これを最大限に利用し得るという点であります。この工費約三十九億円といわれますが、京都府としましても、現在の交通事情から早急な実施を要望、されておりました。京都から先の神戸に至る区間は、山崎から高槻、茨木、吹田、尼崎の北部を経て西宮に入り、神戸に至るわけであります。同区間も可能な限り、山沿いを利用する計画でありますが、阪神のこの区間は最近急速に丘陵地も宅地化されてきている現状でありますから、川地の収得等はできるだけ早い機会に行わないと事業の施行がますます困難になると考えられます。  なお、道路関係につきましては、第二阪神国道と、京都と阪神諸都市を結ぶ捷路としての京都都市計画街路、京都—神戸線を視察して参りましたが、前者につきましては、大阪・神戸を結ぶ重要幹線で、戦後戦災復興土地区画整理事業で五十メートル幅員の街路が作られてきましたが、これは事業の性質上非戦災区間は残り、ために分断されて、十年後の今日いまだ道路としての機能を発揮できない状態にあるのであります。この現況は、兵庫県内において未施行部分が道路延長で三六%、七・三キロあり、地元としては三十一年度から五カ年計画で完成すべく計画を立てております。総事業費は道路局、計画局関係事業費で七十三億円、大阪市の施行分を入れて約七十五億になりますが、区画整理事業で移転を要する家屋が約二千三百戸ありますことは、その地域が非常な密集地区でありますので、事業施行にはかなりの困難が伴うのではないかと思われます。後者の京都—神戸線は、昭和十六年度から知事の執行事業として路盤築造工事に着手し、延長六千七百二十メートルは完成しておりますが、舗装上工事できておりませんので、利用度が低く、三十年度から舗装に着手し、現在約四〇%が残っておりますが、三十二年度には一応完成したいので、国庫補助の増額を特に要望しております。  次に住宅関係について申し上げます。視察しました地域はいずれも大都市で、これらの地域の現下の住宅事情を愛知、大阪に例をとって概略申し上げますと、愛知県では住宅不足数八万六千戸、年間の需要増は人口増と老朽、災害滅失を合せて約一万二千戸で、今後十カ年で解消しようとすると、年々二万戸以上建てる必要がある。しかし過去四カ年間の実績は平均一万六千戸にとどまっておる状態であります。大阪府は三十一年三月に府が調査した府内の絶対不足数は約八万戸で、年間の需要増は約二万四千万、これに対する建設の現況は三十年度には約三万三千戸が新築されて、年間三万戸建設計画を上回ったわけでありますが、この建設量が今後持続されるとしても、解消までにはなお約九年を要するといわれております。一般的に申しまして住宅の建設戸数の点からみますと、二十三年がピークで、以降少くなり、二十六年から徐々に回復して、三十年住宅公団の発足、経済界の好況等から、この一、三年上昇をたどっていることは事実であります。しかし大阪についてみましても、建設戸数のうち約五〇%は民間建設で、公営住宅などについては伸びがないのであります。一方需要側の住宅困窮者を見ますと、たとえば名古屋の三十年度県営住宅申込者について調査対象七千九百世帯のうち、五〇%は従来公営住宅のみに申し込み、その他の賃貸住宅は顧みられていない状態であり、また他の三五%は収入不足のため、公団住宅、協会住宅、公庫住宅に申し込む資格すらないものであったことが報告されております。また大阪の住宅公団で建設せられた三十年度の一般分譲住宅二千七百三十三戸は、申込数が約二〇%で、二千二百戸が残るという状況で、三十一年度も賃貸に切りかえて処理されておりますが、これも住宅需要者の階層の一応の限界を示していると思われます。従って各地で共通して言われておりますことは、公営住宅を重点とする住宅対策を確立してほしいということであります。ことに規模の拡大、不燃率の向上、標準建設費の拡充、地元負担額の別ワク全額起債の確保が要望されております。なお家賃については、三十二年度から賦課される固定資産税はますます入居者の負担を加重することになるので、軽減について特別岳世が強く要望されております。  次に宅地開発について申しますと大阪、名古屋、神戸等いずれも大規模に着手しておりまして、たとえば住宅公団大阪支所では、枚方の四十五万坪を初め、堺市の向ケ丘二十五万坪、池出市五月ケ丘の十五万坪等、五団地区約百十万坪が土地区画整理区域として決定されて、すでに一部着手されております。  山林地開発の一つの例として名古屋の一ッ山団地についてみますと、この団地は約八万坪で、地主八十名が開発組合を作り、市に無償で提供、市は整地費約六千万円ばかりかかっておりますが、市の住宅公社が施行して、四万坪を組合に返すという方法をとっております。これは昨年五月に組合が結成され、十二月には起工になっておりますが、地価は当時坪当り七百五十円くらいで、これが施行になってからは千二、三百円になっておりまして、従って地主も損はないということになります。  最後に住宅の団地建設について一言申し上げますと、各地とも非常な努力を払って建設に専心しておりまして、大へん心強いものを感ずるのでありますが、なお望みたいことは、そこに住む人々に対するあたたかい心やりをささいな点にまで持ってもらいたいということであります。  以上、長くなりますので、第二班の報告をこの程度で終りたいと存じます。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ただいま第二班の報告がございましたが、これに関連して何か政府の方にお尋ねになるここがありますれば、きょう政府から柴田官房長、山本河川局長、高田道路公団監理官、富樫道路局長がお見えになっておりますが、お尋ねございましたら、一つ御発言を願います。ございませんか。

西田信一自由民主党

○西田信一君 今報告の中に、住宅公団の大阪かどこかの例のようですが、二千数百、八〇%の分譲住宅らしいですが、申し込みがなくて、賃貸に切りかえなければならないというような実情があるように伺ったのですが、他の地区の状況はどうなっておるのか、もしおわかりでしたら……。

柴田達夫建設大臣官房長

○政府委員(柴田達夫君) 今住宅局長が参ることになっておりますので、詳細につきましては住宅局長の方から御質問に対してお答えいたします。  全体といたしまして、ただいま御報告にもありましたように、賃貸に比べて分譲の方が今お話のような点があることは事実であり、承知いたしております。その数字等については住宅局長からお答えいたしますが、そういう関係もございまして、今後の対策としましては、分譲分よりも賃貸分をふやすという方向に向って施策を進めておることは事実であります。詳細につきましては住宅局長が参りましてから……。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) それでは第三班の報告を坂本君にお願いいたしまり。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 熊野川水系などの建設事業の調査に参りました第三班の御報告を申し上げます。去る十二月十四日より十九日に至る六日間にわたりまして、熊野用水系すなわち十津川と北山川及び宮川水系はどの建設事業につきまして小山委員とともに実地調査いたしました。  まず行程の概略を申し上げますと、十四日夜東京を出発して、十五日の早朝奈良に着き、奈良の県庁で現地の事情を聞きまして打ち合せをいたしました。国道二十四号線を南下しまして五条町を経て紀ノ川水系の西吉野第二、第一発電所、それから十津川筋の猿谷ダムを見まして、さらに南に下って電源開発会社の開発準備地点である風谷ダム地点を視察いたしました。十六日は十津川を例のプロペラ船で下りまして高森ダム地点を経て新宮から和歌山県の勝浦に泊り、十七日は熊野市を経て同じく開発準備地点である北山川大瀬ダム地点に入り、三重県尾鷲に泊りました。十八日は三瀬谷を経て、多目的ダム補助工事の宮川ダムに参り、引き返しまして、有料道路参宮国道を経て伊勢市に入り、翌十九日帰京いたしました。  このたび実地調査に参りました奈良、和歌山、三重県下の吉野・熊野地域は、御承知の通り昭和二十六年十二月に国土総合開発法の特定地域に指定されたものでございまして、この三県を中軸として結成されました吉野・熊野地方総合開発審議会の開発計画は、電源開発株式会社で策定した熊野川電源開発事業計画中最も実現可能と思われたAK案を採択して、その後年余にわたって計画を練り、昭和三十年十月審議会において承認されたものであります。  今この地域の概要を申し上げますと、この地域は紀伊半島の東南部に位し、地域全面積四千九百十平方キロの約九割が山林におおわれ、山岳重畳し、交通機関の発達に取り残された僻遠の未開発地帯であります。しかしこの地域は年間平均雨量は三千五百ミリ以上といわれ、高温多湿な気候で、立木の成長に適し、森林うっそうと繁り千古不伐の原始林も存在しております。これに源を発する各流域の豊富な水力資源はほとんど開発されておらず、未開発包蔵電力量は八十万キロワット以上と推定されております。なお、黒潮洗う太平洋岸は海産物豊富で良港にも恵まれ、石炭、硫化鉄、石灰石など地下資源も埋蔵され、加えまして温泉、それから史跡などの観光資源にも富み、地域の約一二%は吉野・熊野国立公園に指定されております。  以上のように本地域は多大の資源を包蔵しながら、交通機関の不備により、各種事業の振興に大きな障害をもたらし、開発をおくらしている状態であります。従って本地域の開発主目標は電源開発、林産資源の開発、農産資源の開発及び交通施設の整備拡充に重点が置かれ、水産資源、地下資源、観光資源の開発と工業の振興を副目標とされております。  ついで総会開発計画一環をなす十津川、紀ノ川総合開発の概要を述べますと、大和平野の潅漑用水の不足は全国的に有名でございまして、地下水の利用度は全国第一位と思われるくらい利用されております。この用水源の大もとは大和川であります。しかしその奈良県内の流域は七百四十平方キロで、そのうち耕地は流域の三分の一の二百五十平方キロメートルを占めております。従いまして、耕地に比し流域面積が狭小なるために、盆地を流れる大和川各支川は夏季潅漑中はほとんど流れを見ず、補足用水源として数千個の溜池を利用して辛うじて稲作を営み、数年に一度は大旱魃に遭遇しております。これを抜本的に解決するため、紀ノ川の上流津風呂及び大迫に貯水池を築造し、調節された水量のうち毎秒十一立米を大和平野に分水潅漑し、水道、工業用水に利用するとともに、その落差を利用して最大二万七千六百キロワットの発電を行うのであります。またこれによる紀ノ川筋の減水を補うため、十津川筋上流猿谷に貯水池を作り、この水を隧道により紀ノ川筋に分水するものであります。  最初の予定では、この津風呂ダムも日程に入れておりましたが、十五日の朝奈良県庁において打ち合せをしました際、二級国道百六十八号線の猿谷局森間で、濁谷橋、高津橋の二個所において交通不能ということで、自動下の乗り継ぎができるかどうかもわかりませんので、計画の日程が挫折するおそれもあり、ともかく先を急いで、残念ながら津風呂ダムの視察は省略した次第でございます。従って最初の十五百午前中は国道二十四号線の調査がおもでありました。一級国道二十四号線は京都—奈良—五条—和歌山を結び、奈良平野を南北に縦走する重要幹線でありますが、奈良から大和高田間は改良、舗装とも竣工しておりますが、大和高田—和歌山県橋本町、その間約三十五キロは昭和十八年工事を打ち切り、二十六年に工事再開して、工事は近畿地建の直轄工事でありますが、予算の関係で未施行区間が多く、通って参りましても、これが一級街道かと思われるようなまことにお粗末な道路で、至るところ狭窄部があり、山間地ならざる大和平野において、幾回となくすれ違いのために後退しなければならぬという現状でございます。三十五キロのうち約五キロは改良済みでありますが、本路線の早急なる完成を最も必要とすると考えた次第であります。  十五日の午後は十津川分水事業を調査いたしました。この十津川分水事業のうち猿谷ダムは建設省近畿地建の直轄工事であり、西吉野第一、第二発電所は電源開発会社の工事であります。ともに昭和二十七年から工事に着手し、猿谷ダムはダムの高さ——堤高七十四メートルで、総工事費約八十四億をもって三十一年九月竣工し、現在は支川川原樋川の集水工事を施行しております。西吉野第二発電所一万三千百キロワット、この発電所は三十年の九月、それから第一発電所の三万キロワット、これは三十一年の十一月にそれぞれ完成いたしております。  十五日の夕刻から十七日にかけまして電源開発会社の熊野川水系、すなわち十津川、北山川の開発準備地点である風谷、高森及び大瀬、又口の四カ所を調査いたしましたが、これらはたまたま十二月十九日の電源開発審議会におきまして、開発準備地点から開発地点に決定せられたものでございます。この熊野川水系の電源開発につきましては、従来より計画案が多数ありまして、関西電力、新日本化学、国鉄、建設省等、それぞれに独自の案がありました中で、各種の調査を電源開発会社が受け継ぎ、昭和二十七年能野川調査所を新宮に設けて出発いたしたものであります。これらは三十年の二月に十津川調査所、北山川調査所に分れ、その後熊野川用地事務所を分離しまして、三カ所に分れてそれぞれ業務を分担しております。この四発電所の計画は、十津川においては猿谷より下流の風谷に高さ九十三メートルのダムを築造、芦廼瀬発電所で七万五千キロワットを起し、さらに下流高森に五十七メートルのダムを作り、椋呂の発電所にて五万八千キロワットを起すものであります。北山川におきましては、大瀬に高さ百二十三メートルのダムを築造、これを流域変更しまして、三重県の龍の谷に落し、四万一千キロワット、これを二十五メートルの又口ダム及び尾鷲発電所にて八万八千キロワット、合計二十六万二千キロワットを得るものであります。  十津川、北山川の調査はすでに約五億円の費用がかけられ、風谷、大瀬両ダムの地質調査はいずれもボーリング、横穴などの調査の結果もわかり、前者は主として砂岩で、中を中空としたホオローダムの計画が進められ、後者は主として粘板岩で地質も最良で、アーチダムの計画が進められております。  なお、この水系の補償問題につきましては、水没補償として風谷は八十一戸、高森三十九戸、大瀬九十五戸、又口はありません。合計二百十五戸、田畑四町十反歩がありますが、大きなダムができる割には水没の犠牲は他の地区に比べて非常に少いようでありまして、補償額の折衝は県等を通じて行われているようでありますが、まだ折衝を始めていない模様です。具体的な折衝には入っておらないようでございますが、いずれにしろ猿谷ダムなどの補償に準じて行われるものと思われます。公共補償としては、道路のつけかえなどは三県と折衝して順調に進んでいる模様であります。なお、その他洪水の減少による新宮市川口の土砂の堆積、大量の真水の放出による尾鷲湾のブリ漁の損失、これの補償などが残されておりますが、これらの解決は非常に困難であって、北山川の第二次開発とともに、問題はあとに残されるものと思われます。  十八日は宮川ダムを調査いたしましたが、多目的ダム補助工事のこのダムは、高さ八十八・五メートルで、昭和二十七年度より着工、三十一年度竣工の十定で、ちょうど十二月十四日に湛水を開始したところでありました。流城変更した県営宮川第一発電所も竣工し、発電を待つばかりになっていました。  ここで問題になりますことは、同じく流域変更する第二発電所は、当然計画上同一に考えられるべきものが、新規工事として取り上げられるために、三十一年度電気事業費が一億四千万円しか認められなかったことで、三十二年度まで全部で十七億円のうち三十一年度の不足分四億円程度は、ぜひとも増額してほしいという熱望がございました。  最後に、有料道路参宮国道を視察して本調査の日程を終りました。  この地域を調査いたしまして、特に痛切に感じましたことは、道路の悪いということで、電源開発の諸工事のための工事用資材の運搬においてもきわめて難渋いたしておることであります。特に一級国道二十四号線の大和高田—橋本間、十津川筋の二級国道百六十八号線、及び北山川筋の二級国道百六十九号線、これらの悪いことは全くひどいことでございまして、このため豊富な森林資源、地下資源が眠っている状態であります。電源開発工事の進捗とともに、おそまきながら道路工事の進捗も見られましょうが、地元民の要望も道路の改良に集中されておりまして、この早期完成こそ、本地域開発の先駆であると痛感した次第であります。  以上簡単に大略を御報告いたします。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ただいま報告になりましたような点で、何か御質疑がありましたら。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと山本君に伺いますが、北山川の流域変更ですね、これは地元民は全部了解しておるのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 北山川流域の変更につきましては、先ほど御報告がございましたように、県当局においては了承しております。ただ、今お話がありましたように、海の中に放水いたしますが、この辺の漁業問題については完全の了解ということにはなっておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 新宮に至る本流の観光地の風致を非常に害して、新宮市としては収入減になるという陳情がきておるのですが、そうした意味の点も調べておりますか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 北山川の流量が分流いたしますると当然減るわけでございます。それで流量の減った問題につきまして、例の材木の輸送、それからプロペラ船がございます。観光のためにプロペラ船の問題がございますが、それらの問題につきましては、先ほどお話がございましたように、県と電発の間で話し合いまして、プロペラ船の補償並びに流木の問題につきましては、県と電発側の話し合いができました。ただそのほかに水が減ったために風光をそこなうというような問題はまだ検討されておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 問題は、流域変更を監督者であるところの建設大臣が許可をしたという事実ですね。これはやはり、かつて赤石川の問題、四国の銅山川の問題もあった。しかし問題が解決されなければ、そういうことを強行しちゃならぬということは当時の局百も言っておったんですがね。いろいろな意味の解決のめどがつかないのにやってしまうということは、今後とも水の行政をつかさどる建設省としてはどういう考えを持っているのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 私どもといたしましては、北山川の分流に対する水利権の認可をいたしましたのは、今、公共的な問題については話し合いがついた。その他につきましては、いろいろまああるわけでございますが、それらにつきましては、施行者とそれから被害を受ける個々の人たちと十分協議するような厳重な条件をつけたのです。今後におきましても、まだ実施に移すまでには、もちろんそういう解決しなければならぬものがあるわけでございますが、それらにつきましても、電源会社には十分注意を与えております。

田中一日本社会党

○田中一君 赤石川の問題にしても、地元の利害関係者と事業施行者の間に完全な了解点が得られてやっているのですね。電源開発ならむろん公共事業でありますし、ことに発電ということが非常に大きな産業上の役目を持っているというなら、これは優先するでしょう。優先するでしょうが、やはりそこに地元の県庁なり電源開発会社なりが誠意を持って一応のめどをつけてから実施するという考えになりませんと、何にもわからん農民や山の人たちは、漁民にしても、お上のすることはやむを得ないのだということで、泣き言を言うにとどまるのですよ。そうすると常に不利な状態でもって夢結されるということになるのです。ことに土地収用の改正などに伴って、ますますそういう意味の力の事業ということが推進されているのです。こういう点については、相当建設大臣としては考慮を払いながら具体的な解決策というものを見なければ、最後の許可を与えないというようなことが望ましいと思うのですよ。またそのためにそれらのことが促進されるようなあっせん業務とか何とかいう、いろいろなことがあったのですよ。あってすら解決されないということになりますと、もう少し建設大臣自体が地元のための方法を立ち入ってお世話しなければならぬということを考えるのですが、どうです。ことに今のような場合も、和歌山県から三重県に行くわけなんですからね。同じ県じゃないわけです。こういう場合の全体の利害というもの、部分的なものじゃなくて、たとえば本流にやった場合には和歌山県にも何らかの意味において潤う。しかし全然これは三重県に行ってしまうのだということになりますと、全県的な問題なんですよ。従ってそういう意味の流域変更というものを、ことに両県にわたる流域変更などというものに対しては、どういう心がまえをもって今後やるつもりかどうか

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) お説非常にごもっともでございまして、この北山川の流域変更につきましても、実は電源開発会社と三県の間では話し合いがつきませんで、通計いたしますと、三ヵ月間くらい建設省が間に入りまして大きな公共的な問題につきましては、両方の意見をしんしゃくいたしましてもちろん県は地元の意見を聞くし、それから各県の調整も考えまして、大きな問題については話し合いがついたんでございます。  それから、まあ全部片づけるということは、なかなかダムを作りましても、個人的な問題がございます。家が何しますから、それに対してどういう補償をするというようなところまでは、実情といたしまして話し合いはついていないのでありますが、こういう点につきましては、流域変更でなくても起る問題でございまして特に流域変更などにつきましては、水が減ったために、たとえば和歌山県などはそのために非常に影響を受けるわけでありますから、そういう基本的な問題については十分建設省もその間の調整をいたしまして、その上で認可する、こういう建前をとりたいと思っておりますし、この問題についてもそういうことをとったわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 ことに、今までは本流案というのは決定的のものであったのです。それが電源開発の方の要請によって流域変更ということになったように聞いておるのですがね。そういう点も本流だと水没その他の補償費が余分にかかるからあちらの方が有利だ、あるいは発電力が多いというような点でいったのでしょうけれども、そういう点を、ことに流域変更という問題については今後の態度、建設省のどういう態度をもっていくかということ、私は総合的な開発を目するならば、これはもう大いに流域変更けっこうなんです。私はしなければならぬと思うのです。思うが、そのために不当に私権というものが侵される、それも力によって侵される。ある特定な者が金やその他をもらっていい子になって、何も文句の言えないやつだけが不当な侵害を受けるということはあり得ない。これは当然あることなんです。しかしそういうことはあり得ないことなんです。そうすると最高の責任者であるところの建設大臣として、最後の割り振りをする場合にそこまでのこまかい問題までも一々指摘して、その状況を妥当に判断して、その上でやるということにならないといかぬと思うのです。三カ月済んだなんて、三カ月というのは土地収用法の面からいえばあっせん期間なんです。たしかこれをもっと強化しようということになっておるのですから、力の政治でもってものをやるということはいかぬと思うのです。ことに流域変更は慎重にしなければならぬ。私は半年、一年かかったっていいのです。こういう点については今後建設省はどういう態度をもって臨むかということは、今の御答弁のようなことじゃありきたりのことですから、もう少し真剣に答弁しなければいかぬ。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) 先生のおっしゃる通りでございまして、この問題の処理に当りましても、もちろん水を持っていかれる方が、対県関係といたしましても、水を持っていく方と持っていかれる方では非常にまあ利害が相反するわけでございまして、ことにこの場合の和歌山県につきましては、私どもといたしましても、そのために不利にならないような処置を講ずるという点に努力したわけでございまして、今後におきましても、そういう方針で進みたいとこう考えるのでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう一つ。そうすると、たとえば電源開発会社は固定資産税、払うのでしたね。そうでしょう。そうすると、三重県の中に相当大きな発電所ができると固定資産税も入る。県の収入とすると、和歌山県との間に固定資産税の何といいますか、妥当な配分という問題についても何とか考えておるのですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) その点まではまだ決定しておりませんが、今後におきましても、固定資産税の問題以外の問題等もひっくるめましてそういう問題も起ってくるかもしれませんが、そういう問題の処理につきましても、根本的方針は流域変更をして水を持っていかれる方に不利にならないような方法をとりたい、こういうふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、そういうものは今後総合開発の面からみるとあり得ることなんです。何かその場合に当然起り得るということを予想していろいろな条件を、フォームをきめたらどうですか。この場合にはこれを考える、これを考えるということで、分配の問題にしてもそういうことをちょっと考えようとする気持ないですか。出たとこ勝負でもってその条件によってのみ考えるのでなく……。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) そういう点につきまして、出たとこ勝負というようなことだと、非常に時間もかかりますし、また全国的に不平均も起るというようなことがありますので、できるだけ方式などということも考えまして進めていきたいと、こういうふうに考えております。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) 道路局長来ておられますか——。  今坂本調査委員から報告があった十津川沿いの道路ですね、これは山間地の道路の設営というものは非常に困難だということは私はわかるのです。ところがここは御承知の通りに非常に絶壁の多いところでして、その絶壁の土砂の崩壊に対する考慮が少しも払われていない。だから小指大の石がころがって落ちますと、その下を通っておる自動車のガラス窓を通って死ぬのですよ、人のこめかみなどに当って。私は二人知っている、死んだ人を。そういう点について少しも考慮が払われていないじゃないかという感じがするのですがね。そういうふうな、まあ監督者としての建設省は指示を与えておるか、これは金がないからそういうところまでは手が伸びぬのだとおっしゃればそれまでですけれども、相当の人が死んでおる。そこで小指大の石が落ちても非常な勢いで自動車の窓を破って、中に入っておる人の頭に当って死ぬのです。間々ある。そういうことはちっともお気づきじゃないですか、ちょっとお尋ねしておきます。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 先ほどお話しのございました二級国道の百六十八号線でございますが、これにつきましては、この地方の未開発資源を開発する目的で道路面に非常に重点を置きまして、年々改良を進めてきておる。ただいまお話しのような災害と申しますか、石が落ちて人が死ぬというような事態は、これは道路の工事は道路敷を確保するために工事をいたしておるわけでございますが、その道路敷の確保はいたしますけれども、今お話しになりましたような山の上から落ちてくる石というようなことまでには、ただいまのところは道路としての工事を実施することになっておらないわけでございます。しかし、お話しのようなことでありますと、大へん交通の上でも危険でございますし、またそういった個所はそう多くもあるまいと思われます。こういう点につきましては、土砂の崩壊を防ぐ工事は道路としても考えなきゃならぬと存じますので、実情を調査いたしまして処置いたしたいと考えます。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) 道路を建設するために掘さくして、そしてその斜面になったところから落ちてくるのですから、よほど御注意なさらんと、その辺の人は非常に危険です。ただいま二級道路の問題が出ておったのですが、全くその通りであると私は考えております。これはよほど御注意にならんといかんと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 今の問題、委員長の質問ですがね。道路というのはやはり安全に交通できるのが道路なんですよ。上から何が落ちてくるかわからぬというようなのは道路じゃないのですよ。道路そのものの道路はそうでしょうけれども、道路というものは歩かぬ道路はないのだ、交通する道路なんです。そういう点についていまの、ことに原因が切り開きをしたためにあるのだということになるならば、これはもうやはり施行者の責任ですわれ、結局。しかしそうでない場合もあるのですよ、まあ山津波なんかで砂利がどんどん落ちる場合もありますね。しかしそういうものの障害がないということが前視になる道路が通路なんです。これは技術的な、法律的な道路の定義じゃないかもしれないけれども、われわれの考えておる通念の、国民の考えておる通念の道路というのは、常に安全に交通できるという道路が道路なんです。こういう点はそういうところもたくさんないと思うけれどもという答弁じゃなくて、私は相当あると思うのです。そういう点は何らかの機会に全国的な調査を一ぺんやってみて下さい。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 先ほど委員長も申されました道路を工事するためにできました斜面、これは斜面のてんばまで、これは道路敷にいたしております。そういうところからころげた石であるといたしますと、これは道路の方で工事いたさなければならぬことでございましょう。これは注意いたしたいと思います。もっとも実際の施行に当りましては、そういうところは十分崩壊のおそれのないように設計もし、施工もいたすわけでございますが、たまたまそういう事故がございましたことは、まことに申しわけないと考えております。  それから、道路敷以外から、たとえば災害等のためにそういう事故を起したものでありますと、これはなかなか予防も困難でございますが、しかし、そういった地質の悪い所にそういう事故は起るわけでございますから、そういう点は十分注意いたしまして、調査することにいたしたいと思います。

西田信一自由民主党

○西田信一君 住宅局長にお尋ねいたします。先ほど官房長に大体先にお尋ねしたのですが、詳細はあとからということで……。それは、今度の調査の結果としてただいまの報告を伺いますと、大阪の場合ですが、住宅公団の三十年度に建設した一般分譲住宅二千七百三十三戸が、わずかに二〇%しか申し込みがない、二千二百、八割が残っておるとこういう状態であった、こういう報告があったわけです。それを三十一年度で賃貸に切りかえる、こういう措置がとられるということでありますが、大阪のような土地柄でなおこういう状態であるとするならば、全国的に相当、これはひとり大阪だけの問題ではないのじゃないか、各地区にこういうような傾向が見られるのじゃないかというふうに想像されるわけです。ことに、今年度の住宅政策というものは相当進展を見ておって、しかも、私個人としては、この報告のうちにもあるのでありますが、公営住宅というものを非常に希望しておる。ところが、公営住宅はそう伸びがなくて、公団、公庫等の方面において住宅政策では相当重く見られておるということでありますが、こういう状態であるとするならば、これは相当その執行上問題があると思うわけでありますが、どういうような全国的傾向にあるか、なるべくならば詳しく一つ伺いたいと思うのであります。

鎌田隆男建設省住宅局長

○政府委員(鎌田隆男君) ただいまお話しのように、分譲住宅の売れ行きが逐次低下しておることは事実でございます。やはり都市の勤労者としてそういうものを自分で買ってそれを持つということはなかなか困難になってきたという事情にあるように私ども考えられます。で、やはり今後は何といいますか、都市の勤労者の住宅としましては貸家——賃貸住宅に力を入れていかなければならないという傾向であろうかと考えます。これはひとり公団住宅の分譲ばかりではございませんで、地方公共団体が住宅金融公庫から金を借りまして分譲事業をやっておりますが、これも逐次成績が悪くなってきております。ということは、都市の勤労者は、やはり何といいましても貸家を一番求めておるということに考えられるわけであります。従いまして、私どもはこれから貸家の方に力を入れていきたいという考えを持っております。ただ、しかし分譲にもいろいろありまして、公団の方の分譲住宅について考えてみますと、公団の分譲の最初の考え方は、個人の分譲住宅を買いたいという人を対象として考えられたのではなくして、公団で作りまして、あらかじめ注文をとっておきまして、そこへかわって建てて差し上げる、あるいは会社、工場、あるいは中小企業の企業主に対しまして、建てたものをそういう人に分譲しまして、それを間接的に渡るようにしたいという考えで始めたのでございます。ただいま御指摘のように、大阪で二千戸あいておったということは事実でございまして、それは大阪が非常に土地の手当が早かったものでありますから、その特定分譲といいます、注文を受けてから建てますのでなくて、最初建てておきまして、それから分譲するという方式を非常に急いでとり、急いで建設しまして、大阪が建設費からいいますと一番成績が上ったのでございます。その結果、ところが集団的に建てました分譲住宅が非常に売れ行きが悪かったということがございましたので、これをさっそく、家は同じでございますので賃貸に切りかえまして、そうして募集いたしましたところが、直ちに一ぱいになったというような事実がございます。そういうふうなことで、なかなか分譲住宅で注文を受けてから作るというのはよろしいのでございますが、一般に団地的に建てまして、さらに一戸々々買って下さいといっても、これはなかなか売れない状況にだんだんなってきておるということではないかと考えます。しかし、分譲事業もこれはやはり自分で家を持ちたいという人を助成する方法もやはり今後残しておかなければなりませんので、私どもこれを全然なくしてしまうわけではございませんのですが、やはり何といいましても、公団住宅のごときは集団建設ということが目標になっておりますので、できることなら、今後は特定分譲といいます、あらかじめ注文を受けておきまして、作りまして分譲するという方向になるべく持っていきたいと思っております。しかし、この戸数も、今まで賃貸と分譲は半々でございましたが、今後は賃貸の方に力を入れて分譲の方はまあそうふやさないでいきたいと、こう考えております。  それから、今までの成績で、実績をお話を申し上げますと、三十年度の事業は御承知のように分譲一万戸、賃貸一万戸、合計二万戸の計画だったわけでございますが、先ほど申しましたように、分譲を賃貸に切りかえましたその結果として申し上げますと、賃貸が一万一千三百六十二戸、普通分譲が四千百三十五戸、特定分譲が四千五百十戸、合計二万七戸。こういう計画に多少実施上変更せざるを得なかったわけでございます。従いまして、普通分譲と特定分譲を合せますと八千何がしかになって、少し分譲の方が減って賃貸の方が千三百戸ばかりふえた、実行上こういうふうになっております。しかし、この分譲分はどうするのかというお話があるかと思いますが、それはやはり三十一年度の方で多少かげんをしたいとは思いますけれども、なかなか分譲は先ほど申し上げましたように、やはり賃貸の方に重点をだんだん入れていきたいという考えがございますので、三十年度の事業計画としては以上申し上げましたようなことでございます。大体分譲で空家に、そういうふうに売れなかったという事実はほとんど大阪でございまして、東京ではほとんど処分しております。

小山邦太郎自由民主党

○小山邦太郎君 道路についてお尋ねいたしますが、先ほど坂本委員の御報告にもありましたように、国道二十四号線ですが、高田まではりっぱにできておりますけれども、高田から和歌山の間が実に二級国道としても納得のできないような程度であって、ひとり地元民の熱烈な要望であるばかりではない、産業方面からみましても、これをこのままにしておくことはできないだろう、従って、政府においてもそれぞれ計画をされておると思いまするが、この線について、十カ年計画のうちどのような年次計画でこれを完成させる目的で進みつつありますか、それを伺いたい。  それからいま一つは、宮川ダムですが、この方には完成までに相当額の不足がある、これをそのままにしておっては年次計画を遂行するわけにいかぬということで、先ほどこれまた坂本委員の報告の中にありましたが、これに対してどんなように対処されておりますか、お尋ねをいたします。宮川ダムについての予算の不足をどう補てんをしていくような計画であるか、この二点についてお尋ねしておきたい。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) ただいまお尋ねのございました一級国道二十四号線のうち大和高田から橋本の間はお話しのように未改良の区間でございます。この区間は直轄で工事を進めてきておりますが、三十一年度におきましては約一億の工事費だったわけでございますが、なお六億ほどの事業費が残っております。これを三年でやる計画にいたしておりますが、三十二年度は二億から二億五千の事業にいたしたいと考えております。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) お尋ねの宮川ダムを中心といたしまする総合開発事業でございますが、先ほどお話のございましたように、公共事業で県の補助をいたしますダムは、三十一年度で完成するわけでございます。ただいまお話がございました第二発電所を含めた資金は、県が起債をしまして地方債のうちの電気起債の金を充当するわけでございましてこれは総ワクが自治庁と大蔵省の間で決定しております。そのうちから今後起債が幾らきまるかということが決定されるわけでございます。建設省といたしましても、総合開発の一環でございますので、各省と連絡いたしておりまして、その額も来年度の初めには幾らになるか決定するようになります。  ダム、発電所の問題につきましては、鋼材の値上りのために、いずれの個所も、発電機であるとか、そういうものが非常に上ってきておりますので、いずれの地点においても値上り分が非常にふえて参っております。その点につきましても通産省あたりでも、どうしてもこれはそれをやるためには起債が多く要るということはよく認識しておりますから、今後において考慮される、こういうふうに考えております。

小山邦太郎自由民主党

○小山邦太郎君 わかりました。その県の起債ですが、県の起債能力というものにはまあ限度があるというようなことから、あるいは、これは奈良あたりは赤字県でもありますね、赤字県あたりは再建整備には入っておらなくても、そこに制約されていきはしないかと思うのですが、そういうような場合に一つが欠けますと、全体の総合計画に重大なる影響がある。そういうのは建設省やその他の方面と力を合せていただいて、そうして計画的にその県だけにまかせないで、起債のすみやかに解決できるように、やっぱり公共力をちょうだいすることが大事であろうと思いますが、これらに対してはどんなお考えですか。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) もちろん私どもといたしましても、総合開発のダムに関連する事業でございますから、各省によく実情は申し上げます。私どもも県から伺いますし、各省に説明するときにも私どもも一紙になりまして必要を力説したいと思います。ただ電気の資金は償還がはっきりしておりますから、一般の公共事業の起債というようなものとは区別されまして進められますから、その点は多少有利ではないかと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 先ほど北山川の流域変更のことについて田中理事から質問がありましたけれども、河川局長さんに重ねて私からも二、つけ加えたいと思います。  報告をいたしましたちょうど十二月の十九日ごろ、そのころはそれほど感じませんでしたが、調査が済んでから今年になってから和歌山県の方、三重県の南牟婁郡の方も、一つの町だけでなくて数カ所にわたって陳情がきております。それは今の流域変更について非常に強い反対意向があるということです。これは私たち実は去年調査に行きましたときにはそれほど感じなかったのですが、先ほど田中理事の指摘した通り、局長さん、よほど慎重に考えていただかないと、いろいろな多くの問題を出してくるのじゃないかと思います。特に来られた町長さんなどの意見は、今になって、たとえば去年は旱魃でひどかったのですけれども、水が滅ってきた、こんなに減るとは思わなかった、おれらはだまされておった、これはどうもひどい、そういうふうなことであとになってから地域の人たちがあわて出した。これは非常に大きな問題だと思いますので、どうかこれは一つ建設省におきましても慎重に今後とも一つやっていただきたい。このことを一つつけ加えたいのです。

山本三郎建設省河川局長

○政府委員(山本三郎君) ただいまのお話も、私どもは全般の町村長たちを一々秘手にするわけにいきませんから、現在までの状況におきましては、代表水利権を持っておる知要さん方を相手にしていろいろとお話しして参りました。その後町村の方からもいろいろお話が出ているということも聞いております。ただ、まだ現在北山の水は分水したわけでございませんので、実績は、もうすでに渇水してきたという話はまだないわけでございますが、これは計数的にいろいろ調べまして、そうしていかないと電源開発で理由のない金を払うわけにもいきませんし、ですからそういう基礎の上にたちまして処理していきたい。こういうふうに考えております。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) それでは神奈川、静岡方面の調査報告を大河原君にお願い申し上げます。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 神奈川、静岡班の調査報告の概要を申し上げます。  一月二十四日から二十八日までの五日間、有料道路を中心といたしまして、国道の状況、及び佐久間、秋葉の両ダム、狩野川改修工事等の実情を調査して参りました。詳細につきましては、現地より収集いたしました資料をごらんいただきたいと思います。  今回視察して参りました有料道路は八地点でありまして、すでに料金徴収中のものといたしましては、浜松市近郊の掛塚橋、下田道路のうちの縄地道路、伊東道路、湘南道路及び戸塚道路の五地点、工事または計画中のものとしては繩地の部分を除いた下田道路、真鶴道路及び横浜バイパスの三地点であります。その各地点の立地条件、工事の概要、償還計画、料金等につきましては資料に譲ることといたしまして、ここでは、完成地点の料金収入状況と償還予定期間について申し述べることといたします。  昭和三十一年四月以前より料金徴収を行なってきた道路について見ますと、それぞれ開所当時の収入の指数を一〇〇とした場合、四月から十二月に至る期間の平均収入率は、戸塚道路の二四七を筆頭にいたしまして、縄地道路は一三九、掛塚橋は一一九と増加の傾向を示しまして、昨年七月から料金徴収を始めた伊東道路も、収入目標より三五%も増収となっている実情であります。ただ湘南道路のみは開所当時の昨年の七月以降、収入は減少の傾向が見られますが、これはのちに述べるいわゆる政治的理由とともに、本道路の立地条件の特殊性から六、七、八月が自動車交通壁が最も多いことから考えまして、実際には減少どころか、近く収入増加の見込みもあるのであります。従いまして戸塚、伊東の両道路は、償還予定期日よりはるかに早く約十年をもって償還を完了し、他の三地点につきましても、予定期日またはそれより幾分おくれて二十年ないし二十五年をもって償還し得る状況であります。  この好成績は、たとえ有料であろうとも、短距離で整備された道路がいかに要望されているかを物語るものでありまして、伊東道路及び下田道路を除く伊豆海岸道路地区の地元の人々の中には、有料道路の建設促進によって観光地として地元の繁栄をはかりたいとの要望もあるのであります。しかしながら反面、道路用地の取得のため、農地及び、宅地等を手離さなければならない人々のあることを忘れてはならないと存ずるのであります。道路公団もこの点には十分留意しておるようでありますが、さらに万全を期せられんことを望んでおるわけであります。  さらに有料道路の維持管理につきましては、各管理事務所に水飲み場、便所等の公共施設を充実完備すること、道路の途中に見晴らし台等を設置すること、さらには道路の清掃補修を完全にすること等を要望いたしておきました。  ここで、問題となった湘南道路について触れたいと存じます。鎌倉市当局の料金支払いの全面拒否ということは、いろいろ原因があるわけでありまするが、その一つといたしまして、迂回道のないことに起因していたことは明らかであります。公団側では営業開始後約一ヵ月、昨年の八月十四日以降、ゲートの位置を旧ゲートより約二百メートル移動いたしまして、普通道路との連絡を可能にし、一応の解決をはかり、今日に及んでおるのでありますが、これに伴いまして、当然徴収すべき料金のうち、相当大きな金額が逃げてしまう結果を招くとともに、反面普通道路沿いの人家から塵埃の被害を訴えられ、新ゲートの再移転を要求されておるという現状であります。公団側といたしましては、ゲート新設地点を物色し、用地の取得に努力しておるようでございまするが、根本的には逗子道路の建設と相待って解決されるものと考えられるのであります。  次に国道の状況につきましては、今さらながらわが国の道路の貧弱さを痛感いたした次第でありまするが、わが国の最大緯線たる国道一号線においてすら、神奈川県下ではともかくといたしまして、静岡県下においては、その総延長約百八十三キロのうち、未改良区間が約三十キロ、すなわち一六%強を占めまして、未舗装部分に至っては実に五十四キロ、すなわち三一%強に及んでおるのであります。しかも改良舗装済の区間であっても、市街地でありながら歩道のない道路が多かったことは、まことに憂慮にたえないのであります。特に宇津の谷峠の前近代的な道路交通の実情は、一日も早く解消すべきものと存ずるのであります。いわんや二級国道の劣悪さは申すまでもなく、有料道路と比べて全く別の国の道路を走る感があったのであります。  次に佐久間ダム及びその逆調整ダムであるところの秋葉ダムにつきましては、あまりにも有名でありますので、その規模、工事の経過、建設地点の特徴等につきましては資料に譲りたいと存じます。ただ秋葉ダム工事の進捗状況が、現在工事費面から申しますと、すでに総工事費の七〇乃至八〇%完了いたしておることを付言し、ここでは補償問題を取り上げることといたします。もっとも両地点とも補償は解決済みではありまするけれども、佐久間ダムの場合、補償費は総工事費三百六十億のうち約百億を占めまして、その内訳を申しますと、湛水区域及び工事用地の取得、並びに移極世帯二百九十六世帯、及びいかだ夫に対する補償といたしまして約十七億であります。学校、道路、橋梁等の公共補償として約十六億、国鉄飯田線のつけかえに約五十二億、その他アユの漁業補償等といたしまして本数億であります。秋葉ダムの場合は国鉄のつけかえがないために、佐久間に比べまして低率でありますが、総工事費二百二十億のうち約三十億を占めておるのであります。従って学校、役場、道路等の公共施設は申すまでもなく、個人の住宅も旧に倍するほどりっぱになり、公私ともに大よそ地元側の補償要求額を満たしたことが了解せられるのであります。直轄工事によるダム建設が補償問題で難航いたしておる実情に徴するとき、いろいろの点が考えさせられるのであります。  最後に昭和二十六年以来、漁業並びに用地の補償問題で難航して参りました狩野川放水路計画も、昨年五月二億五千万円の補償額で一応解決いたしまして、なるべく農地をつぶさぬよう隧道をもって連絡することとし、目下その掘さく作業が進められていることを申し添えておきます。  以上はなはだ簡単でありますが、調査報告を終りますが、ただ最後に申し上げたいことは、私今回の神奈川、静岡の調査に当りまして、実は中山委員長、それに武藤委員という先輩ヴェテランの方がおられたのでありますが、やむを得ない事情のために、調査委員といたしまして私一人だったために十分な視察を行うことができなかったことは、大へん申しわけなく存じておりますが、いろいろ随行にタッチしました桐澤君等の御協力を得まして、以上申し上げましたような報告書をまとめた次第であります。  終ります。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) ただいまお聞きの通りの大河原君の御報告でありますが、これに関連して何か御質疑がございませんでしょうか。……なければ道路局長にちょっと私から一つお尋ねしておきます。  伊豆半島というのは、大体観光地帯に政府はするという意気込みでおられるようでありますが、これはこの辺の道路新設とか、道路改修とか、あるいは観光施設とかいうものは、よほど考慮を払わなければならぬ問題だと思いますが、厚生省と何か連絡をとって、こういう方面の道路に関しては御相談なさるということになっておるのですかどうですか、そこら辺を一つお尋ねしておきます。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 伊豆地域に道路がほしいということは、厚生省からも申し入れを受けております。ただ具体的にその計画を厚生省と打ち合せるということはいたしておりません。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) それはいたされる必要があるんではないですか、将来は。今までしてないということでお茶を濁しては困る、こういう考えを持っておるんですが。

富樫凱一建設省道路局長

○政府委員(富樫凱一君) 国立公園の中の道路につきましては、これは厚生省と打ち合せいたしております。またこの伊豆地域はほとんど国立公園になっておりますので、その面からはお打ち合せいたさなければならぬと考えておりますが、現在行なっておりますのは、大体旧道に沿った改良でありますので、そこまでの打ち合せをいたしておりませんでしたが、将来観光の面からいろいろ厚生省の考え方も取り入れる必要があろうと思いますので、その点は今後お打ち合せをいたしたいと考えます。

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) それでは大体報告に関しまして、御質疑は終ったようであります。   —————————————

中山福藏緑風会

○委員長(中山福藏君) 本日の最後に、皆様方に本日のこの委員長及び理事打合会におきまして決定いたした件を御報告いたしておきます。  委員会は、毎週火本土の午前十時開会を原則といたしたいということになりました。  なお、建設省において目下準備中の提出予定の法律案の件名はお手元に配付いたしております。この提出状況をも勘案いたしまして、順次日程を定めたいと存じます。  また次回は二月七日木曜に予定しているのでございまして、建設省関係予算の調査をいたしたいと存じます。御了承お願い申し上げます。  それでは本日はこれをもって散会いたします。    午後零時三十一分散会

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