決算委員会 閉会後第3号
- 発言数
- 215 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1957/06/12
会議録
○委員長(三浦義男君) ただいまから第二十六回国会閉会中第三回決算委員会を開会いたします。 昨日の委員会は、防衛庁長官の御出席がないために審議に入ることができませんでしたのはまことに遺憾であります。小瀧防衛庁長官から発言を求められておりますので、この際許可いたします。
○国務大臣(小滝彬君) 昨日出席ができなかったことに対しまして、陳謝の意を表したいと存じます。 私といたしましては、昨十一日も前日に引き続き委員会に出席いたす所存でございましたが、たまたま来朝中のビルマ副首相から、当日横須賀市附近の防衛大学校をぜひとも視察したいとの申し入れを受けましたので、目下決算委員会も開会中のことでもあり、いろいろと配慮いたしたのでありますが、同氏は、副首相であるとともに、国防相をかねている要人でございますので、私みずからお相手するのが適当と考え、よんどころなく本委員会を欠席した次第でございます。もちろん、この間の事情の変更については、さっそく私の方の担当官を通じて委員会に御連絡申し上げたのでありますが、いずれにせよ、本委員会に対しはなはだ御迷惑をおかけしたことはまことに遺憾千万に存じます。今後はこのようなことのないよう格別留意いたしまして、絶対にこういうことが起らないように十分努力いたす考えでございますので、何とぞ御了承願います。ここに右衷心から陳謝いたしまして、皆様の御了承をお願いする次第であります。
○委員長(三浦義男君) 長官の出席については、ただいま釈明がありましたが、政務次官以下政府委員諸君の出席状況も、昨日のごときはきわめて悪く、委員会の運営に支障を来たしておりますことははなはだ遺憾であります。今後十分留意されますよう、この際特に注意いたしておきます。
○相澤重明君 長官にお尋ねしたいと思いますが、今の昨日の本委員会に対する陳謝の意については私どもも率直にお受けするわけですが、きのうの官房長の発言について、責任者のあなたにちょっとお尋ねしておきたいのですが、きのう官房長は、本委員会に御出席になって、そうして防衛庁長官は横須賀の方においでになったけれども、その際に、いわゆる事務的な問題であるから、きょうは局長なり課長なりでまあお話が済む、必要があった場合に官房長は国会に出席をするのだ、こういう要旨の答弁が実はきのうあったわけです。あなたは、本決算委員会が事務的な問題を取り扱っておるというふうにお考えになっておるのか、この点について十分あなたから一つ答弁をしてもらいたい。
○国務大臣(小滝彬君) 官房長の発言について私は詳細は存じませんけれども、おそらく官房長は、私どもの方でいろいろ資料も用意いたしましたので、その点について質問があるだろうということで、そのことを事務的というように解して申したかもしれませんが、私はこの決算委員会においていろいろ政治的な問題も出るし、私自身出席しなければならないということを承知いたしておりましたので、先ほど陳謝申しましたように非常に遺憾に思った次第でございます。私は特にこまかい詳細な点があるから、私に責任がないとか、あるいは政治的な問題として重要でないというようには全然考えておりませんので、どうぞそのように御了承願いたいと思います。
○相澤重明君 長官の今の御答弁ですと、決して他意があったというようには考えられない。しかし、きのうの本委員会が一日とにかく全部の委員がそろっておりながら、実際の審査ができ得ない、こういうことに対する責任はやはりあなた方は十分考えてもらわなければならぬ、それが先ほどの陳謝の意になったと思うのであります。少くとも国会が閉会中にもかかわらず、三十年度の決算をわれわれはできるだけ閉会中にも一つ審査を行なっていきたい、こういう考え方でいるのに、政府の方の出席がない。しかも、場合によると、これはもう決算委員会であるから、すでに使った金であるからして、あとは事務的に説明すればいいのだというような精神が私は国会を軽視する問題である、こういうように実はきのうも申し上げたわけです、今のお話で大へんよくわかったわけです。少くともきのうの議事が進行しなかったということは、三日間を予定したのが、実際にはきょうで二日にしかならない。こういうことについては、今後はどういうふうに長官はお考えになっておるのか。決算委員会をもっと開いてやってもらいたいという考えであるのか、それとも、いや最初の一日に総括的な説明をしたから、あとはもう終りだ、こういう考え方でおるのか、あなたの御意見を伺いたい。
○国務大臣(小滝彬君) 決算委員今が非常な熱心さをもってこの決算関係の問題を審査されるということに対しましては、衷心から敬意を表するものであります。私どもといたしましては、できるだけ皆さんの御満足のいくように説明を申し上げて、理解を得まして慎重に、またできるだけすみやかにこの審査が終了いたしますように希望いたすものであります。 —————————————
○委員長(三浦義男君) それでは昭和三十年度一般会計歳入歳出決算 昭和三十年度特別会計歳入歳出決算昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書昭和三十年度政府関係機関決算書を議題といたします。防衛庁の部を審査をいたします。検査報告批難事項は第三十三号から第四十八号まででございます。本件に関し列席の方は小瀧防衛庁長官と門叶官房長、北島経理局長、小山装備局長、林防衛局長、小幡教育局長心得、山田建設本部長、武内調達実施本部長、加藤人事局長の諸君であります。また検査院の方からは保岡第二局長が出席されております。御質疑の方は順次御発言を願います。
○岩間正男君 ちょっとお伺いしたいと思うのでありますが、それは、最近の問題としまして、防衛庁は艦船それから航空機、一般兵器の製造並びに製作をしておる会社に対して、最近秘密保持のための社内規則のようなものを制定するように、こういうことを要求した事実があるやに聞いておるのでありますけれども、この事実はどうなっておるか。そのような事実が果してあるのか。実際はどうなっているのか。こういう問題についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小滝彬君) 艦船建造の場合を考えましても、アメリカ側から供与されました装備品について、機密を要するものもありまするし、また防衛庁として特に秘密事項として取り扱っておるものもございますので、契約をいたします際に、その付帯契約として、この秘密を保持するに必要な措置を取ってもらいたいという趣旨のことを織り込んでおるわけであります。伴いましてその契約によって会社側が引き受けたことをできるだけ満足に実行するため、会社としてあるいは社内規則を作ることもあると思いますが、必ず社内規則を作らなければならないというふうに限定して申し渡しておるのではなくして、契約履行の方法として、各会社がそれぞれの考慮を用いて作るという場合に、社内規則もできることと私は考えております。
○岩間正男君 これはMSAの供与に対して軍機保護法のようなものができておって、この面の問題については一応おくとします。しかし防衛庁が防衛庁の秘密保持の立場から、そのような社内規則のようなものを作る。しかし、これについてはただいまの御答弁によりますというと、必ず作らなければならないというふうにこれは要請はしておるのじゃない、しかし、契約履行の条件としてそういうものを作らなければならない。これは今、言葉のあやであって、実質は同じだと思うのです。契約履行の要件としてそのようなものを作るということになれば、それは作らなければ契約しない、こういうことになっておるんだと思いますから、これは要請と同じだと考えていいと思うのでありますが、その点どうでありますか。
○国務大臣(小滝彬君) 先ほど申しましたように、規則を作れというようなことを契約でうたっているわけじゃございません。そういう秘密を保持するのはきらいだという会社は、これは契約しないわけでありまするが、会社としてこちらの希望している条項も満たしてやろうということになれば、そこにそれが契約の条項として出る。しかし、さっきから申しまするように、規則でどうというふうに指示しているのじやございません。
○岩間正男君 今の御答弁は問わず語りに事実を語っておると思うのですが、そういうような秘密保持の社内規則を作らない場合には、こちらでは契約しないのだ……そうすれば、どうしてもこれは競争が起る。仕事を取りたい、こういう立場になれば、当然これは社内規則を作る。そういうような条件で、なるほど形式の上では向うが了承して、そうしてそういうものを向うの意思によって作るという形になっておりますが、しかし、全体的にそこに追い込められているという事実は、これははっきりしておると思う。しかもそういうことになりますというと、結局今の兵器製造をねらって、そういうような大きな産業におきましては当然そのようなものを作る、こういう格好になっておると思うのですが、そういうような一体現在防衛庁との契約によりまして、そのような社内規則を作っておるところは、これは航空関係あるいは艦船関係、一般兵器の関係におきまして、たくさんあるだろうと思うのでありますが、大体どれぐらいの数になっておるわけですか、伺いたい。
○説明員(武内征平君) 艦船関係、航空関係に一部あると思いますが、会社の数はただいまはっきり記憶いたしませんが、五つとか六つという程度だと思います。
○岩間正男君 これにつきましては、これは一応会社の名前でけっこうでありますけれども、あとで要求したい資料もありますが、それとの関連の中で出していただきたいと思うのです。航空関係ではこういうところ、それから艦船関係ではどういうところ、それから一般兵器の関係ではどういうところ、大体まあそういうような名前だけで、その点はけっこうでありますけれども、これを出していただきたいと思うのです。そこでそういう中で一体そのような社内規則を結局作る。自発的というような格好になっていますけれども、結局作らせて、会社は作っておるわけでありますけれども、それを作らせるというようなこれは法的根拠は何かあるのでございますか。これはどういうことになっておりますか。
○国務大臣(小滝彬君) さっきから申し上げておるように作らせておるわけじゃないのです。向うの私契約を履行するためにやっておる措置なのであって、それは私契約に非常に公序良俗に反するものがあれば、それはあれするかもしれませんけれども、私はそういうふうに解釈しておりません。
○岩間正男君 これに対する防衛庁の一応の方針というものは、どのような点において機密保持をしなければならないかということになると思いますから、防衛庁のこれは、このような内容を会社側が示してくるとか、あるいはどのようなものを作ったらいいかわからない、こういう場合には、防衛庁に尋ねてくるとかいう事実があると思うのでありますが、そういうときはどういうことになっておりますか。
○国務大臣(小滝彬君) 防衛庁へ直接尋ねてくることはないと思います。ただしかし監督官を出すような場合もありまするから、あるいは相談することがあるかもしれませんが、それは何も指令するというような趣旨ではございません。
○岩間正男君 私ここで五月十八日の衆議院内閣委員会における社会党木原委員の質問に対して、小滝長官が直接答えられておる記事を拝見しておるのです。その中に今の御答弁とは食い違う事実があると思うのです。といいますのは、会社の方ではどういうものを作っていいかわからない、こういうことを聞いてくる場合がある。それに対してはこれはやはり一応防衛庁の方でそういうものを示しておるというようなことをあなたはおっしゃっておられるのです。そうでしょう。そうしますと、これはいろいろ言葉の上のあやは別としまして、実際やはり防衛庁の一つの統一した方針として指導されておる。結局まあできておる、そのような社内規則というものの二、三についてわれわれは見たのでありますけれども、やはりほとんど同じような内容をもって、貫かれておるところは同じだと、こういうふうに考えておるわけです。そうしますと、今のいろいろな御答弁のあやにもかかわらず、実際に同じような方向で貫かれている、こういうふうに考えられるのでありますが、どういうふうなものについて防衛庁は指示をされておられるのか。つまり向うから聞いてきた場合に、防衛庁としては大体このようなこういうものだという点でお出しになったものがあると思うのです。そういう点について、われわれはこれをやはり明らかにしていくことが、日本の今後の問題としまして実は非常に重要なものを持っておると思うのですから、この点について大体どのような点について、これは指示されておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(小滝彬君) さっき申しましたように、監督官もおりまするので、資料をほしいという場合に資料として提供したことがあるかもしれませんが、必ずこういう方針でやらなければならぬという趣旨ではございません。
○委員長(三浦義男君) 大体決算の面について御質問願いたいと思うのです。
○松岡平市君 議事進行。私はただいまの論議の問題は、決算に全然関係がないと申しませんけれども、そういう論議は主としてやはり内閣委員会その他によって論議されるべきものだ。決算委員会をわざわざ閉会中にこうして開いて、そうして決算の問題について十分一つ審議しようということで、われわれはそのつもりで委員会に出席しております。で、防衛庁の問題については、今岩間委員が展開された問題もありましようけれども、これは決算とは直接のつながりは私はないと、全然関係のない——国政ですからないことはないと思いまするけれども、やはり論議としては閉会中の委員会でございますから、決算になるべく密接な関係があるものを十分やつて、そうしてなお時間の余裕がありました場合に、そういう論議を進めていただくように委員長のお取り計らいを願いたい。
○委員長(三浦義男君) 岩間君、どうぞそういう意味で一つお聞きを願います。
○岩間正男君 わかりました。ただいま松岡委員からお話しのありました点は、われわれとしても考えております。ただ問題になるのは、これはきのうからも問題になりましたように、事務的なことを調べるのだと、こういうことでは話にならぬじゃないか。これはやはり日本の今後のいろいろな態勢の問題とも関連するので、政策面の論議というものは、これは相当やらなければ、せっかくこの休会中に決算委員会が開かれている意味というものが非常に薄くなると思うのです。そういう点から、私たちはこの問題はただいま質問を開始したばかりでありますけれども、あとまあ三、三の重要点について質して、それが今後の日本の政治の動向並びにいろいろな労働対策の問題なんかと関連し、そうしてそのようなまたこの兵器製造のやり方が、この日本の予算執行の面とも非常に関係があるのでお伺いしておるのでありますから、これは御了解を願いたいと思うのであります。そこで質問を継続いたすわけでありますけれども、そのような点について、これは防衛庁としてはなるほどいろいろ機密保持の面も必要とするものでありましょう。むろんわれわれはこの問題については、これは根本的には問題を持っておるわけです。第一、そのような機密保持というような形で、自衛のための軍隊であり、憲法に違反しない、憲法の内部で了解のもとにあなたたちは作っておる軍隊と言われておりますけれども、しかしそういうことになりますというと、これは質問を展開していく中で明らかになると思うのでありますけれども、当然これは基本的人権の問題にも非常にこれは触れてくる問題があるのであります。そのような機密保持の問題を、これは強化していくために、いろいろな憲法に保障された基本的人権がこれで侵害される、そういうおそれなきを期し得ないという問題もあるのでありますから、この点はやはり非常に私は重要視しておるわけであります。従いましてこれは防衛庁の現在持っておる性格から考えまして、今機密保持のための社内規則、そういうものをとにかく一応示しておるのだ。そうして、それによって会社の方で従わなければ従わないでいいのだ。しかし従わなければ当然これは契約にならないと思うのでありますけれども、契約はもう破棄になると思うのでありますけれども、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(小滝彬君) 契約条項に違反した場合には、違反に対する条項が契約の中にあるのは当然でございます。
○岩間正男君 結局大体防衛庁がこれだけのものは、大体機密保持として社内立法すべきだ、このようなものに、防衛庁の意向に合ったものについては、これは契約を履行する、こういう格好になるわけですね。そうでないものは全部これはやはりどうも工合が悪いというのではねられるということになるわけですね。結果において結局そのような社内規則というのは防衛庁の考えておる機密保持の線において作られると、こういうことを私は言っていいのじゃないかと思いますが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(小滝彬君) 契約条項にあることを守ってもらわなければならない。しかしその方法についてはもちろん先方の裁量が重要であることは申し上げるまでもないことであります。
○岩間正男君 これは憲法との関連で基本的人権の問題と関連するのでありますが、このような防衛庁が示された大体の骨子、あるいは会社側に示されたものについて、これは当委員会に資料として提出をしていただけないでしょうか。これは重要だと思うのであります。いかがでございましょうか。
○国務大臣(小滝彬君) 何を提出するのですか。
○岩間正男君 今会社側からどういうものを作ったらいいかというようなことを聞いてきた場合に、これは防衛庁としては一つの見解を示されたということになっておるわけですが、そのとき示されたもの、どういうものを示されたのか、これについて、これを一応資料として見せていただけないかどうか。(「決算委員会で要りませんよ、そんなものは。」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(小滝彬君) よく調査してみたいと思っております。
○岩間正男君 その中でお伺いしたいのでありますけれども、たとえば機密保持ですから、機密に関するいろいろな態度をとるんだと思いますが、そうするというと、その中で働く労働者の場合、これはどういう条件のものが要求されますか。
○国務大臣(小滝彬君) 一々どういう処理をとるかということをあれするのでなく、われわれの方としては、その付帯条項がきちんと厳正に行われることを求めているわけです。今度の措置は、一にかかって、さっきから申し上げておるように、会社側の考え方によってきまるわけであります。
○岩間正男君 結局秘密取扱い者というのが出てくると思います。そしてそれはいろいろな係長もありましょうし、場所長もありましょうし、それから実際これの製作に当る労働者の問題があると思います。こういう労働者についてはどういうふうな点で資格を厳選するのか。あるいはその人の思想調査をやるとか、あるいは意識程度を調べる。そうしてそういうような人たちが、これはだれによって認可されるようになりますか。これをきめるのは、そういう人を選ぶという方法をとると思いますが、そういうときは、だれがどういう手続きによって、これらの労働者を決定することになるわけですか。この点を一つ。
○国務大臣(小滝彬君) それは私から申し上げるまでもなく、会社の内部のことですから、会社の方できめることと思います。
○岩間正男君 しかしあなた方が示された条項の中にこれははっきりあると思います。そういうことはないですか。これはもし長官が御存じなければ係りの方が話されればいいと思います。
○国務大臣(小滝彬君) それは先ほど申し上げましたように、どこの何をさしておられるかわかりませんから、よく調査した上にいたしたいと思います。
○岩間正男君 これは何ですか。ここにお出でになっておる方は、これは相当重要な問題ですが、長官も具体的にはまだ御存じない、こういうことですか。それからここに部課長や、局長さん方が並んでおられるが、こういう問題についてこれは御存じないのですか。これは御存じないじゃ済まない問題と思いますが。
○説明員(武内征平君) 契約に当りましては、もし機密保護法に基きます防衛庁機密の事項がありますと、たとえば部品なら部品に関しまする図面というものを会社に渡すわけでありますが、その際に、この図面が法規で要求する漏洩を防ぐために取扱い者をきめるということを会社に契約できめますけれども、その契約の条項の履行につきましては、会社の責任者に任しておるのでありまして、防衛庁はそれが守られるということを必要とするわけであります。具体的措置は会社の責任者がやっておる、こういうことでございます。
○岩間正男君 むろんそうでございましょう。その点は私たちもむろんそのことは考えます。防衛庁が一々その職場に入って、現場において一々それを監督するという態勢には全面的にはなっていないと思います。もっとも監督者というのは、これは先ほど長官のお話の中にありましたように、監督官を派遣されておるのですか。そうすると、結局こういう問題について、監督官がそういうものを責任者である場所長なり何かから身分を調査し、そしてそれを申告した場合に、これを許可する、こういう態勢になっておりましょうか。これはいかがです。
○説明員(武内征平君) 監督官はそれまでの権限を持ってやっておりません。
○岩間正男君 監督官というのは、これはどういう権限を持ち、任務を持ち、どういう機構のもとに運用されておるんでありますか。この点をお伺いしたいと思います。
○説明員(武内征平君) ただいま監督官を派遣しておりますのは、航空機製造工場、それから船を注文しております場合に、その会社に船を契約をしておりますと、そこに行っております。大体製造工程の監督でありまして、一部検査監査という二種類やっております。ただ昔の監督官と違いまして、ただ製造工程の監督と、それから検査監査ということでありまして、防衛機密のありました場合に、その保持について、扱い者の許可というようなことは現在いたしておりません。
○岩間正男君 これは船会社というのですけれども、具体的におわかりだろうと思うのですが、そんなに多くない、先ほど五、六ヵ所というお話でございましたね。たとえばどこですか。
○説明員(武内征平君) 監督官の行っております造船会社は、申し上げますと、長崎造船所、あるいは神戸新三菱、あるいは川崎、あるいは東京付近でありますと石川島、そういう所に監督官は行っておりますけれども、こういう会社に常に防衛機密の事項が必ずしもないのでありまして、監督官の行っている所と防衛機密の措置を要求されている所とは必ずしも一致していないのであります。
○岩間正男君 それは何人くらい行っておるんですか、その監督官というのは。そうしてどういう任務をしておるのか、あなたの何では製造工程の過程においての監督だというお話でありますけれども、私たち、社内規則なるものをこれは伺ったその上での質問なのでございまして、結局それだけでは私はないように思うのであります。ただいまの労働者の適格か不適格かというようなことを、これは決定するのも、最終的には監督官においてやられておるようなことを社内規則そのものが示されている、そういう建前があるのでお伺いしておるのです。そういう点についてもっと実情をお聞かせ願いたい。今の御答弁では非常に不十分だと思います。いかがですか。
○松岡平市君 議事進行。私は先ほど来委員長に要請をいたしましたが、委員長は私の要請をお聞き入れにならないと私は認めますから、決算委員としては、これはここにいる必要はございません。内閣委員会その他で論議すべきものを決算委員会で論議しているのでは、これは決算委員会にとどまる必要はないと思いますので、私は退席いたします。委員長だらしないぞ。(「これは契約と十分関係があるのだよ」「調達用品の契約と非常に重大な関係があります」と呼ぶ者あり)
○岩間正男君 われわれの親愛なる松岡委員が退席されたのは非常に不徳のいたすところで残念であります。しかし政策論議というものは、そういうふうに限定されてこれだけやる、都合のいいところだけさせられるという形では国政の審議は進行しないのであります。従いまして、同僚委員諸君の御了解をいただきたいと思うのであります。 この問題は、いろいろな角度から、今度の労働行政とも関連して参りますから、これは、決して私は何も無理を申しておる、それから聞くまじきことを聞くということではないのでありますから、これは委員長にも御了解をいただきたいと思うのであります。質問を継続いたしますけれども、ただいまの点で、監督官というのは何ですね、何人くらい、今申されました石川島とか川崎だとか、あるいは神戸の新三菱造船所とか、こういうような会社に、たとえば一つの会社に何人くらい派遣されておりますか。
○説明員(武内征平君) 造船につきましては、一つの会社に一名ないし二名ということで、全体で十五、六名じゃないかと思います。 航空機の会社につきましては駐在官と申しておりますが、これは一ヵ所に七、八名、これは川崎、三菱の小牧、大井というところであります。全体の数でやはり十五名以内と思います。その程度でございます。
○岩間正男君 そうすると、これは防衛庁の役人になるわけでございますね。そして防衛庁の祿をはんで、そして現地に派遣されておる。そしてあなたの今の御説明では、製造過程についての監督をするのだ、しかしその製造過程の中で、これはいわゆる機密保持というものが非常に重要な問題になっております。しかし機密保持なしに進められないという形でいっているのですから、従ってこれは製造過程の監督だといいますけれども、結局労務問題なんかも、やはりこれは起らざるを得ない。従ってそういうような監督官の監督の中において、こういう会社の契約事項の工事が進められておるというふうに了承されると思うのであります。これは私は実は最近このことを聞きまして、昔、軍監理官というものがございまして、この軍監理官が実は軍指定工場におきまして非常な権力をふるった。そしてほとんどこの軍監理官の意図のもとに——背後には軍部があって動かされておる。そのためには労働者の基本的権利だとか、生活擁護のための要求だとか、こういうものはほとんど全部圧搾されて、そしてちょっとしたことをやったにしても、すぐそれが問題になる。そして危険呼ばわりをされて、機密保持というような名前のもとに、職場の空気というものは非常におそるべきところに追い込まれた。これが日本の戦争時代のあの恐怖的な軍監理下における状況であったと思うのです。そういう点から考えて、今の御答弁はどうも軍監理官が行っていて昔とは違うのだからという、こういうようなお話があったわけでありまするけれども、どうもいろいろ現状を見ますというと、職場の労働者、現にたとえば今話されましたように、艦船を作っておるような工場における労働者というものは、これをどういうふうに一体おつかみになっておるか、あなたたちは当然日本の自衛というようなことを主張されるわけでありますが、この自衛というものも、国民やあるいは労働階級がほんとうにこれを自分のものにするのかどうか、自分からこの問題を理解し、進んでいるのかどうか。こういうことによって、これはずいぶん問題が違ってくると思うのでありますけれども、この職場の労働者は、こういうような社内機密保持の規則、この適用、さらにこれによって具体的にその執行をやっておる監督官が派遣されておる。そういうことから、いろいろこれは不安を感じておる面があろうと思います。 これは長官にお聞きしたいのでありますが、こういうような実情について、長官がおつかみになっていらっしゃるのは、当然これは行政の立場として、あなたは単に自衛隊の一番最高責任者、それでこの防衛庁のことだけ進めればいいというお考えは、国務大臣として欠格者といわざるを得ないのであります。当然これは国政全般の面から、日本の防衛という形で現われてくるこの自衛隊の問題もやっていただきたい。従ってこのような、いわばこの工場においての労働者がどういうような感じをもっておるかという点について、おつかみになっていらっしゃるだろうかどうか、いろいろな情報もお持ちになっていらっしゃると思うのでありまして、従ってこれは小瀧防衛庁長官にお伺いしたいのです。どういうふうにこういうような工場の労働者は感じておるか。どういうような動きがあるか。こういう点についてお聞かせ願いたいと思う。
○国務大臣(小滝彬君) 各工場において労働法規が厳正にこれは守られなければならないことは当然でありまして、それに矛盾しないようにして、しかも会社としては労働者の協力を得て、そしてそれぞれの業務を進めていくという方針で進んでおるものと考えます。でありますから、そういう規則とかというようなことを労使の方で話し合いをされるというような方法もやっておるように聞いておるのでありまして、その点は各会社がそれぞれ留意していかなければならぬところだと考えます。
○岩間正男君 結局、たとえば立入禁止の場所というようなもりが、秘密とか、極秘とか何とかということで、これができている。そこではたとえば今まで労働組合の大会をやったのだが、そこには立ち入ることはできない。それからこれは指定されましたところの労働者はそれを現わすような記章をつけるというようなこと、それから先ほど申しましたような思想状況とか意識の状態とか、こういうものは一応厳重に観察されることになりますが、労働者の団結、統一を建前として、これを最大の命として進めていっておる労働組合運動というものの中に、これはひびが入るおそれがあるのじゃないか。相互間の不信が起ってくる、疑惑が起ってくる、そういうような事態が発生しつつあることは、現に私たちは、そのような労働組合の出しております全造船の機関紙がありますが、そういうような実情について伺っております。そういうような点で、この問題はやはり影響するところが非常に大きいものを私はもっておると思うのでありますが、こういう点について十分に長官はこれをつかまれる必要があると思う。それでそういう中で、今、憲法に保障ざれた基本的権利との関係でありますが、この社内規則によるというと、このような社内規則というものは、他のいろいろ今まできめられた礼の規則あるいはまた労働組合が会社側と作りました労働協約、それから就業規則、こういうようなものに優先する、こういう一項がこの社内規則の中に明記されておるのでありますが、そうすると、労働組合運動というものに、こういうような問題で非常に抵触する、将来ここから問題がいろいろ発生するような事態も考えられるわけでありまして、こういう点については長官はどういうようにこれを調整していこうと考えておられますか、伺いたいと思います。
○国務大臣(小滝彬君) それぞれの職場には職場の規則がある。官吏には官吏の方でいろいろな規則がありますか、各営利会社においても規則を設けておることと存じます。それによって行動するということが要請せられる。もし今、御指摘のような点において、労使間の協約を改訂する必要があれば、その措置は会社においてとらるべきでありまして、私どもの方としては国家の安全というような立場から、最低限度の秘密というものは守ってもらわなければならぬ、こういう要請をしてもらっておるのであります。その要請は自然その会社において行わるべきものであると思うのであります。
○岩間正男君 憲法上保障された労働組合が、団体交渉をして団体協約をかちつとった。そうすると、そういうようなものが一つの社内の今まである規則というような形でいろいろこれは作られておるものがある、そういうものとこれは抵触してくる。優先するというので、機密保持ということで何でもかんでも全部そっちの方でやられてしまうということになると、また憲法の基本的な労働者の団結権、生活権、団体交渉権、こういうものが今後やはりこの機密保持という名前によりまして、非常に根本からゆるがされる事態が発生するおそれなきを得ないと思うのであります。現に池袋にこういうことが発生しつつあるのであります。造船労働者なんかはこれについて非常な不安を持っておるのが実情でありますが、この点については憲法との関係をどういうふうにお考えになりますか。つまり自衛のためのこれは製作だ、まあ兵器の製造だ。従ってそれはすべてを犠牲にして、憲法に抵触しても、そういうものを進めなければならぬ、こういうふうにお考えになっておるとすれば、これは重大問題だと私は思うのでありますが、こういう点について、これはどっちを一体優先すべきであるか。私はこの社内規則の中に、今言ったあらゆる他の規則は、このような今度作られた機密保持の社内規則の前にはこれはあとになるんだ、機密保持の社内規則が優先するんだと、こういうふうな一項がうたわれていることによって、これは憲法との関係で非常にこの問題は重大な問題になると、こういうふうに思うのでありますけれども、こういうような実際当面した矛盾の問題について、これは長官として、国務大臣として、このような問題についての見解を明らかにこの揚でしておいていただきたい、こういうふうに思います。
○国務大臣(小滝彬君) 私は、先ほどから申し上げております付帯契約というようなものが憲法に違反するものとは考えておりません。われわれはあくまで憲法のもとに行動しなければならないということは十分承知しておるものでありまして、そういうことはなしに会社の方ではこの付帯契約の実施に努力しているものと考えております。
○岩間正男君 これは、憲法論をここでやりません。つまり、憲法に違反しないとあなたたちはお考えになって、これはオタマジャクシで、カエルでないということで発足した。そしていつの間にかオタマジャクシのしっぽが消えた、足がどんどん伸びてきた。それから今度は、最近におきましては核兵器を持っても、これは憲法に違反しないというところにまで成長したわけです、あなたたちの考えの中では。こんなことはわれわれは絶対に了承することはできない。これは憲法違反だと考えておる。私はそのことをここで論議しようとは思いませんけれども、この憲法の問題がここに今はっきり現われていると思う。つまりあなたたちは、防衛の立場からどうしてもこれは機密の保持が必要なんだ。そしていろいろな手を使って会社にそのような社内規則を作らした。しかしそれによってその規則の中にはっきり、ほかの規則に優先するという一項を入れることによって、団体交渉権、労働者の基本的権利というものが、すでにもう会社側との間にはっきり妥結されたそういうものさえ侵犯せざるを得ないところに追い込んできた。つまり、これをもっと進めて言えば、憲法におけるこれらの基本的権利を侵害する形でもってやらなければ、兵器を作らなければ、秘密兵器を作らなければ自衛もできないんだ。こういう形で、実は憲法の存立ともこれは深い関係のある重大な私は問題だと思うんです。ここに、あなたたちが言われている憲法で認められた、そうして憲法では今の防衛体制は差しつかえないんだということをあなたたちは言っておられまするけれども、現実の場においてはこのような混乱を起しているということは、非常な私は問題だと思います。どっちを優先すると言いましても、基本的権利がどんどん侵害される。これは今言ったように、監督官がまだ十五、六人というような形でやっておられましょうが、しかしどうなんですか、これは小瀧さんもときどき漏らされておるようでありますが、こういうのがどうも……、法律にもっとはっきり全面的にやらなければならないなどということは、軍機保護法を作りたいというようなことも、あなたはちらちら漏らされているようで、観測気球かなんかわかりませんけれども、こういうものを上げておられる。そういうものを作って、こういうものをもっと統一的に推し進められるという計画を防衛庁は持っておられるのか、あるいはこれを現状ぐらいのところでいかれるのか、この点もまた非常に重要なんでありますが、あなたの構想としてはどういうふうに考えておられますか、その点。つまり軍機保護法のようなものを制定するというふうにあなたは考えておられるのか。それで今のような社内規則なんというものは、これは私的契約で、向うが自主的に勝手に作ったんで、防衛庁はあまり知らないんだ、というようなことで口をぬぐって、公然とやるようなことをあなたたちは考えているんだ。そういう事態が起ってくるとすれば、これはかつての帝国主義戦争時代の体制、あの恐怖すべき軍工場における時代の再現というものがこれは出てくるをじゃないか。こういう点が非常に重要なんです。こういう問題が既成事実を作るためにあっちこっちで試み的に行われているかもしれない。しかしこれが最初の萌芽の時代にこの問題を明らかにすることなしには、日本の今後の体制、日本の平和の体制をほんとうに確立するためには、これは不十分なことになるんじゃないかと、こういう観点から私はお伺いしておるのでありますけれども、今の点はどういうような一体考えをお持ちになるのか、その点はっきりした立場からお聞かせを願いたい。
○国務大臣(小滝彬君) 私は軍機保護法を作るといったようなことを言った覚えはありません。ただ、今の秘密保護が、いわゆるMSAの協定に基いて指定せられた装備品の秘密だけが保持されるというのではいろいろ不便な点もあるので、これについてはさらに……、装備品の秘密保護ということについては、ただアメリカから与えられたものだけということになっておりまして、たとえば第三国から入れたもので、それを保護しようとしても、向うから要求されてもこっちの方では保護をすることができないいろいろ不便な点があるので、こうした問題については検討して、この点に万全を期さなければならない、こういう考えを持っております。
○岩間正男君 そこで機密保持の問題でありますけれども、これは憲法に保障された基本的な権利を侵犯し、こういうものを非常に制限し、あるいはじゅうりんする、それでもこれはやはりあくまで機密保持をやらなければならないとお考えになっておるわけですか。そういう事態ができておるんです。事実ができておるんです。造船労働者なんかはそのために非常な不安を持っている。この問題は職場で今非常に大きな問題になっているということを私たちは聞いておる。そうするというと、じかに今言ったように基本的な人権の問題と関連してくるのでありまして、こういう点ははっきりこの限界というものがあるだろうと思う。むろん機密というものは一つの会社の中にだって、どこにだってあるでしょう。どこにだって一つの大なり小なり機密というものはあると思う。しかしこれにはやはり限界がある。その機密保持を全面的に押し出すことによっていろいろの、これはわれわれの平和や民主主義の保障されたものが侵犯されてしまう、そうして根こそぎそういうものがかつての東條軍閥時代のようにこれは切られてしまう、こういう時代が起ったとしたら、全くこれは逆転なのでありますから、その点非常に私は重要に考えるのでありますけれども、この点についてあなたは一体どうお考えになりますか、この点はっきりしていただきたい。
○国務大臣(小滝彬君) 私は岩間委員の心配もこれを分つ気持を十分持っております。限界は厳格でなければならない。基本的人権を侵害するというようなそういうことでなしに。だから法律でもってその限界を明らかにして最小限度にとどめよう、その点におきましては岩間君と同様な見解を持っております。
○岩間正男君 とんでもない。この前も木原君の質問に答えて、この軍機保護法を作ることを奨励していただいてありがとうとぬけぬけと言っておる。とんでもない、われわれはこんなものを作る意思はない。こういうものを作つて、そうしてオタマジャクシでなくてカエルの体制になってくると大へんな転換が行われる。これがどこに一体憲法と関連してこういうことが許されるかということが問題です。あなたたちは憲法をいろいろあなたたち流に解釈して、そうしてこのような防衛体制を作ることは差しつかえないと、防衛庁がどんどんそういうものを拡張解釈して既成事実を作って、どうにもならないところに追い込んでから、とうにも仕方がないんだといってやっていこうとする、これは東條がやった手です。日本の過去の旧軍閥のやった手です。そうでしょう。既成事実を作って何ともならないところに労働者を追い込んでいく、そうすると、会社の方では他社との競争もある、競合関係からいって社内規則を作ろう、こういうことになってくるでしょう。しかしこういう法というものはこのままでいないものです。機密というものは御承知のように、これは非常に疑惑とかそういうものを生んでくるんです。不安を与えるんです。そうなるというと、それを守るためにますますこれは拡大されていって全面的に広がるということは、われわれがあの帝国主義侵略戦争時代に最もなまなましく経験したところじゃないですか。だから私はこの問題は重大視しているのであります。まあ松岡委員が非常に残念なんでありますけれども退席されるようなことまで起ってさえも、私はあえてこれは御質問しなければならないのであります。この点についてあなたは、実は何か得たり賢しと、奨励していただいてありがとうございましたとここで言っているのは、これはなめていると思うんです。こんなことはやつちゃいかぬと思うんです。どうなんです。今までの軍機保護法を作る考えはございませんと言うが、その通りこれははっきりさせておきたいと思います。どうですか、この点をはっきりして下さい。とんでもない話です。
○国務大臣(小滝彬君) 私は今、岩間君が心配されているところには同感の意を表しております。私もまさしく同様に感じております。軍機保護法のようなものができたら、みんなの自由がどこまで束縛されるかわからないというような不安を国民に与えてはならぬ。でありますから、法律は国会においてよく審議していただきまして、限界をはっきりさせる、こういう点については岩間君と同意見であります。
○岩間正男君 前の方はいいのです。あとの方を、あとの岩間君と同感……同感ならそんなことを出すべきじゃない、それを出している。そんなものを出して、それを国会で御審議いただく、多数党をしりにしよってそんなことを言っているのだ。どんなことを言っても通るので、そんなことを言っているのだが、これがいかんというのです。そういうことをやれば、その次の段階にわれわれは足を踏み込むことになるのであって、あなたははっきりそんなことは出すべきじゃないとここでおっしゃるのが当然だと思うのです。幸いにしてこれは私の意見に賛成してもらっているのですから、親愛なる小滝長官なのですから、その親愛なる小滝長官が、当然そういうものを申すべきじゃない。同志です。どうですか、その点はっきりおっしゃい。
○国務大臣(小滝彬君) 今の岩間君の御意見はよく拝聴いたしまして、これを念頭に置きます。
○岩間正男君 従いまして、現在いろいろ不安があるような、労働者の不安を取り除いて、そのような機密保持というような格好で非常な恐怖態勢に追い込むものを職場からこれは私は払拭するように努力されるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小滝彬君) 国家としての要請もありまするので、そうした懸念はできるだけ少くして、そうして円満にこうした規則が実行できるようにということを念願いたしております。
○岩間正男君 私はそれでけっこうでありますが、松岡委員が退席されましたことについて……、それではこれで終ります。
○久保等君 私は若干御質問したいと思うのですが、防衛庁は非常に莫大な予算を消化しておるお役所なんですが、物件の購入等に当って一体一年度、年間に物件購入についてどのくらいのメーカーなり、あるいはブローカー的なものもあると思うのですが、そういう商社等と取引をされておるのか、調達実施本部での……地方のローカル的なこまかい物品の納入等の問題は抜きにして、本庁でやられております物件購入について、どのくらいの商社と取引をされておるのか、概括的な数字でけっこうですがお聞きしたいのです。
○説明員(武内征平君) ただいま防衛庁で登録しております業者は、大体千商社から千五百の間を前後いたしております。前後いたしますというのは、大体登録の有効期間を一年としておりますものですから、毎月片々期限が切れると当然更新することになっております。大体千件から千五百件、大部分が株式会社であります。個人商店はほとんど……、一、二%という程度でございます。その中で契約いたします商社は五、六百件というのが——登録しても契約しないという、あるいは落札を得られないという商社もございますので、大体五、六百件——六、七百件というのが取引でございます。
○久保等君 それから工事請負会社ですね、工事関係のそういった会社なり、個人なりの相手方はどのくらいになりますか。
○説明員(山田誠君) 工事関係は登録制を採用いたしております。現在登録しておりますのが約二千件前後になっております。二年ごとに更新をしております。
○久保等君 昭和三十年度についてお聞きしたいと思うのですが、三十年度の今の物件と、それから工事関係、両方に分けて、最高どのくらいの一体年間一会社との間で取引されたものになっておりますか、一番最高のものですね。だから件数に分ければ、一会社何件あるいは何十件といったような件数になるかもわかりませんが、合計して一体最高の会社とはどのくらいの金額取引になっておりますか。この物件と、それから工事に分けて御説明願いたいと思います。もっと正確な数字はまた後ほど何だったら資料でもお出し願うとして、概括的な数字でけっこうですから。
○説明員(武内征平君) すべての業種を統一いたしましてのビッグ・ツェンテーといいますか、二十番までを申し上げますと、第一位が新三菱重工業でありまして二十四億、ラウンドで申しますが、次が川崎航空機工業二十二億、第三位が三菱造船十七億、第四位が三菱ふそう八億、約九億でございます。第五位がスタンダード石油でありまして八億五千万、第六位が日本石油七億九千万、第七位が伊藤忠商事同じく七億九千万、第八位日本電気六億七千万、第九位三菱日本重工業六億六千万、第十位富士重工業六億一千万、第十一位日立製作所五億七千万、第十二位呉造船五億七千万、第十三位第一物産五億二千万、第十四位浦賀ドック四億九千万、第十五位三菱商事四億六千万、第十六位大協石油四億二千万、第十七位藤永田造船四億二千万、第十八位飯野重工業四億二千万、第十九位日野ヂーゼル四億、第三十位日本無線三億七千、 大体以上であります。
○久保等君 一千万くらいだと、どのくらいの数になりますかね、概数でけっこうです。今、億単位なんというものは数が少いと思ったら、非常に億単位だけでも何十かあるようですから、これはとてもお聞きしても無理だと思いますから、概数でけっこうですから、大体の勘と言っちゃ何ですが、あまり正確でなくてもけっこうですから……。
○説明員(武内征平君) 申し上げますと、中央調達の一件の平均の金額が五百万円でございます。そういたしますと、一千万といいますと非常に下の方でありまして、今ここでずっと御説明いたしましたが、各業種で第二十位というところまで見ますと、一千万というのはないのでございます。二億三千万とか七千万とかが各業種で一番下——十番目とか二十番目になるので、一千万というのはないのでございます。ずっと下になるのです。
○久保等君 それは一億円以上だとどのくらいの数になりますか。
○説明員(武内征平君) 一千万ですと四百件くらいありますから……。
○久保等君 一億……。
○説明員(武内征平君) 一千万以上が四百件くらいございます。一億以上ですと、やはりこれは三十とか四十、こういうように限られて参ります。一億以上になるとずっとしぼられますけれども、一千万台は非常に多くなります。五百万から三、四千万というのは非常に多くなります。
○久保等君 工事関係のことはどうですか。
○説明員(山田誠君) 手元に正確な数字がございませんですが、勘で申しますと、大体百万円以上の工事になりますと、契約件数が三千件くらいになっておりましたが、建設関係は非常に大きな工事と、こまかい百万円以下の工事も、修繕工事みたいなものも、数でいいますと相当ございます。しかし一億以上の工事ということになりますと、年間通じまして、やはり二、三十くらいになっております。五億以上の工事になると十になるかならぬかくらいの程度でございます。
○久保等君 そうすると工事関係の方は一千万円単位だと、どのくらいになりますか。
○説明員(山田誠君) ちょっと勘でございますが、一千万円以上になりますと五、六百はあると思います。五、六百はない……まあ二、三百……。
○久保等君 それで私大体アウト・ラインを知りたいと思ってお尋ねしたのですが、事が金額の問題でもございますので、一つ物件関係では五千万以上くらいの——昭和二十年度についてですが、五千万円以上年間物件を購入した会社の会社名、それから件数、こういったものを一つ資料としてお出し願いたい。それから工事関係の方の、これはもう逆になるようですが、大体大きさも考慮に入れてですが、一千万円以上やはり年間に工事を請け負った会社名、それから件数、それから工事の概略の何か工事名程度の名前でけっこうですが、それを一つ資料としてお出しを願いたいのですが、昭和三十年度について。それからおそらくまだ三十一年度については資料の関係で無理かと思うのですが、もしできれば一つ三十一年度についてもお出しを願いたいと思うのですが、これは資料の関係でもしそこまで整っておらなければ、三十年度だけでけっこうですが、一つ資料としてお出しを願いたい。
○委員長(三浦義男君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。
○高田なほ子君 ちょっと今の件について尋ねたいのですが、地方調達と中央調達とは、総体からどのくらいの率になって調達されているものですか。
○説明員(武内征平君) 地方調達と中央調達は、大体物品によって分けてございます。たとえば自動車でありますと、自動車の本体を買いますのは中央調達でございますが、部品は補給処で買っている。補給処調達を地方調達と称しております。ただ物品で分けておりますけれども、金額三十万円以下につきましては便宜補給処調達で買っている、こういうことになっておりまして、大体、中央調達、地方調達の物件に関しまする比率は、三十、七十の比例でございます。地方調達が七〇%、中央調達が三〇%、こういう関係でございます。
○高田なほ子君 もう一点尋ねたいのですが、部品や修理の場合は地方調達に回すということでございますが、あれですか、その場合に三十万以下というのは、下四半期の場合かなんかに、三十力という金額をきめて地方調達に回すわけですか。先ほどの御説明では、五百万以下のものは地方調達で大体間に合せる概略の線だということを言っておられるのです。もう一度説明して下さい。
○説明員(武内征平君) 申し上げます。ただいま申し上げました三十万円というのは、一件の金額が三十万円です。たとえば部品を買おうという場合に、これは部品は地方調達でありますけれども、たとえば石油、ガソリンは中央調達になっている。しかしながら、部隊が緊急に演習に出かける際に、三万か五万の油を買うという場合におきましては、部隊が買ってもいいし、それはもちろん予算は中央から渡された予算の範囲内で買うわけでございます。先ほどのこの五百万円と申しますのは、たとえば三十年度におきまして、中央調達は七千件の調達をいたしている、調達金額が大体三百五十億近くなっておった。これを割ってみますと、平均して一件の金額が五百万円ということで、大きい金額のものは中央で調達される、こういうことを平均して割ってお話したわけであります。
○杉山昌作君 関連して。ただいま伺うと、非常に調達先というが、会社が多いようなんですが、これが選定のときに一番どこでも問題になると思うのですけれども、ときどき出る工事だとか物件の購入は何ですが、長年にわたって継続して買うようなものがたくさんあると思います。消耗品にしても、機械の部品のようなものにしても、そういうようなものを買うときに、毎年々々入札というようなことか何かで、安ければどんどん安いところから買うというやり方もある。ただそうなりますと、供給の方の側からいきますと、せっかく特別の仕様に従っているもので、そのために研究もしなければならない、若干の設備もしなければならない。それをやることによって非常に品質もよくなるし、値段も安くなり得るものだと思うのです、これは良識的にやれば。ところがそれを年々安いところならばどこでもいいというような買い方をすると、そういうふうなことができないことになる。結局、供給品を作るにも熱心さが欠けてくるということになる。そうするとこれは非常にまあ良識的にやれば、なるだけ長い間ずっと長い取引をするというふうなやり方の調達の方がいいにきまっている。ただ、ところがそうなると、そこにおのずとまたくさい虫がわくというか、あるいはそういうふうな虫はわかないにしても、相手方がのさばってくるというようなこともあるかと思うのです。そこらは一体、まあもうすでに数年間やっているのでしょうが、大体どんなふうな心持で、まあそれの具体的にどうなつたということは、なかなかむずかしい問題でしょうけれども、大体長い取引を重んじるというのか、やはりそれよりもそのときそのときだけきれいになるように、入札なり何なりで、安ければいい、そのとき物がよければいいのだというようなやり方をやっていくのか、どちらの方が得かどうか、そんなふうなところは、ずいぶん会社も多いようだし、調達金額も大きいのですが、根本的なお心持はどうなのですか。
○説明員(武内征平君) 先ほども申し上げましたように、大体千件から千五百件、各業種につきまして登録をいたしておりますが、われわれの方で登録をいたしますにつきましては、その希望の業者から一定の経歴書なりあるいは財務調書なりとりまして、そして技術の程度はどの程度であるかということをよく審査いたしまして、そうして登録をいたしております。具体的に車両なら車両という要求が各場から参りますと、この車両についてはこの範囲内の業者ということはよく調査して、われわれではこの範囲の業者、この品物についてはこの範囲の業者ということで大体範囲がきまっております。登録をしておかないと、そのたびごとに申し出のあった商社の経歴なり技術なり資産状況、取引状況を調べるということでは、時間もかかりますし、また小確実になるおそれもありますので、あらかじめ登録をするということにしてあります。従いまして、会計法の立場は御承知のように競争入札でありますが、さればといって安かろう悪かろうというふうなことになっても困りますので、業者の範囲はよく調べて、なるべくいい業者を広く求めるということで調査をして登録しておりまして、そしてその優秀なる業者の間において正当なる競争をして、そして落札して価格をきめるというふうな考え方でやっております。もちろん業種によって、品物によっていろいろ範囲は違うと思いますけれども、さように考えて実施しておるわけです。
○久保等君 私は次に二、三項目の具体的な問題について御質問したいと思うのですが、決算報告書で申しますると四十一について最初にお伺いしたいと思いますが、これは例の問題に従来からなっておるC—46D型輸送機の問題なんですが、この問題について、会計検査院のこの報告書に基いて検査院の方へ最初にちょっとお伺いしたいと思うのですが、この輸送機の部品を購入するに当って、その必要な資料を求めておるのですが、その資料は民間会社の、特にこれは中国関係の商社のようですが、シビル・エア・トランスポートという会社から資料を取り寄せたというのですが、しかしこの資料は実際に適合しないものだという米国商社からの申し出があった関係から、本件の入札参加を辞退したものがあったということを、そういうことを会計検査院の方から指摘されておられますが、これをもう少し具体的に、会計検査院として把握せられておりまする実情はどういう実情であるか、米国商社は具体的にどういう商社であったのか、それからまた本件の入札参加を辞退したというのは、どういうところが入札参加を辞退したという事情であったのか、御説明を伺いたいと思います。
○説明員(保岡豐君) そのアメリカの部品のメーカ1などと契約しております日本の商社に防衛庁の方で交渉されたわけであります。その中で三菱商事が相手方の会社に打ち合せをいたしましたその手紙があるわけです。その手紙を私ども検査のときに見たわけであります。そうするとそれが実はD型には適合しないものである、またこれをやっても、またあとからリヴァイズが出てきて、これはトラブルが起きるから辞退したいというような趣旨の手紙であったと思います。その手紙がございますから、あとから詳細に実物で御説明申し上げてもよろしゅうございます。そういう手紙を見まして、そうして技術命令書——テク二カル・オーダーというものは各型、また一つの型でも作った年代によって違いますものですから、それに適合するようなテク二カル・オーダーがあるわけです。それには部品が特別この年式のD型にはこの材料が適合するということが詳細に書いてあるわけです。その書いてあるものが防衛庁にあったわけです。実は防衛庁の方でそれの整理があまり行き届いていなかったのですけれども、われわれの調査官が参りまして、そのあれを一人で十日ばかりかかりまして、そのテク二カル・オーダーを調べたわけです。そのテク二カル・オーダーに対してそれに載っていない、また全然違うものが納入されておるということを当局に注意いたしたわけであります。そういうことで辞退した商社は三菱商事と米井商店の二社でございました。あと三社は入札に参加をいたしました。その三社の名前を申し上げますか。
○久保等君 けっこうです。 それから会計検査院の指摘によりますると、部品は八十四日程度この輸送機の部分品としては不適格品である品目があったという指摘をしておるのですが、しかし防衛庁の方ではそのうちの三十八品目については、一品目芸若干修理等を行なったものを除いては、これは使用可能だというようなことを言っておるようですが、この点が会計検査院の決算報告書と、それから片や防衛庁の説明書での説明とでは何か食い違ったような形になっておるように私どもには見受けられるのですが、この三十八品目というものは事実C—46型輸送機の部品として十分使い得る部品なんですか、どうなんですか。この点、会計検査院としては今日どういうようにお考えになっておりますか。
○説明員(保岡豐君) 四十八ページの最後の二行ばかり書いてあります件でございますが、マグの方に問い合せて、これで差しつかえないということになったという報告に接しましたが、技術命令書には実際書いてないわけです。ですから技術命令書というのは、今申しますように現在ある——それがまたリヴァイスしていかれるかもしれませんけれども、それが最上のものだと心得ておりますが、それですから、技術命令書にはないのだが、マグは承認したということでありまして、この点ここで適格品として明示されていないという事実だけをここに書いておるのでありまして、私の方でもそれで悪いのだということをきめつけるわけにも参りませんので、そういう表現にしておりますわけであります。
○久保等君 だからそこのところは何といいますか、言葉の説明の仕方の問題だと思うのですよ。しかし、それはやっぱり飛行機という非常な精密機械ですから、百パーセント自信を持って、あらゆる資料に基いて、少くとも万全の手配なり、それから資料の収集等行なって、調査を行なった結果私は調達されておらなければならぬと思うし、そういう点では会計検査院としては、技術命令書には載っておらないのだということも言っておられるわけですが、そうだとするならば、やはり問題が問題であるだけに、まあ非常にデリケートと申しますか、精巧を要する部品だと思うのです。従って、会計検査院の立場から見るならば、やはり少くとも適当な部品だとは判定しがたいという私は気持だろうと思って、そこのところが八十四品目という品目にもなって現われていると思うのですが、もしここで、これは三十八品目は使いものになるのだ、しかもそれが適格品として十分使いものになるということであるならば、八十四品日中三十八品目マイナスした残りが、これは会計検査院として見た場合に、不適格品を購入しておったと言って指摘するのが筋だと思うのですが、率直に会計検査院の立場から言えば、やはり適当でない品物、八十四品目まぜて買っておったということではないかと思うのですが、どうですか。
○説明員(保岡豐君) 私のところの考えは、技術命令書によって指示されて、それが最高のいろいろな経験なり何なりで、現在ではこれが一番最上だというのが技術命令書、だから技術命令書にないのはこれは困る、いかぬというのですけれども、技術命令書を作るのはやっぱりアメリカでございますから、それだからアメリカの方を十分に聞いたということでありますので、そこで一応それをくつがえすだけのあれはありませんけれども、気分といたしましては、技術命令書にないからこれはいかぬのだというふうに私どもは表現しておるわけであります。(「そこが問題だ」と呼ぶ者あり)
○久保等君 今度は防衛庁の方に少しお伺いしたいと思うのですが、ただいまの点、やはり私は購入に当って非常に大きなミスを犯しておったのではないか。と申しまするのは、先ほども私が最初にお聞きしたように、購入に当ってある商社ではそういうようなものはとにかく納められない、責任を持って納められないというようなことで辞退をせられたというようなことも事実あったとするならば、私はこの台湾にある商社から買ったというそのこと自体も、やはり十分な配慮をして万全を期したとは言い得ないのではないかと思うのですが、先ほど会計検査院に御質問をした事実のあったことは、当時おわかりになっておったと思うのですが、これはまあいろいろ競争入札みたいなような形でやられただろうと思うのですが、そういう事実を知っておられながら、なおかつある特定の商社と契約を結んで調達をせられた。しかも結果から見るとやっぱりうまくいかなかったということなんですから、事前に十分注意をし、特に今言った技術命令書等に載っておらないものを購入せられるというようなことは、航空機という特殊な非常に精巧な能力を持っておる部品等の場合においては、私は特別な配慮がなされなければならぬ。しかもこれは結果的にも最近問題になっておるようしC—46型の輸送機というものは非常におんぼろ飛行機なんだというような印象を一般に与えておるのです。してみると、私はこういうやはり部品調達に当っても、何か三十八品目は間に合わせで使っておるのではないかという気がするし、そうでなくても、その輸送機を作っている会社は前につぶれてしまって現在はないという飛行機であれば、なおさらその部品の調達に当って格段の配慮がなされなければならないのに、しかもすでに調達前には若干商社によっては問題にし、責任を持って納めることができないということがあったにかかわらず、なおかつそれを押して調達をせられたということについてはどういうことなんですか。
○説明員(武内征平君) 御説明いたします。このC—46の飛行機は、御承知のようにアメリカではすでに作っていないということでございますから、これは現に飛行機製造会社でこの部品を作って供給しているところはないわけでございます。従いまして、この飛行機の部品を調達いたしますにつきましては、これはカーチライト会社だと思いますが、そこから承認を得た会社で、しかも現にこれをサプライスを持っているという会社から買う。すなわち原生産者でなくて、サプライス・マーケットからこれを探さなければならないというわけであります。そうしてただいまC—46を三十機でありますか、持っておりますと、これを一定の期間にどれだけの部品を買ったらこの三十機を完全に飛ばすことができるかという面から、たとえばピストンが幾ら、あるいはコンロットが幾らとか、ここにありますような二千数百点の契約をいたしたのであります。この二千数百点を、二年間にこの飛行機を飛ばすために何個要るか、こういうことから、何種類を何点買ったらいいかという契約をするために、きめるために、空幕におきましては会社から見積りを取ったわけであります。その見積りがいろいろあったわけでございますが、結局、空幕はマグと相談いたしまして、C—46はCATが現に使っているし、また修理もしているので、そこのリコメンデーションのリストによって、その数量と品目をきめたらよかろうというのできめて、このリストによってこの国際入札をやったわけです。国際入札と申しますのは、先ほど御説明がありましたように、三菱商事、第一物産、伊藤忠商事、米井商店、三国商会、この五店は日本の商社でありまして、おのおのがアメリカに関連を持った会社であるわけであります。三菱商事はパシフィック・エア・モーティヴ、第一物産はフライイング・タイガー、伊藤忠商事はシビル・エア・トランスポート、CAT、米井商店はカルフォル二ア・エア・トランスポート、三国商会はトランス・オーシャン、こういうように国際入札をやったと申しますか、アメリカの会社から買うのであるけれども、直接向うへ行ってビッドをやるわけにはいかないので、これと関連ある日本の商社から競争入札で買った。そうしてその品目、数量は何によったかと申しますと、空幕におかれましてはいろいろ研究の結果、CATのシビル・エア・トランスポートのある台湾に二人の係員を派しまして、よく向うの事情を調査いたしまして、そのリストによって入札をした、こういうわけでございます。納められないと申しますのは、たとえば三菱で申しますと、三菱はパシフィック・エア・モーティヴのリコメンデーション・リストがあったわけでありますけれども、結局そのリコメンデーション・リストは採用せられなかった。従ってこのCATのリコメンデーション・リストによりますと、そういう品物は自分の方ではすべて納めることができないということを申したのであります。それで、三十年の十二月にこの説明会をやりまして、そして三十一年の二月十七日に入札をやったわけでありますが、その直前に至りまして、三菱商事及び米井商店は入札に参加できない。第一物産、伊藤忠商事、二国商工は入札いたしまして、一番有利でありますところの三国商工に決定をいたした、こういう状況でございます。
○久保等君 説明書を見ますと、当時は何も、技術命令書なり、それから補給カタログといったようなものが整備されておらなかったので、やむを得なかったというのですが、これは当時はというのですが、その後は少くともこのものについて、何か技術命令書なりカタログというようなものが整備されておるというようなことを言っておられるのですが、どういう意味なのですか。
○説明員(小山雄二君) 当時と申しますのは、本件の調達要求が航空幕僚部から調達本部に出ました三十年の十月ごろでございます。当時は、こういうものだ、技術命令書というものはこういうものだという見本にもらっておりまして、分量的には約四分の一あるいは三分の一ぐらいの分量、それからこの技術命令書はしょっちゅう改訂を加えられておりますが、完全さでは、五二年までのリヴァイズしか載っていないものをもらっておったのであります。こういうこともありますし、そのときも非常にこれで困って、これが、みなそろってこれを十分に駆使できますれば、わざわざCATまで行ってCATのリコメンデ—ション・リストをもらって勉強してくるという必要はなかったわけであります。そういうことでは困りますので、一方、飛行機は参っておりますし、飛行機を供与を受けるにつきましても、約十ヵ月分の整備用部品はもらっておりますが、そういう調達にやはり一年ぐらいかかりますので、調達を急がなければ間に合わない、こういう関係に相なるわけであります。そうして正式の技術命令書は三十一年の七月にようやく受領いたしております。補給カタログは三十一年の十二月に交付を受けております。これで大体そろいまして、これまでの経験も加えまして、これを見れば、今回指摘のような間違いがないと、こういう理屈になるわけであります。
○久保等君 その技術命令書なんですが、たまたま防衛庁の手元になかったというのですか。それとも当時どういう手配をしても入手することができなかったという状態にあったのですか。
○説明員(小山雄二君) これは非常に膨大なものでございまして、これは米空軍が各会社に原稿を出させまして監修して作るものでございますが、日本にはその当時完全なものがなかったわけでございます。向うも空軍は全部持っておるわけでありますが、たとえば極東空軍立川もちょっと古いものしか当時は持っていなかったようでございます。従って向うに申請して供与を受けるという以外に、ちょっと、そのものを当時としては入手する道はなかったのであります。
○久保等君 ちょっと検査院の方へお伺いしますが、今の御説明だと、検査院の立場からいけば、いやその後とにかく技術命令書が手に入った、それと照合してみると、確かに命令書には載っておらなかったということになるかと思いますが、しかしおそらく検査院の検査をされる立場というものは、やはり購入当時そういったようなものを手配して照合すればわかったものが、実はそういったことをやらなかったから結果的にまずかったじゃないかという、やはり、不可抗力的な状態のことをいってみても始まらないと思うので、やはりその当時十分な手配をし、それからまた調査をすれば、そういった技術命令書との照合というようなことも不可能でなかった、にもかかわらずやらなかったというようなことを指摘しているのじゃないかと思うのですが、今のような御説明だと、ないものはしようがないじゃないかといえば、一言で、簡単にそれはそうだなということにもなるのですが、しかし、会計検査院としてはそういう立場ではないのではないかと思いますが、その間の会計検査院の御説明を願いたいと思います。
○説明員(保岡豐君) その点につきまして、私自身も空幕の人に聞いております。記録もあります。今正式にもらわなかったかもしれないけれども、三十年の当初にベースが参っておりまして、そのリヴァイズが九月に参っております。そのべースとリヴァイズを加えたものをわれわれの調査の場合に見たわけであります。今度、今説明の八月にきたとおっしゃるものと、このほかの部品は存じませんが、この機体部品に関する限りは、同じものであります。それですから、私どもの調査したものをその通りに空幕の方で調査されれば、私どもが申しますものと同じことをやることになると、そういうことはわかる、こう私は存じましてこの案を提出したわけであります。
○久保等君 そうすると、やはり問題は防衛庁にあると思うのですが、ただいまの点についてどうですか。何かあなたの、装備局長のお話だと、約一年くらい後になってそういう技術命令書がきたので、その当時は照合するにも照合する材料がなかったというお話なんですが、会計検査院の御説明だと、この部品を調達せられる前にすでに手配をされるならば、そういった点で十分に手落ちなく調査できたのじゃないかというお話なんですが、防衛庁いかがですか。
○説明員(小山雄二君) 技術命令書はリヴァイズが少しずつきておりましたから、これを参考にしますと、当時は完全なものでなかったにしても、会計検査院に指摘されたほどのミスが出なかった、こういう点はあると思います。ただ技術命令書と補給カタログの関係でございますが、技術命令書というのは、部品の番号が、ずっと物と番号が書いてあります。絵が書いてありまして、この部品はどこにくっついている。何個くっついている。一方、飛行機の型がありまして、46Aと46B、それから年代によってずっと変っておりますので、その番号のものはどの型の飛行機に合うということを結局示すものでございます。 ところが、整備用の部品並びに分解、オーバーホール用の部品がどのくらい要るかという分量の問題は、補給カタログによらなければ、分量、何個ついてどのくらいで取りかえるというような問題は、補給カタログを参考にしないとできないわけで、補給カタログは当時はまだきておらなかったわけであります。こういう関係もありますし、さらには、きて間もなかったために、また係員の手が足りなかったために、技術命令書を十分使いこなせなかった、不十分であっても、こなせなかったというような点もあったようでございまして、そういう点は非常に遺憾だと、こう感じております。当時完全なことをしようと思えば、軍事顧問団に頼んで向うの本国の空軍に見てもらうということをやれば、期間的には相当のひまがかかったと思いますが、そういうことをすべきであったのじゃないか、手は全然なかったわけではなかった、理屈の上ではなかったと思いますが、そういう手を使わずに大体これでいけるだろうということで、軍事顧問団と相談しつつCTAのものでやったというために、こういう結果になった次第であります。
○久保等君 だから結論的にいえば、会計検査院の指摘せられたることはその通りだとお考えになるんでしょう。
○説明員(小山雄二君) こういうものを、注文する者が使えないものをやる、注文するということは、そういう手ぎわの悪いことは申しわけない。この点はわれわれも十分手ぎわよくやったとは決して申しておらないわけであります。ただ会計検査院は、四十六品目のうち三十八品目の問題は先ほどお話も出ましたが、これは当時いろいろ指摘を受けました関係もあり、詳細に打ち合せ、調査をいたしまして、三十品目は、技術命令書には載っておりませんが、補給カタログには載っておる。これはリヴァイズの関係、技術命令書と補給カタログが合わないというのはそもそも変なのですが、今でも多少合わないというのはあるわけです。補給カタログに載っている三十品目は顧問団が適格品として証明しているというようなことでありまして、三十八品目は使えるものという結論を出しておる次第であります。
○久保等君 その三十八品目の問題も、これは現実に買ってしまったという立場に立って、何とかやはりできるものなら活用したいという立場から問題を処理されたと思うのですよ。従って補給カタログの方には載っておる品物であるから、全然使えないものでもないのだという見解のようですが、しかしやはり信頼して大丈夫だという確信をもって使えるかどうかという問題になってくると、念には念を入れて、こういう部品等の調達については当然当らなければならんと思うのです。今言った、最も信頼すべき技術命令書には載っておらないのだということになってくれば、これはやはり問題があると思う。そうでなくても、ああいう飛行機そのものについても、とかく問題の起きておる機種であるだけに、それに対する部品の調達に当っては、慎重の上にも慎重の配慮を加えなければならんと思う。いろいろ探してみたらカタログにあるじゃないか、だから使って使えない品物じゃないということではすまされないと思う。要するに、どちらかと言えば間に合せ的な形でこういう部品は使用すべきじゃないと思う。それこそ、たった一つの部品の、多少技術的に問題のある品物を使っただけでも、ほかの部品がいかに精巧であっても、結局事故等を起す非常な大きな原因になるのじゃないかと思うのです。従ってそういう点を考えますと、人命に関しない問題ならば、間に合せであって、別にそう大して、能率が上らなかったとかなんとかいう程度ですまされるけれども、事、航空機という問題になって参りますと、これは部品の調達に当っては格段の注意をしなければならんと思う。そういう点からいくと、事がこういう問題であるだけに、会計検査院の指摘しているような立場で、一般的な品物の購入に当っては多少酷かと思われるくらいの注意さをもって、こういう問題については処理しなければならんと思う。結果的に、買ってしまったのだから、何とか処理しなければ、一品目だけでも会計検査院から指摘される数が多くなる。従って少しでもとにかく使ったのだ、その努力を一つ見せなければならんという気持もあったかどうか知りませんが、三十品目についてはほかに転用して間に合っているのだという御説明になっていると思う。しかし私は、やはりそういう品物を買ってよかったかどうかという問題になるならば、これはやはり会計検査院で指摘せられておるように、これは八十四品目の中に指摘されてしかるべき性格のものだと思う。従ってそれに対して責任の軽減云々ということはちょっと筋が通らないと思うのです。三十八品目の問題については、昨年以来いろいろ問題になっております。が、部品の今日まで使った経験から問題を起したようなことはないのですか。どういう品目ですか。何か部品といってもいろいろとあると思う。事故等起した問題には全然関係ないのですか。
○説明員(小山雄二君) C46は先般美保で事故を起しましたが、あれは結局飛行機操縦の方の問題でありましてしかもあの飛行機は向うで機体をオーバーホールし、エンジンも向うでオーバーホールしたものをもらったものです。こっちの部品でもってオーバーホールでつけ加えた、ことに買ったものでつけ加えたという事実はございません。それから昨年もちょっと伊豆の沖でエンジンの故障を起しまして、これはピンが折れたわけでございますが、これも向うがオーバーホールしたものを供与を受けたそのままのものでございまして、購入した部品ではございませんでした。そのほか供与を受けた部品あるいは購入した部品を使いまして事故が起きたということは、現在までのところございません。
○久保等君 その三十八品目はどの程度今日すでに使っておりますか。それとも使わずに保存をしているのですか。その問題の部品というのは。
○説明員(小山雄二君) ちょっとはっきりしたことはあとで調査して申し上げますが、部品はまず補給所へ入れまして、それからずっとオーバーホールのときはその会社に供給し、部隊整備のときは部隊に供給して、その間相当そこで一定の数を持っているというような扱いをしまして、流れに相当の時間がかかります。今度買いました、こういう問題になりましたような品目はまだそこまで行っていないと思います。納入以来まだ時日もたちませんし、全然使っていないと考えております。
○久保等君 まだ使っておらないということになれば、それによって事故が起きるということにならんわけですが、問題は、一応先ほども申し上げておりますように、そういう点について、これは十分に今後この部品を使うことについての適否という問題については、間に合せとか何とかいう立場でこれを処理するのにはあまりにも重大な問題だと思うのです。従って、そういう点について特別に考えて参らなければならんと思うし、それからもうすでにいろいろ契約を解除したりあるいは品物を取りかえたというような四十六品目の問題、これらについても、いずれにしてもとにかく航空機の部品というようなものの購入について、私はやはりあらゆる資料を集めて、そういう総合的な上に立って大丈夫だという確信の持てないようなものを一括してある商社から購入するというようなやり方は、これは非常に考えなければならん問題だと思うのです。とかくそういう傾向が非常に従来でも多かったのですが、航空機の部品等については特にそういう点について格段の配慮をしてもらわなければ困ると思うのです。それで今の三十八品目の問題等については、これは果してここで私どもも一体適格品なのかどうかということは、今の御説明ではちょっと納得できかねるのです。技術命令書にないということになってくると、大鼓判を押して使えるものだとはちょっと言いかねるものだと思うのです。最近この型の輸送機が問題を起しておりますだけに、そういう点についてとかく疑惑を持たれても仕方ないと思うのです。だから、そういう点についてもう少し厳正に調査されるなり、資料を集められるなりして部品等の調達には当らなければならないと思うのです。そういう点について特別に防衛庁の御反省を願いたいと思うのです。私はこの問題についての質問は以上で終ります。
○大倉精一君 今の答弁を聞いておりまして、私は一つ疑問に思うことは、航空機あるいはその他の供与を受けるに当って、部品あるいはその他の整備に関する保証条件というものは何ら考慮されておらんのですか。たとえばこのC46Dという飛行機を供与される。ところがこれは外国の飛行機ですから、部品は日本の国にはないわけです。今答弁を聞いていると、あなたの方の説明書を見ておりますと、現品を供与を受けてから、さあ部品をどうしよう、ああしよう、あちらでやろう、こちらでやろうということをおやりになって、結局使いものにならん物をお買いになっているのですが、アメリカからこういうような主要な兵器を供与される場合に、将来における部品なりあるいは整備に対する保証条件というものは何ら考慮されておらぬということになっておるのですか。
○説明員(小山雄二君) 航空機を供与を受けます際には、陸の航空機と空の航空機につきましては十七カ月半の部品をつけて供与してもらうということに相なっております。海の飛行機につきましてはツウ・サーヴィス・ツアーといいまして、可動二十四ヵ月飛びましてオーバーホールを一回やりましてまた二十四ヵ月飛ぶ、これは相当長いのですが、その標準で部品の供与を受けることになっております。それ以後の部品は、国内生産するなりあるいは向うから市場から買うなり、向うの軍の持っておりますものを有償援助で買うなり、そういうことをするという建前になっております。
○大倉精一君 特LC46の飛行機はアメリカにおいてもすでに部品の製造は中止をしてしまっておる、こういうような飛行機に、さらにこれは国産では部品はできない、こういう状況である。しかもこれが十ヵ月だけの部品をもらっておって、そのあとは全然保証も何もない、こういう飛行機なんですね。こういうものを向うから供与ざれる場合に、日本側としては、自後の部品はどうするのだ、あるいは整備はどうするのだ、そういうことをアメリカでやはり保証してもらう、そういう条件でもなければ、こういうものは供与してもらっては迷惑だ、こういうことに相なるわけですが、この点はどうですか。そういうものは行き当りばったりでとにかく借りておく、何とかなるだろうという格好でお借りになるのか、その辺がどうもあいまいだと思うのですが、説明して下さい。
○説明員(小山雄二君) C46の機体はもちろん作っておりませんが、世界的に、全世界約二百機ばかり今動いております。アメリカでも六十五機ばかり動いております。この飛行機を供与を受けます際に、さきに原則十七ヵ月半と申しましたが、この飛行機については十ヵ月分ということになっておりまして、これは向うの軍の手持がなかったために、そういうようなことになった次第であります。ただ飛行機の製作は中止しておりますが、部品の製作は、先ほど総務部長が申しましたように、その会社から権利をもらったといいますか、もらった会社がまだ二百機ばかり飛んで需要があるわけでありますから、あちこちで作っておるわけであります。国産化の問題につきましては、この程度の飛行機の部品なら国産化できないことはないと思うし、一般的な部品、ボルトとかナットという種類のものは日本でやっておるわけでありますが、何分機数が少いことでありますので、非常に高いものにつくし、生産にのらないというようなことで、われわれの考え方といたしましては、部品の補給がうまくいかなければ、これは乗りつぶすといいますか、続く限り二機を一機にしてというようにして使っていかざるを得ないというようなことになります。大体原則的には一定期間の部品の補給は保証してもらっておるということであります。
○大倉精一君 この問題になっておるところのC46D型、これはどのくらいの耐用年数があるのですか、借りてからどのくらいの耐用年数があるということで供与されておるのですか。
○説明員(小山雄二君) 飛行機の耐用年数というのは一概に申せないのでございますが、まあオーバーホールをやりますと、相当期間使える、このC46は平均いたしまして、機体は総使用時間六千時間くらい、エンジンは千五百時間くらい使っております。たとえば日航機が国内線に使っておりますDC4にいたしましても、機体は最大三万時間くらい使っております。発動機も二万時間最大使っております。そういう点を考えますと、今後相当年数、飛行機部品の補給整備がうまくいきます限りは相当使えると思います。
○大倉精一君 私の質問の仕方も悪かったですが、オーバーホールをし、整備をすれば何年使えるということを聞いているのじゃなくて、このC46Dというものが供与されてから第一回分オーバーホールをするなり、整備をするまでの間、どのくらいの期間使えるのか、何十時間というと、ちょっと、しろうとでわかりませんが、普通飛行時間一日平均であると思うのですが、向う何カ月、あるいは何年くらいオーバーホールなしに使えるのか、こういうことをお伺いしているのです。
○説明員(小山雄二君) この飛行機もほかの飛行機も全部古いものは——古いといいますか、向うの軍で使っていたものを供与を受けます際にはオーバーホールしてもらいます。それから機体につきましては、規則では二十四カ月になった場合オーバーホールをするということになっております。それからエンジンは規則では千二百時間ということになっておりますが、エンジンにいろいろの問題があるわけでございますので、現在防衛庁では約七百時間、多少アローアンスを見まして八百時間程度でオーバーホールをするということになっております。
○大倉精一君 これは専門的なことになってちょっとわからぬのですが、要するに結論的にいえば、このC46D型一機の例をとってみても、将来に対する何らの見通し、確信もなく、とりあえず供与を受けた、こういう格好になっておると思うのです。あとはもう部品の供与がつかなければ、二機を一機にして乗りつぶす、こういうことだと思うのですが、これは非常に危険なことだと思うのですね。こういうことはやめて、やはりアメリカから供与をされるといってもただじゃないのです。やはり修理費も要るし、いろいろ金もかかることなんですが、将来はそういう供与される重要兵器については、部品整備その他の将来に対する保証条件をちゃんと確認をして供与を受ける、こういうことをやってくれないというと非常に困る、こう思うのですが、これに対する御所見は長官いかがですか。
○国務大臣(小滝彬君) 今までもらっておりますタイプのもので、さらに供与を受けたいと思っておるものもありますが、しかし原則的に申しますならば、今後はできるだけ日本で製作するという考えでおります。御承知のように、飛行機は日進月歩、新しいタイプのものが出て参りますので、古いものは、たとえばF86のようなものは平均使用期間が八年くらい見込まれておりまするが、これがなくなります前にその次の飛行機の生産に取りかかるというふうになりまして、今後は供与品というよりも、新しくこちらで作ったもの、ただしそれについては資金的な協力というようなもの、また技術的な協力も得ますけれども、そういう方針で進むのでございまして、今までの古いものは、先ほどから装備局長が申しておりまするように漸次廃棄をせざるを得なくなるかと思いますが、今後につきましては今申しましたような方針で進んでおるわけであります。
○大倉精一君 ちょっと質問と答弁と違うように思うのですが、今後は国産品でとおっしゃるのですけれども、な国産品でこの航空機を、今世界の水準の航空機を作っていくというのは、まだ相当先のことだと思うのです。それまでの間、やはりあなたの方ではアメリカの兵器をお借りになるだろうと思うのです。その場合に、今申しましたように、ちゃんと将来に対する部品整備、補給というようなものを、見通しも保証条件もきちんと確認をして、その上に立ってやはり供与を受けるべきものは受ける、こういう方針でいくべきものじゃないか、ということを私はお伺いしているのです。
○国務大臣(小滝彬君) 今申しましたようにまだこれから、今までたとえば六機もらったから、まだあと十八機くるというようなものはございますけれども、方向としては今言ったようにF86とかT33とかいうもので、国内生産して、たとえば海上関係の訓練、そういうような方向へ持っていくというようにしておるわけであります。これまでの同じタイプのもので、まだ機数が十分でないので受けなければならぬものも、今お話のように、それは保証と申しまするか、今後使用に差しつかえないように部品の供与ということについて考慮しなければならぬということは、これはごもっともでございますが、その点につきましては、向うで使っておるものが大部分でありますので、それに必要な部品が製造されるものについては向うから部品を買う、最初の期間の方は提供を受けますけれども、そのあとのものは買う、また部品にもいろいろな種類がありまして、日本で簡単にできるものは日本でも作るというようにいたしまして、今御懸念のようなことのないように十分に留意いたしたいと考えております。
○大倉精一君 どうも答弁が明確でないような気がするのですが、何かそこから受けるニュアンスは、確かにC46Dですか、これはアメリカで使っておる、使ってはおるけれども、将来廃棄すべき兵器です。であるがゆえにアメリカとしては製造をやめてしまったわけです。今長官のずっと答弁から私が受ける印象というものは、何か供与兵器というものは将来使いものにならぬというような兵器ですね、極端に言えば。時代おくれの兵器を日本の自衛隊がこれを使えと言われて、自衛隊もこれを供与を受けざるを得ないような格好になっておるのではないかというようなニュアンスを私は受ける。でなければ、これをお使いなさい、あるいはこれを貸して下さい、であれば、この部品は将来どうだ、これはこうですから大丈夫ですという保証条件があって、それでは一つ供与を受けましょう、貸しましょう、こういうことを明確にやはり、態度として明確にされなければならぬと思うのですが、何かそこに、もやもやとしたものがあるというと、さっき言ったようにアメリカのもう時代おくれの武器を日本の自衛隊で使え、これをお使いなさい、これでもって編成しなさいというようなことでもって何かしらん供与をさせられるような印象を与えるのです。そういう懸念はありませんか。
○国務大臣(小滝彬君) 一昨日も御説明申し上げましたように、こちらの方から要求書と申しまするか、ディフシェンシー・リストを出しまして、それによって貸与を受けることになっております。近ごろ受け取っておりますP2Vに対しましても、最近の新しいものでございまして、それから100とか104とか新しい飛行機の機種についても話が出ておりますが、これにつきましても、向うで作るか日本で作るか問題はありますけれども、とにかく最近参りますものはそういう古いものではなくして、新しいものが相当出てきておる、たとえばF86にいたしましても、日本で作っているものもありますが、向うからきておるものも大体新しいものがきておりますので、私どもの意向はそういう意向で申し出ておるというのが実情であります。
○大倉精一君 こちらでもリストを作って向うへ要求して協議をしてということになるのですが、むろんそうでしょう、そうでしょうが、しかし向うは、これはどうしてもまだやれない、これは供与できないというものはどうしても貸しません。若干は最新兵器を貸してくれるかもしれませんが、主要部分についてはそれとやはり抱き合せといっては語弊がありますけれども、向うであとは倉庫へしまっているようなものを、じゃこれを使えということになってくると思うのです。そういうものもただじゃない。結局国民の税金でもっていろいろの金を使わなければならぬということになる。しかもあなた方が言われるところの国の防衛には、いざという場合には役に立たない、練習には役に立つかもしれぬ、こういうことになっておるのじゃないかと今の受けるニュアンスから想定するのであります。でありますから、私はこの問題についてこれ以上申し上げませんが、要望としては、あなたが自主性、自主性とおっしゃいますから、ほんとうに日本で必要なものだけ借りる、自信のあるものだけ借りる、供与を受ける、それ以外のものはこちらからお断わりする。こういうきぜんたる態度をもってやっていただかんというと、国民が無駄金を使うということになりますから、ことに私はそういう点を要望して、質問をやめます。
○久保等君 私、この指摘事項の中でやはり一番ちょっと大きな問題じゃないかと思う問題の四十四号についてお尋ねしたいと思うのですが、これは地上管制進入装置を一台買ったという問題なんですが、これはその後、在日米軍顧問団から四機ばかり提供せられたのじゃないかと思うのですが、二機は三十一年の四月と六月に供与を受けているようですが、三十一年の三月の初めに二機追加供与の申し入れがあったということが書かれてあるのですが、この二機の方は現実に供与を受けているのですか、どうですか。
○説明員(北島武雄君) あとの二機はまだ現実に供与を受けておりません。一昨日御説明申し上げたのでございますが、現在日本において使用しているところのG・C・Aをその飛行場が解除された暁においてそのまま自衛隊に供与されるという趣旨のようでございます。
○久保等君 それで、こっちで買った一台一億九千七百九十万円、約二億円のこの一台の装置を買われるに当って、現品の検査もろくすっぽう行わないで引き取ったようなことになっておるようですが、しかし説明書の方をみると、これはだいぶ慎重に扱ったように字句の上では書かれております。すなわち慎重に審査確認の上検収を行なったというふうに書かれているのですが、これは一体慎重に審査確認と言ってみても、書類だけ見たところで、これは現品を見なければ話にならないのですが、やはり現品に対する検査というものは行われなかったのじゃないですか。これは防衛庁の方にお伺いしたいと思います。
○説明員(武内征平君) これはアメリカのギルフラン社に注文いたしたのでありまして、検査に当りまして米空軍にこれを依頼するということにいたしております。その理由といたしますところは、このG・C・Aの装置はまだ自衛隊が完全にこの機械をコントロールいたしておりませんし、またアメリカに検査員を派すということでないと検査ができないということでありますので、これに対する旅費等の措置もしてありませんので、また平たく申しまして、まだ十分に検査し得る資格の人が必ずしもないというようなところから米空軍はすでにこのG・C・Aは使っておりますので、米空軍に依頼して検査する、こういうことになっております。
○久保等君 それが防衛庁でとの説明に言われる慎重に審査確認の上検収したということになりますか。
○説明員(武内征平君) これはこの向うの検査証というものがG・C・Aそのものと一緒についてきたわけです。そして船積み書類が全部ついていましたから、一々検査したかどうかというのは向うのタッグの検査官のサインもございます。それからいかなる品物が入っているかということも全部船積み書類に書いておりますので、それとこれを合せて、そして審査して、それに基いて検査をした、こういうことでございます。結局米空軍の検査を信頼し、なおかつその品物につきましては船積み書類によって点検をやった、こういうことであります。
○久保等君 その米軍というのはどこにいる米軍ですか。日本にいるのですか、アメリカにいるのですか。
○説明員(武内征平君) これはギルフラン社に派遣されているアメリカの監督官でございます。
○久保等君 アメリカにいる米空軍に頼んで検査をしてもらっても、これは船積みから船おろしから、いろいろ長い過程を経て横浜なら横浜に着く、そうすると非常にむずかしい専門的な技術的な検査ができるできないは別として、現品の一体品物そのものは員数が合うか合わぬかという問題は、これはしろうとが考えても、日本で受取る場合には当然考えられる問題だと思うのです。アメリカの、米国木国でもって検査した検査を信頼して、梱包の丸包みをそのままちょうだいして、書数だけ見て、それで引き取ったと、それが一体いかに官庁用語といっても、これは慎重審査の上、確認をしたと、御丁寧なる字句が並んでおりますが、検収したということにはならぬと思うのです。検収というのは一体どういうことを……これはきわめて「いろは」の「い」の字みたいな話ですけれども、検収するということは、やっぱり現品を、少くとも個々に当ってみて、しかもやっぱりこういう機械であるならば、一ぺんかニへん使ってみて、それで受け取るのが検収するのであって、書類だけ見て、梱包包みで中に入っているかどうかわからぬ、あるいは員数が合ってるかどうかわからぬというような程度では、検収を行なったということにもならぬし、慎重確認の上受け取ったということには、これはならぬと思うのです。いかにアメリカ軍を信用するということをいっても、私はそれは、かりにアメリカ大陸でもって員数もそろっておったし、性能がよかったとしても、こっちで使ってみる段になったら、品物はそろってなかったわ、性能はぶっこわれておったわということになったら、これは話にならぬと思うのです。これはしかも一台二億円ですから、ちょっと簡単に、そこらで消耗品みたいに、右から左になくなってしまうものではなくて、二億円で買うG・C・Aを米軍に検査を依頼しておるといっても、その米軍が横浜にでもいて、その米軍が検査をしたというのなら、多少日本で代行してもらったということになるかも知れませんけれども、全然これは他国の、あちらの話だと思うのです。そうすると、私は全く四十四号のところで、防衛庁で説明書として出されておる説明書というのは、全く虚偽の文書を出してこられたということになりかねないと思うのですが、これはどうですか、長官、ちょっと大きな問題ですから。
○国務大臣(小滝彬君) 私は本件の詳細は知りません。一体契約をしますときには、FOBで向うで渡すこともあり、あるいはCIFでこちらへ着いてから渡す場合もあるのであります。そこで、このインスペクション・フアイナル、検査の最後で、あとで問題になればクレームの問題があるわけです。これは普通の商取引の場合です。この場合、なるほど日本から責任者が行ってやるのが一番いいのですが、一つは旅費がかかると思うのです。旅費ぐらいは仕方がないといわれるかも知れませんが、もう一つはG・C・Aなんかは航空自衛隊でできてやっておりますが、何としても、これは日本の技術者については十分の知識がないということを、私は率直に認めなければならないと思うのです。しかりとすれば、米国の空軍の、こういうことの慣れた検査官にやらせるならば、より信頼でき得るということにもなり得るのでありまして、この向うで検査合格書があれば、それを一応信頼して、員数をよく検査して、そしてあとでディフェクトか何か、欠陥があれば、それは契約の条項に従って損害賠償と申しますか、クレームを起すということもできる。このやり方はなるほど、ごらんになると、書きぶりはよくないかも知れませんけれども、その点は率直に認めますけれども、こういう商取引のやり方もあるということは、久保さんも御承知の通りだと思います。どうも本件については私もいろいろ説明を聞きましたが、あとでこれを調整して、基地に据えつける方をやらせましたところが、私は東芝が悪いとは申しませんが、東芝の技術者がいっておるけれども、新しい技術でこれを据えつける際にこわれたものも出てきているようです。これに不慣れでこれを組み立てるには相当苦労したようでありまして、私はこの検収がアメリカの空軍の検査官がやったから特に悪かったためか、あるいはこれを組み立てるときに、実はいろいろ装置を一緒にする際に、慣れない、全然初めてのものであるから、慣れないためにそこで損傷をしたというようなこともあるように、いろいろ私もこの事情を調べてみましたが感じられますので、今申しました言葉使いについては私は恐縮しごくで、十分訂正してよろしいのですが、そういう意味で、特に御指摘のようにこのやり方が絶対に悪いというふうには一概に言えないのじゃないか、こういうように感じております。
○久保等君 今の特に取り付けたときの試験の技能のいい悪いという問題もあるでしょうが、それよりも、一体普通のしろうとの取引を考えてみた場合に、まず性能試験をやる前に、員数が合っておるかどうか、これはもう個数の問題ですから、技術的な問題よりも、構成部品、部品といっては悪いが、とにかく一台の構成部品もいろいろ品目はたくさんあるだろうと思うのです。ところが無線の機械が七台ばかりなかった。それから七台ばかり不良だった。それから、あるいは予備品の員数が足りなかった。こういうような問題は、これは私は、総合的な試験の技術的な水準がどうのこうのという問題は、確かにこれは日本の場合ですからあると思う。ところが個々の無線機の場合だったらそう大した、日本の技術陣をもってして、とても試験しかねるような無線機じゃないと思うのです。おそらく簡単な無線機だろうと思うが、そういう点も実は検査をやれば、比較的簡単にそんなものはわかったと思うのですが、二カ月ばかりも品物が入ってから放っておいて、いざ使おうと思ってやってみたら、うまくいかなかった、予備品が足りなかったというような点が、これは私はせっかく日本に全然ないようなものを買われた貴重品の扱い方として、非常にまあ何といいますか、お金持がちょっと道楽をやるような気持でやっぱり品物を買ったのじゃないか。しかもそれほど緊急性がなかったのじゃないか。しかも結果から見ると、実は二台ばかりあとからちょうだいした。むしろちょうだいした方が早く間に合ったというようなこれは結果になっているのですよ。そうしてみると、これは二億円出して買ってみたものの、実はそんなものを買わなくても間に合ったのだということになっているのですよ。こういう処理の仕方は、これは何としても、単に技術的などうも勉強が足りないのでという問題では私は全然ないと思うのですがね、どうですか。会計検査院で書かれてあります、私もただいま申し上げたようなことについては、これはもう御説明の余地のない問題じゃないかと思うのですが、どうですか。
○国務大臣(小滝彬君) 私はごまかな技術的なことはわかりませんが、やっぱり米軍の方で提供してくれるというのは、米軍の基地を日本側へ返して、日本の自衛隊がそれを使うということになれば、そのG・C・Aももらえるわけなんですが、基地の返還がおくれますとそれは不可能である。ところが一方、返還を受けないところにおいても訓練上航空自衛隊が飛行機の発着をせねばならぬ。その際にはG・C・A誘導によるところの着陸をしなければならぬわけでありまして、そのために必要なものであって、あとで二台来た場合は、そこにまた第一航空隊、第二航空隊とわれわれ持っておりますから、その方で使わなければならぬものであって、米軍がくれるというのは、日本にあるのをその場で引き渡すという意味であって、この購入いたしましたものは現に使用されておる……、必要であったから購入いたしたというわけで、不必要なものを買ったわけではないのであります。
○久保等君 それこそ私は間に合せだと思うのですよ。この場合ですと、これは浜松へ取り付けられたのでしょう。それで浜松へ昭和三十一年のとにかく四月、あるいは六月にわたって二台供与を受けたのですけれども、これは一台はやはり浜松に実は供与を受けたのじゃないかと思うのですが、そういう関係からいって、私はこの機械少くとも一機あれば、浜松の場合には当時の状況としては間に合ったのじゃないかと思うのですが、どうですか。
○説明員(北島武雄君) 現在自衛隊におきまして保有しておりまするG・C・Aは購入いたしましたものを入れて三機でございます。で、先般も御説明申し上げましたように、この三機につきましては、一機は浜松基地、一機は築城、浜松は御承知の通りF86のジェット戦闘機の訓練に使用されておるというわけであります。築城はT33の航空操縦の訓練が行われておるわけであります。なお一機は浜松の通信学校におきまして通信関係の教育をするのにどうしても必要である。従いましてただいま三台ございますが、よけい来たからこれをほかに使っているというようなものでございません。どうしても必要な三機でございます。
○久保等君 今日三機になっているのですが、この購入——買われる当時の状況は、一台とにかく浜松でほしいということで買われたのでしょう。ところが少くとも申し出はその前約一年ぐらい、十ヵ月ぐらい前になりますか、アメリカの方からの供与の申し出が現にあったのでしょう。だからそうだとすれば、その申し出があっても、いつ引き渡されるかという見通しの問題があったのでしょうが、しかし少くとも一年近くも前から一台、一台でなくて二台供与しようという話があったのですから、しかもそのあとから買われたやつが、いろいろな今言った事故といいますか、品物が全部完全でなかったというようなこともあって、これは当初の見込みではいつごろつけるつもりであったか知らぬけれども、現実に動き出したのはおそらく三十一年の半ばごろじゃないかと思いますが、そうだとすると、もちろん今日は三台、あるいはもう少しほしいのかもしれませんが、しかし少くとも最初に一台ほしかったというのは、供与の手続を十分進めてさえいけば間に合ったということになっているのじゃないですか。
○説明員(北島武雄君) 当初から二台は供与が確実にありますことを頭に入れまして、それからなおあとの二機につきましては、将来飛行場が解除される場合に、そこにあるものをそのままという話でございましたので、当初供与される二機と、それから自衛隊において購入する一機と、合せて三機はどうしても必要であるという総合判断のもとに、あらかじめ慎重に考えまして、一台購入したのでありまして、二機かあるのを知らないでいたとか、二機あるのにさらに一台よけいに買ったとか、こういうものではございません。
○久保等君 これは当初の計画でいくといつごろまでに浜松につけようという予定だったのですか。それから現実にこれが動き出したのはいつからですか。
○説明員(北島武雄君) 航空訓練につきましてはG・C・A、それをできるだけ早くつけることが必要でございます。そこでそのような意図のもとに契約いたしまして、この契約品が横浜に到着いたしましたのが六月、それから別な組立調整契約によりまして、浜松において調整させまして、これがほんとうにでき上りましたのが今年の一月でございます。で、現在はこれを遺憾なく活用しておる次第でございます。
○久保等君 できるだけ早くほしかったといって、それでことしの一月、しかも話が出たのはおととしの十二月ごろに随意契約をやった、ほしいのはその前からかもしれませんが、契約をやったのは一昨年の十二月ということになって、それでことしの一月に現実に動くようになったということになると、その間も非常にのんびりした話だと思うのでありますが、経理局長、非常に首をかしげておるけれども、一年以上もたっている事実は認められているのでしょう、どうなんですか。
○説明員(北島武雄君) これは輸入の契約の実情につきましては、おそらく調本部長からまた御説明もあると思うのですが、本件は申すまでもなく、ギルフランブラザースから購入したものでありまして、輸入に当りましては相当長期間かかるものであります。輸入申し込みをして、すぐそれが数カ月で入るという品物ではございません。あらかじめそういった点を頭に入れまして、できるだけ早期に契約をいたしたのでありますが、到着いたしましたのは昨年の六月でございます。
○久保等君 だから、それは私の聞いているのは、一年以上かかっているのです。少くとも契約をしてから現実に動くまでにはかかっているのでしょう。首を横へかしげるような問題じゃないんですよ。だからそうだとすると、しかも支払いを一体したのはいつですか、この支払いを行なったのは……。
○説明員(北島武雄君) このG・C・Aは分解して輸送いたしまして、そうしてあとで組み立てます前にやはり相当な日数がかかるのでありまして、御指摘のように三十年十二月に契約いたしまして、これが現実に動くまでに一年かかっておりますが、これはそういうふうになるのは、やはりこの程度の機械についてはやむを得ないことではなかろうかと思っております。 それから支払いの状態でありますが、この契約は二つに分れております。輸入して横浜まで持ってくる契約と、それから横浜から浜松まで持っていって組み立て調整をする契約と、二つに分れております。具体的には、第一回の輸入契約に伴う支払いは三十一年七月十四日であるようであります。それからあとの組立調整契約に伴う支払いはことしの一月でございます。
○久保等君 ちょっと検査院の方へお尋ねしたいと思うのですが、この報告書には一億九千七百九十万円というものを購入し、その金額を「支出しているが」ということになっていて、ただしうち三十一年度分として八千五百十七万五千五百九円支払ったというようになっておるので、何か三十年度中に相当額といいますか、この八千五百幾らを除いた分については支払いをしたように書かれてあるのですが、今のような説明だと、これは支払いの方はいずれも三十一年度で支払われたことになるのですが、そういうことでいいのですか。ちょっと会計検査院の報告書についてお尋ねしたい。
○説明員(保岡豐君) これは前金払いになっておりまして、契約をした年度、三十年度に、三十一年度分八千五百万円を引いた残りですね、これを三十年度に払っております。前金払いであります。契約した年度、三十年度に払っております。
○久保等君 同年に払っておるのですね。
○説明員(保岡豐君) 払っております。
○久保等君 今の経理局長の説明だと、そうじゃなくて、去年の七月に最初の何か支払いをしたというようなお話だったが、どうですか。
○説明員(北島武雄君) その点は私の説明が不十分でございましたが、輸入契約と同時に前金払いをある程度いたしまして、その残の額支払いが昨年の七月、こういうことであります。
○久保等君 それじゃその前壷払いをやったのはいつですか、その話では説明がわからぬのですが。
○説明員(北島武雄君) 三十年の十二月二十九日に一億一千二百万円見当の金額を前金払いいたしております。残りの八千五百十七万五千円程度は三十一年度の七月に支払いをしております。
○久保等君 そうだとすると、やはり国費の支出の面からいけば、ほとんど半額以上の一億一千万円というものが三十年度に支出をしておるわけなんです。それで機械は、あなたの先ほどの説明だと、その程度の日数はやむを得ないのだと説明したけれども、現実に動き出したのはことしの一月です。しかもこれは事実がはっきり証明しておるように、去年二カ月ばかりはとにかくうっちゃってあったという形になっておる。品物が着いてから……、直ちに右から左に運搬に要した最小限度の所要日数はやむを得ないとしても、二カ月にしろ放置しておったために、いざ使おうと思ってみたら、無線機がこわれておったとか何とかいうことで、事実上とにかく一年以上も、支払いを現実に行なってしまったあとなおかつ使用できなかったという状態になっておる。これはこの程度のおくれは必要やむを得ないと考えるのか、一億一千万円を一年以上も前に支払って、一年以上後になって動き出すということもやむを得ないということにお考えになるのですか。経理局長は非常にスムーズに行ったとお考えになるのですか。
○説明員(北島武雄君) 私は必ずしもスムーズに行ったと考えておりません。はなはだ残念なことでございましたが、組立調整契約の途中におきましては業者の不なれ、ことにこれは日本で初めて技術者が手を触れるものでごいますので、組立調整に相当の時日を要したことは事実でございます。ただこの点は、当時の状況においては、日本の現在の技術をもってしてはやむを得なかったのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。それから浜松に二カ月放置しておったというふうに書かれておりますが、これは私ども非常につらいのでございまして、放置したのじゃございません。一応大倉商事と二つの契約を結びまして、一つは横浜で輸入する契約、一つは横浜から浜松に持って行って、浜松で組み立てる契約、この二つの契約、ところが横浜に着きまして、それからあと組立調整契約を締結する段階におきまして、調達実施本部で大倉商事とネゴシェーションをいたしまして、これが相当、金額の確定までに時間がかかっておるようであります。しかし契約がきまらないからといって、横浜の保税倉庫に置くわけにいきませんので、とりあえず浜松の基地に送らせた、その間に調達本部で大倉商事と契約ができまして、それから組み立て調整の仕事が始まったのでございます。
○久保等君 防衛庁長官にお伺いしたいと思うのですが、先ほど長官にもお伺いしたことですけれども、この装置の構成品である無線機の故障、不良といいますか、そういう事実だとかそれから予備品にも相当の不足があったということなんですが、こういったようなことは、やはりこの検収が、われわれの常識でいう検収がなされておらなかったということになると思うのですが、そうお考えになりませんか。
○国務大臣(小滝彬君) こまかな点は、一つ調本部長が詳細承知しておりますから……。
○久保等君 こまかくないのです。
○国務大臣(小滝彬君) 私は先ほど申しましたように、どうも不なれなため、向うでは検査した場合には確かに合格したから合格証を出したが、その途中において取扱いがうまくいかなかったために、備品が足りないとかあるいは無線機の方がうまくいかないという問題を生じたように承知しております。それからなお、これに非常に長期にかかった、なるほど長期にかかっておる点はいかぬのでありますが、これは品物によりまして、前に払わなければならないものもありまするし、船の例をとりまするならば、注文してから三年もかかるというものもあるし、特に製作しなければならぬという場合においては、前にも金を払わなければならぬ、そうして結局それを装置するまでには相当期間がかかるということも品目によってはいろいろやむを得ない場合もあろうかと思いますので、その点は御了承願いたいと思います。
○久保等君 だから、そういう私の質問に対する的確な答弁を願いたいと思います。私の申し上げておるのは、具体的に無線機が七台悪かったというのです。それから予備品に相当不足数があったというのです。こういう問題、輸送の長くかかった、かからぬの問題は別にして、一体こういうようなことは検収が少くとも、現実にしかも現品点検まではやっていないという先ほどお話ですね、少くともこれは日本の品物を買うのです、アメリカの品物じゃない、だから米軍に頼んだとか何とかといっても、これは防衛庁という立場で、この品物を現実に検収したか、ならぬかということになると、少くとも現実に検収したということにならぬでしょう、しかもかりに人に頼んで検収してもらったんだといってみても、結果的にこういう事故を起しておるのです。だからこのことに対しては、少くとも検収という問題について防衛庁として責任の持てる形の検収はやらなかった、それがどうであったかこうであったかは別として、検収がとにかく少くとも完全に行われなかったということだけはお認めになるのですか、どうですか。
○国務大臣(小滝彬君) 私の説明は前申し上げたことを繰り返すことになりますが、防衛庁のために積み地において検収されておるわけでありまして、これは防衛庁の人間ではありませんけれども、その方が技術的にもよりすぐれておるという意味で、そこで検収され、そして合格証書を無責任に出したものではなくて、確かにその際はうまくいったのだが、これをいよいよ装置する場合になって、うまくいかないために組み立てがおくれたというのであって、検収そのものにつきましては、なるほど防衛庁のものが直接やらないにしても、確かに行われておったものと私どもは信じております。
○久保等君 簡単にお尋ねしますが、それはだれが検収をやったかやらぬかは別として、その場合うまくいかなかった場合の責任はどこにあるのですか、簡単に。
○国務大臣(小滝彬君) これはさっきから申しましたように、詳細は調達本部の方から……。
○久保等君 責任の所在はどこにあるか。
○国務大臣(小滝彬君) 答弁した方がいいかと思いますが、これはまた契約条項にもよることでありまして、一がいには言えないと思いますが、しかしもちろんこの実際に瑕疵を見出だしましたならば、それについてはこれは代替品をよこすとか、あるいはそれに対する損害賠償を取るとか、十分に契約の上でなっていると私は確信いたしております。
○久保等君 私は少し防衛長官に御注意申し上げたいと思いますが、すなおに御答弁願いたいと思います。 私の御質問申し上げているのは、検収をやった、やらぬという問題は別としても、こういうふうにとにかく無線機に故障があったり、あるいは少くとも予備品が足りなかったというような結果が起きたことに対する責任というものは、どこにおありですか、こういう質問なんです。あなたは、検収はおれのところで、自分の手でやらなかったにしても、米軍なら米軍に頼んでやってもらったということで、検収をやはり行なったという主張なら主張でいいのです。その結果はうまくいっていなかった、うまくいっていないことは認めるでしょう。ところが、長官はそこから不審のような顔をしておりますが、検収の結果はやはりうまくいったかどうかということから伺います。
○国務大臣(小滝彬君) 検収の際はうまくいっておったが、装置の方がまだ十分の知識がなかったために、その際に故障が生じたということでする
○久保等君 そういう何というか、御答弁ではこれはだれが開いてもわからないと思います。とにかく会計検査院で……、
○説明員(武内征平君) 会計検査院は違う…、
○久保等君 ちょっと待って下さい。ゆっくりと御答弁を願って、もう少し冷静に御答弁願います。
○国務大臣(小滝彬君) 冷静です。(笑声)
○久保等君 そうあわてなくて、ゆっくりわかるようし一つ御答弁を願います。検査報告書に「本件装置の構成品である無線機七台が不良であり、予備品に相当数不足がある」と言っておりますが、それなら一つ会計検査院に伺いますが、予備品に相当不足があったということをもう少し具体的に言うと、何点ぐらい不足であって、また金額の点においても、どの程度のものが足りなかったのか、こういったことについても、もう少し一つ詳しく御説明を願います、当の防衛庁もよくわかっておられませんから。(笑声)
○説明員(保岡豐君) このG・C・Aの本体は捜索部と精測部、これが金額で全体の八〇%です。それに通信装置とそれから電源装置の部分と、この四つの部分に分れる、問題はこの通信装置にあるわけです。通信装置の悪かった所は、七台悪かったのですが、出力不足であるとか、リレーのスイッチの接触不良であるとか、チャンネル・セレクターの不良であるとか、電源が入らないとか、こういうことは先ほどおっしゃいましたように無線機のことでございますから、東芝の技術者がもう十分心得ていることでありまして、これは調整のへまでこわしたものでは絶対ないのであります。根本が悪い、そこでこういうことを申し上げたわけであります。 それから予備品の不足十六点の内訳というものは、ここにエレクトリカル・リードCX、その次にステップ・アッテネエターとか、ソケットWスクエアーとか、スクリュー・ドライバーとかいろいろ書いてございます。これで十六点でございます。(「金額は」と呼ぶ者あり)金額はちょっと私の方はこの金額それ自身のあれは契約書にも内訳がないのでございます。それで私どもまだこの見積りはいたしませんですけれども、先ほど申しましたように、全体のうちの二〇%が電源部と通信装置でございますから、大体それのうちの十六件でございまして、この金額はまたあとから調査して申し上げたいと思いますけれどもこういうものが実際に足りなかった。それから、足りないは足りないけれども、あとから補足したという御答弁であります。だけれども、あとから補足する場合にはそれは契約条項にありますから、それは一年の間はあとから補足しなければなりません。しかしそれは検収ではなくて、瑕疵担保責任であります。ですから、検収が悪いというのは、会計検査院の……、
○説明員(武内征平君) ただいまの会計検査院の説明には多少誤解がありますから、私ははっきり申し上げます。検査合格証が発行された当時に、本件装置は電源及び通信器材の欠品があり、完成されておらず、従って総合試験が行われていないことが判明したということは、事実に反する誤解であります。この種の総合装置にあっては、一部部品が完成していなくても、これに該当する検査済みの部品を代用して、そうして機能全体のテストをして、そうしてさらに未完成の品物についてはこれを追加して、そうしてその後の正規の試験はそのときに行なって、そうしてあとで補足してこれを送るということは可能であります。こんなふうに非常に多くの電源なりあるいは通信装置をまじえて、そうしてコンプリートした施設をする場合に、特にこの機械の、通信機はギルフランが作るのじゃなくして、米空軍の官給品であります。従いましてこの品物が日本に届けられるのが遅れたというのは、米空軍が官給品として供給すべき通信機が遅れたために、全体として遅れたのでありますが、テストはもう米空軍のかわるべき品物についてテストをして、そうして日本に送ってきたのであります。そうしてそれと同時に、品物を送るまでには、日本に送るこの通信装置ができたものですから、一緒に来ておるわけでありまして、欠品があったのではございません。 それから欠品があったと言いますけれども、小さいドライバーが二個でありまして、この場合ドライバーが二個でありまして、これは昭和三十一年の十一月二十七日に現に補充されておりまして、会計検査院が調整中の途中に行かれまして、それは調整中に真空管を飛ばしたり、あるいはヒューズを飛ばしたりということはあります。ありますけれども、これは調整中にヒューズが飛ぶとか、真空管が切れるということは当然あり得ることであって、そんなことは批難すべき事柄じゃないと思うのです。別に調整中に起った、ヒューズが飛ぶとか、真空管が切れるというようなことは、これは装置全体を調整する場合にはあり得ることであって、これは完成した暁に……いつまでも完成しないで使えないということであれば、これは批難されるべき事柄かと思いますけれども、その調整中にヒューズが飛んだとか、ドライバーが見つからなかったと、これはドライバーはあったのですけれども、見つからなかった。出て来たのですが……。とれくらいのドライバー二個でございます、欠品は。これは私は何ら批難すべきことじゃないと思うのでございまして、欠品があったというのは間違いでございます。
○久保等君 そうなんですが、事実を一つ淡々と語ってもらいたいと思うのです。少くとも今お聞きしたところによると、ヒューズが飛んだとか、あるいはまあ小さな、手で動かす程度のドライバーの二個ばかりがなかったという以上には、予備品で足りなかったというものはないのですか。
○説明員(武内征平君) ありません。(「重大問題だ」と呼ぶ者あり)
○久保等君 そうだとすれば、これはもうはっきり防衛庁のきょうの御答弁はそれでよくわかるのです。それで無線機の七台の不良品の問題、これについてはどうですか。
○説明員(武内征平君) それは東芝がなれないために調整がへただったのです。結局、日本における調整の技術が足らないということが、そこに欠陥が出たわけであります。最初からギルフラン社の本社から技師を連れてきてやらせれば、これはそういう問題はなかったのです。というのは、東芝が大倉商事の下請でやったことでありますが、実はそのギルフランの技術者が立川におった。というのは、ギルフラン社が米空軍にG・C・Aをやはり供給した。従ってそのサービスのために立川に技術者が二人ほどおった。その人にまあアドバイスしてもらったら非常にうまく動いた。結局、日本における技術が足らなかった、そのために多少そこで手間を食ったということでありまして、向うで検査されたものが悪かったということではないというふうにわれわれは考えております。
○久保等君 これは金額の大きな機械でもあるし、会計検査院で指摘しておりまする事項は、検収の手続の問題もあり、同時に結果から見ても、機械の構成品そのものに相当不良な部分なり、あるいは予備品に不足数があった。先ほど御説明があったように、員数についても十六点ばかり足りなかったという御説明があるのですが、かたや防衛庁の御説明だと、ほとんどそういったことはなかったのだという御説明のようですが、これは一つ会計検査院の方でも資料で出されるというお話しだったのですけれども、そうなると、七台の無線機ですが、これもしかし、私、もちろんよく調べて見なければわかりませんけれども、日本の技術者がとてもどうも扱うないほど高度な無線機だとも、これ七台の無線機ですが、それほどむずかしい機械でもないのじゃないかというふうに、しろうとながらもちょっと判断するのですが、しかし今の防衛庁の説明だと、どうも超日本的な、非常に高級な無線機のようでありますが、この点についても、一つ会計検査院の方でお調べ願った不良というものは、どういう性格の不良であったのか。七台の無線機について……。 それから予備品の問題については、先ほども御説明をいただいたのですが、なお、一つどういう品目が足りなかったのか。金額にしてどういう程度の金額になるのか、ヒューズとドライバーということになれば、これはヒューズなんというものは飛ぶのが当り前で、調整中に飛ぶなんということは当り前のことなんで、そんなことは決してなにも当らないと思いますし、まあドライバーのネジ回しみたいなものが、二つばかり足りなかったということなれば、これも取るに値しないと思うし、われわれ決算委員会で、口角あわを飛ばして質問するにも値しないと思うのですが、しかし会計検査院でも慎重にいろいろ検討せられて、こういう形で国会に報告せられて参っていると思うのですから、私は一つ日本の技術という立場から考えて、それからまた会計検査院でせっかく指摘せられた立場から考えても、今までの防衛庁の御答弁程度では、全くこれは何を一体今まで質問しておったのか。大したことはなかったのだということにもなりかねないと思うのですが、しかしそうでもないと思いますし、十分に一つできる限り詳細な資料をお出し願って、きょうのところは水を入れた形で、この問題については私は質問を、また後日に保留をしたいと思うのですが、その点でも一つ資料を御提出願いたい。なお、防衛庁関係でも、あなたの方で一つなにか資料的なものでもこれに出していただいて、より詳細に私どもにその審査の参考になる点があればお出しを願いたい。そういうことで本四十四号の問題については後日に保留いたします。
○杉山昌作君 関連して。資料を出していただきたいというのですが、どうも契約の区切りのところがわからないのですがね。さっき長官は、検収は十分した。その前の話だと、検収はアメリカでしたのだ、こういう。それで一番初めの契約は、検収は、一体どこでして、どこで受け渡しはできることになっていたか。もしアメリカでしたとするならば、アメリカから横浜へ持ってくるのは、どういう契約でだれが請け負ったか。それで横浜でどういう検収をしたか。横浜から浜松に持ってくるのはだれとどういう契約をしてどういうふうにしてやったのか。そこで日本がいよいよやっている調整中に、部品があったのかないのか、不良品があったのかないのか、これがわからないので、初めから一本でやったのか、そこを初めからはっきり一つ言ってみて下さい。
○説明員(武内征平君) その受け払いはFOBロスアンゼルスで、FOBで所有権は防衛庁に移っております。これは先ほどいろいろ議論がありましたが、外国から物を買うときには商慣習でありまして、FOBの受け渡しでありまして、CIFということはあまりありません。たとえCIFでありましても、所有権の移鞍はFOBロス・アンゼルスと同じでありまして、Bしが上ってきますれば、それに対する支払いがございますれば、船の中における所有権は日本に移るのであります。これは検収をアメリカに頼んで云々というお話がありましたが、それ以外にいろいろあるのでございます。今後もございますから御了解を得るために申し上げますと、たとえばチユーリッヒのコントラバス社のエリコンにG・Mスクールバッテリを注文しておりますが、この受け渡しはFOBゼノアであります。従いまして、ゼノアでFOBで揚げますと、それに対する船の中における所有権はみな私どもり方に移るわけであります。本件につきましては、ここに大倉商事がおりまして、FOBですでにロスアンゼルスで所有権は防衛庁に移り、ギルフラン社の所有権はわが方に移って、FOBでロスアンゼルスから横浜までは大倉商事がかわって持ってきたということでありまして、従って、Bしと現品とを横浜でつき合わしたというのは、さらに慎重にやっておったので、所有権はすでに移っておったのでありまして、受け取る、受け取らないという問題はないのであります。米軍に頼んで検査をして引き取るという契約をしたときには、すでにもう防衛庁は所有権を取って、その後に不完全なものがあれば、これは瑕疵担保条項によって要求する、こういう腹ではっきりした形で契約をしておるのであります。それから、横浜に漕ぎまして、浜松へ行って調整をするというのは、これは別契約であります。これはしかし、扱いを大倉商事がやっておりますから、別の会社にやらせるよりもその方がよろしいということで、大倉商事と契約をいたしましたが、大倉商事は、御承知のように商事会社でありますので、大倉商事が、この方面に日本では造詣のあるといわれておるところの東芝を下請に使ってやったところが、技術が足りない点、大倉商事と東芝との間に必ずしも意思が疎通しなかったというようなこと、それから調整契約の予算は三十一年度の予算でやっております、それから大倉商事がそこへ持っていきますにつきまして、高いことを言いましたので、多少防衛庁が値切ったといいますか、値ぎめに相当の時間を要したというので、二ヵ月ほおっておいたというふうにお考えになるかもしれませんけれども、現物はもうすでに大倉商事に保管証を取って渡して、現実には浜松へ東芝が行ってやっております。しかし、契約の格好では、値段をきめるのがおそかった、あるいはその間に技術が足りなくて通信機械なりいろいろな調整がうまくいかなかったということで、まことに不手際のように見えますけれども、われわれといたしましては、最善の努力をいたしてやったということだけは、御了解をいただきたいと思います。
○杉山昌作君 今のお話で、ギルフラン・ブラザースとの購入契約というのですか、これは一応向うで検収をして、それが今のロスアンゼルスで受け渡しが済んだ、その契約に関する限りは、お説の通りとすれば、履行がちゃんとできておった、こういうことになると思います。そこで、その契約はいいとしても、浜松へ来て使うときには不良になっておったとか、あるいは足らなかったというような問題が検査院にあったとすれば、一体、ロスアンゼルスでは所有権はなるほど防衛庁のものになったのでしょうが、それが横浜へ来たときに、横浜で防衛庁は受け取らなければならない。そのときに、個数を勘定したりなんとかいうことはちゃんとやったかどうか。それから、さらに横浜から浜松へ持ってきたのだから、そのときにもそういう受け渡しについてちゃんとした検査をして、さて調整というのですか、セッツルというのですか、請負わせるときには、これだけのものがちゃんとあるのだぞ、これだけあればいいのだ、さあこれを持って行けという、そういうけじめをちゃんとつけた立会いなり検査なりというものは、それぞれやっているのですか。
○説明員(武内征平君) この点は、御質問の点ごもっともでありますが、空幕の岡二佐を横浜へ派遣いたしまして、向うに書類がございますから、それと大体つき合わせました。しかしながら、横浜の保税倉庫に全部揚げて、小さい部品に至るまで見ることができません。しかし、梱包の数が幾つ幾つ、これには何が入っているということは、ちゃんと区別してありますから、それは全部トレースしてみまして、そうして今度はそれを調整契約いたしますところの大倉商事に、現物は防衛庁の所有権でありますから、保管証を取りまして、そうして調整契約は後日——直ちにやりたいけれども、結局値段で少しおくれたわけですが、そういうふうにきちんとけじめをつけてやっております。
○岩間正男君 今の責任の所在ということが明確にならない。ただいまの御説明を聞きますと、何も防衛庁には欠陥はないのだと、こういうようなふうに聞えるのです。そういう意味で言っておるのではないと思いますけれども、しかし大体この会社と契約をして、検収は米軍に頼んだというのですね。そうして、その結果とにかく日本は立会っていない。防衛庁はアメリカに頼んだと、アメリカを信頼したということになっておりますが、しかし実際はとにかく、足らないものとか、それから非常に不完全なものが出てきたわけですね。こういうものについては、これはどうなんですか。この検収を信頼したということは、それはあなたたちですから米軍を信頼することはあるでしょうから、それはいい。しかし、これはあなたたちの問題ではないから、国民の問題ですから、その検収の結果がうまくなかったという、こういう事態についても、検収の責任はどこにあるとお考えですか。 それからもう一つは、ただいまの大倉商事と取りつけの問題について時間をかけて契約をした。大倉商事ではこれをやれないので、東芝に下請をやらした。ところが、東芝が非常に技術が悪くて、機械を相当いじってこわしちゃったと、こういうのだ。この責任はどこにあるのか。それをやったのは防衛庁じゃないですか、防衛庁の責任において大倉商事を通して東芝がやったのではないですか、その責任は防衛庁負わないのか。語るに落ちたようなこのような説明で、ことのところ友逃れることはできないと思う。あなたが答えられなければ、あなたに突っ込んだってしょうがない。防衛庁長官どうですか。この二つの問題について責任の所在の点がさっきからはっきりしない。何でもあなたたちはアメリカさんのやることは非常にけっこうでございますと言うが、その結果はどうなったか、いいはずがわるくなった。途中で盗まれたか、こわされたかしたものがあるかもしれない。そういうような責任というものは非常に不明確になって、今のところそのまま押していけば何か通りそうな印象を与える非常に勇敢な御説明をいただいたわけです。当委員会としては、あなたたちとアメリカとの関係はどういう密接な関係があるのか知らない。しかし、いやしくも国会においてわれわれが論議するときに、国民の前に責任を負わなければならぬ。その点について、これは長官に御答弁いただきたいと思う。一体責任を感じておられるのか、感じておられないのか。
○国務大臣(小滝彬君) 取引全体について、もちろんわれわれが自衛隊のために購入いたしました以上、それは責任がございますがしかし、個々の取計らいについて、その時間がかかったのは遺憾でありましたが、そのために新しく経費をかけたというようなことはないのでありまして、不なれなもので、こういうように時間がかかった。また、運悪くと言えばしかられるかもわかりませんが、会計検査院は、ちょうど調整の途中で来られれば、それはヒューズが飛ぶこともあるだろうし、いろいろなことがあるので、その段階においてちょうど立ち会われだので、特にそういう印象を受けられたのも、これは人情の自然だろうと思いますが、今申しましたように、私どもは頭を下げなければならないいろいろ悪い点は、十分是正しようと思っております。また、不注意な点は改めなければならないし、いろいろ引き締めていかなければなりませんが、本件に関しまする限り、私どもの調べましたところでは、多少会計検査場院の方にも誤解をお持ちではなかろうかというふうな感じがいたすのでありまして、まあ今後こういうことが長くかかるとか、あるいは調整の途中においていろいろごてごてしたことが起るようなことのないように十分注意いたしますけれども、今申しましたような立場でございます。
○岩間正男君 ただいまの長官の御答弁に対しまして、会計検査院が一応申し開きをいたしておくことは、この委員会の運営のために必要だろうと思います。
○説明員(保岡豐君) 先ほど誤解とおっしゃいましたけれども、その誤解の点について申し上げます。 総合試験が行われていないということと、この通信装置などがなかったということは、事実であります。アメリカの空軍の人のサインのありますものの、日にちにおいては通信装置はありませんでした。ありませんから、通信装置と同じ通信装置をアメリカのもので官給して、総合試験は行なったかもしれませんが、日本に入ってきた通信機をもって総合試験は行われていない、こういう意味でございます。それからその通信機にあります向うの証明書でございます。これがはなはだ不備なのであります。私が見ましたものは全部にありません。なくなってしまったというのです。あるものを見ましたところが、アメリカの空軍のスタンプはありますけれども、サインがありません。それから通信機のようなもののそういうサインをするときには、試験成績書がついてこなくてはならない。試験成績書はないのです。幾ら防衛庁に要求いたしましても、試験成績書はないのです。それで先ほど由しましたようなところに欠点がありましたから、これは通信機それ自身の欠点であるということを見たわけでございます。私は誤解していないと思います。それからその不足であるというのは、調整したときの検査官がこれだけ不足であるという証明書を出しておりますから、あとからそれを資料として出させたいと思っております。
○久保等君 もう一つ。まあその問題はそういうことで保留してもらって、いずれ十分に審査をいたして白黒をはっきりしなければならない問題と思いますから保留をしまして、きょうのところは最後ですが、四十五号の不適格な航空ガソリンを検収したものということで指摘をされておりますが、これは一体この不適格な航空ガソリンを調達して航空自衛隊なり、あるいは陸上自衛隊なり何なりで使われたようですが、陸上自衛隊の方で持っておったものについて、防衛庁の技術研究所で試験をしてみたところが、これはどうも使うに値しない、使用に耐えないということを確認しておるようでありますが、総ガソリンに対する価格は三千百六十六万円余りになるようですが、しかもこの航空自衛隊の方ではこれによって事故を起しておるようなことが言われておりますが、事故というのはどういう事故でしたか。これは会計検査院の方にお尋ねしたいと思いますが、悪いガソリンを使って飛行機を飛ばしたのだと思いますが、その結果事故等を起したというようなこともちょっと言われておるようなんですが、どんな事故を起したのですか。
○説明員(保岡豐君) 故障でありましてそう大した事故ではないと思います。私どもの方で報告を受けましたのによりますと、相ついで故障を生じ、不時着をしたという程度でございます。不時着をしたり、エンジンに震動が激しかったり、そういう程度でございます。陸幕の方は、使う前に臭気を発したりしたもので、それを使って飛んだということはないようでございます。それで防衛庁の方で試験をやったわけでございます。
○久保等君 このガソリンも、やはり検収試験のところで多少会計検査院と防衛庁の間で見解が分れておるようにも思えますが、何か防衛庁の説明だと、このガソリンも保管をしておる間に途中で品質が変ったというように御説明になっておると思います。しかし会計検査院の報告書によれば、そういう途中から変質するということは普通あり得ないと思います。従って検収さえしっかりやっておれば、こんな使えないガソリンを三千百万円余りも出して買わなくても済んだじゃないかという指摘になっておりますが、これもさっきのような話で議論になる問題じゃないかと思うので何ですが、これは一つ会計検査院の方でその問題について、最初に一つ御説明をお伺いしたいと思いますが、あまり高度のわれわれ技術的な知識はありませんが、しろうとにわかりやすいように御説明を願いたいと思います。
○説明員(保岡豐君) ガソリンの保管におきまして、ドラム罐で野天に置いておきますと、それは変化いたして参ります。変化いたして参りますけれども、その変化をするようなものであれば使えませんから、納入のときに試験をするわけであります。たとえば太陽が当るとか、非常に温湿度が上るとかいうような試験を十六時間で、非常に悪い条件をつけて十六時間でやってしまって、それでそれ以下ならば野天に置いておいても大丈夫だ、こういうことを考えるために十六時間の酸化安定度の試験を仕様書で命じておるわけであります。これはアメリカの方でいろいろ今まで試験をしておりまして、そのデータの結果であります。アメリカの方では、普通アメリカのガソリンはいいものですから、五時間で六ヵ月は持つ。五時間の酸化安定度試験に合格すれば六ヵ月は大丈夫だ、もう一ぺん試験しなくても使えるということになっております。日本の工業規格JISにおきましても五時間ということを出しております。それを新しい装置でやりました、接触分解の方法でありますがゆえに、なお、大事をとりまして、仕様書で十六時間という指定をされたものと思います。そこで十六時間の酸化安定度試験に合格したものであれば、四ヵ月ぐらいたって、防衛庁で試験されて、こういう結果は起らない。こういうガム質があるということは起らないということをまず言っておるわけでございます。それは絶対にということは、ちょっと学問的には言えないので、ここは防衛庁で買ったものは非常に特殊なものであるのであるから、幾ら十六時間の酸化安定度の試験を精密にやっても、こういうふうになったのだというような説明だと思いますけれども、それはちょっと信用できない。そういうものであれば学界に非常なセンセーションを起すようなことでありまして、それを学界に発表された方がいいと思います。そうすれば日本工業規格におきましても、五時間で酸化安定度試験なんていうことは、全然危なくて、工業規格にならぬと思います。そこで私どもは一応これを提案しましたときに、そういう絶対ということでないから批難するのはどうかと考えました。考えましたけれども、これを検査した初めにおいて、空幕及び陸幕の方にありました試験成績書に五時間ということが書いてあるのです、日本規格と同じような。ああ、これはてっきり五時間でやられたのではないか、五時間はもうすれすれなんです。だから十六時間もやればぐっと出る、こう判断したわけでございますが、それはあとから、今度は調達実施本部の方に参りますと、それはそうではなくて、十六時間でやったのだ。五というところに十六と書いてある、それで判を押してあるのもあるし、ないのもある。判を押したのは防衛庁の係官の判です。全体の判には向うの試験した人の判もあります。防衛庁の人の判もありますが、その訂正の判は防衛庁の判だけなのです。そういうので、これはもう防衛庁のことを私信用しないわけではございません。五時間というのはJISにありますから、五時間という印刷を使いまして、それで十六時間おやりになったと思います。思いますけれども、一番大事なそういうところを訂正しないで空幕の方に出されるということは、ちょっと少しあわてるのじゃないか。そういうのじゃ、試験も相当これは学会に発表するような試験をされたんじゃないんじゃないか、こう思ったわけです。それからいろいろな試験をまだほかにいたしますが、これは二日間でやられております。二日間で非常に無理だと私ども思っております。それから試験というものは、いろいろパーソナル・エラーがありまして、やった方は悪意でなく、非常に綿密にやったと言われても、十分でなかったという場合がございますので、それで今までそういうことはなかった、学界の学識上十六時間やればもう大丈夫だ、いかに野天に置いておいても大丈夫なはずである。それが悪かったのだから、十六時間の酸化安定度試験は十分でなかった、こういうような結論を下したわけでございます。
○久保等君 会計検査院側のただいまの御説明に対して、やはり防衛庁の出しております説明書を見ると、これまた検収に当っては非常に特に注意して検査を実施した。当時においては十全を期したと考えたというふうに書かれておるのですが、これもどうも十全を期したところまでいっておらないように思うのですが、一体その品質変化の問題も、途中で検収の際には十全を期してやったのだが、その後に品質の変化が起きて、それでまあ使うことができないような品質に悪化したのだという御説明になっておるのですが、どうですか、それに対する御説明は、補足的な御説明はございませんか。
○説明員(武内征平君) 本件につきまして御説明申し上げますと、実はこの80とか91という高級の航空ガソリンは、従来はほとんど防衛庁は全部輸入でございます。本件は、大協石油が日本で国産をいたしたのでございます。しかも国産の接触分解ガソリン、五社で入札した結果、大協石油が落札したわけであります。そこで検査に当りましては、特に梅木、吉田というエキスパートを派しまして、慎重にやらしたのであります。ここにも当時の成績表が全部ございますが、これを見ますと、規格には全部はまっておるのであります。しかも十六時間をやったというのは、これは一時間で、十六時間やったというのが表が出ております。従いまして会社のデータ及びメーターによりまして十六時間やった、一時間ずつ数えますと十六時間やっておるのであります。でありまするが、変質したことは事実でありまして、それならば従来のように輸入の品物だけを入れて、国産は危いからということで入札に入れないということであれば、結果から見てどういうことは起らなかった、こういうことであると思いますけれども、それではやはり国産というものが行われませんものですから、ここに入れて、そして調達いたしました結果、こういうことになった。一定の期間保管をいたしました間に変質いたしました。これは別に会計検査院の御指摘を受けたわけではなく、われわれの方でこれを不適当であるということで、会社の方へ瑕疵担保条項によりまして全部取りかえさせました。従いまして積極的な損害はないのでありますが、しかしながら、かような変化するような品物は、今後調達に当って十分気をつけなければならない。 しかしながら、検査に不適格があったかどうかということになりますと、やはり当時の検査の結果を見て、そうして検査官はどういう欠陥があったということを、われわれは合理的に調査しなければならぬものですが、その結果は一応ここにありますような規格に全部はまっております。それから変化につきまして、ここにございますように、問題はガム質の問題と四エチル鉛の問題でございますが、潜在ガムが実在ガムに変る。従いまして規格であるところの六以下であるところのものが、それよりもふえたということであります。しからば一定の期間がたって潜在ガムが実在ガムに変ることがあるかということにつきましては、われわれが検査官について、あるいは会社に当った者なり、日本大学の赤塚博士あるいは燃料研究所の雨宮博士、あるいは防大の鈴木博士という方々の正式な御意見も聞いております。そういうこともあり得るという結果になっております。それから四エチル鉛につきましては、これ以上にふえることがあるかどうかということにつきまして、やはり意見を聞いておりますが、四エチル鉛というものは非常に高いものでありまして、しかもオクタン価を高めるための、これは高価な薬品でありまして、しかも取締り法による劇毒物でありまして、これを使う場合におきましては厚生省の許可が要るわけであります。しかも高くて、混合しますにつきまして厚生省の許可が要るというようなものでありますから、特によけい入れるというはずがない。またよけい入れてもオクタン価というものは、91に対して四・六、80に対して一以上に入れても効果がないということが定説でありまして、これ以上入れるはずはないのでありますが、しかし、現実にふえておるということでありますが、果してしからば、そういうことがどうして起るかということまでわれわれは研究したのでありますが、しかしサンプリングのとり方によりまして、非常に濃いところをとってサンプリングいたしますと多く出るというようなこともある。それからドラムカンに入れておきますと、内部が鉄でありますので、それが溶けまして、そして分析におきましては、鉛ではないけれども、鉛と同じような物質として出てくる。従って規格よりもふえるというふうに見える場合がある。また、定量分析の際におきまして、はかる人によって、はかる器械によって誤差がある。大体〇・九ぐらいの誤差があるということも聞いておりますが、以上のようなことでありまして、何か弁解するようでありますが、検査の当時は確かに十六時間やり、そして規格通りはまっておるということは確かだとわれわれ考えております。後日において品質が変化したということも事実でありますので、今後こういうできた品物の検査ということでなくて、ガソリンのごとき、航空機に使い、しかも人命に影響するようなものにつきましては、工場認定制度を新たにとり幸して、一定の規格のものを作る場合には、いかなる設備でいかなるプロシージャーで、いかなる品質管理でやるかということを検査いたしまして、そしてこの工場なら差しつかえない、この設備で差しつかえないという認定をいたしまして、今後別途の相手方をきめる。単にできた品物の品質検査だけではいかんということに方針を変えまして、そのことで昨年末から実施いたしておるのであります。 以上のような次第であります。
○久保等君 これは非常に、事はガソリンであるし、航空用のガソリンですから、非常に大きな問題だと思うのですがね。もし学界というか、技術陣営でも見解が分れるという問題になると、当決算委員会で黄変米の問題を取り上げたことがあります。これはどっちも飛行機が食べるか、人間が食べるかで、いずれも人命に関係する非常に大きな問題だと思うのです。この問題は一昨年の五月からことしの半ばごろまで買われたガソリンですが、国産のこういうガソリンをその後どれくらいお買いになったことがありますか。
○説明員(武内征平君) その後国産の方はストップいたしております。と申しますのは、やはりその生産のプロシージャーを調べてみますと、硫酸洗滌が足らなかった。従って不足分を百四十二キロとか、あるいは二百三十七キロ取りかえさせておりますが、この際におきましては、この会社はさらに硫酸洗滌を再度やりまして納めさせました関係上、その後納めたものはよろしいのでありますけれども、さらにまたこういうことの起らないようにということで、しばらく様子を見ておりまして、輸入ばかりでやっております。
○久保等君 そういう間に合せは、そういうことでもあるいはやむを得ないかと思うのですがね。しかし、やはり国産のガソリンを使っていくということも考えなければならぬと思うのですが、特に防衛庁には技術研究所というような独立機関も持っておられるようですし、さらには学界等において問題があるならば、これは日本の一つ技術陣の面子にかけても十分に研究もするし、それから果してこういう事態が起きたことに対しても原因がどこにあったかということについて、これは徹底的にやはり究明する必要があるのじゃないかと私は思うのですがね。少くとも何かあっちの話を聞けばそれらしいし、こっちの話を聞けばこれらしいという程度の状態で、とにかく責任がないのだということを言いたいために、いろいろ苦心をされている面もあるかと思うのですが、しかしそういう問題でなくて、今後の問題として、国産のガソリンを一体使うのか使わないのか。もし欠陥があるなら、欠陥をやはり是正しなければならぬしするのですが、私そういう点について、単に間に合せとしては、その後一応危いものに手をつけないで、前からのアメリカのガソリンを使っているんだという程度の問題でないんで、特に防衛庁では非常に多量に使う品目だと思うのです。そういう点で防衛庁長官に一つお尋ねしたいと思うのですが、この問題について、これは一昨年の話ですが、昨年、ことしときて、なおかつ全然日本の航空用のガソリンを一滴も使わないという程度なんだということでは、私は日本の技術も実に情ない状態だと思うのです。で、どういうふうに一体対策をお考えになっておるか、一つ長官の方にお尋ねしたいと思うのですがね。
○国務大臣(小滝彬君) 何とかこういう遺憾な結果を起さないようにして、そうしてできるだけ国産品を使うようにしようという気持は、先ほど調本部長も申し上げたところでございまして、これはぜひ、いろいろな角度から研究して、そういうことのないようにして、今、久保さんがおっしゃいましたような線でいきたいと思っております。まあ会計検査院としてはこういう指摘されることは、一面から言えばありがたいことでございまするけれども、その点は一つこういう実情というものもよく考えて、お互いに協力していくという方針で、今御指摘の点はまことにごもっともで、全く同感でございます。そういう方針でいきたいと考えております。
○久保等君 それでこれはしかし、やはり何かこの三千百万円余に上るガソリンのその問題の扱い方については、はっきりと結論は出ていないと思うのですよ。要するに検収当時に十分に試験をやったんで、従ってその当時は大丈夫だったと、しかしその後どういう理由であったか知らぬが、推測される理由は、先ほどもちょっと言われたように、ドラムカンの内部のさびか何か、そういったものとの化合の結果こういう品質の変化が起きたんじゃないかということも言われているのですが、しかし的確な少くとも原因はつきとめられておらないのじゃないかと思うのです。従って、ですから検収当時に防衛庁の立場から考えても、果して検収そのものが全く大丈夫だったんだが、その後品質の変化したことだけは問題ないのだという断定を下されるかどうか。これもわれわれ御説明を伺った限りにおいては、いわばどちらかというと学界で言えば多少常識離れのしたような事態が出ているわけなんですが、だから事実がその通りだとすると、日本の学界でも相当考え直さなければならぬ一つのやはり研究材料が出てきたと思うのです。しかし会計検査院のお話を聞けば、検収当時さえしっかりやっておけば自後にこれほどひどい変化というものは現われないのだ、若干の誤差というものはこれは何の場合でもある、非常にデリケートな試験になってくれば出てくると思うのですよ。ここに言われているのは何倍、何十倍というふうに——潜在ガムのごときは十七倍にも達しているということですが、〇・〇幾ら幾らということでなくて、とにかく相当な倍数で変っているのですから、こういうことになるのですが、私は非常に重大問題だと思うのですよ。だから防衛庁で三千百万幾らで買ったガソリンだけが、これが国費の損失であったとかなかったとかという程度の問題でなくて、非常に重要な問題だと思うのですがね。そういう点について、今後の問題についても、長官も私の質問に符節を合せられて、できるだけ善処したいという御希望なんですが、このこと自体に対する究明の仕方がはっきりしておらないと思う、防衛庁として。それから会計検査院の方での御説明は、いわば学界の通説をとられ、また通説に従った試験によれば、やはり検収、検査後にこれほどの変化は起きないのだという御説明なんです。そうだとすると、私はやはりこの問題についてもある程度日本の技術の面目問題ともなってくると思うのですが、この点についての何らか一つ総合的な、お互いに研究機関を動員して、もう少し何か原因を究明して、会計検査院も、少くとももし防衛庁の見解が正しいとするならば、防衛庁の見解に了解せられるくらいな何らかやっぱり方法を講ずべきだと思う。ただここで甲論乙駁というか、議論だけじゃなくて、事実これはとにかく化学の問題ですからね。とにかく厳正なものだと思うのですよ。ただ技術水準がそこまでいっているかどうかは問題だけれども、とにかく事実を究明すればわかることなんですから、そういうところまで努力をしていただかないと、ただ経理上の、三十年度の予算の執行が妥当であったかたかったかという程度の問題では表面的な問題だと思う。こういう問題は今後においても起きてくる可能性があると思う。また使ってみたらまた問題が起きたというようなことが繰り返される可能性が強い問題ですからね。この点については、私はもう少し防衛庁でも議論の余地のないところまで究明していただかなきゃならぬと思う。従って私は、少くとも結論的には会計検査院の納得される結論というものはやっぱり当然出されるのじゃないかと思う。だからそういう点について、何か一つ調査研究を願いたいと思うのですがね。だから、ひとり防衛庁の技術研究所だけじゃなく、各方面の技術研究であれば、相当各般に研究機関なり学者なりおられると思うのですけれども、原子力よりはもう少し身近な技術で、何とか解明できる問題じゃないかと思う。ガソリンの一番消費量の多いところは何といっても役所関係では防衛庁だと思うのですよ。しかも高級ガソリンを使われるのは防衛庁だと思う。日本の国産品は頼りないからアメリカさんで間に合せますという程度では、これはまことに権威のない私は物資の調達方法だと思うのですよ。だからぜひこの点について一年余の空白が今日まで現にできておるのですが、今御説明を伺った限りでは、直ちに調査研究をやっておられるようにも受け取れないので、この問題は一応片づいたようにお考えになっておるのじゃないかと思うのですが、そういうのでは片づいておらないと思う。その点について早急にこれに対する調査をもう少し徹底していただいて、この会計検査院と、それから防衛庁の間でさえこの問題についてどうも意見が対立している、見解が分れているのだというようなことは、これはなくしてもらわなきゃならぬと思うのですがね。特に防衛庁長官の場合には、これは国務大臣ですからね。一つ大臣という最高責任者の立場からでも、国内におけるこのガソリン問題についての見解が分れておるのだ。見解というのは、ものの見方が違うのだという程度じゃ済まされない問題だと思う。国政上の問題として重要な問題だと、私はたまたまこの問題を通じて思うのですがね。いかがでしよう。
○国務大臣(小滝彬君) 会計検査院は独立の立場でいろいろおっしゃるのですが、ただもう即断的にこれは悪いのだと断定されるというと、なかなかこれはまあ何ですが、私は久保さんのおっしゃる点はその通りで、今御説明しましたのは不十分だったかもしれませんが、研究させまして、とりあえずの段階は、まあ会計検査院の方の検査は絶対に大丈夫なんだと言い切っておられますけれども、しかし工場管理とか品質管理の方もやるとかというようにして万全を期さなければならぬ。同時にまた技術を研究しなければならぬけれども、必ずそうなんだという自信を持って言い得るかどうかについては、久保さんと同じように疑いを持っておる。もう少し謙虚な気持でただ相手方を非難するということでなしに、もう少し大きな、日本をよくするという考えでやっていきたいと思っております。
○久保等君 そういう意味で、私防衛庁の肩を持って言っているわけでも何でもないのだが、(笑声)さっきも言ったように、これは明らかに化学の問題ですよ。これは事は化学の問題だし、技術的な問題だから、その点についての究明をやりなさい、そのやるのは会計検査院でやりなさい。まあ会計検査院はそういう問題を日常扱っているのじゃないから、これはやはりガソリンを使われる防衛庁が、自分でもし納得できないことがあるならば、実は防衛庁の検査というもの、それから今日の技術水準なり、あるいは判断というものは間違っていないのだということを、やはりだれしもが納得できるような形でやっていただかないと、これは会計検査院の言うのはきわめて異説であって、例外的な見解を表明しておられるというなら、これは私ある程度は防衛庁の意見に、この場ででも大体防衛庁かなという確信を持つのだけれども、しかしそこまでは防衛庁長官といえども私はここで自信を持って答弁できないと思う。そうだとすれば、この問題に対する真実の究明、真相の究明ですから、このことは防衛庁でするべきじゃないか。従ってその過程において当然会計検査院は、もし先ほども言われるように、それこそ誤解ならば、真実の前に会計検査院というものは、そんなものは否定しっこないのだから、私は問題解決していると思う。この点についてもう一つわれわれの納得のいくような調査と研究をしていただいて、これはまたいずれ御報告を願いたいと思います。 それからまた、会計検査院の方では、この検収当時の事実について、学界の通説というものもわれわれには必ずしも簡単に理解できない。これはしろうとであるがゆえに。そういう点について簡単に理解のできるような御説明でも願えれば、文書なり、何か資料等をお願いしたいと思うのです。この問題について私は、だから最後的に納得したとか、審査を終ったとかいう形にはできないと思います。しかしながら、本日は時間の関係もありますので、この問題については私はこの程度にして終りたいと思います。
○江藤智君 ちょっと防衛庁長官にお聞きしますが、最近石油の精製所が日本でも非常にたくさんできております。ところが今のお話では、航空機のガソリンは全然信用ができなくて、輸入のガソリンだけに頼っておる。こういうようなお話なんで、それについては今後いろいろと御研究になると思いますが、一つ承わりたいのは、不良のガソリンを全部取りかえたというお話なんですが、これは日本で精油したものに取りかえられたのか、それとも輸入品に取りかえられたりか。
○説明員(武内征平君) これは大協石油に取りかえさせたのであります。一部輸入品に取りかえ、一部自己の製品で取りかえた。自己の製品については、硫酸洗滌をざらに慎重に二回、三回やって、そうして納めた。それは使用して事故が——不完全ではなかった、こう存じております。
○江藤智君 そうしますと、何もそうむずかしいことじゃなくて、御承知のようにガソリンを精製するためには硫酸で洗い、あるいは苛性ソーダで洗いますね。そこで硫酸洗いが足らなかったと、こういうことがわかる。しかもその後あまり問題が起らないと言われるなら、もっとそういうことの原因を確かめ、指導されたのでしょうか。
○説明員(武内征平君) これはすべてのガソリンを買わないというわけじゃないのでありまして、航空の91とかいうむずかしいのを、技術が一応安定するまで見守っておくということでありまして、ジェット機の油とか普通の自動車の揮発油とか、こういうものはもちろん国産でやっております。91といったような非常にむずかしいのを、最初のものを使ったのでこうなったんですから、もう少し技術の安定するのを見ておるということで、今後これは使わないということじゃございませんし、その後東亜燃料とかその他で分解方式というような新しい設備ができまして、安定した技術ができてくれば、われわれはこれを使いたいし、また使わなければならないと考えております。
○江藤智君 しかし今のように、もうかえたのは大体大したことないという御返事なんでしょう。
○説明員(武内征平君) このことが起りまして空幕の方で、これは分解方式で作ったのでありますが、スペックを直溜に直した、直溜で作ったものということで、スペックが変って参って、スペックを変えたわけであります。これは現在日本では直溜の方法では作っていないそうでありますが、従ってアメリカのものを使うと、こういうことになっておりますが、いつまでもこれを使っていっていいかということはさらに検討しなければならないと思います。
○江藤智君 防衛庁の方々ですから、こういう方面は一番勉強していらっしゃると私は思いますが、御承知のように日本の方で最近建設しております石油精製の機械というものは、世界の最新式のとにかく機械というものが考えつけられつつあるわけです。ですからして、もしもそういう不適格品、しかもこの会計検査院の報告を見ますと、われわれの常識から考えまして規格に合わないという、合わない度合いが違うくらい変ってしまっておる。従いまして、専門の方々も防衛庁にはたくさんおられるのですから、一緒にその工場に行って、設備を調べられるなり、そのプロセスを調べるなりしまして、そしてどこに原因があったかということにつきまして、もう少し先ほど来の説明よりも突き進んだ御研究があってしかるべきじゃなかったかという気持が私は先ほどからのお話を聞いてするわけなんです。どうぞ一つそういう面につきまして、われわれもまた関心を持ってお手伝いしたいと思いますけれども、もう少し御研究になって、そうしてせっかく日本に石油工場がこれだけできておるならば、国産のものを自信を持ってお使いになれるようにしていただきたい、こういうように考えます。
○委員長(三浦義男君) 速記をとめて。 〔速記中止]
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。 では本日はこれで散会いたします。 午後五時八分散会