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26回国会衆議院1957/10/31

農林水産委員会 第58号

発言数
4
登壇者
4
会派数
1
開催日
1957/10/31

会議録

小枝一雄自由民主党

○小枝委員長 これより会議を開きます。  現在政府においては昭和三十三年度の予算の作成に当っておられますが、この際農林省において来年度において行われんとする農林水産関係のおもなる施策及びこれを裏づける予算要求について説明を聴取することにいたします。齊藤官房長。

齊藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齊藤説明員 三十三年度の予算の要求につきましては、第一次的に農林省の要求を取りまとめまして目下大蔵省と折衝中でございますけれども、なお予算全体といたしましては、農林省内におきまして検討しておる事項もございます。従いましてこれらの検討しておる事項をもつけ加えまして追加要求をいたす考えでございます。  現在までの大蔵省に提出いたしておりまするところの要求額といたしましては、農林省関係予算が合計いたしまして千七百四十五億円でございますが、おそらくこのほかに百億以上の追加概算をいたして最終的な予算要求という形に相なろうかと考えております。そういうことできょうお手元に配付いたしました資料をごらん願いたいと思うのであります。内容の各項目につきましては予算課長から御説明申し上げます。

昌谷孝農林事務官(大臣官房予算課長)

○昌谷説明員 ただいま官房長から概括的なお話を申し上げた次第でございますが、お手元にお届けいたしました「昭和三十三年度農林関係予算要求について」という表題のかけとじの資料が内容をとりまとめたものでありますので、それによってごく大ざっぱな概要だけを御説明いたします。  まず明年度予算要求をいたしました基本的な考えでございますが、これは先般農林省として決定を見ました政策要綱の線に沿いまして、第一のところに掲げましたような点を重点といたしまして予算の編成に当ったわけでございます。従いまして、その考え方の詳細につきましてはすでに御説明いたしたかと存じますので、この政策要綱の点に譲りまして直接予算の概要の規模に入りたいと思います。  第二の一のところに掲げてございますように、農林省の所管に予算を含めました関係予算全体としては千七百四十五億円でございます。これは昨年度の持ち込み予算額と比較いたしますと、百三十六億円の増加となっておりますが、さらにこの第一ページの一番下のところの(ニ)のところに書いてございますような各種の追加項目が予想されておりますので、それらを合せますと、千九百億あるいは二千億近い総要求になるということでございます。  次に財政投融資の関係でございますが、その中心をなします農林金融公庫につきましては、貸付計画を六百五億ということで計画をいたしました。その原資計画はここに書きましたように、一般会計からの出資三百二十六億預金部の借入金百七十九億円、回収金のうち新規貸し出しに使いますもの百億でございます。これは本年の実行三百五十億と比較いたしますと、かなりの増額になっておりますが、償却積み立て率をある程度源泉にいたすために、特に一般会計からの出資三百二十六億を要求した次第でございます。これらを含めました財政投融資計画全体の姿は(ハ)で書きましたように、総額で六百六十六億円になります。あとの方に表で資料がございますが、本年度は三百十二億でございます。それに対比して六百六十六億円の要求になっております。追加の関係は先ほど申し上げた通りであります。  以下、今申し上げました千七百四十五億円をいろいろの面から分類整理をした表をつけておりますので、それを概観していただきたいと思います。  第三ページにございますのは、今の関係予算を、所管を離れまして各局で担当しております事務のつながりで御説明をいたしたわけでございます。注目すべき点は備考に書いてございますので、お読み願えば御了承願えるかと思います。公共事業費と公共事業以外とに分けますと、一番末段に書きましたように、八百八十七億と八百五十八億ということになっております。  それから次の四ページから五ページにかけましての表は、今申し上げました千七百四十五億を所管別に区分してみた表でございます。Aの欄が農林省所管の固有のものでございまして、そこにあります数字が千二百五十億というわけでございます。Bの欄が総理府所管として百六十二億、農林省の所管は一応一般と公共事業に分けて書きましたが、一般の中では人件費の増加がかなりありますが、それは給与のペースの関係の問題がございますのと、この備考に書きましたような定員外職員の処遇の問題が一つの増加の要因になっております。  それから総理府の所管といたしましては、例年通り北海道関係の公共事業費がありますのと、それから三十三年度からの新しい問題としては、経済企画庁に一括計上することになりました離島関係経費を三十二年度は農林省で要求しておじましたものをここに引き抜いて一括計上いたしております。  それから科学技術庁関係の原子力関係は従来通り、その他の所管は労働省が特別失対の関係、建設省は官庁営繕の関係、大蔵省は出投資の関係ということになっております。  第六ページの分類の表は、これは三十二年度予算の成立いたしましたときに行いました施策別分類がありますので、その施策別分類と対比をいたします意味で、必ずしも冒頭申し上げました農林政策の関係と申しますよりも、前年度の施策別分類との対比を便ならしめるために分類をいたしました。そういう意味でごらんをいただきたいと思います。  第八ページから以下の表は、農林政策要綱に従いまして第一から第八まで冒頭申し上げましたような重点的な柱がございますので、その各項目ごとに今御説明しております千七百四十五億がどういうふうになっておるかということを分類をいたしたわけであります。なお一般会計予算だけでなしに、ここではそれぞれの事業に見合います農林公庫の貸付金あるいは特別会計からの貸付金等のいわゆる財政投融資を第二の欄に、第三の欄には利子補給損失補償等の手段によりまして動員することを予定しております系統資金いわゆる制度金融的なものをそれぞれの事業ごとに結びつけて予定いたしております。事業全体を単に予算からだけでなしに、金融的なものもあわせてごらんをいただくように作成をいたしました。  あと十二ページで公共事業費の分類をいたし、十四ページで財政投融資の、先ほど概括的に申し上げましたものを詳細の表を掲げております。それから十五ページで農林金融公庫の六百五億の貸付計画の概要を事業ごとに掲げておりますが、冗長にわたりますので詳細の説明を省略させていただきます。  十六ページが農林省関係の各特別会計の予算規模の概略でございます。この中で金額的に一番大きなものは食糧管理特別会計でございますが、本件につきましてはまだ事務的な検討が終了しておりませんので、追加要求として出す予定で目下検討中でございます。その他の特別会計につきましては従来と著しい変更はございません。  以上で表につきましての御説明を終りまして、次に十七ページ以下に、今表で申し上げましたことのうち各局ごとに重点として取り上げておりますおもな事項についての概括的な御説明をしておりますので、これを通覧していただきたいと思います。  まず大臣官房で所掌しております事務の中で、対外的な問題といたしましては国際協力あるいは技術協力と申しますか、その関係につきましては最近の諸情勢を加味いたしまして、技術交流あるいは東南アジアからの研修生の受入れ等の面におきまして一そうの積極的な施策を講じるための要求をいたしております。次に経済局の関係では、農業委員会につきましては、先般法律の改正が行われまして制度の安定を見たわけでありますので、その線に沿いまして既定の方針によりまして要求をいたしております。  第二番目の農業協同組合の関係は、幾つかの継続的な法律によります事業でございますが、それを逐次計画的にやって参りますこと、あるいは全国及び府県の中央会に対します助成を行います等でございますが、特にいわゆる不振農協の単位農協の特別措置といたしまして数年前より法律並びに予算を続けております事業につきましては、一部事業の拡張と申しますか、対象組合の拡張をやるという意味で、いわゆる事業の締切り期日等を延長いたす予定で、別途法律案をお願いすることに相成ろうかと思います。   〔委員長退席、笹山委員長代理着   席〕  次に同じく経済局関係の重要事項の第三番目といたしましては、農林水産物関係の輸出の増進でございますが、本件につきましては、マグロ、ミカン等につきましてはすでに着手をいたしておりますが、明年度はこれに新たに最近問題になっております米国における合板の輸出市場の開拓あるいはP・Rというようなこと、並びに最近やや不振を示しておりますお茶の新市場の開拓というようなことをつけ加えまして、新しく事業をやりたい。またミカンのカン詰につきましても、米国あるいはカナダ市場はともかくといたしまして、ヨーロッパ市場については多分に未開拓でございますので、その関係の仕事をつけ加えてやって参りたい、かように考えております。  第四番目の農業災害補償制度の関係でございますが、本件は、先般の改正法律によりまして今後の新しい姿が定まって参りましたので、その線に沿いましてすべてを組んでおります。たとえば国庫負担率の変更の問題でありますとか、あるいは損害評価のやり方の問題でありますとか、短資のやり方でありますとか、その他すべて先般来御審議いただきました際の方向に沿って予算を計上したわけでございます。  次に統計調査部の関係でございますが、統計調査部は、何と申しましても農林行政の基礎となります諸調査、諸資料を整備いたしますために、私どもといたしましては十分の活動を期待いたしておりますので、それに必要な各般の予算を計上したわけでございますが、特に新しい調査項目といたしましては、ここに1から8までに掲げましたような方向に新しい調査の面を開拓いたして参りたい、かように考えております。  第四番目の農地局の関係でございますが、これはいわゆる公共事業費の中でも大きなウエートを占めますので、重点でございますが、まず土地改良事業につきましては、ここでは拡大再編成というような表現を用いておりますが、まずそのうちの(1)といたしまして大規模開発事業の体系的実施というところで、国営、県営、団体営を通じまして地域ごとに経済効果がアンバランスにならないように秩序正しく、計画的に事業が効果を上げて参りますようにという点を特に重点として明年度は考えておる次第でございます。そういう意味でそれぞれの事業の不つり合いをなくす、そうしてよくいわれますように、残事業量が、あるいは九年であるとか十年であるとかいうようなベースでは経済効果も十分上りませんので、この残事業量を五年なり六年なりに縮めて参るということを同時に期待したわけでございます。従いまして、要求金額といたしましてはかなり前年度を上回って参っておりますが、そういう各地域ごとの経済効果を適切に上げて参ることと、残事業量を短縮すること、その辺を主たる重点としているわけであります。  次に同じく土地改良の問題でありますが、今申し上げましたのは、いわば水系別に地域開発的な考え方で、大きな角度から取り上げて参る事業のことでありますが、これと並行いたしまして、市町村と申しますか、現地、現地でそれぞれ小規模な土地改良の希望が非常に強いわけであります。これらは先ほどの大規模改良工事とまた違った意味で非常に適切な経済効果を期待できますので、それらを計画的に推進して参るということもまた同時に非常に大切なことであろうという見地から、まず現地の小規模土地改良の計画を指導いたしまして、その指導してでき上りました土地改良計画に基きまして十分の計画を立てた上に事業を推進して参るということで、市町村の土地改良計画、それから原則的には計画を二年くらいみっちりやりまして事業にかかるわけでありますが、明年度はそういった計画をやります市町村を百五十、それからそのほかに愛知用水の地区でありますとか、あるいは弾丸道路の地区でありますとか、約六十五カ町村であったかと記憶いたしておりますが、それらにつきましてはすでに地元の要望もかなり具体的に出ておりますので、そこらにつきましては二年かかって計画を立てるというようなことを待たずに、直ちに明年度からそういった地元に直接非常に役に立つ小規模土地改良を推進して参りたいと考えております。  なお、この小規模土地改良を実施いたします場合には、これとあわせまして地元の増反開墾、従来のような大規模開墾のほかにやはり地元計画に合せました増反開墾を一環とした事業計画の中に取り上げましてそれを含めて推進をして参りたい。で、そういうものに対しての助成も新しく要望をいたしたわけであります。  第三番目が畑地の土地改良でありますが、畑地につきましては御承知のように各種の施策もおくれておりますし、また生産力を引き上げることについての最も緊急な地帯でもございますので、その土地条件の整備ということをまず第一眼目としてやらなければならぬと考えているわけであります。従いまして前年度に比較いたしますと約七倍程度の予算を畑地に集中いたしたい、かように考えております。もちろんここに掲げました七十六億円の中には、前に御説明いたしました大規模土地改良あるいは市町村別の土地改良の中で乾田化あるいは畑地関係のある分をも含めて再計上いたしておりますが、そういう点で畑地の土地改良を集中的にやって参りたいと考えております。  それから農地局関係の第二番目の仕事としては開拓事業がございますが、開拓事業につきましては新規開発事業は、大規模のものにつきましては極力建設工事の推進を行う、つまり残事業量の短縮をはかる、これは一般の土地改良以上に残事業量が多いような形勢でございますので、これを同じような意味で短期間に完了するように予算をつけたい。それからいわゆる機械開墾方式をできるだけ広い範囲に採用して参りたいというようなことを重点として新規の開発事業の推進を考えております。  地元増反につきましては先ほど市町村計画のところで申し上げたことでございます。  それから新規の開拓はとにかくといたしまして、既入植地の振興ということは先般御議決をいただきました法律によりましてやるわけでございますが、これらにつきましてもそれぞれの地帯で事情は若干ずつ違っておりますが、建設工事のおくれでありますとかあるいは営農資金の不足でございますとか、それらの問題を地帯ごとの計画に基いて解決をいたして参りたいということで、予算並びに開拓者資金融通特別会計によります開拓者への財政資金の投入というような点で計画を推進して参りたいと思っております。  干拓事業につきましては特別会計が前年度成立をいたしましたので、あの特別会計方式によりまして既定の計画年限によって対象工事の進捗をはかって参ります。  第三番目には自作農資金の確保あるいは農地の造成の強化という点でございますが、この点につきましては一般会計の予算によりますものとあわせまして、先ほど公庫の六百五億円の貸付計画のところで省略して申し上げましたが、公庫資金によりますいわゆる自作農資金のワクを、本年度五十億から明年度は百二十三億というふうに大幅に広げまして、従来の維持資金のほか、農地取得資金等についても積極的に資金を確保いたしまして、本来の姿に戻して参りたいと思っております。  災害復旧につきましては、予定進度に従いまして要求をいたしますが、幸い二十八年、九年以後大きな災害が比較的少いので、予算金額としてはあまり前年度からふえないで、予定進度の確保ができるのではないかというふうに考えております。これによりまして三十一年災まで九一%明年度中に完了いたすという計画になっております。  次に振興局の関係でございますが、振興局の関係といたしましては、まず第一にいわゆる新農村の推進でございますが、御承知の通り、初年度五百、第二年度千をやりまして、明年度、第三年度として新しく継続千地区と新規千地区、合せて二千地区が明年度の事業対象になるわけでございます。本事業といたしましては明年度が一つの一番ピークに差しかかるわけでありますが、既定の方針に従いましで推進をして参りたいと思っております。  第二番目の改良資金制度につきましては、ここに書きましたように、技術導入資金あるいは施設資金それぞれにつきまして、最近の情勢によって新しい項目の追加を予定しております。特に凍霜害対策といたしましては、重油燃焼方法が有効であることがかなり広く認められて参りましたので、これが必要な重油の購入資金を改良資金によって手当をいたしたいと思っております。  改良普及事業の関係といたしましては申し上げるべき点が三点ございますが、一つは、園芸、畜産、機械といったような新しい方向についての改良普及員の能力の問題を強化いたして参りたいというねらいで、ただいま申し上げました三つの特技部門について、特に特技普及員といったような格の高い普及員を確保して新しい情勢に対応して参りたい、さように考えております。  それから生活改善の普及につきましては、昨年来普及地区を新たに定めて、約千五百地区を予定して整備をはかったわけでありますが、生活改善普及員が配属されておらぬ地帯があちらこちらにありますので、そういう地帯をなくすために必要な増員を予定をいたしております。  第三番目といたしましては、先ほどの増員ともからみますが、新しい農業の方向としての畜産及び機械といったようなものを取り入れて、新しい営農方式の確立あるいは改善といったような指導をやって参ります一つの指導の手がかりといたしまして、それぞれの地帯に即しました営農の改善モデル施設というものを、従来の営農試験地の成果あるいは従来やって参りました改善普及の成果の結果を利用いたしまして、地区ごとの営農目標に従ったモデル施設を設けたい。ここで普及員並びに県におります専門家がそういった指導に当って、新しい農業の確立の場といたしたい、さように考えております。  次に畑作振興対策の強化でございますが、ここでいっております畑作というのは、どちらかと申せば狭い意味で、従来畑作振興の名のもとについておりました予算の説明を実はここでいたしておるわけでありますが、ホイル・トラクター等大型機械の導入を、寒冷地のみでなく、暖地につきましても一部国有貸付によってやって参る、あるいは大豆、トウモロコシ等の主産地の育成をやって参る、あるいはカンショの生産費を低減いたしますために、じきまき栽培等の指導奨励をいたしますこと等を主たる内容といたしております。  次にいわゆる寒冷地農業振興対策でございますが、これは、三十二年度予算におきまして、寒冷地十数府県につきましては、ホイル・トラクターと家畜との国有貸付によります営農の改善を計画いたしたわけでありますが、この事業を明年度におきましても引き続き同様の規模で継続をいたしていきたいと思っております。  次に畜産の関係になりますと、まず第一が草地の改良でありますが、草地の改良につきましては、従来調査あるいは展示施設というものに重点を置かれておったわけでありますが、そのうち比較的具体的に事業のつかめます高度集約牧野につきましては、集約酪農地域を中心としまして今までの機械の補助だげでなく、事業費自体の助成を取り上げていきたいということを考えております。それとあわせまして、なおいろいろの地帯での草地改良にはそれぞれ地帯的な適用がなければいけませんので、展示施設の方でそういった地帯別の特殊事情に即した草地改良の試みを先駆的にやるという意味で、そういう展示施設の方は、機能をそういった特殊のものにしぼっておるのであります。北海道における湿地牧野の改良は引き続き行いますが、そのほかに低位利用の薪炭林地等の利用でありますとか、あるいは一部林地と放牧地との転換による新しい草地の獲得でありますとか、そのようなことをあわせました展示を行います。  第二番目の自給飼料対策といたしましては、従来の最初のような諸種の対策を考えておりますが、最近の趨勢といたしまして、カンショを飼料として積極的に使うということを重点とした施策を主要カンショ生産県についていたしたい。  それから第三番目の寒冷地畜産振興は、先ほど振興局のところで申し上げました三十二年度以来の寒冷地対策の畜産局の分でございます。  第四番目の畜産による営農改善事業と申しますのは、これも振興局の改良のところで申し上げました営農改善モデル施設を作って、地区的な営農刷新をやって参るわけでありますが、その際畜産局の方で協力いたします面も畜産局の方へ予算化いたしたわけであります。  第五番目は、三十二年度に始めました畜産による中小農家の振興対策といたしまして、主として中小家畜を農協が貸付事業を行う場合の助成であります。本件は漁村対策等ともからみましてなお明年度は積極的に事業分量を拡大いたして参りたい、さように考えております。  それから第六番目の家畜防疫関係でありますが、これはすでに制度も確立しておりますが、最近の家畜の伸び工合等から申しまして、末端の防疫組織であります家畜保健衛生所の配置が新しい需要に応じ切れませんので、一部それの補充をいたしたいと思います。  蚕糸局の関係になりますと引き続きやっております生糸の海外輸出の宣伝事業でありますが、御承知のように、ニューヨークに事務所を設けてやっておりますが、ニューヨークの事務所による米国向けの輸出奨励を積極的に行いますほか、新たにフランスのリヨンにも事務所を作りまして、ヨーロッパ市場の調査、宣伝を十分にやりまして、イタリア等との調整をはかって参りたいと考えております。  第二番目の繭の合理的増産は、いわゆるコストの引き下げあるいは品質の改良等を従来やっておりますその関係でありますが、凍霜害対策用の稚蚕共同桑園のほか、凍霜害対策用の防霜用展示桑園というものを幾つか予定いたしております。なお東北地方につきましては、新しく桑園を傾斜地帯に移すと申しますか、発展させて参りたいという希望が強くありますので、それに応じた展示施設をやって参りたいと思います。  第三番目の技術の改良普及につきましては、蚕糸は、御承知のように、蚕業技術指導所とタイアップいたしました技術員というものがあるわけでありますが、それの助成の充実ということに相なります。いわゆる養連の技術員につきましては、従来の補助率の四分の一でありますのを二分の一に引き上げてあります。製糸設備の処理は、これも前国会で法律の制定をいただきました設備処理の問題でありますが、十一月一日から施行するわけであります。従いまして私どもの来年度の計画としては、当初の二カ年というのを三十三年度末までに所定の整備事業を終るという前提でこの予算を要求いたしております。  それから食糧庁の関係でございますが、食糧庁関係としては、各種の流通の改善というような見地から、加工業あるいは食品工業というものが十分な指導をされておらぬという関係もありまして、中小企業の中でも特に劣弱な部類に属するものが多い。それらを経営あるいは技術両方の面から指導を強化いたしまして、流通関係のにない手としての食品工業を助成して参りたいというのが第一であります。  第二番目は澱粉の新しい用途を開拓するというわけでありまして、その一つといたしましては、現在食糧庁の特別会計で持っております澱粉のうち、結晶ブドウ糖の原料として明年度中に処理可能だと期待されております数量につきまして、一般会計から金利保管料の分だけを入れまして、それだけ安く特別会計から結晶ブドウ糖用に原料を払い下げるということを計画いたしております。それが約七千万円と、あと三千万円は試験研究の面で澱粉の新しい用途の開拓ということについて、特段の力を注いでみたいというわけであります。  第三番目の食生活の改善は食生活改善のための各種展示会、あるいは討論会等を行う予定でございますが、ここでの問題は従来食糧庁が持っております小麦粉、これを学校給食用に提供いたします場合は、市価よりも安く提供できるわけでありますが、その市価よりも安く売るための差損を、一般会計が三十二年度においては約十三億負担いたしたわけであります。木措置は食生活改善、学校給食というような角度から、従来引き続き行われておったわけでございますが、文部省の方とも相談をいたしまして、実態が文部省の方でよくおわかりでございますので、一般会計の計上の場所といたしましては文部省において計上していただくというふうにしたらいかがなものであろうかということで、農林省の一般会計に計上することを取りやめたわけであります。事業としては従って文部省の方の事業としてやっていくように考えたわけであります。  次に林野庁の関係でございますが、林野庁の関係といたしましては、治山事業、林道、造林というような、いわゆる公共事業費の関係がございますが、これらはただいま検討いたしております新しい長期計画の線に沿っておりますことは、農業関係の公共事業と同様でございますが、治山事業の関係では特に地すべりにつきまして重点を置いて要求をいたしております。  それから林道の関係では、木材の需給関係あるいは山の資源の保守というような角度から奥地林の開発をやりまして、山が荒れないで木材の需要にこたえて参るというために林道網の整備ということをやっております。  それから造林の関係では三十二年度来続けておりますように、林種転換でありますとかあるいは荒廃地への造林でありますとかいうものに重点を置きまして、これも最近の木材需要の趨勢にこたえまして、長期計画をもって対処して参るというふうに考えております。  第四番目の施策は地元施設の拡充ということが書いてございますが、これは特別会計の分の事業をここへ抜き出して書いてあります。従来国有林特別会計は地元施設の地元サービスと申しますか、地元施設といたしまして放牧林あるいは共同林野等の整備といたしまして、地元の畜産関係あるいは採草関係の需要に応じておったわけでございますが、最近のそういった強い希望に徴しまして金額的にもそれに見合ってかなりの規模に拡充して、積極的に地元施設の拡充を行いたいというわけでございます。  次の奥地製炭の助成は木炭の需要供給の関係から申しまして楽観を許さないわけでありますが、従来の炭焼きの場所にこだわっておりましたのではなかなか飛躍的な製炭の供給の増も期待できかねますので、一思いにもっと奥の方へ入ってもらう。事業の本拠をかなり奥の方へ移してもらうということによって新生面を開いて参りますことが山村地帯の振興策にもなり、また木炭の需給関係対策としても適当ではないかという見地から、奥地に製炭の本拠を移すについての助成を考えたわけであります。簡易搬送施設等の共同施設等に助成していくわけでございます。  次に水産の関係でございますが、水産の関係では何と申しましても漁場の確保が一番大切でございますので、従来やっておりますような官船あるいは用船によります組織的な漁場の開発調査ということを主眼にして第一の問題を検討したわけであります。  第二段に、いわゆる沿岸の漁業の振興でございますが、本件につきましては従来からいわゆる浅海増殖事業というようなもので各種の施策を助成しておりますが、これをもっと短期間でしかも高い補助率でやることによって沿岸の生産力を高めて参りたいというわけで、従来十カ年の計画でやっておりましたのを五カ年に短縮いたし、また補助率も三分の一でございましたのを二分の一に引き上げて、沿岸のそういった生産力の急速な引き上げに寄与いたしたいというわけであります。  それから第三番目は海外漁業に関する施設の組織化でございますが、これは最近御承知のように各後進国等の新しい漁場を民間の資本提携によって開いて参るということが双方から期待されているわけでありますが、なかなかそれが組織的に進みませんので、これを組織化しましてうまくまとめて参りたいというわけであります。  次に漁港の整備でございますが、これは長期計画あるいはそれ以前の問題として漁港整備計画というものを持っておりますので、その線で事業のおくれを取り戻し計画通りに進捗して参りたいという意味で、いわゆる六百四港の既定の計画を既定通りに進めて参るわけであります。  次に五番目の問題としては、水産物の流通機構の整備及び価格の安定という表題をつけておりますが、これは大衆多獲魚特にイカとサンマでございますが、これにつきましては非常に交通の不便な極地に大量のものが短期間に水揚げされます結果、非常な恐慌相場を来たすわけであります。そういう事態を回避いたしますために系統組合等の力を利用いたしまして、そういう際に積極的にスルメイカなりあるいはサンマかすというような加工のきくものにそういう組合の力で形を変えさす。それによりましてまあどの程度の効果がございますか、とにかく恐慌相場の現出を防ぐということをねらったわけでございます。そのために必要な施設につきましてはさほどの施設が必要でございませんので、安心して組合等が本事業に乗り出しますために、できたものの保管料あるいは金利を国が助成するというように考えているわけであります。  その次は農林水産技術会議、つまり国で行います試験研究の関係でございますが、これは技術会議が発足いたしまして以来、総合調整の機能を十分に発揮いたしまして、試験研究の総合的な推進、あるいは施設の整備等をやって参ったわけでございますので、それを引き続き強力にやって参るということに尽きようかと思います。  以上非常に急ぎまして、荒筋だけを御説明申し上げまして、こまかいことを抜かしまして恐縮でございましたが、大体今出しております第一次要求の概要は以上でございます。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十一分散会

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