決算委員会 閉会後第6号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1957/06/27
会議録
○委員長(三浦義男君) ただいまから、第二十六回国会閉会中第六回決算委員会を開会いたします。昭和三十年度一般会計歳入歳出決算昭和三十年度特別会計歳入歳出決算昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書昭和三十年度政府関係機関決算書昭和三十年度国有財産増減及び現在額総計算書昭和三十年度国有財産無償貸付状況総計算書 を議題といたします。 本日は、大蔵省の部に入ります。 検査報告批難事項は、第五十八号かり第七百一号までであります。 本件に関し、御出席の方は、大澤会計検査院第一局長、池田大蔵大臣、北島管財局長、原国税庁次長、市川財務調査官、崎谷会計課長、天野国有財産第一課長、市瀬国有財産第二課長の諸君であります。 まず、検査院から概要の説明を願います。
○説明員(大澤實君) 大蔵省に関する検査報告を簡単に御説明申し上げます。 六十四ページから記載してありますが、まず第一に、総説として書いてあります「租税について、」これはお読みいただけばその通りでありますが、租税の収納割合を見ますると、三十年度におきましては九五・三%というふうな割合を示しておりまして、二十九年度は九四・五%という状況で、好転しております。この状況は、終戦後毎年々々好転して参りまして、この九五・三%という率になっております。しかしながら、まだ戦前の収納率から比べると落ちているように見られます。この租税の検査におきましては、主として所得税、法人税の関係を検査したのでありまして、内容におきましては後にまた申し上げたいと思っております。 次に「国有財産の管理および処分について」として書いてあります。そこの最初に書いてありますのは、やはりこの収納状況を示しておるのでありますが、十財務局で徴収しました国有財産の処分収入及び利用収入総額百六億の徴収決定をしておりますが、この収納割合は九三%、昨年が八八%でありまして、これも好転しております。すべて好転しておるのでありますが、特に共有船舶の持分に対する金利及び償却、この分が相当収納割合が好転しているためにこうした結果になっていると見られます。しかしながら、まだ収納未済額は、書いてありますように既往年度分を加えますと十四億千三百万円、そのほかにまだ徴収決定に至っていないというものが五億五千五百余万円というような状態でありまして、収納についてはさらに努力を要するのではないかと考えるわけであります。 六十六ページの方に参りまして、「国有財産台帳の整備」という一項を設けております。これは今までも毎年の検査報告に触れてきた点でありますが、終戦後の混乱がなかなか立ち直らずに、国有財産台帳の整備にまだ相当不十分な点がある。書いてありますように、売り渡した財産がそのまま記載されて、あるいはもう盗難等によって物がなくなっているのにそのまま記載されている、あるいは二重に記載されている、今度は逆に機械器具等が、物があるのに台帳に登載されていない、こうしたものが相当ありまして、台帳整備には特段の努力が必要であろうと考えております。 次に、「普通財産の管理」として、旧軍用財産と旧雑種財産と、船舶の共有持分について述べております。旧軍用財産につきましては、まだここに数字が示してありますように、土地は一億七千九百万坪、建物は四百八十六万延坪というような相当膨大な数量を管理しでいるわけでありますが、その中には貸付手続をとらないで使用させていたり、あるいは使用料の徴収決定が遅延している、あるいは用途指定で売り渡しながら、それが指定用途以外に使われている、あるいは転売されているというのにまだ処置が講じられていないというようなのが相当ありまして、さらにまた処理のための努力が必要だと思います。旧雑種財産も同様に相当な数字でありまして、土地が九千万坪、建物は十五万千延坪ということになっておりますが、この中にも相当現地調査をしないで放置したというようなものがありまして、これの整理もさらに必要だと思います。船舶共有持分は、三十年度末には百九十隻になっております。二十九年度が二百十五隻で、だんだんと償却あるいは売却されて減っておりますが、なお九十一億の持分を有しております。この分につきましては、先ほども申しましたように相当収納も進みまして、まだ徴収決定の量もふえまして、逐次好転しております。またその決定した内容を検査してみましても、非常によくなっておりまして、毎年数件が指摘されているのでありますが、三十年度におきましては、後に述べますように三件が——三件だったと思いますが、指摘されている程度であります。 最後に、六十七ページの末の方から六十八ページにかけて、国有財産に関し特に整理促進を要するものを述べておりますが、これは一つは終戦後まだ国有鉄道が特別会計であったころに、連合国軍の要求に基きまして、終戦処理費で各鉄道の施設を相当行なっております。たとえばRTOの設備であるとか、あるいは所によりましては、一つの駅を連合国軍の要求に基いて作っておるというようなのが相当あるのでありますが、この分の財産管理が現在のところ、まあいわば、どこで管理しておるのか、はっきりしていない。この金額は、これは国鉄の方で調べたところによりますと、約十二億円ということになっております。これはもちろん財産として正規に登載し得るものばかりではなくて、修繕を加えた金額もありますが、この十二億円の終戦処理費の支出、これに対する財産の処理というものが現在行われていない、相当大蔵省、国鉄の方でいろいろと折衝されておるとは聞いておりますのですが、もうすでに相当の期間も過ぎますので、すみやかにこの分の財産整理をはっきりする必要があるのではないかと考える点が一点であります。 もう一つは、旧軍用財産が主でありますが、防衛庁の方に使用させておるというのが相当な数量になっております。これが一部は正規に防衛庁に所管がえが行われておるのでありますが、大半はまだ普通財産のまま大蔵省管財局系統の管理になっておって、実際は防衛庁が使用しておる、こういう状況になっております。これはすみやかに防衛庁の方に所管がえの正規の手続を行う必要があるのではないか、この二点は特に整理促進を要するのではないかと思いまして、掲げた次第であります。 今度は個々の事項に入ります。六十八ページから九ページにあります「入場税の徴収にあたり処置当を得ないもの」、これは劇場で入場税を相当滞納しておるのに、担保を徴せず、入場券用紙を交付しておりましたために、だんだんと滞納額が累増して、現在においては徴収困難になっておる、こういう事態でありまして、横浜オデオン座でありますが、今申しましたような事態のために、三十一年十月末に約一千万円——九百六十万円という入場税が滞納になっております。この原因は、先ほど申しましたように、入場税法からいいますと、滞納のあった場合にはそれを保証し得る担保を徴する、あるいはそれも取れない場合には、入場券用紙の交付を停止するということになっておるのでありますが、こうした滞納があるのにそのままにして入場券用紙を交付しておりましたために、だんだんと滞納が累増しまして、九百六十万円ということになった次第でありまして、処置当を得なかったと考えております。この分は最近調査しましたところによりましても、まだ入っておりません。なお書きに書いてあります桑島某(横浜国際劇場)も同様な事態でありますが、この方は、その後、たしか最近の調査によりまして、約二百万円ほどは入っておったというように記憶しております。 次に、「滞納処分に関し処置当を得ないもの」として掲げてありますのは、納税者が財産があるうちに差し押え得るのであったのにもかかわらず、差し押え手続を怠っておった、あるいは差し押えの登記を法務局の出張所の方に嘱託する場合に、記載事項が不備だといって返されてきたのをそのままにして登記をしていなかったというようなことのために、その後滞納者が無財産になって、執行停止のやむなきに至ったもの、こういう滞納処分の手続におきまして一段の注意を払えば、こうした事態は生じなかったであろうと思われますものを掲げた次第であります。それが五十九号から七十六号までに掲げてあります。個々の案件につきましては、なおまた御質問に応じて御説明申し上げたいと思います。 次に、七十一ページの七十七号「租税払い戻しに関し処置当を得ないもの」、これは昨年も同様な事態が検査報告に掲げてありますが、四国電力株式会社におきまして、これは配当がありまして、その分の所得税の源泉徴収をされておった、それで法人税の納付の場合に、もしも法人税から控除し得る額ならば、それは法人税をそれだけ減らして納める。ところが本件の会社は、源泉徴収の所得税で取られた額が多かったために、三百万円というものを逆に会社に還付しなければならないような事態であった。ところがこの還付の手続を高松の国税局の方では、高松の税務署で行うであろう、これは当然税務署が行う仕事でありますから、そう思うのは当然でありますが、そう思って処理していなかった。また高松の税務署の方では、国税局の調査課の所管に移りまして、調査は国税局の方でしております関係もありまして、国税局の方でその処理をしてくれるだろうと思って、これも何もせずして放置しておったというために、会社が提出しました還付請求はそのままたな上げになっておりまして、最後になって気がついて処理した場合に、相当の期間を経過しておりましたために、還付加算金だけで約百万円、九十五万円というものを支払わなければならない、こういうことでありまして、還付請求の出たときにすみやかに処理すれば、こうした多額の還付加算金を支払う必要はなかったのではないか、こう考える次第であります。まあかりに請求が出てから、いろいろな処理が終りまして、三ヵ月以内に還付されるということにしますると、約八十万円くらいは還付加算金を支払う必要はなかったのではないか、こう考える次第であります。 以上が国税庁関係の不当事項として掲げたものであります。 それから不当事項について申し上げますのは、管財局関係であります。七十二ページの七十八号、「未収債権の徴収にあたり処置当を得ないもの」、これは簡単に申しますると、貸付料の滞納額、その滞納者に、別途防衛庁の方から移転の補償金が出る。でありますから、防衛庁とよく連絡をとって、との補償金のうちからこの滞納の貸付料というものを相殺といいますか、その方から徴収するという方法をとれれば、この滞納は消えたと思われる事態に対しまして、その処置がとられなかったために、百万円というものが滞納のままになっておる、こういう事態でありまして、千葉の聖書農学園という法人に土地建物を貸しておったわけであります。その土地建物を防衛庁が必要だというので、貸付契約を解除しまして、そうして取り上げたわけでありますが、それまでに相当な滞納があった。別途防衛庁の方ではそとに建物などありましたので、それの移転補償料を支払うということになりまして、最初には防衛庁の方から千百万円支払うということになっております。それで、その中から当時の滞納が六百六十五万円あったので、全部取ろうと初めはしたのですが、それでは移転に支障を生ずるだろうというので、次の支払いに延ばそうということで、五百六十五万円だけ収納しまして、百万円は延ばしておったわけであります。ところがその後、十月になりまして、防衛庁からさらに三百万円といろものが補償費の支払いがあった。先に延ばしておった百万円をこのときに徴収すればよかったのでありますが、これを、連絡が悪かったために、怠っていたために取りはぐれた。その後、聖書農学園の方は、資力の関係もありまして、なかなか納めずに、現在に至るまで百万円が収納未済になっておる。こういう状況であります。このほかに新規の貸付料として百十万円ほどが収納未済になっております。 次に、七十三ページの七十九号から八十四号まで掲げてありますのは、これもここ数年の検査報告に毎年掲記しておりますが、用途を指定して売り渡した国有財産が、指定用途通り使用されていないものに対しまして、事後監査が不十分なために、何らの処置がとられていなかったという事態であります。 七十九号は、工場を作るという目的で売り払ったのに対して、何もせずに六年ほど経過しておった、こういう事態でありまして、あと八十号から八十四号までは、それぞれの用途に指定して売り渡したものをほかへ転売してしまった、こういう事態であります。これも毎年掲げておると同じように、もら少しすみやかに事後処置を講ずべきであろうと考えております。 次に七十五ページの八十五号から九十三号まで、「普通財産の管理当を得ないもの」、そのうち第一に、機械器具として、八十五号から九十号まで掲げてありますのは、大体において同様な事態でありまして、国の財産である機械器具を他の人間が使用している、あるいは前に使用しておった人間がこれを亡失してしまったというような事態に対しまして、使用料徴収あるいは弁償金の徴収というような処置を講じていなかったことを掲げておる次第であります。大体においてこれは五十万円程度以上のものを掲げておりまして、さらに小さなものは相当ありますが、ここに掲げてあるのはそうしたおもなものを掲げた次第であります。個々の御説明は一応省略さしていただきまして、七十七ページの九十一号、これは旧雑種財産の現状が、非常に台帳その他に照らし合せて、整理が届いていない点を示したのでありまして、三十一年中に、会計検査院におきまして、主として京浜地区と京阪神地区の一部を限定して、旧雑種財産の全部というわけにいかないが、二十坪以上というような相当価値の多いと思われるところをシラミつぶしに調べた結果でありますが、土地千四十二件と建物百四十三件を実地で調べましたところが、正規の貸付手続をとらないで使用されておるというのが、土地で二百十四件、建物で四十三件。台帳にはあるけれども、その所在現況が行ってみてもどうなっておるかはっきりしないというのが土地で百二十五件、建物で五件、もう他に売却等処分済みのものが台帳にまだ載っていたのが土地で百二十件、建物で二十三件、それからもうすでに他の役所で使っておるのに所管がその手続をとられてない、そうした雑に属するものが土地で九十七件、建物で三十五件というようなことでありまして、土地千四十二件を調べたうちで、五百余件は何らかでしっくりしていなかったという状態でありまして、建物百四十三件のうち百件ほどがそうした事態になっております。旧雑種財産は最も管理が困難な仕事であります。検査院で調べた地区が京浜地区、京阪神地区というような非常に仕事の多い地区を調べた関係もありますが、それにしても少し整理が不良すぎるのではないかというふうに考える次第であります。そのうちおもなものは七十八ページに(1)、(2)、(3)、(4)、(5)と並べてあります。そのほかにあとに出てきますものがありますが、第(1)は、東京の月島に建物がありますが、これを新月島寮居住者組合が使っておる。これに対して使用料を取っていない。 それから(2)は、横浜の新山下町において、宅地四千四百坪が無断で使用されており、民家が相当並んでおりますが、これに対して何ら処置をとっていない。 (3)に書いてあるのは、青山南町に宅地が九百八十五坪あることになっておりますが、調べてみましても、これがどこに該当するのか、はっきりしていない。 次の(4)も同じように、新宿区に宅地が七百四十六坪あることになっておりますが、これもどこか、はっきりしないという事態であります。 それから(5)に書いてあります分は、尼崎市に雑種地として二千二百坪ほどありますが、これもすでに海中に没した部分であるように見えるし、尼崎製鉄株式会社の工場拡張のための土地造成地域に含まれておる模様でありますが、しかしはっきりしない。 こうした、ただいま申し上げた調べたおもなものがここに書いてあるわけであります。 次に七十九ページ、九十二号に書いてありますのは、これはここの今申し上げました京浜地区、京阪神地区の調査とは別に調べたのであります。北茨城市中郷町というところに三万九千坪ほどの海浜地として茨城県から引き受けた土地がありますが、そこへ相当民家が建ち並んでおりまして使用されておる、あるいは畑にされておる。これに対して何らの処置も講ぜずにそのままになっておるということであります。 それから九十三号に掲げてありますのは、赤坂の元の歩兵一〇一連隊の土地の五百七十八坪、これを終戦直後に有隣福祉協会というのに貸し付けた。ところがこれが貸付を、なかなか契約を履行しないので、その賃貸契約は二十七年の十二月に解除しているのであります。おそくなってから解除したのでありますが、解除して、当然貸付土地の返還請求をして返還を求めなければならないのでありますが、一応請求はしたのでありますが、その後何も処置を講ぜずに現在に至っている。現在はそこはやはり有隣福祉協会当時の関係者がそのまま居住している。こういうような状況でありまして、すみやかに正規な処置を講ずる必要があるものと考える次第であります。 次に、八十ページの九十四号から九十八号までに書いてありますのは、これも毎年検査報告に掲げられておる事態でありますが、国有財産の使用料を長期にわたって徴収していないという事態であります。これも個別の事項の御説明は省略さしていただきます。 次に、八十一ページの九十九と百は職員の不正行為、そのうちの九十九は、管財局関係の北九州財務局、佐賀財務部の分でありまして、これは旧公団等の債権あるいは薪炭需給特別会計の債権というのを財務部で徴収しておるのでありますが、この場合に出張してそれぞれ収入したというその収入官吏が、たとえば千円受け取ってきて、五百円受け取ったことに領収済み報告を出して、あとの五百円を着服したというようなことを長期にわたって繰り返して、百三十四万円というものを領得をした、こういう事態であります。 それから百の須磨税務署の分は、まあ同じような事態でありますが、税務署におきまして、納税者から領収した所得税等のうちの一部をやはり先ほど申しました同じような方法で国に払い込まないで、約九十万円領得した、こういう事態であります。 それから八十二ページ、「是正させた事項」として百一号から六百九十九号まで掲げてありますように、租税の徴収過不足をそれぞれ調査して、結局是正をさしたのを掲げてあるのでありまして、これも個別の説明は省略さしていただきます……失礼しました。そのうちの百一号から百十号までは、徴収不足といいますか、青色申告書の提出をいろいろな仮装、隠蔽などがあったために取り消さなければならぬということに対して、取り消さずに青色申告の特典を認めておったというのを指摘して、青色申告の特典を取り消さして、徴収不足を是正さした事態でありまして、百十一号から六百七十七号までが、先ほど申しました租税の徴収過不足を是正さした事態であります。 さらに六百七十八号から六百九十九号までは、徴収の過不足はないのでありますが、一応徴収決定した租税に対しまして、徴収上の処理を誤まって、たとえば差し押えなきゃならぬのを差し押えていなかったり、あるいは間違った税額を納入したというような事態を是正さしたのが掲げてあります。これも個別説明を省略させていただきます。 最後に、九十ページに書いてあります「共有船舶利用収入の徴収上の過誤を是正させたもの」、これは先ほど申しました管財局関係の共有船舶の一部の内容審査をやった結果でありまして、先ほども申しましたように、逐次好転しまして、非常にこの方の整理はよくなっております。本年におきましては七百号と七百一号、二件が指摘されて、四百五十九万円ほどのものを是正さして追加徴収した、こういう事態であります。 はなはだ説明が簡単過ぎて、恐縮でありましたが、一応以上かいつまんで御説明申し上げます。
○委員長(三浦義男君) 次に大蔵省から概要の御説明をお願いします。
○国務大臣(池田勇人君) 昭和三十年度大蔵省所管の決算の御審議に当り、所管大臣といたしまして一言所信を申し述べたいと存じます。 大蔵省所管の決算に対しまして、会計検査院より不当事項といたしまして四十三件、是正事項といたしまして六百一件、計六百四十四件の多数の御指摘を受けましたことは、所管大臣といたしましてまことに遺憾と存ずるところでございます。 これらの防止並びに改善に関しましては、従来からしばしば注意を喚起するとともに、職員の資質の向上、監査、監察制度の強化に留意して参ったのでありまするが、今後とも教育施設の充実、内部牽制組織の活用等によりまして、批難事項の根絶に最善の努力を払う所存であります。 なお、会計検査院の批難事項につきまして、関係者から説明いたさせたいと存じます。 何とぞよろしく御審議をお願いいたします。
○委員長(三浦義男君) 補足説明を願います。
○説明員(北島武雄君) 国有財産事務関係につきまして、会計検査院から御指摘いただきました事項につきまして若干御説明申し上げたいと存じます。 国有財産の管理及び処分につきまして、その適正を期して鋭意努力いたしているのでございますが、昭和三十年度の決算におきましてかような御指摘をいただきましたことは、はなはだ遺憾に存ずる次第でございます。国有財産の管理及び処分の改善をはかりますために、昨年四月、閣議決定に基きまして、中央及び地方に国有財産審議会を設け、国有財産制度、国有財産の管理及び処分に関する基本的諸問題及び重要な国有財産の処分について種々御審議を願って参ったのでございますが、さらに本審議会制度を前国会におきまして法制化いたしましたので、今後もこの一そうの活用をはかりまして、管理及び処分の抜本的刷新を期して参りたいと存ずるのであります。 また、従来とかく不十分でございました国有財産の実態調査につきましては、昭和三十二年度からおおむね三カ年度の計画をもってこれを実施することにいたしまして、すでに昭和三十二年度におきまして予算約一億一千万円を計上いたしてございます。 検査院の御指摘いただきました総括問題につきましてちょっと御説明申し上げますが、まず国有財産の処分収入及び利用収入について御説明申し上げます。この点につきましては、政府から御提出申し上げました「昭和三十年度決算検査報告に関し国会に対する説明書」の二十八ページにございます通り、昭和三十年度におきましては、昭和二十九年度に比較いたしまして、処分収入におきましても、また利用収入におきましても、その収納率はそれぞれ若干向上を示しておるのであります。これは申すまでもなく、一般経済情勢の好転によることとは存ずるのでございますが、反面、財産の売り払い、また貸付等に当りまして、相手方の資力、信用、事業内容、資金計画等の調査に留意いたしましたことや、またすでに収納未済になっておりまする債権の整理について、まあ部内手続でございますが、収納未済債権の整理事務処理要領を定めて、この整理に努力したこともあずかって力があったかと思います。これらの点につきましては、今後とも一そう努力することはもちろんでございますが、契約事務担当課と徴収事務担当課の間の連繋をさらに緊密にするとともに、本年一月に施行されましたいわゆる債権管理法に基きまして債権の管理を適正にする等、事務処理の改善をはかり、さらに一段の向上を期して、鋭意努力中でございます。 次に、国有財産台帳の整備の点でございますが、この点につきましては、基本的には、先ほど申し上げました国有財産の実態調査を実施することによりまして、まず財産の現況を把握し、台帳と財産の実態を完全に符合させるよう努めまするほか、部内の事務連絡を一そう緊密にいたしまして、整備の万全を期しておる次第でございます。なお、現在の国有財産台帳は、財産の動態把握に欠けるうらみもございますので、様式等につきまして改正することにいたし、目下検討中でございます。 次に、普通財産の管理に関する今後の処理方針を簡単に御説明申し上げます。このことにつきましては、昨年四月以降、国有財産中央審議会におきまして、民間有識者の御意見を伺って参ったのでございますが、同審議会におきましては、まず国有財産の実態を把握することが、国有財産管理の基本であるという答申を得ましたので、先に申し述べました通り、実態調査を本格的に実施することといたしまして、この調査により、財産の現況を完全に把握いたしまして、いわば管理の基礎を築くつもりでございます。 用途指定につきましては、説明書にも書いてございます通り、昨年五月以降、その範囲を厳正にいたしますとともに、いやしくも用途を指定いたしましたものにつきましては、厳重にこれを励行せしめることといたしました。 機械器具等につきましては、会計検査院御指摘のような事例があったことは遺憾でございますが、昭和三十年度以降、機械器具等のくず化及び中小企業との交換を強力に推進することといたしました結果、国有機械の保有台数は、昭和三十年一月における国有機械の保有台数約二十万台強のうち、約七割を昭和三十一年度末までに処理いたしております。今後におきましては、残存機械について貸付中のもの及び未利用のものことに、計画的に実地調査を行うことによりまして、国有財産台帳との適合整備をはかりますとともに、保管責任の明確でないもの、無断使用されているもの、あるいは不法処分されておるものにつきましては、すみやかに適切な処置を講ずる等、これが管理につきまして一そうの厳正な管理を期する所存でございます。 なお、機械の実地調査と並行いたしまして、機械の需要度を基礎といたしまして、再選別を実施し、スクラップ化処分を促進する等の処置を講ずるつもりでございます。 次に、国有財産に関し特に整理促進を要するものとして御指摘ございました点につきましては、終戦後、大蔵省が引き継いだ財産は膨大な数量に達しておりまして、その管理及び処分につきましては、鋭意努めて参ったのでございますが、なお不十分なものもございまして、ここに御指摘をいただいたものでございます。 まず、終戦処理費によって取得いたしまして、日本国有鉄道が管理しておる財産の整理についてでございますが、これら財産の中には、東京駅のRTOの事務室、現在の一、二等待合室でございますが、この模様がえ工事による価値の増加のように、大蔵省所管の普通財産として取り扱うことが適当でないものもございます。それからまた、その帰属区分の明確を欠いた等のために、その範囲の決定に時日を要しましたことは遺憾でございますが、これらの財産は、日本国有鉄道の調査による昭和二十六年四月三十日現在の評価額で約十二億円、これは取得価格におきましては約五億円でございますが、そのうち横須賀第六ドック付近の専用側線のように、大蔵省において普通財産として処理すべきものは、同じく国鉄の二十六年四月三十日現在の評価額でおおむね二億円程度、これは取得価格におきまして約一億円程度と見込まれるに至りました。これらのうちには、すでに引き継ぎを受けて処分を完了したものもあるのでございますが、これらの整理につきましては、さらに一段と処理を促進することといたしまして、昭和三十一年十二月、あらためて各財務局に対しまして、普通財産として大蔵省が処理をいたすべきものについての引き継ぎ促進方を指令いたしますとともに、運輸省、日本国有鉄道及び調達庁に対し、協力方を依頼いたした次第でございます。その後もさらに関係各機関と緊密に連絡しつつ、早急に処理を促進するよう努力中でございます。 次に防衛庁が使用している普通財産の所管がえについてでございますが、このことにつきましては、従来より所管がえ協議の手続の促進に努めて参ったのではございますが、何分にも防衛庁は設置後急速に膨大な財産を使用することとなったこと、及び同庁の部隊配置計画の決定がおくれたこと等によりまして、所管がえの手続が迅速に進展しなかったものであります。その後中央、地方を通じまして、防衛庁との事務連絡協議会を設け、所管がえ手続の促進に努力いたしておりますので、本年度中には検査院御指摘の土地、建物の所管がえを全部完了する予定でございます。 次は、個々の具体的事項でございますが、会計検査院から不当事項として御指摘を受けましたのは、物件につきまして七十八番ないし九十八番、職員の不正行為により国に損害を与えたものとして九十九番がございます。 まず、七十八番の「未収債権の徴収にあたり処置当を得ないもの」という点でございますが、学校法人聖書農学園に使用させておりました土地の大部分と建物の相当部分を、陸上自衛隊に使用させるため、昭和三十年三月返還させたのでございましたが、同学園に対し防衛庁は農地造成等の補償費を支払うことになりまして、その第一回目の支払いに当って防衛庁側から、同学園移転等の経費支弁に支障を生じないよう同学園に対する貸付料未収額の回収について考慮してほしい旨の依頼がございましたので、財務部といたしましてはその事情を認めまして、百万円だけ残しまして貸付料の未収額を回収いたしたのであります。従いまして、第二回目の補償費の支払いに際しましては、防衛庁側から連絡があるものと期待しておりましたのでございますが、その連絡がなかったために、昭和三十年十月支払われた補償額から貸付料未収額を回収することができないで、検査院御指摘のような事態を生じましたことは、まことに遺憾でございます。今後はこのような事態の生じないよう一そう注意いたす所存でございます。なお、この未収の百万円につきましては、本年三月、全額収納いたしました。 七十九号から八十四号までは、用途指定違反に対する措置についての御指摘でございまして、これらにつきましては、会計検査院御指摘の通りで、まことに遺憾でございます。今後は用途を指定して売り払うものにつきましては、特に売り払い前の調査を十分に行いまして、このような事態の起らないよう注意いたしたいと存じます。 個々の案件につきましては、あとで御質問によりましてさらにお答え申し上げたいと思います。 次に八十五号から九十号までは、普通財産の管理当を得ていないもののうち、機械器具についてでございますが、これは現地における現物照合による実態把握が完全でなかったことに由来するものでございまして、はなはだ遺憾に存ずる次第でございます。先ほど申しましたように、機械器具のスクラップ化及び中小企業との交換もほぼ完了いたしましたので、今後は残存機械の管理につきまして、なお一そう厳正を期したい所存でございます。 御指摘になりました各号につきましては、それぞれ御指摘の趣旨に従いまして是正の措置を講じ、また講じつつある次第でございます。 九十一号から九十三号までは、土地建物についての御指摘でございます。これらはいずれも財産の実態把握が十分でなかったことによるものでございまして、まことに遺憾に存じます。しかしながら、今後この種の財産につきましては、先ほど申し上げました国有財産実態調査の結果を活用いたしまして、実態不明財産の絶無を期するとともに、貸付手続の促進、使用料の早期徴収、国有財産台帳の整備等に遺憾のないように努力する方針でございます。個々の案件につきましては御質問によりまして後ほどお答え申し上げます。 次は、九十四号から九十八号までは、「土地建物等の使用料の徴収処置当を得ないもの」というものでございまして、これらはいずれも会計検査院の御指摘の通りでございまして、まことに遺憾に存じます。今後はさらに一そう努力をいたしまして、徴収の促進をはかることといたしたい所存でございますが、御指摘の案件につきましては、それぞれその後手続をとりまして、全額収納いたしてございます。 九十九号は、「職員の不正行為により国に損害を与えたもの」でございますが、本件は、北九州財務局の佐賀財務部におきまして、旧公団等よりの引き継ぎ債権の回収に当っておりました若い公務員が、収納金を国庫に納入しないで横領着服いたした事件でございます。このような不祥事件が生じましたことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。本人はもちろん刑事処分を受けまして、懲役二年二ヵ月の第一審判決を受け、目下服役中でございます、本人に対しましては、国家公務員法によりまして懲戒免職に付しましたことはもちろん、直接監督者でございました徴収係長及びその上司である管財第一課長に対しまして懲戒減給処分をいたしましたほか、財務部長に対しまして訓戒処分にいたした次第でございます。国の損害額につきましては、昭和三十一年一月十日、本人と本人の母及びある第三者を連帯債務者とする即決和解が成立いたしまして、その和解条項の通り回収中でございます。 なお、不正行為の防止対策につきましては、本件が発覚いたしましてから、直ちに各財務局長に対しまして、監督者としての注意事項について通達をし、また会議等、機会あるごとに注意を喚起いたしまして、今後このような事件の起らないよう努力を払っておる次第でございます。 以上、簡単でございますが、国有財産関係につきまして御説明を申し上げました。
○説明員(原三郎君) 先ほどの検査院の指摘事項につきまして大臣から御説明を申し上げましたが、それに補足さしていただきたいと思います。 租税一般につきましては、すでに前回申し上げたと思いますが、税法の正しい執行、納税者の負担の公平、これが中心になっているわけでございまして、課税におきましても、徴収面におきましても当然のことでございます。いろいろその間、その二つの問題につきまして鋭意努力しておるのでございますけれども、なお現状におきまして、先ほど検査院から指摘されましたような事項が起きましたことにつきまして、まことに遺憾に存じます。今後、税務職員の教育訓練の一そう充実をはかりますとともに、賦課面におきましては、誠実な青色申告者の育成、調査の充実、特に大口のものにつきましては、十分充実したものをやっていきたい、あるいはその間に生じまするところの資料の十分な活用、特に部内における横の連絡、部内と申しましても係間、課間あるいは署間、局間と、いろいろございますが、そういうものにつきまして十分な横の連絡をとりまして、適正な課税を行なって参りたい。なお、徴収面におきましてでございますが、問題はやはり滞納を未然に防止するということが基本でございまして、そのためには納税組合というものをさらに充実強化して参る。また、その普及を一そうはかって参るということによりまして、未然に滞納を防止する、この辺に現在一番中心を置いて進んでおるわけでございまするが、なお、滞納の現実に生じました場合の早期処理、とかく滞納がおくれて参りますると、徴収上困難な問題がいろいろ出て参りまするので、できるだけ早く、早期に滞納を処理する。あるいは滞納によりましては、いろいろ事情がございまして、それぞれの個々の実情に即した処理方法をとって参らなければならないというようなことで、あるいは一面におきまして、地域別のそれぞれの責任体制をとるとか、あるいは大口滞納者につきましては、それぞれの金繰りを見まして、納税者の能力を調べまして、それに適合する措置をとる、あるいは金額の大きいものにつきまして、あるいは問題のむずかしいものにつきましては、国税局に、直接問題を処理するために担当者を置きまして、そこに問題を移しまして、問題を適正に処理するというようなことをいろいろやっておるのでございますが、なお、いろいろ検査院の方から御指摘のあるような問題が残っているのは遺憾に存じております。その欠損額が前年に比べて増加しておりまするが、そのおもな理由は、滞納処分の執行停止後三カ年を経過したものが比較的多かったというような事情もあるわけでございます。 次に不当事項の問題について概括説明を申し上げたいと思います。五十八にございまする「入場税の徴収にあたり処置当を得ないもの」というので二件ございます。この辺につきましては、まことに遺憾に存ずるのでありまして、こういう事態は予想されなかったのでありまするが、一つは、入場税の国税移管に伴いまして、行政上摩擦を避けるという面もありまして、いろいろの教育指導の機関を置きましたが、あるいはその辺におきましてこういう考え方に誤解を生じた点があったと考えられまして、まことに遺憾に存じております。入場券の交付の処置につきましては、行政上慎重に措置すべき問題でございまするので、今後は入場税の保全担保制度というものを実施しまして、一そうこういう事態の起らないように十分配慮して参りたいと考えております。具体的な案件につきましては、後ほどまた御質疑によりまして御説明申し上げたいと思います。 次に、五十九から七十六にわたりまする「滞納処分に関し処置当を得ないもの」というのがございます。この辺につきましては、検査院の指摘の通りでございますが、従来とも十分注意してきたところでございます。なお、こういう問題が起きているということにつきまして、ほんとうに残念に思っております。今後とも十分注意しまして、個々の納税者の実情に即応した差し押え手続等を行うように、十分注意をして参りたいと考えております。 その次、七十七の件でございまするが、「租税払もどしに関し処置当を得ないもの」、この辺も検査院の指摘の通りでありまして、内部手続の不注意から還付手続が著しく遅延しておるということにつきまして、まことに遺憾に存じます。還付金の支払い促進につきましては、特にここ二、三年あるいは数年やかましく言っておるんでございまするが、なお一そう注意しまして、末端までこういうことが今後起きないように、さらに努力を重ねて参りたいと考えております。 次に職員の不正事項について申し上げたいと思います。御指摘になりました点は百と百一でございます。須磨税務署の問題につきましては、昭和三十一年五月事件発覚と同時に本人が自殺してしまいました。もちろん、賠償の問題につきましては、相続人に対しまして弁償命令を発して、納入済みでございまするが、監督者の責任につきましても、先般訓告ないし厳重注意ということで、責任について処分を見ております。 次に、広島の東税務署の問題につきましては、一部弁償もしておりまするが、なお今後とも十分弁償を進めて参りたい。監督者につきましても、それぞれ責任を問うております。この職員の不正事件につきましては、会計検査上の問題はもちろんございまするが、一般納税者に与える感触も非常に悪うございますので、私としましては特に意を用いまして、十分監督をいたしておったのでございまするが、やはりこういう事件が依然としてあったということにつきましては、まことに遺憾に存じております。 次に百十一から六百七十七までの租税の徴収過不足の是正の問題でございまするが、その中で、個人の取引関係等の調査不十分のもの、百十一から二百四十九まででございます。この点につきましては、検査院の御指摘の通りでございまして、まことに残念に思っております。三十年度または三十一年度に徴収決定を行いまして、目下収納に努力をしておるわけでございます。 先ほど申し上げましたように、課税資料の収集、その活用ということにつきまして、さらに一段と工夫をして、課税漏れのないように努力をして参りたいと考えております。個々の案件につきましては、後ほどまた御説明を追加させていただきます。 その次に二百五十から三百四十一号までの「法人の経理内容等の調査不十分のもの」、これもただいま申し上げました事項と同じように、検査院の指摘事項の通りでございまして、まことに残念に考えております。それぞれ徴収決定または誤謬訂正を行いまして、その収納に努めておりまするもので、いずれ解決するものと考えております。法人税の調査につきましては、法人数の激増に伴いまして、いろいろその間行政上の問題はあるわけでございまするが、今後ともさらに創意工夫をこらしまして、調査方式、あるいは具体的な調査能力というものをさらに改善しまして、調査も能率化し重点化して、こういう事態が今後起きないようにさらに一段と工夫をして参りたいと考えております。 その次に三百四十二号から四百九十六号にわたります「法令の適用を誤ったもの」、今でもこういう問題がまだまだ残っておるということにつきましては、まことに遺憾に存じまするが、御指摘の事項につきましては、それぞれ徴収決定または誤謬訂正を行なって収納に努めておるようなことでございます。これは一般の税務職員のまだ法令の理解が不十分であるということにも基いておるわけでございます。職場研修あるいはいろいろの講習会等をさらにひんぱんに行いまして、十分その調査能力を充実する、あるいは法令の知識を充実する、あるいは内部におきまして事後監査をさらに充実しまして、こういうことが未然に防げるように努力をして参りたいと思います。なお「課税資料についての通報連絡または活用の不十分なもの」等、いろいろございまするが、引き続きまして具体的な案件につきまして、御質疑等に応じまして御説明、御答弁申し上げることといたします。 簡単でございますが、以上をもって説明を終ります。
○委員長(三浦義男君) 以上をもって概要の説明を終りまして、御質疑のある方は次に御発言を願います。
○松岡平市君 国有財産の管理というものが非常に不十分だ。管財局長の説明をお聞きすると、実態調査を三十二年度からやる。こういうことであって、少くとも実態調査をやらなければ、国有財産がどうなっておるかということは今はわからぬと、こういう状況下にあるように受け取れるおわけです。一体、そういう事態になったのはどういうわけであるか。終戦後、戦争のために何か特別な理由があってそういうふうになったのか、あるいは国有財産の管理というものは戦争前も、まあ長い間に実態がわからないようになるような管理をされてきたのかどうか。われわれは、もっと大蔵省が国有財産の管理を、実態調査をしなければわからぬような管理をしておるということは、これはもう実に意外でございます。新聞紙等においてもその点については最近いろいろと論評されておるのです。どういうわけでそういうことになったのか、今日、実態調査とおっしゃるけれども、どの程度のところまでは把握されておるのか、一体その辺のところを、大蔵大臣はたびたび大蔵大臣をしておられたし、長く大蔵省においでになったわけです。その原因、理由というような点について、一体われわれがなるほどと思うような御説明をしていただきたい。
○国務大臣(池田勇人君) まことにごもっともな御質問でございまして、御指摘のような事態がありますことはまことに遺憾でございます。その原因につきましては、戦争前までは正確に把握しておったのでございます。敗戦後、旧軍部関係の資産等が雑種財産として大蔵省に引き継がれまして、軍関係の方の財産の処理が十分でなかったと申しまするか、あるいは敗戦後のどさくきで帳簿その他に不備ができましたり、あるいは不当に占有したり、いろんな敗戦後の事態から今のような状態に相なったと思うのでございます。しかし、全体といたしましては、そうむちゃくちゃに、どこに何があるかわからぬと、こういうふうな状態ではございません。終戦後の状況によりまして、管理が十分手が届かなかったために、そうして財産が急にふえて参りましたために、十分把握されなかった事態が起ったと考えておるのであります。
○松岡平市君 終戦後、軍の財産の管理を大蔵省が引き受けるようになった。また終戦後のいろいろなどさくさで、その部分についての管理というようなものがうまくいかないで今日に及んでおるということは、これはやむを得ないようにわれわれは一応考えますが、たとえば、ここで指摘されておる青山南町に何百坪という土地が台帳に載ってない、新宿にない。一体こういうことは、これはわれわれには理解できない。これは軍の出地であったのか何か、これは管財局長からでもけっこうでございますが、これはどういうことか。管財局長は何をしておるのか、その辺のところを一つ御説明を願いたい。
○説明員(北島武雄君) ただいまの御質問は、検査院の検査報告の七十八ページ、九十一の(3)及び(4)に関する問題であるかと存ずるのであります。九十一の三号の問題でございますが、青山南町一丁目五十五番地四十八という問題でございます。この点につきましては、この土地は、大正十三年十月、陸軍省から引き継ぎを受けた元青山射撃場の一部でございまして、引き受け後は、あの地一帯を電車の軌道敷といたしまして東京市に貸し付けておったのであります。その後、計画道路の建設に伴いまして、この軌道がほかに移転されましたので、昭和十五年三月、東京市から返還を受けまして、その大部分を翌十六年三月青山斎場の用地として東京市に売り払ったのでありますが、このときこの土地につきましては、すでに道路敷としての計画がありましたため、一応売り払いから除外されておったものでございます。その後調査いたしましたところ、この土地は東京都の道路敷及び農林省の農業総合研究所敷地として使用されていることが判明いたしましたので、本年二月、道路敷につきましては東京都に譲与処分いたしました。残余の土地については、農林省に使用承認をいたしたのであります。どうしてこういう土地が発見できなかったと、これが問題でございますが、この点につきましては、東京法務局の土地台帳付属図に訂正漏れがありまして、そのためにこのような事態が生じたのでございます。 それから九十一号の四号でございますが、この土地は昭和十三年十二月、東京府から引き継ぎを受けまして、昭和十四年三月、国有財産台帳に登載されました多摩川上水道の敷地の一部でございますが、調査の結果、本件土地は、引き受け当時から新宿御苑の内部に所在し、現在も同御苑の一部として使用されておることが判明いたしましたので、今年の一月厚生省に所管がえいたしたわけでございます。本件につきましては、土地台帳付属図の不備からこういうことになったのではないかと、こういうように考えております。
○松岡平市君 そうすると、先ほど大蔵大臣が言われた国有財産の管理の実態が非常に混乱したという終戦後の問題とは、これは別ですね。少くとも管財局で、今あなたのお説を聞いても、調査の結果ということだが、会計検査院で指摘を受けて、それから調査をしたらばこれが明らかになったということで、会計検査院の指摘を受けなければ、やはりそのままで看過されておったというと、管財局というものはそういうふうな、かなり、少くともあげられたようなルーズな事務処理をしておる、こういうことになるわけでございます。先ほど、少くとも戦争前まではきちんとやっておったのだということですが、大正十三年に、そういう一つの例ですが、陸軍から取った土地というようなものを、きちんと台帳と合して、これがどうなっておるということがはっきりせぬような処理をしておるということだけはお認めになりますか。
○国務大臣(池田勇人君) 非常に数多い件数でございまして、しかも御承知の通り、各官省あるいは府県等の入り繰りがございますし、所管がえがございました。そのときに数多い中である程度そういうようなものがあったことは、これは戦争前でもわれわれ認めざるを得ません。これはほんとうの例外的なものでございます。国有財産につきましての大体の不備は、私は、こういう今の新宿とかあるいは青山方面、これは例外的なものでございます。それ以外に、例外的でない、ほんとうのものは、私は終戦後はあると考えておるのでございます。で、やはり長い間の所管がえその他がございますので、今後、終戦後の問題のみならず、台帳面と実際面とを全部突き合せて見る、こういう意味で、三カ年計画で今進んでおるわけでございます。
○松岡平市君 そうすると大体現在の管財局の力ではちょっと無理じゃないか。もう少し、予算を特に計上して三年間にわたって実態調査をするということは、現在の管財局の力以外のことであると思うわけでありますが、何か管財局が国有財産の管理に相当するだけの人を持っておらぬ、こういうことになるのではないかと思いますが、そういうことはございませんか。
○国務大臣(池田勇人君) 実態調査につきまして一億あまりの予算を計上いたしました。これでやっていくのでございますが、御承知の通り、戦後に引き受けました各種の雑種財産が多種多様でございます。われわれとしては、これをできるだけ早く活用しよう、民間に売り払うものは売り払う、また廃棄処分するものは廃棄処分して、そうしてできだける能率を上げて処理していこう、それをしながら、片方に新たに国有財産の実態調査をしていこう、人はある程度ふえるかもわかりませんが、内部の事務を合理化して、たとえば先ほどの説明にもありましたいろいろな器具、機械等は売り払う、あるいはスクラップ化する、そうして財務局の仕事の能率化をはかって処理に当ろうといたしておるのであります。
○松岡平市君 そうすると三十二年度から始まって三十五年度になれば、国有財産の実態はきちっとおわかりになると、こういうことはここで大蔵大臣、はっきりおっしゃられますか。
○国務大臣(池田勇人君) 大体三年間でやっていく計画でございますが、先ほど申し上げましたように、非常に多岐にわたっておりますので、見込みとしては三年間でやっていく考えでございます。一応三カ年間ということでやっていく予算を要求いたしておりますが、実態調査の進行によりまして、あるいは一、二年長くなるというようなことになるかもわかりません。しかし、目標といたしましては三年間でお話のようなきちっとしたものを作り上げようとして進んでおるのであります。
○松岡平市君 国有財産の実態がわからぬということは、これはほかの役所と違って大蔵省ですから、管財局なんですから、国民にとっても大蔵省というものはやはり非常に信用度の高い役所です。そこで管理しているものがわからない状況にしておいて、それを整理するのに三年間もかかるというのでは、ちょっと私はあまりいいことではないと思う。予算の関係もありましょうが、今説明を聞くと、三年を目標としているが、一年や二年は延びるかもしれないというようなことでは、私は非常に因ると思う。むしろ必要があれば、それは予算は大蔵省で、何しろ自分のところのことですから、倍額にされても国有財産の実態をはっきりするというようなことは、三年はおろか、ことし一年でもやってしまうというようなことをやっていただかないと、どうも工合が悪いと思うのですが、大蔵大臣は三年かかってやればまあ上等だ、一年や二年は延びるという、かなりゆっくりした考えを持っておられるのですが、もう少し予算をふやして、もう少し早く実態をはっきりするというわけにいかぬのかどうか、この辺のお考えを一つ。
○国務大臣(池田勇人君) 土地賃貸価格とかあるいは家屋賃貸価格の調査を大蔵省は昔やったことがございます。一億三千万筆の民有地でございましたが、なかなかこの民有地の賃貸価格を調べるだけでも相当な手数を要しまして、全国数万の税務署員を総動員してやり、しかも臨時に人を雇って、一、二年の間にやったわけでございます。しかし今回の調査は臨時的のものでございまするから、新たに人をふやして早急にやるということよりも、やはり今の現有人員によりまして仕事のやりくりをしながらやっていった方が、効果的ではないかと私は考えておるのでございます。相当技術も要することでございますし、そうしてまた、民間との境界、その他のやっかいな問題も起ってくると思います。いろいろな点がございますので、私は今の財務局の人を使って、先ほど申し上げましたように処理すべきものは早く処理し、有機的に能率をあげていくのがかえって得策ではないか。一時に人をたくさん入れまして鳴り物入りでやるということよりも、それの方が効果的ではないかというように考えているのでございます。
○松岡平市君 そこは見解の相違でございますから、これは大蔵大臣が、自分の管理する財産の調査を急がぬでもよかろうとお考えになり、それの方が実態に即すると、その方が工合がいいとお考えになれば、われわれがいろいろ申し上げても何ですが、要は国有財産の管理がでたらめというふうに新聞などでは書かれておる。これはやはり非常に重大なことだと思うのです。一日もすみやかに実態がはっきりするようにお骨折りを願いたい。それだけで、私はそれ以上のことは申し上げません。
○岩間正男君 今のこの雑種財産の処理の問題に関連して、ちょうど九十一ですか、九十一の一号の問題で、処理の仕方について大蔵大臣にお尋ねしたいのですが、この指摘事項は、これは、「関東財務局で、昭和十九年十二月、内閣から引き受けた東京都中央区所在の宅地一、五一三坪、建物延一、三五五坪」、これをまあ「新月島寮居住者組合(代表者安江某)に使用させているが、使用料の徴収処置も講じないでそのままになっている」という点が、会計検査院の指摘でありますが、大蔵省の説明を見ますというと、現在これについては東京都に対し無償貸付することとして目下手続中である、こういうような説明なんです。私たちはまあ国有財産の処理の仕方については、そのときの実情によりましていろいろな手心を加えたりしなくてはならないものだと思うのでありますが、この際はこの無償貸付、こういうことのために手続をしておるというので、会計検査院と意見が違っておるわけでありますが、このような方針をこれはおとりになるというようなことがしばしば今までもあったわけでございますか、この点をお聞きします。
○説明員(北島武雄君) 私からお答え申し上げます。この九十一号の第一号の問題につきましては、実は昭和二十五年以来、東京都中央区、それから東京都に対しまして無償貸付方を大蔵省側から申し入れておったのでありますが、東京都と中央区とではなかなかこれをお聞き入れにならなかった。というのはどういうわけかと申しますと、やはり建物の維持費を負担しなければならないという関係もおありになるのでございましょう、そういうことがございまして、なかなかこれに応じていただけなかったのでありますが、しかしながら、その後も引き続き折衝いたしました結果、最近に至りまして、東京都も同意してきましたので、正式に近く無償貸付する見込みでございます。その法的な根拠といたしましては、国有財産法第二十二条に、普通財産は、公共団体において、保護を要する生活困窮者の収容の用に供する場合には、無償で貸し付けることができるということになっております。この規定に基きまして東京都に対して正式に無償貸付をいたしたい、こう考えております。
○岩間正男君 この手続は今進行しておるわけですね。そうしていつごろこれは完了する予定でありますか。私どもとしましては、この法の精神もあり、それからここに入っている人たちが戦災、引揚者であり、相当生活も楽でないというふうに聞いているわけだから、こういうような方法で処理するということは、実情に即していいやり方じゃないかと考えるのですが、これは促進する必要があるのじゃないかと思いますが、どうなっておるのですか。
○説明員(北島武雄君) ことしの一月十七日、東京都民生局長から無償貸付の申請をいたしまして、ことしの二月十二日に、二十二年五月三日から三十年三月三日までの間の無償貸付の契約を締結いたしました。なお三十年度以降の分につきましては、居住者に有償で貸し付ける方針でございまして、現在折衝中でございますが、近く契約を締結できる見込みでございます。
○岩間正男君 そうすると、三十年三月以降については有償で貸付をすることに一応きめ、それからまた最近これは無償貸付に転換する、こういうような方針なんでございますか。
○説明員(北島武雄君) 詳細の事情につきましては説明員からお答えさせます。
○説明員(市瀬泰藏君) 御説明いたします。 三十年の三月までは東京都と無償貸付の契約を締結されたのでございますが、三十年の四月以降より、三十年度と三十一年度の貸付契約につきましては、東京都も中に入りまして、居住者と国との間で有償の貸付契約を締結するという話を進めておりまして、大体まとまろうという段階になっておるのでございますが、なお一点付け加えますと、三十二年度におきまして、これは前国会におきまして御審議をいただきまして成立を見ました国有財産特別措置法の一部を改正する法律によりまして、東京都が、月島寮と言っておりますが、その建物は国から無償で譲与を受け、そうしてその土地は、予算上きめられました非常に安い単価で国から払い下げを受け、そうしてそこへ約四階建の第二種都営住宅を作る、そうしてそこへ現在の居住者に入っていただく、こういう方向でこの月馬寮の問題は処理すべく現在建設省、大蔵省、それから大蔵省の出先の関東財務局と東京都の四者が集まりまして、折衝しておる段階であることを申し上げておきます。
○岩間正男君 三十年三月までは無償で、そうして三十年の四月以降と三十一年、そこのところが有料に転換して、また無償になるというのですが、そういうふうに考えますと、方針としては一貫したものがないのじゃないか、そのために実際の関係者との間に混乱があるというふうに聞いておるわけですけれども、これはどういうふうになっているのですか。私は当然寮の性格から見まして、それから先ほどお話のありました二十二条の精神からみましても、生活困窮者の場合は、私はやはり無償貸付の方針でずっと貫いてもよかったのじゃないかと思うのですが、そういうふうに態度が一転し二転した、そういう方針に転換せざるを得なかったその理由というものは、ちょっとわかりにくいのですが、これはどういう点でございますか、その点ちょっと明らかにしていただきたい。
○説明員(市川晃君) 御説明申し上げます。本件に該当する建物には、二十二年から戦災者、引揚者、こういった方々が入っておりまして、その後ずっと引き続き今日に至っております。で、ただここ戦後十年の間に、これらの方々のうちで、非常に気の毒な方々が大部分でございましたけれども、次第に経済的に復活して参りまして、現在入っておりまする百四十数世帯のうちで、生活の保護を受けておられる方々は七世帯まで減じて参りました。そして平均いたしますると、月収大体二万円ぐらいの方々が多い。そういうふうに経済的に復活をしてこられたのでございます。そこで、これら居住者の方々と東京都あるいは私どもとの間でよりよりお話し合いをいたしますと、やはりこういう困窮にある方々は、また別途収入が入って参りますと、多少とも家賃を払ってすっきりしたいという御意向も出て参りまして、その間の御相談がまとまりますれば、そこで有償ということに切りかえをいたしまして処理をいたしたい、こういう意味におきましてお話を進めて参りましたところ、ほぼ有償貸付に転換することにつきまして協議が整って参りましたので、まだ締結をしておるわけではございませんけれども、その土台のもとに実測などをいたします。実測をすっかり完了いたしますると、大体貸付金額等がはっきりいたして参ります。その上で処理をいたしたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○委員長(三浦義男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記を入れて。
○岩間正男君 先ほどから申し上げましたように、これは画一的な処理の仕方、機械的な処理の仕方というものは非常にまずい。従ってその生活の実態を、最も国民生活に関係の深いことでありますから、このような無償の手続をしておる。今の説明を聞きますと、有償の方向に話がまとまっておるということになりますと、この説明書とまた食い違ってくるので、実はわれわれ困るんだが、こうくるくる変っちゃ……。会計検査院の報告では、この家賃を取り立てないのはいけないのじゃないかという指摘に対しては、国会に提出した資料では、東京都に無償貸付の今交渉しておるのだと、こういっておる。ところがあなたの今の説明聞きますと、また有償の貸付の方向にきたと、話し合いをしていると、そうするとどっちがほんとうなんですかね。私は無理して有償の貸付にこれはしなくてもいいのじゃないかというふうに思うわけですが、その点からお聞きしているのですが、国民生活の実情によってするように、配慮を加えることが非常に私はいいと思うのですが、大蔵大臣はやはりこういうような方針をおとりになるかどうか、この点をお伺いしておきたい。
○国務大臣(池田勇人君) これは国有財産法の規定に準拠いたしまして、個々の事態を精査してきめるべき問題だと思います。ただいま管財局長が申しましたように、公共団体におきまして、保護を要するような場合におきましては、これは無償ということもいたさなければいけません。しかしまた今実態が、相当百ぐらいの世帯のうちで二万円ぐらいの収入の人が多いというときに、これは公共団体にして保護を要して、しかも無償にしなければならぬ事態でない場合におきましては、やはり国有財産法の精神に沿いまして、有償ということになる場合がございますし、やはり実態を見きわめまして、法律の趣旨によって適当の措置をとるべきだと考えております。
○岩間正男君 そうすると、この説明書のこれは、条件は、説明のなには、変更になるわけですか、また。
○説明員(市川晃君) 御指摘の通り、ここに書いてございます、ここの三十四ページでは、東京都に対し無償貸付で処理するように手続中である、こういうふうにございまして、私どもの説明と食い違っておりまする点をおわび申し上げます。そこに書いてありまする通りの考え方で、実は東京都と折衝して参りました。その折衝の過程におきまして、先ほど申したような事情を土台といたしまして、東京都としては、それじゃ過去の分は無償といろ形で契約を締結して、すっきりとしよう、しかし現状はこれこれだから、先ほど申したようなやり方で、新たに考えてみようというふうに、さらに変化して参った次第でございます。
○岩間正男君 必ずしも説明書のようじゃないというのですが、今の点、私の聞いている点とだいぶ違いますね。二万円以上の収入のある人がだいぶふえたという話ですが、これはいつごろそういう話し合いを始められたのですか。これは私たちが聞きますと、最近ですね。この問題が問題になってから、そういう通知が出されて、関係者と話し合いが進められているというようなことも聞いているのですが、これは手続は、正式にいつごろそういうような関係者に通達をされて、そうしてこのような話し合いを始められたのですか。
○委員長(三浦義男君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。
○岩間正男君 どろも今のところね、何だかこれは、ここの説明書は、会計検査院の指摘に対して、一応国会にこういう説明をしておいて、実際は大蔵省のやってることは、これは違ったふうにいくということになると、この説明書の権威というものはなくなってくると思うのですがね。この説明書をそのまま信用して、そういう方法でやってるのに、また別の方法をやってると、こういうことで実際は実情に合うように努力をしてるんだということでありますけれども、私たちは必ずしもそう聞いてない。私はことに関東財務局局長の山中一郎さんの出した書類によりまして、それでこの問題について話し合いをしたいというようなことが二月の六日ですか、本年の二月六日になってこういう通達がきておる。実際は三十年の四月以降の問題なんで、それを二年過ぎた今になってこういう問題を出してきて、そうして払えるんだから払ったらどうだということになると、これはずいぶん今までの二年間というものは非常に問題になってくるだろうと私は思うのです。そうすると、なぜ今までそういうことをやらなかったのか、これが三十年の三月に、とにかくこれは有料の貸付にするんだ、無料貸付はもうやめるんだということで期限が切れたはずだ、その後に放っておいたわけですか、二年間。そうしたら非常に関係者は、二年こえて、しかももとに遡及して、そうして三十年の四月以降のものを払えと、こういうふうに出られたとしたら、非常に私は迷惑をするんじゃないかと思うのです。あなたたちは今まで怠慢で、怠慢か何かしりません、仕事が忙しかったのかもしれないけれども、しかし実質的には二年間放っておいて、二年後になってこれを払えと言われても、非常に私は困るんじゃないか、そういう非常に首尾一貫していない、態度が二転三転してくる、こういうことでは関係者も因るだろうし、われわれ審議する立場からも困るということが出てくるわけです。こういう点について管財局長、大臣退席されましたから、責任者としてどういう一体方針で国会に対して、われわれに対して説明されるのか、今私が指摘申し上げたようなことを含めて、実際は国会の方にはこれは無償貸付の手続をしてるんだ、そういうことを言ってながら、しかしそうでないところの有料の方向に努力してるとすれば、全く首尾一貫しないのでありますから、われわれは困るのです、この点では。だからはっきり、私たちはこの説明を信用して、これをもとにして今論議してるわけなんだ、これでいいんだと思いますが、どうですか、これでは。
○説明員(北島武雄君) 私は実は当時の状況はよく存じないのでございますが、この検査院の検査報告に対しまして、政府側から説明書を書きますのは大体一月なんでございます。一月に各省で取りまとめて内閣を通じて出すのでございまして、おそらく一月当時の状況におきましては無償貸付というところへ進んでおったのだろうと思います。しかし実情をよく調査いたしてみますと、その後相当資力が回復されておって、現在国有財産法第二十二条の二号に基いて無償貸付ができるものであるかどうかということになりますと疑問を生じたのではなかろうか、こういうふうに考えます。従いましてその後実情を精査いたしまして、三十年の三月まではこれは一応この国有財産法の二十二条の規定に当てはまる、その後の状態においては当てはまらない、こういう解釈のもとにその以後のものについては有償貸付にしよう、こういうふうに方針が変ったのではなかろうかと存じます。それでそういう方針のもとに東京都に話をいたしまして、東京都も大体そういう方針で御了解になって今おられるのじゃないかと、私は推測するのでありますが、当時の詳しい事情につきましては、私は実は存じておりませんので、なお御必要がございますれば説明員から御説明いたします。
○岩間正男君 私がお聞きしているのは、説明書を、こういう方針で貫かれるのかどうかということなんで、それは経過はいろいろありましょうけれども、今問題の、当面の問題になるのは、その点をはっきり確認していただいていいかということなんです。これはいいわけですな、説明書の方針。しかしその具体化についてその後の条件の問題もあって考えを進めておるところもあるだろうと思いますが、基本的な考え方としては、こういうふうな問題は、まあ国有財産法の二十二条の精神をなるだけ尊重して進む、こういう点に理解していいわけですか。
○説明員(北島武雄君) 国有財産法第二十二条の精神は、もちろん尊重すべきでございます。これは法律に当てはまる、どういう場合に当てはまるかということにおきまして、それを解釈いたしまして適正な処置をとるべきだと存じます。おそらくここに書いてあります当時におきましては、これはずっと無償でいけるのではないかというつもりで、ずっと無償のつもりで手続しろと、こう書かれたと思いますが、よく実態を調査いたしてみますと、最近におきましては、やはり二十二条の、これに当てはまらない、しかもお話を申し上げると、居住者の方々も無償で入るにはいさぎよしとしない、こういう状況でございますので、双方話し合いの上で今後三十年三月四日以降の分については有償でいこう、こういうふうに話し合いが進んでおるのではないか、こう考えます。
○岩間正男君 これは居住者の方も——今寮に行って見れば、非常にひどい所なんです。とてもほめた所ではありませんが、こういう所をもっとよくして、住みよい所にしてもらって、そして最低の金を払ってそれで住む、そういうふうに考えていられるかもしれません。現に私たちお聞きしますと、家賃を払ってこられたらしいですね、三十年度は。今まで払っておられる、私ここにそういう領収書も実は持っておるわけです。家賃の領収書もあるのです。あなたはどうこれをごらんになるか、ただ払ってきた相手が元援護会の役人をしておった安江某、その人の所に、これは管財局の方でここから取り立てを、あるいはこの慣例で東京都との間でこういう問題を明らかにしないで借りておる人、そこの所に、やはり遡及して三十年の四月に遡及して納めるべきだというので、実は一番問題にされているのは、二重支払いの問題ではないか、その安江某という人は、今まで修繕に充てたとか何とかいう口実のもとで、納めた金については管財局の方には出していないだろうと思う、そういうことになっていると思うのですが、しかし借家人の方からいえば、はっきり納めている、それをまた遡及してとるということになりますと、二重負担になるのです。ところが聞きますというと、管財局の、どなたであったかわかりませんが、役人は、そういうことは安江某氏が詐欺的に使われたので、いわばごまかされたんだ、それはわれわれの知ったことではないので、借家人あなたたちの責任だということで、どうしても二重に負担しなければならぬと言って強制しておるというふうに聞いておるのですが、こういう事実はどうなんですか。
○説明員(北島武雄君) ただいま御指摘のような事実に対しましては、私も初耳でございますが、十分調査いたして善処いたしたいと思います。
○岩間正男君 私たち調査した、お聞きした範囲で、私たちこういうちゃんといろんな証拠の書類もはっきりしておるのです。従いましてこれは生活は幾分よくなったといっても、決して楽な人たちがいるわけではありません。引揚者、戦災者の傷というのはまだまだいえていないのですから、そういう点から考えまして、やはり私ほこれを無償の貸付の手続をとっておると、こういうことを一応うたわれたわけだし、やはりこの精神を尊重して、その後に実際話し合いをして、幾分でも払えると、その分に応じてむしろ払った方がいいというような気持はあるいはあるかもしれません。しかしこれはとても高額なものは払えないかもしれません。同時に居住を東京都の方で今後よく改造して住みよい所にすれば、最低のそういうことは考えられるということは可能だと思う。そういう点から今後の問題としてこの問題を積極的に推進する。こういう点で管財局はこの国有財産法二十二条の精神をやはり尊重する、こういう建前に立って私は進むべきではないか、こういうふうに考えるのでありますが、この点は局長はどうですか。
○説明員(北島武雄君) 国有財産法第二十二条におきましては、申すまでもなく「公共団体において、保護を要する生活困窮者の収容の用に供するとき」と、こういう規定でございますので、この規定に当てはまらないときに無償で貸付いたしますと、また会計検査院から御指摘になる、こういうことにも相なります。従いまして実情をよく調査して、この規定に当てはまるか否やについて十分検討いたしたいと思います。ただ先ほど国有財産第二課長より東京都におきましてこれを第二種公営住宅として建て直そうというような話もあるようでございます。東京都その他とも十分連絡をとりまして、今後につきまして誤まりないようにいたしたいと思います。
○岩間正男君 二重取りの問題ね。これは非常に迷惑しておるだろうと思います。関係者は。これは強制してそこからこれは取り立てるべきものじゃない。しかも二年もおくれた後になってこの問題を新たに蒸し返して、いわばこれはあなたたちの怠慢ということにもなるわけだ。その責任を今度は実際の受益者に転嫁しているとも、いわばこれは極論すればなるわけだ。しかも納めてなければだが、実際納めている。こういうちゃんとした毎月納めた証拠まであるのですよ。それをつまり安江某に納めた、だからそれはわれわれの知ったことではない、お前たちは詐欺にかかったのじゃないか、効力はない、こういうような言い方で、そうしてここで二重取りをするということでは、この点非常に私はまずいじゃないかと思うのですが、こういうのはこの精神にも反すると思いますが、こういうことは私はやるべきじゃないと思いますが、いかがですか、その点は。
○説明員(北島武雄君) 十分調査いたしまして善処いたします。
○松岡平市君 どらもさっきから聞いていて、私は非常に遺憾に思う点が一点ある。それはここにあなたの方ではまあさっき局長は国会で説明するのは一月ごろ作ったのだ、その状況をここへ書いてある。ここで申す答弁は、少くとも今岩間委員から明かにされたように違っておる。そうしたらあなた方は当然、これはこの説明にはこう書いておりますけれども、実はその後方針が変って、実情がこういうことであったためにこういうふうにいたしましたということをあらかじめ言うべきものです。それは少くともこの報告書を権威あらしめるためには当然なさなければならぬことだ。だからその点を岩間委員の質問があってあなた方はようやく、いやこれはこうだと言われるけれども、ここへ、少くとも国会へ向って各省が会計検査院の指摘事項についてどういう処理をする、あるいはしたという報告を文書で出してもらいたい。これと違った処理をするなら、文書にはこう出しておるけれども、その後これはこういうふうに訂正をしつつありますということを先に言わなければならない。これはあなた方のこの委員会に対する態度として非常に、処理をどうするということよりも、重要なことだと思います。この点について管財局長はおれは知らなかった、詳しいことは知らないと、そのとき局長でなかったかもしれませんけれども、少くとも係員がおられてちゃんと国会に向って、印刷物にしておるのと違う答弁をされるときには、それはあらかじめ断わらなければならない。質問がなければわれわれはこれを看過してしまう。これは非常に重大な問題だと思うから、その点についてはどういう見解を持っておるかお聞きしたい。
○説明員(北島武雄君) ただいまの御質問の点はまことにごもっともの点でございます。実は当初私は補足御説明申し上げた際に、相当詳しく個々の事実について御説明申し上げるつもりでおりましたが、できるだけ大臣に対する御質問の時間が多いようにという御注意もございましたので、実は間を間引きまして御説明申し上げました。 たとえば何十万徴収未済ということにつきまして、これはあとでその後取っておりますから、こういうものはそのときの状態で幾らかということでいいのでございますが、ただいまのような方針に関する問題につきましては、確かに冒頭におきまして御説明申すのが筋だったと存じます。この点深くおわび申し上げます。
○松岡平市君 なお、岩間委員の質問並びにあなた方の答弁に関連して私の所見を一言申し上げておきたい。 もし今岩間委員が指摘されるがごとく、従来これは無償で貸した。三十年度から有償に方向を変えるのだ。過去にさかのぼってその折衝を今年の二月から初めているのだ。ところが居住者たちは何がしという今までその人間に、無償で貸しておったわけでしょうが、その人間にある程度の支払いをしておる。そういう事実があれば、そういうものは安江の詐欺にかかったのだというような、それはおそらく私はそういう無責任な態度に管財局は、たとえ地方管理局でもそういうことを言う係員はないと思う。そういう事態はこれは特にあなたの方で注意されて、たとえば三十年の何月から着手するにしても、経過した期間というようなものについては特段な考慮を払うというようなことは、私はここではっきり言明されてよかろうと思う。私もまたそういう取扱いを希望する、私はそう思います。特に今ここで答弁はなさらぬでもよろしいけれども、十分注意して処理していただきたい。
○矢嶋三義君 二、三点について伺いたいと思いますが、まず会計検査院に伺いたいと思うのです。 それはきょう松岡委員から質疑されておりました問題に関連するのでございますが、この七十七ページの「土地建物について」というところに掲げられておる土地並びに建物の取調べ件数に対する遺憾事項の比を見ますと、全くあきれ返るほどのひどさなんですね。土地では、千四十二件の中に遺憾事項として指摘されたのが約五割、半分以上ですね。建物については百四十三件中約七割というものが指摘されておる。これは全くもうおそれ入ったものだと思う。これらの点については、先ほど大臣は、今後おおむね三カ年計画をもってその実態を調査をされるのだ、それで大体三年後においてはうまくできるつもりだという意味の答弁がなされておりますが、終戦後十年を経過しておるわけでございますけれども、今まで会計検査院はその複雑多岐な国有財産の実態調査を早くやって整備すべきだというようなことは、おそらく私は大蔵当局に強硬に要求されて参ったものと思いますが、どの程度何回ぐらい要求して参ったのか、あすの質問にも必要でございますので、念のため承わっておきたいと思います。
○説明員(大澤實君) ただいまの御質問の点ですが、これは毎年の会計検査院の検査事項をごらんいただくとわかりますように、この数年はほとんど毎年のように冒頭に掲げてあります。掲げてありますということは、結局それまでにいろいろな個々の事態を指摘いたしまして、相手方に、こういうような点が漏れておるではないか、あるいは、こういう点が台帳に載っておるけれども、ないではないか、こういうようなものを相当具体的なものを発見いたしましたつど、各財務局長あてに照会いたしまして、それぞれ善処方を講じさせると同時に、この検査報告に総覧的に整備が悪いということを述べておるのでありますが、何回ほど文書で注意したかという、今ちょっと具体的なものを持っておりませんので、ちょっと即答いたしかねるのでありますが、感じとしましては、ほとんど毎年言っておるという感じであります。そういう記憶であります。 なお、ちょっと敷衍いたしますが、旧雑種財産、これはいわば財産の管理においても一番悪い。一番整備の悪い部門であります。そのために特に京浜地区と京阪神地区を選びまして、何というか、抽出的ではありますが、全般的な調査をやってきたわけであります。
○矢嶋三義君 次に重ねてお伺いをいたしますが、私は本日までに整備されてない国有財産の管理、これにつけ込んで相当食い荒したもの、並びに食い荒きしたものが必ず私はあるに違いないと思う。これは若干かつていろいろと取調べもし、また国会で論議されたところですが、明日までに、大体会計検査院のまなこから見た場合に、終戦後から本日まで国有財産、ことにかつて日本軍部に使用されておりました土地並びに建物に重点を置いて私はお答え願いたいと思うのですが、適当でない取扱いがなされておる。そういう案件がどの程度にあり、金額においてどの程度遺憾なものがあったという大ざっぱな数字でよろしゅうございますから、本日お答えいただければ今お答えいただきますが、ちょっと無理なお尋ねではないかと思いますので、明日ちょっとお教え願いたいと思いますが、いかがでございますか。
○説明員(大澤實君) ただいまの食い荒したという言葉の範囲をどこまで見るかでありますが、結局旧軍用財産の管理なり処理に当って、会計検査院が不当と認めて今までに指摘した事項、これは一つ取りまとめまして、ただいま取りまとめる時間もありませんから、明日までに概数は御報告申し上げるつもりであります。
○矢嶋三義君 それはなかなか大事なことでありまして、戦争があって、戦争に勝っても負けてもうまいことをするということがありまして、戦争というものに調子を合せまして、夢よもう一度と考える人もないわけではない。(笑声)これは笑いごとでなくて、ナンセンスみたいだけれども、実際はそういう素朴な人間が相当おるわけでして、こういう点は徹底的に私はやっておかなければならぬと思いますので、伺っておきます。 終戦後自他ともに——他はどうかわからぬが、少くとも自他ともの自の方は言えると思うのですが、池田さんは大蔵省の主のように言われておったわけですが、こういう事態が今日まで放置されておったということは非常に納得しかねる点があるので、こういう点はまた明日大臣に伺いたいと思うのです。 次に管財局長にお尋ねしますが、私ども全国を公務あるいは私用をもって旅行してみますと、旧日本軍部が使用しておりました土地並びに建物で、遊んでいるもの、遊休施設設備が相当目につくわけなんですが、これらは今後いかような方針で処理されていかれるのか、基本的な方針を伺いたいと同時に、今新たな用途のおおむね決定されている。パーセント、並びに民間あるいは地方自治体等に払い下げるところの見通しの立っているパーセント、それからいまだいずれとも方針のきまっていないいわゆる遊休施設設備は何パーセントぐらいあるのか。その大略を一つお答え願いたいと思います。
○説明員(北島武雄君) まず大蔵省所管の一般会計に処属いたします普通財産で、現在、と申しますと昭和三十一年三月末日の調べでございますが、におきまして未利用の状態にあるものは、金額にいたしまして四百八十八億二千百万円、こういうふうに見込んでおります。これらのまだ利用していない財産につきましては早急にこれを処理いたしまして、公共の利益の増進、民生の安定、あるいはまた産業の振興等に有効適切に寄与しなければならぬものでございますが、しかしながらこれらの財産は申すまでもなくきわめて大量で、しかも広範な地域にわたって散在いたしておりまして、その取得のいきさつも種々雑多、きわめて複雑であります。しかもまた借地権その他の権利関係が錯綜している状態でもございます。従来は財産の処分に重点を置いておりましたために、これらの財産の管理が十分でなかったうらみがあるのでありますが、従いましてすみやかにこれらの未利用財産の実態を把握いたしまして、国有財産の台帳を整備し、適切な処理計画を立てて、それとともに広く一般に周知させまして、効率的に管理、処分をする必要があるのであります。これらの点につきましては、昨年四月設置されました国有財産中央審議会におきましても、そういうような御指摘がございまして、私ども鋭意その線に沿いまして、今後処理いたしたいと思います。ただなにを申しましても、まず一番大事なことは実態を把握することでございますので、まず実態把握に最初重点を置いて、先ほど申しましたように、おおむね三カ年間でこれを完了せしめるという目途のもとにただいま勉強いたしております。この実態把握とともに国有財産台帳を整備して、しかる後に逐次これの適正な利用をいたしたいと思っております。
○矢嶋三義君 きょうお答えいただければきょう御答弁いただきます。できなければあすでもよろしゅうございますが、終戦後一体この管財局長並びに国有財産課長の転任ですね。一つのポストに何年何ヵ月くらいお勤めになっておったか。明日までに一つ数字でお教え願いたい。私らちょっと期間をおいてお目にかかると、課長も局長もかわっているという状況で、しょっちゅうポストがかわるのです。こういう処理が適正に行われていない一つの原因になっていないかと思いますので、その数字次第では、私は大臣にその所見を質したいと思っておりますので、明日的確なる数字をもって一つお答え願いたい。以上お願いしておきます。 それからもらあと一、二点で終りますが、次にお尋ねしたい点は、先ほど岩間委員が質疑されておりましたケースと同じものですが、地方に参りますと、国有財産だという建物、主としてそれは元日本軍部が使用されていた建物ですが、それに引揚者を主として、比較的お気の毒な方が住んでいらっしゃる。様子を見ますと、あちこちから突っぱってある。風が吹けばひっくり返えるような、ともかく学校には危険校舎というものがありますが、危険住宅と申しますか、これが風が吹いたら大へんだというような建物を至るところで見かけますが、なぜ修理なさらないのかというと、いやこれは国有財産で、うっかりいじるとおしかりを受けるので、国の方でも修理していただけないので、この様子だというわけで、それは全く見るもあわれな、のみならず生命の安全という立場から、危険きわまる建物があちこちにあるわけですが、どういうお考えでいらっしゃるのか。もし大風でも吹いて、ひっくり返って死傷者が出たような場合には、これは私は国の責任が出てくるのじゃないかと思っておりますが、こういう点はいかようにお考えになっておられるのかお答え願いたいと思います。
○説明員(市川晃君) 初めの御質問で、今すぐわかりますのでお答え申し上げますが、終戦後管財局長のポストでかわりましたのは、ただいまの局長が八代目でございまして、過去十二、三年といたしまして、七人ですから、二年弱の平均でございます。(「一年強と言いなさい」と呼ぶ者あり、笑声)課長もやはり八人ないし九人のところでございます。大体平均でございますので、先生おっしゃるように、一年強の場合もございます。大体そういう状況でございます。 それから後の点につきまして、あとでまた局長が補足されるかもしれませんが、仰せの通り、ほんとうのボロ屋でございまして、普通の経済観念をもっていたしますと、修繕するよりこわして建てた方がよいじゃないかというような場合がございまして、これは初めに結論的に率直に申し上げますと、非常に苦しんでおる問題でございますが、これにはいろいろな事情がございまするが、一つは物納財産的なもの、御質問は軍用財産でありましたが、物納財産的なものがございまして、この部分は要するに物納と申しますものは、納税者がうまくさばけないものをえてして物納するという、そういうところから起きております。 それから旧軍用財産の古い建物、これはやはり戦後の混乱時にそれぞれの手続をとって、たとえば戦災者がお入りになったこともあり、また別の意味で、いわば不法占拠と申しますか、事情はございましょうけれども、態様はそういうふうになっておりまして、大部分先ほど来問題になっておりますように、相手方の経済事情、生活事情等とからみ合いまして、契約ができないのでございます。と申しますのは、家賃を払うという形に話がまとまりません。また払うのが御無理な方も多々ある。そこで本年の初めにこれにつきまして厚生省あるいは建設省、自治庁、こういった関係方面と相談をいたしまして、これを一つ何とかあるべき姿、落ちついた姿に持っていくことについて協力をしようというような相談をいたしておりまして、その一つが、やはりこれはたまたま国有財産に入っているという意味において、国有財産の管理をいたしておりまする私どもの責任でございますけれども、広く眺めますると、いわば社会問題と申しますか、ある特定の住民の生活問題につながっているという意味で、国有財産の管理者たる私どもだけで、それだけで解決できると思うのはいささか自分の認識が足りない、むしろ厚生省系統のこともございましょう。特に住民であるという意味において、当該地方自治団体というものに真剣に考えていただく必要がある、こういう趣旨のもとにおきまして、まず第一義的には各地方自治団体に無償でこれを引き受けてもらう、そしてそれぞれの補助その他のワクの中へ入れまして処理をしてほしい、これについて自治庁も大いに協力してくれまして、通達を出し、各財務局とも相談をいたしております。 それからもら一つは、先ほどちょっと国財二課長が簡単に申し上げましたけれども、先般の国会でお通し願いました法律によりまして、第二種公営住宅にこれを切りかえていく。ただそれだけではなかなか進捗いたしませんので、そのときの法律では、切りかえをいたしますれば、現にあるものは全部地方自治団体に無償で譲り渡す、また土地もある程度減額して自治団体のものにする、こういうふうな裏づけを法律でお認め願いまして、これによりまして、現に東京の非常に大きな、あるいは御存じかと思いますが、駒沢に非常に膨大なものが、やはり一脈通ずるような性格のものがございますが、そういったものを具体化する段階に至っております。大体そういうふうにしてやはり解決をしていかなければならない、かように考えております。もっとも修繕でございまするが、そんなわけで、冒頭申しましたように、普通の建築で建て直しというのは、普通の民間の方なら全然しないような、そういう状態でございまするので、若干の修繕費は持っておりまするけれども、なかなか行き届かないので、むしろ根本的に以上申し上げたような方法をもって解決をしていくべきではないかという意味で、相談をまとめて、現に各地で個々に折衝をいたして参っている次第でございます。
○矢嶋三義君 ただいまの無償で地方自治体に払い下げ云々というお言葉がございましたが、その建物が建っている土地も含みますか、含ました方が私はいいと思います。含まして、建物を無償で下げて、そうして自治庁とも連絡とって、地方自治体に公営住宅でも建てさせるように指導して参りますと、これは私は非常に大きな意義があると思うのですが、あの建物であったらむしろ取りこわすのに金がかかって、無償といっても取りこわし料だけが有償になるような実情だと思います。従ってそういう用途にされるのだったら、土地も無償で地方公共団体ですから払い下げて、そうして公営住宅を建てる、こういう私は方向で国も対処されるし、地方公共団体を指導されてはいかがかと思うのですが、いかがですか。
○説明員(天野四郎君) ただいまの御質問に対しまして、前国会で御審議いただきました法律に基いて簡単に御説明申し上げます。 たとえば市川調査官から話が出ました駒沢でございますが、あるいはまたこの月島でもいいと思いますが、たとえば地価三万円といたします。その場合土地はそこにあります土地全部が地方団体の方、すなわち東京都の方に対しましていくわけではなくて、そこに第二種公営住宅を建てます。高層な建物を、四階建くらいのものを建てるわけでございますけれども、そうしますと、たとえばその敷地が一万坪ございましても、三千坪くらいで済むわけでございまして、従って第二種公営住宅の建設に必要な土地だけを東京都の方に売り払うわけでございますが、しかし売り払うのも、特にお安くして売ろうというわけでございます。例をあげて申し上げますと、今申し上げましたが、たとえば坪三万円といたします。従来の国有財産特別措置法によりますと半額以内というようになっておりまして、従って半分といたしますと一万五千円、一万五千円払わなければならないわけであります。しかし一万五千円に対しましても、東京都の方は、大蔵省の方で、建設省できめます標準建設費の三分の二は第二種公営住宅の補助が出るわけであります。三分の一払うならいいわけでありますが、その補助は、一万五千円……標準建設費では大体都内といたしますと一万円となっておりますから、一万円の三分の二は国からもらえます。六千六百六十何円、それだけ出るわけでありますが、都といたしましてはあと一万五千円から六千六百六十何円引いた、それだけを負担しなければならない。ところが今回改正になりましたのは、その標準建設費一万、一万出ておりますが、一万までは割り引きしましょうというわけです。従って三万のものが一万で都では買えるわけです。そういたしますと、都は六千幾らは国からもらえますから、都の方は三千三百三十三円、従って三万円の土地が三千三百三十三円で都の物になり、大安売でございます。そういうふうに大へん割引いたしまして、そのような危険な建物はうまく整理されまして、そうしてここに第二種公営住宅、そこに前から入っていた人が移る、あと何千坪か余って参ります。それが土一升、金一升でありまして、さらにそこに住宅公団なり都なりが住宅を作りまして、その土地を利用しようというような、そんなようないろいろなことをねらった法律をこの前の国会で通していただきました。二課長の説明いたしましたような月島なんかにつきましても、それぞれその法律に適用いたしまして適当な方策はないかということで、現在検討しております。
○矢嶋三義君 その点説明よくわかりました。非常にけっこうだと思います。 最後に伺っておきたいのは、きょうこの国有財産の管理が十分いってないという質疑が松岡委員からされて、伺いますと、局長さん、それから課長さんの任期が大体一年強なんですね、これでうまくいかないのは私は当然だと思うのですが、課長さんがおいでになっておるから念のために承わりたいのですが、課長さんという立場になった場合は一年か、やはり一年ちょっとで、ほかの課長のことはきょうは抜きにして、国有財産関係の課長、そういう課長はやはりかわらんならぬ必要性があるのか、かわった方がいいのか、どうなのか僕はそれを……工合が悪ければ速記をとめてもいいんですが、感想をお聞きしたい。一体十年間に八人も九人もかわるようなんだったら、もうそれはその任期中なんとか無事に勤めたいという何がありましょうから、ついむずかしい問題を送り込まれて整理できぬのは私は当然だと思うのです。工合がわるかったら速記をとめてもけっこうですから、参考に一つ聞かして下さい。
○説明員(北島武雄君) ただいまの御指摘の点は、公務員制度全般に関する問題ではなかろうかと実は私も考えております。私も役人になりまして二十四年有余になりますが、この間にかわりましたことは、私は割合に少いのでございまして、二十四年間に十回かわっております。他の省でございますと、おそらくもっとひんぱんでございましょう。大蔵省は比較的安定して勉強さしてもらっております。しかも、これは私は別でございますが、比較的優秀な者がそろっておりますので、比較的短期間でも十分こなしておるわけでございます。実は私最近防衛庁から参りまして、市川調査官初め、各課長の御説明を聴取したのでありますが、短期間に似合わずきわめて精通されておりまして、その点につきましてはほんとうに、もう五、六年も管財局にいるような知識を持っておられます。しかしただいまのような御質疑の点は、まことにこれは公務員制度全般ともあわせて考えなければならん点であります。もう少し私ども役人を一つのポストに置いて、十分勉強できるようにさせていただきたい、こういう気が私個人としてもいたします。私も管財局長になりたてでありまして、あと何年続くかわかりませんが、ただいまのような状態では、あと一、二年後にはお別れしなければならん、こういうふうに考えております。これは一つ十分国会の皆様方に……。
○江藤智君 九十一号の二と九十二号について簡単にお尋ねしたいのですが、この両件とも終戦頃からの用地の無断使用なんでございますね。これに対しての処置としての答弁を見ますというと、土地を返し、建物をあけろという要求をした、こういうことなんでございますね。要求はされたのだと思いますが、その後はどういうふうに処置になっておりますでしょうか。
○説明員(北島武雄君) 九十一号の第二号は、横浜市中区所在の宅地に不法建築がなされた事例でございますが、これは国有財産の実態把握によりまして早く発見せらるべきものであったと思いますが、実態調査をしなかったために発見がおくれたものでありまして、まことに遺憾でございますが、本件につきましては、本年一月内容証明をもちまして立ちのき方を要求いたしましたが、その後相手方から買い受けの申し入れがありましたので、これに売り払いをすることといたしまして、目下手続中でございます。なお、既往の使用料も売り払いの際同時に徴収する方針でございます。ただ本件につきましては、不法建築ではございますが、事情をよく調べてみますと、その当時におきまして、横浜市に話を申し入れたような事実もございます、建てようという方が。しかも果して国有財産であるかどうかわからないこともございましたので、その後十年間も経過しておりますし、私は建築された方にはそう悪意はなかったのじゃないかというように考えております。ただいまのところといたしまして、大体相手方から買い受けの申し込みがございますので、この方針によりまして処置いたしたいと思っております。
○江藤智君 九十二号も同様でございますか。
○説明員(北島武雄君) 九十二号も同様でございます。
○江藤智君 私ちょっと心配しましたのは、こういう不法占拠しておりましても、非常に長い期間そこに住まってしまうと、地上権があるとか何とかいうことで、なかなか明け渡しを要求しても動かない。居坐って処置がつかないというようなことになるおそれがあるのじゃないかということを心配したのですけれども、現在の国有財産のそういう不法占拠の部分については、手をやいているような実例はございませんか。
○説明員(市川晃君) 御心配にあずかりました件はやはりございます。たまたま今御指摘になったこの二つの件は、これは偶然でございますが、両方とも何と申しますか、相当善意で使用している。そうして内容証明などを出しました場合に、かえってびっくりいたしまして、何とか格好をつけよう。それには買いましょう。値段はまだ相談中でございますけれども、そういう態度に出てくれた。たまたま相当戸数の多いにかかわらず、話のまとまりができるという点で非常に不幸中の幸いだと思っておりますが、実際問題といたしまして、このようなものの全く逆もございまして、結局最後にはやはり訴訟でやらなければならないというようなものもどうしても出てくるのはやむを得ない。またある程度居住権の問題でございますから慎重は期しますけれども、場合によって最後には強硬手段ということもやる考えで、現実にまたそういうこともいたしております。
○江藤智君 会計検査院の方にちょっとお伺いしたいのですが、この場合は非常に善意でうまくいくそうですが、実際問題として不法占拠をしたような場所をそう簡単に動かないということは考えられますね。しかし検査院の方としてはほうっておくわけにはいきませんでしょうが、その場合は同じ事案を年々やはり報告なさるのでございますか。それともこの程度までいったら一応処置がついたものとしてもうそこで打ち切る、何かそういうような標準というものはあるのでございましょうか。
○説明員(大澤實君) ただいまのお尋ねでありますが、検査院で検査報告に掲げてございますのは、いわば財務局なり財務部なりが調査すればそうしたことがわかって何かの処理ができただろう。それが処理できなかったというものを指摘しているのでございますが、実は財務局、財務部も承知の上、検査院も承知で何とも処置ができんといったようなものが全国でままあるのであります。たとえば第三国人がいて何ともならんというものは検査報告で不当と掲げても財務局の方もお困りだろうし、われわれとしてもどうしていいかわかりませんので、何とか一つ方法を考えてくれということはお話し申し上げているのでありますが、検査報告には掲げてない、こういうのが相当ありますことを御承知願いたいと思います。
○鈴木一君 検査報告書の六十七ページの国有財産の管理、防衛庁の関係でありますが、検査院が三十年度の決算について検査したときに、大体一割くらいしか所管がえ手続をしてなかったというように書いてありますけれども、その後半分ぐらいのものが手続中だと答弁書には出ておりますけれども、実際会計検査院の報告がうるさくいうからしぶしぶやったというような感じを私たち受けるのですが、一割くらいしか処理していなかったということは全然やってなかったと言っても過言じゃないと思うのですけれども、特に防衛庁に関しては急激に膨張したということもあるかもしれませんけれども、大蔵省は税金の取り立てやそういうことについては仮借なくやるのでありますけれども、事防衛庁に関しては予算の割当あるいは執行その他財産の管理についてずいぶんルーズな感じを私たち受けるのですけれども、これは一体今後いつになったらきれいに片づくのか、今までの経過並びに今後の見通しをお尋ねしたいと思います。
○説明員(北島武雄君) これは私つい先日まで防衛庁で経理局長をしておりまして、私に非常な責任があるのであります。これにつきましては先ほども御説明申しましたように、何分にも設置後急激に膨張いたしまして、しかも施設関係につきましては、あるいは米軍が使用いたしております施設の接収解除もありますし、米軍のところに入っていてあとでこれを正式に米軍撤退後所管がえの協議をすることにすべきでありますが、その手続が次から次とおくれております。その点につきましては昨年前管財局長から私厳重なお話がございまして、実態を調査いたしまして管財局とお打合せの上、総動員いたしまして、ことしの五月末をもって一応全部片づける、こういうつもりで相当荒療治をいたしました。ただいままでの結果は、これは関東財務局の関係の分が若干資料がございますが、防衛庁で使用いたしております普通財産の所管がえ状況を申し上げますと、関東財務局関係におきまして大体土地については八五%、建物については九一%進捗いたしております。なお、今後この方針を進めまして、少くとも本年度中にはこういうようなことのないよういたしたいと考えております。このため防衛庁と管財局との、あるいは防衛庁の地方部局と管財系統の地方部局との間に連絡会議を作りまして、こういうことのないよう、目下盛んに整理中でございます。
○委員長(三浦義男君) それじゃ速記をとめて。 午後三時五十四分速記中止 —————・————— 午後四時三十五分速記開始
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。 ほかに管財局関係の御質疑はございませんか。——御質疑がないと認めます。では大蔵省管財局の部第七十八号から第九十九号まで、及び第七百号から第七百一号までの質疑は一応終了したものとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦義男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 では本日はこの程度で審議を終了したいと思います。 明六月二十八日、金曜日午後一時から大蔵省の部の質疑を続行いたします。 では、これをもって散会いたします。 午後四時三十六分散会