逓信委員会閉会中審査小委員会 第2号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/08/19
会議録
○松井小委員長 これより逓信委員会閉会中審査小委員会を開会いたします。 郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。発言の申し出がありますので、順次これを許します。松前重義君。
○松前小委員 大臣にお伺いいたしますが、閣議で、多分こういうことは常識的に考えて、なかったろうとは思いますけれども、テレビの免許において、社会党が少しでも関係しているようなところには免許はしないという基本方針をきめておられる。いわゆる自民党系だけに免許をする、こういうことを申し合せておられるということを非常に責任ある方が言っておられるのですが、これは事実でありますか。
○田中国務大臣 重大なことでありますので、はっきりと御答弁を申し上げます。さようなことは一切ございません。テレビに関しては今まで閣議でそういうこまかい問題を他の閣僚から発言があったことは全然ありません。私が郵政大臣としてテレビの免許に対し基本的なものの考え方を表明いたしまして、私の責任において免許を与えるということを報告したにすぎないのでありまして、社会党云々とか、それからテレビに対してこういうような方法をとりますとかということに対しては一切申しておりませんから、誤解のないように明確に御記憶願いたいと考えます。
○松前小委員 これは多少政治的な問題でありますから、もし大臣の立場からお答え願えるならばと思うのでありますが、それは具体的に名前を申します。松野参議院議長がこのことを明確に言われたのであります。でありますから、松野参議院議長に取り消していただくか、それとも一応ここに出ていただいて、質問の形式でこの問題を追及する必要があるかと思うのであります。参議院議長という要職におられるのでありますが、事実そのことを発言しておられる。それは証人も出すことができます。この点については特に大臣から松野参議院議長に対して、まことに不穏当な情報のごときものを他に漏らすというようなことは慎しんでもらいたいことを御注意願いたいと思います。
○田中国務大臣 これは松前先生にちょっとお願いでありますが、私は閣僚の一員として閣議の内容にさようなことがないということを明確にいたしたのでありまして、松野参議院議長がどういう立場でどういうことを報道なされたかわかりませんが、その真偽のお確かめが必要であるならば、当委員会としてやっていただくということで御了承願いたいと思います。
○椎熊小委員 ちょっと関連して。今非常に重大な大臣の御発言のようですが、これはちょっとお間違いになっておるのじゃないかと思います。両院は対等の権威を持って国会を構成しておるのですが、他院における言論の問題を他の院が政治的に扱うということは、両院を尊重する意味においてやってはいけないという考え方で国会の運営をやっております。ただ例外的な場合として、議員提出の法案などについて、たとえば衆議院から提出した法案を、参議院へ行って衆議院議員が参議院の議場あるいは委員会等において質疑応答したりするような場合は、慣例上ありました。これにも立法府として非常に議論のある点でありましたが、十数年来の慣例上それは認められておるのですが、他院における発言の内容等を批判したり追及したりすることは、国会法上許されないのじゃないかという建前を私どもずっととっております。そこでもし松前さんの言われたような重大な発言があったとすれば、どういうところでやったかということが非常に問題になりますが、これは参議院自体で取り上げてもらわれれば非常にけっこうなんですが、衆議院のわれわれの委員会でこれを取り上げなければならぬということになると、国会法上の建前から非常に疑義があると思います。
○田中国務大臣 私が今御答弁申し上げましたのは、閣議におけるそのような事実がありませんので、松野参議院議長がどのような御発言をなされたかわかりませんが、全く私たちに関係のないものでありますから、私から松野参議院議長に松前先生の発言を伝えて、困るということを言うのは少し筋が違うと思いますので、この委員会でそういう議論がありました場合には、委員会として適当な処置をとっていただきたい、こういうことを申し上げたのであります。
○松前小委員 この問題は国会法の建前もあるらしいのでありますから、もうちょっと研究しまして、場合によっては可能であれば松野さんに来ていただいて明確にした方が、私は政府のためにもいいかと思うのです。そういう意味で、あとでまた御相談して決定いたしましょう。これで大臣に対する質問を終ります。
○松井小委員長 森本靖君。
○森本小委員 大臣に特定局の問題で先にお尋ねしたいのですが、この間の新聞に、特定郵便局の全逓が行なっておりますところの点検闘争が、何か人民裁判的な方向でやられておるからけしからぬ、そこで警察権の発動を閣議において要請した、こういうことが載っておるわけでありますが、一つ閣議における発言の真相、さらにこの問題に対して大臣が将来どういう方向において処置をとられるか、こういうことについての説明を願いたい。
○田中国務大臣 お答えいたします。閣議におきまして私が発言をいたしましたのは、去る七月の十七日だと記憶いたしますが、長野県の南御牧郵便局長が自殺をいたしております事件があります。この事件に対しては郵政監察局の当局からも報告書が提出せられておりますが、いずれにいたしましても点検闘争をやり、その翌日死亡いたしているのでありまして、この事例はただに南御牧特定郵便局長だけの問題ではなくして、去年でありますか山形県にも類似の問題が起されております。郵政当局の調べによりますと、数件のかかる事件が起きているということであります。だから私は点検闘争はさておきまして、いずれにしても郵政の職員が局長に対していろいろなものを調査をし、しかもそれを公衆の面前で確認交渉を行う、その結果、全逓の諸君の言われることについては、これも新聞で承知をしたのでありますから、その事実はつまびらかにしないのでありますが、いずれにしても局長を死に至らしめたのは、われわれが点検闘争を行ったために、また点検闘争及び確認交渉の過程において暴力的また威力的な行為があったために恐怖の結果死に至らしめたのではない、点検闘争の結果あばかれた不正事実に対して良心の苛責に耐えかねて自殺をしたのだ、こういうふうに報告をされておりますが、これはある意味においては一方的だと私は人間的に考えられるわけであります。こういう問題はやはり捜査をしてその実態が明らかになって、確認交渉をやったその手段また過程において、一切法律に違反する行為がなかったか、また事実局長が死に至った直接の原因は、全逓の諸君の言われるように良心の苛責に耐えかねて自殺をしたのかどうか、事人命に関する問題でありますので、当然捜査をお願いすることはあたりまえのことだと考えております。しかも点検闘争そのものに対して、点検闘争といえどももちろん行き過ぎがあれば違法だと思っております。明確にお答えを申し上げておきます。この点検闘争の威力が伴わないか、暴力的な手段を講じたかどうかということがものさしになるわけでありますから、これは一つ一つの事案によって全部違うわけでありますので、これは監察当局が手を尽して調べてはおりますが、それ以外に警察をして明確な捜査をしていただいて、その事案に違法性があるかないかということを調べることは、郵政大臣としては当然の務めではないかという考えであります。その意味で閣議に去る七月の南御牧特定郵便局長の縊死をした事件に対して、正力国務大臣を通じて、事件の経過を明らかにするために捜査をしていただいたということを報告、了解を求めたわけであります。なお点検闘争が違法であるか適法であるかという問題は別としまして、私の考えを申し上げますと、確認交渉というものには相当妥当性を欠くという考えが持ち得るのじゃないかということが考えられるわけであります。憲法において保障されている人権というものは、これはもう私が申し上げるまでもなく個人の生活に対しては秘密が保持せられなければならないわけでありますが、点検闘争の結果とはいいながら、公衆の面前において特定の人が特定の事案に対して説明を求められ確認を要求せられる、そういうことは、ある意味において人民裁判だと私はそう判定しているのであります。こういう考えでありますが、個々のケースに対してはもちろんお互いが了解を得て話し合いをする場合もあるでありましょうし、中には事の行きがかり上、非常に今人民裁判的な色彩が強く出るところの交渉もあり得ると思いますので、お互いがこういうように同じ職場におりながら、血で血を洗うような交渉方法、やり方というものが、適切妥当であるかどうかということに対しては、相当な疑問がありますので、かかる問題に対して、将来研究をいたすということであります。
○森本小委員 その大臣の言われることは非常にばく然としたことであって、新聞紙上で受け取るところでは、この点検闘争というものが人民裁判的である、実にけしからぬ、こういうことを大臣が言ったように新聞では流れておるわけであります。だから大臣が今もおっしゃられたように、個々の問題を審議していかなければ、これはそういうことは言えない。だからそういう個々の問題が、具体的にどこそこの問題がこうだということによって、実際の証拠というものをあげて、そういうことを言われるならば、それはまたその具体的な事実の問題に対して、われわれとしてもそうではないということをあげて言うべきであって、そういうことを軽々に全般的にどうだこうだということを言うべきでない。 それからもう一点、私は大臣がとった措置に対して非常に不思議に思うことは、こういう問題について、たとえば長野県ですか、その特定郵便局長の自殺の問題について警察権の発動ということで、正力公安委員長を通じて警察の方にこれを頼んだ、こういうように言われますけれども、大体郵政省というものはあなたも御承知のように司法権を持った監察官というものがおるのです。これが郵政部内の犯罪その他については全部調査をして、そうしてこれが一応そういうものについては検察庁なりそれぞれに必要があれば送るという仕組みになっておる。何もこれは警察権の発動まで求めて、公安委員長にそういうことを頼まなくても、あなたの部下がそういう権限を持っておるわけです。だからそういうものを通じて調査をすればこれはけっこうなんです。しかもこの問題については、すでに郵政大臣に対して郵政監察局なり郵政局の方から調査が来ているはずです。それをなおかつ何ゆえに、そういうことについての警察権の発動を公安委員長に頼まなければならないか、その点が非常におかしいと思う。
○田中国務大臣 うかつだと言われますが、私は一向うかつだと思っておりません。明らかに人権の問題でありますし、一人の特定郵便局長が死に至っておるのでありますし、しかもその事例は相当四つにも五つにも上っておるということでありまして、しかも私がこの事案を取り上げて調査を依頼をしましたのはきっと八月の初めだと思います。八月の初めか七月の末でありますか、いずれにしてもその間に十四、五日の日がたっておると思います。もう葬式もしたでありましょうし、いろいろな問題がきっと解決しておるのでありましょうが、そういう問題に対しては、やはり基本人権という意味から考えても早急に結論を明確にするということは、当然とられなければならない処置だと思います。これがいわゆる郵便局長が不当労働行為をやったという問題が起きても、私は当然早急に結論を出すようにいろいろなことを処置するわけでありますので、監察職員からの報告を待っておればいいのじゃないかという考えには、いわゆる自殺という問題がありましたので、できるだけ的確な捜査がほしいということを考えたわけであります。 もう一つ、これは率直に申し上げますが、監察官制度そのものは、いわゆる郵政部内の刑事犯があるかないかというような問題、特に公金を費消したとか、国損を来たすとか、批難事項になるような問題等を非常に重点的に、監察官制度ができてから今日までやっておりましていわゆる労働問題を含む事案に対しては、やや消極的であったということは、内部事情をよく御存じの森本委員も十分御承知だと思います。そういう意味で私が監察局の報告を聞いたのは八月の十日過ぎであります。だからそういう意味で、こういう問題に対して一応の捜査をお願いしたということが、軽率であったとは考えておりません。ただ労働慣行を破るようないろいろな結果が起きるということであれば、将来考えればいい問題であって私は少くとも事人命に関する事案に対して捜査を依頼したことが行き過ぎであったとは今考えておらないわけであります。
○森本小委員 もう一回簡単にお聞きしますが、この調査を依頼をしたところの局名を、はっきり言ってもらいたいと思います。
○田中国務大臣 長野県北佐久郡だと思いますが、南御牧特定郵便局長であります。死亡の局長は、当年五十四才であり、依田何がしと記憶しております。
○森本小委員 今まで自殺をしたとかなんとかいうことについては監察局がやる仕事ではなくして警察に調査を願うというようなことが、郵政監察昌の方針である、こういうことですか。監察局長を呼んでもらったらすぐわかりましょう。その点はどうですか。
○田中国務大臣 これは今までの事例がどうあろうとも、大臣としての職務を遂行する上において、人命に関する問題、特にこういう見方もあるのです。いわゆる事実を知っておられる方々は、警察権などの力をかりなくてもいいじゃないかということでありますが、これが公けになるまでには一カ月も一カ月半もかかるという場合に、全国一万有余の特定郵便局長もおるのでありますから、そんなことで一体仕事ができるのかというような見方も考え得るのであります。これはだから不当労働行為というようなもの、特に労働干渉にならない限りにおいて、警察が事案に対して捜査し黒白をつけるということは、法治国家として当然のことだと考えております。
○森本小委員 私が聞いておるのは、郵政大臣として郵政省内に起った問題について、郵政大臣の権限において郵政省内で解決がつけ得るものを、わざわざそういう警察権の発動というところまでやる必要はないのじゃないか。そういうことをかりにやるとすれば、今まで郵政部内においても自殺をした方は数限りなくある、そういうものについて一々そういう警察権の発動を願ってやっておるかどうか。たとえば逆に特定郵便局長の圧迫に抗しかねて、川へ飛び込んで自殺をしたというような女子従業員もおる、あるいはまた局長から保険の募集を強制されて自殺をしたという人もほんのこの間あった。そういうような事例がたくさんあっても、そういう問題についてはすべて郵政省に対する報告というものは、郵政監察局を通じて報告をされておる。それによって判断をして、それからどうしても——どうしてもというようなことはほとんどないわけでありますが、それによってほとんど解決をつけてきておる。従業員の場合も、そういうような措置を今までやってきておるものを、急にこういうような警察権まで要請をしなければならぬということが、私はどうしてもおかしいと思う。その点を従来やってきたところの慣行が一切間違いだ、こういうことなら別ですけれども、せっかく司法権を持ったところの郵政監察官というものがおる。それはなるほどあなたが言われるように、郵政監察官の職務というものは、業務犯罪についての適用を重視しておるということは事実なんです。しかしこういう問題が起った場合でも、従来は郵政監察官がそういうものを調査しておる。そうしてその結果に基いて、これはどうしても郵政省内部の問題ではない、いわゆる警察権の発動というような問題になると、そっちの方から連絡をして送ってやっておる、こういう措置を今までとってきておる。だから今回についてこういうような措置をどうしてもとらなければならぬということならば、これは労働問題だからこういうふうにやったのか、こういうことをお聞きしておきます。
○田中国務大臣 労働問題なるがゆえに警察権の発動を依頼したのでは絶対ありません。先ほどもこまかく申し上げましたように、いわゆる特定郵便局長がその翌朝縊死をしておりますから、人命に関する問題でありますので、その事案の内容を明らかにさせたいという考えであります。なお特定郵便局長だからといってやるのでなくて、特定郵便局長に業務上の圧迫を受け死に至ったというような事件がある場合でも、人命に関する場合当然捜査を依頼する場合があり得ます。これは当然同じ立場においてやるつもりであります。 もう一つあなたもよく御存じと思いますが、監察官制度そのものが占領軍の政策によって作られたものでありましてどうしても今までの運用の実態を見ておりますと、私が申し上げなくてもおわかりになる通り、どうも労働組合の問題がからんでおる問題に対しては消極的である、どうも権限外じゃないかというような考えが多いのでありまして、なかなか実際にこの問題に対しては相当時間もかかるし、またむずかしいというような状態であることは御存じだろうと思います。そういう意味で、私はすなおな気持で捜査を依頼したにすぎないのでありまして、新しい大臣が労働運動の弾圧をするなどとは絶対にお考えになっていただかないようにお願いをいたします。
○森本小委員 大臣に私は一つ注意をしておきたいのですが、ここで発言をせられることはよほど正確な資料があって、的確な証拠書類があることを一つ御発言を願いたい。というのは、今の発言は非常に重大だと思う。郵政の監察局なり監察官というものが、事労働問題に関しては遠慮しがちな調査をしておったという御発言なんです。こういうことは決してないと思う。そういうふうなことは今日までない。もしかりにあったとするならば、そういうことは一体どことどこにそういう問題があったかということになってくるわけです。私が過去において知っておる限りにおいては、これが労働組合と関係があるから、この犯罪については遠慮しなければならぬというふうなことについて、これは郵政監察局の者が遠慮して調査をしたというようなことは一つもないと思う。そういうことをもしかりにあなたが確信を持って言われるなら、そういうことについてのはっきりした資料をお持ちになってやってもらいたい。ただ郵政監察局というものの仕事の実態というものは、一応先ほども言いましたように、業務犯罪が主体であるから、事労働問題については、指令がない限りにおいては、そういうものについてはあまりタッチしない。しかしこれを調査をせよということを上の方から上司の命令があれば、これは監察局としては十分に調査を的確に正確に行うということは事実だ。そういう点についてはっきりしたことを言うならば、そういう証拠というものをはっきりしてもらいたい、こう考える。監察官というものはまじめに仕事をしておると思うから、そういう監察官に対して業務上何かおろそかにしておるというふうな発言は、差し控えてもらいたい。
○田中国務大臣 議論になると悪いと思いますから差し控えたいのでありますが、私も無責任な発言を国会議員として当委員会でやっておるわけではありません。少くとも監察官制度に対しては相当重大な関心を持っておるつもりであります。特に監察と名がつく以上、当然会計検査院の検査官が行うような仕事をやると同時に、全般的に公務員に対して、違法行為があるかないかという問題に対して、当然捜査を行わなければならない。しかもまたそれが職分だと考えております。同時に私は、就任早々の省議で発言をしておるわけでありますが、いずれにしても、理論と実際がマッチをしない場合は往々にしてありますが、特に郵政省内における監察官制度というものは、占領軍政策として取り入れられた一つの施策でありますし、しかも省内の業務犯罪に対して重点を置いておるので、労働組合、労働運動等のいわゆる違法性の伴うものまで手を広げるということは、人員その他の関係もあり、また今までの伝統もあり、なかなかそう的確に把握ができないという非常に明確な答弁がありましたので、私個人は、先ほど申し上げましたように、一般的な概念でこの捜査が行えると考えておるのであります。そういう実態でありますので、特に今度の問題は例もたくさんある問題でありますし、これらの内容を、ただわしが悪かったのではない、あれが悪いのだという水かけ論式なもので片づけておかないで、明確な結論を出しておくことが正しい労働運動のためにもなりますし、郵政大臣としては当然の職務だ、こう考えて、一応の捜査を依頼したにすぎないわけでありますから、御了解願いたいと思います。
○森本小委員 だから労働問題であろうが業務犯罪であろうが、郵政省内における違法性というものは——私は労働問題について違法性はほとんどないと思うのだが、もし労働問題について違法性があるならば、それを的確に出してもらいたいと思う。そういう違法性というものはないと思うのだが、そういうことについては郵政監察官というものは、厳正な立場において業務を運営をしておるというふうに私は考えておるわけです。だからそれを、事そういう問題については手心を加えておるということは私は決してないと思う。あなたのさっきの発言では、ややもするとそういうことについての手心を加えておるというような感じを与えるような御発言があったから、これは速記録を見たらはっきりわかりますが、そういうことについては、的確な証拠なり的確な資料があって後に言ってもらいたいということを、私は今後とも要望しておきたいと思います。 そこでこの問題に移りますが、この長野県の南御牧局長の問題について警察権の発動を求めた、ただその他の点検闘争ということについては暴力的、威力的疑いがあるとか、人民裁判的であるとかいうようないわゆる談話が、大臣談話として発表されておりまして、しかもあたかも全逓が何か暴力的な行為を行なっておるというような印象を新聞においては与えるわけでありますが、そういう問題については的確に調査をして、その調査の上においてあなたの方に的確に、この局についてはそういう方向にある、そういう一つの資料があってこういうことを言うなら、私はそれはそれについての具体的な問題について論争してもいいのですが、あなたの方としてはそういう明確な資料というものがないと私は思う。だから、大臣もあの新聞の発表の通りのことを言ったのではないと私も思いますけれども、ああいう新聞談話の発表ということについては非常に注意をしてもらいたい。そうしないと、これは私も組合におった時分にこういうことをやったことは再々あります。けれども、何もこれは暴力的でも威力的でもないわけであって、具体的に自分の給料のピンはねをせられているので、このピンはねをせられたものを戻してもらいたいということを団体交渉をするだけであって、おだやかに話をつけるというのが、これがいわゆる局内における交渉であって、それ以上に進むことはほとんど郵政省の場合はあり得ない。しかも伝統的に郵政省の従業員というものはおとなしいのが取り柄でありまして、それほどあなたが心配するようなことはほとんどないわけであって、そういうことについてもしあなたがそれほど心配をせられるなら、今後はぜひとも的確な資料をつかんでから、そのあとでそういう発表を一つ願いたい。それから何か大臣がこの問題について非常に気負い立って、おれが大臣になった以上はこういう問題を一瀉千里で片をつけてやるというような気負い立ったような格好が、そう言っては失礼だけれども見受けられるわけでありますが、私がこの間も申し上げましたように、この問題は単なるうわべだけを見たのでは根本的に解決がつかない問題でありまして、特定局制度調査会においてせっかく論議をせられて、これから慎重にあらゆる朝野の意見を集めて結論を出していこうということでありますので、大臣としても今のところ、この中にあまり大臣が好んで人っていって平地に波乱を起すというようなことを一つぜひとも避けてもらいたい。せっかく新しい調査委員会ができて、その調査委員会がじっくりと根本的な問題について討議をし合って、いい結論を出していこうという状態でありますので、私はこの問題については一つ大臣として十分に慎重にお考えを願いたい。それは大臣として一応岸内閣としての労働問題についての労働政策ということになってくると、これはまた別でありますけれども、この問題は何もきょうきのうに始まった問題ではなくて、郵政省としては伝統の深い問題であります。これはもう昭和のずっと昔の、まだ戦争前においても、たとえばまだ全然われわれの運動が非合法な時代においても、本省の廊下で割腹自殺をしたという人もあるくらい、この制度、問題について悲憤慷慨をした。これはこういう深い長い歴史を持った特定局問題でありますので、この問題をただ一般の労働問題と同じように解釈をしてあなたがこの労働政策に当らぬように、この問題については十分慎重に背景を考慮願って、進めてもらいたいということを一つ要望しておきたいと思います。一つ最後に、こういう私の見解に対してあなたの見解をちょっと発表しておいてもらいたいと思う。
○田中国務大臣 私が若い大臣でありますので、労働問題については結着をつけたいといって非常に気負い立っておるような御発言でありましたが、若いだけに特にこういう問題については慎重であります。特に気負い立っておるわけではありません。こういう発表に幾らか問題がありましたのは、私が気負い立っておらないで幾らかちぐはぐになったようであります。私はただ普通の問題を、こんな議論になる問題とは思いませんでしたから、簡単に、ただ閣議に報告しておりましたので、郵政記者クラブに対してはほとんど発表しなかったのでありますが、この問題に対しての官房長官の発表が夕刊の記事に載って、郵政記者クラブの諸君が、一体大臣はどうしてわれわれに言わないのだ、実情はどういうのだということで、こまかく事情を申し上げましたが、いわゆる南御牧村長の事件に対してできるだけ早い捜査を願いたいということを言ったことが、点検闘争に対して今後一切警察権の発動というような表現で新聞に一部報道されたようでありますので、どうも刺激が大きかったようでありますが、そういう間違いも気負い立っておらないがためであるということを御了解願いたいと思います。 特定郵便局の調査会の問題は、今月末に、前委員会でも申し上げた通り諮問をいたし、第一回の調査会の会合を開くつもりでありますので、できればこの種の問題は一切この調査会の結論にゆだねたいという考えは前同断でございます。ただここで私の考えをちょっとだけ申し上げたいのは、あなたが長い労働運動をやられた経験上、特定郵便局長が当然支払うべきものを支払わないのがわれわれの点検闘争によって発見をせられて、これをわれわれに交付せよという交渉がなぜ悪いかというお話がありましたが、その言葉の内容に対して表現をされているのは、点検闘争の結果判明した不正事実に対する確認交渉ということで、私たち一般論から見ますと、私はまだ郵政大臣はなってから四十日しかたちませんから、法律的な見方は一般概念で考えるのですが、確認交渉ということになると法律的に問題があると思います。それは内容によって違いますよ。ただ一般論から申しますと、確認交渉ということは、言葉をかえていうと人民裁判にもなるのです。大ぜいの人の前に特定の人を呼び出して、特定の事実を明示して、こうじゃないか、異議があったら言えと、こういう確認交渉という言葉は、これはいろいろな意味から戦後問題になっておる問題でありまして、私はこういう表現そのものが事実と違う表現であるとは思いますが、いずれにしても、いい意味の郵政一家の中でお互いに仕事をしておる間で、ことさら確認交渉というような、また公けの席上で人の秘密をあばき、その結果死に至らしめるというような手段は、なるべく避けたいという考えを持っておることは事実であります。そういう意味ではいい労働慣行を作りたいという立場からも、今度の事件を契機にして、円満に問題が片づいていくようにということを祈念しておるわけであります。
○森本小委員 大体大臣の回答の初めの方はいいのですが、最後で気にかかる点があります。これは大臣もおっしゃられておりますように、全国一律には参らぬのです。それは大臣がおっしゃられるような点が全国非常に多ければ、万が一にもそういうことがあるかもしれませんけれども、ほとんどそういうことは実際問題としてはないのです。これはあなたも御承知のように、特定局というのは大体五十局単位くらいが集まって組合側と、それから特定局長側の代表とが交渉委員会というものを持っておるわけです。その交渉委員会というのは、相手がやはり二十人、こっちが二十人、あるいはこっちが十人、向うも十人というふうに、大体交渉委員制度というものははっきりできておるわけです。そういう交渉委員会の中において、こういうことがあったじゃないか、こういうことは改めてくれという交渉をすることは、現在の公労法の建前からいっても、それから現在の協定の内容からいっても、これは自由なんです。たまたま一人の局長をとつつかまえて、百人も二百人もが集団的に、威力的に、暴力的に交渉するということが、あなたは違法だということを言っておるわけです。ところが実際問題としては、そういうことを特定局長に対して行なっておるというところは、全国ではほとんどない。ほとんどがそういう交渉委員会の中において解決をつけておる。その点を大臣が非常に誤解をせられておる。たまたま百人、二百人が取り囲んで交渉するということは、全然なかったとはここでは断言しませんけれども、かりにそういうことがあったにいたしましても、それはほとんど例外中の例外であって、しかもこれは組合側と局長の側とが宿縁的に対立をしておって、組合側も力が強いかわりに、特定局長さんの方も相当背景的な力を持って力が強い、こういうところであろうと思う。だからこういう点、確認交渉ということについては疑問があるといいますけれども、特定郵便局長との実際の交渉はほとんどそういう確認交渉をもっていかなければ、これは交渉にならぬわけです。大臣としてもこの問題については深く、よく一そう検討してもらいたいと思う。それから個々の問題についても非常に検討を要すると思う。だから一つの事例をつかまえて、全国的にこういう状態だろう、けしからぬということでなくして、個々の具体的な問題について、十分あなたの方としては考えて、そうしてあなたの方で考えておるところの違法性があるというなら、これは違法性があるということになって追及するならば、それはまたはっきりした態度になってくるから、これを一つ大臣に私は申し上げたい。それから今申し上げましたような交渉委員会の制度にいたしましても、全国画一的じゃない。たとえば普通局長が入っておるところもありますし、あるいはまた十局単位で交渉委員会ができておるところもありますし、あるいは百局単位でできておるところもあって、今のところ全国画一的な労働慣行という形にはなっておらぬ。そういう点は十分加味をして、大臣としては最初に申されましたように、一つ大臣としての対外的な発言をせられるときには十分に内容をよく調査をして、そうして慎重に考慮の上発言をせられたい。ただいまの確認交渉という問題についても、今言ったようないろいろな例がある。だから確認交渉ということが違法性があるというふうな言い方でなくして、具体的にこういう問題だ、こういうふうになった場合には違法性がある、同じ確認をする場合にも、こういう場合には決して違法でないということが言えると思う。だからそういう点を大臣としては十分に考えて、今後はこの問題については慎重に発言を願いたい、こういうことです。
○田中国務大臣 お説の通り、よき労働慣行の助長をはかるとともに、組合との意識的な対立は特に避けて参りたいというのが、私の労働問題に対する根本的な考えであります。ただこの問題に対して私も少し考えましたのは、闘争指令第十五号に「不正局長の調査点検を行い、具体的資料を作成の上排除する戦いをいどみ、点検闘争を進めるとともに、これら局長には明確に対決し反省を促すよう本省への突き上げを行う」、こういう明確な資料が全逓で要求されておりますので、こういうことをやると、さなきだにわれわれお互いが非常に苦労しておるにもかかわらず、今言われた通り画一的な事例に基いて、軌道の上を走る闘争が行われる場合はまだいいのでありますが、数も多いのでありますし、地域的に広いのでありますので、常識的に見まして、やはり行き過ぎもあり得ると思うのです。そういうことのないようにお互いが考えたい。 もう一つ確認交渉という問題に対しては、組合の幹部とも私は近く交渉を行うつもりでありますが、これはできるだけこういう威力的、暴力的になるおそれのある、激高するとそういうふうになる可能性のあるといいますか、そういうものはなるべく避けた方が、私は労働慣行上いいと思うのです。そういう意味で先ほどあなたが言われた通り、省には私たちが調査するだけでなくて、大きな機構で監察官制度があるのでありますから、点検闘争によってこういう不正が明るみに出た、なぜ一体捜査しないのだということが、民主主義の常道において私は当然なことじゃないかと思うのです。それを組合員及び多数の特定局長の面前で個人の非があばかれるということは、どう考えても常識的に穏当を欠くのじゃないかと思いますので、この確認交渉の問題については、組合と私との間に円満な妥結をはかるという方針で進みたいと思います。
○森本小委員 もうこれでこの問題はやめますが、私は何も特定局長、それから組合、両方に味方をするということでなくて、全逓という組合も、そういう指令を出さなくても、特定郵便局長と従業員が一緒に円満に郵政事業の向上を望んでいくという考え方に立って、よき労働慣行ができるということを私は望んでおると思う。だからわれわれとしてはそういう闘争がなるべく起らないようにということを考えておるわけです。そうしてそういう闘争が起る原因ということについても、やはりわれわれとしては考えていかなければならぬ。だから大臣としても、こういう指令が流れておるから実にけしからぬという考え方だけではなくしてそういう指令がなぜ流されておるかということの具体的な内容等についてもよく考慮をして、大臣としては局長の味方でもなく、組合の味方でもなく、厳正なる郵政事業の行政執行の最高責任者として、こういうものが円満に行くようにという一つの洞察をした考え方に立ってやってもらいたい。今までの大臣の言動を見ておると、ややもいたしますと、何か組合にいきなりこぶしを振り上げて弾圧するという傾向のような新聞記事が載っておるので、その点を私は非常に心配をしておる。だから、今言われた内容において大体あなたの考え方もわかりましたので、あなたといたしましても、そういうふうに組合と特定郵便局長とが争いをせずして、円満に事業が遂行できるという方向に、両者ともぜひ教育して導いていってもらいたい、そのことを私は念願として要望しておいてこの問題については本日はこれで終ります。
○松井小委員長 松前重義君。
○松前小委員 電電公社にお尋ねいたします。しばしば私的な会談では私いろいろ意見も述べておったのでありまするが、なかなか結論に到達しにくいようで、現実に相当な困難が方々に起っておりまするから、一応ここで具体的に一つ国会を通じて御答弁願っておきたいと思うのです。 まず第一に、臨時作業員についての考え方を伺いたいと思うのであります。これは現在自動交換等に切りかえられる場合に、臨時作業員は大体全部首切るということでいっておられるのでありますが、臨時作業員というものをどういうふうにお考えになっておるか。またこういう生きものを預かっておるということでありまするから、これらに対する生活その他についての責任も、これは日本人として当然ある。そういう点から、一つ法律的な立場ばかりでなく、臨時作業員というものをどういうふうにお考えになっておるか、これを一応伺いたいと思います。
○山木説明員 臨時作業員に対してどういう考え方であるかというお尋ねでありますが、ただいま松前先生からのお話の臨時作業員と申しますのは、電電公社で改式等が行われます場合に、過剰人員が出ますことが予想されます。これは計画を立てますれば、当然その計画の実施に伴いまして要員関係にどういう利益があるかということが予想せられますので、あるところは、人が余ってくることが一年、二年あるいは三年前くらいからわかっておるところがあります。そういうところにおきましては、その改式の時期までを限度といたしまして、臨時作業員を雇用いたしておりますのが、ただいま電電公社においてやっておりますやり方でございます。そういった場合に、いざ臨時作業員であるから解雇するのはどうかということではなくして、電電公社に関します限りは、改式時期等はあらかじめ予想いたされますので、このときまで雇うという条件において雇っております臨時作業員、そういう雇い方をいたしております臨時作業員がございます。臨時作業員全般についてはどういう考え方であるのかというお話でございますれば別でございますが、今のどう考えておるのかという考え方につきましては、そういった臨時作業員を電電公社においては雇用いたしておるのが実際でございます。
○松前小委員 ちょっと最後のところわからなかった。大きな声で言って下さい。
○山木説明員 ただいま臨時作業員についてはどういう考え方を持っておるかというお尋ねだったように思いますが、電電公社におきまして臨時作業員として雇用いたしておりますものには三種類ほどございますが、その中で松前先生の御質疑になりました分の臨時作業員というものは、雇用の期間を定めまして、改式あるいは自動化というような時期が明らかになっております場合に、その時期まで雇うという意味におきまして雇っております臨時作業員だと思いますが、公社には現在そういう雇用のやり方をいたしております臨時作業員がございます。この臨時作業員に対しましては、改式でありますとかあるいは自動化というようなことが実施いたされますれば、そのときにおいて雇用をやめます。これは必ずしもただいま先生のお言葉のうちにございましたような、解雇というような形式ではございません。これは雇用の期間をあらかじめ定めて雇っておるものでありますから、そのときに至ってさらに継続して雇用しないという形に相なるのであります。臨時作業員全般につきましては、これ以外になお改式でありますとか、あるいは自動化とかいうような要員上の問題が生じないときにおきまして、サービスを維持いたしますために、時間的に必要な職員を、いわゆるパート・タイマーと申しますか、一日に八時間以下、大体四時間ないし六時間くらいでございますが、そういった短時間勤務の臨時作業員も雇っております。これが臨時作業員の中で私どもの方で考える第二番目に当ります期間制の臨時職員でございます。それ以外は日々雇い入れると申しますか、あるいは北海道等において降雪期間中だけ除雪人夫を雇うとか、あるいは冬期の暖房職員を三カ月とか二カ月雇うという、そういう臨時作業員もございますが、臨時作業員と称しておりますものには大体そういった種類のものがございます。お答えになったかどうかわかりませんが……。
○松前小委員 もう一つ質問します。町村合併に伴う電話の施設の統合、これによって特定局の中に相当な定員減のところが出て参っております。これが至るところにあると思います。これらの処置に対しては、これは郵政省の所管だからといってほうっておくわけにいかぬようでありますが、どういう考え方を本質的にお持ちであるか、伺いたいと思います。これは職員局長の範囲でないだろうと思うのですが……。
○吉澤説明員 郵政との委託業務の関係でございますが、そのような場合に対しまして、両者が誠意をもって処理する、こういう気持から一応の協定はできております。今御指摘のような町村合併、あるいは市外通話の交換台を合併するとか、そういう事態につきましては、大体具体的に今まで協定の精神に基きまして円滑にいったのであります。最近におきまして、実は改式等が非常に多くなりまして、その結果過剰人員が非常にたくさん出る、こういうようなことが起って参りました。かつまた今後の第二次五カ年計画におきましては、そのようなケースが相当多く予想されますので、従来のようなやり方に対してもう少し郵政省においても善処する、また公社におきましてもできるだけ過剰人員につきまして処理を適正にいたしたい、こういう話し合いのもとに今具体的な取りきめを結びつつあるのでありますが、基本的に申しますれば、以上のように委託事務がそのまま公社の方に帰っていく、いわゆる直営の部分になるということでございますれば、それに従事しておりますところの郵政職員は公社の方で当然引き受けるわけです。ところがその結果、公社の方の仕事と一緒に来ない部分がある、こういう人が郵政省においても過員になる、この処理を一体どういうふうにしたら最もいいか、こういう問題であります。従来はその過員につきましては、公社の方で二年半の給与を負担しております。その間におきまして大体二年半過ぎますれば、郵政省におきましてもそれが過員でないように、大体職員になり得るというような予想のもとに、二年半だけは公社の方で給与を保証している、従来はこういうようなやり方でございまして、大体それでよかったのであります。先ほど申したように、今後の処置につきましては、なお一そう適正な話し合いで過員の措置を善処すること、かつまたこの事業の改善なりあるいは町村合併のために、いたずらに従事する職員に犠牲を生じないようにしよう、こういうことで両者で今話し合いをしております。
○松前小委員 ほかにもいろいろ機械化に対して起ってくる現象は、これに類似のものがたくさんあります。ありまするが、特に臨時作業員の問題について最初に論議をしてみたいと思うのであります。 まず第一に、この臨時作業員という名前は、こういう契約になっておるからかまわぬのだというお考え方、それは法律的にはそうでございましょう。しかし臨時作業員の中に電信電話の交換とか、その他に専門的な知識を通じて電信電話事業に貢献している、こういうふうな人がおる。それは除雪人夫とかあるいはパート・タイマーのちょっとした掃除人夫とか、こういうものは別問題としまして、電信電話本来の技術並びに業務にある程度のエキスパートとして従っておる、それも二年も三年も同じことをやっておったというような者に対しては、単にそういう冷酷な今の職員局長の考え方のようなことでは私はいかぬだろうと思うのです。それをやるとやはりだんだん世の中が騒然とする原因、しこりをどこかに作っていく、こういうふうに私は思うのです。この点について、電信電話のある程度専門的な作業に相当期間従事せしめて、電信電話事業に貢献せしめたというこの立場を、そういう立場からお考えにならないかどうか、これを伺いたいと思うのです。これは職員局長でない、総裁か副総裁から伺いたい。
○靱説明員 臨時作業員の問題は実は私どもも非常に頭を悩ましているのでありまして、今おっしゃいましたように、やはりそういう人たちは電話交換の技能を身につけ、改式になるまで公社の仕事に努力して参ったのであります。私どもできればこの人たちが、技能を継続して仕事ができるようにいたしたいという考えを根本的には持っております。ただ電話に対しましては一方におきましては、たとえば磁石、共電の方式に対しまして、希望者の方々としては、ともかくそれでもできるだけたくさん電話をつけてもらいたい、こういう御要望がある。しかしそれは一ぱいになれば明らかにまた方式を変えていかなければならぬ。それもその期間というものは一年生か二年先か、きわめて近接した時期に改式の計画がある。しかし一年、二年まだ若干の余裕があるのに電話をつけないということも、これは国家的に見ても非常にもったいない話で、その地域の電話希望の方からいえば、今ある施設を増設してでもわれわれの利用に供せよというのは当然の御要望でありますから、ともかく自動改式になれば、その分野におきまする人たちは明らかに機械に取りかわられる、こういう形になることはわかっておりますし、一方それだからといって人を押えて労働強化もできぬ、こういうことになりますれば、どうしてもこの一年なり二年なり、ともかく就職希望の方にもいろいろな条件があると思いますから、そういう方々の中からその時期までで一応やめていただくという条件、それでその人の就職条件も十分に満たされるというような条件にぴったり合った方々に来ていただくならば、これは双方とも非常に便宜である、こういうことが考え方としましては一番適当なんでございますが、と申しましても、そういう条件に必ずしもぴったり合わないという事態はもちろんありますが、その点を明らかにしてやる場合には、就職を希望される人の立場にとっても、一生涯自分はここにいなくてもいいのだ、この際二年やれば自分もほかの方にいろいろ計画もあるというふうな就職希望者もあると思いますから、そういう方法をとる。これをさらに極端に申してみますれば、ただいまのところ大体電話交換の人たちは女子ということに限定しておりますが、そういうふうにはっきりしていて、一年、二年では絶対に困るという人があるならば、あるいは男子にして、それを他の方面に転用していく、こういうようなことも、今言った考え方に立てばできるかと私は思いますが、何と申しましても、女子の就職条件というものはいろいろ限定されておりますので、そこにぴったり合った場合には、今松前委員の御指摘のような、非常に不人情なやり方では絶対ないものだと私ども考えている次第であります。
○松前小委員 私は非常に不人情だと思っております。というのは、相手が女子でございまして、普通ならあまり文句を言わない。やはりある程度家庭をささえておる者も相当にあるのでありまして、何年間の間専門的な仕事にタッチしてきた。そうして私は少くともそれらの人は電信電話事業に貢献していなかったとは思わない。貢献した人に対しては恩給もつくだろうし、あるいはまた退職手当も出るということになっておりまするが、一番下のこういうふうな階級に対しては、まるでそういうような取扱いをするというようなことは、私は不人情だと思います。ほかのパート・タイムとか雪をのける人夫とか、こういう者は私はそれでよろしいと思う。けれどもこの臨時作業員で、しかも専門的な知識を持つ者に対する態度としては、もう少しここに考慮を払う必要があるということを私は考えます。しかしそれは見解の相違でありますから、いずれまた別に、根本的な問題として考えなければいけないと思います。ただ臨時作業員というようなものに、どんどん首切りを通告しておられるのでありますが、大体町村が発展してこれを自動交換にするというときに、地方の要望によってこれをやっておられる向きが多い。地方が要望したからやってやったのだから、失業者が出るというのは当りまえという考え方は、実に考慮の少いやり方だと思う。今度山鹿というところも自動交換になるようです。ところがそこは前に電電公社従業員に自殺者を出したところです。そこでまた十何名かの首切りが出ている。これは気の毒な女の人ばかりです。しかも大事なときを電話交換のために、生涯はささげないまでも、一番物覚えのいいときにささげてエキスパートになった。しかしそういう人に対して首切りを出すということは、これはどうだろうかと私は思うのですが、ただその出す前に、どういう準備が行われておったか。地方からの要望があるならばその要望とかみ合せて、もしこういうやめてもらわなくてはならぬ人が出る必然性があるならば、それを引き受ける態勢を私は地方団体にとらすべきだと思う。仕方がないから私は山鹿市当局に行って、できるだけ首を切られる者は少くしたいのだけれども、どうしてもいかぬ場合には引き受けてくれるか、自分たちの選挙区であって、そうしてこういう目にするのはまことに自分としては心苦しくてしょうがない。われわれが間違ったのだ。しかし引き受けてくれと言って頼んだのでありますが、その地方は水害でありまして、鉄道会社なども、鉄橋がつぶれて会社もつぶれそうになっているのでとてもだめだ、こういう話もあるけれども、これは何とかいたしましょう、こう言っている。そういうふうな一般の社会との関連性において、地方の要望があればあるほど、私は総合的な態勢でこれらのオートメーションの施設を竣工さすべきではなかろうかと思うのです。これに対してどういうふうな処置をおとりになっているか。今まで私どもの聞いたところではとっておられないようだけれども、どういう処置をとっておられるか、その辺のところを伺いたいと思います。
○靱説明員 お答えいたします。私が先ほどお答えいたしましたのに対して、女子だからかまわぬとか、あるいは地方が要望するのだからやむを得ないというような意味合いで、私は絶対に申し上げた次第でないのでありまして、先ほど申し上げました通りに、やはりその期間において公社の事業に尽瘁された人でありますから、私どもできるだけその人たちが、さらにそういう仕事を継続する希望がある場合には、それをできるだけ生かしていきたいということが基本的な考え方であります。ということをはっきり申し上げたつもりでございますから、もしお聞き違いがありましたら、そのよう御了解願いたいと思います。 そこで公社といたしましては、もちろん臨時作業員の中でも、私どもできるだけ公社内の仕事に吸収する——と言っては言葉が悪いかもしれませんが、他にその人の持っている素質を生かす仕事があり、その人が継続する希望がある場合に、それを公社の仕事に従事してもらうということは、常に各局において苦心いたしております。あるいは配置転換の方法、あるいは職種転換の方法というようなことも考えている次第であります。また自動改式の場合には、できるだけ市外回線の整備をいたしまして、そちらの方に市外交換要員として増員できるように、ちょうど改式と市外回線の時期を同時にするというように、できるだけ私どもはそういう方法をとっております。しかしどうしてもできない場合におきましては、先ほど申したように、期間を定めております方々に対しましては、私どもとして、各局におきまして、あるいは通信局自体も出かけて行きまして、就職のあっせんというようなことについて地方のいろいろな機関に御協力をお願いしている。北九州の例におきましても、そういうことで他に行かれた若干の人員もいるわけであります。そういうような手段はあくまでとっておるのでありまして、期限が来たからもう当然だという考えで、血も涙もなくやるというようなことは、私ども各通信局に対して、そういう考えで絶対にしておりませんし、当然各通信局においても、そういう措置をとっている次第であります。
○松前小委員 私の耳が悪いのかしらぬが、副総裁の前の発言とあとの発言はだいぶ違っているようであります。臨時作業員が専門的な知識を持って、ある期間だけの功績を残したということに対しては、少くともある程度の考慮を払っている、こういうことに解釈してもよろしゅうございますか。
○靱説明員 ただいま申した通りでございまして、最初にお答えしたときも、速記録をごらんになればわかるかと思いますが、決して松前先生のおっしゃった意味と違った方向にお答えしたとは私は思っておりません。
○松前小委員 現実の問題として、これらに対してある程度労働組合との間に問題が起っております。問題が起っている原因は、ただいまのような比較的温情ある態勢をとるように、地方に本社から何らかの通達が行っているとは思われない。全部もうおさらばだ、こういうふうな態度で臨んでいる。そこでいろいろな紛争が起っているのであります。何か地方に対して、今の副総裁のような、ある程度温情あるやり方でいけということを通達されましたかどうか伺いたい。
○靱説明員 これは実は通信局長会議におきましても、あるいはそれぞれの計画、あるいは職員、業務関係、こういうところにおきましても、常にその問題は最近問題になっておりまして、それぞれの事態が起りますと、これらについてあらゆる方法を講じまして、ただいま申したように公社の仕事に従事できる人はできるだけしていただく、あるいは他の方にできるだけあっせんする、それから労働組合との間におきましても、中央において基本的な協定を結んでいるのであります。もちろんそういう意味の通牒はないと思いますが、そういう精神というものは、私ども全公社の管理者層だれも疑う者がなく、全く当然のことだというふうに存じている次第であります。
○山木説明員 補足してただいまのことについて申し上げたいと思います。労働組合との間の臨時作業員の取扱いに関します協約協定というものがありますが、そのうちにただいま先生の御指摘になりました点で一項目触れている点がございます。それはかりに改式の自動化によって失職することになりましても、その就職あっせんとか、あるいはその後公社として職員を採用するというような場合には、優先的に採用するということは、すでに組合との間の了解事項にもございますし、各通信局等にも十分徹底してございます。
○松前小委員 しかし現実の問題としては臨時作業員は全部首だ、こういうことで紛争が起きているのです。それでこれに対して私非常に心配するのは、やはり作用あれば反作用ありでありまして、理屈は期間を切ってやっているから、もうそれでいいじゃないかといえば、それきりであります。けれどもやはり生きものであって家族もささえていれば、同時にまた専門知識もせっかくその間に得た、こういうところで、どこの家でも一人の女中さんを長く使った人は、最後まで見守るようなことになるので、理屈通りにいかぬのは私はそこだと思います。それでただいま副総裁は相当に温情ある態度をもって臨むということでありますが、現実の問題としてはそういうふうな意味において闘争というか、紛争が起っているのであります。ですからこの点については、押えつけて云々するということから紛争を起すので、そこに内出血が起らぬような方向に向って——私は破壊的な内出血は起らぬと思いますけれども、しかし歴史はそういうところに根ざして、だんだんそれが成長していくことを私はおそれるのでありまして、そういう意味においてすみやかに何らかの処置を講ぜられんことを望むのですけれども、いかがでしよう。
○靱説明員 まことに私どもさよう考えているのでございまして、ことに来年度から第二次五カ年計画をやって参りますと、さらに自動化、機械化という方向が当然出て参ります。目下一応第二次五カ年計画の施設拡充整備の骨格をかなり詳細に検討しておりますが、一方これをほんとうに動かす要員の問題につきましては、今公社全体をあげて各部門で検討いたしまして結局電信電話におきましては技術の進歩、新技術の採用ということになってくるわけでございますが、ともかくさらにまだまだサービスの点におきましても不足の面が多いのでありますから、そういう雇用量の増加と申しますか、それが単なる消費ではなく、お客さんにも喜ばれる、それだけまた実際的に効果の上る、そこで人もそれに喜んで従事できる、こういうようなことも考え、さらに退職の場合におきましてどういうような措置をとるかというようなことを今総合的に検討いたしておりましてせっかく勤める意思があり、十分そういう技能を持った人たちが、やむを得ず職場を離れていくというようなことを極力防止するような方向を考えてみたい、こういうことで目下検討中でございます。
○松前小委員 現に紛争は起っておるのですが、まだゆっくり御検討なさるのですか。
○靱説明員 一部そういうようなものを実施しているところもありますが、私どもこういう考えを持っておるのです。北九州におきましては、相当の人員が過剰になりましたので、その際あるいはサービス・ステーションの問題、あるいはその他若干の方法を講じたのでありますが、これはただいま申したように、部分的には一応できるだけの現在考え得る措置はとっております。しかしさらに今御指摘の山鹿の問題は、一つの問題としましては熊本との関連が出てきまして、配置転換等の措置でもそれを緩和していくわけにはいかぬというような問題もあるわけでありますから、全体的なサービスの新規施設とか、あるいは部分的に採用できるものはまず試験的にもどんどん実施していく、こういうようなことを考えているわけでございます。 そこで山鹿自体を取り上げてみますと、熊本に非常に依存度があるといいますか、雇用の問題では熊本が非常に大きなものでありますが、そこがまた自動改式に近づいてきておるというような事態で、人員の数としましてはそれほどでないといたしましても、今申したような基本施策がただいままでやってきたような方向でできない、こういう問題もあります。しかし熊本通信局におきましても極力その問題につきましては、目下善処しておるような次第であります。私どもこれが総合的に全部結論を得なければやれないということじゃなく、部分的にでも実施できるものは実施していくということでありますが、何といたしましてもただいま直ちに、絶対にそういう方々が全部就職を継続するというような案はまだ出ていない次第であります。
○松前小委員 私は山鹿だけを言っているのじゃない。第二次五カ年計画がだんだん進行していきますれば、当然それらの問題は全国的にずっと波及していき、しかもそれが今までは多少人口密集地であったのが、いなかの都市にだんだん及んでいく。それがまたかんだん紛争が拡大されてくる。そこに何かの芽ばえが起きて、その芽ばえによってそれが拡大する。内出血がだんだん多くなってくるおそれがある。それは長い歴史の中においては非常に重要な段階であると思うのです。といってオートメーションあるいはまた機械化というものは、われわれとしてはこれを阻止するなんということはまことに不合理なことなんで、そこに適当な調和点を発見しての第二次五カ年計画が組まれなければならぬということを痛切に感じたのです。従って、ただいまのようないろいろな考え方をお述べになったのでありますけれども、もしも世の中が景気がいい場合——かつてそういう場合がありました。電話交換なんかには従事したくないという場合がありました。そういうときは、臨時作業員なんかには来手はありません。今度は今のような極度の不景気で、就職が非常に困難な時代になってきておる。そういう場合には臨時作業員でもやはり生活のためにやってくる。これは会社あたりでやっておるならば、多少不景気なときには安く、しかもまた残酷な条件で入れてもいいのですが、公社という国家の代行機関においてやられる場合においては、その点に私は差をつけるべきじゃないだろうと思う。だから臨時作業員という概念がどうも割り切れないのでありますけれども、しかし一応そういうものがある以上は、絶対にどうのこうのというわけじゃないけれども、本人がよそに行きたいなんというなら別問題ですけれども、とにかく専門知識を持っておる者ですし、足らざるを補ってくれた人です。もし景気のいい場合で、電電公社なんか勤めたくないなんという場合には非常にお困りになるはずです。ですからそういうことも考えながら臨時作業員に対する、ことに専門知識を持った者に対する考え方は特別な配慮をしていただきたい。しかもか弱きおとめです。黙っています。文句は言いません。ですからこの問題については特に黙っておるから適当にやれというようなことではないと思うのだけれども、特別な配慮を払って、人間並みに取り扱ってもらいたいと思うのであります。 それから町村合併に伴う特定局定員に対して、業務局長からお答えがありましたが、これも全国的に方々に起ってきている。これは集団的でなくて、特定局一局に対して一人とか二人とかいうものになっております。ですから紛争といってもほとんど紛争らしいものは起っていないけれども、やはり村においては非常に重要なもので、なかなか就職口なんかありません。従って非常に個人としても重大な関頭に立っている人が多い。それは全部自動的に受け入れられるのでございますか。
○吉澤説明員 今御指摘の特定局の問題でありますが、御存じのように郵政には公社のように臨時作業員というような制度は全面的にとっておりません。従って本来の国家公務員の資格の人が大半でございます。従いましていかなる場合におきましても、失職するということはあり得ないのでございます。従ってできるだけ付近の局に配置転換ができればそれをいたしまして、そうでない場合には臨時に過員として残しておく、こういう結果になる。公任といたしましても先ほど申しましたように、できるだけ付近にそのままで来ていただくことは当然でありますが、それ以外に余っている方であって公社の付近の局に欠員でもありますれば、その方に本人が御希望ならば回していただく、こういう措置をとりまして、現在まで首切りとかあるいは失職とかいうことは生じていないのであります。
○松前小委員 わかりました。その次に、こういう方式を変更し、自動化しようというようなときに、相当な過剰人員が出てくるということです。それをまた、ただいまのような市外線の増加等によって防いでいこうというような配慮は非常に妥当なことであって、そうあってほしいと思うのであります。ただ私はこういう方式を変更しようというのを、ただ紙の上でこの辺は加入者何名以上になったからよかろうということで自動化するというようなやり方をしていれば、こういうしわ寄せがだんだん職員の方に移っていきましてそうしてあとでこういうがたがたが起ってくる、こうなるのです。問題はやはり計画の出発点だろうと思うのです。計画というものはある数字以上のものは自動化をするという基準をもって機械的にやっておられるのか。機械的に有資格者を片っ端からというわけではないけれども、順序をつけて自動化していっておられるのか、この辺を伺いたい。
○佐々木説明員 お答えいたします。現在までの自動化の基準といたしましては、現在電電公社と郵政との間に協定いたしておりますところの直轄化基準によって、局がある特定規模以上になれば直轄化する、こういうことであります。ただ最近のわれわれの考え方といたしましては、先生のただいまの御指摘のケースは大部分の場合が小局の場合でございまして、特に委託局関係では現在磁石交換方式を使っておる。それがある一定の業務量に達する、あるいは方式として行き詰まる、こういうケースにどういう対策を立ててこれに応ずるかという場合でありますので、最近のわれわれの考え方といたしましては、交換方式はなるべく方式行き詰まりまでは自動化しない。従いましてそういう意味で今までの直轄化基準を多少修正する必要が起っておるわけであります。磁石交換方式として行き詰まった、これを何か他の方式に変えなくてはいかぬという場合にのみ、交換機を自動交換機に変える、こういう考え方に少くとも第二次五カ年計画以後においては考え方を修正しております。
○松前小委員 一応計画局としては妥当なお考えだろうと思いますが、ただその場合に当然過剰人員ができるということが明白にわかっておるならば、場合によってはやはりやめたくないというような人もたくさん出てくる。そうすると紛争のようなものが起ってくるというおそれが初めから一応想定されるわけですね。ですからその想定されるときに、そういう紛争は具体的にこうすれば起らないのだ、みんな大体この辺は了解してくれておるのだというような具体的な手を打ってから、交換方式の変更に乗り出されておられるのか。そんなことはおかまいなく、とにかく行き詰まったからこの方式を変更するのだ、それが自然にああいうようにしわ寄せされて、あのような紛争にまでいくのか、その点をお伺いしたい。
○佐々木説明員 先ほど来おっしゃっておられる点につきましては、われわれもかねがね非常に関心を持っておる点でありまして、結局この要員に関する問題をスムーズに移行させるような計画がなければいけない、基本的にはそういう考え方を持っておるわけであります。従って在来の自動改式というものは要するにポイントの計画でよかったのでありますが、最近のようにある程度全般的に自動化、あるいはオートメーション化が進んで参りますと、どうしても計画というものは、あるエリアをつかんで、そのエリアの中でサービス改善をどうするか、それに伴って要員の過不足がどういうふうにして起るかというようなことを、ある程度考えざるを得ない段階にきておるわけであります。従いまして、われわれが第二次五カ年計画で予想しておるところの自動改式その他の計画につきましては、特に地域の要員に対する問題というものをある程度具体的に考えまして、一方市外線を増設するなり、あるいは場合によってはオートメーションを多少スロー・ダウンするというような考慮を全般的に払っておるわけであります。
○松前小委員 抽象的には大体わかりますが、ただ問題は、そういうものを計画され実行に移される前に、紛争は起らないという確信を持っておやりになるだけの準備をしてから、出発されるのであるかどうかということを伺っておるのです。
○佐々木説明員 ただいま私が申し上げましたような考え方で、実は目下公社内部の職員局、業務局等と全般的に検討いたしておる段階であります。今後これを実施する過程に移ります場合には、もちろん御指摘のようにできるだけスムーズに移行できるような、いろいろな対策をあらかじめ講ずる必要があるというふうに考えております。
○松前小委員 いろいろな対策とはどういうことですか、ちょっと伺わせていただきたい。
○佐々木説明員 いろいろの対策と申しますことは、われわれ自身の計画の考え方というものもある程度実情に合わさなければならない、こういうことも結果的に起ってくるのではないか。それからまたこれを内部の問題としてスムーズに実現化していきますためには、どういう形になるかわかりませんが、従業員全般の協力ももちろん得なくちゃならないと思います。しからば具体的にどういうことをやるのだということをここではっきり申し上げられないのでございますけれども、そういう考え方ということで御了解願いたいと思います。
○松前小委員 はっきり言っては工合が悪いのでございますか。一つ例を言って下さい。
○靱説明員 先ほど第二次五カ年計画に関連しまして、目下総合的にいろいろの対策を考えていると申し上げましたが、今佐々木計画局長からお答えいたしましたように、いろいろな方法を考えておる次第でありますが、それは若干計画の修正も出て参りますし、また新しいサービスの問題も出てきております。さらに女子職員全体の問題としまして、現在おる人たちにつきましても今後の態勢をどうするかというような問題もありますし、またかなり中心地的なところにおきましては市内通話が非常にふえてくる、こういう関係からあるいはあるエリアにおきましては女子の宿舎を相当充実していくということも考えられる方法だろうと思います。私ども第二次五カ年計画を今考えておりますのを概観してみましても、全体の雇用量は減らないでむしろふえて参る、そういうようなところから地域的な変動に対して自然に移動ができるような態勢も考えていかなければならぬ。新しいサービスの問題として、指名通話制度の問題とか、あるいはもう少し案内ガールの強化、あるいは料金収納についての特別措置というような点も考えられるわけでありますが、一方におきまして労働協約自体についても、それを中心として組合側にも十分協力をさせるような態勢も考える、その他いろいろございますが、私ども八月から九月にかけて大体の結論を得たい、こういう考えでおります。
○松前小委員 問題はやはり臨時作業員の問題に帰する、首の問題が一番大きくかかってくるようでありますが、具体的な問題を伺った中にお答えがなかったのですが、私はある地方がそこに自動化を要求して電話が便利になるといえば、その地方はその電電公社の事業に対して相当に協力する必要があると思うのです。その協力をさせる方向としてはいろいろありますが、一つには地方的な問題として地方においては特に起りやすい、どうしても臨時作業員で自分はほかの方に行ってもよろしいというような人でもおって、その辺が円満に解決するようなことがあったとするならば、そういう人はどこかに引き受けてもらうというようなことが起り得るのです。そういうときに地方の要望とそれらとの間に総合的な取りきめ、もちろん労働組合との間にもある程度の了解を得る、こういうふうなところで初めから安心して、そういう計画の遂行に当り得るようなやり方をしてほしいような感じが今度はしたのです。われわれが行っていろいろ市長と会って交渉したり、そういうことは今まで全然やっていない。どこもそうだろうと思う。あとになってから大騒動して飛び歩くというようなことであろうと思う。やはり事前にやっておけば、問題の進行が非常にスムーズにいくのではないか。そうしませんと、首切られる人が尖鋭化するのがこわいのなんということを言うのじゃない、いろいろな意味において全般的にあまりひどいというような感じを与えると反発が出てきます。そういうことを非常におそれるのであります。ですから私は特に地方の自治体のことを言いたいのでありますが、市なりあるいは町なりあるいは県なり、こういうところと総合的な了解の上に立った施策をとり、そしてまた労働組合等との間にも今副総裁が述べられたような手を打って、そして安心して皆さん方の五カ年計画を進めていく方がいいのじゃないか、またそうすべきじゃないだろうか、こういうように思うのですがいかがでしょうか。
○靱説明員 私ども在来もそういうふうにお願いしております。ただこれは条件とか強制というわけにいきませんし、やはり地方の方々に御了解を願い、各企業体いずれも解雇ということが、現在の世の中で非常に重大だろうということはみんなおわかりなんでありますから、そういう点について御理解をいただけるものと思っております。今まで事前折衝というものは、あるいは御指摘の通り非常に悪かった、しかし今まで絶対絶無ではないのでありまして、いろいろ地方の事情をお伺いいたしまして、この改善の場合、私ども一番困る問題はやはり一面においてサービスの改善、施設の充実ができますが、一方において人をどうしても解雇しなければならぬような態勢になっておるというような事情もお話しまして、この際積極的にわれわれも協力しようとおっしゃって下さる地方の方々もあったわけであります。今いろいろ考えておりますが、こういうこともできるだけ御理解を願って、むろん強制とか条件とかいうのではなく、われわれとしても皆さんのお力も拝借いたしたいと考えておる次第であります。
○松前小委員 長々と質問しましたけれども、ただいままでの全国的な臨時作業員の数、それから第二次五カ年計画の進行において、それが自動化されました場合にその局に何名くらい臨時作業員がおるのか、その辺の一覧表をはなはだごめんどうかもしれませんがお示し願えたら幸いだと思います。
○佐々木説明員 ただいま御要求のございました資料は、後ほどお届けいたします。
○森本小委員 時間もないようですから簡単にやりますが、二つばかり聞いておきたいと思います。一般の共電式から自動交換になるところですが、それで電話番号が半分以上変るということでありますが、これで今までそういう共電式から自動交換に変った場合に、そういう番号が変って紛争を来たしたというようなところはありますか。
○吉澤説明員 加入者のお気持としますと、番号はそのままということはだれでも希望されるところでございます。しかし自動式になって非常に便利になるということもございますし、また自動式を非常に地元で御希望になったというような事情が、自動式の局には多いのであります。なるべく番号を変えないようには考慮いたしておりますが、何分にも設備上あるいは技術上、どうしても番号を変えざるを得ない場合が起るのでございます。そういう場合にはなるべく希望を徴しまして、その希望に沿えれば沿っていきたい、そうでない場合は、なるべく前の番号に類似の番号を選択する、こういう準備、その他御当人とお話し合いをできるだけやっていくという措置を従来はとっておりますために、全般的な問題として紛争が起った例はございません。ただ個々の場合には多少起っておりますが、納得をされている結果になっております。
○森本小委員 これは一つ資料として要求しておきたいと思いますが、今まで共電式であってそれが自動交換に変って、そうして番号を改変をした加入者数と、それからその番号がそのままいっておるところと、そういうところについての全国的な資料をお願いしたいと思います。と申しますのは、あっちこっちでこういう点があると思いますが、あなたの今の答弁と違って相当紛糾を来たして、最後には公社の業務命令という形において解決をつけたというところもあるやに聞いております。御承知のように、これはふろ屋あるいはまた旅館とか商売をしておる方々は、自分の商売に合うような番号を、みな高い金を出して買っておる場合も往々にしてあるわけです。そういうものが全部変るとなりますと、これは市民層にとっては相当問題でありますので、今申し上げました資料ができるなら一つ御提出を願いたいと思います。 それからもう一点お聞きしておきたいのですが、これは私が実際に回ってみて非常に奇異に感じたことでありますが、特定郵便局の集配郵便局において、交換の開始を要望する局が相当多いわけです。ところが私が承知しておった範囲内においては、電電公社としては、将来交換の開始をするということについてはあまり積極的でない、だから電電公社としてはできる限り現在の交換を統一して、そうして一つの形で運営をしていきたいというのが今までの計画であったというふうに考えております。ところが郵政省の方は各郵便局長に対して、郵務局長の名前で、そういうところについては今後でき得る希望があるので、加入者が三十以上のところについては漸次郵政局の方へ上申をしろ、こういう文書が各郵便局の末端まで行っておるわけなんです。そこで郵便局長としては、それを忠実にそういうことになるだろうと思って考えておった。たまたまその村についてもそういう意見がある。ところが電電公社の方ではそういうことについての計画を全然しておらぬ。こういうちぐはぐなことが下部においてあるわけであります。この問題については、私はここで質疑応答をやっておる時間がありませんので、これは特に電電公社の方と郵政省の郵務局の方においてもっと十分慎重な打ち合せをして、こういう文書は出してもらいたい。郵政省の方でもこの点は調べてもらったらすぐわかると思いますが、例をとりましたら、松山郵政局からそういう文書が下部の方に流れておるわけです。そこで末端の局長はそれを後生大事に考えて、その村の人たちとっき合いをしておる。ところが電電公社の方に聞いてみると、そういうことについては郵政省と話し合いをしたことはない。こういうことでは末端の管理者としては一番困る問題であります。これはぜひ郵政省と電電公社の方と話し合いをして、次の委員会にはっきりした答弁をお願いしたい、このことを要望しておきます。 それからもう一点、先ほど業務局長から松前委員の御質問に対してお答えがありましたが、ちょっとまだふに落ちぬ点がありますのでお聞きしておきたいと思いますが、特定郵便局の委託業務を統合した場合におけるその委託業務要員の定員というものは電電公社が引き受ける、こういうことが原則でしょう。それを郵政省の範囲内における配置転換その他についてやっておるというふうな先ほどの答弁でありましたけれども、これは郵政省の仕事がそれだけなくなるわけですから、それに従事しておったところの人間については、これは一応公社が受け入れをするというのが今までのとおり来たったところの方針ではないですか。その点を明らかにしておいてもらいたい。
○吉澤説明員 今の御指摘の通りのつもりで御答弁申し上げたのでありますが、あるいは答弁不足だったと思いますからあらためて申し上げます。郵政省に委託しておる業務が公社の方の直営になる。その業務に従事しておる方というものは、当然それは私の方で引き受けるべきものですが、ただその方が郵政省にとどまらない、公社に行きたくないというときには別でありますけれども、それをなおかつやりましても余剰過員があるわけであります。と申しますのは、そういう場合には措置が必要ということになるわけであります。と申しますのは、今までは手動であった。ところが今度は自動になった。こういうことになりますとオペレーターの数はあまり要らないわけです。その場合その業務は公社の要員になった。やはり自動になって、必要な要員というものは従来より少くなる。そういう場合に余分になった人を公社と郵政省とどういうふうにしてあんばい措置をするか、こういう問題を実は申し上げたつもりであります。
○森本小委員 その最後のところがちょっと違うのです。初めの回答だけならよいのですが、最後のように、たとえば五十台の磁石式の交換をやっておる、それがたまたま自動になった、ところが自動における一千台なら一千台の加入者に対する定員の配置と、五十台の磁石式の交換機における定員配置というものは違うわけです。そこで特定局の場合における五十台の磁石式の交換要員が四名ないし五名の配置をせられておる、ところがその自動交換としての定員をはじいたところの過不足があるにもかかわらず、その五十台の磁石式の交換要員というものは全然特定郵便局には要らぬことになるのです。その者は原則として受け入れるだろう、たまたまそれが隣局にその定員を回すという余裕がある、そういう場合は何もその人がそういうところべ進んで行きたいというなら、それはその通りでけっこうですが、しかし原則としてはその者が行きたいということになるならば、その五人なり六人というものは公社の方が引き取るというのが、今までやってきた方式でしょう。その点が、新しく自動交換になった定員をその中ではじいてくると、これは当然要らぬことになります。そうでなしに、もとの磁石式交換によるところの定員というものはそっちには責任はないわけですから、はっきり言って自分の方で磁石式の交換をやっているにかかわらず、その者については全部公社が引き取るというのが原則だろう、こういうことです。
○吉澤説明員 原則論はまことにその通りでございまして、実は今の御指摘になった、あるいは先ほどから今後において非常に問題があるというのは、改式の際に一どきに過員を生ずる、そういう事態についてあらためて協議していこう、こういうことになってくるのでございます。それ以外の場合は御指摘を待つまでもなく、原則的に私の方で引き受けても問題はないのですが、実は最近において一どきに改式になった、そこで郵政省の方も困るが局の方でも困る。それで私の方でできるだけ救済の措置を講じまして、配置転換その他をあまり生じない方法でやったのでございます。今後は公社と郵政省において、その場合を予想して考えていきたい、こういう御趣旨のような建前で目下協定をこしらえる段階にあります。
○森本小委員 これでやめますが、その点については郵政省側とか電電公社側に立つわけではなしに、確かにその場合電電公社もこれは相当の過員をかかえなければならない、そういう苦心は今臨時作業員の問題が出た通りです。しかしその方はまだその他に適当な仕事があると思うのだけれども、この委託業務の方はそれがなくなってしまえば全然なくなるわけです。もともとそういうところについては、その郵便局の局員には何の罪もない。従来永久的に交換をやってきておる。われわれとしては、これが統合されるときに一つ電電公社の方の仕事に転換をしたい、こういう要望を持って、それを目的として一生懸命黙々として仕事をしておる、ところが、それが自動交換という大きな配置のために受け入れられぬということについては、妙に不合理な点があると思う。だから最初の原則的には受け入れる、こういう方針に基いて一つ電電公社と郵政省とがよく話し合いをして、そうしてこれが円満に解決がつけるように一つ十分御考慮を願いたいということを要望しておいて、私は時間がありませんので今日はこれで質問を終ります。
○松井小委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二分散会