運輸委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 121 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1957/07/29
会議録
○委員長(天田勝正君) これより運輸委員会を開会いたします。 まず、委員の変更について御報告いたさせます。
○参事(高橋正喜君) 五月十六日武藤常介君辞任、小滝彬君補欠、同十六日泉山三六君辞任、植竹春彦君補欠、同十七月平島敏夫君辞任、西田隆男君補欠、同十七日植竹春彦君辞任、泉山三六君補欠、同十八日松浦清一君辞任、天田勝正君補欠、同日本島虎藏君辞任、大野木秀次郎君補欠、同日森田義衞君辞任、北勝太郎君補欠、同十九日戸叶武君辞任、松浦清一君補欠、同月二十日高良とみ君辞任、早川愼一君補欠、同二十一日大野木秀次郎君辞任、平島敏夫君補欠、小滝彬君辞任、植竹春彦君補欠、泉山三六君辞任、後藤義隆君補欠、西田隆男君辞任、木島虎藏君補欠、六月十日北勝太郎君辞任、高良とみ君補欠、六月二十六日井野碩哉君辞任、廣瀬久忠君補欠、七月十一日成田一郎君辞任、井村徳二君補欠、七月二十九日井村徳二君辞任、成田一郎君が補欠選任せられました。以上でございます。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) この際、委員長新任のごあいさつを申し上げたいと存じます。私は、去る二十六国会末に運輸委員長に選任せられたのでありますが、すでに会期末でもございましたし、前委員長のもとにおきましてそれぞれ休会中の出張等が決定せられた後でございましたし、またその際の各派の話し合いによりまして、特段のことのない限りは、委員の出張等がございますために、委員会は当分開かないというお約束があったそうでありますので、ついに皆さんにごあいさつをする機会がなかったのであります。本日正式に委員会が開かれましたので、今後のことにつきまして皆さん方に御協力をお願いいたしたいと存じます。 もとより私は皆さんと違いまして、運輸関係の問題につきましては、まことに造詣が浅いのであります。各位は長い間運輸委員をされているとともに、すでに議員になられる以前から運輸関係の仕事に携わった方が多いのでありまして、その面からいたしますと、私は委員長としてその職責を十分果し得るかいなかはまことに心もとない感じがいたすのでありますが、今後一生懸命勉強いたし、また皆さん方の御協力を得て、任期中大過なく過ごしたいと存じております。 どうか皆さん方の御協力をば重ねてお願いいたしまして、ごあいさつにかえます。 次に、中村運輸大臣並びに木村運輸政務次官から発言を求められております。これを許します。)国務大臣(中村三之丞君)私は、このたび運輸大臣に就任いたしました中村三之丞であります。私が運輸行政に関係いたしますのは今回が初めてでありまして、皆様の特別の御指導によりまして遺憾なきを期したいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いを申上げます。 申すまでもなく、運輸交通は文化、産業、経済の動脈でありまして、交通の健全なる発達なくしてこれらの発展は望み得ないのであります。運輸行政を担当する運輸省といたしましては、この重大使命にかんがみまして、今日まで種々の重要施策を決定し、これを推進して参ったのでございますが、情勢の推移によりまして、次々と多くの問題が起ってきております。その解決に努力を続けておる次第であります。特に最近の国際収支の実情にかんがみまして、これが対策といたしまして、政府は、財政投融資の繰り延べ、民間設備投資の抑制などについて総合対策を進めておりまするが、当省におきましても、この方針に従いまして具体策を講じておりますが、さらに積極的に国際収支の改善策として、外航海運の伸長、国際航空事業の整備、国際観光事業の振興によります貿易外収支の増大をはかりますとともに、船舶及び鉄道車両の輸出振興につきましても、今後引きのき努力をいたしたい方針でございます。 国内輸送力の整備強化には常に最大の努力を払って参ったのでありまするが、その根幹をなしておりまする国有鉄道につきましては、過般運賃の値上げを行い、その増収入分をあげて輸送力の強化に当てるべく長期計画の実施に邁進いたしております。その他国内輸送力の強化につきましては、高速自動車道の整備、国内航空路及び飛行場の整備、海上輸送力の増強等に努力を続けて参りまするほか、国内、国際交通に重要使命を持つ港湾の整備につきましても特に意を用いたいと考えております。 また当省の所管であります海上の治安確保、海難の救助等、海上保安の業務及び陸海空を通じまして、交通安全の点からはもちろん、農業、漁業等に重大な関係のありまする気象業務の充実も大いに推進いたして参りたい考えでございます。 以上、いずれも皆様の深い御理解と御協力なくしてはとうていよい成果をあげることができないのであります。何とぞ皆様の一そうの御指導、御援助を重ねてお願いする次第でございます。
○説明員(木村俊夫君) 私は、去る十六日、運輸省の政務次官を拝命いたしました木村俊夫でございます。 ただいま大臣のごあいさつにありました通り、運輸行政の前途には多くの困難な問題が山積しておりまするので、はなはだ不敏な私では果して職責を全うし得るかどうか、きわめて不安でございますが、特に皆様方の御指導と御鞭撻によりまして、その職責を全ういたしたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) 次に、理事の補欠互選についてお諮りいたします。現在理事が一名欠員となっておりまするが、この互選は成規の手続を省略して、その指名を委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認めます。それでは私より理事に木島虎藏君を指名いたします。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) 次に運輸事情等に関する調査中、日本国有鉄道の運営に関する件を議題にいたすわけでございますが、その前に、今般の九州災害について、国鉄当局から説明を求めたいと思いまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) それでは今回の九州地方災害につきまして、鉄道監督局長權田君から説明を求めます。
○説明員(權田良彦君) それでは九州地区の災害の概況について御報告を申し上げます。 御承知の通りに、梅雨前線が二十五日正午から二十六日にかけまして、長崎、佐賀、熊本の各州に豪雨をもたらしまして、このため門司、熊本鉄道管理局管内の各地に水害による被害が発生いたしました。線路の故障個所といたしましては、長崎線、大村線、佐世保線、松浦線、筑肥線、世知原線、唐津線、柚木線、鹿児島線、豊肥線、三角線、以上十一線区でございまして、不通区間は約六十四カ所でございます。そのうち本日までに開通いたしましたのは四十三カ所でございまして、いまだ開通いたしません区間は二十一カ所に及んでおります。現在の不通区間は、鹿児島線、長崎線、大村線、柚木線の四線区でございまして、鹿児島線は五名から上熊本間の数カ所がこわれておりまして、この復旧見込みは八月三日の予定でございます。長崎線は多良から諫早までの間数カ所が現在復旧工事中でございまして、これは一番おそいもので八月九日に全通いたす段取りに相なっております。それから大村線は大村―諫早間、ニカ所が現在復旧工事中でございまして、八月四日に開通する見込みでござまいす。柚木線は、肥前池野―柚木間が一カ所復旧工事中でございまして、八月三日に開通する予定でございます。 列車の状況といたしましては、以上申し上げました不通区間を除きましてはすべて開通いたしておりますが、二十八日現在におきまして、佐世保線が開通いたしましたので、「西海」と申します急行は、佐世保から始発、終着と元に戻っております。それから「雲仙」が、佐世保線が開通いたしましたので、大村まで運転をいたしております。鹿児島本線が、今申し上げました通り、まだ不通区間がございますので五名まで開通いたしておりますが、その不通区間につきましては、バスでもってこの代行輸送をいたしておる状況であります。その他、すでに御承知のごとく災害地に対しまする救恤品、また災害復旧品の無賃及び割引輸送等の手配は了しまして、逐次現地に向けてそれらの物資が救援されておる状況でございます。 以上概略がこれまでの九州地区の状況でございます。 なお昨日、鹿児島地方にこれも大雨がございまして、二十八日の午後から本日の明け方に対しまして若干の不通区間が起っております。鹿児島本線が一個所、宮之城線が五ヵ所、山野線がニヵ所、室木線が一ヵ所でございますが、これはいずれも大半が二十八日中に開通を手配いたしまして、残っております宮之城線一ヵ所と、山野線一ヵ所は本日中に開通をいたします。宮之城線の入来の構内が路線の築堤が崩壊いたしまして、これは明三十日に開通いたさせる予定でございます。 以上概略を御報告申し上げます。
○委員長(天田勝正君) ただいまの説明に対して御質疑がございますか。
○江藤智君 災害の被害額は概略どれくらいの程度ですか。
○説明員(小倉俊夫君) 今回の被害を人的損失と物的損失に分けて申し上げますと、人的損失は、現在のところ職員の行方不明が一名、家族の行方不明が五名、それから死者が家族三名、重傷が職員一名、かような程度でございます。 それから物的の損害は、まだはっきりした調書ができておりませんですが、概略の推測を申し上げますと、地上設備施設関係で応急復旧をいたさなければならぬのが大体二億でございます。それから現在復旧に必要なのが大体三億でございます。そのほか通信施設、車両その他が約二億という推定でございまして、全体の被害総額が約七億見当ではないか、かように考えております。
○委員長(天田勝正君) 他にございませんか。
○相澤重明君 この際、運輸大臣に一つお伺いしておきたいのですが、内閣としてはどういう具体策を持っておりますか。
○国務大臣(中村三之丞君) 御承知のごとく、総理大臣が視察をいたして参りまして、その結果はあすの閣議でも報告があると思います。同時に災害対策本部ができております。着々と具体的に対策が講ぜられつつある、また講じなければならぬと思います。国鉄につきましては、私も具体的にその対策をすみやかに講じようと思い、交通に支障のないよう、また地方産業の発達を阻害しないように努力いたしたいと思います。いずれ機会がございましたならば、具体的にきまりましたならば、この委員会なりに御報告申し上げ、また委員長にも御報告申し上げたいと思います。 大体今はそういう程度でございます。
○相澤重明君 大臣の今の御回答ですと、内閣では災害対策本部というものを持って、そうしてできるだけこの被害個所に対する復旧の準備と、さらに国鉄等の問題については、十分所管大臣としても考えていきたいというまあお話にとっていいと思うのですが、そうですね。そうしますと、今副総裁が言われました当面するところの物的の必要額が二億、あるいは本来の固定資産にも関係のあるものが三億、その他通信、車両が二億、合計七億の費用というものが見込まれる、こういうことを言われておるのでありますが、大臣は国鉄からこういう具体的な内容について御報告を受けておるかどうかをお尋ねをしておきたい。
○国務大臣(中村三之丞君) 国鉄と運輸省とは常に緊密な連絡をとっておりますので、その報告もうけております。今の国鉄当局のは、大体の数字を言っておるのだろうと思います。あるいはもっと調べていけば大きくなるかもしれません。この点は適時適切なる対策をとりたいと考えております。
○相澤重明君 この際、運輸大臣は新任でありますから、所管の一端を御披露になったので私も大へんけっこうだと思っておるのでありますが、少くとも国鉄は運賃三割を値上げをしておいて、輸送力の増強をはかるということが二十六国会で指摘せられた。しかし、その後の模様を見ると、あまり三割運賃値上げをした効果というものは出ておらない。こういうことを考えてくると、運輸大臣は先ほどの所信の表明の中で、運賃値上げによる輸送力の増強をはかっておる云々ということを言われておったけれども、今回の特に災害の多くの費用というものを考えてくると、国鉄の現状でそれがまかなえるのかどうか、あるいはもしそれができないとしたならば、内閣がそういう面で当面したことをやるというのかどうか、その点をいま少し明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(中村三之丞君) 先ほども申し上げました通り、長期計画の実施に努力をしております。まず、やはり車両の増強などをまつ先にやらなければならぬ。幸い車両は日本において国産でできるものなんです。こういう点から徐々に進んで参りまして、国鉄運賃の収入を増加せしめたということによるその意義を達成しなければ、何のために運賃を引き上げたか、これは国民に対して申しわけないと思っております。(「はっきりしろ」と呼ぶ者あり)その点を私ははっきり考えておりますし、また国鉄に対してわれわれの要求なり、また鞭撻もいたします。同時に運輸省としては、また今後予算の問題も出てきますから、これは今から決心をいたしております。
○相澤重明君 大臣の今の考え方は非常にいいと思います。そのことをぜひ私はやってもらいたいし、実は本日あとで私は現地調査をしたことの御報告をするつもりでおりますが、その際にも、あなたに十分聞いてもらいたいと思っておるわけです。そこで、第二の問題は、車岡の復興等ももちろんでありますが、何といっても非常に尊いのは人命の問題であります。この災害によってなくなられた方々に対しては、これはもう幾ら償っても償い切れないほど国民の同情の気持もあると思う。そういう点については、遺憾のない措置を直ちに私は講じてあると思うのですが、ぜひ万全の措置をとっていただきたい。 それからいま一つは、やはり相当この風水害、豪雨のあとに対する災害復旧というものはかなりの日時がかかることも考えなければならぬと思うのです。しかし、その復旧に従事する国鉄職員のやはり生活環境というものを早く作ってやらなければ、これもなかなかできるものじゃない。今は自衛隊も出動し、あるいはまた米軍の飛行機も出動したやに聞いておるのでありますが、そういうことも先ほどの御報告ではなかったから、どういうことになっておるかわかりませんが、いずれにしてもすべてをあげて、九州地帯はこの復旧に努力しているのでありますが、おそらく一応豪雨が去ったあとに、長期的にやはりこれらの災害地帯に対する復旧工事というものが行われなければならない。そうした場合のやはり職員なり家族の安住の地というものもこしらえてやらなければ、家のない青空天井にシートを張って、ここでもって復旧作業をやれといったところで、これは通常の作業ではないのであります。そういうこともやはり考えていかなければならない。そういう点を国鉄もそうであるが、運輸省としてそういうふうのことをお考えになっていると思うのですが、はっきりと一つこの際御表明をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) 国鉄に対してのことは副総裁から申し上げましょう。 運輸省といたしましては、海上保安庁が活動をいたしております。私は、総理と海上保安庁長官が乗って行くというので、そのときにこういうことを申しました。まず第一に、人命を救え、これが一番だ。不幸なくなった死体はこれをすみやかに捜査をして、遺家族の安心を得るようにせよ、ということを私は長官に申しました。本日朝長官から報告がございまして、これに保安庁は努力をいたし、特にお気の毒に海へ流れているのが相当あるようでございます、死骸が。そういうものは保安庁が全力をあげて収容をいたしておる次第でございます。
○相澤重明君 国鉄から一つ答弁して下さい。
○説明員(小倉俊夫君) 災害につきましては、私どもの立場では、とにかく国鉄の輸送力が回復するのが何よりも大切だという、これは自負でございまするか、自分たちかように考えて、何はおいても輸送力をつけたいということで努力いたしております。それで、それにつきましては、実は今回の災害が比較的局地的でございましたので、九州の大部分は被害を受けない、関西地区またしかりということで、関西地区、あるいは九州の他地区から救済の手が十分ございます。たとえて申しますれば、復旧資材なども本社からめんどうを見ないでも十分現地で間に合うというような情報も入っております。しかしながら、今御指摘の通りに、職員の大村地区、あるいは諫早地区の職員の家が流失、あるいは水浸しになっている、あるいは衣服その他タオル、石けんの日常品に至るまで不自由しているということは想像できますので、そういう点につきましては、極力すみやかにもよりの支社から応援をするように、それでもし不足のものがありますれば、本社から十分にまかなうという態勢をとっております。実は本日も、けさ私がここへ来る前に、厚生関係の会議を持ちまして宿舎の点、それから見舞金の点、それから日常品の点、そういうものを至急に調査して、不自由のないように十分輸送力の回復に全力をあげて働けるような援護を至急にとるべきであるということにいたして参ったのでございます。
○柴谷要君 長崎線外十線区の被害状態が局地的な風水害であったとは言い切れないと思う。これに要する復旧のための要員事情なり、あるいはこれに必要な資材等が十分まかなわれているかどうか、これが一点。 それから第二点としては、今お話を聞きますというと、地方出先機関を、支社を通じて一切をやらしているといった状態のようであったが、これだけ大きな水害の被害の大きい九州に、本社としてしかるべき人間を派遣してその実情を見ているかどうか、これが第二点。 すでに首相が飛ばれていろいろ現地を見てきて、閣議によって施策を打ち出そうとしているこの熱意はわれわれも非常にけっこうなことだと思うのですが、国鉄自体が地方の支社にのみこれらの事情をまかせて、本社がただ、その支社でまかない切れなかった場合には、本社がやるのだという考え方が果して妥当なものかどうか、この三点について、見解の表明を願いたい。
○説明員(小倉俊夫君) 災害復旧の資材につきましては、一番不足したのはアスガラでありまして、アスガラは大体現地におきまして、多少私の記憶が違っておるかもしれませんが、一万五千立米ぐらいは現地でまかなえる、さらに本州の方から三万立米を送り込むということによりまして大体間に合う、その他の器材につきましては、関西及び大阪地区で応援態勢をとりましてまかなえるといろ報告が参っております。ただいま申し上げましたように、現地において不足がありますれば、至急本社からも応援するという態勢は十分とってございます。 それから現地の視察でございますが、実は現場は復旧のため足の入れ場もないような次第でありますから、かえって多数が参りまして、宿舎の点、食糧の点その他、かえってめんどうをかけますと、作業の能率も低下するというふうなことで、私どもが参るのは差し控えましたが、しかし、現地の情勢の把握ということは、これはどうしても必要なのでございますので、一昨々日でございましたか、きっそく調査役数人を現地に派遣いたしまして現状を詳細調査するように命じ、それが大体今明日ぐらいには、帰ってくるわけで、それによりましてさらに現地把握をいたしまして、必要な手段を着々ととって参りたい、かように考えております。
○松浦清一君 海運関係の方、お見えになっておりますか。船舶や港湾関係の方でもしおわかりでしたらお願いいたします。
○委員長(天田勝正君) この委員会は明日も続行いたしますので、明日担当者に来ていただきまして、資料の提出とともに御説明を求めるということにしたらと思いますが。
○松浦清一君 それでよろしゅうございます。
○委員長(天田勝正君) それでは港湾関係等につきましては、さように取り計らいます。 私からも一言お伺いいたしておきます。それは權田局長の説明は、主として国鉄関係の報告がなされたわけでありますが、私鉄関係、軌道関係等は幸いにも全く被害がなかったというならば、これはけっこうであります。しかし、もしこれがあっていまだその報告が十分集まらないが故に報告がなかった、こういたしますならば、明日にでもこれを報告願いたい。今御存じでしたらこの際御説明をつけ加えていただきたい。 それからまた、主として北九州の災害についての報告でございましたが、二、三日前の鹿児島の災害については、運輸省関係については何ら被害がなかったというならば、これもまた幸いでありますが、さようでないというならば、この際説明を願いたい。
○説明員(權田良彦君) 私鉄関係はわかっておりますので、今簡単に概要を御説明申し上げます。先ほど申しました北九州地区の豪雨によります被害は、私鉄関係は、一つは、山鹿温泉鉄道でございます。これは道床流失が約八カ所、線路の埋没いたしましたのが約九カ所、築堤決壊が二十二カ所くらいございます。これの損害額及び開通見込みについては目下調査中で、まだ現地から報告が参っておりません。 次に、熊本電鉄でございますが、熊本電鉄につきましては、これも二十五日の終列車後から豪雨になりまして、二十六日に至りまして線路の埋没一カ所、道床流失が三カ所、それから切り取り崩壊が一カ所、築堤崩壊が一カ所、それから特に上熊本付近でトンネルの入口と出口に土砂が若干崩壊をいたしております。で、これも目下損害額及び開通見込みについては調査中でございます。車両には異常がございません。 それから熊本市電につきまして、御案内のように水がつきましたので、線路が埋没をいたしましたが、大体一カ所の、公会堂の付近におきます線路浸水について、開通見込みが今まだ今日立っておりません。一部、加藤神社の付近はもう二十七日中に開通いたしております。車両につきましては、今のわかっておりますのは、落雷がございまして、それによって焼けましたのが一両、浸水が一両ということに相なっております。損害額については目下調査中でございます。 それから島原鉄道、長崎電気鉄道、これはいずれも被害甚大の見込みでございますが、通信途絶いたしておりますために、まだ報告が収集できておりません。なお、これらに対しましては、その詳細が判明次第さらに刻々資料によって御報告申し上げたいと存じます。 以上がその概況でございます。
○委員長(天田勝正君) それではこの際、運輸当局及び国鉄当局に要望いたしておきますが、本委員会の休会中の視察九州班はいまだ出発いたしておりません。来月早々に出発する予定になっておりますので、その視察の便宜もございますから、詳細のわかり次第、資料をもって直ちに御報告賜わりたい。要望いたしておきます。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) では日程に入ります。日本国有鉄道の運営に関する件を議題にいたします。 まず、国有鉄道の輸送の現況及びその運営につきまして、政府及び国有鉄道当局から説明を求めます。では日本国有鉄道当局から……。
○説明員(小倉俊夫君) 国鉄の輸送につきまして、概略現在までの段階を大体御報告申し上げますと、まだ四月から七月まででございまして、今年度の趨勢ということはまだ察知しかねますが、現在までのところにおきましては、四、五、六は貨物の出荷が相当ございまして、出荷の要請が強うございましたが、その半面、旅客の方は予定以上に期待いたしておりましたのが、実績としてはそこまで参りかねたようでございます。大体におきまして現在までの収入は、予定収入、つまり運賃の引き上げと増収ということを両方加味しまして、かすかすのところに行っております。私どもはもっと増収を期待いたしておりましたのですが、そこまでは伸びておらないような実情でございます。ただし、貨物の方は七月に入りましてからだんだん出荷が低調になって参りまして、六月までは在貨トン数が大体二百万トン程度でございましたのが、だんだん減って参りまして、最近は百五十万トン程度に下っております。かような趨勢でございますが、輸送力としましては、事故のないときには、相当今庄でにかつてない能率を上げておるのでございまするが、御承知の通りに、災害あるいは労働争議というようなことが頻発いたしましたために、その前後の輸送は遺憾ながら落ちざるを得なかったのでございます。 労働情勢について御報告申し上げますと、御承知の通りに春闘の処分につきまして反対闘争というのが五月の九日、十日から十四、五日までございまして、全国的に相当な輸送障害がございましたが、中にも新潟地区におきまして、あるいは踏切り番がいなくなるとか、あるいは駅長及び夫人を脅迫したとかというような事例がございまして、刑事事件に発展いたしましたものもございました。で、私どもは社会的に非常にきびしい批判を受けておりまするので、この際、処分については、法令違反については的確な処分を行なっていくという方針で、御承知の通りに現在まで十九名の公労法による馘首をいたした次第でございます。これにつきまして、これも御承知のことと存じまするが、国労本部におきましては、一時処分反対闘争を延ばして、十月に一斉に盛り上げるというふうな予定を立てておるごとくでございます。ただいまの段階につきましては、私どもは、とにかく解雇せられた職員が相変らず役員となっておるのでは、正常な団交は開くわけにはいかぬということで団交は拒否しておりまするが、しかし、このいろいろな実際上の話し合いにつきましては、現に職員である者が話に参りましたときには、これは団交ではございませんが、面会して非公式にその話は聞くという程度の接触は続けております。最近の段階におきましては、公労委の藤林会長が国労を呼んで事情を聴取されたという新聞の記事がございまするが、いずれ私どもの方にも何らかお話しかけがあるものと想像いたされます。ただ、私どもはとにかく新潟のように法規を逸脱した職場大会の域をさらに逸脱して刑事事件にまで発展するような非合法な動きにつきましては、はなはだ遺憾に存じておるという段階でございます。
○委員長(天田勝正君) 運輸省当局からの説明は省略いたしまして、ただいまの説明に対し御質疑がございましたら、順次御発言を願います。
○相澤重明君 副総裁の今の輸送の現状報告というのだと、一体何をしゃべっているかわからない。四月から七月まで貨物の出荷は増強した、旅客は期待したよりも少なかった、それから今度は災害、労働争議等があってどうも思わしくなかった、特に新潟地区では駅長、夫人の脅迫だか何とかいうものがあった。一体これは何が輸送の現状の報告なのか。いま少し国民が、二十六国会で運賃を値上げをするときに、一体一割三分に運賃を値上げをして、そして国家的な輸送隘路によるところの輸送状況の打開というものができるのかできないのか、こういう大きな期待に沿って一体国鉄はどうこの上半期は行われておるかという国会に対する報告でなければならぬはずです。今のあなたの説明は何ですか。いま少し誠意をもって国鉄の輸送状況というものを報告してもらいたいと思うが、今の副総裁の言明ではまことに遺憾である。運輸大臣、これに対してはあなたは新しく所管大臣になったわけでありますが、輸送の現状というものにつきまして、もっと的確な判断というものを私はしてもらいたいし、またそのことを報告してもらいたいと思うのですが、国鉄の現状について、あなたはどういうふうにお考えになっておるか、一つあなたから所信の表明をしていただきましょう。国務大臣(中村三之丞君) 副総裁の答弁につきましては今仰せになりましたが、私は国鉄の当局は運賃引き上げ以来、その目標に向って努力していると思うのです。またしなければなりません。もし将来その点について不十分であれば、私は国鉄に対して厳重な申し入れをいたします。
○柴谷要君 私のお尋ねしたいのは、今国民が、国鉄は一割三分の運賃値上げをして、すでに列車に乗れば運賃が高くなっている、そこで、国民感情としては、国鉄の輸送というものは、運賃値上げになったのだから、あすからでも国鉄というものはよくなるのだ、混雑が緩和されるのだ、滞貨は一掃されるのだというこれは誤まった国民感情だと思う。誤まった国民感情が今起きている。しかし、それに対して国会を通じて正しく国民に国鉄の現状というものを知らしむる義務があると思う。ところが、その国会を通じて今のような答弁では国民に明らかにすることはできない。そこで、私どもの要望したいことは、今国民が誤まった感情を持っている。国鉄のこの輸送の現状は、今日一割三分の値上げをしたけれども、実際は成果が出てくるのは、五年たたなければ二割五分ないし三割の増車にはならない。そのことを国民に知らしむる義務が国会にある。またわれわれにも義務がある。私はここ一カ月ほど演説して歩いたのだけれども、国民が国鉄に期待しているような、急に来年度にそう皆様が考えているような国鉄にはなりません、しかし、それは五カ年間の積み重ねによって、五年後にあなた方がなるほどと思われる成果が出てくる、これが五カ年計画だという説明をしてきた。ところが、国民の中に、今言ったように、国鉄なら国鉄の現状というものを認識しない人は、あすにもよくなる……。しかし、このような、国鉄は運賃値上げをして何だこのざまというようなのが今の輸送の状態ではありませんか。そういう国民層に向って、われわれは明らかに国鉄の現状を知らしむる、一応一割三分に値上げされましたけれども、これは国民に納得させ、そして国鉄の現状というものを知らしむる私どもは責任があると思う。それに対して総裁はもう少しほんとうの国鉄の現状というものを私どもに聞かせていただきたい。 そこで、私は要望するとともに御質問したいことがある。というのは、私どもが北海道を視察して帰ってきた。そこで、たまたま北海道支社なり、あるいは北海道の道民の皆様からいろいろ質問があってお答えをした。ところが、一つどうしても答えのできないものがある。というのは、青函連絡の航路というものをあなた方がどこできめられたのかしりませんけれども、何か四百五十キロあるものを三百五十キロに切って、そうして運賃は三百だけはとりましょう。百五十は切り捨てましょう、こういうことで運賃をおきめになられたということを聞かされた。それによって北海道支社が年間十二億の減収になるという話も聞いてきた。御承知の通り、北海道支社は年間を通じて十六億の赤字だ。ところが、その十二億が入ってくれば僅々四億か五億の赤字にしかならぬということを聞いてきた。こういうむちゃなことをどこの機関できめ、どこから要望が出てきてきめられたか。一割三分の値上げをやったけれども、全国至るところ同じような状態に行っていると思っていたのだが、青函連絡の扱いが違っているということがわかってきた。こういうことをどこできめられて、その補いをどこでやろうとしているのか、こういうことを率直にお聞かせ願わぬとわれわれは納得がいかない。こういう点について、まず御答弁を願いたいと思う。
○説明員(石井昭正君) 今青函航路の運賃計算キロ程、従来四百五十キロであったものを三百キロに改めたという点についてお話がございましたが、これは過般当国会に運賃改正案の御審議を願いましたとき、もちろんこれは法律事項ではございませんが、この改訂内容といたしまして全部記載し、かつ御説明も申し上げて御了承を得てある次第だと私考えておるのであります。その理由はその際にも詳しく申し上げましたが、いま一度簡単に申し上げますと、大体青函航路の貨物運賃のとり方につきましては、戦前、たしか昭和十七年ごろだと思いましたが、これは併算主義になっておりまして、航路運賃と鉄道運賃は別建になっております。鉄道の方は前後のキロを計算して、遠距離逓減を実施しておったわけであります。ところが、戦争中取扱いの簡易化というような面からこの点を改正いたしまして、当時のキロ程にいたしまして三百五十キロというキロ程を設けることによりまして、大体当時の運賃とほぼ見合う額が出ましたので、三百五十キロというキロ程でやって参ったわけでございます。ところが、戦争末期にあの航路に積みかえ輸送を実施して輸送力を増強する、そういたしますと、両端における積みかえ輸送費が非常にかかるわけでございまして、これをやはり荷主さんに負担していただかなければなりませんが、当時は統制経済の時代でございまして、全部価格がプール制になっておりますので、従いまして、私どもの方も、それをたまたま積みかえ輸送にかかる荷物に当った荷主さんに御負担させるのもいかがかという当時の政策によりまして、キロ程を百キロ増加いたしまして、全体としてのプール運賃として積みかえ輸送が実施されるようになったのでございます。その後そのまま終戦後もその四百五十キロを続けて参りましたが、御承知のように、私どもの運賃が原価を償わないために、この点の不合理はたびたび北海道の方々から指摘せられたのでありまするが、しかしながら、全体として赤字であるという場合に修正をすることは御容赦願いたいということで参っております。運賃改正の機会には必ず値上げをしまして、赤字がなくなる機会には御修正申し上げなければならないということは、臨時国会において、いろいろの委員の方の御質問にもさようお答え申し上げて参ったのでございます。そこで、今般の運賃の改正によりまして、私どもの方の赤字というものがなくなりますので、これを機会に青函キロ程の修正を行いますとともに、貨物運賃全体としては、やはり一割三分の利益増収が出ますように賃率を計算いたしまして、当国会の御承認を得ているわけでございます。青函航路自体につきますと、貨物輸送につきましては、原価的に見ますと、大体百キロ程度でもってほぼ収入と見合う原価計算になっておるので、船だけ切り離して参りますと、大体この方が妥当な計算キロ程であろうかと思うのであります。北海道支社全体といたしますと、お話のように非常に採算のとりにくい閑散線区が陸上、レールの方に多々ございますので、従いまして、北海道支社全体といたしましては、どうしても経営がとれない。これはもちろん私どもといたしまして、各社につきまして経営上の合理化という点で、いろいろ経営単位としての努力は願っておりまするが、しかし、国鉄全体としてバランスをとるという建前は、国有鉄道の本来の使命でございます。北海道支社がこの運賃確保の計算上不利益を得たという今度の改正につきましては、その分についてはその点を考慮いたしまして、収支差益の、配分等をいたしておりまするので、支社経営自体には何ら重大な影響を及ぼしておらないものと考えておる次第でございます。
○相澤重明君 運輸大臣に一つお尋ねしておきたいと思うのですが、実は私、六月の末の当参議院の決算委員会において、池田大蔵大臣を呼んで、先ほど大臣の国際収支の実情についてのごあいさつのあったように、国民にやはり国家的な現状というものを十分に知らして、そして協力を求めると、こういうことは政府としても大事ではないか、こういう点を言ったのでありますが、当時池田さん、なかなか強腰で、私の考えていることはそう間違いないのだということで言っておりましたが、幸いに私どもが心配したように政府も心配をされて、根本からこの際一つやり直す。つまりはっきり悪いものは悪い、いいものはいいということで、内閣の改造をされて、それであなたも大臣になられて、これから国民の期待する国鉄あるいは輸送力全般の問題の負託にこたえられると私は思うのです。そういう意味で、経済財政の問題については、もちろん経済企画庁なりあるいは通産なり大蔵なり、それぞれ関係のところでもやるでしょうが、少くとも輸送の問題については、運輸大臣の所管が一番大きいわけです。そこで、国鉄の現状について、どういうふうになっておるかということを、むしろこういう事態には白書でも出される方が私は必要ではなかろうか、決して今小倉副総裁や石井常務理事が言っているように、われわれの考えていることは間違いないのだと、たかをくくっておったら大きな間違いであろう、もし間違ってないと言うなら、それを明らかにしてもらいたいと私は思う。大蔵省が百億からの国鉄に対するところの財政の投融資の繰り延べということも、前に池田大蔵大臣が言っておった。それが今度の新しい内閣によってどの程度、財政の投融資というものは繰り延べになるかならぬか知らぬが、そういうことがもしあったとすれば、これは国鉄の修正五カ年計画というものについても、相当また修正をしなければならぬ現状に私はあろうと思う。しかし、そういうことも、この休会中の今日開かれる運輸委員会に、本来ならば副総裁が、国鉄の現状について、しかじかかくかくであるということを私は話されて妥当なものであると、こら考えておったのでありますが、遺憾のしごくに今、先ほどのような御答弁でありますから、私はむしろこの際、大臣にそういう点を、あなたが非常に心配されて、また国民の期待に沿うように、お話もなされ、あるいは運輸省の役人を呼んで、あなたの新任のごあいさつをされたときにも、そういうことをお話しされたように私お聞きをしておるのでありますが、それはまことに私はけっこうだと思う。その実行を私はやってもらいたい。つまり昔のことわざで言う、上これを行えば下これにならうということがある通り、善意善行でなくては、決して国会で議論をしておることを国民が守ってくれない、国民の期待に沿うことができない、こういう点を私は考える。そこであなたが、そういう国鉄の現状について心配をされるか、あるいは国鉄の十河総裁、小倉副総裁にまかせておげば、私はめくら判をついておればよろしいと、こういう考えであるのか、その点を、あなたはこの際、政府の財政投融資の繰り延べ、あるいは民間に対するところの資金の繰り延べに対する協力を求めるというあなたの説明、所信表明に対して、国鉄の先ほどの説明をあなたは了とするかどうか、この点を明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(中村三之丞君) 国鉄の現在の経営は公共企業体の形をとっております。私はこれは大いに改善する点があれば改善していきたい。このコーポレーションという形態を変えるという考えは持っておりません。しかし、見るところによりますと、この公共企業体の自主性というものがどうも少いのじゃないか。ことに大蔵省などはもっと公共企業体の自由裁量を認むべきものである。この点を私は将来主張するつもりでおります。同時に総裁も、これはなかなか経験者でございますから、私もこの間会っていろいろ話しております。従って、もっと国鉄が弾力性ある経営をしてもらいたい、これは私の希望なんであります。あるいはまたこれが要望なんであります。そこで、しかし今問題は、先ほども副総裁が申しましたように、新潟の闘争などがござりまして、私はどういうふうの方法になりますか、運輸省がこれに介入することはいたしませんが、その情勢につきましては、終始無関心ではおりません。ともかく国鉄というものは大輸送の任務を持っておる。こういう点から万事解決していきたいと思います。 そこで、国際収支の関係につきましては、私は先にも申しましたように、海運の上において、海運が今一億六千万ドル程度の支払い超過になっておるということは、戦前から比べたら私は話にならないと思うのです。これはどうしても黒字に転じていかなければならない。 それから投融資の抑制につきましては、これは総合政策の中でございますから、たとえば海運などにつきましては、一〇%ぐらいは私どもは認めております。しかし、それは日本の計画造船などに支障を来たさないという、私はこの間も言っておるのです。拡大の行き過ぎはいかぬと思いますが、同時に縮小の行き過ぎもいけない。私は運輸行政を中心とする日本の産業経済の発展は、バランスのとれた進歩、成長をしていかなければならぬ。はなはだ大きなことを申すようでございますが、あなたの御質問も大きなことでございますから、私はそういうふうに進むために努力して参りたいと思っております。
○岩間正男君 ただいま運輸大臣から非常にちょっと煙に巻かれるような、あまりぼうっとしたお話があった。可もなし不可もなしといえば、そういうものじゃないかと思う。その中で私は、相澤委員が質問されておる中で具体的な問題があったと思う。それは財政経済政策の転換に伴うところの、つまりスロー・ダウンが国鉄の内部において少くとも百億ぐらいあるのじゃないか。これはこの前の決算委員会におきましても、われわれが、時の池田蔵相を追及した問題です。これはどうなっておるか、これはどういうふうに現われるか、これは具体的に今後の運営の中で大きな問題を持っておるのじゃないか、つまり五カ年計画が、この前の一割三分の運賃値上げのときに非常に大きな問題になったわけです。一体五カ年計画というものはペーパープランじゃないか、一体実体のある、裏づけのある、そうしてほんとうにやれる計画かどうかということが、当委員会におけるところの論議の一つの大きな中心問題になったわけです。ところが、その基礎がすでに今言った点からこれはくずれてくるのじゃないか、事業量においてとにかく大体これは本年度の計画において一〇%以上の削減というようなことになるとしたなら、大へんな問題である。それから収入の問題につきましても、先ほどから小倉副総裁のいろいろな説明があったのでありますけれども、第一、旅客の方はどらも予想よりも下回っておるという話なんです。ここ三ヵ月の実績がそうなんです。貨物の方はややよかったんだが、最近においてはどうもまた減少の傾向になってきておる。しかも、国民経済の全体の形を見ますときには、これはどうしたって国民の所得が八兆一千五百億ある。これは大体予定されて組まれておると思うのでありますが、これは大きな変動が来ることは今後の財政経済政策の転換によって明らかなんです。これはすでに中小企業といわず、大産業においても操業の停止をやったり、それから企業の倒産という事実が具体的に起っている。秋を迎えて、冬を迎えたならば、大へんな深刻な事態が発生することは目に見えている。どんなにうまい、総合的な、バランスをとってうまくやっていくというふうに中村運輸和相が考えられておる現実はそのくらいだろうと思う。そういう想定かはっきりしているだろうと思う。そういう態勢の中で、果して国鉄が最近掲げてきたところの五カ年計画の第一年度の計画というやつが、一体資金面から、事業量の面から果してこれが完全に実行されるかどうか、これが少くとも今大きな重大な問題にしなければならぬ点だと思う。そういう点からお聞きしたいのは、中村運輸相には、果して今後の一体国鉄に対するこのスロー・ダウンはどの程度に抑えられるのか。どういうふうな方策が一体大局的な立場から考えられておられるのか。それから小倉副総裁に対しましては、一体今後の最初予定された収入というものを確保するところの確信があるのかどうか。あるとするならその一体条件、その条件が先ほどから、言いましたように、いろいろな経済的な影響を受ける、さらにそれと関連した労働情勢の問題なんかもあるのです。そういうものを含めて、一体どういうような点で、果してあなたたちの最初された計画を実行する可能性があるかというような方途を持たれるのか、そういうことを明らかにされることが、少くともさらに論議の面から必要だと思う。そういう点から一つお二人にぜひ答弁してもらいたい。
○国務大臣(中村三之丞君) 私の見るところによりますと、昨年と今年は日本の景気の状態が違っております。多少下降の状態にあるということは、これは私は認めざるを得ないと思います。ことに貨物などが夏枯れというものは昨年などはなかったように私どもは数字で見るのであります。本年は夏枯れが出てきたというようなこともあるようでございます。そこで、全体としての国鉄の長期計画というものは、これは私は遂行しなければならぬと思います。ことに景気が悪くなって、失業者が多く出るというような場合は、私はこれはむしろ鉄道事業であるとか、土木事業、こういうものを大いに推進をして、購買力をつける、あるいはそういう失業者を吸収するという、むしろそういう時代こそこういう建設事業とか土木事業は必要であると思うので、これは私はその方面に努力をいたしたいと思います。この点につきましては、私ども政府の部内におきましても主張するつもりでおります。要するに、金融を引き締めるわ、財政の方面でもまたむやみやたらに引き締めるわ、これは窒息してしまいますから、そこでやはりチェック・アンド・バランスの作用というようなことを私は考えております。これは、ことに土木事業、建設事業は格好な事業だと思います。
○説明員(小倉俊夫君) お答え申し上げます。先ほどの私が申し上げた修正の説明が舌足らずで、あるいは誤解をお招きしたかとも思いますが、年初の予算におきましては、運賃値上げと自然増収、両方を見込んで収入予想を立てたのでありまして、大体現在まではその線でいっております。ただ私どもは当事者といたしまして、さらに希望的に収入を増したいという念願を持っていますが、その希望的な数字にまで現在のところは達していない。しかしながら、まだ大部分の月日があることでございますから、できるだけの努力をいたしまして、今年度の収入を予想以上にまでできることなら上げていきたい、こういうことで苦心をいたしております。 それで今度は財政投融資の方でございまするが、この本年度――その前に五カ年計画は、本年度多少の経済上の起伏がありといたしましても、五カ年間を通じまして修正をするというふうな段階ではないと存じますので、五カ年計画はぜひ達成していきたい、かように考えております。国会で御承認を願いました三十二年度の予算をベースとする五カ年計画は、私どもぜひ五カ年内に達成いたしていきたいという決心は、ただいまも少しも変っておりません。ただ、本年度につきましては、財政投融資が国鉄としては百億程度の繰り延べをしてほしいということが大蔵当局から参っておりますが、これは国鉄といたしましては非常に痛い点でございまして、この点は今まだ大蔵当局と折衝中でございます。なぜつらいかと申しまするならば、三十二年度の工事費は、工事量に比較して決して甘く組んでございません。むしろ非常にきびしい査定で組んでおります。それでさらに、もちろん予算としますれば、いつのどこの予算でも甘い予算ということは考えられませんですが、特に三十二年度の工事費は査定が非常にきびしかった。これは工事費ばかりではなく、経営費の方も非常に辛いのでございまするが、これは予想以上に物価騰貴ということがございましたので、非常に辛くなっておりまするその上に、財政投融資で繰り延べが生じておりますので、工事計画の一部を――繰り延べの金額によってでございまするが、工事計画も一部はやはり繰り延べざるを得ない、これは理屈でございますが、事実面からいたしましても、予算は非常にきびしいものですから、やはり資金の繰り延べがありますれば、やはり工事も繰り延べしなければならぬ。しかしながら、そのときにいろいろ工夫をいたしまして、できるだけ三十二年度の予定した、予想したことは、できるだけ確保していきたい。さらに三十三年度以降において、その本年度のもし繰り延べがありとすれば、その繰り延べ額を将来において回復してもらう、こういうふうなことをできるだけ努力いたしまして、五カ年計画は既定方針通り完遂していきたい、そういうふうな苦心をいたしている次第でございます。
○岩間正男君 ただいま小倉副総裁の御説明なり、先に中村運輸相の御答弁があったわけでございますが、中村運輸相の御答弁につきまして、私はやはりこの一つの希望とか、そういうようなことについて、お伺いしているわけではありません。やはり現実のきびしい財政転換があるのでありますから、この政策転換の面に立って、国鉄に影響するものについて、これは運輸大臣としてはどういうふうに考えられるか。むろんあなたは運輸相でありますから、その中の運輸行政の中で最も大きなウエートを占める国鉄の場に立ってこれを援助され、これを擁護される。単に監督だけの立場じゃなくて、いろいろな面でそういう立場で話を進められるのが当然だと思います。同時にまたあなたは国務大臣として、閣僚の立場として、国策の面から一体どういうふうにこれを進めていくのか、この二つの間であなたは板ばさみになることは当然だと思うのです。そういう立場に立って百億のとにかく事業量の繰り延べという問題をどういうふうにあなたは処理されるように政策的に考えておられるのか、これに対する所見はどうかということをお聞きしたのでありますが、かえってこういうような不景気に向っておるときには失業者が出る、従って、そういう者を国鉄の仕事に使うというと非常に工合がいいなんということを言われておる。これは国鉄の仕事というのは失業救済の事業じゃないと私は考える。これはずいぶんひどいものですね。今何かちょっとお考え違いをされたのじゃないかと思いますが、こういう形でこれはお話しになったとしても、希望的な何かそれこそふわふわした話にすぎないと思う。もう少しはっきり政策として御検討をいただきたいと思う。これは今日お答えいただけないとすれば他日でけっこうですから、当然関係者の間にもっとこの問題について、対政府、それから今の政策面との関連において、さらに国鉄の掲げておる五カ年計画、さらに五カ年計画を掲げざるを得なかった最も根本的な原因である二二%の運賃値上げ、このようなきびしい現実がすでに行われておるのでありますから、これを一体どういうふうに調節するかという点が非常に重点であります。先ほどのお話の中で、柴谷委員のお話がありました。これは国鉄の現状に即応したお話でありまして、運賃植上げが行われたから直ちにあすから国鉄がよくなるだろうと国民が考えるならこれは甘い、これは国民の間違った世論じゃないかというお話がありましたが、しかし、そうも思われますけれども、また考えようによっては、大体国民というのはそういう素朴なものだと思う。大てい一般の商事会社でありますれば、民間の経営でありますれば、まずサービスを改善してから料金を上げるというのが当然のやり方であります。しかるに、国鉄の場合は運賃を上げてそれを土台にしてサービスを改善するというのでありますから、まことにこれは官僚的な経営だと、言わざるを得ない。そこに根本的な国鉄の性格がある。われわれはこのことを先ほどから問題にしてきたわけです。従って当然に、とにかく運賃値上げは反対だけれども上ってしまった、やむを得ず乗らざるを得ない、乗らなければ仕事にならないということで、国民としてすぐにサービス改善が立ちどころに現われるというのを期待するのが当然の感情だということを申し上げざるを得ない。そういう点から当然これは今年度の第一年計画において立てたこの約束というものはむざんに踏みにじられるという事態が起るとすれば、これは公約違反なんです。そういう点から私はこの問題をはっきりするということがやはり重要だと思います。ことに国鉄の運賃値上げに対してはわれわれは反対して参りました。とにかく当委員会において多数をもって通った。そういう中でとにかくわれわれとしても非常に責任がある。当委員会は申すまでもなく大きな責任を持っておると思う。そういう意味において今後の国鉄の政策というものが非常に甘い考え、それが単に説明で行われておるというのじゃまずい。とにかく運輸行政の立場から、これは大臣にこの点について明確な、国民を納得させるに足るだけの説明を期待しておきます。 次に、小倉副総裁に対してでありますけれども、どうもこれも希望的観測に出ておるのじゃないか、とにかく景気は下向しておる、そういう中で一方では資金面から仕事の引き延ばしということが行われてくる、しかし、それを何とかやりくりして大体予定された面は確保したい、本年できなければ五カ年の間に埋めたい、資金の問題なんかも本年最初計画されたものが来づらいとすれば、それは次年度なりその先において何とか見るようにしてほしいと、こういうことを言っておるのでありますが、これは一体、まあむろん今の段階でありますから、科学的ないろいろな資料をお持ちになったことではないと思いますからその点はわかりますけれども、やはり少くとも三ヵ月の実施期があると思うのです。その実施期と、それからいろいろな経済の指標があるわけです。今後の見通しもあるわけです。そういう態勢の中で果して一体今年度の国鉄の予定された収入は確保されるという見解に立っていられるのか。これは国民所得がどうしたって一割ないし一割五分というものは、これはどういうふうなパーセンテージになるかわかりませんけれども、少くとも減ってくるだろうと思う。こういう面で国鉄の収入に響いてくるということは事実だと思うのですね。こういう面から非常にやはり輸送力の増強を見通した第一年計画というものが相当困難な面にぶつからざるを得ないのじゃないか、こういうことをここでこの政府の経済政策の転換と適応してやはり相当に準備を、準備作業を少くともやっていなかったなら大へんな困難を起すのじゃないかと考える。この点はいかがでしょう。ただいまのお話だと、確信でやっていきます、何かしら危ない、これは東条時代から油をつけて今日まできた、(笑声)これはやめてもらいたい。少くとも科学的な分析がなくちゃならぬ。少くともこれはいろいろな資料が出てきているのでありますから、こういう点からして大体これは今後の国鉄の経営内容というようなものについてここで再検討をすることが当然に必要になってきている。その必要は認められますね、まず……。そらしたならば、そのような欠陥について、これはできていたら説明してほしいのですけれども、できないとしたなら、ごく近いときに委員会を開くなり、あるいは書面をもってこれは説明を受けなくちゃならぬということを心配しておりましたが、私は最近東北を半月ばかり旅行した。私は運輸委員でありますから、通ったときに駅長さんのところに寄って聞いてみました。どうです、あなたの方で大体予定通り行っておりますか、自然増の五%、六%の値上げ通りですか、これで行くとあなたの方の予定ではどうですか、努力目標は……。努力目標も上から水増しで天下りで行っているようですが、そういうようなことも拝見してきました。そういう実績を見たところでは、大体私の聞いた範囲内では、ほとんど完績を上回っておるところはない。東北だけじゃないでしょう。私は寡聞にして、全国を歩いていないからわかりませんが、これは全国の軒口を見てみればわかるだろうと思う。しかし、少くとも国鉄の当局ははっきりつかんでおられると思う。そういう点から考えて、今度の経済動向とにらみ合せて、果して一体こういうものが確保できるだろうか、この点を非常にやはり重要だと思うのですが、この点についての資料を急速にいただけるものかどうか、この点いかがでしょう。
○国務大臣(中村三之丞君) 私は今岩間さんの言われる国鉄の計画が失業対策だとは申しておらぬのです。ただ一般論だけを申したのです。どうぞその点誤解のないようにお願いしたい。国鉄の長期計画はこれは長期計画でございます。この点は国策として実行しなければならぬことは申すまでもございません。ただそのときの経済情勢のいかんによって、やはり多少のそこに修正とか、あるいはその他の施策がどうしても免れないことがあるのです。従って、今おっしゃった百億円というものは、これは今まだきまっておるわけじゃないのでございますから、これからわれわれも国鉄も交渉して差しつかえのない、計画にひびの入らないようにいたさなければなりません。しかし、これだけは内閣として総合政策はきまっておるのでございますから、運輸省だけが超然とすることもできません。従って、ある程度の協力をしていかなければなりませんが、国鉄五カ年計画の根本にひびの入るというようなことは、これは私どもはいたしてはならないという決心でございます。
○説明員(小倉俊夫君) 今年度の予算は先ほど申し上げました通り非常に窮屈でございまして、しかし、一旦予算として受けました以上は、それを遂行するために責任者としては絶対に努力するのがこれは当然でございます、しかしながら、予想しなかった物価騰貴その他がございますので、工事費におきましても、経営費におきましても相当詰まって参った。ことに修繕費のこどきは、ことしは何とか修繕の繰り延べだとか、あるいは修繕の程度を落すとかいうことによって、ことし一年は間に合らだろうけれども、さらに来年度同じようなことであれば、いろいろ施設が持ち切れなくなる、こういう程度でございまして、これはまあ率直に申し上げて、皆様の御援助をお願いしたい、こう思っておるわけでございます。 それから工事費につきましても、相当寝上りがございます。これも実は見込んでなかったので工事費としても非常に窮屈な段階にあるということを率直に申し上げておきます。さらにその上にもし工事費の繰り延べが国鉄にかかってないとすれば――その面がどうも大きな国家的の要請で繰り延べられるということでありますれば、国鉄もそれを受けなければなりませんが、受ければ従って工事の方はどうしても延びざるを得ない、しかしながら、現段階におきましては輸送は相変らず非常に逼迫しておりまするので、私どもとしては、何とかして国鉄だけは基幹産業の隘路産業として御指摘を受けたのでありますから、財政投融資については、この際、国鉄に関する限り猶予していただきたいということで切に大蔵当局にお話ししている次第であります。 先ほど来運賃値上げをしたのに対して何も効果がないじゃないかというお話がございましたが、事実国鉄の設備と申しますのは、やはり三年ないし五年かかるのでございまして、そのある期間が経過いたしませんと目立った効果は出てこないのでありまするが、それではやはり国民の皆様に対して御期待に沿うゆえんでないと、こう考えまして、三十二年度におきましてはできるだけ目前に輸送力が増強できるような工事に主眼を置きまして組みまして、たとえば貨車の新造でございまするが、もうすでに今回は八千二百両の増備の申請を組んでいただいたのでございまするが、もう四、五千両くらいはできております。先ほど申しましたように現在在貨がだんだん減ってきて亘五十万トン程度になった、と申しまするのは、出荷が落ちたということよりも輸送力が少しも夏におきましても落ちておらぬ、大体国鉄の貨物の輸送力と申しますのは、一口に四十二、三万トン程度でございましたのが、最近には四十五、六万トン、それから成績のいいときには四十七万トンくらいまで輸送いたしております。それによりましてせっせと、まあ多少、夏で少しは出荷が減っておるというこの夏の時期を目がけてせっせと輸送いたしましたために、在貨がくずれてきておるということと思います。 それからまたこれも今年度完成して国民の皆様の御期待に沿う一つの点でございまするが、北陸の電化がこの十月までに米原―敦賀間が完成いたします。それとあわせまして北は秋田から敦賀まで裏縦貫と申しておりまするが、それの各駅の有効長延伸を三十数カ所いたし、さらに自動信号も整備いたしまして、この十月には北陸を中心にいたしまして列車時刻の改正をいたします。列車ダイヤの改正と申しまするのは、この際に旅客貨物の両方に列車を増発いたしまして秋冬繁忙期の北陸の輸送を円滑ならしめると、こういうことをこの十月にいたしたいと考えております。 それから通勤輸送につきましても、本年度東京付近及び大阪付近に、これも電車を最優先に作りまして、御承知の通りにいろいろ展示いたしました新しい電車も相当できて参っておりまするが、そういう都市付近の電車を急速に整備いたしまして、もう相当できておると存じまするが、それもこの暮までに通勤輸送の強化をいたしたい。かようなことでいろいろ、二二%の運賃値上げをしていただきました効果が、三十二年度だけを見ましても相当出ておる。さらに三十三年度以降ピッチを上げまして、ぜひ御期待に沿いたいということでございまして、これには何と申しましても、運賃収入ばかりではまかない切れないので、今後の国家的な財政投融資というのをいただかなければとうてい進行できないのでございまして、こういう点については、どうぞ御援助のほどをお願いする次第であります。
○岩間正男君 私のお伺いしておるのは、まあ経済転換について、国鉄は今後どのようなこれと即応した態勢をとるか、そうしたプランをお出しいただけるかどうかということであったのですが、これについて御答弁なかったわけで、運賃値上げについての効果はすでにできておるというような点でいろいろ御説明があったが、これも非常にけっこうなことですから、この点については、やはり最近までの様子でもいいのですが、そういうような点については、これは何か簡単な資料にして出していただけたらいいのじゃないかと思います。そういう点は。ただきょうあたりの新聞を見ますと、客車と貨車は作られたけれども、何せ線区ですか、貨車区がこれに伴わないためにどうも雨ざらしになっているという点が出ておりましたが、こういう点も総合的にできておるのかどうか、こういう点をお願いしておきたいのです。 私は次にもう一点だけお伺いしたい。それは先ほどもお話しありましたように、とにかくいろいろ繰り延べとか財政的にむずかしい問題が出てくる。しかし、何とかしてことしはやり得るつもりだ、この決意のほどは当然当事者としてはそうだと思うのです。ただそのしわがどこへ行くかという点で、われわれはこの前からしておった論議をやはりこの際新たに申し上げてみなければならないのであります。というのは、そのしわがどうもこれは実際は従業員のところに行っておるのです。つまり労働者のところにしわ寄せがずっと行っておる。私は先ほど申しました東北旅行の中で具体的にそれを見てきた。只見線が新しくこれは今開通の運びに至ろうとしている。ところが、一方で喜多方の所から日中線というのができた、駅が四つですか。ところが、この四つの駅を今まで五往復であったやつを二往復にした。そうして無人駅を作った。そうして二十六人かの駅員を配貫転換をする。また仙台鉄道局管区内で、七十人だそうですが、七十人をあそこに供出をしなければならない。ところが、四十四万七千ですか、これもこの前ずいぶん論議になったところでありますが、この定員を増加しない。こういうことのために今言ったような形の、配置転換というような形で行われる。事業量は拡大するのだけれども、しかし、労働者の数はこれに伴っていない。当然労働強化という形がずっとしわ寄せになる。これは単に労働者の問題だけじゃなくて、それが地方の受益者に非常に著しい影響を与えておるわけです。従って、これはすでに御承知だと思いますが、喜多方地区ではものすごく騒いでおる。各何々、それから喜多方の町、ああいう所はあげて騒いでおる。私たちも、これは個人的な旅行でありましたけれども、党の旅行でありましたけれども、こういうことを聞きつけて関係者が何人か宿屋に押しかけて、演説会場に時間が迫っているけれどもそこになかなか行けないというほどの陳情を受けました。私たちの同僚の委員の、これはあなた方がこの当委員会を代表して視察された。この視察の方々には正式にこの要望はむろんなされておると思いますから、なお詳しくとの報告があると思います。こういうようなのは国鉄の一体方針なんですか。もしこういうような格好で今後、本年度のとにかく予定だけはやり通すのだということになりましたら、このしわは大へんなことになると思う。一方において先ほど報告がありましたように、新潟を初めとする今度の国鉄の春闘処分に対するところの、労働者のこれに対する反対闘争の問題がある。これについても、先ほどの説明では、これはわれわれ納得できないことがあります。われわれの調査したものとは著しく違っておりますから、これはあすなり、機会をあらためて詳細にこの問題についてはお話し申し上げなければならぬと思っておるのでありますけれども、こういうものと関連して、一体国鉄当局が今のような方策をずっととられて、そうしてわれわれがすでにあの運賃値上げのときに、当委員会で声をきわめてこれを論説したところでありますけれども、こういう格好では、事業量はとにかく五カ年に三〇%もふえる。それなのに労働者の数は少しもふえない。こういうことでほんとうに円満な運営ができるか。これは先ほどの中村大臣の言葉をかりれば、ほんとうにバランスがとれないということになるだろうと思う。事業量は三〇%ふえる。労働者の数は現状に押えている。こういうことで果して円満な運営ができるか。もちろんオートメーション化の問題も当然そこに考慮の中に入れておることでありましょう。しかし、これはそういう形ではできない。これは五ケ年かけなければ効果は上らないということをすでに国鉄副総裁はただいまの答弁の中で言明している。そうしたら、この五カ年聞の効果の上らない現状の中で、四十四万七千の現状を一歩もこえないところの定員でもってこれをまかなっていくことができるか。一体その間のしわだけでも、かりに五カ年後にそれは機械化されて、四十四万七千で運営できるというふうに考えたにしても、その間におけるところの、一体しわはどうする。当然こういうような問題について明確にしない限りは、私は労働問題の根本的なこれは解決にはならぬだろうと思う。国鉄の五カ年計画に一体大きな原因を発している。それともう一つは、先ほどの国家の国鉄に対する財政投融資の面において、非常にこれはまま子扱いにしてきた。そうしてこれを大衆収奪にまかせて国鉄の運営をやってきた。こういうことが実は今度の労働問題の中に大きな尾を引いているということを指摘せざるを得ない。こういう点から根本的に論及するのでなければ、この問題を解決することはできないというふうに考える。少くともその端緒として現われた日中線における配置転換というような問題は、今後国鉄当局が根本方針としてとっていかれるところの方針であるのかどうか。この点をまずとりあえずただいまの質問では明確にしていただきたいと思う。もしそうであるとすると、われわれはこれは非常に重大な問題として考慮せざるを得ないと考えますので、この点あえてお伺いする。
○説明員(小倉俊夫君) 資料につきましては、別に詳細に作りまして、できるだけすみやかに御提出いたすことにいたします。、要員の点につきましては、国鉄は運賃値上げをお願いしている半面に、強い合理化を一般から御要求されましたので、この数年来輸送量は上りましても、四十四万七千人というのをふやさないで、いろいろ合理化でまかなって参ったのでございます。しかしながら、それも全く限度に達しておりまして、それは大きな組織でございますから、かしこに多少人が余っているとか、冗員があるとかいうこともございましょうが、大きく概括的に見ますと、もうすでに要員の面で行き詰まっておる、こう考えております。日中線の五往復を二往復にいたしたことも私承知いたしておりまするが、ただ日中線は輸送量が少い、かたがたにはどうしても要員を生み出さなければならぬというようなことで二往復にいたしたのでございますが、まあ日中線ということを離れまして、私は一交通人として考えてみますと、いかような枝線でありましても、朝一回晩一回じゃ雨戸の戸をあけたてするようなもので、これでは地方の方々の御満足は買えないと、こう思っております。ですから、こういうことを原則にいたすつもりは決してございません。できるならば回数もふやして、地方の方々の御便宜をはかりたい、こう思っております。従いまして、現段階におきましては、国鉄の要員が不足を告げておるということを私ども考えるので、ぜひとも今後は定員の増加を各方面にお願いして参りたい、こう思っております。さき議会におきまして、この委員会において御決議もいただいておりますので、そういう点も生かして、ぜひ増員――定員の増加を各方面に許される限りお願いしていきたい、こう思っております。
○柴谷要君 関連質問で一つだけお伺いします。二十六国会において議決をいたしました、要員確保に関する決議案、これは今の副総裁から話がありましたが、その後具体的にこの問題が、話が進んでおるかどうか、これを簡単に御説明願いたいことが一つ。 それから、これは運輸大臣にお伺いするのですが、二十六国会において、運輸委員会満場一致で可決になった決議案なんです。この点については、前大臣が閣内に持ち帰って、本委員会の決議はでき得る限り努力し、御期待に沿いたい、こういう答弁をされておる。これはまさしく次の大臣に最も重要事項として引き継ぎされておるかどうか、十分認識されておるかどうか、お答え願いたいと思います。
○委員長(天田勝正君) 順次御答弁願います。
○説明員(小倉俊夫君) この前の御決議がございまして、それにはできるだけ充足すべしとか、強化すべしとかいうふうな御表現だったと思いまするが、何にいたせ、私どもは予算で運営をいたしておりますので、予算上的確に増員をするあれもございませんので、今期におきましては思うような強化はできませんでしたが、来年度の予算を組むときに、そういうふうな予算のはりつけまで一つ考えまして、先ほど申しましたように、増員の要求を人員面とそれから資金の面と、両方からお願いして参りたい、こう考えております。
○国務大臣(中村三之丞君) 二十六国会における御決議の趣旨は、私も前大臣の通りこれを尊重して、来たるべき予算に努力する、これは変りはございません。
○江藤智君 これまでの各委員の御賛同を総合したようなことになるのでありますけれども、非常な議論の末運賃改正を行いまして、国鉄が新たな一つの経営段階に入った、こういうふうに考えられる。従いまして、実際にその命をどういうふうに使っておられるかということは、国民も非常な関心を持っておりますし、われわれもそういうことについてある程度はっきりさせる義務があると思うのです。従って、運賃改正の当時の、いわゆる国家予算に対しまして、その後いろいろな情勢の変化によって実行予算を組んでおられる。またその実行予算も、このごろのような物価変動、あるいは財政投融資の問題等によっていろいろと変ってくるであろう、これがこの次の、来年度の予算にもまた関連してくるのでございまして、来年度の予算の折衝はまあ近々に始まる。また今の話になりました要員問題もございましょうし、いろいろな問題がまだ残っておりますので、一つ今後資料をもちまして国鉄の仕事の、一言でいえば実行予算になるわけでありますが、経営費並びに工事経費について一つ御説明を願いたい、こういうふうに思います。そこで、なぜそう言うかというと、そのうちの一つの大きな問題は、先ほども副総裁がおっしゃいました修繕費の極端なことしは削減ということになっております。実は私国会が終りましてから、中国地方、九州地方、また最近は東北を一巡いたしまして、現場をつぶさに見て参ったのでございます。九州から帰りまして、これは相当にわれわれの予想以上のやり方だというふうに考えまして、個人的には、これは相当考えていただきたい、またそうしないと、国鉄の経営としても重大な問題だということを申し述べたのでございますが、今度東北を一巡するに及びまして、これは一つはっきりと御説明を願い、あるいは今後の予算操作においても、特に一つ考えていただく必要があるのではないか、こういうふうに考えましたので、本日はごく大綱の点を一つ国鉄当局に御質問いたしまして、また明日具体的に資料でもございましたら、一つ出していただきたいと思うのであります。 先ほど副総裁は、今年度の予算のうちにおいて修繕費が非常に不足している、こういうふうに御説明になったのでございますが、現場で具体的に一体どういうふうにその結果が現われているかということにつきまして、もし副総裁御承知でございましたら、大体こういう程度だろうということを一つ御説明願いたいと思います。もしそこまではっきりしておられなければ、それはそれでもけっこうでございます。
○説明員(小倉俊夫君) 具体的のことは存じませんが、先ほども申し上げましたように、ことしは何とかやりくりをいたす。またいたさなければならぬが、来年度同じ程度の修繕であれば、まあ施設は持ちませんぞというふうなことを盛んに言われて、私の耳にも入っております。具体的のことにつきましては、資料を整えまして正確な点をあとで報告いたします。
○江藤智君 ただいま、ことし一年は何とか持つが、来年は持ちませんぞ、これも一つの言い方かもしれませんが、私は補修費の性格から言って、そういうとにかく行き方というものがどうもふに落ちない。補修費というものは工事経費とは違いまして、これは経常的に、極端にいえば、毎日つぎ込むべき性質の金なのです。きょうの一針はあすの十針という言葉がございます。これはことし一年はこれは持ちましょう。しかし、戦時中の経験から申しましても、しまいにはめちゃくちゃになります。そうしてこれを直すのにどれだけの時日と労力と費用が要るか知りませんが、とにかく一年か一年半くらいは汽車が動くかもしれませんが、しかし、とにかくきょう一針で済むものが、あすは十針のものになる性質のものです。運賃改正をやっておりながらこういうことをやっております。しかも、その運賃改正の一番の理由というものは、ここに副総裁の説明もございますが、われわれがこの五カ年計画で最も重きを置きましたことは、資産を保持し、そうして安全を確保するということであります。これが運賃改正の第一の理由なんです、ところが、そのもう一つもとになる修繕費というものがこれほどとにかく削減をされて、一体国鉄の運営が行けるのかどうか、この点について一つ副総裁の御意見を伺いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) もちろん、仰せの通りに修繕と申しますのは毎年毎年のことでございまして、一年修繕しなければ、それだけ余分に、車両なり、線路なり、道床なり、建物なりがいたんで、これを元に戻すには倍もの修繕費用が要るということにつきましては御同感いたす次第でございます。しかしながら、現実の問題としまして、修繕費は非常に窮屈な査定を受けましたのと、それからかたがたやはり物価騰貴がございますので、何ともやはり手を抜くより仕方がないということで、あるいは修繕につきましても、車両については回帰を延ばすとか、タイヤの修繕も多少延ばすとか、私よく存じませんが、道床の突き固めも延ばすとか、まあいろいろなことも延ばし延ばされておるのだろうと存じます。かたがた現在修繕費で落すものを、さらに優良な資材に切りかえて修繕費を減らすというふうな工夫もいたしております。たとえば普通まくら木を修繕しないでコンクリートまくら木にするとか、工夫をいたしておりますが、根本におきまして、何といっても修繕費は最近数年間たたかれたたかれして参りましたものですから、非常に不足になっている、こういう点は事実数字をもって御説明申し上げますが、修繕経費が少なければ目前は経済のように見えますが、決してしからずして、大局から見れば不経済になるという点については、私どもきわめて御同感であります。
○江藤智君 副総裁もよく修繕費の重要なことは御承知のようでございますが、それでは私が実際に現地を回りまして聞きました実情を、ほんのこれは一、二例でありますが、御参考にこういう状態だということを申し上げたい。これはもちろん私、ただ受け売りではございません。九州では支線区におきましてほ、まくら木の交換が百丁に一丁。とにかくこれは一割というのが最低限度の交換丁数なんです。というのは、まくら木というのは十年というのが日本の最長です。十年持つということは一割、十年に一つずつはかえなければなりませんから一割というのが、見当なんでずが、これが百丁に一丁です。日本のまくら木が百年持つことになればけっこうなんですが、百丁に一丁。砂利も普通考えられるものの十分の一しか入らない。建物修繕費におきましては、これは関東支社管内のある区長に私はホームで会いましたら、昨年の二四%しかないと、こう言うのです。結局雨漏りも直せるかどうかわからない。とにかく手のつけようがない、二四%では。運賃改正をしてそれをいい状態に保持しようというのに、建物の修繕費が二四%というのは、これは私どもの考えでは考えられない。機械修繕費も同様です。まずいいところで昨年の半分です。それで操車場なんかの蒸気のパイプなどをかえる費用がないから、そういう危険防止についても責任が持てません、こう現場責任者が訴えておるような状態なんです。こういうような状態で、とにかく施設の保持、安全運転ということを旗じるしにして運賃改正をして、その結果の補修費がこういう結果になっているということは、いろいろな査定を受けられるとか何とかいうこともありましょうが、少くとも国鉄経営の責任者である運輸省、あるいは国鉄としては、どうしてそういう査定をお直しにならないのか。財政状態が逼迫したといえば、とたんに百億というものをどうこうせいといって、それによって作業されるくらいなら、何ゆえにこういうひどい状態になっておる、しかも、国鉄の施設を保全しなければいけない最も大事な修繕費というものを、こういう状態でとにかく放置をしておるという点がまことに私は納得がいきかねる。で、また取りかえをやっておられると申しますが、修繕費というものは、大体建物ならば面積に比例する。線路ならば線路の長さに比例する。それが建物修繕費が二四%になっている。それに対する理由として、取りかえをやって新しいものにかえられるというのならばとにかく、二四%の残りの七六%も立てかえられておる。これが一割や二割の問題ならばこれは経営の合理化であるとか、あるいは新しい工事経費に切りかえられるというような理由も立ちますが、何分半分以下というような修繕費ということは、これはこれまでも私聞いたこともありませんし、しかも、現場の人々、責任を持って縁の下の力持ちのようにして働いておる人々、責任者が、また働いておる方々が全く納得がいかない、これはどうしているのだろうかというような、こういう質問をわれわれが行ったときにされるのはこれは当然だろうと思うのです。こういう点については、もう少し一つわれわれも納得できるし、皆様方の直接の部下の、現場の第一線で働いておられる方も納得されるような一つ御答弁を聞かせていただきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) おっしゃる通りでございまして、先ほど来申し上げておる通り、修繕費は非常に詰まっております。しかし、本年度は先ほど申しましたようにもら予算の執行をいたしておりますのでいたし方ございませんが、来年度につきましては、修繕費もこういう程度であれば国鉄の施設が急速に低下して参り、弱体化して参るということを各方面に特に強調し御説明申し上げて、ぜひ経営費の面は、三十二年度のような窮屈な、無理な経営費でないように組んで参りたい、こう思っておりまするので、こういう点につきましては、各方面の御援助をお願いいたしたい、かように思っております。
○江藤智君 私は、もちろん来年度の予算においてはぜひともこういう点は修正していただきたいのでありますが、問題は工事経費と経営費とのこれはからみ合いの問題なんです。工事経費についても、先ほど来の話のように、ある程度変更を余儀なくされるだろうというような予想のときであります。また災害も起きてくるときでありますから、一たんきめたら動かないというような問題ではないと思われます。とにかくこのように切実な状態でありますから、何とか来年度といわず、至急対策を立ててもらいたいのであります。畳は現在全国で私の聞いた範囲においては今年度になってかえたところがないのです。これは畳なんてばかにするようでありますけれども、職員の安息のためには非常に大切なものなんです。私は国鉄の畳が全部で何十万枚あるか知りませんが、とにかく一枚もかえない、こういうような状態で今年度一体お過ごしになるおつもりなんでありましょうか、その点一つ……。
○説明員(小倉俊夫君) そういう数字につきましては、また十分現地と話し合いましてできるだけ善処をいたしたいと思います。
○江藤智君 今のお言葉で、私はやはり今のようなやり方でございますと、国鉄を荒廃させて、そうして拡張工事をやるというような政策のように私は見える、こういうやり方をするならば、運賃改正をやらなくてもいい、荒廃させるのはだれでもできる。一つこれは国鉄経営の根本問題でございますので、十分一つ御研究になりまして、私他意あって申しているわけではないので、こういう点で心配のないように一つぜひやっていただくように要望いたしまして、本日の質問を終ります。
○相澤重明君 今まで各委員が熱意をこめていろいろ運輸事情についての質疑をなされたわけですが、冒頭に運輸大臣からの、輸送の問題については、海陸ともに総合交通政策を持たなければいけない、特に海上も力を入れていきたい、というお話もございましたが、もちろんそういう総合的なものについて一度ぜひ新大臣としての抱負を明らかに私はしていただきたい。それも具体的にまた資料を整えられたいと思うのです。それからそういう中で、特に国鉄の現状については、今まで議論されましたように、どうも国鉄の首脳部についてもわかっていない点も多々あるやに思われるが、また半面、これは資料を整えられれば、説明しても十分各委員にも意を尽すところがあるのではないか、こう思いますので、資料は先ほど岩間委員からも、あるいは江藤委員からも言われましたように、早急に一つ整えて提出をしていただきたい、こう思うのです。 それと、さらに今までの中で明らかになったのは、ずいぶん運賃値上げについてはいろいろ議論もあり、しかし、とにもかくにも国会の議決が行われて、そうして国民の負託にこたえる、こういうな情勢になっておったのであるが、国鉄の現状、下部の方を見ると、なかなかそういうふうになっていない。ましてや人の問題については十分考えさせられる点がたくさんある、こういう点が指摘をされております。そこで、副総裁から、労働問題について先ほど現状の中で御報告があったのでありますが、これは当局の話を聞いただけでは一方的になってしまいますので、この際、私は一つ委員長に提案をいたします。労使双方を明日の運輸委員会に呼んで、そうして少くとも長い時間というものはおそらくとれないであろうと思いますから、三十分でも一時間でも、労使双方を呼んで、これらの具体的な事情を一つ御説明をいただきたい、こう思いますので、委員長の方でその手配を講じていただきたいと思います。 それで本日は、私どもの、実は運輸大臣にぜひ聞いてもらいたいたくさんの報告事項があるわけです。時間もだいぶ過ぎておりますから、午前中の審議は以上でもって午後にしていただきたい、こういうようなことに、委員長に、議事進行をお願いしたいと思います。
○委員長(天田勝正君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(天田勝正君) それでは速記をつけて下さい。 それでは午前中の会議はこの程度で休憩にいたし、午後二時に再会いたします。 午後零時四十八分休憩 ―――――・――――― 午後二時二十八分開会
○委員長(天田勝正君) それではただいまから運輸委員会を再開いたします。 まず、先ほど問題になりました参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。運輸事情等に関する調査のために、国鉄労働組合の書記長野々山一三君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) 次に、先般当委員会から、各班にわたって委員派遣をいたしたのでございますが、この際、派遣委員から報告を求めたいと存じます。 まず第二班、東北班の御報告を願います。
○相澤重明君 それでは第二班の調査報告をいたします。 派遣委員は高良委員、市川委員と私との五名でありまして、七月一日より五日間にわたって茨城県、福島県及び宮城県における運輸事情を調査して参りました。 まず日程について申し上げますと、第一日は茨城県柿岡にある気象庁の付属機関たる地磁気観測所、第二日は水戸鉄道管理局、仙台陸運局、第三日は東北海運局、第二管区海上保安本部、塩釜港、塩釜市役所、仙台管区気象台、国鉄東北支社、一部完成いたしました仙山線の交流電化区間、第四口は石巻港、金華山航路標識、第五日は白河―棚倉間国鉄専用自動車道路線を視察して参ったのであります。またこれらの視察先におきましては、運輸省及び国鉄の関係者のみならず、地元の県、市、町の議会、当局、商工会議所等の関係者よりも運輸事情につきましてそれぞれ詳細な説明及び種々の要望を聴取いたしたのでありまして、現地の視察と相待って参考となることがきわめて多かったのであります。以下十三項目に分けまして、重点的に調査の結果を御報告いたします。 第一は、柿岡にある気象庁の付属機関である地磁気観測所についてであります。当所は地球磁気及び地球電気の観測を行う機関でありまして、その観測成果は、むしろ国際的に統括されて意義あるものとなるのでありまして、世界におけるこの種観測機関におけると同様オランダに報告されているのであります。私どもが視察いたしました当日は、あたかも国際地球観測事業の開始日という意義ある日でありましたが、所長より業務内容について説明を聴取し、また所内を視察いたしました結果、地磁気観測というきわめてじみな国際協力業務を行なっている当所の特異性を十分認識することができたのでありますが、私どもは次の二つのことを御報告申し上げたいと思うのであります。 第一は、当所におけるような精密度の高い地磁気観測を行なっているところは世界でも数カ所にすぎないということであります。 第二は、当所においては、かかる精密度の高い地磁気観測を優秀なる国産の計器を用いて行なっておることでありまして、かかる例は世界でも二、三を数え得るにすぎないということであります。この国産の計器とは、地磁気観測の基礎をなす標準磁器儀二台のことでありまして、その製作には種々の技術的困難の解決のため、数カ年に及ぶ技術者の営々たる努力、採算をこえたメーカーの協力の結果、昨年完成の上設置されたのでありまして、実にわが国における精密科学工業の高度の総合的結実であるのであります。このように当所は優秀な国産の計器により、世界的にも精密度のきわめて高い業務を行なっておるのでありますが、かかる事情は、政府において一般国民、特に次代をになう青少年に知らしむる方途を講じ、もって科学精神の高揚に資せしめることが最も適当であると考えております。 第二は、水戸鉄道管理局及び茨城県における運輸事情についてであります。 水戸鉄道管理局長より、常磐線の電化、複線化――この問題につきましては後ほど御報告いたしますが――これを主軸とする五カ年計画、石炭を中心とする貨車輸送及び通勤通学輸送の逼迫等、管内事情につきまして詳細な説明を受けたのでありますが、予算につきまして、本年度予算の運営は工事費に多くを取られたためきわめて窮屈であり、たとえば建物修繕費は昨年度の二四%、停車場工作費は三四%にすぎないので、予算の運営にはきわめて苦労が多い旨の説明がありました。 また、県当局よりは、久慈港建設計画等につきまして説明を聴取いたしたのであります。久慈港につきましては、現在おおむね地元負担により三千トンバース建設工事が行われておるのでありますが、県下唯一の商港の建設により、日立を初め当地方における工業の発展には大きな期待を持ち得るのでありまして、これが建設には国としても助成措置を強化すべきものであると存じたのであります。 第三は、仙台陸運局における定員不足等の問題であります。局長より、管内自動車車両数は昭和二十四年度の五・三五倍に増加しているにもかかわらず、定員は逆に昭和二十四年度の五四%にすぎないとし、このような定員不足と超過勤務の窮状につきまして説明があったのであります。この問題につきましては、職員組合もかかる定員不足は勤務の交代を困難にし、そのため年次休暇は事実上できないと言い、また超過勤務手当の問題につきましても、予算の過少を強く訴えておりました。 第四は、田子倉専用鉄道の運営に関する問題であります。仙台陸運局において承知したところによりますれば、田子倉専用鉄道は、電源開発田子倉発電所建設用資材輸送のため会津川口―田子倉間に電源開発株式会社が敷設し、本年七月に竣工の予定でありまして、電源開発株式会社はこの専用鉄道の運営を日本通運に委託し、日本通運は国鉄退職者五十一名を主軸とする百二十名の人員をもってこの運営に当ることになっている趣きであります。この問題につきまして、国鉄東北支社長にただしましたところ、この専用鉄道は電源開発株式会社が運営の実務を日本通運に請け負わしたものであり、国鉄が引き受けなかったのは赤字倒れになるおそれがあるからであるとのことでありましたが、私どもは十分納得のいかぬ点がございますので、後ほどあらためて国鉄当局にただしたいと存じております。 第五は、塩釜港及び石巻港の整備促進と東北ドック再建の問題であります。東北の主要港湾はいずれも三千トン以下の船舶に限り接岸可能という貧弱さでありまして、これが整備はかねてから要望されていたのでありますが、塩釜港及び石巻港につきましては、仙台、塩釜総合開発計画の一環としてこれが整備が要望されておりました。私どもは両港を実地に視察いたしまして、それぞれの港湾計画につきまして説明を受けたのであります。 次に、東北ドックは東北唯一の乾ドックを有する鋼造船工場でありまして、その再建の問題につきましては、本委員会におきましても請願を受け採択いたしているのでありますが、現地におきましては、塩釜市長、東北海運局長等よりも、その再建につきまして強い要望を受けたのであります。ドックを視察いたしましたところ、閉鎖状態にあるものの、工事のための入渠船数隻を見たのであります。これは他の事業者が施設の一部を借り受けまして作業を行なっている趣きでありまして、現地視察の結果、すみやかにこれを再建せしめる必要は十分認識されたのであります。 第六は、旅客定員十三人未満の旅客船に対する海上運送法の適用の問題であります。現行海上運送法は、旅客定員十三人以上の旅客船に対して適用されるのでありますが、東北海運局長の意見によりますと、東北管内においては法適用外の船が横行し、旅客定期船路事業に悪影響を及ぼしているので、旅客窟員十三人未満の旅客船にも海上運送法を適用することが望ましいということでありましたが、この問題は研究すべき問題であると存ずるのであります。 第七は、東北地方気象業務の整備の問題であります。この問題につきましては、仙台管区気象台長より種々の要望を聴取いたしたのでありますが、気象業務の特殊性よりする職員宿舎の整備、東北地方における冷害に対処するため長期予報の精度向上に対する施設の整備強化、海難防止並びに漁業対策のため気象解説所の新設等、特に考慮を要する問題であると存ぜられるのであります。 第八は、東北における海上保安体制の強化の問題であります。この問題につきましては、第二管区海上保安本部長より詳細な説明を受けたのでありますが、東北六県の沿岸線九百海里に配属の巡視船艇は三十隻で、その半数は老朽船であり、また日本海側基地はそれぞれ一隻の配属の状態では、巡視船艇をさらに増強し、また三陸沿岸沖漁場の遠距離移行等に伴い海難救助に機動性を与えるための航空機を配属せしめる要望は特に考慮を要する問題であると思うのであります。 第九は、僻地における灯台の職員家族の生活環境の改善並びに僻地灯台職員及び巡視船艇乗組員の処遇についてであります。私どもは石巻港より海上保宏庁巡視船PM型「みやけ」に乗船いたしまして金華山灯台の視察に向ったのでありますが、当日の風向きのため、灯台もよりの地点に船を接岸することが困難となりましたので、上陸したものの、残念ながら灯台をたずねることはできませんでしたが、金華山航路標識事務所長より、僻地における灯台職員の家族との別居生活の実情を聴取いたしたのであります。すなわち僻地における灯台職員は医療、子弟の教育等の関係から家族と別居生活を余儀なくされておる者が多い現状にありますので、これは早急に改善を要する問題であると存ずるのであります。私ども今般の視察によりまして、世間から隔絶した僻地におきまして、長い勤続年数にわたり、文化施設に恵まれず、変化に乏しい生活を送りつつ海の道しるべたる灯台を黙々と守り続けている灯台職員や、海難発生に際しては機を逸せず荒天下においても現場に急行し、人命、財産の救助に挺進する巡視船艇乗組員の労苦を承知いたしまして、まことに深い感銘を受けたのでありまして、政府におきましてはこれら職員の処遇については十分の措置を講ずるにやぶさかであってはならないと存じたのであります。 第十は、常磐線及び東北本線の電化、複線化の問題であります。視察地でありますところの水戸、仙台、白河におきましてはもちろんのこと、平、白石の停車駅におきましても、関係者よりきわめて熱烈なる要望を受けたのであります。すなわち、水戸におきましては、鉄道管理局長、水戸市長及び茨城県当局より、常磐線電化の早期着工、平以北の部分複線化につきまして強い要望を受け、また東北本線の電化及び複線化の促進につきましては、国鉄東北支社長より、本年六月末、管内駅頭在貨は昨年同期の三倍半をこえている現状であり、輸送力不足の中小企業に対する影響は東北地方においては特に顕著であり、かかる輸送力不足に対処するためには、基本的には幹線の電化、複線化をはかることが必要である旨説明がありましたほか、宮城県副議長及び副知事等よりも強く要望されたのであります。私どもはこの問題に関する地元関係者の要望がいかに熾烈であるかを承知いたしますとともに、著しい輸送力不足の現状にかんがみ、基本的対策としてその必要性を痛感したのであります。 第十一は、東北地方における国鉄の改善対策の問題であります。この問題につきましては、国鉄東北支社長より詳細な説明を聴取いたしたのでありますが、前述のように、駅頭在貨は著増し、列車運行は線路容量一ぱいに、しかも、単線運行を行なっている区間が多いので、事故発生の危険すら危惧される現状は早急に改善される必要のありますことは言うまでもないことでありまして、基本的には複線化をはかることが必要でありますことは前述の通りであります。これには長時日を要しますので、さしあたり信号場の新設及び有効長の延伸が緊急的に必要であり、支線につきましても出荷の増加に伴い、これを強化する必要があり、また輸送効率の増進のため、小口貨物のトラックによる集中輸送、老朽化した橋梁、隧道等の緊急取りかえ、保安設備につきましても、タブレットや信男、機依存を脱して、自動信号化をはかる等の緊要性を十分認識したのであります。しかるに、最近政府は国際収支改善緊急対策の樹立により、財政投融資の繰り延べを決定し、国鉄についでも百億円を繰り延べる趣きでありますが、かくては国鉄運賃値上げに当っての公約たる国鉄輸送力増強、サービスの改善並びに近代化の五ヵ年計画は初年度より挫折することが危惧されるのでありまして、この問題につきましても現地視察の結果、一段と関心を深めざるを得ないのであります。 第十二は、日中線の輸送削減の問題であります。日中線は福島県喜多方―熱塩間を言い、野岩羽線の一部をなすものであります。この問題につきましては、仙台におきまして国鉄労組より説明を聴取したのでありますが、松島におきまして福島県庁、喜多方市当局、喜多方商工会議所の関係者より陳情を受けたのであります。陳情者の説明によりますと、国鉄当局は田子倉ダム建設用資材輸送の暫定措置及び国鉄の経営合理化のため、日中線各駅職員の大半を配置転換し、このため七月一日より喜多方駅を除き、旅客関係については、原則として車内において車掌が乗車券を発売することとし、また貨物、手小荷物関係業務についても著しく制限し、また列車運転回数は従来の五往復を、朝夕の二往復に減らすことになった趣きであります。このためバスのはなはだしい混雑を招いたほか、バス利用は交通費の負担を三倍にし、また事業者にはトラック輸送の負担が加わっておる趣きであります。国鉄当局はこのような日中線の機能を停止するに等しい措置を地元の了解を得ることなく抜き打ち的にとった趣きでありますが、果して事実であるとするならば、五十年の長きにわたり野岩羽線の全通実現運動を継続して参りました地方民の要望を無視するもはなはだしいと言わねばなりません。この問題につきましても、私ども了解に苦しむ点がございますので、後ほど国鉄当局のお考えを承知いたしたいと存ずるのであります。 なお、この問題については、国鉄東北鉄道管理局長並びに喜多方市長より書面が参っておりますので、後刻御披露いたします。 第十三は、白川―棚倉間の国鉄専用自動車道路線、いわゆる白棚高速線についてであります。この路線は戦前鉄道として運営されていたのでありますが、戦争が熾烈となるや、資材転用のため、昭和十九年レールを撤去したものでありまして、昭和三十一年、鉄道建設審議会の決議により、専用自動車道として復活することとなり、本年四月より旅客及び貨物の運輸常業が開始されるに至ったのであります。国鉄当局の説明によりますと、自動車路線の建設及び維持管理の費用は、鉄道路線に比較して著しく経済的であるとのことでありました。自動車路線は、重量貨物の輸送には適当でありませんので、すべての路線について言い得ることではありませんが、多くの赤字路線に悩む国鉄経営の改善方策に一つの示唆を与えるものであると言い得ると思うのであります。また私どもは現地視察の結果、これは鉄道及び在来の自動車運送と違った新しい交通機関であり、新建設に対する一つの新しい行き方を示すものであることがよく理解されたのであります。 以上によりまして第二班の大体の調査報告を終りますが、先ほど申し上げましたように、喜多方市長よりの書面を御報告いたします。 昭和三十二年七月二十五日、福島県毒多方市長穴沢喜壮次、参議院運輸委員の相澤あてに参っております。 仙鉄営業部長との諒解事項について日中線輸送削減に伴う今後の措置について、七月二十四日午後三時より喜多方市役所に於て、仙鉄側(西営業部長)と再度交渉の結果、左の如き事項について双方の諒解を得たのでお知らせいたします。 記一、各駅に駅員を配置し手小荷物を取扱うよう処置する。二、小口扱いは各駅に扱い得るよう措置を講じ、確実に実施するよう各駅に徹底させる。三、車扱いは従前通り各駅に於て扱う。四、列車は三往復とする。但し土曜日、冬期間(十二月から三月まで)は増発する。五、以上の各項について、尚検討の上、八月上旬話合いを持つ。 但し話合いまでは現行通りとする。 以上の書面が参っております。以上のように、この日中線の問題は非常に大きな問題をはらんでおりまして、後刻国鉄当局からも説明をいただきたいと思います。 以上簡単でありますが、第二班の報告を終ります。
○委員長(天田勝正君) ただいまの報告に対する質疑は後刻に譲りまして、次に、第三班、北海道班の御報告をお願いいたします。
○柴谷要君 第三班の調査の結果を御報告いたします。 派遣委員は天田委員長と私とでありました。第三班は去る六月三十日から八日間にわたり、北海道各地の港湾整備状況、海上及び陸上の輸送状況、海上保安並びに気象台事情等を中心に調査をして参りました。道内は列車の都合もあり、札幌をあとにし、小樽、釧路、札幌、室蘭の順で回りました。各地において所在の運輸省の地方機関の長から所管事項の説明を聞き、さらに小樽港、釧路港、室蘭港については、港内艇で港湾を視察いたしました。以下これらの現地調査の結果を事項別にまとめて申し上げます。 まず青函輸送について申し上げます。青函輸送につきましては、連絡船中において青函鉄道管理局関係者よりその輸送状況について説明を受けましたが、その節受けました印象は、本州と北海道との貨物輸送は、東北地方の輸送隘路のしわ寄せではなはだしく制約されているということであります。 なお他の輸送の難点は、貨車運用上の問題でありまして、現在車と車種の調整をいかにするかという点であります。御承知の通り、北海道の要請は木材車と無蓋車が多いのでありますが、本州から北海道に入り込みの貨車は有蓋車が多いのであります。従ってその調整を必要といたします。なお北海道で季節的に鮮魚輸送のため大量の冷蔵車を必、要といたしますが、これも本州より回送を受けなければなりません。このように隘路である青函航路をまたがり、現在車と車種との調整をしなければならぬ配車の特殊事情があることが、まず対北海道輸送の特殊事情でありましょう。青函航路についてなお一点申し上げておきたい点は、輸送の安全であります。青函航路は過般の大事故の教訓で、輸送上の安全確保については青函間安全輸送確保対策地方連絡会を設けて、職員の緊密な連絡と努力が続けられておりますが、浮遊機雷に対する危険についても合せてその対策を講じているとのことであります。 なお北海道全土の輸送についてまず概括的なことを申し上げた方がよいと思いますので、日程の順序によらず五日国鉄北海道支社、札幌陸運局関係について調査したところを申し上げます。 御承知の通り、北海道は本州に比し人口少く、土地は広く未開発の資源に富んでおります。すなわち人口は約四百九十万で、全国の五・五%に対し、土地は約七万八千五百平方キロに及び、資源として八十億トンの石炭、二十億石の天然林、百六十万町歩の農耕地、約二千九百キロに及ぶ海岸線は至るところ良好な漁場であるということであり、これら資源は大半未開発のものということであります。従ってこれら資源開発のためには北海道総合開発の一環として道内の交通の整備拡充が急務であることは、参りました先々で問題とされ、要請されたことであります。 そこで国鉄の現状でありますが、北海道支社の常業粁程は、三千八百三十八キロで、全国の一九%にすぎません。輸送取扱いの内容は、旅客三分の一、貨物三分の二でありますが、貨物輸送の約半数は石炭輸送であります。すなわち昭和三十一年度の貨物輸送は、発送トン数で約二千九百万トンでありますが、うち石炭輸送は千三百万トンに達しております。目下わが国経済発展の最大隘路といわれている国鉄輸送の伸び悩みの実情は、本道においても例年秋冬の出荷シーズンに正常な商取引を阻害する程度に大量の国鉄滞貨を出すのが通例となっておりますので、道内国鉄整備は急務と考えられます。その一つとして現在計画中のものに、落合―新得間三十一キロ四の勾配変更があります。いわゆる狩勝峠でありますが、現場は四日、釧路より札幌へ向う車中新得保線区長より、保線状態の説明を受けながら見て参りました。 北海道輸送問題としては、石炭輸送が経済的に見て大きな意義のあるものでありますが、三十二年度の青函航法輸送要請は三百四十三万トンの見込みであり、これに対し輸送力は二百六十九万トンにとどまるものと認められますので、その差額七十四万トン、これに滞貨を加え九十万トン余は海送転移の考慮が必要ではないかと現地では見ております。 次にこの際北海道の私鉄について札幌陸運局で調査いたしました点につき一言申し述べておきますと、北海道の私鉄は、元来道内開発の使命を持ったものでありますが、冬季除雪費がかさむとこと、主として石炭を動力源にしておりますので経費が多く、従って動力の合理化を行うほか、補助金の増額、積雪寒冷地に対する特別措置、固定資産税の減免措置等、北海道の特殊事情から助成方法が考えられるということでありまして、この事情は北海道のごとく鉄道の普及が不十分で、自動車交通に依存する地域の広いところでは、同じようなことが言えるのではないかと思われます。 この際北海道総合開発に関連いたしまして、札幌で北海道総合開発企画本部当局が要望しておりました点についてその項目だけをお伝えしておきます。それは青函隧道建設促進、港湾及び空港整備促進、離島航路及び気象観測施設の整理拡充であります。ただいま申し上げました項目の中には、追って申し上げるつもりでありますので、企画本部の要望は一応項目だけを申し上げ、次の御報告に移ります。 次は北海道における海運の現況について申し上げます。昭和三十一年度の海上輸送の実績は千五百八万トンを示し、戦後最高となって本年度も引き続き活況を見込まれております。その主要貨物は、やはり、石炭でありまして、本道海運の七四%を占めております。しかし三十二年度の石炭積み出し計画は一千万トンでありますので、三十一年度の石炭輸送実績八百四十九万トンに対し、海送増加が見込まれます。 北海道で就航しております内航船舶は月平均、五百十二隻、百十二万重量トンにすぎない状況と言われますので、不足がちでありますが、特に秋冬の輸送繁忙期は、北海道航路はしけの時期に入り、採算が悪化するため道内配船が減少して、九州炭輸送に重点が移行する傾向となり、秋冬の船復不足に一そう拍車をかけることになります。ことに三十二年度には陸送の海運移転も必要とせられ、貨物輸送の増送は必至でありますので、地元海運当局ではD型船二十五隻くらいで月間約二・五航海の対本州の定期輸送の配船を必要とするとの見方をしております。 次は海運の一部門として離島航路について申し上げます。離島航路と申しましても、北海道では陸上交通の不便な僻地に通ずる唯一の交通機関でありまして、ここに北海道の交通の特異性があるわけであります。従ってその整備は北海道の交通問題として緊急の意義をもち、また表面化している問題であります。これら離島航路は現在十二線あり、二十一隻の旅客船が就航し、年間十五万ないし十七万の旅客、七―八万トンの貨物を送っております。これら航路の沿岸地帯は離島的な後進性を有するので、輸送はここ数年来頭打ちの状態を続け、従って運賃収入も貨物に頼らねばならず、旅客船でありながら収入面では貨物七、旅客三という変則的経営を余儀なくされているそうであります。しかもその使用船舶は老齢船もあり、三分の一は不適格船に近いとのことでありますが、経営状態が不振でありますので、代船取得の資金方途もなく、従って輸送の安全も脅かされますので、最近北海道開発公庫及び関係市町村の支援を得て、北海道離島航路整備会社を設立し、離島航路の経営を行おうとしている実情であると申します。旅客輸送の安全確保の見地から、離島航路については抜本的な対策を要することを痛感いたして参りました。 次は港湾でありますが、港湾の整備については後刻港湾別に申し上げますが、一般問題として港湾荷役についてこの際申し上げておきます。 北海道における海上貨物の九九%は小樽、函館、室蘭、釧路、留萌、稚内の名港で処理されておりますが、石炭以外の荷役は依然人力に依存しておりますので、現有施設の徹底的な補修改良と、新規施設の急速な拡充が強く要望されている次第であります。 なお港湾に関連して、臨港倉庫につき、一言申し上げておきますが、北海道の臨港倉庫の坪数は約九百三千坪で全国の六%弱を占め、小樽、函館、室蘭、釧路で九五%となります。入庫高は年間百四十万トンで、入庫品は北海道特有の食糧と原材料であります。特に原材料が多いということは、かさ高の割合に低価格のものが多いということになりますので、保管料も従って他の地区に比し低いことになり、この点、北海道の倉庫は悪条件に置かれていると言わざるを得ません。 次に、見て参りました各港湾について申し上げます。 まず小樽港でありますが、小樽には七月一日夕刻到着し、翌二日北海海運局を訪れ、局長より、その業務内容、臨港施設の現況を、小樽市長より、港湾施設についての陳情を聴取いたしました。なお午後には第一管区海上保安本部を訪れ、本部長より、その業務内容、警備救難作業の実情等詳細の説明を受け、港内艇で港内を視察いたしました。 その概要を申し上げますと、小樽港は、水面積六百五十六万平方メートルで、港内はしごく静穏で、水深は平均九メートル四、潮位、潮流ははなはだ微弱で、港内はしごく静かで、船舶の出入停泊に何ら支障のない良港であります。港湾施設も一応完備されており、鉄道の臨海線は石炭の積出港として典型的な海陸連結設備と申すことができます。本港の貿易は、戦前年間四十七万トンないし、五十九万トンを示しておりましたが、戦後逐年戦前の水準に接近しつつあります。近く日ソ貿易が再開せられますならば、その活躍はさらに期待されるものと思います。当面の問題として、小樽市より高島漁港修築、第三埠頭延長、防波堤増強、石炭積出施設の増強等につき陳情がありました。陳情書は委員長のお手元に提出しておきました。 次は釧路港でありますが、釧路には七月一日朝到着しました。釧路港については、釧路海運支局、釧路市当局より説明を聴取し、港内艇で港湾を視察いたしました。釧路港は港内面積二百二十七万平方メートル、平均水深七メートル八であり、わが国最東端の不凍港であります。ここは東北海道の林産、鉱産、農産、水産等各物質の集散地であり、最近とみに殷賑をきわめております。地元としては背後地の産業開発に鉄道輸送力が伴わないので一部海上輸送の要請が高まっておりますのに対処するため新規埠頭を造成する計画をもっております。この新規埠頭が完成いたしますと現在二百六十五万トンの施設能力が昭和三十五年には五百二十二万トン、昭和四十年には七百八万トン扱えるものと推定されております。地元ではこの実現の促進を要望しておりました。 次は室蘭でありますが、室蘭へは七月六日参りました。室蘭海運支局、室蘭市役所より室蘭港の現勢につき説明を受け、港内艇で港内を視察いたしました。 室蘭港は、港内面積千五百六十七万平方メートル、防波堤内水深九メートル以上の水域が三分の一を占め、天然の良港でありますが、荷役設備、その他港湾設備の完備した優秀な港であります。ここは北海道における主要な石炭積出湾でありますので、その港湾設備も、カーダンパー、ガントリークレーン初め石炭積出機械施設が完備しており、なお約三十二万トンの能力ある貯炭場を備えております。北海道の石炭の海送によるものは昭和三十年度の統計によりますと、年産の約半分でありますが、その半分強が室蘭から出ております。昭和三十一年度の石炭積出量は四百四十八万トンに達しており、これは小樽における積み出しの約倍に相当いたしております。 なお、室蘭は石炭積出港としてのみならず、鉄鋼、半製品の輪移出、新聞用紙…荷作相当あり、たとえば鉄鋼類はここ数年六十万トンを出しておりまして、道内の主要な港湾であります。 以上で港湾についての御報告を終り、次に海上保安庁関係について一言申し上げます。 北海道は第一管区海上保安本部の所管でありまして、木部は小樽にありまして、前述いたしましたが、小樽に参りましたときたずねて、その業務について詳細な説明を聞きました。また釧路に参りましたときも釧路海上保安部を訪れ、関係者より現地の事情を聞きました。北海道地区におきまする海上保安業務の特異性と思われます点は、第一は青函連絡確保のため津軽海峡への浮遊機密の流入を防止することであります。これがため海上保安本部では自衛隊と協力して昨年四月より海流の調査研究を行い、それに基いて警戒要領を作成して航行の安全を期しております。 また釧路の海上保安部におきましては、その担当区域がソ連占領下の千島、歯舞諸島と直接接しており、日ソ国交回復後も依然領海侵犯を理由とする被拿捕事案の発生や、密出入国事案の発生が生ずるおそれある現状にかんがみ、航海上、また漁撈上の障害排除のため、推定危険区域までは哨戒する要があるであろうということでありました。 一般に海上保安業務は、海難発生が多くなり、かつその発生場所が速くなっているので、巡視船の行動を延伸しなくてはならないとされているのでありますが、北海道におきましては、気象関係も悪く、海難が多く予想されますので、海難救助に対し一そうの成果を上げるためには、救助艇の増備と、オホーツク海面に灯台の増設が必要であるとのことであります。 次に、ただいま申し上げました気象関係のことについて申し上げます。気象業務については、札幌管区気象台、釧路測候所当局者より事情を聴取して参りました。その概要としては、北海道のごとき気象変化の多いところでは、気象業務の充実は、ひとり海難防止等災害防止の効果を伴うのみならず、北海道総合開発の基礎資料の一つともなりますものでありますので、気象関係当局はその充実を要望しておりました。ことに釧路測候所の担当区域は北緯四十三度以北の高緯度であり、かつ渦流の影響を受けるため、冬季は零下七十度をこえることがあるとのことでありました。海面は流氷、結氷を生じ、一般船舶の航行に多大の障害を与えることになるので、ことに人的、物的施設の必要性を痛感されておりました。 気象台で要望されておりますことを総括いたしますと、水利水害対策等のための気象業務の整備拡充、気象台官署間の通信施設の改善、農業災害、海難防止対策、海氷観測業務、航空気象業務の整備でありまして、要するに、測候所及び観測綱の拡充整備が必要になることと思われます。なお、この際つけ加えて申し上げたいのは、北海道のごとき気象の変化の多いととろでは、職員の宿舎が非常に悪条件のもとに置かれ、その勤務活動に影響を与えていることが多いと思われたことでありまして、この点は重視さるべきであると思います。これは一般に言い得るとこと思いますが、特に勤務上僻陬の地に居住しなくてはならぬ気象官署や灯台等、海上保安官署の宿舎には、特に留意さるべきであろうと思われます。一般に北海道のごとき気象下においては、内地様式による構造の宿舎は不適格でありますので、すみやかに北海道の特殊性に即応するよう改造を加え、また荒廃しているもののごときは、すみやかに補修、または取りかえすべきであると思います。 最後に航空保安事情について一言申し上げます。北海道における航空官署としては札幌航空保安事務所が千歳飛行場にあります。同飛行場は昭和二十年十月米軍に接収され、目下米軍管理中のものであります。滑走路は二千七百四十メートル、幅五十メートルで、日本でも有数のりっぱな飛行場であります。何分にも目下米軍管理のもとに航空交通管制が行われておりますので、早く自主的に運営ができますよう関係者より要望がありました。 以上調査の結果を御報告いたします。 なお、今般の視察におきまして各方面より受け取りました要望書、陳情書は次の通りであります。 一、青函隧道建設促准に対する要望書。二、白糠線鉄道敷設に関する陳情書。三、釧寿線敷設促進に関する陳情書。四、釧路港新規埠頭早期築設に関する陳情書。五、前に述べました小樽市港湾関係陳情書、は取りまとめまして委員長のお手元まで提出いたしておきましたから御了承下さい。 以上をもちまして第三班の視察状況の報告を終ります。
○委員長(天田勝正君) 以上第二班、第三班の視察報告を終りましたが、これに対して委員各位の質疑並びに報告の内容に関連いたしまして当局にただしたいという部分が報告されております。それらについてこれから質疑を願うわけでございますが、ただいま国有鉄道関係の係員が見えておられません。よってその部分を除きまして報告者に対して、また当局に対して質疑を願いたいと存じます。順次に発言を願います。
○高良とみ君 それでは国鉄がおいでになっておりませんけれども、大臣もそういうことを御存じだろうと思うのですが、いわゆる日中線というのが今まで、先ほどもお話が出ておりましたように、市民の役をしていたものが急に地方との話し合いなくして、この七月一日から回数を一日二回にしてしまった。それからそれに対する地元のおもだった人たちとの話し合いの結果、数次にわたって私ども視察しました後に七月十一日か十三日かにまた話し合ったのですが、これは国鉄東北支社というのがいろいろあっせんをとりましたけれども、依然としてその市民の要望とはるかに遠い状態にありまして、貨物は四つもある駅のどちらかへ持っていけ、ほかの無人駅になったところはその大きな方の駅の構内と認めるというような決定になっているようでございます。まあこういうことは合理化の必要王、また労働人員を只見発電軌道の方に回す必要があったのでございましょうけれども、どうも地元は了承しないのでございますが、それは両方ともそれぞれの必要があったと存じますが、これを一つ円満に解決するように国鉄当局からももちろん努力されると思いますけれども、大臣なども御考慮にお入れ願いまして、あそこは福島県ですが、あそこの地元のものはそういうようなせっかく使われていた鉄道、あるいはこれがまだ北に延びる予定でやりましたものがそういう状態になりますことは何だか非常に抜き打ち的に、今まであった権利を取られたように市町村当局も言うわけなんです。こんなことについていかがなものでございましょうか、大臣御新任早々でありますが、新線増設もけっこうでありますけれども、既得権を侵害いたしますことについて一つ御考慮願いたいのでございますけれどもいかがでございましょうか。
○国務大臣(中村三之丞君) 私は率直に申し上げますと初めて承わったのであります。これは私が今お答え申し上げるよりも鉄道監督局長がよく事情を知っておるそうでありますから、局長から申し上げる方がいいと思います。
○説明員(權田良彦君) ただいま御報告がございましたように、目下営業関係の現地の者と地元の市長さん、その他と話し合いが続いておりまして、当方にも陳情書が参っております。なお国鉄部内のことでもございますので、当方も国鉄当局と十分連絡をとりまして、この円満な話し合いについてなお一そう取り調べて善処いたします。等えはまだ詳細に出ておりまんので、私報告を受けておりませんが、今後国鉄当局と連絡をいたしまして大いに努力をいたしたいと思っております。
○高良とみ君 この問題は私ども出張いたします前には、何ら音もさたもなかったのであります。地元に行っても地元も七月三日くらいまで何とも報告がなかった。もうまさに視察を終えて帰ルろうとしましたころに、労働組合末端からこういう実情だということで、それからいろいろ汽車に乗る際に聞いてみたのでありますが、現場はだいぶびっくりしているようでありますが、こういうようなことのないように少し早目に、一ヵ月かニヵ月前にやはり地元の人と話し合うくらいにこの際監督局長の御善処を希望するとともに、あまり抜き打ち的にいかないように御戒告願っておいたらいいんじゃないかと思います。またいずれ御決定のときは承りたいと思います。
○相澤重明君 もう一ぺん權田局長に申し上げておきたいのですが、国鉄が新線開発をするときには、建設審議会等で十分議論をされて、そうして新しい路線を着工されると思うのであります。ところが現実に今運転をしているところを、この場合日中線の場合には六月の二十八日ごろに、七月一日からもうやめるということを、言って来たという。二日か三日前にこの日中線をやめるのだ、営業しないのだ、そういう国鉄をまさに廃止するも同然なことを、一体監督する運輸省の立場でそういうものを受け付けているのかどうか。建設するときには、もう各方面の資料を集めて、そうして十分予算も取っ組んで、いわゆる建設工事にかかるということをやりながら、一方においては赤字になるからということで、今営業しているものを二日か三日前になって県民市民には全然諾もなくてばっと七月一日からやめてしまうというような措置を一体国鉄としてやるのかどうか私は現実の荷物をどうするとか、人をどうするとかいう根本の思想をここで聞いておきたい。これは運輸省の問題だと思う。国鉄については国鉄営業の問題について聞きたいけれども、根本の問題を監督局長はどういうふうに考えているか、こういう点お答えをいただきたいと思います。
○説明員(權田良彦君) お答え申し上げます。今御指摘のように常業線を廃止してしまうというような問題については、これは法律上も明白に監督事項になっておりまして、認可がなければできぬことになっておりますので、事前に当局の認可を要します。ただ御指摘のような、今例になっております日中線は、非常に微妙な重大な問題でございますが、これは今までのものは報告事項になっております。営業線としては残す、しかし往復回数も減る、それから駅員も無配置線もできるということは、在来報告事項として私どもの方に報告が参ることになっております。しかしなかなか御指摘のような事例については微妙な問題でもあり、また地元の方々にも非常に大きな影響を持つ問題でありますので、私どもとしてはできるだけ事前に連絡を受けるというように指導して参っております。今後もそういう重要な問題については、法律上の扱いは報告事項でございますが、でき得る限り事前に報告をさして、また、いろいろ事実上の指導もして参りたい、かように考えておる次第でございます。
○相澤重明君 これはむしろ今の日中線だけでなくて、熱塩から先直通を国鉄当局は陳情を受けており、また計画をしておった。廃止するどころではない、むしろ線路を延ばして、そうして地元の福島県なり、あるいは山形県なり、あるいは宮城県の人たちに便利になるように国鉄はやろうということを約束をされておったのにもかかわらず、七月一日からやろうというのを六月の二十七日か八日に、二、三日前にぱっともう七月一日から営業をやめますよという、こういうばかげたことをやるような国鉄当局の首脳部の政策自体が間違いである。国鉄がおらぬから今これは議論をしても始まりません。ただ私は運輸大臣に、今監督局長が言うように、運輸大臣の国鉄を監督をするための根本の思想というものは、私はここではっきりしなければいけない。で、もしこのままの、これは高良委員も市川委員も、ずいぶんこの点で質疑をされたのですが、現地の人のお話を聞いてみますと、すでにこのために受けるところの旅客の負担というものは、三倍にはね上っておるというのです。国鉄はやめてしまうから民間の自動車に乗る、自動車の運賃は高いというのです。そういうことを平気でやるということ、運賃の、あるいは料金が、その受益者のためにどれだけの負担の増加になるかということは、これは運輸省として考えなければならぬ問題だと思う。そういうことや、あるいはもう貨物輸送をやる場合に、少し前にそこに今まであった駅が廃止されてしまうと、貨物を扱うことができない、遠くの方まで持っていかなければならない、そのためにトラックの輸送の費用だとか、その人の費用だとかということは莫大なものだ。こういうことは私どもが松島に泊っているときに、わざわざ福島県の人が松島に出かけてきて陳情をされたのです。それほど地元の人たちが大騒ぎをしておる、それを仙台の管理局長は、この問題について、現地を視察したときに、先ほど高良委員からお話のあったように、それでは七月の十一日の日に地元の市長とお話し合って、そうして十分、もし間違っておれば、直しましょうといって、十一日の日に現地に調査に行った、調査に行って喜多方市長等と懇談をした、ところがこれは誤まりであるということで、直しますということを私の手元に局長からもはがきが来ました、喜多方の市長からも直すことになったというはがきがあった、それを十六日の日に局長は取り消した、こういうことをやっておるわけです。喜多方市長の方から運輸省にこういうことであっては困るから、これを一つ運輸省に話してもらいたい、鉄道にも話してもらいたい、こういうことでやっておりました、そうして今月の二十五日になって、先ほど私が御報告申しあげたように、三たび話が変った、こういうふうな書面の内容になってきた、こういうことです。だから二転三転をするような、そういうこと自体もいけないし、それからいま一つは基本的な国鉄というものは、どうあらねばならぬかということを、これは運輸省の監督の立場ではっきりした答弁をしてもらいたい、こういうことが私の本日の実は申し上げたいことなんです。監督局長はよく調べてみる、こういうことでありますから、そのことをまた御報告いただきたいと思うのですが、少くも私は新線開発を十分苦労してやるのに、今まで利用して便宜を受けておったこの地元の福島や、山形や、宮城県の人たちの意同というものを無視したこういう独善的な国鉄の首脳部のやり方、こういうものは厳に排さなければならぬ、こういうふうに思うのです。ですからそういう点についてはぜひ運輸大臣も新任早々でありますが、一つ国民から、国鉄というものはなるほどよくやってくれる、国民から期待される国鉄に、あなたがこれはぜひ国鉄というものを作ってやっていただきたい、特に今後こういう問題の起らぬようにお願いしたい、このことを付言しておきます。
○柴谷要君 權田局長に質問したいのですが、この問題は、私はこう解釈しておる。今の国鉄の現状で新線が開発されていく、そういうことになっていけば、自然発生的にこういうことは国鉄自体としてはやらなければどうにもならぬのです。いいですか。新線ができていく、人間一人ふやさん、こういうことになれば、無人駅も作らなければならぬし、重点的に大きな駅にわずかな人間を配置して経営をしなければならぬということは明らかになる。これは幾ら議論したって始まらない。この根本をどう運輸省は腹をきめてそういう方針を今後とっていくのか、それとも地元の要望にこたえて鉄道はちゃんと運営さしていくのだ、最小限度の人聞を確保さしてやろうと、こういう方でいくか、二つに一つだと思うのです。北海道にこういう無人駅ができてだいぶ問題になっておる、こういう事情の中でこの際割り切って今後そういう方針はとらぬ、三たび変ってくるようなだらしのないことをやらないで、方針をちゃんと打ち出して、新線ができればそこに必要な定員をつける、こういうことをしなければ国鉄当局に要望してもできっこないのですよ。人が足りないのですから、そういう点を大臣もしっかり腹をきめて、新線を開発したらそこに必要な要員はつけるという明確な態度を打L出してもらわなければ国鉄当局を頭からがんがんたたいてみたって作り上げる人間じゃないのですから、どう見たってできっこないです。すでに、要員状態は頭にきて、三割からの余分な仕事を押しつけられておる現状なのですから、はっきり新線ができたらそれに必要な人間はつける、余分の人間を多くかかえろということは決して申し上げませんが、こういうきちんとした方針をこの際持っていきませんとこれは幾ら議論しても始まらぬと思うのです。そういう方針を打ち出してもらいたいのです。また、それを打ち出す気持があるかどうか、權田監督局長、腹をすえたところを一言……。
○国務大臣(中村三之丞君) 今の、これは私への質問でございます。そういう野放しにならないようなことはこれは大きにやらなければならないと思います。今後注意をいたします。
○岩間正男君 柴谷委員から質問がありました通りだと思うのです。これはもう当局者としては政府の方針に従わざるを得ないという範囲内で仕事をやる、最も形式的に、機械的にやると今度の仙台の管理局長のようなやり方にこれはなるのです。そこだけを責めても仕方がないような問題ですが、非常にこのやり方を見ると拙劣なものもある。非常に官僚的なやり方もある。私も喜多方に来て何時間も報告を受けてキたのですが、今聞いてみますと、これは報告事項だ、線を全廃するのじゃなくて、とにかくさっきから総裁の言を借りると、雨戸をあけたてするように一日二往復、行って帰る、やめるのじゃないから、従ってこれは別に認可事項じゃない、報告事項だということになっておるのですが、その報告は聞いていると思うのです。どうですか、どんな報告ですか、ちょっと聞きたい、その内容を。
○説明員(權田良彦君) この報告は私の方へ参っております。その報告の内容は、貨物の取扱い駅の範囲の縮小ということで参っております。
○岩間正男君 実はその内容をもっと詳細にこれは聞かないと、何も事故がなくて無傷に、うまくスムーズにいったなんて報告されているのだったらたまらないと思う。実際に行ってきてみると六月の二十七日に仙台管理局長が出かけていって、文書課長とともに行って、そしてまあ熱塩の温泉に関係者を呼び出している。各駅長と、それからまあ付近の町村長、それから喜多方の市長ですね、市長が行けないので助役が行く、こういう格好ですが、計画をいきなり口述で言い渡した。しかもいつからやるということは、これは明らかにしなかったわけですな。ところが、それについて一体この喜多方の助役が出ていてわれわれに一体これについての意見を求めているのかどうか、意見を求めてしかしいるのじゃない、ただ言い渡すのです。それじゃ話をしても問題にならないじゃないか。こういうやり方は、今急に話をされたって話にならぬということで突っぱねて帰ったら、ところが二十九日になると公報を出して、とにかく七月一日から実行するということで、こういうことで起っているのですね。これは何ぼ何でも拙劣だと思うのですね。やり方としては。このようなやり方で天下り的に、今動いて生きている線をこんな形でもう問題にならないよらなところに落し込むというこのやり方というものは非常にこれは私は問題にならないと思う。当然これは住民の反撃を受けるのは仕方がないと思うのですね。こういうような点についてはむろん報告を受けてこれに対して監督をされる。しかも事前にできるだけ報告を受けて監督をされるような方針だと聞いているのですが、どういうふうになっているのですか。この間の事情はどうですか。
○説明員(權田良彦君) お答え申し上げます。一般的には先ほど申し上げましたような段どりで在来処理をしておりますが、この日中線の問題につきましては、だんだん承ってみますといろいろその間に不手ぎわもあるようでございます。実は私どももそこまで問題があることを知りましたのはごく最近でございまして、この点については先ほど申し上げましたように、なお取り調べて善処いたしたいと思いますが、一般的に経営合理化のためにいろいろな線区についていろいろ新しいやり方をする、そういう問題については事前にいろいろ取り調べまして、これにはもちろん輸送上の問題、その身がわりのいろいろな対抗手段の問題、なお地元の方のいろいろな御希望、御意見等の調整、そういう点を考えていろいろな判断で行なっておるのでありまして、たとえば千葉管内に気動車を入れて、駅の扱いを車掌の方に移すとか、あるいは仙台の一部で合理化をするとか、こういった一般的な経営合理化についてはそれぞれしかるべきやむを得ざるものと認めて、事前にいろいろ相談を事実上いたして、それで報告を書面の上でとって完了しておる、こういうのが一般的でございます。ただこの具体的の問題については、今申し上げましたように、だんだん承わりますると、まだいろいろ問題かあるようでございますので、あらためてなおよく取り調べて処置いたしたい、かように考えております。
○岩間正男君 この理由として、とにかく一千万の年間の赤字がある、これを何とか合理化して埋めなければならない、こういうことを言っておるというのですが、これは地方線の場合、当委員会でもずいぶん問題になったと思うのですが、全部これは赤軍を埋めるとそういう方針でこれはやっていくという点は一応考えられますけれども、しかし何ですか、これは住民の利益も何もそういうことを考慮しないで、今言ったような機械化的なやり方で全部独立採算制の立場から管理局内でそういう方針を強行するというようなことになったならば、これは大へんなことになると思うのです。これは監賢局の意向なんですか、どうですか。
○説明員(權田良彦君) ただいま申し上げましたように、在来いろいろいたしております事例は諸般の事情を考えまして十分なる救済手段といいますか、これにとってかわる対抗手段がある。それによってまたいろいろな地元の利害関係、あるいは産業、民生に与える影響も十分吸収できる、そういう対策の上に円満にやっております事例が一般的でありまして、今回の日中線に限りましてはいろいろ今お話も承わりましたし、これにはそういう方の対策その他にもなお慎重な検討を要すべき点があるように考えますので、さらに詳細に調査して善処いたしたい。一般的には、在来は先ほど例にあげましたような問題については十分そういう点も考えて、事実上の指導をしているわけでありまして、ただいま御指摘のような、ただ鉄道部内の現場の管理局長にまかして、赤さえ、消せばいいんだというような考えは毛頭持っておらない次第でございます。
○岩間正男君 非常にこれは監督局のやり方に忠実な、むしろ管理局長の考えた機械的なやり方じゃないかと思うのですが、赤を消すということが頭にきてたんじゃないかと思いますが、しかしこういうこれが実際は監督局の運輸省の全体の方針ではない、そこで赤は残っても地方の住民の利益とか、地方の開発のためにはやらざるを得ないということはしばしば事委員会でも言われてきたわけですね、地方線の、ローカル線の場合については……。そういう点から考えてみて、そういう点については米沢まで早く通すという点から積極的にこの問題について検討されたことがあるかどうか、つまり今のところ四駅か五駅をつないでいるところの盲腸線みたいになっているから効率が上らない。米沢まで通せばこれはむしろ効率が上って、そして赤字が解消されるというふうに考えられるのじゃないか。こういう点についての調査はどうなっておるか。
○説明員(權田良彦君) 今御指摘の問題には、あの先を延ばすという建設線路の問題がございまして、いわゆる建設線を将来どう持っていくかということを、今予定線について調査検討いたしております。従いまして建設線の調査線の計画として、当該地区の建設線を将来どうするかという事務的な検討はいたしておりまするけれども、建設線については御案内の通りの過般の建設審議会の答申の段階が今の段階でございまして、今後の研究問題としてこれを取り上げていただかざるを得ないという状況にあるのが今日の実情でございます。
○岩間正男君 結局どうなんですか。二往復になるということでしたら鉄道を置いてもしようがないと思う、そんなばかな運用をしては。やる限りは五牲復くらいの現状を確保しない限り意味ないと思うのです。ここにきて両日上として工合が悪いというので三往復なんていっているということなら、これはあまりにも面目にとらわれて、過去の自分の体面を何とかやっていこうという考えだと思うのですが どうでしょう。監督局の立場として、大体鉄道を敷設しておいて二往復なんというさっきの雨戸のあけたてなんかのようなことじゃ、これは仕方がないと思う。
○説明員(權田良彦君) その点は、今の御指摘の御意見ごもっともでございまして、私どもの方は、先ほど申し上げましたように、そういう問題をも含めていろいろ他の交通事情、民生、産業に与える影響を考えまして、あの現在あそこでとまっている鉄道としては、将来建設線としての問題は今申し上げたように別でございますが、きしあたり現在の線については、どういう往復をさせて、どういう扱いをしたら最もいいのか、これは鉄道だけで考える以外に、さらに他の交通期間を合せて全体計画としてこれはあらためて只体的に検討いたしたいと考えております。
○大倉精一君 関連してお伺いしたいのですが、今新線建設に伴う要員の問題が論議されていると思うのですが、これに対して今大臣は野放しにはしないというお答えがあったのですが、そこで実は先般私は名古屋、四日市で要員の問題で相当問題を起した現場で実情を見て参りましたが、あそこの構内作業員の問題ですね、これはいわゆる運転規則というものがあって、これに従って作業をやっているということになっているのですが、しかしながら、この運転規則通りに作業をやれば、要員が非常に不足するという現状になっている。従って連結手あるいは作業員が非常な危険を冒してやっているという実情を私は見て参りました。笹島では、今運転規則通りにやるがためには十七名要る、四日市では四名要るという、こういうようなことを当局に対して組合員諸君が要求をして、いろいろ紛争を起した現状を見て参りましたが、いろいろ事情を聞いてみますというと駅長さんも、担当の幹部の方々も、確かに規則通りにやればこれだけ要りますと、こう言っている。ところが当局はこれをうんと言わない。あるいは運輸省で言わせないのか……。従って運転規則というものがありながらら、これが守られておらぬ、守らしておらぬという現状なんですが、こういうような要員に対しても野放しにしないのですか、やはり運転規則通りに確保するようなお考えを持っておられるのか、この際承っておきたいと思います。
○国務大臣(中村三之丞君) 午前中にもお話があり、御報告もありましたが、そういう要員は私は確保しなければならぬと思います。
○大倉精一君 そういう考えであるとするならば、これが運輸省のお考えであるとするならば、要員問題に対してあんな紛争が起るわけがない。四日市あたりがわずか四名の増員を要求をして、これは運転規則通りにやれば四名要るにもかかわらず、二名より当局の上としてはオーケーを得ていない。ですから組合員諸君がそれでは運転規則通りに仕事をしましょう、こういうことでもって一万トン滞貨を作って、非常な混乱を起しているという事情を見て参りました。わずか二名くらいの者をどうして増員ができないのか、あそこばかりじゃないということがあるかもしれませんが、今のお話によりますと、そういうものを確保しなければならぬという、こういうことが下部の方に徹底しておればああいう紛争が起らないのですが、これはどういう手違いでああいうことになったのでしょうか。
○説明員(權田良彦君) その点は前国会で大倉先生からご指摘がございまして、国鉄当局についても部内の問題でありますので、いろいろ研究し、また地元とも話をし、私どもはあの問題については若干の増員を現地で手配しておると思いますが、多分実施していることと思いますが、要員全体の需給問題につきましては、午前中来御指摘の通り、全般的な国鉄要員の問題については私どもも慎重に検討をしております。で、少くともここで申し上げられますのは、来年度の予算編成においては、これは相当な考慮を加えざるを得ないということは私も事務的にある程度決心をしておりまするが、ただいま御指摘のような具体的なこの要員をはりつけます問題、これは御案内のように国鉄の責任においてやってもらうような体制になっておりますので、国鉄部内の本社の手配、あるいは国鉄部内の支社長の手配、あるいは管理局の手配、それぞれ段階に応じて要員の割当方をまかしてございまするので、各駅各駅の要員がどうだということは運輸省としてはちょっと申し上げられませんのですが、全体的な要員の問題については今御指摘のようないろいろ新線建設の問題、あるいは工事量の増加の問題、さらにあるいはいろいろ繁忙期の実際の輸送要員の問題、今後の見通をつけて、私どもは今後においてこの要員については十分決心をして臨んで参りたい、こう思っております。
○大倉精一君 それで明日また問題が起ればまたお尋ねをするのですが、今のお話で言いますと、国鉄の当局にまかせてあるということなんですね。まかせておいて、それで政府は黙っておっていいかというと、今私が言うのは新線建設と違って、国鉄当局なり、あるいは政府当局が法規、云々ということを厳格におっしゃるならば、法規を作ってこれに合うところの人員を当然配置する責任があるはずです。でありますから、当局がいわゆる政府に対しましてこれだけの予算をくれ、これだけの人員予算をくれと言ってもくれない。くれないから法規を守らせない。黙ってほおかぶりをする。こういうことを私は問題にしているわけなんです。きょうはお答えは要りません。あすまた問題になればこれはお尋ねいたしますけれども、ただ今運輸大臣がそういう野放しにしない、そういうものは自分ははちゃんとやるとおっしゃったものですから、それを一つ実現をしてもらいたいと思うのです。 それで今度の、たとえば一割三分の運賃値上げのときにでも、午前中にもいろいろ問題になりました要員の問題、当局は八千三百三十三人要求した、これを大蔵省は何と言って削ったかというと、この前も増加要員の要求があったけれどもこれを認めなかった、しかしちゃんとやっているじゃないかということで、だから今後も要らぬのだ、こういうことで削られておる。そちいう点を大臣も十分お考え願って、よけいの紛争を起さないように御考慮を願いたいと思います。きょうは要望だけで終わります。
○委員長(天田勝正君) この報告に関連して今後の取扱いについて御相談申し上げますが、私さきにも当局側にも申し上げた通り、本委員会の出張調査は相当実のあるものと私は承知しておるから、今後の運輸行政上、運輸省及び国鉄当局はともに十分これを聞いておいてもらいたい、こういうことを要望した。これは諸君もご承知だと思います。そういうことで尚当局が開いた上で、またその面にも単に報告者に対する質疑でなくして、その方面への質疑があるということは報告者自体がもう言うておるのですから、それでそういう計らいをいたしたいと思ったのに、御承知の通り国鉄当局は午後参りません。でありますから、きょうの報告を十分運輸当局も読んでいただき、国鉄当局も読んでいただいまして、そして午前中各委員から要望がございましたそれぞれの資料も提出していただいて、そうしてこの問題をまたその際に取り上げたい。もっとも明日にこれが間に合うというならばやはり国鉄当局も運輸省当局も明日も出ていただきまして、そしてただいま質疑された点について一つ報告していただく、こういうふうに計らいたいと存じます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○相澤重明君 異議ありませんが、委員長一つだけ、あとでまた見解を出してもらうためにも、先ほど私の報告してありますことで運輸大臣にどうしてもこれは伺っておかなければならぬことですから……。
○委員長(天田勝正君) それはどうですか、これは、両当局がいたときの方がいいと思うのです。
○相澤重明君 これは運輸省だけの方がいいでしょう。
○委員長(天田勝正君) それでは……。
○相澤重明君 これは、先ほど御報告いたしました田子倉専用鉄道の運営に関する問題でありますが、これは電源開発田子倉発電所の建設資材を輸送するために会津川口から田子倉間の鉄道を敷設するというものであります。ところが国鉄はこういう線路を受け持つと赤字になるから国鉄はやりたくない、こういうことで、この電源開発はすでにもうどうしても国家的な仕事であるからこれを進めるということで進めております。進めておるが、鉄道の方はこれを日本通運に請け負わせるということなんです。鉄道というものと通運事業というものとはいろいろ問題があると思うのですが、こらいろ点について運輸省の考え方というものは一体どうなんですか。私はこれは非常に問題だと思うのです。ですから私ども高良、市川、相澤三委員で現地の話を聞いて、どうしても納得いかん。これだけはどうしても運輸大臣にお尋ねをしなければならぬ問題です。いわゆる国鉄がやる問題と、それから国鉄ができない方、私鉄がやる場合と、それから通運事業がやる問題と、それぞれ交通運輸の問題はあろうかと思うのです。あろうかと思うのですが、電源開発を国原的事業として会津川口、田子倉に持つのに会津川口―田子倉間の鉄道輸送、資材輸送を電源開発会社では実際できない。しかし何らかレールを敷いてしなければならぬので国鉄に頼もうとしたら国鉄はそんなものは赤字になるからそれはだめなんだ、それで仕方がないから日通にやってもらうということになったというのです。これは国鉄に対する疑問が出てきた。一体国鉄というのは何だという点が出てきたので、私は大臣が御出席ですから、私は大臣にこういう点について一体どういうふうに運輸省はお考えになっているか、この点はきょう御返事がなければ明日でけっこうですから、ぜひとも納得のいくように御説明してもらいたいと思うのです。この点は三委員とも満場一致の質問の要旨でありますから、まあ私が申し上げるよりもほかの委員もおりますからぜひ聞いてもらいたいと思うのです。
○国務大臣(中村三之丞君) 国鉄は公共企業体でございますから、できるだけの便宜をはかるべきものだと思います。しかし個々のケースにつきまして、いろいろ事情があったのじゃないかと思います。その点は局長から申し上げた方がよくおわかり下さることじゃないかと、こういうふうに思います。しかし、原則としては、私は皆さんの御調査なさった、この公共企業体というものが、もう少し親切に便宜をはかるべきものであるとは思います。
○説明員(權田良彦君) この専用鉄道につきましてはすでに御承知のように、電源開発におきまして電源開発の資材を運ぶ。そのためにこの出発に当りましては御承知の専用鉄道ということに相なっておりまして、電源開発に要する資材、セメントでありますとか、バラスでありますとか、そういうものを運んで建設に使う、いわば電源開発が自己の建設に専用するための鉄道ということでこれを許可しておりまして、これができ上りまして今動いて建設資材を運んでおるのでありますが、この建設が完了をいたしますると、この鉄道はそういう建設用の一種の道具という地位を離れまして、やはりあの地方における一つの地方鉄道、地方の交通の使命を持った鉄道として将来生きる道が出てくるわけであります。現在のところはそういう何と申しますか、工事資材を運んでいる一つの設備でございます。将来の問題につきましては、実はこれを建設いたしますときに、将来これを国鉄の営業線に編入して、これを一つの国有鉄道の地方の枝線として扱ってみたらどうかという御意見も各方面にありまして、その問題については、一応将来はこれは国鉄に引き取ることも考え得る、大いに検討するということで、閣議の決定も以前にこういう方向の研究をすることになっております。しかし、ただいまのところは、今申し上げまように、電源開発用の専用鉄道でございますので、もっぱら電源開発を急ぎます関係上資材の運搬に当っておるわけであります。この専用鉄道と申しますのは、それを作ったものが、これを自分の役に立てるために専用に使うのでありますが、運転につきましては、これはいろいろな、要員も要ることでありまするし、この運転の、汽車を動かすことについて、これを電源開発会社が地元の日通に委託したわけであります。日通の方にはいろいろ構内の側線、倉庫の線など持っておりまして、若干の運転要員もあるわけであります。そのものが電源開発の委託を受けて、運転だけの管理をしておるのが実情でございます。従って今日のところでは、そういうことで、田子倉専用鉄道として電源開発が使っている。その電源が自分で運転する、運転管理を日通に契約で委託をしておる、これが実情でございます。建設が完了いたしました暁においては、今申し上げましたように、将来国鉄線編入ということについて検討を加えることに相なっておる次第でございます。
○相澤重明君 なお、事情を先ほど申し上げましたように、この輸送のために百二十人の人員を持っているわけです。ところが、これは汽車を動かさなければいけないということで、国鉄の職員を五十一名退職者を新たにそこへ持っていくわけなんです。こういうことをやっておるわけなんです。国鉄職員は一方にやめてもらって、そこへ持っていく、そして、その線路の運転をやると、こういうことなんでしょう。それで今度はそれが二年なり三年なりたって、電源開発が終ったならば、それをまた国鉄が経営するというのはずいぶんおかしな話じゃありませんか。今監督局長は将来そういうことも検討する、あるいはその趣旨は国鉄が将来持つようになるだろうというお話ですが、おそらくそういうことが地元の人たちに非常に不信を抱かせておる。何か電源開発というような国家的事業をやるのだ、そして巨額を投じて、その負託にこたえてやるのだけれども、あとは、使ってしまえば、道路でいこうと、鉄道でいこうと、それはそっちの勝手なんだと、こういうようなほっぽり出されてしまうというようなことであっては、そこに勤めている人はたまったものではない、山の中だから。先ほど申し上げた離島の問題にしても、離島の職員がどのくらい苦労をしているかということは、運輸大臣が先ほども船のことをお話しになったのでありますが、十分考えなきゃならぬ。山の中に住んでいる人は、もし交通の便宜というものをとられてしまえば、足をなくしてしまえば、どのくらい苦労するかわからない。そういう総合交通政策というものが実はついていないからこういう問題が出てくる。そういうところに私は運輸大臣の運輸省所管関係として、やはり基本的な問題として出してもらわなければいけない。ですから、たまたま私どもが運輸事情の調査に行ったから、こういうものが浮き彫りされてきた。行かなければこれはわからない。ところが地元の連中、地元の連中といっては語弊があるが、地元の人たちは非常な不安感を持っているわけなんです。ですから、そういうことのないように、これはどうしても運輸省が公共企業体という立場で国鉄を通常させるというのならば、国民のそういう立場に立って、私は所管事項というものはとってもらいたい。運輸大臣は先ほどもそういうふうなお答えがあったから、非常に私意けっこうなことだと喜んでおりますが、どうかそういう筋を私は通してもらいたい。そういうことで、あとでお調べになってから、まあ監督局長も今言われましたが、御答弁をぜひいただきたいと、私はこう思います。これを知ってもらわぬと御答弁もできないと思いますから。委員長大へん時間を食いましたが、その点一つ御了承願いたいと思います。
○高良とみ君 一言だけ。その今の田子倉線の荷物を動かすのに非常に手が要るからというので、今度は日通線に働いていた職員を同名かまた追加に持ってきて、それからやめた職員を今度は田子倉線に、日通という一つの企業体の経営下に入れていくわけなんです。そこが地元の素朴な人にとってみれば、どうして自分たちの使っていた汽車が動かなくなって、そして電源開発の方にいって、今まで働いていた職員がみなそこへ移転をして、まあそういう半ば国鉄が事業をしているみたいで、しかも、その事業体は日通であるというふうなことになると、電源開発けっこうでありますけれども、相澤委員も言われた通り、国家的な事業に従事しておるようなものが、いろいろな形で地元民と遊離していくわけです。日通線との連関をも御調査の上、はっきりした御報告を承わりたい。
○委員長(天田勝正君) そこで先ほど申しましたように、両班の報告ともに実に広範な問題を含んでおりますし、それから十分これは研究していただきまして、国鉄、運輸省、両当局とも、十分それらの事情を調査されて、そうして当委員会に報告するという手順を経ませんと、きょうだけでこの事柄をすべて明らかにするというわけには参りませんので、先ほどお配りいたしましたように一つ計りたい、こう考えますので、御了承願いたいと存じます。 私も一つだけ運輸省に伺っておきますが、両委員の報告にもありましたように、灯台であるとか、海上保安関係、気象官庁、こういうところは、これは特殊の勤務であって、一般の本庁等にいるのならば、荒天の際などは、警報の出方にもよりますけれども、若干早くうちに帰るなどという処置も、これはやられておる。ところが、こういうような役所はあべこべに荒天の際、自分のうちが心配になるという事態のときにこそ、休み中といえども出動を命ぜられる、こういう特殊な任務があって、これを柴谷、相澤、両委員の報告にも、一つ住居等についても特段の配慮が必要ではないかということを言われております。そこで、これらが特段の配慮どころか、中央よりもよほど冷遇されておるやに私どもは実は見て参りました。こういう労働条件の一つの改善といえば改善でありますけれども、せめても普通並みぐらいの扱いはしなければならない、こう考えますが、関係の方はおられますか、それらの方の。――おられなければ、またこれも前半のものと含めまして。――それじゃ、おられないようですから、これも含めて一つ御研究願いたいと思います。 それで、この問題は一応終りたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(天田勝正君) それでは次に自動車行政に関する件を議題といたします。 このことは非常に大きい問題でありますが、先般来問題になっておりますのは名義貸しの問題についてであります。これに対して大倉委員から質疑の通告がございますので、この際、これを許します。
○大倉精一君 この前、衆議院の運輸委員会におきましても問題に供せられておりましたが、この際、広島市内におけるハイヤー・タクシー業の実態、特に広島タクシーを中心とする問題について若干質問してみたいと思います。 Kの問題は、私も実は現地へ行って実情を調査をして参りましたが、確かに形の上では名義貸しではないという形をとっておりますけれども、しかしながら、これは見方によっては名義貸しよりもなお悪質である、頭脳的な悪質な点がある、こう私は見て参りました。ところが、その後いろいろ紛糾を重ねて、このまま放置しておきますというと、不祥事態が発生しないとも限らないというふうにも聞いております。この問題に対して、どういう経過をたどって、現状どうなっておるか、こういうことについて一応関係当局から御説明を願いたいと思います。
○説明員(國友弘康君) お答え申し上げます。広島市におきますハイヤー・タクシー業につきましては、昭和二十八年の五月ごろでありましたが、名義貸しの整理を目途といたしました業界の再編成ということをいたしまして、局長の声明を出し、それからその方針に基きまして、名義貸しの整理に手をつけまして、相当な成果をおさめまして、二十八年の、末には一応名義貸しの整理というものがなされたのでありますが、その後またまた広島タクシーその他、一番大きい業者は広島タクシーでございますが、名義貸しの問題が起りまして、この間に広島県ハイヤー・タクシー事業刷新連盟というような、十六ほどのタクシ一業者の集まりも成立いたしまして、広島県のハイヤー・タクシー事業の刷新をすべきであるという議が上ったのでありますが、この一留目標になりましたのは広島タクシーでございまして、広島タクシー株式会社は資本金が五百万円で、タクシー、ハイヤーを二百五十三両ほど保有しております会社でございまして、これは広島市内のハイ・タク業者の中では一番大きい業者でございます。で、これにつきまして、広島陸運局といたしましては問題が起りましてから鋭意調査をいたしまして、名義貸しであるということを調査の結果認定いたしまして、本年の五月十三日に名義貸しに関しまする処罰、すなわち、道路運送法の第二十六条第一項の違反といたしまして、五十両につきまして一週間の使用停止処分をいたしたのであります。その場合に、今後これは少くとも正常な状態に改善させたいということで、付帯警告書もつけまして処分をしたわけでございますが、その名義貸し整理についての付帯警告書の内容を広島陸運局といたしましては早急かつ円滑に実施したいということで、会社及び名義貸しの車両を管理しておる運転者を車主運転手と申しておりますが、その広島タクシーの内部では呼んでおりますが、その車主運転者とその双方に対しまして車両の時価買い上げ、慰労金の支給及び労組の不干渉という三原則、これはまあ三原則と申しておりますが、その三原則を立てまして、円満妥結を期して、できる限りの努力をしてきたのでありますが、慰労金の支給額をめぐりまして交渉が難航を続けておりました。その間に、先ほど大倉先生からもちょっとお触れになりました衆議院の運輸委員会の開催がございまして、これは五月二十三日と七月三日にございましたが、ここでいろいろとこの間の事情につきまして論義をされまして、事態の早期円満解決が要望されたのでございますが、この間に陸運局といたしましても事態の円満解決のために非常に努力をいたしたのでございますが、七月三日の運輸委員会の委員会のあとで関係者は参考人として東京に出て参りまして、運輸委員会にも出席したのでございますが、その後事態はまた急激に悪化いたしまして、両者の交渉が決裂状態に至るということになりました。両者と申しますのは、会社側と組合側でございますが、組合側とが交渉が非常に難航いたしまして、その間にも陸運局といたしましては非常に努力を続けて参ったのでございますが、七月の二十六日に広島駅の駅前で、組合の第一組合と第二組合とが乱闘事件を起すような形にもなりまして、非常に悪い形勢を示して参ったのでありますが、その後、二十七、二十八、本日と非常な陸運局といたしましては努力を重ねまして、本日をもちまして大体仮協定書の調印というところまでこぎつけたように先ほど報告を受けました。まあこれによりまして、陸運局といたしましては、今後この実施をはかっていくということになると存じますが、現在のところは解決の端緒に入ったというところになっておるということでございます。
○大倉精一君 今の報告によりますというと、きょうは協定書の仮調印ができたというお話なんですが、その協定書の実施によって広島タクシーの営業状態が正常化すると、こういう内容を持っておるのでありますか。
○説明員(國友弘康君) 今まで名義貸しであるということを陸運局といたしましても認めておりましたのでありますが、この協定書が侍史されました暁には、所有権は会社の方に移るような形になっておりまして、営業が正常化される運びになると考えられる内容でございます。
○大倉精一君 非常にけっこうな話だと思うのですが、しかしながら、さっきの報告にもあった通りに、すでに三原則というあの協定もできて、双方が了解して、ほんとうならばここで事態が円満に解決しているはずであったのでありますが、会社の方でその後三原則は全く無視したような状態になって紛争が出てきた経緯もあるのでありますから、この際陸運局としては、あるいは運輸当局としては、せっかくの協定でありますので、この協定を実施すれば、そうしてこの実施によって、名義貸し云々というきわめて不明朗な営業形態を、経営形態というものを正常に戻すという努力をしなければならぬと思うのですが、この点についてはやはり努力をされる何か、何といいますか、成算というか、そういうものがおありになりますか。
○説明員(國友弘康君) 本日仮協定書に調印をいたしまして、今の予定ではあしたあたり本協定書に調印がなされる運びのように報告を受けているのでございますが、この協定書が調印されまして、いよいよ実施段階に入りますれば、われわれといたしましては、この完全実施につきまして、陸運局長は十分行政指導するようにいたしたいと思います。本日の連絡の際にもそのことを申して、今後ともそのように行政指導をいたしますと同時に、広島のタクシー業界が、この広島タクシーを含めまして、健全化されるように推進をいたしたい、こう考えております。
○大倉精一君 本来ならば、こういう名義貸し、ないしはそれ以上の非常に悪質と考えられるような経営形態を持っている業者でありますから、これは当然免許の取り消しその他の厳重処分ということに相なると私は思うのでありますが、しかしながら、根本的にはこういう業者に免許を与えて、そうして長年にわたってこういう状態を黙殺をしておったという当局の責任も私は非常に問題であると私は思うのであります。そういうものを黙殺しておいて、今直ちに免許を取り消す、こういうことになりますと、これはそれに従事しているところの何百人という従業員、運転者というのが、直ちに何といいますか、大きな問題が起ってくる。で、こういうような状態でありますから、私はこの際運輸省ないしは陸運当局としましても、この問題は協定によって円満解決をはかる、そうしてこの経営状態を正常に戻すという、こういう一つの責任が私はあると思います。ですから、こういう当局の責任に基いてこの問題を一つ処理してもらいたいと思うし、また処理ができない、あるいは会社側がきかないというようなことであれば、これはもうこれ以上黙認ということはできぬと思いますが、その辺の御見解はいかがですか。
○説明員(國友弘康君) 運輸省といたしまして、また陸運局といたしまして、この協定につきまして完全実施をはかりますと同時に、業界のと申しますか、この営業の適正化ということについては十分に努力をしたいと考えております。これは従来ともその点につきまして非常な努力を重ねてきたわけでございますが、今後とも完全な実施がなされますようにわれわれといたしても努力いたしたい、そして円満な解決にまず導くことが最初であると思います。この実施を少くともはかっていきたいと思います。
○大倉精一君 ちょっと最後に一点お答えが抜けておるのですが、こういう努力をしてもらう、これは責任をもってやってもらいたいと思うと同時に、なおかつこういうような協定を前回同様に会社が無視をして、依然としてこういう不明朗な経営を続けていくということになれば、それはやはりきぜんたる態度をもって運輸行政の明朗化のために、また権威のために処置をしなければならぬと、こう考えるのですが、その点はいかがですか。
○説明員(國友弘康君) 会社が違法な状態を続けていくような場合には、道路運送法に従いまして適正な処断をいたしたい、こういうふうに考えております。
○柴谷要君 國友部長に一つお願いしておきたいと思うのですが、実ほ前大臣がおやめになるときに、何か置きみやげか何か知らぬけれども、大へん路線の許可申請をパンパンとはんこを押してしまった、あるいは増車についても免許をしてしまった、こういうことが伝わってきているわけです。その件数が非常に大きいように聞いておるのですが、大臣がおやめになる一カ月以内にどのくらいの件数のものを許可しておるか、内容はどういうものか、そういう資料を明朝までに一つ出してもらいたい。その資料をもらった上で十分一つ運輸省の見解を聞きたいと思うので、出された資料に伴って十分な回答のできるように準備をしておいてもらいたい。
○説明員(國友弘康君) 本省の処分につきましては直ちに差し上げられるのでございますが、地方陸運局で処分いたしましたものにつきましては、わかっております範囲ぐらいしかできないと思うのでございますが、まあそれによりまして明朝までに準備して提出いたしたいと思います。
○委員長(天田勝正君) これは自動車局長がおりませんから、囲友部長に申し上げておき、かつ政務次官おられまずから聞いておいていただきたいと思うのですが、タクシーの名義貸しの問題はこれはもともと常識といってもいいくらいだれにも知られておったのです。やはり東京あたりも三、四年前まではさような状態であったのだけれども、特段だれも注意しないうちに隆運局陸運事務所等で努力されてこれを全部正常な姿に是正されて、われわれの知る範囲でもほとんどさようなことは東京ではなくなった、こう聞いておる。ところが広島にたまたまこういう問題が起きた。これは広島陸運局といえども私は知らないはずがないと思う。黙認してきた。あなたのお話を聞くと、今回の解決のために陸運局が非常に努力されたと言われておるのですけれども、今まで黙認してきておって問題がこう発展して、この間血も流した不祥事件も私の耳に入っておりますが、そういうようなことになってあわてふためいて解決に努力したなんといっても、あまり芳ばしい方の努力ではないのでありまして、これはタクシーの認許可がどだい陸運局の委任事項になっておる。ですから、かみしもを着て答弁する場合には、いや本省は実はそうタッチできませんと、こう言うかもしれぬけれども、もう世間の常識になっておるようなものについては、いち早くやはり手を入れられるところに紛争が起きない根源があると思いますので、他にもこういうことが潜存的にあるかもしれませんから、全国的によくお調べになって、今度のような、駅頭で血を流すなどという不祥事件が起きないように一つ配慮していただきたいと思います。 ちょっと沌記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(天田勝正君) それじゃ速記をつけて。 本日はこの程度で散会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(天田勝正君) それでは、散会いたします。 午後四時十八分散会