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26回国会参議院1957/03/14

運輸委員会 第8号

発言数
181
登壇者
10
会派数
4
開催日
1957/03/14

会議録

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) これより運輸委員会を開会いたします。  運輸事情等に関する調査中、港湾行政に関する件を議題といたします。  御質疑の方は順次御発言を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 本委員会で、いつも委員会のあるたびに質疑がかわされ、また当局側からも答弁が出ました横浜の軍貨の問題をめぐりまして日米行政協定の解釈や、あるいはまた日米行政協定の運用等について、所管官庁としての外務省なり、あるいはまた運輸省の立場ではどういうふうにこれが処理をされておるか、その点の実情を先に御報告を願いたいと思います。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 横浜の軍貨の契約の問題につきましては、これは日米合同委員会におきまして、合同委員会の特別委員会の方で扱うことになっております。第一回が去る二月二十七日に開かれております。それからアメリカ軍が直用によって軍貨の荷役の一部分をやるというようなものにつきましては、最初三百八十六名の人を要するということでございましたが、その後五十一名減りまして三百三十五名ですか、ということになっておりまして、現在までのところ、百名の申し出があって、九十名採用しておるというような状態でございます。なお、今後のこの問題については、私らも話し合っていこうというような状況でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ただいまの港湾局長の説明で、日米合同委員会の中に特別委員会が持たれておる。この特別委員会の性格、それから運用、これについて、外務関係の方から御報告を願いたいのであります。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お答え申し上げます。同合委員会の各機関といたしまして、調達調整委員会というのがございまして、調達関係の意見の対立とか紛議がありましたときに、そこで協議して解決することになっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 調達調整委員会というのはどういうメンバーで構成されておるか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) ただいま私御報告申しましたのは誤まりでございまして、軍貨物の処理問題につきまして、そのための特別の分科委員会ができておりまして、これはわが方といたしましては、運輸省の方々が中心になって構成されております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ただいまの欧米局長の回答では、調達調整委員会というのは誤まりであって、運輸省が中心になって調達についての特別委員会を設けている、こういう今の御発言だと思うのですが、そういたしまするというと、前に天埜港湾局長から報告をされておった構成とは若干考え方が違うのではないかと思うのですが、その構成はどういうようになっているか、欧米局長から伺いたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お答え申し上げます。この港湾荷役業務関係の処理に当っております特別の小委員会は、その日本側の議長は、契約調停委員会の委員長をしております新納という方でございまして、あとは調達庁の調停官である菊池氏、労働省職業安定局雇用安定課長であるところの松木氏、さらに運輸省港湾局の港政管理官である見坊氏、さらにいま一名労働省の代表がメンバーになっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の欧米局長のその構成メンバーの発表では、それは一体運輸省が主体なのか——あなたが言うように運輸省が主体なのか、それとも政府関係としての一応メンバーをそろえたという考え方に立つのか、あるいは外務省が主体なのか、その点どうですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) この点も先ほど私が申しましたことを訂正いたさなければならないのでございますが、これはこの問題に関連がある政府の各方面の方々に顔を出してもらう、そういう趣旨で、単に先ほど申しましたように運輸省の方に中心になっていただくということでなく、関係諸官庁の代表の方に加わっていただいてやっておる委員会でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 欧米局長は、一体合同委員会というもの、あるいはそれの特別分科会というようなものについて、どういうふうにあなたはお考えになっているか、まず、その日米合同委員会の性格からお聞きしておきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お答え申し上げます。合同委員会は、行政協定の規定に基きまして構成されておりまして、行政協定の運用上、日米間に生ずるあらゆる問題についてここで協議をし、解決をしていくための機関でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そういたしますというと、米国と日本国との間における問題の処理にこの合同委員会は当るということになると、その主とするところは外務省にると思われるのですが、そういう見解は成り立ちませんか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 米国と日本というふうにおっしゃいますと、これは外務省が当然矢表に立つべきでございますが、しかし、この行政協定のもとにおきまして、米軍側とわが方の諸官庁との間に生じます問題のうちには比較的専門的な事項に属することもございますので、その問題によりまして幾つかの小委員会が作られておりますが、必ずしもその全部に外務省のものが参加すること、ということでなしに、その方面に特に明るい、あるいは直接関係ある諸官庁の方に責任を負うてやっていただいているという実情でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 なるほどその特別な事案については、もちろんそれぞれの各省庁の担当官が出るということは当然だと思うのですが、日米合同委員会という性格は、いわゆる日本と米軍との間における問題の処理を中心とするということになると、やはり外務省がこれに主として当る、こういうような見解は成り立ちませんか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 問題によるのでございますが、結局、大きく日本政府とアメリカ政府、あるいは日本政府と在日米軍との間に対立を生じました場合には、これは外務省が矢表に立ちまして処理しなければならないと考えております。現にこの問題につきましては、あるいは合同委員会の組織を見ていただいてもおわかりと存じます。先ほど申し上げましたように、事案によりましてそれぞれ直接関係の官庁におまかせ申しておるわけでありますけれども、しかしながら、そのそれぞれの分野では話のつきません場合には、問題はこの合同委員会の本会議と申しますか、その本会議の問題になりますので、そこに上ってきますれば、当然私は外務省を代表して合同委員会に出ておる者といたしましてその処理に当ることになるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連してちょっとお伺いしますが、この合同委員会へ、これは港湾問題荷役問題が昨年から発生して、しばしば外務省、ことに日米合同委員会の首席に当る歩なたに対しまして、運輸省から早くこの問題を折衝するようにということを数次にわたって申し入れられた。そうしてこれが外務省の方でもアメリカ側に申し入れて、アメリカ側もついに三十二年の一月二十三日にはそれを了承した、そうしてできた特別委員会と聞いておるのでありますが、その点間違いございませんか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) その通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、この特別委員会というのは、今までいろいろこう、日米合同委員会のいろいろな機構があったようでありますが、本委員会があって、それから施設特別委員会があり、それからまあ調停委員会、いろいろな機構があるのですが、この中でどういう位置を占めることになるのですか。これとは別にできたところのこの問題だけを扱うところの委員会になりますかどうですか、その点はっきりさしていただきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 港湾荷役に関連する問題につきまして、そういう問題だけを取り扱うための特別の小委員会を設けたい、そこでそういう問題の検討をいたしたいという私どもの申し入れに対しまして軍側が応諾してできました委員会でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この点は天埜港湾局長から今まで経過報告の中で示され、話された通りでありますね。そうすると、その性格というのは今まで常設されておったいろいろの特別委員会なんかとは別に特別に軍貨の、米軍の荷役の問題を扱うと、こういう性格の委員会でございますね。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) その通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、米軍とこの特別委員会を作るに当りまして、横浜の荷役問題をここで検討する、そうして両者の合意点を見つけると、こういう努力をやるために作られた委員会であることはむろんだと思うのです。そうするとこれに対する両者の責任が私はやはりあると思うのです。この問題はやはり非常に昨年から係争中になっておるところの問題で、両者の意見は一致していない。ことに運輸省の立場といたしましてはです、これは国内法を守り、港湾運送事業法をあくまで守る、そうしてそういう立場からいたしまして、いろいろ行政協定の中におけるところの条約文と抵触する問題があるのですから、従って、それを解決するための委員会、これを作ったということになるのでありますから、ここで責任をもって一切この問題を解決するために努力をする、こういうところの会であるとわれわれは考えるのでありますが、そう了解していいのでございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) その通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、この問題がはっきり会合が持たれて、そうしてここで一応の結論が打ち出されるまでは、むろんいろいろな軍貨に関するところの諸問題は、これは事実この問題の解決を見ない前には進まないわけですね、そう解釈してようございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 事案によりまして、必ずしもそうは参らない。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、この特別委員会というものは権威のないものになるんじゃないですか。特別委員会は両者の折衝で相当長い期間を費して、ともかく一木側の主張がいれられて作り、向うもはっきり同意した、そうして向うも相当なこれはメンバーが出ていたろうと思うのです。この前の構成によりますというと、これは極東陸軍調達課長、それから参謀G4と5の参謀次長、それから在日米軍調達本部、それからG4の司令部調達官、極東海軍調達課長、相当米軍にあっては枢要な地位の人たちが参加しておる。日本側もそれぞれ責任を持った外務省、調達庁、労働省、運輸省の関係者が出席してやっておる。従いまして、この問題に関しては、これは両国間の権限のあるそのような機関であるとわれわれは解せざるを得ないのでありますが、そう解釈していいわけでございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 米軍側の内部の事情は必ずしもつまびらかでございませんが、この委員会に出てきている人たちが、必ずしもこの全部が決して米軍側の責任者ではございませんで、米軍を代表してこの委員会に出てきている人たちであります。従いまして、たとえば先方の契約担当官のごときはまた別にあるのじゃないかと存じます。その点は実はつまびらかでございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは日米合同委員会の本会議できまったわけでございますね、特別委員会を設けるということは。違いございませんか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) そうでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、合同委員会のとにかく首席並びに責任を持つそういう人たちによって任命されるか、まあ選ばれた、そうして権限を委託された人と、こう解釈せざるを得ないのでございますが、そうでございませんか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お答え申し上げます。この紛議になっております問題点について、日米双方の意見をできましたら合わせる、合意点があるならば、どういう点が合意できる、もし、どうしても一致点がなければ、どういう点が一致ができないかといったようなことを、結局それぞれの、米軍側の代表は米軍の方に、日本政府の方から出てきた人たちは政府の方に報告をするわけであります。もちろんこの委員会、分科会の席上で合意点に達したものがありますれば、そこで合意の意思表示をするわけであります。そのときには、そこで日米間にある事柄がきまった、こういうことになるわけでありますけれども、すべてここに出ている人たちがそのままここの話し合いで何かきめるというものではないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく合同委員会の本会議できめられて、そこから選択されたか、委任されたかわかりませんが、作られた特別委員会であって、そうして問題の紛争点はこの委員会で解決する、こういう建前のもとに作られなければ、特別委員会を作ったことの意味は私はないと思うのですね、こういうものを作っておく、しかし、問題はどんどんどんどん一方的に進める、こういうことでは、こういう機関というものはこれはどういうことになるのですか。全然私は意味を持たない、まことに形式だけのものになってしまうと思うのでありますが、そんな形で日米合同委員会というものは運営されているのですか、それでいいですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 日米双方で問題の解決に努力しておるものと私は了解しております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますというと、少くともこの合同委員会で係争点が明らかになり、両者の意見が一致する、そういうような問題を解決する、そういう一つのめどがつかないうちに、私はこの問題を一方的に別な方面でこれを進めるということは非常に不当な、まことにこれは合同委員会の権威というものを無視したやり方だと、こう解釈せざるを得ないのであります。これは私が解釈するだけではなくて、だれしもがそう思うのだと思いますが、その点は私はそう考えますけれども、現状はどうでございますか。この問題は解決いまだできないから、そこで一応たな上げにしておく、こういうことになっておりましょうか、いかがでございましょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) この委員会におきましては、横浜港における荷役業務に関する諸種の業者との契約上の問題について検討をいたしておるのでございまして、ただいま御質問のような問題はないと了解いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは大へんな欧米局長の言葉だと思うのですけれども、少くとも日米合同委員会の本会議において特別委員会を作った、そしてその特別委員会の構成は、各側からそれぞれ選ばれて出ておる、この日米合同委員会の性格からすれば、一方なり、あるいは双方なりの問題が出たときに、その紛争を解決するなり調整をするということが日米合同委員会の考えだと思うのです。ところが、今岩間委員の言ったように、一方においてこの日米合同委員会、特別委員会を持たれて、その委員会にかけられる問題を処理ができないうちに、米軍から問題をいわゆる調達庁の問題として処理をしていこうというような考えがあるとするならば、一体日本の自主性というものはどこにあるか、これはもう非常に大きな問題であって、外務省としては、日本の独立というものは形式的なものである、だから他の運輸省なりあるいは労働省が一生懸命になって国内法の問題を主張しておるけれども、外務省はそういうことはむずかしいからできないのだ、こういう考え方にあなた方は立っておるのじゃないかと思うのですが、そういう点はどうなんですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) そういうことはございません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 もしそういうことがないとするならば、あなたが少くとも日米合同委員会を、いわゆる運輸大臣はこの問題を日米合同委員会に持ち込んでくれ、こう言って昨年の暮れから外務省に連絡をとって、そうして外務省の方でも合同委員会にこれを持ち込むということになっておるのに、いまだにその問題の処理ができておらぬじゃないですか。それは一体どういうことなんですか、欧米局長、一体どうなんだ、これは。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 昨年来運輸省からお話がございまして、そうして私どもすみやかに解決のために分科委員会が必要であると認めまして、分科委員会の設置を求めておりましたのがこの委員会でございました。そうして運輸省からお話をいただきまして米軍側と交渉しておりましたことは、この委員会の設置のことでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あなたは政府の代表として日米合同委員会の主軸でございましょう。日本政府を代表する立場にあるわけでございますね、いかがですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は日米合同委員会において日本政府を代表いたしておるものであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、あなたの責任は、日本政府に対して負っておるわけだと思いますけれども、いかがでございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は外務大臣の指揮のもとにそういう責任を負うておるものと了解いたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 むろん最高の責任者は総理大臣でございましょう。そうして管轄の担当大臣は、これは外務大臣でございましょう。ですから、最後のそういう問題はむろん政府に相談しなければできないものだろうと思います。とにかく、合同委員会に関する限りは、あなたは最高の責任者として政府側を代表しておられる、日本の政府の機関であるということははっきりしていると思うのですが、この点についてあなたの立場からもう一度、この点に対して再度お答えを願いたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お説の通り、私は合同委員会におきまして日本政府を代表いたしておるものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、あなたの立場は、あくまで国内法を尊重され、あるいは行政協定の諸条約の中に規定されておる問題ですね、これはわれわれは行政協定に関しては必ずしも賛成していないわけであります。とにかく、これは現行されている。国会にはかけられないけれども、とにかくこれは安保条約の諸条項に対しまして行政協定が作られた、これが現実において米軍の駐留に対する諸問題をこの中でやっていくわけです。そうすると、この行政協定の諸条項というものは、当然これは守らなければならぬと私は考える。同時にまた、政府の代表としまして国内法との相関があります場合には、当然これは私は守っていかなければならない、このように考えるのでございますが、この点はいかがでございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) その通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、そういう政府の権限並びに責任を委託されて、とにかく権限を持って当っていられる方が、政府機関の運輸省側から、とにかく現在港湾運送事業法の建前と、米軍の軍貨の荷役の労役の業務の問題については非常にそごしておる、運輸省はこれに対して長い間反対をされてきたわけであります。つまり、これはあなたに説くのは釈迦に説法でありましょうが、あくまでこれは公示条件に従わなければならない、これに対して、入札のやり方でもって、保護立法でありますところの港湾労働者の賃金が実質的にはどんどん切り下げられており、これが非常に大きな影響を与えている。日本の国内経済に対しましても、これは非常な影響を与えておる、損害を与えておる、このような国内法のじゅうりんに対しては、当然これは行政協定によりまして、私はくどくど申し上げる必要はないと思いますけれども、これは国内法を守らなければならない。またこのような調達の問題でいろいろな問題が日本の経済を著しく阻害するというような事態が起った場合には、当然日本の当局者との間にですね、これはよく話し合ってこの問題をやらなければならない、こういう行政協定十二条第二項の規定があることはあなた御存じだと思いますが、いかがでございましょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) よく承知いたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますとこの精神に基いて、この日米合同委員会の本会議によって特別委員会を設けるということがきめられる、そしてこの特別委員会が発足したんだとわれわれは了承しておりますが、いかがでございましょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) この港湾荷役問題につきましての特別委員会は、さきにお話のございました日本側の港湾荷役に関する国内法との調整をはかることを主として、目的として現在やっておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、問題点のこの日本側の国内法との関係ですね、これは諮られたんでございますか。この委員会によって今までそれがどう運営され、どういうことが問題になり、そしてどこまで今やっているか、この点について伺いたいんです。これは欧米局長は答えていただかなくても、報告を受けておられますか。この問題について、あなたは最高責任者として報告を受けておられますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 最近のこの審議情況については報告を受けておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 受けておりませんか。どういう状態ですか。その報告を受けられた範囲で聞かしていただきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) これは私の手元におきまして港湾荷役業法ですか、そのわが方のそれについての解釈などについて米軍に説明をいたしまして、したところが、まあそれについてはもう少し詳細な検討をしたいからという話がございましたので、この委員会もできることになりまして、ただいまその委員会でそういう港湾荷役業法の細部について、わが方の立場を向うに説引し、向うの納得を得るように努力がされておると、そういうふうに了解しておりますが、どういう結論に達しておりますか、それは存じません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それは第何回の委員会においてでございますか。何月何日第何回、その点を明らかにしていただきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は最初に一回あったそのときのことについて聞いておるだけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、港湾局長のこの前の説明によりますというと、この委員会が発足しまして、それからまあアメリカ側が了承したのが一月二十三日、それから二十四日に日米合同委員会で、百五十四回で特別委員会を持つということがはっきり確認され、それで特別委員会が構成された。それから第一回会合が二月四日ということにきまり、ところが、前日になると米軍側の都合で延期を申し込んでこられた。第二回の十二日、これもまた持たれるかと思ったところが、やはり突然前日になって延期を申し込まれた。二月十九日になって第三回を持とうと言ったところが、これに対してまた前日になって突然延期を申し込んでこられた。そこでその後第四回が持たれたかどうかということについては、港湾局長の説明が明快でなかったのであります。この前々の当委員会におきまして港湾局長は、その委員会は持たれたが、そこでは全然これは議題することはできない、そしてその特別委員会というものもそのために持たれた委員会でないというような、こういうようにわれわれが受け取られるような説明をなさっておられるのでありますが、その点のこれは食い違いはどうでございましょう。これは天埜港湾局長にお伺いしたい。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) 今の第一回の特別委員会は二月二十七日に開かれまして、これは市ケ谷の司令部において開かれたのでありますが、わが方はそのときに港湾運送事業法の建前から、軍貨契約については、現在までのような状態では困るので、こういうふうな改訂をしてもらわなければ困るということを述べたのであります。そしてその際に軍の直用の問題があるということをちょっと申し出たところが、それはわれわれの扱う範囲内でない、範囲外だということで、この点はこの委員会では今のところ扱う範囲にはならないということになったことを申し上げたのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、非常に前後が矛盾撞着だらけだと思うのですね。つまり、港湾の軍の荷役運送の問題について、これはこの委員会は作るのだと、こういう形で作られたところの委員会がいよいよふたをあけて三回も流され、四回目にようやくまあ第一回目の会合を開いて、さて論議をしたところが、そこでこの問題を扱うのじゃないというようなことで、これがけられたような格好になっている、こうなりますというと、その間約三カ月にわたると思うのですが、じんぜん日をむなしゅうして何をやっていたかということをわれわれはお伺いしなくちゃならない。これはあなた方を責めるの一は、私のいずれも本意とするところで一はないのでありますが、結果においてはそういうことになるので、これはまるで米軍にもてあそばれたということになるのでございますが、それでようございますか。この点の経過はどうでございますか。これは欧米局長、責任者としてお答え願います。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) そういうことでございませんで、この特別委員会におきまして港湾運送事業法に基く諸契約の適正化をはかるということが、逐次私は話がつきまして実現できると思うのであります。この労務者の直用の問題については、これはまた別途話し合いをいたしております。これも十分わが方、先方の立場に合うような妥結ができると考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今のそこが一番大事なところなんです。欧米局長、少しまあ、何かあなたの答弁を聞いておると、根本的ないわゆる日米合同委員会の本会議から港湾荷役の問題を処理するために特別委員会が持たれた、ね。持たれた、ところが、それが運輸省の強い、要請にもかかわらず、米軍側の方的ないわゆる引き延ばし作戦ともいわれるべき、前日になっては次々と三回までも実は特別委員会は持たれなかったということなんですよ。しかしその半面に、そういう特別委員会は持たれないというのは、これはここでもし論議をするならば、当然日本は独立をしておるから、たとえば今の港湾荷役の問題については、当然この事業法、国内法を適用する、こういう立場がこれは日本の立場として、あなたにしろ、あるいは運輸省の代表にしろ、労働省の代表にしろ、これは主張されるのは当然だと私は思うのですよ。そうすると、その主張もされておる、またしなければならぬその委員会が持たれずに、一方において、これは米軍の荷役を扱うものだからといって、直用ということを推し進めていくということをあなたは認めておるのですか、どうなんですか。一方が提案をしておって、こういう問題を一つ解決しようといって日本側が努力しているのに、それが引き延ばし作戦に会ってしまって、一回も持たれないで、そうして一方において、その直用を早くしろというようなことをあなたは認めるのかどうか、あなたのその答弁を伺いたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 合同委員会のこの問題につきましての特別委員会におきましては、この米軍と日本側の運送業者の間の契約の仕方、その契約が日本の港湾運送事業法に従って行われると、その問題について討議が行われておるわけでございます。それ以外のことはこの分科委員会では取り扱っておらないのであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の欧米局長の言う通り、その契約の問題がすなわち日米行政協定第十二条の二項に該当するわけなんですよ。あなたはさっき承知しておると言う、この第二項に該当するわけです。日本の業界にしろ、日本の労働者にしろ、みずからが今の産業なり、あるいはそれらの事業について圧迫をされるようなことを日本の代表であるあなたが承認をされるという立場に立っては非常に私どもは困る。あなたもそうじゃないと思う。そうじゃないと思えば、なぜあなたは一方においてこれは別だというような考え方を持つのですか、あなたの見解をいま一度はっきりさしてもらいたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 日本側の運送業者と米軍側との間の契約の問題が解決すれば、それで全部が解決することは私どもの望むところでございますけれども、しかし、そのことにつきましては、必ずしも米軍の方におきまして同意ではないらしくありました。米軍の方はまた別途米軍の方の需要を充足すべく手を打ちたいということで手を打っているということは承知しておりますが、これは差しつかえないとは申しませんが、私どもとして、別にそれは協定上いけないという根拠はないということであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは大へんなことですよ、欧米局長、一体あなたはどこの政府の代表なんですか。日本政府の、あなたは少くとも外務省の、しかも、この日米合同委員会の首席としてあなたは代表を持たれておると思うのです。日本の業界なり、日本の国民の問題を扱うのに、アメリカがいわれておることならば、まあこれはいわれるのもやむを得ないのだというような解釈で、一体この合同委員会というものの性格はどうなるのでしょう。私どもはそうではなくて、少くとも日本の代表としては、日本のいわゆる国民が欲しておる問題を、それをアメリカ側の方にも理解をしてもらう、つまり、この荷役の問題については当然日本の業界があるのだから、日本の業界の人たちと契約を結べ、こういう指導なり、そういう話をしていくのがあなた方の立場じゃないのですか、あなたは日本の代表としてこの問題を処理をするという立場に立っておると思うのですが、あなたは一体どうなんですか、それで。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は日本政府を代表するものといたしまして、日本の利益をどこでまも追求するものであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃお伺いしますが、行政協定第十二条第二項について、あなたはどういう解釈をお持ちになっていられますか、その解釈を聞きたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 行政協定の第十二条の第二項には「日本国の経済に不利な影響を及ぼす虞があるもの」については、そういう役務の調達については、日本国の当局と調整をする、その上でそういう調達を行わなければならないと規定しておりまして、との書いてある通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、そういう目的のためにこの特別委員会というものは作られたのでしょう。少くともあなたは三カ月も努力された、これは昨年の十一月の二十五国会で問題になりまして、運輸省の側からとの問題について経過を尋ねられ、外務省の方に話をしておるけれども、なかなか外務省はどうも運輸省側の要求に応じてくれない、そういうことでしばしばこれは出されたと思います。これはもう速記録にあるからはっきりしておる。ここで打ちあけ話をして、港湾局長には少し工合が悪いことできるかもしれません。まあそんなことは問題じゃない。そういう結果、あなたたちも努力をされて、それでとにかく外務省と運輸省との間の意見が調整され、そうして向うに当ろう、そうして特別委員会を作るということが本会議で問題になって、そうして本合同委員会で確認されて発足したのです。この委員会がはっきりした結論を出さないうちに、この問題を一方的に進めるということは、あなたはこの十二条の条項から見て正しいとお考えになりますか。行政協定を少くともあなたたちは守らないで日米合同委員会に臨んでおるのではないだろうと私は思う。勢い、この行政協定に侵犯してあなたが日米合同委員会の首席として事を進めるということに至っては、これは重大な問題です、実際問題として政治問題。ですからこの点は当然この条項をあくまでもこれは実施する立場の日本側の首席代表として私は臨んでおるのだと、こう考えますが、いかがでございましょう。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お説の通り、設置されました特別委員会におきましては、この条項の精神にのっとりまして、それの調整をはかるべく努力をいたしておるわけでございます。しかしながら、御指摘の直用の問題は、これは別個の問題でございまして、直接契約の条項とか運送事業法自体の問題ではございませんで、その行政協定の第二条に別にまた条項がございすが、労務の調達についての条項がございまして、それに基いて米軍から調達要求が出ておるわけでございます。それによってまたただいま——しかし、それは非常に重要なことでございますから、それはなるべく必要の最小限度に食いとめてもらうというとで、私どもは米軍側に話をしているわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは大へんな条文の解釈だと思うのです。私は、そのような解釈で行政協定を運用されておるとしたら、これは問題じゃないですか。なるほど、四項にはそういうなにがあるようです。米軍——しかし、全般的には一項、二項、三項、四項、これは総合的に運用されなければならないのであって、その項だけを切り離してこの四項による運用方法を、「合衆国軍隊又は軍属の現地の労務に対する需要は、日本国の当局の援助を得て充足される。」しかも、これは「当局の援助を得て」というこの条文の解釈から見ましても、援助できないような態勢になっているのです。運輸省が反対しておるのです。そうして国内法で審判するのです。その結果は、著しくやはりあそこの経済状態とからんでいるのです。不当な影響を与えているのです。そういう事態が発生しているからこそ紛争してきたのです。その焦点はまさにその一点にあるのです。この問題をあなたたちは一体この四項で、ここのところで切り抜けようなどといったって、これは全然法文解釈からいったって問題にならぬと思うのです。このような紛争事項が解決するための委員会が努力の結果作られて、しかも、その結論も出さない間に、一方には、全くこれを侵犯するような一方的な米軍の勝手気ままなやり方に対して、あなたたちはこれを許している、そうしてこれを別問題であると考えているところに、根本的にこの行政協定の精神というものを私はじゅうりんしたこのやり方があると、こう考えますが、いかがでございますか、この点はこれは重大問題ですよ。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私はお説伺いましたけれども、その労務者を直接に米軍が雇用する問題と、それから運送事業について米軍が業者と契約をして、そういう役務を調達するという問題は別個の問題であると考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どういうところからそういうなにが出てきますか。問題は別個だなんといって逃げられる問題でなくて、はっきりした一つの焦点にしぼられたものである。そうしてこのために、昨年御承知のように港湾の労働者たちが自分の生活を守らなければならない、こういう立場から非常に広範な戦いさえ起っている。この現実を無視して、一方的に進めるということじゃないでしょう。その点は相澤委員が言われたように、あくまでこれは政府の、日本側のあなたは代表であり、日本側の利益を代表するところの私は人でなければならぬと考えるのです。そうでないのです。これは米軍の勝手な解釈ですね。そういうものによってじゅうりんされている事実をあなたは仕方がないとしてお認めになるのかどうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は日本政府の代表として日本の利益を、先ほど申しましたように、追求するものでございますが、しかし、私が執務するに当りましては、法規とか行政協定とか、こういう準則があるわけでございます。私がこの行政協定を、読みますのに、米軍が必要とする労務を調達するということはできるというふうになっておることでございまして、それについては、もちろん日本当局の援助を得なければならないということがあります。しかし、そういう労務は調達できるということになっておりますので、これはお説ではございますが、やむを得ないと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 法文の解釈、これはいろいろ見解を求めなければならないのですが、そういう解釈でもって、四項だけを単独に切り離してあなたは解釈するのですか。しかも、この解釈だって援助を得てといっているが、ほんとうに援助する態勢があるのですか。運輸省が現実に反対しているのですよ。そして日本の国内法に抵触しておる、現実にここに問題が起っておるのだ、こういう問題をあなたは無視して、そうして四項があるからというので四項でごまかして切り抜けようとなさるのですか。そんな法文解釈がありますか。これはどういう意味なんですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は日本の国内法と接触する面があるということは承知いたしておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 承知しているのですか、いないのですか、語尾がはっきりしないが。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 承知いたしておりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いろいろ今聞いておりますけれども、四項は、労務者をアメリカが雇うときには、これはアメリカが勝手に雇ってはいけない、当局者の援助を得てやるという規定なんです。問題は、労務の提供によって日本の経済その他にどういう影響があるかということが問題なんです。そうでしょう。どういう影響があるかという問題であって、そういう点になると今の第二項が問題になってくる。その労務の提供によって日本の経済あるいはその地域のいろいろな業界が非常に因るという状態が出てくるならば、これは四項と別に、労務提供について第二項によって援助を得なければならないと思うのであります。だから四項というものは労務の提供という、そういう手続だけをきめたものであって、労務提供がどうなるかということは、この場合二項なんです。それをあなたは四項にこういう規定があるから、何でもかんでもアメリカから労務提供の申し出があれば、日本政府としてはやる責任がある、そういう工合に解釈されたのでは、第二項は何のためにあるのかわからないけれども、どうなんですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 日本国の経済に不利な影響を及ぼすおそれがある、これは非常にむずかしい問題でございますが、私は少くとも今問題になっておりますことは、日本国の法律には違反していない、そういうふうに考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 日本の法律云々ということは私は言ってない。そういうことはここに書いてない。日本の問題は荷役の問題なんですけれども、今焦点になっているものは、明らかに横浜においては人夫の直用の問題が非常に大きな問題になっておる。なぜかといえば、新しくそこでそういう仕事が発生して人夫の提供をするのでなくて、横浜ではその仕事をずっと業者がやってきておる、そういう事実がある。その事実を変更して、その事実があるにもかかわらず、米軍が直用するという、ここに業者その他の大きな経済的な一つの変化がある、影響があるということなんです。横浜ではそういう事実があった、あった上においてそういう直用という問題が起ったので、そこに今の経済的な影響というものが発生してきておる。ですから、そういう問題をあなた方日米合同委員会で取り上げてやっていただかなければ、日本は一体どこにたよるのですか。ところが、そういうような解釈でやっておられるとするならば、こういうような第二項によって日本側が一応保護されているといいますか、こういう防波堤があるにもかかわらず、それをあなたはみずから放棄するのか、日本の法律の問題ではないと思う。もう一ぺんお考え願いたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は先ほど申し上げましたように、米軍が荷役の役務のために労務者を直接雇用することは、特別日本の法律に反することはないという見解を依然として持つものでありますが、しかしながら、私が間接に米軍の意向として聞きましたところでは、決して彼らは従来の業者といいますか、業者を通じて荷役の役務を調達することには変りはないのだと、こういうふうに聞いております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 関連して。欧米局長、実際をあなたよく認識されたかどうかということがちょっと問題になるのでありますが、今論争になっておるのは、横浜港の中に宇徳運輸という会社があった、この宇徳運輸という会社が米軍貨の荷役を請け負っておった。しかし、料率を下げられたので、つまり会社としては引き合わないために、この契約を破棄した。破棄したからこそ、それだけのかわるべき人を米軍としては直用をしたい、そうして軍貨の荷役をしたい、こういうことなんです。ですから、もしその解釈を拡大されていくと、日本の業界というものは要らなくなってしまう、日本の会社というものは仕事がなくなってしまう。労働者の首切りが出る。であるからこの解釈の拡大を、われわれはそういうことをしてはいけないのじゃないか、しかも、日米行政協定の中には、日本の経済に不利を及ぼすようなこと、日本の業界、会社がつぶれたり、労働者が首をどんどん切られるということがあってはいけないというのが十二条の二項なんですよ。その保護する立場を、日本の代表のあなたがもし解釈をとられてないとするならば、これは重要な問題なんですよ。だから運輸省として一番心配されておったのは、もちろんアメリカとの友好関係については、われわれどこまでも協力するけれども、日本の経済に不利を来たしたり、あるいは日本の労働者がどんどん首を切られるということは困る、従って、できもしない無理なことをやらないで、日本には業界もあるし、労働組合もあるのだから、そういうところに、いわゆる適正な料金においてお互いにこの荷役を扱うように契約をしたらどうか、こういうことを言っておるのですよ。ところが、軍ではそういうふうなことをやられては困るというので、先ほどの特別委員会というものをもって、こちらはその事態を収拾しようと努力しておるにもかかわらず、その特別委員会を三回までもボイコットしてしまって、そうして新たに直用するのだ、しかも、それが第十二条の四項であるというのがあなたの御見解であっては、一体大倉委員や岩間委員の言われるように、日本人はだれをたよったらいいのか、日本の業界なり日本の労働者は一体だれを信用したらいいのですか、日本の政府がやらないでだれがやるのですか。ここにあなたの言われる今の第十二条の四項の解釈を、ただ条文がここにあるからそれを適用するのだという考え方と、それから第二項にある日本の立場を主張できる、あるいはその人たちを守る、この解釈というものをあなたはどう考えておるかということを私ども聞いておるのですよ。いま一度この第二項というものと第四項というものを、これはよくお考えになればそういうことは出てこないと思うのですが、この認識の点だと思うのですが、あなたは横浜の軍貨の荷役というものにどうしてああいうふうな国際的なストライキまで起きたのかという認識を持っておられるかどうか。あなたはあのストライキがあったのを知っておりますか、まず最初にお聞きしたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 昨年の暮れにストライキがありましたことを聞いております。

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 欧米局長にちょっとお尋ねしますが、やはり知っておりますだけじゃなくて、この横浜港に起きた軍貨に関する紛争の実態並びにその後の推移というものを、私は、欧米局長把握していないように見られるのです。そうしてこの第十二条の二項と四項との解釈の問題は関連性があるのですが、日本政府は日本側の利益擁護の建前から、第二項を中心として確かにこれは日米合同委員会の開催を要望したと思います。それに対してアメリカ側は第四項をたてにして直用を主張されたのだろうと思いますが、この第二項、第四項を別々の形で別々の角度から解釈するというのでなくて、この第十二条の中においてそれはやはり統一的な関連性があるものと見なければ、この第二項というものの意義がないのだと思います。そこに非常に食い違いがあると思うので、この問題はこのままで押し問答しているのでは、時間を浪費するだけなんですが、もう少し欧米局長並びに港湾局長なり、しっかり打ち合せて答弁しないと、時間を浪費することと、もう一つは、かえってこれによって問題の解決の焦点を失っていくことになりはしないかと思うのですが、一つ港湾局長と欧米局長とよく打ち合せて、ただ単なるその場限りの答弁でない、責任のある答弁をしてもらいたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ですから、この前の本委員会でも外務大臣なり、あるいは責任あるものに出てもらって、そして今のこの問題の焦点に合して、そしてできるだけこの紛争をなくそう、早く解決をしよう、こういうふうにわれわれ考えておったわけですが、運輸大臣もこの点については関係の閣僚とも御相談をされて努力をしたいということで、非常に誠意を示めされておったのです。しかし、今日の欧米局長の言葉では、われわれ運輸委員が納得することはできないわけなんです。これは日本が独立しておる今日に、少くとも運輸大臣も本委員会で何回も言われるように、もうそろそろ日本も対等の立場で問題を考えるという時期ではないか、にもかかわらず、外務省が、肝心な外務省がそんなふらふら腰であって交渉をやるということでは、いつまでたっても日本人は浮かばれない。従って、政府にこの問題に関しては善処を要望したいと思う。この問題については、今委員長が言ったように、やはり関係各省で十分打ち合せて、そうしてこういう事態の起きないように処理をしなければならぬと思う。そういう点について、私はむしろ運輸大臣にこの際その点をお聞きをしておきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私、いろいろ説明が足りなかったと存じまするので、誤解をお与えしたのじゃないかと思いますが、私は行政協定の十二条の二項の問題と、そのほかに四項の問題もあるということを申し上げたつもりでございまして、私はこれが実質的には互いに関連する関係にあるということはよく承知しております。ただ、私が申し上げたいと存じましたのは、米軍が必要がありまして労務を調達したいという場合に、これは私どもとして、調達してはいけないということはできないのでありまして、しかし、私どもとしては、わが国の経済その他運輸事業の円滑なる運営のために、なるべくそういう直用をするにしても、それは最小限に食いとめてもらいたいということを申し入れているわけなんです。まあ釈明かたがた申し上げました。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 四項の問題で、今の問題をはぐらかそうとしておるのはおかしいのです。これは現地の労務に対する需要とありますが、労務の内容については何も触れていない。どのような労務を提供するのですか。この労務の内容について具体的に規定しているのは第二項なんです。一般の労務提供の問題をうたったので、これは何らあなたの根拠にはならぬはずだ、法文解釈としては。一般の労務提供の問題をうたったときに、従って、当然ここに国内法の制約があり、行政協定第十二条、第十六条、そういうような拘束がはっきりあるのですよ。従って、あなたは一般論で解消していくというような法案の読み方では、欧米局長ともあろう方が、日米合同委員会の筋金ともあろう方が、まるで読んでいないということになる。われわれしろうとが読んだって当然ですよ。どういう労務を提供しようと考えているか、この点はとんでもない話ですよ。こんなべらぼうなことはありますか。どんな労務を提供しようと考えているか、何ら一般的の問題ではありません。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は、これは米軍が必要とするいかなる労務についても適用ある条項と考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そういうことを言ったら、ノーズロースということになるじゃありませんか。そこにも問題があるので、一般のどんな労務でもと言ったら、何のための拘束なんです。先ほどあなたがおかしいことを、言っているのですがね、二項というものをじゅうりんしてもかまわないということなんですが、十二条の二項というものは要らないということになりますな、あなたの今の言葉からすれば。そう解釈してよろしゅうございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) そうじゃございません。そういう二項がございますので、委員会におきまして、この港湾荷役の役務に関する契約の仕方について検討しておるわけです。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 前言をお取り消しになりますか。どんな労務でも提供すると、あなたはおっしゃっているが、それでは全然これは拘束のないことになりますよ。あなたの言葉をお取り消しにならないと、今の御答弁は抵触しますよ。お取り消しになりますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私の解釈は間違いないと思います。(「それは重大な発言だ」と呼ぶ者あり)

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなたは普通の人でなく、日本を代表している人です。私は法律はしろうとですが、この四項は、ただ単に役務調達の手続を言っておるのです。これは役務の需要があった場合に、アメリカ軍が勝手に直接雇ってはいけない、こういう工合の手続で雇いなさいという手続をきめただけです。であるからして、そういう申し出があった場合、その役務を供給することによって、日本の経済にどういう影響があるかということを検討して、そしてもし日本の経済に影響があるとすれば、それはやはり日米合同委員会なりで折衝しなければならぬ。それをもし申し出があれば、こちらから何でもかんでも提供する義務があると、そんな解釈を日本の代表が言ったら大へんな話です。もう一ぺんはっきりしてもらいたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 十二条の二項に役務とございますが、これは必ずしも労務のことではございません。労務はもちろん含まれますが、労務よりもっと広いサービスという意味でございまして、何も労務に限った規定ではございません。私は依然として四項は労務に関する規定だと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 一つだけ念のため聞いておきますが、四項は日本政府の義務をきめたものであるか——提供しなければならぬという義務をきめたものであるか、あるいは手続だけをきめたものであるか、どっちなのですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 四項は、米軍が労務を調達いたします場合に、その調達の方法を定めたものであります。米軍がこういうことができるという規定をしたものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あなたはさっき、向うから要求されればどんな労務でも提供しなければならぬと答えた。これは今大倉委員から指摘があったように、義務規定じゃない。労務の内容ははっきり二項の制約があると解釈せざるを得ない。そんなら何のためにこんな規定が必要なのですか。あなたは役務は労務よりもっと広いサービスだと言われるが、労務は間違いなく入っておるのでしょう。これは速記録を見ればわかるが、あなたのさっき言われた言葉と、それからあとのとは全く食言しておりますよ。この点どうなのですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 四項はなるほど、私が労務なら何でも向うが勝手にできるのだというふうに言ったとすれば、それは間違いでございます。ただ向うが労務を需要する場合のその手続をきめたものでございます。しかしながら、ここにいかなる種類の労務という制限のことは別にないのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だから、二項でこれを拘束しておるのですよ。一般の労務でしょう。労務一般、これに対して日本の国内法との関連でこれを規定しているのでしょう。あなたは国内法と抵触しないと言っておる。私はこんなことをやりたくないのですが、港湾運送事業法第九条に一港湾運送事業の登録を受けた者は、運輸省令で定める手続に従い港湾ごとに運賃及び料金を定め、これを実施しようとする日の少くとも三十日前までに、運輸大臣に届け出るとともに営業所において利用者の見易いようにこれを掲示しなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。」、このような規定が、日米行政協定ができる一年前にはっきり国内法として立法化していることは御存じでありますか、この点を伺いたい。お伺いします。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私はこの港湾運送事業法についてはつまびらかでございません。しかし、そういうものがあるということだけは知っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 重大なことですな。政府の最高責任者ですよ、この日米合同委員会に関する限り。そうしておいて国内法と抵触をしているかどうかというこの十二条二項をもっと真剣にやらなければ、国民の利益は守られないのですよ。そういう中にこのような運送事業法が、しかも、昨年からあれだけの紛争を超した中で運送事業法があるということを知らなかったということは重大な私は問題であると思います。政府委員として怠慢もはなはだしいと思う。しかも、私はこれはお聞きしたいのだが、行政協定十六条に、米軍は国内法を尊重しなければならないという規定があります。このことは御存じですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) よく存じております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それとの関係はどうなるんです。これと並びに十二条二項との関係……。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 米軍のやっておりますことと、港湾運送事業法との間に不一致の点がございますので、ただいま特別委員会で調整を図るべくやっておるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それは先ほどから何回かお伺いしました。その通りだと思います。われわれは、その通りだと確認して、そしてあなたたちの努力を多としておったわけだ。ところが、それが全然そこで問題にならないのだというので三回も一方的にふいにされて、ようやく持った会議では、ここでやる範囲じゃないというのでけられた。それで引き下った。一方ではもう二月の半ばころから、直用がこういうような国内法に反したような形でどんどん行われていることに対してあなたはこれを認めていいのですか。大へんなことだと思いますが、どうですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 先ほど申し上げましたように、私は行政協定にそれはいけないとする規定はないと了解しております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうもおかしいね、あなたの言葉からいったって、小学校の一年生だってこれはわかりますよ。労務一般ということについては、これは手続規定だというので、十二条四項は今認められたのでしょう。そうしてそれを今度拘束する条項ははっきりあるんだということをあなたは認めたから、われわれは論を進めた。また逆へ戻って、そういうような手続、その拘束するものはないというようにあなたがおっしゃるのでは、ないとか何とか言う問題ではないでしょう。何のためにわれわれは今こういうような法案を、あなたに運送事業法を言っているか、ちょっとはっきりした一つの人格として答えて下さいよ。残念ながら統一された人格でないな。先とあととはまるで違うのだ。ちょっとはっきり言って下さい。

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) ちょっとただいま労務の需要に関しまして御質疑がございましたので、直接日本政府の労務調達の掌に当っております調達庁から申し上げたいと存じます。十二条四項で、労務の需要に対して日本政府の当局の援助をもって充足される、これに関しまして、私どもは日本政府の当局、つまりわれわれ調達庁は援助をする義務があると考えております。具体的には、そのために日米両国政府間に労務の提供に関する基本的な契約がございまして、契約上はっきり日本政府は向うの所要の手続に応じ、所要の権限があるところの当局の要請に応じて労務を提供する、これを義務づけてございます。それと、それからお尋ねになりました二項とも関連いたしまして、特に今横浜で問題になっておるものを考えてみますというと、確かに、もし完全に私どもの方のやります労務をもって軍側は全部軍貨の荷役をしてしまうというようなこと、あるいは全部でなくても相当部分にやるということは、直接には現在やっておる荷役業者自身には非常に不利になるということは明白だと思います。しかしながら、これが二項にいう「日本国の経済に不利な影響を及ぼす」というようなものに該当をするかどうかということについては、私どもは考えておりません。おりませんので、お答えは申し上げかねますが、しかし、そういうような事情にありますので、私ども調達庁といたしましては、一月以来この問題について軍側は非常に多数の要求がある、これに対しまして運輸省からのお話もあわせて調節することを考え、向うの労務全般というものでなく、現行の契約業者と、なお直接に軍側が自分のものを扱うという二本建でいく程度に調節を加え、なおできる限り直接の労務による軍貨荷役の範囲を狭めようという話し合いを続けておるわけでございます。もしこれが今お話になりました関係の法令の問題におきまして、船の荷役というものはいかなるものでもその業者を使わなければならない、自分のものをやっても自分が荷役してはいけないのだということがはっきりしておりますならば、これは当然軍が直用でやろうと思っても、それはいけませんよと断わることはできるのでありますが、その点は別に業者に頼まなければならぬということは法令上ないと運輸当局から承わっております。  また、先ほどから問題になりました今の合同委員会の特別の委員会におきましての問題範囲、これらとの関連においては、先ほど欧米局長からお話がありましたように、その委員会の取り扱う範囲が、軍が契約業者を使う場合にその契約の仕方、内容あるいはその実施について、現行法を改善していこうというものである、業者を使うか使わないかというものは大体範囲外である、かように承知しております。従いまして、その審議等がありますから、おな基本労務契約に基く労務提供を延期する、あるいはその他の処置はできないものと考えておるわけであります。そのような次第で現在仕事をいたしておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 調達庁の見解はあとであなたには詳しく聞く山ほどの問題がある。今横から話が出たが、しかし、明確にやってもらいたい。何だか聞いていてどうもわからない、焦点が。それからあなたは何か米軍との間に条約があるんだということを言っておりますが、これはおそらくこの前港湾局長が、天埜さんだったかちょっと漏らしたメモランダムのことを言っているんでしょう。このメモランダムについては、今まで提出を要求していたが——今出た。このメモランダムについての基本的な性格はわれわれははっきりさしておるんです。この条項に違反したメモランダムというものは、占領政策の継続みたいなものですよ。勝手に作られたこんなもの、今日独立とか何とか言っておるときに、メモランダム行政というものは信用できますか。それをあなた方はいまだにこんなものをたてにとってやろうとしているが、占領の継続じゃないですか。条件とか何とか言っているけれども、そうでしょう。それを根拠にして今言っている。今横から突然発言を求められて、あなたについてはずいぶんありますから、ちゃんとしておってもらいたい、いずれ時期がきますから。私は今お伺いしたいのは、外務省の欧米局長、日米合同委員会の首席に対してなんです。あなたの今までの御答弁を聞きますというと、いろいろ前後支離滅裂だと思うのです。これは速記録でお調べになっていただけばいいのでありまして、今まで言い方がまるで先とあとが狂っていると思います。私どもが聞いておってどこを基礎にしてやっていいかわからなくなってくる。ただ、あなたの話の中で、とにかくこういうような港湾の紛争問題が起って、そうしてそれを解決するために、合同委員会で特別委員会を作って、これを発足させて、ここで解決をするために努力しているんだということは、これはもう間違いないだろうと思うんです。そうしますと、一方でこの問題と、この合同委員会が今設けられた精神とまるで違反したやり方でもってどんどん進められているわけですから、こういうことを許すことはできないと思う。そうでない限りは、日米合同委員会の特別委員会というものは、何のために持たれたのだか、だれだって怪しむんです。時間を空費して、そうして何カ月もかかってようやくできた委員会が、できたけれども、ほとんどこれは運用されない。一回開いてみたところが、まるでもの別れみたいな格好になっている。その間に、陰の方では全然特別委員会を無視してどんどん進めている。特別委員会は技術的な問題を解決するんだとあなたは言っておりますけれども、しかし、本委員会で両者の意見によって、はっきり合意を見て、その上に構成された。従って、技術的な問題でここで一応結論が出れば、当然本委員会でまた確認されて、そこでのはっきりした決定が出ないうちは、私はこのような一方においてこれを破壊するような行動は、これは私は差し控えなければならないと思う。少くともそうでない限りは、合同委員会の権威というものは、これはどこにあるんだと私は言いたい。従って、私は欧米局長にお伺いしたいのでありますけれども、あなたははっきり今の合同委員会をどんどん進める努力をして、その期間中は、とにかくこのような米軍の直用問題は一時たな上げにする、これが当然少くとも日本側を代表する首席の見解でなければならぬと、僕はこう考えるのでありますが、こういう覚悟をもって臨んでもらいたいと思いますが、これに対する決意はどうであるか、この点明らかにしていただきたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お説の通り、横浜港における直用の問題と、特別委員会の問題になっております港湾運送事業法に基く契約上のいろいろな問題の解決と、そこに実質的な関連があるということは私も認めます。しかし、先ほど申し上げましたように、私は米軍がその需要を充足するに必要な最小限の労務というものの調達については、政府は援助して差しつかえないというふうに考えております。ただ、それが全体の秩序を悪化させるとか、あるいは先ほど来御心配の、日本の経済に基本的な影響があるということは、これは許されませんから、その意味におきまして、十分にこの今の直用の問題については、慎重を期するように米軍側に申し出ておるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはとにかく悪化しているんです。私、横浜に行って調べてきた。非常に労働者に不安を与えている。われわれの推測の通りです。あそこの何千という労働者に非常な不安を与えている、衝撃を与えている、こういう事実があるんです、従って、このような米軍の一方的なやり方というものは、私は即刻やめさせなければならぬ。そうしてあくまでも行政協定に、とにかくわれわれは行政協定というのは賛成でありませんけれども、しかし、とにかく現行法なんだから、少くとも最低限度これを守らせるための努力をするということは、少くともこれは日米合同委員会の首席のあなたの責任だと思いますけれども、どうでしょう。こういう結論をお持ちになりますか。私は即刻米軍が直用の問題を打ち切って、そうしてあらためて相談するということが当然だと思います。これは今までのなにからいって、いかがでございましょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は、先ほども申し上げましたように、これを最小限に打ち切ってもらいたいというふうに申し入れております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 最小限といったって、第一次、第二次、第三次、第四次ですか、これはあるわけでしょう。これはありましたね。この説明にあるのですが、第一次は行われたでしょう。そうして実際は十七人でしたかな。それから第二次は百二人の要求に対して、これは八十三人。そうしてその次には、第三次は三月の二十三口までに百二十四人でしょう。四月の八日については百四十人、こういうことなんですよ。そうしてこれは陰の方からいろいろ個人的に働きかけて、手紙でもって勧誘したり、そういうような、実に日本の労働行政を混乱させるやり方でやられているということは、われわれははっきり向うから聞いてきた、事実そうです。こういう事実もこれは御存じだと思う。これはそういう点から考えて、違反です。これは職業安定法の違反である。こういうことをやっている、そうして行われている。そういう形で、なぜ米軍にこんな横紙破りみたいなことを通させなくちゃならぬですか。だれが考えてもそういうことは了承できないと思うんです。少くとも現行の行政協定に規定されているものをやり抜くという精神でなくて、あなたは一体日米合同委員会の首席委員が勤まりますか。少くとも最少限度の決意があるということを、との委員会で皆さんの前に披瀝されるのが当然だと思うんです。日本の代表であるならば、米軍の言いなりになるところの、そうして米軍のかいらいであるならばいざ知らず、われわれはそう考えたくない。どうでしょう。私はあなたの決意を聞きたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) お話の最近の状況に照らしまして、さらにこれを最小限に切り詰めてもらうように考えてみたいと存じます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 最小限などということでは日本の国の経営は保たれない。小さい問題とあなたたちは考えるでしょうけれども、日米行政協定はこのように運用されている。はっきりいえば、こんなものがあろうがなかろうが、どんどん勝手に米軍がやるんでしたら、こんなものは要らないじゃないか。日米行政協定は要らないじゃないですか。あっても、作ってみて、これも作ったけれども、前の支払いをしたかどうかわからなくなって、もう向から打ち切ってくる。二回目も同じです。三回目も同じです。四回目にいったところが、こんなものを相談するんじゃない。何のために今まで三カ月間努力してきたか、愚弄するもはなはだしい。こういうやり方は日本民族に対する侮辱です。われわれに対する明らかな蔑視から来ているものじゃないか。従って、あなたの最小限度などという言葉で表現される限りは、私は即刻廃止すべしという結論に到達せざるを得ない。これは私が言うだけでなくて、日本国民がそう考えていると思います。これは当然だと思います。こういうものはあってもなくたって、屈辱的な協定に対しては、われわれは反対です。われわれが反対するばかりじゃない。神川彦松博士は、涙を流して、参議院の予算委員会の公聴会で、このような行政協定は、一国が一国をしばりつけて、そうして全く奴隷的にやるようなものは、世界の政治史上にないということをはっきり明言している。それを国会にもかけないで通した。そうしてしかもこれは守られない。こんな形で行政協定が運用されているこの事態に対して、もしあなたのような運用をやる場合においては、こんなものは要らない。即刻これは廃止すべきだとわれわれは考えざるを得ない。従って、私はお願いしたいんですが、もう欧米局長は、残念ながらこれはまあ政府の最高責任者でもありません。日米合同委員会に関しては、これは日本側を代表する全責任を負うんだということをおっしゃっているが、私はやはりこれは政府の岸総理大臣の出席を求めて、これに対する統一ある政府の見解を明らかにすることなしには、この問題は前進しないと思います。私は欧米局長がここで明言されるならいざ知らず、そうでないとするならば、そういう措置を本委員会がおとりになるのが当然だと思いますが、いかがでございますか。そうでないと、われわれはとうふとけんかしているみたいなんです。そう言っちゃ悪いんですけれども、あなた方を侮辱する意味じゃありません。これは事実そうなんです。

江藤智自由民主党

○江藤智君 関連して。欧米局長に伺いますが、過去、昨年の暮れからこの問題につきまして当運輸委員会がいかに重大視して直剣にこの問題の解決策に努力しておったかということにつきましては御承知でございましょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 伺っております。

江藤智自由民主党

○江藤智君 じゃ、それにつきまして港湾局あるいは調達庁あたりと十分に打ち合せをされ、また横浜の港湾荷役の問題についても御研究になり、そしてこれをいかに妥当に、しかも急速に処理しようということについて、真剣に取り組まれましたでしょうか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 今年に入りまして事態がいろいろ緊迫しているということを聞きまして、ほかからいろいろ状況を聴取いたしまして、さらに調達庁とも打ち合せいたし、それから港湾局長からもいろいろお話を伺って参っております。

江藤智自由民主党

○江藤智君 本日の質疑応答によりますというと、遺憾ながらわれわれが期待しており、また本日関係の皆さん来ていただきまして大体この問題についてはある結論を出したいと、こういう気持でおったのでありますが、まことに残念ながらわれわれの了解をこれで得てしまうというわけにいかないようであります。と申しますことは、もう今さら私が申し上げるまでもなく、昨年の暮れ以来、横浜の港におきまして米軍貨の取扱いについて、国内法にもとるような契約をやっており、せっかく日本の港湾荷役を正常に運営し、また港湾労務者の諸君の生活も安定していくようにしたいという港湾運送事業法の趣旨に反するような契約のやり方をやっておる。また、それによりまして労務者のストライキというようなまことに憂うべき問題もありまして、従いまして、われわれも中に入りまして、そしてこれは根本的な解決をつけてやるから、この際はストライキもやめたらどうだというようなあっせんによりまして、ストライキも一時中止をさしたというようなこともあるのであります。そのときの根本的な解決というものは、結局、日米合同委員会にこれを持ち込みまして、そして十分に話し合いをつけてやるのだと、こういうことでありますし、また当時の運輸大臣あるいは港湾局長の御答弁もその通りであったのであります。従いまして、われわれはこの日米合同委員会の特別委員会の処置というものに対して非常に期待を持っておったわけなんであります。とろが、先ほどからのお話の通りに、その特別委員会というものは数度お流れにもなっておるし、具体的にはわれわれが希望しておるような方向に一歩も進んでおらないというような状態でありますとともに、一方におきましては、契約を正常化してもらいたいというような話し合いをもっと根本的にくつがえすような、直用人夫によってこれを解決しよう、こういうような問題になっていったと、しかも、それを先ほどからのお話では防ぎようがないということになりますというと、日本の国内法を踏みにじっていくような方法を防ぐ方法がないんじゃないかというような印象をわれわれも遺憾ながら受けざるを得ない。そこで、米国といえどもこちらのそういう筋の通った要求というものは私はこれをいなむ性質のものでもない。問題は、こちらの筋の通ったところをもっと強力に向うの方に申し入れをし、了解を得るように真剣に一つやっていただく必要があるんじゃないか。どうもきょうのお話では、もちろん最高の事務的責任者である欧米局長もまだそこまで本腰を入れておらないんじゃないかというような印象を受けるのでございますが、その点についてもっと一つやるつもりである、またやる方法も見込みもあるんだというお気持を持っていらっしゃるかどうか、その点の一つ御決心と申しますか、お気持を一つ聞かしていただきたいと思います。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 本日るるお話を承わりましたので、私も事態認識にいささか欠けておったところがあるということを考えるのでありますが、先ほど申しましたように、なかなか行政協定の解釈等からいいますとむずかしいことと存じますが、私といたしましては、先ほど申しましたように、なるべく事態を最小限、波及するところを少いようにすると、抑える努力をいたしたいと思います。

江藤智自由民主党

○江藤智君 ただいまのお答えのように、本日の委員会で、これは私らとしましては、まことに御認識になり方がおそいという感じはするのでございますけれども、われわれの日本の論議というものによりまして、もっと一つ認識を新たにしていただいて、また一つ腹をきめて、この問題を一つ根本的にできるだけ早く解決するように努力をしていただくということにいたしまして、欧米局長に対する質問は一応この程度で打ち切りたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっと念を押しておきたい、一点。欧米局長は、岸外務大臣が衆議院の予算委員会におきまして、行政協定、安保条約の改廃を考えておるということを答弁さた、これについては御存じでありますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私の了承いたしておりますところでは、岸外務大臣は、行政協定につきましていろいろ問題があると、摩擦のもとになっている事柄があるということをお認めになりまして、それについて検討をしたいとおっしゃったと了承しております。直ちに、すぐ改正とか改訂に付するというふうには私は伺っておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この点はまあそういう意図をもって研究したい、それから改廃したいというようなことを意見を述べられたはずであります。これはまあ速記録を見れば……、それは不当なことがたくさんあるということを認められているから初めて出た言葉なんです。その不当なことというのは、今言ったようなことも一つの例であるということ、これははっきり考えられなければならないのです。そういう態度でやられているときに、この行政協定さえも守れない、それ以下のこれを侵犯するようなことさえやっているとすれば、これは重大問題だと思います。こういう点でやはりきぜんとした腹を私はきめるべきで、少くともこの現行法を守るなら、合同委員会に権威を持たせるなら、当然私は今の、とにかく直用の二十三日ですか、当面する、これは打ち切るべきだ。とにかく問題が起った。国会で問題になった。これはもうわれわれあくまで岸外務大臣並びに総理大臣に質問を継続して、徹底的にこの点を明らかにする覚悟でおります。この責任問題も明確にこれはしてもらわなければならぬと考えております。で、こういう腹でやられるべきだと思う。  なお、合同委員会の二十六条に「合同委員会は、問題を解決することができないときは、適当な経路を通じて、その問題をそれぞれの政府に更に考慮されるように移すものとする。」というような条項があるのですが、こういうことは今まで行われたことがございますか。政府間の再考慮を促すというところまで合同委員会の意見が一致しないでいった、こういう例は事前にございますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私ども合同委員会におきますものとしましては、なるべくあらゆる問題を合同委員会で解決をつけたいと最大の努力をいたしております。ただいまちょっと合同委員会で解決がつかなかったために、たとえば外交交渉に移しましたというような事案を記憶いたしておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 もっとも今のように、何でも向うの言う通りやっていけば、これは全く工合がいいわけですから、これは向うさんにとって、本国政府まで戻してやるというようなことは起らないと思うのですが、しかし、この問題なんかやはりその一つになるだろうと思いますがね。そういう決意で当っていただきたいと思います。今後も突っ放して戻したらいい、日本に来ている出先機関なんか権威のないものなんだから。もっとあんたたち腹を据えてやりなさいよ、少くとも日本の代表なんだから。そうして、今こういうものを廃止しようという声がほうはいとして起っておるでしょう。学者、文化人が五百名も署名していますよ。日本のなかなか立ち上がりがおそいという学者諸君さえも、今これは安保条約、行政協定を改廃しなければ、とても日本の独立は保てないといって立ち上っている時代です。国民は砂川問題でも、沖縄問題でも、ほうはいとして、こんなものは廃止しなければならないというところで、これは赤も白もない、国民的な要望になっているのです。こういう面を認識されたら、欧米局長といえども、やはり私は腹を据えて当ることも差しつかえないと思うのですがね。さような点で、その点の腹を伺って終りたいと思います。腹をきめなさいよ。

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 速記をつけて下さい。  江藤さんからの発言によって、大体当委員会が政府側から期待するような答弁を得られなかったということは遺憾であるという一致した見解にわれわれは到達していると思うのです。で、千葉欧米局長も事態の認識をいささか欠いたというので、謙虚な態度で自己批判をやっておられますので、この際われわれが期待するような答弁を得るために、当委員会としても、委員長並びに理事会によって善処したいと考えますから、一つ最終的に、今の岩間君の質問に関連して、千葉欧米局長から御答弁願います。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 行政協定等の関係もございますので、さらに検討いたしまして、しかし、日本政府を代表して合同委員会に臨みますその責任は痛感いたしますので、この上とも御期待に沿うように努力いたしたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 調達庁の次長に、これは食言だと思うのですが、ちょっと聞いておきたいのです。あなたが先ほど言われた米軍貨の問題を、直用に変っても横浜港における業界の不利益とか、あるいは混乱とかがないような発言があったと思うのですが、もし、あなたかそれをしんから言われるとすると、これは非常に重要な問題で、日本の業界が全部立ち上る問題だと思うのですが、あなたは先ほど言われた言葉をあくまでも信じて発言をされたか、それともあなたの認識、あるいは言葉の言い方が違っておったのか、その点を明らかにしてもらいたい。

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) 私は、決して直用にすることが何ら横浜港湾の荷役問題に影響のないということを毛頭申し上げたつもりではございません。関連する言葉では、このことがこの十二条二項に当てはまり得る状況であるかどうか、これらの点は私どもといたしましては、権限あるいは判断を下し得ない立場にあるという点を申し上げたのであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、あなたの先ほどの、これはあとで速記録を——もし、あなたが自分の言ったことが正しくないという考えであればよろしいんですが、もし、あくまでも自分の言ったことが間違いでないと言うならば、いま一度速記録を調べてもらいたいと私は思うのです。先ほどの言った言葉というのは、私が受けたのは、十二条四項、二項の説明の中でもあったけれども、米軍の直用をしたからといって不利なことはない、こういうような横浜港に対しての答弁が私はあったと思う。これをもし、あなたの言うようなことになったならば、これは大へんな問題であって、少くとも港湾問題では、日本が今日独立をして、しかもなお、世界各国と友好関係を深めて産業の発達をはかろうとする業界の人たちや日本の労働組合の人に非常に大きな影響を与えることは事実なんだ。その点について、あなたがあくまでも自分の言ったことが間違いがないというのなら、これは委員長、速記録をここでもって調査をして、いま一度解明をしてもらいたい。その点次長にお伺いしたい。

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) ただいまも申し上げた通り、これが何ら影響がないものであるというような趣旨を申し上げたつもりは毛頭ございません。従いまして、もし先ほどの発言にさような個所がありましたのは、私の言葉の足らざるところと御了承願いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっと一、二点だけ次長さんにお伺いしますが、二月の十八日に調達庁から知事を通しまして、こちらの労務係ですか、県の労務係へ直用の人夫を雇え、こういうような何か命令ですか、通達ですか、そういうものを出したことがございますか、ございませんか。

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) 二月のそのころと思います。実はこの軍側の要求をいかにすべきか、運輸省、労働省の関連省と協議の上、労務提供基本契約の履行上やむを得ないであろう、従って、その要求に応ずるように、こういう指示をいたしてあると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その全文は今ここにございますか。ありましたら読み上げてもらいたい。

小里玲調達庁労務部長

○政府委員(小里玲君) ここには持ち合わしておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはさっそく出してもらいたいと思います。  その次、どういう根拠でこれをやられたか。今までの経過というものをここでくどくど私申しませんが、日米合同特別委員会でこの問題が紛争になっておる、そういうときに、まるでこういう権威ある会合を全く無力に陥れるようなことを政府機関の調達庁がやっていいものかどうか。重大問題だと思う。ここに政府のさっぱり統一されてないところの動きがあるというように私は感ずるわけですが、どういう根拠です。

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) その点を、実は先ほど途中で飛び出して申し上げておしかりを受けたのでございますが、調達庁は労務の提供を担当する政府の機関でございます。そのために、日米両国政府間に労務充足に関する基本的な契約がございまして、向う、軍側が所定の手続を踏んで甘木の担当機関に労務の要求等があれば、これに応じなければならない義務を負っておるわけでございます。従いまして、まず義務の履行をしなければ契約違反になる。また私どもの行政協定に関する解釈といたしましても、先ほどから問題になりましたが、十二条四項によりまして、やはり日本政府の当局は援助の義務があると、こういうように考えておりますので、行政協定の違反にもなる問題だと思います。従って、基本的に軍側の要求に応ずべきであるというのが根本であります。これが板木でありますが、ただしかし、お話のように横浜の事態の事情というものが、現地からも報告があり、また運輸当局からもお話がありましたので、運輸省、労働省、関係当局が協議の上、このような指示を神奈川県にいたしたわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ここで私蒸し返しませんけれども、とにかく、あなたは出せといわれれば何でもかまわずに、考えも何もなしに出せば、それであなたの役割は済んだとお考えになるのですね。ここに調達庁というのは日本の機関でないと言われる原因がある。アメリカの御用足しじゃないか。何でもいわれれば、はいはい。日本の国内法であろうが、あるいはここの参議院の運輸委員会で、どういう問題が起って、国としてもそれからわれわれ議員としても、みんなで努力しているということは全然らち外にあって、そうしてあなたの考えでこれがどんどん進められれば、あなたの方はけっこうかもしれませんけれども、こちらの方ははなはだふけっこうになるのです。私は、こめ点は先ほど基本的なことば論議されたので、条約の条文の改正なんかも、まことに不当な上に立って、あなたたちの見解だけで進められておるわけですから、いずれこの問題は今の根本的な問題がきまってからやりたいと思いますが、少くともあなたたちのやった仕事というものは、こういうような一つの国民的な努力しておる方を陰の方からくずすやり方をしておったのだということは、これは御認識なるでしょうね。これはどうでしょう。実際結果においては非常な混乱を与えて、そうして実際は大へんなことになっているわけなのです、

丸山佶調達庁次長

○政府委員(丸山佶君) くどくど蒸し返すようなことを申し上げるつもりはございませんが、私ども労務の供給担当機関といたしましても、昨年の暮れに軍側からそういう話があった、これに対しまして私どもは事態を見、これはまずいということで軍と折衝いたしまして、その要求は保留させたわけでございます。また一月になりまして非常に大きな数字、六百名を上回る数字によって、軍側から調達庁に対して要求の話を持ちかけてきたわけでございます。これに関しましても、それはまずいと、この状況においてはまずいということで、運輸省、労働省とも協議の上、これも保留、あるいはこれを削減、縮小、こういう措置ができないかということで鋭意折衝を続けてきたわけでございます。従いまして、今最終的にそれならば三百名、三百数十名、また現行の契約業者の経営には影響のないように、さようなととろでということで、その程度ならば、今の労務の供給に関する日米両国政府間の契約上、それすらも拒否はできないであろう、これが関係省の協議結論といたしまして、そのように処置し参ったわけでございます。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 一つだけ伺いたい。きょういただきました資料によりますと、大倉委員の御要求によって出たアメリカのメモランダムなるものでありますが、この運輸方面の港湾局長なり、あるいはそのほか運輸省として、こちらにあるところの道路運送法、港湾運送事業法というものがあるということ、そうしてそれをよく向うにわからせる努力が非常におくれていたのではないかということを心配するのです。日にちから言いましても、これが実施されたのが三十一年の一月一日から実施されるように向うも了承したので、アメリカ人も合理的なところがあると見えまして、ちゃんと修正案として、日本にあるところのこういう法律に従ってなさるべきものであるというふうにアメンドメントをちゃんと出している。そのアメンドメントの内容によって合同委員会で欧米局長が主張なされないことも変でありますけれども、どうしてこのことをもっと早くアメリカ側に通達し、これを理解させて日本にある既存の法律を守らせるように、いわゆるライセンス制のあるものをもっと実行するように運輸省で御尽力ならなかったかという点を聞かせていただきたいと思います。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) ただいまのお話は、日本において港湾運送事業は港湾運送事業の登録を受けたもの、ライセンスを持っているものでなければ事業ができない、こういうことになっておりますので、アメリカ側が日本の業者を使ってやる場合には、そのライセンスを持った業者を使ってくれ、これは前にライセンスを持たない業者を使っていろいろ問題になりましたので、その点を特に日米合同委員会に申し入れて、ライセンスを使うということは昨年、三十一年の一月から現実に行われたわけでありまして、その点に関する限りは、今回の運送その他には問題なしにライセンスを持った者だけのうちから選んだという点では間違いはなかったのですが、御承知の通りライセンスを持った者の中にも、ライセンスは持っているのだが、その内容を調べてみると非常に悪いものがあったということで問題になったわけでございます。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 しかし、日本にある既定の法律について、向うをしてよく、もっと早く、こんなに昨年の一月までじくじ延ばしていかずに、このことをもっと早く持っていく点において手抜かりがあったのじゃないかということ、もちろんライセンスを持った者でも不備な者があって、そのために港湾のああいう問題が、大騒動が起ったことは事実でございますけれども、しかし、その点で今まで何か遠慮しておられたところがあるのじゃないかというふうに考えるのです。どうなんです。どうしてこんなにおくれたか。そうしてこれを日米合同委員会のメモランダムにちゃんとうたってあるが、非常におくれているのです。この点を伺いたい。

天埜良吉運輸省港湾局長

○政府委員(天埜良吉君) この点は、アメリカは最初軍の自分の荷物の取扱いは自分でやっておりました。そうしてその後業者を使うようになりましたものですから、自分でやっている間は何にも問題はなかったのですが、業者を使うということになれば、こうしてもらわなければ困るということでこの点十分に向うに説明はしております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 このメモランダムについて伺いたいのですが、これは欧米局長にお伺いしたいと思うのですが、聞のところによりますると、このメモランダムがあっても、現在米軍の中で基地内におけるところの仕事は別だ、日本の法規のワク外だ、こういうような意見も一部にあると聞いているのですが、このメモランダムの効果というものはどの程度あるのか、それをお聞かせ願いたい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) このメモランダムで先方で言って参っておりますのは、一般に運送業務については、当然のことでございますが、日本側の法律に移るということを言ってきております。その点は問題はないのでありますが、ただ、向うの完全に管理しております基地の内部における運送については、まだ十分先方との話し合いがついておりませんで、まだ意見調整が残っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、このメモランダムというものは、基地の中においては拘束力がある、こういうことがまだはっきりしてないわけですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私どもは基地の中においても拘束力があると、基地の中においてもメモランダムにある通りにやってくれるべきだという見解に立っておりますが、必ずしも向うはまだ全面的に同意するに至っておりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうすると、メモランダムというのはどういうものなんですか。メモランダムが、向うの何とかいう人から手紙でよこして、この解釈については一致してないと言う。そうすると、このメモランダムというのは一体どういうきき目があるのですか。(「さっぱりわからなくなってくる」と呼ぶ者あり)

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) これは先方の見解を表示したものでございまして、まだ日米間で完全に合意いたしたものではございません。ここにございますように、合同委員会あてのメモランダムでございまして、これは米軍側自体の見解をここに載せたものでございます。この見解の中でわが方として述べるものはその通りにいくわけであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはどうも英語の原文だけで、私はよく英語がわからぬのですが、察しをするというと、一九五五年十二月十四日に日本代表の千葉氏からこちらの希望意見を出した。そうするというと、大体それに同意するというような内容だと思うのですが、これは正式の文書じゃないのですか。これは米国代表と書いてある。米国代表の海軍少将ルイス・エス・パークという人から来ておるのですが、米国代表と書いてあるが、正式文書じゃないのですか。どういうものですか、これは。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私の説明に不備がございますので、訂正いたしたいと存じます。このメモランダムそのものは基地内における運送については触れておらないものでございまして、このメモランダムに関する限りは、日米間に完全に合意のできたものでございまして、ただその基地内における運送の仕方などについては、まだ懸案として、未解決として残っておるわけであります。このメモランダムそのものについて未解決の問題があると申しましたのは誤まりであります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この原文の中に、基地内を除くというような表現はどこかにありますか、英文の中に。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) このメモランダムそのものには、基地内と基地外と区別する表現はございません。(「それじゃおかしいじゃないか」と呼ぶ者あり)

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは私は重大な問題だと思うのですよ。いやしくも日本の代表が委員会に対して一つの意思表示をし、これに対してアメリカの代表が少くともこういう文書をもって意思表示をしてきておる。しかも、これが何の権威もない、基地内は云々だ、基地外は云々だと、(「まさに気違いだ」と呼ぶ者あり、笑声)どういうとなんです。日米合同委員会ができて、行政協定ができて、そういう運営をやっておるにもかかわらず、こういう文書が来ておってさえも、なおかつ、これに権威づけがない、何ら権限がないものだと、そうすると今までの日米合同委員会なんて何をやっておったのだか、都合のいいときにそういうものを作って、そうしてアメリカの方で守れなくって、理屈をつけておけばそれでいいんだと、その解釈は必ずしも一致していない、こういうようなことでもうずるずる行ってしまう。これは大へんなものだと思う。でありますから、このメモランダムについて、この性格をもう少しはっきりしてもらいたいと思う。基地内を除くなら除くようにちゃんと書かなければならない。これはアメリカ軍が云々、こういうものに対して、それはこうしましょう、一般的な規定をしていって、基地内を除くとは書いてない。しかも、アメリカの軍の中で、基地内においても適用されるんだ、基地内はこれは適用されない、日本の法律のワク外だ、こういう二つの意見がある、アメリカ軍の中に。それをあなたの方で、日本側で、これは基地内は別だ、こっちからそんな解釈する必要はないじゃありませんか。もう少しこの性格についてはっきりして下さい。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私どもといたしましては、これは当然基地内にも適用はあるものだと考えておったのでございます。ところが、まあ実際の運用に当りまして、米軍が別段の考えを持っておるということが判明しましたので、そこで話し合いをしておる、こういうことでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 基地内における荷役、あるいはこの問題についての意見の食い違いを発見されたのはいつなんですか。どういうきっかけから、どういう時期にそういう意見の食い違いが発見されましたか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 正確には記憶いたしませんが、昨年基地内における何かトラックを使いましての運送作業について問題がございまして、そういう問題について米軍側と話したことがあると記憶いたしております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 その食い違いを発見してから、その調整についてどういうような措置をとられたか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 合同委員会の席上で、私どもの見解を向うに申し入れて、向うの検討を求めておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それはいつの合同委員会で、どういう内容を申し入れられた、そうして先方のそれに対する態度はどうであったか、あるいは先方の回答が来るものとすればいつごろ来るか、これについてお答え願いたいと思う。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) ただいまそれについての資料がございませんので、調べまして後刻御報告申し上げます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いつの合同委員会であったかというのですが、わかりませんか、資料がないと。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 記憶しておりません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それではこの問題も、これは満足な答弁とは言われませんので、十分一つ部内を統一してあらためて明確な御回答を願いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっとだけお伺いしますが、基地外にまで適用しないというのは当りまえですな、行政協定の建前として。大体そう考えられるのです。そうするとこれはこの基地外においては当然何が適用されるのですか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私は米軍側の見解を御披露するわけでございますが、米軍側におきましては、純然たる基地の内部におきまして荷役が行われます作業は、その外部に対する影響は少い、その観点から、基地内においては必ずしも外部における場合のごとく法令に完全に従わなくてもいいのではないか、そういう考えがあるようでございます。

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 基地内に及ばない場合には、特例に関する法律か何か出ていなければならないと思うのですが、そういうこともなく、内部的の意見の対立があり、まだ調整も十分できてなく、欧米局長としても非常に答弁に因っておるので、どうでしょう。もう少し満足するような、責任のある回答をあとでしてもらいたいと思います。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 私どもは行政協定の規定によりまして、日本国の法令は基地内であろうが、基地外であろうが、同じような適用があるものと考えております。

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 速記を始めて。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 二十六条の二項に「合同委員会は、日本国の代表者一人及び合衆国の代表者一人で組織し、各代表者は、一人又は二人以上の代理及び職員団を有するものとする。合同委員会は、その手続規則を定め、並びに必要な補助機関及び事務機関を設ける。合同委員会は、日本国又は合衆国のいずれか一方の代表者の要請があるときはいつでも直ちに会合することができるように組織する。」、こういうふうになっておるわけです。そうしますと、これによっていろいろ運営機関が設けられるわけですが、どういう機関が作られて、具体的にどういうふうに運用されたか、それから今まで会合は何回持たれたか、そういう点がほとんどつんぼさじきなのです。そこでできるだけ詳しい合同委員会の資料を私はいただきたいと思うのです。これは日本の政府に深い関係があり、半分ぐらいのウエートを占めておるわけだから、この資料をお願いできますか。

千葉皓外務省欧米局長

○政府委員(千葉皓君) 合同委員会の機構その他無常状況の概況についての資料を調整いたしましてお届けします。

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

戸叶武日本社会党

○委員長(戸叶武君) 速記を始めて。  それでは本日は、これにて散会いたします。    午後三時五十九分散会

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