議院運営委員会 第44号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/05/19
会議録
○委員長(石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会を開会いたします。
○小酒井義男君 本日、会期の延長されたことについて少しお尋ねしたいのですが、昨晩の本会議が終って直後まで、私どもは会期延長というようなことについては想像もしておらなかったのでありますが、ああいう手続で衆議院できまるまで、参議院の方にはどういう協議がなされておったかどうか、その点について少し御説明を願いたいと思います。
○事務総長(芥川治君) 第二回目の本会議が終りまして、その後に、時間にいたしますと、午後の十一時三十分過ぎだと記憶いたしておりますが、衆議院の事務次長が私のところへ参りまして、衆議院においては、議院運営委員会において会期を一日延長するということを議院運営委員会において決定いたしましたので、衆議院側として、参議院議長に、会期延長のことを正式に協議に参りました、こういうことでございます。できるだけ早く返事をちょうだいいたしたい、こういうことで帰った。私は直ちに議長にこの旨を御報告申し上げました。たまたま議運の理事会も開かれておりましたので、議運の理事会に私から御報告申し上げまして、直ちに議長の指示に従いまして、正式の協議がありました場合には、議長としては、これに回答するためには、あらかじめ規則に基きまして、常任委員長の立法計画をお聞きしなければならぬということになっておりまして、直ちに、議長としては、常任委員長懇談会を招集されまして、常任委員長の立法計画について次々に御意見を徴されておりましたのでございます。そのうちに、衆議院の方は本会議を開かれまして、会期延長の点を議決をされたということを、その後に通知を受けたのでございます。議長といたされましては、常任委員長懇談会をやっておる途中において、十二時になりましたので散会いたしました。 以上のような事情でございます。
○小酒井義男君 従来でも会期延長がたびたび例はあるんですが、議院運営委員会で一日の延長をきめて、その後にこちらへ通知をして、しかも常任委員長の意見を聞いているうちに、向うで本会議できめてしまった。こういうようなことはきわめて例は少いと思う。そういう例が何回ぐらいあったのか、お聞きしたい。
○事務総長(芥川治君) ただいまの回数等につきましては、後刻調べましてお答え申し上げます。最近そういう例が間々ございまして、衆議院の方において、議院運営委員会で決定をいたしまして、参議院の方に正式に協議して参りまして、参議院としては、直ちに常任委員長懇談会を開き、常任委員長懇談会が済みました後、議院運営委員会で決定をいたしまして、初めて、議長としては、衆議院議長に正式の回答をいたす手続になるわけでございます。その手続ができないうちに、衆議院の方で本会議で議決して、会期延長を決定した例が何回かございます。正確には先例を調べまして、後刻、御報告いたします。
○小酒井義男君 そういう例があっても、私はおそらく、国会が与野党の間で、今回のように話し合いで運営されておるときではなかったんじゃないかと思うのです。特にこの国会は、国会運営の正常化ということが大きく内外に打ち出されて進められておる、そういうときに、突然、こういう常態でないときのような例で会期延長が一方的に行われるというようなことは、われわれとしては非常に遺憾である。このことについて一言遺憾の意を表明していただきたいと思います。
○小林孝平君 本日、会期一日延長になりまして、今後、国会の各委員会の活動が行われることが期待されておると思うのでありますが、本日の公報には、商工、社労、文教、そういうような委員会はいずれも公報に委員会の開会の通知が出ておらないわけなんです。従って当然、常態であれば、こういう委員会は開けないはずでありますが、こういう点はどうなっているんですか、こういう場合に開くことができる先例があるかどうか、また、そういう先例があっても、きわめて異例だと思うのでありますが、具体的に先例をお聞かせ願いたい。
○参事(宮坂完孝君) 御要求の先例でございますが、お話の通り、委員会の開会の日時、会議室及び会議に付するの案件はあらかじめ公報をもちまして、これに掲載し、これを通知しておるのが例でありますが、急速な緊急の必要に迫られまして開会するときには口頭をもって通知した例がございます。しかし、これはきわめて数が少い例でございますことは、お示しの通りであります。その例を二つばかり申し上げます。 十三回国会の地方行政委員会におきまして、昭和二十七年七月三十日でありますが、警察法の一部を改正する法律案の審査に当りまして、七月三十日は会期の終了日でありまして、深更まで会議が続けられたのでありますが、会期が一日間延長せられましたので、委員長西郷吉之助君は、口頭をもって、審査の都合上、翌日、三十一日午前零時五分から委員会を開会する旨を全委員に通知いたしまして、委員会を開会いたしたのでございます。 それからごく最近の例でございますが、本年の、昭和三十二年三月三十一日、これは会計年度の最終日に当る日でありまするが、社会労働委員会は公報をもって召集いたされておりませんでした。ところが失業保険法の一部を改正する法律案並びに原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案につきまして、緊急に採決いたしたいという御必要がありまして、各党御円満な御了解のもとに口頭をもって御通知いたしまして、社会労働委員会を午後四時四十四分から午後五時三十四分まで開会いたしました。なお両案は採決をいたしております。 以上であります。
○小林孝平君 先ほど申し上げましたように、こういうふうな公報に掲載しないで委員会を開くということは、きわめて異例なことであり、こういうことがしばしば行われれば、議院の運営上重大な支障が起ると考えられる。そこで、ただいま示されました二つの例のうち、前者の昭和二十七年の七月三十一日の例は、これは延長国会の際でありまして、これはある程度やむを得ないかと思うのであります。第二の、後者の例は、三月三十一日行われました社労委員会は、これは年度末であります。また、こういうことは予想されておることでありますから、当然あらかじめ開催の必要があれば公報に掲載してやるべき筋合なものであります。そこで、こういう例を、今後、前例があるというので積み重ねて、これを場合によれば、悪用という言葉は適切でないかもしれませんが、そういうことが行われれば、非常に重大な事態に立ち至ると思うのであります。かりに前例があっても、国会といたしましては、できるだけこういうことを行わないようにしなければならぬと思うのであります。そこで、かりに本日これから委員会を、異常な例といたしまして委員会を開くといたしましても、われわれは、このかかる委員会の開催をできるだけ避けるということを了解して、委員会の開催をすべきものであると考えます。委員長はどういうふうにお考えになりますか。
○委員長(石原幹市郎君) ただいま小林委員からの御意見は、もっともの点も多いと思います。今後、国会運営に当りましては、十分留意して参らねばならぬ点だと思っております。
○寺本広作君 私からも一つ伺っておきたいことがあるのでありますが、と申しますのは、会期が昨日限りという前提で、各法案について継続審査の決定をしてしまわれた委員会がたくさんありはせぬかと思っているのです。継続審査案件を委員会できめただけでとまっておるのもあれば、もう本会議まできてしまったのもあると思うのです。会期延長になりましたので、きょう一日、審議の余裕ができたわけでありまするが、委員会を開きます場合に、まあ継続審査は決定したけれども、もう一ぺんそれをおろして審議することができるものかどうか、継続審査を決定した気持から言うと、もう会期中はやらぬというつもりで、たな上げしたような気持のようでもあります。そうでなく、閉会中継続審査するという意味であったならば、会期が延びたのだから、その間は当然やれるというふうにも考えられる。また継続審査を決定したのは、もう会期はきのうでしまいだという前提でやったので、その前提条件が変っているので、継続審査に決したものは事情変更の原則ですか、無効になって、もう一ぺんやり直さなければならぬのじゃなかろうかというような疑義も起ります。そこいらの疑義をすっかり清算しておいた方が、きょうの委員会に案件を付託するのに好都合だと思いますが、従来、事務局はどういう見解を持っておられるか、これを一つここに明らかにしておいていただきたいと思います。
○参事(河野義克君) ただいまの点でございますが、今、寺本さんがおっしゃいましたように、継続審査を委員会として要求し、また、それを受けて院としてそれを議決したということは、一定の会期を考慮に入れて、その会期が過ぎた後において審査するということの意思表示であろうと思いますので、その会期自体が変更いたしましたときには、ただいまのお言葉にもございましたように、事情変更の原則というようなことから、その委員会なり、その院なりが、もう一ぺん審査をするという意思をすることは何ら差しつかえないと思います。 それで、継続審査をすることに決した議案について院が議決したときには、その案件に限って継続審査の議決はなかりしものとなると存じます。それで、一般的に言いまして、それでは継続審査の議決をした場合には、会期がいやしくも少し変更した、延びた場合においては、一切の継続審査の議決がなかりしものになるかどうかということについては、それは私どもはそう考えないわけでありまして、その継続審査をした議案について、さらにそれを審査するとか、議決するとかいう院の行為なり、意思が働いた場合においては、さきに継続審査をしようとした意思と異なった意思を明らかに表明したわけでありますから、その案に限って、さきの継続審査の議決がなかりしものとなると存じますので、ただ、仮定の場合を申し上げますれば、現在の会期の延長には期間的に何らの拘束がございませんから、会期の延長につきまして、一月とか、二月とか、広範にわたって会期を延長するような場合においては、継続審査としたすべての案件について事情が大幅に変更されたものでありますから、その継続審査の議決全体について、なかりしものと考える方が妥当である場合があろうと思いますが、しからば、どの程度延びたらどうなるというようなことは、常識と言いますか、良識と待って判断するほかないと思います。少くとも一日ないし数日延長したに過ぎないような場合におきまして、継続審査をした議案が会期延長の事実によって全部その議決が無効になるとは考えられないものと考えております。 それで、繰り返して申し上げますが、その後において継続審査の議決の対象になった議案について、院がそれを議決するというような行為、意思が定められた場合には、さきの継続審査の議決はなかりしものとなる、かように考うべきものと存じます。
○小酒井義男君 この際、議長にお願いしておきたいと思うのでありますが、これは与野党を問わず、衆議院と参議院の両院の関係で、議長として当然おやりになるべき手続をするひまもないのに、向うで一方的に会期延長がきめられるというようなことがたびたびあってはならないと思います。こういうことがないように、衆議院の議長に対して、一つ申し入れをしていただきたいと思います。
○議長(松野鶴平君) 全く昨夜のごときは、事務総長の報告せられた通り、これはやはり法規に従って、向うの意向をただ先にして、向うは十二時までは時間があるから本会議で延長をきめてしまった、私の方は、参議院は参議院としての制度に従って手続をとりつつあったと、こういうことが御承知の通りの事実であります。そこで、会期の延長が衆議院の方の決議によって効力を発し、参議院の決議において衆議院の決議と異る場合には効力を生じないという規則がございますね、そういうことなものだから、こちらから言わせれば、全く今回のごときは、ほんとうに参議院の何に従って、お互いに会期の問題もその他の国会の運営も正常化して円満にやる、こういう気持でやっておりましたから、その点に対しては、もうわれわれは少しもあなた方にないしょで、いろんな政治行動をしたことは少しもないわけです。それからまた、参議院としては、そういうことに対しては、たとえ法規のことがいかぬとしても、これも向うの、そんな法規だけによってこういう関係にいかないようには注意しております。こういうことはまた当然だと考えております。
○委員長(石原幹市郎君) それではこれにて暫時休憩をいたします。 午後四時二十二分休館 〔休憩後開会に至らなかった〕