運輸委員会 閉会後第6号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/10/28
会議録
○委員長(天田勝正君) それではこれより運輸委員会を開会いたします。 まず、委員の変更について御報告いたします。九月二十八日本島虎藏君辞任、小幡治和君補欠、十月四日小幡治和君辞任、松平勇雄君補欠、同月九日松平勇雄君辞任、小西英雄君補欠、同月十六日江藤智君辞任、黒川武雄君補欠、同月十七日黒川武雄君辞任、江藤智君補欠、同月二十八日井村徳二君辞任、木島虎藏君補欠、同二十八日石原幹市郎君辞任、佐野廣君補欠、以上選任せられました。 —————————————
○委員長(天田勝正君) 理事補欠互選についておはかりいたします。現在理事が二名欠員になっておりますが、この互選の方法は、成規の手続を省略して、便宜、その指名を委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認めます。それではこの際、江藤智君及び木島虎藏君を理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(天田勝正君) 次に、運輸事情等に関する調査中、昭和三十三年度運輸省重要施策に関する件を議題といたします。 海運に関する御質疑のおありの方は順次御発言を願います。 なお、ただいま当局側の出席者は朝田官房長、粟澤海運局長、山下船舶局長、森船員局長等でございます。
○柴谷要君 政務次官の出席は今日はどうなるのですか。
○委員長(天田勝正君) すぐ出席されるそうでございます。
○柴谷要君 それでは政務次官にお伺いするのですけれども、時間が大へん経過しておりますから、私の方から当面の問題で少しく官房長に御質問いたしたいと思います。今海員組合がいわゆる船主を相手取って賃金改訂の問題をやっておられるようでございますが、特に重要な段階に到達いたしまして、ストライキをもって対抗するというようなことで、海員は今戦いを進めておるようでありますが、それらの問題に対して、運輸省としてはどのような考え方を持っておるか、またこの争議を一日も早く終息するためにどろ扱わねばならぬかといったような問題に対して、御見解がおありでしたら、最初にお伺いいたしたいと、かように考えます。
○説明員(朝田靜夫君) ただいま海員ストの問題につきまして御質疑でございますが、この問題につきましては、本年三月以降、海員組合の賃上げ要求に関連いたしまして、過去におきまし、数十回会合を経ました結果、船員中央労働委員会から調停案が出たのは御承知の通りであります。この調停案につきまして、過日労使双方から受諾を拒否されたのであります。そこで、海員組合がストライキに入ったようでございまするが、その前に運輸省といたしましては、船員中央労働委員会の会長であります脇村義太郎先生に特にお願いをいたしまして、ストライキに入る前に労使双方とも十分の折衝を再び開始して、自主的に問題の円満な解決をはかっていただきたい、こうゆうことを内々お願いを申し上げましたところ、脇村会長は、そのストに入ります前日、労使双方にその旨をお伝えになりまして、自主的に団体交渉を始めてもらいたいということで、団体交渉が結局におきましては再開されたわけでございます。その後、この交渉は今日まで続けられておりまして、必ずしも決裂の状態には入っておらないのであります。現在も交渉が継続されておるというような状態であります。運輸省といたしましては、現在の国際収支の状況から考え、あるいは日本の海運界の現状から考えまして、また貿易界に及ぼす影響その他等から重大な関心を持ってこれに臨んでおるのでございます。一日もすみやかに争議が解決されまして、なお自主的な交渉を十分遂げられて円満な解決をはかっていただきたい、こういうふうに念願をいたしておるような次第であります。ただ、ここで申し上げておきたいと思いますることは、運輸省は御承知の通り産業省でありますると同時に、労働省の機能と責任を持っておるわけであります。従いまして、産業の面からのみ見ましたところの考え方でこの労使の問題を律するわけには参らないのであります。十分労働問題のセンスの上に立って、自主的な交渉によって円満な解決をはかっていただきたい、こう今日でも念願をいたしておるような次第であります。
○柴谷要君 運輸省としての方針を明確に今御説明をいただいたのでやや明らかになりましたが、どらも今回の海員組合が一大決意をもってストライキをやるという態度をとられたのも、実はここ数年——数年というと長いかもしれませんが、三、四年の間は大きな要求もなく、一路海運界発展のために全力をあげて協力してきたと私どもは見ておる。そのような海員組合の謙虚な態度に対して、特に最近の事業状態等を考えあわせて要求したものと思う。しかし、要求額が、たまたま不況に陥ってきたというような見通しのもとに相当額を引き下げて要求目標に掲げられたことも、私ども承知をいたししおります。こういう中で特に海員組合のことでありますから、常識面に立って行動されておることは、われわれも敬意を払っておる。しかし、なかなか相手方であります船主協会なり、あるいは事業者団体はどらも虫のいいパンフレットを発行したり、いたく刺激をしているようでありますが、これらの問題に関連して、監督官庁である運輸省が労働問題に深く介入することは、これはできないと思いまするけれども、側面的にもっと指導を事業者団体等に与えてすみやかに解決をする、最も重要なこの状態から一日も早く解決の方向を見出すというためには、より一そうの努力をわれわれとしては要望いたしたいと思っております。本日は大臣もおられませんから、次官も特にこの点は重視されまして、一日も早く本問題の解決のために、一そうの努力を希望して、質問を終ります。
○松浦清一君 海連局長、それから運輸次官にちょっとお伺いしておきたいのですが、最近パナマ、リベリヤ、ホンジュラス、コスタリカというような今まで海運にあまり関係のなかった国々に船籍だげを持っていって運航している船が非常にふえている。なぜこれらの国に船籍を持っていくかというと、税金を取られない、それから船体検査が厳重に行われない、労働条件についての監督が少しも行われない、そういうことで非常に運航コストが安いということですね、いわばずるく世界の船を持ちたい、今まで船主であったものもあろうし、なかったものもあろうし、ここに船籍が集中されているという傾向が世界の海運に非常に大きな打撃を与えている。そういうことで昨年の技術海事会議ですか、ゼネバで開かれたあれでも問題になりました。来春の国際労働機関の特別海事総会でも、議題としてこれが取り上げられることに決定を見ております。そこで、日本の政府代表がこの総会にも出席されるものと思いますけれども、この点についての国の態度が明確にきまっておるかどうかということを一つ伺いたい。
○説明員(森嚴夫君) 去年のILOの会議及び予備会議におきまして、今お話のような点が明確になりまして、いろいろ議論があったのでありますが、結局そういう後進国におきまして、労働法なり、あるいは船舶の安全に関する諸法規を十分守らせる、そうしてそれを確保するような機構を作るというような決議案を作るという案ができておるわけでございます。今度本会議が開かれるわけでございますが、その際におきましても、これはその会議のときにもいろいろ問題になりましたが、ただ単に労働問題としてよりは、もっと実は広い問題を含んでいるようでございますが、そういうことも関連いたしまして、そういう不当競争と申しますか、そういう事態がないように、後進国のそういう何と申しますか、不当な競争が行われないようにやるということについて協力をいたしたい、こういう考えであります。
○松浦清一君 去年の九月のILOの準備技術海事会議にあなた、いらっしゃったのですかね。
○説明員(森嚴夫君) 私出席いたしました。
○松浦清一君 あなたがいらっしゃつたのは政府代表として。
○説明員(森嚴夫君) 政府代表です。
○松浦清一君 それから来年の総会に出席される代表というのもきまっておるのですか。
○説明員(森嚴夫君) まだ決定しておりません。
○松浦清一君 今、船員局長がおっしゃるように、これは船員の労働問題だけに限定しては解決できない問題なんです。この準備技術海事会議で次の総会に出そうとする決議草案というものが採択されておりますね。このときに、日本政府はこの決議案に賛成の態度をとられたのですか。
○説明員(森嚴夫君) その予備会議においては、われわれは賛成をいたしました。なお、今度の会議に、実はこの前の会議のときにはその案ができておりませんで、会議の最中にそれはいろいろもんでできたものでありますが、なおそれに対する態度につきましては、運輸省内部においても今せっかく検討を加えておる次第でございます。先ほど申し上げましたような方針で問題を考えておる次第でございます。
○松浦清一君 そうすると、この準備会議で採択されておる決議案の草案に、総会において賛成されるかされないかという態度はまだ未決定ですか、日本政府としては。
○説明員(森嚴夫君) 正式にはまだ決定していないと申すのがいいのかもしれません。
○松浦清一君 準備会議であなたが賛成をなすったということは、やっぱり政府に何というのか請訓をしたというのか、政府の意向を尋ねてから賛成をなすったんでしょうな。政府の態度として賛成をなすったんでしょう。
○説明員(森嚴夫君) 私昨年会議に参ります際に、こういう趣旨の、こういう範囲においては賛成してもよろしいというような指令を受けて参りました。その範囲であると思いまして賛成いたしました。
○委員長(天田勝正君) 他に御質問ございませんか。
○木島虎藏君 この機会に一つ、この前の基本政策の説明のときに、外航船で日本の輸出入物資についてわが国の商船が輸送しておるものは、輸出が四九・七、輸入が四七・〇、こういう御説明がありましたのですが、これはおそらく総輸出、総輸入のトン数に対する割合と思いますが、絶対数はどうなんでしょうか。絶対数と申しますと、おそらく日本は原料を輸入して、製品を輸出する国ですから、輸入の方はトン数が多くて輸出のトン数が少いのじゃないかと思うのですが、そのトン数の割合はどういうふうになっておりますか。そこに数字がなかったら、こまかい数字はこの次でもいいですが、大よその見当はどうでしょうか。
○説明員(粟澤一男君) ただいまの数字は三十一年度の数字と思いますが……。
○木島虎藏君 そうです。
○説明員(粟澤一男君) その場合の輸出の総輸送量、輸入の総輸送量の御質問かと思います。
○木島虎藏君 トン数で……。
○説明員(粟澤一男君) トン数で申し上げますと、輸出の総輸送量が八百十七万三千トン、それから輸入の総輸送量が四千八百九十六万八千トン、これが全体の輸送量でございます。そのうちの邦船の輸送量が、輸出で四百六万二千トン、それから輸入で二千三百一万二千、こういう数量のものであります。
○木島虎藏君 そういたしますと、大体輸入トン数に比べて輸出トン数は六分の一見当、そういたしますと、まず輸入のときは一ぱいで来ても輸出のときはがらがらで出る、そういうかっこうですね、トン数からいっても。
○説明員(粟澤一男君) 必ずしもそうではございませんで、日本の港を出るときには、かりに相当にスペースがありましても、すぐ近くの第三国に参りまして、そこで積むという状況でございます。従って、行きはがらがらで向うまで行って、帰りに輸入物資を取るという片道輸送のような状態ではもちろんございません。
○木島虎藏君 その程度は、戦前は支那大陸ですか、大連とかあるいは上海に寄って満船にしてくることができたが、最近はその傾向が少くなって、大きな傾向としては、戦前と戦後と比べると、鉄道でいうと空車回送、空車運行ということの傾向が強くなっているのじゃないですか、どうですか。
○説明員(粟澤一男君) ただいまの近海のそういう市場が減ってきたということは事実でございます。そういう傾向もあることは事実でございますが、一般的に申しますと、輸出の場合には大体定期船で運ばれるのが多うございます。定期船の場合には行きも帰りも、行きはがらがらで帰りは一ぱいだということはないように思います。特に輸入の場合には、この輸送の多くのものが、この輸入の状況が戦後非常に変りまして、非常に遠方から輸入の大きな貨物をたくさん取ってくるというような状況に変っておりますために、日本船では、先ほど御指摘のように、からでそういう遠くまで参りまして、輸入物資を帰りだけ運んでくるということは、タンカーの場合にはいたしておりますが、貨物船の場合には、なかなかやりにくいのです。従って、輸入物資を運ぶそういう不定期船について遠洋までからで行って、帰りに荷物を、輸入物資を取ってくるということはなかなかできません。従って、遠洋の輸入物資は多く外国船で運ばれるということになっております。従って、われわれはこの第三国間輸送をさらに伸ばして、トランパーも遠洋に出て輸入物資をもっと日本に運んでくるようにしなければならない、こういうふうに考えております。
○木島虎藏君 その今のような御努力はわかりますけれども、日本の輸出入の姿から申しますと、根本的には今のような片道からの傾向というものはこれはいなめないのじゃないか。そこで、将来のことを考えて、将来の貨物船について、ある程度ロードが少くてペイできるような船の型とか、あるいは何と申しますか、いろいろな装備と申しますか、そういうふうな新しい将来の船に対する構造をいかにすべきか。最も典型的なものはタンカーでしょう、あるいは鉱石を運ぶ船とか、そういうような日本の置かれた特殊性から見て、日本の海運の船型を新しいそういう立地条件に応じて考えるというようなことは運輸省で研究していらっしゃるのですか。
○説明員(粟澤一男君) 御指摘のような点は、まあ日本の特殊性もございますし、また一般的に見ましても、世界的にそういうバルキー・カーゴーはやはり専用船化するというような傾向にございまして、私どももかねがね検討いたしております。実は本年も鉱石輸送船等につきましても、調査団を、鉄鋼メーカーあるいは造船所も入れまして編成いたしまして、アメリカあるいは欧州あたりまで調査に行って参っております。従いまして、そういう結論を待ちまして、日本としての適切な船型を作りたいというふうに今検討中でございます。 なお、この点につきましては、特に鉱石でございますが、やはり積地、揚地というものが相当長期にわたって安定しませんと、それに応ずる船型というものはなかなかむずかしいのでございます。この点につきましては、通産当局にも連絡して、やはり積出港を長期にわたって一つ確定してもらいたいというふうなことも連絡いたしております。
○委員長(天田勝正君) 他に御発言ございませんか。それではちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(天田勝正君) それでは速記つけて下さい。 それでは運輸事情等に関する調査について、お諮りいたしますが、本件については、いまだ調査を完了するに至っておりませんので、本院規則第七十二条の三によりまして、閉会中調査未了のものの報告書を議長に提出いたしたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、報告書の内容及びその手続等は、恒例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたします。 それではここで暫時休憩いたしまして、午後国鉄当局等の出席が確定いたしたならばまた再開いたしたいと存じます。 それでは休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕