決算委員会 第17号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1957/03/12
会議録
○委員長(三浦義男君) ただいまから第十七回決算委員会を開会いたします。 本日の理事会において申し合せました事項について御報告申し上げます。 きょう十二日は、三十年度の決算について関係省から説明を聴取するということになっており、それから以下は、一応スケジュールの点で多少まだ未確定の分はございますが、御了解を得た分から申し上げますと、十五日金曜日は、三十年度の決算の総括質疑と二十九年度の決算の総括質疑をあわせて行い、十六日の土曜日は、二十九年度の決算の総括質疑を続いて行い、委員会の散会後、理事会を開きまして、二十九年度の決算の審査報告書の作成方針についてお打ち合せをする。十八日の月曜日は、三十年度の後半、三十一年度の前半の予備費について説明を聴取する。また三十年度の後半と三十一年度の前半の国庫債務負担行為についての説明を聴取する。委員会の散会後、委員の懇談会を開きまして、三十年度決算の審議方針について懇談をする。二十二日金曜日は、理事会を開きまして、審査報告書案ができて参りますので、その案につきまして理事会で検討する。二十五日の月曜日は、理事会を開きまして、そうしてその後、二十九年度の決算の議決をするということに一応理事会できめたわけでございますが、以上、報告申し上げましたが、理事会の申し合せ通りに決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦義男君) ではさよう決定いたします。 —————————————
○委員長(三浦義男君) 昭和三十年度一般会計歳入歳出決算 昭和三十年度特別会計歳入歳出決算 昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書 昭和三十年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は概要の説明を聴取いたします。まず、足立大蔵政務次官から御説明を願います。
○政府委員(足立篤郎君) 昭和三十年度一般会計歳入歳出決算、同特別会計歳入歳出決算、同国税収納金整理資金受払計算書及び同政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに、本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十年度の予算の執行につきましては、予算編成の趣旨に従い、かつその目的の実現に鋭意努力いたしますとともに、その経理につきましては、厳正かつ適正な執行に配意いたしたのであります。 これがため、研修等の強化により会計職員の資質の向上に努めるとともに、他方会計諸制度につきましても、引き続きその整備改善の措置を講じ、また、各省各庁における内部監査の強化をはかって参ったのでありますが、なお、会計検査院から不当事項につきましては千四百二十二件、是正事項につきましては七百六十三件に上る御指摘を受けるに至りましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。 これにつきましては、綱紀の粛正を一そう強化するとともに、会計法令の整備、会計職員の資質の向上をはかる等、予算の適正かつ効率的な運営を確保するため一段の努力を傾注いたしておる次第であります。 以下決算の内容を数字をあげて御説明申し上げます。 まず、一般会計におきましては、歳入の決算額は一兆千二百六十三億円余、歳出の決算額は一兆百八十一億円余でありまして、歳入歳出を差し引きますと、千八十二億円余の剰余を生ずる計算であります。 右の剰余金千八十二億円余のうち百三十一億円余は、賠償等特殊債務処理特別会計法附則第二項の規定によりまして、賠償等特殊債務処理特別会計の昭和三十一年度の歳入に繰り入れ、残額九百五十億円余は、財政法第四十一条の規定によりまして、翌年度すなわち昭和三十一年度の一般会計の歳入に繰り入れ済みであります。 なお、この剰余金から昭和三十一年度に繰り越しました歳出の財源に充てなければならない金額三百七十八億円余及び前年度までの剰余金の使用残額三百八十億円余を差し引きますと、三百二十三億円余が昭和三十年度新たに生じた純剰余金となるのであります。 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額一兆百三十三億円余に対して千百三十億円余の増加となるのでありますが、このうちには、昭和二十九年度剰余金の受入が予算額に比べて千三十四億円余を増加しておりますので、これを差し引きますと、純然たる昭和三十年度歳入の増加額は九十五億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入における増加額五十一億円余、専売納付金における増加額十七億円余、官業益金及官業収入における増加額十一億円余、政府資産整理収入における増加額六千万円余、雑収入における増加額十四億円余となっております。 一方歳出につきましては、予算額一兆百三十三億円余に昭和二十九年度一般会計からの繰越額六百五十四億円余を加えました予算現額一兆七百八十七億円余から、支出済額一兆百八十一億円余を差し引きますと、その差額は六百五億円余でありまして、そのうち翌年度に繰り越しました額は前述の通り三百七十八億円余、不用額は二百二十七億円余となっております。 右の翌年度への繰越額のうち、財政法第十四条の三第一項の規定により、あらかじめ、国会の議決を経、これに基いて翌年度へ繰り越しました金額は三百三十九億円余でありまして、その内訳の主なものは、防衛庁及び防衛庁施設費につきまして、艦船の設計及び建造、施設用地の選定、機械及び器材の設計、仕様書の調製、装備器材の規格の決定、物品の輸入に不測の日数を要しましたこと等のため年度内に支出が終らなかったもの、道路事業費及び公立文教施設整備費補助につきまして、気象の関係、資材調達の遅延及び工事の設計変更により工事の施行に不測の日数を要しましたこと等のため、年度内に支出を終らなかったもの、賠償等特殊債務処理費につきまして、接収解除施設の復旧工事に不測の日数を要しましたこと等のため、年度内に支出を終らなかったものであります。 財政法第四十二条ただし書の規定により避けがたい事故のため、翌年度へ繰り越しました金額は三十八億円余でありまして、その内訳のおもなものは、防衛庁施設費でありまして、供与物品の到着遅延により艦船の竣工に不測の日数を要したこと等のため年度内に支出を終らなかったものであります。 財政法第四十三条の二第一項の規定により継続費の年割額を繰り越しました金額は一億円余でありまして、その内訳のおもなものは、利根川外二河川総合開発事業費でありまして、気象の関係、事業遂行に伴う補償額の決定遅延、機械の故障等により工事の施行に不測の日数を要しましたこと等のため、年度内に支出を終らなかったものであります。 次に不用額でありますが、その内訳のおもなものは、防衛庁の職員俸給、職員諸手当、糧食費、器材費及び運搬費等につきまして、隊員の欠員、器材類の供与等が少かったこと等により不用となったもの四十四億円余、大蔵本省の賠償等特殊債務処理費につきまして、旧連合国に対する賠償協定の締結の遅延等の関係で支出が予定より少かったことにより不用となったもの五十四億円余、大蔵本省の平和回復善後処理費につきまして、接収建物の接収解除が円滑に進捗しなかった関係で支出が予定より少かったこと等により不用となったもの五十九億円余、大蔵本省の連合国財産補償費につきまして、旧連合国財産の補償額が予定より少かったことにより不用となったもの十二億円余、建設本省の安全保障諸費につきまして、軍事援助顧問団宿舎其他新常費等の施設費の支出が予定より少かったこと等により不用となったもの十五億円余であります。 次に予備費でありますが、昭和三十年度一般会計における予備費の予算額は八十億円でありますが、その使用総額は七十九億円余であります。そのうち、昭和三十年十二月までの使用額四十四億円余につきましては、第二十四回国会におきまして御承諾をいただいております。 また、昭和三十一年一月から同年三月までの使用額三十五億円余につきましては、本国会に別途提出いたします予備費使用承諾案について御審議いただきますので、その費途及び金額につきましては説明を省略させていただきます。 次に一般会計の国庫債務負担行為について申し上げます。 財政法第十五条第一項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は百六十億円余でありますが、このうち実際に負担いたしました債務額は四十七億円余でありますので、これに既往年度からの債務繰越分四十三億円余を加え、昭和三十年度中に支出その他の事由によって債務が消滅いたしました額、三十四億円余を差し引きました金額五十五億円余が翌年度以降に繰り越されたこととなります。 財政法第十五条第二項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は三十億円でありますが、このうち実際に負担いたしました債務額は四億円余でありますので、これに既往年度からの債務繰越分二千四百万円余を加え、昭和三十年度中に支出によって債務が消滅いたしました額、六千九百万円余を差し引きました金額四億円余が翌年度以降に繰り越されたこととなります。 次に昭和三十年度特別会計の決算でありますが、これにつきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと思います。なお、同年度における特別会計の数は三十五でありまして、これら特別会計の歳入決算総額は一兆八千七百九十八億円余、歳出決算総額は一兆七千二百六十五億円余であります。 次に昭和三十年度国税収納金整理資金の決算でありますが、この資金への収納済額は八千百六十二億七千万円余でありまして、この資金からの支払命令済額及び歳入への組み入れ額は八千百六十二億円余でありますので、六千万円余が昭和三十年度の資金残額となるのであります。しかしながらこのほか、昭和二十九年度末の資金残額十一億五千万円余がありますので、これを加えますと、昭和三十年度末の資金残額は十二億円余となるのであります。これは主として国税にかかる還付金の支払決定済支払命令未済のものであります。 なお、この資金からの支払命令済額及び歳入への組み入れ額のおもなものは、還付金等の支払命令済額百六十二億円余、還付加算金等の支払命令済額二十二億円余、一般会計の歳入への組み入れ額七千七百五十四億円余、昭和三十年度交付税及び譲与税配付金特別会計歳入への組み入れ額二百二十一億円余であります。 次に昭和三十年度政府関係機関の決算でありますが、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の決算の内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定であります。また、自余の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。 以上、昭和三十年度一般会計、特別会計、国税収納金整理資金及び政府関係機関の決算につきまして、その概略を御説明申し上げた次第であります。 何とぞ御審議のほどお願いいたします。 次に、会計検査院の検査を経た日本専売公社の昭和三十年度決算書を本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 まず、日本専売公社の昭和三十年度の決算について御説明いたします。 昭和三十年度における収入済額は二千二百七十六億四百万円余、支出済額は千三百八億七千万円余でありまして、収入が支出を超過すること九百六十七億三千四百万円余であります。 また、昭和三十年度の総収益二千四百四億七千万円余から総損出千六十七億千六百万円余を控除した事業益金千三百三十七億五千四百万円余から、日本専売公社法第四十三条の十三第二項の規定により積み立てる固定資産及び無形資産の増加額百五十五億三千八百万円余及び日本専売公社法附則第五項の規定により本年度中に交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れた額四十四億七千四百万円を控除して算出した専売納付金は千百三十七億四千百万円余でありますが、これは、その予算額千百二十一億五千万円と比べますと、十五億九千百万円余の増加となっております。 以下、これを収入支出の部に分けて御説明いたします。 まず、収入の部におきましては、収入済額は、二千二百七十六億四百万円余でありますが、これは、収入予算額二千二百九十二億千百万円余に対して十六億七百万円余の減少となっております。なお、との減少は、たばこ事業収入におきまして、製造たばこ及び葉タバコ売り払い代が予定に達しなかった等のため、九億八千九百万円余を減少し、塩事業におきまして、塩の売り渡し高が予定に達しなかった等のため、三億六千六百万円余を減少したこと等によるものであります。 一方、支出の部におきましては、支出予算現額は、支出予算額千三百二億九千万円余に前年度繰越額七十七億四百万円余を加えた千三百七十九億九千五百万円余でありますが、支出済み額は千三百八億七千万円余でありますので、差引七十一億二千五百万円余の差額を生じました。この差額のうち、翌年度へ繰り越した額は五十三億千万円余、不用となった額は十八億千五百万円余であります。 次に、昭和三十年度において、日本専売公社法第四十三条の二の規定により予備費を使用した額は、葉タバコ生産確保交付金のため二千五百万円余であります。また、日本専売公社法第四十三条の二の規定により予算を流用した経費の額は、たばこ乾燥室建設費補助金に不足を生じたため、回送保管費からたばこ乾燥室建設費補助金に流用した額八千四百万円余、日本専売公社法第四十三条の二十一第二項の規定により職員に対し特別の給与支給のため、材料品費から業績賞与へ流用した額一億二千八百万円余、合計二億一千二百万円余であります。 次に、昭和三十年度における日本専売公社の債務に関する計算について御説明いたします。日本専売公社法第三十五条第一項の規定に基く昭和三十年度の債務負担行為の限度額は、塩事業費においては三十四億円でありますが、実際に負担した債務額はありません。また、固定資産取得費においては、既往年度よりの繰越額が十一億五千六百万円余ありますが、このうち本年度支出によって債務の消滅したものは十一億五千六百万円余でありますので、翌年度以降へ繰り越した債務額はありません。 次に、日本専売公社法第三十五条第二項の規定に基く昭和三十年度の債務負担行為の限度額は一億円でありますが、実際に負担した債務額はありません。 また、日本専売公社法第四十三条の十四の規定に基く昭和三十年度の短期借入金の最高限度額は三百九十億円でありますが、実際に借り入れた額は百八十億円であり、これは昭和三十年度に償還し、翌年度へ繰り越した債務額はありません。 なお、昭和三十年度の日本専売公社の決算につきまして、会計検査院から不当事項として指摘を受けたもの一件がありましたことは、はなはだ遺憾でありますが、この種事故の根絶については将来十分注意いたします。 以上、昭和三十年度における日本専売公社の決算につきまして、その概略を御説明申し上げたのでありますが、詳細につきましては、さらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。 何とぞ御審議のほどお願いいたします。
○委員長(三浦義男君) 次に、福永運輸政務次官から、昭和三十年度日本国有鉄道の決算について御説明をお願いいたします。
○政府委員(福永一臣君) 昭和三十年度日本国有鉄道決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十年度における国鉄の収入は、国際収支の好転、豊作等による経済界の好景気により予定よりも上回りましたが、資産再評価の実施による減価償却費の増加等のため、損益計算上は約百八十三億円の赤字という結果となりました。以下、決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。 損益勘定における収入済額は二千六百三十億円余、支出済額は二千六百七億円余でありまして、収支の差額は約二十三億円の黒字であります。これから損益計算上損失に属する減価償却費の増加額百八十億円余、固定資産除却二十六億円余を減ずると、本年度純損失は前述の約百八十三億円となるのであります。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額二千五百六十九億円余に対しまして六十億円余の増収となっており、一方支出におきましては、収入の増加に基く経費の増加等を含めた予算現額二千六百十六億円余に対しまして、約八億円の減となっておりまして、これは全部が不用額となっております。 次に資本勘定における収入済額は五百三十七億円余、支出済額は五百三十七億円余であり、差額を生じないのであります。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額五百四十億円余に対しまし三億円余の差額を生じますが、これは鉄道債券の発行におきまして、前年度において発行できなかった鉄道債券を本年度発行したためと、本年度の発行が予定通り行われなかったためとであります。また支出におきましては、予算現額五百四十一億円との差額三億円余の大部分は不用額となっております。 次に工事勘定における収入済額は五百二十二億円余、支出済額は五百三十四億円余でありまして、二億円余の差額を生じますが、これは建設工事等の前年度繰越等があったために生じたものであります。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額五百二十六億円余に対しまして三億円余の差額を生じますが、これは資本勘定からの受け入れが少なかったためであります。また支出におきましては、前年度繰越額を含め予算現額は五百四十一億円となり、これに対しまして十六億円余の差額を生じますが、これは翌年度へ繰り越したもの十二億円余、不用額三億円余がその内容となっております。 なお、昭和三十年度の予算執行につきまして会計検査院から不当事項三十二件、不正事項一件に上る御指摘を受けるに至りましたことは種々事情の存するところとはいえ、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに綱紀の粛正と予算の効率的運営に一段の努力をいたすよう指導監督する所存であります。 以上、昭和三十年度の国鉄の決算につきまして、その概要を御説明申し上げたのでありますが、詳細につきましては、さらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。 何とぞ御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(三浦義男君) 次に、伊東郵政政務次官から、昭和三十年度日本電信電話公社の決算について御説明願います。
○政府委員(伊東岩男君) 昭和三十年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第二十六回国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十年度における公社事業収入は、予定収入をかなり大幅に上回ったのでありますが、これは施設の拡充、サービスの向上面における企業努力と経済情勢の好転によるものと考えられます。 これに対しまして、事業支出の面におきましては、合理的、能率的業務の運営、経費の効率的使用をはかった結果、良好な経営状態を示したのでありまして、損益計算上百九十一億円弱の利益金を生じたのであります。 また、建設勘定の支出額は、予算現額の九二%に当りまして、着々その成果をあげておりますが、かなりの夫完成施設が持ち越されており、三十一年度は公社の一段の努力が要請されております。 決算の内容について申し上げますと、損益勘定における事業収入の決算額は一千二百四十二億円弱、事業支出の決算額は一千二十億円弱でありまして、差引二百二十二億円弱の収支差額を生ずる計算であります。このうち百三十一債円余が資本勘定へ繰り入れられまして、債務償還及び建設工事の財源に充当されております。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額一千百七十六億円弱に対して六十六億円弱の増収となるのでありますが、その内訳は、電話収入において六十億円余、雑収入等において六億円弱となっております。 一方、支出におきましては、予算現額一千三十九億円余から支出済額一千二十億円弱を差し引きますと、その差額は十九億円余でありまして、そのほとんどが不用額となっております。 次に、建設勘定における収入の決算額は五百四十九億円余、支出の決算額は五百三十九億円余でありまして、差引十億円余の差額を生じたのでありますが、この差額は建設工程の翌年度への繰り延べ等があったために生じたものであります。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額五百十三億円余に対して三十六億円余の増加となるのでありますが、これは資本勘定よりの受け入れが多かったためで、その内訳は、電信電話債券における増加額九億円弱、電話設備負担金における増加額八億円余、減価償却引当金における減少額四十七億円弱、損益勘定収支差額の受け入れにおける増加額五十二億円余、設備負担金における増加額四億円余、資産充当による増加額九億円弱となっております。 支出の面におきましては、予算額五百十三億円余に前年度からの繰越額三十六億円余、予算総則第二十二条及び第二十六条に基く弾力条項の発動による使用額三十億円余等を加えました予算現額五百八十五億円弱から、支出済額五百三十九億円余を差し引きますと、その差額は四十六億円弱でありまして、このうち建設工程の未竣工等によりまして、翌年度へ繰り越しました額は四十五億円余、不用額は一億円弱となっております。その他につきましては、公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。 なお、会計検査院から不当不正事項八件の御指摘を受けておりますが、これは件数におきましては、昨年度に比し著しく減少しておりますものの、まことに遺憾なことでございますので、公社を監督する立場にあります郵政大臣といたしましては、綱紀の粛正、経理事務の適正化につきましても一そう意を用いていく所存でございます。 以上、公社決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。
○委員長(三浦義男君) 次に、昭和三十年度決算に関する報告の概要説明をお願いいたします。
○会計検査院長(東谷傳次郎君) 昭和三十年度検査報告について、その概要を御説明いたします。 昭和三十年度歳入歳出決算は、三十一年十月三十一日内閣から送付を受け、その検査を了しまして、昭和三十年度決算検査報告とともに昨年の十二月七日、内閣に回付いたしました。 昭和三十年度の一般会計及び各特別会計の決算額は、ただいま大蔵政務次官から御説明のありました通りでございまするが、各会計間の重複額及び前年度剰余金受け入れなどを控除いたしまして、歳入歳出の純計額を概算いたしますと、歳入二兆二千二百五十五億円、歳出二兆千六百五十九億円となりまして、前年度に比べますと、歳入において二千百七億円、歳出において千六百十二億円の増加となっております。 なお、国税収納金整理資金の受払額は、収納済額八千百六十二億余万円、支払命令済額と歳入組入額の合計八千百六十二億余万円でございます。 政府関係機関の昭和三十年度決算額の総計は、収入八千七百七十九億余万円、支出七千四百七十八億余万円でありまして、前年度に比べますと、収入において三百三十二億余万円、支出において三百五十七億余万円の増加となっております。 ただいま申し上げました国の会計及び政府関係機関の会計の決算額のうち、会計検査院においてまだ検査が済んでいないものは総計百十七億六千六百余万円でありまして、そのおもなものは、総理府の防衛庁施設費で七十億三千七百余万円、日本国有鉄道の修繕費で十二億二千七百余万円、農林省の開拓事業費で九億六千五百余万円などであります。 会計検査の結果、経理上不当と認めた事項及び是正させた事項として、検査報告に掲記しました件数は、合計二千百八十五件に上っております。 三十年度の不当事項及び是正させた事項の件数は、二十九年度に比べますと、保険事業の運営が適切を欠いたものなどで増加している反面、補助金、租税などで減少を示しておりますため、結局、二十九年度の二千二百四十六件よりやや減少しております。この二千百八十五件について不当経理の態様別の金額を概計いたしますと、不正行為による被害金額が一億九千七百万円、法令または予算に違反して経理したものが六千四百万円、検収不良などのため過渡しとなっているものが五千三百万円、保険金の支払いが適切を欠いたもの、または保険料の徴収不足を是正させたものが二十三億六千百万円、補助金で交付額が適正を欠いているため返納または減額を要するものなどが七億二千六百万円、災害復旧事業に対する早期検査の結果、主務省において査定額を減額し、ひいて補助金の減額を要するものが五億千八百万円、租税収入などで徴収決定が漏れていたり、その決定額が正当額をこえていたものが五億三百万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過ぎたり、または物件売り渡し代金などが低価に過ぎたと認めたものの差額分が四億千万円、不適格品または不急不用の物件の購入など、経費が効率的に使用されないで、いわゆる死に金を使ったと認めたものが十五億六千万円、その他が二億千七百万円、総額六十六億千三百万円に上っておりまして、二十九年度の七十三億四千四百万円に比べますと、七億三千百万円の減少となっております。 しかしながら、このように不当な経理の多いことは、はなはだ遺憾にたえないところであります。会計検査院といたしましては、不当経理の発生する根源をふさぐことに努力を傾けている次第であります。 検査の結果の概況は、租税、予算経理、工事、物件、役務、保険、補助金、不正行為の各項目に分けて検査報告に記述してありますが、これらのうち、会計経理を適正に執行するについて特に留意を要する事態として、予算の効率的使用について、また、保険および補助金に関してその概要をこれから御説明いたします。 まず、予算の効率的使用について説明いたします。経費が効率的に使用されないため不経済な結果となったと認められる事例は、工事の施行や物件の調達などにつきまして、防衛庁、日本国有鉄道を初め、多数見受けられますが、このような事例が毎年繰り返されることはまことに遺憾にたえません。工事について見ますと、現地の状況を十分調査しないで計画、設計したため、工事の効果が十分上っていなかったり、事業効果の少いものに多額の経費を投入していたり、既設のものの利用を考慮しないで新設工事を施行し、不経済な結果を来たしているものなどがあります。また、物件について見ますと、具体的な使用計画や、実際の必要度、または保有物件の活用を十分検討しないで調達したため、使用されないまま保管されている結果を来たしたり、納地の指定が適切でなかったため、不経済な結果を来たしているものなどがあります。 また、契約価格の基準となる予定価格の作成に当りまして、工事や物件の実態把握や市場価格の調査が不十分なため、積算が過大となり、ひいて契約価額が適正な額をこえていたり、または、検収が形式に流れて適確に行われていないため、契約相手方が契約に定められた通り債務を履行していないのに、そのまま見のがされている事例なども相当多数見受けられるのであります。 次に、保険について御説明いたします。国が、特別会計を設けて経営する各保険事業におきまして、保険金の支払いまたは保険料の徴収について遺憾な事例が、農林省、厚生省、労働省などの所管するものについて多数見受けられたのであります。すなわち、農業共済保険事業において、農業共済組合の共済掛金の徴収、組合員に対する共済金の支払い、及び保険金の基礎となる被害の評価など、事業の運営に関してはなはだしく適切を欠いているものが多数に上っており、また、森林火災保険、健康保険、労働者災害補償保険、失業保険などの保険事業において、架空の被害や受給資格のないものなど、保険料支払いの対象としてはならないものに対して保険金を支払ったり、または保険料算定の基礎となる標準報酬月額もしくは賃金総額の調査が十分でなかったなどのため、保険料の徴収不足となっているものなどがあります。 最後に、補助金について御説明申し上げます。補助金のうち、公共事業関係のものの経理につきましては、その経理が当を得ないものとして、会計検査院において毎年多数の事例を指摘してきたところでありますが、三十年度の決算検査の結果によりますと、災害を受けた事実がないのに災害復旧事業として補助を申請したり、二重に査定を受けたりして、補助金の交付を受けたような、はなはだしく不当なものはほとんど見受けられず、相当改善の跡が認められたのであります。しかしながら、なお、事業主体において正当な自己負担をしていないため、ひいて工事の施行が不十分と認められるものが多数に上っている状況であり、また、事業主体が補助の対象となる事業費を過大に積算して査定を受けたり、設計通りの工事を施行しなかったり、または災害に便乗して改良工事を施行しているなどの事例が依然として少くないのは遺憾な次第であります。 また、災害復旧事業の補助金につきましては、三十年度も農林、建設、運輸各省所管の分について、工事の完成前に早期検査を行いましたところ、前年度に比べ改善されてきてはいますが、採択された工事のうちには、前年と同様に、関係各省間などで二重に査定しているもの、災害に便乗して改良工事を施行しようとしているもの、現地の確認が不十分なため、設計額を過大に見込んでいるものなどについて多数指摘し、工事費を減額させることとなったのであります。 さらに、公共事業関係以外の補助金は、その種目が非常に多いのでありますが、これらの補助金のうちには、市町村などが、補助金を補助の目的に沿わない方法で配分したり、補助の目的以外に使用したり、過大な申請に基いて交付された補助金がそのままとなっているなど不当な事例が多く見受けられます。また、農業協同組合などが、農林漁業災害融資金に対する利子補給金の交付を受ける金融機関から、低利に融資を受けながら、これを農林漁業者に貸し付けないで事業資金などに使用していたり、災害に関係のない旧債権の回収に充てているなどの事例も少くありません。 なお、災害復旧などの補助事業検査の結果、会計検査院が不当として指摘し、二十八、二十九両年度の検査報告に掲記したものについて事業主体が行う是正の状況を検査しましたところ、補助金の返還または工事の手直し、もしくは補強を履行していなかったものが少くなかった状況でありまして、この点についても十分な配意を必要とするものであります。 以上をもちまして、昭和三十年度決算検査報告についての概要説明を終りますが、会計検査院におきましては、会計経理に関し、従来から関係各省に対し強く改善を求めてきたところであります。これに対して相当改善の跡が見受けられまするが、なお、ただいま御説明いたしましたように不当事項が多数に上っている状況でございまして、はなはだ遺憾にたえないのであります。主務省及び関係者に対しましては、今後さらに一そうの努力が望まれるところであります。
○委員長(三浦義男君) 以上をもって昭和三十年度決算の概要説明は終りました。
○委員長(三浦義男君) 次に、 昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書を議題といたします。 本日は概要説明をお願いいたします。足立大蔵政務次官から概要説明をお願いします。
○政府委員(足立篤郎君) ただいま議題となりました昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書について、その大要を御説明いたします。 まず、昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書の内容について御説明申し上げます。 昭和三十年度中に増加しました国有財産は、行政財産二千九百六十五億七千八百八十三万円余、普通財産二千六百二十六億八千八百四十万円余、総額五千五百九十二億六千七百二十三万円余であり、また本年度中に減少しました国有財産は、行政財産百八十七億七千八百四万円余、普通財産四百五十五億三千九百七十五万円余、総額六百四十三億千七百八十万円余でありまして、差引、総額において四千九百四十九億四千九百四十二万円余の増加となっております。これを前年度末現在額一兆四千三百三億五千六百十九万円余に加算いたしますと、一兆九千二百五十三億五百六十二万円余となり、これが昭和三十年度末現在の国有財産の総額であります。 この総額の内訳を分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては、公用財産三千三百九十五億四千七百二十三万円余、公共用財産八十四億八千七百十一万円余、皇室用財産九十四億八千二百三十八万円余、企業用財産六千八百六十九億六千百八十七万円余、合計一兆四百四十四億七千八百六十一万円余となっており、普通財産においては八千八百八億二千七百万円余となっております。 また、国有財産の総額を区分別に申し上げますと、土地二千八百二億六千四十万円余、立木竹五千六百六十一億九千六百二万円余、建物二千五百六十億八千三百五十九万円余、工作物千二百十三億二千百三十七万円余、機械器具二百六十二億四千九百七十六万円余、船舶三百九億七千七百六十五万円余、地上権、地役権、鉱業権等の権利二億千五百八十万円余、特許権、著作権等の権利二億五百九十九万円余、有価証券及び出資六千四百三十七億九千四百九十八万円余、合計一兆九千二百五十三億五百六十二万円余となっております。 次に、国有財産の増減の事由について、その概略を申し上げます。 まず昭和三十年度中における増加額を申し上げますと、その総額は、五千五百九十二億六千七百二十三万円余でありますが、この内訳は、第一に、当該年度中に新規に取得した財産は千二十六億六千六百二十五万円余でありまして、この内容のおもなるものは、購入、新営工事等により取得したもの四百五十五億五千百四十四万円余、出資により取得したもの四百六十億九千百四十一万円余、代物弁済を受けたもの九十一億二千五百四十三万円余、寄附、国庫に帰属、租税物納等によるもの十八億九千七百九十五万円余となっております。 第二に、価格改定によるものは四千二百四十三億三千五百五十八万円余であります。 第三に、所管換、所属替、用途変更、種目変更等国の内部の間で生じた異動によるものは二百三十億九千九百三十八万円余であります。 第四に、新規登載その他の事由によるものは九十一億六千六百万円余であります。 次に、減少額について申し上げますと、その総額は六百四十三億千七百八十万円余でありまして、この内訳は、第一に、出資金回収、売り払い、現物出資・交付地方債証券の返還、財産の減耗等による国有財産の減少額は二百十三億三千七百五十七万円余でありまして、この内容のおもなものは、出資金回収によるもの百四十二億六千四百八万円余、売り払いによるもの三十四億六千二百六十九万円余、現物出資、交付地方債証券の返還等によるもの二十一億七千六十八万円余、取りこわし、移築等によるもの十四億四千十万円余となっております。 第二に、価格改定によるものは百六十七億七千二百四万円余となっております。 第三に、所管換、所属替、用途変更、種目変更等国の内部の間で生じた異動によるものは二百二十九億千八百六十二万円余であります。 第四に、物品へ編入その他の事由によるものは三十二億八千九百五十六万円余であります。 以上が昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。 次に、昭和三十年度国有財産無償貸付状況総計算書について、その大要を御説明いたします。 国有財産法第二十二条並びに同条を準用する第十九条及び第二十六条の規定により地方公共団体等に無償で貸し付けてある国有財産の本年度中に増加した総額は五十億二百四十万円余であります。また減少した総額は八千八百四十二万円余でありますので、差引四十九億千三百九十八万円余の純増加となっております。これを前年度末現在額二億五十万円余に加算しますと、五十一億千四百四十八万円余となり、これが昭和三十年度末現在において無償貸付をしている国有財産の総額であります。 この増減のおもなるものを申し上げますと、増加したものは、公園の用に供するもの三十九億四百七十六万円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの十億八百三十八万円余等でありまして、その大部分は価格改定によるものであります。 次に、減少したものは、公園の用に供するもの千百四十万円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの七千六百七十五万円余等であります。 以上が昭和三十年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。 なお、これら国有財産の各総計算書には、各省各庁から提出されたそれぞれの報告書が添付してありますので、それによって細部を御了承願いたいと思います。 以上、昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書の大要であります。 何とぞ御審議の上、すみやかに御承認下さいますようお願いいたします。
○委員長(三浦義男君) 次に、東谷会計検査院長から、検査報告の概要を報告願います。
○会計検査院長(東谷傳次郎君) 昭和三十年度国有財産検査報告につきまして、その概要を説明申し上げます。 昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに無償貸付状況総計算書は、昭和三十一年十月二十九日会計検査院においてこれを受領し、その検査を終え、同年十一月三十日内閣に回付いたしました。 昭和二十九年度末の国有財産現在額は一兆四千三百三億五千六百余万円でありましたが、昭和三十年度中の増が五千五百九十二億六千七百余万円、同年度中の減が六百四十三億千七百余万円ありましたので、差引、同年度末の現在額は一兆九千二百五十三億五百余万円となり、前年度に比べて四千九百四十九億四千九百余万円の増加となっております。 次に、国有財産の無償貸付状況について申し上げますと、昭和二十九年度末には二億余万円でありましたが、昭和三十年度中の増が五十億二百余万円、同年度中の減少が八千八百余万円ありましたので、差引四十九億千三百余万円の増加を見、同年度末の無償貸付財産の総額は五十一億千四百余万円となっております。 また、国有財産の取得、処分及び管理について不当と認めましたもの、または是正させたものは、昭和三十年度決算検査報告に掲記しておりますが、これらの事項を取りまとめて申し上げますと国有財産の取得に関するもの三件、同じく管理に関するもの十七件、同じく処分に関するもの七件、計二十七件でありまして、いずれも昭和三十年度決算の御審議の際御説明申し上げる予定であります。
○委員長(三浦義男君) 以上で説明は終りました。これをもって本日の審議を終ります。次回は三月十五日金曜日午後一時から、昭和三十年度決算総括質疑及び昭和二十九年度決算総括質疑を行います。 では、これをもって散会いたします。 午後二時四十二分散会