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26回国会衆議院1957/06/12

農林水産委員会食糧に関する調査小委員会 第2号

発言数
49
登壇者
5
会派数
2
開催日
1957/06/12

会議録

松野頼三自由民主党

○松野小委員長 これより会議を開きます。  食糧に関する問題について調査を進めます。  本日は参考人として、臨時食糧管理調査会委員大川一司君がお見えになりました。参考人には御多忙中にもかかわらず、本委員会に御出席下さいまして、厚くお礼申し上げます。  臨時食糧管理調査会は、昨日政府に対し答申を行われましたので、この際調査会の審議の経過及び答申の内容について、参考人より御説明を聴取し、本委員会の参考に処したいと存じます。大川参考人にお願いいたします。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 本日は東畑会長もお見えになるはずでしたが、残念ながら大学の方に講義がございまして、どうしてもはずすことができない、何とぞよろしくとのおことづけでございますので、よろしくお願いいたします。  委員長、梗概を御説明いたしたいと思いますが、時間はどのくらいよろしゅうございますか。

松野頼三自由民主党

○松野小委員長 一番焦点だけを、十五分程度でお願いいたしたいと存じます。その後各委員より多少の質疑があるかと存じますので、その上で御用意いただきたいと思います。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 そのような段取りで御説明いたしたいと思います。お手元に参っておるかと存じますが、「臨時食糧管理調査会答申」という刷りものができておりますので、これによりまして、私どもの答申いたしました考え方を御説明いたしたいと存じます。  答申は大きく二つに分れておりまして、前段は食糧管理制度の由来、沿革、いかなる過程を経て現在のような姿になったかということを、多少の分析を加えて述べております。後段で、これに基きまして当面の問題についての所見を述べる、こういうふうになっておるわけでございます。それがまず第一。  第二には、この答申は、われわれに与えられた問題に関する全部ではございませんで、主部分たる米麦に関するものでございまして、あと安定法に基く農産物その他につきましては、論議をいまだ尽し得ませんので、これは追って答申その二として提出をいたすことになっておるわけでございます。  内容でございますが、諮問が健全化に関する基本方針いかんということになっておりますので、これにお答えいたしますために、現在存在しておる食糧管理制度なるものが、いかに理解されるべきであるかという点に、まず前提としての大きな問題があると理解いたします。それに対する態度を慎重にきめました上で、それにのっとりまして、当面の問題を審議するというふうに、全体の筋がなっておるわけでありまして、現在の制度をいかに理解するかという点につきましての結論的なことをまず最初に申し上げます。  一口に申し上げますならば、戦時中並びに戦後を通じまして、食管制度の果しました役割は、もちろんこれを十分認めるわけでございますけれども、今日におきましては、日本経済全体としての発展安定、もはや正常でない姿というものは、それほど残っていない、こういう相当に正常化した状態というものを考える、同時に、その中で食糧の需給関係も相当程度に改善をされました。従って食糧管理の制度が今日あるべき姿は、過去にあったものとはかなり違ってきておる、こういうふうに認識を私どもはいたしたわけでございます。そのことは、他方におきまして、米の直接統制、麦の間接統制、その他皆様御承知の安定法に基く物資、その他いろいろなものが込みになって、全体として複雑な体系になっておるということと相待ちまして、これを相当明確に考えなければならないという問題を生じておるというのが、われわれの理解でございます。そのようなことを作文いたしまして、報告ではおよそ六ページの最初から四行目の辺まで書いてあるわけであります。  次に六ページの4とナンバーリングいたしてありますところから、かいつまんで三つの最も重要な事項を指摘いたしております。それは、第一に生産者米価と消費者米価との関連に関すること、第二に消費者米価それ自体に関すること、第三には麦の価格に関することであります。  第一は、生産者米価と消費者米価は一体として考えかつこれを審議しなければならないという結論になったわけであります。第二に消費者米価につきましては、原則としてコスト主義によってこれを考えるというのが大筋の結論でございます。第三に麦の価格につきましては、米の価格の統制方式とも密接な関係を持っておるのは御承知の通りでありますけれども、麦の価格の形成自体といたしましても固定的な算定方式によっておるために、赤字を生ずる相当大きな原因になっておる点が問題である、こういうことでございます。  以下第三段といたしまして、九ページ以下多少審議の経過を取り入れまして、別の言葉で申しますと、少数意見等も叙述いたしながら、私どもの審議の過程を明らかにいたしておるわけでございます。順を追って御説明いたしますが、これは大きく二つに分けまして、第一に価格形成の問題、第二に、これはずっとあとの方になりまして十四ページになりますが、中間経費等の問題、こういうふうに分けてございます。  第一の価格形成の部分でございますが、米の生産者価格につきましては次のように考えておるわけでございます。第一に、現在の米の統制価格は性質としてどう見るべきであるかというような点、これにつきましてはなお抑制価格の段階にあるということと、もう一つは、しかもそれは需給均衡価格にここ数年来だいぶ接近してきておるということと、この二つの性質を認めることで意見の一致を見ておりまするが、それに到達いたしまするまでにはかなりの論議を尽したわけでございます。それが一つ。第二に、そういう性質の認識に基きまして生産者価格の形成ということを考えることが合理的である。言いかえまするならば、需給均衡価格に近づきつつあるという性質と、なお抑制価格であるという性質とが考えの基礎になる、   〔小委員長退席、笹山小委員長代理着席〕  それに基きまして物価の推移を考慮に入れた明確かつ合理的な方式で価格を形成するのがよろしいということでございます。その他生産費の補償の問題、所得均衡の問題等はもとより重要な事項でありまするから、これをあわせ考慮することはもちろんであるが、しかし従来のように明確な算定方式以外に諸奨励金等の加算が組織的でなく行われることは望ましくない。米の消費者価格につきましては、前段述べましたようなコスト主義に立脚してその方針でこれを考えるのを妥当といたしますけれども、当面直ちにそれを案施することはあまりに経済の実情を無視することになりまするので、家計米価の限度内においてこれを引き上げざるを得ない、こういう結論でございます。麦の問題につきましては、パリティ方式に基準を求めることは現在通りでよろしいが、その上下に若干の弾力的な幅を持たせることにした方が食管全体としての運営は合理的になるであろうという趣旨でございます。  次に第二の中間経費の問題でございますが、これは大きく分けまして、事務人件費とそれ以外の中間経費になります。最初にその以外の方でございますが、集荷のための経費、運送賃、保管料、金利、販売マージン等相当こまかく洗いましたが、ここにそれぞれ簡単に説明してございまするような点におきまして改善節約の余地があることを認める。事務人件費につきましては、最も分析の困難な問題であったわけでございますけれども、これも十八ページに少し詳しく書いてございまするように、三つほどの意見に要約されるような審議が行われました結果、この性質の異なるものを一般行政に属するものと消費者負担がしかるべきものとに分けるという本筋、これを貫く、これは非常にこまかい作業を要することでもありまするので、その趣旨をここで強調するという形になっておるわけでございます。  これに続きまして十九ページにございまする輸入関係と経理関係の二つの項目でございまするが、前段の輸入関係につきましては、輸入方法等の点につきまする経費節減の問題と関税の問題であります。後者につきましては、種々論議の末輸入小麦等に関する関税はこれを設けて一般会計に入れ、それからそれを麦の価格支持政策等に使う。現在のようにそれが食管会計の中で米の赤字にそのまま他用した形において処理されておるのは不合理であるという意見に一応到達したわけであります。  経理関係につきましては、経理区分を明確にする点についての食管内部の努力は認めるが、なお一そうこれを部門別に明確にすることが必要であるということ、この点につきましては実はその二の答申で取り扱うつもりになっておりまする問題が非常に関係をいたしまするので、ここでは簡単に述べておるわけでございます。  第二に、豊凶、輸入関係等から年々のコスト計算が非常にむずかしくなっておるし、そのためにむだなことが生じておる点を認めまするので、調整勘定を設けて経理をスタンダーディゼーションする。その年その年についてのみ考えるということが無理な会計の実情であるから、そのようなことが必要である、こういう点を指摘しておるわけでございます。  最後に、食管会計それ自体の現在のあり方並びに将来のあり方につきましての論議が、以上の審議からおのずと出て参ったわけでございますが、これにつきましては、現在なお直接統制を続ける、そうして事態の成熟を待って間接統制に移行すべきであるという意見と、もう一つ、ある到達すべき目標を定めて、それに近づくように現在の直接統制を運営すべきであるという意見と、論議を尽しましたが、その点につきましては、いわば派生的に生じた問題でありますので、具体的な結論を得るということには達しておらないし、またこれは最終報告でもございませんので、その点につきましては、やや抽象的でございますけれども、いずれにしても現在の管理制度のある姿がそのままであっていいということではない、改善刷新すべきであるという点の一致だけを述べるにとどめておるわけでございます。  以上で一応の御説明を終ります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山小委員長代理 これにて参考人よりの説明聴取を終ります。  次に参考人に対する質疑を行います。川俣委員。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 この際調査会の有力なる委員の一人であられまする大川さんに、調査会全体のことについてお尋ねすることは恐縮にも考えますけれども、今ごあいさつのありましたように、議長の東畑氏からの依頼をも含めての御説明でございましたので、行き過ぎの点がありましたならばかんべん願うということを前提にしてお尋ねいたしたいと思います。  長い月日をかけましていろいろ御検討された点については、敬意を表するのでありますが、結論的に申し上げますと、私は調査会の今般の答申については大きな不満を持つのであります。従って不満がところどころに激発するかもしれませんけれども、あしからず御答弁願いたい、こう思います。  そこで第一にお尋ねいたしたいのですが、調査会に与えられました問題は何であったかという点を、今ちょっとお話しになったようですけれども、十分じゃございませんので、あらためてお尋ねしたい。従って問題は何であったかということと、これに対する基本的な態度をお尋ねいたしたいのです。政府は国会におきまして、現行管理制度の中において、あるいはもっと的確な言葉で言うならば、現行法を変えない範囲において調査会の意見を求めておるのだ、こういう答弁がありました。将来にわたる意見は立法処置をとって、それらの意見を具体的に立法化するといいますか、法案の修正を行うのだ、大体こういう基本的な態度が政府の態度だったと思うのです。そこで調査会はこれに対してどんな態度で臨まれたのか。現行法を改正するというような意図のもとに答申を行われたのか、あるいは現行法内においてやれる範囲のものは何であるか、こういうような考え方で出発されたのか、その基本的な態度をお尋ねいたしたい。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 この点につきましては、発足第一回におきまして、われわれの理解を正確にするために、農林大臣その他政府側の責任者に多くの質問を申し上げまして、その結果われわれは次のように解釈をいたしたと私は存じております。それは川俣さんのおっしゃいますように、現行の制度内に率いて健全化の基本方針を見出すことが、筋としてわれわれに与えられた任務である。けれども、何分にも経済の実情分析からどうしてもおのずと及ばざるを得ないその他の問題がある。それを論議しないということでは、全体としての食管制度の健全化ということについての任務を果すことはできないのである。従って及ばざるを得なくなる部分については論議するも、また必要あれば答申をするもやむを得ないであろう、こういうことでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 検討中に将来の制度の改変を意図されますることは、それは学者の良心として、学識経験者の良心としてあり得ることだと思います。またなければならないと思います。しかし今度の答申を見ますると、その点が非常に不明確じゃないのですか。政府は今度の生産者価格及び消費者価格について、三十二年度産米並びに三十二年度における消費者価格の決定に資したい、こういうことになりますると、目下国会が開かれておらないのでございまするから、現行食糧管理法下における答申だと見るべきなのか、あるいは現行管理法を変えて後の意見として答申されたのか、この点をお尋ねいたします。どうも今度の答申を見ますると、その点が将来の意見も加えられておるのですか、今年度三十二年度生産者価格及び消費者価格の決定に影響を与えるような意味で答申をされたのか、全く三十二年度産米及び三十二会計年度における変更を求めた答申じゃない、こう理解すべきなのか、この点すこぶるあいまいなので明確にしていただきたい。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 ただいまの御質問によりまして非常に意味が明確になったと思うのでございますが、この点につきましては、二段にかまえて答申をいたしておるつもりでございます。第一段は、当面の米の価格すなわち消費者価格、生産者価格の形成につきましての答申を、表現はやや抽象的でございますが、はじけば幅としての数字が出る、明確な形で答申をいたしております。第二段は、基本方針といたしまして、将来をも含めていかにこの点を考えるかということを答申をいたしております。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 非常に明快になりました。そこで具体的にお尋ねいたします。大川先生は私と一緒に長いこと米価審議会の委員であられた方です。従いまして、米価審議会の本質をも御理解になっておるという前提でお尋ねいたします。現行制度下における米価審議会は当面の問題に対して答申をするというのが、法制上もまた慣習上も行われてきたところの制度の運用でございます。従いまして、立法的に申しますると、当面の問題、三十二年度産米の生産者価格決定あるいは消費者価格の決定につきましては米審の答申を政府が尊重する建前になっておるわけですが、米価審議会以外のところに答申を求められたときに、この点について大川さん並びに東畑さんは矛盾を感じなかったかどうか、この点をお尋ねいたします。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 ただいまの御質問につきましては、私が調査会全体の意見としてお答えいたし得る部分と、そうでない部分とがあるように失礼ながら存じ上げます。第一の部分につきましては、私どもといたしましてもいわば疑念を晴らしたいので、質問を当局者にいたしたのでございますが、大体このように理解をいたしたのでございます。この調査会の方は、あくまでも食管制度の改善、健全化の基本方針について諮問を受けておる。その基本方針ということは、私どもの理解では、当面の価格の形成という問題を重要な一部分として含んでおる。しかし、あくまでもそれはことしの米価をどう形成するかということだけを切り離して諮問を受けておるのではない。従って、そういう立場からおのずと重要な一項目としてことしの米価の形成ということにも触れざるを得ない。しかし、それは基本方針でありますから、たとえば川俣さんよく御存じの算定方式をいかにして何を適用すべきかなどということは、これはわれわれの任務ではなかろう。米価審議会の方の任務は、川俣さんもよく御承知のことでございまして、私からここで申し上げるまでもございませんが、そういう意味で調査会がたまたま論議することが表面上米価審議会の方と同じものを含むかのごとくなりましても、論議する趣旨が違うということで私どもは理解をいたしておったわけでございます。それ以上のことは、私といたしまして本席で申し上げかねるのであります。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 その点が不満な点なんです。根本的に食糧管理制度に対して意見を求めて、それを将来政府が参考にして法律制度の改正を行うという意図であれば、これはまた一つの目的があると思います。従って、それらのものから示唆される今年度の価格形成というものはどういうものであろうかということは、これはあり得るかと思います。それは今年度の価格形成をする者にあるヒントを与える意味でありまして、今年度の価格形成はかくあるべきだということになると、もはや米価審議会の領域に入られたものだと思う。三十二年度産米の価格形成はかくあるべきだ、将来こうあるべきだが、それを今年どう使うかということは米審の領域である。ところがどうも今度は答申の内容から見ると、今年度の価格形成はかくあるべきだというふうに誤解されるように表現されておるようであります。新聞の取扱い等も同様、政府もまた同様、本年度価格形成の形式が食糧調査会から生まれてくるのではないかという印象を世間に与えております。  そこでお尋ねいたしたいのですが、一体今度の調査会の人々は、本来持っておられる学識経験ということから御答申になったのか、あるいはいろいろな政治情勢あるいは国民的な世論というものもやはり考慮しながら答申されたのであるか。何か学者の良心から逸脱して、どうも政府の意図するところへ答申を持っていかなければ、任命された任務が果せないんじゃないかというような、良識を疑われるような答申になっておるという誤解を世間は持ちやすいので、その点における最も権威者である大川さんに一つお尋ねをするゆえんもここにあるわけです。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 どうも困りました。審議状態ということになりますと、どうも私皆さんのお考えを代表してここでお答えをしかねる点もございまするので、そうかといって、私の考えを述べることは僣越でございまするから、お答えといたしましては、先ほど申し上げましたことを繰り返す以外にないように存ずるのでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 それではもう少し具体的にお聞きいたします。従来の米価形成は、消費者価格の、家計の安定という目標と、生産者価格についての、再生産確保という目標がそれぞれ別個のものに理解されがちであった。こういうのは経済的にそういうふうな分析をされたのでありますか。もっと別な言葉で表現いたしますと、現行法の解釈について検討になった上での見解でありますか。現行法の解釈でありますれば、立法府または法制局等にその見解を求めるのがしかるべきだと思います。ところがこの答申によると——将来のあり方なら別ですよ、将来はこうあるべきだというならば別ですが、分析をされておるのに、家計の安定という目標と、生産者価格についての再生産の確保というものが別個の理念であるべきだというが、法律的には別個のものではないのです。立法府の考えとしては、これは別個にあるべきだということを法文化しておるわけです。経済理念の問題ではない。法律的には別個だというためにわざわざ別個の条項に分けておるわけであります。理念の問題じゃない。法律解釈上分くべきだいうことで二重価格を意図しておるのが、法律解釈上の正当な解釈であるというのが今までの通念であります。従いまして麦価の形式におきましても、その点の法制上の不備を補うために、わざわざ農業パリティ方式を詳しく法制化して、その意図を明らかにいたしておりますのが、立法府の意図であると同時に法の解釈であります。経済的にはいろいろの意味はありましょう。この点については検討をなされたかどうか。また政府から食糧管理法についての解釈が行われたかどうか、この点お尋ねいたしたいと思います。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 このような問題につきましては、日ごろむしろ川俣さんの深いうんちくに私ども教えられておるわけであります。敬意を表しておるわけでございます。従来非常に重要な問題とされてきた点でございます。本調査会におきましては、次のように考えたと私は存じております。後段に出て参りますコスト主義云々というところと重要な関係を今の御質問は持っておると存ずるのでありますが、一つの考え方は、今まさに川俣さんがお述べになりましたような考え方。もう一つの考え方は、今の法律規定があのように述べられておりますけれども、あの中にはコスト主義ということをも含み得る、こういう解釈でございます。私どもは主として経済面の問題を中心に取り扱いましたのですけれども、おのずと現行法の法律解釈の問題と関係をいたしてくるわけでございます。その点につきましては、ただいま申し上げましたように、そういった経済的な意味でのコスト主義ということが現行法の中に含み得るという解釈でありまして、その点、先ほど御発言のように、現行法を改正しなければこういうことができないとは解釈をしておらないわけでございます。この点につきましては、法制局にただすとか、あるいは政府の責任者の見解を聞くということをしたかという御質問でございましたけれども、そういうことはいたしませんでしたが、そういう解釈のもとにこの答申が行われたと私は解釈いたしております。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 そういたしますと、委員だけの法律解釈で答申をした。そこに、もしも解釈が誤まっておりますと、答申全体に非常に大きな影響を与えるものと私は思いますが、この点については深く——おもに経済的な観点に立っての学識経験者であられますから、これは追及はいたしません。別に大川さんに追及すべき筋合いのものじゃないと思う。  そこで、それでは経済的というところで一つお尋ねいたしたいのですが、この法律制度の中には豊凶というものを非常に見ておるわけであります。歴史的にも日本の米の収穫は豊凶の度合いの非常に著しいものであることは、少くとも農業に関心のある人々の一致して見ておるところでございます。調査会のメンバーから見ましても、農業というものが何たるものであるかということを理解しない人は一人もない、私どもは尊敬をして見ておるのですが、今度の答申の中に豊凶の度合いというようなものについての見解が一つも述べられていないのは、どうしたことであろうかという懸念を持つのであります。これは価格形成の上においては大きな要素であります。特に米の価格形成の上におきましては大きな要素であることは、大川教授からたびたび私どもも説明を承わっておるところでございます。そこで、どうも去年、おととしの豊作に惑わされて——学識経験者でありますから、一時の現象に惑わされたとは私は思いませんけれども、どうも政府の意図というものを何か示唆されたというか、あうんのうちに答申をしたというところから、豊凶の度合いが価格形成の上に大きな要素を占めるという点を脱落しておるんじゃないかという懸念というか、現にそういう不安を持つのでございます。しかも、御承知の通りことしの農業長期予報は、必ずしも豊作でないことを示唆いたしております。こういう際に豊凶の問題を価格形成の上にとらないということはどうであろうか、しかも現行制度の中における——これは法律制度じゃございませんが、予約米価を決定いたしております。予約米価であればあるほど、豊凶というものを前提にして考えなければなりません。あるいは秋の豊凶によって予約米価を改正しなければならぬこともございます。あるいは従来のパリティでありますならば、バック・ペイをすることによって農業パリティの一つの欠陥を補うというようなこともなされなければならないことは、米価審議会が専門委員及び小委員を作りまして、それこそ多年、長年月苦労をともにしてきたところでございます。それらのものを全く無視されておるといたしますれば、これは私ははなはだ言葉は荒いように聞えますけれども、東畑さんにいたしましても大川さんにしても、あるいは大槻先生にいたしましても、あの苦心をして参りましたものを何にも取り入れてないということになると、これは一体どうしたものかという考え方をいたすのであります。私の考え方を一つこの際改めさせるように、明快な御説明を願いたいと思います。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 大へんごもっともな御質問に存じます。答申で意を尽しておりません点を補うという点で若干の御説明をいたしまして、御納得がいきますれば大へんありがたいことだと思うわけでございます。  今の御質問の点数、分けまして三つほどの事柄になるのじゃないかと愚考いたすのですが、第一は、一般の需給関係を理解する場合に、一昨年の豊年に続き昨年も豊作であったということが、全体の審議をする場合に非常に影響をしておるのではないかという御疑念のようでございます。第二は、そのことと関連をいたしますけれども、平年作である場合と凶作である場合とでは、価格の形成、コストのこと、その他すべて違うではないか、そういうものを平年作ということだけで議論をするのでは実情に即さないんではないかという御疑念のようでございます。また第三には、そういうことに対処する対策というものの審議がされていないという御疑念のようでございますが、そのように解釈をいたしましてお答えをいたします。  第一点につきましては、これはわれわれとしては実は十分に論議をいたしました。特に過去二カ年間の需給関係というものは、基本方針を考えるという立場から申しますと、非常に楽観的な材料を追うことになっておる。従って、これに基いて現在並びに将来を考えるということはよろしくない、こういう点で意見の一致を見たつもりでございます。  第二の点につきましては、御指摘の通り、非常にこの件の豊凶変動ということが重要でございますので、特に東畑会長からは再三その点の御発言がございました。しかし基本方針ということを考える場合には、第一次的な接近としましては平年作、豊作でもない凶作でもないという数字で全体として考える、そうしてそのあとで豊凶変動ということをいかに考えるかということを考える、こういう方法論と申しますことで全体として考えたわけであります。  一番問題は第三点だと存じますが、この点につきましては、食管の会計的な問題を健全化するという意味におきましては、答申の一九ページになっているのですが、経理関係のところで、字数はわずかでございますがかなり重要視してこれを答申をいたしたつもりでございます。ごらんのように作の豊凶変動によって、食管の会計は非常に不合理に動く点がある、これにつきましては輸入関係も含めるわけでございますけれども、調整勘定というものを設けることによって、そういった点を改善する必要がある、こういう結論を得たわけでございます。  従いまして、以上まとめますと、基本方針といたしまして、経理関係についてはそういう案を持っておりますが、価格の形成それ自体につきまして、豊凶のときにどうするかということは述べておりませんし、また審議もいたしませんでした。御指摘の通りでございます。この点につきましては、あるいは私どもの論議が足らなかったという御指摘が当るかとも存じますけれども、それは私どもといたしましては、基本方針の中で先ほど申し上げましたように、価格の形成の考え方を考えるというわけでございますので、そういう点はむしろ別の性質の審議会なり調査会なりというものの方が、より審議するに適しているのではないかということで、そこまでは入り込まなかった、こういうわけであります。あるいは御不満かもわかりませんが、豊凶の問題の取扱いにつきましては、以上まとめますと、慎重に論議をいたしたのですけれども、答申といたしましては、問題である経理関係についてだけこのような表現をいたしておるという結果になっておるわけでございます。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 そこでこれは将来のことでありますならば平年作を基準にしてその基本をきめることは正しいと思うのです。しかし現実の問題を片づける場合には、かなり豊凶変動を加味せずして、その年の価格形成の要素は満たされないと思うのです。そこで一体これを将来も示唆しているのか、今年の問題を示唆しているのかという、この点がいずれにしてもあいまいなのです。コスト主義を論じられる場合には、豊区の問題を論じないでコスト主義を論じられることは、これはおかしいと思う。もしも今年たまたま凶作であるために凶作加算をしなければならないという事態が起った場合に、それにコスト主義をとることが家計費を主体にしておる消費米価の算定には非常に大きな無理が生じることはどなたも農業に眼識のある人の予想せられる点であります。特別に私が予想しないでも、凶作加算——従来の例をとりましても百分の五以上の凶作の起った場合は加算をして参りました歴史上の意味もございます。また価格形成から言うならば、当然需給のバランスが現在においても破れておる今日において、さらに日本の米作に異常な不作が起った場合におきましては、異常価格が生じますることは明瞭でございますので、法律はその点につきまして調整をするようにいたしておるわけでございます。従いましてコスト主義はこの点からとれないはずであります。調整資金をもってこれに充てるというには無理な点がある、これはやはり価格形成の大きな要素でありまして、これにコストを加えて消費米価をきめるということになりますならば、異常な消費米価になる。この点からも二重価格をとっておると私どもは理解をしておる。このことは別問題です。ですからことしの間に合せのことを含んでいないと解釈するのはいいのですよ。ことしの米価の、生産者米価にも消費者米価にも影響を与えることを示唆しておるといたしますれば、これはこの点には触れていないとすれば、非常に無責任だということになる。大川さんの持論からいいましてもこれはおかしいということにならざるを得ないと思いますが、どうですか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 今のは御質問でございますか。御意見の開陳かと思っておりましたが……。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 それは意見にわたり過ぎた点がありますが、要はことしの米価、生産者米価、消費者米価に影響を与えるという意味じゃないという答申であれば私はそれほど追及しない。お聞きしないでもいいのです。将来制度の改正と価格の形成とはかくあるべきだということを示唆したのだということであれば、その年々の価格形成については触れていないのだ、こういうことであればこれはいいのです。何か一番最初のときにはことしの価格形成にも大きな示唆を与えておる。これをもってすれば計算が即時できるのだというような——これはちょっと行き過ぎの御答弁であったかもしれないけれども、決して言葉じりをとらえる意味ではありませんが、政府はそんなような考え方をしておるものですから、つい大川さんもつられて、これを参考にすればすぐ計算はできるのだ、こういう御説明であったものですから、そうすると豊凶ということを見なくてもいいのだということになるとすれば、これはたいへんなことになると思うのでお聞きしておるわけです。だからこれはことしの米価決定ではなくて、将来の決定の上にあるいは法制を変える上において大いにこれを参考にしてほしいのだという意味であるとすれば、その年年の生産者米価あるいは消費者米価形成については、その年々の情勢に応じて価格をきめる。これなら理解するのです。何かことし非常に大きな示唆を与えておるということになると、豊凶を見なくてもいいという示唆だということになると、これは大へんな影響になるので実はしつこくお聞きしておるわけでございます。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 大へん失礼いたしました。おっしゃることはよく私にはわかりました。どういうふうにお答えいたしますか、先ほども御説明いたしましたように、基本方針ということから、ことしの米価形成ということにつきましても、数字的には述べておりませんけれども、考え方の方針というものを述べたというわけでございます。しかしそれを豊凶というようにまだよくわかりませんものまで予定いたしまして、つまり一般ではなくて、ことしの豊凶はいかにあるかということを予定しまして、その場合にはこういうふうにするということには立ち入っておらないわけなのでございます。おわかりいただけますかどうか。従ってここに答申に書いてないから、これは私の解釈でございますけれども、そのことは考慮をしないでいいということを積極的に打ち出しておる意味では毛頭ございません。ですから川俣委員のたび重なる御疑念につきましては、何と申しますか、それを打ち消すという意味をここにわれわれが言っているということでないことをよく御理解いただきたいと思うのであります。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 これは世間では非常に良識のある人、経験者が集まっておられるわけなんです。かなりこまかい——触れぬでもいい、あとでもいいのじゃないかということまで、ずいぶんこまかいところに触れておられるわけなんですね。こういうふうに重要な要素なんです。しかも秋に生産者米価がきまるならば、これでも私は必ずしも悪くない。しかもそのパリティをとるにいたしましても、前年のパリティをとらなければならない。ことしのパリティが全然使えないような、いわゆる予約米価を決定する時期でございます。予約米価を決定する時期については、何らかの示唆が——もしも今年度の米価に示唆を与えるということでありますならば、有効にこれを使わせようとするならば、その点についてやはり触れなければならぬじゃないか、こういうことなんです。しかもこれがにわかにいわゆる学識経験者で入ってこられた人であれば別ですけれども、有力なる大川先生にしましても、大槻先生にしましても、東畑先生にいたしましても、豊凶というものを重要に見るべきだということを米審の専門委員会においても小委員会においてもるる主張されてきたところなんです。大川先生から言わせますならば、これが当然入っておったんだろうと見ていいんだ、こう言うかもしれませんが、ほかの人々が検討されていないとすれば、必ずしも楽観しては見られないものだ。新聞記事等を見ましても、こういう点について一つも触れていないのです。これは故意に抜いたのか、あるいは将来を示唆しておるために抜いてあるのかという点は、わからないでしまうのです。これは答申の重要な欠陥だと君は見ておるわけです。しかしこれは先ほど来申し上げた通り、将来の問題である、それなら別問題ですよ。どうも急いで答申されたところを見ますと、米価審議会を前にして答申されたところの苦労を見ますると、どうもこの点では足りない。そうしますると、これも私は非常に不満なのは、大川先生にいたしましても、大槻先生にいたしましても、東畑先生にいたしましても、米審であれだけ苦労をされたのを全く放擲されて答申をされるような学者ではないと深く信頼いたしております。これはほんとうにそうなんです。わずか十日や二十日じゃないのです。米審は非常に長い期間かかって、しかも大川先生が中心になって出された二十五年、六年を基準にするパリティ方式にいたしましても、あるいは生産者及び所得補償方式にいたしましても、そのデータがそろうかそろわないかは別問題にいたしまして、これはちゃんと真剣に努力を払われた労作の案なんです。それを一擲されてこういう価格形成案というものを、——これは別に審議会、調査会を開かぬでも、このくらいなものは学生にでもできるような答案なんです。これ以上突っ込んだところにほんとうの特別調査会の良識ある答案だと言わなければならぬ。このくらいな答案であれば、農科大学の学生にだって書けるのです。費用を使わぬでもりっぱに書きます。このくらいの答案を書けば四十点か五十点でしょう。二十五年、六年を基準にする農業パリティ方式などというもの、あるいは生産者及び所得補償方式というものは、教授が生徒に教えても、なかなか満点に近い相当ないい成績の答案は書きにくいほどの労作のものなんです。その労作を一擲されてこういう安易な答申をされたことについては、私は非常に大きな不満を持つのですが、大川さん、これで十分だというお考えを今でもお持ちですか。この点もう一つ。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 先ほどお答えいたしました通りでございますから、一つ。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 それじゃもう一つ触れますが、最後に十九ページに「需給の変動等によって損益の予定がくるうことに対処する調整勘定」というのが、特に外国輸入について書いております。輸入の大きな問題は、為替割当によりまして、不利益な地域からもあえて輸入をしなければならない。価格の上からいけば不利なところに外貨割当が行われる。日本の貿易の刷新の上からも、外貨の割当はそういう貿易振興の上に必要な外貨の割当が行われてくる。こういう点について触れておられないのはどういうわけでしょう。別段調整勘定ばかりじゃない。これも赤字としては有力なる赤字となります。支払わなくてもよいものに支払っているという一番明瞭な問題なんですね。この点何か検討になったかどうか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 大へん痛いところです。この点は検討いたしました。と申しますのは、検討いたしましたというと少し大げさになりますが、問題として取り上げまして審議をいたしましたが、御指摘のように日本の貿易振興の面からくる通商政策が、ある意味におきましては農業政策の要求と一致しないという点がある。従って場合によりましては、ほかから入れました方がいいのに、Aという国から輸入すべきはずをBという国から輸入したり、あるいはそれほど輸入しなくてもいいのに、またその時期に輸入しなくてもいいのに、それを実行いたしまして、ために若干経費がかさみ過ぎる、こういう事実の存在するということは、論議をいたしたわけでございます。御指摘のように、この報告にはその点は書いてございません。実は論議をいたしましたことを全部が全部漏れなく書くのが趣旨でございますけれども、その他にも若干そういう点で書かなかった部分もございますが、この点はこういう理由に基くと愚考いたしております。そういう点につきまして調査会全体といたしましては、具体的な方策について実は結論を得なかった。事実の認識につきましては一致しておったのであります。方策的な結論を得なかったということで答申ができなかった。その点では川俣さんの御指摘通りの事実を認めながら、方策的に結論を得なかったという点につきましては、私どもの至らなかったところかと存じます。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 食管会計の健全化ということになりますと、これは重要な要素であることには間違いない。これを落しているということになると、要素でないようにとられる。問題点であるというくらいの答申はなさるべきじゃなかったか。大きな要素でなければいいと私は思います。これは私の意見でありますから、答弁は要りません。  それからもうちょっと小さい問題に触れておきますが、金利の問題です。これを見ますると、金利負担というものは、米または麦にかかっておるのだというような印象を与えておるわけです。しかし日本の食糧管理制度を御検討になったはずですからよくおわかりでしょうが、最初は国の総予算の六分の一を使いまして、当時高橋是清のときは四億です。これを基本にして運営をいたしたわけであります。従って、その当時からの惰性というか、一つの方向として、特別会計の資本金を持って運営してきたのが歴史的にあるわけです。また法律上もあった。一般会計から基金を入れるという附則の条項もあるわけであります。そういう基本的な問題に触れるとするならば、こういう問題にも触れて金利の問題に触れなければならないと思うのです。金利の問題を除いておれば別です。金利の問題を論ずるからには、食糧特別会計が一体資金を持つべきか持つべきじゃないか。根本対策を御検討になったとすればこういう問題に触れてなければならぬはずだと思う。ただ政府の意図しないようなことはなるべく検討しないということなら別問題ですが、少くとも一流の、一流かどうか私はその点では問題があると思いますが、人々が集められて検討されたのにしては、当然この問題に触れてなければならないのじゃなかったかと思う。また大川参考人も御存じだと思いますが、事務費にも金利がかかっておることは御存じですね。従いまして、公務員の事務費の給料にまで金利をかけるべきかどうかということについても、一応別な面から事務費負担の問題について触れておりますから、触れたといえば触れたでしょうが、ただ金利の問題については、中間経費の単価としては一番最高の部類に属するものであります。またこれは豊凶によって金利が非常に大きな負担になるものであります。豊作の場合にこれを貯蔵して不作にも備えるという意味合いになりますると、これは単にコストに見るべきものかどうかというような問題についても当然検討になったと思いますけれども、その前の基本的な資本金を持つべきなのかどうか、こういう点について触れられたかどうか、この点ちょっと。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 論議の過程では、特別会計といたしまして、それ自身の自己資本を持つべきであるという問題が出まして、論議をいたしました。結論といたしましては、十七ページに書いてあります通り、現在すでに国庫余裕金を利用することによって、相当金利負担の軽減が行われております。できればこの方向を、もう少し効率を高めるということが実行し得る措置ではないだろうかという結論を得たわけであります。事務費関係等につきましては、一般的に述べておる通りであります。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 国庫余裕金というのは、本質的には自己資本と同じようなもの、経済的には自己資金と同じようなことになると思います。しかしこれは制度として国庫余裕金を使うのだという制度は成り立たないと思うのです。そこで当然これは国庫余裕金の利用率を安定させる、こういうだけでは、触れたようで逃げたともいえると思うのです。これは財政当局の意見を聞かなければならないというところであしらっておるのじゃないか。逃げておるのじゃないかということを想定されるわけです。逃げたのではない、ただ表現に一致見なかったのだ、まとまらなかったのだというのはどういう点だったのでしょうか。ここまで深入りしておりながらまとまらなかったというのは、どういう理由だったのでしょうか。自己資金を持つべきじゃないという反対者があったのだと思うのですが、どういう点からでしょうか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 正直に申しまして、その問題は、それほど自己資金を持つべきであるという意見が強く述べられたわけではございません。そういう問題が提議をされましたですが、私どもとして最も重点を置きましたのは、川俣さんが何回も御指摘のように豊凶変動等、アクチュエィションが非常に大きいところからくる問題点というところに論議が集中いたしました。そういう意味で調整勘定的なものをどうしても持つべきである、こういう点に答申の重心がきておるわけであります。この問題については川俣さん御推察いただきますように、自己資金的な問題に触れておるわけでございますね。調整勘定はそういうことに御理解を願いたいわけなんでございまして、自己資本的なものを持つことに対する反対といいますか、フルな意味では反対という論議があったためにというわけではございません。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 その点ではそれで了解いたします。調整勘定にいたしましても、国庫余裕金にいたしましても、自己資金と経済的には同じような効果ですから、それは意見がまとまらなかったとすれば反対があった。反対があった意味の国庫余裕金の利用率とか、調整勘定というようなものは非常に運用上困難じゃないかと考えたためにお尋ねをしたのであります。そういうことを前提にしておられますれば、その一歩進めるための方途をここへ出したということであれば、私も必ずしも反対しない、了承するのですが、反対があってこれらのものが出たということになると、調整資金にしましても、国庫余裕金の問題にいたしましても、将来矛盾が出てくるんじゃないか、こういうふうに思いましてお尋ねしたのですから、その点御了承願いたい。私も了承いたします。  次に輸送費も、やはり豊凶の度合いによって輸送費のかさみ方があるということは、これもやはり検討済みでしょうね。豊作輸送、保管輸送、あるいは災害等のために輸送の単価が上るというようなことも、これは考慮に入っておるのですか入ってないですか。ただ日通の改善だけに考えられて、これらによって単価が下るんだというふうに表現されておるように思うのですが、これらの豊作輸送、災害輸送——災害輸送は、ほかの物は輸送賃は免除になるが、米は食管の負担において輸送しておる。災害の場合に緊急物資として送らるる物は輸送の免除があるにもかかわらず、米だけは免除がないのです。これは普通常識的に考えておかしい。災害が起きた場合に一番先に送られる米には輸送費がかかる、ほかの物にはかからない、この点の矛盾について検討があったかどうか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 検討いたしておりません。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 そういたしますと、こういう十分な羅列はしておりまするけれども、まだ不十分であった、今後大いにおやりになる、こういうふうに理解して質問をやめたいと思いますが、そうでございます。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 どうも弱りました。輸送費で一番問題なのは、やはり物に重点があると思うのですけれども、実勢としての輸送賃というものが今の運輸省でお取り扱いになっているところから見まして、私どもは下げる可能性があるという点に最も重点を置いておるわけであります。いろいろ問題はありましょうけれども、しかしその点に最も力点を置いてこの問題を考えておるわけであります。現地売却等の問題も多少ございますけれども、そのように一つ御理解を願いたいと思います。実はこれは川俣さんへのお答えではございませんが、私どもといたしましては、もう少し時間があるつもりで発足をいたしましたので、多少端折りました点も一つ御了承願いたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣小委員 大体質問を終りたいと思いますが、最後の言葉で了承します。政府はとにかく今度の米価審議会または消費者米価決定のために学者に十分な検討の時間を与えず、しかも問題点について落ちている点等を説明しなかったり、あるいは法律上の解釈について親切な指示を与えなかったりいたしまして、委員の良識を十分発揮せしめずにして終ってしまったということの御説明でありますから、それを十分参考にして国会においてはそれに対処いたしたいと思います。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山小委員長代理 石山委員。

石山權作日本社会党

○石山小委員 私大川先生のお話を承わって、おおむねのところはわかったような気がいたしますが、この答申は大体は経済的に割り切って処分をするものだ、こういうふうな気持でおったのですが、あまり実情をよくお知りになっていたために、あるいは先ほど川俣委員が言われるように、政府のやり方が上手であったためかどうか知りませんけれども、非常に政治的な表現で答申がなされているというふうに思われてなりません。私たちが望んでいたところとは少しく相違があるのではないか。もう一つは、これは間もなく開会されるであろう米価審議会に御遠慮をいたして、そういう分野を侵してはならぬというふうな配慮があまりに強過ぎてこういう表現をとったのかもしれませんけれども、少しく月並みな表現があまりに多いように見えるのであります。で、私はそういう中から端的に問題をお聞きしたいと思いますが、二重米価といわゆる国民の税金の使い方の効率の問題でございます。私たちは、二重価格はかなりに国民の税金の使い方としては現今の場合は効率的に使用されている、こう見ているわけです。しかしこの答申の中におきますと、消費者と生産者とは一体として考えていかなければならぬ、こういうふうにもおっしゃっているわけなんで、そういうことを見ますと二重価格をばやめにした方がよろしいだろう、もっと突き詰めて申しますと、ここらを機会にして統制をはずすべきだ、こういうような意味にもとれるのでありますが、そういう点はいかがでございますか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 石山さんの御質問は、前段のところはともかくといたしまして、後段の御質問に対しましては二点お答えをいたして御了解を願いたいと思うのでありますが、第一点は、この二重価格をとることは税金の使い方として効率的ではなくなってきておる段階ではないかという点、第二点は、そういう考え方は間接統制なり直接統制をはずすことと関連をしておるのではないか。あるいは積極的にそういうことを意味するのかという点でございますが、あとの方はお答えとしては全く否定的でございまして、そういう意図は全然ここに表わしておるわけではございません。先ほど御説明いたしましたように、答申の最後のところでその問題を審議せざるを得なくなって云々と書いてございます通り、そのことについては別に考えておるのでございます。  第一段の点でございますが、これは意見の相違という点がございまして、その点を認めざるを得ませんから御納得はいきがたいかと存じまするのが、全体としてはこういうことについて意見の一致を見たわけでございます。つまりこの問題を考えまするときには、戦前と現在の日本の経済状態の比較ということが客観的にどうしても浮び上って参ります。このことは別の言葉で申しますと、現在は二重価格制と、ほかにも類似の問題があるかと思います、そういう特別の処置をとらなければならないような緊急的な状態であるかどうかという判断でございます。この点につきましては私どもは、全体としましてはほとんど日本の経済はいわゆる正常化しておるのでありまして、二重価格制をとることは、場合によっては非常に効率的なのでございますけれども、現段階ではそれをとるということは効率的ではなかろう、御承知の通り低所得階層の問題は非常に重要でございまするから、別にしかるべき対策が必要でありましょうが、国民一般に相当巨額のお金を出しまして、それが一家庭々々々といたしましてはわずかな額になるというお金の使い方よりも、現段階といたしましては、そういう金をまとめて別の形でもって使う方が合理的ではなかろうかという判断に立っておるわけでございます。このことの判断は、先ほど申し上げましたように、現在の状態の認識にかかっておるわけでございます。この点につきましては、申し上げてよろしいやらどうやらちょっとちゅうちょしますけれども、あえて申し上げますとこういうことでございます。家計の状態、国民の生活水準は戦前のノーマルな状態と比較いたしまして、今日は一般的に申しまして決してそれ以下であると申されません、あるいはそれを上回っておると考えられておるわけであります。よくエンゲル係数のことが問題になりますけれども、戦前のエンゲル係数三〇あるいは三五という、国際的に見ても非常に低い値というものは、これこそ低米価のために形成されております。戦後は農地改革を経まして、農村の生活水準も上り、米価ももっとまともに形成をされるようになりまして、日本のエンゲル係数を直ちに戦前のものと比較をすることはできないような構造的な変化を持っておるのであります。従いまして現在のエンゲル係数が四〇あるいは四〇何がしというものが戦前並みに下るということを直ちに基準に考えて、それに追いつかなければ二重米価にしなければならぬということは、われわれはやや当を得ない考え方ではなかろうかという見地をとっておるわけでございます。お答えになりますかどうですか……。

石山權作日本社会党

○石山小委員 二重価格制と国民の税金の効果的な問題には私も意見がございますが、討論をするような格好になるとまずいのでございまして、いつか機会を見てその点はお聞きしたいと思いますが、ここで私もう少し疑問になっている点は、今回の食管の問題を先生たちに調査を依頼したのは、国会で食管の問題が、特に赤字補てんに関して問題が集中された結果、委員会が特設されたわけでございます。委員会としましては、あの当時いろいろ論じられた中に、つまり会計の不明朗なところ、それから食管制度そのもののまずい点、もう一つは赤字の解消をいかにするか、こういうふうな三つくらいの点が論じられたと記憶しております。そのうちに委員会として一番問題になった点、ということは、もう少し言いますると、将来委員会がこの制度を調査する上の中心点をなしていく問題だろうというふうに私は思うわけでありますが、どれが一番中心になって論じられたでしょうが、一つお伺いしたい。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 ちょっと恐縮ですが、中心になったという意味がとりにくいのでございますけれども、会計、制度、赤字、それらはそれぞれ無関係であって、一、二、三と分けまして、どれを中心に論じたかということになりますと、実は会計、制度、赤字の問題は全部一体になっておるというふうに私どもは考えておるわけでありますから、恐縮でございますがその点もう一度私にわかるように……。

石山權作日本社会党

○石山小委員 つまり私は赤字をなくするという議論の仕方、つまり近代の経済的な計算方法、経営方式から見るところの食管制度の、制度そのものの問題、それからつまり不明朗である、あそこの中が伏魔殿であるとかなんとかいう、いわゆる行政的な機構の中の問題を論じていたかどうか、この三つのうちどれが一番中心になって論じられたでしょうかというのでございます。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 わかりました。そういう意味でございますと、食管制度そのもののあり方という点が基本的には方針としては最も重要視されたわけでございます。従いましてその制度の改革ということと関連して赤字問題というものが論じられなければならない。単に赤字を消せば現在の不合理な制度であってもよろしい、あるいはそれを若干曲げても赤字さえ消せばいいということでは毛頭ございません。それは逆に考えておるということでございます。従ってその制度の中には農業政策経済政策が、沿革的に見て戦中戦後そのつど食管の中に入ってきた。いろいろ性質の違ったものが入ってきておるのは御承知の通りでございます。中には農産物安定を主体とするもの、価格安定を主体とするもの、あるいは当初そうではなかったが麦のように相当米とは違った形になっておる、しかも米は直接統制になってきておる、それらを一切がっさい食管という一つの会計でやっておるというような会計的なことではなくて、政策的なことからくる複雑混迷ということが、もっともこれは分析され改められなければならないことであるということは非常に重点を置いて審議をし答申にもなっているわけでございます。従って赤字を解消するという問題も、もしも合理的な意味で赤字と申しますか、あるいは特別会計から見れば赤字でありますが、一般会計の負担という分からいきますれば、そういう問題も制度を合理化した上でなお存続するならばそれは合理的である、こういうふうな建前で論議いたしましたというふうにお答えいたしたいと思います。

石山權作日本社会党

○石山小委員 生産者米価の問題について、農業政策の拡充をすることが必要だ、それの方が今後の問題だというふうに指摘しているわけでございますが、そういう点の拡充の項目のようなものでございます。たとえば農政改善をする場合の一番の中心、あるいは二、三でもよろしいですが、そういうふうな点が論議の対象になったかどうかということ。もし端的に申し上げるとすれば、先ほどNHKか何かの食糧の特別講座の話でしたかがあったようでございますが、その中で米と麦との作付問題が論じられておりました。そうした場合に米を優にするか、米麦優劣論なども論じられていたか。それから先ほど川俣小委員からも出たのでございますが、外米とつながってくる。今度もまた第四次のMSA協定による余剰農産物を受け入れるというような態勢が出てき始めましたが、それらに対する日本の農政、農家経済に響く現象、こういうようなものには突発的に起きる点もあるので、米価という公定的な問題とは大へん遠い場合もあるし、また非常に近寄っているような場合もありますが、いずれにしてもこういうふうな外国の農産物が日本に集中的にくるような最近の傾向、こういうふうなものについての論議も一つこの場合お聞かせ願いたいと思います。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 国内の農業政策ということの表現は何を意味しておるかという点と、食糧輸入政策の点、二点に御質問があるわけでありますが、前段の点につきましてはかなり論議に上っておったのでございます。これを要するにということで、かいつまんで申し上げますと、方針の十ページにも書いてあります通り、米の場合には生産費の切り下げ、これは別の言葉で申せばそれだけではありませんが、最も大きな方針は、農業生産力の増進、生産性を上げるということである。麦の場合につきましては十三ページにも書いてございまする通り、農家経済の安定を期するための畑作の合理化振興策ということに表現をいたしております。これらの点はそれ自身を具体的に論議することがわれわれの対象ではございませんでしたので、そう詳しく論議はいたしませんでしたが、重点的方向といたしましては、生産性を上げるように国家が政策を考えることが非常に重要なことであるということを論議をしました。例をあげて説明されました後段の農産物輸入等の問題につきましては、背景にはそういう知識を持っておることと存じますけれども、直接これを論議することはいたしませんでした。

石山權作日本社会党

○石山小委員 先ほど消費者米価につきましてエンゲル係数などをお出しになって非常に理解のあることを聞きまして、われわれ消費者から見ますると、将来ともいい制度ができるだろうというふうに思っております。生産者の方から見ますと農家全体、これはものの見方でよくあると思いますが、全般的に見た農家経済というものと、個個に一人々々が対象にされた場合というものと相当相違が出てくるのではないかと思います。私たちたとえばインドの国力というふうなものを見ますと、インドの国の物産などは大へんあの通り膨大なものである、しかしインド三億何ぼかの人の個々の生活態度、標準というものを見ますと、大へん低下をした数字が出てくる。日本の場合なんかもそういうふうな傾向があるのではないか。たとえば消費者の場合におきましても、日本の経済全般から見る国民の年間の総所得ということになりますと大へん大きな数字が出てくる。しかしそれが分類されてある階層をそれぞれ調べてみますと、なかなかそういうふうな格好には現われてこない。農家の場合もそういうふうな点がたくさんあるのではないか。これから来る農政などもそういうふうな点で見ていかなければならないのではないかというふうに思っているわけですが、今後委員会が何べんもなされて終結の案を持つようになるのではないか。特に米価審議会なども終りますと非常に自由な気持になれて、本来の方向に順次進んでいくのではないかと思うのでございます。そうしますと今年度は別といたしまして、制度そのものをおもに研究されるというふうになっていられるわけですが、これからの農家の経済あるいは消費者に与えるところの消費者米価の暗示ですか、そういうふうなものになるとこの委員会の力が非常に大きなものになるのではないか、そう思うだけでも委員会の方々に日本の経済の大きなワクの中で、ともすれば薄れていく総人口の三分の一以下の恵まれざる階層の生産者あるいは消費者というものを十分に考えていただく必要がこの場合あるのではないかというふうに特に感ずるものでございます。私ここで特にお願いを申し上げておきたい点は、政府はこの委員会をば純粋の第三者、学識経験者をもって構成されておる。米価審議会の場合は利害関係者がそれぞれ出て甲論、乙論というふうになかなかもめておる。これを政府としては有力な背景として生産者米価あるいは消費者米価を決定するという建前をとるのではないかと思っております。そうしますと、皆さんの方のお考え方によっては、昭和三十二年度の米価というものが一応形に示されなくとも強い数字の設定の役目を果すのではないか。そろそろ農林省では皆さんの方から出ている中間報告などをば背景にして、それぞれ数字を出しております。たとえば消費者米価は一升幾ら、生産者米価は石当りなんぼというふうな計算はそれぞれ出して、新聞などでも発表しているようでございますが、それらに関しましてはどういうふうな関連性が今の場合あるでしょうか。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 前段の平均論、あるいは全体論ではいけないので、個々の農家なり消費者なりを考えなくては実情に即さない、そのように今後の審議をせよという点は、なお審議を持つ機会がございます予定でございますから、私から会長によくお伝えをしたい。後段の点につきましては、現在新聞等に流布されております計数につきましては、私どもは何らの直接的関連を持っておりません。もちろん審議の過程におきまして、かくかくの考え方を進める場合に数字をはじくならば一体およそどのくらいになるであろうかということは、私どもから事務当局にお願いをいたしまして、参考の資料としてこれの提示を願っておるわけでございますが、それはそれだけのことでありまして、直接の関係を持っておるものではございません。私どもは先ほど川俣委員にもよく申し上げた通りでありますけれども、基本方針という諮問の趣旨にのっとりまして、当面の米価計数を考える考え方というものを、できるだけ具体的に提示するというふうに考えておるわけであります。どうかそのように御了解を願います。

石山權作日本社会党

○石山小委員 私はむしろ御遠慮をしないで、ほんとうは計数を出して、そうして暗示するだけの努力をなさる方がより効果的な気持もしておりました。しかし前々から米価審議会に出席されておる二重的な委員の方もおられまして、そういうところはむしろ押えられたというふうに見られるのでございますけれども、日本の農政の将来、あるいは農家経済だけでなく、国民生活に与える米価問題、特に二重米価の問題というものは論議の分れ目になるだろうと思います。この論議の分れ目に統制の問題がからんでくるだろうと思います。農産物の価格はどこの国を見ましても、必ずどこかに調整機関があるようでございます。必ずしも生産者からの値段そのまま直接に消費者へ行くというものでもない、暴落という点もあるようでございますし、暴騰という点もあるようでございまして、そこら辺に必ず調整機関が設けられているようでございます。こういう点では何も米に限ったことではなく、普通のわれわれが行なっている商取引、あるいは経済関係においても、ただいま指摘される公取委の中身を見ましても、調整機関というものは当然必要である。ことに力の弱い農家経済の場合には、特に二重米価というふうな点あるいは補助金というふうな問題が、今の経済としては目ざわりになる言葉とするならば、調整という言葉によって十分その機能が果せるのではないか、こういうふうに思っておりますが、そういう点で一つよろしく御努力を願いたいと思います。

大川一司臨時食糧管理調査会委員

○大川参考人 今の点は大へん重要な点なので、私どもの趣旨をよく御了解願いたいと思うのでございますが、私どもは二重米価ということと、農産物価格の支持政策とか調整政策ということと全く同じこととは考えておらないのであります。二重米価というのはそういう調整をする一つの形態なのでありまして、前提としまして調査会全体としましては、農産物につきましての、特に価格問題につきましての政策をどこの国でも国家がやっているではないかという御指摘はその通りでございますが、日本におきましても特にその点が重要であるということについては意見の一致を見ております。ただそのあり方が、たとえばあるものにつきましては価格支持政策的なことをやりながら、その負担関係がはっきりしていない。米の消費者がこれを負担しておる。それは国家が当然負担をするということも考えられるではないか、そういう点の筋を通そうというのでございまして、その点はどうか御了解をいただきたいというふうに存ずるわけでございます。こういうふうな考え方、つまり二重米価はいかぬということが農産物の支持価格政策はいかぬということではちっともないのであります。どうか一つ御了解を願いたいと思います。

石山權作日本社会党

○石山小委員 まだ委員会としては最終決定を得たのではないようでございまして、中間発表だと承わっております。でもかなり進んだ御意見が発表されておりますが、私先ほど気分的な発表になって、こういう発表の仕方はむしろ政治家的な感覚の発表の仕方だというふうに申し上げて非常に失礼申し上げましたが、もう少し私どもとしては、皆さんが御論議された中身を、もう少し詳しく報告をしていただきたいということと、おそらくその間に論じられた数字なども相当あったのではないかと思います。こういうのにも、ところどころ数字を入れていただきますと、——きょう初めてこういう表を見ますけれども、もっと理解の度が早く深まるのではないか。まあ労作のような気がいたしますけれども、非常に政治的感覚の表現に終ったのを私は非常に残念に思っております。今後はまだ残されている砂糖の問題、テンサイの問題、澱粉の問題等たくさんあるのでございまして、おそらく集約的になりますと、この表現もかなり変ってくるだろうと思いますけれども、先ほど私が二、三言わずともがなのことを申し上げました点をぜひ参考にして、その注釈をばなされるようにしていただくと、一般の消費者にとっても、あるいは貧しい生産者にとっても、この制度の育成に対しては関心を持つだろうし、この成功をば願うという気持になっていくのではないか、こういうふうに思って、せっかくの御努力を願う次第でございます。大へん長くおじゃまいたしました。これで終ります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山小委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。    午後一時二分散会

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